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この作品のあらすじ
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ハヤテ×あっちこっち (一話完結)
日時: 2018/03/05 00:29
名前: masa

初めての方は初めまして。ご存知の方はこんにちはmasaです。

今回は、最近偶然出会った「あっちこっち」と言う作品とのクロスです。
とは言え、アニメは全話見ましたが、漫画原作の方はほぼ読んでません。
なのでご了承を。

キャラ説明はしないつもりですので、「知っているという前提」でご了承を。

あの作品の良さを生かせてるかどうかも自信は無いので、そこもご了承を。

以上を許せるという心の広い方は、本編どうぞ。
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「はあ。  はあ」

御庭つみきは何時も通り駅で待っていた。
暫く待つと

「おはよ、つみき」

音無伊御が声をかけてきたので

「お、おふぁ、おは・・・おはよう////////////////」猫耳
「うん、おはよ。あれ?若しかして、ずっと待っててくれた?」
「そ、そんな事無いもん。 た、偶々だもん」

 ポンッ←伊御がつみきの頭に手を置いた。

 ピョコ←つみきに猫耳出現。

「ありがと、つみき。寒いのに」
「ち、違うって言ってるのに」猫耳
「じゃ、行こうか」

2人は並んで登校を始めた。

「・・・」

「おっはー。つみきさん、伊御さん」
「おはようございます」

片瀬真宵、春野姫が合流して来た。

「見たんじゃよ、つみきさん」
「あ、あにをよ」
「相変わらず伊御さんの服に手を伸ばしてましたな〜。これはもう思い切って抱きつく」

 ドゴッ←真宵が壁に埋められた音

「相変わらずだな、真宵は」
「フンッ」

救出せずに歩き出し

「なんか、羨ましいです」
「何が?」
「つみきさんが、です」

姫は少し間を置き

「つみきさんは毎日でも伊御君に会えるじゃないですか」
「まあ、同じ学校の同じクラスだし、家も近いし」
「そ、そう言う意味ではなくて、ですね」

首を傾げる伊御に姫はオロオロしながら

「つみきさんは」
「フカーッ、フカーッ」
「つみき?」

猫化したつみきに遮られ、続きは言えず、伊御は首を傾げるだけだった。

時間を飛ばし、昼。
伊御と戌井榊は居ないので、女子トークになっていた。

「そう言えば姫、今朝の事なんだけど」
「今朝?何の事じゃよ」
「??   ああ、私がつみきさんを羨ましいといった件ですね」

つみきが頷いたので、姫は続けた。

「だって、つみきさんは大好きな伊御君に毎日会えるじゃないですか」
「べ、別に伊御の事は何とも思って無いもん」
「ツンデレじゃね〜。姫っち、何でそれが羨ましんじゃ?」

言い難そうに少し口籠り

「私にもいるんです。「結婚も約束した男性」が」

流石に予想外なのか、つみきも真宵も黙り込み

「姫にそんな人が!?意外ね」
「そうじゃね〜。どんな人なんじゃよ?我々の知ってる人なの?」
「い、いえ。結婚を約束したと言っても、小学校の頃ですけど」

姫は思い出すように少し間を置き

「その人とは幼稚園の時から小学1年の途中まで一緒だったんですけど、その人は何かと私を守ってくれたんです。からかわれる事もあったので、それから。 そんな事があって、私の初恋なんです」

「その人と結婚の約束をしたのね」
「はひ////////////////////」
「でも、どうなったんじゃよ?今迄聞いた事無いけど」

姫は悲しそうに俯き

「手紙を残して、突然居なくなってしまったんです。「また必ず会おう」って手紙だけを残して」
「そう、何だ。姫にそんな過去が」
「その人とはそれ以来」
「会ってません。でも、その人は「人を傷つける嘘」は何があっても絶対に言わない人なので、必ず会えるって待ってるんです」

姫の純粋な顔につみきも真宵も言葉に詰まり

「姫には悪いけど、会える可能性は低そうよ。それに、「結婚の約束」も怪しいわ。その頃の約束は」
「そ、そんな事ありません!!!いくらつみきさんでも言って悪い事があります!!!」
「ご、ごめんなさい。そう言う意味じゃ」

普段中々怒らない姫が怒ったので、素直に謝った。

「確かに昔の約束ですが、私は信じてます」
「そうじゃね。「信じる者は救われる」って言うし、叶うと良いね」
「ええ」
「さっきのは訂正するわ。私も姫を応援するわ」


翌朝のホームルーム。

「え〜、今日は皆さんに転校性を紹介いたしますの」
「先生!!それは男子女子、どっちなんじゃよ」
「男性ですよ。百聞は一見に如かずって事で、どうぞ」

教室の前のドアが開くと、息をのんだ人が居た。

「初めまして。綾崎ハヤテです。よろしくお願いします」
「質問等は後でしてくださいね。綾崎君は春野さんの隣に座ってくださいね」
「了解しました」

ホームルーム終了後。

「あ、あの」
「はい?」

姫は少しの間無言でハヤテを見つめていた。
すると

「やっぱりハ〜ちゃんだ。私だよ」
「やっぱり、姫ちゃん?久しぶりだね〜」

ハヤテと姫が盛り上がっていると

「姫、その転校生さんと知り合いなの?」
「仲良さそうに見えるんじゃが」
「あ、はい。昨日言ってた小学校の時の」

つみきと真宵は直ぐに分かったが、話を聞いて居ない伊御は分からないので、つみきが小声で説明した。

「へ〜。姫にそんな人が。 俺は音無伊御。よろしく」
「御庭つみきよ」
「片瀬真宵じゃよ」
「皆さん私の友達なんだよ」

自己紹介を受け、ハヤテは再度自己紹介した。

「姫っちの友達って事で、我々も友達って思っていいんじゃよ、ハヤテさんや」
「え!?片瀬さんそれは」
「名前で呼んでいいんじゃよ。な、皆の衆」

真宵が言うと、つみきも伊御も頷いた。

「では、伊御さん、つみきさん、真宵さんですね」
「う〜ん。まだお堅いが、ま、ええんじゃよ、それで」

時間を飛ばし、昼。

「ねえねえハ〜ちゃん。どうして急にいなくなったの?私すっごく寂しかったんだよ」
「ごめんね。詳しくは・・ややこしいから省くけど、色々あってね。僕も姫ちゃんにずっと謝りたかったんだ。ごめん」
「ううん、もういいよ。こうやってまた会えたから」

会話が弾む2人につみき達は気を使って一切口を挟まず、好きなだけ話させてあげた。


                   × ×


翌日の昼休み。

「ねえねえハ〜ちゃん。ハ〜ちゃんは今何してるの?」
「ん!?バイトを幾つも掛け持ちしながら1人暮らししてるよ」
「よ、良かった」

安心する姫に

「な、何が!?」
「う、ううん。何でもないの」
「そう?」

疑問は残るものの、ハヤテは追及はしなかった。

「そう言えば、気になってたんじゃが」
「何ですか、真宵さん」
「ハヤテさん、お昼はどうしたんじゃ?昨日も食べて無かった気がするけど」

ハヤテは言い難そうに少し口籠り

「空気を悪くするのであまり言いたくはないのですが、僕、生活が苦しいんですよ。学費も生活費も全部バイトで稼ぎ出さなきゃいけないので。それでですね、引っ越し代や学費やら色々お金がかかったので、生活費がゼロなんです。なので次のバイト代が入るまで断食生活なんです」

ハヤテが言うと全員(本人以外)驚き

「だ、大丈夫なのか?」
「大丈夫ですよ、伊御さん。前に1ヶ月以上断食生活しても死にませんでしたし」
「す、凄いわね。真宵より頑丈ね」

ただただ驚き、つみきは呆れ交じりの感想を言っていた。

「でも、そんな生活しててご両親は心配しないの?っと言うか学費位親に援助して貰えば」
「・・・」
「ね、ねえ伊御。私、地雷踏むような事言った?」

暗くなったハヤテに心配してると

「私が代わりに説明します。ハ〜ちゃんのご両親は小学校に入ったばかりの頃に亡くなってるんです」
「「「え!?」」」
「轢き逃げ、らしいですよ。犯人さんは捕まってなくて、手掛かりすらないそうです」

姫が説明すると、重たい空気が漂い

「ごめんなさい。知らなかったじゃ済まないけど」
「良いんです。慣れましたから」
「しかしだな」

気にするつみきと伊御に

「大丈夫だよ、ハ〜ちゃん。私がいるから」
「ありがと、姫ちゃん。君はやっぱり「最高の女」だね」
「ふぁうう」鼻血

「やれやれじゃよ。ここで「女」と言う表現を使うあたり」
「伊御と同じで鈍いのね」
「??? な、何ですか?」

首を傾げるハヤテに

「これ、俺のだけど良ければやるよ」
「しかし」
「おごりだ。気にするな」

まだ封を開けてなかったパンを差し出す伊御にハヤテは少し悩み

「で、では遠慮なく」
「うん、遠慮はいらんよ」

伊御のあげたパンを食べるハヤテを見て

「なあ榊、暫くは俺達で援助してやらんか?」
「だな。みいこ姉にも相談してみるよ」
「あ、私も援助します」

復活した姫も申し出たのであった。


                   × ×


ハヤテが転校してきてから数日経った。

「今日も寒いわね」
「ホントですね〜」
「雪、降ってますからね。姫ちゃんは平気?」

寒さが苦手なつみきはストーブに当たっていた。

「ありがと、ハ〜ちゃん。平気だよ」
「つみきさんは大丈夫ですか?」
「ストーブあるもん」
「そうですか」

ストーブを囲んで話し込んでいると

「フェフェフェ〜。皆さん、雪合戦はいかがかな〜」
「嫌よ。前みたいになるし」
「わ、私もパスで」

トラウマなのか、姫の顔は引きつっていた。

「大丈夫じゃよ。今回は雪に細工する事も機械を使うのも反則にするから」
「そ、それでもちょっと」
「私も嫌よ。寒いし」

てこでも動きそうにないつみきと姫に

「伊御さん、頼んだ」
「え!?つみき、折角だから行こうよ」
「伊御のお誘いでも嫌な物は嫌」猫耳

猫耳をぴょこぴょこさせながら言うつみきに

「仕方ない。御庭、参加してくれたら伊御の良い写真やるぞ。お宝写真、って奴だ」
「・・・行く」猫耳
「決まりじゃね。姫っちは」
「わ、私はちょっと」

やっぱり怖いのか、ひきつった笑顔に姫に

「ハヤテさん、頼んだ。お昼奢るから」
「え!?奢りは要りませんが、分かりました。 姫ちゃん、一緒に遊ぼうよ。僕が守るからさ」
「ハ、ハ〜ちゃんが言うなら」

放課後になり、雪も止んだので

「では皆の衆、チームは3つに分けるのじゃよ。伊御さんつみきさんチーム、私と榊さんチーム、姫っちとハヤテさんチームで」
「決定なのか」
「・・伊御と同じなら、別にいい」

誰も反対しないので、チーム分けは決まり

「ルールは簡単。雪玉に細工するのと機械の使用は禁止じゃよ。雪玉に当たれば失格。最後まで残った人のチームが優勝じゃよ」
「分かったわ」
「了解」

始まった途端真宵と榊はチート級の身体能力で雪玉を投げて来て、伊御とつみきも当てられない様にしつつ超人的な雪玉投げを繰り出していた

「や、やっぱり皆さん凄すぎですぅ」
「大丈夫?怖くない?」
「ハ、ハ〜ちゃんがいるから/////////////////////」

肩を抱かれ(偶然)照れつつ一応は現状を満喫していた。

「ハ〜ちゃん、策はあるの?」
「一応ね」

甘々空気をよそに他2チームは戦場かと思うほど熾烈な争いを繰り広げていた。
すると

バシンッ

「痛た。ど、どこから雪玉が」
「榊はアウトね。 痛い」
「つみきさんもアウトじゃね。でも、どこから雪玉が」
「あそこだ」

水飲み場の後ろから野球漫画の魔球並みの大カーブを描いて雪玉が飛んできた。
伊御と真宵は何とか避けた。

「姫っちはこんな魔球は投げられない。って事は」
「ハヤテか」
「ばれましたか」

そう、榊とつみきをアウトにした魔球雪玉はハヤテが投げた物だ。

「野球チームの助っ人のバイトをした事があるので、覚えた魔球がこんな形で役立つなんてね」

物陰から出てハヤテは魔球雪玉を投げた。
何時曲がるか分からないため、残った2人は防戦一方で

「伊御さん、手を組まないかにゃ」
「奇遇だ。俺もそう思ってた」

そこからはまさに壮絶だった。
手を組んだおかげで死闘になり、

「ふぁううう。私はお荷物ですぅ」
「そんな事無いよ。君という守るべき人が居るから、戦えるんだし」
「ふぁううう」鼻血

「「隙あり」」
「危ない姫ちゃん」
「ふぁ、ふぁううう」

偶然とはいえ、ハヤテに抱きしめられ、姫は気絶寸前だった。

結局雪合戦は「時間切れで引き分け」に終わった。

「盛り上がったんじゃよ」
「でも、勝負は引き分け」
「まあ、楽しかったんだし、良しとしないと」

それぞれ帰り支度をしていると

「あれ?姫ちゃん寒いの?」
「え!?あ、うん」
「じゃあ」
「ふぁ!?」

突然抱きしめられ、姫は真っ赤になり

「ほら、温かいでしょ?」
「・・・」
「ストップストーップ。姫っち死んじゃうんじゃよ」
「??? 別にきつく締め付ける訳じゃ」

真宵に言われた意味が分からず、ハヤテは暫く抱きしめたままだった。


                   × ×


ハヤテが転校してきてから結構経ち。

「ハヤテさん、凄い人気なんじゃね」
「え!?そうなんですか!?」
「ええ。噂によると非公式のファンクラブまであるらしいわ」

つみきにも言われ、姫は不安に駆られたが

「だ、大丈夫です。私とハ〜ちゃんは結婚の約束してますから」
「そうじゃったね」
「・・・」

その日の昼。

「ねえ、ハヤテ君」
「はい?何ですか、つみきさん」
「・・・姫にだけは敬語使わないわね」
「おまけに名前にちゃん付けじゃね。他の人は言われ無きゃ苗字にさん付けじゃし、言われてもさんじゃし」

言われたハヤテは少し考え

「そう言えば、そうですね。自然とそうなってるんですよね」
「深い意味は無いんだな」
「ええ、まあ」

伊御に言われ、ハヤテは直ぐに肯定した。

「ところでさ、姫と結婚の約束したって聞いたけど」
「そんな約束あるのに周りに優しさ振りまいて平気なんじゃの?」

「へ!?そんな約束して無いですけど」
「「「「え!?」」」」

ハヤテの返答にハヤテ以外驚き

「ど、どういう事、ハ〜ちゃん」
「ど、どうって言われても」
「だって、あの時」

ハヤテは少し考え

「ああ。「ずっと一緒にいよう」って言ったあれ?」
「そ、そうだよ。それだよ」
「あれは「ずっと友達でいようね」って意味で言ったんだけど」

ハヤテの言葉に姫とハヤテ以外は理解し

「つまりじゃね、ハヤテさんの天然ジゴロと姫っちの天然が合わさって、「結婚の約束」になってしまったんじゃね」
「そう言う事ね」
「俺もそう思う」

説明され、姫は理解したが、ハヤテはやっぱり分からず

「まあ、よくは分かりませんが、姫ちゃんが僕の事好きな訳無いですよ。僕、割と駄目人間ですし」

ハヤテの発言に、ハヤテ以外呆れていた。

それから数日後

「あの、真宵さん」
「どうしたんじゃ、姫っち」
「私とハ〜ちゃんって、相性良くないんでしょうか」

何時になく落ち込んでいる姫に

「ど、どうしたの、姫」
「私、頑張ってアピールしてるんです。でも、ハ〜ちゃんは気付いてくれなくて」
「「う〜ん」」

真宵もつみきも悩み

「ハヤテ君は鈍いからね。伊御以上に」
「数々の女性陣に好意を持たれてるんじゃが、全く気付いて無い位じゃし」
「・・・」
「まあ、私のスマホに「相性診断」のアプリがあるから見てあげるわ」

つみきはスマホを取り出し、姫とハヤテを診断し始めた

「ところでつみきさん」
「あ、あによ」
「そんなアプリをダウンロードしてるって事は、伊御さんとの相性を見てるんじゃね?」

 ドゴッ←真宵がぶっ飛ばされた音

「あ、出たわ」
「ど、どうなんですか?」
「相性は抜群ね。「結婚出来なかったらおかしい」って出てるわ」
「け、結婚」鼻血

姫の反応に

「やれやれ、ね」
「やれやれ、じゃよ」

つみきも真宵も呆れつつ

「でも、ハヤテ君の鈍さを考えると、相当な努力が必要よ」
「並みの努力じゃ足りないと思うんじゃよ。姫っちや他の人達の直接的なアピールも空振りなんじゃし」
「だ、大丈夫です。ハ〜ちゃんのお嫁さんは私が射止めます。   お嫁さん!?」

自分で言ったくせに鼻血を出して気絶した姫に

「これじゃあ先が思いやられるわね」
「そうじゃね。つみきさんと伊御さんみたいに」
「だ、だから。伊御の事は別に・・」


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以上です。

なんか、長くなってすみません。これでも色々カットしたんですが。

では。
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