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剣野さんのメイド
日時: 2020/08/06 19:56
名前: エア@鏡花水月◆cNU6FZAf0s6


「・・・ん?なんだ?このチラシ・・・『ご主人様、募集します』?」

時はクリスマス。

世間がクリスマスムードで浮かれてる中、薄緑色の髪の少女・・・剣野カユラは、そんなチラシを発見した。

「?・・・なんだこれ・・・え〜っと・・・『可愛いメイドさんが、あなたを助けます』?」

読めば読むほど謎のチラシだ。

カユラがそんなことをつぶやいたとき・・・。

「あの・・・もしかして、興味あったりするんですか?」

ふと、後ろから声がする。

「ん?」

後ろを振り向くと・・・そこには、琥珀色の髪で、メイド服を着た少女が。

「?お前は・・・?」

「防月コハク。苗字は、『ふせづき』って読むよ。」

「はぁ・・・・・・で、興味って?」

「いや〜、ほら・・・こう見えても、そこのチラシに書いてある『可愛いメイド』っていうのは、わたしの事なんだよね〜。」

「・・・え?お前が?」

「そう。わたし、こう見えても、いろいろ役に立つんだよ〜?」

「へ〜・・・例えば?」

「料理とかできます!!」

「・・・他には?」

「掃除とか洗濯とかもできます!!」

「・・・他には?」

「あと・・・とらのあなで同人誌買ったりとか。あ、パシリもオーケーです。」

「ふ〜ん・・・じゃぁ、ファンタ買ってきてよ。」

「らじゃ〜!!」

そう言って、コハクは自販機のほうへ走っていく。

「・・・不思議な奴だな。」

カユラがそう思ったとき・・・

突如現れた、車に引きずりこまれる。

「え?うわっ・・・ちょっ・・・助けて!!」

・・・そして、カユラのその叫びが通じたのか・・・。


「!!ご主人様がピンチ!!」

コハクが。

「・・・とりあえず、あの車を追いかけよう。・・・え〜っと・・・お、ちょうどいいことに、こんなところに放置自転車が・・・」

そして、その自転車に乗って、コハクが、あの車に向かって走っていく。

・・・一応、それ犯罪だからな?


車の中


「お前ら、ちょっと黙ってくれ。お前らとしゃべると、空気が汚れる。」

カユラが誘拐犯に向かってそんなことを言う。

「!?・・・なんだ、お前、人質のくせに俺たちに歯向かうのか?」

「あぁ。」

「・・・痛い目に合わなきゃわかんねぇみたいだな・・・。」

そして、誘拐犯がナイフを取り出したとき・・・ふと、車のボンネットのほうからすごい音がする。

「ん?」

誘拐犯が窓の外を見ると、そこにいたのは・・・。

「はろ〜、ご主人様を返してもらおうかな?」

コハク。

「ひっ・・・うわっ!!」


その後・・・。


「・・・お前のご主人になった覚えはない。」

「え〜?・・・だったらさ、今からわたしのご主人様、ってことでいんじゃない?」

「はぁ・・・まぁ、いいけど・・・。ひとつ、わたしはそんなに金もってないぞ。まだ12歳(中1)だし。」

「うんうん♪大丈夫だいじょうぶ!!」


・・・こうして、ひとつの物語が幕をあげたのだった・・・。

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Re: 剣野さんのメイド #2 ( No.1 )
日時: 2020/08/10 20:01
名前: エア@鏡花水月



「・・・ところで、ご主人様の家ってどこなの?」

「・・・え?家?」

「うん・・・。」

時はクリスマス。

剣野カユラは、メイドさんである防月コハクを雇ってきたのであった・・・。

「あ〜・・・実はわたし、家とかないんだよね・・・。」

「え!?そうなの!?」

「あぁ。住所不定で、何回か警察に捕まったことある。」

「え〜っ!?」

その直後・・・。

「警察だ!!ここに住所不定の子供がいると聞いて捕まえに来た!!」

ガチャン(手錠の音)

「あ〜・・・。」

「あ〜、ご主人様〜!!」

(・・・目の前で、ご主人様が捕まえられた。)

「ちょっ・・・ちょっと待ちなさい!!」

「?なんだ?」

「わたしはその子のメイド・・・防月コハクよ!!」

「・・・・。」

「ほう・・・だったら君も、署まで来てもらう。」

「え!?・・・望むところよ!!わたしは署だろうとなんだろうと・・・」

まぁ、そんな中・・・。

「いや・・・コハク、ここはわたしに任せろ。」

「え?ご主人様・・・」

「ほら・・・住所不定で捕まるのとか、慣れてるから、ほら・・・。」

「・・・・。」


・・・その後、カユラの説得(コハクいわく)によって、1分後くらいに解放されたという・・・。


「・・・にしても、家がないのは問題だよ。また捕まるかもしれないし。」

「そうだ。それが問題だな・・・。・・・あ、そうだ!!」

「?どうしたんですか?ご主人様・・・」

「こないだアニメイトで知り合った友人がいるんだけどさ、そいつが、なんか下宿してもいいって言ってるんだけど・・・」

「おぉ!!だったら、すぐにそこに行きましょうよ!!」


そんな感じで、カユラが向かった先は・・・


春風家


「お〜、千桜〜、久しぶりだな〜。」

カユラが、銀髪の少女・・・春風千桜に向かってそう言う。

「お、カユラ・・・久しぶり。」

「えっと・・・ご主人様、この方はいったい・・・。」

「こいつは春風千桜。こないだアニメイトで知り合った友人だ。・・・なんでも、どっかの財閥の令嬢だとか・・・」

「え!?そうなの!?」

そう見たいです。

「・・・で、今日は何しに来たんだ?またわたしんちにある同人誌を読みに?」

「いや、それもあるんだが、ほら、あれだ・・・。下宿。」

「あ〜・・・分かった。そんじゃ、カギを渡しとくよ。えっと・・・カギはどこだっけ・・・。」

そんな感じで、千桜がカギを探し始める。

「あ、そうだ、千桜、わたしメイドさんを雇ったんだよ。」

「へ〜、そうか。南側の部屋でいいか?」

「あぁ。・・・で、こっちがそのメイドのコハク。」

「よ、よろしくお願いします・・・。」

「あ、春風千桜だ。よろしく。」

(・・・このひと全然驚かないね・・・。)

コハクがそんなことを思ったとき・・・。

「え!?メイド雇ったの!?マジで!?」

((・・・遅い・・・。))


そんなある日の出来事であった。
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