現在、『支天輪の彼方で』は夢の
過去9年間の大部分において、当サイトのヒット数は30〜70ヒット/日の範囲内にいました。同ジャンルの小説サイトが200〜500、コミュニティサイトが600〜3000ヒットをたたき出している中での数字ですから、お世辞にも人気サイトとはいえません。もちろんカウンタの種類にはいろいろあるしサイトに現れない水面下での交流やファン活動も影響してきますから、ヒット数がサイトの良し悪しをダイレクトに示す指標というわけではないのですけど……あまりにも長い間2桁の時代が続いていましたので、3桁の大台に乗ることは憧れというか、遥かな目標として私の頭の中にありました。6年目の夏にわずかな期間ながら100ヒット超えを体験し(10万ヒット記念企画の末尾を参照)、その直後に家庭の事情で更新休止したという経緯もありましたので、なおさら思いは募りました。
そして今、9年目にしてようやく3桁に乗ることが出来ました(具体的な数字は20万ヒット記念企画を参照)。これが自分の実力でなく、取り扱いジャンルの盛り上がりによるものだということは分かっています。それでもいいのです、過去8年間はそれすら無かったのだから。
ここはヒット数を伸ばすことを目的としたサイトではないですけど、それでも多くの方々が見に来てくれることは嬉しいです。とりわけ『新作を公開すると、その新作ページのアクセス数が伸びる』という事実が目に見える形で現れてきたことは創作意欲をおおいに刺激してくれました。それ以前は新作を公開しても、新作ページのアクセス数は上位に食い込んでこない(検索エンジンに引っかかりやすい特定ページの壁を越えられない)ことが多かったので。
この場を借りて御礼申し上げます。皆様、どうもありがとうございます。
こういう追い風が吹いている時期に、舵取り役のすべきことは明快です。風を背いっぱいに受けて突っ走ればいい。振り返らず前だけを見ていればいい。連載小ネタSS、お誕生日企画、毎日更新……穴だらけの帆ではありますけども、私なりに精一杯広げて風を受け止めているつもりです。
ですから今回は総括文を書くべきか迷いました。年1回書いているサイト運営総括文は、立ち止まって振り返り反省して今後の指針を考える企画。行け行けGOGO!な状況で立ち止まっても、私自身にも読者の方々にも何の益もないように思えたからです。
しかし、結局今年も私は総括文を公開することにしました。全力で突っ走るために捨ててきたもの、このまま突っ走ることの限界などが見えてきてしまったから。そして憧れていた3桁ヒットの境地に到達した以上、総括するのはこれが最後になるだろうから。
この総括文は『支天輪の彼方で』の運営経験を元に、双剣士が自己を振り返る企画です。読者の行動や他サイトの運営方針に異を唱えるつもりはありませんし、これから書く内容が他のサイト管理人にも共通の心理であるなどと自惚れる意図もありません。毎年恒例のことになりますが、ご注意くださいますようお願いいたします。