| Re: 風と雛菊の物語 ( No.1 ) |
- 日時： 2012/11/16 22:00
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です。考えたんですけどこの小説がひなゆめに移動したら
前回のコメントはダメな気がします。無論、このコメントもですけど(笑)
まあ、今は置いておきましょう。では投稿☆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ハヤテが生徒会室に来る前の生徒会室。
「はぁ〜。新学年になったのはいいけどハヤテ君と話せなかったなぁ。
でも大丈夫。クラスは一緒だったのよ。それならきっといくらでも
話す機会はできるわよ。よし！今は仕事をしっかりしよう」
ちなみにナギや伊澄、ワタルに愛歌に千桜、生徒会三人娘など
ご都合主義の関係でみ〜んな同じクラスです。
チン。エレベーターの到着した音が聞こえた。
「あら？誰かしら。みんな帰っちゃってるはずだし…
って、へ？は、ハヤテ君？どうしたの、急に」
「いえ。ヒナギクさん。お話があります」
んで前回の続き。
「(お、お話って？もしかして…告白？！
なんか真剣な顔つきだし…キャ〜／／)」
「ヒナギクさん。僕はあなたのことが…好きです！付き合ってください！」
「…本当に…告白？」
「やっぱり…迷惑ですか？僕なんかに告白されたって…」
「い、いや、違うのよ。私だってハヤテ君のことが好き。
こんな私で良ければよろしくお願いします／／」
「…！はい！お願いします！」
ここに一つのカップルが生まれた。
これから先。困難はあるだろうが二人は乗り越えていくだろう。
あ、別にこれで終わりじゃないよ？長編を予定してるから。
「あ、そうだ。仕事しなきゃ」
「よろしければお手伝いしますよ。今日は時間がありますし」
「ホント？じゃあ、お願い」
「はい！」
んでもってあっという間に時は経った。
「ん〜。ふぅ。助かったわ」
「いえいえ。これくらい当然です」
「…ありがとう。じゃあ、帰ろっか」
「はい。家までお送りしますよ」
「ありがと。じゃ、行こっ」
白皇の門をくぐり、ヒナギクの家へ向かう二人。
「そういえば転校生が来るのよね」
「へぇ〜。どんな方ですか？」
「まだ分かんないけど…名前は早海勇気(はやみ ゆうき)くんと
その執事林道英司(りんどう えいじ)くん、それに
姫百合麗奈(ひめゆり れいな)ちゃんだったかな。
みんな同じクラスだよ。今日はいなかったけど」
「どうして同じクラスに転校生が固まるんですか…」
そりゃあご都合主義以外に何がある？
そんな感じで家に着く。
「じゃあ、また明日ね。ハヤテ君」
「はい。では」
ヒナギクはハヤテを見送った後、家に入った。
「ただいま〜」
「おかえり〜。いや〜。ヒナちゃんやるぅ〜」
「何言ってるのよ？」
「綾崎くん、ううん。ハヤテ君と帰ってくるなんてラブラブね〜」
「ちょ、何言ってるのよ／／そりゃあ、今日告白されて付き合いだしたけど」
「キャ〜。結婚はいつ？子供は何人作るの？お母さんは
孫がいっぱい欲しいしな〜」
「話が早すぎよ！とにかく、この話は終わり。私は部屋に行くから／／」
「ヒナちゃんったら〜。照れちゃって」
桂邸でこんなやり取りが繰り広げられる頃。
「しかしあのヒナギクさんの恋人かぁ。明日からが楽しみだなぁ」
すっかりハイテンションのハヤテ。
「綾崎ハヤテ、か。また明日」
「え？」
すれ違った相手からそう言われたハヤテ。
だが振り返っても誰もいなかった。
「何でしょうか？おっと今はお屋敷に急がないと」
そして無事到着するハヤテ。
「おかえりなさい。どうでしたか？」
「いや〜成功です。大成功」
「おめでとうございます」
「ハヤテ。帰ったか。告白は成功したんだな？」
「はい。これもお嬢様が僕に覚悟をくれたおかげです」
「いや、決めたのはハヤテだ。今日はもう下がってよい。
じっくり休んで明日に備えろ。あと私も学校行くからな」
「本当ですか？嬉しいです。では」
部屋に向かって駆け出すハヤテ。
「マリア。私は頑張ってみる。それでこれからを決めるよ」
「本当に成長しましたね。私達も行きましょうか」
「ああ」
そうして二人も部屋へ向かう。
次回、ついに本格スタート！
ってやっぱりこれってあとがきかなぁ。
「おかえりなさい、勇気。ハヤテ君にあって来たんですか？」
「ああ。面白そうな人物だ。明日からが楽しみだよ」
というわけで次回にご期待ください！
…最初から期待してくださってます？
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.2 ) |
- 日時： 2012/11/17 23:18
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉で〜す☆更新なのだ☆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「う〜ん。よく寝た。さてと。お嬢様も行ってくれるようですし、
早速お仕事をしましょう」
そう言って部屋を出てナギの部屋向かうハヤテ。
部屋の前についたら扉をノックすた。
「お嬢様〜あさですよ〜」
「ああ。おはよう、ハヤテ」
「なん…だと………？」
「何いきなりＢ○ＥＡＣＨの代名詞を言っておるのだ」
「え、いやだってお嬢様がこんなに早く…」
「む…何を言っておるのだ！まるで毎日寝坊をしているみたいではないか！」
「実際そうですし…」
「ええい。言っただろう。学校に行くと。それにお前がヒナギクと
いっしょに居る時間を増やすためにも早く行かねばならんからな」
「お嬢様…正直僕、感動しました」
「こんな事で感動するな！とにかく朝ごはんをくれ」
「かしこまりました」
キッチンへ向かうハヤテ。
「あ、おはよう御座います、ハヤテ君」
「おはよう御座います、マリアさん」
キッチンにはマリアがいた。
「いや〜。お嬢様がこんなに早く起きてくださるなんて…」
「え、起きてたんですか？私が部屋を出るときはまだ寝てたような…」
「とにかく朝ごはんを作りましょう」
「そうですね」
そして時は流れ出発の時刻。
「では、行ってまいります」
「はい。いってらっしゃい。ナギ、ハヤテ君」
「ああ。行ってくる」
二人は自転車に乗り、ハヤテが自転車をこいで出発した。
「いや〜しかしお嬢様と朝からちゃんと学校にいけるなんて幸せです。
「…ハヤテ。そういう発言は控えたほうがいいぞ。
思わぬ誤解を生む」
「え…？…はい、分かりました」
ナギの言葉の意味をハヤテは悟り、黙った。
あ、でも鈍感ハヤテ君なのは変わらないと思うから。
あっという間に白皇の校門前。
「ハヤテ。お前は生徒会室にでも行け。
ここからだったら私一人で行けるし安全だ。
お前はヒナギクのところにいてやれ」
「いえ、しかし校舎くらいまでは―」
「主の言うことを聞けないのか？」
「いえ。ではお気をつけ下さい」
「お前もな」
そうしてハヤテは時計塔へ、ナギは校舎へ向かった。
場面変わって時計塔の生徒会室。
「ふぅ。相変わらずの仕事量ね。これじゃあ
ハヤテ君と居る時間も減っちゃうわよ…」
チン。エレベーターの到着音が響く。
「あれ？この展開ってもしかして…」
「ヒナギクさん」
「は、ハヤテ君？！どうしたの？」
「いえ。お嬢様が計らってくれたんです」
「ナギ…」
ヒナギクは心のなかでナギに感謝した。
「お仕事大変そうですね。お手伝いしましょうか？」
「本当！？じゃ、じゃあお願いするわ」
「はい！お任せください」
「(やった〜ハヤテ君といられるわ。クラスも一緒だし
うまくいけば席も隣に…キャ〜／／)」
「…ギクさん、ヒナギクさん！」
「へ、な、なに？ハヤテ君？」
「いえ。ボーっとしてたんでどうしたのかと
熱でもあるんですか？」
そういってハヤテは自分のおでこをヒナギクのおでこに当てる。
「え、あ、いや、えっと／／」
「顔真っ赤ですよ！保健室に行きましょうよ」
「だ、大丈夫だから安心して。ホラ、仕事しましょう」
「え、ええ。そうですね」
そう言って二人は仕事を始めた。
「ありがとう。おかげで仕事がはかどったわ」
「いえいえ。恋人として当然です」
「そ、そう／／さ、さあ、教室へ行きましょう」
「はい！」
二人は何気なく手をつないで教室に駆け出した。
そして舞台は教室へ。
え？展開が早い？気にしない、気にしない☆
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.3 ) |
- 日時： 2012/11/18 16:06
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆毎回これで終わるのも寂しいものですよね〜(泣)
というわけで…何も思いつきません！うわ〜ん。
…とおふざけはこの辺にして本編にいきましょう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ふぅ。間に合ったわね」
「そうですね」
無事、チャイムのなる前に教室に着くハヤテとヒナギク。
「おはよう〜。ヒナちゃん。ハヤ太くん」
「おはよう、泉。それに二人も」
「ああ、おはよう。しかし二人はラブラブだな。
朝から手をつないで仲良く来るとは」
(((何〜綾崎め)))
「なんか殺意が…」
「べ、別にいいでしょ！恋人同士なんだから！」
「何ーーーーーーーーー！！！
綾崎と桂さんが恋人だと〜！」
教室中から、いや、その声を聞いた学校中から声が上がる。
「おい、ナギちゃん。それは本当なのか？」
「ああ。昨日ハヤテから告白して付き合いだした」
「桂さん！どうしてそんな奴と！？」
「綾崎く〜ん。私、あなたのことが好きだったのに…」
そうヒナギクはご存知学校のアイドル、
そしてハヤテは後にときめきのプロ呼ばれるほどの天然ジゴロ。
その二人が付き合っているとなれば大騒ぎになるのも当然のこと。
「好きなものは好きなの！別にいいでしょ！」
「そうですよ、みなさん。ですから落ち着いてください」
「「「これが落ち着いていられるかーーーーーーーーーー！」」」
キーンコーンカーンコーン
運良くここでチャイムが鳴り生徒たちは渋々席に戻る。
「「えーっと。私(僕)の席は…」」
ハヤテは窓際の一番後ろ。そしてヒナギクはその隣である。
「やった〜！ハヤテ君と隣だ／／」
「そうですね。僕も嬉しいです」
(((綾崎め…)))
クラス中(男子生徒のみ)の怨念がハヤテにぶつけられる中、
担任である雪路が入ってくる。
「おっ待たせー。早速だけどみんなに転校生を紹介するわ」
「(お、昨日ヒナギクさんが言っていた人たちか)」
「雪路よ。それは男か？女か？」
「男の子二人に女の子一人の盛りだくさんよ。
ちなみに男の子の片方が女の子と付き合ってるらしいわ」
一瞬喜んだ男子たちだったが最後の言葉を聞き、落胆した。
「さ、いいわよ。入ってきて」
ガラガラ、扉を開ける音を立て、三人が入ってくる。
「はじめまして。早海勇気だ。早海家の当代当主にあたる。
これからよろしくな」
「同じくはじめまして。勇気の執事林道英司です。
これから主、僕、共によろしくお願いします」
「早海家って最近三千院家に近づく勢いのあの…？」
「ああ。僕は五年前から当主をやっている」
「そんな若い時から…すごいですね」
「ええ。正直驚きだわ…(どこかで見た気がするんだけど…)」
「(あれ？あの人の声、どこかで…)」
「私は姫百合麗奈。勇気の恋人です。
別にお金持ちってわけじゃないけど…よろしくね」
「か、可愛い…なのに恋人がいるなんて…」
「早海くんも林道くんもかっこいいな〜。
早海くんは相手がいるけど林道くんはフリーなんだよね」
教室が騒ぎ始める。
「はい、静かに〜。姫百合さんはヒナの隣に、早海くんは更にその隣、
林道くんは姫百合さんの前。分かった？」
「分かりました」
そうしてそれぞれの席に着く。
「よろしくね」
「ええ。こちらこそ。姫百合さん。それと私のことはヒナギクって呼んで。
前の先生、私のお姉ちゃんだから同じ桂だしややこしいから」
「分かった。じゃあ、私もレイナでいいよ、ヒナ」
「分かったわ、レイナ」
こうして挨拶を交わし、時は過ぎ、お昼休みになった。
「レイナ。学校案内してあげるからいっしょにご飯食べない？
あ、でも早海くんとのほうがいっか」
「うんうん。大丈夫だよ。それよりヒナは？」
「もちろんハヤテ君もいっしょよね？」
「はい。もちろんです。お嬢様もいかがですか？」
「私はいい。伊澄に誘われている」
「そうですか」
「では行こうか。英司、もういいぞ。」
「了解です。全力で逃げましょう」
実はいま、教室に大量の生徒が押しかけてきているのである。
英司はそれを止めていた。ちなみに教室内の生徒は勇気が止めている。
英司が離脱すると同時にレイナ、勇気も教室から脱出。
ハヤテとヒナギクもそれに続く。
そしてなんとか生徒会室に逃げ込んだ。
「ふぅ。本来は生徒会メンバー以外は立入禁止なんだけど
まあ、大したことじゃないし問題無いわね」
「生徒会長がそんな事言ってると威厳がなくなるよ、ヒナ」
「別にいいの。さ、食べましょう」
「そうですね。いただきます」
一同は食事を始める。あ、そうだ。ややこしいのでハヤテの前にはハ、
英司の前には英ってつけることします。一緒にいないときはつけません。
「なあ、ヒナギク。放課後剣道場に言ってもいいか？
実は少し興味がある」
「あら。大歓迎よ。ハヤテ君も来る？」
ハ「そうですね〜。お嬢様の許可が降りたら行こうと思います」
「でもヒナ達って恋人同士なんでしょ？なんでさんとか君とかつけてるの？」
ハ「そ、それは…恥ずかしいからです／／」
「そ、そうよ。呼び方なんて関係ないわ」
「まあいいけど。ところで…」
そんな感じで時間は過ぎ放課後。
早い？まあ、いいじゃないか。
剣道場に向かう一同。
「でもナギが来るなんて意外だわ」
「ふん。籍は残ってるんだろう？だったら参加してやろうと思ってな」
ハ「お嬢様…ホントに僕、感動です」
「だからこんな事で感動するな！」
「クスっ」
「あ、笑うな！姫百合」
ハ「しかし勇気君たちって頭いいですね〜」
「コラっー！話をずらすな！」
「まあな。そうでなければここには入れん」
英「まあ、勇気は前の学校でも毎回満点でしたし」
「毎回満点！？早海君の前いた学校もかなりの名門よね？」
「そうよ。共学だったから私もいたし。謙遜してるけど
林道君だって毎回勇気に次ぐ二位だったでしょ」
英「そういう姫百合さんも僕と並んで二位だったですよね」
ハ「みなさん凄いですね。比べて僕なんて…」
「なによ。期末の時は安定してたじゃない」
「そうだぞ。お前はもっと自分に自身を持て」
話しているうちに剣道場に到着した。
「さ、着いたわよ。入部はするの？」
「そうだな…」
「待ってください」
「へ？どうしたの、東宮君」
「桂さん。綾崎と付き合っているって…本当ですか？」
「本当よ。それがどうかした？」
「なぜそんな奴と…綾崎！僕と勝負だ！」
ハ「ええっ！またですか！？」
「またって前回は戦っていない！だが今回は戦うぞ。
あれから僕は鍛錬を重ね強くなったのだ。
わざわざ野々原は留年までしてくれた…だから僕は勝つ！
勝ってヒナギクさんに思い直してもらう！」
「あの〜東宮君？たとえあなたが勝っても私はハヤテ君と別れないわよ？
それ以前にあなたじゃ無理よ」
「桂さん…生まれ変わった僕の力、見てください！」
「あの〜…」
「何を言っても無駄だろう。…東宮康太郎」
「なんだ！転校生」
「僕と勝負しろ。入ってきた奴に突然勝負を申し込むのは
少し失礼だ。直してやる」
「偉そうに…いいだろう。お前から倒してやる！」
「防具はちゃんとつけろよ。怪我しても知らんぞ」
「なんだと…怒ったぞ。かかってこい！」
「ふん」
「早海君って剣道経験者なの？」
英「ええ。経験者どころか―」
試合が始まった。
「うぉぉぉぉーーー！」
英「最強です」
パアァァァーーン。乾いた音が剣道場に鳴り響いた。
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.4 ) |
- 日時： 2012/11/18 19:02
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です。では投稿☆(書くことないよ〜この部分に)。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ハヤテ達は驚きが隠せなかった。何故ならば声を上げ、
勇気に向かっていったはずの康太郎の頭に気づいたら勇気の竹刀が直撃し、
康太郎から一本とっていたためである。ちなみに康太郎は絶賛気絶中。
ハ「今のって…」
「速すぎて動いていたってことしか分からないわね」
「それが分かれば十分だよ。私だって完璧に捉えられるようになったのはつい最近だもん」
英「凄いでしょう？勇気は十歳の時に本来手に入れられない段位を
特例として手に入れ、しかもそれが幻とも言える十段なんですから」
「十段！？」
「十段ってそんなに凄いのか？」
「凄いってもんじゃないよ、ナギちゃん。十段は史上五人しかいないと言われる
最高位。持っていた全員が亡くなってしまったために廃止された
今はなき最強の称号なんだから」
ハ「それを十歳の時に特例でって…どれだけ凄いんですか」
※実際は特例なんてないと思います。詳しくないんで知りませんが…。
「思い出したわ…早海君ってあの『剣神』早海勇気ね？」
「その通りだ、ヒナギク」
勇気が話に入ってくる。
ハ「剣神？」
英「六年から八年前にいた世界最強の剣士です。
圧倒的なスピードとパワーから試合を常に五秒以内に終わらせ、
剣道にかぎらず剣に関わる知識が誰よりもあり、
剣の製造・加工・修復なども世界一と言われる技術の持ち主。
その噂を聞いて世界から名のある剣士が次々に現れては
やられた、という数々の伝説を残した人物です。
五年前に表舞台から消えてしまいましたがね」
「当主の座についてしまったせいで時間がなくなってな。
身を引くしかなかったんだよ」
「まさかあの剣神に会えるなんてね。ぜひとも一勝負したいところだわ」
「僕もしたいところだが彼を待たせるわけにもいかない」
ハ「彼？って野々原さんじゃないですか」
「お久しぶりですね。綾崎くん」
そこにいたのは野々原楓。東宮家の執事だ。
康太郎を剣道場の端に寝かせた後、ハヤテ達の方へ来ていた。
が、話に夢中になっていたハヤテ達は気づかなかったわけである。
「野々原さん。いいの？留年なんてしちゃって」
「ええ。本当はイギリスに留学予定だったんですが
お坊ちゃまが心配でしたので。いや〜しかし、さすがは
世界最強の執事の主、とでも言うべきでしょうか」
「僕のほうが最強になったのは早いがな」
ハ「世界最強？」
「はい。ご存じないんですか？五年に一度最強の主従を決める
ワールド・バトラー・トーナメントを」
「なんだ？それは」
「五年に一度、日本のある場所で開かれる大会よ。
主と執事のタッグで出場するの。
優勝すれば世界最強の主従として頂点に君臨すると共に
莫大の富が与えられるのよ。出場する主と執事が
お互い認め合っていたら本当の主従ではなくても
参加可能。そのせいで変なのもたくさん出る大会なのよ。
それで勇気と林道君は五年前の大会に出て見事優勝。
優勝賞金を受け取らずに去っていったって伝説も残すくらいなのよ
ちなみに執事一人で戦っていたっていう伝説もあるのよ。
主は動いてすらいなかったって」
「もう結構な金持ちなのに賞金をもらう意味がないからな。
そのお金は全部寄付してもらったよ」
英「それもまた勇気のいいところです」
ハ「へぇ〜。野々原さんは出たんですか？」
「いえ。まだお坊ちゃまが出るには早いかと思いまして。
しかし、一週間後の今年の大会には出るつもりです」
「一週間後なんだ。ハヤテ君はでるの？」
ハ「えっとお嬢「私は出ないぞ」
ハ「やっぱりですか」
「お前はヒナギクと出ればいい。私では足手まといだからな」
「ナギ…どうするの？ハヤテ君。折角だから出てみない？私は別に構わないから。
それに優勝さえすれば借金だって返せるでしょ」
ハ「そうか。優勝さえすればお嬢様への借金がお返しできる…
分かりました！お願いします。ヒナギクさん」
「ええ。こちらこそお願いね」
「ちなみにその大会にはシード権がない。つまり優勝者である
僕も他の出場者と同じ所からスタートだ。
もしかしたら一回戦から当たるかもな
あと執事の多いこの学校は大会中は休みをもらえるみたいだから
安心していいみたいだぞ」
ハ「もしそうなったらよろしくお願いします」
「ふっ。面白くなってきたね」
「はっ。これは紙吹雪？」
「僕もまだ出たことがなかったからね。今年は出てみようかな」
「わっせわっせ」
現れたのは冴木氷室と大河内大河だった。
「ヒムロ。もう花いいかな」
「ありがとうタイガ坊ちゃん。大会当日もしっかりお守りするので
ご安心ください」
ハ「ヒムロさんも出るのか…大変そうだな」
「大丈夫よ。私達なら」
ハ「…そうですね。頑張りましょう」
「それで林道君。軽くお手合わせ願えますか？」
英「いいですよ、野々原さん」
そしてお互いは竹刀を構えた。
ハ「野々原さんと…最強の執事英司君…考えてみれば当時は中学生でも
なかったんですよね…」
「試合開始！」
合図とともに楓が動く。
「超爆裂炎冥斬(セーフティーシャッター)！」
手始めに必殺技を繰り出す楓。英司はそれを素早く躱し、
一気に野々原に向かって突き進む。
そして右の懐に飛び込み素早く一閃。
しかし、素早く野々原も竹刀を戻しそれを防ぐ。
英「さすが」
「そちらこそ。超爆裂炎冥斬！」
英司の竹刀を払うとともに必殺技を繰り出す楓。
直撃した英司だった…。
英「ふぅ。やりますね。あの状態から放つとは」
普通に喋る英司。
英「しかし払うついでに使ってますから威力が下がってますよ」
「とはいえ無傷とは…さすがですね」
ハ「凄い…二人共…」
「ですがこれでどうでしょう。超爆裂炎冥斬！」
さっき放ったものとは比べるべくもない大きさと威力の
必殺技が解き放たれる。
「ちょ、野々原さん！？」
「大丈夫だよ。英司は」
余裕で構える勇気。そして英司は…。
「…花鳥風月―風『エアロ・プロテクション』―」
そう言って竹刀を振ると凄まじい風が起こり、
楓の必殺技の進行を拒み、相殺した。
ちょっと長くなりそうなんでここで終わりにします。
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.5 ) |
- 日時： 2012/11/18 20:42
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆前回勝負の最中で終わりにしちゃったんで
続きをきっちり書きます。って言っても勝負はすぐに終わりますけど
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…この辺にしましょう。これ以上は危険です」
英「ええ。そうですね」
お互い合意の上で勝負は終わった。
ハ「(最後の一撃…二人共すごい威力だった…
僕の技よりも圧倒的に…強い)」
「では一週間後、楽しみにしていますよ」
そう言い残し、康太郎を抱え帰っていく楓。
「僕のことも忘れないでくれよ」
ヒムロたちも帰っていく。
「…で？結局入部するの？しないの？」
「今は決められないな。しばらく待ってくれ。
じゃあ、僕らもこの辺で帰らせてもらうよ」
英「ではお気をつけて」
「バイバイ、ヒナ」
「うん」
勇気たちも帰っていく。
「僕達も帰りましょっか」
※英司はいないので「ハ」はつけません。
「ああ。そうだな。私は車を呼ぶからヒナギクを送ってやれ。
これは命令だぞ」
「ありがとう。ナギ」
「別に」
そう言って去っていくナギ。
「僕達も帰りましょっか」
「ええ。行きましょう」
桂邸に向かって二人も歩きだした。
「一週間後か…」
「そうね。…正直辛い戦いになるでしょうね」
「はい」
ついさっき見たハイレベルな戦い。あんな戦いが
毎試合のように起こるかもしれない。そう考えると
恐怖すら覚えるハヤテだった。
「でも大丈夫よ。私達だったら。だから優勝して借金返して
恋人として…楽しもう？」
「はい。頑張りましょう」
そして桂邸に着く。
「送ってくれてありがとう。また明日ね」
「はい。また明日」
そういってハヤテは三千院家に向かって歩き出す。
この時は誰も知らなかった。この大会が波乱を呼ぶことを。
あれ？予想以上に短い…まあいっか☆
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.6 ) |
- 日時： 2012/11/19 18:04
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉、降☆臨。
と、いうわけで投稿します。今回の話でいきなり大会編のスタートです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「さあ、日本の某所で開かれる
ワールド・バトラー・トーナメントの開幕です！」
ワァァァー。歓声が鳴り響く。
「正直凄いわね」
「はい。ここまで盛り上がっているとは…」
「まあ、世界から強者どもが集まるからな。
正直人間同士とは思えない戦いだってザラだ。
見応えがあるんだろう」
「あ、勇気君」
「林道君は？」
「別の場所で待機している。
お前らも頑張れよ。ここ一週間でどれだけ強くなれたか
楽しみにしているぞ」
「いいわ。私たちのコンビネーション、見せてあげる。
早海君たちも頑張りなさいよ」
「僕は負けないよ。剣神の名にかけて」
「…ずっと思ってたんですけどなんで早海君は一人称が
『僕』なんですか？口調的に合わないような…」
「面白いことを聞いてくるな。まあ、なんだ。
…俺っていうのは不良っぽいから嫌なだけだ」
「それはまた独特な理由ですね」
「そうかもな。では、頑張れよ」
「はい！」
「…ヒナギクも気をつけろ。金髪女…お前の友人にはな」
「え？」
「このローブの奴だ」
勇気はそう言ってひとつの写真をヒナギクに見せる。
「気をつけないと…ハヤテを取られるぞ」
勇気はそう言い残して去っていった。
「何を話していらっしゃったんですか？」
「あ、別になんでもないわ。さ、私達も行きましょ」
「はい！」
「(金髪女…私の友人…ナギ？でも写真の人は
ナギに比べると背が高いし…)」
「？どうかなさいましたか？」
「別になんでもないわよ。あ、受付はあそこね」
受付を見つけ、参加の許可を貰いに行く二人。
「どちら様が執事でしょうか？」
「あ、僕です」
「かしこまりました。お二人は勝負中はその花を胸にお付けください。
執事の場合はそれが散ってしまうと戦えなくなります。
主の場合は失格になります」
「白皇のマラソンみたいね」
「でもあれより散りにくそうな花です」
「大会は重火器や飛び道具でなければ基本的に武器を持てます。
何日かに分かれてやりますのでご宿泊はこちらが用意した
ホテルをご利用ください。こちらが部屋の鍵になります」
「うわ、このホテル凄くいいところじゃない」
「大会の開会式までは時間がまだございますので
会場内を見て回ってもらって結構です。
では頑張ってくださいね」
「ありがとうございます。さて。ヒナギクさん、どうなさいますか？」
「そうね…。開会までは時間があるし、一度ホテルの方に行こっか。
あんまり遠くないみたいだし」
「分かりました」
そうしてホテルに着き、自室に入った二人。
「広いですね〜。二人部屋にしては大きすぎます」
「そうねぇ。ベッドが2つ、机がひとつ、トイレに一応お風呂付き」
「でもここは温泉があるみたいですし」
「そうよねぇ。普通はそっちを使うわ。というか使いましょう」
「あ、そろそろ時間ですね。行きましょう」
「ええ」
そしてついに開会式が始まる。
「諸君。よく来てくれた。この大会でNo.1が決まるわけだが
優勝者にはなんと、百億が贈呈される。だが忘れるな。
執事とは紳士…ジェントルマンであるものだと。
さあ、ここに開幕だぁ！」
「誰よあれ…」
※オリキャラです。ある意味オリキャラです。
当然出番なんてあるか！
「では一回戦は…これだ！」
今回の大会では1024ペアが出場している。
つまり十回は勝たなければならない。
そしてハヤテ達の一回戦の相手は…。
「第一試合、桂家主従VS瀬川家主従だ！」
「泉のところといきなり試合か…」
「にははー☆ヒナちゃんたちか〜」
「綾崎…俺は絶対お前のハートを手に入れるぞ」
「…変態め」
それぞれの思いが交錯する中、大会は始まった。
「…ハヤテ。もう一度、必ず…。
マキナ。期待しているわよ」
「ああ。任せろ」
ローブの主と色黒の執事が会場の隅で話していた…。
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.7 ) |
- 日時： 2012/11/20 19:39
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
ついに始まる戦い。優勝者は一体誰になるのか！？
では本編スタート☆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ヒナギクさん、準備はできましたか？」
「ええ。ハヤテ君は？」
「バッチリです」
二人が話しているのは選手控え室の中。
今回、ハヤテは竹刀、ヒナギクは正宗を使うことにした。
「正宗はやりすぎかしら？」
「でもそれくらいはしないと優勝は厳しいです」
「そうよね。ところで泉たちは？」
「反対の控え室のようです」
「そう」
「おまたせしました。桂家のお二人は入り口に移動してください」
「行きましょう！」
「ええ！」
ワァァァーーー！大歓声の上がる中、試合場に上がる四人。
「悪いが手加減はしないぞ」
「それで十分です。あなたにはここで散ってもらいます！」
「泉…手加減抜きでいくからね」
「にははー☆それでこそヒナちゃんだよ」
「では試合、開始！」
試合開始の合図が出た。
「ヒナギクさんは瀬川さんをお願いします。
僕はあの変態と戦います」
「分かったわ」
「お嬢、作戦通り頼むぞ」
「了解〜☆」
まずハヤテが先制し、虎鉄に向けて竹刀を振る。
「甘いぞ！」
しかしそれをいとも簡単に自分の竹刀で防ぐ虎鉄。
「その程度では俺の愛の力には勝てん！」
「さっさとくたばってくださいよ…」
虎鉄がハヤテの竹刀を払い、
続けてハヤテに向けて攻撃を仕掛ける。
「くっ！」
ぎりぎりのところでそれを弾くハヤテ。
「(やっぱりこの人…無駄に強い！)」
ハヤテが飛び出した少し後、ヒナギクも泉に向けて突進していた。
「うそ…いつの間にそんなもの出したのよ！」
「禁則事項だよ」
なんと泉は体がすっぽり隠れるほどの大きさの盾に隠れていた。
しかもいる場所が試合場の端っこ。この大会ではリングアウトでの失格がないため、
実質端っこで盾を構えていれば無敵である。
試しに一撃加えるヒナギクだったがなんの手応えもない。
「どうすれば…」
そんな中、執事の二人は。
「はっ！さすがだ、綾崎！」
「あなたに褒められても嬉しくないですよ！」
激しく竹刀をぶつけ合う二人。
「ふっ、だが、勝つのは俺だ！」
そう言ってハヤテの攻撃を躱し、後ろに回り込む虎鉄。
「もらった！」
「甘いですよ。この大会での勝負の条件、お忘れですか？」
そう言って虎鉄の攻撃を背中に受けた後、体を捻らせ、
虎鉄の胸に向けて竹刀を放つハヤテ。
「しまった！」
「僕の勝ちですね」
そう、虎鉄のつけていた花が散ってしまったのである。
「くっ！お嬢！」
「さてと。ヒナギクさんの方は…」
二人が向いた先には花を散らせた泉と花は無事のヒナギクがいた。
「まさかあそこで上から攻撃なんて…」
「あれくらいの高さなら平気だもの」
そう、ヒナギクは泉の頭上に飛び上がり、泉の真上から攻撃したのだ。
これによりバランスを崩した泉が盾から手を離してしまい、
その隙を突きヒナギクが泉の花を攻撃したのである。
「ヒナギクさん…」
「やったわよ、ハヤテ君」
「すまん、お嬢…」
「それはこっちのセリフだよ〜。
まあ、仕方ないよ。後はヒナちゃんたちを応援しよ」
「そうだな。綾崎、俺はいつでもお前を見ているからな！」
「別に見ていなくて結構ですよ、まったく」
これで一回戦は終了した。
「お疲れ様！ヒナ」
「レイナ！勇気の応援に来てたの？」
「うん。ヒナたちのもだけどね」
「わざわざありがとうございます」
「別にいいよ。それより勇気たちは…」
「ここだよ」
「あ、早海君に林道君」
英「こんにちは。一回戦突破おめでとうございます」
ハ「そちらこそおめでとうございます」
「凄いわね、二人共。本当に一瞬で相手の主と執事の花を
両方散らすなんて」
「まあな。今回は僕も動く。その方が早く試合が終わるからな」
「ほんの二三秒の差のくせに。ま、勇気を否定することはしないよ」
英「巻田・国枝主従や大河内家主従、東宮主従もちゃんと勝っているみたいです」
「…当然例のローブのところもだ」
ハヤテには聞こえないようにつぶやく勇気。
「初日は一試合だけだ。参加者が多いからな。
後になるほど一日の戦う回数が増える。
この程度じゃバテてられないぞ」
「私はバテてないわよ。でもハヤテ君はたくさん動いていたみたいだし大丈夫？」
ハ「これくらいどうってことありませんよ。なにせ今はヒナギク『お嬢様』の
執事としてお嬢様をお守りしなければなりませんから」
「へ…お嬢様って／／」
ハ「今思いついたんですけど…嫌でしたか？」
「べ、別に嫌じゃないわよ。むしろ嬉しいし／／
で、でも恥ずかしいっていうか…」
「見せつけてくれるね、ヒナ。これは負けてられない！」
そう言って勇気に抱きつくレイナ。
「おっと。危ないな。別に平気だけど」
「フッフッフ。嬉しいでしょ？」
「そりゃ可愛い彼女に抱きつかれたらな」
「キャ〜！
「意外と早海君って…」
ハ「そうですね〜。意外です」
英「あの二人はラブラブですから」
「さーて。宿に移るか。ハヤテ達は宿はどこだ？」
ハ「えーっと、ホテルＥＡＲＬＹ ＯＣＥＡＮですね」
「同じところか」
「あら。早海君たちも？」
「うん。そこって早海の傘下にあるところなんだよね」
ハ「あ〜、確かに直訳すれば『早い海』…早海ですね」
英「そういうことです」
「調度良かった。一緒に行けるからな」
「そうね。じゃあ、行きましょう」
ホテルに向かっていく一同であった。
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.8 ) |
- 日時： 2012/11/22 19:01
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
今更思ったんですけどこの小説、ハヤヒナらしくない(笑)
でも下手にその要素を放り込むと変になるかもな〜。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「部屋まで隣なんてな…何か見えない力が働いている気がする…」
そう、ホテルの着いた一同は各々の部屋に向かったわけだが
なんと隣同士だったのである。ちなみにレイナも
勇気たちの部屋から見てハヤテ達の部屋と逆のほうの隣部屋である。
もちろんご都合主義によるものさ☆
「じゃあな。後は二人で勝手にイチャイチャしてればいい」
「ちょ、早海君！／／」
ハ「そ、そうですよ！何言って／／」
「でもヒナ達恋人になってからそれらしいことしてないでしょ？
折角なんだから楽しめるだけ楽しまないと」
「だからって…」
英「まあ、あなた達次第ですから。さ、行きましょう」
「行きましょうって言ってもすぐそこだけどな。
…まあ、明日もがんばれよ」
ハ「はい！そちらこそ頑張ってください！」
「じゃあね〜」
「ええ」
各々の部屋に入ったハヤテ達。
だがしかしレイナが入ったのは勇気の部屋、
英司が入ったのはレイナの部屋だった。
「レイナって意外と大胆ね。林道君は空気読んでるし。
ハヤテ君だと多分できないかな〜」
「できますよ！」
「ホントかな〜」
「本当ですって！」
「まあいいや。夕食の時間までまだあるし何する？」
「散歩でも行きますか？」
「いいわね。行きましょう」
二人はホテルを出て適当に歩き始めた。
「日が傾いてきたわね」
「そうですね〜。この辺だと夜は真っ暗そうです」
「星が見えるかしら」
「あ、いいですね。ヒナギクさんと一緒に綺麗な星を眺めたいです。
まあ、僕にとって一番綺麗だと思うのはヒナギクさんですけど」
「ど、どこでそんな口説き文句覚えたのよ／／」
「口説くも何もヒナギクさんはもう僕の恋人ですし。
純粋な褒め言葉ですよ？」
「も、もう／／」
顔が真っ赤なヒナギク。
「み〜つけた」
「え？」
突如現れたローブを着た人。
「クスクス。あなたが綾崎ハヤテくんか〜。
幸せそうね〜」
「誰ですか？」
「私ぃ？名乗るつもりはないわね〜。
まあ、あなたの幸せを壊すものよ」
「え？」
「…なんのつもり？」
「べっつに〜。今は幸せを満喫してなよ〜。
どうせ遠くない未来にそんなもの、消えてなくなるんだから」
「どういうことですか？」
「さあね〜。『居場所』のある幸せ、本当の本当に満喫しておきなよ〜。
壊した後じゃどうにもなんないもん」
「…とりあえずとっ捕まえていいかしら？」
「いやね〜。あなた達程度が私に勝てるとでも？」
その瞬間世界が歪んだ。
「な…これは…」
「もう〜いいところなのに〜」
「まだ早いと言ったはずだ」
どこからか、声が聞こえてくる。
それと同時にローブの人間の後ろに闇の渦が生まれた。
「今はダメだ。もっと幸せを感じてもらってその後に壊す。
そうすれば絶望は何十倍にも膨れ上がる」
「分かったよ〜。じゃあね〜お二人さん」
「あ、待ちなさい！」
だがローブの人間は闇に消えていった。
「なん、だったんですかね…今の…」
「そうね…鷺ノ宮さんに電話でもしてみる？」
「確かにこういうことは伊澄さんの得意分野かもしれませんね」
そう言って携帯を取り出し伊澄に連絡するハヤテ。
「あ、もしもし」
(もしもし)
「伊澄さんですか？」
(はい。…ハヤテ様ですか？」
「はい。いや〜まさか伊澄さんが一度で電話にでるとは…」
(どういう意味かは今は置いておきましょう。
それよりいかがなさいましたか？)
「それが…」
そう言って事情の説明をはじめるハヤテ。
(なるほど。確かに気になりますね…。
分かりました。明日そちらにお伺いします)
「お願いします」
そうして通話は終わった。
「どうするって？」
「明日いらっしゃるそうです」
「そう…大会はこのまま続くのかしらね」
「…続くと思います。大会の会場にさっきの人が現れたわけじゃないですから」
「そうね…ねぇ、さっきの人の言っていたことの意味、分かる？」
「…よくは分かりません。ですが一筋縄ではいかないと思いますし、
何より悪いことが起こりそうです…とても悪いことが…」
「…大丈夫よ。だから私の前からいなくならないでね？」
「…はい」
ヒナギクの過去を知るハヤテはヒナギクの言葉の意味を理解し、
言葉を返す。
「戻りましょう。散々だわ」
「そうですね。夕食の時間になりますしホテルに戻りましょう」
そう言って二人はホテルに戻っていくのであった。
「…今度は何をするつもりだ？」
「別に。目的は昔から変わっていないぞ、勇気」
「そうか。…ならば今度こそそれを打ち砕くだけだ、剛鬼」
「ほぉ。ならば止めてみるがいい」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
なんか一気に話が進んじゃった感じですね(笑)
まあ、このあからさまな敵の人たちはもうしばらくは出番無いです。
今は大会中なので。ではまた次回〜☆
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.9 ) |
- 日時： 2012/11/24 22:20
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
最近一日に一回投稿ができなくなってきました…。
忙しいです…それでも頑張ります☆
と、いうわけで投稿でーす☆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大会は朝早くから始まるということで早めに会場に移動したハヤテとヒナギク。
「私達の試合は午後みたいね」
「そうですね〜」
「やあ、君たち」
「あ、ヒムロさん」
現れたのは大河内大河とその執事冴木氷室だった。
「そういえば出るって言ってましたね」
「当たり前さ。なぜなら僕はお金が大好きだからね」
「…相変わらず金欲が行動原理なんですね」
「当たり前さ。大河坊ちゃんが居る限り僕はお金に困らないけどね」
「ヒムロ〜」
少し涙声の大河。
「それより見てみなよ。野々原君が戦うよ」
「あ、本当ですね」
リングには東宮主従が立っていた。
「さあ、始まります！第一試合は東宮主従対その他主従勢その一！」
「名前を出してくれー！」
「…いろいろと悲しいですね」
「全くね」
「よく見ておくといい。野々原君の戦いを」
「試合開始！」
ゴングが鳴り響く。
「お坊ちゃま。一回戦と同じようにお願いします」
「分かったぞ、野々原」
「これで勝って名前をもらう！お前は執事を頼むぞ」
「かしこまりました」
両者が激突する。
「学生が執事とは…手加減はしませんよ」
「それでいいですよ。しかし…」
「そんなことを言ってられるんですかね」
そう言って相手の真剣を竹刀で払い、
康太郎の方へ向かう。康太郎はというと…
「(こいつ…弱いくせにしぶとい…！)」
そう、野々原はこの一週間で護身術を康太郎に学ばせていた。
これにより康太郎が持ちこたえ、その間に楓が助けに行く。
この戦法で一回戦も勝っていた。
「超爆裂炎冥斬！」
楓の極小の必殺技が相手の主の花を狙い、そして散らせた。
「勝負あり！東宮主従の勝ち！」
「くっそぉ！名前がー！」
「哀れです…」
「冗談抜きにね」
「(やっぱり強い…必殺技の規模をあんなにうまく
コントロールするなんて…それに真剣を竹刀で払ったり、
単純な相手との剣の打ち合いも…)」
「さすが野々原君だ。あの程度はもろともしないね」
「大河内家の方は控え室にいらっしゃてください」
「お呼びだね。君たちも頑張りたまえよ」
「はい！絶対負けません！」
ヒムロたちは控え室に歩いていった。
「まだ時間もありますしヒムロさんたちの戦いも見ていきましょう」
「そうね。敵を知り己を知れば百戦危うからず、だからね」
さあ、続いて大河内主従の登場だ！」
「わっせわっせ」
「ありがとうございます、大河坊ちゃん。
戦いが始まったら僕から離れないでください」
「分かったよ、ヒムロ」
「相手はその他主従勢そのニ！」
「俺たちには名前をくれー！」
「そうだぞ！賞金のためにこいつの執事になっている
俺の身にもなってくれー！」
「扱いひどすぎです…」
「全くよ…」
「試合開始！」
「フッ」
ヒムロがバラを敵に向けた瞬間、敵の花に向けて
大量の花びらが現れた。
「ぬお！なんだこれは！」
逆刃刀で防ぐ相手二人だったが花びらはそれを貫通し、
相手に花を散らせた。
「俺達も…名前が…欲しかった…」
「残念すぎます…」
「ええ…」
「試合終了！大河内主従の圧勝！」
「(やっぱりお二人とも強い…負けてられない！」
「桂家の方は控え室にいらっしゃってください」
「いよいよね」
「はい。勝ちましょう」
「次は〜桂家主従対巻田国枝コンビです！」
その頃巻田と国枝の控え室では。
「なぜ我々は主従と言われないのだ？」
「分からん…おそらくは我々がコンビという印象が
強すぎるせいだろう…」
一方ハヤテ達の控え室では。
「あのお二人はかなりの実力の持ち主です。
気をつけましょう」
「ええ。大丈夫よ。私達なら」
「はい！」
そしてリングに立つ四人。
「試合開始！」
ゴングが鳴り響いた―
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.10 ) |
- 日時： 2012/11/28 21:26
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
やっと投稿できます…。
皆さ〜ん、見捨てないでくださ〜い。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ヒナギクさんは巻田さんをお願いします」
「いいわ。任せて」
試合開始と同時に一回戦と同じように
ハヤテは執事(担当)の国枝、ヒナギクは主(担当)の巻田に向かった。
「なぜあなた方はこの大会に？」
「簡単だ。咲夜お嬢様に勝利の栄光をお渡しするため！
お前こそ何故だ！」
「お嬢様に借金をお返しするため、
お嬢様のご好意を受け取ってヒナギクさんと出たんです！」
「そうか。だが負けんぞ！」
竹刀と逆刃刀をぶつけながら喋る二人。
一方。
「なるほど。女性にしては素晴らしい運動神経だ」
「ありがとうございます。けどあなたこそ凄いじゃない」
「いえ。さ、いくぞ！」
逆刃刀でヒナギクに攻撃する巻田だが、
ヒナギクは正宗で受け流し、反撃する。
「ほぉ」
「まだまだいくわよ」
「甘いですよ」
ヒナギクの突きを逆刃刀で流し、
素早くヒナギクの胸の花を攻撃する。
「しまった―」
だがヒナギクへの攻撃はぎりぎりのところで止められた。
「大丈夫ですか？ヒナギクさん」
「は、ハヤテ君、国枝さんは…」
国枝の方を見てみると花が散っていた。
「すまん。まさかあんなに速いとは…」
ハヤテは必殺技「疾風の如く(Ｂダッシュアタック)」を使い、
国枝の背後へ移動、そして花を攻撃した。
「く！一人では…」
「もらいましたよ！」
ハヤテとヒナギクの同時攻撃を防ぎきれず、
結果花を散らしてしまった巻田。
「勝負あり！勝者桂主従！」
「ふぅ。どうにかなりましたね」
「ええ。…ごめんね。足引っ張っちゃって」
「そんなことありませんよ。ヒナギクさんが巻田さんと闘ってくれた
おかげで国枝さんとのバトルに集中できました」
「…ありがと。くよくよしてても意味ないわね。
さ、次の試合に行きましょう！」
「はい！」
その日の二戦目は雑魚主従相手で簡単に勝利できた二人だった。
「さてと。今日はもう終わりですね。
宿に戻りましょうか」
「そうね」
宿に向かおうとした二人だったが、
「ハヤテ、ヒナギク」
勇気が話しかけてきた。
「あら、早海君。一緒に宿に行く？」
「いや。やることがある。それより次の試合の相手には
注意しろ。…例のローブの金髪女だ」
「なんのことですか？」
「べ、別になんでもないわ」
「気をつけろ。あの二人はめちゃくちゃ強い」
「ありがとう。じゃあね」
「ああ」
勇気と別れ、宿に向かう二人。
「やっと三回戦突破か…」
「参加人数が多すぎますよね…」
「ええ。でも私達なら大丈夫よ、きっと」
「きっとじゃなくて絶対ですよ」
「…そうね。絶対勝ちましょう」
「ハヤテ！」
「え？」
突如二人の前に現れたローブの人間。
「ようやく会えましたわ」
「えっと…君は？」
「そうですわね。これは脱ぎましょう」
そしてローブを脱いだ下には金髪の女性が居た。
髪の毛はチョココロネのように巻かれており、アホ毛もある。
胸はヒナギクと対照的に大きい。
「あなたは…天王州さん？」
「ええ。久しぶりですわね」
「どうしてここに…？いえ、それよりもなぜハヤテ君を知っているの？」
「私は白皇の理事長ですわよ。それにハヤテの元恋人でもあります」
「え…？」
「…アーたん…なの？」
「ええ。そうですわ」
「どういうこと…？ハヤテ君が天王州さんの元恋人って…」
「昔私とハヤテは一緒に暮らしていました。
今思えば結構大胆なこともしていますわね…581回くらい
キスだってしましたし…」
「一緒に暮らしてた…？キスを581回…？」
「…本当のことです。…どうしてここに来たの？アーたん」
「(ハヤテ君が敬語を使ってない…)」
「あなたに会いに来たのよ。ハヤテ。もう一度一緒に暮らしましょう。
もうあんなひどいことはしないから…だから…！」
「…アーたん。あの時はごめんね。ひどいこと、言っちゃって。
ずっと謝りたかったんだ。だけどアーたんの恋人にはなれない。
今の僕の恋人はヒナギクだ。その他のだれでもない」
「ハヤテ君…」
ほっとするヒナギク。だが。
「…そう。なら力づくでどうにかしますわ。
次の試合、私が勝ったら彼女と別れて私と付き合ってください」
「な…！」
「…それは出来ないよ。それに僕は負けないよ」
「…見ていなさい。私と絶対に付き合ってもらいますから」
その言葉を最後にアテネは、天王州アテネは去っていった。
「…ハヤテ君」
「大丈夫です。僕らは負けませんよ。
それにどんなことがあろうと僕はヒナギクさんを好きで居続けます」
「ありがと。…絶対に勝ちましょう」
「はい！」
宿についた二人は風呂に入り、夕食を取り、そして眠った。
「(ヒナギクさんといるためにも…負けられない)」
「(早海君の言っていた人って天王州さんのことだったのね…
だけど私と彼女との関係をなんで知って…？ハヤテ君とのことも…)」
一方二人も寝静まった夜遅く。
「やはり剛鬼たちの狙いはハヤテか…」
「でもどうやって？」
「天王州アテネとのゴタゴタを利用するのだろう。
おそらくあいつらが多少上手く事を進めて
ハヤテとヒナギクを決裂させる。
それによって絶望させて手駒にするはずだ」
「ってことは私の出番ね」
「ああ。レイナはなるべく二人と一緒にいてくれ。
危険そうに見えたら即刻二人を眠らせて守ってくれ」
「了解。勇気もムリしないでね？」
「分かっているよ。レイナこそ気をつけてくれ」
「うん」
「僕はどうします？」
「剛鬼の側近は手強い。英司はそっちを頼む」
「了解です。明日の戦いもスムーズにいけばいいんですが…」
「無理だろう。アテネとハヤテ達が激突する。
その上アテネと執事のマキナは恐ろしく強い。
今の二人じゃ勝てない」
「…二人には幸せになってもらいたいのに…」
「…ああ。だから汚れ仕事は僕だけで十分だ」
「僕『達』です」
「そうだよ。勇気だけに負担がいくようにはしないよ」
「…ありがとう。よき友人と恋人を持ったものだな、僕は」
「そう言われると嬉しいな〜」
その瞬間
「「「！！！」」」
「今のは…」
「十中八九剛鬼たちだよ。私の探索域であんなに派手に現れるなんて」
「被害は？」
「公園一つ吹き飛んだぐらいかな。大きさは玉砕公園くらいのね。
人はいなかったから犠牲者はいないよ」
「僕らを呼んでるってことですよね…」
「ああ。二人はここにいてくれ。僕だけでいく。
なあに、無理はしないさ」
「…約束だよ。帰ってきてね」
「当たり前だ。英司、レイナのことは頼む」
「頼まれてもレイナさん凄く強いですし」
「それは言っちゃだめだよ…」
「全くだ…良い感じだったんだが…」
「わざとです」
「だろうな」
「とにかく気をつけてね」
「ああ。じゃあな」
そう言って勇気は公園に向かって駆け出した。
そして。
「昨日も会ったばかりだろ。何の用だ？剛鬼」
「いや。宣戦布告をしていなかった気がしてな」
「あれで十分だ」
「そりゃ困る」
「どうでもいい。それで？ここで決着つけるか？」
「それもいいが…」
「今は綾崎ハヤテを狙っているからな」
「お前がどう答えていようとここで倒すつもりだったんだが」
「逸るな。悪いが俺はここで逃げるぞ。
本当に宣戦布告に来ただけだから」
「律儀なことで」
「まあな。ではまた今度、絶望の海の中で会うこととしよう」
そう言い残し、闇に消えていった剛鬼。
「逃したか。…戻るか」
こうして夜は明けていく。
前も言いましたが剛鬼たちはまだまだハヤテ達の前へは現れません。
ネタバレみたいですが…これくらいはいいです。
とにかく次回も見てください☆(早く続きを書いてみせます…)
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.11 ) |
- 日時： 2012/11/29 21:08
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
無駄話なしで投稿です☆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「さあ、この大会も今日で三日目。
まだまだ先は長いですが頑張ってください！」
「しかし十回戦うって長すぎですよね」
「そうよね。予選とかをすればいいのに」
ハヤテとヒナギクは三日目は午前中から戦う。
そう、天王州アテネと。
「…勝ちましょう。絶対に」
「当たり前よ。こんなところで止まってられないでしょ」
「…はい」
「桂家の方は―」
「行きましょう」
「ええ！」
その頃。
「マキナ。ハヤテ達は多分今までどおり主対主、執事対執事でくるはず。
決してハヤテを再起不能にまで追い込んではダメよ」
「…もう一人は？」
「ヒナは…一応友達だもの。やり過ぎはダメよ」
「分かった。任せろ」
「ええ。奥の手は使用禁止。目立ちすぎるわ。
鷺ノ宮さんも見てるし、何より早海勇気がいる。
私達じゃあの男に勝つのは不可能だから」
「…任せろ。そのかわり…」
「ハンバーガーでしょ。いいわよ。たくさん買ってあげるわ」
「よし、ヤル気出てきたぞ〜」
「(…ヒナから取り戻してみせる…必ず)」
そして。
「さあ、ついにベールを脱いだ天王州主従対桂主従の試合です！」
凄い戦いが見られる気がひしひしします！」
「ハヤテ。そしてヒナ。私は今日、ここであなた達を倒します」
「負けないよ、アーたん」
「あなたに勝って私のこと、認めてもらうんだから」
「ふん。アテネの邪魔をするやつは許さない」
「では・・・試合開始！」
「ヒナギクさん！執事の方をお願いします！」
「分かったわ」
「逆できたぞ」
「わざわざ私の方へ来てくれるなんてね。
ヒナは任せたわ」
まず、ヒナギクとマキナが飛び出し、正宗とマキナの足がぶつかり合う。
「く…重い…！」
「アテネを悲しませる奴は…許さない！」
マキナの蹴りがヒナギクを吹き飛ばす。
「きゃあ！」
「ヒナギクさん！」
「ヒナの方は放っておいていいのかしら？
やり過ぎないようには言ってあるけど」
「ヒナギクさんなら大丈夫です。それより僕らは…」
「そうでしたわ。…でもすっかりあなたが剣の腕を上げて嬉しいですわ。
教えた甲斐がありますわ」
二人はアテネが用意した剣で戦っていた。
「ですが…まだまだですわね」
アテネの鋭い一撃がハヤテの頬をかすめる。
「く…まだだ！」
ハヤテが態勢を立て直し、アテネに攻撃する。
「…ハヤテ。もっと本気でやっていいのよ？
私の体なんて気遣わず」
「そんなこと出来ない！僕はアーたんにヒナギクさんのことを分かってもらう！」
「無理よ。おとなしくしていなさい。でないと余計な怪我をするわよ？」
「アーたん！」
ハヤテは必死にアテネを止めようとするがアテネはそれを無視し、
ハヤテに攻撃を加える。一方。
「ちっ…しぶとい…」
「はあ、はあ。絶対諦めない…。
やっと好きな人ができたのよ…
やっといなくならない好きな人が…
だから絶対負けられない！」
ヒナギクがマキナに向けて正宗を放つ。
「くっ…」
マキナは防ぎけれず、攻撃を受ける。
「アテネの邪魔を…するなぁ！」
マキナが叫んだ瞬間、マキナの体が変化し始める。
「マキナ！やめなさい！」
だがアテネに制止され、元に戻った。
「なに…今の…？」
「危うくアテネの命令を無視するところだった。
あんなの使わなくても勝てる！」
マキナはヒナギクの背後に回りこみ、ヒナギクを蹴り飛ばした。
「きゃあ！」
「あらあら。あれで終わりかしら」
「ヒナギクさん…」
「あなたもあっちの心配をしている場合じゃないですわ！」
アテネの剣がハヤテを捉える。
「僕は…負けられないんだぁー！」
ハヤテは必殺技を使い、アテネの後ろに回り込む。
「甘いですわ！」
だがアテネはそれを見越していたかのように
振り返り、ハヤテの一撃を止める。
「…やっぱり強いね。アーたんは」
「あなたに言われると凄く嬉しいですわ。
ですが…仕方ありません。少し荒い手を使いましょう」
そう言った瞬間、アテネの後ろから無数の剣が飛び出てきて
ハヤテを吹き飛ばした。
「ぐわぁ！」
「これであなたもヒナも終わりね」
ハヤテはリングに倒れこんだ。ヒナギクは。
「さてと。花さえ散らせばいいんだったか？」
マキナがヒナギクの花に手をのばす。
だがヒナギクはその手を掴み、立ち上がった。
「な…こいつ、まだこんな力が…！」
「絶対に負けられない…ハヤテ君と過ごすこれからのためにも！」
その瞬間、マキナの体が光り出し、中から一本の剣が出てきた。
「これは…」
「しまった！」
「何をやっているの！？マキナ！」
「あれは…白桜？」
そう、出てきたのはかつて庭城にあった正義を成す剣、白桜。
黒椿に匹敵する剣。
「マキナの体内に入れておいたものが…」
「それを返せ！」
マキナが取り返すべく、ヒナギクに飛びかかる。
だが白桜によって拒まれる。
「あなたは私を認めてくれるの…？
分かったわ。いきましょう、白桜！」
ヒナギクがマキナの体を吹き飛ばした。
「くそ！」
マキナは素早く態勢を立て直し、ヒナギクに攻撃を加える。
「凄い…あの人の動きが全て分かる…これなら！」
ヒナギクの鋭い一撃が飛びかかってくるマキナの花を捉え、
そして遂に散らせた。
「負けただと…」
「く…だけど私が！」
アテネがヒナギクに攻撃をしようとしたが、
ハヤテによって拒まれ、花を散らされた。
「僕の勝ちだね…アーたん」
「…そうですわね」
「勝負あり！激闘を制したのは桂主従だ！」
「大丈夫ですか？ヒナギクさん」
「私は平気よ。それよりハヤテ君は？」
「はは、大丈―」
そこまで言いかけて倒れるハヤテ。
「ちょ、ハヤテ君！？大丈夫！？しっかりして！！」
ハヤテが倒れたのを見て、慌てて医療班がリングに上がってきた。
「おおっと。執事の方が倒れてしまった！
果たして大丈夫なのか！？」
「君！君も手当をするからこっちへ来なさい」
「ハヤテ君は大丈夫なんですか！？」
「命に別条はない。ただ、かなりの怪我を受けているから
これ以上この大会に出場するのは無理だろう」
「…でも良かった…ハヤテ君が死なないで…」
こうしてハヤテとヒナギクは病院に運ばれていった。
今回はここまで。ちなみに白桜はそのままヒナギクが持って行きました。
次回もよろしくお願いします☆
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.12 ) |
- 日時： 2012/12/02 14:47
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
早速投稿です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
アテネとの戦いによって傷ついたハヤテとヒナギクは
病院に搬送され、結果大会を棄権した。
今はハヤテの病室にヒナギクが付き添っている。
「う、うーん。ここは…」
ハヤテが目を覚ますとそこには見慣れない天井が広がっていた。
「確か僕はアーたんと…そうだ！ヒナギクさんは―」
そこまで言って気づいた。ヒナギクが自分の寝ているベッドに
寄りかかって寝ていることを。
「よかった…ご無事のようですね…うっ」
ヒナギクの心配をするハヤテだがむしろハヤテのほうが
重傷だった。といってもすでにかなり治っているのだが…。
「うーん。あれ？ハヤテ君？起きたんだ。よかった…」
「ご心配おかけしました。もう大丈夫ですから。
そういえば大会は…」
「棄権したわ。ハヤテ君の傷も重そうだったし…」
「そうですか…すいません。折角のチャンスを…」
「別に私はいいわよ。借金なんていつでも返せるでしょ」
「そう言ってもらえるとほっとします」
「とりあえずは安静にしていましょう。
落ち着いたら帰ればいいから」
「本当にすいません」
「もう、謝ってばかりじゃない。
とにかく今は休んで」
「はい…」
そう言った後、ハヤテはもう一度眠りにつく。
「…それで？なんでここに来たの？」
「あら。愛する人のお見舞いに来ては行けないのかしら？」
病室の入り口にはアテネが立っていた。
「何が愛する人よ…こんなにボロボロにしたくせに」
「ハヤテを手に入れるためよ。さあ、そこをどきなさい。
ハヤテの隣にいていいのは私だけですわ」
「お断りよ。今は私がハヤテ君の恋人なの」
「…実力行使でいくわよ？」
「残念だがそれは無理だな」
アテネが振り返るとそこには勇気とレイナが居た。
「早海君…林道君は？」
「外で見回りをしている」
「早海勇気…私の邪魔をするのかしら？」
「無駄な演技はやめていいよ。エール・ベッケンさん」
「エール・ベッケン？」
「…やはり分かるんですね」
突如アテネの口調が変わる。
「アテネを操るとは大したものだ。
目的はハヤテを絶望させることか？」
「もちろん。私達の目的は人間の根絶やし。
私達だけが生きる平和な世界での暮らし。
それのためにも綾崎ハヤテはいるんですよ」
「人間の根絶やし…？あなたは何を言ってるのよ。
あなただって人間でしょ？」
「もちろん。ですが私達以外の人間は愚かすぎる。
争い争い争い、何度話し合ってもまた争う。
ならばいっそそんな人間のいない世界を作る。
そう考えただけです。
あなたでしたらその世界で暮らすことを許してもいいですよ？」
「お断りよ。そんな平和、間違ってる。
人同士の争いが嫌ならそれをやってる
あなた達だって一緒じゃない」
「それは違う。私たちのやろうとしていることは正義だ。
正義は何をやっても許される。悪役を殺してもね」
「そんなの戦争をやっている人たちと同じよ！」
「あんなのとは違う！分からないんですか！？
我々は人類のことを思ってやっているんです。
このままでは確実に世界は滅んでしまう。人間の手で！
だからそんなことをする人間を滅ぼすだけです！」
「それが戦争をやっている人たちと一緒だって言ってるの！」
「ヒナの言う通りだよ。他人を絶望させるのなんて正義じゃない！」
「そうでなければ人を操れないから！だから、仕方なく！」
「操るなんてことをするのはとても正義じゃない！」
「…まあいいでしょう。どうせ私はここにはいない。
天王州アテネの体を使っているだけなのだから。
今に思い知るでしょう。私の言っていたことの正しさを！」
そう言った後、アテネは床に倒れ込んだ。
「…レイナ、頼む」
「分かってるよ」
そういいレイナは懐からひとつの石を取り出し、
アテネの上に置く。
「これでよし。石が天王州さんを癒してくれるよ」
「ねえ、さっきのむちゃくちゃ言ってた天王州さんは何だったの？」
「操られていたんだ。ある人物に。今は解放されて気絶してるだけだ。」
「ハヤテ君を絶望させるっていうのは？」
「アテネを操っていた人物は絶望している人間を操れる。
それでハヤテを操ってさっき言ってた人類根絶やしを
行おうとしたんだろう。
アテネを操ったのはハヤテとお前を破局させるため。
多分適当に使えそうな人間ってことでアテネを倒し、絶望させ、
操った後にアテネの記憶を見てハヤテも使えると思ったんだろう」
「…そうなんだ」
「あいつの操作は厄介でな。
催眠術ではなくて完璧に心を変える。
例えば気配りができる優しい人間がいたとして、
そいつを操れればそいつの性格を快楽殺人者のそれに
変えられる。それは操られている人間の本心。
そういう形にするのさ」
「つまり人が変わってしまうということ？」
「そういうこと。つまりハヤテがもし操られれば
ハヤテは本心から世界の破滅を願うことになるだろう」
「そんな…」
「絶望さえさせなければいい。
そのためにも恋人として一緒にいてやれよ、ヒナギク」
「…分かったわ。ハヤテ君に犯罪はさせたくないもの。
…ハヤテ君、起きないわね」
「私が眠らせておいたの。今のこと聞かれたら
綾崎くんのことだから多分どこかに行っちゃうでしょ。
自分のせいだ、って言って」
「…たしかにそうかも」
「まあ、僕らはこの辺でいなくなるとしよう。
アテネは…悪いがレイナが運んでくれるか？
男の僕が運ぶのもまずいだろうしな」
「そうだね。じゃあ、お大事にね。ヒナ」
「あ、うん」
勇気とレイナはアテネを連れて出ていった。
「…絶望か。ハヤテ君は私の前からいなくなったりしないよね…」
「当たり前ですよ」
「！ハヤテ君！いつから起きてたの？！」
「ちょうど今ですよ。何かあったんですか？」
「べ、別になにもないよ」
「そうですか。ならいいんですけど…」
ハヤテもそれ以上は詮索はしなかった。
「あ、それと傷はだいぶ良くなったので明日には退院できますよ」
「え…本当だ」
そう、ハヤテの受けた傷は大半が治り、もう問題ないくらいだった。
恐るべし、不死身の化物執事。
「なんか失礼なことを言われた気が…」
「そうね。ハヤテ君を馬鹿にされた気がするわ」
さてと。こんな感じで一日は終わっていくのであった。
「あ、逃げましたね」
「ええ。たまに話しに関与してくると思ったらろくな事言わない
作者よね〜」
ちなみに大会は野々原VSヒムロの戦いによって会場が
ボロボロになって続行不可能になり、
結局ベスト４の東宮、大河内、早海、その他主従勢その三に
平等に賞金が渡された。
「さてと。帰りましょうか」
「ええ」
大会を見届けたハヤテとヒナギクは家へと帰っていった。
ちなみに。
「なんで行きは電車と車と船の乗り継ぎだったのに帰りは飛行機なのよ！」
「どうやら「疲れている出場者たちに時間をかけて帰ってもらうのは忍びない。
だから帰りは飛行機を手配した」ってことらしいですよ」
「いやよ！私は時間がかかっても陸路で行くわ！」
「ヒナギクさん…大丈夫ですよ。僕が手をずっと握ってます。
あの時みたいに」
「ハヤテ君…分かったわ」
こうして飛行機に乗って帰った二人だったが途中でハイジャックにあい、
撃退はしたもののヒナギクは二度と飛行機には乗らないと誓ったというのは
また別のお話。
今までと少し話の感じが変わったかな…。特に後半。
まあ、とにかく次回も頑張ります☆
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.13 ) |
- 日時： 2012/12/02 19:41
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
感想欲しいなあ〜。一度ぐらいありがとうございますって書いてみたい。
まあいいです。面白いものが書ければ感想はもらえますよね。
ということで投稿☆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大会が終わり、ハヤテはいつもどおりの朝を過ごしていた。
「お嬢様、おはようございます」
「ああ、おはよう。早く支度をしろ。学校にいくぞ」
ハヤテが大会に行っている間もナギはちゃんと早起きをして学校に行っていた。
「はい！」
こうしてハヤテとナギは学校へ向かった。
「おはよう、ハヤテ君。それにナギ」
「おはようございます、ヒナギクさん」
「私はついでか？」
「ごめんごめん。そんな気はなかったんだけど」
「ところで勇気君は？」
「勇気なら仕事のせいで欠席。林道君はそれの手伝い」
「あ、姫百合さん。おはようございます」
「うん、おはよう」
キーンコーンカーンコーン
「ギリギリセーフ！」
「間に合ってないわよ、お姉ちゃん」
「甘いわね、ヒナ。私の心の中のチャイムはまだ鳴っているわ」
「そんなものを時間の基準にするのはお姉ちゃんだけよ。
とにかく早く始めて。お説教は後」
「むう(これは終わったら全力で逃げないとね)」
「(あれは逃げる気満々ね。逃さないけど)」
「さてみんな。知ってる通りもうすぐ白皇の五大行事の一つ、
『白皇天下一武道会』が開かれるわ」
「ド○ゴンボールじゃあるまいし…」
「優勝賞金はなんと4500万！」
「相変わらず凄い値段です…」
「全くよ…」
「この武闘会はペアで出場するの。
参加者は白皇のあちこちに散らばり、
自分の持つバッジを奪われたら失格。
どっちか片方でも奪われたら終わりよ。
ただし奪った人はどこかにあるバッジ回収箱に入れないと
相手を失格に出来ない。そこで奪われた方は箱に入れられる前に
奪い返すのよ」
「マラソンといい、ペアで出るものばっかりですね」
「そうね…」
「当然相手を殺しちゃダメよ。
武器の使用は許可されているわ。
回収箱にはセンサーがついてるから強引に箱から取り出してもダメ。
それ以前に各箱にはちゃんと審判がいるから。
奪われたペアがその後に他のチームのバッジを奪っても
意味は無いわよ。さっき言った審判が中から取り出すから。
審判に故意で危害を加えた場合は良くて停学、悪くて退学よ」
「随分と厳しい処分ですね」
「まあ、実際そんな生徒置いておけないんでしょ」
「ペアが一つだけになった時点で終了。
大体分かった？」
全員が頷く。
「ちなみに教師の参加もオーケーよ。
私も酒のために頑張っちゃうからね」
「お姉ちゃん…」
「相変わらずですね」
「諸君の先頭を祈る！では！」
そう言って教室を出ようとした雪路だったが
木刀が飛んできて立ち止まる。
「ひ、ヒナ？お、落ち着いて？ね？」
「逃さないわよ」
「く…だけどもうあなたの武器は！」
そう言って壁に刺さった木刀を抜き、逃げようとする雪路だったが…
「正宗！」
ヒナギクが叫んだ瞬間雪路の持っていた木刀はヒナギクの手に戻った。
「さてと。ゆっくり話しましょう」
「い、いや…助けて…綾崎くん、ヒナの恋人でしょ？！」
「すいません…僕にはあなたが間違っているようにしか見えません」
「そんなあ」
「あ、行きましょう」
満面の笑みでヒナギクはそう言った。
「い、いやああああああああああああああああ！」
朝の白皇学院に世界史教師の悲鳴が鳴り響いた。
「ふう」
ヒナギクが帰ってきたのは一限目が始まる少し前だった」
「あ、ヒナギクさん。ご苦労様です」
「別に…」
「ところで例の五大行事に一緒に出ませんか？」
「え？」
「お嬢様は出たくないみたいですし…」
「ならいいわよ。今度こそ優勝して賞金を賞金を手に入れましょう」
「はい！」
「私は荒事は嫌かな…勇気は林道君と出るだろうし」
こうして時は流れ、ゴールデンウィーク前最後のイベント、
白皇天下一武道会の日になった。
「早っ！」
書いてる暇がないんです！
「さあ、遂に来たぞ諸君。白皇天下一武道会の始まりだあ！
実況は動画研究部の私朝風理沙と花菱美希、瀬川泉だ！」
「あの三人何をやってるのよ…」
「まったくだな」
ハ「あ、勇気君と英司君」
英「実に久々の登場です」
「頑張れよ。今度こそ戦おうじゃないか」
ハ「そうですね。負けませんよ」
英「それはこっちも同じです」
「ではこの辺で。最初から戦う気はないんでね」
「そう」
勇気と英司はどこかへ歩いていった。
「ではいくぞ！３、２、１、スタートだ！」
合図とともにハヤテとヒナギクを男子生徒が襲う。
「桂さんを奪いやがって」
「桂さんは傷つけるな。執事だけ狙え！」
だがハヤテとヒナギクの的確な攻撃によって次々に倒されていく。
幸い二人が戦っているのは回収箱のすぐ近くなので
倒した相手のバッジはすぐに処分できた。
「くそっ！ここは！」
なんと男子生徒は大量の銃をハヤテに向けた。
「ええっ！武器ありだからってそれはないですよ！」
「知るかぁ！」
そう言ってハヤテに向けて一斉攻撃を始めた。
さすがのハヤテも弾数が多すぎてかわしきれない。
「くっ！」
「ハヤテ君！あなた達ね…」
ヒナギクからダークオーラが出てきた。
「ハヤテ君がシンじゃったどうしてくれるのよ…」
バーサーカーと化したヒナギクの前に
次々とやられた生徒が積み重なる。
男子生徒はヒナギクは攻撃できないので一方的な戦いだった。
「皆さんには悪いですが…今だ！」
攻撃が止んだハヤテもヒナギクに加勢し、
なんとか男子生徒たちを倒しきった。
「はあはあ。大丈夫ですか？」
「ええ。ハヤテ君こそ…」
「僕は平気です。それよりここを早く離れましょう。
まだまだ来るはずですから」
「ええ」
二人は大急ぎでその場を離れた。
「ここまで来れば安全ですかね」
「甘いよ」
その言葉とともにバラが何本か飛んできた。
「ヒムロさんですね！」
「その通り」
バラが飛んできた方に目を向けるとそこにはヒムロが居た。
武道会最初の強敵とのバトルが幕を上げる！
最近ナレーションを少し変えてます…。
まあ、ただの気分転換ですよ。
それではまた☆
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.14 ) |
- 日時： 2012/12/02 21:06
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
アイデアが今は浮かび上がってくるんですよ…。
というわけでさらに投稿☆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「さて。僕はなぜこの大会に出たかというと…」
「お金が大好きだからですよね」
「その通り。ちなみにコンビは野々原君だ」
「こんにちは。綾崎くん、生徒会長さん」
「あら野々原さん。東宮君はいいの？」
「それが少し紳士らしくない態度をとったので叩きなおしたんですが
やりすぎまして…」
「それで仕方なくヒムロさんと？」
「ああ。大河坊ちゃんを出すのも気が引けたしね」
「そうですか…ヒナギクさんは野々原さんをお願いします」
「分かったわ」
四人がいる場所は箱のすぐ近く。つまり取られたら即失格のようなものである。
「ふっ、前は君と戦えなかったからね。
君の強さをやっと体験できる」
「…考えてみればヒムロさんとちゃんと戦えるのは
今回が初めてですね」
「ああ。さあ、いくよ！」
まずヒムロが大量のバラを投げてハヤテの行動範囲を狭めた。
そして一気に近づきバラの鞭で攻撃した。
「くっ！」
「まだまだいくよ」
ヒムロはハヤテが鞭から逃げ出すと
また素早くバラを投げてハヤテの行動を限定する。
「(これじゃあ一方的にやられているだけ…
ここは一気に！)」
ハヤテは必殺技を使いヒムロの後ろに回り込み、ヒムロに攻撃する。
「ふっ、見え見えだよ」
ヒムロがそういった瞬間、地面からバラの茎が伸びてきて
ハヤテの両足を縛った。
「しまった！」
「さあ、いくよ！」
ヒムロの猛烈な攻撃が為す術無いハヤテを襲った。一方ヒナギクは。
「やあっ！」
「甘いですよ」
ヒナギクが振り下ろした竹刀を野々原が防いだ。
「どうしたんですか？あの木刀は？
大会の時に手に入れた剣は使わないんですか？」
「あれはちょっと危ないから。
でもあなたにだったら使おうかしらね。…正宗！」
ヒナギクの声を聞き、正宗が飛んでくる。
「さあ、いきますよ！超爆裂炎冥剣！」
野々原の必殺技がヒナギクを襲う。
「やあっ！」
だがヒナギクはそれを防ぎきった。
「ほぉ。やりますね」
「野々原さん、あなた余裕ね。
なんでもっと強いのを使わないの？
林道君の時に見せたような」
「それは…」
「野々原！桂さんを傷つけるな！」
上空にヘリが現れ、それに乗っていた康太郎が叫んだ。
「はあ」
野々原の呆れたような態度を見て一瞬恐怖を覚える康太郎。
「いい、私はどんなにあなたの必殺技が強くても
真正面から受けてそして勝つ！」
「桂さん…」
康太郎がヒナギクに見惚れる。
「…分かりました。ただし気をつけてくださいね」
野々原が持っていた木刀を上に向けた途端
その木刀にとてつもない力が集まった。
「いきますよ。超爆裂炎冥剣！」
剣道場で見せた時よりもはるかに大きい必殺技を放った野々原。
「くっ…」
ヒナギクは耐え切れず吹き飛ばされた。
「おい、野々原！なにをやっているんだ！」
「生徒会長さんはこの程度ではやられませんよ。
だいぶ受け流されましたから」
「さすがにキツイわね…」
と、そこにボロボロのハヤテが吹き飛ばされてくる。
「ハヤテ君！？」
「予想以上にしぶといね。だがこれで終わりだ」
ヒムロの背後に無数のバラが現れる。まるでどこかの英雄王みたいに。
「いけ」
ヒムロの合図とともに大量のバラがハヤテに向けて飛んでいく。
だがそれはハヤテの前に立ち塞がったヒナギクによって次々に
落とされていく。
「ほぉ」
「ハヤテ君はやらせない！」
「横ががら空きですよ。超爆裂炎冥剣！」
ヒナギクに向けて必殺技を放つ野々原。
「きゃあ！」
「ヒナギクさん！」
「おい、野々原！」
「お坊ちゃまは黙っていてください」
ヒナギクはそれを防げず吹き飛ばされる。
そしてバラがハヤテに体に突き刺さりだした。
「(やばい…意識が…)」
ハヤテの目に映る倒れたヒナギク。
「(…ここで倒れたら駄目だ！ヒナギクさんをお守りしなければ！)」
ハヤテは立ち上がった。
「む、本当にしぶといね」
「ええ。まだ倒れられません！」
「(イメージしろ！弓の英霊だって言っていた！
イメージするのは勝つ自分…皆さんをお守りする力！)」
「これは…」
ハヤテの体から風が巻き起こった。
「いきますよ、ヒムロさん！疾風の如く！」
ハヤテは風に乗り凄いスピードでヒムロに突進する。
「む…」
ヒムロはバラの盾でそれを防ぐがハヤテを止めきれず、
吹き飛ばされる。
「くっ！やるね…」
「はあはあ、まだです！」
ハヤテはもう一度技を使おうとしたが…
「超爆裂炎冥剣！」
野々原の攻撃に邪魔され、吹き飛ばされた。
「まだだ…」
それでも立ち上がるハヤテ。だが容赦なく突き刺さってくるバラ。
「お坊ちゃまにも見習って欲しいですね。ですがこれで―」
「私のこと、忘れてるんじゃないかしら？」
ハヤテにとどめを刺そうとした野々原だったが
ヒナギクがその後ろに回り込み、野々原のバッジを奪い取る。
「しまった！」
だが時すでに遅し。ヒナギクは奪ったバッジを箱の中に入れた。
「やられました」
「ああ。見事だね。敗者はここで立ち去るとしよう」
野々原とヒムロは静かに立ち去った。
「そうだ、ハヤテ君！大丈夫！？」
「ちょっとキツイですけど…意識は保ってます」
「…棄権しよっか？」
「ダメです…。ヒナギクさんは…そんなに傷はないみたいですし…
前みたいに僕のせいで棄権するわけには…いきません…」
「で、でも！」
「お取り込み中悪いが決断は急いでくれるか？
もうほかの連中は倒しちゃったからね」
突如現れた勇気と英司。
「え？早海君…他を全員倒したって？」
「言葉の通りだ」
「その通りだぞ、ヒナ」
「美希！」
ハヤテ達の上空に飛来するヘリ。
「その二人によって他のペアは全滅した。
いやはや恐ろしい強さだったぞ」
「というわけだ。どうする？僕としてはけが人に
鞭打つような真似はしたくないのだが…」
ハ「僕なら大丈夫です…ですから戦いましょう…」
「ハヤテ君！」
「…いいだろう。英司。ハヤテにはあまり無理をさせるな」
英「任せてください」
「ああ、もう！無理はしないでね」
ハ「分かってます！」
まず英司が飛び出し、ハヤテのバッジを狙う。
ハヤテは何とかしてそれを防ぐがよろめいてしまった。
英「これ以上は危険です。やめておいたほうがいいですよ」
ハ「何を言ってるんですか…僕は…まだ…負けてない！」
ハヤテの体から風が巻き起こる。
「な…これは…」
「凄い…こんなに力強くて…それでいてどこか優しい風…」
「疾強風の如く(しっきょうふうのごとく)！」
ハヤテの体が今までにないほどに強い風となり、
英司に突進する。
「く…花鳥風月―風『エアロ・プロテクション』―」
英司は前に楓の技を防いだ必殺技でハヤテを止めようとするが、
止めきれず吹き飛ぶ。
「うぉ！」
吹き飛んだ先がヒナギクと戦闘中の勇気だったため、
二人して倒れこむ。
「く…まさかこれほどまでとは…」
「今です！ヒナギクさん！」
「え、あ、うん！」
ヒナギクは倒れている二人からバッジを取るため走りだす。
「くそ、なめるなぁ！」
勇気は叫びとともに持っていた木刀『桜花』を振った。
その瞬間巨大な龍が刀から出て、ヒナギクたちに向かっていく。
「あ…」
突然のことだったため、ヒナギクは為す術なく攻撃を―
「危ない、ヒナギクさん！」
間一髪のところでハヤテがヒナギクを突き飛ばし、
代わりにハヤテが攻撃を受けた。
「あ…」
英「勇気！何やってるんですか！」
「すまん…ムキになって…」
攻撃を受けたハヤテは…心臓が止まっていた。
さあ、良い感じになってきたのかな？
なんかバッドな雰囲気ですけど死ネタじゃないので
安心してください。では☆
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.15 ) |
- 日時： 2012/12/02 21:53
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
いや〜今日は本当にアイデアが浮かぶな〜。
まだまだいくよー！
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ハヤテ君…？」
倒れて動かなくなったハヤテに近づくヒナギク。
「ねえ、起きてよ。ねえ、ねえ！嘘だよね？
いなくならないんだよね？ねえ、返事してよ…ねえ！」
いくら呼びかけてもピクリとも動かないハヤテ。
「どうして…どうして私の前から大切な人は消えちゃうのよ…
嫌だよ…もうあんな思いするのは…」
「ハヤ太君は死んで…しまったのか…」
ヘリからは撮影が行われており、それはリアルタイムで
全校生徒に見せられていた。
「嘘だろ…ハヤテ！」
ハヤテの元へ走り出すナギ。
「はあ。綾崎くんは何をやってるのよ…。
勇気も勇気よ。あんなことして…」
謎めいた事を言ってハヤテ達の元へ急ぐレイナ。
「…やりすぎた…」
英「負けそうになったらムキになる癖…
やめてくださいって言ってたでしょう。
とどめは勇気じゃないですけどそれを引き起こしたのは
勇気ですし」
「すまん…後でレイナに怒られるな」
英「全くですよ。とにかく仕方ないのでバッジは箱に入れましょう」
そう言って二人は自分のバッジを外し、箱に入れた。
そこへ到着するナギとレイナ。
「ハヤテ！」
ハヤテに駆け寄るナギ。だが当然ハヤテは起き上がらない。
「お前…よくもハヤテを！」
「はい落ち着いて。私ならどうにか出来る。
そ・れ・と。勇気、後でいーーーーーーーーーっぱい
買い物付き合ってもらうからね」
「…ああ」
「どうにか出来るってどういうこと？」
「死んで十分も経っていない今なら私の力で蘇生できる。
ただし凄く疲れるけど…。さ、離れて」
ヒナギクとナギはハヤテを離れ、レイナはハヤテの上に石を置き、
何かを唱えだす。
「…冥界の使者たちよ。今ここに姫百合二十四代目
麗奈の名のもとに命ずる。綾崎ハヤテに今一度生を与えよ。
この世の理に反し今一度命ず。
綾崎ハヤテに生を与えよ！」
その言葉を言い終えた瞬間、ハヤテの上に置いた石が光り、
そしてハヤテはその光りに包まれた。
「ハヤテ君！
「ハヤテ！」
「はあはあ、大丈夫だよ」
そして光が消えたその後には無傷で微笑んでいるハヤテが立っていた。
ハ「ご心配をお掛けしました。ヒナギクさん、お嬢様」
「よかったよぉ」
「ああ。本当に良かった…」
そう言って二人はハヤテに抱きついた。
ハ「ありがとうございます。姫百合さん」
「別にいいよ。だけどあの必殺技はもう使わないほうがいいよ。
今回みたいにまた死んじゃうよ」
「…どういうこと？」
ハ「いや〜実は僕が死んだのって勇気くんの攻撃のせいじゃなくて
僕が使った技のせいなんですよ。
すでにボロボロだった上に体に凄く反動がくる疾強風の如くを
二度も使ったんですから」
「じゃ、じゃあ、ハヤテ君は私を守ろうとして
間に合いそうになかったからその疾強風の如くを使って
それの反動で死んじゃったの？」
ハ「ええ。そういうことです」
「もうあれは使うなよ…それと早海すまん」
「いや、あれを使わせたの僕のせいだ。謝るのはこっちだな」
英「とにかく一件落着でよかったです。
さ、戻りましょう。お二人の優勝ですよ」
「あ、そっか」
そう、勇気たちはハヤテを殺してしまったため、
自らルール違反を認め、バッジを箱に入れたのである。
「やった。これで借金がけっこう返せるじゃない」
ハ「はい！」
こうしてハヤテ達の優勝で武道会は幕を閉じた。
…最後の方はアイデアが尽きた…。
でもこの後も構想はあります。
見捨てないで読んでください。では☆
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.16 ) |
- 日時： 2012/12/04 18:36
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
今回からゴールデンウィークについての話です。
それと同時に物語も終わりが近づきます。
長編って言ってたのにこのままだと中編ぐらい…。
とにかく投稿☆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ゴールデンウィークはギリシャの方へ行く」
「へ？」
武道会の翌日、起きてきたナギの第一声はその言葉だった。
「ええっと…なぜ？」
「実は数日前に白皇の理事長から手紙が届いた。
ああ、葛葉、つまり代理の理事長からではない」
「つまりアー…天王州さんから？」
「ああ。大会では悪いことをしてしまったから
お詫びにアテネに案内するってさ。
いったい何があったんだ？」
「確かにちょっとゴタゴタはありましたが…」
そう、アテネが操られていたことはハヤテは知らない。
「私もちょうど行こうと思っていたところだ。
当然執事であるお前も行くのだぞ」
「あ、はい。ヒナギクさんは誘ってもいいですか？」
「別に構わんが海外に行くのだから飛行機だぞ？」
「あ…」
御存知の通りヒナギクは高所恐怖症である。
当然飛行機なんて乗れない。
しかも大会の帰りの飛行機で死にかけたため、
もう二度と飛行機には乗らないと誓ってしまっていた。
「…説得してみます」
「ああ…だがまあ無理はするなよ？
あとハムスターを連れてきたら許さんぞ」
ハムスターとは人間のふりをしたハムスターの西沢歩…
ではなくハムスターのようなオーラを持つ人間の西沢歩である。
「なんでですか？」
当然ハヤテもハムスターが誰のことかは分かる。
「あんな奴連れてってたまるか！
あいつは伊豆が東京から自転車で簡単にいける場所だと思っていたのだぞ。
そんな奴を連れて行ったら確実に我々が遭難する」
「ははは。とにかく僕はヒナギクさんに電話してみます」
「ああ」
ハヤテはナギの元を離れ、電話をかける。
『もしもし』
「ヒナギクさんですか？」
『どうしたのよ、突然」
「いえ。今度一緒に海外へ旅行へ行きませんか？
ちょうどお嬢様が行くっておっしゃってまして。
ヒナギクさんなら連れてってもいいと」
『嬉しいんだけど…あれに乗るんでしょ？』
「はい…」
『いやよ！前に死にかけたじゃない！』
「そうですが…でもお守りしますよ。あの時みたいに」
『…時間頂戴。今日中に連絡するわ』
「分かりました。では」
『ええ』
ハヤテは電話を切った。
「どうだった？」
そこにナギがやって来た。
「今日一日考えてみると…」
「そうか。じゃあ、ハヤテ。ゲームを一緒にやってくれ」
「分かりました」
二人はゲーム部屋へと歩いていった。
その頃ヒナギクは。
「ハヤテ君と海外旅行、か…。
考えてみれば私達って一度もデートしたことないのよね。
行きたいけどあれに乗るんじゃあ…」
「…ちょっと散歩にでも行こ」
そう言ってヒナギクは着替え、家を出た。
「はあ」
「あれ？ヒナさんじゃないですか。
ため息なんてついてどうしたんですか？」
「あら、歩…」
ヒナギクの前に現れたのは先程ハヤテ達の話題に出た
ハム沢さんであった。
「扱いひどいんじゃないかな！？」
「どうしたの？歩…」
「え、あ、いや、なんでもないですよ！
それでヒナさんはなぜため息を？」
「それがね…」
ヒナギクは歩に事の経緯を話した。
「なるほど…っていつの間にハヤテ君と付き合ってたの？！」
「あ…そういえば言うの忘れてた…」
「…私の負けか…でも応援してますからね！」
「ありがとう…歩」
「さてと。私も旅行行きたいなあ。
でも我が家の財政じゃあ…ナギちゃんに頼んでみよう」
「そう…でも私は…」
「行くべきだよ。折角誘ってもらえたんだよ？
だったら行くべきだよ。勇気を出さなきゃ。
私だったら絶対行く」
「歩…(歩は好きな人のためなら飛行機にも乗れるのね…)」
別にそこは凄くない…。
「決めた。私もハヤテ君たちと一緒に行こう！」
「そうですか。よし。これから一緒にナギちゃんのお屋敷に行こう！」
「ええ！」
「さ、行きますよ！」
「ちょ、ちょっと待ってよ！」
二人は三千院家へ向かうのであった。
「俺たち出番ないなあ…」
「そうですうね若…」
どこかのビデオ屋で出番の無さで嘆くものや、
「うちら出番ないなあ」
「ええ。大会の時に私は呼ばれていたはずなのに
登場できませんでした…」
出番の無さに怒るものが居た。
ちなみに伊澄のことは本気で忘れてた…。
と、いうわけでまた次回〜☆
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.17 ) |
- 日時： 2012/12/04 20:33
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
無駄話抜きで投稿します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ヒナギクと歩は三千院家に着いた。
そしてインターホンを押す。
「はーい。って桂さんに西沢さん」
「こんにちは。ナギとハヤテ君いますか？」
「ええ。仲良くゲームをしてますよ。
ではこちらへ」
そう言ってマリアは二人を二人の元へ連れて行った。
「ナギ、ハヤテ君、入りますよ」
「む、マリアか。いいぞ。入れ」
だがナギは入ってきた人を見て驚く。
「ヒナギクはいいとして…なんでハムスターまでいるのだ！」
「相変わらずひどいんじゃないかな！？」
「旅行について話してたのよ。そしたら歩も行きたいって。
あと私は行くわ」
「ヒナギクはいいがハムスターはいやだ。
何でお前を連れて行かなきゃならん」
「どうしてなのかな？！ヒナさんは連れて行くっていうのに」
「いいか。お前の旅費を何で私が負担しなければならない？
ヒナギクは自分の使用人の恋人という立場だ。
しかしお前はたかが一介の友人だ。
よって行くならお前の自腹な」
「普通の高校生の財政のことを知って言ってるのかな？！」
「知らん！」
「ナギ…別に連れて行っても…」
「それに今回旅行には来るなら私とハヤテ、ヒナギクに伊澄、
早海と林道と姫百合だけで来いと言われてるのだ。
マリアすら一緒に行けないのだ。ましてやお前なんか断固拒否だ」
「言われてるって誰に？」
「天王州理事長からだ。大会の時のお詫びにって」
「へえ」
「むむむ…じゃあ、その人と電話させてくれないかな？」
「まあ、いいが…」
そう言ってナギは素早く携帯をいじり、電話をかける。
『はい』
「む、執事の方か。三千院ナギだ。
理事長と代わってくれ」
『…代わりましたわ。いかがなされたのかしら？』
「いや、そっちに行きたいと言ってる奴がいてな。
そいつが話させてくれって」
『ならばしっかりと伝えて置いてください。
死にたくないなら来るな、と』
「…どういう意味だ？」
『今は言えませんわ。ただし本気で言っていますので』
「…分かった。突然電話して悪かったな」
『いえ。待っていますわ」
「…どうだったのかな？」
「やっぱり来るなと。死にたくないならだとさ」
「どういうこと…？」
そういうヒナギクには一つ思い当たるフシがあった。
そう、大会の時にアテネを操っていた人物。
それに幸せがなくなると言っていた人物。
「さあな。私には分からん。
とにかく諦めろ。…私もお前には死んでほしくないしな」
「え？」
「ええい、とにかく諦めろ！分かったな！？」
「むう、分かったよ。じゃあ、帰るね」
「あ、私も」
「じゃあ、僕が送りますよ」
「じゃあ、お願いします、ハヤテ君」
「はい。お任せください、マリアさん」
こうして三人は屋敷を出た。歩を先に送り届け、
今はハヤテとヒナギクの二人っきりだった。
「ねえハヤテ君。私達あんまり恋人らしいことしてないよね」
「え？…そういえばそうですね。僕にはヒナギクさんが
いてくれるだけで幸せだったので…」
「そ、そう言われると嬉しいけど／／
でもやっぱり恋人なのに…って思ってたの。
それでいい機会だなあって」
「そうですね。旅行、目一杯楽しみましょう！」
「ええ。ところで出発っていつ？」
「明後日です」
「また唐突な…」
「ははは。あ、家に着きましたね」
「うん。またね、ハヤテ君」
「はい」
こうしてヒナギクをハヤテは送り届け、
ハヤテは屋敷への帰路についた。
「旅行か。楽しみだなあ」
「残念だけど楽しい事なんてなにもないよ」
そう言って突如現れるローブの男。
「誰ですか？」
「私か？ああ、そういえば君は寝てたね」
「だから誰ですか！」
ハヤテはそう叫び臨戦態勢をとる。
「いやだなあ。君じゃ勝てないのに」
そういった瞬間、男の顔がハヤテの眼の前にあった。
「え…」
「悪いが一緒に来てもらうよ」
男はハヤテに強烈な攻撃を加えて気絶させ、連れて行った。
「これで役者は揃うかな？」
そして。
「ナギ！大変です！」
「どうした？マリア」
「ハヤテ君が、ハヤテ君が！」
三千院家に届いた一通の手紙。内容は…
『綾崎ハヤテは預かった。返して欲しければアテネに来い。
三千院ナギ、桂ヒナギク、鷺ノ宮伊澄、天王州アテネ、
林道英司、姫百合麗奈、そして早海勇気の七人でな。
無視した場合は大事なハヤテ君がどうなることか…
来てくれることを願っているよ。
by正義の使者』
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.18 ) |
- 日時： 2012/12/10 16:28
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
毎日投稿って言ってた時代はどこいったー！
…って状況です。頑張ってはいるんですけど…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ゴールデンウィーク二日目。
ナギ、ヒナギク、伊澄、勇気、英司、レイナの六人は
飛行機に乗ってミコノスを目指していた。
飛行機が苦手なはずのヒナギクも寝ないでいる。
なぜこうなったかは昨晩のこと。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「皆さんに集まっていただいたのはお電話でお話ししたように
ハヤテ君のことです」
「本当なの…？ハヤテ君が連れ去られたって…」
「この時間になっても帰ってこないことを考えると本当かと…」
「本当のことに決まってる。剛鬼達はハヤテを利用する気だろう。
狙いは三千院家の遺産」
「ならばもうハヤテは…」
「いや、殺されていることはない。あいつらには生きている
人間を操ることが出来る奴がいる。ハヤテの力から考えても
手駒にする気だろう」
「ナギちゃんを呼び出したのもハヤテを人質に
遺産を受け取るため。あとは…多分葬る気だと思う」
「分かっていてもハヤテ様を見捨てるわけにはいきません。
ようは勝てばいいんです」
「と言っても…」
「とにかくアテネに行こう！」
「そうですね。マリアさんはここで待っていて
もらうことになりますが…」
「仕方ありません。ですがどうかご無事で…」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
飛行機は無事に三千院家のミコノス島にある屋敷に着陸した。
「さて。ここからアテネに行くわけだが
まずはこの屋敷で理事長の到着を待つ」
「…分かったわ」
「…ヒナ、大丈夫だよ。綾崎くんはきっと帰ってくるよ」
「…うん」
それから数時間後、アテネが到着した。
「おまたせしましたわ」
「よし、揃ったな」
「ではこれからハヤテ救出と敵捕獲のための
段取りを決めるぞ」
軽く説明をしよう。
まず取引場所はアテネの某所。
ナギたち七人でそこにいき、相手の要求を呑むことで
ハヤテは解放される。当然メンバーが違うと
ハヤテは帰ってこない。つまり七人でどうにかしなければならない。
勇気が知っている(いるだろうと思っている)敵は三人。
この三人が現れた場合は勇気、英司、レイナで迎え撃つ。
もしハヤテが操られていた場合はヒナギクとナギで気絶させ、
アテネが連れていく、という作戦だ。
「そろそろ時間か。気を引き締めていくぞ」
「ええ(待ってて、ハヤテ君。すぐに助けるから！)」
―同時刻―
「元気〜綾崎ハヤテくん」
「…あなたは…大会の時の…」
「そうだよ〜。覚えてたんだ〜。
さてと。これからどうなるか、分かる？」
「…拷問でもするんですか？」
「あいにく私達が欲しいのは三千院家の遺産だよ〜。
拷問するくらいだったら殺してる」
「…殺さないじゃないですか」
「だってさ〜。君は利用価値がある、って
あいつが言っててさ〜。手を出せないんだよね〜」
「………」
「あくまでも無視？」
「…僕がどうなろうと構いませんが…ヒナギクさん達に手を出したら
許しませんよ？」
ハヤテが前に立つローブを着た人間を睨みつける。
「怖いな〜。どうせ何もできないのに。
あ、そうそう。私の名前は『ミル・ロッジ』。
ロッジ様とでも呼んでね〜」
「…様を付ける意味がわかりません」
「だってさ〜。あなた、これからエールの下僕になるんだから」
「…なると思いますか？」
「これがなっちゃうんだな〜。
そういう能力だから。天王州アテネだって操られていたでしょ」
「あの時アーたんが変だったのはあなた達のせいだったんですか！？」
「ええ。喜びなさいよ。
あなたが最初に手にかけるのは最愛の人たちだから」
「…！やめてください！あの人達だけは…！」
「クスクス。いいわね〜。もっともーっと絶望させてあげるわよ」
すいません。短いですが今回はこれで…。
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.19 ) |
- 日時： 2012/12/16 21:01
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
最近サボってばかりですね…。完結はさせてみせます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
−アテネ某所−
「覚悟はいいか」
「ええ」
「当たり前だ。ハヤテを救うのに戸惑いなんてない！」
そして。
「よくぞいらっしゃいました」
「この声は！？」
「ここですよ」
ヒナギク達の前に突如現れる一人の男。
「はじめまして、というべきでしょうね。
私はエール・ベッケン。未来を創る者。
いうなれば正義の使者」
「あの手紙はあなたが？」
「ええ。適当に言葉を並べただけですがね。
さて。では私に遺産の相続権を渡しなさい」
「待ちなさい。ハヤテは無事なのかしら」
「ええ」
パチン。エールが指を鳴らすと縄に縛られたハヤテが現れる。
「この通りです。さあ、三千院ナギさん。
こちらへ来て遺産相続権と綾崎ハヤテ君を交換しましょう」
「…ああ」
エールの方へ歩いて行くナギ。
「(…おかしい。あのハヤテは気絶しているふりをしている。
ということは…)」
ナギはハヤテの前にたどり着いた。
「来てやったぞ。ハヤテ」
「早く宣言してください」
「ああ。三千院家の遺産は―」
だがその言葉は勇気がハヤテを蹴り飛ばしたためにそこで終わった。
「え…？」
「何をしてるんだ！？」
「…芝居はやめろ。ハヤテ」
「え？」
「…はあ、面倒な人だ」
「ハヤテ？何を言って―」
「僕はあなたの知るハヤテではありませんよ、お嬢様。
今の僕は未来の為に戦うエール様の部下です」
「お前操られて…！」
「本心ですよ」
「ハヤテ君をよくも…！」
エールに斬りかかるヒナギク。
「舞いなさい。常闇の剣『永久』。」
エールの影からミルが飛び出し、ヒナギクの斬撃を
自らの剣で防ぐ。
「あなたは……」
「お久しぶり〜。大会の時にあったローブの人だよ〜」
「く…どいて頂戴！」
ミルの剣を払い、エールに攻撃しようとするヒナギク。だが。
「前に言ったこと、忘れた？」
ミルは素早く態勢を立て直し、ヒナギクの胴に攻撃する。
「ぐっ…！」
ヒナギクは耐え切れずに吹き飛ばされた。
「ヒナ！」
「邪魔です。どいてください」
その言葉とともにミルに斬りかかる英司。
「やっと攻撃してきたか〜。君との決着、楽しみにしてたんだよ」
「僕もです！」
「ヒナギク！アテネ！ハヤテを抑えてくれ！
レイナはそのエールを！」
「…任せて」
「分かったわ」
「分かったよ。勇気も負けないでね」
「ああ」
そう言い残して影の中へ消えていった勇気。
「さてと。じゃあ、ヒナギクさん、アーたん、戦いましょうか」
「ええ。前までのあなたを絶対取り戻してみせるわ」
「無駄ですよ」
そう言ってハヤテは一瞬で間合いを詰めてヒナギクを殴り飛ばす。
「きゃあっ！」
「ヒナ！ハヤテでも許しませんわ！」
アテネは無数の剣をハヤテに飛ばす。
「遅すぎるよ」
だがハヤテはそれを躱し、アテネを蹴り飛ばす。
「く…前よりも圧倒的に強くなってる…」
「僕の才能が開花するようにしてくれたんだよ。
さあ、もう終わり？」
「随分偉そうじゃない…。こうなったら大怪我も覚悟しなさいよ…」
「僕が大怪我？あなた方が、でしょう」
「…そう思ってなさい」
一方英司の方は……
「さっすが〜。私とここまで剣術で渡り合えるのは
あなたと勇気くらいなものよ」
「あなたに褒められても嬉しくないですよ！」
英司は軽い風を起こしてミルを怯ませる。
「む…しまった」
「花鳥風月―鳥『バードバースト』―」
英司の剣から鳥の形をした衝撃波が無数に飛び出し、ミルに襲いかかる。
「くそ…！ふざけるんじゃないわよ！
必殺…『ダークネス・ネオ・スラッシュ』！」
ミルの剣から闇の衝撃波が途切れることなく飛び出し、
容赦なしに英司を襲う。
「まずい…このままじゃ…」
「さっさとくたばればいいのよ！
私達の描く未来にあなたみたいな奴は不要なのよ！」
本性をむき出しにして英司に攻撃を続けるミル。
「…仕方ない。力を貯めるまで体が持てばいいですけど…」
そう言って攻撃を防ぐのをやめ、集中する英司。
「諦めたのかしら？！じゃあさっさと終わりにしてあげる！」
攻撃を激しくするミル。
「(まだだ！まだ足りない！)」
「ホラホラ！諦めたなら早く死になさいよ！
いつまでも生きてられたら迷惑なのよ！」
「(…勇気が…僕にこの人の相手を任せてくれた…
あの人の期待だけは…裏切れない…
僕に『今』をくれた人の期待は！)」
「…―解放―」
「ん？」
「大自然『天地鳴動』―」
英司が剣を振ると同時に地面が揺れた。
「なにこれ…」
「これが僕の…奥義です。花鳥風月―全『フルストライク』―」
バランスを崩しているミルに最高の一撃を加える英司。
「ぐふぉっ！こんなはずが…」
「…一つだけあなたに言うことがあります。
本性を出したキャラはやられるのが落ちですよ。
覚えておくといいと思います」
「なめた口を…」
そこで言葉は途切れ、ミルは倒れた。
一方地面が揺れたことによって他にも影響が出ていた。
「な…これは一体…」
「…これは前に林道君が見せてくれた必殺技……
助かったよ。相手にスキができた」
「はっ！しまった…！」
「終わりだよ。術式姫百合最終奥義―永久椿―」
レイナが取り出した無数の石が光の矢となり
エールに襲いかかる。
「ガハッ！私が…こんなところで…」
ドサッ。倒れるエール。
「私は負けないよ。大好きな人のお願いだもの」
なんと一話で英司とレイナの戦いが決着。
展開が早い気がする…。
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.20 ) |
- 日時： 2012/12/16 22:09
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
サボってた分を取り戻さないと。というわけで投稿です☆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
レイナが英司の攻撃によって勝ったように
ヒナギクたちもハヤテを倒すことに成功した。
「負けですね…ホラ、さっさとトドメ刺してください」
「…何言ってるのよ」
「はい？」
「バカっ！」
ハヤテに抱きつくヒナギク。
「え、ちょ、ヒナギクさん！？」
「なんでそんな悲しいこと言うのよ！
私はハヤテ君を殺しに来たんじゃない！
助けに来たのよ！」
「…ヒナギクさん…」
「帰ろう。日本に。それでもっと思いで作ろう。ね？」
「…そうですね。ありがとうございます。
元に戻れました」
「ハヤテ君！」
「…どういうことですか？」
「うーん。愛が起こした奇跡じゃない？」
「いや、まじめに…」
「大真面目だよ。エールは綾崎君のヒナに対する思いを変えなかった。
そのおかげでああやって元に戻ったんだよ」
「なるほど」
「…ヒナギクさん」
「なに？」
「僕は決着を付けに行きます。待っててくれますか？」
「当たり前じゃない。だから帰ってきてね？」
「はい。死亡フラグではなく必ず…」
「それとこれ、使って」
ハヤテに白桜を渡すヒナギク。
「これは…ありがとうございます」
そう言ってハヤテは勇気同様近くの影に飛び込んだ。
「気をつけろよ…ハヤテ」
「あ、ナギ」
「おい待て。私のこと、忘れてただろ」
「な、何を言ってるの？忘れるわけ…」
「嘘言うな。私は離れて見てただけだ。
邪魔しちゃ悪いと思って」
「お気遣いありがとう、三千院さん」
「別に。後は信じて待つだけだ」
「ええ」
ヒナギクたちが無事を祈っている中、ハヤテは。
「お前まで来たか。綾崎ハヤテ」
「ハヤテ！元に戻れたんだな」
「はい！ところでここは…」
ハヤテがたどり着いた場所は大きな屋敷の前だった。
「ここはこの俺、絶界剛鬼(ぜっかい ごうき)の屋敷だ」
「あなたの…？」
「その通りだ」
「気をつけろハヤテ。あの男は影を操る。
突然足元から現れることだってあるぞ」
「分かりました」
「ふん。あいつらは負けたか。使えん奴らだ」
「それが平和を目指す人の言い分ですか？」
「あんなものあいつら二人を従えるために嘘だ。
俺の目的は昔も今もただ一つ、破壊だ」
「破壊？」
「その男は生まれつき持っていた能力のせいで親にすら不気味に思っていた。
そして研究機関に売り飛ばされた。
それに対して怒りを覚えた剛鬼は研究機関から影を通って逃亡。
両親を殺害した」
「その通り。そしてその時知ったよ。何かを壊すということは
邪魔なやつを消すだけではなく、快楽も得られる一石二鳥のことだと。
だから俺は壊し、壊し、壊し続ける」
「だけどここで僕が止めます」
「僕が、じゃなくて僕らが、だ」
「勇気君……」
「あっはっは。そうかい。ならば死ね」
影の弾丸を撃ち放つ剛鬼。
ハヤテと勇気はそれを斬り落とす。
「さすがだ。だがこれなら？」
剛鬼は影の剣を飛ばした。
「僕の後ろに下がれ」
勇気はそう言いながらハヤテの前に立ち、剣を振り、その先から龍を出した。
龍は剣を蹴散らし、剛鬼を襲う。
「……」
「…ふーむ。さすがに無傷とはいかないか」
爆炎の中から現れた剛鬼は左腕をなくしていた。
「……」
「…凄い」
「さて。これはお返しだ」
剛鬼はそう言うと同時に右手から闇の衝撃波を撃ち放つ。
「くそっ！」
「く…僕も…」
ハヤテと勇気の二人でその攻撃を防ぐが吹き飛ばされた。
「うわぁ！」
「ちっ！」
「さて。次は…」
剛鬼の左腕があった場所にもやが集まり、
それが消えた後には剛鬼の左腕があった。
「治った…？」
「剛鬼は体の五割が影なんだよ」
「それはお前のせいだろう、勇気。お前が攻撃するから
俺は影でやられた部分を補わなければならないのだから」
「でもそうなるとあの人は無敵…？」
「いや、頭を潰せばどうにかなると思う」
「ふん。それが出来ればいいなぁ！」
剛鬼は自らの左腕を槍に変形させ、勇気たちに飛びかかってきた。
「ぐ…影の部分なら好きなように変えられるんですか…」
「ハヤテ！」
「お前は俺の影と戦っていろ」
そう言った途端、剛鬼の影が立体化し、勇気に襲いかかる。
「くそっ」
「勇気君…」
「他人の心配ではなく自分の心配をしないのか？」
そう言い剛鬼は自らの右足をバットに変形させ、
ハヤテを蹴り飛ばした。
「うわぁぁぁ！…右足も影で出来てるのか…」
「さて。どうする？」
この話はここで終わり。
…この小説って本気でハヤヒナ要素ないですよね…。
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.21 ) |
- 日時： 2013/01/09 17:09
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
長い間サボってました。ごめんなさい！
とにかく投稿します！
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ちっ、影といっても剛鬼は剛鬼か」
剛鬼の影と戦闘する勇気であったが状況は芳しくなかった。
「どうする…？今のハヤテが剛鬼と戦えば確実に死ぬ……
とはいえ影のほうを放っておくわけにも……」
勇気が考える間も剛鬼の影の猛攻は続く。
「…はあ。仕方ない。どうせこっちの相手は影だ。強さはオリジナルに
遠く及ばない。さっさと倒してしまうか」
「桜花五分咲き―王『ブラストツヴァイ』―」
勇気が剣を振ると共に剣先から巨大な龍が現れる。
それはあたかも生きているような龍だった。
そして……
「ツヴァイ。噛み砕け。あの忌々しき影人形を」
龍は勇気の命令とともに轟音と突風をまとい剛鬼の影を飲み込んだ。
そして龍が光に飲まれ消えた後には何も残っていなかった。
「さて。ハヤテそっちは……」
勇気が向いた方。先程まで確かにハヤテと剛鬼が対峙していた場所。
そこには無残な姿のハヤテと無傷の剛鬼が立っていた。
「ん？なんだ、影はもう殺られたのか」
「剛鬼…！貴様…！」
「おいおい。俺は身を守っただけだ。ただの正当防衛。
それでちょっとやりすぎちゃっただけだ」
「それはどのみち過剰防衛だよ…お前の相手は僕だ。
ハヤテから離れろ」
「待て待て。後ちょっとでこいつから降参の言葉が聞けそうなんだ。
それまで待ってくれよ」
「そんな状態のハヤテが言葉を発せると思うのか？」
そう、ハヤテは死んではいない。ただしいつ死んでもおかしくない。
一方的に傷つけられたハヤテの体はもう限界なのである。
なのにまだ傷つけようとする剛鬼。
決して死なないように加減しながら攻撃する剛鬼を勇気は許せなかった。
「仕方ない。ならば戦う前にゴミ掃除をしようじゃないか」
「…！」
剛鬼は足元に倒れていたハヤテに手をかざした。
その瞬間剛鬼の手からは闇が溢れだしハヤテの体を覆う。
「何をする気だ！」
「別に。この場所から消えてもらうだけ。送る先は太平洋の
ど真ん中なんてどうだ？」
「貴様！」
勇気がハヤテを救うべく飛び出すが時すでに遅し。
ハヤテは闇に飲まれ消えてしまった。
「くっそぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！」
桜花を剛鬼に向かって振り下ろす勇気。
だが剛鬼は影によってそれを防ぐ。
「あまいあまい。そんなじゃあ駄目だ。こんなふうじゃないと」
剛鬼は影で勇気の体を固定し、左手を向けた。
左手はみるみる形を変え鋭く尖った剣になり勇気を貫いた。
「ぐ……」
「さて。綾崎ハヤテの代わりはお前が務めるかな？」
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.22 ) |
- 日時： 2013/01/09 21:36
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
無駄話抜きです。投稿します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
圧倒的だった。
いや、圧倒的というには勝っている方がやられすぎているが。
勇気対剛鬼の戦いは剛鬼が押していた。
「さあさあ。力を持っているんだからもっと見せてみろよ」
「これで結構見せてるんだよ。剛鬼」
英司が花鳥風月といった自然を操る力。
レイナが術式八葉と同じような力である術式姫百合。
エールがマインドコントロール、ミルが剣術に長けていた。
剛鬼が影を操る。ならば勇気の力とは？
「(僕の力…七色剣技…最終奥義を使うしかないか？)」
勇気の力は通称「七色剣技」
火、水、雷、風、地、龍、そして光を剣を通して自在に扱える力。
勇気は剛鬼の影に対抗するため光の力で戦ってきたが
相手のほうが強力だったために押されてしまっていた。
「(そもそもハヤテはどうする？この場所から移動したハヤテを
レイナが感知してくれればいいが…気づかなければ終わりだな)」
「さてさてさてさて。戦略は決まったか？俺は動くぞ？」
剛鬼は影の中に身を潜め、勇気に攻撃を加えるチャンスを窺っていた。
そして。
「そらぁ！」
「ちっ！」
なんとかかすった程度で抑えた勇気だったがここまでの
蓄積ダメージもあり正直言ってまずかった。
「続けるか？いやはや問答は無用だった。なにせ俺は続けるからなぁ！」
剛鬼からの猛攻に押されていく勇気。
「はは…このままじゃまずいな…さーて。仕方ない。
…解放―桜花の名のもとに。そしてその主早海勇気の名のもとに。」
「ああん？」
勇気が言葉を紡ぐと同時に桜花のもとになにか力と呼べるなにかが
集まりだした。それはとても力の強いなにか……
「はは…これじゃあ僕が主人公じゃないか」
「わけの分からんことを…しかしこれはアレだな？
孫○飯とセ○がやったあの撃ち合いだな？そういう流れだな？
いいだろう。最大級だ。全力全開ってね！」
「相変わらず趣味がよく分からないやつだ…しかしこれで…！」
「いくぞ！―『平和いらず(オーバー・ジ・エンド)』―」
「桜花満開―夢『グランドフィナーレ』―」
勇気の技は能力フル解放の光線。
剛鬼の技は触れた相手を一瞬で殺す死の光線(影線？)。
両者の技がぶつかり、軽く練馬区が吹き飛びそうなエネルギーが発生する。
「おお、これがよくある撃ち合いか！意外とつらいものだな。
これも相手がお前だからだ！」
「そうかい…だがこれで…！」
勇気の技が押し始める。だが剛鬼の技がすぐに押し返してしまう。
「いいねえ。後何分続くか楽しみだ」
「お前…！」
そう、剛鬼は楽しんでいた。パワー自体は本当ならば剛鬼が勝っていた。
だが剛鬼は楽しむためにわざと力を緩めていたのである。
「…ふう。さて。お前が手加減してくれたおかげだ」
「は？」
突如剛鬼の後ろから数えきれないほどの光弾が剛鬼に降り注いだ。
「これは…俺がかわしたお前の攻撃か！」
「その通り」
勇気は攻撃を外した時でも大丈夫なように光弾ならば遠隔操作を
できるように特訓していた。そのせいかもあり、今、剛鬼の攻撃を妨げているわけだ。
「終わりだ。剛鬼」
「おのれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ！！！」
勇気の光線に飲み込まれ剛鬼は消えていった。
…ように見えた。だが。
「あっはっは！俺はとことんついている！
まさかお前の光弾が盾になるとはな！」
そう、剛鬼は撃ち合いに押し負けると考えた時、
とっさに体を引いていたのである。
これにより勇気の光弾の着弾点はそのままだったため、
その光弾によって威力が多少下がってしまったのである。
そのうえ身を引いて攻撃をやめていた剛鬼は防御に全力が出せ、
結果致命傷には至らなかったわけである。
「くそっ！」
「嘆くなよ。あのままじゃどのみちお前は押し負けていた。
俺もダメージ自体はかなりある。お前ほどじゃないがな。
だがこれで分かったよ。茶番劇は終わりだ」
「…どうする……」
「もう無駄だ！死ね！」
勇気に止めをさそうとしたその瞬間！
「ええ、本当に勇気君の攻撃は無駄ではなかった！」
剛鬼の背後にハヤテが突然現れた。
「ここにいるのもおかしいが…無傷になっているだと…？」
「海に落とされた僕は一度死にました…ですがすぐにレイナさんに
救ってもらえました！そしてここに送ってもらえた！」
「やはりあの女の才能も始末するべきであったか！」
「さあ、これで終わりです！」
ハヤテの持つ白桜が剛鬼の左胸を貫いた。
「…くっくっく。ありがたい。左胸を貫かれたところで俺は死にｈ―」
そこまで言いかけて剛鬼はその首を勇気に斬り落とされた。
「勇気君……」
「…これで終わりだ。因縁も全て、な。さ、帰るぞ。
ヒナギクとかが待ってるんだろ？僕の場合はレイナと英司か」
「…はい！」
これにて終了☆
いろいろと明かされなかったことは多いですがこれは
機会があれば外伝を作ろうと思っています。
…まあ、この作品自体あまり人気がないでしょうけど……
あともう一話書いてこの作品は完結です。
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |
| Re: 風と雛菊の物語 ( No.23 ) |
- 日時： 2013/01/09 21:55
- 名前： 夢の扉
- 夢の扉です☆
遂に最後です。こんな微妙な話のために付き合ってくれた皆さん。
いらっしゃるのでしたらありがとうございました。
では最後の投稿☆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
剛鬼との決着から二週間。
ゴールデンウィークもとっくに終わり、いつも通りの日常が訪れていた。
ハヤテとヒナギクの関係は最初は批判が多かったものの
今では大半の人が認めていてくれた。まあ、認められない人もいるようだが。
「おはよう、ハヤテ君！」
「おはようございます、ヒナギクさん」
「ナギもおはよう」
「ああ、おはよう」
ナギは今も学校に行き続けており、なんと剣道部にも
ちゃんと入ったらしい。
毎日大変そうだがハヤテは楽しそうに部活の話をしてくる
ナギに冗談抜きの感動をしていた。
「ところで今日は中間考査だろう？(白皇にあるのかなあ)
ハヤテ、お前勉強は大丈夫か？」
「バッチリです。ヒナギクさんが教えてくれましたから！」
「ま、まあ、彼女として当然ね／／」
「朝っぱらからいちゃつくなよ……
って言ってもあいつらもか……」
ナギの視線の先には勇気とレイナがいた。
「勇気〜。テスト終わった後どこ行く？」
「いやいや。今はテストに集中するべきだと思うが？」
「大丈夫だよ。勇気が教えてくれたし！
今度こそ並んでるみせるよ！」
「…凄いわね」
「ええ……」
「けど私だって負けるわけにはいかないわ…！」
「ははは…相変わらずですね」
「さ、行きましょ、ハヤテ君！」
「はい！」
「私を置いていくな〜！」
こうして彼らの物語はまだまだ続く。続くったら続く！
〜Fin〜
…最後の話いらないよな〜。
というわけで急な展開だらけのこの作品はこれにて完結です。
今後も書くならもっとまともなものを書いてみせます。では。
［管理人へ通報］←短すぎる投稿、１８禁な投稿、作者や読者を不快にする投稿を見つけたら通報してください |