「支天輪の彼方で」3周年記念総括文(期間限定企画)
5.今後に向けて
Since : 2001.10.12
written by
双剣士
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はじめに/
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ここまでで、3年目の方針として私が考えたこととその実践内容を説明し、そして読者アンケートの結果を元にこれまでの成果を振り返ってみました。多少乱暴ではありますが、結果をまとめると以下のようになります。
- 自作小説を中心とした当サイトにおいて、双剣士は小説を量産することに限界を感じるとともに、そのことだけをサイト運営の柱とすることに疑問を感じた。それは同時に、当サイトを自作小説の掲示場として捉えるのではなく、読者へのエンターテイメント提供の場として認識を新たにするきっかけになった。
- 新作小説の公開はあまり頻繁には行えない。それに代わって読者に提供できる“価値”として、戯言欄を始めとするリンク紹介機能の強化を行った。
- 1年経って読者の意識を調査したところ、リンク紹介に対する評価は半数未満に留まっており、読者の要望は圧倒的に小説系コンテンツに集中していた。そして予告通りに新作を公開すること、未完成な連載小説をきちんと終わらせることが読者の期待として浮かび上がってきた。
読者アンケートの期間に当サイトのアクセスカウンタは約1300カウント進みました。アンケートに回答してくださった9人の方は全体の1%にも満たず、この結果をもって読者の傾向を判断するのは危険かも知れません。しかし声なき読者の意志を自分に都合よく解釈したのでは、アンケートを実施した意味が無くなってしまいます。
そこでこの結果を踏まえ、4年目の方針を練り直してみましょう。
A.小説執筆について
3年目の当サイトでは、1月〜6月まで新作の公開無しという醜態をさらしてしまいました。サイト紹介に労力を割くあまり、新作小説を書かなきゃという切迫感が薄れていたことは紛れもない事実であります。今回のアンケートで小説への要望が多かったことは、嬉しいと同時に冷や水を浴びせられたような心境でした。少し思い切った手を打たなければなりません。
さいわい手がかりはあります。今回の3周年企画に際して、読者アンケートにて最大得票を得た「わたしのSweet Lady」の最新号を約1年ぶりに掲載したのですが、これの執筆所要時間はわずか3日間。しかも3周年記念日の直前3日間に書いた小説なんですよ! つまり逃げられない締め切りさえ設定すれば、平日でも執筆は不可能ではないんです。
これまで日記ショート、週刊小説など「定期的に執筆する癖を付ける」ことを目的とした企画はことごとく倒れてきました。今回の3周年記念小説についても、3週間も前から予告しているにもかかわらず、締め切りの3日前までは全く手をつける気が起こりませんでした。どうやら私は、締め切り直前になった頃に徹夜も辞さず猛チャージを掛けて帳尻を合わせる、というスタイルが性に合っているみたいなんです。
もちろん体力的には厳しいものがあります。本業の小説家でない私にとっては、小説執筆のために他の用事を犠牲にすることは出来ません。ですが、ならば自分のペースで書きたいと思ったときに書けばよい、と手綱を緩めた結果が今年前半の醜態に結びついたのです。同じ轍を踏むことは避けねばなりません。
そういうことで、以下の執筆スタイルに挑戦してみようと思います。
次回の小説更新日と次回作を予告する。(およそ1ヶ月間隔)
そしてそれを締め切りと見なして、自分を叱咤する。
これは非常にリスクの高いやり方です。1ヶ月後にできあがるのは予告の本数を下回るかも知れない。ゼロかも知れない。予告を守れず「自分はなんて駄目なんだ」と自己嫌悪する日々が戻ってくるかも知れない。
ですが過去1年の経験と、ここ3日間の猛ダッシュがこの決断の後押しをしています。それに仮に新作を予告通り公開できなかったとしても、次回の公開日を読者に予告しておけば「まだか〜、まだか〜」と読者に不満を募らせる回数を減らすことが出来るでしょう。どうせ予告を裏切るなどということはこれまでも散々やってきたことなのですから、読者にとって失うものは何もない……はずです。
成功率は低いですが、挑戦してみようと思います。どうしても後ろ向きの想像ばかりが頭に浮かびますが、怖がって立ち止まるよりは足を踏み出して前のめりに倒れる方が良いでしょう。私がここでこういう発言をしたこと、皆さんどうか覚えて置いてください。
B.戯言欄について
お勧めリンク集や著作権規定については変えるつもりがないので、戯言欄について考え直してみます。
アンケート結果を総合したところ、戯言欄を評価してくださる方は少なからずおられるようですが、過半数の読者は関心も期待も寄せていないというのが現実のようです。小説公開を定期化した以上は普段の日に訪れる読者の数は激減するはずですので、小説に代わる短期更新コンテンツ、というのは意味を失ってしまうかも知れません。そして読者の役に立たないのなら、『エンターテイメントを提供する』などと偉ぶっても絵に描いた餅です。こだわりは捨てた方がよいのでしょう。
そこで戯言欄については「ふらりと訪れた方に提供する」というスタンスを捨て、定期更新化の方向に進もうと思います。廃止するには惜しいが、小説執筆の時間を削ってまで短期不定期更新にこだわるのは止めよう、という方針変更です。
もともと約1週間周期で更新してきたコラム欄ですから、毎週月曜日の更新と明言したところで実質的な負荷に変化はありません。これで「来てみたけど何も変わってない、あーあ」という読者の溜め息が減らせるのなら、それは読者にとっての利益と言えるのではないでしょうか。
C.正門について
正門に置いてある支天輪と乙女回路は、当サイトの創設当初から問題視されてきたものです。小説目当てに来る読者にとっては更新履歴さえ見られればいいのであって、わざわざ接続時間を掛けて重い画像ファイルを読み込むことは避けたいというのが本音でしょう。現在でも、正門を通らずに守護月天小説ページに直接やってくる読者の方は少なくありません。
実は今年の2月にも、同様の意見をいただいて一時的に支天輪を削除したことがありました。『軽くなった』という好評と『このサイトらしさが無くなった』と残念がる声が半々だったと思います。結局あのときは後者の意見を重視してしまいましたが、今回は思い切って2極分化させてみました。
- 正門の画像を軽量化し、同機能ながらファイルサイズを半分に削減。
- ひたすら高速アクセスを望む読者のために、支天輪はおろか壁紙もアクセスカウンタも廃した【展望台】を新設。
そして両者共にCGIの技術を駆使して、掲示板や戯言欄も含めた最新の更新内容がそのページ内だけで確認できるようにしてあります。皆様の貴重なネットサーフィンの時間を有効に活用する一助となればいいのですが。