「支天輪の彼方で」9周年記念総括文
5.今後について
Since : 2007.10.12
written by
双剣士
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はじめに/
数多く書くことで得たもの・失ったもの/
小説以外を切り捨てた閉塞感/
読者からどう思われているか/
今後について/
おわりに/
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ここまで読んできて、あまりのマイナス思考ぶりに呆れ返っている人も多いのではないでしょうか。残念ながら私が自分語りをするときは、いつもこんな感じなんです。自分が愚痴っぽい性格なのは分かっていますし、読んだ方が愉快な気分になれないこともわかっています。ですから普段は日記も後書きも感想も批評も書かず、こうして年1回の総括文で吐き出しているわけです。
ここからは文章のトーンが少し変わります。
さて、ここまで自分のサイトの悪い点ばかりを延々と書いてきたわけですが、それじゃ欠点だらけのサイトになってしまったことを後悔しているかと言うと、そうではありません。たしかに窮屈で思い通りに行かない点は多々あります。しかし過去の総括文でたびたび述べているように、このサイトをこういう形にしよう、こういうやり方で運営に携わっていこうと何度も思い悩んだ末に辿り着いたのが現在の姿であり、しかもそれは『やりたいことが出来なくて止むなく』ではなく『やりたいことを実現したらこうなっていた』という運営形態だからです。
実際、うまく行ってるところも多くあります。なんだかんだで9年間も続いているという事実もそうなんですが、4つのジャンルを乗り継ぎながらもSS執筆という自分のやりたいことを実現し続けていること、読者数も一貫して右肩上がりを続けていること、しつこい荒らしが湧いたこともなく、人間関係のトラブルなどで閉鎖の危機に直面するのもなかったこと。なによりサイト運営を続けるに当たって私生活の面で無理をしていないし、更新休止したことは何度かあっても結局こうして戻ってきて最新のジャンル状況に対応したSSを書き続けていられる。これらは平凡なようでいて大変なことだと思うのです。
もし現在の自分に向かって9年前の自分が声を掛ける機会があったとしたら、9年前の自分は「SSサイトを9年も続けている凄い御方!」みたいなお世辞を言ってたんじゃないかな。私がサイトを始めた頃に諸先輩方を仰ぎ見ていたように、9年も続けていればこのサイトを見て原作にハマったり、SSを読む趣味に目覚めた人たちもきっと居るでしょう。私の真似をしてSS執筆の道に踏み込んだ人だって幾人かは居てくれるはずです。9年間の間には失敗や反省も沢山ありましたけど、プラスの価値を持つものだってきっと産み出してこれたはず、そう思いたい。
ですから私は今日までの歩みに後悔はしていません。私が目指したのはおおむねこういうSSサイトだったし、自分の性格に適合するのもこういう運営形態なのでしょう。そうでなければ9年も続けられるわけがありません。しかし、
さすがに9年もやれば十分でしょう
後悔はなくとも100%満足してるわけでないのは、前ページまでで書き連ねてきたとおりです。ずいぶん長い時間がかかったけど作りたかったサイトは実現しました。念願の100ヒット超えも達成でき、あとは現状の運営形態で量と質と規模とを高めていくのみ。しかしその裏で多くのものを切り捨ててきました。それらはSSサイトの管理人という立場を背負っている限り、今の自分には諦めざるを得なかったものばかり。
だから挑戦してみたいのです。もしSSサイト管理人という肩書きがなかったら、どんな楽しみや苦しみが待っていたのか。遠慮や制約なしでやりたいことを贅沢に詰め込んだら何が生まれたのか。もちろん現在の自分には不得意なことばかりですから失敗する確率は高い。SS書きという得意分野を封印してまで取り組む価値があることなのか正直わからない。でも既知の範囲で実現可能なことを無難にこなし続けるには、私はまだ若すぎるんですよ。
もっとも明日からすぐというわけではありません。冒頭に書いたとおり、今は『ハヤテのごとく!』ジャンルに強い追い風が吹いている時期。書きたいことは山ほどあるし、語りたいことも、読みたいものも沢山あります。期待してくれてる読者の方も沢山いるでしょう。こんな状況下で当サイトを放り出すつもりはありません。目一杯に帆を広げて、脇目も振らずに突っ走るつもりでいます。今回書いたような愚痴企画も、また当分の間は封印。
しかし追い風はいつまでも続きません。いずれTVアニメ版が終了し、サンデー連載の原作マンガも完結するでしょう。過去に守護月天やぴたテンの最終回を迎えてきた経験からして、アニメ終了から長くても1年半、下手すると半年持たずに原作は終わるんじゃないかって気がしていますが……そうなったときも現在と同じ心境であれば、私はSSサイト管理人という肩書きを卒業し、新たなる刺激を求めて次の航海に漕ぎ出そうと考えています。
そうなったときには、このサイトは閉鎖するか倉庫化するつもりです。SSサイトを残したまま新サイトを作るという器用なことはできませんし、新しい挑戦に失敗しても戻る場所がある、という気持ちが少しでもあったら不得意分野の克服など無理だと思いますから。
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