「支天輪の彼方で」10周年記念総括文  RSS2.0

8.思い出のSS(1)


Since : 2008.10.26
written by 双剣士
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 作品の価値を決めるのは読者であって作者じゃない。私はそう考えていますので、自分の小説にお勧めマークをつけるような仕組みは設けていません。SSを読んで読者が感じたことを忘れたり歪めたりしないよう、後書き文もほとんど付けていません。しかし10年分の更新履歴を振り返っていると、おのずと思い出の詰まった感慨深いSSが浮かび上がってくるものです。
 そこでここからは、過去の作品の中から印象深いSSを各テーマごとに4作品ずつ挙げて行きたいと思います。純粋にSSにしか興味のない読者にとっては、今回の総括文で最も興味深い話題かも知れませんね。



【シリアス系】

 二次小説の王道にして、需要/供給ともに最多と言っていい作風です。もし初めて当サイトに来られた方や原作を知らない方に1作だけ勧めるとすれば、おそらく以下の4本から選ぶことになるでしょう。

1999.04.05 ☆ 「アイデンティティ」(セイバーJ:チェリー)
 当サイト1年目の傑作にしてセイバーSSの代表作。このSSを公開したことで一挙にセイバー系サイトからの認知が進んだのを覚えています。とくに後編は電車の中で不意にひらめいてメモを取り帰宅後に清書しただけで完成に至ったという「天使の光臨」を実感した最初の作品としても感慨深いです。

2000.10.06 ☆ 「ちいさな勇気の届け方」(ぴたテン:樋口湖太郎)
 ぴたテンのキャラ特性把握用の習作SSですが、主要キャラの立ち位置や主人公に対する想いが一番よく出てると思います。とくにラストシーンは原作の名台詞を異なるシーンで効果的に使うという、現在のハヤテSSで多用している手法が本当にバッチリ決まっていますね。

2005.09.18 ☆ 「その日が来たら」(ハヤテ:マリア)
 2ちゃんねるエロパロスレッドへの初投稿作にして2005年度の代表作。原作において当時最大の謎と言われた「姫神との関係と三千院家を去った理由」に正面から取り組んだ本作は多くの方から高く評価されました。大胆な解釈を加えてるにも関わらず3年経った今でも矛盾が出てないのは我ながら驚きです。

2008.03.28 ☆ 「風を追いかけて」(ハヤテ:西沢歩)
 原作で断片的に登場する潮見高校時代の西沢さんとハヤテの関係を描いた作品。初めも終わりも途中イベントもクライマックスの台詞すら決まっているという制約条件の元でしたが、西沢さんの心境にシンクロを果たした瞬間に指が羽のようにキーボード上を跳ね回るのを感じました。彼女には変化球は要りませんね。



【ハートフル系】

 原作ファンの妄想の産物だからこそ二次創作では幸せな結末を、という読者の期待は無理からぬものです。当サイトにはエロ系やカップリング系SSはありませんが、淡い恋心や暖かな触れ合いをテーマにした作品なら色々と取り揃えてあります。

1999.03.07 ☆ 「理性決壊?」(守護月天:七梨太助)
 友達以上恋人未満。えっちと呼ぶのも憚られる超ライト風味の微エロSSですが、書いた当時は顔を真っ赤にしてたのを覚えてます。読者からの感想も脳味噌のゲシュタルト崩壊ぶりがうかがえる熱のこもったものが多かったです。SS書きとしての手応えをずしりと感じた最初の作品ですね。

1999.07.05 ☆ 「ちょっとだけ背伸びして」(痕:柏木初音)
 唯一無二の痕SSにして恋する乙女の一人称に初挑戦という意欲作。寄贈先のチャットルームでベタ褒めしてもらえました。「どうすれば一人称であんなに愛をてんこ盛りに出来るんでしょうか」とチャットで聞かれたときは泣きそうになったのをよく覚えています。

2000.12.17 ☆ 「美味しいおイモの焼き方」(ぴたテン:美紗)
 ほんわかドジっ子なストーカー天使・美紗さんの優しさとひたむきさをいっぱいに詰め込みました。「心がポカポカあったまるストーリーです。まさに冬にはピッタリ(中略)こうやってみんなに幸せを振りまいてるのかな?と想像できる作品♪」という寄贈先の紹介文がものすごく嬉しかったなぁ。

2007.06.10 ☆ 「練馬行進曲」(ハヤテ:西沢歩)
 お金持ちや天才児に囲まれて振り回されてばかりの西沢さんが、ちょっとだけ勇気を出した物語。ハヤテの活躍や思い出を西沢さんやナギに語らせることで彼女たち自身の魅力を引き出すという手法が見事に決まりました。ラストシーンでほのぼのと胸を温めてくださった方が多かったようで良かったです。


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