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See you again in Heaven (一話完結)
日時: 2012/12/29 12:34
名前:
道草
どぅも★道草です!
いや〜、劇場版はいつみても素晴らしいな……
あの映画に『ハヤテのごとく!』の魅力がつまってる気がする。
というわけで劇場版が地上波初放送した記念と、最近長編のほう更新できてないお詫びに、去年ひなゆめであげた一話完結を投稿します。
劇場版のネタバレ全開になってますが、それでもよろしければご覧ください。
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『See you again in Heaven』
草木も眠る丑三つ時……
とある墓地。
なかば打ち捨てられ、不気味な雰囲気に満ちている。
空を塞ぐように木々が覆い茂り、星の光さえ届かない。
まるで生ける者の侵入を許さず、外界から隔離されているかのようであった。
そして今……
怨念渦巻くこの場所で……
魑魅魍魎どもの禍々しい宴がおこなわれて……
「みんな〜〜〜〜〜〜!!『ゆっきゅんラブ・ライブ2012』はっじまるよ〜〜〜〜〜〜♪」
『うおおおおおおおおおっ!!!』
……いなかった。
場違いな明るい声とともに、歓声がわきあがる。
今ここには何十人もの人々がひしめき合っていた。
だが彼らは生者ではない。
この下に眠る歴代の先人たち……その魂だ。
そして彼らの注目は、中央にいるある人物に集まっていた。
チェックのストールを着た、どこか幼い印象すらうける長い髪の女性。
「ではゆっきゅん歌います♪みんな最期まで聴いていってね〜〜〜〜〜〜♪」
『うおおおおおおおおおおおっ!!!』
墓地中に、死人のものとは思えない活気が満ちあふれる。
女性は肩にかけたストールを翻し、アイドルのように叫んだ。
そして人魂をスポットライト代わりにして墓石の上に立ち、歌って踊る。
普通なら果てしなく罰当たりな光景である。
だが、ここの住人たちも満足そうなので問題はなかった。
それに彼女自身も実はもう生きてはいない。
そう、彼女こそ亡くなったナギの母親。
『ゆっきゅん』こと三千院紫子である。
「〜〜〜〜〜〜〜♪〜〜〜〜〜〜♪」
『うおおおおおおおおおおおっ!!!』
紫子はご機嫌な様子で歌い続ける。
その歌声に墓地の皆さまは聴き惚れていた。
特に熱狂的なファンも一名、大興奮していた。
「うおおおおおおおおっ!!ゆっきゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!!」
そう叫ぶのは住所不定無職の幽霊神父、リィン・レジオスター。
『I LOVE YUKKYUN』と書かれた横断幕を手に、最前列にて盛り上がっていた。
まるでアイドルの親衛隊長のようだ。
彼は別にここの墓地に埋葬されていた訳ではないが、ライブの噂を聞きつけてやってきたのだ。
とんだヒマ人である。
なにはともあれ、そんな感じでゆっきゅんのライブは大いに盛り上がっていた。
と、そんなある意味異様な光景を一人の少女が少し離れた所から眺めていた。
白い和服に、長い髪。
帯の胸元には小さな鈴がついている。
「はぁ……」
少女は小さく息を吐き、つぶやいた。
「何をやっているのかしら、あの人は……」
* *
明け方近く。
空もやや白んできた。
「ふぅ、楽しかった〜♪」
いい汗かいたとばかりに、紫子は額を手でぬぐう。
あれからずっと、ぶっつづけで歌っていたのだ。
そしていつの間にか、あれだけ大勢いたギャラリーはいなくなっていた。
別に帰ったわけではない。
紫子の歌に感動し、魂が浄化されて成仏したのだ。
つまりここの墓地の幽霊たちはすべて根こそぎいなくなったわけである。
紫子恐るべし!
だが例外もいた。
「いや〜、いい歌声だったよ紫子君♪」
「ありがとう、神父さん♪」
神父が紫子を褒め称える。
この男、なぜに成仏していないかというと、邪念が多すぎるからである!
確かに紫子の歌で危うく成仏しかけたが『まだやりたい事がある!』という一心でなんとか耐えきったのだ。
ちなみにその『やりたい事』とは……
1. メイドさんとイチャイチャしたい
2. 巫女さんとイチャイチャしたい
3. フィギュアコンプリートしたい
4.録画したアニメまだ全部観てない
5.それに新規アニメも観たい!(ここで4との間で無限ループが発生します)
その他、多数……
未練タラタラだった。
いっそ、この場で滅してしまった方が世のためのような気もする。
とそんなことはともかくとして、そこへ和服の少女がやってきた。
「まったく、何をやっているの貴方達は……」
「やぁ、鈴音君」
「あ、スズちゃん♪こんばんは〜……いやもう、おはようかな?」
気さくにあいさつをかえす紫子たち。
どうやら三人とも顔見知りのようだ。
『鈴音』と呼ばれた少女は、呑気そうな紫子の顔をいぶかしげに見つめる。
「三千院さん……貴方なぜ現世にいるの?」
「だって〜、たまには化けてでないと、ヒマなんだもん♪」
「……はぁ」
ようするに特に意味はなかったようだ。
紫子の無邪気な答えに、鈴音は頭を抱える。
「スズちゃんこそ、なんでまだこっちにいるの?」
「わ、私は……」
鈴音はもごもごと答えた。
「ま、まだちょっとあの子の事が心配で……」
「スズちゃんは孫バカだね〜♪」
「……う/////」
そう言われると言い返せない。
鈴音は恥ずかしそうに着物の袖で顔を隠した。
「でも、確かに心配だよね〜……」
「三千院さんも?」
紫子はコクンと頷く。
「ナギ……ちゃんと胸、成長してるかしら?」
「……なんの心配をしているの貴方は」
鈴音はガクッと脱力する。
そんな二人の会話に神父が口をはさむ。
「そんなに心配なら見に行けばいいんじゃないか?」
「「え?」」
紫子と鈴音は虚をつかれたような顔をする。
「だから二人とも会いに行けばいいじゃないか」
「確かに……それが一番ね」
「でも会いに行っても、私たちの姿見えないだろうしな〜……」
紫子はそれじゃあつまらないとでも言いたげに、む〜んとうなる。
「それなら大丈夫」
鈴音はふっと微笑んだ。
「私に……いい考えがあるわ」
チリーン……
鈴の音が鳴った。
* *
「というわけで転校生を紹介するわ」
白皇学院、朝のホームルームにて。
教室にやってきた雪路の第一声がそれだった。
脈絡もクソもない。
「何が『というわけ』なんですか?」とハヤテ。
「朝から何をほざいているのだ?」とナギ。
「まだ寝ぼけてるのかよ」と美希。
「寝言は寝て言え」と理沙。
「お姉ちゃん、ついにボケがはじまって……」とヒナギク。
「哀れね……」とカユラ。
教室中から憐れみの視線が送られていた。
「あんたたち―――――――――――!!先生をなんだと思ってんだぁぁぁぁぁぁっ!!」
雪路は教卓をバンと叩いて、怒りを露わにする。
「だって、急に転校生なんておかしいじゃない」
ヒナギクがもっともな意見を述べる。
確かに白皇には編入や飛び級で入ってくる生徒も多い。
ナギやハヤテだってそうだ。
だが今回はいくらなんでも話が急すぎる。
それにそういう話はまず先に生徒会長である自分の耳に入るはずだ。
「うっさいわね〜、ちゃんと理由があるのよ!」
「なによ理由って?」
「それは……あれ?なんだっけ??」
雪路は記憶を探るように頭をかく。
だがどうしても思い出せない。
「まったく、いい加減なんだから……」
ヒナギクは呆れながらも、これ以上問いただすのはやめた。
姉がいい加減なのは今に始まったことではない。
そう思うヒナギクだったが、今回ばかりは事情が違った。
雪路の記憶が曖昧なのは別の理由があるのだ。
だがそれを彼女達が知ることはなかった。
「ま、いいわ。とにかく入って!」
雪路は教室のドアに向かい、大声をだす。
どうやら廊下にすでに待機しているようだ。
ドアがガラッと開き、みんなが注目する。
そして二人の少女が入ってきた。
「・・・・・・!!?」
「あ、あれは!!?」
ナギとハヤテに衝撃が走る。
あの二人は……!!
――チリーン……
鈴の音が聞こえた気がした。
と同時に、ナギとハヤテを不思議な感覚が襲った。
まるでまどろみの中、夢と現実がごっちゃになるような感覚。
そして次の瞬間、ハッと覚醒する。
自分は何に驚いていたんだっけ?
ナギとハヤテはそれを思い出せなくなっていた。
「じゃあ二人とも自己紹介して!」
雪路がうながすと彼女たちは名乗った。
「はじめまして、紫子です!ゆっきゅんて呼んでね〜♪」
「……鈴音と申します。宜しくお願い致します」
彼女たちはナギとハヤテを見て微笑む。
交わらないはずの時が今、重なった……
* *
転校生恒例行事、質問攻め大会も終わり、ようやく教室も落ちついてきた。
「んじゃあ二人の席は……。ナギちゃんと綾崎君の隣が空いてるわね」
雪路は教室の中央のあたりを指さす。
そこにはナギとハヤテが前後に並んで座っている。
紫子と鈴音はその隣の席へと足を進めた。
ガタッ!
彼女たちが席に着くよりも先に、ハヤテは立ちあがって、座りやすいように二人の椅子をひいた。
実に紳士的な対応だ。
流石は執事といったところか。
鈴音は一瞬驚いた顔をすると、嬉しそうに微笑んだ。
子どもを褒めるときのような笑顔だ。
「ありがとう、ハヤテ♪」
「どういたしまして♪…………え?」
あれ?自分の名前いったっけ?
一方、紫子はこういう待遇に慣れているのか「ありがとう♪」と言って、すぐにナギの横の席にちょこんと座った。
「よろしくね、ナギ♪」
「え?あ、う、うん……よろしく……」
ナギはどこか気まずそうにうなずく。
なんだろうこの懐かしい雰囲気は?
そのとき、雪路がパンパンと手を叩き、注目を戻す。
「はい。それじゃあホームルームはこれくらいにしてさっそく私の授業を……」
省略。
「うおおおおおおおおおおい!?」
* *
昼休み。
「ナギ〜!一緒にご飯たべよ〜♪」
「おわっ!?ちょ……/////」
紫子は後ろからガバッとナギに抱きついた。
「えへへ〜♪相変わらずちっちゃいね〜♪」
紫子はよしよしと愛しそうにナギの頭をなでる。
「ううう……/////」
ナギはなぜか抵抗できず、恥ずかしそうにうつむいて、されるがままになっていた。
「仲がいいですね〜♪」
ハヤテはそんな二人を微笑ましく眺める。
「ハヤテ」
後ろから声がかかる。
振り向くと、鈴音が立っていた。
「私もご一緒していいかしら?」
「はい、もちろん♪では場所を変えましょうか」
そして4人は連れだって教室から出た。
* *
中庭。
ハヤテ達はベンチに腰掛け、お弁当を広げる。
そして互いにおかずを交換したりしながら楽しんでいた。
「ってオイ!なんでさっきからピーマンばっかり渡すのだ!?」
「ナギ、好き嫌いばっかしてるから大きくなれないんだよ?……………胸とか」
「うっさいわぁぁぁぁぁぁっ!!ていうか自分が嫌いなだけじゃないのか!?」
「ソンナコトナイヨー」
「棒読みぃぃぃぃぃぃっ!!」
ギャーギャーと騒ぐ二人をハヤテは苦笑しながら見つめていた。
「ハヤテ、はいお茶」
「ありがとうございます鈴音さん♪」
お茶をうけとり、一口飲む。
そして鈴音からもらった卵焼きを口にする。
「ハヤテ、おいしい?」
「はい、とっても♪なんだか懐かしい味がします♪」
「そう……」
ハヤテの笑顔をみて、鈴音も優しく微笑む。
「ハヤテ、体の方は平気?疲れてない?」
「大丈夫です♪頑丈なだけが取り柄ですから!」
「ハヤテ、夜はちゃんと寝てる?」
「はい、たっぷり♪」※ハヤテの平均睡眠時間、1時間弱。常人なら倒れます。
「ハヤテ、ご飯はちゃんと食べてる?」
「ええ、料理には自信がありますよ♪」
「ハヤテ、ちゃんとハンカチとチリ紙はもってる?」
「もちろん……って心配しすぎですよ、鈴音さん!?」
ハヤテは思わずツッコミをいれる。
まるで過保護な母親のようだ。
「そんなに心配しなくても、僕は大丈夫だから」
「でも……」
まだ心配そうな顔をしている鈴音だったが、そのとき騒がしい声が聞こえてきた。
「やぁ、ナギちゃんにハヤ太君♪」
「そして転校生諸君!」
「おいしそうだね〜♪」
美希・理沙・泉の生徒会三人娘参上である。
どうやらおこぼれ目当てでやってきたようだ。
「あら、ずいぶん賑やかね♪私もご一緒していい?」
そこへ通りかかったヒナギクも近づいてきた。
あっという間に人だかりができる。
「なんだこの大所帯は……」
「人がゴミのようだ」
さらには千桜やカユラまでやってきた。
なんだかんだ言いながらも集まってくるあたりは同類である。
「まったく、わらわらとなんだお前たちは!」
「いいじゃないナギ、にぎやかなほうが楽しいし♪」
紫子はナギをなだめて、楽しそうに笑う。
ハヤテもこの光景をみて微笑んだ。
「ハハ、なんだか大勢集まってきましたね」
「・・・・・・」
「……鈴音さん?」
黙りこむ鈴音の顔を覗き込む。
「みんな……ハヤテのお友達?」
「え?ええ、そうですけど」
「そう……」
鈴音は全員の顔をまじまじと見つめた。
「……もてるのねハヤテは」
「ぶふぉっ!?そ、そんなんじゃありませんよ/////」
「ふふ♪」
真っ赤になるハヤテの顔がおかしくて、鈴音は笑った。
やがて表情を戻すと、今度は真剣な眼差しでハヤテを見据える。
「ハヤテ」
「はい?」
「今……幸せ?」
「え?」
急な質問にハヤテは一瞬言葉につまる。
そしてふとまわりを眺めた。
瀬川さん、朝風さん、花菱さん、ヒナギクさん、千桜さん、カユラさん……
他にもマリアさん、西沢さん、咲夜さん、伊澄さん、ルカさん、アーたんなど、この場にはいない人たち……
そして……ナギお嬢さま。
本当に大切な人たちに囲まれている自分。
そうだ……答えは最初から決まっていた。
「はいっ!!」
ハヤテは満面の笑みで、力強く答えた。
「そう……よかった」
鈴音はそれを聞いて優しく微笑んだ。
* *
放課後。
まもなく日が沈み、夜が訪れようとしていた。
「では今日はありがとう貴方達」
「楽しかったよ〜♪」
鈴音と紫子は校門の前でハヤテとナギに別れを告げる。
そして鈴音はナギに向き合い、彼女にだけ聞こえるようにささやいた。
「ハヤテのこと……お願いね」
「え?……あ、ああ」
執事の面倒をみるのは、主として当然だろう?
ていうかなんで他の人にそんな事を頼まれなくてはならないのだ?
そんなふうにナギは不思議に思いながらも頷いた。
「じゃあバイバイ、二人とも〜♪」
「はい、さようなら♪」
手を振り終えると、紫子と鈴音は背をむける。
ハヤテは笑顔でそれを見送る。
だが不思議とナギの心はざわついた。
「オイ!!」
ナギは大声で二人を呼び止めた。
「また……会えるよな!?」
自分は何を言っているのだろう?
明日になればまた会えるのに……
そう思いながらもナギは叫ばずにはいられなかった。
紫子は振り返る。
「大丈夫……」
彼女は本来の……大人の姿に戻っていた。
「私はいつでも……あなたを見守っているわ」
そう言って紫子は優しく微笑んだ。
「は……母?」
ナギは言葉を失う。
ハヤテも驚いて言葉が出ない。
「ハヤテ……」
今度は鈴音が口を開く。
彼女もまた、本来の和服姿に戻っていた。
ハヤテは目をみはる。
「あ……あなたは!」
「ハヤテ……さようなら」
それだけ口にすると、鈴音と紫子の体は光に包まれる。
まばゆいばかりの光に、ナギとハヤテは目を覆った。
そして次の瞬間、それらはふっと消えた。
後には黄昏の影が残るのみであった……
* *
「……いいのかい?」
神父が腕を組んで、問いかける。
「もっといろいろ話したい事とかもあったんじゃないのか?」
「う〜ん……これ以上、私たちが関わるのはよくないと思うの。未来は生きている人達のものだから」
紫子はそう答えた。
「……鈴音君は?」
「・・・・・・」
「彼のこと……心配していただろう?」
「・・・・・・」
鈴音はしばらく黙っていたが、やがてふっきれたように微笑んだ。
「あの子なら……いえ、あの子たちならもう大丈夫」
「……そうか」
「じゃあいこっか、スズちゃん♪」
紫子は鈴音の手をとって笑う。
これから二人は在るべき場所へ還るのだ。
神父はそれを見送る。
「こういう言い方も変かもしれんが……元気でな」
「うん♪神父さんもいつまでも悪霊やってないで成仏してね!」
「あとハヤテに変な事したらただじゃおかないわ」
「……善処します」
こうして二人は天へと昇っていった……
* *
翌日。
ハヤテ達が登校すると、教室はいつもどおりにもどっていた。
普段と何も変わらない日常。
誰も昨日の出来事は覚えていない。
そう、ハヤテとナギ以外は……
伊澄がハヤテに気付いて声をかけてきた。
「おはようございます、ハヤテさま」
「おはようございます、伊澄さん。そういえば昨日はいませんでしたけど、どうしたんですか?」
「……神父さんに道を訊いたら、だまされてブラジルまでいってしまいまして」
「……そうですか」
細かいところはもはや突っ込まないハヤテ。
ちなみに神父が伊澄をだましたのは、彼女がいると鈴音たちにとって都合が悪いと判断したためだ。
神父、意外とイイ奴である。
「神父さん……あとで滅します」
……イイ奴なんだけどなぁ。
そんな事情を知らない伊澄は、お札を片手に冷たく言い放った。
それはさておき、伊澄は先ほどから気になっている事をハヤテに訊いた。
「ところでハヤテさま、なにやら教室にかすかな霊気が残っているのですが?」
「ああ……それでしたら別に心配いりませんよ」
「?そうですか?……まぁ、ハヤテさまがそう言うなら」
伊澄は首をかしげたが、それ以上追及はしなかった。
ハヤテは自分の席につく。
ナギは机につっぷしていた。
ハヤテは空になった隣の机をなでて、つぶやいた。
「いっちゃいましたね……」
「……また母に謝り損ねちゃったな」
「お嬢さま……」
ハヤテはなんとかナギを元気づけようとする。
だがその前にナギはガバッと顔をあげた。
「だがまぁ悔いていてもしょうがない!人間最後に行き着く場所は皆同じだ!だったらそれまでしっかり生きていかないとな!!」
ナギは元気に笑う。
それは迷いなど何もない笑顔だ。
それを見てハヤテは安心した。
「そうですね、お嬢さま♪」
「うむ!だから……」
ナギはハヤテの袖をきゅっと握り、上目づかいで小さな声で言った。
「ずっと……。一緒に生きていこうなハヤテ」
「はい……お嬢さま」
ハヤテは包みこむようにナギを優しく抱きしめた……
END
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はい、ここまで読んでくださりありがとうございました!!
当時、どうしても鈴音が書きたくて書いてしまった作品です(笑)
アニメも面白かったから、今度はツグミやシンを書いてみたいなぁ……
では、ありがとうございました♪
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Re: See you again in Heaven (一話完結)
( No.1 )
日時: 2016/01/09 19:28
名前:
水銀燈
おもしろかった
こういう話も好き
他作品ネタもちゃんと使っていてよかった
また新作投稿してくれたらうれしい
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