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ひっそりとオススメイラスト参考書

by ピーすけ
つぶやき | 2016年 8月 8日(月)15時29分
ちまちまと落書きを続けて結構経ちました。
色々本を読んだところで、描いた分だけが身に着くんですよね。

とはいえ、スキルアップに繋がる本があることもまた事実。
なので、今までイラストを描いてきて「なるほど」と感心した書籍群をまとめておこうかと思います。




1.やさしい人物画 A.ルーミス著

 人物画の教科書として有名な作品。
 「やさしい」と銘打っていますが、ここに書かれていることを全てできたなら、相当な画力になっていること請け合い。

 内容はやや硬派気味で、あくまでリアルなデッサンについての言及が多いです。美術の心得がある方ならともかく、これから始める方には全然易しくはありません。しかも、強いデフォルメをかけるアニメ系のイラストでは扱いにくいという欠点を抱えています。

 しかし、流石に名書として名高いだけはあって、人物画の基礎がぎゅっと詰まっています。

 最初からこれ一冊で何とかしようとするのではなく、他の作品を見て勉強するときのノウハウとして使うのがいいかも。
 色々読みましたが、「これで人を描ける!!」と銘打っている本の基本部分はほぼコレと変わらないです。強いて言えばアニメ系の絵も載っているくらいで……そういう本ははっきり言ってどれもほぼ類似品なので、気に入った絵の本を一冊用意すればいいかと。




2.ss(スモールエス)シリーズ

 イラスト投稿マガジン「ss」が出版している技術書。
 特にアナログ画材での「塗り」に特化しており、画材や色のレシピを教えてもらえるので、道具さえそろえば鮮やかな色遣いを学ぶことが出来ます。
 個人的には淡い色彩の透明水彩の巻がお気に入り。

 しかし、根本的なデッサンについてはほぼ全く触れられないため、「線画はある程度描けるけど、カラーが良くわからない」という方向け。
 リアルな塗りではなく、アニメ的でポップな塗りが多いです。
 「かわいい」イラストがどういう色と技術で作られているのかを読めるのは、それだけで楽しいものがあります。



3.ジャンプ流

 少年誌の王、ジャンプの作家陣の制作風景を映像で垣間見ることが出来ます。
 全てを観ることが出来ないのは少々残念ですが、筆の動かし方や画材の使い方を動画で学べます。
 私が所持しているのはTO LOVEるの作者とソーマの二巻ですね。デジタル画材を使用される方はソーマの作者の巻を見るとどういう風に線が描かれているのかを観て絶望します。
 なお、こちらの本もあまり画力向上という点では期待できません。



 4.すぐ描ける!電撃萌え王プレゼンツ 萌えパーツイラスト講座

 バカみたいなタイトルですが、もちろん内容も非常にライトです。
 デジタルイラストにおける塗りの小技が纏まっています。
 ギャルゲ塗りを試してみたい方にはレイヤーの効果と扱い方をサクッと教えてくれるので非常に楽。
 余りにも簡単に出来てしまうので、描いてる途中で自分の絵じゃないような違和感があります。
「ね?簡単でしょ?」
 方程式をすっとばして解を教えてくれる本。
 反面本で対応できないスキルにはまるで歯が立たなくなる恐れも・・・

 なお、例によってデッサンに関する記述はほぼゼロです。



 5.お気に入りの作家のイラスト

 プロアマ問わず、色んな作品に目を向けてみることは大事です。
 画集から構図や色使いなんかを真似て使ったりすると、ぐんと作品の完成度が上がります。
 見て描けないものは絶対に見ないままでは描けないので、ガンガン真似しましょう。
 自己流に寄りかかってしまうと、個性は磨けるかもしれませんが、反面同じような絵ばかりになってしまう恐れもあります。

 折角なので以下、買って良かった画集を紹介。

 ほぼ私の趣味ですので悪しからず。


 5a.きゆづきさとこ GA芸術家アートデザインクラス コアカリキュラム
 
 イラストレーター、漫画家のきゆづきさとこの初画集。
 デフォルメの効いた独特の作画と、鮮やかな色使い、自由自在な構図には言葉もありません。
 漫画「GA」のファンアイテムとしての側面も強いので、漫画を知らないとややとっつきにくいかも。


 5b.安倍吉俊 祝福の街

 明、暗、素の三部作。
 カラーも個性的なのですが、特に圧巻なのはモノクロ(正確には鉛筆の絵をカラー印刷したもの)で描かれる「素」
 鉛筆デッサンをしっかり学んだからこその表現。
 強烈過ぎて、下手すると呑まれます。
 私はこの画集大好きなんですが、読むと絵が狂うので半ば封印状態。


5c red juice RED BOX

 「ギルティクラウン」のキャラデザ等でおなじみの、イラストレーターredjuiceの画集。
 メカニックと女の子という組み合わせが好きだと特に目を奪われるイラストが多いです。
 繊細で壊れそうな少女と、ソリッドな質感の服、そして光沢感溢れる機械。


 5d.アルフォンス・ミュシャ ミュシャの世界

 アールヌーヴォーの代名詞とも言うべきイラストレーターミュシャの絵画を収めた画集
 くっきりした、しかし流麗な線画と、収まりの良い構図、華やかな縁の飾り等々、現代のイラストにも通じるものは多いかと思います
 ただ、精緻な上に画力も半端じゃない(しかも人物はリアル調)ので真似するのはかなり大変。今の時代ならカスタムブラシで簡単に再現できるのかなあ・・・



 さて、徒然と書きましたが、最初にも言った通り、絵が上手くなるためには取りも直さず筆を走らせることが大事。
 楽しめば、私みたいなヘタレでも、まあ多少なれとも成長できます。


 P.S
 イラスト掲示板で334投稿を目指すと嘯いてずいぶん時間が経ってしまいました。
 ペースは落ちていますが、その分質で賄いつつ、必ず到達します。
 そのころにはまた少しくらいは成長していたらいいなあ
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