第1回 お題 ( No.1 ) |
- 日時: 2013/08/22 23:25
- 名前: 春樹咲良
- 参照: http://soukensi.net/perch/hayate/yybbs/yybbs.cgi?mode=new_html&no=103
- それでは,早速ですが今回のお題です。
「いつもの通学風景(仮題)」
指定:朝,自転車で登校中のハヤテとナギ 指定:二人は自転車で二人乗り中 指定:ナギはまだ眠い
ハヤテ「それにしても,いつも言ってることですが」 ナギ(不機嫌そうに)「なんだよ」 ハヤテ「たまには,早寝早起きもいいものですよ。今日もゆっくり朝ごはんを食べる時間なかったでしょう」 ナギ(うんざりしている)「……」 ハヤテ「昼夜逆転生活もほどほどにしないと,成長期なんですから,お嬢様はそうでなくても……」 ナギ(ハヤテを遮って)「うるさいうるさいうるさーい! 何なのだそのお小言は! そういうのはマリアだけで十分なのだ!」 ハヤテ「は,はぁ,すみません」 ナギ「まったく,通学中までこんな調子なんて勘弁して欲しいのだ」
指定:多少の時間経過
ハヤテ(ふと思い出す)「んー,そう言えば,お嬢様」 ナギ(鬱陶しそうに)「今度は何なのだ!」 ハヤテ「いえ,この間,自転車の乗り方を教えるって話,あったじゃないですか」 ナギ(意表を衝かれたように)「は? ああ,あったっけ,そんなこと」 ハヤテ「もし乗れるようになったら,自分で自転車漕いで行ってみますか?」 ナギ「ええー? うーん……」 ハヤテ「流石にいきなり一人で行けとか言いませんけど,一緒に行くのでも並んでとか」 ナギ(小さな声で)「……いい」 ハヤテ「え? 何ですか?」 ナギ「今のままで,いい」
(※お題提供者による参考意見:ナギが「今のままでいい」理由は,ハヤテとの二人乗りだから,と考えられます)
お題は以上です。
以上のお題を用いて,会話文に肉付けをしていく形で(つまり,セリフの前後にモノローグや心情描写などを挿入して体裁を整えることで),皆さんの小説作りの手腕を見せていただければと思います。 作品は完結した一話の形に仕上げることまで求めません(上記のやりとりだけでは一場面がいいところかとも思いますので)。 いずれにせよ,作品をレスの形でこのスレッドに投稿していただく,という形をとりたいと思います。 企画について不明点がある場合には,今回の提案をした交流掲示板のスレッドにてお訊ね下さい。 表現手法について悩んだときは,今回の企画のきっかけになった「小説の書き方を議論するスレ」の皆さんがきっと答えてくれるはずです(よね?)
今回のお題については,一応期間を定めてひとまず1ヶ月後(9月22日)まで投稿を募集します。 その後,企画について見直しの必要性を検討しようと思いますので,その時にはまた是非,忌憚ない意見をよろしくお願いいたします。
それでは,よろしくお願いいたします。
※9/12追記 お題について保留だった「今のままでいい理由」について,位置づけを「参考意見」に変更しました。 投稿規定についても修正をしています(はっきりしていなかった部分について少し書き足すなどしました)。 企画趣旨その他お題の用い方について,不明な点が多く,ご迷惑をおかけしたことについて改めてお詫び申し上げます。 今回のお題の締め切りまでもうあまり日にちも残っていませんが,多数の皆さんの参加をお待ちしております。 よろしくお願いいたします。
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Re: 「書き方議論スレ」発新企画(企画名未定)※8/23追記 ( No.2 ) |
- 日時: 2013/09/08 00:14
- 名前: きは
- 参照: http://soukensi.net/perch/hayate/subnovel/read.cgi?no=124
- きはさん(一時的な)復活のお知らせ。
※一部セリフの変更しました。
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よく、朝起きてからすぐに日光を浴びて、一日の体内時計をリセットした方が良いという話がある。 人間の体内時計は一日に二十五時間で設定されているから、毎朝このリセットを行う習慣を身につけておかないと狂ってしまうのだ。 理屈で言えばまったくもって正論であるが、徹夜でゲームをした後に朝日を目にすることは苦痛以外の何物でもなかった。
自転車が起こす微弱な振動は私の身体を駆け抜けて、いまだに微睡みの残っている頭を上下に揺らす。 それでいて、左手にある太陽からもたらされる光は、軒並み続く家々の隙間から零れて私の目を刺激する。 不快でたまらなかった。自転車の後ろに横向きで腰掛けた姿勢では、おちおち寝ることも叶わない。 だが、それ以上に私を不快にさせたのは、間違いなく目の前で自転車を漕いでいる彼――綾崎ハヤテの一言だった。
「それにしても、いつも言ってることですが」 「なんだよ」
ハヤテが回りくどい前置きを言うのは、決まって私を諌めるときである。逆を言うと、私を諌めるときには、必ずこんな回りくどい前置きを付け加えるのだ。 そんな心優しい性格を持つ執事は、私が露骨に出した不機嫌な声を受けて言葉を詰まらせた。 が、彼は果敢にも言葉を続けた。
「たまには、早寝早起きもいいものですよ。今日もゆっくり朝ごはんを食べる時間なかったでしょう」
テンプレじみた彼の言葉は、私を辟易とさせた。せめて、面と向かって言ってほしかった。 彼の肩越しに聞こえてきた言葉は、私の頭に響くばかりで心に響くこともない。
「昼夜逆転生活もほどほどにしないと、成長期なんですから、お嬢様はそうでなくても……」
――誠意が無い上に、デリカシーも無いときた。
「うるさいうるさいうるさーい! 何なのだそのお小言は! そういうのはマリアだけで十分なのだ!」 「スミマセン、スミマセン!」
つい、怒鳴ってしまった。言った後、頭痛と後悔が同時にやって来ている。 姿勢はそのままで、ハヤテは平謝りをした。その口調はいつもの彼と全く同じで、その一言だけには誠意が込められていた気がする。
「まったく、通学中までこんな調子なんて勘弁して欲しいのだ」
私は吐き捨てるように呟く。これは、私の心からの願いだった。 貴重な時間だ。今、この時はかけがえのない時間なのだ。 少なくとも、正論ごときで侵食されるものではないのだ。
◆
私が黙り込んでからかなりの時間が経過した。その間に、自転車は何回か右折と左折を繰り返す。左手にあった太陽は、今では正面に位置していた。 夏の太陽は高い。朝の時間帯であっても、太陽の光が彼に遮られることでできる影は、思った以上に短い。 私は日光を避けるために彼の背中にもたれかかった。女顔でいて、線の細い体付きをしている彼ではあるが、その肉体は鋼のように固い。 背筋が隆々としている様は、執事服の上からでも手触りで分かってしまう。
頬を彼の背中に乗せた所から、彼の水色の髪を眺める。その行為は、まるで雲一つない空を見上げているようで。 ――彼は優しくて、気の利く人だ。そんなことは分かりきっていた。 何の変哲もない一本道の最中でも、彼は時々ハンドルを細かく左右に切っていた。何事かなと思って後ろを振り返ると、通り過ぎた場所には大粒の小石が落ちてあったりした。 出来る限り揺らさないように。彼の心遣いは、まるでシャボン玉を包み込むような繊細さを持ち合わせていた。
「んー、そう言えば、お嬢様」 「今度は何なのだ!」
――それでも、時折見せる無神経ぶりには、苛立ちを覚えたりもして。 私は彼の背中から顔を離し、語気を強めて応える。
「いえ、この間、自転車の乗り方を教えるって話、あったじゃないですか?」 「は? ああ、あったっけ、そんなこと」
唐突で予想できなかったハヤテの問いに、私は間抜けな声を上げる。その後は生返事だ。 そして、答えをぼやかしながら私は、記憶の引き出しを片っ端から開けていった。 先日、アパートの住人の一人が、自転車に乗れるようになりたいとハヤテに頼んでいた。その人の身体能力もさることながら、彼女はハヤテの指導によってたった一晩で自転車に乗れるようになったそうだ。 そういえば、その日の翌朝に私はハヤテに頼んでみた気がする。何か嫌な予感がして自ら遠慮したが。
「もし乗れるようになったら、自分で自転車漕いで行ってみますか?――流石にいきなり一人で行けとか言いませんけど、一緒に行くのでも並んでとか」
私が思考を巡らせる内に、彼はとうとうと喋りだしていた。 思いつきではないのだろう。淀みない彼の言葉は、沈黙の間に作り上げられたものに違いない。
「ええー? うーん……」
さすがはハヤテが練りに練った提案だ。魅力的な要素が多い。 特に一緒に行ってくれたりすることは、私にとって望外の喜びである。 自転車に乗って風を切る爽快感と、一緒についてきてくれる安心感。 この二つは私の心を揺さぶった。が、私はギュッとハヤテの上着を掴む。
「……いい」 「え? 何ですか?」
葛藤の末に選んだ答えは、僅かに口から漏れ出ていた。 踏ん切りがついていない。私は両手に力を込める。
「今のままで、いい」
今度ははっきりと言葉にした。ハヤテは「そうですか……」と弱々しく答えるばかりだった。 ――私にとって今の時間が貴重で、かけがえのないものだ。ハヤテと二人きりで話すことができるからだ。 アパート住まいの共同生活となってからは、二人きりで話す機会が少なくなってしまった。 朝食なんか特にそうだ。常に他の住人がそこにはいて、たとえ寝坊してなくてもゆっくりとハヤテと話すこともできないだろう。
だから、登校中に二人乗りしているこの時間が、私は好きで。 漕ぐことに専念するのではなく、彼と近くで会話できるこの時間が。 ――図らずも彼の提案によって、この時間のために少しでも早寝早起きを心がけようと思った。
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面白そうな企画がなされていたようなので、少しばかり参加させていただきました。 企画の趣旨などでちょっとした議論が生じていたりしていますが、私自身の見解は9月22日以降にさせていただきます。 ――あまり、水を差したくないのですよ。
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Re: 「書き方議論スレ」発新企画(企画名未定)※9/12追記 ( No.3 ) |
- 日時: 2013/09/15 07:47
- 名前: 双剣士
- 参照: http://soukensi.net/ss/
- 管理人ではなく1人のSS書きとして、参加させていただきます。
表現技法の勝負だけではなく多少の改変もありということでしたので、思い切ってきはさんの模範例とは真逆の方向を目指してみました。
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「いつもの通学風景−阿修羅の巻」
心地よい晴れた日の朝。小鳥たちがチュンチュンと新しい1日の訪れを告げ、ご近所さんたちの挨拶の声がこだまする。 挨拶や食事を終えた人たちは、さわやかな笑顔を浮かべながら学校や職場へと旅立っていく。残った人たちはゴミ出しや 庭の水まきにせっせと繰り出していく。古今東西変わることのない、ごく普通の人々の営みの風景がそこにあった。 そんな穏やかな空気に包まれながら、道行く人々の間を自転車で駆け抜けていく1組の少年少女の姿があった。 少年が自転車をこぎ、少女が後輪の軸の上に立って少年の両肩に手を乗せる。学校周辺の地域では珍しくもない、ほほえましい学生たちの通学風景。 ただひとつ違いがあるとすれば……少女は朝寝坊で学校をサボる常習犯であり、そして少年は元・最速の自転車便という二つ名を持っていたことである。
「…………」 バキャバシャ、グワシャン! ガタガタ、ドゥワァァン!! ナギは耳をふさごうと思わず片手を放しかけて、すぐ横Gにあおられて少年の肩に両手を戻す動作を何度も繰り返していた。 彼女の周囲をすさまじい勢いで通り過ぎている光景の数々は、およそ穏やかな登校風景などと呼べる代物ではない。自転車が通り過ぎることで 引き起こされる風圧は周囲の人のスカートを翻すなどという可愛いレベルでは既になく、大人や自動車をよろめかせる台風並みの勢いをも はるかに超えて……まさに破壊神のごとく庭木やポストを風で巻き上げながら周囲の突起物すべてをなぎ倒す、豪快な破砕音を伴っていたのだ。 たとえて言うならマトリックス2という映画に出てくる、恋人を救うために摩天楼を爆速で飛行するネオの通り過ぎた後の破壊跡のように。 ナギにとって、ハヤテの自転車に乗るのはこれが初めてではない。だが日頃は法定速度を守りに守っている少年も、今回ばかりは2段階の変身を 済ませたかのごとく全力でペダルを踏み込んでいるように彼女には感じられた。その速度は法定速度どころか人間の限界をも軽く超えているが 警察に捕まる心配はない。そもそも路地裏や公園やブロック塀の上を時速250キロ超で駆け抜ける自転車に追いつけるパトカーや白バイなど、 到底この世には存在しない! 最初のうちはスリルに胸を弾ませていた少女も、容赦なく襲いかかる風圧と延々と続く縦G横Gの繰り返し、そしてぶつかれば大事故間違いなしであろう 障害物の数々が手前わずか数センチで頬すれすれを右へ左へと通り過ぎていく光景に、いつしか表情は青ざめ、息も絶え絶えになりつつあった。 《なぁ、少しはスピードを緩めてくれてもいいんじゃないか?》 曲がり角を越えてしばしの直線ルートに乗ったタイミングを見計らい、ナギは少年の背中からそう話しかけようとする。だが言葉を交わす余裕が 訪れるのを待っていたのは、どうやら少女だけではなかったらしい。 「それにしても,いつも言ってることですが」 「なんだよ」 「たまには,早寝早起きもいいものですよ。今日もゆっくり朝ごはんを食べる時間なかったでしょう」 「……」 機先を制せられて少女は黙り込む。そう、根は善人であるはずの綾崎ハヤテが今朝に限って容赦なき破壊の権化にならざるを得ない理由は、 まさに背中にいる少女が半端でない朝寝坊をしたせいなのだ。学校をサボるつもりで豪快に朝寝坊をした少女とそれを叱る美人メイドに 『お任せください、不可能を可能にしてみせます』と胸を張った少年が選んだ、法律も良識もかなぐり捨てての大爆走。使命感に燃える少年執事に 向かって、無理はしないでくれなんて言えるわけがない。ましてや怖いからスピードを落として欲しいなんて絶対に言えない。だってそんな言葉を 口にしたら、こっちが負けたことになるじゃないか!
ん? 待てよ、私が文句を言えなくなるのを、ハヤテは最初から読み切ってたんじゃないか? 13歳にして飛び級で高校2年生を務める天才少女の脳細胞が素早く回転する。ひょっとしたら私が内心怖がってることも、ハヤテにとっては 織り込み済みなんじゃないか? こんな異次元すぎるスピードでぶっ飛ばしてるのは学校に間に合わせるためだけじゃなくて、朝寝坊をしたら こんな目に遭うんだぞと私に思い知らせる目的もあるんじゃないか? マリアみたいに言葉で叱ってくれない代わり、ハヤテは実力行使でもって 私の身体に恐怖を染み込ませようとしているんじゃないか? こうして走っていること自体が、ハヤテから私へのお仕置きを兼ねているんじゃないか……。 「お嬢さま」 「ん……?!!」 物思いから現実に引き戻されたナギの目の前に、工事現場の大穴が広がっている。それなのに少年執事はというと、穴に向かって爆走しながら 首だけを後ろに向けて少女へのお小言を続けている。このまま直進したら……ナギの背中に絶対零度の氷柱が突き刺さった。 「昼夜逆転生活もほどほどにしないと,成長期なんですから,お嬢様はそうでなくても……」 「うわああぁぁ!!」 ナギは両手をハヤテの顔に当てて無理やり前を向かせると、焦りと怒りと恐怖に彩られた金切り声をあげた。 「うるさいうるさいうるさーい! お前は黙って運転してればいいのだ! だいたい何なのだそのお小言は! そういうのはマリアだけで十分なのだ!」 「は,はぁ,すみません」 謝罪を口にしながら工事中の大穴を軽々と飛び越える少年執事。ナギは安堵の溜め息をつきながら我が身の不幸を呪った。自分の朝寝坊が 招いた事態とはいえ、こんな命がけのアクションシーンを実体験することになるなんて考えても見なかった。いくら私がバトルマンガ好きだからと いっても限度がある。しかも今日という1日は、まだ始まったばかりなんだぞ。 「まったく,通学中までこんな調子なんて勘弁して欲しいのだ」 力なく愚痴をこぼすナギの身体に、再び強烈な横Gがかかる。危うく舌を噛みかけた少女は慌てて口を閉じると、緊急事態とばかりに 少年の背中に全力でしがみついたのだった。
◆
やがて白皇学院の校門へと続く直線路へと自転車がたどり着いたのを契機に、少年執事はペダルを漕ぐ脚を緩めた。それは徒歩で登校する生徒たちを 爆風に巻き込まない配慮であったが、また同時にここまで来れば猛スピードを出す必要がないという証でもあった。学生たちが隣を歩いていると言うことは 徒歩並みの速度に落としても始業時間に間に合うということでもあるので。 「んー,そう言えば,お嬢様」 落ち着いた様子で背中の主人に話しかける少年執事だったが、荒い息を整えつつあったナギの方はそれどころではない。まるで高尾山を何十往復も したかのような疲労感と大量の汗を身にまとい、うんざりしながら返事を返す。 「今度は何なのだ……」 「いえ,この間,自転車の乗り方を教えるって話,あったじゃないですか」 「は? ああ,あったっけ,そんなこと」 そういえばルカがハヤテに自転車を教わったと聞いて、自分にも教えろと言ったことがあったような。 「もし乗れるようになったら,自分で自転車漕いで行ってみますか?」 「ええー? うーん……」 回転の悪い脳細胞を起こして、あのときの会話を思い起こそうとするナギであったが……直後にさっきまでの登校風景を思い出し全身を戦慄させた。 ちょっと待てよ、ハヤテだぞ? あのハヤテが自転車を教えるって言うんだぞ? 自分で自転車を漕ぐって、要するにさっきみたいな亜音速の大爆走を 自分でやれるようになれって言ってるんだぞ?! ああ、そういや思い出してきた。あのときルカは『ハヤテ君ってすごいスパルタで、すっごく怖かったんだよ』とか言ってたっけ! それを聞いて確か 『厳しい方と優しい方なら、優しい方がいい』とか答えたような気がするけど……朝の登校時間が賭かってるとなったら、ハヤテのやつ例の営業スマイルを 浮かべながらシレッとハードモードに切り替えそうな気がする。こいつ今も全然息とか切らしてないし……。 「流石にいきなり一人で行けとか言いませんけど,一緒に行くのでも並んでとか」 いいい、一緒に並んでなんて、やっぱりあのスピードで併走する気満々ってことじゃないか! 首輪を付けて引っ張りでもする気か、 それともカスタムチューンした電動自転車でスピードだけ遠隔操縦する気なのか! 今のハヤテならやりかねん! 「いい、いい、いい!」 「え? 何ですか?」 ナギは激しく首を横に振って拒絶の意を示すが、少年執事の方は某ラノベ主人公のごとく聞こえないふりをする。絶望感に捕らわれかけた ナギの目の前が不意に真っ白になった。フラフラの身体のまま急に首を振ったことで軽い酸欠状態に陥ったナギは、力なく少年の背中に全身を しなだれかけながら、息絶え絶えに呟いた。 「今のままで,いい」 こんなことなら……こんな目に遭うくらいだったら、明日は10分、いやせめて5分くらいは早く起きよう。それが意識を失う直前に 引きこもりお嬢様の脳裏に浮かんだ最後の言葉であった。
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Re: 「書き方議論スレ」発新企画(企画名未定)※9/12追記 ( No.4 ) |
- 日時: 2013/09/21 13:14
- 名前: 大和撫子
- 参照: https://lobi.co/invite/oIu7
- どうも、大和撫子です。前の二人がナギ視点で書いていたのであえてハヤテ視点で書いてみました。ハヤテの鈍感さを出してみました。短いですがどうぞ。
===============
世の中には平凡な毎日はつまらないという人が多いがそれは幸せ者の言葉だと思う。親の残した借金のせいで危うく人並みの生活すらできないところだった僕が言うのだから間違いない。毎日の平凡は幸せの証でそれはたかが登校する事であっても変わらない、僕はその幸せを感じながら毎日登校している。生憎にも僕の背中に眠たそうに寄りかかっている小さな主には感じてもらえてないが。 毎日何をやっているのか夜遅くまで起きて朝は頑なに起きようとしない。そしてギリギリの時間に慌てて起きる。そのせいで今日もこの何気ない幸せを感じることなく終わってしまう。どうしたらこの少女に幸せを感じてもらえるのだろうか、それはやはり生活習慣を改めてもらうほかないだろう……
「それにしても,いつも言ってる ことですが」
「なんだよ」
不機嫌そうに返事をする彼女。これから言うことがわかったのかそれともうとうとしていたところを邪魔されたからなのか……いや、両方だろう。それでも時として執事は嫌われるとわかっていても言わなければならないことがある。誰よりも何よりも主の事を考えているから。
「たまには,早寝早起きもいいものですよ。今日もゆっくり朝ごはんを食 べる時間なかったでしょう」
「……」
「昼夜逆転生活もほどほどにしな いと,成長期なんですから,お嬢様はそ うでなくても……」
「うるさいうる さいうるさーい! 何なのだそのお小言 は! そういうのはマリアだけで十分な のだ!」
「は,はぁ,すみません」
わかっていた事だがやはり聞いてもらえなかった。それでも僕は挫けない。いつか彼女の耳に届くまで、その言葉の意味に気づいてもらえるまで言い続けるだろう。
「まったく,通学中までこんな調子 なんて勘弁して欲しいのだ」
ああ、完全に怒らせてしまった。こうなるともう何を言っても無駄だろう。しばらくそっとしておこう。
○○
爽やかな風を浴びながら自転車を右へ左へと傾ける。僕の後ろで気持ちよさそうに微睡んでいる彼女の気分を害さないように振り落とさないように優しく、でも遅刻しないように素早く、絶妙な力加減で自転車を漕ぐ。 しかし今はこうして僕が送り迎えをしているが自分に何かあった時は彼女はどうやって学校へ行行くのだろうか。彼女ならきっと「じゃあ今日は休む!」と堂々と言ってのけるだろうがそれはいけない。歩いて行ったらおそらく昼過ぎに学校につくことになるだろう。……自転車の乗り方でも覚えてもらうのが一番か。まてよ、確かこの前……
「んー,そう言 えば,お嬢様」
「今度は何なのだ!」
「いえ,この間,自転車の乗り方 を教えるって話,あったじゃないですか」
「は? ああ,あったっけ,そんなこと」
よく覚えていないか……いや待てよ、これはある意味チャンスかもしれない。あの時はほとんど乗り気じゃなかったがこの僕の言葉から耳を背けられないこの状況ならその気になってくれるかもしれない。 落ち着けハヤテ、これは心の駆け引きだ。人の心を読むの得意な僕の力で彼女のやる気を出させるんだ。
「もし乗れるようになったら,自 分で自転車漕いで行ってみますか?」
「ええー? うーん……」
ここで焦ってはいけない。彼女は今悩んでいる、つまり少しはやる気があるということ。よし、もう一声。
「流石にいきなり一人で行けとか 言いませんけど,一緒に行くのでも並ん でとか」
「……いい」
聞こえるか聞こえないかのようなかすれた声が彼女の口から発せられた。僕はそれを聞き逃さなかったが聞きたいものではなかった。
「え? 何ですか?」
できることなら後ろを向いて彼女に問いたいがそうすることはできないので前を向きながら尋ねた。
「今のままで,いい」
甘えるような、縋るような声で彼女はそう言った。僕の腰を抱く力が強まり彼女の胸の鼓動が速くなっていくのを背中で感じる。
自転車を漕ぐ速度が速すぎただろうか?
===============
ああ、語彙力が足りないなぁと感じざるを得ないですね(笑)
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Re: 「書き方議論スレ」発新企画(企画名未定)※9/12追記 ( No.5 ) |
- 日時: 2013/09/22 22:20
- 名前: 羊田ペンタ
- どーも。羊田ペンタです。
では僕は第三者視点でいきます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ハヤテとナギはいつも通り自転車で登校している。 いや、ナギは引きこもりぎみだからいつも通り登校しているとはいいがたい。
「それにしても,いつも言ってることですが」
ハヤテはなにかが気になったのか口を開く。
「なんだよ」
ナギは聞き返す。めんどくさそうにだが。
「たまには,早寝早起きもいいものですよ。今日もゆっくり朝ごはんを食べる時間なかったでしょう」
なんだ、またその話か。もう聞き飽きた、もう嫌だ。 ナギはそう思うのだろう。
「昼夜逆転生活もほどほどにしないと,成長期なんですから,お嬢様はそうでなくても……」
ナギの我慢も限界に達した。
「うるさいうるさいうるさーい! 何なのだそのお小言は! そういうのはマリアだけで十分なのだ!」
なんなのだ! なんなのだ! とこれこそいつも通りだ。
「は,はぁ,すみません」
「まったく,通学中までこんな調子なんて勘弁して欲しいのだ」
ここでハヤテは思う。お嬢様も多少は一人で活動できないものか、と。 なにかきっかけがあれば…… 例えば、朝自分で起きる。いやそれはさっき拒否されたばかりだ。 部屋の掃除をする。これはどうなんだろう。難しいかもしれない。 着替えは自分で準備する。慣れてきたからいいけど、僕も女性の下着とかはちょっと……
いろいろ考えこむとハヤテはナギと交わした約束を思い出した。
「んー,そう言えば,お嬢様」
「今度は何なのだ!」
いつも通りの、なんなのだ返し。 しかし今度は臆さないハヤテ。
「いえ,この間,自転車の乗り方を教えるって話,あったじゃないですか」
一瞬驚いたナギだったが、それがどうしたという態度だ。
「は? ああ,あったっけ,そんなこと」
ここでハヤテは勝負にでる。
「もし乗れるようになったら,自分で自転車漕いで行ってみますか?」
「ええー? うーん……」
不意を突かれて避け切れないか、ナギ。 ここでハヤテ追い打ちだ。
「流石にいきなり一人で行けとか言いませんけど,一緒に行くのでも並んでとか」
「……いい」
「え? 何ですか?」
「今のままで,いい」
ナギ回避成功。そりゃそうだろう。 いくら不意打ちとはいえハヤテと一緒にいられる時間を減らすようなことは回避したいだろう。 ハヤテは少し残念そうだが、いつものことなのでさほど気にしてはいない。
そしてナギは頬を赤らめるのだった。
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できたー! 他の人に比べると短い気がしますが。 まあ、ありがとうございました。
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第1回終了のお知らせ&第2回お題募集 ( No.6 ) |
- 日時: 2013/09/23 23:23
- 名前: 春樹咲良
- 参照: http://soukensi.net/perch/hayate/yybbs/yybbs.cgi?mode=new_html&no=103
- お世話になります。春樹咲良です。
第一回のお題募集期間が昨日で終了しました。 企画の趣旨について混乱が生じ,参加者や読者の皆さまに大変なご迷惑をおかけしたことを,改めてお詫び申し上げます。 そんな中で,きはさん,双剣士さん,大和撫子さん,羊田ペンタさんの4名もの方に,大変個性にあふれた作品を投稿していただき,不備の多かった今回の企画をここまで盛り上げていただきました。 本当にありがとうございました。
それぞれの作品は同じ会話文を元に作られていながら,視点の設定の違い,背景状況の違いなどによって,まるで違う味わいを見せています。 「こんな描写の仕方があったか」,「こんな解釈もアリだったのか」などなど,新鮮な発見に満ちた作品ではなかったでしょうか。 企画の趣旨は品評会ではないので,総括はほどほどに切り上げますが,不足が多かったとはいえお題を考えて提供した身としては,思わぬ広がり方に今後の可能性を感じずには居られませんでした。 ありがとうございました。
さて,今回の企画の進め方についてはまだまだ修正の余地があるかとは思いますが,それについての反省と並行して,次回のお題について,今度は募集の形をとりたいと考えています。 ・最低限の状況説明 ・素材となる会話文 から構成されていることが望まれますが,ある程度自由度が高い方が参加しやすいのではないか,というのが今回の企画を通じて得られた教訓のように感じられます。 その点を参考にしつつ,次回のお題を募集します。 次回の期間は今回と同じく,お題投稿から1ヶ月間としようと思います。
次回のお題については,このスレッドにレスの形で投稿していただきたいと思います。 その他企画についての疑問・意見につきましては,引き続き交流掲示板のスレッドの方で受け付けようと思いますので,よろしくお願いいたします。
また,今回の作品群,企画全体についての感想等は随時こちらのスレッドにて投稿してください。
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第2回お題(提案) ( No.7 ) |
- 日時: 2013/09/26 23:25
- 名前: ロッキー・ラックーン
- 参照: http://soukensi.net/perch/hayate/subnovel/read.cgi?no=25
- こんにちは、ロッキー・ラックーンです。
第1回は参加できず、残念…。 というわけで、第2回のお題を提案する事で参画して行こうと思います。 自由度かなり高いです。
---------お題---------
【シチュエーション】
ナギに呼ばれアパートの庭に集まる住人たち。ざわ… ざわ…
【セリフ】
ナギ「今日皆に集まってもらったのは、他でもない。この私、三千院ナギが発見した『あるもの』を見て貰うためである!」
ナギ「コイツを見ろー!」
??「なんじゃコレーーー!!?」 ↑誰でもOK。ターゲットによってアレンジして下さい。
ナギ「コレで私は…母、紫子の元に召されるであろう!ジーク、ナギ!!」
---------以上---------
起と承の部分だけです。
ポイント@ ナギは何を発見したのか。
ポイントA その発見をみんなの目に晒す事で、どうなってしまうのか。
この二つのポイントさえおさえれば、OKです。 ギャグよし、シリアスよし、ラヴよし、電波よし。 皆さんの脳みその赴くまま、自由な発想で書いて頂けたらと思います。
こんなんでどーでしょうか? では、失礼しました。
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Re: 「書き方議論スレ」発新企画(企画名未定)第2回お題募集中 ( No.8 ) |
- 日時: 2013/09/27 06:35
- 名前: ピアノフォルテ
- このスレッドでは初めまして。ピアノフォルテと言います。
「書き方議論スレ」の発祥者でありながら、思う所あって第一回では参加を控えていました。 今回ロッキーラックーンさんが新たにお題を用意して下さいましたが、それに追加して私からも一つお題を出させて頂きたいと思います。(交流掲示板にて危惧されたことにたいする、実験的な意味合いも含んでいます。やりづらかったら是非改善意見を送りましょう。春樹咲良さんも、より多くの意見を期待されています)。
ロッキーラックーンさんのお題がかなり良くも悪くもアバウトなので、もう少し表現技法のみに的を絞った形にしたいと思います。むしろ固過ぎるかも?
それでは以下お題
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登場人物……瀬川泉、綾崎ハヤテ(泉からハヤテへの片想い。カップル成立はNGで) 環境 ……秋、紅葉が綺麗で、冬を目の前としてる。日は堕ちきっている時刻。週末で、翌日は休日。 場所 ……学校、玄関から校門までの道。殆どの生徒が下校した後で、周りに泉とハヤテを目にとめる者は居ない。
ー流れー
委員長としての仕事を花菱美希と朝風理沙と押し付けられた瀬川泉(以後、泉と表記)。泉に頼まれた綾崎ハヤテ(以後、ハヤテと表記)は、それを手伝っていたので一緒に下校している。
泉、玄関を出て空を見る。空には星が見える。
(泉) 「もう、夜だね」(しみじみと) (ハヤテ)「ええ、冬が近いですからね」 (泉) 「……寒いのは苦手だよ」
強い風が吹く。 泉、風の冷たさに身震い。肌を擦って温める。 ハヤテ、自分の羽織っていたジャケットを差し出す。
(ハヤテ)「どうぞ、僕は平気ですから」 (泉) 「でも……」
泉、遠慮しようとする。しかし、結局は誘惑に負けて受け取る。 ジャケットに袖を通すと、まだハヤテの体温による暖かさが残っている。
(泉) 「あったかい」
泉、思わず顔を綻ばせる。 ハヤテはそれを無言で、満足そうに見ている。 だが、泉の表情の理由に、暖かさの他に恋慕から来るものがあるとは気付かない。
(ハヤテ)「風邪をひいてしまわない内に、早く帰りましょうか」 (泉) 「うん、でも私は折角だからゆっくり帰りたいな」
泉は、校門に着くまでの間を、好きな人との時間として楽しみたい。 ハヤテは、寒さが苦手との言葉に矛盾を感じ、不思議そうな表情になる。 泉、言い訳をさがす為に視線を泳がせ、校庭に生える椛や銀杏の木を見つける。街燈の仄かな照明に照らさる姿は、神秘的。
(泉) 「ほら、紅葉が綺麗なのはきっと今日が最後だから、さ。夜の紅葉狩りもオツなものですよ」
ハヤテ、いつもの泉の気まぐれだと理解(もとい勘違い)。 ハヤテ、やれやれと言った様子ながら。
(ハヤテ)「解りました。ならそうしましょう」 (泉) 「うん、お願い」
ゆっくりと並んで歩き始める二人。
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ハヤテのごとく!の根幹はパロディとラブコメ。です。 なので今回はラブ路線で攻めてみました。 掲示板も恋愛要素があるモノも多いですしね。ベタなシチュエーションなので、良い題材になるのでは……。
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Re: 「書き方議論スレ」発新企画(企画名未定)〜作品募集中 ( No.9 ) |
- 日時: 2013/10/04 22:32
- 名前: kull
- 初めまして。kullと申します。
少し恐れ多いですが、投稿させてもらいます。 お二方がお題を提示されていますが、今回はロッキー・ラックーンさんのものを使わせていただきます。 ピアノフォルテさんのものも是非挑戦してみたいのですが、既に大分完成されてしまっているので、自分の文章力では改悪になってしまいそうだったので・・・・。
千桜視点で進めたいと思います。
「みんな、庭に集合するのだ!!」
庭で大きな声がした。どうやらナギが呼びかけているようだ。 まだ朝食を食べたばかりだというのに、朝から元気なお嬢様である。 無視してもよかったが、仕方なく庭に向かうことにした。
「朝からどうしたんだ?何か重大なお知らせでもあるのか?」
既にアパートの住人は皆集まっていた。 日曜日の朝だというのに、このアパートの住人は早起きなものである。 ・・・・・ん?よく見たらアリスはいないようだ。相変わらず朝は弱いのだろう。
「お嬢様、こんな朝早くに人を集めてどうしたんですか?」
「今日皆に集まってもらったのは、他でもない。この私、三千院ナギが発見した『あるもの』を見て貰うためである!」
ナギが持っているのは紙袋のようだ。 あれ?どこかで見覚えがあるような・・・・。
「コイツをみろーー!!」
「なんだそれはーー!?」
思わず叫んでしまった。 ナギが紙袋から、取り出したのは自分が愛沢家で使っているメイド服であった。
「メイド服がどうしたのです、ナギ?特に珍しくもないですわ」
「千桜さんもどうしたんですか?お嬢様のボケに突っ込んでくれるのは嬉しいのですが・・」
マリアさんをはじめ、住人は不思議がっているが、私の心中は穏やかではない。 あれは私が昨日愛沢家で使ったメイド服である。 普段なら愛沢家の方が洗ってくれるため、置きっぱなしでよいのだが、昨日はたまたま洗濯機が壊れていたようで、自分が持って帰り洗うことになった。 もちろんアパートで洗うわけではなく、近場のコインランドリーでも使うつもりだった。だが・・・・・
(昨日はバイトから帰ってすぐにシャワーを浴びたんだ!それで紙袋に入れたメイド服を脱衣所に置いたんだが、置きっぱなしにしていた!)
「こいつは今朝脱衣所で見つけたんだがな、よく見ろハヤテ、このメイド服はマリアの着てるものではないのだ!」
「あれ、本当ですね。スカートも短いし、デザインが違います。誰のでしょう?」
「マリアのではないメイド服がある・・・。この意味が分かるか、ハヤテ!教えてやる!この家のだれかが、メイド服にコスプレする趣味が、あるってことだよ!」
「いけー、リザー○ン・・・・・」
「そんな奴を放っておくわけにはいかん!今すぐ暴くのだ!コレで私は…母、紫子の元に召されるであろう!ジーク、ナギ!!」
ナギのさりげないパロディにカユラが反応していて、もちろん私も分かるが、それどころではない。 このままでは私がメイドのバイトをしてることがバレてしまう。
「どーせまたハヤテくんの女装趣味なんじゃない?」
「ち、違いますよヒナギクさん!ほ、ほら!サイズがちょっと小さいです!」
「本当ですわ・・・・どうやら155〜160cmくらいのサイズですわね」
混乱している間に分析が進んでしまった。 このアパートでそのその身長は私、ヒナ、歩、マリアさん、ルカだがデザインが違うのでマリアさんは除外。だがルカは昨日は外泊していたため、除外。 よって私、ヒナ、歩に絞られてしまった。
「も、もしかしてヒナギクさんにコスプレの趣味が・・・・!」
「そんなわけないでしょ!ハヤテ君と同じにしないで!」
「じゃあ、西沢さん・・・?」
「いやいや!確かにメイド服は着ないわけじゃないけど、持ってきた覚えはないよ!」
「と、いうことは・・・・・」
住人の目がこちらに向けられる。否定しないといけないが、あのメイド服は取り戻さねばならない。 どうしよう、えーと、えーと・・・・。仕方ない、こうなったら・・・
「そうだ!私のものだぁ!」
「え・・・・千桜さん、まさかコスプレ趣味が・・・!?」
「そうだったのハル子・・!?」
「まさか千桜もコスプレするなんて・・・・・・意外・・・・。」
「ちょ、ちょっと意外なんじゃないかな?」
「違う!違うんだ!コスプレじゃなくてそれは・・・・・そうだ、生徒会だ!」
「生徒会?私、そんなの知らないわよ?」
「い、いや!実はだな、今度の白皇のイベントで使うかもしれないメイド服を預かってたんだ!ヒナにには相談しようと思っていたんだが忘れていたよ!いやーうっかりだー」
慌ててついた嘘だが、どうだ、大丈夫か・・・!?
「なーんだ、なら早く言ってくれればいいのに!跡で私の部屋で打ち合わせしましょ!」
「またお嬢様の勘違いですか・・・」
「変なことで皆を集めるのはやめなさいね、ナギ。」
「録画してたアニメみよ・・・・」
住民たちはそれぞれ呆れたようなため息をついて散っていく。 どうやら私の嘘を信じてもらえたようだ。 そして残ったのはちょっと落ち込んでるナギだけ。
「しょぼーん・・・」
「ご、ごめんな!私がもっと早く言えばよかったな!そうだ、後でモン○ンやろう!」
「そうだ!昨日作りかけの武器あったんだ!早く戻ろう!」
ナギは小走りで戻っていった。元気を取り戻したようだ。
「さて・・・・・」
もう少しでメイドをやっていることがバレてしまうところだった。 マジメで通っている私がメイドなんて、バレるわけにはいかない。
「でもまあ、たまにはこういう騒がしい朝もいいかもな・・・」
やっぱり、この夏は面白くなりそうだ。 ああ、どうやってヒナを誤魔化そうかな・・・・・。
以上で終了です。 自由度が高すぎて、少し長くなってしまいました。 起承転結の転の部分は難しいですね・・・・・。
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Re: 「書き方議論スレ」発新企画(企画名未定)〜作品募集中 ( No.10 ) |
- 日時: 2013/10/10 04:41
- 名前: ロッキー・ラックーン
- 参照: http://soukensi.net/perch/hayate/subnovel/read.cgi?no=25
- >>9 kullさん
こんにちは、ロッキー・ラックーンです。 こちらでは初めまして。
「自由度の高さ」という名の投げやりお題にこたえて頂いてありがとうございます。 今回は重きを「発想力>表現力」に置いていて、議論スレ永遠の課題となる部分からは少し距離を取っています。この手の話題を敬遠されていた方々を少しでも取りこめればと思いまして…。 こうしてkullさんと出会えた事もあり、お題として出して良かったと安心しております。
ではでは感想を。 戦闘服であるメイド服を置きっぱなしにしてしまう千桜さん。それを見つけるのがナギ。まさかまさかの展開ですね。 罪悪感にかられながらもナギを励ます千桜さんの様子はイメージするに容易く、状況が分かりやすく表されていると思います。
欲を言えば、千桜さんの視点で進むという中での千桜さんの心情の描写が少なく思えます。 メイドという一面をひた隠す理由や、ナギのトンデモ理論に対しての文句なんかがあると共感がさらに出来るものになるかと…。
一人称の文章は一人の視点からしか物事が見えない分、その視点から見える全てのものへの見解なり感想なりが分かるのが特長であると言えます。 kullさんの思う、主人公から見える世界を存分に書いてあげられれば、文章量の多さなんかものともしない作品が生まれてくると思います。
それでは、ありがとうございました。 お互い頑張りましょう!
追記:誤字等の指摘もしました。投稿前に2・3度読み直すのがオススメです。
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Re: 「書き方議論スレ」発新企画(企画名未定)〜作品募集中 ( No.11 ) |
- 日時: 2013/10/11 21:38
- 名前: kull
- >ロッキー・ラックーンさん
感想&アドバイス、ありがとうございます。 今回のお題は大分自由な感じだったので、こういうものが初めてな自分でもすんなり参加することが出来ました。
心情描写ですか・・。 確かに読み返してみると、状況の説明が多く、心情が少ないように見えますね。 次からはもうすこし意識していきたいと思います。 もっと千桜の気持ちにならねば・・・!
誤字指摘ありがとうございます。 実は自分でも気づいていたのですが、初書き込みで慣れていなく、パスワードの設定を忘れてしまって・・・。 なので修正することが出来なかったんですよ・・・・。申し訳ありません。
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