『支天輪の彼方で』が開設３周年を迎えました。去年までは「Ｗｅｂサイトを運営し維持するという生活が、よくも２年間も続いたものだ」という感慨がありましたが、今年の感慨は少し違います。それはＷｅｂサイトの運営が既に生活の一部として組み込まれていて、継続すること自体に苦労を感じるとか言う段階を過ぎていたからでしょう。３周年を迎えたこと自体は２周年の延長であり、４周年への通過点、今ではそんな気がしています。
　ですが、では３周年が無意味かと言えばそんなことはありません。「ともかく３年間続いた」に代わって胸に浮かぶ感慨は、「この１年も色々なことがあったなぁ」という平凡かつ普遍的なものでした。皆さんが中学や高校を卒業するときに感じるものに似て、卒業すること自体の価値と言うよりはそこに至るまでの道程の方を思い起こしていたのです。

　１周年を迎えたときには、手探りでＷｅｂサイト運営を始めた頃のとまどいや知り得たことについて総括しました。２周年の時にはネット接続を始めた頃から現在に至るまでの道のりを、１年目の頃よりは冷静に振り返ることが出来ました。
　今回の３周年総括文では、すでにサイト運営が生活に根付いている段階に来ている自分が、この１年間に何を考えて何に挑戦したか、について説明してみたいと思います。サイト運営の経験について回顧録的に語ると言うよりは、よりよいサイトを目指して方針を決め実行に移し評価と考察を行うという、理系的なアプローチに近い内容になっています。ですから読者の皆さんが参考にしたり「うんうん」と頷くような部分は、去年までよりは少なくなったかも知れません。

　なお、ここで述べている方針や評価は、あくまで『支天輪の彼方で』に関するものです。サイト運営に対する一般論の提示ではありません。ですから当サイトに関して「ここはこうした方がいい、こうするのは良くない」という読者の皆様からの意見は謹んで拝聴させていただきますが、「うちのサイトでやっていることに文句があるのか」という類の反論に対する返答は遠慮させていただきます。私と異なるアプローチというのは当然あってしかるべきものであって、そちらを否定したり統一したりしようという意図はありません。お読みになる方はその点について誤解なきよう、よろしくお願いします。