「支天輪の彼方で」8周年記念総括文  RSS2.0

3.純血化への道


Since : 2006.10.16
written by 双剣士
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 ここで去年の秋から今日までのサイト更新履歴の一部を抜粋してみます。下に行くほど新しい更新内容です。

2005.12.30 ☆ 『双剣士のざれごと』ポップアップ窓を終了。
2006.01.30 ☆ 巡回リンク集・フレームNAVI・DownLoadガイド・テキスト企画を廃止。
2006.01.30 ☆ 雑談・紹介BBSを廃止し、最新ログを過去ログ庫に格納。
2006.09.02 ☆ 更新停止して久しいブログ『SSサイトの舞台裏』を閉鎖。(4月末に更新停止を明言)
 以前の総括文ではプラス貢献大と評価していた、小説以外のコンテンツが次々と廃止されたことが分かります。言い換えれば『小説以外は何も置いてないサイト』という純血化に向かって突き進んだのが8年目のサイト運営といえそうです。どうしてこうなったのか? それは以下に述べるような、いささか皮肉めいた読者像が私の脳内で支配的になってきたためです。

読者は当サイトに、ハヤテSS供給工場としての役割しか期待してない(はず)

 前ページで述べた運営方針からすれば自然な発想でしょう。読者の皆さんは『このサイトにはどんなものがあるんだろう』と胸を膨らませてアクセスしてくるのではありません、ジャンル内のサイトやブログを巡回しているうちに小説関連サイトとして『支天輪の彼方で』が挙がっているのを見つけてリンクをクリックし来場してくるのです。もちろん全員が同じだと断言は出来ませんが前ページの方針からすればそういう読者像が浮かんできますし、アクセス解析の結果もそれを裏付けています(ハヤテ小説ページ+ハヤテ呼称ページ+ハヤテ小ネタSSページへのアクセスが圧倒的であること、上述した廃止コンテンツのアクセス数が週間でも1ケタ以内に低迷していたこと、および検索文字列から)
 そのことに気づいてみますと、『ふらりと訪れたお客さん用にSS以外の楽しみを提供する』という従来の運営思想は根底から崩れ去ります。お目当てである小説コンテンツが更新されていなければ読者はさっさと別のサイトに移っていくだけなんです。せっかく来たのだからとサイト内をあちこち探検してみようとは思わない時代なのです。そもそも各サイトのリンク集やお気に入りページにしたって、以前なら などといった紹介文をつけるのが常でしたが、ブログ主流な現在は紹介文など一切なしでサイト名だけをぽつんとリンクとして並べておくのが普通になっています。小説サイトという分類をしてくれるのは良心的なほうで、『ハヤテ関連サイト』という括りで並べているだけのサイトも少なくありません。ジャンル内のサイトの気に入った部分ばかりをつまみ食いすることに慣れてしまった読者が、小説以外のコンテンツには非情なまでに無関心だったとしても誰が責められるでしょう?

 この事実に気づいたとき、私は愕然としました。上述のような読者像からすれば、小説以外のコンテンツを更新して更新履歴に載せることは無益であるばかりか有害ですらあります。『久しぶりに更新されたと思ったら無駄なとこにエネルギー使いやがって、新作書けよ新作』と陰口を叩かれてる様子は容易に想像できますし、実際そういう意見を巡回先の他サイト掲示板に名指しで書き込まれたこともありました。
 以前の総括文ではSS純血主義への決別を謳ったはずなのですが(該当箇所)、それはもはや時代遅れだと考えざるを得ません。こうなっては新作SS無しでのサイト更新は避けなければなりません。しかし新作SSがない時期の繋ぎ役だったはずの巡回リンク集や戯言欄紹介が、新作SSを書き上げたときにしか更新できないのであれば……もはや存在意義自体がなくなったと言わざるを得ないんです。むしろ短期の更新が出来なくなることで過疎化を強調しかねないというデメリットすらあります。
 これが、当サイトが再びSS純血化への道をたどった理由です。

 ただしこの時点では、私はそれほど危機感を持っていませんでした。もともと当サイトは小説サイトなのだし、それしか自分に能がないことは過去何度も痛感していたからです。悲しむことじゃない、ただ本業に戻るだけ……そう単純に考えていました。
 しかし、この決断が新たな弊害を生み出すようになるまでに、時間はかからなかったのです。


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