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続・新世界への神話(次スレへ続く)
日時: 2011/04/10 18:56
名前: RIDE
参照: http://soukensi.net/perch/hayate/subnovel/read.cgi?no=22

皆様、こんばんは。
初めての人ははじめまして。
RIDEです。

この小説は、新世界の神話の続きです。
一応、おおまかなあらすじを立てますが、詳しい話が読みたい人は上の参照から前スレへといってください。

そして、注意として、他作品のキャラやそれから派生したオリキャラが参入するクロス小説で、どこかの作品を思わせるようなストーリー展開となる場合があります。ご了承してください。

なお、今回は本編ではなく、いままでのあらすじと、用語説明となります。
本編を期待した方はすみません。次回は必ず本編を更新します。
それでは、まずはあらすじからいきます。


今までのあらすじ

 新学期、ハヤテたちはダイをはじめとする転校生四人と知り合う。

 挨拶したのも束の間、ナギたちが何者かにさらわれてしまった。難を逃れたハヤテとヒナギクは、自分たちが暮らす世界以外に、精霊の使者というものが存在する精霊界と、マンガに出てくるロボットたちが共にあるダイの故郷と二つの世界があることを知る。そしてダイは、精霊の使者が設立した組織である霊神宮の離反者、艶麗を討つために呼ばれたのだ。

 ナギたちをさらったのも艶麗だと知ったハヤテとヒナギクは、精霊シルフィードとヴァルキリオンを受け取り、精霊の使者となることを決意。ダイたちと共に戦いに参加した。

 先輩である八闘士との出会い、同じく精霊の使者となっていたものの、何故か三千院家に憎しみを剥く兄、雷矢との再会を経てハヤテたちはナギたちを奪還することができた。

 その後、スピリアルウォーズを経て、陰鬱の使者を従えた雷矢が再び強襲してきた。その際、さらわれたマリアの救出のため、ハヤテと八闘士たちは戦いに赴く。

 激闘の末、決着がつき雷矢と分かり合うことができた。しかしその時、突如その場で岩崩れが起こった。

 果たして彼らの運命は・・・・?



とまあ、ここまでが前スレの大まかな話です。
もう一度言いますが、詳しく知るためには参照から前スレへと行ってください。


次は、物語の中に出てくる用語説明です。

[三界]
ハヤテたちの世界、ダイたちの世界、精霊界の三つの世界を総称して言う言葉。

[ダイたちの世界]
精霊界では機界とも言われている。ダイの故郷で、ハヤテたちの世界ではアニメやマンガに登場するロボット兵器などが登場している。
主なものとしては白いMSが出てくるものや戦闘機械獣の戦い、ラブコメな戦艦に銀河の天使たち、電脳世界の冒険記、少年が神話になる物語などがそうである。

[精霊界]
ハヤテたちの世界、ダイたちの世界に続いて創造主が創ったとされる世界。
もともと前の二つの世界は一人一人力を持ち、望みを実現できる世界だったが、そのために常に争いを続け、世界を傷つける有り様に絶望したために、一人の意思によって全てが決まる世界、精霊界を創った。だが一年ほど前に、とある国で起こった戦いをきっかけに人間たちが創る世界へと変わった。
人の心が、力になる世界である。

[精霊]
人の心から生まれたもの。もともとは人の心を癒せる力を持つ妖精が、力をつけると精霊へと変わる。スピリットと呼ぶ場合もある。その癒せる力のまま、明るい心を受けて精霊化したものを活発精霊(ポジティブスピリット)と呼ぶのに対し、暗い心を受けて精霊化したものを陰鬱の精霊(ネガティブスピリット)と呼ぶ。(一般的に精霊と呼ぶ時は、活発精霊のことを指している)
霊神宮では、力の優劣によって、最高位から黄金、白銀、青銅とランク付けされている。
精霊は力を抑えた通常時、解放形態、人型形態の順に姿が変わっていくことで力が増していく。
もともと特殊な力を持つ者か、少しでも精霊の力の触れた人物が精霊を見ることができる。(ただし、人型形態は別)

[精霊の使者]
精霊の主と認められた者を指す。使者は精霊を操ることができる。
おもに精霊界の者が多いが、ハヤテたちの世界出身者もいる。
精霊の力は、使者の心によって大きく左右されるため、使者は高いテンションや精神力といった強い心を持つ必要がある。
黄金を除いた精霊のランク付けは、使者の力量によるところが大きい。言い換えれば、実力があれば青銅から白銀へすぐに格上げできるということである。

[リング]
精霊の主の証。ブレスレットとなっている。
機能としては別の精霊の勾玉や宝玉から力を読み取れたり、精霊へと流れる使者の思いを調整したり、精霊のダメージを使者に逆流させないための働きもしている。

[陰鬱の使者]
陰鬱の精霊の主である者を指す。基本的には徒党を組んでおり、霊神宮と同様の組織勢力となっている。
雷矢に従っていたのは、その組織の一部が彼によって力づくに取り入れられた者たちである。組織本体は、実は意外な人物が統率している。




そして、ハヤテとヒナギクの精霊の紹介です。

[シルフィード]
ランク:青銅
能力:風、飛行
属性:風
霊神宮に保管されていた精霊。8体が保管されていたが、艶麗によって6体が奪われ、難を逃れることができた唯一の一体。
ハヤテが初めて霊神宮を訪れた際、彼を主とした。
解放形態は鳥獣を模している。(頭は鳥、体は獣)
風を起こすことができる力を持つ。
リングはシルフィリング。
必殺技
*疾風怒濤(しっぷうどとう)
ハヤテが執事虎の穴で使った必殺技と思われるものの強化版。
 基本は風を纏って疾風の如く速さで体当たりする。


[ヴァルキリオン]
ランク:青銅
能力:氷、剣
属性:氷
艶麗がブレズオンらを奪取した際、ハヤテたちの世界へと落ちて行方不明となっていた精霊。
ヒナギクの心を感じ、彼女の精霊となる。
解放形態は戦乙女を模している。
氷を使った攻撃のほか、剣を用いている。
リングはヴァルキリング
必殺技
*氷華乱撃(ヒョウカランゲキ)
 氷の力を纏わせた剣で斬り、薙ぎ、払いなどの剣技を瞬時に連続して繰り出す技。
 打ち据えられた箇所は凍結してしまう。



以上が、主に出てくる単語の紹介です。
雷矢や八闘士たちのプロフィール、まだ詳しく説明されていない単語は後日紹介します。

それでは、楽しんでください。





目次


第25話 「妖のヴィルクス」 1&2 目次の後 3>>4 4>>6

               おまけ>>9


番外編  1>>11 2>> 3>>17 4>>21 5>>23 6>>26


第26話 「解き放たれる牙」 1>>31 2>>33 3>>35 4>>37 5>>39 6>>41 7>>43 8>>45


第27話 「決着と新たな陰謀」 1>>47 2>>49 3>>52 4>>55 5>>57 6>>59 7>>61


第28話 「選ばれたのは小さき少女」 1>>63 2>>65 3>>67


第29話 「言を成す」 1>>70 2>>71 3>>73 4>>74 5>>76 6>>78 

           おまけ>>80


第30話 「何がなくても」  1>>81 2>>83 3>>86 4>>87 5>>89 6>>91 7>>94 8>>97


レス返し&次スレへ>>100






それでは、本編へ




 第26話 妖のヴィスクル

 1&2

 エイジたちが谷底で綾崎雷矢との戦いに決着をつけた頃、迷路への入り口前では。

「何書いているの?」

 ミハエルがダイ・タカスギの手元を覗き込む。ダイは紙に何かを記していた。

「人の書くものを覗き見するなんて、スケベな奴だな」

 笑いかけるダイに対し、ミハエルは歳相応の子供の笑顔を見せた。

「えぇー?気になるじゃないか?」

 そのままダイとじゃれあおうとするミハエル。ブルー・ジェット、ロッド・ドリル、トリプル・ジム、そしてミハエルの師であるエーリッヒはその様子を黙って見ている。

 だが岩本佳幸(イワモトヨシユキ)をはじめとする精霊の使者はとても落ち着いて入られなかった。金田拓実(カネダタクミ)や美野花南(ミノカナン)はまだしも、西園寺達郎(サイオンジタツロウ)やヒナギクなんかはここでずっと待たされてからもう夕暮れになってしまい、苛立ちばかりが募ってじっとしていられないのだ。

「おいあんた!いい加減にしろよな!」

 遂にはこらえ切れなくなり、喚きだした。

「ずっとここにいるだけで、俺たち何もできねぇじゃねぇか!あんた戦う気あるのか!?」

 聞き流すかと思われたダイだが、突如として目つきが鋭くなった。

「な・・・・なんだよ?」

 その圧力に達郎は押されてしまうが、それが自分に向けられているのではなくその後方に送っているのだと気付き、彼だけでなく全員振り返る。

「あ、あれは・・・・」

 美しい女性が、こちらに近づいてくる。その優雅な姿勢から、只者ではないということが容易に察せられた。

「艶麗(エンレイ)・・・・」
「えっ、あの人が?」

 ヒナギクのつぶやきを聞いた佳幸たちは、自分たちの前で止まった女性に対して警戒を強めた。

「あら、大勢いるのね」

 艶麗はわざとらしく首をかしげた。

「全員で突入していると思ったのに。ここに残ることで、背後からの追い討ちによる挟み撃ちを防ごうとするなんて、結構冴えているのね」
「え?」

 それを聞いて、佳幸たちはダイの方を見る。この人は、そんなことを考えていたのかと思いながら。

 その様子を見た艶麗は、ダイに向けて妖しい笑みを浮かべた。

「ダイ・タカスギの作戦だったの。なら、冴えているのは当たり前ね」

 一方、ダイの視線は鋭利なままだ。

「相手から場所を指定してきたんだ。用心はしておくだろう」

 さすがに直接戦う場となるであろう谷底の中では、自分たちも危ないだろうから仕掛けはないだろうが、このダスク峡谷を包囲され袋叩きになる可能性が考えられたため、それを防ぐために外で待機する必要があったのだ。

「陰鬱の使者がそれを狙わなかったから無駄なことかと思ったけど、残っていて正解だったな。こうやって漁夫の利を得ようとする奴が現れたからな」

 ダイと艶麗は互いに火花を散らし合う。

「さあどうする?たった一人でこれだけの数を相手にはしたくないだろう?」
「そうねぇ。私も全員と戦うとなるとさすがに疲れるわ」

 困ったような表情を見せる艶麗。

「・・・・だから、狙いを絞らせてもらうわよ」

 冷酷な表情に切り替わったかと思うと、そこで彼女は自分の精霊を呼び寄せた。

「ヴィスクル、出てきなさい」

 白銀に輝くリングをかざす艶麗。それと同時に狐の姿に似た精霊、妖のヴィスクルが出現した。

「あの女、白銀の精霊の使者だったのか」

 自分たちよりもランクが上の精霊に対して、佳幸たちは緊張する。

 すると艶麗は、自分の身をオレンジ色の液状体に変え、ヴィスクルはリングの中へと吸い込まれていく。

「い、一体化・・・!」

 艶麗の姿が全身鎧のようなものに変わったのを見て、絶句する佳幸たち。

「なるほど」

 そんな中、ダイだけが納得したように頷いていた。

「一体化というのは、使者が形成している心の壁、ATフィールドを解き放って自分の身体をLCL化し、リングと精霊を取り込んで再構築することなんだな。精霊の力を手にした、リングと同じ硬度を持つ姿へと」

 一体化した姿がその精霊と似るのは、精霊が持つ心の力ということだろうか。

 的を得た解説をしたダイに向けて、艶麗は不敵な態度を取った。表情はわからないが、おそらく笑っているのだろう。

「よく知っているわね。それじゃあ、私が誰を狙っているかもわかるかしら?」

 ダイは身構え、他の皆もそれに倣う。

「答えはこれよ」

 艶麗は、とある方向へエネルギー波のような攻撃を繰り出した。その先を瞬時に思い描いたダイは、身の毛がよだった。

「しまった!」

 艶麗は、ダスク峡谷に向けて攻撃したのだ。その中にいるハヤテたちを狙って。

 この一撃で、峡谷全体が大きく震え、谷底は押し潰されるように崩れていった。

「中にいる人たちはこれで生き埋めね。かわいそうだけど、永久にそこで眠ってもらうわ」

 悪びれがないようにクスクスと笑う艶麗。そんな彼女の態度に腹を立てたヒナギクはヴァルキリオンを呼び出し、戦おうとする。

「私と戦いたければ、メルキューレの塔へ来なさい。そこで待っているから」

 艶麗はそんな彼女を相手にしないかのように、それだけ言い残して姿を消した。

「待ちなさい!逃げるなんて卑怯よ!」
「止めときなさい」

 激昂するヒナギクを、花南が制止する。

「あんたの実力じゃ、返り討ちにあうだけよ」
「なっ、どういうことよ!?」

 ヒナギクは花南を睨みつけるが、花南は呆れるようなため息をついた。

「これだから真面目だけがとりえの単純な堅物は困るのよ。自分の実力をわきまえないから」
「なんですって!」
「聞こえなかった?あんたは単純な脳ミソ筋肉ダルマだってことよ!」

 その言葉でヒナギクの怒りは頂点となり、花南に掴みかかろうとする。対する花南も抵抗する構えを見せた。

「二人ともその辺にして!」

 そんな険悪なムードが漂う両者の間に、佳幸が割って入った。

「そんなことよりも、谷底にいるエイジたちをどうにかしないと!」

 そのことを思い出した二人は、峡谷の方へ目をやった。

「これじゃあどうしようもないね・・・・」

 拓実が苦しそうにつぶやく。谷底への入り口は塞がれており、助けには行けない。それでなくても、ダスク峡谷全体が崩壊しているので救出が不可能なことが容易に想像できた。

「生きているかもしれないけど、脱出することは無理だろうし、こちらから出すこともできないなんて・・・・」
「大丈夫だ。ドリルがタンク戦車になって地中から潜っていけば・・・・」
「その必要はありません」

 そこでエーリッヒが前に出てくる。

「我々に任せてください。ミハエル、手伝って下さい」
「うん」

 エーリッヒとミハエルは瞑想するように目を閉じた。次の瞬間、谷底の中にいた岩本エイジ、稲村塁(イナムラルイ)、風間伝助(カザマデンスケ)、土井優馬(ドイユウマ)、ハヤテ、そしてマリアが気絶している状態でこの場に現れた。

「これは・・・・!?」
「テレポーテーションさせたんだ」

 全員が目を丸くする中で、ミハエルは得意げに笑った。

「僕とエーリッヒにかかれば閉じ込められていようともこうやって連れ出すことが可能さ。ま、僕はエーリッヒをサポートしたぐらいだけどね」
「へぇ、すごいな」

 ダイやジェットたちは感心するが、エーリッヒは済ました顔をしていた。

「たいしたことではありません。それに、雷矢だけ捕らえることができなかった」
「詳しいことをこいつらから聞くか」

 そう言ってダイはハヤテたちを起こし始めた。





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Re: 続・新世界への神 ( No.3 )
日時: 2011/04/15 21:29
名前: 大魔王

どうも、大魔王です
まずは、新スレおめでとうございます!!
これからもよろしくお願いします!!
それと、誕生日おめでとうございます
それでは、感想です
白銀の使者が現れましたね
それで、あっさり一体化を・・・
流石といった所ですかね?
ダイの頭は冴えてますね
一見無駄に思えても、実は重要だった
脱帽です
それで、洞窟が崩れましたね
エーリッヒ達が、ハヤテ達をテレポートさせましたね
谷底から地上そして六人もテレポートさせるのには、凄く力を使いそうですね
けれど、雷矢だけが助からなかったのですか・・・・
助かってると良いのですが・・・
続きが楽しみです
それでは、大魔王でした
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Re: 続・新世界への神話 ( No.4 )
日時: 2011/04/17 19:13
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

更新の前にレス返しです。

大魔王さんへ


>どうも、大魔王です
>まずは、新スレおめでとうございます!!
>これからもよろしくお願いします!!

ありがとうございます!
大魔王さんの小説も応援していますよ!
こちらもよろしくお願いします!

>それと、誕生日おめでとうございます

歳が増えたことに実感は湧きませんが、頑張りたいと思います。

>それでは、感想です
>白銀の使者が現れましたね
>それで、あっさり一体化を・・・
>流石といった所ですかね?

白銀の使者たちは全員一体化ができます。
ただ艶麗の実力は白銀でも、黄金に匹敵するかもしれないといわれています。

>ダイの頭は冴えてますね
>一見無駄に思えても、実は重要だった
>脱帽です

ダイは自分の世界の中で数々の戦場を潜り抜けてきましたからね。
そのあたりの経験値が、佳幸たちとは一線を画しています。

>それで、洞窟が崩れましたね
>エーリッヒ達が、ハヤテ達をテレポートさせましたね
>谷底から地上そして六人もテレポートさせるのには、凄く力を使いそうですね

確かにミハエルだけならば激しく消耗しますが、エーリッヒにとっては朝飯前です。
何故なら彼は・・・・
おっと、この先のことを話してしまいそうだった。

>けれど、雷矢だけが助からなかったのですか・・・・
>助かってると良いのですが・・・

これについても、この話の後に語られます。
正直、あのままで終わらせたくないという感じはしますが。

>続きが楽しみです
>それでは、大魔王でした

続き、更新しました!
楽しんでいただけるとうれしいです。

大魔王さん、感想ありがとうございました!

それでは、本編更新です!


 3
 ダイたちは目を覚ましたエイジたちから、何があったのかを聞かされた。

「そんなことが・・・・」

 佳幸たちは辛そうに目線を落とした。

「なんか、虚しいな・・・・」
「そんなことよりも、黄金の勾玉は取り返せたの?」

 しんみりとした空気を感じていないのか、花南は遠慮なしに尋ねた。

「ちゃんとあるさ」

 呆れながら氷狩は黄金のリングと共にそれを示した。

「一応、目的は成し遂げましたが・・・・」

 伝助たちは崩壊したダスク峡谷に目を移す。

「まさか艶麗が、これだけの力をもっていたなんて・・・・」
「たった一撃でこんな風になるなんて、信じられねぇけどな・・・・」

 優馬と塁はこの光景に愕然としていた。

「けど、これだけの力をもった奴が悪事を働こうとしているのなら、放っておくわけにもいかないな」

 ダイは勇みよく立ち上がった。

「向こうから居場所を吐いてくれたんだ。行かないわけにはいかない」

 さらに彼は、ダスク峡谷のほうを向いて続けた。

「雷矢は真正面から俺たちに立ち向かっていった。敵だったけど、いや敵だからこそその心は見習わなければならない。それに比べ、弱ったところを狙うハイエナのような真似をする奴は絶対に許さない」

 ダイはかすかに怒りを込める。

「霊神宮から任せられた務め、今こそ果たす時だな」

 彼がやる気を出し静かに燃えるその姿を、佳幸たちは面を喰らったように見ていた。

 この人には、こんな心もあるのだということを意外に思いながら。

「ジェット、ドリル、ジム。いけるな?」

 呼ばれた三人は、強く頷いた。

「当然です、ダイ様!」
「ようやくオイラたちの出番かー。腕が鳴るぜ」
「いつでもいけるぞ」

 三人の確認をとったダイは、次いで佳幸たちのほうを向いた。

「というわけで、俺たちは艶麗を討ちに行く。ついていくか?」

 全員、もちろんと言わんばかりな表情をしていた。

「僕たちだって精霊の使者だ。あなたたちだけに任せるわけにはいきません」
「精霊の力を悪用しようとする奴は許せないからな」
「脅しつければ黙り込むと思っているなんて舐めているな。痛い目見させねえと」

 気合の入った様子の皆に、ダイは念を押して言った。

「艶麗を討てと任せられたのは俺だからな。おまえたちは手伝いだけだぞ」
「わかっているさ。君が安心して戦えるようにバックアップに専念するさ」

 軽いようではあるが、しっかりとした口調だったのでこちらの心配はないとダイは感じた。

「あとはあいつか・・・・」

 そう言って、ダイは気がかりな人物の背中に目を移した。

 ハヤテは、少し離れたところでダスク峡谷を眺めていた。沈んだ気持ちでいるだろうということは、その背中が語っていた。

「ハヤテ君・・・・」

 なんとか励まそうと、マリアとヒナギクは彼に近づいた。

「ハヤテ君、あの・・・・」
「僕だけ・・・・」

 二人が言葉をかける前に、ハヤテが口を開いた。

「僕だけ何もできなかった・・・・。兄さんの憎しみに対しても、戦いのときも。僕は何もできない、ただいるだけにすぎなかったんだ・・・・」

 てっきり雷矢が死んだことにショックを受けているのかと思い込んでいたマリアとヒナギクは、それを聞いて言葉に詰まってしまった。

「そ、そんなことは・・・・」

 とにかく二人はハヤテを元気付けようとした時だった。

 それを見ていたダイがため息をつきながら立ち上がり、ハヤテの前まで歩き出した。

 そして、彼に向かってダイは言った。

「綾崎、ちょっと付き合え」

 拳を握り、ハヤテの前へと突きつける。

「艶麗と戦う前に、軽くウォーミングアップと行こうぜ」

 ヒナギクやマリアは思いがけないことを口にした彼に目を開く。



 果たしてダイの考えとは・・・・・?



 感想、指摘等があったらください。

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Re: 続・新世界への神 ( No.5 )
日時: 2011/04/17 20:52
名前: 大魔王

どうも、大魔王です
早速ですが感想を
艶麗の所行にダイが怒りましたね
正直、彼が怒るのは想像つきません
確かに漁夫の利を狙うのはムカつきますね
特に相手が強ければ強いほど
メルキューレの塔に向かうのには、ジェット達に乗って行くのですか?
ドリルは余り役に立たなそう……
皆が意気込んでる中、ハヤテだけが落ち込んでましたね
まぁ、ハヤテが活躍出来るのか分からないのですが……
そんなハヤテをダイがウォーミングアップに誘いましたね
まさか、ボコボコにする気じゃないですよね!?
それでは、大魔王でした
互いに頑張りましょう
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Re: 続・新世界への神話 ( No.6 )
日時: 2011/04/18 20:09
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

更新の前にレス返しを。

大魔王さんへ



>どうも、大魔王です
>早速ですが感想を

こんなに早く感想を送っていただきありがとうございます!

>艶麗の所行にダイが怒りましたね
>正直、彼が怒るのは想像つきません

まあ、今までの彼の態度を考えれば、結びつかないと思います。
実際のところ、普段は演技なのかもしれません。

>確かに漁夫の利を狙うのはムカつきますね
>特に相手が強ければ強いほど

ええ。真正面からぶつかっても勝てる実力があるのに、それを避けて弱ったところを突く。
戦略的にみれば効率がいいですが、明らかに卑怯ですね。
正々堂々としないのは、私も気に入らないところがあります。

>メルキューレの塔に向かうのには、ジェット達に乗って行くのですか?
>ドリルは余り役に立たなそう……

確かに、ドリルだけは遅くて足を引っ張りますね。
ですが、違う方法で向かいますので。

>皆が意気込んでる中、ハヤテだけが落ち込んでましたね
>まぁ、ハヤテが活躍出来るのか分からないのですが……

正直、周りの皆が実力者でハヤテが霞んでいますよね。
彼も活躍させるようにしますよ。
少しだけですけど。

>そんなハヤテをダイがウォーミングアップに誘いましたね
>まさか、ボコボコにする気じゃないですよね!?

彼はまさかまさかをやってしまう性格です。
だけど、ダイは何かをハヤテに訴えます。それを伝えるための行動だと思ってください。

>それでは、大魔王でした
>互いに頑張りましょう

はい、頑張ります!

大魔王さん、感想ありがとうございました!


それでは、本編更新です!
第25話ラストです!


 4
「どうした?やろうぜ。兄さんの敵も取りたいだろ?」

 だが、ハヤテは顔を俯かせたままだ。

「・・・・・・・無理です」

 ややあって、ハヤテはそう搾り出すように言った。

「僕じゃあ、役に立つことなんかできませんよ。家族を助けることができなかったのに、兄さんの敵を取るなんて・・・・・」
「そうか・・・・」

 しんみりとした調子で、ダイは頷いた。

 だが次の瞬間、ダイはハヤテを思い切り殴り飛ばした。

 これには殴られたハヤテだけでなく、マリアやヒナギク、佳幸たちも仰天した。

「ふざけんな・・・・」

 ハヤテの元まで歩き、彼の胸倉を掴んで引き起こすダイ。その目には、怒りがはっきりと表れていた。

「そうやって泣きごとばかりで、何もやらないつもりか?」

 思いやりのない言葉をぶつけるハヤテを諌めようとするマリアとヒナギクだが、二人の肩をジェットが抑えた。

 ダイは続けて言う。

「あいつのように憎しみをもてとは言わない。それでは第二の雷矢となるだけだ。だけど、艶麗を放っておいていいのか?」

 ハヤテは何も言わない。話す気力もないようだ。

「戦う気がないならどうする!?」

 そんな彼を、ダイは遠慮なしに再び殴った。

 それを見て、マリアとヒナギクは止めようとするのだが、ジェットの掴む力が強まって飛び出すことができない

「放しなさいよ!」

 ヒナギクはジェットを睨みつけるが。

「黙って見てなさい」

 花南が横から口で制した。ダイを見るその視線は、彼を定めているようだ。

 彼女に圧迫されたヒナギクは、口を噤んでしまった。

 その間にも、ダイは追い討ちを掛ける。

「ここで腐っているか!?それとも尻尾をまいて帰るか!?」

 容赦なくハヤテを殴り続けるダイ。

「弟がこんな調子じゃ、おまえの兄さんもまったくの無駄な人生だったな!」

 ただ一方的にやられてばかりいたハヤテだったが、それを聞いた途端目の色が変わった。

 この人は、何も知らないくせに・・・・!

 湧き上がる怒りのまま、ハヤテはダイを殴り返した。

「兄さんの・・・・悪口は許さない」

 ハヤテは殴った拳を強く握った。

「何分の一でもいいから、兄さんの敵を艶麗からとって見せる!けど、憎しみだけじゃない!」

 ハヤテは続けた。

「あの人はお嬢様を狙っていた。そしてこれからも。お嬢様を守るためにも、あんな人にいい気にさせてたまるか!」

 魂を込めてそう吠えたハヤテに、倒れこんだダイは苦笑して見せた。

「最初からそう言えばいいんだ、バカ」

 立ち上がって埃を払うダイ。

「ウォーミングアップはもう十分なようだな?」
「はい!僕はもう甘えたことは言いません!このまま艶麗と戦います!」

 ハヤテの目は、闘志に溢れていた。

 それを確認したダイは満足そうに笑った後、踵を返しながらハヤテに言った。

「雷矢は恐らく死んではいないだろう」
「え?」

 何を言われたのか理解できないハヤテだったが、ダイは続けた。

「あの男の強さは半端ではない。こんな崖崩れで死ぬわけがないさ」

 背中越しにそんな言葉を送ったダイ。

 そんな彼から、ハヤテはどこか温かみのようなものを感じた。彼なりに気遣っているのだ
ろう。

 そしてハヤテは思い出す。雷矢の強さ、昔からのしぶとさなど。

 そう、あの人はこんなところで死ぬ人じゃない。

「・・・・はい!」

 彼のように雷矢の生存を、ハヤテは強く信じることに決めたのだった。

 それが、あの人の弟である自分の務めだと信じて。




「吹っきれたようね」

 ハヤテが叫んだのを見たジェットは、マリアとヒナギクを解放した。花南は納得し息をついた。

「あれだけの気合の入れようなら、問題ないわ」
「でも、あんな乱暴にしなくても・・・・」

 マリアが呟き、ヒナギクも同意だというように頷く。手を上げるなんて野蛮なことしなくても、もっと方法があったのではないか。

「ああいうのは痛い目見ないと本気が出ないのよ」

 ハヤテと、近くにいる二人を小馬鹿にしたように花南は言った。

「あの執事も、あんたたちも本当甘ちゃんね」

 するとヒナギクは気に食わないように花南を一瞥する。この女はどうも好かない。恐らく親しくなることなんて絶対にないだろう。

「でも、雷矢さん・・・・どうなったんでしょうか?」

 マリアはそれが気がかりであった。

「・・・・あんた、あの男のことどう思ってたの?」
「え?」

 唐突な花南の質問に、マリアは返答に窮してしまう。

「だから、どんな感情を抱いていたのか・・・・突き詰めて言えば、あの男のこと好きだったの?」
「ええっ!?」

 ストレートに好きなのかと言われ、戸惑ってしまうマリアだったが、すぐに落ち着いて自分の心を整理する。

「・・・・わかりません。ただ、あの人の悲しそうな姿を見たら、何かしてあげたい、傍にいてあげたいと、そんな気持ちになったんです」

 話していくうちに、マリアの表情は落ち込んだものとなっていた。

「メイドさん、あなたあの執事のこと信用していますか?」
「うわっ、拓実!?」

 突然輪に入り込んできた拓実に、花南もマリアも驚いてしまう。

「ちょっと拓実、いきなり現れないでよ!」
「まあまあ、落ち着いて花南。でメイドさん、どうなんですか?」

 拓実はハヤテのことを指しながら返答を迫る。

「ハヤテ君ですか?ええ、まあ・・・・」
「なら、彼が信じているお兄さんのこと、メイドさんも信じなさい。彼はまだ生きていると
信じている。信用している人が信じている人を信じなくてどうするの」

 目を丸くするマリアに対して、花南も笑いながら続けた。

「まあ、私は人を信じるなんてそう簡単にできないから、拓実や佳幸たちがといった仲間が真に信じるものだけは信じるって決めている」

 それは花南が抱いている、仲間としての在り方であった。

「だからあなたも信じなさい、綾崎雷矢を」
「・・・・はい」

 マリアは、笑顔で応えたのであった。



「あんたには悪いが、このままつき合わせてもらうぜ」

 ダイがマリアにそう告げた。彼女を帰せる者は皆戦いに出るため、危険だが同行してもらう他なかった。

「構いません」

 しかしマリアも、雷矢の敵である艶麗が倒されるところをこの目で見ておきたいと思っていたため、望むところであった。

「それじゃあ、メルキューレの塔に行きたいところだが・・・・」

 場所を知らないダイは、佳幸たちに目で問い掛けた。

「ここから遠くではありませんが、結構時間がかかりますよ」
「すると歩きでは遅いな。ジェットたち三人がビークル形態になっても、収容人数に限りがあるし・・・・」

 十数人はさすがに運べないなとダイが何か移動手段を考えていた時だった。

「私がテレポーテーションで送りましょう」

 エーリッヒがそう申し出てきた。

「いいのか?」
「ええ」
「わかった。すまないな、さっきのことといい」

 本来なら部外者のエーリッヒに働かせるのは心が引けたのだが、本人がそう言う気ならダイは言葉に甘えることにした。それに、もしかしたらエーリッヒは自分たちに艶麗を倒してもらいたいのではとも感じたのだ。

「では、送りますね」

 本心を見せないエーリッヒは、ダイたちをメルキューレの塔までテレポーテーションさせた。




次回はおまけです。
ダイたちが去った後のダスク峡谷跡に・・・・

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Re: 続・新世界への神話 ( No.7 )
日時: 2011/04/18 21:32
名前: よろずや

どうも。読ませていただきました よろずやです

さて、
ダイはホントにいい奴ですね。 というより皆一人ひとりがとてもいい仲間なんだなと思いました。
ハヤテもその気になってくれましたね。 かなりの強敵ですが艶麗を倒すことができるのでしょうか

まぁとにかく、いろいろな不思議な力が登場するこの小説、楽しませてもらってます
更新頑張ってください
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Re: 続・新世界への神 ( No.8 )
日時: 2011/04/19 22:01
名前: 大魔王

どうも、大魔王です
そういえば、夏にアニメ三期が始まるみたいですね
それでは、感想です
ダイ……まさか、ホントにボコボコにするとは……
けれど、落ち込んでいたハヤテには良い刺激?になりましたね
自分の事より自分以外人の事で怒るハヤテ
ハヤテらしいですね
ヒナギクとマリアはダイの意図を分かって無いようでしたが、最終的には分かったのですかね?
そして、メルキューレの塔へは、エーリッヒのテレポーテーションで向かうんですね
確かに、ビーグルモードのジェット達に乗って行くのは限界がありますからね
それと、うちの雪華がそちらの花南に言いたい事があるそうです
雪華「人が話に入っただけで驚くのは情けない。この世が終わるまで驚くな、キャラが被ってるこっちが恥ずかしい…以下略」
あー気にしないで下さいね?
それでは、大魔王でした
お互い頑張りましょう
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Re: 続・新世界への神話 ( No.9 )
日時: 2011/04/21 21:41
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

更新の前にレス返しから!

よろづやさんへ

>どうも。読ませていただきました よろずやです

どうも、読んでいただきありがとうございます!

>さて、
>ダイはホントにいい奴ですね。 というより皆一人ひとりがとてもいい仲間なんだなと思いました。

いい奴・・・・なんでしょうかね?まあ、自分の考えは確かなものを持っているという人間ですから、しっかりしているように見えるのでしょう。

>ハヤテもその気になってくれましたね。 かなりの強敵ですが艶麗を倒すことができるのでしょうか

ハヤテ一人では無理ですね。だからこそ、全員で殴りこみに行きます。

>まぁとにかく、いろいろな不思議な力が登場するこの小説、楽しませてもらってます

楽しんでもらってありがとうございます。
不思議な力も、どんどん出てくると思います。

>更新頑張ってください

はい、ありがとうございました!


大魔王さんへ

>どうも、大魔王です
>そういえば、夏にアニメ三期が始まるみたいですね

いつもありがとうございます!
三期もそうですが、劇場版も気になりますね。
オリジナルになるらしいですから、一体どんな話になるのか楽しみです。

>ダイ……まさか、ホントにボコボコにするとは……
>けれど、落ち込んでいたハヤテには良い刺激?になりましたね

言葉でいってもダメだと判断したため、ダイはあのような行動を起こしました。
乱暴ですが、ハヤテのお尻を叩いたということで

>自分の事より自分以外人の事で怒るハヤテ
>ハヤテらしいですね

誰かのために一生懸命になるのがハヤテですから。

>ヒナギクとマリアはダイの意図を分かって無いようでしたが、最終的には分かったのですかね?

彼女たちはダイが伝えようとしたことには理解しています。
ただ、そのやり方に反感を抱いています。彼女たちにしてみれば、暴力で訴えなくても良かったのではと思っただけです。

>そして、メルキューレの塔へは、エーリッヒのテレポーテーションで向かうんですね
>確かに、ビーグルモードのジェット達に乗って行くのは限界がありますからね

ええ。人数制限明らかにオーバーしてます。
そのかわり、ジェットたちには戦闘で活躍してもらいますから。

>それと、うちの雪華がそちらの花南に言いたい事があるそうです
>雪華「人が話に入っただけで驚くのは情けない。この世が終わるまで驚くな、キャラが被ってるこっちが恥ずかしい…以下略」

花南「ほう、口は達者じゃない」

>あー気にしないで下さいね?

花南「まあ、私がどれほどのものかはこれからの行動で示すから、この辺で黙っておくわ」
というわけで、花南の活躍期待してください。
今すぐというわけではありませんが・・・・。

>それでは、大魔王でした
>お互い頑張りましょう

ええ、がんばります!

よろずやさん、大魔王さん、感想ありがとうございました!

それでは、おまけです!
あと、雷矢のプロフィールも載せます!
どうぞ!



 おまけ
 ダスク峡谷跡に誰もいなくなってからしばらく経った。

「ここだな」

 ここに、一人の青年が現れた。長身で、帽子を目深にかぶっているため素顔はよくわからないが、どこか幼さが残っていた。

「それじゃあみんな、手分けして調査するよ」

 彼は後ろを振り返った。背後には、彼が連れてきた獣たちがいた。いずれも体は青年よりも大きく、異形の姿を持っていた。

 この動物たちはこの世界では魔物と呼ばれている。人の心の恐怖に反映して姿を現したりする。一年程前、この世界で起きたある出来事によって魔物が大量発生した。今ではすっかり見られなくなったが、それでも人々は魔物に対して警戒をしている。だが、この青年が連れている魔物は青年が召喚したもので、人に危害を加えたりはせず、彼らの間には友情が結ばれていた。

 青年の言葉で魔物たちは峡谷を調査し始める。青年自身もここで何があったのか手探りで調べる。

「一体何があったんだろう・・・・?なにか自然的に起こったものではないことはわかるけど・・・・」

 それを知るために現場へ赴けと、彼は国から命じられたのだ。

「この世界から柱の存在は必要なくなった。だから、僕たちがしっかりしないといけないんだ」

 一年前の出来事を思い出し、青年がそう意気込んだ時だった。

 友達の一人が、何かを発見したようだ。青年はそこへと駆け寄っていく。

「これは・・・・」

 そこには、一人の男が倒れていた。青年は息があるか確かめてみる。

「まだ生きてる・・・・けど、このままじゃ助からない・・・・」

 青年は、翼を持った友達の方を向く。

「この人を城まで運んで!」

 友達は頷き、身を青年に合わせて屈める。青年はその背に男を乗せ、友達が飛び立ったのを確認した後、他にも何かないかを確認し終えた後、別の友達の背に乗り、先に飛び立った
友達のもとへと帰るのであった。






続いて、ようやく?雷矢のプロフィールを紹介します。



綾崎 雷矢 (アヤサキ ライヤ)

年齢:25歳(と思われる)

誕生日:不明

血液型:不明

家族構成:(父、母)、兄、弟

身長:196cm

好き、得意:弟(本人曰く一応、だそうだ)、肉体労働、サバイバル

苦手:帝をはじめとした三千院家、集団行動

私がイメージするBGM:悲しみのベアー・クロー(ウォー○マンのテーマ)
(BGMはあくまで個人的です)

ハヤテの兄となっている男。

幼い頃から開発区で働かされ、そこがスラムとなっても住んでいる人たちのために残って働きつづけていた。

しかし、親しかった者たちまで暴徒になってしまう現状に絶望。さらに、開発を打ち切ったのが三千院家だと知った彼は、帝をはじめとした関係者たちに憎しみを強く募らせるようになった。

そのように暗い感情ばかりが醸成していくうちに原罪に至り、偶然から精霊の使者という存在を知った。もともと力があったため、精霊には気付いていてもそういった者がいることをここで初めて知った彼は、日本へ渡りライオーガを奪う。その後は両親を殺害、陰鬱の使者の一部を力づくで引き連れ、三千院家への復讐を目論んだ。
ハヤテによれば、もとは面倒見の良い優しい性格だと言うこと。外見は、凛々しい顔つきである。

弟よりも戦闘力はあるが、その分家事は苦手。加えて、学力もそんなにあるわけでもない。
ちなみに、誕生日、血液型が不明となっているが、それについては雷矢自身も知らない秘密がある。

それが語られるのは、かーなーり、後になるであろう。

[ライオーガ]

ランク:青銅

能力:雷、幻覚、飛行

属性:雷

艶麗、更には雷矢に奪われた精霊で、そのまま雷矢の精霊となっている。
鳳を模しており、電撃だけでなく、精神攻撃も使える。

裏設定として、五年前にもライオーガは佳幸たちの敵側にいた。加えて、兄弟みたいな存在が二体いる。

リングはサンダーリング。

必殺技

*電光石火(デンコウセッカ)
 疾風怒濤のライオーガバージョン。
 雷矢曰く、この程度の必殺技なら誰でもできるらしい

*幻摩雷光(ゲンマライコウ)
 精霊を通して使者の目に、幻覚作用のある稲光を見せる。
 視覚が光と深く関わっている以上、防ぐことは難しい。
 催眠攻撃にも転用できる。(脳に直接電気信号を送る)

*雷凰翔破(ライオウショウハ)
 現時点で確認できるライオーガ最大の必殺技
 電撃と拳圧と共に拳を繰り出し、大ダメージを与える。

と、今日はここまでです。

そして、ゴールデンウィークあたりまで本編更新は控えます。(更新してもキャラ紹介だけになりますが、それでもよいというのなら)

理由としては、現在番外編を書いていて、背景がゴールデンウィークなのです。

ですから、ちょうどリアルにあわせたほうがいいかなと思いましたので。

勝手を申してすみませんが、番外編楽しみにしてください。
では。
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Re: 続・新世界への神 ( No.10 )
日時: 2011/04/21 22:01
名前: 大魔王

どうも、大魔王です
早速感想いきますね
渓谷に魔物を連れた青年が現れましたね
青年が召還ですか・・・
柱って何ですかね?
魔物が見つけたのは、もしかして!?
次回が楽しみです
雷矢もハヤテの事が好きなんですね
一応らしいですが・・・
どうぞ、ご自分のペースで頑張って下さい
それでは、大魔王でした
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Re: 続・新世界への神話 ( No.11 )
日時: 2011/04/28 21:45
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

お久しぶりです!
待たせてしまったならすみません!
ようやく更新です!

その前に、レス返しから。

大魔王さんへ

>どうも、大魔王です
>早速感想いきますね

お早い感想ありがとうございます。
一週間たってからのレス返しですみません。

>渓谷に魔物を連れた青年が現れましたね
>青年が召還ですか・・・

しまったああああああー!
青年が召喚したのは、正確には魔獣だったあああああー!
まあ、いっか。魔物と魔獣、大して外見上の違いはないし(強いていえば魔物はモンスター、魔獣はヒーローっぽいもの)
ですが、これからは魔獣と統一します。
青年の出番これからあるかどうかわからないけど。

>柱って何ですかね?

これは、多作品での設定です。
この小説は一応、クロス小説なので、当然ハヤテ以外の作品も出てきますよ。
作品のヒントは、車の名前が出てくる、ロボットが登場するRPG風味の少女漫画ということです。
更に青年に関しては、名前をマスカットと間違えられたことがあります。
これだけでどの作品なのか、わかりますかね?

>魔物が見つけたのは、もしかして!?

期待してください。

>次回が楽しみです

ありがとうございます。

>雷矢もハヤテの事が好きなんですね
>一応らしいですが・・・

素直じゃないということで・・・・
彼の前でこんなことを尋ねれば、照れてしまいます。

>どうぞ、ご自分のペースで頑張って下さい
>それでは、大魔王でした

はい、がんばります。

大魔王さん、感想ありがとうございました!


さて、ゴールデンウィークが明日から本格化するということで、今回から予告どおり番外編を更新します!

番外編にあったて2つほど注意してください。

1、ハヤテやナギたちメインとなる原作キャラは出ない。
  原作キャラは一人しか出ません

2、本編より先にダイや佳幸たちの力が発揮されます。(といってもほんの一部ですが)
  まあ、劇場版平成ラ○ダーのようなものだと思って楽しんでください。


では、番外編スタートです!



 ゴールデンウィークスペシャル


 連休の白皇に、笑顔と槍が炸裂する!?


 1
 時はゴールデンウィーク。

 三千院ナギや綾崎ハヤテらがバカンスを満喫している頃。

「思ったよりも、人がいないな」

 春風千桜は、生徒会の仕事のために白皇学園を訪れていた。この学校の生徒たちはほとんど金持ち家庭なので、この連休を利用して旅行に出かけている者が多い。部活動に出ている生徒もいるが、それでも平日の時と比べて人は少なく、静まり返っていた。

 そんな中で、千桜は一人であった。会長と副会長あるであるヒナギクと愛歌も、海外にいるためである。だから、現在生徒会は書記である千桜に任されていた。その仕事を片付けるため、彼女は学校に来ていた。

 決して、一人が寂しくてそれを紛らわせようとするのが目的ではない。暇と言う訳ではない。

 明日だって、同人誌の即売会に出かける予定が・・・・

 そこまで言い訳めいたことを考えた千桜は、自分が寂しく思い、やりきれないため息をつく。

「ま、不審者なんて来るはずもないからな。何もしなくても平和だもんな・・・・」

 この学校のセキュリティは万全なため、侵入することは容易ではない。つまり何か起こる
なんてことは滅多にないのだ。

 そう、滅多には。

「ん、なんだ?」

 彼女は、その低い確率で起こる事に遭遇してしまったのかもしれない。

 離れの茂みから、多数の人々が何かを囲んでいるのを見つけたのだ。

「あれは一体・・・・?」

 好奇心に誘われるまま、千桜はそちらへと足を向けた。



「クレス・・・・起きろクレス!」
「う・・・・?」

 クレスと呼ばれている男は気を失っていたが、周りを囲んでいる男たちによって目が覚め
たようだ。

「ここは!?」

 それまでまだ寝ぼけていたようであったが、まるで自分がここにいることが嘘みたいに思ったかのように、驚いて身を起こすクレス。

「やっと起きたか」

 クレスの仲間が、嘆息しながら尋ねる。

「貴様、この白皇学園に着いたはいいが、風間伝助と美野花南はどうした?何故ここで寝ている?」

 だがクレスにとってはそれどころではなかった。

「俺は死んだのではなかったのか?確かにフラリーファによってやられたはずが・・・・」
「フラリーファだと?貴様美野花南と戦ったのか?」

 何がなんだかわからなくなるクレスたち。だがそこで人の気配を感じた。

「はっ!」

 少し離れたところから一人、木の陰に隠れてこちらを窺っている。

「誰だ!?」

 凄みをかけて叫ぶと、おびえた声を出して逃げようとする。

 しかし、足がもつれ千桜はその場で転んでしまった。

「なんだあのガキは?」
「この学校の生徒みたいだな」
「何の害もなさそうだが、見てしまってはしょうがない。この場で消すか」

 消す、という言葉が死を意味すると悟った千桜は、危機を感じて後ずさろうとする。

「待て!あれの他にまだ何かいる」

 千桜とは別の気配に気付いた彼らは、それを確認する。

「尻尾をつかませてもらったぜ」

 その言葉と共に、五人の人物が現れる。

 この学校の教師である風間伝助、生徒である美野花南。そして花南の親友である岩本佳幸
とエイジ兄弟、西園寺達郎だ。

「おまえたちは!」

 クレスや仲間たちは驚愕する。

「さあて、おまえたちの目的を聞かせてもらおうか?」

 エイジが余裕の笑顔を彼らに見せる。

「ならば、俺たちと手を組まないか?」
「なに?」

 相手の思いがけない発言に、エイジたちは首を傾げてしまう。

「おまえたちも今の霊神宮が正しいとは思っていないのだろう?俺たちはそんな霊神宮を一新しようとしている。手を貸すべきではないか?」

 確かに、エイジたちは霊神宮に対して反感を抱いている。霊神宮を新しくすることも、必要だと考えている。

「ふっ、何かと思えば」

 しかしそんな男たちの言葉に耳を傾けていた佳幸たちは、一笑に切り捨てた。

「な、何がおかしい?」
「奇麗事を並べても、僕たちは騙されないよ。要はあなたたちが霊神宮を支配したいだけの反乱を起こしているだけでしょ」
「不満をもっているのは僕たちも同じですが、そのために人の命を奪うというのは納得できませんね」

 彼らは自分たちの精霊、ムーブラン、シャーグイン、フラリーファ、ウェンドラン、ワイステインを呼び出した。

「この場でおまえら全員、退治してやる!」

 そのまま、ウェンドランは攻撃を始めた。

 クレスたちも自分たちの精霊を呼んで迎え撃とうとするが、その勢いを止めることはできない。

 次々と倒れていく精霊と死者たち。戦いはすぐに終わったのだった。

「ふう、これで全員だな」
「さて、詳しい話を聞かせてもらうとするか」

 佳幸たちは敵の使者たちを掴み出そうとする。

「あ、あの」

 そんな中、ただただ状況に呑まれていたばかりの千桜であったが、意を決して恐る恐る口を開いた。

「春風さん?まだいたのですか?」

 伝助は驚いた。彼にしてみれば、千桜はもうとっくのとうに逃げたと思い込んでいたのだ。

 自分の存在が忘れられていたことに軽くショックを受けたが、それに構わず千桜は彼らに尋ねた。

「あの・・・・先生たちが戦ったこの人たちは一体・・・・?」



 次回、千桜に説明する伝助たちに、ひとつの影が迫る・・・・?

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Re: 続・新世界への神話 ( No.12 )
日時: 2011/04/28 23:40
名前: 大魔王

どうも、大魔王です
始めに感想ありがとうございました
それでは、感想です
今回の話は、千桜メインですかね?
千桜メインの話はなかなかないので、新鮮ですね
それで、寂しくて仕事を片付けに来た千桜
思いっきり不審者と遭遇しましたね
しかも、雑魚とはいえ使者ですからね
何かと物騒です
ところで、クレスがなんか自分が死んだとか言ってましたが、どうなのですか?
本人達の気のせいでしょうか?
そして、同盟を申し込みけど倒されたクレス達
どこのモブキャラですか!?
そう感じました
千桜に迫る影とは!?
続きが楽しみですね
それでは、大魔王でした
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Re: 続・新世界への神話 ( No.13 )
日時: 2011/04/29 11:15
名前: 残菊
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=6497

≫≫o(≧ε≦o)スゥ・・・(o≧口≦)o≪≪≪コンニチワァアアアアアアアアア!!!

一年中ゴールデンウィーク・・・てゆーか、休みだったら、いいなぁって思ってるダメ人間な残菊でっす!w

では、感想を!

あ・・・その前に、一応初めましてですかね

ではでは、今度こそ感想を!

ゴールデンウィークSPは、大魔王さんと同じ質問なんですが、千桜メインの話なんですか?

もし、千桜メインの話なら・・・

あんまり、千桜メインの話はないので楽しみです!

思いっきり、不審者いましたねw

通報しなければ!w

@クレスという名前を見ると、いろんなキャラが出てくるのって俺だけですかね?w

てゆーか、死んだってなんですかね?

あのクレスがっ!?(すいません、いろんなクレス混ざりましたw

正直、クレスの名前に免じて気のせいであってほしいですw

そして、千桜と伝助たちに迫る影とは!?

次回の更新が楽しみです!

では、更新頑張ってください!

残菊でしたぁ!

ノシ

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Re: 続・新世界への神話 ( No.14 )
日時: 2011/04/29 12:01
名前: 風羅
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=6886

どうも♪初めまして風羅です♪

少し前から見ていたのですが中々かけなかったので書きます!

毎回感想を書けるかは分かりませんがお世話になります♪

では感想へ。

見た感じ千桜が主役っぽい今回の話でしたね♪

大魔王さんの言うとおり千桜メインの話は中々無いので新鮮です。

にしても寂しくて仕事を片付けに来た千桜・・・。

何か悲しいというか単なる暇人みたいな感じに・・・。

それで不審者と遭遇してますから・・・。不幸ですね。

まあ何かと大変そうですが頑張ってください♪

まだ全部は見きってないので見てみますね♪

次回も楽しみにしています。

ではまた♪





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Re: 続・新世界への神話 ( No.15 )
日時: 2011/04/30 21:56
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

な、なんと感想が三件も来ている!
こんなことは初めてなので、驚きでいっぱいです!
さて、レス返しに行きます!
果たして、うまくできるでしょうか・・・・?

大魔王さんへ

>どうも、大魔王です
>始めに感想ありがとうございました

いえいえ、こちらこそいつも感想送っていただきありがとうございます!
大魔王さんの作品、いつも楽しませてもらっていますよ!

>それでは、感想です
>今回の話は、千桜メインですかね?
>千桜メインの話はなかなかないので、新鮮ですね

そうですね。
この掲示板では、千桜にスポットを当てた作品はなかなかありませんよね。
彼女は、ヒロイン役ということでお願いします。

>それで、寂しくて仕事を片付けに来た千桜
>思いっきり不審者と遭遇しましたね

とんでもない連休になりそうです。

>しかも、雑魚とはいえ使者ですからね
>何かと物騒です

彼らはみな青銅ですが、やはりその力は危険です。
一般人より特殊な力がありますからね。

>ところで、クレスがなんか自分が死んだとか言ってましたが、どうなのですか?
>本人達の気のせいでしょうか?

それについては、今回花南から話をしてくれます。

>そして、同盟を申し込みけど倒されたクレス達
>どこのモブキャラですか!?
>そう感じました

正直、当初はクレスだけでも霊神宮の使者に対して力をふるうというシーンが用意されていたのですが・・・・。
話自体が長くなったので、所々省いた結果、クレスの戦闘シーンを省いてしまいました。
彼には申し訳ないことをしてしまいました。

>千桜に迫る影とは!?
>続きが楽しみですね

それも今回で明らかとなります。
楽しみにしてくださって、ありがとうございます!


残菊さんへ

>≫≫o(≧ε≦o)スゥ・・・(o≧口≦)o≪≪≪コンニチワァアアアアアアアアア!!!

こちらも・・・・・コンバンワァアアアアアアアア!!!

>一年中ゴールデンウィーク・・・てゆーか、休みだったら、いいなぁって思ってるダメ人間な残菊でっす!w

私も同じこと、思っています・・・・・

>では、感想を!

>あ・・・その前に、一応初めましてですかね

そうですね。こちらでははじめましてですね。
残菊さんの小説では、いつも応援していますよ!

>ではでは、今度こそ感想を!

>ゴールデンウィークSPは、大魔王さんと同じ質問なんですが、千桜メインの話なんですか?

>もし、千桜メインの話なら・・・

>あんまり、千桜メインの話はないので楽しみです!

楽しみにしていただいてうれしいです!
ご期待に添えられるかどうかは分かりませんが、頑張ります!

>思いっきり、不審者いましたねw

>通報しなければ!w

通報なさっても、普通のSPでは返り討ちになると思います・・・・

>@クレスという名前を見ると、いろんなキャラが出てくるのって俺だけですかね?w

私はテ○ルズを思い浮かべています。
ちなみに、うちのクレスは彼とは関係ありませんよ。

>てゆーか、死んだってなんですかね?

>あのクレスがっ!?(すいません、いろんなクレス混ざりましたw

>正直、クレスの名前に免じて気のせいであってほしいですw

まあ、簡単に言うならばクレスの勘違いだったというわけで・・・・
それ以前に、花南たちは人殺しはしない主義ですから。

>そして、千桜と伝助たちに迫る影とは!?

>次回の更新が楽しみです!

敵であることは確かです。
楽しみにしてくださって、ありがとうございます!


風羅さんへ

>どうも♪初めまして風羅です♪

はじめまして!風羅さんの小説応援していますよ!

>少し前から見ていたのですが中々かけなかったので書きます!

ありがとうございます!

>毎回感想を書けるかは分かりませんがお世話になります♪

こちらこそ、お世話になります♪
無理なさらない程度でいいですからね。

>では感想へ。

>見た感じ千桜が主役っぽい今回の話でしたね♪

>大魔王さんの言うとおり千桜メインの話は中々無いので新鮮です。

正直、私は千桜が好きです。
なので、この話では彼女の魅力を出したいと思い、執筆しました!
千桜の行動に注目してください!(戦いはしませんが)

>にしても寂しくて仕事を片付けに来た千桜・・・。

>何か悲しいというか単なる暇人みたいな感じに・・・。

友人はみんな海外に行ってしまいましたからね・・・・
まだあの髭執事は、帝が来てくれたからよいですが・・・・

>それで不審者と遭遇してますから・・・。不幸ですね。

ええ。とんでもない連休ですよね。
しかも、ここからさらに波乱万丈な展開が・・・・

>まあ何かと大変そうですが頑張ってください♪

>まだ全部は見きってないので見てみますね♪

>次回も楽しみにしています。

全部見てくださるおつもりなんて・・・・頭が下がってしまいます!
しかも次回楽しみだなんて・・・・
言葉通り、頑張ります!


大魔王さん、残菊さん、風羅さん、感想ありがとうございます!!!

それでは、番外編の続き更新します!



 2
 この状況について、花南が説明してくれた。

「あんたが来る前、あのクレスって言う男に私はここへ来いと呼び出されたの。でも来てみたら、待ち伏せを喰らったわ。ま、返り討ちにしてあげたけど」
「それで僕たちは彼を尋問した結果、仲間がいるということを突き止めました。それで、その仲間をおびき寄せるためにクレスに自分が死んだと思わせるように気絶させ、わざとここに放置したのです」

 それであの男たちは集まっていたのだろうと理解した千桜。

「では彼らは・・・・」

 次に千桜は達郎たちのほうを向く。

「俺たちは花南の知り合いッスよ」
「花南姐さんに呼ばれてきたんだ。決して不審者なんかじゃないッスよ」

 確かに、彼らからは怪しい感じはしない。信用しても大丈夫だろう。

「最後に聞きますが・・・・」

 そして、千桜はもっとも聞きたかったことを質問する。

「あなたたちは一体何者なんですか?その力は何なんですか?」

 これに対し、伝助、達郎、エイジたちは困ったような顔をする。説明しても良いのか、どう説明すればよいのかわからないようだ。

「わかったわ。全部話す」

 だが花南は、それを承諾したのだった。

「ちょ、ちょっと花南さん」

 伝助たちは花南に詰め寄る。

「いいんですか?そんなことして」
「ここは包み隠さず話したほうがいいわ。だってあの女、人に対して下心があるとか考えていそうな、懐疑的で不愛想な人間だもの。おまけに堅物そうだから、納得できるまで食い下がりそうよ」

 花南の声は千桜に聞こえていた。というよりも、花南はわざと千桜に聞こえるように発言
していたのだろう。自分に対する悪口を延々と言われた千桜は、大きく傷ついてしまった。

「あ、あの・・・・大丈夫ッスか?」

 見かねた達郎が彼女を気遣う。

「ええ。平気です・・・・」
「花南姐さん、少しは人に対して遠慮しようよ」

 エイジは呆れてため息をつくが、花南は知らないわよと言ってにべもなかった。

「さて、春風さん。僕たちのことについて話しますね」

 伝助が真剣さを増して千桜に向いた。エイジ、達郎、花南の三人も同様の神妙さを漂わせていた。

「実は・・・・」
「皆さん、ちょっと来て下さい!」

 伝助が口を開きかけたその時、佳幸が割って入った。

 緊迫さを含んだその声の調子に、ただ事ではないと思い一同は彼のもとへと近づく。

「どうしたのよ、佳幸」

 花南は面倒くさそうにしながらも佳幸に何があったのか聞いてみた。

「みんな、この人たちを見て何か気付かない?」

 この人たち、というのは敵の使者たちのことだ。改めて見てみたが、特に変わったところは見当たらない。

 佳幸は皆が見落としていた箇所を指摘する。

「この人たち全員、同じ眼の色をしているんだ!」

 言われて、死者たちの目を見る一同。

 確かに、全員同じ眼をしている。ここに来て、初めて恐怖感を抱く伝助たち。

「まさかこれって・・・・」
「この人たちは全員、催眠術にかけられていたんだ!」

 つまり、この使者たちは全員操られていたということである。自分たちとの戦いも、彼ら自身の意思ではなかったということだ。

「それじゃあ、こいつらを手中に収めた主犯がいるっていうことか」
「ええ。しかも主犯は恐らく一人」

 大勢の使者を同時に催眠にかけた相手に、戦慄を覚える佳幸たち。

「フフフフフ・・・・」

 そんな中、無気味な声が響いてきた。

「流石は八闘士。一体化もロクにできない青銅クラスが多いが白銀に匹敵する心の力を持っているというのは嘘ではなさそうだな」

 妖しげな笑みと共に、腕には白銀に輝くリングを着けた男が現れる。

「だがこの俺の前では、対して脅威ではない」

 男から放たれているプレッシャーに、こちらは後込みしそうになる。

「あなたですね。この使者たちを操っていたのは」
「そうだ」

 佳幸が尋ねてみると、男はあっさりと肯定した。

「俺は虹のライッシュが使者、リズンだ」

 余裕があるのか、名前まで明かしてくれたリズン。

「何故ここに来たのですか?」

 その問いかけは最もであった。普通催眠で人を操る人間というのは、安全な後方で指揮するようなタイプだ。それなのに、何故わざわざ自分から姿を現したのだろうか。この男の態度から、自分たちに傷つけられないと思っているだろうが、それは出向いた理由にはならない。

「なに、おまえたちほどの実力者をここで葬るのはここで惜しいと思ってな。どうだ、俺と組まないか?」

 リズンは、佳幸たちに勧誘の言葉をかけてきた。

 当然、それにすぐ乗るような佳幸たちではない。

「反乱をおこす目的は何なのですか?」

 伝助が鋭い視線を送りながら問い掛ける。相手の狙いを確認したかったからだ。

「精霊の使者は人の心を救うのが務め。それは裏返せば人の心を操れるということ。そして霊神宮を我が物にすれば、すべての人の心を操れるはずだ」

 つまりは、人の精神をすべて支配するというのがリズンの目的なのだ。

 この返答は、佳幸たちの逆鱗に触れた。

「そんな、人の心を踏みにじろうとすることを・・・・」
「許せねぇな」
「痛い目見せなきゃね」

 佳幸、達郎、花南の三人は一歩前に出る。対してリズンは平然としたままだ。

「おまえたちでは無駄だよ」
「無駄かどうか、やってみないとわからないさ」

 そして三人は、自分たちの精霊と一体化した。

「ほう、驚いたな。一体化ができる奴もいたとは」

 意外なことだと、目を細めたリズン。

「ならば、こちらも相手になってやるか」



次回、虹のライッシュとリズンの力が牙をむく・・・・・

明日も更新するかもしれません


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Re: 続・新世界への神 ( No.16 )
日時: 2011/04/30 23:19
名前: 大魔王

どうも、大魔王です!!
今日レス返しアンド本編更新です!!
余裕があれば、読んで下さい!!
それでは、感想です
なるほど、勘違いさせたのですね、花南は
でも、尋問されて情報を吐くなんて、意志が弱いですね
それとも、花南達の尋問が壮絶だったのでしょうか?
そして、さらっと千桜を傷つける花南
……ホント、彼女の辞書に遠慮や気遣いというのはあるのでしょうか?
まぁ、こちらも言えた事では無いのですが
それで、クレス達は催眠術で操られていたんですね!?
それにしては、普通に感じましたが……
しかも、操ってたのが白銀の使者ですか!?
しかも、自分の精霊と名前を暴露ですか!?
よほど、自信があるのですね
そして、リズンの目的が精霊宮を乗っ取り、すべてを操るですか・・・・・
俺は、一部なら良いと思います
例えば、戦争をしている国の頭を操って止めるとか
ともかく、頑張って下さい!!
特に花南!!
うちの雪華と似てるので!!
それでは、大魔王でした
see you nest time
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Re: 続・新世界への神話(4月30日更新) ( No.17 )
日時: 2011/05/01 22:35
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

連日更新です!
まずはレス返しから!

大魔王さんへ

>どうも、大魔王です!!
>今日レス返しアンド本編更新です!!
>余裕があれば、読んで下さい!!

本日読ませていただきました!
面白かったですよ!
これからも更新頑張ってください!

>それでは、感想です
>なるほど、勘違いさせたのですね、花南は
>でも、尋問されて情報を吐くなんて、意志が弱いですね
>それとも、花南達の尋問が壮絶だったのでしょうか?

彼女は容赦ないですからね。
実際はわずかな断片から突き止めることができたということで。
でも、彼女はその気になれば尋問を拷問に変えてしまいます・・・。

>そして、さらっと千桜を傷つける花南
>……ホント、彼女の辞書に遠慮や気遣いというのはあるのでしょうか?

はっきり言って、ありません。

>まぁ、こちらも言えた事では無いのですが

それほどでもありませんよ。
花南は老若男女関わらず手加減しませんし。

>それで、クレス達は催眠術で操られていたんですね!?
>それにしては、普通に感じましたが……

クレスたちは深層意識を乗っ取られています。
催眠されたことを悟られないようにするためです。
だから、普段の様子からでは中々気付けなかったのです。

>しかも、操ってたのが白銀の使者ですか!?
>しかも、自分の精霊と名前を暴露ですか!?
>よほど、自信があるのですね

霊神級では白銀の使者の中では最強と言われ、艶麗に匹敵する実力者ですから。

>そして、リズンの目的が精霊宮を乗っ取り、すべてを操るですか・・・・・
>俺は、一部なら良いと思います
>例えば、戦争をしている国の頭を操って止めるとか

確かに、善行を考えるならそうですよね。
しかし、リズンは悪行しようとしている野心を持っていますから、見過ごせません。
そうでなくても、個人意思を尊重する佳幸たちには受け入れがたいですね。一人ひとりが願って初めてそれが成り立つのだと考えていますから。

>ともかく、頑張って下さい!!
>特に花南!!
>うちの雪華と似てるので!!

この特別編ではこれ以上余り見せ場はありませんが・・・・
本編がある程度進めば彼女が活躍しますので、楽しみにしてください!
雪華よりも、苦情が飛ぶかもしれませんが・・・・

大魔王さん、感想ありがとうございます!

それでは、本編更新です!


 3
 リズンは自分の精霊を呼び出す。そして現れた虹のライッシュとの一体化を遂げ、七色の鮮やかさが目を引く姿となった。

「見せてもらおうか、貴様たちの実力を」
「ああ!やってやる!」

 達郎は必殺技の構えに入る。両の手の中に、水球が生じる。

「ハイドロスプラッシュ!」

 その水球から激しい水流がリズンに向かって放出される。リズンはそれに呑み込まれるかと思われたが、彼の身体の色が七色からオレンジ一色に変わった。と同時に手を前にかざし、光線を発射し水流を撃ち返した。

 熱エネルギーを含んでいたらしく、それによって水流は湯気を立てて蒸発した。

 息を呑む達郎に、リズンは冷ややかに言った。

「火炎の赤と、光の黄の混合色である高熱の橙の前では、貴様の水流などこの程度だ」
「赤、黄、橙・・・・」

 リズンが口にしたその単語を呟く佳幸。

「虹・・・・そうか!」

 それらを相手の精霊、虹のライッシュと照らし合わせた時、あることに気付いた。

「あの男は一体化している状態では、身体を虹が構成している七色それぞれに変えることにできるんだ。そして、その色ごとに様々に戦闘スタイルを変えるんだ」
「よく気付いたな」

 自分の勝利を疑っていないためか、リズンはあっさりと肯定した。

「俺の精霊虹のライッシュは一つ一つの色に多彩な力を秘めている。今見せたのは高熱の橙・・・・」

 続いてリズンは、先ほど佳幸たちが倒した使者たちを指す。

「あいつらを操る力は催眠の紫」

 そこでリズンの体色が、黄色一色へと変わった。その次の瞬間、リズンは達郎の背後を取っていた。

「な!?」

 驚く間も与えず、リズンは達郎に強烈な一撃を与えた。

「光とスピードの黄色」

 今度は体色を緑に変える。と同時に地中から蔦が伸び出て、佳幸たちを絡め取る。

「草木の緑。もうひとつ、火炎の赤」

 さらに体が赤色に変わり、炎が蔦を伝って三人を襲った。だが、達郎が水を放射して消火すると、三人は自力で蔦を破った。

「これ以上色を変えられる前にやるしかない!」

 佳幸と花南は互いに頷きあうと、それぞれ剣と茎のような杖を構え、リズンに襲い掛かった。

「炎龍斬り!」
「スタークロッド!」

 二人はそれぞれ必殺技を放つが、瞬間リズンの体色が群青に変化し、二つの分身を作り出した。

 佳幸と花南は構わず必殺技を打つ。確率的にいえば当たるほうが高いと踏んだのだが、二人とも手ごたえは感じず、両者とも分身に攻撃するという結果になってしまった。

「迷彩の群青。そして、液体の青」

 身体の色が青に変わるのと同時に、リズンは体を液体と変え、佳幸、達郎、花南に攻撃した。捉えきれない攻撃に、三人は倒れ込んでしまう。

「もう見ているだけじゃいられない!」
「僕たちも参加します!」

 エイジと伝助の心を受け、人型形態のウェンドランとワイステインが駆けつける。

 もちろん佳幸たちも諦めてはおらず、力を振り絞って立ち上がった。

「いいだろう」

 リズンはその意気に感心した。

「おまえたちに敬意を表して、この俺の最大の力を見せてやろう」

 リズンの体色が元の七色に戻ると、彼の体が輝きだす。

 そして、高熱の橙であった時のように手を前にかざした。

「セブンカラーズシャワー!」

 掌から虹色の光線が放たれ、佳幸たちに炸裂した。

 相手の必殺技を受けた佳幸たちは吹き飛ばされる。気絶はしなかったが、一体化が解けてしまった。

「終わりだな」

 リズンは勝利を確信した。しかし、とどめは刺さない。

「安心しろ。貴様たちは催眠によってこの俺の手駒にしてやる」

 そう。リズンの目的はあくまで精神の支配。彼らのことも心を掌握し、クレスたちのように操るつもりなのだ。

 それよりも、とリズンは視線を遠くにやる。

「あの女、どうしてやろうか」

 その先には千桜がいた。彼女は逃げるタイミングを逃しつづけ、いまだここに残ってしまっていたのだ。

 千桜は怯え、逃げ出そうとするがリズンは光の黄に変え、彼女の退路を塞いだ。

「逃げるな」

 リズンに睨みつけられ、千桜は身を竦めてしまう。

「おまえは精霊の使者ではなさそうだな。催眠にかけても戦力にはならんが、殺すのは気に食わん。さて、どうするか・・・・」

 考え込むリズン。千桜はその隙に逃げ出そうかと思ったのだが、恐怖で足が震えてしまっ
ている。

「そうだ。あいつらへの見せしめに使うか」

 そう言い、リズンの体の色が紫へと変わり、その体から光線が放たれる。

 それを浴びた千桜。眼が虚ろになってしまう。

「この催眠の紫は、とてつもない力だ」

 それを千桜でもって、佳幸たちに見せつけようというのだ。

「宙に浮け」

 リズンがそう言うと、なんとそのとおり、千桜の体が宙に浮いてしまう。

 相手の力の強大さに、佳幸たちは驚く。

「飛行しろ」

 するとまた、輪を描くように飛行する。

 千桜はリズンのオモチャであるかのように遊ばれていた。

「さて、次は・・・・」

 その時だった。

 突然、何者かがこの場に現れ、リズンを殴り飛ばしたのだ。

「・・・・あ、あれ?」

 それにより、千桜の催眠が解ける。

「・・・・え?」

 ちなみに千桜は今、地上から高い空中にいる。リズンの催眠によって宙に浮くことができ
たていたが、それが解けた今、彼女は浮くことも飛ぶこともできなくなってしまう。

「キャアアアアアアア!!」

 重力のまま、千桜は勢い良く落下し始める。

 この高さでは助からない。地面と衝突する恐怖に、彼女は目を閉じてしまう。

 しかし、想像していた衝撃は来なかった。何かに受け止められたような、そんな感触を覚えた。

「あれ・・・・?」

 千桜は恐る恐る目を開けてみる。

 彼女を助けたのは、先ほどリズンを攻撃した男であった。

「高杉君・・・・?」

 千桜が意外そうな声をあげる。彼は自分と同じクラスの男子、高杉ダイであったのだ。



次回、リズンに対して現れたダイがとった行動は・・・・?
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Re: 続・新世界への神 ( No.18 )
日時: 2011/05/01 23:09
名前: 大魔王

どうも、大魔王です!!
連日更新お疲れさまです!!
それでは、感想を
リズン、強いですね
虹だけに七つの戦闘スタイルがあるんですね
流石は、白銀の使者といった所でしょうか?
しかし、催眠の力は凄いですね
千桜が宙に浮いて飛行してますからね
それから、ダイが現れましたね
白銀の使者に気づかれず接近して殴るとは・・・・
流石ですね
次回で、ダイがどんな活躍を見せるか楽しみです!!
ところで、『○月○日更新』ってのはどうすれば良いのですか?
それでは、大魔王でした
これからも頑張って下さい
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Re: 続・新世界への神話(5月1日更新) ( No.19 )
日時: 2011/05/02 13:54
名前: 李薇

こちらでは初めましての李薇です♪

GWを利用してRIDEさんのこちらの作品を全て読ませていただきました!

…さて、感想を書くの下手な人間なので上手く書けるかは微妙ですが精一杯書かせていただきますね。

では、早速感想ですが…全体的にテンポ良く読めました!

入りの部分も含めて凄く書くのがお上手だなぁ…と思い、スラスラ読むことができました♪

バトルの描写もハラハラドキドキしながら読めました! 特にハヤテの兄、雷矢との決戦はハラハラしましたね! …どれだけ強いのさあなた! みたいな感じで…(笑)

後印象に残ったとこと言えば…マリアさん強い、って感じの事ですからね(笑)

流石メイドさんです…! 笑顔で全部解決…。腹黒のメイド……じゃなくて、流石優しくて慈愛に満ちたメイドさんですね、マリアさん!!

オリキャラも皆さん個性的ですし…皆行動理念とかがあって凄くキャラが立っていたなぁ…と

そして現在は番外編ですが……、花南さんズバッという方ですね…地味に傷つきますよね……

リズンとのバトルというのが今回でしたが…強いですね! 流石、って感じでしょうか

そこへ現れたダイ…彼の行動を楽しみにしています♪ 何だかんだ見どころが多いオリキャラですしね…

次回も楽しみにしていますね♪ お互いに更新頑張りましょう!

それでは、また!☆
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Re: 続・新世界への神話(5月1日更新) ( No.20 )
日時: 2011/05/03 16:07
名前: 流れ星
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=6521

どうも!こちらでは始めましての流れ星です♪

この休みに空いてる時間を使ってコツコツと最初から読まさせていただきました!

ですので早速感想にいきますがとりあえず今までのを大まかに。

まずダイが凄いですね♪いや、凄いのか凄くないのかがよくわからなくなるときが多いですけど(笑)

そしてナギが怪しい!?馬鹿な!?ナギは発狂担当ではなかったのか…!!←おい!

そして雷矢にさらわれたマリア。というかカゲウスは黄金のリングしか取り返せなかったと聞いて激怒してたけどお前なにもしてないじゃん♪

ナギもカゲウスも何もしてない人間が怒ってんじゃねぇよ♪って思わず思ってしまいました♪

そして雷矢とのバトル。これは白熱でしたね!

ハヤテも自分が何もできなかったって嘆いていたけど大丈夫さ♪君は主人公なんだから♪

そして雷矢………最後どうなってしまったのでしょう?

生きてはいるとは思うのですが再登場を待ち望んでいます♪

そして最近のほうではリズンという強敵とのバトルですね。

虹の精霊って想像以上に強いですね!?多重能力者みたいじゃないですか!

けど最後に現れたダイ。彼が一体どんな活躍をするのか、もしくは残念なところをみせるのか…!

次回も楽しみにしています♪それでは♪

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Re: 続・新世界への神話(5月1日更新) ( No.21 )
日時: 2011/05/03 20:07
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

どうも、RIDEです。
特別編はゴールデンウィーク内に終わらせたいなと思いつつも、5日に終わらせるのは無理っぽいです・・・・
せめて8日には終わらせたいなと思っています。

さて、レス返しいきますよ!

大魔王さんへ

>どうも、大魔王です!!
>連日更新お疲れさまです!!

ありがとうございます!

>それでは、感想を
>リズン、強いですね
>虹だけに七つの戦闘スタイルがあるんですね

書く時には七色全てを思い出せずに苦悩しましたが、それでも強さは十分に現れているようでよかったです。

>流石は、白銀の使者といった所でしょうか?

リズンの実力は、白銀でも1、2を争います。大抵の白銀クラスなら佳幸たちでも戦えます。

>しかし、催眠の力は凄いですね
>千桜が宙に浮いて飛行してますからね

ライッシュ自体の力だけでなく、リズンも若干その力を使えます。
そのために、あそこまでの恐ろしさを発揮しています。

>それから、ダイが現れましたね
>白銀の使者に気づかれず接近して殴るとは・・・・
>流石ですね

まあ、あれは不意打ちみたいなものですから・・・・
ですが、一瞬の隙も見逃さないのはやはり流石です。

>次回で、ダイがどんな活躍を見せるか楽しみです!!

ご期待に添えることをするかどうかは・・・・・

>ところで、『○月○日更新』ってのはどうすれば良いのですか?

1一番最初に立てたスレ、?0でメンテを選ぶ
2メンテの内容から記事の修正を選択し、パスワードを送信。
3修正フォーラムから題名の欄に月日と更新を後ろに書き込んで、完了を選択する。
この手順を踏めばできるはずです。
できなかったら、もっと詳しく説明しますので報告して下さい。

>それでは、大魔王でした
>これからも頑張って下さい

大魔王さんも更新頑張ってください!


李薇さんへ

>こちらでは初めましての李薇です♪

ようこそ!
李薇さんの小説ではいつも応援しています!

>GWを利用してRIDEさんのこちらの作品を全て読ませていただきました!

ありがとうございます!
感謝感謝です!

>…さて、感想を書くの下手な人間なので上手く書けるかは微妙ですが精一杯書かせていただきますね。

書いてくださるだけでもうれしいですよ!

>では、早速感想ですが…全体的にテンポ良く読めました!

>入りの部分も含めて凄く書くのがお上手だなぁ…と思い、スラスラ読むことができました♪

そうですかね・・・・
あんまり自覚はないのですが・・・・

>バトルの描写もハラハラドキドキしながら読めました! 特にハヤテの兄、雷矢との決戦はハラハラしましたね! …どれだけ強いのさあなた! みたいな感じで…(笑)

今のところ、雷矢は最強キャラの一角です。
実は結構思い入れがあります。でも、読んでいる方もこれほどの評判が繰るとは思いませんでした。

>後印象に残ったとこと言えば…マリアさん強い、って感じの事ですからね(笑)

メインキャラの力関係では恐らく頂点に立っているでしょう(笑)

>流石メイドさんです…! 笑顔で全部解決…。腹黒のメイド……じゃなくて、流石優しくて慈愛に満ちたメイドさんですね、マリアさん!!

同感です!
出番は少ないけど、影響力は大きいメイドさんだと思っています!

>オリキャラも皆さん個性的ですし…皆行動理念とかがあって凄くキャラが立っていたなぁ…と

オリキャラはみんな自分の考えをもっています。
個性的なのは、それが揺らいでいないためでもあります。まあ、それで輪が崩れないのはちゃんと仲間も理解しているからだということです。

>そして現在は番外編ですが……、花南さんズバッという方ですね…地味に傷つきますよね……

花南はこういう性格です(汗)
ヒナギクに対しても、ケンカ吹っかけてきますし・・・・
例として、コ○ンの園子が前にいたら・・・・
「かしましいのよ、おばさん」
って、言ってしまいますしね。
まあ、人に対してはほとんど毒舌です。

>リズンとのバトルというのが今回でしたが…強いですね! 流石、って感じでしょうか

リズンは強いですよ(白銀の中では)
虹のライッシュの七色の力もトリッキーですし、中々手ごわいです。

>そこへ現れたダイ…彼の行動を楽しみにしています♪ 何だかんだ見どころが多いオリキャラですしね…

見所が多い、か・・・・。
主役級ですが、いままで活躍してなかったので、この番外編では本編に先駆けて目立たせようとします。

>次回も楽しみにしていますね♪ お互いに更新頑張りましょう!

はい!がんばります!


流れ星さんへ

>どうも!こちらでは始めましての流れ星です♪

よく来てくださいました!

>この休みに空いてる時間を使ってコツコツと最初から読まさせていただきました!

>ですので早速感想にいきますがとりあえず今までのを大まかに。

ありがとうございます!もう頭が下がりません!

>まずダイが凄いですね♪いや、凄いのか凄くないのかがよくわからなくなるときが多いですけど(笑)

そうですね。なんかすごいけど、何か変なところがある。
ダイのそんな態度が伝わっていてよかったです。

>そしてナギが怪しい!?馬鹿な!?ナギは発狂担当ではなかったのか…!!←おい!

た、確かに!
ナギは狂乱者(笑)に間違われてもおかしくないはずなのに!
ナギの企みは、艶麗との戦いが終わった後に明らかになります。

>そして雷矢にさらわれたマリア。というかカゲウスは黄金のリングしか取り返せなかったと聞いて激怒してたけどお前なにもしてないじゃん♪

>ナギもカゲウスも何もしてない人間が怒ってんじゃねぇよ♪って思わず思ってしまいました♪

そうですね。私も書きながらそう思いました。
エイジたちも、そんなナギたちの態度が嫌いです。
今のところ、戦いが終わったら離れようかと考えているところです。

>そして雷矢とのバトル。これは白熱でしたね!

雷矢の強さとエイジたちの絆がどう発揮しよかと考え、私まで熱を入れていました。
やっぱりこのバトルが現在よい感じですね。

>ハヤテも自分が何もできなかったって嘆いていたけど大丈夫さ♪君は主人公なんだから♪

そう!例え他のメンバーよりも弱くても、待ち受ける試練を乗り越えればきっと・・・・
まあ、不幸はどうにかならないと思いますが。

>そして雷矢………最後どうなってしまったのでしょう?

>生きてはいるとは思うのですが再登場を待ち望んでいます♪

雷矢、すごいですね。
もちろん、それなりの華は持たせるつもりです。期待していてください。

>そして最近のほうではリズンという強敵とのバトルですね。

>虹の精霊って想像以上に強いですね!?多重能力者みたいじゃないですか!

よく考えてみたら、虹をテーマにした能力ってあまり見かけませんね。
でもそのおかげで、こういった強さが現れたのかもしれませんね。
特別編なので、黄金を出すわけにもいかず、ですがそれに引けをとらない力を持つものを考えたらこうなってしまいました。
多重能力みたいですけど、了承してくれたらうれしいです。

>けど最後に現れたダイ。彼が一体どんな活躍をするのか、もしくは残念なところをみせるのか…!

果たして予想できた行動かどうか、楽しみにしてください。

>次回も楽しみにしています♪それでは♪

はい、期待に添えるようにがんばります!

大魔王さん、李薇さん、流れ星さん、感想ありがとうございます


それでは、本編です。

少し短い気がしますが、読んでくれるとうれしいです。



 4
「大丈夫か?」

 千桜の顔を覗き込み、彼女の身を気遣う。

「え、ええ・・・・」

 ぎこちなく頷く千桜。突然のことで、加えて間近に顔を近づけられ彼女はどきどきしながら返事をする。

 そこで気付いた。自分が今、ダイに抱きかかえられているということを。

 しかも、俗に言うお姫様抱っこで。

 恥ずかしくなって千桜は顔を紅くしてしまう。

「わ、私は大丈夫ですから!放してください!」

 千桜は降りようとするが、ダイがそれを許さない。

「今はじっとしていろ」

 それどころではなかったからだ。

「そうか。貴様がダイ・タカスギだな」

 リズンは起き上がり、ダイを睨んだ。

「今度は貴様が相手か?」

 だがダイはそれには答えなかった。上空に向かって気を放つと、途端に突風が起こり、砂
埃があたりに舞った。それにより、リズンの眼は遮られてしまう。

 視界が晴れると、ダイの姿はそこにはなかった。ダイだけでなく、佳幸たち全員もこの場
から消えていた。

「逃げたか・・・・」

 苦めしそうに舌打ちするリズン。

「まあいい。そう遠くには行っていないはずだ」

 慌てることはないとして、彼はダイたちを探し始めるのであった。




 時計塔の生徒会室に、ダイたちは逃げ込んでいた。

 怪我をした佳幸たちを放っておけない。思わぬところで、彼らに危害が及んだらどうしようもないし、催眠されて操られたら自分ひとりでは敵わないということで、ダイはあそこで逃げを打ったのだ。

「大丈夫ですか?皆さん」

 トリプル・ジムこと三井シュウが佳幸たちに怪我の手当てをしていた。

「これぐらい、平気ですよ」

 佳幸たちはたいした事はないという素振りを見せ、千桜に要求され、自分たちのことを面
倒くさそうに話しているダイのほうを見やる。

「高杉君は、どうしてここへ?」

 伝助に尋ねられたダイは、そちらのほうを向く。

「賢明大聖に頼まれたんだ。怪しい使者がいるから捕まえてくれって」

 そしてダイは彼らのほうへ歩み寄る。

「最初はやる気はなかったけど、奴の目的を聞いた以上、そうもいってはいられないな」
「しかしダイ様、奴の実力は半端ではありませんよ」

 シュウの言葉に、ダイはああ、と言って頷く。

「奴は白銀の使者でありながら、黄金の使者に匹敵すると言われているからな」

 初めて聞く話に、佳幸たちは改めて恐ろしさを実感する。白銀ならともかく、黄金だなんて自分たちの届かない領域だと思っているからだ。

「特にあの催眠攻撃が厄介ですね。あれを受け付けなければ良いのですが・・・・」
「無理ね」

 シュウの願望を、花南があっさり切り捨てる。

「別の人間になるとか、そういうのでなければ催眠攻撃を防ぐことなんてできないわ」

 別の人間。

 その言葉に千桜は反応する。

「奴は催眠に自信を持っているからな。それが破られた時に生じる驚愕が一瞬の隙になるん
だけどな・・・・」

 ダイが腕を組んで考える。他の皆も同様に思案する。

「まあ、奴が催眠を繰り出す前に攻撃すればいいけどな。ただ催眠だけじゃないから少し厄介なだけで・・・・」
「あ、あの」

 そんな中、千桜がオズオズと意見しようと発言する。

「なに?」

 花南がまだいたの?と言いたげな表情で彼女を見る。

 それに負けず、千桜は言った。

「私なら・・・・催眠攻撃をどうにかできるかもしれません」

 この言葉に一同は驚いた。先ほどリズンの催眠にかけられた時は、いいように操られていたと言うのに。

 確かに、自分は何の力も持たない一般人だ。この人たちとは場違いな人間だろう。

 けど今の状況で、自分にやることがあるならやっておくべきだ。また、それだけではない。

 千桜はダイの方に顔を向ける。

 彼には先ほど助けてもらった。その時のことを思い出すとまた照れてしまうが、今はそういうことではない。

 助けてくれた彼に対して、何か力になってやりたい。そんな思いが千桜にはあったのだ。

「・・・・わかった」

 彼女の思いのこもった目を見てダイは頷いた。

「とりあえず、話してくれ」



千桜の考えとは一体・・・・?
次回、リズンとのリターンマッチ!
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Re: 続・新世界への神 ( No.22 )
日時: 2011/05/05 15:24
名前: 大魔王

どうも、大魔王です!!
感想書きますね
リズンから逃げたダイ達
千桜は、お姫様抱っこ状態で退場ですか♪
逃げるさいの風は、偶然なのでしょうか?
そして、生徒会室での作戦会議
催眠術は、別の人間みたいになる事で無効化されるのですか……
そうすると、リズンは人を観察し見極めるのに長けているのでしょうか?
そして、自分に任せろ発言の千桜
いかに、催眠攻撃を無効化するのか楽しみです
………まさか、ハルさん変化ではないですよね?
それでは、大魔王でした
後、やり方を教えてくれてありがとうございます
2の手順までは出来たのですが
何故か題名の後に一文字しか書けなくて……
あ、更新頑張って下さい
応援します!!
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Re: 続・新世界への神話(5月3日更新) ( No.23 )
日時: 2011/05/06 19:27
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

どうも、RIDEです。
ゴールデンウィークはどうでしたか?

早速レス返しから!

大魔王さんへ

>どうも、大魔王です!!
>感想書きますね

いつもありがとうございます!

>リズンから逃げたダイ達
>千桜は、お姫様抱っこ状態で退場ですか♪

この描写は書きたいと思っていました。
なんだか微笑ましい?ですよね。

>逃げるさいの風は、偶然なのでしょうか?

この世に偶然なんてありません。あるのは必然です。
なんて、某漫画のセリフを真似てみましたが、偶然というわけではありませんよ。

>そして、生徒会室での作戦会議
>催眠術は、別の人間みたいになる事で無効化されるのですか……
>そうすると、リズンは人を観察し見極めるのに長けているのでしょうか?

観察力が優れているというわけではありませんが、催眠を使う使者は心を完全に見極めることができます。
ちなみに、ネタバレになるかもしれませんが、催眠のメカニズムを紹介しますね。
使者が使う催眠は、相手の心、つまり主人格を乗っ取ることです。
ですから、別の人間に入れ替わる、すなわち主人格が別のものに入れ替わったり、主人格事態が変化もしくはそれに及ぼすような気持ちを起こすことで催眠を受けつかなくなります。

>そして、自分に任せろ発言の千桜
>いかに、催眠攻撃を無効化するのか楽しみです
>………まさか、ハルさん変化ではないですよね?

鋭いですね(笑)。
まあ、特に何かするというわけではありませんので、それほど大きな期待は持たないほうが良いかと。

>後、やり方を教えてくれてありがとうございます
>2の手順までは出来たのですが
>何故か題名の後に一文字しか書けなくて……

PSPからの投稿ですと、字数が制限されているかもしれません。
どこかでパソコンが使えるのであれば、それで試したほうが良いかもしれません。
これでも無理でしたら、すみませんが私にはお手上げです。
ごめんなさい・・・・。

>あ、更新頑張って下さい
>応援します!!

はい、頑張ります!

大魔王さん、感想ありがとうございました!


それでは、本編を更新します!


 5
 リズンの元に、多数の使者が集まった。

 いずれも、リズンによって操られている使者である。

「集まったか」

 リズンは自分の駒を見渡し、眉をひそめた。

「数が少ないな」

 リズンには、精霊界にアジトが存在し、そこから駒を派遣させていた。しかし、来いと命じた人数よりも、目の前にいる使者たちの数は明らかに少なかった。

「まあ、これだけでも十分か」

 しかしそれ以上は疑問をもたず、彼らがダイたちを探そうと動き出したその時であった。

 離れの茂みから、何かが動くのを見た。誰か隠れているようだ。

 使者たちが覗き込むと、そこにはメイド服を着た可憐な女性がいた。

「キャアッ!」

 女は悲鳴を上げて立ち去っていく。

「追うぞ!」

 リズンたちは女を追いかける。そうやって彼らは、森林から切り拓かれた草原へと移動し
ていた。

「あっ」

 メイド服の女性は、その場で躓いてしまう。

「転んでしまいましたぁ」

 そうやって、可愛げがあるように立ち上がる。魅力ある笑顔を見せながら。

「茶番はよせ」

 リズンはそんな女に対してせせら笑った。

「変装していても、この俺にはわかる。また俺に遊ばれたいのか?」

 実はこの女の正体は千桜なのである。彼女はメイドというバイトをやっているのである。
普段のクールな面と、現在のように可愛らしいメイド姿とは大きくギャップがあるので別人
のようにも感じられるが、リズンは一瞬で同一人物であることを見抜いていた。

 そんな彼に対して、千桜は言い放った。

「誰のことを言っておられるのですか?私はメイドのハルと申しますが」
「そういうことだ」

 彼女の周りにダイや佳幸たちが現れた。

「こいつは俺たちと一緒におまえを倒す、メイドのハルだ」
「倒す、か」

 リズンは、威嚇するように目を細めた。

「この俺は倒れん。そして、俺の野望を・・・・」
「残念だがその野望とやらは潰えた」

 すると、リズンは意味がわからず首を傾げた。

「精霊界にあるおまえのアジト、今ごろはジェットとドリルが攻め込んでいる」
「なんだと!?」

 リズンは驚愕した。と同時に、自分が望んだ数とは少なかった理由がわかった。

「今ごろアジトは壊滅しているだろうな」
「・・・・くっ!」

 リズンは悔しそうに歯を食いしばる。

「ならば、ここでおまえを倒す!おまえを倒せば勢いを取り戻せる!」
「できるかな」

 余裕の笑みを浮かべるダイ。そんな彼の左手首が発光していた。

 その左手首を右手で覆い、抜刀のような動作をした。すると、彼の右手には両端に穂がつ
いた槍が握られていた。

 槍を持って構えるダイ。それに倣って、佳幸たちも自分たちの精霊を呼び出す。

「俺はリズンをやる。他の使者たちを頼む」

 ダイの言葉に全員が頷く。

「いくぞ!」

 ハルが離れていくと同時に、ダイを先頭にして一斉に駆け出した。

「行け!」

 相手も、リズンの命令によって使者たちも迎え討とうと前に出た。

「おまえらに用はない!」

 ダイはそんな使者たちを一気に抜き去っていく。風のようなそのスピードに、味方の佳幸
たちや流石のリズンでさえも驚愕した。

「な、なんだこの男は!?」

 息を呑む間にリズンの懐にまで潜り込んだダイ。彼が振るった拳を間一髪でリズンはかわ
し、ライッシュと一体化した。

「くっ、こいつ!」

 体色を紫にして、ダイを催眠しようと光を放とうとするが。

「無駄だ!」

 その寸前にダイはリズンの腹に蹴りを入れた。リズンは押されるがまま、ダイと共に場所を移動していた。

 一方、リズンに操られている使者と戦う佳幸たちは。

「数が多いな・・・・」
「これだけを相手にするのは、骨が折れるぜ・・・・」

 使者としての実力は佳幸たちのほうが上なのだが、五対大勢というのは、やはり苦戦を強いられる。

「何弱音を吐いているんだよ!」

 その言葉と共に、人型形態の精霊が四体この場に現れ、ムーブランたちに加勢する。

 コーロボンブ、グルスイーグ、ユニアース、アイアールの四体だ。

「連絡聞いて、駆けつけたぞ」

 佳幸たちが後ろを向くと、稲村塁、桐生氷狩、土井優馬、金田拓実の四人がいた。

 彼らは皆、佳幸たちの呼びかけで集まったのである。

「あいつらには催眠によって心がない状態だ」
「使者の力の源である心がなければ、恐いものはないだろう?」

 彼らは励ますように笑顔を見せる。

「・・・・そうですね!」

 それになにより、九人全員集まった。それだけで、負ける気などしなかった。

「一気に決めよう!」

 九体の精霊は揃って並び、必殺技の構えに入る。

「炎龍斬り!」
「スタークロッド!」

 まずムーブランとフラリーファが、剣と茎のような杖を振るう。

「ハイドロスプラッシュ!」
「フリージングスノウズ!」
「ゴールデンアロー!」

 続いてシャーグイン、グルスイーグ、アイアールが水、凍気、黄金の矢を放つ。

「嵐鷲滑空拳!」
「ギャロップキック!」
「流星暗裂弾!」

 最後にワイステイン、ユニアース、ウェンドランが拳と蹴りを叩き込んだ。

 必殺技を一斉に受け、相手の精霊はすべて封印されたのだった。

「これでひとまず安心できますね」
「後はあの人次第ってことか・・・・」

 佳幸たちは、とりあえず胸を撫で下ろすのであった。





次回、特別編クライマックス!
ハルはどんな行動を起こすのか?
さらに、リズンが本気を出す!?
そして、本編に先駆けダイはあのロボットを登場させる!?



次回見てくれたらうれしいです

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Re: 続・新世界への神 ( No.24 )
日時: 2011/05/06 20:30
名前: 大魔王

どうも、大魔王です
感想書きますね
千桜……まさか、ホントにハルさん変化だとは……
RIDEさんの解説を参考にすると
クールな真面目少女から
キャピキャピメイドですからね……
千桜の演技力?には感心します
けれど、それを一瞬で見破るリズンも凄いですね
そして、ダイ
彼、凄いですね!!
何もない空間から、武器(ダブルセイバー?)を出したり
相手の基地を攻めさせたり
操られてる使者をことごとくよけたり
一体何者!?
そして、花南達が苦戦してる所に塁達が合流しましたね
……雷矢編では活躍しなかった塁が
確かに、操られては心が無いの同然ですからね
それでは、大魔王でした
後、やり方の件ありがとうございます
友人にでも協力して貰います
更新頑張ってくださいね
おやってら〜
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Re: 続・新世界への神話(5月6日更新) ( No.25 )
日時: 2011/05/08 15:46
名前: 紅雪

こちらでは初めまして!紅雪です!

一から読ませていただきましたが、戦闘の描写がとても上手いなぁと思いました。

そして、出来ればでいいのですが八闘士の名前とそれぞれが持っている精霊の名前をペアでプロフィール紹介していただければな…と。

いきなり厚かましくすみません。ホント、キャラの名前とか覚えるのが苦手で…

ダイ達は精霊を持たずに機械に変身したりするから、ね?こう…ぐちゃぐちゃになってしまって…

すみません、物覚えが悪い自分のせいなんですが。


ええと…それで読んでいてどうしても言いたくなってしまったので失礼を承知で。

最初のブレズオンと咲夜との戦いはあれですよね?
「夢の国を探す君の名を、誰もが心に刻むまで」的なオープニングのあれですよね?

RIDEさんもあれをご存知でしたか!と一人でテンションが上がってしまいました。

これからもたまに失礼させていただきます。では、紅雪でした!
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Re: 続・新世界への神話(5月6日更新) ( No.26 )
日時: 2011/05/08 16:39
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

番外編も今日で終わります!
まずは、レス返しから!

大魔王さんへ

>どうも、大魔王です
>感想書きますね

ありがとうございます!

>千桜……まさか、ホントにハルさん変化だとは……

簡単に予想できることでしたね。
この変化が、この戦いで重要になってきます。

>RIDEさんの解説を参考にすると
>クールな真面目少女から
>キャピキャピメイドですからね……
>千桜の演技力?には感心します

そうですね。
原作では最近ハルとして登場していませんから、ハルとしての出番を期待しています。

>けれど、それを一瞬で見破るリズンも凄いですね

実力者ですからね。
そして、彼女によって彼は不覚を得てしまいます。

>そして、ダイ
>彼、凄いですね!!
>何もない空間から、武器(ダブルセイバー?)を出したり
>相手の基地を攻めさせたり
>操られてる使者をことごとくよけたり

武器は、ある作品の剣二刀が槍に変わったものです。(自己設定を加えています)。
ジェットたちへの指示は、アジトのことを読んでいたからです。
ですが、使者たちを抜き去ったことは彼自身の力によるところが大きいです。

>一体何者!?

ただ言えるのは、普通の人間ではないことは確かです。
ダイは少々、特殊な出生ですので・・・・。

>そして、花南達が苦戦してる所に塁達が合流しましたね
>……雷矢編では活躍しなかった塁が

塁「なんだよ!人のこと役立たず扱いしやがって!
  けど何も言い返せねえ。そしてそんな自分が腹立つ」

塁「けどな!俺だって名勝負を繰り広げているんだぞ!」

ムーブランVSコーロボンブ
熱戦であったが、佳幸の勝ち。

塁「いやいや、あれはアイツの情熱というパッションに押されていたんだ。
  大体白星だってちゃんとあげているぞ」

コーロボンブVSネガティブコーロボンブ
塁の圧勝。
しかし、死に際に放った敵の一撃により、迷子になる。

塁「う・・・・とにかく、俺だって戦えるんだから応援してくれよ!」

拓実「はあ、塁はまだいいよ・・・・」
優馬「俺たちなんて、全然戦っていないんだからな・・・・」

>確かに、操られては心が無いの同然ですからね

ガソリンの入っていない車同様です。

>後、やり方の件ありがとうございます
>友人にでも協力して貰います

お力になれてよかったです!

>更新頑張ってくださいね

はい、頑張ります!


紅雪さんへ

>こちらでは初めまして!紅雪です!

ようこそ!
紅雪さんの小説はいつも楽しく読ませてもらっています!

>一から読ませていただきましたが、戦闘の描写がとても上手いなぁと思いました。

ありがとうございます!
今でもあれでいいのかなと思っていたりもしますが、伝わっていてよかったです!

>そして、出来ればでいいのですが八闘士の名前とそれぞれが持っている精霊の名前をペアでプロフィール紹介していただければな…と。

>いきなり厚かましくすみません。ホント、キャラの名前とか覚えるのが苦手で…

いえいえそんな!
こちらこそ不親切ですみません!

>ダイ達は精霊を持たずに機械に変身したりするから、ね?こう…ぐちゃぐちゃになってしまって…

正確にはジェットたちは変身しますが、ダイだけは生身のままです。
ですが、ぐちゃぐちゃになってしまうのは申し訳ありません。

>すみません、物覚えが悪い自分のせいなんですが。

いえいえ、いつまでも紹介しなかった自分のせいです。
といってもまったくしないわけではありませんでした。ただもうちょっと話が進んだところでプロフィールを入れようと考えていたもので・・・・
ですが、これを聞いたからには教えないわけにはいきませんよね。
今すぐというわけではありませんが、随時プロフィールを紹介していきたいと思います!
期待していてください!

>ええと…それで読んでいてどうしても言いたくなってしまったので失礼を承知で。

>最初のブレズオンと咲夜との戦いはあれですよね?
>「夢の国を探す君の名を、誰もが心に刻むまで」的なオープニングのあれですよね?

ええ、あれです。

>RIDEさんもあれをご存知でしたか!と一人でテンションが上がってしまいました。

あの作品、好きです!
アニメでは、あの話をはじめ序盤が好きです!

>これからもたまに失礼させていただきます。では、紅雪でした!

たまにでも来てくれるのなら、うれしいです!

大魔王さん、紅雪さん、感想ありがとうございました!

それでは、番外編ラストです!


 6
 一方、離れていったダイとリズンはいまだ互いに応酬しあっていた。

 それは互角、いやリズンがやや押され気味であった。

「ふっ、中々やるな」

 一旦距離を取った後、リズンはダイの実力を称えた。

「こうなれば、あれをやるしかない!」

 そう見切りをつけたリズンの体が、段々と巨大になっていく。

 一体化に隠された力、ハイパー化であった。

 数十メートル近い大きさとなったリズンは、ダイを踏み潰そうと足を動かしてくる。回り
転げながらそれをかわしていくダイ。

「そっちがそう来るなら、俺だって」

 ダイは二つに分けた槍を連結させ、刃を天に向けた。

 すると、空間を裂いて青と銀色のロボットが現れる。

 天空よりの使者、ケンリュウだ。

 ケンリュウの胸部が開き、ダイの体から青白い光が発し、槍をまた二つに分けて宙に投げ
た瞬間、その身はケンリュウの中へと移っていた。

 胸部が閉じると、槍もケンリュウのサイズに合わせた大きさへと変わっていた。ケンリュ
ウはそれを手にし、腰に挿した。

 リズンと対峙するケンリュウ。しかし数十メートルあるハイパー化したリズンに比べ、ケンリュウは小さかった。そのため、リズンの態度も大きくなる。

「そのようなもの、脅しにもならん」

 リズンは身体の色を赤に変え、火炎弾を放った。対して、ケンリュウはリズンに向けて手
をかざす。

「ストリーム!」

 ダイがその言葉を発したと同時に、ケンリュウの後方から猛風が突然起きた。それによ
り、火炎弾は吹き飛ばされてしまった。

 次にリズンは体色を群青にして分身を作り、一斉に攻撃しようとする。だがダイはどれが本物かはっきりと見抜いていた。

「招雷!」

 ダイの言葉と共にリズンの本体に雷が落ちた。それによるダメージは少なく、リズンは若
干よろけてしまう。

「なるほど。小細工などは通用しないか・・・・」

 それを悟ったリズンは、妖しげに笑いながら体色を虹色に変えた。

「ならば、この俺の最大の必殺技でもって迎え撃つ!」

 そして、彼の体が発光した。

「セブンカラーズシャワー!」

 七色の光線が、ケンリュウ目掛けて放たれる。

 そんな中、ケンリュウの腰に挿してある槍が光り出し、ケンリュウのボディにアーマーが
装着される。ケンリュウは腰の槍を抜いて連結させると、槍が光りだした。その槍を振るっ
て、セブンカラーズシャワーを切り裂いた。

「なに!?」

 驚愕するリズン。彼はそのまま、続けてケンリュウが放った一太刀を受けてしまった。それにより一体化は何とか維持できたが、ハイパー化は解かれ、人間大の大きさへと戻ってしまった。

 追い討ちをかけるため、ダイはケンリュウから分離し、自分に合ったサイズに戻った槍を手にリズンに迫る。その際、彼はケンリュウと同様の鎧を身に纏っていた。

 追い詰められたリズン。彼は何か反撃の糸口になるものがないか辺りを見渡す。

「高杉君!」

 そんな時、先ほどメイドのハルと名乗った少女がこちらにやって来た。

 それはリズンにとって好機であった。

 リズンはハルに光線を浴びさせる。催眠の紫の力で、催眠攻撃を仕掛けたのだ。

「なっ!?」

 ダイは足を止めてしまう。

「この女は完全に俺の手中となった」

 リズンは笑いながら、ハルを自分の前に寄越し、自らの盾とした。

「攻撃できないだろう。おまえがそんな人間だということを悟っていたんだ」

 彼の言葉どおり、ハルを前にしてダイは攻めあぐねてしまう。形勢逆転となってしまっ
た。

「これで終わりだ!」

 リズンは身体の色を虹色に変え、セブンカラーズシャワーを放とうとした。

「えいっ!」

 だがその寸前、リズンの催眠攻撃にかけられているはずのハルが突如としてリズンを突き
飛ばした。

「な、なんだと!?」

 催眠をかけているため自分に逆らうことは絶対にしないはずだというのに、このように自
分の邪魔をした。

 つまり、ハルは催眠にかけられてはいなかったのだ。

 予想だにしない自体にリズンは我を失ってしまう。

 そしてその隙をダイは見逃さなかった。一瞬のうちにリズンに詰め寄り槍を叩き込んだ。

 それにより、リズンの一体化が解け、ライッシュは封印された。

「な・・・・なぜだ・・・・?」

 リズンはハルを指しながら問う。

「何故あの女には催眠が効かなかったんだ・・・・?」

 数ある実力者を自分の者にしてきただけに、催眠攻撃には自信があった。

 それなのに、大して力もないただのメイドが何故・・・・?しかもこの女は一度は確実に
落ちたはずであるのに・・・・

「それは私が既に催眠にかけられていますから・・・・」

 ハルは毅然として答えた。

「この姿でいる時は、完璧なメイドでいるようにという、自己暗示をかけていますから」

 それがリズンの催眠攻撃に打ち勝ったということだ。

「バカな・・・・」

 そんなただの思い込みのようなもので、自分の催眠攻撃が破られた。

 それを知った途端、怒りが湧いてきた。

「ふざけるな!」

 逆上したリズンは、素早く起き上がる。

「キャア!」

 そして、ハルを羽交い絞めにしたのだ。

「許さん・・・・貴様のような女にこの俺の催眠が破られるなど・・・・許さんぞ!」

 ナイフを取り出し、ハルの顔に突きつける。

 光に照らされる刃を見て、ハルは背筋に悪寒が走った。

 当然、ダイがこれを見過ごすわけでもなく槍を持ってリズンに近づくが。

「動くな!この女がどうなってもいいのか!」

 ハルを人質にしてダイを止めようとする。

「やれやれ・・・・ここまで落ちぶれたか」

 そうため息をついた後、ダイはハルのほうへと顔を向ける。

「春風」

 声をかけられ、ハルは恐る恐るダイを見る。

「俺はおまえの言うことを信じた。そしておまえはそれをやってくれた。だから今度はおま
えの番だ」

 ダイの目は、彼女を元気付けるまっすぐな眼であった。

「俺を信じろ、春風。俺はおまえを助ける」

 その目を見て、ハルは安らぎを感じた。そして、彼なら任せられる、と。

「・・・・ええ。信じます」

 彼女の返事を聞いたダイは、笑顔となる。

 そして、槍を構えてリズンへと迫った。

「ほ、本気か!?」

 どうせ脅しだと思っていたが、ダイの表情は真剣そのものである。

 そして、ダイは槍を冗談に構え、今にでも振り下ろそうとする。

「くっ!」

 恐怖感に駆られたリズンは、ハルを前に突き出す。それにより、彼女はダイの槍に捉えら
れそうになる。

 ハルは死ぬかもしれないと思ったが、先ほどのダイの言葉を信じているため、きっと大丈夫だと疑わなかった。

 そして、刃がハルの身を切り裂こうとする。

 だが、ハルに斬られたという実感はやってこなかった。それどころか、ダイの姿がそこで消えてしまう。

「な、なに!?」

 突然ダイが消えたことで驚くリズン。その彼の背中に、何かで斬られたような感覚が走った。

「な・・・・?」

 リズンが振り返ると、そこには槍を振るったダイの姿が。

「そうか・・・・残像か・・・・」

 ハルに切りかかる瞬間で寸止めをかけたダイ。そこから、残像が残るほどのスピードで自分の背後へと回っていたのだ。しかしそれは、ハルがおとなしくしたままでいられたらの話である。彼女が彼を信じず動いてしまったら、危なくなっていたかもしれない。

「何故だ・・・・あの思い込みといい、なぜ信じきれたのだ・・・・」
「それを力にするのが、おまえたち精霊の使者じゃなかったのか?」

 愕然とするリズンは、ダイが言い放った言葉に思い出したように笑った。

「そうか・・・・そうだったな・・・・」

 リズンは、その言葉と共にそのまま倒れた。

「・・・・死んだのですか?」

 ハルが恐る恐る尋ねてみる。

「いや、気絶させただけだ」

 そう返したダイは、ハルのほうへと向いた。

「ありがとうな、春風。俺を信じてくれて」
「いや、それほどでも。それより・・・・」

 千桜は言いにくそうにモジモジとする。

「あの、この姿のことは・・・・」
「わかっている。俺も隠してもらいたいことがあるからな」

 そう言って、にこやかに人差し指を唇に当て、内緒だということを表すダイ。

 その仕草に、千桜はまた惹かれてしまう。顔が紅く火照るのがわかる。

「俺はいいけど、他の人たちは・・・・」
「安心して下さい。他言はしません」

 この場に伝助たちが現れた。シュウもやって来た。

「お疲れ様ですダイ様!見事打ち倒すとは!」
「おいおいシュウ、お疲れは先生たちだろ。大勢相手にたった九人で戦ったんだから」
「たいしたことないわよ、あんなの」

 髪を掻き分けながら余裕を見せる花南。

「それにしても、とんだ休日でしたね」

 佳幸は苦笑した。本来なら連休を楽しむところなのだが、戦う羽目となってしまったのだ
から。

「せっかく皆集まったのだから、どっか食べに行かないか?」
「え?おごってくれるの!?」
「マジで!」

 塁の提案に、達郎とエイジは目を輝かせる。

「・・・・未成年だけな」
「やったー!」
「君たちはどうだい?」

 拓実はダイや千桜を誘うが。

「悪いけど、俺はリズンを霊神宮に引き渡さなくちゃいけない。無効にいるジェットとドリルと合流もしなくちゃいけないし」

 千桜は、ダイと一緒にいられるかもと何故か期待してはいたが、それを聞いて少しショックを受けてしまう。

「けど春風は必ず連れて行ってくれ。巻き込んでしまったせめてものお詫びにな」

 ダイは千桜の背を押し、彼女に微笑みかけた。

「それと・・・・」

 ダイは伝助、優馬を手招き、彼らにそっと囁いた。

「いつもの記憶消す奴、春風にはしないでくれ」

 その言葉に二人は驚いた。

「何言っているんだ。精霊のことは秘密にしなければ・・・・」
「けど、俺たちの戦いのために春風も秘密であるはずのメイドを明かしてくれたんだ。今日のことを記憶から消してしまえば、覚えていないことのために秘密を明かしたことになるんだ。そんなの、虚しいだろ?」

 ダイの言うことは一理あった。

 だからこそ、伝助と優馬も反論はできなかった。

「・・・・あの嬢ちゃんが俺たちのことを言いふらすことは?」

 忠告と言うよりも、念を押す意味で優馬が問い掛けた。

「大丈夫だ。春風はそんな奴じゃない」

 きっぱりと言ったダイ。

 そんな彼を見ると、こちらまで信じてしまう二人であった。

「伝助さん、優馬さん、行きましょう」
「はい、今行きますよ」

 氷狩の呼びかけに、二人は彼らのもとへ寄る。そのまま、食事に出かけ始めた。

「春風」

 去り際にダイは千桜を呼び止める。

 なんだろうと思い、千桜は振り返ると、ダイは笑顔を見せていた。

「信じてくれて、ありがとな」

 そう言って、ダイはシュウと共に行ってしまった。

 最後に見せたダイの笑顔。それに千桜は何故かときめくものを感じていた。

 ゴールデンウィークの最終日の前。綾崎ハヤテが天王州アテネと決着をつけようとしている頃にダイは千桜に大きな衝撃を与えたのであった。



番外編はこれで終了。

次回からは本編に戻ります。
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Re: 続・新世界への神 ( No.27 )
日時: 2011/05/08 19:29
名前: 大魔王

千桜が、ダイに落とされたーーーーー!!!!!
はっ、すいません、大魔王です!!
まことにいかんながら、興奮してしました
それでは、感想です
リズンのハイパー化!?
でっかくなりましたね!?
向かえ打つダイもロボを召喚?して乗り込みましたし
もの凄いですね!?
しかも、ケンリュウでリズンの最大の技をあっさりやぶりましたね
それでもって、リズンを弱体化させる事ができましたね
そして、追いつめられたリズンは、ダイ達が最も恐れる方法
千桜を操り攻撃するというのをやりましたね
しかし、千桜は、リズンの催眠を自己暗示により助かりますね
脱帽です
そして、動揺したリズンを攻撃し精霊を封印
ところで、今まで封印した精霊ってのは何体なのですかね?
ダークライオウガとかいましたし……
そして、精霊を封印されて狂った様に千桜を襲うリズン
千桜を助ける時に言ったダイのセリフがかっこよかったです!!
ダイってホント凄いですよね
残像によるフェイントって、どれほどの実力の持ち主なのですかね?
そして、千桜の記憶を消さない事にしたダイ
かっこいいです
そして最後…………ちょっと失礼いたします
千桜が落ちたーー!!
それでは、大魔王でした
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Re: 続・新世界への神話(番外編終了。次回から本編再開) ( No.28 )
日時: 2011/05/08 20:02
名前: 李薇

番外編の更新お疲れ様、どうも李薇です♪

絶賛風邪ひいてて頭が若干回ってないので変な文章になってたらすいません…という事で感想の方に入らせてもらいます!

リズンハイパー化には驚きました…ってか強いなぁリズン…流石です
ダイの方も流石ですね…いつもはテンポが読めない部分があるのに今回はすごく格好いいです!
しかも、セブンカラーズシャワーまで切裂いてしまうとは……

そこへやって来た千桜に催眠攻撃をかけるリズン…
が、あっさり払いのけましたね!?
なるほど…メイドになっている時は自分に自己暗示をかけているから、ですか…
あっさり言ったけど、かなり凄い事ですよね…この辺は「おおー!」と思いました
やっぱりメイドさんはみんな強いですね! マリアさんといい千桜といい…

そして逆上したリズンは千桜を人質に…。こっからはダイの出番ですね!
信じてくれ、とは…今回のダイは格別に格好いいです!
そんなダイが使ったのは残像…! 本当ダイってかなり強いですよね…うーむ…

何にせよ、千桜も大活躍の番外編でしたね!
最後に千桜の記憶を消さないようにと言ったダイも格好いいです!

などと思いきや、もしや落とされた…!?
何にせよ、ダイに多少なりの好意を抱いたようですね…まあ、格好良かったので無理もないですが…

次回、本編の方も楽しみにしています♪ 更新頑張ってください♪
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Re: 続・新世界への神話(番外編終了。次回から本編再開) ( No.29 )
日時: 2011/05/08 20:17
名前: 風羅
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=6886

どうも♪風羅です♪

旅行中で中々感想かけなくてすいません!

一応あちらのパソコンで読むことは出来ていたのですが・・・。

ではとりあえず感想へ。

リズンハイパー化ですか・・・。結構驚きました。

やっぱり強いですね♪李薇さんが言うとおり流石です♪

まあダイの方も同じく流石でしたが♪

そして千桜の催眠攻撃が効かなかった・・・。自己暗示ですか。

メイドさんはどこの世界でもやはり最強なんですかねー・・・。

まあ愛歌さんはそれより恐い気もしますが。

そして逆上したリズン・・・。人質ですか・・・。

まあ今回のダイは本当に格好よかったです。残像とは・・・。

李薇さんが言ったとおり千桜が大活躍の番外編でしたね♪

千桜は結構好きなキャラなので嬉しかったです♪

次回からの本編も楽しみにしています♪

ではまた♪


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Re: 続・新世界への神話(番外編終了。次回から本編再開) ( No.30 )
日時: 2011/05/09 19:51
名前: 流れ星
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=6521

どうも♪流れ星です♪

では早速感想ですけどリズンがなんか圧倒的に強かったですね!

ていうかリズンの能力が本当に厄介ですね〜。

ま、ダイがかっこよく勝っていましたが♪

しかし千桜の秘策がまさかのメイドさん状態の自己暗示とは思いもよりませんでした♪

ていうかそうやって割り切っていたんですね♪

ま、愛歌さんにメイド姿を初めて見られたときはは一瞬で崩れ去りましたが(笑)

というか先生達もお疲れ様です♪大勢相手にたったの9人って凄いですね♪

まぁ、流石に敵の一体一体がそこまで強いわけではなかったでしょうけどそれでも骨が折れる戦いだったのでしょうねぇ。

しかしダイが強い!!一体誰!?って思っちゃうぐらい強い!!

仲間たちだって驚いていましたしねぇ。流石やるときはやる男ですね♪

そして最後、千桜がダイに陥落♪もしくはフラグが立ったというべきか。

けどなんにせよダイと千桜が今後どう関わるかは楽しみです♪

それでは次回も楽しみにしています♪

ではまた♪
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Re: 続・新世界への神話(番外編終了。次回から本編再開) ( No.31 )
日時: 2011/05/12 21:54
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

な、なんと四人も感想を書いておらっしゃる!
きちんとできるかどうかわかりませんが、レス返しです!

大魔王さんへ

>千桜が、ダイに落とされたーーーーー!!!!!
>はっ、すいません、大魔王です!!
>まことにいかんながら、興奮してしました

その気持ち、わかりますよ!
こっちも書いていて興奮しましたから。

>それでは、感想です
>リズンのハイパー化!?
>でっかくなりましたね!?

ネタバレになりますが、一体化に隠された力がこれです。
これができる白銀の使者が、黄金への選考基準に入ります。

>向かえ打つダイもロボを召喚?して乗り込みましたし
>もの凄いですね!?

ええ、召喚です。
ちなみにケンリュウはあの作品のロボットです。
本当、想像したらすごい光景となってしまいます。

>しかも、ケンリュウでリズンの最大の技をあっさりやぶりましたね
>それでもって、リズンを弱体化させる事ができましたね

これはダイの力がどれほどのものなのか、証明したかったところであります。

>そして、追いつめられたリズンは、ダイ達が最も恐れる方法
>千桜を操り攻撃するというのをやりましたね
>しかし、千桜は、リズンの催眠を自己暗示により助かりますね
>脱帽です

彼女はメイドになりきっていましたからね。

>そして、動揺したリズンを攻撃し精霊を封印
>ところで、今まで封印した精霊ってのは何体なのですかね?
>ダークライオウガとかいましたし……

名前付きで判明しているのは
ブレズオン、ガイアース、アクエリス、バロディアス、フォレシオン、タイガネル、ブライアル、ネガティブライオーガ、ネガティブコーロボンブ、ネガティブムーブラン、ネガティブアイアール、ネガティブワイステイン、そして今回のライッシュの計13体です

>そして、精霊を封印されて狂った様に千桜を襲うリズン
>千桜を助ける時に言ったダイのセリフがかっこよかったです!!

そうですね。
あれは決まりすぎかと思ったのですか。

>ダイってホント凄いですよね
>残像によるフェイントって、どれほどの実力の持ち主なのですかね?

ダイ「残像なら、ジェットのほうが上手く作れるぞ」
ジェット「速さなら、ダイに負けない自信はあるぞ」

>そして、千桜の記憶を消さない事にしたダイ
>かっこいいです

あれは、ダイなりの思いやりということです。
あれをやると、卑怯だと感じたから断った。
ああ見えて、ダイは結構人のことを考えています。

>そして最後…………ちょっと失礼いたします
>千桜が落ちたーー!!

そう思いますよね!
千桜が、ダイを意識してしまうことは間違いないです!


李薇さんへ

>番外編の更新お疲れ様、どうも李薇です♪

ありがとうございます!

>絶賛風邪ひいてて頭が若干回ってないので変な文章になってたらすいません…という事で感想の方に入らせてもらいます!

だ、大丈夫ですか!?
あまり無理なさらないでください。お体のほうが大事ですから。

>リズンハイパー化には驚きました…ってか強いなぁリズン…流石です
>ダイの方も流石ですね…いつもはテンポが読めない部分があるのに今回はすごく格好いいです!
>しかも、セブンカラーズシャワーまで切裂いてしまうとは……

リズンは白銀の中でも一二を争いますからね。
しかし、それ以上にダイが強かった!普段とのギャップがあるから余計衝撃を受けましたね。
セブンカラーズシャワーを切り裂いたのは、必殺技ということで・・・・

>そこへやって来た千桜に催眠攻撃をかけるリズン…
>が、あっさり払いのけましたね!?
>なるほど…メイドになっている時は自分に自己暗示をかけているから、ですか…
>あっさり言ったけど、かなり凄い事ですよね…この辺は「おおー!」と思いました

確かにすごいです(笑)
千桜は、メイドについて詳しいことを知っていたので完璧になりきっているのだと思っていますから。

>やっぱりメイドさんはみんな強いですね! マリアさんといい千桜といい…

ハヤごとの中で、メイドさんというのは特殊なスキルです!(約一名除いて)

>そして逆上したリズンは千桜を人質に…。こっからはダイの出番ですね!
>信じてくれ、とは…今回のダイは格別に格好いいです!
>そんなダイが使ったのは残像…! 本当ダイってかなり強いですよね…うーむ…

これまでには見られない、かっこよさが伝わってよかったです!
ダイの強さは、半端ではありません。
味方の中では、絶対というわけではありませんが、一番の実力者です。

>何にせよ、千桜も大活躍の番外編でしたね!
>最後に千桜の記憶を消さないようにと言ったダイも格好いいです!

千桜の魅力と、ダイの実力と思いやり。
このシーンが一番熱を入れていましたので。

>などと思いきや、もしや落とされた…!?
>何にせよ、ダイに多少なりの好意を抱いたようですね…まあ、格好良かったので無理もないですが…

確かに、目の前であれだけの活躍を見せ付けられたら意識するなというのが無理かもしれません。

>次回、本編の方も楽しみにしています♪ 更新頑張ってください♪

はい、頑張ります!


風羅さんへ

>どうも♪風羅です♪

>旅行中で中々感想かけなくてすいません!

>一応あちらのパソコンで読むことは出来ていたのですが・・・

読んで下さるだけで嬉しいです!

>ではとりあえず感想へ。

>リズンハイパー化ですか・・・。結構驚きました。

>やっぱり強いですね♪李薇さんが言うとおり流石です♪

リズンの強さが目を引いているようですね。
ハイパー化に関しては、本編でも出てきますので、注目して下さい。

>まあダイの方も同じく流石でしたが♪

そのリズンを倒したのですからね。

>そして千桜の催眠攻撃が効かなかった・・・。自己暗示ですか。

>メイドさんはどこの世界でもやはり最強なんですかねー・・・。

少なくともハヤごと、そしてこのひなゆめでは最強かもしれません。

>まあ愛歌さんはそれより恐い気もしますが。

同感です。

>そして逆上したリズン・・・。人質ですか・・・。

追い詰められた悪役のお約束です。
このときになるともはやリズンにはプライドがなくなっていましたので。

>まあ今回のダイは本当に格好よかったです。残像とは・・・。

想像以上の活躍をして、反響が大きいことが嬉しいです!

>李薇さんが言ったとおり千桜が大活躍の番外編でしたね♪

>千桜は結構好きなキャラなので嬉しかったです♪

そう言ってくださって嬉しいです!
私も好きなキャラなので、彼女が活躍できるよう頑張りました!

>次回からの本編も楽しみにしています♪

応えられるかどうかわかりませんが、期待していてください!


流れ星さんへ

>どうも♪流れ星です♪

ようこそいらっしゃいました!

>では早速感想ですけどリズンがなんか圧倒的に強かったですね!

>ていうかリズンの能力が本当に厄介ですね〜。

七つも能力を持っているキャラなんて、そうそういないですよね。

>ま、ダイがかっこよく勝っていましたが♪

リズンに対して、実力の違いというのを見せ付けました。
ちなみに、ダイは切り札を隠した状態で戦っていました。
その切り札は予想できるでしょうが、直に本編で。

>しかし千桜の秘策がまさかのメイドさん状態の自己暗示とは思いもよりませんでした♪

>ていうかそうやって割り切っていたんですね♪

これは誰も予想できなかったようで、良かったと思っています。
実際、彼女はそうやって割り切っているんではないかと。

>ま、愛歌さんにメイド姿を初めて見られたときはは一瞬で崩れ去りましたが(笑)

愛歌さんは別格です・・・・・

>というか先生達もお疲れ様です♪大勢相手にたったの9人って凄いですね♪

佳幸たちはいいですけど、伝助、優馬は25歳ですから・・・・。

>まぁ、流石に敵の一体一体がそこまで強いわけではなかったでしょうけどそれでも骨が折れる戦いだったのでしょうねぇ。

戦いの後に行った食事では、皆体力を回復するかのように大量に食べていました。
特に高校生たちはすごく、彼らをおごると言った塁は財布を見ながら泣いていましたとさ・・・・。

>しかしダイが強い!!一体誰!?って思っちゃうぐらい強い!!

>仲間たちだって驚いていましたしねぇ。流石やるときはやる男ですね♪

味方もまさかこれほどの強さとは思っていなかったのですから、驚きも大きかったということです。
ちなみに彼は、自分の世界では最強とはいきませんが、エース以上の強さを誇っています。

>そして最後、千桜がダイに陥落♪もしくはフラグが立ったというべきか。

陥落にはまだ早いというか、千桜もまだそういう自覚をもっていません。
フラグがたったということです。

>けどなんにせよダイと千桜が今後どう関わるかは楽しみです♪

本編でも登場させますからね。(いつになるかわかりませんが)

>それでは次回も楽しみにしています♪

楽しい作品になるよう頑張ります!



大魔王さん、李薇さん、風羅さん、流れ星さん、感想ありがとうございました!


それでは、本編を再開いたします!


 第26話 解き放たれる牙

 1
「ここがメルキューレの塔か・・・・」

 エーリッヒによってテレポーテーションさせられた佳幸たちは、改めてその便利さに感心していた。

「瞬きする間もなく着いちまったぜ・・・・」

 日本にある五重の塔に似ている建物を見上げる塁。

「驚いたでしょ?」

 涼しい顔のエーリッヒの隣で、ミハエルは自慢げな笑顔を浮かべていた。

「あ、あんたらまだ付き合うつもりなのか?」

 二人の姿を見て達郎は大仰な反応を示した。

「この戦いを見届けたいと思いまして」
「けど戦う気はないんだろ?だったら、三千院のとこのメイドさんを守ってくれ」

 そう言った後、ダイはそっとジェットに近づいた。

「ジェット、これを」

 そして、ダスク峡谷で書いていた手紙を、他の誰にも気付かれないように渡した。

「この戦いが終わった後、俺の身に危険が及んだら読んで欲しい」
「遺言、ってわけじゃないよな」

 ジェットが冗談めかしてわらうと、ダイも同様の表情を見せた。

「そうじゃない。たいした事は書いていないから、何も起こらなかったら破り捨ててくれ」

 それにしても、とダイは疑問に思うことがあった。

「最初からそうだったけど、ジンジャーならともかく艶麗を俺に討てというのが腑に落ちな
い。今更だけど、何か裏があるように思えるんだ」

 艶麗は精霊界の人物なので、霊神宮の全ての使者でかかっていけばいいはずで、彼女の傍
にいるジンジャーを討てというのならダイを呼んだ理由になる。しかし、何故相手が艶麗なのかさっぱりわからない。

「まあ、三界の支配を企んでいるような奴を放っておくことなんかできないけどな」

 ダイは気を引き締めなおす。ここは敵の本拠地、心しておかなければならない。

「フフフフ・・・・」

 そんなダイたちの前に、笑い声を響かせながら女が二人現れる。

「艶麗様のもとへは行かせない。この透伽と」
「この映理が、おまえたちの相手をしてやる」

 艶麗の側近である透伽と映理は、それぞれクラゲとカメレオンを模した自分たちの精霊を
呼び出した。

「この膜のジェルフィスと」
「鏡のカメールンの力、見せてやろう」

 ジェルフィスとカメールンは、二人が着けている青銅リングに吸い込まれる。透伽と映理
は自らの精霊と一体化した。

「青銅の使者で一体化できるなんて、艶麗の側にいるだけのことはあるわね」

 その様子を見ていた花南は不敵に笑った。

「だけど、条件はこっちも同じなのよね」

 花南の近くでフラリーファが姿を現す。そのまま、フラワーリングに吸い込まれていった。

 花南は、フラリーファとの一体化形態へと変わった。

「ここは私たちに任せなさい。高杉、早く艶麗を討ってきなさい」

 ダイは花南を一目見て、彼女の意思を確認して頷いた。

「任せたぜ。ジェット、ドリル、ジム、それと綾崎、行くぞ」

 ダイは前へと進み始める。

「待て!先へは行かせないと言ったはずだ!」
「どうしてもというのなら、まずは私たちが相手をしてやる!」
「へぇ・・・・」

 使命に意気込む透伽と映理に対し、花南はまた笑いかけた。

「相手になるとか言うけど、あんたたちそこから動けるの?」

 そこで二人は、自分たちの周囲の空中で花が舞っていることに気づく。

「こ、これは!?」
「い、いつの間に!?」
「おっと」

 慌てふためく透伽と映理を、花南が制した。

「その花はブロッサムボムで、少しでも触れたら大爆発するのよ。あんまり動かない方がいいわ」
「バカな!」

 こけ脅しだと思った透伽だが、少し腕を動かした際花に触れたため、爆発が起きてしまった。

「な、なに!?」
「言ったでしょ、爆発するって。さあ行きなさい」

 花南が言い終わる前にダイは先に歩いていた。その後をジェット、ドリル、ジム、そしてハヤテが追いかけた。

 透伽と映理は身動きが取れないため、唇を噛み締めながらダイたちを見送ることしかできなかった。

「行ったわね。それにしても・・・・」

 花南は透伽の方に向き直った。

「あんた、あの爆発を受けて無傷とはね・・・・」

 ブロッサムボムを受けた透伽は、ダメージを受けたようには見えなかった。これ以上仕掛けを続けても無理だと悟った花南は、花を舞い散らすのを止めた。

「佳幸、達郎。あんたたちも自分の精霊と一体化しなさい」

 言われるまでもなく、佳幸と達郎もムーブラン、ジャーグインと一体化していた。

「女の人と戦うことなんてしたくねぇけど、そうも言ってられねぇか」

 佳幸、達郎、花南は目の前の相手に対して身構えるのであった。



 ダイ、ジェット、ドリル、ジム、ハヤテの五人は艶麗の元へと向かっていた。

 しかし、彼らの前に巨大な影が立ちはだかった。

「これは・・・・」

 五人は見上げ、巨大ロボット、ケイオスのシルエットを確認する。

[とうとうここまで来たか。誉めてやるぞ]

 ジンジャー・ゴールドは高笑いをあげていた。

[このまま足止めしてやりたいところだが、再び私と戦うか?ブルー・ジェットよ]
「当然だ」

 ジェットは、サングラス越しにケイオスを睨みつける。

[しかし、貴様一人でどうにかなるかな?]

 ケイオスの背後から、それの簡易なデザインであるロボットが二機、無機的な動きで現れた。

[MD(モビルドール)システムを導入した、量産型ケイオス。私の忠実な人形たちだ]

 量産型ケイオスは、ケイオスの前に出て戦闘態勢をとった。

「ほう、こんなものを隠していたとはな」

 ジェットは挑発するようにわざとらしく賞賛する。

「だが、俺にも仲間がいるのでな」

 その言葉と共に、ドリルとジムが笑顔でジェットの隣に並んだ。

「よっしゃあ!やってやるぜ!」
「このトリプル・ジムも、がんばります!」

 ドリルは拳を突き合わせて威嚇し、ジムは大きく胸を張る。

「そう言うわけだ。行け、ダイ、綾崎」

 ジェットは、二人に微笑みかけた。ダイは先ほどの花南たちと同様、この場を後にしよう
としたが、ふと足を止めてジムを凝視した。

「・・・・なんですか?」

 じっと見られて不快に感じたジムは、ダイに尋ねてみた。

「危なくなったらすぐ逃げろよ。おまえ、戦闘向きじゃないんだからな」

 それはダイの気遣いであり、それがわかっているからジムはわざと拗ねるような口調で返
した。

「失礼ですね。私だって、引き際は心得ていますから」

 二人は軽く笑い合った。

「ジェットとドリルも気をつけろよ」
「なあに、任せとけって!」
「俺たちが負けるわけはないだろう」

 それからダイはハヤテを伴って艶麗の待つ場へと急いだ。そんな彼らを、ジンジャーは阻害しなかった。

「ダイをすんなりと先へ行かせたということは、やはり貴様はあいつと艶麗の共倒れを狙っているみたいだな」
[どうかな]

 ジェットの言葉に、ジンジャーははぐらかすような態度で答えた。それに対してジェットも一笑して応じた。

「二人とも、いいな!」

 ジェットが呼びかけると、ドリルとジムは強く頷く。

「いくぞ!」

 三人はその身を巨大な機械に、マシンロボモードへと変わる。ジェットはジンジャーの乗るケイオスと、ドリルとジムは量産型ケイオスにそれぞれ挑みかかっていった。



次回、まずは佳幸たちのバトルから。

それと、いまさらですが番外編のキャラたちのプロフィールを

リズン
年齢:23歳
身長:181cm
霊神宮出身の白銀の使者。
白銀の中では腕の立つ使者で、艶麗と共に黄金に近い実力を持つ白銀最強とも言われている。
特に催眠に長けていて、それに関して彼の右に立つ使者はいないといわれているほどである。
が、ひそかに人を我が物にするという野望を抱いていた。

ライッシュ
ランク:白銀
力:虹
属性:雷
リズンの精霊。
白銀の精霊の中でも最高峰の力を誇っている。
虹が七色であるように、ライッシュも七つの力をもっている(炎の赤、光とスピードの黄、高熱の橙、催眠の紫、草木の緑、迷彩の群青、液体の青)
必殺技
*セブンカラーズシャワー
七色の力全てをこめた光線を発射する、ライッシュ最大の必殺技。


クレス
年齢:18歳
身長:171cm
霊神宮出身の使者。
それなりに実力はあり、将来を期待されていた青銅の使者。
しかし、リズンに目をつけられ、彼の催眠によって手駒にされてしまう。

コッカル
ランク:青銅
力:嘴、脚
属性:地
登場こそしなかったが、クレスの精霊。
鶏を模した姿となっている
必殺技
*ピークバンカー
鋭く尖った嘴で相手を突き刺す技。

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Re: 続・新世界への神 ( No.32 )
日時: 2011/05/12 23:41
名前: 大魔王

どうも、お久しぶりです
大魔王です
感想入りますね
ダイ達は敵の本拠地に着きましたね
そういえば、エーリッヒの力で来たから所用時間って一瞬ですか?
そうだとしたら、用意周到ですね
流石がは敵が指定した場所ですね
見事な戦力分断ですね
最初は、花南達三人
次に、ジェットとドリル
モビルドールってなんですかね?
モビルスーツとは違うんですかね?
さて、戦力を分断されたダイ達は無事に艶麗の元にたどり着けるのか?
そして、突入前に渡した手紙の内容とは!?
続きが楽しみですね
大魔王でした
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Re: 続・新世界への神話(5月12日更新) ( No.33 )
日時: 2011/05/15 17:22
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

どうも!
早速ですが、レス返しから!

大魔王さんへ

>どうも、お久しぶりです
>大魔王です
>感想入りますね

こちらこそお久しぶりです。
いつもありがとうございます。

>ダイ達は敵の本拠地に着きましたね
>そういえば、エーリッヒの力で来たから所用時間って一瞬ですか?

はい、時間はそんなにかかっていません。

>そうだとしたら、用意周到ですね
>流石がは敵が指定した場所ですね
>見事な戦力分断ですね

艶麗は色々と人員を配置してからダイたちの元へ赴きましたから。
何重にも、防衛網を敷いて防御を完璧にしています。

>最初は、花南達三人
>次に、ジェットとドリル

ジム「私もいますよ!」

ダイ「誰だ?」

ジム「ダ、ダイ様・・・・(泣)」

>モビルドールってなんですかね?
>モビルスーツとは違うんですかね?

モビルドールとは、ガンダムWに出てきたモビルスーツの無人戦闘プログラムです。
正確な動きとGによる負担を恐れない、兵士を消耗せずにすむという利点から、OZに採用されたシステムで、それまでの有人機よりも高い性能を示しました。
しかし、現実にこんな兵器が出現したら、戦争がゲーム感覚なものとなりそうで恐ろしいです。

>さて、戦力を分断されたダイ達は無事に艶麗の元にたどり着けるのか?
>そして、突入前に渡した手紙の内容とは!?

まあ、ダイがいるなら確実に着けるでしょう。(ハヤテだけなら怪しいが)
手紙については、この戦いが終わった後に明らかになります。

>続きが楽しみですね

期待に応えられるよう頑張りたいと思います!
大魔王さんの作品も楽しみですよ!


大魔王さん、感想ありがとうございました!


それでは、本編にいきます!



 2
 花南は茎のような杖を手にした。

「スタークロッド!」

 それを透伽に向けて叩きつけるが、透過にはまったく堪えた様子はない。

 一方、佳幸は映理に向けて剣を振り降ろそうとする。

「炎龍斬り!」

 炎を纏った刀身が映理を捉えようとした瞬間、映理の姿はムーブランと一体化している今
の佳幸に変わった。

「えっ?」

 佳幸の姿をした映理も、同じように剣を振るった。まるで鏡と向かい合うかのように。

 この激突は一見して互角かと思われた。しかし、佳幸は映理に押し出されるかのように相手の剣ではじき返されてしまった。

「これは・・・・」

 佳幸、花南、達郎の三人はいったん集結する。

「花南さん、手を抜いている?」
「そんなわけないでしょ?」

 花南はむくれたように言った。

「膜のジェルフィスというのは、全身にダメージを寄せ付けない鉄壁防御の膜に覆われてい
るみたい。あれでは、普通に攻撃しても効き目は薄いわね」
「そうか。佳幸、おまえの方はどうだ?」

 達郎に尋ねられ、佳幸はわかったことを述べていく。

「あの鏡のカメルーンと一体化した人、こっちの必殺技を写し取るみたい。しかも、放つ側よりも威力が増大されている」

 これら二つの分析を耳にして、しばらく考えた花南は決した。

「いい二人とも。あの女たちの防御能力は目を見張るけど、攻撃はたいしたことないかもしれないわ。でも、艶麗の側近というから油断はできないし、その艶麗も高杉に任せたとはいえ後に控えている。だから、一気にカタをつけるわよ」

 そして花南は役割を分担していく。

「佳幸はジェルフィスを。私は気に食わないけど、この単純男と協力してカメールンを倒すわ」
「誰が単純だ!」

 すぐにムキになったことで、望まずともそれを証明してしまった達郎であった。

「作戦会議は終わったかしら?」

 勝利を確信しているのか、透伽たちは三人にそんなゆとりを与えていた。

「ええ、おかげ様でね」

 三人は再び構えた。

「二人とも、何をすればいいかわかっているわね?」
「もちろん!」
「当たり前だ!」

 佳幸と達郎の返ってきた答えに、花南は満足した。

「いくわよ!」

 狙いを映理に変えた花南が、真っ先に仕掛け始めた。

「アイビーウィップ!」

 花南は蔦の鞭を振るう。映理はそんな花南に化け、同じアイビーウィップで返す。向こう
がコピーした技はオリジナルよりも威力が高いため、花南の必殺技は映理のものに打ち負かされる。

 映理のアイビーウィップが花南に襲い掛かる瞬間だった。

「達郎!」
「わかっている!」

 そこへ達郎が割って入り、すぐさま必殺技を放った。

「ハイドロスプラッシュ!」

 大きな水流が、映理のアイビーウィップを押し返す。

 必殺技の威力は、アイビーウィップよりもハイドロスプラッシュの方が大きい。それに増して、ハイドロスプラッシュは相手の必殺技の威力を返すカウンターの効果も持っているのだ。

「な、まさか!」

 自分が真似した必殺技の威力も加わった達郎の必殺技を受け、映理は倒れてしまう。ダメージが大きいため、一体化が解けカメールンは封印されてしまった。

「映理!?」

 仲間がやられたという予想外の事態に、透伽は動揺した。それを好機と見て佳幸が迫っていく。

 佳幸は透伽に拳を入れるが、防御膜によって大した傷はつかない。

「無駄だ!いくら頑張ろうとも、この私にはダメージを与えられん!」

 透伽は笑みを浮かべて殴りつける。

 だが佳幸は引かなかった。何故なら、彼の本当の攻撃はここから始まるからだ。

「なっ!?」

 自分に接している佳幸の拳から炎が発していくのを、透伽は驚きをもって見た。

「ブーストフレイム!」

 至近距離からの炎を浴び、その高熱によって防御膜が焼かれてしまった透伽。自慢の防御能力が失われた彼女は、自棄になったようにひたすら打ち続けた。至近距離のため自らはなった必殺技の余波を受けた身である佳幸であるが、これを受けても尚怯まず、剣を手にする。

「炎龍斬り!」

 立て続けに必殺技を放つ佳幸。防御能力を失われた透伽は無防備で受けることとなり、一体化は解けジェルフィスは封印されてしまた。

 決着をつけた佳幸は、疲れたように息をついた。

「大丈夫?」

 ノーガードで相手の攻撃を受け続けていたため、ダメージが大きいのだろう。花南が佳幸の身を案じて気遣わしげに声をかける。

「これくらい平気さ」

 そんな彼女に対して、佳幸は心配ないという素振りを見せた。

「こっちも気遣って欲しいんだけど・・・・」

 達郎が不公平だとばかりに口にすると、花南は呆れたようなため息をついた。

「あんたは私が作った隙を突いて攻撃しただけじゃない」

 痛いところを突かれた達郎は言葉に詰まってしまうが、佳幸がそれなりにフォローする。

「でも、そこを瞬時に仕留めることはできたね」
「まあな」

 すぐに機嫌を直す、やはり単純な達郎であった。

「あの女が同時に二人の必殺技を写し取れるのは無理だったみたいだからな。それを利用して逆に技を返してやればいいだけのことだ」
「こっちも、膜を焼いてしまえばどうということはなかった。花南さんのアドバイスのおかげさ」

 佳幸は花南にありがとうと礼を言った。

「まあ、あんたたちのアタマじゃこの程度でもアドバイスのように感じられるでしょうね」

 そうは言うが、どこか照れ臭くなってそっぽを向く花南であった。

「勝利の余韻に浸っているところ悪いが、あの二人が逃げ出したぞ」

 戦闘を傍観していた優馬の言葉で、三人ははっと我に返った。

 透伽と映理が、メルキューレの塔へ戻ろうとしている。

「艶麗のところへ戻るのか?」
「だとしたら、まずいわね」

 彼女たちの精霊は封印した。しかし、艶麗のもとへ行ってしまえば、また新たな力を得て自分たちの前に立ちはだかるかもしれない。

 それに、その先にはまた別の戦いが行われている。味方がやられるとは想像し難いが、そこに彼女たちが参入すれば、たちまち形勢が逆転してしまうかもしれない。

「とにかく、急いで先へと進もう」

 佳幸たち十人は、メルキューレの塔を目指して駆け出した。




次回はジェットたちの戦闘へ。


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Re: 続・新世界への神 ( No.34 )
日時: 2011/05/15 20:19
名前: 大魔王

どうも、大魔王です
お久しぶり?ですね
それでは、感想を
まず、花南達の戦闘でしたね
相手の精霊が少々特殊ですね
映理のは、相手の必殺技をそのままで威力を上乗せして放つのでしたね
いわゆるカウンター型でしょうか?
もう一人(読み方がわからないので)方は、防御膜での絶対防御ですか……
氷狩のグルイーズ?の冷気の膜に似てますね
違うのが、炎で焼けてしまう所ですが
そして、花南はナイスアドバイスです!!
こちらとしては、雪華に似ているので活躍してくれて嬉しいです!!
まぁ、達郎はドンマイ、次があるさ………
しかし、使者は強いですね……
そういえば、一体化した時には、使者のスペックって関係あるのですか?
次回はジェットとドリルのバトルですね
ジム、ガンバ♪
次回も楽しみです
後、今日俺のも更新予定なので、良かったら読んで下さい
それでは、大魔王でした
更新頑張って下さい
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Re: 続・新世界への神話(5月15日更新) ( No.35 )
日時: 2011/05/19 21:52
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

どうも!
身の回りがごたごたしているので少々せり気味で更新します!
ミスとかないかな・・・・?

まずはレス返しから!

大魔王さんへ

>どうも、大魔王です
>お久しぶり?ですね

感想ありがとうございます!
お久しぶりと感じてしまうほど更新遅くてすみません

>それでは、感想を
>まず、花南達の戦闘でしたね
>相手の精霊が少々特殊ですね

これまでの敵と比べると、そう感じてしまいますよね。

>映理のは、相手の必殺技をそのままで威力を上乗せして放つのでしたね
>いわゆるカウンター型でしょうか?

はい、そのとおりです。
相手の技をコピーして、自らの力を上乗せさせて放つことが得意です。

>もう一人(読み方がわからないので)方は、防御膜での絶対防御ですか……
>氷狩のグルイーズ?の冷気の膜に似てますね
>違うのが、炎で焼けてしまう所ですが

名前に関してはすみません。最後のほうにプロフィールを乗せとくので。
グルスイーグのは体の周囲に冷気を張っていますが、あちらのは物理的です。
グルスイーグは破られてもまた空気を凍気で冷やせばよいですが、ジェルフィスは替えがないことも欠点です。

>そして、花南はナイスアドバイスです!!
>こちらとしては、雪華に似ているので活躍してくれて嬉しいです!!
>まぁ、達郎はドンマイ、次があるさ………

花南は艶麗編が終わってもスポットライトは当たります。
達郎はもうしばらくといったところでしょうか・・・・・

>しかし、使者は強いですね……
>そういえば、一体化した時には、使者のスペックって関係あるのですか?

一体化というのはATフィールドを解いてヒトから違うものへと変わりますから、使者の肉体的スペックはあまり影響は受けません。(筋力や体格など)
まあ、スタミナは関係しています。それと、できるというイメージも重要になるので、剣術などの戦闘スキルも影響されます。
まあ、大抵の場合心をしっかりもてば勝てますから。

ちなみに言うと一般的なレベルの目安としては
青銅が一般兵レベル、白銀がそれよりも少し経験を継いだエリート、黄金がエースといった感じです。

>次回はジェットとドリルのバトルですね
>ジム、ガンバ♪

ジム「ええ、頑張らせていただきます!」

ダイ「弱いからあんまり期待できないけどな」

ジム「ダ、ダイ様・・・・(泣)」

>次回も楽しみです
>後、今日俺のも更新予定なので、良かったら読んで下さい

読みましたよ!
千影がどうなるのか楽しみです!

>それでは、大魔王でした
>更新頑張って下さい

はい、頑張らせていただきます!

大魔王さん、感想ありがとうございました!



それでは、本編です!
今回は、いろいろな作品に出てくる単語が登場しますよ。
一応、クロスですから


 3

 量産型ケイオスの一機と戦うドリルは、拳を狙いに定めた。

「天空宙心拳、岩石割り!」

 ドリルは量産型ケイオスを殴りつけ、上空へと打ち上げる。

「こいつで決まりだぁ!」

 落下していく敵に照準をつける。そのまま、自慢のドリル状の頭部で量産型ケイオスを貫
き、四散させた。

「よっしゃあ!これで一機撃墜だ!」

 ドリルは高らかに喜ぶが、他の二人は彼のようにまだ勝利を納めてはいなかった。

 ジムはもう一機の量産型ケイオスに苦戦していた。バズーカ砲などで攻めてはいるが、ダイが言っていたとおり戦闘は不得手であるためどうあっても後手に回ってしまっていた。

 一方、ジェットもケイオスに決定打を与えられずにいる。ただ、こちらは互いに様子を伺
っている感じであった。

 そんな中、ケイオスは例のボソンジャンプするロケットパンチを繰り出すが、ジェットはそれを難なくかわした。

「その攻撃は以前の戦いで目に焼き付けている。通用するはずがなかろう」
[確かに]

 ジンジャーは、何故か笑っていた。

[そして私の見たところ、貴様はまだ力を隠し持っているな。それが使えないのかもったいぶっているのかはわからないが]

 ジェットは何も答えない。

[いずれにしろ、今のうちに全力で貴様を倒すのみ!]

 ケイオスが身構える。同時にジムと戦っている量産型ケイオスが突如バラバラに分かれ、
ドリルが残骸としたもう一機と共に、パーツや動力ユニットがケイオスのもとへと飛来していく。

 そしてそれらは、ケイオスに装着されていった。

[フフフ、BLOXゾイドのユニゾンシステム、ウェブナイツのアタックモード等を参考にした、ケイオスの強化モードだ]

 二機分のパーツを着けたケイオスは、胸部のビーム砲を発射する。三基の動力ユニットが連結しているので、その火力は合体前よりも凄まじいものであったが、超高速の移動スピードを誇るジェットは回避することができた。

「さすがにあれを受けてしまうとひとたまりもないな」

 そう呟きながらジェットはケイオスに斬りつけた。しかし、ケイオスの装甲には傷ひとつつかなかった。合体したことで、装甲も厚くなったのだ。

 ジェットは一旦距離を取った後、何故か剣を鞘に納めた。

「特別にこちらも見せてやろう。神器でもある我が剣飛燕の力を」

 そのジェットの愛刀、飛燕が発光しだした。その光はジェットを包み込み、全身を覆う鎧
へと変わった。

「全力になったところで悪いが、斬らせてもらう!」

 ジェットは再び剣を手にした。

[フッ、貴様の技などで今のケイオスが傷つくことはない]

 自信満々なジンジャーが乗るケイオスに対して、ジェットは飛燕の力を解放する前の時よ
りも速いスピードで潜り込み、鋼割りを叩き込んだ。

[これは!?]

 予想以上に速度が上がった超高速移動と、自らの機体に傷をつけたことに驚愕する。

「降参するか?今なら受け入れてやるが・・・・」
[ふざけるな!]

 ケイオスはそんな素振りを見せなかった。ケイオスの全砲門に光が集っていく。

[フルパワーの砲撃で、周囲は確実に吹き飛ぶ!いくら貴様が速くても逃げ場はない!]

 それは、自分だけではなくドリルやジム、下手をするとダイたちまで巻き込まれる可能性
がある。

 ジェットは、悠長としていられなくなった。

「仕方あるまい。この技で最後だ」

 ジェットは抜刀の構えに入り、再びジェットに迫った。

「天空真剣奥義、鎌鼬!!」

 そのままジェット最大の剣技によって、ケイオスは真っ二つに切り裂かれた。

 三基の動力ユニットから流れるエネルギーが行き場を無くしてしまい、ケイオスから火花
が散り始める。

[ま、まだだ!まだ私は・・・・・・!]

 それを最後に、ジンジャーは脱出もせず爆散するケイオスと運命を共にした。

「切り捨て御免」

 そう言って、剣を納めるジェット。同時に普段の人の姿へと戻っていた。

「さすがですね、ジェットさん」

 ジムとドリルも人の姿でジェットのもとへと駆け寄った。

「おーい!」

 更にそこへ、佳幸たちも集まってきた。

「青居さん、自分たちの世界からやってきたという敵を討ったんですね」
「ああ。おまえたちに、殺しというものは受け入れ難いと思うが・・・・」

 ヒナギクは殺しと聞いて思わず拒絶するように身体が震えたが、佳幸たちはジェットが思ったとおりの反応はせず、わかっているというような表情を見せた。

「あなたに会ってまだ間もないけど、無闇に殺しをやる人ではないって僕たちは感じます。高杉さんだってそう。状況をちゃんと読める人だなって」

 この話から、今の殺しは仕方のないこと。それを理解したヒナギクも、落ち着いたようだ。

「おまえたちも、あの二人を倒したんだな」
「ええ。ですが、逃げられてしまって・・・・」
「この辺りに向かったと思うんだけど・・・・」

 透伽と映理の姿を探してあたりを見回す佳幸たち。

[私たちならここだ!]



次回、第2ラウンドが始まる中、予想しない事態が起こる・・・・?


短い気はしますが、今回はここまでです。
それと、今回の敵キャラのプロフィールです!

透伽(トウカ)
年齢:22歳
身長:169cm
青銅の精霊の使者である女性。艶麗の腹心の部下。
精霊界の国に潜入して諜報活動を行うなど、信頼の置ける仕事を任されている。
艶麗の指導で、一体化もできる。

ジェルフィス
ランク:青銅
力:膜
属性:水
リング:ジェルフィーリング
透伽の精霊。クラゲを模した姿となっている。
攻撃はたいしたことはないが、膜によって防御能力は絶大。

映理(エイリ)
年齢:20歳
身長:157cm
青銅の精霊の使者である女性。艶麗の腹心の部下。
部下の中では一番の実力者であることから、戦闘面で一番信頼できる。
彼女も青銅の使者でありながら、艶麗によって一体化ができる。

カメールン
ランク:青銅
力:鏡
属性:金
リング:コピーリング
映理の精霊。カメレオンを模した姿となっている。
相手の姿を写し取り、自分の力を上乗せさせた必殺技を放つ。


ジンジャー・コールド
年齢:30歳
誕生日:6月2日
血液型:A型
身長:180cm
好き・得意:陰謀、メカ設計
嫌い:生意気な子供

艶麗に協力している男
元はダイたちの世界の住人で、彼と彼の仲間による戦いによって、時空の歪みに巻き込まれてしまったまま行方不明となっていた。(現在の戦いから約一年前のこと)
その後、どういった偶然から艶麗と出会い、彼女と手を組むこととなる。しかし、お互いに利用しようと企んでいるのは明らかである。
自らの力を誇示することが目的で、そのためにダイの仲間を裏切ったといわれている。しかし、ひとりよがりな性格から最後は孤立したという寂しい末路を迎えたはずであった。
機械に関する知識は目を見張るが、実力はダイに遠く及ばない。

ケイオス
機種:人型機械兵器
全長:30メートル
武装:胸部ビーム砲
   ロケットパンチ(高周波ナックル)
   背部キャノン砲

ケイオスが色々な期待をさん参考にして自ら開発した機体。
大型の機体で火力も大きいが、機動性は低い。これは指揮官機として考案されていて、僚機の管制システム関係を搭載したため巨大になってしまったと推測できる。
艶麗に協力してからは、ボソンジャンプを取り込み(自身はA級ジャンパーではないのでジャンプできない)、攻撃に転用している。

量産型ケイオス
機種:人型機械兵器
全長:15メートル
武装:ケイオスと共通

ケイオスの量産タイプとして制作された。
BLOXやウェブナイツのシステムを搭載しており、ケイオスと合体が可能。
そのため量産型というよりも強化ユニットといったほうが正論で、そのための小型化とも思われる。

合体ケイオス
量産型ケイオスのパーツと装着したケイオス。
三基の動力ユニットにより、出力は格段に上がっている。武装も量産型のものを加えたため増えている。
しかし、ただ合体すれば強くなるというわけではなく、上手く動力が結合していないとその性能を発揮できない。
事実、ジェットにあっさりと一蹴されましたしね。

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Re: 続・新世界への神 ( No.36 )
日時: 2011/05/20 19:25
名前: 大魔王

どうも、大魔王です
それでは、感想に入ります
今回は、ジェット達とジンジャー・コールドとの戦いでしたね
とにかく、ジェット達にはお疲れと言いたいですね
………ジムは別として
ドリルは、いとも簡単に量産型を倒しましたし
ジェットは、合体ケイオスを倒しましたし
ジムだけですよね?なにもしてないの
とにかく次こそは、達郎共々頑張って欲しいですね
そして、ヒナギク達と合流しましたね
ジンジャーが死んだ事にショックを受けてた様ですが、落ち着いて良かったです
で、前回逃げた透伽と映理が現れましたね
何か秘策でもあって居場所を明かしたのでしょうか?
それでは、大魔王でした
更新頑張って下さい
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Re: 続・新世界への神話(5月19日更新。現在26話) ( No.37 )
日時: 2011/05/22 18:55
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

ハヤテの最新刊が発売されましたね!
目玉はルカのコンサートでしょうね!
あのシーンはよかったです!

さて、レス返しいきます!


大魔王さんへ

>どうも、大魔王です
>それでは、感想に入ります
>今回は、ジェット達とジンジャー・コールドとの戦いでしたね
>とにかく、ジェット達にはお疲れと言いたいですね
>………ジムは別として

ジェット「ありがとう」
ドリル「まあジムはなあ。バズーカ砲を撃っていただけだし」
ジム「私なりに頑張ったつもりですが・・・・」

>ドリルは、いとも簡単に量産型を倒しましたし
>ジェットは、合体ケイオスを倒しましたし
>ジムだけですよね?なにもしてないの

ジェット「一度戦った敵に遅れなどはとらんさ」
ドリル「まあ、量産型というのは驚きだったけど」
ジム「わ、私は主にバズーカを・・・・」

バズーカしか撃ってないじゃん。

ドリル「ジムの活躍って、変形したりバズーカ撃ったりしかないんじゃ・・・・」
ジム「失礼ですねドリルさん!私だって・・・・・・・・」
 長時間無言。

>とにかく次こそは、達郎共々頑張って欲しいですね

ジェット「まあ、達郎との残念コンビがここに結成・・・・」
ジム、達郎「しないから!」

>そして、ヒナギク達と合流しましたね
>ジンジャーが死んだ事にショックを受けてた様ですが、落ち着いて良かったです

これは目の前で人が死んだと言うショックに呆然としてしまうことを表したかったのです。
実際にそのようなことが起こってしまえば、誰だってそうなると思います。増してや、ハヤテたちはまだ子供ですから。
けど深刻になりすぎても困るので、簡潔にしてしまいましたけど。

>で、前回逃げた透伽と映理が現れましたね
>何か秘策でもあって居場所を明かしたのでしょうか?

秘策と言うわけではありませんが、秘密兵器を持ってきたぞという感じです。
この秘密兵器も、予想できないものですよ。
わかる人いるかな?15年以上前ですし。

>それでは、大魔王でした
>更新頑張って下さい

次回は一週以上間が空くかも・・・・
とにかくがんばりますので、よろしく!

大魔王さん、感想ありがとうございました!

それでは、本編です!
ラストには、あの機体が・・・・?


 4
 スピーカーを通した声が響くと同時に、二体の巨大ロボットが姿を現した。

 一本の角とゴーグルのようなカメラアイを持ったその機体は、二体ともメタリックシルバーを基本色とし、前腕部、膝から足、肩と頭部が緑に塗装されていた。手は三本爪で掴むアーム仕様となっており、右腕には重厚な武装、背部には大きな翼のようなスラスターが設置されていた。

「なんだ、あの機体は・・・・?」
「あんなの、見たことねえよ」
「私たちの知る分類には当てはまらないようですが・・・・」

 ジンジャーのケイオスでさえ、機体を見ただけで相手がどのようなものか判るジェットたちが首を傾げるところを見ると、彼らの世界のものではないらしい。しかし、ジェットたちの世界を除く三界に、あのような巨大ロボットが存在するのだろうか。

[これはブルー・ジェットらの世界で作られたものではない]
[オートザム国から奪ってきた、心で動かすことが出来るファイターメカだ!]

 透伽たちの声がスピーカーによって響いてきた。

「オートザム・・・・」

 佳幸はその単語を耳にして、思い出したことがあった。

「そういえば聞いたことがあるぞ。この世界の人間が暮らす場には、意思が全てを左右する国を主として、他に三つの国が存在している。そのひとつであるオートザムには、戦士(ファイター)と呼ばれる兵士が乗る、ファイターメカという巨大ロボットが存在するって」

 佳幸たちは実際にこの世界の国には干渉してはいないが、国についてのことはいくつか霊神宮で聞いていたのだ。

 オートザムは今までこの世界で見てきた、自然が溢れる場ではなく、硬度に機械化がなされた国である。大気汚染などの環境問題もあるが、この世界の四つの国が有効を結んでいる現在は少しずつではあるが回復に向かっている。

[このファイターメカは操縦の必要はない。搭乗者の心で動かすものだ]

 オートザムの機械は精神エネルギーを動力源としている。心を力とする精霊の使者と似ているため、動かせないことはないようだ。

 しかしジェットは大して相手にはしていなかった。

「心で動かす、か。悪いが俺たちの世界ではそんな機体珍しくもない。増してや、巨大機械との戦いならこちらの方に経験の利がある」

 ジェットは再びマシンロボ形態となる。ドリルとジムは先ほどの戦いで疲弊しているためマシンロボにはなれなかったが、ジェットは一人だけでも十分であった。

「その機体を奪われた者には悪いが、斬る!」

 ジェットは愛刀を抜く構えを取った。

 いざ戦いが始まる、そう思ったときだった。

 突然、ジェットと透伽たちのファイターメカの間で、空間が歪み出した。

「なっ、なんだ!?」

 佳幸たちは何事か理解できなかったが、ジェットたちはこの現象を知っていた。

「時空の歪み・・・・!」

 そう、ダイたちの世界で起こっている時空の歪み。艶麗が三界に異変をもたらそうとしているため、時空が捩れ曲がってしまい、このままでは世界が消滅してしまうかもしれない。そのため、賢明大聖が艶麗を討って欲しいと頼んできた、自分たちの戦うきっかけになった異常現象。それがこの精霊界でも起こった。

「俺たちの世界だけではなく、この世界も乱れが生じ始めたのか・・・・!?」

 やはり艶麗は倒さなければならない。それも至急に。でなければ、自分たちの世界だけでなくこの精霊界も、そしてもしかしたらハヤテたちの世界も時空の歪みに飲み込まれてしまうかもしれない。

 ジェットが危機感を募らせていると、目の前にある時空の歪みから、何かが出て来た。

「あれは・・・・!」

 大きさは透伽たちのファイターメカよりも少々低い。白、赤、青のトリコロールに彩られ、頭は人の顔を思わせる造りにV字アンテナとバルカン砲。

「ガンダムだと!」


まさかの登場!
このガンダムタイプのMSの正体は何でしょうか?
予想しても当たらないと思います。マイナーですから・・・・

さて、追加のプロフィールを


ファイターメカ
オートザム国の人型兵器。戦士(ファイター)と呼ばれる兵士が乗るもの。
エンジンはなく、パイロットの精神エネルギーが動力。そのためパイロットの思念で直接動かすため操縦も不要。
パイロットの操縦レベルを必要としない面では優秀だが、ダイたちの世界で普及されている主な人型兵器に比べ、若干大型のものであり、マニュピレーター(手や指のこと)が人間のものではないなど、技術面で比べてみると劣っている部分もある。
FTO、GTOなどのタイプが存在している。


FTO
機種:ファイターメカ
全長:推測30mはあると思われる
武装:左手部バルカン砲、レーザ砲
   右手部レーザーソード

オートザム国の人型兵器、ファイターメカのタイプのひとつ。
背部の巨大な翼のようなスラスターを装備しており、機動力に優れている。
ちなみに透伽と映理が乗っているのは量産タイプで、指揮官機とは頭部の形状が異なる。
またエース機は色が変更されている。


何か指摘があったらよろしくお願いします。
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Re: 続・新世界への神 ( No.38 )
日時: 2011/05/22 20:04
名前: 大魔王

どうも、大魔王です♪
RIDEさんは、ハヤテ新刊買いましたか?
俺は、入荷日の放課後に限定版を買いました♪
ルカのライブ、良いですよね♪
それでは、感想です
映理達は、何やら見たことのない機体に乗ってましたね
ファイターメカですか……
俺にはさっぱりです
基本こういうのには疎いので……
そして、ファイターメカは操縦ではなく、心で動かすなのですか?
精霊を動かすのと同じ原理らしいですが、逆に弱くなったのでは?
精霊みたいな機動力は望めないでしょうし
機体にもなれてなさそうですし
スペック的に言うと、火力は大きいけど特殊効果はないし、防御力はジェットの前ではなんの役にも立たないだろうし……
元の方が強いのでは?
そして、歪んだ時空からガンダムが出てきましたね
さて、それは見方なのか敵なのか?
続き楽しみにしてます
大魔王でした
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Re: 続・新世界への神話(5月22日更新。現在26話) ( No.39 )
日時: 2011/05/30 20:03
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

一週間以上空きましたが、掲示板の更新すごいですね
長く感じる短い時間の中で、これほど多いとは・・・・。

さて、レス返しです!

大魔王さんへ

>どうも、大魔王です♪
>RIDEさんは、ハヤテ新刊買いましたか?
>俺は、入荷日の放課後に限定版を買いました♪

私は2、3日経ってから、アニメイ○で限定版を買いました。
地方では遅れることがありますので・・・・
ちなみにアニメイ○やゲー○ーズでは、新刊限定ですが非売品のイラストカードがついています。
アニメイ○版では、ルカでした。

>ルカのライブ、良いですよね♪

はじめて彼女見た時、綾波○イかなと思ってしまいました。
似ているのは、天然なところだけでしょうかね?

>それでは、感想です
>映理達は、何やら見たことのない機体に乗ってましたね
>ファイターメカですか……
>俺にはさっぱりです
>基本こういうのには疎いので……

ファイターメカは、ある作品に出てきたロボットです。
しかし、ジャンルとしてはロボットものではないので、結構知名度は低いです。古いですし。
前回ラストの説明だけであの作品だなってわかった人はすごいですね。

>そして、ファイターメカは操縦ではなく、心で動かすなのですか?

まあわかりやすく言うと、そうなりますね。
出展もとの作品が、操縦して戦うというものではないので。でもこういう機体の設定は、現在のロボットものにもたくさん使われているような・・・・

>精霊を動かすのと同じ原理らしいですが、逆に弱くなったのでは
>精霊みたいな機動力は望めないでしょうし
>機体にもなれてなさそうですし
>スペック的に言うと、火力は大きいけど特殊効果はないし、防御力はジェットの前ではなんの役にも立たないだろうし……
>元の方が強いのでは?

機体になれていないというのは痛手ですね。
特殊能力がないというのも、量産機ですから仕方ないです。
大きさから言えば、そう言う見解になると思います。ジェットのほうが小回り利きます。
実際、ジェットは自分よりも大型の機体と何度も戦闘してきましたし。

>そして、歪んだ時空からガンダムが出てきましたね
>さて、それは見方なのか敵なのか?

こんなガンダムもいるんだという風に思ってみていただけたらそれでいいです。
あんまりメジャーな機体ではないですので。

>続き楽しみにしてます
>大魔王でした

楽しみにしてくれてありがとうございます!

大魔王さん、感想ありがとうございます!

それでは、本編です!


5
 ジェットたちの目の前には、ガンダムタイプのMS(モビルスーツ)が立っていた。

「ほ、本当にガンダムみたいなのが他の世界にはあるんだ・・・・」

 空想の産物とばかりに思っていた佳幸たちは、その機体に目を丸くする。

 ジェットはMSの登場を苦く思った。相手のファイターメカというものの性能はよくわからないが、二対一なら勝てると踏み込んでいた。そこへさらに敵が一体追加したとなると、勝てるかどうか判らない。しかも相手はガンダムタイプのMSだ。こちらも戦力がどの程度なのか判明していないが、ガンダムタイプである以上、並みのMSよりも協力であることは確かだ。

 そのMSは、背部にストライクガンダムが装備するというエールストライカーと同じような大きな翼とバーニアスラスターが設置されたパックを背負っていた。このことから見て、ストライク系の機体である事は間違いない。

 ジェットは知らないが、そのMSは型式番号GAT?FJ108,ライゴウガンダムであった。予想通りストライク系の機体であり、それを更に発展させたものである。当然、ストライカーパックもストライクのものよりも改良されたものを専用としていて、ストライカーシステムの頂点に立つMSかもしれないといわれている。ちなみにライゴウが現在装備しているのは、翼鏡の意味を持つエールの発展型、スペキュラムストライカーだ。

 この機体にパイロットがいなければ。ジェットはそう願っていたが、ライゴウはそれに反して動き出した。

「中に誰かいるのか?」

 ならば、説得を試みよう。そう考えたジェットは、ライゴウに呼びかけた。

「そこのMS、少し話が聞きたい。おまえも状況がわからなくて混乱しているだろう。こちらに来て・・・・」

 だが最後まで言い終わらぬ内に、ライゴウは手にしているビームライフルでジェットに撃ち掛けてきた。

「なっ!?」

 咄嗟にかわすジェット。何のつもりだと問い詰めようとすると、突然ライゴウから笑い声が響いてきた。

「状況など関係ない。俺がここに呼ばれたということは、俺はおまえと戦わなければならないということだ」

 言いながら、ライゴウはまたビームを撃ってくる。

「俺は戦う力を自分のために使う。だからこそ、ここでおまえと戦いたい」

 戦うしかない。

 そう直感するジェット。相手はただ純粋に戦いを楽しむような奴だ。こちらの言葉なんかに耳を貸すつもりはない。

「ドリル、ジム!岩本たちを頼む!」

 こうなったらやるまでだ。幸い、ライゴウは透伽たちを攻撃してはいないが、味方とも認
識していない。実質、二対一対一となっている。挟み撃ちの状況ではあるが、不意打ちにさ
え気をつけていればなんとかなりそうだ。

 ライゴウは依然ジェットへの攻撃態勢に出ている。透伽と映理はジェットが疲労しているのを待っているのか、いつでも動けるような構えではあるがじっとそこにいるだけだ。

 まず、この場を混乱させているライゴウから倒すべきだ。そう考えたジェットは剣を抜き、ライゴウへと迫ろうとする。

 接近戦を挑んでくると感じたライゴウはビームライフルを撃って牽制するが、ジェットはそれをかわし、超高速移動で一気に詰め寄る。ライゴウは撃っていてはダメだと感じ、ビームライフルを捨てビームサーベルを取り出そうとする。その思い切りはよかったが、その時ジェットは既に至近距離まで近づいていた。

 ジェットはライゴウ目掛けて剣を振るった。ライゴウは寸前にシールドを前に出すが、それは簡単に引き裂かれ、その衝撃でライゴウの足がもつれてしまった。実はこの一撃目は相手のバランスを崩すのが目的で、ジェットはここから決めとなるニ撃目を放った。

 だが、ライゴウはジェットの剣を受け付けなかった。MS相手なら簡単に切り裂けるはずのジェットの剣技だが、傷ひとつさえついていない。

「しまった!PS(フェイズシフト)装甲か!」

 PS装甲。装甲に一定の電流を流すことで位相転移を起こし、装甲を硬質化させる技術である。これにより、実体によるダメージは電力を消費する代わりにほとんど受けなくなる。

 迂闊だった、とジェットは自分自身に反省していた。PS装甲は、ストライクやその兄弟機からの導入されているもの。ストライクの発展型であるライゴウにも、装備されていて当たり前なのだ。

 それでも、ジェットが驚いたのはほんの一瞬だった。しかし、その一瞬をライゴウは見逃さなかった。左腕のバックラータイプのスモールシールドからアーマーシュナイダーを取り出し、ジェットの脇腹へと突き刺した。

 ジェットは痛みに顔を歪めながらも、追撃を受けないように後退して距離を取る。

[今だ!やるぞ!]
[ええ!]

 これを見て、透伽と映理は好機とばかりに動き出した。ファイターメカの翼にあるスラス
ターを吹かして、横滑りしながら左手の指先に設置されたバルカン砲をジェットに撃ち掛け
る。ジェットは機敏にかわすことは出来たが、先ほどの精鋭さはない。

 思わぬ傷を負ったことで、状況は一転してしまった。



知らない人も多いと思うので、ライゴウについて説明を。


ライゴウガンダム
機種:MS
型式番号:GAT?108FJ
作品:機動戦士ガンダムSEED FRAME ASTRAYS

東アジアを拠点に置くフジヤマ社という企業が開発した、ストライクと同系の機体。
ストライクノワールなどのエース専用機開発計画に関わっていた当社は、試験運用機であったストライクE(ストライクノワールの素体。スターゲイザーに登場したノワールは既に専用のストライカーを装備しており、その状態のことをストライクノワールと呼んでいる)や試験用ストライカーなどの運用データをもとに独自に改良し、作り上げたのだ。
簡潔に順序をあげると、ストライク→ストライクE→ライゴウといきます。
下位互換を保ったまま、新たなストライカーであるアナザーストライカーが使用可能(それぞれ翼鏡、勾玉、剣のイメージを持つ、エール、ランチャー、ソードの強化タイプ)
名前の由来は雷が轟く(雷轟)から。


スペキュラムストライカー

翼鏡の意味を持つアナザーストライカーのひとつ。
エールのときは滑空が限界だったのに比べ、戦闘機並みの飛行の力を得ることができる。


それでは、次回にお会いしましょう。

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Re: 続・新世界への神 ( No.40 )
日時: 2011/05/30 23:28
名前: 大魔王

どうも、大魔王です
最初に、感想ありがとうございました
それでは、感想です
ガンダムはライゴウガンダムでしたね
俺は、SEED時代のは結構分かるんですが、これは知らなかったです
好きなのはやっぱり、ストフリです♪
それで、ジェットは説得を試みましたが、失敗しましたね
まぁ相手が相手ですからね……
バトルジャンキーに話し合いも何もないですからね
そして、ジェットに襲いかかるライゴウガンダム
映理達は傍観してますが、もしジェットが負けたら、次はあなた達ですよね!?
ビームライフルで攻めるライゴウに接近戦を挑むジェット
懐に入るのに傷一つないのは流石ですね
そして、ライゴウのシールドを斬り裂きそして本体と思ったけど、想定外の事が起こりましたね
フェイズシフト装甲ですか……
確か、ダブルオーガンダムについてましたっけ?
そして、わき腹に攻撃をくらい一気にビンチになったジェット
ライゴウは戦闘狂みたいなので、邪魔された事に怒り、映理達を攻撃してくれるのを祈ります
それでは、大魔王でした
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Re: 続・新世界への神話(5月30日更新。現在26話) ( No.41 )
日時: 2011/06/03 18:47
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

どうも、6月に入ったのでもう五月病だるいとか言ってられなくなりましたね。
でも梅雨だからじめじめしてやる気ないとかいう人もいるだろうけど・・・・。


そんなネガティブを吹き飛ばすため、レス返しから!

大魔王さんへ

>どうも、大魔王です
>最初に、感想ありがとうございました

こちらこそ、いつも感想ありがとうございます。
大魔王さんの作品、楽しく読んでいますよ。

>それでは、感想です
>ガンダムはライゴウガンダムでしたね
>俺は、SEED時代のは結構分かるんですが、これは知らなかったです

アストレイはマイナーなうえ、ライゴウがでてきたストーリーは電撃ホビーの連載でしたから、知らないのは無理もないかと。
個人的に、アストレイは本編並に面白いですよ。(ただし、デスティニ?アストレイまで)

>好きなのはやっぱり、ストフリです♪

ストフリはいいですよね。C.EのMSではお気に入りのひとつです。
あとはレッドフレームといった、プロトタイプアストレイ。それとライゴウをはじめとしたストライカーシステム搭載機ですね

>それで、ジェットは説得を試みましたが、失敗しましたね
>まぁ相手が相手ですからね……
>バトルジャンキーに話し合いも何もないですからね

原作でのライゴウのパイロットはもうちょっと理知的なんですが・・・・・
まあ、静かなる慮獣と名付けられていますし、本人も戦いで能力を活かしたいと思っているので、バトルジャンキーと見てもよいでしょうね

>そして、ジェットに襲いかかるライゴウガンダム
>映理達は傍観してますが、もしジェットが負けたら、次はあなた達ですよね!?

結果はどう転んでも、戦うことには変わりはありませんから、混乱を避けるために引いています。
まあ、弱ったところを叩くというのは、艶麗同様卑怯といったところです。

>ビームライフルで攻めるライゴウに接近戦を挑むジェット
>懐に入るのに傷一つないのは流石ですね

ジェットの機動性やサイズを考えれば、避けやすいですし。
彼は速いですよ、かなり。

>そして、ライゴウのシールドを斬り裂きそして本体と思ったけど、想定外の事が起こりましたね
>フェイズシフト装甲ですか……
>確か、ダブルオーガンダムについてましたっけ?

時代が違うのでダブルオーには装備されていません
ちなみに、ダブルオーの時代背景はは西暦2300年代なので、全てのガンダムを肯定したという黒歴史の中には入っていません。(公式だと、ファーストの宇宙世紀は西暦1999年に始まったとされています。確か)
したがって、ダブルオーはそれまでのガンダムシリーズとはパラレル的な扱いです(あくまで個人的な見解です)

>そして、わき腹に攻撃をくらい一気にビンチになったジェット
>ライゴウは戦闘狂みたいなので、邪魔された事に怒り、映理達を攻撃してくれるのを祈>ります

ライゴウのパイロットは狡猾な面もありますからねえ。
状況によればそうなるかもしれませんが、ほとんど一興で動きますし。

>それでは、大魔王でした

大魔王さん、感想ありがとうございます!

それでは、本編です!


 6

 佳幸たちは離れたところで、ジェットたちの戦闘を見ていた。

「た、大変だ!」

 ジェットが刺されたのを目にして、ドリルは顔色を変えてしまう。

「助けなきゃ!」
「でも、私たちも戦えるほどの力はありません。加勢に行っても、今の状態じゃ逆にジェッ
トさんの足を引っ張りかねません!」

 ジンジャーとの戦いで余力がないドリルとジムには、ジェットを助けるだけの力はない。

 どうしたものかと一同が騒々しく考える中で、佳幸が徐に口を開いた。

「・・・・ハイパー化するしかない」

 それを聞いて、全員佳幸に注目する。

「今の僕や達、花南さんのレベルならば、ハイパー化だって出来るはず。僕たちがハイパー化すれば、あの人たちと戦える・・・・」
「ですが、ハイパー化は一度もやったことはないのでしょう?この場でいきなり出来るのですか?」
「出来るとしても、試したこともないことをやれというのは危険があるぞ」

 伝助と優馬は佳幸の身を案じていろいろと忠告する。

「使者の力は心。やってやるという気持ちがあれば大丈夫です」

 今行われている戦いに自分は加わることが出来るかもしれない。ならばやるしかない。

 自信があるというわけではないが、そういった義務感に似た思いから、佳幸はハイパー化
というものを行おうとしていた。

「さすがは、私が一番だと惚れこんだ男だけのことはあるわね」

 そんな佳幸に、花南がそっと隣に並んだ。

「けど、あんた一人だけに戦わせるわけにはいかないわ。私も一緒よ」
「花南さん・・・・」
「おっと、二人だけの空気になるなよ」

 達郎が割り込むように入ってきて、佳幸の肩に手をやった。

「当然、俺も戦うからな」
「達・・・・」

 二人の心意気に嬉しくなる佳幸。

「行こう、二人とも」

 佳幸はムーブランと一体化する。花南と達郎も頷いて彼に倣う。

「離れていて下さい」

 佳幸にそう言われ、伝助たちは佳幸たちと距離を取りはじめた。

「あの、ハイパー化って何ですか?」

 移動する途中、ヒナギクは拓実に尋ねてみたが、拓実は笑顔でこう答えた。

「すぐにわかるよ」



 花南、達郎と共に、佳幸は精神を集中する。

 頭の中に思い浮かべるのはハイパー化のイメージと、それをやるんだという強い気持ちだ。

 気が付くと、佳幸は何もない空間にいた。

「ここは・・・・」
『おまえの精神世界だ』

 目の前に、解放形態のムーブランが現れ、佳幸に語りかける。

『我が使者よ。我が力を纏う意思があるか』
「ある」

 佳幸は強く頷いた。

「守るために、力を貸して欲しい」

 ムーブランは佳幸の心を見透かすかのようにじっと見つめている。対する佳幸も、目を反らさずまっすぐ向き合っていた。

『よかろう。その心でもって、我が力を纏うがいい』

 そこで佳幸は現実へと引き戻された。そんな彼の前で巨大な炎が上がった。数十メートルにも昇るそれは、人の姿に模っていく。

 炎が晴れると、そこには大きさははるかに違うが、佳幸と同じ、ムーブランと一体化した姿があった。また、ムーブランだけではない。花南の前では地面から太い樹木がすう鷲―メ
ートルまで伸びていき、花々が咲いたと思ったら、その樹が縦に真っ二つに分かれた。する
と、中から使者と一体化した姿の巨大フラリーファが現れる。達郎の所でも、水柱が大きく
吹き上がり、巨人の形となって、使者と一体化した姿の巨大シャークインへと変わった。

 それぞれの巨大精霊と向き合う三人。と、その巨大精霊の胸部にある大きな宝石から彼らに向かって光が伸びていく。光を浴びた三人は、それに吸い込まれるかのように上昇していき、宝石の中へと入っていった。

 巨大ムーブランの中へと入り、力を纏った佳幸は、透明な球体の中にいた。姿は、一体化した時のままだ。巨大フラリーファや巨大シャークインを見てみると、それが透けて、中にいる一体化した花南や達郎の姿が見える。

「達、花南さん、聞こえる?」

 会話が出来るのかと試しに達郎と花南に呼びかけてみる。

「ええ、聞こえるわ」
「こっちも、問題はないぜ」

 どうやら、巨大に具現する精霊の力を身に纏わせる、ハイパー化は無事に遂げられたらしい。

「それにしても、これじゃまるでマンガやアニメの巨大ロボットを操る人みたいだね」
「ああ。変身して巨大ロボットで戦うなんて、特撮の戦隊ものとばかり思っていたけどな」
「二人ともおしゃべりはその辺にして、行くよ」

 花南は佳幸と達郎を制し、戦っているジェットの方を向く。

「そうだった」
「急ごう。ジェットさんを助けるんだ」

 ハイパーした一同は戦いの場へと駆け出した。


次回は佳幸たちのバトルです。

そして、ようやくというぐらいに、ここでメインオリキャラの一人である、佳幸のプロフィールを紹介します。
待たしてしまった方、本当申し訳ありません。
これからも随時載せていきたいと思います。
それでは、


オリジナルキャラ紹介?

岩本 佳幸(イワモト ヨシユキ)

年齢:15歳

誕生日:5月30日

血液型:O型

家族構成:父、母、弟

身長:173cm

好き・得意:バスケットボール、辛い食べ物、花南、水(主にミネラルウォーター)

嫌い:アルコール

イメージBGM:This love never ends(紅音也(武田航平))



白皇とは違う、埼玉の高校に通う一年生。

エイジの兄で、彼よりも常に上に行っている。他人のことを思いやれる性格で、けんかや争
いごとになると自然とまとめ役を任せられることになる。

人間がそれなりにできており、八闘士の中でも中心に立つことが多い。また普段は穏やかだが、その内には熱くなる感情が秘められている。

エイジに対しては、自分を超えられるような男になってもらいたいという期待から、弟の先に立つという自分なりの愛情をもって接している。また照れくさいためか公言しないが、お
互いに思いあっている花南のことを大切にしている。

辛いものが好きだが、味覚音痴という訳ではない。本人は、辛いものを前にすると挑戦したくなるということらしい。

精霊はムーブラン。戦いでは攻撃力の高さを生かして常に前面出ている。だからと言って力押しではなく、的確な狙いを持って攻める。



ムーブラン

ランク:青銅

力:炎、飛行

属性:炎

リング:ドラゴンリング

佳幸の精霊で、龍を模した姿となっている。

五年前彼の手元に渡り、以後彼の精霊となる。実は一番早く戦いに参加したのも彼。
ついでにその時の戦いで花南、達郎と共に一体化ができるようになる。

戦いではオフェンシブで行く。人型形態からは武器として、身の丈ほどある青龍刀を使う。

必殺技

*炎龍斬り
龍を模った炎を剣に纏わせ、相手に斬りつける技

*ブーストフレイム
拳を叩きつけ、そこから火炎放射を放つ技。


では次回にお会いしましょう。
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Re: 続・新世界への神 ( No.42 )
日時: 2011/06/03 21:44
名前: 大魔王

どうも、大魔王です
早速感想入ります
前回に引き続きジェットはピンチ!!
それを見て花南達はハイパー化をする事を決意しますね
今回描写されたのは、佳幸の精神世界でしたが
同じ様な事が、花南や達郎にもあったのですよね?
そして、ハイパー化に成功する花南達
青銅から白銀にランクアップもできるのでは?
そして次回、花南達も加わり、四対二の状況になりますね
さて、ライゴウのフェイズシフト装甲をどう攻略するのか楽しみです!!
それでは、大魔王でした
更新がんばってください
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Re: 続・新世界への神話(6月3日更新。現在26話) ( No.43 )
日時: 2011/06/06 19:57
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

28巻、第11話、薫先生のセリフ。


「オレの雪路があんな男になびくはずが・・・・」


いつから己のものになった?(汗)

というわけで(どういうわけで?)、レス返しから!


大魔王さんへ

>どうも、大魔王です
>早速感想入ります
>前回に引き続きジェットはピンチ!!
>それを見て花南達はハイパー化をする事を決意しますね

数だけ見れば、不利ですからね。
今この場をどうにかできるのは自分たちしかいないと思ったのでしょう。

>今回描写されたのは、佳幸の精神世界でしたが
>同じ様な事が、花南や達郎にもあったのですよね?

はい、ありました。
全員分書くというわけにもいかなかったので、三人の中で代表して佳幸を。
ちなみに、八闘士の代表も佳幸だったりします。

>そして、ハイパー化に成功する花南達
>青銅から白銀にランクアップもできるのでは?

彼らの実力は既に白銀レベルですからね。
ただ、正式な引継ぎは霊神宮でしか行えませんけど。

>そして次回、花南達も加わり、四対二の状況になりますね
>さて、ライゴウのフェイズシフト装甲をどう攻略するのか楽しみです!!

すみません、ライゴウに関しては次回に回しています。
今回は佳幸たちの戦いを見てください。

>それでは、大魔王でした
>更新がんばってください

はい、頑張ります!

大魔王さん、感想ありがとうございました!

それでは、本編いきます!


 7
 ライゴウやファイターメカの猛攻に、ジェットは押され気味となる。そこへ、ハイパー化した佳幸、達郎、花南らが割り込んだ。

「新手か!?」

 ジェットは敵かと思い、身構える。

「ジェットさん、僕ですよ」
「岩本か?」
「達と花南さんも一緒です」

 味方だとわかり、ジェットはとりあえず剣を降ろす。

「その姿は一体・・・・?」
「精霊と一体化し、更にハイパー化まで遂げた姿です。僕たちも戦います」
「なら、あのファイターメカの相手をしてくれ。俺は・・・・」

 ジェットは、ライゴウを睨む。

「あいつに借りを返す」
「けど、その状態じゃ・・・・」
「そうだぜ、後は俺たちに任せて・・・・」

 佳幸と達郎はジェットの傷を案じて彼を制そうとするが、それを花南が止めた。

「あの男がやれるというのだから、任せましょう」

 二人はジェットを見た。何を言われても彼は戦う気でいるのがわかる。佳幸と達郎は花南の言うとおり、ライゴウの相手をやらせることした。彼は自分たちよりも戦士として戦っている。勝てない戦いはしないはずである。

 だから自分たちは、ジェットに言われたとおりファイターメカと戦うことにした。

「さあて、第二ラウンドといこうか」

 ファイターメカに乗っている透伽と映理は、ハイパー化した佳幸らを見て衝撃を受けていた。

[ハイパー化だと・・・・]
[それは白銀の使者でも難しいこと。青銅の使者でしかないおまえたちがやるとは・・・・]

 この男たちは侮れないと感じる二人。しかし、ここで倒しておかなければ、主である艶麗への面目が立たない。透伽と映理は佳幸たちへと牙を向けた。

 ファイターメカの左手の指先から佳幸たちに向けてバルカン砲が放たれる。ばらまかれた弾丸を、三人は回避しながら接近していく。

 佳幸は身の丈ほどの青龍刀を取り出して、透伽のファイターメカに切りかかろうとする。透伽の機体は、右腕の武装からレーザーソードを出現させ、佳幸と切り結ぶ。その横から、映理の機体もレーザーソードで切りつけてくるが。達郎がそれを止める。

「スタークロッド!」

 敵の動きが止まったのを見て、花南がスタークロッドで叩きつけようとする。二機のファイターメカは、後退してそれを避けた。そのため、力を前へと押していた佳幸と達郎のバランスが一瞬崩れてしまう。その隙を見て、ファイターメカは揃って左手のビーム砲を撃った

「ハイドロスプラッシュ!」

 対して、達郎は必殺技を放つ。水流がビームを呑みこみながらファイターメカに襲う。それにより、ファイターメカは怯んでしまう。

「アイビーウィップ!」

 その隙を見て、花南が蔦の鞭で二機を絡め取った。ファイターメカは何とか逃れようともがくが、身動きが取れなくなってしまっている。

 そこへ、佳幸が二機に迫りだした。ファイターメカは肩部のミサイルポッドで迎撃するが、佳幸はそれを掻い潜りながら接近した。

「炎龍斬り!」

 佳幸の必殺技により、レーザーソードが設置されているファイターメカの右腕を一刀両断する。彼は続けて左腕、両脚を切り裂き、肩のミサイルポッドを潰す。

「今度こそおしまいですね」

 頭部とコクピットのある胴体を残して、佳幸は自分たちの勝利を宣言する。

「それとも、まだ何か隠しているのですか?」

 武装を取り払ったとはいえ、油断ができない佳幸たち。このファイターメカ以外に切り札を持っているとは思いにくいが、ここは敵の本拠地なので用心に越したことはない。

[くっ!]

 だが透伽と映理は本当に手を打てなくなったみたいで、翼のスラスターを吹かして上空へと無理矢理逃げ出そうとした。

「逃がさないわよ!」

 その寸前、花南は無数の葉を取り出した。

「リーフディアーク!」

 それを手裏剣のように投げつける。多くの葉はスラスターを切り裂き、ファイターメカは飛行不能となった。更に花南は蔦の鞭を増やし、ファイターメカを縛りつけた。それにより、透伽と映理はファイターメカに閉じ込められてしまった。

「これでもう抵抗はできないね」

 佳幸たちはこのまま透伽と映理を放っておくことにした。彼女たちはもう戦えないし、何より縛り上げられてはどうすることもできないはず。だから、二人は戦いが終わったあとで
霊神宮へ送ることにした。

 透伽と映理のことはこれでよしとして、佳幸たちはジェットの方へと目を向けた。


次回で26話ラストです。

そして、今回は花南のプロフィールを載せます!


オリジナルキャラ紹介?

美野 花南 (ミノ カナン)

年齢:15歳

誕生日:4月28日

血液型:B型

家族構成:父、母、兄

身長:164cm

好き、得意:武術(棒を使った)、しっかりとした人、佳幸

苦手(というか嫌い):授業(わかりすぎて退屈)
          軟弱で甘い考え、またそんな人
          頭の悪い人、感情的な人、意気地の無い人
          思考が柔軟でない人、偉そうな態度の人
          (要するにほとんどの人が嫌い)

イメージBGM:GOD SAVE THE QUEEN(ケ○ンマスクのテーマ)


白皇学園の新入生で、八闘士唯一の女性。

金持ちの家庭で、厳格な父の元で育った。

美少女だが、口はきつく、相手を突き放すような態度、高飛車で自分一番の俺様的な性格のため人が寄り付かず、本人も一匹狼を装うところもあるが、強い意志を持った人に対してはそれとなく助力する。(ただし、主に気まぐれによる)

一人一人しっかりした心を持っている八闘士を花南は認めており、また仲間たちも花南のことを信頼している。特に佳幸と彼女は、仲間意識を超えて結びついている。

戦いでは爆発力こそ無いものの、花南の戦闘技術と精神力がそれを補って余りあるので、主力の一人でもある。

[フラリーファ]

ランク:青銅

能力:木、花

属性:木

花南の精霊。五年前霊神宮に保管されていたが、当時起こった戦いがきっかけで彼女の元に渡り、花南を主とした。

パワーはないが、植物の特性などを生かしながら戦う。
模した姿は花が咲く樹木である。

リングはフラワーリング。

必殺技

*スタークロッド
 フラリーファの基本的な技。茎のような杖で相手を叩く。

*ブロッサムボム
 フラリーファが良く使う技。爆弾である桜の花。
 これを相手の周囲に散らし、身動きを封じることに使う。しかも、この技はまだ未完成らしい。

*アイビーウィップ
 蔦の鞭で相手を打ちつける。

*リーフディアーク
 手裏剣のような葉を投げつける。

彼女については、艶麗編の後でも活躍するかも。

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Re: 続・新世界への神話(6月6日更新。現在26話) ( No.44 )
日時: 2011/06/11 14:56
名前: 絶影

初めまして(?)絶影と申します

あまり時間がなくて一気に読めなかったのですが…
今までのを全て読ませていただきました!!

では早速感想に入らせていただきます!!

まず最初に言うことは『すご!!』ということでした(汗)

元ネタについて良く分からなかったので…
「え!?これ全部考えてんの!?」みたいに思っていました
すみません…ホント疎くて…orz

でもそれなのにとても分かりやすく書かれていて
元ネタをほとんど知らない私でも理解できました(多分…(汗)

バトル編では
「続きはどうなるんだろう…?」
みたいに、時間がなくて区切って読んでいた私にとっては
授業の時間が苦痛でした……(殴)

皆さん触れていましたがやっぱり雷矢編(?)が一番面白かったです(笑)
これから雷矢が関わっていくのか!?
そして、ハヤテとヒナギクは活躍するのか!?
気になります!!!

なんか微妙な文章になってしまいましたが(汗)

更新お待ちしております!!


あ、あとオリキャラの紹介をお願いします
(…ってしてるだろうがーー!!!)

いや…私は人の名前覚えるのが相当苦手で…
いまだにクラスの人の名前でさえ覚えられなくて…(おい…

ではまた♪
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Re: 続・新世界への神話(6月6日更新。現在26話) ( No.45 )
日時: 2011/06/13 20:45
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

6月ってこんなに暑かったっけ?

じめじめと蒸し蒸しの中、レス返しを!


絶影さんへ

>初めまして(?)絶影と申します

>あまり時間がなくて一気に読めなかったのですが…
>今までのを全て読ませていただきました!!

こちらでははじめましてですね!
読んでいただき本当にありがとうございます!

>では早速感想に入らせていただきます!!

>まず最初に言うことは『すご!!』ということでした(汗)

>元ネタについて良く分からなかったので…
>「え!?これ全部考えてんの!?」みたいに思っていました
>すみません…ホント疎くて…orz

すみません、元ネタについてはぼかした表現をしているもので・・・・。
本格的に登場したら、わかりやすく説明するかもしれません。

>でもそれなのにとても分かりやすく書かれていて
>元ネタをほとんど知らない私でも理解できました(多分…(汗)

多分、大勢の方はほとんどの元ネタを存じていないかと思います。
古い作品ばかりなので・・・・。

>バトル編では
>「続きはどうなるんだろう…?」
>みたいに、時間がなくて区切って読んでいた私にとっては
>授業の時間が苦痛でした……(殴)

あんまり長いと困るかもなので、いいところで区切っています。
というより、授業は苦痛ですよね・・・・

>皆さん触れていましたがやっぱり雷矢編(?)が一番面白かったです(笑)
>これから雷矢が関わっていくのか!?
>そして、ハヤテとヒナギクは活躍するのか!?
>気になります!!!

やはり雷矢の反響がすごいですね。
雷矢に関してはどうとも言えませんが、ハヤテとヒナギクは艶麗編が終わればまた活躍しますので、ご期待を。

>なんか微妙な文章になってしまいましたが(汗)

>更新お待ちしております!!

ありがとうございます!

>あ、あとオリキャラの紹介をお願いします
>(…ってしてるだろうがーー!!!)

>いや…私は人の名前覚えるのが相当苦手で…
>いまだにクラスの人の名前でさえ覚えられなくて…(おい…

クラスの人を覚えられないと言うのはその人にもよるでしょうが、おりキャラの紹介は送れていてすみません。
これから随時プロフィール載せて行きますのでご了承ください。

絶影さん、感想ありがとうございました!


では、26話ラストです。


 8
 ジェットはライゴウと対峙していた。

 傷は深くはなかったが、ダメージを受けている分高速の動きに支障が出ている。また、相手の装甲がPS装甲なのに対し、ジェットの武器は刀のみ。ビーム兵器などの実体攻撃以外
の手段を持たない彼には、ライゴウを倒すことは不可能に思える。

 だがジェットには勝算があった。

 ジェットは刀を構えた。そんな彼に向けて、ライゴウを飛び上がり、スペキュラムストライカーの翼部に装備されたミサイルポッドを発射する。ジェットはそれをかわしていく。落ちているとはいえ、やはり目にもとまらぬスピードであった。

 ジェットも飛び上がり、ライゴウに向けて剣を振るった。実体攻撃はライゴウには効かないと判りきっていたこと。周りからすれば無駄な足掻きのように見えた。

 しかし、飛燕の刀身はPS装甲で身を固めたライゴウに、一本の傷をつけた。これに、ライゴウのパイロットはさすがに驚いたらしく、機体が後ずさりしてしまった。

「PS装甲は一定の電流によって実体攻撃を無効化している。なら、その一定の電力値以上の衝撃でもって攻撃すれば、傷をつけられる!」

 なんとも力ずくだと呆れてしまうだろう。しかしジェットのPS装甲対策はそれだけではなかった。

 ジェットはニ撃目を振るった。今度はライゴウの両腕を関節から切り裂いた。

「そして、PS装甲に覆われているのは外装のみ。関節部や装甲との間の継ぎ目などには行き届いてはいないため、そこが弱点となる」

 そして、その装甲の合間を狙って、とどめとなる一撃を突き刺した。パイロットは無事だが、ライゴウはこれ以上戦えなくなった。そんなライゴウをジェットは蹴りつけた。その先には、時空の歪みがまだ存在していた。

 ライゴウは時空の歪みの中へと帰され、飲み込まれていく。それと同時に時空の歪みもそこから消え去ってしまった。

「おーい、ジェットさん」

 完全にライゴウの姿がなくなってからしばらくして、佳幸、達郎、花南の三人がジェットに近づいた。

「おまえたち、あの敵はどうした?」
「向こうで縛り付けました。ジェットさん、一旦人の姿に戻ってください。優馬さんにその傷を治療して・・・・」
「必要ない」

 ジェットは傷を抑えながら先へ進もうとする。

「ダイは既に艶麗と戦っているに違いない。早く応援に行かなくては・・・・」
「なら、なおさらその傷を治さなきゃいけないはずよ」

 花南が皮肉そうにジェットに忠告する。

「高杉の援軍に行くならば、万全でなければいけないわ。そんな中途半端な状態でいっても、足手まといになるかもしれない。まあ、それであんたが満足するならそれでいいけど」

 そうだ、とジェットは焦燥しきっている自分を叱った。

 花南の言うとおり、傷を負ったまま戦いに加わっても対して役に立たないかもしれない。相手が先ほどのような実力ならまだしも、ダイが戦おうとしているのは敵の大将なのだ。油断はならない。

「わかった」

 ジェットは佳幸たちと共に人間の姿に戻り、優馬に傷を診てもらった。優馬の精霊、ユニアースによって傷は速やかにふさがっていった。

「礼を言うぞ」

 完治したのを見て、ジェットは優馬に礼を言った。

「さあ、急ごう」

 ジェットたちはダイたちに追いつくよう、塔を目指して走りだした。



 精霊界、霊神宮。

 とある神聖な一室に置かれた寝具に、賢明大聖が横たわっている。その顔には生気が見られない。

「いくら歴戦を潜り抜けたあなたでも、寿命には勝てませんでしたか」

 そう言って近づくものが一人。賢明大聖の弟である明智天師だ。

「安心してください。あなたがお亡くなりになられても、霊神宮の実権は私に移ります。あとのことは私に任せ、眠ってください」

 明智天師はどこかくらい笑みを浮かべながら、語りかけるのであった。


次回、いよいよダイと艶麗との戦いが始まる!

そして、今回は達郎のプロフィールを載せます!



オリジナルキャラ?

西園寺 達郎(サイオンジ タツロウ)

年齢:15歳

誕生日:8月20日

血液型:AB型

家族構成:父、母、姉

身長:188cm

好き・得意:苺、バスケットボール、おしゃれさせること。

苦手:数学、刃物(恐怖症)

戦闘イメージBGM;STARS AND STRIPES テ○ー・ザ・キッドのテーマ



八闘士の一人で、高校一年生。

白皇とは違う、埼玉のとある高校に佳幸、氷狩と共に通っている。
熱くなりやすく、弱音も時々吐き、すぐ乗せられてしまうところがあるが、性格は素直なので、誰とでも自然体に接することができる。これは、温厚な性格の両親に育てられた影響もある。

両親は女性を綺麗にさせる店を経営しており、その影響からか達郎もある程度化粧などの技術がある。しかし本人の将来の夢は、男性でも綺麗になれる美容師を目指しているようだ。なお、佳幸、エイジの両親もかつてそこで働いており、親同士親友ということから幼なじみという関係となった。

精霊は水のシャーグイン。派手好きな彼の態度から考えられないが、戦闘では主にディフェンシブな技を繰り出している。シャーグインのパワーが他に比べて劣るということもあるが、正確さの積み重ねにより大技に見えてしまうのだ。

ちなみに刃物恐怖症と言うのは、幼少のころ料理の手伝いを頼まれた際、誤って左手を切ってしまい、それから刃物が怖くなったのだ(彼の左手の甲には、今もその傷が残っている)
今でははさみとかも兵器で扱えるが、包丁など大きなものを持つと気絶してしまうのだ。


シャーグイン

ランク:青銅

力:水、流

属性:水

リング:シャーグリング

達郎の精霊。五年前霊神宮に保管されていたが、当時起こった戦いがきっかけで彼のもとに渡り、達郎を主とした。

攻撃よりも、防御のほうで活躍することが多い

必殺技

*ハイドロスプラッシュ
 シャーグインの必殺技。激しい水流を浴びせる。
 技自体の威力はそれほどでも無いが、相手の必殺技を押し返すというカウンターに使われるため侮りがたい。

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Re: 続・新世界への神話(6月13日更新。26話終了) ( No.46 )
日時: 2011/06/13 22:49
名前: 絶影

どうも絶影です

ちょっと風邪気味っぽくて頭がボーっとしているので
めちゃくちゃな感想になってたらすみません


ライゴウと戦っていたジェット
ライゴウを倒すための秘策が…と思っていたら
なんと力技でしたか(笑)

そしてガン○ムが強いのは外装のみということで…
一回斬られたらもうジェットの敵ではありませんでしたね♪


霊神宮では、賢明大聖が危篤のようで…
弟の明智天師が何か企んでいるのか…?
気になりますね


それでは次回の更新お待ちしてます!!


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Re: 続・新世界への神話(6月13日更新。26話終了) ( No.47 )
日時: 2011/06/27 16:13
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

どうも。
二週間も空けてしまって申し訳ありません。
まあ誰も期待はしていないだろうけど。

さて、レス返しです。


絶影さんへ

>どうも絶影です

>ちょっと風邪気味っぽくて頭がボーっとしているので
>めちゃくちゃな感想になってたらすみません

風邪気味の中感想をくださってありがとうございます!

>ライゴウと戦っていたジェット
ライゴウを倒すための秘策が…と思っていたら
なんと力技でしたか(笑)

まあ、そういうことです(笑)
本編でも、ストライクと戦ったバルトフェルドが70発以上実体弾を当てればPSは効力を失うとか言っていました(実際その数字を制作サイドはどうやって出したと言うんだ)。
ビーム攻撃はなくても、PS装甲には手が出せないわけではないということです。

>そしてガン○ムが強いのは外装のみということで…
一回斬られたらもうジェットの敵ではありませんでしたね♪

装甲と装甲の継ぎ目を突くというのは、アストレイでもあった戦い方です。
刀の使い方が器用でないと出来ないと思います。
そしてジェットは、剣に精通していますから、それが可能だと思いましたので。

>霊神宮では、賢明大聖が危篤のようで…
弟の明智天師が何か企んでいるのか…?
気になりますね

また一騒動起こるということは確かです。

>それでは次回の更新お待ちしてます!!

絶影さん、感想ありがとうございました!

それでは、お待ちしていた本編です!
どうぞ!


 第27話 決着と新たな陰謀



 ダイとハヤテは、メルキューレの塔のすぐ前まで来ていた。

「きっと中は罠がたくさん仕掛けられているでしょうね」
「それでも入るしかないけどな」

 ダイは塔の扉を開けようとした。

「中に入る必要はないわ」

 その時、艶麗が上空からゆっくりと降りてきた。すでにヴィルクスと一体化している状態である。

「せっかくのお客様ですもの。こちらからお出迎え知るのが礼儀でしょう」

 着地する艶麗。彼女の声は穏やかであったが、かなりの迫力が込められていた。

「ただし、もてなしは手荒いものですけど」

 そして、殺気をもった目で二人を睨みつける。

「そういうわけだから、逃げるなら今のうちよ。それとも、私と戦うのかしら、ダイ・タカスギ?」

 名指しされたダイは、挑発するように笑った。

「その二択なら、戦うってことになるな。だが、一つだけ言っておく。おまえに最初の一撃を与えるのは俺じゃない、隣にいる男だ」

 それを聞いたハヤテは仰天してしまう。

「ぼ、僕がですか!?」
「おまえひとりだけに任せるとは言っていない。俺も援護するから一発入れてやれ」
「で、でも・・・・」
「おまえ、何分の一でもいいから雷矢の仇を取りたいんだろ?」

 ダイに言われて、ハヤテは自分がここに来た理由を思い出す。

 そう。自分はそのためにここに来たのだ。ならば引き気味になることはないはずだ。

 そんなハヤテの思いを受け、シルフィードは人型形態となる。

「白銀を相手に青銅が、しかも一体化もできないのに私に傷をつけることができるというの?」

 艶麗が小馬鹿にしたように語りかける。

「一人だけじゃ無理だろうな。だから、俺が協力するのさ」

 ダイは右手を左手首の上にかざし、抜刀するような素振りを見せる。すると、右手には両
端に刃がついた、一見すると柄同士を連結させた剣のような槍を握っていた。それを中心か
ら二つに割って、腰に挿した。

 短めの二本の槍となったそれが発光し、大きくなってダイを覆う。

 光がやむと、ダイはその身に鎧を纏っていた。その外見は、どこか神々しく感じた。

「俺が奴をひきつける。隙ができたら迷わずいけ」
「はい!」

 ハヤテの返事を確認したダイは、真っ直ぐに艶麗へと駆け出した。

「果たして私とどれだけ渡り合えるか、お手並みを拝見しましょうか」

 艶麗の手から怪しげな光を放つエネルギーの塊が現れ、それをダイに向けて投げつけた。

 かわしつつも、足を止めないダイ。間近まで接近すると、艶麗に殴りかかる。本気ではな
い、牽制のためだ。

 艶麗はダイのこぶしを払い除け、逆に攻撃してくるがダイは難なく回避する。

「腰にある槍は使えないのかしら?」

 彼女の挑発に対し、ダイは笑みを浮かべて答えた。

「まだ抜くときじゃない。第一、おまえにそれほどの実力があるのかな?」

 二人の攻防は膠着した。お互い全力を出していないためであるが、その様子を見ているハ
ヤテは呆然としていた。

 これに自分が入り込めるのだろうか。そんな疑問を抱いてしまう。

 そんな中、ダイは一瞬ハヤテの方へと視線を向けた。

「ストリーム!」

 しかしすぐに戦いへと目を戻したダイは、艶麗に対し腕を振り上げる。すると、艶麗の体は風に持ち上げられたかのように上空へと浮いた。

 何をする気なのかと思ったハヤテだったが、それが自分のために作った隙だと気付き慌ててシルフィードに攻撃させたが、その時にはすでに遅れていて、艶麗に軽くあしらわれてしまった。

「気を抜くな!」

 途端にダイの叱咤が飛ぶ。

「一撃を与えるだけでいいとは言ったが、そのための一瞬の隙を逃していたらしょうがないだろ!」
「す、すみません!」

 主に対しての時のように急いで謝るハヤテ。

「二度目は自分で見つけろ!目配せはしないぞ!」

 再び目配せなどしたら、艶麗に読まれてしまう。自ら隙を見つけるというのは集中力がい
るが仕方ない。自分の責任なのだから。

 ダイは再び艶麗と向き合い、ハヤテは気を引き締めなおす。

 あれからダイが動いたり不意を突かせたりして幾度か艶麗の隙を作るが、ハヤテはすべて遅れたタイミングで対応していた。

 今度は気負いすぎている。

 ハヤテからそう感じたダイは、彼に助言を与えた。

「綾崎、集中しろとは言ったが、それは頭で考えろってことじゃない!」

 ハヤテは、どういうことなのかと耳を傾ける。

「戦いの空気を肌で感じるんだ!そうすれば自然と動ける!おまえには、し俺だけの才能があるはずだ!」

 強く意識しすぎるから、判断を下す時にはタイミングを逃してしまっている。考えるよりも、感覚で持って戦えということだ。そしてダイはハヤテにそれだけの直感というか、本能
が備わっていると確信している。

 その期待に応えるためにも、改めてハヤテは戦いに集中し、しかし必要以上に力まないようにする。

 そうやって戦闘を注視していると、自分がどうすればいいのか不思議と分かってくる。今はまだ動く時ではないということも。

 そして、ダイが別方向へと回りこもうとしたその瞬間を、ハヤテはここだと直感して目を付けた。

「疾風怒濤!」

 シルフィードは必殺技を艶麗に向かって放った。彼女にとっては予期せぬことのようで、
防御も回避も取れなかった。

「なっ!・・・・ぐっ」

 さすがに大ダメージとはいかなかったが、艶麗はよろめき、倒れこんでしまう。

「膝、着いたな」

 それを見たダイは嘲るように笑った。

「明らかに格下の相手に膝を着かされたんだ。屈辱だろ?」

 ダイの挑発に、艶麗は悔しそうに唇を噛んだ。


次回はいよいよヒートアップ・・・・?

そして、今回は伝助のプロフィール載せます!


風間 伝助(カザマ デンスケ)

年齢:25歳

誕生日1月15日

血液型:A型

家族構成:父、母、兄

身長:170?

好き・得意:熱いお茶全般、習字

苦手:同僚

イメージBGM:カンフーファイター(ラー○ンマンのテーマ)
        Climax jump axform(キン○ロス)

ハヤテたちのクラスの副任である、八闘士の一人。担当教科は古典。

眼鏡をかけている外見からわかるとおり、性格はいたってまじめ。丁寧なため型物に見られがちだが、人付き合いは柔和な方で頼りがいのある大人。そのため、仲間内では伝さんと呼ばれることもある。

教師であることは夢であったが、雪路のサポートを押し付けられている始末。しかも必然的に彼女と近しいため薫からは嫉妬の眼で見られ、牧村はちょっと天然。恵まれない仕事場にため息ついたりしているが、やはりまじめなので嫌とは言わない。

精霊は風のワイステイン。戦いでは、風の力を使って戦う。


ワイステイン

ランク:青銅

力:風、飛行

属性:風

リング:イーグルリング


伝助の精霊。五年前伝助の手元に渡り、以降彼を主としている。

攻撃防御どの面でも活躍できるが、どちらかというとスピードタイプ


必殺技

*ウイングトルネード
 背中の翼を起こし、そこから生じた突風で相手を打ち付ける

*嵐鷲滑空拳
 鷲が滑空するような勢いで拳を打ち付ける技。

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Re: 続・新世界への神話(6月27日更新。現在27話) ( No.48 )
日時: 2011/06/28 00:13
名前: 絶影

どうも絶影です

更新お待ちしておりました♪

それでは早速感想を


ついに艶麗との決戦ですね
向かい合うはダイとハヤテ(?)


そしてダイはハヤテに攻撃させようとしますが…

なるほど、百獣の王ライオンは子供に弱った獲物の(別に弱ってませんが…)
トドメをささせようとする…ということですか(笑)

てか艶麗相手にどんだけ余裕なんですかー!ダイは!!!


そしてついに一撃を入れたハヤテ
膝をついた艶麗は屈辱でしょう…

次回からは本格バトルなのか!?
気になります!!

それではまた〜♪
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Re: 続・新世界への神話(6月27日更新。現在27話) ( No.49 )
日時: 2011/07/04 20:00
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

7月に入りましたね。
これから更に暑くなるのか・・・・
気が滅入るな・・・・

ですが、レス返しは本気です!

>どうも絶影です

>更新お待ちしておりました♪

そう言っていただけると嬉しいです!
あと、待たせてすみません・・・・

>ついに艶麗との決戦ですね
>向かい合うはダイとハヤテ(?)

まあ、ハヤテの場合シルフィードを戦力として戦いますから、首をかしげるのは無理ないかと。

>そしてダイはハヤテに攻撃させようとしますが…

>なるほど、百獣の王ライオンは弱った獲物に(別に弱ってませんが…)
>トドメをささせようとする…ということですか(笑)

これは少し違いますね。ハヤテにはまだとどめの一撃を食らわせるにはまだ未熟ということで、カリを返させるには最初の一撃しかないと考えていました。
というのも、勝負は何が起こるかわからない。戦いの途中からハヤテにあわせル野は難しいですし、ハヤテも上手く合わせられるとは限らない。
ですから、やるなら序盤と言ううことです。

>てか艶麗相手にどんだけ余裕なんですかー!ダイは!!!

はっきりいって、ダイの実力には驚かされます。
今のところは、計り知れないといったところでしょう。

>そしてついに一撃を入れたハヤテ
>膝をついた艶麗は屈辱でしょう…

格下と舐めてかかっていただけに、それは大きいですよ。
艶麗はプライド高いですから。

>次回からは本格バトルなのか!?
>気になります!!

ダイの戦いがようやく始まるってところですよ。

>それではまた〜♪

絶影さん、感想ありがとうございました!

さて、今回の更新分どうぞ!


2
 思わぬ不覚を取った艶麗だが、すぐにまた余裕な態度を見せる。

「やるわね。そこの彼が動けるように戦場と同調させるようにするなんて・・・・」

 艶麗は獲物を見つけた猛獣のような威圧をかけてダイを睨む。

「ダイ!」
「高杉さん!」

 そこへ、残してきたジェットや佳幸たちがやって来た。

「状況は?」
「たった今綾崎が敵の何分の一を取ったところだ」

 ダイは艶麗を目を離さずに応じた。

「綾崎、後は俺に任せろ。ジェット、ドリル、ジムも岩本たちを頼む」

 本能的に危機を感じたダイは、全員にそう告げる。

「この女、全力を出してくる」

 ダイのカンが、それをはっきりと感じ取っていた。

「後は任せろ、ね・・・・」

 突然、不気味に笑いだした艶麗。

「私からも、忠告するわ」

 その言葉とともに艶麗の体から九本の尻尾が現れた。その尻尾の先から妖しげな光が灯り、それらが一斉にジェットたちやハヤテたちへと飛来していく。

「皆、伏せろ!」

 ジェットの警告で佳幸たちはみな伏せた。そのため、光によって彼らの手前で起こった爆
発から何とか身を守ることができた。

「邪魔をするなら、こうはいかないわよ」

 ダイはジェットたちの方へと目を向ける。その視線が、早くここから遠のいてくれと言っ
ていた。

 それを読み取ったジェットたちは、急いで離れていく。

 一方、ヴィルクスと一体化している艶麗に変化が起こった。

 彼女の体から光が発し始め、それに伴いだんだんと巨大化していく。

 そして艶麗は、全長が数十メートル近くの巨体となっていた。

「これは・・・・」
「精霊の使者たちはこれをハイパー化と言っているわ。使者の巨大化するイメージを具現化した形態を」

 ハイパー化した艶麗は一歩前に踏み出す。ダイなど軽くつぶすことができると誇示しているようだ。

 だがダイは臆することはなかった。

「ようやく俺の本領が出せるな」

 そう言うと、身を覆っていた鎧が消える。そしてダイは腰に挿してある槍を抜き、連結させて天にかざした。

 すると、槍の穂から光が伸び、それが指し示す空中からハイパー化した艶麗よりも小さ
い、青と銀色のロボットが出現した。そのロボットがダイを迎えるように膝を着いて胸部が
開くと、ダイは飛び上がってその中へと入っていく。そして胸部は閉まり、天空よりの使
者、ケンリュウとの合身を果たした。

「まだ不慣れなところもあるけど、頼むなケンリュウ」

 合身前にダイは槍を天に向けて放っていた。それはケンリュウに合ったサイズへと変わり、手に取ったケンリュウは槍をまた二つに分けて腰に着けた。

 態勢が整うと、再開とばかりに艶麗に挑みかかるケンリュウ。対して、艶麗は九本の尾をもぎ取り、扇子状の武器にして構えた・

「妖尾扇舞(ようびせんぶ)!」

 その扇子を用いて攻撃を繰り出す艶麗。ケンリュウは何とかかわすが、相手のなかなか読みにくい、妖しげな動きをする必殺技に勢いを止められてしまう。

「続けるわよ」

 更に艶麗はケンリュウを足蹴にして後退しながら、九本の尾を今度は一つ一つが方針となった大型の銃へと変える。

「妖尾機関射(ようびきかんしゃ)!」

 九つの銃口から妖しげな光弾が放たれ、ケンリュウに襲いかかる。光弾は炸裂し、ケンリュウを周囲ごと光で包みこんだ。

 直撃のため、ダメージを負っているはずであった。

 しかし、光が止んだ時に見えたケンリュウは、とてもそうには見えなかった。その手には槍の一本があり、それによって防いだのだろう。

 その槍に刻まれている、狼を思わせる紋章が淡く光っているのがその証拠だ。

 必殺技に耐えたケンリュウは、攻撃に転じた。

「ストリーム!」

 また、強風が吹いてきた。側面から打ち付けるそれに、艶麗は押されてしまう。

 若干体が揺らいだ艶麗に、殴りかかるケンリュウ。艶麗は九本の尾を扇形の、九尾の扇に戻し、それを盾にして攻撃を防いでいく。

 それからケンリュウは軽快な動きで艶麗を翻弄していく。素早く攻撃を繰り出してくるケンリュウに対し、なんとか防いではいるのだが艶麗は後手を踏まされていた。

「この私を舐めないでもらいたいわ!」

 艶麗は九本の尾を九尾扇、九尾銃に続く第三の武器形態、九尾鞭に組み直す。

「妖尾鞭打(ようびれんだ)!」

 その九尾鞭で相手を打ち据える必殺技を繰り出す艶麗。予測が困難な、妖しげな軌道を描
く九本の鞭にやられたケンリュウは、防御することも回避することもできない。

「・・・・招雷!」

 だが、妖尾鞭打を受け続けながらも艶麗を指しながらそう叫ぶダイ。すると、空から雷が
落ち、艶麗の体に直撃した。その落雷によってダメージを負った彼女は、必殺技をつけられ
なくなり、よろめいてしまう。

「中々やるな。おまえの言うとおり、ケンリュウの敏捷性だけで勝てると思っていた俺が甘かった」

 そう言って、再び槍を連結させる。

「ここからは力押しで行くぜ!」


ダイに更なる奥の手が次回で見られることに・・・・?

そして、オリキャラプロフィール編。
今回は塁です。

稲村 塁(イナムラ ルイ)

年齢:20歳

誕生日:9月30日

血液型:AB型

家族構成:父、母

身長:183cm

好き・得意:料理、空手、和太鼓、ケンカ

苦手:老人の昔話

イメージBGM:ベルリンの赤い雨(ブ○ッケンJrのテーマ)


見習い板前である八闘士の一人。

元は飲み屋の息子で、高校卒業後はそこで板前の修行を行っていたが、ふとそこへ訪れた料亭の人たちに気に入られ、その料亭へと身を寄せることとなった。

高校時代に精霊と出会う。当時はけんかを売られてはすぐに買っていた。そのためもともとの性格は達郎同様熱くなりやすいが、歳を重ねたためか彼よりは落ち着きがある。

同じ和の趣向をもつためか、伝助と仲がよい(ちなみに伝さんと呼び出したのも塁)。また同じ高校の同級生である拓実とも親しい。

精霊は雷のコーロボンブで、主に格闘と電撃で相手と戦う


コーロボンブ
ランク:青銅
力:雷、飛行
属性:雷
リング:ライガーリング

塁の精霊で、雷獣を模している。

五年前塁と出会い、以後彼の精霊となっている。

オフェンス面が目立ち、スピードもそれなりにある。

必殺技

*スパーキングブリッツ
コーロボンブの基本的な技。相手を麻痺する電撃を放つ

*サンダーボルトナックル
 稲光の拳(電撃)で相手を麻痺させた後、雷鳴の拳(パンチ)を一瞬の間に叩きつけるに連激の技。



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Re: 続・新世界への神話(7月4日更新。現在27話) ( No.50 )
日時: 2011/07/04 23:33
名前: 大魔王

どうも、お久しぶりです!!
大魔王です!!
色々あり今まで感想を書けませんでした!!
誠に申し訳御座いませんでした!!
それでは、感想です
前回で、ハヤテに膝をつかされた艶麗が、本気を出しましたね
どうやら、彼女の精霊は九尾の狐らしいですね
そして、ジェット達が来るとハイパー化して、ダイを殺そうとする艶麗
流石は艶麗、ハイパー化はお手の物ですね
対するダイは、ケンリュウを召喚し艶麗に対抗しましたね
状況は、ダイが優勢ですけど
艶麗…………せっかく尻尾を扇状にしたり銃にしたり鞭にしたりで頑張ってるのに……………
あれ?俺、どっちを応援してたんだっけ?
そう言えば、艶麗は幻覚とかは使えないのですか?
狐と言うと、人を化かすってのがイメージですけど………
そして、次回はダイの奥の手ですね
続きが楽しみです!!
それでは大魔王でした♪
更新、頑張って下さい♪
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Re: 続・新世界への神話(7月4日更新。現在27話) ( No.51 )
日時: 2011/07/06 22:16
名前: 絶影

どうも絶影です

では早速感想に入らせていただきます


ハヤテの一撃により、艶麗が本気を出し始めハイパー化しましたね
ケンリュウも攻撃を回避するのもままならない!
さすがのダイも苦戦を…?と思ったらダイには奥の手が!!
いったい何なのでしょう…?
想像も付きませんが…


それでは更新お待ちしています♪



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Re: 続・新世界への神話(7月4日更新。現在27話) ( No.52 )
日時: 2011/07/11 19:42
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

日本全国30度越え。
しかも学期末。
だるいよなぁ・・・・

今回もレス返し行きます!


大魔王さんへ

>どうも、お久しぶりです!!
>大魔王です!!

お久しぶりですね!
元気なようで安心しました!

>色々あり今まで感想を書けませんでした!!
>誠に申し訳御座いませんでした!!

いえいえ、そんなにかしこまらなくてもよいですよ!
色々というのが無事に片付いていればいいです!

>それでは、感想です
>前回で、ハヤテに膝をつかされた艶麗が、本気を出しましたね
>どうやら、彼女の精霊は九尾の狐らしいですね

はい。まだプロフィールは乗せませんが、ヴィルクスは九尾の狐をモチーフとしています。

>そして、ジェット達が来るとハイパー化して、ダイを殺そうとする艶麗
>流石は艶麗、ハイパー化はお手の物ですね
>対するダイは、ケンリュウを召喚し艶麗に対抗しましたね

この構図にいくまでどれだけかかったことか・・・・
番外編を除けば、ダイがスポット当たるのは初めてですからね。

>状況は、ダイが優勢ですけど
>艶麗…………せっかく尻尾を扇状にしたり銃にしたり鞭にしたりで頑張ってるのに……………
>あれ?俺、どっちを応援してたんだっけ?

ここまでダイ優勢が続くと、艶麗に同情したくなる気持ちもわかります。
せっかく多彩な技を持っているのにねぇ・・・・

>そう言えば、艶麗は幻覚とかは使えないのですか?
>狐と言うと、人を化かすってのがイメージですけど………

それっぽい技は使います。
そして、今回出しますので一応注目して下さい。

>そして、次回はダイの奥の手ですね
>続きが楽しみです!!

ご期待に添えられると嬉しいです!

>それでは大魔王でした♪
>更新、頑張って下さい♪

はい、頑張ります!


絶影さんへ


>どうも絶影です

>では早速感想に入らせていただきます

今回も感想ありがとうございます!

>ハヤテの一撃により、艶麗が本気を出し始めハイパー化しましたね
>ケンリュウも攻撃を回避するのもままならない!

両者とも、実力者ですからね。
まあ、ダイはまだ様子見というところがありますけど。

>さすがのダイも苦戦を…?と思ったらダイには奥の手が!!
>いったい何なのでしょう…?
>想像も付きませんが…

多分、あまり知名度も低く、古いものですから知らない人も多いかと・・・・
まあ、こんなのがあるんだ程度に思ってくださればいいです。

>それでは更新お待ちしています♪

お待たせしましたね。
楽しんで下さい!


大魔王さん、絶影さん、ありがとうございました!

それでは、本日の更新分です!


 3

 また槍を天にかざすと、今度は別のロボットが現れた。ケンリュウよりも大型で、赤と白のツートンカラーが入り、重厚なフォルムを持っている。

 そのロボットもケンリュウと同じように、胸部装甲が展開した。

「パイルフォーメーション!」

 そして、ダイが合身した時と同様にケンリュウが赤いロボットの中へと入りこむことで、守護神バイカンフーとのパイルフォーメーションが完成した。

 槍を腰に戻したバイカンフーは、ゆっくりと艶麗に近づいていく。

「少し大きくなったからって、こちらが怯むとでも思っているのかしら」

 バイカンフーは、ケンリュウよりも一回り程度大きい。それでも、数十メートルもあるハイパー化した艶麗にとってみれば何の大差もない。

 無駄なことだというように艶麗は再び妖尾鞭打を放った。しかしバイカンフーは対して傷
ついているようには見えず、むしろ手で振り払ってみせるなど簡単にあしらわれてしまっ
た。

 バイカンフーは艶麗を射程距離にとらえると、そのままパンチを打った。艶麗はかわすことはできたが、拳圧によってその場に倒れこんでしまう。

「くっ・・・・これならどう?」

 艶麗は九本の尾をそれぞれ一本ずつ周囲に散らした。

「妖尾九身(ようびきゅうしん)!」

 すると、尾がすべて艶麗の姿に変わり、この場に十人もの艶麗が存在することになった。

「それなら、俺も力を出してやる」

 バイカンフーの腰に挿してあった槍から眩しい光が発し、ダイが纏っていたものと同じ形
の鎧を装着した。

「神具であるグングニールを取り込んだ剣狼(けんろう)と流星(ながせ)によって発現できるロードの力の前じゃあ、もうお前の必殺技は通用しない」
「本当にそうなるのか、見せてもらいましょうか!」

 艶麗の分身が九人一斉にバイカンフーへと挑みかかった。数の多さだけでなく、動きからも敵を惑わそうとしていることがわかる。

 だがバイカンフーは相手の錯乱するような動きにも慌てることなく、一人ずつ確実に攻撃
していく。

「言うだけのことはあるわね。でも、これで余裕がなくなるはずよ」

 艶麗の分身たちが全員妖しげな炎に包まれ出す。

「妖尾九炎孤(ようびきゅうえんこ)!」

 その炎が狐の姿を形取ると、分身たちは再びバイカンフーに襲いかかった。自ら炎弾となった特攻を、バイカンフーは真正面から受けた。

「終ったわね」

 自身の最大の必殺技なので、仕留めた自信が艶麗にはあった。

 だが、バイカンフーは槍を手にし、光り出したその槍を振るい炎をすべて吹き飛ばしたの
だ。

「そ、そんな・・・・」

 ダメージなど全く受けていない様子のバイカンフーに、艶麗は愕然とした。ここに至って彼女は相手との実力差がかけ離れていることを大きく実感したのだ。

「終ったのはおまえの方だな」

 バイカンフーは艶麗に一歩迫る。

「これ以上はもう意味がない。降伏しろ」

 その言葉が、艶麗のプライドを逆なでさせた。

「ふざけるな!誰が降伏してたまるものか!」

 艶麗は爪を鋭く立てる。もはや彼女には、いつもの余裕ある態度を取り繕うことなどでき
ず完全に崩していた。

「このぉ!」

 がむしゃらに爪を振り回す艶麗。しかし大ぶりな攻撃のためバイカンフーに軽くかわされ、また引っ掻くことができても傷つけることさえ敵わない。

「仕方ない」

 バイカンフーは、距離をとるために艶麗を軽く押しのける。

「この一振りで決着をつけよう」

 そして槍を連結させて、右の脇に構える。

「うおぁぁぁぁ!」

 猛獣と言ってよいほどの形相で突貫してくる艶麗。その間にもバイカンフーは前屈みの姿勢となり、握られている槍は再び光り出す。

 そのまま艶麗とバイカンフーは飛び出し、一瞬交錯しあった。

 攻撃を決めたのは・・・・

「がふっ!」

 バイカンフーであった。槍にパワーを集中させて、素早く振るって艶麗を切り裂いたのだ。それによって、艶麗の体に大きな一本の傷がついた。

 このダメージによって艶麗は倒れ、ハイパー化が、そして一体化が解け、ヴィルクスは封印された。

 ダイの務めは、ここで完遂されたのだった。



これで決着・・・・?
次回のお話はどうなる?

そして、今回のプロフィールは拓実です!


金田 拓実(カネダ タクミ)

年齢:20歳

誕生日:3月15日

血液型:B型

家族構成:父(故)、母

身長:175cm

好き・得意:法学、女性、弓道、HIPHOPダンス

苦手:乱暴なこと

イメージBGM:INNOCENT TRAP(TETRA―FANG)

八闘士の一人である、法学部の大学3年生。

亡くなった父親は警察官であり、そのためか拓実自身その筋に繋がっているパイプがいくつか存在している。

幼いころから警察官になることを夢見ていたが、五年前の戦いでいろいろと経験して、犯罪者の心身を更正するための手伝いとして弁護士を志すようになった。

正義感があり本当は信頼できる人物なのだが、詐欺師っぽく振舞うためそうは見えない。またフェミニストで、エイジは密かに彼を手本としている。

精霊は金のアイアール。戦闘では後方から支援することが主である。


アイアール

ランク:青銅

能力:金、矢

属性:金

リング:アローリング

拓実の精霊で、五年前の戦いをきっかけに彼を主とした。

射手を模した姿をしている。

攻撃は主に弓と矢によるものなので、距離をとった戦いを行う。

必殺技
*ゴールデンアロー
黄金の矢を放つ、基本的な技

*ゴールデンアロー乱れ撃ち
上記の技と同様。ただし、放つ際に矢は何本かに増殖する。

*ミーティアロー乱れ撃ち
乱れ撃ちをウェンドランの矢で代用したもの。
ウェンドランの矢は、黄金の矢よりも威力は若干だが大きい。

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Re: 続・新世界への神話(7月11日更新。現在27話) ( No.53 )
日時: 2011/07/11 21:11
名前: 絶影
参照: http://http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも絶影です
あ、レス返し今回できませんでしたので次回させていただきます

それはともかく感想に入ります!

ついにダイの奥の手が出されましたね!
その名は…バイカンフー!
そして艶麗の攻撃に全くダメージを受けない…
大魔王さんも言ってましたがここまで一方的だと少し可哀想ですね…

まぁ…悪は滅びるということですね(笑)

さて、ダイの務めは終わってしまいましたが…この後どうなるのか!?
気になりますね…


それでは次回の更新お待ちしてます♪
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Re: 続・新世界への神話(7月11日更新。現在27話) ( No.54 )
日時: 2011/07/11 23:24
名前: 大魔王

どうも、大魔王です♪
感想書きますね♪
ダイが奥の手を出しましたね
バイカンフーでしたっけ?
強いですね!!
もう、艶麗が可哀想な位ww
そして、艶麗!!
注目してみました!!
幻術というか忍術?
尻尾を使って分身、そして体を炎弾化させての特攻!!
……………けれど、バイカンフーは無傷……………
本当に俺はどちらの応援をしているんだ?
そして、圧倒的なバイカンフーに普段の彼女からは想像もつかないほど、滅茶苦茶に攻撃を仕掛けましたね
けれど、冷静に居合いをして倒しましたね
うん、ダイ、強すぎだと思います♪
そして、ダイの使命は終了しましたね
さぁ、ハヤテ、一人立ちの日がやって来たぞ!!
……………………ふざけなしで、どうなるのか想像つきません
次回が楽しみです
それでは大魔王でした!!
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Re: 続・新世界への神話(7月11日更新。現在27話) ( No.55 )
日時: 2011/07/15 17:42
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

明日から三連休。
海の日に本当に海へ行く人は今年はどれくらいなんでしょうね?

さて、まずはレス返しです!


絶影さんへ

>どうも絶影です
>あ、レス返し今回できませんでしたので次回させていただきます

後日見せてもらいましたよ。
絶影さんも更新頑張ってください。

>それはともかく感想に入ります!

>ついにダイの奥の手が出されましたね!
>その名は…バイカンフー!

バイカンフーは、あるアニメに出て来たロボットです。
古い作品なので、多分知らない人多いと思います。

>そして艶麗の攻撃に全くダメージを受けない…
>大魔王さんも言ってましたがここまで一方的だと少し可哀想ですね…

書いている途中から私もそんな気になってしまいました。
少しくらい、ダイが苦戦する描写があったらなと後悔しています。

>まぁ…悪は滅びるということですね(笑)

これまでの彼女の悪行を考えれば、因果応報ということで片付きますから。

>さて、ダイの務めは終わってしまいましたが…この後どうなるのか!?
>気になりますね…

戦いはこれから、霊神宮を巻き込んでいく。
今のところは、それだけしか言えませんね。

>それでは次回の更新お待ちしてます♪

お待たせしました。
楽しんで下さいね♪


大魔王さんへ

>どうも、大魔王です♪
>感想書きますね♪

ありがとうございます。
大魔王さんはよく来ていらっしゃるので感謝しています。

>ダイが奥の手を出しましたね
>バイカンフーでしたっけ?

バイカンフーについては、あまりメジャーではなく、映像も少ないので苦戦しています。
この機体を出した時点で、マニアックですかね?

>強いですね!!
>もう、艶麗が可哀想な位ww

この話は艶麗への同情が多いですね。
それまでは気に食わないような性格だったのに・・・・

>そして、艶麗!!
>注目してみました!!
>幻術というか忍術?

ええ、まあそんな感じです。

>尻尾を使って分身、そして体を炎弾化させての特攻!!
>……………けれど、バイカンフーは無傷……………
>本当に俺はどちらの応援をしているんだ?

リズンと同格の実力を持つ、悪役なのにね(笑)
でも、悪役らしい活躍も見れなかったから、かえって応援したくなったのでしょうか?

>そして、圧倒的なバイカンフーに普段の彼女からは想像もつかないほど、滅茶苦茶に攻撃を仕掛けましたね
>けれど、冷静に居合いをして倒しましたね
>うん、ダイ、強すぎだと思います♪

艶麗はあの時点でプライドをずたずたにされたので、激しく憤慨していました。
こんな相手に屈辱を与えられるとは思っても見なかったんでしょうね。
でも、ダイは強かった。
その強さは、次回でもちょこっと見れます。

>そして、ダイの使命は終了しましたね
>さぁ、ハヤテ、一人立ちの日がやって来たぞ!!
>……………………ふざけなしで、どうなるのか想像つきません

ほんの少し教えると・・・・
26話で怪しく笑っていたあの人が手を繰り出してきます。
それをきっかけに、ある意外な人物もついに動き出します。
ハヤテはその時に、主役らしい場面を見せます。
て、これだけじゃわかんないよな・・・・
まあ楽しんで下さい。

>次回が楽しみです
>それでは大魔王でした!!

ご期待程のものかどうかはわかりませんが、読んで下さい!


絶影さん、大魔王さん、感想ありがとうございました!


さて、それでは本編です!



4
 バイカンフーとのパイルフォーメーションとケンリュウとの合身を解除したダイは、うつ伏せで倒れている艶麗の元まで歩み寄っていた。

「おーい!」

 そこへ、離れていたジェットたちがやって来た。

「さすがダイ様!見事艶麗を打ち倒すとは!」
「ま、ダイの実力を考えれば当然だよな!けどこれでここだけでなく、オイラたちの世界も救われたってことだな!」
「本当、すげぇぜ高杉さん!」

 ジムは目を輝かせ、ドリルと達郎は肩を抱き合いながら喜んでいる。

 彼らの言うとおり、三つの世界で時空の歪みを生じる原因であり、三界の支配を企んでいた艶麗を倒した。つまり世界は安定を取り戻したのだ。喜ぶのが当たり前である。

「そうすんなりといかないようだ」

 だが、ダイはなぜか浮かない表情をしていた。

「何か気になることでもあるのか?」

 ジェットがそれに気づいて、ダイに問いかけてきた。

「・・・・俺はとどめの一撃は、殺さないようにある程度手加減して放った。命はまだあるはずなんだ」

 例え頼まれていたことだとしても、本来別世界の人間である自分が手を下すべきではない。裁きは霊神宮側で行うべきだと考えていたため、ダイは命までは取らなかったつもりだった。

 だが、と言ってダイは艶麗の体を仰向けにした。彼女の顔からは、世紀というものが感じられない。

「・・・・死んだのか?」
「それとは違うみたいだ。そしてそれ以上に疑問なのは、この肉体は人間に近いが。そうじゃないってことだ」

 それを聞いた優馬は、屈みこんで艶麗の体を確認する。

「確かに、一見すると人間の体に思えるけど、こいつはちょっと違うな」

 人間の体はタンパク質をはじめとした有機化合物でできている。ところがこれは、それを
思わせるものの、どっちかというとシリコンのようなものでできているみたいだ。

 医者として人の体に接する機会の多い優馬だから、それがよくわかったのだ。

「こいつは一体・・・・?」
「そいつは傀儡だ」

 そう言って、ダイたちを取り囲むように三人の男たちが現れた。全身にローブを纏っているため、素性がよくわからない。

 その男たちは、艶麗について語っていく。

「用を果たした、言いなりの人形だ」

 それを聞いて、ダイは理解ができた。

「・・・・あいつと同じか。ヒトの形をしたタマシイのいれもの。そいつに魂を注ぎ込んで、人間と同じように自立して動かして操るというわけか」

 納得したように頷くダイとジェットたちは、突然現れた三人に対して警戒心を露にする。

「その人形の持ち主が、おまえたちということなのか?一体お前たちは・・・・?」

 すべて言い終える前に、三人の男たちはローブをとって戦う構えを見せてきた。

「ダイ・タカスギとその従者たち、明智天帥の命によって討伐する!」
「ええ!?」

 これにはダイだけでなく、佳幸たちも驚いた。

「どういうことですか?明智天帥って、賢明大聖は?」
「賢明大聖は急病のためお亡くなりになられた。そのため、現在は弟である明智天帥に霊神宮の実権が委ねられたのだ」

 三人の男たちはそれぞれ三頭犬、プテラノドン、月を思わせる武器を持った騎士など、自分たちの精霊をそれぞれ呼び出す。

「霊神宮に害する輩め!覚悟しろ!」

 三人は、ダイに対して敵意をむき出していた。

「ちょ、ちょっと待てよ!」

 塁は慌てた様子で彼らを止めようとする。

「この高杉は賢明大聖の命で艶麗を倒しただけだぜ!ちょっとそれは言いがかりなんじゃないのか?」
「そうだぜ。なにも霊神宮に対して悪いことなんてしてない・・・・」

 エイジも加勢して弁論するのだが・・・・。

「駄目です、二人とも」

 伝助が二人を制した。

「あの三人には、こちらの言葉なんて聞いてくれません」
「どうしてっすか?」

 達郎はまだそこのところが分かっていなかった。

「はあ、あんたは本当に脳ミソ筋肉ダルマね・・・・」
「な、なんだと!」

 ため息をついてあきれられた花南に対して、ムキになってしまう達郎。

 そんな彼を氷狩が宥めながら説明する。

「いいか。あいつらは艶麗のことを傀儡と言い切った。霊神宮ではその正体には明かされていないのに、だ。これだけでも十分妖しいが、この見計らったかのようなタイミングで現れるなんて都合がよすぎる」

 そこまで言われると、さすがにある考えが浮かんでくる。

「まさか、艶麗に関することはすべて明智天帥が企んでいたってことか・・・・?」
「信頼性は低いけどね。僕たちは霊神宮の現状を知らないから、あながちそうとは言えない」

 なによりも、と拓実は男たちの腕の方を指す。そこで達郎は男たちがつけているリングがどれほどのものかを知る。

「あれは・・・・!」

 黄金に輝くそれは、精霊の使者の中でも十二人にしか渡されないそれであった。そして、それがしめすことはつまり。

「黄金の精霊の使者・・・・」

 精霊の中でも最高のランクに位置し、青銅、白銀とは一線を画す力を持つ精霊を預かる使
者。当然、使者の力量も最高クラスを持つ男たちが、三人もこの場にいる。

 確かに、冗談とは思えない状況であった。自分たちを倒すというのは、本気であるようだ。

「おまえたち八闘士のことは聞かされていない。所詮青銅ランクでしかないおまえたちが抵抗してもやられるだけだ」
「それが嫌なら、おとなしくするのだな」

 そして黄金の使者三人は、自分たちの精霊と一体化する。

 その姿は、眩い黄金の光を放っていた。

「ダイ・タカスギ。討たせてもらうぞ!」


さて、次回はどうなるのでしょうか・・・・?

そして今回のおまけは、優馬のプロフィールです。




土井 優馬(ドイ ユウマ)

年齢:25歳

誕生日:4月8日

血液型:A型

家族構成:父、母、妹

身長:180cm

好き・得意:コーヒー、バイク

苦手:料理 女性(現在はそうではないが過去にアレルギーが出たほど)

イメージBGM:Ride a firstway(RIDER CHIPS)

医者である八闘士の一人。

性格は不愛想さが目立ち、医者というイメージを抱きにくいが、結構人のことを考えている。医術に関してはすごいが、料理のまずさは卒倒ものである。

両親は一度十年前に離婚しており、捻くれているのはその影響もある。しかし数年ほど前復縁したので少々複雑である。離れ離れになった分、妹を大事にしているところがある。

伝助とは仲がよいが、硬派なため性格的に拓実とは犬猿の仲である。また妹の友達ということで花南ともそれなりに親しい。

精霊は土のユニアース。戦いでは防御やサポート中心で活躍する。


ユニアース

ランク:青銅

能力:土、脚

属性:土

リング:ユニコーンリング

優馬の精霊で、一角獣を模した姿をしている。

五年前彼の精霊となり、以降彼を主としている。

角は攻撃、防御、回復と多様に使え、人型形態の時は槍として使われる。

必殺技
*アースフィールド
自分を中心に絶対防御の陣を敷く。土や地面が盾となって働く。

*ギャロップキック
馬力を込めた回し蹴りを喰らわせる。



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Re: 続・新世界への神話(7月15日更新。現在27話) ( No.56 )
日時: 2011/07/17 01:30
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

ども絶影です

早速感想に入ります!

ついに艶麗を倒したダイ
これで世界に平和に……ならない?

まさか艶麗が傀儡だったとは…
さらにダイ達の言っていた「あいつ」とは?
すみません、もしかしたら出てきてるかもなのでもう一回読み直します…

そして現れた三人の男達
彼らはなんと黄金の精霊の使者!?
いきなり最強クラスの敵が出てくるとは思ってもいませんでしたよ!

ダイたちはどうするのか?
そしてハヤテ達は?

次回が非常に気になります!!

それでは〜
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Re: 続・新世界への神話(7月15日更新。現在27話) ( No.57 )
日時: 2011/07/19 18:56
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

七月の下旬は試験で鬱になりますよね。
試験・・・・私もあんまり気が進みません

さて、レス返しへ。

絶影さんへ

>ども絶影です

>早速感想に入ります!

毎度感想ありがとうございます。

>ついに艶麗を倒したダイ
>これで世界に平和に……ならない?

まだ、根本的に解決とは言えませんから、平和になったとは断言できないでしょう。

>まさか艶麗が傀儡だったとは…
>さらにダイ達の言っていた「あいつ」とは?
>すみません、もしかしたら出てきてるかもなのでもう一回読み直します…

あいつに関しては本文には出てきていません。
傀儡の元になったのは、エヴァンゲリオン23話のダミープラグの正体からです。
これを言えば、あいつと言うのが誰を指すかわかるでしょう。(どちらにしても、その旨を伝えてくれるとありがたいです)

ちなみにダイはその現場にはおらず、人づてで聞いたという設定です(だからあいつについても明言はしていません)
ほかにも今まででてきた中で明言されていない箇所は、その人物がまだ登場していない等のためです。

>そして現れた三人の男達
>彼らはなんと黄金の精霊の使者!?
>いきなり最強クラスの敵が出てくるとは思ってもいませんでしたよ!

驚いてくれると嬉しいです。
そしてまた、思いもよらない展開は続いていきますので、覚悟を。

>ダイたちはどうするのか?
>そしてハヤテ達は?

今回はやはりダイが目立ってしまいます。
ハヤテたちは・・・・まあしかたないということで・・・・

>次回が非常に気になります!!

>それでは〜

今回のお話も楽しんでいただけると嬉しいです。

絶影さん、感想ありがとうございました。

それでは、本編です。



 三人の黄金の使者はダイの逃げ場を完全に絶ち、彼を睨みつける。

 この状況では、戦う他はなかった。

「まだ事情はよくわからないが、黙ってやられるわけにもいかないよな」

 ダイは再び槍を左手から出現させる。

「ジェットたちは遠くへいけ。ここは俺が・・・・」

 だがダイが行動を起こす前に、黄金の使者の一人が彼らに向けて手をかざした。その途端、ダイたちは何かに上から押し潰されるような、身体を圧迫する何かを感じた。それはとても重く、ダイたちは立ってはいられなくなり地に膝をつけてしまう。

「くっ・・・・よくはわからないが、とてつもない力だな」
「流石に黄金となると違う・・・・」

 自分たちをここまで押している相手、しかも恐らくはまだ全力を出してはいないであろうことに塁や氷狩は愕然としてしまう。

 白銀の艶麗など比べ物にならない。しかも、そんな使者が三人もいるのだ。

「これは、少し本気出さないといけないな」

 ダイは槍を握る手に力をこめると、その槍に刻まれた狼の紋章が淡く光りだす。すると、彼の身体にかけられていた重圧が解き放たれたかのように楽々と立ち上がってきた。

「立ち上がっただと!?簡単には身動きできないはずだ!」

 三人の黄金の使者たちが驚く間に、ダイは圧力をかけてきた黄金の使者へと一気に迫り、その男に向けて槍を振るった。たった一振り、しかも生身の人間による攻撃なのだがそれにより男は圧力をかけていられなくなった。

「おっとっと。普通に動けるようになったか」

 解放された拓実たちを確認したダイは、別の黄金の使者へと狙いを変えた。その使者は、月を模した武器を手にする。

 三日月の形をした剣が捉えることができる距離までダイが詰め寄ってきた。黄金の使者は剣を振るうが、ダイはそれをかわし、槍を突きつけてくる。その攻撃を満月を思わせる盾で防がれるが、相殺し切れなかった威力が黄金の使者を大きく押し出していく。

「全開ではないとはいえこの槍を受け付けないとは、頑丈に出来てんだな」

 だがダイはすぐに槍を二つに分け、盾で防がれている槍とは別のもう一本で黄金の使者の胴を打つ。無防備なところを攻撃された使者は、大きく飛ばされてしまう。

「こ、こいつ!」

 残った黄金の使者は僅かな時間で仲間二人を圧倒されたことにより恐れと焦りが生じ、ダイに向けて不気味な光を放った。

 その光を浴びるダイ。肉体への外傷をつけるなんて事はないが、なんだか気だるいものを感じ、魂が抜き取られるような感覚に見舞われてしまう。そこでダイは悟った。気を許して
しまえば、このまま死んでしまうと。

「負けるかあぁぁ!」

 ダイは気合をいれて、自分を持ち直す。すると、不気味な何かがダイの体から追い出されるような放たれ、その光景を見た黄金の使者は愕然とする。

「こ、こいつ半端なくつえぇ・・・・」

 倒れていたほかの二人も起き上がって集まっていた。ダイの戦闘力は自分たちの想像以上
で、このまま三人がかりで戦っても、もしかしたらやられてしまうかもしれない。

「やはり、あれを使うしかないか」

 ダイの実力を甘く見ていた三人は、自分たちだけで倒せると踏んでいた。しかし、これだ
けの強さを見せ付けられると、自分たちのほうが油断していたのだと痛感させられた。

「そうだな。あれは俺たちの手には負えねえ」
「確実にやるには、私たち三人の力であれを起こすしかない」

 また、黄金の使者であるというプライドから、あんなものに手を出さずに戦いたかった。しかし、霊神宮の命は絶対だ。

 三人は頷き合うと、メルキュ?レの塔に向けて力を放つ。

 何のつもりなのかとダイが疑問に思っていると、塔が光り出して、その頂上からダイに向けて光線が放たれた。

 直感から危険を感じたダイは即座に光線をかわす。光線は直前まで彼がいた地点を照らし、軟質な土を石のような硬質なものへと変えた。

「やはり、罠が存在していたのか・・・・」

 塔内部に罠が仕掛けられているのだと思っていたが、実は塔そのものが石化光線を放つ砲
台として建てられており、あの三人はそれを起動するためのエネルギーを送ったのだ。これ
を見て、霊神宮、少なくとも明智天師は最初から仕掛けていたのだと改めて実感させられて
しまう。

 そう考えているうちに塔から再び光線が放たれるが、ダイはまたかわす。

 しかしこの状況は危険である。目の前の三人とただ戦えと言うのならまだ簡単だが、当か
らの光線にも注意を向けなければならないというのは厄介である。これでは思うように戦え
ない。

 しかもここにはハヤテヤヒナギクたちもいる。先ほど黄金の使者たちが彼らにも攻撃をしてきたところを見ると、巻き添えになっても構わないと言うこと。あの光線だって、もしかしたら彼らを狙うかもしれない。

 仲間と呼ぶにはそれほど親しくなっているつもりではないが、ハヤテたちに危害を加えるわけにはいかない。

「皆、とにかくこの場から離れるぞ!」

 とりあえず、あの塔の射程距離から逃れようと、全員に退避するように指示するダイ。

 彼の言葉を受け、皆下がりださすのだが・・・・。

 ここで、持ち前の不幸を発揮したものがいた。

「うわっ、こんなところに窪みが!?」

 なんと、ハヤテが足をとられてしまい、こけてしまったのだ。

「ハヤテ君!?」

 振り返るヒナギクたち。そして彼女たちは見る。塔から光線が、ハヤテを狙って放たれたところを。

 ダメだ。

 そう悟るハヤテ。だがそんな彼の前にまるで庇うかのような人影が現れた。

「え・・・・?」

 ダイが、転んだハヤテの代わりに光線を浴びたのだ。

「無事か、綾崎?」
「え、ええ・・・・」

 起き上がりながら、事態についていけないハヤテはぎこちなく頷く。

「そいつは、よかった・・・・」

 心から安心したような笑顔を見せたダイ。

 次の瞬間、驚くべきことが起こった。

 光線を浴びたダイの体が、石像へと変わってしまったのだった。


今回はここまで。

次回、あの人物によってさらに窮地へ・・・・?


今回のおまけは、氷狩のプロフィール。

ですが、塁のイメージBGMが抜けていたり、優馬の苦手なものが省いていたりと不備ばっかり・・・・

まあ、とりあえず見てください。


桐生 氷狩(キリュウ ヒカリ)

年齢:15歳

誕生日:1月30日

血液型:A型

家族構成:父、母

身長:184cm

好き・得意:ビーフシチュー、肉料理、バスケットボール、理系科目

苦手:絵を描く、ブラックコーヒー(特に優馬が淹れたもの)

イメージBGM:BRAVE HEART(宮崎歩)


佳幸や達郎と同じ学校に通う高校一年生で、八闘士の一人。

両親が海外赴任中なので、現在は伯父の家に厄介となっている。ちなみに伯父は超常現象を調べる研究者で、その影響から氷狩も研究者を目指している。

佳幸、達郎とはいっしょにバスケをやるほど特に仲がよく、三人の中では一番運動神経がよい。そのプレイの上手さは、エイジが憧れの念を抱くほどである。

性格は常に冷静。加えて、どんなに苦しくても絶対に気持ちは揺るがない。時に冷酷に見えてしまうのがたまに傷だが。ちなみに、彼と佳幸には霊感の類もある。

精霊は氷のグルスイーグ。攻防オールマイティに活躍する。


グルスイーグ

ランク:青銅

力:氷

属性:氷

リング:ジュラシックリング

氷狩の精霊で、恐竜を模した姿をしている。

五年前彼の精霊となり、以降主として付き従っている。

氷の力を使い、攻撃防御共に卒がない。

必殺技
*フリージングスノウズ
空気中に雪ができるほどの冷気を浴びせる技。



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Re: 続・新世界への神話(7月19日更新。現在27話) ( No.58 )
日時: 2011/07/20 22:20
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも絶影です

感想の前に一言

ハヤテェェェェェェエエエエエエ!!!!
なにやっとんじゃボケェェエエエエ!!!

感想に入ります♪

すみませんが…ほんと疎くて……よくわかりませんでした…

いや!でも良く考えれば

わからない
  ↓
次の展開が分からない
  ↓
楽しみが増える
ってことで!
次回も楽しみにさせていただきます!
(プラス思考なアホです)

では内容に♪

ダイ…おそろしい奴ですね
全快でもないのに黄金の使者を圧倒するとは

だが、敵も奥の手を用意していた!
石化ですか…メデゥーサみたいですね(全然違うけど…)

そしてハヤテがポカをやり、代わりにダイが犠牲に…
う〜ん…戦力的に考えればダイが生き残るべきだよなぁ〜…

ダイ…良い奴過ぎですよ…
千桜さんも悲しむぞ?

ダイを失ったハヤテ達はどうするのか!?
そしてダイは石化状態が治るのか!?

色々気になります!

それでは更新待ってます♪

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Re: 続・新世界への神話(7月19日更新。現在27話) ( No.59 )
日時: 2011/07/23 18:36
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

夏休みに入ったっていう人もいるでしょう。
夏休み、楽しめる人はいるでしょうか?

さて、まずはレス返しから

絶影さんへ


>どうも絶影です

>感想の前に一言

>ハヤテェェェェェェエエエエエエ!!!!
>なにやっとんじゃボケェェエエエエ!!!

まあ、そう叫びたくなりますよね。
あんな形で足を引っ張られては・・・・

>感想に入ります♪

>すみませんが…ほんと疎くて……よくわかりませんでした…

>いや!でも良く考えれば

>わからない
  ↓
>次の展開が分からない
>  ↓
>楽しみが増える
>ってことで!
>次回も楽しみにさせていただきます!
>(プラス思考なアホです)

そう考えて下さってありがたいです!
これからもご存知ないかもしれないものが出てくるかもしれませんが、どうぞ楽しんでください。

>では内容に♪

>ダイ…おそろしい奴ですね
>全快でもないのに黄金の使者を圧倒するとは

はっきりと言えば、ダイはあの中では最強かもしれません。
黄金の使者を超えるかもしれない実力をもっています、彼は。

>だが、敵も奥の手を用意していた!
>石化ですか…メデゥーサみたいですね(全然違うけど…)

まあ、そんな感じです。

>そしてハヤテがポカをやり、代わりにダイが犠牲に…
>う〜ん…戦力的に考えればダイが生き残るべきだよなぁ〜…

ダイは自分が戦っているところで、できるだけ周りを巻き込ませないと考えています。
戦力的とかそういう考えではなく、自分がどうしたいかによって行動した結果があれですから、ダイに悔いはないでしょう。

>ダイ…良い奴過ぎですよ…
>千桜さんも悲しむぞ?

そうですね、少しはいい奴と思われるでしょう。
千桜に関しては、後にこれを聞いてどうなるかを考えています。

>ダイを失ったハヤテ達はどうするのか!?
>そしてダイは石化状態が治るのか!?

>色々気になります!

ダイに関しては、しばらくはあのままということで。
ハヤテたちには、あの人物と戦うことになります。

>それでは更新待ってます♪
はい、更新しましたよ。
楽しんで下さると嬉しいです。

絶影さん、感想ありがとうございました。

それでは、本編です。



 6
「そ、そんな・・・・!」

 自分を守ったばかりに、ダイが石像となってしまった。そのことにショックを受けたハヤテは、のろのろと石像となったダイに近づこうとする。

「高杉さん・・・・」

 申し訳なさが募り、ハヤテは悲しそうな表情で石像に手を伸ばそうとする。

 が、その彼を黄金の使者がヒナギクたちのほうへと蹴り飛ばした。

「ハヤテ君、大丈夫?」

 ヒナギクが気遣わしげに覗いてくるが、ハヤテは大丈夫ですといって立ち上がり、黄金の使者たち三人を睨む。

 彼ら三人は、石像となったダイを見ていた。

「さすがにこれならどうしようもないだろ」
「我々を圧倒するほどの力の持ち主を、放っておくわけにはいかないからな」
「明智天師もこれでご安心なさるだろう」

 そんな会話をしている三人に対して、ドリルとジムが怒りだす。普段冷静なジェットでさえ、それ以上触れると爆発してしまいそうに震えている。

「許さん!」

 自らの大事な、家族とも言える主をこのような姿にしたこと。その怒りをぶつけるかのように彼らが挑みかかろうとした時であった。

「皆さん!」

 どこからか響きのよい女の声が聞こえてきたかと思うと、何者かがハヤテたちに近づいてきている。

「マリアさん!?」

 それを確認したハヤテは驚きの声をあげた。彼女は遠くへ避難しているはずである。それ
が、なぜここへ?

「皆さん、大変です・・・・」

 ハヤテたちのもとまで走ったマリアは、息を整えながら三人の黄金の使者を見て、それから何が起こったのかを話した。

「ここにいる黄金の使者は、あの三人だけじゃないんです!」
「え?」

 どういうことかと尋ねようとした時だった。

 突然、ハヤテたちは身動きが出来なくなってしまった。先ほどのようにあの黄金の使者に
圧力をかけられてのことではない。金縛りのような、見えない力によって全身を縛られてい
るような感じであった。

「全く、次から次へと・・・・本当に今日はどうなっているんですか・・・・?」

 伝助の愚痴は最もであった。何故こんなにも強者が続々と現れるなんて、何かののろ過と
疑いたくなる。

 そんな彼らのもとへ、ある男が現れた。全く知らない人物ではない、むしろ色々と世話になった人物が。

「エーリッヒさん?」

 褐色の肌に銀髪の男は、無表情でこの場に入っていく。彼に続くのは、同様の表情をした
ミハエルだ。

「何故この場に・・・・?」

 伝助たちが疑問を投げかける前に、マリアが口を開く。

「彼が、彼もあの人たちと同じ黄金の精霊の使者なんです!」

 驚愕の事実に、一同は声をあげずに愕然とする。

「そうです」

 エーリッヒは感情を見せず、淡々と袖をまくって腕にはめられたものを見る。

 黄金に輝くリングは、彼がそうであることを示していた。

「そして、皆さんにはミハエルといったこの子も実は・・・・」

 説明している途中で、ミハエルの姿が変わっていく。人型形態の精霊と同じ衣服を纏った
姿と。

「念のウィルワー、私の精霊です」

 その念のウィルワーと、エーリッヒは一体化した。

 話を聞いて塁や伝助たちは理解した。自分たちを押さえつけているのはエーリッヒの力に
よるものだと。恐らくは念力を用いているのだろう。

「貴様がこの場にいるなんて思いもしなかったぞ」

 三人の黄金の使者たちは怪訝そうな態度でエーリッヒに向く。どうやら、エーリッヒは三
人とは別に何か事情でもあるのだろうか。

「私のことはどうでもいいでしょう」

 エーリッヒも、仲間内だというのにどこか素っ気なく応じた。

「それよりも、ダイ・タカスギを仕留めなくていいんですか?」

 その言葉に、三人の使者は思い出したように石像へと目を向けた。

「身動きできない相手に攻撃を加えるというのは、気は進まないが・・・・」
「これも霊神宮のため。討たせてもらうぞ!」

 三人は一斉に拳を叩きつけようとした。

「なっ!?」

 だが、寸前でそれが出来なかった。

 何かを感じたらしく、その握った拳を震わせている。

「こいつ・・・・石像となっているはずなのに、なおも俺たちを竦ませるとは・・・・」

 ダイの石像から威圧感が放たれており、それを受けた黄金の使者たちは攻撃を躊躇ってし
まう。石像になっても黄金の使者たちでさえ手を下げてしまうほどのプレッシャーを発するダイに、黄金の使者は手をこまねいてしまう。

「仕方がない。こいつは霊神宮に持ち帰るとしよう」

 自分たちだけでは手におえないと判断した黄金の使者たちは、石像を抱える。

 どの道これでは抵抗が出来ないのだ。明智天師の元へと連れていっても問題はない。もし
かしたら彼でもどうしようもないかもしれんが、手元に置いてあった方が安心できるだろ
う。

 去り際に、黄金の使者の一人がハヤテたちを指しながらエーリッヒに声をかけた。

「俺たちはそいつらについては何も聞かされてはいない。そいつらをどうするかはおまえに任せる」

 エーリッヒは黙って頷いた。それを確認した後、黄金の使者三人は石像となったダイを連れてこの場から消えていった。

「ま・・・・待て!」

 ジェットたちは追いかけようとするが念力に押さえつけられているため動けない。悔しそうに唇を噛むことしか出来なかった。

 エーリッヒはそんな彼らをしばらく見つめていたが、何を思ったのか彼らにかけている念力をといた。

 いきなり解放されたので、全員若干ふらついてしまう。

「な、何のつもりですか?」

 彼の意図がわからず、伝助は尋ねてみた。

 エーリッヒは心中を悟られない様子でそれに答えた。

「ただ抵抗も出来ずにやられてしまっては未練が残るでしょう。せめて精一杯私には向かってみなさい。万が一ですが、助かるかもしれませんからね」

 それを聞いたエイジたちは怒りだす。

 絶対に自分には勝てない。相手を舐めきっている態度だからだ。

「お待ちください!」

 そんなエーリッヒの前に、三人の一体化した白銀の使者が現れた。

「あの方たちの配下ですか」

 去っていった黄金の使者たちはエーリッヒを半分信用してはいなかったのかそれとも別のことで命令されたのかは知らないが、白銀の使者たちを残していったのだろう。その使者たちは、ハヤテたちを威嚇しながらエーリッヒに言った。

「黄金の使者であろう者がわざわざでる幕もありません。ここは我らが」

 面目を立てようとしているのか、白銀の使者たちは戦う構えを取った。

 攻められる側としても、このまま黙っているわけにはいかない。佳幸、達郎、花南の三人は前に出て、自分たちの精霊と一体化する。

「おいおい、一体化ができるからって俺たちに勝てると思っているのか?」

 白銀の使者たちは、そんな三人を舐めきっていた。

「生意気なんだよ!」

 霊神宮では白銀は青銅よりも強い。精霊の力にしても、使者の力量にしても。だから彼らは、佳幸たちなど一捻りで倒せると疑っていなかった。

 だが。

「炎龍斬り!」
「ハイドロスプラッシュ!」
「スタークロッド!」

 三人の必殺技を受け、白銀の使者たちは一瞬でやられてしまった。

「そっちこそ、僕たちを舐めてもらっちゃ困るね」
「俺たちは心の力だけは、白銀以上のレベルなんだぜ」
「ランクで劣るからといって油断していたなんて、間抜けな話ね」

 そして三人はそれ以上は白銀の使者たちに構わず、エーリッヒの方へと目を向けた。


次回で27話ラスト!

そして今回のおまけも、メインキャラ最後の一人、エイジのプロフィールです!


岩本 エイジ

年齢:13歳

誕生日:12月4日

血液型:A型

家族構成:父、母、兄

身長:156cm

好き・得意:バスケットボール、英語

苦手:辛いもの、生意気な奴

イメージBGM:流星ロケット(アンティック-珈琲店-)


佳幸の弟で、精霊の使者でもある中学二年生。

八闘士の仲間ではあるが、彼は八人の中に入っておらず、おまけ扱いされている。

霊神宮は彼を含めて九闘士にするつもりであったが、霊神宮のありように失望したエイジはこれを蹴ったために、八闘士となったのだ。

一番若いこともあってか、塁や達郎以上に熱く行動的な性格。加えて、どんなに絶望的な状況でも諦めない根性の持ち主。

兄である佳幸にあこがれており、彼を超えることを目標としている。反対に、一番年下ということで佳幸や仲間たちには可愛がられている。

精霊はウェンドラン。戦いでは主に攻撃面で活躍している。


ウェンドラン

ランク:青銅

力:?

属性?

リング:ドランリング

エイジの精霊。

五年前に彼を主とするのだが、ムーブランたちとは違いこちらはエイジの心から生まれた武装精霊。

そのため、力や属性については謎の部分が多い。

全身に武器を纏っており(剣、銃、矢、盾、鎖つき牙、翼)、龍の姿を模しているのはやはりエイジのなかで佳幸の影響が大きいからだと思われる。

戦いでは武器を使ったり、仲間に武器を渡したりして戦う。

必殺技
*ブレードスラッシュ
剣を使った必殺技。ムーブランの炎龍斬りに似ている。

*シールドブーメラン
 盾をブーメランみたいに投げつける技。盾には風の力が備わっている。

*ファイブラスター
 銃から火炎弾を発射する。銃は炎の力が宿っており、銃自体もノーマル、バスター、スナイプと三つの形態によって威力と射程が違ってくる。

*ミーティアロー
 矢を投げつける技。矢には金の力が宿っている。

*チェーンファング
 鎖つき牙を投げる技。鞭のようにも使われる。

*流星暗裂弾
 闇を切り裂く流星の如く素早い拳を連発する技。


そして、仲間の精霊がウェンドランの武器を使ったら。
(ミーティアロー乱れうちは既にアイアールの技に載せてあります)

*アイシングファング(グルスイーグ)
 鎖つき牙をグルスイーグが使った時の技。雷矢の右腕を封印した。

*ユニホーンショット(ユニアース)
 ユニアースが銃を使う技。弾丸にはホーミング機能がついている。


以上で、9人のプロフィールは終わりです。
また何か意見がありましたら、よろしくお願いします。


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Re: 続・新世界への神話(7月23日更新。現在27話) ( No.60 )
日時: 2011/07/23 23:03
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも絶影です


いや〜今回はびっくりの連続でした…

まず、石像化してしまったダイ…
石像化してしまっているのに黄金の使者に手を出させないほどの威圧感を出すとは…
死んでしまった訳ではないらしいので安心しました…

次に、エーリッヒとミハエル…
彼らは黄金の使者と精霊だったんですか!?
彼らの目的は他の三人とは違いそうですが…
いったい何なのでしょうか?

最後に、佳幸と達郎と花南…
一撃で白銀の使者を倒すとは…恐ろし!
てか白銀の奴ら甘く見すぎですね(笑)

次回からは、エーリッヒとの戦闘ですね
ダイを欠いたハヤテ達は勝てるのか!?


あ!あと結構気になった誤字があったので一応ご報告を!

エイジのプロフィールで

一番と死したということで佳幸や仲間たちには可愛がられている。
  ↓
一番年下、では?

いきなり『死』って出てきたのでビビリました(笑)


では更新お待ちしてます♪



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Re: 続・新世界への神話(7月23日更新。現在27話) ( No.61 )
日時: 2011/07/29 17:27
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

どうも。
色々事情があって、一週間ぶりの更新ですね。
まあ、待ってくれる人は少ないと思いますけど。

では、レス返しです。

絶影さんへ

>どうも絶影です

毎回感想ありがとうございます!

>いや〜今回はびっくりの連続でした…

>まず、石像化してしまったダイ…
>石像化してしまっているのに黄金の使者に手を出させないほどの威圧感を出すとは…
>死んでしまった訳ではないらしいので安心しました…

死んだわけではなく、石像になってしまっただけです。
そのため、威圧ぐらいはかけられるよな、と考えましたので。

>次に、エーリッヒとミハエル…
>彼らは黄金の使者と精霊だったんですか!?
>彼らの目的は他の三人とは違いそうですが…
>いったい何なのでしょうか?

ミハエルがウィルワーというのは、当初は考えていませんでした。ミハエルは超能力少年とする予定でしたが、少しぐらいドッキリが必要かなと思いましたので、精励ということにしました。
エーリッヒの目的は、次の話辺りで語られます。

>最後に、佳幸と達郎と花南…
>一撃で白銀の使者を倒すとは…恐ろし!
>てか白銀の奴ら甘く見すぎですね(笑)

確かに白銀も甘く見ていますが、佳幸たちのレベルは強いです。
塁たちも現段階では一体化は出来ませんが、心の力なら白銀にも迫りますよ。

>次回からは、エーリッヒとの戦闘ですね
>ダイを欠いたハヤテ達は勝てるのか!?

勝ち目は、無いですね。
はっきり言って、黄金の使者はダイを除けば今までの相手よりもはるかに強いですから。

>あ!あと結構気になった誤字があったので一応ご報告を!

>エイジのプロフィールで

>一番と死したということで佳幸や仲間たちには可愛がられている。
  ↓
>一番年下、では?

>いきなり『死』って出てきたのでビビリました(笑)

報告ありがとうございます!
訂正しておきましたからよろしく!
これからも不備がありましたら報告お願いします。

>では更新お待ちしてます♪

お待たせしました!
楽しんでくれると嬉しいです!

絶影さん、感想ありがとうございました!


それでは、本編です!


 7
 エーリッヒを前にして、佳幸たちは身を強張らせてしまっていた。

 彼はただ立っているだけなのだが、それだけでこちらに対する威圧感が静かに、しかしはっきりと伝わってくる。

 それだけで、相手の強さが判断できた。白銀とは桁違いである。黄金の使者と言うものを実感して、勝ち目など全く見えなかった。しかし逃げ場はなかった。逃げたとしても、念力によって引き戻されるに違いない。

 意を決して、佳幸たちは攻撃を繰り出そうとした。

 相手は自分よりも格上。傷つくのは当たり前だと捨て身覚悟で突貫していく三人。

 しかし、攻撃はエーリッヒに触れることすら適わなかった。エーリッヒが念力によって迫ってきた三人を吹き飛ばしたのだ。

「く、攻撃すらさせてもらえないなんて・・・・」

 立ち上がりながら黄金の使者の違いを痛感する。やはり、戦いを挑むのは無謀以外の何者でもないのだろうか。

「おのれ!」

 今度はジェットが攻めていく。その身に愛刀の力による鎧を纏って高速移動しながら接近していく。エーリッヒの念力も、ジェットのスピードを捉えることは出来ないようだ。

 至近距離まで詰めたジェットは、エーリッヒに向けて刀を振り下ろした。しかしその刃は、念力によって弾き返されてしまう。そしてジェットは、続けていこうとした佳幸たちと
同時に念力によって身体を空中に持ち上げられ、締め付けられてしまう。

「うあっ・・・・くぅ・・・・」

 身体を攀じきれそうな痛みに、溜まらず呻き声を出してしまう。

 その様子をハヤテや氷狩たちはただ黙ってみてるしかできなかった。今すぐにでも助けに
行きたいのだが、佳幸たち三人のようにまだ一体化が出来ない自分たちが助けに行っても返り討ちにあってしまうだけで、下手に動くことが出来なかった。

 ただ一人を除いては。

「流星暗裂弾!」

 エイジのウェンドランが佳幸たちを救おうと必殺技を放つ。そちらの方へと意識を向けたエーリッヒは佳幸たちを解放したものの、流星暗裂弾を念力で防いだ。そして、使者であるエイジもろともウェンドランを吹き飛ばした。

「エイジ!」

 倒れた弟を見て、佳幸は叫ばずにはいられなかった。

「大丈夫だよ、兄貴」

 兄に無事だと言うことを示しながら、エイジは立ち上がった。その眼にはまだ、エーリッヒに立ち向かうということを物語っていた。

「何故戦うのです?」

 そんなエイジに、エーリッヒが問い掛けてきた。

「あなたのような人が戦っても、相手になりません。おとなしくしておいた方がいいというのはわかっているはずです」

 確かに、一体化も出来ぬエイジが碌な抵抗など出来ないと言うのは目に見えている。佳幸たち以上に考えなしな行動にも思えてしまう。

「あきらめない・・・・」

 これに対して、エイジは臆せず、まっすぐにエーリッヒを見据えて答える。

「戦えば、敵わなくてもなにか反撃か何かのチャンスができるかもしれない。相手がはるかに強いからって、諦めて何もしなければただやられてしまうだけだ」

 彼の思いを受け、ウェンドランが起き上がってきた。

「可能性があるなら、俺は諦めずに戦う!」

 どんな相手でも、絶対に諦めないのがエイジであった。今まで出会った敵の中でもはるかに強いと言うのなら、今まで以上に心を昂ぶらせればいい。

 心を解き放つように、エイジは思いを強くさせていた。

 そんな彼は、ある変化をもたらしたのだった。

 エイジの思いに応じたかのように、ドランリングが光り出した。

「これは・・・・!」

 突然のことにエイジは戸惑ったが、すぐにその意味を悟った。

「いくぜ!」

 もう一度心を解き放つように強く念じる。すると、エイジの身体はLCL化し、ウェンドランはドランリングへと吸い込まれていく。

 LCL化したエイジの身体は、武器を纏った龍のような鎧の姿へと変わる。

 エイジは、ウェンドランとの一体化を遂げたのである。

「エイジが、一体化した・・・・!」

 佳幸をはじめ、仲間たちはこの光景に息を呑んでいた。

 一番年下であり、自然と可愛がっていたエイジが試したこともない一体化をいきなりで成
功したことに、驚きもしたがどこか感慨が深くもなっていた。

「一体化ができるようになりましたか」

 エーリッヒも僅かに感心したようだ。だがそれでも、彼の不敵な態度は崩れない。

「戦いはこれからだぜ」

 一体化できたことに喜びを感じるエイジ。

 目標であった兄とようやく同じところに立てたのだ。そして、これで使者としてまともに
戦えることになってので、それは大きかった。

 その気持ちを糧にして、彼は必殺技を放つ。

「流星暗裂弾!」

 拳を連続して繰り出す。ウェンドラン単体で放った時よりも、拳圧が生じるほど速くなり、威力も確実に上がっているはずであった。

 しかし、エーリッヒは難なく、虫でも追い払うかのような感覚でそれを念力で吹き飛ばし
てしまった。

「一体化が出来たからといってこの私と張り合えると思ったら大間違いですよ」

 エーリッヒは冷徹な調子のまま言い放った。

「青銅と黄金では、その差に覆しようもない力の差が存在するのですよ。いくら背伸びしたって、敵うはずはありません」
「それでも俺は、戦うだけだ!」

 今度は剣を手にするエイジ。

「ブレードスラッシュ!」

 そのまま跳び上がって、エーリッヒに切りかかろうとする。これも同じように、エイジの体が落下しようとした時に念力によって止められ、押し出されてしまった。

「ち、ちくしょう・・・・」

 出す技出す技が全て寸前で防がれてしまう。しかも念力のみで、エーリッヒは手すら動かしてもいない。

 しかしここで怯むわけにも行かない。佳幸たちのためにも、せめて一矢報いなければならない。

 だとすれば、エイジに残された手はひとつしかなかった。

「簡単に・・・・やられてたまるか!」

 自分の気持ちを高めていくエイジ。

 自分の強い心を、エーリッヒにぶつける。自分よりもはるかな力量の相手には、高めた力をただぶつけるしかない。

「うおりゃああ!」

 高揚した心のまま、エイジは飛び上がった。そして空中で両手を高くかざす。

 その両手の中に光が集っていき、大きな光弾が作られていく。

 そして、今にもそれをたたきつけようとする。その一瞬だった。武器を纏った龍のオーラがエイジの背後に浮かんだのは。

「あれは・・・・!」

 それを見たエーリッヒは、初めて驚きを露にした。

「メテオダンクフォール!」

 その光弾を、まるでバスケットボールのダンクシュートを放つかのようにエーリッヒに向かって投げつけた。

 これに対して、エーリッヒは念力で打ち消そうとするが・・・・。

「・・・・間に合わない?」

 エーリッヒが念力を使うよりも速く、光弾が襲い掛かろうとする。

「くっ!」

 仕方ないとばかりに、エーリッヒは手を出して受け止めた。

 そのまま力任せに、光弾を握り潰した。エイジの新必殺技も、エーリッヒに傷を負わせる
には至らなかった。やはりどうあがいても、青銅の使者は黄金の使者に対してまともな抵抗
すら出来ないのだろうか。

 だがエーリッヒは驚愕していた。一瞬だけ見せたあのオーラ。そして、念力だけでは防げず手を出させた新しい必殺技。想像以上であった。

 そんな彼は何を思ったのか、自ら一体化をといてきた。

「え?」

 思わぬ行動に、エイジたちは呆気にとられた。

「もういいですよ。そんなに警戒しなくても」

 そう話し掛けるエーリッヒからは先ほどのような威圧感はなかった。こちらに対する敵意
というものが全くといっていいほど感じられず、戦う前のときのような様子である。

 とりあえず戦う事はもうしないのだろうと思い、エイジたちも一体化を解いた。

「あの・・・・もしかして、僕たちを試していたのですか?」

 ハヤテは恐る恐る聞いてみた。なんとなくエーリッヒからはそんなことを感じたのだ。

「ええ。あなたたちを倒す気ではいました」

 エーリッヒはあっさりと頷くが、それを聞いて花南がすぐに問い掛けた。

「なんでそんなことをしたの?」

 若干怒気を含ませてはいるが、彼女の怒りはもっともで、佳幸たちも同様の気持ちであっ
た。試される側としては、不快でしかないからだ。普段の生活にしても、テストにしても試
験にしても、プラスのイメージは結びつかないものであるからだ。

「あなたたちをよく知っておきたかった。でもこれは、あの人の方が一番思っていたことでしょうね」
「あの人?」

 全員その単語に首を傾げた。

 誰かがエーリッヒに依頼したのか?それは一体どんな人物なのだろう?

「ちょうどいいときに現れましたね」

 そんな中、突然この場に光が発し始めた。

 佳幸たちは悟る。使者の誰かが自分たちの世界からここへやってくるのだと。

 息を呑む状況で、光の中から現れたのは・・・・。

 小さな身長、長い金髪を二つに分け、不機嫌そうな表情の少女。

「お嬢さま!?」

 そう。

 そこに姿を現したのは、ハヤテやマリアの主である三千院ナギであったのだ。


27話、終了。
次回も見てくださると喜びます。

そして、今回のおまけは艶麗のプロフィールです。



艶麗(エンレイ)
年齢:?
身長:163cm

白銀の精霊の使者。元は霊神宮に所属していたが、謀反を企てる。
使者の力量としては、リズンと共にその名が知れ渡っている。
ダイ・タカスギとの戦いで、実は傀儡だったことが判明した。
実は、後にちょこっと登場するかも・・・・?

ヴィルクス
ランク:白銀
力:妖
属性:水
リング*フォックスリング

艶麗の精霊で、九尾の狐を模した姿をしている。
トリッキーな戦法で戦い、力は白銀の中でもトップクラス。
九本の尾は、武器として使われる

必殺技

*妖尾扇舞(ヨウビセンブ)
九本の尾を扇子上の武器、九尾扇にして、それを用いた妖しげな動きで舞って攻撃する基本の技。

*妖尾機関射(ヨウビキカンシャ)
九本の尾を銃である九尾銃にして、マシンガンのように銃弾を連射する。

*妖尾鞭打(ヨウビベンダ)
九本の尾を鞭にした九尾鞭で、相手を打ち付ける技。

*妖尾九身(ヨウビキュウシン)
九本の尾を自身の分身とする技。

*妖尾九炎孤(ヨウビキュウエンコ)
妖尾九身と組み合わせた技。分身を炎弾にして相手に特攻する技。


おまけで何か要望があったらよろしく。
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Re: 続・新世界への神話(7月29日更新。27話終了) ( No.62 )
日時: 2011/07/30 22:35
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも絶影です

更新待ってましたよ(笑)


それでは感想に!

さすがに黄金の使者のエーリッヒは強いですね
一体化した佳幸と達郎と花南に触れさせもしないとは…
ある意味いじめですね(笑)

全員が絶望に染まる中ただ一人エイジがエーリッヒに向かう!
エイジ…漢ですね…
他の奴らは何やってんだ!(気になさらず)

エイジもダメージを与えることはできませんでしたが
エイジの背後に浮かんだ龍のオーラそしてそれを見て驚愕したエーリッヒ
これはどういうことだったんでしょうか?
気になりますね

エイジの活躍によりエーリッヒは一体化を解きましたね
そして現れたのは…ナギ!?
何故!?一体何を企んでいるんだ!?

次回も気になってきました!

それでは更新お待ちしてます!

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Re: 続・新世界への神話(8月2日更新。ナギ編) ( No.63 )
日時: 2011/08/02 17:24
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

八月に入りました。
皆さん夏休みを楽しんでいらっしゃるでしょうか?

さて、レス返し行きます。

絶影さんへ

>どうも絶影です

>更新待ってましたよ(笑)

待たせてしまってすみません(笑)
いろいろあったもので

>それでは感想に!

>さすがに黄金の使者のエーリッヒは強いですね
>一体化した佳幸と達郎と花南に触れさせもしないとは…
>ある意味いじめですね(笑)

青銅ランクと黄金ランクでは、大人と子供以上の隔たりがありますからね。
いじめのようになってしまうのも仕方ないかと。

>全員が絶望に染まる中ただ一人エイジがエーリッヒに向かう!
>エイジ…漢ですね…
>他の奴らは何やってんだ!(気になさらず)

エイジはプロフィールでも書いたとおり、諦めない心の持ち主ですからね。
例えどんな相手でも、立ち向かっていくでしょう。
塁たちは、ベジータを弄っているフリーザを前にして金縛りになるピッコロたちを想像していただければ、と。

>エイジもダメージを与えることはできませんでしたが
>エイジの背後に浮かんだ龍のオーラそしてそれを見て驚愕したエーリッヒ
>これはどういうことだったんでしょうか?
>気になりますね

それについては、後に明記します。
今言えることは、火事場のクソ力のように取っていただいてください。

>エイジの活躍によりエーリッヒは一体化を解きましたね
>そして現れたのは…ナギ!?
>何故!?一体何を企んでいるんだ!?

今回の話は、ナギの思惑というのが明らかになります。
注目して下さると嬉しいです。

>次回も気になってきました!

>それでは更新お待ちしてます!

期待通りかどうかはわかりませんが、お送りいたします!

絶影さん、感想ありがとうございました!


それでは、第28話です!
これから先は、書きたかった話が連続していきますので、テンション高いです!
では、楽しんで下さい!



 第28話 選ばれたのは小さき少女

 1

 三千院ナギの予想だにしない登場に、ハヤテたちは目を丸くしていた。

「お嬢・・・・様?」
「おおハヤテ、大丈夫そうだな!」

 屈託なく笑うナギ。そんな彼女に、ハヤテはぎこちなく頷くしか出来なかった。

「え、ええ・・・・」
「そうか、よかった。それと・・・・」

 ナギは次にマリアの方を向いた。

「無事だったか、マリア?」

 気遣わしげな表情を浮かべながら尋ねてみた。

「人質にされていたからな。心配したんだぞ」
「だ、大丈夫ですわ。暴力とかはされていませんでしたし」

 マリアも、それよりも気になることがあるため乾いた笑みを浮かべた。

「なら、安心したぞ」

 その答えに、満面の笑みを浮かべたナギ。

 喜んだり、不安になったり、安堵したり。日頃からナギと接しているハヤテやマリアにはすぐにわかった。仏頂面ながらもころころと表情が変わりやすいこの多感ぶりは、間違いなく自分たちの主であるナギだ。

 しかしそうなると、先ほどから頭の中で引っかかっている疑問が膨れ上がっていく。

「ちょっといいかい、お嬢さん」

 全員を代表して、佳幸が質問した。

「三千院のお嬢さん、どうやってこの精霊界に来ることが出来たんですか?」

 ナギは世界規模の財閥の令嬢であること以外は、普通の少女のはずだ。引きこもりでゲー
ム好きで、大の運動音痴な根性なしだが、特別な力があるとは思えない。

 ここのところ、自分たちを勝手に振り回して、しかもどこか自分たちに何か隠しているので毛嫌いしていたが、この世界に現れたことで益々わからなくなってしまう。一体彼女は、自分たちに何をさせたいのだろうか。そして、何が狙いなのだろうか。

 そんな彼らを、ナギは平然としてみていたが、何かを決めたように口を開いた。

「そろそろ、話す時期かもしれないしな」

 そして、彼女は話をはじめた。

「まず、私がこの世界に来れたわけだが、それはこいつのおかげだ」

 ナギは自分の横を指す。その途端、光が発した。とても眩しく、しかしなにか暖かみのあるように感じる。

 そして、シルフィードやムーブランたち精霊は、その光を心地よさそうに浴びている。

 その光から、何かが上空へと飛び上がってきた。

「なんだ!?」

 それは上空を軽く旋回した後、まるでナギに敬意を表すかのように降りてきた。

「あれは!」

 身体には七色の鱗。優雅な翼と龍を思わせる頭を持っている。

 それの姿に、エイジや佳幸たち八闘士は息を呑んだ。

「龍鳳!?」

 龍鳳。霊神宮の象徴とも言える存在で、精霊でありながらそれを超えた力を持ち、神々が創ったとされる魔神に匹敵すると言われている。

 その龍鳳は霊神宮を率いる者、救世主のような存在となるスセリヒメを選ぶ。そして選んだ者を自らの主として、共に戦っていくのだ。

 そんな龍鳳が、ナギの隣に着いた。そこから考えられるのは一つしかない。

「ま、まさか・・・・」
「そのまさかだ」

 ナギは尊大な様子で、皆に告げる。

「霊神宮を統べ、人々の心に光を差すスセリヒメの時代は、この三千院ナギに選ばれたの
だ!」

 彼女は驚愕する事実を、全員にもたらした。

 次代のスセリヒメに選ばれたのは、三千院ナギ。

 これは、精霊の使者たちにとっては衝撃的であった。

 この場にいる一同は愕然とし、口を噤んでしまう。誰もかける言葉を捜しているようであった。

「でたらめを・・・・」

 ややあって、エイジが口を開いた。

「あんたのようなひきこもりでわがままな女が、選ばれるわけがないだろ!」

 彼は怒り以上に嫌悪感を露にナギにかみついてきた。

「冗談もほどほどにしとけよな!」

 対してナギは微かに顔をしかめたが、すぐにいつもの偉そうな態度で返した。

「冗談ではない。この龍鳳が何よりの証拠だ」

 確かに、ウェンドランなどは龍鳳の前で礼をとっているようにしていた。精霊の頂点に立
つ龍鳳は他の精霊にそのように仰がれて当然なのだ。その龍鳳がナギの元にいるのだから、真実を物語るには十分であった。

 しかしエイジは、それでも認めたくなかった。

「どうせそれも何かのまやかしだろ・・・・」

 光まで頑なになるのは、目の前にいる少女と先代のスセリヒメを比べてのことであった。

 先代はとても立派な人だったのだ。そんな人とこの少女が同格に並べられていること事態
が、間違いだと疑っている。先代への思い入れが強いがあまり、目の前の真実を受け入れた
くないのだ。

「いい加減にしろよな!このチビ!」

 チビ。その単語を耳にしたナギは青筋を立ててしまう。

 みんなから、特にエイジに悪口の何かを言われてもナギは聞き流そうと考えていた。いち
いち相手にしないことで、自分がどれだけ大きい存在なのか見せ付けようとしていたのだ。

 だが、チビと言われてそんな余裕を取り繕えなくなってしまった。

 これはナギにとっては、ブロックワードであった。

「誰がチビだ!このおバカが!」

 それまでの神妙さはなりを潜め、いつものようにムキになってエイジに突っかかってきた。

「なんだと!」

 一方のエイジも、ケンカを売られてただだって見過ごせるほど大人ではなかった。

「おバカってなんだ!ドチビが!」
「な、二度もチビとか言いおって!」

 張り詰めていた空気は一瞬で霧散し、二人はそのまま子言い争いをはじめてしまった。

「だから!」
「あんたこそ!」

 それはケンカなのだが、重々しいものではなく、単なる悪口をぶつけ合う子供のけんかであった。

「なんで!」
「そんなに!」

 レベルはさして低いが、二人は段々とエスカレートしていき、お互いに額をぶつけ合うほど詰め寄っていく。

「生意気なのだ!」
「偉そうなんだよ!」

 しかも飽きることなく、延々と続けていた。

 その光景を、微笑ましく見ている者、呆れている者、嘆かわしく感じている者など多様にいたが、誰もしばらくは二人の間に入ろうとはしなかった。

 しかし誰かが止めなければこの二人はずっと口論しつづけているだろう。口論と呼べるほどではない、ただの幼稚な罵り合いなのだが。

「ナギ、いい加減にしなさい」
「エイジ、少し落ち着けよ」

 ナギをマリアが、エイジを佳幸が止める。宥められた二人は休む間もなく口を動かしてきたせいか肩で息をしていた。それでもお互い睨み合うのをやめないところは、強情だと窺え
る。

「けど、理解が出来ないのは僕たちだって同じです」

 佳幸は目を鋭くしてナギを見た。

「その龍鳳が本物なのは、僕たちが持っている黄金の勾玉と共にあったことから考えれば当然のことでしょう。けど、そもそも何故高尾山にそれがあったのか、わからないんだよね」

 彼の言い分はもっともであった。本来ならば龍鳳は霊神宮にて厳重に保管されているはずなのである。それが、高尾山の洞穴に結界に守られていたとはいえ石ころ同然に転がってい
た。

 そして、ナギの目的次第では龍鳳を奪うかもしれない。たとえ霊神宮から追われている身であっっても、個人的に無視は出来なかった。

「それについては、私がお教えしましょう」

 そんな中、今まで黙っていたエーリッヒが口を開いてきた。

 彼が語ろうとする真実に、一同は耳を傾けだした。

「はじまりは一年前のことでした・・・・」


次回、霊神宮の裏事情について語られる・・・

そして、疑問を抱くかもしれないので、ここでスセリヒメと龍鳳について説明します。


龍鳳(リュウホウ)

霊神宮で崇められている、黄金よりも遥かに位の高い精霊。

神話の時代から存在しており、一説には三界の創造主も関わっているとか。

自らの使者となり、共に戦う存在を探している(当然、誰でもというわけではない)

スセリヒメ

龍鳳に選ばれた使者を、霊神宮ではそう呼んでいる。

スセリヒメとなったものは、霊神宮を指揮するものとして、組織のトップとして崇拝される。就任されたものは必ず女性となっている。

だが、現在はその力を利用されているだけの傀儡として扱われているようである。五年前の戦いでも、先代を捨て駒として扱っており、佳幸たちが霊神宮に対して失望しているのはそのためである。

補足しておくと、先代は誰からも好かれる、芯が通っていた性格であったそうだ。これから察するに、スセリヒメとして基準は力というよりも心をとっていて、龍鳳が精霊の使者というあり方の基盤をつくったとも思われる。

ちなみに、スセリヒメというのは日本の神話で有名なスサノヲの娘である。しかし、この作品ではスサノヲは関係ないのであしからず。


とまあ、こんな感じです。
それでは、また次回に。

感想、指摘等があったら報告ください

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Re: 続・新世界への神話(8月2日更新。ナギ編) ( No.64 )
日時: 2011/08/02 23:26
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも絶影です!


今回の話を読んで早速前スレ(でいいのか?)を読み直しました

まさかここで黄金のリングが出てくるとは!
しかもナギがそれに選ばれていたとは!
なんで選ばれたのかも気になります!

それにナギはスピリアルウォーズのころから選ばれていたんですね!!
あの頃のナギは…(言い方が少し悪いですが…)何を言っているか訳が分かりませんでしたが
選ばれていたということを考えるとその意味が明らかに!?

ナギとエイジの言い合いは読んでいて微笑ましかったです(笑)


そして…たしかに疑問ですよね
なんで黄金のリングと勾玉が高尾山にあったのか…
その疑問が次回から明らかになるということで!
次回も楽しみにしています♪
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Re: 続・新世界への神話(8月2日更新。ナギ編) ( No.65 )
日時: 2011/08/06 14:04
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

夏休みっても忙しいですね。
なるべく早く更新したかったのに・・・・

さて、レス返し行きます。

絶影さんへ

>どうも絶影です!

>今回の話を読んで早速前スレ(でいいのか?)を読み直しました

わざわざありがとうございます!
前スレ書いていたころから、今回のお話を思い描いていましたので、ようやくここまで来れた、という感慨があります。

>まさかここで黄金のリングが出てくるとは!
>しかもナギがそれに選ばれていたとは!
>なんで選ばれたのかも気になります!

性格には、ナギを選んだのは龍鳳、黄金の勾玉とリングとともにあった、水晶の勾玉の方ですよ。
ちなみに、力だけでいえば龍鳳は黄金の精霊よりも強いです。
何故選ばれたのかは、近いうちに話しますので。

>それにナギはスピリアルウォーズのころから選ばれていたんですね!!
>あの頃のナギは…(言い方が少し悪いですが…)何を言っているか訳が分かりませんでしたが
>選ばれていたということを考えるとその意味が明らかに!?

とくに深い意味はありません。
ただ、ナギは何か隠し事をしているのだということを臭わせたかっただけなので。
ただ、それでナギの何かが変わったというのは、早とちりだと言っておきましょう。

>ナギとエイジの言い合いは読んでいて微笑ましかったです(笑)

エイジはこうやって、ナギと言い争える男子というのが欲しかったのでキャラが欲しかったので、登場したあと言っても過言ではないでしょう。
この二人にも、注目して下さるとうれしいです。

>そして…たしかに疑問ですよね
>なんで黄金のリングと勾玉が高尾山にあったのか…
>その疑問が次回から明らかになるということで!

今回語られる過去において、その経緯が語られます。
注目してください。

>次回も楽しみにしています♪

はい、遅れましたが更新しました。
楽しんでください。

絶影さん、感想ありがとうございました。

それでは、本編です。


 2

 一年前のある日の夜。

 五年前の戦いで先代のスセリヒメが選ばれてすぐに亡くなってしまっても、霊神宮は予定
していたような調子で落ち着きを取り戻していた。

 この組織にとって、スセリヒメは旗頭であると同時に、傀儡でもある。

 何も知らせないまま戦わせようとする霊神宮の腐敗の有り様に、良心のある者は少し胸を痛めていた。それは今大聖殿へ戻ろうとしている賢明大聖も含まれていた。

 彼は用があって、霊神宮を離れていたのだ。その間留守は弟に任せていた。その用事も今は終わり、霊神宮に帰ってきたのだ。

 そんなときに、事件は起こったのだ。

 大聖殿に入り、ホッと息をつく賢明大聖。疲れがでてきていることがその顔からわかる。

 とりあえず椅子に腰掛けて少し休もうとした時だった。

 大聖殿の奥から、大きな物音が聞こえてきたのだ。それも、何かが砕けたりしたような物騒な音が。

 ただ事ではないと思い、賢明大聖は急いで奥へと向かい、その先へと伸びていく通路を渡る。この通路は龍鳳が保管されている間へと続く通路であり、大聖殿に繋がっているこの路でしか、龍鳳の間には行けないのだ。

 長い通路を渡りきり、賢明大聖は龍鳳の間へと足を踏み入れた。

 そこで彼が真っ先に見たのは、倒れている自分の弟であった。

「明智天師!」

 賢明大聖は駆け寄り、屈み込んで明智天師を介抱する。

「大丈夫か?」
「う・・・・賢明大聖?」

 明智天師もこちらに気付いたようだ。仮面をかぶっているためよくわからないが、どうやら無事みたいである。

「何があった?」
「りゅ、龍鳳が・・・・」

 のろのろと明地天師が指差した場所に賢明大聖は顔を見上げる。

 そこには、衣装が施された大層な壇があった。それは龍鳳を保管しておくためのものである。

 ところが、その壇は激しく傷ついていた。引き千切られたり拳で砕かれた跡があるなど、どうみても人によって傷つけられた形跡である。

 だがそれよりも深刻なのは、リングと共に飾られていたはずの勾玉が、なくなっていたということであった。

 賢明大聖がじっくりと壇を観察している際にも、明智天師は苦しそうに息を漏らしながらもことの経緯を説明していく。

「ジュナスが・・・・龍鳳を消滅させようとその手にかけていました・・・・」
「なに!?」

 ジュナスというのは、黄金の精霊である翼のフェザリオンの使者であった。その力と人格は、同じ黄金の使者たちからも鑑として見られているほどであった。

 そのジュナスが反逆を企てたということに驚く賢明大聖だが、明智天師は続けて述べていく。

「かろうじてリングだけは守れましたが、私は反撃を受け、ジュナスは勾玉を持ち去って逃亡しました・・・・」

 倒れていたのはそのためであろう。それに、壇の破壊の有り様から犯人はジュナスと特定できた。普通に見れば黄金の使者でも犯人の特定など出来ないほど砕かれてはいるが、誰もが見逃してしまうほどの細かな痕跡をも目に付くのが、霊神宮を統括している者の違いとい
うことだ。

「どうなされましたか!」

 騒ぎを聞きつけたのか、ようやく衛兵たちが到着する。その彼らに部屋の中を見られないようにしてから、賢明大聖は素早く命令を下した。

「ジュナスを追え!まだこの近くにいるはずだ!」

 衛兵や使者たちはくまなく探したが、ジュナスはすでに霊神宮から去ってしまっていた。賢明大聖は霊神宮にいる全ての使者を集め、ジュナスが反逆を企てたことを伝えた。ただし龍鳳のことは伏せられていた。もし明るみにでてしまえば、霊神宮は混乱してしまうだろう。傀儡扱いしているとはいえ、龍鳳とスセリヒメのカリスマは霊神宮にとってそれほどのカリスマを持っているのだ。

 加えて、ジュナスとフェザリオンの後釜については、欠番ということで空席となった。黄金の使者と精霊は必ず十二組存在しなければならない決まりの中で、これは異例の処置であった。その理由としては、体裁以上の何かがあるのだが、詳しい事情は賢明大聖のみしか知らない。

 しかし細かいことはどうであれ、龍鳳はジュナスによって霊神宮から持ち出され、以降現在まで他の使者に知られないまま行方不明となっていたのだ。

 ハヤテやナギたちが高尾山へ遠足するまで。



「・・・・て、ちょっと待てよ」

 そこまで聞いた塁は、つい話を止めてしまう。

「つまり龍鳳は今まで盗まれていたってことか?」
「じゃ、じゃあ霊神宮に返さなければならないんじゃあ?」

 達郎は慌てた様子で龍鳳を指す。先ほども思ったことだが、いくら霊神宮が自分たちに牙
を剥いたとしても、龍鳳が悪事の末にこの場にいるのだとしたら放っておけなかった。愚かと思えるほど、彼らが正義感に溢れていた。

「そうだね。ひょっとしたら、三千院のお嬢さんが選ばれたっていうのも何かの間違いという可能性も高くなるしね」
「そうだそうだ!」

 拓実の言葉に、エイジはナギを睨みながら同調する。

 そんなエイジを見てナギは膨れ、エイジはこれ見よがしな表情を見せる。すぐにまた言い争いをはじめそうなので、お互い保護者に諌められた。

「これで終わりというわけではありません」

 エーリッヒは皆が黙ったのを見て話を戻そうとする。

「ここからが本題です。限られた人間しか知らない真実というのは・・・・」



 全ての使者が賢明大聖の話を聞き終えそれぞれ戻った後、エーリッヒは賢明大聖から極秘
に呼び出されていた。

「私に一体何の用が・・・・?」

 疑問に思いながら、エーリッヒは大聖殿へと入っていった。

 大聖殿の中には、賢明大聖一人しかいなかった。エーリッヒは彼を見るなり敬意を示すよ
うに膝をついた。

「よい、エーリッヒ」

 賢明大聖はかしこまらなくてもよいと言うが、エーリッヒはそれでも四角四面、礼儀正し
くあろうとしていた。

 この言葉を聞くまでは。

「これは賢明大聖としてだけではない、それ以前の一人の男として頼みたいのだ」

 それを聞き、エーリッヒは思わず顔を見上げる。

 一体、この人は自分に何を頼もうとしているのだろうか。見たところこの場には二人しか
いないが、それほど重要なものだろうか。

「先ほど、ジュナスの件について話したが・・・・」

 エーリッヒはそこで隠されていた龍鳳のことについて聞いた。

「ジュナスはそんなことまでしていたのですか・・・・」

 エーリッヒはジュナスに対する嘆きと呆れを露にするが、賢明大聖の口から続いて語られたことに驚愕してしまう。

「犯人はジュナスではない」
「え?」

 思わぬ発言に、エーリッヒは目を見開く。

「この件の真の犯人は、私の弟でもある明智天師だ」
「そんな!」

 エーリッヒはもう、声をあげてしまったことも気にかけていなかった。目の前にいる男と同様に、偉大なる使者として他の使者たちから尊敬されている明智天師が、そんな間遠をしでかしたなんて思いも出来ない。

 しかし賢明大聖は否定もしなかった。

「思えばつい最近、明智天師はあの国に行ったことで何か変わったような気がしていたのだ。いずれ、反旗を翻すのではないかと・・・・」

 先日、明智天師はとある国へ様子を見るために赴いていた。その国は国を支える人物である“柱”を失ったことで崩壊寸前であり、他国からも新たな“柱”を狙って侵略してきたのだ。

 その国は何とか崩壊を免れ、変革によって国は変わった。しかしそれから帰ってきた明智天師は、どこか暗い影が存在していた。賢明大聖、そしてダイぐらいでしか気付けないほどの暗い影が。

 そして賢明大聖の不安は、最悪の形で的中してしまったのである。

「そのため今日私は留守の間、ジュナスに監視を頼んだのだ。私がいない間に、奴は動くはずだからな」
「ではジュナスは・・・・」

 賢明大聖はエーリッヒに頷く。

「龍鳳を守るために、この霊神宮を出て行ったのだ。場合によってはこの世界から出て行っても構わない、とにかく霊神宮には戻らずに龍鳳を守ってくれと頼んだ」

 賢明大聖はここにはいないジュナスに思いをはせているかのように目を閉じた。

「ジュナスは快く応じてくれた。二度とは栄光ある身分には戻れなくなるというのに、即座に二つ返事で応じてくれた・・・・」

 先ほどはジュナスを嘲ったエーリッヒであったが、それを聞いて彼に対する見方を改めた。やはり彼は、黄金の使者であったのだ。

「だがこのことを明るみにするわけにはいかない。情けない話だが、今の霊神宮は私一人では支えきれないのだ。明智天師の力がなければ・・・・」

 そこまで言った時、賢明大聖は突然咳き込みだしたのだ。

「どうなさいましたか!?」

 エーリッヒは慌てた様子で賢明大聖のもとへと駆け寄った。

 そして見た。賢明大聖の口を覆っている手から血が零れ出ていることを。

「ふっ、さすがの私も病には勝てまい・・・・」

 賢明大聖は自嘲気味に笑う。

「もって後一年の命だろう・・・・」

 それを聞きエーリッヒは僅かに表情が暗くなった。賢明大聖が死ぬことに対する喪失感も
そうだが、そうなってしまえばこの霊神宮は明智天師のものだ。彼が何を企んでいるのかは
知らないが、龍鳳に手をかけようとしたものに組織を預からせるのは不安が残る。

「だが私が死ぬとしても、希望は不滅だ」

 賢明大聖はそこで、真剣な表情でエーリッヒに向いた。

「だからこそおまえに頼みたい!いずれ必ず龍鳳は自ら選んだスセリヒメとともにこの霊神宮に戻ってくる。そのスセリヒメと、それを慕う使者たちが果たして本物か見極めて欲しいのだ!」

 気圧されそうな賢明大聖の瞳を、エーリッヒは真正面から受け止めていた。

「これは物事の本質を見抜くことができる、おまえにしか頼めん!」

 エーリッヒは内心動揺していた。事態がこれほどまでに緊迫していたなんて想像だにして
いなかった。それに、果たして自分が勤まるのであろうかと言う不安も存在した。

 だが、尊敬する相手が自分の命をかけて頼み込んでいるというのに、それを無碍に扱うことなどできはしなかった。

「・・・・わかりました」

 エーリッヒは、二つ返事を出すのであった。








以上で今回の話は終わりです。

なお、ジュナスについては語られていませんが、あの後彼は高尾山へと流れつき、そこで自分の精霊であるフェザリオンの勾玉とリングを龍鳳と一緒にあの洞窟に隠したのです。

龍鳳とスセリヒメは必ず出会うというのが運命。ならば、いずれここへスセリヒメとなる人物がやってくるだろうと信じて、それまでフェザリオンに結界を張らせて龍鳳を守っていたというわけです。

そして、その運命の通りに、一年後ナギは出会ったということです。

ちなみに、ジュナス本人については今のところ生死不明です。

あと、賢明大聖と明智天師についての簡易プロフィールも載せておきます。

賢明大聖

霊神宮の指揮をとっている者。
本来はスセリヒメの補佐でしかないのだが、空席となっている為彼が事実上の最高権力者となっている。
腐敗が目立つ組織の中で、彼は明瞭であった。人の話を聞かないということを除けば。
ちなみに賢明大聖と言うのは本名ではなく、号らしい。
病魔によって亡くなられた。

明智天師

賢明大聖の弟で、彼の補佐を務めている。
素顔は仮面によって覆われており、こちらも本名ではない。
兄弟共に、使者としての実力は現在の黄金の使者並である。
賢明大聖亡き後、何かを企んでいるようだが・・・・?


それでは次回、ナギ編ラストで会いましょう。

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Re: 続・新世界への神話(8月6日更新。ナギ編) ( No.66 )
日時: 2011/08/07 22:26
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも!絶影です!

とりあえず前回の謝罪を…
すみません読み返したとか言っておきながら何も理解していない…
だから国語の成績がやばいんだよ!との声が聞こえてきそうです…

おそらく今回の話で理解できました!

ナギが選ばれたのは水晶の勾玉で、一緒にあった黄金のリングや勾玉は
ジュナスという格好良い人のものだったんですね!

ジュナスすごいですね!
自分の名誉も省みずに…とても常人にはできません
生死不明とのことですが彼は今後関わってくるのか!?

むう…賢明大聖は明智天師を追い出すとかできなかったのでしょうか?
それとももしや明智天師も何かに洗脳されていたり!?
まぁ無いでしょうが(笑)

そしてスセリヒメ……
ナギを見ているとあんまりそんな気もしませんが可哀想ですね…
利用されるだけ…ですか…
てか黄金の使者より強いって…
ハヤテ…守るどころか守られなきゃいけなくなるのでは?

色々疑問に思うことがあって楽しみです!

それではまた♪
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Re: 続・新世界への神話(8月6日更新。ナギ編) ( No.67 )
日時: 2011/08/08 23:25
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

猛暑が続いていますね。
この暑さは地獄ですね。

それでは、今回のレスがえしです。

絶影さんへ

>どうも!絶影です!

>とりあえず前回の謝罪を…
>すみません読み返したとか言っておきながら何も理解していない…
>だから国語の成績がやばいんだよ!との声が聞こえてきそうです…

いや、こちらこそわかりにくい描写で済みません。
国語の成績は、あまり関係ないような気もしますが・・・・

>おそらく今回の話で理解できました!

>ナギが選ばれたのは水晶の勾玉で、一緒にあった黄金のリングや勾玉は
>ジュナスという格好良い人のものだったんですね!

はい、その通りです!
理解して下さってうれしいです!

>ジュナスすごいですね!
>自分の名誉も省みずに…とても常人にはできません
>生死不明とのことですが彼は今後関わってくるのか!?

ジュナスには、「崇高な意味での潔さ」、簡単にいえばヒーローというものを意識しますね。
彼の性格は、高潔ですが、頑固というわけではありません。
登場は、一応予定しています。

>むう…賢明大聖は明智天師を追い出すとかできなかったのでしょうか?
>それとももしや明智天師も何かに洗脳されていたり!?
>まぁ無いでしょうが(笑)

霊神宮は末期な状態なのです。
明知天師を追い出すにしても証拠がなかったし、事件を起こす前の彼は人望が賢明大聖並みにあったので、霊神宮が分裂する可能性もありました。
また都合よく追い出せたとしても、彼なしでは霊神宮が成り立たなくなる。
このことから、苦渋の末に賢明大聖はこういう手しか打てなかったのです。

>そしてスセリヒメ……
>ナギを見ているとあんまりそんな気もしませんが可哀想ですね…
>利用されるだけ…ですか…

先代までのスセリヒメのイメージは、悲壮というものです。
ナギをそれにイメージするというのは、確かに難しいですね。というのも、彼女の闘いは始まろうとしていますから。

>てか黄金の使者より強いって…
>ハヤテ…守るどころか守られなきゃいけなくなるのでは?

今のところ、ハヤテが闘いの中で守られるということはありませんね。
でも、何のために戦うのかは重要になってくるはずです。

>色々疑問に思うことがあって楽しみです!

>それではまた♪

はい!こちらも楽しめるように頑張りますよ!

絶影さん、感想ありがとうございます!

それでは、ナギ編クライマックスです!



 3
「・・・・それから私は、表向きは特命ということで霊神宮から離れ、あのイルミス山脈でスセリヒメが現れるのを待っていました」

 そして現れたのが、三千院ナギだった。

「同時に先ほどの戦いは、あなたたちを試すためのものでした」
「それって、俺たちがあのお嬢さんを慕う使者だと思ってのことなのか?」

 優馬の問いに、エーリッヒは黙って頷いた。

「俺はこの女を認めてねぇ!」

 ナギを指差しながらエイジは激しく憤慨する。

「人を指差すな!」
「うるせぇ!あんたなんかそんなもんだろ!」

 またまたギャアギャアと騒ぎ出す二人。この二人は飽きるということを知らないのだろうか。

 そんな二人に呆れてため息をついた後、花南はナギに尋ねた。

「あんた、スセリヒメに選ばれたとして、それから先はどうするの?」

 するとナギは、愚問だと言わんばかりに胸を張って答えた。

「決まっているだろう。霊神宮へ行くのだ」
「何故?あんた一人でどうにかなる問題ではないわ。返り討ちに会うのが目に見えているわ」

 嘘を言わせぬ眼でナギを見つめ、真意を探る花南。

「それにもし認められたとしても、霊神宮では道具のように扱われるのがオチよ」

 彼女がここで怯えたり、子供じみた自己顕示を見せようとしたのなら、花南はこれを気にナギとの縁を切るつもりであった。そんな人物の下で戦っても快くは思わないし、何も変わらないと判っていたためであった。そしてそれは佳幸たちも同様だった。

「それでも戦うというの?」

 果たしてナギはどのように答えるのか。

 ナギは徐に口を開いた。

「確かに私だけでは戦いなんて出来ないだろう。今の私にはお金も名誉も、何もないからな」

 突然、素直なことを言い出した彼女に目を丸くするが、彼女はもっと驚かせてきた。

「だから、これから先の戦いから、私を守ってくれ」

 全員ナギに呆気にとられてしまう。

「・・・・え?」

 こちらはそんな気でもないのに、何を言い出してきたんだ。

 それを口に出すのをこらえていると、ナギは続けてこう言った。

「私には、過去でも未来でも守ってくれる執事がいる。おまえたちも、同じように守ってくれるはず」

 ナギは清清しい笑顔を皆に見せる。

「私は、そう信じているのだ」

 信じている。

 その言葉にエイジたちは衝撃を受けた。

 こちらはナギのことを信じてはいない。あんな情けないダメなお嬢様に戦いが務まるはずはない、すぐに音を上げてしまうような根性なしであると。そもそも自分たちを巻き込ませるような身勝手な女に付き合わされたくはなかった。

 だが、あちらは自分たちのことを信じていると言った。まだ出会ってからそんなに間もない自分たちのことを、だ。

 今まであの少女は自分たちをどのように見ていたのだろうか。ただ単に便利なものとして扱ってきたつもりならば信じているなんて言わないし、あのような笑顔を見せることもな
い。

 あの少女は、自分たちのことをどのように見てきたのだろうか?

 もしかして、本当に仲間のように思っているのだろうか?

 そして、彼女は本当に戦うつもりなのだろうか。様々な疑問が渦巻く中、静寂を破ったのはナギの忠実なる執事であった。

「お嬢様。僕はお嬢様についていきます!お嬢様をお守りするのが、僕の務めですから!」

 ハヤテに続いくように、ヒナギクも同調する。

「私も生徒会長として、放って置けないからね」

 だがエイジたちは、この二人のように即答は出来なかった。

 本当にこの少女についていっていいのか。皆表情に戸惑いを浮かべていた。

「・・・・これからのことについては、私は特に強制はしない」

 そんな彼らに、ナギは柔らかく声をかける。

「一週間後、私は霊神宮へ行く。それだけは伝えておくぞ」

 エイジたちは、どうすればいいのか迷うのだった。



 とりあえず今は帰るべきだということで、全員ムラサキノヤカタへと帰っていった。

 空はもう暗くなっており、速く帰宅しなければならなかった。

 しかし、そんなエイジたちをハヤテが呼び止めた。

「皆さんにお嬢様を好きになってくれとは言いませんが、これだけはわかってください。お
嬢様はただわがままなだけではありません」

 ハヤテは、皆に話した。

 ゴールデンウィーク、自分の大切な人を助けるためにはナギの遺産を失わなければならない。そんな状況の中、ナギは躊躇いもせずに遺産の相続権を手放したのだ。

 ハヤテが金に変わって自分を守ってくれる。だったらそんなものはいらない、と。

「そんな・・・・」

 エイジは絶句してしまった。他の皆も同様であった。

 これまで自分を支えてきたものをあっさりと、しかも事情もよく知らないのにあっさりと捨てるなんて信じられなかった。しかも彼女とハヤテは、まだ四ヶ月程度の付き合いでしかない。いくらその絆が強いものであったとしても、だ。

「一応、お嬢様は人を思いやることもあります。それだけは、忘れないでください」

 そんな話を聞いた後、一同は帰途につき、それぞれ別れた。

 その中で佳幸、エイジ、達郎の三人は歩きながら考え事をしていた。

「お嬢さんにあんな意志の強さがあるなんて、知らなかったな」

 達郎が呟くと、佳幸がそれを訂正した。

「違うよ。僕たちが見落としていただけさ」

 自分たちは今までナギのわがままな一面だけを見て、彼女を知った気でいたのだ。

 思い返せばそれだけではないことぐらい簡単に気付けたのだ。意地でもスピリアルウォーズを開いたところは自分で決めたことをやり遂げるという責任感もあっただろうし、ハヤテに甘える態度は裏返せば人を信じきることができるということにも思える。

 人や物事に対しては、一方的な面だけを見て、理解した気になってはいけないということだ。そのことを、自分たちは五年前に痛いほど味わったというのに・・・・。

「あのお嬢さんは、あくまで純粋ってことなんだな」

 達郎は感慨深げに頷く。

 そんな中、エイジはふと口を開いた。

「誰かがついてあげないといけない・・・・」

 佳幸と達郎は、そんなエイジに目をやる。

「あのお嬢さんは、そんな気にさせてしまう。そんな人なんだな」

 神妙な面持ちで話すエイジを、まじまじと見る二人。

 まだ躊躇いはあるものの、エイジの心は何か決めている。そんな風に見受けられた。

「とにかく、いろいろあった一日だったな」

 雷矢との戦いからはじめ、今日だけでたくさんの出来事が起きてしまった。それこそ、置いていかれてしまうような状況になってしまった。

「これからどうしようか」

 佳幸の呟きは、夜の闇に虚しく響くのであった。



 第28話、終










さて、28話が終了しましたが、ここでナギについていろいろと語りたいと思います。
今回を含めて読んでいる人々はナギが変わったとか思っている方が多いですけど、私はできるだけそんな風には書いていません。

ナギは確かに引きこもりで堕落しきっていますが、誰か困っているものを見過ごせない優しさを持っていると思います。それはハヤテへの思いやりだけでなく、歩に対するギリシャ観光や誕生日、千桜に家族ということを説いたことなどに表れていると私は思っています。

それだけでなく、27巻で自分の漫画にショックを受けて、三千院の門の前で天才ではなくてはならないというナギのセリフは、三千院家の令嬢としての責任を感じているようにも思え、真面目な一面もあるのだと感じています。
(ここで述べているのは、あくまで個人的な見解によるものです)
ですから、ナギが変わったというより、話の中でも出てきたように元々あって見落としてしまっていた一面があるという風にしました。

そして、ナギをこの役に配したのは、ハヤテのごとくはハヤテが主人公ですが、彼の行動の中心にはナギがいます。ですから、彼がどんなことになっても、どのキャラと結ぶとしても、これだけはブラしたくないという思いからなりました。

以上です。
まあ、これからも楽しんでいただけたら嬉しいです。
それでは。

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Re: 続・新世界への神話(8月8日更新。ナギ編終了) ( No.68 )
日時: 2011/08/12 16:51
名前: 森野

こんにちはRIDEさん。
いえ、こちらでは初めましてですね。森野と申す者です。


あまり時間が無くて全部読むのに時間をかけてしまいましたが…
たった今読み終えたので感想を書かせていただきます。

先ず最初に読んでみて思った事は『何これ!?』です。
レベルが尋常じゃないです…(勿論良い意味で)

読む度に戦慄を覚えている自分がいました。
もう凄いを通り越して開いた口が塞がりません…

説明文も詳しく書かれていて、馬鹿な僕でも理解出来ました。
日常編も笑えたり、バトル編ではどうなるんだろうと期待したりしました。

それにしても何でもアリの世界ですね。
精霊、使者、それになんかガ○ダムまで出てきたりした時は思わず噴出すところでした…

それにしても雷矢編が一番面白かったと思います。
この作品で一番好きなキャラです。
これから雷矢がどう関わってくるのか楽しみです!!

ハヤテ、ヒナギクはどう活躍するのか気になってます。
特にナギ!!何だかカッコいいです!!
確かにRIDEさんの言う通り、ナギをそういうふうに捉えると凄く変わって見えます。

こういうふうに考えられるRIDEさんは、本当に凄いと思います。
小説を書く事においても、人としても。
勝手に尊敬してもよろしいでしょうか?(ご迷惑でなければ)

エイジ達もナギを見直した感じで安堵しました。
まだまだ書きたいのですが、今までの感想を全て書くと凄い事になりそうですのでこのくらいにしておきます。


更新お待ちしております。
頑張って下さい!!


それでは失礼しました。
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Re: 続・新世界への神話(8月8日更新。ナギ編終了) ( No.69 )
日時: 2011/08/13 23:36
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも絶影です

今回は色々と考えさせられた話でした…
RIDEさんのナギに対する考え方はとても深く(私などが言えるものではありませんが)
私がいかに浅い考えだったかを気がつかされました…


それでは感想を

ナギがスセリヒメに選ばれているということについて
エイジ達は反発していましたが、
ナギの態度やハヤテの言葉によって
ナギを見直したようですね

丸く収まった(?)ようでよかったです


今頃思い出したのですが、そういえばこの日に雷矢と戦っていたんですよね…
雷矢と戦う、ダイが石になってしまう、黄金の使者エーリッヒと戦う、
ナギがスセリヒメだと分かる、本当に色々あった日ですね…

この後、霊神宮へ乗り込む話になっていくのでしょうか
次回、更新待ってます

それでは!
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Re: 続・新世界への神話(8月8日更新。ナギ編終了) ( No.70 )
日時: 2011/08/18 18:22
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

ハヤテの29巻買いました。
でも、同時発売の畑先生の画集も買った人はいるですかね。
特に限定版を手にした人はいるかな?
高いですし・・・・

では、レス返しです。

森野さんへ

>こんにちはRIDEさん。
>いえ、こちらでは初めましてですね。森野と申す者です。

はじめまして。
森野さんの作品、読ませてもらっていますよ
よろしく。

>あまり時間が無くて全部読むのに時間をかけてしまいましたが…
>たった今読み終えたので感想を書かせていただきます。

読んでくれてありがとうございます。
時間をかけてくれて、嬉しく思います。

>先ず最初に読んでみて思った事は『何これ!?』です。
>レベルが尋常じゃないです…(勿論良い意味で)

そ、それは褒め過ぎな気が・・・・
なんだか、恐れ多くなってしましました。

>読む度に戦慄を覚えている自分がいました。
>もう凄いを通り越して開いた口が塞がりません…

と、とりあえず口は閉じられた方がよいかと・・・・
でも、戦慄を感じてくださって嬉しいです。

>説明文も詳しく書かれていて、馬鹿な僕でも理解出来ました。
>日常編も笑えたり、バトル編ではどうなるんだろうと期待したりしました。

あんな説明で分かってくださるかと不安ですが、理解して下さってうれしいです。
バトル編はともかく、日常についても感想をくださってありがとうございます。

>それにしても何でもアリの世界ですね。
>精霊、使者、それになんかガ○ダムまで出てきたりした時は思わず噴出すところでした…

一応、クロスものなので。
まあまだ他作品の原作キャラは出せませんけどね。

>それにしても雷矢編が一番面白かったと思います。
>この作品で一番好きなキャラです。
>これから雷矢がどう関わってくるのか楽しみです!!

彼は本当に人気ありますね。
登場は・・・次スレになると思います。

>ハヤテ、ヒナギクはどう活躍するのか気になってます。
>特にナギ!!何だかカッコいいです!!
>確かにRIDEさんの言う通り、ナギをそういうふうに捉えると凄く変わって見えます。

ハヤテとヒナギクは、これから活躍させます。
ナギに関しては、まあ違う角度から見てみたらと光ではないかと考えています。

>こういうふうに考えられるRIDEさんは、本当に凄いと思います。
>小説を書く事においても、人としても。
>勝手に尊敬してもよろしいでしょうか?(ご迷惑でなければ)

迷惑ではありませんが・・・・
私なんかでよいのですか?
もっといい人がいると思うのですが・・・・?

>エイジ達もナギを見直した感じで安堵しました。
>まだまだ書きたいのですが、今までの感想を全て書くと凄い事になりそうですのでこの>くらいにしておきます。

見直した、と言うべきですよね。
そして、確かにこれまでの感想をすべてと言うといろいろありそうですからね・・・・。

>更新お待ちしております。
>頑張って下さい!!

>それでは失礼しました。

はい、頑張らせていただきます!


絶影さんへ

>どうも絶影です

>今回は色々と考えさせられた話でした…
>RIDEさんのナギに対する考え方はとても深く(私などが言えるものではありませんが)
>私がいかに浅い考えだったかを気がつかされました…

深いか、というよりも捉え方の違いですね。
私は漫画を読んでいる時いろいろとキャラが何を思っているのか考えてしまう性格なので。

>それでは感想を

>ナギがスセリヒメに選ばれているということについて
>エイジ達は反発していましたが、
>ナギの態度やハヤテの言葉によって
>ナギを見直したようですね

>丸く収まった(?)ようでよかったです

エイジたちはナギの見ていなかった一面を見ましたからね。
人が変わったことのように驚いていましたけど、あれでナギのことを再確認しました。
まあ、ナギを馬鹿にすることはないでしょうね。

>今頃思い出したのですが、そういえばこの日に雷矢と戦っていたんですよね…
>雷矢と戦う、ダイが石になってしまう、黄金の使者エーリッヒと戦う、
>ナギがスセリヒメだと分かる、本当に色々あった日ですね…

ええ、本当。
散々な一日でしたね。こんな一日は御免ですが・・・・
これ以上のことがこの先に待ち構えているわけです。
さて、どう書こうかな。

>この後、霊神宮へ乗り込む話になっていくのでしょうか
>次回、更新待ってます

>それでは!

霊神宮の前に、ハヤテとヒナギクにスポットを当てたいと思っています。
そして、いつも感想感謝です!


森野さん、絶影さん、感想ありがとうございました!

それでは、本編です!
一週間以上間が空いてすみませんでした。


 第29話 言を成す


 1

 ナギが全てのことを明かした翌日。

 翼(ジェット)、大地(ドリル)、シュウ(ジム)の三人は平日にちゃんと登校していた。

「昨日の今日だから、やる気が出ないなぁ・・・・」
「まあまあ大地さん、元気出してください」

 シュウは励ますが、やはりダイがいないことに対する虚無感からあまり学校のことに関して積極的ではなかった。

 そして翼は考え事をしており、それを二人に口にする。

「賢明大聖は艶麗の件も明智天師が糸を引いているって気付いていたのかもしれないな」

 大地とシュウは黙って耳を傾ける。

「だから、下手に霊神宮を動かすわけにはいかない。そのため、ジンジャーのことを含めて俺たちを頼ったと言うことだろう」
「裏側にいる存在が身内なら、混乱を避けるためにも使者たちに気付かれるわけにはいきませんからね」
「頼まれた側であるオイラたちにとっちゃ、迷惑な話だけどな」

 嘆息する三人。その結果が、自分たちの大切な主の封印となれば文句どころの問題ではない。

 艶麗が倒されたことで時空の歪みはもう生じることはないだろう。

 だが、自分たちにはまだやることがあった。

「そういえば、あれを見なきゃな」

 翼はあるものの存在を思い出し、それを懐から取り出した。

「なんですか、それ?」

 シュウと大地も彼の手元を覗き込んできた。

「ダイが俺に渡した手紙だ。自分に何かあったら目を通せと言われていたんだ」

 今になって思えば、ダイはこうなることを薄々予感していたのだろう。

「どれどれ・・・・」
「何しているの?」

 いざ読もうとしたとき、強気味な声がそれを遮った。

 三人の前に、花南が現れたのだ。

「美野さん」

 気抜けしたような三人に対して、花南は突き放すような態度で応じた。

「そんな顔しないで。ここは白皇の敷地内で、私は白皇の生徒。ここにいてもおかしくはな
いでしょ?」

 確かにそうなのだが、彼女の口調はとてもきついと思う三人。性格なのだろうが、困ったものである。

「それよりも、それは何?」

 花南は翼が持っている手紙を指す。

「・・・・なるほどな」

 翼は花南をよそにして手紙に目を通していた。

「読みたければ、読んでもいいぞ」

 そう言って、彼は花南にそれを差し出す。無視されたような形で接しられた彼女は不機嫌になり、手紙を乱暴にひったくった。

「高杉が書いたものらしいけど、あの男はどんなことを書き残したのかしら」

 記された文字を追っていく花南。その間、彼女は口を挟むことはしなかった。

「ふうん・・・・」

 読み終わった後、花南は翼たちに聞いてみた。

「ねぇ、あんたたちはこれにかかれていることに関して、何か行動するの?」
「え?まあ・・・・」

 彼女の意図がわからず、曖昧に返事する三人。

「その気なら、私に任せてくれない?考えがあるんだけど・・・・」

 花南は、どこか悪めいた笑みを浮かべていた。



 一方、学校にてやる気のないものは他にもいた。

「退屈だ」

 ぶつぶつと悪態をつくのは、ナギであった。

「こんなところへ通う人間の気はわからん」
「通うのが義務ですけどね」

 彼女の隣で、ハヤテは苦笑する。

 今日、ナギは引きこもりにしては珍しく登校していた。もっとも最近では家にいることよりもそちらの方が多く、愚痴をこぼしているところから見てのとおり不満はあるがそれでも学校に行っている。

 そのようなことの背景には、エイジの存在があった。

「昨日の件でアイツは私に思い知らされた。アイツを見返してやったのは気分がいい子とだが、ここで学校をサボったりなんかしたら、またあいつに馬鹿にされてしまう。それだけはなんとしても避けたいのだ」

 ナギはエイジに対して異様なライバル心を抱いていた。これはハヤテを巡ってのハムスターこと歩との張り合いと同じかそれ以上の程だ。

 ただ色恋沙汰に疎いハヤテは、ナギと歩がいがみ合うのは自分が種になっていることを知らない。そして、ナギへのエイジへの対抗心も理解できない。

「お嬢様はどうしてエイジ君に見栄を張ろうとするのですか?」

 ハヤテはその疑問を口にせずに入られなかった。

「あいつはこの私の素晴らしさがわかっていないどころか、どこか見下している。だから、私がどれほどすごいのか教えてやる必要があるのだ」

 初めて会った時、エイジはナギを子ども扱いし、お嬢様である自分には目もくれず傍にいたマリアや咲夜は丁寧に接していた。まあ、二人ともお嬢様やそれに準拠した礼儀作法を身につけているのだから、誤解するのも無理はないのだが。

 とにかく、自分を除け者にされたことがナギのプライドを傷つけ、エイジに対しては常に彼よりも上に着いていなければ気がすまなくなったようだ。

 いつもそう思うのだが、ナギの性格にハヤテが困っている時であった。

「あら?ハヤテ様にナギ」

 前方から歩いてくる、ナギの親友である伊澄と鉢合った。

「伊澄、何をしているのだ?」

 なんとなく予想はつくが一応聞いてみるナギ。

「・・・・東の校舎に用があって」

 やっぱりか、とため息をついた。

「・・・・ここは西の方角だが」
「まあ、東の校舎は西にもあったのですね」

 伊澄はどこかピントのずれた性格でそれに加えて方向音痴だ。それだけならまだしもこの少女は自分がしっかりしていると思い込んでいるので、迷っているということを自覚していない。そのため、彼女と問答しても辻褄が合わない。そのことを十分承知しているナギは、これ以上はややこしくなるとし、うんざりした顔でハヤテの方を向いた。

「・・・・ハヤテ」
「わかっています、お嬢様」

 今度はナギの心情がわかるハヤテも同様の表情で頷き、伊澄に向き直って笑顔を見せた。

「伊澄さん、僕もご一緒します」

 彼女には同行者がいないと目的地には永遠に辿り着けない。だからハヤテは伊澄についていくのだ。

「いいですね?」

 伊澄は疑うことなく了承した。

「構いません」
「それではハヤテ、私はここで待っているからな」

 そう告げたナギを残し、ハヤテと伊澄は歩き出した。

 そこから先は、ハヤテが伊澄を先導する形で進んでいた。伊澄はふらふらとした足取りで、それでいて何故かすぐに自分から離れてしまうので一言でついていくと言っても結構大変なのである。

 それでも苦労して、何とか目的地まで着くことが出来た。

「着きましたね」
「ええ」

 これでもう安心できるとして、ハヤテは去ろうとした。

 その時であった。

「ハヤテ様、危ない!」
「え?」

 伊澄が突然叫んだ。普段ののんびりとしたものではなく、真剣な、魔除けの力を使う時の表情で。

 次の瞬間、ハヤテは全身に電撃のようなショックを受けた。

「な、ななななな!?」

 訳がわからないままハヤテは倒れてしまう。同時に伊澄が呪符を取り出し、それを用いて魔除けの力を放った。その先には、人魂のようなものが浮かんでいたが、伊澄の力を受けて消滅した。

「大丈夫ですか、ハヤテ様?」
「ええ・・・・」

 ハヤテはゆっくりと起き上がった。

「それより、あれは・・・・」
「旧校舎から逃げ出した悪霊。この辺りを屯にしているのです」

 言うな否や、また悪霊が現れた。しかも、今度は多数で。

 伊澄も再び呪符を取り出すのだった。





 今回はここまでです。
 ちなみに、伊澄のお祓いは今回の話と関係なければ、次回は出てこないのであしからず。




そして今回のおまけは、シュウことジムのプロフィールです。
まずはシュウから。


三井(ミツイ) シュウ

この春白皇学院に転校してきた二年生。

高杉ダイを主としていて、彼のサポートをしている。
が、時たまダイに対して嘆いたり、面倒事を押しつけられたりなど泣くことも多い。

性格はいたってまじめで礼儀正しい。そのため、あまり戦いを好まない。

任せられるだけあって、いろいろと雑務が得意。

その正体はマシンロボであり、本名はトリプル・ジムである。普段は人間の姿で(ちなみにこれは仮の姿)、戦闘の時になるとマシンロボ形態となる。


そして、ジムのプロフィールです


トリプル・ジム

機種:マシンロボ
武装:バズーカ砲
出展作品:マシンロボ・クロノスの大逆襲

トリプル・ジム本人。
マシンロボ形態以外にも、ヘリコプターやスーパーカーなど合計3形態に変形可能。
主に移動面で輝く。
が、はっきり言って戦闘は不向き。武装はしているものの、本人の性格面もあって後手を踏んでしまうことが多い。
それでも、力はあるのでやる時はやる。滅多にないが。

 

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Re: 続・新世界への神話(8月18日更新。ハヤテ編) ( No.71 )
日時: 2011/08/25 18:07
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

夏休みも残りわずか。
宿題に追われていたり、劇場版ハヤテが楽しみだったりと、いろんな人がいるでしょうね。


さて、特に何もないので本編行きます!


 2
「はああああ・・・・」

 とてもくたびれた様子で歩くハヤテ。

 あれからハヤテは伊澄と悪霊らとの戦いで巻き添えを喰らい、大怪我を負ってしまった。伊澄がハンドソープ、正しくはハンドパワーと言う、を受けてもらいある程度は回復したがそれでもダメージは残っており、それは歩く姿から見てもとることが出来た。

 校舎の中へ隠れている悪霊を探し出した伊澄と別れ、ハヤテはナギのもとへ戻ろうとしていた。

「おーい、ハヤ太君!」

 そこへ、彼を呼ぶ声が響いてきた。自分をハヤ太君と呼ぶのは限られているので、ハヤテは声の主が誰なのか特定できた。

「ちょうどいいところにいてくれたな」

 案の定、泉、美希、理沙の三人であった。いつも一緒の仲良し三人組は疾風を見つけると笑顔となった。

「頼みたいことがあるんだが」
「え?」

 正直、疲労していることに加えナギを待たせているので断りたかったが、それができにくい性格なのと、この三人は断ったら断ったでどんな仕打ちが来るかわからない。

「・・・・何をすればいいんですか?」

 渋々ながらも、ハヤテは引き受けるしかなかった。

「なあに、あるものを運んでもらうだけだ」

 それを聞いて、大したことではないなと思うハヤテ。だが案内された先で、彼は思わず引き気味となってしまう。

 目の前には、見るからに重そうな大型の電子機械がいくつか置かれていた。

「動画研究部で使うものだが、我々だけでは持つのにも苦労してな」

 唖然とするハヤテの横で、本当に沿う表いるのか美希と理沙は困ったように話す。泉はいつもの無邪気な笑顔のままだ。

「あの・・・・これは・・・・」
「君は承諾したのだろう?」
「執事に二言はないんじゃないか?」

 脅迫めいた調子で有無を言わせない彼女たちに逆らえるはずもない。

 深々と、ハヤテはため息をつくのであった。



 機材を運び終えたハヤテは、更に疲れが溜まってしまった。

 常人を超える力を持つ彼にとっては、一般人では無理なものでも運べないことはなかったが、一個だけではなくいくつも移動させなければならなかったので、骨が折れてしまうほどの重労であった。

 今度こそ、ナギのもとへ戻れる。くたくたになりながらも彼女を一人きりにしているので、心配なハヤテ。

 しかし、今日の彼は多忙な運命のようだ。

「あ、綾崎君」

 三度呼び止められ、次は誰なのかと内心ではうんざりしながらも作り笑顔で余裕を見せながら声がした方を向く。

「ちょうどいいところに」

 ハヤテを呼んだのは雪路であった。

「悪いんだけど、これヒナに渡してくれない?」

 そう言って書類のようなものを差し出してきた。

「ヒナは生徒会室にいると思うわ。今すぐ渡してくれないと困るから、頼むわよ」

 これぐらいならすぐに終わるだろうと思い、ハヤテは拒否することはせずに書類を受け取り、生徒会室へと向かっていた。

 しかし、彼の凶運は甘くはなかった。

 生徒会室が最上階に位置する高さ数十メートルの時計塔の前まで着き、ハヤテがいざエレベーターに乗り込もうとした。

 だが、その扉の前には数人の作業員らしき男たちがいた。何事かと思いハヤテは恐る恐る聞いてみた。

「あの・・・・何かあったんですか?」
「ああ。ついさっきエレベーターが故障しちまったな。今修理しているところなんだ」

 それは、現在エレベーターは使えないとも言っていた。

「上に行きたきゃ、非常階段を使いな」

 そう言って作業員が非常階段の方向を指したのを、ハヤテは呆然として見ていた。

 すでに体力は限界に近い。そんな状態でとてつもなく高い時計塔を階段で登りきるなんて無理であった。

 とはいえ、書類を今すぐにヒナギクへ渡してくれと雪路から頼まれたのだ。無視するわけにはいかない。

 ハヤテは勢いよく階段へと足を踏み入れ、そのまま駆け上っていった。途中から息が切れだしてきたが、それでもスピードは緩めなかった。

「し、失礼します・・・・」

 そして、ハヤテは倒れこむようにして生徒会室へ入り込んだ。

「は、ハヤテ君?」

 突然入ってきた彼に、生徒会の仕事をしていたヒナギクや愛歌、千桜たちは驚いて手を止めてしまう。

「ど、どうしたの?」
「こ、これを・・・・」

 ハヤテは身を起こして書類をヒナギクに渡した。

「桂先生に頼まれて・・・・」
「お姉ちゃんに?」

 ヒナギクはハヤテに近づいて書類を受け取り、確認していく。

「・・・・お姉ちゃんったら、ハヤテ君に頼まないで自分が行けば良いのに」

 姉に対して起こった感想を呟いた後、ヒナギクはハヤテのほうを向いた。

「ハヤテ君、大丈夫?」
「大丈夫です」

 ハヤテはゆっくりと起き上がる。

「本当に大丈夫?だいぶ疲れているみたいだけど・・・・」

 愛歌が彼の様子を見て心配し、提案する。

「少しここで休むといいわ」
「お茶を用意しましょう。私たちも、ティータイムということで」

 千桜が紅茶を淹れ始めた。

「でも、なんでそんなに疲れているの?」
「実は・・・・」

 ハヤテは今までのことを話した。そうしている内に紅茶ができ、千桜は全員のカップにそれを注いだ。

「大変だったわね」

 ハヤテの話を聞いて、ヒナギクはそんな味気ない言葉を口にした。

「まったく。これでは執事というよりはいいように使われるパシリだな」
「でも偉いわ。女の子の頼みをちゃんと聞いて」

 千桜は呆れた息を漏らし、愛歌は笑顔で褒め称える。

「ハハハ・・・・」

 ハヤテはどう対応したらよいかわからず、ただ愛想笑いを浮かべるだけであった。

 そんな時、ハヤテの脳にあるお告げのようなものが来た。

 ナギが危機に陥ったということを。

 それと同時に、ナギの自分を呼ぶ声が聞こえてきた気がした。

「・・・・お嬢様!」

 ハヤテは突然立ち上がった。

「ハ、ハヤテ君?」

 またもや前触れのない行動に、ヒナギクたちは身を竦んだ。

「お嬢様が危ない!」

 しかしハヤテは、そんな彼女たちに目もくれず一目散に生徒会室を出て行くのだった。




今回はここまでです。
そして、大地とドリルのプロフィール載せときますね。

真中 大地(マナカ ダイチ)

白皇に転校してきた二年生。

高杉ダイの従者のひとりで、性格は呑気。
大食いだが、空手など殴り合いには強い。

力は強いが、細かい作業は無理である。

その正体はマシンロボであり、本名はロッド・ドリルである。人と生活する時は人間の姿をとっている。


ロッド・ドリル

機種:マシンロボ
出展作品:マシンロボ・クロノスの大逆襲

ロッド・ドリル本人。
マシンロボ形態以外にも、ドリルタンク車形態に変形することができ、地中に潜れる。
体が頑丈なので、その防御力を生かして前へと進み、拳で殴っていくというのが彼のバ取るスタイルである。
なお、頭のドリルも武器として使える。



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Re: 続・新世界への神話(8月25日更新。ハヤテ編) ( No.72 )
日時: 2011/08/27 10:37
名前: 森野

こんにちはRIDEさん。
早速感想を書かせていただきます。


主を失ってしまった三人は途方に暮れてますね。
その時、翼が予めダイから渡されていた手紙を取り出した。

自分に何かあったら読めって…どれだけ用意がいいんでしょうか?
こういうのを完璧超人とでも言うんでしょうか?


学校の方ではハヤテ達が伊澄さんと――って…
伊澄さん……貴女は本当に方向音痴ですね。

しかも東の校舎は西にもあったのですね……て…
貴女は一応白皇に通っているんじゃありませんでしたか?


伊澄さんとの徐霊を終えたハヤテは、動画研究部の三人娘にいいようにこき使われて…
ハヤテは本当に人が良すぎます。


だけどこれでは終わらないハヤテの“凶”運。
時計塔を階段で駆け上がるなんてのは、今のハヤテには自殺行為に等しい。
ヒナギクだったら120%OUTです。


時計塔に辿り着いたハヤテは、倒れ込むように生徒会室に。
こんな状態になってまでも、ハヤテは頼まれた事を実行するなんて…
僕には無理ですね。


生徒会室に辿り着いたハヤテはお茶ですか。
漸く一息つけますね――と思ったら!?
ハヤテはナギの自分を呼ぶ声を感じ取った!?
一体ナギの身に何が!!?


次回が楽しみです。


最後に一つ訂正です。

>疾風がいざ得れベーテーに乗り込もうとした。

とありますが、もしかしてここは『エレベーター』と書きたかったのでは?
間違ってたらすみません!!最後に失礼な事を書いてしまって申し訳ありません!!


更新楽しみにしております。
それでは色々失礼しました。
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Re: 続・新世界への神話(8月25日更新。ハヤテ編) ( No.73 )
日時: 2011/08/30 17:52
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

八月も残り僅かとなりました。
皆さん、今年の夏は思い出作れましたかな?
ここでは、ハヤテの映画を見たと言うでしょうけど、私はまだ見ていない・・・・。

さて、まずはレス返しからです


森野さん

>こんにちはRIDEさん。
>早速感想を書かせていただきます。

書いてくださってありがとうございます!

>主を失ってしまった三人は途方に暮れてますね。
>その時、翼が予めダイから渡されていた手紙を取り出した。
>自分に何かあったら読めって…どれだけ用意がいいんでしょうか?
>こういうのを完璧超人とでも言うんでしょうか?

まあ、ダイはある程度こうなるであろうと予感はしていました。
一応念のためでであって、本人はあそこでやられるつもりはなかったです。
用意がいいとは、ちょっと違いますね。
あと、完璧超人でもありません。彼にもちゃんと弱点とかはあります。

>学校の方ではハヤテ達が伊澄さんと――って…
>伊澄さん……貴女は本当に方向音痴ですね。

そりゃあもう、デフォですよデフォ。

>しかも東の校舎は西にもあったのですね……て…
>貴女は一応白皇に通っているんじゃありませんでしたか?

こういうわからないボケをするのが、伊澄さんだと私は思っています。
それに、彼女は意地でも方向音痴認めようとはしませんし。

>伊澄さんとの徐霊を終えたハヤテは、動画研究部の三人娘にいいようにこき使われて…
>ハヤテは本当に人が良すぎます。

ええ、そうですね。
ですが、そのせいで貧乏くじ引かれることになったりするのは、同情しますけど。

>だけどこれでは終わらないハヤテの“凶”運。
>時計塔を階段で駆け上がるなんてのは、今のハヤテには自殺行為に等しい。
>ヒナギクだったら120%OUTです。

え?
ヒナギクでもやれそうな気がしますけど・・・・
だって、無敵の生徒会長ですよね?やれそうな気が・・・・?

>時計塔に辿り着いたハヤテは、倒れ込むように生徒会室に。
>こんな状態になってまでも、ハヤテは頼まれた事を実行するなんて…
>僕には無理ですね。

私でも無理です。
本当にハヤテはいい人だということを、表したかったので。

>生徒会室に辿り着いたハヤテはお茶ですか。
>漸く一息つけますね――と思ったら!?
>ハヤテはナギの自分を呼ぶ声を感じ取った!?
>一体ナギの身に何が!!?

今回のお話で明らかになります。
まあ、思っていたよりも緊張感はなかったり・・・・?

>次回が楽しみです。
>最後に一つ訂正です。
>>疾風がいざ得れベーテーに乗り込もうとした。
>とありますが、もしかしてここは『エレベーター』と書きたかったのでは?
>間違ってたらすみません!!最後に失礼な事を書いてしまって申し訳ありません!!

指摘ありがとうございます!
早速直します!

>更新楽しみにしております。
>それでは色々失礼しました。

はい、頑張ります!

森野さん、感想ありがとうございました!

それでは、本編です!



 3
 ナギは外の通路に設けられたベンチに腰掛けていた。

「ハヤテ・・・・遅いな」

 自分の執事が中々戻ってこないことに、彼女は我慢ならなくなってきていた。

「おやおや、こんなところで退屈そうな顔をして」

 呑気な調子で声をかけてきたのは、クラスの副任である伝助だ。

「綾崎君がいないとやっぱりそうなってしまいますか」
「別に・・・・そういうわけではない」

 ナギは仏頂面そっぽを向いた。

「フフッ。まるで親に置いていかれたダダっ子ね」

 今度は花南が、ナギを見下すように笑いながら現れた。

 その後ろには、日比野文とシャルナ・アーラムギルの姿があった。ナギと文は顔を見合わせると、互いに目を見張った。

「ああ、おまえ!」
「あなたは、いつかの名前だけはすごく偉そうな人!」
「何だその覚え方は!」

 ナギは大きく憤慨する。

「友達ですか?」

 伝助は花南に尋ねてみた。

「別に。ただクラスメートの中では一緒にいることは多いわね。今も犬みたいに後を追いかけてきたし」
「ええっ!?文は犬になっちゃったんですか?もしかして朝起きたらとかいうやつですか?」
「大丈夫よ文ちゃん。ちゃんと人間だし、そんなことは起こらないわ」

 フォローするシャルナの傍らで、他の全員は何も言えなかった。

「こんな脳ミソ筋肉ダルマよりもアホなのと、同格にしてもらっては困るわ」
「ま、まあでも花南さんとあの三人は仲が良いのでしょう?」
「良いか悪いかの二つで言えば、悪くは・・・・え?」

 花南は、伝助の言葉に引っ掛かりを感じた。

「三人?日比野とシャルナの二人じゃないの?」
「いや、三人だぞ」

 ナギも同じことを言い、指をさす。

 その先には、文やシャルナに混ざって、一人の男子生徒の姿があった。

「誰なのだ?」
「私も知らないわ。二人とも、その男は一体?」

 言われて、文もシャルナも男子生徒に気がついた。

「誰でしょうか・・・・?」
「わかりました!」

 文は強く手を打った。

「あなた、文の追っかけですね!」

 どう返答したらよいかわからず、その場にいるものは皆黙ってしまう。まだ冷静であった花南がとりあえず尋ねてみた。

「なんでそう思うのよ」
「それは・・・・」

 文は、当然のことのように断言する。

「文が人気者だからに違いないじゃないですか!」

 なんだ、その答えは・・・・。

 その返答に花南も流石に引いてしまう。平然としているのは、表情だけを見れば社ルナの
みであった。

「それにしても本当に見ない顔ね」

 一同は男子生徒に向き直る。

「見ない顔、というより知らない顔のような気がします。あの生徒は学校にいなかったはず・・・・」

 伝助の言葉で、全員が男子生徒に対して疑惑を持つ。

「あなた、一体誰ですか?」

 伝助は答えることを強要するような堅い声で質問した。

「フフフ・・・・」

 すると、それまで無表情だった男子生徒は怪しく笑い出した。

「勘のいい奴らだ。気付かれちゃあしょうがない」

 その生徒は、懐からナイフを取り出してきた。

「俺は殺し屋だ!三千院ナギ、貴様の命、もらったぁ!」

 そして伝助たちを突き飛ばし、ナギに向かって走り出す。ナギはベンチに腰掛けているため、逃げ出そうとしても間に合わない。

「ハ・・・・」

 ナギは恐怖心から精一杯叫んだ。

「ハヤテェ!」
「うおりゃあ!」

 その瞬間に殺し屋の横からハヤテが飛来し、跳び蹴りを喰らわせた。

「大丈夫ですか、お嬢様!」
「ハヤテ!」

 横滑りしながら着地したハヤテを見て、安心したナギは顔を綻ばせた。

 だが、それも束の間であった。

「痛たた・・・・強烈だったなぁ」

 ハヤテのキックを受けて横転した殺し屋がゆっくりと立ち上がった。

「三千院ナギの前に、おまえをやっつけなきゃいけないって訳か・・・・」

 普通ならあの一撃を受けて立ち上がれないはずであったが、殺し屋は平気そうに笑ってい
る。

「倍返しにしてやるぜ!」

 ナイフの切っ先をハヤテに向けて、殺し屋は襲い掛かった。何回もナイフでの突きによる
攻撃を繰り出していく。

「くっ・・・・」

 紙一重でかわしていくハヤテだが、その表情から苦戦していることがわかる。

「あいつ、ハヤテより強いのか・・・・?」

 ナギは不安げになるが、対して花南はしれっと言った。

「違うわ。あの執事がいつもより力が出せないだけよ」

 伊澄や三人娘たちの件でハヤテの疲労はピークに達し、普段なら楽に倒せる相手でもあのように手間取ってしまうのであった。

「ハヤテ君!」

 そこへ、ハヤテを追ってきたヒナギク、愛歌、千桜が駆けつけてきた。

「加勢するわ!」

 ヒナギクは白桜を手にとって戦いの中へ入ろうとした。しかし、そんな彼女を花南が制止
した。


「余計なお節介はやめて」

 その眼差しに気圧されてしまうが、それでもヒナギクはじっとしてはいられなかった。

 目の前で、ハヤテが窮地に立たされているからだ。

「くそっ・・・・」

 ついにハヤテは膝を地に着けてしまった。その様子を殺し屋はせせら笑った。

「俺に勝てると思っていたのか、バカめ」
「確かに、バカですね」

 すると、それまで静観していた伝助がゆっくりとハヤテに近づき、徐に口を開きだした。

「味方がこれほどいるというのに、助けを求めないとは」

 今の伝助には普段の穏やかさはなく、怒りというものが感じられた。それは迫力を帯びており、こちらまで圧倒されてしまいそうであった。

「あなたは三千院さんを守るのでしょう?守り通すと誓ったのでしょう?言ったことを成すために、周りの人たちの手を借りるということは考えられないのですか」

 伝助は尚もハヤテに説いていく。

「ここには君に協力できる人たちがいます。一人だけで抱え込まないで、時にはそんな人たちに頼みなさい。君は三千院さんを守り抜く、それを果たすのが君だけしか出来なくても、君の背中を押せる人はたくさんいるのですから」

 伝助が述べた言葉が、ハヤテの中で浸透していく。

 ナギを守ること。そのことばかりを意識してしまうあまり、自分ひとりで全てを抱え込もうとしていた。それ以外に、周囲の人々から頼まれてしまうあたりに、それができるのは自分一人しかいないと思い込みがちであった。自分にはそれだけの丈夫な体と能力を持っているから、そういう傾向になっていたのかもしれない。

 だが、自分ひとりに任せられるということは、自分ひとりで無理をしろというわけではない。自分に課せられた使命のためには、自分には出来ないようなことまでするのではなく、まずはできることを精一杯し、それでも無理なことは他の人たちと協力する。

 使命は、途中で投げ出してはいけない。それを遂げることこそが一番大事なのだから、そのためには人と手を結ぶことも必要になる。あまり一人で思い詰めるのはよくないということだ。

「おい、俺を無視するな」

 それまでほったらかしにされた殺し屋が不機嫌な調子で伝助に突っかかってきた。

「大体横からでしゃばってきやがって、何なんだてめえは」
「ここの教師です」
「教師ぃ?」

 それを知った殺し屋は、伝助を鼻で笑った。

「へっ、道理で大層なことを口にすると思ったぜ。口だけは達者だからなぁ、あんたら教師はよ」
「敬語を使いなさい」
「は?」

 殺し屋を前にしても、伝助は臆することなく毅然としていた。

「三千院さんも花南さんも、ここは学校なんですから教師に対して敬意を示してください。ましてや、僕は大人なんですから」
「こいつ・・・・ふざけやがって!」

 自分がそれほどの相手でもないというように感じた殺し屋は、怒りのままにナイフを持って突撃しようとする。

 だがその寸前、伝助は殺し屋の頭を鷲掴みにした。

「年端もいかない若者が大人に、ましたやその代表でもある教師に生意気な口のきき方をすれば・・・・」

 そのまま、彼の頭を地面に叩きつけるように勢いよく投げ下ろす。

「痛い目見るんですよ!」

 そして伝助は、その殺し屋の顔面に膝を入れた。強烈な一撃を受けた殺し屋は顔を手で覆い、その場に倒れ込んでしまう。鼻からは血が流れ出ている。

 殺し屋が受けた痛みが、彼の表情から伝わったハヤテたちは自分たちも自分たちもダメージを受けたような顔となる。別に自分たちを殺そうとした人間に同情するつもりはないが、目の前でこれほどの痛々しい光景が起こると、目を背けたくなってしまうものだ。

「いいですね?」

 伝助の問いに、ナギは恐る恐る、花南はしぶしぶといった様子で頷いた。


今回はここまで。
おまけは、ジェットのプロフィールです。


青居 翼(アオイ ツバサ)

白皇の転校生である二年生。

高杉ダイの従者で、剣道の達人。
クールな性格で、少々キザなところもある。
学校の時以外はサングラスを常に着用している。

一番大人な態度をとっており、そのため三人の中ではリーダー格となっている。

正体はマシンロボのブルー・ジェットである。ちなみに、ドリル、ジムと共に人間で言えば20代の年齢である。(年齢は、作者のマイ設定ということで)


ブルー・ジェット
機種:マシンロボ
武装:飛燕(オリジナル武器)
出展作品:マシンロボ・クロノスの大逆襲

ブルー・ジェット本人。
マシンロボ形態以外にも、ジェット戦闘機に変形することができ、空を飛ぶことができる。
スピードが速く、その素早さを活かして戦う。
愛刀はオリジナルの武器。
なお、サングラスをつけているグラサンロボでもある。




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Re: 続・新世界への神話(8月30日更新。ハヤテ編) ( No.74 )
日時: 2011/09/02 17:32
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

九月になりましたね。
休みボケや何かになっている人は大丈夫でしょうか?
私は・・・・もうボケまくりです。

さて、本編へいきましょう。


 4
 そんな時であった。

「とりゃああああ!」

 一同の前に、覆面をかぶった二人の男が現れた。突然のことに目を丸くするハヤテやナギたち。

「三千院ナギ、覚悟!・・・・て、あれ?」
「な、なんですかこの状況は?」

 二人の男が泡食うところで、花南が呆れたようなため息をついた。

「もういいわよ、真中さん、三井さん」
「え、真中君と三井君?」

 それを証明するためにとった覆面から露になったのは、大地とシュウの顔であった。先ほどの混乱もあってか、ハヤテたちは何がなんだかわからなくなってしまう。

「ど、どういうことなんですか?」
「すみません」

 シュウは苦笑しながら説明をした。

「実は、美野さんの案で綾崎君を疲れさせたところで三千院さんを襲おうとしたんです。そ
れでもって、綾崎君を試そうと考えていました」
「そう。今までのことは全て君を試していたのだよ」

 どこからか声が聞こえてきたかと思うと、そこで隠れていた美希たち三人組や伊澄、雪路等、先程ハヤテの世話になった者たちが茂みの中から姿を現し輪の中へ入ってきた。

「申し訳ありません。ですが、ハヤテ様のためにと思って・・・・」
「美野さんって太っ腹よね。こんなに出してくれるなんて」

 頭を下げる伊澄と対照的に、雪路は手渡された報酬に浮かれていた。

「まあ、この殺し屋のことは流石に予想外だったけど、おかげでより確実な結果が見ることが出来たわ」
「でも、なんで試すなんて事をしたのよ」

 仕切り顔で話す花南に、ハヤテを危険な目にあわせようとしたことに対する怒りを若干込めてヒナギクは詰問する。

 答えたのは伝助であった。

「それについては、綾崎君はすでに知っているでしょう」

 そう、ハヤテは気付いていた。彼らが自分に何を説こうとしていたのかを。

「ところで、あと一人はどうしたの?」

 翼の姿がないことに、三人一緒でという計画とは少し違うことに花南は眉をひそめた。

「ああ、翼さんは何か感じたことがあったようで、そちらの方へ・・・・」

 ちょうどその時、滑り込みながら翼が横から入り込んできた。

「青居君!」
「む、おまえたち」

 刀を手にしている翼は横目でハヤテたちを確認した後、すぐに前方へと向き直った。

 険しい視線の先には、三人の男たちがいた。

「さすがだなブルー・ジェット。三人がかりの攻撃でも持ちこたえられるとは」

 男たちは腕にシルバーに輝く精霊のリングをつけていた。それだけで、白銀の使者だということがわかった。

 同時に、自分たちへの刺客だということも。

「ふっ、こうも集まっているとなると探す手間が省けてちょうどいい」

 男たちもハヤテに気が付くと、滑稽そうに笑い出した。

「この場で成敗させてもらうぞ!三千院ナギよ!」

 男の一人が指を差した。

「え・・・・?」

 指差されたシャルナは、きょとんとしてしまう。

「シャ、シャルナちゃん、いつ改名なんてしたんですか!?」
「違うでしょ!」

 変なボケをかました文に、ヒナギクがツッコんだ。

「ち、違うのか?」
「ええっと、あいつも違うようだし・・・・」

 先ほどまでの冷酷な様子とは打って変わり、間抜けにうろたえだした。

 男たちの登場に緊迫したハヤテたちも、彼らを見て白けてしまっていた。

「そうか、おまえが三千院ナギだな!」

 再び指を差すも、その先に居たのは愛歌であった。

「え・・・・?」
「おい、いい加減にしろ」

 ついに怒りに耐え切れなくなったナギ本人。苛立ちを露に一歩前に出た。

「なに、ではおまえが・・・・」
「そうだ、私こそが三千院ナギだ!」
「なにぃ!?」

 男たちは大げさだと思わんばかりに驚きをもってナギを見た。

「ま、まさかこんな小さい子供が俺たちの標的だったとは・・・・」

 その言葉によって、ナギはとうとう爆発した。

「なんだと!おまえたち、さっきから好き放題に言いおって・・・・」

 喚きだすナギだが、男たちが睨んでくると怯えて黙ってしまう。

「ま、相手が小さい子供であろうが俺たちは命じられたとおりにおまえを成敗すればいいんだからな・・・・」

 発せられる殺気にナギは後ずさりするが、そんな彼女の前にナギを守ろうとハヤテが出てきた。

「お嬢様、下がってください」

 男たちは、そんなハヤテに対しせせら笑った。

「おまえみたいな奴が俺たちに勝てると思っているのか?」
「いえ、僕一人だけではあなたたちには勝てないでしょう」

 主の危機だというのに妙に冷めているハヤテは、後ろにいる伝助や華南、ヒナギクたちのほうを振り返った。

「皆さんにお願いがあります」

 そう言って、ハヤテは彼女たちに向かって頭を深く下げた。

「お嬢様を守るために、皆さんの力をお貸しください」

 普段から礼儀正しいハヤテだったが、思い返してみればこうやって人に物を頼むなんてそうそう見られなかった。自分が厄介事を呼びやすい体質のためひとを巻き込ませてはいけないと考えていることもあり、頑なな態度をとりがちであった。そういうことと執事としての責任感からか、彼は全部一人で片付けようとしてきた。

 だが伝助の言葉によって、周囲の人々が力になってくれることがわかった。だからこそ、自分はできること、すべきことに専念できるのだということも。

 だから真剣な態度でハヤテは皆に協力を頼んだ。ナギへの忠誠心のためにも。

 一人だけではない、皆がいるから大丈夫だと信じて。そして、自分はナギを守るんだと強
く思って。

「そんなにかしこまらなくてもいいですよ」

 伝助はハヤテと並ぶ。

「皆、自分にできること、望むことを精一杯するだけなんですから」

 互いに意思の強さを示し合う伝助とハヤテ。その二人のリングが、突如として光を放ち出した。

「えっ、これは・・・・?」
「思いを強く解き放つのよ」

 戸惑うハヤテに、花南がアドバイスを送った。

「そうすれば、あいつらに勝てるわ」

 彼女の言葉により、ハヤテハ自分の思いを外へと向けるように強く念じた。

 ナギを守る。自分で決めたことを、絶対にやり遂げる。

 すると、自分の体がLCLに変わっていくのを感じた。

 同時にシルフィードがシルフィリングへと吸い込まれ、ハヤテに知るフィードの居イメージが流れ込んでくる。それがハヤテのATフィールドに影響を及ぼし、ハヤテの姿は更にシル
フィードを彷彿させる鎧へと変わった。

 こうしてハヤテは、知るフィードとの一体化を遂げることが出来た。

 一方、伝助のほうもワイステインと一体化していた。

「いやあ、思いを解き放てばできるとは聞いていましたけど、やればできるものですね」

 ハヤテ同様初めてのことではあるが、上手くいったことに喜んでいた。

 それは、ハヤテも同じ気持ちであった。

「これで僕も、本格的に戦える・・・・」

 そして二人は、三人の男たちに対して構えを取った。

「生意気だな、青銅の使者の分際で」
「一体化ができるようになったからといってな」
「痛い目見させてあげないとな」

 対する白銀の使者三人も、犬、河馬、梟とそれぞれの白銀の精霊と一体化した。ハヤテと伝助は警戒を強めた。

「皆さんにもう一度頼みます」

 相手に注意しながら、ハヤテは重ねて口にした。

「お嬢様を守ることに、手伝って下さい」

 これに対し、全員の答えは一緒であった。

「うん!」

 その答えに満足したハヤテは、伝助と共に白銀の使者に挑みかかっていった。



今回はここまでです。
何か指摘があれば、よろしくです。



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Re: 続・新世界への神話(9月2日更新。ハヤテ編) ( No.75 )
日時: 2011/09/02 22:01
名前: 森野

こんばんはですRIDEさん。
今回も確り読ませていただきました。

RIDEさんは夏休みボケしてますか。
正直…僕も危ないです…


ハヤテがナギの危機を感じ取った時、ナギは殺し屋に!?
原作では当たり前ですが、この小説では敵のレベルが桁違いだから大した事ないように思えます。

――と思ったら、ハヤテいきなりピンチ!?
あ……疲労ですよね。

伝助さん、大人の貫禄が出てますね。
言葉に威厳が感じられます。

ハヤテは誰かを頼ろうとした事がまるでないですからね。
でも、伝助さん達は仲間でしょう?
互いに信頼し合い、助け合うのが仲間ってものじゃないんですか?ハヤテ。


伊澄さん達のハヤテへのお願いは、美野さんの計画でしたか。
ハヤテを試すとはいえ、中々手の込んだ事を…

そこに白銀の使者が登場。しかしいきなり笑い倒してくれますね。
こういうのを見ると、思わず笑ってしまいます。

仲間を信頼したハヤテは一体化を習得!!
これでハヤテは皆と同じ舞台にたてたわけですね。


この後の展開が気になります。
これからも更新頑張って下さい!!
それでは失礼しました。
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Re: 続・新世界への神話(9月2日更新。ハヤテ編) ( No.76 )
日時: 2011/09/06 18:22
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

台風が過ぎ去りましたが、皆さん大丈夫でしたか?
これから涼しくなると思いますので、皆さんも頑張ってください。


では、まずはレス返しから。


森野さんへ

>こんばんはですRIDEさん。
>今回も確り読ませていただきました。

読んで頂いてありがとうございます。

>RIDEさんは夏休みボケしてますか。
>正直…僕も危ないです…

ボケだけじゃなく、九月病にまでかかって・・・・
もう、何もかも忘れてだらけたい気持ちでいっぱいです。

>ハヤテがナギの危機を感じ取った時、ナギは殺し屋に!?
>原作では当たり前ですが、この小説では敵のレベルが桁違いだから大した事ないように思えます。

原作では強盗の類は当たり前の悪役ですよね。
そして、あっという間にやられてしまう、悲しいキャラ・・・・。
少しだけ、同情します。

>――と思ったら、ハヤテいきなりピンチ!?
>あ……疲労ですよね。

ええ。あそこまでこき使われれば、疲労の度合いは大きいでしょう。
それによって、まともに動けないと言うわけです

>伝助さん、大人の貫禄が出てますね。
>言葉に威厳が感じられます。

ハヤごとに教師らしいキャラはいないので、伝助はそのような人物として描かれています。
と言っても、少し勝手なところもありますけどね

>ハヤテは誰かを頼ろうとした事がまるでないですからね。
>でも、伝助さん達は仲間でしょう?
>互いに信頼し合い、助け合うのが仲間ってものじゃないんですか?ハヤテ。

ハヤテは仲間というものについては、あまり実感していないのかもしれません。
あんな人生を経験していたのですから、無理はないでしょうけど・・・・。
とにかく、ハヤテには人にはありがたみもあるということをもっと知っていくべきだと思いましたので。

>伊澄さん達のハヤテへのお願いは、美野さんの計画でしたか。
>ハヤテを試すとはいえ、中々手の込んだ事を…

花南は手回しがいいですよ。
すでに白皇の教師たちも、彼女の手に・・・・

>そこに白銀の使者が登場。しかしいきなり笑い倒してくれますね。
>こういうのを見ると、思わず笑ってしまいます。

個人的にはもうちょっとインパクト強かった方がいいかなと思ったんですけど。
うけていただいてよかったです

>仲間を信頼したハヤテは一体化を習得!!
>これでハヤテは皆と同じ舞台にたてたわけですね。

そう、ハヤテは舞台に立てました。
そして、これからどう戦っていくかが彼の試練ですね。

>この後の展開が気になります。
>これからも更新頑張って下さい!!
>それでは失礼しました。

はい、頑張ります!

森野さん、感想ありがとうございました。

それでは本編、どうぞ!


 5
「身の程を教えてやる」

 白銀の使者の内二人が、それぞれ一人ずつハヤテと伝助を相手にした。

 ハヤテは攻撃を繰り出していくが、犬を模した精霊、嗅のスメドーベルの使者マークはハヤテの攻撃をまるで読んでいるかのように次々とかわしていく。

「スメド?ベルの嗅覚は敵の動作や様子を嗅ぎ取り、そこから次の行動を予測することのできるのだ」

 マークは転じて攻撃に移った。難なく避けたハヤテは、再び交わされるだろうと思いつつも攻撃しようとした。ランクだけ見れば相手は自分よりもレベルが上なので、攻めていく中で活路を見出す以外なかったからだ。

 だがそこで、マークの背後から戦いから轢いていた三人目の白銀の使者が飛び出してきた。身構えるハヤテだったが、三人目の使者は彼を無視して通り過ぎ、代わりにマークがハヤテを押さえつけてきた。

 三人目の、梟を模した精霊の使者の標的はハヤテではなかった。

「手っ取り早く、務めを果たさなくてはな」

 ナギを狙う三人目、ルラ?ンは駆けながら攻撃に備えた。

 だがナギの近くまで迫った時、ルラ?ンは横から自分に襲い掛かろうとする影が見え、反射的に飛び退いた。瞬間、ルラ?ンが寸前まで立っていた地が凍りついた。

「ナギはやらせないわ!」

 ルラ?ンに向かって攻撃したヴァルキリオンとヒナギクが、ナギを守るようにして立ちはだかった。

「奇襲とは考えたが、私の精霊目のマナオールは罠を見破ることも、技を見切ることもできる眼力が自慢だ」

 ルラ?ンは、ヒナギクに対して余裕で接する。

「一体化もできぬ使者に、何ができる」
「いえ、ヒナギクさんは十分に活躍してくれましたよ」

 と後ろから声をかけられ、振り返ったルラ?ンは驚愕した。

 そこには、いつの間にか追いついたハヤテがいた。

「な、何故・・・・?」
「お嬢様の危機に駆けつけるのが執事です。遅くとも、数秒でお嬢様のもとに駆けつけなく
ては執事失格です」
「そういうことではない!マークはどうした?この短時間で倒されるはずがない!」

 それに対して、ハヤテは平然としたまま答えた。

「あの人は倒していません。振りほどいていっただけです。それからお嬢様のもとまでに駆けつける時間は、ヒナギクさんが稼いでくれましたから」

 それは、自分の頼みを聞いてくれたヒナギクなら、できることであろうと思った信頼からであった。

「ありがとうございます、ヒナギクさん」
「・・・・別に、私は生徒会長として当然のことをしただけよ」

 感謝され、ヒナギクは照れてそっぽを向いた。

 礼を言った後、ハヤテはルラ?ンと対峙した。

 ハヤテの周囲で、風が鳴るほど強く吹き出す。

「疾風怒濤!」

 その風を纏い、疾風の如くスピードで必殺技を放った。

「そんなもの、すぐに見切って・・・・」

 その自信があったルラ?ンだが、ハヤテのスピードはそれですら捉えきれないほど速飼った。

「な、なに!?」

 油断したルラ?ンは真正面から喰らってしまい、自分の精霊をシュウの持つリダートに封印されると同時に気を失ってしまった。

「ルラ?ン!?」

 伝助と戦っていた河馬を模した精霊、河のリバタマスの使者であるギソウは中Mがやられたことに驚愕する。

 そして、自分は青銅程度にはやられまいとして、伝助を睨む。

「この必殺技で、すぐにケリをつけてやる!」

 ギソウの立っている地点から伝助に向かってまっすぐに、地面がぬかるみだした。

「モースト・ダークウォーター!」

 ぬかるみが泥水に変わり、それがさらに濁流となって伝助に襲い掛かろうとした。

「河を作り出すことなど、俺にとっては容易いこと!飲み込まれるがいい!」

 しかし伝助は冷静に、背中をの翼を起こした。

「ウイングトルネード!」

 その翼から突風が起こり、伝助を守る防御壁となる。

 そんなもので、とギソウは思っていたが、伝助はなんと見事に耐え切ってしまった。

「な・・・・」
「達郎君のハイドロスプラッシュは、こんなものじゃなかったですよ」

 動揺してる間に、伝助はギソウに迫り間髪入れずに必殺技を放った。

「嵐鷲滑空拳!」

 鷲が滑空するように勢い欲打ち込まれた拳が見事に入り、ギソウも精霊を封印され、そのまま倒れた。

「伝助はともかく、綾崎はついて行っただけでも随分レベルアップしたわね」

 二人の戦いを見た花南は冷静にそう分析する。目立っては居なかったが、自分たちと遺書に戦ったことで経験が積み、度胸もついた。そのため、自分たちとほぼ同レベルと見てもおかしくはないと、そんな感想を抱いた。

 そして、残った白銀の使者はマーク。彼はハヤテと伝助に詰め寄られていた。

「・・・・わかった」

 するとマークは、自ら一体化を解いてきた。

「いくら青銅とはいえ、仲間を倒した使者を二人も相手には出来ん。降参する」

 そう言って、手を上げて戦う気がないことを表した。

 しかし、ハヤテと伝助は警戒を緩めない。そんな彼らに信じてもらおうと、白銀の使者は笑顔を見せる。

「そんなに疑うなって。何ならこの手を頭に置こう」

 白銀の使者は更に手を後頭部のほうにつけた。

 だが、その後頭部、つまりハヤテたちから死角となっているところで、マークは指を動かしていた。

 実はこの周囲にはマークたちの配下である青銅の使者たちが身を潜めており、白銀の使者
は彼らに対して指で準備しろと合図をしていたのだ。

 そして、一斉にかかれと合図を送ろうとした時だった。

「気をつけるんだハヤ太君、風間先生!」
「そいつの背後に、まだ多くの敵が隠れているぞ!」

 奇襲を寸前で見破られたマークは目を丸くした。合図は相手には見られていないはずだというのに。

 相手の企みを見抜いた美希と理沙は、勝ち誇ったように笑っていた。

「我が動画研究部は、校内のいたるところにカメラを仕掛けている」
「それも特別製のものを、な。だから、お仲間が隠れていても私たちには見えていたというわけだ」

 説明する二人の間に挟まれている泉は、ビデオカメラのようなものを手にしている。彼女だけではない。ナギや雪路、千桜や愛歌たちも別のカメラをそれぞれ注視していた。

「ハヤ太君が機材を運んでくれたおかげだね。あれがなきゃまったく気付けなかったもん」
「生徒会長としては隠し撮りなんて黙って置けないけど、今は目を瞑ってあげるわ」

 ヒナギクは横目で三人を睨みつけた。それだけのゆとりが今の彼女たちにはあった。

 対して、打つ手がなくなった。マークは悔しそうに唇を噛んだ。

 こうなればもう、あの手しかない。

「かかれ!」

 そう怒鳴ると、隠れていた配下の使者たちが姿を現した。そして一斉に飛び掛ろうとす
る。

「俺たちがいることを忘れては困るな」

 翼、大地、シュウの三人が前に出て、青銅の使者たちを次々と蹴散らしていく。そっちに気を取られている隙に、マークは逃げ出そうとしていたが・・・・。

「逃がさないわよ」

 いつの間にかフラリーファと一体化していた花南が、ブロッサムボムを舞い散らして退路を塞ぐと同時に身動きも封じた。

 そこへ、ハヤテと伝助が一気に畳み掛ける。マークは先ほどのように動きを嗅ぎ取ろうと
するが間に合わない。

「疾風怒濤!」
「嵐鷲滑空拳!」

 二人の必殺技を受けて、マークは倒されたのであった。




戦闘は終わりましたが、話はまだ続きます。



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Re: 続・新世界への神話(9月6日更新。ハヤテ編) ( No.77 )
日時: 2011/09/08 01:41
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも絶影です

それでは早速感想に

…ハヤテ…相変わらず不幸だなぁ〜…
と思ったら花南の策略でしたか…

ナギが殺し屋に狙われるも伝助の活躍により回避されました

そうですよね、確かにハヤテが今まで誰かに助けを求めたことってなかったような…

今回の話で色々な意味でハヤテと仲間達との絆が深まったように思いました


そんな中現れたのは刺客の白銀の使者!
ハヤテは自分の想いを解き放ち一体化することに成功しましたね!
ようやくハヤテもまともに戦えるようになってきたの…か?

まだ続くとのことですが、今度はヒナギクにスポットが当たるのでしょうか?

気になりますね!

それでは次回の更新お待ちしております♪
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Re: 続・新世界への神話(9月6日更新。ハヤテ編) ( No.78 )
日時: 2011/09/09 18:04
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

九月九日。
九が続いていて、なんとなくふしぎな日ですね。
それ言ったら他の数字続きの日も一緒なんですけど

では、レス返しです


絶影さんへ


>どうも絶影です

>それでは早速感想に

お久しぶりですね!
待っていましたよ。

>…ハヤテ…相変わらず不幸だなぁ〜…
>と思ったら花南の策略でしたか…

あの部分は、まあ花南の策略もそうですが、ハヤテの不幸はそれに関係なく発揮していたと思ってください。

>ナギが殺し屋に狙われるも伝助の活躍により回避されました

あの殺し屋は、まだ若さが残っています。
プロでしたら、すぐにやられていますから。

>そうですよね、確かにハヤテが今まで誰かに助けを求めたことってなかったような…

>今回の話で色々な意味でハヤテと仲間達との絆が深まったように思いました

今回は、ハヤテは一人きりではないということを表したかったのです。
原作でも、ハヤテは自分ひとりで何とかやろうとしていましたから(まあ、そんな状況がほとんどなんですけど)
とにかくこれで、ハヤテは仲間というものを改めて実感したでしょう。

>そんな中現れたのは刺客の白銀の使者!
>ハヤテは自分の想いを解き放ち一体化することに成功しましたね!
>ようやくハヤテもまともに戦えるようになってきたの…か?

とりあえず、皆についていくことはできますね
あとは、経験でしょうか。

>まだ続くとのことですが、今度はヒナギクにスポットが当たるのでしょうか?

ええ、そうです。
ヒナギク編は結構長くなります。

>気になりますね!

>それでは次回の更新お待ちしております♪

ご期待に添えられるかわかりませんが、更新します。

絶影さん、感想ありがとうございました。

それでは、ハヤテ編ラストです


 6
 放課後。

 今日もまた生徒会にあてられた多くの仕事をやり終えたヒナギクは、時計塔から出て校内を歩いていた。

 その途中、彼女は花南と出くわした。

「美野さん、まだいたの?」

 あまり好感を持てない相手のため、できるだけ会いたくない人であったが、とりあえずあたりの良い笑顔で接するヒナギク。

「あら、甘ちゃんで堅物の生徒会長じゃない」

 やはり、この女の子とは好きになれそうにないと改めて実感する。

「ちょうどよかったわ。私、伝に渡したいものがあるんだけど、かわりに渡して来てくれない?」
「えっ、ちょ・・・・」

 言うや否や、花南はヒナギクに神の束を渡し、返事を待たずに去ってしまった。

「なんなのよ、一体・・・・?」

 押し付けた相手に苛立ちながら、それでもヒナギクは伝助の姿を探し出した。しかsいかれは中々見当たらなかった。

「あー、ヒナ」

 そんな中、ヒナギクは雪路と出会った。

「お姉ちゃん」

 彼女なら、伝助の居場所を知っているかもしれない。

「ねえお姉ちゃん、風間先生どこにいるか知らない?」
「風間?ああ、教室にいるわよ」

 それを聞き、雪路に一礼してからヒナギクは教室へと向かった。



「協力ありがとうございます、風間先生」

 二人しかいない教室の中で、ハヤテは伝助に礼を言っていた。

「お嬢様を守る。そのために頑張るのは僕だけではない。手を取り合う人がいるのだという
ことを改めて知りました」

 ハヤテは今日の戦いを思い返しながら熱く語っていく。

「その人たちのためにも、僕は全力を尽くせる、尽くすべきなのだということも・・・・」

 その様子を、伝助は笑顔で聞いていた。

「でも、どうして僕は一体化できたのでしょうか?」

 ハヤテにはそれがわからなかった。一体化というのが、ATフィールドを解いてヒトとは別
の姿になるというのはわかるが、その条件というのが不明のままだ。

 その疑問に対し、伝助はこんなことを言ってきた。

「もう一度、一体化が出来た時の心情になってください」

 思わず首を傾げてしまうが、言われたとおりあの時の気持ちを思い出す。

 皆が協力してくれる。だから自分は、ナギを絶対に守りぬく。

 そう思ったとき、突然シルフィリングが光りだした。

「これは・・・・」

 思わず自分のリングをまじまじと見るハヤテ。

「君の魂の資質に反応しているのです」

 伝助は、同じようにイーグルリングを光らせながら説明した。

「精霊には力やランクのほかに属性というものがあって、それは僕や花南さんたち八人の精霊の力と同じく八つに分類されています。精霊が主を選ぶというのは、その象徴となる心と合うか見極めるためです。そして、それにあった使者が根本にある魂の資質に目覚め、解放することによって一体化が出来るのです」

 リングが光るのは、その魂の資質が合っているということを示しているのだと言う。

「風の力となる魂の資質は誠実。君は三千院さんを守ることに忠実だったからことからも元々その心はもっていましたが、今回のことでそれに目覚めたということです」
「誠実か・・・・」

 そんな風に自分のことを言われたのは初めてだったので、その言葉を噛み締めるハヤテ。

「ちなみに、雷は闘志。君のお兄さんは、憎しみの中に闘志も混ざっていたみたいですから、一体化も可能だったんでしょうね」
「雷矢兄さん・・・・」

 雷矢のことはやはり心配になってしまうが、それでも大丈夫だと信じているハヤテ。

 雷と風はお互いに相性がよいと言うが、それを兄弟の絆を感じさせる今のハヤテに教えるのは余計なお節介だなと思う伝助だった。



 教室の外で、扉によりながらヒナギクは聞き耳を立てていた。

 盗み聞きをするつもりではなかったが、教室に入ろうとした時、ハヤテと伝助がちょうど一体化と魂の資質について話していたので、思わず身を潜めて聞き入っていたのだ。

「ハヤテ君の魂の資質は、誠実か・・・・」

 まさにそのとおりだとヒナギクは思った。ハヤテはいつもナギを守ると言っている。そして、その言ったことを成すために真剣に実行する。言ったことを成すために実するという、誠実というものをハヤテはその身でもって表している。

 そして彼女は、自分のリングにも興味を持つ。

「私は氷の力でもある魂の資質を持っているのかな・・・・?」

 目を閉じて、ヴァルキリングに念を送るように集中するヒナギク。

 しばらく経ってから、薄く目を開いたヒナギクは、すぐに大きく見開いた。

 ヴァルキリングは、何の反応も示さなかった。

「そんな!」

 ヒナギクは信じられなかった。

 ハヤテだって、何も知らなくても光らせることが出来たのだ。自分だって可能なはずであ
る。

 もう一度試してみるが、やはりリングに変化は起きない。

 自分はまだ、魂の資質に目覚めていないのではないか。

 そんな不安を振り払うかのように、リングを着けている腕に力が入る。しかしヒナギクを嘲笑うかのように、ヴァルキリングは微かにも光らなかった。

「誰かそこにいるのですか?」

 すると、こちらの気配を感じたのか扉の向こうから伝助が尋ねてきた。

 扉が開かれ、ヒナギクは伝助と向かい合う形となった。

「桂さん?どうしたのですか?」
「え、えっと・・・・」

 リングを光らせることが出来なかったとは、何故か言えなかった。パニックになりながらも言葉を探すヒナギクは、ようやくここへ来た目的を思い出した。

「あ、あのこれ・・・・美野さんが先生に渡してくれって・・・・」

 そう言って、花南に頼まれた紙の束を伝助に押し付けるように渡す。

「わ、私はこれで!また明日会いましょう!」

 そして、ヒナギクは逃げるようにして去っていった。

「ヒナギクさんだったんですか、今の方」

 伝助の後方からハヤテが首を出してくる。

「ええ。ですが、今はそっとしておいた方がいいでしょう」

 伝助は、ハヤテに向き直った。

「さて、君もそろそろ帰りなさい。三千院さんが拗ねない内に」
「はは・・・・」

 そんなナギの様子が容易に想像できてしまい、苦笑を浮かべながらハヤテハ教室を出ようとする。

 扉の前まで歩いたところで、ハヤテは振り返って伝助に問う。

「あの、先生はこれからも一緒に戦ってくれますか?」

 これに対し、伝助は笑顔で答えた。

「僕は三千院さんの担任ですから。僕も彼女を守らなければなりませんし、僕自身そうした
いと思っていますから」

 伝助は協力を買うつもりでいるようだ。

「三千院さんがスセリヒメに選ばれたということはさておき、僕にできること、すべきことのようですから」
「・・・・ありがとうございます」

 深々と頭を下げ、ハヤテは帰宅していった。

「・・・・これで、いいですか」

 一人になったとき、伝助はそう口を開いた。

「ええ、上出来よ」

 すると、どこからともなく花南が現れた。

「やっといてあれですが、桂さんのことあれでいいんですか?人前では毅然としていますが、彼女プレッシャーに弱そうですし」

 伝助はそう言いながら紙の束を広げる。紙は全て、白紙であった。

 実は花南には伝助に用というのはなく、ヒナギクにリングの話を盗み聞きさせるための口
実であった。面と向かって話せばよいとも考えるが、彼女なりの狙いというものがあるよう
だ。

「無理なら、次から戦わせなければいいわ。お荷物になるだけだし」

 ハヤテのほうは、これで心配はない。

 次は、ヒナギクであった。



次回は、おまけの予定です。


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Re: 続・新世界への神話(9月9日更新。ハヤテ編終了) ( No.79 )
日時: 2011/09/17 18:25
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも絶影です

それでは早速感想に

前回の戦いでハヤテが一体化を遂げ
ヒナギクに少し焦りが出てきたというところでしょうか

そんなヒナギクをまともに戦えるようにするために
花南が……彼女は策士ですね(笑)

精霊には魂の資質の種類があるんですか
ハヤテは誠実
確かにその通りですね
ヒナギクは…何なのでしょうか?
まったくもって想像が尽きません…(汗)

それと雷矢が一体化できた理由も明らかになりましたね!
ぶっちゃけハヤテの兄なら一体化してもおかしくないだろうと思っていただけだったので
正直びっくりです!

ヒナギクの話も気になりますけど
おまけの話も気になります
次回の更新待ってます!
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Re: 続・新世界への神話(9月9日更新。ハヤテ編終了) ( No.80 )
日時: 2011/09/21 16:39
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

台風すごいですね。
特に雨の被害が甚大で、新潟も先日から雨がやみません。
皆様も気をつけてください。

さて、レス返しです。


絶影さんへ

>どうも絶影です

>それでは早速感想に

今回も感謝していますよ!

>前回の戦いでハヤテが一体化を遂げ
>ヒナギクに少し焦りが出てきたというところでしょうか

>そんなヒナギクをまともに戦えるようにするために
>花南が……彼女は策士ですね(笑)

今のところ、言い方は悪いですけど足手まといは彼女になりますからね。
同じ立場にいたハヤテが一体化でき、取り残されてしまった。
焦って仕方ないと思います。
花南は、頭が切れますからね。
ヒナギク編では、彼女も重要なキャラとなっています

>精霊には魂の資質の種類があるんですか
>ハヤテは誠実
>確かにその通りですね
>ヒナギクは…何なのでしょうか?
>まったくもって想像が尽きません…(汗)

実はそれがヒナギクにとっての重要な鍵となります。
他のメンバーにも、それぞれ属性に合った資質があるので注目して下さい。

>それと雷矢が一体化できた理由も明らかになりましたね!
>ぶっちゃけハヤテの兄なら一体化してもおかしくないだろうと思っていただけだったので
>正直びっくりです!

確かに、そう思ってしまうのも無理はないですね。
雷矢の強さはハンパではないようにしましたから。

>ヒナギクの話も気になりますけど
>おまけの話も気になります
>次回の更新待ってます!

絶影さん、感想ありがとうございました!

おまけは、その日の夜というお話です。
楽しんでいただけたら嬉しいです。



 おまけ
「ただいま」

 ナギたちが三千院家の屋敷から移り住んだムラサキノヤカタに、千桜が帰ってきた。彼女は自宅が火事にあってしまったため、現在このアパートの部屋を借りているのだ。

 今日はバイトのため、遅く帰ってきたのだ。ちなみにそのバイトというのは、説明するまでもないだろう。

「おかえりなさいませ」

 彼女を出迎えたのはハヤテ、ナギ、マリア。

「あ、春風さんじゃないですか」

 そして、シュウ、大地、翼であった。彼ら三人の姿を見て千桜が目を見張った。

「な、何故ここに!?」
「いやぁ、住んでいるところから追われてしまうことになってしまいまして。三千院さんの
ところにお邪魔することにしたのです」

 苦笑を浮かべながらのシュウの説明を聞きながら、一人欠けていることに気付く。

「高杉君はどうしたんだ?休みだと聞いていたけど・・・・」

 そこで彼女は、どこか照れくさそうにもじもじとし出す。

「お、お節介かもしれないが、今日の授業のノート、貸そうかと・・・・」

 だがダイの名前が出されると、他の皆は暗い表情を浮かべていた。そこから何かを察した千桜は遠慮がちに尋ねてみる。

「昼間もそうだったけど、精霊がらみで何かあったのか?それで、高杉君がなにかに巻き込まれてしまったと・・・・」

 それを聞いて、愕然としたのはナギやハヤテであった。

「お、おまえ何故それを!?」

 彼女たちの驚愕は当然だ。千桜には、精霊について何も教えていない。それなのに、どうやって知ったというのだろうか。

「私が説明しましょう」

 そのことについて、かわりにシュウが話した。

 ゴールデンウィーク中、ナギやハヤテが日本を離れている間に起こった、とある戦いのことを。

「そうか・・・・」

 精霊やダイたちの素性を千桜が知っている理由はわかった。

 ならば、事情を全て話しておくべきだろう。こちらについて少なからず知っているのであ
れば、隠すことは無理である。

 ナギは話した。自分のこと、今現在どんな状況に陥っていること等を。

「そんなことが・・・・」

 そして、ダイの身に起こったことを聞いた時、千桜は沈痛な表情となった。

 あの時自分を助けてくれ、自分のことを信じてくれた人。心惹かれた人が現在石にされて
捕らわれている。

 それを思うと、千桜は落ち着いていられなくなってしまった。

「な、なあ」

 そんな彼女は、ナギたちの方を向いてこんなことを言い出してきた。

「私も一緒に連れて行ってくれないか?」
「な、なんだと!」

 またもや思いがけない発言に、ナギたちは声をあげてしまう。

「き、危険なのは十分わかっている!それでも何か・・・・戦いのってわけじゃないけど、役に立ちたいんだ!」

 詰め寄りそうな勢いで同行を求める千桜。

「頼む!戦いの邪魔だけは絶対にしないから・・・・」
「ええっと・・・・」

 千桜がこんなにも熱心に迫ってくることなんて一度もなかったため、ハヤテとナギはどう応じたらいいかわからなかった。

 とりあえず、なんとか宥めようと口を開きかけるが。

「だめだ」

 それより先に、翼があっさりと告げた。

「どうしてだ!」

 千桜が喚かんばかりの様子で翼に問うと、彼は千桜とは対照的に冷静に答えていく。

「あの時とは状況が違う。身を守る力すらもたないおまえが行けば、足手まといになるだけだ」
「けど・・・・」

 尚も食い下がろうとする千桜に対して、翼は冷徹な調子で言った。

「熱くなるのはいいが、それで隠していた面を表に出してどうする?」
「あ・・・・」

 言われて、普段の自分からは考えられないほど取り乱していたことに気付き、千桜は顔を赤くする。

 そんな彼女に対し、翼は声に優しさを含ませる。

「ダイを助けたい気持ちはわかった。けどな、おまえが傷つけばお嬢さんたちは悲しむと思うぜ」

 言われて、千桜はナギたちの方を見た。ナギもハヤテも、自分を心配している目で見ていた。

 それを前にして、千桜は心が痛んだ。彼女たちは自分のことを案じているのに、それを眼中に入れていなかったなんて、勝手な真似をしたのだろうと。

「ダイだって、いくら助かったとはいえそのためにおまえに何かあったら傷つく。自分のせいで人が危ない目にあったなんて、あいつのプライドが許さないからな」

 ダイが自分を心配してくれる。そう聞いて普段なら嬉しく思うだろうが、実際に翼の言う
ことが起こってしまったと考えたら、千桜としても悲しくなるだけである。

「大丈夫だ。俺たちが必ずダイを助ける。だから信じて帰りを待っていろ」

 千桜はもう、黙って頷くしかなかった。しかしそれでも不安がまったく晴れたわけではない。

 だからか、もしくはからかいのためか、大地は部屋に戻る際にこんなことを言った。

「ダイを助けたら、おまえにあいつとのデートぐらいはこじつけてやるから、楽しみにしてな」

 それを聞いて、千桜の頬に朱が差した。

「べ、別にそこまでしろとは言っていないだろ!」

 慌てた様子で言い返す千桜。

 ハヤテとナギはそんな彼女に訳がわからず、首を傾げてしまう。

「月が綺麗ですね・・・・」

 そして、ほったらかしにされたマリアさんは夜空を見て憂いを抱くのであった。




おまけはここで終了です。
ついでに、あの三人のプロフィールも載せときます


マーク
年齢:23歳
身長:175cm
霊神宮に所属する、白銀の精霊の使者。
三人組のリーダー的存在。
白銀の使者の中ではそれなりに腕が立つ

スメドール
ランク:白銀
力:嗅
属性:土
リング:ドーベリング
ドーベルマンの姿を模した精霊。
臭いを嗅ぎ取ることで、敵の行動を予測できる。

ギソウ
年齢:26歳
身長:190cm
霊神宮に所属する、白銀の使者。
三人の中では大柄で、20代とは思えないほど老けている。

リバタマス
ランク:白銀
力:河
属性:水
リング:リバーリング
河馬を模した精霊。
河の力は能力だけならばシャーグインより強いが、使者が力押しだけで攻めたので発揮されず。
必殺技
*モースト・ダークウォーター
濁流を起こして相手を飲み込ませる技。泥などが混ざっているので、単なる放水よりもダメージは大きい。


ルラ?ン
年齢35歳
身長:167cm
霊神宮に所属する白銀の使者。
三人組の中では年配だが、使者としての力量からかマークに指揮を委ねている。
霊神宮は実力主義なのだ。

マナオール
ランク:白銀
力:眼
属性:風
リング:アイリング
フクロウを模した精霊。
罠をも見破り、技をも見切れる眼力が特徴。



それでは。
何か感想、指摘があったら報告お願いします。

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Re: 続・新世界への神話(9月21日更新) ( No.81 )
日時: 2011/09/28 18:22
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

どうも。
九月も終わりに近づきました。
今年の秋もいろいろとがんばりたいと思います。

特に話すこともないので本編いきます。
今回からはヒナギクがメインです。


第30話 何がなくても


 1
 ハヤテが一体化できてからの翌日。

 生徒会室でヒナギクは浮かない顔をしていた。

 昨日、伝助とハヤテの話を聞いた後から色々と試してはみたが、結局リングを光らせることは出来なかった。

 最初は焦ってばかりいたが、ヴァルキリングが光らないという変わりない現実にその気持ちは行き場がなく駆け巡る苦悩と不安へと変わっていった。

 これから先の戦いは、昨日のハヤテや伝助のように精霊と一体化することが前提になるのは間違いない。

 それなのに、自分は魂の資質に目覚めていない。そのことが、自分はハヤテから除け者にされている感じがして、ひとりぼっちになってしまうのではないかと怖くなっているのだ。両親に置いて行かれた経験のあるヒナギクだから、ひとりぼっちになるという恐怖は大きい。

 別に一体化が出来なかったのはヒナギクだけではない。氷狩、塁、拓実、優馬と四人もいる。しかし伝助、そして使者として日の浅いハヤテでさえ一体化できたのだ。おそらく彼らもできるようになっているだろう。

 あの人たちも一緒に出来ていなければいいのに・・・・。

 そう思ったとき、ヒナギクは自分自身に青ざめてしまう。

 自分はなんて最低なんだろう。味方ができないことに対して喜ぶなんて。皆必死で努力しているかもしれないというのに。

 あるいはその四人や伝助、ハヤテたちに相談するという手もあった。そうすれば少しは解決に近づけたかもしれないが、いつでもなんでも白皇の生徒会長として威厳あるようにというプライドがそれを阻害させていた。

 自己嫌悪に深く打ちしがれるヒナギク。今の彼女は、普段の凛々しい姿とは打って変わって弱々しかった。

 そんな彼女の前に、姿を現した者がいた。

「やっぱりここにいたのね、甘ちゃん生徒会長」

 遠慮なしに生徒会室に入ってきたのは花南であった。相手が相手なだけに、ヒナギクも機嫌が悪いのを露にして応じる。

「生徒会でもない人はここに入ってはいけないのだけど・・・・」
「本当に頭が固いわね。そんなだから、あの借金執事のような貧相な胸になるのよ」

 自分がコンプレックスとしているものを触れられたヒナギク。それは、彼女の逆鱗に等しかった。

「・・・・何をしに来たの?」
「悩んでいるあんたを笑いに」

 ヒナギクの怒気を含ませた問いにも、花南は平然として答える。

「そう言えば、納得できるのでしょう?」
「ふざけないで!」

 ヒナギクは声を荒げた。そのまま椅子から立ち上がり、花南に近寄っていく。

「人が苦しんでいるところを見て楽しいの?」

 先ほど同様のことを思っていたことから、その卑屈さがよく身に染みている。目の前の少女がもしそれでも平気なほど性根が腐っているのなら、いやそうでなくても自分とこの気に入らない相手と同じだということ自体、ヒナギクには腹立たしかった。

 そんなヒナギクに、花南はこう言った。

「別にそういうわけじゃないわ。けど、一人で勝手に塞ぎ込んでバカみたいとは思ったわ」

 その言葉でヒナギクはとうとう我慢に限界がきてしまった。白桜を手にして勢い良く振り下ろすが、花南はそれを後ろに跳ぶことであっさりかわした。

「苛立ちを力でぶつけようなんて、まるで子供ね。でもいいわ」

 花南は近くに置いてあった鉄の棒のようなものを掴み、それを得物として手の周りでくるくると回す。

「相手になってやるわ。かかってきなさい」



次回はヒナギクと花南の激突!

そして、おまけとして一体化のメカニズムを説明しましょう。


一体化のメカニズム


精霊の属性に合った魂の資質、すなわち心を外に解き放つかのように強く念じる。
風なら誠実、雷なら闘志というように。


魂の資質を感じたリングが、使者を形成しているATフィールドを解き放角を補助し、身体をLCL状にする。


精霊が使者の心の中に入り込み、それによって使者のイメージに影響し、ATフィールドにも変化が起こる。


新たなイメージとリングによって変わったATフィールドによって、使者の姿がロボットのような姿へと変わる。



と、こんな感じです。

感想、指摘等があればぜひお願いします。


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Re: 続・新世界への神話(9月28日更新。ヒナギク編) ( No.82 )
日時: 2011/10/01 01:31
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも絶影です

では早速感想に!

おまけとは千桜の話でしたか
ダイが石にされてしまったと知り、自分も助けに行きたいと思う彼女でしたが
翼の言葉によって何とか納得はしたようですね

最後のマリアさんが何だか物寂しい感じが出ていて面白かったです(笑)
あれ?後ろに何かの気配…?


そして今回からはヒナギク編に入りましたね
生徒会室で悩むヒナギクに突然現れ、暴言を言う花南
彼女の思惑は一体なんなのか気になりますね

それでは更新お待ちしてます♪
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Re: 続・新世界への神話(9月28日更新。ヒナギク編) ( No.83 )
日時: 2011/10/05 19:29
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

十月に入りました。
これからもっと気温は低くなっていきます。
寒いのが苦手な私にとっては辛い時期です。

では、レス返しから


絶影さんへ

>どうも絶影です

>では早速感想に!

感想ありがとうございます!

>おまけとは千桜の話でしたか
>ダイが石にされてしまったと知り、自分も助けに行きたいと思う彼女でしたが
>翼の言葉によって何とか納得はしたようですね

まあ、渋々従ったというところでしょうね。
翼は大人ですから、どうしても言い負けてしまいます。
それでも、自分が行っても何もできないとわかっているからこそ、千桜も引き下がったのです。

>最後のマリアさんが何だか物寂しい感じが出ていて面白かったです(笑)
>あれ?後ろに何かの気配…?

マリアは今のところ、浮いた話はありませんからね。
それよりも後ろの気配って、あれ?私のところにも・・・・?

>そして今回からはヒナギク編に入りましたね
>生徒会室で悩むヒナギクに突然現れ、暴言を言う花南
>彼女の思惑は一体なんなのか気になりますね

花南が何を考えているのか、今のところはまだはっきりとしないでしょう。
口にもしないでしょう。

>それでは更新お待ちしてます♪

はい、できましたよ!

絶影さん、感想ありがとうございました!


最初に言っておきますが、ヒナギクファンの人には辛くなるかもしれません。

それでは、本編どうぞ。



 2
 得物の先を向けて、ヒナギクを挑発した花南。

 自分の剣技に大きな自信を抱くヒナギクは、こんな相手にやられるはずはないと疑わなかった。ここで叩きのめして、二度と大きな態度を取れなくしてやると考えていた。

 だが、しかし。

「くっ!」

 花南に棒の先で大きく突かれたヒナギクは、後方に倒れこんだ。

「これで五回、私に倒されたことになるわね」

 棒の先をヒナギクに向け、花南は不敵に笑う。
 あれから、ヒナギクは一方的に打ち負かされていた。押しても引いても花南に人たちすら浴びせることすら出来ず、完全に遊ばれていた。

「な、なんで・・・・」
 容易に突き飛ばされることが、ヒナギクには信じられなかった。

 その理由は至極簡単であった。今のヒナギクは怒りのままに剣を振るっているため、自然と大振りとなってしまっている。だから、隙を突かれ易く、返り討ちを喰らってしまっているのだ。

 それでも、ヒナギクならすぐにそのことを気付けたかもしれない。だが、もうひとつ信じられないことがあったため察することが出来なかったのだ。

「いつもの白桜とは、違う・・・・?」

 そう。手にしている白桜から、力が感じられないのだ。ゴールデンウィークのアテネでは、大きな力が剣に宿っていることが良くわかっていた。だが、今はその恩恵を受けているという実感が、まったく感じられないのだ。

「その剣はわかっているようね。今のあんたには力を貸すべきではないって」

 花南は白桜とヒナギクを交互に見ながら言った。

 白桜は正義を成すための剣。そのため、ただ苛立ちをどうにかしようとする今のヒナギクには力を貸すべきではないとしているため、ただの剣でしかないの状態なのだ。無論、花南は白桜がどういう剣かは知らないが、ヒナギクが剣を扱いきれていないというのは、手合わせしてわかったのだ。

「自慢の武器もその様じゃあ、このケンかは私の勝ちね」

 そう。ヒナギクにはもう、勝つ見込みなど無かった。

 そんな彼女に、花南は何を思ったのか近づいていき、彼女の頭をつかみ出した。

「キャッ!あっ・・・・」

 そして、ヒナギクの前髪を止めているヘアピンを剥がしとったのだ。自分のヘアピンが花南の手にあるのを見て、ヒナギクは血相を変えた。

「か・・・・返して!」

 自分にとって大事なヘアピンなのだ。焦った様子でそれを取り返そうとする。

 しかしそれを嘲笑うかのように花南はかわしていき、そして彼女はあるところへと足を踏み入れた。

 そこは、時計塔からの絶景を眺めることができるテラスであった。ヒナギクは青ざめ、立ち止まってしまう。高所恐怖症であるヒナギクにとって、そこは立ち入り禁止の危険遅滞であった。

「どうしたの?追いかけてきなさいよ」

 挑発してくる花南に対して、ヒナギクは彼女を睨みつける。

「わ、わかっているわよ!」

 ヒナギクはテラスに近づこうとするが、中々一歩が踏み出せなかった。しばらくそうやって動けない状態が続いた。

「こ、こんなところにテラスさえなければ・・・・」

 とうとうそんな弱音まで吐いてしまう。

「まったく、これほど甘ちゃんだとは思わなかったわ」

 そのいじけた様子を見て、花南は呆れてため息をついた。

「あんたのその慌てる様子から、このヘアピンがあんたにとってどれほど大切なものかはよくわかるわ。けど、それならどうしてここまで来れないの?本当に大切なものなら、高所恐怖症を乗り越えてまで取り返そうとするでしょ?」

 花南の言葉が、ヒナギクの心に大きく突き刺さった。

「あんたは他人のためなら恐怖を乗り越えられる。それはいいことだけど、ならなんで自分のために同じことが出来ないのかしら。自分自身には嘘がつけないから、私としてはそっちの方がよほど立派なことだと思うけど」

 それは遠慮なしに次々とヒナギクにぶつけていく。

「・・・・まあいいわ。これはあんたに返す」

 ヒナギクにヘアピンを渡す花南。

「それつけて、自分が惨めな敗北者だと言うことを見せしめているといいわ」

 そう言い残し、花南は生徒会室から出て行った。

 一人になったヒナギクは、力尽きたかのようにその場で膝をついてしまう。

 完敗だった。花南に対してだけではなく、何よりも自分自身に。

 花南の言うとおり、自分の大切なものなら相手がテラスにいたとしても取り返しにいくべきだった。だが、高所恐怖症に打ち勝てず、弱音まで吐いてしまった。

 自分はそれだけの存在だったのだ。日頃は生徒会長として生徒を守り、動物に対しても苦手な高いところに登ってまでも助ける。それが義務だとして、弱々しいところを見せられないようにと努めてきたが、自分のことになるとこの有り様だ。

「うっ・・・・うう・・・・」

 悔しさがこみ上げ、こらえきれずにヒナギクは泣いた。

 彼女の中で、白皇の生徒会長であることのプライドは完全に砕かれたのであった。



 生徒会長から出た花南は、すぐさま美希とばったり会った。

「随分と大口を叩いたようだな」

 表情はいつもと変わらないが、その口調には怒気が含まれている。どうやら部屋の中での出来事をこっそりと見ていたようだ。

「君は何様のつもりなんだ?」

 ヒナギクに対して友情以上の特別な思いを抱いている美希。その愛情表現がヒナギクを困らせるなど素直ではないが、他人がヒナギクを困らせることは絶対に許さない。

 だから、ヒナギクに対してあのような仕打ちをした花南に対して怒っているのだ。

「美野花南様、ってところかしら」

 しかし花南はそんな美希の気持ちを交わすかのように通り過ぎようとする。美希は気に喰
わなかったが、ヒナギクが心配なので生徒会室へ向かおうとする。

 そんな彼女の肩を、花南が強く掴んだ。

「あの堅物のところへは行かせないわよ」
「何故だ!?」

 美希は花南を睨みつける。

「今のやり取りを見ていたのならわかるでしょ?これはあの甘ちゃんが一人で立ち向かわなければならないことよ。誰も手を貸してはいけないわ」
「だが・・・・!」

 尚も反論しようとする美希の様子を見て、全てを察した花南は皮肉気に笑った。

「もしかして、あんたがそこまであの堅物を助けたいのは、あんたがあの堅物の力になったという自己満足が欲しいだけなの?」
「なっ!」

 正解とまではいかないかもしれないがそれに近かったのか、図星を疲れたように美希は押し黙ってしまう。

「まあそれもいいけど、それならあんたはかなりちっぽけで、寂しい人間だということね」

 そう言って、花南は去っていった。

「私は・・・・」

 自分に言い聞かせるような美希の呟きは、虚しく響くのであった。



すごく暗いような話になってしまって、すみません。

次回も、ヒナギクの苦悩は続きます。



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Re: 続・新世界への神話(10月5日更新。ヒナギク編) ( No.84 )
日時: 2011/10/05 22:45
名前: 森野

お久しぶりですRIDEさん。森野です。
随分と長い間感想を送っておらず、すみません。
それでは久しぶりにこの言葉を使います。
『早速感想を書かせてもらいます!!』


今回はヒナギクの話でしたね。
一体化が出来ずに苦悩するヒナギクのもとに花南が登場。
正直、僕は彼女が苦手です…(汗)

怒りに任せているヒナギクを花南は容易くあしらってますね。
白桜も今のヒナギクを認めていないのも解ります。

花南がいきなりヒナギクのヘアピンを取った時は驚きました。
ヒナギクファンである僕にとって、花南は正しく敵ですね。(違う意味で)

自信のプライドを完全に砕かれたヒナギク。
見ているこっちまで悲しくなってきました。

生徒会室を出た花南は美希と出会いましたか。
しかし花南はここでも毒舌全開、何だか……マリアさんよりも怖いです。

RIDEさんが最初に言った通り、今回の話はヒナギクファンである僕には辛かったです。
ですが、逆に言うと、読む人の感情をここまで操れるRIDEさんは凄いです。
僕と違ってこれ程の文章力があるRIDEさんが羨ましいです。


次回もヒナギクの苦悩は続きますか…
次回の話が凄い気になっています。更新頑張って下さい。
それでは、失礼致しました。
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Re: 続・新世界への神話(10月5日更新。ヒナギク編) ( No.85 )
日時: 2011/10/09 01:31
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも絶影です!

それでは早速感想に!

花南…人の心が分かるんでしょうか?
今回の話を読ませていただいて最初に思ったことはそれでした…

ヒナギクの弱さをいとも簡単に見抜き、ついで(?)に美希の気持ちも看破しましたね
しかしさすがにヘアピンを取ったのはやり過ぎかと思いました

まぁそれもヒナギクのことを考えてやった(と信じます)のでしょう
ヒナギクは自分の弱さを乗り越えることができるのでしょうか

続きが気になりますね!

短い…ですが…(汗)


更新お待ちしてます♪

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Re: 続・新世界への神話(10月5日更新。ヒナギク編) ( No.86 )
日時: 2011/10/12 19:53
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

劇場版見にいった人はいると思うけど、
同時に劇場版のノベライズを買った人はいるんだろうか。
ノベライズも活字での表現が面白いと思いますよ。(私は読みました)

では、レス返しへ


森野さんへ


>お久しぶりですRIDEさん。森野です。
>随分と長い間感想を送っておらず、すみません。
>それでは久しぶりにこの言葉を使います。
>『早速感想を書かせてもらいます!!』

森野さん、そんなにかしこまらなくてもいいですよ。
送れるときに感想送ればよいのですから。
ですが、久々の感想ありがとうございます!

>今回はヒナギクの話でしたね。
>一体化が出来ずに苦悩するヒナギクのもとに花南が登場。
>正直、僕は彼女が苦手です…(汗)

まあ、花南は近寄りがたい性格ですからね。
そう思ってしまうのも無理はないでしょう。

>怒りに任せているヒナギクを花南は容易くあしらってますね。
>白桜も今のヒナギクを認めていないのも解ります。

今のヒナギクは冷静さを欠いていますからね。
白桜に関してはアテネが白桜を正義を成すための剣と言っていたので、こういうことがあるんじゃないかなと思いました。

>花南がいきなりヒナギクのヘアピンを取った時は驚きました。
>ヒナギクファンである僕にとって、花南は正しく敵ですね。(違う意味で)

このシーンは衝撃的にするようにと思いました。
反響が思いのほか強かったのは予想外です。
花南はヒナギクにとっては、天敵です。

>自信のプライドを完全に砕かれたヒナギク。
>見ているこっちまで悲しくなってきました。

このシーンは、ヒナギクをドン底まで突き落としてみようと考えました。
悲しみにでいっぱいになるヒナギクは、私も同情してしまいます。
ですが、こうならないと後につながりませんので、ご了承ください。

>生徒会室を出た花南は美希と出会いましたか。
>しかし花南はここでも毒舌全開、何だか……マリアさんよりも怖いです。

まあ、情けは含まれていませんからね。だからといって彼女は蔑んでいるわけでもありません。
ただ、自分のありのままの感想を告げているわけですから。

>RIDEさんが最初に言った通り、今回の話はヒナギクファンである僕には辛かったです。
>ですが、逆に言うと、読む人の感情をここまで操れるRIDEさんは凄いです。
>僕と違ってこれ程の文章力があるRIDEさんが羨ましいです。

それは誉めすぎな気が・・・・
また頑張らなくては・・・・。

>次回もヒナギクの苦悩は続きますか…
>次回の話が凄い気になっています。更新頑張って下さい。
>それでは、失礼致しました。

はい、頑張りました!


絶影さんへ

>どうも絶影です!
>それでは早速感想に!

今回も感想ありがとうございます!

>花南…人の心が分かるんでしょうか?
>今回の話を読ませていただいて最初に思ったことはそれでした…

人の心がわかるというよりは、さりげない態度でも見逃さないと言ったところでしょうか。
そこから、人が何を考えているかを大体察することができます。
人が全てを理解できるということは難しいことですから。
まあ、ハヤテとヒナギクに関しては理由がありますが、それは後に語られます。

>ヒナギクの弱さをいとも簡単に見抜き、ついで(?)に美希の気持ちも看破しましたね
>しかしさすがにヘアピンを取ったのはやり過ぎかと思いました

私もやりすぎてしまったかなと少し思いました。
ですが、どうせやるならこれぐらいしなくては花南ではないということで。

>まぁそれもヒナギクのことを考えてやった(と信じます)のでしょう
>ヒナギクは自分の弱さを乗り越えることができるのでしょうか

ハヤテのときもそうですが、一人では難しいですね。
しかもヒナギクのは、重要な気もしますから。

>続きが気になりますね!
>短い…ですが…(汗)

短くても、送ってくださるだけでありがたいですよ!

>更新お待ちしてます♪

お待たせしました!

森野さん、絶影さん、感想ありがとうございました!

それでは、本編どうぞ!



 3
 放課後。

 ヒナギクはヴァルキリングを見ながらとぼとぼと歩いていた。

 自分は、このリングに見合うだけの魂の資質というものがあるのだろうか。

 あんなに情けない自分の心は、ハヤテの誠実、雷矢の闘志といったように立派に言い表せるものだろうか。

 花南との衝突を引きずっているヒナギクは、あれからずっとこのように自問しつづけていた。

 そもそも、自分がヴァルキリオンと共に戦いだした理由はなんだったのだろうか。

 もちろん、そのとき捕らわれていたナギたちを救出するというのも目的のひとつであっ
た。しかし、それ以上にただ彼の力になりたいという気持ちが強くて・・・・。

「あ、ヒナギクさん」

 そんなことを考えていると、その彼と会ってしまった。

「ハヤテ君・・・・」
「どうしたんですか?元気ないようですけど」
「な、なんでもないわ」

 この人にだけには気付かれたくない。自分がこのままでは足手まといになるということを。

 そんな思いから、余所余所しい態度をとってしまう。

「は、ハヤテ君は今から帰るの?ナギは例によってサボりだから、今は一人?」
「いえ、西沢さんと校門で待ち合わせしているんです。一緒にバイトに行きましょうって」

 その返答は、ヒナギクの癪に触った。

 自分は一体化できないことでこんなに悩んでいるというのに、それができる彼はこうして女の子と一緒だなんて・・・・。

 決してハヤテにはそんな気は微塵にもないのだが、自分のことで手一杯なヒナギクにとって、それは高みにいるものの余裕にしか見えなかった。

「そう・・・・」

 だからか、ヒナギクはハヤテに対してつい刺々しい口調となってしまう。

「だったら早くいけば?女の子待たせるわけにはいかないでしょ?」

 だが、鈍感なくせにこういう時だけは館のよいハヤテは、ヒナギクが何かに思い悩まされているということに気付いてしまった。

「ヒナギクさん、ないか困ったことでもあったんですか?」

 それを聞き、ヒナギクは微かに肩を震わせる。

「・・・・なんでもないわ」

 動揺を悟られないよう、取り繕うヒナギク。それがハヤテの不審を更に煽っていく。

「けど・・・・」
「なんでもないって言っているでしょ!」

 尚も食い下がろうとするハヤテに、ヒナギクはついに声を荒げてしまう。

 その剣幕に、ハヤテは息を呑んでしまう。

「しつこいわよ!放っておいて!」

 そこまで言って、ヒナギクは自分が取り乱したということを自覚して押し黙ってしまう。

「・・・・すみません、ヒナギクさん」

 ややして、ハヤテは彼女に対して頭を下げた。

「ヒナギクさんの気持ちも考えず、お節介が過ぎましたね。僕、もう行きます・・・・」

 本当に申し訳なさそうに謝罪した後、ハヤテはその場を去っていく。

 一人取り残されたヒナギクは、自分の頬を思いっきり叩いた。

 悪いのは、自分の方だ。

 ハヤテに落ち度はないのに、八つ当たりするようなことをして・・・・。

 こんなに小さい心だから、リングが光らないのは当たり前なのだ。

 自身の卑しさに、ヒナギクは半ば自暴自棄するような考えを抱いてしまう。

 そんな時であった。

 突然、この場に笑い声が響いてきた。妖しく、人を見下しているような笑い。そして、寒
気がする程の恐怖と大きな力を感じる。

「誰?」

 声の主を探すが、どこにも見当たらない。

「隠れてないで、出てきなさい!」

 白桜を手にし、人型形態のヴァルキリオンと共に身構える。

「そうムキにならないで」

 するとまた、少女の声が響いてきた。

「今姿を見せるから」

 そして、ヒナギクと対峙するように声の主は現れた。

 淡い紅の長髪に、尖った耳と幼さを残した顔。瞳に宿らせている無邪気さは、どこか冷酷なものにも思える。

 黒いアンダースーツのようなものを身に着け、上半身には軽装の甲冑をその上から纏っている。宝石が付けられているなど、神秘的な施しから精霊界から来た者だとわかった。

「あなたも、霊神宮から私たちを討ちに来たの?」

 少女は、クスクスと笑いながらヒナギクの問いに答えた。

「そんなの知らないわ。私はただ遊んでもらいたいだけ」
「遊ぶ?」

 物騒な雰囲気とは裏腹な言葉に、ヒナギクは眉を顰めてしまう。

「ええ。おまえの力を見せてもらいたいんだ・・・・」

 そう言って、少女は掌をヒナギクに向ける。すると、そこからヒナギクとヴァルキリオンに向かって光が放たれた。その光による衝撃を受けたヒナギクとヴァルキリオンは、後方へと転倒してしまう。

「い、今のは・・・・」

 精霊のものではない、相手の不可思議な力。伊澄の退魔の力など、いろいろ見てきただけあって驚きはしないが、力の正体がわからずヒナギクは戸惑う。

「どうしたの?」

 一方、少女は攻撃しても変わらず笑顔のままで、それが余計に不気味さを感じた。

「早く私におまえと精霊の力を見せてよ」

 その悪気のない態度が、ヒナギクの神経を逆なでさせる。

「いいわよ」

 ヒナギクはヴァルキリオンと一緒に立ち上がり、少女を睨んだ。

「よく目に刻み込んであげるわ!覚悟しなさい!」





先に告げておきますが、この少女は他作品のキャラです。
名前やどの作品についてかは、後に明かしますのでご了承ください。
それでは。

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Re: 続・新世界への神話(10月12日更新。ヒナギク編) ( No.87 )
日時: 2011/10/19 19:55
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

今週はハヤテの30巻が発売!
皆さんは限定版を買いますか?
CDドラマ、楽しみですね!

それでは、本編へいきます。


 4
 ヴァルキリオンは氷の剣を手にして少女に挑みかかった。対する少女も先程の光弾と同様の力を、今度は剣にして構える。

 氷の剣と光の剣が、真正面からぶつかり合った。そこから、ヴァルキリオンと少女は互いに剣を押し合う。

 両者はしばらくそのまま鍔迫り合いを続ける中、少女がヴァルキリオンに脚払いを仕掛けてきた。ヴァルキリオンは寸前で気付き、跳び上がってそれをかわした。

 そうやって少女の背後についた。そこから斬りかかっていくが、少女に振り向きざまに払い除けられ、更に続けられた一撃を受けてしまう。

「ヴァルキリオン、下がって!」

 このままでは相手の剣にやられてしまうと判断し、ヒナギクは命じた。

 言葉どおりに後退するヴァルキリオン。その距離を保ちながらまた少女の背後へと回りこみ、鋭利状の氷を飛ばす。

「そんな攻撃、すぐに消し飛ばしてあげるよ」

 少女はゆっくりと振り返った。そのゆっくりとした動作から、かわす気はないらしい。

「私の魔法でね」

 そして、天に向かって指を差した。すると、少女の頭上に巨大な炎が出現した。

「炎の矢!」

 少女は指先をヴァルキリオンへと向ける。同時に炎は大きな矢となり、その方向へと走っていく。

 炎は対して飛来する氷を消滅させ、ヴァルキリオンを襲った。それだけでなく、熱をもった余波がヒナギクにまで及んでしまう。

「あつい!」

 ヒナギクは腕で身を守ろうとする。

「弱いなあ。精霊の使者ってこの程度なの?」

 少女は戦っている最中も愉快に笑っていた。

 ヒナギクはもう訳がわからなくなっていた。相手の強さも、正体も、彼女自身が魔法といった力についても。

「もう、終わらせてもいいよね」

 しかし、その少女に含まれた殺気を感じると、そういった混乱は一気に吹き飛び、川って
恐怖が支配した。

 相手は、本気である。

 少女が一歩前に出た。

 このままではやられてしまう。

「ハ・・・・」

 こういう時、力になってくれる意中の人の名を口にしようとしたが、すぐに噤んでしま
う。

 自分が手も足も出ないところを、彼に見られたくない。

 自分の弱さを見られたくないという思いで、助けが呼べない。ヒナギクはどうすることも
出来なくなってしまった。

「無様ね」

 その様子に、侮蔑の言葉をかける者が。

「ここまで強情だと、呆れるのを通り越して感心するわ」

 ヒナギクの後方から、嘆息しながら花南が姿を現した。

「おまえも精霊の使者だな」

 少女は花南の腕につけてあるフラワーリングを見て目を細めた。

「仲間の助けに来たんだね」

 だが花南は、それを笑い飛ばした。

「その気はないわ。今のところは」
「え?」

 それを聞いた少女はどういうつもりなのかと首を傾げ、ヒナギクはまた自分を嘲笑いにきたのかと苛立ちを募らせる。

「それよりも、この甘ちゃんに話があるっていう人がいるから」

 そう言って、大きな茂みの方へ目をやる花南。

「出てきなさい」

 彼女に従って、身を潜めて者がゆっくりと姿を現した。

「美希!」




美希の話とは一体・・・・?


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Re: 続・新世界への神話(10月19日更新。ヒナギク編) ( No.88 )
日時: 2011/10/22 21:22
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも絶影です!


それでは早速感想に

花南との衝突を経て、ヒナギクは自分の資質を疑っていますね
しかも、さすがハヤテというのかその時ヒナギクはハヤテに会ってしまい怒鳴りつけてしまう

そんな中現れたのは魔法を使う敵。
その無駄に強い(失礼かもしれませんが)敵はヒナギクを追い詰めていく。

そして現れたのはまたしても花南。
彼女には神出鬼没のライセンスがデフォルトで備わっているのでしょうか。
花南と共に現れたのはなんと美希ですか
花南の真意、そして美希の話とは何なのか!?
気になりますね


それでは更新待ってます
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Re: 続・新世界への神話(10月19日更新。ヒナギク編) ( No.89 )
日時: 2011/10/26 19:59
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

30巻限定のドラマCD、聞きました。
確かに、田舎に行かずラジオをやっていたらこうなっていたかもと思いました。
いかにもハヤテらしい展開です。

さて、まずはレス返しから。


絶影さんへ

>どうも絶影です!

どうも。
受験生だから当然とは言え、ゲーム禁止は辛いですよね。
お気持ち察します。

>それでは早速感想に

>花南との衝突を経て、ヒナギクは自分の資質を疑っていますね
>しかも、さすがハヤテというのかその時ヒナギクはハヤテに会ってしまい怒鳴りつけて>しまう

ヒナギクはハヤテに対して、怒鳴りつけているところが多いような気がしますから。
まあ、苛立ちをぶつけられた方はどうしようもありませんが、ハヤテはいい人過ぎます。
それが逆に癇に障ったのではないでしょうか。

>そんな中現れたのは魔法を使う敵。
>その無駄に強い(失礼かもしれませんが)敵はヒナギクを追い詰めていく。

この少女は結構強いですよ。
今のところ、他作品のキャラは強いという設定ですから。

>そして現れたのはまたしても花南。
>彼女には神出鬼没のライセンスがデフォルトで備わっているのでしょうか。

まあこれは、出るタイミングを見計らっていた。
そう解釈して下さい。

>花南と共に現れたのはなんと美希ですか
>花南の真意、そして美希の話とは何なのか!?
>気になりますね

それも今回で明らかになります。
注目して下さい。

>それでは更新待ってます


絶影さん、感想ありがとうございます!

それでは、本編です。


 5
 戦いの場には似つかわしくない親友がいることに、ヒナギクは目を見開いた。

「何しているの!?早くここから離れなさい!」

 だが美希はそれを聞かず、ヒナギクの元に駆け寄った。

「ヒナ・・・・」

 そして、いつもの憮然とした表情ではあるが気遣わしげな口調で声をかけた。

「見ていられないぞ、ヒナ。助けて欲しいなら助けてって言えばいいじゃないか。逃げたいなら逃げてもいいじゃないか。生徒会長だからとか、負けず嫌いとかで、こんなところまで意地を張ることはないじゃないか」

 黙って耳を傾けていたヒナギクは、そんな美希に苛立った。

 どうして皆、そうやって全部見通したようなことを言うのだ・・・・!

「なによ!いつもは生徒会長の私に仕事を任せっきりにして!それに生徒会長は常に威厳を保てなくちゃいけないって、私が弱った時にいつもそんなようなことを言ってくれているのに、勝手すぎるわよ!」

 確かに、カッコいい姿を見せろと言ってきた人が、急に逆のことを言ってくるのは矛盾していると思われる。窮地に立たされているところから切羽詰っているところを含めても、ヒナギクが美希に怒りをぶつけたのは当然のようにも感じた。

「ヒナ・・・・」

 だが美希はそんなヒナギクに怯えず、傷ましげな表情で申し訳なさそうに語りだした。

「ごめん、ヒナ。私は事あるごとに落ち込んだ姿を見せず、格好よくあるべきだと言ってきた。けど、それはヒナに対する親切心だけじゃないんだ・・・・」
「え?」

 思わぬ話に、ヒナギクは美希を注目した。

「私は主に、自分の願望をヒナに押し付けていた。そして、ヒナの関心が欲しかっただけなんだ」

 この場にいる誰もが口を挟まずに美希の話に聞き入っている。

「初等部のころ、ヒナは私をいじめていた同級生をやっつけてくれた。その時から、私はヒナに憧れていた。あの格好いい姿に、私は友情以上の好意を持ったんだ。それはずっと、今も変わらないままに・・・・」

 ずっと心の中で抱いていた思い。ヒナギクに対する気持ち。

 美希はそれを吐露していく。

「けど、ヒナは私では届かないほど高いところにいる。そもそもこの想いは絶対に報われないってわかっていたから、私はただ見上げることしか出来なかった・・・・」

 女同士の恋は受け入れられない。それがわかっていても、消化することの出来ない切ない想いが美希の中に存在していた。

「そして、口にしてしまえば私たちは気まずくなる・・・・私たちの親友という関係さえ壊れてしまいそうで、怖かったんだ・・・・」

 その言葉に、ヒナギクは自分の悩みと重ねた。

 一体化できず、自分だけ置いていかれる。相談したくても、そこで仲間から外されるかもしれないと思ってしまい、中々口に出せなかったこと。

 相手が自分から遠のいてしまう恐怖。それと同じ気持ちが美希にもあったのだ。

「だから私は、憎まれ口を叩く親友であろうとした。けど、そのためにヒナを困らせたり冷やかしたりを続けているうちに、そうしている間はヒナに注目されている気がして、喜んだ。だからそういう態度とっている間はヒナに見てもらえると思った。ヒナへのアドバイスも、ヒナの弱いところを見せたくないということで、私本位の勝手によるものだった。それでも、私はヒナの力になっているんだという充実感があったんだ」

 ヒナギクは、普段はいつもふざけているふざけている美希にこんな想いがあったことに驚き、ただ黙っていることしかできなかった。

「けど今日、そこの彼女に言われたんだ」

 美希は花南を指して続けた。

「私がやっていることは、ちっぽけな自己満足でしかないって。私はそれに反論できなかった。彼女の言うとおりだったから」

 年上相手だというのに本当失礼だとヒナギクは腹を立てたが、美希は花南に対して複雑な感情はなく、むしろ感謝しているようにも見えた。

「けど、彼女は気付かせてくれた。建前や常識などに捕らわれず、自分の気持ちを打ち明けるべきだと。結ばれなくても、私とヒナは友達であることには変わらない。だから、私は今ヒナに告げる」

 美希は決意を込めた目でヒナギクを見据える。

「私は、ヒナのことが好きだ。そしてごめん。今まで私の勝手な理想がこうして無理をさせることになって・・・・本当にごめん」

 美希は頭を下げた。ヒナギクはそんな彼女からいつものいたずらっ子ではなく、大人びた印象というものを感じていた。

「あんたたちが友達でいるのは、生徒会長だからとか、格好いいからとかじゃないでしょう?」

 そこに、花南が口を開いてきた。

「友達って言うのは、相手のことがお互い気に入ったからなれるものでしょう?」

 そう。友達であるのは相手の外見や見栄ではなく、その人となりに魅力を感じたからだ。容姿や能力では価値のつけようがない、その人の人柄に。

 そしてそれは、恋愛にも言えることだ。

「この女があんたに惚れたのも、あんたが密かに抱いている恋も、相手の人となりに惹かれたからでしょ?常識とか、生徒会長の威厳によるものじゃないし、そんな関係のないものでごまかせるわけがないわ」

 そこで花南は、ヒナギクに問いた。

「その上で甘ちゃん、あんたの戦う理由を聞かせて。それも生徒会長だからというわけじゃないはずよ。それに、そんな理由では一緒に戦うなんてできない。あんたは、どうして戦いたいと思うのか、その心で、私たちと仲間になれるのだから」
「美野さん、あなた・・・・」

 もしかして彼女は、このために昼間生徒会長の誇りと一緒に自分を叩きのめしたのだろうか。

 そんなことで怯えている自分に、発破をかけるために。

「話はもう終わった?」

 と、それまで蚊帳の外にいた少女が、ヒナギクを睨みつけてきた。

「私を退屈させた分、晴らしてもらうよ」

 その瞳に含まれた殺気に、ヒナギクは圧倒されてしまう。そんな中、脳裏に意中の彼が口にした、あの言葉が掠めた。

 呼べば必ず、駆けつけますから・・・・。

 今度はもう、躊躇いはなかった。

「ハヤテ君―!!」



「あ、ハヤテ君!」

 待ち人の姿を見つけた歩は、手を振って自分の居場所を教える。

「お待たせしました、西沢さん」

 彼女の元へと駆け寄るハヤテ。

「それでは、行きましょうか」
「うん!」

 いざバイトへ向かおうとしたそのときであった。

「・・・・ヒナギクさん?」

 どこからか、自分を呼ぶヒナギクの声が聞こえてきた。

「どうしたの、ハヤテ君?」

 突然後ろを振り返ったハヤテを、気になった歩が尋ねてみる。しかしハヤテは彼女よりも
あの声の方が気になりだした。

「西沢さん、申し訳ありませんが戻らせてもらいます!」
「えっ、ちょっと!」

 大急ぎで後戻りするハヤテ。

「ハヤテ君のあの様子・・・・ただごとじゃないかも!」

 事が重大だと察した歩も、ハヤテを追いかけだした。





感想、指摘などがあれば告げてください。
それでは、また次回へと続きます。


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Re: 続・新世界への神話(10月26日更新。ヒナギク編) ( No.90 )
日時: 2011/10/30 00:35
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも絶影です


私は映画も小説も見ましたよ(今更ながら…)
どちらも面白かったです♪
三十巻のCDは…時間がないため聞いていませんが(汗)
三十一巻の特典版はどうしようかなぁ…(遠い目)
確かに映画を買うには安いんですけどね…

それでは感想に

ヒナギクの前に現れた美希はヒナギクにその想いを告げた。
やはり本音を伝えられるのも友達なのではないかと。

花南、彼女は深いものを持っていますね。
憎まれ口を叩きながらもしっかり相手のことを見ているということでしょうか。

敵の少女もしっかり話を待っている辺り、優しくね!?と思ったりしました(笑)

悩みの消えたヒナギクは以前は躊躇ったハヤテの名を口にする。

そしてハヤテ。
まさに奇跡の地獄耳(?)
相当遠くのはずなのにヒナギクの呼ぶ声が聞こえるとは…
西沢さんを放置し、ハヤテはヒナギクの元に駆けつける。
…?って西沢さんもついてきているじゃないですか!

…西沢さんが足手まといにならないことを祈ります…(酷っ!)


さぁハヤテは間に合うのか。
ヒナギクは一体化できるようになり、戦力となりえるのか?


次回も気になりますね


それでは更新待っています
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Re: 続・新世界への神話(10月26日更新。ヒナギク編) ( No.91 )
日時: 2011/11/02 19:52
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

どうも。
十一月ともなると寒いですよね。
読書の秋。マンガは読書の内には入らないといわれていますが、ここを利用する皆さんはハヤテ以外でどんなマンガを読んでいるのだろうと思いました。

さて、まずはレス返しから


絶影さんへ

>どうも絶影です
>私は映画も小説も見ましたよ(今更ながら…)
>どちらも面白かったです♪
>三十巻のCDは…時間がないため聞いていませんが(汗)

映画もCDも小説も、どれも面白いですよね!
アニメ第三期の話は、どうなっているんでしょうね・・・・?

>三十一巻の特典版はどうしようかなぁ…(遠い目)
>確かに映画を買うには安いんですけどね…

DVD付きのコミックは、あれほどの値段がつくのかと疑問に思っています。
ですが、映画を買うよりは安いので、どうにか手に入れたいとは思っています。

>それでは感想に
>ヒナギクの前に現れた美希はヒナギクにその想いを告げた。
>やはり本音を伝えられるのも友達なのではないかと。

人付き合いをしていく上で、素直になるのは難しいです。
ですが、打ち明けられれば中は深くなっていきます。良い方向へ行くかは別としても。

>花南、彼女は深いものを持っていますね。
>憎まれ口を叩きながらもしっかり相手のことを見ているということでしょうか。

彼女は口ではあれですが、仲間たちのことはちゃんと見ています。
だからこそ、佳幸たちが周りにいるのですから。

>敵の少女もしっかり話を待っている辺り、優しくね!?と思ったりしました(笑)

事の展開が面白そうだったから、彼女も黙って成り行きを見ていました。
まあ、普通は待っていませんけどね(笑)

>悩みの消えたヒナギクは以前は躊躇ったハヤテの名を口にする。
>そしてハヤテ。
>まさに奇跡の地獄耳(?)
>相当遠くのはずなのにヒナギクの呼ぶ声が聞こえるとは…

このシーンは、アニメ第一期の48話を元にしました。
子猫を助けようとして樹に登りましたが、落ちてしまいハヤテに助けられる。
結構離れていたはずなのに声が聞こえ、間に合えた。
だから、距離は関係ないと思っています。

>西沢さんを放置し、ハヤテはヒナギクの元に駆けつける。
>…?って西沢さんもついてきているじゃないですか!
>…西沢さんが足手まといにならないことを祈ります…(酷っ!)

西沢さんが戦うなんて事はしません。
まあ、ちょい役になってしまった感はありますが・・・・

>さぁハヤテは間に合うのか。
>ヒナギクは一体化できるようになり、戦力となりえるのか?
>次回も気になりますね

今回の話でそれがわかります。
楽しんでみて下さいね。

>それでは更新待っています

絶影さん、感想ありがとうございました!

それでは、本編です!



 6
「言いたいことはそれだけ?」

 少女は光の剣の切っ先をヒナギクに向けた。

「ないなら、ここでとどめを刺すよ」

 そして、剣を引いて構え、ヒナギクを貫こうとする。

 ここまでなのか、とヒナギクは思った。

 先程までと違い、恐怖はなかった。ただ、後悔はあった。

 自分にとって、何か大切なものが得たような気がしたというのに。

 だが、少女はヒナギクの命を取れなかった。

「ヒナギクさんに手出しはさせません」

 いつの間にか、横からハヤテが割り入っていて光の剣を掴んで止めていた。

「ハヤテ君・・・・」

 ハヤテは刃を直に掴んでいた。その手から血が流れるのを、ヒナギクは呆然と見ていた。当のハヤテは痛いとも口にせず、ただ少女を睨みつける。その気迫に少女は怯み、光の剣を消し彼らと距離を取る。

「遊びの・・・・邪魔をするな!」

 獲物を刈り取るのを邪魔された少女は、不愉快な表情を剥き出しにする。

 少女とハヤテは、互いに出方を窺うように対峙し合う。

 ハヤテは、少女が発している殺気に本能から危険を感じており、手の怪我に構っていられなかった。一方、少女もハヤテの怒りを前に迂闊に動くことができず、それが悔しくて歯軋りするしかできなかった。

「ハヤテ君、ヒナさん!」

 そんな中、ハヤテに遅れて歩がこの場に参入してきた。

「歩!」

 彼女がやってきたことに対して、ヒナギクは声をあげた。

「何で来たの!?」
「いやあ。ハヤテ君を放っておけなくて、ついてきちゃいました」
「ここは今危ないのよ!状況見てわからないの!」

 苦笑しながら頭を掻いていた歩だが、ヒナギクの詰問するような形での注意に、強い意思を込めて返した。

「確かにヒナさんから見れば私はひ弱かもしれない。けど、好きな人たちのためなら、役立たずでも力になるため頑張りたいんです!」

 そんな歩を見て、ヒナギクは静かに問い掛けた。

「あなたは・・・・怖くないの?」
「怖くないといえば嘘になりますけど、大好きな人たちを前に、それぐらいのことはしたいという気持ちの方が強いんです。だから、じっとなんかしていられないんです!」

 力強く答える歩が、ヒナギクには眩しく見えた。と同時に、自分の中である気持ちが湧いてきた。

 美希や歩たちの想いを前にして、尻込みしそうになっていたが、自分の意志が確固たるものに定まったのだ。

 ヒナギクはゆっくりと立ち上がり、花南を見据えた。

「私の戦う目的を、言ってなかったわよね」

 深呼吸してから、徐に口を開き始めた。

「私が精霊の使者になるっていう時、私は未知の世界の戦いへ踏み込むことに恐怖を感じたわ。でも、その時はナギたちがさらわれていたから、生徒会長として助けたかった。けどそれ以上に、ハヤテ君の力になりたいって思った。そこに生徒会長の義務とかは関係なかった。だって・・・・」

 そこまで言って、ヒナギクは躊躇うように口を噤む。ハヤテを見て、美希や歩たちを見た。

「ごめんね、美希、歩・・・・」

 静かに呟いた後、決意を込めて自分の中に秘めた想いを打ち明かす。

「私はハヤテ君のことが好きだから!ハヤテ君に恋しているから!好きな人の力になりたいと思うのは当たり前でしょ!」

 ヒナギクの告白にハヤテは大きく目を見開いた。自分のことを嫌っていると思っていた相手から好意を寄せられているという意外なことにとても驚いたのだ。彼は思わずヒナギクを注視してしまう。

「おまえはその男のことが好きなんだな?」

 少女は目を猫のように細め、ハヤテとヒナギクを交互に見る。

「なら、ずっと一緒にいられるようにしてあげる」

 声音は柔らかだったが、殺気がひしひしと伝わってくる。

「二人一緒に、殺してあげる」
「え?」

 ヒナギクたちはその意味がわからなかった。殺されることで、何で一緒にいられるのだろうか。

「好きという気持ちを持っていても、生きている内は一緒にはいられない。一緒に死ぬことで一緒になれるから、二人一緒に殺すの。だって、好きになっても苦しいだけだもん」

 それを聞いて、少女の考えに賛同してしまいそうになる。というのも、ひなぎくはまさにそれが当てはまっていた。

 ハヤテに対する恋心を自覚する前、ヒナギクはこの気持ちが鬱陶しく、また自覚した後も晴れることなく、逆にどんどん煩わしくなっていった。この気持ちを忘れることができたら、と考えたこともある。

 だが・・・・。

「違うわ!」

 ヒナギクは鋭い目で少女を見る。

「好きな人と一緒に死ぬことで、好きという気持ちが報われるなんて事はない!そんなの間違っている!」

 ハヤテと一緒に時計塔のテラスで夜景を見た誕生日。ホワイトデーの日、彼に他意はbなかったが、切なくなっている時に渡してくれたクッキー。美希たちのたくらみによるものではあったものの、二人で映画を見に行ったりデートっぽいことをした。アテネ市内のレストランで一緒に食事もした。

 自分が彼のことを嫌っていると思われたり、彼には意中の人がいたりとショックも受けたりしたこともあった。しかし、嬉しい事だってたくさんあったのだ。

「苦しいこともあるけど、ハヤテ君といることでいっぱい喜んだ!だから、私は頑張るのよ!苦しくても、怖くても、目を背けずに!」

 そう叫んだ瞬間だった。

 ヒナギクの腕に着けてある、ヴァルキリングが眩しく光り出したのだ。

「リングが・・・・光った?」

 ヒナギクはそれを呆然としてみていた。と同時に疑問が湧いてくる。

 何故、今になってリングが光りだしたのだろうか。

「あんたは自分の恐怖や苦悩を知った」

 そこで花南がヒナギクに語りかけた。

「今までのあんたはそれがわからず、また知っても自分ではどうすることもできず、生徒会長とか言って逃げていた。弱さを誰にも見せたくないと思ってね」

 そうだ。そんな心境の中ではリングは光らなかった。

 自分の心から逃げていたから。それは当然、魂の資質といえるべきものではない。

「でも今、あんたはそれを受け入れた。そしてその上で何物にも動じない心を持った。その魂の資質は、もうわかるわよね」

 彼女の言うとおり、ヒナギクは自分の魂の資質について既に知っていた。

 ヒナギクは、自然とそれを口にした。

「私の魂の資質は・・・・勇気・・・・」

 言った後で、その言葉をよく噛み締める。

 今でも怖い。好きな人たちが離れていく恐怖はよくわかる。

 しかし、それに屈しない不動の心、勇気を振り絞ることができた。人のためだけでなく、何よりも偽ることのできない自分自身のために。

「これは私一人のものじゃない。美希や歩たちに支えられているものよ」

 二人をしみじみと見るヒナギク。

「二人が勇気を出すことの大切さを教えてくれた。だから、私はこの勇気を絶対に無くしたりしない!」

 強い意思を込めて、ヒナギクは宣言した。

「・・・・キライだ・・・・」

 その様子を、不愉快な目つきで見ている者がいた。

「おまえのような奴は、ダイキライだ!」

 少女は光の剣を出現させ、殺意を剥き出しにする。

「殺してやる!」

 そこからヒナギクに飛び掛っていくが、どこからか棒のようなものが飛来し、その先端が少女の腹部に入った。少女はその勢いのまま、後方へと倒れこんだ。

「まったく、本当に甘いわね」

 攻撃したのは、いつの間にかフラリーファと一体化していた花南だった。彼女は嘆息しながらヒナギクのもとへと駆け寄る。

「戦いの最中に、堂々と青いことを口にするなんて」

 ヒナギクはむっとなって睨む。言わせたのは彼女だというのに。

「けど、自分のために奮い立ったのは感心したわ。これでもうあんたは空っぽの人間なんかじゃないわ」

 だが花南はすぐにいつもの刺々しい態度を潜め、更に付け加えてこう言った。

「一緒に戦う仲間として、迎え入れてあげる」

 ヒナギクは呆気にとられていた。いつもは他人に対して冷淡で皮肉屋な彼女から、こんな言葉が出てくるなんて意外なように思われたからだ。

 だが何故か、彼女が自分を認めてくれたことがとても嬉しかった。それと同時に、生徒会長のプライドを砕き、それによって見えなかったものを気づかせてくれたことに感謝もしていた。

「ありがとう」
「だから、そういうのは後にしなさいよ」

 そう言って花南が指差した先で、少女がゆっくりと起き上がっていた。

 ヒナギクは少女のほうへ向き直る。その瞳は、まっすぐに少女を捉えていた。

「私は戦う。あの子はなんとなく怖いけど、守りたいもののために、何よりも自分自身のために」

 自らの魂を解放するヒナギク。彼女の身体は、人を象ったままLCLに還元され、ヴァルキリオンはリングへと吸い込まれていく。

 ヒナギクはヴァルキリオンを模した装甲を纏った、等身大のロボットのような姿へと変わっていく。

「・・・・行くわよ、ヒナギク」

 ヴァルキリオンとの一体化が遂げられたのを見て、花南はヒナギクに声をかけた。

 ヒナギクは少し驚いたように花南を見た。今まで甘ちゃんだとか堅物だとか言われていたが、ここで初めて自分の名前を呼んでくれた。

 これこそ、仲間として認められた証であった。

「わかったわ、花南」

 こちらも名前で呼び返す。そこには仲間同士の絆というものが見えた気がした。

 二人は武器を手にし、少女に対して構えをとるのであった。







次回、反撃開始!



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Re: 続・新世界への神話(11月2日更新。ヒナギク編) ( No.92 )
日時: 2011/11/02 21:29
名前:
参照: http://hinayume.het/hayate/subnovei/re.cgi?no=6335

どうもRIDEさん。こちらでは初めましてですね!銀です!

今まで感想書けなくて申し訳ないです・・・・・・

では、感想へ。

ハヤテ・・・痛いよ!!見てるこっちが痛いよ!!(読んでるんですけどね〜)

歩〜。今だけは普通じゃないよ!ハムスターとも呼ばないよ!!今は!!

そしてヒナギクがついに告白!?

ハヤテはやはり驚きますよね。嫌われていると思っていた相手に好きだと言われたら。

なるほど・・・ヒナギクの魂の資質は勇気ですか・・・ぴったりですね♪

次回反撃開始ですか!楽しみにしています!!

こちらもこれからの展開頑張りますのでRIDEさんも頑張ってください!!!

以上、銀でした!!
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Re: 続・新世界への神話(11月2日更新。ヒナギク編) ( No.93 )
日時: 2011/11/06 00:35
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも!絶影です

今回は〜…ええ!?

ヒナギクが告白して…る?
勝負の結果よりもその告白の行方が気になっている私は
もう末期ですね…(笑)

ヒナギクの資質は勇気!
自分の弱さを自覚し、だがそれに負けない心を持つことという所?ですかね
戦闘では役に立ちそうにない美希と歩でしたが
精神面のところで大活躍ですね!

そしてついに花南がヒナギクのことを「甘ちゃん」とか言わなくなり、
仲間として認めた

次回、異世界から来た少女を倒すことができるのか!?
そしてヒナギクの告白の行方は…(おい)


それでは次回も楽しみにしています!
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Re: 続・新世界への神話(11月2日更新。ヒナギク編) ( No.94 )
日時: 2011/11/09 19:54
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

ハヤテとは関係ないけど、
サンデー読んで、コナンに安室徹というキャラを見たとき。

名前から白いMSのパイロットとその声優を連想した。

もしこのキャラがアニメに出てきたら、声優はあの人が担当するのか?
赤井秀一も、シャアの人が声を入れていたし、可能性はあるのか?

と思ってしまったこの頃です。


さて、レス返しです

銀さんへ

>どうもRIDEさん。こちらでは初めましてですね!銀です!
>今まで感想書けなくて申し訳ないです・・・・・・

ようこそ白銀さん!
感想ありがとうございます!かしこまらなくても送ってくれるだけで嬉しいですよ!

>では、感想へ。
>ハヤテ・・・痛いよ!!見てるこっちが痛いよ!!(読んでるんですけどね〜)

このシーンは、何のドラマのどういう背景だったか忘れてしまいましたが、男がナイフの刃を握るシーンをモチーフにしました。
手から血が流れているのに強く握る手と、俳優さんの睨みつける表情が痛々しくも迫力があったのが印象的で、それを思い浮かべながら書きました。

>歩〜。今だけは普通じゃないよ!ハムスターとも呼ばないよ!!今は!!

普通じゃなく見えるのは、ヒナギクの視点からということで。
第三者から見れば、少しだけハムスターの部分は抜けてないように見えます。
少し歩をカッコよく見せてしまった感はありますけどね。
少しだけハムスターっぽくすればよかったかな?

>そしてヒナギクがついに告白!?
>ハヤテはやはり驚きますよね。嫌われていると思っていた相手に好きだと言われたら。

ハヤテはヒナギクには嫌われていると、固く信じていましたからね。
内心では激しく動揺しています。戦いに参加できないほど。
なので、ハヤテの出番は余りありません(苦笑)

>なるほど・・・ヒナギクの魂の資質は勇気ですか・・・ぴったりですね♪

私もヒナギクは勇気というイメージがありました。
ヒナギクは勇ましいですからね。でも外に向けたものしか見ていないので、ここでは内面に向けたものを考えました。

>次回反撃開始ですか!楽しみにしています!!
>こちらもこれからの展開頑張りますのでRIDEさんも頑張ってください!!!
>以上、銀でした!!

現在は少し考えがまとまらないところもありますが、励ましありがとうございます!
そちらも頑張ってくださいね!


絶影さんへ

>どうも!絶影です

いつも感想ありがとうございます!

>今回は〜…ええ!?
>ヒナギクが告白して…る?
>勝負の結果よりもその告白の行方が気になっている私は
>もう末期ですね…(笑)

いやいや。
ハヤヒナが好きな人にとっては、気になっても当たり前の展開だと思いますよ。

>ヒナギクの資質は勇気!
>自分の弱さを自覚し、だがそれに負けない心を持つことという所?ですかね

突き詰めるとそういうことです。
自分の弱さを見つめ、知ること。それが勇気の始まりだと私は考えています。

>戦闘では役に立ちそうにない美希と歩でしたが
>精神面のところで大活躍ですね!

ヒナギクの心を後押しできるのはこの二人だと思ったので。
それに、何も武器を持って戦うことだけが戦いとは限りませんから

>そしてついに花南がヒナギクのことを「甘ちゃん」とか言わなくなり、
>仲間として認めた

このシーンは、結構気持ちを込めて書きました。
本当の意味で、絆が培われた。とても強いものが。
そういうことを強調したかったので。

>次回、異世界から来た少女を倒すことができるのか!?
>そしてヒナギクの告白の行方は…(おい)

告白の行方は、そう早く決着が着くものではないので・・・・
まあ、これについては長くなると思います

>それでは次回も楽しみにしています!

今回も楽しんでくれると嬉しいです。


銀さん、絶影さん、感想ありがとうございました!

それでは、本編です!



 7
 自分たちの精霊、ヴァルキリオン、フラリーファと一体化したヒナギクと花南は、少女への攻撃態勢をとった。

「このぉ!」

 対して、少女は二人に向けてビームを撃つ。それを、花南は蔦で、ヒナギクは氷を象った剣で打ち払う。

「アイビーウィップ!」

 更に花南は、その蔦を鞭にして少女に打ちつけようとするが、少女はビーム剣を二本出現させ、十字に交差させてそれを防いだそして、それを一本ずつ花南とヒナギクに向けて投げつける。

 勢いよく迫るビーム剣をかわせないと判断した二人は、それぞれ剣や茎のような杖で防御した。それによって生じた隙を、少女は見逃さなかった。

「炎の矢!」

 少女は矢となった炎を花南に向けて放った。木の力を持つフラリーファに炎は相性が悪く、防御することができない。炎が花南に迫っていく中、花南はヒナギクに大きな声で言った。

「私に向けて凍気を放ちなさい!」
「えっ?」

 ヒナギクは一瞬、気が狂ったのかと思ってしまう。

「早くしなさい!」

 しかし花南に急かされて、ヒナギクは従うことに決めた。

 花南には何か考えがある。自分がそれに乗る勇気があるかどうか、だ。

 やるだけだ。自分は勇気という魂の資質を持っている。他はなくても、それだけは確かだ。

 ヒナギクは花南がいる方向へと剣を振るい、凍気を発した。

「ほ、本当にやった!?」

 傍らで見ていたハヤテたちは驚いた。まさかヒナギクが、味方を攻撃するなんて思ってもみなかったことだ。

 ヒナギクが放った凍気により、花南の周囲では小さな氷が次々とできはじめ、花南の全身も氷漬けにされてしまった。そこへ少女の魔法が花南を襲った。

 もうだめだ。ハヤテたちはそう思ったが、炎は花南を閉じ込めていた氷を溶かしただけにすぎなかった。

「自分を氷漬けにさせて、その氷で私の魔法を防いだ・・・・?」

 少女は信じられないという表情をする。

「下手をしたら私ごと燃え尽きてしまうところだけど・・・・」

 それに対して、花南は不敵に笑う。

「私を凍らせたヒナギクは今、勇気で心があふれているのよ。あんたなんかの魔法に負けないほどに。心の強さは使者の力となるのだから」
「け、けどそれなら逆に私の魔法では解けなくなってしまうじゃないか!ずっと氷の中に閉じ込められたままで・・・・」
「仮にそうなったとしても、私は自分で打ち破れるわ」

 花南はヒナギクに一目やってから、さらにこう言った。

「第一、ヒナギクはもう仲間なのよ。仲間の力が、同じ仲間を守ることはあっても、足を引っ張ることはないはずよ」

 その言葉は、ヒナギクを全面的に信じていることを表していた。

 少女だけでなく、ヒナギクまでもが絶句してしまう。自分を仲間として認めたのは、本のつい先ほどだ。それなのに、すぐにここまで頼ることができるのだろうか。

 だがヒナギクは嬉しかった。自分に大きな信頼を寄せてくれたこと、それに応えることができたことに。

 勇気を振り絞ってよかったと思うヒナギクは、改めて勇気の大切さを噛み締め、忘れまいとした。

 一方、花南とヒナギクに押され気味となった少女は、怯えた様子で後退しようとする。

「逃がさないわよ!」

 花南はいくつかのブロッサムボムを手にし、少女に向かって投げつける。その桜の花は舞い降りる中で数が増えていき、少女を囲んでいく。

「こんなもの!」

 少女は振り払おうとするが、その際手が花に触れ、その途端花は爆発を起こした。

 花が爆発物だと知った少女は迂闊に動けなかった。少しでも動けばまた爆発を受けてしまうし、ビームや魔法ではより多くの花に対して導火線に火をつけてしまう。攻撃することも移動することもできず、打つ手がなくなってしまう。

 そんな少女に、花南はさらに畳みかけようと今度は刃のように鋭利な葉を取り出した。

「リーフディアーク!」

 それを手裏剣のように投げる花南。葉を弧を描きながら、少女の近くで舞っているブロッサムボムを次々と切り裂いていく。それにより、少女の周囲では爆発が連発して起こった。

 ブロッサムボムがすべて爆発し、少女はダメージを負う。しかし、これで終わりではない。ヒナギクが続いて動き出す。

「氷華乱撃!」

 ヒナギクは少女に勢いよく迫り、高速で切りや薙ぎなどの剣技を繰り出していく。少女は無防備で打ちつけられ、剣を受けた個所が凍傷にかかってしまう。そして、ヒナギクの締めの一撃により飛ばされてしまった。

 二人分の必殺技、特にヒナギクのは彼女が今勇気で燃えている分威力は上がっている。エーリッヒなど黄金の使者たちに対しては無理であろうが、今までの相手ならば今の輪是で確実に倒されていただろう。

 だが少女は立ち上がってきた。さすがに花南とヒナギクの必殺技(受けて弱ってはいるが、その瞳に宿した怒りと殺意が、まだ彼女が戦えるということを示していた。

「あんたしぶといわね」

 花南は嘆息しつつも、警戒は緩めない。ヒナギクも、相手の少女から得体の知れない不気味なものを感じるだけに、気を抜くことはできなかった。

「邪魔ばかりして・・・・」

 少女は苛立たしげに二人を睨む。

「みんな、嫌いだ!」

 ビーム剣を出現させ、感情のままに飛びかかろうとした時だった。

「ノヴァ、おやめ」

 突然、重々しい女の声が聞こえてきたかと思うと、白鴎の敷地が荒野へとあたりの風景が変わった。いや、風景が変わったというより、これは。

「異空間に移動させられた!?」

 ヒナギクと花南は驚愕する。そんな彼女たちは、何かがこちらに近づいてくるのを感じた。

「な・・・・何!?」

 とてつもなく巨大な、邪悪なる気。黄金の精霊、いや龍鳳に匹敵している。恐怖や苦しさ、悲しみといったものが、禍々しく渦巻いているような気分になる。

 人の心から生まれたため、精霊は心を察することができる。その精霊と一体化しているので、負の心を感じ取ったヒナギクは身を硬くしてしまう。普段から大胆不敵な態度を取る花南でさえも、その大きさに手の震えが止まらない。

 二人の緊張感が張り詰めていくところで、邪悪な気を放つものが少女の背後に現れた。

「な、なんなの、一体?」

 ハイパー化した使者よりも巨大と思われる女を。ヒナギクと花南は見上げる。

 女は、白髪の上に宝石がいくつか装飾された冠を着けていた。髪と同じ、雪のように真っ白な肌とその手から長く伸びた鋭い紫の爪が、女の恐ろしさをより引き立てている。透けているマントを羽織っていて、その下には黒いロングドレス状の衣を纏っている。それは夜空のように暗く、下へ行くほど空間に溶け込んでいるように見えた。

 女はヒナギクや花南、ハヤテたちを笑いながら見た後、少女へと目を向け優しく声をかける。

「私のもとへお帰り、ノヴァ」
「デボネアお母様!でも・・・・」

 ノヴァと呼ばれた少女は、やられたままでは未練があるのか、ちらりと花南とヒナギクを見る。

「おまえには、会いたい者がいるのだろう?」

 しかし、邪悪な気を放つものにそう悟られると、思い出して笑顔になる。

「そうだった。私を夢の中で気づいてくれた。ヒカル、ヒカルと遊びたい」
「そのためにここで倒されるわけにはいかないだろう?」

 そう言って、ノヴァの体を爪で愛撫しようとする。ノヴァに触れようとしたところで、爪が彼女の体を通り過ぎたところから、自分たちがいま目にしているのはこの空間に映し出された幻影で、本体は別のところにいるのだと察するヒナギクたち。

「かわいいノヴァ。おまえのおかげで、我らに仇なすであろう精霊の使者たちの実力を知ることができた。十分に努めを果たしてくれたのだから、これ以上傷つくことはおよし」
「わかった、お母様」

 ノヴァは嬉しそうに頷いた。それを確認すると、ノヴァがお母様と慕う邪悪な気を発するもの、デボネアはヒナギクたちへと視線を移す。

「愚かなる者どもよ。崩壊への運命が近付いているというのに、無意味な争いをしているとは・・・・」

 デボネアは、せせら笑いだした。

「・・・・あんたは、いったい何者なの?」

 花南は慎重な様子で尋ねた。すると、デボネアは思いがけない答えを返してきた。

「私はセフィーロの、おまえたちが言うところの精霊界に生きる者たちが望んだ存在」
「え?」

 言葉の意味がわからず、問い質そうとするが、デボネアはそれを受け付けず語り続ける。

「セフィーロは柱制度を無くし、創造主は別の次元へと旅立った。私を抑えるものが亡くなった以上、セフィーロがその世界の者どもに支えられる世界に変わっても、私を妨げるものではない」

 デボネアは、こちらの身の毛がよだつような笑顔を浮かべる。

「人の心を救うという精霊の使者たちは、身内同士で争い合いをはじめようとしている。スセリヒメが選ばれたとしても、止めることはできん」

 一同は口を開くことができず、ただ黙って耳を傾けている。

「全てが消滅へと辿っていくのだ。セフィーロだけでなく、三つの世界全てが・・・・」

 そう語るデボネアの幻影が、徐々に薄れていく。

「待ちなさい!」

 詳しいことを話させるためにも、ヒナギクは呼び止めるが、デボネアは聞き入れない。

「私の望みは、完全なる破壊。一切の闇。高貴な虚無の空間。全ての世界が、私のものとなるのだ・・・・」

 そして、デボネアは完全に消えていった。

「また会おうね、精霊の使者たち」

 ノヴァもクスクスと笑いながら花南とヒナギクに別れを告げる。

「でも、今度は殺すから」

 二人に猫を思わせる目で威嚇した後、彼女も姿を消した。

 ノヴァとデボネアがいなくなった瞬間、ヒナギクは白皇の敷地内へと戻っていた。

 敵対するものがいなくなったので、ヒナギクと花南は一体化を解いた。張り詰めていた心
をほぐすように、大きく息をつく。

「一体、あれは・・・・」

 ヒナギクの頭に受け部のは、先程のノヴァとデボネアだった。

「何者なのかしら?それに、目的は・・・・」
「知らないわよ、そんなこと」

 花南はいつものように冷たくあしらうが、その表情は硬かった。

「けど、あのデボネアとか言った女。あの邪悪な気はとてつもなかった」

 デボネアから発せられていた負の心が激しく混ざったもの。巨大であったそれを思い出し
たヒナギクは戦慄する。花南も冷や汗を流している。

「なんにしても、精霊の使者たちが力を合わせなければならないようね」

 ヒナギクやハヤテたちは、何かを決めたように話し出した花南を見る。

「そのためには霊神宮に行かなきゃいけないわ。手荒な歓迎を受けることを覚悟して、ね」
「それじゃあ・・・・」

 きょとんとするヒナギクたちに向かって、花南は笑みを送った。

「私も、あのおチビちゃんについていくわ」






ノヴァ、デボネア、セフィーロといった単語が出てきたけど・・・・
わかる人いるかなぁ?


次回、30話ラスト。

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Re: 続・新世界への神話(11月9日更新。ヒナギク編) ( No.95 )
日時: 2011/11/10 20:31
名前: 森野

RIDEさん、お久しぶりです。僕の事を覚えていらっしゃいますか?
一ヶ月も感想を書いていなかった大馬鹿者(森野)です。(汗)
僕がRIDEさんの作品の常連になる事は難しそうですね……(苦笑)
前置きを長くするのも何なので、感想の方へ移らさせてもらいます!


今回の30話編、色々と凄いですね。
先ず美希がヒナギクに想いを告げましたか。
報われない恋って、何だか可哀想ですよね…
あ、勿論あの変態(虎鉄)は別ですよ♪

ヒナギクが助けを呼んだ直後、ヒーローみたいにハヤテが登場!
ハヤテ、お前どれだけ地獄耳なんだー!!

疾風のごとく駆けつけたハヤテを追ってハムスター(歩)も到着。
普通人は戦場に来ちゃいけないんだよ、歩君。

歩と美希、二人のおかげでヒナギクはハヤテに告白を――って、ええ!!?
ハヤテは内心大慌てでしょうね。何せ自分の事を嫌っていると思っていた人からのまさかの告白ですから。

ヒナギクがとうとう一体化を習得!確かにヒナギクには勇気がピッタリです。
それに花南もヒナギクを仲間と認めましたか。
この二人、案外いい組み合わせかもしれませんね。

ヒナギクと花南のタッグが謎の少女と戦闘。
二人のコンビネーションに少女は苦戦。ヒナギク……いつの間に強くなったんだ……(と言うより今強くなった)

少女が激情に身を任せて襲い掛かろうとした時に、謎の声が少女を制した。
それだけじゃなく、ハヤテ達全員を異空間に移動させる程の新手。こ、これはマズイのでは……?

新たに現れたデボネアと呼ばれる巨大な女。
……ノヴァ?デボネア?セフィーロ?
RIDEさん、それはもしかして『魔○騎士レイ○ース』の事ですか?
だとしたら光とかも出てくるんでしょうか?
もし光がハヤテ達の所へ現れたら、最初は敵と判断されるでしょうね。(笑)

デボネアの目的は全ての破壊。
それを止めるには霊神宮へ行かないといけない……
これはかなり困った展開ですね。(汗)

そういえばヒナギクの告白の行方がまだでした!
ハヤテの決断が物凄く気になります!
まぁハヤテの事ですから、『全てが終わったら答えを出します』とか言って、敵との戦いが終わるまで先延ばしにするんでしょうけど。



次回、一体どんな展開が待っているのか楽しみです。
更新頑張って下さい!それでは失礼しました。
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Re: 続・新世界への神話(11月9日更新。ヒナギク編) ( No.96 )
日時: 2011/11/12 17:02
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも絶影です

それでは感想に

勇気と手に入れた(というのか?)ヒナギクは
今や信頼できる仲間となった花南とともに魔法を使う少女に立ち向かいましたね

花南がヒナギクを信頼して自分を氷漬けにしたときは
私もヒナギクと同じように「今信頼し始めた人をそこまで!?」と思いましたよ
まぁおそらく私にはそこまで信頼できる人がいない寂しい奴だということですね(笑)

少女を追い詰めていた時に現れたのは巨大な女性
その強さは黄金の使者を越え、龍鳳と並ぶであろう実力
女性は世界の崩壊を宣言しその場を去っていきましたね

一体どういうことなのか
気になります


最後に花南も霊神宮に乗り込むことに同意しましたね
これからどうなっていくのか
そしてヒナギクの告白の行方は


それでは次回の更新待ってます
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Re: 続・新世界への神話(11月9日更新。ヒナギク編) ( No.97 )
日時: 2011/11/16 19:50
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

30話も遂にラスト。
色々と展開が怒涛でしたが、それもこれで終わり。
最後は少々長めでお送りします。

でも、その前にまずはレス返しを


森野さんへ

>RIDEさん、お久しぶりです。僕の事を覚えていらっしゃいますか?
>一ヶ月も感想を書いていなかった大馬鹿者(森野)です。(汗)
>僕がRIDEさんの作品の常連になる事は難しそうですね……(苦笑)
>前置きを長くするのも何なので、感想の方へ移らさせてもらいます!

覚えていますよ!
こちらこそ、感想を中々送らずにすみません
無理に常連にならなくても、書ける時に感想を書いて書いて下さってよいですよ

>今回の30話編、色々と凄いですね。
>先ず美希がヒナギクに想いを告げましたか。
>報われない恋って、何だか可哀想ですよね…
>あ、勿論あの変態(虎鉄)は別ですよ♪

確かに、切ない以上の感情がありませんよね。
まあ、普段の美希からは想像できないので、ちょっとシリアスにしすぎたかな?
虎鉄に関しては、同意見です。

>ヒナギクが助けを呼んだ直後、ヒーローみたいにハヤテが登場!
>ハヤテ、お前どれだけ地獄耳なんだー!!

ハヤテはナギをはじめとして、大切な人の危機を察する本能があると思います。
小説二巻でも、ハヤテは授業中に屋敷内のナギの危機を感じ取りましたし。

>疾風のごとく駆けつけたハヤテを追ってハムスター(歩)も到着。
>普通人は戦場に来ちゃいけないんだよ、歩君。

歩はどこか危機感がないっていうか、緊張感がないっていうか・・・・
けどほとんどの人が、野次馬根性で見に行くと思いますよ。

>歩と美希、二人のおかげでヒナギクはハヤテに告白を――って、ええ!!?
>ハヤテは内心大慌てでしょうね。何せ自分の事を嫌っていると思っていた人からのまさかの告白ですから。

それはもう、天と地がひっくり返る想いだったでしょう。
自分の考えを覆されたのですから。それもいい意味で。

>ヒナギクがとうとう一体化を習得!確かにヒナギクには勇気がピッタリです。
>それに花南もヒナギクを仲間と認めましたか。
>この二人、案外いい組み合わせかもしれませんね。

いがみ合いながらも仲を深めていく。
二人にはそんな関係となることを意識しています。
だって、ヒナギクにはそんなキャラいませんし。

>ヒナギクと花南のタッグが謎の少女と戦闘。
>二人のコンビネーションに少女は苦戦。ヒナギク……いつの間に強くなったんだ……(と言うより今強くなった)

ヒナギクはそんなに目立っていないようには思えますけど
やっぱり強く見えますよね。まあそれまで活躍した光景が見られなかったせいかもしれませんけど。
それでも、吹っ切れた人間は結構強いものですよ。

>少女が激情に身を任せて襲い掛かろうとした時に、謎の声が少女を制した。
>それだけじゃなく、ハヤテ達全員を異空間に移動させる程の新手。こ、これはマズイのでは……?

声だけでも貫禄があります。
存在だけで全員震え上がっていますし、マズイと思ってしまうのも無理はありません。

>新たに現れたデボネアと呼ばれる巨大な女。
>……ノヴァ?デボネア?セフィーロ?
>RIDEさん、それはもしかして『魔○騎士レイ○ース』の事ですか?
>だとしたら光とかも出てくるんでしょうか?
>もし光がハヤテ達の所へ現れたら、最初は敵と判断されるでしょうね。(笑)

おお!わかる人がいた!

今回も、名前はできるだけ伏せていますが、あのキャラたちが登場しています。
光たちは、予定にはあります。
まあ、ノヴァのこともありますから誤解はすると思います。

>デボネアの目的は全ての破壊。
>それを止めるには霊神宮へ行かないといけない……
>これはかなり困った展開ですね。(汗)

まさかこのような展開になるとは誰も思っていなかったでしょう。
この場にはいないエイジたちがどう思うか。
そして彼らもどう決断するかも、これからの問題です。

>そういえばヒナギクの告白の行方がまだでした!
>ハヤテの決断が物凄く気になります!
>まぁハヤテの事ですから、『全てが終わったら答えを出します』とか言って、敵との戦いが終わるまで先延ばしにするんでしょうけど。

ハヤテならそう言いそうですね。
まあ、告白してすぐに答え出せというのは難しいでしょうから、どうなるやらですがね。

>次回、一体どんな展開が待っているのか楽しみです。
>更新頑張って下さい!それでは失礼しました。

はい、頑張ります!


絶影さんへ

>どうも絶影です
>それでは感想に

今回も感想ありがとうございます!

>勇気と手に入れた(というのか?)ヒナギクは
>今や信頼できる仲間となった花南とともに魔法を使う少女に立ち向かいましたね

手に入れた、というよりも振り絞ることを覚えたと言うほうが正しいと思います。
勇気はただ、自然に湧いてくるものではありませんからね。

>花南がヒナギクを信頼して自分を氷漬けにしたときは
>私もヒナギクと同じように「今信頼し始めた人をそこまで!?」と思いましたよ
>まぁおそらく私にはそこまで信頼できる人がいない寂しい奴だということですね(笑)

花南はヒナギクのことをよく見ていましたからね。
ずっと怯えていた女が、一世一代のために腹を括った。
その心意気ならば大丈夫だと思ったんでしょう。
・・・・まあ、失敗しても彼女が言ったとおり、自分で何とかするでしょうけど。

>少女を追い詰めていた時に現れたのは巨大な女性
>その強さは黄金の使者を越え、龍鳳と並ぶであろう実力
>女性は世界の崩壊を宣言しその場を去っていきましたね
>一体どういうことなのか
>気になります

彼女にとっては、ハヤテたちの戦いを崩壊への序曲と捉えています。
第三者から見れば、明らかに内輪もめですからね。

>最後に花南も霊神宮に乗り込むことに同意しましたね
>これからどうなっていくのか
>そしてヒナギクの告白の行方は

告白の行方は、気になっているところ悪いのですけど、呆気なく感じてしまうかもしれません。
一日で答えが出る問題ではないということです。二人とも経験それほど豊富というわけでもありませんしね。

>それでは次回の更新待ってます

今回の更新、楽しんでいただけたらと思います。


森野さん、絶影さん、感想ありがとうございました!

それでは、本編です!



 8
 白皇の校門前で、ハヤテたちはいろいろと話していた。

「それにしても、美野さんにはお世話になりっぱなしですね」

 申し訳なさそうにしながらも、どこか嬉しそうにハヤテは言う。

「昨日のあの騒ぎを仕掛けて、僕に誠実の魂を目覚めさせるきっかけを作ってくださいましたし」

 それを説いたのは伝助だが、ほとんどは花南のおかげといっても過言ではない。

「心が塞ぎ込んでいる私たちを引っぱたいて、大切なことを気付かせてくれた。最初はそのやり口が気に入らなかったけど、仲間として認めてくれて本当にありがとう、花南」

 ヒナギクも感謝の意を表す。

 花南は、そんな二人の前に出て、顔を向き合う。

「あんたたちにひとつ言っておくわ。借金執事には二つになるけど」

 何を口にするのかと、ハヤテとヒナギクは彼女に集中する。

「まず借金執事。私たちはもう仲間同士なんだから、名前で呼びなさい。佳幸や氷狩たちのことも、私が許可するわ。仲間は、名前で呼び合うものでしょ?」

 花南は二人に、粋な笑顔を見せた。だからハヤテも、快く応じる。

「わかりました、花南さん」
「よろしい。それと、礼なら私じゃなくて高杉に言いなさい」
「高杉君に?」

 意外な人の名前が出てきたことに、ハヤテとヒナギクは目を丸くする。花南は手紙を取り出し、そんな二人に手渡した。

「高杉が書いたものよ」

 そう。石像にされる前にダイが書き、翼に託した手紙。花南は昨日それを翼たちに返さず、ずっと所持していたのだ。

 二人は手紙を広げて、共に覗き込む。

 手紙には、こんな内容が記されていた。




 綾崎は何でもできる力をもっている。それでいて真面目だ。

 そのため周囲からいい奴と思われ、頼られている。けど、その強い責任感が仇となっている。

 なんでもできるから、自分ひとりで背負い込もうとする。それでは、いつかあいつは潰れてしまう。

 できることがたくさんあっても、一人がやること、やるべきことは限られている。だから人は協力し合える。

 そのことと、冷静に視野を広げればもっと余裕になれるだろう。

 桂も、常に一番を目指しているのは感心するが、それにこだわりすぎて、小さな世界に閉じこもっている。

 もっと肩の力を抜いて、意地を張らないこと。一番じゃなくても、自分を受け入れてくれるものを知るべきだ。

 本当は俺が直接話したかったが、この手紙が読まれているということは、それができない状態に陥っているということ。だから、俺の代わりにこのことをあの二人に教えて欲しい。

 綾崎も桂も、いい男やいい女になれるものがある。あの二人がどんな風に変わるか、楽しみだ。




「・・・・私はこれを読んで、私なりのやり方であんたたちに訴えたくなった。私はただ、高杉が話そうとしていたことを代わりにやっただけよ」

 花南が語るのを耳にしながら、ハヤテとヒナギクはダイが残した手紙に読み耽っていた。

「高杉君・・・・」

 おそらくダイはこれを書いている時点で、自らの身に危険が迫ることを予感していたに違いない。

 自分たちが見てきた限りでは、ダイはやる気のない態度が目立っていた。艶麗の戦いでそれが覆されたものの、このような手紙を残していたとは予想もしていなかった。その反面、こうして自分たちのことをちゃんと見ていてくれたことがなんとなく嬉しく思い、ましてや自身に危機が迫っているというのに、自分たちを気遣うその優しさに心がしびれてしまっ
た。

 そういえば、とハヤテは思い出した。雷矢との再会で落ち込む自分を励ましたり、苛立ちをヒナギクにぶつけた時は鉄拳とともに激しく叱り飛ばされた。これらも全て、自分を案じてのことだったのだ。それがわかると、ダイの人柄というものが大きく見え、彼がいたことにありがたみのようなものを感じていた。

「霊神宮へ行く理由がもう一つ増えましたね」

 ハヤテとヒナギクは、互いに同意見だというように頷き合う。

「絶対に高杉君を助けましょう。ちゃんとお礼が言いたいし、それが私たちにできる恩返し
みたいなものだから」

 花南も、ダイを救出するつもりでいた。

「私は、高杉と話がしてみたいわ。もしかしたら、話が合うかもしれないから」

 そう言った彼女は、ハヤテとヒナギクにどこか悪めいた笑みを送る。

「まあ、あの男への礼はあんたたちの関係がどうなるかで十分だと思うけど」
「どういうこと?」

 意味がわからずハヤテとヒナギクは互いに見合いながら首を傾げる。

「目の前で堂々と告白したなんて聞けば、どんな感想を抱くかしら」

 言われて、戦いの最中ハヤテへの想いを明かしたことを思い出したヒナギク。彼女の顔は茹で上がったかのように紅潮してしまう。ハヤテも動揺に照れ、正面から相手を見れなくなった二人は互いに顔を背けてしまう。

「あんたたちがどんな関係になるか、私も楽しみだわ。それじゃあ」

 そう言って、花南は帰っていった。

 ハヤテとヒナギクの間には気まずい空気が漂っている。そのため、二人は話しにくく、互
いに顔色を窺うといった様子であった。

「あ、あの」

 そんな雰囲気の中、ヒナギクが意を決して口を開いた。

「あの告白は本気だから。それと、答えは急がなくていいよ」

 ヒナギクの声はどこか細く、しかしはっきりとしていた。

「私はただ、ハヤテ君が好きって気持ちを伝えたかった、それだけだから。でもできるな
ら、なるべく早く答えを聞かせてね」

 そんな彼女にハヤテは、ただ相槌を打つことしかできなかった。

「じゃあ、また明日学校でね」

 そして、そそくさと帰ろうとするヒナギク。だがそこで、美希が好奇な目でビデオカメラ
を回していることに気がついた。

「・・・・何をしているの?」

 ドスを含ませて尋ねてみると、美希はあっけらかんとして答えた。

「いや、普段お堅い生徒会長が恋に揺れているところを撮らないなんて、動画研究部の名が
廃るだろう?」

 先程の戦闘における美希の告白から、これも彼女なりの愛情表現なのであり、また自分に
元気を出してもらおうとしているのだろう。

 わかっている。わかってはいるが、度が過ぎているようにしか思えない。

「没収よこんなもの!」

 ヒナギクは美希が持っているカメラをひったくった。

「あ、返せヒナ!」
「うるさい!もう帰るわよ!」

 ヒナギクは怒った足取りで去っていく。美希もそれに続いていく。

 残ったのはハヤテと歩だけとなった。

「・・・・僕たちも行きましょうか」
「そうだね。はっ、もうこんな時間!マスター怒っていないかな?」

 二人はアルバイト先の喫茶店どんぐりまで走っていった。どんぐりに着いた時はバイトの時間からかなり遅れていたが、客が来ていないことも合ってかマスターはそれほど怒っていなかった。

「ねえハヤテ君、ヒナさんへの返事どうするか迷っている?」

 仕事中、歩はハヤテに問い掛けた。

「ええ・・・・」

 ハヤテはヒナギクのことを思い返し、再び照れ出し困惑しているような表情になる。

「ハヤテ君、これだけは言っておくよ」

 歩が重々しい口調で語りかけるので、ハヤテはおとなしく聞こうとする。

「ヒナさんは、ハヤテ君のことが好きになってからずっとハヤテ君を思っていたの。ハヤテ君がヒナさんに嫌われていると思い込んでいるのを知ったときはすごくショックだったし、他にも自分の想いをうまく伝えられなかった時も、ハヤテ君が他に好きな人がいるって聞いたときは特に落ち込んでいたんだよ」

 ヒナギクが恋に悩んでいた時に力になっていた歩は、ヒナギクを案じている表情で語っていく。

「だから、ハヤテ君がどんな答えを出すにしても、真剣に返事して。ふざけてたりしたら、ヒナさんの友達として許さないから」

 鋭い視線でハヤテを圧した後、付け加えて言った。

「もちろん、私もハヤテ君のこと諦めていないから」

 歩の話を聞き終えた後、ハヤテは自分の心の中で自問していた。

 ヒナギクは自分のことが好きだった。でも、自分はどうなのだろうか。

 やんちゃだから放っておけなかった。喜ばせたいと思っている。でも、それは何故なんだ?

 それがわからずハヤテは戸惑う。別に雛菊が自分のことを好きだというのに困っているわけではない。むしろ嬉しく、周囲の人々に自分を好きな人がいるのだと伝えたいほどだ。

 ヒナギクのことを思うと胸が熱くなる。それがどういった感情によるものなのかわからないだけだ。

「僕は・・・・」

 ハヤテの胸の中は、モヤモヤとしていた。



 その夜。

 ヒナギクは自室にいた。部屋の照明はついておらず、窓から差し込む薄明かりだけが部屋
を照らしていた。

 そんな中で、ヒナギクは一人物思いにふけっていた。窓に浮かぶ夜空を、椅子に座りなが
ら眺めている。

 頭に思い浮かぶのは、昼間の戦闘。

 ハヤテヘの思いを打ち明けた時、自分が何か生まれ変わった気がした。まるで自分の心が
裸になった気分であった。

 いや、実際に生まれ変わったのだろう。

 あの時、自分は何もかも取り払った。恥もプライドも、全て。

 それまで自分を飾っていたもの、支えにしていたものがなくなり、生の言葉によるハヤテヘの思い。

 それを口にしたということは、もう彼女には何もなかった。生徒会長の誇りを自ら取り払
ったのだ。今の彼女は生徒会長という役職についているだけで、ただの女子高生だ。人より
優秀なだけで、それさえ自分では価値のあるものとは思っていない。

 本当に自分には何一つなくなった。

 否。

 自分には勇気がある。何がなくてもそれだけは確かだ。

 そしてそれが、ハヤテヘの思いをはじめ、自分を奮い立たせるのだ。

「今の私にはハヤテ君に対してどう接していけばいいかわからないけど・・・・」

 奇しくも、相手と同じ気持ちを口にするヒナギクだが、彼とは対照的に表情は清々しい。

「勇気だけは、確かにあるわ」

 とりあえず、明日会ったらまずは挨拶しよう。今までのように、元気よくしよう。ハヤテ
君はそう簡単に結論出せないし、昨日の今日だから戸惑うだろうな。

 そう思うと、ヒナギクは明日が待ち遠しかった。

 そしてふと思う。ハヤテを思うことに苦しみがあったはずなのに、今は明るい気分となっ
ている。

「苦しいこともあるけど、うれしいこともある、か」

 自分があの戦闘で言ったにもかかわらず、そのとおりだと実感している。

 嬉しさと同時に、苦しみもある。それが恋なのだとヒナギクは理解するのであった。




 精霊界のどこかの国。

 そしてどこかにある城。この城内に、ある青年がいた。地球のものとは思えない獣数匹と、なにやら会話をしている。

「アスコット」

 そんな彼に、一人の男が話し掛けてきた。

「王子。どうしたの?」

 アスコットという名を聞き振り返ると、王子と呼ばれた人物は軽く挨拶した。

 王子とはいえ、青年は畏まらず何の気兼ねもなく応じている。それは王子の人柄によるも
ので、それだけで王子がどれだけ親しみがあることがわかる。

 だが、決して無能ではない。

 王子は若干眉間を寄せて、青年に尋ねた。

「おまえが峡谷で助けたという男は、まだ目覚めないのか?」

 その問いは、青年の気がかりでもあった。

「うん・・・・まだずっと寝てるよ」

 昨日も、青年は様子を見に行った。その時もまだ、変化はなかった。

「そうか。まあ酷い怪我だったから、一日や二日で起きろというのも無理な話だな」

 青年が救助者を城に連れてきたのはほんの二日前。全身重傷の男を、この城の者たちは何
とか手を尽くし、辛うじて死ぬことは免れたのだ。

「けど、こうして眠り続けているとかえって不安だよ。もう二度と目を開けないようで」
「それはないだろ。オートザムの指揮官だって、回復傾向に向かっているんだ」

 この城で療養している他国の司令官の顔を思い浮かべて、王子は青年の暗い考えを撤廃する。

「あの男の身体も結構丈夫みたいだからな。それに、このセフィーロは信じる心が力になるんだ。だから信じよう」
「そうだね。けど何者なんだろう?名前とかも今のところまったくわからないど・・・・」

 その二人の話題になっている男。

 今は城のとある部屋で眠っている。

 憎しみに燃え、弟たちと戦い、そして敗れた男。

 生死不明と思われ、まだ目を空ける気配もない男は、雷凰のような闘志を潜め、今はゆっくりと眠っているのだった。





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Re: 続・新世界への神話(11月16日更新。ヒナギク編終了) ( No.98 )
日時: 2011/11/17 17:36
名前: 森野

こんにちはです、RIDEさん。
最近寒さが増してきて、コタツの中で猫のように丸くなっている森野です。
そんな僕ですが、RIDEさんの作品が更新されていたので、コタツから飛び出してパソコンと向かい合っております。
それでは早速感想の方を書かせていただきます。

ノヴァとの戦いも終わり、状況が落ち着いたハヤテ達は三人で楽しそうに会話をしていますね。
これも花南がヒナギクの事を仲間と認めてくれたおかげでしょうか?
犬猿の仲と言う事もありますが、喧嘩するほど仲がいいとも言いますしね♪

花南が二人に見せた手紙には、二人の事についての内容でしたね。
つまり、花南がした事は全てダイからの手紙によるものだったんですか!?
この手紙によって、僕の中の高杉株が一気に急上昇ですよ!!

花南の一言により、お互いの事を意識し合う二人。
ハヤテはヒナギクに対する自分の感情が解らないせいで、胸の中がモヤモヤとしてますね。
……ああ!!二人が早くくっつけばいいのにぃぃぃぃぃ!!!!!

精霊界の何処かの国の城で、王子と青年が一人の男についての会話をしてます。
峡谷で見つけた男は酷い怪我負っていて、今も眠っているそうですね。
憎しみに燃え、弟たちと戦い、そして敗れた男とありますが、この作品内でそんな人は――
…………………………雷矢しかいませんよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!
やっぱり生きていたんですね!!流石はハヤテの兄です!!



今回はハヤテ達の一体化習得に加え、雷矢の事まで出てきました!
これはもう次回が気になってしょうがないですよ。
という訳で、次回を楽しみに待たせていただきます。
更新頑張って下さい。それでは失礼しました。
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Re: 続・新世界への神話(11月16日更新。ヒナギク編終了) ( No.99 )
日時: 2011/11/20 02:20
名前: 絶影
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7426

どうも絶影です

さすがダイ…
という今回の話でしたね

やる気なさそうにしていたのに
ちゃんと人を見ている

花南の話や手紙を見て、ハヤテとヒナギクはダイを助けることを強く決意しましたね


ヒナギクの告白にハヤテは戸惑いを覚えているようですね
…まぁ…戸惑いを覚えないほうがどうかとも思いますが(苦笑)

ハヤテの心のモヤモヤが早く解消されることを願います


そしてぇえええ!

ついにハヤテの兄、雷矢の行方が明らかになりました!
彼は今後、関わってくるのか!?
気になります!


それでは…次は次スレですね…
ついにRIDEさんも神の領域に…(3スレ以上書いている人は神だ!!と考えているアホな奴ですので)


それでは次回も楽しみにしていますね
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Re: 続・新世界への神話(11月16日更新。ヒナギク編終了) ( No.100 )
日時: 2011/11/24 17:55
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929

この第2スレもこれでラスト。
半年以上掛けた甲裴もあると思います。
新スレでも頑張りますので、よろしくお願いします。

それでは、第2スレ最後のレス返しを。


森野さんへ

>こんにちはです、RIDEさん。
>最近寒さが増してきて、コタツの中で猫のように丸くなっている森野です。

私も寒いのは苦手です。しかも薄着が好きなので余計に震えています。
もう布団に包まったまま動きたくないと思っています。
重傷ですね。

>そんな僕ですが、RIDEさんの作品が更新されていたので、コタツから飛び出してパソコンと向かい合っております。
>それでは早速感想の方を書かせていただきます。

コタツから飛び出す勢いで感想書いてくださってありがとうございます!
頭が上がりません。嬉しく思っています。

>ノヴァとの戦いも終わり、状況が落ち着いたハヤテ達は三人で楽しそうに会話をしていますね。
>これも花南がヒナギクの事を仲間と認めてくれたおかげでしょうか?
>犬猿の仲と言う事もありますが、喧嘩するほど仲がいいとも言いますしね♪

これからのヒナギクと花南の関係は、正にその犬猿の仲になります。
考えてみれば、ヒナギクには花南のようなライバルキャラがいませんし、なんだかもったいないような気がしますので。

>花南が二人に見せた手紙には、二人の事についての内容でしたね。
>つまり、花南がした事は全てダイからの手紙によるものだったんですか!?
>この手紙によって、僕の中の高杉株が一気に急上昇ですよ!!

忘れた頃に、ダイは活躍しますからね。
見ている奴はちゃんと見ているということです。
まあ、あまり出番がないからこういうところで、ということもありますが・・・・

>花南の一言により、お互いの事を意識し合う二人。
>ハヤテはヒナギクに対する自分の感情が解らないせいで、胸の中がモヤモヤとしてますね。
>……ああ!!二人が早くくっつけばいいのにぃぃぃぃぃ!!!!!

見ていてもどかしい気がしますよね。
ですが、男と女はそう簡単にくっつくものではないと思っています。増してや、二人はまだ高校生ですから。
ですので、もうちょっと葛藤していただくと言うことで。

>精霊界の何処かの国の城で、王子と青年が一人の男についての会話をしてます。
>峡谷で見つけた男は酷い怪我負っていて、今も眠っているそうですね。

補足しておきますと、第25話のおまけで拾われた男です。

>憎しみに燃え、弟たちと戦い、そして敗れた男とありますが、この作品内でそんな人は――
>…………………………雷矢しかいませんよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!
>やっぱり生きていたんですね!!流石はハヤテの兄です!!

本格的な復帰ではありませんが、ドッキリを狙いました。
退場しておくわけにはいきませんからね。

>今回はハヤテ達の一体化習得に加え、雷矢の事まで出てきました!
>これはもう次回が気になってしょうがないですよ。
>という訳で、次回を楽しみに待たせていただきます。
>更新頑張って下さい。それでは失礼しました。

はい、がんばりますよ!

絶影さんへ

>どうも絶影です

今回も感想ありがとうございます!

>さすがダイ…
>という今回の話でしたね
>やる気なさそうにしていたのに
>ちゃんと人を見ている

ハヤテたちに比べたら、ダイは大人です。
といっても成熟はしておりません。大方先輩といった感じで。
ハヤテたちが弟のように見えたからこそ、あんな手紙を出したのでしょうね。

>花南の話や手紙を見て、ハヤテとヒナギクはダイを助けることを強く決意しましたね

恩人を無視は出来ない性格ですからね、ハヤテとヒナギクは。

>ヒナギクの告白にハヤテは戸惑いを覚えているようですね
>…まぁ…戸惑いを覚えないほうがどうかとも思いますが(苦笑)

普通に考えても、突然女子に告白されたなんて驚きますよね。
どう応えたらいいか。どう思っているか。ハヤテがヒナギクに対する気持ちを思い返すことで何かを見出す。今のハヤテにはそれが必要です。

>ハヤテの心のモヤモヤが早く解消されることを願います

できるだけ早く、そうなりたいですね。

>そしてぇえええ!
>ついにハヤテの兄、雷矢の行方が明らかになりました!
>彼は今後、関わってくるのか!?
>気になります!

雷矢がどんな行動を起こすか。
それは次スレを楽しみにしてください。

>それでは…次は次スレですね…
>ついにRIDEさんも神の領域に…(3スレ以上書いている人は神だ!!と考えているアホな奴ですので)

正直、引っ張って引っ張ってここまで来たという感じです。
まさかここまで行くとは、自分では予想しなかったです。

とか言いつつ、二桁まで必要になるかも・・・・

>それでは次回も楽しみにしていますね

まだまだ本格的とは言いませんが、楽しみにしてください。


森野さん、絶影さん。
そして今まで感想をくださった大魔王さん、よろづやさん、風羅さん、李薇さん、流れ星さん、銀さん、紅雪さん、残菊さん。
このスレでは事情により感想は送れませんがいつも見てくださってたという氷結アイスブリザードさん。

皆様ありがとうございました。


第3スレは『新世界への神話drei』です。
Dreiはドイツ語で、3を意味します。

http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=8199


それでは皆さん、3スレ目でお会いしましょう。




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Re: 続・新世界への神話(次スレへ続く) ( No.101 )
日時: 2012/05/06 16:06
名前: ピアノフォルテ

 おひさしぶりです。
 以前頂いたレスがえしも兼ねて、コメントさせて頂きますね。

 まず驚いた事が1つ。
 とてつもない長編の物語が続いている……!!
 スレッド丸々使い潰すだけの物語を書くのは、とても大変だと思います。
 一体どれだけの想像力が有ればここまで達せられるのか。
 基本的に、中、短編を作る私には無い能力です。


 ところで、文章形態は私と同じ三人称なのですね。
 中々三人称作家の方は少ないので、同じ文体の同人作家として、RIDEさんを意識してしまいます。
 ……言っておきますが、簡単には負けませんよ(笑)

 それでは、言いたい事は言ったので、これからもRIDEさんがその類稀な想像力を以て、この小説を描いて行く事を祈りつつ、今回は失礼させて頂きます。
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Re: 続・新世界への神話(次スレへ続く) ( No.102 )
日時: 2012/05/14 19:34
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7129

まさかこのスレに感想が来るとは。
100オーバーしているけど、大丈夫ですよね?

それでは、レス返しを!

ピアノフォルテさんへ

>おひさしぶりです。
>以前頂いたレスがえしも兼ねて、コメントさせて頂きますね。

お久しぶりです。
感想ありがとうございます!

>まず驚いた事が1つ。
>とてつもない長編の物語が続いている……!!
>スレッド丸々使い潰すだけの物語を書くのは、とても大変だと思います。

自分でも、ここまで長くなる予定はなかったんですけどね。
長くなればなるほど、確かに大変ですが、簡単にやめたくはないですからね。

>一体どれだけの想像力が有ればここまで達せられるのか。
>基本的に、中、短編を作る私には無い能力です。

ふとした事でも、そこから色々と考えて、物語を作っています。
ここはこうすればいいのではないかとか。
ただし、考えたらきりがなくなるというのが難点ですが。

>ところで、文章形態は私と同じ三人称なのですね。
>中々三人称作家の方は少ないので、同じ文体の同人作家として、RIDEさんを意識してしまいます。
>……言っておきますが、簡単には負けませんよ(笑)

三人称なのは、ラノベを押意識して書いているからです。
台本形式よりは、より綿密に描写できるから、この書き方でやっています。
でも、あんまり上達していませんけどね。
ピアノフォルテさんには、負けてしまいそうですが…

>それでは、言いたい事は言ったので、これからもRIDEさんがその類稀な想像力を以て、この小説を描いて行く事を祈りつつ、今回は失礼させて頂きます。

はい、頑張らせていただきます!

ピアノフォルテさん、感想ありがとうございました!

第3スレも見てくださるとうれしく思います。



それでは、第3スレでよろしく。

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