Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (10月22日更新) ( No.19 )
日時: 2016/10/22 00:22
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「せ〜の」
「「「ドラ○も〜ん」」」
「それは流石に不味いわよ」
「確かにね」


                    × ×


ある日の朝の柊家。

「ん!?つかさ、出かけるの?」
「うん、友達とね」
「ふ〜ん。行ってらっしゃい」
「かがみお姉ちゃん行ってきま〜す」

つかさを見送った後、かがみは居間で一息ついていた。
すると

「あれ?かがみ、あんたは出かけないの?」
「予定ありませんから」

長姉・いのりが来て座りながら話しかけてきた。

「折角休みなんだし、彼氏君誘ってデートでもしたら?」
「誘ったわよ。でも「忙しい」って断られたのよ」
「ふ〜ん」

「姉さんはどうなのよ?人に聞いておいて」
「私もあんたと一緒よ。予定が無くて暇してるの」
「「退屈ね〜」」

姉妹揃って愚痴を零した。


一方、つかさ。

「お待たせ、お兄ちゃん♪」
「いえいえ。待ってませんよ」
「お兄ちゃ〜ん♪」

何時も通り抱き着いてきたつかさに多少困りつつ

「しかし、つかささんにデートの誘いを受けるとは驚きましたよ」
「良いじゃん〜♪兄妹でデートしたかったんだも〜ん♪」

そう、つかさはかがみに内緒でハヤテにデートの申し込みをしたのであった。

「さ、行きましょうか。見つかると」
「お姉ちゃんに怒られちゃうもんね。行こ〜♪」


2人はとある夢の国にやって来た。

「へ〜、ここか〜」
「まあ、変化球より定番の方が良いかなっと」
「流石お兄ちゃん。それでさ」

「ええ。大まかな予定は組んでありますよ」
「楽しみ〜♪」
「あ、あの。それでですね」

「何?」
「離してもらえませんか?」
「何で〜?」

つかさは待ち合わせから現在に至るまでずっとハヤテの腕に抱き着いていた。

「い、いえ。もういいです」
「ん〜♪」

ハヤテは諦め、中に入る事にした。

ハヤテが立てた予定は相も変わらずであり、人気アトラクションであっても、待ち時間は少なめであり、

「お兄ちゃんって本当に凄いね〜♪何時間も待つと思ってたのに」
「デートな以上は楽しんでもらいたいと思って、頑張りましたから」
「お兄ちゃん///////////////////////」

「さて、そろそろお昼ですが」
「作って来たよ、お弁当」
「では、場所を探しましょう」

移動割愛。

「お〜、凄いですね」
「でしょ? お姉ちゃんと比べてどう?」
「そ、それはですね」

「ありがと、お兄ちゃん」
「え!?」
「答えに詰まったって事は、「比べたくない」って事だもんね」

「は、はあ」
「ま、食べてよ。お兄ちゃんには負けるだろうけどさ」

「凄い。美味しい」
「ありがと。これでも専門学校生だもん」
「本当に凄いですよ。義妹であることが誇らしいです」
「お兄ちゃん/////////////////////」

その後もハヤテは褒め称えつつ一緒にお弁当を食べた。

「さて、午後はどうします?」
「お兄ちゃんの予定は?」
「ありますが、つかささんの希望があるであれば」

「無いって。お兄ちゃんに任せるよ」
「分かりました」

食休みをし、午前中同様つかさはハヤテに甘えたまま堪能していた。


「あれ?」
「どうしたの、まつり」
「あ、うん。妹を見かけてさ」

「妹さん?」
「うん。偶然もあるんだなって」

次姉・まつりは友達と偶々同じ場所に遊びに来ていた。

「ま、いっか」

特に気にせず友達を優先する事にした。

「(彼氏君もいたって事は、前みたいに3人で遊びに来てるんだろうな〜)」


時間を飛ばし

「ありがと、お兄ちゃん。パレードまであんな良い所で見れて」
「いえいえ。つかささんに喜んでもらえて僕もうれしいです」
「私、ハ〜君がお兄ちゃんで本当によかったよ」

「ありがとうございます。さ、もう帰りましょうか」
「そうだね」


一方その頃、ちょっとした事件が起ころうとしていた。

「ただいま〜」
「あ、お帰り、姉さん」
「え!?かがみ、居たの?」

「何よ。いちゃいけないの?」
「そう言う意味じゃなくて。あんた、今日は」
「ずっと家にいたわ。ハヤテは忙しくてデート出来なかったし、友達は個々で用事あったし」

「あ、あれ!?」
「どうしたの?」
「いやさ、今日つかさと彼氏君を見かけたんだけどさ」

「え!?」
「なんか、すっごく仲よさそうにしてたから、てっきりあんたも一緒かと思ったんだけど」
「へえ」

怖くなった妹に、まつりは「地雷踏んだか!?」っと思った。


「ただいま〜」
「お帰りつかさ。ちょっといいかしら」
「ど、どうしたの、かがみお姉ちゃん」

「着替えたら私の部屋に来てくれる?」
「え!?う、うん」


「お姉ちゃん入るよ〜。 どうしたの?」
「まあ、座ってよ」
「う、うん」

つかさはかがみの向かいに座った。

「ねえつかさ、今日はどこに行ってたのかな〜」
「え!?だ、だから友達と」
「へえ。友達、ね〜。と・も・だ・ち、ね〜」

「お、お姉ちゃん!?」
「まつり姉さんがね、あんたとハヤテを見たって言ったのよ」
「え、えっと」
「すっごく仲よさそうだったって言ってたのよね〜。どういう事か説明してもらえるかしら〜」

かがみの殺気につかさは涙目で震えるしか出来なかった。


                    × ×


ある日。

「チェリーちゃんって足が短いですけど、それがまたぽてぽてして可愛いんですよね〜」
「確かにそうですね。まあ、僕からすればシラヌイの方が可愛いと思うますが」

かがみ、つかさ、ハヤテは泉家に遊びに来ており、ゆーちゃんの話にハヤテが答えた

「ゆーちゃんの言う事は分かるよ。デブ犬って可愛いもんね」
「やれやれ。犬は良いわよね。太ってても「可愛い」で済ませられるし」
「チェリーちゃんは太ってる訳じゃ」

「そ、そうですよね」
「でもさ、お兄ちゃん。ワンちゃんがーっていうより、毛の差なんじゃないかな?刈っちゃったりすると、違う印象になっちゃったりするでしょ?」
「まあ、漫画とかじゃ「モコモコした体毛の犬がシャンプーなどで全然違って見える」ってお馴染みのネタですけどね」

「で、でもさ、ハヤテ。流石にそれは越えられない種族の壁がさ」
「まあ、それは確かに」
「そう言えばさ、シラヌイちゃんって何時も毛並みが良いよね」

「まあ、ちゃんとお手入れしてますから。ブラッシングは日課だし」
「ふ〜ん。でさ、機嫌悪いときってあるの?見かけるときは機嫌よさそうだし」
「あるよ。機嫌悪いと中々膝から降りてくれないんだよね。爪立てて頑張るし」

「へ〜」
「ま、可愛いから許しちゃうけど」

ハヤテとこなたが盛り上がる一方

「ねえゆたかちゃん」
「はい?」
「若しかしてさ、「ハヤテに事由に甘えられて羨ましい」なんて思って無いわよね?」

「そ、そんな事は//////////////」
「あるのね。まあ、気持ちは分かるけどね」


                    × ×


ある日。

「自分らが免許取ったら「もう用済み」みたいな扱いしよって」
「いえいえ。何時までも迷惑ばっかかけられないかなって」

こなたと黒井先生はチャットで話していた。

「第一、先生は彼氏さんが居るんですよね?」
「まあな。お祭りでは一緒やったけどな」
「デートとかしないんですか?ハヤちゃんとかがみは暇があればしてるみたいですし」

「あのな泉。 泉よ」
「な、何ですか?」
「ウチかてしたいわ。柊や綾崎みたいにデートをな」

「すればいいじゃないですか」
「ウチらは大人や。仕事があるんや。 休日でも残ってたら返上せなあかん。せやから」
「わ、私が間違ってました。すみませんでした」

「ええんや。ウチなんか、折角恋人が出来ても寂しい人なんや」
「先生、少しくらい我が儘言わないと幸せが遠退きますよ」
「せやな。 ありがとな、泉」


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ。かがみとアテネって家に遊びに来た事無いよね?」
「そう言えばそうね」
「かがみの家なら何度もありますわね」

大学で昼食中(ハヤテは男友達と一緒)、ルカが切り出していた。

「折角だし、来る?パパやママには話しておくけど」
「良いなら行ってみたいわ」
「ま、友人の家に行くのもいいものですからね」

「じゃ、ハヤテ君も誘ってきなよ。次の休みの日にでもさ」
「そうさせてもらうわね」

で、休日。

「楽しみね、ルカの家」
「そうだね。中学時代には遊びに行ったことあるけど」
「予想はある程度は出来ますわね」

移動割愛

「へ〜。立派な家ね」
「ルカさんは元アイドルだからね」
「芸能人の家って訳ですわね」

「やっほ〜っ、いらっしゃ〜い」

「「「お邪魔します」」」
「立ち話もなんだし、私の部屋来なよ」

「へ〜。ルカらしい部屋ね」
「ぬいぐるみも結構おかれてますわね」
「うん、ゲーセンとかで取ってね」

「以前僕が遊びに来た時と変わってませんね」
「まあね。場所は変わってるけど」
「相変わらず可愛い趣味ですね。ルカさんらしいです」

「そ、そうかな?/////////////」
「ええ。可愛らしいルカさんらしいです」
「えへへ////////////」

「ハヤテ」
「やれやれ、ですわね。 漫画も沢山ありますわね」
「まあね。好きだし」

「あれ?ルカ、あなたも漫画書くの?」
「偶にね。最近じゃ忙しくて難しいけど」
「ふ〜ん。ねえ、読んでいい?」
「良いよ〜。同人誌で良ければになるけど」

ルカ以外の3人は原稿に目を通した

「へえ。面白いじゃない」
「プロに匹敵しますわね」
「そんな事無いよ。 ○○ってサークルの同人誌の方が圧倒的に面白いし」

「「え!?」」
「な、何!?私、そのサークルのファンなんだよ。現役の時もお忍びで買いに行ってたし」
「かがみ、ハヤテ。知ってるんですの?」

「知ってるも何も、知り合いよ。友達って言えるくらい」
「そ、そうだったの?知らなかった」
「世の中って意外と狭いんですのね」

暫く遊んでいると、ルカの両親が帰ってきたようだ

「おや?友達かい?」
「うん。招待した事無かったからね」

呼ばれたルカが両親を伴って戻って来た。
すると

「おお、ハヤテ君。久しぶりだね」
「お久しぶりです」
「ホントね。ルカから話は聞いてるわよ」

「面識会ったのね。ルカのご両親と」
「ん!?まあね。 言ったでしょ?中学時代家に遊びに行ったことあるって」
「そうだったわね」

「いやはや。ルカが突然「アイドルを引退して法学部に通いたい」っと言いだした時は驚いたが、君が理由だと知って納得したよ」
「あの時もルカの口からは貴方の話題ばっかだったもんね」
「もう。パパママ」

「ともかくだ、娘を宜しくな、ハヤテ君」
「あ、はい」

ハヤテは「友人的な意味で」っと捉えたが、両親は「恋愛的な意味で」であった。

「ねえルカ」
「何、かがみ」
「若しかしてさ、ご両親には」

「話してないよ。ハヤテ君に「かがみという恋人」がいるって」
「な、何でよ」
「別にいいじゃん。どうせ「ハヤテ君の彼女」は私になるんだし」
「良くないわよ。まったく」


                   × ×


ある日。
こなた、かがみ、つかさ、みゆきさんはファミレスに来ていた(ハヤテは多忙で欠席)。

「う〜んっと。 私は決めたけど、皆は?」
「私は決まったよ〜」
「私も決まりました」

「かがみは?」
「ちょ、ちょっと待って。もう少しで」
「別にいいじゃん〜。パパッと決めちゃおうよ〜」

「だ、だって。食べたいのだとカロリー高いし、カロリー低いのを選びたんだけど」
「あのさ〜。こういう時位は気軽に行こうよ。普段はハヤちゃんが手助けしてくれてるんだし」
「そうなんだけどさ」

別の日。

「え〜っと。 みんな決まった?店員さん呼ぶけど」
「大丈夫だよ」
「私はです」

「わ、私は、えっと」
「また〜!?今度は何?」
「だ、だって」

「カロリー表記無いんだし、気軽にさ」
「だからよ。太ったりしたらハヤテにさ」
「あのさ。しつこい様だけど、かがみは太ってないし、ハヤちゃんはそう言う事をさ」

「そうだけどさ〜」
「やれやれ。気にし過ぎちゃうと、それが理由で嫌われるよ」
「わ、分かったわよ」


                   × ×


ある日。
こなた、かがみ、つかさ、みゆきさんは三千院家に集まってとある狩りゲームをしていた。

「よしっ、ミッションクリアっと。 さあ〜ってどうかなっと」

こなたは暫くゲーム画面と睨めっこしていたが

「あれ〜!?おかしいな。全然出ないな〜。 皆はどう?」
「「「「・・・」」」」
「つかさ〜、正直に言って楽になろうか」

「こ、こなちゃんにも次は出るよ、欲しい素材」
「こなた、困らすな。こういうのは運の問題だぞ」
「そうだけどさ〜」

「それはそうと。つかさの装備が中々レベルアップしないな。どうしたんだ?」
「聞いてよナギちゃん〜。欲しい素材が出ないんだよ〜。出現素材リスト見て「出現するかもしれないミッション」やってるのに〜」
「どれ? ああ、これか。まあ、気長に待つしかないぞ」

「そうよね〜。私も欲しい素材があって頑張ってるのに出ないのよ。 ルカやアテネ、あっちゃんゆっこにも協力してもらってるのに」
「そっか。皆、かがみに協力するぞ。私は今のところ欲しい素材ないし」
「「「了解」」」

暫くの間同様のミッションを挑戦し、幾度となくクリアしたが

「な、何で出ないのよ。1%とはいえ出無さ過ぎよ」
「あ、あのさ。言い難いんだが、私には出てるぞ、かがみが欲しがってる素材」
「ナギちゃんに同じく。あげられたらいいのにね」

その後休憩を挿みつつ1時間ほどプレイし

「や、やっと揃ったわ。皆ありがと」
「気にすんな。親友じゃないか」
「そ、そうね」

後日

『もしもし、今大丈夫か?』
「ああ、ナギちゃん。大丈夫よ」
『あれからどうだ?欲しがってた素材で強化したんだろ?』

「まあ、ボチボチね。最近忙しいし」
『そっか。まあ、ハヤテも多忙だし、仕方ないか』

電話を切った後、かがみは

「(不思議ね〜。あんなに熱心だったのに、いざ手に入れるとモチベーションが下がって。忙しいのはホントだけど、やってなかったわ)」

一方。

「ああ、かがみはこれが欲しかったんだ。 私も作ってみようかな」

こなたは1人で自宅の自室でかがみが欲しがった素材から装備を見つけ、お揃いも面白いと素材を集め始めた。

「あ、もしもしハヤちゃん?」
『ど、どうしたの?なんか暗いけど』
「いやね、かがみとお揃いの装備を作ろうとね、素材集めに奮闘しているわけよ」

『へ〜、そうなんだ。で?どうなの?』
「ああ言うのって、不思議だよね。「たいして欲しくない時」は出現頻度高いのに、「必要だから欲しい時」って出ないよね」
『そういうもんだよ。作者さんも「欲しい欲しい」って思ってると出ないくせに、手に入って「もういいか」って時は出やすいみたいだし」
「世の中って、不条理だね」


                     × ×


ある日。
こなた、ゆーちゃん、パティは一緒にホラー番組を見ていた。
こなた、パティは涼しい顔をしていたが、ゆーちゃんは涙目になりつつ耳を塞いで必死で恐怖と戦っていた。

「こ、怖かったね、今の」
「まあね〜。でも」
「コナタ、怖くなかったんデスカ?」

「いやね、こういう話を聞くとハヤちゃんを思い出すんだ」
「ハヤテさんを?」
「前に皆で旅行した時、夜に定番の怖い話をしたんだけど、そん時のハヤちゃんの話が結構怖くてね。本人は「実体験だ」って言ってたけど」

「どんな話ネ?」
「ホテルでバイトした時の話だよ。あ、そうだ。折角だからハヤちゃん呼んでもっと怖い話聞かせてもらおうよ」
「oh。賛成ネ」

ゆーちゃんは反論しようとしたが、

「っと言う訳でさ、聞かせてよ。もっと怖い話」
『別にいいけどさ。でも』
「何さ。私やパティは」

『ゆたかさんだよ。怖がりだったはずだけど』
「平気だって。じゃ、明日ね」

反論する間を与えてもらえず、決まってしまった。
で、翌日

「えっと。半端じゃないのもあるから、比較的ソフトなものにするけど」
「良いよ〜。でも、高2の時より怖いのね」
「楽しみネ〜」

食卓に蝋燭を立て、部屋の電気を消して雰囲気を作ったうえでハヤテは咳ばらいをし

「これは、僕が実際に体験した話です。 テレビ局のバイトで「最恐と名高い心霊スポットに迫る」という企画のお手伝いをした時です。 とある山奥に佇む一軒家があるんです。そこは「軽い気持ちで肝試しに行くと精神に異常をきたす」っと噂が絶えない場所で、実際に何人も被害に遭い中には自殺した人もいると。
僕たち撮影スタッフが行くと、「雰囲気抜群」っと言える程で誰もが背中に寒気を感じた程です。
調べた所によるとその家では「母親の目の前で家族が惨たらしく殺され、最後にその母親も殺される」っと言う事件が本当にあったようです。犯人は捕まったが「心神喪失による無罪」で釈放されたと。

家の中に入ると凄惨な事件の跡が生々しく残っており、誰もが気分の悪化を感じました。撮影を開始して間もなく、この世の物とは思えない声で「出ていけ。出ていけ!!」っと叫ぶ声が聞こえました。
周りを見てもだれもおらず他の撮影スタッフに聞いても「そんな声は聞こえない」っと言われました。撮影を進めるに従って「出ていけ」っと言う声は凄みを増しました。最終的には「出て行かぬのなら呪い殺すぞ!!」っと恐ろしい声まで聞こえてきました。
その日は「恐ろしい声が聞こえた」っと言う事を除けば何事も無く撮影は終わりました。

後日、参加した撮影スタッフで編集作業をしていると、世にも恐ろしい映像が撮れていました。
何も無かったはずの場所に人魂が飛び交い、誰もいなかったはずの場所に血塗れの髪の長い女性が映ってました。そして僕が聞いた「出ていけ!!出ていけ!!!」っと言う声をその女性が発していました。
撮影スタッフが気付かないと見るや女性は近付いていき、ホラー映画にありがちなカメラを手で隠すっと言う事をした後、間違いなく撮影したはずなのにその後は砂嵐でした。
見終えたスタッフは僕以外全員蒼い顔で、口を抑えて部屋を出ていく人もいるほどでした。
そのあまりの怖さに「お蔵入り」が全員一致で即決しました。

それから数日、僕以外の撮影スタッフは全員原因不明の体調不良で入院しました。重傷者は見張ってないと自殺を何度も試みる程でした」

話し終えたハヤテは蝋燭を消して部屋の電気をつけた。
すると

「あ、あれ?」

3人とも呆然としており、ゆーちゃんに至っては真っ白い抜け殻の表現できる状態だった。

「こ、怖すぎちゃいましたかね?」
「怖いよ。怖すぎるよ!!!!」
「どこがソフトネ!!!そこらのホラーゲームやホラー漫画が物足りなく感じるほどネ」←全部英語です。

「す、すみません。ソフトだと思ったもので」
「え!?もっと凄いのあるの?」
「う、うん。その話をした友達は暫く寝込んじゃった程。 話す?」

「い、いいよ。今の話で十二分に怖いのに」
「それで、どうなったネ?後日談は」

「状況が状況なだけにほおっておけなくて。もう一度赴いて、霊と語らって救霊して成仏してもらいましたよ。その心霊スポットは噂も無くなって今は更地になってます」

「そう。は〜っ、怖かった」
「ご、ごめん。流石にやり過ぎたね」

謝った後、時間なので

「じゃあもう帰るね」
「うん、またに〜」

グッ

「ん!? ゆたかさん?」
「帰っちゃ、嫌だ。 帰らないで」

ゆーちゃんは俯いたまま涙目でハヤテの上着をつかんでいた。

「やっぱり、怖がらせすぎちゃいましたか」
「・・・」コクッ コクッ
「じゃあ泊まってってよ。ナギちゃんとかがみには私から話しておくから」

「了解」
「・・良かった」

『はあ!?ハヤテがあんたんとこに!?』
「そだよ。ハヤちゃんがさ、今日怖い話してくれてさ。それがまた凄いのなんの。それでゆーちゃんが怖がっちゃって」
『そう言う事ね。分かったわ』
「じゃに〜」

因みに、お風呂も怖がってしまい、こなた、パティと一緒に入った。

「あ、あの。そんなにくっつかれると」
「・・」ギュッ

ハヤテを抱き枕のように抱きしめ、離さなかった。

「大丈夫ですよ。僕がいますから」
「今日は、離さないでください」
「了解です」

ハヤテは愛おし気にゆーちゃんを見つめ

「(でも、何でこなたやパティさんまで)」

実はいうと、パティ、ハヤテとゆーちゃん、こなたっと言った感じで布団を並べていた。

「マ、マアタマニハイイデショ、ミンナデサ」
「ソ、ソウデス、オトマリカイデス」
「まあ、良いですけどね」


                    × ×


ある日。

「あれー!?おかしいわね〜」
「どうしたの、かがみ」
「ああ、まつり姉さん。 楽しみにとっておいたデザートが無いのよ」

「つかさと食べてたじゃん」
「それじゃ無い奴よ。食べちゃったっけ?」
「落ち着きなよ。冷静に考えないからそう言う事も忘れちゃうんだって」

「そうね」
「(やっべ。あれ私のじゃなかったんだ)」

犯人はまつりであった。

後日。

「って事があってさ」
「そうだよね〜。イライラしてるとそう言う事あるよね〜」
「でもさ。逆に「食べたと思ったり、買ったのを忘れたやつ」が出てきたりすると得した気分になるわよね」
「そーそー。姉さんの言う通りでさー、数日前の私がそうなんよー」

まつりが言うと、奇妙な静けさが訪れ

「姉さんが「得した」っと思って食べたものに興味あるな〜。詳しく聞きたいな〜」
「オ、オモシロクナイヨ〜、タイシタハナシジャナイシー」

結局白状させられ

「全く。しょうがないんだから」
「ごめんごめん。 でも、どこで買ったの?」
「ハヤテが作ってくれた奴よ」

「え!?あれを彼氏君が!?凄いな」
「まつり、どんなのだったの?」
「プリンアラモードなんだけどさ、果物とかも入っててコンビニで売っても問題ないくらい」

「ハヤテは凝ってるからね。ナギちゃんに許可貰って自家栽培してるみたいよ、果物をさ」
「へえ。まあ、全部あんたの為だろうけどさ」
「ま、まあ////////////////////////」

「良いわね〜。私も食べたいわ〜」
「私も〜」
「じゃあハヤテ頼んでみるわ」

翌日

「え!?あれを?」
「そうよ。まつり姉さんに食べられちゃってね。で、皆も食べたいって話になって」
「ああ、そう。じゃあ次遊びに行った時にでも作って持ってくよ」

で、

「かがみ、持ってきたよ」
「ありがと、ハヤテ。 ん!?6つ?」
「一応全員分をね。揉めるといけないと思って」
「何から何までありがと」

その日の柊家の夕食後

「こりゃ凄いね」
「これ、ホントにハヤテ君が作ったの?」
「間違いないわね。ハヤテ手作りのよ」

全員一斉に一口食べ

「「「「「「美味しい」」」」」」

全く同タイミングで感想を言い、大好評だった。


                   × ×


ある日。

「(ん〜!? あ、寝ちゃったのか)」

つかさは居間で寛いでいたところ、居眠りしてしまったことに気付いた

「(でもなんだろ。温かくていい匂い。ゆっくり揺れてる)」

あまりの心地よさに再度眠りの世界に旅立とうとしたが、目を開けた

「おや?お目覚めですか」
「え!?お兄ちゃん!?」

ハヤテの顔が直ぐ傍にあり、落ち着いて現状を確認すると、ハヤテにお姫様抱っこされていた。

「お休みだったので、風邪をひいちゃいけないと思って部屋に運ぶ最中だったんですよ」
「そうだったんだ。じゃあさ、折角だからこのまま私の部屋まで」
「了解しました」

しかし

「ハ〜ヤ〜テ〜」
「か、かがみ」
「何やってるのかしら〜」

「つかささんが寝ちゃったから部屋にだね」
「起きてるじゃない。どう言う事かしら〜」
「あ、いや。これは」

かがみの殺気にハヤテは弁明の言葉が浮かばなかった。


                   × ×


ある日。

「昨日なんだけどね、ニュースで「プロ野球がキャンプに入った」ってニュースが流れた時なんだけど」
「ほうほう」
「私が「楽しそうだけど夜寒そうだし、ご飯どうしてるのかな?大変だよね」って心配したらお姉ちゃんたちに笑われたんだよ〜」

「つ、つかさ。そ、それは私も」
「も〜、こなちゃんまで〜」
「だ、だって」

 「げんこつ」ポカ〜ン

「ヌググ」
「こなた、笑うなんて失礼でしょ。可愛らしい間違いじゃん」
「だ、だって〜。そ、そんな間違い・・プッ」

 「げんこつ」ポカ〜ン

「なんか文句あるの?」
「な、無いです」

2発も鉄拳制裁を食らい、流石に笑う気持ちは吹き飛んだ。

「お兄ちゃんは笑わないんだね。ありがと」
「いえいえ。当然ですから」
「でもさ〜」

「何?」
「な、なんでもない」

また怒られるため、控えた様だ。


                    × ×


ある日。

「そう言えばもうこんな時期だね。冬の祭典に備えて貯蓄しておかないと」
「毎度の事ながらあんたは良くやるわね」
「でもさ〜。夏の暑さに焼かれようが、冬の寒さに震えようが、人の波にもまれようが、何時間も並ばされようが、手にした1冊で全ての苦労が報われるのだよ」

「私にはあんたの言ってる良さが分からんわ」
「まあ、僕には少しで良ければ分かるけどね。「大変を乗り越えた先に待つ幸福」がね」
「さっすがハヤちゃん。分かってる〜」

「少しだよ。す・こ・し」
「少しでも嬉しいもんだって」
「ハイハイ」

「お姉ちゃん、手紙来てたよ〜」
「サンキュー。 へえ、同窓会の知らせか」
「え!?もう?早いね」

「確か夏にやったクラスもあるって聞きましたよ」
「へ〜」
「こなたはどうするの?」

「どっしようかな〜。ハヤちゃんは?」
「難しいかな。最近何かと忙しくて」
「ふ〜ん」

同じクラスだったこなた、つかさ、みゆきさん、ハヤテは盛り上がっていたが

「ごめんよ〜、かがみんや。寂しい思いさせて」
「さ、寂しくなんてないわよ!!同窓会くらい好きに行けばいいでしょ」
「ヌッフッフ〜。 そう言えばさ、ハヤちゃん。 陵桜に転校してくる前の高校の同窓会ってやるのかな?」

「さあ?お知らせ来ないと思うけど」
「来るでしょ〜。1年ちょっととはいえ通ってたんだし」
「まあ、来たとしても行かないと思うよ。大変だし」

「ふ〜ん。友達に会いたくないって訳じゃ無いんでしょ?」

ピクッ

「まあね。出来る事なら会いたいさ。こっち来てからの事話したいし」
「あれ?でも、ハヤちゃんって女友達の方が多いんじゃ」
「まあね。自慢じゃないけど「高校に上がってから出来た男友達」って白石君をはじめとしたこっち来てからだし」

「ふ〜ん。流石ハヤちゃんだね」
「何が流石なのさ」

「ねえハヤテ、一応聞くけど、向こうの友達会いたい理由ってさ〜」
「と、友達だから、だけど」
「ならいいわ」

「あ、あの。かがみ、怒ってる?」
「別に〜」
「あ、そう。気のせいならいいや」
「(それは着のせいじゃないよ、ハヤちゃんや)」


                     × ×


ある日。

「かがみ、かがみ」
「ん〜!?」
「珍しいね。こう言う所でかがみが居眠りなんて」

目を開けると、こなたは正装していた。

「あれ?ここは」
「寝ぼけてるの?結婚式場じゃん」
「結婚式!?あ、あれ」

かがみが混乱していると後ろのドアが開き、純白のタキシードに身を包んだハヤテが入って来た。
そしてバージンロードを歩き神父さんの前で立ち止まると入って来た扉を振り返った。

「(は、ハヤテ!?何で? 何で私がここにいるのよ)」

益々混乱していると、再び扉が開き、今度は純白のウエディングドレスに身を包んだ女性が入って来た。
ベールで隠れてはいたが、一目で「日下部みさお」だと分かった。

「いや〜。まさかハヤちゃんとみさきちが結婚するとはね〜」
「な、何がどうなってるのよ」
「ホントにどうしたの?かがみがハヤちゃんを捨てたんじゃん」

「わ、私が!?」
「そうだよ。初めて出来た恋人に捨てられて、傷心中のハヤちゃんに声をかけたのがみさきちだったんだよ。で、みさきち流の励ましをして、それから付き合いだしてとんとん拍子に結婚に至ったんだって」

こなたの言葉に現実を受け止めそこなっているとさらに

「まあでも、ハヤちゃんはかがみに捨てられたらゆーちゃんと結婚すると思ってたんだけど、意外だったよ」
「・・・」
「あ、因みに。漫画とかでお馴染みな「元恋人が取り返しに来る」って止めなよ。自分で捨てておいてみっともないだけだから」

こなたと話し、かがみが混乱しまくってる間に式は順調に進み

「では、誓いの口付けを」

「幸せにしろよ〜、旦那ちゃん」
「勿論だよ、みさお」

目の前で2人の距離はどんどん縮まっていき

「(待って。止めて。やっぱり私は)」


ガバッ。


「はあっ、はあっ。ゆ、夢!?」

夢オチです。すみません。

「全く、我ながらなんて夢見てるのよ。ほんとに全く」

自分に呆れつつ寝汗を拭った

「何で私がハヤテを捨ててるのよ。それに、ゆたかちゃんならともかく、何で日下部なのよ」

夢にただただ毒づき、支度していった。


「あ、かがみおはよ〜」
「ハヤテ!!」
「な、何?」

「私、ハヤテと事大好きだからね」
「へ!?あ、うん。僕もかがみが大好きだよ。 どうしたの、今更」
「なんでもないわよ」
「ああ、そう」

その日、かがみはハヤテに妙に甘え、何となくみさおを避けてしまった。
その事でみさおはあやのに「自分は嫌われたのか?」っと愚痴って慰められたそうだ。


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以上です。

では。