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花菱美希の結婚 (一話完結)
日時: 2022/02/13 12:51
名前: masa

お久しぶりです&初めまして。masaです。

今回は(も?)思い付きです。

内容はタイトルで分かると思うので、省きます。

原作での設定は完全無視を決め込んでます。
それをご了承のうえで、お願いします。

では本編どうぞ。
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ここは花菱家。

美希は特にする事も無く、友人全員用事があるで、自室でだらけていた。

するとスマホに着信があり、画面を見ると祖父だったので出ると、「直ぐに自分の部屋に来るように」っと言われ、めんどくささを感じつつも赴いた。


ドアをノックすると直ぐに「入れ」っとだけ言われ、入るなり

「何用かな、お爺様。態々呼び出すなんて」
「お前も知っての通り、我が家は代々政治家の家系だ。ワシは総理経験者だ」
「そんなの知ってる。用件をさっさと言いたまえ」

長くなりそうな自慢が始まりそうだったので、遮ると、祖父は咳払いをした後

「まあ、つまり。お前が将来政治家になるつもりかどうかは知らんが、身を固めておいた方が何かと都合は良い事は分かるな?」
「ああ、まあな」

孫娘が直ぐに了解したので、畳み掛ける様に

「そこでだ。このワシ自らお前の相手は探しておいた」
「え!?」
「こ奴じゃ」

美希は祖父に渡された見合い写真を見て驚いた。

「そ奴は性格等問題は無い。お前との相性も、問題は無い。だからこその人選じゃ」
「・・・」
「お前は高校卒業後、直ぐにそ奴と結婚してもらう。子を為すかどうかは任せるが、結婚は決定事項じゃ」

無反応の孫娘に、反応を待っていると

「相手は、どう言ってるのかな」
「無論、相手にも話は通してある。 最初こそ驚いたが、暫く悩んだ末了承した。 「お前の意思を尊重する。自分は何も意見を言わず、ただ従う」っとな」
「・・そうか」

美希はまた少し考え込んだ後

「因みにだ、お爺様。若し私がこの結婚に反対したら、どうするつもりだ」
「この家を出て行ってもらう」

鋭い目付きに、美希は祖父の本気度を感じ取った。

「学費は今迄通り、出してやる。じゃが、生活費は自分で稼げ。 安心しろ。ボロアパートではあるが、家は用意する。仕事も紹介してやる。 勿論、身の回りの事は全部自分でしろ。 反対するなら、そうして貰おう」

祖父の言葉に美希は暫く目を閉じて考え込んだ後

「別に、お爺様に逆らう気はない。この人と結婚しろって言うなら、するよ。勿論、跡継ぎだって産む」
「ほう」
「ついでに言うが、政治家になるつもりはあるよ、私は」

孫娘の言葉に

「なら、良い。言っておくが、「心変わりしたからやっぱ結婚しない」は無しじゃ。どんな壮絶な夫婦喧嘩をしようと、死ぬまで夫婦関係は続けて貰うぞ」
「無論だ。それも逆らう気はないよ」
「なら、もう下がれ。友人達に知らせるかどうかは、任せる」

美希は祖父の部屋を出ると、自室に戻ってから再度見合い写真を見つめ

「結婚か」


                   × ×


翌日。

生徒会室で何時もの様に遊んでいる泉と理沙に

「なあ2人とも、ちょっといいか?」
「ほえ?何?」
「何だよ」

美希は敢えて少し間を開けた後、昨日の祖父との一件を話した。

「ほえ〜。美希ちゃんが結婚か」

純粋に祝う雰囲気の泉に対し、理沙は複雑そうな顔をしており

「良いのか、それで」
「別に構わんよ。お爺様にも言ったが、逆らう気が無いだけだ」
「そうじゃ無くてだな」

泉は分かって無かったが、美希は理沙が言いたい事が理解出来

「所詮、叶わぬ恋さ。 人生諦めが肝心っとも言うだろ」
「まあ、お前が良いなら、私は何も言わんが」

理沙はまだ何か言いたげだったが、飲み込んだ様だ。

「でさ、美希ちゃん。相手は誰? 私達の知ってる人?」
「・・・」
「ほ、ほえ?な、何!?」

美希は少し間を開け

「結婚式に招待するから、その時分かるよ。 今は、言わん」
「「ああ、そう」」

それ以降口を噤んでしまった美希に泉も理沙も追及を止めた。


                   × ×


翌日。

美希は珍しく生徒会の仕事をしようと生徒会室に行くと、ヒナギクしかいなかった。

「あれ?他の皆は?」
「愛歌と千桜は用事があるんだって。泉と理沙は相変わらずよ」

友人2人に美希は溜息をついた後

「手伝うよ」
「あら、珍しい」
「私だって偶には逃げたりしないよ」

ヒナギクは特に何も言わず、仕事を頼んだ。

それから暫くして、仕事も一段落ついた後

「そう言えば、聞いたわよ」
「何をだよ」
「貴方の結婚話よ」

多少目を輝かせながら言うヒナギクに美希は溜息をつきつつ

「何だ、もう広まってるのか」
「ええ。理沙が広めまくってるわ。泉もそれに乗っかってね」
「ふ〜ん」

2人の口の軽さは知り尽くしているので、特に何も思わなかった。

「でも、本当にいいの?だって、半ば強制されたようなものじゃない」
「あの2人にも言ったが、構わないよ。 別に逆らっても良かったんだが、逆らわなかっただけだ。家を追い出されるのが嫌とか、そんなんじゃないよ」
「ふ〜ん」

長い付き合いのある美希の言葉にヒナギクは「無理やり従わされてる」っと言った負の感情を感じず。

「まあ、何はともあれ、おめでと」
「ああ、ありがとな」

内心は少しだけ複雑だったが、表情や言葉には出さない様に返事をした。

「それで?相手は誰なの? 泉や理沙には言わなかったらしいけど」
「・・・」
「な、何!?」

内心を読み取れない顔の美希にヒナギクは首を傾げた。

「ヒナも、結婚式に招待する。その時分かるよ」
「・・言いたくないって、勝手に思わよ?」
「そう思っていいよ」

煮え切らない返事に、ヒナギクは溜息をつきつつ、追及を止めた。


                   × ×


それから数日後。

美希は生徒会塔にある大会議室に呼び出されていた。

美希はめんどくささを感じつつドアを開けると、一斉にクラッカーを鳴らされ

「な、何だよ、これ」
「あら、分からない?」

ヒナギクの言葉に答えは分かっていたが一応聞くと

「貴方の結婚祝いパーティよ。 誕生日の仕返しに、豪勢にしたわ」
「・・そうか」

美希は半ば強引に簡易の壇上に上がらされ

「あ〜、何だ。私の結婚祝いの為に、こんな会を開いてくれて、感謝する。 まあ、気楽に楽しんでくれ。私の事は気にしなくていいよ」

簡単な挨拶を済ませると、生徒会メンバーに囲まれ

「改めて、おめでと」
「おめでと〜、美希ちゃん」
「おめでとうな」

ヒナギク、泉、理沙の言葉に適当に返し

「まあ、相手は分からんが、祝っておくよ。おめでとうな」
「その気になれば調べられるけど、止めておくわ。おめでとうね」

千桜と愛歌さんの言葉にも適当に返した。

「ああ、2人も来てくれ。結婚式に」
「「勿論」」

その後、ヒナギクの誕生日会同様カラオケ大会になってしまい、主役の美希が一番歌わされた。


その日の夜。
祖父に今日の事を話すと

「そうか。良い友人を持ったじゃないか」
「ああ、まあな」

相槌を打ちつつ

「これで、より一層結婚への覚悟が定まったよ」
「そうか。 一応言うが、多少の罪悪感はあるんだぞ」
「・・持つ必要は無いよ、お爺様」

祖父の言葉を打ち消し、美希は自室に戻った。


                   × ×


そして、予定通り高校卒業後、美希の結婚式が執り行われた。



参加者は、美希の結婚相手を見て、驚いたそうだ。



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以上です。

休止中の小説は、「まだ再開未定」です。 すみません。

では。
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