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< もうすぐ 充電池提督の航海日誌02>

発気揚々八卦良い

by 春樹咲良
スポーツ | 2014年 1月16日(木)23時44分
ごきげんよう,春樹咲良です。

とりあえず「スポーツ」というカテゴリを作ってみたので,スポーツ関連の話題はこれを使って書いていこうかなと思います。
シーズンが開幕したら「野球」カテゴリが必要な気がしなくもないですが,それについては今は考えないことにします(あまりこのBlogで深く野球の話をするつもりも無いですが)。


そういうわけで今日の話題ですが,タイトルからお分かりの方もいらっしゃるかな。
そう,大相撲です。

個人的な話をすると,私が大相撲をよく見るようになったのは,2001年頃,ちょうど貴乃花が足の怪我を抱えながら優勝決定戦で武蔵丸を降した場所あたりからではなかったかなと思います。
その頃相撲を見ていなかった方でも,表彰式で小泉首相が「痛みに耐えて,よく頑張った! 感動した!」と言ってた時だと言えばそれなりには分かるのではないでしょうか。

さて,その貴乃花が引退して以降,年を経る毎に日本相撲協会の悲願となってきたのが,「日本人横綱の誕生」です。
貴乃花の引退以来,かれこれ13年近くにわたって,日本人の横綱が居ません。
最後の日本人横綱の誕生は,15年前の若乃花(貴乃花の実兄)まで遡らなければなりません(若乃花は貴乃花より先に引退しました)。
若乃花以降に誕生した横綱は武蔵丸,朝青龍,白鵬,日馬富士の4名で,後ろの3人がモンゴル人であることからも分かるように,今や大相撲はモンゴルの時代です。

今まで何人もの大関が,「待望の日本人横綱誕生へ」という期待をかけられ,それが果たせぬまま引退していきました。
そして今場所も一人,「ついに誕生か」という大きな期待を背負わされた日本人大関が居ます。
稀勢の里です。

昨年の名古屋場所でも綱取り(横綱に昇進すること)の期待がかかり,序盤で黒星を重ねて失敗に終わってしまったのですが,今場所も同じような流れになってしまっているようですね。
今日(5日目)までに既に2敗。
場所前に「13勝2敗以上の成績での優勝」が条件とされていたので,もうこれ以上負けられなくなってしまいました。
まぁ,現実的にはかなり難しくなったと考えてよいと思います。

そもそも稀勢の里の綱取りに関しては,相撲ファンの間では疑問の声も多く上がっていました。
あまりに長く日本人横綱が誕生していないことに業を煮やしたのか,相撲協会も横綱審議委員会もここ最近では考えられなかったほど「激甘」の基準で横綱昇進を認めると言っていたのです。

25年ほど前に起きたある事件を期に,「大関の地位で2場所連続優勝,またはそれに準ずる成績」というのが横綱昇進のための基準とされ,実際それ以降に昇進した横綱は全員2場所連続優勝で昇進してきました。
ところが,稀勢の里は今までに優勝したことがありません。
つまり,仮に今場所初優勝しても,「2場所連続」という規定を満たしていないので,本来ならば昇進はできません。
しかし,「それに準ずる成績」であれば昇進を認めるという規定になっているのがポイントなんですね。
「それに準ずる」という範囲を広く解釈すれば,今場所のように「連続優勝」でなくても昇進はできる…理屈としては正しいのですが,今ひとつ釈然としませんね。
そもそも先場所優勝してもいないのにどうして今場所が綱取りの場所になっているのかというと,先場所2人の横綱を連破したことが高く評価されているから,なのですが,それだって常に横綱に勝っているわけでもないし,横綱に勝つ実力があろうが「優勝」という実績を一度もあげられていない人に「次で優勝すれば横綱だから」というのも疑問の余地なしとはできません。

…もうお分かりだと思いますが,私個人としては稀勢の里の綱取りに関しては疑問視しています。
それ以前に,彼の実力で今場所優勝,綱取りが成るとは最初から思っていませんでしたが(そしてその通りになっていますが)。
なんていうか,プレッシャーに弱すぎなんですよね。
横綱というか,相撲取りとして割と致命的だと思います。
彼は大関に昇進した時も「直近3場所で33勝以上」という目安に届いていないにもかかわらず昇進しており,相撲協会からもその恵まれた体格,パワーなどに大きな期待をかけられ,将来の日本人横綱へと大きなサポートを受けてきたわけですが,その結果がこれなのだと考えると,「そこまで日本人横綱って必要なのかな」という気がしてきます。

相撲が日本の国技であるというのは事実ですし,日本人の横綱が居ないことに危機感を覚える気持ちも分かるのですが,そのために基準を緩く解するのは,なんか違うんじゃないのかなと思うんですよね。
それよりは,そろそろ日本出身力士の優勝(2006年以来ありません)を見たいかなぁという気がしています。
稀勢の里が横綱に昇進することになれば,当然優勝しなければならないので見られるのでしょうけど,この分だと稀勢の里が優勝するよりは,他の日本出身力士が優勝する可能性の方が高いのではないかなと個人的には思っています。
※ちなみに,「日本人」の優勝ですと2012年に旭天鵬が優勝しているのですが,彼はモンゴル出身で日本に帰化した日本人なので,「日本出身」の力士の優勝が待望視されています。
※外国出身力士が優勝を独占している現象を,テニスのウィンブルドン大会でイギリス出身選手がずっと優勝から遠ざかっていることにちなんで「ウィンブルドン現象」と呼んだりします。
※そのウィンブルドンでは,去年70数年ぶりにイギリス人のアンディ・マレーが優勝し話題になりました。


つれづれと書いていたらもの凄く長くなってしまいました。
話題にもよりますが,大体いつもこんな調子で書いていくと思いますので,適度に読み流してください。

それでは,また。
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コメント
1 | 双剣士 | 2014年 1月17日(金) 0時42分

 横綱というのは、やたら強くて試合にならない力士が昔いたので彼の腰に白い縄を巻いて『あの縄に触るだけで相手の勝ちとする』と決めたことが語源だと聞いたことがあります。だから横綱の白い縄は手垢すら許されないほど綺麗にしておくのが伝統として残っているのだとも。

 私は上の話を聞いて『なるほどなぁ』と思ったクチなので、横綱は憎たらしいくらいに強い悪役であって欲しいと思っています。外人でも異星人でも構わない、大関以下の力士が何を仕掛けても鼻息で吹き飛ばすくらいの強さを誇ってこそ綱を巻く資格があるんだってね。
 ですから私個人としては、日本人横綱が途絶えていたって気になりません。憎まれ役なんですから異人ばかりでもいいんです。異次元レベルの強ささえ備わっていれば風格なんか無くたっていい、負けた相手が歯ぎしりして悔しがるくらいが正しい姿なんです。それが格闘技というものでしょう? (ですから朝青龍みたいなキャラは好きでした)

 ・・・なんだか暴走気味のコメントになりましたが、結論としては春樹咲良さんのご意見に全面同意です。圧倒的な強さの日本人力士が居ないんだったら日本人横綱に拘る必要なし。現時点の稀勢の里では役者不足もいいところでしょう。
 だいいち、圧倒的に強い外人横綱が現役でいるのに審査基準を緩めてまで日本人横綱を生み出して彼を相撲協会の顔に据えるってのは、むしろ日本の恥なんじゃないですかね? 国技とまで言うんだったらどんな手を使ってでも強くなって見せろ、外国人どもをキリキリ舞いさせて見せろ・・・いささかプロレス的な観点ですが、私はそう思うのです。
2 | 春樹咲良 | 2014年 1月21日(火) 0時15分

>双剣士さん
朝青龍は確かに,プロレスで言うところのヒール的な役どころで,貴乃花引退後の角界を引っ張ったという意味では功労者と言ってよいのではないかなと私も思っています。
まぁ,相撲はプロレスとは違う,という見方もあるにはありますが(「横綱の器」みたいな論ですね)。

さて,稀勢の里は今日敗れて4敗目,実に無様ですが,今後どうなっていくのか。
基本的に,横綱に昇進する力士にとって大関という地位はさっさと通過するためにあるので,ダラダラと大関在位を伸ばしている間に綱取りの機運は萎んでしまうのではないかなと思っています。
それ以前に,彼の豆腐メンタルでは初優勝すらままならない気が個人的にはしているのですが。
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