-- 2002.06.24 -- サイトを運営したことのある人なら、誰しも1度は「サイトのアクセス数を増やしたい」と考えたことがあることでしょう。アクセスの多いサイトが少ないサイトよりも優秀だとは限らないし、そもそもアクセスを稼ぐこと自体を目的としてサイトを運営している人は今も昔も少数派だろうと思うのですが……それでも他者からはアクセス数の多寡によってサイトの価値を判断されがちですし、本人もアクセス数が少ないよりは多い方が良いと考えておられると思います。身長や容姿、学歴や運動能力に対する評価と似てますね。それが人間の価値の全てを表すものでないのはみんな承知しているのに、誰もが求めてやまない所なんかは。 ところが、アクセス数は所詮「サイトを見ようとして訪れてくれた人の数」です。「サイトを見終えて満足してくれた人の数」ではありません。もちろん「訪れて気に入ってくれた人」が別の場所で宣伝してくれたお陰で訪問者が増えるという効果はあるので、アクセス数と読者満足度の間には相関があります。しかし紹介してくれた先のサイトの知名度などに依存する部分がはるかに大きく、また喜んだ人も落胆した人も同じ1票に数えてしまうという根本的な弱点に目をつぶることは出来ません。 もっと直接的に、コンテンツに対する読者からの評価を測る方法はないものか。これに関して面白い試みをしているサイトを、今週は紹介することにしましょう。 ろじぱら的「Web投げ銭」 http://logipara.com/zaregoto/ nagesen/nagesen0.html これはろじっくぱらだいすというサイトで提唱・実験している試みの1つです。匿名で送金・受領できる銀行振り込みなどのシステムを利用して、気に入ったコンテンツに対して作者に金銭を送ろうというもの。コンテンツを有料化しようと言う試みではなく、あくまで無料公開したうえで「応援したい」と思った読者だけが自分の好きなだけの金額を振り込める点がポイントです。 さすがに人気サイトの運営者が提唱するだけあって、お金を払った読者と受け取った作者の間に義務や責任が付随しないよう事細かな注意が払われています。それなら人気投票システムでもいいのでは、と思いがちですが、お金という有限な資源を作者に渡すということで読者側の審美眼も厳しくならざるを得ないし、些少ながらも目に見える利益が得られるということで作者側のモチベーションも向上することは確かです。同一人物の複数投票や冷やかし投票も自然に防ぐことが出来ます。 ろじっくぱらだいすではこのほかにも、様々な提言や企画、経験談などが語られています。ぜひじっくりと熟読してみてください。運営者のワタナベさんの、真摯で誠実で模範的なサイト運営姿勢に、きっとあなたも感動することでしょう。 ……え、このサイトの魅力は別の所にあるだろうって?……なかなか正直でよろしい(笑)。 |
-- 2002.06.10 -- 4月22日の戯言欄にてホームページ安全講座というサイトを紹介したことを覚えてらっしゃるでしょうか。あのサイトではネットの世界での争いや荒らしに巻き込まれないよう、また自分が迷惑を掛ける存在にならないための心得などが書いてありました。実際に苦い経験をした方が初心者に向けて語る内容だけに、不特定多数の読者に対して隙を見せてはならない、という強烈なメッセージが伝わってくるサイトでした。 しかし、他者から傷つけられるのを恐れるあまり『自分は自分の好きなようにやってます、一切の文句は受け付けません』と過剰反応しているとしたら、あまりにも勿体ない話です。不特定多数に向けて情報や自分の考えを手軽に発信でき、また不特定多数の1人としてそれにアクセスしたり意見を述べたり出来るという双方向性こそがインターネットの特徴であり、従来のメディアにない醍醐味というものでしょう。情報の宝庫に対して閲覧専門を決め込む姿勢を否定するつもりはありませんが、サイト運営やメール・掲示板書き込みなどを通じて自分の存在を明らかにするのであれば、他者との関わりを完全に遮断してしまってはいけないと思うのです。 考えても見てください。自分から発信はするけれども他者からの意見は聞きたくないし従いたくもないと言うのでは、公衆トイレに落書きをするのと何が違うんです? そしてそんな行為に時間と労力を割くことに、あなたは虚しさを感じませんか? 他者の言葉に振り回される人、その逆にすべてを跳ね返す人。どちらも自分に自信が持てない人なのだと思います。両極端な対応に走らないためには、寄せられた意見や苦言を受け容れるか否かを判断する基準と、その基準にそぐわないものを排除する勇気の2つが必要です。そしてそれはどちらも、自分はこのやり方で良いんだという自信を持っていなければなりません。間違っていてもいいし空元気でもいいから芯を固めて、その上でトラブル回避の知恵を肉付けする、そうでなければ知恵を付ける意味がないし、失敗から学ぶことも出来ないのです。 もっと楽に生きてみないか http://www4.plala.or.jp/k-k/index.html いつになく長い前置きでしたが、今回紹介するのはこのサイトです。他者との関わりの中で不安になること、自分との戦いで心が折れそうになること……誰もが持つそんな悩みに対して、どうやって自信を持ち自己を確立していったらいいか、について様々な角度から論じています。ネットでの関わりに限らず、人生や社会における人間関係全般について人生の先輩としての立場からの提言を300余編に渡って掲示しているのが特長。 どうしても教科書的な一般論になるのはやむを得ませんが、自己実現や対人関係における悩みのパターンはおおかた網羅されています。はっとするようなアドバイスが埋もれているかも知れません。ぜひ一度、読みに行ってみてください。 |
-- 2002.06.03 -- 文章書きをやってるとつくづく感じることなのですが、バカな文章を書くというのは凄く難しい所行なのです。ナンセンスの連発で読者を笑わせるというのは間違いなく天与の才能だと思うのです。これに比べれば、自分の思ったことを素直に分かりやすく書くことなんて、なんて簡単に思えることでしょう! 私は根が真面目な人間なので、メールやテキスト企画などで文章を書くときには自分の思ったことを直球勝負することしかできません。せいぜい段落末や文章末にオチを付けるのが関の山なのです。でも読者の立場からすれば、どこの馬の骨とも分からぬ輩が感じたことなんぞに興味を持ったり面白がってくれる人は、あくまで少数派。大多数の読者は『役に立つ情報』か『嘘でもいいから楽しませてくれる文章』を求めてネットの海をさまよっているのではないでしょうか? かくいう私もそうなんだし。 まぁ落ち込んでいても仕方ありません。ホラを吹く才能のない私としては、せめてその面の才能に恵まれた人の文章を紹介することで、読者の役に立つことにしましょう。 それだけは聞かんとってくれ http://www.sorekika.com/ テキスト系巡回が好きな読者にとっては、結構有名なサイトかも知れません。自らを「ダメ人間」と称しているキース中村さんによる、しょーもない話題に関する私見や経験談を書き連ねた雑文サイトです。ただしその経験談には爆笑ものの大嘘がちりばめられていますし、オチを付ける際にもラスト数行ではなく中盤〜終盤がすべてオチ、と言うような執筆スタイル。真面目で有益なテキストサイトに慣れた読者には、カルチャーショックを与えること請け合いです。 収録テキスト数は360本を越えていまして、紹介している私ですら全てに目を通したわけではありません。そこで時間のない読者に向けて、双剣士が気に入った10本をピックアップしておきましょう。
えっ、人様の文章に十傑をつけてるお前は、もう立派なダメ人間だろうって? あははは、やだなぁ、私はマジメ人間なんですってば。見ての通りの。 |
-- 2002.05.27 -- 『双剣士のざれごと』は今回が連載80回目となります。よくぞやったと自分で自分を誉めてあげましょう。ぱちぱちぱち、ひゅーひゅーひゅー。 さて、これまで当欄では色々なサイトを紹介してきましたが、以下に該当するサイトは意識的に除外してきました。
そこで80回目の今週は、雑誌などにも頻繁に掲載される有名サイトを4件紹介します。とても足を向けては寝られないほどお世話になっているサイトですが、いまさら紹介するのも気恥ずかしいので紹介文は短めです。 もしご存じないサイトがありましたら、ばっちりブックマークを張っておいてください。
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-- 2002.05.20 -- 皆さんはWebメールを使ったことがありますか?
Webメールはメールソフトを必要としないため学校や職場や友人のパソコンからでも気楽に使える利点を持っていますが、メール文書そのものを手元に置いておくことが出来ないため昔のメールを消失させる危険性があり、重要な連絡などには向いていません。つまり自宅ではPopメール、出先ではWebメールが便利なわけです。 24net http://www.24i.net/ そこでお勧めしたいのが、このWebメールサービス。特徴をかいつまんで列挙すると、
私としては、携帯電話からでも長文メールが読めるというのが非常に気に入っています。もし興味のある方は、ぜひ登録して利用してみてください。 (Webメールだと携帯電話のメールボックスにメール本文を取り込むわけではないので、文字数制限が大幅に緩和されるのです) △2003.09.01追記 2003年9月より、24netは有料サービスに移行したそうです。 |
-- 2002.05.13 -- なにかの能力を高めていくとき、人はまず他人の真似や単純な思いつきから始めて徐々に自分を磨いていきます。そして自分にあった方面や方法を見つけて、それに興味を集中する形で技能を深めていく訳なんですが……興味を絞り込む過程において、不要となった知識や視点を捨て去ってしまうことがあります。人間はコンピュータとは違うので、忘れることによって新しいことを身につけていく、という側面が確かにあるのです。 しかし、忘れ去った知識が本当に必要ないものかというと、必ずしもそうではありません。高い山が広い裾野を持つように、高みに登るためにはその真下の部分だけでは足りないのです。なにかの障害に直面したとき、それを打開する方法やヒントが以前に学んだ知識の中にある、というのは良く経験することでしょう。古人も「温故知新」「初心忘れるべからず」などの言葉で、基礎をなおざりにすることを戒めています。 塾より楽しい小学生の国語教室 http://www.hoops.livedoor.com/~naoya_dj/ そこで今回お勧めするのがこのサイト。本来は海外で国語を独学している小学生を対象にしたサイトで、各学年の国語の教科書がどういう狙いを持ち、なにを身につけさせようとしているのかを解説してくれます。著作権の絡みがあるために肝心の教科書の内容がほとんど転載されていないのが残念ですが、それでも「順を追って書くこと」「題名は感じたままに」「文章の仕組み」など、日本語を読み書きするにあたっての基礎的な注意事項が平易な言葉で語られています。 いずれも言われてみれば当たり前のことばかりなのですが、読みにくい文章や支離滅裂な内容になるのを避けるためのイロハとも言える話題が満載です。大げさかも知れませんが、ここに書かれていることを実践している人は意外に少ないような気がします。小説書きの人はもちろん、メールやエッセイを書く人に対しても強くお勧めできるサイトです。 |
-- 2002.04.29 -- 今週は、双剣士が最近考えていることを書きます。サイト紹介も少しは含んでいます。(長文注意) ネットの世界では毎晩のように新しいWebサイトが誕生していますが、その逆にサイト運営の終了に伴って消えていくコンテンツも、また沢山あります。とりわけ自作小説や音楽などを公開していたサイトの終了は、そのままそれら作品群の消滅を意味するわけで読者としては寂しい限りです。 うちのサイトではネット上で読める物語の投票所を運営しているのですが、紹介したサイトが消滅したりすると推薦した文章そのものが意味を失ってしまいます。『琴音ちゃんの滅殺日記』のように有志によって復刻されるものはきわめて珍しい部類に入るでしょう。失われた物語のファイルを個人的に保存しておく方法はありますが、それだけでは他の人に作品の魅力を伝えることが出来ません。寄贈先や投稿先で生き残りでもしない限り、ほとんどの場合はサイト消滅と共に作品そのものも死んでしまうのです。 そこで考えたのです。サイトそのものの運営が出来なくなったときに、作品を引き取って公開し続けてくれる博物館のようなサイトなりFTPサーバがあったら、素晴らしいと思いませんか? ただ、ここで問題になることがあります。著作権の問題です。 世の中のWebサイトのコンテンツは、その制作者に著作権があります。個人のパソコンにコピーして楽しむくらいは構いませんが、それを他の人に無許可で公開/配布することは著作権の侵害になるのです。現にほとんどのサイトでは、判で押したように『このサイトで公開している全てのものの無断転載・再配布を禁じます』と書いてあります(私の方針は後述)。創作物を扱っているサイトではとりわけ意識が高いようです。 ですからコンテンツの公開を引き継ぐと言っても、無断でコピーして公開すれば各所から非難を浴びます。あのあぼ〜ん保存館が3回目の休止に追い込まれたのは記憶に新しいところです。無断で保存するサイトと言えば有名なThe Internet Archiveも該当するのですが、こちらは全世界を対象にしているだけに個人サイトの踏み込みが甘いのが残念。トップページから2〜3階層も辿るとデータが途切れてしまうようなので、保存場所として頼りにするわけには参りません。 やはり原作者に許可を取るか、あるいは原作者自身に保存の申請をしてもらうしか有りませんね。 ただ、サイトが健在なうちに転載の許可を求めるというのは妙ですし、閉鎖する直前になって大急ぎで原作者に許可を求めるというのもなかなか大変です。現実的にはサイトが健在なうちに、原作者自身によって「自分のサイトが無くなったらコンテンツを別の場所で公開していいですよ」と申請をしてもらって、定期的にサイトのコンテンツ全てをコピーしておくのが良いでしょう。あるいはMirageのComputing第43話にあるように、サイト全体の圧縮データを公開の場所に置いておいて、有志の人による再配布を認めるとか。 私個人の考えとしては、自分の作ったものがみんなの見られる所に置かれるのであれば、それが自分のサイトのアクセスに結びついて無くてもぜんぜん構わないし、むしろお礼を言いたいくらいだと思っています。改竄や盗作による真贋論争を防ぐために原作者メールアドレスとサイトURLくらいは付記しておくべきでしょうが、転載や再配布に関してあまり神経質になるのもどうかな、と思うのです。 ちょっと探した限りでは、こういうことを考えてる人はいても実行しているWebサイトは無い様子。それじゃうちでやろうかな? テキスト関連サイトに限定するなら、サイト容量は10〜100MB程度と思っていいから平均30MBとして、巡回リンク集の1500件分を全部合わせても45GB……レンタルサーバの容量としては大きいですが、個人向けHDDの容量としては実現不可能ではない。博物館なのだからチャットや掲示板は過去ログのみに絞ってしまえば、トラフィックを減らせるしこまめな管理も不要。あとは常時接続環境さえあれば……。 さて、ここまで考えて私は自分のやってることの矛盾に気づいたのです。サイト運営者が閉鎖などによってコンテンツを消去しても、そのコンテンツが別の形で読者の目に触れることを認める……そう考えるのだったら、一度公開したコンテンツは原作者の手を離れたものと考えることになります。ならば公開する権利を原作者が私有化するのはおかしいのではないかと。 皆さんご存じのように、『支天輪の彼方で』では期間限定で公開していたコンテンツが沢山あります(総括文、テキスト企画、失敗SS、ゲームコーナー etc.)。それらが居座ったままだとサイト全体のポリシーがぼやけてしまうと思って、途中で公開を打ち切ったのですが……上記の博物館構想に比べれば、なんて肝っ玉の小さいことをしていたんだろう! 原作者が引っ込めた時点で読者からは見えなくなるという現状に対して、読者の立場から異論を述べたばかりじゃないですか! 自分が原作者になった途端に態度を翻すってのはおかしくない? そういうわけで、現在の私は迷っています。博物館構想はしばらく先の話だとして(誰かが実現してくれるなら歓迎しますよ!)、過去に公開して引っ込めた企画物や失敗作SSなどを『過去の遺物』コーナーとでも題して復刻するかどうか。たぶん読者は誰も反対しないと思うけど、それをやると『支天輪の彼方で』は小説サイトでなくなりそうで……。 | |
-- 2002.04.22 -- 久しぶりにWebサイト運営論に関するサイトを紹介しましょう。今回のサイトはいささか古い記事ではありますが、初心者が陥りがちな失敗やトラブルなどを回避する方法について詳しく解説してくれるところです。 ホームページ安全講座 http://www12.big.or.jp/~meher/inet0.htm 作者の麻弥さんはジャニーズ系の私的応援サイトを運営した経験を持ち、ジャニーズファンが殺到するチケット交換掲示板などで様々な苦労をなされた方。そのためか個人情報の流出やデマの流布などについてきめ細かい注意点が書かれています。また言葉づかいやマナーなどについても、表に見える参加者よりもはるかに多くの人が見るのだから、という観点から深い洞察がなされています。これからサイトを運営する方向けに、注意書きのサンプルまで掲示してくれる親切さです。 雑誌にも取り上げられた内容だけあって、基本的で万人向けな内容が中心。ここだけにしかない特別なことが書いてあるわけではありませんが、それだけに多くの方にお勧めできます。自分のサイトを持っている方もそうでない方も、ぜひ熟読してみてください。ここに書かれている注意を守ればネットで経験するトラブルの大半は未然に防げると、自信を持って言える内容です。 |
-- 2002.04.15 -- Webサイトは個人が扱える広報手段としてはきわめて強力なのですが、その『伝える内容』はサイトの性格によって真っ二つに分かれます。良いものを誉めたり勧めたりするサイトと、悪いものを暴露したり批判したりするサイトにです。『支天輪の彼方で』はなるべく前者でありたいと思っているのですが、「他人の不幸は密の味」との言葉が示すとおり、後者のサイトへのニーズもなかなか高いようです。 それでも、「サポセン・コム」や「コンビニのとなり」のように読者が苦笑できるような内容であればまだ可愛い。また「如何にしてソフト会社は崩壊したか」や」(コ)の業界のオキテ」のように深刻ではあるけれども他人事として読める内容も、まだ笑っていられる範疇に入るでしょう。 ですが、今回紹介するサイトは面白がってはいられません。 会社地獄 http://www.dab.hi-ho.ne.jp/hell/top.htm 『みんなの不幸自慢』とのサブタイトルが示すとおり、就職活動やサラリーマン生活を通じて経験した不幸な出来事や理不尽な被害を投稿してもらって掲示するのがこのサイトの目的です。はた迷惑な上司から陰険なお局様まで、会社生活における血の凍るような体験や目も当てられない実態が生々しく綴られています。結構文章の上手な投稿者が多いことも臨場感に拍車を掛けています。はっきり言って、就職活動をしようとする学生さんたちの戦意を萎えさせてしまうほどに。 私はここに書いてあることをすべて信じるほどナイーブではありませんが、すべてをネタだと決めつけるほどスレてもいません。ぜひ皆さんも、ご自分の目で判断してください。もしここに書かれている被害者と同じ境遇に自分や家族がいるとしたら……世間はこんなものだと諦めずに、すぐに脱出の手だてを考えることをお勧めします。 |
-- 2002.04.07 -- 皆さんは小説を書き始めるとき、どういうふうに頭を整理しますか? 物語の始まりから終わりまで、書き進める順序に沿って頭が回れば良いんでしょうけど、なかなかうまくは行きませんよね。どうしてもクライマックスとか決め台詞の部分ばかりに意識が向かってしまいがちです。 そういうとき、そこばかり考えてると執筆がスタートできないし、かといって面白いネタが浮かびそうなときにそのシーン以外の部分を考えるというのも……というジレンマに駆られる人は少なくないと思います。書き慣れてくれば折り合いが付けられるんでしょうけど、初心者にとってはこれが意外と越えにくい難関で……有り余る想像力を持ちながらSS作家デビューに踏み切れなかったり、いざ書き始めてもすぐに飽きてしまうことが多いのではないでしょうか。 IEdit http://homepage3.nifty.com/kondoumh/ というわけで、今回お勧めしたいのがこのソフト。断片的な思いつきメモを並べ替えたり線で結んだりする、アイデアプロセッサと呼ばれる類のオンラインソフトの1つです。単に視覚的に結びつけるだけなら紙のメモで十分ですが、このソフトの良いところは以下の機能があることです。
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-- 2002.04.01 -- 今週の紹介サイトは前置きなしで行きます。 川村渇真の「知性の泉」 http://www.st.rim.or.jp/~k-kazuma/ 筆者はコンピュータ雑誌などに何本も連載を持っているライター。このサイトも1995年創設から現在に至るまで鋭意更新継続中ということで、これまでに書いたエッセイや論文などが山のように掲載されています。自分の文章群を「知性の泉」と呼ぶ大胆なセンスの持ち主ではありますが、書いている内容はしごく真面目で論理的でごもっとも、まるでビジネス指南書を見ているかのようです。 ……ですがうちのサイトの読者にとっては、あまり固すぎる内容も考えものですよね。そこで双剣士がお勧めするのは、筆者自身が『たまにはハメを外したいと思ったら、ここが一番だ』と自賛する【脳味噌ぐちゃぐちゃルーム】です。ことわざや専門用語のパロディから変人たちの奇妙な行動、奇妙な事件や業界ルールなど大爆笑のネタがいっぱい(真に迫りすぎてて冗談に思えないほど)。このコーナーだけでも、質量ともに普通のサイト1つ分の価値はあるでしょう。ぜひ見に行ってみてください。 |
-- 2002.03.25 -- 読者の皆さんはお気づきかも知れませんが、来週の月曜日は4月1日。エイプリルフールの日です。海外のメディアではここぞとばかりに怪情報が乱れ飛びますし、日本のWebサイトでも偽情報を流したり「閉鎖しました」と突然宣言するサイトが現れます。うちのサイトでもちょっとした悪戯を計画中です……いささか準備に手間の掛かる悪戯ではありますけど。 しかし、そうはいっても日本ではあまり「みんなで冗談を楽しむ」という風潮は根付いていないようです。クリスマスやバレンタインデーのように日本流に昇華したイベントと異なり、どこか遠慮がちな居心地の悪いイベントになってるように思うのは気のせいでしょうか。建前とは知りつつも『無事故無違反』『安全性100%』を求めてしまう日本人にとっては、本物の情報と偽の情報が混ざり合う風習というのは受け容れがたいものなのかも知れませんね。 ……とまぁ、そんなことを考えながらWebを検索していて見つけたサイトを紹介します。 Multiculturalpedia http://www.netlaputa.ne.jp/~tokyo3/ このサイトは様々な風習、記念日、風俗、言い回しなどについて、世界の国々でどのような違いがあるのかを掲載しているサイトです。「調べるために調べるのではなく、あくまで自然に入ってきた情報を載せる」と明言しているだけに、生きた言葉による体験談や伝聞情報が並んでいます。結婚式/お正月/エイプリルフールなどの記念日、電話の挨拶/握手/じゃんけんなどの風習、数の数え方/しゃっくりの止め方/虹の色などの表現の違いなど、幅広いジャンルの話題が満載。 すぐに役に立つとは言えませんが、雑学のつもりで気軽に読むことをおすすめします。 |
-- 2002.03.18 -- 放映中のTVアニメ版Kanon、皆さんもご覧になっていますか? うちはKanon関連コンテンツはまだ無いんですけど、読者も私もKanon好きなのは周知の事実です。アニメ化が決まった去年の冬頃は宣伝までした覚えがあります。 ただ……なんだか放映時間が、不安定ですよね? 先々週はいきなりお休みするし、そのまえも1日1話だったり2話だったり……放映時間が深夜だというのにビデオ予約がやりにくいと愚痴の1つも言いたくなります。 ましてや……今週は一挙2話で、しかも放映時間が2:25じゃなくて2:40からなんだもの! それに来週は一挙3話で、しかも最終回? おいおい! フジテレビ Kanon公式サイト http://www.fujitv.co.jp/jp/b_hp/kanon/ そういうわけで、今週の紹介はこのサイト。お勧めサイトというには少し違うのですが、Kanonファンなら確実にチェックしておきたいところです。内容云々というより、放映時刻の確認という意味で……。 既にご存じの方、新聞で毎朝チェックしている方には要らぬお世話だったでしょうが、いま紹介しないと意味のないサイトですので勘弁してください。 (後日注:アニメ版Kanonは2002年3月末に、好評のうちに終了しました) |