１０年もやってればスランプにもなるし、マンネリ化も訪れます。
　ここではＳＳ書きとして自分に喝を入れつつ読者に刺激を提供するための企画について見てみましょう。


【毎日連載】
1999.03.01 ☆ セイバーＪの広場にて、「チェリーの早春譜」の連載開始。
1999.06.01 ☆ 守護月天の広場にて、「もうあんな思いはしたくない」の連載開始。
2002.12.10 ☆ ぴたテンの広場にて、「キュートな会社の作り方」の連載開始。
2004.05.22 ☆ ゲーム系ＳＳの広場にて、「気になるあの娘と、晴れた日に」の連載開始。

　まずは毎日連載。長編小説を毎日１話ずつ更新していく企画です。先述したように「ハヤテのごとく！」を扱うまでは３〜６カ月かかって１本とかいうスローな執筆ペースでしたので、自分に書き癖をつけるためにこうした企画をよくやりました。とはいっても最初の２本は「３日分を書き溜めして、２日休んで」というペースだったためネタに詰まるとすぐに休載してしまっていました。毎朝早起きして２日後の分を書くというペースが確立するのは３本目の「キュートな会社の作り方」以降ですね。
　ただしこの種の作品は途中で矛盾が生じたりしても立ち止まることができないため、オリジナルキャラを加えたりパラレル的展開を混ぜるなどして「原作の展開とは切り離された舞台設定」にしておかざるを得なくなります。そして「ハヤテのごとく！」に関しては、そういう執筆スタイルで長編を書いている人が「ひなたのゆめ」の小説掲示板にあふれかえっています。私がハヤテＳＳで毎日連載をやらないのはオリジナルキャラが嫌いだからでも苦手だからでもなく、既に大手サイトで多くの人がやっているのと同じことを当サイトでやっても仕方ないと思うからです。ハヤテＳＳにおける最大人気カップル「ハヤテ×ヒナギク」ものを私が書かないのもそれと同じ理由です。大手と同じことをやっていたのでは小規模サイトは生き残れません。


【期間限定企画】
2003.04.01 ☆ 『二次創作作家さんに１００の質問』に挑戦。
2004.01.01 ☆ お年玉企画・主役キャラ座談会を開始。
2006.04.01 ☆ エイプリルフール限定企画として、過去のお正月企画＆エイプリルフール企画のテキストを再公開。
2007.07.07 ☆ 七夕企画『過去に期間限定公開した作品の再ＵＰ』を開始。
2008.04.06 ☆ 執事とらのあな！２　アドベンチャーゲームを正門に設置。景品は新作ナギＳＳ！
2008.09.07 ☆ 執事とらのあな！３　アドベンチャーゲームを本日限定公開。

　当サイトでは定期的な企画が４つあります。お正月企画（１／１）、エイプリルフール（４／１）、七夕企画（７／７）、そして現在やってるサイト開設記念企画（１０／１２）です。だいたい３ヶ月おきに企画をやることになっていて、開設記念企画を除く３つは当日限定のコンテンツを掲示することになっています。今年に入ってからは同人誌即売会「執事とらのあな」に合わせたテキストアドベンチャーを公開することも恒例化しつつありますね。
　当日しか見られないという点には不満の声をいただくことがありますが、これは一種のお祭りであり企画当日に当サイトにアクセスしてくださった読者に対するサービスですので、遅れて来られた方に同じものを提供するわけには参りません。同人誌即売会で販売した本を電子データ化してサイトに掲示しようとすると「有料で買ってくれた人に失礼だ」って声が必ず挙がるでしょう？　当サイトの期間限定企画は無料ですけど、感覚的にはそれに近いものなのですよ。


【新作がないときの宣伝】
2000.10.12 ☆ 開設２周年を記念して、所蔵作品ガイドを追加。
2001.10.29 ☆ 小説執筆の定期化に伴い、次回作予告のコーナーを設置。

　「支天輪の彼方で」はセイバーＪ／守護月天／ぴたテン／ハヤテ／ギャルゲー系ＳＳの５ジャンルから成り立っているわけですが、ほとんどの読者はそのうちの１つにしか興味を示しません。自分の興味あるジャンルのＳＳ目次ページだけを見に来て、本数が少ないだの更新が遅いだの浮気せずこっちを書けだのと文句を言ってきます。所蔵作品ガイドはこれらの作品群をあえて１つのページに並べることで、自分のジャンル作品を読み終えた人が他ジャンルにも興味を持ってくれるかもしれない、新作ＳＳが遅れても読者を飽きさせずに済むかも知れないと考えて用意したものです。もし私のサイトを契機にして別のジャンルにも興味を持ってくれれば素晴らしいじゃないですか！
　また新作が出るまでの間隔を少しでも埋めるために、今後の執筆予定や現在の進捗状況を読者に見えるようにしてみたのが次回作予告のコーナーです。一時期は新作そっちのけで予告ばかり更新していた時期もありました。

　ここで紹介した所蔵作品ガイドと次回作予告は既に当サイトにはありません。効果が無かったからです。冷静に考えてみれば、前者は読者の嗜好を操作しようという僭越きわまる試みですし、後者は予定通りに新作を書くという裏付けがなければ単なる空手形ですものね。