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もしもハヤテが・・・だったら (一話完結)
日時: 2018/03/28 00:00
名前:
masa
初めての方は初めまして。ご存知の方はこんにちはmasaです。
今回は、「ハヤテが超美少女(性別は男性)だったら」っというネタを思いつき、小説にする事にしました。
因みに、「原作のハヤテを千倍位可愛くしている」っと、ご想像ください。
さらに因みに、「声も女の子としか思えない程可愛い」っと思いながら見てください。
設定は色々といじってありますので、その辺はご了承を。
一話完結という都合上「原作の色々な所を切り貼りしている」って感じなので、そこもご了承を。
始まりは原作の始まりと同じ部分からです(本編でも触れてます)。
では本編どうぞ。
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時はクリスマスイブ。町は少なからず活気に溢れている。
「どうするんだ!!間に合わないぞ」
「間に合わなかったら莫大な損害が出るぞ!!」
「だ、大丈夫です。業界最速の自転車便が向かってます」
編集社の人達が大慌てで論争をしていると、物凄い速さの自転車が目の前で止まり
「自転車便の綾崎です。お届けに上がりました」
「おお、助かったよ」
「これで損害が出ずに済む」
受取証にサインし、荷物を受け取ると
「では、僕はこれで」
「しかし立派だね〜」
「君のような可愛い女の子がこんな大変な業種をね〜」
ガラガラガッシャ〜ン←ハヤテがこけた(コントみたいに)
「僕は男です!!」
「「またまた〜」」
「ホントです!!」
少しだけ声を荒げるハヤテに対し、相手は
「こんなに可愛い男が居る訳無いじゃないか」
「女の子でも中々いないぞ。「絶世の美少女」なんてな」
結局信じてもらえず、会社に戻る事にした。
「(やれやれ。どうすればいいのかな〜)」
悩みながら歩いていると
「おお、ハヤテじゃん」
「やあ、皆」
高校のクラスメイトに出会った。
「こんな日でもバイトか?大変だな」
「これから皆でパーティなんだけど、一緒にどう?」
ハヤテは一瞬悩み
「ごめん、バイトあるんだ」
「そっか。残念だな」
「ところでさ、話があるんだけど」
「お、なんだ?金なら少し位でよければ工面するぞ」
ハヤテは否定しつつ、
「僕って、そんなに女の子に見える?今日も間違えられたさ」
「見える」
全員に言われ、落ち込むハヤテに
「お前の事、男だって理解しているはずなのに恋に落ちそうになるのを必死て抑えてる位だぞ」
「っというより、「男と分かってても恋してる」ってクラスメイトもいる位よ」
ハヤテにとっては追い打ちとなり、明らかに暗くなってクラスメイトと分かれた。
「綾崎君、君には辞めてもらう事にになった」
「な、何でですか!!」
「君は勤務態度は何も問題はない。さらには家の稼ぎ頭なのは重々承知だ」
「だ、だったら」
社長さんはハヤテを宥め
「君もうちの経営状況を理解しているだろう?申し訳ないが間もなく倒産なんだ。君みたいに若い子はいきなりクビになってもそこまでは困らない。だが、他の社員はいきなりクビになったら困る人もいる。だからなのさ」
悲しそうに言われ、ハヤテも折れるしかなく
「分かりました」
「すまないな。これは退職金だ」
ハヤテは退職金をもらって家に帰った。
すると机の上に自分宛の手紙があり、中を見ると両親からで
「借金が膨らみすぎちゃった♪相談したらハヤテの臓器を高く買ってくれるんだってさ♪」
という最低極まりない内容で、読み終えるのと同時にドアが乱暴にノックされ、ハヤテは慌てて逃走した
暫く逃げて、公園に身を潜める事にした。
「覚悟を決めるしかないのかな。誰かに迷惑をかける位なら。 あの両親の思い通りになるのは癪だけど」
覚悟を決めて公園内を歩いていると、ナンパの現場に出くわし、ナンパされている女の子は明らかに嫌がっているので
「やめなさい。嫌がっていますよ」
「な、なんだ・・と」
「嫌がっているのに迫るなんて最低です。おとなしく去りなさい」
「は、はい」
なぜか男はおとなしく去り。
「大丈夫ですか?」
「あ、ああ/////////////////////////」
「それはよかった。では僕はこれで」
「ま、待て!!」
呼び止められて振り返り
「わ、私は三千院ナギっていうんだ/////////////////お前は?////////////////////」
「綾崎ハヤテです」
「た、助かったよ/////////////////////是非ともお礼を///////////////////////」
顔の赤いナギを疑問に思いつつ
「いりません。そういうつもりで助けたわけではないので」
「し、しかし」
「では、これで。もう永遠に会う事もないでしょうから」
「あ、おい!!」
制止を聞かず、ハヤテが公園を出ると
「あ、危ない!!」
「へ?」
公園から出た瞬間盛大に自転車に轢かれ、運悪く頭を強めに打ちつけた
「だ、大丈夫ですか?」
「ええ、まあ」
「う、嘘ですよ。頭から結構な血が」
出血は多いものの、下手に関わり合いになれば巻き込んでしまうと思い
「大丈夫ですよ。頑丈なので」
「しかし」
「お気になさらず」
相手の女性は気にしつつ
「あ、あの。金髪でツインテールの女の子を見ませんでしたか?」
「へ!?ああ、その子なら」
先ほど見た事を伝えようとした時、ナギが誘拐されそうになっていたので、ハヤテは大急ぎで車にナギが押し込まれる前に止め
「貴方達の事情は分かりかねますが、誘拐なんて最低な行為、しちゃだめですよ」
「「は、はい」」
ハヤテが言うと、ナギを開放して車で走り去っていった。
「なんか、また助けられたよ」
「お礼言われるようなこと、してませんよ」
「お、おい。大丈夫か?」
「ははは。亡くなった祖母が見えます。今、そっちに」
ハヤテの意識はそこで途絶えた。
当然
「お、おいマリア!!!急いで医者を呼べ!!!!クラウスにも連絡だ!!!!」
「あ、はい!!!!」
ハヤテは三千院家に救急搬送され、超一流の医者に処置を施され、一命をとりとめた。
それから3日後。
「お、やっと目を覚ましたか」
「ここは?」
「私の家だよ。お前が意識を失った後運んだんだ」
「そうでしたか」
ハヤテがお礼を伝えると、ナギはまた顔を赤くし
「(なんだろうな、この気持ち。こいつは女で私も女。にも拘らずこの心のときめき。そうか、これがレズビアンってやつなんだな)」
ナギがこんな風に考えていると
「あら、目を覚ましたんですね。 私はマリア。この子のメイドをしています」
「綾崎ハヤテです。助けてもらったみたいで、なんとお礼を」
「私が轢いたせいですから、お礼言わないでください。罪悪感で死にそうになりますから」
マリアさんに言われ、ハヤテはこれ以上は言わなかった。
因みに、ナギはハヤテが大怪我した理由を知ってます。
「それにしても、あなたは頑丈ですね。お医者様は「即死してもおかしくない大怪我だった」っておっしゃったのに」
「ま、まあ。頑丈さが取り柄ですから」
乾いた笑いをするハヤテにマリアさんは呆れるやら感心するやらだった。
「ともかく。無事快復してくれてよかったですよ。死なせなくてよかったですよ、あなたのような可愛い女の子を」
「ぼ、僕は男です!!!」
「「え!?」」
驚く2人にハヤテは近くにかけてあった自身の上着から免許証を取り出し、見せた
「ほ、ホントだ。男ってなってる」
「信じられません。こんなに可愛い男性がいたなんて」
「またですか。 はあ」
溜息をつくハヤテに対しナギは
「(よかった。私はレズビアンじゃなったんだな。ちゃんと男を好きになってたんだな)」
密かに安心し
「なあハヤテ。お前この後なんだがな」
「あ!!!大事な事を」
「聞けよ。行くあてあんのか?なんか、困ってたように見えたんだが」
「あ、そうでした」
ハヤテは両親に莫大な借金を押し付けられた事以外全て話した。
「そうだったのか。なら、私の執事をやらないか?」
「い、良いんですか?」
「気にするな。丁度執事が居なかったから、引き受けてくれると私も助かる」
「・・分かりました。精一杯頑張ります」
こうしてハヤテは執事となった。
その数日後。ハヤテが買い物に出かけようと家を出ると
「おう、綾崎。やっと出会えたな」
「あ、貴方達は」
「ん!?お前、あの綾崎の息子だよな?」
「そ、そうですよ」
否定しても無駄だと思い、素直に肯定した。
「お、男、だよな?」
「そうです!!」
借金取りたちはハヤテの顔をまじまじと見つめ
「ッフ。どうやら俺達は間違ってたみたいだな。こんなに可愛いやつを追い回してたなんて」
「兄貴。俺達今直ぐにでも死んで詫びたいっす」
「悪かったな。もう追い回さねえよ。借金は、お前の両親に死んでも払わせる」
混乱するハヤテをよそに話はトントン拍子で進み
「邪魔したな。お前は幸せになれよ。まあ、俺たちが言う資格はかけらもねえが」
「は、はあ」
「あ、そうだ。これ、迷惑料だ」
「こ、こんなに受け取れないですよ」
渡されたお金は10万近くあり、ハヤテが躊躇していると
「返すな、その金は。言っとくけど、後で取り立てに来るなんて真似、しねえよ。俺達にも仁義ってもんがあるからよ」
そういうと帰っていった。
ハヤテは買い物を済ませた後
「ハヤテ、その金はどうしたんだ?」
「貰いました。借金取りの人達から」
「は!?お前、借金あったのか?」
結局ハヤテはまだ話してなかった事も話した。
「まあ、良かったじゃないか。な」
「そ、そうですね」
× ×
ある日。
「ナギ、咲夜さんが来るそうですよ」
「・・いないと伝えてくれ」
「あ、いえ。もういる事は伝えてしまいましたが」
「ヨシッ。居留守しよう」
ナギが決意を固めると
「冷たいなあ。従姉妹やのに」
「うわああああ。お前、いつの間に」
「ドヤ?おもろい登場やろ?「訪問者が既に居たほうが面白い説」は立証されたわけや」
ドヤ顔の咲夜にナギは
「ビックリするだけで面白くないよ。その説は立証ならずだよ」
「なんや、つまらんのお。もっとおもろい登場の説考えなあかんな」
「やめろ。住居不法侵入で訴えるぞ」
ナギはただただ呆れ、咲夜には全く響いていなかった。
「あ、お客様はもういらしてたんですね。お茶をお持ちしました」
「・・・」
「な、何か?」
咲夜はハヤテを見つめ
「なんやナギ。女執事雇ったんか?そんなに可愛いなら、メイドさんやろ」
「ぼ、僕は男です」
「は!?そんなつまらんボケいらんで」
キョトンとする咲夜にナギが
「気持ちは分かるが、そいつは正真正銘男だよ。私が保証人になるよ」
「ナギ、そんなボケと突っ込みじゃM-1では1回戦すら突破できへんで」
「だから」
呆れるナギに
「分かったわ。ここはウチが折れたろ。そのほうがおもろいやろ?」
「分かってないよ。ハヤテは男なの。お前じゃあるまいし、日常的にボケと突っ込みは求めんよ」
「はいはい。そんな可愛い男はおらんよ。笑ったるからもうええわ」
結局咲夜にはハヤテが男だと信じてもらえず、誤解したまま咲夜は帰った。
× ×
ある日。
ハヤテはナギに頼まれた買い物を済ませ、帰路についていた。
すると
「(あれ?あの子どうしたんだろ)」
公園の前を通りかかると、和服の女の子が自販機の前で困っているようだったので
「あの、どうされました?」
「・・・」
「あ、あの」
自分を見つめてくる女の子に困っていると
「どうしましょう。知らない女の方に声をかけられてしまいました」
「あ、あの。僕は男ですけど」
「では。 自分は男だと主張する女の方に声をかけられました」
ハヤテは弁解するのが面倒になり
「それよりお困りだったのでは?」
「あ、はい。喉が渇いたので自販機で飲み物を買おうとしたのですが、カードが使えなくて」
「ああ、なるほど」
自販機は現金のみ対応だったので、たとえ電子マネーを持ってたとしても、現時点では役立たずだった。
「どれが飲みたいんですか?」
「この暖かいお茶を飲みたかったのですが」
ハヤテは言われたお茶を買うと、和服の女の子に差し出し
「どうぞ。僕のおごりです」
「え、えっと」
「変な物は多分入ってませんよ」
「そ、そうではなくて。 では、ありがたく」
女の子はお茶を飲み
「すみません。奢っていただいて」
「いえいえ。おになさらず」
「あの、聞きたい事が」
「はい?」
女の子は少し間をあけ
「三千院ナギっという方の家を知りませんか?そこに行きたいのですが、迷ってしまって」
「ああ。僕はその三千院ナギさんの執事ですよ」
「そうでしたか。では、案内してもらっていいですか?またお世話になる様で申し訳ないですけど」
「勿論いいですよ。では行きましょうか」
ハヤテは歩き出してほんの数歩で嫌な予感がして振り返ると女の子は見当違いの方向へ歩き出していたので
「こっちですよ」
「あ、あの//////////////////////////////」
「僕が迷子にならないように手を繋がせてください」
「は、はい//////////////////////////////」
手を繋いで歩き出した。
するとすぐに
「そういえば、自己紹介がまだでしたね。 私は鷺ノ宮伊澄です」
「綾崎ハヤテです。よろしくお願いしますね」
「は、はい/////////////////////」
その後は何事もなく三千院家にたどり着き
「伊澄、また迷子になったのか?」
「・・・」
「お〜い、伊澄〜」
「え!?な、なに?」
いつも以上にボーッとする友人にナギが心配そうな視線を送ると
「ナギ、私は目覚めてしまったかもしれません」
「何に、だ?」
「貴方の執事さん、ハヤテ様は女性ですよね? 私はレズビアンになってしまったようです」
真面目に言う伊澄にナギは少し悩み
「ハヤテは男だよ。気持ちは理解できるが、あいつは正真正銘男だ」
「ナギ、そんな冗談はいらないわ。確かに財閥の令嬢が同性愛者っというのは何かと問題が起こるかもしれません。ですが私は」
「あのな、伊澄。ハヤテは男なんだよ。 私も気になって色々と調べたんだ。あいつの戸籍標本を取り寄せたり、医者に調べさせたり。その全ての結果があいつは男だと証明したんだ。だから」
ナギは説明したが、
「ナギ、咲夜じゃないんだからそんなボケはいらないわ。ともかく、私は同性愛に目覚めてしまったのです」
「ああ、そう」
結局伊澄もハヤテが男だと信じてくれなかった。
× ×
ある日。
ハヤテはナギの忘れ物を届けようとナギが通っている白皇に向かっていた。
すると、校門のところで
「待ちなさい!!」
「はい!?」
「貴方、この学校の生徒じゃないわね」
教師らしき人が立ち塞がった。
「えっと。僕は三千院ナギお嬢様の執事で、忘れ物を」
「嘘おっしゃい!!そんなに可愛い執事さんが居る訳無いじゃない!!メイドさんだっていうならまだわかるけどさ!!!貴方の様な可愛い女の子が執事だなんて」
「僕、男です」
「また嘘を」
教師らしき人はやっぱり信じてくれず
「ともかく、不審者という可能性がある以上通す訳にはいかないわ!!!主に私の給料の為に」
ハヤテは直感的に駄目教師だと悟った。
「僕はお嬢様に忘れ物を届けないといけないんです。通してください」
「駄目だというのが分からないのかしら?」
「も〜っ、通してください!!」
ハヤテは渾身の力で訴えた。
すると
「分かったわ。通りなさい」
「え!?あ、じゃあ遠慮なく」
疑心暗鬼ではあったが、ハヤテはありがたく通らせてもらった。
ハヤテが行って暫くしてから
「はっ!!!!!しまった!!!!つい通してしまったわ!!!! ってかあの子可愛すぎよ〜!!」
一方のハヤテは敷地内の校庭?を歩いていた。
「広いな〜。迷子になりそうだよ」
思わず呟きながら歩いていた。
すると
「お困りの様ね。案内してあげましょうか?」
「え!?どこから声が」
周囲を見渡すと、木の上に女性がいた。
「えっと。何をなさっているのでしょうか?」
「お、降りられないのよ!!!ちょっとした事情で登ったら」
「そ、そうですか」
ハヤテは少し悩み
「思い切って飛び降りてみては?その高さなら頭から落ちない限り大丈夫だと思いますが」
「そ、それしかないわね。じゃあどいて」
ハヤテが離れると、木の上の女性は華麗な着地で地面に降り立った。
「大丈夫ですか?」
「まあね。ところで、どうしてこの学院に?」
「ああ、はい。僕は三千院ナギお嬢様の執事で、忘れ物を届けに来ました」
ハヤテが言うと、女性は思い出したように
「ああ、貴方がナギの言ってた執事さんね。最近入ったって」
「あ、はい」
「なら案内するわ。私は桂ヒナギク。貴方は?」
ヒナギクに名前を聞かれ、ハヤテは直ぐに
「綾崎ハヤテです」
「ハヤテさんね。 でも、ナギは凄いわね」
「何がですか?」
ヒナギクは少し考え
「貴方の様な可愛い女の子を執事さんにしてるんだもの。普通ならメイドさんよ」
「またですか。 僕は男です!!」
「嘘言わなくてもいいわよ。貴方みたいに可愛い男なんていないもの」
ハヤテは弁解しようとしたが
「たぶん、女性なのに執事をしているってコンプレックスがあるんでしょ?私はそんな事で笑わないわ。勿論バカになんてしないし」
「で、ですから」
「はいはい。さ、ナギのところへ急ぐわよ」
結局ヒナギクにも信じてもらえず、ナギにも説明に加わってもらったが無駄だった。
因みに、ナギのクラスメイトの男子諸君はハヤテの可愛さに惹かれ、ハヤテの連絡先を要求したそうだ。
× ×
ある日。
ハヤテはルカと色々あり、「男なのでは?」っと疑いをかけられる事になった。
「ねえハヤテさん、貴方って男なの?」
「ええ、そうです。僕は男です」
「そんなに可愛いのに?」
「はい」
ハヤテは敢えて他には何も言わず、伝えた。
「なんで言ってくれなかったの?」
「あの、散々言いましたよね?僕は男ですよって」
「・・・」
そう、ハヤテは原作とは違い、ルカに可愛いなどの女性に言いそうな事を言われるたびに「自分は男だ」っと伝えていた。
「それに、ルカさんと会う時女装してなかったじゃないですか」
「そう、だね」
これまた原作とは違い、ハヤテは私服でルカと会っていた。
とはいっても中性的な格好で、男女問わず着れそうな服であったが。
「もう一度聞くけど、ハヤテさんは男?」
「はい、男です」
ハヤテはようやくルカが自分の性別を理解してくれたと思った。
だが
「もういいよ、そんな嘘は」
「え!?」
「確かに、今をトキメクアイドルちゃんが「同性愛者」なんて問題になるかもしれない。実は恋人がいて、その恋人は女の子です。なんてスキャンダルになる可能性だって大きいよね。でもさ、私は気にしないよ。だから、「自分は男だ」なんて嘘はやめて。私を守るための嘘なら余計なお世話だよ。それにさ、同性の恋人ならファンは大丈夫かもしれないよ?女の子が相手ならって」
ルカに言われ、ハヤテは
「で、ですから僕は」
「あ〜、もうやめ。ごめんね、男かもしれないって疑っちゃって」
「・・・」
「じゃ、私仕事あるから」
そう言い残し、ルカは行ってしまった。
「(ハヤテさんはやっぱり女の子なんだね。バカだな私。好きな人を疑うなんて)」
× ×
ある日。
「まだだ!!!まだ私は負けてない!!」
「ヒスイ。お前まだ」
ナギとヒスイの戦いはもはや泥沼化し、決着は明らかなのにヒスイがしつこかった。
「私は誰にも負けないんだよ!!!!三千院家の遺産は」
「分かったよ。「ロトの鍵」はお前にやるよ」
「・・・」
ナギが「ロトの鍵」をヒスイに渡そうとしたその時
「お嬢様」
「ハヤテか。戦いなら今終わったよ。ヒスイにこの鍵を渡すところだ」
「で、ですが」
心配するハヤテにナギは
「いいんだ。私にはこの鍵がなくても、何とかなるよ」
「お嬢様」
「さ、ヒスイ。これを受け取れ」
鍵を差し出すナギに
「要らん」
「「え!?」」
「私には、必要ない。私の負けでいい」
突然意見を変えたヒスイに驚き
「お、お前」
「お前の執事見てたら、そう思った。後始末は私がしてやるから、三千院家の遺産はお前が受け取れ」
「ヒスイ」
「じゃあな。もう二度と会う事もないだろう」
去って行くヒスイを見守りながらナギは
「なんか、勝っちゃった」
「良かったですね。理由はともかく」
「そうだな。後味はいまいちだが」
× ×
ある日。
「ん!?ハヤテ、どうしたんだ」
「へ!?あ、何でもないですよ」
「水臭いな。悩みがあるなら相談に乗るぞ」
何も言わないハヤテにナギは
「主従の間に必要以上の隠し事は無しにしないか?まあ、どうしても言いたくないなら、もう聞かんが」
「・・・」
ハヤテは暫く悩み
「あの、笑わないでくれますか?」
「笑わないよ。 まあ、あまりにもバカバカしかったら、保証は出来んが」
「・・・」
ハヤテはまた暫く黙りこみ
「実は、最近胸が成長し始めて」
「は!?」
「ですから、胸が膨らみ始めたんです。嘘偽りなく!!!」
流石に予想外過ぎてナギは言葉が暫く見つからず
「そ、そんな馬鹿な。お前、男だろ?」
「男なのに胸が膨らんで来てるから悩んでるんですよ!!疑うなら証拠を見せます」
そういうとハヤテは上半身裸になった。
するとそこには確かに女性独特の膨らみがハヤテにあった。
しかも、少しだけ大きめに
「た、確かにこれは女の胸だ。シリコン等の整形の類じゃない」
「で、ですよね?」
「お前、ホントに男か?益々疑わしい」
疑いの眼差しを向けるナギに
「僕は男です!!!お嬢様が僕の次に分かってる筈じゃないですか!!!」
「た、確かにそうだが。 しかしだな」
目の前の胸、顔、声。ハヤテの要素はとても男とは思えなかった。
「頭がこんがらりそうだよ。お前を見てると」
「そ、そんな事言われても」
ナギもハヤテもため息をつき
「まあ、膨らんでしまったものはしょうがない。何とかしてやるよ」
「うう。なんでこんな事に」
ハヤテの悩みは尽きそうにない。
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以上です。
では。
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