Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (11月1日更新) ( No.20 )
日時: 2016/11/01 18:26
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「せ〜の」
「「「ドラ○も〜ん」」」
「それは流石に不味いわよ」
「確かにね」


                    × ×


ある日。

「はあっ!?遅れる!?何で約束がある日に出かけるかな!?」
「まあまあかがみ、落ち着いて」

この日、かがみとハヤテは峰岸家にお呼ばれしていた。
そして電話でみさおの遅れるという報告を電話で受けたのである。

『悪−いな。なるべく急ぐからよ、柊の彼氏は柊を宥めておいてくれよ』
「もう、一方的に電話切って」
「落ち着きなって。日下部さんにも事情ってもんがあるんだからさ」

かがみは溜息をつき

「そう言えばさ、峰岸って本当によく今まで見捨てずに面倒を見てるわよね。色々と問題点あるのにさ」
「まあまあ。日下部さんにも良い所はいっぱいあるって」

恋人同士のやり取りを温かい目で見守った後

「ねえ、柊ちゃんに綾崎君。私とみさちゃんの小さい頃ってどんなだったと思う?」
「え!?うーん、そうねえ。今と違う関係なのが想像できないと言うか、仲良さそうというか」
「僕は、ちょっと違いますね。峰岸さんと日下部さんってある意味正反対じゃないですか?なので、日下部さんに苦手意識のようなものを持ってたと思うんですよね」

「実はね、綾崎君の言う通りなの。みさちゃんは昔から男勝りなところもあったから怖く見えちゃってたのよね」
「ふ〜ん。そんな時代があったのね。 ってか、ハヤテは凄いわね。私経由で仲良くなって付き合いもこなた達程は無い2人の過去を言い当てるなんて」
「ホントね。ねえ綾崎君、貴方の昔ってどうだったの?幼稚園の頃とか」

「それは私も是非知りたいわね」
「僕の場合、両親が駄目過ぎたので、「人から嫌われたり同情されたり」を必死で避けてましたね。半ば本能で「どうすれば嫌われる事も無く同情されたりしないか」を察して行動してましたね。お蔭でそう言う事は殆どありませんでした」

「そうだったの。綾崎君にそういう過去が」
「だからこそ、今のハヤテの人格の良さがあるのね」
「そ、そんな事は」

「ねえハヤテ、峰岸と日下部の過去をもうちょっと推理できるんじゃない?さっきは的確に当てたし」
「う〜ん。前に聞いた話と今さっきの推理を加味したうえでの個人的な推理になっちゃうけど」
「聞かせてもらいたいわね。綾崎君の推理」

「引っ込み思案だった、とおっしゃってたので、男女問わず冷たくされてた頃があったんじゃないですか?そのせいで幼稚園に行くのが苦痛になっていた。そんな時に声をかけ、助けに入ったのが日下部さんだったんだと思いますよ。日下部さんのお蔭で人と接するのが怖くなくなり、峰岸さんへの意地悪は次第に無くなったっと。 こんな推理ですかね」

「フフッ♪柊ちゃんが貴方に惚れ込んでる理由が分かった気がするわ。その推理、正解よ。綾崎君の推理通り、組の中心だったみさちゃんがいざこざの仲裁をしてくれたり、遊びに誘ってくれたり。みさちゃんのお蔭で今みたいに友達と楽しく過ごせるようになったのよね」

「ふ〜ん。ハヤテは流石ね」
「まあ、「嫌われない為に」人間観察は良くしてたからね。それが染み付いてるのかもね」
「そうなの」

「かがみには悪いけどさ、僕からすれば日下部さんと峰岸さんが仲が良いのって不思議は無いんだよね。確かに日下部さんにはいい加減だったりする所もあるけど、峰岸さんにはそれ以上に良い所を沢山知ってるからこそ、親友関係を続けていけてるって見るたびに思うからさ」

「そうなのよね。でも、少ない情報や人間観察だけでよくそんな正確無比な推理にたどり着けるわね」
「そりゃそうよ。私自慢の彼氏だもん」
「私も柊ちゃんに負けないようにしゅうちゃんと仲良くしないと」

「峰岸はさ、日下部と仲良くなったからこそ、初恋の彼氏をGET出来たみたいね。まあ、私はこなたのからかいがきっかけだったとはいえ、初恋の彼氏をGET出来たんだけど」
「へえ。柊ちゃんが綾崎君と付き合いだしたきっかけはそうだったのね。でも、私はしゅうちゃんが初恋相手じゃないのよね」

「え!?若しかして先生とかなの?」
「・・・本当の事を知った時は少しショックだったんだけど、その時は仕方なかったのよね。行動も言葉遣いも名前さえもそれっぽかったし」
「ま、まさか」

「あやのーっ、みさおちゃん来たわよー」
「あ、ハーイ」

あやのが部屋を出て行った後

「ねえハヤテ」
「峰岸さんの初恋相手って日下部さんなんじゃないかな?たぶんだけど、合ってると思うよ」
「まさか」

かがみが信じ切れずにいるとドアが開き

「2人とも、みさちゃんには内緒ね」

「当たっちゃったみたいだね」
「みたいね」


                     × ×


ある日。

「(う〜っ、偶々見つけたこの本、一般書店で買うにはちょっと恥ずかしいわね)」

若瀬いずみは運命の出会い?をした本を買おうか悩んでいた。

「(レジが空いてる今のうちにでも)」
「あれ?いずみちゃんじゃん」
「うわあああっ」

「おっ」
「は、ハヤテお兄さん!?」
「そんな驚かなくても。どうしたの?」

「え、えっと。その」
「ん!?ああ、その本を買いたいけど、ここじゃ恥ずかしいんだね」

ヒソヒソとハヤテに言われ、いずみは恥ずかしそうに頷き

「僕が会計してくるよ。僕も買いたい本あったし」
「え!?良いの? じゃあ、お願いね」

お金と目的の本を渡し、「買いたい本無かったなー」っと言う雰囲気を出しつつ店を出た。
少し待つと、会計を終えたハヤテが店から出てきた。

「はい、これ。あとお釣りね」
「ありがと、ハヤテお兄さん。ハヤテお兄さんは何買ったの?」
「これだよ」

「うえ〜っ、難しそうな法律の本。こんなの買ったんだ」
「まあ、ちょっとね」
「ふ〜ん」

「そう言えばさ、いずみちゃんってまだ「隠れ」なの?」
「う、うん。なんかこう、タイミングが」
「大丈夫だって。もしなんかあったら僕に言って。どんなことがあっても、味方だからさ」
「ハヤテお兄さん//////////////////」


                     × ×


ある日。

「なあハヤテ」
「はい?何でしょうか?」
「気になってたんだがな、シラヌイをお見合いさせたりしないのか?割といい年だろ」

「それは僕も考えたんですよね。一応3回くらいはお見合いさせたんですが」
「が!?」
「駄目でした。「興味ない」っと言わんばかりに相手の雄猫はガン無視で」

「成程な。ハヤテが大好きだからこそ、ハヤテがいればいいって訳か」
「おそらくは。相手さんに言い寄られてもすっごい威嚇して」
「ふ〜ん。じゃあ駄目か」

「何がですか?」
「知り合いの猫を飼ってる人に言われたんだよ。シラヌイとお見合いさせたいって」
「無理だと思いますよ。さっきも言いましたが」
「だよな。私が断わっておくよ」


                    × ×


ある日。
今日ひよりんは週番だ。

「なあ田村」
「うん?」
「お前ってさ、仲のいい男子っていんのか?」

「ああ、成程。私のようなオタクは男日照りだと」
「違げえよ。ただの世間話のつもりで言ったんだが」
「まあ、お世話になってる先輩だけど、仲良くしてもらってる人はいるけど」

「そう言う人って、「異性」として意識すんのか?俺、女友達居なくてさ」
「他はどうか知らないけど、私はないよ。その人には彼女いるし」
「ふ〜ん。知ってる範囲じゃ「修羅場」ってあるって聞くが」

「まあ、あの人にはそれがあっても不思議は無いよ。天然ジゴロだし」
「ん!?まさかその人って、この学校のOBの綾崎先輩なのか?」
「そだよ」

「ふ〜ん。すげえのと知り合いなんだな」
「まあ、女子があの人と知り合うと気をしっかり持つ必要があるけどね」
「あの噂通り、か」


                    × ×


ある日。

「なあハヤテ」
「はい?」
「このネトゲーなんだがな」

「ああ、こなたがサービス開始前から注目してたやつですね」
「開始してから割と経つけど、こなたはまだ殆どプレイしとらんだろうな。まあ、私は全くしてないが」
「確かにそうでしょうね。「名前=魂」が取得できるかどうか急いだが」

「取られてしまい、別の名前を考えてるが決まらず悩み中だろうな」
「ですね。テキトーなのは嫌だって言いますし」
「まあ、気持ちは分かるがな」


                     × ×


ある日。

「あ、こなたもスマホにしたんだね」
「まあね〜。遅ればせながらだけどね〜」
「お嬢様はもう随分前からだけど、どう?使い心地は」

「どんどん新機種出てるし、アプリも面白いの沢山出てるからって変えたんだけど・・」
「ど?」
「しょっちゅうタッチの操作ミスるわ誤作動させるわ。とても使いにくのですよ」

「設定すればいいんじゃないの?あったはずだよ」
「そうなんだけどさ〜。難しいのよ〜」
「まあ、「結局使いこなせなくてガラケーに戻した」って聞くし、こなたもその一員になるかもね」

「う〜。ナギちゃんはどうだったのさ」
「ブツブツ文句言いつつ一日中触って、数日で慣れてたよ。お嬢様の友達は怒ってたけど」
「ああ、電話とかかけられまくってたのね」
「そう言う事」


                     × ×


ある日の大学の講義終了後。

「あっ、雨だわ」
「天気予報じゃ言って無かったのにね」
「困ったな〜。傘とか持ってきてないよ」

「でしたら、家の車に迎えに来てもらいます?電話しますわよ」
「え!?いいの、アテネ」
「助かるよ」
「あ、でも。僕、傘持ってますよ、2本ほど」

ハヤテが言うと、全員(かがみ、ルカ、アテネ)は過剰に反応した。

「大き目の折り畳み傘なので、相合傘2組で賄えると思いますが」
「つまり、ハヤテ君と誰か、余った2人、か」

異様な雰囲気にハヤテは身構えたが、同時に「何もできない」っと思えた。

「ここは当然私ね。ハヤテの彼女ですもの」
「何、言ってるんですの?ここは私ですわ。ハヤテとの家の近さで言えば」
「2人ともバカだな〜。ここは私だって」

火花散る展開にハヤテは口を挿みたかったが、挿んだところで無駄だと分かっていたので、止めておいた。

「2人とも、無駄な問答はすべきではないわよ。付き合ってる恋人同士が相合傘っと言うのは当然の絵よ」
「何言ってんのさ。「当然」だからこそ、つまんないんじゃん」
「そうですわ。漫画とかじゃやりつくされてて「今更!?」ってベタですわ」

「それが良いって人もいるわよ。だから」
「「良くない!!」」

睨み合う3人に「これではキリがない」っと思い

「あの、ここは公平にジャンケンで決めた方が」

ハヤテの提案に「仕方ない」っと言った感じで

「「不公平だ!!」」
「どこがよ。アテネもルカもジャンケンで負けるのが悪いんでしょ」

勝負の結果たったの1回でかがみが勝った。

「まあ、次の機会があれば譲ってあげなくもないわよ」
「ぬ〜。その言葉、忘れないからね」
「そうですわ。雨、空気を読みなさいよ!!」

アテネもルカも空に向かって文句を言っていた。


                     × ×


ある日。

「今ふと思ったんだけど、かがみとつかさって双子だから誕生日一緒だよね?」
「そりゃそうだ。 随分と唐突だな」
「そーゆー時ってどうしてるのかな〜って思っちゃってさ。交換してるの?それとも無し?」

「まあ、簡単なものになるけど交換してるわよ」
「誕生日はお互いにケーキ作って交換したりしてるんだ」

「それは素敵ですね」
「そうですね。かがみとつかささんの仲の良さを改めて知れるエピソードですね」

「(なんだろうな〜。最近ならともかく、何となく不平等を感じ得ないよね。2人の技術を考慮すると)」

盛り上がる一同をしり目にこなたは思っていた。

「お2人は本当に仲がよろしいんですね」
「僕からすれば羨ましいですよ。兄さんがいても語れる思い出が皆無ですから」
「でもね、お兄ちゃん。これを始めたきっかけってケンカしたからなんだよね」

「懐かしくも恥ずかしい思い出ね」
「かがみとつかささんがケンカ!?」
「想像できないね」

「誕生ケーキのローソク消しって主役の特権じゃない? 一息で消すと良い事あるって伝説もあるし」
「だから小さい頃どっちが消すか大喧嘩になっちゃって」
「まあ、子供からすれば重要な問題だもんね」

「だね。「投稿ビデオ大賞」では消そうとしたら他の兄妹とかに消されて大揉めってお馴染みですし」
「そうなんだ。私達じゃお姉ちゃんが「お姉さんだから」引いてくれたんだけど、普段強いお姉ちゃんがボロボロ泣いてるところ見たらショック受けちゃって」
「で、つかさが後日私の為にってケーキ作ってくれたのよ」

「そん時のはもうグチャグチャで美味しくなさそうだったんだけど、それからは誕生日はお互いにケーキをってなったんだよね」
「素敵なエピソードですね。お2人の「幸せ」という名の関係性を知れる」
「まあでも、今のかがみの幸せはハヤちゃんがいる事だよね〜。彼氏だし」

「そ、そうよ////////////////////////いいじゃない//////////////////////」

「僕は、誕生日関する「幸せエピソード」ってないから、羨ましくてしょうがないよ。ヤキモチを妬く位」
「「「「え!?」」」」
「ど、どう言う事よ、ハヤテ」

「僕には「誕生日?何それ美味しいの?」って感じだったからね。教えてなかったってのもあったけど、ず〜っとそうだったんだ。自分で自分を祝うってのもしなかったし」
「お、お兄ちゃん。若しかして」
「ええ。高2の時、皆に祝ってもらった事が「人生初の誕生祝」だったんです。兄さんはずっと都合がつかなかったみたいですし、祖母も「余計なことするな!!」って言われてたみたいで祝わせて貰えなかったみたいで」

ハヤテの暗いエピソードを聞き、みんなして「触れなきゃよかった」っと思った。
すると

「大丈夫だよ、お兄ちゃん。私がい〜っぱい祝ってあげるからさ」

つかさはハヤテに抱き着きつつ、こう言った。

「なんか、ありがとうございます。   あ”っ」

かがみから猛烈な殺気が出てて、素直には喜べなかった。


                    × ×


ある日。

「やほ〜っ、パトリシアさん。最近勉強はどう?」
「ハロー、カガミ、ミスターハヤテ。ボチボチでーす」
「分からないところがあったら聞いてくだいね」

「コナタにも教えてもらって少しずつ難しい漢字も読めるようになってきてマース」
「へえ〜。あんたも案外いいお姉さんしてるのね」
「最近覚えたのはこんな漢字デース」

パティはかがみとハヤテに覚えた感じを書いて見せた。
すると

「おい! おい!!」
「日本人でも読めないような難読漢字教えてどうすんの」
「で、でもさ〜。本人も喜んでたし、教えたのは漫画関連のだし」

「もっと簡単なところから教えなよ。まあ、その辺は大丈夫だと思うけどさ」
「oh、ミスターハヤテ。そう言えば、この前電話でジョークを言ったらパパさん慌ててたネ」
「へ!?どんなジョークだったんですか?」

「「居候は押し入れに住む」ってジョークデス。ニポンジンなら喜ぶと思って言ったのデスガ」
「パティさん、そう言うジョークは通じる相手に通じる時に言ってくださいね。出ないとここに住めなくなる可能性も無くはないんですから」
「oh、今度は「ネズミに耳を」っと思ったのデスガ」

「止めてください。そうじろうさんがただただ困るだけです」
「oh、ソーリー」


                    × ×


ある日。

「そう言えばさ、かがみ」
「何よ」
「ハヤちゃんとのデートってどんなもんなの?」

「な、何よ急に」
「いやさ〜、つかさがハヤちゃんとデートしたって聞いたさー。どうなのかなって」
「楽しかったよ〜♪お兄ちゃんとのデート♪」

「まあ、何時も通りよ。楽しくてしょうがないわよ」
「へえ。んでさー、思ったわけよ。「不公平」だと」
「な、何がよ」

「かがみは当然でしょ?恋人だし。でもさ、つかさは違うじゃん」
「まあね」
「だからさ、つかさはデート出来たのに私達はデートした事無いってさ」

「あ、あんたねえ」
「まあまあ、お姉ちゃん。1回くらいは良いじゃんゆたかちゃんにも許可だしたんだし、私だって」
「そうそう。1回くらいはハヤちゃんとのデート許してくれてもいいじゃん」

「で、でも」
「ロマンスのない親友を1回だけでもいいから「そういう気分」にさせてくれたっていいじゃん」
「分かったわよ。1回だけよ」

「さっすがかがみ。んで、みゆきさんはどうするの?」
「わ、私、ですか!?」
「私はハヤちゃんとデートする気はあるけど、みゆきさんはどうなのかな〜って」

「え、えっと。 正直な話、1回くらいは、っと思いますが」
「んじゃ決まりだね。最初は私、次はみゆきさんだね」
「楽しみにしてますね」

で、その日の夜。

『はあ!?こなたやみゆきさんとデート!?』
「そだよ。一応言うけど、かがみは許可出したよ」
『ああ、そう。じゃあ都合付く日教えてよ。プランは練っておくから』
「了解」

こなたとのデート当日。

「やほ〜っ、お待たせ〜」
「お。こなた、お洒落してるね」
「一応はデートですから。で、どこ行くの〜?」
「任せてよ」

移動割愛

「へ!?秋葉なの?」
「こなただったら、遊園地とかよりもいいかなって。嫌なら他のプランもねってあるけど」
「十分だよ。じゃ、いこ〜」

基本的にこなたが普段やっているような同人ショップ巡りとあまり変わらないが

「へ〜。こんな所に穴場の店があるんだね」
「見つけておいたんだよ。マニア垂涎のレアものもあるみたいだよ」

「おお〜。こりゃ凄い。こんなの手に入んないよ」
「そう」

「ここも凄いね〜。またまたレアもんだよ」
「あのさ、お金大丈夫?随分買ってるけど」
「大丈夫だって」

その後も幾つか「隠れ家的お店」を巡り

「いやはや〜、大収穫だったよ」
「そりゃよかった。じゃあ最後に行くところあるよ」
「ほえ?どこ?」

「お楽しみ。 さ、行こうか」
「ほいほ〜い」

移動割愛

「へ〜。こんな所に大観覧車なんてあったんだね」
「穴場らしいよ。探し当てるの苦労したんだから」

2人は観覧車に乗っていた。

「ありがと、ハヤちゃん。いつもとしてる事は変わらないのに、楽しかったよ」
「なら良かったよ。お店やこの観覧車探すのに苦労したかいがあったよ」
「ハヤちゃんって、ホントに凄いんだね。なんか恋に落ちそうだよ」

「それは流石に勘弁してよ。僕からすればこなたは親友ってだけだし」
「そだね。 でもさ、これ位は」

するとこなたは席から立ち上がると、ハヤテの頬にキスした。

「口じゃないとはいえ、初めてだからね」
「ああ、そう。本当の意味での初めては、とっときなよ」
「そだね」

その夜。

「いや〜。今日は実に有意義な一日だったよ」
「へ〜。何してたんだ?」
「ハヤちゃんとデート」

こなたの爆弾発言に過剰に反応したのはそうじろうとゆーちゃんだった。

「な、なに!?デートだと!?」
「そだよ〜。疑似デートだけど」
「そ、そうか」

「あり!?怒んないの?」
「ハヤテ君が相手なら構わんさ。あの子は万能だし」
「(全然よさそうに見えないけど)」

湯呑を持つそうじろうの手は震えまくっていた。

「ま、いい経験になったよ。私も本物の彼氏ができた時のね」
「か、彼氏なんか許しません!!」
「矛盾してるって。 あ、因みに、ハヤちゃんにキスをあげたよ。頬に、だけど」

またも爆弾発言にそうじろうはかなたさんの写真を手に取り

「かなた〜。俺は寂しいよ〜」
「ハイハイ」

一方

「ん!?ユタカ、どうしたネ?」
「お姉ちゃん、ずるいよ。ハヤテさんとデートするなんて」
「ヤキモチ、妬いてるネ?」

「うん。私だってハヤテさんとデートしたいのに」
「カガミを説得出来なきゃ無理ネ」


次の週末。

「お待たせしました、ハヤテさん」
「いえいえ。待ってませんよ」

今日はみゆきさんとデートだ。

「今日はどこへ連れて行ってもらえるのでしょうか?」
「その辺はお任せを」



「水族館、ですか」
「ええ。遊園地併設の、ですけど」
「フフッ♪ハヤテさんのデートプラン、楽しみです」

中に入った2人は色々な魚を見て回った。
ハヤテは解説を見ることなく、ほぼ完璧に分かり易く生態などを解説し、みゆきさんを驚かせた。

「ハヤテさんって本当に物知りなんですね。説明書きを見ずに書いてあったことを分かり易く説明してくださって」
「一応勉強しましたから。 さ、イベントの時間ですよ」
「イベント、ですか?」

「イルカなどの人気者たちと触れ合えるイベントです。結構楽しいみたいですよ」
「そうなんですか」

イベントは楽しめたようで、みゆきさんは心からの笑顔であった。

「いかがでしたか?」
「とっても楽しかったです♪誘っていただいてありがとうございます」
「お礼を言うのはまだ早いですよ。遊園地スペースがまだですから」

ハヤテのプランは相変わらずであり

「凄いですね。私が聞いた限りじゃ大行列は当たり前ですのに」
「波がありますからね。うまくいけば今回のように待ち時間は少なくて済むんです」
「そうなんですか」
「さ、まだまだ楽しみましょ」

その後も数々のアトラクションを網羅し、当然「大人気アトラクション」であっても待ち時間はかなり少なかった。

「今日は本当にありがとうございました。こんなにはしゃいだのは久しぶりです」
「そう言っていただけると光栄です。僕も楽しかったですし、みゆきさんのああいう子供っぽい所が見れて新鮮でした」
「な、なんか恥ずかしいです/////////」

みゆきさんは照れつつも、今日のデートを思い返し

「今日を通じて、私はかがみさんに嫉妬を覚えました」
「かがみに、ですか?」
「ハヤテさんとのデートがこんなにも楽しいものだとは。私がハヤテさんの彼女だったならばと、何度も頭をかすめました」

「そう、ですか。でも」
「分かってます。私も、ハヤテさんの事は「親友として」大好きなんです」
「なんか、良かったです」

「あの、ハヤテさん」
「はい?」

みゆきさんはこなた同様ハヤテの頬にキスをした。

「これはほんのお礼のつもりです。頬とはいえ、初めてですよ」
「そうですか。本番は、ちゃんと取っておいてくださいね」

その日の夜。

「今日は充実した1日でした」
「そう言えばみゆきは綾崎君とデートだったわね。そんなに楽しかったの?」
「ええ、勿論。私がハヤテさんの彼女だったらっと、何度も思いましたから」

母・ゆかりに今日の出来事を報告していた。

「そうなの。お母さん、あの子ならみゆきをあげてもいいわよ」
「そう言う訳には。今日はあくまで疑似デートですよ」
「分かってるって。でも、本当にみゆきの彼氏があの子だったら、お母さんもうれしいわ」

「そうですか。きっと、私も誇らしいと思います」
「で?キス位はしたの?」
「あ、はい。頬に、ですが」

「な〜んだ。口にしちゃえばよかったじゃない。既成事実がさ」
「そ、それはハヤテさんにも迷惑が」
「冗談よ〜。からかいがいがあるわね〜」

悪戯っぽい笑みを向ける母にみゆきさんは苦笑いをするしか出来なかった。


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以上です。

では。