まもって守護月天！ SideStory 
「いぶの夜」
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第３幕・こないで守護月天
龍に乗って降りてきた少女は、地面に降りると花織に向かってぺこりと一礼した。
「あら、今晩は、花織さん」
「あ‥どうも、今晩は、シャオ先輩」
登場の唐突さと満面の笑顔とほんわか口調に毒気を抜かれて、つい平凡な返事をしてしまう愛原花織。
この無邪気な笑顔を浮かべる少女の名はシャオリン。花織と同じ中学に通い花織より一学年上の女子中学生だが、その正体は主を不幸から守るという月の精霊・守護月天である。花織と七梨太助が知り合う前から太助の家に同居していて、彼を「太助様」と呼び世話を焼いている。精霊である彼女と人間である太助とが結ばれることはないのだが、シャオリンが太助を気遣う気持ちは花織の眼にも明らかであるし、太助の方もシャオリンが居る間は他の女の子に気を向ける隙はなさそうな雰囲気。
誰かさんのように七梨太助に直接のアプローチを取ってくれれば花織としても対抗のしようがあるのだが、シャオリンはそういう行動をとらず、それでいて太助の心をがっちりと掴んでいる。
花織から見れば、恋のライバルとして争うこともできず、嫉妬したり嫌ったりすることもできず‥なんとも扱いに困る存在の少女である。
「花織さんも、今夜のパーティにいらしたんですか？」
「は‥はい、そうです。あの、パーティは‥」
「ごめんなさい、太助様が今夜のパーティは中止だっておっしゃるんです。そしてわたしやルーアンさんたちにも、今夜は一人にしてくれ、とおっしゃって‥」
「えっ、七梨先輩に何かあったんですか、シャオ先輩」
花織は息せき切って尋ねた。知りたかった理由がやっと聞ける。そう期待したのだが‥。
「それで、そのあとに家にいらした乎一郎さんやたかしさんにも、お引き取りを願ったんですが‥どうしても、分かっていただけなくて」
「し、シャオちゃん、だからって、星神を差し向けることはないじゃないかぁ‥」
背中をさすりながら文句を言うたかしに、シャオリンは一瞬だけ視線を向けた。
「だって、わたしは太助様をお守りするのが役目ですもの‥あんなに大声で叫ばれたのでは、太助様のお邪魔になると思ったものですから」
口調とは裏腹の視線の冷たさに、たかしは背筋がぞっとした。
「それなのに、たかしさんはまだお分かりにならないようですね。こうして塀を登ろうとしていたと言うことは‥」
「い、いやその‥あははは、だからその、俺はそろそろ帰ろうかなって‥思ってるんだよ。なぁ、花織ちゃん」
「まぁ、分かってくださったんですか。ありがとうございます」
たかしとしては、もうパーティなどどうでもいい。憧れのシャオリンにまた会えただけで満足である。
（太助が出られないのなら、シャオちゃん、今夜は俺と二人っきりで‥）
いつものたかしなら条件反射的に出るはずのこの手のセリフも、天陰に追い回され花織に振り回され傷ついた今となっては、口から出るだけの勢いを失っていた。たかしの頭を支配しているのは徒労感と恐怖心の二つだけ。無事に帰れるのなら何者にも代え難い。そういう殊勝な気持ちでいたのだが‥。
「答えてくださいシャオ先輩。七梨先輩に、何があったんですか。どうして会えないんですか」
徒労感とも恐怖心とも無縁な、恋する乙女が議論を引き戻してしまった。
「花織さん、ごめんなさい」
「七梨先輩に会わせてください」
シャオリンは、静かに首を横に振った。
「どうして、何も教えてくれないんですか！」
「‥そうしろと、太助様に言われましたので」
「ひどいです。クリスマスイブの夜なんですよ。こんな日に、あたしを一人にするなんて‥七梨先輩との一夜をずぅっと夢見ていたのに‥」
恋する花織のオーバーな表現は、相手が太助ならばうろたえさせるだけの効果があっただろう。しかしシャオリンのぽけぽけなハートには何の響きももたらさなかった。
「花織さん、もう夜も遅いです。お帰りになってください」
「嫌です！ 納得できません。七梨先輩に会わせてください」
「あなたまで‥花織さん、太助様はどなたにもお会いになりません。お気の毒ですが、今夜はそっとしておいてあげてください」
「でも、イブの夜に、こんなのって、ない‥」
うつむいた花織の目の前に、地面に置いておいた手作りケーキの箱が映った。
「ケーキ‥七梨先輩と一緒に食べるために作った、あたしの手作りのケーキ‥」
その瞬間、沈みかけた花織のハートは再びハイテンションモードに切り替わった。
きっと顔を上げる花織。その眼を見て、さすがのシャオリンの表情も硬くなった。
「これが最後です‥花織さん、今夜はこのまま帰ってください」
「花織ちゃぁん、帰ろうぜ、ね、ねっ？」
「‥ここを通してくださいシャオ先輩。そして七梨先輩に会わせて！」
「仕方がありません。守護月天の定めに従い、わたしはあなたたちから太助様をお守りします！」
３者がこれほど噛み合っていない会話も珍しいが、とにかく交渉決裂である。シャオリンは龍‥もとい、移動用の星神である軒轅に乗って月夜の空に舞いあがると、高らかに宣言した。
「来々、天陰（猟犬のような星神）！」
＊＊
「ぎゃあぁぁ、た、助けてぇ、、、、いた、いたたたた、、、」
数十秒後。天陰に噛み付かれて哀れな声を上げながら地面に縮こまっている野村たかしを、少女二人は複雑な表情で見つめていた。
「天陰って‥弱い方の獲物を、確実に仕留める習性があるんですねぇ‥」
花織ちゃ〜ん、冷静に解説してくれるのは嬉しいけど、助けてあげなさいよ。
「‥残念です花織さん。天陰が通じないのなら、手荒なことを覚悟していただかないと」
おいおい、天陰が手荒でないって？ たかしは手足に歯形を付けられ、角で突かれて頭や腰から血を流し、服もぼろぼろにされて悲惨な状況に陥っていると言うのに？
「来々、軍南門（巨大な人間型の星神）！」
シャオリンの手からもうもうと煙が放たれる。思わず目を覆った花織が目を開けると、煙の中から身の丈６メートルはあろうかという巨人が出現した。
「花織さんと、遊んであげて」
巨人はうなずくと、しゃがみこんで花織の方に手を伸ばす。迫ってくる巨人の手をフットワークで躱し、華麗に右フックを打ち込む‥なんてことが花織ちゃんにできるわけも無い。あたふたと逃げ回った花織は瞬く間に巨人＝軍南門に捕まり、軍南門の顔の前まで持ち上げられた。
「きゃあああ〜っ、助けてぇ〜っ。し、七梨せんぱ〜い」
「‥静かにさせて、軍南門」
喚き暴れまくる花織に守護月天の冷たい声が突き刺さる。花織の体を包んでいた軍南門の手の感触が、急になくなった‥と思うと、花織の内臓が縮み上がり、口から飛び出るほど咽喉に上がってきた。周りの景色が急速に上に流れていく。
あたし、落ちてる！
と思ったとたんに背中に固い感触が伝わり、内臓が元の位置に戻った。ほっと息をついたのもつかの間、今度は重力が急に強くなり、景色がさっきとは逆に流れ始めた。
「あ、ああ、ああ‥」
体を締め付ける感触とともに景色が止まる。ぐにゃぐにゃと歪む花織の視界に、にた〜っと笑う軍南門の顔が映った。そしてまた、内臓が縮み上がるあの墜落感が始まった‥。
手から落とした花織を足の甲で蹴り上げるリフティングを、軍南門はそれから１０回繰り返した。花織の声が小さくなり、眼の色がうつろになり、手足が人形のように振れ回るのを、守護月天シャオリンは冷たい視線で見つめていた。
地表では天陰に襲われているたかしの悲鳴が、だんだん小さくなってゆく‥。
数分後。軍南門の手のひらの上でぐったりとする花織の元に、軒轅に乗ったシャオリンはゆっくりと近づいた。
「もう終わりですか、花織さん‥」
どこか残念そうな口調で、笑顔を向ける月の精霊。
だが彼女は、恋する乙女の底力を甘く見ていた。完全に油断したシャオリンと軍南門の前で、花織は身を起こすと軍南門の口髭に飛びついた。そして振り子のように軍南門の肩に飛び乗ると、ふらつく足取りのまま七梨家の塀に向かって飛び降りた。
一瞬の出来事に、さすがの軍南門も口髭を押さえるのが精一杯。その肩から飛び降りた花織は‥５メートルの塀を飛び越え、七梨家の中庭にその身を投じることになった。
「やった！」
ついに七梨家要塞の壁を越えた。花織は自分の成功を確信した。５メートルの高さから飛び降りることに対する着地の心配など、今の彼女には浮かばない。どうしても破れなかった壁を越え、七梨家の庭が近づいてくるのを彼女は至福の想いで待っていた。
お〜い花織ちゃん、女の子でしょぉ？ 顔から地面に突っ込む気かぁ？
だが筆者の心配は杞憂であった。花織が自分の着地点に見たものは、丸い筒の先端だった。その筒は正確に花織の顔面に方向を合わせてから‥中央の穴から、炎を吹き出した！
「しゃ、車騎（戦車の形をした星神）！」
どぉ〜ん。
車騎から放たれた砲弾は狙い違わずに花織に命中し、塀の外へと押し返す。
花織ちゃんが七梨家の庭に顔から突っ込む事態は、こうして回避された。よかったね花織ちゃん！？
＊＊
花織が意識を取り戻した時。目の前には巨人の顔と少女の顔が仲良く並んでいた。
「気がつかれましたか、花織さん‥」
優しく抱きしめてくれるひとつ上の先輩に、ふと気の緩んだ花織の眼から大粒の涙がこぼれ出た。
「ひっ、ぐすっ、シャオせんぱ〜い、あーーん」
「よほど怖かったんですね。かわいそうに」
「シャオ先輩、シャオ先輩、あっ、あたしぃ‥あーーん」
ぺろっ。
花織の頬を流れる涙を、柔らかい何かがぬぐった。その「何か」を見た花織は、一瞬にして自分を取り巻く状況を思い出した。
「て、天陰‥」
そう、ここは七梨先輩の家の外。目の前に居るのは星神の天陰と、軍南門。じゃあ野村先輩は‥？
あれ？
あそこに倒れてるのが、野村先輩？ 首が変な方向に曲がって、服が穴だらけになって、身体の周りに赤い泉ができてて‥ぴくっぴくっと痙攣してるあの固まりが、野村先輩？
あれは天陰のせい？ シャオ先輩のせい？
そして、その天陰が今、あたしの‥頬をなめた？
天陰が、今度はあたしに？
あたしに‥！
「助けてぇ、七梨先輩！」
花織はシャオリンを弾き飛ばすと、七梨先輩の家に向かって走った。体の痛みは不思議と気にならなかった。あそこに行けば、あそこまで行けば‥根拠の無いこの想いが、この時の彼女の頭をいっぱいにしていた。
「来々、折威（とてつもなく重いボール型の星神）！」
鋭い声が花織の背後に響いた直後、花織の背中に何かがぶつかった。花織は走ってきた勢いのまま、うつ伏せに倒れて鼻を地面に打ちつけた。背中に何かが乗っかり、起き上がれない。花織はきっと顔を上げた。目指すべき鳥居は、あと２メートルほどの距離に迫っていた。
動けないっ！
「七梨先輩、七梨先輩、しちりせんぱーいっ！」
「花織さん、あなた‥」
呆れるような声を背にして、花織は叫びつづけた。狂ったように叫びつづけた。七梨先輩が助けに来てくれる、そう信じることが今の彼女の全てだった。
かたかたかた。
叫びつづける花織の正面から、鳥居をくぐって戦車が‥車騎が、進んできた。花織の方向に前進して‥その道中にあった白い箱に、車騎はぶつかった。
踏み潰した。
白い箱を踏み潰して、車騎が花織の方に進んできた。
「あっ‥」
絶句して口を開ける花織。その開いた口に、車騎は自分の砲塔を差し込んだ。
「車騎、花織さんが声を出せないように、押さえていて‥もしこれでも叫ぶようなら、撃ってもいいからね」
「‥‥（あたしのケーキが）‥‥」
平然と言い放つシャオリンに対し、花織は言葉を失っていた。
涙も止まっていた。音も止まっていた。本当に悲しい時は涙など出ないというが、今の彼女がまさにそれだった。車騎の砲塔を口にくわえたまま、花織の身体は凍ったように動きを止めていた。
止まった時間の中で、箱からはみ出したケーキの残骸と、車騎のキャタピラにくっついた生クリームとが甘いにおいを放っていた。
甘い、あま〜い、匂い。
甘いにおいが、花織の脳を侵食し‥そして。
花織の頭の隅で、何かが「ぷちっ」とはじけた。
＊＊
「あ‥あはひろ（あたしの）‥」
「‥‥？」
「あはひほ、ひひいへんはいろ（あたしと、七梨先輩の）‥」
「花織さん？」
「へーひぃ（ケーキぃ）！」
それから繰り広げられた光景は、中国４千年を見てきたシャオリンにも信じられない光景だった。
車騎の体が浮かび、横へと振られた。砲塔を咥えた花織が首の力だけで振り回した、と理解する間もなく、振り回された車騎は右後方に放り出された。
戦車の姿をした車騎に、姿勢を正す余裕があろうはずも無い。跳ね飛ばされた車騎はくるくると回転しながら飛び‥天陰の顔面に激突した。
「ぎゃいーん！」
倒れる天陰と車騎。その車騎から、おそらくは暴発であろう、２発の砲弾が発射された。その一方は花織の背中に乗っていた折威を弾き飛ばし、もう一方は軍南門の股間を直撃した。
そして‥数瞬後。
オーラを纏った花織が、仁王立ちしていた。
天陰、軍南門、折威、車騎。守護月天シャオリンの誇る星神たちはみな屍々累々のありさまで周囲で伸びている。その中央に立つ花織は、じっと壊れたケーキの残骸を見つめていた。そして長い間そのままの姿勢で立ち尽くすと、ゆっくりと残骸に向かって歩み寄り、その前にひざまずいた。
「あたしの‥ケーキ‥」
守護月天シャオリンですら口を挟めない、凄壮な光景だった。
どれほどの時間が経っただろう。
振り返って向けてきた花織の表情に、シャオリンは背筋がぞっとするのを感じた。４千年間で初めて感じる悪寒だった。それは生命の危機ではなく‥ヒロインの座の危機だった。そう考えなければ、目の前で展開された強運は理解できないものだった。
「‥花織さん‥」
長い睨み合いのすえ。静寂を破ったシャオリンの声は、意外に静かなものだった。
「花織さん、よく分かりました。あなたの気持ち」
「えっ‥？」
花織を取り巻く鬼気が揺らぐ。
「ごめんなさい花織さん。わたし、間違っていました。花織さんが太助様を思う気持ちがそんなに強いなんて、わたし知らなかったんです」
「シャオ先輩‥？」
「太助様に、どんなことをしても会いたいのですね」
「シャオ先輩！」
花織の表情が輝いた。
「分かってくれたんですか、シャオ先輩！」
「ええ」
報われた。そう感じた花織が気を緩めたことを、誰が責められよう。だが守護月天の話には、まだ続きがあった。
「もう手加減はしません‥全力でお相手します。来々、瓠瓜（ペンギンに似た、何でも飲み込む星神）！」
「い、いやああぁぁぁ‥」
瞬く間に起こった強風。無敵モードを解除しかけていた花織に耐えられるものではなかった。強風に流された花織は、あっという間に瓠瓜の口の中へと吸い込まれてしまった。
静寂が訪れた。
「手強い相手だったわ‥」
シャオリンは額の汗をぬぐうと、軒轅から降りて花織が立っていた位置に歩み寄った。そこには‥かつて食べ物と花織が思っていた‥ある物体の残骸が散らばっていた。
「花織さんがあれほど執着していた“けーき”って、これ？」
料理の鉄人を自負するシャオリンも、しょせんは中国の精霊。“紫色”のケーキを見るのはこれが初めてである。興味を引かれたシャオリンは、泥の付いていない部分を指で掬い取ると、躊躇いなく唇の中に差し込んだ。
＊＊
どこまでも深い闇の中へ、吸い込まれていく感覚‥。それが、ふと反転した。そして強烈な上昇感と共にあたりが光に包まれる。
「げほっ、げほっ、げほっ‥あ、あれっ？ あたし‥助かったの‥」
花織はあたりを見渡した。間違いない、七梨先輩の家の前。時刻は‥まだ、クリスマスイブの夜。
花織の周りに、車騎や軍南門たちが倒れている。花織を飲み込んだはずの瓠瓜も、足元で泡を吹いて痙攣している。そして‥。
「シャオ先輩‥？」
抱き起こすと、シャオリンは泡を吹いていた。目は白目をむき、顔色は真っ青。完全に意識を無くしている。身体を走っている痙攣は、瓠瓜の痙攣とそっくり同じ。
「いったい、なにがあったの‥？」
おろおろして見渡す花織の視界に、心配そうな軒轅の表情が映った。そのどこまでも澄んだ瞳を通して、花織は自分の果たすべき役割に気づいた。
「と、とにかく、シャオ先輩を助けないと‥七梨先輩に知らせなきゃ」
花織はシャオリンを寝かせると、七梨太助の家に向かって駆け出し‥鳥居の障壁にぶつかって跳ね返された。そしてようやく、自分の置かれている状況を思い出した。
「軒轅、お願い乗せてっ！ シャオ先輩を連れていくの」
黙って背を差し出す軒轅。花織はシャオリンを再び抱きかかえると、軒轅の背中に座り込んだ。シャオリンが落ちないよう位置を調節してから軒轅の背中を叩くと、軒轅は宙に舞い上がり、七梨家の塀を楽々と越えて中に入った。
「とりあえず、玄関へ‥」
だがここで、花織の頭に小さな欲が芽生えた。花織はあわてて、発言を訂正した。
「ううん、七梨先輩の部屋の窓へ、連れてって！」
軒轅は素直に方向を修正した。太助の部屋は２階。シャオリンを抱いたまま、花織は太助の部屋へと近づいていった。窓にはカーテンが掛かっていたが、中からはあかりが漏れており人の気配も伝わってきた。
「七梨先輩‥やっと、やっと会える‥」
涙ぐむ花織。もう千里の道を歩いたような気がしていた。だがそんな花織の想いを、下から響く高い声が粉砕した。
「陽天心、しょーらい！」
その声と共に下から衝撃が走り、花織は軒轅から投げ出された。そして今日何度目かの墜落感を味わった後、花織は七梨家の庭の植え込みにお尻から墜落した。
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次回予告：
恋する乙女の情熱は守護月天より強し！（そ〜かなぁ‥）
七梨家を取り囲む壁を突破した花織は、ついに七梨家に突入する。
待ち受けるは宿命の好敵手、手加減を知らぬ魔女・ルーアン先生。
ああ、連れ込まれた乎一郎は今？
そして意識を失ったシャオに迫る、ムース魔神の影！
次回、第４幕「ゆるして慶幸日天」
「しくしく‥俺の出番って、これで終わり？」
うん。
12月21日加筆：
花織が瓠瓜に吸い込まれるあたりの描写を一部変更。
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