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転生2 (3月28日更新) 再開未定
日時: 2020/10/25 13:50
名前: masa

こんにちはmasaです。

新しいスレでの最初の更新です。

基本情報などは前スレをご覧ください。

では本編どうぞ。
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ここはとある有名神社。


ルカは変装して1人で初詣に来ていた。

「(やっぱり、ハヤテ君やナギと一緒が良かったな)」

お参りを済ませ、本殿の前を離れた後、ルカはこう思っていた。


話は数日前に戻します。

「ねえ2人とも。折角だから、初詣に行かない?勿論3人でさ」
「「え!?」」
「幸い、お正月の仕事は夜からだけだし、ハヤテ君が戻って来てくれて初めてのお正月でしょ?だからさ」

ルカに説明され、納得しつつも

「すみません。僕は両親と行く約束が。何でも、「仕事があろうがなかろうが関係ない。初詣は家族3人で行くべきだ」らしいので」
「ええ〜」
「あ、悪い。私も仕事関連の人と行く約束があるんだ。すまんな」
「ナギまで」

2人に断られ、ルカは不満そうに口を尖らせたが

「いいもん。私1人で行くもん」

子供の様に拗ねたルカにハヤテもナギも「やれやれ」っと言った感じで笑みを浮かべた。


話を戻します。

「(まあ、拗ねててもしょうがないし、神様にも感謝し終えたし、御神籤でも引いて帰りますか)」


                   × ×


一方の沙羅は、両親とルカがお参りしたのとは違う神社に来ていた。

「混んでるわね〜」
「仕方ないさ。幾等家でもここは流石にね」

沙羅が直ぐにお参り出来る様に大金つぎ込んだり権力を使って人払いをしようとしたが、流石に無理があるので、諦めたのである。

「沙羅、逸れない様にね」
「うん。ちゃんを手を繋いでる」
「まあ、尤も。沙羅に何かしようとしたら、一生をかけて後悔させてやるわ」

母の言葉に父も同意するかのような不気味な笑みを浮かべたので、沙羅は溜息をついた。

長い行列に並びつつ、沙羅は数日前のナギとのやり取りを思い出していた。


数日前(全スレNo.93)。

「実はな。取引先の企業の中の一つで、仲良くなった男が居るんだ」
「え!?そうだったんですか? ナギさんにも遂にそう言う人が」
「あ、ああ。まあな」

照れつつ返したナギに

「(こういう恋バナにワクワクするとは。女の子らしさに拍車がかかってきたかな?)」

ハヤテは自分に呆れつつも、ナギの話の続きを待った。

「でだな。初詣の日、2人で都内の有名な神社にお参りする事になってるんだ」
「へ〜。そうなんですね」

ハヤテが「女の子らしく恋バナに目を輝かせる」事に気付きつつ、ナギは

「あ、ルカには内緒にしててくれ」
「何故です?」
「女同士とは言え、私が恋人がどうのこうのって話をしたら、あいつは寂しがると思ってな。あいつの想いが成就するにせよ、後8年も待ち惚けを食らう訳だし」

ナギの言葉に複雑そうにルカを見つめた後

「分かりました。誰にも言いません」
「・・頼むぞ」

回想終わり。


思い返している間に自分達の番が来たので、お賽銭を捧げ、お参りをした。

「沙羅は何をお願いしたんだ?」
「え!?えっと、内緒」
「もうあなた。そう言うのを聞くのはマナー違反よ」
「あ、それもそうだな」

フォローしてくれた母に感謝しつつ

「(「ルカさんやナギさんが幸せになれますように」何て、両親には言えないよな)」

こう思いながら両親を促して御神籤を引く事にした。


                   × ×


一方。

ナギは蓮司とともに、ルカやハヤテとは別の神社に来ていた。

「こりゃすげえな。流石都内の有名所だな」
「そうだな」

かなりの人がおり、「野鳥の会」の人でも数え切るのに苦労しそうな程だった。

「どうする?」
「え!?何がだ?」

ナギの言葉に蓮司が間の抜けた声で返すと

「こんだけの人だし、待ち時間も相当なもんだぞ」
「俺は平気だよ。人混みはあまり得意じゃないが、仕方ねえだろ」
「そっか」

ナギはずっと内心ドキドキしていた。人見知りなのにこんだけの人ごみに来ているからではなく、蓮司と来ている為である。

蓮司の横顔を気付かれ無い様にチラッとみて、クリスマスの女子会の際に千桜やカユラと交わした会話を思い返していた。


時間を戻しクリスマス。

「で、ナギ。その気になっている人とやらには告白しないのか?」
「は!?」

突然の千桜の言葉にナギが間の抜けた声を出すと

「話を聞いた限りじゃ、綾崎君ほどじゃないにしろ、鈍感っぽいぞ。そう言う人には変化球じゃ無くてストレートを投げた方が良いんじゃないのか?」
「千桜の言う通りだ、ナギ。別に急いで返事をもらう必要はあるまい。気持ちだけ伝えて、返事は後ででいいってな」

2人の言葉にナギは少し迷った末

「でも、そう言うのは女の方からは」
「ナギ、二の舞になりたいのか?」

カユラの鋭い言葉に千桜も言葉を失った。

「お前、前もそんな感じで「何時かは自分の気持ちが届けば」ってな事やって、失敗しただろ?お前基準で言えば「悔しき敗北」を味わったじゃないか。またその敗北の味を味わいたいのか?いやだろ?今度こそそんなのは」

カユラの指摘は厳しいながらも全て正論なので、言い返せなかった。

「分かったよ。まだ結論は出せんが、ちゃんと考えるよ」
「「うんうん。それが一番だ」」

ナギが答えると、2人は笑顔で頷きながら言って来た

「ってかお前ら、何か楽しんでないか?自分達にそう言うのが無いからって」
「サ、サ〜タノシモウ」
「オ〜、クリスマスダシナ〜」

ナギが溜息をつくと、SPから連絡が入り、「ルカが早めに帰宅して来た」っと報告を受けた。

回想終わり。


「(正直、自分から告白する事も考えた。だが、どうしても最後の一歩が踏み出せない。もう少しだけ考えて、自分の中の答えを出そう)」

こんな風に考え込んでいると、もう少しと言う所まで来ていた。
すると

「ある神社に神様が住んでいました」
「え!?」

突然語りだした蓮司に驚いていると

「神様は皆を幸せにしようと出来るだけ皆の話聞き、出来るだけ願いを叶えようと思いました。でも、願いの数が多すぎてどうしても全ての願いを叶える事が出来ませんでした。そこで神様は苦肉の策で考えます。願いの中でせめて、自分の事では無く「誰かの為に願っている願いは叶えられる様にしよう」って」

蓮司の話にナギが首を傾げていると

「これは昔婆ちゃんから聞いた小話なんだ。初詣に来ると、思い出すんだ」
「ふ〜ん。良い話だな。 って事はだ。初詣の願いは、「誰かの為に」の方が良いって事か?」
「たぶんな」

ナギに返すと、続けて

「だから、願いを交換しないか?」
「え!?」

「俺はあんたの幸せを願う。だから」
「私は蓮司の幸せを願えと。そう言う事か」

ナギが返すと、蓮司は気まずそうに

「ま、まあなんだ。あんたさえ良ければ、何だがな。どうせ自分の事を願っても、叶った事が無いしな。日頃の行いもあるかもしれんが、折角ならって」
「そうか。 ま、私は構わんよ」

漸く本殿に辿り着き、ナギも蓮司を願った。


                   × ×


一方のルカ。

御神籤を引くと

「(ゲッ、大凶だ)」

今迄籤運は悪い方だったが、人生で初めての「大凶」を引いてしまった。

「(今年は全体的に注意が必要な一年です。特に大きな選択が迫られる事があります。その時は自分だけでなく周りの事を考えて結論を出すようにしましょう。 か)」

現状を考えると何とも不安になる文だったが、書かれている通りにしようと、誓っていた。


一方の沙羅も御神籤を引いており

「沙羅はどうだったんだ?」
「え!?えっと」

本当は読めるのだが、読めないふりをして母に渡し

「小吉、ね。 今迄通りの幸せを得られますが、大きな選択が迫られる事があります。その時は注意深く結論を出しましょう。 って書いてあるわ」

自身の御神籤に若干嫌な予感を覚えつつもこの場では胸に留めるだけにした。


                   × ×


一方のナギは、初詣を済ませて帰路に着いていた。

その道中、蓮司の後姿を見ていると、どうしても生前のハヤテと重なってしまい、

「(告白、するか。結果なんかどうでもいい。また、あの時みたいな悔しい思いは嫌だ。駄目なら駄目で、良いじゃないか。あの時に比べたら、だいぶマシなはずだ)」

そう思い、蓮司に声を掛けようとした瞬間

「なあ、三千院さん」
「な、何だ??」

蓮司の方から声をかけて来たので、驚いていると

「俺と、付き合ってくれないか」
「え!?」
「あんたみたいに立場のある人間にこんな事言うのはどうかと思うが、どうしても言っておきたくてな」

ナギは少しの間慌てていたが、持ち直し

「付き合うって、男女の関係になるって事、だよな」
「ああ。まあ、あんたじゃ付き合う相手は慎重になるだろうが、一応分かってて言ったつもりだ」

そう言うと、蓮司は少し間をおき

「改めて、言わせてもらうぜ。 俺と、付き合ってほしいんだ」

言い直された瞬間、ナギは倒れかけ、蓮司に支えられた。

当然、近くに隠れていた三千院家のSPさん達は慌てて飛び出して駆け寄って来た。


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以上です。

次回は続きです。

では。

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Re: 転生2 ( No.1 )
日時: 2020/10/25 19:19
名前: どうふん


ええと・・・。沙羅ちゃんは本当に恋バナに目覚めたのかな。
かつてのご主人様の幸せを喜んでいるようにも見えますが。

それはともかくナギの恋愛に進展があったのは良かったですね。
千桜とカユラはやはり良い友達です。
もっとも原作で「何時かは自分の気持ちが届けば」と考えていたのはヒナギクさんで、ナギはむしろ(勘違いを)信じ込んでいた感はありますね。

あと気になるのは沙羅ちゃんとルカのお御籤ですね。おそろいで「大きな選択」ですか。
さて、その正体が気になるところですが、ここは展開を楽しみにしています。

                                   どうふん


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Re: 転生2 ( No.2 )
日時: 2020/10/31 15:25
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●どうふん さん

 ナギ「感想感謝するぞ♪」

 >>ええと・・・。沙羅ちゃんは本当に恋バナに目覚めたのかな。
  かつてのご主人様の幸せを喜んでいるようにも見えますが。

 確かにそれもありますが、大部分は「親しい人の恋バナにワクワクする女の子」なんですよ。今世のハヤテは女の子ですからね。


 >>それはともかくナギの恋愛に進展があったのは良かったですね。

 ナギ「ああ、ありがと。まあ、まだまだだがな」


 >>千桜とカユラはやはり良い友達です。

 千桜「そりゃありがと」
 カユラ「まあ、ナギに関しちゃからかい半分もあったけどな〜」


 >>もっとも原作で「何時かは自分の気持ちが届けば」と考えていたのはヒナギクさんで、ナギはむしろ(勘違いを)信じ込んでいた感はありますね。

 まあ、「原作では」確かにそうですね。ですが、この小説では以前ナギ自身も言ってましたが、「好きな気持ちが何時か届けば」はナギに当て嵌まってます。


 >>あと気になるのは沙羅ちゃんとルカのお御籤ですね。おそろいで「大きな選択」ですか。
  さて、その正体が気になるところですが、ここは展開を楽しみにしています。

 それに関しては、一切言えませんね。 物語が進むのを待っててください。っとしか言えません。すみません。


 感想ありがとうです〜♪

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Re: 転生2 (11月8日更新) ( No.3 )
日時: 2020/11/08 13:55
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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前回、ナギは蓮司に告白された。


ナギが告白されて数日後。

ナギは再び千桜とカユラを呼び出していた。

「我々を呼び出したって事は、何か進展があったんだろ?」
「ん!?ああ、まあな」

ナギは少し悩んだ末、恋人が出来た事を話した。

「ナギにも遂に春が来たのか」
「羨ましいな〜この」

千桜とカユラのからかい交じりの言葉に

「なんか、すまん」
「「謝るな。惨めになる」」

こう言われ、再度謝ろうとしたが、余計に2人が惨めになると思い、止めておいた。

「んで?カユラのアドバイス通り、お前から告白したのか」
「いんや。しようとしたら、向こうからしてくれたよ」
「ほうほう。女としては、「気になる男に告白される」なんてシチュエーション、嬉しい限りだよな」

多少の嫉妬が混じってるとはいえ、純粋に祝福してくれてる友人2人に

「恋人になった、っと言えるかどうか」
「え!?どういう事だ?」
「詳しく話してくれ。ここまで来た以上隠すなんて、水臭いぞ」

千桜とカユラは急かしたりはしなかったが、聞きたそうなので、語りだした。


                   × ×


話は前回(>>0)の続きに戻ります。

「大丈夫か?」
「ああ、心配かけてすまなかったな」

近くのベンチに座り、SPを下がらせてから話していた。

「ちょっと、オーバーヒートしただけだ」
「まあ、大丈夫なら、良いんだが」

相変わらず心配する視線を送ってくれる蓮司にナギは

「なんで、なのだ?」
「え!?何でって?」
「自分で言うのも何だが、私は変わり者だ。それに、こんな立場なのに人見知りして人付き合いが悪い。だから、気になったんだ」

説明すると、蓮司は少し間をおいてから

「先輩の結婚式の二次会に参加した時さ、凄く感動したんだ」

ナギは直ぐに前(前スレNo.73)に都会を案内した時に会った人だと理解した。

「あんたにも言った事があるかもしれないけど、俺はワイワイガヤガヤした所が苦手でな。あんまり乗り気じゃ無かったんだが、参加したんだ。その時驚く程素直に感動している自分が居たんだ」

ここまで一気に言うと、一旦間をおき

「その時「結婚するのも良いかもな」って思ったんだ。それと同時に「でも相手なんか居るかな?」って考えた瞬間、あんたの顔が浮かんだ。勿論、ビジネス抜きに、だ」

蓮司に言われ、ナギは顔が赤くなるのを感じた

「あんたは「自分は変わり者だ」って言ったが、俺はそうは思わないよ。優しくて、落ち着いていて、尊敬出来るとこが沢山ある。だから、彼氏として付き合って、好きになって行きたいんだ」

蓮司の言葉にナギは違和感を覚えた

「えっと、どういう事、なのだ!? 付き合う事で好きになりたい、って事だよな」
「ああ。これから、だな。 あんたは嫌かもしれんがな」

回想終わります。


                   × ×


「って事だよ」

ナギが話し終わると、千桜もカユラも言葉を失っていた。
室内は沈黙が支配していたが

「何と言うか。ナギに言うべきじゃないんだろうが、変な奴だな」
「ああ。「恋愛的な意味で」好きかは分からんが、付き合ってみようって事だもんな」

千桜とカユラの言葉にナギは無言で頷いた。

「まあでも、ここはプラスに捉えるべきだ」
「そうだそうだ。ネガティブは、無し。ナギの良さは私や千桜が保障する。自信持てって」

2人の言葉に少しは安心出来、

「楽しみだな、カユラ。ナギの結婚式」
「ああ。ルカの結婚式に参加出来なかった分、ナギを祝ってやるよ」
「気が早いわ、馬鹿モン」


                   × ×


翌日。

ナギは河川敷を1人で歩いていた。

「(あいつらのお陰で少しはましになったが、やっぱり不安の方が大きいな。誰かに相談出来ればいいんだがなあ)」

こんな風に考えながら歩いていると

「勝負よ、五月女さん」

こんな声が聞こえ、気になって声がした方を見ると、沙羅が美幸やヒマリと一緒にいた。

「お父さん特製の凧の実力、見せてあげるわ」
「勝負する以上、真剣に行きます」

見る限り、沙羅と美幸が凧揚げ勝負を始めるようである

「沙羅ちゃんの凧もお父さんが作ってくれたの」
「ええ、まあ。心配はされましたが、作ってくれました」

最初、沙羅が「友達と凧揚げ勝負する」っと言った時、転んだりしたら〜とか色々と心配されたが、説得したら納得してくれて、藤哉がプロ指導の元、作ってくれたのである。

勿論、勝負を見に来ようとしたが、仕事の都合で来られなかったのである。

ナギが見守っていると勝負が始まり、2人とも無事に凧を揚げていた。

「私の方が高いわよ」
「「高さ」ではなく、「飛んでいる時間」で勝負ですよ」

因みに、美幸のはカイトと呼ばれる凧で、沙羅のは普通の四角い凧である。

ナギは少し迷ったが、沙羅の方に近付いて行くと沙羅も気付き

「あ、ナギお姉さん」
「よう」

ナギは沙羅の直ぐ側に行き

「凧揚げか」
「ええ。クラスの人と対決する事になりまして」
「なんでまた」
「まあ、色々ありまして」

気にはなったが、敢えて言及はしなかった。

沙羅がナギと話していると

「沙羅ちゃん、この人は?」
「ああ。近所の仲良しのナギお姉さんですよ」

ヒマリに聞かれ、ナギを紹介した。

「このお姉さんと話があるので、凧揚げ対決は中断ですね。ヒマリさんは僕の凧で練習しててください」
「うん」

話していると美幸の凧が木に引っかかってしまっていたので、ナギは取ってあげようとしたが、SPが直ぐに乱入して代わりに取った。
美幸は多少強面のSPにビビりつつもちゃんとお礼は言った。

ヒマリと美幸とは距離を取ってから

「それで、ナギさん。どうかしたんですか?」
「あ〜、見抜かれたか」

ハヤテはナギが悩んでいる事を見抜いたので、話があると2人きりになったのである。
ナギが言い出しにくくしてたので、

「初詣に一緒に行った人と、進展はありました?」
「ん!?  まあな。付き合う事にはなったよ」
「へ〜。良かったじゃないですか」
「ああ。だがな」

ナギはハヤテにも詳しく話した。

「成程。まあでも、そう言う恋愛もありなんじゃないですか?」
「・・お前とルカみたいに、か?」
「え、ええ、まあ」

考えてみれば、ナギと蓮司は告白した方の違いがあるとはいえ、ハヤテとルカの交際によく似ていた。

「まあ兎も角。切っ掛けはどうあれ、今は素直に恋人が出来た事を喜ぶべきでは? 大切なのはこれからなので、不安に思う事は無いですよ。 僕なんかでもちゃんと結婚直前まで行けたんですから」

ハヤテの言葉にナギは自然と笑みを浮かべ

「お前はホント、流石だな。 悩みが晴れたよ、ありがと」
「いえいえ」

ナギは少しの間空を見上げた後

「私に彼氏が出来た事、ルカには言うべきだろうか」
「・・どう、でしょうね。結婚するなら兎も角、恋人が出来た位は報告しなくても」
「でもな。10年も一緒に住んでて、変に隠し事するのはな」

ナギの気持ちは何となくで理解出来るので、ハヤテは少し考え

「でしたら、報告すべきですよ。そんな風に悩む位なら」
「だよな〜」
「幾らなんでも、ルカさんは反対して来ないでしょうし、言っても平気だと思いますよ」

そう言うと、少し間をおいた後

「何でしたら、夕食をご一緒する時に、何気なく言ってみては? ルカさんの好物を作って、ね」
「そっか。そうしてみるよ」

ハヤテに礼を言い、帰路に着いた。


                   × ×


その日の夜。

「ただいま〜」
「お帰り、ルカ」

匂いを嗅ぎつけたのか、帰宅そうそう食堂に顔を出したルカを出迎え

「お、今日はちょっと豪勢だね」
「まあ、な」

ルカの好物を多く並べ、ルカに着替えと手洗い嗽を促し、ルカはそれらを済ませて一緒に座った。

「で、どうしたの今日は」
「ああ、ちょっとな」

好物ばかり食卓に並び、子供のように喜ぶルカにナギは

「(今なら、打ち明けても大丈夫そうだな)」

鼻歌交じりで食べるルカに「彼氏が出来た」っと打ち明けようとした時だった。

「最近さ、思うんだよね」
「え!?」
「ナギに彼氏が出来たり結婚したりしたらって」

食事の手を止めたりはしてないが、どことなく寂しそうだった。

「そうなれば、私はここを出て行くでしょ? ハヤテ君との結婚は決まってるけど、最低でも後8年は待たないといけない。その8年は1人暮らしに戻るんだよね」
「・・・」
「10年も一緒に暮らして来たから、そうなったら寂しいなって」

ルカの言葉にナギは言い出せなくなってしまい

「何を突然って思うでしょ? 実はね、ナギが結婚する夢を見たんだよね。だから、何だ」
「あ、ああ、そうか」

ルカを宥め、食事を続けた。

「(だ、駄目だ。とてもじゃないが、「彼氏が出来た」なんて報告できん)」

結局言えなかったそうだ。


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以上です。

次回は未定です。

では。
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Re: 転生2 (11月8日更新) ( No.4 )
日時: 2020/11/10 22:03
名前: どうふん


>ハヤテ君との結婚は決まってるけど
決まってるんだ・・・。いろいろと越えるべき障害はあるけど、ルカさんの目には映っていないんだろうなあ。

>結局言えなかった
これはナギに限りませんが、登場人物の間の悪さは原作と変わりませんね。まあそこをどうやって乗り越えていけるかが物語の軸なのでしょうが。
まあ、ここは蛮勇を振るって言っておいた方が良いと思うよ。いずれバレるんだから。


そういえばナギは告白されて最後に何と答えたのかな。
>「ああ。これから、だな。 あんたは嫌かもしれんがな」
イマイチ締まりがない告白ですが、これは照れ隠しと解釈したい。それとも本気で考えているのか。そのあたりが微妙ですね。
かくいうナギもツンデレ系ですから似たようなセリフで受けたのか、ちょっと気になりますね。


                                       どうふん

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Re: 転生2 (11月8日更新) ( No.5 )
日時: 2020/11/15 13:30
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●どうふん さん

 沙羅「感想ありがとうございます♪」

 >> >ハヤテ君との結婚は決まってるけど
  決まってるんだ・・・。いろいろと越えるべき障害はあるけど、ルカさんの目には映っていないんだろうなあ。

 ルカ「当たり前じゃん。障害があろうとなかろうと、生まれ変わろうと何だろうと、私とハヤテ君は結婚する運命だもん」
 ナギ「やれやれ」


 >>>結局言えなかった
  これはナギに限りませんが、登場人物の間の悪さは原作と変わりませんね。まあそこをどうやって乗り越えていけるかが物語の軸なのでしょうが。

 ナギ「だよなあ。まあでも、作者曰く「この小説は複雑な状況に置かれつつもそれを乗り越えて行けるかどうか」が主軸らしいぞ」


 >>まあ、ここは蛮勇を振るって言っておいた方が良いと思うよ。いずれバレるんだから。

 ナギ「まあ、そうなんだけどさあ。 そう言うのってタイミングと言うものがさ」

 因みに、ナギや蓮司については後々の話で。


 >>そういえばナギは告白されて最後に何と答えたのかな。
  >「ああ。これから、だな。 あんたは嫌かもしれんがな」
  イマイチ締まりがない告白ですが、これは照れ隠しと解釈したい。それとも本気で考えているのか。そのあたりが微妙ですね。
  かくいうナギもツンデレ系ですから似たようなセリフで受けたのか、ちょっと気になりますね。

 ナギ「ご期待を裏切る様で悪いが、「そっか。じゃあ、そう言う形で付き合っていこう」って感じで返事しただけだよ。 それに、蓮司は照れ隠しとかじゃなく、不器用なだけだ。だから恋愛とかがちゃんとは分からないだけだろ」


 感想ありがとうです〜♪
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Re: 転生2 (11月22日更新) ( No.6 )
日時: 2020/11/22 13:20
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ここは毎度お馴染み三千院家。


鼻歌を歌いながら何時も以上に楽しそうなルカに

「お前、妙にご機嫌だな」
「まあね〜♪」

気持ちは理解しつつもナギが溜息をつくと

「だって〜♪日帰りとは言えハヤテ君と旅行出来るんだよ〜♪前世の時は私が忙しすぎて出来なかったし〜♪」
「まあ、そうだな。かくいう私も楽しみなんだがな。ハヤテと旅行なんて、あんまなかったし」

そう。今日はルカ、ナギ、沙羅の3人で日帰り旅行に行く事になっていた。
3人のスケジュールの調整は大変だったが、漸く何とかなって当日を迎えた次第である。

「ナギは準備大丈夫?いくら日帰りで、財閥の当主様だからって」
「・・もう終わってるよ、ほら」

ナギの視線の先にはキャリーバッグがあり、準備万端なのが容易に察せた。

そしてルカの準備も終わった頃

「失礼します。沙羅様がいらっしゃいました」

SP(沙羅の正体は知らない)が沙羅を連れて居間に来た。

沙羅は大きめのリュックを背負っており、こちらも準備完了なのは直ぐに分かった。

「楽しみだな〜♪ハヤテ君との旅行」
「あの、ルカさん」
「分かってると思うが、旅行中はお前自身やハヤテの事を悟られるなよ」

ずっとテンションの高いルカにハヤテとナギは注意した。

「分かってるって。 はい、変装完了っと」

普段の変装用の眼鏡をつけたルカにハヤテもナギも取り敢えずは安心の溜息をついた。


                   × ×


一方。

「外はすっかり吹雪いてるな〜」
「そうね〜。東京でこんなに吹雪くのは珍しいわね」

五月女夫妻は社長室で仕事をしつつ窓の外を眺めながら話していた。

「こういう寒い日は、沙羅と温泉旅行に行きたいよな〜」
「そうね〜。勿論、家族風呂がある所よね〜」
「ああ」

五月女夫妻からすれば、旅行に来て別々に温泉に入るのはありえない事であった。

「さて、仕事片付けるか」
「ええ。早く帰って沙羅に会いたいものね」


                   × ×


一方。

「お客様にお知らせいたします。雪の影響で電車は全線で運転を見合わせております。運転再開の目処は全く立っておらず、お客様各位には大変ご迷惑をおかけしている事を深くお詫びします」

駅に着き、時刻表を確認しようとしたところ、このようなアナウンスが繰り返し流されており

「・・納得いかない」
「・・仕方ないだろ」

口を尖らせて明らかに不満そうなルカにナギは同意しつつも宥めた。

「こんな雪じゃ、なあ」
「ム〜」

可愛らしく膨れっ面になるルカにナギはまた溜息をついた。

何故、3人が電車移動を選んだかというと、ルカが「折角の日帰り旅行なら車じゃ無くて電車が良い。その方が気分も盛り上がるし」っと言いだし、ナギもハヤテもそれに同意したため、である。

子供の様に拗ねるルカに

「こんな雪じゃ車移動に変更しても、無理だろ」
「何でさ」

やっぱり不機嫌なルカに

「考えてもみろ。電車が止まってるし、こんな雪だ。道路だって混んでるだろ。そんな事になればハヤテを時間通りに帰してやる事は困難だ」
「だから!!」
「・・私に八つ当たりするな。 まあ、つまり。過保護な沙羅の親が「こんな時間までどこに行ってたのか」って調べる可能性は高い。そんな事になれば・・」

流石にここまで言われれば理解出来

「チェ〜」
「仕方ありません。今日の所は帰りましょう。温泉はまた今度ですね」

ハヤテにも言われ、ルカは渋々従った。


                   × ×


帰宅後、ルカはずっといじけていた。

「やれやれ。いい年こいても、そこは変わらんな、お前は」
「だってさ」

いじけつつも、ルカは

「私もナギも忙しいしさ、ハヤテ君の都合だってあるしさ。 やっとだよ。やっとスケジュール調整が上手く行って今日という日を迎えたのにさ」

こう言い、ナギも気持ちが理解出来る為、これ以上何を言うべきが詰まってしまった。

「まあ、天候は人間如きが何とか出来る訳無いし、諦めろ。この先、まだチャンスはあるさ」
「・・・」

やっぱりいじけるルカに

「おい、ハヤテ」
「ええ!?」

無茶振りされ、ハヤテは首を横に振ってそれを回避した。
どうすべきかナギが考えを巡らせていると

「あ、そうだ!!」
「「うわっ、ビックリした」」

突然大きな声をあげられ、ナギとハヤテが驚いていると

「この家のお風呂ってさ、旅館並みに大きいでしょ?」
「あ、ああ。何を今更」
「温泉に行けない以上、それに入ろう。 温泉の元を入れてね」

ルカの提案にナギは「あ、成程」っと言う顔になった。

「勿論、3人一緒にね」
「え!?」

驚きの声を上げたハヤテに

「何驚いてるの。ハヤテ君だった時も、何回かとは言え一緒に入ったじゃん。まあ、ナギはいなかったけどさ」
「そ、そうですよね」

反応の鈍いハヤテに

「それにさ。もし、雪なんか振って無くて、予定通り旅行に行けてたら、皆で女湯に入ってたんだよ。中身は兎も角、体は女の子なんだし。つまり、男湯なんかに入れない訳お分かり?」
「まあ、そうなんですよね」
「それとも、私やナギとはお風呂に入れないっての?」

また不機嫌になりそうなルカに

「そう言う訳じゃ」
「じゃ、決まりだね」

やっと機嫌が直ったルカにナギは溜息をつき、使用人の1人に大浴場の準備を任せた。


                   × ×


3人は一緒に入浴しており、ナギは先に湯船につかっていた。

すると

「ハヤテ君、髪洗ってあげるよ」
「あ、いや。それ位自分で」
「遠慮しないの」

半ば強引にルカはハヤテの髪を洗いだした。

「わ〜っ。ハヤテ君の髪、サラサラ。それに、肌もツヤツヤだね」
「ええ、まあ。普段は僕専用に作られたシャンプーやボディーソープ使ってますし」
「へ!?」

殆ど当たり前に言ったハヤテにルカが間の抜けた声を出すと

「両親が、専門の業者に頼んで作らせてるんですよ。「市販品なんか使って髪や肌が痛んだらどうするんだ」ってな感じで」
「な、成程」

呆れつつも、ハヤテの今の両親の過保護っぷりを知っているので、驚きは少なかった。

その後、少しの間無言で沙羅の髪を洗っていると

「こうして見ると、今のハヤテ君は本当に女の子なんだなって、改めて思い知らされるよ」
「・・そうですね」

髪を洗ってもらいながら、沙羅は

「(何だろう。前世の時は何回一緒に入っても、ルカさんと一緒に入浴するのは恥ずかしさがあったのに、今じゃ全く何も感じない。寧ろ「当たり前」みたいな感じがする)」

自分に起こった心境の変化に少し驚きつつも

「(やっぱり、ルカさんに言われた通り今の僕は女の子なんだな。女性同士が大きな湯船に一緒に入るのは不思議な事じゃないし、寧ろ普通だし)」

この心境の変化はルカやナギに悟られない様にしようと思った。


一方のナギは、湯船につかりながら、このやり取りを眺めており

「(こうしてみると、やっぱ複雑だよな)」

こう思い、更に

「(本当だったら、ルカかハヤテが自分の子供の髪を洗ってやるのが、本来あるべき姿だったんだよな。まあ、「ハヤテが娘の髪を洗う」ってなってた可能性の方が高いがな)」

複雑さを兼ね備えつつも微笑ましくルカと沙羅の2人を眺めていた。


                   × ×


入浴後、ある程度談笑した後、

「じゃあハヤテ、気を付けて帰れよ。大分治まってるとはいえ、まだ雪降ってるし」
「ええ、分かってますよ。では」

帰って行くハヤテを見送りつつ

「大丈夫かな」
「仕方あるまい。SPに送らせる訳にはいかんし、我々が送る訳にもいかんしな」
「そうだよね〜。風邪なんか引かなきゃいいけど」










   「・・・あれは・・・」










-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

次回は続きです。

では。
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Re: 転生2 (11月22日更新) ( No.7 )
日時: 2020/12/05 18:40
名前: どうふん


>普段の変装用の眼鏡をつけたルカにハヤテもナギも取り敢えずは安心
 って・・・どんな眼鏡か知りませんが、ばれるんじゃない?普通。あんまり奇抜だと逆目立ちするだろうし・・。
まあ、常識力は十分にあるはずのナギやハヤテが安心するのなら・・・。
でもやっぱり気になりますね。どんな眼鏡なんだろう。

>「外はすっかり吹雪いてるな〜」
>雪の影響で電車は全線で運転を見合わせております
何とも間の悪いこと。天気予報は見ていたんだろうけど、訳アリの三人がやっとスケジュールを合わせることができたんだから、強行あるのみですね。
何にせよ温泉に似た体験できたのは良かったです。
ただ沙羅ちゃんにとっては複雑な思いが次第に膨らんでいるようですが。


ところで最後の「・・・あれは・・・」っていうのは誰のセリフなんですかね。

                                    どうふん





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Re: 転生2 (11月22日更新) ( No.8 )
日時: 2020/12/12 14:52
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●どうふん さん

 ナギ「感想感謝するぞ♪」

 >> >普段の変装用の眼鏡をつけたルカにハヤテもナギも取り敢えずは安心
  って・・・どんな眼鏡か知りませんが、ばれるんじゃない?普通。あんまり奇抜だと逆目立ちするだろうし・・。
  まあ、常識力は十分にあるはずのナギやハヤテが安心するのなら・・・。
  でもやっぱり気になりますね。どんな眼鏡なんだろう。

 ルカ「どんなって、普通の眼鏡だよ。って言っても度は入ってない伊達眼鏡だけど」

 ナギ「ほら、人って眼鏡の有無で結構印象変わったりするだろ?だから意外とばれ難いんだよ」
 ハヤテ「普通の眼鏡でも、ルカさんだって気付かれる事って結構少ないんですよね」


 >> >「外はすっかり吹雪いてるな〜」
  >雪の影響で電車は全線で運転を見合わせております
  何とも間の悪いこと。天気予報は見ていたんだろうけど、訳アリの三人がやっとスケジュールを合わせることができたんだから、強行あるのみですね。

 ルカ「そうだよね〜。雪なんか振らなきゃな〜」
 ナギ「まあ、ルカも結構運無いからな。それもあるのかもな」


 >>何にせよ温泉に似た体験できたのは良かったです。

 ルカ「まあね。普段入ってるお風呂とたいして変わらないっとはいえ、ね」


 >>ただ沙羅ちゃんにとっては複雑な思いが次第に膨らんでいるようですが。

 それに関しては、この小説の大事な部分の一つですからね。なので入れました。


 >>ところで最後の「・・・あれは・・・」っていうのは誰のセリフなんですかね。

 それに関しては、「次回を待ってください」っとしか言えません。 すみません。


 感想ありがとうです〜♪
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Re: 転生2 (12月13日更新) ( No.9 )
日時: 2020/12/13 12:30
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

前回・・・


沙羅は何時も通り、学校からの帰路に着いていた。

友人のヒマリと別れ、1人で歩いていると。

「沙羅様」
「ん!? ああ、どうも」

良く知る人物だったので、沙羅は挨拶した。

「えっと。どうしてここに」
「家では、話し難い事だったので、人気の少ないここで待ってました」
「は、はあ」

相手の目的が分からず、沙羅が困惑していると

「これは、どういう事ですか?」
「!!!」

見せられた写真にはルカやナギとの事が収められていた。

「ど、どうして」
「数日前、偶々お見かけして。その時の様子に何か違和感の様なものを感じて。悪いとは思いつつも尾行させてもらいました」

沙羅は自身の心臓が早くなるのを感じ、冷や汗が流れるのも感じた。

「答えてください。あの方達は、誰なんですか? 沙羅様とは、どう言った関係なのですか?」

答えられず、沈黙を守る形なった沙羅に、

「答えてください!!」

両肩に手を置かれ、

「(ま、不味い。こ、このままじゃ。 で、でも本当の事は・・)」


                   × ×


一方その頃、沙羅に危機的状況が訪れている事を知る由も無く。

時間を少しだけ戻し、三千院家。

「ん!? あれ、これってハヤテ君のスマホじゃん」
「ああ。忘れ物だよ。前来た時、忘れて行ったみたいだな」

ナギが説明すると、ルカはスマホをとり

「じゃ、届けて来るよ。確か、今日は大丈夫な日のはずだし」
「あ、私も行くよ。丁度買い物もあるし」

支度をし、何時も通り留守を使用人に任せて出かけた。


                   × ×


時間を戻し、現在。

ルカとナギが並んで歩いていると、

「あれ?あれってハヤテ君じゃ」
「ああ、そうだな」

2人が沙羅を見つけると、丁度詰め寄られている所であり。

「あの人」
「あ、おい」

ナギが止めるのも聞かず、ルカは駆け出し


「何、やってるんですか?」
「貴方は」

沙羅の両肩に手を置き、詰め寄ってる人物の肩に手を置き、ルカは止めた

「もう一度聞きます。何やってるんですか」
「・・聞きたい事を聞いているだけです。それより」
「じゃあなんで無理やり聞き出す様な雰囲気なんですか。それに、貴方は一体」

ルカが聞くと、相手はポケットに手を入れ

「こう言う者ですよ」
「ん!?」

差し出されたのは名刺で、ルカは受け取って見ると

「さ、五月女家のメイドさん?」
「ええ。以後、お見知りおきを」

メイドさんは頭を一応下げてから

「恐れ多くも、こちらの方は五月女家当主様の一人娘、五月女沙羅様です」

紹介され、ルカは心の中で「知ってるよ」っとツッコミを入れつつ

「お分かり、ですか?私は五月女家に使える者。当主様のご令嬢に何かあっては不味いと、問いただしているのです。そう言う権利は、僅かながらもあります」

相手の正論にルカは黙り込んだ

「それより、貴方は一体。沙羅お嬢様と親しい様ですか」
「わ、私は。 その人の」

ルカが馬鹿正直に自身と沙羅の関係性を話そうとしたその時

「おい、待て!!」
「ナギ」
「貴方も確か」

メイドさんはルカとナギを視線だけで殺せる程鋭く睨み

「もう良い。帰るぞ」
「で、でも」

ルカとナギがもめている間に

「帰りましょう、お嬢様」
「ま、待ちなさい!!!」
「待つのはお前だ!!!」

ナギはルカの肩に置いた手の力を強め、ルカを制した。

その隙に、沙羅とメイドさんは行ってしまった。

今迄興奮してて気付かなかったが、周りにはある程度人が集まっており、中にはスマホを手にしている人もいた。

「・・帰るぞ」
「・・うん」


                   × ×


帰宅後、ルカとナギは居間で向き合って座っていた。

「気付いただろ。若し、あのままもめていたら、警察を呼ばれていた可能性は高い。そうなれば、我々は危うかった。どう説明するつもりだ」
「そ、それは」

黙り込んだルカにナギは

「特にお前は不味い。「一般人と喧嘩したアイドル」何てネタ、マスコミが大金出してでも欲しがるネタだ。それこそ、7桁台をちらつかされても」

ナギの言葉は脅迫などではなく、ルカもそれは分かっていた。

「あのメイドさん、どうするかな」
「さあな。取り敢えずは、ハヤテを問い詰めるだろう。答え次第じゃ・・」

ナギの言葉にルカは俯き

「どうしよう。スマホ返せてないから、連絡取れないし、五月女家に直接連絡入れるのは」
「・・駄目に決まってるだろ」

ルカはまた黙り込み

「あのメイドさん、どうして」
「・・私の見立てが正しければ、ちゃんとしてる人だ。それはきっと・・」
「な、何?」
「・・何でも無い」

黙り込んだナギに

「あの人、どうして」
「・・恐らく、私達と会っている所、見たんだろ。私達とハヤテの関係は特別だ。それを見たからこそ」
「問い詰めた、って訳だね」

ナギの無言を肯定と捉え

「だったら、話すしかないんじゃ」
「な!?」
「沙羅ちゃんのご両親には内緒にしてって言えばいいじゃん。そうすれば」

ルカが言いかけると、ナギはテーブルを強く叩き、黙らせた

「忘れたのか!!!私達とハヤテの関係は私達以外に知られてはいけないと!!!」
「で、でも。ちゃんと話せば」
「ルカ、前にも話しただろ。 お前に子供がいて、その子供が誰かの生まれ変わりなどと信じるのか? いや、信じる訳無い。どれだけ本当の事でも」

黙り込んだルカにナギは続けた

「沙羅の両親が猛烈な過保護だって、知らない訳じゃ無いだろ。そんな人達に知られてみろ。 何度だって言ってやる。私達は破滅だ。特にアイドルなんてやってるお前は、な」
「・・・」
「兎に角、あのメイドさんがどうするかは分からん。だが、他の誰かに報告しない事を、祈るしかあるまい」

「・・ハヤテ君」


                   × ×


一方の沙羅。

「お嬢様、もう一度聞きます。あの方達とはどう言った関係なんですか?」

黙り込む沙羅にメイドさんは

「私の目に狂いが無ければ、お嬢様とあの方達は親しい関係に見えました。それこそ」

自分の推理を整理するかのような間をおいて

「それこそ、何か特別な関係性の様に、見えました。とてもとても、特別な、ね」

答える訳にもいかず、沙羅はただただ沈黙を守るしかなかった。

「・・分かりました。この事は旦那様や奥様に報告を」

そう言って部屋を去ろうとしたメイドさんのスカートを掴み、無言で首を横に何度も振った。

「・・黙ってろ、っと言う事ですか」

無言で頷く沙羅に

「分かりました。取り敢えずは、お嬢様の意思を尊重いたします。 ですが、あくまで一時的に、ですよ」

スカートを離し、沙羅は黙り込んだ

「私は仕事に戻ります。 若し、お嬢様を怖い目に合わせたのなら、謝ります。土下座も、喜んでします」
「そ、そんな事」
「お嬢様、一つ良いですか?」

メイドさんは振り向かず

「貴方様は、私が忠誠を誓ってる、五月女沙羅お嬢様、何ですよね?」
「ええ、勿論」

メイドさんの横顔は表現のしようがない程複雑だった。


翌朝、両親と何時ものやり取りをしていたが、ばれてしまったメイドさんがどうしても気になってしまっていた(勿論、両親には気付かれないように)。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

次回は続きです。

では。
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Re: 転生2 (12月13日更新) ( No.10 )
日時: 2020/12/19 19:12
名前: どうふん

>あれは・・・
というのはメイドさんのセリフでしたか。まあお嬢様が見知らぬ大人二人と一緒にいたら不審に思うでしょうね。
このメイドさん、性別の違いはあれど執事をしていたころのハヤテ君に似ているような気がするのですが気のせいでしょうか。

ところでナギの懸念ももっともなのですが、アイドルが前世の記憶を持った元恋人と仲良し、となると、破滅というよりワイドショーの格好のネタになって、むしろ盛り上がりそうな気がします。

沙羅の両親は激怒して収拾つかなくなる可能性もありますが・・。
う・・・ん。メイドさんを信用できるかどうかはともかく、両親にはばれない方が良さそうですね。

                                       どうふん

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Re: 転生2 (12月13日更新) ( No.11 )
日時: 2020/12/25 17:25
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●どうふん さん

 ルカ「感想ありがと〜♪」

 >> >あれは・・・
  というのはメイドさんのセリフでしたか。まあお嬢様が見知らぬ大人二人と一緒にいたら不審に思うでしょうね。

 ナギ「まあな。だから気を付けてたんだがな」
 ルカ「・・・」


 >>このメイドさん、性別の違いはあれど執事をしていたころのハヤテ君に似ているような気がするのですが気のせいでしょうか。

 そう、ですか。 実は言うと、そこまで意図して書いたわけじゃないんですよね。 因みに、沙羅とこのメイドさんの関係性については、後々に出てきます。


 >>ところでナギの懸念ももっともなのですが、アイドルが前世の記憶を持った元恋人と仲良し、となると、破滅というよりワイドショーの格好のネタになって、むしろ盛り上がりそうな気がします。

 ナギ「まあ、それはそうなんだが。 本編でも言ったと思うが、どれだけ本当の事でも信じて貰えないだろ。本人達は別としても。 それに、五月女財閥はかなりの権力を持ってる。理由なんかどうでもよくて、娘を誑かそうとした何て、潰すに決まってるだろ。 第一、ルカは「ハヤテという恋人がいた事」は一切公表してないからな。信じて貰えたとしても、それはそれで大変な事になるぞ」


 >>沙羅の両親は激怒して収拾つかなくなる可能性もありますが・・。

 ナギ「いやあ。可能性じゃなくて、ほぼ間違いないだろ」
 ルカ「だ、だよね〜」


 >>う・・・ん。メイドさんを信用できるかどうかはともかく、両親にはばれない方が良さそうですね。

 まあ、それに関しては「次回以降を見てください」っとしか言えませんね。すみません。


 感想ありがとうです〜♪
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Re: 転生2 (12月27日更新) ( No.12 )
日時: 2020/12/27 13:30
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

前回、五月女家のメイドに沙羅がルカとナギに会っている事がばれてしまった。


知ってしまったメイドは何時も通り仕事をしていたが、

「(沙羅お嬢様は黙っててほしいみたいでしたが、やはり)」

昨日の事がどうしても気になってしまい、考え込んでしまっていた。

「(あの2人からは危険な感じは殆ど感じませんでしたが、お嬢様が口を割らない以上何かがあるはず。 だったらやはり話すべき、何でしょうか。でも、それはお嬢様を裏切る事に・・)」

このメイドさんはルカの事もナギの事も知らないので、当然ながら沙羅との関係性を推理するのは不可能だし、五月女夫妻の事を思えば考え込むのは当然だった。
すると

「ねえ、どうしたのよ」
「え!?」
「何か、悩みごと?相談になら乗るけど」

同僚のメイドの話し掛けられ、心配されたが

「あ〜、何でも無いわ。気にしないで」
「そう?」

内容が内容なので、相談出来なかった。


                   × ×


一方の沙羅。

沙羅は学校で自身の机に突っ伏して考え込んでいた。

「ねえねえ美幸。お年玉いくらもらったの?」
「えっとね。パパとママ、親戚の人に貰ったのよね〜」
「へ〜。じゃあもうかなりたまったんじゃない?」
「ま、まあね〜」

悩みつつもクラスメイトの話は不思議と耳に入って来た。
そして

「(美幸さんの声の感じから、きっとそんなに溜まって無いんでしょうね)」

実際沙羅の推理通りで、2万円程度だったらしい。
因みに、沙羅は両親から総額100万円近く貰っていた(勿論貯金している)。

その後、美幸と取り巻きはお年玉の使い道について議論していたが、沙羅の耳には入って来なくなった。

「(2人と連絡が取れるスマホ、三千院家に忘れたままだったな。あんな事があったから、2人は心配してるだろうな)」

ルカとナギの心配そうな顔は容易に想像出来たが、

「(でも、下手に会いに行けばあの人は僕の意思を無視してパパやママに報告しちゃう。そんな事になればナギさん相手でも戦う。そんな事になれば色んな人が不幸になっちゃう)」

自然と溜息が出たが、どうにもならず

「(何とかして、ほんの数秒でもいいから連絡出来れば)」

こんな風に悩んでいる一方

「(五月女さん、何か悩み事かしら。私が力に・・・って、なんで私が心配してるのよ!!!おまけに悩みを聞くついでに連絡先を、なんて思ったのよ!!!)」

美幸も人知れず悩んでいた。

すると

「おはよ〜」

タケルが登校してきたので

「タ・ケ・ルく〜ん♪スマホ持ってたわよね?連絡先交換しない?」
「え!?あ、ああ」

美幸がいの一番に駆け寄り、タケルは困りつつも従っていた。

「ありがと〜♪可愛いスタンプとか送るわね〜」
「あ、ああ。でも、使い過ぎで怒られ無い様にな」

やんわりと断っていた。

「(な、何でこんなに五月女さんの連絡先を知りたがる私がいるのよ。おまけにタケル君以上にスタンプ送りたがってるのよ)」

やっぱり?美幸は悩んでいた。

その一方、沙羅にはある考えが浮かび

「あの、タケルさん」
「ん!? おお、五月女。どうした?五月女から声をかけてくれるなんて珍しいじゃん♪デートのお誘いか?なら」
「違いますよ」

喰い気味に言われ、少しだけ残念そうにしていたが、気にせず

「お願いがあるんです」
「な、何だよ。別にいいけどさ」


                   × ×


一方のナギは、傘下企業に来ており、そこの休憩室で考え込んでいた。

「(やれやれ。昨日の事があってから、何時もに比べて仕事に集中出来ん)」

ルカに厳しめの言葉をぶつけたが、やはりナギも気になっていた。

「(まあ、あれから向こうから連絡が無い以上今のところは大丈夫なんだろうが・・)」

一応は安心出来たものの、気になってしまい

「(ハヤテは前に「幸せだ」って言っていた。あいつの事だからそれに嘘とかは無いんだろうが、やはりに気になる)」

五月女夫妻の過保護っぷりや以前運動会で他の保護者から聞いた事も重なり悩みを加速させていた。

「(我が三千院家の力を使えば、状況を好転させる事は難しくは無い。五月女財閥が力を持ってるとはいえ、流石に家程では無い。だが、それはあくまで「究極の最後の手段」だ。折角ハヤテが真面な?親の元に居るのにまた不幸にしてしまう)」

幾ら考えても名案は浮かばず

「(しっかりしろ、私。こんな時こそ、何とかするのが私の役目じゃないか。ルカは私以上に気にしてるだろうし)」


                   × ×


一方。

「(ルカさん、どうしたんだろう。今日はずっと悩んでいるように見えるな)」

森谷マネージャーはルカの様子で直ぐに察したが、むやみに詮索は出来ないので、見守るしか出来なかった。

「(ハヤテ君、大丈夫かな。あのメイドさんがどんな人か分かんないし、手の打ちようがないし)」

心配は尽きないものの、連絡の取り様が無い為、対策を取るのも困難だった。

今朝から何度目になるか分からないスマホチェックをしていると

「(ん!?知らない番号だ。誰だろ)」

警戒しつつも、取らない訳にはいかないで、出ると

『ルカさん、僕です』
「ハ、ハヤテ君!?」

思いがけない相手にルカは思わず大声を出してしまい、自分がセット裏でスタンバイ中なのを直ぐに思い出して、慌ててすぐ近くのトイレに駆け込んだ。

「ハヤテ君、大丈夫だったの?」
『え、ええまあ。僕は平気ですよ』
「良かった。昨日のメイドさんを知らないから心配してたんだ」

ルカの声色から本気の心配を感じ取れたが、今はあまり時間が無いので

『今は、学校の友達のスマホを借りて連絡をしてるんです。何とか連絡を取りたかったので』
「そっか。でも、良かったよ」

ルカは一応時間を気にしつつ

「ハヤテ君。あのメイドさんなんだけどね」
『・・良い人ですよ。一応、誰にも言わない様にお願いしました。今のところは大丈夫です』
「・・それ、ナギには」
『まだ、言ってません』

一番最初に自分に連絡をくれた事を喜びつつも

「ハヤテ君、あのメイドさんは本当に大丈夫なの?知らないせいもあるけど、信用出来なくて。何だったら、ハヤテ君がご両親に言ってクビにしてもらえばさ」
『大丈夫です。信じてください』

ハヤテに言われたものの、第一印象が第一印象なだけに難しかった。

「ハヤテ君はさ、色んな修羅場をたった一人で潜り抜けてナギに出会うまで全部自分の力だけで解決して来たんだよね?その経験が生まれ変わった今でもあるとはいえ、今のハヤテ君は小学生の女の子なんだよ?頼りないかもしれないけど、本当に困ってるなら頼ってよ。私達の仲じゃん」

ルカの優しい言葉に沙羅は喜びを感じつつも

『本当に、大丈夫ですから。心配してくれてありがとうございます』
「・・・ハヤテ君、その家に居辛いならさ、こっち来なよ。きっと、ナギもそう言ってくれるからさ」
『・・ええ、分かりました』

電話を切ると貸してくれたタケルの元へ行き

「ありがとうございました。助かりました」
「五月女の役に立てたなら、良かったよ。俺で良かったら、何時でも頼ってくれていいからさ。出来る事は少ないかもしれないけどさ」
「ええ。本当に、助かりましたよ」

沙羅の笑顔に胸が高まりつつも

「それで、誰に電話してたんだ?  あ、言えないなら無理には聞かないぜ」
「・・大切な、人ですよ。 大切な、友人です」
「そっか」


                   × ×


時間を飛ばし、夕方。

ルカは「考え事がしたから」っと送って貰わず、1人で帰路に着いていた。

「(私に、出来る事は無いのかな? ナギだったら「三千院家の力を使う」という最後の手段があるけど、私にはない。アイドルの力を使うにしても、ハヤテ君との関係性は話せないから無理だし)」

こんな風に考えていると、姿勢よくある人物が待ち伏せていた。

「貴方は」
「待ってましたよ。ここに居れば、会えると思ったもので」

ルカ達の事を知ったメイドがルカを確認すると、ある程度の距離まで詰めって来た。

「沙羅お嬢様が、話してくれないんです。なので、貴方に聞きに来ました」

鋭い視線にルカは心臓を鷲掴みにされる様な錯覚を感じた。

「話してもらいますよ。沙羅お嬢様と、貴方やもう1人の方との関係性を」
「・・・」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

次回は続きです。

では。
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Re: 転生2 (1月10日更新) ( No.13 )
日時: 2021/01/10 13:00
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

前回、ルカは再び五月女家のメイドさんに会った。


「話してもらいますよ、沙羅お嬢様と貴方方との関係を」

黙り込むルカにメイドさんは

「話せないって事はやましい関係なんじゃ」
「それは違います!!!」
「じゃあ」

少しの間無言の牽制の後、ルカは変装用につけていた眼鏡を外した。

「あ、貴方は」
「自己紹介がまだだったなって。 水蓮寺ルカです。アイドル、やってます。もう1人は友達で、同居人です」

取り敢えず自己紹介し、頭を下げた後

「私からも、聞きたい事があります。 貴方からの問いに答える前に、答えてほしいんです」
「・・分かりました。 ただ、内容次第じゃ貴方同様黙秘権を行使します」

ルカは少しだけ間をおいてから

「何故、一介の使用人に過ぎない貴方がここまで。 沙羅ちゃんのご両親がここまでするのは、分かります。自分の娘が自分の知らない所で自分の知らない年上の人達と交流を重ねていれば、良い気持ちがしないのは何となくで分かります。 ですが、貴方は単なる使用人。主人一家と仲が良くてもここまで出しゃばった真似はしないはずです」

ルカの言葉にメイドさんは少しの間黙り込んだ後

「私は、単なる使用人じゃないですよ」
「え!?」

「私は、五月女家に絶対に忠誠を誓っているんです。 私は、五月女家のお陰で、救われた事があります。詳しい事は流石に言いませんが、ね。 だからこそ、私は五月女家への絶対に忠誠を誓ったのです。それは、沙羅お嬢様が誕生する前からです。 だからこそ、私は五月女家の方々の為なら、何でもします。それこそ、犯罪者になる事も、それで死刑になる事も、厭わないんですよ」

ここまで一気に言い、少し間をおいてから

「五月女家の為になるなら、私は何処まででも自分を汚せます。どんな汚名も喜んでかぶります。 「五月女家の為に死ね」何て言われたら、笑って死んでやるつもりです。その死が、五月女の為になるならば」

凄まじいまでの忠誠心にルカは感心すると共に多少の恐怖も感じた。

「知らないかもしれませんが、沙羅お嬢様は旦那様や奥様の元へ、やっとの思いでやって来てくれた方なんです。ご夫妻は、たいそう沙羅様を可愛がっています。 沙羅様が産まれるまで、ご夫妻は大変苦労してました。出来る事なら私なんかで良ければ代わりたい程に。そんな苦労知っているからこそ、沙羅様への危険は「可能性の段階から排除したい」って思うんですよ」

ルカ自身、五月女夫妻が苦しい不妊治療末沙羅が産まれた事を知っているが、この場では言わなかった。

「分かりますか?ご説明した通りだからこそ、こうやって出向いているんです。偽善だと言われようが、何だろうが」

ルカはこのメイドさんの気持ちが何と無く程度で理解出来た。
だからこそ

「貴方こそ、他人の分際で」
「他人じゃないですよ!!」

ルカの言葉にメイドさんは黙った

「(今直ぐは説明出来ない。でも)」

ルカはこう思った後、説明出来る範囲を探してから

「私達にとって、あの子はかけがえのない人です。とてもとても、大切なんです」
「・・・」
「貴方が五月女家を思っている様に、私達もあの子を思っているんです。欠かす事など出来ない位に」

ルカはこう言い切ると、再び眼鏡をかけてから歩きだし

「貴方がどうするかは、任せます。ですが、若し私達の気持ちを一欠けらでも分かってくれるなら」

敢えて最後まで言わず、ルカはメイドさんと別れた。


                   × ×


一方のナギは、自宅の書斎で考え込んでいた。

「(駄目だ。やはり何も浮かばん)」

幾ら考えても状況を好転させる方法が浮かばず、浮かんでも「究極の最後の手段」位であった。

「(いっその事、ぼやかしながら誰かに相談するか?知り合いは口が堅い連中ばかりだし)」

今の所、一番の名案はこれしかなく、

「(また、千桜やカユラを呼び出すか? いや、駄目だ。あの2人は独身だから、子供関連の事を相談しても「分かる訳無いだろ」っと不機嫌にさせる。かと言って子供のいる人は忙しくてとてもじゃないが呼び出せないし、こっちから出向く訳にもいかんし)」

暫く考えたが、やっと浮かんだある程度の名案が無駄になり

「(やれやれ。こんな時に独身なのが首を絞めて来るとはな。何とかならんもんかな)」

考え込んでいると部屋の外の物音等でルカが帰って来た事が分かり、廊下を見るとやっぱりルカが居て

「ルカお帰り」
「・・・」
「おい、どうした」

答えないルカについて居間に入ると

「ルカ?」
「ああ、ナギ。ただいま」
「何か、あったのか?」

ルカは暫く黙り込んだ後

「何か、疲れちゃって」
「・・紅茶、淹れて来るよ」

それだけ言うと、ナギは出て行った。ルカも手洗い等を済ませる為に居間を出た。

ルカが居間に戻ってくると既にナギは紅茶を淹れる準備を整え、待っていた。

「何か、あったんだろ?仕事以外でさ」
「・・流石に鋭いね。 10年も一緒に住むと、さ」

ルカは紅茶を飲みつつ帰って来る前の出来事を話した。

「そっか。そりゃ凄いな」
「うん」
「あの人も、私にとって大切だった。メイドと主人って関係性ってだけなのにな」

ナギの話題にルカは沈黙を守るしかなかった。

「だからさ、そいつの気持ちが少しだけ、分かる様な気もする。 まあ、なんだかんだであの人が同じ立場だったら、きっと同じ事を、さ」

ナギもルカも確証は持てなかったが、信じる気持ちの方が強く、こう思えた。

「まあ兎も角、私も何とか出来ないか考えるから、お前はあんま心配するな。 いざとなったら、私が何とかしてやるから」
「・・分かった」


                   × ×


一方。

「(やはり、全てを打ち明けるべき、なのでしょうか)」

メイドさんは自室で考え込んでいた。
ルカと話した事で、危ない人だという疑惑は取り敢えずは消えたが、それでもルカやナギへの疑惑は消えないばかりだった。

そして目を閉じると、五月女家の面々の事がフラッシュバックの様に駆け巡った。


時間を戻し、沙羅誕生前。

「また、駄目だったか」
「ええ。ごめんなさいね」
「悪いのはお前じゃない。俺だよ」

五月女夫妻は互いに慰め合い

「やっぱり、赤ちゃんは」
「諦めるな。お医者さんだって言ってたじゃないか。「可能性は低いが、不可能ではありません。苦しいでしょうが、きっと赤ちゃんは来てくれるはずです」って」

夫の言葉に紫苑は涙を流し

「どうして神様は、私達の元に赤ちゃんを授けてくれないのかしら」
「・・分からない。神の思し召しは。 だが、神が授けた運命だとしても、俺は諦めたくない。お前との子が、欲しい」
「私もよ。何とかして、貴方との子をこの身に宿したいわ」

メイドは夫妻の苦しむ姿を見て

「(何とか、出来ないんでしょうか。このお2人は、子供を欲しがってる。私に出来る事は、無いんでしょうか)」

これまでに子宝や不妊に関する神社には参拝したし、自腹を切って遠方であろうと赴いた。
自身が忠誠を誓う夫妻が喜ぶ顔を何としても見たかった。

「(神よ。私の命で良ければ差し出します。ですから、何としても旦那様や奥様の元へ赤ちゃんを)」


それから暫くして

「やったわ。ご懐妊だって」
「そっか。そっか」

お互いに涙を流す夫妻にメイドさんは自分の事の様に喜びがあふれた。

「(良かった。私はお2人の子供へも忠誠が誓えます。 私が出来る事は、何でもしましょう)」


回想終わり。


「(こんな事が、ありましたね。あの後、沙羅様が生まれ、お2人はとてつもなく沙羅様を可愛がりました。少々、呆れる位)」

娘を可愛がる夫妻の顔が浮かび、微笑ましさと呆れが混じったような気持ちになり

「(やはり、今回の一件は旦那様・奥様に話すべきなんでしょうが)」

本来はこの一択なのだが、

「(私が話す事が、本当に沙羅様の為になるのでしょうか。本当に、最善の手何でしょうか)」


                   × ×


一方。

ルカは自室のベッドで仰向けに寝転び、考え込んでいた。

「(ナギはああ言ってくれたけど、やっぱり心配だよ。本当に私に出来る事は無いのかな?)」

考えていると、ハヤテの事ばかり浮かび

「(きっとハヤテ君は、私達の為に沈黙を守るだろうね。たとえどんな結果が待ってても、真実を話さないという選択を選び続けるに違いない)」

ルカはまた少し考え

「(やっぱり、ナギに反対されたとしても、全部打ち明けるしかないのかな。私が破滅したとしても、下手に誤魔化し続けるより、その方が)」

腕で目を覆い、また考え込んだが

「(分からないよ。どうするのが最善なのか。 どうすればだれも不幸にならないのか)」


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以上です。

次回は続きです。

では。
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Re: 転生2 (1月24日更新) ( No.14 )
日時: 2021/01/24 12:30
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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前回、ルカは五月女家のメイドさんと色々話した。


「パパ〜、ママ〜」
「沙羅〜、もう行くぞ〜」
「まだ乗り物あるのよ〜」

これは、いったい。

「え〜、もう1回〜」
「「はいはい」」

何だ、これは。 今のは、僕!?


場面が変わり

「・・何故私と、何ですか?」
「エヘヘ。だって僕からすれば・・・」
「・・・」


                   × ×


「・・夢!?」

沙羅は何時も通り、自室で目覚め

「(うっ、頭が重い。何だろ)」

何時も通りの両親とのやり取りの後、登校した。


今日は音楽の授業があり、合唱後

「明日はリコーダーを使うので忘れずに持って来てくださいね〜」

授業の最後に言われ、

「あ。私、リコーダーどこに仕舞ったかしら」
「あ。私も覚えてない」

美幸と取り巻きの1人がこう言うのが聞こえ

「(リコーダーか。何か懐かしいな)」

沙羅はこう思いつつ授業が終わったので、クラスメイトと共に廊下に出た。

廊下を軽く咳をしつつ歩いていると

「沙羅ちゃん、大丈夫?風邪?」
「あ、いえ。乾燥でちょっと喉が」

ヒマリに心配され、沙羅は適当に返した。

「(風邪、なのかな?前世の時は病気なんかに罹ってる暇なかったから、自然と根性とかで何とかしてたし。記憶が戻ってからも無縁だったし)」

こう思いつつ

「(そう言えば。あの日から心休まる時が無いから、それも影響してるのかも)」

軽く自己分析した。

「(やれやれ。また、ルカさんやナギさんの所へ行ったり、何でも無い事で笑いあったりって、何時出来るのだろう。下手に会いに行こうとすればまた尾けられるかもだし)」

ばれて以来あのメイドさんの監視の目が厳しくなった気がして、ルカやナギとは会ってないし、連絡も1度だけだった。

「(はあ。この何とも言えない緊迫感は、何時まで続くんだろ)」

何時両親に報告するのか、ルカやナギがどう言った行動をするのか分からず、沙羅は両親に悟られないよう気を張り続けていた。


                   × ×


沙羅が悩んでいる一方。

「(う〜ん。何とかならないもんかな〜)」

ルカは休憩時間など楽屋で打開策を考えていたが、「信じて貰えないかもしれないが正直に話す」っと言う選択肢しか浮かばず、それが正しいのかも分からなかった。

すると、スケジュール管理をしている森谷マネージャーが目に留まり

「あの」
「あ、何でしょう」

声をかけたが、少し悩んだ末

「ちょっと、相談があります。あの人も交えて、話す時間作れませんか?」
「あの人?  ああ、雄一ですね。別にいいですけど、あいつは割と忙しい奴なので時間取れるかどうか」

ルカがこの人選をしたのは「口が堅く、信頼出来るから」っと言うのと、「沙羅とも知り合っているから」っと言うのがあった。

森谷マネージャーはメール後、直ぐにかかって来た電話で話した後

「今日の仕事終わりなら、大丈夫ですよ。 あいつ、今日は有給取ってて暇だったらしいので」
「あ、はい。すみません、急に」
「いえいえ」


時間を飛ばし、夜。

「いや〜、すまんすまん。急に仕事の電話がかかって来てさ」
「お気になさらず。急に呼んじゃった私のせいですから」

笹森は10分程度遅れてきて、開口一番謝ったが、ルカは直ぐに制した。

「それでルカさん、相談というのは」
「念の為に言いますが、どんな内容であれマスコミには漏らしませんよ。大金つまれても、拷問掛けられても」

森谷マネージャー、笹森の言葉にルカは少し言い難そうに間を空けた後

「あの。「問題があるかもしれない家庭の子供」ってどうしたらいいのかなって」
「「え!?」」

思いがけない相談内容に2人は驚いた。

「えっと。知り合いの小学生の女の子の家庭が、何と言うか複雑で。 別家庭の事を必要以上に干渉するのはっとは思うんですが、その」

俯きつつも真剣な表情のルカに

「それって、沙羅さんの事ですか?」
「え!? あ、いやそれは」
「・・図星っすね。水蓮寺さん、嘘は下手っすね」

森谷マネージャーに指摘され、誤魔化そうとした所を笹森にも言われ、

「まあ、そうなんですよね。何というか、その」
「え!?若しかして、沙羅さんのご両親って」
「虐待やネグレクトをする親なんじゃ」

心配そうな森谷マネージャーや笹森に

「あ、いや。両親は良い人ですよ。 沙羅ちゃんの事、目茶目茶大好きで、大好き過ぎて過保護になっちゃう位」
「「な、何だ」」

安心しつつもルカの相談内容は親以外の事だとも察し

「正直、俺もこいつも独身且つ恋人いない奴なんで、ちゃんとしたアドバイスは送れるか分かんないですが」
「それでもいいです」

笹森の言葉にルカが同意すると

「俺達の共通の友人に保育士やってる友人がいて、そいつと飲む事もあってそいつの愚痴から得た情報を考慮の上、話しますが」

笹森は頭を掻きつつ整理した後

「他人の家庭の問題って、相当デリケートなんですよね。 その家庭に何かしらの問題があるなら、無理やりでも引き剥がせばいいって言う奴もいますが、それで解決するかって言ったら」
「まだ子供だったら、自分が育ってきた家庭から離れるって言うのは「その後の一生を左右する大きな出来事」ですからね。あ、私もその友人情報を自分なりに汲み取っただけですが」

笹森、森谷マネージャー両名から言われ、今回の一件がやはり難しい問題だと再確認させられた。

あのメイドさんの忠誠心では、無理やりハヤテを説得して辞めさせても問題解決にならないと思い知らされた。

「若し、虐待があるようなら強引だろうが卑怯だろうがその家庭から引き剥がすべきでしょうが、微妙な問題だと、介入すべきか憚られますし」
「一番はその問題の大元を解決へと導ければいいんですが、難しいですし」

笹森や森谷マネージャーの言葉に、その友人の保育士に会ってみたくなったが、これ以上はややこしくなる一方なので、呼んでもらうっていうのは一瞬浮かんだが却下した。

「まあ兎も角、水蓮寺さんを悩ませる問題が何なのかは分かりませんが、ご両親が愛情を注いでいる以上何とかなる可能性は高いと思いますよ」
「何だったら、私や雄一が動きますから、ご安心ください」

2人の言葉に自分がすべき事を決め

「ありがとうございました。なんだか、楽になりました」
「いえいえ。お役に立てて良かったですよ」
「私も、マネージャーとして当然ですから」

2人に笑みを向けつつルカは

「(ハヤテ君、私決めたよ。今から私は鬼になる。待ってて)」


                   × ×


一方。

「(うう。何だかボーッとする。やっぱ風邪ひいたのかな)」

ベッドで横になり、自身を襲う症状に結論を出しつつあると、部屋のドアがノックされ、入室を許可すると例のメイドさんだった。

「沙羅お嬢様、どうなされたんですか?まさか」
「あ、いや。何でも無いですよ。それより」

用件を聞こうとした時、喰い気味に

「昨日あの2人のうちの1人と会って話しました。あの方、大人気アイドルの水蓮寺ルカさんだったんですね」

この言葉に沙羅は気付かれない様に身を引き締めた。

「あの人は、他人じゃない。かけがえの無い人。大切な人。欠かす事が出来ない。って、沙羅お嬢様の事を言ってました。そこまで言うなんて、お嬢様とはどう言った関係なんですか?ちょっとやそっとじゃそこまでは言いませんよ」

やはり沈黙を守る沙羅に

「やはりこの事は旦那様や奥様に」
「そ、それだけは」

必死で止める沙羅に

「だったら、どうして話してくださらないのですか。私は、貴方様の為になると思って、言っているのですよ」
「!!!」
「例え、「煩い」とか「余計なお世話だ」と思われても、私は言及します。きっと、その方が後々良い結果を生むと、信じてますし」

ここまで言っても、やはり沙羅は沈黙を守った。
その為、メイドさんは振り返って

「お嬢様、私にだって「黙っている事」には限界があります。例え、今お嬢様を結果的に傷つける事になっても、危険な可能性を排除出来るなら、私は自分の身を汚します。その事を、お忘れなきよう」

そう言い残し、部屋を出て行った。

「どうすりゃいいんだ。話す訳には・・行かないよね」

沙羅はまた溜息をつき

「あ、リコーダー出さなきゃ。 えっと、確かこの辺に」

学校用具などを仕舞ってある物入れを探していると

「あれ?なんだろ、これ」

お菓子が入っていたであろう可愛らしい缶が入っていて、蓋の部分に見覚えがあり過ぎる自分の字で「たいせつなもの」っと書かれた紙が貼ってあった。

「こんなの、作ったっけ? あ、記憶が戻る前か」

中身を見ると、遊園地らしき場所で撮った両親の写真と共に、何処かの公園らしき場所で撮られたメイドさんとの写真が入っていた。

「こ、これは」

写真を見ると、自分が泣いているのに気づき

「ど、どうして、涙が」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

次回は続きです。

では。
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Re: 転生2 (1月24日更新) ( No.15 )
日時: 2021/01/30 20:03
名前: どうふん


 しばらくご無沙汰しておりました。
 ちょいと訪問頻度が下がっておりまして・・・ご容赦。

 さて、沙羅ちゃんの記憶が混乱し始めていますね。まあ無理もないですが。
 >「エヘヘ。だって僕からすれば・・・」と言ったのははたしてハヤテか別の第三者か

 改めてルカとハヤテの間に立ち塞がる障害は大きいですね。メイドさんといい、マネージャーといい、異様に忠誠心が高くて下手に有能であるだけ厄介です。

 で、マネージャーはともかくメイドさんはどうも訳ありですね。
 展開を楽しみにしています。

                                     どうふん
この作者は、誤字脱字の連絡を歓迎しています。連絡は→[チェック]/修正は→[メンテ]
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Re: 転生2 (1月24日更新) ( No.16 )
日時: 2021/02/07 13:34
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●どうふん さん

 沙羅「感想ありがとうございます♪」

 >>しばらくご無沙汰しておりました。
  ちょいと訪問頻度が下がっておりまして・・・ご容赦。

 いえいえ。感想をいただけるだけで、とっても嬉しいです。


 >>さて、沙羅ちゃんの記憶が混乱し始めていますね。まあ無理もないですが。

 ナギ「まあ、現世の記憶と前世の記憶を両方持ってるからな。ややこしくもなるさ」


 >> >「エヘヘ。だって僕からすれば・・・」と言ったのははたしてハヤテか別の第三者か

 それについては、後々の話で明らかになります。 なので、今は言えません。すみません。


 >>改めてルカとハヤテの間に立ち塞がる障害は大きいですね。メイドさんといい、マネージャーといい、異様に忠誠心が高くて下手に有能であるだけ厄介です。

 ナギ「まあな。今のハヤテは小学生の女の子だもんな。指摘されたのもそうだが、ご時世がご時世なだけに、な」


 >>で、マネージャーはともかくメイドさんはどうも訳ありですね。
  展開を楽しみにしています。

 メイドさんに関しては、もう少し後の話でもう少し掘り下げてますよ。


 感想ありがとうです〜♪

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Re: 転生2 (2月14日更新) ( No.17 )
日時: 2021/02/14 12:35
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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前回、ルカは相談の末自分がすべき事を決め、沙羅は前世の記憶が戻る前の片鱗に触れた。


前回の、翌日。

沙羅は念の為マスクをして登校していた(両親には内緒で)。

「(宝物、か。 両親との写真は兎も角、あの写真を大切にしてたって事は)」

薄れてしまったはずの「前世の記憶が戻る前」がまだぼんやりとは言え浮かび、結論は出せていた。


                   × ×


一方。

「ルカさん、今日の仕事は以上です」
「早いですね。まだこんな時間ですが」

ルカは時計を見つつ言っていた。

「事務所の意向ですよ。疲れていそうだからって、今日位は早めに切り上げさせろって」
「あ、ああ」
「まあ、沙羅さんの事で悩んでいたせいでしょうけど」

相談した為、森谷マネージャーにはここ数日の変化を見抜かれた。

「では、送りますよ」
「あ、いえ。ちょっとやりたい事が出来たので1人で帰ります」
「え!?」

ルカの言葉に驚き

「で、ですが、外は雨ですよ。しかも結構降ってますし」
「傘、持って来てますし、注意しますから」
「は、はあ。分かりましたが、気を付けてくださいね。貴方の仕事上、不注意で風邪でもひかれたら」

心配そうな森谷マネージャーに

「大丈夫ですよ。ちゃんと分かってますから」

そう言うと、楽屋を後にした。


                   × ×


一方。

「良く降るな〜」
「そうね〜」

色々起こっている事を知らない五月女夫妻は休憩中、お茶しながら窓の外を眺めつつ話していた。

「そう言えば。最近沙羅の様子が変じゃないか?」
「ええ。確かにそうよね。何かあったのかしら」

流石と言うべきか。溺愛する娘の様子を見抜いており、話題にあげていた。

「最近寒いし、風邪とか引かなきゃいいが」
「ええ。心配だわ」

っとはいえ、「ルカやナギ達の事で悩んでいる」っとは見抜けなかった様だ。
すると

「社長、仮に娘さんが風邪をひいても仕事を放りだすってのは止めてくださいね」
「何を言う!!!沙羅が風邪ひいたんだぞ!!!」
「仕事なんかやってる場合じゃ無いでしょ!!!」

怒鳴られたが、秘書の人は予想通り過ぎる反応に溜息をつくだけだった。


                   × ×


一方。

沙羅は軽く咳をしつつ学校からの帰路に着いていた。
すると

「あ」
「待ってたよ、ハヤテ君」

ルカが道端で待ち伏せしており、ハヤテを確認すると近寄って来た。

「ナギに五月女家の場所を聞いて、待ってたんだ。流石に家の近くじゃ待てないから、出来る限り離れたここで待ってたんだ」
「・・大人気アイドルが小学生の女の子を待ち伏せって、不味いですよ」
「大丈夫。ちゃんと変装してるし、人気が無いのを確認したし」

当たり前の様に言うルカにハヤテは溜息をついた。

「取り敢えず、これ返すよ」
「あ、僕のスマホ」

買ってもらったスマホを返却してもらい、ハヤテはポケットに入れてから

「態々この為に?」
「それもあるけど、それ以上の目的があるよ」

ルカは「アイドルのルカ」っと言う雰囲気が無く、真剣な表情で

「ハヤテ君を、説得に来たんだ」
「え!?」
「あのメイドさんを解雇するよう、ご両親に言って。話に聞いた親なら、相当な事でも聞き入れてくれるだろうし」

ルカの言葉に沙羅は唇を噛み締めた

「若し、ハヤテ君が聞き入れてくれないなら、五月女家に匿名で電話する。「娘さんを虐める所を目撃した」っとでも言えば、絶対動くでしょ。本当か嘘かなんて、調べもせずに」
「それは・・・」

反応の鈍い沙羅にルカは続けた

「・・この前、件のメイドさんと話したよ」
「!!」
「凄い人、っと思った。 でもね、知らないせいもあるかもだけど、「危険な人」とも感じた。だから、私は悪役にもなるつもりであのメイドさんを」

「貴方に何が分かるんですか!!!!!」

突然声を荒げた沙羅にルカは驚いた。

「知らないからって、好き勝手言わないでくださいよ!!!」
「ハ、ハヤテ君!?」
「たった数回会って話しただけで、あの人を理解したつもりにならないでくださいよ!!!」

ルカはハヤテが本気で怒った所を前世の時や生まれ変わった後も知らず、驚くばかりだったが、

「で、でもさ」

反論しようとするルカに沙羅は服を引っ張り、膝をつかせてから

「前に言いましたよね!!!あの人は良い人なんです!!!でも、良い人過ぎるだけなんです!!」
「・・・」
「例えルカさんでも、そんな事をしようとするのは許せません!! 若し、そんな事をすれば」

言葉を切った沙羅にルカはその続きは容易に想像出来た。

その後、傘を放り出した為、お互いに雨に濡れつつ無言が続いた。
それを破ったのは、沙羅だった。

「私にとって、あの人は」
「な、何!?」

言いかけた途端、沙羅はルカに倒れ掛かって来た

「え!?ハ、ハヤテ君??  !!」

抱きかかえた事で異変に気付き

「(凄い熱。おまけにこの雨で濡れちゃって。ど、どうすれば)」

混乱したが、直ぐに頭の中を整理し

「(そ、そうだ。病院。 で、でも今日はナギが居ないし、お医者さんを呼んでもらうのは出来ないし、近くの病院に担ぎ込む訳には)」

自分達の関係性を説明するのは難しく、小学生である沙羅を病院に連れて行けば親への連絡で立場が不味くなるため、自ずと選択肢は絞られ。

「(悩んでる場合じゃ無いね。今のハヤテ君のご両親が家に居ない事を祈るしかないよ)」

ルカは2人の傘を拾い、沙羅をおんぶして五月女家へ急ぐ事にした。


                   × ×

五月女家の直ぐ近くまで来ると、例のメイドさんが屋敷の門の前に居て、ルカを確認すると睨み付けていたが

「沙羅お嬢様!!!」

ルカの背中にいる沙羅の様子に直ぐに気付き、傘を放り出して駆け寄って来た。

「いったい何が。こんなに濡れて」
「風邪を、引いちゃってたみたいで。それに・・」

先程あった事を説明出来ず、どう誤魔化すか考えていると、沙羅をルカの背中から下ろし

「今日は、お帰りください」
「で、ですが」
「・・お帰りください」

メイドさんの目には「強い拒絶」が宿っており、素直に従うしかなかった。

「追及は、また後日します。ご覚悟を」
「・・はい」

傘を拾い、屋敷へ入って行く所をただ黙って見守るしか出来ず、沙羅とメイドさんが屋敷内へ消えたのを確認した後、ルカはその場を後にした。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

次回は続きです。

では。
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Re: 転生2 (2月28日更新) ( No.18 )
日時: 2021/02/28 15:15
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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前回、沙羅は風邪で倒れてしまった。


沙羅が担ぎ込まれた直後、五月女夫妻は偶々一時帰宅をしていて、娘の様子に直ぐに気付き

「何をしてたんだ!!お前がついてながら!!」
「誠に申し訳ございません」
「沙羅、沙羅〜」

夫妻は直ぐに使用人にタオルを持ってこさせ、体を拭きつつ沙羅の部屋に連れて行った。
部屋についてそうそう着替えさせ、取り敢えずの応急処置を施した。

「(く、苦しい。やっぱ風邪だったんだ)」

本格的な風邪に苦しみつつ


                   × ×


「エヘヘ」
「沙羅、楽しそうね」
「うん♪やっと来れたんだもん」

 これは、沙羅としての記憶?

「しかし、貸し切りに出来んとは」
「仕方ないわよ。こういう時期ですもん。私も沙羅を待たせるなんて嫌だけど」
「もう。僕はパパやママと来れただけで嬉しいよ」

 そっか。これはパパやママと遊園地に行った記憶。
 これが前にママが言ってた「あの時」だ。

「沙羅、どれからにするんだい」
「う〜んと、ね。 あ、これ」
「沙羅はこれが好きだものね」

沙羅が指さしたのはメリーゴーランドで、子供用なので、両親は一緒に乗れず

「パパ〜、ママ〜」
「沙羅、もういくぞ〜」
「まだ乗り物あるのよ〜」

 そっか。パパやママが仕事が忙しくなり始めた時で、やっと来れた時の記憶だ

「え〜、もう1回」
「「はいはい」」

娘の我儘に夫妻は笑顔を浮かべつつも叶える事にした。

 そうだよ。こんな風に楽しかった時期がいっぱいあったんだ。
 この頃は純粋にパパやママからの愛を受けてた。でも、小学校に上がった頃から知恵がついて、重く感じる様になっちゃったんだっけ。

 だから、記憶が戻る前の記憶の殆どを無意識に封印しちゃったんだ。


場面は飛び。

「お嬢様、何故私と、何ですか?」

 そうだ。これはあのメイドさんと近くの自然公園に出かけた記憶

「エヘヘ。だって僕からすれば、貴方はお姉ちゃんみたいなんだもん」
「お嬢様」

 やっぱり、そうだよ。パパやママが忙しくて、何時も面倒を見てくれるこの人を幼心ながら姉の様に思えたんだ。今世の僕は一人っ子だから。

「さあ、食べましょうか」
「は〜い」

 そうそう。広場でレジャーシート広げてお弁当食べたんだよね。 それで

「お嬢様、そのカメラ」
「あ、パパには内緒にして。内緒で持ってきちゃったんだ」

 パパのカメラをこっそり持ち出して、そして

「あ、すみません」
「はい、何でしょう」
「撮ってください、僕達を」
「はいはい」

 近くにいた家族連れの人に僕とメイドさんを撮って貰ったんだっけ。 確か、親子に間違われて、僕が「姉妹です」って訂正したら撮って貰った後に泣いちゃったんだっけ。


                   × ×


「・・っは」

目覚め、今まで見てた夢を思い返し

「こんな大事な事、忘れちゃってたなんて。きっと、無駄な知恵のせいで、全部忘れちゃってたんだ」

夢の中で沙羅としてだけの記憶を少しだけ取り戻し、

「あ、楽になってる。完治とまではいかないけど、治ったな」

上半身を起こすと、件のメイドさんがベッドに突っ伏して寝ていた。

「(私はこの人を、姉の様に慕っていた。こんな大切な事、忘れちゃうなんて)」

メイドさんの寝息から相当な疲労を感じ取れ、寝る間を惜しんで看病してくれた事は容易に想像出来た。

「(駄目だ。これ以上、この人を裏切れないよ。 信じてくれるか分かんない。パパやママに話してルカさんやナギさんに会え無くなっちゃうかもしれない。でも、これ以上黙ってる位なら)」

沙羅は意を決し、メイドさんに布団を掛けつつベッドに戻った。

因みに、沙羅の両親が居ないのは、当然ながら担ぎ込まれてから暫くは夫婦共に娘につきっきりで、秘書やその他の役員からの連絡や説得はガン無視していたが、説得されてやむを得ずメイドさんに任せて仕事に戻った。

とは言え、仕事を終えた後は当然の様に睡眠時間なんか無視して娘につきっきりだが。


                   × ×


一方のルカは、仕事現場に行く車内で考え込んでいた。

「(・・ハヤテ君、大丈夫かな)」

沙羅を五月女家へ運んだ翌日、メイドさんに待ち伏せされ、

「挨拶抜きで聞きます。h・・沙羅ちゃんは」
「では、私も挨拶抜きで」

相変わらずの「人を殺せる程の鋭い視線」でルカを睨みつつ

「沙羅お嬢様は、小児科の名医に診て貰って、今は大分落ち着き始めてます。旦那様や奥様がつきっきりなので、私はこうして貴方なんかの元へ来れました」
「・・そうですか」

取り敢えずは安心し

「いったい何があったんですか。何故あの日、沙羅お嬢様はあんなに濡れていたんですか」
「そ、それは」

「・・また、だんまりですか」

口を割らないルカにメイドさんは呆れ

「お嬢様が倒れられたのは、私にも一端があるんでしょうね」
「え!?」
「貴方やもう一方とのお嬢様の関係性について、色々あった為に心労を募らせてしまっていたのでしょう。だからこそ、かもしれません」

メイドさんの言葉に、ルカは分かってはいたが強い罪悪感が襲った。

「お医者様の話では、精神的な事もあって風邪を強く拗らせてしまった可能性もある。っと言われました。  何が言いたいか、分かりますよね」

ルカは敢えて相手の言葉を待った

「私は、一番の原因は貴方方にあると思ってます。確かに、私も原因の一つです。ですが、貴方方がお嬢様との関係を話してれば、ここまでにはならなかったと、思ってます」
「・・それは、全面的に肯定します」

素直に認めたルカにメイドさんは特にリアクションを取らず

「・・正直、私は「黙っている事」に限界を感じてます。これ以上だんまりを決め込むのなら、旦那様・奥様に報告します。 貴方方が内緒でお嬢様に会っていた事、今回の原因が貴方方にある事を」

そう言うと、メイドさんは去って行った。

「(しゃべるべき、なのかな。でも、どうすれば)」

結論は出せなかった。


「(あれからずっと考えていたけど、結論は出ないまま。話すべきが、最善なんだろうけどさ)」

考え込んでいると、メールが入り、相手はハヤテで

「風邪が治り次第、ナギさんを交えて話したい事があります」

っとだけ書かれていて、ルカは同意の旨を直ぐに返した。


                   × ×


数日後。

「ご心配をおかけしました。 僕はもう平気です」
「そっか。良かった」
「ハヤテ、本当に大丈夫か? お前は無理する所があるし」

心配が拭いきれていないナギに

「ちゃんと完治しましたよ。 パパとママが小児科に関しては最高の名医を呼んで最高峰の治療を施してもらいましたし」
「「そ、そう」」

分かってはいたのだが、やっぱりな展開にルカもナギも多少は呆れた。

「あの、それで」
「・・ハヤテ、お前の話を聞く前に聞かせてくれ」

遮る様にナギに言われ、何を言われるのか少し待つと

「ルカから聞いた。あのメイドさんの事も、お前が激高した事も。 お前がそこまで感情を荒げるのは珍しい。だから、聞かせてほしい。 ずっと、気になってたんだ」

ナギが言うと、ルカは無言で頷いていた。

「ナギさんだったら、僕の気持ちを少しは分かるかもしれません」
「え!?」
「僕にとってあの人は、年の離れた姉の様な人なんです」

ハヤテの言葉にナギは強めに反応した。

「確かに、立場上だけで言えば「仕えている財閥の令嬢と使用人」ってだけです。ですが、僕からすればそれ以上何です。家族の様な、姉の様な。そんな特別な人なんです。 ナギさんにとって、マリアさんが家族の様な姉の様な特別な関係性だったように」

ハヤテに言われ、ナギは

「成程な。そりゃ、そんな人間の悪口言われたら、激高もしたくなる。私だって、そうだろうし」
「・・ごめん。知らなかったとはいえ、本当にごめんね」

泣きながら謝るルカにハヤテは「気にしていない」っと伝えつつ宥めた。

「それで、もう本題に入っても?」
「「ああ、どうぞ」」

忘れてた様な口調を混ぜつつ、2人は促した。

「僕は、あの人に全ての真実を話すつもりです」
「「!!!」」
「風邪に魘されている時、記憶が戻る前の記憶の一部に触れました。そして、その時「この人をこれ以上裏切れない」って思ったんです」

ハヤテの言葉にナギは直ぐに理解出来、ルカは完全にとはいかないものの理解した。

「今の状況を好転させるには、全てを話すしかない。そう思ったんです。 それに、もうあの人の悲しそうな顔を見たくない。とも思いました」

ハヤテの言葉に2人は黙り込んだ

「確かに、信じて貰える可能性は皆無です。話を聞いたうえで、僕の両親に話しちゃうかもしれません。ですが」
「無謀だぞ、ハヤテ。お前の言う通り、信じて貰えるわけが無い。 よしんば信じてくれたとしても、お前の両親に話す可能性は消えない」

ナギは一旦間をおいてから

「お前の両親の過保護っぷりは聞いてる。たとえどんな理由や事情があっても、私達に会う事を良くは思わないだろう。きっと、いや絶対にこれ以上会う事を阻止する。自分達が破滅するとしても、私に戦いを挑む。そんなの、誰にだって簡単に分かる」

ナギの言葉はルカやハヤテにも同意出来るものだった。

「それは分かってます。ですが、例えそうなったとしても、話したいんです。 「綾崎ハヤテとしての記憶」が戻ってても、僕は「五月女沙羅として生きて来た歴史」がちゃんとあるんです。全てを話したうえで、理解を求めるつもりです」

ハヤテの強い言葉にナギは溜息をつき

「分かったよ。ただ、私も立ち会う。勿論ルカもだ。 理解してもらえるとは思わんが、3人で話せば可能性はほんの僅かでも上がるだろ」
「ナギさん」
「ナギ」

ナギの言葉にハヤテもルカも感動していた。

「日時はそっちに任せるよ。無理やりでもいいから、こっちが合わせる」
「うん。私も何とかする。 きっと、事務所の社長やマネージャーさんに怒られちゃうかもしれないけど」
「・・分かりました」


                   × ×


帰宅後、沙羅は件のメイドさんを自室に呼んだ。

「何でしょう、お嬢様」
「全てを、話します。ですから、聞いてほしいんです。あの2人を交えて」
「・・分かりました」

それだけ言うと、部屋を出て行った。


そして、話し合いの日を迎えた。


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以上です。

次回は続きです。

では。
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Re: 転生2 (3月14日更新) ( No.19 )
日時: 2021/03/14 12:55
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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前回、沙羅は「綾崎ハヤテの記憶」が戻る前の記憶の片鱗に触れ、全てを話す事にした。


五月女家のメイドは沙羅と共に三千院家に来ていた。
そして客間でルカ、ナギ、沙羅の3人と向かい合う様にソファに座っていた。

「驚きました。まさか貴方が、かの有名な三千院家の当主様だったとは」
「隠すつもりはありませんでした。ですが、五月女家との衝突は避けたかったもので」
「・・成程」

相変わらずの「人を殺せる程の鋭い視線」をナギの立場を知っても向けていた。

「・・今日は、メイド服じゃないんですね」
「・・休暇を取って、ここに来ましたから。休暇中なのに制服を着る必要はありませんし」

軽い世間話のつもりでルカが聞いたが、メイドさんの表情はいっさい変わらなかった。

「それで? 貴方方と沙羅お嬢様との関係を話すつもりになったのですよね?その為に私を呼び出したんですよね?」
「ああ。3人で話し合って、どういう結果になろうと私達の関係を正直に話すべきだと、そう言う結論に至った」
「貴方がどういう行動をとったとしても、話さないよりマシだとも」

ナギとルカが説明すると、メイドさんは黙り込み、雰囲気で「早く話せ」っと訴えていた。
ルカは深呼吸をしたうえで

「これから話す事は、貴方からすれば全くの奇想天外な事です。全てを信じて貰えるなんて、思ってはいません。ですが、嘘偽りなんかなく、全部本当の事なんです」
「冷静さを欠く事無く、聞いてほしい」

「・・前置きはいりません。ちゃっちゃと話したらどうです?」

ルカとナギの言葉にメイドさんは相変わらずの視線を向け、催促した。

「この子は、私の婚約者だった人の生まれ変わりなんです」
「そして、私からすれば私を支えてくれた大切な執事だったんだ」

2人の言葉に流石に言葉を失っていた。

「前世である婚約者の記憶が、この子に内在してるんです」

こう言うと、相手の様子を窺いつつ

「私の婚約者は10年前、亡くなりました。 憶測の域を出ませんが、その時婚約者の魂が輪廻転生で五月女夫妻の元へ舞い降りて、この子が生まれた。 そして年を重ねて小学生になって、このお屋敷の前を通った時に前世の時の記憶が蘇ったのです」

ルカが全て説明すると、メイドさんはかなり長い沈黙をし

「そんな漫画みたいな話を、私に信じろと? ご自分がおかしな事を言ってるとお分かりですか? そんな話を信じる人がいると、本気でお思いですか?」

当然というべき反応に

「そう言う反応になるのは、仕方ないですよね。 ですが、さっきも言った通り嘘偽りの無い事実なんです」

ルカの言葉にメイドさんは先程以上の「人を殺せる程の鋭い視線」を向けて来た。

「貴方には、沙羅ちゃんのご両親には私達は謝らなければならない事が幾つかあるんです」

ルカの言葉にナギは無言で頷いた。
そしてルカは沙羅に渡していたスマホを差し出した。

「連絡が取れる様に、沙羅ちゃんにはスマホを渡していました」
「契約などはしてない空のスマホだが、私が金を出した」
「「勝手に渡していて、ごめんなさい」」

2人で頭を下げてから、続けた。

「だが、事情が事情なだけに説明する事が出来なかったんだ」
「それに、私は週に何回かお弁当を作って貰ってました。食材などの代金は、出すと言ったけど沙羅ちゃんが自分のお小遣いから出してくれてました」

ナギやルカの言葉についにメイドさんは

「いい加減にしてください!!」

テーブルを叩きつつ立ちあがった

「婚約者の生まれ変わり!?そして執事の生まれ変わり!?お弁当まで作って貰ってた!? かの五月女財閥のご令嬢を、五月女夫妻の大切な娘を勝手に連れ回してそんなくだらない言い訳を」

冷静さを交えつつも激高し、一旦間を開けた後

「幾ら大財閥・三千院家の当主様相手でも事の次第によっちゃ」
「ごめんなさい!!」
「さ、沙羅お嬢様!?」

声を荒げた事で沙羅が謝って来たので、驚いて黙り込んだ。

「勝手な事をしたのは分かってます。ですが、僕が死んだ事でボロボロになってしまったお2人を放っておく事など、出来なかったんです。元婚約者として、元執事として助けたかったんです」

沙羅の必死な言葉にメイドさんは座り直した。

「お嬢様までどうして。洗脳、されてるんじゃないですよね?」

この言葉に沙羅は首を横に振って強く否定した。

「三千院様は、どう思ってるんですか?」
「・・・」
「貴方程の人なら、人を見る目は常人の域を出てる筈です。 それを踏まえ、貴方は先程「自分の執事の生まれ変わりだ」っと言いました。 どうなんですか?」

メイドさんの言葉にナギは敢えて少し間を開けてから

「私もこいつ同様、沙羅が私の執事の生まれ変わりだと、信じてる。私達しか絶対に知らない思い出話も、話してくれる。 それ以上に優しい雰囲気と、安心出来る雰囲気を感じる事が出来る。だからだ」

ナギの言葉にメイドさんは黙り込んでしまった。

「沙羅ちゃんの記憶が戻ったのは、昨年の4月です。 その辺りから、雰囲気が変わったのを、貴方も気付いてたんじゃないですか?」
「そ、そんな事」

否定しようとしたが、直ぐに言葉につまり

「確かに、誰も教えてないのにお嬢様は料理を完璧にこなしてました。 優しくて、美味しい料理を作れてました」

そう言うと、俯いてしまった。

「以前、お嬢様が旦那様や奥様にオムライスを作った時、お2人は大変喜んでました。 誰に教わったのか、不思議でした」

ポツリポツリとこう言うと

「私自身、お嬢様が作った料理の残りを食べた事はあります。 あの優しくて、美味しい味は「絶対的な経験値に裏付けされた味」だと、今思えば納得出来ます」

更に俯いたままこう言った。

メイドさんから放たれる殺気は最初の頃に比べて殆ど無く、雰囲気も変わっていた。

「お嬢様が時々お弁当を作っていて、どうしているんだろうと思ってましたが、貴方の為だったんですね」

顔を上げ、ルカを見ながら言っていた。

そう、このメイドさんは沙羅がルカの為にお弁当を作るのを黙認してくれている1人なのだ。

「で、ですが」

納得しきれてないメイドさんに、ルカは1枚の写真を見せた。

「これは、私の婚約者だった綾崎ハヤテ君との亡くなる数日前に撮った最後のツーショット写真です。このハヤテ君と今の沙羅ちゃんを見比べれば、分かってもらえるはずです」

言われた通り、メイドさんは写真のハヤテと沙羅を見比べた。
その瞬間、一瞬ではあるがハヤテと沙羅が重なって見えた。

「正直、未だに信じられません。 貴方方が信じるに足る数々の根拠を説明された今でも。 ですが、貴方方の気持ちが理解出来ない訳でもありません。 ですが」

煮え切らないメイドさんにルカは

「私達が話そうと思ったのは、貴方と沙羅ちゃんの関係が悪化するのを、防ぎたかったってのもあります」
「・・・」
「沙羅ちゃんは、私達の為に口を噤み、真実を話しませんでした。そのせいで話が拗れ、真実を知らないまま沙羅ちゃんのご両親に話し、真実を知らないまま最悪ともいえる結末を迎えるのを防ぎたかったんです」

ルカはこう言うと、申し訳なさそうに俯いてから

「正直、私は貴方と沙羅ちゃんを、引き剥がそうとしていました。貴方と言う人を理解しておらず、貴方と沙羅ちゃんの関係を知らずに。 そのせいで、沙羅ちゃんに怒られちゃいましたけどね」

この話はナギも知らず、驚いていた。
因みに、ナギは「メイドさんについて色々と話していたらハヤテに怒られた」っとだけ聞かされてました。

「私達の話を聞いて、貴方がどうするかは私達が口を挿む権利はありません」
「ああ。私も、貴方がどんな結論を出し、どんな行動をとろうとも何もしないよ。三千院家の力を使う事も、しない」

2人の言葉にメイドさんはまた長めの沈黙の後

「若し、若し仮に貴方方の話が全て本当だったとしたら、この方は」

絶望を突き付けられたような表情のメイドさんに沙羅は

「これを、見てください。私の、宝物です」
「こ、これは」


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以上です。

次回は続きです。

では。
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Re: 転生2 (3月28日更新) ( No.20 )
日時: 2021/03/28 12:55
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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前回、五月女家のメイドは真実を聞き、驚愕した。


沙羅が差し出したのは2枚の写真であり、1枚は「遊園地で撮られた五月女家の家族写真」、もう1枚は「自然公園で撮られた2人とも笑顔の沙羅とメイドさんのツーショット写真」であった。

「これは、私の宝物なんです」
「・・・」
「確かに今の僕には「前世である綾崎ハヤテの記憶」があります。でも、「五月女沙羅としての記憶」もちゃんとあるんです」

沙羅がそう言うと、メイドさんは沙羅を見つめた。

「たとえ、前世の記憶があっても、僕は「正真正銘・五月女沙羅」何です。その事実は、誰にも変えられない事実なんです。パパとママの間に生まれて、その愛情をいっぱい貰ってる、五月女沙羅なんです。それだけは、忘れないでください」

沙羅が言うと、メイドさんはまた黙り込んでしまった。
その長すぎる沈黙にルカが声を掛けようとしたが、ナギは止めた。

「今日は、もう帰らせてください。情報をインプットしすぎて、脳がパンクしそうです」
「分かった。先程も言ったが、あんたがどういう行動をしようと、我々は受け止める。その覚悟は、ある」

帰ろうとしたメイドをルカは止めようとしたが、ナギはこう言ってルカを黙らせ、ルカも納得したように頷いた。

「お嬢様」
「うん。一緒に帰ります」

2人はお辞儀をしてから客間を出て行った。

「ナギ」
「何も、言うな。責任は、取ってやる」
「・・うん」


                  × ×


帰宅後、沙羅とメイドさんは沙羅の部屋にいた。

「正直、今日聞かされた事は全く理解出来てませんし、信じる事は出来てません。ですが」

メイドさんは少し間をおき

「あの時見せられた、お嬢様の前世と思わしき方の写真を見た時、貴方様と重なったのは事実です」
「・・・」
「お嬢様、貴方があの方の生まれ変わりだという可能性はあるのかもしれません。その上で、聞かせてください」

メイドさんは懇願するかのような顔になり

「貴方は、貴方様は」
「三千院家でも言った通り、パパやママの娘・五月女沙羅です。前世の記憶があってもね」

沙羅はこういうと、更に

「そして、前も言ったかもしれませんが、僕は貴方を姉の様に慕ってますよ」
「お嬢様」

膝から崩れ、泣きだしたメイドさんの頭を沙羅は優しく撫でた。


                   × ×

そして翌日。

メイドさんは再び沙羅と共に三千院家を訪れていた。

「昨日、話を聞かされてからずっと考えてました」

そう前置きをすると、少し間をおいてから

「昨日の話は、未だに信じられませんが、「事実かもしれない」っと受け止める事にしました。例え、荒唐無稽な話であっても、です」
「「「・・・」」」
「その上で、私がするべき行動も一生懸命考えました。 何が最善なのか、どうすれば全てを打ち明けてくれたお3人に報いる事が出来るのかを」


メイドさんの言葉に3人は息を呑んだ

「・・私は、何も知らなかった事にします」
「「「え!?」」」
「ですから、お嬢様や貴方方の事は、知らない事にして黙っておきます。っと言う事です。 旦那様や奥様には、何も言いません」

そう言うと、昨日は1口も飲まなかった紅茶を飲み

「きっと、その方がお嬢様にとって一番いい事なのだと、結論付けました。 無論、貴方方にとってもね」

ルカとナギは見た事が無かったメイドさんの笑顔を見れて、つられて笑顔になった。

「ですが、これだけは肝に銘じておいてください」
「「あ、はい。何でしょう」」

やっぱりな鋭い視線を向けられ、ルカもナギも姿勢をただした。

「貴方方がお嬢様にどういう思いを向けようとも、どれだけ大切でも、どれだけかけがえが無くても、このお方は五月女財閥のご令嬢なんです。五月女ご夫妻のたった1人の愛娘なんです。五月女ご夫妻にとって命より大事な宝なんです。それも、誰にも変えられない事実なんです」

そう言うと、一旦間をおき

「つまりですね、このお方がいるべき場所は、五月女家なんです。たとえどんな理由や事情があろうとも、そこだけはお忘れなきよう。それを忘れるようであれば、私は「忘れる事にする」っと言う約束を反故にし、五月女夫妻に貴方方の事を伝えます。良いですね?」

「「はい!!!」」

ルカとナギは、まるで「軍で上官に命令された様に」返事した。

「まあでも、今回ばれたのが私で良かったですね。 若し、旦那様か奥様だったら、如何なる事情があろうとも貴方方を潰そうと動いたでしょうね。あのお2人は私以上に凄いですから」

「そ、そりゃあ、まあ。知ってるぞ」
「う、うん。私も」

2人が知ってる事にメイドさんは特に驚かなった。

「そう言う訳ですから、お気を付けください。私は先程言った事が無ければ、約束は守りますから」

そう言うと、紅茶を飲み干して帰って行った。

「やれやれ。何とかなったか」
「何か、安心して力が抜けちゃった」

ナギもルカも疲労困憊な顔になっており

「なんかすみません。僕の方の事情が複雑で」
「謝るな。分かってて私もルカも交流を持ってるんだし」
「そうそう。謝るなんて野暮だよ」

取り敢えずは決着した事に、3人とも笑顔になった。


                   × ×


それから数日後。

「「はあ。疲れた」」

五月女夫妻がこんな風に愚痴りつつも帰宅すると

「お帰り、パパ、ママ」
「「沙羅〜」」

溺愛する娘が出迎えてくれた事で一気に愚痴はすっ飛び

「パパ」
「ん!?」

屈むように促され、言われた通りにすると

「沙羅」
「あ、ずるい!!」

藤哉は沙羅にハグしてもらえ、紫苑が文句を言うと

「ママも」
「沙羅」

当然の様に紫苑もハグして貰えた。

娘の突然の行動に驚きつつも、言及などはせず、素直に喜ぶ事にした

「(やれやれ。あの一件があったので、お嬢様もご両親の有難味を再確認してるんでしょうね)」

メイドさんは微笑ましく主人一家の光景を眺めていた。

因みに、両親から沙羅を抱きしめる事は多々ありますが、沙羅からはあまりないので、余計に喜んでいるのである。


                   × ×


一方。

「この前は、ご相談に乗っていただき、ありがとうございました」
「「いえいえ」」

時間が取れたので、ルカは森谷マネージャーや笹森と会っていた。

「沙羅ちゃんの一件が無事に解決したようで、こちらとしても安心しましたよ」
「そうですね」

笹森の言葉に森谷マネージャも、同意していた。

「まあでも、私がした事をほんのちょっとなんですけどね」
「何言ってるんですか。そのほんのちょっとのお陰で、解決出来たんですから誇らないと」
「そうですよ、ルカさん」

ルカが皮肉交じりで言うと、笹森も森谷マネージャーも直ぐに否定し

「肝心の問題が何だったのか言及したりしませんが、家庭の問題は解決出来ない方が多いんです。実際、子供を虐待死・放置死させる家庭は後を絶ちませんからね。それを踏まえると、凄いですよ。それに貢献出来たんですから、自叙伝を出すとしたら絶対に書いた方が良い事なんですからね」

笹森が言うと、ルカも森谷マネージャーも見つめており

「らしくない事言ったかな。忘れてくれ」
「何言ってんだ。お前はそう言うかっこいい事言ってのけるんだし、お前こそ誇れよ」
「そうか?」

幼馴染である森谷マネージャーに言われ、照れていた。

「(まあでも、完全解決とはいかないんだよね。未だに「ハヤテ君の今の両親に知られちゃいけない」って爆弾あるし)」

流石にこれは言えないので、胸にしまっておく事にした。


                   × ×


一方。

「(やれやれ。取り敢えずは何とかなったな)」

帰りの車内、ナギは窓の外を眺めつつこう思い

「(今回の一件では、私は殆ど何も出来なかったが、ルカは頑張ったよな。今度も、ルカの好物をいっぱい作ってやるか)」

10年も一緒に暮らす同居人が誇らしくなり、自然と笑みがこぼれた。

「(そう言えば。蓮司はどうしてるだろうな。あれからゴタゴタしてて、連絡とって無いな)」

蓮司の事を考えると自然と顔が熱くなった。

「(私の方はこっちも解決しないとな。蓮司との事もだし、ルカにもいつか言わないといけないし)」

蓮司との事をあれこれ考えていると、車が急に止まった。

「おい、どうした」
「ああ、すみません。お屋敷の門の前に誰かいるもので」

考え事して気付かなかったが、確かに誰かおり、よく見ると蓮司だった。

「ああ、知り合いだよ」

そう伝えると車を降り

「おい、蓮司」
「ああ、三千院さん。丁度良かった」

蓮司の目的を聞こうとしたその瞬間

「あれ?ナギ。帰りがほぼ同時だ何て珍しいね」
「ル、ルカ」
「ん!?どちらさん、そちらは」


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簡単なプロフィール紹介

高橋 良子(たかはし りょうこ):五月女家のメイドで、使用人の中ではそれなりの地位にいる。本編でも触れたとおり、五月女家に絶対の忠誠を誓っている。普段はとても優しく、仕事も完璧。勿論、腹黒くなんかない。 沙羅は彼女を姉の様に慕っている。


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以上です。

次回は続きです。

では。
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