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ハヤ☆すた2 大学生編 (9月17日更新) レス返し
日時: 2016/04/26 12:16
名前: masa

こんにちはmasaです。

前スレで「完結」としましたが、続きを執筆する事にしました。

タイトルで分かると思いますが、大学生となった面々が主役です。

とはいえ、物語の中心は「かがみとハヤテが進学した大学の法学部」です。

それ以外は原作基準とします。

コンセプトは「日常ほのぼの&ちょっとだけラブコメ」の予定です。

今回は予告だけなので、本編は次回からとなります。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月1日更新) ( No.1 )
日時: 2016/05/01 20:17
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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こなた「執事、それは仕える者」
みゆき「執事、それは傅く者」
つかさ「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

こなた「まあ、ここじゃ「何気ない日常」を」
みゆき「ゆる〜く描くだけの」
つかさ「事件は特に起こらない小説なんだよね」

かがみ「なんか、不思議な気分ね」
ハヤテ「ホントだね」


                   × ×


ある日。

「あのチビとその彼氏。絶対に見返してやるからな」

八坂こうは自宅で格ゲーの自主練をしていた。
暫くプレイしていると、ひよりんから電話がかかって来て

「今ね、例のチビとその彼氏を今度こそ見返してやろうと自主練中なわけよ」
『成程。勝てると良いっすね』
「まあな。でさ、最近になって思う訳よ。チビの彼氏に勝てたのは「接待プレイ」だったからなんじゃないかって」

『それは、私には分からないっす』
「まあともかくだ。最終的には強いキャラで叩きのめせばいいかなってね」
『あの。私の知る限りじゃそう言うキャラは「熟練者」と呼ばれる超上手い人じゃないと、使いこなせないと思うっす。癖が強い場合が多いっすから』

「ともかく、あいつに勝てなきゃ気が晴れないの」
『はあ』

で、翌日。

「(お?例のチビ。今度こそ)」

こうは乱入し、対戦したが

「(なぜだ。あんだけ自主練したのに)」

一方的に負け、落ち込みつつこなたの後ろでこなたのプレイを見ることにした。

「(おかしいな。なんでこいつに勝てないんだ?ってか、今日は1人なんだな。彼氏は来てなさそうだな)」

考えつつこなたのプレイを見ていると、順当に勝ち上がって行き、最終ステージの1つ前に来ていた。

「(そっか。こいつは「熟練者」と呼ばれる世界の強豪たちと戦えるほど上手い奴って事か。なら)」

自らを励ますかのように結論付けようとしたが、こなたは敗戦し

「(なぜだ?ここは最終戦の練習試合みたいなステージでさほど難しくない筈。まさか、私の時限定で本気を出しているのか?)」

こうの気が晴れる時は来るのであろうか。


                    × ×


ある日。柊家はとある中華ファミレスに来ていた。

「あれ?つかさは餃子に何もつけないの?」
「あ、うん。そのままの方が私は好きだし」
「お酢つけて食べてみなよ。結構おいしいよ」

次姉・まつりに薦められ、

「じゃ、じゃあ試してみようかな」
「そうそう。試してみて口に合わなきゃ止めればいいんだし」

つかさはお酢をかけようとしたが、中に・・・が入っていて

「ま、まつりお姉ちゃんこれ」
「ん〜!? って、なんでそんなの入ってるの?」
「べ、別のテーブルのとこっそり変えちゃいましょうか」

長女・いのりが言うと、まつりもつかさも辺りのテーブルを見ると、他も同様で

「ま、まさか「隠し味」って事無いよね」
「ま、まさか」

「すいませ〜ん」
「はい。どうされました?」

姉妹が話していると、父・ただおがお店の人を呼んだ。

「あの、これなんですが」
「あ、申し訳ありません。直ぐに替えのものをもってまえります」

「やっぱか」
「私、やっぱりつけなくていいや」

店員さんが代わりのお酢を持ってきてくれたが、誰も手を付けなかった。

「そう言えば。かがみがいないと、なんか寂しいね。やっぱ」
「ま、まつり」
「え!?あ!!」

母・みきに指摘され失言に気付いたが、遅かった。

「そうだよね。でも、かがみが決めた事だし。 はあっ」
「ご、ごめんお父さん」
「気にしないで。ごめん」


                   × ×


ある日。

「もしもし?あ、こなちゃん」
『卒業式以来だね。落ち着いたから遊ぼうかと思ってさ』
「良いね。じゃ明日行くよ」

『待ってるよ〜ん。でさ、かがみは?』
「えっと。ごめんねこなちゃん。お姉ちゃん今いないんだ」
『へ!? あ、若しかして』

「うん。お姉ちゃん、お兄ちゃんと卒業旅行に行っちゃったんだ。だから、暫く帰ってこないんだ」
『青春してるね〜。まあ、良いけど』
「ごめんね」

『謝る事じゃないよ。じゃ、明日ね』


                    × ×


ある日(↑の翌日)。

「あれ?こなちゃん、この雑誌まだ保管してたんだね」
「いや〜。記念だからさ、な〜んか捨てられないんだよね」
「分かる分かる。そう言うのって、捨てられないよね」

盛り上がるこなたとつかさにひよりんは

「記念って何かあったんすか?」
「投稿した葉書が初掲載されたんだよ。だから記念なの」
「載ったんっすか。凄いっすね」

「おや〜?若しかして「私も出してみようかな〜」って思ったでしょ?」
「あ、いや。身近でそう人が居たら「若しかして」って思わないっすか?」
「まあね」

「田村さんは雑誌投稿とかしないの?」
「いや〜。私は「送ろうと思うが、実行はしないタイプ」だからね」
「へ〜」

「「僕が考えたキャラ」みたいのもデザインはするんっすけど、書いて満足しちゃって」
「そう言えば、ナギちゃんもそうみたいだよ。デザインしたけど「待てよ。自分の漫画に使おう」って思うらしいし」
「気持ちは分かるっす。同人ばっか書いてると、そう言う頃が懐かしいっす。昔は「これには勝ってる」とか、掲載されてる投稿葉書を見て、生意気にもそう思ってたっす」

「ホント、ナギちゃんと似てるね。自信が無くなり始めると、そう思ってやる気起こすらしいし」
「へえ。参考にしよ」

「そう言えば。今日はかがみさん来てないんだね。ハヤテさんはいつも通り忙しいんだろうけど」
「かがみんとハヤちゃんは「卒業旅行」だって。 2人きりなんでしょ?」
「そうだよ。卒業式の次の日には出かけて行ったよ」

「へえ」
「あれ〜?ゆーちゃん、若しかして「羨ましい」って思ったでしょ?」
「そ、それは。お、思った///////////////////」
「やれやれ」


                     × ×


ある日。

「う〜ん。手詰まりだ」

ひよりんは漫画を描いていたが、ここ一つであった。

「またハヤテ先輩に頼るとは。  あ、ハヤテ先輩は「新婚旅行中」だった。じゃあ、電話する訳にもいかないか」

携帯を取り、ハヤテに電話する少し前に思い出し、携帯を仕舞うとまた考え出した。

で、翌日。

「どうっすかね」
「どれどれ?」

自力でネタを絞り出し、こうに見せていた。

「お、良いじゃん。今回のも傑作だね」
「ホッ」
「流石ひよりんのアドバイザーだね。巧みな演出で最後まで見入っちゃったよ」

「あ、いやそれは」
「ひよりんも流石だ。この演出を形に出来たんだし」

「(そのネタは自力で考えたものだけど、褒められたし、良いか)」

また読み始めたこうに、ひよりんは敢えて沈黙を守る事にした。


                  × ×


ある日。

「っわ。夢か。 あ、電話なってる」

こなたは居間で本を読んでいたら、何時の間にか寝入ってて、電話で飛び起きた。

「あ、みゆきさん。 いや〜。大学受かったのは夢だったっていう夢見ちゃって焦ったよ」
『お休みでしたか。すみません。それは困りましたよね』
「夢でよかったよ、ほんとに」

『ですが、たとえ本当だったとしても、私はまた皆さんで集まれて、嬉しいですけどね』
「みゆきさん、それは男子に言わない方がいいよ」
『え!?なぜですか?』

「(だから天然とか言われるんだよ。全く)」
『あの、泉さん?』


                  × ×


ある日。

「残念だったね、ひよりん」
「分かってはいたけど、ショックっす」

ひよりんはこなた愛読の雑誌に投稿したところ、掲載されなかった。

「まあ、こういうのは愛だよ愛。初投稿はこなれた感より一生懸命さの方が強いんだよ」
「で、でも。これ」
「へ!? あ、「東京都 三千院ナギ様」って載ってる」

「締め切り前に遊びに行った時にそう言う話になって、一緒に書いて一緒のポストに投函したんっすけど」
「ま、まあ。そう言うのは運しだいだし、しょうがないよ。ナギちゃんは幸運に恵まれてるし」
「そうっすね」


                   × ×


ある日。
この日はみさおとあやのも一緒だった。 かがみがまだ帰ってきてないので、こなたが誘ったのである。

「あや、みさきちと大学一緒だったんだ」
「おまけに学部も一緒かよ。こりゃすげえ偶然だな」

話していたら進学先の話となり、こなたとみさおが同じ大学と言う事実を知る事になった。

「まー、なんだ。知り合いがいて安心したゼ」
「だねえ。これからよろしくね」
「私も場所近いし、よろしくね」

こなたとみさおは同じ大学だという事実に

「「(それにしても、この人は勉強があまり得意じゃないんだな)」」

っと、おんなじ事を思っていた。

「そういやさ、柊の妹はさ」
「ねえみさちゃん、私もだけど、「妹」って呼んでるわよね」
「そういやそうだな」

「あの、私はそのままでもいいですよ。綽名みたいで」
「じゃ、そのままだな」

「みさきち、そのネタは駄目なのだよ」
「何でだ?」
「ネタの重複は駄目なのだよ」

「そっか。こりゃうっかりだな」
「気を付けないと」

かがみが居たら、突っ込んでた所ですね。

「そういえヴぁさ、ちびっ子。おめえの部屋って色々あんだな」
「まあね」
「あれ?前にお兄ちゃんに片付けてもらってなかったっけ?」

「あれから増えちゃってね。また頼むかもね」
「ふ〜ん。未開封も多いんだな。 お、なあちびっ子。これ貸してくれよ。買うか悩んだ奴なんだ」
「あ〜。それ駄目。まだ読んで無い」

「なんだよ〜。ケチケチすんなよ」
「私が読んだから貸すよ」
「そっか。待ってるゼ」

皆が帰った後、こなたはネトゲを始めた。

「お、先生だ。 「久しぶりです。なんだか賑わってますね」 っと」
「久しぶりやな。過疎っとったから、嬉しい限りやで」
「また過疎らないと良いですね。 長期休暇明けとか」

「寂しい事言うなや。危惧しとるんやし」
「で、ですね」


                   × ×


ある日。

「(ど、どうしよう)」

ゆーちゃんはコンビニで点数シールと睨めっこしていた。

「(ほしいのはこれなんだけど、あっちは5円違いで2点か)」

景品が欲しい物であったため、悩んでいた。
結局は2点の方を買い

「うう〜。中々貯まんないよ〜。でも、お小遣いに余裕ないし」

帰宅後も悩んでいると、溜まったゴミ箱が目に留まり

「そう言えば、お姉ちゃんもおじさんもコンビニ行ってたよね。で、でも漁るのは」

散々悩んだ末、探し始めたが、割と直ぐにこなたに見つかってしまった。

「成程。景品欲しかったんだね。もっと早く言ってくれてたら、協力したのに」
「で、でも。お姉ちゃん達優しいから、その為だけに行ってくれそうで」

「気にしなくていいよ。ゆーちゃんに喜んでもらいたいからするのであって、そこに遠慮はいらないよ。結果的に協力できるかどうかはおいておいて、そう言う事を気軽に言えるのが家族でしょ?」

「お姉ちゃん」
「でもさ、見つかったのが私でよかったね」
「え!?」

「見られたのがハヤちゃんだったら、ゆーちゃんどうしたの?」
「うう〜///////////////////////もしそうだったら恥ずかしくてハヤテさんにもう会えないよ〜/////////////////////」
「まあ、ハヤちゃんは気にしないだろうし、「見なかった事」にしてくれるって」

「それでも恥ずかしいの〜////////////////////」
「恋する乙女だね〜」

こなたがしみじみしていると

「やほ〜っ、遊びに来たよ〜。ゆたか〜ちょっとしたお土産だぞ〜」
「あ、それ」
「ゆたかこのポイント景品好きでしょ?だから集めてたよ〜。まだ既定のポイントに到達してないけど」

「ううん、ありがと。全部集めれば、これで届くし」
「そっか〜」

すると

「姉さんずるいよ!!私だって「素敵なお姉さん」になりたかったのに」
「な、なに!?」

突然こなたに文句を言われ、ゆい姉さんは驚くだけだった。


                   × ×


ある日の柊家。

「ん!?何してんのつかさ。カレンダーと睨めっこして」
「あ、まつりお姉ちゃん。かがみお姉ちゃんっていつ帰ってくるんだっけなって」
「ああ。彼氏君と旅行に行ってるんだっけ。そろそろじゃない?」

「そっか。なんか寂しくて」
「ふ〜ん。かがみを彼氏君に取られるのが寂しいのか」
「ち、違うよ。普段毎日でも会ってたから、いざ何日か会わないだけでも寂しくて」

「つかさは甘えん坊だからね。まあ、あと数日だよ」
「そ、そうだね。お兄ちゃんにも会えるし、待ち遠しいな」
「つかさ、深い意味は無いよね? 彼氏君とかがみは仲睦まじいんだよ?」

「な、無いよ。かがみお姉ちゃんとの仲なんて、十分分かってるよ」
「さいですか」


                    × ×


ある日。
こなた、つかさ、みゆきさんはファミレスでお茶していた。

「そう言えば、そろそろだね。かがみとハヤちゃんが帰ってくるの」
「そうですね。それにしても2人きりの旅行ですか。本当に仲良いんですね」
「だね〜。私早くお土産話聞きたいな」

「まあでも、デートばっかで私達と遊んでくれるかどうか」
「それでも、私は良いかな」
「つかさは良いよね。家で会えるし」

「こなちゃんも寂しいの?」
「まあね。今生の別れって訳じゃないから、平気だけど」
「フフッ。私もそうなんですけどね」

つかさはこなたの出した諺を理解できず、?マークでいっぱいだった。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月8日更新) ( No.2 )
日時: 2016/05/08 20:37
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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こなた「執事、それは仕える者」
みゆき「執事、それは傅く者」
つかさ「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

こなた「まあ、ここじゃ「何気ない日常」を」
みゆき「ゆる〜く描くだけの」
つかさ「事件は特に起こらない小説なんだよね」

かがみ「なんか、不思議な気分ね」
ハヤテ「ホントだね」


                   × ×


ある日の夕方の柊家。

「ただいま〜」
「「お帰り」」

かがみが旅行から帰って来て、両親が出迎えた。

「かがみ、旅行どうだったの?」
「最高の日々だったわ。あ、これお土産」

かがみがお土産を並べていると、2人の姉もやって来て、吟味し始めた。
すると

「あ、かがみお姉ちゃんおかえり〜」
「ただいま。お土産あるわよ」

「えっと。お兄ちゃんは?」
「ハヤテ?帰ったわよ。これ以上は休めないって」
「そ、そうなんだ。ちょっと残念」

「つかさ、あんたまさか」
「べ、別に深い意味は無いよ」

ジ〜ッ

「ほ、ホントだよ〜」

「か、かがみ。夕飯は?」
「食べてないけど」
「じゃあ先にお風呂入っちゃなさい。ハヤテ君との旅行が楽しかったとはいえ、疲れてるでしょ?」
「そうね。じゃあ、荷物を部屋に置いてから入るわ」

キャリーバックを持って居間を出た後、次女まつりが

「つかさ、あんたね」
「だ、だって」
「ともかく、かがみの前で不用意な発言はしない事だね。ああ見えてヤキモチ妬きなところあるし」

「まあでも、つかさの気持ちは分からないでもないけどね。家は男はお父さんしかいないからね。お姉ちゃんしかいないから、「兄」と言う存在に憧れる気持ちはね」
「う、うん」

まつりとつかさの会話に両親はほんの少しだけ複雑だった。


その日の夜。

「もしもし。あ、こなた」
『かがみ、やっと帰って来たんだね』
「まあね。あんたにもお土産あるわよ」

『それはどうも。でさ、明日のご予定は?」
「明日?デートだけど」
『へえ』

「何よ」
『あのさ。デートとかするのは良いけどさ、私達も構ってよ。ちょっとヤキモチ妬いちゃいよ』
「分かったわよ。明後日なら予定無いから、ハヤテに聞くわ」
『ヘイヘイ』

かがみが電話を切ると、

「ねえお姉ちゃん、ちょっといいかな?」
「何?」
「お兄ちゃんとの旅行の話を聞きたいな〜って」

「別にいいわよ。って言っても、オチとか求めないでよ。無いんだから」
「良いよ〜」
「普通に旅行しただけよ。観光地を回ったり、旅館でゆっくりしたり」

「へえ」
「まあでも、初日仲居さんに「ご夫婦ですか?」とか言われたけどね。ハヤテが「まだ恋人同士ですよ」って返したけど」

「お姉ちゃんとお兄ちゃん仲良いもんね」
「相部屋だから布団も並べて寝たし、お風呂は部屋風呂が温泉だったらから一緒に入ったし」
「へえ」

「あ、でも」
「何?」
「いやね、旅行中に操作ミスしちゃって携帯のメール全件消去しちゃった時は流石にへこんだわ」

「え!?だ、大丈夫だったの?」
「まあね。ハヤテが徹夜で復旧してくれたから」
「流石お兄ちゃんだね」
「まあね」

その後、暫くは旅の思い出話を聞いたのであった。


                    × ×


ある日。

「あ、先輩こんにちはッス」
「お、ひよりん達いらっしゃー」

「あ、また投稿葉書っすか?」
「まあね。「貴方の考えたアイテム募集」ってのがあったからね」
「で、こっちは?おいしそうなお菓子っすが」

「それはお土産。かがみんとハヤちゃんからのね」
「ああ。新婚旅行から帰って来てたんっすね」
「まね。あ、食べていいよ」

「先輩の考えたオリジナルアイテムってどんなのっすか?」
「あ、見る?会心の出来ってやつかもよ」

お菓子を食べつつひよりんはこなたの葉書を見せてもらうと

「(な、なんというか。その道に携わってない人ならではのフリーダムな発想が凄いっす)」
「採用されるかな〜?ひよりん〜」

正直な感想は言いにくく、「まあ、いいんじゃないっすか?」みたいな曖昧な感想を述べておいた。


                     × ×


ある日。
ひよりんとゆーちゃんは岩崎家に遊びに来ていた。

「そう言えば、最近のチェリーちゃんはどうなの?前はハヤテ先輩に会えなくて寂しがってるって聞いたけど」
「最近は平気。私が作ったハヤテさん人形のおかげで」
「へえ」

「でも、前ほどじゃないけど寂しいみたい。時々お客さんが来ると強めに反応するし」
「そっか」

話の区切りがつくと、ゆーちゃんが思い出したように

「そう言えば。みなみちゃんと知り合って、もう1年経つんだよね」
「そうだね」
「中学の時の制服も可愛かったけど、高良先輩も一緒だったの?」

「うん。 サイズが合わなくなってきたからって、私が入学する時に譲ってもらったの」
「へえ。中学って、背とか伸びるの速いもんね」
「うん」

突然落ち込んだみなみちゃんに、ゆーちゃんもひよりんも首を傾げた。
理由としては、貰う際に「胸がきつくなった」っと言われたのを思い出したからである」

「そう言えばさ。ゆーちゃんのジャージも大き目だよね。成長対策?」
「うん。でも、半分諦めてるんだ。こなたお姉ちゃんも高校では伸びなかったみたいだし」

「まあでも、ゆーちゃんはそのままの方がいいんじゃない?ハヤテ先輩もそう言ってくれたんでしょ?」
「そ、それは///////////////////////////////」
「だったら、そのままの方が良いって。ハヤテ先輩も守ってくれるし」

「う、うん//////////////////////////////」
「・・・私は」


                    × ×


ある日。

「「お邪魔しまーす」」

こなたとハヤテは柊家に遊びに来た。

「やれやれ。やっとかがみと遊べるよ。ずっとハヤちゃんと2人だったし」
「べ、別にいいじゃない///////////」
「まあね〜。2人の青春だし」

こなたがいじり、かがみが照れていると

「えへへ〜。お兄ちゃん♪」
「あ、あの」
「妹からのスキンシップだよ〜♪」

つかさがハヤテに抱き付いていた。

「お兄ちゃ〜ん♪」
「あ、いや」
「つかさ、あんたねえ」

「まあまあかがみん。好きにさせてあげなよ」
「だけど」
「つかさもお兄ちゃんに甘えてみたいってのもあるんだよ」

「全く。つかさ〜、程々にしなさいよ」
「分かった〜」
「まあ、かがみがそう言うなら僕は別に。(未来の)妹に甘えられるのも悪くないし」

ハヤテは本当の兄のような顔つきになっていた。


                     × ×


ある日。

「お邪魔しまーす」
「おう柊。上がれよ」

かがみは日下部家に遊びに来ていた。

「そういヴぁさ、柊は彼氏と旅行行ってたんだろ?」
「まあね」
「どうだったんだ?2人きりの旅行って事はさ」

「あんたが何を期待してるか敢えて聞かないけどさ、特には無いわよ。ごくごく普通の旅行よ」
「ふ〜ん。てっきり高校と共に卒業したと思ったゼ」
「何をよ。一緒に寝たり一緒にお風呂入ったりは高校時代に経験済みよ」

「だからさ」
「危ない橋は止めてね。この小説の作者さんに無理を強いるから」
「チェ〜」

「それより、峰岸は?」
「あやのなら兄貴と買い物に行ってるゼ」
「ふ〜ん。 って事はデートか」

「まあな。 ん!?電話だ。あやのからだゼ」

「おう、戻ってくんのか。 柊?いるゼ。 成程な」

「峰岸なんだって?」
「旅の思い出聞きたいんだと。あたしも詳しくは聞いてねえし」
「ああ、そうですか」


                      × ×


ある日の柊家。

「お母さん達来週末旅行に行くからお留守番よろしくね」
「かがみが旅行から帰って来て日が浅いのに今度はお母さん達か」

まつりは少し皮肉を込めて愚痴った。

「あ、私もその日は居ないや。用事あるし」
「つかさもいないのか」
「じゃあ、その日の夕飯はどうするの?出前でも取る?」

「「「べ、別に私達が料理作ったっていいじゃない!!」」」

残る組(いのり、まつり、かがみ)が声を揃えて文句を言った。

「じゃあよろしくね」

「よしっ。誰が作るか」
「ジャンケンで決めましょ」

牽制し合う娘たちに母・みきは

「(別に出前にすればいいのに)」

「待った」
「何よかがみ」
「あんたが作るの?」

「違うわよ。良い案があるの」
「「???」」


で、当日。

「美味しい」
「確かに、噂以上だね」
「お口にあって何よりです」

「流石は彼氏君」
「プロだね」

かがみに頼まれ、ハヤテが料理を作りに来たのである。

「かがみが羨ましいよ」
「高校の時はこうやって毎回お弁当作って来てくれたんでしょ?」
「まあね。色々と考えてカロリーも低めにしてくれてたし」

「ホントに出来る彼氏君だね」
「後3〜4年でほぼ毎日こんなご飯食べれるかがみが羨ましいわ」
「ね、姉さん!?//////////////////////」

「ま、まあ。その可能性は間違いないと思いますが」
「ハ、ハヤテまで/////////////////////」

「やれやれ。私達にも」
「こんな素敵な彼氏できないもんかねえ」

愚痴り出した姉2人にかがみもハヤテも呆れ交じりで聞いていた。


                  × ×


ある日。

「へえ。こなたの家にホームステイ」
「そだよ。ゆーちゃんが書類もってきて、他に候補が無いようならって」

かがみ、つかさ、ハヤテが泉家に遊びに来ていた時に、こなたが切り出した。

「ねえこなちゃん、男の人?それとも女の人?」
「女の人だよ。年齢はゆーちゃんと一緒」
「でも大丈夫?こなた英語話せないでしょ?」

「大丈夫だよ。だって来るのパティだよ」
「じゃあ平気か」
「パトリシアさん日本語上手だし」

で、

「いや〜。もう楽しくてね〜」
『もう馴染んだのね。元々知り合いだったとはいえ早いわね』
「まあね〜。でも、お父さんがちょ〜っと残念そうだったけど」

『なんでよ』
「自分の英語力を披露したかったんじゃない?パティは日本語話せるからね」
『ああ、そう』

「後はゆーちゃんかな」
『なんで?ゆたかちゃんとも仲良かったじゃない』
「私とパティの話に着いて行けなくてさ。こういう時にハヤちゃんがいると通訳役になってくれて助かるけどね」

『なんか、何を言ったらいいか分かんないわ』
「だよね〜」


                     × ×


ある日。
こなた、ゆーちゃん、パティが柊家に遊びに来ていた。
すると、母・みきがお茶を持ってきた際

「そう言えば。ここに居るみんなには浮いた話無いわね。かがみにはハヤテ君がいるけど」
「そ、それは」
「家には娘が4人もいるのにねえ。浮いた話がかがみだけってのも寂しい物ね」

「な、なんかごめんね、お母さん」
「こうなったら、全員ハヤテ君に貰ってもらおうかしら」
「・・・」
「かがみ、冗談よ。 じゃ、皆さんごゆっくり」

みきさんが出て行ったあと

「でもさ、かがみんは嫌だろうけど、ハーレムルートってギャルゲーじゃお馴染みだよ」
「あんたねえ、現実を見なさいよ」
「見てるよ〜。まあでも、ハーレムルートって難易度高いけどね」

「そうデス。もう少し易しくしてくれないと、大変デス」
「流石パティ。分かってるね〜」
「ハーレムルートこそ神髄です。手を抜いてほしくないです。無いなんてもってのほかデス」

「でしょでしょ?ハヤちゃんだったら簡単にそのルートに入れるけどね」
「・・・」
「(ハヤテさんのハーレムか。もし出来たら私も・・・って何考えてんの私ったら)

ゆーちゃんが余計な考えを振り払おうとしているときもこなたとパティは「ハヤテハーレム」の話題で盛り上がっていた。
すると

「こ、こなちゃん。お姉ちゃんが本気で怒りだす前に」

かがみから強烈なダークオーラが出始めていて、

「あ、でもさ。漫画とかだとカップルって成立した時点で終わりだよね。私、その先が気になちゃって」
「私もそれ分かります。その先どうなるんだろうって」

「まあでも。そう言うのは「この先の2人の人生は読者の皆さんにお任せします」って事なんじゃない?この小説の作者さんもよくやるし」
「まあね〜」

「ってか漫画やアニメの話題だけじゃなくて、他の日本の遊びの話題も出しなさいよ」
「えっと、具体的には?」
「え、えっと。 こういう時はハヤテに聞きましょ。博識だから」



『日本の遊びねえ』
「知ってるでしょ?女の私達じゃやんなかったことまで」
『あのさ、こなた。何回も言ってると思うけど、僕の両親は「究極の駄目人間」だったんだよ。両親の所にいた時も飛び出した後も、そう言う事する余裕ないって。生活するだけでも大変だったんだし』

「あ、そっか」
『まあでも。日本の伝統的な遊びって言えば、女の子だったら「あやとり」とか「ゴム飛び」「毬付き」「編み物」かな。僕の知ってる範囲じゃ』
「成程」

『でもさ、相手はパティさんでしょ?あんま興味ないと思うけど』
「それは正論だね」

こなたは電話を切った後

「そう言えばさ、蒸し返すようで悪いんだけど」
「何よ」
「陵桜にある伝説があるって知ってる?」

「伝説?何よそれ」
「そんなのあったの?」
「前からじゃないよ。まあ、噂程度だから詳しい事は知らないけど」

「じゃあいいわよ。ある程度情報が纏まってからで」
「そうするよ」

でも

「(まあ、噂程度っての本当だけど、知ってるんだよね。まあ、本人がいる時にでも話しますか)」


その日の夜。

「へえ。先生また2年生を受け持つんですね」
「そうやで。まあ、泉ほど印象に残る奴はおらんやろうけど」

こなたと黒井先生はネトゲ内で話していた。

「へえ。あ、そうそう。私は先生が担任で良かった思ってますよ」
「な、なんや?レアアイテムはやらんで。おだてても無駄や」

「(あれ?直接は言えない本音をぶつけたのにな)」

こなたがこう思っているとき、パソコン前の黒井先生は

「(ネットでよかったわ。見せたない自分隠せて)」

黒井先生は何とか落ち着き

「おおそうや。もうすぐ始まるプロ野球の開幕戦見てや。勿論○ッテ戦やで」
「なんかあるんですか?」
「見れば分かるで」

で、その開幕戦。

「あれ?お姉ちゃんプロ野球には興味無かったんじゃ」
「ちょっと気になる事があってね」

見てると放送が始まり、色々やった後始球式が始まった。

『始球式を始めます。勤めていただくのは私立陵桜学園高等学校世界史教諭の黒井ななこ先生です』
『おっしゃー。やったるでー』

「黒井先生!?なんでまた」
「こなた、この先生この前までこなたのクラスの担任だった先生だよな?」
「そ、そうだよ」

「成程。先生が言ってた「開幕戦を見ろ」ってこういう意味だったのか」

因みに、黒井先生の投げたボールは弓なりでゆっくりであったが、一応はストライクゾーンに入った。
結果は○ッテの勝利だった。

で、翌日

「先生見ましたよ。まさか始球式に出るなんて」
「驚いたやろ?あれはな、綾崎がナギちゃんに頼んで手配してもらったもんやで」
「そう言えば、そんな話在学中にしてましたね」

「ホンマ最高やったわ。一番好きな選手のサインを始球式で使ったボールに書いてもろうたし」
「良かったですね」


                     × ×


ある日。

「あのハヤテさん、今大丈夫ですか?」
『あ、平気ですよ。みなみさん、どうしました?』
「ちょっとお願いが」

『僕、ですか?なんでしょう』
「ハヤテさんの愛猫のシラヌイちゃんの写真を撮らしてほしくて」
『シラヌイのですか?』

「最近私がデジカメを構えるとチェリーが逃げるので」
『成程。別に構いませんが、大丈夫かな』
「何がですか?」

『最近のシラヌイは「女性嫌い」が悪化してるんですよ。なので撮らせてくれるかどうか』
「まあ、一応は」
『分かりました』

で翌日。

「では、シラヌイを連れてきますね」
「お願いします」

みなみちゃんが1人で遊びに来たことをナギは不思議がったが、事情を話すと納得した。
が、ハヤテ同様心配はした。

「連れてきました」
「じゃあ撮ります」

シラヌイは特に嫌がる様子はなく、むしろ「こう撮ってくれ」と言わんばかりにポーズをとっていた。
そして、座って撮影しているみなみちゃんの膝にも乗った。

「不思議ですね。女性には全く懐かないシラヌイがみなみさんには懐くんですから」
「・・カワイイ」

試しにナギがみなみちゃんにデジカメを借りて撮影しようとしたが、動き回って撮れる訳無かった。


                   × ×


ある日。
こなた、みゆきさん、ゆーちゃん、ひよりんは岩崎家に集まっていた。

「そう言えばさ。私達ってパティと普通に日本語で話してるよね」
「そうですネ。でも、不思議はないです」
「本来なら英語で会話すべきなんだろうけどさ」

「オー。では英語で話しますか?」
「でも、私話せないし」
「わ、私も無理かな。英語の成績は悪くないんだけど」
「私は言わずもがなっす」

するとみゆきさんが、普通にパティと英語で話していた。
勿論?会話も弾んでいた。

「流石みゆきさんだよね。同じ授業受けてたとは思えないよ」
「私は英会話教室にも通ってましたから」
「ふ〜ん。そう言えばさ、ハヤちゃんって英語話せるのかな?」

「確か前に「話せる」って言ってた気がするッス」
「じゃあ試してみようか。って事でパティ」
「了解ネ」

こなたと携帯でハヤテに電話し、突然パティは英語で話しかけた。
すると、明らかに会話が成立しており

「ミスターハヤテは凄いネ。完璧な英語で話せてたネ」
「流石だねえ」
「でも、悪い事したね」

「何で?」
「かがみとデート中だったネ。怒った声が聞こえたネ」
「後で謝っておくよ」


                   × ×


ある日。
こなた、かがみ、つかさ、みゆきさんは三千院家に集まり、ナギも混ぜてとある狩りゲームをしていた。

「はう〜。上手く行かないよ〜」
「しょうがないわね。貸してごらん」
「わ〜。お姉ちゃんお肉焼くの上手だね」

「コツさえ掴めれば簡単よ」
「なあかがみ、ゲームの中だけ料理が上手になっても仕方ないと思うんだが」
「わ、分かってるわよ」

「ナギちゃんや、かがみんだけは平気なのだよ」
「そうだな。ハヤテがいるからな」
「そ、そうですね。僕が頑張れば、かがみは料理をしなくても済みますから」

「ム〜ッ。ハヤテは良くても私は嫌なの。「ハヤテの奥さん」として料理も上手になりたいの」
「拗ねなくても。まあ、可愛いからいいけど」
「も、もう/////////////////////////////」

その後しばらくゲームしていると

「やれやれ」
「どうしたの、かがみ」
「ゲームのキャラは良いわよね。肉類をガツガツ食べてるのに太らなくて」

「かがみ、ゲームにそれを求めちゃ駄目だって。第一、かがみって太ってないでしょ」
「それはハヤテが低カロリーの料理やお菓子を作ってくれるからであって」
「大丈夫だよ。何度も言ってるでしょ?僕はかがみがぽっちゃりしちゃっても気にしないっても」

「ハヤテ」

「お、おいかがみ。惚気てないで戻って来い。こっちの戦況がえらい事になってるんだぞ」

ゲームも一段落し

「そう言えば、昔ファ○コンでダイエットをモチーフ?にしたゲームが出てたんだよね」
「へ〜。因みにハヤちゃんや。どのようなゲームなので?」

「太ったせいで恋人に嫌われたペンギンが主人公だよ。食べ物系のアイテムを取ると画面下の体重メーターが増えて、どんどん動きが鈍くなるんだよ。で、「痩せる薬」を獲得するとそのメーターが減って行って、ステージごとに決められたノルマを達成しないと無限ループに陥るんだよね」

「へえ。変わったゲームだね」
「確かにね」

「太ったせいで恋人に嫌われるか」

 「げんこつ」ポカ〜ン

「こ〜な〜た〜。今かがみを見たよね〜?悪い意味で」
「ヌググ。ふ、深い意味は」
「へ〜。信じていいんだよね〜?」

「ご、ごめんなさい。謝るから許して」
「よしっ、許す」

「でもさ、お兄ちゃん。痩せる薬でダイエットなんて大丈夫なの?」
「まあ、ゲームですから」
「そうだぞつかさ。そこに触れるのはタブーと言うやつだ」
「そ、そうだよね」


帰宅後、かがみは自室で考え込んでいた。
すると、つかさが部屋に来て

「あれ?お姉ちゃんどうしたの?」
「あ、うん。ハヤテが言ってたゲームについて調べてみたんだけどね」
「ああ。ペンギンさんの?」

「なんか、こう。妙に親近感が」
「お、お姉ちゃんには関係なんじゃ」
「でもさ「太ったせいで恋人に嫌われる」ってところがね」

「お兄ちゃんなら大丈夫だよ。 それより、お母さん達遅くなるからって夕飯頼まれたんだけど」
「まあ、任せるわ」
「カロリー、気にしておくね」


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月16日更新) ( No.3 )
日時: 2016/05/16 01:39
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「せ〜の」
「「「ドラ○も〜ん」」」
「それは流石に不味いわよ」
「確かにね」

今回からこれで行きます。
因みに、一番上がこなた、3人は「こなた、つかさ、みゆきさん」で、最初のツッコミはかがみで、次がハヤテです。


                     × ×


ある日。

「私の考えた「貴方の考えたアイテム募集」が採用されたよ〜♪」

かがみ、つかさ、ハヤテが遊びに来たところ、こなたが部屋で踊っていたのでハヤテが聞くと、こう答えた。

「あんた、こういう物の採用率って妙に高いわね」
「ヌッフッフ〜。私には「幸運の女神」ってのが付いているのだよ」
「ヘイヘイ。色々なアイディアがあるものね」

「だね。面白いのもあるし」
「あれ?「東京都 三千院ナギ様」ってのもあるわね」
「流石ナギちゃんだね。プレイヤー心理をよく分かっていらっしゃる」

「成程。最近お嬢様が何かと考え込んでたのはこれだったんだ」
「へえ。あれ?でも確かナギちゃんは「三千院家当主」になって忙しいはずじゃ」
「お嬢様曰く「仕事で忙しいからって漫画やアニメを蔑ろにするのは真(まこと)のオタクにあらず。忙しかろうとそれも優先するべきなのだ」だってさ」

「ナギちゃんは分かってるね〜。私の理想だよ」
「こなた、身近にそんな濃厚なオタクが2人もいるのは勘弁してよ」
「まあいいじゃん」

ハヤテがため息をつくと、かがみが思い出したかのように

「そう言えば、そろそろ大学(つかさは専門学校)が始まるわね」
「胸躍るキャンパスライフなのだよ、かがみん」
「まあ、ね。勉強以外の不安要素はあるんだけどね」

「ん!?何それ」
「あんたに言ってもしょうがないから言わないわよ」
「ええ〜!?教えてよ〜」

「あんたは自分の勉強の心配だけしてなさい」
「ブ〜ブ〜ッ」

こなたは散々文句言ったが、かがみは(ハヤテも)口を割らなかった。


                  × ×


ある日の朝。

「そう言えば、今日からだったね。かがみとつかさの新生活は」
「そうよ」
「楽しみでもあるし、不安もあるんだよね」

朝食中、父・ただおに言われ、本音をぶつけた。

「大丈夫さ。大学と言っても今まで通りで大丈夫さ。勉強は大変だけどさ」
「「そう、だね」」

父親のおかげで随分気が楽になったようだ。
すると

「かがみ〜。ハヤテ君が迎えに来てくれたわよ」
「あ、は〜い」

来客があり、母・みきが対応に向かうと、玄関から言われた。

「お待たせ、ハヤテ」
「折角だから初登校くらいは一緒に、ってね」
「じゃ、行きましょ」

補足しますが、三千院家の車ではありません。
ナギがSPに送らせようとしたが、断ったためです。

「不安だわ」
「ん!?勉強?確かに法学部だから難しいかもね」
「そっちもあるけどさ」
「ああ」

まあ、移動はカットし

「えっと。入学説明会は大ホールだったよね?」
「そうよ。えっと、あっちね」
「時間には余裕あるけど、早めに行こ」

すると、2人が歩きだそうとしたその時

「ハヤテく〜ん♪」ダキッ
「ル、ルカさん!?またですか」
「えへへ〜♪おはよ〜♪」

「あ、はい。おはようございます。 離れてください」
「い〜や〜だ〜」
「水蓮寺さん。離れなさい」
「嫌だって うわっ」

ルカは強い力で引きはがされ、後ろを見るとアテネだった。

「て、天王州さん」
「貴方、本当におバカさんなのですわね。犬だってきちんと教え込めば様々な芸を修得すると聞きますが、貴方はそれ以下ですわね。犬以下の元アイドルさん」

「な、なんだって〜。私のどこが犬以下だっていうのよ!!」
「何度も何度も同じことを言っているのに全く理解してないからですわ。言ってますのよ、「ハヤテの嫁」は私だと。貴方なんかの入り込む隙は1mmだってありませんのよ」

「フンだ。その理論で言うと天王州さんだって犬以下じゃん」
「なん、ですって」
「「ハヤテ君の嫁」は私だってば。何回も言ってるのに理解してないじゃん。だから天王州さんは犬以下なんだよ」

「貴方、生意気ですわよ」
「そっちこそ!!」

睨み合うアテネとルカを見てハヤテもかがみも呆れ

「行こうか。余裕をもって入学式とかに臨みたいし」
「そうね。私からすればこの上ないほどに無駄なやり取りだし」
「確かにね。僕の奥さんはかがみかな。それ以外の可能性は無いよ」

喧嘩する2人を無視し、かがみとハヤテは入学式等が行われる大ホールに向かった。
因みに、ハヤテが先に行ってしまった事に気付いた2人は時間ぎりぎりまで喧嘩したそうだ。

まあ、入学式等々はカットし

「難しそうだね。流石法学部って感じで」
「まあでも、やりがいはあるわね。頑張らないと」
「そうだね。それで、僕たちは「法曹コース」だよね?かがみも弁護士希望だし」

「そうね。「弁護士・検事・裁判官を目指すなら」ってガイドに書いてあるし」

「じゃあ、私も一緒だね」
「ルカさん、いつの間に」

ルカがさも当たり前のようにいて、これまた当たり前のようにハヤテに抱き付いていた。

「私も「法曹コース」に進む予定だったし、これはもう「赤い糸の運命」だね」
「はあ。そんな事より、登録とかしないと。登録とかして、その後それぞれのコースで説明会とかあるし」
「そうね。行きましょ、ハヤテ」

ルカを半ば無視するように歩き出し、まるで忍者のように突然現れたアテネと共に登録も済ませ、指定の教室に集まった。

「結構いるんだね、このコース選んだ人」
「そりゃあ、ね。人によるかもしれないけど、弁護士・検事・裁判官って儲かるもの」
「僕達も頑張らないとね」

「ハヤテ君なら大丈夫だよ。陵桜出身でしょ?自信持ちなって」
「そうですわ。柊さんはどうでもいいですが、ハヤテなら平気ですわ」

かがみもハヤテに何か言おうとしたが、教授らしき人が来て言えなかった。

「え〜、皆さん。まずは入学おめでとう。 この法曹コースは知っての通り、将来的には他人の人生を左右する責任ある職に就きたいと思う人たちが集まっているはずだ。その分勉強等は厳しいが、ついてくるように」

教授の言葉には重みがあり、さっきまでもめていたルカとアテネの心にも届いていた。

「同じコースを受講する仲間だ。自己紹介としゃれこもうか。前に座ってる者からしてもらおうかな。名前と、出来れば出身校・目指す職で良い」

それぞれ挨拶していき

「綾崎ハヤテです。出身校は陵桜学園です。将来的には弁護士に着きたいと思います。よろしくお願いします」

ハヤテの挨拶は相変わらずであり、かがみは感心していた。 すると

「ねえ、かっこよくない?」
「確かにね。彼氏になってくれたら彩あるキャンパスライフになりそう」

「あんな彼氏欲しいな」
「あの人なら優しくエスコートしてくれそう」
「狙っちゃおうかな」

こんなヒソヒソ声が聞こえてきた。

「でも、確か恋人が居るって噂よ」
「本当?でも、狙いたいわね」
「所詮は噂って信じたいわね」


「柊かがみです。出身校は陵桜学園です。将来は弁護士志望です。よろしくお願いします」

かがみも挨拶を済ませ、席に戻る最中さっきのヒソヒソ話を伝えようとも思ったが止めることにした。

「水蓮寺ルカです。出身校は○○です。将来はまだ決めてません。よろしくお願いします」

「ねえ。あの人電撃引退したアイドルよね?」
「ここに入学してたんだ」


自己紹介も終わり、

「明日より厳しい日々が待ってると思うが、私から言えるのは「頑張れ」の一言だ。本日は以上」

教授が教室から出ていくと、それぞれ談笑を始めたり帰り支度を始めていた。

「さて、かがみはどうする?もう帰る?」
「そうね。やる事も無いし、帰りましょ」

「じゃあさじゃあさ、一緒に帰ろうよ、ハヤテ君」
「そうですわね。柊さんなんか置いて」
「そ、そう言う訳には。で、では皆で帰りますか」

結局4人で帰る事になった。


で、帰宅後。

「ただいま〜」
「おかえりなさいかがみ。どうだった?」
「説明とか聞いてる限りじゃ大変そうよ。でも、頑張るわ」

「かがみは頭良いんだし、大丈夫だよ」
「ありがと、まつり姉さん」
「まあ、大学生の先輩からのアドバイスは、「楽しみな」だよ」

「うん。そうするつもり」
「そうそう」


                   × ×


同日。陵桜も進級&新学期だ。
まあ、ゆーちゃん達は原作を見てください。

「机に入ってたこの手紙、元担任はひかるちゃんのクラスだったはずだよな」

八坂こうは机に入っていた「柊かがみ様へ」と言う手紙を見ていた(未開封)。

「こんちは〜っす。 あれ?何っすか?その手紙」
「入ってたんだよ。変な期待される前に言うが、あて名は私じゃないぞ」

部室に来たひよりんにこういうと、直ぐに宛名を見せた。

「ん!?このあて名、私の知り合いッス」
「そっか。じゃあ渡しといてくれ。一応言うが、未開封だぞ」
「了解っす」

特に反応を見せないひよりんに

「なんだ?田村の奴反応薄いな。あいつの事だからよからぬ妄想をペラペラしゃべると思ったが」
「ひかるちゃん、妄想ならしてると思いますよ。「触らぬ神に祟りなし」です」
「おお、そうか」

で、

「あ、かがみお姉ちゃん。はいこれ」
「なにこれ? 私に手紙?」
「ひよりちゃんから預かって来たの。 お姉ちゃんが陵桜にいた時に使ってた机に入ってたんだって」
「ふ〜ん」

すると

「かがみさん、私の3年間の想いを〜」
「手紙に認めました〜。って?」

2人の姉が来て

「さあさあかがみ」
「手紙読んじゃいましょうよ」

「読まないわよ。ハヤテが来た時にでも一緒に読むわ」
「チェ〜。つまんないの」
「あのね、姉さん。私には彼氏がいるのよ?申し訳ないでしょ」

「まあ、そうだけどさ」
「気になるじゃん」
「ともかく、これは明日辺りハヤテを家に招いてそのとき読みます」

そして翌日。

「今日は難しかったね、授業」
「まあ、仕方ないわよ。あ、それよりこれなんだけど」

かがみは手紙を見せ、事情を説明した。

「そっか。じゃあ、早速中身でも」
「そうね」

中身は割とまともであったが

「あれ?これ、こなたの字じゃない?」
「え!?」
「上手く誤魔化してるけど、間違いないよ」

「へえ」
「(あ、あれ?地雷踏んだ!?)」

その日の夜。

『やふ〜っ、かがみん。どったの?』
「こなたさん、私に何か言う事があるんじゃないですか?」
『ど、どったの?なんか怖いけど』

「さあ。で、無いの?」
『な、無いけど。普段言いたい事言ってる方だし』
「そうですか。無いですか」

『な、何?』
「そうですね〜。例えば手紙の件ってのは」
『あ、や。それは』

「今日ね、ひよりちゃんに手が見届けてもらったのよね。高3の時のクラスに私宛への手紙があったって」
『だ、だから』
「ハヤテは「こなたの筆跡だ」って鑑定してくれたのよね〜」

かがみの声色にこなたは覚悟を決めるしかなかった。

「やっぱりこなたの仕業だったんだね」
「ご、ごめんなさい」

翌日、こなたは呼び出され、真相を話していた。

「全く。ハヤテが居なかったらややこしくなるところだったわよ」
「あ、謝ったじゃん」
「ふんっ」

「まあまあかがみ。こなたのこういう行動に本気で怒ったってしょうがないでしょ」
「そうそう。それよりハヤちゃん、陵桜の伝説って知ってる?」
「そんなのあるの?聞いた事無いけど」

「昔からある訳じゃないよ。私達の時に生まれたらしいし」
「そう言えば、そんな事言ってたわね。真相は掴めたの?」
「気になってたんだ。こなちゃん教えて」

「真相は今から。 ねえハヤちゃん、卒業式の時に20人の女子生徒から同時に告白されたって、本当?」
「へえ。そんな伝説あるのね」
「で、どーなのよ」

「そ、それは」
「正直に答えた方が良いよ。かがみが怖くなる前に」
「え、えっと。分かったよ。正直に言うよ。 それは本当だよ」

「ハヤテ、詳しく話しなさい。嘘偽りなく」
「ほら、卒業式が終わった後、少しの間教室に残ったでしょ?」
「ええ」

「その時に僕の机に手紙が入ってて、「○○に来てください」って呼び出しの手紙だったんだよね。こなたの悪戯かな?って思いつつ指定された場所に言ったら、20人くらいの卒業生?がいたんだよね。幾らなんでもこれはこなたの悪戯じゃないなって思ったら、代表者と思わしき人が、「ここに居る皆は一時的な同盟を結んだ人たちです。私達は全員綾崎君の事が好きです。そこで、ここに居る誰か、もしくは全員を恋人にしてください」って言われたんだよね」

「す、凄いね、お兄ちゃん」
「で、どうしたの?」
「断ったよ。「僕には大事な人が居ます。誰の気持ちにも応えられません」ってね」

「そう」
「ごめんねかがみ。余計な心配をさせたくなかったから、黙ってたんだ」
「分かったわよ。ハヤテらしいエピソードで良かったわ」

「しかしー。流石ハヤちゃんだね。そんな伝説残すなんて」
「ぼ、僕は別に」
「まあでも、断ってよかったよ。別の伝説も同時に生まれてたし」
「ヘイヘイ」


                    × ×


ある日。
大学の講義後、教授に質問に行ったハヤテに

「綾崎君、流石よね」
「凄く真面目だし、優しいし」
「「さり気ない気配り」ってのが当たり前に出来るみたいだし」

「まるで私達が呼吸するみたいに「さり気ない気配り」が出来るしね」
「非公式のファンクラブってのが、もう出来てるらしいわよ」

「(非公式のファンクラブ!?私そんなの聞いてないわよ)」
「(流石ハヤテ君だね。活動次第じゃ潰さないと)」
「(全くハヤテは。私と言う将来の妻がいるというのに)」

「でもさ、「恋人が居るって噂は本当」って噂があるのよね」
「私もそれ信じてるわ。あーあー。なんとかならないかしら」

ヒソヒソ話が聞こえてきて、その噂の恋人本人であるかがみは気が気でなかった。


                    × ×


ある日。

「心の中、描いてる〜♪っと。 あ、桜庭先生おはようございま〜す」
「うむ。とりあえず、廊下は静かに歩こうな。HR中の所もあるし」
「は〜い」

「・・・ってちょっと待て泉。お前、何してるんだここで。自然にスルーしかかったが」
「あ、ばれましたか」

こなたは事情を話し、

「なんだ。黒井さんなら2-Bだよ。今度からはちゃんとした形で来いよ」
「了解です」

敬礼すると、教えてもらった教室に赴き、つくと丁度HRが終わったところだった。

「(ほうほう。今の人は同類だな。こっちの専門用語を気付かずに使ってるし)」

教室から出てきた女子生徒の会話を聞き、こなたは持論を考え

「こんちゃ〜っす。先生&ゆーちゃん達」
「泉!?」
「お姉ちゃん!?」

突然現れたこなたに、黒井先生もゆーちゃんも驚いていた。

「しっかし、不思議な縁やな。従姉妹同士でウチが受け持つなんて」
「運命ってやつじゃないですか〜!?」
「さよか」

「先生の事はよく聞いてましたよ」
「ほう。小早川、どんなふうに聞いとるんや?」
「え、えっと。「今時珍しい楽しくていい先生。尊敬出来る所が沢山あって、教え子になれる事は幸せ」って」

「それ、綾崎から聞いたんやろ?」
「え、えっと」
「泉はどういってたんや?」

黒井先生の追及に、ゆーちゃんは地雷踏みを覚悟した。
まあ、黒井先生はこれ以上は追及せず、

「それにしても、無茶するわな〜。卒業した人間が制服で登校って」
「まあでも、卒業して間もないですし、違和感はないですよね」

こなたのこの発言にこなた本人とゆーちゃん以外はこう思った。

「(あるよ、違和感。逆の意味で。 まだ高校生に見えないよ)」


暫く経ち

「ん!?あれはゲーセンのチビ」
「おや?部長、どうしたんっすか?」
「いやな、ひよりんよ。あそこに例のゲーセンで負かされてるチビ助がだな」

こう言った途端、こうは混乱し始めた。
間違いなく先輩なのだがそうは見えず、卒業したはずなのに制服着て校内を歩き回ってる言う事に。

「どれどれ? って泉先輩じゃないっすか」
「へ!?ひよりんの知り合いだったのか」

ひよりんが声をかけると、こなたは「そっちに行く」っと言い

「おや?ひよりんそちらは?」
「お世話になってる八坂先輩ッス」
「あ、どうも。ゲーセンではお世話になってます」

「ああ。どっかで見た覚えがあると思ったら」
「そう言えば。先輩は「偽ラブレター騒動」の犯人なんですよね?」
「あれ?知ってたんだ。ひよりんから聞いたのかな?」

「いえいえ。元々は部長が発見したのを私が託されて、それを偶々会ったつかさ先輩に頼み、それが本人に渡ったんっすよ」
「成程。いや〜、面白い結果にならなくて残念だよ」

「そっすか。綾崎先輩はよくつき合ってられますよね」
「へ!?」
「いや、噂に聞く綾崎先輩の優しさがあるから、大丈夫なのかな?」

「何の事?」
「だって、綾崎先輩と泉先輩は付き合ってるんですよね?綾崎先輩には恋人が居るって聞きましたが」
「それは私じゃないよ。確かに友達だけど、恋人は別の人だよ」

「そ、そうだったんですか」
「ま、私が恋人でも良かったんだけどね」
「は、はあ」

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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月22日更新) ( No.4 )
日時: 2016/05/22 22:51
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「せ〜の」
「「「ドラ○も〜ん」」」
「それは流石に不味いわよ」
「確かにね」


                  × ×


かがみとハヤテが通う大学のある日のお昼時。
かがみ、ハヤテ、アテネ、ルカが集まって昼食と言うのは最早お馴染みになっていた。

「そう言えば。天王州さんと水蓮寺さんって、この大学入って友達出来たの?まあ、私はまだだけど」
「愚門、ですわね」
「柊さんと一緒で私もまだだよ。まあ、ハヤテ君と言う将来の旦那様がいるから平気だけど」

「水蓮寺さん、あなたは本当に物覚えが悪いですわね。ハヤテは私の旦那になるんですわ」
「違うって。で、どうなの?天王州さんは」
「なれ合いなど不要ですわ。ハヤテがいるから平気ですわよ」

「ああ、そう。で、ハヤテはどうなの?」
「一応は出来たよ、友達。3人ほど」
「え!?」

「大丈夫だよ、かがみ。3人とも男友達だから」
「な、ならいいわ」

安心するかがみにアテネが話し終わるのを待っていたかのように

「ただ、なれ合いは不要ですが、柊さんなら、「我が友」と認めてあげてもいいですわ」
「な、何よそれ」
「かがみ」
「ん!?」

ハヤテに合図され、耳を近づけた

「照れ臭いんだよ。素直に「友達になってください」って言うのが」
「そう言う事。ってか、なんで分かるのよ」
「アテネさんもお嬢様と同じタイプだからね。2年以上も執事やってると、分かるんだよ」

ヒソヒソ話を終え

「じゃあ天王州さん、友達になりましょうか」
「仕方ないですわね。なってあげますわ」

今回はハヤテに教えてもらわなくても、「照れ隠し」なのが分かった。
なので握手した

「では、貴方もハヤテ同様名前で呼びなさい。私も「かがみ」と呼びますから」
「分かったわ、アテネ」

「私は、ちょっと違うかな。柊さんとは「半友達」だし」
「じゃあ、正式に友達に」
「そうだね、かがみ」
「よろしくね、ルカ」

昼食を共にする3人が仲良くなり、ハヤテは笑みを浮かべた。・・・のは一瞬だった。

「まあでも、ハヤテ君は私のだからね。かがみには「失恋」と言う心の傷を負ってもらうからね」
「な、何よそれ」
「あら、それを言うならルカだってそうですわ。あなたも「失恋」と言う心の傷を負う羽目になりますわ」

「「な、なんだって」」

「ハヤテの嫁は私ですわ。2人には心の傷を慰め合う未来が間違いなく訪れますわ」
「何言ってるのよ!!ハヤテの恋人は私なのよ!!勝手な事ばっかり言わないで」
「関係ないよ。「恋人」と「妻」は別物だよ」

睨み合う3人にハヤテは暫く様子を見て

「3人とも、早く昼食食べないと午後の講義の時間になっちゃうよ」
「「「あっ」」」

慌てて喧嘩を止め、止まっていた昼食を食べる手を再開させた。

「そう言えば、アテネ」
「なんですの」
「折角友達になったんだから、メアドと番号交換しようよ」

「そ、それが」
「え!?アテネさん持ってないの? そう言えば、昔は機械が苦手だったけど」
「に、苦手なのは変わってないですわ。努力はしたんですが」

「じゃあ持ってないのね」
「持ってますわ。家の使用人に「不便だから持ってくれ」と言われて」
「じゃあ何が」

「電話はそれなりですが、メールは遅いんですわ。かなり」
「別にいいわよ。だから」
「分かりましたわ」

アテネとかがみは交換し、ついでにハヤテとルカとも交換した。

「私は教えてあるからいいね。もっと気軽にメールとかしてきていいよ。アイドル止めてるから勉強以外では家で暇だし」
「じゃあ、そうするわ」


                     × ×


ある日。

「ハヤテ、お昼食べましょ」
「あ、えっと」

アテネとルカがそれぞれの用事でいないため、久しぶりに2人で食事が出来ると嬉々としてハヤテに言ったが

「ごめん。教授に呼ばれてて、行かないといけないんだ」
「ああ、あの人ね。ハヤテのこと気に入ってるもんね。ハヤテが真面目だから」
「あはは。まあ、そう言う訳で、一緒に昼食は無理だよ」

「そう。分かったわ」
「ごめんね」

かがみは庭に出て、空いてるベンチに腰掛けお弁当(ハヤテ手作り)を食べ始めた。
すると

「あ、あの」
「ん!?」
「法学部法曹コースの柊さんよね?」

「そうだけど」
「良かった」
「私達も一緒に昼食良い?」

「勿論」

やって来た女子2人組はかがみの隣に腰かけた。

「え、えっと。確か同じコースを受講している」
「まあ、人数が多いからね」
「覚えてないのも当然かな」

「私は貫井あつこ」
「私は神崎ゆうこ」

2人は自己紹介した

「えっと。2人はどうして」
「声をかけたか、でしょ?」
「何となくよ」

「ああ、そう」
「ちょっと気になってたのよね」
「でも、柊さんが1人になる事って中々無いから、チャンスが、ね」

2人が告白すると、少しの間沈黙が訪れたが

「そう言えば。柊さん趣味は? な、なんかお見合いみたいな質問だけど」
「う〜ん。読書と、時々ゲームするくらいかな」
「読書。 何をお読みで?」

「ラノベだけどね」
「な、なんていうラノベ!?」

突然身を乗り出した貫井に驚きつつ

「○○だけど」
「奇遇ね。私もそれ愛読してるの。○○ってキャラどう思う?」

かがみが持論を言うと、

「気が合うわね〜。私もそう思ってたの」
「でしょ〜?」

「あのさ、仲間外れは止めて。寂しい」
「「あ、ごめん」」

神崎はため息をつき

「ゲームが趣味とも言ってたけど、ジャンルは?」
「主にシューティングね」
「へえ。じゃあさ」

今度はかがみは神崎ゆうこと盛り上がり

「やっぱり私達」
「柊さんとは気が合うみたいね」
「そうね」

「じゃあさ、友達になりましょうよ」
「仲良し3人の環ってところね」

2人とメアドと番号を交換し、昼食中はお互いの趣味の話題で盛り上がった。

因みに、新しく友達が出来た事をハヤテに報告すると、一瞬動揺したが「女友達」だと伝えると安心した。


                     × ×


ある日。

「こなた、ひよりちゃん、お誕生日おめでとう」

誕生日が近いこなたとひよりんの合同誕生日会が泉家で執り行われる事になった。
本来は三千院家で開催する予定でしたが、急用で出来なくなり、泉家に変更されたのである。

「こなたの場合、相も変わらず外見も中身も成長してなさそうだけどな」
「あーもー。私はこのままでもいいよ」
「開き直ってどうするの。まあ、こなたらしいけど」

「で、ひよりちゃんはどうなのよ」
「私の場合、最近自虐的になって来たのは年のせいか中二病せいか」
「ひよりんはまだ若いですよ。まあ、中二病なのは訂正は出来ませんが」

「ねえお兄ちゃん、中二病って何?どんな病気?」

「一般的に「中学2年生の思春期に見られる、背伸びがちな言動」を揶揄する言葉ですね。元々はとあるラジオ番組から生まれた言葉で、のちに広く普及した言葉なんです。まあ、ホントは真面目なのに悪ぶるとかマイナーな趣味を持つ自分をかっこいいと思ったり、「自分には理解しがたい異能力を持つんだ」みたいな設定のキャラづくりをするなど、「痛い」と言われる人を指す言葉ですね。病気ではありませんよ」

「へえ」
「因みにだ、つかさ。女の子は「小六病」とも言うよ」
「え、えっとお兄ちゃん」

「小六病は「中二病の女の子版」とも言い、「マイナーな趣味を好むことによって特別な自分と言うキャラ作りをする」ことです。まあ、該当する言動はいくつかありますが、一般受けは殆どしませんね」

「へえ」
「私はてっきり外見が関係してると思ったわ」
「かがみんって最近遠慮なく失礼だよね」

こなたは特に気にしてないようで、話が終わる頃合いでひよりんが

「まあ、でも。泉先輩は「中二病」と言うより、「小二病」って感じっすけどね」
「ま、まあ。否定はしないけどさ」
「ねえお兄ちゃん、「小二病」って?」

「深い考えや狙いが無い単純で子供的な思考によってもたらされた行為を指す言葉ですね。例えば「扇風機に向かってあ〜ってやって声が変わるのを楽しむ」「遠足などで同じ苗字を見かけたら「ここ俺んち」って言う」「横断歩道などの白い部分以外を踏むと死ぬゲーム」「プリンを皿に移したがる」「幼稚な下ネタで1日盛り上がれる」など色々ありますね。「子供か」って突っ込まれがちな言動ですね」

「そうなんだ。流石お兄ちゃん」

ハヤテがあげた例に身に覚えのあった約1名(みさお)はドキドキしていた。

「しかし。ミスターハヤテは凄いね」
「確かにそうだね。勉強も出来てそのうえ我々しか知らない様なオタク用語も網羅してますし」
「ホントよね。「頭の良さ・知識の幅広さ」を競ったら、誰も叶わないんじゃないかしら」

「ヌッフッフ〜。だからかがみんは大好きっと」
「何よ」
「な、何でもありません」

「ミスターハヤテがボーイフレンドなら毎日が楽しそうね。困った時は助けてもらったり、趣味の話題で一日中盛り上がったり」
「そう言う意味では、かがみ先輩は羨ましいっす」
「ホントネ」

ひよりんとパティは特に深い意味は無かったのだが、かがみは不安でしょうがなかった。

暫くすると

「あ、泉ちゃんったら寝てる」
「やれやれ。寝顔は幼子みたいで可愛いのに」

ハヤテはこなたをお姫様抱っこでベッドに寝かせ、布団をかけてあげた。

「ゆたかちゃんもこなたみたいのがお姉ちゃんで大変じゃない?」
「あ、いえ。私には素敵なお姉ちゃんですよ」
「ゆたかさんの言う通り、こなたにもいい所はあるよ。じゃないと、友達が出来たり、こうやって誕生日会に集まってもらえないよ」

「まあ、それは確かにね」
「(ハヤテさん流石だな。お姉ちゃんのいい所をちゃんと見てるんだから)」

ゆーちゃんは少しだけ嫉妬したそうだ。


                    × ×


ある日。

「ねえお姉ちゃん」
「何?」
「夏コミって、今年も行くんでしょ?」

「まあ、そのつもりだよ」
「じゃあさ、今年は私も行って良いでしょ?」

ゆーちゃんがそう言うと、こなた、パティ、そうじろうは驚きで言葉を失った。

「い、いやあ。止めておいた方が良いよ。お薦めできないっていうの?」
「何で?」
「夏コミはまともな人間が行く所では無いからなのです」

「ええ!?お姉ちゃん達は毎年行ってるのに?」
「まあ、真面目に言うとだね、あそこはゆーちゃんじゃ大変だと思うよ。かなり体力居るし」
「で、でも。皆行っちゃうから1人で留守番って寂しいし」

「そっか。じゃあさ」
「ハヤちゃんに来てもらおうよ。多分だけど大丈夫だと思うよ」

そうじろうを遮るように提案された事に

「ハ、ハヤテさんに!?////////////////////////////」
「その日は大学も休みだろうし、ナギちゃん理解ある人だから、休ませてくれるって」
「で、でも///////////////////////////」

「それに、勉強を教えてもらったら?ハヤちゃん凄く頭良いから」
「う、うん。じゃあ、お願いしようかな/////////////////////////////////」
「じゃ、決まりね。私から頼んでおくから」

「(俺が残るって、言おうと思ったんだがな〜。まあ、ゆーちゃんが喜んでるみたいだし、良いか)」


で、当日。

「じゃ、頼んだよ〜」
「了解。皆さん楽しんできてくださいね」
「行ってらっしゃ〜い」

3人を玄関で見送り、

「さて、どうしますか?もう勉強始めますか?」
「あ、お願いします」

2人でゆーちゃんの部屋に行き勉強を始めた。とはいっても、ゆーちゃんも優秀なので質問は時々だった。

「そろそろ休憩した方が良いですね。お茶淹れてきます」
「あ、はい」

ハヤテが部屋を出て行ったあと

「そう言えば、2人きりなんだよね。ハヤテさんと」

勉強に集中していたため気付かなかったが、いざ意識し始めると

「ど、どうしよう/////////////////////////////なんか、ドキドキする///////////////////////////////////」

必死で「2人きり」と言う事実を頭から消し去ろうとしたが、中々出来ず

「お待たせしました」
「ひゃあ!?」
「あ、あの。驚かせちゃいました?」

「あ、すみません。なんでもないです/////////////////////////////////」
「顔、赤いですよ。大丈夫ですか?」
「だ、大丈・・ひゃ!?////////////////////////////」

ハヤテはゆーちゃんとおでこを合わせ、

「ちょっと熱いですね。大丈夫ですか?」
「へ、平気です」

何とか落ち着き、

「あの、ハヤテさん」
「はい?」
「大学の法学部って難しいんですか?」

「まあ、学校次第ってのもあると思いますが、僕が通ってる所は難しいですよ」
「そ、そうなんですか」
「若しかして、法学部志望ですか?」

本当のことを言うと、「ハヤテと同じ大学に通いたい」っと言う密かな夢があるのだが、正直には言えず

「じ、実は。お姉ちゃんが「弁護士が活躍するゲーム」をやってて、私もやらしてもらったらかっこよくて」
「成程」

ゆーちゃんは嘘をついたことに罪悪感を感じ、こなたを巻き込んだことにも罪悪感を感じたが、今は嘘をつき通すことにした。

「今僕は「法曹コース」っと言う所で勉強してるんです。ここは「弁護士・検事・裁判官」を志望している人たちが勉強するコースなんです」
「へえ」
「他人の人生を左右する大事な職業なので、勉強も大変なんですよ。課題も沢山ありますし」

「じゃ、じゃあ」
「でも、ゆたかさんでしたら大丈夫だと思います。難しいのは事実でも、ゆたかさんでしたら着いて行けると思いますよ」
「ハ、ハヤテさん//////////////////////////」

「さ、そろそろ休憩を止めて勉強に戻りましょうか。後でお昼は僕が作ります」
「あ、はい」

こなた達が帰ってくるまでずっと2人だったが、意識したのは1回だけで、ハヤテの頭の良さを再確認して驚く方が多かった。

「どうだった?ハヤちゃんと2人きりって」
「ど、ドキドキしたけど、殆ど勉強してたから」
「凄いねえ」

「凄いのはハヤテさんだよ。私が分かんなかった問題を見ただけで正解に導いてくれたし」
「そっか」
「それより、お姉ちゃんゴメンね」

「何が?」
「実は」

ゆーちゃんは包み隠さずに話した。

「なんだ。それ位ならいいよ」
「で、でも」
「そう言う嘘になら喜んでつき合うよ。それより、ゆーちゃんが弁護士か検事か」

「へ、変かな?嘘だったけど、言った後に「それもいいかな」って思ったし」
「それはゆーちゃん次第じゃない?夢なんてものはさ」
「そっか」


                     × ×


ある日。
この日、ハヤテはひよりんの手伝いに来ていた。お願いされたからである。

「そう言えば。夏コミはどうでした?確か、売り手として参加したんでしたよね?」
「大成功っす。完売できましたから」
「そうですか。良かったですね」

「これもハヤテ先輩のおかげッス。ハヤテ先輩が居なかったら、完売なんて無理でしたし」
「僕は何もしてませんよ。ひよりんの実力です」
「そ、そんな事は。あ、それより、夏コミでちょっとしたことが」

「なんですか?」
「実は、今のクラスの委員長に会ったんっすよね。そう言うイメージ無かったから驚いちゃって」
「へえ」

「ん!?どうしたッスか?」
「あ、いえ。昔「真面目でそう言うイメージが無いが、実は隠れオタク」って知り合いがいたんですよね」
「へえ。どんな人っすか?」

「まあ、幼稚園の頃の知り合いなんですよね。学年で言えば2つ下の後輩で」
「っと言う事は、年齢的には私と同学年っすね」
「ええ。まあ、今は卒業してる可能性もありますが」

「その子とはどうしたんっすか?」
「卒園してそれっきりです。可愛がってた事もあるのか、凄く懐かれてました」
「えっと。若しかして」

「あ、はい。女の子です」
「な、なんというか。ハヤテ先輩らしいっす」
「そ、そうですか?」

「(まあ、ハヤテ先輩の言う女の子は誰かは分からないけど、そう言う偶然はあり得ないだろうな。どんな奇跡だよって思うよ。まあ、もしその奇跡が起こったら、ネタに採用しよ)」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

次回から少し時系列が前後します。
原作基準にするとそうなるので。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月31日更新) ( No.5 )
日時: 2016/05/31 13:41
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「せ〜の」
「「「ドラ○も〜ん」」」
「それは流石に不味いわよ」
「確かにね」


                    × ×


ある日。
八坂こうはいつものゲーセンに来ていた。

「(あれは、綾崎先輩)」

ハヤテを見つけ、対戦プレイを申し込んだ。
しかし

「(やっぱ強い。だが、諦めん)」

何度か戦ってると

「(ん!?少しずつ優勢になり始めたぞ。 ってまさか)」

あと少しで勝てそうになったが、こうは態と負け

「あの、綾崎先輩」
「あ、八坂さん」
「止めてもらえますか」

「へ!?」
「「接待プレイ」です。これでもこのゲームをやり込んでる身です。「接待プレイ」ってのが山勘とはいえ分かります」
「そ、そんな事は」

「ともかく、「超一方的」でもいいんで、「接待プレイ」は無しの方向でお願いします」
「は、はあ」

で、翌日。

「おや?部長、どうしたんっすか?」
「うう〜。聞いてくれよ〜、ひよりん」
「な、何かあったんっすか?」

「昨日ゲーセンで綾崎先輩を見かけたんだよ。だから、「接待プレイはしないでくれ」ってお願いして対戦したんだ」
「へえ。どうだったんっすか?」
「もうフルボッコ。10戦連続パーフェクトゲームだよ」

「そ、そうっすか」
「あのゲーセンは「3本先取で1勝」って設定なんだよね」
「え!?じゃ、じゃあ」

「そ。30本連続パーフェクト負け。あの人あんなに強かったんだな」
「ご、ご愁傷さまっす」
「まあ、あそこまでフルボッコじゃ、むしろ清々しいよ」

ひよりんはハヤテの有能さを何度目になるか分からないほど認識するのであった。


                  × ×


ある日。

「こんちは〜っす」
「あ、ひよりちゃん。漫画の方はどう?」

ひよりんが泉家に遊びに行くと、先に来ていたつかさが聞いて来た。

「ボチボチってところっす」
「へ〜。今回はお兄ちゃんの力を借りてるの?」
「今回こそはって思ってるっす。進みは悪いっすが、ハヤテ先輩はチェックだけお願いする予定ッス」

「そうなんだ。実は、私もひよりちゃんにネタ提供しようと思って考えてるんだけど、最近はイマイチなんだよね」
「へえ」
「こういうのって「スランプ」って言うのかな?」

ひよりんは妙に温かい気持ちになっていた。

「そう言えば。お兄ちゃんにネタ提供をお願いした時ってどうなの?「思いついてない」とか、「あんまり」って言う事あるの?」
「正直、無いっす。毎回毎回「流石っす」ってネタを提供してもらってるっす」
「流石お兄ちゃん。凄いな〜」

つかさの顔は「尊敬」と言うより、「恋する乙女」っと表現しても問題なさそうだった。

「あの、泉先輩」
「違うと思うよ。つかさに限って」
「まあ、そうだと良いっすね」


                    × ×


かがみ達が通う大学のある日。

「あ、柊さん待って」
「私達も乗る」
「あ、貫井さんに神崎さん」

かがみが1人でエレベーターに乗ろうとしたところ、貫井あつこと神崎ゆうこが急いで乗り込もうとしてきた。

「了解〜っと」
「「あっ」」

2人が乗り込もうとしたとき、扉が閉まってしまい

「後、ごめん。ボタン間違えた」
「柊さんが意地悪した」
「仲良くなったばかりとはいえショック」

「わ、態とじゃないって。ごめん」
「まあ、良いけどね」
「正直ちょっとだけ嬉しかったし」

「へ!?」
「だって。そう言う悪戯っていうのは、ある程度仲良くなった相手にしかしないでしょ?」
「そう言う意味では、柊さんが私達と「友達としての距離」を縮めてくれたのかなって」

「成程。まあ、距離を縮めたって所は否定しないけど、間違えたのは本当よ」
「もういいよ」
「折角だし、一緒に勉強しましょ」


                   × ×


ある日。
こなたとハヤテは柊家に遊びに来た。

「やふー。お邪魔しま〜す」
「おや?つかささん、どうしました?」
「うん。ちょっと寝不足でね」

「へえ。つかさが寝不足なんて珍しいね」
「昨日峰岸さんとメールしてたんだけどね」
「へえ。メールしてるんだ」
「うん。料理の事とかをね」

あやのの家は料理教室をしてますし、つかさは調理系の専門学校に通ってます。

「何度かやり取りしているうちに「止め時」が分かんなくなっちゃってね。結局朝まで」
「成程。お優しいつかささんと峰岸さんらしいエピソードですね」
「えへへ」

「お2人とも自分から「この辺にしようか」って言えなさそうですもんね「返さないと悪い」って」
「そうなんだよね」
「お気持ちは少し分かります」

「分かるって。ハヤちゃんでもそんな事あるの?」
「まあね。何回かかがみとメールのやり取りしてたら楽しくて切り時を忘れちゃって気付いたら朝って事が」
「・・・フッ、惚気か」

「べ、別にいいじゃん」
「はいはい。じゃあさ、かがみ以外でそう言う事あったの?」
「な、無いよ。かがみだけ」

「ハヤテ、正直に言ってる?」
「も、勿論」
「ハヤちゃん、嘘へただね」

「じ、実はゆたかさんと1回だけ」
「へ〜」
「1回だけだよ」

「まあいいわ。ちょ〜っと話そうか」

「行っちゃった。そう言えば、あったな。ゆーちゃんは「友達とメールしてた」って言ったけど、相手はハヤちゃんだったんだね」
「う〜。いいな〜、お姉ちゃんとゆたかちゃん」


                   × ×


ある日の三千院家。

「ウ〜ム」
「お嬢様、何を難しい顔してるんです?」
「いやな。仕事の一環で市場調査をしていた時、「ネットで高評価を受けている漫画」を見つけてな。折角だから買ってみたんだ」

「そうでしたか。どうでした?」
「つまんない訳では無いが、たいして面白くは無いよ」
「まあ、ネット上ではデマが流れることは珍しくはありませんからね」

「まあな。「信用できる」って思ったから買ったんだがな」
「ホントの事でも「個人的な感想」もありますから」
「ま、損した訳じゃないから読むがな」


                   × ×


ある日の柊家の夜。
かがみは風呂上がりに何度か体重を量っていた。

「かがみ〜。何度量っても変わんないよ〜」
「うわっ、ビックリした。まつり姉さん、驚かせないでよ」
「で、どうだったの?何度か量り直すって事は」

「少し減ってたわよ。変な期待してたら的外れよ」
「ああ、そう。でもさ、かがみは変わったわよね」
「そう?」

「前まではしょっちゅうダイエットに挑戦しては失敗して、ダイエットするきあるの?的な事も多々あったのに」
「まあね。今はハヤテがいるからね。ハヤテの為に少しでも綺麗でいたいからね」
「お〜お〜。妹の惚気話程つまんない話は無いわよね〜」

「悪かったわね。半分姉さんが振ってきた話でしょ」
「まあね」
「で、姉さんはどうなの?恋バナは」

「あんた、姉に対する嫌味?そんなのあったらあんたに対抗して惚気てやるわよ」
「ヘイヘイ」


                   × ×


ある日。

「ウ〜ム。ハヤテ先輩は相変わらずッス」
「それはどうも」

ひよりんは部誌の漫画でネタ詰まりを起こし、ハヤテを頼ったのである。

「しかし、どうやってこんな面白いネタを思いつくんっすか?」
「実は言うと、実体験が主ですよ。多少は脚色してますが」
「え!?ま、待って欲しいっす。どこまでが脚色っすか?全部想像の話だと思ったッスが」

「9割強ホントですよ。ってかそんなに驚くことですか?」
「いやいや。「漫画だから笑える」ってネタっすよ、これ」

どんなのかはご想像にお任せします。

「まあ、いいじゃないですか。あんまり細かい事は聞いて欲しくないってのが現状ですよ」
「あ、すみませんでしたッス」

ひよりんは「申し訳ない」って気持ちもあったが、「これ以上は受け止められない」ってのが大部分であった。


                   × ×


ある日の三千院家。

「なあハヤテ」
「はい?なんですか?」
「メール整理しててふと気付いたんだが」

「何をですか?」
「アマゾンからのお薦めメールってあるだろ?」
「ああ、はい」

「お薦めしてくれるのは良いんだが、評価が今一つだったり80%オフの商品を紹介されると、なんか複雑だよな」
「まあ、そう言うのは「何とか捌きたい」ってのあるかもしれませんね」
「そうかもしれんが、あんまり薦められると欲しくなくなるのが他人の性だろ?」

「そうですが。お嬢様、当主の仕事は良いんですか?」
「ま〜。なんとかなるだろ」

「(ナギがあんな適当なら、乗っ取っちゃうってのも面白そうですね♪そうすればナギを路頭に迷わしますから♪)」


                     × ×


ある日。
こなた、かがみ、つかさ、みゆきさんは三千院家に集まっていた。

「そう言えば、みゆきさんって髪形変えてますよね」
「あ、そう言えば。自然だったから気付かなかった」
「泉さんの誕生日の少し前位から変えてますよ」

「落ち着いた雰囲気のあるみゆきさんにお似合いですね」
「ありがとうございます。ですが、今後もこの髪形で行こうか迷ってるんですよね」
「僕個人としては、その方が良い気がしますよ。より親しみやすくなるというか」

「確かにお兄ちゃんの言う通りかも」
「だねえ。元々友達の私達ですら「友達になれるかも」って思うし」
「そ、そんなに褒められると照れてしまいますね」

「ねえゆきちゃん。折角だから眼鏡も止めてみたら?」
「前に眼鏡かけてなかった時も割と良かったし」
「で、ですがやはりコンタクトやレーシックは怖くて」

「みゆきさんって、ホントに不思議な魅力に満ちてますよね」
「「え!?」」

ハヤテの言葉にこなたとつかさが声を揃えて驚いた。

「落ち着いた雰囲気が魅力かと思えば、子供っぽさもある。みゆきさんとお付き合いできる男性は幸せですよね」
「そ、そんな事は」
「ありますって。自信持ってください」

ハヤテは普段通り何気なく褒めたのだが

「ハヤちゃんハヤちゃん」
「何?」
「う・し・ろ」

「後ろ?  か、かがみ」
「ハ〜ヤ〜テ〜。あんた、みゆきを口説くつもりじゃないわよね?」
「そ、そうじゃないって。ぼ、僕はただ」

「ハヤテ、来なさい。ゆ〜っくり、話すから」
「か、かがみ。だ、だから」

2人が部屋を出て行ったあと

「やれやれ。ハヤちゃんは大学生になっても変わってないね〜」
「フフッ。それがハヤテさんの魅力でもありますからね」
「ま、まさかみゆきさん」

「何のことですか?」
「やれやれ」

「うう〜。いいな〜ゆきちゃん。私もお兄ちゃんに褒められたいよ〜」


                   × ×


ある日。

「ゆーちゃんおはよー。ってどうしたの?」
「あ、お姉ちゃんおはよー。ちょっと怖い夢見ちゃって」
「大丈夫?」
「うん、平気だよ」

しかし、その日の夜。

「うう〜。お姉ちゃ〜ん」
「ど、どったの?」

ネトゲして、そろそろ寝ようとしたこなたの元にゆーちゃんが来た。

「また怖い夢見ちゃったよ〜。一緒に寝て良い?」
「そっか。じゃあ、一緒に寝よっか」

で、翌朝。

「ユタカ、どうしたネ。朝から元気ないネ」
「うん。2日続けて怖い夢見ちゃって。なんか、寝るのが怖くなっちゃって」
「大丈夫かい?ゆいちゃん呼ぼうか?」

「ううん。ゆいお姉ちゃんに心配かけたくないし」
「そうか」
「ハッハッハ。そんなゆーちゃんに特効薬があるのだよ」

「「「???」」」

で、その日の夕方。

「成程。そう言う訳で」
「この家に来たのか」
「いやはや。こういう時はハヤちゃんを頼るのが一番なのだよ」

「お、お姉ちゃん///////////////////」
「まあ、私は構わんよ。ハヤテの部屋と私の仕事部屋は離れてるし」
「ご協力感謝するよ、ナギちゃん。忙しいのにすまないね」

「気にするな。困った時はお互い様だ」
「じゃあ私は帰るから、後よろしく〜。ハヤちゃん、ゆーちゃんを頼んだよ〜」
「了解」

こなたが帰った後

「え、えっと//////////////////////////」
「こなたはああ言ってますが、どうしますか?」
「うう////////////////////////////ハヤテさんが迷惑でなければお願いします/////////////////////////」

で、夜。
ハヤテとゆーちゃんは一緒の布団で寝ることになった。
こなたの考えた特効薬とはこの事である。

「狭くないですか?」
「は、はい///////////////////////////////////」
「あれ?顔が赤いですよ?」
「だ、大丈夫です///////////////////////////ちょっと緊張してるだけです///////////////////」

ハヤテはこれ以上は言及してこず、まだ幼い妹に寄り添う兄の様に傍により

「大丈夫ですよ。僕がいますから、万が一怖い夢を見てしまっても、何とかしてみせます」
「ハヤテさん///////////////」

ハヤテは生来の優しさもあり、ゆーちゃんは2日ぶりに安らかに眠れた。
それは翌日泉家に戻っても、同様だった。

「ハヤテさん、本当にありがとうございました」
「いえいえ。僕は何もしてませんよ」
「ハヤテさんのおかげですよ」

ゆーちゃんの笑顔にハヤテはこれ以上の謙遜は野暮だと思い、言わなかった。

「所でだ、ハヤテにゆたか」
「はい?」
「何?」

「今回の事はかがみの奴には言わない方が良いぞ。こなたにも釘を刺しておいたし」
「そ、そうですよね」
「かがみ先輩、怒っちゃいますし」

幸い?かがみにはばれなかったようだ。


                     × ×


ある日。
かがみは今日は貫井あつこと神崎ゆうこと昼食を食べていた。

「そう言えばさ。余計なことかもしれないけどさ」
「ん!?何?」
「貫井さんと神崎さんには彼氏っているの?」

かがみの質問に場の空気は明らかに凍り付いた。

「ご、ごめん」
「良いのよ。友達にそう言う質問したくなるもんね」
「空気を悪くした私達にも非があるもんね」

「まあ、私には居ないわ。高校時代「いい所」まで行った人はいたわよ。でも、結局友達関係のまま。まあつまり、年齢と彼氏いない歴はイコールなわけ」
「私もあつこと同じ。私の方は異性の友達すらいないけどね」

落ち込んだ2人にかがみは申し訳ない気持ちがさらに膨れ上がった。

「柊さん、良い人いない?」
「恋人無しならご兄妹もいいし」
「ごめん。姉妹は皆女だし、異性の仲のいい人ってハヤテしかいないのよね」

「「はあ〜っ」」

「ラノベみたいに運命的なロマンスって無い物かしら」
「そうそう。嫌いじゃないけど、女とだけの付き合いってのもね〜」

2人の愚痴にかがみは付き合う事にした。


                    × ×


ある日。
ひよりんは部活で書き上げた原稿を部長のこうに見せていた。

「どうっすかね?今回のは」
「ウ〜ム。流石と言うべきか。面白いな」
「ホントだね。非現実とはいえ、あり得無さすぎだけど、最後まで読んじゃうし」

「で、これはやっぱ綾崎先輩の提供か?」
「あ、はい」
「どうやってこんなネタ思いつくか聞いた事あるのか?なんか、毎回凄いし」
「今回のは、「実体験に多少の脚色を加えた物」らしいっす」

「「え!?」」

「ひよりん、自分よりいいネタ思いつかれるからって嘘は良くないぞ」
「お世話になってるんでしょ?それはいかんでしょ」

「(ハヤテ先輩の事だから嘘は無いんだろうけど、これ以上食い下がっても信じてはもらえないんだろうな)」


                      × ×


ある日の柊家の夜。

「(おや?つかさ寝ちゃったのか)」

父・ただおがキッチンに行くと、つかさがテーブルに突っ伏して寝ていた。

「(これはクッキーかな。友達にあげるのか、それとも)」

そんな事を思いつつ、風邪をひいてしまうのでつかさをおぶって部屋に運んであげることにした。

「(つかさも、大きくなってるんだよな。って事は、あれは)」

彼氏のいるかがみと重なり、思わず涙腺が緩みそうになった。

「つかさ、その想いが伝わると良いな」
「あのさ、お父さん。寂しそうなところ悪いけど、つかさは友達にあげるつもりでクッキー作ったんだと思うよ」
「そ、そうかい」

安心するやらなんやらの父であった。


                    × ×


ある日。
今日はかがみ、みさお、あやので集まっていた。

「ってなわけよ」
「おおおお」

「ん!?みさちゃんと柊ちゃん、何の話してるの?」
「あやのの初チューの話だゼ。柊も彼氏いるのにノリノリなんだぜ」
「ちょ、ちょっとみさちゃん。そう言う恥ずかしい話は」

「良いじゃねえか。事実なんだし」
「そうそう。友達の恋バナをだな」
「も、もう。じゃあ柊ちゃんの話も聞かせてよ」

「へ!?」
「そうだな。柊の彼氏との初チューの話も聞きたいぜ」
「そ、それは」

「私の話も聞いたんだし、不公平よ」
「そうだゼ」

結局かがみは話した。

「成程な。柊はあやのとは反対か」
「なんか、柊ちゃんらしいわね」
「///////////////////////////」

「で、何回してんだ?あの仲の良さなら、1回2回じゃねえんだろ?」
「是非聞きたいわね。参考なまでに」
「そ、そこまで言う必要ないでしょ」


                   × ×


ある日。

「こんちゃーっす」
「おう。今日はおそろいで」

こう、ひよりんが部室に行くと、顧問の桜庭先生がすでにいた。

「およ?ひかるちゃん、今日は髪下してるんですね」
「まあな。気分転換に、だ」
「良いじゃん」

「普段より貫禄が増すッス」
「そうか?」

生徒たちに褒められ、悪い気はしないのだが、

「(褒められるのが女ばかりだとな。なんか微妙だな)」

こう思っていると

「今ふと思ったんすけど」
「なんだよ」
「ハヤテ先輩でしたら、もっと的確な褒め言葉を選択したかなって」

「綾崎が?」
「そうっす。前も私が2ミリほど髪を切った時も気付いてくれたっす。その時も褒めてくれたっすから」
「へえ。なんか、流石だな」

「まあ、あの人は驚異的な天然何とかっすから。恋人が居るのに」
「成程な。あの伝説が生まれるのもうなずけるか」
「なんだよ八坂、その伝説って」

「卒業式の日に20人同時告白を受けたって伝説ですよ」
「あいつ、そんなに凄かったのか。私が教えてた時も噂は耳にしてたが」
「あの、私が仕入れた情報ではそれは本当みたいっす。「本人が認めた」って聞きましたし」

「やれやれ。って事は、私が参戦すれば面白いかもな」
「ひ、ひかるちゃん!?」
「ジョークだ、ジョーク。本気にするな」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (6月6日更新) ( No.6 )
日時: 2016/06/06 20:13
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「せ〜の」
「「「ドラ○も〜ん」」」
「それは流石に不味いわよ」
「確かにね」


                   × ×


ある日。

「や〜っ、その展開も萌えるっすね〜」

アニ研の部活中、何気ない話からひよりんは別方向へ話をとらえていた。

「やれやれ。ひよりんは直ぐにそっち方面に話を持って行くよな」
「でもさ、直ぐに恋愛の材料に出来るって事は、ひよりんはある意味乙女だよね」
「まあね〜。でもさ、あいつの場合乙女(おつおんな)って読んだ方が自然じゃね?」
「確かに」

妄想しているのか、にやけているひよりんに

「そう言えばさ、ひよりんのアドバイザーである綾崎先輩の事はどう思ってるんだ?」
「どう、とは?」
「なんだよ。「恋愛対象」としてだよ。異性として意識する事はあるのかって聞いてるんだ。確か、締め切り間近とか遅れてるときは手伝ってもらってるんだろ?」

「そうっすね。私の部屋に1時間とか2時間くらいは」
「そんな状況で「異性」を意識しないのか?」

「いや〜。ハヤテ先輩には彼女がいますからね〜」
「そう言うのは抜きにしてだ」

ひよりんは少し考え

「確かに、尊敬はしています。好きかどうか?っと聞かれたら「好き」って答えますね。でも、それは「恋愛対象として」ではないっすね。「年上の尊敬する友人として」って意味ッス。異性として意識するか?と聞かれたら、正直「分からない」が主っすね。「ハヤテ先輩の恋人が自分だったら」って考えた事も確かにあるっす。きっと、毎日毎日楽しんだろうなって思うっす。でもやっぱり、「異性として意識するか?」と言う質問には「分からない」が現状っすね」

自分の気持ちを正直に打ち明けたひよりんに

「(成程な。ってか、その答えだと我々の間じゃ「意識してる」って捉えるぞ。その手の漫画じゃ「ふとしたきっかけで異性として意識している事に気付く」って展開だぞ)」
「(ひよりんって、アドバイザーさんの事好きなんだね。面識はないけど、きっとかっこよくてすごい人なんだろうな)」

八坂こう、山辺たまき(ほぼ初登場)はそれぞれ思った。


                      × ×


ある日。
かがみ、ハヤテ、ルカ、アテネはいつも通り大学内の庭で昼食を共にしていた。
するとルカが

「あ、そうだ。ねえかがみ、実は私ね、宝くじで100万円当たったんだ〜」
「へえ」
「な、何さ。リアクション薄いな〜」

「どうせ嘘でしょ。本当だったらルカだったら大騒ぎしてるだろうし、「〜当たった」って金額まで言わないだろうし」
「ノリ悪いな〜」
「・・ッフ。愚かですわね」

「な、なんだって」
「まあ、私は10万円を当てましたわ。宝くじで」
「え!?アテネ、運がいいのね」

「御覧なさい。騙すのなら、リアルな数字を出す事ですわね。高過ぎると例え本当でも信じてもらえませんわ」
「な、成程」
「嘘だったんかい!!」

かがみは怒ったが、騙された手前、これ以上は文句を言えず

「そう言えばさ、目覚まし時計って色々進歩してるわね。買い換えようと見に行ったら色々あって驚いちゃったわ」
「確かにね。時間になると動き回って布団から出ないと止められなかったり、セットした時間に近い最も起きやすいタイミングで起こしてくれたりね」

「ふ〜ん。私なんかどんな目覚ましでも起きられるけどね」
「ルカさんは習慣付いてるんですね」
「まあね。アイドルってのは「やむを得ない場合」を除いて遅刻なんて御法度だからね。寝坊なんか問題外だよ」

「ふ〜ん。皆さん起床に関しては悩みは無さそうでいいですわね」
「あ、そう言えば。アテネさんは朝に弱いんだったね」
「ええ。我ながら困ったもんですわ」

「ハヤテ、どれ位か知ってるの?」
「幼稚園の時は、遊びに行った時はほぼ起きてなかったよ。13時くらいに遊びに行くのに」
「「へえ」」

「まあ、僕が起こすと直ぐに飛び起きたけど」
「フンッ。今でもその癖は直ってませんわ。「いい加減自力で起きてくれ」って毎朝文句言われますし」
「普段凛々しい分、アテネさんのそういう所は可愛いね。昔と同じで」
「当然ですわね」

なぜか自信満々のアテネにかがみは嫉妬が起きなかった。


                     × ×


ある日。
こなたはあやのと共にみさおを待っていた。
まあ、いつも通りと言うかなんというか、こなたはあやのに対してもアニメの話題だった。

「あのさ、自分で言うのもおかしいかもしれないけどさ」
「ん?」
「峰岸さん、私と話してて楽しい?アニメを見るタイプじゃない気がして」

「アニメの話は分からない所はあるけど、泉ちゃんと話してると楽しいよ。どんな人か良く分かるから」
「成程。彼氏がいるわけだ」
「おいおい。どんな基準だってヴぁ」

うんうんと頷きながら声高らかに言い切ったこなたにみさおがツッコンだ。

「ってかさ。彼氏なら柊にもいるだろ?あやのが特別って訳じゃなさそうだぜ?」
「かがみの場合、ハヤちゃんが優しいからかな。峰岸さんの彼氏さんがどんな人かは分かんないけど、たぶんかがみとハヤちゃんとはタイプが逆だと思うよ」

「確かにな。柊の彼氏は優しいから、成り立ってるのかもな」
「でしょ?」
「そんな事無いと思うよ。柊ちゃんだって優しいし、あの2人は似た者同士だからこそ、あんなに仲が良いと、私は思うよ」

あやのの持論にこなたもみさおも納得は出来なかったが、優しさに包まれるような目つきに反論は止めた。

「お、そうだ。あたし等これから買い物行ってカラオケ行くんだけどさ、ちびっこも行こうゼ」
「行ってもいいならご一緒させてもらおうかな」
「んじゃ決まりだ。 で、ちびっこはアニソンばっかなのか?」

「流石にそればっかじゃないよ。みさきちと峰岸さんは?」
「あたしには持ち歌はそれなりにあんだけど、あやのは基本的にあたしとデュエットだけだぜ」
「歌ってみたいとは思うんだけど、人前って恥ずかしくて」

「いやいや。単純にみさきちがマイクを放さないだけじゃないの?」
「そんな事ねーって」

「あ、そうだ。他の皆も誘わない?大勢の方が楽しいし」
「おお、名案だな」

こなたとみさおはそれぞれ携帯を取り出し

「みゆきさんはOKだって」
「あ〜、そうか。分かったよ」
「ん!?」

「柊は駄目だと」
「えっと。妹ちゃんは、返信はまだ」

「ねえかがみ、一緒に遊ぼうよ」
『さっき日下部にも誘われたけど無理よ。大学の友達と約束あるの。遅れるから切るわよ』
「チェ〜」

「あ、妹ちゃんは大丈夫みたい」
「後は、柊の彼氏か」
『はい、もしもし』

「おう、柊の彼氏。今さ、皆で集まってカラオケ行こうって話になっててよ。おめえも来れるか?」
『カラオケですか?えっと、あ、ちょっと待ってください』

少し待つと

『もしもし日下部か?』
「お〜ナギっち。久しぶりだな」
『だな。カラオケなんだがな、私も行っても良いというなら、ハヤテの参加を許可するぞ』

「大歓迎だゼ。じゃ、待ってるな」

参加するメンバーも決まり、指定のカラオケ店に集まった。

それぞれ歌っていき

「いや〜。皆でだと楽しいゼ」
「だねえ。かがみも来れたらよかったのに」
「お姉ちゃんにも約束があるんだよ」

「かがみがいた方がもっと良かったでしょ?」
「な、なんで僕に聞くの。まあ、いた方が良かったのは否定しないけどさ」

「でもさ。ナギっちって歌うめえんだな。驚いたゼ」
「ホント。三千院ちゃんプロみたい」
「まあ、幼少期にボイストレーニングを受けたからな。あの時はたまらなく嫌だったが、今は感謝してるよ」

「成程な。でもよ、柊の彼氏もうめえよな」
「まあ、僕は独学ですが」
「そっか。じゃ、まだまだ歌うぜ〜」

因みに、かがみはあつこ・ゆうこと共に別のカラオケ店で盛り上がっていました。


                   × ×


ある日。

「そう言えば。お姉ちゃんから聞いたんですけど、黒井先生って○ッテファンなんですよね?」
「おお、そうやで小早川。ファン歴は長いで」
「聞いた話っすけど、黒井先生に関するあるジンクスがあるらしいですね。あの球団に」

「そんなのあるの?」
「噂を聞いた程度だから、定かじゃないけど」
「あるらしいな。本人やけど、不確かや」

「どんなジンクスなんですか?」
「ウチが始球式すると、大勝する。ってジンクスや」
「そ、そんな事あるんですか?」

「あるみたいやな。今んとこ3回くらいさせてもろうたけど、全部○ッテが大勝や。他のファンから「始球式の勝利の女神」って異名付いてるって聞いた事あるで」
「へえ。凄いっすね」
「まあな」

ひよりんが褒めると、黒井先生は何やら複雑そうだった。

「どうしたッスか?」
「そのジンクスが本物やら、全試合勤めたいわ。そうすればなあ」

「黒井先生のファン度は熱狂的みたいだね」
「なんか尊敬しちゃうな」


                    × ×


ある日。

『おーっす日下部。どうしたの?』
「ちょっとした世間話したくてな。柊は大学どうだ?」
『まあ、大変は大変よ。でも、ハヤテや他の友達と何とかやってるわ。日下部は?』

「まーまーだな。ちびっ子は居るけど、柊やあやのが居ねーから、色々めんどっちーけど」
『そっか。まあ、あんたはあんたでやってけてるみたいね』
「まーなー。あたしなりにだけんどね。まあ、レポートに関してはちびっことジャンケンで負けた方がするって事でやってけてるぜ」
『なんか、あんたが変わって無くていいような悪いような気になってるわ』

電話を切った後みさおは

「おうちびっこ?今日だけんどさ。 え!?風邪ひいて休む?そっか。お大事にな」

再度電話を切り

「(どっすかなー。提出日は明日なのに)」

散々悩み

「おう、ナギっち。突然すまねえな」
「なんだ。SPが客が来たっていうから誰かと思ったら、日下部か」

みさおは三千院家に来ていた。

「悪いな。柊の彼氏いるか?」
「へ!?  ああ、ハヤテか」
「そうだぞ」

「いるけど、あいつは今忙しいよ」
「何してんだ?」
「課題だよ。大変みたいだぞ」

「そっか。用事あんだけんどさ」
「なんだよ。まあ、あいつの邪魔しないって条件飲めるなら屋敷に入れてやるが」
「おうおう。幾らでも飲んでやんよ」
「じゃあ、上がれ」

みさおは家に入れてもらい

「ハヤテの部屋は分かってるか?」
「おう、知ってるぜ」
「じゃあ勝手に行け。私は忙しんだ」

ナギと別れみさおはハヤテの部屋に向かい

「来客は日下部さんだったんですね」
「まあな〜」
「何かご用ですか?」

「レポート手伝ってほしんだよね。あたし1人じゃ無理でよ」
「はあ」
「おめえもレポート片付けてたのか。どれどれ?」

ハヤテがやっていたレポートを見てみさおは固まった

「お、おめえこんな難しいのやってたのか?」
「ええ、まあ。今通ってる大学はレベルが高いので」
「そっか。じゃあ柊も同じのやってんのか。すげえな」

「それより、日下部さんのレポートは?僕は提出期限は来週なのでまだ、大丈夫ですが」
「あたしのは明日だぜ。なのに」
「真っ白、とか言いませんよね?」

「当たりだゼ」
「はあ。出来るだけ手伝いますから、早くやっちゃいましょ」
「おう」

ハヤテの協力もあり、何とか片付いた。

「助かったぜ、柊の彼氏」
「もっと計画的に取り組んでくださいね」

もう遅いので、みさおは三千院家に泊めてもらった。


                  × ×


ある日。

「あ、もしもしハヤテさん?今大丈夫ですか?」
『大丈夫ですよ、ゆたかさん。どうしました?』
「今さっきのお姉ちゃんとおじさんとパティちゃんの会話がよく分からなくて」

ハヤテは直ぐに頭のいいゆーちゃんが分からないという事は、オタク関連の事だと察した。

「おじさんが「昔集めてた同人誌を捨てちゃう」って所から、燃えるゴミとか、燃えないゴミとかなって。ああいう本って、確か資源ごみのはずなのにって、分からなくなっちゃって」

『えっとですね。それは火ヘンの「燃える」ではなく、その手の人達が使う感情表現である「萌える」なんですよ。つまり火の燃えると感情表現の萌えるをかけてるんです。高揚した時に「萌えー」と言うので、高揚しないつまり「萌えない」と言う訳です。なので「萌えないゴミ」って事だと思いますよ』

「そうでしたか。勉強になりました」
『いえいえ』


                    × ×


ある日。

「う〜。ハヤテ先輩ヘルプっす」
『えっと、どうしました?』
「アイディアが〜」

『確か、提供したネタのストックがまだあったはずでは?』
「自力で頑張ろうとしたっす。ですから、八坂部長に「運動しながらだと気分転換にもなって頭の回転が良くなる」ってアドバイスをもらったっす。なので、実践したっすが」

『えっと。駄目だったと?』
「運動に集中しちゃうとアイディアが出ず、アイディア出しに集中すると運動しすぎるって悪循環っす」

『そう、ですね。でしたら、提供したネタを自分なりにまぜてみたらどうですか?そうすれば、半分は自力って事になると思いますが』
「そう、っすね。そうします」


                     × ×


ある日。
こなた、みさお、あやのは集まって昼食を囲んでいた。

「そう言えばさ、2人っていいコンビだよね」
「そっか?」
「みさきちがボケで、峰岸さんがツッコミって感じでさ」

「いやいや。あやのはツッコミじゃねーよ。どっちかっつったら兄貴に突っ込まれる方だよ」
「ほう」
「あやのはボケてもそのまま話を進めちまうからな。それで兄貴に突っ込まれるってあるし」

みさおが楽しそうに話している一方、話を聞きつつこなたは

「(ごめんよー2人とも。エロい方面の捉え方をした汚れた私を許しとくれ)」

こう思っていた。

「そういえヴぁさ、柊と柊の彼氏はそう言う意味じゃ変な組み合わせだよな」
「「え!?」」
「だってよ、ツッコミの柊と、突っ込みつつ優しく包み込む柊の彼氏。漫才じゃ絶対に売れねえよな」

「成程ね。変わった漫才スタイルが増えつつある昨今でも、「漫才」と言うくくりじゃダメダメだよね」
「そうかな?柊ちゃんは綾崎君の前じゃデレてるみたいだけど」
「デレと優しさ。どっちにしろ駄目だな」

話の区切りがつくと、みさおが思い出したように

「ちびっこはさ、今年の夏はなんか予定あんのか?」
「う〜ん。去年は受験だのなんだので忙しくて何処にも行かなかったから、また皆で海にでも行こうかな。ハヤちゃんに運転手頼んで」
「おお、良いな。その案乗った」
「じゃあさ、みさきちと峰岸さんも行こうよ」

こなたが誘うと、一瞬沈黙が支配し

「あやのー、ちびっこが言う「皆」にはあたしらは入ってねーぞ。仲間入りしたと思ってたあたしが間違ってたのか!?」
「違う違う。一昨年を基準に話してからであって、そう言う事じゃないって」
「なんだ。脅かすな」


                   × ×

ある日。

「ねえアテネ」
「なんですの?」
「アテネのその髪型って、いつからやってるの?」

「そう言えば。僕が初めて出会ったころからその髪型だね」
「漫画とかだと、「お金持ち」と「金髪縦ロール」はセットなのはお馴染みだけど、現実じゃあんま聞かないよね」
「確かにルカの言う通りよね」

「切っ掛けは、あまり覚えてませんわ。ただ、財閥として威厳ある髪形としてこれを選んだとしか」
「そっか。でもさ、アテネさんにはそれが似合ってるよ」
「そう、ですの?」

「そりゃあ、もう。アテネさんの綺麗さと、可愛さと威厳。そう言う魅力を全て引き出せてますから」
「あ、ありがとう、ですわ///////////////////////////」

突然赤くなったアテネにハヤテは首を傾げた。

「ハヤテ」
「か、かがみ!?」
「・・フンッ」

ヤキモチで機嫌が悪くなったと分かったが、なぜヤキモチを妬くかは分からなかった。

「(褒めただけなんだけどな。僕の一番はかがみだけなのに)」


                     × ×


ある日。

「「え!?今度のミニマラソン大会に参加する!?」」
「うん、頑張ってみようかなって」

ある日の放課後、ゆーちゃんは友人2人に胸の内を明かしていた。

「でも、大丈夫?ミニマラソンとはいえ、距離長いよ?」
「ゆたかなら、病欠は認めてもらえると思うけど」

開催されるミニマラソン大会は「陵桜生は参加は義務。ただし、病欠などのやむを得ない場合は例外」であり、陵桜OB&OGは申請さえすれば、参加は自由だ。
優勝者には綺麗で立派なトロフィーが授与される。賞金は無し。

「大変だろうけど、出たいんだ。家でもお姉ちゃんと練習してるし」
「そう言えば。最近体育も頑張ってるもんね」

ゆーちゃんの表情で、意志を崩すのは無理とひよりんもみなみちゃんも理解した。

「偉いねーゆーちゃん。私なんか「どうやって風邪ひこう」って計画してたし」
「頑張ろうよ。私も少しだけど不安あるから」
「大丈夫。ゆたかには、私が併走するから」

「お、流石だね」
「だ、駄目だよ!!!!」

「「え!?」」

「参加が義務って事は成績に響くんでしょ?だから」
「わ、私は成績はそこまで気にしてないから」
「駄目だよ!!!気持ちは嬉しいけど、そう言うの良くないよ!!!今回は自分で頑張るから、みなみちゃんもちゃんと走ってね!!」

ゆーちゃんは、声を荒げ、逃げるように帰路についてしまった。

翌日もどことなくぎこちなかった。

「距離を縮めすぎて、嫌われちゃったのかな?」
「えっと、私じゃ上手い事言えないから、ハヤテ先輩に相談すると良いよ。あの人なら、最適な答えを導いてくれるから」

その日の夜。

「あの、ハヤテさん。今大丈夫ですか?」
『大丈夫ですよ。どうしました?』
「相談があります」

みなみちゃんは出来るだけ詳しく話した。

『そうでしたか』
「私、どうしたらいいか」
『大丈夫ですよ。きっと、ゆたかさんは「周りに頼り過ぎてる自分」が嫌なだけだと思いますよ。みなみさんに、そう言う感情は持ってませんって』

「で、でも」
『みなみさん、僕はこう思うんです。「人と付き合っていくうえでは、優しさが全てではない。時には嫌われるのを覚悟で突き放した態度をとる事も必要」って』

ハヤテに言われ、みなみちゃんはハヤテのこなたに対する態度を思い出していた。

『優しくするだけでは、人は救えません。その人の事を本当に思ってるのなら、厳しさも必要なんです』
「そうですね。私は、間違ってたんですね」
『みなみさん、貴方にはいえ、貴方にしかできない事があるんじゃないですか?敢えて答えは言いません。ご自分で考えて、みなみさんがゆたかさんに出来る事をやってください』

「分かりました。考えてみます」

ハヤテが電話を切ると、直ぐに着信があり、ゆーちゃんからだった。

「あの、ハヤテさん。今大丈夫ですか?」
『大丈夫ですよ』
「相談があります」

ゆーちゃんは昨日の事を話した。

「みなみちゃんに、嫌われちゃったかなって」
『大丈夫です。みなみさんもお優しいですから、分かってくれてると思いますよ」

相談されたことは言わない事にした。

「ハヤテさん、私は頑張れるでしょうか?大見得切ったのに、本番が近付くにつれて不安に駆られちゃって」

ハヤテは少しの沈黙の末

『敢えて、明言は避けさせてもらいます。ですが、辛くなった時はこの言葉を思い出してください』
「な、なんでしょうか?』
『 「人生には「諦める事」が最大の罪になる場合もある」っと 』

「・・・」
『人生諦めが肝心。って言葉がありますが、僕は違うと思うんです。確かに、「諦める」と言う選択肢しかない場合は、それを選択すべきです。無意味な頑張りや時間の浪費ですからね』

「」
『ですが、ほんの僅かな可能性しかなくても、「諦める」以外の選択肢がある場合は、「諦める事」は最大の罪だと思うんです。歴史に名を残している偉人も「諦める」と言う選択肢を選ばなかったからこそ、名前を残す事が出来たんだと思います。もし、その偉人たちが「諦める」と言う選択肢を選んでいたら、僕たちの今の生活はもっと不便だったと思うんですよ』

ハヤテの言葉は、ゆーちゃんの胸に深く響いていた。

『ゆたかさん、もう一度言います。辛くなったら「人生には「諦める事」が最大の罪になる場合もある」これを思い出してください』
「分かりました」

そして、ミニマラソン大会当日。

現役の陵桜生以外にも、女子の枠にこなた・かがみ・つかさ・みゆきさん。男子の枠にはハヤテと白石が参加していた(他にも参加者は居ますが、モブです)。

「やほ〜っ、みなみちゃん。優勝トロフィーは私がもらうよ」
「いえ、今回は手加減抜きで行きます」

そして、始まった。

色々カットし、終盤。

「(苦しいよう。休みたいよう。もう走れないよう)」

ゆーちゃんはだいぶ遅れた位置で走っていた。呼吸は乱れ、歩くことすら大変だった。

「(私、やっぱり駄目だな。あれだけ見栄を張ったのに)」

足が止まりそうになった瞬間、ハヤテの言葉を思い出した。そう
「人生には「諦める事」が最大の罪になる場合もある」
と言う言葉だ。

「(そうだよ。今の私には「諦める」以外の選択肢があるじゃん。今こそ、ハヤテさんの言葉通りの状況だよ)」

前を向き、残された力を振り絞って走り出した。
すると

「ゆたか、頑張れ。あと少し」
「み、みなみちゃん」

みなみちゃんがゴールテープの向こう側で待っていた。
完走者に贈られる勲章をつけて。
すると、先程振り絞った力に更なる力が増え、走ってゴールテープを切った。

ゴールし、勲章を胸につけてもらうと、ゆーちゃんは倒れ込んだ

「お疲れさま。頑張ったね」
「ありがと。後、色々とゴメンね」
「ううん。何も言わないで」

「いやはや。2人とも凄いね。私も「一応は」完走したけど」
「ありがと、ひより」
「ん!?私は何もしてないよ。責任をハヤテ先輩に押し付けちゃったし」

「ううん。ひよりが言ってくれなかったら、私は只々悩んでたと思う。自分が何をしたらいいか分からなかった。ハヤテさんに相談する事さえも」
「そうだったんだ。ありがと、ひよりちゃん」
「な、なんか照れちゃうな」

「後、ハヤテさんにお礼言わないと」
「え!?」
「ハヤテさんに言われた言葉のおかげで、最後の力を振り絞れたんだ。その言葉が無かったら、みなみちゃんが待ってくれてる事に気付けなかったから」

「同じだね。私もハヤテさんに言われたから「先にゴールして、ゴールでゆたかを待つ」って答えを出せたから」
「そっか。じゃあ」

ゆーちゃんとみなみちゃんは既にゴールして休んでいるハヤテの元に行き

「「ハヤテさん、ありがとうございました」」

「僕は、何もしてませんよ。ただ、お2人に生意気な事を言っただけです」

「ハヤテさんのおかげで、私がゆたかに出来ることが分かったんです」
「ハヤテさんのおかげで、私は頑張れたんです」

「・・お役に立てて光栄です」

ハヤテの笑顔を見て

「(ハヤテさん、やっぱり凄いな。益々好きになっちゃったよ)」
「(ハヤテさんかっこいいな。この人が恋人だったら、凄く幸せなんだろうな)」

それぞれこう思っていた。

因みに、優勝者は女子の部はみなみちゃんで、男子の部はハヤテです。


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以上です。

次回からは時系列は戻ると思います。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (6月13日更新) ( No.7 )
日時: 2016/06/13 00:52
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「せ〜の」
「「「ドラ○も〜ん」」」
「それは流石に不味いわよ」
「確かにね」


                   × ×


ある日の夏祭り。
補足すると、陵桜もそれぞれの大学も夏季休暇だ。

「お。若瀬たちも来とったんかいな」
「あ、黒井先生」

黒井先生と若瀬いずみ(初登場)が偶然会った。

「先生は見回りですか?」
「ちゃんちゃう。プライベートや。遊びに来とるだけや」
「あ、若しかして。彼氏さんと来てるとか」

いずみが言うと、黒井先生は明らかに暗くなった。

「1人や。ウチかて彼氏とこういう所で楽しみたいんや。でもなあ」

ブツブツと愚痴を言う先生にいずみ達は「地雷を踏んでしまった」っと思った。
どう慰め様か模索していると先生の携帯が鳴り、会話を重ねた先生は今度は明らかに明るくなり

「ウチ、用事が出来たさかい。ほな。人様に迷惑かけたらあかんで」
「「はい」」

嬉しそうに去っていく先生に

「どうしたんだろ」
「さあ?「良い事」ってぐらいだよ、分かるのは」


一方の黒井先生

「おや?黒井さんじゃないですか」
「おお。成実さん。どうも」
「知り合いかい?」

「そうやで。元教え子の親戚で、今の教え子の姉や」
「へえ。 あ、初めまして」
「は、はあ。 あ、あの黒井さん。そちらの方は?」

「紹介するわ。ウチの彼氏や。あ、ホンマモンやで」
「え!?黒井さん彼氏が??」
「そうでっせ。ネトゲ好きの○ッテファンって事で気が合うんですわ」

「へ、へえ。そうだったんですか」
「ななこ、そろそろ」
「そうやな。ほな、ウチは楽しみたいので」

楽しげに去っていく先生に、ゆい姉さんは暫く思考が纏まらなかった。

また暫くして

「あ、先生。また会いましたね」
「おう。なんか奇妙な偶然やな」
「ええ。ところで、そちらの男性は?」

「ウチの彼氏や」
「ななこの教え子かな?初めまして」
「か、彼氏いたんですね」

「そうや。 それより、休み取れへんって」
「有給貰ったんだ、半ば強引にだけど。こんな時に恋人ほおって置くなってね」
「うんうん。ナギちゃんは分かってるわ」

幸せ空間を展開する2人にいずみ達は置いてけぼりを食らった。

「あ、あの」
「おお、すまんすまん」
「まったく。先生〜代わりに何かおごって〜。な〜んて」

「おいおい。教師にたかるなや。 そうやな」
「良いよ。ななこの教え子だったら私がお金出すよ」
「ええんか?」

「こういうとくらいはパ〜ッってね」
「すまんな」

で、結局おごってもらい

「すみません、ホントにおごってもらっちゃって」
「喜んでもらえたし、こっちにもプラスだから気になさらず」

「そう言えば。どうしてこういう所で食べるとこんなに美味しく感じるんだろ」
「ああ、それは」

「多分、「プラシーボ効果」やと思うで」
「プ、プラ?」

「プラシーボ効果。こうやと思い込むことで、実際に体に変調をきたす思い込みや。 おそらくやけど、雰囲気的な事で「ここで食べる食べ物は普段より美味しく感じる」って無意識に思い込んでるんやろ。せやから、美味しいと思うんやで」

「へえ。ななこ博識だね」
「まあ、博識な元教え子の受け売りやけどな」

黒井先生の解説の陰でいずみは

「(危なかった。「限定品だからじゃない?」って言いそうになった。先生に博識な元教え子が手良かった〜)」

とか思っていた。


                   × ×


ある日。

「この夏、皆で海に行こうって話になってるんですよ」
「おお、そうか」

こなたと黒井先生は毎度おなじみネトゲ内で話していた。

「そう言えば、そんな事あったわな。懐かしいなあ。 ん!?ちゅーことは、また運転手頼まれるんやろな」

懐かしむのと同時に先生はこう思い

「しゃーない。また運転手やったるで?」
「あ、それは大丈夫です。ハヤちゃんに頼んであるんで」
「さよか。まあ、ウチはウチで出かけるわ」

「予定あるんですか?」
「さあな。今度ある祭りに彼氏と行くつもりやけど」
「彼氏!?先生、恋人居たんですか!?」

「そうやで。ナギちゃんとこのSPさんや。気い合うから付き合う事になったんやで。まあ、一緒に行けるかは分からんけどな」
「そ、そうですか」

っと言う訳で、黒井先生は祭にいたのです。

で、こなた達はハヤテの運転する車で海に行く事になった。

色々カットし、目的地近く。

「しかし、ものの見事に皆寝てるわね。真面目なみゆきや峰岸まで」
「まあ、寝かせておいてあげようよ」
「でも、気持ちは分かるわ。助手席って緊張感が無ければ私も寝てるからね。ハヤテの優しさが運転にも表れてるのね」

「あ、あはは」
「ナギちゃんがハヤテの運転する車に乗りたがる気持ち分かるわ」
「そ、そう?」

で、海に着き

「海だー」

さっきまで寝てたとは思えないほど(寝てたから?)、こなたとパティはテンション高かった。

「? 柊ちゃん、どうかした?」

自身の胸を見てくるかがみにあやのが聞くと

「いやさ。峰岸、ちょっと見ない間にこう」
「ちょ、ちょっと。どこを見てるのかな」
「「ああ」」

妙に納得しているかがみとこなたに

「こ、こらぁー。変な勘繰り禁止ー」

赤面しつつ反論し

「そ、それを言うなら柊ちゃんだって」
「え!?私!?」
「なんか、スタイル良くなったじゃない」

「確かに。一昨年海に来た時に比べてなんかこう」
「べ、別に変な事じゃないわよ。ただ、「ハヤテの彼女」として色々と努力したの」
「へえ。てっきり昇ったかと」

かがみに睨まれ、こなたは黙り込んだ。
すると

「そう言えばさ。みなみちゃん、少しスタイル良くなった?」
「ホントネ。ペッタンコのはずが、膨らみがあるネ」
「へ〜。みなみちゃんにも彼氏が」

「違います、泉先輩」
「じゃあさ」
「実践してたから。バストアップに効果があると言われているマッサージを」

ゆーちゃんは、以前ハヤテに調べてもらっていたものだと直ぐに分かった。

「そっか。彼氏持ちが増えたかと思ったよ。私は」

しみじみとこなたが言うと

「あら、偶然ですわね」
「ここで会うなんて」

突然聞こえてきた声に全員が振り向くと

「アテネ。それにルカも」
「やっほ〜、かがみ」
「奇遇ですわね。2回目ですが」

「す、水蓮寺さん!?どうして」
「泉さん久しぶり〜。海に来たくなったからだよ」
「へえ」

すると、みさおが

「ま、まさか。あの水蓮寺ルカか!?電撃引退したアイドルの」
「そうだよ〜。えっと、初めましてだね」
「日下部みさおです。あたし、ファンなんだ」

「そっか〜。じゃあ、後でサインあげよっか?」
「良いのか?お願いするんだってヴぁ」

はしゃぐみさおに対し

「えっと。かがみん、そちらは」
「同じ大学のアテネよ」
「そっか。それにしても」

こなたは品定めするようにアテネとルカを見て

「ええもんお持ちでんな〜」

エロオヤジみたいに言った。
補足すると、アテネもルカも水着です。

「でもさ、見事に女の子ばっかだよね」
「そうですわね。ハヤテだけが、男ですわね」
「あれ?お兄ちゃん、この人と知り合いなの?」

「え、ええまあ」
「え!?ハヤテ、貴方妹がいたんですの?あまり似てませんが」
「えっと。「今はまだ違う」っとだけ言っとくよ」

「初めまして。柊つかさです」
「ああ。かがみの妹ですの」
「あ、はい」

「私とルカはハヤテ・かがみと大学が一緒なんですのよ。受講しているコースも同じですわ」
「へ〜。じゃあお姉ちゃんのお友達なんだ」
「ええ、まあ」

その後は一通り挨拶を終え、

「よ〜し。旧クラス対抗でビーチバレー対決やろうゼ。ネット張れねえから、ルールは適当になんけど」
「ほほ〜。受けて立とうじゃないか」

「えっと。僕は遠慮します。男の僕が混ざっちゃ何かと問題が」
「じゃ、じゃあ。私も遠慮しようかな。邪魔になるし」
「気にしなくていいぜ、おチビちゃん(ゆーちゃん)。こういうのは多人数が有利に働くとは限らねえんだし」

で、結局

「何よ日下部。あんた、言ってることと違うじゃない」
「ち、ちげえよ。あれはクールちゃん(みなみちゃん)に一方的にやられただけだってヴァ」

その後は色々ありつつバレーを楽しんだ。
因みに、学校が違ったアテネとルカはハヤテと共に見学です。

バレーが終わり、休憩していると

「やれやれ。海に来るとあれだよ」
「柊ちゃん、楽しそうだね」

かがみとハヤテが、やっぱり?バカップルみたいにはしゃいでいた。

「ああいうのを見ると、柊のイメージ変わるよな」
「確かにね〜。恋は人を変えるんだね〜」

しみじみと言っていたが、ひよりんはアテネとルカから、殺気の様なものが出ている事に気付き、冷や汗を流していた。

「腹減ったな〜。お〜い、柊に柊の彼氏、メシにしようぜ」
「そうね。お昼にしましょ」

すると、つかさとあやのは待ってましたとばかりに身を乗り出そうとしたが

「やっぱりさ〜。海水浴と言ったら海の家。だよね〜」
「分かってんな〜ちびっ子。海の家で食うメシこそ醍醐味だよな」

盛り上がる一行に

「あの、つかささんに峰岸さん、もしや前日に」
「そ、そうなんだよね、お兄ちゃん」
「用意してたんだけど、黙っててね」
「了解です。後で僕が食べておきますね」

昼食を終え、食休みしていると

「ママ〜」
「おや?」
「あれ、ママじゃない」

「ん!?どうしました、みゆきさん」
「迷子みたいですね」
「じゃあ、お母さんを探しましょうか」

2人で探すと、割とすぐに男の子の母親を見つけた。

「すみません。ほら、お礼言いなさい」
「ありがとーおねーちゃん達」

「良かったですね」
「ええ」
「お2人さん」

「うわ、ビックリした。な、何?こなた」
「あの子の母親探しをしているところ、見てたよ〜」
「ああ、そう」

「いや〜。ホントの親子みたいだったよ〜。2人が結婚して子供が出来たらあんな感じかな〜って素直に思うくらい」
「ああ、そう。 あのさ、こなた。後ろ」
「?? か、かがみん」

「こなたさん、さっきのはどういう意味なのか、詳しい説明を要求しますよ〜」
「ヘルプ〜」

「行っちゃいましたね」
「そ、そうですね」
「それにしても、ママと間違わられるとは」

「ま、まあ。格好が似てたので仕方ないのでは?それだけですって」
「そ、そうですよね」


「ねえお兄ちゃん、天王州さんと水蓮寺さんとは仲良いんでしょ?」
「ええ、まあ」
「じゃあさ、機会があったら皆でまた遊ぼうよ。今回楽しかったし」

「良いね、名案」
「そうですわね。私も何とか都合をつけますわ」
「決まりだね〜」

「それにしても、前回は先生と成実さんに連れてきてもらったのよね。今回はハヤテの運転だったし、時の流れを感じるわね」
「そうだね。ゆたかさん、みなみさん、ひよりん、パティさんは陵桜生だけど、僕たちは大学生だからね」

楽しそうに話すかがみとハヤテを見てこなたは昨日の

「ねえハヤちゃん、運転任しても平気なんだよね?」
『まあね。安全運転を最優先にするよ』
「車乗れる?私も車出そうか?免許あるし」

『いいよ。普通免許でも大丈夫で、全員乗れる車お嬢様が手配してくれたから』
「そっか。ナギちゃんにお礼言っておいてね」
『了解』

この会話を思い出した。

「そう言えばさ、帰りはどうするの?」
「僕が運転するよ。それぞれのお家に送るよ」
「免許ある私かみゆきさんが変わろうか?ハヤちゃんも疲れたでしょ?かがみとはしゃいだり、皆に気を使ったりで」

「気遣いありがと。でも、平気だから」
「そっか。じゃあさ、助手席どうする?出来る事なら乗りたいんだけど」
「あ〜。こなちゃんずるい〜。私も助手席が良い〜」

「あんたらね」
「かがみは駄目だよ」
「そうだよ〜。行きはお姉ちゃんだったじゃん」

「んじゃあさ、ジャンケンで決めたらどうだ?柊の不参加は決定だけんど」
「ああ、もう。好きにしなさい」

で、結局。

「やれやれ。ジャンケンで勝ったのに寝てるじゃん、日下部さん」
「うう〜ん。乗り心地最高だゼ」

寝言を言うみさおにハヤテは笑みを浮かべ、運転に集中し直した。
因みに、運転手のハヤテを除けば、全員寝ています。


                  × ×


ある日。
こなたとハヤテはいつも通り?柊家に遊びに来ていた。

「そう言えばさ。かがみとハヤちゃんって、今年は旅行に行くの?」
「「へ!?」」
「2人きりの旅行だよ。去年の夏や今年の春に行ったんでしょ?どうなのかなって」

「今年は行かないわ」
「なんでさ」
「夏季休暇の課題もいっぱいあるし、勉強も大変だし」

「だから、かがみと相談して「今年は止めよう」って事にしたの」
「なんだ」
「まあでも、デートはするわ。暇を見つけてね」

「な、なんか矛盾してない?」
「どこがよ。デートだったら、帰って来てからとか夜とか。幾らでも時間を見つけられるじゃない。でも、旅行中に勉強や課題は嫌でしょ」

「まあ、ね。じゃ、納得」


                  × ×

ある日。

「お待たせ、ハヤテ」
「じゃ、行こうか」

かがみとハヤテは今日デートである。

「今日はどこに行くの?」
「内緒」


「へえ、水族館か」
「まあね。今日は良いイベントやるみたいだし」

中に入った2人は色々と見て回った。
その中でかがみはハヤテの博識っぷりに驚かされた。

「流石はハヤテね。聞いてて楽しい情報だったし」
「それは良かった。 えっと、そろそろかな」
「何が?」

「良い事。じゃ、移動しよっか」
「うん♪」

大き目のイベントをする水槽に移動し、イルカショーを見て回った。

「本日は、イルカと触れ合えるイベントです。イルカちゃんの飛ばしたボールをキャッチ出来た方にそのチャンスがあります」

イルカが飛ばしたボールはかがみとハヤテがキャッチに成功し、トレーナーさんの教えた通り指示を行ったり、握手したりした。

「フフ♪可愛いわね」
「そうだね。 ん!?」

ハヤテが水槽の淵に立つと、

「!!!」
「あ〜っと。なんとイルカからキスのサービスです。指示したっけ?まあいいや」

雌のイルカに、キス(頬)された。

「ショーに協力してくれたカップルに拍手を。ありがとうございました」

ショーが終わり、館内に戻ると

「ねえ、かがみ。待ってよ」
「フンだ!!」
「もう。ヤキモチ妬かないでよ」

「や、妬いてないわよ」
「やれやれ。じゃあさ」

「ちょ、ちょっと////////////////キスで誤魔化さないでよ/////////////////////////」
「機嫌直ったね。さ、お土産買いに行こうか」
「はいはい」


                    × ×


ある日。

「もしもし。あ、ルカ」
『今大丈夫?世間話をだね』
「大丈夫よ」

暫く話していると

『そう言えばさ。アテネと「自分たちはかがみの家に遊びに行った事が無い」って話になってね。行ってもいいかな?』
「勿論よ。何時都合付く?」
『明日は?大丈夫なら行きたいんだけど』

「明日ね。じゃあ、○○って駅で待ってて。迎えに行くから」
『了解。アテネに伝えておくね』

で、翌日。

「あ、待たせちゃった?」
「私は少しね。まあ、アテネは本当に今さっきだけど」
「フンッ」
「じゃ、家に案内するわ」

かがみは2人を自宅に案内した。

「へえ。かがみの家って神社なんだ」
「まあね。上がって」
「お邪魔しますわ」

部屋に行く途中、みきさんに会った。

「あら、新しいお友達?こんにちは」
「「こんにちは」」
「私は柊みき。かがみの母よ」

「天王州アテネですわ。以後お見知りおきを」
「水蓮寺ルカです。あ、これお土産です」
「態々ありがと」

3人はかがみの部屋に行き

「へえ、可愛い部屋だね」
「まあ、予想通りと言えますわね。良い意味で」
「ラノベ多いね。あ、これ好きな奴だ」

「ま、座ってよ」

「ねえねえかがみ、これ読んでいい?まだ買ってないんだ」
「良いわよ」
「貴方は相変わらずですわね」

「良いじゃん」
「アテネはラノベ読むの? って、分かり切った質問だったわね」
「前までは読みませんでしたわ。興味も無かったですし。ですが、ハヤテや貴方と話を合わせたくて、読み始めましたわ」

「へえ」
「私はフルメタが好きですわね。面白くて、アニメも見てしまいましたわ」
「奇遇ね」

ルカがラノベを読む一方、かがみとアテネは好きなラノベで盛り上がった。

まあ、後はカットし、2人が帰った後、夜。

「ねえ、まつり」
「何?お母さん」
「貴方、水蓮寺ルカって知ってる?お母さん、どっかで聞いた事ある気がするんだけど思い出せなくて」

「水蓮寺ルカって大人気だったけど、電撃引退したアイドルじゃん。私ファンだったんだよね」
「そ、そうだったの?」
「確か、かがみやつかさと知り合いって話もあるはずだけど」

「今日来たのよ家に。遊びに」
「ええ!?」
「かがみの友達だって」

「凄いのと友達なのね」
「サイン、貰っておけばよかったかしら」
「止めておきなよ。引退してるんだし」

「そうね」
「(後でこっそりかがみの頼もっと)」


                     × ×


ある日。
かがみとつかさは泉家に遊びに来ていた(ハヤテは不在)。

すると

「あ、あの」
「どったの、ゆーちゃん」
「かがみ先輩に話が」

「私?良いけど」
「あ、あの。ここじゃアレ何でちょっと外に」

ゆーちゃんはかがみを外に連れ出した。

「何かしら?」
「あ、あの。こんな事、おかしいって分かってるんです。駄目な事だって事も」
「???」

「で、でも我慢出来なくて」
「ど、どうしたの?」
「あ、あの。 1回だけでいいんです。ハヤテさんとデートするのを許してほしんです」

「え!?」
「おかしいですよね。ハヤテさんとかがみ先輩はお付き合いしてるのに。で、でも「ハヤテさんを好き」って気持ちが抑えられなくなって。だ、だからその」
「ハヤテとゆたかちゃんがデートする事を許してほしいのね」

「は、はい」
「その様子じゃ散々悩んだのね」
「はい。いけない事ってのは分かってるんです。でも、最近じゃ夢に出るまで気持ちを抑えられなくて。だ、だから、その」

「分かったわ。ゆたかちゃんだったら、ね」
「え!?」
「でも、条件は2つ。どっちも飲んでもらうわ」

「え、えっと」
「1つは「1回だけ。それ以上は認めない」もう1つは「ハヤテが許したら」これを飲んでもらうわよ。私の彼氏とデートする以上はこれ位は飲んでもらわないと」

「分かりました。そ、その条件で良いなら」
「ごめんね、追い詰める形になって。でも、私だってハヤテが好きで、それでお付き合いしてるんだし」
「あ、謝るのはこっちです。じゃ、じゃあ夜になったらハヤテさんに聞いてみます」
「うん、分かった」

で、夜。

「あ、あのハヤテさん。今大丈夫ですか?」
『あ、大丈夫ですよ』
「あ、あの。私と、デートしてくれませんか?」

『え!?』
「ハ、ハヤテさんの都合のつく時でいいんです。あ、あの」
『あ、いや。あの』

「かがみ先輩の許可は得てます。ハヤテさんが良いって言えば、1回だけ許すって」
『う〜ん』

ハヤテは少しの間唸った後

『分かりました。かがみの許可があるのであれば』
「じゃ、じゃあ。デートしてくれるんですね?」
『ええ、良いですよ。では、次の日曜にでも』

「はい♪」

許可を貰え、電話を切ったゆーちゃんは踊り始めた。

「1回だけだけど、デート出来るんだ。嬉しいな〜♪」

因みに

「ゆたかさん、なんで僕とデートしたいんだろ。かがみに許可を貰ってまで。恋人が出来た時の為の練習かな?その練習相手に僕を選んでくれたのかな?」

ハヤテは見当違いの推理をしていた。

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一旦切ります。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (6月19日更新) ( No.8 )
日時: 2016/06/19 19:57
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「せ〜の」
「「「ドラ○えも〜ん」」」
「それは流石に不味いわよ」
「確かにね」


                  × ×


ある日。

「ウ〜ム」

そうじろうは私室兼用の書斎で仕事をしていた。
すると

コンコンッ

「ん!?」
「あの、おじさん。ちょっといいですか?」
「どうしたんだい、ゆーちゃん」

「こっちとこっち、どっちがお洒落ですかね?」
「フ〜ム」

部屋に来たゆーちゃんが2着の服を見せてきたので、あごに手を当てて考えた後

「そっちかな。ゆーちゃんらしさも出るし」
「あ、こっちですね?じゃあこっちにします。ありがとうございます」
「何のなんの」

ゆーちゃんが部屋を出て少しし、

「(ん?お洒落して友達と出かけるのかな?)」

疑問は残ったものの、言及はしなかった。

そして数日後。

「行ってきま〜す」
「ん!?ゆーちゃんお出かけ?」
「あ、うん。と、友達と」

「みなみちゃん?ひよりん?」
「あ、うん。そんなとこ」

ゆーちゃんが出た後、

「ん!?こなた、どうしたネ」
「ちょっとね。私も出掛けよっと」


                   × ×


「あ、ハヤテさん。お待たせしました」
「いえいえ。待ってませんよ」

そう、今日はハヤテとゆーちゃんのデートの日だ。

「ゆたかさん、その格好お似合いですね。ゆたかさんらしい可愛さと、普段見れないお洒落さを同時に引き出されていて」
「あ、ありがとうございます//////////////////////////」
「??いえいえ」

「あ、あの。それで今日ですけど」
「僕にお任せを。色々と準備はしてありますよ」
「はい♪」

はたから見れば「仲のいい兄妹」と言う感じであったが、2人は知る由もない。
その知る由もないはもう1つあった。

「やっぱり、ゆたかちゃんはお洒落して来たわね。まあ、ハヤテの事だから「お洒落してきてる理由」と「褒められて照れる理由」は分かんないでしょうけど」

かがみは変装して、こっそり2人の様子を窺っていた。

「全くハヤテは。幾らデートとはいえ、簡単にほめ過ぎじゃないかしら」
「まあまあ。それがハヤちゃんイズムだよ」
「そうね。・・・・ってうあっ!!」

「やっほ〜。大きい声出さない方が良いよ」
「こなた。あんたなんでここに。変装までして」
「ゆーちゃんが朝お洒落して出かけたから「若しかして」って思って後をつけたんだよね。まあ、「やっぱりか」って思っただけだけど」

「あんたね。私はまだいいとして」
「まあまあ。そんな事よりつけないと、見失うよ」
「分かったわよ。見付からないでよ」


                     × ×


「ここですか〜」
「デートと言えばここかなって」

某夢の国です。

「若しかして、嫌でしたか?」
「そんな事ありません。えっと、じゃあ」
「フリーパスあるんで、大丈夫ですよ」

「あ、ありがとうございます」
「いえいえ。では、入りましょうか」


「流石ハヤちゃんだね。こういう定番で攻めてくるなんて」
「ホント、流石ね。さ、早くチケット買いましょ。見失うから」
「はいはい〜っと」


「やっぱり混んでますね。長期休暇中ですからね」
「そうですね。でも、僕にお任せを」
「え!?」

「混む時間などを考慮して、大よそのプラン立てておいたんですよ。そんなに待たずに人気アトラクションにも乗れると思いますよ」
「流石ですね♪」

ハヤテの言う通り、多少の変更はあるものの、待ち時間はかなり短かった。

「ハヤテさんって、本当に凄いんですね。前に来た時はどれに乗るにしても、かなり待ったのに」
「お褒めにあずかり光栄です。ゆたかさんの為に、いろいろ努力しましたから」
「わ、私の為////////////////////////」

「さ、次に行きましょうか」
「はい♪」


「ハヤちゃんって、かがみとデートする時もこんな感じなの?待ち時間かなり少ないじゃん」
「ハヤテは毎度あんな感じよ。私を喜ばせるために入念な下準備してくれるから」
「成程ねえ。そんな優しい所が大好きっと」

「何よ?その通りだけど、文句あるの?」
「無いです。ごめん」

かがみの凄みに謝るしかできなかった。


「そろそろお昼ですね」
「もうそんな時間なんですね」
「どこか希望ありますか?園内レストランだったら」

「あ、あの。私お弁当作って来たんで、お昼なら」
「そうだったんですか。ありがとうございます♪」
「い、いえ/////////////////」

比較的空いている場所に移動し、

「お〜。凄いですね」
「頑張りましたから」
「ありがとうございます。感謝しかありません」

早速ハヤテは食べて、

「あ、あの。どうですか?」
「美味しいですよ♪ゆたかさんは良いお嫁さんになれますよ」
「は、はあ (お、お嫁さんって)/////////////////////////////////////」


「かがみ、抑えて抑えて」
「ハ〜ヤ〜テ〜。あんたのお嫁さんは私でしょうが」
「そんな興奮しないで。そんなことハヤちゃんだって分かってるよ」

「で、でも」
「ハヤちゃんの天然何とかに一々怒ってたら色々大変だよ」
「ムググ」

「(やれやれ。ゆーちゃんが朝早く起きて何やってるのかと思ったら、これだったんだね。それにして、本当にハヤちゃんは凄いねえ)」

こなたはかがみを宥めつつしみじみと思っていた。

「でもさ」
「何よ」
「なんか、デートみたいだよね。百合カップルっていうの?」

「あんた、冗談でも笑えないわよ。本気だったらあんたと友達でいる事本気で考えるわよ」
「ジョークに決まってるじゃん。かがみんは好きだけど、「友達として」って意味だよ」
「ならいいけど」


色々とカットし、夜。

パレードも当然一番いい所で見る事が出来、ゆーちゃんは感動に包まれた。

「ありがとうございます。あんな近くで見れるなんて初めてです」
「喜んでもらえて、僕も嬉しいです。えっと、時間も時間何で、次で最後にしましょうか」
「あ、はい」

結局、ゆーちゃんは最後まで楽しめた。

「ハヤテさん、今日は本当にありがとうございました」
「いえいえ。そこまで喜んでもらえたって事で、デートの点数は」
「満点です。私の人生で、最高の日でしたから」
「光栄です」

ハヤテの笑顔を見ると、ゆーちゃんの中である気持ちがどんどん膨れ上がって行った。
それは、抑える事など不可能なほどに

「ハヤテさん」
「はい?   え!?」

「「!!!」」

こっそり見ていたこなたとかがみは驚いた。
なんと、ゆーちゃんがハヤテにいきなりキスしたからだ。勿論?口に。

「あ、あの」
「初めてですから。 私のファーストキスですから」
「そ、そんな大事な」

「良いんです。「大好きな人に捧げよう」って、ずっと思ってましたから。「私にとって白馬の王子様」に」
「そう、ですか。 えっと」
「さ、もう帰りましょう。遅くなると、みんな心配しちゃいますから」

「そうですね」


                   × ×


帰宅後。

「おおハヤテ、帰ったか」
「ただいま戻りました。すみません、おやすみいただいちゃって」
「気にするな。ほかならぬお前の頼みだ。聞ける範囲で良ければ我儘くらい」

「ありがとうございます」
「で?どうだったんだよ、ゆたかとのデートは」
「満足してもらえましたよ。ずっと笑顔でしたし」

「そっか。まあ、そのスキルは次からはかがみの奴だけにしろよ。あいつ、結構嫉妬深いからな」
「分かってますよ。 まあ、ヤキモチ妬きな所もかがみの可愛い要素なんですけどね」
「お前。 惚気は本人がいる時にしろ。殴るぞ」

「あ、すみません。つい」
「やれやれ」


一方。

「ゆーちゃん、今日は何してたの?」
「え!?みなみちゃんとひよりちゃんとお出かけしたんだよ」
「そうでしたか。私も誘ってほしかったネ」

「ごめんね。次は誘うよ」
「約束ネ」

「ヌッフッフ〜。ゆーちゃんや、誤魔化しは効かんのだよ」
「「え!?」」

「これな〜んだ」
「そ、それは///////////////////////////////」
「オー。ユタカ、大胆ね」

こなたの携帯には、ゆーちゃんがハヤテにキスした瞬間が収められていた。

「お、お姉ちゃん。つけてたの?」
「まあね〜。かがみもいたよ」
「も、もう」

ふくれっ面になったゆーちゃんに

「めんごめんご。怒んないでよ」
「ム〜」
「これはちゃんと消すって。ゆい姉さんには見せるけどさ」

「え!?ゆいお姉ちゃんに見せるの?」
「そだよ。だって、私達だけじゃ不公平でしょ?」
「そ、そうだけど」

「決まりね。見せた後消すから」
「け、消してよ///////////////////」

因みに、見せられたゆい姉さんはこなた同様ちょっとからかったそうだ。


補足。

「ゆたかさん、なんで僕にファーストキスなんて大事なものくれたんだろ? 若しかして、そこまで兄として慕ってくれてるのかな? まあ、きっとそうだね。なんか、嬉しいな」

ハヤテはやっぱり頓珍漢な結論を出していた。


-----------------------------------------------------------------------------------
今回はこれで以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (6月27日更新) ( No.9 )
日時: 2016/06/27 16:03
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

「せ〜の」
「「「ドラ○も〜ん」」」
「それは流石に不味いわよ」
「確かにね」


                   × ×


ある日。

「う〜〜〜ん」
「なんだひよりん。またネタ切れか?」

ひよりんは八坂こうの自宅で漫画を描いていた。が、

「毎度お馴染みってな具合っす」
「そっか」
「宿命、なのかもしれないっすね。漫画や小説を書いてる人間からすれば」

「宿命、ねえ」
「ネタ詰まりや締め切り。色々と追いつめられるっす。この小説の作者もそうらしいっすから」
「まあ、気持ちは分かるけどね。ってか、この感じのネタ、何度目だ?」

「まあ、何度もやるくらい苦労は多いって事っす」
「う〜ん。まあ、いいか。ってか、早く書けよ。締め切りまでそんな時間無いぞ」
「うう〜」


                   × ×


ある日。
かがみとハヤテは一緒にかがみの部屋で勉強をしていた。

時々教え合っていたが、殆ど無言だった。
すると

「ん!?何よ」
「へ!? あ、何でもないよ」
「そう?」

しかし、また少しして

「だから何よ」
「あ、いや。だから」
「怪しいわね。怒らないから正直に言いなさい」

「だ、だから」

 ジ〜ッ

「え、えっと」

 ジ〜ッ

「わ、分かったよ。正直に言うよ。 えっとさ、膝枕して欲しいかなぁって」
「へ!?」
「実はさ。昔、まあそんな昔じゃないけど。「もし自分に恋人が出来たらその恋人に膝枕をしてもらう」って夢があったんだよね」

「へえ」
「つい最近それを思い出してね。で、「今2人きりだな」って思ったら意識しちゃって」
「なんだ。そんな事だったのね」

「ごめんね。さ、勉強勉強」
「ハヤテ」

 ポンポンッ

「へ!?え、えっと//////////////////////」
「何よ。私じゃ嫌だっての?」
「そ、そう言う事じゃ。 じゃ、じゃあお邪魔します」
「どうぞ」

 ポフッ←ハヤテがかがみの膝枕に寝ころんだ音。

「どう?ハヤテ」
「う、うん///////////////////凄く良い」
「ハヤテが満足するまででいいわよ」

「(かがみの膝枕、温かくて良い匂いだな。こんなに気持ち良かったんだな)」

「それにしても、なんか安心したわ」
「え!?」
「ハヤテにも人並みに欲はあったのね」
「そ、そりゃあね」

その後は会話は無く、暫く経った。っと

「お姉ちゃん」

つかさはドアを開けたまま室内の光景を見ると、直ぐにドアを閉めた。

「ちょっとつかさ」
「あ、どくよ」
「いいわよ。電話で説明すりゃいいんだし」

かがみは携帯を取り

「つかさ、さっきのに深い意味は無いわよ。でも、皆には言わないでよ。特にこなたにはね」

結局もう暫くハヤテは膝枕をしてもらった。

で、翌日。
今日はこなたもいた。

「あ、そうだ。ねえハヤちゃん」
「何?」
「かがみの膝枕の寝心地って、どうだったの?」

「「ブッ」」←ハヤテとかがみ

「いやあ。2人もそう言う事するんだねえ」
「つかさー。喋ったなー」
「めんごめんご」

「もう」
「まあまあ。 で、どれどれ?」

 ポンッ←こなたがかがみの膝枕に寝た音。

 バシッ←叩かれた音

「な、何すんの」
「何するじゃないわよ。駄目よ。私の膝枕に寝ていいのは「今の所」ハヤテだけよ」
「チェ〜。ケチ〜」

「ケチで結構」
「でもさ〜。「今の所」って事は、将来子供が出来たらその子供には許すって事?」
「あんたには関係ないでしょ」
「やれやれ」


                    × ×


ある日。
この日もハヤテはかがみと勉強会だ。
すると

「ねえお姉ちゃん」
「何?」
「えっとさ、お兄ちゃん、少しの間借りていいかな?借りるって変な言い方だけど」

「何でよ」
「課題で分かんない所が多くてね。で、お兄ちゃんに教えてもらいたいな〜って」
「まあ、それなら」

「お兄ちゃんと2人きりが良いかな」
「はいはい。ハヤテ、良いわよね?」
「僕で良ければ」

ハヤテは立ち上がると、つかさに次いで部屋を出た。
かがみは1人で勉強を再開した。

「えっと、これはですね」

つかさの部屋に移動した後、暫く勉強を教えていた。
一段落した頃

「ね、ねえお兄ちゃん」
「はい?」
「お兄ちゃんはさ、私の膝枕に寝てみたくないの?」

「へ!?」
「だ、だってさ。お姉ちゃんの膝枕には寝たんでしょ?」
「あ、あれは。かがみが恋人だからであって」

「だ、だったら私の膝枕もさ」
「で、でも」
「嫌なの?ねえ、お兄ちゃん」

「そ、そう言う意味では」
「ム〜」

目を潤ませて見つめてくるつかさに

「え、えっと。じゃあ」
「どうぞ〜、お兄ちゃん」

根負けし、つかさに膝枕してもらう事になった。

「どう?お兄ちゃん」
「え、ええ。良いですよ」
「お姉ちゃんのと比べてどう?」

「ええ!?えっと」
「まあ、お姉ちゃんの、だろうけどね。恋人の、だもんね」
「ま、まあ」

「正直に言ってもいいよ〜。私は妹だし」
「そ、そうですか」

つかさは嬉しそうにハヤテを膝枕していると

「ちょっとつかさ」
「あ、お姉ちゃん」

「ハヤテ。あんた、何やってるのかしら?」
「あ、これは」

ハヤテが立ち上がろうとしたのをつかさは止めた。

「私が頼んだんだよ。私の膝枕で寝てって」
「な、何よそれ」
「だ、だって。ずるいんだもん。お姉ちゃんばっかり」

「はあ!?」
「私だって、お兄ちゃんに膝枕してあげたいって思うもん」
「あのねえつかさ。ハヤテは私の彼氏よ。だから」

「だったら、私のお兄ちゃんじゃん。お姉ちゃんの彼氏なら」
「そうだけどさ。 もういいわ。ハヤテ」
「あ、はい」

かがみの部屋に戻ろうとしたハヤテに

「お兄ちゃん、私の膝枕で寝たかったら言ってね〜。大歓迎だよ〜」
「はあ」


                    × ×

ある日。

「そう言えばさ、ハヤちゃんって、大学で友達出来たの?もちろん同性の」
「そう言えばそうね。基本的に私以外ではアテネかルカと居る所しか見ないけど」
「まあ、一応は出来たよ。定期的に連絡入れたりしてるし」

「へ〜」
「な、何さ」
「私はてっきり女以外の友達は出来ないと思ってたよ。ハヤちゃんってそういう所ありそうだし」

「あのねえ。 あ、ごめん。電話だ」

ハヤテが部屋から出て電話を始めたので、こなたとかがみは聞き耳を立てた。

「え!? そう言うのは自分で。 だからってさ。 分かったよ。じゃ明日ね」

戻ってきそうだったので、慌てて何事も無かった感を出したが

「聞いてたでしょ?」
「「い、いやあ」」

「明日夏季休暇の課題を手伝う約束をしたよ。報酬は学食をおごるだって」
「良かったねえ。ハヤちゃんにちゃんとした同性の友達がいて」
「だからいるって言ったでしょ」

「でもさ、その友達が男で良かったの思ってる人もいるんじゃない?」
「え!?」
「わ、私じゃないわよ」

「おやおや〜?別にかがみの名前なんか出してないよ〜」
「・・・」


                   × ×


ある日。

「「「「お邪魔しま〜す」」」」

ゆーちゃん、みなみちゃん、ひよりん、パティは三千院家に遊びに来ていた。

「おお、いらっしゃい。歓迎するぞ」
「なんか久しぶりだね、遊びに来るの」
「うん」

「まあ、互いに都合がつかん時も多いからな」
「ナギさん最近忙しそうですよね」
「まあ、これでも当主だからな」

「でも、即売会とかじゃ良く見かけるけど」
「当たり前だ、ひよりんや。ああいう所に行かんで何がオタクだ」
「同感ネ。お金に糸目をつけないのも当然ネ」

オタクネタで盛り上がり始めたナギ、ひよりん、パティに着いて行けないので、ゆーちゃんとみなみちゃんは

「それにしても、シラヌイちゃんって相変わらず可愛いですね」
「ホント。ウチのチェリーほどじゃないけど」

ハヤテの膝の上でスヤスヤと気持ちよさそうに寝ているシラヌイを見て、感想を述べていた。

「そう言えば、ハヤテさんってどうしてシラヌイちゃんを飼い始めたんですか?」
「確かに気になるな。馴れ初めを私は知らんし」
「え!?ここで飼い始めたんじゃ」

「違うぞ。ハヤテを雇ったときに連れてきたんだ」
「ハヤテ先輩、聞きたいっす」
「まあ、オチとか要求されても、困りますが」
「求めないから聞きたいネ」

「そうですね。今考えると運命としか思えないですね。 あれは、僕がまだ福岡にいた頃です」
「「「「え!?福岡?」」」」

「ああ、言ってませんでしたっけ?お嬢様に雇っていただく時にこっちに来たので、その前は福岡に住んでたんです」
「へえ。あ、すみません続きを」

「ある日、ペットショップの前を通った時、まるで何かに導かれるように店内に入ったんです。そして、そのまま導かれるようにお店の奥に行くと「産まれたばかりの子猫」がいたんです。その中にシラヌイがいたんですよ。シラヌイは、他の兄妹は勿論母猫とすら距離を取ってました。店員さんに聞くと、気難しくて、誰にも懐かないって言われたんです。でも、僕が抱くとまるで「やっと心から落ちつける場所を見つけた」っと言わんばかりに安らかな寝息を立て始めたんです。このまま帰る訳にはいかないって思ったので、飼う事にしたんです。それ以来僕の家族なんです」

「なんか、ロマンチックですね」
「ホントだね」

「でも、なんでシラヌイって名前なんっすか?」
「黒猫なのにかわってるネ」

「ああ。名前を考えていた時、偶々置いてあった雑誌に「不知火」ってキャラが載ってて、この名前が良い。って言いたそうだったので、シラヌイって名前になったんです」

「へえ。初めて知ったな」
「最初は割と大変だったんですよ。僕以外には全く懐かなくて、僕以外には噛みついたり引っかいたり。なんとか教え込んで「女性嫌い」って所以外は克服させたんですから」

「この家に来た時も割と大変だったな。今でもそうだが、私やマリアには冷たいし、ハヤテにべったりでハヤテが居なきゃ何処にも行かないしで」
「そうだったんっすか」
「まあ、今じゃ慣れたのか「ハヤテがいない時限定」で、屋敷内をうろついてるがな」

「そうだったんですか。あ、僕そろそろ仕事戻りますね。 ほらシラヌイ、降りて」
「にゃ〜」

ハヤテが部屋を出ていくと、みなみちゃんの膝に乗り、寛ぎ始めた。

「みなみちゃんには懐いてるんだね」
「ホントに不思議なのだ。女嫌いのはずなのに」
「・・カワイイ」


                    × ×


ある日。
この日もハヤテとかがみは勉強会をしていた。

「あ、もうこんな時間だね。帰るよ」
「そう?じゃあ」

ハヤテが帰り支度をしていると、部屋のドアがノックされ、母・みきが

「ねえハヤテ君、今日夕飯食べて行かない?お義母さんのご飯をご馳走するわ」
「あ、いえ」
「今日はいのりもまつりもいないから平気よ」

「あ、あの」
「じゃ、決まりね。 何作ろうかしら」

有無を言わさず、鼻歌交じりで部屋を出て行ったみきさんに

「い、良いのかな?」
「ああなったら聞く耳を持たないわよ。厚意を素直に受け取っときなさい」
「そうだね」

で、夕飯時

「あ、美味しい」
「お口に合ってよかったわ♪ハヤテ君は料理上手って聞いてたから、ちょっとは不安があったんだけど」
「お世辞抜きで、美味しいですよ。家庭の味って感じで」

「ありがと♪何だったら、この家で同棲しちゃう?私は大歓迎よ」
「・・・」
「へ〜。お兄ちゃんと毎日か〜。私も大歓迎だよ〜」

「あ、あの。それは流石に」
「そうね。かがみと結婚する時に考えてくれればいいわ」
「は、はあ」

和やかムードのまま夕食は終わり(父・ただおが黙ってたのは寂しいからです。結婚とかのワードが出たから)

「ご馳走様でした。もう帰りますね」
「泊まって行ったら?ねえ、かがみ」
「そうね。ナギちゃんは私が説得するし」

「しかし」
「何よ。彼女の実家には泊まれないの?」
「そ、そうじゃなくて。迷惑とかさ」

「迷惑だなんて思ってないわよ。さっきも言ったけど、大歓迎よ。ねえあなた」
「え!? あ、そうだね。僕も構わないよ」
「って事で、決まりだね〜、お兄ちゃん」

断れる雰囲気ではなくなったので、ハヤテの宿泊が決まった。

「えっと。じゃあ僕はどこで寝れば」
「そんなのかがみの部屋で、に決まってるじゃない」

「「え!?」」←ハヤテとただおさん

「2人は仲は親密なんだし、当然でしょ?」
「は、はあ」

夜も更けていき、ハヤテ込で居間で寛いでいると

「お風呂沸きましたよ」
「ハヤテ君、先に入りなよ。君はお客さんなんだし」
「えっと。じゃあ、お言葉に甘えて」
「折角だし、かがみとハヤテ君、一緒に入っちゃいなさい」

「「え!?」」←ハヤテとただおさん

「って、流石にそこまで進んでないわよね」
「そんな事無いみたいだよ、お母さん。お姉ちゃんとお兄ちゃん、一緒にお風呂に入った事あるみたいだし」
「そうなの?」

「ま、まあね/////////////////////////////////数えるほどとはいえ、あるわよ/////////////////////////////」
「・・・」
「じゃあ決まりね」

2人がお風呂に行った後、

「はあ〜っ」
「寂しそうですね」
「そりゃあね。僕も君とは高校時代から、だろ?」

「ええ」
「だから余計なんだ。大切な娘の1人だし」
「ただおさん」

つかさがいるのを忘れて、良い雰囲気だった。

「あ、そうだ。私達も一緒に入りません?」
「え!?」
「あら?新婚時代は入ったじゃありませんか」
「そ、そうだね。久しぶりに」

いちゃつく夫婦をしり目に

「(お姉ちゃん、良いな〜。私もお兄ちゃんと入りたかったな〜)」

夜。

「な、なんか緊張しちゃうな」
「何よ。何回も一緒に寝てるじゃない」
「そうだけどさ。ここ、かがみが普段生活してる部屋だし」

「ま、まあ。私も意識してるけど、寝ちゃいましょ」
「そうだね」


翌朝。

「さ〜て。朝ご飯の支度しちゃいましょ」

みきさんはいつも通り目覚め、キッチンに行くと

「あら?電気。 あ、ハヤテ君」
「おはようございます。 すみません勝手にキッチン借りちゃって」
「それは良いんだけど、あら」

みきさんが見ると、朝食の準備が大分進んでいた。

「泊めていただいたので、朝食くらいはっと、思ったので」
「そう、ありがと。かがみが自慢してるから、楽しみにしてるわね」
「あ、はい」

暫くして

「ハヤテ君、悪いんだけど、かがみとつかさを起こしてきてくれない?」
「あ、了解です」

ハヤテはまずかがみの部屋に行き

「(寝てるか。じゃあ、あれをっと)」

ハヤテはセットされた目覚ましを止めると

「お目覚めください。僕の姫」

そう言うと、ハヤテはかがみにキスした

「ん〜!? って んな!?///////////////////////////////////////」
「お目覚めですか?姫」

「ハ、ハヤテ///////////////////////////あんたね〜//////////////////////////////////」
「良いじゃん。こう言う起こしかた、やってみたかったんだ」
「も、もう////////////////////////////////////////」

「お、怒ってる?」
「照れてるだけよ。もう。   あ」
「へ!?  あ」

ハヤテが振り返ると、みきさんが嬉しそうに見ていた。

「貴方達、本当に仲が良いのね〜。 孫の顔が見れる日は、そう遠くないかもね」
「お、お母さん//////////////////////////」

因みに、ハヤテが作った朝食は好評だったそうだ。


                       × ×


ある日。
こなたとみゆきさんとハヤテは柊家に来ていた。
面々が世間話などで盛り上がっていると、みきさんが部屋に来た。

「ねえハヤテ君、ちょっといいかしら?」
「へ!?ああ、はい」

ハヤテは柊夫婦の部屋に連れてこられた

「あ、あの」
「ちょっと聞きたくてね。勿論かがみとの事よ」
「え、えっと。どんな事を」

「2人の進展具合よ。勿論あなたが娘をどう思ってるかもね」
「清きお付き合いって言うんですかね。デートもしてますし、キ、キスだって」
「そう。大人の階段は? 嫌じゃないけど、出来ちゃった結婚は」

「それは大丈夫です。「結婚したら」って言う思いがお互いにありますから」
「え!?」
「周りに言われるんですよ。そう言う事に関しては。ですから、知る機会があっただけです」

「そう。じゃあ、もう一つも」
「親御さんを目の前にして言うのも気が引けるんですが、「とても大切な存在」ですね。そうそうない「命より大切な存在」と、自信をもって言えるほどです」

「良かったわ。私やただおさんの目に狂いが無くて。じゃあ、結婚も考えてるの?もう大学生だし」
「ええ。時期が時期だけに考えてますよ。 超真剣に」
「そう。待ってるわよ」



「良かったね〜かがみん。ハヤちゃんに想ってもらえてて」
「ほほえましいですね。ハヤテさんもかがみさんが大好きなんですね」
「も、もう////////////////////////////////////////」
「・・・」


                    × ×


ある日。

「ねえお兄ちゃん、お願いがあるんだけど」
「何でしょうか?」
「また勉強なの?」

「ううん。 えっとさ、私とデートしてほしいんだ」
「「え!?」」
「はわっ。べ、別にそう言う意味じゃなくて、それはお姉ちゃんも一緒だよ」

「「へ!?」」
「ほら、私達って、出かける時はこなちゃんとかゆきちゃん、他の誰かが一緒でしょ?だから、「兄妹水入らず」で、出かけたいなぁ、って」

「そう言う事ね。紛らわしい言い方しないでよ」
「ご、ごめんねお姉ちゃん。あ、あのさ」
「まあ、いいんじゃないかしら。偶には」

「そうだね。僕も賛成だよ」

「へえ、名案じゃん」

「ま、まつり姉さん!?」
「おう、妹たちよ。話は聞いたぞ。兄妹水入らずって事は」
「私達も参加してもいいって事よね」

「「い、いのり姉さん!?」」

「私も話聞いちゃってたの。私だけの仲間外れはずるいわ。って事で」

「皆でお出かけって訳ね」

「「「「お、お母さんまで」」」」

「私も混ぜてもらうわよ」
「じゃあ、彼氏君含めた柊家で遊びにいこー」
「「賛成ー」」

「い、良いのかなかがみ。家族のお出かけに僕が混じって」
「気にしなくてもいいわよ」
「そうよ、ハヤテ君。貴方はいずれ家系図に乗るんだから」

「は、はあ」
「じゃあ、次の休日に決まりだね。偶然休みが重なってて、皆暇だし」
「楽しみだわ」

で、当日。

「良い天気だねー」

ハヤテを含めた柊家はとあるテーマパークに来ており、天候にも恵まれていた。

「あの、本当に良かったんですか?僕の分までチケット代出してもらって」
「構わないさ。今日は家族の一員みたいな感じで一緒に来てるんだから」
「は、はあ」

「早く入ろ〜。混んでるから、時間かかりそうだし」
「あ、待ってまつり姉さん。ハヤテ、今日は」
「うん。大まかなスケジュールは組んできてるけど、でも」

「へえ。かがみ自慢の彼氏君のスケジュールね。まつり、今日は従ってみない?」
「姉さんに賛成〜。よろしく頼むよ」

ハヤテが建てたスケジュールにほぼ従い、楽しんでいった。
とはいっても、ハヤテはいのり姉さんやまつり姉さんに振り回され、ちょっとではあるが大変だった。

「ふう」

休憩のため、ハヤテは1人でベンチに座っていた。
すると

「お疲れさま。はい、飲み物」
「あ、すみません」

父・ただおがハヤテに飲み物を手渡し、隣に腰かけた。

「今日はありがとね。僕も久しぶりに楽しかったよ」
「それは光栄です」
「君は本当に凄いんだね。待ち時間もあまりなかったし」
「いえいえ」

ただおさんは少し間を空け

「今日、見てて分かったよ。かがみは君の前だと本当によく笑顔になる。「心から幸せ」って笑顔にね。親だから分かるんだ」
「は、はあ」
「なあハヤテ君、これからも、あの子をあの笑顔ままにしてほしいんだ。君になら託せる」

「勿論ですよ。 え、えっと」
「「お義父さん」で良いよ。そう呼んでもらいたいってもあるよ」
「了解です」

話が終わったころ、かがみが来てハヤテを連れて行った。

「「お義父さん」か。みきの言う通り、僕も孫の顔が見たくなってきたよ」

その後はハヤテは主にかがみと遊んでいた。
気を使った面々は特に言及などせず、2人きりになるようにしてあげていた。

すると

「・・・」
「どうしたの?つかさ」
「まつりお姉ちゃん」

つかさの目線の先にはいちゃつくかがみとハヤテがいた。

「悔しい?生まれてくる時も一緒だったお姉ちゃんが取られて」
「ううん。そんな事無いよ」
「じゃあ、羨ましいのかな? 仲良しだったお姉ちゃんと仲良くしてる彼氏君が」

「そ、それも違うよ。 「羨ましい」って思うのはホントだけど、それはかがみお姉ちゃんに対して、だよ」
「へ?」
「私ももっとお兄ちゃんと仲良くしたい。お兄ちゃんに優しくしてもらいたい。お兄ちゃんの笑顔を私にも向けてほしい。って思うんだよね。なんでかな」

「つかさ、あんたまさか彼氏君に」
「分かんないよ。大好きなかがみお姉ちゃんにこんな変な感情を持つなんて」

「(やれやれ。彼氏君は優しすぎるところもあるみたいだからね。だから、噂の天然につながるんだろうね)」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (6月27日更新) ( No.10 )
日時: 2016/07/10 16:37
名前: ささ

お久し振りです、ささです。大学生になって、ライバルが増えても相変わらず仲がいいハヤテとかがみだな。一緒に寝たり、風呂に入ったり…(他人に言えない恥ずかしいこともたくさんしてそう)こりゃ大人の階段も近いだろうな。ついにただおさんの許諾が得た。未来の夫婦のますますのご健勝をお祈りして乾杯!(三千院ナギ様の提供でお送りしました)
ああつかさもハヤテ争奪戦に参戦か。泥沼の戦いになりそうで楽しみだなあ。
ルカ・アテネ・ゆーちゃんもうかうかしていられないね。
こなたさん、旅先で幸せそうに寝ているハヤテ&かがみの写真はいかがですか?
以上です。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月28日更新) ( No.11 )
日時: 2016/07/28 17:39
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>お久し振りです、ささです。

 お久しぶりですね。感想ありがとうございます♪

 >>大学生になって、ライバルが増えても相変わらず仲がいいハヤテとかがみだな。

 ハヤテ「そりゃあまあ。現在進行形でかがみの事は大好きですから」
 かがみ「も、もう//////////////////////」

 アテネ・ルカ「・・・」

 >>一緒に寝たり、風呂に入ったり…(他人に言えない恥ずかしいこともたくさんしてそう)こりゃ大人の階段も近いだろうな。

 かがみ「流石に大人の階段はね。一緒に寝るのとお風呂に入るのはともかく」
 ハヤテ「だよね。結婚してからだよね」

 >>ついにただおさんの許諾が得た。

 ただお「いや、許しはしてたさ。ただ」
 みき「寂しんですね」

 >>未来の夫婦のますますのご健勝をお祈りして乾杯!(三千院ナギ様の提供でお送りしました)

 こなた「そうそう、乾杯!!」
 ナギ「乾杯だな」

 つかさ「・・・」

 >>ああつかさもハヤテ争奪戦に参戦か。泥沼の戦いになりそうで楽しみだなあ。

 つかさ「ち、違うよ。た、ただ。  うう、分かんないよ〜」

 >>ルカ・アテネ・ゆーちゃんもうかうかしていられないね。

 ルカ「ホントだよ」
 アテネ「何としても妨害しないと」

 ゆたか「わ、私はその」

 >>こなたさん、旅先で幸せそうに寝ているハヤテ&かがみの写真はいかがですか?

 こなた「もらっとこうかな。あとでアルバム作るときに必要だろうし」
 かがみ「・・・」

 >>以上です。

 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月28日更新) ( No.12 )
日時: 2016/07/28 17:45
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「せ〜の」
「「「ドラ○も〜ん」」」
「それは流石に不味いわよ」
「確かにね」


                    × ×


ある日。

「今日から新学期だね」
「そうね」
「頑張らないと」
「ええ。気合い入れていきましょ」

すると

「ハヤテく〜ん♪」 ダキッ
「ルカさん、またですか」
「夏季休暇中は、海以外会えなくて寂しかったよ〜」

ルカが抱き付いていると、又強い力で引きはがされ」

「貴方、本当におバカさんですわね。「ハヤテの嫁」は私だと。何回言えば覚えるんですの?」
「それはアテネだって一緒だよ!!「ハヤテ君の嫁」は私だって」

睨み合う2人を無視し、かがみとハヤテは講義に向かった。


                 × ×


午前の講義が終わり、かがみは片付けをしていた。
すると

「やっほ〜っ、柊さん」
「お久しぶり」
「ああ、貫井さんに神崎さん」

「お昼一緒にどう?」
「いいわよ」

3人は中庭の何時もの場所に赴き

「柊さんは夏季休暇どうだったの?」
「まあ、綾崎君と・・でしょうけど」
「お生憎ね。高校時代の友達と日帰りで海に行ったこと以外はいつも通りよ。旅行とかは行かなかったわ」

「そう。夏季休暇中の課題多かったもんね」
「納得ね」
「2人はどうだったの?夏季休暇」

かがみが聞くと、場の空気は明らかに悪くなった。

「な、なんかごめん」
「いいのよ。空気を悪くした私たちにも非があるわ」
「気にしないで」

「まあ、夏季休暇はゆっこと日帰り旅行には行ったけど、これといったイベントはなかったわ」
「同じくよ。特別報告するような事無し」

「いいわよね〜。彼氏のいる人は。私なんか父さんに「彼氏は作らんのか?」って皮肉たっぷりに言われたわよ」
「あつこと一緒よ。私もパパに同じ事言われたわ」

その後は2人の愚痴合戦になったが、かがみは適度に相槌を打ちつつ最後まで付き合った。

因みに、ハヤテは学食で同様の話題で盛り上がって?いた。



ほぼ同時刻。

「夏休みはみんなで海に行ったんですよ」
「へぇ〜楽しそうですね」

ゆーちゃんは天原先生と世間話をしていた。

「ハヤテさんが運転してくれたんですけど、乗り心地が凄く良くて。「ゆりかごに揺られている」っていうんですかね?安心感と心地よさがあったんです」
「フフッ。綾崎君の優しさが車の運転にも表れたんですね」

先生は嬉しそうなゆーちゃんを微笑ましく見つめ

「他にもあったんですか?楽しかったイベント」
「え、えっと。は、はい/////////////////////////」

モジモジするゆーちゃんに直感的に「良い事」だと悟った。

「ハヤテさんと、その、デートしたんです」
「おや?綾崎君には確か」
「ええ。ですから、その彼女さんも説得して」

「どうでしたか?噂に聞く綾崎君の有能さなら」
「ええ。とっても楽しかったです。 で、ですから」
「はい? 言えないのなら」

「わ、私のファーストキスを捧げたんです」
「あら」
「良いんです。「白馬に乗った王子様」に捧げられたんですから」

ゆーちゃんの顔に後悔などは感じられず、優しい笑みを向けた。


                   × ×


ある日。

「ん〜っ♪お兄ちゃ〜ん♪」
「あ、あの」

「つかさはハヤちゃんに甘えてるね〜」
「昔の甘えん坊癖が戻ってきたみたいね。 つかさ、程々にしなさいよ」
「わかった〜。 お兄ちゃ〜ん♪」

「そういえばさ。昨日ネットで黒井先生とギャルゲーの話になってね」
「ど、どういうきっかけでそんな話に」
「まあまあ。 でね、そういうゲームをする人はピュアかどうかをだね」

「あのさ、こなた。そういうゲームを目的をもって手に取ってる時点でピュアじゃないと僕は思うけど」
「同感ね。それにさ、「嫁」がゲームごとに存在するってところも違う要因よね」

「辛辣だね〜。まあでも、たとえ最初はピュアだったとしても、エンディングを迎えるころにはこちらの住人だよね〜」
「そうかな?本当にピュアならそこまでいかないでしょ」
「「た、確かに」」

ハヤテの正論にこなたは黙り込んだ。


                    × ×


ある日。
ハヤテはひよりんの手伝いに来ていた。

「そういえば。今日、以前話して委員長とチャットで話していたんっすが」
「ああ、隠れオタクの」
「ええ。その時、パティちゃんも加わっていたんっすが、その時は偶々ゆーちゃんのパソコンを借りていたらしくて」

「ああ。ばれちゃったんですね」
「ええ。必死で懇願しているところを見ていたら」
「また妄想したんですか?」

「ええ。で、「友達は選んだほうがいい」といわれちゃいまして」
「まあ、ひよりんにも良い所はありますよ」
「ゆーちゃんにも言ってもらえたっす」

「なんか、その委員長さんに会ってみたくなりましたよ。純粋な興味という意味で」
「そうっすか。まあ、機会があったら」

で、翌日。

「そう言えばさ。田村さんの書いている漫画って何時もレベルが高いよね」
「そうかな?」
「プロが必死になって絞り出すようなのもあるし。こんなのどうやって思いついてるの?」

休み時間、ひよりんが漫画を描いていると、若瀬いずみに話しかけられ、聞かれていた。

「実はいうと、ネタ自体は私のアドバイザーの提供なんだよね。こんな感じでどうか?って」
「へえ。でも、これを作画出来てる田村さんもすごいよ」
「そ、そうかな?」

「田村さんのアドバイザーに会ってみたいな。すごい人なんでしょ?」
「うん、まあ」

で、次の休日。
ゆーちゃん、みなみちゃん、ひよりん、パティは秋葉に来ていた。
すると

「あ、ハヤテ先輩」
「皆さんお揃いで。奇遇ですね」
「皆でお出かけしようってことで。ハヤテさんはどうして」

「お嬢様のお使いです。ネット注文じゃ嫌らしくて」
「その気持ち分かるネ」
「確かに」

こんな風に話していると

「あ、みんな。偶然だね」
「あ、若瀬さん」
「皆もお出かけ?」

「うん。若瀬さんは?」
「ちょっと野暮用でね。それより、そちらの男性は?知り合い?」
「丁度良いから紹介するよ。私のアドバイザーだよ。 こちら、うちのクラスの委員長っす」

「初めまして。若瀬いずみです」
「も、もしかしてわ〜ちゃん!? ○○幼稚園の」
「え!? ま、まさか。ハヤテお兄さん?」

「久しぶりだね〜。僕の卒園以来だね」
「そうですね。こうやって再会出来て、嬉しいです」
「僕もだよ」

盛り上がる2人に対し、ゆーちゃん達は蚊帳の外だった。
いずみがそれに気づき

「ハヤテお兄さんは、私が幼稚園の時に可愛がってくれてた人なんだ」
「「「「へえ」」」」
「ホント。再会できるなんて運命みたい」

「そうかもね。 あ、もう僕行かないと」
「もう?だったら、メアドと番号教えて」
「良いよ」

いずみとハヤテは交換し

「じゃ、またね、いずみちゃん」
「え!?」
「あ、ごめん。嫌だった? 昔の呼び方のままじゃあれかなって」

「ううん。その方が良いな、ハヤテお兄さん」
「そっか。じゃ」

立ち去っていくハヤテをいずみはうっとりとした目で見送った。
すると

「ん!?小早川さん、若しかして「羨ましい」って思った?」
「そ、それは」

実際事実であった。
確かに、名前で呼んではもらえているのだが、さん付けで敬語ありである。
その一方で、名前にちゃん付けで敬語なしという状況は、ハヤテに恋心を抱くゆーちゃんからすれば羨ましかった。

「じゃあ、私たちはライバルだね、小早川さん」
「え!?」
「私はね、ハヤテお兄さんが好きなんだ。もちろん恋愛的に、という意味で」

いずみは思い出すかのように上を向き

「幼稚園の頃ね、なんとなくクラスの輪に入れなくてね、孤立気味だったんだ。そんな所に現れたのがハヤテお兄さんだったんだ。 ハヤテお兄さんは、私がクラスに馴染めるように色々としてくれてね。そのお蔭で友達が出来たんだ。その後も何かと面倒を見てくれたんだ。正直、その時は自分の抱いている気持ちの正体が分からなかった。でも、成長するに従って「初恋」って事に気づいたんだよ。それ以来ずっとハヤテお兄さんが好きなんだ」

「そうだったんだ」
「だから、競争だよ。 どっちが「ハヤテお兄さんの彼女」の座を射止められるか」
「え!?」
「負けないからね」

こう言って来たいずみに対し、ゆーちゃんは

「あ、あのさひよりちゃん。ハヤテさんにはもう彼女さんがいるって教えた方が良いのかな?」
「今は、黙っておこうか。折角再会出来て喜んでるところに水を差しちゃうよ」
「そ、そうだよね」

「機会を見て、私が話しておくよ」
「うん」


                    × ×


ある日。
かがみは講義の合間の休み時間にトイレに入っていた。

すると、貫井あつこと神崎ゆうこの話し声が聞こえてきて、いけないと思いつつ聞き耳を立てた。

「そう言えばさ、あつこってなんで柊さんと友達になろうと思ったの?」
「あんたはどうなのよ」
「あつこが教えてくれたら」

「まあ、柊さんに言ったような「友達になりたかったから」が一番ね。あの人、友達としては魅力的そうだったじゃない?まあ、実際友達になってみたらそうだったんだけど。まあ、理由としては7、いえ8割ほどなんだけどね」
「残りの2割は?」

「正直に言うと、綾崎君よ。あの人、かっこいいうえに優しいでしょ?だから、好きになっちゃったのよね。柊さんと綾崎君は殆ど常に一緒にいるでしょ?だから、仲良くなれば近づくチャンスはあるかなって。 でも、それはもう諦めたわ。あの2人の仲を引き裂くなんて、不可能だと思い知らされたから。だから、天王州さんや水蓮寺さんを見てると、「無駄なのにな」って思うのよね」

「そうだったの。じゃあさ、この先どうするの?」
「どうって?」
「柊さんとよ」

「別にどうもしないわ。この先も友達として、出来る事なら親友として関係を持つつもりよ」
「へえ」

「私にここまで言わせたんだから、あんたも言いなさいよ」
「まあ、理由はあつこと一緒よ。全部ね」
「なんだ」

「私も出来る事なら親友として、柊さんとは」
「そうね。あの人、友達としてなら、最高の人だもんね」
「でしょ?あ、もう講義の時間だ。行きましょ」

2人が立ち去っていくのを気配で感じつつ

「(そうだったんだ。私も2人とは親友として)」


                     × ×


ある日。
この日もいつも通り、かがみ、ハヤテ、アテネ、ルカは一緒に昼食をともにしていた。

すると突然アテネが

「そう言えば、この中ではルカは仲間はずれですわね」
「な、何でよ」
「簡単ですわ。この中では、ハヤテとキスした事が無いのは貴方だけですわ」

「え!?」
「かがみは「一応は」ハヤテの恋人ですから、ありますよね?」
「ま、まあね」

「私は幼い頃とはいえ、経験がありますわ。ノーカウントなんて言わせませんわよ、事実なんですから」
「ほ、本当にそうなの?ハヤテ君」
「え、ええ。子供の頃に1回だけですが」

「そ、そう」
「それ見なさい。ですから、仲間外れはルカだけですわね」

ルカは何も言い返せず、歯を食いしばるだけだった。

時間は飛び、今日の全ての講義終了後。

ハヤテは教授への質問を終え、かがみの元へ歩いていた。
すると

「ハヤテ君!!」
「はい? うわっ」

ハヤテはルカに壁ドンのように壁に抑えつけられた。

「ル、ルカさん!?」
「ずるいよ」
「へ!?」

「かがみはまだいいよ。でも、いくら子供の時とはいえ、アテネとまでキスしてるなんてずるいよ」
「あ、あの」
「私のファーストキス、あげるね。それで公平だから」

「だ、駄目ですよ」
「うるさい!!」

ルカはドンドンハヤテに顔を近付けて行った。
本気になれば抵抗するのは容易い。しかし、ハヤテの性格上出来なかった。
2人の距離が1cmを切ろうとしたその時

「うわっ、な、なに!?」
「かがみ」
「ルカ、あんた何やってるのかしら?」

そこには今まで見た事が無いほど怒りに満ち溢れたかがみがいた。

「助かったよ」
「助かったじゃないわよ。ハヤテだったら、突き飛ばすなり無理やり引きはがすなり出来たでしょ」
「そ、それは」

「まあ、それが出来ないのがハヤテよね。良い意味でも悪い意味でも優しすぎるもんね」
「そ、それは」
「ともかく、ルカ」
「チェ〜。あと少しだったのに」


                      × ×


ある日。

「今日クラスで、文化祭の話し合いをしたんです」
「そうですか。陵桜はもうそんな時期なんですね」
「ハヤテさんの時は、何をやったんですか?」

みなみちゃんは三千院家を訪れ、ハヤテに相談していた。

「僕が3年の時は「占いの館」でしたね」
「あ、そう言えば。話題になってましたね」
「ま、まあありがたい事に。 そう言えば、なぜ僕に相談を?みゆきさんでしたら、向かいなのに」

「(そう言えば、何でだろ。話し合いの時、自然と「ハヤテさんに相談しよう」って思った)」

「そう言えば。去年みゆきさんは「桐箪笥の歴史と作り方」って提案してましたね。面白そうではあったんですが、支持はされなかったんですよね」
「そうなんですか」

ハヤテの話を聞きつつ、みなみちゃんは教室でのやり取りを思い出していた。
すると

「ん!?どうしました?」
「あ、いえ。何でもないですよ、お兄ちゃん」
「へ!?」
「あ、いや。これは」

みなみちゃんは真っ赤になりつつ

「じ、実は。ゆたかは自分のお姉さんも泉先輩も「お姉ちゃん」って呼んでるって考えてたらであって」
「なんだ、そう言う事でしたか。ビックリしましたよ」
「す、すみません」

「まあでも、「お兄ちゃん」って呼ばれることにそこまで違和感がある訳じゃ無いんですけどね」
「ああ」


                    × ×


ある日。

「えへへ〜♪お兄ちゃ〜ん♪」
「つかさ、当たり前のように」
「まあまあ。気にしなさんな」
「まったく」

こんな風に話していると

「「ただいま〜」」

「あれ?ゆたかさん達早いね」
「ああ。そろそろ中間みたいだし」
「そっか。もうそんな時期か」

「そう言えばさ。ゆたかちゃんも高良先生に教われば、成績上がるかもね」
「先生?」
「ああ。そう言えば、みゆきさんは家庭教師やってるんだっけ」

「ええ。お恥ずかしながら」
「へえ。家庭教師か。なんかエロイね」
「こなた。何でもそっち方面にもっていかないの」
「ホントよ」

話していると、ゆーちゃん達が部屋に入ってきた。

「そう言えばさ。ハヤちゃんもそうだけど、みゆきさんの説明も分かり易かったもんね」
「そうなんだ。教えてもらおうかな」
「おっと。タダでと言う訳にはいきませんなあ」

「え〜」
「うふふっ、お安くしますよ」

みゆきさんが言うと、室内は静まり返った。

「あの、みゆきさん。分かりにくい冗談はやめてください」
「す、すみません。精一杯言ったつもりだったのですが」
「なんだ。でもさ、ハヤちゃん。よく冗談だって分かったね」

「まあ、何となくね」
「へえ。だったら、ハヤちゃんとみゆきさん、付き合っちゃいなよ。なんか凄そうだよ」
「そうですね。かがみさんと別れて私とおつきあいしますか?」

また室内は静まり返り

「あ、あの。ジョークですよ、ジョーク」
「みゆき、心臓に悪い冗談は止めてよね」
「す、すみません」

「(みゆきさんの様子から、本当に冗談だったんだろうね〜。まあでも、さっきのが本気なら、面白くなったかもね)」


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (8月13日更新) ( No.13 )
日時: 2016/08/13 21:48
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「せ〜の」
「「「ドラ○も〜ん」」」
「それは流石に不味いわよ」
「確かにね」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。「テストの珍回答」ってちょっとしたブームになったことあったでしょ?」
「ああ、あったわね」

かがみ、つかさ、みゆきさん、ハヤテが泉家に遊びに来ていたとき、こなたが切り出し

「でさ、ふと思い出してまとめサイトを見に行ったんだよね。もうそれが傑作でさ」

そういうと、こなたはパソコンを起動させ、そのサイトにアクセスした。
つかさ以外の4人はその珍回答に大うけし、こなたに至っては泣くほどだった。

「ね、ねえお兄ちゃん」
「はい?」
「ど、どこが面白いか分かんないのが多かったんだけど」
「えっとですね」

こそこそと相談され、ハヤテもこっそり教えた。
流石に時間差があったので、つかさは笑いを我慢した。

「よくこんなの思いつくわねえ」
「まあ、ウケ狙いのボケ回答もあるかもね。芸人がやるような「分かんないからボケよう」ってな具合で」
「確かにねえ」

「でも、私たちには真似出来なさそうね。その為だけにこういう回答を描くって」
「そうですね。こういう柔軟な発想をできる方こそ、本当に頭の言い方といえるかもしれませんねえ」

みゆきさん独自の捉え方に。

「流石だねえ。我々にはそんな発想できないよ」
「まあね」

こなたはしみじみと思った後、

「そう言えばさ。何でつかさはハヤちゃんに抱き着いてるの?」
「え〜。別にいいじゃん」
「ハヤちゃんはどう思ってるの?」

「どうって」
「お兄ちゃん、若しかして嫌なの?」
「そ、そんな事は」

「じゃあいいよね。妹が甘えても」
「は、はあ」
「「やれやれ」」


                   × ×


ある日。
いつも通りの面々で昼食中、

「そう言えば、もうテストですね」
「そうね。模擬テストも難しかったし、集中しないと」
「う〜。やだな〜」

項垂れたルカに

「フンッ。情けない声を上げないでくれます」
「アテネはいいよね〜。頭いいんだし」
「当然ですわね」

「私なんかアイドル稼業が忙しかったせいで高校時代は碌な勉強できなかったし」
「ルカも大変なのね」
「そうだよ。家じゃ殆ど勉強ばっかだし」

ため息をついたルカに

「でしたら、講義終了後に自習室に残って勉強会でも開きましょうよ。みんなでやれば効率も上がるかと」
「あ、名案だね」
「流石ハヤテね」

「で、アテネはどうするの?」
「どうって。ルカ、それはどういう意味ですの?」
「だって、アテネなら楽勝でしょ」

「過大評価しすぎですわ。私とて油断すれば落第して補習。という結末は十二分に訪れますわよ」
「そっか。じゃあやっぱりみんなで勉強会だね」

時間を飛ばし、講義終了後。
予定通り勉強会を開いたが、

「ねえハヤテ君、ここなんだけどさ」
「えっとですね」

「ハヤテ君、ここは?」
「これはですね」

「ねえハヤテ君」

「ルカ、何でハヤテにだけ聞くのよ」
「だって分かんないし」
「私やアテネに聞いてもいいでしょ」

「え〜。ハヤテ君に聞きたいんだもん」
「あんまりハヤテの邪魔しないでちょうだい。あと、質問する時近すぎよ」
「良いじゃん〜。そんなので嫉妬するなんて大人げないよ」
「う、うるさいわね!!!」

因みに、テストは全員問題なくクリアできた。


                    × ×


ある日。

「ただいま〜」
「おや、つかささん。早いですね」

ハヤテは勉強会のために柊家を訪れていた。

「あ、お兄ちゃん♪実はね、お店に行ったら「リニューアル中」だったんだよね」
「そうですか。残念でしたね。 まあ、お店の都合もあるので仕方ないですよ」
「そうだね」

後日。

「ただいま〜」
「つかささん、どうしました?元気ないみたいですが」
「お兄ちゃ〜ん、好きなお店だったのに別のお店になってたんだよ〜」

「そうでしたか。元気出してください」
「お兄ちゃん、慰めて〜」
「了解です」

ハヤテがつかさの頭を撫でていると、

「ハヤテ」
「か、かがみ」
「つかさもよ。ハヤテに甘えすぎじゃない?」

「そ、そんな事無いと思うけど」
「まったく」

「あ、あのさ、かがみ。機嫌直してよ」
「じゃあ、ん」
「へ!?」

「私にもつかさと同じ事しなさい。それなら直してあげるわ」
「ハイハイ」


                  × ×


ある日。

「「「お邪魔しま〜す」」」
「3人ともいらっしゃい」
「相変わらずあんたの部屋は同人誌とか多いわね」

「片付けよっか?」
「良いの? 頼むよ」

部屋を片付け始めたハヤテを見つつ

「そう言えばさ、大手のところは版権とかうるさいって聞いたことあるけど、こういうのって大丈夫なの?」
「モノによるけどね」
「まあ、よっぽどのものじゃない限りは黙認するんじゃない?」

「だねえ。こういう同人誌とかが日本のオタク文化を支えているとも聞いたことあるよ、私ぁ」
「確かにね。同人作家出身のプロの漫画家も探せばいると思うよ」
「そうそう」

一応は正論なので、かがみは突っ込みなどはしなかった。

「そう言えばさ。こなたは覚えてると思うけど、ある同人誌が問題になったことあったよね」
「ああ、あれね」
「こなちゃん、お兄ちゃん、どんなのなの?」

「とある有名漫画の同人誌なんだけど、「売れすぎちゃって警告を受けた」って問題だよ」
「同人誌にもかかわらず、「道徳の時間に使いたい」なんて問い合わせもあったらしいですよ」
「ど、どうなっちゃったの?」

「その人は警告を受けた段階で直ぐに謝ったみたいだよ」
「確か、「在庫の破棄。売り上げの一部支払い。「同様の事はしません」っていう誓約書の作成」で和解が成立したはずですが」
「へえ」

「あれで「同人誌は著作権違反か!?」という問題に一石を投じることになったんですよね」
「そうそう」

因みに、話している最中でも、ハヤテを片づけをしていました。


                   × ×


ある日。
今日かがみは、貫井あつこと神崎ゆうこと昼食を共にしていた。

「そう言えばさ。そろそろ「柊さん」って呼ぶのやめにしない?」
「そうよね。他人行儀が抜けきらないっていうの?」
「確かにね。でも、私は気にしないけどな」

「私たちは気にするの!!」
「「貫井さん」「神崎さん」って呼ばれることにも抵抗感じるの!!友達なのに!!」
「ご、ごめんなさい」

「でさ、なんか綽名無かったの?いきなり「かがみ」じゃ違和感感じるし」
「かと言って「かがみさん」じゃ他人行儀感という意味じゃ変わんないし」
「う〜ん。これと言って無かったわね。今でも付き合いのある高校の友達に「かがみん」とか「かがみ様」って呼ぶ人いるけど」

「「うう〜ん」」
「どっちも違和感アリアリね」
「綽名、綽名」

考え出した2人に

「あ、そう言えば。1回だけ「ミラちゃん」って呼ばれた事あったわね」
「ミラちゃん!?ああ、ミラーね」
「ミラちゃん、か」

高校時代、こなたに促されてハヤテが考えたかがみの綽名を教えると、2人は少し考えた後

「良いわねそれ。違和感・他人行儀感、共に無しで」
「柊さんが良いなら、私達はそうやって呼びたいんだけど」
「良いわよ。へんてこな綽名って訳でもないし」

「じゃ決まりね、ミラちゃん」
「よろしくね、ミラちゃん」

早速呼び始めた友人2人にかがみは笑みを向けた。

「っということで、私の事はあっちゃんって呼んでほしいな。あっこでもいいけど」
「あっちゃんね」
「じゃあ私はゆーちゃんかな」

「あー、それは。知り合いにそう呼ばれてる人がいるからややこしい気が」
「じゃあ、ゆっこね。もう、私達を理由もなく今までの呼び方で呼ぶのは止めてね」
「了解、あっちゃん、ゆっこ」

今度は2人が笑みを向けた。


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ。みさきちとあーや(あやの)と「寝てる時こそ人の本性が出る」って話になったんだけど」
「よく分からんな」
「ま、まあ理解出来なくはないけど」

こなた、かがみ、つかさ、ハヤテは勉強会の休憩中世間話でこの話題になっていた。

「でさ、ハヤちゃんとかがみって、時々一緒に寝てるんでしょ?」
「ま、まあね」
「機会があったときね」

「その時はどうなのかなって、気になった訳よ。ハヤちゃんもかがみんも」
「な、何であんたにそんなことを」
「良いじゃん〜。友達の好奇心を満たさせてよ」

「分かったわよ。特にこれと言って無いわよ、ハヤテは。基本的に起きる時間が違うから、私が起きるとハヤテはいないわ」
「夜中に起きた時は?」
「寝る前と一緒よ」

「んじゃ、ハヤちゃん。かがみはどうなの?」
「無いよ。普通」
「ええ〜。本当!?」

「ホラ吹いてどうすんの」
「チェ〜。つまんないの」

「(まあ、本当は夜中に目を覚ますとかがみが僕に抱き着いてるってあったんだけどね。朝起きたら戻ってたけど。これを言ったら間違いなくかがみの事を弄るだろうし、内緒にしとこ)」


                      × ×


ある日。

「あらみなみちゃん、いらっしゃい」
「こんにちは。みゆきさんは?」
「みゆきは今出てるのよ。なんか用事?」

「あ、はい。聞きたい事があって」
「あら、そう。折角だからお茶でもして待ってたら?そろそろ戻るだろうし」
「えっと。じゃあ、お邪魔します」

お茶してると、ゆかりさんが

「あ、そうそう。私もみなみちゃんに聞きたいことがあるのよね」
「なんでしょう?」
「小耳にはさんだんだけど、こっそり綾崎君の事「お兄ちゃん」って呼んでるらしいじゃない」

「そ、それは、あ、あの」
「真偽のほどは分かんないけど、どうなの〜?」

情報の出元は不明だが、みなみちゃんはどう誤魔化すか普段以上に頭をフル回転させる羽目になった。

因みに、ハヤテが出元じゃないですよ。


                       × ×


ある日。

「姉さん達、盛り上がってるわね」
「ああ、かがみ。彼氏君も来てたのね」
「あ、お邪魔してます」

「聞いてよ2人とも。まつりったら、外国人に道を聞かれて、高速道路を「ハイスピードドーロ」って教えたんだって」
「行ってません〜。ロードって言いました〜」

言った言って無いで盛り上がる姉2人に

「どっちにしろ間違ってるじゃない。伝わったかどうか心配ね」
「「え!?」」
「・・・え!?」」

「えっとさ、彼氏君って博識なんでしょ?あってるわよね?」
「高速道路は「highway」もしくは「freeway」ですね。明確な違いは曖昧ですが、交差点や信号の有無みたいですよ」
「「へ〜」」

「流石ハヤテね」


                      × ×


ある日。

「そう言えばさ、ミラちゃんのお弁当って何時も美味しそうよね」
「見た目もいいし、栄養バランスもよさそう」
「まあ、作ってくれる人が気を使ってくれてるからね。毎度毎度感謝感謝よ」

「ミラちゃんのお母さんって、若しかして料理研究家?」
「元にしろ現役にしろ」
「違うわよ。確かにお母さんの料理も美味しいけど、このお弁当はハヤテが作ってくれたものなの」

「へえ。綾崎君って、本当に万能なのね」
「羨ましいわね〜」
「ま、まあね。因みに、カロリーを抑えたメニューみたいよ」

「成程。恋人の為にカロリーをも重視か」
「私も教えてもらおうかな。女性とダイエットって半一生ついて回るし」
「そうね。私も前まではしょっちゅう気にしてたし」


                      × ×


ある日。

「そう言えばさ。今日学校でゆーちゃん達のクラスの男子が「女性の体格」について話してたらしくてさ」
「まあ、大方胸でしょうけどね。 男子って時々平気でそういう話をする事あるからね」

「ねえお兄ちゃん、お兄ちゃんはどうなの? 私はもう少し欲しいって思うんだけど」
「そうすればハヤちゃんを魅了できるのに〜って?」
「そ、そうじゃなくて。な、なんというか、そ、その」

しどろもどろで言い訳しようとするつかさに

「まあ、僕は気にしないですけどね。最初は顔を見て、それからはその人の内面を見るようにしてますから」
「そっか〜。でもさ、男子ってなんだかんだ言いつつも大きい方が良いんでしょ?」
「中学の時の友達はそういう人も確かにいたけどね」

「じゃ、ハヤちゃんも」
「こなた、人の話聞いてた? 僕は気にしないって」
「本当〜!?」

「だから」
「こなた、私の彼氏をくだらない話題で追い詰めるんじゃないわよ。 ハヤテは基本的に嘘つかないじゃない」
「まあね〜。ってことは、体格的な事で言うと、私でも良いって事?」

「まあ、こなたは内面は多少は問題あるけど、「恋人に出来る人」かな。個人的な感想で」
「ハヤテ、それって」
「へ、変な意味じゃないよ。僕が大好きなのはかがみであって、こなたの質問にだね」
「そう。ならいいわ」

全然よさそうじゃなかったが、これ以上はさらに機嫌を損ねると思い、何も言わないことにした。

「そう言えばさ、大学に上がったのを機に一人暮らしを考えたこともあるんだけど、家の心地よさを考えたら考え物なのよね」
「私も考えた事があるんですが、母が寂しがっちゃって。「お母さんを見捨てるの!?」みたいに」
「あ〜」

「でもさ、かがみんは一人暮らし以外にも同棲生活って考えた事あるんじゃない?」
「そ、それは///////////////////////////////」
「気になるな〜。ね、ハヤちゃん」

「へ!?ま、まあね」
「うう〜////////////////////////あるけど、ハヤテに迷惑ばっかかけそうで」
「ハハ。かがみからだったら、僕は気にしないけど」

「私が気にするの。 それより、一人暮らしの先輩としてハヤテに聞きたいんだけど、実際どうなの?一人暮らしって」
「まあ、大変は大変だよ。 掃除、洗濯、料理、その他諸々。全部自分でやんなきゃいけないし。「自由時間」ってそんなに無いよ」
「そっか。ハヤテはそんな中でも色々と頑張ってたのね」

「まあね」
「じゃあさ、かがみと同棲もしくは結婚生活ってなったらどうするの?」
「どうって。 まあ、一緒に頑張るかな。お互いに少しでも負担を減らせるように」

「そっか〜。よかったね」
「な、何がよ」
「別に〜」


                      × ×


ある日。

「なあちびっ子。最近、あたしばっかじゃね?レポート」
「みさきちがジャンケンで負けるのが悪いんでしょ」
「あのさ2人とも。自分でやった方が良いと思うよ」

「そうだけどさ〜。 まあ、たまにはジャンケン以外で決めようゼ」
「例えば?」
「そうだな、靴飛ばしとかいいんじゃね? 表が出たらあたしで、裏が出たらちびっ子とか」

「私が言うのもあれだけどさ、みさきちのそう言う所が子供っぽいって言われる要因なんじゃない?」
「まーいいじゃねーか。んじゃ決まりって事で、そりゃ〜」

みさおが飛ばした靴は人の家の庭に入ってしまった。
少しの間時間が止まったかのような空間となり

「あ、あやのー。わ、わりぃんだけどさ、家の人にさ」
「さ、流石に嫌かな」
「ちびっ子」

「断固拒否。 私にも羞恥心というのはあるのだよ」
「とほほ。今年一の最悪な出来事だよ、こりゃ」

チャイムを鳴らしたが、応答はなく、何度か鳴らしても結果は一緒で

「今年一更新〜ってか?」

やけくそで笑いながら言っていた。

「うえ〜。踏んだり蹴ったりだよ」
「まあまあ。靴は戻ってきたんだし、元気出しなよ」

結局家人が帰って来るのを待ち、事情を話してとらせてもらった。

「お気に入りの靴じゃなきゃ諦めてたかもな。家の人には迷惑だけんど」
「お気に入りの靴でやるのはどうなの」
「ああなるとは思ってなかったしよ」
「ところでさ、みさきち。レポートどうすんの?」

こなたが聞くと、みさおは黙り込み。

「ちびっ子。こうなったら最後の手段だぜ」
「ああ、成程」



「「助けてドラ○も〜ん」」
「誰がドラ○もんか!!」

2人はハヤテに助けを求めていた。

「頼むよ〜、柊の彼氏。困ってる人を助けるのが紳士だろ?」
「そうそう。友人2人が困ってるんだよ?助けなきゃ」
「お前らな」

ナギは完全に呆れており、ハヤテも呆れていた。

「自分でやってくださいよ。そういうのは」
「なんだよ〜。前は手伝ってくれたじゃねえか」
「え〜、そうなの!?だったら今回もさ」

「あのな、2人とも。ハヤテは忙しいんだぞ。頼りすぎるなよ」
「良いじゃねえか。ちょっとくらい」
「そうだよ〜」

ブーブーと不満を言う2人に

「分かったよ。手伝うよ」
「ホントか!?流石だゼ」
「いや〜助かるよ」

「おい、ハヤテ」
「まあ、特別ってことで」
「お前はホントに甘いな。ま、いっか。 2人の家には私から連絡入れておくよ。たぶん徹夜になるんだろうし」

「すまねえな。柊の彼氏、今度、なんかうめえもんでもおごるゼ」
「我々からのささやかなお返しって事で」
「ハイハイ」

「それよりだ、日下部」
「なんだ〜、ナギっち」
「お前さんは、いつまでハヤテをそんな風に呼ぶつもりだ?」

「良いじゃねえか。この方が呼びやすいんだってヴぁ」
「ああ、そうですか」
「なんだったら「柊の旦那」って呼ぶゼ」

「それは流石にかがみが怒ると思うぞ」
「そ、そうだな」

結局、2人のレポートはハヤテが殆ど手伝い、2人は三千院家に宿泊となった。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (8月22日更新) ( No.14 )
日時: 2016/08/22 12:37
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「せ〜の」
「「「ドラ○も〜ん」」」
「流石にそれは不味いわよ」
「確かにね」


                     × ×


ある日。

「お、おはよ〜ございますっす」
「おう、ひよりん。どったの?」

アニ研部の部室に来たひよりんの様子がおかしいので、部長のこうが聞くと

「いや〜。実は昨日親戚がうちに来たっス」


その昨日

「あ、おばさんお久しぶりっす」
「あらひよりちゃん。大きくなって」
「でもこの子はこんななっても漫画ばっか描いてるのよね」

「あら、そうなの」
「まあでも、青春もしてるみたいだから安心はしてるけど」
「へ!?」

「ひよりちゃん、彼氏いるのね。よかったわね」
「ええ」
「ちょ、ちょっと待って。私に彼氏なんていないよ」

「何言ってるのよ。割と定期的に男の子が来てるじゃない。あの子、ひよりの彼氏でしょ?」
「ち、違うって。あの人はアドバイザーであって、恋人では無いよ。ってか、あの人にはちゃんと彼女が」
「その彼女がひよりなんでしょ?照れなくていいって」


「っと言う訳でして。どんな言い訳しても受け流されるだけっす。家族の中じゃ私とハヤテ先輩は付き合ってる事になってるっス」
「成程ね〜。まあ、いいんじゃね?綾崎先輩に事情を話してもらうなり、ホントに恋人にしちゃうなり」
「後者は不味いっす。ハヤテ先輩の彼女さんは結構なやきもち妬きっす」

「あっそ」
「それに、感謝はしてますが、そういう感情はないっす」
「ま、どーでもいいや」


                   × ×


ある日。

「やほ〜っ、ゆーちゃん。一緒にゲーム・・いないのか」

こなたがゆーちゃんの部屋に行くと、部屋には居なかった。

「トイレかな〜  ん!?なんだこれ?」

机の上に薄い本が置いてあり、カバーがかけられていて表紙などから内容を察することはできなかった。

「どれどれ?どんな本なのかな〜?っと」
「あれ、お姉ちゃん私の部屋で・・ってその本」
「ゆーちゃんもこんな本持ってたんだね」

「み、見た?」
「まだだけど」
「じゃ、じゃあ見ないでよー」

「良いじゃん。エッチな本じゃないかお姉さんがチェックをだね」
「違うから見ないでよ〜。 そして返してよ〜」
「ケチケチしなさんなって」

ゆーちゃんが取り返そうとし、こなたがかわすといったやり取りをしていると

「ハロー、妹たちよ。遊びに来たよ〜」
「ああ、ゆい姉さん。丁度良かった」
「ほえ?何が?」

「ゆーちゃん抑えててよ」
「ゆいお姉ちゃん、こなたお姉ちゃんを抑えてよ」
「妹たちよ、事情をだね」

「ゆーちゃんがこういう薄い本を持ってたんだよ」
「成程」
「ゆ、ゆいお姉ちゃん!?」

こなたが本を見せると、ゆい姉さんはゆーちゃんを抑えた。

「ゆたか、お姉ちゃんはゆたかが健全に育つことを願うのだよ」
「う、うん」
「だからこそ、変な本を持ってないか管理する必要があるのだよ。 こなた〜、今のうち」
「了解であります」

こなたは敬礼し、本を読み始めた。

「え、えっと。これは」
「うう〜。だから駄目って言ったのに〜」
「どんな本だったの?」

「読めば分かるよ。一応言うけど、18禁じゃないよ」
「へ〜」

ゆい姉さんも本を読み

「あ、あのさゆたか。これって」
「知らないもん。勝手に想像してよ」

ふくれっ面のゆーちゃんに申し訳なさを持ちつつ

「これってさ。ゆたかやハヤっち、ハヤっちの彼女ちゃんがモデルだよね?」
「九割九分九厘ね」

その後こなたとゆい姉さんは、ゆーちゃんのご機嫌取りに苦労した。

補足しますと、こなたが見つけた本は前スレのNo.52でゆーちゃんが描いた漫画です。


                   × ×


ある日。

「うちのチェリーは本当に困った子なんだよね」

休み時間にみなみちゃんはチェリーのエピソードを話していた。
すると、話しているみなみちゃんを見つついずみは

「(あの表情を見る限り、不平を言っているように見えないんだよね。ペット自慢にしか聞こえないっていうの?)」

こうツッコミ(心の中で)、

「岩崎さんってさ、ホントに大好きなんだね。そのチェリーちゃんが」
「ま、まあ」
「気持ちは分かるけどね。ペットっていうのは、なんでも可愛く見ちゃうし」

「田村さんもペット飼ってるんだね」
「まあね」
「あーあ。ペットはいいよね〜。楽で」

「そんな事無い。ペットは可愛いのが仕事だから、居てくれることが仕事だし」
「あ、そ、そうですか」

みなみちゃんの真剣な表情にいずみは言い返せなかった。

「あ、そう言えば。チェリー程じゃ無いけど、ハヤテさんの愛猫のシラヌイちゃんも可愛い」
「へ〜。ハヤテお兄さん猫飼ってるんだ」
「うん。偶に行くと、癒される。チェリー程じゃ無いけど」

「でもさ、シラヌイちゃんで癒されるのはみなみちゃんだけだよね。我々には一切懐かないし、触ろうとすると睨むしで」
「へ〜」
「それも、愛くるしいから」
「さいですか」


                     × ×


ある日。

「へ〜。今週の蟹座は運勢良いみたいだよ」
「「へ〜」」

「思わぬ幸運が舞い込むかもってさ」
「幸運か〜。なんだろうな〜」
「まあ、取りあえずは覚えておくわ。 占いって当たるも八卦当たらぬも八卦っていうしね」


で、翌日。
大学内でハヤテと歩いていると

「あ、そうだ。かがみ、はいこれ」
「何よ、これ」
「プレゼントだよ。 開けてみて」

「あ、可愛いリボン」
「偶々かがみに似合いそうなのを見つけてね。買ってみたんだ」
「ありがと。 でも、流石ハヤテね。私の好みを理解してくれてて」

「まあ、彼氏ですから」
「(こなたが言ってた占い、的中したわね。こんな可愛いリボンもらっちゃったんだもの)」

かがみの笑顔にハヤテも笑顔になった。


                    × ×


ある日。

「ん!?何してんの?」
「ああ。携帯変えてから毎日の食事を記録するようにしてるのよ」

こなた達(ハヤテは多忙で欠席)はファミレスで昼食をとることにし、運ばれてきた料理をかがみが撮影したので聞いたのである。

「へ〜。割と細かく撮影してるんだね。家のご飯も撮ってるくらいだし」
「まあね。こうやって形に残すと、意識するようになるからね。そのお蔭か体重の増減が殆ど無くなったし」
「ほほ〜。それってやっぱり、ハヤちゃんの存在が大きんじゃない?」

「そ、そりゃあね。ハヤテの彼女として、今まで以上に気を使ってるのよ。ハヤテが私を紹介しても恥をかかせない為にね」
「あのさ〜かがみ。惚気は程々にしてよね〜。大分飽きてきてるんだけど」
「わ、悪かったわね/////////////////////」

こなたはかがみの記録を暫く眺めた後

「でもさ、流石柊家だよね」
「こなちゃん、何が流石なの?」
「だってさ。栄養バランスは勿論色彩にも気を使ってるし」

「ああ。それは理由があるのよね」
「へ〜」
「前にハヤテが家に泊まった時、「泊めて貰ったから」ってハヤテが食事を作ったんだけど、その時ハヤテが作ったのがいつも通り「完璧」だったのよね」

「へ〜」
「そのせいか妙な対抗意識を燃やしちゃってね。ハヤテが作ってくれるお弁当もその対抗意識を強める結果になってるのよね」
「そっか〜」

「まあ、「母親として」負けられないっと思ったみたい」
「いくらなんでも、お兄ちゃんに負ける訳無いと思うんだけどね」
「まあ、その辺は私達じゃ分からんよ」


                     × ×


ある日。

「んじゃ、出発するよ」
「あ、ハヤちゃん。これかけてよ」

ハヤテの運転でドライブに行く事になり後部座席のこなたが音楽discを渡してきた。

「またアニソンじゃないよね」
「いくら私でもアニソンしか聞かないわけじゃないよ」

ハヤテがセットして再生すると、ドラマ主題歌で有名になった曲だった。

「では改めて」
「あ、ごめん。忘れ物。とって来るから待ってて」

こなたが車を降りた後、ハヤテは音楽プレイヤーを弄り始めた

「お兄ちゃん、何やってるの?」
「こなたの事だから、1曲目はアニソン以外を入れてると思ったので。 あ、ほら」

曲を飛ばすと、2曲目以降はオタク以外は決して聞かないような曲だった。

「全くこなたは」
「まあまあ。一応他のも用意してるから」

補足すると、助手席はつかさです。

目的地に着き、休憩中

「あ、そうだ。言い忘れてた事があったんだ」
「どったの、つかさ」
「ホラ見て、私も免許取ったんだ」

「「「「おお〜」」」」

「お兄ちゃん、帰りは私が運転するよ。ちょっとでも楽させてあげたいし」
「あ、いえ。免許を取ったばっかりの時は、徒歩などで慣れた道の方が良いですよ。必要以上に神経使っちゃいますから」
「そっか。じゃ、帰りも助手席でいいかな」

するとこなたとかがみは

「(なんか、流石ハヤちゃんだね)」
「(つかさには悪いけど、何となく不安なのよね)」

ハヤテが同意見かは定かではない。


                       × ×


ある日。

「ねえミラちゃん」
「何、あっちゃん」
「高校時代の友達と今でも付き合いあるって言ってたわよね?」

「うん。つい先日の休日も遊んだけど」
「悪いんだけどさ、紹介してくれない?」
「私達、会ってみたいのよ」

「う〜ん。私は良いんだけど、皆はどうかな?聞いては見るけど」
「「じゃ、お願いね」」

で、

「ねえ皆、ちょっといい?」
「どったの、かがみ」
「何でしょうか?」
「何、お姉ちゃん」

「大学の友達が皆に会ってみたいって言ったんだけど」
「へ!?海で会ったルカさんと天王州さん?」
「そっちじゃなくて、別の友達よ」

「そうなんですか。私もかがみさんの友達に会ってみたいです」
「私もかな。お姉ちゃんの友達って事はいい人なんでしょ?」
「まあね」

「まあ、私も構わんよ」
「じゃ、明日辺り伝えとくわ」

で、次の休日。

「へ〜。ミラちゃんの家って神社だったんだ」
「なんか、凄いわね」
「まあね。 あ、高校の時の友達はもう来てるわよ」

2人を家に招き、部屋で待っていたこなた達と対面した

「ども〜っ、泉こなたで〜す」
「初めまして。高良みゆきです」
「柊つかさです。双子の妹です」

「貫井あつこです」
「神崎ゆうこです」

それぞれ自己紹介し、

「それにしても、ミラちゃんに年下の友達もいたんだね」
「ミラちゃん、若しかして中学生?」
「え!? ああ、こなたね。気持ちは分かるけど、同い年よ」

「「へ!?」」

「こ、こんなちっちゃいのに!?」
「私たちと同い年!?」

「何気に失礼だね〜。まあ、気にしてないけどさ」

「あ、ご、ごめんなさい」
「驚きのあまりつい」
「ま、いいよ」

その後は色々と盛り上がっていた。

「そう言えばさ。2人はかがみの事「ミラちゃん」って呼んでるよね」
「「うん」」
「なんでかな〜って、さ」

「割と最近なんだけどね。そうやって呼び始めたのは」
「仲良くなってある程度経ったから、呼び方を変えようって話になって」
「で、綽名を聞いたら丁度いいのがあったから、そう呼んでるってだけなんだけどね」

「へえ。因みに、その綽名の命名者って聞いたの?」
「聞いてないけど」
「若しかして、泉さん!?」

「いんや。ハヤちゃんだよ」
「へ〜。彼氏がつけた綽名教えたんだ〜」
「惚気てるわね〜」
「そ、そういうつもりじゃ」

あつことゆうこはこなた達とも仲良くなり、連絡先を交換したそうだ。


                   × ×


ある日。

「お姉ちゃん、こなちゃん来たよ〜」
「おいーっす。ハヤちゃんも来てたんだね」
「まあね」

「お?あの時の金魚、まだ生きてたんだね」
「まあね。元気なんだけど、前ほどではないけどずでーんっと。もっとダイエットさせた方が良いんだけどね」
「あ〜。それは無理だと思うよ」

「え!? ねえハヤテ、金魚ってダイエット出来ないの?」
「そんな事は無いさ。犬や猫みたいに餌の量を減らすなりで出来るさ。まあ、過度のは駄目だけど」
「それみなさい。ハヤテが言うなら間違いないわ」

「そうなんだろうけどさ。 ペットは飼い主に似るっていうでしょ?だからさー」

  「げんこつ」ぽか〜ん

「こなたー、今失礼な意味で使ったでしょ?」
「ヌググ。そ、そういう意味では」
「じゃあどういう意味?」

ハヤテの怖い雰囲気に正直に言う訳にはいかず、平謝りする羽目になった。


                     × ×


ある日。

「あ、先輩こんにちは〜」
「ゆたかちゃん達おかえりなさ〜い。 お邪魔してま〜す」

かがみ、つかさ、ハヤテが泉家に遊びに来ていると、ゆーちゃん達が帰ってきた。

「そう言えばさ、この前中学の同窓会に言って来たんだけど、ハヤちゃんはどうなの?案内の手紙くらいは来たの?」
「まあね。ただ、福岡だから不参加って返事したよ。 あ、でも。友達が写真送ってくれたよ」
「連絡先教えたの?」

「いんや。郵送だよ。写真とかをね」
「へえ」
「写真で見る限りじゃ皆変わってなかったよ」

「そっか。じゃあ、恋人ができた人とかいるのかな?」
「さあ?そこまでは書いてなかったし。あ、でも」
「でも?」

「な、なんでもない。忘れて」
「ハ〜ヤ〜テ〜。何があったか正直に答えなさ〜い」
「あ、いや。 そんな大したことじゃ」

「ジャ、イエルワヨネ〜」
「は、はい。 え、えっと女性の友達に「彼女はいるのか?」とか「自分達はフリーだからいつでもどうぞ」みたいなのも交じってたんだよね。彼女の有無を聞いてきた理由は分かるけど、何で態々「自分はフリーだ」って手紙送ったか分かんないんだけどね」

ハヤテが正直に言うと、かがみから怖い雰囲気は消え

「あんたね。まあ、いいわ。で、どう返事したの?」
「どうって。近況報告だけだよ。陵桜に転校して、卒業後は法学部に通ってるってくらいだけど」
「え!?お兄ちゃん、お姉ちゃんの事言わなかったの?」

「お嬢様が「教えない方が良い」って言ったから、書かなかったけど」
「そうなんだ」

「あ、あの」
「どったの、ゆーちゃん」
「私の時も聞かれたんですけど、先輩たちは第二ボタンをもらうってやらなかったんですか?かがみ先輩はしなかったでしょうけど」

ゆーちゃんが聞くと、部屋には時が止まったかのような恐ろしいほどの沈黙が支配し

「わ、私達より、ゆーちゃんはハヤちゃんに第二ボタンもらったでしょ?」
「う、うん」
「あれって、その後どうしてるの?」

「しまってあるよ。大事に箱に入れて」
「そうですか。あげた方としてもなんかうれしいです」
「え、えへへ//////////////////////////」

ゆーちゃんが照れてる一方

「この手の話題をするとさ、つくづく思うのよね。その手の話に縁のある人って私達の中じゃ少ないわよね」
「そ、そうだよね」
「この前もみんなで海に行った時もナンパとかなかったわけだし」

「へえ。かがみはナンパされたかったんだ。僕がいるのに」
「は、ハヤテ!?そ、そういう意味で言ったんじゃ」
「じゃあどういう意味か聞かせて貰おうかな〜」

かがみを引きずるように部屋を出て行ったハヤテを見て

「普段とは逆だね」
「ハヤちゃんもヤキモチ妬くんだね。 よきかな良きかな」
「・・・」


                   × ×


ある日の若瀬家。

「そう言えばさ、いずみ」
「何、お兄ちゃん」
「この前幼稚園の頃から好きだった憧れのお兄さんに再会したんだよな?」

「そうだよ。でもまさか、同じ高校に通ってたなんて知らなかったよ」
「まあ、あの学校は大きいからな。 ってそうじゃなくて、再会してみてどうだったんだ?」
「すっごくかっこよくなってた。なんか、前より好きになっちゃった」

「ふ〜ん。でもさ、そんな風だったら、彼女の1人位いるんじゃねえの?」
「そ、そんな事無いもん。ハヤテお兄さんには居ないよ」
「な、何で言い切れんだよ」

「ハヤテお兄さんは鈍い所があるから。だからきっと」
「ああ、そう。まあ、頑張れよ」

いずみがかがみの事を知るのいつになるのやら。


                    × ×


ある日。

こなたはこの日も黒井先生とチャットで話していた。

「おうそうや、泉。次の日曜空いとるか?」
「また突然ですね。えっと、用事ありますよ」
「そうか、残念やな。実はな、結婚することになったや」

「え!?先生、彼氏さんと結婚するんですか? 交際期間短くないですか?」
「あのな、泉。ゲーム内での話やで。 リアルでの結婚は暫く先の予定やで」
「な、何だ。脅かさないで下さいよ」

翌朝。

「あ、お姉ちゃん行ってきま〜す」
「2人ともいってらっしゃい。 あ、そうそう。黒井先生に「ご結婚おめでとうございます。式に出席できずすみませんでした」って伝えておいて」
「え!?う、うん、分かった」

黒井先生がH.Rの為にクラスに入ると

「先生、ご結婚おめでとうございま〜す」

クラッカーこそないものの、クラスの殆どの面々から祝福され

「先生彼氏さんと結婚するんですね。お姉ちゃんが式に行けなくてって深々と」

盛り上がる教え子たちに真実を伝えるか悩んだが、結局こなたの時同様真相を伝えた。

「コナタ、紛らわしいネ。そうならそうと言っといてホシイネ」
「あの、先生。早とちりして騒いじゃってごめんなさい」
「小早川が気にする必要ないで。 まあ、ホンマモンの結婚報告もする予定はあるっちゃあるけどな。何時になるかは分からんけど」


                     × ×


ある日。

「あ、ハヤテさん。今大丈夫ですか?」
『大丈夫ですよ?どうしました?』
「今日学校でテストの話になって、「まだ日はあるけど今のうちから定期的に勉強会を開こう」って話になったんです」

『もうそんな時期ですか。大変ですね』
「それでですね。ハヤテさんが迷惑でなければ教えてもらいたいって思ったんですけど」
『勉強会の講師役を引き受けてほしいてことですね?』

「あ、はい」
『僕はかまいませんよ。えっと、どこでやるんですか?』
「三千院家じゃ迷惑かなって。ナギさん忙しいみたいですし」

『そうですか。騒がなきゃ大丈夫だと思うんですが』
「いや、それでも。 あ、みなみちゃんに代わりますね」
「あの、ハヤテさん。家に来てもらえませんか?チェリーも喜ぶと思いますし」

『了解しました』

で、翌日。

「ん? みんな楽しそうだね」
「あ、そうだ。若瀬さんも来る? ハヤテさんを講師に招いて、勉強会をしようって話なんだけど」
「え!?ハヤテお兄さん来るの?」

「うん。ハヤテさんには、もう了承をもらってる」
「ご迷惑じゃなければお願いしようかな」

勉強会は割と盛り上がった。
因みに、チェリーがハヤテにべったりだったので、途中でみなみちゃんの母・ほのかさんが連れ出した。っという一幕がありました。


                    × ×


ある日。

「はあっ」
「どったの、かがみん。溜息なんて珍しいじゃん」
「ああ。なんか、最近不安に駆られるのよ」

「かがみが?そんなに勉強難しいの?」
「勉強もだけど、それ以上は」
「ああ、ハヤちゃんか」

「ハヤテに限って浮気とかしないでしょうけど、結構積極的なルカやアテネを見てると、ね」
「ふ〜ん」
「最近じゃ「私のどこが好きなんだろ」なんてくだらない心配までするようになっちゃって」

「ふっふ〜〜ん。そんなかがみに名案があるのだよ」
「な、何よ」
「私に任せたまへ〜」

数日後。

「何、こなた。大事な話って」
「まあ、座ってよ」

ハヤテはこなたに「大事な話があるから家に来て」っと呼び出されていた。

「単刀直入に聞くよ。ハヤちゃんはかがみのどこが好きなの?」
「え!?」
「ふざけてる訳でもボケ回答を期待してる訳でもないよ。大真面目に聞いてるんだよ」

こなたの普段のからかうような雰囲気は感じられず、ハヤテは表情を引き締めなおし

「全部正気に答えるんだね?」
「勿論」

「かがみのどこが好きか。 それは「全部」だよ」
「え!?」

「自分のどこが好きか?っと聞かれて「全部」って答えるってよく聞くよね? 確かに逃げ口上の時もあるかもね。でも僕はもう一つの意味もあると思うんだ。少なくても、僕はこっち。
もう一つの意味はさ、「どこって決められないくらい、その人の全てが好き」って事だと思うんだよ。つまり、その人という「存在そのもの」が好きって事だよ。だから、「どこって決める事が出来ないからこそ、「全部」って答える」って事さ。
僕は「柊かがみという全て」が好きなんだ。だから、かがみのどこが好きか?って聞かれたら、自信と誇りをもって「全部」って答えるさ。まあ、かがみは嫌がるかもね。それでもどこが好きか言えってね。でも、やっぱりその質問には答えを出せないよ。「全部」以外にないんだもん。もちろん「もう一つの意味で」だよ」

ハヤテが超真剣な表情で言い切ると、こなたは少し間をあけ

「なんか、ハヤちゃんらしい答えだね。そんなにかがみが好きだったんだね」
「当たり前だよ」

するとこなたは机の下から携帯を取り出し

「よかったね〜、かがみん。すっごく愛されてて」
「ま、まさか」
「はい、どうぞ」

「も、もしもし?」
『ハヤテのバカ〜〜〜〜〜〜〜〜//////////////////////////////』
「ぜ、全部聞いてたの?」

『聞いてたわよ!!!!一部始終!!////////////////////////////////////』
「そ、そうなんだ。 でもさ、嘘偽りない答えだよ。 かがみが聞いてたって知らなかったし」
『も、もう/////////////////////////////いくら親友でも、人の前言うんじゃないわよ!!!/////////////////////』

「そんな怒んないでよ。何回でも言うよ、「かがみの全てが好き」これに嘘偽りはないよ」
『そう。安心したわ』
「何が?」

『何でもないわ。こなたに代わって』

「良かったね。安心できて」
『一応は感謝しておくわ』
「良いって。んじゃ」

こなたは電話を切り

「なんか、ごちそうさま」
「ハハハッ。じゃあ、もう帰るよ?」
「またに〜」



「・・・」



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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (8月28日更新) ( No.15 )
日時: 2016/08/28 15:30
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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こなた「時は・・何事もない普通の時代」
みゆき「三千院家執事となった綾崎ハヤテさんが」
つかさ「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「なんか、パロディ苦しくなってきてない?」
ハヤテ「ま、まあね」

正直、これで行こうか悩んでいます。


                   × ×


ある日の朝の泉家。

「ゆーちゃん、朝だよ〜」
「うん」
「早く起きて朝ご飯食べないと遅刻しちゃうよ〜」

「ごめん、お姉ちゃん。気分悪いから、学校に休むって連絡入れて」
「だ、大丈夫?」
「寝てれば治ると思う。食欲無いんだ」
「そっか、お大事にね」

こなたが部屋を出て行った後、ゆーちゃんは枕に顔を埋めた

「(嘘、ついちゃった。学校、サボる事になっちゃった)」

本当の事を言うと、体調的には問題はなく、普通に学校に行けるのである。

暫くすると、こなたがまた部屋に来て

「じゃあ、私も大学行くね。お父さんはいるから、何かあったら言えば直ぐに来るって」
「うん」

その後は何かをする気になれず、昼頃にそうじろうが来たが「食欲無い」っと、昼食は取らなかった。

それから2〜3日経ったが、トイレを除いて部屋から出なかった。
そんな時

「ゆたか、大丈夫かい?」
「お姉ちゃん」

ゆい姉さんが見舞いに来た。

「ここ何日かご飯も食べてないそうじゃん。大丈夫?」
「・・・あんま」
「ちょっと座らせてもらうよ」

「・・・」
「こなたに聞いたよ。「若しかして」ってやつを」

そう、こなたはゆい姉さんに連絡を取って、SOSを頼んだのである。

「こなたがハヤっちに「恋人のどこが好きか?」って聞いたんだってね。ゆたかはその一部始終を聞いてたんでしょ?」
「・・・」
「図星か。違ったら否定や訂正をしてくるから。 でもさ、分かってた筈じゃなかったの?ゆたかがあの子と会った時点で、すでに恋人がいたんだし」

「分かってた、筈だったのに」
「ん!?」
「ハヤテさんには恋人がいて、とっても仲良しだって分かってたのに」

ゆーちゃんの声は涙声だった。

「分かってた。なのに、ハヤテさんの想いの強さを知って、打ちのめされた自分がいた。こんなにも強い恋心を持ってたなんて、知らなかった」
「ゆたか」
「分かってたはずだったのに。・・・ッ」

「ごめんよ、力になれなくて」
「お姉ちゃんのせいじゃ」
「ゆたか、悲しい気持ちは理解出来ない訳じゃ無いよ。でもね、引き籠ってばっかじゃ、みんな心配しちゃうよ。こなたが態々私に連絡入れたくらいだから」

「・・・」
「私は部屋を出るから、泣きたいなら、思いっきり泣けばいいさ。ね」

ゆい姉さんは部屋を出たが、不思議と涙は出なかった。

その日の夕方。

「ゆたかさん、大丈夫ですか?」
「は、ハヤテさん!?」

ゆーちゃんはびっくりして上半身を起こした。

「あ、寝てた方が」
「だ、大丈夫です」
「寝込んでるって聞いて、心配になったもので」
「あ、ありがとうございます」


ぴょこ←こなた
ぴょこ←パティ
ぴょこ←そうじろう


「大丈夫そうですね。顔色もだいぶいいですし」
「あ、はい。 あ、あの座ってもらえませんか?」
「え!? あ、はい」

「そ、そこじゃなくてこっちに」
「はあ」

促され、ベッドに腰かけた。

「あの、どうして家に」
「心配だったからですよ。純粋にね」
「ど、どうして」

「特別理由なんてないですよ。「心配だったから」ってだけです」
「ハヤテさん」
「はい?」

「どうして。 どうしてそんなに優しいんですか?」
「う〜ん。悪い癖としか言いようが。すみません」
「謝らなくても」

「でも、だれかれ構わず優しくするって訳じゃ無いですよ。悪い人や優しくする必要のない人には厳しく接するつもりですし。つまりですね、「良い人」限定ですよ」
「じゃあ、どうして私に優しくしてくれるんですか?」
「ゆたかさんが良い人だからですよ。「守ってあげたい」ってのもありますがね」

ハヤテの笑顔を見ると、ゆーちゃんは

「(どうしてこの人はこんなにもいい人なんだろ。こんなんじゃ益々好きになっちゃうよ)」

「ああ。もう一つありましたね。 ゆたかさんが大切な人だからです」
「え!?」
「僕からすればゆたかさんは大切な存在(友人的な意味で)なんです。まあ、それが一番ですかね」

「・・・」
「では、もう帰りますね。長居して」
「ハヤテさん」

「「「!!!!」」」←部屋の外で見てた3人。

「やっぱり私、ハヤテさんが好きです。大好きなんです」
「あ、はい」
「その気持ちは、ずっと変わりませんから」
「ありがとうございます」

一方、部屋の外

「な、なあこなた。ゆーちゃんって」
「ハヤちゃんの事、好きなんだよ。恋焦がれてるんだよ」
「パパさん、気づいてなかったんデスカ?」

「知らんかった。 まさかゆーちゃんがハヤテ君にキスするとは」
「それくらい本気なんだよ」
「oh。「シュラバ」ってやつデス」

因みに、ハヤテはキスされた理由も、好きと言われた真の意味も理解してません。


                    × ×


ある日。

「あ、いたいた〜。おーいこなちゃーん」
「やふー。つかさ、そんなに急がなくても」
「ひゃあああ」

「おっと、大丈夫ですか?」
「えへへ。お兄ちゃんありがと」

つかさが走り出したところ、転びそうになったのをハヤテが支えて助けたのである。

「ホラ言わんこっちゃない」
「お兄ちゃんがいてよかったよ」
「でもさ〜。さっきの角度的にハヤちゃんには見えちゃってたんじゃない?」

こなたが言うと、つかさは慌ててスカートを押さえつけ

「お、お兄ちゃん。見た?」
「み、見てないですよ。僕はな〜んにも見えないですよ」
「も〜。見たんだね〜」

「つかさ〜、ハヤちゃんが悪いわけじゃ」
「ま、でも。お兄ちゃんだったらいいかな」
「よ、良くないですよ。見てないですけど」


                     × ×


ある日。

「なんつーか、予定が流れると暇だな。折角ハヤテもこれたのに」
「まあ、雨じゃしょうがないよ」
「ふっふ〜ん。暇を持て余したお2人に良い案があるのだよ」

「何よ」
「役割交換大会〜。他の人の役割を受け持つんだよ」
「前に似たようなのやったでしょ」

「ハヤちゃんや。前はなりきりだったのだよ」
「ああ、そう」

「では早速。 うわ〜ん、この間受けた講義の内容分かんないよ〜」
「ああ、つかささんね」
「ええ!?私!?」

「なんだかんだで体よく楽したいだけだろ。 第一ハヤテならともかく他の大学のなんか分からん」

「んじゃ。 しょうがねえな〜ちびっ子。ほら、見せてみ」
「日下部さんはかがみですね」
「いや〜。みさきちがかがみって無理がある気が〜」

「そっか。柊の事を一番知ってんのは柊の彼氏だもんな」
「そうそう。 って事で〜、かがみは私やってちょ」

「めんどくさいわね〜」
「暇なんだしいいじゃん〜」
「はいはい。 何年か前のスト鉄は凄かったわね〜。バグだのなんだのと騒がれたけど最終的には落ち着いたわよね〜」

かがみがこなたの役割を演じ切ると、室内は静かになり

「やっぱそーゆー反応になるわね。 通じる人が少なかろうが話を振るこなたっぽさをね」
「いやあ。間違いではないよ。 でもさ、自覚がないだけでかがみも立派にオタクだよね」
「ち、違う。こ、これはその」

「その手の知識にも精通してる僕が彼氏だからでしょ?かがみとの世間話の時仕入れた話する事もあるし」
「いや〜。ハヤちゃん、そのフォローは」
「なんか文句ある?」
「無いです」

ハヤテの雰囲気にこなたがビビり、区切りがついたので

「今日出かけられなかったし、今度皆で集まれる時は日帰り旅行したいわね」
「良いねー」
「って事で、計画とかは綾崎君お願いね」

「へ!?ああ、はい。 ああ、峰岸さんは日下部さんですね」
「成程。提案はするが、計画そのものは丸投げってところが日下部っぽいわね」
「でもさ、こうして真似してみると、みさちゃんって凄いわね」

「確かにそうですね。日下部さんは人との壁や距離を殆ど作らない人ですもんね」

「フフッ。流石ね。 実はね私は小さい頃凄い引っ込み思案で。でも、みさちゃんは私と接してくれたのよね。行先は私任せだったけど、どこでも一緒に来てくれて、一緒に楽しんでくれたのよね。それで、そのうち人と接するのが怖くなくなったのよね。だから、こうやって皆と話せたり仲良く出来るのはみさちゃんのお蔭なの」

「日下部さんらしい素敵なエピソードですね」
「いやさ〜、柊の彼氏。それは単純に何も考えてなかったんじゃね?」
「折角いい話なのに本人が台無しにしてどうするんですか。 まあ、かがみらしいツッコミかもしれませんけど」

「良いじゃええか〜。でもさ〜流石柊の彼氏だよね〜」
「何がですか?」
「付き合いの浅いあたしの事でもちゃんと理解してんし」

「まあ、それが僕ですからね」
「そこがたまらなく好きなんだよな〜。恋人として誇らしいゼ」
「あの、そこはかがみの役割しない方が」

かがみからの殺気にみさおはちょっとだけ後悔した。

「ねえハヤちゃん、ハヤちゃんもやんなよ、誰かの役割。さっきから普段通りじゃん」

「えっと。僕じゃ誰かの役割をやるなんて無理だね。皆素晴らしい人たちだから」
「簡単ですよ。皆さんを観察してれば。かがみさんなんか自信ありますよ」

室内はサイレントモードにしたかのような静けさに包まれた。

「あ、あのさ。 ハヤちゃんがみゆきさん、みゆきさんがハヤちゃんの役割だよね?」
「ええ、一応」
「何というかさー」

「普通すぎてつまんねえよなー。「いつも通り」だし」

「す、すみません。一生懸命やったのですが」
「僕なりのみゆきさんだったんだけどな〜」

その後もハヤテの役割のみゆきさん、みゆきさんの役割のハヤテを演じたが、やっぱり不評だった。


                    × ×


ある日。

「っと言う訳でさ〜。ハヤテとみゆきが役割交代しても面白味ないのよね」
「確かにね〜。高良さんとハヤテ君、それぞれの役割には違いが殆ど無いし」
「強いてあげるとしたら、「オタク知識」に精通しているか、ですわね」

大学で昼食中、かがみが先日の話をしていた。

「でも、面白そうだよね。役割交代って」
「ルカ、私たちもやってみる?」
「付き合いますわよ」

「でもさ〜。私たちの役割じゃ面白味ないんじゃない?」
「そうですわね。個性があるとはいえ、私がルカ、ルカが私を演じたところで「面白味」というのはでなさそうですわね」

割と正論なので、かがみは苦笑いを浮かべるだけだった。

「でもさ、かがみの役割ならしてもいいよ」
「ハヤテの彼女。 魅力的な響きですわね」

「やっぱ無しね。この話は」
「「乗り悪い(な〜)(ですわね〜)」」


                     × ×


ある日。
この日はかがみとハヤテは大学で出された課題を一緒にしていた。

「ふう。やっと終わった」
「見直しとかは明日にしましょ」

提出期限までまだあるので、平気なのである。
すると

「あのさ、かがみ」
「何?」
「悪いんだけど、膝枕してもらってもいいかな?あの気持ちよさが忘れられなくて」

「そう。はい、いいわよ」
「じゃ、じゃあ」

ハヤテがかがみに膝枕してもらうと

「あ、そうだ。今日は耳かきしてあげよっか?」
「へ!?」
「初めてだから下手かもしれないけどさ」

「え、えっと。 お願いします」
「お願いされた」

かがみは(何故か)部屋にあった耳かきでハヤテの耳掃除を始めた

「どう?痛くない?」
「うん、平気だよ」

暫くの間、時計の音だけが室内にしていた。

「ん!?ハヤテ?」
「・・・」

かがみが見ると、ハヤテは安らかな寝息を立てていた。

「疲れてたのね。あなたは頑張りすぎよ」

起こさないようにベッドから掛け布団を取り、ハヤテにかけてあげた。

「お姉ちゃん」
「シッ」
「あ、お兄ちゃん寝てる」

「起こしちゃ駄目よ。ただでさえハヤテは無理するところがあるんだから」
「分かった〜。じゃあ部屋出てるね」
「用事あったんじゃないの?」

「お兄ちゃんにね。でも、寝ちゃってるから」
「そう」

つかさが部屋を出た後

「かがみ〜」
「ん!?」
「大好きだよ〜」
「寝言ね。 夢の中まで一緒なんて嬉しいわね」


「(いいな〜お姉ちゃん。お兄ちゃん、私の膝枕じゃ寝てくれないだろうな〜)」


                   × ×


ある日。

「あのさ、かがみ」
「何よ」
「私やアテネって、数少ない「ハヤテのごとく!キャラ」だよね」

「まあ、そうね」
「なのにこの扱いの悪さは何なのさ」
「そうですわ。納得いきませんわ!!」

「アテネはいいじゃん。同作者が休止中の小説じゃメインヒロインなんだから」
「関係ありませんわ!!」

「あのさ、2人とも。そんなややこしい話をここでしても」
「かがみはいいよね〜。しっかり出番があって」
「おまけに「ハヤテの彼女ポジション」に収まってて」

2人の愚痴にかがみもハヤテも聞き流すくらいしか出来なかった。


                   × ×


ある日。
この日はこなた、かがみ、つかさ、みゆきさんは泊りがけで遊ぶために三千院家に集まっていた。

漫画読んだりゲームしたり、三千院家備え付けのカラオケルームで盛り上がったり。まあ、こなたは不満たらたらだったが、勉強もした。

そして夜。

「さて、お風呂が沸いたみたいだし、この家恒例の皆で入浴タイムだね〜」
「良いですね。ナギさんも誘って皆さんで」
「まあ、かがみんはハヤちゃんと、だろうけど」

「そ、そんな事は////////////////////////」
「あのさ、お兄ちゃん」
「はい?なんでしょうか?」
「今日はさ、私と一緒に入ろうよ、お風呂」

つかさのとんでも発言につかさ本人とみゆきさん以外はずっこけた。

「い、いきなり何を!?」
「つかさ、たちの悪い冗談はさ〜」
「こなちゃん、私は冗談なんか」

「ああ、あれか。「一緒に入ろう」って喜ばせて、「水着着用で背中流す」って展開だね」
「大ヒット野球漫画の続編であった展開ね」
「こなちゃんもお姉ちゃんも何言ってるの? お風呂入るのに水着は着ないでしょ。温泉施設ならともかく」

「そ、それはその//////////////」
「嫌なの?お兄ちゃん。お姉ちゃんとは入るのに」
「で、ですからそれは」

「つかさ、あんたとハヤテが一緒に入浴は色々と問題が」
「何で?兄妹で一緒に入るって何の問題もないじゃん」
「あの。それはまだ小さいうち、小学校に入る前とからともかく、僕達もう大学や専門学校にですね」

「ム〜。お姉ちゃんばっかずるいもん〜」
「そ、そんな目で見られても」

潤ませた目で見られ、ハヤテは折れそうだったが

「つかさ、ハヤテに甘えるなとは言わないけど、流石にそれは駄目よ」
「ダメよ〜。ダメダメ」←こなたです(一応)
「だって〜」

「つかささん、あんまりハヤテさんを困らせないであげてください」
「分かった。「今日は」諦める」

流石に気を使い、かがみはハヤテと入るのは控えた。

しかし

「ねえお兄ちゃん、一緒に寝よ」
「「「「え!?」」」」
「お風呂に入ってくれなかったんだし、寝るくらいはいいじゃん」

「そ、それは」
「つかさ、あんたね」
「お姉ちゃんはお兄ちゃんと寝るんでしょ?」

「そ、それは」
「私が駄目ならお姉ちゃんも駄目〜」
「な、何でよ。それは」

「まあまあお2人さん。ここは「間をとる」ってのはどうだい?」
「「・・・」」

結局。

「えへへ〜。お兄ちゃんと一緒だ〜」
「やれやれ」

ハヤテは柊姉妹にはさまれる形でベッドに入っていた。

「つかさ、あんたくっつきすぎよ」
「お姉ちゃんもくっつけば〜?」
「・・そうね」

「ねえお兄ちゃん」
「はい?」
「だ〜い好きだよ♪」

「それはありがとうございます」
「お兄ちゃ〜ん♪」
「(やれやれ。すっかり甘えん坊のお兄ちゃん子になっちゃったわね)」


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (9月4日更新) ( No.16 )
日時: 2016/09/04 16:22
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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こなた「時は・・何事も無い普通の時代」
みゆき「三千院家執事となった綾崎ハヤテさんが」
つかさ「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「なんか、パロディ苦しくなってきてない?」
ハヤテ「ま、まあね」

う〜ん。止めようかな、これ。


                   × ×


ある日の陵桜。

「へえ、意外だね。高良先輩って浮いた話ないんだ」
「うん。私が知ってる限りではね」

ひよりんは教室でこんな話をし、放課後アニ研部室。

「ん!?ひよりんどったの?ため息なんかついて」
「あ、いえ。眼鏡ってモテるモテないに影響してくるのかなって」
「何だ、そんな事か」

毒島みく(初登場?)はいつもの口調で

「別に関係ないと思うよ。眼鏡かけててもモテる人もいるし、かけてなくてもモテない人もいるでしょ」
「そっすかね?」
「分かり易く言うのであれば、「コスプレの良し悪しは中身次第」っと一緒だと思うよ」

「成程」
「それにさ、視力が良くて眼鏡なんか要らない人でもかける人もいるみたいだし、要はファッションだよ」
「そっすね」

納得したようで、黙った後

「ん!?何?」
「今ふと思ったんすけど、毒さん先輩がハヤテ先輩の天然ジゴロにかかったらどうなるんすかね?」
「その人ってひよりんのアドバイザーだよね?そんな凄いの?」

「そりゃあもう。あの人は完全無自覚に「その人が最も喜び、トキメク言葉」を正確無比に選んでぶつけるっす」
「ふ〜ん。ってかその人彼女いるんでしょ?大丈夫なの?」
「あの人からすれば「友達を何気なく褒めただけ」ってところがまたなんというか」
「なんか、その人に会ってみたくなったよ。天然ジゴロの毒牙には負けんがね」

翌日の夕方。

「ってな事があったっす」
「へえ。そうだったんですか」

ハヤテが手伝いに来てくれたので、話していた。

「その時は納得したっすが、やっぱり眼鏡キャラってどうなんすかね?」
「関係ないと思いますよ。 僕からすればひよりんは「十分魅力的な女性」ですよ。眼鏡の有無関係なくね」
「そ、そうっすかね?」

「自信持ってくださいよ。「可愛さ」という点でも十二分ですし、「魅力的度」って意味でも完璧ですよ。ひよりんの魅力に気付かない方が病気ですよ。良い眼医者紹介したくなるぐらい」
「そ、そうっすかね?/////////////////////で、でも私はその、妄想癖が」
「人間少しくらい欠点があった方が好かれますよ。「完璧すぎる人間」ってつまんないじゃないですか?漫画でも1話、2話で出番が終わるゲストキャラ的扱いですよね」

「そ、そうっすね/////////////////////」
「何度でも言いますよ。「ひよりんは自分の魅力に自信を持つべき」です」

さらに翌日の部活

「ってな事があったっす」
「あの先輩、そんなすげえスキル保持者だったのか」
「あの人の性格等々を知ってなかったら、知ってても危なかったっす」
「なんか、毒さんを綾崎先輩の天然ジゴロに影響させてみたくなったよ」

八坂こうはしみじみと言っていた。


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ。アテネやルカって浮いた話ってあるの?」
「なんですの、突然」
「確かに突然だね」

何時も通りの昼食時、かがみが切り出していた。

「ほら、2人とも綺麗でしょ? ルカはアイドルだったわけだし、アテネは財閥の当主だし。そういう話があっても不思議はないかなって」
「そう言う事ですのね。 まあ、私の場合は幼少期からハヤテが好きですから。確かにそういう話はありましたわ。財閥である以上跡取りは必須ですからね。ですが、ハヤテへの想いは捨てきれず、現在に至りますわ」

「私も似たようなものかな。 一応は「恋愛禁止」ってあったけど、通ってた高校では告白されまくってたよ。でもさ、アテネと一緒で「ハヤテ君への想い」が強すぎて、ほかの男子がカボチャに見えてね。断ってたんだよ」

「ふ〜ん」
「ってか、かがみにはあったの?もちろんハヤテ君と付き合う前」
「・・無い、わよ。ハヤテに出会わなきゃ「彼氏がどうのこうの、浮いた話がどうのこうの」って愚痴合戦してたと思うし」

「人の事言えないじゃん」
「ま、将来的にはかがみはそういう話をすることになるでしょうね。ハヤテと別れる未来が確実に来るんですから」
「来ないわよ。絶対に」

因みに、アテネとルカの「ハヤテへの好意」をハヤテは「そこまで友達として好いてくれてたんだ」っと、頓珍漢な結論に至ってました。


                      × ×


ある日。

「昨日さ、パティと「日本じゃハロウィンは一般的じゃない」って話になったんだ」
「そう言えばそうね。コンビニとかのお菓子がそれっぽくなるくらいよね」
「うちの専門学校では、お菓子を作ってハロウィンの日に近くの幼稚園に持って行ってあげることになってるんだ」

「良いな〜、つかさのお菓子。私ももらいに行きたいもんだよ。トリック・オア・トリート何ちて」
「へえ。こなちゃんにどんな悪戯されるんだろ」
「そうだね。つかさの好きな人を同窓会でばらすとか」

「えええ!?」
「こなた、それは悪戯の範疇を超えてるよ」
「そうよ。ただの嫌がらせよ。それに子供の発想じゃないでしょ」

「んじゃさ、ハヤちゃんはどうなの?くれるの?」
「まあ、欲しいならあげるよ。手作りのお菓子をね」
「ふ〜ん。じゃあ頼むよ」

「了解」
「そう言えばさ、お兄ちゃん。もしお菓子あげなかったら、どんな悪戯されるの?」
「そうですね。その悪戯にも暗黙のルールがあるみたいですよ。 「家の玄関に生卵を投げる」「その家の飾ってあるカボチャをトイレットペーパーでぐるぐる巻きにする」「家主に水鉄砲を浴びせて逃げる」などですね」

「へえ、そうなんだ」
「因みにですね、「来てもいいよ」って合図を出しておくのもルールですね。玄関の電気をつけておくのが一般的みたいですね。ただ、「子供達と悪戯合戦」が楽しみで合図を出しているのにお菓子をあげない人もいるみたいですよ。そういう人は悪戯対策して脅かし返すとか」

「流石お兄ちゃん♪すごいね〜♪」
「いえ、そんな事は」

「(つかさのあの顔、「恋する乙女」って感じだけど、違うんだろうな〜)」


                    × ×


ある日の夜。

「あ、お兄ちゃんからメールだ」
「ハヤテから? 私には来てないのにどう言う事よ」
「わ、分かんないよ。えっとね「つかささんと峰岸さんのお菓子楽しみにしてますね。 ただ」」
「ただ何よ。言えないような内容なの?」

「え、えっと「ただ、メールを送る際は送り主をちゃんと確認してから送信した方が良いですよ」って」
「成程ね。まあ、変な内容じゃなくてよかったじゃない」
「そ、そうだね。間違った相手がお兄ちゃんでよかったよ」

「そうね。ハヤテなら黙っててくれるし、いじったりしないし」
「だから「良かった」って言ったんだ」


                    × ×


ある日。

「日本シリーズも佳境ですね」
「そうやな。早ければ明日の試合で決まるわな」

こなたと黒井先生は毎度お馴染みとなったチャットで話していた。

「大丈夫ですかね?○ッテの旗色は良くないですけど」
「大丈夫や。根拠はないけど、自信はあるで」
「なんでですか?」

「明日の「決まるかも」って試合の始球式はウチがする事になってるんや。おまけにベンチでの観戦付きや」
「え!?一ファンの先生にそこまでの待遇が!?」
「前に言うたやろ?「ウチが始球式すると大勝する」ってジンクスがあるって。あれ、まだ健在やで」

「そ、そうだったんですか」
「せや。だからこそ、球団代表も好待遇してくれたんやと思うで」
「じゃあ、私も応援しときますね」

因みに、8−0で大勝して優勝したそうだ。


                     × ×


ある日の休日。

「お待たせ、ハヤテ」
「待ってないよ」

この日、課題なども片付きハヤテとかがみは久々にしっかりとしたデートなのだ。

「じゃあ行きましょうか」
「そうだね」

2人は遊園地に来ていた(またとかツッコムな)。

「ねえハヤテ。今日は組んでるの?大まかな予定」
「一応はね。 でもさ、「喜んでもらいたいから」って組んでるけど、良いの?毎回だし」
「気にしなくていいわよ。だって、その方が楽しいから。前にハヤテの予定なしでこういう所に来たら、「疲れた」以外感想出なかったし」

「そう。じゃあ、行こうか」
「うん♪」

ラブラブムードを出す一方

「ふっふ〜ん。こっそり監視させてもらっちゃうよ〜」
「ハヤテのお手並み拝見ですわね」

ルカとアテネが変装して2人をつけていた。


「ハヤテ、次は?」
「そんなに慌てないで。えっと」

「なんか、流石だね」
「待ち時間等がほぼ完ぺきに計算されてますわ」
「ハヤテ君とデート出来たらこんなに楽しいんだね」


お昼時。

「ねえかがみ、お昼は」
「お弁当作ってきたわ。大分レベルアップしたはずよ」

「うん、美味しい。流石かがみだね」
「一応は「ハヤテの奥さん」の最有力候補だからね。子育ても視野に入れて頑張ってるのよ」
「嬉しいな。さ、お弁当食べて、食休みしたらもっと楽しも」
「そうね」


「やれやれ。むかつくほどいちゃついてるね」
「全く。「ハヤテの奥さん」は私ですのに」
「アテネ、「ハヤテの奥さん」は私だって」

結局ケンカしてる間に見失い、おまけにルカだとばれてしまい、監視はここまでだった。

蛇足ですが、2人は久々のキチンとしたデートを存分に楽しみました。


                   × ×


ある日。

「おーす、来たよー」
「いらしゃー」
「ん!?ネットで漫画見てたのね」

「まね」
「あれ?このハヤブサって前に流行ったやつじゃないの?」
「そだよ。ふと思い出して見てたんだ」

「まあ、以前流行った時も思ったんだが、そういう発想力にはある意味感心するわ」
「まあね〜。最後は燃え尽きちゃうけど、だから萌えるにするんでしょ」
「燃える燃えないにかかわらず萌えキャラにするくせによく言わね、それ」

「あ、そうだ。間もなく1000話記念の某探偵もののアニメを見たんだけどさ、あれで有名なセリフに違和感を感じるようになったんだよね」
「何よ、その違和感って」
「ほら、高一ってさ、まだまだ子供だよね〜って」

「ほう。自分が大学に通ってるからって余裕発言ですか」
「あ、でさ。あの手の漫画アニメ・ドラマの主人公って相当な知識量だよね。ハヤちゃん顔負けの博識っての?」
「そうね。ハヤテは徹底的な努力派だけど、フィクションでそれに触れちゃあねえ」

「泉さん、それはおそらく読者に夢や憧れを抱かせる強いヒーロー像になりますし、キャラを引き立てて作品の楽しさをあげる漫画特有の誇張表現なのではないでしょうか?」

「成程ね〜。流石みゆきさん。納得の説得力だね」
「あ、いえ。ハヤテさんならこう言うだろうと思って、推論を述べただけですよ」
「ハヤちゃんはこの際関係ないでしょ。今いないし」


                    × ×


ある日。

「ぐぬぬ〜。締め切りが間近なのにネタが降ってこないよ〜」

ひよりんは毎度の事ながら真っ白な原稿を前に唸っていた。

「っは、キターーー。良いネタ振って来たー」

今回は自力で良いネタを思い浮かんだが

「って駄目だ。締め切りが近いのにこれには作画に時間がかかる。仕方ない、ストックしよう」

ハヤテに貰った耐水性の電子メモ帳に記録し、バックアップの為に紙にもメモした。

「とはいえ、他のネタが降ってこないよ〜。 こうなったらベタでも作画に時間がかからないのにするか〜?」

っと思ったが。

「駄目だ〜。ベタすぎて他でやりつくされてて面白味がないよ〜」

で、結局。

「ひよりんよ、だからってハヤテに頼るなよ」
「ごめんナギちゃん。でも、他に名案が」
「やれやれ。私も手伝うから、早く書いちゃえよ」
「助かるよ〜」

「(あ、そうだ♪停電と嘘ついて部屋を真っ暗にしちゃいましょう♪そうすれば邪魔できますね♪)」

っと考えていた人がいたそうだが、ハヤテが手を打って邪魔は出来なかったそうだ。


                     × ×


ある日。

「ん!?なんか見慣れないものが」

こなたとハヤテが柊家に遊びに来ると、チューブ状のものが置いてあった。

「何、これ。薬?」
「あ、うん。頭の薬」
「つかささん、どうしたんですか?」

「不注意で頭ぶつけちゃってね。お医者さんに貰ったの」
「ああ、なんだ」

 「げんこつ」ぽか〜ん

「こなたもそれ塗る?今とっても失礼な事考えてたでしょ?」
「ヌググ。かがみの事言ったんじゃないのに〜。何で〜」
「僕の義妹を悪く言ったからだよ」

「お兄ちゃん////////////////」
「(ハヤテ。まったく)」


                      × ×


ある日。

「あ、そうだ。ハヤちゃん今日どうするの?」
「どうって。こなた、何の事よ」
「ナギちゃんに聞いたんだけど、三千院家が工事に入るんでしょ?」

「ああ、うん。水道管が破裂したらしくて水浸しになっちゃってね。2〜3日は帰れないんだよね」
「じゃあ前みたいに家泊まる?ゆーちゃんも喜ぶし」
「いやあちょっと遠慮するよ。パティさんも来て賑やかだから、邪魔になるだろうし」

「気にしなくていいのに」
「じゃあさ、お兄ちゃん。家に来なよ」
「そうね。歓迎するわよ」

「流石に申し訳ないよ。前はいのりさんやまつりさんが居なかったからそこまで気にならなかったけど、流石にね」
「そっか」
「まあ、ホテルにでも泊まるよ。一応お金貰ってるし」

泉家を出て暫くしたとき

「あの、ハヤテさん」
「何ですか、みゆきさん」
「かがみさんを前にして言い難かったのですが、家に来ます?歓迎しますよ」

「あ、いえ。流石にそれは」
「父は出張で暫く帰ってきませんし、母なら説得しますよ」
「そ、それは」

「広さも十分ですし、客間もありますから」
「大丈夫でしょうかね?」

みゆきさんは携帯を取り出し

「はい、はい。分かりました、伝えます」

「えっと」
「大歓迎だそうです。「困ったときはお互いさま」とも」
「分かりました。ただ」

「かがみさんには内緒ですね」
「ですね」



「お世話になります」
「はいは〜い。まさかみゆきが男の子連れてくるなんてね〜」
「あの」

「冗談よ」
「ですよね。 では、泊めて貰うって事で、洗濯以外の家事は僕がしますね」
「あら?洗濯は?」

「それは私がしますよ。だって」
「ああ、下着ね」


色々割愛し、夜

「あら美味しい。さすがプロね」
「かがみさんが自慢するだけはありますね」

お口に合って何よりです。

ハヤテが作った夕食は好評だった。

また時間を飛ばし。

ハヤテは借りた部屋で勉強していた。
すると

「あのハヤテさん、よろしいですか?」
「何でしょうか?」
「折角ですから一緒に勉強しません?内容が違うとはいえ、効率が上がるかと」
「そうですね」

暫く勉強していると、

「う〜ん」
「どうしました?」
「少し行き詰ってしまって。ここ、分かりませんよね?」

みゆきさんが考え込んでいたのは、医学部独特の専門的な難しい問題だった。

「ああ、それは」
「え!?ハヤテさんは法学部に通ってるんですよね?なぜ分かるんですか?」
「えっと。医者志望のみゆきさんには申し訳ないんですが、「医療裁判」ってあるじゃないですか。弁護士志望な以上その案件を手掛ける可能性もあるので、勉強してるんです」

「そうですか。出来る事ならハヤテさんを相手にしないように気を付けないといけませんね」
「みゆきさんなら大丈夫ですよ」

それから2日後。大学

「ハ〜ヤ〜テ〜」
「な、何!?」

ハヤテが登校してくると、怖い顔のかがみが待ち構えていた。

「私に言わなきゃいけない事あるんじゃないの?」
「え!? な、無いけど」
「へ〜、そうなんだ。 今どこで寝泊まりしてるの?」

「ホテルだけど」
「そう。「高良ホテル」ってとこかしら」
「え!?」

「知ってるのよ。みゆきのところに泊まってるんでしょ?」
「な、何で」

誤魔化しは不可能と悟り、聞いていた。


何故ばれたのかというと

「綾崎君の作るご飯、美味しいのよね〜。お店より美味しいのよね〜」
「え!?ど、どう言う事?」

ゆかりさんは向かいの岩崎家で話していた。
因みに、みなみちゃんとほのかさんが居ます。

「家が工事中らしくて、家に泊まってるのよ。ご飯も作ってくれるし、掃除もすっごく丁寧で業者さん顔負けなの」
「へえ。ハヤテさん泊まってるんだ」
「そうよ。是非とも綾崎君作のご飯食べに来てほしいわ〜」

で、翌日。

「へ〜。ハヤテさん高良先輩のところに」
「うん。お呼ばれされて、ご飯御馳走になったの。ゆたかが「美味しかった」って言ったの、凄く納得」
「へ〜。かがみ先輩は知ってるのかな?」
「当然ネ、ひよりん。あのミスターハヤテが言わない訳無いネ」

その日の夜。

「ねえねえかがみん、知ってた?」
『何をよ』
「ハヤちゃん、今みゆきさんの家に泊まってるんだって。ゆーちゃんが学校でみなみちゃんに聞いたみたいだよ」

『・・・へえ』
「し、知らなかったみたいだね」
『・・・フフッ』

っと言う訳です。


「な、成程」
「何で言わなかったのかな〜」
「だ、だって。かがみってヤキモチ妬きな可愛い所あるでしょ?だ、だから」

「全く。報告しておきなさいよ」
「ごめんごめん。まあ、今日は挨拶して三千院家に戻るよ」
「フンッ。 良い事、これからは他の誰かの家に泊まるときは報告しなさい。面倒だと思うなら家に泊まる事。分かったわね!!」
「了解です」


講義終了後

「お世話になりました」
「良いのよ〜。私も楽させてもらったし、ご飯美味しかったし」
「そうですか」

「何だったら家でも働く?お給料出すわよ」
「流石にそれは」
「お母さん、無理言わないで下さいよ。ハヤテさんが万能でも、無理がありますよ」

「そう、残念だわぁ。あの美味しいご飯毎日食べれると思ったのに」
「はあ。では、これで」
「あ、待って。 はい、受け取って」

差し出された封筒を見てハヤテは

「え!?これは」
「お給料。働いてくれたんだから、出すのが義理よね」
「しかし」

「良いのよ。受け取ってくれないと、おばさん怒っちゃうわよ」
「分かりました」

「じゃあまたね〜。何時でも来ていいのよ〜」
「あ、はい」

因みに、もらったお給料を帰宅後に見たハヤテは驚いたそうだ。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (9月18日更新) ( No.17 )
日時: 2016/09/18 15:54
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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こなた「時は・・何事も無い普通の時代」
みゆき「三千院家執事となった綾崎ハヤテさんが」
つかさ「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「なんか、パロディ苦しくなってきてない?」
ハヤテ「ま、まあね」

うん、次回までに決めよう。


                  × ×


ある日。
この日こなたは三千院家に遊びに来ていた。

「そう言えばさ、ナギちゃん」
「なんだ〜」
「最近に限らず、漫画って気になる展開で終わる事多いよね。続きが気になって「早く次を読みたい」って思うよね。新刊出たばっかでも」

「確かにな。でもさ、そうしないと読むのを止めちゃう人が出てくるからだろ?「もういいか」ってなノリで」
「流石だね〜。我々の常識を分かっていらっしゃる」

「だがな。こなたは「前の巻の内容忘れた」って言って無かったか?」
「う。そ、それは」
「私が言うのもあれだが、お前は読む量が多すぎだよ」

図星をつかれ、こなたは黙り込むしか出来なかった。
暫くして、ナギはパソコンに向かっていた(こなたは相変わらず漫画)。

「ん!?ナギちゃん、なんか機嫌を損ねるような事でもあったの?」
「ん〜」
「さっきから妙にイライラしてるみたいだけど」

「ああ。ゲームをDLしようとしてるんだが、遅くてついな。誰かに対してじゃないよ」
「気持ちは分かるよ。「贅沢慣れ」っていうのかな?私は前は一晩かかろうが途中で失敗しても怒らなかったのに今はね」
「そっか。まあ、私はホントにここ数年だからな、そういうの許してもらったの。だから何となくでしか分からんよ」
「ふ〜ん」


                    × ×


ある日。

「あれ?今日は学食なんだ」
「そーなんよ。お母さんが寝坊したとかでお弁当無くてね」

陵桜のお昼時、いずみが級友と話していた。

「ん?こばちー(ゆーちゃん)のお弁当可愛いね」
「ホントだねえ。同級生とは思えないほど純粋さというか子供っぽさがあって、癒されるよね〜」

委員長であるいずみは文句を言おうとしたが、ゆーちゃんは気にして無いようで

「あう〜、やっぱり子供っぽかったかな?「好きな人にこうやって作ってあげたい」って思ったらこうなっちゃって」
「「へ!?」」

ゆーちゃんの爆弾発言ともとれる言葉に「可愛い」とか「癒される」と褒めたいずみの級友は少しの間目をパチクリさせた後

「こばちー、好きな人いるの!?」
「え!?あ、う、うん」
「若しかして、岩崎さん!?」

「みなみちゃん?好きだけど、友達だよ」
「そっか。ま、まさかクラスの連中(男子達)!?」

この言葉に教室にいた男子は一斉に全神経を耳に傾けた。可愛さと純粋さでゆーちゃんは密かに人気があるのだ。

「ううん。ちょっと年上の人」
「そっか。まあ、誰かは聞かないよ。言いたくないでしょ?」
「う、うん///////////////////////////」

ゆーちゃんが恋する相手を知っているメンバー(いずみ以外)は少し複雑な感情を抱いたのであった。


                     × ×


ある日。

「そう言えばさ。アテネとルカはサークルとかに入ってるの?私は入ってないけど」
「私は無理だよ。勉強についていくのに必死なのに余裕ないって」
「私は多少とはいえ余裕はありますが、勉強以外が忙しくて無理ですわ」

「そっか。アテネさんは「天王州家の当主」だもんね」
「ええ。勉強と当主としての仕事を除けば、何かをする時間などありませんわよ」
「ふ〜ん」

「かがみはどうなの?勉強は大変とはいえ、サークルに入る余裕ありそうだけど」
「正直、大学入ったばっかの時は「サークルに入ろうかな」って思ってたけど、興味引かれなかったのよね」
「ふ〜ん。ハヤテ君は?」

「僕はアテネさんと似たような理由で、勉強と執事の仕事で忙しくて。サークル入る余裕なんて無いですよ」
「そっか」

オチ、ありません。


                     × ×


ある日。

「そう言えば、私達が大学行くようになってもう半年だね〜。人間環境が変わろうがなれるもんだね〜」
「ず、ずいぶんと唐突だね、こなたは」
「まあまあ、いいじゃないの〜」

「私がこっちに来た時も聞きましたけど、大学生になって「変わったな〜」って思う事あります?」
「変わりすぎてどういうべきか」
「代わりに説明しますと、他はどうかは知りませんが「担任の先生がいない」「講義ごとに指定の教室に言って講義を受ける」位ですね。専門の学部に行くと、基本的にそれの勉強が中心なので、大変ですね」

「へ〜。勉強になりました」
「そういや、前に小・中・高で居眠りの時間が伸びたとか駄目発言してたやつもいたっけか」
「いや〜。コマが遅いときもあるし、流石に居眠りはね」

「へえ」
「でも、サボりは増えたかな。代返があるから」
「「着実に駄目な方向に進んでるよ」」

こなたの発言にかがみとハヤテは同時に思った。

「そう言えば。ヒヨリ、この前書いてたイラストは完成したんですか?」
「あ、うん。何とか間に合ったよ」
「お。ひよりんまた新しいイラスト書いたんだね」

「ええ、まあ。友人の誕生日に、友人の好きなキャラでお祝いを」
「良いよねー、あれは。自分で絵が描けると、自分で自分の理想のシチュエーションとか作れて」
「そうっすね。こういう時は「絵を描いててよかった」って思うっす」

「それって傍から聞いてると、虚しい感じにしか聞こえないんだが。自分で自分の理想を演出って楽しいの?」
「かがみ〜、そう言う事言っちゃ駄目だよ。たとえ虚しかろうと楽しんでる人もいるんだし」
「さいですか」

ハヤテの中立的な意見にかがみが納得したようなしてないような状況になってると

「な、何よ」
「いやあ。恋人同士なのに意見が違うもんだなあって」
「わ、悪かったわね!!!どうせ私は現実的ですよ〜だ」

「かがみ、拗ねないでよ」
「フンッ」


                     × ×


ある日。

「かがみおはよ〜。ってどうしたの?」

登校して来たかがみの様子が多少おかしかったので、ハヤテが聞くと

「今朝の事なんだけどね、私が起きた時につかさが起きてたのよ」
「それで?」
「「寝坊した!!」って一瞬焦ったんだけど、いつも通りの時間だったのよね。焦った手前つかさの笑顔が痛くて」

「流石のかがみもそう言う事あるんだね。悪いけど、理解はできないや」
「そう」

「私は多少は分かりますわ」
「アテネ」
「自力で朝早く起きると、全員に驚かれますもの」

「へ〜。まあ、「アテネは朝が苦手」って周知だからでしょうね」
「フンッ。そんなしょっちゅう寝坊してたまるもんですか」


                     × ×


ある日。

「な〜んかお腹すいたね。何か食べに行こうか」
「じゃあ私が作るわよ。簡単なものになっちゃうけど」
「え〜。かがみが作るんじゃふあ〜ん」

「何よ。文句は食べた後にしなさい」
「まあ、背に腹は代えられないか」

かがみが作った料理を食べたこなたは

「おお。これ美味しいよ」
「それは良かったわ」
「何々!?どったの?」

「最近家事を練習するようにしてるのよ。お母さんやつかさに習ってね」
「へ〜」
「な、何よそのにやけ顔は」

「別に〜。 花嫁修業してるんだな〜って思っただけ」
「そうよ。私もお母さんになるかもしれないんだし、それくらいはね」
「かがみも具体的に将来を考えてるんだね」

「当たり前よ。もう大学生ですからね」
「ヘイヘイ。惚気ごちそうさまっと」


                     × ×


ある日。

「おや?お嬢様、何を読んでるんですか?」

ナギが漫画以外の本を熱心に読んでるので聞いたが、集中しているのか答えてこなかった。
ハヤテは慣れていたので、邪魔をしないように静かにお茶等の準備をした。

「ふうっ。 って、うお!!!ハヤテ居たのか」
「ええ、今さっき。何を熱心に読んでたんですか?」
「これだよ」

見せてきた表紙にハヤテは見覚えがあった。
よく見ると、作者は泉そうじろうだった。

「これって」
「ああ。こなたの父親の本だよ。偶々行った本屋で見かけたから、買ってみたんだよ」
「どうでした?」

「面白かったさ。今度あいつの家に遊びに行くとき、出来る事ならサインを頼みたいもんだ」
「まあ、そうじろうさんなら喜んでしてくれると思いますよ」

実際、ナギが泉家に遊びに行った際頼むと、そうじろうは笑顔でサインしてくれた。


                    × ×


ある日。

「そう言えば。ハヤちゃんとみゆきさんからのメール見た?」
「ああ。旅行のプラン、海外も考慮していいかってやつだろ?」
「そだよ。場所しだいではナギちゃんが別荘を貸してくれるらしいよ」

「良いよなー、大富豪は。でもよー、海外には確かに興味はあんだけどね、パスポート持ってねえんだよね」
「私も持ってないのよね」
「私は持ってるよ。 って言っても、小6の時のだから、期限切れてるだろうけどね」
「まー、仮に平気だったとしても止められんじゃね?そんな前じゃ」

っとみさおは笑っていたが

「あ!!なんかわりいな、ちびっ子」
「みさきちや、なぜに謝罪に至ったのかを小一時間問い詰めたいのですが」

こなたは怒ってる様子はなかったが、にやけ顔が普段より固めだった。

「ほ、ほら。柊や柊の彼氏から、水着が小学生の時のものだったって聞いたからだってヴぁ」
「ふ〜ん」
「まあ、いいじゃねえか。若く見られた方がよ」

「でもさー、それはある程度年を重ねないと有難味の分かんない褒め言葉だよね〜」
「うぐっ」

「でも、私やみさちゃんが最初に見かけた頃に比べて、泉ちゃんは大人っぽくなってるよね」
「おお。確かにな」
「お褒めに預かり光栄です。 でもさ、小説じゃ分かんないよね。挿絵もないし」

「何つーかさ、ちびっ子。おめえのその独特の解釈がおもしれーよな」
「そりゃどうも」


                     × ×


ある日。

「うんっ、美味しく出来た」

つかさが自身で作ったクッキーを味見して、こう言い

「クッキー美味しく焼けたよ。楽しみにしててねっと」
「お、なんかいい匂い。クッキー焼いたんだ。1個貰っていい?」

こなた達にメールしてると、次姉・まつりが来て

「うん、美味い。流石つかさ印だね」
「あら、いい匂いね」
「あ、姉さん。つかさのクッキーが美味しくてさ」

で、翌日。

「つかさー。昨日言ってたクッキーは?楽しみにしてたんだけど」
「そ、それが。昨日のうちにみんな無くなっちゃって。喜んでくれてるから止められなくてさ」
「なんだ。残念」

「なんか、丁度良かったみたいですね」
「あ、お兄ちゃん♪」
「どったの、ハヤちゃん」

「僕も作って来たんだ。皆に食べてもらおうと思ってね」
「どれどれ?プリンか」
「美味しそうです」

「つかささんには昨日のうちに言っておいたんだけど、食べ比べしてもらおうと思ってね。同じ奴じゃあれかなって思ったから」
「プリンなわけね」
「そう言う事。最近色々凝り始めてるんだ。「いかにカロリーを抑えつつ美味しいいろんなお菓子やデザートを作るか」にね」

「・・惚気か〜。かがみの為でしょ、それ」
「べ、別にいいじゃん//////////////」

照れるハヤテを置いて、全員ハヤテのプリンを食べた。

「美味い!!」
「ホント、専門店みたいです」
「流石お兄ちゃん。私の負けだよ」
「・・流石ね」

あまりの美味しさに全員食べる手が止まらず

「「「「ごちそう様でした」」」」

「喜んでもらえてよかったよ」


                    × ×


ある日。

「ん!?電話だ。いずみちゃんか」

夕方、仕事の休憩中に電話が鳴り、画面を見るといずみだった。

「もしもし、どうしたの?」
『あ、ハヤテお兄さん。今大丈夫?』
「大丈夫だよ」

『相談があって』
「僕に?出来るだけ乗るよ」
『実は、今日学校で友達に「家に遊びに行きたい」って言われて』

「え!?若しかして、まだ「隠れオタク」なの?」
『う、うん。オープンにすべきか悩んでて』
「そっか」

『全てをさらけ出して楽になるべきか、オタクを卒業して堂々とすべきか悩んでて』
「良いんじゃないかな?公表しても」
『で、でも』

「あのね、いずみちゃん。「誰もがドン引きするような趣味」ならともかく、そうじゃないなら無理して隠す必要もないさ。もし、それで友情に亀裂が入るようなら、「所詮はその程度」って事だよ。そんな友達なら無理して付き合う必要はないよ。ひよりんやゆたかさん達にはばれてても、友人関係には支障は出なかったんでしょ?理解を示してくれる人もちゃんといるんだから、大丈夫だよ」

ハヤテの言葉にいずみは

『そ、そうだよね。オープンにすべきかはまだ悩むけど、すっきり出来たよ』
「そう、良かった」


                    × ×


ある日。

「おー、姉さん何か美味しそうなもの食べてるわね」
「ええ〜。あげないよ」

いのりがチョコ食べてるところにかがみが来て箱を見て

「1口20kcalなのね」
「そうやって1口当たりのカロリーを表記したら売り上げが上がったんだって」
「へ〜。何でかしら」

「あんたね。 彼氏君が居なかったら、色々と大変なんじゃないの?」
「そ、そんな事は」
「やれやれ。 かがみって、しっかりしてそうで自分には甘いのね」

「そ、そんな事無いもん。 最近じゃ体重の増減は「誤差」って言える範囲だし、気を付けてるもん」
「ハイハイ。 でもさ、それは彼氏君の存在が大きいんでしょ?カロリー管理してくれたり、心情的にもね」
「そ、それは/////////////////////////////」

「ん!?なんの話?」
「かがみに彼氏君が居なかったら色々と大変そうって話よ。まつりもそう思うでしょ?」
「あ〜、確かにね。彼氏君の存在がなかったら、かがみって自分に甘いし」

割と正論なだけに、かがみは言い返せなかった。


                      × ×


ある日。

「「「「お邪魔しま〜す」」」」
「随分賑やかだな。そろってどうしたのだ?」

「来週小テストなので、ハヤテさんに講師をお願いして勉強をっと思ったので」
「そっか。おいハヤテ、たった今からお前には「ゆたか達の講師」という重要な仕事を与える」
「了解しました」

一行が部屋から出て行った後

「どうしたんですか?」
「いやな。ここにこなたとかがみが居れば、こなたのやつがかがみに「ボクと契約して塾生になってよ」って言わなきゃ。っていう気がしてな」
「確かに言いそうですね」

「だろ〜?まあ、作者は「あれかな?」程度の知識らしいがな」
「やれやれですね」


                      × ×


ある日。
何時も通り世間話をしていると、つかさが

「そう言えばさ。小学校とか中学校の音楽で習うイカロスの翼ってあるよね」
「また唐突ね。まあ、こなたがそれっぽい話をしてたからでしょうけど」
「イカロスって、空高く飛びすぎちゃったから、太陽の熱で翼が溶けちゃったんだよね?」

「そうよ。飛べた事に興奮してお父さんに注意されたのを忘れちゃったって奴ね」
「でもさ、お兄ちゃん。高い所に行くと、気温って凄く低くなるんじゃなかったっけ?」
「ええ、そうですよ。高山の頂上では防寒してても凍死する事もあるみたいですし」

つかさの正論にこなたとかがみは驚いていたそうだ。

「じゃあさ、何で温度が低くなるの?」
「えっと、難しい話になりますが」
「聞きたい〜」

「理由としては、2つあるんですよ。 1つ目は、地球の大気は太陽光線のエネルギーを殆ど吸収できないので、地面が吸収した熱を貰う関係上下に行けば行くほど気温が高くなるんです。 2つ目は、断熱膨張と言って、気体というのは気圧が下がると自分のエネルギーを使って温度が低くなるって性質があるんですよ。つまり、高所になればなるほど気圧は低くなるので、その分温度が低くなるんです。 こんなところですね」

ハヤテの解説にみゆきさん以外は首を傾げていた。

「えっと、お兄ちゃん。分かんないや」
「要するに、気圧が低い事で気体が沢山仕事をして温度が下がるって事です。 簡単になってませんね」
「ちょっとだけ分かったかな」


                      × ×


ある日

「お待たせハヤテ」
「大丈夫だよ」

この日、2人はデートだ。

「ごめんね。洋服とか中々決まらなくて、遅れちゃって」
「お洒落に気を使ってくれたんだね。嬉しいな」
「もう。ただでさえ私の遅刻で遅れてるんだから行きましょ」

「そうだね。  ん!?」
「どうしたの?」
「あ、いや」


「(いいな〜、お姉ちゃん。お兄ちゃんとデート出来て)」

実は、つかさがこっそり2人をつけていた。眼鏡などの簡単な変装で。

「(あれ? ま、まさか)」


「かがみ」
「え!?ちょ、ちょっといきなり//////////////」

ハヤテはかがみの両肩に手を置き、明らかに「そういう雰囲気」だった。町中なのに。


「(お兄ちゃん大胆だな。私にも・・って、ダメダメこんなこと考えちゃ)」

つかさが見ていると、2人は歩き出し、道を曲がった。

「(よ〜し、このまま)」
「こらつかさ!!」
「お、お姉ちゃん」

何時の間にかかがみが後ろに立っていた。

「やっぱりあんたがつけてたのね」
「ごめん。な、何で分かったの?」
「ハヤテよ」

時間を少し戻し、かがみとハヤテがキスしたと思われた瞬間

「ハ、ハヤテ/////////////////////こんな人前で」
「聞いて」
「へ!?キス、じゃないのね」

キスするふりして耳元により

「誰かがつけてる。たぶん、つかささんだと思う」
「つかさが!?まさか」
「角を曲がるふりして後ろに回って。そうすれば」
「分かったわ」

時間戻します。

「っと言う訳よ。まったく」
「そうだったんだ。流石お兄ちゃん」
「流石じゃないわよ。何でこんな事。変装までして」

「だって、羨ましいんだもん。お兄ちゃんとデートするお姉ちゃんが」
「あのね、つかさ」
「まあまあ、かがみ」

「ハヤテ」
「予定は変わっちゃうけど、3人で出かけようよ」
「でも」

「デートなら何時でも出来るよ。ね」
「分かったわよ」
「やった〜っ♪お兄ちゃん大好き♪」

結局3人で出かけることになり、

「へ〜。お兄ちゃんたち、遊園地なんだね」
「そうよ。遊園地が多いわね」
「さ、早く入ろ〜」

「その前に。つかさ、いい加減ハヤテから離れなさい」
「やだ〜っ」
「ああ、もう」

結局つかさは離れず、そのまま園内で遊ぶ事になり

「ねえお兄ちゃん、次は〜♪」
「あ、はい。次はですね」
「ハヤテ、私の事も」

「分かってるけどさ。でも」
「お兄ちゃん早く〜」
「あ、こら。もう」

午前中はつかさがハヤテに甘えっぱなしであり、かがみはさほど楽しめなかった。
園内レストランで昼食中。

「つかさ、午後は遠慮しなさい。ハヤテに甘えるのを」
「何で?良いじゃん、お兄ちゃんが嫌がってないし」
「ハヤテが優しいからよ。あんたが義妹なのもあるし」

「良いじゃん〜。お姉ちゃんも甘えればいいわけだし」
「そうだけど。今日は私とのデートだったのよ、本来は」
「分かってるもん。でも甘えたいんだもん」
「あんたね」

「お〜、柊に柊の彼氏。妹もいるじゃん」
「日下部さんに峰岸さん」
「奇遇ね。こんな所で会うなんて」

「確かにな〜。デートか?」
「本来はね」
「そっか〜」

「2人はどうして?」
「暇だったし、あやの誘って遊びに来たんだってヴぁ」
「私が偶々チケット貰ってたから、誘われた時にここを勧めたの」

「そうだったの」
「邪魔しちゃわりぃし、去るぜ」
「またね」

みさおとあやのが離れた席に移動して行った後

「さて。食休みした後午後も回りますか」
「さんせ〜」
「つかさ、さっき言ったこと」
「分かってるって」

しかし、やっぱり?分かってなどおらず、つかさは甘えっぱなしだった。

「お兄ちゃん、今日は楽しかったよ♪」
「それは良かったです」
「私は良くなかったわよ」

「何で?」
「誰かさんのせいでね」

つかさは誰だろ〜?っと言わんばかりに首を傾げていた。

「あ、そうだ。ねえお兄ちゃん、折角だからお茶してってよ」
「そうね。上がって」
「う〜ん。そうだね。お邪魔させてもらおうかな」
「わ〜い♪お兄ちゃんいらっしゃいませ〜」

ハヤテを引っ張って家の中に入ろうとする妹を見て、かがみは

「(やれやれ。ホントに楽しかったみたいね。デートは出来なかったけど、大目に見てあげますか)」

終始少しイライラしていたが、つかさの笑顔を見て結果的に邪魔されたことは水に流すことにしたようだ。

「お姉ちゃん、入らないの?」
「入るわよ」


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (9月25日更新) ( No.18 )
日時: 2016/09/25 12:00
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「せ〜の」
「「「ドラ○も〜ん」」」
「それは流石に不味いわよ」
「確かにね」

やっぱ戻します。


                    × ×


ある日の陵桜。

「今月は早くもピンチだよ。早く社会に出て働きたいもんだよ」
「おいおい。何やらとっても贅沢な話が聞こえてきたぞ」

アニ研の部室で八坂こうの愚痴に桜庭先生が言い返した。

「いいか、大人になったら「学生時代に戻りたい」って思うもんだよ。んな勿体ない事言っとらんで、今を満喫しとけ」
「いやね、自分でお金を稼いで使えるようになったら、取捨選択して、あまりちまちまやりくりしないで済むじゃないですか」
「あー、それはあるかもね」

こうと山辺たまきは同意見だったが

「正直、私はそう思わないっすね」
「お!?ひよりんはどういった意見で?」
「親に世話になってて、働いた経験がない私が言うのもアレっすが、ハヤテ先輩の苦労話を聞いてる限りじゃ学生である内は存分に堪能しておきたいと思うっす」

「あの先輩の?」
「どう言う事?」
「あの人は一から十まで自分でやってた人っすからね。あの人が超例外って事を考慮しても、働いてお金を稼ぐってのは大変みたいですよ。こうちゃん先輩は確かに贅沢っす」
「そっか。まあ、あの先輩が例外過ぎるんだろ。参考程度にしとくよ」

話の区切りがつき、こうは漫画を描いてるひよりんを見て

「そう言えばさ、今年の夏は勉強漬けだった訳だけど、ひよりんはそうでもなかったんだろ?」
「そうなのか?」
「ええ、まあ。海行ったり花火したり」

「羨ましいもんだ」
「でも、女だけっすよ。な〜んか微妙っすよ」
「何言ってんだよ。綾崎がいたんだろ?」

「ですから、ハヤテ先輩には彼女が」
「だからさ、彼女持ちであっても親しい男がいれば少しはマシだろ」
「確かに正論っすが、あの人は恋人以外を「女」として見ないっす。「友達・親友」としては見るっすが」

「そっか。田村も大変だな。そんな奴を少しとはいえ意識してるんだから」
「何言ってるんですか。ひかるちゃん先生も綾崎先輩を意識してるんでしょ?前は「ただの教え子だ」って言ってましたけど」
「お前、しつこいな。違うと言ってるだろ」
「またまた〜」


                       × ×


ある日。

「おはよ〜かがみ。あれ?髪形変えたんだね」
「まあ、ね。気分転換よ」

かがみはポニーテールであり、普段のツインテールではなかった。

「ハヤテ君と何かあったの?」
「何も。何回でも言うけど、気分転換よ」

講義が終わり、

「およ?かがみん、髪形違うね」
「まあね。いつも一緒じゃ芸がないでしょ」
「ぬっふっふ〜。ハヤちゃんと何かあったな〜」

「あんたまでルカと同じ事言うのね。無いわよ」
「ふ〜ん」

翌日。

「そう言えばさ、ミラちゃん髪形変えてるよね」
「気分転換?」
「そうよ。特に意味はないわよ」
「「ふ〜ん」」

あつことゆうこは何も言ってこなかったが、

「(正直、本当の事は言い難いわね。まあ、ばれても実害はないんだけどさ)」

実は、数日前

「あ〜、もう。ハヤテ強すぎよ」
「まあ、大会とかで賞金稼ぎしてましたから」

デート感覚で柊家でゲームしていたが、ハヤテが全勝中だった。

「こうなったら、このシューティングで勝負よ」
「良いよ。キャラバンモードで得点が多い方の勝ちだね」
「良いわよ。吠え面かかせてやるわ」

「随分な自信だね。だったら、負けたら勝った方の言う事を何でも聞くってどう?勿論常識の範囲内で。 な〜んて」
「その勝負乗ったわ」
「へ!?あ、そう」

冗談のつもりだったが、かがみはノリノリだった。
で、

「う、嘘。こなたにも勝てるこのゲームで私が負けた!?」
「えっと、条件は」
「分かったわよ。で、何よ要求は」
「じゃあ」

時間を戻します。

「(まさか、「一週間ポニーテールで過ごす」って条件付けてくるとはね)」

「あ、かがみ。ちゃんと約束守ってるね」
「当たり前よ。でも、何でこんな条件言って来たの?」
「前に見た時可愛かったからね。だからだよ」

「そうならそうと言えばいいじゃない。お願いされればこれ位ゲームの勝敗に関係なくやってあげるわよ」
「そっか。 まあ、折角だから記念に撮って、待ち受けにしとこ」
「ハイハイ」


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ。最近お母さん、料理に凝ってるよね」
「そうかしら」

居間で寛いでる時、次女・まつりが切り出した。

「なんかあったの?1回・2回なら「記念」って事で納得いくけど」
「特に無いわよ。強いてあげるとしたら、ハヤテ君よ」
「彼氏君!?どう言う事?」

「前にこの家に泊まった事があってね。その時ご飯を作ってくれたの」
「ああ、私や姉さんがいない時ね。で?」
「その時のご飯が凄かったのよ。見た目も味も。だから」

「対抗意識燃やしてるんだね。そんなに凄いの?」
「そうよ。スーパーで買える食材しか使ってないのに、「完璧」だったのよ」
「ふ〜ん」

「でもさ、いくらお兄ちゃんでもお母さんには勝てないよ」
「そうかしら」
「私からすれば、「私以上お母さん未満」かな」

「つかさ、分かんないわよ。お母さんだって負けるかもよ」
「良いな〜。かがみはともかく皆食べた事あって」
「あら。だったら」

一方。

「中々終わらないね」
「今回の課題、量が多いものね」

かがみとハヤテは一緒に課題を片付けていた。とはいえ、量が量だけに流石の2人も苦労していた。

「提出期限までまだあるとはいえ、余裕をもって終わらせたいわね。見直しとかもしたいし」
「そうだね」

話をしつつ何とか進めていった。
すると、ドアがノックされ

「ハヤテ君、ちょっといいかしら」
「あ、はい。なんでしょうか?」
「今日泊まっていかない?」

「「は!?」」

みきさんの突然の提案にハヤテもかがみもすっとんきょんな声をあげた。

「お母さん、詳しくさ」
「良いじゃない。見たところ、大学の課題に苦労してるみたいだし」
「はあ。しかし、家族の多いのに」

「あら?あなたは家族じゃないの?」
「そ、そういう意味では。第一、まだ結婚したわけでは」
「冗談よ。真面目に返してどうするのよ」

悪戯っぽく笑うみきさんにハヤテはため息をつくしか出来なかった。

「冗談は置いておいて、まつりがね、あなたの作るご飯を食べてみたいそうなの」
「そう言う事でしたか。なら、お任せください」

ハヤテは立ち上がると、かがみの部屋を出て柊家のキッチンに向かった。

「うわ、美味い!!」
「ホント、美味しい」

ハヤテが作った夕食はまだ1回しか食べた事が無かったいのり・まつりに好評だった。

「どうやってこんな味出してるの?」
「真似なんて不可能よ」

「まあ、経験ですかね。これでも自炊歴は長いですから」
「あ、そっか。彼氏君は1人暮らし歴も長いんだったわね」

勿論、他の面々にも好評だった。

「ふう、美味しかった」
「正直なところ、「つかさ以上お母さん未満」だね。彼氏君の料理は」
「そ、そんな事は」

「あるわ。若しかしたら、私以上かもよ」
「それは流石に」

後片付けもハヤテがやり

「もうこんな時間ですね。僕、帰ります」
「帰っちゃうの?ハヤテ、泊まっていきなさいよ」
「そうだよお兄ちゃん」

「そうしなよ。パジャマとかは僕のを貸すからさ」
「しかし」
「彼氏君は家に泊めれないっての〜」

とてもではないものの、断れる雰囲気ではなく

「わ、分かりました」
「やった〜。お兄ちゃんが泊まってくれる〜♪」
「じゃあ、私の部屋で寝るのね。前みたいに」

「へ〜。かがみはそこまで」
「な、何よ」
「別に〜」

ハヤテはナギに事情を説明し、外泊の許可はちゃんと出た。

そして夜も更けていき

「ん!?どうしたんだい?」
「私達、何かおかしい?」
「あ、いえ」

居間で寛いでいた時、夫婦の会話を見ていたハヤテが不思議そうな顔をしていたのだった。

「お2人は仲いいな〜って思いまして」
「そうかしら」
「普通だと思うがね」

「いえいえ。ご結婚されて結構経っているはずなのに、お互いに好きあってるというか、お互いを立てあってるというか。所謂「理想の夫婦」って感じだなって」

「そうかな。確かに今でもみきの事は好きなのは事実だけどね」
「ただおさん」

「お2人を見てると、「僕も結婚したらこんな夫婦になりたい」ってつくづく思いますよ」
「大丈夫よ。ハヤテ君なら」
「そうだね。君とかがみなら、間違いないよ」

「きっと、そうですよね」
「////////////////////////////」

話を聞いていたかがみは照れていた。


                    × ×


ある日。

「へ〜、勉強会」
「うん。テストも近いからね」

陵桜の休憩時間、いずみを含め何時もの面々で話していた。

「やった事ないけど、分かんないとこ聞けていいかもね」
「だね。しかも我々には最強の味方がいるし」
「若しかして、ハヤテお兄さん?」

「そうだよ。ハヤテさんの教え方って凄い分かり易いんだ」
「そうなんだ。私も教えてもらいたいよ」
「折角だから、若瀬さんも一緒に勉強会しようよ」

「そうだね。ハヤテ先輩が勤めてるところも見たいでしょ?」
「確かにね。ハヤテお兄さんって執事やってるんだっけ」
「凄い所だよ。初めて見る人は間違いなく驚くくらい」
「そっか。じゃあ、混ぜてもらうね」

で、放課後

「こ、これは」
「凄いでしょ?」

三千院家の規模にいずみはただただ驚くだけだった。

「ハヤテお兄さん、ここで働いてるの?」
「そう言う事。さ、入るよ」


「お前達、また来たのか」
「ごめんなさい、ナギさん。でも、テストが近いから」
「構わんよ。テストっていうのは大変だからな。 それより、見ない顔だな」

「あ、若瀬いずみです。初めまして」
「三千院ナギだ。よろしくな」
「こちらこそ」

「因みに、家のクラスの委員長っす」
「ふ〜ん。そう言えば、私の高校時代の委員長も同じ名前だったな。あっちはポンコツだったがな」
「へ〜」

「そんな事より。若瀬、お前からは私と同じ匂いがするな」
「え!?」
「ナギちゃんは私やパティと同じオタクだよ。しかも、深めのね」

「き、気のせいじゃないかな〜」
「そっか。まあいいや。 今日は暇だし、私も手伝うよ。幾らハヤテでも大変だろうし」
「あ、あれ!?三千院さんって」

「ああ、いずみちゃんは知らないのか。お嬢様は飛び級で卒業した白皇OGなんだよ年はいずみちゃんより1つ下だけど」
「あ、あの名門校の!?すごいですね」
「まあな。 そんな事より、私の事は名前で呼べ。気持ち悪い」
「あ、うん」

ナギも講師に加わり、しっかり勉強をした。
まあ、いずみの学力にナギは驚いていたが。

「なあいずみ、気になってたんだがな」
「なに?」
「お前、ハヤテが好きだろ」

直球過ぎるナギの問いかけに暫く沈黙が訪れた後

「うん。ハヤテお兄さんの事は幼稚園の頃から好きなんだ」
「随分前からだな。 だがな」
「わ〜っ」

「な、何だよひよりん」
「ナギさん、こっちへ」
「だからなんだよ」

ひよりんがナギを連れて部屋を出て行った後

「な、何だったの?」
「「さ、さあ?」」
「???」


「なんだよ」
「じ、実は」

「はあ!?あいつにはハヤテに彼女がいるって教えてない!?」
「そうっす。卒園してから高校生になって再会するまで会ってなかったらしくて」
「成程。想いの長さを慮って内緒にしてるっと」

「ええ、まあ」
「だがな」
「私が期を見て話すつもりっす」

「分かったよ。私からは言わないでおくよ」
「よろしくお願いするっす」


                    × ×


ある日。

「お姉ちゃんがホラーゲームやっててね、それを見たら怖くて寝られなくなっちゃって」
「つかさは相変わらずだねー」
「でも、お兄ちゃんに電話して安心出来ると寝られるからそうしてるんだ」

「そうなんだ〜。で、肝心のかがみは?」
「私的にはあれはね〜。まあ、ハヤテがいれば何とか」
「へ〜。流石のかがみもハヤちゃんがいないとダメなんだね〜。なんのかんの言ってるけど」

「言っとくけど、「どうすればクリアになるか分からない」から駄目なのよ。ハヤテなら割と直ぐに分かるから」
「ああ、そう言う事ですか。でもさ〜」
「何よ」

「怖い〜。とか言って抱き着くのは漫画とかじゃお馴染みだよね。かがみはやんないの?」
「い、いや。やろうかと思ったんだけど、恥ずかしくて」
「あそ。まあ、やろうがやるまいが、ハヤちゃんには関係なさそうだよね」


                     × ×


ある日。

「そう言えばさ。皆は次のバレンタインってどうするの?」

何時も通り皆で(ハヤテは多忙で不在)集まってるときにいきなりこなたが切り出した。

「まあ、私は「本命」をハヤテにあげて、お父さんには日頃の感謝の意を込めてあげるつもりよ」
「私はお兄ちゃんには凝ったのをあげて、お父さんにお姉ちゃんと同じ意味のをあげて、学校の友達にもあげるかな」
「私は父と親戚のお兄さん、ハヤテさんですね」

「ふ〜ん。代り映えはないのか」
「そう言うあんたはどうなのよ。どうせおじさんとハヤテ以外にあげないんでしょ」
「いんや〜。事はバイト先の店長に皆でね」

「へ〜。店長さん喜ぶんじゃない?」
「いやいや。「あげるかどうかを皆で検討中」なんだよ」
「あんたね。世話になってるんだから「義理」でも「感謝の気持ち」でもいいからあげなさいよ」
「考えとくよ」


                     × ×


ある日。

「ん!?電話だ。もしもし」
『あ、ハヤテ君か。俺だ』
「そうじろうさん。珍しいですね」

『まあ、な。ちょっと話をしたくてな』
「何ですか?」
『今日な、友達が娘を連れてきたんだ。その時に「娘が「お父さん大好き」って言うのは小さい時だけ」って話になったんだ』

「まあ、一般的にはそうらしいですね。思春期とかになると、嫌われがちというか」
『だろ?でな、その時「俺はこなたにそう言ってもらった事無い」って気付いたんだ』
「そ、そうだったんですか」

『ハヤテ君、君も肝に銘じておいた方が良いぞ。結婚して娘が生まれた時は』
「そうですね。娘が生まれるかは分かりませんが」
『父親って、寂しいからな。娘だととくにな』


                     × ×


ある日。
いのり・まつりが居間でテレビを見ていると

「うん、これで大丈夫だ」
「「????」」

つかさが携帯ストラップの人形を表向きに直して嬉しそうだったので

「な、何してんの?」
「だって〜。窒息しちゃうかもしれないし」
「人形だよ?」

「そ、そんな事無いもん。きっと生命や神様が宿ってるはずだもん」
「は!?そんな訳」
「あるよ〜。 えっと。や、や」

「八百万の神。だね」

「「「あ、お父さん」」」

「いのり、まつり、つかさの言う通りだよ。昔の人は「どんなものであれ神様や生命が宿ってる」って考えてたんだよ。だから、大切にしてたんだ。2人も覚えておきなさい」
「「は〜い」」

「つかさは良く知ってたね」
「うん、お兄ちゃんに教えてもらったんだけどね」
「ハヤテ君にかい?」

「うん。前に私が携帯壊しちゃった時に教えてくれたんだ」
「そうかい」
「お〜お〜。彼氏君は有能だね〜。鷹宮神社の跡取りは彼氏君かな〜」

「婿入りしてもらってね」
「あのさ、2人とも。2人は恋人とかさ」
「ま〜、気長に待っててよ」
「そ、そうかい」


                     × ×


ある日。

「おや?どうしました?」
「ああ、ハヤテ君」

柊家に来ていたハヤテがダイニングに行くと、みきさんが自分の肩に手を置いてため息をついていた。

「最近ね、肩とか凝る様になっちゃって」
「そう言う事ならお任せを」
「あら、悪いわね」

ハヤテはみきさんにマッサージをしていた。

「気持ちいいわ〜。ありがと」
「いえいえ。これ位お安い御用ですよ、お義母さん」
「え!?」

「あ、いや。こ、これは、その」
「良いのよ〜、そう呼んでも。 お義母さん、か」
「近い将来、こう呼ぶ時が来ますからね」

「そうね。何度も言うけど、ありがと」
「こちらこそ、「親孝行」を体験させてもらって嬉しい限りですよ」
「そうね。かがみから聞いたけど、ハヤテ君は親に恵まれなかったものね」

「ええ、まあ」
「でも、大丈夫よ。今は私やただおさんが居るから」
「出来る限り、親孝行しますよ」

かがみとつかさはこっそり聞いていて、笑みを向けあっていた。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (10月22日更新) ( No.19 )
日時: 2016/10/22 00:22
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「せ〜の」
「「「ドラ○も〜ん」」」
「それは流石に不味いわよ」
「確かにね」


                    × ×


ある日の朝の柊家。

「ん!?つかさ、出かけるの?」
「うん、友達とね」
「ふ〜ん。行ってらっしゃい」
「かがみお姉ちゃん行ってきま〜す」

つかさを見送った後、かがみは居間で一息ついていた。
すると

「あれ?かがみ、あんたは出かけないの?」
「予定ありませんから」

長姉・いのりが来て座りながら話しかけてきた。

「折角休みなんだし、彼氏君誘ってデートでもしたら?」
「誘ったわよ。でも「忙しい」って断られたのよ」
「ふ〜ん」

「姉さんはどうなのよ?人に聞いておいて」
「私もあんたと一緒よ。予定が無くて暇してるの」
「「退屈ね〜」」

姉妹揃って愚痴を零した。


一方、つかさ。

「お待たせ、お兄ちゃん♪」
「いえいえ。待ってませんよ」
「お兄ちゃ〜ん♪」

何時も通り抱き着いてきたつかさに多少困りつつ

「しかし、つかささんにデートの誘いを受けるとは驚きましたよ」
「良いじゃん〜♪兄妹でデートしたかったんだも〜ん♪」

そう、つかさはかがみに内緒でハヤテにデートの申し込みをしたのであった。

「さ、行きましょうか。見つかると」
「お姉ちゃんに怒られちゃうもんね。行こ〜♪」


2人はとある夢の国にやって来た。

「へ〜、ここか〜」
「まあ、変化球より定番の方が良いかなっと」
「流石お兄ちゃん。それでさ」

「ええ。大まかな予定は組んでありますよ」
「楽しみ〜♪」
「あ、あの。それでですね」

「何?」
「離してもらえませんか?」
「何で〜?」

つかさは待ち合わせから現在に至るまでずっとハヤテの腕に抱き着いていた。

「い、いえ。もういいです」
「ん〜♪」

ハヤテは諦め、中に入る事にした。

ハヤテが立てた予定は相も変わらずであり、人気アトラクションであっても、待ち時間は少なめであり、

「お兄ちゃんって本当に凄いね〜♪何時間も待つと思ってたのに」
「デートな以上は楽しんでもらいたいと思って、頑張りましたから」
「お兄ちゃん///////////////////////」

「さて、そろそろお昼ですが」
「作って来たよ、お弁当」
「では、場所を探しましょう」

移動割愛。

「お〜、凄いですね」
「でしょ? お姉ちゃんと比べてどう?」
「そ、それはですね」

「ありがと、お兄ちゃん」
「え!?」
「答えに詰まったって事は、「比べたくない」って事だもんね」

「は、はあ」
「ま、食べてよ。お兄ちゃんには負けるだろうけどさ」

「凄い。美味しい」
「ありがと。これでも専門学校生だもん」
「本当に凄いですよ。義妹であることが誇らしいです」
「お兄ちゃん/////////////////////」

その後もハヤテは褒め称えつつ一緒にお弁当を食べた。

「さて、午後はどうします?」
「お兄ちゃんの予定は?」
「ありますが、つかささんの希望があるであれば」

「無いって。お兄ちゃんに任せるよ」
「分かりました」

食休みをし、午前中同様つかさはハヤテに甘えたまま堪能していた。


「あれ?」
「どうしたの、まつり」
「あ、うん。妹を見かけてさ」

「妹さん?」
「うん。偶然もあるんだなって」

次姉・まつりは友達と偶々同じ場所に遊びに来ていた。

「ま、いっか」

特に気にせず友達を優先する事にした。

「(彼氏君もいたって事は、前みたいに3人で遊びに来てるんだろうな〜)」


時間を飛ばし

「ありがと、お兄ちゃん。パレードまであんな良い所で見れて」
「いえいえ。つかささんに喜んでもらえて僕もうれしいです」
「私、ハ〜君がお兄ちゃんで本当によかったよ」

「ありがとうございます。さ、もう帰りましょうか」
「そうだね」


一方その頃、ちょっとした事件が起ころうとしていた。

「ただいま〜」
「あ、お帰り、姉さん」
「え!?かがみ、居たの?」

「何よ。いちゃいけないの?」
「そう言う意味じゃなくて。あんた、今日は」
「ずっと家にいたわ。ハヤテは忙しくてデート出来なかったし、友達は個々で用事あったし」

「あ、あれ!?」
「どうしたの?」
「いやさ、今日つかさと彼氏君を見かけたんだけどさ」

「え!?」
「なんか、すっごく仲よさそうにしてたから、てっきりあんたも一緒かと思ったんだけど」
「へえ」

怖くなった妹に、まつりは「地雷踏んだか!?」っと思った。


「ただいま〜」
「お帰りつかさ。ちょっといいかしら」
「ど、どうしたの、かがみお姉ちゃん」

「着替えたら私の部屋に来てくれる?」
「え!?う、うん」


「お姉ちゃん入るよ〜。 どうしたの?」
「まあ、座ってよ」
「う、うん」

つかさはかがみの向かいに座った。

「ねえつかさ、今日はどこに行ってたのかな〜」
「え!?だ、だから友達と」
「へえ。友達、ね〜。と・も・だ・ち、ね〜」

「お、お姉ちゃん!?」
「まつり姉さんがね、あんたとハヤテを見たって言ったのよ」
「え、えっと」
「すっごく仲よさそうだったって言ってたのよね〜。どういう事か説明してもらえるかしら〜」

かがみの殺気につかさは涙目で震えるしか出来なかった。


                    × ×


ある日。

「チェリーちゃんって足が短いですけど、それがまたぽてぽてして可愛いんですよね〜」
「確かにそうですね。まあ、僕からすればシラヌイの方が可愛いと思うますが」

かがみ、つかさ、ハヤテは泉家に遊びに来ており、ゆーちゃんの話にハヤテが答えた

「ゆーちゃんの言う事は分かるよ。デブ犬って可愛いもんね」
「やれやれ。犬は良いわよね。太ってても「可愛い」で済ませられるし」
「チェリーちゃんは太ってる訳じゃ」

「そ、そうですよね」
「でもさ、お兄ちゃん。ワンちゃんがーっていうより、毛の差なんじゃないかな?刈っちゃったりすると、違う印象になっちゃったりするでしょ?」
「まあ、漫画とかじゃ「モコモコした体毛の犬がシャンプーなどで全然違って見える」ってお馴染みのネタですけどね」

「で、でもさ、ハヤテ。流石にそれは越えられない種族の壁がさ」
「まあ、それは確かに」
「そう言えばさ、シラヌイちゃんって何時も毛並みが良いよね」

「まあ、ちゃんとお手入れしてますから。ブラッシングは日課だし」
「ふ〜ん。でさ、機嫌悪いときってあるの?見かけるときは機嫌よさそうだし」
「あるよ。機嫌悪いと中々膝から降りてくれないんだよね。爪立てて頑張るし」

「へ〜」
「ま、可愛いから許しちゃうけど」

ハヤテとこなたが盛り上がる一方

「ねえゆたかちゃん」
「はい?」
「若しかしてさ、「ハヤテに事由に甘えられて羨ましい」なんて思って無いわよね?」

「そ、そんな事は//////////////」
「あるのね。まあ、気持ちは分かるけどね」


                    × ×


ある日。

「自分らが免許取ったら「もう用済み」みたいな扱いしよって」
「いえいえ。何時までも迷惑ばっかかけられないかなって」

こなたと黒井先生はチャットで話していた。

「第一、先生は彼氏さんが居るんですよね?」
「まあな。お祭りでは一緒やったけどな」
「デートとかしないんですか?ハヤちゃんとかがみは暇があればしてるみたいですし」

「あのな泉。 泉よ」
「な、何ですか?」
「ウチかてしたいわ。柊や綾崎みたいにデートをな」

「すればいいじゃないですか」
「ウチらは大人や。仕事があるんや。 休日でも残ってたら返上せなあかん。せやから」
「わ、私が間違ってました。すみませんでした」

「ええんや。ウチなんか、折角恋人が出来ても寂しい人なんや」
「先生、少しくらい我が儘言わないと幸せが遠退きますよ」
「せやな。 ありがとな、泉」


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ。かがみとアテネって家に遊びに来た事無いよね?」
「そう言えばそうね」
「かがみの家なら何度もありますわね」

大学で昼食中(ハヤテは男友達と一緒)、ルカが切り出していた。

「折角だし、来る?パパやママには話しておくけど」
「良いなら行ってみたいわ」
「ま、友人の家に行くのもいいものですからね」

「じゃ、ハヤテ君も誘ってきなよ。次の休みの日にでもさ」
「そうさせてもらうわね」

で、休日。

「楽しみね、ルカの家」
「そうだね。中学時代には遊びに行ったことあるけど」
「予想はある程度は出来ますわね」

移動割愛

「へ〜。立派な家ね」
「ルカさんは元アイドルだからね」
「芸能人の家って訳ですわね」

「やっほ〜っ、いらっしゃ〜い」

「「「お邪魔します」」」
「立ち話もなんだし、私の部屋来なよ」

「へ〜。ルカらしい部屋ね」
「ぬいぐるみも結構おかれてますわね」
「うん、ゲーセンとかで取ってね」

「以前僕が遊びに来た時と変わってませんね」
「まあね。場所は変わってるけど」
「相変わらず可愛い趣味ですね。ルカさんらしいです」

「そ、そうかな?/////////////」
「ええ。可愛らしいルカさんらしいです」
「えへへ////////////」

「ハヤテ」
「やれやれ、ですわね。 漫画も沢山ありますわね」
「まあね。好きだし」

「あれ?ルカ、あなたも漫画書くの?」
「偶にね。最近じゃ忙しくて難しいけど」
「ふ〜ん。ねえ、読んでいい?」
「良いよ〜。同人誌で良ければになるけど」

ルカ以外の3人は原稿に目を通した

「へえ。面白いじゃない」
「プロに匹敵しますわね」
「そんな事無いよ。 ○○ってサークルの同人誌の方が圧倒的に面白いし」

「「え!?」」
「な、何!?私、そのサークルのファンなんだよ。現役の時もお忍びで買いに行ってたし」
「かがみ、ハヤテ。知ってるんですの?」

「知ってるも何も、知り合いよ。友達って言えるくらい」
「そ、そうだったの?知らなかった」
「世の中って意外と狭いんですのね」

暫く遊んでいると、ルカの両親が帰ってきたようだ

「おや?友達かい?」
「うん。招待した事無かったからね」

呼ばれたルカが両親を伴って戻って来た。
すると

「おお、ハヤテ君。久しぶりだね」
「お久しぶりです」
「ホントね。ルカから話は聞いてるわよ」

「面識会ったのね。ルカのご両親と」
「ん!?まあね。 言ったでしょ?中学時代家に遊びに行ったことあるって」
「そうだったわね」

「いやはや。ルカが突然「アイドルを引退して法学部に通いたい」っと言いだした時は驚いたが、君が理由だと知って納得したよ」
「あの時もルカの口からは貴方の話題ばっかだったもんね」
「もう。パパママ」

「ともかくだ、娘を宜しくな、ハヤテ君」
「あ、はい」

ハヤテは「友人的な意味で」っと捉えたが、両親は「恋愛的な意味で」であった。

「ねえルカ」
「何、かがみ」
「若しかしてさ、ご両親には」

「話してないよ。ハヤテ君に「かがみという恋人」がいるって」
「な、何でよ」
「別にいいじゃん。どうせ「ハヤテ君の彼女」は私になるんだし」
「良くないわよ。まったく」


                   × ×


ある日。
こなた、かがみ、つかさ、みゆきさんはファミレスに来ていた(ハヤテは多忙で欠席)。

「う〜んっと。 私は決めたけど、皆は?」
「私は決まったよ〜」
「私も決まりました」

「かがみは?」
「ちょ、ちょっと待って。もう少しで」
「別にいいじゃん〜。パパッと決めちゃおうよ〜」

「だ、だって。食べたいのだとカロリー高いし、カロリー低いのを選びたんだけど」
「あのさ〜。こういう時位は気軽に行こうよ。普段はハヤちゃんが手助けしてくれてるんだし」
「そうなんだけどさ」

別の日。

「え〜っと。 みんな決まった?店員さん呼ぶけど」
「大丈夫だよ」
「私はです」

「わ、私は、えっと」
「また〜!?今度は何?」
「だ、だって」

「カロリー表記無いんだし、気軽にさ」
「だからよ。太ったりしたらハヤテにさ」
「あのさ。しつこい様だけど、かがみは太ってないし、ハヤちゃんはそう言う事をさ」

「そうだけどさ〜」
「やれやれ。気にし過ぎちゃうと、それが理由で嫌われるよ」
「わ、分かったわよ」


                   × ×


ある日。
こなた、かがみ、つかさ、みゆきさんは三千院家に集まってとある狩りゲームをしていた。

「よしっ、ミッションクリアっと。 さあ〜ってどうかなっと」

こなたは暫くゲーム画面と睨めっこしていたが

「あれ〜!?おかしいな。全然出ないな〜。 皆はどう?」
「「「「・・・」」」」
「つかさ〜、正直に言って楽になろうか」

「こ、こなちゃんにも次は出るよ、欲しい素材」
「こなた、困らすな。こういうのは運の問題だぞ」
「そうだけどさ〜」

「それはそうと。つかさの装備が中々レベルアップしないな。どうしたんだ?」
「聞いてよナギちゃん〜。欲しい素材が出ないんだよ〜。出現素材リスト見て「出現するかもしれないミッション」やってるのに〜」
「どれ? ああ、これか。まあ、気長に待つしかないぞ」

「そうよね〜。私も欲しい素材があって頑張ってるのに出ないのよ。 ルカやアテネ、あっちゃんゆっこにも協力してもらってるのに」
「そっか。皆、かがみに協力するぞ。私は今のところ欲しい素材ないし」
「「「了解」」」

暫くの間同様のミッションを挑戦し、幾度となくクリアしたが

「な、何で出ないのよ。1%とはいえ出無さ過ぎよ」
「あ、あのさ。言い難いんだが、私には出てるぞ、かがみが欲しがってる素材」
「ナギちゃんに同じく。あげられたらいいのにね」

その後休憩を挿みつつ1時間ほどプレイし

「や、やっと揃ったわ。皆ありがと」
「気にすんな。親友じゃないか」
「そ、そうね」

後日

『もしもし、今大丈夫か?』
「ああ、ナギちゃん。大丈夫よ」
『あれからどうだ?欲しがってた素材で強化したんだろ?』

「まあ、ボチボチね。最近忙しいし」
『そっか。まあ、ハヤテも多忙だし、仕方ないか』

電話を切った後、かがみは

「(不思議ね〜。あんなに熱心だったのに、いざ手に入れるとモチベーションが下がって。忙しいのはホントだけど、やってなかったわ)」

一方。

「ああ、かがみはこれが欲しかったんだ。 私も作ってみようかな」

こなたは1人で自宅の自室でかがみが欲しがった素材から装備を見つけ、お揃いも面白いと素材を集め始めた。

「あ、もしもしハヤちゃん?」
『ど、どうしたの?なんか暗いけど』
「いやね、かがみとお揃いの装備を作ろうとね、素材集めに奮闘しているわけよ」

『へ〜、そうなんだ。で?どうなの?』
「ああ言うのって、不思議だよね。「たいして欲しくない時」は出現頻度高いのに、「必要だから欲しい時」って出ないよね」
『そういうもんだよ。作者さんも「欲しい欲しい」って思ってると出ないくせに、手に入って「もういいか」って時は出やすいみたいだし」
「世の中って、不条理だね」


                     × ×


ある日。
こなた、ゆーちゃん、パティは一緒にホラー番組を見ていた。
こなた、パティは涼しい顔をしていたが、ゆーちゃんは涙目になりつつ耳を塞いで必死で恐怖と戦っていた。

「こ、怖かったね、今の」
「まあね〜。でも」
「コナタ、怖くなかったんデスカ?」

「いやね、こういう話を聞くとハヤちゃんを思い出すんだ」
「ハヤテさんを?」
「前に皆で旅行した時、夜に定番の怖い話をしたんだけど、そん時のハヤちゃんの話が結構怖くてね。本人は「実体験だ」って言ってたけど」

「どんな話ネ?」
「ホテルでバイトした時の話だよ。あ、そうだ。折角だからハヤちゃん呼んでもっと怖い話聞かせてもらおうよ」
「oh。賛成ネ」

ゆーちゃんは反論しようとしたが、

「っと言う訳でさ、聞かせてよ。もっと怖い話」
『別にいいけどさ。でも』
「何さ。私やパティは」

『ゆたかさんだよ。怖がりだったはずだけど』
「平気だって。じゃ、明日ね」

反論する間を与えてもらえず、決まってしまった。
で、翌日

「えっと。半端じゃないのもあるから、比較的ソフトなものにするけど」
「良いよ〜。でも、高2の時より怖いのね」
「楽しみネ〜」

食卓に蝋燭を立て、部屋の電気を消して雰囲気を作ったうえでハヤテは咳ばらいをし

「これは、僕が実際に体験した話です。 テレビ局のバイトで「最恐と名高い心霊スポットに迫る」という企画のお手伝いをした時です。 とある山奥に佇む一軒家があるんです。そこは「軽い気持ちで肝試しに行くと精神に異常をきたす」っと噂が絶えない場所で、実際に何人も被害に遭い中には自殺した人もいると。
僕たち撮影スタッフが行くと、「雰囲気抜群」っと言える程で誰もが背中に寒気を感じた程です。
調べた所によるとその家では「母親の目の前で家族が惨たらしく殺され、最後にその母親も殺される」っと言う事件が本当にあったようです。犯人は捕まったが「心神喪失による無罪」で釈放されたと。

家の中に入ると凄惨な事件の跡が生々しく残っており、誰もが気分の悪化を感じました。撮影を開始して間もなく、この世の物とは思えない声で「出ていけ。出ていけ!!」っと叫ぶ声が聞こえました。
周りを見てもだれもおらず他の撮影スタッフに聞いても「そんな声は聞こえない」っと言われました。撮影を進めるに従って「出ていけ」っと言う声は凄みを増しました。最終的には「出て行かぬのなら呪い殺すぞ!!」っと恐ろしい声まで聞こえてきました。
その日は「恐ろしい声が聞こえた」っと言う事を除けば何事も無く撮影は終わりました。

後日、参加した撮影スタッフで編集作業をしていると、世にも恐ろしい映像が撮れていました。
何も無かったはずの場所に人魂が飛び交い、誰もいなかったはずの場所に血塗れの髪の長い女性が映ってました。そして僕が聞いた「出ていけ!!出ていけ!!!」っと言う声をその女性が発していました。
撮影スタッフが気付かないと見るや女性は近付いていき、ホラー映画にありがちなカメラを手で隠すっと言う事をした後、間違いなく撮影したはずなのにその後は砂嵐でした。
見終えたスタッフは僕以外全員蒼い顔で、口を抑えて部屋を出ていく人もいるほどでした。
そのあまりの怖さに「お蔵入り」が全員一致で即決しました。

それから数日、僕以外の撮影スタッフは全員原因不明の体調不良で入院しました。重傷者は見張ってないと自殺を何度も試みる程でした」

話し終えたハヤテは蝋燭を消して部屋の電気をつけた。
すると

「あ、あれ?」

3人とも呆然としており、ゆーちゃんに至っては真っ白い抜け殻の表現できる状態だった。

「こ、怖すぎちゃいましたかね?」
「怖いよ。怖すぎるよ!!!!」
「どこがソフトネ!!!そこらのホラーゲームやホラー漫画が物足りなく感じるほどネ」←全部英語です。

「す、すみません。ソフトだと思ったもので」
「え!?もっと凄いのあるの?」
「う、うん。その話をした友達は暫く寝込んじゃった程。 話す?」

「い、いいよ。今の話で十二分に怖いのに」
「それで、どうなったネ?後日談は」

「状況が状況なだけにほおっておけなくて。もう一度赴いて、霊と語らって救霊して成仏してもらいましたよ。その心霊スポットは噂も無くなって今は更地になってます」

「そう。は〜っ、怖かった」
「ご、ごめん。流石にやり過ぎたね」

謝った後、時間なので

「じゃあもう帰るね」
「うん、またに〜」

グッ

「ん!? ゆたかさん?」
「帰っちゃ、嫌だ。 帰らないで」

ゆーちゃんは俯いたまま涙目でハヤテの上着をつかんでいた。

「やっぱり、怖がらせすぎちゃいましたか」
「・・・」コクッ コクッ
「じゃあ泊まってってよ。ナギちゃんとかがみには私から話しておくから」

「了解」
「・・良かった」

『はあ!?ハヤテがあんたんとこに!?』
「そだよ。ハヤちゃんがさ、今日怖い話してくれてさ。それがまた凄いのなんの。それでゆーちゃんが怖がっちゃって」
『そう言う事ね。分かったわ』
「じゃに〜」

因みに、お風呂も怖がってしまい、こなた、パティと一緒に入った。

「あ、あの。そんなにくっつかれると」
「・・」ギュッ

ハヤテを抱き枕のように抱きしめ、離さなかった。

「大丈夫ですよ。僕がいますから」
「今日は、離さないでください」
「了解です」

ハヤテは愛おし気にゆーちゃんを見つめ

「(でも、何でこなたやパティさんまで)」

実はいうと、パティ、ハヤテとゆーちゃん、こなたっと言った感じで布団を並べていた。

「マ、マアタマニハイイデショ、ミンナデサ」
「ソ、ソウデス、オトマリカイデス」
「まあ、良いですけどね」


                    × ×


ある日。

「あれー!?おかしいわね〜」
「どうしたの、かがみ」
「ああ、まつり姉さん。 楽しみにとっておいたデザートが無いのよ」

「つかさと食べてたじゃん」
「それじゃ無い奴よ。食べちゃったっけ?」
「落ち着きなよ。冷静に考えないからそう言う事も忘れちゃうんだって」

「そうね」
「(やっべ。あれ私のじゃなかったんだ)」

犯人はまつりであった。

後日。

「って事があってさ」
「そうだよね〜。イライラしてるとそう言う事あるよね〜」
「でもさ。逆に「食べたと思ったり、買ったのを忘れたやつ」が出てきたりすると得した気分になるわよね」
「そーそー。姉さんの言う通りでさー、数日前の私がそうなんよー」

まつりが言うと、奇妙な静けさが訪れ

「姉さんが「得した」っと思って食べたものに興味あるな〜。詳しく聞きたいな〜」
「オ、オモシロクナイヨ〜、タイシタハナシジャナイシー」

結局白状させられ

「全く。しょうがないんだから」
「ごめんごめん。 でも、どこで買ったの?」
「ハヤテが作ってくれた奴よ」

「え!?あれを彼氏君が!?凄いな」
「まつり、どんなのだったの?」
「プリンアラモードなんだけどさ、果物とかも入っててコンビニで売っても問題ないくらい」

「ハヤテは凝ってるからね。ナギちゃんに許可貰って自家栽培してるみたいよ、果物をさ」
「へえ。まあ、全部あんたの為だろうけどさ」
「ま、まあ////////////////////////」

「良いわね〜。私も食べたいわ〜」
「私も〜」
「じゃあハヤテ頼んでみるわ」

翌日

「え!?あれを?」
「そうよ。まつり姉さんに食べられちゃってね。で、皆も食べたいって話になって」
「ああ、そう。じゃあ次遊びに行った時にでも作って持ってくよ」

で、

「かがみ、持ってきたよ」
「ありがと、ハヤテ。 ん!?6つ?」
「一応全員分をね。揉めるといけないと思って」
「何から何までありがと」

その日の柊家の夕食後

「こりゃ凄いね」
「これ、ホントにハヤテ君が作ったの?」
「間違いないわね。ハヤテ手作りのよ」

全員一斉に一口食べ

「「「「「「美味しい」」」」」」

全く同タイミングで感想を言い、大好評だった。


                   × ×


ある日。

「(ん〜!? あ、寝ちゃったのか)」

つかさは居間で寛いでいたところ、居眠りしてしまったことに気付いた

「(でもなんだろ。温かくていい匂い。ゆっくり揺れてる)」

あまりの心地よさに再度眠りの世界に旅立とうとしたが、目を開けた

「おや?お目覚めですか」
「え!?お兄ちゃん!?」

ハヤテの顔が直ぐ傍にあり、落ち着いて現状を確認すると、ハヤテにお姫様抱っこされていた。

「お休みだったので、風邪をひいちゃいけないと思って部屋に運ぶ最中だったんですよ」
「そうだったんだ。じゃあさ、折角だからこのまま私の部屋まで」
「了解しました」

しかし

「ハ〜ヤ〜テ〜」
「か、かがみ」
「何やってるのかしら〜」

「つかささんが寝ちゃったから部屋にだね」
「起きてるじゃない。どう言う事かしら〜」
「あ、いや。これは」

かがみの殺気にハヤテは弁明の言葉が浮かばなかった。


                   × ×


ある日。

「昨日なんだけどね、ニュースで「プロ野球がキャンプに入った」ってニュースが流れた時なんだけど」
「ほうほう」
「私が「楽しそうだけど夜寒そうだし、ご飯どうしてるのかな?大変だよね」って心配したらお姉ちゃんたちに笑われたんだよ〜」

「つ、つかさ。そ、それは私も」
「も〜、こなちゃんまで〜」
「だ、だって」

 「げんこつ」ポカ〜ン

「ヌググ」
「こなた、笑うなんて失礼でしょ。可愛らしい間違いじゃん」
「だ、だって〜。そ、そんな間違い・・プッ」

 「げんこつ」ポカ〜ン

「なんか文句あるの?」
「な、無いです」

2発も鉄拳制裁を食らい、流石に笑う気持ちは吹き飛んだ。

「お兄ちゃんは笑わないんだね。ありがと」
「いえいえ。当然ですから」
「でもさ〜」

「何?」
「な、なんでもない」

また怒られるため、控えた様だ。


                    × ×


ある日。

「そう言えばもうこんな時期だね。冬の祭典に備えて貯蓄しておかないと」
「毎度の事ながらあんたは良くやるわね」
「でもさ〜。夏の暑さに焼かれようが、冬の寒さに震えようが、人の波にもまれようが、何時間も並ばされようが、手にした1冊で全ての苦労が報われるのだよ」

「私にはあんたの言ってる良さが分からんわ」
「まあ、僕には少しで良ければ分かるけどね。「大変を乗り越えた先に待つ幸福」がね」
「さっすがハヤちゃん。分かってる〜」

「少しだよ。す・こ・し」
「少しでも嬉しいもんだって」
「ハイハイ」

「お姉ちゃん、手紙来てたよ〜」
「サンキュー。 へえ、同窓会の知らせか」
「え!?もう?早いね」

「確か夏にやったクラスもあるって聞きましたよ」
「へ〜」
「こなたはどうするの?」

「どっしようかな〜。ハヤちゃんは?」
「難しいかな。最近何かと忙しくて」
「ふ〜ん」

同じクラスだったこなた、つかさ、みゆきさん、ハヤテは盛り上がっていたが

「ごめんよ〜、かがみんや。寂しい思いさせて」
「さ、寂しくなんてないわよ!!同窓会くらい好きに行けばいいでしょ」
「ヌッフッフ〜。 そう言えばさ、ハヤちゃん。 陵桜に転校してくる前の高校の同窓会ってやるのかな?」

「さあ?お知らせ来ないと思うけど」
「来るでしょ〜。1年ちょっととはいえ通ってたんだし」
「まあ、来たとしても行かないと思うよ。大変だし」

「ふ〜ん。友達に会いたくないって訳じゃ無いんでしょ?」

ピクッ

「まあね。出来る事なら会いたいさ。こっち来てからの事話したいし」
「あれ?でも、ハヤちゃんって女友達の方が多いんじゃ」
「まあね。自慢じゃないけど「高校に上がってから出来た男友達」って白石君をはじめとしたこっち来てからだし」

「ふ〜ん。流石ハヤちゃんだね」
「何が流石なのさ」

「ねえハヤテ、一応聞くけど、向こうの友達会いたい理由ってさ〜」
「と、友達だから、だけど」
「ならいいわ」

「あ、あの。かがみ、怒ってる?」
「別に〜」
「あ、そう。気のせいならいいや」
「(それは着のせいじゃないよ、ハヤちゃんや)」


                     × ×


ある日。

「かがみ、かがみ」
「ん〜!?」
「珍しいね。こう言う所でかがみが居眠りなんて」

目を開けると、こなたは正装していた。

「あれ?ここは」
「寝ぼけてるの?結婚式場じゃん」
「結婚式!?あ、あれ」

かがみが混乱していると後ろのドアが開き、純白のタキシードに身を包んだハヤテが入って来た。
そしてバージンロードを歩き神父さんの前で立ち止まると入って来た扉を振り返った。

「(は、ハヤテ!?何で? 何で私がここにいるのよ)」

益々混乱していると、再び扉が開き、今度は純白のウエディングドレスに身を包んだ女性が入って来た。
ベールで隠れてはいたが、一目で「日下部みさお」だと分かった。

「いや〜。まさかハヤちゃんとみさきちが結婚するとはね〜」
「な、何がどうなってるのよ」
「ホントにどうしたの?かがみがハヤちゃんを捨てたんじゃん」

「わ、私が!?」
「そうだよ。初めて出来た恋人に捨てられて、傷心中のハヤちゃんに声をかけたのがみさきちだったんだよ。で、みさきち流の励ましをして、それから付き合いだしてとんとん拍子に結婚に至ったんだって」

こなたの言葉に現実を受け止めそこなっているとさらに

「まあでも、ハヤちゃんはかがみに捨てられたらゆーちゃんと結婚すると思ってたんだけど、意外だったよ」
「・・・」
「あ、因みに。漫画とかでお馴染みな「元恋人が取り返しに来る」って止めなよ。自分で捨てておいてみっともないだけだから」

こなたと話し、かがみが混乱しまくってる間に式は順調に進み

「では、誓いの口付けを」

「幸せにしろよ〜、旦那ちゃん」
「勿論だよ、みさお」

目の前で2人の距離はどんどん縮まっていき

「(待って。止めて。やっぱり私は)」


ガバッ。


「はあっ、はあっ。ゆ、夢!?」

夢オチです。すみません。

「全く、我ながらなんて夢見てるのよ。ほんとに全く」

自分に呆れつつ寝汗を拭った

「何で私がハヤテを捨ててるのよ。それに、ゆたかちゃんならともかく、何で日下部なのよ」

夢にただただ毒づき、支度していった。


「あ、かがみおはよ〜」
「ハヤテ!!」
「な、何?」

「私、ハヤテと事大好きだからね」
「へ!?あ、うん。僕もかがみが大好きだよ。 どうしたの、今更」
「なんでもないわよ」
「ああ、そう」

その日、かがみはハヤテに妙に甘え、何となくみさおを避けてしまった。
その事でみさおはあやのに「自分は嫌われたのか?」っと愚痴って慰められたそうだ。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (11月1日更新) ( No.20 )
日時: 2016/11/01 18:26
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「せ〜の」
「「「ドラ○も〜ん」」」
「それは流石に不味いわよ」
「確かにね」


                    × ×


ある日。

「はあっ!?遅れる!?何で約束がある日に出かけるかな!?」
「まあまあかがみ、落ち着いて」

この日、かがみとハヤテは峰岸家にお呼ばれしていた。
そして電話でみさおの遅れるという報告を電話で受けたのである。

『悪−いな。なるべく急ぐからよ、柊の彼氏は柊を宥めておいてくれよ』
「もう、一方的に電話切って」
「落ち着きなって。日下部さんにも事情ってもんがあるんだからさ」

かがみは溜息をつき

「そう言えばさ、峰岸って本当によく今まで見捨てずに面倒を見てるわよね。色々と問題点あるのにさ」
「まあまあ。日下部さんにも良い所はいっぱいあるって」

恋人同士のやり取りを温かい目で見守った後

「ねえ、柊ちゃんに綾崎君。私とみさちゃんの小さい頃ってどんなだったと思う?」
「え!?うーん、そうねえ。今と違う関係なのが想像できないと言うか、仲良さそうというか」
「僕は、ちょっと違いますね。峰岸さんと日下部さんってある意味正反対じゃないですか?なので、日下部さんに苦手意識のようなものを持ってたと思うんですよね」

「実はね、綾崎君の言う通りなの。みさちゃんは昔から男勝りなところもあったから怖く見えちゃってたのよね」
「ふ〜ん。そんな時代があったのね。 ってか、ハヤテは凄いわね。私経由で仲良くなって付き合いもこなた達程は無い2人の過去を言い当てるなんて」
「ホントね。ねえ綾崎君、貴方の昔ってどうだったの?幼稚園の頃とか」

「それは私も是非知りたいわね」
「僕の場合、両親が駄目過ぎたので、「人から嫌われたり同情されたり」を必死で避けてましたね。半ば本能で「どうすれば嫌われる事も無く同情されたりしないか」を察して行動してましたね。お蔭でそう言う事は殆どありませんでした」

「そうだったの。綾崎君にそういう過去が」
「だからこそ、今のハヤテの人格の良さがあるのね」
「そ、そんな事は」

「ねえハヤテ、峰岸と日下部の過去をもうちょっと推理できるんじゃない?さっきは的確に当てたし」
「う〜ん。前に聞いた話と今さっきの推理を加味したうえでの個人的な推理になっちゃうけど」
「聞かせてもらいたいわね。綾崎君の推理」

「引っ込み思案だった、とおっしゃってたので、男女問わず冷たくされてた頃があったんじゃないですか?そのせいで幼稚園に行くのが苦痛になっていた。そんな時に声をかけ、助けに入ったのが日下部さんだったんだと思いますよ。日下部さんのお蔭で人と接するのが怖くなくなり、峰岸さんへの意地悪は次第に無くなったっと。 こんな推理ですかね」

「フフッ♪柊ちゃんが貴方に惚れ込んでる理由が分かった気がするわ。その推理、正解よ。綾崎君の推理通り、組の中心だったみさちゃんがいざこざの仲裁をしてくれたり、遊びに誘ってくれたり。みさちゃんのお蔭で今みたいに友達と楽しく過ごせるようになったのよね」

「ふ〜ん。ハヤテは流石ね」
「まあ、「嫌われない為に」人間観察は良くしてたからね。それが染み付いてるのかもね」
「そうなの」

「かがみには悪いけどさ、僕からすれば日下部さんと峰岸さんが仲が良いのって不思議は無いんだよね。確かに日下部さんにはいい加減だったりする所もあるけど、峰岸さんにはそれ以上に良い所を沢山知ってるからこそ、親友関係を続けていけてるって見るたびに思うからさ」

「そうなのよね。でも、少ない情報や人間観察だけでよくそんな正確無比な推理にたどり着けるわね」
「そりゃそうよ。私自慢の彼氏だもん」
「私も柊ちゃんに負けないようにしゅうちゃんと仲良くしないと」

「峰岸はさ、日下部と仲良くなったからこそ、初恋の彼氏をGET出来たみたいね。まあ、私はこなたのからかいがきっかけだったとはいえ、初恋の彼氏をGET出来たんだけど」
「へえ。柊ちゃんが綾崎君と付き合いだしたきっかけはそうだったのね。でも、私はしゅうちゃんが初恋相手じゃないのよね」

「え!?若しかして先生とかなの?」
「・・・本当の事を知った時は少しショックだったんだけど、その時は仕方なかったのよね。行動も言葉遣いも名前さえもそれっぽかったし」
「ま、まさか」

「あやのーっ、みさおちゃん来たわよー」
「あ、ハーイ」

あやのが部屋を出て行った後

「ねえハヤテ」
「峰岸さんの初恋相手って日下部さんなんじゃないかな?たぶんだけど、合ってると思うよ」
「まさか」

かがみが信じ切れずにいるとドアが開き

「2人とも、みさちゃんには内緒ね」

「当たっちゃったみたいだね」
「みたいね」


                     × ×


ある日。

「(う〜っ、偶々見つけたこの本、一般書店で買うにはちょっと恥ずかしいわね)」

若瀬いずみは運命の出会い?をした本を買おうか悩んでいた。

「(レジが空いてる今のうちにでも)」
「あれ?いずみちゃんじゃん」
「うわあああっ」

「おっ」
「は、ハヤテお兄さん!?」
「そんな驚かなくても。どうしたの?」

「え、えっと。その」
「ん!?ああ、その本を買いたいけど、ここじゃ恥ずかしいんだね」

ヒソヒソとハヤテに言われ、いずみは恥ずかしそうに頷き

「僕が会計してくるよ。僕も買いたい本あったし」
「え!?良いの? じゃあ、お願いね」

お金と目的の本を渡し、「買いたい本無かったなー」っと言う雰囲気を出しつつ店を出た。
少し待つと、会計を終えたハヤテが店から出てきた。

「はい、これ。あとお釣りね」
「ありがと、ハヤテお兄さん。ハヤテお兄さんは何買ったの?」
「これだよ」

「うえ〜っ、難しそうな法律の本。こんなの買ったんだ」
「まあ、ちょっとね」
「ふ〜ん」

「そう言えばさ、いずみちゃんってまだ「隠れ」なの?」
「う、うん。なんかこう、タイミングが」
「大丈夫だって。もしなんかあったら僕に言って。どんなことがあっても、味方だからさ」
「ハヤテお兄さん//////////////////」


                     × ×


ある日。

「なあハヤテ」
「はい?何でしょうか?」
「気になってたんだがな、シラヌイをお見合いさせたりしないのか?割といい年だろ」

「それは僕も考えたんですよね。一応3回くらいはお見合いさせたんですが」
「が!?」
「駄目でした。「興味ない」っと言わんばかりに相手の雄猫はガン無視で」

「成程な。ハヤテが大好きだからこそ、ハヤテがいればいいって訳か」
「おそらくは。相手さんに言い寄られてもすっごい威嚇して」
「ふ〜ん。じゃあ駄目か」

「何がですか?」
「知り合いの猫を飼ってる人に言われたんだよ。シラヌイとお見合いさせたいって」
「無理だと思いますよ。さっきも言いましたが」
「だよな。私が断わっておくよ」


                    × ×


ある日。
今日ひよりんは週番だ。

「なあ田村」
「うん?」
「お前ってさ、仲のいい男子っていんのか?」

「ああ、成程。私のようなオタクは男日照りだと」
「違げえよ。ただの世間話のつもりで言ったんだが」
「まあ、お世話になってる先輩だけど、仲良くしてもらってる人はいるけど」

「そう言う人って、「異性」として意識すんのか?俺、女友達居なくてさ」
「他はどうか知らないけど、私はないよ。その人には彼女いるし」
「ふ〜ん。知ってる範囲じゃ「修羅場」ってあるって聞くが」

「まあ、あの人にはそれがあっても不思議は無いよ。天然ジゴロだし」
「ん!?まさかその人って、この学校のOBの綾崎先輩なのか?」
「そだよ」

「ふ〜ん。すげえのと知り合いなんだな」
「まあ、女子があの人と知り合うと気をしっかり持つ必要があるけどね」
「あの噂通り、か」


                    × ×


ある日。

「なあハヤテ」
「はい?」
「このネトゲーなんだがな」

「ああ、こなたがサービス開始前から注目してたやつですね」
「開始してから割と経つけど、こなたはまだ殆どプレイしとらんだろうな。まあ、私は全くしてないが」
「確かにそうでしょうね。「名前=魂」が取得できるかどうか急いだが」

「取られてしまい、別の名前を考えてるが決まらず悩み中だろうな」
「ですね。テキトーなのは嫌だって言いますし」
「まあ、気持ちは分かるがな」


                     × ×


ある日。

「あ、こなたもスマホにしたんだね」
「まあね〜。遅ればせながらだけどね〜」
「お嬢様はもう随分前からだけど、どう?使い心地は」

「どんどん新機種出てるし、アプリも面白いの沢山出てるからって変えたんだけど・・」
「ど?」
「しょっちゅうタッチの操作ミスるわ誤作動させるわ。とても使いにくのですよ」

「設定すればいいんじゃないの?あったはずだよ」
「そうなんだけどさ〜。難しいのよ〜」
「まあ、「結局使いこなせなくてガラケーに戻した」って聞くし、こなたもその一員になるかもね」

「う〜。ナギちゃんはどうだったのさ」
「ブツブツ文句言いつつ一日中触って、数日で慣れてたよ。お嬢様の友達は怒ってたけど」
「ああ、電話とかかけられまくってたのね」
「そう言う事」


                     × ×


ある日の大学の講義終了後。

「あっ、雨だわ」
「天気予報じゃ言って無かったのにね」
「困ったな〜。傘とか持ってきてないよ」

「でしたら、家の車に迎えに来てもらいます?電話しますわよ」
「え!?いいの、アテネ」
「助かるよ」
「あ、でも。僕、傘持ってますよ、2本ほど」

ハヤテが言うと、全員(かがみ、ルカ、アテネ)は過剰に反応した。

「大き目の折り畳み傘なので、相合傘2組で賄えると思いますが」
「つまり、ハヤテ君と誰か、余った2人、か」

異様な雰囲気にハヤテは身構えたが、同時に「何もできない」っと思えた。

「ここは当然私ね。ハヤテの彼女ですもの」
「何、言ってるんですの?ここは私ですわ。ハヤテとの家の近さで言えば」
「2人ともバカだな〜。ここは私だって」

火花散る展開にハヤテは口を挿みたかったが、挿んだところで無駄だと分かっていたので、止めておいた。

「2人とも、無駄な問答はすべきではないわよ。付き合ってる恋人同士が相合傘っと言うのは当然の絵よ」
「何言ってんのさ。「当然」だからこそ、つまんないんじゃん」
「そうですわ。漫画とかじゃやりつくされてて「今更!?」ってベタですわ」

「それが良いって人もいるわよ。だから」
「「良くない!!」」

睨み合う3人に「これではキリがない」っと思い

「あの、ここは公平にジャンケンで決めた方が」

ハヤテの提案に「仕方ない」っと言った感じで

「「不公平だ!!」」
「どこがよ。アテネもルカもジャンケンで負けるのが悪いんでしょ」

勝負の結果たったの1回でかがみが勝った。

「まあ、次の機会があれば譲ってあげなくもないわよ」
「ぬ〜。その言葉、忘れないからね」
「そうですわ。雨、空気を読みなさいよ!!」

アテネもルカも空に向かって文句を言っていた。


                     × ×


ある日。

「今ふと思ったんだけど、かがみとつかさって双子だから誕生日一緒だよね?」
「そりゃそうだ。 随分と唐突だな」
「そーゆー時ってどうしてるのかな〜って思っちゃってさ。交換してるの?それとも無し?」

「まあ、簡単なものになるけど交換してるわよ」
「誕生日はお互いにケーキ作って交換したりしてるんだ」

「それは素敵ですね」
「そうですね。かがみとつかささんの仲の良さを改めて知れるエピソードですね」

「(なんだろうな〜。最近ならともかく、何となく不平等を感じ得ないよね。2人の技術を考慮すると)」

盛り上がる一同をしり目にこなたは思っていた。

「お2人は本当に仲がよろしいんですね」
「僕からすれば羨ましいですよ。兄さんがいても語れる思い出が皆無ですから」
「でもね、お兄ちゃん。これを始めたきっかけってケンカしたからなんだよね」

「懐かしくも恥ずかしい思い出ね」
「かがみとつかささんがケンカ!?」
「想像できないね」

「誕生ケーキのローソク消しって主役の特権じゃない? 一息で消すと良い事あるって伝説もあるし」
「だから小さい頃どっちが消すか大喧嘩になっちゃって」
「まあ、子供からすれば重要な問題だもんね」

「だね。「投稿ビデオ大賞」では消そうとしたら他の兄妹とかに消されて大揉めってお馴染みですし」
「そうなんだ。私達じゃお姉ちゃんが「お姉さんだから」引いてくれたんだけど、普段強いお姉ちゃんがボロボロ泣いてるところ見たらショック受けちゃって」
「で、つかさが後日私の為にってケーキ作ってくれたのよ」

「そん時のはもうグチャグチャで美味しくなさそうだったんだけど、それからは誕生日はお互いにケーキをってなったんだよね」
「素敵なエピソードですね。お2人の「幸せ」という名の関係性を知れる」
「まあでも、今のかがみの幸せはハヤちゃんがいる事だよね〜。彼氏だし」

「そ、そうよ////////////////////////いいじゃない//////////////////////」

「僕は、誕生日関する「幸せエピソード」ってないから、羨ましくてしょうがないよ。ヤキモチを妬く位」
「「「「え!?」」」」
「ど、どう言う事よ、ハヤテ」

「僕には「誕生日?何それ美味しいの?」って感じだったからね。教えてなかったってのもあったけど、ず〜っとそうだったんだ。自分で自分を祝うってのもしなかったし」
「お、お兄ちゃん。若しかして」
「ええ。高2の時、皆に祝ってもらった事が「人生初の誕生祝」だったんです。兄さんはずっと都合がつかなかったみたいですし、祖母も「余計なことするな!!」って言われてたみたいで祝わせて貰えなかったみたいで」

ハヤテの暗いエピソードを聞き、みんなして「触れなきゃよかった」っと思った。
すると

「大丈夫だよ、お兄ちゃん。私がい〜っぱい祝ってあげるからさ」

つかさはハヤテに抱き着きつつ、こう言った。

「なんか、ありがとうございます。   あ”っ」

かがみから猛烈な殺気が出てて、素直には喜べなかった。


                    × ×


ある日。

「やほ〜っ、パトリシアさん。最近勉強はどう?」
「ハロー、カガミ、ミスターハヤテ。ボチボチでーす」
「分からないところがあったら聞いてくだいね」

「コナタにも教えてもらって少しずつ難しい漢字も読めるようになってきてマース」
「へえ〜。あんたも案外いいお姉さんしてるのね」
「最近覚えたのはこんな漢字デース」

パティはかがみとハヤテに覚えた感じを書いて見せた。
すると

「おい! おい!!」
「日本人でも読めないような難読漢字教えてどうすんの」
「で、でもさ〜。本人も喜んでたし、教えたのは漫画関連のだし」

「もっと簡単なところから教えなよ。まあ、その辺は大丈夫だと思うけどさ」
「oh、ミスターハヤテ。そう言えば、この前電話でジョークを言ったらパパさん慌ててたネ」
「へ!?どんなジョークだったんですか?」

「「居候は押し入れに住む」ってジョークデス。ニポンジンなら喜ぶと思って言ったのデスガ」
「パティさん、そう言うジョークは通じる相手に通じる時に言ってくださいね。出ないとここに住めなくなる可能性も無くはないんですから」
「oh、今度は「ネズミに耳を」っと思ったのデスガ」

「止めてください。そうじろうさんがただただ困るだけです」
「oh、ソーリー」


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ、かがみ」
「何よ」
「ハヤちゃんとのデートってどんなもんなの?」

「な、何よ急に」
「いやさ〜、つかさがハヤちゃんとデートしたって聞いたさー。どうなのかなって」
「楽しかったよ〜♪お兄ちゃんとのデート♪」

「まあ、何時も通りよ。楽しくてしょうがないわよ」
「へえ。んでさー、思ったわけよ。「不公平」だと」
「な、何がよ」

「かがみは当然でしょ?恋人だし。でもさ、つかさは違うじゃん」
「まあね」
「だからさ、つかさはデート出来たのに私達はデートした事無いってさ」

「あ、あんたねえ」
「まあまあ、お姉ちゃん。1回くらいは良いじゃんゆたかちゃんにも許可だしたんだし、私だって」
「そうそう。1回くらいはハヤちゃんとのデート許してくれてもいいじゃん」

「で、でも」
「ロマンスのない親友を1回だけでもいいから「そういう気分」にさせてくれたっていいじゃん」
「分かったわよ。1回だけよ」

「さっすがかがみ。んで、みゆきさんはどうするの?」
「わ、私、ですか!?」
「私はハヤちゃんとデートする気はあるけど、みゆきさんはどうなのかな〜って」

「え、えっと。 正直な話、1回くらいは、っと思いますが」
「んじゃ決まりだね。最初は私、次はみゆきさんだね」
「楽しみにしてますね」

で、その日の夜。

『はあ!?こなたやみゆきさんとデート!?』
「そだよ。一応言うけど、かがみは許可出したよ」
『ああ、そう。じゃあ都合付く日教えてよ。プランは練っておくから』
「了解」

こなたとのデート当日。

「やほ〜っ、お待たせ〜」
「お。こなた、お洒落してるね」
「一応はデートですから。で、どこ行くの〜?」
「任せてよ」

移動割愛

「へ!?秋葉なの?」
「こなただったら、遊園地とかよりもいいかなって。嫌なら他のプランもねってあるけど」
「十分だよ。じゃ、いこ〜」

基本的にこなたが普段やっているような同人ショップ巡りとあまり変わらないが

「へ〜。こんな所に穴場の店があるんだね」
「見つけておいたんだよ。マニア垂涎のレアものもあるみたいだよ」

「おお〜。こりゃ凄い。こんなの手に入んないよ」
「そう」

「ここも凄いね〜。またまたレアもんだよ」
「あのさ、お金大丈夫?随分買ってるけど」
「大丈夫だって」

その後も幾つか「隠れ家的お店」を巡り

「いやはや〜、大収穫だったよ」
「そりゃよかった。じゃあ最後に行くところあるよ」
「ほえ?どこ?」

「お楽しみ。 さ、行こうか」
「ほいほ〜い」

移動割愛

「へ〜。こんな所に大観覧車なんてあったんだね」
「穴場らしいよ。探し当てるの苦労したんだから」

2人は観覧車に乗っていた。

「ありがと、ハヤちゃん。いつもとしてる事は変わらないのに、楽しかったよ」
「なら良かったよ。お店やこの観覧車探すのに苦労したかいがあったよ」
「ハヤちゃんって、ホントに凄いんだね。なんか恋に落ちそうだよ」

「それは流石に勘弁してよ。僕からすればこなたは親友ってだけだし」
「そだね。 でもさ、これ位は」

するとこなたは席から立ち上がると、ハヤテの頬にキスした。

「口じゃないとはいえ、初めてだからね」
「ああ、そう。本当の意味での初めては、とっときなよ」
「そだね」

その夜。

「いや〜。今日は実に有意義な一日だったよ」
「へ〜。何してたんだ?」
「ハヤちゃんとデート」

こなたの爆弾発言に過剰に反応したのはそうじろうとゆーちゃんだった。

「な、なに!?デートだと!?」
「そだよ〜。疑似デートだけど」
「そ、そうか」

「あり!?怒んないの?」
「ハヤテ君が相手なら構わんさ。あの子は万能だし」
「(全然よさそうに見えないけど)」

湯呑を持つそうじろうの手は震えまくっていた。

「ま、いい経験になったよ。私も本物の彼氏ができた時のね」
「か、彼氏なんか許しません!!」
「矛盾してるって。 あ、因みに、ハヤちゃんにキスをあげたよ。頬に、だけど」

またも爆弾発言にそうじろうはかなたさんの写真を手に取り

「かなた〜。俺は寂しいよ〜」
「ハイハイ」

一方

「ん!?ユタカ、どうしたネ?」
「お姉ちゃん、ずるいよ。ハヤテさんとデートするなんて」
「ヤキモチ、妬いてるネ?」

「うん。私だってハヤテさんとデートしたいのに」
「カガミを説得出来なきゃ無理ネ」


次の週末。

「お待たせしました、ハヤテさん」
「いえいえ。待ってませんよ」

今日はみゆきさんとデートだ。

「今日はどこへ連れて行ってもらえるのでしょうか?」
「その辺はお任せを」



「水族館、ですか」
「ええ。遊園地併設の、ですけど」
「フフッ♪ハヤテさんのデートプラン、楽しみです」

中に入った2人は色々な魚を見て回った。
ハヤテは解説を見ることなく、ほぼ完璧に分かり易く生態などを解説し、みゆきさんを驚かせた。

「ハヤテさんって本当に物知りなんですね。説明書きを見ずに書いてあったことを分かり易く説明してくださって」
「一応勉強しましたから。 さ、イベントの時間ですよ」
「イベント、ですか?」

「イルカなどの人気者たちと触れ合えるイベントです。結構楽しいみたいですよ」
「そうなんですか」

イベントは楽しめたようで、みゆきさんは心からの笑顔であった。

「いかがでしたか?」
「とっても楽しかったです♪誘っていただいてありがとうございます」
「お礼を言うのはまだ早いですよ。遊園地スペースがまだですから」

ハヤテのプランは相変わらずであり

「凄いですね。私が聞いた限りじゃ大行列は当たり前ですのに」
「波がありますからね。うまくいけば今回のように待ち時間は少なくて済むんです」
「そうなんですか」
「さ、まだまだ楽しみましょ」

その後も数々のアトラクションを網羅し、当然「大人気アトラクション」であっても待ち時間はかなり少なかった。

「今日は本当にありがとうございました。こんなにはしゃいだのは久しぶりです」
「そう言っていただけると光栄です。僕も楽しかったですし、みゆきさんのああいう子供っぽい所が見れて新鮮でした」
「な、なんか恥ずかしいです/////////」

みゆきさんは照れつつも、今日のデートを思い返し

「今日を通じて、私はかがみさんに嫉妬を覚えました」
「かがみに、ですか?」
「ハヤテさんとのデートがこんなにも楽しいものだとは。私がハヤテさんの彼女だったならばと、何度も頭をかすめました」

「そう、ですか。でも」
「分かってます。私も、ハヤテさんの事は「親友として」大好きなんです」
「なんか、良かったです」

「あの、ハヤテさん」
「はい?」

みゆきさんはこなた同様ハヤテの頬にキスをした。

「これはほんのお礼のつもりです。頬とはいえ、初めてですよ」
「そうですか。本番は、ちゃんと取っておいてくださいね」

その日の夜。

「今日は充実した1日でした」
「そう言えばみゆきは綾崎君とデートだったわね。そんなに楽しかったの?」
「ええ、勿論。私がハヤテさんの彼女だったらっと、何度も思いましたから」

母・ゆかりに今日の出来事を報告していた。

「そうなの。お母さん、あの子ならみゆきをあげてもいいわよ」
「そう言う訳には。今日はあくまで疑似デートですよ」
「分かってるって。でも、本当にみゆきの彼氏があの子だったら、お母さんもうれしいわ」

「そうですか。きっと、私も誇らしいと思います」
「で?キス位はしたの?」
「あ、はい。頬に、ですが」

「な〜んだ。口にしちゃえばよかったじゃない。既成事実がさ」
「そ、それはハヤテさんにも迷惑が」
「冗談よ〜。からかいがいがあるわね〜」

悪戯っぽい笑みを向ける母にみゆきさんは苦笑いをするしか出来なかった。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (11月1日更新) ( No.21 )
日時: 2016/11/04 20:31
名前: ささ

居候は押し入れ…ネズミに耳を…ってそのネタちょっと待った、そうじろうさんだけじゃなくていろいろな人に迷惑がかかるよ!
このデート回はいかにハヤテが高スペックであるかを如実に表すものとなったのと同時にかがみがいかに「ハヤテの恋人として」苦労しているかわかるなぁ🎵
パトリシアさんのジョーク回に便乗して質問
ルカ・アテネもし「名前を書かれた人は死ぬ」ノートを手に入れたらどう使う?
ちなみにハヤテ・かがみは?
ハヤテの不幸はT○itterに投稿したらどうなるかな🎵
万が一否兆が一かがみと別れたらつかさが強奪しそうだなぁ🎵もしくは変化球でお姉さん方になるか。どれをとってもアテネ・ルカに春は訪れないだろうな(背後の殺気は無視して)
ハヤテのおかげでかがみの料理も進化しつつあるのだったってとこかな。どうなのつかさ(かがみがいないうちに)打ち明けて。
以上でーす。最後に今までハヤテが食べたかがみ料理で一番旨いのは何?
かがみと大人の階段を登るのを楽しみにしています。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (11月6日更新) ( No.22 )
日時: 2016/11/06 20:46
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 感想ありがとうございます♪

 >>居候は押し入れ…ネズミに耳を…ってそのネタちょっと待った、そうじろうさんだけじゃなくていろいろな人に迷惑がかかるよ!

 パティ「ソウデスカ?ニポンジンなら喜ぶと思ったのですガ」
 そうじろう「止めてくれ。おじさん、社会的信用無くしちゃうから」

 >>このデート回はいかにハヤテが高スペックであるかを如実に表すものとなったのと同時にかがみがいかに「ハヤテの恋人として」苦労しているかわかるなぁ🎵

 かがみ「ホントよね。ハヤテは相変わらず大学でもモテてるし、大変よ」
 こなた「それがハヤちゃんイズム。デートは楽しかったよ」
 みゆき「ええ、とても」

 >>パトリシアさんのジョーク回に便乗して質問

 はい、何でしょう?

 >>ルカ・アテネもし「名前を書かれた人は死ぬ」ノートを手に入れたらどう使う?

 ルカ「正直、悩みどころだよね」
 アテネ「かがみは、ライバルであると同時に大切な友人ですからね」

 ルカ「気の迷いで、使っちゃうかもしれないけど」
 アテネ「・・・否定、出来ませんわ」

 >>ちなみにハヤテ・かがみは?

 ハヤテ「僕には使う当てがありませんよ。しいて言うなら両親ですが、もう死んでますし」
 かがみ「・・・私も、使わないわよ」

 >>ハヤテの不幸はT○itterに投稿したらどうなるかな🎵

 こなた「えらい騒ぎになるんじゃない?まずは本当かどうかって」
 ナギ「本当だと分かったら、それはそれで凄い事になるな」

 >>万が一否兆が一かがみと別れたらつかさが強奪しそうだなぁ&#127925

 つかさ「わ、私はその」
 こなた「ゆーちゃんじゃない?かなり本気で恋焦がれてるし」

 >>もしくは変化球でお姉さん方になるか。

 いのり「それは無いわね。彼氏君の事はそんな風には思ってないし」
 まつり「まあ、恋愛対象に出来なくはないけどね」

 >>どれをとってもアテネ・ルカに春は訪れないだろうな(背後の殺気は無視して)

 ルカ・アテネ「・・・」

 >>ハヤテのおかげでかがみの料理も進化しつつあるのだったってとこかな。どうなのつかさ(かがみがいないうちに)打ち明けて。

 つかさ「うん、お姉ちゃんの料理凄く上手だよ」
 ただお「これも恋のなせる業だね」

 >>以上でーす。最後に今までハヤテが食べたかがみ料理で一番旨いのは何?

 ハヤテ「む、難しい問題ですね。全部美味しいので、選べませんよ」
 かがみ「も、もう/////////////////////////////」

 >>かがみと大人の階段を登るのを楽しみにしています。

 かがみ「それは流石に無いわよ。結婚しない限りは」
 ハヤテ「だよね。お互い大好きでもね」


 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (11月6日更新) ( No.23 )
日時: 2016/11/06 20:50
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「せ〜の」
「「「ドラ○も〜ん」」」
「それは流石に不味いわよ」
「確かにね」


                    × ×


ある日の大学(こなた達の)。

「へえ〜。柊の彼氏とな〜」
「うん、そうだよ」

こなたは休み時間にみさおと話していた。

「楽しかったよ〜、ハヤちゃんとのデート。私も楽しかったし、みゆきさんも楽しかったって言ってたし」
「ふ〜ん。そんなにか〜」
「流石ハヤちゃんって位にね」

「でもよ、よく柊が許したよな。あいつ、結構なヤキモチ妬きだゼ」
「まあ、無理やりだったけどね。「ロマンスのない親友の為に」ってね。私たちの身近で仲が良い男ってハヤちゃんしかいないから」
「そっか」

その日の夜。

「おう、柊。今へーきか?」
『大丈夫よ。どうしたの?』
「おめえに頼みがあってよ」

『私に!?何よ』
「何、簡単な事さ。おめえの彼氏とデートさせてくんね?」
『はあ!?何よそれ』

「良いじゃねえか。ちびっ子には許したんだろ?」
『あんたね』
「ブーッ、不公平じゃねえか。あたしにだってロマンスをよ」

『分かったわよ。でも、日下部はハヤテをそういう対象で見てたの?』
「あいつは友達だゼ。そういう意味じゃ好きだけどなー」
『ああ、そう。事情とかはあんたが説明しなさいよ』
「あいよー」

電話を切り、今度はハヤテに電話した。

「おう、柊の彼氏。今へーきか?」
『大丈夫ですよ。どうしました?』
「あたしとデートしてくんね?」

『は!?』
「ちびっ子から聞いたんだよ。デートして楽しかったって」
『はあ、成程。でも』

「柊の許可は出てるゼ。どーなんだよ」
『まあ、かがみが許可したならいいんですが』
「あんだよ」

『良いんですか?デート相手が僕で』
「別に構わねえよ。それによ、仲が良い男っておめえしかいねえよ」
『ああ、そうですか。なら、僕からは反論などはありません』
「そっか。楽しみにしてるゼ」

で、デート当日。

「おう、待たせたな」
「いえいえ。それより、今日は特別にお洒落してますね」
「あたりめーだろ。デートなんだからよ」

「そうですね。では、行きましょうか」
「そーだな。んでよ」
「はい?」

「デートの間「彼氏ちゃん」って呼んでいいか?いつものじゃ変だし」
「構いませんよ」

移動割愛。

「おおー。遊園地」
「定番ですし、こう言う所好きですよね?」
「まーな。んじゃ、ちびっ子が言ってたデートプラン楽しみにしとくゼ」

「お任せを。フリーパスは調達済みですよ」
「用意良いな。流石だな」

やっぱり?ハヤテのデートプランは完璧であり

「いや〜、楽しーな。何度か来てるけど、毎回毎回待たされてイラつくんだけど、今回は平気だゼ」
「そうですか。それは良かったです」
「それより腹減ったな〜。ベントーにしようぜ」

「日下部さんの手作りですか?」
「持ってきたのはあたしだけんど、作ったのはあやのだよ。無理言って頼んだんだ」
「そうですか」

昼食も割愛。

午後もみさおは大はしゃぎであり、プラン通りとはいえ引っ張りまわされる形となったハヤテはちょっとではあるが大変だった。

「ん〜、疲れたけど楽しかった〜」
「そう言っていただけると、光栄ですよ」
「彼氏ちゃんは流石だよな。ちびっ子達が「楽しかった」って感想持つのは納得だゼ」

「そんな事は」
「あるって。それによー」
「はい?」

「あ、何でもねーよ」
「はあ」

「(ちびっ子やメガネちゃん(みゆきさん)が「柊に嫉妬を覚えた」って言うのも納得だよな。こいつの彼女があたしだったら、こんな風に毎日楽しんだろうな。でも、柊以外を「女」として見ねーんだろうな)」

みさおの心情は少々複雑であり、急に黙り込んだことでハヤテは心配そうだった

「なあ、彼氏ちゃんよ」
「はい?」

みさおはハヤテの頬にキスをした。

「これはお礼だよ。ありがたく受け取っときな」
「はあ、ありがとうございます」
「おうよ。言っとくけど、初めてだからな」
「そ、そうですか」

その日の夜。

「今日は楽しかったゼ。ありがとな、柊」
『それは良かったわね。もうこんな事しないでよ』
「わ〜ってるって。1回限りだよ」

『ならいいんだけどね』
「なあ、柊。もしだぞ、もし「おめえの彼氏をあたしに譲ってくれ」って言ったらどうする?」
『はあ!?良い訳無いでしょ!!!今回のデートを許したのだって特例よ!!!』

「興奮すんなよ。冗談だよ」
『全く。心臓に悪い冗談は止めてよね』
「わりーな。じゃあ、電話切るぞ」

電話を切った後、デート後に撮ったツーショットの写真を見て

「「冗談」か。本当に冗談だったのか」


                     × ×


ある日。

「「お邪魔しまーす」」
「はい、いらっしゃい」

こなたとハヤテはほぼいつも通り柊家に遊びに来ていた。
すると

「あれ?つかささん?」
「ふ〜んだ。お兄ちゃんなんか知らないも〜ん」
「どうしたの?つかさ、妙にむくれてるじゃん」
「まあ、ともかく上がってよ」

「で。つかさ、どうしたのさ」
「な、なんでもないよ」
「つかささん?」
「ふ〜んだ。お兄ちゃんなんか」

こなたが話しかけると普通なのだが、ハヤテが話しかけるとむくれるのである。

「どったの?」
「こなたは知ってると思うけど、ハヤテと日下部がデートしたじゃない?」
「ああ。みさきちが「楽しかったゼ」って自慢してたよ」

「それを聞いてからこうなのよ。たぶんというか、ほぼ間違いなく」
「ヤキモチか〜。でもさ、かがみがヤキモチ妬くならともかく、何でつかさが」
「だ、だって羨ましいんだもん」

「こなたやみゆきの時も若干機嫌が悪くなったんだけど、我慢出来なくなったみたい」
「お兄ちゃんなんか、お兄ちゃんなんか〜」
「き、機嫌直してくださいよ。今度出かけましょうよ」

「それって、お兄ちゃんと2人きり?」
「え、えっと。そうですね」
「じゃあいいや〜」

何時も通りの笑顔に戻ったので安心できた。


                  × ×


ある日のデート時。

「あ、そうだ。ねえかがみ、今年のクリスマスなんだけどさ」
「え!?ああ、うん」
「レストランの予約、取れたよ。今年も期待しててよ」

「ねえハヤテ、毎年良いの?奢ってくれるし」
「気にしないで。男っていうのは付き合ってる彼女には良い格好したい生き物ですから」
「なら、いいんだけど」

その日の夜の柊家での団欒時

「ねえかがみ」
「何、お父さん」
「今年のクリスマスなんだけどさ、予定はあるのかい?」

「丁度今日話したところよ。ハヤテがレストランの予約入れてくれたって」
「ええ〜。かがみお姉ちゃんずるいよ〜」
「な、何がよ」

「私もお兄ちゃんと食事したい〜」
「あ、あのね」
「つかさ、かがみの邪魔しちゃ駄目だよ。折角の恋人同士のクリスマスじゃないか」

「ム〜。ず〜る〜い〜」
「我が儘言わないの。ハヤテ君も困っちゃうじゃない」
「でも〜」

「分かったよ。僕たちもクリスマスは外食にしよっか。ファミレスになっちゃうだろうけど」
「わ、分かった」
「いのりとまつりは予定あるの?」

「お母さんや、それは娘に対する嫌味ですかい?」
「我々にそんな予定があるならかがみがそう言う話をしだしたときにここぞとばかりに言うよ」

愚痴りだした娘2人に夫婦は「やれやれ」っと言った感じだった。


                    × ×


ある日。

「もしもし。いずみちゃん、どうしたの?」
『もう憂鬱で。明日苦手科目のテストがあって』
「そうなんだ。頑張ってとしか言えないけど、応援してるよ」

『でも、応用問題って訳分かんなくて』
「あれ?確か前にコツを教えたはずじゃ」
『そうなんだけど、どうも苦手意識が』

「大丈夫だよ、いずみちゃんなら」
『ハヤテお兄さんがそう言ってくれると心強いけど』
「変に意識すると、本来の力は発揮できないよ。自信はありすぎても無さ過ぎても駄目なんだからさ」

『ありがと。なんか、楽になったよ』
「そうそう。その意気だよ」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ、前に「草食系男子」って話題になったよね」
「そうね。そのせいで少子化が深刻にって言ってたわね」
「それをふと思い出して思ったわけよ。ハヤちゃんって、どっちなのかなって」

「ハヤテね〜。正直言うと、分類は微妙ね」
「何でさ」
「普段は割と草食なのよね。デートの時も私から腕を組んだりキスしたりするし。楽しませてはくれるんだけど、何となく物足りない感があるときもあるのよね」

「ふ〜ん。イメージ通りっていうのかな〜」
「でも、時々だけど肉食って言えなくもない時もあるのよね」
「へ〜。どんな時」

「えっとね。 って、何で言わなきゃいけないのよ!!///////」
「ここまで来たんだから言おうよ〜。モヤモヤするし」
「余計な事言ったわね。 突然抱きしめてきたり、キスも突然だし」


「へ〜。ハヤちゃんがね〜」
「不意打ちだから驚くのよ。 まあ、嫌じゃないからいいんだけど/////////////////」
「やっぱ惚気か。ごちそうさま〜っと」

「あ、あんたが振って来た話でしょうが!!!!//////////////////」
「悪うござんしたね。 でも、ハヤちゃんの意外な一面を知れたよ」
「肉食系のお兄ちゃんか〜。私にも向けてくれないかな〜」


                   × ×


ある日。

「あう〜。この間は危うくばれるところだったよ〜」

学校の休み時間、いずみの「隠れ」を知っている面々に嘆いていた。

「でも、若瀬さんだったら大丈夫だと思うよ」
「でもね〜。カミングアウトのタイミングを完全に逃している以上踏ん切りがさ〜」
「ひよりちゃんも友達多いし」

「いや、私はオタク仲間は多いけど、「一般人」はどうなのかな」
「大丈夫だよ。こなたお姉ちゃんもオタクさんだけど、友達多いよ。パソコン借りた時見たら、沢山メール来てたし」
「「(こんなにも純粋に「姉自慢」されると言い辛いよね〜。「それってスパムだよ」って)」」

キラキラという効果音が聞こえてきそうな程、ゆーちゃんの自慢は輝いていた。

「まあでも、万が一ばれたとしても、大丈夫と言えば大丈夫なんだけどね」
「どういう事?」
「ハヤテお兄さんに言われたんだ。「それくらいで友情に亀裂が走るなら無理して友達を続ける必要はない」って」

「成程。ハヤテ先輩らしい言葉だね」
「でしょ?それに、理解を示してくれる人もいるし、大丈夫かなって」


                    × ×


ある日。

「それにしても、こんな風に気軽に小旅行に行けるなんて高校時代じゃ考えられなかったわね」
「今は皆アルバイトしてるしね。時間の都合もつけやすいし。みゆきさんとハヤちゃんが来られなかったのが残念だよ」
「ホントだよね。ゆきちゃんもそうだけど、お兄ちゃんも来てほしかったな〜」

「あんたは忘れ物とかないだろうな?毎回充電器忘れて「充電切れたー」って騒ぐのに」
「今回は気にかけたし、ばっちりなのだよ。流石に学習能力はあるのだよ」
「ならいいけど」

「まあともかく、ハヤちゃんとみゆきさんにメールでもしますか」
「・・・何してんのよ」
「いや〜。充電器はあるけどスマホ忘れちった」

やっぱ学習能力のないこなたに柊姉妹は呆れていた。

「そ、それより。ルカさんが来てくれたのは嬉しいよ」
「まあ、暇だし」

今回、ルカは同行していた。

「誘っておいてなんだけど、来てくれるとは思わなかったよ。忙しそうだし」
「そう思ったんだけどさ、パパが「息抜きしなさい」って言ったから、ご厚意に甘えようとね」
「ふ〜ん。 そう言えばさ、ルカさん変装してるね」

「一応はね。引退してるとはいえ、「公式ファンクラブ」がある位人気のアイドルちゃんだったし」
「つくづく思うよ。私達は凄い人と友達なんだなって」
「誇りたまえ〜」

幸い?ルカは顔ばれしなかったという。


                    × ×


ある日。

「なあハヤテ」
「はい?」
「ニュースとかで選挙がどうのこうのって聞く事多いだろ?」

「ええ、まあ」
「ああ言うのってさ、文句言うやつに限って「投票して無い」ってパターンなんじゃないかと思うんだが、偏見入ってるか?」
「えっと、僕もそう思いますね。多少の偏見込みで」

「でさ、日本で義務投票制を導入したらどうなるんだろうな?まあ、抗議デモが起きかねないだろうがな」
「ですね。まあでも、海外じゃ罰則が厳格のところも罰則が緩めのところもありますから、その辺をしっかり決める必要もありますね」
「ま、日本じゃ義務投票制は導入しないだろうな。過激な抗議デモが起こると、私は予感があるし」

話を終えると、ナギは紅茶を一口飲み

「そう言えばさ。ハヤテは記憶を保持したまま子供に戻れたらって、考えた事あるか?」
「えっと。無いですね。僕は今が幸せですから」
「そっか。まあ、私も無いな。そう言う事考える人って「今が充実してないからやり直したい」って事なんだろうし」

「まあ、そうじゃない人もいるんでしょうけど、大部分はきっとそうですね」
「だよな」


                    × ×


ある日。

「オハヨーゴザイマス」
「おはよー」
「おはよ。パーさんは朝から元気だね」

「そう言う若瀬さんは元気ないけど、どうしたの?」
「さては悪い夢を見たとか」
「いやね。夢は良かったんだけどさ、覚めた時って妙な罪悪感みたいのが出るときあるよね」

「へ〜。どんな夢だったの?」
「え、えっと。 ハヤテお兄さんと結婚して妊娠する夢/////////////////////」
「なんでそれで罪悪感を?」

「だって、まだ彼女の座を射止めた訳じゃ無いのに、それを飛び越して妊娠って思ったから」
「成程」

「ユメデスカ〜。私は覚えてないことの方が多いデス」
「夢なんだけどさ、気になってハヤテさんに「夢を見る理由」を聞いた事があるんだ」
「へ〜。ハヤテお兄さんはなんて教えてくれたの?」

「えっと、「諸説あって明確な理由ははっきりして無い」って言ってたよ。「記憶を整理するため」だとか「その人の欲望が夢という仮想現実になって表れてる」とか」

「よ、欲望//////////////」
「でも、夢にもちゃんと役割があるんだって。「現実と分離させて心身を休ませる」とか、「色々な出来事の対処法へのシミュレーションをしている」後、「ストレスの解消」なんだって」

「流石ハヤテお兄さんだね。博識だね」
「そうだね。あ、それと「覚えてないだけで、夢を見ない人はほぼ皆無」なんだって」
「へ〜。それを聞くと、田村さんなんか楽しい夢見てそうだよね。何かと大変そうだし」

「・・・フッ」
「な、何!?」
「素人とはいえ、同人誌を嗜んでいる身としては、この冬の時期に夢を憶えていられる程、安らかな睡眠は得られないのだよ。殆ど気絶するように眠りに入り、気付けば朝というね」

ひよりんの愚痴にパティ以外は同情していた。


                    × ×


ある日。

「今日さー、アニメ見てて思ったわけよ。「主役とかで華々しい活躍をしているキャラが友達と同じ名前だと複雑というか、不思議な気持ちなる」ってね」
『まあ、気持ちは分かるっす。ギャルゲ・美少女ゲで友人と同じ名前だと何となく攻略優先度が下がるのと同じような感じっすね』
「だねえ。外見等が好みであればあるほど、友達と同じ名前だと、なんか妙な心境というか心理がだね」

『そうなんっすよね。よせばいいのに「知り合いが変身・女体化」なんてのも妄想して微妙な気持ちに』
「そーそー。後、名前が自分と同じときも似たような感じだよね」
『分かるっす。気恥ずかしさが勝っちゃって、「出さなくていいよ」って思うっすよね』

「でも〜。そう言うけど、自分と同じ名前のキャラが好みじゃないと、妙〜にがっかりした気分になるよね」
『激しく同意っす。その場合は気恥ずかしさというよりクレームに変わるっす。何でそんな風にした!!って』

「だねえ。んでさ、「モテない男が女体化してモテモテになる」ってお馴染みな展開だけど、ハヤちゃんはどうなんだろうね。ハヤちゃんは女子にモテるみたいだけど」
『確かに、そうっすね。まあ、ハヤテ先輩の事だから、女子になってもモテるのは変わらない、ってところだと思いますよ』

「確かに。「女なのに女にモテる」 ハヤちゃんならこうだね」
『そっすね。・・あっ』
「どったの?」
『ネタが思い浮かんだっす。忘れないうちに失礼するっす』

電話を切られ、こなたは

「ハヤちゃんが女か。似合いそうだね。かがみは猛烈に怒るかもしれないけど」


                    × ×


ある日。

「今年ももう最後の月だね〜。早いもんだね〜」
「で、顔を合わせるのはいつも通りの面々って訳ね」
「新しく春を迎えた人はいないね〜。約3名、夏真っ盛りの人もいるけどね〜」

こなたの弄りにかがみ、あやの、ハヤテは照れていた。

「お、うまいなちびっ子。恋愛を季節で表現か」

みさおはそう言った途端、色々とネガティブな事を考えたのか

「あ、うまくねーな。うん、全然うまくねーぞ」
「四季のない国もあるって教えた方が良いかしら」
「それに、「冬」に関してマイナスなイメージを抱いたかと思いますが、僕はそう思いませんけど」

「おー、どういうことだー」
「クリスマスにバレンタイン。恋愛における重要イベントって冬にあるじゃないですか。それに、寒さでお互いに身を寄せ合い、それで距離が縮まるってのもおかしな話じゃないと思いますよ」
「成程な〜。そういう考え方もあんのか」

納得したのか、この話題は打ち切り

「えーと、えーと。あれなんだったっけ? 思い出せないー」
「つかさーボケるのはまだ早いよ〜」
「もっと運動しようぜ、妹。運動してっとボケにくいんだよな、柊の彼氏、メガネちゃん」

「まあ、普段から指先など体を動かす事は認知症の予防になると言われてますが」
「体だけ動かしても脳を働かせないと、意味ないと思いますよ」

「成程なー。脳みそまで筋肉とはよく言ったもんだよな」
「何よ、急に」
「つまりだ、「体を動かさないと衰える」って事だゼ」

「まさにあんたの事ね。上手く言ったつもりかもしれないけどさ」
「基本的に「脳みそまで筋肉」って悪口ですよ。「運動神経は抜群だが、勉強はからっきし」って人を揶揄する際に言いますし」

「全く。慣れない事をしようとするから恥をかくのよ」
「うう〜、柊の彼氏〜。おめえの彼女がいじめる〜。鬱になるぞー」
「あんたとは縁遠い話じゃないの?」
「日下部さんのような方が、一番縁遠そうですね」

室内は異常な静けさに支配された後

「みゆきさんも、毒って吐くんですね」
「みゆきさーん。オブラートオブラート」
「みゆきも言うわね〜」

「え!?あ、いえ。日頃から適度に運動をなさっているという意味でですね」
「みゆきさん、下手な言い訳は泥沼にはまるだけな気がしますが」


                   × ×


ある日。

「全く。彼氏のあそこが良い、ここが良いって。人の男の自慢聞かされてもおもろないちゅーねん」
「な、何で関西弁なの!?」

かがみは次姉・まつりの愚痴に付き合わされていた。

「でもさ、そう言う姉さんだって、彼氏が出来たら自慢ばっかしてくるんじゃないの?」
「あんたみたいに?デートでこうこう楽しかったみたいにさー」
「そ、それは。 姉さんは違うって言いきれるの?」

「それはだね」
「何よ」
「答え合わせしたいから紹介してくんない?居た事無いから分かんないよー」

「今年も私以外で一家団欒の時になりそうね。皆でレストランはキャンセルにならないわね」
「ム〜。あんたの幸せを少しは寄越しなさいよ〜」


                    × ×


ある日。

「うん、我ながら良い出来だ」

ひよりんは自室で漫画を描いており、

「今回は思いの外順調だし、気分転換にリアルタイムで深夜アニメでも見ますか」

しかし、見終わった後

「ど、どうしよう。見たアニメとネタが丸かぶりだ。パクリって思われたくないし。 こうなったらこの前「とっておき」にしたネタを使うしかないのかー」

ただただ嘆くしかなかった。

-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (12月4日更新) ( No.24 )
日時: 2016/12/04 18:10
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

こなた「さあ、始まるザマスよ」
みゆき「行くでガンス」
つかさ「フンガー」
ハヤテ「まともに始めようよ」
かがみ「ホントよ」


                    × ×


ある日。

「はあ〜っ。今日からテストか〜」

盛大な溜息と共に愚痴ったのはルカであり、机に突っ伏してダルそうでもあった。

「情けない声出さないでもらえます?勉強はしてきたんですよね?」
「一応ね〜。でもさ〜私はアテネと違って天才でも秀才でもないし」
「ともかく、努力してきた以上は持ち過ぎない程度に自信持ったら?」

かがみの説得は効果は皆無で

「だって難しんだもん、この大学のテスト」
「ルカさんなら大丈夫ですって。自信持った方が良いですって」
「ハヤテ君がそう言うなら、頑張ろうっと」

結局、ハヤテの励ましが一番の特効薬だったようだ。

一応補足しますと、全員テストは乗り切れた(ハヤテとアテネは1番)。


                   × ×


ある日。

「そう言えば、ナギ。貴方、最近はハヤテ君をどう思ってるの」
「どうって、どういう事なのだ?」
「最近じゃハヤテ君がかがみさんと仲良くしててもヤキモチ妬かなくなったじゃない」

「何だ、その事か。もう諦めたよ」
「え!?」
「なんだよ。確かに前までは私の魅力をハヤテに伝えてかがみから奪ってやろうと思ってたさでも、あんだけ仲の良さを知らしめられたら、諦めたくなるさ。今は純粋に応援してるよ」

「ソウデスカ」
「そう言う事だ」

「(つまんねえな。何で諦めてんだよ。諦めてなかったら色々といじめてやろうと思ったのによ。クソが)」


                    × ×


ある日。

「なあ、あやのー」
「なあに、みさちゃん」
「相談があんだけどさー」

「ど、どうしたの?」
「もしだゼ。もしあたしが「柊の彼氏の事が好きになった」って言ったらどうする?」
「み、みさちゃん。まさか」

「もしだってヴぁ」
「そ、そう。 そうね〜、もしそうなら、大変かな。だって、柊ちゃんと綾崎君はとっても仲良しでしょ?それに、綾崎君は柊ちゃん以外「そう言う意味」で興味無いみたいだし」
「・・・」

「それに、私からすれば皆「大切なお友達」だからね〜。だから、「誰の味方も出来ない」かな。ごめんね、変な答えで」
「あやのらしいなー。まあ、あくまでも「もしの話」だからな」
「なら良かった」

「(本当に「もし」なのか?柊の彼氏の事考えんと妙なんだよな。なんだろうな、この妙な感覚は)」


                    × ×


ある日。
今日ハヤテは、ゆーちゃんの勉強を見に来ていた。

「あ、あのハヤテさん」
「はい?分かんない所ありました?」
「聞きたい事があります。 ハヤテさんって、かがみ先輩の事好きなんですか?」

「そりゃあ、まあ。付き合ってますし」
「やっぱ、結婚とかも真剣に考えてるんですか?」
「そうですね。年齢も年齢なので、超真剣に」

ハヤテが答えると、ゆーちゃんは俯いた後

「ハヤテさん」
「へ!?   ウグッ!!」

突然の激痛に襲われ、倒れ込むと、ゆーちゃんの手にはナイフが握られていた。刃の部分が真っ赤に染まった。

「やっぱり、そう答えるんですね。もう、これしかないんですよね」
「ゆ・・たかさ・・・」

ゆーちゃんはハヤテに馬乗りになると、手に持ったナイフを何度も何度もハヤテ目掛けて振り下ろした。
何度目かは分からないが、止めるとハヤテは真っ赤な海で動かなくなっていた。

「これでいいんです。これで、ハヤテさんは誰のものにならない。 ずっと、一緒ですよ」

寄り添うように上に乗り、愛おしそうに言った。


ガバッ!!!!!


「ゆ、夢!?」

夢オチです。

「わ、私ったら何って夢を。テスト勉強とかで疲れてたのかな? だ、だからって」

頭を抱えたまま、部屋を出ると、偶々こなたと同じタイミングだった。

「ゆーちゃんおはよー。って、どうしたの?」
「な、何が!?」
「何がって、凄く暗いよ?嫌な事でもあったの?」

「えっと。うん、あったよ。・・自分に対してだけど」
「???」

悩んだが、ゆーちゃんは正直に打ち明けた。

「成程ね。でもさ、所詮は夢だよ」
「で、でも」
「テストとかで疲れてたんだよ。今日は早めに寝た方が良いよ」

「う、うん」
「気持ちは分からなくはないけどね。 どうしても気になるんだったら、かがみは今日来ると思うし、謝る?」
「そうする」

打ち明けられたかがみは驚きはしたが、こなた同様「夢だから」っと宥めてくれた。


                   × ×


ある日。

「ハヤちゃんや、私は今日、色々あったのですよ」
『大学でなんかあったの?』
「いんや。アニメさ」

『ああ、そう。一瞬とはいえ心配した時間返して』
「まあまあ。んでね、見てたアニメのキャラが気に入ってね、プロフィールを調べたのだよ」
『へえ。まあ、その手の人達の常識だよね』

「でしょ〜?でもさー、お父さんの誕生日と一緒で急激に萎えたんだよね」
『分からなくは無いけどさ。良いなって思ったキャラが身近な身内と一緒だとね』
「でもね、他の「良いな」って思ったのはかがみやつかさと一緒だったんだよ。そん時は「良いな〜」って羨む気持ちになったんだよね」

『左様ですか。まあ、そう言う時って「好きなキャラと自分の誕生日ってかぶらない」だよね』
「だよね〜。何とかなんないかな〜」
『知らんがな』


                    × ×


ある日。

「おーっす」
「いらしゃー。暖房ついてるよー」

かがみは泉家に遊びに来ていた。

「お、話題のアレ、早速買ったのね」
「まねー。貸さないけど、すんごいよ」
「ああ、そう。私も気にはなってたんだけど、そう言うのってある程度経ったら安くなるんじゃないの?お買い得版ってな具合に」

「フッ。 フッフッフ。分かってないねー。 確かにそいつは正論さ。だが、我々ゲーマーは「欲しいから」買うのだよ。値段は関係ないのだよ」
「あんたは本当に、そう言うのには真摯だな。尊敬はしないけど」

因みに、P○○Rです。

「今気づいたんだけどさ。かがみ、今日は機嫌良さそうだね。どったの?」
「あ、分かっちゃった?」
「ダイエット、は違うか。気を付けてるからしてないって言ってたし」

「料理よ。最近色々挑戦してるのよ。昨夜も新しいのに挑戦したんだけど、「美味しい」って褒めてもらえたの」
「ふ〜ん。って事は、後は一番食べさせたい人に食べさせてあげるだけだね」
「そうよ」
「・・・リア充だねえ」

暫くして、

「ん!?何見てんの?」
「アニメだよ〜」
「今の時代、本当に色々見れるようになったわよね」

「だね〜。録画数も減らせれるから便利なもんだよ。気に入れば買えるし」
「あら?あんた、コメント非表示にしてるのね。こういうのは意見や感想をコメントで共有しあうのが醍醐味じゃないの?」
「かがみんや、何時の時代もこういうのを殺すのは人間なのだよ」

「は!?」
「原作ありだとネタバレ書き込む輩がいるんだよ〜」
「ああ。いるわね、そう言う困ったちゃんって」

夜。

「へ〜。ひよりんもスマホにしたんだ」
『ええ。ナギちゃんに熱心に薦められて、遅ればせながら』
「じゃあゲームとかもやってるの?」
『そっちも薦められましたが、まだっす。やっておいた方が良いっすかね?』

電話を切った後、ナギに薦められた基本プレイ無料のゲームをダウンロードし

「不味い。面白すぎて原稿が捗らない。流行るのも納得だ。

翌日。

「へえ。かがみもそのスマホゲームやってるんだね」
「まあね。ナギちゃんもそうだけど、ゆっこからも薦められてね。でも、課金しないと結構大変なのよね。しないつもりだったんだけど、1回だけしようかしら」
「無料プレイなのが当たり前の時代になってるからね。まあ、かがみも課金戦士になっていくんだな〜」

「あんたみたいなヘビーユーザーと一緒にしないでよ。まあでも、課金はしないわ」
「何でさ。すればいいのに」
「ハヤテが言ってたのよ。ナギちゃんが課金し過ぎて料金が結構なものになったらしくてね。マリアさんとハヤテが散々叱ったらしいわ。ゆっこも課金し過ぎでやりくり大変みたいだし」
「ふ〜ん」

数日後のデート時

「そう言えば、かがみも例のゲームやってるんだって?」
「まあね。ハヤテの話を聞いてるから課金しないでやってるけど、中々進まなくてね」
「それでいいんじゃない?配信側もそれを見越して「課金制度ありの基本プレイ無料」にしてるんだろうし」

「そう言えば、ナギちゃんはどうしてるの?叱ったんでしょ?」
「流石に懲りたらしくてかがみみたいに課金なしでやってるよ。でも、課金に慣れてるから終始イライラしてるけど」
「ふ〜ん。私も注意しないと」


                     × ×


ある日。
この日、ハヤテはこなたのレポートを手伝いに来ていた。
その休憩中(居間で)

「そう言えばさ、ついこの前夏コミがあった気がするけど、早いよね。もう冬コミだよ」
「まあ、光陰矢の如しっていうからね。それに、なんだかんだで充実した日々を送ってるから、そういう感想が出るんじゃない?」
「ハヤテ君の言う通りかもしれんな。そう言えば、その手の法律が可決されてから結構経ってるよな」

「そういやそうだね。でも、私の知ってる限りじゃ何もないよね」
「ですが、そういう法律は確かにあるべきなんでしょうけど、下手に縛り付けない方が良いでしょうね。あんまりあれこれ縛り付けると「あ〜〜〜〜」みたいな人が出てもおかしくはないと思うんですよね」

「確かにな。ま、おじさんは平気だよ。そうであってもそんな事にはならんし」
「あの、失礼を承知で言いますが、そうじろうさんじゃ説得力はあまりありませんよね」
「だねえ。我が母を見れば一目瞭然だよ」

かなたさんの写真を見せながら言ったこなたに

「それはあれだ。「正義」というものがだな」


                     × ×


ある日。
この日は都合がついて、皆揃って泉家に集まっていた。

「ねーねー皆、この画像見てみてよ」
「誰、この人。モデル?」
「綺麗な方ですね〜」
「ん!?この人、男じゃない?メイクしてるだけで」

ハヤテの意見にこなた以外は「まさか」とか、「そんな訳無い」みたいな意見だったが

「皆そう言うけどさ、ハヤちゃんの眼力は正しいよ。ほら、これが元」
「「「「「!?」」」」」
「やっぱり。なんか、違和感感じたんだよね」

「末恐ろしいわね、最近の化粧品は」
「だね〜。でもさ、ウチ等には縁がないよね。皆化粧しないし」
「お店に行くと軽めなものから本気なものまで色々ありますよね。どんなものが良いか悩んでしまって。家は母もあまりしませんし」

「みゆきは絶対にしない方が良いわよね。元が良いもの」
「確かにね。「とても良い意味で」化粧が要らない人だよね、みゆきさんは」
「・・・」

「まあでも、そう言う意味じゃかがみが一番化粧要らないね。だって、元が最高なんだもん。「無駄以外何物でもない」だよね」
「も、もう////////////////////////////////」

悪くなりかけたかがみの機嫌は一瞬で直った。

「あ、学校の友達からメールだ」
「そう言えばさ、つかさの携帯って全然変わらないよね。機種変しないの?」
「うん。もう限界、って所までね。この携帯に宿ってる神様に申し訳なくて」

「ああ、前にハヤちゃんが教えた八百万の神だね。いるのかな?」
「いるよ〜、絶対に」
「そうですね。そうやって大切にすることが、大切なんです。神様も、いますよ」

「なんかさ〜、ハヤちゃんが言うと妙に説得力が出るよね」
「だな〜。柊の彼氏が頭いいのもあんだろうな〜」

つかさがメールを打ち終わるを待ち

「しかしまー、こうやって見ると、私らは相変わらずだよね〜。こんな時期なのに」
「お兄ちゃんがいるじゃん」
「いやいや、ハヤちゃんにはかがみがいるでしょ?男とはいえ彼女がいちゃねー」

「そう、だよね」
「こうなってくるとかがみが羨ましくてしょうがないよ。あーや以外全員貰って貰いたい気分だよ」
「あんたね」

「ジョ、ジョークですから。かがみ、そんな怖い顔しないで」
「フンッ」

「(柊の彼氏に貰ってもらう、か。悪い気がしねえんだよな)」
「(私もお兄ちゃんと、か)」

「そ、そうだ。もうクリスマスだけど、ハヤちゃんとかがみは今年も2人きり?」
「そうよ。準備も済んでるわ」
「後は当日を待つだけってね」

「(なんでだろうな、羨ましいなんて)」
「(うう〜。私も行きたいよ〜)」


                     × ×


ある日の柊家の夜。

「皆〜、ご飯出来たわよ〜」
「「「は〜い」」」

かがみが声をかけると、みんな集まってきて

「おお、良い匂い」
「美味しそうね」
「ホントだね〜」

3人(いのり、まつり、つかさ)はかがみの作った料理を食べ

「かがみは本当に料理が上手になったわね」
「流石につかさやお母さんには負けるけどね」
「そうかな〜。私とかがみお姉ちゃん、おんなじじゃない?」

「流石にそこまでじゃないわ。でも、ありがと、つかさ」
「お母さんに聞いたんだけど、他の家事もかなりのレベルになってるらしいじゃない」
「ふ〜ん。あのかがみがね〜」

「まあね」
「あんたは本当にあの彼氏君との事を考えてるのね」
「そりゃあね。年齢も年齢だし、ハヤテも真剣に考えてくれてるし、私も応えなきゃって」

「おーおーお熱いこって。まあでも、私や姉さんも誇らしいよ。あの子が弟君になるならね」
「そうね。若しかしたら、お父さんの跡を継ぐのは彼氏君かもね」
「そこは長女の姉さんが婿をね」

「そうね。でも、あの子ならきっと」
「そうだね〜」


                     × ×


ある日。

「やれやれ。折角のイヴなのに女の子で、ってのもね〜」
「で、ですが。中々良い出会いが」

高良家に来ていたみなみちゃんとみゆきさんを見て、ゆかりさんは愚痴っていた。

「出会いね〜。みゆきなら綾崎君がいるじゃない。貰って貰おうかしら」
「ハヤテさんにはかがみさんが。重婚とかは倫理的に問題も」
「ま、それもそうね。じゃあせめて、今日くらい一緒に外食でも」

「ハヤテさんはかがみさんクリスマスディナーですから、無理ですよ」
「そう、残念」

残念がる母に

「お母さんはお父さんとどのような出会いを?」
「そうね〜。学生時代「テストで勝ったら付き合ってあげる」かしら」

「「え!?」」

「冗談よ〜。本気にしちゃって可愛い子たちね〜」

みゆきさんもみなみちゃんも「冗談には思えなかった」っと、思っていたそうだ。

「2人もこんな風に冗談の一つでも言えば、モテるんじゃないの?」
「「は、はあ」」
「それより、お父さんとデートに出かけたついでにクリスマスプレゼント買って来てあげるけど、なんか欲しいのある?」

答えようとしたが、みゆきさんは先程言われた「冗談を言ってみたらどうか」っと言うのを思い出し、色々考えを巡らして

「は、ハヤテさんが欲しいと言うか、結婚して子供を産みたいです」
「み、みゆきさん。それは頑張りすぎじゃ」

あくまで冗談なのだが、爆弾発言ともとれるジョークにみなみちゃんは咳き込みながら指摘していた。

「うふふ。だったら、お母さん頼んじゃおうかしら。家に婿入りして、孫を作ってって」
「「へ!?」」
「冗談よ〜。折角の冗談なんだし」

2人は「敵わないな」っと思っていた。



『冗談、ですか』
「すみません、お忙しいのに」
『いえいえ。デートは夜ですから。準備はしてましたが』

「それで、あの」
『別に無理して言う必要はないんじゃないですか?似合う似合わないの問題もありますから』
「そ、そうですが」

『そうですね、アナウンサーの方でも「お堅いニュース番組」が似合う人もいますし、「楽しいバラエティ」が似合う人もいますから。片方に似合う人はもう片方は合わないでしょうし。人によりけりって事ですよ。みゆきさんやみなみさんは「知的で真面目なイメージ」の方が似合いますから、止めて方が良いですって』

「そう、ですね。今まで通りにします」
『その方が良いですよ』


                     × ×


ある日。

「じゃ、行ってくるわね」
「行ってらっしゃい。あんまり遅くならないようにね」
「は〜い」

「う〜。やっぱお姉ちゃんずるいよ〜。私もお兄ちゃんとクリスマスディナーしたい〜」
「はいはい。行きましょ」
「も〜」

みきさんに連れていかれるつかさを見送り

「ま、まあ。改めて、行ってくるわ」
「うん」

家を出た後、集合場所につくと、ハヤテはもういた

「待たせちゃった?」
「そんな事無いよ。それより、かがみは今日も綺麗だね」
「も、もう/////////////////////////////////時間は大丈夫なの?」
「平気だよ。さ、行こうか」

今年のレストランも豪華であり、食事も当然豪華だ

「ふうっ、美味しかったわ」
「それは良かった。無理したかいがあるってもんだよ」
「ホントにいいの?半分くらい出すわよ」

「かがみ、ここは男の顔を立てるもんだよ」
「そ、そうね。あ、これ私からプレゼント」
「ありがと。じゃ、僕からも」

お互いのプレゼントは各自想像に任せます。

移動割愛

「今日もありがと。楽しかったわ」
「そう、良かった。じゃ、また明日」
「あ、待って」
「へ!?   !!」

帰ろうとしたハヤテをかがみは呼び止めると、キスした。
しかも

「か、かがみ//////////////////////あ、あの////////////////////////////////」
「い、良いじゃない///////////////////////////////////////記念よ/////////////////////////」

かがみのキスは大人のキスだった。

「え、えっと。じゃあ」
「うん」

ハヤテを見送り、家に入ると居間の電気がついていた。

「あ、お父さん」
「お帰りかがみ。ちょっといいかい?」
「うん」

「どうだったんだい?食事は」
「楽しかったわ。ホントに」
「そうかい。こっちはちょっとね」

「何かあったの?」
「つかさがずっと拗ねててね。ファミレス行ったんだけど、行きたかったって」
「やれやれ。最近あの子、ハヤテに甘えすぎよね」

「お兄ちゃんが出来てうれしんだね」
「そうならいいけどね」
「でさ、気が早いけど来年なんだけどね」

「え!?」
「来年はさ、都合がつくようであれば、ハヤテ君含めて皆で過ごせないかい?家族パーティーって奴さ」
「そうね、それはやっぱハヤテと相談ね。ハヤテならそっちも喜ぶと思うし」

「そっか。じゃあ、僕はもう寝るね」
「うん、おやすみ」

父が部屋に行った後かがみは

「家族、か。来年はそうしようかな」

こうつぶやき、電気を消して自室に引き上げた。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (12月11日更新) ( No.25 )
日時: 2016/12/11 17:14
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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こなた「さあ、始まるザマスよ」
みゆき「行くでガンス」
つかさ「フンガー」
ハヤテ「まともに始めようよ」
かがみ「ホントよ」


                    × ×


ある日。

『ふ〜ん。かがみはハヤテ君とね〜』
「うん。楽しかったわよ」

クリスマス後、かがみはルカと電話で話していた。

「ハヤテと付き合うようになってから毎年の事なんだけど、毎年最高の日なのよね〜」
『あのさあ、かがみ。私もハヤテ君が好きって忘れてない?』
「あ」
『その幸せを少しは頂戴よ〜。ずるい〜』

「どうしろってのよ」
『ハヤテ君とデートさせてくれるとか』
「駄目。絶対」

『依怙贔屓だ〜。こなた達には許したんでしょ〜』
「依怙贔屓で結構よ。こなた達はそうでもないけど、ルカは明確にハヤテへの好意を持ってるじゃない。卑怯な事はしないでしょうけど、「そう言う意味」では信用出来ないの」

『チェ〜。っとは言っても「そう言う意味では信用出来ない」って言葉を否定出来る要素は私には無いんだけどね〜』
「そう言う事よ。で、ルカはクリスマスはどうしたの?」
『1人で家にいたよ。パパもママも仕事で忙しかったし。元アイドルちゃんだから下手に外出も出来なかったし』

「そう。なんか、ごめん」
『いいよ。慣れてるもん』


一方その頃。

『そう、ですか。ハヤテはかがみと』
「そうだよ。かがみとクリスマスディナー、楽しかったよ」
『フンッ。この私を差し置いていい御身分ですわね』

ハヤテはアテネと電話していた。

「そんな事言ったってさ〜。かがみは「愛する彼女」だけど、アテネさんは「良いお友達」じゃん。クリスマスに恋人と過ごすのは当然な気がするけど」
『そんな事関係ありませんわ!!私だってあなたと』
「僕と、何?」

『フンッ。ハヤテのバカ』
「え!?何で!?」
『分からなきゃどうでもいいですわ。来年こそは私とだけで』

「でもさあ、友達と過ごすのも捨てがたいけど、特別な日である以上は恋人と過ごしたいじゃん」
『私は、友達ですか』

「え!?違うの?   って切っちゃった。怒らすような事言ったかな?」

「ハヤテのバカ。私の気持ちに気付きなさいよ」


                     × ×


ある日。

「あ〜、ハヤちゃんや。今大丈夫かい?」
『大丈夫だよ。どうしたの?』
「いやさ〜。今さっきかがみと電話したんだけどね。「忙しい時に余計な電話かけるな」って一方的に切られたんだよね」

『かがみが!?忙しいのは本当だろうけど、珍しいね、そんな風に切るって。なんか言ったの?』
「そんな特には。「今朝の占い」の話題になったらそうなって」
『占い?なんて言ってたの?忙しくて見てなかったんだけど』

「私の運勢が最下位でね。で、「ラッキーパーソンはしっかり者の友達」って言われたから、ハヤちゃんは忙しそうだからかがみに電話したの」
『成程ねえ。それ位で・・あ、待って。電話代わるね』

『こなたか?ナギだ』
「おー、ナギちゃん。ナギちゃんは分かるの?」
『私は占いを複数見るからな。でだ、同じ時間の別番組でこなたの運勢が最下位で「ふくよかな友達が助けてくれる」ってやってたんだ。かがみはそっちを見たんじゃないか?』

「あー、成程。「ハヤちゃんに嫌われたくなくて太る事を異常に気にしてる」かがみだからこそ、ああなったのか〜」
『たぶんな。電話ハヤテに返すぞ』

『ご納得いただけましたか?』
「すっきりしたよ。んじゃ」


                      × ×


ある日。

「うん、そーなんだよね。明日、小早川さんや田村さん達とハヤテお兄さんに教わりながら冬休みの宿題をすることになったんだよね」

いずみが級友と電話しているとき、この話になっていた。

『その人って凄く頭いいんでしょ?』
「そだよ。だからサクッと宿題は終わる訳だよ」
『いずみばっかずるいよー』

「へへー。築いた人脈の差なのだよ。ずるさなど無いのだよ」
『ああ、そうですか。じゃあいいよ。今度会った時にその答えを写させてもらうから』
「な、なにそれー。それこそずるいー」

『ずるくありませ〜ん。築いた人脈の差って奴でしょ?』
「ム〜」
『それにさ、いずみの事だから殆ど教えてもらうようなもんだし、お相子でしょ』

翌日。

ゆーちゃん、ひよりん、パティ、いずみは岩崎家に集まり、頼んで来てもらったハヤテに教わりながら宿題を片付けていた。

みなみちゃんは宿題に集中しつつある事を考えていた。

「(どうしよう。折角皆で集まったから冗談の一つ位言って場を和ませたいけど)」

肝心の冗談は浮かばず、悩んだが

「(でも、ハヤテさんは「知的で真面目なイメージが似合う」って言ってくれたし、止めておこう)」

ハヤテのアドバイスも思い出し、何時も通りを心がけることにした。

「ここはこうですよね?なので・・・ん!?」
「あ、チェリー。入ってきちゃったの?」

追い出しておいたはずのチェリーがハヤテに甘えるようなしぐさをしていた。

「邪魔しちゃ駄目」
「まあ、良いじゃないですか。大人しくしててくださいね〜」

ハヤテに言われたが、構ってほしいのか後ろ足で立ってハヤテに抱き着く形になっていた。

「こらチェリー、ハヤテさんは忙しいのに来てくれたんだから」
「あ、あとで遊んであげますから・・うわっ」

チェリーは興奮しているのか、聞く耳を持たずハヤテに飛びついていた。

「もうチェリー駄目だって」

みなみちゃんが引き剥がすと、必死で抵抗し、「甘えさせて」っと言わんばかりだったが

「チェリー、邪魔しちゃ駄目でしょ!!」
「お母さん」
「部屋を出てなさい!!! ごめんなさいね。邪魔しちゃって」

みなみちゃんの母・ほのかさんが来て無理やり連れて行った。

「なんか、ごめんなさい」
「いえいえ。動物に好かれるのは嫌じゃないので」

「(良いな〜。私もあんな風に堂々とハヤテお兄さんに甘えられたらな〜)」

「ん?いずみちゃん、分かんないとこあった?」
「え!?あ、ここが」
「どれどれ?」


                     × ×


ある日。

「なあハヤテ」
「はい?」

朝食後、新聞を見ていたナギは新聞から目を離さずに後片付けをしていたハヤテに話しかけた。

「毎年の事なんだがな、この時期になるとどの局も特番を組むよな」
「まあ、時期が時期ですからね。視聴率を上げるための措置でしょうし」
「それは分かってる。だがな、こうも特番ばっかだと、特別感が薄れないか?言い方は悪いが「無理に引き延ばして特別感を演出している」って言うか」

「気持ちは分からなくはないですが、純粋に楽しみましょうよ。「CMカットしたら半分ちょっと短くなった」って言うならその言い方は同意できますが」
「そうだな。まあ、こなたなら私と同じ事言いだしそうだな」

暫くして、ナギに呼ばれて部屋に行くと

「大掃除なさってたんですね」
「まあな。悪いがハヤテ、そこに纏めてある本、玄関に持って行ってくれ。重くて運べないんだ」
「同人誌を処分するんですね。要らないやつですか?」

「断捨離だよ。次のイベントももうすぐだから、要らん奴は縛っておいた。明日業者が来るから持ってってもらうんだ」
「態々業者さんを呼ばなくても資源ごみの日に捨てれば」
「あのなハヤテ、お前なら分かるだろ?そういう本は一般向けだろうがそうでなかろうが、普通に処分するのは気が引けるって」

「まあ、そうですね。悪い事をしてる訳でもないのに妙にドキドキすると言うか」
「だろ?でだ、こなたのとこはどうなんだろうな?私は金を払って業者を呼べばいいだけだが」
「こなたにしろそうじろうさんにしろ、気持ちの問題で処分に困ってるんじゃないですか?」
「じゃあ、呼んでやるか、業者を。金は私持ちで」

一応確認し、ハヤテの想像通り困ってたので、業者を呼んであげた。


                    × ×


ある日。
かがみは自室で1人で勉強をしていた。すると

「かがみ、ちょっといいかい?」
「どうしたの、お父さん」
「悪いんだけど、ハヤテ君に連絡を取ってくれないかい?」

「ハヤテに?」
「家って年末年始は忙しいだろ?今年は特に忙しいんだ。かがみ達に手伝ってもらっても間に合うかどうかって位に」
「ああ、言ってたわね」

「でね、「神主見習い」って事でハヤテ君に手伝ってもらえないか聞きたくてね。でも、僕はハヤテ君の連絡先を知らなくて」
「そう言う事。ちょっと待って、はい」

かがみは後は通話ボタンを押すだけの状態にして父に自身の携帯を渡した。

『もしもしかがみ?』
「あ、ハヤテ君かい?僕だよ」
『あ、お義父さんでしたか。どうしました?』

「お願いがあってね。年末年始、家の神社を手伝ってほしいんだ。衣装とかは貸すからさ」
『それは構いませんが、お嬢様に休めるか聞かないと決められませんよ』
「そっか。じゃあ」

『すいません。今外出中なので、後で掛け直します。聞いてからで』
「分かったよ」

一旦電話を切り、数分後着信があり

『休ませてもらえる事になりました。えっと、いつ行けば』
「じゃあ29日から来てもらえるかな?準備も色々あるし」
『了解しました。29日の朝、お家に伺えばいいんですね?』
「そうだね。じゃ、頼んだよ」

電話を切ると携帯をかがみに返し、礼を伝えて部屋を出て行った

「ハヤテが家の手伝いか。 若しかしたら将来的にも」

呟くと、笑みを浮かべたかがみであった。


                    × ×


ある日。

「ありがとうございます。すみません、この前も教えてもらったばかりなのに」
「いえいえ。何度も言うようですが、人の役に立つことが、僕の使命ですからお気になさらず」

何時も通り泉家に遊びに来た際、ゆーちゃんが分からない所を聞きに来たので、ハヤテが教えてあげていた。

「そう言えばさ、かがみって塾講師のアルバイトしてるんだよね」
「そうよ。何よ、突然」
「いやね、さっきゆーちゃんに教えてる所を見てると、やっぱりハヤちゃんって教えるのが上手じゃん?」

「そうね。関係ない私達でもそう思えるし」
「流石お兄ちゃんだよね〜♪」
「でだ、ハヤちゃんや」

「な、何?」
「ハヤちゃんも塾講師なり家庭教師なり「教える側」のバイトしてみたら?ハヤちゃんだったら人気出ると思うよ」
「無理だと思うよ。一応忙しい身ですから」

「そこはさ、ナギちゃんと相談して」
「遠慮しとくよ。僕じゃ務まんないと思うし。個人的に友人に教えるくらいなら何とかなると思うけどさ」
「そうかな〜」

こなたは不服そうだったが、本人が乗り気じゃない以上はこれ以上の言及は無駄だと悟り

「そう言えばさ、皆って高校の時の教科書ってどうしてんの?」
「そう言うあんたはどうなのよ。中学の時は置いてきたって言ってたけど」
「ななこ先生が煩いから持って帰ってきたよ。めんどくさかったけどね」

「私達も「当然」持って帰ってきてるわよ。それにしても、まだ1年経ってないのに、高校の教科書が懐かしく感じるわね」
「でもさー、持って帰るって言ってもさー、もう使わない物なんだし、拘んなくてもいいじゃん」

「何言ってんの、こなた。思い入れというか思い出というか、そう言うのがあるでしょ。使う使わないは二の次三の次でしょ」
「思い入れや思い出ね〜」
「こなたはなさそうだね。現役の時でさえまともに使ってないだろうし」

「やれやれ。普段は人の事をあれこれ言うくせに、あんたも結構淡泊よね」
「私は過去に拘らないのだよ」
「こなたらしいと言うかなんというか。まあ、良いけどさ。そう言うのは人それぞれだし」

「そう言うハヤちゃんやかがみはどうなのさ。卒業後教科書をさ」
「まあ、今が忙しいからね。でも、必要に応じて時々見返してるよ」
「へえ。かがみは?」

沈黙が一時室内を支配し

「かがみってさー「いつか使うかも」ってなんでも取っておくタイプ?ゲームとかでアイテムをそういう理由でいっぱいにしたりさ」
「そーだよ。文句あっか」
「んじゃあさ、もし兆が一ハヤちゃんと別れたら、ハヤちゃんとの思い出の品、取っておきそうだよね」

「そ、それは」
「無いとは言えないみたいだね」
「う、うるさい」

「ハヤちゃんはどうなの?ゲームアイテムにしろ思い出の品にしろ」
「どうだろ。ゲームのアイテムは必要に応じて取捨選択してるつもりだし。思い出の品は、分かんないや。小中高全教科書ノート取っておく位だからね〜」
「まあ、ハヤちゃんはスッパリ処分しそうだね。別れる可能性なんか全く持って一切考えてないんだろうけど」

「当たり前でしょ」
「な、なら良かったわ///////////////////」

「そう言えばさ、ナギちゃんはどうなんだろ。高校の教科書」
「一応はしまってあるよ。ただし、縛って物置に放り込んであるみたいだけど」
「成程ね〜。ナギちゃんらしいや」


                    × ×


ある日。

「お、銀色のエンゼルさんだ。久しぶりだな」
「ああ、あの「秘密の缶詰」が当たる奴なー。子供の頃から興味あんだけど、当たんねーんだよなー」
「んじゃあこれあげようか?ちょうど食べ終わったし」

「わりーな。ちびっ子、おめえ良い奴だな。缶詰もらえたら真っ先に見せてやんよ」
「期待しないで待ってるよ」

「こなた、あんた本当に期待して無いだろ」
「まあね〜。だって、作者さん含め次に当たった時は前のがどっか行ってるみたいだし」
「確かにね」

自分は事実です。子供の頃に2〜3回銀が当たりましたが、全部なくしました。

「そう言えヴぁさ、ナギっちって、こういうのをスパーンって簡単に当ててそうじゃね?」
「確かにね〜。でもさ、ナギちゃんがこういうのお菓子食べるイメージ無いよね。もっとちゃんとした高い奴食べてるんじゃないの?」
「じゃ、聞いてみるか」

『ああ、それな。それなら気に入って食べてるぞ』
「え!?そうなのか?意外っちゃ失礼か」
『そうでもないよ。でだ、金も銀も、何回も当ててるよ』

「へ〜。やっぱナギっちはすげえゼ」
『まあでも、取っといてはあるが、交換はしてないぞ』
「何でだ?もったいねえじゃん」

『私はだな、「食べたいから」買ってるんだ。缶詰の方は興味ないよ。なんだったら、当てた金や銀、あげるぞ』
「いーのか?感謝するゼ」
『じゃあ取りに来いよ。別に今日でもいいぞ』

「じゃあ今日な。所でだ、柊の彼氏いるか?」
『ハヤテか?今日も仕事してくれてるぞ。なんか用事か?』
「あ、いや。そう言う訳じゃ無いんだけんどね。まあ、あれだ気にすんな」

『ああ、そうかい。まあ、遅くならなきゃいつでもいいよ。じゃ』
「おう」

電話を切って振り向くと、かがみが怖かった。

「な、何だよ、柊」
「あんた、何でハヤテがいるかどうかを聞いたのよ」
「い、意味はだな」

「みさきち、正直に言った方が良いよ。こういう時のかがみ、超怖いから」
「みさちゃん、泉ちゃんの言う通りだと思うわ」
「意味はねーって。ただ、顔を見たいというかなんというか」

「どうしてよ」
「だ、だから」
「まあまあかがみ、落ち着きなよ。私が言うのもあれだけど、意味のある行動じゃないと思うよ」

「そ、そうだゼ」
「納得いかないわね。まあいいわ」

やっと、かがみの怖い雰囲気が消えた。

「(そういやなんでだろうな。「柊の彼氏に会いたい」って、意味もなく思っちまったんだよな)」


                    × ×


ある日。
ハヤテはいつも通り、買い物に来ていた。

「え〜っと、後は」

買う物を考えながら買い物を進めていると

「ハヤテく〜ん♪」
「うわああ。ル、ルカさん!?」

いきなり抱き着かれ、見るとルカだった。

「こんな所で会えるなんて運命だね♪」
「は、はあ。ルカさんはなぜここに」
「買い物だよ。ママが忙しいから代わりに、ね」

「成程。あの、離れてもらえませんか?」
「嫌だ♪」
「見つかったら大変なことに」

「そん時は、「恋人です」って言うから平気だよ〜」
「いや、あの」

ハヤテが困っていると

「貴方、何回言えば理解するんですの?」
「ア、アテネ」

怖い顔のアテネがルカを引き剥がし、

「私のハヤテに抱き着くなと、いい加減覚えなさい」
「そんなの憶えないよ。だって、「私の」ハヤテ君だもん」
「フンッ。ハヤテの嫁、は私ですわ。覚える覚えないはこの際関係ありませんでしたわね」
「アテネって、本当にバカだな〜。嫁ポジションは私だって」

言い返したルカの言葉を無視するかのように

「ハヤテ♪こんな所で会うなんて運命ですわね♪ 「赤い糸の運命」は私とハヤテを結んでいるんですのね」
「さ、さあ。アテネさんも買い物?」
「ええ、まあ。そんな事より、運命ですわ」

「う、運命はどうか知らないけど、僕の恋人はかがみであって、2人とは友達じゃあ」
「それは関係ないですわね」
「そうだよ。恋人と嫁は別物だって」

「そ、そうですか」
「そんな事より、邪魔者はいないみたいですね」
「買い物なんか後でできるよ。「良い所」行こうよ」
「ルカなんかと行く必要はありませんわ。私と行くべきですわ」

何となくでどこに行くかは想像出来てしまった。

「ルカ、最近は大人しいと思いましたが、生意気ですわ」
「生意気なのはアテネでしょ。フラグが完全消滅したくせに」
「それを言うならルカフラグも完全消滅してるじゃありませんか」

睨み合い、口論する2人を気にはなったものの、買い物の途中であるハヤテは2人を置いて買い物を続けることにした。

「(やれやれ。あの2人は仲が良んだか悪いんだか分かんないな。ってか、僕には「かがみという最愛の彼女」がいるのに何であんな口論するんだろ)」

やっぱりハヤテはアテネ・ルカコンビの好意に気付いてないのである。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (12月19日更新) ( No.26 )
日時: 2016/12/19 02:54
名前: masa

こんにちはmasaです。

今回から、少しの間時系列が止まります。

本編どうぞ。
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こなた「さあ、始まるザマスよ」
みゆき「行くでガンス」
つかさ「フンガー」
ハヤテ「まともに始めようよ」
かがみ「ホントよ」


                   × ×


ある日。

「もしもし」
『やあやあミラちゃん。今大丈夫?』
「大丈夫よ。どうしたの、あっちゃん」

『ちょっと聞きたくてね。この時期って、忙しいの?家神社だし』
「まあ、忙しいわね。年末の準備とか大掃除とか」
『そっか。なら、止めておこうかな』

「何を?」
『勉強会を兼ねて、ゆっことミラちゃんの家に遊びに行こうってなってね。忙しいんじゃ邪魔しちゃうだろうし』
「そう言う事。別に遊びに来てもいいわよ。「ずっと忙しい」って訳じゃ無いし」

『そうなの?じゃあ明日行ってもいい?行く機会がさ』
「良いわよ。明日ね」

勉強会などの描写、ありません。


                      × ×


ある日。

「う〜ん。嬉しい悲鳴というか贅沢な悩みというか。今期もアニメが多いね〜」
「なんか、毎回同じ事言ってるわね」
「で、気になるのはどれくらいあるのさ」

「ん〜っとね。今期では40〜60本ある訳だから」
「ちょっと待て。まさか全部じゃないわよね」
「いくらこなたでも全部じゃないでしょ」

「そだよ。気になってるのを幾つか選別して、1話切りするかを選定してる」
「気になる単行本を試しに一巻だけって聞くけど、無料で見られるものすら試しに1話だけって贅沢な時代だな、おい」
「だね。お嬢様も同じことしてるし」

「やれやれ。ナギちゃんと言いあんたと言い、その情熱には感心するわよ」
「いや〜」
「褒めてないよ、こなた」

「そう言えばさ、かがみ。前に薦めたアニメ、見てくれた?」
「まあね。ナギちゃんも薦めてきたから、「折角だから」って1話だけ見たけど、もういいわ。私には良さは分からんん」
「ええ〜。あれは話が進む毎に深みが増すんだよ。たった1話見たぐらいで辞めるなんて愚の骨頂なのですぞ」

「こなた〜、さっき言ってた事と矛盾してるよ。1話切りがどうのこうのって言ってたじゃん」
「ホントよ」
「まあ、それはそれって事で」

「しかし、傍から見れば同じようなものを繰り返しやってるように見えるんだけど、飽きないの?」
「まあ、その手の人からすれば、違ったテーマやキャラ性とか楽しめるんでしょ?あれこれ考えず純粋にさ」
「そう言う事。流石ハヤちゃん」

「それは立派ですね」
「それにさ、この業界は新規の人いたり、卒業する人もいたりで、ファンが巡ってるのだよ。同じようなものであっても、新鮮味を感じるのだよ」
「でもさ、こなた。「どう見ても留年してる」って人もいるみたいだし、めぐってるって言えんの?」

「そこはほら、「勉強熱心」って事でさ」
「「ああ、そうですか」」

こなたの持論にハヤテもかがみも同時にツッコんだ。


                    × ×


ある日。

「ハヤテ先輩、私はもう駄目かもしれないっす」
『ど、どうしました?随分唐突ですね』
「今日、雑誌を読んでいたら、「ブランコ」が「ブラコン」に、「おこと教室」が「おとこ教室」に見えてしまったっす」

『な、成程』
「おまけに友達が食べていたホモソーセージ(実在します)を見て、おかしな妄想が」
『疲れてるんじゃないですか?ゆっくり寝た方が良いですよ』

「申し訳ないっすが、そう言う訳にはいかないっす」
『まあ、そう言うと思いましたよ。 ところで、今日はお手伝いに行った方が良いんでしたっけ?』
「あ、はい。追い詰められる程では無いっすが、遅れてるっす」

『了解しました。では、夕方ごろに』
「あ、はい。お願いするっす」

で、

「成程。結構というかかなり」
「遅れてるっすね。ネタ出しとかに時間がかかってしまって」
「やっちゃいましょ。只管に」
「そっすね」

その後はほぼ無言で黙々と作業を進めていった。
途中、

「ひよりー、ご飯よ」
「あ、私」
「食べてきた方が良いですよ。僕が進めておくので」

「ひよりー、お風呂入っちゃいなさーい」
「ゆっくり入ってきていいですよ」
「えっと、お言葉に甘えて」

こんな事もありつつ、作業を進め

「うう〜、眠気が」
「寝た方が良いんじゃないですか?電話でも言ったじゃないですか」
「作業が遅れてるのにそんな事出来ないっす。ハヤテ先輩は、ある程度で帰ってください」
「迷惑にならない程度に手伝いますよ」

また暫く経ち。

「眠気覚ましにお茶入れてきますね。ご家族の方はまだ起きてますよね?」
「母親がキッチンとかに居るはずっす」

ハヤテはひよりんの部屋を出た後、割と直ぐに戻って来た。

「う〜ん。ハヤテ先輩のお茶はいつ飲んでも美味しいっす」
「それはありがとうございます。でも、それティーパックのですよ」
「淹れ方が良いんじゃないっすか?自分で淹れるより遥かに美味しいっす」

「まあ、それはあるかもしれませんね」
「さ、続き続き」

お茶を飲み干し、作業机に向かった。


「う〜ん、目覚まし目覚まし」

煩くなる目覚ましを止めると

「え!?あ、朝!? い、いつの間に」

机に向かった時は夜だったのに、すでに朝だった。
さらに言うと、メガネは外されて机の上にあり、ベッドで寝ていた。

「しまった、原稿」

慌てて机に置きっぱなしの原稿を見ると、9割強終わってた。

「あ、あれ?ここまでやってないはず。あ、あれ??」

困惑しつつ居間に行くと

「ひより、あんた昨日手伝いに来てもらってたのに寝たでしょ」
「へ!?」
「綾崎君、あんたが寝ちゃったからって、帰ってったわよ。お礼とお詫びの電話、入れておきなさい」
「あ、うん」

母親に言われ、昨夜の事を整理し始めた。

「(えっと。昨日はハヤテ先輩が手伝いに来てくれて、夜は眠気覚ましにってお茶を入れてくれたから飲んで、それから机に向かった後・・・記憶がない。ま、まさか)」

頃合いを見計らい、ハヤテに電話した。

「昨日はすみませんでしたっす。寝ちゃったみたいで」
『いえいえ。ひよりんは疲れてただけですよ』
「つかぬ事を聞きますが、昨日私に何かしました?ハヤテ先輩が入れてくれたお茶を飲んで、机の向かってから記憶が無いっすが」

『僕は何も』
「まさかとは思いますが、睡眠薬かなんか仕込みました?」
『あ、ばれちゃいましたか。ひよりん疲れたみたいなんで、ひよりんが飲むお茶に入れておいたんです。あ、でもベッドに寝かせた以外は何もしてませんよ』

「まあ、それは信頼出来るっす」
『すみません』



「へ〜。ハヤテさんが」
「うん。私にね」
「・・意外」

ひよりんは、ゆーちゃん達に昨日の事を話していた。

「でもさ、それはひよりちゃんの為だったんでしょ?」
「そうだよ。お蔭でスッキリと寝られたから」
「ハヤテさんならひよりに何もしてないだろうし、結果的によかったね」
「まあね」

話をしつつひよりんは

「(まあでも、ハヤテ先輩にだったら、何かをされても気にはならないんだよね)」

とか思っていた。


                    × ×


ある日。

「そう言えば、アテネお嬢様って最近はどうなんですか?」
「どう、とは?」
「忙しいのに態々レベルの高い大学、しかも法学部ですよ」

「まあまあですわね」
「確か、綾崎ハヤテさんを狙うためでしたっけ?」
「そうですわ。ハヤテを我が物にするために」

「でも確か、その人にはラブラブな彼女がいるはずじゃ」
「関係ありませんわ!!ハヤテに彼女がいようとも、この私が負ける要素など、全く持ってありませんわ」
「ああ、そうですか」
「見てなさい!!!この私がハヤテと結婚し、子供を産むんですわ。ハヤテとイチャイチャしながら子供を育て上げますわよ」

漫画にありがちなお嬢様笑いを高らかにするアテネに

「(やれやれ。相変わらずこの自信はどこから来るのやら。直接は言えないけど、お嬢様に勝ち目なんかほぼ皆無なのに)」

使用人は呆れながらこう思っていた。


                    × ×


ある日。

「おーすひより、調子はどうだ?」
「あ、部長」

八坂こうはひよりんの家を訪れ、今度出す合同本(部活での)の仕上がり具合を見に来ていた。

「そんな感じっす」
「どれどれっと」

原稿を受け取り、見終わると

「キャラがいっぱいいて賑やかなのは良いんだけどさ、急展開でオチも無く突然終わるのは残念だぞ」
「そ、それはあれっす。賑やかなだけにオチつかない。な〜んて」
「上手い事言って誤魔化すな。上手くないし」

「も、もっともっす。本当の事言うと、まとめきれなかったっす」
「ったく。イベントは直ぐそこなんだぞ。もう遅いくらいなのに間に合うのか?」
「な、何とか」

「で、自分(個人サークル)の方は大丈夫なのか?」
「あ、それはこっちっす」
「ん〜? って、こっちは完璧じゃないか」

「ハヤテ先輩が手伝ってくれたっす」
「じゃあこっちも手伝って貰えば良かったじゃないか。売り上げの一部を支払う位わけないぞ」
「そ、それは流石に。急ピッチで仕上げるっす」
「頼むぞ〜」


                     × ×


ある日。

「うわっ」

こなた、かがみ、つかさは集まって昼食をファミレスで取ろうとしたところ、こなたがドアの取っ手に手をかけた所

「今の静電気、凄かったわね」
「こう言う時ってさ、時々思うんだよね」
「ん!?なんで?とか。嫌がらせ?とか?」

「そうじゃなくて。「私は特殊能力保持者なんじゃないか」っと」
「あんたがお持ちでいらっしゃるのは「特殊な思考回路」だ。私はそう思わん」
「そうかな〜」
「でも、静電気が気になるのは分かるわ。私も静電気体質というか、帯電体質というか。それよりなのよ。だからこの時期怖くてね〜」

かがみがドアノブに触れようとしたところ、強めに火花が散った。

「ヌヌヌ〜。私より数段ランクの高い能力をお持ちのようで〜。ずるいぞ〜」
「笑い話で済まさないでちょうだい、痛かったんだから。出来る事ならこの痛みを代わってもらいたいわよ」

翌日。

「あ、かがみ。はいこれ」
「何、これ」

大学の自習室が使えるので来た時、ハヤテがかがみに何かを手渡した

「静電気対策グッズだよ。色々調べて一番効果が高いものを選んでおいたんだ」
「へ〜。ありがと」
「かがみが静電気が苦手って聞いてね。だからだよ」

「わ、私のため!?//////////////////////」
「当たり前でしょ。愛する恋人が苦しむのは耐えられないよ」
「ハ、ハヤテ//////////////////////////」

桃色空間に納得出来ない人は当然いるわけで

「ハヤテ、私も静電気大嫌いですわ」
「ハヤテ君〜、私も〜」
「ホームセンターに色々売ってますよ。お勧め紹介しましょうか?」

「そ、そうじゃなくて」
「何と言いますか」
「???」

鈍感なハヤテに「ハヤテに選んでもらいたい」っと言う2人の真意は理解出来る訳無かった。


                   × ×


ある日。
ハヤテは電車内でも勉強していた。すると

「おー、綾崎じゃん」
「ん!? 白石君。久しぶり。卒業以来だね」
「まあな。最近どうだ?」

「大変は大変だよ。白石君は?」
「頑張ってるとは思ってるぜ。結果には中々つながんないけどな」
「そっか。声優って、中々仕事を貰えない人も多いみたいだけど、頑張って」

「おう。そっちも弁護士、頑張れよ」
「勿論。司法試験に合格できるよう、精進するよ」


                    × ×


ある日。

「これ位かな〜」

ゆーちゃんは買い出しの当番だったので、買い物に来ていた。

「んっしょっと。 安かったからって買いすぎちゃった」

持てない訳ではないが、重さで運ぶのは大変そうだった。
すると

「おや?ゆたかさん、偶然ですね」
「あ、ハヤテさん」
「重そうですね。僕が持ちますよ」

「そ、そう言う訳には」
「では、半分ずつにしましょうか」

ハヤテはさりげなく重い方を持った。

「ありがとうございます。偶然会っただけなのに」
「いえいえ。丁度用事があって泉家に行くところでしたから、お気になさらず」

やっぱり?ハヤテは道路側を歩き、ゆーちゃんの歩くペースにピッタリ合わせていた。

「(なんか、こうやって歩いてると新婚さんみたいだな。 って何考えてるの、私ったら//////////////)」
「あの、ゆたかさん?」
「は、はい!!」

「顔が赤いですよ?調子悪いんですか?」
「い、いえ。何でもありません」

ちょっとした妄想の性だとは口が裂けても言えなかった。

その後の道中は世間話で盛り上がった。

「ただいま〜」
「お邪魔しま〜す」
「お帰り、ゆーちゃん。 ハヤちゃんいらしゃ〜」

荷物を置くと

「早速だけど、ハヤちゃんや、レポートをだね」
「あのさ、手伝うのは構わないよ。でもさ、少しは自分でさ」
「・・・・・・・・・・やってるよ〜。でもさ〜」

「妙な間をありがと。分かったから早くやっちゃお」
「いつもすまないね〜」
「そう思うなら頼り過ぎないでよ」

2人が居間を出て行った後

「ハヤテさん、お姉ちゃんの手伝いだったんだ」
「コナタ、ミスターハヤテがいなかったらドウスルつもりネ」
「お姉ちゃんなら大丈夫だよ。お姉ちゃん、凄いんだよ」

「ン〜。ユタカどうだったネ」
「何が?」
「ミスターハヤテと会った後ネ」

「え、えっと。重い方を持ってくれたし、道路側を私に合わせて歩いてくれたし」
「シンコン、みたいネ」
「そ、そうだね/////////////////////////」


                    × ×


ある日。

「ウ〜ム」
「お嬢様、どうされました?」
「いやな、ネット通販からのお薦めメールを見てたんだがな」

「あれ?お嬢様、このブルーレイ、買ってましたよね?」
「ああ。限定版をな。これは通常版だ」
「買うんですか?」

「買わんよ。悩んだがな。だがな」
「はい?」
「色んな意味で凄いなって思ったよ。限定版買った奴に通常版薦めるところがさ」

「両方買う方もいるんですし、そう言う意味でこの手のメールを送ってきたのでは?」
「そんなの分かってるよ。私も「相当な名作」なら両方買うし」
「そ、そうですか」


                     × ×


ある日。

「あ、この映画始まってたんだ。見たかったんだよね〜」
「じゃあ行ってみる?ハヤテやナギちゃんを誘って」
「でもさ〜、混んでそうじゃない?」

「どっちなのよ。行くのか行かないのか」
「行きますよ」



「意外と空いててラッキーだったわね。席指定も出来たし」
「時間帯が良かったのかもね」
「折角来たんだ、映画の醍醐味であるポップコーンセット奢ってやるよ。どれにする?」

都合がついたハヤテとナギもいて、ナギは全員分のポップコーンとドリンクを奢った。


「いやね。面白かったはずだよ。でもさ、我々しかいなかったとするとさ。なんかこう」
「なんだよこなた、気にするなんてお前らしくもない。我々は「支持者の少ないマニアックな作品」でもあれこれ議論するのにその程度で感想を揺らがせるなんて」

「あ、っそか。 うん、面白かった!!」
「分かり易いわね、あんた。ま、正論だけどね」


                      × ×


ある日。

「なあ柊の彼氏、これなんだけどよー」
「ああ、ハイハイ。それはですね」


「あの、ハヤテさん。あれなんですが」
「ああ。それはですね」


「ねえお兄ちゃん。あれなんだけどさ」
「それはですね」


「ねえハヤちゃん」
「ん!?何?」
「ハヤちゃんっていろいろ聞かれるよね。勉強系はともかく、オタク関連の事まで」

「まあ、頼られるのは嬉しいし」
「ハヤテ先輩は流石っすよね。「全てを網羅している」って位に。多少マニアックでも淀みない答えを出しますし。ウチのクラスの友達は痛々しいですし」
「頼ってもらえる以上、聞かれた時に「分からない」じゃ申し訳ないですからね。忙しくても努力はしてますから」
「「さ、流石だ」」

こなたとひよりんの目にはハヤテに後光が見えたそうだ。


                   × ×


ある日。

「あの、ハヤテさん。今大丈夫ですか?」
『大丈夫ですよ。ゆたかさん、どうされました?』
「肩凝りに効く体操って、知ってます?」

『幾つか知ってますが、どうしたんですか?』
「実は、おじさんが最近肩凝りが酷いみたいなので、テレビでそう言う体操をやってたので覚えたはずなんですが、いざ教えようとしたら忘れちゃってて」

『成程。まあ、意外とそんなものですよ』
「ハヤテさんに教えてもらえたらな〜って思って電話を」
『お教えするのは良いですが、そう言うのより、マッサージしてあげた方が効果的だと思いますよ』

「そうなんですか?でも、私は」
『お金を払うプロなら駄目ですが、そうでなければ「やってもらう」って事が大事だと思いますよ。よっぽどへたっぴじゃない限りは喜んでくれると思いますよ』
「そうですね。ありがとうございます」
『いえいえ』

後日。

「あ、おじさん。肩が凝ってるなら私がもみますよ」
「良いのかい?悪いね」

肩凝りで辛そうだったので、ゆーちゃんはそうじろうの肩もみを始めた

「おおー。こりゃ気持ちいい」
「えへへ。力が弱くてすみません」
「いやいや。とっても気持ちいいさ」

肩をもみつつ

「(ハヤテさんの言う通りだったな。おじさん、喜んでくれてる)」

こう思った。


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ。かがみとつかさの誕生日って七夕じゃん」
「また唐突だな」
「ロマンティックな日に生まれて嬉しいんだよね」

「ロマンティックって言うかさ、あれって確か恋愛にかまけて仕事し無くなった2人に対する、「働かざるもの食うべからず」って神様の怒りで年1回しか会えなくなった戒めの話だよね?」
「ま、まあ、そうなんだけど」

「そ、それはあれですよ。お互いがお互いを思い続けて、1年頑張った末に再会すると思うと、やはりロマンティックな感じがですね」
「まあ確かに、普通なら年に1回じゃ気力沸かない〜。とか、それだけ会えないとお互い違う相手に気持ちが移っちゃう可能性も考えたらそう思えない可能性もさ〜」

「あのねえこなた。みゆきさんの言ったとおり、好きな相手を思いつつ、大事な日を待つことも、会えない時間が長ければ会えた時の喜びはひとしお。って思えば、ロマンがあるでしょ。本当に好きな相手なら、1年位訳無いって」

「でもさぁ」

  「げんこつ」ポカ〜ン

「うだうだ考えないで純粋に楽しみなさい!!」
「ヌググ。ふぁ、ふぁ〜い」

鉄拳制裁を食らい、余計な考えは捨てる事にした。


「あ、そう言えばさ。かがみのとこの神社の神楽踊る巫女さんって、小・中学生までしか出来ないんだよね?」
「そうよ。あんたがやろうと思っても、出来ないからね」
「いやいや。そうじゃなくてさ」

「じゃあ何よ」
「ねえハヤちゃん、何でそう決まってるんだろうね?「高校生以上は清き乙女じゃない」って言う最近の乙女事情を察してるからなのかな?」
「いやいや。昔は結婚が早かったからとかの名残だろ、たぶん」

「う〜ん。神社の娘と交際中の僕が言うのもアレな推理かもしれないけどさ。 昔は女性の結婚年齢って早かったみたいなんだよね。 それにさ、男は外で働き、女性は家庭を支える。ってのが当たり前だったじゃん?今そんな事言ったら怒られるけど。 女性は法律上16歳で結婚できるってのもあるかもしれないし。 かの有名な伊○神宮の巫女さんは18歳で就職して23歳で定年って聞いた事あるし、神社によってはかなり早い段階で年齢制限を迎えるってのも聞いた事あるんだよね。それに、「巫女は処女でなければならない」って習慣も昔あったみたいだし。既婚女性は巫女さんを出来ないってのもあるし。 だからこそ、結婚とかできない小・中学生って決まりなのかもね。
おかしな推理だけどね」

ハヤテが自身の推理を話すと

「成程ねえ。正しいかは分かんないけど、納得な推理だよ」
「私も納得ね。正しいか否かは別にしてね」
「流石お兄ちゃん。早くお父さんの後継者になってほしいなぁ」


                     × ×


ある日。
この日は、ハヤテ、みさお、あやのが柊家に集まっていた。

「ねえお兄ちゃん、「ゴールド免許だと保険料が安くなる」って保険あるでしょ? あれって運転しないペーパードライバーさんもいるのに大丈夫なのかなって心配にならない?」

「おー確かにな。妹の言う通りだな」
「これまでペーパーだった人はこれからもペーパーの可能性も高いから平気なんじゃない?」
「成程な」

「確かにその可能性は否定できないかもね。作者さんの母親の友人は「免許取って以来何十年も運転して無い。更新だけしてる」みたいだしね」
「私も柊ちゃんの言う可能性もあると思うけど、そう言う人って慎重かつ丁寧に運転するからじゃない?」
「そうですね。「最も事故を起こしやすい人」って「運転に慣れてる人」ってよく聞きますし」

「ハヤテの言うとおりね。慣れた時が一番危ないって有名だからね」
「でもよー、そう言うのは意識し過ぎんと余計に事故りそうじゃね?緊張でさ」
「確かにそうですね」

「んでよー、それがかんけーあんのか分かんねーけど、運転ってなんか役割決まってね?家族でも仲間でもみんなが免許持ってんと、柊の彼氏みてーによく運転する奴と、全然機会に恵まれない奴にさ」
「確かにあるわね」


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (12月25日更新) ( No.27 )
日時: 2016/12/25 19:48
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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こなた「さあ、始まるザマスよ」
みゆき「行くでガンス」
つかさ「フンガー」
ハヤテ「まともに始めようよ」
かがみ「ホントよ」


                    × ×


ある日。
この日は都合がついて7人組(こなた、かがみ、つかさ、みゆきさん、ハヤテ、みさお、あやの)が勢揃いしていた。
談笑していると

「おや?峰岸さんどうしました?元気が無いように見えますが」
「あ、ううん。大した事じゃないんだけど、ちょっとね。気になる事があるだけなの」
「そうですか。何か心配事があるのであれば、かがみのとこの神社で願掛けしてみては?歴史ある神社なので、ご利益あると思いますから」

「おう、そうだゼあやの。色々良い事あったみてーだし」
「そうなんだ」
「でもよー、柊の彼氏は流石だよな」

「何がですか?」
「あやのの様子によく気付いたよな。あたしだったら付き合いがなげーからって理由つけられんけど」
「まあ、人間観察は昔からしてましたから」
「そっかー。かっこいいゼ」

かがみとあやのはみさおの言葉に含まれた微妙な違いに気付いた。

「んじゃあさー、そんなご利益ある歴史ある神社で、皆で願掛けしよー」
「お〜。名案だな」

こなたの提案に誰も異を唱えなかったため、全員で鷹宮神社に移動し

「んじゃ「もう大学生になったから、私達にも春の1つや2つきますように」ってね」

こなたはお願いした途端、

「な、何だろう。気のせいか「物凄く難しそうな顔をした何か」が見えた気がする」
「こ、こんだけのとこでお願いしても叶わねーって暗示か!?」
「チェ〜。もしそうなら、ハヤちゃんに貰って貰うしかないよね〜」

「こなた、あんた」
「ジョ、ジョークだから。そんな怖い顔しないでって」
「全く」

「そう言えばさ。願掛けで思い出したんだけど、私達って全員進路希望通りに行けたんだよね」
「そーだよな。驚きだゼ」
「こうしてると、去年の今頃を思い出すわよ」

回想入ります。

「ゆたかちゃん、なんか一生懸命だったけど、何をお願いしてたのかな?」
「お姉ちゃんや皆さんが希望通りに行けますようにって」
「嬉しい事を言ってくれるね〜。私も合格できるようにお願いしちゃおうかな〜」

「ここまで励まされた以上頑張らないとね」
「うんうん、そうだね〜」
「ゆたかさんの想いを無下にしないようにね」

「私は良い従妹を持ったよ」
「こなた、君が頑張らないといけないのは「お願いする事」じゃなくて「受験勉強」だからね。全知全能の神様が居たとしても、「努力をしない人」には味方してくれないよ」
「ハヤテの言う通りよ」
「わ、分かってますって。それはそれってことだって」

かがみとハヤテの怖い雰囲気に、こなたは必至で弁明する羽目になった。
その一方、

「いや〜。奮発して50円も入れちまったゼ」
「でもさ、みさきち。50円で合格できたら安いもんだよね」
「だね。そうだったら、「全国の受験者全員合格」なんて事になっちゃうし」

「ん!?別にあたしのお願いは「合格しますように」じゃねえゼ」
「じゃあ何をお願いされたのですか?」
「宝くじが当たりますように、だゼ。出来れば2億円な」

「あんたね。その金額でその見返り要求なんてどんだけ傲岸不遜なのよ」
「まあまあ。こういうのは「気持ち」であって、「金額」じゃないでしょ」
「柊の彼氏の言う通りだゼ。気持ちが大切なんだってヴぁ」

「でもさ、みさきちや。そう言うのは誠意が大切な場合もあるんじゃない?金額に換算してさ」
「うぐっ、有り金全部、とかか?」

盛り上がるこなたとみさおに

「あのさ、かがみ。若しかして「神社の娘らしからぬ」考えしてない?」
「す、鋭いわね。「お賽銭につぎ込むならその分籤を買え」ってね。よく分かったわね」
「彼氏ですから」
「そ、そう」

かがみは自身の照れを落ち着かせ

「で。日下部は宝くじでどうのこうのって言ってるけど、何か欲しいものでもあるの?」
「いんや、別に。あると安心しね?」
「もうちょっとリアルな目線でさ」

「なんだよ〜。そう言う柊は当たったらどうすんだよ」
「前も言ったでしょ?「将来のために貯蓄する」って。子育てって、どうしたって大金が必要なんだし」
「ふ〜ん。柊は柊の彼氏との将来の為か。前と一緒だな」

つまらなさそうになったみさおに

「お金での見返りを求めるから何かと言い合うんじゃ」
「わ〜ったよ。願いを変えるよ」
「じゃあさ、みさきち。「テストの点が増えますように」とかは?」

「お、名案だな。10円で1点とかか?」
「あのですね。そんな事言ったらどの受験生の親も「借金してまで大金つぎ込む」って事になりますよ。神様を目の前にして言うのもあれですが」
「そっか」

回想終了。


                    × ×


ある日。
ハヤテはいつも通り、仕事をしていた。
すると

「電話だ。 日下部さん?」
『おう、柊の彼氏。今へーきか?』
「大丈夫ですよ。どうしました?」

『あ、あのよ。もう1回で良いんだ。あたしとデートしてくんね?』
「は!?」
『ま、まああれだ。買い物に行きてーからさ』

「荷物持ちですか?それなら構いませんよ」
『そ、そうだってヴぁ。沢山買う訳じゃねえんだけんどね』
「分かりました。お手伝いしますよ」
『じゃあ、次の休日な』

その休日。

「おう、待たせたな」
「日下部さん、今日は何時も以上にお洒落してますな」
「ま、まーな。意味はねえゼ」

「そうだったんですか?」
「(なんだろうな。デートだからって思ったら、お洒落しねえとって思ったんだよな)」

本音は口に出来ず

「まあ、格好なんかいいじゃねえか。行こうゼ」
「そうですね」

2人はスーパーの洋服コーナーに赴き

「う〜ん、こっちもいいし、こっちも捨てがたいゼ」
「あ、あの」
「なんだ〜」
「い、いえ」

みさおが選んでいるのは、女子が選びそうに無い、男よりのデザインだった。

「なあ。どっちが良いと思う?中々決まんなくてさ」
「そう言うのより、こっちの方が良いと思いますよ。若しくはこっちとか」
「え〜。そう言うの趣味じゃねえんだけどなー。第一、似合わねえと思うゼ」

「そんな事はありませんよ。日下部さんはこう言う可愛い服の方が似合いますって」
「そ、そっか?じゃあ試着してみんか」
「そうですね。そのうえで判断しましょ」

みさおはハヤテが選んだ服をもって試着室に入った。
で、着替え終わると

「ど、どうだ?」
「お似合いじゃないですか。可愛いですよ」
「そ、そっか!?じゃあ、もう片方もだな」

カーテンを閉め、再び着替えると

「ど、どうだ?」
「やっぱお似合いですよ。今日はそっちを買われては?」
「そ、そうだな」

再び着替えた後、

「どれ?値段は〜っと。 って安い!?柊の彼氏、値段込みで選んでくれたのか」

その後、もう3〜4着ハヤテに選んでもらった。

後日。

「あやの、待たせてわりーな」
「あ、あれ?みさちゃんその服」

みさおはあやのと約束があり、ハヤテに選んでもらった服を着ていた。

「な、何だよ。似合わねーなら、笑えばいいだろ」
「ううん。とっても似合ってるよ。みさちゃんって、やっぱりそう言う可愛い服も似合うんだね」
「そ、そっか。ありがとな」

「でも、そう言う服持ってたっけ?」
「この前買ったんだってヴぁ」
「そうなんだ。じゃ、行こっか」

ハヤテに選んでもらったとは言えなかった。なぜなら、まわりまわってかがみの耳にその情報が入る可能性を考えた為だ。


                    × ×


ある日。

「う〜ん。怪しい雲行きだね〜」

柊家に遊びに来たこなたは、窓から空模様を見て呟いていた。

「そう言えば。夕方から雷雨って言ってたわよ。天気予報でね」
「ええ〜っ。私って、雷嫌いなんだよね〜」
「へ〜っ。こなたにもそういう女の子らしい所があったんだね」

「まさか、漫画やゲームの影響じゃないわよね」
「かがみは私をどんな目で見てるんだい?」
「まあ、そこまで意外じゃないんだよね。こなたが雷を怖がる姿がね」

「そうかしら」
「いやいやハヤちゃんや。私は別に雷が怖い訳じゃ無いんだよ」
「まさか、PCが壊れるからとか、ネット回線がおかしくなるから。じゃないよね?」

「ピンポンピンポ〜ン」
「ああ、そうですか」
「予想通りね」


                     × ×


ある日。

「お嬢様の部屋って、フィギアも多いですね」
「まあな。元々集めてたし、こなたやあいつの親父さんに薦められたってのもあるよ」
「そうですか。当然と言うかなんというか、女の子キャラのフィギアが多いですね」

「当たり前だろう。男子キャラも確かに味はある。だが、それはカッコよさのみだ。だが、女子キャラこそ萌えの神髄だろう」
「分からなくはないですが」
「だろ?多角的に楽しめる。だからこそ、萌えの神髄なのだよ」

作者の個人的な感想をナギに影響させています。


                     × ×


ある日。

『今日幸運な名前はか行の人です』
「おお〜。お姉ちゃん良かったね」

朝の占いの結果を見て、つかさは思わず感想を漏らした。
すると

『ラッキーアイテムは体重計です』

その日の夜、風呂上がりに今朝の占いを思い出したかがみは

「久しぶりに量ってみるか」

体重計に乗ると

「う、嘘!?注意してたのに増えてる!?」

たった1kgとは言え、増えていた。


後日。

「今朝さー、TVで姓名占い見てたら、ラッキーアイテムとかでさー」
「ああ言うのって、微妙に身近に無いものが多いわよね」
「だね〜。でもさ、この前普通っぽいものもあったよ」

「へえ。どんなのよ」
「確か、体重計だったかな」

こなたが言うと、かがみは数日前の体重の増加を思い出し

「ふぁ、ふぁに!?」

ふくれっ面で頬をつねられ、こなたは驚くだけだった。

「成程ねえ」
「もう占いなんて信じないわよ」
「あのさあ。そうやって乙女ポイント減らしてると、ハヤちゃんに嫌われちゃうかもよ」
「う、うるさい!!」

翌日。
また姓名占いをやっていた。

「か行の人のラッキーアイテムはイチゴパフェです」

その日のデート時

「あれ?かがみって、普段はそう言うの食べないよね?」

昼食時にファミレスに行き、その時かがみは食後にイチゴパフェを頼んでいた。

「まあ、偶にはね」
「ふ〜ん」

一旦納得した後、ハヤテは今朝の占いを思い出し

「な、何よ」
「ん!?いやね」

突然笑みをこぼしたハヤテに文句を言うと

「かがみって、占いを信じる可愛い所があったんだなって。そう思うと嬉しくてさ」
「フ、フンッ//////////////////////////」


                     × ×


ある日。

「いや〜っ、遅れてわりーわりー」
「遅れたくせに詫びも無しとか良い御身分ですね〜」
「な!?柊、ちゃんと謝ったろ。聞−てなかったのか!?」

「気持ちが籠ってないとノーカウントです」
「まあまあかがみ。これ以上は可哀想だよ。一応はお詫びあったし」
「そうだゼ」

「柊ちゃん、綾崎君の言う通りにしてあげて。みさちゃん、きっとお菓子買って来てくれたのよ」
「お。あやの、よく分かってんな〜」
「少し前にすっごく美味しいパイのお店見つけたって。柊ちゃん絶対喜ぶって言ってたし」

「そうなの!?」
「あ、あやの。照れるような事ばらすなよ」
「しかし、さっきのはよく分かったわね」

「お2人は付き合いが長いからじゃない?」
「流石柊の彼氏だな。その通りだゼ」
「ああ、そう」

すると、あやのは母親に呼ばれ部屋を出て行った。

「あやのはさー家の料理教室の手伝いをしてて、時々呼ばれんだよ。買い出しだったら長いかもな」
「成程。気長に待ちましょ」

退屈なのか、みさおはゲームを始めた。

「あ、そうそう。く・さ・か・べ〜。聞いたわよ。小さい頃に虐められてた峰岸助けたんだって〜。いいとこもあるじゃない」
「な!?なんだよいきなり。 あ、やられちまったじゃねえか」
「あ、あれはだな。本当にそう言うんじゃなくてよー」

「照れなくてもいいじゃない」
「い、いやよー。「結果的に」そうなっただけっと言うか。 あやのはそう捉えてたのか」
「???」

急に黙り込んだみさおに

「何よ。煮え切らないわね」
「あ、あのですね。事実は異なると言うかですね、非常に言い難いと言うかですね」
「急に敬語になってどうしたのよ。この際だからハッキリ言いなさいよ」

「だ〜っ。柊の彼氏、推理で真相を当ててみろよ〜。間違ってたら訂正するからよ〜」
「え!? えっとですね、若しかしたら、最初は虐めるつもりだったんじゃないですか?助けるんじゃなくて」
「そ、そんな馬鹿な」
「引っ込み思案だったらしいからね。間違った推理だろうけど」

「いんや、合ってるよ。その推理」
「へ!?」
「あやのってさ、初対面の時からはっきりものを言わね〜しよ、当時は泣き虫で直ぐに半ベソになるし。好きにはなれなかったんだよな」

「そんな時期があったのね。でも、じゃあなんで逆の助けるような行動をとったのよ」
「ひ、柊の彼氏〜」

「推理ですか? えっとですね。 「好きになれなかった理由と、思わず助けてしまった理由が一緒だった」って所ですかね。昔の峰岸さんは想像するしか出来ませんけど、気は弱いですが気立ては優しく、笑顔が可愛くて昔の物語に出てくるようなお姫様やお人形のようで。嫉妬から来るものだったのかと」

「そうなんだよね。ちょっと補足すると、あいつは泣き虫だけどちょっとした事で可愛く笑うんだ。これでも昔はそーゆー、「絵に描いた様な女の子」に憧れてたんだよね。あたしって、遊ぶ時は兄貴やその友達が多くて男っぽくてさ。柊の彼氏の言う通り、「嫉妬」だったんだよね」

「そうですか。何となくわかります。峰岸さんは「女子が憧れる女子」って感じがしますから」
「だろ?だから、ちょっかいかけてやろーっと思ったんだけどね、あやのを見てたら思わず声をかけてたんだってヴぁ」
「別に「事実は異なる」って訳じゃ無いじゃないですか」

「そっか? あやのと過ごしているうちに、「今みたいな自分でもいいかな」って思えるようになってよ、今はああなりたいとは思わねーけど、あやのは昔から「憧れの存在」なんだってヴぁ」

かがみとハヤテが柔らかな笑みを浮かべていると、あやのが帰ってきた。

「柊に柊の彼氏、今のはあやのには内緒だゼ。絶対に言うなよ!!」
「どうかな〜」
「柊」

「かがみ、本人が言うんだから墓場まで持ってってあげようよ」
「分かったわよ」
「すまねーな、柊の彼氏」

その後、帰る道すがら

「なんかさ、今日の話を聞いてるとさ、お互いに何でも分かりえる間柄でも、お互いに知らない事や知られたくない事もあるんだな〜ってね」
「そうだね。でもさ、何でも知ってるってありえないと思うけどね。どんな仲良しでも」
「そうね。 ねえハヤテ、今日泊まりに行ってもいい?」

「へ!?さあ?お嬢様に聞いてみないと」
「なんかさ、久しぶりに一緒にお風呂に入ったり寝たりしたくなってね」
「そう。じゃあ頼んでみるよ」

この話は>>20の最初の話の続きです。


                    × ×


ある日。

「おいいずみ、ちょっといいか? って何してんだ?」
「ん!?どうしたの、お兄ちゃん」
「あ、いや。貸した本を返してもらおうとだな」

「その辺にあるでしょ?」
「ああ。それより、レシピの検索サイトなんか熱心に見てどうすんだ?」
「ああ、これは」

「チョコレシピ?っと言う事は」
「うん。来年のバレンタインにハヤテお兄さんにあげるのを選んでたんだ」
「そっか。んじゃ、おこぼれでもいいから俺にもくれよ」

「良いよ」
「待ってるぞ」


                   × ×


ある日。

「お待たせ、ハヤテ」
「待ってないさ」

今日、かがみとハヤテは遊園地デートだ(またとか言うな)。

「さ、行きましょうか」
「勿論」

移動はカットし

「さ、入ろうか」
「ええ」

「あ〜、ハヤテ君だ〜♪」
「偶然ですわね♪」

「ルカさんにアテネさん!?」
「な、何でここにいるのよ」

「偶然だよ。「偶々」遊びに来てたんだ」
「そしたらハヤテがいたんですわ」
「折角会えたんだし、皆で遊ぼう」

「名案ですわね。行きましょ」
「お2人とも、僕は今日デートなんですけど〜」
「あ、待ちなさい!!!」

強引にハヤテを連れて園内に入っていき、かがみは慌てて追いかけた。

「ねえねえハヤテ君、どれから乗る?」
「どれからでも構いませんよ」
「あの、お2人とも」

「今日私とハヤテはデートなのよ!!邪魔しないで」
「え、えっと。かがみと2人にしてもらいたいのですが」
「「ええ〜〜」」

「ええ〜〜。じゃないわよ!!!」
「まあまあ、気にしない気にしない」
「では、行きましょうか」

かがみを無視するかのように、やっぱり無理やりハヤテを引っ張って行った。

「楽しいね〜」
「こう言う所も悪くないですわね」
「あのさ、2人とも。何回も言うようだけど」

「かがみ、しつこいよ」
「そう言う人は嫌われますわよ」
「はあ。もう、めんどくさいわ。 ハヤテ、お昼にしましょ」

「そうだね。ハヤテ君、私お弁当作って来たんだ」
「私もですわ。どこかに座って食べましょう」
「はあ。もう」

場所を移動し、ルカとアテネは自分たちが作って来た弁当を見せた。
ルカのお弁当は家庭的であり、アテネのは豪華さが主体だった。

「さあさあ、食べてよ」
「自信ありますわ」
「あ、いや」

「嫌なの?」
「そ、そう言う訳じゃ。い、いただきます」

かがみの顔色を窺いつつ、2人のお弁当を食べ、当然かがみのお弁当も食べた(流石に1人で全部ではありません)。

「で、誰が一番美味しかったの?」
「私、ですよね?」
「え、えっと」

ここは下手に気を遣わずに正直に言うのが優しだとすぐに悟り

「かがみのですね。1番は」
「チェ〜。つまんないの〜」
「フンッ。いずれ私が一番だと認めさせますわ」

結局この日はデートを邪魔され続け、

「ハヤテく〜ん、楽しかったよ〜」
「また、デートましょう」

笑顔の2人と柊家の最寄り駅で別れ、ハヤテは柊家にお邪魔していた。

「全くあの2人は」
「まあまあ。今日は出来なかったけど、何時でも出来るよ、デートはね」
「それは分かってるわ。でも」

「機嫌直してよ。ね」
「そ、そう言うなら、分かってるでしょ?」
「へ!?ああ、了解です、お姫様」

2人はキスしようとしたが

「お兄ちゃ〜ん♪」

後数pと言う所でつかさに邪魔され

「ねえねえお兄ちゃん、今日は私が料理作るんだ〜。リクエストある?」
「あ、いえ。もう帰りますので」
「え〜。私の料理は食べたくないの〜」

「そ、そう言う意味では」
「じゃあ決まりだね〜。リクエストは〜?」
「お、お任せで」
「分かった〜」

つかさが部屋を出て行った後、かがみを見るとむくれていた。

「あの、かがみ?」
「もう、良いわよ。なんか、そう言う気分じゃないわ」
「い、色々とごめん」

「なんで謝んのよ。ハヤテは悪くないでしょ」
「そ、そうだね」
「全く。ホントに全く」

かがみの機嫌は翌日も悪かったそうだ。

-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

次回から、時系列は戻ります。

では。
[管理人へ通報]←短すぎる投稿、18禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください
Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (1月8日更新) ( No.28 )
日時: 2017/01/08 16:53
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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こなた「さあ、始まるザマスよ」
みゆき「行くでガンス」
つかさ「フンガー」
ハヤテ「まともに始めようよ」
かがみ「ホントよ」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。ルカって、今年のコミケって行くの?」
「コミケね〜」

かがみは水蓮寺家に遊びに来ており、間もなく開催されるコミケについて聞いていた。

「そう言えば、ルカは書き手でもあったわよね?」
「まあね。「買い手」じゃなくて「書き手」として参加しようと、時間を割いて漫画書いてたんだけど」
「けど?」

「落選しちゃった。内容には自信あったんだけどね」
「そう」
「しょうがないよ。次のチャンスは掴むからさ」

「頑張ってね」
「かがみはどうなの?こなたに聞いた限りじゃ参加経験があるみたいだけど」
「今回は無理よ。こなたにも誘われたけど、家の手伝いが忙しくてね」

「あ、そっか。まあ、アテネあたりでも誘うよ」
「来るかな?」
「さあ?誘うだけ誘ってみるよ」


                    × ×


ある日。

「あの、お嬢様」
「何ですの」
「そうやって退屈そうにしてるなら、大掃除手伝ってくださいよ。この屋敷は広いんですから」

「主たる私がなぜ?使用人である貴方たちの仕事でしょう」
「まあ、正論ですね。それより、年賀状とかはもう書いてあるんですか?」

使用人が聞くと、アテネは

「ある程度親しい人達にはもう出してありますわ。喪中の人はいませんから、そう言う手間は省けましたわ」
「成程。流石ですね」

当然ですわ。っと言いたげに胸を張るアテネに

「それで、礼の方とはどうなんですか?多少は進展は」
「無い、ですわ。ハヤテとは相変わらずですわ」
「そうですか」

「ですが、来年こそはかがみからハヤテを奪い、この私こそが「ハヤテの嫁」だと証明しますわ」
「(やれやれ。お嬢様には申し訳ないけど、「勝ち目」というのは「全く無い」っと言えるけどね〜。あの人、恋人を一途に愛してるし)」

自信しかないっと言えるアテネに表情を全く変えずに使用人は思っていた。
すると

「貴方もサボってないで仕事に戻りなさい。仕事が今年中に終わりませんわよ」
「了解しました」

使用人が部屋を出た後、アテネは溜息をつき

「ん!?電話ですわ」


                     × ×


ある日。

「では、行ってまいります」
「おお。迷惑かけるなよ」

年の瀬、ハヤテはお願いされていた通り、鷹宮神社の手伝いに行く事になった。

「まあ、迷惑なんかかけないか。ハヤテからすれば義父に当たる人の手伝いだし」
「そうですね。では」
「おお」

ハヤテが行った後、ナギは

「さて、我々は元日にお参りに行くか。鷹宮神社にな」
「そうですね。ハヤテ君の邪魔・・様子を見に」
「(ん!?よからぬ単語が聞こえたが、気のせいか)」

一方のハヤテは柊家につくと、ただおさんに神職の衣装を借り、神社に来ていた。

「さて、手伝って貰う仕事だけど」
「あ、はい」

説明は受けていたものの、「一応は」っと言うほどで、ただおさんは勿論同じく手伝っていた四姉妹は感心していた。
一応補足しますが、作者は神職の仕事を詳しくは知らないので、カットします。

この日の仕事終わり

「流石だね。僕が教える事は殆ど無かったよ」
「そ、そんな事は」
「しかし、君はかがみと一緒で弁護士志望だったよね?随分詳しく神職の仕事知っていたね」

「実はいうとですね、勉強してるんですよ。神職・神主の資格を取るための。念のため、ですけど」
「そうだったのかい。じゃあ」
「資格を取るためには、専門課程のある学校を出る、若しくは現職の宮司さんの推薦状を貰って講習を修了させる。ですよね?」

「君は本当に流石だね」
「学校を出てない僕には資格を取るためには宮司であるお義父さんの推薦状が必要ですね」
「そうだね。若しかしたら、この神社は君に継いでもらうかもね」

「それは、えっと。いのりさんやまつりさんが居るので、難しいかと」
「でも、いのり・まつりに恋人居ないからね。君に頼む可能性が一番高いさ」

いのり・まつりが聞いて居た為、ハヤテは苦笑いするしか出来なかった。
継ぐ気は確かにあるが、やっぱり複雑なのである。


                    × ×


ある日。

「いや〜っ、相変わらず凄い人だね〜」
「ニポンの伝統ネ」

今日、コミケの開催日だ。
まだ開場前だと言うのに、物凄い人だかりだった。

「コナタ、カガミやツカサは誘わなかったのネ?」
「誘ったんだけど、忙しいんだって。家の手伝いでね」
「oh、残念ネ」

「まあ、忙しくなくてもつかさは来なかったと思うよ「トラウマ」って奴らしいし」
「ニポンの伝統、難しいネ」

パティは顎に手を当てながら考え込み

「ミスターハヤテは誘わなかったのネ?体力的にも大丈夫なはずネ」
「ハヤちゃんも忙しいんだよ。ある事でね」
「ある事?」

「明日お参りに行けば分かるよ」
「???」

首を傾げたものの、この話題を広げるつもりもないので

「ナギはどうしたネ」
「行きたくないって。人込み、苦手だから」
「オシイネ」

「それよりさ、みゆきさんは来てくれたんだね」
「ええ。興味があったので、都合をつけました」
「来るタイプには見えないから、イガイネ」

「そうですか?」
「まあ、いいや。それより、大丈夫?」
「ええ。ハヤテさんやかがみさんに心得を聞いておいたので」

「まあ、私が言うのも変な話だけど、頑張ってね」
「頑張ります。しかし、始めてきましたが、本当に人が沢山ですね。来る時の電車もそれっぽい方が沢山いましたし」
「我々からすればセイチだからネ。当然、っと言う物ネ」
「そうなんですか。尊敬しちゃいます」

話しているうちに開場間もなくになり、3人は綿密に話し合い

「只今より開場いたします。皆様、マナーなどを守ってください」

買い物(戦争)が始まり、こなたとパティ、みゆきさんは手分けして目的のものを買っていった。

「やふ〜っ、ひよりん」
「あ、泉先輩」

こなたはひよりんのサークルにやってきていた。

「あれ?みなみちゃん」
「こんにちは」
「みなみちゃんに手伝いを頼んだんだ」

「ええ、まあ。ハヤテ先輩に頼もうと思ったんっすが、「忙しいので」っと断られちゃったっす」
「それはしょうがないよ。 で、みなみちゃんは」
「どういう物か興味があったんです。このイベントに。ひよりに誘われて、手伝いを」

「成程ねえ。興味があったから手伝いをしたっと」
「はい」
「先輩、今日は買うんっすか?」
「あ、うん」

こなたが去った後

「田村さん、岩崎さん」
「あ、委員長」

若瀬いずみも買いに来た

「今日は岩崎さんがお手伝いなんだね」
「うん」
「あ、新刊頂戴」

一方。

「えっと、泉さんやパティさんが頼んできたのは。あちらで、えっと」

初参加のみゆきさんは苦戦しつつもこなたとパティに頼まれた同人誌を買っていった。
つかさのように人波に飲み込まれるようなことも無く

色々飛ばし、昼。

「大収穫ネ」
「ホントだね。満足満足」
「沢山買われるんですね。頼まれて私が買ったものも沢山ですし」

「メイサクが多いからネ。オカゲで大荷物ネ」
「みゆきさんは大丈夫だった?つかさは人波に呑まれて大変、ってあったけど」
「大変でした。ハヤテさんにコツを聞いてなければ、頼まれたものは買えませんでした」

「そっか。なんか、ごめんね」
「sorryネ」
「いえいえ。大変でしたが、楽しかったので謝らないでください」
「「ならいいけど」」

談笑していると、

「やっほ〜っ、奇遇だね」
「ですわね」
「ルカさんに・・・アテネさん!?」

「やっぱり会えたね。予想通りだよ」
「え、えっと。ルカさんはともかく、何でアテネさんも!?」
「ルカに誘われたからですわ。「絶対に楽しいから。後悔なんかさせない」って豪語したもので」

「成程ねえ」
「それより、みゆきさんも来てるんだね。来るタイプには見えないんだけど」
「泉さんに誘われたもので。興味もありましたから」

「へ〜っ。それより、ゆたかちゃんやあのおじさんは?」
「ゆーちゃんは留守番だよ。ここは大変だし。お父さんは1人にしちゃうからって付き合いでね」
「ふ〜ん。でさでさ、ハヤテ君は?」

「イソガシイ、らしいネ。コナタに聞いてもどう忙しいか教えてくれないネ」
「ふ〜ん。まあ、こうやって会えたし、午後は皆でまったりまわろっか」
「ま、まだ回るんですの?流石の私も疲れましたわ」

「へ〜。一緒に回ってたんじゃないんだ」
「ルカに頼まれたんですわ。1人じゃ大変だからって。まったく、この手の人はそう言う事には相当の行動力ですわね」
「褒めるな褒めるな」

「テレルネ」
「褒めてませんわよ。やれやれ」

アテネは溜息をつくと、ペットボトルのカフェオレを一気飲みした。

昼食兼用の休憩を終え、午後は皆で回っていた。
っとはいえ、流石に大部分が売り切れで、混み具合は殆ど緩和していた。

「あら、どうやらイベントはまだ行われるみたいですね」
「行ってみる?どうせ買い物もそんなに望めないし」
「行くのは構いませんが、もう人込みは勘弁してほしいですわ」

「まあまあ、アテネ。そう言うもんだって」
「全く」

イベント会場に移動すると、プログラムの真ん中あたりだったが、そこからでも十二分に楽しめた。
すると

「あれ?ルカさんどうしたの?」
「な、何が?」
「何がって、ウズウズしてるように見えるけど」

「まあね。元アイドルだから、こう言う所に来ると職業病的にね」
「ふ〜ん。でもさ、乱入とかしたら」
「迷惑だもんね。分かってても、分かってるからウズウズするんだ」
「そう言うもんかね〜」

こなたが感心?していると、司会者らしき人がステージに立ち

「え〜っ、皆様に重要なお知らせがあります。本日のイベントのトリを務めるはずだった小神あきらさんですが、急病で来れ無くなりました」

「へ〜っ、小神あきら来れ無いんだ」

ファンのこなたは残念がっていた。当然同じように会場にいたファンは大ブーイングであり、司会者は宥めようと必死だったが、ブーイングは鳴りやまなかった。

「帰ろっか。ここに居ても・・アレ?ルカさんは?」
「さっきまでここにいたネ」

4人がルカを探していると

「皆〜っ、お静かに〜」

どこからか声が聞こえ、

「あ、あれ、水蓮寺ルカじゃ」
「う、嘘だろ!?引退した伝説のアイドルが何でここに!?」

何時の間にかルカがマイクをもってステージに立っていた。

「小神あきらさんは来れなくなっちゃったけど、私で我慢してくれるかな?」

ルカが聞くと、先程までの大ブーイングは大歓声に変わり、

「じゃ、盛り上がっていこ〜」

歌い始めたルカに

「流石元アイドル」
「見事なアドリブネ」
「何時の間にか変装を説いてますね」
「プロは違いますね」

ルカのお蔭でイベントは何とか無事に終了できた。


                     × ×


ある日。

「かがみ、つかさ。あけおめ〜」
「はい、明けましておめでと」
「おめでと〜こなちゃん」

「あけましておめでとうございます」
「ハッピーニューイヤー、ネ」
「ゆたかちゃんにパトリシアさんにおじさんもおめでとう」
「おめでとうございます」

「ところで、ハヤちゃんは?」
「は、ハヤテさんいるの!?」
「ハヤテなら本殿よ。今日は神職見習いとしてお父さんの手伝いをしてるから」

「そうなんだ。じゃ、行こうか」
「そうだね。ハヤテさんの神主姿楽しみだな〜」
「きっと似合うネ」

4人が行った後、

「あけましておめでとうございます、かがみさん、つかささん」
「あ、ゆきちゃん」
「おめでと」

挨拶すると、珍しくみゆきさんが欠伸したので

「あれ?ゆきちゃん珍しいね」
「ええ。ちょっと寝不足でして」
「珍しいわね。なんかあったの?」

「泉さんに誘われてコミケに行ったのですが」
「あ、あそこに!?大変だったでしょ」
「ええ。大変でしたが、楽しかったですよ」

「そうなんだ。わ、私はもう行きたくないかな」
「気持ちは分かります。では、お参りに行ってきますね」

みゆきさんとゆかりさんは本殿に向かった。

直ぐ後ぐらいに

「あけましておめでとうございますっす」
「おめでとうございます」
「おめでと、ひよりちゃん、みなみちゃん」

「お2人の巫女服、新鮮っすね」
「お似合いですね」
「ありがと。先にお参りしてきちゃって」

2人の後には

「やあやあミラちゃん、あけおめ」
「あけおめ〜」
「あっちゃん、ゆっこ、あけおめ」
「忙しいみたいだし、挨拶はこれ位にしとくよ」

2人が行くと、

「2人とも、あけおめ〜」
「おめでとうございます」
「ルカにアテネもあけおめ」
「おめでとうございます」

「いやはや、巫女服新鮮だね」
「まあ、似合ってますわ」
「えへへ。アテネさんも晴れ着似合ってますよ」

話していると

「おお、2人ともおめでとうなのだ」
「おめでとうございます」
「ナギちゃんにマリアさん」
「おめでとうございます」

「今年も来てくれたのね」
「まあな。こういうのは縁起物だし。今年はハヤテの神主姿も見れるし」
「え!?ハヤテ君いるの?」

「お兄ちゃんは本殿に居ますよ。お父さんのお手伝いなんです」
「成程。コミケに居なかったのはこう言う訳ですのね」
「アテネ、早く行こうよ」

「ですわね。ハヤテの雄姿を目に焼き付けなければ」
「じゃ、私達も行くか」
「ええ。ハヤテ君の邪魔・・様子を見ましょうかね」

4人が行った後

「マリアさん、不吉な事言いかけなかった?」
「き、気の性じゃないかな」

暫くすると、あつことゆうこ以外は戻って来た。

「いや〜。神主姿のハヤちゃんもかっこいいね〜」
「うん。すっごくかっこよくて似合ってた」
「ソザイが良いから納得ネ」

「ホントっすよ。将来はこの神社に就職っすか?」
「そうなるかも」
「そ、それは、まだ分かんないわ////////////////////////////」

「愚門だね〜。そんなの絶対にありえないよ」
「ハヤテは天王州家に就職ですわよ」
「だから、違うっての」

「あの2人は相変わらずだね〜」
「年が明けても、ね」
「ねえお姉ちゃん、御神籤引いていこうよ」
「お、いいね。皆で引こうか」

それぞれ御神籤を引くと、そうじろう・ゆーちゃんは大吉、みなみちゃん・パティ・アテネ・ナギは中吉、ルカ・みゆきさんは小吉、こなた・ひよりん・マリアさんは凶だった。

「へ〜。俺は幸先良いな」
「(恋愛運は良好。想い人と急接近。か////////////////////////////////)」

「ユタカ、羨ましいネ」
「でも、中吉が一番って聞いた事あるけど」
「そうだな。新年早々運を使ったって気がしないでもないし」
「所詮は運試しですわね」

「小吉か。な〜んか微妙」
「勉強運は注意が必要。ですか。頑張らないといけませんね」

「先輩、新年早々幸先悪いっすね」
「そうだね。前もそうだったし」
「(神は見る目ねえな。何が趣味運は悪いだ。邪魔したらただじゃおかねえぞ)」

っとまあ、いつも通りに新年を迎えていた。


                    × ×


ある日。

「改めまして、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
「あけましておめでと」
「こちらこそよろしくね」

元日の手伝いも終わり、ハヤテは柊夫妻に挨拶をしていた。

「君のおかげで助かったよ。何とか乗り切れそうだ」
「ホント、助かっちゃったわ」
「いえいえ。当然の事なので」

「それでだ、これは僕達からだよ」
「え!?これって」
「お年玉よ。受け取って」
「そ、それは。ただでさえ御厄介になっているのに」

そう。実はいうと、ハヤテは「泊まり込みの手伝い」に来ていた。つまり、12月28日から三が日までは柊家に泊まっているのである。

「受け取ってほしいんだ。君は本当によく働いてくれた。そのお給料も兼ねてるんだ」
「そう、ですか。では、ありがたく」
「今年もかがみを宜しくね」
「勿論ですよ」

補足すると、寝るのはかがみの部屋でかがみと一緒。お風呂もかがみと一緒でした。
食事の際は柊家の面々と一緒で、ハヤテは緊張しましたが、「昔から一緒だった」っと言えるくらい違和感なく接してもらい、気が楽でした。

さらに補足すると、ハヤテがずっと家に居るので、つかさがべったりと甘えてきたことを除けば、特に事件などはありませんでした。


                      × ×


ある日。

「さ〜て、ネット仲間に新年の挨拶しなきゃ」

こなたは正月早々ネトゲしていた。

「う〜ん、皆普通にいるね〜。人の事言えた弾じゃないけど」
「ヒマ、っと言うやつデスネ」
「ああ、パティ」

「パソコンがまだ返って来て無いので、見せてほしいネ」
「いいよ〜。って言っても、これと言った見応えないけど」
「問題ないネ」

暫くネトゲしていると

「コナタ、黒井先生イナイネ」
「そう言えば。ちょっと待ってて」

こなたが調べると

「ああ、ログインすらしてないや。こりゃ彼氏さんと出かけてるのかな」
「oh、きっとそうネ」

実際、黒井先生はこなたの推理通り彼氏と出かけていた。

-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (1月15日更新) ( No.29 )
日時: 2017/01/15 13:53
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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こなた「さあ、始まるザマスよ」
みゆき「行くでガンス」
つかさ「フンガー」
ハヤテ「まともに始めようよ」
かがみ「ホントよ」


                    × ×


ある日。

「今日から新学期だね」
「気を引き締めましょ。今までが大丈夫だったからって、油断は大敵よ」
「分かってますって」

何時も通り世間話しつつ歩いていると

「ハヤテく〜ん♪」
「ルカさん、おはようございます」
「うん、おはよ。 って、うわっ」

「ルカ、新年早々物覚えが悪いですわね。「私の」ハヤテに抱き着くなと何度も言ってますわよ」
「も〜。折角ハヤテ君に抱き着けてたのに」
「やれやれ。私達は都市消しても何時も一緒ね」

相変わらずの光景にかがみは愚痴を零した。

特に書くことも無いので、飛ばして昼食時。

「そう言えばさ。ハヤテ君の神主姿、かっこよかったよね」
「そうですわね。かっこいいハヤテは何を着ててもかっこいいですわね」
「そ、そうですかね?」

「2人の言う通りよ。とってもかっこよかったじゃない」
「ありがと、かがみ」
「でさ、知ってた?」

「何をよ」
「かがみのとこの神社、話題になったって」
「え!?そうだったの?」

「私も家の使用人に聞きましたわね」
「ねえルカ、どんな風に?」
「「イケメン神主現る」って感じだよ。ツイッターとかで「鷹宮神社にイケメン神主がいる」って結構話題になったんだよ。ホラ」

ルカが見せてきた携帯には神主として宮司のただおさんの手伝いをしているハヤテの写真があげられまくっていた。

「知らなかったわ。そう言えば、一日は例年通りだったんだけど、二日・三日って何時も以上に忙しくなったわね」
「そうだったね。お義父さんもかがみ達もビックリしてたもんね」
「成程。合点がいったわ」

「でさ、どう話題になったか知りたい?アテネやハヤテ君はともかく、かがみは」
「教えてよ」
「「確かにイケメンだ」とか、「イケメンすぎる。実物を見ないと」とか、「彼女いるのかな?居ないに一票」もだし、「神社の娘の誰かと交際中に一票」だよ。どう思う?」

「所詮はネットでしょ。本気にし過ぎたら身が持たないわよ」
「ですわね。「イケメンすぎる」ってのはホントですが」

「そう言えばさ。正月で思い出したんだけど、アテネやルカって正月遊びってやった事あるの?」
「正月遊び・・羽根突きや百人一首、凧揚げとかだね」
「そうね。高校時代にそういう話題になったのを思い出してさ」

「私は、百人一首なら経験ありますわね。使用人に「関東大会準優勝」の実績を持つ人がいて、そう言う話になったので他の使用人も混ぜてしましたわ」
「へえ。どうだったの?」
「一枚残さず取ってやりましたわ。「接待禁止」のお触れを出したのにもかかわらず」

「へえ。流石アテネさんだね。かっこいいや」
「そ、そうですわね//////////////////////////////////」
「・・・ルカは?」

当然?かがみの機嫌は悪くなっていたが、話を続けることにした。

「う〜ん。無いや。遊ぶくらいなら仕事やレッスンしてたし」
「成程ねえ。じゃあ、お餅やおせちはどうなの?」
「私は食べましたわ。正月ですからね」

「私も食べたよ。パパがね、今年はおせちを奮発してくれてね」
「僕はかがみが知ってるね。おせちもお餅も出してもらったから食べたし」
「そうだったわね。お母さんがおせち奮発してたわね「ハヤテがいるから」って」

「そう言えば、皆は初夢って見たんですの?」
「見たよ。アテネは?見たなら内容も言ってね。言い出しっぺからいうのはルールだし」
「見ましたわ。ハヤテと結婚式を挙げる夢をね」

「納得いかないな〜。私だってハヤテ君と結婚した夢を見たのに」
「フンッ。かがみはどうなんですの?」
「ハヤテと新婚旅行に行く夢よ。行先はハワイよ」

「どうせ正夢にはならないね。ハヤテ君はどうなの?」
「え、えっと。言わないとダメですか?」
「「「駄目」」」

「かがみと結婚式を挙げて、妊娠中のかがみを支えるって夢だったんですが////////////////」
「も、もう///////////////////////夢とは言えそ、それは/////////////////////////」
「ねえハヤテ君、相手はホントにかがみだったの?私だよね?」

「何言ってるんですの?相手は私ですわよ」
「かがみでしたよ。最愛の彼女の顔を見間違えるほど愚かじゃありませんよ、僕は」

舌打ちした2人にハヤテは首を傾げていた。

「そう言えばさ。私達ってもうじき成人式だね」
「ですわね。荒れない様にしないといけませんわね」
「アテネさんなら大丈夫ですって。勿論かがみもルカさんもね」

「「「成人式か」」」


                    × ×


ある日。

「今日はかがみとつかさの成人式か」
「お父さん、複雑そうね」
「そうでもないさ。4人とも立派になったなって感傷に浸ってたのさ」

父親にとって、今日は複雑なようだ。
まあ、後は飛ばして。

「お待たせ、こなた」
「こなちゃん待った?」
「いんや。で、やっぱり2人とも振袖だね」

「まあね。って言ってもレンタルだけど」
「私のもそうだよ。こなちゃんは?」
「私のもレンタル。お父さんが「買おう、買おう」ってしつこい位言ってたんだけど、レンタルにした」

「さ、もう行きましょ。日下部と峰岸とも合流して、その後みゆきやハヤテと合流する事になってるから」
「待たせちゃうね。お兄ちゃんは確か先に会場に行ってるんだっけ?」
「そうよ。ハヤテは待ち合わせの時は基本的に先だし」

それぞれの集合場所に行き、みさお・あやの組、みゆきさんとも合流して会場に赴いた。
当然?ハヤテは先に来ていた。黒を基調とした袴姿で。

「やふ〜っハヤちゃんお待たせ〜」
「・・・」

声をかけると、ハヤテはポカンとしたまま無反応だった。

「ハヤちゃん?」
「お〜い、ハヤちゃんや〜」
「え!?あ、ごめんごめん」

「どったの?珍しくボ〜っとしてたけど」
「い、いやね。かがみの振り袖姿があまりにも綺麗だったから、見とれちゃって」
「も、もう////////////////////////////」

「ホントだよ。「こんな超美人が彼女だなんて幸せだな」とも思ったし」
「だ、だから///////////////////////////////」

桃色空間を形成していると

「お兄ちゃん!!!」
「あ、はい。なんでしょう?」
「何でしょうじゃないよ!!私も振袖なんだよ」

「勿論とってもお綺麗ですよ。義妹である事が誇らしいほどに」
「お兄ちゃん//////////////////」
「みゆきさんも日下部さんも峰岸さんもお綺麗ですね。とっても」

「ありがとうございます」
「だろ〜?」
「ありがと、綾崎君」

「あ〜、ハヤちゃんや。私をお忘れですよ」
「こなたの場合、「可愛い」って褒め言葉が適格だね。綺麗は綺麗だけど、「可愛い」の方が似合ってるよ」
「ほうほう。もっと存分に褒めたまえ〜」

「ハイハイ」
「あのさ、ハヤテ。ハヤテもその袴姿、かっこいいわよ」
「ホントだね。お兄ちゃんかっこいい」
「ありがと。さ、もう会場はいろっか」

因みに、住んでる地域が違うのに会場は一緒なの?とか言うツッコミは受け付けません。
さらに、作者は成人式の詳しい内容は知らないので、カットします。

「私達も成人なんだね」
「そうね。誕生日的にこなたが最初で、次に私とつかさ、日下部、みゆき、峰岸、ハヤテの順番ね」
「なんか複雑だね。いつも通りの面々でいつも通りの感じなのにさ」

「こなたの言う通りだね。まあ、僕たちは相変わらずだと思うよ」
「柊の彼氏の言う通りだよな。成人しようが、同じだってヴぁ」
「そうね。複雑さはあるけどね」

因みに、アテネとルカは「偶々」会いませんでした。


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。また成人式ではっちゃけた奴が出たみたいね。私達の所は平気だったけど」
「成人式か〜。私は出たけどね〜」
「私も一応、ですわね」

「人がいっぱいいたし、広かったからな〜」
「そのせいで、ハヤテに会えませんでしたわ」
「ねえかがみ、ハヤテ君、袴姿だったんだよね」

「ええそうよ。とってもかっこよかったわ」
「やれやれ、ですわね。ハヤテの袴姿を見れないわ私の振り袖姿を見てもらえないわ。踏んだり蹴ったり、ですわね」
「ホントだよ。泣きっ面に蜂でもあるね」

「見せましょうか?携帯で撮ってあるし」
「「見せてください」」

かがみは携帯を取り出すと、写真を見せた。

「ねえねかがみ」
「お願いが、ありますわ」
「転送して、って言うんでしょ?別にいいわよ」

アテネもルカも送ってもらい、にやけていた。
暫くして

「そう言えば、ハヤテ君は?」
「私やルカの振り袖姿を写真とは言え見てほしかったですわ」
「友達と約束あるんだって。だからそっちに行ってるわ」

かがみが言うと、2人は露骨に残念そうになった。

放課後。かがみとハヤテは自習室で勉強していた。
すると

「やっほ〜、ミラちゃん」
「改めて、あけおめ」
「あっちゃんにゆっこ」

「どうだった?成人式」
「私達とは違ったもんね」
「まあ、特には無かったわね。ニュースで取り上げられるような「荒れた成人式」ってのは無かったし」

「まあ、ウチも無かったわね」
「あんなのごく一部だもんね」
「ところで、ミラちゃんは振袖だったの?」

「まあね。レンタルの、だったけど」
「見せて見せて」
「ちょっと待って。えっと」

「見せましょうか?」
「「「え!?」」」
「どうぞ」

ハヤテは自身の携帯に保存してあったかがみの振り袖姿を見せてきた。

「へえ。似合うじゃん」
「ホントね。 で、綾崎君や」
「あ、はい」

「これ、明らかに待ち受け画面だよね?」
「あ、はい。あまりにも綺麗だったので、待ち受けに」
「お〜お〜、お熱いね〜」

「ホントだね〜。ねえあっちゃん、食堂に行かない?」
「賛成。ブラックコーヒー飲んでこよっと。うんと苦くしてもらってね」

皮肉を言いながら自習室を出て行ったあつこ・ゆうこにかがみは照れつつ

「ハヤテ、あんたね」
「な、何!?」
「何じゃないわよ。何でそんなの待ち受けにしてるのよ」

「そんなのって。別にいいじゃん」
「そ、それは。 って、それを堂々と他の人に見せるのが問題なのよ」
「ああ、そっちか。別にいいでしょ、「自慢の彼女」なんだし」

「も、もう//////////////////////////」
「ってかかがみだって、僕の袴姿、待ち受けにしてるんじゃないの?」
「え!?」

「ま、まさか図星!?冗談のつもりだったんだけど」
「わ、悪かったわね。かっこよかったんだから、仕方ないでしょ。私からすれば、ハヤテは「自慢の彼氏」なんだし、お相子よ」
「だね」


                    × ×


ある日。

「ただいま〜」
「あ、ゆたかさん。おかえりなさい」
「え!?ハヤテさん!?///////////////////」

ゆーちゃんが何時もの様に帰宅すると、ハヤテがいた。

「あ、あの。どうして」
「こなたに頼まれたんですよ。「レポート手伝って」って」
「そうだったんですか。お姉ちゃんは」

「部屋ですよ。なんか用があるって」
「そうですか」

ゆーちゃんはコートを脱ぎ

「今日は寒いですね。天気は良いんですけど」
「そうですね。あ、炬燵つけますね」
「え!?寒くないんですか?」

「我慢できるので、つけなくて良いかなって。それより、まだ寒いですか?温かくなるのに少し時間かかりますが」
「え!?どちらかと言えば寒いですが。   ふえっ!?/////////////////////」

ゆーちゃんが答えると、ハヤテに抱きしめられた。

「炬燵が温かくなるまで、これで我慢してください」
「は、はい//////////////////////////////」
「若しかして、嫌でした?」

「そ、そんな事無いです////////////////////////////」
「なら良かったです」
「(うう////////////////////今だけは背が低くて良かったって思うよ。このドキドキが聞こえなくて///////////////////////////)」

翌日。

「ハ〜ヤ〜テ〜」
「な、何!?」

ハヤテが登校してくると、かがみが怖い顔で待ち構えていた。

「これはどういう事かしら〜」
「へ!?ああ、これね」

かがみが見せてきた携帯には「浮気現場激写!!」というタイトルと共にハヤテがゆーちゃんを抱きしめている画面が映し出されていた。

「昨日寒かったでしょ?こなたの家でこなたのレポートを手伝いに行ったんだよ。で、ゆたかさんが帰って来て、「寒い」って言ったからであって」
「炬燵とかつければよかったじゃない」
「そ、そん時つけてなかったし、温かくなるまで時間かかるしで」

「まあ、良いわ。後でゆっくり話を聞きましょうか〜」
「は、はい」


                    × ×


ある日。

「そう言えば、バレンタインはもう直ぐだね」
「そうだね〜」

何時もの6人(ハヤテは不在)が集まっているとき、こなたがいきなり切り出した

「皆の衆はどうするんだい?」
「私は、何時も通りね。ハヤテに本命、お父さんに感謝の気持ち。それ位よ」
「私はお兄ちゃんにあげて、お父さんにもあげるよ」

「ん!?他にはあげないの?」
「う〜ん。前まではあげてたんだけど、今年は止めよかなって。お兄ちゃんにね」
「ふ〜ん」

「私はハヤテさんに、後は父と親戚のお兄さんに、ですね」
「まあ、あたしは柊の彼氏にだけだな。後はあげねーかな」
「私はしゅうちゃんに本命だね。綾崎君には「友チョコ」あげるつもりよ」

「こなたはどうなのよ」
「お父さんにあげるでしょ。で、バイト先の店長にあげる事にしたよ」
「へえ。あげる事にしたのね」

「まね。「皆で」じゃなくて、「皆それぞれで」だよ。買った奴だけどね。 でだ、ハヤちゃんには買ったのしかあげてないから、今年位は手作りしよかなって」
「ふ〜ん」

一方その頃。

「そろそろバレンタインだけど、皆は予定あるの?」

昼食中、若瀬いずみが切り出していた。

「私はハヤテさんにあげるよ。色々と世話になってるし」
「私もハヤテさんにあげる。チェリーの事でも世話になってるから」
「私もハヤテ先輩にあげるよ。私の場合は皆以上に世話になっちゃってるから」

「私もミスターハヤテにあげマス。後、パパさんにも」
「ふ〜ん。って事は皆一緒か」
「え!?皆って?」

「私ね、ハヤテお兄さんにあげるために準備してたんだ。レシピ検索サイトで探したり、お小遣い削って練習したり」
「そ、そうなんだ」

うっとりと「恋する乙女」の顔になるいずみに

「ねえひよりちゃん、大丈夫かな。あの事」
「た、たぶん大丈夫じゃないかな?そろそろ話す時期だと思うけど」

ゆーちゃんとひよりんはヒソヒソと相談していた。


                   × ×


バレンタイン当日。

「ハッピーバレンタイン。はい、お兄ちゃん」
「すみません。今年ももらちゃって」
「お兄ちゃんだからあげるんだよ。気にしないで」

「ハヤちゃんや、今年も私から進呈しようじゃないか」
「うん、ありがと。 ってあれ?これって」
「今年は手作りにしたよ。何時もは買ったのをそのままあげてたし」
「そう。ありがと」

「私からもチョコレートです。今年は少し凝りました」
「ありがとうございます」

「ほい、あたしからもだ。今年のも義理だからな」
「義理でも貰えて嬉しいです。ありがとうございます」

「はい、私からも。友チョコだけどね」
「すみません。彼氏さんが居るのに」
「気にしないで。友達だからね」

「ハヤテ、今年も私から本命のチョコよ。大事に食べなさい」
「勿論だよ。今年は結構凄いね」
「ハート形だけど、色々拘ったのよ。愛をめいいっぱい込めるためにね」

この桃色空間は皆慣れていたため、2人が自然に戻ってくるまで待つ事にした。
その途中

「(なんだろうな、この変な胸の痛みは。柊の彼氏が柊からのチョコを喜んで当たり前なのにな)」

6人が帰った後、今度はゆーちゃん達がやってきて

「ハヤテさん、私からのチョコです。頑張って作りました」
「ありがとうございます。大切に食べますね」

「私からもです。私も頑張って作りました」
「ありがとうございます。大切に食べますね」

「ハヤテ先輩、私からもっす。今年こそは、あんまり世話にならない様に頑張るっす」
「別に頼ってもらえれば嬉しんですけどね。ありがとうございます」

「私からもデス。ニポンのバレンタイン、楽しいデス」
「ありがとうございます」

4人はチョコを渡した後、用事があると直ぐに帰ってしまった。
その少し後、

「ハヤテお兄さん、私からのチョコだよ」
「ありがと、いずみちゃん」
「一生懸命作ったんだ。レシピ検索したり、家族に試食してもらったりで」

「そうなんだ。ホントにありがと」
「でも、ハヤテお兄さん結構もらってるんだね」
「友達から、ばかりだけどね」

「ん!?この一番凄いのは?これだけ別にしてあるし」
「ああ、それ?それはね、僕の彼女からもらった奴だよ」
「え!? 彼、女!?」

「あれ?いずみちゃんには言って無かったっけ?僕、恋人がいるんだ。もう直ぐ付き合って3年になる、ね」
「そ、そう、なんだ」
「ん!?どうしたの?」

「な、何でもないよ。用事あるから、もう帰るね」
「う、うん」

いずみは帰宅後、着替えもせずに自室のベッドに寝転んだ。
何かをする気になれず、兄が夕食を伝えに来ても「いらない」っと、動かなかった。動けなかったっと言うべきだが。

「おいいずみ、どうしたんだ?帰って来てそうそう着替えもしないで」
「お兄ちゃん」
「泣いて、るのか?」

「お兄ちゃんが、正しかったよ」
「え!?」
「ハヤテお兄さんにはね、彼女さんが居たんだ」

「そう、か」
「今日頑張って作ったチョコを渡しに行ったら、ハヤテお兄さんいっぱいチョコ貰っててね、その中に凄いのがあったから聞いたら、恋人からもらった奴だって。で、恋人がいるって教えてくれた」

「そっか。残念、だったな」
「うん。今日は、もう寝るね」

泣き腫らしてしまったので、翌日は学校を休み、その翌日。

「若瀬さん、風邪大丈夫?」
「うん、何とかね」
「無理はしないでね」

いずみは悩んだが、

「ねえ、聞いても、良いかな?」
「ど、どうしたの?」
「皆は、ハヤテお兄さんに恋人がいるって知ってた?」

4人はそれぞれ別々の方向へ視線をそらしてしまった。質問内容で、全てを悟ったからだ。

「ごめん、知ってた」
「ど、どうして」
「悪いのは私だよ。変な気を使って、自分が時期を見て話すって、黙っててもらったんだし」

「ど、どうして」
「想いの長さ、かな。若瀬さんがハヤテ先輩に恋してるって聞いた時に言えばよかったんだけど、想ってる期間が長かったから、つい「時期を見よう」って余計な気を使っちゃったんだ」

「そうだったんだ。ごめんね、気を使わせちゃって」
「そ、そんな。悪いのは」
「ううん。皆の優しさだから、気にしないで。言い難くした私の性だから」

「「「「・・・」」」」

「じゃあ、小早川さんは知っててハヤテお兄さんに恋したの?」
「うん。いけない事だとは分かってたんだけどね」
「そっか。じゃあ、本当の意味でライバルなんだね、私達」

「え!?」
「色々とね、考えたんだ。ハヤテお兄さんに彼女がいるって知ってから。それでね、「自分の中に諦めるって選択肢は無い」って分かったんだ」
「そうだったんだ。私もね、諦めようと頑張っても出来なくて」

「じゃ、頑張ろうね」
「うん」

「何とかまとまったみたいネ」
「そうだね。よかった」
「後でもう一回謝っとこ」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (1月22日更新) ( No.30 )
日時: 2017/01/22 15:59
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

こなた「さあ、始まるザマスよ」
みゆき「行くでガンス」
つかさ「フンガー」
ハヤテ「まともに始めようよ」
かがみ「ホントよ」


                   × ×


ある日。

「電話だ。いずみちゃんか」

何時も通り仕事をしていると着信があり、着信は若瀬いずみからだった。

「もしもし。どうしたの?」
『ハヤテお兄さん、今平気?』
「うん、大丈夫だよ」

『あ、あのさ。明日って、何か用事ある?』
「明日?特には無いよ」
『じゃ、じゃあさ。一緒に出掛けてもらえるかな?』

「一緒に?なんでまた」
『え、えっと。洋服とか買いたくてさ。そ、それで』
「そっか。明日何時にどこに集合?」
『あ、じゃあ』

いずみが場所と時間を言い、

「じゃ、明日ね」
『うん♪』

電話を切った後、いずみは

「やった♪明日ハヤテお兄さんとデートだ♪おしゃれしていかないと♪」

ルンルンという効果音が聞こえてきそうな踊りをしていた。
しかしハヤテは

「そう言えば、何でいずみちゃんは僕に頼んできたんだろ?荷物持ちかな?」

やっぱり見当はずれな結論に至っていた。

「あ、電話。今度はかがみからだ♪」

『ハヤテ、今平気?』
「平気だよ」
『明日って暇?暇ならさ』

「デートのお誘いだね。あ、でもごめん。明日は用があるんだ」
『なんだ。残念ね』
「ごめんごめん。次は都合付けるから」
『ならいいわ。明日はこなた辺りと出かけるわ』

電話を切った後

「な、何だろ。今、物凄く嫌な予感が。気のせいか」


翌日。

「あ、ハヤテお兄さん。待たせちゃった?」
「そんな事は無いさ」

いずみは余裕をもって約束の時間の30分前に来たのだが、ハヤテは既に来ていた。

「時間は早いけど、もう行こうか」
「そうだね♪」
「え!?い、いずみちゃん?」
「ん!?なあに♪」

いずみはハヤテの腕に抱き着いていた。

「何でもないや」
「うふふ♪」

つかさの事もあり、慣れていた為動揺などは無く、引き剥がしたりもしなかった。

「えっと。洋服とか買いたいって言ってたけど、行きたい所あるの?」
「あ、うん。洋服だけじゃなくて小物類も売ってる所」
「じゃあ任せるよ。男の僕がエスコートすべきなんだけどね」

腕を組んだまま移動し、

「へえ。こんなお店あったんだ」
「うん。「隠れ家的名店」って言われてるんだ」
「(今度かがみとデートした時にこよっかな)」

「ハヤテお兄さん?」
「あ、ごめん。何?」
「洋服選んでもらいたいな〜って」

「う〜ん。いずみちゃんの趣味分かんないからなあ。 じゃあ、似合うか否かを選ばしてよ」
「うん、それなら」

嬉しそうに選びに行ったいずみに

「(嬉しそうだな。そんなにここに来たかったのかな?それとも僕と居るから?ってそれは無いか)」

鋭いんだか鈍いんだかの推論をしていた。

「これとこれ、どっちが似合うかな?」
「そっちかな。もう片方は何となく違う気がするし」

「じゃあ、こっちとこっちは」
「う〜ん。こっちの方が良いよ。どっちも「なんか違う」だし」

こんな感じで幾つか選んでいき、いずみは試着室に入った。

試着後、また幾つか候補を絞り、ハヤテに選んでもらった服を何着か買った。

「ありがと、ハヤテお兄さん。良い買い物が出来たよ」
「それは良かった。 あ、これプレゼント」
「え!?」

「今日の記念にさ」
「ハヤテお兄さん////////////////////」

いずみは照れつつ貰った袋を開けた。

「あ、可愛いネックレス」
「気に入ってくれた?似合いそうなのがあったから、買っといたんだ」
「ありがと。大切にするね」

嬉しさでハヤテに抱き着き、ハヤテは兄のような目でいずみを見ていた。
っと、その時

「ハヤテお兄さん」
「へ!?   !!!」

いずみは突然、ハヤテにキスした(口に)。

「これ、私のファーストキス、だからね」
「そ、そうなんだ」
「ハヤテお兄さんだから、捧げたんだからね。

笑顔を向けてくるいずみに、ハヤテはそんな大事なものをくれた理由が分からないでいた。


丁度その頃、事件が起ころうとしていた。

「いや〜、かがみとこうやって買い物するなんてね〜」
「たまにはいいでしょ。「そう言うお店」以外でも」
「だね〜。それより」

「何よ」
「ハヤちゃんとデートしなかったの?」
「用事あるって断られたのよ」

「な〜んだ。 ん!?」
「な、何!?」
「あれ、ハヤちゃんじゃない?」

「あ、ホント・・ね」
「だ、誰だろ。どう見ても、あれってデートだよね」
「ソウネ〜」

「あ、キスした」
「・・・」

「か、かがみ!?落ち着こうよ」
「コナタサン、ワタシハオチツイテマスヨ〜」
「(こ、怖いよ)」

こなたが怯えている隙に、かがみはハヤテといずみの元へ行き

「ハヤテ!!!!!」
「か、かがみ!?偶然だね」
「ええ、そうね」

「あ、あの。怖いけどどうしたの?」
「私とのデートを断ったくせに何で他の子とデートしてるのかしら〜」
「で、デートって。買い物を付き合っただけで、デートって程じゃ」

「へえ、そう。キスしたのにね〜。デートじゃないんだ」
「だ、だからこれは」

ハヤテが必死で弁明している一方

「(この人、若しかして)」

会話の様子から、察していた。

「それより、誰よ!!!その子は」
「あ、ああ。紹介するよ。 若瀬いずみちゃん。幼稚園の時、可愛がってた後輩なんだ」
「ふ〜ん」

「ハヤテお兄さん、この人は?」
「僕の彼女の」
「柊かがみよ。ハヤテの恋人、のね」
「(やっぱり、この人がハヤテお兄さんの彼女さん。私が倒すべき、敵)」

ハヤテは気付かなかったが、かがみといずみの間には炎の背景が出ていた。

「ハヤテお兄さん、この人と2人で話がしたいんだけど」
「えっと」
「私は構わないわよ」

かがみが了承したので、ハヤテ・こなたと距離を取った。

「ハヤちゃんや、あれは不味いよ」
「な、何が!?」
「かがみに内緒でデートって」

「デートじゃないって。可愛がってる後輩の買い物に付き合っただけ。デートじゃないから報告しなかったの」
「キスまでしたのに?」
「あ、あれはいずみちゃんが勝手に。何でしてきたか分かんないし」

「やれやれ。相変わらずだねえ」
「何がさ」
「別に〜」

ハヤテの性格等々を知っていたので、こなたは特に呆れたりはしなかった。

一方

「若瀬さん、だったわね。貴方ね」
「私、知ってましたよ。ハヤテお兄さんに彼女がいた事」
「だったら」

「私は、幼稚園の頃からハヤテお兄さんが好きでした。ずっとずっと想い続けていたんです。だから、付き合って3年のあなたとは想いの年月が違うんです」

「・・・」
「だから、柊さん、あなたに宣戦布告します。ハヤテお兄さんを奪うと」
「出来るものならやってみなさい。絶対に奪わせないわ!!」

やっぱり?炎の背景が見えたそうだ。


                     × ×


ある日。

「そう言えば、来年は私達も受験なんだよね〜」
「そうだね」
「うん」

ゆーちゃん、みなみちゃん、パティは田村家に集まっていた。

「家もそうなんだけど、塾や教材の勧誘って来てる?」
「私の所は来てるよ。でも、こなたお姉ちゃんやおじさんは「ゆーちゃんはいらないでしょ」って、すぐに勧誘の広告捨てちゃうし、電話も切っちゃうし」
「私の所も来てる。でも、私は自力でもなんとかなってるし」

「ヒヨリンはどうネ?」
「まあ、私の所もね。でも、私立に通ってるし、「どうしてもじゃなきゃこれ以上はお金をかけられない」って親に言われるし」
「ワタシは無くはないネ。ニポンの塾とか興味はあるネ。でも、パパさんに迷惑はかけられないね」

パティは留学生である。

「でもさ、塾とか行かなくても、私達は大丈夫だよね」
「うん。「最強の味方」がついてる」
「ホント、恵まれてるよね、私達」

ゆーちゃん、みなみちゃん、ひよりんが思い浮かべた「最強の味方」は一緒だった。


                   × ×


ある日。

「禁煙席と喫煙席、どちらになさいますか?」
「僕達は誰も煙草を吸わないので、禁煙席で」

こなた、かがみ、つかさ、みゆきさん、ハヤテはファミレスに来ていた。

「そう言えば、私達は煙草やお酒を許される年齢になるのよね」
「だねえ。なんかこう、複雑なオタク心だよ」
「ですね。泉さん同様、何やら複雑です」

「皆はどうなの?お酒や煙草って」

「まあ、私はどっちも無縁だと思うよ。煙草なんか吸ったらお父さん泣いちゃうだろうし、お酒もね」
「私も、無いわね。興味すらないし」
「私もありませんね。お酒は仕事上の付き合いで多少はあると思いますが」

「ふ〜ん。私も無いかな。お兄ちゃんは?」
「お酒は分かりませんが、煙草は嫌ですね。あの匂い、嫌いなんですよ」

「そう言えばさ、泣き上戸とか笑い上戸ってあるけど、皆がお酒飲んだらどうなるんだろ」
「意外とみゆき辺りは愚痴ばかりになるかもね」
「そ、そんな事は」

「その点かがみは「甘え上戸」になるんじゃない?つかさを見てるとそう思えてくるよ。何より寂しん坊だし」
「そ、そんな事は」
「酔っぱらったかがみに甘えられたら・・ちょっとうれしいかも」

「も、もう////////////////」
「まあ、こなたは変わんないんじゃない?良い意味でも悪い意味でも」
「それを言うならハヤちゃんだって・・。いや、普段が普段なだけにどうなるか見ものだな」

「確かにそうね。ハヤテの誕生日に呑ませてみようかしら」
「2人して止めてよ」
「でさ、あーや(あやの)はどうなるんだろ。あのお淑やかさがどうなるか」

「う〜ん。峰岸の場合、別の意味で凄そうね。「世話焼き上戸」ってな感じでいつも以上に世話焼き女房になりそうな。めんどくささを感じそうなほど」
「じゃあみさきちは典型的な「笑い上戸」になるんじゃない?楽しそーな程」
「確かに正論ね」


                     × ×


ある日。

「子供を狙った犯罪って中々無くならんもんだな」
「ですね。嘆かわしい」

朝食後の三千院家。ニュースでその手の犯罪が取り上げられていたので、こういう話になっていた。

「なあハヤテ、かがみと結婚して子供が生まれ、その子供が狙われたらどうするんだ?」
「そうですね。弁護士志望なので、「法の正義」に則った裁きをくれてやりますよ」
「ふ〜ん。てっきり、もっと凄い事するかと思ったよ」

「弁護士を志す以上は流石に。まあ、「法に触れない程度」なら分かりませんけどね〜」
「そ、そうか」

マリアさん並みの黒い笑みを浮かべたハヤテにナギは身震いした。


                   × ×


ある日。

「「「ごめんくださーい」」」
「はーい」

こなた、みさお、ハヤテは柊家に来ていた。

居間に移動すると、こなたとみさおはゲームで対戦を始めた。
暫くして

「ねえつかさ、今日かがみは?」
「大学のお友達(あつこ・ゆうこ)と出かけてるよ」
「みさきち、あーやは?」

「家の用事だとよ。あ、また負けた。 ちびっ子、手加減しろよ」
「嫌です。ゲームでは手加減は無いのだよ」

因みに

「お兄ちゃ〜ん♪」
「柊の妹は相変わらずだよな」
「だねえ。お馴染み過ぎて無いとどことなく寂しさを感じそうだよ」

暫くし、ゲームは休憩に入った。ので、縁側で日向ぼっこに興じていた。

「平和だねー、みさきちや」
「だな〜。温かくて過ごしやすいゼ」

「春休みっていいよね〜」
「だな〜。課題とかもなくて助かるんだってヴぁ」
「しょっちゅう課題のレポートの手伝いを頼む人のセリフじゃないですよ、2人とも」

ハヤテの正論ツッコミにこなたはみさおも黙り込んだ。

「そう言えば、柊の妹静かだな」
「そう言えば。 おや〜」
「シーッ」

つかさはハヤテの膝枕で気持ちよさそうにスヤスヤと寝息を立てていた。

「あったけえもんな」
「気持ちよさそうだね〜。良い夢でも見てるのかな〜?」
「ん〜。お兄ちゃん」

「(なんだろうな、この胸の妙なモヤモヤは。あたしも柊の彼氏の膝枕で寝てえなんて)」


                    × ×


ある日。
この日、かがみ、ハヤテ、アテネはルカの家に遊びに来ていた。

「そう言えば、ルカやアテネの高校の時の卒業式ってどんなだったの?」
「どんなって。これと言ったことは無かったよ。ごくごく普通の卒業式」
「私もそうでしたわね。敢えてあげるとしたら、私は飛び級生でしたから、一緒に卒業した皆さんは、年上だったと言う事ですわね」

「へえ。アテネって、飛び級だったんだ。じゃあさ、第二ボタンを貰うとか無かったの?」
「無かったよ。っていうか、私が通ってた高校はブレザーだったから、欲しかったとしても無理だって」
「私もブレザーでしたから、第二ボタン云々は無理ですわ。まあ、欲しい人なんていませんでしたが」

「ふ〜ん」
「じゃあさ。ハヤテ君は?陵桜は学ランだったんだし、あげたの?」
「ええ、あげましたよ。記念に欲しいと言われたので」

「流石ハヤテですわね」
「そうだね〜」

「あ、そうだ。ねえルカ、卒アル見せてよ」
「へ!?別にいいよ」

ルカは本棚にしまってあった卒アルを持ってきた。

「へ〜。ってかテレビとかで見た事ある芸能人ばっかね」
「そりゃあね。私が行ってたの、芸能科だったし」
「だからこそ、集合写真が無いんですのね」

「「全員集合」って難しいからね。所属事務所もバラバラだし」
「でも、ルカさんは際立ってますね。これだけ芸能人の方々がいても。勿論とってもいい意味で」
「そ、そうかな?///////////////////////」

「そうですって」
「ハヤテ」
「イテテッ。かがみ、何で抓るの?」

「フンッ」
「あ、そうだ。ルカさん、制服ってどうしてます?」
「そりゃあ、取っといてあるよ。記念じゃん」

「ですよね」
「あっ、今着て見せてあげよっか?高校は別だったし」
「い、いえ。遠慮します」

「何でさ。コスプレになっちゃうけど」
「またの機会に」
「あ、っそ」

「アテネはどうなの?白皇って確か」
「セーラー服でしたわ。ワンピースタイプの、ね」
「やっぱ取っといてあるの?」

「当然ですわよ。記念を蔑ろにするなんて、ありえない事ですわ」
「ふ〜ん。なんか、流石ね」
「だね」


                   × ×


ある日。

「おお、そうだ。折角春休みだし、ディ○○ーランドに行くか」
「お〜、いいね」

「あ、いえ。ここに御厄介になってるのに」
「ワタシもユタカと同じネ。ニポンのにはキョウミはありますが」

「気にしなくていいさ。それに、ゆーちゃんは受験だのなんだので忙しくなるだろ?その前にさ」
「え、えっと。じゃあ、ご厚意に甘えて」
「ワタシも行きたいネ。遠慮はありますが」

「じゃあ決まりだね。って事で、予定は私に任せたまへ〜」
「お姉ちゃんが?凄いね」
「頼んだぞ、こなた。混んじゃって折角のお楽しみが台無しって申し訳ないからな」

「ドンっと大船に乗ったつもりでいるといいよ〜」
「コナタ、ミスターハヤテに代わりに予定を立ててもらうって事は無いネ?」
「マ、マサカ〜。ハヤチャンニハダネ〜」

3人とも「図星だな」っと思ったそうだ。

結局全ての計画はハヤテに立ててもらい、

「あの、ハヤテさん。今大丈夫ですか?」
『平気ですよ。どうしました?』
「お礼を言いたくて。あの予定、ハヤテさんが立ててくれたんですよね?」

『え、えっと。まあ、概ねその通りです』
「おかげですっごく楽しかったんです。混雑にも殆ど巻き込まれなくて」
『お役に立てて光栄です。 あ、お嬢様に呼ばれたので切りますね』

電話を切った後、ゆーちゃんは

「(ハヤテさんって、ホントに頼りになるな。それを鼻にかけないし)」

うっとりと、ハヤテを思っていたそうだ。

-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

若瀬いずみに関しては、原作と違うっとお思いの方もいるかと思いますが、ご了承を。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (1月29日更新) ( No.31 )
日時: 2017/01/29 13:10
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ひより「あ、三年B組〜」
ひより・パティ「「黒井先生〜」」
いずみ「はいはい」
ゆたか「え、えっと」←どうのるか悩んでる。
みなみ「・・・」←のるか悩んでる。

今回からこれで行きます。


                 × ×


ある日。
この日、ルカは泉家に遊びに来ていた。

「そう言えばさ、ルカさん。聞きたい事があるんだけど」
「ん!?なあに、こなた」
「ルカさんって、芸能界に復帰する気はあるのかな〜って」

「う〜ん」
「ほら、昔引退とかしたアイドルや芸能人が復帰したり、解散したグループが期間限定で再結成したりするじゃん?ルカさんはそう言うのあるのかなって」

「分かんないや。アイドル稼業は確かに楽しかったし、「未練がない」って言うと嘘な気がするし。まあでも、大学や大学院を卒業して、司法試験に受かったらかな。復帰できるとしたらね」

「ふ〜ん。復帰したら、ファンとして、友達として応援するよ」
「ありがと。でも、復帰の可能性は相当低いって思っててよ」
「了解であります」


                    × ×


ある日。

「綺麗だね」
「そうね」

かがみとハヤテはお花見に来ていた。
現在2人は、背中合わせで座っていた。

「でも、割と突然だったね。「2人きりでお花見したい」なんて」
「良いじゃない。私も急に思ったんだから」
「ま、いいんだけどね。去年は「2人きり」って出来なかったし」

「ナギちゃんには感謝しないとね」
「そうだね」

2人は三千院家の庭の桜が咲いている所でお花見デートしていた。

「そろそろお弁当にしましょ。作って来たわ」
「ありがと」

かがみとハヤテがお花見デートしていた頃

「いや〜。綺麗ですな〜」
「そうだね〜」
「満開のタイミングで都合がついてよかったですね」

こなた、つかさ、みゆきさんもお花見に来ていた。

「まあでも、女だけってちょっと虚しいけどね」
「そうですわね」

アテネやルカと共に

「まあまあ。女だけってのも楽しいもんだよ」
「そうですね。女子会って感じで」

「でも、私はお兄ちゃんがいてほしかったな」
「女子会もいいけど、ハヤテ君がいればもっと楽しかった気がするよ」
「ですわね」

こなた、みゆきさんとつかさ、ルカ、アテネの間には微妙に温度差はあるものの、お花見自体は楽しんでいた。

時間を飛ばし、夜桜見物っと言える時間。

「結構寒くなってきちゃったね」
「去年もそうだったのに、忘れちゃったね。防寒」
「確か、3月の平均気温は12月と、4月の平均気温は11月と同じだったはずですわ」

「メンバーチェンジしてるとはいえ、去年と同じだねえ」
「防寒してくればよかったよ」

「お嬢様」

「「「「うわぁ」」」」

突然現れた黒服にアテネ以外はビックリしていた。

「家の使用人ですわ。なんですの?」
「こちらをどうぞ。使い捨てカイロです」

人数分のカイロを手渡すと、使用人は消えた。

「持ってきてくれましたし、もう少し夜桜見物楽しみますわよ」
「そうだね。今回はアテネさんもルカさんもいるし」

因みに、

「夜桜も綺麗だね」
「そうね」

ナギが気を使い、ライトアップしてくれていた。

「それよりさ、かがみ」
「何よ」
「どうしたのさ。甘えてきてるけど」

「良いじゃない。私だってそう言う時はあるわ」
「まあ、良いけどね。かがみに甘えられてうれしいし」
「ならいいじゃない。 ハヤテ〜♪」

ハヤテは笑みを浮かべた。


                  × ×


ある日。

「う〜っ。この時期はやっぱりつらいな〜」
「パパさん、ダイジョウブデスカ?」

去年同様そうじろは花粉症で辛そうだった。

「まあ、花粉対策グッズはあるから大丈夫なんだがな」
「oh。安心デス」

しかし、そうじろうの格好を見たパティは

「パパさん、その恰好では外を歩かない方が良いと思うネ」
「やっぱ怪しいのかなあ?」
「そりゃあね。確か、ゆい姉さんに止められたんだっけ?」
「まあ、な」

暫くして。

「買い物行ってくる」
「「「行ってらっしゃ〜い」」」
「って、パパさん。そのカッコウで行くんデスカ?」

「そりゃあ、まあ」
「ウ〜ン。買い物思い出したネ。一緒に行くネ」
「おお、そうか」

パティは上着を取りに行き、そうじろうと出かけて行った。

「はは〜ん」
「どうしたの、お姉ちゃん」
「たぶん、パティは「自分が一緒に行く事で怪しさを軽減しよう」って思ったんだよ」

「そうなんだ。でも、パティちゃんが一緒じゃなくてもおじさんは怪しくないけど」
「まあ、別の意味で怪しくなっちゃうけどね〜。パティと一緒だと」
「???」

実際、ゆい姉さん(プライベート)に職質されそうになったそうだ。


                   × ×


ある日。

『かがみ、すっごく大事な話があるんですわ』
「ど、どうしたの、アテネ」

アテネから電話(携帯)がかかって来て、深刻そうな声で言われていた。

『正直、貴方に話すべきか悩みましたわ。ですが、貴方だからこそ、話す事にしましたわ』
「そんなに大事な話なのね。心して聞くわ」

かがみが言うと、アテネは少し間を置き

『実は、ハヤテとの子を身籠ってしまったんですわ』
「え!?」
『貴方には内緒で、私とハヤテはそう言う関係だったんですわ。ですから』
「う、嘘!?」

かがみが衝撃を受けていると

『フッ。大成功ですわね』
「え!?」
『嘘ですわ。全部』

「嘘!?」
『今日はエイプリルフールですわ。ですから、嘘をついたんですわ』
「子供とか、そう言う関係とか」

『嘘に決まってますわ。そう言う関係ではありませんし、当然子供は身籠ってませんわ。まあ、嘘を真にしてもいいですが』
「あ、あんたね」
『冷静に考えなさいな。あのハヤテがかがみを裏切る真似をするとお思いですの?1秒後に地球が爆発する位ありえない事ですわよ』

「う、うぐ」
『そう言う訳ですから。親友である貴方を騙して、ごめんなさいね。ですが、親友だからこそ、の悪戯ですわ』
「全く。1〜2秒心臓が止まったわよ。嘘で良かったわ」

『お詫びに今度何か奢りますわ。では』
「うん、またね」

電話を切り、ため息をつくと、今度はルカから電話がかかって来た。

「はい、もしもし」
『あ、かがみ。今平気?平気ならすっごく大事な話があるんだ』
「平気よ。で、大事な話って何よ」

『実はね、ハヤテ君との子を身籠っちゃったんだ。実は、私とハヤテ君は』
「どうせ、エイプリルフールの嘘でした〜。って言うんでしょ?」
『え!?あ、いや』

「ハヤテが私を裏切る訳無いでしょ」
『チェ〜。ノリ悪いな〜。正解だよ』
「全く」

『でも、流石の信頼関係だね』
「当然よ」

「騙されたばかりだから」とは、流石に言えなかった。


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。アテネさんの家って遊びに行ったことないよね」
「そう言えば、そうね」
「お姉ちゃん行った事無かったんだ。私達の中じゃ一番仲いいのに」

「まあ、機会が無くてね」
「でもさ、ハヤちゃんは行った事あるんでしょ?」
「まあ、あるけど幼稚園の頃だよ。覚えてはいるけどさ」

「う〜ん。どんなところだろ。ナギちゃん家に匹敵する大財閥の家なんでしょ?」
「ん!?そうだよ。天王州家って言えば、三千院家同様政財界の重鎮でさえ機嫌を窺うほどね」
「へ〜。なんかさ、庭にプールがありそうじゃない?学校位の」

「マラソン大会が出来そうなほど庭も広そうだよね。オリンピックが開催出来そうなほどの競技場もありそう」
「いくら大財閥でもそれは無いでしょ」
「いやいやかがみんや、分かんないよ。まあ、ペットは飼ってなさそうだね」

「うん。何となく、そんな気がするよね」
「確かにアテネには「ペットを飼ってる」ってイメージ無いわよね」


「ってな感じなんだけど、遊びに行っていいの?」
『別に構いませんわよ。事前に連絡さえくれれば』
「でさ、こなたやつかさが言ってたイメージって」

『まあ、大体は当たってはいますわ。流石にオリンピックが出来るほどのプールや競技場はありませんが』
「庭が広くてマラソン大会が出来そうなところは?」
『やった事が無いですけど、出来ると思いますわよ』

「ふ〜ん。アテネって凄かったのね」
『まあ、そうですわね』


                   × ×


ある日の朝。

「「行ってきま〜す」」
「ああ、そうか。ゆーちゃんとパティ、今日から学校か」
「こなたは支度しなくていいのか?今日からだろ?」
「そうなんだけどさ〜。眠くて」

こなたは欠伸をしつつ、準備に向かった。

移動割愛。

「あ、皆一緒だね」
「うん。またゆたかと一緒になれて嬉しい」
「私もだよ。あ、ひよりちゃんおはよ〜」

「お、おはよう」
「どうしたの?」
「いや、安心してるんだよ。「漫画的オチ」で私だけ別になりはしないかと」

「大丈夫だよ。神様は見ててくれてるもん」
「だよね。あ、若瀬さんおはよ」
「うん、おはよ。私も一緒だね」

「なんか、こう」
「マンガテキオチ、デスネ。ここまでみんな揃うと」
「確かにねえ。神の見えざる手が働いたか」

ひよりんとパティの話は、ゆーちゃんとみなみちゃんにはここ一つ伝わってなかった。

一方その頃、同時刻。

「おーす、ちびっ子」
「ああ、みさきち。おはよ」
「何だ、眠そうだな」

「みさきちだって眠そうじゃん」
「休み癖ついちまってるからな〜」

2人揃って欠伸し

「そういえヴァ、大学となるとクラス変えどうこうで悩む必要ねえよな」
「だね〜。高校時代じゃかがみが悩んでたけどね〜」
「だな」

「そう言えばさ、2人揃って進級出来て良かったよね」
「だよな〜。柊の彼氏に感謝しないといけないゼ」
「レポート、散々手伝って貰ったもんね」

また2人揃って欠伸し

「顔洗ってから行こうか。あの教授、厳しいし」
「欠伸してたら追い出されるゼ」


一方。

「先生遅いね」
「チャイム鳴ってるのにね」

ゆーちゃんとみなみちゃんが話していると、廊下でバタバタと走る音が聞こえ

「皆席つけーっ。 おしっ、セーフやな」
「(アウトな気がするっす)」
「あ〜、ウチが担任の黒井や。学年が上がった事やし、気ぃ引き締めなあかんで。うう」

「あの、先生。保健室、付き添いましょうか?」
「だ、大丈夫や岩崎。サンキューな」

先生は持ち直し

「え〜、勉強せいと口喧しく言うつもりはないけどや、高校最後の年やから、有意義に過ごしや。 でや、前期の学級委員、若瀬に頼んでええか?」
「あ、はい」
「良いの?去年も若瀬さんやってたし」

「別にいいよ。嫌じゃないから」
「ふ〜ん」

時間は飛び、休み時間。

「天原先生、おはようございます」
「あら、小早川さん、おはようございます。どうしました?」
「挨拶しようと思いまして。今年もお世話になると思いますし」

「あら、ありがとうございます。そう言えば、もう今年で3年生なんですよね」
「あ、はい」
「今年で終わりだと思うと、何となく寂しいですね」

「そう、ですね。先生にはいっぱいお世話になっちゃいましたね」
「フフフッ。私は楽しかったですよ」
「私もです」

挨拶を終え、教室に戻ってくると

「ハルはデアイのキセツって言いますが、このままじゃキタイうすいデス」
「まあ、現実じゃねえ」
「ねえひよりちゃん、どうしたの?」

「パティちゃんがね、「春は色んな事が始まる。出会いの季節だ」って言うんだけど、ギャルゲーとかじゃお馴染みだけど現実じゃねえ」
「そ、そうかな?」
「「運命の出会い」なんてそうそう無いよ。我々じゃね」

「でも、キタイします。あるはずデス」
「私は、あると思うな。皆と出会えたし」
「違います!!恋デス!!」

「パティちゃんや、ロマンスのない我々じゃ無理だって」
「まあでも、私や小早川さんはそう言う出会いしてるよね」
「え!?」

「ハヤテお兄さんだよ。でしょ?」
「そ、それは//////////////////」
「まあ、2人にはあるけどね」

「そ、そう言えば。ひよりちゃんは部活してるんだよね」
「まあね。アニ研部にね」

誤魔化すように話を変えた。

「3年生は卒業しちゃったけど、どうしたのかなって。私達が3年生になったし」
「実はね、私が部長なんだ。アニ研部の」
「へえ。凄いね」
「そ、そうかな?まあ、去年直接頼まれただけなんだけどね」


回想入ります。


「そう言えばさ、ひよりよ」
「何っすか?こうちゃん先輩」
「我々3年生はもう直ぐ卒業だろ?」

「そうっすね。皆さんと一緒に部活出来る日もあと少しっすね」
「でだ。私が卒業した後の部長をひよりに任せたいんだ」
「わ、私に、っすか?」

「お前さんになら任せられる。やってくれるか?」
「し、しかし」
「大丈夫だよ、ひよりなら」

「山さん先輩」
「大変かもしれないけど、要領が良いひよりなら、出来るって」
「そうそう。だから頼んだんだ」

「・・・。分かりましたっす。頑張りますっす」
「助かるよ。ひかるちゃん先生には私から言っておくからさ」


回想終わります。


「こんな感じなんだ」
「信頼されてたんだね。やっぱ凄いよ」
「部長になってみて分かったんだけど、やっぱ大変だよ。部の皆を束ねないといけないしさ」

「ひよりなら、大丈夫だよ」
「そうだよ。田村さんなら、ね」

皆に褒められ、ひよりんは照れていた。

「そう言えば」
「どうしたの、ゆたか」
「うん。こうやって皆で楽しく出来るのって、後1年なんだなあって」

「そうだね。あと1年だね」
「なんか、寂しくなっちゃうね」
「うん」

全員で窓の外の景色を見て、しんみりしていた。


一方その頃、事件が起ころうとしていた所があった。

「ハヤテ、新学期そうそう遅刻なのね」
「あ、かがみ。おはよ〜」
「おはよ、ルカ」

「あれ?ハヤテ君は?」
「それがまだなのよ」
「ふ〜ん」

「ハヤテが遅刻なんて、珍しいですわね」
「ああ、アテネ。おはよ」
「おはようございます。それより」

「ハヤテ君が遅刻なんて珍しいよね。何時もは割と早めに来てるのに」
「そうね」
「風邪でも引いたのかな?」

「そうならそうと、連絡してくるはずなんだけどな」
「まあ、ハヤテであってもそう言う時もありますわ」
「そ、そうよね。ただ、遅れてるだけよね」

しかし、ハヤテは講義が始まっても、昼食の時間になっても、今日の講義が終わっても来なかった。
それは翌日も、翌々日もであった。

「どうしたんだろ」
「3日も来ないなんて、異常ですわ。今日で4日目ですし」
「メール送っとこ」

朝のうちに送ったのだが、放課後になっても返信は無かった。
今まではたとえ忙しくても、返信が来ない事は無かった。
心配になったかがみはハヤテと仲が良かった教授に聞きに行く事にした。

「あの、教授」
「おお、柊。どうしたんだ?質問か?」
「あ、はい。ハヤテ・・綾崎君はどうしたのかなって」

「何だ、聞いて無かったのか?綾崎なら、休学したぞ」
「え!?ど、どうして」
「すまないが、知らんよ。「一身上の都合で休学したい」って言われたし」

「そ、そうですか」
「悪いな、役に立てなくて」

教授室を出たかがみはアテネやルカにもハヤテが休学した事を教え、急いで「どうして休学したのか?どうして自分達に教えてくれなかったのか?」っと言う感じのメールをしておいた。
しかし、やはり返信は無く、夜風呂上がりにメールをチェックすると、やっと返信が来ていた。

『ごめん。詳しい事は言えない。でも、時期が来たら必ず説明する。暫くの間休学するけど、心配しないで』

っと、何時もに比べてシンプルな内容だった。

試しに電話したが、昼間同様留守電につながり、ハヤテは出なかった。

「何、してるのよ。心配するなって、無理言わないでよ」

かがみは泣きそうな声でつぶやいた。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (2月19日更新) ( No.32 )
日時: 2017/02/19 17:56
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ひより「あ、三年B組〜」
ひより・パティ「「黒井先生〜」」
いずみ「はいはい」
ゆたか「え、えっと」←どうのるか悩んでる。
みなみ「・・・」←のるか悩んでる。


                  × ×


ある日。

「え!?ハヤちゃん休学してるの?」
「ええ。何も言わずに、ね」

休日、何時も通りのメンバーで集まっていた際、かがみが話していた。

「誰か聞いて無いかと思ってね。私には何も教えてくれないのよね」
「ふ〜ん。悪いけど、私は知らないよ。ハヤちゃんが休学してること自体教えてもらうまで知らなかったし」
「私も知らないや。こなちゃんと同じでお兄ちゃんが休学してるって知らなかったし」

「私もですね。お役に立てなくてすみません」
「私も知らないわね。ごめんね、柊ちゃん」

収穫無しにかがみが頭を抱えていると

「な、なあ柊。もしだゼ、あたしが「知ってる」って言ったらどうすんだ?」
「意地でも吐かせるわよ。何なら」
「そ、そーか」

「まさか日下部」
「し、知らねーよ。第一、柊が知らねえのにあたしが知ってる訳ねえだろ。おめえの彼氏の事でよ」
「まあ、それもそうね」

「電話やメールは?」
「駄目なのよ。何回かけても電話は出ないし、メールも夜にしか返ってこないし」
「ふ〜ん。じゃあ試しにしてみよっと」

「無駄だと思うわよ」
「念のためだって」

こなたがハヤテに電話したが

「駄目だ、留守電だ。じゃ、メールだね」

メールを送信すると

「それにしても、何してるんだろうね」
「分からないから皆に聞いたのよ。聞いても教えてくれないし」
「あ、じゃあさ。ひよりんに聞いてみたら?ハヤちゃんって、ひよりんのアドバイザーだし」

「あ、そうだったわね」
「んじゃあさっそく」

『もしもし。何か御用っすか?』
「今平気?平気なら聞きたい事があんだけど」
『なんっすか?平気なので』

「ハヤちゃんが大学を休学してるみたいだけど、何か知ってる?」
『へえ。ハヤテ先輩休学してるんっすね。申し訳ないっすけど、知らないっす。個人的な事情で当分手伝えないとは言われましたが』
「そっか。あんがとね」

電話を切ると、首を横に振って知らせた。

「八方塞がり、ね」

その日の夜

「おや?ハヤちゃんから返信来てる」

風呂上がりに携帯をチェックすると、返信が来ていた

「「詳しい事は今は説明できないんだ。時期が来たら必ず話すから」か。何してんだろ」

翌日。

「そう、収穫無し」
「全く。何やってんのよ、ハヤテは」
「まあ、それなりの事情なんでしょうね。あのハヤテがこう言う事をするのは」

かがみはアテネやルカにも報告していた。

「(ハヤテ、本当に何やってんのよ。私を嫌いになった、なんてないわよね)」
「(ハヤテ君、どうしたんだろ。心配だな)」


                   × ×


ある日。

「位置について、よ〜い、ドン」

ふとしたきっかけで走力の話になり、こなた・ルカ・アテネがかけっこする事になった。
結果は

「いや〜、2人とも早いね〜。足の速さには割と自信あったんだけど」

アテネがぶっちぎりで、僅差でルカに負けていた。

「私は大財閥の人間ですからね。守ってもらうには限界がありますから、鍛えたんですわ。命を狙われるなんて、数える方が大変な位ですから」
「私はアテネみたいな重い理由じゃないよ。アイドルって体力が資本だからね。1日で3回くらいコンサート開くことも珍しくなかったし」

「ふ〜ん。2人はさ、高校とかで部活はやんなかったの?」
「私は無理だったよ。売れる前は営業とかで、売れたら売れたで仕事が忙しくてそんな暇なかったよ。高校は芸能科のある学校選んだし」
「私も入りませんでしたね。家の仕事がありましたし。こなたみたいに「アニメが見れないから」っと言う理由じゃありませんわ」

「むう。見くびらないでほしいな」
「違いましたの?だったら」
「いんや〜。アテネさんの言ったとおりの理由で部活は入らなかったよ」

アテネは呆れていた。


                     × ×


ある日。

「「「「「お誕生日おめでと〜っ」」」」」
「サンキューネ」

この日、パティは誕生日だった。
こなた、ゆーちゃん、ひよりん、みなみちゃん、そうじろうが祝っていた。

「ワタシ、シアワセネ。ミンナに祝って貰えて」
「何言ってんの。友達を祝うのは当然じゃん」
「そうだよ。当たり前だよ」

「まあ、当然だよね」
「うん、当然だね」
「verry happyネ」

「って事で。早速。はい、私からプレゼント。かがみやつかさ、みゆきさんからも預かって来たよ」
「サンキューネ。後でお礼のデンワ、入れておくネ」

「これは私から。パティちゃんの好きなのは私じゃあんま分かんないから、気に入らないかもしれないけど」
「そんな事ありまセン。気持ちがダイジデス」

「これは私から。一応、欲しがってたやつだと思うよ」
「oh。サスガひよりんネ。欲しかったヤツネ」

「これは私から。ゆたかと一緒で、あんま分かんなかったから」
「サンキューネ。嬉しいネ」

「これはおじさんからだ。レアものだぞ」
「サスガパパさん。スゴイネ」

パティが誕生日プレゼントに喜んでいると、来客が来て、そうじろうが応対に向かい

「ハヤテ君とナギちゃんから荷物が来たぞ」
「ワタシニ、ネ?」
「たぶんプレゼントだと思うぞ」

「ウレシイネ」
「あれ?お姉ちゃん、預からなかったの?」
「まあね。でも、ハヤちゃんはしょうがないと思うよ。大学、休学してるみたいだし」

「そ、そうなんだ」
「理由を聞いても教えてくれないんだよね。まあ、変な事はしてないだろうけどね」
「あのハヤテ君がそんなことはせんだろ」

「そう言えばさ。私達って、もう18歳なんだよね」
「そうだね。自動車の免許、取れるね」
「なんだか、早いね。色々複雑」

「そう言えばさ。ひよりちゃんのサイトって18歳未満は駄目なんだよね?」
「ま、まあ。一応」
「じゃあさ、18歳になったら見せてね」

「え!?あ、いや」
「楽しみにしてるね」

一点の曇りのない笑顔に

「(駄目っす。18歳になってもゆーちゃんにだけは)」

言い訳を何とか考える羽目になった。


                   × ×


ある日。

「ん!?なんですの、かがみ」
「あ、いや。アテネを見てたら、高校時代に「チョココロネの頭はどっちか」って話をしたのを思い出したのよね」
「なんで私を・・ケンカ売ってるんですの?」

「そ、そう言う意味じゃ。 そ、それより、2人はどっちから食べるの?」
「食べた事ありませんわ。まあ、食べるとしたら、細い方からですわね。最後に味が無い所が残りますし」
「私も細い方からだね。アテネと同じ理由で」

「じゃあ、頭ってどっちだと思う?」
「「細い方」」
「理由は?」

「だって、見た目は貝みたいでしょ?だからだよ」
「私も同じ理由ですわね。まあ、細い方をちぎって付けながら食べると言う手もありそうですわね」
「私は時々そう言う食べ方だよ」

「ついでって言ったらあれだけど、この際聞いておきたいんだけど、シュークリームってどうやって食べてるの?」
「どうって。そのままだよ。ビンボー性な私じゃ割れるタイプって買わないし」
「私もそのままですわね。零さないようにしながら」

「あれ?アテネも買うの?コンビニとか行きそうにないイメージなんだけど」
「まあ、コンビニは「行った事がある」程度ですわね。私の場合は食べたくなったら使用人に頼むか、パティシエに高い金を払って家に呼んで作らせますわね」
「な、なんかアテネだけレベルが違うわね」

「流石財閥のお嬢様。漫画の世界を実現させてるね」
「ルカの言うとおりね。じゃあケーキは?」
「ケーキも同様ですわね。ケーキと言えば、イチゴやクリを何時食べるかという談義はお馴染みですわね」

「私が高校時代にもしてたわね。2人は?」
「う〜ん。私は基本的に最後かな「好きな物は最後まで取っておくタイプ」だからね」
「私は何時って決まってませんわね。気分次第で途中で食べたり、最後にしたり。まあ、最初に食べちゃって事はしませんが」

「ついでにさ、かがみとアテネってカレーにソースとかかけるの?私はしないけど」
「愚の骨頂ですわね。カレーはそのまま食べるものですわ。ご飯やナンと共に食べならともかく、調味料などをかけるなど」
「まあ、それは賛成ね。つかさはマヨネーズかけてるけど」

「へえ、美味しそうだね。って事は、目玉焼きやゆで卵にも?」
「う〜ん。確かにかけてるわね。ルカは?」
「私はゆで卵はそうだけど、目玉焼きは醤油だね。ソースも食べた事あるけど、嫌だった」

「私は塩コショウだけですわね。必要最低限の調味料で十分ですわ」
「アテネって、けっこうグルメなのね。 あ、そう言えば、焼き鳥ってどうしてる?」
「焼き鳥?  ああ、串に鶏肉などを刺して焼く。食べた事ありませんから、その談義は無理ですわ」

「ああ、さいですか。ルカは?」
「アハハ。私は友達とそう言う所に行くって機会が無くてね。売れる前は貧乏だったし、売れた後は忙しかったし。焼き鳥に関しては、食べたきゃコンビニで個人的に買って終わりだから」
「じゃあ、焼き肉も」

「行った事ありませんわ」
「言わずもがな。さっきと一緒の理由で」
「ああ、そう」


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ。「女の子を監禁してどうのこうの」ってゲームとかじゃお馴染みな展開らしいけど、かがみやアテネってどう思う?」
「やれやれ。ゲームとかじゃある程度なら許されますが、現実でそんなことしたら大罪ですわよ。無駄な論議はしたくありませんわ。友人であっても」
「まあ、こなた辺りならその話に食いつきそうだけど、私達じゃね」

「ま、まあそうなんだけど。自分がそう言う立場になったらどうする?相手は「自分の全てを捧げられる位好きな人」って前提で」
「それ、こなたにも聞かれたわね。私は回答を拒否するわよ」
「アテネは?」

2人が見ると、アテネは真っ赤になってて、ブツブツと何かを言っていた。

「「妄想したな、これは」」
「う、うっさいですわ!!!////////////////////////////ルカも答えなさい!!!!!!!」
「ええ〜〜」
「・・・」

鋭すぎる目付きにルカは

「も、妄想は・・・した事ある////////////////「自分の為だけのアイドルちゃんになれ」って感じの/////////////////////////」
「人の事言えないじゃないですか。やれやれ」
「う、うるさい////////////////////////////////私だって恋する乙女なんだ////////////////////」


                     × ×


ある日。

「アテネって、本当に頭が良いね」
「まあ、当然ですわ」

小テストの結果が張り出されていて、アテネはぶっちぎりでトップだった。

「アテネは弱点・・いっぱいありそう」
「確かにそうね。無さそうに見えていっぱいあるって感じだもんね」
「う、うっさいですわ」

「そう言えばさ。2人は「眼鏡キャラ」ってどう思う?」
「どう?くだらない質問しないでくれます」
「まあ、目が悪くない私達にはあんま関係ない話題よね」

「そうだけどさ。ほら、目が悪くなくてもかける事ってあるでしょ?」
「そうですわね。ルカは時々かけてますわね」
「度が入ってない伊達眼鏡だけどね。変装用だから」

「アテネって、似合いそうね、眼鏡」
「必要ありませんわ。ルカみたいに変装の必要はありませんし、ファッションとしてもね」
「ふ〜ん」


                    × ×


ある日。

「え!?ルカ、風邪で休みなの?」
『うん。悪いんだけど、風邪が治ったら休んでた分の講義のノート見せてね』

かがみが電話を切ると

「珍しいですわね。ルカが風邪をひくなんて」
「確かにルカは丈夫そうだけど、そこまで意外じゃないでしょ」
「まあ、そうですわね。後でお見舞いに行きますか」

講義終了後。

「あ、2人とも。お見舞いに手来てくれたんだ」
「当然でしょ」
「ごめんね。心配かけて」

「謝るの禁止ですわ。不可抗力なんですから、仕方ありませんわ」
「そうよ。心配するのは当たり前なんだから」

友人2人の言葉にルカは笑みを浮かべ

「油断、したかな。アイドル時代じゃ病気なんて無縁だったのに」
「まあ、人並みに戻ったと考えたら?病気とは無縁って凄い事だけどさ」
「そうだね」

「あ、これお見舞い」
「それと、今日の分のノートですわ。一応分かり易くまとめておきましたわ」
「2人ともありがと」

「それより、大丈夫なんですの?起きてて」
「うん。ちゃんと薬飲んだから。無理さえしなきゃ大丈夫だよ」
「なら良かったわ」

「そう言えば。アテネって風邪とか引いた事あるの?」
「確かに気になるわね」
「愚門ですわね。この私が風邪など」

疑いの目付きを向けてくる2人に

「・・嘘、ですわ。風邪は何度も引いてますわ」
「「やっぱり」」
「私とて人間ですわよ。漫画の世界じゃないんですから、そんなのあり得ませんわよ」

「まあ、当たり前よね。 さて、私達もう帰るわ。長居して拗らせちゃ悪いし」
「お大事に。ゆっくり休んで、しっかり治しなさい」

2人が帰った後、ルカは

「(まあ、ホントはハヤテ君にも来てほしかったんだけど、仕方ないよね)」


                  × ×


ある日。
この日、アテネの呼びかけで簡単な健康診断に来ていた(アテネの出資で)。

「微妙に増えてる。おかしいわね、気を付けてるのに」

かがみは色々考えたが

「きっと、今日つけてる下着のせいね。それを考慮すれば現状維持の筈」

「う〜。伸びてない。やっぱりもう無理なのかな」

「は〜っ、良かった。高校時代みたいなミスが無くて。でも、なんか増えてる気が」

「フフッ。特に変化なし、ですね」

「う〜っ、増えちまってるゼ。あやののお菓子とか食べ過ぎたか?」

「ど、どうしよう。増えちゃってる。みさちゃんとかに喜んでもらいたくて、お菓子とか作りすぎちゃったかしら」

「やれやれ。アイドル時代の癖が抜けてなくてよかったよ。増えちゃったりしてたら、影響出るもんね」

「おかしいですわね。少しとはいえ、大きくなってますわ。良いのか悪いのか」

結果はそれぞれなのである。


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ、ミラちゃん。何日か前に水蓮寺さんや天王州さんと割と盛り上がってたけど」
「何話してたの?」
「食べ物の話題よ。チョココロネの頭とか、ケーキとか」

「ああ、成程。チョココロネをどっちから食べると。 ウ〜ン。私は細い方からね」
「私はゆっこと違って交互ね。細い方食べて太い方食べてと」
「そう言う食べ方もあるのね。ショートケーキのイチゴとかモンブランのクリは?」

「「最後!!」」
「そこは揃うのね」
「当たり前じゃん。楽しみは最後なのだよ」

「そうそう」
「そう言えばさ、あっちゃんとゆっこはどう言う切っ掛けで仲良くなったの?」
「きっかけね〜。覚えてないわ」

「うん。何時の間にか仲良くなってたって感じだし」
「ふ〜ん」

放課後。

「今年も始まったね〜」
「何がですの」
「プロ野球だよ。開幕したじゃん」

「ああ、そう言えば」
「プロ野球って言ったら、良いご時世になったよね。我々の世界からすれば」
「へ!?  ああ、そう言う事ですの」

「基本延長ないし、放送すらない場合も多いし。お蔭で迷惑を被らなくて助かってるよ」
「こなたと同じ事言ってるわね、ルカは」
「プロ野球にケチつけるつもりはないけどさ、だからって深夜アニメファンに迷惑かけないでよって言うのが本音なんだよね」

「私には殆ど理解出来ない世界ですわね。気持ちを察する事は出来ますが」
「まあ、パパは贔屓のチームがいるから、パパからすれば嫌なご時世みたいだけど」
「「ふ〜ん」」


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以上です。

お気付きかと思いますが、アニメ基準に戻してます。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (2月27日更新) ( No.33 )
日時: 2017/02/27 16:56
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ひより「あ、三年B組〜」
ひより・パティ「「黒井先生〜」」
いずみ「はいはい」
ゆたか「え、えっと」←どうのるか悩んでる。
みなみ「・・・」←のるか悩んでる。


                     × ×


ある日。

「ルカ、そろそろ連休も終わりだけど、課題とか大丈夫かい?」
「あ〜、えっと」

居間で漫画を読んでいたルカに父が話しかけ、ルカは言い難そうに濁した後

「一応は計画的には薦めてはいるんだけど、3分の1強残っちゃってるんだよね」
「ルカ、自分で選んだ道なんだから、頑張らないと駄目だよ」
「は〜い」

ほぼ同時刻、柊家。

「かがみ〜、ルカさんから電話よ〜」
「ほ〜い」

『あ、かがみ?課題の答え合わせとか兼ねて勉強会しない?アテネも誘ってさ』
「お、良いわね。やりましょ」
『じゃ、アテネには私から連絡しとくから。明日って平気だよね?』
「明日ね。じゃ」

で、翌日。

「やれやれ。ルカ、割と課題が残ってるじゃないですか」
「いや〜っ、一応は計画的には進めるようにはしてたんだけど、なんだかんだで遅れちゃって」
「まあ、何となくで予想はつくけど、言い訳は?」

「えっとね。昼間は何となくで集中力が出なくてね。だから漫画を読んだり書いたり、それ以外ではテレビとか見たり。で、夜になったら課題片付けを兼ねた勉強するんだけど、抗えないほどの睡魔が来たら寝ちゃうんだよね」

「規則正しんだか悪いんだか判断しにくい生活リズムですわね」
「ム〜。アテネはどうなのさ」
「私は基本的に昼まで寝てますわね」

「相変わらず朝に弱いんだね。夕方まで寝てるんじゃないの?」
「・・・時々」
「「ニマニマ」」

「と、ともかく。起きた後に仕事がない以上は課題を片付けますわね。一応言いますが、私は既に課題は終わってますわ」
「ふ〜ん。かがみは?」
「私も終わってるわ。って言っても、一昨日終わったんだけどね」

「う〜。終わってるんだったら手伝ってよ〜」
「「はいはい」」

翌日

「かがみ〜。こなたちゃんからお電話よ〜」
「ほ〜い」

『あ〜っ、折角の連休終盤だから勉強会をしませんか?』
「あんたから「勉強会」なんて言葉を聞くと嫌な予感以外はしないんだが」
『まあまあ。大学は違ってもそう言う交流も大事なのだよ。普段の何気ない女子会以外にもさ』

「はいはい。どうせ明日なんでしょ?」
『ピンポンピンポ〜ン。じゃ、明日みさきちと行くから』

かがみは自身の推理に確信を持った。
で、翌日。

「ってな訳で」
「早速なんだけんど」
「「レポート手伝ってちょ」

「やっぱりか」
「今までは何とかなってたんだけど」
「急にどうにもならなくなったんだってヴぁ」

「急にも何も、殆ど自力でやってなかったからでしょ」
「「そうともいう〜」」
「全く。手伝ってあげるから、大部分は自力で何とかしなさいよ」
「「了解であります」」


                    × ×


ある日。
この日、かがみ、アテネ、ルカはゲーセンに来ていた。

「こう言う所は初めてですわね」
「そうなんだ。やっぱ縁遠い所だったの?」
「当然ですわよ。ゲームには全く持って興味ありませんでしたし」

「ふ〜ん。あ、これやろうよ」
「UFOキャッチャーね。私は良いわ。欲しい景品ないし」
「あ、っそ。んじゃあさっそく」

ルカは1回でぬいぐるみを獲得していた。

「へえ。上手いわね」
「まあ、偶然もあったけどね」
「簡単そうですわね。私もやってみますわ」

しかし、アテネは何回かやっても取れず

「ムキ〜ッ。納得できないですわ!!!」
「アテネ、「UFOキャッチャーは貯金箱である」って偉い人が言ったそうよ」
「ムググ。むかつくほど正論ですわね」

結局諦め、有名な太鼓ゲームでアテネとルカが対決する事になった。

「へ〜。ルカは元アイドルだから当然なんだけど、アテネもリズム感あるのね」
「まあ、財閥の令嬢である以上はそれなりの訓練も積みましたわ」
「ふ〜ん」

「でも、流石に元アイドルちゃんには勝てなかったね。辛勝とはいえ勝ちは勝ちだよ」
「ヌググ。なら他のゲームでも勝負ですわ」

しかし、アテネはルカは勿論かがみにも勝てなかった。

「お、憶えてなさい。絶対に見返してやりますわ」
「「はいはい」」


                   × ×


ある日。

「2人とも、誕生日おめでと〜っ」

この日、こなたとひよりんの合同の誕生日会が開かれていた。
参加者は主役の2人以外ではかがみ、つかさ、みゆきさん、みさお、あやの、ゆーちゃん、みなみちゃん、パティ、いずみ、ナギ、マリアさんである。

「嬉しいね〜。こんな立派な会場を用意してもらっちゃって」
「ホントっすね。感謝感激っすよ」
「野暮な事言うなよ。友人の記念すべき日だ。こんなもん軽いよ」

ナギは軽く言うが、「金持ちくらいしか借りれない会場」である事はお忘れなく。

「記念すべき日なのは本当でも、あんたはなんも変わってないわよね」
「む〜。頭をつかむな〜」
「でも、それがお姉ちゃんの良い所ですよね」

「確かにな。こなたにしろひよりんにしろ、「良い意味でも悪い意味でも」変わらんからな」
「ナギちゃんや、褒めないでくれたまえ」
「褒めてない気するっすが」

「こなちゃんは二十歳、ひよりちゃんは18歳なんだよね」
「そうだな〜。ちびっ子、成人した感想はどうだ?」
「特にこれと言って無いんだよね〜。お酒を堂々と飲めるって位で」

「飲む気あるの?泉ちゃんには似合わない気がするんだけど」
「無いかな〜。前も言った気がするけど。まあ、お父さんに付き合う位だよ。飲むとしたらね」

「ねえひよりちゃん、自動車の免許取れるけど、どうするの?」
「まあ、取るつもりはあるよ。何かと便利そうだし」
「ふ〜ん。あ、そうだ。ひよりちゃんのサイト、楽しみにしてるね」

「(しまった〜っ、言い訳考えてない〜)」
「ひよりんや、大人しく見せちゃいなよ」
「そ、そう言う訳には」

因みに、それぞれへのプレゼントは想像にお任せします。


                   × ×


ある日。

「進路希望か〜」

陵桜は進路相談の時期になっていた。

「皆は考えてるの?」
「うん。ゆたかは?」
「えっと、私は」

ゆーちゃんが見せてきた進路希望に

「へ〜っ、学校は違うけど、法学部志望か」
「うん。弁護士さんに憧れててね。弁護士になって、困っている人を助けたいなって」
「ゆーちゃんらしいね。 ん!?この第一志望校って、ハヤテ先輩やかがみ先輩が通ってる所じゃ」

「う、うん///////////////////////レベル高いし、ハヤテさんと同じ大学に通いたくて//////////////////////」
「ふ〜ん。ご両親は説得できたの?」
「うん。大変だからとか言われたけど、ゆいお姉ちゃんが味方になってくれて、許してもらえたの」

「良かったね、ゆたか」
「うん。みなみちゃんは?」
「私は、これ」

「え!?これって」
「私ね、養護教諭目指してるの」
「へ〜。みなみちゃんが養護教諭」

面々はみなみちゃんが夢を叶えた姿を想像し

「似合うんだろうね。きっと」
「そうだね。でも、そう言う話聞いて無かったんだけど」
「天原先生を見てて、思う様になったの。かっこいいって」

「みなみちゃんならなれるよ、絶対」
「そうそう。我々皆で保証します」
「ありがと。ひよりは?」

「私は、マンガ科のある専門学校に行こうかなって。本格的に勉強したいから」
「へ〜。ひよりちゃんらしいね」
「デモ、学費とかタイヘンじゃないんデスカ?」

「そこは説得済みだよ。「働いて学費を返す」って絶対条件でね」
「説得出来たんだ」
「実はいうと、ハヤテ先輩のお蔭でもあるんだけどね」

「「「「え!?」」」」

「当然と言ったらそうなんだけど、猛反対されたんだよね、両親に。でも、ハヤテ先輩が味方になってくれて。粘り強く説得してくれて、許してもらえたの」
「ハヤテさんと連絡取れたの?お姉ちゃんは、連絡取りにくいって言ってたのに」

「進級前の事だよ。去年度の時に説得してくれたんだ」
「ふ〜ん。パティちゃんは?」
「まだ具体的に決まってマセンネ。アメリカに帰って、ニポンブンカを普及する事は考えてマスガ」

「そっか。パティちゃんは帰っちゃうんだよね」
「シンミリ、良くないネ」
「そ、そうだね。 若瀬さんは?」

「私は、これ」
「ゆたかと、一緒だ」
「ホントだ。第一志望校以外は違うけど」

「でも、この学校って難しいんじゃ」
「そんなの百も承知だよ。親にもお兄ちゃんにも言われたから」


回想入ります。


「ねえ、相談があるの」
「どうしたの?」
「私、この学校に行きたいの」

「え!?この学校ってレベルが高いんじゃ」
「いずみには無理だろ。現状じゃ」
「それは、分かってる。でも、1年必死で頑張るから、行かせてほしいの」

「何でよ。無理してこんな難しい所行かなくても、他の所でも」
「おまけに法学部だろ?またなんかの影響か?」
「そう言う訳じゃ。でも、行きたいの」

「無理よ。1年そこらじゃ」
「行きたいの。学費とかは絶対に返すから」
「でも」

「いずみがここまで言うんだ。挑戦位はさせてやったらどうだ?俺も出来る限りはサポートするし」
「分かったわよ。ただし、合格できたら必ず卒業する事。学費は必ず返す事。その条件で行かせてあげるわ」
「ありがと」


回想終わり。


「ってね」
「ふ〜ん。 そんなにもして行きたい理由って、やっぱりハヤテ先輩?」
「うん。ハヤテお兄さんを奪うには、それ位はしないと」
「(凄いな。「一緒の学校に行きたい」だけの私とは違うや)」


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ、アテネとルカって将来どうするの?」
「「将来?」」
「このコースを受講してるって事は、司法試験を受けるって事でしょ?その先よ」
「「ああ、成程」」

納得し、2人は少し考え

「私は、弁護士になるつもりですわ。検事も捨てがたいですが、弁護士となったハヤテと戦うなんて、死んでもごめんですわ。なので、弁護士に。勿論、この大学に通ってる以上は司法試験は受けますわ」

「私は、裁判官かな。優秀じゃないとなれない、って聞いたけど。だってさ、ハヤテ君とは「敵でも味方でもない」って立場に憧れるんだよね。だから裁判官かな。勿論、司法試験は受けるよ。折角法学部に通ってるんだし」

「ふ〜ん。まあ、私は以前と変わらず弁護士よ。司法試験は言わずもがな」


放課後。

「あ、そう言えば。あっちゃんとゆっこに聞いて無かったんだけど」
「「ん!?何?」」
「2人は、弁護士・検事・裁判官。どれ志望なの?」

「私は、弁護士ね。元々の憧れもあったし。だからこの大学に来たんだよね」
「私は、検事よ。確かに、あっこやミラちゃんと対立する時も来るかもね。でも、友人だからこそ、戦いたいってのもあるし」
「ふ〜ん。私は・・知ってるか」

「弁護士でしょ?夫婦でさ」
「そうそう。夫婦揃って弁護士って凄そうよね」
「//////////////////////////」

弄りに照れて、真っ赤になった。


                     × ×


ある日。

「おーい、ちびっ子。帰るぞ〜」
「ん〜〜!?うん」
「なんかダルそうだな」
「ん〜〜〜」

だるそうにしつつもあやのとの集合場所には行き

「どうしたの?若しかして、五月病?」
「そんなとこかな〜」
「五月病ってなんなん?」

「みゆきさんに説明してもらったんだけど、憶えてないや」
「ふ〜ん。でもよ〜、大学も2年生のあたしらじゃ何となく関係なさそうだけどな」
「まあ、私は毎年新鮮な気持ちで挑んでいるのだよ、みさきちや」

「そう言うもんか〜?」
「フフッ。そう言う所、泉ちゃんらしいね。楽しんでそうで」
「まあ、そうだな。あたしもそうすっか」


                     × ×


ある日。

「そう言えばさ。アテネとルカって、歯医者はどうなの?」
「歯医者!?随分急な話題だね」
「いやね、みゆきがまた虫歯になったらしくて、憂鬱そうにしてたからさ」

「成程。私に怖いものなどありませんわ。歯医者に罹った事はありませんが、平気ですわ」
「う〜ん。私はアテネみたいに堂々とは言えないや。私も歯医者に罹った事無いし」
「ふ〜ん。2人とも凄いわね」

「フンッ。私にかかればプラークコントロールなど容易いですわ」
「私はちょっと違うけどね」
「「へ!?」」
「芸能人は歯が命ってね」

アニメなら、ルカの歯に「キランッ」っと言う効果音と共に光が出ていた。

「なんか、古くありません?それ」
「確かにね」

因みに、1995年のCMです。

「い、良いじゃん。それに、虫歯のアイドルちゃんなんてかっこ悪いでしょ」
「「確かに」」
「ファンに幻滅されるしで」

「「確かに」」
「っと言う訳で、その癖は抜けてないので管理はしっかりしてるのです」
「ふ〜ん」


                    × ×


ある日。
この日、ルカは泉家に遊びに来ていた。

「そう言えばさ。ルカさんは「ドラマCDのキャストとアニメ版のキャストが全く違う時」ってどう思う?」
「う〜ん。私も両方買う派だからね〜。でも、原作と違和感が無ければ別にいいんじゃないの?」
「でもさ〜。ドラマCDに慣れてる人からすれば違和感は抜けないもんじゃない?」

「良いんじゃないの?「似てるけど全く別の作品」って思えば。昔はやってた手法らしいし」
「まあね〜。でもさ〜」
「な、何!?」

「いやね。普通は芸能人って元とは言っても雲の上の存在じゃん?仲良くなるのって相当な事が無きゃ出来ないでしょ?」
「まあね」
「ルカさんとこうやって当たり前に話してる私って凄くない?」

「そうかな。オタク仲間って事で、変な感じしないよ」
「ま、そこは概ね同意だよ」
「だしょ?」


                    × ×


ある日。

「あの、アテネさんにルカさん」
「何ですの、つかささん」
「2人って、にらめっこって得意ですか?」

「にらめっこ?子供の頃にやったきりだから何とも言えないけど」
「どうしたのよつかさ」
「実はね、前にこなちゃんと睨めっこした時を思い出しちゃって」

つかさがそう言うと、柊姉妹は思わず噴き出した。

「あの時ね。あれは傑作だったわ」
「ホントだよね。今でも笑っちゃうもん」

笑いながら言う2人にアテネもルカもこなたを期待のこもった眼で見ていた。

「え!?やるの?」
「「是非」」

こなたが以前にもやった変顔を見せると、アテネもルカも大笑いだった。

「こ、これは」
「傑作だね〜。変顔選手権で優勝出来るよ〜」

大笑いの面々に対しこなたは

「(やっぱ、複雑)」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (3月11日更新) ( No.34 )
日時: 2017/03/11 23:30
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ひより「あ、三年B組〜」
ひより・パティ「「黒井先生〜」」
いずみ「はいはい」
ゆたか「え、えっと」←どうのるか悩んでる。
みなみ「・・・」←のるか悩んでる。


                   × ×


ある日。

「あ、そう言えば。今日から夏服だった」

ゆーちゃんは朝制服に着替えようとしたときに、衣替えに気付いた。

「そう言えば、夏服を着るのは最後なんだよね。感慨深いな」

複雑そうな顔していると

「ゆーちゃん。ってどうしたの?」
「お姉ちゃんおはよ。夏服が最後だなって」
「あ、そっか」

「ドウシタンデスカ?」
「夏服が最後だなって話だよ」
「ソウデスネ。ワタシもサイゴですね」

「お姉ちゃんはどうだったの?」
「ん〜!? う〜ん。これと言って無いや。衣替えだなって位だったよ」
「そうなんだ」
「コナタらしいネ」


                     × ×


ある日。

「あ、しまった」
「な、何ですのよ、突然」
「ああ、ごめんごめん。いやね、狙ってた懸賞に応募してないって、今思い出してさ」

「何だ、そんな事だったのですのね」
「まあ、良いじゃん」

すると、突然かがみが笑みを浮かべ

「な、何さ」
「前に私も似たようなことをしたのよ。その時こなたに「愛が足りない」って言われたのを思い出したのよ」
「ふ〜ん。でもさ、課題とかで忙しかったし。仕方ないでしょ。私はこなたと違って遊び以外の事だって考えてるし」

「そうね。まあでも、「そこはやっぱり愛なのだよ」とか言い返されたけどね」
「ヘイヘイ。 でさ、アテネはその手の懸賞とかに応募した事あるの?なんか、前にも聞いた気がしないでもないけど」
「無いですわね。そういう雑誌は貴方たちと交流するようになって、読み始めましたし、情報番組とかの懸賞でも「欲しい」という感情は起こりませんでしたし」

「そうなの。でもさ、アテネだったら「懸賞に当たる方法」を模索する必要は無さそうよね」
「だね。アテネって、超幸運持ってそうだし」
「1人か2人しか当たらない物でも、ホイホイ当てそうだし」

「そ、そんな事は。 そんな事より、「懸賞に当たる方法」ってなんですのよ。参考なまでに聞きたいですわ」
「確か、蛍光ペンでハガキを縁取りして、プレゼントを模したイラストを描く、だったかしら」
「後は物量作戦だね。100枚描くとか」

ルカが言うと、アテネは呆れたように

「そんなに書くなら買った方が安くありません?第一、抽選担当者が嫌がるのでは?」
「まあね。諸刃の剣って奴だよ」
「まあ、1枚を最高の出来にして、運に任せる。ってのが一番だと思うわよ」
「そう、ですわね」

少しの間の沈黙の後

「そう言えばさ。かがみとつかさって、「双子のテレパシー」ってあるの?」
「また、それ?無いって」
「あったら面白そうだけどね。だってさ、2人って似てるじゃん。色々とさ」

「確かにそうですわね。食べ物もそうですし、利き手やその他諸々」
「後、どっちもハヤテ君が大好きだよね」

ルカが言うと、明らかに凍り付く風が吹き

「こ、この後どうしよっか」
「そ、そうですわね。お茶して帰りましょう。奢りますわよ」
「わ〜っ、アテネ太っ腹」

何とか場を暖め様と、話題を必死でそらした。


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。私のお姉ちゃんが結婚3年になるんだよね」
「え!? ああ、警察官の。 そうなんだ」
「皆はさ、結婚式するとき、ドレスと着物、どっちがいいのかなって思ったから」

「う〜ん。私はドレスかな。腐ってても乙女ですから、ウエディングドレスは憧れちゃうよ」
「ワタシも、ドレスですね。デモ、お色直しでワフクも着てみたいネ」
「私もドレスかな。 勿論隣にはハヤテお兄さんが///////////////」

妄想の世界に入ってしまったいずみを気にしつつも

「ゆーちゃんは?やっぱドレス?」
「うん。ちっちゃい頃から憧れてるんだ。純白のドレスを着て、王子様との結婚を」
「その王子様、ハヤテ先輩でしょ?」

「そ、それは////////////////////」
「隠すな隠すな」
「で、出来れば、それが一番だけど」

「デモ、カガミという宿敵を倒さないと、ムリネ」
「だよね〜。ゆーちゃんと若瀬さんからすれば、超難関だよね」
「うん。 あ、でさ。みなみちゃんは、着物が似合いそうだよね」

「そ、そうかな?」
「確かにみなみちゃんは着物タイプだよね。ウエディングドレスも確かに似合うんだろうけど、着物の方が、断然似合うよね」
「//////////////////////」

「でもさ、最近じゃドレスにしろ、色も重要だよね」
「昔は純白が定番だったんだけどね」
「ゆたかは、純白の方が良いと思う」

「だよね〜。ゆーちゃんは「純白ドレスのお嫁さん」が一番だね」
「そ、そうかな?////////////////////////////」

「で、ひよりも純白の方が、似合う気がする」
「う〜ん。田村さんが純白ね〜」
「似合わない気がするけど」

「似合うと思うよ」
「そ、そうかな?」

「パティちゃんは、ピンク色とか似合いそうだよね」
「うん。白より、色がついてた方が似合う気がする」
「ワタシもそう思いマス。白じゃない方が、良いデス」

「若瀬さんは?」
「一応私も乙女だからね。純白以外にも憧れはあるけど、やっぱ純白かな」
「だよね〜」

盛り上がっていたが、突然ひよりんが溜息をついた。

「ど、どうしたの?」
「いやね。こうやって盛り上がるのは大いに結構なんだけど、相手がいないじゃん。私達全員」

ひよりんの正論に誰も言い返せず

「ゆーちゃんと若瀬さんは、恋してる相手いるけど、他はいないし」
「「・・・」」
「やれやれ。運命って、転がってない物かね〜」

「パンをくわえて、曲り角を曲がると言う手もあるネ」
「それ、ちょっと古い」

急に静かになり、慌てて話題を変える事になった。


                   × ×


ある日。

「ああ、そう言えば。泉さん、貴方に借りたゲームで、分からない所があるのですが」
「ゲーム!?アテネ、こなたにゲーム借りてたの!?」
「ええ、まあ」

この日、かがみとアテネは泉家に遊びに来ていた。

「それで」
「ふっふ〜ん。アテネさんや、そう言うのは自分でやる事に意義があるのだよ」
「成程。正論ですわね」

「でしょ〜?」
「つまり、この先レポート等々で困っても、誰にも頼らないと。そう言う事ですわね」
「ヌグッ」

「まあ、冗談はさておいて。最近私は思うのですわ」
「何を?」
「漫画やドラマの探偵って、殺人事件に遭遇し過ぎじゃありません?普通、そんなのあり得ないのに」

「まあ、そうしないとお話にならないからでしょ?こなたと同じような話をした時にも言ったけど」
「それはそうですが、私が言いたいのはそこじゃありませんわ」
「「へ!?」」

「そんなに事件に遭遇するのに、警察等々は良く野放しにしてるなと、そう言う事ですわ」
「「ああ」」
「そんなにも事件、しかも殺人ですわよ。1人でも殺せば重罪となるのに、犯人が違うとはいえそこまで多発するのであれば、手を打たない方がおかしいですわよ」

「成程。盲点だった」
「「あいつらを殺してしまえば事件なんか起こらない」なんて過激な考えを持つ者が沢山いても、ごく当たり前。そう思いません?」

アテネの正論にこなたもかがみも黙り込んだ。

「まあ、フィクションにここまでツッコムのは野暮ですがね」
「ま、まあ。ある漫画であったでしょ?「許しがたい犯罪を暴くために神が送り込む」って。だからでしょ」
「フム。流石は泉さんですわね。納得ですわね」

うんうんと頷くアテネに

「ってかさ、アテネさんって、すっかり染まって来てるよね。こっち方面に」
「まあ、良いじゃないですか」
「まあね〜」


                    × ×


ある日。

「そう言えば。今更な疑問があるのですが」
「「???」」
「ルカって、よくこの大学に合格出来ましたよね」

「そりゃあ、一生懸命勉強したし」
「そもそも、「アイドルとして忙しくてまともに勉強できない」って言ってましたよね?」
「まあね」

「そんな状態でこの大学の受かるなんて、並大抵の努力じゃすみませんわよ。ゲームで対策は立てようがありませんし」
「アテネはどうなのさ。この大学にさ」
「私は天下の白皇を飛び級で卒業出来る位ですよ。努力は確かにしましたが、そこまで大変じゃありませんでしたわ」

「私の場合、それは「愛」もしくは「恋」だよ。一緒に大学に行きたい人が居る。って思ったから、休憩時間や睡眠時間、引退したら殆どの時間を割いて勉強したからね」

「流石はルカですわね。進級できた理由も」
「折角入学出来たんだから、頑張らないとって思ってる。「裁判官になる」って夢も一応はあるし」
「かがみはどうだったんですの?元々志望だったとはいえ」

「私は元々努力する方だったからね。「弁護士になる」って夢もあったし、ハヤテも手伝ってくれたし」
「「ふ〜ん」」
「まあ、一緒の大学に通うって目標もあったから、頑張れたの」
「「成程」」


                    × ×


ある日。

「モウ。コナタ、強すぎネ」
「ふっふ〜ん」
「テカゲンってのをおぼえてほしいネ」

「獅子は兎を狩るときも全力なのだよ」
「モウイッカイネ」
「ゆーちゃんもやる?格ゲーの対戦」

「わ、私はこう言うのは苦手で」
「コナタ、たいせん始まるネ」

やっぱりパティは勝てず

「じゃあ、こっちやろうか。これならゆーちゃんも出来るでしょ」
「でも、私そろそろ勉強しないと」
「息抜きも必要だよ」

クイズゲームで3人で対戦したものの

「コナタ、ここでも全勝ネ」
「やっぱりお姉ちゃんって凄いんだね」
「褒めるな褒めるな」

「コナタ、傾向をつかんでるネ?」
「まあね」
「じゃあ、私もう勉強するね」

ゆーちゃんが部屋で勉強を始めたので、邪魔しないように居間に移動し

「折角だし、お父さん誘ってパーティゲームしよっか」
「サンセイネ」


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ、そろそろ七夕だよね」
「ええ。七夕、即ちかがみの誕生日ですわね」
「覚えててくれたのね」

「何当たり前の事言ってんの」
「友人の誕生日を忘れるなど、恥でしかありませんわ」
「そう。ありがと」

「でさ、七夕って何の日か知ってる?」
「ポニーテールの日でしょ?」
「なんだ。知ってたのか」

自慢したかったのか、ルカは残念そうだった。

「まあいいや。でさ、ポニーテールって例外は無くは無いけど、似合うよね」
「まあ、シンプルが故の、でしょうけど」
「作者さんは、ポニーテールフェチみたいだよ」

事実です。

「って事で、皆でポニーテールになってみない?髪留め持ってきてるから」
「でもさ、アテネはそのままでいいんじゃない?縦ロールはあるけど、ポニーテールもあるし」
「そうだね」

「流石はルカですわね。小さめとはいえ、似合いますわね」
「ま、元一兆万人を魅了したアイドルちゃんだからね」
「かがみは・・・フム」

「な、何よ」
「似合うよね」
「前に暫くしてた時も思いましたが」

「ねえ。また暫くイメチェンしてみたら?似合うんだし」
「しないわよ」
「見せる相手がいないから?」
「そ、そうね」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。ひよりちゃんとパティちゃんって、クオカードとか集めてるの?」
「集めてるよ」
「トウゼンネ」

「そう言うのって、使っちゃったりするの?お姉ちゃんは「使わない。最低3枚だ」って言ってたんだけど」
「まあ、気持ちは分かるよ。余裕さえあれば3枚とか」
「使うなんて、モンダイガイネ。オークションとかで売るなんて、オタク失格ね。ニポンの心、分かってないネ」

盛り上がる2人に、質問したゆーちゃんも、みなみちゃんも全くついていけてなかったが、

「(どうしよう。私には完璧に理解出来てる。でも、話題に入らない方が良いよね。他の人に聞かれちゃうかもしれないし)」

いずみだけは、内心同調していた。

「そう言えばさ、若瀬さんって、浮いた話とかってあったの?」
「私?」
「うん。優しいし、面倒見が良いから、あっても不思議は無いかなって」

「それは無いよ。前に言ったでしょ?私は幼稚園の頃からハヤテお兄さんが好きだったんだよ。そんな話ある訳無いよ」
「そうなんだ」
「何となく、意外かも」

「でも、そんだけ一途だったら、異性からの好意に気付かなかったとかあるんじゃない?」
「ドンカンってやつネ。イズミなら、ありえそうネ」
「そ、そんな事は無いと思うけど」


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (3月19日更新) ( No.35 )
日時: 2017/03/19 15:54
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ひより「あ、三年B組〜」
ひより・パティ「「黒井先生〜」」
いずみ「はいはい」
ゆたか「え、えっと」←どうのるか悩んでる。
みなみ「・・・」←のるか悩んでる。


                  × ×


ある日の大学の講義中。

「っと言う訳だ。であるからして」

教授が教えていると

「こらそこ、寝るなら出ていけ」
「あ、すみません」

今にも眠りそうな生徒に注意した。
授業後。

「珍しいですわね。ルカが居眠りしそうになるとは」
「うん。最近色々忙しくてね。睡眠時間が短いんだ」
「課題?まさか漫画とか」

「どっちも違うかな。実はね、出版社さんからエッセイ本を依頼されててね」
「「へ〜」」
「その執筆もあって、寝不足にね」

「まあ、無理は禁物ですわよ。体が資本なんですから」
「分かってるよ。一応、元アイドルですから」


                    × ×


ある日。

「あ、しまった。教科書を忘れましたわ」
「珍しいわね。先日はルカが居眠りしそうになるし、今日はアテネが忘れ物するしで」
「言い訳ぐらい聞いてくださいます?」

「「どうぞ」」
「昨日はバタバタしてたんですわ。仕事等々で。で、今日は寝坊して遅刻しそうになったので、慌てて出てきたんですわ。ですから」
「忘れ物をしたと」

「え、ええ」
「まあでも、ちょっと安心したかな。色々と完璧なアテネが、こんなミスするなんてさ」
「私だって人間ですわよ」

「まあね〜。ねえかがみ、つかさって忘れ物とか多かったの?」
「まあね。高校時代私に教科書借りに来る事多かったし。その点こなたは教科書とかの忘れ物は無かったわね」
「へえ。忘れ物しそうなイメージだけど」

「教科書を全部置勉してたのよ。忘れようが無いって訳」
「そ、そんなんで普段の勉強はどうするんですの?」
「家で勉強してないから平気なんだと」

こなたの話にアテネもルカも絶句していた。

「ああ、そう言えば。こなたは「一夜漬けが得意」って言ってたっけ」
「名門校の陵桜に受かって無事に卒業出来た事が奇跡ですわね」
「私もそう思うわ」


一方、ほぼ同時刻。

「あ、しまった。教科書忘れちまったゼ」
「また?みさきちってうっかり多いね」
「まあな〜。ちびっ子、教科書コピーさせちくり」

「良いよ〜。はい」
「すまねえな」

みさおは必要そうな所をコピーし

「でもよ、ちびっ子は忘れ物しねえよな。レポートやってないってよくやんけど」
「私はみさきちとは違うのだよ」
「へえ、すげえな。でもよ、高校の時みてえに置弁は出来ねえんだろ?」

「抜かりはないよ。だって、全部の教科書持ち歩いてるし」
「お、重くねえのか?」
「平気だよ。慣れたから」
「そ、そうか」

呆れるやら尊敬するやらのみさおであった。


                    × ×


ある日。

「あのさ、皆に聞きたい事があるんだけど」

休み時間、ゆーちゃんは真剣な顔で何時もの面々に切り出していた。

「皆ってさ、受験勉強ってどうしてる?特に夜にさ」
「私は、何とか頑張ってる。お母さんに苦いコーヒー淹れて貰ったり」
「私は徹夜に慣れてるからね。苦にならずに勉強できてるよ」

「私の場合、気合いかな。両親との約束もあるし、絶対に行きたい大学もあるし」
「そうなんだ。参考になるな」
「ゆたかはどうなの?徹夜で勉強する時は」

「私はね、若瀬さんみたいに気合いで頑張る時もあるけど」
「けど?」
「それでも駄目な時は寝ちゃうんだよね。だから聞いたんだけど」

「う〜ん。無理は良くないから、朝早く起きるのが一番だと思うよ。確か、寝てる時に記憶とかを整理してるはずだし」
「それは分かってるんだけど、私もどうしても行きたい大学があるから、頑張りたいんだ」
「えらいね、ゆたかは」

「そんな事無いよ。でも最近は、お姉ちゃんに教えてもらった方法で乗り切る事にしてるんだ」
「へえ。こなた先輩になんて教わったの?」
「徹夜する時間を少しずつ伸ばすんだって。最初は5分、次は10分って具合に」

「へえ。理に適ってるね」
「ハヤテさんに教わったって言ってたよ。お姉ちゃんはそれで乗り切ったんだって」
「へえ。私も参考にさせてもらおうっと。ハヤテお兄さんの教えなら、間違いはないと思うし」


                    × ×


ある日。

「お誕生日おめでと〜っ」

今日は七夕。そう、かがみとつかさの誕生日である。

「いやはやめでたいね〜っ」
「そうですね。お2人にとって記念すべき日ですからね」
「皆ありがと」
「皆に祝って貰えて、嬉しい」

参加者は、こなた、みゆきさん、みさお、あやの、アテネ、ルカです。

「2人も私に続いて成人だね」
「そうね。私とつかさも大人の仲間入りね」
「でも、何となく自覚は無いんだよね、不思議と」

「まあ、そうだと思うよ。私も無かったし」
「つかさはともかく、あんたが無くても不思議は無いわね。色んな意味で変わってないしね、あんたは」
「褒めるな褒めるな」

「泉さん、かがみは褒めてませんわよ」
「そうそう。かといって悪口でもないけどね」
「まあ、どうでもいい話は置いておいて、早速プレゼントタ〜イム」

こなたの号令で、それぞれ持ち寄ったプレゼントを2人に渡した。

「皆ありがと」
「私、感動しちゃうな」

プレゼントは各自ご想像ください。

「プレゼントタイムも終わったことだし、食べるぞ〜」
「あんたね、一応主役は私達なのよ」
「だから祝ったじゃん」
「ああ、そう」

その後は特に何もなかったが

「そう言えばよ、柊の彼氏はどうしたんだ?いねえぞ」
「「・・・」」
「み、みさちゃん」

「あ、悪い悪い」
「一応はね、メールで知らせといたのよ。でもね」
「忙しくていけないって、断られちゃったんだ」

「そ、そうか。悪かったな、折角の記念日に空気読めなくてよ」
「良いのよ。気にしないでよ」

微妙な空気になっていると、ドアがノックされ、

「かがみ、つかさ、2人に荷物が届いてるわよ」
「「え!?」」
「誰からかは、自分で見た方が良いわね」

そう言うと、みきさんは荷物を手渡して、部屋を出て行った。

「あ、お兄ちゃんからだ♪」
「流石ハヤテね。参加は断ってても、プレゼントはくれるのね」
「ホント、ハヤちゃんは凄いよね。忙しかろうが記念日を忘れないんだから。私とひよりんの時も、送ってくれたし」

「そうだったの?夜に届いたんだよ。ひよりんも届いたって、言ってたよ」
「ホントに流石だよな」
「ホントですね」

すると、つかさは送ってもらったプレゼントを見つめつつも、寂しそうだった。

「どったの?つかさ」
「嬉しくねえのか?」
「嬉しいんだけど、我が儘言うのであれば、直接渡してほしかったな、お兄ちゃんに」

「そっか。ハヤちゃん、ホントに何やってんだろ」
「大事な用なんだよ。じゃないと、あの綾崎君が柊ちゃんや妹ちゃんを、ほおっとく訳無いもの」
「だよね〜。彼女や義妹だもんね。待つっきゃないよ」


                    × ×


ある日。

「なあちびっ子、今年も夏コミって奴に行くのか?」
「そりゃあ、当然でしょ。私からすれば、行くのが当たり前だよ」
「ふ〜ん」

「みさきちも行く?あーやの誘って」
「いやあ、あたしは良いよ。遠慮するゼ」
「そう?」

「話しを聞く限りじゃ大変そうだからな。あやのもそう言う所には合わないと思うし」
「まあ、そうだね。 みさきちは、夏の定番ってある?前に聞いた気がするけど」
「う〜ん。やっぱ、海で遊んだり、山で遊んだり、プールで遊んだりだってヴぁ」
「みさきちらしいね〜」


一方、ほぼ同時刻。

「アテネとルカってさ、今年の予定って、なんかあるの?」
「私は、特にはありませんわね。海外の別荘に行くつもりはありますが、行かないかもしれませんし」
「ふ〜ん。私は、夏コミに行く位かな。後は・・・ないや、予定。課題やるか、漫画書くか、家でゴロゴロしてるか」

「そう言うもんなのね」
「そう言うかがみはどうなんですの?」
「無いのよね〜。去年までは夏と言えば・・ってあったんだけど」

「ああ。2人きりの旅行って奴?」
「まあ、ね」


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ。こなちゃんって、今でもあそこでバイトしてるの?」
「まあね〜。人気は衰えてないよ」
「へえ。泉さんは、どんな所でバイトしてるんですの?」

「コスプレ喫茶だよ」
「な、成程。似合いますわね」
「ん!?アテネさんには言ってた気が。ま、いいか」

「その手の所って、スタイルは問題にならないんですの?」
「アテネ、貴方が聞くと嫌味にしか聞こえないわよ。ご自分のスタイル理解なさっての発言なのかしら?」
「そ、そう言う事では」

「大丈夫なんじゃない?「貧乳はステータスだ。希少価値だ」って、なんかで言ってたし」
「ルカさんの言う通りである!!」
「ああ、そうですの」


                    × ×


ある日。

「おい、いずみ。ちょっといいか? って何やってんだ?」
「あ、お兄ちゃん。なんか用?」
「ちょっとな。 ってかテスト前なのに、何やってたんだ?」

「あ、いや。切羽詰まって来てるのは分かってるんだけど、つい掃除したくなっちゃって」
「おいおい。一生懸命勉強頑張るって約束じゃ無かったのか?」
「そ、そうなんだけど」

「やれやれ。そんなんじゃお前が行きたがってる大学に行けんぞ」
「う」
「よしんば行けたとして、進級や卒業に苦労するぞ。苦労したせいで、退学って駄目だからな」

「わ、分かってるもん」
「一応味方した身だからな。味方でいられるようにしてくれよ」
「了解。じゃ、勉強するから部屋から出てよ」

いずみは何とか勉強できた。


「ってな具合で昨日は何時もに比べて勉強出来なかったんだよね」
「へ〜。まあ、その気持ちは分かるよ。私も締め切りが近いのに、掃除にしろ漫画を読むにしろ、気が散っちゃうし」
「皆はどう?」

「私は何時も通りだったかな。あ、でも昨日はお姉ちゃんに誘われてゲームしちゃったから、少ないかも」
「私も、少し少ないかも。チェリーが甘えてきたから」
「私は夏コミの締め切りがあったから、何時もに比べてって意味では随分少ないかな」

「こうなってくると、パーさんがほんの少しだけ羨ましいよ」
「オー。どうしてデスカ?」
「パーさんは、テスト受けなくてもいいからね。嫌味や皮肉に聞こえたら謝るけど、羨ましいなって」

「きにしてマセン。ワタシもテストのたいへんさはしってマス」
「なら、良かった。 そう言えばさ、小早川さんって、自分でお弁当作ってるんだよね?」
「そうだよ」

「やっぱり、家事って得意だったりするの?」
「う〜ん。得意って程じゃ無いかな。普段お姉ちゃんやおじさんと交代で料理してるけど」
「ふ〜ん。皆はどう?」

「私は人並みかな。普段あんまやんないけど」
「私も人並み。お母さんの手伝いとかは普段してるけど」
「ワタシは、あまりとくいじゃありマセン」

「私も、人並みだね。普段やんないけどね」
「へ〜。若瀬さんだったら、良いお嫁さんになれそうだけどね」
「そ、そうかな?でも、お嫁さんになるんだったら、相手はハヤテお兄さんだね」

妄想モードに入ったらか、黙り込んだ。


                   × ×


ある日。

「いや〜っ、今日も暑いね〜」
「夏ですからね。仕方ありませんわ」

何時もの大学の休憩時間に、ルカが愚痴ったのをアテネが嗜めた。

「まあ、我慢は出来るんだけどね。アテネってさ、普段はどうしてるの?外じゃ扇子持ってるけど」
「家では冷暖房完備ですからね。家の使用人が快適に過ごせる様に調節してくれてますわ」
「羨ましいな〜。でもさ、つけっぱなしは環境に良くないって聞いた事ある気が」

「見縊らないでくれます?我が家にあるのは環境を考えた、「二酸化炭素を吸収し、酸素に変換する機能がついている冷暖房」ですわよ」
「そ、そんなのあるの?」
「我がグループが開発したものですわ。ただ、小型化がまだですから、一般家庭には不向きなものですが」

自慢げに言うアテネに、かがみもルカも天王州家の規模を思い知る事になった。


                   × ×


ある日。

「おはようございます」
「あ。おはよ〜アテネ」
「かがみ、どうしたんですの?」

俯いたまま静かなかがみにアテネが聞くと

「さあ。私が朝会った時にはこうだったよ」
「朝からなんですのよ。シャキッとしなさい」
「だ、だって〜」

「愚痴位聞くよ。・・ある程度なら」
「・・・」
「「はい?」」

「体重が、増えてたのよ」
「何だ、そんな事か」
「深刻な事かと、心配したじゃありませんか」

「わ、私からすれば深刻なの」
「「はいはい」」
「なんでかしら。お菓子を食べる量も、食事も食べる時間とか気を付けてるし、運動だってしてるのに」

ブツブツと自己分析するかがみにアテネとルカは

「(まあ、理由は明白ですわね)」
「(だね。管理してくれる人が居ないと、こうなるんだね)」

こそこそと話していた。

-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (3月25日更新) ( No.36 )
日時: 2017/03/25 19:29
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

ひより「あ、三年B組〜」
ひより・パティ「「黒井先生〜」」
いずみ「はいはい」
ゆたか「え、えっと」←どうのるか悩んでる。
みなみ「・・・」←のるか悩んでる。


                    × ×


ある日。

「お誕生日おめでと〜っ」
「いや〜。ありがとな、皆」

今日はみさおの誕生日であり、こなた、かがみ、つかさ、みゆきさん、あやのが参加していた。

「これでみさちゃんも二十歳だね」
「おうよ。あたしも大人って訳だ」
「まあ、あんたは変わってないけどね。こなた同様」

「あんだよ〜。良い事じゃねえか」
「あんたの場合、「悪い意味で」変わってないんでしょうが〜」
「ブーブー。今日はあたしの誕生日だぞ〜。主役なんだぞ〜」

「悪かったわよ。まあ、日下部はそのままが一番って事ね」
「そうだゼ」

嬉しそうなみさおにかがみは溜息をついた。
すると

「みさお〜。あんた宛に荷物が届いてるわよ〜」
「今行く〜」

母親に呼ばれ、みさおは部屋を出て行った。

「何だったの?」
「ナギっちと、柊の彼氏から誕生日プレゼントだゼ」
「へえ」
「後でお礼の電話しないとだな」

嬉しそうに送ってもらったプレゼントを見ていたが、

「そう言えヴぁ、柊」
「何よ」
「おめえの彼氏と連絡付いたのか?」

「な、何でよ」
「い、いやね。プレゼントは貰ったんだけど、来て欲しかった訳よ」
「だから何でよ」

「さ、さあ。何でだろうな」
「全く。ハヤテなら相変わらずよ」
「そ、そっか」

何とか誤魔化せたと思い、

「(ホント、何でだろうな。柊の彼氏は友達、いや、親友ってだけなのに、居ない事で嬉しさが半分以下になってんだよな。なんでなんだろうな、柊の彼氏にこんな変な感情を持ってるなんて)」

「(みさちゃん、まさか綾崎君に。でも、柊ちゃんの彼氏だし、複雑よね)」

あやのはみさおの心情を読んでいるようだった。


                  × ×


ある日の陵桜。

「え〜。明日から長い休みはいる訳やけど、学生の立場を忘れんと、節度をもって過ごさなあかんで。それにや、皆は受験生や。遊ぶのは大いに結構やけど、「受験生」って言う自覚を忘れたらあかんで」

「は〜い」
「でや、浮かれて地域社会に迷惑かけたらあかんで。そんな事になったら、ウチの夏休みも無くなるんや。予定があるさかい、そんな事せんといてや」

放課後。

「夏休みだね〜」
「そうだね。でも、黒井先生が言った通り、私達は受験生だから」
「勉強も並行してやんないとね。はあ〜、大変だね〜」

「そう言えば。先生が言ってた予定ってなんだろうね」
「たぶん、彼氏さんとなんかあるんじゃない?お祭りとか、旅行とか」
「そっか。普段忙しくてあんまデートとか出来ないって言ってたもんね」

「皆はなんかある?予定とか」
「う〜ん。私は無いかな。受験生だから、勉強しないと。私もどうしても行きたい大学あるし」
「ゆたかなら、大丈夫。油断もしないと思うし」

「だよね〜。私も、ハヤテ先輩に両親を説得してもらった以上、専門学校合格しないとな〜」
「ひよりちゃんも大丈夫だよ。きっと、皆行きたい進路に行けると思うよ」
「まあ、頑張り次第、だね」


                   × ×


ある日。

「おはよ〜っ、暑いね」
「おはよう、ルカ。夏季休暇なのに、何時も通りね」
「習慣が染み付いちゃってるからね〜。パパは?」

「お仕事。何日か帰って来れ無いみたいよ」
「ふ〜ん」
「それより。ルカ、クーラーつける?暑いでしょ?」

「いいや。団扇とかで我慢する」
「そう。でも、我慢のし過ぎは駄目よ」
「は〜い」

「ルカは何かあるの?今年の予定」
「今の所は無いかな。去年は日帰り旅行とかしたけど」
「そう」

一方。

「ふあ〜っ。おはようございます」
「アテネお嬢様、もう昼過ぎてますよ。休みだからって、気を抜かないでください」
「別にいいじゃありませんか。休みなんですから」

「そうですか。ご自由に」
「それより、冷房つけなさい。暑いですわ」
「駄目です。我慢してください」

「なぜ、ですの」
「お忘れですか?今日は清掃業者が来てて、冷暖房は全館で使えないじゃないですか」
「そ、そうでしたわね」

「折角立派な扇子を持っているんですから、それで涼を得てください」
「はいはい」


                    × ×


ある日。

「今年も皆お揃いで浴衣ですね」

今日は夏祭りであり、皆浴衣である(デザイン等々は違う)。

「私やつかさは前の時と一緒でお手軽な完成品だけどね」
「メガネちゃん(みゆきさんです。一応)のはどうなんだ?結んであるみてーだが」
「これはお店の人に着付けてもらったんですよ」

「そうだよね。帯を結ぶって難しいもんね」
「でさ。ルカさんもアテネさんも浴衣似合うね」
「まあ、当然ですわね。素材が良いですから」

「一応、これでも元アイドルちゃんだからね。それなりには似合うと思うよ」
「2人の帯は?」
「私のはかがみやつかさと一緒で完成品の奴。幾ら元アイドルでも、それは無理ってもんでしょ」

「私のは違いますわね。家の使用人に着付け出来る人が居るので、その人に」
「ふ〜ん。アテネさんの浴衣は高そうだよね。大財閥の当主だし」
「これは安物ですわ。こう言う所にそんな高い物着てこないですわ。汚れる可能性も無くは無いんですから」

「安物って、幾ら位なの?」
「ほんの100万円程ですわ」
「ひゃ、100万!?」

100万円の着物を「安物」っと言ってのけたアテネに、聞いたこなた本人を含め、全員驚くしか出来なかった。

「お姉ちゃん、アテネさんって本当に凄いんだね」
「だね。我々は物凄い人と友達なんだね」
「漫画とかで見る「一般人からすれば高い物を安物って言う金持ち」の典型的な例っすね」

「何ですの?」
「い、いえ別に」
「そ、それより。こなたのも結んであるね。漫画で結び方とかあったっけ?それともお店の人に?」

「いんや〜、私のはお父さんに結んでもらったんだよ」
「へ、へえ」
「確かお兄ちゃんは、こなちゃんに着付けたいから練習したんじゃないかって言ってたよ」
「成程ね。あの人ならあり得るか」

ルカは納得していた。

「こんなとこで話してないで、行こうゼ」
「そうね。行きましょ」

全員で移動し始めた。

「お〜い、こなたじゃん」
「お、ゆい姉さん」
「皆さんお揃いで。お楽しみかい?」

「うん、そうだよ。お姉ちゃんはお仕事?」
「そだよ〜。私も仕事じゃ無きゃ皆の衆と羽目を外したのにね〜」
「私もお姉ちゃん遊びたかったよ」
「ゆたかは良い子だね〜。んじゃ、私は仕事あるから」

ゆい姉さんが去った後

「お、射的だ。アテネさんとルカさんは、得意?」
「う〜ん、どうだろ。やった事無いし」
「私も無いですわね。本物の銃なら撃った事ありますが」

「じゃ、やってみてよ。まずはルカさん」
「よしっ、こういうのやってみたかったんだ」

しかし、ルカは「惜しい」は何度もあったものの、全部外れた。

「チェ〜。一発位は当たろうよ」
「情けないですわね。今度は私ですわ」

自信満々で始めたアテネであったが、ルカと似たり寄ったりで。

「ヌググ」
「アテネも一緒じゃん。情けないのはお互いさまじゃん」
「も、もう1回ですわ」

今度は1発ではあったが、当てられた。

「フッ。この私にかかれば当然ですわ」
「そ、そう」

「なああやの、何でたった1発であんなに自慢げなんだ?」
「嬉しいんじゃない?やっと当たったって感じだし」
「そっか」

「アテネさんって凄いんですね。私なんか全然ダメなのに」
「フッフッフ。もっと褒めてもいいですわよ」
「尊敬しちゃいます」
「ありがとうですわ。これ、差し上げますわ」

アテネは景品のにゃもーのぬいぐるみをゆーちゃんにあげた。

「ありがとうございます。大切にしますね」
「そう言って貰えると、あげたかいがありますわね」

射的屋を移動し

「夏祭り。と言ったら、かき氷は定番でしょ」
「流石ルカさん。分かってるね〜」
「じゃ、食べましょうか」

「そう言えば。ブルーハワイって何の果物なんだろうね?前から不思議だったんだけど」
「ここはお姉さんが教えて進ぜよう。ブルーキュラソーってお酒がベースのカクテル、ブルー・ハワイが語源なんだって。同名の映画とかがあるけど、それが語源かどうかは定かじゃないみたいだよ」

「へ〜。お姉ちゃん、何でも知ってるんだね〜」
「はっはっは〜。お姉さんは凄いのだよ」

ゆーちゃんに褒められて得意げのこなただったが

「なあ柊。何でちびっ子はあんなの知ってたんだ?」
「前にハヤテに教えてもらったのを憶えてたんでしょ」
「そっか」

「ヒヨリン、コナタはなんでしってたネ」
「ハヤテ先輩じゃない?あの人、豊富な知識を持ってるから。何かのきっかけで聞いたんだと思うよ」
「それネ」

少しして。

「あ、しまった。貰ったお小遣いが残り少ない」
「ルカ、お金というものは計画的に使うものですわよ。全く」
「超お金持ちのアテネに言われるのはなんか納得出来ないけど、正論だね」

「でもさ〜、ルカさんの気持ちは分かるよ。お祭りって、その場の雰囲気でついつい買い過ぎちゃうんだよね」
「でしょ〜?」
「コミケとかで同人誌が高く感じないのと同じだよね」

「それ凄く分かるっす。手に取るといまいちでもついつい買っちゃうっす」
「ホントネ。きづいたら、スゴイしゅっぴネ」
「西館と東館って遠いからね。くたくたになっちゃうよ」

こなた、ひよりん、パティ、ルカの話に他は誰も着いて行けなかった。

「ん!?アテネ、どうしたのよ」
「あ、いえ。綿飴が、美味しそうだなっと」
「買えばいいじゃない。お金ならあるでしょ?」

「か、買いませんわ。綿飴というのは、砂糖を溶かしてふわふわに仕上げただけの物ですから」
「だから買わないっと」
「そ、そうですわ」
「「(その割には物凄く買いたそうだよね)」」

かがみとルカは、同時に思っていた。 結局アテネは綿飴を買い

「美味しいですわ〜っ♪砂糖なのに」
「アテネ、付いてるわよ」
「ああ、すみません」

「アテネって、一見完璧に見えて抜けてる所多いわよね」
「あのさあ。そう言うのって、恋人同士がやる事だよね。確かにそう言うのもアリっちゃあアリだけど、やっぱ女同士じゃねえ」
「言うなって」

かがみがアテネの鼻についた綿飴を取ってあげるシーンを見て、ルカが愚痴った。

「ところでさ、アテネは遊ばないの?射的はこなたに誘われてやったけど」
「そう、ですわね。ま、金魚すくいでもしますか」

アテネが金魚すくいをしようとしたが

「な、なぜ逃げるんですの。とって食べたりはしませんわよ」
「あのさあ。アテネのそう言う殺気を感じ取ってるんじゃないの?そう言うのに敏感ってよく聞くよ」
「ヌググ」

「その点ルカの元には集まってるわね、金魚」
「まあ、万人を魅了したアイドルちゃんだったから」

結局、アテネは1匹だけ捕る事が出来、嬉しそうにしていた。

「そう言えばさ、かがみん。前の金魚は元気?」
「元気よ。ダイエットも成功させたし」
「そうなんだ」

暫くして

「お!?なんやお前ら、偶然やな」
「あ、黒井先生」
「折角のお祭りやさかい、来たんや」

「えっと。デート、ですよね」
「そやで」

男連れだったので、こなたが聞いて居た。

「えっと。ななこの教え子さんと、元教え子さんだね。こんばんは」
「へえ。先生の彼氏さんってちゃんと見た事が無かったけど、結構かっこいいですね」
「せやろ?自慢の彼や」

「先生、お幸せに」
「勿論や」

「ところで、皆さんはお祭りをお楽しみですかな?」
「ええ、まあ」
「それは良かった。では、私達はデートがありますので」
「ほなな」

幸せそうに去っていく先生を見て

「やれやれ。先生にもロマンスがあるのに、何で我々には無いかな〜。こんだけいても彼氏アリは2人だけだよ」
「ちびっ子、そう言う虚しくなる話は無しにしようゼ」


                   × ×


ある日。

「おう、ちびっ子。今へーきか?」
『大丈夫だよ。どったの、みさきち』
「いやね、今年の夏季休暇の課題、計画的にやって行こうかなって」

『唐突だね。なんでまた』
「だってよ、毎回毎回ギリギリまでやってなくて「助けて、ドラ○も〜ん」だったろ?」
『まあ、毎回ね』

「でもよ、肝心のドラ○もんが居ねえじゃん?連絡取りにくいし」
『だね。ああ、だからか』
「そう言う事だってヴぁ。って事で、明日家で一緒にやんね?柊に監督頼んであんし」

『良いね〜。じゃ、明日ね』
「おう、待ってるゼ」

みさおは電話を切った後、別の所に電話し始めた。

一方のこなたは

「あれ〜!?おっかしいな〜」
「ハロ〜、コナタ。 って、どうしたネ」
「ああ、パティ。今日は割と静かだね」

「ユタカがべんきょうしてるネ。それより、どうしたネ?」
「黒井先生が居ないんだよ。ほら」

パティが見ると、先生はログインすらしてなかった。

「いそがしい、ネ?ボーイフレンドと」
「成程。デートか」

結局、この日は黒井先生はログインしなかった。

翌日。

「こんちは〜っす」
「おう、ちびっ子。来たか。まあ、あがれよ」

こなたが日下部家のリビングに行くと

「かがみ、もう来てたんだ」
「近所だからね。あんたたちの監視を頼まれた以上はちゃんとやるわ」
「悪いね〜。態々」
「まあ、予想通りだからこれ以上は何も言わん」

話が終わり、室内を改めて見渡すと

「お、扇風機じゃん」
「あちーからな。座って待っててくれよ」

みさおが部屋を出て少しすると

「あ”〜〜〜〜」
「やっぱりそれか。成人してんのに」
「これって定番でしょ」

「そうだゼ、柊」
「はいはい。時間がもったいないから、始めるわよ」
「「了解であります」」

しかし、10分もしないうちに

「疲れたー。休憩しようよー」
「早いわね」
「だってよ、扇風機はあるけど暑いじゃん」

「自分の事なんだから、しっかりなさい」
「う〜〜」

みさおはブーブーと文句を言いつつ再開したが

「ねえかがみ、ここはどうしたらいいの?」
「あ。あたしも分かんね」
「それは・・・こうじゃない?」

「かがみ、ここは?」
「あたしも教えてくれ」
「・・・」

「かがみ、ここからここは」
「あたしも〜」
「お前ら、自分で考えて無いだろ」

実に1分ほどの沈黙の末

「考えてるよ」
「当然だってヴぁ」
「本当かしら。まあ、一生懸命知識絞っても駄目だったら、私も一緒に考えるわよ」

「女神さまだね〜、かがみは」
「ホントだゼ」
「はいはい」

「でよ、柊は自分の課題は大丈夫なん?」
「計画的に進めてるわよ。自分で選んだ大学なんだから」
「流石だねえ」

暫く時計の音だけが室内を支配していたが、不意に来客を知らせるチャイムが鳴り

「こんにちは、皆」
「峰岸。遊びに来たの?」
「えっとね、みさちゃんに「明日課題をやるから頃合いを見て差し入れ持ってきて欲しい」って頼まれてたの」

「なんだ」
「だからクッキー持ってきたわ。勿論手作りよ」
「サンキューな」
「気にしないで」

結局、2人の課題は1日のノルマの半分も終わらなかった。



「ウグ〜っ。全然進まない」
「やほ〜っ、こなた。遊びに来たよ〜」
「ああ、姉さん。助けてよ〜」

「どうしたの?」
「課題が全然進まないんだよ〜。分かんない所ばかりで」
「あのさ、こなた。私じゃ頼りにならないって分かってて聞いてる?」

ゆい姉さんが聞くと、室内は静かになり

「は〜っ、自力で頑張るしかないのか〜」
「そう言う事だよ」

暫くすると、ゆい姉さんは帰り

「仕方ない。ネトゲでリラックスしよっと」

ログインすると、黒井先生が居た。

『先生、久しぶりですね』
『そやな。まあ、ウチも忙しかったんや』
『彼氏さんと、そんなに順調何ですか?』

『一応な。あ、そうや。また暫くログイン出来へんで』
『どうしたんですか?』
『予定あるんや。それだけや』

『そうですか。でしたら、今日は出来る限りやりましょう』
『ええけど、ウチの彼氏もおるで。ホラ』
『私は気にしませんよ。って事で』

結局徹夜になり、課題は一切進まなかった。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (4月3日更新) ( No.37 )
日時: 2017/04/03 17:47
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ひより「あ、三年B組〜」
ひより・パティ「「黒井先生〜」」
いずみ「はいはい」
ゆたか「え、えっと」←どうのるか悩んでる。
みなみ「・・・」←のるか悩んでる。


                   × ×


ある日。

「夏だ!!海だ!! って事で、皆で旅行に行こ〜」

こう言ったのはこなたで、皆で集まっていた。

「去年は日帰りだったからね〜。このメンバーだけで宿泊は初めてね」
「前はゆいさんや先生が引率兼運転手だったもんね」
「フフッ。思い出深いですね」

「でさ。誘っておいてなんだけど、ルカさんとアテネさんも来てくれたんだね」
「ええ。折角のお誘いですから」
「暇だったし。断る理由だってなかったしね」

「しかしよ〜、元とは言えスーパーアイドルと旅行なんてすげえよな、あたしらって」
「ホントね、みさちゃん」
「気にしない気にしない」

ルカ本人が言う以上、気にしない事にし

「じゃあさ。アテネさんは?仕事とか」
「片付けておきましたわ。行先は伝えてありますから、何かあったら直接来るように言ってありますから、御心配には及びませんわ」
「ならいいや」

「ねえねえこなちゃん。ナギちゃんは?」
「忙しいんだって。誘ったんだけどね」
「ふ〜ん」

「かがみ、あの2人は?」
「あっちゃんとゆっこも忙しいって。凄く行きたがってたけどね」
「なあちびっ子。おチビちゃん(ゆーちゃん)達は?」

「皆受験生だからね。流石に誘わなかったよ。パティもゆーちゃんが行けないからそれに付き合うって」
「そっか。んじゃ、出発すっか」

流石に全員では乗れないので、車は2台に分け、メンバーも分かれた(くじ引きで)。
運転手はこなたとみゆきさんである。

「ねえこなちゃん、私が運転しようか?」
「いや〜、良いよ。私、運転好きだから」
「そっか。じゃあ、帰りは任せてね〜」
「あ、うん」

何とも答えにくいこなたであった。
一方。

「高良ちゃん、運転ありがとね」
「いえいえ。皆さんのお役に立てるなら、光栄ですよ」
「「では、出発」」

2台の車は発進した。


「こなた、あんたはゆいさんみたいに暴走したりしないでしょうね」
「私は姉さんとは違うよ。安全第一だよ」
「ならいいわ」

「でもよ〜ちびっ子。おめえ、運転上手いんだな」
「まあね〜」
「まあ、柊の彼氏の方が格段に上手かったけどな〜」

「みさきち、後ろをご覧ください」
「へ!? わ、わりぃ柊」

落ち込んでしまったかがみにみさおは失言を詫びた。

「口は災いの元。言葉は凶器。気をつけなさい」
「わ、分かってるって」

一応補足。運転者のこなた以外では、柊姉妹、みさお、アテネが乗っています。

一方。

「へ〜っ、みゆきさんも運転上手なんだね」
「お褒めに預かり、光栄です」
「イメージ通りね。優しい運転で安心出来るわね」

「そっかな?漫画とかじゃみゆきさんみたいなタイプは「ハンドル握った途端暴走野郎になる」っよくあるけど」
「そうなの?詳しい水蓮寺ちゃんが言うなら、そうなのかも」
「い、いえ。他の方がどうかは分かりませんが、私は違いますよ」

「そっか。なら、ごめんね。変な事言って」
「い、いえ」
「でも、仮にそうなっても、高良ちゃんなら可愛いかもね」

また補足。こっちは運転者のみゆきさん以外ではあやの、ルカです。

まあ、その後はアニメみたいなおかしな展開はありません。

翌日。

「おい、見てみろよ。良い天気だゼ」
「ホントだね。絶好の海水浴日和だね」
「日下部もルカも楽しそうね」

「「まあね〜」」
「私は最初から水着着てっちゃお〜」
「あんたね。前もそんな事を・・・!?」

「どった、柊。・・・」
「な、何!?・・・」
「お3人方、どうしたんだい」

「なあちびっ子、何でスク水なんだ?去年は違っただろ」
「た、確かにそう言うニーズはあるけどさ」
「成人してる奴が着る奴じゃないわよね」

「まあまあ、気にしない」
「「「ああ、そうですか」」」

こなた達が部屋を出ると、別部屋組はまだのようなので、先に行く事にした。
先に来たので、パラソル等の準備を済ませると、丁度別部屋組も揃い

「さて、揃ったことだし、あたしは先に泳いでくるゼ。あやの、行くぞ〜」
「あ、待ってみさちゃん」
「元気ですわね〜、日下部さんは」

「そう言うタイプだからね」
「それはそうと、泉さん、運動神経のいい貴方が浮き輪を使うことに疑問なのですが。確か去年は使って無かったはずですが」
「分かってないね〜。こういう水着を着てるときは浮き輪はセットなのだよ」

「そう、ですか」
「それはそうと」
「な、何ですの?」

「相変わらずいいもんお持ちでんな〜」
「女同士とは言え、変な目で見ないでくれます?」
「まあまあいいじゃん」

「良くありませんわよ」
「わるぅごんざんす」

気持ちの全く籠ってない謝罪にアテネはやれやれと溜息をついた。

「そう言えばさ。アテネさんって、「スイカ割り」ってやった事あるの?」
「スイカ割り?ああ、あの目隠ししてスイカを棒で割る」
「それそれ」

「無いですわ。勿体ない」
「無いんだ」
「スイカは割と好きですが、普通に包丁で切ってもらいますわ。先程も言いましたが、勿体ないですから」
「やっぱりか〜」

予想通りと言いたげにこなたは頷いていた。
その後は各々で遊んでいた。

「そう言えばさ、前々回来た時も言ったんだけど、我々にはナンパって来ないよね」
「まあ、あんたじゃね。でも、アテネやルカには来てもよさそうよね」
「そうだね〜。アテネさんは綺麗だし、ルカさんは元アイドルだし」

「まあでも、アテネは良い人とはいえ「近寄りにくいオーラ」が出てるし、ルカは「こんな所に元アイドルがいる訳無い」ってのがあるんじゃない?」
「その通りだよ〜」
「ルカ」

「小耳にはさんだんだけど、「あれ水蓮寺ルカじゃね?」「まさか。引退したとはいえ超人気アイドルだぜ。こんな所に来るかよ」って聞こえたし」
「成程ね〜」

暫くして。

「う〜っ」
「どうしたんですの、ルカ」
「いやね。去年来た時もそうだったけど、濡れたまま座るのって、変な感じだなって」

「あ、それ私も分かります〜」
「まあ、ルカにしろつかささんにしろ、気にするなとしか言えませんわね」
「「だ、だよね」」

「ん!?アテネ、どうしたのよ」
「あ、いえ。去年来た時も思いましたが、こういう海の家って、「B級グルメ」っと呼ばれるものしかありませんわね」
「当たり前でしょ」

「アテネが普段食べてるようなものじゃ、採算が合わなさすぎるよ」
「ですわね」

で、それぞれ注文し

「おお〜。変わらず期待通りだ」
「何がですの」
「ザ・海の家。っと言えるグルメが出たんだよ」

「確かにそうだゼ。これこそって感じだってヴぁ」
「そうね。こういうシンプルな焼きそばも、私は結構好きよ」
「だね〜。私は海の家経験がほぼないけど、漫画等々でみるとおりだね〜」

相変わらず盛り上がる面々に

「そうやって盛り上がる程ですの?確かに美味しいですが、B級グルメとは言えそこまで盛り上がれませんわ」
「アテネの言うとおりね。普通よ」
「そこは言いっこなしなのだよ」

「そうそう。アテネにはロマンっと言う物を理解してもらわないと」
「はいはい」

時間を飛ばし、夕方。

「ん〜♪。はしゃいだゼ」
「みさちゃん、楽しそうだったもんね」
「みさきちらしかったよ」

一行は軽くシャワーを浴び、入浴する事になった。

「う〜ん。やっぱり海に入ると髪の毛がギシギシしちゃうよね〜」
「アイドルだった貴方には、余計気になりますわよね」
「ねえこなちゃん、何でだっけ?こんな風になっちゃうの」

「覚えてないや。みゆきさんに教えてもらったんだけど」
「ご解説しましょうか?」
「遠慮するゼ。聞いても覚えらんねーだろうし」

「私は聞きたいけど、遠慮しようかな。ごめんね、高良ちゃん」
「いえいえ」

「ねえねえ。みさきち、あーや、アテネさん、ルカ。てもてー、てもてー」
「おいちびっ子、なんだそれ」
「見た事無いけど」

「私も無いですわね」
「私も無いな〜」
「リアクション薄いな〜」

「えっと。昔発売したシャンプーだったかな。お兄ちゃんに教えてもらったのだと」
「そうそう。確か、最近復活したはずだけど」
「「「「ふ〜ん」」」」

髪を含めて洗い終わり、面々はお湯につかっていた。

「ふ〜む」
「何ですの?またいやらしい目で私を」
「いやさ〜。アテネさんって、生で見るとまた凄いよね〜」

「ホントだよな〜。破壊力抜群だゼ」
「泉さんに日下部さん、エロ親父じゃないんですから、止めなさい。女同士でも、ドン引きですわよ」
「ねえねえ。ちょっとでいいからさ」

「触っていいか?」
「駄目ですわよ。何回でも言いますが、女同士でも気持ち悪いですわよ」
「「チェ〜」」
「フンッ」

「そう言えばさ。皆って、ナンパとかされた?」

ルカの質問に、浴室内は異様な静けさに包まれた。

「ルカさんはどうだったの?海に居る時はそう言う話は無いみたいに言ってたけど」
「無かったよ。まあでも、仮にされても追い返すけどね。私は一途なのだよ」
「ふ〜ん。アテネさんは?」

「無かったですわ。私もルカ同様、断りましたわ。私だって一途ですから」
「他は・・・聞くまでもないか」
「そうだゼ。でもよ〜、柊もナンパされちゃ駄目だよな」

「そうだね〜。あーやもそうだけど、「いる人」だからね」
「「・・・」」


                    × ×


夜。

「こう言う時は定番の怖い話なんだけど、誰か無い?」

こなたが聞いたが、全員黙り込んだ。

「まあ、もう寝ましょ。定番とは言え、しなきゃいけないって訳じゃ無いし」
「そうだね〜。 あっ」
「何よ」

「あ、いや。前にハヤちゃんが家で話してくれた怖い話を思い出してさ」
「ああ。その話のせいでゆたかちゃんが怖がっちゃったって言ってたわね」
「どんな話なんですの?」

「く、詳しい内容は勘弁してよ。私だってトラウマで、思い出すだけでも怖いんだもん」
「ふ〜ん。こなたは平気そうだけどな〜」
「普通はね。でも、あの話は桁外れだから」

「大まかでいいから、聞かせて貰えます?」
「テレビ局のバイトで最恐の心霊スポットに取材した話だったんだよね。後は察してよ」

想像したのか、つかさとみゆきさんは身震いした。

その後、最初の部屋割り通りの部屋で寝る事になった。
因みに、こなた、かがみ、みさお、ルカが同部屋で、別部屋ではみゆきさん、つかさ、あやの、アテネが同部屋です。
かがみとつかさが別なのは、くじ引きの結果です。

皆が寝入って暫くすると、つかさが布団の中でソワソワしだしたが、どうするか悩んでいるようだった。
すると

「あれ?妹ちゃん、どうしたの?」
「え、えっと」
「一緒に行こうか」

どこかはご察しください。

「良かったです。怖くて。付き合ってくれて、ありがとうございます」
「良いのよ。私も丁度行きたかったし」
「エヘヘ」

「助清だ〜」

「「うわああああ」」
「軽く脅かしただけなのに、そんなに驚かなくても」

ルカが真っ白い覆面で脅かしていた。

「もう。怖かったですよ」
「ごめんごめん。でも、これも定番って事で」
「私もビックリしちゃった。こういうのは平気だと思ってたんだけど」
「ごめんって。さ、寝よっか。もう遅いし」

3人は部屋に戻って、その後は特に何もなかった。


翌朝。

「さて、帰ろっか。お土産も買ったし、チェックアウトも済ませたし」
「そうだな〜。帰ってゆっくりしたゼ」
「ねえこなちゃん、帰りは私が運転するよ」

つかさが言うと、一瞬静けさが訪れ

「私に任せてよ。行きも言ったけど、運転が好きなんだ。私」
「で、でも」
「柊の妹、ちびっ子に任せようぜ。運転が好きだって言ってんだし」

「そ、そうだね」
「では、こちらも行き同様私が運転しますね」
「ごめんね、高良ちゃん」
「私も一応は免許持ってるけど、ペーパードライバーだから」

運転者は行きと同様だった。


                   × ×


ある日。

「コンプ祭り、評判良いみたいだね」
「そうなんですか。貴方と言い泉さんと言い、日本人は「限定」っと言う言葉に弱いですわね」
「否定できないね〜」

今日はアテネとルカは2人だ(かがみは都合で不在)。

「じゃあさ、ほぼ毎日限定にしちゃえば」
「なんか、以前も言った気がしますが、そう言うのだと「ありがたみ」が無くなるじゃないですか。滅多にやらないからこそ、その手の方々が飛びつくんじゃありませんこと?」
「まあね〜」

翌日。

「アテネお嬢様、折角の夏季休暇中ですし、お部屋を整理してみては?」
「別にやらなくても」
「あのですね。お嬢様も今年で成人。成人になるにあたってお部屋を整理し、必要・不要を分けてみては?」

「そう、ですわね」
「ご自分でお願いしますね。整理は我々では出来ませんので。ゴミ出し等は我々がしますが」
「まあ、明日までには終わらせますわ」

で、翌日。

「へ〜。これが白皇の教科書ね〜」
「ええ。見ておいて損はしないと思いますが」

しかし、高度な内容に

「こ、こんなので勉強してたんだ」
「チンプンカンプンだゼ」
「フムフム」

殆どが首を傾げる中、みゆきさんだけは理解出来ているようだった。

「ああ、後。不要な洋服も出たので、欲しければお譲りしようかと」
「くれるの?でも、高いんじゃ」
「別に変なデザインではありませんわ。まあ、私のじゃ泉さんか小早川さん、田村さんやルカ位しか着れないと思いますが」

「要らないって言ったら?」
「まあ、処分ですわね。勿体ないとはいえ、私はもう着ませんし」

アテネが持ってきた服を見て、こなた、ルカは幾つか貰い、ゆーちゃんとひよりんには写メで欲しい物を選んでもらって貰う事にした。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (4月9日更新) ( No.38 )
日時: 2017/04/09 17:01
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ひより「あ、三年B組〜」
ひより・パティ「「黒井先生〜」」
いずみ「はいはい」
ゆたか「え、えっと」←どうのるか悩んでる。
みなみ「・・・」←のるか悩んでる。


                   × ×


ある日。

「夏休み終わっちゃったね」
「そうだね」
「私達が高校生として夏休みを終えるのも、これで最後なんだね」
「うん」

ゆーちゃんとみなみちゃんがこんな風に話していると

「あ、ひよりちゃんだ。ひよりちゃーん」
「ああ、お2人さん。おはようっす」
「ど、どうしたの?」

「ヒヨリン、げんきないネ」
「い、いやね。漫画の締め切りと受験勉強で徹夜続きで寝不足で」
「大丈夫?辛かったら言ってね。私、保健委員だから」

「ありがとう。でも、大丈夫だよ、慣れてるからさ」
「そう。無理はしないでね」

学校に着き

「若瀬さん、おはよー」
「おはよ、小早川さん」
「どうしたの?若瀬さんも寝不足?」

「うん。志望校は私じゃ厳しいから、殆ど徹夜で勉強する日々だったんだよね」
「そうなんだ。頑張ってね」
「小早川さんもね」

「そう言えばさ。ひよりちゃんって、最近ハヤテさんに手伝って貰ってるの?連絡取りにくくなってるけど」
「頼りたくはなるけどね。でも、「手伝えない」って言われてるから、自力で頑張ってるよ。あ、でもナギちゃんやルカさんは暇なときには手伝ってくれるよ」

「ふ〜ん。あ、後さ、ひよりちゃんって「なりきり」ってやるの?」
「へ!?」
「こなたお姉ちゃんがね、好きな漫画のキャラの口調とか口癖をまねる時があるから、ひよりちゃんもやるのかなって。コスプレってのも含めて」

「う〜ん。普段はやんないかな。そう言うイベントに参加する時は全力でやるけど」
「へ〜」
「デモ、そういうイベントとかでもワタシはおもうのデス。「チュウトハンパ」がおおいと」

「確かにね。やるならやる、やらないならやらない。にしてほしいよね。格好だけ真似して、後は素って。全然だね」
「そうデス。モンダイガイです」

盛り上がる2人に

「あ、あのさ。若瀬さんにはわかるの?」
「ちょっとだけね。私はどっちもやんないから」
「イズミ、コスプレとかしないネ?」

「まあね。興味ないって言ったら嘘になるけどさ。やりたいとは思わないよ。頼まれたとしてもさ」
「そうなんだ。じゃあさ、頼んで来たのがハヤテ先輩だったら、どうなの?」
「そ、それは、その」

いずみは顔を赤くしつつ、暫く逡巡し、

「も、物によると思うけど、着ると思うよ」
「「ニマニマ」」
「も、もう。私より、小早川さんはどうなの?」

「わ、私?」
「ハヤテお兄さんに頼まれたら、するの?コスプレ」
「え、えっと」

「まあ、前にしたけどね」
「一昨年の、文化祭に」
「え!?そうなの?」

「あの時は、可愛かったってハヤテ先輩はゆーちゃんを指名してたもんね」
「うん。ゆたか、嬉しそうだった」
「カガミがしっとして、あとでタイヘンだったみたいネ」

「ふ〜ん」
「あ、そうそう。みなみちゃん、ちょっと頼みが」
「何?ひより」

「悪いんだけどさ、「お嬢様言葉」って使ってみてくれる?」
「な、何で?」
「似合いそうだから」

「確かに岩崎さんの家もお金持ちみたいだから、似合うかも」
「わ〜っ、私も聞いてみたい」

皆に期待のこもった眼で見られ、

「ご、ごきげんよう皆さん。岩崎みなみですわ。お見知りおきを」

本人は真っ赤だったが

「流石みなみちゃん可愛いな〜」
「ホントだね。似合うとは思ってたけど、ここまでとは」
「ミナミ、スゴイネ」
「や、止めて///////////////////////////」

二度としないと、誓ったそうだ。


                    × ×


ある日。

「え〜っ、休みが明けたばかりやけど、気を抜かず気を引き締めなあかんで。「受験生」という立場を忘れんと、勉学に励まなあかんで。それぞれ志望校に行きたいのなら、油断や慢心は大敵やで」

ホームルーム終了後

「受験か〜。私達も頑張らないとね」
「ゆたかなら、油断とかしないし、大丈夫だよ」
「それはみなみちゃんもだよ。でも、私の志望校は難しいから、油断とかしなくても不安なんだよね」

「大丈夫だよ。自信は、ありすぎても無さ過ぎても駄目ってハヤテさん言ってた」
「そうだね。今まで以上に頑張るよ、自信持ってね。だから、みなみちゃんも頑張ってね」
「うん」

「あ〜あ〜、良いよね〜2人は」
「ひより?」
「2人は優秀だから、よっぽどの事が無い限りは志望校に行けるよね」

「ひよりちゃんだって凄いよ」
「私の志望校は特殊だからね。そういう努力もしなきゃだから」
「そっか。頑張ってね」
「勿論だよ。恩がありまくる先輩の顔に泥塗れないし」

その日の夜。

「やほ〜っ、遊びに来たよ〜、ゆたか」
「あ、お姉ちゃん丁度良かった」
「あ、勉強中だったのか。ごめんごめん」

「ここ分かんないんだけど」
「え、えっと。法学部志望のゆたかの勉強はお姉ちゃんじゃ」
「お姉ちゃん、警察官じゃ」
「お姉ちゃんじゃ勉強じゃ役に立てんのだよ。邪魔になるから出るね〜」

一方。

「おいいずみ・・・わりぃ、勉強中だったか」
「ねえお兄ちゃん、ここ教えて」
「・・・分からん」

「ええ〜〜〜」
「自分で頑張れ。その方が力になる」
「ブーブーッ」
「悪いな」


                   × ×


ある日。

「あれ?ひより」
「眼鏡どうしたの?」
「今朝割っちゃってね。幸い、コンタクトも持ってたからそんなに困らないんだけどね」

「ふ〜ん。でも、眼鏡してないひよりちゃんも新鮮だね」
「そうネ。メガネしてなくても、イイネ」
「そっかな?でも、微妙に度があってなくて。悪いけど、ノート見せて」
「「良いよ〜」」

ゆーちゃんとみなみちゃんにノートを狩り、

「(へえ。2人とも流石のノートだね。分かり易いや)」

時間を飛ばし、昼食。

「2人とも、ノートありがと」
「役に立てて嬉しいよ」
「うん。光栄だよ」

「ウ〜ム」
「な、何?パティちゃんや」
「ゲームとかだと、メガネキャラがすがおでトウコウすると、モテルときいたことあるネ」

「それはキャラによりけりだって。私じゃ絶対にないよ」
「2人はどうおもうネ」
「う〜ん。よく分かんないけど、眼鏡無しのひよりちゃんも可愛いと思うけど」

「でも、モテるとかは別」
「でしょ?お分かりかね、パティちゃんや」
「ソウネ?」

授業中、つけてるコンタクトの度が微妙に合わないので、ひよりんの目付きは微妙に悪くなってしまい

「目が悪い人って目付きが悪くなっちゃって怖がられるって聞いた事あるんだけど」
「でもさ、若瀬さん。ひよりちゃんは怖くないよ」
「それは分かってるよ。田村さんは怖くないねって言おうと思ってたの」

「良かった〜。あ、でさ。こなたお姉ちゃんから「目を細める美人になる事もある」って聞いたんだよね」
「へ〜」

ゆーちゃんが言うと、全員(みなみちゃん以外)が目を細めてうっとりとした表情になったが

「って、皆でやってどうすんの」

いずみのツッコミに正気に戻った。


                    × ×


ある日。
この日は岩崎家に集まって勉強会である。
その休憩中

「そう言えばさ。2学期って忙しいよね。体育祭だったり、文化祭だったりで」
「テストもある。受験勉強も並行してやるから、大変」
「そうだね。でも、みなみちゃんは体育祭では活躍できるよね。運動神経良いし」

「ゆーちゃんも最近頑張ってるし、今年も期待できるんじゃない?」
「う〜ん。でも、やっぱり足手纏いになっちゃうよ」
「そんな事無い。ゆたかは凄い」

「そうそう。自信持ちなって」
「そ、そうかな?でも、頑張るよ」
「あ、そうそう。今年は修学旅行もあるよね」

「楽しみだね」
「うん。ゆたかと一緒の班が良いな」
「私もだよ。勿論、ひよりちゃんとパティちゃんも」

「まあ、若瀬さんも一緒が良いね。最近一緒にいるから」
「そうだね」


                   × ×


ある日。

「えっと」
「ゆたか、そのメモは?」
「今日は私が食事当番なんだ。だから買い物のメモだよ」

「へ〜。偉いんだね〜」
「そんな事無いよ。お世話になってるから、当たり前だよ」
「ワタシもしてます。カジ」

「うん、そうだね」
「ゆたかって、どれくらい料理出来るの?」
「最近は色々挑戦してるんだ。お姉ちゃん教わったり、実家でお母さんに教わったり」

「ねえゆーちゃん、若しかしてそれって「花嫁修業」?」
「え、えっと///////////////そ、それもある////////////////////」
「ふ〜ん」

翌日。

「ふと思ったんだけど、小早川さんのお弁当って、手作りなんだよね?」
「うん、そうだよ」
「気に障ったなら謝るけど、可愛いよね〜」

「そ、そうかな?どうしても「好きな人に作ってあげたい」って思うとこうなっちゃうんだ」
「まあ、それがゆーちゃんらしいよね」
「うん。可愛い」

「エヘヘ////////////////////////////////」

「でも、この中で自分作のお弁当持ってきてるのって、ゆーちゃん位?」
「私は、お母さんに作ってもらってる。時々自分でも作るけど」
「私もかな。出来ない訳じゃ無いんだけどね」

「私もだね。やれば出来ると思うんだけど」
「ふ〜ん。でもさ、若瀬さんも料理とかした方が良いと思うよ、私個人的には」
「何で?」

「ゆーちゃんもだけど、かがみ先輩も「花嫁修業」してるからね。かがみ先輩は「苦手だ」って言ってたのにやってるらしいから」
「そっか。奪うにはそう言う努力も必要か」
「噂に聞いたところ、他の明確なライバルも得意みたいだよ」

「「じゃあ頑張ろう」」

いずみははっきりと、ゆーちゃんはかなり小声で決意していた。


                  × ×


ある日。

「そう言えばさ。若瀬さんって漫画とか描くの?」
「ひよりちゃんは読むだけじゃなくて、書く方もしてるもんね」
「う〜ん。私は読み専だからね。書こうと思って用意はしたけど、用意した段階で満足しちゃって」

「勿体ないね」
「まあ、今年は忙しいから無理だけど、気が向いたら描くかもね」
「じゃあ、出来たら見せてね」
「き、期待しないでお待ちください」

キラキラとした目で見られ、いずみはリアクションがとても取り難かった。

「小早川さんは漫画って描くの?周りにそう言う人多いみたいだし」
「私はあんま漫画見ないから」
「あ、でも。前に1回だけ書いた事あったよね」
「あ、あれね」

ゆーちゃんは思い出したのか、若干機嫌が悪くなったが、表には出さなかった。

「あれは良かったよね。今でも大事にしてるよ」
「私も。時々出して読んでる」
「ワタシもデス。オモシロイです」

「ありがと。大切にしててくれて」
「良いな〜。私も読んでみたい」
「明日持ってこよっか?良いよね、ゆーちゃん」

「うん」
「楽しみしてるね」
「あ、でさ。話し戻すけど」

「漫画ね。でもさ、私絵は不得意で」
「そうかな?上手だと思うよ」
「う〜ん。じゃあ」

いずみは簡単な絵を描いて皆に見せた。

「へ〜。上手だね」
「ホントだねぇ。何の問題も無いよ」
「・・上手」

「ならいいけどさ。でも、田村さんに比べたら、まだまだだよ」
「そんな事無いよ。こういうのは個人差だって」
「そう」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

いかがですか?こなた達がほぼ登場しない回は。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (4月16日更新) ( No.39 )
日時: 2017/04/16 20:09
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ひより「あ、三年B組〜」
ひより・パティ「「黒井先生〜」」
いずみ「はいはい」
ゆたか「え、えっと」←どうのるか悩んでる。
みなみ「・・・」←のるか悩んでる。


                   × ×


ある日。

「そう言えば、そろそろ体育祭だね」
「そうだね〜。高校最後の体育祭だし、思い切って髪切っちゃおうかな〜っ」
「え!?ひよりちゃん、髪切っちゃうの?折角似合ってるのに」

「あ、ごめん。何気なく言っただけで、深い意味は」
「ほほ〜う。田村さんや、何かあったのかな〜」
「無いって。意味もないって」

「ひよりちゃんがショートか」
「まあ、そこまで違和感はないと思うけどね」
「似合うと思うけど、なんか嫌だな」

「・・違和感ある」
「そっか。まあ、切らないけどね」

「体育祭ね〜」
「みなみちゃんは運動神経良いからいいけど、私は足手纏いだもん」
「ゆたかは最近頑張ってるから、大丈夫だよ」

「そうそう。それにさゆーちゃん、楽しむ事の方が大切だって。私だって運動は苦手だけど、楽しもうと思うってるし」
「そうデス。けっかはニノツギデス。ハッピーがたいせつです」
「そうだね。楽しみつつ頑張るよ」

ゆーちゃんは元気になった。

「それぞれ出る競技は決まってるけど、皆は練習してる?私はお姉ちゃんやパティちゃんが手伝ってくれてるけど」
「私もしてるよ。チェリーと近所走ったりして」
「私は練習しようがないよ。軽く走るくらいはしてるけどね」

「若瀬さんは?」
「わ、私はほら。本番に強いのである。れ、練習はだね」
「シテナイネ、イズミ」

「まあ、他で忙しいんでしょ?」
「一応、勉強で。シミュレーション位はしてるけどね」

複雑そうないずみにを気を使い、少しの間会話が無かったが

「そう言えばさ、パーさん障害物競走に立候補して無かったけど、どうして?そう言うの好きそうだったから、気になってたんだ」
「ワタシ、からだのオウトツはげしいネ。ひっかかるネ」

「なんか、中年オヤジみたいな言い訳だね」
「同居してる泉先輩の影響じゃない?あの人、割とそうだし」
「成程」

「皆ってさ、「借り物競争」って出た事ある」
「私は、無い。皆は?」

みなみちゃんの問いかけに、全員反応は鈍かった。

「あれってドキドキしちゃうよね。出た人もきっとそうだし」
「まあね〜。クラスメイトはともかく、他のクラスや見に来てる人にも聞かないといけないし」
「マンガじゃムチャブリ、わりとあるネ。イミフメイなの」

「確かにね。「そんなのどうやって借りるの?」ってネタ聞いた事あるし」
「私は、呼ばれた事あるんだ」
「「「「へえ」」」」

「ゆたかはどんな理由で呼ばれたの?」
「「髪を結ってる人」だって。他にもいたのに、選んでくれたんだ」
「ふ〜ん。ん!?若しかして、相手は男子?」
「そうだよ」

即答したゆーちゃんに

「成程。建前を説明したのか」
「ユタカこじんを、よんだネ」
「本人は、気付かないと思うけどね」


                     × ×


ある日。

「2学期ってホントに忙しいよね」
「色々イベントあるし、テストもあるし」
「受験生には、大変だよね」

「みなみちゃんにしろゆーちゃんにしろ、狙ってる大学はレベル高いもんね」
「ひよりちゃんも凄いじゃん」
「まあ、名の通ったところだからね。でも、専門学校だから2人に比べれば、大分楽だよ」

「私は体調に気を付けないと。テストも受験勉強も大変だから」
「だね。体育祭の後は修学旅行、んでもって文化祭。過ごし易いとはいえ、体力使うイベントが多いからね」
「大丈夫。保健委員の私がサポートする」
「ありがと、みなみちゃん」

友人通しの微笑ましい光景なのだが、ひよりんは

「ゆたか、汗かいてる」
「うん。拭かないとだね」
「私が、拭いてあげる。ほら、服脱いで」

「だ、駄目だよみなみちゃん。女の子同士でも」
「風邪、ひいちゃう」
「みなみちゃん」

ってな感じの百合百合な展開を妄想してしまい

「(い、いかん。疲れてるとはいえ、こんな腐った妄想をしては)」

頭を抱えだしたひよりんに、ゆーちゃんもみなみちゃんを首を傾げていた。


帰宅後。

「おお、そうだ。ゆーちゃん、体育祭っていつなんだ?」
「今度の日曜日です」
「な!?何でそんな大事なことを」

「ご、ごめんなさい。この案内貰ったの今日なんです」
「こ、こうしちゃおられん」

「パパさん、なんであせってるネ」
「まあ、理由ははっきりしてるよ」
「???」

で、当日。

「さあ、本番やで。練習の成果見せたりぃ」
『は〜い』
「特に騎馬戦には力入れるんやで。周囲から囲んでタコ殴りや」

「先生、そんな事したら反則負けですって」
「前もそんなツッコミ受けたけど、気にしたら負けや。「若さゆえの過ち」やで」
「我々高三なんですが」

まあ、いずみと黒井先生の漫才はこの辺で

「若瀬さん、頑張れー」
「ありがと、頑張るよ」

まずはいずみの出場する「パン食い競争」だ。

「ユウショウするのデス、イズミ。オンナノコはエレガントに、です」
「パーさん、エレガントなパン食い競争なんかないから」

スタートすると、他の面々は苦戦する中、いずみは1発でパンを取り、1位を取った。

「凄かったよ、若瀬さん」
「ありがと。でも、運もよかったんだよ」
「運も実力のうち。っていうよ」

「みなみちゃんの言う通りだよ」
「そう?それより、随分気合の入った人が居るね」
「「「「え!?」」」」
「ほら」

指さした方を見ると、そうじろうが高そうなカメラなどの完全武装で撮影していた。

「パパさん、きあいはいってるネ」
「おじさんもお姉ちゃんも来てくれたんだ。あんな凄いので撮影してくれるなら、頑張らないと」
「パーさんと小早川さんの知り合いだったんだね」

因みに、こなたはデジカメで撮影しています(そうじろうに呆れながら)。

「えっと。次はパーさんの100m走だったね」
「そうデス。パパさんもコナタもきてるからガンバルデス」
「ねえパティちゃん、早く走るコツってあるの?私、足遅くて」

「こういうのはイメージがダイジネ」
「イメージ」
「みてればわかるネ」

「な、なにこれ」
「確か、昔のゲームだったはず」
「でもね、田村さん。小説じゃ誰にも伝わらんよ」
「確かに」

ファ○コンのハ○パーオ○ンピックですよ。

「次はひよりちゃんの障害物競走だね」
「まあ、出来る範囲で頑張るよ」

「障害物競走って大変そうだね」
「確か、コツがあるって聞いた事ある」
「網とか平均台は速ければいいって問題じゃないからね」

面々が見ていると、ひよりんは器用に障害をクリアしていき、僅差とは言え1位だった。

「凄いよひよりちゃん。1位だよ」
「ホントに凄い」
「いやあ。偶々だよ」

「そんな事無いと思うよ。それに、偶々だったとしても、1位には変わらないって」
「そうデス。ヒヨリンは、やるときはやるデス」
「あ、ありがと///////////////////」

「次は、ゆたかのハードル走だね」
「うん、頑張るよ。それでさ、みなみちゃん。コツってあるかな?」
「歩数でタイミングを合わせると良いって聞いた事あるけど」

「でも、意識しすぎるとおかしくなるから、自分なりのペースで飛んだ方が良いよ」
「うん。そうする。ありがと、みなみちゃんひよりちゃん」

ゆーちゃんは頑張ったが、3位だった(5人中)。

「凄いじゃん、3位だよ」
「エヘヘ、私が3位か。ビリだと思ってたよ」
「ずっと練習してたじゃん。その成果が出たんだよ」
「うん。すっごく嬉しい」

3位を取った決定的瞬間はそうじろうとこなたが撮影していたが、

「だって、可愛い姪っ子の決定瞬間をだね」
「お父さん、ルールは守ろうね」
「お願いしますよ」

運営の人とこなたに注意を受けていた。

「さて、次で最後だね」
「ガンバレーみなみちゃん」

集中しているからか、みなみちゃんは軽く会釈するだけだった。

レースは白熱の熱戦で、アンカーまで横一線だった。

「僅差とは言え、ウチは2位だね」
「みなみちゃん頑張れー」

ゆーちゃんの応援が効いたのか、逆転で1位を取り

「やったね、優勝だよ」
「皆のお蔭。応援してくれたから」
「みなみちゃん、ホントに凄いね」

すると

「ゆたか、私勝ったよ」
「うん。何回でも凄いって言っちゃうよ」
「勝ったから、ご褒美」

「み、みなみちゃん!?」
「キス、して」
「だ、駄目だよ。私には好きな人が」

「大丈夫。キスだけ」
「みなみちゃん」

とか言う妄想をしてしまい。

「(駄目っす。こんな腐った目で友達を見ちゃ)」

ひよりんは頭を抱えていた。

「そういえば、ミスターハヤテイナイネ。パパさんやコナタ、カガミ、ツカサ」
「後、みゆきさんは応援に来てくれた」
「一応日時は知らせておいたんだけどね」

「残念。ハヤテお兄さんの応援があったら、私もっと頑張れたのに」
「・・・」
「ゆーちゃんも、だね」
「う、うん////////////////////////////////」


                     × ×


ある日。

「ん!?リコーダーか? いずみだな」

いずみ兄が自室で本を読んでいると、笛の音が聞こえてきた。他に吹く人もいないので、妹だと判断した。

「まあ、気にする必要もないか。煩く言う人もいねえし」

が、

「おいいずみ、入るぞ」
「どうしたの、お兄ちゃん」
「なんで笛吹いてるんだ?」

「気分転換に部屋の掃除してたらリコーダーが出てきて。それで」
「懐かしくなって吹きたくなったのか?」
「その通り。煩かった?」

「文句言うつもりは無かったんだが」
「が?」
「お前、こんな下手だったか?9割以上音が外れてるぞ」

「ひ、久しぶりだからで」
「ともかく、下手過ぎで集中出来ん」
「ご、ごめん。あと少しで感覚を取り戻せるから」

「気分転換も程々にしとけよ。行きたい大学に落ちるぞ」
「わ、分かってるって」

その後、気分が盛り上がったのか、母親に注意されるまでの30分間吹き続けていた。
まあ、下手さは解消されたが。


                   × ×


ある日。

「偶には皆で学食で食べたかったんだけど」
「凄い行列だね」

ゆーちゃんの提案で皆で学食に来ていた。

「でも、若瀬さんも一緒だとよかったね」
「折角仲良くなったのに」
「友達と約束あるなら仕方ないよ」

「そうだね。でね、ひよりちゃんやパティちゃんはこういう行列って、慣れてそうだよね」
「まあね。イベントに参加すると、どうしてもね」
「デモ、たのしみがナイと、つまらないデス」
「まあ、確かに」

2人の話にゆーちゃんもみなみちゃんも首を傾げるしか出来なかった。

「行列って、どういうのであっても大変だよね」
「うん。前にお母さんに頼まれて買い物した時は10分位並んだ」
「私は最長はイベントだね。2時間位だったし」

「ワタシもヒヨリンとおなじデス。ワタシは2時間半デス」
「大変だったんだね」
「まあ、トイレがね」

「あ、そろそろだね。皆何にするの?私はかけうどんかな」
「私は醤油ラーメンかな」
「ワタシ、ミソラーメンです」
「私はカレーかな」

順番が来たので注文した。幸い「売り切れ」という不運には見舞われず。


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ。若瀬さんって、「運命の赤い糸」って信じてる?」
「運命の赤い糸か〜」
「若瀬さんって漫画とか好きみたいだし、信じてそうだから」

「マンガじゃおなじみネ」
「うん、信じてるよ」
「やっぱり」

「ってか、私の運命の相手って、ハヤテお兄さんって信じてるから」
「そ、そうなんだ」
「小早川さんも信じてるんでしょ?自分の相手はハヤテお兄さんだってのも」

「う、うん////////////////////////////////」
「まあ、どちらの運命が正しかったとしても、どっちかだけだからね」
「そう、だね」

ゆーちゃんは勿論言ったいずみ自身もハヤテにかがみという恋人がいるのを知っているため、複雑だった。


                   × ×


ある日。

「う〜す」
「おや、桜庭先生。どうかなされましたか?」
「別に。茶、飲みに来ただけだ」

分かっていたのか、天原先生は黙ってお茶を出した。

「それより、先生は結婚とかしないんですか?」
「誰とだよ。お前とか?」
「違います。勿論男性とですよ」

「居ないよ、そんなの」
「やっぱり、綾崎君なんてどうですか?卒業しちゃってますけど」
「お前、しつこいな。あいつには恋人がだな」

「分かってますよ。でも、私はひかるさんの「女としての幸せ」を真剣に願ってるんですよ」
「・・・」
「あの人なら、世話好きみたいですし、優しいですし、ひかるさんとの相性も良さそうですし」

「女としての幸せ、か」
「で、どうなんですか?」
「どうもこうも無いよ。あいつらのあの感じじゃ「破局」はありえんだろ」

「そうですか。じゃあ、綾崎君がフリーだったらどうだったんですか?」
「そう、だな」

桜庭先生は真剣に考え

「確かに、あいつは優しいさ。世話好きでもあるし、色々煩く言っても来ないだろうし」
「じゃあ、異性として見れるんですか?」
「あいつの事は嫌いじゃないさ。顔も悪くないし、「作られた優しい性格」でも無いからな。幸せにはしてくれるだろ」

「って事は」
「だがな、万が一あいつと私がくっついたら、どう思うんだよ、ふゆきは」
「それは純粋にお祝いしますよ。自分の事のように喜びますし」

「そう、か。でも、やっぱりあいつと私は「先生と生徒」なんだよ。それ以上はありえん」
「そうですか」

「(綾崎と結婚か。ま、無いな、私に興味ないだろうし)」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (4月16日更新) ( No.40 )
日時: 2017/04/16 20:14
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ひより「あ、三年B組〜」
ひより・パティ「「黒井先生〜」」
いずみ「はいはい」
ゆたか「え、えっと」←どうのるか悩んでる。
みなみ「・・・」←のるか悩んでる。


                  × ×


ある日。

「っと言う訳でや、折角京都奈良に行くんや。これやっちゅう観光スポットも調べておくんやで」
「センセイ、カンコウチはぜんいんでまわるんじゃないんデスカ?」
「留学生に行ってもしゃあ無いけど、全員で行くところはつまらんで。「お約束」ばかりやからな」

「そ、それを教師である貴方が言う事じゃ」
「気にしたら負けや」

いずみのツッコミに黒井先生は笑いながら返していた。

で、当日。
京都駅に着くと

「oh。ここにイリスがはいったんデスネ」
「ねえひよりちゃん、イリスって?」
「確か、特撮に登場する怪獣だった気が。ごめんね、あやふやな知識で」

バス移動になり

「これより皆様を古都奈良へとご案内いたします。奈良ならではのお楽しみをご堪能ください」

車内は静かになり

「oh。ジャパニーズジョークネ」
「山○君、座布団持って行きや」
「先生お上手ですね」

「笑○ネタだね」
「うん」

バスが目的地に着くと、班行動になった。
因みに、ゆーちゃん、みなみちゃん、ひよりん、パティ、いずみは一緒です。

「ム〜」
「どうしたの、パーさん。難しい顔して」
「このダイブツサマ、おおきいのがホンタイ、まわりがオプションデス」
「パーさん、罰当たるよ」

自然公園に移動すると、ゆーちゃんは鹿に鹿煎餅をあげていた。

「エヘヘ♪可愛いね」
「か、可愛いかな」
「あ、あれ?あれ?」

あげていると、団体さんがやって来てゆーちゃんを囲んでいた

「ううう。ちょっと怖いよ〜」

襲われそうになったが、

「駄目。皆順番守って」
「す、すごい。野生のシカがみなみちゃんの言う事聞いてる」
「ボセイホンノウ、ネ」

「ありがと、みなみちゃん。ちょっとだけ怖かったんだ」
「ゆたかが汚れたりしなくて、良かった」

この光景を見て

「みなみちゃんって、やっぱり頼りになるんだね」
「ゆたか、私の凄さ分かった?」
「うん。みなみちゃん」

百合百合な妄想をひよりんはしてしまい、

「(こ、こんな観光地でも腐った眼で友達を見ちゃ駄目っす)」
「田村さん、変な事妄想して無いよね?」

場所を変え、観光しているとゆーちゃんが外国人観光客に話しかけられた。

「え!?えっと」

困っていると、パティが話しかけ

「シャッターおしてほしいって、いってるネ」
「ねえパティちゃん、なんて言ってシャッター押すの?」
「say cheeseでつうじるネ」

カメラを返した後

「なんか、当たり前なんだけど、凄いね、パーさん」
「パティちゃんとは普通に日本語で話してるから、忘れてたよ」
「ヒヨリン、ワタシいちおうアメリカジンネ」

本日の観光を終え、ホテル。

「修学旅行って言えば」
「カップルせいりつまつりネ」
「お姉ちゃんが言ってたけど、ゲームとかじゃお馴染みなんだって」

「そうなの?」
「そうだね。噂に聞いた限りじゃ修学旅行きっかけでカップルになった人って多いみたいだよ」
「ふ〜ん」

「この中の誰かが告白されるかもね」
「そうかな」
「まあ、ありえない訳では無いけどね」

翌日。

「清水寺って凄いね〜」
「うん、凄く高い」
「これじゃあ死んじゃうよね。清水の舞台から飛び降りるってよく聞くけど」

「ん!?実際に飛び降りた人も結構いるんだよ」
「「「「え!?」」」」

いずみの言葉に本人以外は驚いていた。

「こ、怖い話じゃないよね?」
「大丈夫だよ、小早川さん。昔は願掛けの為に飛び降りた人も結構いるんだよ。でも、政府に禁止されたから、やる人が居なくなったの。生存率は結構高かったはずだよ」

「へ〜。若瀬さん凄いね〜」
「まあ、ネット情報の受け売りだけどね」

「えっと。次は縁結びで有名な神社だね」
「縁結びか。ハヤテお兄さんとの仲をお願いしとこうかな」
「じゃあ、オミクジやるといいネ。ユタカも」
「わ、私も!?そうしようかな」

折角なので全員で引くことにし

「ははは、吉か。恋愛は期待できないかもね」
「私も吉。ひよりと違って「待つ事が大事です」って書いてある」
「ワタシはチュウキチです。ことしチャンスがあるってかいてあるネ」

「私は大吉。「想い人と急接近かも」か。ホントだったらハヤテお兄さんと」
「ゆたかは?」
「私も大吉。「想い人が居れば思わぬ幸運が」って書いてあるよ」

「ハヤテ先輩と良い感じになるかもよ〜」
「そ、それなら嬉しいかも//////////////////////////」

一行はお土産を買う事にし

「ねえパティちゃん、おじさんやお姉ちゃんには何が良いかな?」
「ウ〜ン。ありきたりじゃよろこばないネ」
「私は家族には定番のでいいかな」

「私も適当でいいかな。お兄ちゃんにはこれかな」
「私はチェリーにも買って帰る」

「(あ、これ。前にハヤテさんに貰った。・・・・あ、そうだ)」

買い物を終え、ホテルに戻ってくると

「(え!?これって)」
「どうしたの、ひよりちゃん」
「あ、何でもない」

「どうしたんだろ。あれ?」
「どうしたの、ゆたか」
「な、何でもないよ」

「どうしたんでしょう。ヒヨリンもユタカもイズミもようすおかしいネ」
「???」

昼食休憩の後も、3人は落ち着かない様子だった。
そしてその夜。

ひよりんはホテルの庭にいた。

「(この手紙、本気なんだろうか。それとも誰かの悪戯?)」

ひよりんの様子がおかしかったのは、手紙で呼び出されたためだった。
指定された時間の10分前で待っていると、相手も予定より早く来た。

「ごめん田村、待たせたか?」
「そ、そんな事は」
「女を待たせる男。最低だな」

「そんな事より、この手紙の主は」
「ああ、俺さ」
「な、何かな?」

「俺さ、回りくどいの嫌いなんだ。だから、単刀直入で行くな。  好きだ!!俺の彼女になってくれ!!」
「え!?」
「言っておくが、嘘やドッキリじゃねえ。 超真剣な告白だ!!!」

「ど、どうして私なんかに。私変わり者だよ」
「それは関係ない。俺からすれば、そこが好きになったポイントだ」
「妄想癖も?」

「感性豊か、って言えよ。だろ?」
「・・・」
「返事、聞かせてくれ。単刀直入にさ」

ひよりんは、目を閉じて考えた。 すると

「ご、ごめんなさい」
「な!?何で。好きな人でもいるのか?」
「えっと。そう言う訳では。でも」

「応えられない、か。ならいいや」
「え!?」
「俺は、気持ちが伝わらないからって、変な事はしないよ。ありがとな、曖昧にしなくて」

そう言うと、相手は去って行った。
残されたひよりんは

「(何であの時、私の頭の中にハヤテ先輩が浮かんだんだ!?ハヤテ先輩は大尊敬してるけど、そう言う対象じゃ無かった筈)」

断ったのはなぜかハヤテの寂しそうな顔が浮かんだためだった。
本人もなぜハヤテの顔が浮かんだかは分からなった。

一方。

「あ、あの。ここでいいんですか?」
「ああ。ごめんな、冷える所に呼び出して」

ゆーちゃんはホテルの前に手紙で呼び出されていて、相手と邂逅していた。

「わ、私に何か用なんでしょうか?」
「時間かけると体調崩しちゃうかもしれないから、言うな。 小早川、俺の彼女になってくれないか?」
「え!?」

「ほら、修学旅行も終わりだろ?だから、この機会にって」
「で、でも」
「嘘やドッキリじゃ無い事は予め言っておくぜ」

「私、背小さいですし、体だって弱いですし」
「関係ないさ、体格は。体が弱いなら、俺が支える。俺が好きになったのは、内面と顔さ」
「・・・」

「答え、聞かせてくれ」
「ごめんなさい」
「え!?」

「私には、好きな人が居るんです」
「そう言えば。前に教室で好きな人が居るって。その場しのぎの嘘じゃ無かったのか」
「はい。その人には、私の気持ちは届かない。それは分かってても、その人の事をどうしようもないほど好きな自分がいるんです。だから」

「もう、良いよ」
「え!?」
「断られた。つまりフラれた。その結果で十分だ」

「あ、あの」
「俺が応援するのは変だけど、頑張れよ。その恋愛」
「あ、はい」


一方。

「あの、ここでいいの?」
「はい、すみません」

いずみはホテルのロビーに手紙で呼び出されていた。

「それで、何の用なの?」
「委員長、いえ若瀬さん」
「は、はい」

「俺と付き合ってください」
「え!?」
「貴方の優しさ、面倒見の良さ。全てが好きなんです」

「あ、あの」
「嘘やドッキリの類じゃないです。真剣なんです」
「そ、そう」

「返事、聞かせてください」
「ごめんなさい」
「即答!?」

「私ね、幼稚園の頃から好きな人が居るの」
「そ、そんな前から」
「ちょっと年上の人何だけどね、ずっと好き。現在進行形で」

「そんな歴史のある好意じゃ勝てないですね。分かりました」
「ず、随分あっさりね。ふった私が言うのもあれなんだけど」
「諦めたくないのは本当ですが、同時に勝てないとも思ったので」

「成程ね」
「で、では。さよなら」
「ええ」

一応補足しますが、3人に告白した男子は全員別人です。

翌日。

「本当に行ってもいいのかな?」
「タテモノのそとからみるだけですから、ダイジョウブネ」
「そうそう。折角来たんだからね」

「パーさん、田村さん。京都に来たからって別に行かなくても」
「イズミならオタクのマロンがわかるはずデス」
「そりゃ分かるけどさ。まあ、反対意見が無きゃいいや。私も行きたかったし」

反対意見は出なかったので、目的地に行く事にした。

「なんか、何もない所だね」
「しごとにシュウチュウするためデス」
「そう言う事」

「思ったより小さいんだね」
「作品数を絞ってるからね」
「これくらいがちょうどいいのデス」

オタク3人の聖地巡りはゆーちゃんやみなみちゃんにはよく分からず

「田村さんにパーさん、京都に来てまでそう言うの買わなくても」
「これこそパパさんやコナタへのほんとうのオミヤゲです」
「ああ、そう」

「ってか、若瀬さんも買ってるじゃん」
「こ、これはお兄ちゃんに」
「そんなに?」

ひよりんの割と正論にいずみは黙り込んだ。

「oh。プリクラです」
「記念に皆で撮ろっか」
「そうだね」

京都らしさは無いものの、プリクラを撮って皆で分けた。


                  × ×


修学旅行も無事終了し。

「ただいま〜」
「ただいまデス」
「「おかえり〜」」

「どうだった、2人とも。修学旅行は」
「とっても楽しかったよ」
「ベリーハッピーでした」

「「それは良かった」」

「あ、これお土産」
「ワタシからもデス」

2人はお土産(お土産屋で買ったのと、そう言うの)を渡し、

「お姉ちゃん、これハヤテさんに渡してほしんだけど」
「ハヤちゃんに? 八つ橋君だね」
「うん。前に貰ったから、ハヤテさんにもって」
「ふ〜ん。おや?」

こなたが見ると、「A.HAYATE」っと縫い付けられていた。

「ねえゆーちゃん、若しかしてこれって」
「う、うん。手縫いだよ」
「そっか。まあ、何とか渡してみるよ」

「ありがと」
「oh。ユタカとミスターハヤテでペアルックです」
「そ、そう言うつもりじゃ///////////////////////」

-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

次回からは普段に戻します。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (4月19日更新) ( No.41 )
日時: 2017/04/19 13:00
名前: masa

こんにちはmasaです。

暫くの間、更新頻度を上げます。

では本編どうぞ。
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ひより「あ、三年B組〜」
ひより・パティ「「黒井先生〜」」
いずみ「はいはい」
ゆたか「え、えっと」←どうのるか悩んでる。
みなみ「・・・」←のるか悩んでる。


                 × ×


ある日。

「読書の秋、ですからね。最近は色々と読んでるんですわ」
「へ〜。アテネって、難しい本読んでそう」
「そうね。一般人には理解不能な」

「期待を裏切るようですが、漫画ですわ」
「読書、ね〜。読書」
「かがみのツッコミも最もですが、以前までの私に比べれば、教養を得るのもありますわよ。泉さんの話を理解したり、貴方達と話を合わせるために」

「「あ、そっか」」
「(まあ、恋愛物が多いのは秘密ですけど)」


                 × ×


ある日。

「う〜っ、集中出来ない」
「休むか〜」

こなたとみさおは一緒に勉強会をしていたものの、殆ど進んでおらず

「あのさ2人とも、気持ちは分かるけど頑張った方が良いと思うよ」
「あやのは良いよな。普段から勉強してるから集中力があって」
「我々じゃ真似できんよ」

「単位落としちゃったら、進級出来ないよ。今年は「助けてドラ○も〜ん」って出来ないんでしょ?」
「わ〜ってるけどさ。続かないんだってヴぁ」
「って事で、ゲームしよっか」

「もう。しょうがないなあ」
「30分だけ」
「そうそう」
「30分ね」

結局1時間以上ゲームに没頭し

「(みさちゃんも泉ちゃんもこの集中力を勉強に向けてほしんだけどね)」

仕方ないのであやのはかがみに電話し、2人を叱ってもらった。

「さ、頑張って。私、クッキー作って来るからさ」
「おお。ちびっ子、頑張るゼ」
「おうとも」


                   × ×


ある日。

「つかさ、ちょっといいかい?」
「どうしたの、お父さん」

つかさが部屋で寛いでいたところ、父・ただおが来た。

「就活とかはどうなってるのかなって。来年には卒業だろ?」
「うん。勉強と並行してやってるんだけど、中々決まらなくて」
「大丈夫なのかい?」

「う〜ん。これがやりたいって言うのが特に無くて」
「そうか〜」
「出来ればなんだけど、料理が仕事に出来たらな〜って」

「うん、それならつかさにお似合いだね。お父さんもお母さんもつかさがやりたい事を精一杯応援したりするよ」
「うん、頑張るよ。色んな人に私が作った料理、食べて貰いたいってのはあるんだけど」
「けど?」

「上手く行かないんだよね。倍率とか高くて」
「それは仕方ないさ。でも」
「頑張ってみるよ。大好きな事を仕事に出来たらうれしいから」

強めの決意が目に宿る娘に、父として安心した。


                   × ×


ある日。

「ウグ〜っ、続かね〜」
「同じく〜」

今日もこなたとみさおは勉強会だ。だが、相変わらずで、あやのは用事でいないのである。

「なあちびっ子、勉強を続けるコツってないのか?」
「コツね〜」
「柊の彼氏とかから聞いてねえのか?」

「普段通りを心がける、とか、時間を少しずつ伸ばす。とかあるけど」
「普段通りか〜。それだってヴぁ」
「でもさ、自分で言うのもあれだけど、私らの「普段通り」って駄目なんじゃない?」

こなたの正論に室内は静寂に支配され

「助けてドラ○も〜ん」
「無理だって。ドラ○もんは連絡取り難いし、取れたとしても手伝って貰えないって」
「う〜。困った時に助けるのがドラ○もんだろ〜」

みさおの気持ちは十二分に理解出来るので、一緒に溜息を吐くしかなかった。


                    × ×


ある日。

「ねえ2人とも、今回のテストはどうだったの?」
「私は何時も通りですわ」
「まあ、私はちょっとだけ落ちちゃったよ。かがみは?」

「私も何時も通りね。何とかキープしたわ」
「2人は流石だよね」

ルカは少しの間ブツブツと愚痴った後、

「そう言えばさ。私達って不思議な間柄だよね」
「なんでですの?」
「かがみは神社の娘、アテネは財閥のお嬢様、私は元アイドル。人生が交わる機会って無さそうなのに」

「まあ、運命というのは何をするか分かりませんからね」
「運命ね〜。でさ、私達の共通点ってのを考えると不思議だよね」
「どういう事よ」

「だってさ、私とかがみはゲームや漫画が好きじゃん?読むジャンルやゲームも割と共通してるし」
「そうね」
「でもさ、アテネは」

「何ですのよ。私だって漫画やゲーム位」
「それは私達と仲良くなったからでしょ?」
「それは・・否定しませんわ」

「あ、でも。この共通点があったから、友達になれたんだよね」
「「???」」
「「ハヤテ君が大好き」って言う共通点」

「そ、そうよね」
「ハヤテが私達の架け橋になったと」

何となく微妙な空気になり

「そう言えばさ、2人の血液型って聞いた事あったかしら」
「無かったと思うよ。 ちなみに私はA型」
「私はAB型ですわね」

「なんでまた急に」
「前にそう言う話になったからよ。でさ、2人の性格等々を考えると、当てはまる事が多いわよね」
「そうかな?」

ルカはスマホで調べ

「私は、真面目で几帳面。任された仕事はきちんとこなす」
「確かにルカらしいですわね。神経質で頑固って所も」
「ん〜。そうかな? アテネは、知的でクールな感じ。冷淡に見られがちだが思いやりが深く優しい。か」

「その通りだと思いません?」
「自分で言うかな。まあ、アテネに当てはまる部分は多いよね」
「それより、盛り上がってるときに申し訳ありませんが、血液型どうこうで盛り上がるのは日本人だけって、知ってました?」

「知ってるわよ。海外じゃ病気になった時とか結婚する時にしか気にしないって」
「何だ、知ってたんですのね」
「ハヤテから聞いたのよ。自分の血液型を知らない人も多い。とか、親しくない人に血液型を聞くのは失礼にあたる事もある。もね」

「そうなの?」
「そうみたいよ。場所によってはいきなり体重や結婚してるか否かを聞く位失礼になるんだって」
「ふ〜ん」

「ですから、ルカも気を付けた方が良いですわよ」
「そうだね」
「そう言えば。血液型占いって毎日のように見るわよね」

「特例を除いてたった4つしかないのに、どう占うのか」
「ま、まあ。占いなんてのはそんなもんだよ。アテネは占いって」
「言った事ある気がしますが、信じませんわよ。気にはしますが」

「現実的だねえ」
「気にし過ぎてたら、何も出来ませんわよ。運気が悪いから大事な用があっても出かけない何って事になりますわよ」
「確かに」


                   × ×


ある日。

「そう言えば。アテネお嬢様って、成績はどうなってるんですか?」
「私の成績?そんなの聞くまでもありませんわ」
「気になるじゃないですか。自分が使えてる主がアホだとなんというか」

「でしたら、刮目しなさい」
「ほう、これは」

アテネの成績はかなり良く、

「流石ですよね。天下の白皇を飛び級で卒業し、難しい大学に歴代2位で合格しただけはありますね」
「当然ですわよ。見くびらないでくれます?」
「申し訳ありませんでした。勉強が不得意な自分からすれば羨ましい限りですよ」

「まあ、生まれ持った才能の差ですわね。後、努力」
「ですね」


                   × ×


ある日。

「は〜っ、テストとかも終わってちょっと落ち着いたね」
「でしたら、映画でも行きましょ。気が晴れますわよ」
「お、良いわね。何見に行く?」

「ここは一発、ホラー映画でも見てスカッとしますわよ」
「へ〜。アテネってホラー平気なの?」
「勿論ですわ。朝以外に私が苦手なものなどありませんから」

「ルカは?」
「得意ではないけど、平気。まあ、本物の幽霊が居たら駄目かもね」
「そんなの居たとしても滅多には会いませんわよ。で、どうするんですの?」

「反対する理由なんてないよ。なんだったら、このまま行こうよ」
「「賛成」」

ルカの提案に2人とも同意し、

「そう言えばさ。つかさって怖いの全然駄目だよね」
「昔からね〜。ここにつかさが居たら、ホラーは止めたかもね」

移動割愛。

「あ、そう言えば」
「何ですの、突然」
「いやね、前にこなたが「自分の体格を生かして子供料金で映画を見た」って事があったのを思い出したのよ」

「そ、それ犯罪じゃん」
「咎めなかったんですの?」
「ハヤテが黙認したし、ばれなかったしで」

「司法関係を志してる以上、今は駄目ですわよ」
「分かってるわよ。今なら全力で止めるわよ」

映画は終わり

「まあまあでしたわね」
「そっかな。結構怖かったと思うよ」
「私もそう思うわ」

「それで、この後はどうするんですの?」
「う〜ん。予定ないけど」
「私も無いわよ」

「でしたら、「ケーキバイキング」に行きません?私、行ってみたかったんですわ」
「へえ。行った事無かったのね」
「アテネってさ、漫画でありがちな世間知らずのお嬢様、だったの?」

「え、ええまあ。存在を知ってから、行ってみたいと思ってましたが、1人じゃちょっと」
「んじゃ行こうか。かがみ、反論は」
「無いわよ」
「では、私が奢りますわ」

また、移動割愛。

「当店は1時間の時間制となっております。ケーキはあちら、ドリンクはあちらです。それと、「非常識な食べ残し」は追加料金となっておりますので、予めご了承を」

店員さんが去った後

「非常識な食べ残しって?」
「沢山取って、食べない人が居るからじゃない?」
「ああ、そっか」

「「食べ物に感謝を」って事ですわ。早速行きましょう」

それぞれ取って来て

「ん〜♪美味しいですわ〜♪」
「甘いものは別腹〜♪女の子には甘いもの〜♪」
「ルカ、若しかして初めて?」

「ま、まあね。売れる前は貧乏だったし、売れてからは忙しかったしで」
「成程」
「って事で、おかわり行くよ、アテネ」

「勿論ですわ」
「あれ?かがみはおかわりしないの?」
「まあね」

アテネとルカは再び持ってきたが

「ど、どうしましょう」
「1回目の勢いを継続しちゃって、残っちゃった」
「自分のお腹と相談しないからよ」

「残しちゃうと追加料金が」
「払う分には良いんですが、「食べ物への冒涜」は嫌ですわ」

残りを食べれそうにないアテネとルカに

「全く。残りは私が食べるわ」
「助かりますわ」
「かがみがおかわりしなかったのはこれが理由か」

「よく、想定出来ましたわね」
「高校の時に皆でケーキバイキングに行ったときに、同じような状況になったのよ。その時のハヤテを真似ただけよ」
「「ふ〜ん」」

残さず食べ、追加料金の未発生並びに食べ物への感謝は達成できた。


                  × ×


ある日。

「テストも終わったし、課題も無いしで久々に思いっきりゲームしたんだよね。だから寝不足で」
「あのよ、ちびっ子。あたしが言うのも変だけんど、その情熱をちっとは別の方向に向けた方が良いんじゃねえか?」
「それはかがみやハヤちゃんに散々言われてるよ」

「だろ?」
「まあ、それはそれとして、最近の美少女ゲーはセーブポイントは多いんだけどね。でも、中々止まらないんだよ、これが。一気に終わらせるタイプだからね」
「あのよちびっ子。そう言うゲームって面白れーのか?」

「人それぞれでしょ。何ならお薦めのゲーム、紹介しようか?」
「ん〜。遠慮しとく」
「あ、っそ」

時間を飛ばし、

「そう言えばさ、あーやってゲームってやるの?」
「私はみさちゃんや柊ちゃんとやるくらいかな。それ以外ではしないよ」
「へ〜。どんなの?」

「協力だったり対戦だったり。みさちゃん達が「一緒にやろう」って誘ってくれた時だけだから、これって言うのは無いんだ」
「ふ〜ん」
「でもよ、あやのみたいなタイプがちびっ子並みにゲームにはまったら凄そうだよな」

「だねえ。ハヤちゃん以上の実力を身に着けたり、世界の強豪と渡り合えたり」
「だろ?どうだ、あやの」
「それは良いかな。皆で楽しめれば」
「「そうですか」」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ、かがみん。前に「プロ野球の優勝記念セール」の話ってしたじゃん?」
「ああ、したわね」
「あれからどうなの?」

「気にするようにはしてるわ。これでも家事を色々とやる様になってるし」
「ふ〜ん」
「今は実家住まいだからそこまで気にはしないけど、実家を出たら気を付けないといけないし。安くて良い物を選んだりとかね」

「ふっふ〜ん」
「な、何よ」
「実家を出たらって。それってつまり「結婚」っと言う事ですか〜」

「う、うるさいわね//////////////////どうでもいいでしょ/////////////////////////」
「お〜お〜。かがみママは大変ですな〜。子育てしたり旦那さんとラブラブしたり」
「こなたさん」

かがみの笑顔にこなたは必死で顔をそらすしかなかった。


                     × ×


ある日。

「そう言えばさ。あっちゃんやゆっこって懸賞って応募するの?」
「う〜ん。する事はするよ」
「私もね。気になる商品とかあったらだけど」

「当たった事は?」
「私は1回だけ「図書券」が当たった事あるよ。直ぐ使っちゃったけど」
「ゆっこは?」

「私は目覚まし時計。アニメキャラの声で起こしてくれるあれ」
「へえ。凄いわね」
「まあね。でも、勿体ないから、1回だけ声を聴いて直ぐに電池抜いちゃった。今はもうオブジェとして飾ってるのよね」

「ふ〜ん」
「ミラちゃんは?」
「私は殆ど応募しないのよね。したとしても当たんないし」

「そう言うのは応募する事を楽しまないとね」
「それもそうね」


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (4月23日更新) ( No.42 )
日時: 2017/04/23 19:18
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ひより「あ、三年B組〜」
ひより・パティ「「黒井先生〜」」
いずみ「はいはい」
ゆたか「え、えっと」←どうのるか悩んでる。
みなみ「・・・」←のるか悩んでる。


                  × ×


ある日。

「つかさの携帯って、大分使い込んでるよね」
「うん。結構経ってるかな」
「スマホが支流なんだし、買い替えたら?」

「でも」
「不便じゃないの?LINEとかスマホじゃないと使えない機能とかさ」
「不便は不便かな。学校の友達とかとLINEだったりスマホゲームの話で盛り上げれないし。それに」

「それに?」
「大分痛んじゃって来てるんだよね。最初に比べてボタンが押しにくくなったり、時々押すと「パキッ」って音するし、充電切れも早いし」

「だったら」
「やっぱりやめとくよ。神様に申し訳が」
「前に言ってた八百万の神、だね。申し訳ないって気持ちは理解出来ない訳じゃ無いけど、お父さんに供養してもらってさ、不便さを」

「やっぱり嫌だよ。「もう本当に駄目」ってならないと。供養を頼むなら」
「やれやれ。前も似たような話したけど、つかさの想いは変わらずか」
「うん。ごめんね、まつりお姉ちゃん」
「謝る事じゃないって」


                   × ×


ある日。

「ねえねえアテネ」
「何ですの」

この日、かがみはあつこ・ゆうこと昼食を共にしているので、アテネとルカは2人だった。

「アテネってギャルゲーや美少女ゲーってやるの?」
「そんな質問をするという事は・・まさかルカ」
「無いよ。確かにこなたに薦められてやった事はあるけど」

「まあ、私も同じ様な物ですわ。泉さんに薦められて、借りてやった事は確かにありますが、私には全く理解出来ませんでしたわね」
「だよね〜。本来は我々には縁遠い物でしょ。プレイ人口の9割以上は男でしょ(偏見込み)」
「ですわね。乙女ゲーにハマるのなら、理解は出来ますが」

「え!?アテネって」
「何を勘違いしているのか知りませんが、知識があるだけですわよ。プレイ経験は無いですわ」
「ふ〜ん」

「ルカはどうなんですの?」
「うえ!? な、無いに決まってるじゃん」
「成程。プレイ経験ありと」

「そ、それはさ。ハヤテ君とそう言う関係になるためのシミュレーションの為であって」
「で、どうだったんですの?」
「1本で止めちゃったよ。本当は直ぐに止めようと思ったけど、勿体ないって思ったし」

「なんでですの?」
「ハヤテ君に比べたら、生ゴミみたいなんだもん」
「まあ、それはそうですわね」
「だよね」


                   × ×


ある日。

「(う〜っ。医学部の学生が風邪をひいてしまいました。医者の不養生って言うんですかね)」

みゆきさんは病院に来ていた。

「(う〜ん。受付番号からすると、まだ先ですね。読書でも)」

本を取り出したが、以前ハヤテに言われた事を思い出し、

「(半分位の集中力で読みましょう。それなら平気なはずです)」

それが幸いし、呼ばれた時も帰りのバスでも平気だった。

「(それにしても、ハヤテさんは何をしているのでしょうね。胸にぽっかりと穴が開いたこの感じは何なんでしょうね。まるでかがみさん同様「恋人の帰りを待つ彼女」みたいな)」


                   × ×


ある日。
この日かがみはあつこ・ゆうこと昼食を共にしていた。

「ふ〜ん。つかさちゃん、そんなに携帯を」
「そうよ。傍から見ても携帯の塗装が所々剥げてたり、ほぼ毎日充電してたり」
「愛着があるんだね」

「でも凄いね。携帯なんて、早い人は半年もしないで変えちゃうのに」
「愛着というかなんというか」
「「???」」

「あの子場合、「自分の携帯に神様が宿ってるから申し訳ない」ってのが大部分を占めてるみたい。愛着も確かにあるんだろうけど」
「携帯に神様!?」
「そんな事あるの?」

「八百万の神よ」
「ああ。どんなものにも神様は宿ってるっていうあれね」
「神社の娘さんだけあって、流石ね」
「ま、まあね」

実際、「ハヤテに教えて貰ったから」っと言うのが超強いのだが、敢えて言わない事にした。

「そう言う事聞くと、私達も自分の携帯とかを大事にしないといけない気になるわよね」
「あっちゃんの言うとおりね。物であふれかえってるこのご時世だからこそ、八百万の神の教えは大事にしないといけないわね」
「そんな御大層な事じゃ」

「そんな事無いって。心に響いたよ」
「そうそう。有り難い教えよ」
「なら、良かったわ」


                    × ×


ある日。

「ふむふむ、ほうほう。成程」
「あ、こら。勝手に見るな」

何時も通り?かがみ達が泉家に遊びに来た際、トイレに行った隙にこなたがかがみの携帯を見ていた。

「流石に中身は見なかったけど、ハヤちゃんとのメールが多いんだね」
「・・・」
「かがみ?」

「え?あ、ああ。そ、そりゃあね。これでも恋人同士だし」
「あれ?でも、ハヤちゃんとのメールって難しいんじゃ」
「・・・」

「かがみ?」
「・・・」
「・・・」

「え!?あ、ああ。 確かに前までは無かった遅れたり、全く帰って来なかったりはあるわ。だから、「ほぼ帰って来ない前提」で私が一方的に送ってるわ。迷惑にならないようにね」

「ふ〜ん。それで平気なの?」
「全然、大丈夫じゃないわよ」ボソッ
「へ!?なんだって?」

「仕方ないでしょ。ハヤテにも都合があるんだし」
「だね」
「(本当は寂しいわよ。ハヤテ、メール返してよ)」


                    × ×


ある日。

「あれ〜っ?アテネ携帯に出ないわね」
『もしもし。遅くなりましたわ』
「やっと出たわね。どうしたのよ。仕事?課題?トイレ?」

『全部違いますわ。中々通話中に出来なくて』
「え!?持つ様になって結構経ってるのよね?」
『え、ええ、まあ』

「まさか、未だに慣れてないの?」
『し、仕方ないじゃないですか。私だって努力はしてますわ。ですが』
「「苦手克服」には中々ならないのね」

『ご迷惑をおかけしているのは自覚していますわ。こればっかりは謝るしか出来ませんわ』
「別にいいわ。 それより、今平気なの?」
『問題はありませんわよ』
「じゃあさ、今度の土日なんだけどね」


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ。アテネさんとルカさんって、ポイントカードって持ってたっけ?」
「泉さんはどうなんですの?」
「持ってるよ。ホラ」

「流石はこなただね。私も持ってるよ。じゃ〜ん」
「ふ〜む。流石は私と同族。品揃え豊富だね」
「まあね。買い過ぎには注意してるけど、ついね」

「分かるね〜。予定にない物も買っちゃうよね〜」
「ね〜」
「やれやれ、ですわね」

「アテネさんはどうなの?」
「一応持ってますわ。ホラ」
「お〜。 ん!?随分ポイント溜まってるね」

「ホントだ。中々ここまで溜まんないよ」
「景品とかと換えないの?」
「店員さんに薦められてカードを作りましたが、「景品が欲しいから」ではありませんから。作った以上ポイントを溜めないと、勿体ないですからね」

「やれやれ。やりくりしてポイント溜めてる我々からすればそれが勿体無いよ」
「ホントだよ」
「そんなに言うなら、あげますわよ。ポイント交換して、貰った景品を」

「「おお〜、太っ腹〜」」
「喜んで貰えるなら、溜めたかいがありましたからね」

結局厚意に甘え、欲しかった景品を貰った。


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ。今度の土日にアテネの家で泊まり込みで遊ぼうって事になってるんだけど、皆もどうかしら?アテネは皆も誘って良いって言ってたけど」

「ごめんなさい、柊ちゃん。私、用事あるの」
「あたしもあんだよね。誘ってくれてあんがとな」
「峰岸と日下部は無し、か」

「私は平気だよ。バイトも無くて暇だし」
「私も平気ですよ。幸い、用事ありませんでしたし」
「私も平気だよ。予定無いよ〜」

「こなた、みゆき、つかさは参加ね」
「ルカさんは?とっくに誘ってると思うけど」
「来るって。ルカは暇を持て余す事、多いみたい」

で、次の休日。

「「「「「お世話になります」」」」」

「いえいえ。お嬢様のお友達であれば、お世話は我々の責務ですから」

使用人の人達に挨拶し、アテネの部屋に行く事にした。

「相変わらず大きいね〜、アテネさんの部屋」
「一応、財閥の当主の部屋ですからね」
「何回来ても、凄いよね〜。貧乏な頃に住んでた家なんて、この部屋より狭かったもん」

「ゆきちゃんの家も大きいけど、ずっとずっと大きいもんね」
「私の家じゃ比べるの失礼ですよ」
「嫌味に聞こえたら、土下座位しますが、大きさは関係ありませんわ。住み易さが重要ですわね」

「だね〜。こんなに大きいと、慣れるまで大変だよ」
「そうね。家から出てないのに運動不足にならないわね」
「そう言えばさ、ナギちゃんの家も大きいけど、アテネさんの家と、どっちが大きいんだろ」

「それは分かりませんわね。プロの測量士の方を何人も雇って、比べて貰えばハッキリするんでしょうけど」
「ま、気にはなるけど、調べるのは野暮だね」
「そうね」

会話が途切れると、こなたとルカは室内を見渡していた。

「何ですの?変な物や見られて困る物はありませんわよ」
「そう言うのじゃなくて、アテネさんって漫画やゲーム、沢山買ってるんでしょ?」
「ええ。貴方達と話を合わせたくて、ね」

「それ、どこにあるの?遊びに来る時は使用人の人が用意してくれてたけど」
「書庫ですわ。ゲームもそこに保管して、必要な時に出してきてますわよ」
「興味あるな〜。アテネさんの書庫」
「でしたら、皆さんで行きます?」

アテネが聞くと、全員興味がありそうだったので、移動する事にした。

「うわ〜っ、これ全部漫画?」
「こっちには凄い数のゲームもあるよ」

濃い目のオタクであるこなたやルカでさえも驚く数の漫画やゲームが大量に保管されていた。それこそ、大き目のブッ○オフ顔負けの品揃えでもあった。

「あ、でも。こっちの方にはそうでない本も沢山ありますね」
「天王州家所蔵の本ですわね。世間にはあまり出回ってない本や、その手の人(オタクではない)が喉から手が出るほど欲しい本もありますわよ」

「あ、この本。私が探していた本です」
「お貸ししましょうか?無期限且つ、無料で」
「すみません。お借りします」

「あ、ねえねえかがみん」
「何よ」
「この本にさ、「大好きな異性ともっと親密になれる必殺技」って載ってたよ」

こなたの言葉に、ルカもアテネも耳を傾けた。

「なんか、嫌な予感以外しないんだが」
「まあまあ。聞いておいて損は無い・・っと思うけど」
「で、何よ」

「えっとね。「全裸で夜這い。これしかないでしょ」だって」
「そ、そんなの試さないわよ!!!//////////////////////」
「だよね〜。こんなのする必要ないし」


「こちらにいらっしゃいましたか」
「あ、どうも」
「お茶が入りましたよ」

「ありがとうございます。凄いですね、ここ」
「我々もお嬢様には一応言っているのですが、聞き入れて貰える事は皆無なんですよ。まあ、ご友人の為もあるので、そこまで煩くは言いませんが」
「そ、そうですか」

暫くして

「そう言えば、アテネさんとルカさんに聞きたい事が」
「何ですの?」
「どうしたの、つかさ」

「応えられる範囲で良ければ」
「2人って、そう言う用語って使うの?」
「そう言う・・ああ、掲示板用語だね」

「あの独特な」
「う〜ん。知ってる用語は結構あるけど、使わないよ。その手のサイトでも、使わないし」
「私も勉強をして意味は知ってますが、使いませんわ」
「そ、そうなんだ」

時間を飛ばし、夜。

「あの、何かお手伝いしましょうか?」
「いえいえ。お気になさらず」

夕飯の支度をしている使用人に、つかさはキッチンに赴いて聞いていた。

「お世話になってるんですし、お手伝い位」
「そう言えば、つかさ様は調理系の専門学校に通われてるんでしたね」
「あ、はい」

「ですが、お客様に手伝わせたとなると、使用人の名折れです。なので」
「あ、分かりました」

出来上がった料理を食べると

「お〜。流石」
「美味しいですね」
「お口に合って何よりです」

「う〜ん」
「どうしたのよ、こなた」
「何か嫌いな物でも入ってましたか?」

「それは無いですけど、この状況にお父さんが居たら」
「ああ、そう言う事」
「どういう事ですの?」

「JDに囲まれた1人の男子。ってシチュエーションはそう言うゲームじゃ割とあるからね」
「ああ、そうですか」

食後、食後の運動を兼ねて、庭を歩いていた。

「広い庭だね〜」
「まあ、車が往来出来る位ですから」
「都内なのに星が綺麗ですね〜」

「遮る者がありませんからね。明かりも家位ですし」
「あ、流れ星だ」
「つかさはともかく、ルカもやるのね、お願い」

「これ、常識じゃん」
「それはそうですが、願いを叶えてもらうのは困難ですわよ。かなり速いですし」
「ま、そうなんだけどね」

「えっと。0.33秒に1回言えれば、3回言えるって前にお兄ちゃんに教えて貰ったよ」
「0.33秒に1回!?滑舌には自信あるけど、そんなの無理だよ」
「で、ですよね」

また時間を飛ばし。

「おりょ!?」
「おお〜」
「お似合いですね〜」

「暫くかがみとアテネさんの姿が見えないと思ってたら、髪形入れ替えてたんだ」
「ま、気分転換と遊びですわ」
「アテネさんは縦ロール解いてツインテールに、かがみは縦ロールに、か」

「アテネはともかく私は違和感アリアリね」
「ふ〜む」
「何よ」
「かがみ〜、はいチーズ」

そう言うと、こなたは自身の携帯でかがみを撮影した。

「撮ってどうすんのよ」
「ハヤちゃんに送るの」
「ハヤテに・・」

「だってさ、前待ち受けに「かがみの振り袖姿」を設定してたんだよ。その姿も絶対に見たがるって」
「そ、そう」

こなたは生き生きと送信していた。

「そう言えばさ。アテネさんって、司法試験受けるの?」
「そんなの気になるんですの?」
「アテネさんて財閥の当主でしょ?正直受ける必要ないと思ってさ。大学は出ておきたいのは分かるけど」

「この話なら、以前かがみやルカとしましたわね。 折角法学部に通ってるんですから、受験しますわよ」
「何志望なの?」
「弁護士ですわ」

「何で?ハヤちゃんやかがみと争いたくないから?」
「それもありますが、弁護士として人々の役に立ちたいからですわ。確かに悪徳弁護士もいますが、殆どは人々の味方ですから」
「成程ねえ」

こなたと話しているとつかさが

「アテネさん、アルバム見ていいですか?」
「構いませんわよ」
「流石の写真写りね」

「ってかこの頃からお嬢様オーラあったんだね。写真もプロが撮ったみたいに巧いし」
「当たり前ですわ。プロのカメラマンが撮影してますからね」
「そ、そうなんだ」

「あ、お兄ちゃんだ」
「ホントだ。出会った頃かな」
「ハヤテ、子供の頃からかっこいいのね」

「かがみん〜、見惚れ過ぎだよ〜」
「べ、別にいいじゃない/////////////////////」

夜も更けてきたので、そろそろ寝ようという話になり

「ふぁ〜。ん!?みさきちからメールだ」

メールを見たこなたはみるみる真っ青になり

「どうしたのよ、こなた」
「しまった〜。レポート手伝って貰おうと思って持ってきたの忘れてた〜」

こなたは持ってきたカバンからレポート用紙等々を取り出した。

「かがみ〜みゆきさん〜アテネさん〜、手伝って〜」
「全く。そう言う大事な事は早く思い出しなさい」
「私で良ければお手伝いしますよ」
「眠いですから、早く終わらせましょ」

結局こなたは7割手伝って貰った。


                  × ×


ある日。

「そう言えばさ、つかさ」
「何、こなちゃん」
「つかさがアテネさんやルカさんに綽名を付けるとしたら、なんてつけるの?」
「う〜ん」

考え始めたつかさにアテネもルカも期待を込めた顔で待っていた。

「アテネさんは「あーちゃん」かな」
「成程〜」
「昔、ハヤテは「アーたん」って付けてくれましたわね。アテネを略したと言ってましたが」

「ふ〜ん」
「私としてはハヤテにはそう呼んで貰いたいのですが、呼んでくれなくて」
「そっか。 アーたん」

ビスッ

「あいたっ。な、何でアホ毛で突くの」
「泉さん、そう呼んでいいのはハヤテだけですのよ」
「ああ、そうですか。 で、ルカさんの綽名は?」

「う〜ん、「スイちゃん」かな」
「ん!? ああ、苗字の方を取ったんだね」
「うん。名前の方じゃ思いつかなくて」

「で、つかさは2人をそう呼ぶの?」
「綽名は付けたけど、今までの方が呼びやすいかな」
「定着してますからね。好きに呼んでくださいな」
「私もね」

結局2人の綽名は定着しなかった。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (4月26日更新) ( No.43 )
日時: 2017/04/26 18:08
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ひより「執事、それは仕える者」
パティ「シツジ、それはカシズクもの」
ゆたか「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」←恥ずかしそう。

みなみ「でも、ここでは「何気ない日常」を」←恥ずかしそう。
ひより「ゆる〜く描くだけの」
パティ「ジケンはおこらないショウセツネ」
いずみ「良いのかな、このパロディ」


                  × ×


ある日。

「そう言えば、そろそろ文化祭の季節だね」
「そうだね。一昨年、ゆたか達とチア踊ったよね」
「あれは大変だったけど、今思うとやってよかったよね〜」

「そう言えば、話題になってたよね〜。私は見れなかったんだけど」
「oh。またみんなでやりましょう」
「いや〜。流石に人数集まらないと思うよ。泉先輩達が居たから何とかなったと思うし」

「ザンネン、ネ」
「(そう言えば、終わった後沢山ハヤテさんに頭撫でて貰ったんだよね)」

ゆーちゃんはチアが終わった後の事を思い出し、少し顔を赤らめていた。

「そう言えばさ、この学校にスーパーアイドルが来てくれたんだよね」
「ああ、水蓮寺ルカさんね。今は引退しちゃってるけど」
「凄いよね。知らない人はいない位大人気のアイドルが来てくれたんだから。この学校って、そんなアイドル呼べる位だったんだね」

「ああ、あれはハヤテ先輩のコネなんだよね」
「え!?」
「ハヤテさんとルカさんが友達なんだって。だから、呼べたんだよ。ライブが終わった後、ハヤテさんつながりでお姉ちゃんたちとも仲良くなったんだって」

「ハヤテお兄さん、凄い人脈があったんだね。ってか、アイドルと友達になれるんだ」
「う〜ん。家に何回も来てるけど、親しみ易い人だったよ」
「ふ〜ん」

「あのひと、ワタシやヒヨリンとおなじでオタクネ」
「ふ〜ん。なんか、会ってみたいな」
「きっと、イズミともなかよくなれるネ」


                  × ×


ある日。

「そう言えばさ。あっちゃんとゆっこは「流れ星の伝説」って信じてるの?」
「ああ。流れている間に3回お願いを言えると、願いが叶うあれだね」
「信じる信じない以前に私達はゆっくり星空を見上げるってないからね」

「ゆっこの言ったのもあるけど、信じてたとしても無理でしょ。かなり速いし、予測できないしで」
「予測出来たとして、準備してても無理だよね。夢の無い話して申し訳ないけど」
「まあね。確か、「大体は1秒以内で、3回言うとしたら0.33秒に1回言わないといけない」って聞いたわよ」

「0.33秒に1回って。超早口か、超短いお願いじゃないと無理じゃない」
「あ〜あ〜。お願いなんてミラちゃんの神社じゃ無きゃ無理って事ね〜」

結局愚痴大会になってしまい、最初のテーマなど消し飛んでしまった。


                  × ×


ある日。

「そう言えばさ。かがみとアテネって冬休みの予定ってあるの?」
「う〜ん。特には無いわね」
「私もありませんわね。ルカはどうなんですの?」

「実は、無いんだよね。無いから聞いたんだよね」
「ふ〜ん。あ、そうだ。2人ってさ「電車の乗り過ごし」ってあるの?」
「私はありませんわ。全く」

「意外だね。アテネってしょっちゅう乗り過ごししてそうなイメージなのに」
「我ながらそれを否定出来ないのは痛いですわね。ですが、私は基本車移動ですわ。大学にだって、送迎してもらってますし」
「そっか。アテネは大金持ちのお嬢様だったわね」

「忘れないでくれます?まあ、そう言うのを忘れる位友人関係が深いと思えば、嬉しいですが」
「で?ルカはどうなの?私は平気なんだけど」
「いや〜、あるんだよね。流石に現役の頃はマネージャーさんが送迎してくれたけど、今は電車通学だし」

「頻度はどうなんですの?」
「偶に、位だよ。まあ、最高は3駅乗り過ごしかな」
「まあ、それ位なら、許容範囲ですわね」

「因みにだ、お2人さん。凄い記録保持者が身近にいるのだよ」
「誰なの?」
「パパだよ。フト目を覚ましたら降りる駅だったから、ラッキーだと思って降りて時計を見てたら結構経ってたんだって」

「「へ!?」」
「推測するに、乗り過ごした後に折り返して、また折り返した後に降りる駅で目を覚ましたんだって」
「成程ね。でも、こなたんとこのおじさんは、何度も何度も折り返したって聞いたわよ」

「チェ〜。記録保持者はパパじゃ無かったのか」
「そんな記録持ってても、自慢にはなりませんわよ。ところで、隣の人に寄りかかられた事はあるんですの?」
「何回かね。文句言ってもしょうがないから、心の中で愚痴るけど」

「では、反対は?寄りかかった事は」
「それも何回か。でね、その何回かは全部サラリーマン風のおじさんだったんだよね。隣がOL風の女性で、反対がサラリーマン風のおじさんだった時、注意してたのにおじさんの方に寄りかかっちゃったんだよね」

「そうですか。まあ、私にはそう言う経験談を話せませんわね。電車は乗り方を知ってるだけで、乗った経験はゼロですから」
「流石財閥のお嬢様」
「ですから、満員電車で大変な目に遭ったってのも無いですわね。1回位は経験しておきたいものですが」


                     × ×


ある日。

「テストか〜。アテネとかがみは勉強した?」
「私は何時も通りですわね」
「私は普段に比べると、少なめなのよね」

「ルカはどうなんですの?」
「普段より多めに勉強したけど、自信は無いんだよね〜」
「まあ、実力を発揮しさえすれば、大丈夫なんじゃない?」

飛ばしてテスト終了後。

「アテネは流石よね〜」
「当たり前ですわ。努力を怠るというのは、嫌いですから」
「ふ〜ん」

「そう言うかがみだって凄いじゃん。あくまで「アテネと比べたら」という意味ではまだまだだけど、普通に考えたら凄いよね」
「私も努力は好きだからね。勉強だって普段してるし」
「でもさ、かがみはつかさやハヤテ君の存在が大きんじゃない?」

「・・・」
「つかさの場合はさ、「良きお姉ちゃんでいたい」ってのがあるんだろうし、ハヤテ君の場合は「優秀な彼氏をがっかりさせない様に」ってのがあるんでしょ?」
「そ、そうね」

「良いよね〜。ハヤテ君頂戴よ。そうすれば」
「ル、ルカ」
「な、何?」

「やれやれ」
「???」


                     × ×


ある日。

「そう言えばさ。ルカとアテネって、サンタさんって何時位まで信じてたの?」
「私は割と早くて。小1位で疑い始めて。で、色々調べて信じなくなったんだよね」
「ふ〜ん。アテネは?」

「私は最初から信じてはいませんでしたね。家に来る必要性を感じませんでしたから」
「そうなんだ」
「まあ、プレゼントをくれる方はいましたからね、真意はあったんでしょうけど」

「「な、成程」」
「まあでも、「サンタはいない」って断言するのは正しい訳でも間違ってる訳でもありませんわよ」
「そ、そうなの?」

「かがみは知ってるんじゃありません?」
「サンタ協会認定サンタでしょ?」
「ええ。そういう方々が居るので、断言はしない方が良いですわね」

「ふ〜ん。まあ、たとえいなくても、パパとママからもらえるからいいんだけどね」
「私も送ってくる方はいるので、理由はどうあれ喜んでありますわね」
「成程ねえ」


                   × ×


ある日。
この日は休日で、かがみ、つかさ、アテネ、ルカは泉家に来ていた。

「そう言えばさ、皆ってクリスマスの予定あるの?」
「私は無いかな。家族と過ごすくらいだと思うよ」
「私もかな」

「かがみは?って、あるよね、予定」
「無いわよ。私もルカと一緒で家族と過ごすと思うわよ」
「あれあれ〜?ハヤちゃんとクリスマスディナーじゃないの?恒例だったじゃん」

「こ、こなちゃん」
「へ!? あ」
「・・・」

かがみは俯いていて、今にも泣きだしそうだった。

「ご、ごめん」
「え!?ああ。 今年位は家族で過ごそうと思ってたのよ。こなたは?」
「あ、私? 今年もバイトだよ。私とパティは稼ぎ頭だからね」

「ふ〜ん。こなたって凄いんだね」
「まあねえん」
「アテネはどうすんの?」

「私はクリスマスが楽しい物だと思った事はありませんでしたね。天王州家の親交のあるグループが家に来てご機嫌取りしてきますからね」
「めんどくさいね、それ」
「ですので、今年はそれを止めて皆さんを招待しようと思ってたんですわ」

「私達を?」
「ええ。泉さんはアルバイトがあるようなので、残念ですが。皆さんは」
「私は平気だよ〜」

「まあ、私も何とかなりそうね」
「私も多分平気だよ」
「かがみ、日下部さんと峰岸さんも誘っておいてくれません?」

「う〜ん。日下部はともかく峰岸はどうかな。峰岸には彼氏いるし」
「まあ、誘うだけ誘ってくださいな」
「了解」

「あ、そうだ。ゆーちゃん達もさ」
「止めておいた方が良いと思いますわよ。皆さん受験生で忙しいと思いますわよ」
「そっか。聞いてたらごめんね、ゆーちゃん」

その日の夜。

『お、パーティか?』
「アテネが誘ってくれたのよ。で、日下部は大丈夫?」
『あたしはな。でも、あやのは無理だぞ』

「やっぱりね」
『クリスマスに2人で過ごそうって計画してるみてーだし』
「一応聞いておくわ。あんたは参加ね」
『おう。楽しみにしてるゼ』

一旦電話を切り、あやのに電話した。

『ごめんね柊ちゃん。私、予定あるの』
「そうなんだ。まあ、予想通りだけどね」
『そう言う訳だから。ごめんね』
「良いのよ。伝えておくわ」


                   × ×


ある日。

「かがみ、ちょっといいかな」
「何、お父さん」
「今年のクリスマスなんだけどね」

「ああ、去年言ってたわね」
「どうなんだい?ハヤテ君を含めてさ」
「そ、それは」

「何だい?」
「実はね、ハヤテとは連絡が取り難くなってるの」
「え!?」

「電話には出てくれないし、メールも返事が遅かったり無かったり」
「ど、どうして」
「分からないわ。聞いても「時期が来たら説明する」の一点張りで」

「そ、そうだったのかい」
「まあでも、ハヤテなら平気よ。きっとね」
「なら、良いんだけど」

「それとね、私もつかさも友達のパーティに誘われてるの。参加するって返事をしてるし」
「そっか。なら、そっちを優先してくれ」
「そうするわ」

父・ただおはかがみの部屋を出た後

「(ハヤテ君、君は何をしてるんだい。「娘の笑顔を奪わない」って約束を反故するつもりじゃないだろうね)」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。アテネやルカって結婚式するとしたら、どうするの?」
「「どうする?」」
「ほら、洋装にするのか、和装にするのか。つまり、ウエディングドレスか白無垢か」

「そう言う事。まあ、普通なら「純白のウエディングドレス」だよね」
「私もですわね」
「でもさ、かがみのとこの神社で挙式あげるのも悪くないかなって、思うんだよね。かがみと友達になってから」

「ふ〜ん」
「私も思いますが、やっぱりウエディングドレスが良いですわ。白無垢にも惹かれますが」
「成程ねえ」

「かがみはやっぱり白無垢?自分の所でさ」
「それは分かんないわ。その時になってみないとね」
「ふ〜ん」

このネタ、書いた事あったっけ?  ・・まあいいか


                    × ×


ある日。

「ねえミラちゃん。来年のお正月も実家のお手伝いってするの?」
「まあね。巫女資格を失ってないし」
「ミラちゃんの巫女服姿って新鮮だから、それだけでも価値はあるわね」

「2人はどうするの?去年は来てくれたけど」
「今年も行くわ。ご利益あったし」
「私もね。ご利益あったから感謝しに行かないと」

「あったの?」
「私は宝くじで10万円当たったの。何気なく買っただけなのに」
「私は福引で旅行券を当てたわ」

「家って、ホントにご利益あるのね」
「まあね。ってか自分の所疑ってどうするの」
「そうそう」


                     × ×


ある日。

「ほ〜いっ、通知表返すでー」

通知表が配られ、

「みなみちゃん、どうだった?」
「私は、少し上がった。ゆたかは?」
「私もちょっとだけどね。これでも頑張ったから」

「良いよね〜2人は」
「ひよりちゃんは?」
「現状維持、だよ。良い意味でも悪い意味でもね」

「でも、ひよりも優秀だから、良い事だと思う」
「そうだよ。絶対に悪い意味じゃないよ」
「あんがと」

盛り上がる一方

「あの、黒井先生」
「何や若瀬。なんか不備でもあったか?」
「あ、いえ。そうではなくて」

「ああ、聞きたい事やな」
「あ、はい。私の成績なんですけど」
「頑張ったやないか。偉いで」

「この成績で志望校には行けるでしょうか」
「それは分からん。今のままやったら、大変やけど行けるで。ただ、もう少しだけ頑張りや」
「はい。勿論」


                     × ×


ある日。

「そう言えばさ。あっちゃんとゆっこは「サンタさん」ってどれ位まで信じてたの?」
「私は小3かな。パパがね、「サンタさんが来れ無くなったから自分が代わりに」ってプレゼントをくれたの。子供心に何でか気になって、近所の図書館で調べたら・・なんだ」
「ゆっこは?」

「実は言うと、私は小5まで。何となくで察してたんだけど、認め無くない気持ちが勝っててね。それを確かめようと図書館で」
「やっぱり時期はバラバラなのね」
「ミラちゃんは?」

「私?私は結構早かったわ」
「そっか。なまじ早いとショックは大きそうね」
「そうでも無かったわ。こんな感じなんだ。だったわね」
「そうなんだ」


                     × ×


ある日。

「うお〜っ、すげえご馳走だゼ」
「ホント、凄いわね」
「じゃあ早速」

「まだよ」
「あんだよ〜」
「アテネ、乾杯があるんでしょ?」
「ええ。それぞれグラスを取ってください」

使用人が持ってきたグラスをそれぞれ手に取り

「「「「「「かんぱ〜い」」」」」

グラスを掲げ、乾杯するとみさおは子供の様にご馳走にがっつき始めた。

「ん〜♪美味いゼ〜♪」
「あんたね」
「良いじゃねえか〜。こんなご馳走滅多にありつけねえゼ」

「だからって」
「構いませんわよ。その為に用意したんですから」
「ほらみろ」

主催者という見方を付け、みさおは嬉しそうにご馳走を食べていた。

「アテネさん、今日は招待ありがと〜」
「ありがとうございます。こんなご馳走まで」
「折角のクリスマスですからね。礼には及びませんわよ」
「でもさ、こんな高そうなドレスまで借りちゃってよかったの?」

参加者は主催のアテネを含めて高そうなドレスを着ていた。
私服でいいと言われていたので、それぞれ私服で天王州家に来たところ、衣裳部屋に案内され、幾つかあるドレスの中から好きなドレスに着替えるように言われ、メイドさんの手伝いで着替えてから会場に入ったのである。

「気にする必要はありませんわ。汚れたとしても、プロが居るので綺麗になりますから」
「ならいいけど」
「お姉ちゃん、これ美味しいよ」

「こっちも美味しいですよ」
「って全部美味いゼ」
「ホント、美味しいよ〜」

かがみも食事を楽しむ事にした。

「でもよ、ちびっ子は残念だよな。こんなうめえご馳走食えねえんだからよ」
「それなら平気ですわ。メールで「ご馳走を家に送っておいた」っと伝えましたから」
「そうか〜」

「でも、私たち以外に誰もいませんね。遅れているのですか?」
「いいえ。そもそも招待自体をしてませんから」
「何で?」

「今までの様に表面だけのパーティは退屈なだけで何の価値もありませんから」
「そう言う物かもね」
「ですから、親しい関係である貴方達しかいませんわ」

「なら、めいいっぱい楽しまないとね」
「そうだね〜♪」

その後は世間話をしつつパーティは進んでいった。

「ああ、そうだ。私から皆さんへのクリスマスプレゼントですわ」
「「「「「え!?」」」」」

アテネが合図すると、使用人がそれぞれ綺麗にラッピングされた箱を持ってきた。当然?それぞれ名前入りのカードが同封されていた。

「い、良いの?何から何まで」
「「富める者は奉仕する義務がある」と、思ってますから。寧ろ受け取ってもらえないと、困ってしまいますわ」
「じゃあ有り難く貰うわね」

それぞれ自分の名前が書いてるカードがついたプレゼントを受け取り、パーティは大盛り上がりでお開きになった。


一方のこなたはバイトを終えるとアテネが送ってくれたご馳走で家族とパーティをし、

「さ〜て。ネトゲネトゲっと」

ログインすると、

「おりょ?黒井先生居ないな」

調べると、ログイン自体して無かった。

「はは〜ん。そう言う事だな〜」


因みに

「な、なんか緊張するわな。こう言う所初めてやから」
「僕だってそうさ。 さ、乾杯しよ」
「あ、ああ」

黒井先生は彼氏とクリスマスディナーに来ていた。

「でも、ええのんか?こんな間違いなく高い所で」
「気にしないで。男ってのは恋人の前じゃかっこよく居たい生き物ですから」
「さ、さよか」

食事は進み

「ふう。満足やわ」
「それは良かった」
「でも、ホンマに始めやったんか? 慣れてる感が結構あったで」

「ホントに初めてだよ。 正直に言うと、ネットとかで調べまくったんだよ。だからだと思うよ」
「さよか」
「それより、ななこへ僕からのプレゼント」

「ありがとな。ウチからもや」
「ありがと」

会計は彼氏の方が払い

「じゃあ送るよ。ななこもお酒飲んでたし」
「すまんなあ」

翌日。

『先生、昨日はいませんでしたね』
『昨日はデートやったさかい、ログイン出来へんかったわ』
『やっぱりそうでしたか。先生もリア充なんですね』

『ま、そうやな』
『結婚報告、楽しみに待ってますね』
『まだ気ぃ早いわ』


                    × ×


ある日。

「いっつ」
「どうしたんですの?ルカ」
「静電気。痛〜」

「この時期は大変ですわね」
「まあ、私は平気なんだけどね。ホラ」
「何さ。前までは大変そうだったのに」

「静電気対策グッズがあるからね。ある程度は防止出来てるのよ」
「ム〜。良いな〜」
「ま、気を付けるしかありませんわね」

アテネがドアを開けようとすると、結構な静電気が発生し

「す、凄かったわね、今の。アテネともなると、そう言うのでも凄いのね」
「羨ましくは無いけど、凄いよ」
「褒められても全く嬉しくないですわ。痛いんですのよ」

「自分が言ったんじゃん。気を付けるしかないって」
「も〜。でも、このネタ何回目ですの?」
「まあいいじゃん。気に入ってるんだよ」
「そう、ですか」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (4月26日更新) ( No.44 )
日時: 2017/04/27 16:39
名前: ささ

ささです。あっまだかがみは巫女資格失っていなかったんだね。(てっきり大人の階段登っているからなくなったかと思っていたよ。)
んで、実際きす…じゃなくて未遂はあるの?風呂に一緒に入ったり一緒に寝たりしているしー一緒にいると人前でもキスとかいちゃつきまくって周りの非リア充から爆発しろと思われているしー(以下略)
やっぱりハヤテがいないと弄りがいがないな。
アテネのきちんとした大富豪なんだな(単なる成金ではなくて)
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (4月30日更新) ( No.45 )
日時: 2017/04/30 23:24
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。

 こなた「感想ありがとね〜♪」

 >>あっまだかがみは巫女資格失っていなかったんだね。(てっきり大人の階段登っているからなくなったかと思っていたよ。)

 かがみ「あのね、昔はそうだったみたいだけど、今は違うのよ。既婚者か定年を迎えてない限りは巫女は出来るの」
 こなた「・・大人の階段は?」
 かがみ「の、登ってないわよ/////////////////」


 >>んで、実際きす…じゃなくて未遂はあるの?風呂に一緒に入ったり一緒に寝たりしているしー一緒にいると人前でもキスとかいちゃつきまくって周りの非リア充から爆発しろと思われているしー(以下略)

 こなた「ホントだよねえ。って事はやっぱり」
 かがみ「だ、だから無いわよ///////////////////////////まだ////////////////////////」

 >>やっぱりハヤテがいないと弄りがいがないな。

 こなた「だよね〜。寂しいし」
 かがみ「・・・」

 >>アテネのきちんとした大富豪なんだな(単なる成金ではなくて)

 アテネ「ええ、まあ。 っとは言っても、元々もありましたが、かがみ達との交流で余計に思う様になったんですわ」


 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (4月30日更新) ( No.46 )
日時: 2017/04/30 23:33
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ひより「執事、それは仕える者」
パティ「シツジ、それはカシズクもの」
ゆたか「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」←恥ずかしそう。

みなみ「でも、ここでは「何気ない日常」を」←恥ずかしそう。
ひより「ゆる〜く描くだけの」
パティ「ジケンはおこらないショウセツネ」
いずみ「良いのかな、このパロディ」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。アテネって、今年のコミケって行くの?」
「コミケ、ですか」
「ああ、そう言えば。去年は2人で行ったのよね」

「ええ。大変でしたが、それなりには楽しめましたし」
「で?どうすんの?」
「まあ、折角ですから去年同様一緒に行きますか」

「流石ノリ良いね。かがみはどうする?私達と一緒に行く?」
「そうね〜。何時もはこなた達とだから、ご一緒させてもらおうかしら」
「じゃ、決まりだね。楽しみにしてるよ」

講義終了後。
何時も通り?何時ものメンバーで集まっていた。

「あ、そうだ。今年のコミケなんだけどさ、皆の衆はどうだい?」

こなたが突然切り出した。

「かがみとつかさは?」
「私は無理よ。ルカとアテネと一緒に行く事になってるし」
「わ、私は、嫌かな」

「何でさ」
「こ、怖いんだもん」
「やっぱりトラウマになってるんだね。無理には誘わないよ」

「ご、ごめんね」
「みゆきさんは?去年は来てくれたけど」
「ご一緒してもいいのなら、今年もお願いいたします」

「え!?ゆきちゃん、怖くなかったの?」
「ええ。大変でしたが、楽しかったという方が多かったですから」
「そ、そうなんだ。ゆきちゃん凄いね」

「なあちびっ子、それってそんなに楽しいのか?」
「楽しいよ〜」
「じゃ、あたしも行ってみたいゼ」

「じゃあ一緒に行こうよ〜」
「日下部、あんまりお薦め出来ないわよ。体力あるあんたでもキツイと思うわ」
「へ〜きだって。あやのも一緒に行こうゼ」

「いや〜。あーやは止めおいた方が良いって」
「それは大賛成ね。峰岸は止めておいた方が良いわ
「う〜ん。興味はあるんだけどな〜。みさちゃんや泉ちゃんと一緒ってのも」

「峰岸さん、私もお薦めは出来ないよ」
「皆がそこまで言うなら、止めておこうかな」
「って事で、今年は私、みゆきさん、みさきちだね」


                  × ×


ある日。

「はい、もしもし」
『あ、アテネ?今平気?』
「大丈夫ですわ。なんか用ですの、かがみ」

『アテネって、喪中じゃないわよね?年賀失礼来てないし』
「違いますわよ。なんでまた」
『いやね。アテネの親戚付き合いって分かんなくて。聞いておかないと失礼でしょ?年賀状出す以上はさ』

「成程。気にする必要はありませんわよ」
『なら良かったわ。でも、今回は早かったわね、携帯に出るの』
「今大掃除の最中で、使用人が傍に居ましたから」
『成程ねえ。じゃあ、長電話も悪いから、切るわね』

電話を切ると、ルカからも同じ内容の電話を受け、応対後

「はあ。掃除、めんどくさいですわ」
「お嬢様、ご自分の部屋位自分で掃除してください。普段の掃除は我々がしてますが、年末の大掃除位は」
「分かってますわよ」


                   × ×


ある日。

「去年もそうでしたが、中々楽しみですわね」
「そう言えば、アテネは去年も参加したんだっけ」
「ええ、ルカに誘われて。 ですが、電車で行くのは初めてですわ」

「え!?じゃあ去年はどうやって行ったの?」
「車ですわ。ルカと一緒に送ってもらったんですわ」
「ふ〜ん。ん!?確か去年、来る時の電車がどうのこうのって言って無かったっけ?」

「ああ。あの時は車で乗り入れるっと言うのは出来ないようでしたから、駅の近くで車を降りて、徒歩で向かったんですわ。その時、駅から来た方々がそれっぽかったので、そう言ったにすぎませんわ」

「そう言う事。 って事はやっぱり」
「人生初の電車ですわね。まあ、特に感想はありませんわ」
「そう」

暫く乗ってると

「な、なんか。去年見かけたとき同様、それっぽい方々が沢山いますわね」
「そりゃあ、そう言うイベントに出る以上はほぼほぼね」
「ルカ、貴方同様に、ね」
「まあね〜」

移動・時間割愛し、開場直前。

「やっぱり、凄い人だかりですわね」
「大規模なイベントだからね。去年の参加で理解したはずじゃなかったの?」
「分かってても、驚きますわよ」

「気持ちは分かるけどね。こなた達と何回か来てるけど、私も慣れないし」
「私は平気だよ。こういう人だかり」
「貴方は元アイドルだから、ですわよ」
「あっ、そっか」

こんな風に会話している一方

「すげえ人だな。ちびっ子、このイベントってすげえんだな」
「まあね〜」
「セイチ、だからネ。とうぜんネ」

「私の見立てでは、去年より人が多い気が」
「多いと思うよ、みゆきさん。年々参加者が増加してるらしいし」
「そ、そうなんですか」

「やっぱ、あやのは来なくてよかったよな。あたしも来るの結構迷ったし」
「前は来たがらなかったもんね。何で今回は」
「どんだけ大変か、体験しておこうと思ってよ」

「タイヘンなのは、これからネ」
「やれやれ、だゼ。 ん!?」
「どったの?」

「あれ、アテネっちじゃねえか?」
「あ、ホントだ。間違いないね」

十数人先にそれっぽい人を見つけ、特徴などから判断した。

「この距離だと、同じ電車に乗ってたみたいだね。全然気づかなかったよ」
「だな」

一方のかがみ一行は後ろにこなた達がいる事には気付かず

「あ、そうそう。はいこれ、買い物メモ」
「ルカもこなたと一緒なのね」
「流石にこなた程じゃ無いけどね。分担した方が、確実にゲット出来るから」

「去年もそうでしたわね。泉さんと言い貴方と言い、「尊敬出来ない凄さ」ですわね」
「照れるね〜」
「褒めてませんわよ」

「まあ、ともかく。これ、お金ね。後、糖分補給用のカフェオレ」
「別に、これ位私が」
「私個人的なお願いだからね」

「ですから」
「富める者は奉仕する義務、だっけ? 流石に申し訳ないよ。こんな個人的な事まで。たかってるみたいだし、そう言う関係は嫌だよ」
「そうですか。では」

「お願いね。かがみはある程度は分かってると思うし、アテネは去年来たから平気だよね?」
「まあね。何とかなると思うわ」
「私も、ですわ」
「んじゃ、開場したら約束の時間に集合場所で。グッドラック」

一方のこなたとパティもみゆきさんとみさおに頼み、みさおに若干ではあるが、呆れられていた。

で、開場時間になり、買い手側は一斉に戦争(買い物ですよ)を開始していた。

「えっと、○○と○○ってここであってますよね?」
「はい、こちらとこちらです」
「2つずつください」
「はい、毎度」

「えっと、○○と○○くださいな」
「はい、こちらとこちらですね」
「2つずつお願いしますわ」
「はい、毎度」

かがみとアテネはルカに頼まれた同人誌をほぼ順調に買っていき

「これだけください」
「○○円でございます」
「(順調順調)」

頼んだルカも特に問題なく自身の買いたい物を買って行った。

因みに、みゆきさんも去年でほぼほぼコツを掴んだ為問題は無かったが、

「えっと、ここはあれだろ?だから、うお!?」

初参加のみさおは人波に呑まれそうになりながら、持ち前の運動神経で何とか乗り切っていた。

「運動やってて良かったゼ。でねえと、このすげえ人に巻き込まれちまうゼ」


「えっと、これで終わりですわね。ん!?」

アテネは頼まれた買い物を終え、集合場所にむかおうとした所、とあるサークルが目に留まった。

「えっと。試し読み、よろしいですか?」
「はいどうぞ」

許可をもらって適当に読み始めると、内容は「運命的な出会いをした男女が運命の悪戯で引き裂かれ、何年も経って再会し・・」っと言う内容の40Pの同人誌だった。

「(偶然でしかないんでしょうけど、私とハヤテの物語に酷似してますわね。細かい部分は違いますが)」

「いかがですか?1500円ですが」
「2つ、いただきますわ」

時間を飛ばし

「はあっ、疲れましたわ」
「私もよ。疲れた〜」
「情けないね〜2人とも。私なんて全然疲れなかったよ」

「体力的、ではなく精神的に、ですわよ」
「アテネに同じく」
「まあ、私みたいな人じゃないと、そうなるよね。午後はゆっくり一緒に回ろっか」
「「賛成」」

昼食を兼ねた休憩を取っていると

「そう言えば。かがみ、去年と違ってあなたの知り合いの方、やっぱりいませんでしたわね」
「ああ、ひよりちゃんね。そんなの当たり前でしょ」
「ですよね。居た方が驚きですが」

「ん!? ああ、受験生だっけ」
「入試まで全く日がありませんからね。一昨年のあなただって」
「まあね〜。我慢したよ〜」


一方。

「ほげ〜っ、疲れたゼ〜」
「大丈夫ですか?日下部さん」
「一応な〜。メガネちゃんはへーきそうだな〜」

「ええ。去年で大体把握しましたから」
「すげえな〜。運動部出身のあたしでも疲れたゼ〜」
「ま、こういうのは慣れなのだよ、みさきちや」

「そっか〜。所でよ、ちびっ子。おチビちゃん(ゆーちゃん)はどうしたん?」
「何言ってんの。ゆーちゃんは受験生だよ。こんな所来る訳無いでしょ。家で勉強してるよ」
「そっか〜」

「ユタカ、さいきんずっとテツヤね。たいちょうくずさないか、シンパイネ」
「大丈夫でしょ。それ位分かってると思うよ」
「それでも、シンパイネ」

「そう言えば。みなみさんもずっと徹夜してるみたいですね。朝会うと、寝不足そうでしたから」
「あたしらの時もそうだったけどよ、大変なんだな」
「そうだね〜」


また時間を飛ばし

「去年来た時もそうでしたが、この時間ともなると殆どの同人誌やグッズが売り切れですわね」
「それはしょうがないんじゃない?皆して朝早くから並んでるし、1人で2〜3冊買う人も居る位だし」
「そうそう。この時間に来て文句言う人は、論外中の論外だよ」

「こなたもルカと同じような事言ってたわね。自分をお客さんだと勘違いしてる人が増えてるって」
「流石こなた。こういうのは皆で作って、皆で盛り上がるべきなのに」
「そう言う物ですか。まあ、私もその世界を理解しようとしている立場ですから、気持ちは分かりますわ」

3人が歩いてると

「あ、さっき言ってた人だね」
「ああ。高2の時に来た時もあれあったわ」
「全く情けない。欲しいのを買えなかったのは自業自得なのに」

「ホントよね。アテネは・・アテネ?」
「あ、あそこ」


「止めなさい」
「な、何すんだよ」
「欲しい物があったのなら、素早く来て買いなさい。こんな時間に来て文句を言うなど、論外ですわよ」

「何だと!!客の要望に応えるのが」
「客!?つまらない冗談は嫌いですわ」
「俺は客だろうが!!」

「このイベントは皆で作る物ですのよ。「客」なんて人はいませんわよ」
「生意気なお嬢ちゃんだな。痛い目に」
「会うのはあんただと思うよ」

「ルカ」
「この人、物凄い大財閥のお嬢様だよ。そんなの敵に回したら、人生終わりだよ」
「フンッ、そんなのがこんな所に」
「来てるんだからしょうがない。敵に回してみる?明日どころか今日で人生終わるよ」

アテネが普段は出さない「ロイヤルオーラ」を出すと、相手はビビり始め

「ほ、本当なのか?」
「だから言ってるでしょ」
「そ、そうだった〜。俺が悪いんでした〜」

「逃げちゃった。どうするの?」
「ま、勘弁してあげますか」

因みに、以前ハヤテが説得した人とは違う人です。

かがみは話が終わる頃合いで2人の元へ行き

「そう言えば、泉さん達を見かけませんでしたね」
「まあ、こなたの事だから絶対に来てるでしょうね」
「広いからさ、偶々会わなかった。ってありえるし」
「まあ、そうですわね」


                     × ×


ある日。

「ねえお姉ちゃん、参拝客多いね」
「まあ、お正月だからね」

そう、今日はお正月だ。

「でも、去年より増えてるよね、参拝の人」
「確かにそうね。何でかしら」
「(きっとお兄ちゃんの影響だろうな〜。学校でも「イケメン神主」って話題になってたし)」

かがみに気を使い、つかさが考えていると

「かがみ、つかさ。あけおめ」
「おめでとうございます」
「ハッピーニューイヤー、ネ」

「はい、おめでと」
「おめでと〜」
「今年も来てくれたのね」

「今年は特にね。ゆーちゃん受験だから」
「そっか。ホントに間も無くね」
「ゆたかちゃんなら大丈夫だよ」
「でしょ〜。って訳で、お参りしてくるね〜」

こなた達(こなた、ゆーちゃん、パティ、そうじろう)が本殿に向かった後

「かがみさん、つかささん。あけましておめでとうございます」
「おめでとうございます」
「みゆきにみなみちゃん、おめでと」

「おめでと〜」
「今年はみなみさんが受験なので念入りにお祈りに来ました」
「そっか。みなみちゃんも頑張ってね」

「頑張ります」
「では、お祈りに行ってきます」

みゆきさんとみなみちゃんも本殿に向かった。
その少し後

「柊ちゃんに妹ちゃん、あけましておめでと」
「お、おめ」

盛大に欠伸したみさおに

「随分眠そうね」
「ちびっ子と一緒にコミケに行ったからな〜。まだ眠いゼ」
「そう言えば、そうだったわね。で、どうだったの?」

「疲れたんだってヴぁ。もう行きたくないゼ」
「大丈夫?みさちゃん」
「まあな〜」

「そう、良かった。じゃあ私達お参りに行くわね」
「また後でな〜」

また欠伸を噛み殺しつつ、あやのと共に本殿に向かった。

「2人とも、あけおめ」
「おめでとうございます」
「ルカにアテネもおめでとう」

「おめでとうございます」
「2人は日下部と違って元気そうね」
「体力はありますから」

「元アイドルだから、体力はあるよ〜」
「そう。2人もお参り?」
「ええ。年始の挨拶を神様に」

「私もね」
「じゃ、行ってらっしゃい」

2人が本殿に向かった後

「かがみ先輩につかさ先輩、あけおめっす」
「あ、ひよりちゃん。おめでと〜」
「今年は特に念入りにお参りするつもりで来たっす」

「そっか。ひよりちゃん、漫画はどうしてるの?」
「描いてる暇はないっす。受験が終わるまでお預けっす」
「そっか〜。私もネタ考えてるから、また頼ってね」
「は、はあ。 あ、そうそう。今日は友達と来たっす」

ひよりんと一緒に来た友人を見てかがみは強めに反応した

「どうも」
「あけおめ」

「あ、あの。何かあったの?」
「若瀬さんは、ハヤテ先輩に恋焦がれてるっす。つまり」
「お姉ちゃんのライバルなんだ」
「そう言う事っす」

無言の牽制が続いた後、いずみは何も言わずに本殿に向かった。

「じゃ、じゃあ私もこれで」

ひよりんは慌てて追いかけるように去って行った。

「さて」
「あ、ミラちゃんにつかさちん。あけおめ〜」
「あけおめ〜2」

「あっちゃんにゆっこもあけおめ」
「いや〜、ミラちゃんの巫女服姿はホントに新鮮だね」
「ホントだね〜」

「2人もお参り?」
「そうだよ〜」
「まあ、終わったらすぐ帰るけどね」
「そう」

2人が本殿に向かった後、最初に来たこなた達が参拝を終えて戻って来た。

「お参りして来たよ〜」
「はい、ごくろうさま」
「こなちゃん達は何をお願いしたの?」

「勿論ゆーちゃんの合格祈願だよ」
「お姉ちゃん。ありがと」
「当然じゃん。どうしても行きたい大学があるんだし」

「ワタシもユタカのごうかくをおねがいしました」
「おじさんもお願いしておいたぞ〜」
「2人もありがと」

「あら、泉さん達もいらしてたんですね」
「みゆきさんにみなみちゃんも」
「ゆきちゃん達は何をお願いしたの?」

「みなみさんの合格を」
「私は、自分を含めて皆が合格出来ますようにって」
「流石だね〜」

「皆も来てたのね。おめでと」
「みさきちにあーや」
「ちびっ子、おめえは元気そうだな」

「まあね〜」
「やっぱりみんな集まっちゃいましたか」
「不思議な縁だね」

「ひよりんに・・誰だっけ?」
「若瀬さんだよ、お姉ちゃん。家のクラスの委員長さんなんだ」
「そっか〜」

「若瀬さんも何かお願いしたの?」
「さっきは長めにお祈りしてたけど」
「自分と皆の合格祈願だよ。私も絶対に行きたい大学あるし」

楽しそうに盛り上がる面々を見て、そうじろうは

「(これ、夢のシチュエーションだよな)」

密かにガッツポーズしていた。

「ゆーちゃん達、御神籤引いていきなよ。運気を確かめるためにもさ」
「う〜ん。そうする」

受験生組は御神籤を引くことにし、他の面々は遠慮する事にした。
因みに、ゆーちゃんいずみは「大吉」、みなみちゃんひよりんは「中吉」だった。

「(大吉。学業は「油断や慢心をせず、実力を発揮すれば報われるでしょう」か)」
「(大吉か。えっと、学業は「苦労は絶えませんが、努力は必ず報われるでしょう」か。ハヤテお兄さんも通ってる大学に行けるといいな)」

「(中吉っすか。学業っと、「努力は報われますが、油断大敵」か)」
「(中吉。学業「油断は大敵。努力を怠らないようにしましょう」か)」

結果はそれぞれだった。


                    × ×


ついに、入試本番の日。

「はう〜っ、緊張するよ〜」
「ゆーちゃんなら大丈夫だって」
「で、でも〜」

「今までずっと努力してきたじゃん。緊張するなとは言わないけど、ちょっと位は余裕持たないと」
「お姉ちゃん」
「私はゆーちゃんを信じてる。だから、ゆーちゃんも自分を信じなきゃ」

「うん。うん」
「ゆーちゃんならあの大学へ行ける。実力だってちゃんと発揮できるって」
「そうだぞ。ほら、リラックス」

ゆーちゃんは深呼吸した。

「はい、これ。かがみのとこで買っといた学業成就のお守り」
「良いの?」
「一昨年くれたでしょ?そのお返しも兼ねてね」

「ありがと。鞄につけていくよ」
「おじさんからもあるぞ。おじさんのは無病息災だ」
「ワタシからもです。ヤクヨケね」

「おじさんにパティちゃん。ありがと」
「なんのなんの」

ゆーちゃんは3つとも受験会場に持って行く鞄につけ、再度忘れ物などが無いか確認し

「さ、行こうか。私が送ってあげる」
「ホントにありがと」
「お礼は受かった後にしてよ。さ」

こなたの運転で第一志望校に行き、

「行ってらっしゃい。帰りも迎えに来るね」
「うん」

校内に入ると、掲示板を確認し、試験会場に向けて歩き出した。

「小早川さん」
「あ、若瀬さん」
「お互い頑張ろうね」

「あ。志望校一緒だったね。うん、頑張ろうね」
「あ、小早川さんもお守り貰ったんだね。ほら、私も」
「これも一緒だね。じゃ、行こうか」

知り合いに会った事で安心し、今まで以上にリラックスできた。

しかし、いざ試験会場に着き、席に座ると緊張が一気にぶり返して来た。

「(ど、どうしよう。緊張し過ぎて心臓痛いよ)」

激しい運動をした後みたいに心臓が煩い位高鳴り、そのせいで余計緊張した。
何とか落ち着こうと深呼吸したが効果は皆無で、どうにもならなかった。

すると、行きがけに貰い、鞄につけておいたお守りが目に留まり、

「(そうだよ。お姉ちゃんもおじさんもパティちゃんも私に力をくれたんだよね)」

お守りを握りしめていると、不思議と緊張が無くなっていき、冷静さを完全に取り戻せた。
その為、試験そのものは何時も通りの力を発揮出来た気になれた。

「ゆーちゃん、どうだった?」
「出来る限りの事はした、っと思うよ」
「そっか。しつこくても、何回も言うよ。ゆーちゃんなら平気だって」

「うん。あ、お姉ちゃん」
「ん〜!?」
「ありがと」

「何が?」
「お守りだよ。お守りのお蔭で冷静になれたんだ」
「お礼なら、合格してからにしなよ」
「うん、そうだね」

それから少しの間会話が途切れたが

「あ、そうだ。合格したら、パ〜ッとパーティしようよ。合格祈念にさ」
「ま、まだ早いよ」
「そうかな?ナギちゃんには頼んであるよ」

「そうなんだ」
「ナギちゃんは直ぐに了承してくれたよ。「それ位お安い御用だ」だって」
「嬉しいなあ。合格してると良いな〜」

その後、第2志望、第3志望も受け、発表を待つだけになった。

試験が終わったので、皆で集まっていた。

「皆どうだった?」
「私は、出来る限りの事はした」
「私も何とかね〜」

「私も乗り切れたと思うよ」
「ゆたかは?」
「私も何とか」

「私の場合、第1志望に受からないとね〜」
「何で?ひよりちゃん」
「ハヤテ先輩に両親を説得してもらった手前、落ちると申し訳なくて」

「そっか」
「ゆたかと若瀬さんは、「絶対行きたい」だったよね?」
「うん。第1志望に行けると良いな。ね」

「う〜ん。私は第1志望以外受けなかったからね〜」
「「「え!?」」」

いずみの衝撃の発言に、本人以外は絶句し

「1個しか受けなかったの?滑り止めとかは」
「無いよ。行きたかったとこだけ」
「な、何で?」

「そこ以外行きたくなかったから。ハヤテお兄さんと一緒の大学じゃないと、意味無いと思って。それに、そこに向けてしか勉強しなかったからね。他の所は無理だったと思うよ」
「だ、大丈夫なの?こんな時に言うのは不謹慎だと思うけど、万が一落ちてたら」
「そん時はそん時だよ」

いずみの凄いんだか凄くないんだかの意志の強さに、全員感想が分からなかった。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月4日更新) ( No.47 )
日時: 2017/05/04 00:58
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ひより「あ、三年B組〜」
ひより・パティ「「黒井先生〜」」
いずみ「はいはい」
ゆたか「え、えっと」←どうのるか悩んでる。
みなみ「・・・」←のるか悩んでる。


                  × ×


ある日。

「ほ〜いっ、皆席つけー。 今年は受験やら何やらで新学期の始まりが遅れたけど、取りあえずはお疲れさん。でもなあ、終わったからって気ぃ抜いたらあかんで。授業とかはまだあるんや。気を付けやー」

黒井先生の有り難い言葉があったホームルームは終わり

「ホントに大変だったね。受験」
「まあでも、何とか乗り切れたよね」
「でもひより、先生が言ってた通り、油断大敵」

「ま、それは分かってるつもりだけどね」
「でもさ、終わったとは言っても結果がまだなんだから、ソワソワするよね」

いずみの言葉に受験組は黙って頷いていた。

「そういえば、みなさんはニポンのショウガツアソビ、やったことあるんデスカ?」
「ああ。羽根突きや百人一首、凧揚げだね」
「そうデス。どうなんですか?」

「私はした事無いかな。身近に興味あった人いなかったし」
「私もかな。お兄ちゃんとそう言う話で盛り上がった事はあるけど」
「私は、ある。みゆきさんとかと羽根突きと百人一首は。凧揚げは無いけど」

「パーさんは?日本の正月遊び」
「ハネツキはしました。パパさんやコナタ、ユタカと」
「へ〜」

「デモ、ヒャクニンイッシュはむずかしそうです。ワカ、ですよね?」
「うん。上の句を読んで、下の句を取り合うの」
「ワタシ、ワカはほとんどしらないネ」

「まあ、日本人でも難しいからね。パティちゃんは余計に大変かも」
「いっそのこと、カードゲームみたいにしたらオモシロそうネ。ピカピカアタックみたいに」
「あのさ、パーさん。それは駄目なんじゃない?百人一首の大会に人生懸けてる人も居るみたいだし」
「そうデスカ?」

あまり納得はいってなさそうだったが、これ以上の議論止め、

「あと、オセチやオゾウニはたべましたか?」
「家は食べたよ」
「家もね。パーさんは?」

「パパさんが買ってくれたネ。オセチもオゾウニもおいしかったネ」
「和風のおせちだったのに、パティちゃん美味しそうに食べてたよ」
「へえ。繊細な味のはずなのに、美味しさが分かったんだ」

「もちろんネ、ヒヨリン」
「みなみちゃんは?」
「みなみちゃんって、おせちやお雑煮は食べて無さそうなイメージあるよね」

「ううん。おせちもお雑煮も食べたよ。チェリーにも犬用のおせちを買ってあげたよ」
「へ〜。そんなのあるんだ」
「うん。美味しそうに食べてた」

「あ、そう言えば。お姉ちゃんが言ってたんだけど、私やパティちゃんが来る前はパスタやピザが恒例だって」
「なんか、モッタイナイネ。ニポンはオセチ、オゾウニがあたりまえだとおもってたネ」
「まあ、最近はそうじゃなくなってきてるかもね。ところで、パーさんは初夢見た?」

「oh。フジサンやタカをみるといいあれですね。みてないです」
「皆は?」
「私は漫画家として成功して、週刊連載を幾つも持つ夢だったよ」

「私は、夢だった養護教諭になって、小学校で働いてる夢」
「え、えっと。私は、その」

モジモジと言い難そうなゆーちゃんにいずみは

「私はやっぱりハヤテお兄さんと結婚して、子供を身籠る夢。前も見た気がするけどね」
「・・・」
「若しかして、ゆーちゃんも?」

「う、うん///////////////////」
「良い夢、だったかな?」
「そ、それは//////////////////////」

初夢ネタはどこかでやった気がしますが、お気になさらず。


                    × ×


ある日。

「もう直ぐ私達も成人式だね」
「だねえ。いざ近付いてくると、実感って湧かないもんだね」
「ゆたかやひよりは、何着ていくの?」

「私は振袖かな。腐ってても乙女ですから。ゆーちゃんは?」
「私も振袖が良いかな。昔から憧れがあったし」
「ワタシもきてみたいネ、フリソデ」

「パティちゃんなら似合うと思うよ。でも、私じゃ」
「ゆたかも似合うよ」
「そうそう」

「私じゃ七五三になりそうで」
「そんな事無いって。ね、みなみちゃん」
「私も、そんな事は無いと思う」

「イズミはどうするネ?」
「私も振袖が良いかな。で、ハヤテお兄さんに見て貰うんだ」
「やっぱり」

「小早川さんは?ハヤテお兄さんに見て貰いたいでしょ?」
「う、うん////////////////////」

ゆーちゃんはモジモジと照れていた。

「あ、そう言えば」
「ん!?」
「前にお姉ちゃんにハヤテさんの袴姿の写メ、見せてもらった事あるんだよね。かっこよかったんだ〜」

「え!?私、見た事無い。その写メ、ある?」
「あ、うん。はい」

携帯を取り出し、いずみに見せた。

「か、かっこいい///////////////」
「でしょ?」

2人はハヤテの袴姿で盛り上がっていた。

「どうしたの、ひより」
「へ!?何が!?」
「何がって、なんか複雑そう」

「そ、そうかな?そ、そんな事無いよ」
「そう」

「(な、何だろ。私も2人の話に入っていきたいっと思っちゃった。あの恋バナに)」


                   × ×


ある日。

「あけおめ、ことよろ」
「あ、姉さん」
「お姉ちゃん、おめでと」

「いや〜、色々忙して中々来れ無くてね〜」
「久方ぶりだもんね〜」
「あ、そうそう。ゆたか、大学受験お疲れ様」

「ありがと」
「どうだった?」
「出来る限りの事は、したと思うよ」

「そっか〜。って事で、ゆたかの合格の前祝って事でー、飲みに行こう〜」
「お、お姉ちゃん、まだ気が早いよ。結果出てないんだよ」
「ゆたかならダイジョウビ。お姉さん信じてるよ〜」

「そ、それは嬉しいけど。合格してからにしようよ」
「そっか〜」

ゆい姉さんを加えて炬燵でのんびりしていると

「そういえば、オネエサンはコドモのときはなにしてあそんだネ?」
「私?えっとね〜」
「・・・」

「忘れちった。こなたにも聞かれた事があるけど、思い出せないや」
「ザンネン、ネ。じょうほう、ほしかったネ」
「お役に立てず申し訳ない〜」

「(やれやれ。姉さんはやっぱりノリだけだね)」


                  × ×


ある日。

「う〜っ。最近寒いたな〜」
「ホントですわね」
「最近じゃ炬燵から出れなくてね」

「あんまり良くないんじゃありません?」
「まあね〜。つい寝ちゃって、ママに怒られるって割とあるし」
「風邪ひきますわよ。元とは言えアイドルなんですから」

「分かってるけどさ〜」
「そう言う時は、「炬燵に入ってばかりだと仕舞われる」って思えばいいんじゃない?」
「確かにそうですわね。ルカ、かがみが言った通り」

「アテネは良いよね〜。確か、天王州家は全館冷暖房完備でしょ?」
「え、ええ、まあ」
「良いよね〜。寒さで家に引きこもってても、運動不足にはならないし、そもそも寒さとかとさ」

「大学に来て、車から降りて教室に行くまでは寒いですわよ。それに、夜中起きた時は寒いですわ」
「成程ね〜。流石にそこまで完備じゃないって訳か」
「ええ」

「まあ、私やルカは電車通学だから、家からバスや電車の車内、教室以外は寒いわよね」
「寒さには強い方なんだけどな〜。かがみも平気そうだよね」
「まあ、我慢してる部分が多いんだけどね。それに、つかさが炬燵に籠ってばかりだから、注意できる立場になるためにもね」

「下の兄妹がいるってのも良いもんだよね」
「ですわね。う〜、寒い。早く教室に行きましょう」
「それは大賛成ね」


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ、そろそろバレンタインだね」
「そう、ですわね」
「かがみとアテネは誰かにあげる予定ってあるの?」

「まあ、私は家の使用人に「日頃の感謝」を込めてあげますわ」
「私は、パパかな。現役の時は社長やスタッフさんにあげてたけどさ」
「わ、私は」

「どうしたの?」
「お父さんにだけね。あげたいけど、連絡取れないから」
「私も、ですわね。本命をあげる相手が」
「私も、だね」

空気が少し悪くなったが

「友達とかにはあげないの?」
「私はあげちゃいけない人だから。家族以外にはね」
「あ、そっか」

「な、何よ」
「別に〜」
「フンッ」

「あ、そう言えば。アテネはアテネのパパにあげないの?」
「無理ですわよ」
「え!?」

「私の両親は、既に亡くなっていますから」
「「え!?」」
「離れて暮らすお婆様はいますが」

「そ、そうだったんだ。なんか、ごめんね」
「気にしてませんわ。寂しくないと言えば嘘になりますが、支えてくれる人はいますから。それに今は、大切な親友も出来ましたし」
「そう」

「ねえアテネ、海外じゃ「女が男にチョコを贈る」ってあまりないんでしょ?」
「ええ。欧米じゃ男女問わず、好きな相手にお菓子やカードを贈るみたいですわ」
「ふ〜ん。まあ、最近にの日本もそうだよね。「友チョコ」ってのもあるし、世話になってる人にあげるってのも主流だし」

「そうね。そう言えば、こなたがこの話でえらい自信持ってたわね。海外では自分はいっぱいもらえそうって」
「へ!?  ああ、そう言う事」
「ま、ともかく。友チョコ以外今年は誰もなさそうですわね」
「「確かに」」

講義終了後。

「そう言えばさ。皆って、今年のバレンタインってどうするの?」

皆で泉家に集まっている時にかがみが切り出した。

「う〜ん。私はお父さんと店長に、だね」
「私は友達皆にあげるよ」
「私は父と親戚のお兄さんに」

「あたしはねえな〜。おとんや兄貴にあげるつもりねえし〜」
「私はお父さんとしゅうちゃんかな」
「ゆたかちゃん達は?」

「私はおじさんに」
「ワタシはパパさんとテンチョウにです」
「ふ〜ん」

「変わり映えしないね〜。まあ、今年は皆してあげる人が1人居ないけど」
「そ、そうだね」
「肝心のかがみはどうなのさ?」

「わ、私はお父さんにだけ」
「何でさ」
「だ、だって。私は家族以外にあげちゃいけない人だから」

「成程ね〜」
「な、何よ」
「別に〜」ニヤニヤ


                  × ×


ある日。

「ハッピーバレンタイン」

バレンタイン当日、つかさは何時も通り、手作り(カカオ豆からは作ってない)のチョコをこなた達に配っていた。

「はい、アテネさんとルカさんにも」
「え!?いいの?」
「なんか、申し訳ないですわ」

「気にしないで。友達だもん」
「なら、ありがたく頂戴しますわ」

箱を開けると、例年通りかなり凝っており

「あのさ、つかさ。「義理チョコ」でも、男子にこんなのあげちゃ駄目だよ」
「え!?何で?」
「勘違いが元で、殺人事件に発展するのは、何もドラマなどのフィクションに限りませんわよ」
「アテネの言う通りだよ。そう言う事件は間違いなく起こってるはずだからさ」

たぶん、あります。

「それはそれとして、私からも皆さんにチョコレートですわ」
「アテネさんが?」
「勘違いはしないでしょうが、「友チョコ」ですわよ」

アテネが皆にあげたチョコは、つかさの様に凝ってはいなかったが、高級感があった。

「い、良いの?こんな高そうなの」
「まあ、材料はベルギーから空輸しましたからね。作ったのは私ですが」
「流石アテネね。規模が違うわ」

「味は一応は保証しますわ。味見はしましたし、使用人にも確認させましたから」
「ま、料理上手なアテネ作だから安心ね」

因みに、全員から高評価を受けたそうだ。
さらに因みに、あやのも皆に手作りのチョコを配りました。


一方その頃。

「はいお兄ちゃん。私からのチョコ」
「サンキューいずみ。でも、去年のとは違うな」
「まあ、買った奴だから」

「作らなかったのか?お前が恋焦がれてる人に」
「ハヤテお兄さん、連絡取れなくなってるからね。食品だから、受け取ってもらえるかどうかのは」
「そっか。ま、ありがたく食べさせてもらうよ」


                     × ×


ある日。
この日、こなた、かがみ、つかさはファミレスに来ていた。

「そう言えば、ゆたかちゃん達受験どうなったの?」
「まだ結果出てないって。でも、そろそろみたいだよ」
「確か、お姉ちゃんが通ってる大学も受験したんだっけ?」

「そだよ。ゆーちゃんはそこが第一志望なんだって」
「ゆたかちゃんが法学部か〜」
「弁護士に憧れてるんだって」

「ゆたかちゃんが弁護士。なんか、お似合いよね」
「でしょ〜」

こなたはお茶を一口飲み

「でもね、発表が近付くにつれて不安であんまり寝れて無いみたい」
「まあ、気持ちは分かるけどね。私もそうだったし」
「大丈夫だって言っても、不安は大きいんだって」

「こればっかりは時間に任せるしかないわね」
「だね〜。ところで、つかさは就職どうなったの?」
「決まったよ〜。4月からレストランで働く事になったんだ」

「へ〜。つかさらしいね」
「えへへ。有名な所だから緊張してるんだよね」
「そっか。頑張れ〜」

「うん。少しでも早く認められるように、頑張るよ」
「んじゃ、料理させて貰えるようになったら、皆で食べに行くね」
「そうね。楽しみにしてるわ」

「うう〜、プレッシャーだな〜」
「ま、気楽にやんなよ」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月4日更新) ( No.48 )
日時: 2017/05/05 21:36
名前: ささ

ささです。ハヤテ何やってるんだろうかな、愛しの彼女をほっといて。まさか浮気とか…というより一応生存しているんでしょ。最も浮気の線は無いな、近くに原作で弩級戦艦クラスの部位を持つ人がいるし。
聖なるイベントとはいえやっぱ主役がいないと寂しくなるもんだな…恒例のチョコレート祭りもないし…。つかさのチョコは…そんな凝ったものなのかよ!そりゃ勘違いが増えるよ。そのうち大変なことにもなるよ。別に殺人に限らず女の子だし…ハヤテ以外でね…こなたの持っているゲーム(ゆうちゃんに見せられない)のような状況になりたくないでしょ。かがみ、ちゃんと妹を守ってねハヤテのためにも。
そういえばかがみ、ライバルが増えたとき「既成事実をつくって本妻の立場をわからせよう」とは思わなかった?ルカやアテネは思いそうだなww
ハヤテの無事を祈りつつ・かがみの幸せ「も」祈りつつ失礼します。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月7日更新) ( No.49 )
日時: 2017/05/07 20:25
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。

 ゆたか「感想ありがとうございます♪」

 >>ハヤテ何やってるんだろうかな、愛しの彼女をほっといて。

 詳しい事は言えません。物語が進めば・・

 >>まさか浮気とか…というより一応生存しているんでしょ。

 まあ、「生きている」っと言うのは断言しておきます。

 >>最も浮気の線は無いな、近くに原作で弩級戦艦クラスの部位を持つ人がいるし。

 アテネ「そうですわね。私が居れば・・」
 かがみ「ハヤテの事だから、浮気は絶対に無い・・っと思うわ」

 >>聖なるイベントとはいえやっぱ主役がいないと寂しくなるもんだな…恒例のチョコレート祭りもないし…。

 こなた「まあね。寂しくてしょうがなかったよ」
 つかさ「私も、作ってて物足りなかったから」
 かがみ「私は、作ろうとは思わなかった」

 >>つかさのチョコは…そんな凝ったものなのかよ!そりゃ勘違いが増えるよ。

 つかさ「うん、頑張っちゃって」

 アニメ13話を見ていただければ、お分かりかと。

 >>そのうち大変なことにもなるよ。別に殺人に限らず女の子だし…ハヤテ以外でね…こなたの持っているゲーム(ゆうちゃんに見せられない)のような状況になりたくないでしょ。

 つかさ「そ、そうかな。そんな事無いと思うけど」
 ルカ「あるって。恋人がいるなら、分かんないけどさ」
 アテネ「ですわね。気を付けた方が良いですわよ」

 >>かがみ、ちゃんと妹を守ってねハヤテのためにも。

 かがみ「そうね。ハヤテから見ても妹な訳だし」

 >>そういえばかがみ、ライバルが増えたとき「既成事実をつくって本妻の立場をわからせよう」とは思わなかった?ルカやアテネは思いそうだなww

 かがみ「思わなかったわね。お互いに結婚したらってあったし」
 アテネ「私の場合、否定出来ないのが、痛いですわね」
 ルカ「だね。私もだけど」

 >>ハヤテの無事を祈りつつ・かがみの幸せ「も」祈りつつ失礼します。

 かがみ「「も」って何よ。わ、私だってその」

 ハヤテに関しては、やっぱりここではまだ言えません。

 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月7日更新) ( No.50 )
日時: 2017/05/07 20:30
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ひより「あ、三年B組〜」
ひより・パティ「「黒井先生〜」」
いずみ「はいはい」
ゆたか「え、えっと」←どうのるか悩んでる。
みなみ「・・・」←のるか悩んでる。


                   × ×


ある日。

「はう〜っ、緊張する〜」
「今日だったね、合格発表」
「うう〜」

「大丈夫だぞ、ゆーちゃんなら。自信持ちなよ」
「持てないですよ〜」
「ん!?ゆーちゃん、若しかして寝れなかった?」

「うん。不安で押し潰されそうで」
「そっか。じゃあ早めに行こうか。受験の時と一緒で送ってあげる」
「ありがと、お姉ちゃん」

朝食は食べられず、準備を済ませ出かける事にした。

「大丈夫?コンビニとかに寄って休憩する?」
「ありがと、お姉ちゃん。でも、大丈夫だよ」
「そっか」

その後は会話は無く(っと言うより、全く弾まない)、こなたも気を使って音楽もかけなかった。

「じゃ、行ってらっしゃい。忘れ物は?」
「うん、無い」

こなたが行った後、ゆーちゃんは発表される場所へ歩いていた。
結構早めに来たのにも拘らず、かなりの人が来ており、その殆ど(っと言うか全部?)が今のゆーちゃんのように力なく歩いていた。

「小早川さん」
「え!?あ、若瀬さん」
「ついにこの日が来たね」

「うん」
「大丈夫?元気無さそうだけど」
「そ、それは若瀬さんだって」
「仕方ないよ。ね」

その後は会話なんか出来る余裕はなく、ただただ発表を待つ時間になった。
そして、ついに時間になり

「あ、あった。私合格だ」
「・・・」
「こ、小早川さん?」

「私も、合格だ」
「良かった。お互い頑張ったもんね」

一喜一憂する声が聞こえる中、ゆーちゃんといずみは見事に第一志望に合格した。
その後、ゆーちゃんは第二・第三志望の合格発表も見に行き、どちらも合格していた。
その後、ゆーちゃんは第一志望に決め、手続きなどを行い

「高校と一緒で大学でも一緒だね」
「うん」
「この学校、レベルが高いみたいだから、それも頑張ろうね」
「若瀬さんも」

2人は握手し、帰路に就いた。

「おめでと、ゆーちゃん」
「おめでとうな」
「ゴングラッチネーションね、ユタカ」

「皆ありがと。このお守りも」
「「「え!?」」」
「このお守りのお蔭で、受験の時に落ちつけたんだ」

「そっか。それは良かった」
「お役に立てて何よりさ」
「ちょっとてれるネ」

「あ、でさ。ゆーちゃん、第一志望に決めたんだよね」
「そうだよ」
「って事は、実家からより、ここから通った方が早いよね」
「え!?」

パンフレット等を見ると、今まで緊張等で全く気付かなかったが、確かに泉家からの方がアクセスが良かった。

「どうするんだい?ここからの方が良いんだったら、おじさんが話し通しておくけど」
「でも、迷惑なんじゃ」
「気にしなくていいさ。寧ろ大歓迎さ。な、こなた」

「そうそう。ゆーちゃんが嫌なら、無理には勧めないけど」
「えっと。   じゃあ、お世話になります」
「「うんうん」」

その後、そうじろうがゆーちゃんの実家に電話し、大学進学後もゆーちゃんの下宿が決まった。


                    × ×


ある日。

「え〜っ、皆の合格。そしてつかさの就職を祝って、かんぱ〜い」
「「「「「「「「「かんぱ〜い」」」」」」」」」

この日、三千院家で祝賀パーティが開かれていた。

「そう言えば、こなた達もそうだったが、ゆたか達も志望通りの進路に進めるんだよな」
「皆頑張ったからね〜。かがみん達の所でも、お祈りしたし」
「えっと、ゆたかは弁護士、みなみは養護教諭、ひよりは漫画家だったか?」

「うん、そうだよ」
「ナギさん、知っててくれたんですね」
「まあな。で、いずみは知らんな。法学部に進むのは聞いてるんだが」

「それが。まだ決まってなくて。通いながら決めようかなって」
「ふ〜ん。ま、頑張れよ。出来る事があったら、手伝うぞ」
「ありがと、ナギさん」

「それにしても、ひよりんがマンガ科のある専門学校に進むとはな」
「まあ、夢みたいなもんっすから。ずっと同人誌書いてましたし」
「頑張れよ。私の場合は特に応援に熱が入るから」

「ええ。頑張るっす」
「で、つかさはつかさらしい就職先だよな」
「エヘヘ。ありがと、ナギちゃん」

「つかさが働いてる店に行くときは言えよ。私も行きたいぞ」
「勿論誘うよ」
「まあ、つかさならそんなに待たないかもね」

「お、お姉ちゃん。修行とかは厳しいんだよ」
「大丈夫よ。信じてるもの」
「お姉ちゃん」

つかさは嬉しそうに言っていたが

「(ホントはお兄ちゃんに言って欲しかったな。お兄ちゃんが一番に一人前になった私の料理を食べて貰いたいな)」

とか思っていたそうだ。

「そう言えばさ。ナギちゃんって最近何してるの?遊びに行こうと思って電話しても断るし」
「すまんな。年度変えだから忙しんだ。財閥の当主って色々と仕事があるんだ」
「ふ〜ん」

「まあ、忙しくても漫画読んだりゲームしたりは忘れてないがな」
「さすがネ、ナギ」
「まあな」

その後、談笑していた。

「ん!?どうした、いずみ」
「え!?あ、ううん。何でもない」
「そうか?」
「(ハヤテお兄さん、居ないのかな。全然見かけないし。でも、聞くのは野暮だよね)」

いずみはこう思っていた。

因みに、

「(あ、そうだ♪皆さんの進学先の学校に電話して勝手に断りの電話入れちゃいましょう♪そうすれば、皆浪人しますよね♪勿論つかささんの就職先にも断りの電話を♪)」

マリアさんが会話に加わって来なかったのはこんな理由である。

「それにしても、この料理美味しいよね〜。私も料理するけど、これは段違いだよ」
「まあ、マリアが作ったからな。私も料理するようになったが、後50年位修行せんと勝てんよ」
「だよね〜」

「(あ、そうだ♪追加の食事に「死なない程度の猛毒」を仕込んじゃいましょうかね〜♪そうすればそれはそれは面白い事に♪)」

その後は特に何もなく、パーティはお開きになった。


                     × ×


ある日。

「そう言えば。私達、そろそろ卒業なんだよね」
「そうだね。皆進学は決まってるし」
「バラバラになっちゃうよね」

寂しそうなゆーちゃんにみなみちゃんは

「大丈夫。卒業して進学先が違ってもこうやって集まれるから」
「そうだよ。泉先輩達が良い例じゃん。卒業して進路が違っても、定期的に集まって楽しくやってるし」
「そうだね。みなみちゃんにひよりちゃん、ありがと」

「そう言えば。パーさんは陵桜卒業した後って、どうするの?」
「ワタシはアメリカにかえります。むこうのダイガクにニュウガクはきまってマス」
「そっか。帰っちゃうのか」

「ハイ。ニポンのオタクブンカ、ひろめマス」
「・・・」

帰宅後。

「パティちゃん、ちょっと良い?」
「どうしました、ユタカ」
「あれ?荷造りしてるの?」

「ハイ。はやめにじゅんび、しておくネ」
「そっか」
「バイトももうやめたネ。テンチョウはひきとめてくれましたが、きめたことネ」

「そう、何だ」
「ユタカ、かおあげるネ」
「・・・」

「だいじょうぶネ。べつに「今生の分かれ」ってわけじゃないネ。デンワはもちろんメール、チャットではなせるネ。べんりなよのなかにかんしゃするネ」
「そうだね。ごめんね」
「きにしてないネ」


                   × ×


ある日。

「う、嘘だーーーっ」
「な、何よ急に大きめの声出して」

かがみ、アテネ、ルカは秋葉の本屋に来ており、ルカが会計時に「衝撃的な発見をした科学者」の様に大き目の声を出していた。

「この前ね、欲しいポイント景品があってね、どうしようか悩んで交換して貰ったんだよ。でも、今めちゃくちゃ欲しいポイント景品があるんだよー。ポイント全然足んないよー」
「なんか、前もこんな話して無かったっけ?」
「気のせいだよ。うう〜どうすりゃ」

「そんな事で一々大声出さないでくれます?」
「だっで〜」
「全く。ほら、私のポイント使いなさい。足りるはずですから」

「おお〜。サンキュー」
「やれやれ」
「(何だろう。この手のネタ、何度目かな気がする)」

目的の物を手に入れられた嬉しそうなルカと共に近くのファミレスにやって来た。

「禁煙席と喫煙席、どちらになさいますか?」
「禁煙席で。誰も煙草をすいませんわ」
「ではこちらへ」

席に案内され、店内を見渡すと、結構混んでいた。

「ファミレスと言うのは、やっぱいいですわね」
「そう?」
「アテネからすれば新鮮なのね」

「ええ。それより、何か注目浴びてません?」
「確かに」
「ルカ、貴方の正体に気付かれたんじゃありません?」

「んなバカな。引退して、もう2年だよ。一応変装もしてるし」
「じゃあ、アテネなんじゃない?ファミレスに来そうにない人だから、珍しがってるのかもね」
「まあ、それは否定出来ませんわね」

実際、かがみの推論の方が正解なのである。


                   × ×


ある日。

「ねえアテネ」
「何ですの」
「前にハヤテ君がさ、「自分の子供が狙われたらどうする」って話をした事あるんだって」

「それで?」
「もし、ハヤテ君と自分の子供が変質者とかに狙われたらどうするの?」
「愚門、ですわね」

「へ!?」
「「天王州家を怒らせた」っと言う事で、死より惨い目に遭わせますわ「殺された方が遥かにマシだった」っと、生涯思い続けるような目に、ね」

アテネの明らかな本気の目にルカは身震いした。

「ルカはどうなんですの?自分の子がそういう目に遭ったら」
「そうだね〜。私は一応裁判官を目指してるからね。「法の正義の裁き」を下すかな」
「それだけ、ですの?」

「表向きはね。裏じゃ何するか分かんないよ。精神的に殺しちゃうかも。心をズタボロのぼろ雑巾の様に、ね」
「貴方もさほど変わってないじゃありませんか」
「まあね〜。かがみはどうなんだろ」

「かがみの事ですから、私達程ではないにしろ、かなり凄い事をしそうですわね」
「確かにね。「法に触れない程度に」だろうね」


                   × ×


ある日。

「お邪魔してま〜す」
「おお、こなた。いらっしゃい」

こなたは三千院家に遊びに来ていた。

「そう言えば。こなた、他の皆はどうしたのだ?」
「誘ったけど、個々で用事があるんだって。みさきちは特に来たがってたけど」
「そっか」

暫くゲームしていたが、休憩でテラスで紅茶を飲んでいた。

「そう言えばさ、ナギちゃん」
「なんだよ」
「私と違ってナギちゃんは成長したよね」

「まあな。私は今年で18だからな。普通自動車免許も取りに行ける様になるし、こなたが前々から言ってたエロゲーも買ったリプレイしたり出来る様になるからな」
「そっか。ちょっと羨ましいよ」
「何がだよ」

「前は私と変わらなかったのに、突き放されたよ」
「何がだ?確かに身長は」
「そっちじゃ無くて」

「へ!?・・・お前、セクハラ親父か」
「ヌフフ」

ティータイムも終わり、ゲームに戻っていた。

「そう言えばさ。ナギちゃんって私に負けず劣らずオタクだよね」
「まあな」
「子供の頃からだっけ?」

「そうだぞ。落書きとか象形文字って言われつつ漫画書いてた」
「じゃあさ、友達と話し合ったの?」
「元々友達付き合いは少なかったからな。数少ない友人は話を合わせてくれたし」

「ふ〜ん」
「まあ、今となってはハヤテのお蔭で皆と仲良くなれたからな」
「そっか〜」


                  × ×


ある日。
この日、かがみとつかさは泉家に来ていた。

「そう言えば、ゆたかちゃんの卒業式ってそろそろだっけ?」
「あ、はい。ホントに間も無くです」
「そっか〜」

「卒業式か。私達の卒業式がホントに最近な気がするわよね」
「そうだね〜。ななこ先生の言葉も印象的だったよね〜」
「まあ、良い意味でも悪い意味でも、だけどね」

「そう言えば、お姉ちゃん卒業アルバムってどうしたの?」
「えっと、どこだっけ」
「おいおい」

「間違いなく持って帰って来て、仕舞った筈なんだけど、どっか行っちゃった」
「全く。ゆたかちゃん、大事な記念をこなたみたいに雑に扱わない様に」
「は、はい」

ゆーちゃんはリアクションに困っていた。

「そう言えば、かがみ先輩に聞きたい事が」
「私に?」
「私、かがみ先輩と同じ大学に進学するじゃないですか?」

「ええ、そうね。ちょっと早いけど、よろしくね」
「あ、はい。それでですね、どういう感じなのか、もう一度聞いておきたくて」
「う〜ん。普通の科目もあるけど、法律関係が多いわね。今までと全然違うから、大変かもね。レベルだって高いし」

「そ、そうなんですか」
「何だったら、1年の時の教科書持ってきたから、見る?全部じゃないけど」
「あ、是非」

かがみの教科書を借り、中を見ると

「うう〜。難しそう」
「まあ、難しいのはしょうがないわね。他人の人生を左右する責任ある職業を目指すわけだからね」
「うう〜」

「ゆーちゃんなら大丈夫だよ。努力家だから」
「そ、そうだね。頑張るよ」

不安そうだったが、こなたの励ましで元通りになった。

「そう言えば。ゆたかちゃんは誰かの第二ボタンもらう予定あるの?陵桜って学ランだし」
「あ、いえ。貰う予定は無いです」
「そうだよね〜。ゆーちゃん、一途だし」
「うう/////////////////////////」

ゆーちゃんが照れていると

「やほ〜っ、諸君」

ゆい姉さんがテンション高くやって来た。

「ちょっと早いけど、ゆたか卒業おめでとー。って事で、皆で飲みに行こー」
「姉さんの奢りだね〜。やほ〜」
「いやいや。我々誰もお酒飲みませんから」

「お姉ちゃん。私まだ18歳だよ」
「気にしない気にしない。ばれなきゃ良いんだよ」
「いやいや。貴方警察官でしょ」

結局飲みに行く話は無しになった。


                     × ×


ある日。

「そういやそろそろパティちゃんの留学も終わりなんだよな」
「そう、デスね。とってもたのしかったです」
「お見送りのパーティでもするか。こなた達の友達皆呼んで」

「賛成〜」
「エヘヘ。何しようかな〜」
「ウレシイですが、エンリョするです」

「「「え!?」」」

「たしかにアメリカにかえりますが、それだけです。アイタイとおもえば、すこしタイヘンですが、あえます」
「そうだが」
「パーティなんてしたら、もうあえないみたいで、いやです」

「そっか。本人がそう言うなら、止めておくか」
「パパさん、キモチだけもらうネ」
「分かった」


                    × ×


ついに、ゆーちゃん達の卒業式。

「ホントに今日で終わりだね」
「そうだね。こうしてみると、あっという間だったね」
「それだけ皆充実してたって事だね」

「さ、行こうか。遅れちゃうよ」
「うん」

卒業式の様子はカットで。
因みに、ゆーちゃんはボロボロと泣いてしまい、みなみちゃんも目を潤ませた。

「終わっちゃったね、卒業式」
「そう、だね。ゆたか、沢山泣いちゃったね」
「みなみちゃんだって。私程じゃ無いけど」

「うん」
「私は、申し訳ない。寂しさというか、悲しさというか。それはあったけど」
「私も田村さんと一緒だよ。涙、出ると思ったんだけどね」

話をしつつ教室に着き

「先生の話聞いて終わりだね」
「そうだね」
「お姉ちゃん達が「黒井先生の話が印象的だった。良い意味でも悪い意味でも」って言ってたけど」

「何だろうね」
「気になるね」

先生は直ぐにでも来た。

「え〜っ、ホームルームもこれで最後や。先生からの言葉も最後やけど、特に何もありません」

ゆーちゃん達はこなた達の言ってた意味を理解し始めていた。

「先生なんかのくだらん話を長々と聞いても無駄なだけや。皆に伝えるべき事は、この3年で伝わってるはずや。せやから、1秒でも長く友達と話とき。以上」

先生が言うと、全員で起立し

「黒井先生、私達は先生の人柄のお蔭もあり、楽しく学園生活を送れました。今までご指導ご鞭撻、本当にありがとうございました」

委員長のいずみが言うと、

「な、なんやねんお前ら。先生泣かしても、何もないで」

文句を言いつつも、先生は泣いていた。
そのまま廊下に出た際、「目にゴミが入った」っと誤魔化していた。

「もう終わりだね。最後に皆で記念写真撮ろうよ」
「うん。私、カメラ持ってきたから」

みなみちゃんが持ってきたカメラで記念撮影し、

「じゃ、また明日」
「うん」



こうして、ゆーちゃん達も陵桜を卒業した。
沢山の思い出を胸に抱えて。



-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

終わりっぽいですが、普通に続いていきます。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月10日更新) ( No.51 )
日時: 2017/05/10 18:44
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」
かがみ「またこのパロディなのね」


                 × ×


ある日。

「ねえナギちゃん、ずっと聞きたかった事があるの」
「なんだよかがみ。改まって」
「ハヤテはどこ。何してるの」

「・・・」
「答えてよ!!ナギちゃん」
「お、落ち着いて、かがみ」
「そうです、落ち着いてください」

ナギに掴み掛ったかがみをこなたとみゆきさんは宥め

「ご、ごめんなさい。でも私」
「しかしだな」
「教えてよ!!!ナギちゃん!!」

「分かったよ。正直に言うよ」
「・・・」
「知らないんだ。突然「当分の間休みたい」って言い出されたんだよ。あいつには散々世話になってるからな。だから理由は聞かずに「超長期休暇」をあげたんだよ」

「そ、そう」
「だから、あいつがどこに居て何をしているか知らないんだ。役立たずですまんな」
「私の方こそ、色々ごめんなさい」


                    × ×


ある日。

「そう言えば、ハヤちゃんが連絡を断ってもう1年になるんだよね」
「・・・」
「そ、そうだね」

「何してるんだろうね。ナギちゃんも知らないって言ってたし」
「・・・」
「みゆきさん、分からない?」

「すみません。分からないんですよ」
「そっか。最近じゃメールすらも全然返って来なくなったし」
「うん。2週間前にお兄ちゃんにしたメール、返事来てないもん」

「なんか、寂しいね。ね、かがみ」
「・・・」

「かがみ?」
「私だって、寂しいわよ」
「へ!?」

「寂しいわよ!!会いたいわよ!!!デートだってしたいし、一緒に寝たり一緒にお風呂入りたいわよ!!」
「かがみ」
「でも、事情を聞いても教えてくれないし、連絡も取れないし。私、寂しくて、悲しくて」

泣き始めてしまったかがみに

「やっぱり、かがみの前じゃハヤちゃんの話題は禁止だね」
「ええ。かがみさんがここまで大泣きするなんて」
「気持ちは分かるよ。私もお兄ちゃんに会いたいもん」

「ハヤテ、ハヤテ〜」


                    × ×


ある日。

「かがみ」
「ハ、ハヤテ!?今まで何を」
「突然だけど、僕と別れて」

「な!?何でよ」
「理由なんてないよ。言う必要もないし」
「何でそんな事言うのよ!!教えてよ!!」

「じゃあね。もう、会う事も無いから」
「ま、待ってよ」

ハヤテの腕をつかみ、引き留めた。

「私の事が嫌いになったの?ねえ、ハヤテ」
「・・・」
「お願い、そんな事言わないでよ!!直すから。ハヤテが私に対して嫌な所全部直すから!!だから別れるなんて言わないでよ!!」

涙を流しながら必死で訴えるかがみだったが、ハヤテは振り替えもせず掴んでいた手を振りほどき

「じゃあね。さよなら」
「ま、待ってってば」
「・・・」
「(え!?足が石化したみたいに動かない!?な、何でよ。ハヤテが追えないわよ。動いてよ)」

願いとは裏腹に、全く動かなかった。

「ハヤテ、行かないで!!!ハヤテ、ハヤテ〜」


ガバッ!!!


「ハアッハアッ。ゆ、夢!?」

はい、夢オチです。

「ま、全く。我ながらなんて夢見てるのよ」

荒い息をしつつ見ると、つかさが隣で寝ていた。

「そっか。昨日一緒に寝たんだっけ」

昨日の夜を思い出し、息を整えた。すると、どうしても夢の内容が克明に思い出され

「何であんな夢を。予知夢、なんて言わないわよね」
「ん!? あ、お姉ちゃんおはよ〜」
「あ、起こしちゃった?」

「お姉ちゃん、泣いてるの?」
「え!?」

指摘されて頬を触ると、涙が何雫も流れていた。

「どうしたの?」
「何でもないわ。嫌な夢を見ちゃっただけ」
「お姉ちゃん」

「大丈夫だから。所詮夢よ」
「そう、何だ」

起床後、つかさは時間を見計らい、こなたに電話した。

『そっか、かがみが』
「うん。お姉ちゃんがあんなに泣くなんて」
『予想はつくよ。ハヤちゃんに関する夢じゃない?』

「やっぱり、そうだよね」
『デートが出来なくてストレスが溜まる位だからね。全く会えなかったり、メールも全然返事が来ないのは、かがみからすれば耐えがたい苦痛なのかもね』
「何とか出来ないかな」

『こればっかりはね。私だって何とかしてあげたいけど。何とか出来るのはハヤちゃんだけだよ』
「お兄ちゃん。私も会いたいよ〜」
『気持ちは分かるけど、つかさは泣いちゃ駄目だよ。かがみが益々耐えられなくなっちゃうから』
「うん」


                     × ×


ある日。

「はあっ」
「どうしたの、みさちゃん。最近溜息多いけど」
「あ。なんでもねえよ」

「そう?私で良かったら、相談してね。力になりたいから」
「あやの。あ、あのさ」
「うん?」

「最近さ、あたし変なんだ」
「え!?どういう事?」
「最近柊の彼氏の事ヴぁっか考えてんだ」

「綾崎君を?」
「ああ。会いたくてしょうがなかったり、会えなくて寂しかったり」
「そう」

「最近じゃ夢に出てくんだってヴぁ。しかもだゼ、あたしと柊の彼氏が結婚するゆめだゼ」
「え!?」
「な?変だろ?」

「う〜ん。それはきっと」
「きっと?」
「あ、ううん。気にしないで」

「そうか?」
「(それはたぶん、綾崎君の事を好きになっちゃったんだと思うよ。みさちゃんの事だから、そう言ったら悩んじゃうよね)」

あやのは敢えて真実だと思う事を伏せる事にした。


                    × ×


ある日。

「「「「「「「「おお〜っ。これは凄い」」」」」」」」

この日、こなた、かがみ、つかさ、みゆきさん、みさお、あやの、ルカはお花見に来ていた。

「流石は天王州家だよね」
「家の敷地内でこれだけの規模の桜が見れるとは」
「ナギちゃんの家の桜も凄いけど、ここも凄いよね〜」

「ホント、凄く綺麗です」
「すげえゼ〜」
「ホントね、みさちゃん」
「金持ちってホントに何でもありだね」

「桜並木」と表現してもお規模で、ニュースで取り上げられても何ら不思議の無い桜が咲き乱れていた。

「折角綺麗に咲いたんですから、皆さんを招待したいと思いまして」
「ありがとアテネ。これだけ凄いと、普通じゃ花見客でごった返して、まともに楽しめないからね」
「ホントだよ感謝感謝だよ」
「礼には及びませんわ。それより、食事を用意しましたわ」

アテネが合図すると、使用人が幾つも重箱をもってきて、ふたを開けると

「こりゃ凄い。豪華絢爛だよ」
「豪勢に行こうと思いまして。まあ、お酒は全くありませんが」
「んじゃ、宴会と行こうか」

アテネの乾杯の音頭で宴会が始まった。

「でもさアテネ、こんな凄いご馳走、お金かかったんじゃない?」
「富める者は奉仕する義務がある。ですから、お気になさらず。確かに拘りましたが」
「そっか〜。でも、うんめえな〜」

みさおが一番美味しそうに食べていた。
一方

「(ホントはハヤテ君が居た方が良かったんだけどな〜。何やってるんだろ)」
「(楽しくて嬉しいんだけど、ホントはお兄ちゃんが居た方が良かったかな)」
「(なんだろうな。楽しい筈なのに、柊の彼氏がいてほしかった。って思うんだよな)」

こんな風に思っている面々もいたそうだ。


                   × ×


ある日。

「はい、もしもし」
『やっほ〜、かがみん』
「何よ、こなた」

『実はさ、エイプリルフールだから嘘をだね』
「あんた、またそれ?懲りないわね」
『だからさ、うそをつこうと思ったんだけど、止める事にしたんだよ』

「なんでまた。珍しいわね」
『だってさ。嘘を受け止められる精神状態じゃないでしょ?』
「何でよ。失礼ね」

『まあ、お気になさらず。んじゃ』
「な、何だったのよ。あ、ルカからね」
『やっほ〜っ。お暇かな』

「そりゃ暇だけど」
『実はいうとね、嘘をだね』
「去年に引き続きね」

『まあ、今年は嘘は止めるよ。耐えられないでしょ?』
「ルカまでこなたと同じ事を。まあ、良いわ」

かがみがルカとの世間話に花を咲かせている頃
こなたはかがみへの電話を切った直後

「およ?みさきちだ」
『おう、ちびっ子。暇か?』
「まあね〜。なんか用?」

『実はよ、おめえに大事な話があんだ』
「へ!?何さ」
『実は、おめえに借りてたゲーム、間違えてブッ○オフに売っちまった』

「な!?あ、あれは貸したとはいえ、大事なゲームなんだよ」
『あっはっは〜、嘘だよ嘘。今日は嘘ついていい日だろ?だからついたんだ』
「みさきち〜」

『安心しろって。明日返すよ。これは嘘じゃねえぞ』
「全く。心臓止まるかと思ったよ」
『わりぃわりぃ。じゃあ、明日な』


                  × ×


ある日。

「ゆーちゃん、ちょっと良い?」
「あ、お姉ちゃん。どうしたの?」
「一緒にゲームでも、って思ったんだけど、何してるの?」

「あ、うん。もう直ぐ私も大学に入学するでしょ?だから同じ大学の先輩であるかがみ先輩に教科書とノート借りて予習してたの」
「真面目だねえ、ゆーちゃんは」
「そ、そうかな?」

「で、予習してみてどうなの?前に教科書見せて貰った時は難しそうって」
「やっぱり難しいよ。でも、頑張る」
「そっか。邪魔しちゃ悪いし、ゲームは1人でやるよ」

「ごめんね、お姉ちゃん。もう少し予習したら、私も行くよ」
「そう?無理に付き合ってくれなくていいんだよ?」
「お姉ちゃんとのゲーム、楽しいから」
「そっか。じゃ、待ってるね」


                   × ×


ある日。

「うう〜っ、緊張するな〜」
「そっか。ゆーちゃん、今日からだったよね、大学」
「うん」

「大丈夫?」
「大丈夫だよ。受験の時のドキドキじゃなくて、ワクワクだから」
「そっか」

「こなたはもう3年か」
「私は後2年か」

一方。

「今日からだね、つかさの出勤は」
「うん、そう。ちゃんと出来るかな」
「つかさなら大丈夫よ」

「姉さんの言う通りだよ。緊張しすぎると、初日から持たないよ」
「そうよ。自信もって」
「うん。じゃ、行ってきます」

つかさを見送った後

「さて、私も大学行こっと」
「行ってらっしゃい」


時間を飛ばし、

「(今日からここで勉強するのか〜)」

大学の校門から校舎を見渡し、少し感傷に浸っていた。
すると

「小早川さん」
「あ、若瀬さん」
「偶然だね、登校時間がほぼ一緒って」

「うん、そうだね」
「じゃ、行こうか。入学式とかには余裕持って臨みたいし」
「そうだね。えっと、ホールはあっちだね」

仲良く並んでホールへ向かった。
入学式・入学説明会はカットで。

「難しそうだね」
「分かってたんだけどね。お互い頑張ろ」
「うん。この後はそれぞれのコースに分かれての説明会だっけ?」

「そうだね。えっと、私達は「法曹コース」だね」
「あれ?若瀬さん、志望する職業はまだって」
「ああ。司法関係の仕事は確かに幾つかあるよね?」

「うん」
「で、小早川さんはその中で弁護士を目指してるんでしょ?」
「うん、そうだよ」

「私の場合、「弁護士・検事・裁判官のどれにするか悩んでる」ってだけなんだ。だから受講するコースは一緒だよ」
「そうだったんだ。友達の若瀬さんと一緒で嬉しいな」
「私もね。さ、行こっか」

移動は割愛。

「え〜、このコースを受講する皆さん、まずは入学おめでとう。このコースを受講するという事は、他人の人生を左右する責任ある職業を目指すと言う事だ。その辺を肝に銘じて勉学に励むように」

教授の言葉は間違いなくゆーちゃんにもいずみにも心に響いていた。
その後、自己紹介、簡単な説明が終わり、解散となった。

「さて、この後どうする?」
「う〜ん。一つだけやっておきたい事があるんだ」
「ふ〜ん。一緒に行っていい?帰っても暇だし」
「うん、良いよ」

暫く構内を歩くと

「あ、いた。かがみ先輩〜」
「おお、ゆたかちゃん達。今日が入学式だったわね」
「はい。あの、保健室ってどこにあるんですか?」

「保健室?  確か、あそこね。案内しようか?」
「あ、お願いします」
「はいはい。って事で2人とも」

「ちゃんと連れて行ってあげるんですのよ」
「迷わないと思うけど、まあ念のために」

するといずみがアテネとルカを見て

「ねえ小早川さん、知り合い?この先輩方と」
「こなたお姉ちゃんと仲が良いから、私も知り合えたんだ」
「へ〜」

「そう言えば、名乗ってませんでしたわね。天王州アテネですわ。若瀬いずみさん、以後お見知りおきを」
「水蓮寺ルカだよ。私とも仲良くしてね、「隠れ」さん」
「は、はあ。って、水蓮寺ルカってあの電撃引退したスーパーアイドルの!?」

「そうだよ」
「す、凄いのと知り合いなんだね。どこかで見た事あると思ったよ」
「誇りたまえ〜。元アイドルちゃんの友達になれた事を」

「え!?」
「ゆたかちゃんと友達なんでしょ?つまり「友達の友達は友達」って事」
「あ、はい」

その後、かがみに保健室に案内してもらい、授業のあるかがみと別れ

「明日から本格的に勉強漬けだね」
「う、うん。そうだね」
「ん!?どうかした?」

「あ、ごめんね。何でもない」
「そう?じゃあ、また明日」
「あ、あの」

「うん!?」
「これからもよろしくね、いずみちゃん」
「こちらこそ、ゆたかちゃん」


                     × ×


ある日。

「難しいね、授業」
「覚悟はしてたけど」
「でも、頑張って入学した以上頑張らないとね」

「うん。先輩にノートとか借りて予習しておいてよかった」
「ゆたかちゃんは良いよね〜。元々頭いいから、そこまで苦にならずに授業について行けるから」
「いずみちゃんも頭いいよ」

「ありがと。でも、私の場合は1年間必死だったから」
「私も一緒だよ。一緒に頑張ろ」
「そう、だね」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月10日更新) ( No.52 )
日時: 2017/05/11 06:38
名前: ささ

かがみの行動は分かるは、正直こっちもナギならな…というより三千院家絡みだろうと予想していたので。でもこれでハヤテ個人の事情ということだね。ここまでくるとかがみが心配だよ。探偵でも…居場所分かったら問答無用で会いに行っちゃうからだめか。
帰ってきたらハヤテ大変そうだな。
あと毎度のことながらエイプリルフールの嘘が関係者には嘘と思えないものだなぁ。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月14日更新) ( No.53 )
日時: 2017/05/14 13:52
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 いずみ「感想ありがとうございます♪」

 >>かがみの行動は分かるは、正直こっちもナギならな…というより三千院家絡みだろうと予想していたので。

 こなた「だよねえ。自分の恋人が連絡を断っちゃねえ」
 つかさ「お兄ちゃん」

 >>でもこれでハヤテ個人の事情ということだね。

 詳しい事は言えません。ですが、話が進めば話すと思います。

 >>ここまでくるとかがみが心配だよ。

 みゆき「ですよね。私も医学生として何とかしてあげたいのですが」

 >>探偵でも…居場所分かったら問答無用で会いに行っちゃうからだめか。

 こなた「だね。止められても、無理やりね」
 みさお「柊なら間違いなくな」

 >>帰ってきたらハヤテ大変そうだな。

 ナギ「確かにな。かがみからもだが、つかさからもだな」
 こなた「2人からの板挟み。ギャルゲーなら面白いんだけどね」

 >>あと毎度のことながらエイプリルフールの嘘が関係者には嘘と思えないものだなぁ。

 こなた「全くだよ。も〜」
 みさお「あんだよ〜。謝っただろ〜」


 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月14日更新) ( No.54 )
日時: 2017/05/14 13:59
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」
かがみ「またこのパロディなのね」


                × ×


ある日。

「そっか、柊が」
「うん。悪夢見る程精神的に辛いみたい」
「まあ、そうだろうな」

「柊ちゃんと綾崎君、凄く仲良かったもんね」
「だよな〜」
「まあ、私達じゃどうにも出来ないし、ハヤちゃんが帰って来るのを待つしかないよね」

「だな〜」
「でも、私は柊ちゃんの気持ち、理解出来るんだよね」
「「へ!?」」

「私が柊ちゃんと同じ立場だったら、泣いちゃうから」
「そっか。あーやも」
「うん。しゅうちゃんがいきなり連絡を断って、1年も経ったら悪夢も見ると思うし、すっごく辛いと思うから」

「あやのは兄貴と仲良いからな」
「そうなんだ」

「そういやこのネタやった事無かったか?」
「気のせいじゃない?」

その日の夜。

「どうしたの、日下部」
『あのさ、柊。なんていうか、元気出せよ』
「いきなり何よ。別に私は」

『気にすんな。ただ、元気出せって言いたいだけだからよ。じゃあな』
「切っちゃった。何だったのよ」

「(ちびっ子やあやのには言わなっかったんけんど、あたしも悪夢と言えるモンを見てるんだよな。恋人じゃないのにいきなり別れを切り出される夢だ。あたしと柊の彼氏は親友ってだけのはずなのに)」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。アテネとルカの携帯の着メロって聞いた事あったっけ?」
「無いと思うよ。 ちなみに私はこれ」
「あら?これって」

「あ、知ってた?「僕はキミのもの」って曲。白○○子さんって声優さんの歌だよ」
「ふ〜ん。知ってたんだけど、何か聞いた事ある歌声なのよね。気のせいかしら」
「アテネはどうなの?」

「わ、私はそう言うのを設定したいんですが、出来なくて」
「使用人の人にやってもらえば」
「そ、そうなんですが、恥ずかしくて」

「って事は」
「初期設定の「着信音1」ですわ」
「なんか、アテネらしいわね」
「だね」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。アテネってルカと違って「裏表」ってあるわよね」
「確かにねえ」
「そ、そんな事ありませんわよ」

「あるわよ。だって、仲良くなる前はツンツンしてて、「話しかけるなオーラ」って出てたじゃない?」
「で、いざ仲良くなると天然だったりする部分も見せてくれるし」
「そう言う意味で裏表があるって言ったのよ」

「ま、まあ。それなら確かに。ですが、ルカにも裏表位」
「う〜ん。アテネと同じ理論で考えると、確かにね」
「ど、どういう事?元アイドルちゃんとして聞き捨てられないよ」

「だって、ルカの現役の頃を何度も見たけど、「凛としててまさに一流のアイドル」って感じだったじゃない?」
「ですが、プライベートとなると隙だらけな面を見せたり、天然な面も見せたり」
「ほら、そう言う意味じゃね」

「ま、それはね。仕事というスイッチ入れるし」
「其れは関係ないと思いますわ」
「そうかな〜」

「そう言えば。ルカって母親似よね」
「ママに?」
「確かにそうですわね。遊びに行った際、偶に御見掛けしますが、抜けてる部分があったり、結構純粋だったり」

「それはパパにも言われる。ルカはママ似だねって」
「「でしょ?」」
「本人でも思うよ。どっちかって言えば、ママに似たって」

「あ、そうそう。アテネもルカも一人っ子だったわよね」
「そうだよ」
「私も、ですわね」

「一人っ子や長男長女は我が儘になるってよく聞くけど、2人の場合はそこまでではないわよね。自己主張とかは必要な時に限られるし」
「そうかな?アテネって我が儘な部分あるよ。特にアレな事は」
「それを言うならルカだって。アレに関しては」

「(確かに強烈に自己主張する時もあったわね。少ないけど)」

「ですが、私の場合財閥のトップという立場上我が儘ばっかと言うのは問題外ですわ。そんなんじゃ誰も着いて来ませんし、直ぐに駄目になってしまいますわ」
「私もね。「我が儘アイドル」なんて。「そう言うキャラ」ならともかく、実際にそうなら、あっという間に芸能界を追い出されるし」
「ふ〜ん。一人っ子でもこなたみたいにはならない事もあるのね」

「かがみはお姉さんが2人居るんですよね?」
「まあ、家はそれなりね。食事も取り合いになる事もあるけど」
「羨ましいかな。そう言う兄妹話」

「まあ、兄妹が居ても話が全然無い場合もあるんでしょうけど」
「だ、だよね」

「そう言えばさ。アテネって頭が良いじゃない?」
「幼少期から様々な教育を受けてきましたから」
「普通そうやって頭いい人って「眼鏡率」って高いじゃない?眼鏡じゃなくてもコンタクトとか」

「私はどちらもやってませんからね」
「不思議よね。個人的な偏見も込みで「天才と眼鏡はセット」ってのがあるのに」
「あ、私もある。漫画じゃ天才の眼鏡率は圧倒的だし」

「私の場合、「目が悪くならない様に訓練された」ってのもありますからね。家が広いので、常に遠くを見てるって言うのもありますが」
「成程。そう言う訳ね」
「納得」

「あ、そうだ。ルカって、ご両親とスキンシップってどうしてるの?」
「ああ。子供が淡泊・ドライなのは親とのスキンシップが、って奴ですよね?」
「そう言う事。子供の頃も含めてさ」

「私は子供の頃から芸能界で活躍する為の特訓を積んできたからね。まあでも、愛情はちゃんと貰ってたし、スキンシップもそれなりにね。ちなみに今はママとは偶に一緒にお風呂入るし、「女同士の会話」もするよ。パパとは肩を叩いてあげながら世間話するよ」

「へえ」
「私は芸能界引退しちゃったけど、パパは事務所関連の仕事してて忙しいからね」
「成程ねえ」

「まあ、私関しては、あまり覚えてませんわね。両親は私が5歳頃に亡くなってしまいましたから。でも、愛情を貰った記憶はしっかり残ってますわ」
「そうなんだ」
「良かったね、っと言うべきかな」

「(まあ、ハヤテは私の両親と会った事がありますが、それは今は言わないでおきますか)」

「そう言えばさ。2人ってこなたのバイト先って行った事無かったわよね」
「ええ。どこで働いているかは聞いてますが」
「折角だし、行ってみる?こなたに話し通しておくけど」

「う〜ん。私はともかく、アテネはどうかな」
「な、何でですのよ」
「コスプレ喫茶だよ。アテネは明らかに浮くと思うよ」

「そんなの無視ですわ。私は行ってみたいですわ」
「じゃあ私も」
「そう、分かったわ」

その日の夜。

『え!?私のバイト先に?』
「アテネやルカ、3人で行こうって話になっててさ」
『へ〜。アテネさんも行きたいって言ったんだ。まあ、構わないんだけどね』

「じゃあ、次の休みの日は?こなた、出勤日でしょ?」
『次の休みね。了解〜』


                 × ×


ある日。

「あ、もしもしこなた?今駅に着いたんだけど。え!?はい、はい。分かったわよ」
「こなた大丈夫だって?」
「まあね。でも、買い物頼まれたわ」

「なら、代金は私が払っておきますわ。後日加算用のポイントも着けて」
「こなた喜ぶかもね。さ、行きましょ」

3人はお店に移動し、店の前に着くと

「あ、あの。若しかして水蓮寺ルカさんじゃありませんか?」
「え!?」
「あ〜、よく言われるんですよ。それ」

「じゃ、じゃあ」
「私とそのルカさんって人似てるらしくて。つまり、人違いですよ」
「そ、そうだったんですか」

「じゃ、これで」
「では」

「流石ね。かわし方を心得てるのね」
「慣れてるからね。こなたが買いたがる本は、上だね」

フロアを移動し、頼まれた本はルカのお蔭もありすんなり見つかり

「あの、ポイントカード忘れてしまったので、後日でいいですか?」
「では、このレシートをお持ちください」

アテネがお金を払い、お店を出て

「かがみ、いずみさんが働いているお店の場所は覚えてるんですの?」
「まあね。前にも来た事あるし、確認したら場所は変わってないって」
「じゃ、行こっか」

移動割愛。

「ここの3階よ」
「なんか、変な緊張感がありますわね」
「そんなの持つ必要無いでしょ。そんなお店じゃないって」
「そう言う事。じゃ」


「おかえりなさいませ、ご主人様」
「おお〜」
「似合いますわね、泉さん」

「こちらにどうぞ」
「どうも」
「最初の1時間は800円。ソフトドリンク飲み放題で、ゲーム遊び放題駄菓子も食べ放題だから」

説明を受け、アテネが店内を見渡すと

「あんなので商売が成り立つんですの?」
「まあ、ここはそう言うお店だからね」

『あんたたち、何にするの?』

「おお〜、本格的だね」
「まだ決めてなったわね」

『速く決めなさいよ。遅いと罰金よ』

「えっと。ってかそれがお客様への態度ですの?」
「アテネ、ここはそう言うお店なんだよ」
「そう言う事。合わせなきゃ」

『そう言う事よ!!で、まだなの』

「やれやれ。では、紅茶で」
「私はオレンジジュースかな」
「私はアイスコーヒーね」

『団長命令よ!!待ってなさい』

「こういうお店は初めてですが、ややこしいですわね」
「まあ、本来はその手の人しか来ないからね」
「合わせる事も大事。って事ですのね」
「そうそう」

3人が談笑していると

「今からステージ始まるから見ててね」
「おお〜。待ってました大統領」

ルカだけは囃し立てたが、初めてのアテネも多少は慣れてるかがみも無反応だった。

ステージは割愛。

「どうだった?」
「流石、としか言えませんでしたわね。周りの殿方もノリノリでしたし」
「そう言うお店だからよ。で、アテネは楽しめたの?」

「そうですわね。誘ってくれたかがみに感謝しなければ、いけませんわね」
「ねえこなた。このお店に同率1位の人いなかったっけ?」
「ああ、パティだね。もうアメリカに帰っちゃったから、辞めちゃったよ」

「あ、そっか。忘れてた」
「家ではお別れ会はやらなかったけど、このお店ではやったんだよ。ファンの人は泣いてたな〜」
「やれやれ。そう言う感情移入は出来ませんが、ある意味では尊敬できますわね」


                 × ×


ある日。

「あう〜っ、身長が〜」

この日、身体測定が行われていた。

「だ、大丈夫だよ。私も全然変わんなかったし」
「う〜っ。こなたお姉ちゃんの言った通りになっちゃったよ〜。縦も横も変わらなかったよ〜」
「でもさ、ゆたかちゃんはそのままの方が良いと思うよ」

「そ、そうかな?」
「そうだよ。その体躯で良い事あったでしょ?」
「そ、それは/////////////////////////」

「あったんだ」
「う、うん//////////////////////////////」

「(この様子からすると、ハヤテお兄さん関連だろうな〜。内容は分かんないけど、羨ましい)」
「(うう。抱きしめられた時にドキドキが聞かれない事が良い事だよ〜////////////////思い出したらまた//////////////////)」


                  × ×


ある日。

「そう言えばさ、アテネやルカって同窓会ってした事あるの?」
「う〜ん。小学校時代の同窓会はね」
「私はありませんでしたわね。開催自体してないですし」

「ふ〜ん。じゃあさ、高校時代の同窓会が開かれる事になったら、出るの?」
「私は・・ちょっと微妙ですわね。飛び級生でしたから、皆年上ですし」
「そう言えば、そうだったわね」

「私もどうかな。高校時代の同級生には現役で忙しい人ってかなりいるし」
「ルカは芸能科だったもんね。あと何年もしないと開催そのものが危ういか」
「そう言うかがみはどうなの?」

「まあ、私は何十年か後なら、出るかもね」
「「ふ〜ん」」
「ってか、この話題前にした気が」
「気にしたら負けなのだよ」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。いずみちゃんは煮物って作るの?」
「煮物か〜。家事は苦手じゃないんだけど、煮物は駄目かな〜。難しいし」
「そうだよね。私は偶に作るんだけど、失敗しちゃう事が多くて」

「へ〜、作れるんだね。凄いね」
「え、えへへ」
「実はいうと、漫画やアニメで作り方が出る事あるから、簡単そうだと思ってやってみた事はあるんだ」

「どうだったの?」
「もうグチャグチャ。味もレシピ通りのはずなのに酷くて」
「じゃあさ、一緒に頑張ろうよ」
「そうだね。上手に作れれば、ハヤテお兄さんを喜ばせられるからね」


                   × ×


ある日。

「ウ〜ム」
「お?どったちびっ子。珍しく難しい顔して」
「どうしたって、課題じゃん。出たでしょ」

「あ、そっか。忘れてたゼ」
「去年あれだけ苦労したんだから、頑張んないと」
「そ、それは分かんだけんどね。ほら、ドラ○もんにさ」

「居ないんだからしょうがないでしょ。まあドラ○ちゃんはいるけど」
「誰の事だ、それ」
「ナギちゃんだよ。前に頼った事あるんだ」

「な、何だよ。ずりぃぞ」
「でも、駄目だった。超ギリギリにならないと全く手伝ってくんない」
「成程なあ。お〜お〜、ドラ○もん早く帰って来ねえかな〜」

「それは同感だね。ってかみさきちは課題やんないの?来年はもっと忙しいんだよ」
「卒論か。何とかなんだろ」
「だよね〜。来年には「帰ってきたドラ○もん」になってると思うし」

超大名作をネタにして、ごめんなさい。


                    × ×


ある日。

「う〜ん」
「ん!?かがみ、どうしたの?」
「ああ、まつり姉さん。大学の課題で行き詰ってて」

「どれどれ?」
「分かんないと思うけど。法学部ならではの法律関係の課題だし」
「どうかな〜。えっと」

課題を見た瞬間、まつりは固まった。

「ほらみなさい」
「えっと。ええっと。 あ、姉さん」
「な、何!?」

「これ分かる?かがみの課題なんだけど」
「どれどれ?」

今度はいのりも固まった。

「えっと。これはね、アレじゃない?」
「ええ〜。アレじゃなくてコレじゃないの?」
「私が合ってるわよ」
「私だと思うけどな〜」

議論する姉2人にかがみは

「(どっちも間違ってるんだけど、言わない方が良いわね)」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月17日更新) ( No.55 )
日時: 2017/05/17 15:31
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」
かがみ「またこのパロディなのね」


                  × ×


ある日。

「いずみちゃん、テストどうだったの?」
「まあまあかな。一応頑張ったんだけど」
「へ〜、凄いじゃん。良い点だよ」

「ありがと。ゆたかちゃんはもっと凄いよね多少の間違いはあるけど」
「ありがと。私も頑張ってるから」
「良いよね〜。私なんか間違いなくギリギリだから、倍以上は努力しないと追いつけないからね〜」

「いずみちゃんは頭良いよ〜」
「ハハッ。ゆたかちゃんに比べれば全然だよ。もっと努力しないと」
「お互い頑張ろうね」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。この前また「その手の人が捕まって、その手の本とかが押収された」ってニュースやってたよね?」
「ええ。新聞でも結構大きめに取り上げられてましたわね」
「毎回毎回毎回思うのですよ。不公平だよねって。どうしてそう言う物しか取り上げないんだろうね」

「前も言った気がしますが、仕方ないですわ。我々の世界は一般には理解出来ない領域ですからね。する必要のない「肩身の狭い思い」を強いられますから」
「分かっては居るんだけどね。そんなの実際に行動に起こす人なんて数える程度なのに。同じ趣味を持ってて、きちんと自重してて、誰にも迷惑かけてない人も同じ様な目で見るのはさ」

「それは激しく同意ですわね。そんなの差別ですわ。そう言う人に限って「差別はいけない」なんてのたまうんですわ。私は声を大にして言いたい「お前が言うな。説得力なんかない」っと」
「そうそう」

すると、沈黙を守ってたかがみが

「ってか、アテネもすっかりその世界の住人よね。この手の話題が上がると、饒舌になるし、味方だしで」
「それは肯定しておきますわ。そうなんですから」
「ふ〜ん。合わせてるだけじゃないんだね」

「そんな上辺だけの付き合いは浅はかですわ。友人の趣味を理解し、その趣味で話をするのなら、自分もその世界の住人にならなければ。まあ、理解する必要が無ければ無視しますが」

「アテネは良い人だよね〜。そんなのと友達なんて凄いよね」
「まあ、誇る必要はないと思いますがね」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。前にお姉ちゃんと「兄妹は片方が片方の何かを吸収してる」って話になったんだけど」
「へ〜。そんな事あるんだ」
「いずみちゃんはお兄さんがいるんだよね?」

「まあね。一応言うけど、兄妹仲は良好だよ」
「でね、いずみちゃんはそう言う事あるの?何かを吸収するって」
「う〜ん。家はそう言う事無いと思うな。私がお兄ちゃんから吸収した事はあるけど」

「え!?」
「私の趣味はね、お兄ちゃんの影響が大きいんだ。お兄ちゃんも私と一緒だから」
「そうだったんだ」

「似た者兄妹ってよく言われるから、吸収ってのは無いかな」
「ふ〜ん。私はあるんだよね」
「えっと。お姉さんは警察官だっけ?泉先輩は従姉だし」

「うん、そう。ゆいお姉ちゃん、凄い元気だから」
「まあ、確かに」


                    × ×


ある日。

「お誕生日おめでとーっ」
「いや〜。皆ありがとう」

本日、ひよりんの誕生日会が開かれていた。
参加者は主役のひよりん以外ではゆーちゃんとみなみちゃんだ。

「若瀬さん、残念だったね」
「うん。でも、用事じゃしょうがないよ」
「先輩方もそれぞれで用事あったしナギちゃんも」

「2人だけだけど、、ひよりを祝うよ」
「ありがと。 そう言えば、私達は皆今年で19歳になるんだよね」
「来年成人だね」

「早いね〜。なんか不思議な気分だよ」
「そうだね。実感が何となく湧かない」
「私もだよ」

「漫画とかじゃ全く時間が進まないのもあるからね〜」
「えっと。何とか時空だってお姉ちゃんが言ってたよ」
「私も聞いた事ある」

「さ、世間話はこれ位にして食べよっか」
「そうだね。あ、ひよりちゃん、これプレゼント。お姉ちゃんからも預かって来たよ」
「これは私から。みゆきさんも渡してほしいって」

「お〜、ありがと。後でお礼の電話入れておかないと」
「ひより、ここにあるのは?気になってたんだけど」
「ナギちゃん、かがみ先輩、つかさ先輩、ハヤテ先輩からだよ。郵送で送ってくれたんだ」
「へ〜」

各自のプレゼントは想像にお任せします。

「あ、そうだ。忘れてた」
「何を?」
「ねえひよりちゃん。ひよりちゃんのサイト見せて貰ってないや」

「あ・・・」
「見たいな〜。ひよりちゃんのサイト」
「あ、あれは」

「駄目なの?」
「駄目って事は無いんだけど」
「ひより、パソコンならあるよ」

みなみちゃんは自身のノートパソコンを差し出した。

「だ、だからあれは」
「私、もう18歳だよ。 み、見た事ややった事無いけど、こなたお姉ちゃんの言う「エロゲー」って言うのも年齢的に大丈夫なんだよ」
「そうかもしれないけど」

「けど?」
「正直に言うね。サイトは閉鎖しちゃった」
「そうなんだ」

「ほら、勉強とかで忙しいでしょ?高校の時はなんとか時間割けたけど、今はサイト更新に時間を割けなくなっちゃって」
「何だ、残念」
「楽しみにしてたんだったら、ごめんね」

「ううん。事情があるからしょうがないよ」
「申し訳ないっす」
「謝る事じゃないよ、ひより」
「(ごめんっす。サイトは運営中っす。ゆーちゃんみたいに刺激に耐性が無い人には薦められないっす)」

エロい奴ではないものの、腐女子趣味満載のサイトの様だ。


                   × ×


ある日。
この日、ゆーちゃん、みなみちゃん、泉は田村家に遊びに来ていた。

「ああ、そうだ。田村さん、先日はごめんね。誕生日会出れなくて」
「ううん、良いよ。外せない用事だったんでしょ?」
「うん、家族でね。でも、友達だから謝っておこうかなって」

「気にして無いって」
「そっか」

「そう言えば。ひよりちゃんって学校でどんなこと勉強してるの?」
「色々かな。教科書見てみる?」
「うん、見せて」

「はい」
「う〜ん。なんか難しそう」
「まあ、専門学校だからね」

「みなみちゃん、分かる?」
「・・何となく」
「いずみちゃんは?」

「私は漫画書かないからね〜。道具は揃えたんだけど」
「そっか」
「まあ、理解は出来るよ」

「そうなんだ。流石だね、いずみちゃん」
「ね、ねえゆーちゃん」
「何?」

「今、若瀬さんを名前で呼んでなかった?」
「うん。同じ大学に通ってるし、友達になってから結構経つから、呼びたいなって」
「そうなんだ」

「因みに、私も「ゆたかちゃん」って呼んでるよ」
「ふ〜ん」

すると、ひよりんは

「何時の間に私のゆたかと仲良くなったの?」
「別に岩崎さんのって決まってないでしょ」
「ゆたかは最初に私と仲良くなったんだよ」

「そんなの関係ないよ〜だ」
「生意気」
「お、やるの?」
「2人が私を取り合ってる」

ってな妄想が浮かんでしまい

「(駄目っす。友達をこんな腐った眼で見ちゃ)」

頭を抱えた事で、ゆーちゃんとみなみちゃんは首を傾げていた。

「折角だし、皆も名前で呼びたいな。私の事も名前で呼びたいし」
「私は良いよ。ずっと違和感抱えてたんだけど、言い出すチャンスが無くて」
「みなみちゃんに同じく」

「じゃあ決まりだね、みなみちゃん、ひよりちゃん」
「よろしく、いずみ」
「よろしくね、いずみん」

これを期に、皆の絆が深まった。


                    × ×


ある日。

「ねえかがみ、この後なんか用事ある?」
「う〜ん。特には無いけど」
「じゃあ付き合ってよ。本屋行くからさ」

「良いわよ」
「アテネはどうする?」
「申し訳ありませんが、用事があるんですわ」

「そっか。じゃあ2人で行こうか」
「そうね」

場所を変え、秋葉。

「お、あったあった」
「ルカもこなたと一緒なのね」
「一番上を取らないのは常識じゃない?」

「気持ちは理解出るわね。 あ」
「ん!?何?」
「いやね、前にこなたとこの話題になった時、回転寿司の話になってさ」

「若しかして、回ってるのじゃ無くて注文ばっかするって奴?」
「ええ、そうよ」
「こなたが何言ったか知らないけど、私はそっち派かな」

「でしょ?」
「アテネはどうなんだろ」
「アテネの事だから、回転寿司には行った事無いんじゃない?」
「確かに。高級寿司店にしか行った事無さそうだよね」

話しつつ店内を歩いていると

「あ、かがみ先輩にルカさん」
「およ?ゆたかちゃんにいずみん。奇遇だね」
「はい」

「2人も買い物?」
「私はいずみちゃんと一緒に来ただけなので」
「ふ〜ん」

ルカがふと見ると、かがみといずみの間にただならぬ空気が漂っていた。
お互いに顔や目を離さず、牽制しあっていた。

「かがみ、どうしたの?」
「別に、何でもないわ」
「そう? で、いずみんは何買いに来たの?」

「え!? ああ。○○って本です」
「おお〜。それ私も愛読してる奴だ」
「へ〜。奇遇ですね」

話が途切れると、やはりかがみといずみの間には異様な雰囲気が漂っていた。

「あ、あの。いずみちゃん?」
「この人は、私が倒さなきゃいけない敵。要警戒人物だからね」
「そ、そうなんだ」

ゆーちゃんといずみはヒソヒソ話し、

「あ、そう言えば。いずみんはラノベって読むの?」
「あ、はい。全部ではないですけど」
「へ〜。こなたと違ってラノベも読むんだね。どんなの?」
「えっとですね」

いずみが読んでるのを教えると

「気が合うね〜。また今度話そうよ」
「はい、是非」

ゆーちゃんといずみと別れた後

「ねえかがみ、あの子と何かあったの?」
「特にはね。でも、負けられない相手よ」
「ふ〜ん?」


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ。ルカも読んでる雑誌に連続ノベル載ってるわよね?」
「うん、連載されてるよ」
「ラノベも読むルカは読むの?」

「私はこのラノベは単行本派だからね。だから単行本で読んでるんだよ」
「って事は」
「そ、読み飛ばし。こなたと違って「読まない」じゃなくて、「単行本で読む」だからね」
「なんか安心したわ」


                    × ×


ある日。

「皆〜、夕飯出来たよ〜」
「は〜い」

今日はつかさが料理当番の日だ。

「おっ、つかさまた腕をあげたね」
「ホント、美味しいわね」
「えへへ。ありがと、お姉ちゃん達」

「まあ、流石にまだまだお母さんには勝てないけどね」
「そう?お母さんと、いい勝負よ」
「そ、そうかな」

「そう言えばさ。つかさは料理作らせて貰えてるの?」
「まだまだ修行中だよ。でも、時々賄いは作らせて貰えるようになったよ」
「へ〜。凄いね、つかさ」

「でもね、お父さん。ホントに時々だし、その日のうちに使わないといけない材料だけなんだよね」
「それでも凄いじゃない。この調子で頑張りなさい」
「うん。お客さんに出す料理を作らせて貰えるように頑張るよ」

「かがみは益々引き離されたんじゃない?色々頑張ってるけど」
「あのね、まつり姉さん。別につかさと競ってる訳じゃ無いんだから、引き離されようが関係ないわよ。ある程度まで行ければいいの」
「そっか。まあ、母親は料理下手だけど子供は上手って珍しい事じゃないと思うし、かがみは下手なままでも問題は無いよね〜」

「そうね。かがみはね」
「私だって頑張ってるわよ」
「「はいはい」」


                    × ×


ある日。

「雨だね〜」
「そうだな〜」

放課後、こなたとみさおはあやのを待っている間、世間話をしていた。

「梅雨だからしょうがないけど」
「あたしは雨はあんま好きじゃねえんだよね」
「何でさ」

「ほら、外で遊べねえだろ?」
「アウトドア派だったね、みさきちは」
「おう。外の方が好きだゼ」

「でもさ、大学が私服でちょっとは良い事あるよね」
「あんだ〜?自由が利く事か?〜」
「まあね。制服だと衣替えすると、涼しくても、夏服でいないといけないでしょ?」
「まあな〜」


「お待たせ、2人とも」
「あやのも来たし、帰るか〜」
「そうだね」

「なあ、あやのはどう思う?」
「え!?何が?」
「大学が私服な事だよ。ちびっ子とそう言う話になってよ」

「う〜ん。私はどっちも好きかな。高校の時も制服って好きだったし」
「でもさ、めんどくさくない?涼しくても夏服ってあるし」
「その反対もな」

「私は気にならなかったかな」
「そっか〜」
「制服着用を楽しんでたんだね」

「うん、そうだよ」
「良いよね〜。殆どの服装が似合う人は」
「泉ちゃんだって」

「私は限られてくるからね〜。服装は」
「あたしもな〜」
「あれ?みさきちって可愛い服持ってなかったっけ?」

「あれだけだよ。他は持ってねえ」
「ふ〜ん」
「2人とも着たら似合うと思うけどな〜」


                  × ×


ある日。

「やっほ〜っ、妹達よ」
「あ、姉さん」
「お姉ちゃんいらっしゃい」

「梅雨だね〜、雨だね〜」
「そーですね」
「え、えっと」

「ゆーちゃん、無理してノル必要はないよ」
「そ、そっか」
「あ、それより。大事な話が」

「ん!?どったの」
「若しかして」
「あ〜、おめでたい話ではないんだ。嬉しい話ではあるけど」

「「え!?」」
「旦那がね、出張が終わってこっちに戻って来るんだって」
「って事は」

「そ。今までのペースで遊びに来る事は出来ないのだよ」
「そうなんだ〜」
「良かったね、お姉ちゃん」

「って事で〜、おめでたい話もそんなに待たせずに聞かせられるかもね〜」
「そうなったらみんなでお祝いするね」
「私が叔母さんか〜」


                     × ×


ある日。

「かがみ、ちょっと良い?」
「何?いのり姉さん」
「最近さ、彼氏君遊びに来てないみたいだけど、どうしたの?」

「・・・」
「か、かがみ?」

俯いてしまった妹を心配していると

「ハヤテは、ハヤテは・・・」
「かがみ」
「ん!?どうしたのって、姉さん、何でかがみ泣かしてるの?」

「ち、違うのよまつり。彼氏君の事を聞いたらいきなり」
「へ!?そう言えば、彼氏君見かけないね。遊びにも来てないみたいだし」
「・・・」
「「かがみ!?」」

ポロポロと大粒の涙を流す妹を姉2人とも心配していると

「連絡が、取れないのよ」
「「え!?」」
「突然連絡を断ったのよ。電話は出てくれないし、メールも返事が来なかったりで」

「な、何でまた」
「分かんないわよ!!!!」
「何時からなの?」

「もう、1年以上になるわ」
「「そ、そんなに」」
「まさかとは思うけど、嫌われるような事」

「してない、と思う。でも、でも」
「かがみ」
「元気出しなって。あの彼氏君がかがみをいきなり嫌うなんてあり得ないって」

「・・・」
「あんたが彼氏君を嫌うなら、分からんけどね」
「ま、まつり」

「あ、ごめん。フォローになってないね」
「もう。ほらかがみ、涙を拭いて」

かがみはいのりが差し出したハンカチで涙をぬぐった。

「ごめんね、かがみ。あんたがこんなにもつらい思いしてるなんて知らなくて」
「・・・」
「大丈夫よ。きっと、ううん絶対、また彼氏君と連絡出来るようになるって」

「姉さんの言う通りだよ。あんたと彼氏君の破局なんて絶対にありえないからさ」
「そ、そう、よね」

ハンカチを返してもらうと、2人ともかがみの部屋を出た。

「でも、彼氏君何してるんだろ」
「分からないわ。でも、何か事情があるって事位は」
「そんなの私にも分かるよ」

「(そう言えば。彼氏君は法学部に通ってるのよね。若しかして・・ってそれは無いか)」
「ん!?姉さん?」
「何でもないわ」


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月28日更新) ( No.56 )
日時: 2017/05/28 18:38
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」
かがみ「またこのパロディなのね」


                  × ×


ある日。

「そう言えば。かがみとルカはウエハースチョコって食べます?」
「へ!?まあ、好きだけど」
「私もね。でも、何でまた」

「なら、差し上げますわ」
「おお、サンキュー」
「いただきま〜す」

「まだまだあるので遠慮は」
「待ちなさいアテネ。結構あるみたいだけど、まさか」
「え、ええ。食玩なんですが、欲しいあまりついつい纏め買いを」

「まあ、気持ちは分かるけどね。ああいうのって、中々揃わないし」
「そう言えば、こなたも同じ事やってたわね」
「で、ですが。私は全部開けるのではなく、食べる時だけ開けてますわよ。開けた以上はちゃんと食べてますし」

「ふ〜ん。幾分かはマシね」
「如何せん量が多くて。使用人にも食べるのを手伝って貰ってますが、中々食べきれなくて」
「アテネクラスともなると、大人買いのレベルが違うのね」

「すっかり毒されてるわね、アテネは」
「お恥ずかしい限りですわ」


                   × ×


ある日。

「う〜ん」
「何ですの、泉さん」
「私達の顔をジッとみて」

「2人を動物に例えたら何かなって」
「「動物に例える?」」
「そう言えば、前に言ってたわね。こなたがキツネで私がウサギとか」

「「な、成程」」
「え〜っと」

こなたは暫く腕を組んで考え込んだ後

「ルカさんはネコかな」
「ネコ、か」
「だってさ、猫は懐いてないと冷たいけど、懐くと甘えてくるでしょ?ルカさんってそんな感じだし」

「確かにそうね。ルカはネコね」
「そうかな〜?ねえこなた、アテネは?」
「う〜ん」

「ウシとか言うんじゃないでしょうね?前にみゆきをウシとか言ったけど」
「ソ、ソンナコトハ〜」
「あるのね」

「真面目に考えてくれます?」
「じゃあ、トラだね」
「ト、トラ?」

「トラって怖いイメージあるでしょ?でも、ネコ科だから甘える事もあるみたい。動画で見た事あるよ」
「そう言えば、そうね。怖そうだけど、ちゃんと接せれば、意外な内面を見せてくれるわよね」
「確かにね〜」
「そ、そうでしょうかね?」

アテネはあんまり納得がいって無い様だった。

翌日。

「ふ〜ん、動物に例える、か」
「面白そうじゃない?」

かがみは昨日の話をあつこ・ゆうこに話していた。

「こなたんは的確よね」
「ネコとトラ、その通りよね」
「って事で、2人も動物に例えてみようって思ったんだけど」

「ミラちゃんが考えてよ」
「変なのじゃない限りは怒らないからさ」
「う〜ん。あっちゃんはイヌ(大型犬)かしらね」

「なんでまた」
「大人しそうだけど、やる時はやるって感じがまた」
「確かにそうね。あっこって、怒ると結構怖いわよ」

「そ、そんな事は」
「あるって」
「もう。ゆっこはどうなの?」

「う〜ん。ゆっこはマナティーかな」
「マナティー!?海洋生物の?」
「ええ、そうよ。 だって、優しくて癒し系ってとこがそうだと思うのよね。あ、体系は関係ないわよ」

「ならいいけど。内面だけね」
「確かに言われてみればそうよね。マナティー、ね」
「でしょ?」


                   × ×


ある日。

「そう言えば。アテネとルカって、「小学校の時の文集」ってとってあるの?」
「私は取っといてあるよ。パパやママが大事にしててね。「娘の記念だから」って」
「私も、ですわね。昔からの使用人が「大事な記念なので取っておいてください」って言ってるので」

「でさ、出来ればでいいんだけど、「将来の夢」で何を書いたか教えてくれない?」
「私は昔から「一流のアイドルになる」って書いてたよ。私自身もそうだったけど、パパとママの念願ってのもあったし」
「なんか、ルカらしいわね」

「ですわね。因みに私は「天王州家の安定・繁栄」でしたわね」
「なんか、色んな意味でアテネらしいね」
「まあ、英才教育を受けてて、ませてましたからね」

「ん!?アテネって小学校卒業してるの?」
「初等部、ですわ。ええ、一応」

作者個人の換算が入ってます(マリアさんと入れ違いで飛び級して卒業したとあるので)。

「成程ねえ」
「2人はこなたと違ってちゃんとしてたのね」
「「まあね」」


ほぼ同時刻。

「そう言えば。いずみちゃんって小学校の時の文集って取っといてあるの?」
「ん!?一応ね。ゆたかちゃんは?」
「勿論大事に取っといてるよ。実家にあるけどね」

「ふ〜ん。まあ、予想通りだね。ゆたかちゃんは思い出大事にしそうだし」
「うん、そうだよ。でね、「将来の夢」ってなんて書いたの?」
「私は殆ど変わってないよ。低学年の頃は「好きな人のお嫁さん」位だったけど、高学年位になると「好きな人と結婚して幸せな家庭を築きたい」になったし」

「あ、そっか。いずみちゃんはハヤテさんを」
「幼稚園の頃から好きだったからね。そんな夢になったんだよ。ゆたかちゃんは?」
「わ、私は・・これと言って決まって無かったんだよね。体が弱かったから、お医者さんだったり看護師さんだったり」

「ここでもゆたかちゃんらしさが出るんだね」
「そ、そうかな?でも、今は弁護士さんになりたいってあるんだ」
「勿論「ハヤテお兄さんのお嫁さんで弁護士」でしょ?」

「う、うん//////////////////」
「じゃ、頑張んないとね」
「そうだね」


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ。ひよりちゃんって、裸眼だと視力どれくらいなの?」
「あんまり良くないかな〜。眼鏡外すとかなり見難いし」
「そうなんだ。えっと、ブルーベリーが目に良いって聞いたけど」

「後、ホウレン草とかの緑黄色野菜、ゴマやレバーも良いって聞いた」
「後はレーシックだね。ひよりちゃんはやんないの?」
「それは流石に勿体無い気がしてね。ただでさえ学費のかかる専門学校に行ってるし、負担はこれ以上はかけられないよ。あ、怖い訳じゃ無いよ、いずみんや」

「ふ〜ん」
「そう言えば、みゆきさんに「視力トレーニング」を聞いた事ある。えっと、確か」

みなみちゃんは、思い出しながら実践した。

「有り難いけど、無駄だと思うな〜」
「何で?」
「そう言うのは継続し続けないと意味無いと思うし、私は夜中まで起きて漫画書いたりして目に良くない事平気でやるからね」

「そうなんだ」
「だからみなみちゃん、気持ちだけもらっておくよ」
「そっか」


                   × ×


ある日。

「ずっと気になって事がある」
「な、何ですのルカ。突然怖い雰囲気で」
「アテネさんや、正直に答えてほしい」

「そんなに重要な話なんですのね。分かりましたわ」
「アテネは、「萌え」を理解しているのですか?」

大真面目に言い切ったルカにアテネは少しの間キョトンとし

「そ、それだけですの?」
「それだけって。大事な話じゃん」
「全く、脅かさないでくれます?身構え損ですわ」

「まあまあ。でさ」
「正直、そこまでよくは理解してませんわね」
「へ!?結構オタクに染まってるのに?」

「そう言うルカはどうなんですの?」
「いや〜、私も何となく程度にしか」
「お互いさまじゃないですか」

「まあね」
「私個人的には、「感情が高ぶった時に使う比喩表現」っと捉えてますわ」
「お、流石だね。朧げとはいえ、理解してるとは」

「まあ、個人の見解ですがね」
「あってると思うよ。私もそう考えてるし」
「そうですか」


                  × ×


ある日。

「ねえねえゆたかちゃん、これ読んだことある?」
「え!?無いけど」
「じゃあ読んでみてよ。後悔はさせないからさ」
「じゃ、じゃあ」

いずみに薦められ、ゆーちゃんはラノベを読み始めた。・・・が

じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ

「あ、あの」
「ん!?」
「見つめられたら、読み難いんだけど」

「あ、ごめん。それ、つい最近出会ったラノベなんだけどね、面白かったから薦めたくて」
「へ〜っ」
「でね、語り合いたいもんだからつい急かしちゃって」

「ごめんね。急いで読むよ」
「それ貸すからさ、ゆっくり読んでよ」
「お話しできるように急ぐね」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。私達が選挙権貰って何年か経ったけど、かがみもアテネも投票行った?」
「私はありませんわね。忙しいというのもありますが」
「私も無いわね。時間捕れない訳じゃ無いんだけど」

「やれやれ。司法関係者志望なのにね〜」
「そう言うルカはどうなんですの?」
「興味ありましぇ〜ん」

「人の事言えた立場ですか」
「だって、選挙嫌いなんだもん。選挙特番で番組潰すし、あっても超不必要な枠で見難いし」
「ってか、この話題、した気がしますが」

「何回もするくらい、作者さんも選挙嫌いなんでしょ」
「成程」


                   × ×


ある日。

「お待たせ、かがみ」
「帰りましょうか」
「そうね」

「雨だね〜」
「そうですわね〜」
「2人は傘は?」

「ぬかりはないよ。長い傘は朝降ってなかったから邪魔だと思って持ってこなかったけど、折り畳みがあるのだよ」
「私もありますが、迎えに来てくれますから」
「私は長い傘があるけどね」

「さてと。・・・ん!?」
「どうしたのよ、ルカ」
「この傘、壊れてる」

「「へ!?」」
「ほら、開かないでやんの」

錆付いてるのか、骨が折れてるのか。理由はどうあれ全く開かなかった。

「他に傘は?」
「無い。ねえかがみ、物は相談なんだけど」
「これ、2人はきついわよ」

「チェ〜。だったら濡れて帰ろうかな。そんな沢山降ってる訳じゃ無いし」
「風邪ひきますわよ。それに、服が透けて・・なんて事にもなりかねますわよ」
「そうだね〜」

「あ。ルカ、ちょっと」
「何?」

かがみと少し距離を取り、小声で

「もし、服が透けて下着が見えてしまってる所をハヤテに見られたら、どうします?」
「えっと。   恥ずかしくて死んじゃうかも////////////////」
「成程」

「アテネは?」
「私も、ですわね」
「でも、かがみは平気そうだね」

「ええ。一緒にお風呂に入る位ですからね」
「2人してこそこそ話してるけど、どうしたのよ」
「「いえ、別に」」

「そう?」
「あ〜あ〜。ホントにどうしようかな。止むの待ってたら遅くなるし」
「では、送りますわ。迎えに来た車で」

「悪いね」
「折角ですからかがみもどうですの?」
「う〜ん。今日は甘えさせてもらおうかな」
「決まりですわね」

迎えに来た車に3人とも乗り込み、運転手に目的地を伝え、少し走った後

「(そう言えば。前に「ハヤテ君と相合傘をする」って約束したけど、未だに果たしてもらって無いな)」
「(以前した「ハヤテと相合傘」っと言う約束を未だ果たしてないですわね。楽しみですわ)」

かがみの手前ハヤテの話題を出す訳にはいかないので、それぞれ心の中で思っていた。

「そう言えばさ。2人は雨合羽と長靴って来た事あるの?」
「子供の頃は傘よりその割合が多かったかな。小学校入ったら止めちゃったけど」
「私は・・幼稚園に入る前位までですわね。それ以降は傘を愛用してましたわ」

「そう。アテネは想像出来ないけど、ルカは想像可能ね」
「ええ。似合ってる姿が、ですわね」
「そっか。でもさ、今の私達が着るのは抵抗あるよね。成人してるんだし」

「「確かに」」
「雨天時に自転車乗る時位だよね」
「あれ?ルカ、自転車乗れるのね」

「パパに特訓してもらったの。アテネは?」
「昔は乗れましたが、今はどうでしょう。乗る機会が全然ありませんし」
「ふ〜ん。あ、私も乗れるわよ」


                  × ×


ある日。

「そう言えばさ。2人の携帯料金ってどうなってるの?」
「携帯料金?随分唐突だね」
「昨日ね、つかさが叱られてたのよ。使用料金が高いってね」

「成程ね〜。って言っても、私も多めなんだよね。かがみやアテネ以外にも電話とかするし。こなたと話し込んじゃうと、ついつい長くなっちゃうし」
「アテネは安く済んでそうね」
「え、ええまあ。未だに扱いに苦労しているので。家にいる時は家電ですし、外出してても長電話はしませんし」

「かがみはどうなのさ。まあ、最近は違うだろうけど、結構使ってたんじゃない?」
「ですわね。メールも電話も頻度高そうですし」
「そ、それは、まあね。怒られない程度に使ってたわね」

「「ニヤニヤ」」
「な、何よ」
「「別に〜」」


                  × ×


ある日。
この日はみさおが1人で柊家に来ていた。

「なあ柊、今何時だ?」
「そこに時計あるでしょ」
「お、ホントだ」

すると、時計を見たみさおは

「お、おい柊」
「何よ」
「おめえ、あれか?ストレスが溜まりすぎて物あたる様になったのか?」

「はあ?何でよ」
「だって、この目覚ましかけてんぞ」
「それは落としてかけちゃったの」

「ならいいけどよ。でもよ、柊はストレスが溜まってるように見えんぞ」
「そんな事は」
「自覚ねえだけじゃね?」

「そう言うあんたもじゃない?何となく程度に、そう見えるわよ」
「あたしが〜?ありえね〜って」

翌日。

「ってな事があってよ〜。柊もおもしれー冗談いうよな〜」
「そうかな〜。的を射てると思うよ」
「ちびっ子までそんな事言って〜。あたしにはストレスなんてねえって」

「自覚症状が無いだけだって」
「そっか〜」
「あの、みさちゃん」

「なんだ〜」
「私も柊ちゃんや泉ちゃんと同意見かな。みさちゃん、溜息とか多くなってるし」
「あやのまで〜」

「見に覚えない?前まで気にならなかった事で、イライラするとか」
「ねえって。もうお終いな、この話」

帰宅後、課題をやっていたが進まないため気分転換をしようとしたが、小さなミスが重なり

「(な、何だよ〜。変だぞあたし)」

その後も小さなミスの連続で

「(まさか、これがストレスなのか?そんなの思い当たる節は・・あれか?)」

考えても考えても結論は1つしかなく

「(柊と一緒で、柊の彼氏に会えねーことが原因なのか?そんな馬鹿な)」

ストレスとはほぼ無縁なため、結論に辿り着いてても「正しい」と判断できなかった。


                  × ×


ある日。

「パティちゃん、最近どう?」
『だいぶおちついたネ。ジサボケももうダイジョウブネ』
「日本に居た頃に比べてどう?」

『ちょっとタイクツね。ニポンのアニメ、みれないのおおいネ』
「そうなんだ。こなたお姉ちゃんが言ってたけど、そう言うのは動画サイトを探せば」
『さがしてみてますが、リアルタイムでみたいネ。ドウガもさくじょされたらみれなくなるネ』

「そうなんだ。DVDとか送れたらいいのに」
『テレビほうそうとDVDにはちがったアジワイがあるネ。りょうほうみたいネ』
「え、えっと。私には分かんないや」

『でも、アメリカのフレンドたちにはニポンのアニメとかフキュウできてるネ。それはそれでたのしいネ』
「そ、そうなんだ。頑張ってね」
『もちろんネ。アメリカぜんどにフキュウめざすネ』


                   × ×


ある日。

「こんにちは」
「はい。上がって」

ゆーちゃんは若瀬家に遊びに来ていた。

「そう言えば、いずみちゃんの家に来るのは初めてだったね」
「あ、そう言えば。ここが私の部屋だよ」
「わ〜。本がいっぱいだね」

「殆どマンガ本だけどね」
「同人誌もあるんだね」
「イベントとかに行くの好きだから」

「あ、ひよりちゃんの本もある」
「面白いからね。 あ、飲み物持ってくるね」

ゆーちゃんはワクワクしながらいずみが戻ってくるのを待っていた。

「でも、みなみちゃんもひよりちゃんも残念だったね」
「招待はしたんだけどね。用事あるんだって」
「そっか〜」

「じゃあ何して遊ぶ?色々あるよ」
「あ、ゲームもあるんだ」
「まあね。対戦でもする?」

「あんま上手じゃないし。あ、でも。これならお姉ちゃんやおじさんと一緒にしてる」
「じゃあ、それにしよっか」

暫く対戦していると、扉がノックされ

「いずみちょっといいか? あ、悪い。友達来てたのか」
「小早川ゆたかです。お邪魔してます」
「よろしく。いずみの兄だ」

「ゆたかちゃんは大学一緒なんだよ」
「ああ、君が。いずみから話は聞いてるぞ。楽しい友達だって」
「あ、ありがとうございます」

「それよりお兄ちゃん、なんか用?」
「ああ。貸した本をだな」
「これだね。はい」
「邪魔したな」

いずみ兄が去った後

「お兄さんとも初めてあったね」
「まあ、普通のお兄ちゃんだけどね」


                     × ×


ある日。

「あ、そうだ。今日乙女ロード行くけど、いずみんは・・・行かないか」
「う〜ん。どうしようかな」
「ねえひよりちゃん、乙女ロードって確か、「腐女子」って人が行く所だよね?」

「うん、そうだよ」
「いずみちゃんも腐女子なの?前にハヤテさんに「ごくごく一部の、とても変わった趣味を持った女性達」って教えて貰ったんだけど」
「め、明言は避けたいかな。一応そう言う雑誌は読むけどさ」

「よ、読むの?」
「まあ、「腐女子でもある」かな。ごめんね、曖昧で」
「ふ〜ん」

するとゆーちゃんは少し考え

「ねえ2人とも、私も行っていいかな?」
「「それは駄目!!!!!」」
「な、何で!?」

「ゆーちゃんはそう言うのに染まってはいけないからです」
「そ、そうだよ。ゆたかちゃんだけは絶対に駄目」
「そ、そっか」

「仲間外れだと思ったらごめんね。でも、この世界は特殊な世界のさらに特殊な部類だから」
「そうなんだ」
「あのさ、ゆたかちゃん。君がそう言うのに染まったら、ハヤテお兄さん幻滅しちゃうかもよ」

「じゃ、じゃあ止めておくよ」
「(やれやれ。上手く説得出来たか)」
「(ゆたかちゃんだけはあの世界に染まるのは断固阻止しないと)」


                    × ×


ある日。

「そういやさ。みさきちってまだ「三秒ルール信者」なの?」
「ん〜、どうだろうな。前は熱心な信者だったんだけどな」
「今は違うの?」

「柊に言われたんだよな。菌がつくのは一瞬で秒数は関係ないって」
「へ〜。かがみがね〜」
「いんや、柊も柊の彼氏から聞いたらしいゼ」

「何だ、そうだったの」
「それ聞いてからな〜んか微妙なんだよな。三秒るぅるって」
「まあ、良いんじゃない?信者のままか、辞めるかは自由で」

「ちびっ子はどうなんだよ」
「私は最初から信者じゃないし」
「そっか〜」


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (5月31日更新) ( No.57 )
日時: 2017/05/31 20:25
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」
かがみ「またこのパロディなのね」


                   × ×


ある日。
この日、ゆーちゃんは若瀬家に遊びに来ていた。

「ん!?」
「どうしたの?」
「ワンちゃん飼ってたんだ」

「まあね」
「エヘヘ、可愛いな〜♪」

ゆーちゃんが頭を撫でると、嬉しそうに尻尾を振っていた。

「そう言えばさ。動物に話しかける時って、猫撫で声になっちゃうよね」
「確かにそうだよね〜。私もついね。 ってあれ?ゆたかちゃん、犬飼ってたっけ?」
「うん、実家でね」

「そうなんだ」
「実家帰った時に甘えられると私もついに猫撫で声に」
「気持ちは大いにお察しします」

次の日。

「って事があったんだ」
「そうなんだ」
「みなみちゃんもチェリーちゃんに話しかける時はそうなの?」

「うん。素っ気無い時はそうでも無いけど、遊んでるときや甘えられると私も」
「動物好きの人は皆そうなのかな?」
「たぶん、そう」


                   × ×


ある日。

「そう言えば。前にこれ位の時期にガン○ムの年齢がどうのって話したよね?」
「おお、そう言えば」
「最近になって又思う様になったんだけど、私達の年齢設定って間違って無い?」

「お姉ちゃん、どういう事?」
「だってさ、私は去年成人してるし、ゆーちゃんは来年成人だし」
「うん、そうだね」

「の割にはさ、皆して見た目が全然変わってないよね。某国民的アニメみたいに「永遠の○○歳」って訳じゃ無くて、きちんと加齢してるのに」
「う〜ん、そう言えば」
「あのなあこなた、ここは小説だぞ。見た目云々って言っても読者様は分からんと思うが」

「お父さん、それは言いっこなしだよ」
「確かにそうだが」
「作者さん的には「見た目の変化は一切無い前提で執筆してる」らしいし」

「まあ、年齢がどうのこうのってのはその作品のファンには何度も何度もやり玉にあげられるよな。「新シリーズ始まりました。年齢も一新」って言ってたのに「え!?また見た目おかしくない?」って長く議論されるし」

「確かにねえ」
「・・・」

2人の会話にゆーちゃんは圧倒され、同時に首を傾げるだけだった。


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。あっちゃんやゆっこって、徹夜する時はどうしてるの?」
「う〜ん。コーヒーを濃く煮出したり、キンキンに冷たくした水で顔を洗う位かな」
「ふ〜ん。ゆっこは?」

「私はあっちゃんと同じかな。あ、でも。真夜中限定で部屋から出ないって条件ならとっておきがあるんだけど」
「「え!?何?」」
「全裸で勉強するんだよ。そうすれば、妙な緊張感で眠気なんかすっ飛ぶよ」

ある意味極論にかがみもあつこも

「そ、それはさ。どうかな」
「付き合い長いけど、そんな事してたの?」
「まあ、提出期限が迫ってて、追い詰められてたら、やるけどね。しょっちゅうじゃないよ」
「「ならいいけど」」

呆れは残ってたが、頻度は低いようなので、言及は止めた。

「あ、そう言えば。昔つかさに薦めた方法もあるのよね」
「「ん!?何?」」
「怖い物を見るのよ。ホラー映画、ホラーゲーム、ホラー漫画。怖がりなつかさにはピッタリだと思ってね」

「成程。「怖くて眠れない」を敢えて利用するのか」
「名案だね。私もやろうかな」
「ただ、これだと「小さな物音やそう言う気配」が気になって集中力が削がれる。って欠点もあるけど」


翌日。


「徹夜の方法ね〜」
「アテネやルカは徹夜が慣れてて平気って言ってたでしょ?」
「まあ、そうですわね。勉強と仕事が立て込んでて、ほぼ眠らずに大学へ来る事も偶にはありますから」

「2人はなんかない?慣れる前にやってた事」
「私の場合、時間を決めて昼寝してましたね。昼夜逆転状態もままありましたが、それで夜徹夜する事に慣らしましたわ」
「私はただただ無理したかな。無理やり慣れさせたっていうのかな?」

「成程ねえ」
「でも、何でそんな事を?かがみは徹夜出来るでしょ?」
「ほら、私達は来年は今まで以上に忙しくなるでしょ?」

「卒論かー。嫌な事思い出させないでよ」
「私とて気が重いですわ」
「まあ、仕方ないんだけどね」


                   × ×


ある日。

「う〜〜ん」
「どうしたの、ゆたかちゃん」

この日、ゆーちゃんといずみは一緒に課題を片付けていた。

「この問題が分からなくて」
「えっと、そこは私も行き詰ってるんだよね」
「ど、どうしよう」

「分かる範囲で片付けよっか。後は先輩に聞くとかしないと無理っぽいよ」
「そ、そうだね」

この日は全部は終わらず、帰宅後

「お姉ちゃん、良いかな?」
「何だい、ゆーちゃん」
「ここはどうしても分からなくて。教えてほしんだけど」

「え、えっと」
「???」
「が、学校が違うからかな〜。私には分かんないや」

「そ、そっか。ゆいお姉ちゃんは?」
「う〜。これは〜」

妹に期待の困った眼で見られたものの、

「こ、こなたと一緒で大学が違うからか、分かんないや」
「そっか」
「かがみに連絡入れおくから、明日聞きに行きなよ。かがみならきっと力になってくれるからさ」

「えっと。じゃあお願いしようかな」
「役立たずな姉でごめんね」
「ううん。学校が違うんじゃしょうがないよ」

裏など全くない言葉なのだが、こなたには妙に痛い言葉だった。


                   × ×


ある日。

「ねえアテネ、ここ分かんないんだけど」
「ああ、ここはですね」

「そう言えば、かがみは?」
「用事あるそうですわ。で、他に質問は?」
「え!?あ、ああ。後ね」

一方

「あ、かがみせんぱ〜い」
「あ、ゆたかちゃんに・・・」
「・・・」

「あ、あの」
「え!?ああ、ごめんごめん。どうしたのかな?」
「分からない所があって。もし宜しければ教えていただけたらなって」

「良いわよ。どこかな?」
「えっと、これなんですけど」
「ああ、これね。これはね」

「成程。ありがとうございます」
「いえいえ」
「かがみ先輩〜。私も良いですか〜」

「・・・いいわよ。で、どこよ」
「ここです」
「これはね」

「ありがとうございます。勉強になりました」
「別に。じゃあね」

かがみが去った後

「あの、いずみちゃん」
「ん!?」
「かがみ先輩と喧嘩したの?」

「してないよ。私とあの人、深くは仲良くなれないってだけ」
「そ、そうなんだ」

何となくで理由を察せ、言及はしなかった。


                   × ×


ある日。

「は〜っ、暑いね〜」
「もう夏ですからね。台風が去った後というのもありますが」
「やれやれ。台風なんて良い事無いよね〜。居る時も去った後もさ〜」

「甚大な被害を出す事もありますからね。相手が自然現象な以上何とかするのは難しいですわ」
「やれやれ」
「あ、そう言えば。台風で思い出したわ」

「「何を!?」」
「こなたが前に「台風一過なだけに兄弟が多かった」って言ったのよ」
「おお。上手いジョークじゃん」

「ですわね。座布団を差し上げたいですわ」
「でもさ、言った本人が全く理解して無かったのよね」
「「・・・」」

「まあ、つかさも理解して無かったけどね。後で聞いて分かったみたいだけど」
「冗談言った本人が分かってないって」
「ある意味凄いですわね」
「でしょ?」


                   × ×


ある日。

「あれ?パパ、野球見てるの?」
「ん?まあな。贔屓のチームの試合が放送されてるからな」
「ふ〜ん」

「ルカ、課題を片付けてたんじゃ」
「息抜きにお茶飲みに来たの」
「そうか」

「延長とかある?」
「最近は無いな〜。優勝決定戦とかの大事な試合ならあるんだがな」
「パパ的にはどうなの?」

「肩身が狭くてしょうがないよ。テレビ中継が不人気なのは知ってるが、やっぱりな」
「そっか。あ、攻撃始まったよ」
「よしっ、頑張ってくれ」


                   × ×


ある日。

「ゆたかちゃん、大学どう?」
「少しずつ慣れてきてます。高校の時の友達も一緒なので」
「そっか〜」

「でも、課題が多くて難しいので、大変です」
「そうなんだ。応援しか出来ないけど、頑張ってね」
「はい。つかさ先輩は、どうですか?お仕事は」

「毎日頑張ってるけど、やっぱり大変だよ。雑用が多くて」
「そうなんですか。私じゃ微力かもしれませんけど、応援してます」
「ありがと。好きで選んだ仕事だもん。頑張るよ」

「でもさ、かがみが来れ無かったのはちょっと残念だったね」
「何で?こなちゃん」
「だってさ、ゆーちゃん昨夜も苦労してたじゃん。居れば分かんなかった所を聞けたのにって」

「迷惑だよ。この前も教えて貰ったばかりなのに」
「かがみが迷惑だ何って思わないと思うな。もしそうなら断ると思うし」
「それでも、やっぱり自分で頑張らないと」

「そっか」
「えらいね、ゆたかちゃん」


                   × ×


ある日。

「う〜っ、暑いですわ〜」
「お、お嬢様」
「何ですの」

「なんて格好してるんですか」
「別にほぼ下着だろうと、誰かに迷惑をかけている訳でもありませんし」
「男性の使用人もいるんですから、気を付けてください」

「だって暑いんですもん」
「言ってくだされば冷房位つけますよ」
「勿体無いじゃないですか。薄着で我慢出来る範囲であれば、我慢しないと」

「だからって」
「何年か前から導入されてるじゃなありませんか」
「クールビズですか?なんか違うと思いますよ」
「そうですの?」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。アテネってドジッ娘ってどう思う?」
「どう?漫画等で見るドジをしやすい女性を見てどう思うか、って事ですの?」
「それもあるけど、実際の現場に出会ったらどうする?」

「どうもしませんわよ。漫画やアニメであれば、「面白い」とか「萌える」で済みますが、自分が被害者になれば嫌なだけですわ」
「じゃあ、アテネのとこにそう言う使用人が来たらどうするのよ」
「最初は軽く注意するだけですが、直らない様であれば強めに注意しますわね。それでも駄目なら最後通告。それでもならクビですわ」

「アテネは冷静だね〜」
「ルカ、そう言うのは二次元で楽しむものですわ」
「そうだけどさ〜」

「そう言ってるルカが被害者だったらどうするんですの?」
「やっぱ嫌かな。お気に入りの服とかに染み付けられたら怒るもん」
「ですよね。この話は終わりですわ」
「だね」


                   × ×


ある日。

「う〜む」
「何ですの、突然」
「あ、いえ」

「気になりますわ。言いなさい」
「こう言うクイズ番組やバラエティで視聴者プレゼントされる旅行券ってケチ臭いのが多いなって」
「詳しく言いなさい」

「大体が2泊3日とかせいぜい1週間ですよね?ごく偶に「海外1ヶ月間」ってのもありますが、そう言う長めのはたった1人にしか当たらなかったり」
「確かにそうですわね。短めであれば、多ければ10人程度なのに」
「私はこの手の旅行券の懸賞に何度も応募してますが、当たったためしがないんですよね。そのたびに不公平だって思う訳ですよ」

「そう言うのは運ですからね。制作費の都合というのもあるんでしょうし」
「あ、そうだ。お嬢様の力で何とか」
「寄付しろというんですの?そんな事してたら、きりがありませんわ」

「まあ、そうですが」
「富める者には奉仕する義務があるとはいえ、だれかれ構わずしてたら、調子に乗る輩が出ますわよ」
「ですね」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。私達ってこの大学に通ってもう3年目でしょ?」
「何ですの、急に」
「ずっと疑問に思ってたんだけどさ。この学校の「学園のアイドル」って誰なんだろうね」

「それって、「ミス・キャンパス」の事ですの?大学内で行われるミスコンの覇者をさす」
「まあ、それもあるけどね。開催するって話、全然聞かないよね。学校行儀の話は聞き耳立ててるのに」
「テレビで見るような開催する大学もあれば、一切そう言う事はしない大学もあるって事でしょ?陵桜でもそう言うのは聞かなかったし」

「へ〜、陵桜では無かったんだね。でさ、この大学でもミスコン開催したら、面白そうじゃない?」
「興味はありますわね」
「でしょ?」

「あのねえルカ、実際に開催したら、殆ど出来レースになると思うわよ」
「へ!?」
「いくらアテネが美人でも、「元トップアイドル」のあなたがいるのよ?超不利じゃない」

「そうかな?」
「知らないなら教えておくけど、元トップアイドルのルカが通ってるって有名なのよ。そんな状態でミスコンを開催してみなさい。結果はほぼ見えてるでしょ」
「確かにそうですわね。この私とて元アイドルに勝つには容易ではありませんからね」
「面白そうだと思ったんだけどな〜」


                   × ×


ある日。

「う〜ん」
「ひよりー、お友達よー」
「あ、はーい」


「「「お邪魔しまーす」」」
「はい、いらっしゃい」
「あ、ひよりちゃん漫画書いてたんだ」

「まあね。皆を待ってる間に、って思ってさ」
「やっぱり最近も書いてるんだね」
「まあね。個人サークルもそうだし、専門学校でもアニ研サークルに入って、そこで部誌の漫画書いてるから」

「へ〜。凄いね」
「まあ、おかげで締め切りやら課題やらに追い詰められる羽目になったけどね」
「が、頑張ってね」


                   × ×


ある日。

「う〜ん」
「どうしたのひよりちゃん。悩み事あるの」
「そう言う訳じゃ無いんだけどね。心配してくれてありがと、ゆーちゃん」

「じゃあどうしたの?」
「漫画のネタが無くてね。考えてれば降って来るかな〜って」
「うん。私は漫画に出来そうな事無かったかな〜」

「私も、無いかな。動物が主人公なら、チェリーの事を言えるけど」
「私もね〜。 いっそのことさ、夢の内容を自己流に着色して書いてみたら」
「そ、それは」

「いずみちゃんの名案だと思うよ」
「最近の夢を憶えてなくて」
「そっか。残念だね」

「(まさか「最近ハヤテ先輩と結婚して幸せな家庭を築いてる」なんて夢を見てるなんて言えないっす。私自身でさえもそんな夢を見る理由が分からないのに)」

「あ、そうだ。ねえひより、ハヤテさんに貰ったネタのストックは無いの?」
「ある事はあるんだけど」
「確か、つかさ先輩からもネタ帳貰ってたよね?」

「確かにどっちもあるけど、自力で何とかね」
「「そうなんだ」」

「(ハヤテ先輩の方ならともかく、つかさ先輩の方は正直使えないっす。何気なさ過ぎだし)」

ひよりんの悩みは相変わらず尽きない。


                   × ×


ある日。

「わりぃな、ナギっち。レポート手伝って貰って」
「全く。計画的に取り組んだらどうだ?結構な量残ってたぞ」
「分かってんだけどね。行き詰ったりして気分転換とかしてたらこうなっちまって」

「来年は忙しくなるんだ。その癖直しておけ!!」
「そ、それはさ」
「返事!!!」

「は、はい!!!!!」
「うん、よろしい」
「ナギっち、おめえ怒ると怖えんだな」

「そうか?」
「良い母親になれそうだな」
「褒めても何も出んよ」

「ところでよ」
「なんだよ」
「柊の彼氏、ホントに知らねえのか?どこにいるのとかよ」

「かがみにも言ったが、知らないよ。何回聞いても無駄だ」
「じゃあ、この屋敷探しても無駄なのか?」
「隅から隅まで探しても無駄なだけだ。そんな事に時間割くなら、勉強してろ」

「そっか」
「まあ、その内戻って来ると思うし、待ってろ」
「そう、だよな」

「なんだ?ハヤテが居なくて寂しいのか?」
「そ、そんな事はねえけど」
「お、お前」

「ん!?どったん?」
「やれやれ。ハヤテを信じてやれ。それしか言えんよ」

ハンカチを差し出してきたナギに驚いていると

「自覚無いのか?お前、泣いてるぞ」
「え!?」

指摘されて頬を触ると、濡れていた。

「な、何だよ。どうしちまったんだよ、あたし」
「(ホントに自覚無いのか。やれやれ)」


                   × ×


ある日。
この日はゆーちゃん、みなみちゃん、いずみでボウリングに来ていた(ひよりんは用事で欠席)。

「あ、そう言えば」
「ん!?」
「前にひよりちゃんがね、ファミレスの順番待ちに名前を書くとき、自分の好きなキャラの名前を書くってやってたんだよね」

「ああ。あの人ならやりかねんわ」
「前にボウリングに来た時もおんなじような人達がいたんだって」
「やれやれ」

「でね、いずみちゃんもそう言う事するのかなって」
「あのさ、ゆたかちゃん。私が「隠れ」なの忘れてない?」
「あ、そうか」

「皆の前ではオープンにしてるけど、一般の前では隠れで居続けてるんだ。確かにやってみたい気持ちはあるけど、実行には移さないかな」
「そうなんだ」
「まあ、「隠れ」じゃなくなっても、やらないと思うけどね」


                   × ×


ある日。

「う〜ん、う〜ん」
「ゆたか、取ってあげる。これ?」
「あ、うん。ありがとみなみちゃん」

ゆーちゃんとみなみちゃんは一緒に買い物に来ていた。
その際、棚の上の方にある商品をゆーちゃんが取ろうとしたが届かなかったので、みなみちゃんが取ってあげたのである。

「結局私は身長伸びなかったね」
「え、えっと」
「みなみちゃんは気にしてた事が解消出来たみたいだし、羨ましいな」

「そう、かな?でも、何度でも言うけど、ゆたかはそのままの方が良いよ」
「諦めてるけど、こなたお姉ちゃん位は欲しかったんだよね〜」
「ゆたかの個性だと思うから、気にし過ぎは良くないよ。私も言われてたし」

「そうだね。個性、だよね」
「うん」


                   × ×


ある日。

「あの、ひよりちゃん。大丈夫?顔色凄く悪いよ」
「ああ。課題・個人サークルの締め切り・部誌の締め切り。それが立て続けにあってね。ここ何日かの合計睡眠時間は2〜3時間なんだよね」
「だ、大丈夫?」

「休んだ方が良いよ、ひより」
「そうだよ。私達は気にせず寝なよ。静かに帰るからさ」
「ありがと、ゆーちゃん、みなみちゃん、いずみん。でも、今は強烈な達成感で満たされてて眠気があんまりないから」

「ランナーズ・ハイだね」
「えっと。気分が高揚する奴だよね、それ」
「うん、そう。確かエンドルフィンっていう脳内物質が原因だって言われてる」

「ひよりちゃんはその状態なのね。寝なって。ねえ、ゆたかちゃん」
「うん。体に良くないと思うよ」
「今日の夜は早めに寝るよ。心配かけてごめんね」


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (6月4日更新) ( No.58 )
日時: 2017/06/04 18:24
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」
かがみ「またこのパロディなのね」


                  × ×


ある日。

「たっだいま〜」
「おかえりお姉ちゃん。なんだか嬉しそうだね」
「まあね〜。よいしょっと」

「これどうしたの?」
「新しく出た食玩。欲しかったんだよ〜」
「へ〜。でもさお姉ちゃん、こういうのって中々欲しいのが出ないんじゃ」

「ゆーちゃんや、私はこういうのを把握してるのだよ。欲しいのはかなりの高確率で引き当てられるのだよ」
「へ〜。お姉ちゃん凄いな〜」
「ま、まあね」

キラキラとした目を向けられ、こなたは

「(何だろう。ゆーちゃんは純粋に褒めてくれてるってのは分かってるんだけど、妙な罪悪感が)」

幽かに感じる胸の痛みに苦しむ羽目になった。

翌日。

「へ〜っ、泉先輩がね〜」
「うん。お姉ちゃん凄いよね。私は欲しい食玩があっても揃えられない事が多いのに」
「そ、そうだね」

同調はしたが、内心

「(確かに凄い事なんだけど、尊敬は微妙に出来ないかな。ここまで純粋に自慢されると絶対に言えないけど)」

こう思っていた。

「いずみちゃんはどう?お姉ちゃんみたいな凄技」
「わ、私にはそう言うスキルないかな。そう言う食玩はゆたかちゃん同様揃わない事が多いかな。お兄ちゃんと共闘したりする事もあるけど。お小遣いにも限りがあるし」
「ふ〜ん」

その日の夜。

『え!?食玩?』
「うん。ひよりちゃんには狙った食玩を出せるスキルってあるのかな〜って。いずみちゃんは無いって言ってたけど」
『う〜ん。微妙な所かな。無くはないんだけど、成功率低いし』

「そっか。やっぱりお姉ちゃんは凄いんだね」
『そ、そう。自慢なんだ』
「うん。凄いんだもん」

やっぱり純粋に褒めてるゆーちゃんに電話越しのひよりんも、偶然聞いて居たこなたもリアクションに困っていた。


                  × ×


ある日。

「そう言えば。オタク関連の知識を仕入れる時に思うのですが、ああいうのって一般誌とかだと「強めの偏見」がある事多くありません?気のせいと言われたら反論出来ませんが」

「まあ、確かにね。友好的な内容って少ないからね。あってもそっち系色が強めだから」
「何度目かの議論だけどさ、仕方ないんじゃない?偏見を持たれがちな世界だからさ」
「ム〜。理解を示しているかがみが言ってどうするんですの」

「そうだよ。オタクの友達多いのに」
「ご、ごめんなさい。失言だったわ」
「分かればよろしい。 それよりルカ」

「ん!?」
「私よりオタク度が高めのルカに聞きたいんですが、オタクの女子はオタクの男子と付き合いたいと言う話はめったに聞きませんが、何故ですの?」
「私に聞く〜?それ」

「「へ!?」」
「初恋が現在進行形の私に」
「「あ」」

「まあでも、オタクの男子って女子に比べて熱中度が高そうだし、蔑ろにされそうってあると思うよ。「私と趣味、どっちが大事なのよ!!」なんて喧嘩も多発しそうだし」
「成程。まあ、私はどっちも同じ様に大切にしてくれれば、オタクであろうとなかろうと構いませんがね」
「あのさ、アテネ。その言葉、今一つ信用出来ないわよ」

「何故ですの、かがみ」
「貴方もルカと一緒で初恋が現在進行形で続いてるからよ」
「ウ、ウグ。まあ、私がオタクに染まったのは最近なので、説得力は多少はありますわ」
「「確かに」」


                    × ×


ある日。

「む」
「どうしました? ああ、蠅ですね」
「全く。暑くなって来るとこれですわ」

「まあ、仕方ないですよ。 そう言えば、かの剣豪宮本武蔵は箸で蠅を捕まえたという逸話が残ってますよね」
「ええ。武勇伝なのでしょうけど、私からすれば信じられませんわ。不潔なイメージがある虫を食事に使う箸で捕まえるなど」
「まあ、お気持ちは分かりますが」

少しし

「ム〜」
「今度は蚊ですね。羽音は不快ですし、血を吸われると痒くなるで嫌だと言いたそうですね」
「ご名答ですわ」

「明日、業者を呼んで虫が入って来ない様にしてもらいますか」
「早めにお願いしますわ。私を含めて家の者ならともかく、招待した友人が刺されたら、申し訳が立ちませんわ」
「了解です」


                   × ×


ある日。

「そう言えば、2人は夏季休暇の予定はあるんですの?」
「う〜ん。私は無いかな。勉強に集中しなきゃいけないから漫画書いてないし」
「私も無いわね。なんかあるの?」

「予定が無いようであれば、皆さんをギリシャにある我が家の別荘に招待したいと思ってたんですわ」
「へ〜。流石金持ち。別荘はステータスか」
「ええ。どうなんですの?」

「じゃあお呼ばれしようかな。日本に居ても退屈なだけだし」
「私もお願いしようかな」
「では、泉さん達も誘っておいてくださいね」

「え!?こなた達って?」
「泉さん、つかささん、高良さん、日下部さんに峰岸さん、小早川さんに岩崎さん、田村さんに若瀬さんですわ」
「そ、そんなに?」

「旅費は全て天王州家が負担しますわ。どうせ飛行機は我が家のプライベートジェットですし、外食しない限りは我が家で出しますし」
「そ、そうなんだ」
「財閥はする事が派手だねえ」

「まあ、お土産などの個人的な出費は負担しませんが」
「「当然か」」
「っと言う事で、誘っておいてくださいね」

その日の夜。

『え!?アテネさんの別荘?』
「そうよ。こなたにゆたかちゃんは都合付く?」
『私は平気だけど。ゆーちゃんはどうかな。ちょっと待ってて』

『あ、もしもし。お電話代わりました』
「話は聞いたと思うけど、ゆたかちゃんは?」
『私も大丈夫です。でも、良いんでしょうかね?そこまでお世話になって』

「気にし過ぎると却ってアテネが気を遣うわ。誘う以上は都合が悪くない限りは歓迎してるって事よ」
『じゃ、じゃあ行ってみたいです。ギリシャなんて行った事無いんで』
「じゃあ決まりね。 後、申し訳ないんだけど、みなみちゃんにひよりちゃん、後若瀬さんも誘っておいてね」

『他の皆もですか?分かりました』
『じゃ、待ってるよ〜ん』

かがみは電話を切ると、みゆきさんに電話し

『天王州さんの別荘に、ですか?』
「ええ。アテネのお誘いなの。みゆきの都合は?」
『えっと。何とかつくと思いますが』

「そう。じゃあ参加って伝えておくわ」
『楽しみにしてますね』

今度はみさおに電話し

『アテネっちの別荘?』
「ええ、そうよ。日下部はどうなの?」
『あたしはへーきだけどよ。暇だし』

「そう。じゃあ日下部は」
『ちょっと待った。あやのにも誘いかかってんのか?』
「これから電話しようかと思ってたんだけど」

『あ、もしもし柊ちゃん?』
「何だ、峰岸もいたのね」
『うん。お泊り会だったの。私も都合付くわ』
「じゃ、決まりね」

その後、ゆーちゃんが電話したところ、みなみちゃんもひよりんもいずみも都合がつき、参加という事になった。・・・が

「へ〜。アテネさんの別荘に」
「ええ。つかさは大丈夫?」

仕事から帰ってきたつかさに話したが

「えっと。無理かな。調理師免許持ってるとはいえ、見習いさんの私じゃ長期休暇は取れないから」
「そう。残念だわ」
「後で謝っとこ」

こうして仕事のあるつかさ以外は参加となった。


                    × ×


ある日。

「ふぁ〜、今行くよー」

かがみ、ルカ、みゆきさんが泉家に遊びに行くと、今まさに起きたばかりという声のこなたが出迎えた。

「3人ともいらっしゃ〜い」
「起きたばかり感満載ね、あんた」
「寝癖凄いですよ」

「格好もだけど」
「一応さ〜、言い訳させてよ」
「何よ」

「いやね、折角アテネさんに誘って貰ったから、その前に色々と課題を片付けておこうと徹夜してたんだよ」
「へ〜。あんたにしては真面目な理由で遅くまで起きてたのね」
「でもさ〜、全然進まなくて」

「意味無いじゃん。徹夜の意味が」
「あ、あはは」
「あ、言い忘れてたわ。アテネがね、「課題が大変なようなら、手伝いますわよ。勿論、ある程度まで」って言ってたわよ」

「お〜。アテネさんは心広いね〜。みさきちにも伝えておこっと」
「だからって全然やらんのは問題外だぞ」
「分かってるって」

「それより。かがみはアテネの物真似上手いね」
「確かに上手だったね。もう1回やってよ」
「い、嫌よ」

暫くして

「そう言えば、皆はパスポート取った?」
「私は元々持ってました。確認したら期限内でしたよ」
「私は海外公演した時に取ったのが期限内だから平気だよ」

「こなたは?聞かれる前に言うけど、私は既に手続きに行ったわ」
「え!?もう?早いね」
「あのね、こなた。パスポートは申請から発効まで1週間位掛かるのよ」

「あれ?そうだっけ?」
「おや?泉さんはパスポートを持っていたはずですが」
「でも、あれ期限切れてるし。みさきちとそう言う話題になった時に探してたらとっくに切れてた」

「更新の手続きにも6日程掛かりますよ。私が更新する時もそうですし」
「そうなんだ。じゃあ、早めに行動しとくかな」
「そうしなさい。間に合わなくて置いてけぼりでも良いなら何も言わないけど」

その夜。

「ねえゆーちゃん。ゆーちゃんはパスポートの申請は」
「もう行ったよ。お誘いがあった時に直ぐに」
「そうなんだ」

「ひよりちゃん、いずみちゃんと一緒に行ったんだ。持ってないからって」
「ふ〜ん。 ん!?みなみちゃんは?」
「みなみちゃんは有効期限内のを持ってるんだって。だから一緒には行かなかったよ」
「ふ〜ん」

少しし

「みさきちはパスポート申請に行った?」
『まーな。あやのに言われて一緒にな』
「な!?何で誘ってくれなかったかな」

『え!?ちびっ子、おめーまだ行って無かったのか?』
「そ、それは」
『早くしろよ。あやのが時間かかるって言ってたぞ』

「かがみやみゆきさんにも言われたよ。明日辺り行くか」
『そーしな』

因みに、みさおはこなたのパスポートの有効期限が切れてると知ってます。

「あ、そうそう。アテネさんがね、課題手伝ってくれるって。ある程度進めてあったら」
『お。太っ腹だな、アテネっち。じゃ、持ってくか」
「少しは進めておかないと、手伝ってくれないけどね」
『そ、そーか』


                   × ×


ある日。

「やっほ〜っ、妹達よ。遊びに来たよ〜」
「あ、姉さん」
「お姉ちゃんいらっしゃい」

「聞いたぞ妹達よ。皆で海外旅行だって〜」
「そだよ。個人出費以外はアテネさんが出してくれる、ね」
「良いな〜。私も行きたいな〜」

「私がアテネさんに頼もうか?」
「ありがと、ゆたか。でも、仕事があるし」
「そっか。お土産買ってくるね」

「楽しみにしてるよ〜」
「あ、ついでにお父さんにも買っておくね」
「俺はついでか。まあ、良いや」

「それより、パスポートは大丈夫かい?無いと行けないよ」
「私はもう申請に行ったよ。それそろ発行してもらえるんだ」
「こなたは?」

「皆に言われて更新に行ったよ。私もそろそろ」
「そっか。まあ、楽しんできなよ」
「それと、海外じゃ注意せねばならんぞ。日本じゃ普通でも、海外じゃ違法になる事もあるからな」

「その辺はアテネさんやみゆきさんがサポートしてくれるからさ」
「レポートとかも忘れちゃいかんよ〜」
「「勿論」」


                    × ×


ある日。

「なあちびっ子、課題進んでっか?」
「ボチボチかな。ゆーちゃんも一生懸命やってるし、姉の威厳を保つためにもね」
「そっか〜」

「でもさ〜、思い通りに進まなくて休みが多いんだよね」
「やっぱそうだよな〜。あたしもそうなんだってヴぁ」
「でも、大丈夫なの?色々とさ」

「一応両親には話したゼ。許可はもらえたんだけんどね、課題を進めておかないと行っちゃ駄目って」
「やっぱそっか。まあ、私はお父さんに何も言われてないよ。「楽しんで来い」位だよ」
「羨ましいよな〜。あたしはあやのにも言われてんだゼ」

「なんて?」
「頑張ろうよみさちゃん。海外旅行が待ってるよって」
「ほう」

「後、行かせて貰えないよって」
「あーやは?貰えたの?許可」
「うん。迷惑かけない様にって言われたけど」

「「普段から信用されてると反応が違うのか」」
「そ、そんな事無いと思うけど」

一方。

「そう言えば。ゆたかちゃん、課題進んでる?」
「うん、それなりにね。でも、頑張ってはいるんだけど、難しくて中々進まなくて」
「私もだよ。でも頑張らないと」

「いずみちゃんは許可貰えたの?」
「まあね。課題を進めておくことって条件出されちゃったけどね。ゆたかちゃんは?」
「実家に電話したら許可してくれたよ。いずみちゃんと同じ条件で」

「頑張ろうね。置いてけぼりされ無い様に」
「うん」


                    × ×


ある日。

「その後はどう?課題とか進んでる?」
『頑張ってはいるんだけどね、行き詰まりが多いせいであんまり』
「頑張りなさいよ。でないとアテネに連れて行ってもらえないわよ」

『それは分かってます。そう言うかがみはどうなの?』
「私は計画的に進めてるわ。一応計画通りに進んでるわ」
『そっか〜。でさ、明日行ってもいい?』

「別にいいけど。って若しかして」
『その若しかして。分かんない所教えて貰おうかな〜って』
「学校違うんだし、役に立てないかもよ」

『私よりずっとずっとマシでしょ。じゃ、よろしく〜」
「あ、こなた。切っちゃったよ」

で、翌日。

「おい〜っす。暑いね〜」
「そうね。部屋の冷房つけておいたわよ」

「うお〜、涼し〜」
「いきなりだらけんのかよ」
「少しはこうさせてよ〜」

「しょうがないわね〜。  はい、少し」
「う〜」

こなたは渋々持ってきた課題を出し、行き詰ってた所を聞きながら進めて行った。
すると。

「ふぁ〜。お姉ちゃんおはよ〜」
「お、つかさ。おひさ〜」
「あ、こなちゃん。いらっしゃい」

「今日は仕事休みなんだ」
「うん。久しぶりに日曜休み貰ってね」
「お仕事どう?」

「だいぶ慣れてきたよ。相変わらず賄いか簡単な仕込みしかやらせて貰えないけど」
「そっか。料理楽しみにしてるよ」
「うん。それよりこなちゃん、課題やってたんだね」

「まあね。置いて行かれるの嫌だし」
「頑張ってね。私じゃ応援しか出来ないけど」


                   × ×


ある日。

「おーす、暑いね〜」
「いらっしゃい、みさちゃん、柊ちゃん」
「お土産にアイス買って来たゼ。課題手伝って貰うせめてものお礼だってヴぁ」

「サンキュー」
「ありがと」

融けてしまうので、先にアイスを食べ

「こなたもそうだったけど、あんたも殆ど進んでないわね」
「これでも頑張ってんだけどね、行き詰るとどうしても集中力がどっかに行っちゃうんだよね」
「まあ、気持ちは分からんでもないが」

「頑張ろうよ、みさちゃん」
「うう〜。手伝って貰わね〜とこれ以上は難しいんだってヴぁ」
「私も峰岸も手伝うから、頑張りなさい」
「分かったよ〜」

何とかノルマ分を終わらせ、

「前に東大入試の本を読んだって言ったよな?」
「ああ、高3の頃にね」
「また読んだの?」

「昨日課題をやってて気分転換に掃除してたら見つけてさ。つい気になって読んじゃって」
「だから進んでないのね」
「で、でよ。読み返して思うのが、「やっぱり東大に行けんじゃね?」ってさ。だって、東大じゃねえけど、大学に行けてんし」

「あのねえ。こうやって課題に苦しんでるあんたが、東大にレベルに着いて行ける訳無いでしょ。仮に東大に合格出来ても、全然着いて行けずに辞めちゃう構図が簡単に浮かぶわよ」

「そ、そんな事は・・・」
「あるでしょ。東大の過去問やった事あるの?」
「う、うう。やっぱ無理か」
「そう言う事」


                   × ×


ある日。
この日はゆーちゃんいずみは一緒に勉強していた。

「そう言えばさ。ゆたかちゃんて「自分に恋人が出来たらどうする」って想像した事ある?」
「え!?う〜ん。  そ、それはえっと//////////////////」
「・・あるんだ」

「あ、ある/////////////////////」
「具体的には?」
「え、えっと」

「私もあるよ。恋愛物の漫画読んで、デートシーンを自分とハヤテお兄さんに置き換えて、想像(妄想ともいう)をね」
「わ、私はその。 雑誌とかインターネットの「定番デートスポット」を見て、どういうデートしようか想像(妄想ともいう)を//////////////////////」

「似たり寄ったりだね。ってかゆたかちゃんの想像のデート相手ってやっぱり」
「ハ、ハヤテさんだよ///////////////////////////」
「想像通りになると良いね」

実際、ゆーちゃんはハヤテとデートした事があり、ファーストキスも捧げているのだが、それ言わない方が良いと本能で悟り、黙っている事にした。


                   × ×


ある日。

「そう言えば。皆さんは今年は家の近所で開催される花火大会に来られるんですか?」
「花火大会か〜。前は私達が高3の時に言ったよね」
「あんときは綺麗だったわね。今年は皆を誘って行こうか」

「良いね〜。じゃあさ、みさきちとあーやは私が誘うからさ、かがみはアテネさんとルカさん、つかさを誘ってよ」
「アテネやルカはともかく、つかさは難しいと思うわよ」
「そうでしたね。つかささんは就職されてますもんね」

「誘うだけ誘ってみてよ。車じゃ難しいから、電車でね」
「了解」

で、その日の夜。

『花火大会か〜』
「みさきちも行こうよ。前行った時は凄かったよ〜」
『そーだな。浴衣もあるし、行くか』
「じゃ、決まりだね」

電話を切ると直ぐにあやのに電話し

『へ〜。花火大会があるんだね』
「あーやも行こうよ。綺麗だよ〜」
『折角だからご一緒しようかな。みさちゃんも誘ったんでしょ?』

「勿論。参加するって」
『私も浴衣着ていくね』
「じゃ、決定〜」

一方。

『花火大会!?行く行く』
「ルカなら直ぐにそう言うと思ったわ。ルカも浴衣で行くんでしょ?」
『勿論。とっておきの着ていくよ』
「じゃ、〜〜時に〜〜集合ね」

電話を切ると直ぐに

『花火大会、ですか』
「アテネも行くでしょ?綺麗よ」
『しかし、旅行ももう直ぐですのに』

「旅行前に花火大会で思い出作って、それからでも問題は無いでしょ?」
『正論ですわね。浴衣着ていきますから、集合場所など教えてくれます?』
「えっとね」

集合場所と日時を教え、つかさが帰って来るのを待ち

「って事なんだけど、つかさはどうする?」
「ご、ごめんお姉ちゃん。すっごく行きたいんだけど、その日は忙しくて。団体さんが来るから全員駆り出されるって」
「そっか。ならしょうがないわね」

「ごめんね」
「謝んなくていいって」


                     × ×


ある日。

「ってなわけで、皆で花火大会に行く事になったんだよ」
「ほ〜、そうか」
「ゆーちゃんも行く?皆を誘って」

「実はみなみちゃんからお誘いを受けてたんだよね。でね、皆で行こうってなってたんだ」
「そっか〜。今年は皆で行くと」
「うん。楽しみだね。花火大会の後は旅行だから」

「うんうん。あ、でさ、お父さん」
「ん!?何だ?」
「前にさ、私が彼氏を作ろうかなって話したよね?」

「そ、そんなのは絶対に認めません!!!!!いくらこなたが成人しててもだな」
「落ち着きなって。仮にだよ、私が連れてきた彼氏がハヤちゃんだったらどうするの?」
「そ、それはだな」

「勿論、ハヤちゃんとかがみが付き合って無いと言う仮定での話だよ」
「ウ〜ム。ウ〜〜〜〜ム」

そうじろうはかなり熟考し

「ハヤテ君だったら、こなたを任せてもいいと思ってる」
「へ!?」
「あの子なら100、いや120%こなたを幸せに出来ると、大切にしてくれると思うんだ」

「・・・」
「だから、こなたがハヤテ君を「自分の彼氏だ」と紹介しても、咎めたりせん。寧ろ「義理の息子」となっても、純粋に祝福するさ。きっと、かなたも同じ事を言うと、自信を持って言えるさ」

そうじろうは言い切ると

「ん!?なんだ、その意外そうな顔は」
「てっきりハヤちゃんが相手でも、「許しません」って言うのかと」
「正直言おうと思ったさ。でも、それ以上にさっきの考えが浮かんだんだよ」

「そっか」
「・・・」
「あ、ごめんねゆーちゃん。ゆーちゃんの方がハヤちゃんを好きだもんね」

「そ、それは」
「大丈夫だよ。ゆーちゃんの恋路は「私は」邪魔しないから」
「お姉ちゃん」


                   × ×


ある日。

「「行ってきまーす」」
「はい、行ってらっしゃい」

こなたとゆーちゃんは浴衣に着替え、最寄り駅で電車に乗り

「やっほ〜っ」
「ちゃんと時間通りに来たわね」
「まあね〜。それより、みさきちもあーやも浴衣似合うね〜」

「だろ〜っ」
「ありがと。泉ちゃんと小早川ちゃんも可愛いわよ」

かがみ、みさお、あやのと合流し、また電車移動し

「やほ〜っ、皆」
「こっちだよ〜」
「いずみちゃんにひよりちゃんも浴衣似合うね」

「私はこの日の為に新調したんだ」
「私もだよ。でもまさか「新調者」という枠がひよりちゃんと被るとはね」
「漫画的には良いオチだねえ」

また電車移動の後

「お〜、皆揃ってるね〜」
「こんばんは、皆さん」
「フ〜ム、フ〜〜ム」

「な、何ですの?」
「どうしたの、こなた。私とアテネをジッと見て」
「2人とも浴衣が似合うな〜って」

「ありがと。実はいうとね、この浴衣は現役の時にあるイベントで来たやつなんだ」
「私は職人の方に特別に作ってもらった奴ですわ」
「成程ね〜。だから似合うのか」

こなたは少しの間吟味し、

「さて、じゃあ行くわよ。作者の都合で後1回電車乗るし」
「じゃ、行こ〜」

「ん!?どうしたのよ、アテネ」
「あ、いえ。電車には数える程しか乗ってないので、上手く出来るか不安で」
「そんなに身構えなくても大丈夫よ」
「そ、そうですわね」

因みに、アニメのつかさのような面白いオチはありませんでした。

一行は一旦高良家に集まり

「あらあら賑やかね〜。はい、差し入れ」
「感謝しますわ」

「あら!?足りない?」
「あの、お母さん。また自分を数えてるんじゃ」
「えっと。あらやだ」

「ねえかがみ、この親子はこんな天然なの?」
「まあね。みゆきの天然な所は母親になのよね」
「まあ、楽しそうなので、羨ましいですわ」

そろそろ時間なので、家を出て岩崎家にも挨拶しようという話になり

「わ〜っ、チェリーちゃんだ」
「シベリアンハスキーだね。可愛いね」
「あ、そっか。いずみちゃんも犬飼ってるんだったね」

「家のは小型犬だけどね」
「やれやれ。この子は相変わらず私には素っ気無いっすね〜」
「それは、ごめん。後で私から言っておくから」
「気にしないで」

すると、チェリーちゃんは周囲を見渡し、匂いも嗅いでいた。

「(チェリー、若しかしてハヤテさん探してるのかな?やっぱり会いたいんだね)」


時間を飛ばし、開始時間。

「おお〜っ」
「いや〜っ、凄いね〜」
「風情と迫力があって、良い物ですわね」

「いやはや。忙しいのと機会が無いのとで初めてだけど、来てよかったよ」
「え!?ルカさん初めてなの?」
「「プライベートで」に限定するとね。仕事では会場は違うけど、花火大会に行った事あるよ。まあ、仕事に集中しなきゃだから、全然楽しめなかったけど」

「私も初めてですわね。その気になれば家の庭で花火をあげさせられますからね」
「それって金持ちの嫌味ったらしい道楽なんじゃないの?」
「まあ、その通りですわね」

「でもさ、ルカさんにアテネさん。前にここに来た時にも思ったんだけど、大きな花火が打ちあがるたびに「〜〜の提供でした」ってアナウンスが入ると感動も半分以下になるよね」

「確かにね。台無しだよね」
「やれやれですわね」

「ん!?ゆーちゃんどうしたの?」
「え!?あ、ごめんねお姉ちゃん。あまりにも綺麗だったから」
「感動しちゃったんだね」

「ゆたかちゃんは純真だね。まあでも、私もその気持ち理解出来るけどね」
「へえ。ゆたかちゃんならともかく、貴方なんかがね〜」
「な、何ですか先輩。文句あるんですか」

「別に〜。嘘っぽいって思っただけよ」
「ま、まあまあ。かがみ先輩もいずみちゃんもこんな時に喧嘩は止めましょうよ」
「「フンッ」」

口喧嘩に発展しそうなかがみといずみをひよりんは必死で宥めてた。

その後は特に何もなく、終了まで皆で花火を堪能した。

「いや〜っ、綺麗だったよな〜。な、あやの」
「そうだね。来年も来れると良いね」
「まあ、来年は忙しそうだけどな〜」

それぞれ感想を言っている中

「(ホントはハヤテお兄さんも居て欲しかったな。花火大会デートを味わえたのに)」
「(ハヤテ君が居たら、100倍以上楽しめただろうな。そこだけ残念だよ)」
「(ハヤテが居て欲しかったですわ。すぐ隣に居れば、もっともっと楽しかったんでしょうけど)」
「(なんでだろうな。楽しい筈なのに、柊の彼氏が居ねえだけで物足りない感があるのは)」

こんな事を思っていたメンバーが居たそうだ。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (6月7日更新) ( No.59 )
日時: 2017/06/07 19:46
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」
かがみ「またこのパロディなのね」


                  × ×


ある日。

「「行ってきま〜す」」
「行ってらっしゃい。2人とも、忘れ物とか大丈夫か?」
「無いよ〜。パスポートもちゃんと持ってるし」

「私も大丈夫です。昨日の夜ちゃんと確認しました」
「そうかい。じゃ、行ってらっしゃい」

そうじろうのお見送りを受け、こなたもゆーちゃんも出発した。


「じゃ、行ってくるわね」
「行ってらっしゃい。分かってると思うけど、迷惑はかけないようにね」
「勿論よ。じゃ」

「あ、お姉ちゃん」
「何、つかさ」
「お土産忘れないでね」
「分かってるわよ」

かがみが家を出ると

「おう、柊。おはよ〜さん」
「おはよ、柊ちゃん」
「どうしたの、2人して」

「折角だから一緒に行こうと思って」
「チャイム鳴らそうと思ったら、丁度出てきたんだゼ」
「そう。じゃ、一緒に行きましょうか」


「では、行ってまいります」
「行ってらっしゃ〜い。お土産忘れたら、お母さん怒るから〜」
「分かってますよ。何度も言われましたし」

みゆきさんが家を出ると

「おはようございます、みゆきさん」
「おはようございます、みなみさん。では行きましょうか」
「はい」


そう、今日からギリシャにある天王州家の別荘へ旅行する日だ。
集合場所は成田空港である。

まあ、色々割愛し、

「お〜、皆揃ってるね〜」
「こなた、時間ギリギリよ」
「いや〜、寝坊しちゃって」

「やれやれ」
「で、どういう順番で来たの?」
「私といずみんがほぼ同時っす」

「僅差でひよりちゃんの勝ちですよ。で、次が高良先輩とみなみちゃんでした」
「その直ぐ後にルカさんが来ました」
「正直1番だと思ったんだけどね〜。まあ尤も、空港最寄り駅でかがみ、日下部っち、峰岸っちと会ったから、ここは同着」

「で、最後にちびっ子達って訳だゼ」
「成程ね〜」

こんな風に雑談していると

「皆さんお揃いの様ですわね」
「あ、アテネ」
「今来たの?」

「違いますわよ。私は準備等々があったので、昨日からほぼ泊まり込みですわ」
「じゃあ、真の1番はアテネさんなんだね〜」
「それはともかく、皆さん忘れ物はありませんか?」

「「「「「「「「「「無いで〜す」」」」」」」」」」

「他の物ならともかく、パスポートは忘れたらその方は日本に置いていく事になりますわよ」

幸い、パスポートを忘れた者はいなかった。

「では行きましょうか。手続きを済ませたら、我が財閥のプライベートジェットへ案内しますわ」
「ついにか〜」
「ちびっ子、ワクワクすんな」

出国手続き等々はカットで

「皆さん、お席にお座りください。管制塔の許可が出次第発進しますので」

言われたとおりに座り、管制塔の許可が出たので発進させ、上空で安定したので、シートベルトを外した。

「しかし、これが本当に個人の飛行機の中なのか?」
「凄いよね、みさきち」
「確かにな〜」

こなたとみさおはテンションが上がっていたが、他の面々はただただ圧倒され、言葉を失っていた。

「ギリシャまで時間がかかりますから、ゆっくりとお寛ぎ下さい。食事などは用意してありますから」
「アテネ、ホントにありがとね。良い意味で忘れられない旅になりそうよ」
「ホントホント。こんな贅沢出来るなんてね」

「かがみもルカもお礼など不要ですわ。私がこうしたかったってのもあるんですから」
「なあアテネっち。この飛行機幾らなんだ?こんなの飛ばせるなんて」
「ざっと○○億ですわ」

「そ、そんなに」
「凄いな」
「だよな。ちびっ子、あたしらはすげえのと友達になったんだな」

「日下部さん、私達は親友だったはずでは」
「そう、だったな。なんか、まだ頭が混乱しててよ」
「私もね〜。そうは見えないかもだけど」
「フフッ。お暇なら、色々と用意してありますわ」

一方。

「凄いね、みなみちゃん」
「うん。飛行機は何回か乗ってるけど、これは凄すぎる」
「う〜ん」

「どうしたの、ひよりちゃん」
「あ、いやね。漫画のネタにすべきか考えてたんだ」
「そうなんだ」

「いずみんは・・ん!?」
「いずみちゃん、アテネさんに話しかな?」

「あの、天王州さん」
「何ですの、若瀬さん」
「今更なんですけど、私も招待してもらってよかったんですか?」

「何故ですの?」
「だ、だって。私と天王州さんはあまり親しくなってない気が」
「気にする必要など無いですわ。「友人の友人は友人」って理論でご招待したんですから」
「そ、そうですか」

少々強引な理論だったが、食い下がる意味は無いので、ゆーちゃん達の元へ戻った。

まあ、移動は描写しても仕方ないので、カット。

「お、ちびっ子、見えてきたゼ」
「おお〜。長かったけど、ついにか〜」
「楽しみですね」

「みさちゃん、めいいっぱい楽しもうね」
「なんか、私までテンション上がって来たわ」

「楽しみだね〜」
「うん。どんな所かな」
「う〜。テンション上がて来たっす」

「私は少し緊張も混ざってるけどね」
「それは言いっこなしだよ、いずみ」

「皆さん、着陸態勢に入るので、席に戻ってくださいな」


                  × ×


「ん〜っ、長かったな〜」
「結構掛かっちゃったもんね〜」
「時間も時間なので、今日は我が別荘にこのまま案内しますわ。観光等は明日以降っと言う事で」

「賛成よ。移動だけだったけど、疲れたわ」
「ゆーちゃんは大丈夫だった?」
「うん、酔い止めも飲んだから、大丈夫だったよ」

車が迎えに来て、天王州家の別荘へ移動し

「申し訳ありませんが、皆さんの部屋割りはこちらで決めさせてもらいましたわ」
「あ、そうなんだ」
「これが部屋割りですわ」

「あれ?アテネさん、1人1部屋なんだね」
「部屋はいっぱいありますからね。一応言いますが、家具の配置等微妙な差はありますが、部屋の大きさや快適度は全く一緒ですわ」
「取りあえず、皆荷物を置いて来ましょ」
「かがみの言う通りですわ。夕食は使用人が知らせに来ますから」

全員地図を頼りに割り振られた部屋に移動し、

「うお〜っ、広いゼ〜」

みさおは部屋を見て疲れが消し飛んだようにハイテンションになり

「ベッドも大きいゼ〜。  ん〜っ、フカフカだ〜」

子供の様にベッドに飛び乗り、ベッドの快適さに身を任していると

コンコンッ

「ん!?誰だ〜」
「私だよ〜みさきち」
「なんだちびっ子か。なんか用か?」

「なんかって、課題どうすんのって話だけど」
「うげ〜っ、着いて早々盛り下げる話すんなよ〜」
「あのさ、みさきち。私は思うのですよ」

「何をだ〜」
「早めに課題を片付けて、そのうえで観光をすればもっともっと楽しんじゃないかと」
「そうか〜?」

「だってさ、課題が残ってると観光してても「課題が残ってる」って思ったら楽しさなんか半分以下になると思わない?」
「わ〜ったよ。でも、どうすんだ?」
「幸い、今このお屋敷には天才であるみゆきさんとアテネさんが居る。2人別々に教われば、速いんじゃない?」

「そっか」
「じゃあ私がみゆきさんに教えて貰うから、みさきちはアテネさんに教わりなよ」
「了解」

みさおは渋々持ってきた課題と勉強道具一式を持ってこなたと一緒に部屋を出た。

「みゆきさ〜ん、ちょっといいかな?」
「あ、泉さん。どうかされましたか?」
「夏季休暇の課題で分かんない所があってさ。教えて貰えたらな〜って」

「勿論いいですよ。どれですか?」
「これなんだけどさ」
「あ、これはですね」

一方。

「なあアテネっち。ちょっといいか?」
「何ですの、日下部さん」
「夏季休暇の課題でわかんね〜とこがあってよ」

「それで?」
「教えてくんね〜か?」
「どれですの?」

「これだってヴぁ」
「なんだか、あまり進んでいる様には見えませんが」
「い、いやね。行き詰ってばっかで進みがさ」

「やれやれ。まあ、教えると約束しましたから、助太刀しますわ」
「助かるゼ」

こなたはみゆきさんに、みさおはアテネに教わりながら課題を片付けていると、使用人が夕食を知らせに来た。

「ありがとみゆきさん。夕食後もいいかな?」
「勿論ですよ。私でお役に立てるのであれば」

「う〜っ、大分進んだな」
「夕食後も進めますわよ」
「うえ〜」

「ご自分で決めたノルマ位守りなさい」
「へ〜い」

一行は食堂へ集まり

「ん〜っ、うんめえな〜♪」
「ホント、美味しいねみさちゃん」
「ありがとうございます」

「まあでも、あやのの方がおいしいけどな」
「そ、そんな事無いと思うけど」
「えっと。精進いたします」
「(でもよ、あやのの料理も確かに美味いけど、柊の彼氏の料理のほうがはるかに美味いよな)」

その後は特に何もなく、翌日。

「お〜っ、これがパルテノン神殿か」
「ええ。アクロポリスの上にある、ギリシャ神話の女神アテーナーを祀る神殿ですよ」
「へ〜。そうなんだ」

「写真では見た事あんだけど、実物は凄いゼ〜」
「確かにねえ〜。ねえみゆきさん、これって古いの?」
「えっと。 紀元前447年に着工が始まり、紀元前438年に完工してますよ」

「そ、そんな昔からあんのか?」
「ただ、その後は何度か壊されたりして、そのたびに修復されてますよ」
「ふ〜ん。流石みwikiさん。詳しいね〜」
「ガイドブック等を調べただけなんですけどね」

みゆきさんの解説を聞きながらこなた達が感動している一方

「神殿も凄いけど、景色も凄いね、みなみちゃん」
「うん。凄く綺麗だね」
「ホント、感動するな〜」

「・・・」
「あのさ、ひよりさんや。ゆたかちゃんとみなみちゃん見てよからぬ妄想して無い?」
「っは!!!  駄目っす、こんな所でもこんな腐った眼で友達を見ちゃ」

感想はそれぞれである。

「皆さん、ご堪能いただけましたか?」
「勿論」

一斉に言われ、アテネは笑みを浮かべつつ

「まだ見ていたいのなら居ますが、そうでないなら移動しますわよ」
「アテネさん、次はどこ行くの?移動に異を唱える人はいないと思うよ」
「次はデルフィ遺跡を予定してますわ」

「えっと、大丈夫なんですか?ガイドブックによると電車で3時間以上掛かると」
「え!?なら急がなきゃ駄目だゼ」
「問題はありませんわ」
「「え!?」」

アテネの言葉に首を傾げていると、ヘリがやって来て

「これでであれば、3時間もかかりませんわ」
「「な、成程」」
「ですから、ゆっくり観光も出来ますわよ」

当たり前に言うアテネに流石のみゆきさんも言葉を失い、みさおは幼子の様にワクワクしていた。

「慣れてたつもりだけど、アテネは凄いね。ねえ、かがみ」
「ルカ、驚いてちゃ身が持たないわよ」


                    × ×


「うお〜っ、ここがデルフィ遺跡か〜」
「ええ。太陽神アポロンの神域で、かつて大地のへそと言われた世界の中心だった場所ですよ」
「ここでもみwikiさんは発揮されるのか」

「しかし、早かったよな〜。3時間も掛かるって言ってたのによ」
「ホントだね。たったの30分でついちゃったね」
「なあアテネっち、あのヘリ幾らだったんだ?」

「えっと。確か改良費込みで30億円程ですわ」
「さ、30億!?」
「私達じゃ一生どころか永遠に縁のない金額だよね」

「あたしが普段買う宝くじは前後賞含めて3億だから」
「10回も当てないと足りないね」
「なあ。それってどれくらいの確立なん?」

「前後賞込みでの確率は1/1250万なので、10回もとなると、物凄い確率になってしまいますね」
「よっぽどの計算機でも無理なんじゃない?」
「ええ。作者調べによると、9.3132257×10の70乗分の1みたいですよ」

「す、凄すぎて実感わかねえな」
「まあ、ほぼあり得ない数字って事でいいんでしょ?」
「ええ。間違ってないと思いますよ」

「なんだかな〜。ま、いっか」
「観光しようよ、みさきち」
「だな」

暫く遺跡を堪能し

「なあアテネっち、次はどこだ?」
「メテオラの修道院ですよ」
「おお〜。観光名所満載だな」
「だね〜」


                  × ×


「うお〜」
「ねえかがみ、みさきち着くたびに叫んでるよね」
「嬉しいんでしょ。これだけの観光を無料で楽しめてるし」

「めいいっぱい楽しもうって事だね」
「日下部らしいわね」
「まあでも、ゆーちゃん達も凄く楽しんでるよね」

「作者さんが割り易い日下部ばっか描写してるせいで目立たないけどね」
「まあ、かくいえ我々も楽しんでるけどね」

「なあなあ。ここはどんな所なん?」
「ここの特殊な地形は祈りと瞑想に生きる修道士にとっては理想の環境だったようで、9世紀には既に住んでいたようですよ。ただ、その頃は現在の様に修道院共同体では無かったみたいです。現在の様になったのは14世紀なんですよ」

「流石みwikiさんだ」
「だな」


                   × ×


「うん〜っ、今日は最高だったゼ」
「それは良かったですわ。ただ、まだですけど」
「へ!?どういう事だ?」

「時間になったらお知らせしますわ」
「そっか?」

暫くし、

「えっと。あやの、ここはどこだ?」
「国立考古学博物館よ、みさちゃん」
「ほ〜」

「おや?興味ありませんでしたか?」
「そんな事ねえよ〜。まあ、普段なら来ねえけどな」
「あの、天王州さん」

「何ですの?」
「この博物館の閉館時間はもう過ぎてしまってるはずですが」
「特別に開けて貰いましたわ。他のお客さんが沢山いては、楽しめないだろと思いまして」

「「す、凄いな。貸し切りか」」
「そう言う事ですわ」

「そう言えば。後輩ズはどうしたん?」
「ゆーちゃんは疲れちゃったみたいで寝ちゃったよ。みなみちゃんとひよりんと若瀬さんは課題があるとかで残るって」
「ふ〜ん。もったいねえな〜」

「しょうがないよ」
「ま、それは良いから中に入ろうゼ」


「ふむふむ」
「どうしたんですの?楽しくありませんの?」
「いんや。正直博物館は興味無かったんだけどね、ここは面白いゼ」

「そうですか」
「あやのー、写真撮ってくれ」
「はいはい」

「ほい、ポーズ」
「あの、日下部さん」
「なんだ〜、メガネちゃん(みゆきさん)」

「ギリシャでは石像と同じポーズで写真撮るのは犯罪ですよ」
「え!?そうなん?」
「ええ」

「そっか。じゃ普通で」
「はい、チーズ」

「しかしあれだな。日本じゃ普通でも、海外じゃダメな事ってあんだな」
「そう言えば、出発前にお父さんも言ってたよ」
「ええ。日本では何気なくしてる事でも、海外じゃ犯罪になる事もあるので、注意しなくてはいけませんね」

「ややこしいな〜」
「しょうがないよ、みさちゃん」

その後はカット。

「なあアテネっち、明日は何するん?」
「それはお楽しみですわ」
「そっか」


                   × ×


「今日は買い物か〜っ」
「ええ。旅行は今日が最終日で、明日帰国しますからね」
「何かはええな〜」

「それだけ充実してたって事でしょ。さ、行きましょ」
「そうだな〜っ」

「ゆーちゃんは誰にお土産買っていくの?」
「おじさんと実家の両親、ゆいお姉ちゃんにかな。お姉ちゃんは?」
「私はお父さんとゆい姉さんだけでいいや」


「なあ柊、おめえは誰に土産買ってくん?」
「家族とあっちゃん・ゆっこにかな。特につかさには買って行かないと申し訳ないし」
「そっか。あたしは家族だけでいいかな」

「峰岸は?」
「私は家族としゅうちゃんかな」
「お、兄貴喜ぶぞ」


「みなみちゃんは誰にお土産買うの?」
「お父さんとお母さん、出来ればチェリーにも」
「チェリーちゃんへのお土産あるかな〜」

「ひよりは?」
「私は家族へかな。学校の友達にも一応は買うけどさ」
「じゃあ、私も友達に買おうかな。美由紀さんは誰に買うんですか?」

「私は父と母に、ですね。特に母へは買って行かないと怒られちゃいますし」
「あのおばさんが、ですか?」
「ええ。買ってこないと怒っちゃうって言ってましたから」
「そうなんですか」


「う〜ん」
「いずみちゃんは誰にお土産買うの?」
「家族と高校時代の友人かな。他は無いけど」
「そっか」

「ルカは誰かに買うの?お土産」
「パパとママにね。ほかに買う人いないし」
「そっか」


それぞれのお土産は想像にお任せします。

その日の夜。

「準備が出来ましたわよ」
「準備?何の準備よ」
「かがみ、それは来れば分かりますわ」
「そう?」

かがみが部屋を出て廊下を歩いてると、

「あれ?皆」
「およ?かがみも呼ばれたの?」
「まあね。理由は聞かされてないけど」

「私達もだよ。ねえアテネさん、何かあるの?」
「着けば分かりますわ」

全員でぞろぞろと歩いていると

「「「「「「「「「「おお〜っ、これは」」」」」」」」」」

大きなホールにご馳走が並べられ、飾り付けも行われていた。

「旅行は本日が最終日。明日は少しは遊びますが、帰国するだけですからね」
「そっか。でもさ、アテネ。こう言う所ってドレスコードがあるんじゃ」
「堅苦しいのや嫌ですわ。皆さんがそうしたいなら、急いで用意させますが」

アテネの意見に誰も賛同せず、そのままの格好でパーティに参加する事になった。

「なあアテネっち」
「何ですの?」
「このただっぴろいホールはこう言う為にあったんだな。気になってたんだってヴぁ」

「本来はダンスホールですが、まあ細かい事は言いっこなしですわ」
「だな」

暫くパーティに参加してると

「あの、アテネさん」
「何ですの?小早川さん、岩崎さん、田村さんに若瀬さんまで」
「私達をこんな楽しい旅行に招待してくれて、ありがとうございます」

「どうしてもお礼が言いたくて。最終日なのでお礼を」
「本当に感謝感激っす」
「人生で最高の日々でした」

「そう言って貰えると、招待した甲斐がありましたわ」
「あの、旅費はいつか必ずお返しを」
「必要ありませんわ。楽しんでくれただけで、十分すぎる報酬ですわ。つまり、既に返してもらってますわ」

「そ、そうですか。では改めて」
「「「「本当にありがとうございました」」」」
「いえいえ」

その後はゆーちゃん達がお礼を伝えていたのに倣って、他の面々をお礼を伝えていた。


                  × ×


ある日。

「最後は海水浴なのね」
「折角の夏季休暇ですからね」
「でもさ、アテネ。他のお客さん全然いないよ」

「プライベートビーチですからね。無理を言って貸し切りにしたのもありますが」
「流石アテネ」
「ルカも楽しんできたらどうです?皆さんも楽しんでますわよ」
「そうだね」

暫くし、

「ねえ、ルカ」
「何、アテネ」
「気のせいか、かがみが物足りなさそうしてますわ」

「確かに」
「説明しよう、お2人さん」
「こなた、どういう事なの?」

「ハヤちゃんが居なくて物足りないんだよ。交際を始めてから、海に来る時は必ず一緒だったし。漫画でありがちな「はしゃぐバカップル」って出来ないし」
「成程」

その後は特に何もなく、海水浴を楽しんだ後シャワーで洗い、行き同様天王州家のプライベートジェットで帰国の途についた。


                   × ×


「「ただいま〜」」
「「おかえり」」
「あ、姉さん来てたんだ」

「まあね〜。それより、旅行はどうだったんだい?妹達よ」
「楽しかったよ〜」
「最高の日々だったんだ」

「あ、これお土産」
「ちゃんと買って来てくれたんだね」
「忘れたら何言われるか分かんないし」


「ただいま〜」
「お帰りかがみ。旅行どうだったんだい?」
「最高だったわ。あ、これお土産」

かがみがお土産を出すと、姉2人は真っ先にやって来た。

「かがみお姉ちゃん、お帰り」
「ただいま。つかさには特に考えてお土産買って来たわ」
「わ〜っ、ありがと〜」

「せめてお土産位はちゃんと、と思ってね」
「フフッ♪ホントにありがと」

お土産はそれぞれ好評だったそうだ。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

ハヤテのごとく!色が強めですが、ご勘弁を。
次回は今迄通りになると思います。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (6月7日更新) ( No.60 )
日時: 2017/06/10 09:06
名前: ささ

毎度のことながらアテネの金持ちぶりに驚愕しっぱなしのささです。絶対「戦車でも買える」クレジットカード持っているでしょ。それと戦闘機も持ってそうだし…(以下1ページに収まらなさそうなので省略)
はしゃぐカップルって…ハヤテ欠乏症が深刻だなぁ。(とかいう私もハヤテとかがみのいちゃいちゃ欠乏症に陥っていますが)みゆきさんだけだと情報量に…あっ、天才アテネ様がいるんだった。そういえばプライベートビーチで貸切なんだったらわざわざ水着着る必要無くねって思ってしまった。
ハヤテが戻ってくる前に高性能ビデオ・マイクその他リア充カップル弄りグッズを揃えねば…。
以上でーす。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (6月14日更新) ( No.61 )
日時: 2017/06/14 17:05
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>毎度のことながらアテネの金持ちぶりに驚愕しっぱなしのささです。

 アテネ「まあ、世界有数の大財閥ですからね。 感想ありがとうございます♪」

 >>絶対「戦車でも買える」クレジットカード持っているでしょ。

 アテネ「ええ、持ってますわよ。 戦車はありませんが」
 かがみ「あっても驚きはしないわね」
 こなた「だよね〜。「やっぱり」で終わりだよ」

 >>それと戦闘機も持ってそうだし…(以下1ページに収まらなさそうなので省略)

 アテネ「そんなのありませんわよ。持ってても特になる事はありませんし」
 ルカ「でもさ〜、持ってても不思議は無いよね」
 こなた「そうそう。「やっぱり」で終わりだね」

 >>はしゃぐカップルって…ハヤテ欠乏症が深刻だなぁ。

 かがみ「そ、そんな事・・・無いわよ」
 こなた「今の間は何なのさ。それに、そうじゃないと説明着かないよ」

 >>(とかいう私もハヤテとかがみのいちゃいちゃ欠乏症に陥っていますが)

 こなた「確かにね。あの2人はしょっちゅう人目なんか気にせずイチャイチャしてたし」
 ゆたか「・・・」

 >>みゆきさんだけだと情報量に…あっ、天才アテネ様がいるんだった。

 みゆき「い、いえ。私もそれなりに勉強しましたよ。ハヤテさんに勝てないだけで」
 アテネ「まあ、私が居なくても、平気だと思いますわよ」

 >>そういえばプライベートビーチで貸切なんだったらわざわざ水着着る必要無くねって思ってしまった。

 こなた「ヌーディストビーチか」
 みさお「面白そうだな。やってみようゼ」
 かがみ「止めなさい。はしたない」

 >>ハヤテが戻ってくる前に高性能ビデオ・マイクその他リア充カップル弄りグッズを揃えねば…。

 こなた「ん!?貸そうか? いっぱい持ってるよ」
 かがみ「何でそんなの持ってるのよ」
 つかさ「お、お姉ちゃん。抑えて抑えて」

 >>以上でーす。

 はい〜♪感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (6月14日更新) ( No.62 )
日時: 2017/06/14 17:18
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」
かがみ「またこのパロディなのね」


                   × ×


ある日。

「あ、おはよーかがみ」
「おーす、ルカ」
「ギリシャ旅行楽しかったね〜」

「確かにね〜。私も何日かは余韻に浸ってたわ」
「いや〜。実はいうと、私は今でも」
「ルカ、新学期は始まるのよ。何時までも夏休み気分じゃ」

「分かってるって。  はい、新学期気分っと」
「早いわね。まあいいわ」
「ま、アイドルは切り替えが早くないとやっていけませんでしたから」

「あっそ。それより、制服指定だとこれ位の時期で衣替えよね〜」
「確かにね〜。 あ、アテネだ。おはよ〜」
「おはようございます、2人とも」

「白皇もこれ位の時期だっけ?衣替え」
「ん!?言ったような気がしますが、白皇は服装に関しては緩かったですからね。あんまり派手だと注意されますが、制服指定でも着てない人も何人かいましたからね」
「ああ、そう」

「制服の衣替えか〜。3年前とはいえなんだか懐かしい気分になるわね」
「そうだね〜。この大学は制服じゃないから、そう思うよね〜」
「懐かしいというなら、私は2人より懐かしさを感じやすいですわね」

「あ、そっか。飛び級で普通より早く高校を卒業したんだっけ」
「なら、余計懐かしいか」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。ルカはご両親に携帯やパソコンのメールってチェックされたりするの?」
「家は平気だよ。信用されてるし」
「ルカは一人っ子だからあるのかと思ったけどね。現役の時も平気だったの?」

「現役時代のマネージャーはママがやってくれてたからね。だから仕事関連はママを通してが殆どだったし。だからだよ」
「ふ〜ん」
「アテネはどう思う?もしだよ、ご両親が生きてたら」

「う〜ん。 まあ、チェックされてた可能性は高いでしょうね。一人っ子かどうかは分かりませんが、第一子な以上変なのに引っかからない様に厳重だったでしょうし」
「「成程ねえ」」
「まあ、財閥に生まれた以上は仕方ないと特には何も考えなかったでしょうね」
「「ふ〜ん」」

少しの間世間話は途切れたが

「そう言えば。ルカは今年のコミケは行ったの?こなたは行ったって言ってたけど」
「へ!?こなた来てたの?私も行ったけど、会わなかったよ」
「やっぱり、というべきですね。会わなかったというのは、ほぼほぼ奇跡ですわね」

「あ、でも。ひよりんには会ったよ。同人誌売ってた」
「へえ、ひよりちゃんに」
「うん。ひよりんのも買ったよ」

「いったい幾ら買ったんですの?」
「う〜ん。○○かな」
「貴方ねえ。毎回それ位買ってませんでしたっけ?」

「まあ、良いじゃん。向こうさんからすればさ」
「そんな事してたら、いつか破産しますわよ」
「そ、それはさ。気を付けてるよ。・・・一応」

「説得力なんかないですわよ」
「うう〜」


一方。

「いずみちゃんってさ、両親からの携帯やパソコンのメールチェックってあるの?」
「私は大丈夫だよ。まあでも、お兄ちゃんは不安みたいだけどね。変な奴としてないかって」
「そうなんだ」

「ゆたかちゃんは?ご両親やお姉さんからのチェック」
「私は大丈夫だよ。実家の両親もゆいお姉ちゃんも、おじさん・こなたお姉ちゃんもそう言う事しないから」
「信頼されてるんだね。私もだろうけど」

「そうだね〜。あ、そうだ。いずみちゃんはコミケに行ったの?こなたお姉ちゃんは行ってたよ」
「ん!?行ったよ、お兄ちゃんと一緒に」
「へ〜」

「でも、泉先輩見かけなかったな。ひよりちゃんはいたけど」
「ひよりちゃんが?あ、そう言えば、お姉ちゃんがひよりちゃんの同人誌買ったって」
「私も買ったよ」

「どんな内容だったの?」
「え!?えっと。恋愛物かな」
「そうなんだ〜。お姉ちゃんに見せて貰おうかな」
「(泉先輩、あれはゆたかちゃんには見せないでください)」

腐女子向けなので、いずみは祈る事しか出来なかった。

「あ、そうだ。最近まだ暑いけど、大丈夫?体調崩してない?」
「うん、大丈夫だよ。エアコンつけてくれるし、気を付けてるから」
「そっか。季節の変わり目が危ないから、気を付けてね」

「うん。あ、でも。お姉ちゃんやおじさんと一緒に「小」の字になって寝ちゃうことあるんだよね」
「ん!?あれ??? 「川」じゃないの?」
「おじさんが「真ん中が良い」って。だからお姉ちゃんが「小」の字だって」
「な、成程ね」


                   × ×


ある日。

「やほ〜っ、ゆたか。遊びに来たよ〜」
「あ、お姉ちゃん」
「およ?どちらさん?」

「友達の若瀬いずみちゃんだよ。 ってあれ?会った事あるはずじゃ」
「そうだっけ? 細かい事は気にしないのだよ」
「(姉妹でこうも違うかね。この人を見るたびに思うよ)」

「そう言えば。ゆたかは運転免許取ったんだよね?」
「うん。でも、機会が無くて全然運転して無くて」
「そっか〜」

「いずみちゃんは免許取ったんだっけ?」
「取ったよ。まあ、私もゆたかちゃんと一緒で運転する機会が全然無いけどね」
「そうなんだ」

「それじゃあお2人さん、今日も車で来てるから、運転しよー。車貸すし、助手席でアドバイス送るよー」
「「・・・」」
「ん!?どったの?」

「あ、あの。人様の車を借りて運転する事は。 万が一もありますし」
「わ、私も遠慮するよ。お姉ちゃん、車大事にしてるし」
「そっか〜?気にしなくてもいいのに」

実際にはゆい姉さんの暴走癖等が助手席でも出そうなので、2人とも遠慮したのである。
建前はホントも混じってるが。


                   × ×


ある日。

「つかさ、つかさ」
「んん〜〜。  あ、お姉ちゃん」
「寝るなら布団で寝なさい。風邪ひくわよ」

「は〜い。でも、もうちょっと頑張んないと」
「勉強でもしてたの?」
「新メニューのレシピを考えてたんだ。採用不採用は二の次で考えて来いって宿題でてて」

「そうだったのね。でも、徹夜は程々にしなさいよ。仕事に差し支えるわよ」
「うん。分かった」


                   × ×


ある日。

「ねえつかさ、新メニューのレシピはその後どう?」
「そ、それが。幾つかは考えたんだけど、いまいちピンッと来なくて」
「う〜ん。私じゃ頼りにならないからな〜。お母さんに相談してみたら?」

「そ、それは自分で何とかしたいかな〜って」
「立派ね。でも、どうしようもなくなったら、頼ってみたら?」
「う〜ん」

「1人じゃ限界もあるんだからさ。お母さんだけじゃなくて峰岸もいるし」
「うん。もうちょっとだけ頑張ってみるよ」

数日後。

「ねえお母さん」
「何かしら?」
「えっとね、宿題の新作レシピを考えたんだけど、見てほしいかなって」

「良いわよ。どれどれ?」
「峰岸さんにもお願いして、幾つかの候補に絞ったんだけど」
「う〜ん」

みきさんは暫くレシピと睨めっこし

「良いと思うわ。ただね」
「た、ただ?」
「こういうのはね、実際に作ってみないと駄目だと思うの。机上の空論になっちゃうと思うわ」

「そっか。じゃあ皆に試食お願いしようかな」
「それが良いわね」

その後、家族に試食をお願いし、何個かは様々な事情で没にし、2つほど完成させた。


                   × ×


ある日。

「ん!?電話だわ。 いのり姉さん?」

そろそろお昼という時間にかがみの電話に着信があり、画面は長姉・いのりであった。

「え!?今? ○○に居るけど。 分かったわ」

「何だったの?」
「さあ?そこから移動しないでって」
「まあ、何かあるんでしょうね」

暫くすると、いのりがやって来て

「はい、これ。あんた忘れたでしょ」
「あ、私のお弁当。届けてくれたんだ」
「まあね。仕事休みだからだらけようと思ってたんだけどね」

「ありがと、姉さん。忘れちゃったから学食で済ませようと思ってたのよ」
「良いわよ。 目的はもう一つあるし」
「え!?」

「だから届けようと思ったの。ホントはめんどくさかったけど」
「な、何よ」

聞いたかがみに応えず、

「あの、水蓮寺さん。サインお願い出来ますか?」
「え!?私?」
「引退した貴方にお願いするのはご法度なのは分かってます。けど、ファンなのでお願いしたくて」

「良いですよ」
「ありがとうございます」
「姉さん、ルカのサインが欲しくて来たのね」

「まあね。ルカさんが来る時私居ないし。どうしても欲しかったの」
「ま、ルカが断わらなきゃいいんだけどね」

「はい、出来ましたよ」
「ありがとうございます。「柊いのりさんへ」まで書いてもらっちゃって」
「ファンサービスです」

「フフッ。まつりの悔しがる顔が目に浮かぶわ」
「ああ。まつり姉さんもファンだったわね」
「良い事もするもんね〜」

嬉しそうな姉にかがみは溜息をついた。


                   × ×


ある日。

「ただいま〜」
「おかえり、お姉ちゃん。アルバイトお疲れ様」
「いや〜、今日は疲れたよ」

「何かあったの?」
「団体客が3組程来てね。サービスにイベントに大忙しだったよ」
「大変だったでしょ?」

「いんや〜。好きでやってるからね。疲れはしたけど大変では無かったよ」
「そうなんだ」

お茶で一服する従姉を見てゆーちゃんは

「私もアルバイトしてみようかな〜」
「え!?ゆーちゃんがバイト?」
「大丈夫なのかい?」

「う〜ん。体力が必要なのは駄目だと思うけど」
「やっぱり止めておいた方が良いよ」
「何で?体が弱いから?」

「いや〜。ねえ」
「今ちっちゃいからって言おうと思ったでしょ」
「あ、ばれた?」

ゆーちゃんはふくれっ面になった。


                   × ×


ある日。

「う〜ん」
「どうしたの、田村っち。また漫画?」
「ん!?まあね」

ここはひよりんが通っている専門学校である。

「えっと。アニ研サークルの部誌?」
「ああ、違うよ。個人サークルの方」
「そっか。田村っちは個人サークル持ってたっけ」

「どんなの書いてるの?」
「まあ、今回のは実体験が元なんだよね」
「見て良い?」
「途中で良ければ」

友人が見てると

「なんか、凄いね。大金持ちが自分の別荘に招待して〜。って内容だけど」
「実体験なんだよね?」
「まあね。友達に大財閥のお嬢様が居てね。別荘に招待してくれたんだ」

「成程。あのお土産はその時に買って来たんだ」
「まあね」
「もう殆ど完成してると思うけど」

「まだ納得は行ってないんだよね。もう少し書いたり削ったり」
「まあ、頑張ってね」


                   × ×


ある日。

「そう言えば。陵桜はもう直ぐ修学旅行みたいよ」
「ふ〜ん」
「随分唐突な話題ですわね」

「こなたが言ってたのよ。修学旅行で黒井先生がログイン出来なくなるって」
「ああ、ネトゲね」
「そう言う事。2人の修学旅行って聞いたっけ?」

「私の場合、行ける人は行くだったからね。スケジュールの調整が効くか否か。だったから」
「ルカはどうだったの?」
「無理だったよ。忙しかったし。中学の修学旅行は行けたけど」

「ふ〜ん。アテネはどんなのだったの?」
「お金持ちの子息子女が集まる超名門校だった訳だし」
「まあ、普通の高校とは違いましたわね」

「「どんなの?」」
「幾つかのコースがあって、その中から選ぶという方式でしたわね」
「「へ〜」」

「良い物だとリゾート地でのんびりなんてもありますわよ」
「流石ね。桁外れね」
「学校でそんなとこ行くんだもんね」

「ただ、その分だけ収める旅費は高額ですが。それを出せない人は安い国内で我慢するか、「サバイバルコース」を選択するか」
「「サバイバルコース!?」」

「その名が示す通り、参加者全員で優勝を競い合う旅行ですわ。参加者は当日に特殊な機械を腕に装着し、その中にあるボタンを押すと失格。最後の1人になった者に賞金1億5千万が贈与されますわ」

「それ、旅行なの?」
「皆して絶対に押さないよ、そのボタン」
「まあ、「常識の範囲内で何でもする輩」も居ますからね。寝込みを襲って強制的に失格にしたり、賄賂等で押さたり」

「気を付けてればいいじゃない」
「勿論学院側も色々な仕掛けを用意してますわよ。宿泊地は「死なない程度に過酷」だったり、イベントも「死なない程度に過酷」だったり」
「「へ!?」」

「まあ、「失格者」になればそれはそれは手厚い厚遇をしてもらえますからね。草々に失格者を選択するものが大半ですわ」
「成程」
「アテネはそんなのに参加したの?」

「ええ。お金持ちでも面白半分で参加する人も居ますからね。私がそうでしたし」
「優勝したの?」
「しましたわ。賞金は寄付しましたが」

「「ふ〜ん」」
「まあ、「良い意味でも悪い意味でも」思い出深い修学旅行でしたわね」
「「ああ、そう」」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (6月18日更新) ( No.63 )
日時: 2017/06/18 14:06
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」
かがみ「またこのパロディなのね」


                   × ×


ある日。

「お姉ちゃんごちそうさま」
「いや〜、何のなんの」
「前に私が奢った事あったけど、奢ってもらえるようになるとはね〜」

「臨時収入があった時位はね〜。まあ、格安の回転寿司だったけどね」
「こなた、こういうのは物が何であるかは別物だぞ。な、2人とも」
「うん。嬉しかった」

「おじさんの言う通りだぞ〜、こなた」
「そう?んじゃ、出発しますか」

ゆい姉さんは多くは無いとはいえお酒を飲んでるので、運転はこなたである。

「そう言えば、卵が美味しい店は当たりって聞いたから、良かったよ。初めてのお店だったけど」
「あれ?そんな事言ったっけ?」
「店にも寄るが、お寿司屋さんの卵は手間がかかるんだ。だからそう言う話もあるみたいだぞ」

「ハヤちゃんが言ってたから、正解だね」
「こなた、お父さんが言ったからって言おうよ、そこは」


                   × ×


ある日。

「あ、そう言えば。ねえアテネ、この前薦めた漫画どうだった?」
「大変楽しく読ませて貰いましたわ。お蔭で新しい趣味が出来ましたわ」
「へ〜。どんな本貸したの?」

「釣りの本だよ。最初はへたっぴだけど、仲間の協力や敵との戦いを通して主人公が成長していく王道ストーリーのね」
「そうなんだ。 ん!?まさかアテネ、それに影響されて釣りをしているとか言わないわよね」
「ええ、まあ。毎日天王州家の敷地内にある湖に出かけて釣りを楽しんでますわ」

「あのお屋敷の敷地内にそんなのあるのね」
「流石というべきか」
「まあ、家の庭に池があるのを物凄くしたものと思ってくださいな」

当然の様に言うアテネに多少呆れつつ

「でもさ。アテネって、影響されやすい所あったんだね」
「う、うっさいですわ。一時的なマイブームかもしれないじゃないですか」
「「やれやれ」」

「な、何ですのよ」
「「別に〜」」
「フンッ」

「まさかと思って聞くけど、あれってアニメ化されてて、DVDボックスも出てるじゃん?それって買ったの?私は買わなかったけど」
「そのまさかですわ。ア○ゾンで購入しましたわ」
「私よりハマってるね」

「ええ、まあ。何でしたらDVDお貸ししますわよ」
「良いや。面白かったけど、DVDは買わなくて良いかなって思ったから」
「そうですの?」

少しの間話が途切れ

「そう言えばさ。何日か前の交流戦で陵桜の先生が始球式やってたよね」
「ああ、黒井先生ね。私達が高校の時にお世話になったし、こなた達のクラスの担任だった先生よ」
「うん、それは聞いた。でさ、あの先生のジンクスって凄いよね」

「確か、あの先生が始球式をすると○ッテが大勝するってジンクスですよね?」
「そうだね。あのジンクスが生まれてから何年か経ってるけど、未だ健在だもん」
「確かにそう聞いたわ。「黒井先生の始球式、勝率100%説」って揺るがないわよね」

「凄いよねえ。球団側も重宝してるんじゃない?」
「確か、VIPルームの会員権貰ったって聞いたわ」
「色々凄いよね」
「ですわね」


                   × ×


ある日。

「ねえねえゆたかちゃん、この問題分かる?」
「え!?えっと・・・分かんないや」
「そっか」

「それ、何の問題?なんかの問題集?」
「ん!?ああ、違う違う。最近はまってるクイズゲームの問題だよ。あれ、正答教えてくれなくてさ」
「ふ〜ん。 あ、じゃあさ。かがみ先輩やアテネさんに教えて貰ったら?頭いいから」

「まあ、かがみ先輩に教えを乞うのは癪だけど、仕方ないか」
「そ、そう言わずにね」
「ま、ゆたかちゃんが言うなら」

雑談してたかがみ達を見つけ

「えっと、これはですね」
「こっちのはあれね」
「ありがとうございます。助かりました」

「でもさ、これってクイズゲームの問題じゃない?私も見た事あるし」
「「え!?」」
「実はそうなんですよね。最近はまってて」

「やれやれ、ね。高校の時のこなたを思い出すわ」
「で?どれ位まで行ったんですの?」
「大分高位まで行きました。最高位まであと8段階位です」

「け、結構やり込んでるね。私はまだそこまでいって無いのに」
「じゃあ私の勝ちですね」
「ムムム」

「2人とも、それではあまり自慢にはなりませんわよ」
「そのとおりね」
「「・・・」」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。2人って電話する時ジェスチャーってしちゃわない?相手に分かんないって分かってても」
「私もついしちゃうわね。こなたに指摘された事もあるけどね」
「私は・・相手によりますわね。仲が良い友人ならそんな事はありませんが、仕事相手など緊張感が必要な相手にはつい」

「やっぱりか〜。 実はね、何度も仕事をくれたプロデューサーさんから久しぶりに電話があってね。電話が終わった後ママに言われてそん時に2人はどうなのかなって思ったからさ」
「「ふ〜ん」」

「電話と言えばさ。アテネやルカは長電話する時電話しながら何かする?簡単な掃除とか」
「私はしませんわね。携帯を誤作動させないか怖くてそんな余裕などありませんわ」
「アテネは無いのね〜。ルカは?」

「私はその時々かな。コロコロで掃除したり、変な落書きしたり」
「掃除って。途中で電話が終わったらどうするんですの?」
「あ〜。止めちゃうかな。やる気が失せるし」

「気持ちは分かるけどさ」
「最後までやらないと、中途半端なままですわよ。私だったり気持ち悪くて最後までやり遂げると思いますが」
「アテネは真面目だからでしょ。掃除が最初からの目的じゃないと、そう言う物だと思うよ」
「そうですの?」


                   × ×


ある日。

「2人ってさ、子供の時はやった事ってある?今じゃ恥ずかしくて出来ない事」
「何ですの、ルカ。突然」
「実はさ、昨日日下部っちと○ックで偶然会って一緒にご飯食べたんだけどね。そん時に「ほら、○ッキー」ってやって来てさ」

「あいつ、まだそんな事してたのね」
「私は無いですわ。子供の時であっても」
「そう言えば、アテネはませてたわね。子供の時とは言えそんな事しないか」

「ええ。ルカは色々やってそうですわね」
「ま、まあね。真似出来そうな漫画の必殺技を訓練してみたり、日下部っちと同じ事やったり」
「やれやれね。まあ、かくいえ私も似たような事やってたんだけどね」

「へ〜。それって「パン工場〜」って奴?」
「な!?」
「日下部っちが教えてくれたよ〜。かがみがこんな事してたって」

「あ、あいつ〜////////////////////////」
「パン工場?なんですの、それ」
「えっとね」

「委、言うんじゃないわよ!!!///////////////////////」
「良いじゃん別に」
「よくない!!//////////////////////」

「チェ〜」
「??? 何なんですの???」


                   × ×


ある日。

「ねえねえアテネ。割と前に貸したゲーム、そろそろ返してよ。やりたくなってさ」
「い、いや、あの」
「ん!?何? 失くしたとか?」

「い、いえ。ちゃんとありますが」
「じゃあ何さ。アテネに限って返したくないなんて」
「ま、まだ終わってないんですわ。大分良い所までは」

「へ!?あれ貸したの結構前だよ。まだ終わってなかったの?」
「え、ええ。時間が取れない訳では無いんですが、操作等々で手こずって」
「まあいいや。終わったら返してよ」

「ええ。出来るだけ早く」
「でもさ、アテネは友達に貸したゲームが中々帰って来なかったらどうするの?」
「滅多に手に入らないレアものなら別ですが、そうでないなら「買い直すので、差し上げますわ」って言ってあげちゃいますわ」

「気前良いね。私じゃそんな事しないけどね」
「ルカにも余裕が」
「私は1度買ったら壊れない限りはそれで遊んでたいの」
「成程」


                   × ×


ある日。

「ん!?電話、ですわね」
『あ、アテネっち?あたし、みさお』
「何ですの?」

『えっとね。   うわあああ』
「な、何ですの、突然」
『わりーわりー、何でもねえよ』

「そうですの?それより用件は?」
『えっとね。   何だっけ?』
「知りませんわよ。そっちから電話して来たんですのよ」

『いやね、大事な用件だったんだけどさ』
「大事なら忘れないでくれます?」
『まあいいじゃねえか。折角だから世間話しようゼ。若しかしたら思い出すかもしんねーし』
「まあ、暇なので構いませんが」

結局みさおは最初の目的は忘れたままであった。


                   × ×


ある日。

「あ〜あ〜」
「どうしたのよ、ルカ」
「ん!?ああ。この雑誌の懸賞に応募したんだけど、ハズレちゃって」

「また応募したのね。前も応募して無かった?この雑誌の懸賞」
「まあね。折角毎号買ってるから、応募し続けてるんだけど」
「当たらないのね」

「まあね。でもさ、毎号思うんだけどさ」
「ん!?」
「こう言うのってインチキしても分かんないよねって。全然知らない人だけだし」

「あんた、前もそんな風な事言って無かった?実際にあったんだから、不謹慎じゃない?」
「まあね〜。パパも毎回毎回「宝くじが当たらない」って愚痴るし」
「ま、そう言うのはロマンなんじゃないの?懸賞にしろ宝くじにしろ」

「まあね。当たらないと命にかかわった例の芸人じゃないから文句は言うけど、一喜一憂はしないよ」
「ああ、あれね。確かにね」


                   × ×


ある日。

「焼き芋の美味しい季節になって来たわね〜」
「あのさ、かがみ」
「太りますわよ。気にしてるんじゃないんですの?」

「う"」
「(やれやれ。管理や引き締め役の人が居ないとこうだもんね)」
「(帰って来てブクブク太ってたら捨てられるというのに)」

「(でもその方が私達的にはありじゃない?)」
「(確かに)」

ヒソヒソと話している間、かがみはブツブツと何か言っていたが

「で、でもさ。ほらあれよ」
「「あれって?」」
「売ってるおじさんて目が合ってさ。買わないと悪い気がしてさ」

「そんなの無視すればいいじゃん。不特定多数の人相手にするんだから、1人や2人に無視されても気にしないでしょ」
「寧ろ気にしてたら商売なんか出来ませんわよ」
「わ、分かってんだけどさ」

「(ハヤテ君が居れば、買わなかったんだろうね)」
「(ですわね。引き締め役になってますから)」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。ラノベのアニメ化がまたあるね」
「ああ。作者さんが気に入ってるあれね。確か、そろそろのはずよ」
「かがみは見るの?確かかがみも読んでたじゃん」

「一応ね。気になってたし。ルカは?」
「勿論見るよ。ただ、DVDはお悩み中」
「そうなの。私は買う予定が無いわね。期待以上って思ったら買うかもだけど」

「で、アテネは?聞いてたでしょ?」
「私はまだ考え中ですわ。見るかどうかもね」
「「ふ〜ん」」


                   × ×


ある日。

「・・・」
「ん!?どったの、ゆーちゃん。また瓶の蓋が斜めになるとか?」
「え!?あ、ううん。ちゃんと閉められるよ。ただ」

「ただ?」
「前にハヤテさんにやってもらったな〜って」
「あ、そっか。お菓子の袋も、だったね」

「うん」
「ホント、何してるんだろ。お父さんは分からない?みゆきさんは分からないって言ってたし」
「そっか。突然連絡を断ったんだったな。ウ〜ム」

そうじろうは腕を組んで考え

「分からんな。あの子の事だから、余程の理由なんだろうが」
「それは私でも分かるよ。やっぱ駄目か」

「(待てよ。確かハヤテ君は法学部に通ってるんだよな。 だがな〜)」
「(何考えてんだろ)」
「(いや、待てよ。確か・・いや、幾らなんでも)」

「お父さん、さっきから何してんの?」
「え!?ああ、悪い。何でもない」
「そう?」

「(まあ、俺がウダウダ考えてても仕方ないか)」

翌日。

「そう言えばさ。前に「私とハヤちゃんが交際したら」みたいな話したじゃん?」
「ん!?ああ」
「交際から結婚。ってなって、私が子供つまりお父さんから見て孫が生まれたら、どうする?」

「どう?そりゃあ可愛がるさ」
「男の子でも?」
「勿論」

「女の子だったら?」
「最高に可愛がる!!!!!!!いや、溺愛する!!!!!!!どんなに嫌われても!!!!!!!」
「やれやれ。お父さんはお爺ちゃんになっても変わらずか」

こなたは呆れるやら感心するやらだった。

「(やれやれ。そう君に孫娘が出来たら色々大変そうね。こなた、そうなったら気をつけなさいね)」


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (6月18日更新) ( No.64 )
日時: 2017/06/18 23:03
名前: ささ

ささです。そうじろうさんに孫娘が出来たらいろんな意味で大変そうだな(笑)ゆーちゃん以上にベタベタしそう。ハヤテがもし帰ってきたらいざと言う時は考えてもいいかもね。
ルカにアテネ、ハヤテが帰ってきてかがみが余程見違えるほど太っていたらともかく太っていたくらいで捨てるって思いはないと思うよ。いやー日下部のおかげでハヤテが帰ってきた時の土産ができたわ。というよりハヤテへのメールに添付して送っておきたい。そうすれば所用により不在であるハヤテの休息になるだろうな。ホントかがみの可愛い1面だよなあれは。ぜひハヤテに伝えたい。あっ、かがみハヤテへボイスメールって送っているの?偶には励ましてあげたら。愛する人の応援はエネルギーになるから。
確かに寿司の件では嘘でも「お父さんのおかげ」って言って欲しかったね。
こなた、ハヤテとかがみが再会したらムービー撮っておいてください。あとコーヒーの準備もしておかないと。
以上でーす。かがみ
I hope that you meet Hayate again, and marriage with .
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (6月21日更新) ( No.65 )
日時: 2017/06/21 17:50
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。

 ひより「感想ありがとうございますっす」

 >>そうじろうさんに孫娘が出来たらいろんな意味で大変そうだな(笑)

 こなた「確かにねえ。孫は可愛いもんだってよく聞くし」
 かなた「娘のこなたでさえああだから、孫娘は余計でしょうね」

 >>ゆーちゃん以上にベタベタしそう。

 こなた「ゆーちゃんというよりつかさじゃない?」
 みゆき「つかささんはハヤテさんにべったりですからね」
 こなた「そうなると思うよ」

 >>ハヤテがもし帰ってきたらいざと言う時は考えてもいいかもね。

 こなた「う〜ん、どうだろ?可能性はあるけど」
 かがみ「・・・」

 >>ルカにアテネ、ハヤテが帰ってきてかがみが余程見違えるほど太っていたらともかく太っていたくらいで捨てるって思いはないと思うよ。

 ルカ「まあ、確かにそうなんだけどね」
 アテネ「ハヤテは一途ですからね。そうとうでも分かりませんね」

 >>いやー日下部のおかげでハヤテが帰ってきた時の土産ができたわ。というよりハヤテへのメールに添付して送っておきたい。

 みさお「だろ〜?面白いしよ」
 ルカ「かがみ本人は凄い嫌がると思うけどね」
 かがみ「あ、当たり前でしょ!!////////////////////」

 >>そうすれば所用により不在であるハヤテの休息になるだろうな。ホントかがみの可愛い1面だよなあれは。ぜひハヤテに伝えたい。

 こなた「だねぇ。ハヤちゃんはかがみに関する事なら何でもプラスに捉えるし」
 ナギ「それだけ純愛を貫いてるのさ、あいつは」

 >>あっ、かがみハヤテへボイスメールって送っているの?偶には励ましてあげたら。愛する人の応援はエネルギーになるから。

 かがみ「そ、それは。 送ってるけど、返事は無いわよ。・・・」
 こなた「あ〜あ〜、泣いちゃった」

 >>確かに寿司の件では嘘でも「お父さんのおかげ」って言って欲しかったね。

 そうじろう「だろ〜?父の威厳は無いのか?」
 こなた「普段が普段だからね〜。信頼度はハヤちゃんの方がずっと上だよ」
 そうじろう「・・・」

 >>こなた、ハヤテとかがみが再会したらムービー撮っておいてください。あとコーヒーの準備もしておかないと。

 こなた「そりゃ準備はするけど、人前で見せるかな」
 みさお「盗撮しなきゃ無理じゃね?」

 アテネ「コーヒーでしたら高級品をご用意しますわ」
 ルカ「バカみたいに苦いの、ね」

 >>以上でーす。

 あやの「うん、ありがとね♪」

 >>かがみ
  I hope that you meet Hayate again, and marriage with .

 つかさ「ねえゆきちゃん、どういう意味?」
 みゆき「「私はあなたが再びハヤテを満たし、かつと結婚することを願っています」ですよ」
 かがみ「///////////////////////////////////////」


 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (6月21日更新) ( No.66 )
日時: 2017/06/21 18:01
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」
かがみ「またこのパロディなのね」


                   × ×


ある日。

「あ、そうだ。ねえこなた、パソコン貸してよ。レポートの作成にちょっとね」
「ん!?良いよ〜」

「ルカさんもパソコン使うの?」
「まあね〜。趣味だったり課題だったり」

借りたパソコンで文章を打っていったが、やはりおかしな変換になり

「あのさ、こなた。私も人の事言えた立場じゃないけどさ、このパソコンについて語らない?」
「はっはっは。かがみにも言ったが、他人のパソコンは使い難い物なのだよ」
「それは泉さんだけだと思いますわ」

「でもさ、ルカさんは「人の事言えた立場じゃない」って言ってたじゃん」
「確かに変わった変換になる事もあるけど、ここまでじゃないって」
「はっはっは〜。お互いさまな以上糾弾は出来ないのだよ」

「やれやれ。じゃあいいよ、慣れるまで頑張るから」
「泉さんもも少しは趣味以外に使いなさいな」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。ルカさんのパソコンにメールって届くの?」
「教えて無いってのもあるけど、親しい人のしか来ないよ。こなたみたいに「そう言うサイト」には行かないから、迷惑メールもスパムも来ないし」
「ふ〜ん」

「まあでも、事務所のパソコンには割と来てるみたいだけどね」
「迷惑メールやスパムが?」
「対策取ってるからそう言うのじゃなくて、芸能関係やファンの人から」

「ああ、成程。若しかしてさ」
「その若しかして。「復帰しませんか?」とか「あの人は今!?に出ませんか?」とかは仕事関係。「復帰してください」とか「何年かに1回はコンサート開催してください」はファンの人」

「それって迷惑メールじゃないの?」
「まあ、ギリギリセーフだよ。前も言ったけど、復帰するつもりはないし、コンサートもしないよ。まあ、「あの人は今!?」は後10年位したら出てもいいかもね」
「何で?」

「アイドルを辞めた水蓮寺ルカは裁判官になってました。って面白そうじゃん?」
「成程ねえ」


                   × ×


ある日。

「こんちは〜っ」
「やあ、みさおちゃんいらっしゃい」
「ちびっ子が風邪ひいたって聞いてもんで、お見舞いに」

「悪いね。じゃあ上がって」
「お邪魔しま〜す」

「ちびっ子〜大丈夫か〜?」
「ああ、みさきち。いらっしゃい」
「なんだ〜。元気じゃねえか」

「い、いや。それはさ」
「ゲーム出来んなら大学来いよ。あやのも心配してたぞ」
「み、みさきちなら分かってよ」

「まあ分かるけどよ、良くねえゼ。って言ってもあたしも同じ様な事やった事あんけど」
「でしょ?だから」
「それとこれとは別だゼ」

「う、うう〜」
「心配して損したゼ」
「悪かったよ」

「でもよ、柊の彼氏と連絡取れなくてよかったよな〜」
「何で?」
「聞いたゼ。前に怒られたんだろ?今回もガミガミ怒られたと思うゼ」

「確かにそう言う意味では良かったかも。連絡付かなくて」
「だろ〜?」


暫くして。

「こんにちは」
「やあ。君は若瀬いずみちゃんだね?いらっしゃい」
「ゆたかちゃんが風邪ひいたって聞いたので、お見舞いに来ました」

「ありがと。あがってよ」
「お邪魔します」

「あ、いずみちゃん。いらっしゃい」
「起きてて大丈夫?風邪なんでしょ?」
「大分治まってるから平気だよ」

「そう? あ、これお見舞い」
「ありがと。最近は大丈夫だったんだけど、久々にやっちゃって」
「仕方ないよ。病気なんてもんはさ」

「授業とか遅れちゃうから、嫌なんだよね」
「私が可能な限りサポートするよ。あ、これ今日の講義のノートのコピーね」
「ありがと」

「いや〜。ゆーちゃんは良い友達がいてよかったね〜」
「あの、先輩は確か休んだはずでは?」
「ま〜、そこは気にしない」

「はあ」
「私は何とかなるし」
「そう、ですか」

いずみは呆れつつも

「それより。ゆたかちゃん、何かしてほしい事ある?」
「ううん。大丈夫。ノートのコピーももらったし」
「ゆーちゃんや、こう言う時は我が儘を言わないと」

「でも」
「病人の特権だよ〜。行使しない手は無いさ」
「え、えっと」

「「うん!?」」
「ハヤテさんに、お見舞いに来て貰いたいかな〜。な〜んて」
「そ、それは難しいかな」

「だね。叶えてあげたいけど」
「ご、ごめんね」
「えっと。前は寝るまで頭撫で撫でしてもらったんだよね?」

「え、えっと。うん/////////////////////////」
「(何それ、羨ましい。そんな事して貰えるなら、私も風邪ひきたい)」


                   × ×


ある日。

「そう言えば。みゆき、最近虫歯は大丈夫?」
「え、ええ。気を付けてますから」
「でも不思議よね〜。みゆきみたいにしっかりしててもなる人も居れば、お母さんみたいに割と適当でもならない人はならないわよね〜」

「えっと。それは唾液の質や量が関係していると、聞きましたよ」
「どういう事?」
「唾液の質や量が悪いと、再石灰化が間に合わなくて、虫歯になってしまうと。後、かみ合わせもありますし、多少遺伝的要素もあると」

「成程ね〜。みゆきはその条件に当てはまっちゃってるのね」
「み、みたいですね」
「でも、最近は大丈夫なんでしょ?」

「ええ。ハヤテさんが色々調べて教えてくれたので、何とかなってます」
「そっか〜。良かったわね〜」


                   × ×


ある日。
こなたは黒井先生とネトゲー内で話していた。

『そう言えば。最近先生、彼氏さんとどうしてますか?』
『至って順調やで。この前も一緒に野球観戦行ったし、デートもしたで』
『結婚報告はもう直ぐですか?』

『そ、それはまだや。でも、お互いの実家には行ったで。ウチの両親に会せたし、向こうの両親におうたし』
『なら結婚までカウントダウン始まってるじゃないですか。結婚式呼んでくださいよ』
『まあ、実際にする事になったらな。でも、まだ暫く先や』
『そうですか』


                   × ×


ある日。

『只今電話に出る事が出来ません。発信音の後にメッセージを』
「駄目、か。メールも全然駄目だし」

かがみはハヤテに電話やメールを根気よく続けていたものの、空振りばかりであった。

「何でよ。何で電話に出ないのよ。何でメールに返事くれないのよ」

何とか持ちこたえ、涙は出さなかったものの、悲しみは募る一方だった。

「返事してよ。こんなにメールしてるのに」

ハヤテが連絡を断ってからメールは3000件を超えていたが、9割9分返事が来なかった。

「お願いだから応えてよ。私、辛くて死んじゃうわよ」


                   × ×


ある日。

「(母の勧めとは言え、ここへ来る事はあまり気が乗りませんね)」

みゆきさんは母・ゆかりさんの勧めで歯の検診に来ていた。
自覚が無いだけで虫歯があるかもしれないっと言われて。

「えっと。歯の検診でしたね。始めますから、口を開けてください」
「あ、あ〜」
「フ〜ム。これと言って問題はありませんね。 おや?」

「!?」
「詰め物が緩んでますね。つけ直しますね」

安心し、治療をしてもらったが

「ただですね、虫歯になりかけがありますね」
「!?」
「どうしますか?極めて初期なので、自然治癒の可能性もありますが」

悩んだ末、治療は断った


                   × ×


ある日。

「お姉ちゃん、おじさん。おはようございます」
「「おはよ〜」」

休日、3人でテレビを見ていた。

「わ〜っ、可愛い〜」
「子猫特集か〜」

テレビを見ていて、ゆーちゃんは純粋に猫の可愛さに癒されていたが、こなた・そうじろうは違い、飼い主の女の子の妄想をあれこれしていた。

「(そう言えば。ハヤテさんのシラヌイちゃん元気かな。全然見かけないけど)」

黒猫の子猫を見て、ハヤテの愛猫のシラヌイを思い出していた。


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ、日下部って今でもゲームしたりするの?」
「ん〜!?なんだ急に」
「子供の頃はゲームに熱中してたけど、大人になるとやらなくなる人って多いじゃない?日下部はどうなのかなって」

「偶にならやるゼ。何なら一緒にやるか?」
「良いわね」

対戦ゲームをし、

「あ、くしょ〜。柊、少しは手加減しろよ」
「ヘイヘイ」
「あ、また負けた。接待ゲーム憶えろよ」

「あのさ、日下部」
「あ、また。空気を読めよ〜」
「前は勝敗に拘ってなかったわよね?」

「ああ。ちびっ子と時々やんだけど、あいつは一方的に叩きのめすからな。流石に悔しくて拘る様になったんだってヴぁ」
「成程ね」
「ってか、柊は接待ゲームしろよ〜」
「はいはい」


                   × ×


ある日。

「ん!?チェリー、どうしたの?」
「クウ〜ン」
「ご飯、じゃないし。水、でもないよね」

「・・・」
「お散歩は行ったばっかだし」
「クウ〜ン」

「若しかして、ハヤテさん?」
「ワンッ」

肯定するかのように吠え、納得したものの、

「ごめんね、無理だよ」
「クウ〜ン」
「連絡取れないから、「来てください」ってお願い出来ないんだよ」

それでも寂しそうな愛犬に

「分かってよ。ね、チェリー」
「クウ〜ン」
「(複雑だな。私の方が長く居るのに)」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。みなみちゃんて、まだ綾崎君を「お兄ちゃん」って呼んでるの?」
「そ、それは」
「え!?お母さん、どういう事ですか?」

「みなみちゃんたらね、こっそり綾崎君の事を「お兄ちゃん」って呼ぶ事あるらしいのよ」
「そうなんですか?」
「そ、それは」

答えないみなみちゃんに

「もう、つまんないわねえ。直接綾崎君に聞いちゃおうかしら」
「そ、それは無理だと思いますよ」
「何で?」

「ハヤテさんには連絡がつかないんですよ」
「あら、そうだったの?」
「ええ。何度か試みてはいるんですが、全部駄目なんです」

「そうなの?綾崎君のガールフレンドのあの子でも?」
「ええ。 あ、お母さん、かがみさんにハヤテさんの事を聞いちゃ駄目ですよ」
「どうして?」

「今のかがみさんはハヤテさんの話題を出されると、泣いてしまうんです。なので、皆で注意してるんです」
「そうだったの。じゃあ気を付けるわ」


                   × ×


ある日。

「ねえねえみさきち、この後なんか用事ある?」
「別にねえけど〜。なんかあんのか?」
「ゲマズに一緒に行こうと思ってさ」

「ん〜。別にいいけどよ」
「ん!?なんかご不満?」
「地元の本屋行かねえのか?あたしは欲しい本があると基本そうだゼ」

「だってさ、そう言う本屋に1回でも行くと普通の本屋じゃ満足出来ないもんでしょ?」
「そうか〜?」
「そう言うもんなの。みさきちも覚えておきなよ」
「そうするゼ」

移動割愛。

「んで、何買うんだ?」
「これだよ」
「確か、これってアニメ化してたよな?」

「アニメは見てないよ」
「じゃあ何で買うんだ?」
「ジャケ買いだよ。みさきちは無い?ふと見て「これだ!!」って」

「ん〜。 分かんねえや」
「そう?じゃ、買ってくるよ」

「ん!?」
「どうしたの?」
「いやな、さっきちびっ子が言った「ジャケ買い」って奴か?気になるのが目に入ってよ」

「じゃあ買いなよ。一緒に買えばポイント着くし」
「そうか?じゃ、そうするか」


                   × ×


ある日。

「は〜っくしょん」
「ちびっ子、随分豪快なくしゃみだな」
「いや〜、くしゃみって加減出来ないでしょ?」

「そう言うもんか〜?  いっきし」
「みさきちはとあるコント師みたいなくしゃみだね」
「い、今のは偶々そうなっただけでよ」

「はいはい」
「クシュン」
「あーやはみゆきさんと一緒で可愛らしいくしゃみだね。なんかずるいな〜」

「だよな〜。こう言う所でも差があんのかよ」
「そ、そう言うつもりでしたんじゃ」
「「あ〜あ〜」」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。あっちゃんとゆっこって仲良いわよね」
「まあね。付き合い長いし」
「2人ってケンカした事あるの?」

「そりゃあもう結構な数ね」
「付き合いが長いだけあって、普通にね」

「そうなるとどっちが怖いの?」
「問答の必要もなく、ゆっこよ」
「そ、そんな事」

「あるって。本気で怒ると悪魔も怖がるほど恐ろしくなる位だし」
「もう」
「確かにありそうね。普段が普段なだけに納得よね」

「ミラちゃんまで。怒るわよ」
「ごめんごめん」
「怒らないでよ。ね」
「ならいいけど」

片鱗を感じ取り、素直に謝った。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (6月25日更新) ( No.67 )
日時: 2017/06/25 15:50
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」
かがみ「またこのパロディなのね」


                   × ×


ある日。

「そう言えば。そろそろ文化祭だね」
「そうだね。大学入って初めての文化祭だから楽しみだね」
「うちのコースは何かやるのかな?」

「さあ?話し合いの機会が設けられてるけどね」
「いずみちゃんは何かやりたいってあるの?」
「今の所は無いかな」

で、話し合いの日。

「え〜、皆さん。文化祭でこのコースのメンバーで行う出し物ですが、何か案はありますか?」

クラス委員長経験者のいずみが代表となって意見を求めたが

「無い、んですか?「これがやりたい」でも良いですが」
「・・・」
「え、えっと」

「(いずみちゃん大変そうだな。私が何か言わなきゃ。でも)」
「このままじゃ何も決まりませんよ〜」

いずみは困り、ゆーちゃんはいずみを助けるために何か案を出そうとしたが、良案が浮かばず悩んでいると

「はい」
「え、えっと」
「高橋です。私がやりたい事でもいいんですよね?」

「勿論ですよ。常識的な事であれば」
「喫茶店が良いです」
「喫茶店、ですか」

「はい。実は私の家は両親が喫茶店を経営してるんです。なので、このコースでもやりたいんです」
「具体案もあるんですか?」
「勿論。女性はウエイトレス、男子はウエイターとして接客するんです。コーヒーや紅茶、軽食をお客さんに出すんです」

「成程。反対意見はありますか?」
「でも、制服次第な所もありますよ。メイド服じゃ」
「あ、これです。家のお店でアルバイトの人が来てる」

携帯の画面をシアターで出すと、どちらかと言えば、男女共に地味目の制服だった。

「まあ、これなら」
「では、反対意見も無いようなので、喫茶店で決定します。よろしいですね?」
「は〜い」

「あ、待ってください」
「何でしょう?」
「飲み物はコーヒーと紅茶で問題無いと思いますが、軽食で出すメニューを考えて来て欲しいんです。皆で作る以上皆で考えた方が良いかなって」

反対意見も出なかったので、話し合いはこれでお開きになった。

「軽食のメニュー、ね」
「なんかあるかな?」
「今直ぐは無理だよ。そう言うゆたかちゃんも今直ぐは無理でしょ?」

「う、うん」
「じゃ、期限までに考えますか」
「だね」


                   × ×


「そう言えばさ。ゆーちゃんのとこの大学の文化祭っていつやるの?」
「○○だよ」
「う〜ん。その日なら行けるかな。お父さんは?」

「ん!?えっと。   ああ、平気だ」
「じゃ行こうか。嫌じゃないでしょ?」
「え!?うん」

「んでさ、何やるの?決まった?」
「喫茶店だよ」
「コスプレの?」

「ううん、普通の」
「なんだ。ま、いいか」
「???」

「あ、じゃあ。かがみ達は何やるんだろ。聞いて無いや」
「明日聞いてこようか?」
「んじゃ、頼むよ」

翌日。

「あ、かがみ先輩〜」
「おお、ゆたかちゃん。どうしたの?」
「かがみ先輩たちは、文化祭でどんな事やるのかなって。お姉ちゃんが気にしてたので」

「ウチはクラス展示だよ。それぞれ法学部ならではの作品を作って展示するんだって」
「ですから、我々3人で話し合ってたんですわ」
「成程。あ、ウチは喫茶店です」

「成程ね〜。まあ、お互い頑張ろうよ」
「はい」
「あ、そう言えば。先輩方の大学入って初めての文化祭は何をやったんですか?」

「私達の時も喫茶店でしたわね」
「ああ、そうだったね」
「知らないと思うから教えるけど、結構盛況だったのよ」

「そうそう。紅茶もコーヒーも軽食もプロ並みに美味しいって」
「そう、だったわね。 あれは・・」
「「あ」」

暗くなったかがみにゆーちゃんもいずみも理由を察した。



                   × ×


数日後。

「お姉ちゃん、ちょっといいかな?」
「どったの、ゆーちゃん」
「文化祭の喫茶店で出す軽食のメニューが良いのが浮かばなくて」

「そう言えば、何日か考えてたね」
「うん。「これだ!!」ってのが中々。お姉ちゃんも喫茶店で働いてるから参考にさせて貰いたくて」
「う〜ん。私の所は特殊だからね。メニュー勝負じゃなくて、イベントとかのサービスが主力だし」

「そうなんだ。そう言う所で働けるお姉ちゃんって凄いんだね」
「あ、いや。 ともかく、メニューは焼きそばやピラフ、オムライスみたいな簡単なものしか出してないよ」
「ありがと、お姉ちゃん。参考になったよ」
「どういたしまして」

こなたの部屋を出たゆーちゃんはそうじろうの部屋へ赴き

「おじさん、ちょっといいですか?」
「ん!?何だい?」
「喫茶店で出す軽食メニューを考えてて」

「喫茶店か〜。懐かしいな」
「そうなんですか?」
「昔は通っててね。美味しいと評判のお店に行ってたんだ。今はそのお店は閉店しちゃってるけどね」

「へ〜。どんなのを食べてたんですか?」
「う〜ん。色々かな。ナポリタンだったり、ピザトーストだったり」
「ピザトーストって」

「食パンにピザの具をのせて焼くあれだよ。あそこのは美味しかったんだ〜」
「成程〜。参考になりました」
「何の何の」


                   × ×


数日後。

「ねえお姉ちゃん」
「ん!?」
「お姉ちゃんってさ、紅茶の美味しい淹れ方って知ってる?」

「紅茶?う〜ん、知らないな。 普段あんま飲まないし、飲む時はティーパックのを適当に淹れて飲むし」
「そっか」
「どうして?」

「それがね、軽食メニューは決まって、当番も決まってね。飲み物は紅茶とコーヒーに決まったんだ」
「成程」
「折角来てくれたお客さんに美味しい紅茶を出したくて、色々調べてて」

「あ、だったらさ。マリアさんに聞けば? ナギちゃんは普段から紅茶飲んでるから、たとえティーパックのでも、美味しい淹れ方知ってると思うよ」
「う〜ん。迷惑じゃないかな?」
「大丈夫だって。喜んで協力してくれるよ」

「じゃあ、そうさせて貰おうかな」
「ナギちゃんへの連絡は私がやっておくね」

で、翌日。

「美味しい紅茶、ですか」
「はい。文化祭でやる以上本格的じゃ無くてティーパックのですけど」
「もう文化祭の時期か。時間の流れは速い物だな」

「マリアさんでしたら、知ってると思って」
「成程な。マリア、教えてやれ」
「了解しました」

キッチンに向かう途中、マリアさんは

「(これはチャンスですね〜。徹底的に嘘を教えて、不味い紅茶になる様にしちゃいましょう。勿論試飲とかさせない様に。そうすれば本番でそれはそれは面白い事になりそうですね〜)」

とか思っていた。

「では、お教えしますね。ティーパックの、ですが」
「はい、お願いします」

準備してるゆーちゃんを見て

「(な、何だ!?この強烈な罪悪感は!?この俺様が!? この野郎には嘘を教えてはいけない。虐めてはいけない。ってなんで思うんだ?)」

「あ、あの。マリアさん?」
「な、何でもありませんよ」
「そうですか」

「(ッチ!!!仕方ねえ!!!!今回ばっかりは正直に美味しい淹れ方を教えてやるよ!!!!俺様にこんな思いさせやがって!!!!)」

結局マリアさんは、簡単で美味しい紅茶の淹れ方を教えたそうだ。


                   × ×


「ほ〜っ、あのおチビちゃんがね〜」
「うん。毎日準備に忙しそうにしてるよ」
「そういやあたしらのとこもそろそろ文化祭だよな」

「だね〜」
「みさちゃんと泉ちゃんは何をやるの?」
「「さあ???」」

「さ、さあって」
「だって、あたしら何もしてね〜もん」
「準備委員会じゃないから、適当に手伝うだけ」

「当日も手伝わね〜しな」
「そ、そうなんだ」
「あやのは何すんだ?」

「無難だけど、焼きそばだよ。鉄板で焼いて振る舞うの」
「「ふ〜ん」」
「2人も来てね」

「ま、時間取って行くよ」
「毎年行ってたもんね」


                   × ×


準備も進み、文化祭本番もだいぶ迫って来た。

「うん、美味しい」
「ホント?良かった」
「えっと、小早川さんだよね? 凄いよね。この前提案してくれたピザトーストも簡単なのに凄く美味しいし、この紅茶だってスーパーとかで売ってる安いティーパックのなのに美味しいし」

「ありがとうございます。実は、知り合いに凄く上手に紅茶を淹れられる人が居て。その人に教わったんです」
「成程ね。でも、それを忠実に実行出来る小早川さんも凄いよ。是非とも皆に教えたいよ」
「エヘヘ」

「若しかしてピザトーストも?」
「あ、それは今お世話になってるおじさんに」
「おじさん!?」

「お母さんのお兄さんです」
「ああ。伯父、ね」
「おじさんが昔好きだった味のレシピを教えて貰って提案したんです」

「成程ね。まあ、おかげでクオリティの高い喫茶店になりそうだよ。ありがと」
「こちらこそ。そこまで喜んでもらえて、嬉しいです」


一方。

「ふう。何とか間に合いましたわね」
「だね。アテネが拘りすぎて大分遅れたけど」
「でも、そのお蔭で良い出来よね」

「まあ、3人とも良案が出ず、「3人の合作」って事になりましたが」
「まあまあそう言わないで。結構いい出来だよ」
「そうそう」

「そう、ですわね。優勝はいただきですわね」
「優勝って。そんなのないじゃん」
「ただのクラス展示よ。競い合う物じゃないわよ」

「気にしたら負けですわ」
「「ああ、そう」」


                   × ×


ついに、本番前日。

「よし、完成」
「本格的だね。大学の文化祭とは思えないよ」
「これでも喫茶店の娘だからね。責任者でもあるから」

「そっか。 ついに明日だね」
「うん。楽しみだよ。 ゆたかちゃんは誰か来るの?」
「お姉ちゃんとおじさんは来てくれるって。 いずみちゃんは?」

「私はお母さんとお兄ちゃん。高校時代の友達にも声をかけておいたけど、こっちは分かんないや」
「ふ〜ん」
「2人には高校の文化祭で何か思い出あるの?」

「私は無いですね。どうという事のない普通の文化祭でした」
「私は、1年の時は思い出深い事が」
「ん!?何?」

「文化祭のオープニングセレモニーで友達やお姉ちゃんとお姉ちゃんの友達でチアダンスを踊ったんです」
「チアダンスか。凄いの?」
「そんな特別は。皆で踊ってそれで終わりです」

「ふ〜ん。私は特にないかな。皆で準備して、本番頑張って、それで終わり」
「そうなんですか」
「まあ、今回は自分提案ってのもあるけど、張り切ってるよ」

「それは、私もです」
「私もです」
「そっか。本番宜しくね」
「「はい」」


                   × ×


ついに本番当日。

「う〜っ、緊張するな〜」
「わ、私もだよ。 はあ〜っ」
「大丈夫大丈夫。 普段通りを心掛ければ平気だって」

「そ、それは分かってるんですけど」
「緊張度は凄くて」
「まあ、気持ちは分かるけどね。 でも、お客さんにはそんな事関係ないから、迷惑は駄目だよ」

「そ、それは勿論」
「分かってます」
「ならよろしい。 さ、開場まで時間無いから、着替え等々早めに済ませてね」

時間を飛ばし、一般開放時間

「さあ、お客さんが来始めます。精一杯おもてなししてください」
「はい!!」

開場したばかりなので、まだお客さんはまばらであったが、来てくれたお客さんは満足してくれてるようだった。
すると

「やっほ〜っ、ゆーちゃん」
「折角だから来させてもらったよ」
「あ、お姉ちゃん、おじさん。いらっしゃいませ」

こなたとそうじろうが来てくれたので、ゆーちゃんは空いてる席に案内し

「ご注文は?」
「えっとね。 お、このピザトーストってゆーちゃんの発案のだね?」
「う・・はい、そうです」

「じゃあ、紅茶とピザトースト」
「俺も同じ奴を」
「はい。紅茶とピザトースト2つずつですね。出来上がりまでお待ちください」

「いや〜。ゆーちゃんちゃんとしてるね」
「ああ。伯父として誇らしいぞ。ゆき(ゆーちゃんの母でそうじろうの妹)の奴に言ったら喜ぶぞ」
「だねえ」

2人で世間話してると、ゆーちゃんが注文の品を持って戻って来た。

「お待たせしました。ピザトーストと紅茶です」
「はいはい。どれどれ」
「いただきます」

「「う、美味い!!」」
「これ、俺が昔好きだった味だ。懐かしくて美味い!!」
「この紅茶も絶品だよ。ティーパックのはずなのに、高級品みたいだ」

「あ、ありがとうございます。て、照れちゃうな/////////////」
「流石だよね。実は言うとちょっとだけ心配だったんだけど、余計な心配だったね」
「ああ。なんか、ごめんな」

「そ、そんな」
「あ、でも」
「え!?」

「制服が地味だよねえ。もっとこう、キラキラウフフみたいなのを予想してたのに」
「え、えっと」
「泉先輩、ここは普通の喫茶店です。先輩が思い描くような所じゃありません」

「おや、若瀬さん」
「ゆたかちゃんを困らせないでくださいよ」
「ごめんごめん。ほんのジョークだよ」

「はあ」
「え、えっと。なんかごめんね」
「謝る必要はないよ」

「そうそう」
「そ、そう?」

その後は特に何もなく、こなたもそうじろうも完食すると会計して出て行った。
その直ぐ後位に急に混み始めた。

「忙しいね。ゆたかちゃん、大丈夫?」
「うん。あ、お客さん待たせちゃうから行くね」

「やれやれ。何でこんなに忙しくなったのかな」
「気になる?」
「あ、高橋さん」

「これだよ。インスタなどのSNSで、書き込まれてるんだよ。「美味しいお店」って」
「あ、ホントだ」
「さ、無駄話は終わりにして接客に戻って」
「はい」

嬉しい悲鳴は暫く続き、少しではあるが落ち着き始めた頃

「やっほ〜っ」
「ゆたか、頑張ってる?」
「あ。ひよりちゃんにみなみちゃん」

「評判になってるね」
「うん。大変だけど、嬉しいんだ」
「ホントはもう少し早く来るつもりだったんだけど、混んでて入れなくて」

「そうなんだ。ごめんね」
「ううん。気にしないで」
「あ、席に案内するね」

ゆーちゃんは2人を案内し

「ご注文は?」
「う〜ん。私はナポリタンに紅茶」
「私はピザトーストとコーヒー」
「かしこまりました」

ゆーちゃんがキッチンの方へ行くと

「ちゃんとしてるね、ゆーちゃん」
「本音を言うと心配だったけど、安心した」
「制服も似合ってたね。私の世界じゃ地味だけど」

「そう?可愛いと思うよ」
「ま、そこは大いに同意」

また暫く話していると、

「お待たせしました」
「あ、いずみん」
「いずみも一緒だったんだね」

「あ、2人とも来てたんだ。いらっしゃいませ」
「さ、無駄話は後にして食べようか。冷めちゃうと不味いし」
「うん。いただきます」

「あ、美味しい」
「こっちのも美味しいよ」
「ありがと。因みにだ、ナポリタンは私の発案で、ピザトーストはゆたかちゃんだよ」

「そう、何だ。 うん、美味しい」
「話題になってただけはあるね。知ってた?」
「うん。教えて貰った」

「え!?ひより、話題になってるの?」
「うん。SNSで話題になってるよ。ホラ」
「あ、ホントだ」

接客の為いずみは離れ、ひよりんとみなみちゃんは雑談しつつ食事を済ませ、会計を済ませると別の場所に行ってしまった。


それから暫くして

「ふう。やっと落ち着いたね」
「ご苦労様。小早川さんも若瀬さんも別の所行っていいよ」
「う〜ん。今日は良いや」

「明日もあるし、ゆたかちゃんと一緒にずっと手伝うよ。その代り」
「2人とも明日は終日手伝い免除ね。了解」

ゆーちゃんといずみが互いに淹れたお茶で休憩してると

「ハロ〜、ユタカにイズミ」
「パ、パ〜さん?」
「パティちゃん!?」

「ど、どうしたの、パーさん」
「コナタにきいたネ。ユタカがキッサテンやるって」
「お姉ちゃんが?」

「だからアメリカからきたネ。「お・も・て・な・し」してもらうネ」
「あ、うん。席へどうぞ」
「りょうかいネ」

2人はパティを席へ案内し

「どれにするネ〜」
「ごゆっくり」
「あ、ナポリタンたべたいネ。コーヒーもいっしょに」

「かしこまりました」
「たのしみネ〜」

2人が調理場に行くと

「ねえ2人とも。あの外人さんと知り合い?」
「あ、はい。友達です」
「高校の時に留学してたんです。私達と同じクラスだったので、仲良くなって」

「成程ね。 あ、注文の品作んなきゃ」
「「了解」」


「お待たせしました」
「いただきます、ネ」
「パ〜さん、味はどう?」

「デリシャス。パ〜フェクトネ」
「「良かった」」
「ニポンのナポリタン、おいしいネ。これはとくにおいしいネ」

パティは嬉しそうに食べていたが

「でも、ひとつだけザンネンネ」
「「え!?」」
「セイフク、ジミネ。モエがまったくたりないネ」

「え、えっと」
「パ〜さん、ここは秋葉じゃ無いんだから、萌え要素は要らないでょ」
「そうネ?ひつようだとおもうネ」

「それじゃあ一般のお客さんが入れないでしょ」
「たしかにイズミのいうとおりネ。では、フツウにゆっくりするネ」
「「ごゆっくり」」


その後は特に何もなく、初日を終え

「いや〜っ、疲れたね〜」
「うん。でも、みんな満足してくれたみたいだし、「心地良い疲れ」だね」
「そうだね。働く事って大変だけど、その分色々あるね」

「私もバイト始めてみようかな。ファミレスとかで」
「お、良いね。一緒に働いてみようか」
「うん」


翌日は2人で他の出し物を見に行き、大学初の文化祭は大満足で終わった。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月2日更新) ( No.68 )
日時: 2017/07/02 14:07
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」
かがみ「またこのパロディなのね」


                   × ×


ある日。

「ほ〜っ、おチビちゃん(ゆーちゃん)がね〜」
「うん。思った以上にちゃんと働いてたんだ。出してくれた料理もお茶も美味しかったし」
「へ〜。すげえな」

「みさきちは行ったの?」
「あ〜っ、そういや忘れてたな〜」
「わ、忘れてたって。まさか」

「い、行って無いゼ。あやののとこの文化祭は行ったんだけどな」
「それは私と一緒に行ったからでしょ。やれやれ」
「わり〜な」

「私は行ったよ」
「あーやは行ってくれたんだね」
「うん。忙しそうだったから声はかけなかったけど」

「どうだった?」
「泉ちゃんの言う通り、小早川ちゃん凄かったよ。料理・紅茶、両方美味しかったし」
「そっか。従姉としてお礼言うよ」

「そんな。お礼言われるような事じゃ」
「チェ〜、あたしも行けばよかったゼ」
「それはみさきちのミスだね」


                   × ×


ある日。

「ねえナギ」
「ん〜?」
「本当に良いの?このままかがみさん達に黙ったままで」

「仕方あるまい。話せない事情もあるしな」
「そうですか」
「まあ、直ぐにでも話せるようになるさ。それまでは我慢してもらうしかないし、話せないしな」

「(ついうっかり口が滑ったふりで話しちゃうっても面白いんですけどね〜♪どう口を滑らそうかしら♪)」

「おい、マリア。一応言うが、間違っても口を滑らすなよ」
「ワカッテマスヨ〜」
「ならいいが。一応念のためだ。そんな禁じ手犯すなよ」

「(このクソガキ。俺様の心読むんじゃねえよ。口が滑ったふり出来ねえじゃねえか)」


                   × ×


ある日の真夜中。

「ふぁ〜」

つかさはトイレの為に起き出し、済ませた後目をこすりつつ自室へ歩いていた。

「・・・」
「ん!?何だろう?」

三姉・かがみの自室の前を通った時、何やら声が聞こえ、中を覗いた。

「ハヤテぇ、ハヤテぇ」
「(お、お姉ちゃん!?)」
「うぅ。ハヤテぇ〜」

写真立を抱きしめ、かがみが大粒の涙を流して泣いていた。

「ハヤテぇ、会いたいよ〜。連絡してよ〜」
「(やっぱりお姉ちゃん、寂しいんだね)」

かがみの様子から夢で魘されている様子はなく、起きた状態で泣いていた。

「ハヤテ、ハヤテぇ。最愛の彼女にこんな思いさせないでよ〜」
「(・・・)」
「神様〜、ハヤテに会わせてよ〜」

つかさは気付かれ無い様にかがみの部屋の前から離れ、自室に戻った。

「・・・」

先程まで猛烈に眠かったのだが、かがみの姿が目に焼き付き、眠気など消し飛んでしまった。

「あのお姉ちゃんがあんなに泣くなんて」

かがみを気にしつつ机の上を見ると、写真立に飾っておいたハヤテとデートした際に撮影したツーショット写真が目に入り、それを手に取ると

「お兄ちゃん」

写真を見つめてると、今までせき止められて居た物が瓦解する感じがし、

「お兄ちゃん、お兄ちゃぁん」

つかさの目からも大粒の涙が流れ始め、写真を抱きしめていた。

「お兄ちゃんに会いたいよ。いっぱいいっぱい甘えたいよ。お兄ちゃ〜ん」

暫く泣くと泣き疲れたのか、そのまま眠ってしまった。


翌日。

「そっか。かがみが」
『うん。知らなかったよ、お姉ちゃんが泣いてたなんて』
「やっぱり、辛いんだね。かがみはハヤちゃんが大好きだもんね」

『うん。でも』
「人前だと話題に出されない限りは抑制出来るけど、夜に1人になるとどうしても駄目なんだろうね」
『何とか出来ないのかな。このままじゃお姉ちゃん可哀想だよ』

「私だって何とかしたいけど、無理だよ。ハヤちゃんが早く帰って来る事を祈るしかね」
『そう、だね』
「それより、つかさは大丈夫?」

『え!?何が?』
「何がって、前に寂しいって言ってたじゃん」
『あ〜、うん。平気だよ』

昨夜、寂しさのあまり泣いてしまった事は言えない事だと本能で察していた。

「そっか。私やみゆきさん、みさきちやあーやで出来る限りの事はするから、頑張りなよ」
『うん。ありがと、こなちゃん』
「何の何の」


                   × ×


ある日。

「ねえアテネ」
「何ですの?」
「アテネって、かなりの権力を持つ財閥だよね?」

「いきなりなんですの?そんな当然の事を」
「その権力を使ってハヤテ君探せないかな?」
「へ!?」

「ハヤテ君が連絡を断って1年半以上経ってるでしょ?もう限界だよ。かがみ程じゃ無いけどさ」
「まあ、それは私もですわね。ハヤテに会えなかった時期が長かったくせに、毎日会って、何気ない会話をするようになって、高々1年7か月が耐えられない様になってるんですから」

「分かるならさ」
「ルカ、一応言いますが、冷静になりなさい」
「な、なってるよ」

「ハヤテがなぜ、突然こんな事をするか、考えた事は」
「あるよ〜。でも、分かんないもん」
「それは私もですわ。あのハヤテがこんな事をする理由が」

「だったら」
「ですが、私はハヤテを信じてるんですわ」
「え!?」

「確かに私もルカ同様「ハヤテが何をしているか調べたい」って思いに駆られ、動こうとしましたわ」
「・・・」
「ですが、理由はどうあれハヤテがこんな事をする以上余程の理由があると思い、踏みとどまったんですわ」

「そっか」
「無理に探すという事は、ハヤテの思いを踏み躙る事になると、思いません?少なくとも私は思いますわ。ですから」
「天王州家の力を使って探し出そうとしないと」

「ええ。確かに我がグループの権力をもってすれば、余程の相手じゃない限りは調べられますが」
「さっきの理由で調べないって訳ね」
「ええ」

「分かったよ。大人しく待つよ」
「それが良いですわね。かがみに言う機会があったら、伝えておいてくださいな」
「了解」


                   × ×


ある日。

「ねえかがみ」
「何よ」
「聞いたよ〜、例の事」

「何よ、例の事って」
「夜中に泣いてたんだって〜。ハヤちゃんを思って」
「な!?な、な、な!?」

「ヌッフッフ〜」
「つかさだな〜。全く」
「で、どうなの?つかさの悪夢なんて言い訳は聞かない事にするよ」

「ウ、ウグ」
「どうなの?」

結構な間の後

「じ、事実よ。全部」
「やっぱりか」
「文句あるのかよ!!!!!!!!!!!!」

「お、大きいよ、声」
「うるさい!!!!!!!!!!!!!!!愛する彼氏と会えず、連絡すら取れない事に泣いて何が悪いのよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

興奮するかがみを何とか宥め、

「だったらさ、そんなに辛いなら、別れちゃえば?「恋人関係を終わらしたい」ってなメールをさ」
「出来る訳、無いじゃない」
「え!?」

「出来ないわよ。そんな事」
「かがみ」

今度は泣き出してしまった。

「確かに、こんなに辛いなら、関係に終止符を打つことも考えたわ。でも、出来なかった。終止符を打つことを考えれば考える程、どんどん胸が苦しくなっていった。 ううん、心が壊れていく音が確かに聞こえた。 それでも無理に関係を終わらそうと思ったけど、無理だった。そんなの「死ぬ方が遥かにマシ」って思えて。 それに、ハヤテを嫌いになるなんて、出来ないもの。私の心はハヤテの物。ハヤテを嫌いになるって事は心のバランスを失くし、自暴自棄になって何をするか分からないもの」

「そんなに好きなんだね」
「当たり前よ。だから、待ってるの。何十年でもね」
「そっか」

「ごめんこなた、もう帰って。辛くなっちゃって」
「私こそごめんね。でもさ、かがみがハヤちゃんを嫌いになれない気持ち理解出来るよ」
「え!?」

「私もね、ハヤちゃんを嫌いになれないもん。ずっとずっと一緒に居たいって」
「ど、どういう意味よ。「友達として」って意味に聞こえなかったわよ」
「へ!?あ〜、いや」

「こなた!?」
「え、えっと。 もう帰るね。 バイニ〜」

こなたは急いで柊家を出て

「(私は何であんな事を!?ハヤちゃんは友達でしかないのに。でも、「友達と居たい」って意味じゃ無かった。私、どうしたんだろ。ハヤちゃんをそう言う意味で好きになる訳無いし、なったとしても報われないのに)」

気付かなかったが、胸が痛んでいたそうだ。


                   × ×


ある日。

「そう言えば、今年もそろそろ終わりだよね〜」
「確かにそうね。後1ヶ月強だもんね」
「早い物ですわね、時の流れは」

「なんか予定あるの?年末までにさ」
「う〜ん。私は家の手伝いは間違い無いと思うわね。後、あるとしたらこなたにコミケに連れ出されるでしょうね」
「あ〜、確かにね。こなただったら、買い出し要員をね」

「先に言いますが、私は誘わないでくれます?次のコミケは休みたいですわ」
「あ、そう。まあでも、私は誘わないよ、買い出し要員では」
「「へ!?」」

「ホントは内緒なんだけど、何と当たったんだよ」
「「何が!?」」
「スペースだよ。つまり、今度のは売り子として参加するの」

「へ〜。凄いじゃない」
「念願叶って感じですわね」
「まあね。今追い込み時期。同人誌の」

「ふ〜ん。まあ、頑張ってよ」
「ですわね。手伝いは出来ませんが」
「分かってるよ。 あ、でさ。アテネ、今年のクリスマスはパーティー開いてくれるの?」

「一応予定はしてますわ。去年は呼べなかった小早川さん達も呼ぶ予定ですが」
「ん!?なんか問題あるの?」
「い、いえ。1ヶ月ちょいあるので、予定が合うかどうか」

「ああ、私達って事ね。私は分からないわ。 ルカは?」
「私も分かんない。現時点では何もないと思うけどね」
「そうですか」


一方。

「そう言えばさ、いずみちゃんは今年のクリスマスとか何か予定あるの?」
「う〜ん。無いかな〜。去年は忙しすぎてそれどころじゃ無かったからね」
「そうだよね〜」

「まあ、しいて言うなら「家族で楽しくクリスマスパーティ」位かな。去年はそうだったし」
「そうなんだ。私も多分去年と同じだと思うな〜」
「へ〜。去年はどうだったの?」

「アテネさんがご馳走送ってくれたから、そのご馳走でお姉ちゃんやおじさん、パティちゃんと楽しくパーティしたんだ」
「ふ〜ん。楽しそうだね」
「うん、楽しかったよ」

「まあ、私達としては、「良い事」起こってほしいよね、ハヤテお兄さん絡みで」
「そ、そうだね////////////////////」

ゆーちゃんは少しの間照れ、

「あ、そう言えば。去年はアテネさん主催でパーティしたんだって」
「へ〜」
「お姉ちゃんはアルバイトで行けなかったけど、今年やるならシフト合わせて行きたいって言ってたよ」

「私達もお願いすれば参加させて貰えそうだね」
「う〜ん。迷惑だと思うけど」
「そう思う方が迷惑かもよ?「富める者は奉仕する義務がある」って言ってるし。確かに頼り過ぎは怒られちゃうけどさ」

「じゃあ、頼んでみようか」
「だね」


                   × ×


ある日。

「ねえみなみちゃん、最近どう?勉強とかさ」
「やっぱり、大変。難しいし、憶える事も沢山」
「えっと。養護教諭の学校に行ってるんだよね?」

「うん。私の、夢」
「そうだったね。どれ位なの?」
「これ、教科書。見てみて」
「「どれどれ?」」

見た瞬間、ゆーちゃんもひよりんも固まった。
専門知識などが大量にあったからだ。

「わ、私じゃチンプンカンプンだよ。全く理解出来ないって訳じゃ無いけど。ゆーちゃんは?」
「ひよりちゃんと一緒だよ。法律関係の教科書も難しいけど、同じ位難しいね」
「でも、一生懸命頑張ってるよ」

「へ〜。流石みなみちゃんだね」
「ありがと、ゆたか。 それで、こうやって養護教諭の勉強してると、つくづく思うんだ」
「何を?」

「天原先生や、小学校の時とかの養護の先生の凄さを」
「確かにこの難易度じゃね」
「元々尊敬してたけど、もっと尊敬してる」

「そうなんだ」
「確かに大変だけど、養護教諭は私の夢だから。だから、頑張れる」
「頑張ってね、みなみちゃん。応援しか出来ないけど、応援してるね」

「ゆたかも頑張ってね。弁護士さん」
「うん」
「あ、ごめん。ひよりも応援してるよ」

「付け足してくれなくても、分かってるつもりだよ」
「そう。なら良かった」


                   × ×


ある日。

「なあちびっ子、この後用事あっか?」
「う〜ん。特には無いよ。暇だよ」
「じゃあさ、あたしん家来いよ」

「ん!?別にいいけど、なんかあるの?」
「それは来てからのお楽しみだゼ」
「あっそ」

講義後。

「よ〜っし、早速やんぞ」
「なんだゲームか。また負けたいの?」
「クフフ。この前までのあたしだと思ったら大間違いだゼ」

「ほう。楽しませてくれそうだ」
「吠え面書かせてやんよ」

数十分後

「く、くしょ〜」
「大分強くなったね。でも、まだまだ」
「なあちびっ子、「接待ゲーム」覚えた方が良いゼ。某課長も言ってんだろ?」

「獅子は兎を狩る時も全力なのだよ」
「チェ〜」
「ま、鍛え直してかかってきたまへ〜」


翌日。

「そう言えば。かがみもルカもこの後何か用事あります?」
「え!?私は無いよ」
「私も無いわよ。何かあるの?」

「フッフッフ〜。付き合って貰いますわよ」
「「???」」

講義終了後

「何だ、ゲーセンか」
「そうならそうと言えばいいじゃない」
「その余裕はそれまでですわ」

「は!?」
「対戦しますわよ。お金出しますから、対戦なさい」
「ふ〜ん。ま、相手するわ」

数十分後

「フッフッフ〜。私の完全勝利ですわ」
「やっぱりね。特訓でもして、強くなったのね」
「散々負かされた私達にリベンジしたかったんだね」

「私はいつまでも同じ所で燻る様な女ではありませんわ」
「いったい幾らつぎ込んだの?機械音痴のアテネがかなり上達してるじゃない」
「格ゲーでは、コンボもプロ並みだし」

「まあ、私にかかればこんなもんですわ」
「「ふ〜ん」」

「(まさか、色んな対戦出来る筐体を買いまくって、練習に明け暮れてたなんて、口が裂けても言えませんわ)」

アテネは顔にも出さない様にこう思っていたそうだ。


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。かがみとアテネは「男として偽って生活」を強いられたらどうする?」
「は!?何よ、随分唐突ね」
「発想が飛躍し過ぎて理解が追いつきませんわ」

「ああ、ごめんごめん。実はね、作者さんも好きなある漫画を私も好きでね」
「どんなの、ですの?」
「「本当は女性なんだけど、男の妄想の思念体が見えちゃうから男と偽ってる」ってキャラが出てる漫画」

「ああ、あれね」
「サ○デーで連載されている」
「あれを見てて思ったわけよ。自分がその立場になったらどうなるかって」

「「う〜ん」」
「私だったら、耐えられないかな。「ずっと目を閉じて盲目のふりをして生活する」を選ぶと思うよ。男のふりって作中でも出てたけど、大変みたいだし」
「私は、堂々と向き合うわね。馬鹿にしたりはしないけど、「その人の本性が分かるから付き合う相手も付き合う方法も分かる」って考えるわね」

「私は「我がグループの科学力の総力を集結させ、見えなくなる特殊な眼鏡を開発させる」ですわね。そんな力と真面目に付き合うなど、バカバカしいですし、男のフリも大変極まりないですし」
「成程ねえ。考え方は人それぞれか〜」

何の漫画の話をしてるか、分かりますよね?


                   × ×


ある日。

「ふう。疲れた」

かがみやつかさの姉、いのりは仕事の都合で東京に来ていた。

「さて、仕事も終わったし、会社戻んなきゃ」

いのりは実家で巫女もやってますが、会社勤めもしています(原作通りですよ)。

「えっと、電車の時刻はっと。 あ、丁度いいじゃない。駅に着く頃に来るわね」

スマホで調べ、駅に向かって歩き始めた。
すると

「え!?今の、彼氏君?」

ほんの一瞬だったが、間違いなくハヤテとすれ違った(距離は少しあります)。

「な、何でここに?他人の空似じゃ絶対に無い筈」

連絡がつかない事は、知っています。

「まあ、考えても埒が明かないわね。分かんないし」

追いかけようと思ったが自身の都合もあるので止め、再度駅に向かって歩き出した。

「彼氏君を見かけた事は、かがみには言わない方が良いわね。あの子、また泣いちゃうし」

一応補足しますが、いのりのセリフは全部心の声です。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月2日更新) ( No.69 )
日時: 2017/07/08 21:06
名前: ささ

(かがみ・つかさがいないところで)ついにハヤテが見つかったか。いのりさん、かがみに言わなくて正解。東京まで出向いちゃうよ。でも再会したらかがみが泣いちゃうのと泣き止んだあと甘えまくりそう。その時は泉家から借用した高性能カメラで撮影だな。久々のツンデレになるだろうし。アテネは…ハヤテへの態度は置いといてノブレスオブリージュ(よくわからない人のために説明するとアテネがよく言う富める者は奉仕する義務)の精神を体現しているなぁ。
もし私自身女だったら…うん、天王州家三千院家に追われてるな、ハヤテに襲いかかった咎で
以上でーす。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月9日更新) ( No.70 )
日時: 2017/07/09 01:24
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 ひより「感想ありがとうございますっす」

 >>(かがみ・つかさがいないところで)ついにハヤテが見つかったか。

 こなた「みたいだね〜。詳しくは・・ね」

 >>いのりさん、かがみに言わなくて正解。東京まで出向いちゃうよ。

 いのり「でしょ? まあでも、そこまでするかは分からないけどね」

 >>でも再会したらかがみが泣いちゃうのと泣き止んだあと甘えまくりそう。

 こなた「つかさならともかく、かがみはどうだろ」
 みゆき「可能性は大いにありますが」

 >>その時は泉家から借用した高性能カメラで撮影だな。久々のツンデレになるだろうし。

 そうじろう「カメラか?壊さないんだったら、喜んで貸すぞ」
 こなた「面白そうだしね」
 ゆたか「・・・」

 >>アテネは…ハヤテへの態度は置いといてノブレスオブリージュ(よくわからない人のために説明するとアテネがよく言う富める者は奉仕する義務)の精神を体現しているなぁ。

 アテネ「当然ですわね。この精神が無ければ、グループを大きくする事は出来ませんから」
 ルカ「アテネは名実ともに最高の財閥なんだよね〜」

 >>もし私自身女だったら…うん、天王州家三千院家に追われてるな、ハヤテに襲いかかった咎で

 ナギ「う〜ん。まあ、状況次第だな」
 アテネ「ええ。ある程度なら、厳重注意で済ませてあげますわ」

 >>以上でーす。

 はい〜♪感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月9日更新) ( No.71 )
日時: 2017/07/09 01:27
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」
かがみ「またこのパロディなのね」


                   × ×


ある日。

かがみは何時も通り、自室で本を読んでいた。すると携帯に着信があり

「はい、もしもし」
『やあかがみ、久しぶり』
「ハ、ハヤテ!?」

慌てて画面を見ると、間違いなく「ハヤテ(ハート)」と出ていた。

『間違いなく本物の僕だよ』
「・・・」
『かがみ!?』

「ハヤテのバカ!!!!!!!!今まで何してたのよ!!!!!」
『ごめん。これには』
「私が、どれだけ・・」

『本当にごめん。詳しい話はするから、集まれないかな?』
「分かったわ。明日なら、つかさも休みだって言ってたし、皆都合付くと思うし」
『分かった。明日、ファミレスに〜〜時に集合だね』
「分かったわ」

で、翌日。

「何なのさ、かがみ。皆を集めて」
「もう少し待ちなさい。直ぐに分かるわよ」
「そう?」

暇なので、携帯を取り出してゲームをしようとアプリを立ち上げようとした所

「ん!?どったの?」
「かがみさんもつかささんもそんなに驚いて」

「どうも、お待たせしました」
「「!?」」

聞き覚えのある声が聞こえ、こなたもみゆきさんも振り返ると

「皆さん、お久しぶりです」
「ハ、ハヤちゃん!?」
「ど、どうして」

「それを説明するために集まってもらったんです。 えっと、僕はどこに座れば」
「あ、お兄ちゃん。ここに」
「あ、はい」

ハヤテは柊姉妹にはさまれる形で座った。

「ねえハヤちゃん、今まで何してたの?」
「まあ、色々あってね」
「色々って。私達、何度も連絡取ろうとしてたんだよ。全然駄目だったけど」

「それはごめん。ちゃんと理由があったんだ」
「ハヤテ、それは何なのよ。早く教えなさい!!」
「一番の理由はこれなんだ」

ハヤテは上着の内ポケットから小箱を取り出し、テーブルに置いてから箱を開けた。

「こ、これって」
「「弁護士バッチ!?」」

弁護士志望のかがみは勿論、ゲームなどで知っていたのか、こなたも声をそろえて言っていた。

「言っとくけど、正真正銘本物だよ。ネットとかで手に入るレプリカじゃないよ」
「え!?じゃ、じゃあ」
「うん。司法試験、並びに司法修習で忙しかったんだ。だから、連絡を一時的に断ってたんだよ」

「成程ねぇ」
「って、ちょっと待ちなさいよ、ハヤテ。司法試験は法科大学院を修了してないと、受験出来ないはずよ」
「え!?そうなの?そういや、なんかしらの条件があるって聞いた気が」

「え!?かがみ、まさか知らないの?」
「何をよ」
「司法試験予備試験だよ。僕はその制度を利用したの」

「へ!?ねえハヤちゃん、何それ」
「司法試験予備試験、通称予備試験。これは経済的理由などで法科大学院まで行けない人のための制度なんだよ。確かに、前まではかがみの言う通り、法科大学院を修了してないと、司法試験を受験できなかったけど、予備試験に合格すれば、法科大学院を修了して無くても、司法試験に受験できるんだ」

「???」
「まあ、簡単に言うと、「試験を受けるための試験」かな。かなりざっくりした説明だけどね」
「そう言えば、そのような制度が導入されたと、新聞で読んだことがありましたね。すっかり忘れてました」

「へ〜。じゃあ、ハヤちゃんはその予備試験に受かったから、司法試験を受けて、合格したって事か」
「そう言う事。だから僕は、「綾崎ハヤテ弁護士」だよ」
「お兄ちゃんかっこいい♪」

「そうですかね?」
「あ、そう言えば」
「どったの、みゆきさん」

「以前新聞で読んだんですよ。「予備試験、並びに本試験を「歴代最高得点」で合格した天才が居る」と」
「え!?そうだったの?」
「ええ。ですが、それがハヤテさんかどうか分からなかったので、言わなかったのですが」

「ふ〜ん」
「ねえハヤテ、その司法試験予備試験ってどんなのなの?」

「ん!?難しい話になるから、可能な限り簡単にするけど、司法試験予備試験は全部で三段階に分かれてるんだ。つまり、一段階目に合格すると二段階目に、二段階目に合格すると三段階目に、三段階目に合格すると、はれて「司法試験予備試験合格という栄誉」を貰えるんだ。予備試験に合格した次の年の4月から、受験資格が発生するんだよ」

「流石ハヤちゃん。分かり易いね。 ん!?でもさ、途中で落ちたらどうすんの?二段階目とか三段階目にさ」
「そしたらまた最初からだよ。次の年まで待ってね。 途中まで行ったからって、そこからは出来ないんだよ。つまり、一気に受かる必要があるって事」
「ふ〜ん」

「因みに、予備試験に受かったとしても、「5年以内」って条件が付いてくるんだ。前までは「5年以内に3回まで」ってあったけど、廃止されてるよ」
「えっと。つまり」
「こなた風に言うと、「残機を5機貰える」って事。試験に落ちる、または何もしないと残機が1個減るんだよ。で、その残機を使い切るとゲームオーバー。コンティニューは不能だから、予備試験に合格する、法科大学院を修了する。のどっちかを満たさないと、残機はもらえないって事」

「成程、成程。じゃあ私やつかさ、みさきちでも、弁護士や検事になれるって事だね」
「まあね。でも、予備試験も本試験も相当難しいよ」
「へ!?そうなの?」

「「日本最難関の試験の一つ」って言われてるからね。僕の時は予備試験は合格率2.1%、本試験は合格率18.14%だったし」
「そ、そんなに」
「まあでも、予備試験合格者の6割以上の人は本試験でも合格出来てるけどね」

「気休めになってないって」
「そ、そうだよね、こなちゃん」
「あ、でもさ。ハヤちゃん、何時の間に予備試験受けてたの?」

「実はいうと、大学に入った年に、こっそり受けてたんだ。で、一発で合格出来たから、休学して本試験に挑んだの」
「そう言う事ね。あ、でもさ」
「受験費等々はお嬢様に相談したんだ。給料から天引きするって返済方法でね」

「え!?ナギちゃんに? じゃあナギちゃんはハヤちゃんが連絡を断った本当の理由知ってたの?」
「まあね。僕が頼んで、黙っててもらったんだよ」
「なんだ〜。 でもさ、何で黙ってたの?」

「驚かせたかったんだ。だからだよ」
「フッフ〜ン」
「な、何さ」

「それだけが理由じゃないでしょ」
「うッ。 実はいうと、一足先に弁護士になって、かがみのサポートしたかったからなんだよ。その方が、よりサポートできるかなって」
「・・・」

「でもさ、そんな事してかがみにフラれちゃったら、どうするつもりだったの?」
「そん時はそん時だよ」
「ふ〜ん」

「でさ、かがみ」
「嫌いになんかならないわよ。今でも、大好きよ」
「かがみ。じゃあ」

「恋人関係は継続よ。よろしくね」
「勿論」

「あ〜、ラブラブモードを邪魔するようで悪いんだけどさ」
「な、何よ。悪いと思うなら邪魔しないでちょうだい」
「ハヤちゃんって、休学してたんでしょ?約2年。 つまり、かがみ達とは学年が違っちゃうんじゃない?ゆーちゃん達と同学年にさ」

「ああ、それは平気だよ。あの学校には「特別休学制度」ってのがあって、「司法試験に絶対に合格する事」っと言う条件を満たせば、認めて貰えて「通ってた事にしてもらえる」って事になるから、留年さえしなければ、かがみと同じタイミングで卒業とか出来るんだよ」

「成程〜。良かったね、かがみ」
「そ、そうね」

実際、そんなのがあるか不明ですが、ツッコミは無しで。


その夜。

「成程な。ハヤテ君が弁護士か」
「まあね。ハヤちゃんらしい理由だったよ」
「そう、だったんだ」

「ちょっと残念?一緒の教室で勉強できなくて」
「うえ!?////////////////う、うん。少しだけ」
「そっか。でさ、お父さん」

「ん!?」
「あんま驚いて無いよね?知ってたの?」
「いんや、予想出来てたってだけさ」

「「え!?」」
「実はいうとな、司法試験予備試験の事も、歴代最高得点者の事も知ってたんだ。ハヤテ君は司法試験に挑んだんじゃないかとな」
「じゃ、じゃあなんで」

「確証が無かったからな。みゆきちゃんと一緒さ。 それにだ、理由があって黙ってるかもしれないって思って、言わない事にしただけさ」
「なんだ〜」


一方。

「お父さん、お母さん。話があるの」
「何だい、かがみ」
「どうしたの?」

「私ね、来年の司法試験予備試験、受けてみようと思ってるの」
「え!?何だい、それ」

かがみは出来るだけ簡単に説明した

「成程ね。 流石はかがみ、知ってたのか」
「ううん。ハヤテに教えて貰ったの。私は知らなかったわ」
「え!?ハヤテ君と連絡付いたのかい?」
「うん」

かがみは今日の事を話した。

「そうかい」
「それでね、受験費を貸してほしいの。 勿論、働いて返すわ」
「それは勿論さ」

「でも、別に借りなくても、それ位出してあげるわよ」
「ううん。私はもう成人してる。その辺はしっかりしておきたいの」
「分かった。じゃあ、ちゃんと返してね」
「勿論」


                   × ×


ある日。

この日、ハヤテは柊家に呼び出されていた。

「ハヤテ君、君が呼び出された理由、分かるね?」
「はい。大体で」

現在ハヤテは柊夫妻と向き合って座っており、勿論正座していた。
さらに、ただおさんには何時ものような優しい口調は殆ど感じられなかった。

「君はいきなり連絡を断ち、かがみを悲しませたね?」
「はい。言い訳は一切しません」
「でも、ただおさん。それは」

「分かってる。かがみから聞いたよ。弁護士になったんだよね?」
「はい」
「それはおめでとう。 それで、「驚かせたかった」と「一足先に弁護士になってかがみを最大限サポートするため」とも聞いたよ」

「はい。その通りです」
「理由としては正当性がある。 でも、君は僕との約束「かがみを悲しませない」という約束は反故した事には変わりないね?」
「はい。何度でも言いますが、言い訳はしません。理由はどうあれ約束を反故した事に変わりはないんですから」

ハヤテが言うと、ただおさんは目を閉じて暫く黙った後

「ハヤテ君」
「は、はい」

コツッ

「え!?」

ハヤテは頭をグーで軽く(痛み等は一切なし)叩かれた。

「今回は、これで許してあげる。でも、もうしちゃ駄目だよ」
「はい!!!」

何時もの優しい口調に戻っており、ハヤテは強い口調で返事した。

「あ、でも。一つだけ」
「へ!?」
「僕の事は、今まで通り「お義父さん」って呼びなさい」

「はい、お義父さん」
「じゃあ、私の事はお義母さんって呼んでね」
「はい、お義母さん」

こっそり聞いて居たかがみは安心の笑みを浮かべた。


                   × ×


ある日。

「ふぁ〜」
「ん!?眠そうだね、かがみ」
「ちょっとね」

「ふ〜ん」
「それより、ハヤテは今日から復学なのね」
「うん。申請は済んでるから、今日からだよ」

「やれやれ。やっと日常が戻ってきた感じね」
「そう?」
「ええ。 あ、ルカだわ。 ルカ、おはよう」

「あ、かがみ。おは・・よ」
「どうしたのよ。珍しい物を見つけたみたいに呆けて」
「だ、だって。 え!?え!?え!?」

「早く行きましょう。余裕あるけど、早めにね」
「ソ、ソウダヨネ」

混乱するルカと共に校内を歩いていると

「あ、アテネだわ。 アテネ、おはよ〜」
「ああ、かがみ。おはよ・・う・・ござ」
「何よ。アテネまで珍しいもの見つけたみたいな顔して」

「だ、だって。 だって」
「何よ、アテネ」
「ハ、ハヤテ!?ハヤテですよね」

「もう。友達の顔を忘れたんですか?酷いな」
「そ、そう言う訳では」
「もう、行きましょ」
「「ソ、ソウデスネ〜」」

時間を飛ばし、昼。

「それで、詳しい話をしてくれます?」
「ハヤテ君が突然連絡を断った理由等々を」
「ええ、勿論」

ハヤテはかがみ達にもした話を話した。

「そう言う事だったんだね。やれやれ」
「そう言えば、そう言う制度があった事を忘れてましたね」
「珍しいね。天才アテネが」

「学校生活が楽しすぎて、頭から吹き飛んでましたわ。こんなに充実した学生生活は初めてですし」
「成程ね。じゃあ、私もパパとママに相談して受けようかな、予備試験」
「私は・・もう少しゆっくり考えますわ。来年まで時間がありますし」

「ふ〜ん。私はやっぱりさ、パパやママにこれ以上負担掛けられないし。予備試験が受かれば大学院に行くという経済的負担をかけないし」
「そうですね。ですが、予備試験の合格率は毎年2〜3%ですから、その辺も考慮に入れてみては?」
「そっか〜。アテネと一緒で私も来年の受け付け締め切りまで考えるか」

「そうしなさい。私はもう両親に相談して、受ける気満々だけどね」
「「ああ、そう」」


ほぼ同時刻、別の場所。

「ほ〜っ、柊の彼氏がな〜」
「凄いよね。最難関って言われる試験に一発で合格しちゃうんだから」
「ホントよね。綾崎君の凄さ、改めて思い知ったわ」

こなたはみさおとあやのにハヤテの話をしていた。

「これでなんかあった時にハヤちゃんに頼めるし、凄い友人を持ってるよね、私らは」
「そ、そうだな」
「どうしたの?みさちゃん。様子、変だよ」

「き、気のせいだゼ」
「そう?」
「(何だろうな。この込み上げて来るもんは。嬉しいだけじゃねえ、それ以上の何かがあたしの中に芽生えてるゼ)」

「「???」」
「どうしたんだろうね、みさきち」
「(若しかして・・)」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。戻って来て間もないハヤちゃんに言うのはあれなんだけどさ」
「ん!?何?」
「ハヤちゃんがいない間、結構大変だったんだよ」

「え!?何が?」
「色々物足りなかったし」
「それはごめん」

「でも、特に大変だったのはかがみだよ」
「へ!?」
「特にここが」

 ムニッ ←こなたがかがみのお腹をつまんだ。

 「げんこつ」ポカ〜ン

「それは失礼なんじゃない?こなたさんや」
「ヌググ」
「全く。こなたは変わってないんだから」

「・・・」
「な、何?鉄拳制裁貰って笑って」
「いやね、やっと日常に戻ったんだなって思っただけだよ」

「ああ、そうですか」
「あ、そうだ。聞き忘れてたんだ」
「何を!?」

「ハヤちゃんさ、司法修習って1年間だったんでしょ?」
「そうだよ。司法試験に合格した年の12月から翌年の12月まで」
「その間さ、告白とかされなかったの?ハヤちゃんはオモテになるし」

「へ!?そ、それは・・無かったけど」
「ハヤテ、本当の事言ってる?」
「も、勿論」

「へ〜」
「相変わらず嘘下手だね〜。本当の事言って楽になっちゃいなよ」
「じ、実は、10人位に告白されて」

「で、どうしたのよ?」
「勿論断ったよ。「結婚を考えてる恋人がいます」って」
「そう」

「でも、流石ハヤちゃんだよね〜。そんな所でも告白っすか」
「悪かったね」
「・・・」

「ん!?かがみ、どうしたの?」
「・・・何でもないわ」
「そう?」


                   × ×


ある日。

「ん〜っ♪お兄ちゃ〜ん♪」
「あ、あの」

休みが取れたつかさは、遊びに来たハヤテに甘えていた。

「お兄ちゃ〜ん♪」
「つかさは相変わらずハヤちゃんに甘えてるね〜」
「こらつかさ」

「何〜、お姉ちゃん」
「あんた、ハヤテに甘えすぎよ」
「良いじゃん〜。甘えたって〜」

「節度を持ちなさいって言ってるの!!ほら、離れて」
「い〜や〜だ〜」
「つかさ!!」

「あの、つかささん。もう僕らは成人してるんですから」
「関係ないもん!!お兄ちゃんに甘えられない時があったんだもん」
「そ、それは」

「それとも、妹の私に甘えられて嫌なの?」
「そ、そう言う事では」
「じゃあいいじゃん。 お兄ちゃ〜ん♪」

また甘え始めたつかさに本人以外は溜息をついた。
すると

「お兄ちゃん」
「へ!?  !!!!」
「「!!!!」」

つかさは突然ハヤテにキスした(勿論?口に)。

「つ、つかさ!!!!!あんたね」
「お兄ちゃん、大好きだよ」
「は、はあ」

結局、つかさはハヤテにべったりのままだった。


                   × ×


ある日。
この日、ハヤテはかがみの勉強の手伝いに来ていた。

「ねえハヤテ」
「ん!?何?」
「ハヤテってさ、今でも私の事、好き?」

「勿論、大好きだよ。当たり前でしょ」
「そう」
「どうしたの?突然」

「ハヤテ」
「へ!? ってうわ!!」
「ハヤテ」
「か、かがみ!?  !!!」

ハヤテは突然かがみに大人のキスをされた

「ま、まさかかがみ」
「違うわ。そんな真似はしないから」
「そう」

「でも、暫くこうさせて」
「好きにしてよ」

その後は部屋に沈黙が訪れていたが

「かがみ、ちょっといい?」

みきさんは室内の状況(かがみがハヤテをベッドに押し倒してる)を見ると、無言のままドアを閉めた。

かがみは直ぐにハヤテに視線を戻すと、少しの間見つめ合った後

「ちょ、ちょっとお母さん!!!」

慌てて母を追いかけ

「大丈夫よ〜。お母さん、「そう言う事」には寛大だから」
「違うから!!!勘違いだから!!」
「あ、何だったら、お母さん買い物に行って来ましょうか?1時間程」

「違うから余計な気を使わなくても良いわよ!!」
「え、えっと」

結局、誤解を解くのに1時間程掛かったそうだ。


                   × ×


ある日。

ハヤテが1人で大学の校内を歩いていると

「あ、ハヤテお兄さん」
「ん!? ああ、いずみちゃん。久しぶり、だね」
「うん♪」

ダキッ

「え、えっと。どうしたの?」
「別に〜♪」

いずみはハヤテの腕に抱き着いていた。

「ハヤテお兄さ〜ん♪」
「どうしたの? 甘えたいのかな?」
「さあ〜」

「まあ、好きにしていいよ」
「フフッ♪」
「・・・」

「ん!?」
「あ、ゆたかさん。お久しぶり、ですね」
「あ、はい」

「ほら、ゆたかちゃんも来なよ」
「え!? で、でも/////////////////////」
「良いよね、ハヤテお兄さん」

「別に構わないよ」
「折角だから、さ」
「じゃ、じゃあ//////////////////」

ゆーちゃんは、いずみが抱き付いて無い方の腕に抱き着いた。

「(やれやれ。2人ともどうしたんだろ。ゆたかさんはともかく、いずみちゃんにはお兄さんが居るのに)」

2人が抱き付いてきてる理由はハヤテには理解出来無い様だった。

すると

「ハ〜ヤ〜テ〜」
「か、かがみ」
「何やってるのかしら〜」

「あ、いや。これは、その」
「フフフッ♪」
「もう。邪魔しないでくださいよ、先輩」

「邪魔するわよ〜♪ ハヤテ、来てもらおうかしら〜♪」
「は、はい」


「(全く。地獄耳なんだから。もう少しハヤテお兄さんに抱き着いて居たかったのに)」
「(いけない事なのに、もう少しあの時間が続いて欲しかったって思ってる。駄目だな、私)」


                   × ×


ある日。

「は〜っ、テストか〜」
「ルカ、毎回毎回情けない声出さないでくれます?」
「だって〜」

「気持ちは分かりますけどね。テストというのは、大小問わず大変ですし」
「でしょ〜?流石ハヤテ君。分かってくれると思ってたよ」
「は、はあ」

「でもさ、ハヤテ君も大変だよね。復学してそんな経ってない時にテストって」
「まあ、勉強してますし、大丈夫かなっと」
「やれやれ」

「ですが、ハヤテはずっとマシですわよね」
「何でさ」
「超大変な試験を突破した後ですからね。そう言う意味では」

「確かにね〜。その頭の良さを、少しは分けて貰いたいよ」
「あ、あはは」
「ルカ、そう思うなら、ハヤテ程じゃ無くてもいいから、勉強しなさい」

「してるよ〜。でも、元々の能力値はこの中じゃ私が一番下だし」
「・・ルカ、一瞬つまってしまった事を、心からお詫びしますわ」
「いいって。あ〜あ〜、何とかならんもんかね〜」

愚痴るルカにハヤテは優しく諭し、かがみとアテネは呆れるのみだった。


                   × ×


ある日。

「ん!?電話だ。 はい、もしもし」
『ハヤテ君かい?僕だよ』
「あ、お義父さん。どうしました?」

『今平気かい?』
「はい、大丈夫ですよ」
『今年のクリスマスなんだけどね、どうなのかなって』

「レストランを探してるんですけど、中々予約が取れなくて」
『そうかい、間に合ってよかったよ』
「へ!?」

『実はね、今年は家でパーティをしたらどうかなって。勿論君も一緒に』
「え!?僕もですか? ですが、家族の団欒に僕が」
『おや?君は家族じゃないのかい?』

「そ、そう言う意味では。っと言うより、まだ早い気が」
『気にしなくていいよ。で、どうなんだい?』
「そうですね。折角のお誘いなので、ありがたく厚意を受け取らせて貰います」

『じゃあ、楽しみにしてるよ。 ああ、もう一つ』
「はい?」
『悪いんだけど、また家の神社を手伝ってほしいんだ』

「それは構いませんよ」
『じゃあ、クリスマスに家に来たら、そのまま泊まり込みで手伝ってくれるかい?』
「えっと。お嬢様に確認して、折り返させてもらっていいですか?」

『勿論だよ。じゃ』
「あ、はい」

ハヤテは電話を切ると、

「おお、そうか。今年はかがみ達の所でか」
「あ、はい。それでですね、神社の手伝いをお願いされたんですよ」
「泊まり込みの、か?」

「はい」
「構わんよ。しっかり手伝って来い」
「すみません」

「気にすんな。司法修習で忙しい時も、執事の仕事はやってくれてたじゃないか。それ位の我が儘なら、喜んで聞くさ」
「すみません。ありがとうございます」
「いいって。ただし、向こうの家族に迷惑かけんなよ」

「それは勿論」
「って釈迦に説法だったな。ま、手伝いがあるとはいえ、楽しんで来い」
「はい」


                   × ×


今日は、クリスマスイブだ。

「「「「「「「かんぱ〜い」」」」」」」
「それにしても。去年は出来なかったけど、今年は彼氏君含めてのパーティが出来るわね」
「これぞ、真の一家団欒だね」

「「え!?」」
「ホントだね。まさに、って感じだね」
「ハヤテ君がかがみと結婚すれば、文句なしの、ね」

「も、もう/////////////////////////皆して/////////////////////////////」
「あ、あはは//////////////////////////」
「それにしても、彼氏君が弁護士になってだなんてね」

「ホントね。これで何かあった時は頼めるわね」
「あの。弁護士に何か頼むって、出来るだけない方が良いんですが」
「「分かってるよ〜」」

「ホントに分かってるのかしら」
「あ、そう言えば。1ヶ月位前に東京で彼氏君見たんだけど、あれは?」
「司法修習の時ですね。その時は・・確か裁判見学だったはずです」

「へ〜。成程ね」
「って、いのり姉さん。ハヤテを見かけてたの?」
「まあね。でも、かがみには言わない方が良いと思って、黙ってたのよ」

「成程ね」
「なんか、ごめんなさいね」
「良いわよ、別に」

その後は何気ない会話をしつつ、ご馳走を食べていた。
すると

「あれ?お兄ちゃん、どうしたの?」
「え!?あ、いえ」
「何か、気に入らなかった?」

「そうではなくてですね、こんな「当たり前で普通の家庭」が温かくて」
「そう、だったわね。かがみ達から聞いてるけど、ハヤテ君は家庭環境に恵まれてなかったものね」
「大丈夫だよ。今まで味わえなかった分、存分に楽しんでくれて」

「そう、ですね。ありがとうございます」
「「いえいえ」」

その後も楽しい楽しいパーティは続き、食事も話題も尽きたので、お開きとなった。
すると

「あ、そうだ。ハヤテ君、これは僕達からのクリスマスプレゼントだよ」
「え!?」
「貰った事無いって聞いてるから。だから、初めての「両親からのクリスマスプレゼント」よ」

「・・・」
「ハヤテ君?」
「僕は、本当に幸せ者ですね」

「何言ってるんだい。君はかがみを幸せにしてくれてる。お互い様だよ」
「お義父さん、お義母さん」
「さ、受け取って」
「はい」

何を貰ったかは、ご想像にお任せいたします。

色々割愛し、寝る時間。

「ねえお兄ちゃん、今日は私と一緒に寝ようよ」
「「え!?」」
「お姉ちゃんとは何時でも寝れるじゃん。今日位さ」

「しかし」
「も〜。早く寝よ、私明日も仕事だし」
「あ、いや」

ハヤテを自室に連れて行ったつかさにかがみは

「今日位は、大目に見てあげますか。 お休み」

追いかけたりせず、自室に引き上げた。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月9日更新) ( No.72 )
日時: 2017/07/09 09:05
名前: ささ

ふぅ〜、甘かった、甘すぎるは、リア充カップルの会話が。(天王州家御用達のコーヒーを飲みながら)読者を糖尿病にする気かこのヒートテックカップルは!(冗談です)あっ、ささです。
それからハヤテ、予備試験ルートの司法試験合格おめでとう。
かがみ、ハヤテ(ハート)ねぇ〜、熱々だねぇ〜、温暖化だねぇ。(違うけど)
別れを考えれば考えるほど別れが辛くなるとはねぇ。
ヒューヒュー
でもやっぱかがみ、ハヤテと再会した時
「ハヤテ、ハヤテ、ハヤテ、
I miss you
(会えなくて寂しい)」くらい詰め寄りながら言っても罰当たらないよ。
ハヤテまた厄介な病を伝染させているよ(作者さんの休載中の作品におけるナギの執事悠太さんの言葉を借りました)かがみが不憫だ。かがみ、いっその事既成事実をつくろう!
みきさんの勘違い回において
おっいよいよ大人の階段かぁ、この小説では描けないけど「大人の階段登る」もいいと思うよ。
あっ、盗聴器・カメラつけ忘れてた。甘々熱々会話・シーンを撮り損ねた。披露宴で流して弄ろうと考えてたのに。みきさん、いよいよ孫に会えると思ったでしょ。
かがみ・ハヤテ
Forever Happy(末永くお幸せに)
いよいよただおさんの念願のハヤテ含めての柊家クリスマスパーティー。
あっ、ハヤテガツカサニツレテイカレタ。
以上でーす。





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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月9日更新) ( No.73 )
日時: 2017/07/10 21:55
名前: 瑞穂

masaさん、こんばんは。
瑞穂です。

『女神と共に第三部 2nd』以来ですね。感想を差し上げるのは。
いつも楽しく読ませていただいていますが、感想を差し上げられずすみません。

それでは感想の本題です。
ハヤテくんがなかなか帰ってきませんでしたから、いつになったら戻ってくるんだろうと焦燥感もありました。
とはいえ怒りは全然感じていませんでした。寧ろ漸く帰ってきた〜と喜びでいっぱいでした。
再会シーンは泣きそうでしたね(半分冗談です)。

それにしてもかがみさんは本当に温厚ですし情に厚いですよね。
理由も知らずに、それに何も言われずに傍を離れたら誰だってとは言いませんけど、愛想を尽かしてもおかしくありませんから。
よく2年も待っていましたよね。それだけハヤテくんに対する愛情は深いんでしょう。
そういうかがみさんの内面に惚れちゃいますよ。

いよいよ結ばれる手前まできましたかね。

そしてハヤテくん、司法試験予備試験合格おめでとうございます!

以上です。
masaさん、これからも読んでいてぐっとくるSSを楽しみにしていますので頑張ってくださいね!
瑞穂でした。
この作者は、誤字脱字の連絡を歓迎しています。連絡は→[チェック]/修正は→[メンテ]
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月16日更新) ( No.74 )
日時: 2017/07/16 01:29
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


  ●ささ さん

 >>ふぅ〜、甘かった、甘すぎるは、リア充カップルの会話が。

 こなた「確かにねえ。甘かったねえ」
 みゆき「ええ、そうですね」

 >>(天王州家御用達のコーヒーを飲みながら)読者を糖尿病にする気かこのヒートテックカップルは!

 かがみ「そ、そんな事は」
 こなた「あると思うよ〜」
 ハヤテ「・・・」

 >>(冗談です)あっ、ささです。

 みさお「感想ありがとな♪」

 >>それからハヤテ、予備試験ルートの司法試験合格おめでとう。

 ハヤテ「ありがとうございます。大変でしたが」
 ナギ「頑張ってたもんな」

 >>かがみ、ハヤテ(ハート)ねぇ〜、熱々だねぇ〜、温暖化だねぇ。(違うけど)

 かがみ「ち、違うわよ」
 みさお「どこがだ〜?そんな登録の仕方していてよ〜」

 >>別れを考えれば考えるほど別れが辛くなるとはねぇ。
  ヒューヒュー

 みゆき「あの2人が別れる可能性は無いと思いますよ」
 あやの「そうよね。絶対って言えると思うわ」

 >>でもやっぱかがみ、ハヤテと再会した時
  「ハヤテ、ハヤテ、ハヤテ、
  I miss you
  (会えなくて寂しい)」くらい詰め寄りながら言っても罰当たらないよ。

 こなた「寧ろ、何で言わなかったの?」
 かがみ「い、言わないわよ//////////////////」
 こなた「(言えば面白かったのに)」

 >>ハヤテまた厄介な病を伝染させているよ(作者さんの休載中の作品におけるナギの執事悠太さんの言葉を借りました)かがみが不憫だ。かがみ、いっその事既成事実をつくろう!

 ハヤテ「そ、そんな事は」
 こなた「あるって。ハヤちゃん、自覚しなよ」

 かがみ「・・・」
 ハヤテ「かがみ?冷静にね」

 >>みきさんの勘違い回において
  おっいよいよ大人の階段かぁ、この小説では描けないけど「大人の階段登る」もいいと思うよ。
  あっ、盗聴器・カメラつけ忘れてた。甘々熱々会話・シーンを撮り損ねた。披露宴で流して弄ろうと考えてたのに。みきさん、いよいよ孫に会えると思ったでしょ。


 みき「ええ、そうね。初孫に会えると思って期待したのにねえ」
 かがみ「だから、勘違いなの!!」

 こなた「ま、でも。盗聴器やカメラをつけ忘れたのは惜しかったね。弄れたのに」
 かがみ「・・・。 大人の階段は、まだ登らないからね」

 >>かがみ・ハヤテ
  Forever Happy(末永くお幸せに)

 かがみ「それはありがと」
 ハヤテ「ええ。そうですね」

 >>いよいよただおさんの念願のハヤテ含めての柊家クリスマスパーティー。

 ただお「ホント、念願だったよ。楽しかったからね」
 みき「ホントね」

 >>あっ、ハヤテガツカサニツレテイカレタ。

 つかさ「だって〜、お兄ちゃんと一緒に寝たかったんだもん」
 かがみ「やれやれ」

 >>以上でーす。

 はい〜♪感想ありがとうです〜♪










  ●瑞穂 さん

 >>masaさん、こんばんは。
  瑞穂です。

 こんばんは。感想ありがとうございます♪

 >>『女神と共に第三部 2nd』以来ですね。感想を差し上げるのは。
  いつも楽しく読ませていただいていますが、感想を差し上げられずすみません。

 確か、そうですね。ですが、感想をいただけるだけでとてもありがたいのです。

 >>それでは感想の本題です。
  ハヤテくんがなかなか帰ってきませんでしたから、いつになったら戻ってくるんだろうと焦燥感もありました。

 かがみ「確かにそうだったわね。寂しさも強くて」
 ハヤテ「それは本当にごめんね」

 >>とはいえ怒りは全然感じていませんでした。寧ろ漸く帰ってきた〜と喜びでいっぱいでした。
  再会シーンは泣きそうでしたね(半分冗談です)。

 かがみ「確かに、怒りは怒らなかったわね」
 こなた「ハヤちゃんだもんね」

 みゆき「確かに、再会シーンは感涙ものですね」
 つかさ「だね」


 >>それにしてもかがみさんは本当に温厚ですし情に厚いですよね。
  理由も知らずに、それに何も言われずに傍を離れたら誰だってとは言いませんけど、愛想を尽かしてもおかしくありませんから。
  よく2年も待っていましたよね。それだけハヤテくんに対する愛情は深いんでしょう。
  そういうかがみさんの内面に惚れちゃいますよ。

 かがみ「ありがと。 確かに正論よね。でも、不思議と待てたのよ。嫌いになるって感情は一切なかったのよね」
 こなた「言われたとおり、「愛ゆえの」だよね。デート出来なくてストレス溜まる位だし」


 >>いよいよ結ばれる手前まできましたかね。

 こなた「確かにね。そのまま結ばれちゃえばよかったのに」
 ナギ「だよな。三千院家で面倒見たのに」
 かがみ「・・・」←少し怒ってます。

 >>そしてハヤテくん、司法試験予備試験合格おめでとうございます!

 ハヤテ「予備試験もですが、本試験も合格して、司法修習も終わってますよ」
 ナギ「ハヤテは既に弁護士になってるぞ」

 >>以上です。
  masaさん、これからも読んでいてぐっとくるSSを楽しみにしていますので頑張ってくださいね!
  瑞穂でした。

 ありがとうございます。 更新時は暑く、まだまだ暑い時期が続くと思うので気を付けてくださいね。

 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月16日更新) ( No.75 )
日時: 2017/07/16 01:35
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」

かがみ「またこのパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日。
この日、こなたは柊家に遊びに来ていた。

「そう言えばさ」
「何よ」
「あの荷物は何なの?部屋に似つかわしくないっていうか」

「ああ。あれはハヤテのよ」
「へ!?」
「言ってなかたっけ?今、ハヤテは泊まり込みで家の神社の手伝いに来てくれてるのよ」

「ヌッフッフ〜」
「な、何よ」
「泊まり込みで、ハヤちゃんの荷物がかがみの部屋にあるって事は、つまり〜」

「そ、そうよ。寝るのも一緒だし、お風呂も一緒よ」
「やっぱりね〜」
「何よ。文句あるの!!!」

「別に〜」
「フンッ」
「で、肝心のハヤちゃんはどこにいるの?」

「神社よ。お父さんの手伝いでね」
「ふ〜ん。あ」
「な、何よ」

「別に〜」
「何よ。気持ち悪いから言いなさい」
「いやね、ハヤちゃんがここで生活してるってマ○オさんみたいだな〜って」

「へ!?ってまさか」
「だってさ、結婚した後奥さんの実家に奥さんの家族と住んでるでしょ?そう言う意味でさ」
「ま、まだ結婚したわけじゃないでしょ!!!//////////////////////」

「あれあれ〜?まだって事は〜」
「う、うるさい!!!フンッ」
「やれやれ」

拗ねたのか、暫く会話が無かったが

「あ、そう言えば。こなた達はクリスマスはどう過ごしたのよ」
「かがみ達は?」
「私達はハヤテを含めて家族でパーティをしたわ」

「へ〜。ハヤちゃんも」
「そうよ。お父さんの念願だったらしいわ。それで・・」
「どったの?」

「姉さん達が「真の一家団欒」とか何とか言って」
「そりゃ正論だね。だって、間違った事は何一つ言って無いもん」
「あんたまで。 そう言うあんたは何したのよ」

「去年と一緒でアテネさんがパーティを開いてくれたから、それに参加したよ。私はバイトの都合で去年参加出来なかったから、今年はシフトを調節して参加させて貰った」
「ふ〜ん。流石アテネね」

「かがみやつかさ、ハヤちゃんにはお誘いは来なかったの?」
「来たけど断ったわ。家族でのパーティを理由にね」
「ああ、そう」


                   × ×


ある日。

「あ、そうだ。ねえひよりちゃん」
「ん!?何?」
「ひよりちゃんは今年のコミケに参加するの?」

「まあね。また当選出来たから、売り手としてね」
「ハヤテさんにお手伝いお願いしたの?」
「したんだけど、断られちゃった。「忙しいから」って」

因みに、ゆーちゃん達はハヤテが帰って来た事を知ってます。省いちゃっただけなので。

「えっとさ、お手伝いなんだけどね」
「モノは相談なんだけど、みなみちゃんはさ、年末は」
「ごめん、忙しいんだ。お母さんの実家に帰るから」

「そっか。う〜ん」
「あのね、私がお手伝いしちゃ駄目かな?」
「「え!?」」

「だ、大丈夫?超人混みだから、大変だよ」
「お姉ちゃんみたいに「買い手」は大変だけど、ひよりちゃんのお手伝い位なら、大丈夫だと思うんだ」
「そう?」

「それに、大学の文化祭で接客業はちょっとだけだけど、慣れてるし」
「じゃあ、お願いするね。でも、少しでも体調不良を感じたら、言ってね。無理は絶対に駄目だからね」
「うん。 あ、そうだ」

「どうしたの、ゆたか」
「ホントは内緒なんだけどね、ルカさんも今回は「売り手」として参加するんだって」
「ルカさんが?こりゃ強敵だな」

「そうなの?」
「みなみちゃんは知らないのかな?ルカさんの漫画は面白いよ。プロに匹敵出来る位」
「そう、何だ」

「まあ、流石に変装してるだろうけどね」
「だね」
「うん」


一方。

「あ、そうだ。かがみとアテネにお願いがあるんだけど」
「何?」
「何ですの?」

「前に言ったと思うけど、コミケに参加するでしょ?売り手としてさ」
「ええ、聞いたわ」
「それがどうしたんですの?」

「どっちかさ、手伝ってよ。1人じゃ限界があってさ」
「申し訳なけど、私は無理よ。今日はそうでも無いけど、実家の手伝いが忙しくてね」
「私は・・その・・」

「反応鈍いか。じゃあハヤテ君にでも頼むかな。ハヤテ君の雇い主って理解ある人みたいだし」
「ハヤテなら無理よ」
「「へ!?」」

「ハヤテはお父さんの手伝いで、年末年始は忙しいわよ」
「そ、そうなんだ」
「今日だって、手伝ってくれてるし」

「じゃあ、アテネしか」
「分かりましたわ。買い手は勘弁ですが、それ位のお手伝いなら、喜んでしますわ」
「助かるよ。久々だけど、何とか乗り切れそうだよ」

「そうですか。所でルカ」
「何?」
「貴方、どうやって売るつもりなんですの?流石にそのままは」

「まあ、怪しまれない程度の着ぐるみを用意してるけど」
「そんなのより、私に名案がありますわ」
「「へ!?」」

「任せなさいな。危ない橋は渡らせませんわ」
「じゃあ、任せるよ」


                   × ×


ある日。

「じゃあハヤテ君、今日も行こうか」
「はい」

ハヤテはただおさんに神職の衣装を借り、柊家経営の鷹宮神社に赴いた。

「さて、じゃあ・・ん!?」
「「???」」

神社に着くと、本殿に安置された立派な神棚にハヤテは手を合わせていた。
少しの間手を合わせた後、

「では、今日も」
「ねえ彼氏君、手伝って貰うようになってから、毎回神棚に手を合わせてるわよね?」
「それも着いた時と帰る時の2回ずつ」

「何してるんだい?」
「神様に挨拶してたんですよ。「おはようございます。今日もお願いします」っと言うのと、「今日は貴方の部屋を掃除させて貰います。綺麗にしたいだけなので、ご理解を」の2つです」

「「帰る時は?」」
「「今日もありがとうございました。ではまた」っと挨拶してるんです」
「そうかい。立派だね」

「いえいえ。普通の事ですし」
「彼氏君は信心深いね」
「こういう事って、心構えが大切だと思うんです。信心を深く刻む事が」

「そうだね。忘れられがちだけど、それこそが一番大切な事なんだよね」
「ええ。 では、僕は仕事にかかりますね」

ハヤテを見送った後

「彼氏君が居れば、この神社は安泰ね」
「だね。弁護士という法律家でもあるからね」
「そうね。跡継ぎは、彼氏君で決まりね」

「あのさ、いのりにまつり。ハヤテ君が継ぐ事に異論はないけど、2人はどうなんだい?特にいのりはさ」
「あのさ、お父さん。私達には彼氏すらいないのよ」
「姉さんの言う通りなのです。それにさ、よしんば居たとしても、相手が跡継ぎになってくれるかは、保証出来ないでしょ?」

「まつりの言う通りよ。あれだけ熱心な彼氏君だったら、お父さんが「跡継ぎになってほしい」ってお願いすれば、迷いなくOKすると思うわ」
「確か、神主の資格の勉強もしてるって言ってたし」

「「っと言う訳で、私達は「跡継ぎ問題」を気にせず恋愛が出来るのです」」

「そ、そうかい。まあ、2人がそう言うなら、構わないんだけどね」
「ん!?何か?」
「「「い、いえ、別に」」」


                   × ×


ある日。

「いや〜っ。今年もみゆきさん、手伝ってくれるんだね」
「ええ。なんだか楽しくなってきたので」

今日はコミケの開催日でありこなたはみゆきさんに助っ人を頼んでいた。

「助かるよ〜。私1人じゃちょっとね」
「そうですね、あれ程だと流石の泉さんでも大変ですね。 それで、他の方は誘わなかったのですか?」
「招集は掛けたけど、他の皆は忙しいって」

「そうなんですか」
「かがみとつかさは実家の手伝い。ハヤちゃんもかがみ達の神社の手伝いに駆り出されてるし、みさきちとあーやはそれぞれ家族で出かけるらしいし、アテネさんはルカさんの手伝い。ゆーちゃんはひよりんの手伝いだし、みなみちゃんは帰省らしいし」

「そうでしたか。おや?ナギさんは?」
「誘ったんだけど、仕事で忙しんだって。だから買って来て欲しい同人誌、頼まれたよ」
「成程。では、泉さんのお父様は」

「来る予定だったんだけど、急に仕事が入っちゃって、無理になったんだよ」
「残念ですね」
「ま、我々だけで楽しもうよ」
「そうですね」

暫く世間話をしつつ電車に揺られていると

「去年一昨年もそうでしたが、ここまで来るとそれっぽい方々が沢山ですね」
「まあ、その手の人達からすれば、大規模なイベントだし」
「楽しみですね」
「まね」

時間を割愛し、開場直前。

「相変わらず凄い人だね〜」
「ええ。熱気も既に感じられますね」
「うう〜、私も盛り上がってきた〜」

「あの、泉さん。今回は、何を買えばいいのでしょうか?」
「ああ、そうだった。はい、メモと軍資金。後、糖分補給用のカフェオレ」
「確かに受け取りました」

「あ、泉先輩に高良先輩」
「ん!?あ、若瀬さん」
「奇遇ですね。こんな近くで」

「気付かなかったよ。一緒の電車だったんだね」
「そうですね」
「あの、そちらの方は?」

「ああ、私の兄です」
「あ、どうも。何時もいずみが世話になってます」
「「いえいえ」」

「開場したら、ちょっとした競争ですね」
「負けないよ〜。毎年毎年目当ての同人誌は全部手に入れてるし」
「私だって。 あ、でも。お昼は一緒にどうですか」
「「是非に」」

こなた達が世間話をしつつ開場時間を待っている頃

「結構沢山売るんだね」
「うん、ありがたい事にウチは人気サークルだからね」
「へ〜」

ひよりんとゆーちゃんは準備を進めていた。

「さて、そろそろ会場だから、確認するけど」
「う、うん」
「今はまだお客さん来てないから平気だけど、開場したら一気に来るよ。つまり熱気等々は一気に上がるよ。だから、しつこくても何回でも言うよ。気分の悪化を少しでも感じたら、絶対に言ってね。無理は絶対に駄目だからね」

「うん、約束するよ」
「頼んだよ」
「ありがと、何回も心配してくれて」

「友達だもん。当たり前だよ」
「えへへ。 あ、そう言えば」
「ん!?」

「これ、売れ残っちゃったらどうするの?ひよりちゃんの事だからないと思うけど」
「全部持って帰って、個別処分だよ。そうじゃないと、出禁になっちゃうよ」
「へ〜。知らなったな〜」

一方、ひよりんのサークルから少し離れた所

「さて、そろそろ会場だね」
「ですわね。ですが」
「な、何!?」

「これだけで良いんですの?少ない気がしますわ」
「それでいいの」

今回、ルカが用意したのは200部ほどだった。

「増やそうと思えば、増やせるけど、久しぶりだから「完売」を目標にして、色々考慮してこの部数にしたの」
「そう、でしたか。まあ、本人が良いのであれば、何も言いませんわ」
「あ、っそう」


それぞれ準備する中、ついに開場となった。

こなた、みゆきさん、いずみは慣れていた為、多少の苦労はしつつも問題なく買い物を進めて行った。

「いらっしゃいませ。 ○○円になります。 ありがとうございました」

「やっほ〜、ゆーちゃん達」
「あ、お姉ちゃん。いらっしゃいませ」
「どう、ひよりん。ゆーちゃんの働きぶりは」

「完璧っす。お客さんの評価も上々っす」
「そりゃよかった。あ、3部頂戴」
「毎度っす」

お金を払った後、こなたは少し距離を取ってゆーちゃんの働きぶりを見た後

「(ハヤちゃんに送ってあげよ。喜ぶぞ〜)」

携帯で撮影し、ハヤテに送信した。


「(さて、後は・・っと。あ、あそこか)」

こなたはルカのサークルを見つけ

「おや、泉さん」
「どうもー、アテネさん」
「買います?数部ですが、残ってますわ」

「んじゃ、3部頂戴」
「はい、毎度ね」
「ん!?・・・・・って、え!?」

アテネの隣にいる人を見て、こなたは自分の目を疑いまくった

「ル、ルカさん!?だよね?」
「そだよ〜」
「驚いた〜。誰かと思っちゃった〜」

「凄いでしょ?これならばれないでしょ?」
「当たり前じゃん。友達の私ですら言われ無きゃ全然分かんないよ」
「ふっふ〜ん」

「まあ、どうやったかは聞かないよ。んじゃ」
「はいは〜い」


時間を飛ばし、昼。

「いや〜、大収穫大収穫」
「私もですよ〜。いやはや」
「みゆきさんのお蔭もあって、ナギちゃんに頼まれたのも含めて全部買えたしね」

「お役に立てて光栄です」
「しかし、高良先輩は凄いですね。のんびりしてそうに見えて、これだけのモノを全部調達したんですから」
「コツを聞いてますから」

「へ〜」
「ところで若瀬さん、お兄さんは?朝はいたじゃん」
「邪魔しちゃうからって、別ですよ」

「ほ〜。気にしないけどね、私は」
「私もですよ」
「まあ、女子会を楽しみましょうよ」
「「ですね」」

こなた達は報告会も含めた女子会で昼食は盛り上がった。

一方

「ふう」
「お疲れさま。はい、飲み物」
「あ、ありがと、ひよりちゃん」

「お礼を言うのはこっちだよ。相当助かったよ」
「ううん、ひよりちゃんの役に立てて、私も嬉しかったよ。何時も助けて貰ってたし」
「そっか」

「ところでさ、この同人誌、ハヤテさんに手伝って貰ったりしたの?」
「へ!?ああ、まあね。 締め切りとネタ出しに苦労してた時、ハヤテ先輩から「用事が片付いて、手伝えるようになりました」ってメール貰って、早速」
「ふ〜ん。 あ、でさ、読んでも良いかな?少しだけど残ってるから」

「あ、待って!!!!!」
「え!?な、何で?」
「手伝って貰った事には感謝してるけど、それだけは勘弁して」

「ど、どうして!?私は「そう言う本」読んでもいい年齢に」
「後、後生の頼みっす」
「そ、そこまで言うなら」
「(ごめんよ〜。ハヤテ先輩提供のネタとは言え、腐女子ネタっす)」

ひよりんが止めたのには、そう言う理由があります。
因みに、ハヤテは腐女子ネタも提供出来ます。


一方。

「やれやれ」
「お疲れさま、アテネ。はい、紅茶」
「ああ、ありがとうですわ」

「何とか完売出来たね」
「ええ。まあ、ルカが描いたものですから、不思議さは全く感じてませんが」
「ありがと。久々だったけど、自信作だったからね。 不安はありまくったけど」

「ところで、どういう内容の本だったんですの?読んでませんでしたわ」
「あ、じゃあこれあげるよ」
「え!?残ってたんですの?」

「自分用の為試刷りの奴だよ。これで良かったら」
「しかし」
「原稿は残ってるから、何時でも印刷して貰えるよ」
「では、お言葉に甘えて」

アテネは同人誌を読み

「成程。これなら売れるのも納得ですわ」
「そう?」
「これならもっと作っても問題なかったですのに。買えなかったお客様もいたんですから」

「まあ、それは次の機会があったらね」
「そうですか」

午後は特に何もなく、ひよりんも完売出来た。


                   × ×


ある日。

「ふぁ〜」
「こらつかさ、欠伸しないの。参拝客の人に見られたらどうするのよ」
「ご、ごめんね。昨日仕事が忙しかったから」

「それは分かってるけど、それでも駄目よ」
「は〜い」

「かがみ、つかさ。あけおめ」
「おめでとうございます」
「おめでとうさん」

「こなちゃんにゆたかちゃんにおじさん。おめでとうございます」
「おめでとうね」

「いや〜。今年も2人の巫女姿見れて、おじさん新年早々幸先いよな〜」
「あ〜。お父さんの事は気にしなくていいからね〜」
「そ、そうね」

「あれ?ゆたかちゃんも眠そうだね」
「あ、はい。昨日はひよりちゃんのお手伝いで疲れちゃったので」
「そっか〜」

「長話もなんだし、参拝済ませて来るね」
「了解」


「お2人とも、新年あけましておめでとうございます」
「あ、ゆきちゃん。おめでと〜」
「おめでとうね」

「ゆきちゃん、今年は1人なんだね」
「ええ。みなみさんは帰省中でいませんし、母は「めんどくさい」っと言う事で来ないそうなので」
「そうなんだ」

「そう言えば、みゆきは平気そうね。今年もこなたに誘われて行ったんでしょ?コミケ」
「ええ。私は慣れましたから」
「そっか」

「では、参拝を済ませてきますね」
「うん、また後でね」


「おう、柊シスターズ」
「おめでとう、2人とも」
「日下部に峰岸も。おめでとう」

「おめでとうございます」
「やっぱ、知り合いが巫女服着てんと、不思議な気分だよな」
「でも、2人とも似合ってるよ」

「えへへ。ありがと」
「ところでよ、柊の彼氏はどうしたん?」
「ハヤテなら本殿よ。今日は神職見習いだし」

「そっか。じゃ、その有り難い姿拝みに行くか」
「じゃ、また後でね」


「先輩方、おめでとうございますっす」
「つかさ先輩、おめでとうございます」
「あ、ひよりちゃんにいずみちゃん。おめでと〜」

「・・・」
「・・・」

かがみといずみの無言の牽制に

「え、えっと。険悪になりそうなので、参拝してきちゃいますね」
「う、うん」


「やっほ〜、2人とも。おめでと〜」
「おめでとうございます」
「ルカにアテネ。おめでと」

「おめでと〜」
「何回見ても新鮮だよね、2人の巫女服姿」
「去年もこの話題をした気がしますが」

「それはあれよ。「禁足事項」って奴よ、アテネ」
「そうそう」
「ですわね」

その後は特にないので、カット。


「おう、2人とも。久しぶり&おめでとうさん」
「あ、黒井先生。お久しぶりです」
「後、おめでとうございます」

「よろしゅうな」
「今年は彼氏さんと参拝ですか?」
「まあな。折角やから」

「そうですか」
「ほな。先生と長話してもしゃあ無いやろ」

そう言うと黒井先生は彼氏と共に去って行った。


「よう2人とも。おめでとうなのだ」
「おめでとうございます」
「ナギちゃんにマリアさん。おめでとうございます」

「ナギちゃん、新年は忙しいんじゃ」
「無視してやったよ。どうせつまんないパーティだし、ご機嫌取りしかされないし」
「ああ、そう」

「そんな事より、この神社、話題の真っ只中って知ってるか?」
「「え!?」」
「ちょっと待ってな。  ほら、これだ」
「「あ」」

ナギの見せてきたスマホにはSNSで、「イケメン神主再降臨」「これは拝まねば」「ご利益ありそう」っと言った、ハヤテ神主でもちきりだった。

「だろ?流石ハヤテだよな」
「そ、そうね////////////////」
「凄いな〜、お兄ちゃん」

「ナギ、長話すると迷惑ですよ」
「そうだな。じゃ、我々も参拝を済ませるか」
「ハヤテ君の邪魔・・妨害・・仕事ぶりを拝みますかね」

「「「(い、嫌な単語が2回も聞こえたけど、気のせいだよね??)」」」


「参拝済ませてきたよ〜」
「戻って来る時はみんな一緒なのね」
「折角だから皆で戻ろうって、泉さんが」

「こなたにしてはまともな提案ね」
「でしょ〜。んで、折角だから皆で御神籤引いていこうよ」

こなたの提案に誰も異を唱えず、御神籤を引いた。

結果は、アテネ・ナギ・ゆーちゃんが「大吉」で、そうじろう・みゆきさん・いずみ・ひよりんが「中吉」、ルカ・みさお・あやのは「小吉」、こなたは「吉」、マリアさんは「大凶」だった。

「私は・・仕事運は好調。恋愛も良い出会いがあるでしょう。か」
「私は・・すべてがバランスよく好調。恋愛も期待できます。ですわね」
「(私は恋愛は思わぬ幸運が訪れます。意中の相手が居れば、思わぬ好機が。か)」

「俺は・・全体的に可もなく不可もなく、好調です。ただし、注意も必要です。か」
「私は殆ど一緒ですね。勉強運は向上中です。だけが違いますね」
「私は・・恋愛運はいまいちですが、他は好調です。ですね」
「私は、全体的に好調ですが、趣味運は注意が必要です。って書いてありますっす」

「私はなんかな〜。全てにおいて現状維持です。それを心掛けましょう。だし」
「あたしもいっしょだゼ〜。勉強運が下降気味ってとこだけ違うけんどな」
「私は・・え!? 恋愛は思わぬ不運が。素直になる必要があります。そうでないと不幸が。だって」

「私はね〜。全体的に注意が必要な1年です。心掛けましょう。だって」

「(神の野郎。分かってねえな。何が全てが上手く行きません。特に趣味運は最悪の一途です。だ。俺様の趣味を邪魔したら、只じゃおかねえぞ)」


「まあ、御神籤ってのは、運試しよ。どうするかの基準程度でいいんじゃないの?」
「確かにそうだが、この神社の将来の宮司の妻たる発言じゃないぞ、それ」
「ナギちゃんの言う通りだねえ。(将来の)宮司の妻なんでしょ?考えなきゃ」

「な!?ま、まだ妻じゃないわよ!!/////////////////////////////」
「「ニヤニヤ」」←こなたとナギ
「フンッ」

「まあでも、ハヤテがこの神社の宮司となる可能性は無いですわね」
「そうそう。万に一つぐらいの確率ならあるけど」
「ど、どういう事よ」

「そんなの簡単ですわ」
「なぜなら」

「「(ハヤテ)(ハヤテ君)と結婚するのは私(だからですわ)(だからだよ)」」

「ムッ。ルカ、今のは聞き捨てならないですわ。ハヤテの妻は私ですわよ」
「アテネこそ聞き捨てならないよ。ハヤテ君の妻は私だって」

睨み合う2人に

「お2人とも、その議論は無駄ですよ」
「何故ですのよ、若瀬さん」
「そうだよ」

「ハヤテお兄さんの妻になるのは私だからです。だから無駄な議論なのです」
「な!?あなた、生意気ですわよ!!!一番最近出てきたくせに」
「そうだよ!!!可愛い後輩とは言え、生意気だよ!!!」

「フンッ。「想いの長さ」で言ったら、私は誰にも負けませんよ。だって、私は幼稚園の頃からハヤテお兄さんがずっと好きなんですから」
「それなら、渡しだって負けませんわよ。私も幼稚園の頃からずっと好きなんですから」
「な!? そ、それでも負けません!!」
「くぅ。私は中学からだから負けてる。で、でも関係ないよ!!」

言い合う4人に

「やれやれ。新年早々賑やかだねえ」
「そうだな、こなた。まあ、あのハヤテがかがみ以外を「そう言う意味で」愛する事は無いというのに」
「だね〜」

「(なんでだろうな。この言い争いにあたしも参加したいと思ってるゼ。何でだろうな)」
「(駄目だな、私。この言い争いに参加したいだなんて思っちゃうなんて。でも、思うだけなら)」


                   × ×


ある日。

「改めまして、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
「うん、おめでとうね」
「おめでと」

ハヤテは柊夫妻に新年の挨拶をしていた。

「じゃあ、はいこれ。お年玉だよ」
「え!?」
「受け取ってほしいのよ」

「そうだよ。君は本当によく働いてくれた。神社の事もだし」
「家事だって殆どやってくれたものね。私達は感謝してるのよ」
「そのお礼も兼ねてるんだ」

「そう、ですか。では、ありがたく」
「これからもよろしくね」
「はい」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月16日更新) ( No.76 )
日時: 2017/07/21 23:16
名前: ささ

こなたさん、新婚弄りもほどほどに。新婦さんが拗ねちゃうから。>>no72のハヤテに迫ってきた体のかがみのシーンの動画を作成しました。では、VTRスタート(ガッシャーン)アレっかがみ「夫人」どうしました?どうやって作ったかって…そりゃあ合成&声の吹き込み。あっ、これ壊してもデータは残っているから。その気になればハヤテに送信できるから。
赤面している新婦さんは置いといて
かがみとハヤテが結婚したら毎年イケメン神主が鷲宮神社に出現する訳か。やばい、初詣客の女性率が増大してしまう。
ところでハヤテに質問
もしかがみが結婚前に「ここでは書けない」格好で大人の階段登ろうと迫ってきたらどうする?
以上でーす。
暑い日が続きますがお体に気をつけてください。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月23日更新) ( No.77 )
日時: 2017/07/23 01:36
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。

 ●ささ さん

 みなみ「感想ありがとうございます」

 >>こなたさん、新婚弄りもほどほどに。新婦さんが拗ねちゃうから。

 こなた「まあ、そこも含めていいんじゃない? ね?」
 かがみ「フンッ」←そっぽ向いた。

 >> >>no72のハヤテに迫ってきた体のかがみのシーンの動画を作成しました。

 こなた「お、何やら楽しそうな予感」
 みさお「・・・そう、だな」

 >>では、VTRスタート(ガッシャーン)アレっかがみ「夫人」どうしました?どうやって作ったかって…そりゃあ合成&声の吹き込み。

 かがみ「そんなの作らないでくれる?どうやって作ったかなんて、この際問題じゃないわよ」
 ハヤテ「まあまあ」

 >>あっ、これ壊してもデータは残っているから。その気になればハヤテに送信できるから。

 かがみ「そう。私が弁護士志望で法学部の学生って忘れてない?法的措置取れるわよ」
 ルカ「かがみ、そこまで怒らなくても」
 アテネ「そうですわよ」

 >>赤面している新婦さんは置いといて

 こなた「赤面して無いよ。怒ってるし」
 みゆき「こ、怖いです」

 >>かがみとハヤテが結婚したら毎年イケメン神主が鷲宮神社に出現する訳か。やばい、初詣客の女性率が増大してしまう。

 いのり「実際、女性の参拝客が多かったもんね」
 まつり「7割くらい、女性だったかな。参拝と彼氏君目当てで」

 >>ところでハヤテに質問

 ハヤテ「あ、はい。何でしょう」

 >>もしかがみが結婚前に「ここでは書けない」格好で大人の階段登ろうと迫ってきたらどうする?

 ハヤテ「そ、それは////////////////////////必死で説得しますよ。結婚したらにしようって////////////////////」
 こなた「まあ、かがみの理性が切れる事は無い・・と思いたいのである」

 >>以上でーす。
  暑い日が続きますがお体に気をつけてください。

 ありがとうございます。さささんもお気をつけて。

 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月23日更新) ( No.78 )
日時: 2017/07/23 01:40
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」

かがみ「またこのパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日。

「う〜ん。今日から新学期ね」
「だね。気合い入れて頑張ろうね」
「そうね。私は今年は予備試験控えてるし」

「頑張ってね。応援とサポートは任せてよ」
「勿論よ」

「ハヤテく〜ん」ダキッ

「ああ、ルカさん。おはようございます」
「うん、おはよ。 うわああ」
「ルカ、「私の」ハヤテに抱き着くなと、何度言えば理解出来るんですの?」

「も〜。一々煩いな〜」
「貴方が理解しないから、そのたびに言ってるんですのよ」
「フンッ」

ハヤテは何時も通りの日常に笑みを浮かべつつ、かがみと教室に向かった。
時間割愛し、昼。

「あ、そう言えばさ。かがみもハヤテ君もアテネもネットニュース見た?」
「いえ、見てませんけど」
「何かあったんですの?重大事件とか、芸能人のゴシップとか」

「どっちもハズレ。かがみのとこの神社のニュースだよ」
「家の?どんなニュースなの?」
「私も偶々見つけたんだけどね。「埼玉の鷹宮神社にイケメン神主現る」ってね」
「え!?それって」

「埼玉にある歴史ある鷹宮神社にイケメンすぎる神主が現れたとネットで話題になっている。その神主は今年と一昨年に「神職見習い」として従事しており、宮司の手伝いをしていた。ネットではSNSなどで拡散され、その記事を見た女性陣は「イケメンすぎる」と熱をあげている。素性など様々な憶測が飛んでおり、恋人の存在や神社の関係者との関係も噂されている」

ルカが記事を読み上げると、ハヤテは困惑しており、かがみとアテネは納得した表情だった。

「どう?イケメンすぎるって所は超納得だけど」
「確かにそうね。我が彼氏ながらハヤテはイケメンだもんね」
「宇宙一かっこいいって言っても、嘘じゃありませんし」

盛り上がる3人に、ハヤテは自分の事なので、苦笑いをするしか出来なかった。


                   × ×


ある日。

「ん〜っ♪お兄ちゃ〜ん♪」
「今日も今日とでつかさはハヤちゃんに甘えてるね〜」
「やれやれね。昔の甘えん坊がすっかりぶり返してるわね」

「お兄ちゃん子ですね、つかささんは」
「いやいや。この場合、「ブラコン」って言った方が正しいのだよ」
「そうなのですか?」

「否定出来ない所が、姉として虚しいわね」
「お兄ちゃ〜ん♪」
「ってかつかさ、仕事は休みなの?」

「うん。年末年始(元日除く)は頑張ってくれたからって、有給くれたんだ」
「ふ〜ん」

時間割愛し、夜。
ナギの勧めもあり、一行は三千院家に泊まる事になった。

「あ、そうだ。ねえお兄ちゃん」
「はい?」
「今日は私と一緒にお風呂入ろうよ」

「「「「え!?」」」」
「だって〜、私と入ってくれないじゃん」
「で、ですから。僕達は兄妹ですが、性別が」

「私は気にしないよ」
「そ、そうだとしても、僕達はお互いに大人なんですよ。まだ子供の頃なら」
「気にしないって」

「つかさ、駄目よ。ハヤテの言う通りよ」
「だって〜」
「つかさ、ハヤちゃんを困らせちゃ駄目だよ。兄妹仲良しって漫画じゃお馴染みだけど、実際はね〜」

「その通りよ」
「・・・」
「つかささん?」

「もう我慢出来ないもん!!」
「つ、つかさ!?」
「だって、お兄ちゃんが家に泊まってる間、何回誘ってもはぐらかされたんだもん。お父さんもお母さんも諭してくるし、お姉ちゃん達もだし」

「そ、それはさ」
「もう嫌だ。今日は意地でも私と入って貰うもん」
「し、しかし」

「それとも、私と入るのは嫌なの?」
「そ、そう言う意味では。ただ」
「もう聞き飽きたよ。お兄ちゃん」

ハヤテは困ってしまい、助け船を望んでかがみに目配せした。
かがみが助け船を出そうとした所

「こうなったら、覚悟を決めるしかないよ、ハヤちゃん」
「「え!?」」
「で、でもさ」

「じゃあ選びなよ。つかさとだけ入るか、私達と入るか」
「へ!?私達!?」
「かがみは当然として、私やつかさとだよ」

「「な!?」」
「こ、こなた!?何言ってるの? 第一それは」
「別に平気だよ〜。ハヤちゃんに裸見られても」

「そ、それは」
「今のハヤちゃんにはそれ以外の選択権は無いのである。あ、嘘や冗談じゃないからね」

ハヤテが完全に黙り込んだところに

「あ、そうそう。みゆきさんはどうする?一緒に入る?」
「そうですね。私もハヤテさんだったら、裸を見られても平気ですよ」
「み、みゆき!?」

「で、どうすんの?」
「わ、分かったよ。好きにしてよ」
「ヌッフッフ〜」

で、結局

「な、何でこんな事に」
「わ〜い♪」

全員(ナギやマリアさんはいない)で入る事になり、ハヤテは目のやり場に困っていた。

「皆でお風呂だ〜♪」
「はあっ」
「お兄ちゃ〜ん♪」

翌日。

「いや〜、昨日は楽しかったよ」
「そんなに楽しかったのか?お泊り会」
「まね〜。だって」

「ん!?」
「ハヤちゃんと一緒に風呂入ったし」

 ガンッ←そうじろうがテーブルに頭をぶつけた音。

「な!?な、な、な!?」
「ハヤちゃんって筋肉質だったんだね。意外と知らないもんだね」
「お、おい、こなた」

「あ、私が無理やり頼んだんだよ。一緒に入ってって」
「そ、そうか」

そうじろうはかなたさんの写真を手に取り

「かなた〜、こなたが手の届かない所へ行ってるよ〜」
「はいはい」

「(良いな〜。私もハヤテさんと入りたかったな〜)」


                   × ×


ある日。

「そう言えば、もう直ぐだったな。ゆーちゃんの成人式」
「はい。あと数日です」
「でさ、何着て行くか決めてあるの?」

「あ、うん。振袖を着ようって皆で決めたんだ。もうレンタルしてあって、部屋に置いてあるよ」
「ふ〜ん。着付けは大丈夫?」
「うん、練習したから」

「そっか。じゃあ、当日は車で送ってあげるよ」
「ありがと、お姉ちゃん」
「いいって」

「それにしても、ゆーちゃんも成人か。こなたの時も思ったが、早いもんだな」
「どったの、お父さん」
「俺も確実に年を取ってるよな。寂しいもんだな」

時間を飛ばし、成人式当日。

「ゆーちゃん、忘れ物とか無い?」
「うん、大丈夫」
「んじゃ、出発するよ」

移動割愛し、会場。

「皆綺麗だね」
「ゆたかも、似合うよ」
「私は・・なんか違和感バリバリだな」

「そんな事無いよ。ひよりちゃんも綺麗だよ」
「ありがと。まあ、違和感はぬぐえないけどね」
「いずみちゃんも綺麗だね。なんか、1番大人っぽいね」

「そう?みなみちゃんの方が振り袖似合ってると思うよ」
「ありがと、いずみ」

式は割愛。

「私達、もう大人なんだよね」
「そうだね。言われたとおり、自覚持たないとね」
「私は中二病まっしぐらだから、皆以上に持たないとね」

「でも、私達の所は平気で良かったね。さっきネットで見たけど、荒れた所も出たみたい」
「やれやれだよね。中二病患者が言うのもあれだけど、しっかりしろっての」
「ひよりの言う通りだね。私達はしっかりしようね」

お互いに誓い合い、それぞれ迎えが来たので解散になった。

「どうだった、成人式は」
「身が引き締まる思いだったよ。大人になったんだなって」
「ふ〜ん」

「お姉ちゃんはどうだったの?」
「私は退屈でね〜。睡魔と戦ってたよ」
「そ、そうなんだ。 じゃあ、もう着替えて来るね」

「あ、待った。まだ着替えないで」
「ど、どうして?」
「直ぐ分かるよ」
「???」

ゆーちゃんが首を傾げていると来客が来て、こなたが応対に向かった。

「こんにちは」
「ハ、ハヤテさん!?//////////////////////////」
「おお〜〜」

「な、何でしょうか?////////////////////////////」
「お綺麗ですね、ゆたかさん」
「ふえ!?//////////////////////////////」

「ゆたかさんの可愛さも勿論ありますが、それ以上に綺麗さが目立ってますね。それこそ「綺麗」という言葉を昇華させた「お綺麗ですね」って言葉が的確なほど」
「///////////////////////////////////」

「でしょ〜?ゆーちゃん似合ってるでしょ?」
「ありがと、こなた。かなりの眼福だよ」
「ハヤテさん//////////////////////」

「態々呼んだかいがあったよ。ね、ゆーちゃん」
「う、うん/////////////////////////」
「えっと、じゃあもう帰るね。用事あるんだ」
「そう?じゃ、またね〜」

ハヤテが帰った後

「着替えなくて正解だったでしょ?」
「う、うん。あんなに褒めてくれるなんて」
「ま、ハヤちゃんらしいけどね。 それより、はいこれ」

「?? 私の携帯?」
「再生してみて」

再生すると、さっきのハヤテがゆーちゃんを褒めた言葉が録音されていた。

「どうするの?保存しとく?消しちゃう?」
「・・・」

 ピッ←保存した音。

「やっぱね」
「//////////////////////////////」


場所は変わり、三千院家

「そっか。ゆたか達も成人式か」
「ええ。こなたに誘われて、ゆたかさんの振り袖姿を見せて貰いました」
「お前、褒めたんじゃないだろうな?」

「褒めましたけど」
「やれやれ」
「???」

「それより、私も来年は成人式か」
「そうですね」
「いい加減私も良い相手見つけないとな。跡取り問題もあるし」

「お嬢様ならいい相手見つかりますよ。そんなにお綺麗なんですから」
「そうか?」
「保証しますよ」

「(全くこいつは。折角頑張って諦めたのに、ぶり返すじゃないか)」

翌日。

「え!?ハヤテお兄さんに?」
「う、うん。凄く褒めて貰っちゃって」
「羨ましいな〜。私は褒めて貰ってないのに〜」

「えっと、じゃあ行く?今日も来てると思うし」
「よしっ、早速」

構内を歩きハヤテを見つけると、いずみは携帯に保存してあった自身の振り袖姿を見せ

「おお〜、綺麗だね。衣装のお蔭で普段隠れがちないずみちゃんの大人っぽさが十二分に発揮されてるね。勿論「お綺麗ですね」って言葉も十二分に似合うね」
「あ、ありがと//////////////////////」

「え!?褒めただけだよ?」
「あ、ううん」
「そう?じゃあ、用事あるから」

ハヤテが去った後

「録れてる?さっきの」
「あ、うん」
「完璧。 エヘヘ、着メロにしちゃおうっと」

「(醜いな。友達にこんな風に嫉妬しちゃうなんて。しっかりしなきゃ)」


                   × ×


ある日。

「へえ。おチビちゃん(ゆーちゃん)達がね〜」
「うん。ついに成人だよ。早いもんだね」
「そうね。私達の頃を思い出すわね」

「だな〜。まあ、あんときは退屈だったけどな」
「まあ、それは同意だね」
「ふ、2人とも。一生に1回の大事なイベントだったのに」

「「暇な物は暇だったんだもん」」
「そ、そう」

あやのは2人に少し呆れていた。

「あ、そう言えば」
「どうしたん?」
「少し前なんだけどね、ナギちゃん家でお泊り会やったんだ」

「「へ〜」」
「その時にね、ハヤちゃんとお風呂入ったんだよ」
「「え!?」」

「かがみは勿論だけど、私やつかさみゆきさんも一緒にね」
「・・・」
「へ、平気だったの?」

「別にハヤちゃんだったら裸見られても平気だし。つかさもみゆきさんも異論唱えなかったし」
「そ、そうなんだ」
「ん!?みさきち、どうしたの?」

「何でだ」
「え!?」
「なんでそん時あたしを誘わなかったんだよ!!!」

「み、みさちゃん!?」
「あたしだって、あたしだって柊の彼氏と・・」
「みさきち!?そ、それって」

「な、なんでもねーよ。ジョークだ」
「そ、そう?」
「(みさちゃん、やっぱり)」

翌日。
ハヤテは日下部家を訪問していた。 みさおに「レポートを手伝ってほしい」と呼び出されたためである。

暫くの間手伝っていると

「な、なあ柊の彼氏」
「はい?」
「ちびっ子やメガネちゃんと風呂に入ったって、ホントか?」

「へ!?」
「ちびっ子から聞いたぞ。嘘じゃねえよな!?」
「え、えっと」

「正直に、答えてくれ」
「本当、ですよ。無理やり、のようなものでしたが」
「そ、そーか」

「日下部さん!?」
「・・・」

 ドサッ

「え!?」
「なんでだろうな。おめえ相手なら、こんな事出来るなんて」
「え、えっと。   !!!!」

「これも出来るゼ。 大人のキスって奴だろ?」
「ど、どうして」
「なんでだろうな。おめえが他の誰かと仲良くしてんと、嫌なあたしが出てくんだ。柊相手でもな」

「・・・」
「変だよな、こんな事してて。でも、抵抗しないでくれ」
「日下部さん」

暫く室内は時計の音だけが支配していた。
すると

「みさおー、あやのちゃん来たわよー」
「あ、ああ」

「こんにちは、みさ・・ちゃ・・ん」
「おう、あやの」
「な、何してるの?」

「分かんねーか?」
「分からないというか、分かりたくないというか」
「そう、か」

「みさちゃん、どうして綾崎君を押し倒してるの?」
「深い意味は・・ねえゼ」
「そ、そう」

「悪かったな、柊の彼氏。手伝いの続き、頼んだゼ」
「え、ええ」
「(これは・・報告かな)」

翌日。

「日下部、聞いたわよ」
「昨日の件か?おめえの彼氏との」
「そうよ。何でそんな事したのよ」

「深い意味はねえよ。ちょっとしたからかいだゼ」
「信じるわよ、その言葉」
「ああ」

「(こいつの性格からすると、ハヤテをからかった可能性も確かにあるわね。でも、きっとあれは本気ね。あの夢(>>19参照)が現実なるかもしれないわね。私がハヤテを捨てるなんて、絶対に無いけど)」


                   × ×


ある日。

「あ、そうだ。ねえかがみ、明日って、暇?」
「明日? えっと、特に無いわね。バイトも予定も無いし」
「じゃあさ、デートしようよ。なんだかんだでデート出来てなかったし」

「そうね」
「で!?」
「断る理由なんかないわよ。明日ね」

「エスコートは、お任せください」
「そうね」

翌日。

「お待たせ、ハヤテ」
「やあ、かがみ。 お、今日はお洒落してるね」
「デートだもの当然でしょ」

「ありがと。さ、行こうか」
「ええ」

2人は腕を組み、歩き出した。

「やっぱり2人はデートだったか」
「あ、あの、いずみちゃん」
「ん!?何?」

「こういうのって、良くないんじゃ」
「ゆたかちゃんだって来てるじゃん」
「遊びに行くって聞いたから来たんだけど」

「まあ、邪魔する訳じゃ無いし、セーフでしょ」
「そ、そうかな」
「さ、見失っちゃうよ」

いずみとゆーちゃんはかがみとハヤテの後を付けた。


「やっぱり、遊園地なのね」
「僕達の定番と言ったらここかなって。嫌だった?」
「そんな事無いわ。さ、チケットを」

「フリーパスあるから平気だよ。さ、行こうか」
「ええ」


「定番の遊園地か。流石というべきかな」
「あ、あのさいずみちゃん。やっぱりよくないよ。尾行なんてさ」
「まあ、それは確かにね。でもさ、ハヤテお兄さんを奪う事が出来れば、こういうデートをしてもらえるって思えば、ちょっとはね」

「そ、それは/////」
「でしょ? さ、私達もチケット買って入ろうか」
「うん」


「それで、今日は予定立ててあるの?」
「勿論。今日は休日だから混んでるから、それを踏まえて立ててきたよ」
「じゃ、楽しませてもらうかしら」
「勿論」

ハヤテが立てたプランは相変わらず完璧であり、待ち時間はかなり少なかった。

「流石ハヤテね。待ち時間とか完璧に計算されてるわね」
「そりゃあ、最愛の彼女を楽しませるためですから」
「私の為、ね。ありがと」

「いえいえ。 それより、そろそろお昼だけど、どこかで食べる?」
「ああ。お弁当作って来たわ」
「そうなんだ。ありがと」

「当然よ」
「へ〜。前より美味しそうだね」
「そりゃね。ハヤテが居ない間も、ずっと練習してたし」

「そっか。ありがと」
「別にお礼言われる事じゃないわ。さ、食べましょ」
「そうだね。 あ、その前に」

「え!?」

 チュッ

「な!?///////////////////」
「食前に、ね。さ、食べよう」
「もう////////////////」

食事割愛

「さて、午後はどうする?プランは立ててあるけどさ」
「それに従うわ。間違いはないし」
「そう」

午後もかがみはデートを堪能し、

「どうだった?久しぶりのデートは」
「最高だったわ。やっぱり、ハヤテが彼氏で良かったわ」
「それは良かった。さ、家まで送るよ」
「そう?」

2人はお惚気話をしつつ帰路に着いた。

「やれやれ。見てるこっちが恥ずかしくなるデートだったね」
「そ、そうだね」
「まあでも、これでハヤテお兄さんを奪う覚悟がより高まった、と言えるね」

「・・・」
「ん!?そっか」
「(怖いな、私自身が。何で、こんなに妬みが凄いんだろう。ハヤテさんを奪いたいってなんでこんなに強く思うんだろう)」


「ありがと、送ってくれて」
「気にしないでいいよ。当然だし」
「そう。 あ、ハヤテ」

「ん!?」

 チュッ

「へ!?」
「昼間のお返し。じゃ、また明日ね」
「あ、うん」

ハヤテは照れて少しの間立ち尽くしていた。


                   × ×


ある日。

「はあ〜っ」
「あれ?ルカさん、奇遇ですね」
「あ、ハヤテ君」

ここは大学の図書室であり、ルカを見かけたハヤテは声をかけていた。

「どうしたの?私と浮気したくなったの?」
「違います。勉強ですよ。ルカさんもですか?」
「まあね。でもね〜」

「ん!?予備試験の過去問ですね。これをやってたんですか?」
「うん。色々悩んだ末、今年の予備試験受けてみようかなって。もし駄目なら大学院を視野に入れてるし」
「そうなんですか」

「でもさ、分かってたとは言え、難しいね。流石日本最難関の試験の一つだよ」
「それは、仕方ないですよ」
「ハヤテ君はよくこんなの一発で受かったよね。尊敬しちゃうよ」

「そ、そんな事は」
「ねえハヤテ君、コツみたいの無いの?参考なまでにさ」
「う〜ん。それは無いですよね。かがみにも聞かれましたが」

「そうなんだ」
「まあ、努力するしかないですね。僕は過去問を解きまくったり、仕事中も録音して聞いてましたし」
「成程ね〜。まあ、元々の地力の差があるから、私はかがみやアテネの数倍から数十倍努力しないと」

「ルカさんは頭良いと思いますよ。努力の仕方も上手ですし」
「そうかな?」
「自信持ってくださいよ。僕なんかので良ければ、保証しますから」

「うん、頑張るよ。裁判官に、私はなる!!」
「その意気です」


                   × ×


ある日。

「ハヤテって、弁護士だよな」
「そうですが。何突然普通の事を」
「いやな。実際の法廷に立ったことはあるのかなって気になってな」

「無いですね。司法修習で裁判見学はしましたが、「弁護士として」法廷に立ったことはありませんね」
「そっか。実際どう思うんだ?」
「う〜ん。依頼さえあれば状況次第ですが、お受けしますよ」

「そっか」
「ですが、「無職弁護士」なんてある様に、弁護士だからって将来が約束されてる訳じゃありませんよ。弁護士の資格はあるけど、バイトで食い繋いでるって人は探せばいると思いますし」

「それは私も聞いた事あるよ。会った事は無いがな」
「お嬢様、弁護士のご用命ですか?」
「いんや。それは無い。知り合いにもいない」

「そうですか。まあ、僕は立場上「三千院家顧問弁護士」も兼任してますから、遠慮なく言ってくださいね」
「ああ。まあ、法律関係者とは縁を持たん方が、本来は望ましいがな」
「ですね。弁護士の僕が言う事じゃないですけど

「(あ、そうだ♪色々と脅してハヤテ君に弁護士の仕事が来ないようにしちゃいましょう♪勿論かがみさんにも♪何ならかがみさんが予備試験も本試験も合格出来なようにしちゃいましょう♪そうすれば面白い事になりそうですね〜♪)」


                   × ×


ある日。

「ふうっ」
「あれ?アテネさん、奇遇ですね」
「ああ、ハヤテ」

ここは大学の自習室で、勉強しに来たハヤテはアテネを見かけた為、声をかけていた。

「何ですの?私と浮気したくなったんですの?」
「違います。このやり取り前もした気がしますが」
「チェ〜ッ」

「アテネさんも勉強ですか?」
「ええ、まあ。家が騒々しいので、ここで勉強ですわ」
「騒々しいって?」

「客人が来てるんですわ。色々と」
「応対しなくていいんですか?」
「どうせ融資の話か機嫌取りだけですから、無視ですわ」

「そ、そうですか」
「そんな事より、ハヤテに相談ですわ」
「何でしょう?」

「家の顧問弁護士もする気ありません?三千院家の顧問弁護士なんか辞めて」
「そう言う訳には行きませんよ。兼任も無理ですし」
「つまらない、ですわね」

「は、はあ。 それより、アテネさんは予備試験は受けるんですか?本試験は受けるって聞きましたけど」
「正直、また答えは出せてませんわ」
「・・・」

「同年代の方々と勉強し、学生生活を送るというのは、初めてですからね。これだけ充実してますから、4年で終わるのもなんか勿体無いかなと」
「そうですか」
「ハヤテ達が大学院へは行かず、卒業しても大学院に行く事は選択肢に入ってますから」

「そうですか。えっと、アテネさんは」
「弁護士志望ですわ。貴方と争いたくありませんもの」
「まあ、戦う可能性は無きにしも非ず、ですけど」

「確かに。 まあともかく、予備試験はもう少し考えますわね」
「一応聞きますけど、勉強は」
「難しいですが、過去問をやる限り、何とかなりますわ」

「流石ですね」
「まあ、飛び級で高校卒業する位ですからね」

ハヤテはアテネへ尊敬の眼差しを向けた。


                   × ×


ある日。
この日、かがみ、みゆきさん、みさお、あやのは泉家に集まっていた(ハヤテは多忙、つかさは仕事で欠席)。

「そう言えばさ、皆は次のバレンタイン、どうするの?」
「私は当然ハヤテにあげるわ。去年はあげられなかったし。 後、お父さんには買った奴をね」
「私は毎年同様父と親戚の兄に。勿論ハヤテさんにも」

「あたしは柊の彼氏にだけだゼ。おとんや兄貴にはあげねーゼ」
「私はしゅうちゃんに。綾崎君には友チョコかな」
「ふ〜ん。なんか、変わり映えの無い答えだね」

「そう言うあんたはどうなのよ」
「私はお父さんと店長に買った奴。ハヤちゃんには手作りをあげる予定」
「あんただって人の事言えない答えじゃないの」
「まね〜」

一方、ゆーちゃん達。

「ねえ皆聞きたい事があるんだ」
「どうしたの?ゆたか」
「次のバレンタインなんだけどね、どうするのかなって」

「まあ、私はハヤテ先輩にだけかな。家族にはもうあげないつもりだし。去年で終わりって伝えたから」
「私はお父さんに。ハヤテさんにもあげようかなって」
「私は勿論ハヤテお兄さんに。大本命チョコをあげるよ。 まあ、お兄ちゃんには買った義理チョコをあげるけど」

「そうなんだね」
「ゆたかは?」
「私はおじさんとハヤテさんに。どっちも頑張って手作りだよ」

「でもさ〜。ハヤテ先輩へは「本命」チョコでしょ?」
「う、うん/////////////////////////////」
「やっぱりね」

その日の夜。

「え!?バレンタイン?」
「今日その話題になったのよ。つかさはどうするの?」
「勿論、お兄ちゃんに。お父さんにも、だけどね」

「あれ?」
「今まで周りの人にもあげてたけど、今年からは止めるよ。お父さんへは日頃の感謝。お兄ちゃんには私の愛を籠めて」
「そ、それって」

「妹愛、だよ。勿論」
「そ、そう」

翌日。

「そう言えばさ。アテネとルカは次のバレンタインってどうするの?」
「勿論ハヤテ君にあげるよ。無論、本命チョコを」
「私はハヤテに、ですわね。勿論本命チョコですわ」

「そう。予想通りね」
「まあ、かがみに聞いても予想通りの答えだろうから、聞かないよ」
「その予想は外れないでしょうし」
「ああ、そう」

今年のバレンタインは何かが起こりそうである?


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月23日更新) ( No.79 )
日時: 2017/07/25 22:53
名前: ささ

あ〜なるほど>>72の予想シーンじゃ飽き足らずいつぞやかのパン(かがみにより口を封じられました。)
大丈夫、ハヤテにだけおくるから。
それにハヤテには目福耳福のものだから。
うん、かがみ時には本能に従うことも大切だよ。いざ桃源郷へ。
マリアさん、どうせなら裏からまわしてハヤテの法曹資格剥奪させたら?
ナギ、財閥なんだから争いの一つや二つあるでしょ。ハヤテに処理を託したら。その気になれば「法律の許す範囲」で脅…交渉してくれるよ。
ハヤテのことだし…大量の牛乳を進ぜよう。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月30日更新) ( No.80 )
日時: 2017/07/30 02:13
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。


 ●ささ さん

 ひより「感想ありがとうございますっす♪」

 >>あ〜なるほど>>72の予想シーンじゃ飽き足らずいつぞやかのパン(かがみにより口を封じられました。)

 かがみ「何を言うつもりか分かんないけど、止めてね」

 >>大丈夫、ハヤテにだけおくるから。

 ハヤテ「な、何をですか!?」

 >>それにハヤテには目福耳福のものだから。

 ハヤテ「あ、あまりいい予感はしませんが」

 >>うん、かがみ時には本能に従うことも大切だよ。いざ桃源郷へ。

 かがみ「・・・」
 ハヤテ「かがみ、理性って大事だよ」

 >>マリアさん、どうせなら裏からまわしてハヤテの法曹資格剥奪させたら?

 マリア「あら♪良いですね〜♪では早速♪」
 ナギ「・・無理だろ。ハヤテが違法行為したのならともかく。三千院家が財閥でもな」

 >>ナギ、財閥なんだから争いの一つや二つあるでしょ。ハヤテに処理を託したら。その気になれば「法律の許す範囲」で脅…交渉してくれるよ。

 ナギ「そりゃあな。でも、ウチはそう言うのとはほとんど無縁だし。第一ハヤテは悪徳弁護士じゃないんだ。変な事はせんよ」
 マリア「(してくれたら色々面白いんですけどね〜♪)

 >>ハヤテのことだし…大量の牛乳を進ぜよう。

 ハヤテ「へ!? 何でかは分かりませんが、ありがとうございます」


 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月30日更新) ( No.81 )
日時: 2017/07/30 02:18
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」

かがみ「またこのパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。去年のバレンタインって、ハヤちゃんは司法修習の最中だったんでしょ?」
「まあね。一昨年の12月から去年の12月までだったし」
「その時はどうだったの?」

「へ!?何が?」
「何がってチョコだよ。今迄は私達があげてたじゃん?でも、去年は駄目だったし。貰ったのかな〜って。勿論ナギちゃんやマリアさんを除いてさ」
「え、え〜と」

「正直に答えた方が良いよ〜。かがみの機嫌が悪くなる前に」
「実は、貰ったんだよね」
「・・・」

「ほら、前(>>71)に「10人位に告白された」って言ったでしょ?その人達全員に貰ったんだよね「諦めないから」ってメッセージカード同封で」
「流石ハヤちゃんだよね〜。そう言う伝説集めて自伝作ったら?」
「無理言わないでよ。そんな事にしたら・・」

身震いしたハヤテに、こなたは理由を察していた。

「ところでハヤテ、そのチョコレートはどうしたのかしら?」
「え!?食べたよ、勿論」
「へ〜」

「ホワイトデーにはお返ししたし。「諦めてください。恋人がいるので」ってメッセージカード同封で」
「そう」

結局かがみの機嫌は悪くなったそうだ。


                   × ×


ある日。

「はい、ハヤテ。私からの本命チョコよ」
「ありがと、かがみ。去年貰えなかったから、余計に嬉しいよ」
「心を込めて作ったんだから、大事に食べてよね」

「勿論だよ。 あ、そうだ」
「へ!?」

 チュッ

「お礼だよ。勿論ホワイトデーにも渡すけどね」
「も、もう//////////////////////」
「こんな事しちゃうと、チョコが甘くないかもね」
「フ、フンッ//////////////////」

「朝からお熱い事」
「あ、ルカさん。おはようございます」
「うん、おはよ。私からもチョコだよ。勿論本命の」

「ありがとうございます。お返しは必ず」
「期待するからね」
「ああ、丁度良かったみたいですわね」

「アテネ、おはよ」
「ええ、おはようございます。私からもハヤテにチョコレートですわ。勿論本命の」
「アテネさんもありがとうございます。お返しは必ず」
「楽しみにしてますわね」

すると、かがみがアテネとルカがあげたチョコをにらんだ後

「ねえ2人とも、まさかとは思うけど、惚れ薬なんて入れてないわよね」
「そんなの入れる訳無いでしょ。 そんな方法でハヤテ君奪っても、嬉しくないし」
「ですわね。奪うなら、正々堂々ですわ」

「失言だったわね。謝るわ」
「「いえいえ」」

正直、惚れ薬を混入させるか5時間ほど悩んだのは内緒である。

時間を飛ばし、昼。

「あ、ハヤテお兄さ〜ん」
「いずみちゃんにゆたかさん。どうしました?」
「ハヤテお兄さんにチョコレート。勿論超本命のチョコだよ」

「あ、あの。私からもチョコレートです/////////////////」
「お2人とも、ありがとうございます」
「ハヤテお兄さん、私もゆたかちゃんも一生懸命作ったから大事に食べてね」

「勿論だよ。ちゃんとお返しもするね」
「うん♪」
「は、はい///////////////」

また時間を飛ばし、放課後。

「ん!?電話だ。 みなみさんからだ」
『あの、ハヤテさん。今平気ですか?』
「大丈夫ですよ。どうしました?」

『これから私の家に来てもらえませんか?直接渡したいものがあるんです』
「僕に、ですか?分かりました」
『では、待ってます』

電話を切ると、直ぐにこなたから着信があり

『もしも〜し。ハヤちゃん、今大丈夫?』
「平気だよ。どうしたの?」
『今どこにいるの?』

「今?大学に居るけど」
『じゃあ待っててよ。大事な用があるし』
「え!?それって時間かかる?」

『そんなに待たせないよ。で、大丈夫なの?』
「分かったよ。でも、約束もあるから早くね」
『了解。今直ぐ急いで行くから待っててね』

そんなに時間をかけずにこなた達は来た。

「お待たせ〜、ハヤちゃん。はい、チョコレート」
「ありがと」
「手作りだけど、義理だからね」

「はいはい」
「おう、柊の彼氏。あたしからもチョコだゼ」
「ありがとうございます。 えっと、義理ですよね?」

「へ!?ま、まーな」
「そうですか」
「(ホントは本命のつもりなんだけどな。ま、いーか)」

「私からは友チョコよ。はい」
「すみません。彼氏さんいるのに」
「気にしないで。泉ちゃんやみさちゃんにあげたのと同じのだから」
「そうですか」

改めてお礼を伝え、岩崎家に急いだ。

「ハヤテさん、お待ちしてました。あがってください」
「はい、お邪魔します」

居間に行くと、みゆきさんとひよりんが居た。

「私からチョコレートっす。いっぱいお世話になってますので」
「私からもチョコレートです。一応言いますが、義理ですよ」
「私からもです。私も義理です」

「3人とも、ありがとうございます」
「ところで、ハヤテ先輩はどれ位貰ったんすか?」
「えっと、11個ですね。今いただいたのを含めて」

「相変わらず凄い数っすね」
「まあ、殆ど義理ですし」
「それでも凄い数っすよ (またネタに使わせて貰おうっと)」

ひよりんの言葉に頭を掻いていると、チェリーちゃんが来た。
チェリーちゃんはリボンがまかれた骨を銜えていた

「え!?えっと」
「チェリー?」

何かを訴える様に銜えた骨を差し出していた

「若しかして、くれるんですか?」
「ワン♪」
「若しかして、バレンタインのつもり?」

「ワン♪」
「あの、ハヤテさん」
「えっと、じゃあ」

ハヤテが受け取ると、嬉しそうにハヤテに飛びついて顔を舐めていた。

「くすぐったいですよ〜」
「やれやれ。ハヤテ先輩のジゴロは攻撃範囲が劇広っすね」
「・・だね」

岩崎家を出ると、今度はつかさからメールが来て、「〜時に家に来てほしい」っと言う内容だった。

ハヤテは指定通りの時間に行くと

「ハッピ〜バレンタイン♪はい、お兄ちゃん」
「ありがとうございます」
「妹からの愛をいっぱいいれたからね♪」

「あ、はい」
「お兄ちゃ〜ん♪」
「あ、あの」

「つかさ、仕事で疲れてるんだし、その位にしなさい」
「は〜い」

つかさが離れると

「あら、丁度良かったわね」
「あ、お義母さん」
「はい、お義母さんからもチョコよ」

「え!?」
「息子にチョコをあげるって夢だったのよね〜。今迄は色々機会が無くて出来なかったけど」
「そう、ですか」

「母親からチョコを貰うって経験ないでしょ?だから」
「ええ、嬉しいです」
「フフッ♪」

「なら、私からも」
「チョコをあげようじゃないの」
「いのり姉さん、まつり姉さん」

「正直、弟にチョコをあげるって、夢だったのよね」
「姉さんに同じく。私達もお母さん同様チャンスが無くてね」
「ありがとうございます、お義姉さん達」
「「気にしないで」」

ハヤテのチョコの多さに、かがみの機嫌が急降下したのは補足の必要はないだろう。


                   × ×


ある日。
この日、こなた、ゆーちゃん、みなみちゃん、ひよりんは三千院家に遊びに来ていた。

「そう言えばさ、ナギちゃん」
「ん!?」
「ナギちゃんはハヤちゃんにチョコあげたの?」

「あげてないよ。いっぱい貰うだろうし、かがみが嫉妬すると思ったしで」
「ふ〜ん」
「因みに、マリアもあげてなかったぞ」
「あ、っそう」

ナギの補足にこなたは興味無さげに周囲を見渡した後

「でもさ、何回見ても不思議に思うんだけどさ」
「何でしょう?」
「女性嫌いのシラヌイちゃんはみなみちゃんには懐いて居るよね」
「そう、ですね」

実際、シラヌイはみなみちゃんの膝の上でスヤスヤと気持ちよさそうに寝ていた。

「不思議なのだ。何年も一緒に暮らしてる私やマリアには全く懐かんのに」
「・・・私も、不思議です」

数日後。
この日はこなた、ゆーちゃん、ひよりん、ハヤテが岩崎家に来ていた。

「こ、こら、チェリー」
「くすぐったいですって」

またチェリーちゃんはハヤテに甘えていた。

「毎回毎回ハヤちゃんにべったりだよね、チェリーちゃんは」
「そうだね。ハヤテさんが好きなのかもね」
「きっとそうっすね。攻撃範囲の広いジゴロをお持ちですから」

「なんでそんなに甘えられるんだろうね?」
「さ、さあ? 分かんないよ」
「ふ〜ん」

「まあでも、動物に好かれて嬉しいけどね。 実はいうと、チェリーちゃんからバレンタイン貰ったし」
「え!?」
「チェリーはお気に入りの骨をあげてました」

「ああ、何だ。 で、どうしたの?」
「そりゃ大事に、ね」
「ふ〜ん」

「な、何!?」
「いやね、ハヤちゃんのシラヌイちゃんはみなみちゃんに、みなみちゃんのチェリーちゃんはハヤちゃんに懐いてるでしょ?」
「それが?」

「漫画とかじゃ「ペット同士が仲良くなって、飼い主同士も仲良くなる」ってあるじゃん?」
「だから?」
「ちょっと違うけど、似たような状況じゃん?お互いのペットがお互いに懐くって」

「成程。そう言う切っ掛けでハヤテさんと・・」
「み、みなみちゃん!?」
「ごめん、ゆたか。冗談だよ」

「よ、良かった〜」
「ごめんね」
「まあ、こなたが言った可能性もゼロではないでしょうけど、僕とみなみさんには当てはまりませんよ。僕にはかがみが居ますし」

「だね〜」
「全く、こなたは」

ひよりんが静かだったのは、妙な妄想をして居た為です。


                   × ×


ある日。

「本当にありがとうございました、ハヤテさん」
「いえいえ。お役に立てて光栄です」

この日、ハヤテはゆーちゃんにレポートの手伝いをお願いされ、泉家に来ていた。

「でも、珍しいですね。ゆたかさんがこんなギリギリになるなんて」
「体調崩しちゃったりで遅れちゃって」
「そう言う事でしたか」

「お礼にお茶淹れてきますね」
「あ、僕がやりますよ」
「何時もやってばかりじゃ申し訳ないので」
「そうですか」

ハヤテが直ぐに折れたので、立ち上がろうとした。

「あ」
「危ない!!」

暫く座っていたせいか、痺れてしまったのか転びそうになった為、ハヤテは助けようとした


「え!?」
「え!?」

すると、ゆーちゃんが押し倒すような形でキスしてしまった。
1秒ほどの時間であったが、無限の時間にも感じ

「あ、その//////////////////ご、ごめんなさい///////////////////」
「今のはあくまでも事故ですよ。ね」
「で、でも」

照れと申し訳なさ全開のゆーちゃんを宥めて落ち着かせた。
すると

「ヌッフッフ〜。見たよ、見ちゃったよ〜」
「こなた」
「お姉ちゃん」

「ゆーちゃんも大胆だよね〜。ハヤちゃんを押し倒してキスするなんて」
「見、見てたら分かってるでしょ?事故だよ、今のは」
「まあ、そう言う事にしときますか」

「(正月に引いた御神籤、当たっちゃったな。思わぬ幸運が訪れたから)


別の日。

「今回は思ったより順調っす」
「そうですか。でも、油断大敵ですよ」
「勿論っすよ」

この日、ハヤテはひよりんの手伝いに来ていた。
暫くの間時計の音だけが室内を支配していた。


「あ!!!!」
「ど、どうしました!?」
「げ、原稿が」

ハヤテが慌ててみると、9割以上終わっていた原稿がインクで殆ど全滅していた。

「これはもう書き直すしかないですね」
「うう〜。最悪だ〜」
「手伝いますから、やっちゃいましょ」

「でも〜」
「もう。ウダウダ言ってないで書きなさい!!!反省は後です!!!」
「は、はい!!!」

結局徹夜になってしまい、ハヤテは許可を得て田村家に宿泊となった。
因みに、ひよりんの部屋で寝ました。
勿論、かがみには内緒で。

「(正月に引いた御神籤、当たっちゃったよ。趣味運には注意が必要って書いてあったし)」


また別の日。

「はあっ」
「珍しーな、あやのが溜息なんて。なんかあったん?」
「あ、ううん。何でもないよ」

「どうしたの?悩んでいるようにしか見えないよ?」
「ばれちゃったか。ちょっとね」
「あたしやちびっ子で良ければ、相談に乗るゼ」

「実はね、しゅうちゃんと喧嘩しちゃって」
「あやのと兄貴が!?ありえねーだろ」
「それがありえちゃって」

「理由やどっちが悪いか分かんないけど、そう言うのは早急に手を打たないと、最悪の結果が待ってるよ」
「それは、分かってるんだけどね」
「ねえみさきち、何とかしようよ」

「そうだな」
「お正月に柊ちゃんとこの神社で引いた御神籤、当たっちゃったな」
「「え!?」」

「恋愛運には注意が必要って書いてあったし」
「そうなんだ。申し訳ないけど、流石だな」
「どういう事だってヴぁ」

「最近ネットでよく見かけるんだよ「御神籤が当たった」って」
「そうなん?知らなかったゼ」
「他には何が書いてあったの?」

「素直になる必要があるって」
「じゃあそうした方が良いよ」
「そうだね。私から謝るよ」

「でもよー、そんなに当たるんか?」
「有名だよ。知らなかったの?」
「知らなかったゼ。ちびっ子はどうだったん?」

「私は知ってるから、注意してるし。みさきちはどうなの?」
「あたしは元々勉強苦手だからな。分かんねーゼ」
「ああ、そう」

「でも、何時からなん?」
「元々もあったけど、最近は特にね」
「ふ〜ん。それってよ、柊の彼氏がかんけーしてねーか?」

「あり得そうだね。綾崎君て普段から行いが良いし」
「確かにね。祀られた神様が、ハヤちゃんに味方してるのかもね」
「きっとそうだな。流石だね〜」

「(みさきち、その顔はやっぱり。ややこしいな〜、全く)」


                   × ×


ある日。

「はあっ」
「どうしたの?溜息なんかついて」
「あ、何でもないわ」

「僕達の仲じゃない。悩みがあるなら話してよ」
「実はね、最近太っちゃって」
「そう?依然と全然変わって無い様に見えるよ。綺麗だよ」

「もう!!見た目はそうかしれないけど、太ってるの!!」
「ゴ、ゴメン」
「あ、ごめんなさい。感情的になっちゃって」

「ううん。気持ちを察せなかった僕に非があるよ」
「ともかく、太ってるのよ」
「でもさ、僕は気にしないよ。かがみが太っちゃっても」

「私は気にするのよ。ハヤテの恋人としてね」
「ありがと。 じゃあ」

ハヤテは腕を組んで暫く考えた後

「じゃあ何とかするよ。前と一緒でね」
「そう言えば、前はハヤテが手を打ってくれてたもんね」
「前と一緒でいいんだよね?お菓子とかお弁当とかさ」

「そうしてくれるの?ありがと」
「いえいえ」

翌日から以前同様お弁当やお菓子はハヤテ作の物になり

「やれやれ。かがみはホントに羨ましいよね」
「何がよ」
「お弁当やお菓子ですわ。またハヤテに作ってもらっちゃって」

「別にいいじゃない。ハヤテはさ」
「分かってるから余計に羨ましいの」
「全くですわ」

不機嫌な2人にかがみは勝ち誇り、ハヤテは首を傾げるばかりであった。


                   × ×


ある日。

「あ、ハヤテさん。おはようございます」
「ゆたかさん、おはようございます」

朝、お互い偶々1人だったハヤテとゆーちゃんは挨拶していた。

「今日は寒いですね」
「そうですね。少しですが雪が降ってますからね」
「綺麗ですね」

「ええ」
「はあ〜っ」
「おや?寒いですか?」

「え!?はい、少し」

 ギュッ

「ふえ!?///////////////////////////」

ゆーちゃんは突然抱きしめられた。

「こうすれば温かいですよ」
「は、はい//////////////////////////」

先日のキスの件がまだ克明に残っており、こんな状況じゃ思い出して当然だった。

「どうですか?僕の体温」
「凄く、温かいです////////////////////」
「それは良かった」

「あ〜。ゆたかちゃんず〜る〜い〜」
「い、いずみちゃん。こ、これはね///////////////////////////」
「ハヤテお兄さん、私も温めてよ〜」

「えっと」
「わ、私はもう大丈夫です////////////////////////」
「そうですか。じゃあ」

「エヘヘ。ハヤテお兄さん、温かいね♪」
「平熱が高めだからね」
「それ以上もあるけどね」

「ん!?」
「何でもない♪」
「そう」

抱きしめられて温めて貰うという状況をいずみが楽しんでいると

「ハ〜ヤ〜テ〜」
「か、かがみ」
「何故に若瀬さんを抱きしめてるのかしら〜」

「こ、これはね。いずみちゃんが「寒い」って言ったからであって、それで僕の体温で温めようと思ったからであって」
「へ〜。 ゆ〜っくり話そうかしら〜」
「か、かがみ!?」

 ギュッ

「ちょっと若瀬さん、ハヤテを離しなさい」
「嫌です。私はまだ、温まってません」
「そんなの温かい飲み物でも飲みなさい」

「ハヤテお兄さんに温めてもらいたいんです」
「そんなの許さないわよ!!」

ハヤテへの怒りは消し飛んだのか、かがみは暫くいずみと睨み合っていた(いずみは抱きしめられたまま)。


                   × ×


ある日。

「うん、こんなもんかな」

「あれ?かがみ、何やってんの?」
「あ、まつり姉さん。見れば分かるでしょ。料理よ」
「ふ〜ん。 ん!?煮物、これ?」

「ええ、そうよ」
「あんた、こんなのにも挑戦してるんだね」
「まあね。ハヤテが戻って来たし。折角だからね」

「ふ〜ん。あんたは本気で」
「そりゃね。年齢も年齢だし、来年は大学卒業だし」
「そっか。私に義弟が出来るまで完全にカウントダウンに入ってるって事だね」

「そ、それは」
「楽しみにしてるよ、あんたと義弟君の結婚式」
「も、もう/////////////////////」

因みに、かがみ作の煮物は好評だったそうだ。


                   × ×


ある日。
ここは陵桜学園の保健室だ。

「そう言えば、ひかるさんは年末年始は何をやっていたんです?」
「お前、今頃その話題か?もう2月だぞ」
「良いじゃないですか。それで?」

「何もないよ。実家にも帰らず、家でゴロゴロしてたよ」
「またですか?もう」
「良いだろ、別に。何をしようと勝手だ」

「恋人でも作って色々したらどうです?」
「相手はどうすんだよ。居ないじゃないか」
「綾崎君はどうです?面倒見のいいあの子なら」

「お前、しつこいな。あいつには柊がだな」
「良いじゃないですか。デート位なら」
「あいつがOKする訳無いだろ。あいつとは教師と教え子だ」

「そうですか?仮にOKしてくれたらどうするんです?」
「まあ、その時は1回位ならデートしてもいいかな」
「成程」

その日の夜。

「あれ?電話だ。 誰だろ」
『あ、もしもし?綾崎君?』
「あ、その声」

『私よ、天原ふゆきよ』
「久しぶりです、天原先生。 どうして僕の携帯番号を?」
『黒井先生に教えて貰ったの』
「ああ、成程」

黒井先生はハヤテの携帯の番号を知っているのである。

「何か御用ですか?」
『お願いがあるの。ひかるさん・・桜庭先生とデートしてほしいのよ』
「え!?桜庭先生とですか?」

『ええ。今日そう言う話題になってね。貴方ならOKだって、言ってたし』
「えっと。僕でいいんですか?」
『貴方だからいいのよ。それで?』

「まあ、僕でお役に立てるなら」
『良かった。じゃあ、詳しい日取りとかはまた改めて連絡するわね』
「あ、はい」

電話を切った後、ハヤテは

「かがみには言わない方が良いな、これは」

翌日。

「はい、もしもし」
『あ、綾崎君?私』
「天原先生。どうしました?」

『次の日曜日って、空いてる?』
「日曜ですか? えっと、大丈夫ですよ」
『じゃあ申し訳ないんだけど、その日に桜庭先生とデートしてくれない?プランとかは任せるから』

「分かりました。ええと時間とかは」
『じゃあ・・・』

で、その日曜。

「さて、そろそろかな」

当然ハヤテは早めに来て待っており、腕時計で時間を確認していた。
すると

「ま、待たせたな」
「あ、待ってませ」
「な、何だよ。笑いたきゃ笑え」

「笑いませんよ。ずいぶんお洒落してますね」
「ふゆきに着せられたんだよ」

時間を少し戻し、桜庭先生の部屋。

「ひかるさん、その恰好で行くつもりですか?」
「別に良いだろ。何時も通りだ」
「駄目です。一応はデートなんですから、ちゃんとした格好してください」

「どうしろっていうんだよ」
「任せてください」

時間戻します。

「ってな訳だ」
「成程。では行きましょうか、桜庭先生」
「あのな、綾崎」

「はい?」
「一応はデートって事になってるだろ?」
「ええ」

「デート中は名前で呼べ。変だ」
「では、ひかるさんで」
「それでいいよ」

移動割愛し

「へえ。水族館か」
「ええ。遊園地とかよりいいかなって」
「ふ〜ん」

「お気に召しませんか?一応他の候補も」
「綾崎、私は陵桜で生物を教えてるだろ?」
「ええ、知ってます」

「つまり、ここの方が良いって訳だ。 ほら、チケット買うぞ」
「あ、フリーパスあるんで」
「そうか」

ハヤテのデートプランは相変わらず完璧だった。
解説に乗ってない細かい所や、解説以上に分かり易い話をしていた。

「お前は相変わらずだな。完璧以上に解説したしな。生物教師の私ですら知らん事も」
「勉強してきましたから」
「そうだったとしても、凄いよ。教師として自信を失いそうだよ」

「そうですか?僕はひかるさんを尊敬してますけど」
「お世辞はよせよ」
「お世辞のつもりはないんですけどね。 それより、お昼はどうします?」

「すまんな。本当は女の私が料理を作って来るべきなんだろうが、生憎苦手でな」
「別に料理に性別は関係ないですよ。では、館内レストランに行きましょうか」
「そうだな。昼飯代くらいなら出すよ」

「ここは男の僕が出すべきですよ。デートなんですから」
「分かったよ」

食事割愛し、食後。

「ん!?どうしました?」
「あ、いや」

会計を済ませ出て来ると、桜庭先生が周囲を見渡していた。

「喫煙所なら、あっちですよ」
「別にいいよ。デート中に」
「気にしませんよ。 これ、使ってください」

「何だよ、このジッポ」
「僕のオリジナルです。一応、世界に一つですよ」
「ま、使わせてもらうよ」

ジッポライターを受け取ると、喫煙所に向かった。

その後もやっぱりプランは凄く

「いかがでしたか?本日のデートは」
「そうだな」

最後に館内にある観覧車(水族館なのに!?ってツッコミは無視します)に乗って感想を聞いて居た。

「・・・まあまあだな」
「そうですか。精進します」
「別にいいよ。それは柊に向けてやれ」

「そうですか」
「そんな事より、嫌じゃ無かったのか?そんなに親しくない「先生」とデートだなんて」
「そんな事ありませんよ。僕なりに楽しんでましたし」

「・・・そう、か。ならいい」
「ええ」

翌日

「昨日はどうだったんですか?デート」
「うん!?・・・・・・まあ、楽しかったよ」
「それは良かった。薦めたかいがありましたよ」

「黒井さんが、彼氏とのデート話を楽しそうにする理由、何となく程度で理解出来た」
「・・・」
「私が綾崎の彼女で、「暇さえあればデートする」って間柄だったら、自慢合戦になってるだろうな」

「だったら」
「だが、所詮「教師と教え子」だよ。その一線は越えられんよ」
「そうですか」

その後、少しの間会話が途切れていたが

「ん!?何ですか、そのジッポライター」
「貰ったんだよ、綾崎に」
「見た事無いデザインですね」

「あいつのオリジナルらしい。世界に一つだって言ってた」
「へ〜」
「・・・ふゆき、幾らお前でも、これには触るな」

「え!?」
「これは、私の宝にするよ。ずっとな」
「そうですか」

貰ったジッポライターを複雑そうな表情で見る桜庭先生に

「(きっと、ひかるさんが自分で言う以上の感情を持ってるんでしょうね。それに気づく事は無いでしょうけどね)」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月30日更新) ( No.82 )
日時: 2017/08/01 22:49
名前: ささ

ささです。やっぱり差し上げた牛乳が役に立ったね。
ハヤテ、愛する彼女の恥ずかし(ハヤテにとってのお宝)映像はいかが?幼い頃やっていたというパン(言い終わる前にかがみにより口を封じられました)とか、いつぞやかのドジっ娘映像とか…
もし断れば他の女性とのデート情報をかがみに漏洩する。ゆーちゃんとのキス情報も。かがみ、ハヤテ司法修習生中多数の女性と関係を持ったらしいよ(嘘)
というよりハヤテ、もうちょっとかがみ以外の女性への接し方を考えた方が良いよ。かがみんの理性が飛んでツンデレじゃなくてヤンデレになっちゃうよ(こなた談)→正しい。ツンデレ→デレデレ→ヤンデレコースだね。
おねーちゃんがだんだん怖くなってきた。(つかさの気持ちを代弁)
かがみ、やっぱり理性を飛ばして既成事実をつくって本妻の地位を後輩達に知らしめよう。
はい、睡眠薬。
なんだろう、かがみ含め誰かしら女性に刺されて死ぬハヤテが目に浮かぶ。いつぞやかのブラックゆーちゃんのように。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (8月6日更新) ( No.83 )
日時: 2017/08/06 02:25
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。

 ●ささ さん

 >>ささです。

 かなた「感想ありがとね♪」

 >>やっぱり差し上げた牛乳が役に立ったね。

 ハヤテ「え!?ま、まあ」←分かってない

 >>ハヤテ、愛する彼女の恥ずかし(ハヤテにとってのお宝)映像はいかが?

 ハヤテ「欲しいですが、結構持ってますし」
 こなた「え!?あるの?」
 かがみ「・・・」

 >>幼い頃やっていたというパン(言い終わる前にかがみにより口を封じられました)とか、いつぞやかのドジっ娘映像とか…

 ハヤテ「ドジっ娘は持ってますけど、パン?って何ですか?」
 かがみ「気にしなくていいから。ね?」
 ハヤテ「そう?」

 >>もし断れば他の女性とのデート情報をかがみに漏洩する。

 かがみ「ハヤテ、どういう事かしら?」
 ハヤテ「う、嘘だから。そんな事してないから」
 かがみ「ならいいけど」

 >>ゆーちゃんとのキス情報も。

 かがみ「・・・」
 ハヤテ「こ、これも嘘だから。 ですよね」
 ゆたか「は、はい////////////////////」

 >>かがみ、ハヤテ司法修習生中多数の女性と関係を持ったらしいよ(嘘)

 かがみ「・・・」
 ハヤテ「う、嘘だって。言ってるじゃん」
 かがみ「・・・」

 >>というよりハヤテ、もうちょっとかがみ以外の女性への接し方を考えた方が良いよ。

 ハヤテ「そ、そんな事言われましても。普通に接してるだけなんですが」
 かがみ「・・・」
 こなた「やれやれ」

 >>かがみんの理性が飛んでツンデレじゃなくてヤンデレになっちゃうよ(こなた談)→正しい。ツンデレ→デレデレ→ヤンデレコースだね。

 こなた「だよね〜。あのかがみなら十二分にあり得るよね〜」
 かがみ「そ、そんな事・・・無い・・・わよ」

 >>おねーちゃんがだんだん怖くなってきた。(つかさの気持ちを代弁)

 つかさ「う、うん。お姉ちゃんの機嫌は悪くなってるよ」
 いのり「嫉妬深いのも考え物よね。我が妹ながら」

 >>かがみ、やっぱり理性を飛ばして既成事実をつくって本妻の地位を後輩達に知らしめよう。
  はい、睡眠薬。

 かがみ「・・・」←受け取って本気で考え込んでる。
 ハヤテ「や、止めてね。お願いだから」

 >>なんだろう、かがみ含め誰かしら女性に刺されて死ぬハヤテが目に浮かぶ。いつぞやかのブラックゆーちゃんのように。

 ゆたか「あ、あれは。夢ですから。現実の私はそんな事しませんから」
 こなた「でもさ、ルカさん辺りがやりそうだけどね」
 ルカ「否定出来ないのが、痛いよね」


 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (8月6日更新) ( No.84 )
日時: 2017/08/06 02:30
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」

かがみ「またこのパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日の泉家。

「ん!? ほ〜」
「どったの、お父さん」
「あ、ああ。待ってくれ」

そうじろうは少しの間こなたを待たせ、

「ハヤテ君の事が新聞に載ってるぞ」
「え!?ど、どういう事!?」
「ハヤテ君の初法廷の記事だよ。 見てみるか?」

差し出された新聞をゆーちゃんと共に覗くと
「歴代最高得点で司法試験を突破し、その後弁護士となった綾崎ハヤテ氏が勝訴を勝ち取った。弁護側が明らかに不利であったが、見事に無罪を立証し、真犯人を告訴するという快挙のおまけ付きな内容であった」
っと書かれていた。

「へ〜。ハヤちゃん勝ったんだ」
「凄いな〜。真犯人も捕まえちゃったんだもん」
「まあ、あの子なら不思議は無いがな」
「だね」

翌日。

「ハヤちゃん〜、見たよ〜」
「へ!?何を?」
「初法廷だよ。新聞で、だけど」

「私も見ましたよ。初法廷ながら堂々とした振る舞いだった。とも書いてありました」
「まあ、色々な修羅場を潜って来てますからね。度胸だけは人の何倍も着いてますよ」
「そうなんですか」

「でもさ、相手検事を名誉毀損で訴えたとも書いてあったけど、そんな事もあるの?」
「法廷論争はある程度自由な場だからね。普通はそんな事は無いけどね」
「じゃあどうして」

「う〜ん。あんまり細かい内容までは言えないんだよね。弁護士には守秘義務あるし」
「言える範囲でいいよ」
「相手検事は論争から明らかに逸脱する内容もあったからね。だから、それに対して名誉毀損が成立するから、訴えたんだよ」

「どうなったの、相手は」
「あれ?新聞見てないの? 罰金刑と慰謝料の支払いで和解が成立してるよ。 資格剥奪にはならなかったんだ」
「ふ〜ん。依頼人って、どんな人だったの?」

「お嬢様の知り合いだよ。裁判沙汰になったからって、依頼が僕の所に来たんだ。で、全力で戦って勝ったの」
「成程ねえ。 こりゃかがみも負けてられないね」
「勿論よ。まずは予備試験ね」

「応援とサポートは任せてよ。その為に一足先に弁護士になったんだし」
「そうね。頑張るわ」


                   × ×


ある日。

「いや〜っ。毎年の事ながら、ホワイトデーのハヤちゃんのお返しの手作りクッキーは美味しいね〜」
「ホントだね。私もお菓子作り好きだけど、こんなに上手には作れないよ」
「これが本当の天才なんですね」
「い、いや。そこまでじゃ」

ハヤテはホワイトデーには自身手作りのクッキーを配っているのである。

「でもさ、どうやってこんな美味しいの作ってるの?」
「私も知りたいな。仕事場の皆とかに振る舞いたいから」
「そんな特別な事は」

「まさか、違法な物とか」
「あのさ、こなた。これでも司法関係者だよ。そんな事する訳無いでしょ」
「じゃあなんで」

「材料はどこのスーパーでも買えるようなものだし、さっきも言ったけど危ない物は入れてないよ。しいて言うなら愛情という名のスパイスかな」
「そっか〜。ハヤちゃん相手だとなんか納得出来ちゃうよね」
「うん」

「ところでさ、かがみは何貰ったの?同じのじゃないだろうし」
「私?私はケーキよ。手作りの、ね」
「そっちの方が手間暇かかってるよね」

「そりゃあね。かがみは愛する彼女だからね。 そんな愛する彼女から貰った本命チョコのお返しだもん。精魂込めないと」
「そ、そう///////////////////」
「やれやれ」

こなたは呆れつつ

「そう言えばさ。今年はいっぱい貰ったんでしょ?」
「まあね。全員にお返し贈ったよ」
「同じの?」

「そりゃあね。不公平になっちゃうからね、かがみ以外は」
「ん!?チェリーちゃんにも貰ったんでしょ?どうしたの?」
「犬用のクッキーの作り方を調べて、手作りのをあげたよ」

「なんか、流石だね」
「な、何が!?」
「別に〜」

翌日。

「あ、そうだ。ハヤテ君、昨日はありがとね」
「お礼ならもう」
「あんなに美味しいもの貰ったんだもん。何度だってお礼言いたいよ」

「そうですか」
「ルカ、まさか全部食べたんですの?」
「食べちゃったけど」

「フッ、愚かですわね」
「な、何だって!?」
「私は半分だけですわ」

「もう半分は?」
「永久保存ですわ。所謂「剥製」ですわね」
「な、何だろう。普通なら引く所なのに、「自分もそうすればよかった」って思う私が居るんだけど」

「だからこそ、愚かだと言ったんですわ」
「チェ〜」
「2人とも、ドン引き内容で盛り上がらないでちょうだい」

「うるさいな。かがみは何貰ったのさ」
「どうせ同じクッキーでしょうけどね。不公平な事はしませんし」
「違うわ。手作りのケーキよ。結構本格的な、ね」

「「不公平だ!!!」」
「何がよ」
「かがみのは明らかに手間暇かかってますわ」

「ずるいよ!!絶対に!!」
「別にずるくないわよ。本命チョコのお返しなんだし」
「ハヤテ君、私だって本命チョコあげたんだよ」

「なんで依怙贔屓するんですの!!!」
「え!?本命!?そんなまさか。 仮にそうだったとしても、かがみは恋人ですからね」
「それは関係ないよ。 それとも、依怙贔屓するようなずるい人なの?」

「そう言う訳では。ですが、かがみは特別ですし」
「納得いかないな〜」
「ホントですわ。来年こそは」

「「本格的なお返しを貰ってやる!!!」」

2人の宣言にハヤテは首を傾げ、かがみは勝ち誇っていた。


                    × ×


ある日。
この日ハヤテはかがみの勉強の手伝いに来ていた。

「やっぱり難しいわね。現役の弁護士に教えて貰っても」
「最難関の一つだからね。それは仕方ないよ」
「でも、頑張らないと。ハヤテに迷惑がかかるし」

「迷惑だなんて。そんな事」
「あるのよ。何のためにハヤテが一足先に弁護士になったか分からなくなるもの」
「そう。まあ、適度なリラックスも重要だよ」
「勿論よ」

その後もハヤテの教えも請いながら勉強していた。
すると

「ん!?何よ」
「へ!?いや、別に何でも」
「・・また膝枕?」

「あ、いや。 よく分かったね」
「前と同じだからね。それに、ハヤテの彼女ですもの」
「そっか。でもさ」

「ハヤテ」

 ポンポンッ←膝枕を勧めてる。

「あ、いや。でも」
「気にしないで。ホラ」
「じゃあ」

 ポフッ←膝枕に寝た。

「ごめんね。手伝いに来たのに」
「気にして無いわ。膝枕したままでも、勉強はできるし」
「そう」

「それで?どうなの?」
「うん、凄くいいよ。やっぱ最高だね」
「それは良かったわ」

その後は時計の音と、かがみの勉強音だけが室内を支配していたが

「お兄ちゃ〜ん♪  あ」
「あらつかさ、お帰り」
「う、うん、ただいま。 ってそんな事より、ず〜る〜い〜」

「な、何がよ」
「私もお兄ちゃんを膝枕するの〜」
「な、何でよ」

「だって〜、お兄ちゃんを膝枕したいんだもん」
「せ、説明になってないわよ」
「ム〜。お姉ちゃん、私に譲ってよ、お兄ちゃんを膝枕する権利」

「嫌よ。幾らつかさでも、絶対に」
「ず〜る〜い〜、私だって〜」
「駄目、絶対に」

ハヤテはかがみの膝枕の上で、姉妹喧嘩が収まるのを黙って待つしかなかった。


               × ×


ある日。

「はあっ、もう3月か」
「何ですの、ルカ。また愚痴ですの?」
「良いじゃん、友達に愚痴の一つや二つ」

「まあ、聞いてあげますわ」
「今回の愚痴は何なのよ」
「3月って事はさ、来年はもう卒業でしょ?私達」

「まあ、そうね。大学院に進むならまだ続くけど」
「早いな〜って。4年って短いよね」
「ですわね」

「来年度からは卒論とか色々忙しくなるよね。やれやれ」
「ルカ、それを覚悟で大学に進学したんじゃないんですの?」
「そうよ。世の大学生は皆経験してる事でしょ」

「分かってるからこその愚痴なんだよ」
「「た、確かに」」

ルカの正論にかがみもアテネも黙り込んだ。

「まあでも、ルカさんなら大丈夫ですよ。大変でも、絶対乗り越えられますって」
「そ、そうかな?///////////」
「保証しますよ」

「あ、ありがと//////////////」
「いえいえ」
「・・・」

「か、かがみ?何で抓るの?」
「うるさい」
「???」

2人のやり取りに、呆れと嫉妬が混じった眼で見ていた。

「ところでさ、皆は大学院どうするの?」
「私は予備試験の結果次第なのよね。受かったり、落ちても大丈夫そうだったらいかないし。でも、駄目そうなら行くわ」
「ふ〜ん」

「かがみなら大丈夫だよ。確かに予備試験は凄く難しいけど、かがみなら一発で合格できるって」
「そ、そう?」
「彼氏である僕が保証します。それに、サポートは最大限するし」

「ありがと。なんか、自信着いたわ」
「それは良かった」
「やれやれ。アテネはどうすんの?」

「私は行きますわ」
「「え!?」」
「色々考えましたが、予備試験は受けずに、大学院を修了させてから司法試験に挑みますわ」

「そっか」
「以前も言いましたが、学生生活がこんなにも充実してるので、4年で終わらせるのは勿体無いですわ」
「成程ね。ルカはどうするの?」

「かがみと一緒だよ。予備試験の結果次第」
「そうですか。ハヤテはどうするんですの?」
「行く必要ないんじゃない?司法試験突破して弁護士になってるし」

「まあ、そうですね。大学院には行きませんよ」
「「「ふ〜ん」」」


                   × ×


ある日。

「お兄ちゃ〜ん♪」
「つかさはハヤちゃんに会うたびに甘えてるよね」
「つかさはお兄ちゃん子だからね」

「あ、そうだ。ねえお兄ちゃん」
「はい?」
「今日こそ私の膝枕で寝て貰うからね」

「「「へ!?」」」
「だって〜、この前はお姉ちゃんの膝枕で寝てたじゃん」
「へぇ〜。またそんな事してたんだ」

「あ、あれは」
「私だってお兄ちゃんを膝枕したいもん」
「そ、それはですね」

「駄目よ、つかさ」
「何でよ。一緒にお風呂や寝る訳じゃ無いじゃん。妹膝枕位許してくれたって」
「駄目なものは駄目よ」
「ム〜」

珍しく睨み合う柊姉妹に

「まあまあ。姉妹喧嘩は良くないよ」
「だって〜、こなちゃん」
「じゃあさ、「膝枕選手権」を開こうよ」

「な、何よ、それ」
「ハヤちゃんに審査委員になってもらって、それぞれ膝枕するんだよ。全員終わった後に優勝者をハヤちゃんに決めて貰うの」
「そ、そんなの許す訳無いでしょ!!!」

「拒否権はありません。ってかさ、優勝賞品も罰ゲームも無いんだし、気軽にやるべきだよ。遊びだと思ってさ」
「全く。私にも参加権はあるんでしょうね?なければ絶対に許可しないわよ」
「勿論あるよ。 で、私も参加するとして」

「私も出る〜」
「みゆきさんはどうするの?」
「そう、ですね。・・・私も是非、参加させて貰います」

「んじゃ決まりだね。次の休みの日で良いね?」
「はいはい」

翌日。

「ってな事があってな」
「ほ〜。そんな事が」
「前に誘わなくてみさきち怒ったでしょ?」

「ま、まーな」
「で、どうするの?」
「参加させてもらうゼ」
「んじゃ、決定っと」

大会当日。

「始める前にルールを確認するけど。それぞれ順番にハヤちゃんを膝枕する。で、最後にハヤちゃんに誰の膝枕が一番良かったか決めて貰うって事で」
「なあちびっ子。柊の彼氏に目隠しとかしなくていいのか?」
「無駄だと思うよ。ハヤちゃんの事だから、かがみの膝枕だって直ぐに分かるでしょ?」

「そりゃあね。分かる自信あるよ」
「って事で目隠しは意味無いのです」
「成程な」

「順番は籤で決めるとして、その前にハヤちゃん」
「ん!?」
「ジャッジは公平にね。恋人だからとかそう言う贔屓は無しでね」

「分かったよ。弁護士として公平にね」
「決まりね。じゃ、順番決めよっか」
「なあ柊、アテネっちやルカさんは呼ばなかったのか?」

「呼ぶ訳無いでしょ。声掛けすらしてないわよ」
「ふ〜ん。ま、いっか」

くじ引きを行い

「どう?ハヤちゃん」
「うん。悪くないよ。でも」
「ん!?」

「あ、何でもない」
「どうせ小っちゃいとか思ったんでしょ?」
「そ、そんな事は」

「まあいいや。ホントの事だし」
「ああ、そう」

こなたの番が終わり

「どうですか?私の膝枕」
「温かくて柔らかいですね。良い匂いもします」
「そうですか。男の人を膝枕するなんて初めてです」

「良かったんですか?初めてが僕で」
「ハヤテさんだからこそ、ですよ」
「そうですか」

みゆきさんの番が終わり

「どう、お兄ちゃん。妹膝枕」
「え、ええ。気持ちいいですよ。柔らかいですし」
「そっか〜。やっとお兄ちゃんを膝枕出来たよ」

「は、はあ」
「お兄ちゃ〜ん♪」

つかさの番も終わり

「どうだ、柊の彼氏」
「なんか、不思議な感じですね」
「何がだ?」

「しっかりした感じがして」
「運動部出身だからな。鍛えられてるんだゼ」
「そうですか」

みさおの番も終わり

「やれやれ。この私が最後はね」
「仕方ないよ。籤運しだいだし」
「そうね。で?」

「やっぱりいいもんだね」
「そう」

最後のかがみの番も終わったので

「じゃあ、優勝者を発表してください」
「公平に決めた結果、優勝はかがみだね」
「な、何でよ、お兄ちゃん」

「贔屓無しで決めましたが、やっぱりかがみの膝枕が一番です」
「チェ〜」
「じゃあさ、ハヤちゃん。2番目を決めるとしたら?それ位ならさ」

「う〜ん。2番はみゆきさんかな」
「私、ですか?」
「ええ。かがみには負けますが、寝心地良くて」

「フフッ。満足して貰えてよかったです」
「ま、それはしょうがないか」

その日の夜。

「ってな事があったんだよね〜」
「そ、そうか。 かなたよ、こなたはどんどん俺の元から遠ざかっていくぞ」
「はいはい。 ん!?ゆーちゃん?」

「ずるいよ。私だって」
「ごめんごめん。でもさ、ゆーちゃんは膝枕する方じゃなくて、して貰う方が良いんじゃない?」
「そ、それは/////////////////////////」

「やっぱね。そう思ったから、誘わなかったんだよ」
「そ、それならいいや」
「ごめんね」

翌日。

「かがみ〜。聞いたよ〜」
「な、何をよ」
「膝枕選手権ですわ。何で私達を収集しなかったんですのよ!!!!!」

「する訳無いでしょ。2人の参加を許したらハヤテに何するか分かんないし」
「「そ、それは」」
「口籠ったのが何よりの証拠よ。全く」

「仕方ありませんわね。今度開催する時は、呼びかけなさい!!!」
「そうだよ。じゃないと怒っちゃうよ」
「はいはい」


                   × ×


ある日。

「はあっ」
「ねえみさきち、最近溜息多くない?」
「そ、そーか?」

「あるって。前までは「溜息なんか無縁」ってな位元気で楽しそうだったのに」
「元気は元気だゼ」
「じゃあなんで」

「そ、それは」
「若しかして、また綾崎君の事?」
「そ、それは」

「図星か。みさきち、やっぱりハヤちゃんが好きなんじゃない?」
「・・・。何で、だろうな」
「「え!?」」

「否定、してーんだけど、出来ねえんだ。この前だって、柊の彼氏を膝枕してる時もずっとこんな時間が続いてほしい。って心の奥底から思ったんだ」
「みさちゃん」
「それによ、「柊の彼氏」って言うと、胸が痛−んだ。自分で決めた綽名のくせに」

「「・・・」」
「まるで、針で刺されてるみたいにな。何でだろうな」
「それはやっぱり」

「ちびっ子、その先は言うな。後戻り出来なくなるからよ」
「そっか」

また溜息をつき始めたみさおに

「複雑だよね、あーや」
「そうね。綾崎君は柊ちゃん以外は「そう言う意味」で興味ないだろうし」
「みさきちの想いが報われる可能性は万に一つもないって事か」

「柊ちゃんも嫁入りの準備を進めてるって聞いてるし」
「慰める方法を今からでも考えておこうよ」
「そうね」

このネタは何度目かになると思いますが、お気になさらず。


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ、いずみちゃんは今年の司法試験予備試験ってどうするの?」
「ん!? ああ、法科大学院に行かなくても司法試験を受けられるってあれだね」
「うん。願書受け付けはもう終わっちゃったけど」

「今年は見送ったよ。色々忙しくてね」
「そっか。私も、何だけどね」
「え!?そうなの?」

「うん。お姉ちゃんやおじさんにも相談したんだけどね、受けるなら来年にした方が良いよって言われて」
「確かにね。私達は大学1年目だから、慣れるのとかで忙しかったし」
「うん。だから、来年受ける事にしたんだ」

「そっか。私も来年受けるから、一緒に頑張ろうね」
「うん」


                   × ×


ある日。
こなたは三千院家に遊びに来ていた。

「そう言えばさ。ナギちゃんは最近ゲームやってるの?」
「当主の仕事が忙しくてな。あんまりやれてないんだ」
「ふ〜ん。にしては上手いよね」

「まあ、当主になる前は散々やったからな。染み付いてるんだろ」
「成程ね」
「それより、こなたは大丈夫なのか?」

「何が?」
「何がって。来月には4年になるんだろ?つまり、卒業する学年だ」
「だから?」

「お前なあ。卒論とか色々忙しくなるんだろ?私が言っても説得力はあまりないが、ゲームとかやってる時間あるのか?」
「それは大丈夫。何とかなるよ」
「ハヤテを頼りすぎるなよ」

「何で?今までだって」
「何ででもだ。人に頼りすぎると碌な社会人にならんぞ」
「まあ、それは分かってるよ」
「ホントに分かってるのか?」

ナギは呆れつつもこなたのゲームの相手を続けていた。

「(あ、そうだ♪色々手を回してこなたさんが卒業出来ない様にしちゃいましょう♪勿論こなたさんのお父様に仕事が回ってこない様に手を回しましょう♪そうなればもう♪)」


                   × ×


ある日。

「ん!?電話だ。 日下部さん?」
『おう、柊の彼氏。今へーきか?』
「大丈夫ですよ。何か御用ですか?」

『あ、あのよ。明日って、暇か?』
「明日ですか? えっと 特に予定はありませんよ」
『じゃ、じゃあ。買い物に付き合ってくんねーか?』

「僕が、ですか?」
『あ、ああ。前によ、あたしに服選んでくれただろ?』
「ああ、はい」

『その時みたいにまた選んでほしいんだ』
「それなら僕じゃない方が」
『おめーじゃねえと駄目なんだ。あの時みたいに可愛い服選んでほしいんだ』

「分かりました。僕で良ければ」
『すまねえな。じゃ、明日な』
「了解しました」

電話を切った後、ハヤテは直ぐに執事の仕事に戻ったが

「これって、デートだよな? よしっ、頑張らねーとな」

翌日。

「よう、柊の彼氏。待たせたな」
「いえいえ。待ってませんよ」

約束の10分前だったが、ハヤテは既にいた。

「じゃあ、行こうゼ」
「はい、了解です」

2人は近くの服屋に行き

「値段は気にしなくていいから、あたしに似合いそうな可愛い服を選んでくれ」
「僕でいいんですか?日下部さんの趣味は」
「気にすんな。おめえのセンスの良さは知ってる」

「そう、ですか」
「頼むゼ」

ハヤテは店の奥に行ってしまった為、近くの椅子に腰かけた。

「(なんでこんなに緊張してんだろうな。たかが買い物なのによ)」

みさおの心臓はさっきから早く、妙な緊張感に苛まれていた。

「(緊張すんな。これはただの買い物なんだ)」

必死で言い聞かせていると

「あの、選んできましたよ」
「お、おお」
「試着お願いしますね」
「わ、分かった」

みさおは選んでもらった服をもって試着室に入り

「おお。これはすげえな。サイズもピッタリだゼ」

着てみて驚いたのは、サイズがピッタリな事だけではなく

「な、なあ」
「はい?」
「なんか、可愛すぎねえか?普段のあたしなら絶対選ばねえぜ」

「そうですか?とってもお似合いですよ」
「で、でもよ」
「そう言う可愛い服の方が、日下部さんの良さを引き出せてますよ」

「そ、そうか」
「ええ」

その後も選んでくれた服を試着し、3組程買う事にした。
ハヤテが選んだ服は値段も手頃で、お小遣いで十分事足りた。

「ありがとな。選んでくれてよ」
「いえいえ。お役に立てて光栄ですよ」
「そ、そーか」

みさおは少しの間俯いていたが

「あ、あのよ」
「へ!?」

 チュッ

「え!?」
「せ、せめてもの礼だ。受け取っときな」
「は、はあ」

後日。

「あれ?みさちゃん、そんな服持ってたの?」
「こりゃまた可愛い服で」
「あやのもちびっ子も笑いたきゃ笑えよ」

「笑わないよ。ね」
「確かにね。凄く似合ってるし」
「そ、そーか」

「でも、どうしたの、それ」
「買ったんだよ」
「え!?自分で選んで?」

「あ、当たりめーだろ」
「あっそ」
「可愛いわよ、みさちゃん」

「ならいいゼ」
「(たぶん、選んだのはハヤちゃんだね。九割九分間違いないけど、証拠無いから言わないけど)」

こなたは見抜いていた。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (8月6日更新) ( No.85 )
日時: 2017/08/11 23:13
名前: ささ

買い物ねぇ〜、ハヤテかがみにその時の映像送っても大丈夫ということだね!
ホワイトデーのお返しはさすがねぇ。(ハヤテは義理チョコのお返しだと思っているとはいえ)手作りのクッキーかぁ。それで何人もの女性が勘違いを深めていくだろうね、かがみさん?そろそろお説教という名のお話が必要じゃない?
嫁入り修行かぁ、そのうちみさおのハヤテの渾名が柊の旦那になりそうだなぁ。
結婚式どうなるかなぁ?楽しみです。(実家の神社で白無垢かなぁ?)
婚前旅行も済ませているし、(恋人同士ならではの恥ずかしいいちゃいちゃとか「多数」しているし)大人の階段登るも良いんじゃない?
でも確かにルカとアテネは膝枕選手権を参加したら何するか分からないよな。無駄にかがみ(とハヤテ)の気疲れを招きそう。
弁護士になったハヤテに質問
かがみ又はかがみとの子供が何かされたとして、(特にかがみの場合泉家所蔵の年齢制限のある作品みたいな状況)その犯人が何らかの理由で法的処罰を免れたならどうする?
最後に、ヤンデレかがみさんいいかも。
以上でーす。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (8月13日更新) ( No.86 )
日時: 2017/08/13 13:56
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 いずみ「感想ありがとうございます♪」

 >>買い物ねぇ〜、ハヤテかがみにその時の映像送っても大丈夫ということだね!

 ハヤテ「まあ、大丈夫だと思いますけど」
 みさお「止めておいた方が良いんじゃねえか?」

 >>ホワイトデーのお返しはさすがねぇ。(ハヤテは義理チョコのお返しだと思っているとはいえ)手作りのクッキーかぁ。

 ハヤテ「まあ、折角もらった以上義理のとは言え、ちゃんとしたお返しが必要かなと」
 こなた「ハヤちゃんらしいけどね」

 >>それで何人もの女性が勘違いを深めていくだろうね、かがみさん?そろそろお説教という名のお話が必要じゃない?

 かがみ「そうね。ハヤテ、来なさい」
 ハヤテ「な、何でよ。僕はただ」

 こなた「やれやれだねえ」
 みゆき「仲が良い証拠ですね」

 >>嫁入り修行かぁ、そのうちみさおのハヤテの渾名が柊の旦那になりそうだなぁ。

 みさお「・・・そ、そうかも、な。 ・・・」
 あやの「みさちゃん?大丈夫?」

 >>結婚式どうなるかなぁ?楽しみです。(実家の神社で白無垢かなぁ?)

 かがみ「まあ、その辺に関して、相談よね」
 ハヤテ「だね」

 >>婚前旅行も済ませているし、(恋人同士ならではの恥ずかしいいちゃいちゃとか「多数」しているし)大人の階段登るも良いんじゃない?

 かがみ「こ、婚前旅行って。そ、それは」
 こなた「してないって断言出来ないでしょ?」

 かがみ「そ、それに。大人の階段だけは駄目よ。結婚してないのに」

 >>でも確かにルカとアテネは膝枕選手権を参加したら何するか分からないよな。無駄にかがみ(とハヤテ)の気疲れを招きそう。

 かがみ「全くよ。膝枕で満足しない可能性だって」
 ルカ・アテネ「・・・」
 かがみ「・・言葉に詰まったのが何よりの証拠よ。全く」

 >>弁護士になったハヤテに質問

 ハヤテ「あ、はい。何でしょうか?」

 >>かがみ又はかがみとの子供が何かされたとして、(特にかがみの場合泉家所蔵の年齢制限のある作品みたいな状況)その犯人が何らかの理由で法的処罰を免れたならどうする?

 ハヤテ「そうですね。勿論、捏造でも何でもいいんで、法的措置に出ますよ」
 ナギ「まあ、それが無理だったら、「三千院家を怒らせた」っと言う事で、「法で裁かれた方が良かった」っと、徹底的・・究極的に味わわせるさ」

 >>最後に、ヤンデレかがみさんいいかも。

 かがみ「べ、別に私はヤンデレじゃ」
 こなた「否定出来る要素ないって」
 ルカ「その通りだよ」

 >>以上でーす。

 はい〜♪感想ありがとうです〜♪

[管理人へ通報]←短すぎる投稿、18禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください
Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (8月13日更新) ( No.87 )
日時: 2017/08/13 14:01
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「時は・・何事もない普通の時代」
ルカ「三千院家執事となった綾崎ハヤテ君が」
こなた「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「結局このパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」

今回からこれです。


                   × ×


ある日。

「いや〜っ、相変わらず綺麗だね〜」
「ええ、ホントですね」

この日、こなた、みゆきさん、みさお、あやの、ルカ、ゆーちゃん、みなみちゃん、ひよりん、いずみはアテネの誘いで天王州家の敷地内にある桜並木で花見をしていた。

「去年も思ったけど、こんなのが自宅の敷地内にあるなんて」
「凄いよね。流石アテネ」
「まあ、一応財閥ですからね。 そんな事より、ただ花を見るだけではあれでしょうし、ご馳走を用意しましたわ」
「待ってましたゼ」

アテネが合図すると、使用人が大量の重箱を持って来て、蓋を開けて置いて行った。

「では、乾杯しましょう。 あ、お酒はありませんわよ」
「誰も飲まないって。じゃ、かんぱ〜い」

全員グラスを掲げ、乾杯すると

「ん〜っ♪美味いゼ〜」
「やれやれ。みさきちは本当に「花より団子」だね」
「良いじゃねぇか〜。それによ、花だって見てるゼ」

「はいはい。所でさ、アテネさん」
「何ですの?」
「かがみとつかさとハヤちゃんが居ないけど」

「つかささんはお仕事だそうです。かがみとハヤテはデートだそうです」
「なんだ。皆で盛り上がった方が楽しいのに」
「私もそう言いましたが、「デートの方が良いわ」って」
「ま、当然か」

こなたは予想通りと言いたげに興味を失っているようだった。
一方。

「ホントに綺麗だね、みなみちゃん」
「うん。凄く綺麗だね」
「これが個人の敷地内だとは、信じる方が難しいよ」

「我々はとんでもない人間と友人なのかもね」
「だね」

みさおと違ってゆーちゃん達は花を見る方に集中していた。

「でもさ〜」
「どうしたの、いずみちゃん」
「ここにハヤテお兄さんが居れば、もっと楽しかっただろうね」

「そ、それは」
「ゆたかちゃんもそう思うでしょ?」
「う、うん/////////////////////」

「それに関しては、ルカさんやアテネさんも思ってるだろうけどね」
「ひよりの言う通りだね」

確かに、アテネもルカもどことなく物足りなさそうだった。


一方、その頃。

「綺麗な桜だね」
「ええ」

かがみとハヤテは花見イベントが開催されている所にデート出来ていた。

「あ、でも」
「な、何よ」
「あ、いや。何でもない」

「何も。気になるから言いなさい」
「怒らない?」
「何で怒るのよ」

「いやね、今日の桜は可哀想だなって」
「何でよ」
「こんなに綺麗で輝いている人が居るから、かすんじゃってるなって。勿論かがみの事だよ」

「も、もう/////////////////////////」
「フフッ」

かがみが照れ、ハヤテが笑みを浮かべてると

「「あ」」
「よう、2人とも。奇遇やな」
「黒井先生。お久しぶり、ですね」

「そやな。 2人もデートか?」
「あ、はい。2人もって事は若しかして」
「ああ、どうも。ハヤテ殿」

「あ、こんにちは」
「あ、そっか。黒井先生の彼氏さんは、ナギちゃんのとこのSPさんだもんね」
「まあね」

「ま、何かの縁やろうけど、お互いデートを満喫しよっか」
「ですね」

黒井先生たちと別れ、デートを再開した。

時間を飛ばし、夜。

「夜桜も綺麗ね」
「そうだね。でも」
「その先は言わなくていいわよ」

「あ、分かっちゃった?」
「まあね」
「それより、寒さとか大丈夫?」

「カイロ持ってきたわ」
「なら良かった」

その後も夜桜デートを楽しんでいたが、

「ん!?何よ?」
「え!?あ、何でもないよ」
「そう?ならいいけど」

ハヤテは気付きにくいが幽かに寂しそうな顔だった。

「さ、デートはまだまだよ」
「勿論」


                   × ×


ある日。

「今日から4年ね」
「そうだね。色々と気合入れないとね」
「そうね」

「ハヤテく〜ん♪」

 ダキッ

「ああ、ルカさん。おはようございます」
「うん、おはよ♪」
「ルカ、あんたね」

「何さ。 うわっ」

 グイッ

「貴方、本当におバカですわね。いい加減覚えなさい!!」
「うるさいな。そんなの意地でも覚えないよ」
「友人とは言え、生意気ですわよ」

「ふ〜んだ」
「2人とも、朝っぱらから喧嘩しないでちょうだい」
「そうですよ。仲良くしましょ」

「「・・・分かった」」
「なら良かったです」

時間を飛ばし、昼。

「やれやれ。これから大変だよね」
「確かに、そうですわね」
「卒論だのなんだの。過酷とまではいわないけどさ」

「それはしょうがないわよ。頑張るしかないわよ」
「そうですよ。頑張らないと何時までも卒業出来ませんから」
「それは分かってるよ。 所でさ、皆は卒論のテーマ、決めてるの?」

「私は候補を決めてるわね。どれにするか迷ってるけど」
「私もかがみと一緒ですわね。2〜3個に絞ってますが、決めかねてる状態で」
「私も似たような状態だよ。ってか、卒論も大事だけど、ね」

「ああ。かがみとルカは、ですわね」
「ま、魂削る思いで頑張りますか」
「そうね」

「ところでさ、ハヤテ君は卒論は? まさかもう取り掛かってるとか?」
「幾らハヤテでもさすがにそれは」
「それは流石に。あ、でも。「テーマを決めてる」って言う意味では取り掛かってると言えますけど」

「もう決めたの?何時?」
「えっと、2月位には」
「「「は、早い」」」

「まあ、資料集めも始めちゃってるので、やっぱ取り掛かってますよ」
「流石ハヤテね。高校時代も宿題をあっという間に終わらせてたし」
「癖だからね。直さないってのもあるけど」

「私もそうしないとね。子供に示しがつかないわ」
「って事は、かがみは必要ないのか」
「ですわね」

「ど、どういう事よ。親は子供の手本に」
「だって、かがみは結婚しませんもの。つまり、子供は生まれようがありませんわ」
「そうそう。ハヤテ君は私がもらうもん」

「フンッ。ハヤテは私の彼氏よ。結婚だって意識してる。このままゴールインよ」
「「それはありえません。絶対に!!!」」
「「「ム〜」」」

火花を散らす3人にハヤテは自分に火の粉が飛んでこない事を祈るしか出来なかった。


                   × ×


ある日。

「4月。 4月と言ったら新生活。 新生活と言ったら新たな出会い」
「何ですの、ルカ。突然1人連想ゲームを始めて」
「聞いて無かったの?」

「聞いてましたわよ」
「だったらさ」
「新しい出会いなんかありませんわよ。進級しただけですし」

「それは分かってるけどさ」
「分かってるのなら、無駄な期待ですわね」
「良いじゃん、期待の一つや二つ」

「あのですね、ルカ。我々は大学生ですのよ」
「分かってるよ」
「高校までなら「クラス変え」と言う物がありますから、新しい出会いは期待出来ますが、そんなのない大学じゃ見知ったメンバーが集まるだけですのよ」

「・・・」
「サークルに入っていれば、後輩が入って来てあり得ますが、入ってない我々じゃ意味の無い期待ですわ」
「つまんないねえ」

「っと言うよりルカ、「新しい出会い」を期待しているという事は、ハヤテは諦めたんですの?」
「そんな訳無いでしょ。諦める位なら「永遠に独身」を迷いなく選ぶよ」
「ならどうして」

「だってさ、新しい出会いがあれば、かがみがハヤテ君を捨てて、その隙を狙うって出来るじゃん?」
「成程。まあ、その可能性は無いでしょうね。奪い取られるなら十二分にありますが、あれだけハヤテを愛してるかがみが乗り換えるなんてあり得ませんわ」
「そうだよね〜」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ、あっちゃんとゆっこは卒論のテーマ決めた?」
「卒論ね〜。嫌だな〜」
「ホントよね〜。苦痛よね〜」

「あのねえ」
「友達なんだから、愚痴位付き合ってよ」
「そうよそうよ」

「分かったわよ。 で?」
「一応候補は絞ったよ。 悠長に構えてたら留年食らうし」
「あっちゃんに同じく」

「ミラちゃんはどうなのさ。聞いておいて決めてないって無様よ」
「ホントよ。どうなの?」
「決めたわよ。ホンの数日前は「候補を決めただけ」って状態だったけど」

「ふ〜ん。まあ私は、資料集めしつつ決めようかなって。候補は決めてあるんだし」
「私もね。あっちゃんと資料集めだけは一緒にしようって決めてるから」
「へえ。私も卒論だけは手伝って貰わないって決めてるから、一緒ね」

「そうね。3人揃って卒業したいわね」
「まあ、卒論が完璧でも、成績不振じゃ元も子もないけどね」
「ゆっこ、それは当たり前よ。態々言わなくても」

「良いの。言わなきゃ戒めになんないの」
「そうそう」
「ああ、そう」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。アテネって、必殺技使えるの?」
「また唐突に。 漫画の読み過ぎですわよ」
「そう言うんじゃなくてさ。 アテネみたいな大財閥ってさ、「独自に伝えられてる必殺技」ってあるじゃん?天王州家には無いのかな〜って」

「それが漫画の読み過ぎだと言ってるんですのよ。それは漫画での設定ですわよ」
「チェ〜、無いのか」
「強くなりたい理由でもあるんですの?必殺技を求めるなんて」

「そう言うんじゃなくてさ。強さなんて格闘技やってるか特殊過ぎる世界に身を置いてないと、必要ないでしょ?」
「ならどうして」
「正直に言うとね、「好きな異性と恋仲になる必殺技」なんて無いかな〜って。あれば会得してみないなって」

「そんなのに頼るなんて、情けなくないんですの?」
「だってさ、私達もう4年だよ。奪うのは確定してるけど、時間が限られてきてるじゃん」
「確かにそうですが、卑怯だと思わないんですの?」

「少しはね。でもさ」
「思うなら、諦めなさい」
「だよね〜」

「まあ、「好きな異性ともっと親密になれる必殺技」はありますが」
「え!?あるの?」
「ええ。「天王州家必殺技大全集」っと言う本に、記載されてますわ」

「何だ、あるんじゃん。 で、どんな必殺技なの?」
「止めておいた方が良いですわ」
「え〜」

「私自身、半年間考え続けて、会得を諦めましたから。卑怯ではないかという結論に達しましたから」
「な〜んだ。ま、いっか」
「正攻法でハヤテを奪いますわよ」
「だね」


                   × ×


ある日。

「いや〜っ。ハヤテ先輩、今回も助かりましたっす」
「いえいえ。お役に立てて光栄ですよ」

ハヤテはひよりんの手伝いに来ていた。

「今回も色々と危なかったっすからね。ホント、感謝感激ですよ」
「それは良かったです。 しかし、イベントとかある訳でもないのに、なぜ今回は」
「ま、まあ。良いじゃないっすか」

「サークルとかの部誌ですか?」
「ま、まあ。そんな所っす」
「怪しい」

「そ、そんな事無いっすよ」
「まさか、これ課題じゃ。 提出期限が守れそうにないから他の口実つけて手伝いを要請したんじゃ」
「あ、いや。そ、それはっすね」

冷汗の止まらないひよりんにハヤテは自身の仮説に確信を持ち始めた。

「じ、実はそうなんすよね。計画的に進めてたはずが、なんだかんだで」
「やれやれ。そうならそうと、最初に言えば良かったじゃないですか」
「しかし」

「手伝いなら、しましたよ」
「すいませんっす」
「ところで、ひよりんは就活とかしてるんですか?」

「へ!?」
「留年しない限り、今年度で卒業じゃないですか。どうなのかなって」
「まあ、ボチボチ」

「ちゃんとしてないと、苦労する羽目になりますよ」
「そこは分かってますっす」
「何かしたい事とかは?」

「折角専門学校に通ってる以上、プロの漫画家にって」
「苦労の絶えない職業だと分かってて?」
「勿論っす」

「なら、僕は応援しますよ。必要とあれば、ご家族の説得も」
「すいませんっす。でも、それは自分でしますよ」
「そうですか」

なんだかんだ良い雰囲気でいると、ドアがノックされ

「ひよりー、差し入れよー」
「あ、お母さん。ありがと」
「いつもすまないわねぇ、綾崎君」

「いえいえ。お役に立てるなら、お安い御用ですよ」
「ねえ綾崎君、貴方にとってひよりって、どんな存在なの?」
「え!?とても大切な人(友人的な意味)ですよ」

「そう、良かったわ」
「はあ」
「ひより、綾崎君。楽しみしてるわね」
「は、はあ」

ひより母の言葉に首を傾げ、部屋を出た後、

「何か、勘違いされてる気がするんですが」
「き、気のせいじゃないっすか?」
「そう、ですよね」
「(いい加減、誤解だって気付いてほしいよ。ハヤテ先輩とはそう言う関係じゃないって)」


                   × ×


ある日。

「ん〜っ。疲れたね〜」
「まだ始まってそんなに経ってませんわよ」
「そうね」

この日、かがみとルカはアテネと共に天王州家で卒論に取り掛かり始めていた。

「時間は経ってないけど、疲れちゃって」
「全く。普段から長時間の勉強に慣れてないからですわよ」
「私は短期集中型だからね。受験勉強とかも短い時間を沢山作ってしてたし」

「でも、まだ1時間半よ。幾ら短期集中でも短いんじゃ」
「いいの」
「やれやれ。時間がまだあるとは言え、余裕を持ちすぎると後悔しますわよ。貴方は今年は特に忙しい筈ですのよ」

「それは分かってるよ。だからこそ、息抜きの大切さを力説したいのです」
「やれやれまったく。じゃあ、休憩にしますわよ」
「アテネも何かと甘いわね。まあ、付き合うわ」

「じゃあゲームしようよ。3人でさ」
「ゲームならゲーム部屋に移動しますわよ。 ただし、その後ちゃんと勉強なさい」
「了解であります」

ルカが敬礼した後、ゲーム部屋に移動する事にした。
その途中。

「ん!?アテネ、この部屋は何?」
「入ってみますか? やましいものなど無いので、構いませんわよ」
「んじゃ、さっそく」

室内に入ると、かがみにもルカにも衝撃の光景が目に飛び込んで来た。
そこには

「ね、ねえアテネ。何でゲームセンターにしか置いてないような筐体が置いてあるの?」
「しかも、結構あるわよ」
「この数じゃ小さいゲームセンターを凌駕してるよ」

「貴方達にゲームで打ち負かせれ、その悔しさで筐体を買い揃えてたら、こうなってしまいましたわ」
「え!?筐体って買えるの?」
「ええ。お金と業者との信頼関係さえあれば」

「凄いな。こんなの欲しいと思っても買わないよ」
「あのこなたでさえ買わないものね」
「まあ、呆れられるのは想定内なので、傷つく事はありませんがね」

「やれやれ。大金持ちがこう言うのにのめり込むとどうなるかっていう答えね、これは」
「かがみの言う通りだね。私が言っても説得力皆無だけど」
「う、うるさいですわ!!そんな事より、やるんですの?このゲーム」

「え!?プレイしていいの?」
「勿論。ゲームセンターと違ってプレイ料金など取りませんから」
「わ〜い。じゃあ早速」

「こなたに教えたら、入り浸りそうね、ここに」
「別に構いませんわよ。やり過ぎたら出禁にしますから」
「まあ、私も楽しませて貰おうかしらね」

「どうぞどうぞ」
「でもさ、電気代大変なんじゃ」
「プレイして無い時は全部元から切ってますから」
「ああ、そう」

因みに、かがみに教えて貰ったこなたは目を輝かせて、直ぐに遊びに来ました。


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ、ハヤちゃん」
「ん!?何?」
「ハヤちゃんへの依頼料って、幾ら位なの?」

「は!?何突然」
「ハヤちゃんは弁護士でしょ?弁護士に相談する時って依頼料とか掛かるじゃん?だから幾らなのかなって」
「そんなの具体的に決めてないよ。その時その時だよ」

「ふ〜ん」
「何か困った事でもあるの?相談になら」
「そう言う訳じゃ無いよ。もし、必要になったらさ」

「ああ、そう。でも、弁護士が必要になるって」
「私じゃ無くてお父さんだよ。私の場合は無いと思うし」
「そうじろうさん? 著作権とかの相談?」

「それじゃなくて、ね」
「ああ、そう。 僕が言うのもあれだけど、父親に対して随分ドライだね」
「ま、そう言うもんだよ」

「ああ、そう」
「あ、でもさ。万が一みゆきさんと戦う事になったらさ」
「まあ、絶対に無いとは言えないけどね。医療裁判ってあるし」

「そうなったらどうするの?」
「私情は持ち込まないよ。弁護士の職務を全うするだけ」
「成程ね」

「まあでも、みゆきさんと戦うなんて、無いと思うよ」
「確かに」


                   × ×


ある日。

「ん!?電話だ。 いずみちゃんか」
『あ、もしもしハヤテお兄さん?今大丈夫?』
「うん、平気だよ。どうしたの?」

『実は、買い物に付き合ってほしくて』
「え!?なんでまた」
『え、えっと。買いたい物っていうのが漫画で』

「あ、そっか。いずみちゃんは「隠れ」だもんね」
『う、うん。ばれて無い友達に遭ったら、ね』
「分かったよ。何時行くの?」

『じゃ、じゃあ。次のお休みは?』
「ああ、その日なら予定無いから、大丈夫だよ」
『うん。じゃあ〜〜時に』
「了解」

電話を切った後、いずみは

「やった♪ハヤテお兄さんとデートだ♪」
「やれやれ。そんな口実使わないで、普通に「デートしてください」ってお願いすればいいだろ」
「それじゃあ断られちゃうよ。恋人がいるからとかで」
「ああ、そう」

で、当日。

「あ、お待たせ、ハヤテお兄さん」
「ううん、待ってないよ」
「ホント?ハヤテお兄さんって、こう言う時は「絶対」嘘言うじゃん」

「あ、あはは。 さ、行こうか。秋葉だよね?」
「うん」
「あ、だったら、良いお店知ってるよ」

「え!?あるの?」
「品揃え良いから、いずみちゃんが欲しい本もきっと見つかるよ」
「じゃあお任せしようかな」

「じゃ、行こうか」
「うん♪」
「あ、あの。いずみちゃん?」

「ん!?なあに」
「な、何で腕に抱き着いてるの?」
「深い意味は無いよ〜」

「ああ、そう」
「フフッ♪」

ハヤテお薦めのお店に行くと、一般的な物からマニアックなものまで、物凄く幅広いラインナップだった。

「す、凄い。こんなお店あったんだ」
「まあね。いずみちゃんの為に、探しておいたんだ」
「わ、私の為?」

「うん」
「ハヤテお兄さん////////////////」

因みに、こなたに紹介したお店とは別の所です。

「ホントに凄いね。 あ」
「ん!?どうしたの?」
「あ、いや。その」

「欲しい本でもあったの?自分で買うのは恥ずかしいような?」
「そ、そう言う訳じゃ無いけど、何となく気まずいっていうか」
「じゃあ、僕が会計するよ。そう言う視線には慣れてるから
「そ、そう?」

いずみが選んだ本は一般書店には無い本(18禁ではない)で、ハヤテが代わりに会計した。

「さて、この後どうするの?」
「う〜ん、特に予定は」
「じゃあ、洋服でも買う?お金なら僕が出すし」

「そ、そんな悪いよ。 それに、私は流行とかに疎いし」
「流行は関係ないよ。気にしてたら永遠に服を買わなきゃいけないし」
「そっか。でも」

「僕が選ぼうか? まあ、僕じゃ頼りにならないけど」
「え、えっと。じゃあお願いしようかな」
「了解」

2人は服屋へ移動し

「はい、選んできたよ」
「わ〜っ、可愛い服」
「試着した方が良いよ。サイズは大丈夫だと思うけど」
「うん、そうする」

選んでもらった服はサイズもピッタリで、好みを完璧に捉えていた。

「ありがと、ハヤテお兄さん。大切にするよ」
「着て貰った方が嬉しんだけどね」
「じゃあ、大事に着るね」

「そうして貰えると、選んだかいがあるよ。 あ、これプレゼント」
「え!? あ、リボンだ」
「それなら日常的に付けれるでしょ?」
「ハヤテお兄さん//////////////////」

こんな風に「どう見てもカップル」と言う状況で楽しんでいる一方

「かがみさんと2人で買い物に行くのは、なんだか久しぶりな気がしますね」
「まあ、お互いに色々あるからね」
「他の方々は誘わなかったのですか?」

「みゆき以外は用事あるのよ。だから2人なの」
「そうですか。 ハヤテさんをデートに誘わなかったのですか?」
「正直に言うと、誘ったけど断られたのよ。予定あるって」

「そうですか。では、私達だけで楽しみましょうか」
「そうね」

2組は気付かなかったが、かなり近くですれ違っていたそうだ。


時間を飛ばし、夕方。

「ハヤテお兄さん、今日はありがと」
「いやいや。楽しんでもらえて光栄だよ」

2人は本屋と服や以外にも色々行ったのである。

「ホントに楽しかったよ、ハヤテお兄さんとのデート」
「え!? デートじゃない気が」
「そう。 まあ、気にしないで」

「そう?」
「あ、そうだ」
「へ!?」

 チュッ

「え!?」

いずみはハヤテにいきなり大人のキスをしたのである。

「今日のお礼。足りないかもだけど」
「そ、そんな事は/////////////」
「じゃ、帰ろうか」
「そうだね」

翌日

「あ、いずみちゃん。そのリボン」
「ああ。可愛いでしょ?」
「うん。とっても似合ってるよ」

「これね、ハヤテお兄さんに貰ったんだ」
「え!?」
「昨日ね、ハヤテお兄さんとデートしたんだ。その時に貰ったんだ」

「そ、そうなんだ」
「・・ゆたかちゃんも頼んでみたら?「デートして」って」
「・・・」

「ハヤテお兄さんなら嫌がらないし、内緒にすれば大丈夫だって」
「う、うん」
「悩むなら、行動あるのみだよ」
「そ、そうだね」

そう返事したものの、

「(ハヤテさんとデートか。頼めばしてくれると思うけど、難しいだろうな。かがみ先輩は絶対に駄目っていうだろうし)」

デートはしたいものの、行動には移せそうに無い様だった。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (8月13日更新) ( No.88 )
日時: 2017/08/16 21:43
名前: ささ

ささです。いゃーハヤテはある意味凄いね。数多の女性たちと2人きりで出かけるとは。あまつさえ沢山キスはもらうは。かがみが嫉妬してもおかしくないや。原作でのアテネのように生傷ができるようなお話をされてもおかしくないよ。
いずみちゃん、そりゃあ大人のキスだけじゃ足りないよ、大人の階段登るとか、書けば通報され、削除されるようなあんな姿やこんな姿をハヤテに捧げなきゃ。(最もメールとかでハヤテに送ろうとした瞬間何らかの理由で外部拡散すると面白いけどね、ですよねマリアさん。でも趣味運悪いんだからやっちゃダメですよ)
かがみもこの小説では書けないあんなことやこんなことをハヤテにしたら?
>>21での質問をもう1度かがみにするは。
気の迷いを含めてこのノート(名前を書かれた人は死ぬ)に名前を書く可能性はある?(ちなみに法的影響はないと仮定)
アテネ、ゲーム筐体の業者に脅…交渉したんじゃない?(うん、業者は忖度したね)大富豪の力を無駄に使ったなと思いました。
もしかしてこなた、そうじろうさんが万が一の時にお願いしようと思ってる?(いつぞやかの花粉症対策みたいに警官にしょっぴかれた時とか、まあ連続幼女誘拐事件とか報道されたら真っ先に任意同行求められるかもね)
アテネに質問(と言っても>>85でハヤテに質問したのとほぼ同内容)
ハヤテと(万が…兆が一)結婚して、産まれた子供に何かされ、その犯人が何らかの理由で法的処罰を免れました。その後どうしますか?
ルカだったら…冤罪含めてどうにもならなかったら、ファンけしかけてその犯人をボッコボコにしそう。
そういえばかがみ、こっちが唆した時何度も理性飛びそうになったのによく言うわ。
以上でーす。頑張ってください。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (8月20日更新) ( No.89 )
日時: 2017/08/20 13:15
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。

 ナギ「感想ありがとうなのだ♪」

 >>いゃーハヤテはある意味凄いね。数多の女性たちと2人きりで出かけるとは。あまつさえ沢山キスはもらうは。かがみが嫉妬してもおかしくないや。

 こなた「まあ、それがハヤちゃんだからね」
 そうじろう「確かに凄いよな」

 >>原作でのアテネのように生傷ができるようなお話をされてもおかしくないよ。

 かがみ「・・ええ、そうね。 って事でハヤテ」
 ハヤテ「か、勘弁して」
 つかさ「お、お姉ちゃん、怖いよ〜」

 >>いずみちゃん、そりゃあ大人のキスだけじゃ足りないよ、大人の階段登るとか、書けば通報され、削除されるようなあんな姿やこんな姿をハヤテに捧げなきゃ。

 いずみ「そう、ですね。 ハヤテお兄さん」
 ハヤテ「だ、駄目だから。絶対」
 かがみ「・・・」

 >>(最もメールとかでハヤテに送ろうとした瞬間何らかの理由で外部拡散すると面白いけどね、ですよねマリアさん。でも趣味運悪いんだからやっちゃダメですよ)

 マリア「名案ですね〜♪あんな御神籤なんか信じませんわ♪」
 ナギ「・・止めて置け。あの神社の御神籤は驚異的な的中率だ」

 >>かがみもこの小説では書けないあんなことやこんなことをハヤテにしたら?

 かがみ「・・そう、ね。既成事実を」
 ハヤテ「止めてね、本当に。幾ら愛してても」

 >> >>21での質問をもう1度かがみにするは。

 かがみ「な、何よ」

 >>気の迷いを含めてこのノート(名前を書かれた人は死ぬ)に名前を書く可能性はある?(ちなみに法的影響はないと仮定)

 かがみ「そう、ねえ。・・・今の私なら、書くかもね。 I・Wさんとか」

 >>アテネ、ゲーム筐体の業者に脅…交渉したんじゃない?(うん、業者は忖度したね)大富豪の力を無駄に使ったなと思いました。

 アテネ「いいえ。普通に時間をかけて交渉しましたわ。グレーな方法など使ってませんわよ」
 ルカ「ホントかな?」

 >>もしかしてこなた、そうじろうさんが万が一の時にお願いしようと思ってる?(いつぞやかの花粉症対策みたいに警官にしょっぴかれた時とか、まあ連続幼女誘拐事件とか報道されたら真っ先に任意同行求められるかもね)

 こなた「ん〜!? 全く持ってその通りだけど?」
 そうじろう「・・・。お父さん、泣いちゃうぞ」

 >>アテネに質問(と言っても>>85でハヤテに質問したのとほぼ同内容)

 アテネ「はい、何でしょう」

 >>ハヤテと(万が…兆が一)結婚して、産まれた子供に何かされ、その犯人が何らかの理由で法的処罰を免れました。その後どうしますか?

 アテネ「フッ、愚門を。そんなの犯人に「法で裁かれた方が良かった」っと、究極以上に味わわせて、そのうえで・・」
 ルカ「・・恐ろしいね」

 >>ルカだったら…冤罪含めてどうにもならなかったら、ファンけしかけてその犯人をボッコボコにしそう。

 ルカ「まあね。でも、直接的に言うと「教唆」になっちゃうから、ならないようにね」
 かがみ「・・ルカも同じじゃない」

 >>そういえばかがみ、こっちが唆した時何度も理性飛びそうになったのによく言うわ。

 かがみ「何をよ。 まあでも、理性なら保ってるわよ」
 こなた「ギリギリ、だけどね」

 >>以上でーす。頑張ってください。

 ありがとうございます。頑張ります。
 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (8月20日更新) ( No.90 )
日時: 2017/08/20 13:25
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「時は・・何事もない普通の時代」
ルカ「三千院家執事となった綾崎ハヤテ君が」
こなた「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「結局このパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日。

「ねえハヤテ、折角ゴールデンウィークに入ったんだし、旅行に行きましょうよ。勿論2人で」
『え!?でも』
「大丈夫よ。卒論なら旅行先でも出来るし、例のもね」

『ごめん、用事あるんだ』
「そう。大学最後のゴールデンウィークなのに残念だわ」
『ごめんね。この埋め合わせはきっとするから』

「約束よ。 所でハヤテ」
『な、何?』
「まさか、「私に内緒で他の子と旅行に行くから」が理由じゃないでしょうね?」

『それは違うよ。神に誓って』
「ならいいわ。疑ってごめんね」
『気にして無いよ』

電話を切った後

「やれやれ。勉強でもしますか。佳境だし」


                   × ×


ある日。

「「ドラ○も〜〜ん」」

 〜♪ 〜♪ ←例の音楽。

「って、待ちなさい!!作品変わってるから!!」
「チェ〜。ノリ悪いな〜、ハヤちゃん」
「そうだゼ。ここはだな」

「論点変えないの。こなたも日下部さんも何か用?」
「実はさ、とっても困った事が起こってね」
「弁護士である柊の彼氏にしか頼めえ事なんだ」

「そ、そんな重要な要件だったんだね。てっきり何時もの悪ふざけかと」
「我々は真面目な内容でも相談するのだよ」
「見縊らないで欲しいんだってヴぁ」

「それは悪かったね。 相談内容は?」
「「実は・・」」
「実は?」

こなたもみさおも言い難そうに間を空けた後

「「卒論のテーマが決まらないんだよ〜」」
「・・は!?」
「「だから」」

「そうじゃないよ。 何だ、真面目な相談と思って身構えたのに」
「真面目な内容だよ。決まらなきゃ取り掛かれないよ〜」
「そうだゼ。卒業出来ねえで、留年するんだってヴぁ」

「はいはい。 ってか、もう5月なのに決めてなかったの?」
「そ、それはあれだよ」
「そうそう、あれだゼ」

「あれって何さ? 言い訳位聞くけど」
「私はさ、テーマ決めようとネット検索してたら、他の事に気が散っちゃって」
「あたしは、来たるべき夏に備えてどう遊ぼうか色々ワクワクしてたら・・」

「全く。大学4年って言ったら色々忙しい年だよ。それを」
「分かってたんだけどさ〜。ついつい何時もの癖がさ」
「で、僕にどうしてほしいの?」

「みさきちと相談したんだけどさ」
「名案が浮かばねえんだ。どんなテーマが良いか」
「そんな我々に一筋の光が差したんだ」

「まさに「神から与えられた光」だゼ」
「嫌な予感以外しないけど、その名案とやらは?」
「ハヤちゃんにテーマを決めて貰おうって」

「それなら悩まなくていいってな」

 「げんこつ」ポカ〜ン 「げんこつ」ポカ〜ン

「2人とも、それはボケてるの?真面目に言ってるの?」
「「ヌググ」」
「返答しだいじゃ・・」

「だ、だってさ〜。ホントに真面目に考えたんだよ。行った事も無い大学の図書室行ったり」
「あやのやメガネちゃん、柊にアテネっちにも相談したんだゼ」
「でも、これと言った名案に恵まれず、こういう結論に」

「そう言う事だゼ」

 「げんこつ」ポカ〜ン 「げんこつ」ポカ〜ン

「全く。そう言う結論には辿り着けるくせに真面目な結論には辿り着けないのね」
「「だって〜」」
「第一さ、僕と2人じゃ通ってる所が違うんだから、意味ないと思うよ」

「「チェ〜」」
「全く。手伝うから、最終結論は自分でしなさい」
「お〜、流石ハヤちゃん」

「頼りになるゼ」
「でもさ、だったら鉄拳制裁しなくても」
「なんか文句あるの?」
「「無いです」」

ハヤテの威圧感に2人は黙り込んだ。
結局、卒論のテーマと資料集めはハヤテが決めました。


                   × ×


ある日。

「うう〜っ、頭痛い」
「大丈夫か?いずみ」
「ついて無いな〜。折角の連休に風邪なんて」

「仕方ないだろ。 まあ「連休中だった」ってのが幸いだと思って諦めるんだな」
「そうだよね〜」
「じゃ、寝てろよ。俺は用事あるから」

「良いな〜、遊びに行けて」
「まあな」

兄が部屋を出て行くと、いずみは布団をかぶり直して目を閉じた。
しかし、一向に睡魔は襲って来ず

「(全く。睡魔ってモンスターは何でこうも我が儘なんだろ。必要な時は出ないくせに、邪魔な時は異常なまでに出て)」

眠れないのでゲームでもしようかと思ったが、そんな気は起きず、仕方なく睡魔が襲ってくるのを待つしかなかった。
すると

「いずみ、お客さんよ」
「え!?誰?」
「内緒。どうする?」

「折角来てもらったんだし、あがってもらって」
「分かったわ」

母親が去って少しすると

「こんにちは、いずみちゃん」
「ハヤテお兄さん」
「大丈夫?風邪ひいたって聞いたけど」

「う、うん。熱はそんなに高くないから」
「それは良かった。 あ、これお見舞いね」
「ありがと」

ハヤテはお見舞いの品をテーブルに置いた。

「でも、どうして私が風邪ひいたって知ってるの?ゆたかちゃんにも言ってないのに」
「ああ。いずみちゃんのお兄さんが教えてくれたんだよ。「妹を見舞ってほしい」って」
「そう。お兄ちゃんが」

「迷惑だった?」
「ううん。すっごく嬉しい」
「そう」

「でも、大丈夫だったの?」
「今日は偶々予定が無かったんだ。だから気にしないで」
「そっか」

「それより、何かしてほしい事とかある?」
「え!?」
「まあ、常識の範囲内で、だけどね」

「い、良いの?」
「勿論」
「ホントにいいのかな?」

「いずみちゃん、少し位は我が儘言わないと、幸せを掴み損ねるよ。僕はいずみちゃんが大事な人(友人的な意味)だから、言ってるんだよ」
「ハヤテお兄さん」
「で?何かある? 常識の範囲内であれば」
「じゃあ」



「どう?いずみちゃん」
「うん、凄く気持ちいいよ」
「それは良かった」

いずみはハヤテに膝枕をしてもらっていた。

「でも、こんな事で良かったの?」
「私にとっては凄く良い事だよ」
「ならいいけど」

膝枕の状態で目を閉じていると、先程は全く襲って来なかった睡魔が襲って来て

「いずみちゃん?」

ハヤテが見ると、いずみは安らかな寝息を立てていた。

「このまま寝かせておいてあげるか」

布団はかぶっていたので、そのまま寝かせてあげる事にした。

「(やれやれ。かがみにばれたら、えらい事になりそうだよ)」

若干身震いしつつ、かがみといずみの仲が悪い事に少しだけ感謝する事にした。


                   × ×


ある日。

「ん〜っ♪お兄ちゃん♪」
「やれやれ。つかさは相変わらずだな」
「ですね〜」

この日、つかさは1人で三千院家に遊びに来ていた。

「つかさ、仕事は良いのか?」
「今日はお休みだよ〜」
「ああ、そう。 ハヤテ、かがみはどうしたのだ?」

「用事があるそうです」
「成程。だからか」
「へ!?何がですか?」

「こっちの話だ」
「はあ」

つかさは何時も以上に甘えて来て、トイレの時以外はずっとくっついていた。

時間を飛ばし、夜。

「ねえねえお兄ちゃん」
「はい?」
「一緒にお風呂入ろうよ」

「は!?」
「だから〜」
「で、ですからそれは」

「何でよ〜。一緒に入ろうよ〜」
「そ、それは」
「妹と一緒に入るだけだよ。問題ないじゃん」

「だ、駄目ですって。幾ら兄妹でも、僕らもう大人ですし」
「嫌だ。大人でもお兄ちゃんと入るんだもん」
「で、でも」

「しょうがない奴だ。つかさ、私と入るか?」
「ナギちゃんと?」
「一緒に入ったのは結構前だろ?久しぶりに、な」

「嬉しいけど、お兄ちゃんとじゃ無きゃ嫌」
「だがな、つかさ。論理的観点から見てもな」
「そんなの分かんないもん。お兄ちゃんとじゃ無きゃ嫌だ〜」

「つかささん」
「全く。 ハヤテ、一緒に入ってやれ」
「え!?」

「責任は私が取る。 何なら、命令するか?」
「う〜。 分かりました」
「すまんな」
「わ〜い♪」

ハヤテとつかさが出て行った後

「良いんですか?」
「仕方あるまい。責任は取ると言った以上、私が何とかするよ。かがみにばれて何か言われたら、私が絶対服従命令した事にするよ」
「そうですか」

「マリア、一応言うが、かがみ達には言うなよ」
「分かってますよ〜♪」
「ならいい」

「(かがみさんには色々嘘を付け加えてばらしちゃいましょう♪そうすれば姉妹関係が悪化するだけじゃなくて、色々面白い事が起こりそうですね〜♪どんな嘘を付け加えようかしら♪)」

こんな事を考えていた事は、誰も知らない。


                   × ×


ある日。

「そう言えば、いずみちゃん」
「ん!?何、ゆたかちゃん」
「風邪ひいてたって聞いたけど、大丈夫だったの?」

「もう全快してるよ。ちゃんと病院にも行ったし、睡眠とかもしっかりとったし」
「そっか。良かった。風邪の辛さは私が一番知ってるつもりだから」
「心配してくれてありがと。心配させちゃうから、言わなかったんだ」
「そうなんだ」

その後、少しの間会話が途切れたが

「そう言えばさ、ゆたかちゃんはこの夏の予定って、何か立ててる?」
「う〜ん。特には無いかな〜」
「私は、まあ予定とはちょっと違うけど」

「え!?」
「予定じゃ無くて願望かな。 ハヤテお兄さんと海に行きたいって」
「そうなんだ」

「私の水着姿を見せたいんだよね。自慢の水着あるし」
「ふ〜ん」
「ゆたかちゃんは無いの?そう言うの」

「そ、それは////////////////////////////////////」
「私と一緒?ハヤテお兄さんと海に行きたいって」
「う、うん///////////////////////////前も行った事あるけど、また行きたいなって」

「あるんだ。羨ましい」
「・・・」
「今度誘ってみようよ。海だけじゃなくて、夏祭りとかも」

「そうだね。じゃあ皆で」
「何言ってるの。ハヤテお兄さんとだけ、に決まってるでしょ。友達をこんな風に言いたくないけど、他は邪魔だよ」
「そ、それは」

「ハヤテお兄さんと2人きりで海・夏祭り。憧れるでしょ?」
「でも、かがみ先輩が許してくれるかな?」
「そんなの言わなきゃばれないよ。それとも、ゆたかちゃんは行きたくないの?」

「うう///////////////////行きたい/////////////////////」
「でしょ? って事で、誘ってみようよ」
「そ、そうだね」


                   × ×


ある日。

「あ、そう言えばさ。ハヤテ君って、夏の予定ある?」
「夏、ですか?」
「うん、そう」

「随分気が早いですわね、ルカ。今のあなたは超が付くほど大事な時期だというのに」
「良いじゃん別に。ジタバタしたってしょうがないじゃん。ドンッと構えてだね」
「はいはい。それで、ハヤテに予定聞いてどうするんですの?」

「予定無いなら一緒に旅行行こうと思ってね。ほら、ゴールデンウィークは何も出来なかったでしょ?だからさ」
「成程。だから早めに予定を聞くと」
「そう言う事。旅行に行くなら勿論2人きりで」

「な、何よそれ。ハヤテと2人きりの旅行だなんて」
「許すわけありませんわ。ルカ、貴方は特に」
「何でさ」

「そんなの簡単ですわ。ハヤテと旅行に行くのは私だからですわ。で・す・か・ら、予定はいっぱいですわ」
「な!?アテネなんかに許す訳無いでしょ!!!ハヤテ君と旅行行くのは私だよ!!!」
「フンッ。運命の神が私とハヤテがこの夏旅行に行くのは定めたんですわ。変更なんかできませんわよ」

「そんなもん捻じ伏せてやる」
「「ム〜」」
「全く。2人とも、そんなの勝手に決めないでよ。特に神様のくだり」

「ムググ。神社の娘であるかがみの言葉は説得力が」
「そうですね。それに、アテネさんとルカさんには申し訳ありませんが、夏は予定があるので」
「「「え!?あるの?」」」

「ええ、まあ。全部ではありませんが」
「「「ふ〜ん」」」

放課後。

「ねえハヤテ」
「ん!?なあに」

自習室で一緒に勉強中にハヤテに話しかけていた。

「ルカに予定あるって言ったでしょ?」
「うん」
「あれって」

「ああでも言わないと、話を終わらせてくれそうになかったし」
「そ、そう。じゃあ」
「あ、でも。予定があるのはホントだよ」

「え!?な、何よその予定って」
「今は内緒」
「???」

笑顔を向けてくるハヤテにかがみは首を傾げるだけだった。


                   × ×


ある日。

「ん!?電話。 みゆきさんだ」
『あ、もしもしハヤテさん? 今大丈夫でしょうか』
「あ、はい。平気ですよ」

『えっとですね、ハヤテさんにお願いがありまして』
「はい、何でしょうか」
『家へ料理を作りに来てほしいんです』

「料理、ですか?」
『はい。母がハヤテさんの料理が食べたいって。 「だってー、綾崎君の作るご飯美味しんだもーん」 ・・だそうです』
「分かりました。何時伺えば」

『出来れば明日にでも』
「分かりました。 えっと、明日の昼頃で?」
『分かりました。お待ちしてますね』

翌日。

「いや〜っ、楽しみね〜」
「そうですか。 えっと、リクエストは」
「特にないわ。冷蔵庫に入ってる食材、好きに使っていいから」
「了解しました」

ハヤテはキッチンへ赴き

「成程。流石の品揃えだ。 さて」

冷蔵庫の食材をチェックし、作れそうなものを考えて

「やっぱり美味しいわね〜、綾崎君の作るご飯」
「ええ。とても美味しいです」
「お口に合って何よりです」

「晩御飯も楽しみにしてるわね」
「え!?」
「えっと、夜もハヤテさんに頼むのですか?」

「いけない?」
「まあ、僕は構いませんが」
「じゃ、お願いね」

食事を終えると、ゆかりさんは鼻歌交じりで自室へ引き上げて行った。

「すみません。母が我が儘で」
「いえいえ。一応想定してましたから」
「重ね重ねすみません」

「それより、夜までどうやって時間潰します?」
「一緒に勉強でもしますか?」
「そうですね。僕は卒論もあるので」

2人はみゆきさんの部屋に行き、一緒に勉強を始めた。

「ハヤテさんは医療にも精通してるんですよね?」
「ええ、まあ。弁護士ですから、僕」
「これなんかわかります?」

「えっと。  ああ、ハイハイ」
「やっぱ凄いですね、ハヤテさんは」
「これでも努力してるんです。沢山沢山」

「そうなんですか」
「それを言うならみゆきさんも凄いじゃないですか」
「わ、私も努力してるんです」

「お互い様ですね」
「ええ」

その後は特に何もなく、夜。

「ふう。美味しすぎて食べ過ぎちゃったわ」
「大丈夫ですか?随分食べてましたけど」
「平気平気。気にしないで」

「はあ」
「本人が言う以上平気だと思いますよ」
「ならいいですけど」

「それより、今日は泊まって行きなさいよ」
「「え!?」」
「そしたら明日の朝も食べられるし〜」

「しかし」
「もう、良いじゃない。家主が言ってるんだし」
「母がこう言い出したら聞かないですし。 かがみさんとナギさんには私から話しておきますから」

「・・分かりました」
「嬉しいわね〜」

食後暫くして

「あの、ハヤテさん」
「はい?」
「えっと、その」

「何でしょう?」
「今日、一緒に入浴しませんか?」
「・・は!?」

「以前も一緒に入った事ですし、その」
「し、しかし」
「友達と一緒に入ると思ってお願いします。 私の我が儘をですね」

「う〜。分かりました」
「すみません」

入浴後

『そう。ハヤテはみゆきの所に』
「ええ。だしに使うつもりはありませんが、母の我が儘で」
『まあ、あのおばさんじゃね。分かったわ』

「すみません。大切な友人の恋人を自宅に泊めて」
『仕方ないわよ。それより、何かしてないわよね?みゆきに限って』
「え、えっと。一緒にお風呂に入りました」

『・・・は!?』
「す、すみません。私の我が儘を無理やり聞いてもらったんです」
『全く。みゆき、ハヤテは私のだからね』

「分かってます、十二分に」
『取らないでよね』
「勿論です」

翌日。

「綾崎君は凄いわよね〜。料理は美味しいし、気配りも出来るし」
「ええ、そうですね」
「みゆき、本当に綾崎君と結婚する気はないの?」

「そ、そう言う訳では。ただ、ハヤテさんには恋人が」
「そんなの関係ないじゃない。貰ってくださいって言えば?高良ハヤテになってもらうか、綾崎みゆきになるか」
「そ、それは駄目かと」

「じゃあお母さんが代わりに言ってあげましょうか?みゆきを貰ってくださいって」
「そ、それはハヤテさんに迷惑が」
「あら〜?相手への迷惑を考えるって事は、まんざらじゃないのね」

「そ、それは、その/////////////////」
「楽しみにするわよ?あの子とみゆきの間に出来た孫を」
「お、お母さん///////////////」


                   × ×


ある日。

「うう〜っ、緊張する」
「今日だったね、かがみの司法試験予備試験は」
「ええ。三段階あるうちの最初の日よ」

そう、今日はかがみが受験する、予備試験の最初である短答式筆記試験の試験日である。
描写こそしてなかっただけ、願書を提出してあったのである。

「大丈夫よ。あんなに頑張ってたし、ハヤテ君も手伝ってくれてたじゃない」
「そうね。頑張るわ」

「あ、かがみ。お迎えよ」
「うん、行ってくるわ」

「かがみ、おはよ。忘れ物とか無い?」
「えっと。  ええ、大丈夫よ」
「じゃ、車で送るよ」

移動中の車内

「うう〜っ、緊張するわ」
「大丈夫?」
「・・あんま」

「確かに難しいけど、かがみなら大丈夫だよ。いっぱい勉強してたでしょ?」
「そうね。その点だけは、ね」
「前に教えた「落ち着ける呼吸法」覚えてる?」

「ええ。こうだったわね」
「そう、それであってるよ。 最後の予習してる?まだ時間あるし」
「そうするわ」

何事も無く会場に着き、時間も余裕があった。

「じゃ、行ってらっしゃい。終わったら迎えに来るから」
「ええ。頑張って来るわ」

かがみが「落ち着ける呼吸法」を実践しつつ歩いていると

「あ、かがみ」
「ルカ。 やつれてるわね」
「そりゃあね。本番だし」

「頑張りましょ。今日のを突破しないと、次に進めないから」
「分かってるよ」

その後、かがみもルカも比較的落ち着いて試験に挑む事が出来

「どうだった?」
「難しかったわよ。 でも、自分なりに出来た方だと思うわ」
「自信の程は?」

「半々よ。結果が出るまで落ち着けないわ」
「それは僕も一緒だったよ。まあ、後は神様に祈るしか出来ないね」
「そうね」

果たして、かがみとルカの結果は如何に!?


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (8月27日更新) ( No.91 )
日時: 2017/08/27 00:57
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「時は・・何事もない普通の時代」
ルカ「三千院家執事となった綾崎ハヤテ君が」
こなた「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「結局このパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                     × ×


ある日。

「うう〜っ、緊張するわね」
「大丈夫?かがみ」
「・・・あんま」

今日はかがみとルカが受けた司法試験予備試験の最初「短答式筆記試験」の結果発表の日である。
因みに、決められた会場に張り出される。とかではなく、ホームページでの発表である。

かがみはハヤテに頼み込んで、一緒に結果を見て貰う事にした。
まあ、本来は忙しいと断られそうにになったが、必死で頼んだのである。

「そろそろ時間だ。心の準備は?」
「出来て・・無いわね」
「まあ、気持ちは分かるけどね。 じゃ、アクセスするね」

かがみは恐怖心と緊張でパソコンの画面が見れず、結果発表のページまでハヤテが導いた。

「かがみ、見てごらんよ」
「わ、私の番号は?」
「僕はかがみの受験番号知らないもん。自分で見てよ」

「うう〜、意地悪」
「時には厳しさも必要なのです。ほら」
「わ、分かったわよ」

かがみは受験票とパソコンの画面を交互に睨めっこしながら探すと

「あ、あったわ。ホラ」
「ん!? うん、あるね」
「な、何よ。私の彼氏なのにリアクションが」

「だってさ、信じてたもん。絶対に合格するって」
「そ、そう//////////////」

その日の夕方。

「そうかい。良かったね、かがみ」
「うん、取りあえずはね」
「おめでとう、かがみお姉ちゃん」

「さて、かがみの合格を祝ってお祝いしなきゃね」
「お母さん、気持ちは嬉しいけど、それは良いわ」
「何で?折角」

「3つあるうちの一つ目なのよ。まださ」
「だったら、3回お祝いすれば」
「それにね、途中なのに祝って貰ったら、僅かでも気が緩みそうで。受けてみて分かったの。あの試験は「一瞬でさえも気が緩んだら負け」って気がして。だから、気持ちだけもらうわ」

「そうなの。じゃ、予備試験が全部終わったら、お祝いね」
「私、お姉ちゃんの為に腕を振るうね」
「うん、ありがと」

話がいったん区切りがつくと、今まで黙っていた姉2人が

「それで、点数とかはどうだったの?」
「結果が発表された以上分かってるんでしょ?」
「ううん。成績は後日、通知だって。ハヤテの時もそうだったみたいだし」

「「ふ〜ん、そうなの」」

翌日。

「そう言えば、かがみとルカは短答式筆記試験はどうだったんですの?結果は発表されたはずですわ」
「ああ、言って無かったわね。私は合格だったわ。ルカは?」
「フッフ〜ン。 私も合格だよ〜」

「そうですか。2人とも、おめでとうございます」
「あんがと、アテネ」
「ですが、お祝いはまだしませんわよ」

「「当然。まだ一つ目だから」」
「分かってるならよろしい」

かがみ、ルカ・・・ともに第一段階合格。


                   × ×


ある日。

「雨だね〜」
「雨ですね〜」
「雨ですわね〜」

「3人とも窓の外を眺めて何してるのよ。ハヤテまでさ」
「ああ、ごめん。最近雨多いなって」
「まあ、梅雨だからね。仕方ないわよ」

「かがみは季節を楽しむって出来ないの?」
「そう言うのは年齢問わず楽しむべきものだと、思いますわよ」
「ヘイヘイ。悪うござんしたね。講義も終わってるし、酷くなる前に帰りましょ」

「そうだね。何時も通り、一緒に帰ろ」
「ええ」
「ちょっと待った、2人とも」

帰ろうと自習室から出ようとしたかがみとハヤテをルカが呼び止めた。

「何よ、ルカ」
「前にした約束、忘れてないよね、かがみ」
「約束?したっけ?」

「とぼけるの?前、ハヤテ君との相合傘を許すって言ったじゃない」
「そうですわ。雨が降ってる今だからこそ」
「何言ってるのよ。2人とも傘あるでしょ?朝から降ってたんだし」

「「それは関係ない!!!!」」
「はいはい。ハヤテはどうなの?」
「ど、どうって。かがみが良いなら僕は別に」

「って事で決まりだね。アテネ、恨みっこ無しのジャンケンで勝負だよ」
「勝った方がハヤテと相合傘ですわね」
「「ジャンケン」」

で、

「エヘヘ。ハヤテ君と相合傘だ」
「あの、ルカさん。そんなにくっ付かれたら、歩きにくいんですが」
「だってくっ付かないと、濡れちゃうもん」

「は、はあ」
「ルカ、程々にしなさいよ」
「はいはい」

「本当に分かってるのかしら。全く」
「うう〜、納得いきませんわ〜」
「アテネ、恨み言言ってもしょうがないでしょ」

「だって〜」
「ジャンケンで負けるからでしょ。 アテネって、こう言う時のジャンケンは高確率で負けるわよね」
「納得いきませんわ〜」

アテネが叫ぶと、ルカが振り返り、超勝ち誇った顔を向けてきた。

「ルカ!!!!!もう一度勝負なさい!!!」
「嫌だね〜。次の機会を待つ事だね〜」
「ヌググ」

因みに、ハヤテは何でこんな風に喧嘩をしてるか分かってません

「(やれやれ。高々相合傘なのに。何でこんな風に喧嘩するのかな?)」

ね。


                   × ×


ある日。

「やれやれ。また雨だよ」
「仕方ありませんわ。梅雨ですもの」
「それは分かってるけどね。雨ばっかだと、色々嫌な気分にならない?」

「それは同感ね。洗濯しても乾燥機使うか部屋干しになっちゃうし、湿気でジメジメするし」
「ですわね。我が家では空調が完備してますが、そうでない所では湿気のせいか不快指数も上がますし」
「ですが、雨は降らなかったら降らなかったで水不足が懸念されて」

「「「それは分かってます」」」
「ああ、そうですか」
「あ、でもさ」

「ん!?何ですの?」
「梅雨の時期ってジメジメイライラのイメージが強いけど、幸せの象徴の時期でもあるよね」
「ああ、ジューンブライドね」

「そうそう。この時期に結婚すると、生涯幸せになるって」
「よく言いますわね。結婚式場もこの時期は忙しそうですし」
「乙女なら、憧れるよね。ジューンブライド」

「「確かに」」
「アテネはどう?結婚するならさ」
「確かに、ハヤテと結婚するなら、この時期が適任ですわね」

「まあ、ハヤテ君と結婚するのは私だけど、確かにこの時期の方が良いよね」
「かがみはどうなんですの?神社の娘として意見を」
「う〜ん。ってかこの話題に「神社の娘」はあまり関係ない気が」

「まあ、細かい事は気にせずに」
「憧れはあるけど、時期は関係ないんじゃない?その後が幸せならね」
「やれやれ。つまんない意見だねえ」

「べ、別にいいじゃない」
「ハヤテ君はどう思う?ジューンブライド」
「実はいうと、僕もかがみと同意見なんですよね。確かに時期や暦を気にするのは当然ですが、やっぱりその後の生活が大事だと思いますよ。今の日本は離婚率高いみたいですし」

「ふ〜ん」
「まあでも、かがみと結婚する以上かがみの意見を最優先したいですね。最愛の彼女ですし」
「ハヤテ///////////////////////////////」

「「ッケ」」


                   × ×


ある日の泉家。

「そう言えばさ、姉さんが結婚してもう5年経つんだよね」
「そういやそうだな。思い返すと意外と早いもんだな」
「何かお祝いしよっか?」

「いや〜、どうかな?お祝いなら2人でしてると思うよ」
「あ、そっか」
「意外と「結婚5年経過おめでとう」みたいなメールだけで良いっと思うよ」

「そうしようかな」
「それにしても、姉さん最近全然来ないね。1年位は来てない気が」
「ゆいお姉ちゃんも忙しいみたいだし、仕方ないよ」

「来たら来たで騒がしいし、こなきゃ寂しいしで」
「まあ、そう言うもんだよ」
「私もそう思うよ」

「でもさ、ジューンブライドだった訳じゃん?姉さんは」
「ああ、そうだな。 それがどうかしたのか?今更感強いが」
「いやね、大学も卒業までカウントダウンが残り少ないし、ゆーちゃんも成人するしで思う様になったのだよ。そう言う事をね」

「こ、こなた?」
「ん!?どったの?」
「お父さんは結婚なんか許しません!!!俺の目が黒いうちは」

「相変わらず矛盾してる気が」
「ともかくだ!!!!相手がハヤテ君ならいいが、他は駄目だ!!!お父さんのお眼鏡にだな」
「はいはい。所でゆーちゃん」

「何?」
「ゆーちゃんは「教会でジューンブライド」って憧れる?」
「うん、勿論。ゆいお姉ちゃんがそうだったから」

「そん時はさ、相手ってハヤちゃん?」
「そ、それは///////////////////////////」

妄想したのか、真っ赤になって黙り込んだ。

「ゆーちゃんはやっぱり「女の子」なんだね。成人する年齢になっても」
「うう////////////////////////」
「まあ、その時のブーケトスは私がもらおうかな。良い言い伝えってあるから」

「で、でもさ、お姉ちゃん。私がハヤテさんと結婚って無理だと思うよ。かがみ先輩が」
「妄想は罪にはならないよ。限度を超えなきゃ迷惑にもなんないし」
「そ、そうだけど」

「実際はどうなの?ハヤちゃんとの結婚や結婚生活をさ」
「そ、そんなの////////////////////////」

「やっほ〜っ、エブリワン。お久しぶりの姉さんだよ〜」

「ああ、姉さん。お久しぶり&丁度良かった」
「ほえ!?何が?」
「実はさ」

「お、お姉ちゃん、遊びに来てよかったの?」
「お仕事休みだし、旦那は出張で遅くなるしで、平気だよ〜。暇だったから来ちゃったのだ〜」
「そ、そうだったんだ。お茶飲む?」

「貰う〜。喉渇いてたんだ〜」
「うん、淹れるね」
「サンキュ〜」

ゆい姉さんはゆーちゃんが淹れたお茶を一口飲み

「ところでこなた、さっき「丁度良かった」って言ったのは何だったの?」
「ああ、そうそう」
「お、お姉ちゃん、お茶菓子は」

「要らないや。こなたの話を茶菓子代わりにするし」
「え、えっと」

「実はね、ゆーちゃんに「ハヤちゃん相手の妄想はするのか?」って話をしてたんだ」
「ほうほう」
「で、問い質そうとしたらそこへ姉さんが」

「これはお姉ちゃんとして聞かないとねえ」
「う、うう」
「素直に白状しちゃいなよ。別に「内容まで言え」って言ってる訳じゃ無いし」

「そうそう。「Yes or No」を聞いてる訳だよ」
「・・・」
「2人とも、程々にしなさい。困ってるじゃないか」

「ええ〜。良いじゃん」
「そうだよ〜。実姉として妹の」
「答えたく無さそうだから、止めてるんだ。だろ?」

ゆーちゃんは無言で頷いた。

「まあ、ゆーちゃんを困らせるのは嫌だし、聞かない事にするよ」
「そうだね。ちょっと残念だけど」

そうじろうのお蔭で事なきを得た様だ。
でも実際は

「(い、言えないよ〜。ハヤテさんと結婚してラブラブな新婚生活したり、ハヤテさんとの子供を身籠る夢を何回も何回も見てるなんて〜///////////////)」

これが真相である。


                   × ×


ある日。

「かがみ〜、何か届いてるわよ〜」
「は〜い」

かがみが部屋で勉強していると、下から母に言われ、取りに行った。

「何かしら?随分薄いけど」
「ああ。きっと受けた予備試験の成績ね」
「そう言えば、後日だって言ってたわね」

「まあね。あ、教えてくれてありがと」
「お礼言われる事じゃないわ」

部屋に戻り、封筒を開けると、読み通り点数が書かれていた。

「うん、中々の成績ね」

合格基準を大きく上回っており、自信が深まった。

翌日。

「そう言えばさ、ルカの所にも届いた?予備試験の成績」
「ああ、短答式の、ね。うん、届いたよ」
「へえ。どんな感じだったの? 点数は聞かないから」

「中々の成績だったよ。まあ、流石に満点は不可能だったけど」
「ふうん。あ、私も中々の成績だったわ。満点じゃ無かったけどね」
「じゃあ、お互いに次の段階へ向けて自信が深まったって言えるね」

「ええ、そうね」
「ところで、ハヤテはどうだったんですの?」
「確かに気になるわね。「歴代最高得点」とか謳われてたし」

「ねえねえハヤテ君、差し支えなかったら教えてよ」
「え、えっと。言わなきゃ駄目ですか?」
「「「駄目!!!」」」

3人揃って言われ、ハヤテは頭を掻きつつ少しの間考え

「えっと、怒ったり呆れたりとかしませんよね?」
「しないわよ。彼女を信じなさい」
「「友達も信じて欲しい(ですわ)(な〜)」」

「実はいうと、ですね」
「「「うんうん」」」
「満点、だったんです。三段階全部」

「「「え!?」」」

ハヤテの優秀さを知っていた3人だったが、予想を遥かに超えた情報に思考が暫く追い付かず

「ま、満点!?全部!?」
「うん、そうだよ。短答式も残り2つも」
「な!?ハヤテ君が頭良いって知ってたけど、まさかそこまでとは」

「この私でさえ、そこまで行くか相当な疑問ですわよ」
「まあ、かなりしっかり目に準備しましたし」

ハヤテの凄さに3人は感心しきりだった。
それと同時にかがみは

「(ハヤテがここまで凄いとはね。彼女である事がここまで誇らしく感じたのは久しぶりだわ)」

ハヤテへの愛も深めていた。


                    × ×


ある日。

「なああやの、聞いていいか?」
「どうしたの、みさちゃん。勉強の事?」
「違うよ。柊の彼氏の事だってヴぁ」

「綾崎君の?何かな?」
「あやのは実際どう思ってんだ?柊の彼氏の事」
「う〜ん。「大切なお友達」かな。みさちゃん達と同じ様に、ね」

「それもだけどよ、「男として」もだ」
「どうしたの、そんな事聞いて」
「・・・答えてくれ」

「確かに、かっこいいし、優しいし。柊ちゃんがベタボレする理由も分かるわね。 でも、私はしゅうちゃんの方がずっとずっと魅力的に感じるわ。かっこよさも優しさも」
「ふ〜ん」

「ホントにどうしたの?恋人のいる私にそんな事聞いて」
「・・・分かんね」
「じゃあ、みさちゃんは綾崎君の事をどう思ってるの?」

みさおはかなり長めの沈黙の末

「分かんねえんだ。確かにかっこよくて優しいさ。それに」
「それに?」
「・・・今まで接して来た男子には感じた事がねえ感情があるんだ。それが何かって言われたら、分かんねえんだ」

「・・そう」
「なああやの、あたしのこの変な感じって何なんだ?最近どんどん強くなってる気がするんだってヴぁ」
「・・・。ごめんね。それに関しては、自分で考えてほしいかな。みさちゃんじゃないと答えは分かんないと思うし」

「そっか」
「(やっぱりみさちゃん、綾崎君に恋しちゃってるんだね。こんな風な相談、何回目かだけど、また相談してきてるから、分かんないんだろうし)」

あやのはやっぱり複雑な立場に立たされる事になった。


                   × ×


ある日。

「なあ柊」
「何よ」
「すっげー大事な話があんだけんど」

「な、何よ。あんたにしてはえらく真面目な顔ね」
「あ、あたしだって真面目な顔位」
「私が悪かったわよ。で、何よ」

「実はな」
「実は?」
「柊の彼氏との子を身籠ったんだ」

「え!? は!?」
「言っとくけど、嘘や冗談の類じゃねえぜ」
「う、嘘よ」

「ホントだゼ。妊娠検査薬でも産婦人科でも確認済みだぜ」
「そ、そうよ。あれよ」
「無理やりじゃねえよ。互いに同意の上だ。 そのうえで・・」

  パシイィィィン

「な、何でよ。何でなのよ!!!!」
「あいつの心が、既に柊から離れたんだろ」
「そ、そんな事って」

「事実だゼ。 さっきビンタされたが、そんな事されても、綾崎ハヤテはもうあたしのもんだ。両親への挨拶も婚姻届にも署名済みだゼ」
「・・・」
「ともかくだ。さっさと忘れてあたしらを祝福」

「・・い」
「へ!?何か言ったか?」
「許さない」

「ひ、柊!?」
「ハヤテは・・私の物よ。誰にも渡さない」
「だからそれは」

「許さない!!あんたも、あんたのも」
「お、おい。な、何を」
「アハハッ。ワカッテルクセニ〜」

壊れたような笑い声に腰が抜けて動けなくなった。


「・・っは!!!!」

飛び起きると、何時も通りの自分の部屋だった。

「な、何だ。夢か。ビックリしたゼ」

そう、全部みさおの夢だったのだ。

「ったく、何であんな夢を。あやのとあんな話したせいか?」

普段頭をあまり働かせないため、結論は出ず

「まあ、正夢はありえねーよな。あたしが柊の彼氏との・・」

自身のお腹をさすりつつ、そうつぶやくと、大学へ行くため身支度を始めた。


                   × ×


ある日。

「ムグ〜ッ」
「ん!?ひよりん、どうしました?またネタ詰まりですか?」

この日、ハヤテはひよりんの手伝いに来ていた(偶々予定が空いていた)。

「そう言う訳では無いっす。こう言うのを描こうって、ちゃんとあるっす」
「じゃあ何を唸ってるんですか?」
「なんかこう、描写が上手く行かないんです」

「は!?ひよりんが?そんな訳」
「あるっす。だから悩んでるっす」
「いったい何が書けないんですか?」

「今回は、デートのシーンを描こうと思ってるんですが」
「はいはい」
「なんか納得いかないっす。書き直しても書き直しても、違和感が消えないっす。違和感がある以上許せないっす」
「う〜ん」

ハヤテは原稿を見せて貰うと、ひよりんの言う「違和感がある」っと言うのは納得が出来た。

「ひよりんは、ある程度で妥協ってのはプライドが許さないんですよね?」
「同人誌を描いてるとはいえ、プライドはあるっす。ハヤテ先輩の言う通りっす」
「う〜ん」

ハヤテはまた少し考え

「実体験に勝るものなし。ってよく聞きますが、きっとこの場合でも、当てはまりそうですね」
「実体験に勝るものなし」
「妥協はしたくない。違和感があるのは許せない。ってなると、それしかなさそうですけど」

ハヤテは別の案を考案しようと腕を組んで考え始めた。
すると

「あの、ハヤテ先輩」
「はい?」
「私とデートしてほしいっす」

「・・は!?」
「ハヤテ先輩、自分で言ったじゃないですか。「実体験に勝るものなし」って」
「言いましたが」

「確かに、違法性のある物は駄目っす。警察に御厄介になるだけじゃ済まなさそうですし」
「そりゃあ、まあ」
「ですが、今回はそう言う訳じゃ無いっす」

「しかし」
「お願いするっす。後輩からの頼みだと思って」
「・・・分かりました。ですが」

「かがみ先輩には内緒、ですね。重々承知してます」
「では、次の休みの日にでも。予定は無いので」
「了解っす」

で、その休みの日。

「う〜ん、こんなもんなのかな?」
「ん!?ひより、あんた何してんの?お洒落に気を使う方だっけ?」
「え!?ああ。今日はデートだから」

「へえ」
「あ!!!と、友達と出かける予定だからであって」
「相手は綾崎君?良いわね〜、青春で」

「もう。行ってきます」
「はいはい」

ひよりんが出かけた後、ひよりん母は

「(これは孫を楽しみにしてもよさそうね)」

とか思っていた。


一方。

「あ、お待たせしましたっす」
「いえいえ。待ってませんよ」
「そうっすか。えっと、今日は」

「プランはちゃんと練ってありますから、ご安心を」
「お願いするっす」

移動割愛。

「えっと、ここは」
「漫画のネタに使う以上、「オタクなデート」より「普通のデート」の方が良いと思いまして」
「だから夢の国なんっすね」

「えっと、嫌でしたか?」
「そんな事無いっす。純粋に嬉しいっす」
「では、行きましょうか」

ハヤテのデートプランは相変わらずで、待ち時間等が完璧に計算されていた。
ひよりんはこまめにメモを取りつつ、デートを楽しんでいた。

「流石っすね。ここで待ち時間というストレスがほぼないなんて」
「お褒めに預かり光栄です。それより、ちゃんと参考になってますか?」
「勿論っす。このまま行けば、最高傑作が描けそうっす」

「それは良かったです。さ、お昼にしましょうか」
「そうっすね。えっと、お弁当持参じゃなくて、申し訳ないっす」
「それは気にしてませんよ。向き不向きがありますから」
「すいませんっす」

昼食と食休みを挿み、午後もしっかりデートし

「いや〜、大満足っす」
「それは良かったです」
「おかげで抱えていた違和感も解消できましたし」

「それもよかったです。お役に立てて」
「ホント、ハヤテ先輩には世話になりっぱなしですね」
「それが僕の使命ですからね。気にする必要はありませんよ」

「・・・」
「ん!?」

急に黙り込んだひよりんにハヤテが心配していると、ひよりんに突然キスされた。

「これは、えっと」
「あ、あの」
「で、デートの締め括りはこの方が良いかなって。やっぱり実体験した方が」

「そ、そうですよね」
「驚かせてしまって、申し訳ないっす」
「いえいえ」

「(言えない、よね。本当の事は。「せめてものお礼のつもりでキスした」なんて)」

その夜、家に帰ったひよりんは漫画を描き直し、抱えていた違和感を完璧に払拭した。
翌日

「へえ。こりゃ細かな描写まで描かれてて、相当な出来じゃん」
「ありがとうございますっす」

家に来た八坂こうに書いた漫画を見せ、お褒めの言葉を貰っていた。

「でもさ、このデート描写、体験者じゃないと書けない程、リアリティあるぞ。どうしたんだ、これ」
「え、えっと。そこはハヤテ先輩に」
「成程な。あの人には恋人居るし、納得だな」

適当に誤魔化せたが

「(本当の事は、言えないよね。言ったら回り回ってかがみ先輩の耳に入る可能性もあるし)」

とも思っていた。


「(あらあら♪ハヤテ君たら田村さんともデートして♪おまけにキスまでもらっちゃって♪これをかがみさんに教えたら、凄く面白い事になりそうですね〜♪)」


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (9月3日更新) ( No.92 )
日時: 2017/09/03 01:03
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「時は・・何事もない普通の時代」
ルカ「三千院家執事となった綾崎ハヤテ君が」
こなた「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「結局このパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日。

「そう言えば、今日は七夕だね」
「ええ、そうね。なんか、早い物ね」
「そうだね。でさ、七夕と言えば短冊に願いを書いて、ってのがお馴染みだけど、かがみはやったの?」

「ハヤテは?」
「家はやったよ。お嬢様がやろうって言い出してね。 大きな笹を調達して、SPさんも含めて皆で願いを書いた短冊をつるしたよ」
「へ〜。皆って事は、ハヤテも書いたんでしょ?」

「まあ、ね」
「なんて書いたの?」
「な、内緒」

「なんだ」
「(い、言えない。「かがみと結婚込みでずっと一緒に居られますように」って書いたなんて)」

ハヤテは誤魔化しつつこう思っていた。

「で?かがみのとこは?」
「家もやったわ。お父さんの発案でね」
「ふ〜ん。で?なんて書いたの?」

「ハ、ハヤテが内緒にしたんだから、私も内緒」
「ああ、そう」
「(い、言えないわね。「ハヤテと結婚込みでずっと一緒に居られますように」って書いたって)」

かがみはこう思ってたそうだ。

「あ、そうだ。七夕と言えば、はいこれ」
「え!?」
「誕生日プレゼント。買っといたよ」

「ありがと。嬉しいわ」
「そう言えばさ、他の皆のは」
「断ったわ。家族からのもね」

「え!?」
「もういい年だし、気持ちだけって」
「よ、余計な事だった?」

「ううん。ハヤテは愛する彼氏だもの。年齢は関係ないわ。  皆には悪いけど」
「それは良かった。あ、でさ、つかささんは?」
「・・・」

かがみの機嫌は急降下したが、ハヤテは気付かなかった。

「なんで、つかさを」
「え!? つかささんも誕生日だから、プレゼント持ってきたんだけど」
「そう。 仕事でいないわ」

「じゃあ悪いけど、渡しと居て」
「一応聞くけどさ。私は良いわ、彼女だから」
「まあ、そりゃそうだけど」

「なんでつかさにも?」
「えっと。兄が妹に誕生日プレゼントを贈るつもりで選んだんだけど」
「そう。なら、良いわ」

「あ、あそう。じゃあ、頼むね」
「・・・分かったわ」

その夜。

「あ、つかさ。ハヤテからプレゼントを預かってるわ」
「お兄ちゃんから?」
「そうよ。今日来た時に持って来てくれたの」

「お兄ちゃん」
「ちゃんとお礼言っときなさいよ」
「うん♪」

ハヤテが2人に贈った者は想像にお任せします。
因みに、別々の物ですよ。


                   × ×


ある日。
ここはつかさが勤めるレストラン。今は休憩中だ。

「そう言えばさ、柊さんって、好きな人いるの?」
「好きな人、ですか?」
「ええ、そうよ」

職場の先輩に聞かれ、つかさは少し考え込んでいた。

「ど、どうして」
「柊さんがここに努めるようになって結構経つでしょ?その辺を知りたい頃合いなのよ」
「そ、そうなんですか」

「で?実際どうなの?」
「え、えっと」
「お客さんとか、職場の人とかさ。気になる人はいないの?」

「え!?どうして?あまり関係ないんじゃ」
「も、若しかして気付いてないの?お客さんの中には柊さん目当てで通い詰めてる人も居るし、職場の人も狙ってる人も居るのよ」
「そ、そんな事」

「あるのよ。女の勘を甘く見ない事ね」
「は、はあ」

話に聞き耳を立てていた男性諸君はさらに神経を耳に集中させた。

「正直に言っちゃったほうが楽になるんじゃない?」
「さあさあ、柊さん」
「えっと、実はいるんです」

「へ〜。誰?」
「お兄ちゃん」
「「は!?」」

「お兄ちゃんなんです」
「え!?柊さんって、ブラコン?」
「お兄ちゃんって言っても、ホントのお兄ちゃんじゃないですよ」

「それって」
「お姉ちゃんの彼氏さんです。元々私とも友達で。友達になった後、お姉ちゃんと付き合うようになったんです」
「へ〜。姉妹で同じ人好きにって、複雑ね」

「あ、いえ。お兄ちゃんだから、好きなんです。私、お姉ちゃんしかいなくて」
「成程ね」
「ええ、そうなんです」

「(でも、柊さんの様子は「兄を慕う妹」って言うより、「恋する乙女」って感じなのよね)」

数日後の休日。

「お兄ちゃ〜ん♪」
「あ、あの、つかささん」
「つかさ、またあんたは」

「お兄ちゃん」
「はい?」
「大好きだよ♪」

「それは、ありがとうございます」
「フフッ♪」
「やれやれ」


                    × ×


ある日。

「そう言えば。お嬢様は今年の夏コミはどうなさるんですか?」
「夏コミか〜」
「忙しいのは知ってますが、最近お嬢様が漫画を描いてる姿を見かけた事が無い気がして」

「いや、描いてはいるぞ。ただな」
「はい?」
「完成しなかったり、落選したり」

「成程」
「今回は、完成はさせた。たがな、全然と言うか、全く納得がいかんのだ」
「はあ」

「見てみるか?一応正直な感想を言ってくれ」
「えっと。これは・・」
「な?悪い意味で凄すぎる展開で、読めたモンじゃないだろ?」

「確かに、そうですね。これじゃあ「納得のいかない出来」って自己評価を下すのも納得ですね」
「まあ、そう言う訳だ。今回は、スケジュールを調節して、買い手として、参加するよ」
「そうですか」

「あ、手伝いはいらんぞ。お前、忙しいだろ?」
「ええ、まあ」

翌日。

「そう言えば、ルカ。今年の夏コミはどうするんですの?」
「ん〜!?」
「何時もなら率先してこの話題を出しますのに」

「まあね〜」
「参加するんですの?しないんですの?」
「したいよ。でもさ、今年は目が回る程忙しいでしょ?卒論に予備試験、就活。漫画描く余裕が全然生まれなくて」

「では」
「今年は残念だけど、不参加だよ。売り手、買い手共にね」
「そうですか」

「でさ、かがみ。こなたはどうなの?」
「行く気はあったみたいよ。でも」
「「でも?」」

「ハヤテに怒られて参加は止めたみたい。代わりにおじさんが行くんだって」
「ハヤテ君に?」
「相当説教を食らったみたいよ。「今年は忙しんだから、そっちに集中しなさい!!!気持ちは分かるけど、我慢しなさい!!!」ってな感じで」

「成程ね〜。ってか、こなたはハヤテ君に怒られる事多いよね」
「まあ、ハヤテはその辺しっかりしてるからね。父親が甘いせいもあるけど」
「「それは納得」」

「あ、でも。ひよりちゃんは参加するって聞いたけど、その辺はどうなの?ハヤテ君」
「ええ、参加するみたいですよ。当選したって報告受けましたし」
「大丈夫なの?ひよりちゃんも卒業のはずじゃ」

補足すると、ひよりんは専門学校生です。

「ええ。ですが、ひよりんはちゃんとしてるので、こなたみたいにしかりつけはましんでした」
「ふ〜ん」
「ハヤテ、またお手伝いしたんですの?」

「手伝いましたよ。課題と並行するのが大変過ぎるからって」
「へ〜」
「ハヤテ、何もなかったわよね?」

「無いって。第一、あったらとっくに何か起こってるよ」
「ならいいわ」


                   × ×


ある日。

「う〜ん」ムニャムニャ
「こなた、こなた」
「後五分〜」

 「げんこつ」ポカ〜ン

「起きなさい!!!!!」
「ヌググ」
「全く。「卒論が全然進んで無いから手伝って〜」って泣き付いたのはこなたでしょ」

「そ、そうだけどさ。なにも鉄拳制裁で起こさなくても」
「なんか文句あるの?」
「無いです」

ハヤテの怖い雰囲気に、こなたは恐縮するしかなかった。

「全く。忙しいのに無理して予定合わせたんだから、ちゃんとしてよ」
「面目ない」
「それにしても何やってたの?人にテーマ決めさせておいて、殆ど進んで無いじゃん」

「あ〜、いや。それは、その」
「まさか、ネトゲとかで時間を浪費して、進まなかったって言うんじゃ」
「大当たり〜」

 「げんこつ」ポカ〜ン

「自慢げに言う事じゃないでしょ」
「ヌググ」
「手伝うから、ちゃんとやってよね」

「助かるよ。でもさ」
「息抜きは無し!!!そう言うなら永遠に手伝わないよ」
「わ〜っ。分かったからそう言わないで〜」
「はいはい」

結局結構遅くまで手伝う羽目になり

「いや〜っ、助かったよ。お蔭で大分進んだよ」
「後は自力で何とかしなさい。僕だって忙しいんだから」
「ホントに助かったよ。でも、遅くなっちゃったし、今日は泊まっていきなよ」

「え!?迷惑じゃ。 それに」
「迷惑じゃないよ。ゆーちゃんも喜ぶと思うし」
「な、何でゆたかさんを」

「まあまあ。ナギちゃんとかがみには私が話を付けるからさ」
「分かったよ。泊まらせて貰おうかな」

こなたがかがみにも話を付け、ハヤテは泉家に泊まった。

翌日。

「お、何だちびっ子。おめえ、結構卒論進んでんじゃねえか」
「まあね〜。私が本気を出せばこれ位朝飯前なのだよ」
「チェ〜。あたしは中々進まねえのに」

「ヌッフッフ〜」
「(泉ちゃんが得意げだから言えないけど、たぶん綾崎君が手伝ったんだろうな)」

みさおは違ったが、あやのは見抜いていた。


                   × ×


ある日。

「なあハヤテ」
「はい?何でしょうか」
「お前が弁護士なってから、それなりに経つよな?」

「ええ。去年の12月に司法修習が終わって、その直ぐ後なので、それなりですね」
「何度か法廷にも立った。今の所全勝中だ」
「まあ、一応」

「この先弁護士として、どうしていくつもりだ?」
「う〜ん。中々難しい質問ですが、やっぱり弁護士である以上、人助けをしていきたいと思ってますよ」
「なんか、お前らしい答えだな」

「そうですか?ですが、僕はだれかれ構わず助けるつもりはないですよ」
「ん!?どういうことなのだ」
「偶に居るじゃないですか。助かる価値が無いのに、あれこれ策を巡らして、助かろうとする屑野郎が」

「まあな。犯罪犯したくせに他人に罪を擦り付けたり、弁護士を騙して無罪勝ち取ろうとしたり」
「僕は、自分の立場がどうなろうと、自らに危険が迫っても、そんな奴は助けませんよ。本当に助けるべき人を、助けます」
「また、お前らしいな。じゃあ」

「僕が弁護して、助けた方々は全員「本当に助けを求めている人」だからこそ、全力で戦ったわけです。僕は、これからもそうあり続けるつもりです」
「でもさ、どうやって見分けるのだ?悪い奴ほど頭が良い世の中だ。徹底的に騙して助かろうと」
「僕は、人を見る目は割と自信がある方です。色々な修羅場を潜りましたし。それに、依頼人に対しては必要以上に慎重に接しますよ」
「ふ〜ん」

その夜。

『そう、ハヤテが』
「ああ。かがみにも話しておいた方が良いと思ってな」
『ありがと、ナギちゃん』

「気にするな。それにだ、弁護士志望で頑張ってるお前には、「そう言う心構え」が必要だと思ったのもあるよ」
『弁護士としての心構え、か』
「考えておいた方が良いぞ。将来見失わないためにもな」

『そうね。それも頑張るわ』
「頑張れよ。応援しか出来んがな」
『十分よ。ありがと』

電話を切った後、ナギは

「かがみはきっと、大物弁護士に化けるだろうな。あのハヤテが選んだ女だからな」

こう呟き、仕事に戻った。


                   × ×


ある日。

「ねえハヤテ」
「何ですか、アテネさん」

この日、ハヤテはかがみと自習室で勉強していたが、かがみがトイレで席を外した隙にアテネが話しかけてきた。

「ハヤテの、正直な気持ちが知りたいんですわ」
「は!?」
「私達は16年前、運命的な出会いを果たしましたよね?」

「まあ、はい」
「そして、諸事情で別れて10年後に再会し、現在に至りましたわ」
「えっと、何を聞きたいんですか?」

「あの時、そして現在の貴方が私に向けている気持ち、ですわ」
「えっと」
「私は変わらず貴方が好きですわ。ずっと、ずっと、あの時から」

「正直に、言うんですよね?」
「ええ」

ハヤテは少し考え込み

「今も昔も、僕がアテネさんに抱いているのは「篤き友情」ですかね」
「・・・」
「昔は「アーたん」なんて綽名を付けてそれで呼んでました。あの時の僕は自分がアテネさんへ抱いている感情は、分かりませんでした。他の誰にも抱かない感情でしたし」

「そ、それって」
「・・・」←トイレから戻って来た
「ですが、成長してそう言う事が分かるようになった時、分かったんです。「大切な親友に抱く感情」って」

「「・・・」」
「もし、「初恋ゾンビを見る能力」を持つ人が居た場合、僕には初恋ゾンビは憑いて無いですよ。だって、僕の初恋相手はかがみですもん。つまり、「初恋を叶えているので成仏してる」って事です」

「そう、ですか」
「すみません。なんか、期待に沿えない答えで」
「別に、謝る必要はありませんわ」

「そう、ですか」
「私は用事を思い出したので、帰りますわ」
「あ、はい。また明日」
「ええ」

アテネはかがみに気付かず、歩きながら

「(私の気持ちは、今も昔も気付いてすら貰えないまま。そして、届きもしない。ですが、諦めると言うのは愚かな事。たとえ、どれだけ勝ち目のない戦いであっても。私は、ハヤテの事が本当に好きなんですのね)」

こう思っていた。


                   × ×


ある日。

「あ、ハヤテお兄さ〜ん」
「ん!?ああ、いずみちゃんにゆたかさん」
「ハヤテお兄さんは、今年の夏、何か予定ある?」

「まあ、ある事はあるけど、全部ではないかな」
「じゃあさ、〜〜に夏祭りがあるから、一緒に行こうよ」
「で、でも。僕基本忙しいんだけど」

「ハヤテお兄さんなら何とか出来るでしょ?」
「ええ!?まあ、不可能じゃないけど」
「じゃ行こうよ。ねえ、ハヤテお兄さん」

「分かったよ。何とかしてみるよ」
「やった♪決まりだね♪」
「えっと、皆で行くんだよね?」

「何言ってるの?2人で、に決まってるじゃん」
「そ、それは」
「私とじゃ、嫌?」

「そ、そう言う訳では」
「じゃあ、こっちも決まりだね」
「はいはい」

「ん!?ゆたかちゃんも、ハヤテお兄さんと2人きりが良いの?」
「うえ!?あ、あの」

様子のおかしいゆーちゃんに、いずみが察して聞いて居た。

「そ、その。出来る事なら、ハヤテさんと2人が」
「う〜ん。じゃあさ、交代しようか。最初は私で、ある程度満喫したらゆーちゃんで。それなら不公平は無いでしょ?」
「そう、だね。じゃあ、そうしよっか」

「それでいいよね?ハヤテお兄さん」
「僕は構わないよ。じゃあ、〜〜にね」
「うん♪」
「はい♪」

ハヤテが返事をするとゆーちゃんもいずみも笑顔で去って行った。
ハヤテはスケジュール帳を取り出し

「まあ、何とかなるかな」

調整可能なので、予定を書き込んで胸ポケットに仕舞った。
すると

「っは!!!」

背後から物凄いダークオーラを感じ、ゆっくり振り返ると、超怖い笑顔のかがみがいた。


                   × ×


ある日。

「はあ〜っ、緊張するわね」
「今日だったわね。かがみの予備試験の二段階目は」
「ええ。今日の受けるのは前回より難しいから、もっと緊張してるわ」

今日は、予備試験の二段階目である「論文式筆記試験」の受験日である。

「かがみなら、大丈夫よ。ハヤテ君とずっと頑張って来たじゃない」
「そう、だけどね」
「頑張りなさい。お母さんが言えるのは、それだけ」
「うん、頑張るわ」

何度も確認し、ハヤテが迎えに来てくれたので、会場に向かう事にした。

「大丈夫?顔色、かなり悪いけど」
「体調的には何も問題ないわ。ただ」
「気持ちは分かるよ。精神的に、だからね」

「ええ」
「それに関しては、励ますしか出来ないよ。頑張れ」
「ありがと。お母さんのより、効く気がするわ」

「そう」
「はあ〜っ」

溜息連発のかがみに、ハヤテは極力言葉を選んで励ましていた。

移動割愛。

「じゃ、頑張ってね。忘れ物は大丈夫?」
「大丈夫よ。今も確認したけど、平気だったから」
「じゃ、ファイト!!」

かがみは気合を入れ直し、会場に向けて歩き始めた。
すると

「あ、ルカ」
「ああ、かがみ。おはよ」
「ルカも顔色悪いわね」

「仕方ないよ。前回大丈夫だったからって、今回も上手く行くとは限らないし」
「ネガティブは良くないわ。一緒にポジディブに行きましょ」
「そうだね」

かがみもルカも何とか落ち着いて試験に挑めた。

「どうだった?自己分析は」
「たぶん、大丈夫よ。自分なりには出来なつもりだし」
「そっか。じゃ、合格してるよ」

「ありがと。ほんのちょっとだけど、安心したわ」
「そっか。 えっと、結果は10月だったね」
「ええ。普段はそうでも無いけど、こう言う時は長いわね」

「僕の時もそうだったし、それは仕方ないよ。たぶん、中々寝付けない日々が待ってると思うけど、落ち着いて待つしかないよ」
「そうね。まあ、私には待つしか出来ないから、時間が過ぎるのを待つわ」
「だね」


かがみとルカの二段階目の結果は如何に!?


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以上です。

因みに、今回で100回目の更新でした。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (9月10日更新) ( No.93 )
日時: 2017/09/10 00:39
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「時は・・何事もない普通の時代」
ルカ「三千院家執事となった綾崎ハヤテ君が」
こなた「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「結局このパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日。

「こんちわ〜っす」
「いらっしゃい、こなちゃん」
「およ?つかさ、今日はお休み?」

「うん、そうだよ。ま、あがってよ」
「お邪魔しま〜す」

つかさの部屋の通された後、

「そう言えばさ、かがみは?」
「お姉ちゃん、は」
「大学?夏休み中のはずだけど」

「お兄ちゃんとね、旅行に行ってるんだ。確か、海に行くって言ってたよ」
「へ〜」
「一週間も、なんだよね」

「青春してるね〜。まあ、予想通りだけど」
「私も行きたかったな」
「付いて行くって言えば」

「仕事もあって、都合がつかなかったんだ」
「ふ〜ん」

こなたは直感的に「かがみが意図的に予定をつかさに教えなかった」っと思った。

「でも、行くって3人で?」
「お兄ちゃんと私、2人でだよ」
「ま、そっか」

その夜。

「そう言えば、かがみは彼氏君と旅行中なんだよね」
「そうね〜。ハヤテ君と2人で楽しく満喫してるんでしょうね」
「我が妹ながら、青春真っ只中で羨ましい限りだよ」

「まつり、そう言う虚しくなるような事言わないでちょうだい。私もあんたもそう言う相手居ないんだから」
「すいませんねえ、寂しい女のひがみ言って」
「やれやれ。貴方達もかがみを見習って恋人位さ」

「「お母さん、それはもう耳たこなのですよ」」
「全く」

「でもさ、こういう時期に2人きりで旅行って事は、これは「婚前旅行」って言っていいんじゃない?かがみと彼氏君のさ」
「ま、まつり」
「え!?」

今迄話に夢中で気付かなかったが(父・ただおは気付いてた)、つかさが俯いて、少しとはいえ泣いていた。

「あ、ごめん。つかさも彼氏君と行きたかったんだよね、旅行に」
「つかさ、気持ちは分からなくもないけど、お兄ちゃん離れした方が良いわよ。あの2人は結婚も真剣に」
「み、みき。フォローになっていないよ」
「あ」

結局、夕食中はつかさを慰める会になってしまった。


                   × ×


ある日。

「ただいま〜」
「お帰り、かがみ」
「おかえりなさい」

「ふう、疲れた」
「どうだったんだい?ハヤテ君との旅行は」
「もう最高だったわ。あ、お土産」

かがみがお土産をキャリーケースから出してると、嗅ぎ付けたのか姉2人がやって来て吟味し始めた。

「そう言えば。かがみ、少しとはいえ日焼けしてるわね」
「海に行ってたからね。注意はしてたんだけど」
「さいですか。で、どうやって行ったの?彼氏君の車?」

「違うわ。ハヤテがね、「車で行くと時間を多量に無駄にするから新幹線とかで行こう」って言ったから、車じゃないわ。移動手段はハヤテが手配してくれたし」
「流石ハヤテ君だね。完璧に気が回ってるね」
「そうね。実際、調べてみたら「2時間半の渋滞」ってなってたし」

「完璧巻き込まれてたわね、それに」
「ハヤテの計算通りだった訳よ」

話していると、つかさが帰って来た。

「あ、かがみお姉ちゃんお帰り」
「ただいま。つかさの分のお土産あるわよ」
「ありがと、お姉ちゃん」

手洗いとうがいを済ませ、つかさは席に着くと

「ねえかがみお姉ちゃん、お兄ちゃんは?」
「ハヤテなら帰ったわよ。一週間も休んだから、もう休めないって」
「そう、なんだ。 お兄ちゃん・・」

「つかさ、あんたまさか」
「え!? な、何の事かなぁ」
「前もあったわね、こういうの。 仮にさ、ハヤテが来てたら、どうしたのよ」
「いっぱい甘える。で、一緒にお風呂、一緒に寝る。後、私とも一緒に旅行を・・」

かがみの殺気に言葉が途中でつまった。

「か、かがみ。先にお風呂に入っちゃいなさい。それと、今日は早く寝た方が良いわよ」
「そ、そうだよ。楽しかった旅行とは言え、疲れてるだろ?」
「そう、ね。そうするわ」

両親の言葉にかがみは殺気を残したまま、部屋に戻って行った。

「つかさ、かがみの前であんまりハヤテ君に甘えるとか言わない方が良いよ」
「そう、だね」

「(お兄ちゃん離れは無理そうね)」


                    × ×


ある日。

「今日はかがみ、ちゃんといるね」
「まあ、ね。旅行から帰って来たし。あんたにもお土産あるわよ」
「それはどうも。 で、ハヤちゃんは?お土産話聞きたかったんだけど」

「忙しいんだって。だから来てないわ」
「あ、っそ。それより」
「な、何よ」

「日焼けしてるね。うっすらと」
「海に行ったからよ。注意してても焼けちゃったの」
「海か〜。って事は「バカップルそのもの」って事やったんじゃない?」

「う。そ、それは」
「あれ〜!?図星〜?」
「う、うるさいわね!!悪いの?」

「別に〜」
「フンッ」

拗ねたかがみに少しは気を使い、会話が少し途切れ

「あ、そう言えば」
「何よ」
「別に〜。何でもない〜」

「急に大きめの声出しておいてそれは無いでしょ。何よ」
「だって〜、怒りそうなんだもん」
「怒らないわよ」

「じゃあ言うけどさ。かがみとハヤちゃんって、一緒の部屋に泊まったんだよね?」
「当たり前でしょ」
「って事はさ〜、名前書く時「柊かがみ」じゃ無くて、「綾崎かがみ」って書こうとしたんじゃない?」

「・・・」
「あれあれ〜?また図星〜?」
「そ、そんな訳無いでしょ。ちゃんと「柊かがみ」で泊まったわよ」

「ふ〜ん」
「何よ、その信じて無い顔は」
「だってさ〜、さっき妙な間があったよ。って事は図星だったんでしょ?」

「そ、そんな事」
「動揺してますな〜。素直に白状して楽になりなよ」
「う、うるさい!!!!!この話は終わりよ!!!」

「チェ〜、ケチンボ」
「ケチで結構よ」

実際、「綾崎かがみ」っと書くべきか本気で数秒悩んだのは本当の事である。


                   × ×


ある日。

「いや〜っ、暑いね〜」
「そうですわね」
「こんな日は何かをする気が失せるよね〜」

「・・・」
「ん!?どったの、アテネさん」
「冷暖房完備の我が家に来て、それは通じないんじゃありません?」

「細かい事は気にしたら負けなのだよ」
「やれやれ。だらける為に家に来たんじゃありませんのよ」
「まあね〜。一応は卒論進めるために来たし」

「気にはなっていたんですが、ご自分の家でやればいいんじゃないんですの?エアコン位」
「あるけど一日中つけっぱなしって申し訳ない気がして」
「ああ、そうですの」

「って事でさ、詰まったりしたら教えてよ。その為に来たようなもんだし」
「まあ、頼られるのは嬉しいですが、泉さんは普段ハヤテに頼っているのでは?」
「忙しいんだって。お願いしたけど、断られた」

「そうですか。では、早く進めなさい」
「それよりさ、あのゲーム、やっていいんでしょ?」
「ノルマを達成したら、ですわよ。でなければ許可しませんわ」

「よ〜しっ、頑張ろ〜」
「(やれやれ。アメが無くとも普通にやってほしい物ですがね)」

天王州家にある筐体ゲームが出来るとなるとやる気を見せるため、アテネは呆れ気味だった。

その後、こなたにしては真面目に進め、ノルマを達成出来たので、ゲームをプレイするのを許可したのであった。


                   × ×


ある日。

「なあ、柊の彼氏」
「はい?」
「おめえ、柊と海に行ったんだってな」

「ええ、まあ。泊りがけの旅行で」
「・・・」
「はい?」

「ずりぃよ。って言ったんだってヴぁ」
「そ、そんな事言われましても」
「なあ柊の彼氏、あたしとも言ってくんねーか?泊りがけで海に」

「・・は!?」
「い、良いだろ。友達と遊びに行くようなもんだろ」
「は、はあ。なら」

「他の奴らは誘わねーゼ。あたしと柊の彼氏、2人きりだゼ」
「そ、それは」
「大丈夫だ。旅費は全部あたしが出す。柊の彼氏には車の運転だけお願いするゼ」

「そ、それは」
「我が儘言ってんだ。それ位させろ」
「う〜ん」
「頼むよ。この通りだ」

深々と頭を下げられ、ハヤテは

「わ、分かりましたから、頭をあげてください」
「すまねぇな。我が儘言って」
「ただですね、一つだけ」

「柊には内緒。それは分かってるよ」
「なら、良いですよ」
「ホント、済まねえな」

翌日。

「なああやの、頼みがあんだ」
「なあに?みさちゃん」
「新しい水着買いてーから、手伝ってくれ」

「水着?海とかプールに行くの?」
「ま、まーな」
「そう。うん、了解」

翌日。

「う〜ん。これなんかみさちゃんに似合いそうだけど」
「なんか派手じゃねえか?」
「そんな事無いって。挑戦してみるってのもありだと思うよ」

「・・そっか。じゃあそれにするか」
「うんうん」

で、旅行当日。

「えっと、一泊旅行でいいんですよね?」
「ああ。旅館の予約とかは、あたしがやっといた」
「そうですか。僕の方は渋滞情報とか掴んでおいたので、予定通りであれば、順調に行くと思いますよ」

「すまねえな。それは頼りにしてるゼ」
「了解です」

幸い、ハヤテの予定通り高速等はほぼ渋滞せず、順調に時間通りに目的地に着いた。

「海だ〜」
「えっと。海の家は」
「予約しといた。こっちだゼ」
「あ、はい」

きちんと予約されており、パラソルなどをレンタルして着替える事にした。
ハヤテは先に着替え終わり、パラソルを設置して準備していると

「ま、待たせたな」
「ん!?おお」
「な、何だよ。似合わねえとか、笑いたいなら言えよ」

「そんな事ありません。とってもお似合いですよ」
「そ、そっか」
「では、楽しみましょうか」
「そーだな」

その後は休憩を挿みつつ、海を堪能し

「もう夕方か。ホテル行こうゼ」
「どこのホテルですか?」
「予約は済んでるゼ」

みさおの案内でホテルに行き、「予約出来てなかった」っと言うハプニングは無く、

「えっと、同じ部屋に泊まるんですね」
「経費節約だ。べ、別に良いだろ」
「まあ、そうですね」

「夕食前に、風呂入ろうゼ。汚れちまってるし」
「えっと、大浴場は」
「な、なあ。この部屋には各部屋に温泉が引いてあるだろ?」

「あ、書いてありますね。案内に」
「い、一緒に入ろうゼ。折角の2人旅なんだし」
「し、しかし」

「い、良いじゃねえか。あたしは気にしねーし」
「・・・」
「嫌か?あたしじゃ」

「そ、そう言う訳では。分かりました」
「すまねえな」

その日は特に何もなく、翌日も特別は何も起こらなかった。
帰宅した翌日。

「あれ?日下部、日焼けしてるわね」
「海に行ったんだってヴぁ」
「・・1人で?」

「ま、まーな。あたしだって偶には1人旅位」
「まあ、信じておくわ」
「疑ってねーか?柊」

「信じてあげるわよ」
「ならいいゼ」
「(誰と行ったかは知らないけど、1人じゃない事は確かね)」

かがみは半分見抜いていた。


                   × ×


ある日。

「え〜、では。無事に夏コミが終わりましたので、乾杯っと」

この日、陵桜のアニ研のOG会兼夏コミの打ち上げが行われていた。

「来年はひよりんも卒業だし、こうやって集まれるか微妙になってるよな。来年は私達も卒論で多忙になるだろうし」
「そうだと思いますよ。ハヤテ先輩も卒論大変そうですし」
「憂鬱だよな〜」

「それは仕方ないよ、こう」
「大学入った時から覚悟はしてた筈でしょ?」
「まあね〜」

「えっと。確かひよりんは、大手出版社と専属契約結べたんだっけ?」
「そうっす。卒業したらプロの漫画家っす」
「同人作家がプロか。えらい大出世だよな」

「先輩として誇り高いよ」
「あ、ありがとうございますっす」

褒められて、照れていると

「しかし、今年もひよりんがぶっちぎりでトップだったよね」
「ホントだよな〜。流石、大手出版社と専属契約結べるだけはあるよな」
「ホント、凄いね」

山辺たまき、八坂こう、毒島みくにそれぞれ褒められ、ひよりんはまた照れていた。

「でも今年は、私はハヤテ先輩のお蔭っす。手伝って貰いましたし」
「評判調べたらさ、「デート描写が緻密で凄い」って声が結構あるんだよね」
「こうの言う通り、確かにリアリティもあるよね」

「経験してないと、描けないよ、これ」
「まあ、そこはハヤテ先輩が」
「あの先輩にはラブラブな彼女さんいるからね」

「成程ね。その人が描いたのか」
「え、ええまあ」

たまきの言葉にひよりんは濁すしかなかった。

「でも、会ってみたいよ。その人に」
「毒っさんの言う通りだよ。こうは何度か会ってるけど、私達は会った事無いし」
「忙しい人っすからね。都合付かどうか」

「それはまあ、我々が合わせるよ」
「そうそう」
「そう、っすか」

数日後。

「ふ〜ん。貴方が綾崎ハヤテ先輩」
「あ、はい。えっと」
「私は山辺たまき。ひよりんと同じ陵桜のアニ研のOGです」

「ああ、初めまして」
「初めて会ったけど、凄いのが何となくで分かるよ。割とかっこいいし」
「は、はあ。それより、不躾ながら気になる事が」

「ん!?何でしょうか?」
「何故お顔を隠されてるのですか?お綺麗そうなのに」
「あ〜。醜いって思ってますからね〜」

「そんな事」
「無いですよ〜、綾崎先輩」
「八坂さん?」

「ほら、綺麗でしょ〜?」
「ちょ、ちょっと」

こうに無理やり前髪を掻き上げられ、素顔をハヤテに見られた。

「もう。こんな不細工」
「そんな事無いですって」
「「「・・・」」」

「とてもお綺麗でしたよ。隠す必要なんか一切無い位」
「しかし」
「ご自分に自信を持つべきです。山辺さんなら、美人という自覚と自信を持っても何の問題もありません。僕なんかで良ければ、保証しますよ」

「・・・」
「コンプレックスは人それぞれですが、貴方の場合はそれは無駄なだけですよ。そんな綺麗な顔を隠しちゃってるんですから。勿体無いです」
「そ、そうですか//////////////////綾崎先輩になら、見せてもいいかな/////////////////」

「僕以外にも、見せるべきですよ。モテますよ、きっと」
「/////」

このやり取りを一部始終見ていたひよりんとこうは

「成程な。これが「綾崎先輩の天然ジゴロ」か。山さんも犠牲者に」
「ギリセーフじゃないですか?照れてても、陥落はしてないですし」
「だな〜」

翌日。

「ふ〜ん。貴方が噂の」
「えっと、貴方は」
「毒島みく。ひよりんの先輩です」

「初めまして。僕は」
「知ってるので自己紹介は良いです。それにしても」
「はい?」

「確かにイケメンだけど、そこまででは無いね。皆して持ち上げる程じゃね」
「まあ、そうですよ」
「・・・」

「ところでハヤテ先輩、この先輩っすが」
「ああ、名前にコンプレックスがあるって」
「ええ。可愛い名前なのに、私は全然ですし。不細工って訳じゃ無いですが」

「う〜ん」
「???」
「名前負けは全然してないですよ。名前に見合った可愛さと綺麗さが同居した方だと思いますが」

「・・・」
「自信をですね」
「だって、私はあのキャラと名前が全く一緒なんですよ。あっちはファンが物凄い居る可愛さなのに」

「それは一切、全く関係ないですよ。「あっちはあっち、こっちはこっち」です。気にしてたら、名前なんか意味を成さなくなりますよ」
「・・・」
「ハッキリと断言します。可愛い名前通りの、可愛さもある美しい女性だと思いますよ。自信持ってください」

「////////////////////////」
「もし、色々言われたら僕に言ってください。「名誉毀損」で有罪にして見せますから」
「あ、弁護士さんでしたね」

「はい。可愛い貴方を侮辱した罪を、法の名の下に分からせてやりますよ。勿論、僕個人的にもね」
「そ、そうですか///////////////////////////////」
「もう一度、「貴方は名前通りの可愛い方」です」

「///////////////////////////」
「ん!?ぶ」
「あ、あの」

「はい?」
「名前で、呼んでください/////////////////////////お願いします//////////////////////」
「えっと。では、みくさん」
「はい!!」

嬉しそうなみくに

「良かったっすね、ミクちゃん先輩」
「・・・」
「へ!?」

「ひよりん、あんたは今迄通りにね。家族や親戚以外で名前で呼んでいいの、綾崎先輩だけだから」
「は、はい」

凄みのある声で(ハヤテには聞こえない様に)脅され、従うしかなかった。

そして、ハヤテ連れしそうに話すみくを見て

「こりゃ落ちたな」
「ですね。毒っさん先輩は確実に」
「天然ジゴロ、恐るべし」


                   × ×


ある日。

「う〜ん、変じゃないよね?」
「大丈夫だよ、ゆーちゃん」
「それなら、良かった」

「今日だね、ゆーちゃんのデートは」
「デ、デートじゃないよ〜」
「ハヤちゃんと2人きりになる時もあるんだし、デートでしょ」
「うう/////////////////////////////」

こなたにいじられ、真っ赤になった後

「お姉ちゃんは行かないの?夏祭り」
「邪魔になっちゃうし、止めておくよ。それに、私にはやらなきゃいけない事あるし」
「そうなんだ。じゃ、行ってくるね」
「行ってらっしゃい」

ゆーちゃんを見送った後、こなたは行動を開始した。

一方

「フンフンフ〜ン♪」
「随分楽しそうだな、いずみ」
「あ、お兄ちゃん。どうしたの?」

「楽しそうに鼻歌唄ってるから、声かけたんだよ。それより、時間は大丈夫なのか?」
「あ、そろそろかな。じゃ、行ってきま〜す」
「はいはい」

家を出た後、一旦いずみとゆーちゃんは合流し、待ち合わせ場所に向かった。
到着すると、既にハヤテは居た。

「お待たせしました」
「待たせちゃった?ハヤテお兄さん」
「待ってませんよ。それより」

「「??」」
「お2人とも浴衣似合いますね。可愛いですよ」
「あ、ありがとうございます///////////////////」

「ありがと、ハヤお兄さん♪」
「さ、行きましょうか。遅れると混んじゃって大変なので」

3人仲良く電車に乗り、会場へ移動し

「さて、順番に2人きりになるって約束でしたが」
「それは事前に決めてあるよ。私が最初、次はゆたかちゃん」
「了解です。一回りですね」

ゆーちゃんを出入り口近くで待たせ、いずみとハヤテは屋台を見て回る事にした

「あ、あの、いずみちゃん」
「ん!?なあに?」
「なんで抱きついてるの?」

「だってデートだもん♪当然でしょ」
「ああ、そう。でも、デートじゃない気が」
「細かい事は気にしないの。さ、行こうよ」
「はいはい」

その後幾つか屋台を見て回り

「何買おうかな」
「奢ってあげようか?」
「え!?いいの?」

「良いよ」
「でも、悪い気が」
「気にしなくていいよ。まあ、ホントの事言うと、沢山は奢れないけど」

「じゃあ、折角だから」
「そうそう」

幾つか奢ってもらい、

「ありがと、ハヤテお兄さん」
「礼には及ばないよ」
「でも、ここで食べる物って美味しいよね。特別な物じゃないのに」

「まあ、そう言う物じゃない?」
「えっと、前に高校の先生に「プラシーボ効果」が関係してるって教えて貰ったけど」
「うん、そうだね。その可能性は大いにあるね」

「え!?プラシーボ効果って知ってるの?」
「思い込みでしょ?体に変調をきたすほどの」
「流石だね」

いずみは前に黒井先生が言っていた「博識な元教え子」はハヤテの事ではないかと思った。
その後も夏祭りを堪能し

「ありがと、ハヤテお兄さん。楽しかったよ」
「それは良かった」
「前に来た時は友達とだったけど、その時よりずっとずっと楽しかった」

「そ、そんなに?なんか照れちゃうかな」
「ハヤテお兄さん」
「へ!?」

いずみはハヤテにキス(口に)した。

「今日のお礼」
「あ、あそう」
「さ、もう行こうか。ゆたかちゃん、待ちくたびれちゃうし」
「そうだね」

結局腕を組んでゆーちゃんを待たせている会場出入り口に戻り

「お待たせ、ゆたかちゃん」
「ううん。そんなに待ってないよ」
「じゃ、交代だよ。ハヤテお兄さん、お願いね」

「勿論だよ。 では、行きましょうか」
「あ、はい」

会場に入っていく2人を見て

「さて、私は何をしようかな」

こう呟き、時間を潰す方法を考え始めた。

「ゆたかさん、どこか行きたい所はありますか?」
「い、いえ。特には」
「遠慮なく言ってもいいんですよ」

「え、遠慮って訳では」
「若しかして、嫌でした?僕と夏祭り」
「そ、そんな事無いです。とっても嬉しいです」

「そうですか」
「た、ただ。緊張しちゃって」
「成程。緊張する必要はないですよ。普段通りで」

「あ、はい」
「では、行きましょうか」
「え!?」

突然手をつながれ、びっくりしていると

「はぐれちゃうと思いまして。嫌でした?」
「そ、そんな事無いです。こ、このままで」
「はい」

ゆーちゃんもハヤテに幾つか奢ってもらい、夏祭りを堪能し

「ありがとうございました。とっても楽しかったです」
「それは良かったです」
「ハヤテさん」
「え!?」

ゆーちゃんも、ハヤテにキス(口に)した

「今日の、お礼です////////////////////」
「そ、そうですか」
「じゃあ戻りましょうか。いずみちゃんを待たせてますから」
「そうですね」

その後は3人で花火も堪能し、それぞれ帰宅した。

「ただいま〜」
「お帰り、ゆーちゃん。どうだった?」
「とっても楽しかったよ♪花火も綺麗だったし」

「良かったね〜。良い夏の思い出だね」
「うん♪ お姉ちゃんは何やってたの?」
「私はある重要任務に取り掛かってたよ」

「重要任務って?」
「ちょっとね。あ、ゆーちゃん達を付けてたわけじゃないよ」
「???」

こなたの重要任務は、妨害しようとしていたかがみを宥め、足止めし続ける事である。

「フンフ〜ン♪」
「相変わらずご機嫌だな、いずみ」
「まあね〜♪」

「そんなに楽しかったのか?」
「勿論♪」
「やれやれ。幾ら好きな相手でも、恋人のいる人とそう言う事していいのか?」

「問題ないよ。ハヤテお兄さんは私が奪うから」
「やれやれ」

いずみ兄は呆れていた。


                   × ×


ある日。

「数日お世話になります」
「自分の家だと思って、リラックスしていいぞ」
「あ、はい」

ハヤテは数日泉家に泊まる事になった。
どうしてかと言うと、ナギが仕事の都合で数日家を空ける事になり、マリアさんはナギに付き添うので留守になり、この際だからと三千院家を改修工事する事になったためである。

最初は柊家に御厄介になるつもりで、かがみにもその話をしていて、了承が取れていたのだが、諸事情で泉家になったのである。

「作者さんが説明してくれたし、寛いでよ」
「それは申し訳ないよ。御厄介になる以上家事とかは僕がやるよ」
「気にしなくてもいいんだがな」

「すいません、僕が気にするもので。では早速」
「ま、いいんじゃない?楽できるし」
「・・そうだな」
「(ハヤテさんが家に)

時間を飛ばし、夜。

「ねえねえハヤちゃん」
「ん!?何?」

夕食後、後片付けや翌朝の仕込みも終わって寛いでいる所にこなたが話しかけていた。

「折角だし、一緒にお風呂に入ろうよ」
「・・は!?」

 ガタッ ←そうじろうとゆーちゃん

「前も一緒に入ったし、問題ないでしょ?」
「あ、あるでしょ」
「平気だって。それとも、私とじゃ嫌なの?」

「そ、そう言う意味じゃ」
「じゃ、問題ないね。さ、入ろう入ろう」
「お、おいおいこなた」

「ん!? 止めても無駄だよ〜。決定事項だし」
「うう〜、かなた〜。こなたが〜」
「はいはい。ん!?」

「・・・」
「ゆーちゃんも一緒に入る?」
「ふえっ!?」

「なんかさ、羨ましそうだったからさ」
「そ、そんな事」
「あるでしょ〜?」

「う、うう////////////////////」
「じゃ、3人で入ろうか。ちょっと狭いけど」
「う、うん//////////////////」

「(俺はのけ者か。ま、いいけど)」
「僕の意見は・・通らないね」
「分かってるならよろしい」

結局3人で入った。

数日後の夜。

「はあっ」
「おや?そうじろうさん、どうしました?顔色がかなり悪いですよ」
「ん!?あ、ああ」

ハヤテが翌朝の食事の仕込みをしていると、そうじろうが私室兼用の部屋から出てきた。

「最近寝れて無くてな」
「だ、大丈夫ですか?」
「不眠症って訳じゃ無いんだ。仕事で徹夜続きってだけさ」

「無理はしないでくださいよ。倒れちゃったら、元も子もないですし」
「それは分かってるさ。心配かける訳にはいかんからな。でも」
「精神的な疲労も、関係してそうですね」

「見抜かれたか。最近特に忙しくてな。色々とな」
「そうですね。そうじろうさんの小説、最近実写ドラマ化とかされてますし」
「ああ。ありがたい事にな」

そう、そうじろうは元々の人気に加え、最近急激に人気を得ていた。

「ま、頑張るしかないのさ。励ましてくれてありがとな。・・トイレ行ってくるよ」
「・・・」

そうじろうがトイレに向かった後、ハヤテは親指と人差し指を立てて指先を合わせ、それ以外は折って第二関節と第三関節を合わせ、目を閉じた。

「はあっ」

ため息交じりにトイレから戻って来ると

「そう君、そう君」
「ん!?」
「大丈夫?そう君」

「か、かなた!?」
「そうよ。貴方の奥さん、かなたよ」
「・・俺は相当疲れてるみたいだな。かなたの幻覚を見るなんて」

「もう、そう君。私をよく見てよ」
「え!?」

眼を擦ってよく見ると、かなたさんはブカブカの執事服を着ていた。

「そ、その執事服」
「うん。今の私はね、ハヤテ君の体を借りて現世に降りて来てるの」
「あ、あの子にそんな能力が?」

「幼少期からの「シャレにならない体験」で降霊能力を得たんだって。だから、霊媒師みたいな事が出来るって」
「そ、そうか。凄いな」
「そうだね。そんな事より、そう君が疲れてるから慰めてほしいって、私を呼んだみたい」

「あの子には感謝しないとな」
「そうだな。お蔭で元気出たよ」
「良かった。私もお空の上から見てて、心配してたのよ。お盆過ぎちゃってるから、降りれないし、降りれても見られないし」
「そうか」

そうじろうは懐かしき愛妻を見てて

「なあかなた」
「なあに、そう君」
「抱きしめて、いいか?」

「良いけど、私はハヤテ君の体を借りてる身よ」
「まあ、見た目はかなたそのものだし」
「まあ、そう君がそう言うなら」

そうじろうはかなたさんを抱きしめ

「懐かしいな。昔のままだ」
「そう君に抱きしめられるの、ホント久しぶりだね」
「ああ」

少しの間抱きしめあった後、離れると

「え!?か、かなた?」
「時間切れみたいね」

かなたさんの体は金色の光に包まれていた。

「ハヤテ君は生まれつきこの能力を持ってた訳じゃないから、霊力は弱いんだって。だから、降霊できる時間は短いみたい」
「そっか。仕方ないよな」
「ねえそう君、大変かもしれないけど、頑張ってね」

「勿論だ」
「私はお空の上から見守る事しか出来ないけど、心はずっと一緒だよ」
「ありがとうかなた。俺、頑張るよ」

そうじろうの言葉にかなたさんは最上級の笑みを向け、金色の光は空に向けて昇って行った。
それに伴い、ハヤテの体は元通りになった。

「ふうっ」
「ありがとな、ハヤテ君。俺の為に」
「気にしないでください。色々世話になってますから」

「そうか。でも、あんな事出来たんだな」
「ええ、まあ。相手が拒否しない限りは、基本誰でも呼べますよ。・・死者限定ですが」
「ありがと。ホントに元気出たよ」

「それは良かったです。あれは一度使うと一週間休む必要がありますが、その期間で無ければ何時でも頼ってください。相手が拒否しない限りは何度でも呼べますから」
「いや、もう十分だ。さ、仕事頑張るぞ」

気合十分に部屋に戻ったそうじろうを見送り、ハヤテは中断してた家事を再開した。

「(お父さんはもう大丈夫みたいだね)」
「(そうだね。心配してたけど)」
「(流石ハヤちゃんだよね。あんな事出来るなんて)」

「(凄いよね)」
「(ハヤちゃんらしい慰め方だよ。私達は部屋に戻ろっか)」
「(そうだね)」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (9月10日更新) ( No.94 )
日時: 2017/09/16 02:01
名前: ささ

ささです。バカップルのアツアツ話ご馳走さんです。諸事情とはいえほかの女の家にねぇ。ハヤテ大概だな。かがみが不憫だ。とあいえシャレにならない体験はいろいろやばそうだな。こなた、重要任務お疲れ様。かがみとの友情が破綻しないことを祈るよ。ハヤテ、ジゴロもいいけど彼女へのアフターケアーもしっかりね。嫉妬で何するか分からないから。
最後に一言言わせて。(今更ながら)リア充爆発しろ!
[管理人へ通報]←短すぎる投稿、18禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください
Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (9月17日更新) ( No.95 )
日時: 2017/09/17 01:12
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。

 ただお「感想ありがとうね♪」

 >>バカップルのアツアツ話ご馳走さんです。

 こなた「だねぇ。あの2人はホントにねえ」
 かがみ「な、何よ//////////////////」

 >>諸事情とはいえほかの女の家にねぇ。ハヤテ大概だな。

 かがみ「あれは仕方なかったのよ。私も理解して、こなたのとこへの宿泊を許可したんだし」
 つかさ「・・・」

 >>かがみが不憫だ。

 かがみ「まあ、今回だけはそうでも無かったわ。・・今回だけね」
 ハヤテ「は、はい」

 >>とあいえシャレにならない体験はいろいろやばそうだな。

 ハヤテ「まあ、僕のシャレにならない体験は「怖すぎる」って苦情が大殺到しそうなものも多々ありますからね」
 こなた「な、何があったの。聞きたくないけど」
 ハヤテ「・・聞かない方が良いよ」

 >>こなた、重要任務お疲れ様。かがみとの友情が破綻しないことを祈るよ。

 こなた「まあ、それは大丈夫だよ。それ位で破綻するほどやわな関係じゃないし」
 かがみ「・・・そう、ね」

 >>ハヤテ、ジゴロもいいけど彼女へのアフターケアーもしっかりね。嫉妬で何するか分からないから。

 ハヤテ「え、ええ。それは勿論ちゃんとしますよ。ジゴロが何のことか分かりませんが」
 かがみ「・・・」

 >>最後に一言言わせて。(今更ながら)リア充爆発しろ!

 まつり「だよねえ。我が妹ながら全くその通りだよ」
 いのり「幸せそうに語られてもねえ」
 かがみ「わ、悪かったわね」
 ハヤテ「・・・」

 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (9月17日更新) ( No.96 )
日時: 2017/09/17 01:21
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

アテネ「時は・・何事もない普通の時代」
ルカ「三千院家執事となった綾崎ハヤテ君が」
こなた「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「結局このパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日。

「今日から新学期ね〜」
「そうだね。もう、学生最後の夏休み明けだね」
「まあ、私は予備試験の結果次第になっちゃわね。大学院行くかもしれないし」

「そうだね。でも、申し訳ないけど僕は大学院行かないから、最後だけどね」
「・・私も頑張らなきゃ」
「出来る限りは手伝うよ」


「ハヤテく〜ん♪」

ダキッ

「ああ、ルカさん。おはようございます」
「うん、おはよ。うわっ」

グイッ

「貴方、いい加減覚えなさい。もう4年も経つんですのよ」
「ふ〜んだ」
「やれやれ。これ、何回目のネタよ」

「まあ、作者さんも毎回やりたいネタって事でしょ」
「そう、でしょうね」

時間を飛ばし、昼。

「そう言えば、ルカとアテネは夏休み何してたの?」
「私は何もなかったな〜。卒論もあったし、予備試験の勉強もあったしで。コミケ行けなかったし、旅行も両親共に仕事が忙しくて無理だったしで」
「私は仕事に追われてましたね。卒論も並行して進めなければいけませんでしたし。もし、日記が宿題に入ってたら「どこにも行けず、これと言って書く事ありません」って日々でしたわ」

「やれやれ。お互いに大学最後の夏休みなのにつまんないねえ」
「・・・。ルカ、自分で言ってて悲しくなりません?」
「・・・かがみは?答えは予想出来るけど」

「ハヤテと旅行に行ったわ。一週間ほどね」
「やっぱりね〜。その幸せ分けてよ」
「そうですわよ。私もハヤテと2人きりで旅行に行きたいですわ」

「駄目に決まってるでしょ。2人は絶対に」
「何するか分かんないからって?」
「ええ、そうよ」

「否定出来る要因が無いのが虚しいですわ」
「だね〜」
「ほらみなさい」

変わり映え無いネタですみません。


                   × ×


ある日。

「ねえハヤテ、私達全然デート出来てないわよね?」
「まあ、ね。旅行には行ったけど、デートはね」
「4年に上がってからしたっけ?」

「えっと。 あ、してないや」
「ねえハヤテ、次の休みは」
「ごめん、忙しいんだ」

「何でよ!!!!確かに今年は色々と忙しいけど、だからってデートの時間が取れない訳じゃ無いでしょ!!!」
「そ、それはさ。僕だって時間取ってかがみとデートしたいさ。でもさ」
「忙しい、の?若瀬さんやゆたかちゃんとお祭りデートしたのに?」

「あ、いや。それは」
「あの時はこなたに邪魔されたから妨害出来なかったけど、本当ならしてたわよ」
「それは、ごめん。断りたかったけど、強引に」

「・・私とは出来ないっての?最愛の彼女の私とは」
「そうじゃないよ。僕だってかがみとデートしたいさ。でも、スケジュールが合わなくてさ」
「合わせなさいよ!!!恋人がこんなに頼んでるのに!!」

「分かってるさ。でも、本当に無理なんだよ」
「・・何してるのよ。ハヤテ程の頭と要領の良さなら、デートしつつ卒論も片付ける事位簡単でしょ?」
「それは・・。でも、何してるかは、言えないんだ」

「まさか」
「あ、いや。裏切るような真似じゃないよ。でも、言えないんだ」
「何でよ。教えなさいよ。私の事愛してるなら」

「あ、ごめん。今忙しいから」
「あ、ちょ」

止める間もなく、電話は切られてしまった。

「・・ハヤテ」

大学等で会えるものの、かがみの不満を募るばかりだった。


                   × ×


ある日。
この日も仕事を終え、自室でつかさが寛いでいると

「つかさ、ちょっといい?」
「どうしたの?いのりお姉ちゃん」
「ちょっとあんたに聞きたい事があってね」
「私に?今暇だから平気だけど」

つかさが言うと、いのりはつかさの机を挟んで向かいに座った。

「あんた、彼氏君の事好きでしょ?」
「お兄ちゃん?勿論大好き♪」
「どれ位、なのかなって」

「え!?ど、どういう事?」
「ほら、かがみも彼氏君の事大好きでしょ?結婚を意識する位」
「う、うん」

「つかさはどれ位彼氏君の事が好きなの?」
「え、えっと」
「もしよ、かがみと彼氏君の間に何かがあって、狙えるってなったら、どうなのかなって」

問い掛けに完全に沈黙してしまったので、いのりは畳みかける様に

「彼氏君と結婚したいって、本気で思ってる?そう言う好きなの?あんたの彼氏君に対する好きは」
「確かに、私はお兄ちゃんが好きだよ。大好きだよ」
「じゃあ」

「でもね、「結婚したいか?」って言われたら、違う気がするんだ」
「・・・」
「お兄ちゃんだから好き。これ以上でも以下でもないと、思うんだ。お兄ちゃんがいた事無いから、こんなに好きって気持ちが溢れて来ると、断言できると思うよ」
「そう」

妹の真剣な表情と言葉に、姉として安心し

「それならよかったわ。姉妹で醜い争いはしてほしくないもの。あんたとかがみは特にね」
「ごめんね、心配かけて」
「良いのよ。一番上のお姉ちゃんだから、勝手に心配してただけだから」

「そうなんだ。ねえお姉ちゃん」
「ん!?」
「お姉ちゃんはさ、お兄ちゃんをどう思うの?」

「そりゃ、出来るだけ可愛がりたいわよ。でもそれは、勿論「弟として」よ」
「そうなんだ」
「あの子はやっと出来た弟だもの。可愛がりたいって気持ちは当然あるわ。それに」

「それに?」
「ちょっとだけね、違う意味でもかがみに感謝してるの」
「え!?」

「ほら、私は一番上でしょ?だから、跡取りとかも考えなきゃいけない立場だったでしょ?でも、彼氏君はお父さんの跡を継ぐ気があるし、お父さんだって継がせる気はあるし。だから、自由な恋愛が出来るって訳なの。そう言う意味でも、かがみに感謝してるのよ」

「ふ〜ん」
「ま、こんな事かがみに言ったら怒られちゃいそうだから、本人には言わないけどね」
「そうなんだ。言っても大丈夫そうだけど」

「用心に越した事は無いわ。つかさ、仕事で疲れてるのにごめんね」
「ううん。疲れてるのはお姉ちゃんも同じでしょ?」
「そうね。じゃ」

いのりは部屋を出て行った。

「(2人ともそんな事思ってたのね。今の私の心境じゃ、なんか複雑ね)」


                   × ×


ある日。

 「げんこつ」ポカ〜ン

「ヌググ」
「全く。ある程度は進んでるけど、こんなペースじゃ間に合わないでしょ!!」
「だって〜」

「何さ」
「うう」
「卒論が間に合わないと、卒業出来ないんだよ。何回も言ってるでしょ。「計画的に進めなさい」って」

「だってさ。余裕があるうちはつい」
「怠けてる場合じゃないでしょ!!!今まで通り、一夜漬けとかで乗り切れるものじゃないんだよ。ホントに分かってるの!!」
「うう」

いきなり怒られてるのは勿論こなたである。
ハヤテはこなたに助けを依頼され、ナギにも言われたので手伝いに来ると、前回手伝った時に比べて進んではいるものの、超々スローペースであった。
このペースだと、卒論完成は来年の8月にまで食い込みそうなほど。

「こんな事ばっかやってると、社会に出て苦労しかしないよ。もう卒業まで間がないんだよ。悪い癖を今から直しなさい!!」
「だってさ、行き詰ったりするとやる気が」
「だったら怒られる前に聞きなさい!!」

ガミガミと怒られるこなたを見て

「こなちゃん、ちょっと可哀想。あんなふうに怒られて」
「ですが、ハヤテさんの言う事は正しいですし、泉さんを思っての事なので、仕方ないのでは?泉さんもそれは分かってるはずですし」
「そ、そうだよね」

つかさもみゆきさんも見守るしか出来なかった。

翌日。

「いや〜っ、昨日はハヤちゃんにたっぷり絞られたよ」
「自業自得でしょ。サボってたあんたが悪い」
「そりゃね〜。ってか、ちょっとは慰めてよ」

「嫌よ。あまりにも一方的な理由だったら、慰めてあげてたけどね」
「チェ〜」

よっぽど応えたのか、何時もの余裕は無かった。

「でもさ、今までずっと気になってたんだけどさ」
「ん!?何?」
「あんた、ハヤテに鉄拳制裁貰ったり叱られたりするけど、平気なの?」

「平気じゃないよ。痛いし怖いし」
「それもあるけど。ほら、親に怒られるならともかく、親友とは言え他人に怒られる事にさ」
「ああ、そっち?」

「普通はさ、そんな事になったら友情が揺らぎそうなものじゃない?異性だし」
「まあ確かにね。でも、それは平気」
「何でよ」

「私とハヤちゃんの間には「絶対の信頼関係」で結ばれてるからね」
「え!?」
「私の為に怒ってくれてるって分かってるから。愛の鞭って奴だね」

「そ、そう」
「あ〜、勘違いしないでね。「絶対の信頼関係」なら、かがみやつかさやみゆきさん、他の友達と結んでるのと全く同じ意味だよ。異性とかは関係ないよ」

「ならいいわ」
「一応の補足タイムでした」
「はいはい」


                   × ×


ある日。

「うん〜っ、なんか過ごし易い天気だな〜」
「そうだね〜」
「こういう日は外で体を動かしたくなるゼ」

「いやっ、私は別に」
「なんだよ〜ちびっ子。付き合い悪いゼ」
「私はインドア派なのだよ」

「ああ、そう」
「そうそう」

こなたとみさおは放課後、自習室に居た(あやのは用事で先に帰った)。

「なあなあちびっ子、折角だからかけっこしようゼ」
「かけっこって。小学生男子じゃないんだから」
「良いじゃねえか。スポーツの秋って事で走ろうゼ」

「お断りします」
「付き合いわりぃな〜。ってかさっきから何してるん?」
「卒論」

「真面目だな〜。 って結構進んでねえか?」
「まあね〜。計画的に進めるようになったし」
「ほ〜。でもよ、まだまだ余裕あるし」

「それがいかんのだよ。やる事やってから遊んだほうが、色々といいのだよ」
「どうしたん?今迄のちびっ子なら」
「まあ、色々ありまして」

「色々って?」
「ハヤちゃんに叱られまして。鉄拳制裁ももらったし」
「ああ、そっか」

「みさきちもちゃんとやった方が良いよ」
「あたしは大丈夫だってヴぁ。いざとなりゃ」
「・・ハヤちゃんに叱られるよ」

「ウグ」
「みさきちもハヤちゃんに叱られた事あるでしょ?いざとなったらハヤちゃんに頼るつもりかもしれないけど、ある程度やっとかないと叱られるよ」
「だ、大丈夫じゃねえか?そ、それによ」

「大丈夫じゃないから、態々忠告してんの。私だって同じような事してかなり絞られたし」
「そ、そうだったのか」
「それにさ、ハヤちゃんじゃ無くてアテネさんを頼ろうとか思ったかもだけど、余計に無理だと思うよ。ハヤちゃんはなんだかんだ言いつつ手伝ってくれるけど、アテネさんはちゃんとやってないと「自業自得ですわ」とか言って一切手伝ってくれないと思うし」

「・・・」
「分かった?だから私も渋々卒論やってんの」
「・・あたしもやっか」
「それが一番だよ」

ハヤテに叱られる怖さを知っているため、こなたの言葉は身に染みた様だ。


                   × ×

ある日。

「なあハヤテ」
「はい?」
「現役の弁護士がコメンテーターとして報道番組とかに出る事あるだろ?」

「ええ、そうですね。作者さんも大好きなあの番組も弁護士さんが3人出ていますし」
「お前の所に依頼が来たらどうするんだ?「○○という番組に出てください」って感じで」
「僕の所には来ないと思いますよ。話題性が」

「いや、十二分にあるだろ。「歴代最高得点で予備試験及び本試験に合格した弁護士」として話題になったし、顔だってかっこいいし」
「そんな事は」
「あるよ。で、どうなんだよ」

「まあ、断りますね。色々と忙しいですし」
「でもさ、「どうしてもお願いします」って土下座する勢いだったら?」
「う〜ん。やっぱり断りますね。僕じゃ無理ですよ」

「そうか。でもさ、かがみならどうだろうな」
「かがみですか?」
「あいつが弁護士になるのは間違いないだろうし、依頼が来たらどうなんだろうな」

「さあ?まあ、断ると思いますよ」
「そうか」

翌日。

「え!?テレビ出演?」
「そう。お嬢様が聞きたがっててさ」
「う〜ん。私が弁護士なれたとしても、断るわね。テレビに出るほど度胸無いもの。それに、テレビに出れるような顔じゃ」

「顔に関しては平気でしょ。可愛いじゃん」
「な!?もう////////////////////////」
「ルカさんとアテネさんはどうなんですか?」

「まあ、私は出てもいいかな。「裁判官になった元アイドル」って話題性ありそうだし」
「私は、内容次第ですわね。お堅い報道番組なら出ても良いですが」
「成程」


                   × ×


ある日。

「ねえ、いずみちゃん」
「ん!?なあに、ゆたかちゃん」
「あ、あのさ」

「???」
「いずみちゃんは、ハヤテさんとお風呂に入ってみたいって、思う?」
「へ!?そりゃあ、勿論一緒に入りたいと思うけど」

「は、恥ずかしさは」
「そりゃ少しはね。でも、結婚を真剣に考えてるし、恥ずかしがってる場合じゃないよ」
「そっか」

「どうしたの?突然こんな話題を」
「えっと、実はね。少し前にハヤテさんが家に泊まったんだ」
「へえ」

「そ、その時にね、お姉ちゃんも一緒だったけど、ハヤテさんとお風呂に入ったんだ。ハヤテさんが泊まっている間」
「・・羨ましい。なんて、羨ましいんだ〜」
「ご、ごめんね。だ、だから」

「この話題を持ち出したって訳ね」
「う、うん」

その日の夕方。

「どうしたの、いずみちゃん。急に」
「えっとね、今日泊めて貰ってもいいかな?」
「え!?」

「じ、実は。課題が中々進まなくて。期限まで余裕があるけど、早めに終わらせたくて」
「成程ね」
「私は構わんよ。仕事の邪魔しなければな」

「それは勿論」
「じゃハヤテ、手伝ってやれ」
「了解です」

その日の夜。

「助かったよ、ハヤテお兄さん。何時も計画通りに進めてても、ギリギリになっちゃうからさ」
「お役に立てて良かったよ」
「あのさ、ハヤテお兄さん」

「ん!?何だい?」
「今日さ、私と一緒にお風呂入ろうよ」
「・・・は!?」

「べ、別にいいでしょ。ゆたかちゃんとは入ったのに」
「あ、あれは」
「不公平だよ〜。私とだって入ったって」

「そ、それは」
「ム〜」
「わ、分かったよ」

可愛がってる後輩に膨れっ面され、断れる訳無かった。

「フフッ♪やった♪」
「み、皆には内緒だよ」
「勿論♪」

「(あらあら♪ハヤテ君ったら若瀬さんとお風呂に入って♪これは証拠を押さえてかがみさんに報告ですね〜♪そうなれば色々と面白いですね〜♪)」


                   × ×


ある日。
この日、ハヤテはかがみの勉強の手伝いに来ていた。

「ねえハヤテ」
「ん!?何?」
「・・・」

「分かんない所でもあった?」
「ある、わ」
「どこ?」

「ハヤテ、普段何やってるの?」
「へ!?」
「私がデートに誘っても、断るじゃない。「忙しいから」って」

「そ、それは」
「何よ」
「ごめん、言えない」

「何でよ」
「ごめん」
「・・・」

「かがみ? ウワッ」

 ドサッ

ハヤテは突然ベッドに押し倒された。

「か、かがみ?」
「何でよ。何で教えてくれないのよ」
「そ、それは」

「不安なのよ。ハヤテが浮気とかしてるんじゃないかって」
「それはしてないよ、絶対に」
「じゃあ教えてよ」

「それは、無理だよ」
「・・・」
「で、でもさ」

「論文式筆記試験の結果発表も迫ってるし、最後の三段階目も迫ってる。卒業だって間近。だから余計に不安なのよ。ストレスだってたまるし。だから」
「デートがしたいっと」
「ええ、そうよ」

「それは、気持ちは分かるよ。でも、無理なんだよ」
「何でよ!!!気持ちが分かるならデートしなさいよ!!!」
「ごめん、ホントに忙しくて」

「・・私とはデートしないくせに、他の人とはするじゃない。お祭りだって私じゃない人と」
「あ、あれは、断れなくて」
「私のは断るじゃない。同じように」

「そ、それは」
「・・・」

口を割らないハヤテに

「こうなったら、意地でも吐かせるわよ」
「な、何を  !!!」

かがみは突然ハヤテに大人のキスをした。
長めのキスにハヤテが抵抗出来ないでいると

「かがみ〜、ちょっといい?」

みきさんは室内の状況(かがみがハヤテをベッドに押し倒して大人のキスをしている)を見ると、直ぐにドアを閉めた。

かがみは直ぐにキスを止め

「ちょ、ちょっとお母さん!!!」
「大丈夫よ〜。前も言ったと思うけど、お母さん「そう言う事」には寛大だから」
「ち、違うから!!勘違いだから!!」

「あ、そうだ。お母さん、買い物があったんだわ。2時間ほど留守にするわね」
「余計な気を使わなくていいわよ!!!違うんだから!!」
「フフッ♪若いっていいわね〜♪卒業前に孫の顔、拝めるわね〜」
「だから違うの!!」

結局、誤解を解くのに2時間も掛かったそうだ。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

次回からは、新しいスレで更新していきます。

では。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (9月17日更新) ( No.97 )
日時: 2017/09/17 18:54
名前: ささ

ささです。部屋での一場面をみきさんではなくてただおさんだったらなお面白かったなぁ。
でもさ、ハヤテまたただおさんに怒られるかもね。かがみ、押し倒した時にそのまま「やっちゃえば」良かったのに。ハヤテホント何やってるんだろうかな愛しの彼女ほっといて。でもなんとなく推測できるな。あっ、ビデオ設置するの忘れてた。いじけてるかがみを取り損ねた。
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Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (9月17日更新) ( No.98 )
日時: 2017/09/24 01:05
名前: masa

こんにちはmasaです。

このスレ最後のレス返しです。


 ●ささ さん

 >>ささです。

 まつり「感想ありがとね♪」

 >>部屋での一場面をみきさんではなくてただおさんだったらなお面白かったなぁ。

 いのり「まあ、面白いというより、厄介な事になったかもしれないわね」
 まつり「だねぇ。まあ、最終的には受け入れるかもだけど」
 ただお「・・・」

 >>でもさ、ハヤテまたただおさんに怒られるかもね。

 みき「大丈夫だと思うわよ。今回はよっぽどじゃないしね」
 ただお「そうだね」

 >>かがみ、押し倒した時にそのまま「やっちゃえば」良かったのに。

 かがみ「そ、それは」

 正直、みきさんの乱入が無ければ限りなくそれに近い状態にするつもりでした。

 かがみ「・・・」

 >>ハヤテホント何やってるんだろうかな愛しの彼女ほっといて。でもなんとなく推測できるな。

 ハヤテ「申し訳ありませんが、本当に詳しい事は言えません。まあ、作者さんは「その推測は分かりませんが、正しいにしろ間違ってるにしろ言わないでください」って言ってます」

 >>あっ、ビデオ設置するの忘れてた。いじけてるかがみを取り損ねた。

 かがみ「・・・」
 いのり「かがみ、どうどう」
 まつり「怒っちゃ駄目だよ〜」


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