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ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月29日更新) 完結+おまけ
日時: 2018/01/04 12:26
名前: masa

こんにちはmasaです。

前スレで「完結」としましたが、続ける事にしました。
とは言え、今回で本当にラストです。

タイトルでお分かりだと思いますが、無事に結婚式を挙げたハヤテとかがみの生活が主です。

今迄このシリーズで敢えて変えていた小説の書き方を今迄に戻すつもりです。
まあつまり、「女神と共にシリーズ」などの書き方という事です。

今回は予告だけなので、本編は次回からです。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (1月7日更新) ( No.1 )
日時: 2018/01/07 00:25
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

今迄のパロディネタはもうありませんよ。


某月某日 某時刻。
裁判所控室。

「はあ〜〜っ。緊張する」

襟にバッジの付いた真新しいスーツに身を包んだ人物が溜息交じりに呟いていた。

「大丈夫? 随分顔色悪いよ」
「・・あんまり」

心配そうな目をしている相手を気にしつつ、何とか気持ちを落ち着けようとしていた。

「(私は綾崎かがみ。 ついこの前弁護士になったばかりのドがつくほどの新人だ。今日は私の法廷デビューの日なの)」

そう、今日はかがみにとって初めての法廷なのである。

「まあ、緊張するなっていうのは無理な注文だけど、緊張しすぎると勝てる物も勝てなくなるよ」
「・・そう、ね」

未だに速い心臓を宥めつつもかがみは

「(この人は綾崎ハヤテ。 私の夫で、弁護士としては先輩になる人)」

「僕が付き添うから、頑張ろうよ。ね」
「まあ、ハヤテがいてくれるなら、少し位は」
「追い打ちをかけるつもりは無いけど、かがみが頑張らないと依頼人の人も困る事になっちゃうからさ」

ハヤテの言葉に今迄以上に心が落ち着き始めていた。

「そう、よね。何のために弁護士になったんだって話になるし、負けられないわね」
「そうそう。やっと顔色が戻ったね」
「ええ」

かがみの初裁判は某ゲーム宜しく「刑事事件」である(殺人事件ではない)。

「さ、開廷時間だよ。行こうか」
「ヨシッ」

かがみは頬を軽く叩くと、法廷に入った。


                   × ×


「ふうっ」
「お疲れ様。どう?手応えは」
「まだ何とも言えないわね。流れはこちら側に引き寄せたと思うけど」

ハヤテのサポートはあったが、かがみは初法廷ながら堂々と戦い、検察側に有利だと思われていた空気を一変させることに成功していた。

「今日の感じを見ている限り、大丈夫だと思うよ。油断さえしなきゃね」
「分かってるわよ。何とか勝ってみるわ」
「今日この後は?僕はまだ仕事があるけど」

かがみはスケジュール帳を取り出して

「事務所に戻って報告位かしらね。家事には影響しないわ」
「そう。こんな日に家事を任せちゃってごめんね」
「気にしないで。ハヤテが忙しい日と開廷日が偶々重なっただけだから」

ハヤテとかがみは交代で家事をしています。

「今日は遅くなるからね。晩御飯は先に食べちゃって」
「そう?じゃ、ハヤテの分も作っとくわね」
「ありがと」

かがみはハヤテと別れ、所属事務所によって軽めの報告を済ませた後、買い物をして帰宅した。


夕食を済ませて寛いでいると携帯に着信があり、相手はこなただった。

『やっほ〜、かがみ夫人』
「その「かがみ夫人」ってのやめてって言ってるでしょ。何か用?」
『用件を言う前に、電話大丈夫?』
「大丈夫よ」

幸い全ての家事を終えた後なので、平気なのだ。

『今日初法廷だったんでしょ?どうだったのかな〜って』
「守秘義務があるから、詳しくは言えないけど、何とかなったわ。ハヤテが付き添ってくれたし」
『おお〜、色々流石だね〜。法廷って事は、立ったまま「待った!!」とか「異議あり!!」ってやったんでしょ?』

電話越しでも興奮が伝わって来て、かがみは少し呆れつつ

「あのね、こなた。前にハヤテに教わらなかったっけ?実際の法廷はそう言うのは稀だって。それに、弁護士も検事も椅子に座ってるわよ。発言がある時だけ立つの」
『分かってて言ったんだよ〜。和ませるためのジョークなのだよ』
「和ませてくれるのはありがと。でも、開廷直前じゃないと意味無いわよ」
『あ、そっか』

声の感じから、リアルに忘れてたようだ。

『まあともかく、頑張ってね。仕事で応援に行けないけど』
「ありがと。夢だった弁護士なったんだもの。頑張るわ」
『うんうん』

その日は遅めに帰宅したハヤテと一緒に風呂に入り、一緒にベッドに入った。


                   × ×


それから数日後。

「はあっ。やっぱり緊張するわね」
「大丈夫?かがみ」
「まあ、前に比べればね」

この日はかがみ初担当の事件の2回目の開廷日であり、まだ2回目というのもあって、かがみの顔色はやはりよくなかった。

「安心してよ。前回の法廷の感じじゃ今日で決着すると思うよ」
「そうだと良いけどね。心証は回復してるけど、「無罪」を勝ち取るのはまだまだだと思うわ」
「大丈夫だと思うけどね。ま、落ち着いていくことだね」

ハヤテに言われずともそれ位はかがみも心得ており、「落ち着き度」と言う意味では2回目とは思えない程だった。


開廷後もかがみは落ち着いて自らの意見をぶつけ、被告人が犯人であるという根拠の矛盾等を指摘して行き・・


「被告人は・・無罪」

かがみは初法廷は、無事勝利に終わった。

「綾崎弁護士、本当にありがとうございました」
「いえいえ。私はただ、貴方を信じて戦っただけですから」
「先生のお蔭で、濡れ衣を晴らせたんです。何度お礼を言っても、足りないくらいです」

依頼人の人は目に涙を浮かべ、何度も何度もお礼を言っていた。

「お礼を言うのは、私もですよ。こんなド新人を信じて依頼してくれたんですから」
「先生にお礼を言われるような事は。 あ、あの」
「はい?」

モジモジする依頼人にかがみは迫るようなことはせず、待つ事にした。

「正直な話、貴方に弁護を依頼したのは、「動物的勘」が働いたからなんです」
「成程。まあ、理由はどうあれ依頼してくれた事自体嬉しかったです」
「私、先生を信じて大正解でした。・・・でも」

折角無罪になったのに、依頼人の表情は浮かなかった。

「まさか、あいつが私に罪を擦り付けようとしてたなんて」
「それは・・御愁傷様です」
「でも、前を向いて生きていきますよ」

依頼人の顔は晴れやかであり、かがみは自分がした事に誇りを持つことにした。

「では、私はまだ取り調べがあるみたいなんで」
「はい」

控室を出て行った依頼人を見送り、かがみは崩れ落ちるように椅子に座った。

「大丈夫?」

ハヤテは心配して声をかけたが、かがみは暫く応答しなかった。

「終わったんだなって。そう思ったら、力が抜けちゃって」
「分かるよ、それ。僕もそうだったし」

表情が強張っている夫のハヤテの顔を見つめつつ

「実際に法廷に立ってみて、こうやって無罪判決を貰ってつくづく思うのよね」
「ん!?何を?」
「ハヤテって、初法廷でも何事も無いかのように落ち着き払ってたんでしょ?」

ハヤテの初法廷を思い返し、かがみは自身の心情と照らし合わせて再度驚いていた。

「別に落ち着き払ってた訳じゃ。まあ、色んな修羅場を潜ったし、「初めてにしては」落ち着けたけどね」
「やれやれ。我が旦那ながら凄いわ、ホント」
「褒め言葉だよね?ありがと」

未だ足に力が入らず、迷惑にならない程度に控室にいる事になった。

「さて、かがみの初勝利のお祝いでもしよっか」
「嬉しいけど、遠慮するわ。私はただ、弁護士としての責務を果たしただけだし」
「そう?まあ、かがみがそう言うなら」

ハヤテとしては愛妻の初勝利を祝いたかったが、本人が乗り気じゃない以上諦める事にした。


                   × ×


その日の夜、夕食等を終えて寛いでいると着信があり、相手はこなただった。

「はい、もしもし」
『おめでと〜、かがみ』
「な、何よ急に」

大き目の声に驚きつつ、聞くと

『聞いたよ〜、初めての法廷で勝ったんでしょ?』
「え!?どうして」
『知らないの?ネットニュースになってたよ』
「んなバカな」

こなたに少し待ってもらってパソコンを立ち上げネットを見ると、「綾崎夫人初勝利」っと、小さいながらかがみの初勝利が報じられていた。

『ハヤちゃんがちょっとした有名人だからね。報じられたみたい』
「ああ、そう。まあともかく、ありがと、電話くれて」
『何の何の。こりゃお祝いしないとね〜。お店貸し切りにするから、皆に声かけて』

盛り上がるこなたにかがみは

「有り難い申し出だけど、断らさせて」
『な、何でよ』
「私はただ、自分の仕事こなしただけ。確かに大変だったけど、祝われるほどじゃないわ。ハヤテにも言われたけど、断ったし」

こなたは電話の向こうで暫く唸った後

『分かったよ。かがみがそう言うんじゃ勝手に祝う訳にもね』
「お礼だけ言わせて。 ありがと」
『でもさ、凄いよね。真犯人まで見つけちゃってるし』

付き合いが長いため、こなたが純粋に尊敬していることが伝わってきた。

「ネットニュースには書かれてないけど、あんたには正直に言うわ。真犯人の告発は、ハヤテのお蔭なのよ」
『へ!?』
「裁判長が判決に移ろうとしたとき、ハヤテが遮って真犯人を告発したのよ」

かがみが告白すると、こなたは少しの間黙り込んだ後

『それって、現実でもあるの?ゲームとかじゃよく聞くけど』
「異例、らしいわ。まあともかく、ハヤテの調査や推理は完璧で、告発が認められて逮捕されてたわ」
『流石ハヤちゃんだね。かがみも妻として、後輩弁護士として頑張らないとね』
「勿論よ」

その後は暫く世間話をし、電話を切った。

すると、その数分後また着信があり、今度はみゆきさんだった。

『夜分遅くにすみません。今大丈夫ですか?』
「平気よ。みゆき、どうしたの?」
『ネットニュースを見まして。これは是非ともお祝いを言いたくて』
「ありがと。態々ありがとね、みゆきも忙しいのに」

みゆきさんは医者になるため、色々と忙しいのである。

『お気になさらずに。私はただ、友人としてお祝いが言いたかったので』
「ホントにありがと。頑張ったかいがあったわ」
『ところで、お祝いなどはされるのでしょうか?』

予想通りと言える質問だったので

「それはしないわ。ハヤテやこなたにも言われたけどね」
『そうですか。でしたら、言葉だけでもお祝いさせてください』
「ありがと。でも、これからが大変だから、精進しないと」
『そうですね。お互い頑張りましょうね』

みゆきさんに励まされ、かがみはお礼を言いつつ電話を切った。

「良かったね。皆に祝われて」
「そうね。でも、私の弁護士人生はまだまだこれからなんだし、頑張らないと」
「僕も頑張るから、一緒に頑張ろ」
「ええ」

 チュッ


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (1月10日更新) ( No.2 )
日時: 2018/01/10 14:27
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「はあっ」

朝、かがみは身支度をしつつ洗面所の鏡を見ながらため息をついていた。

「(何なんだろう。ここ最近のこの不調は)」

顔色等には出てないが、どうにも気分が悪かった。

「(食欲がない訳じゃ無いけど、気分が悪くて落ち着けない日も多いし、どうしたのかしら)」

「ん!?どうしたの、かがみ」
「あ、ううん。何でもないわ」

勘の鋭い愛夫は誤魔化せないと思いつつ適当に流すと

「そう?無理だけは止めてね。何かあったら必ず言ってよ」
「勿論よ。夫婦に隠し事は無しよね」
「そうそう。僕が思うに理想の夫婦はそれだと思うよ」

ハヤテの理論にかがみは全面的に賛成だった。
とは言え

「(でも、何なのかしら。ハヤテに言えばあれこれ心配しちゃって仕事放棄しちゃうし、確定するまでは言わない方が良いわね)」

仕事の休憩時間にスマホで自身の症状を探すと、

「(若しかして・・。  ううん、きちんと調べてからじゃないと)」

かがみは仕事を終えた後、自分の推理を確定させるために色々と行動し


「ただいま〜」
「ハヤテ、お帰り。ちょっといい?」
「え!?ど、どうしたの?」

何時も通り出迎えてはくれたが、雰囲気が全然違う妻にハヤテは身構えつつ、手洗いうがいを済ませ、居間で向かい合って座った。

「実はね・・・」
「え!?それ、間違いないの?」
「ええ。絶対、って付けても良い位に」

真剣な眼差しのかがみにハヤテは

「そっか。 かがみ、本当にありがと」
「フフッ、そうね」
「ねえかがみ、早速お義父さんとお義母さんに」
「そう、ね」

かがみは少し考え

「明日辺り行くわ。仕事休みだから」
「そっか。でも、ごめんかがみ」
「え!?」

謝ってきたハヤテに驚いていると

「今月は、休み取れないんだ。色々と忙しくて」
「そっか。ナギちゃんも「忙しくてハヤテやマリアさんが居ないとストレスでどうにかなりそうだ」って愚痴って来たし、仕方ないわね」
「ごめん。絶対埋め合わせするから」
「気にして無いって。理解ある妻ですから、私は」

かがみの笑顔にハヤテは救われ

「じゃ、よろしくね」
「うん」


                   × ×


翌日。
かがみは両親がいる時間を狙って実家に来ていた。

「どうしたんだい、かがみ。急に帰って来て」
「何かあったの?」

両親の問いかけにかがみは敢えて少し間を空け

「今日はね、大事な話があるの」
「「え!?」」
「実は」
「「ま、まさか」」

自分のお腹に手を置いた娘に両親は直ぐに察し

「うん。私のお腹にはね、赤ちゃんがいるの。勿論ハヤテとの子よ」
「「・・・」」

「最近、体調が優れなかったの。初めての法廷があったから、その緊張のせいかと思ったわ。でも、無事に乗り切って落ち着いても、体調は戻らなかった。食欲が殆ど無い日もあったし。だから、若しかしてと思って「妊娠検査」で調べたら、結果が出て、産婦人科にも行ったら「ご懐妊です。おめでとうございます」って言われたわ」

かがみは一旦間を空け

「それでね、ハヤテに言ったら「両親にも報告しよう」って。だから来たの」
「そうかい。そうだったのかい」
「おめでと、かがみ」

母は笑顔で、父はうっすら涙を浮かべていた。

「ホントはハヤテと一緒に来るはずだったんだけど、ハヤテは忙しくて」
「それは仕方ないさ。ハヤテにはハヤテの都合があるんだし」
「かがみ、態々報告しに来てくれてありがと」

喜ぶ両親に、かがみは電話で済ませなくてよかったと思った。

「かがみ、今日は大丈夫なの?悪阻って結構辛い物なのよ」
「今日は平気。日によって平気だったり辛かったするから」
「そう。大変だったら言ってね。お母さんがサポートするから」
「ありがと。でも、ハヤテが最大限サポートしてくれるって言ってくれたから、大丈夫よ」

かがみはこう言ってが、みきさんは心配そうな顔つきは変わらなかった。


                   × ×


数日後。

「うう」
「だ、大丈夫?今日は悪阻が酷い日みたいだね」
「そ、そうみたい」

顔色がかなり悪いかがみにハヤテは

「今日は仕事休むよ。かがみが大変な時に」
「それは、駄目」
「え!?」

予想外の反対意見に驚くハヤテに

「今日は特に忙しいんでしょ?三千院家顧問弁護士様」
「そ、それはそうだけど」
「私なら大丈夫だから。ほら」

急かすかがみにハヤテは

「わ、分かったよ。無理は止めてね。連絡くれればすぐに駆けつけるからさ」
「約束するから。ほら、遅刻しちゃうわよ」

ハヤテを見送った後、かがみは居間で座り込んだ。

「気持ち悪い〜。食べ物をこんなに憎く思ったのは初めてかも」

目に映る食べ物全てが嫌な物として映り、出来る事ならすべて排除したかった。

「あ、家事しないと。 ん!?」

やり残した家事をしようと立ち上がった所で来客を知らせるチャイムが鳴り、出ると

「あ、お母さん」
「手伝いに来たわ。今日は・・酷い日みたいね」
「う、うん。もう気持ち悪くて」

娘の顔色で直ぐに判断し、みきさんは上がらせてもらうとかがみを居間のソファーに座らせ

「後の事はお母さんに任せて、貴方は座ってなさい」
「でも」
「良いから。厚意を素直に受け取る事も大事よ」

そう言われてはかがみも引き下がれず、大人しくすることにした。
みきさんはハヤテが出かける前に出来なかった家事の残りを片付けると、

「大丈夫?お昼とか食べれそう?」
「無理よ。今日は食べ物が憎くて憎くて」
「そう。お母さんにも経験があるから、気持ちは分かるわ」

みきさんはかがみの横に腰かけ

「今日はお母さんに甘えなさい。ハヤテが帰って来るまでいるから」
「ありがと。助かったわ」
「良いのよ」

気を使ったみきさんはテレビをつけず、持ってきた本を読んでいた。
暫くして

「顔色も少しは良くなってきたわね」
「まあね。相変わらず食欲は無いけどね」
「そう。じゃ、お母さんも付き合ってご飯は食べないわ」

かがみは申し訳なさ全開だったが、謝ったりするのは野暮だと直ぐに理解し

「覚悟してたけど、悪阻って辛いのね」
「ええ、そうよ」
「でも、苦じゃないのよね」

かがみは間を空け

「母親になるための試練だ。って思えるのよね。だから」
「フフッ。かがみはもう「お母さん」になる準備は出来てるのね」
「・・一応ね」

この日はハヤテが帰って来るまでみきさんは居てくれて、家事も全部やってくれた。

さらに、ほぼ毎日みきさんが来てくれたので、かがみは大分楽が出来た。


                   × ×


それから暫くして。

「はあっ」
「ん!?どうしたの?」
「いやね。やっと悪阻が終わったな〜って」

そう、ようやく安定期に入り、悪阻は無くなっていた。

「でも、大変なのはこれからだよ」
「分かってるわ。でも、母親になれると思うと、なんだか嬉しくて」
「無事で元気に生まれてきてくれると良いね」

ハヤテはかがみのお腹をさすりつつ、満面の笑顔で言っていた。

「ええ。私も頑張るわ」
「サポートは任せてよ。忙しい時期は乗り越えて、休みも取りやすくなったから」
「ナギちゃんには感謝しないとね」

ナギはかがみの妊娠に理解を示し、ハヤテが最大限サポートできるように有給休暇をたっぷり用意してくれています。

「さて、家事をやっとかないと」
「手伝うわ。悪阻が終わって、辛くないから」
「かがみは座ってて。もう自分1人の体じゃないんだし」
「そう?」

家事をハヤテに任せ、かがみは母がくれた「妊婦さんの為の本」を読み始めた。


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以上です。

次回は続き?です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (1月10日更新) ( No.3 )
日時: 2018/01/13 19:19
名前: ささ

かがみ夫人妊娠おめでとう。ささです。
柊家のサポートとハヤテの支援があれば大丈夫でしょ。
柊家の現在の話題は産まれてくる赤ちゃんの名前かな?
前スレ最後から鑑みるとかがみの出産頃になんかナギからありそうだな。(例によってお待ちくださいだろうけど)
ハヤテも言ってたけどもうかがみ1人の体じゃないんだから無理は禁物ですよ!
そう言えばほかの人に伝えたの?
でも、かがみの初法廷凛々しかったんだろうな…(そうでしょ、ハヤテ)
以上
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (1月14日更新) ( No.4 )
日時: 2018/01/14 13:31
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>かがみ夫人妊娠おめでとう。ささです。

 かがみ「ありがと。感想もありがとね♪」

 >>柊家のサポートとハヤテの支援があれば大丈夫でしょ。

 かがみ「ええ、ホントね」
 みき「経験者だからこその、サポートも出来るからね」

 >>柊家の現在の話題は産まれてくる赤ちゃんの名前かな?

 ただお「う〜ん。確かに考えてはいるけどね」
 みき「むやみに口は出さないつもりよ」

 >>前スレ最後から鑑みるとかがみの出産頃になんかナギからありそうだな。(例によってお待ちくださいだろうけど)

 まあ、そうですね。割と直ぐにお答えできると思いますよ

 >>ハヤテも言ってたけどもうかがみ1人の体じゃないんだから無理は禁物ですよ!

 かがみ「それは分かってるわ。折角宿った命ですもの」
 ハヤテ「大切に育まないとね」

 >>そう言えばほかの人に伝えたの?

 それは今回にて。

 >>でも、かがみの初法廷凛々しかったんだろうな…(そうでしょ、ハヤテ)

 ハヤテ「ええ。出来る事なら撮影したかった位に」
 かがみ「も、もう///////////////////////」

 >>以上

 はい〜♪感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (1月14日更新) ( No.5 )
日時: 2018/01/14 13:40
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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前回、かがみは妊娠し、辛い悪阻を乗り越え安定期に入った。


「大分大きくなって来たね」
「ええ」

かがみのお腹は大分膨らんでおり、順調に子どもが育って来ている事の証明でもあった。

「元気に育ってくれてる事は検査とかでも分かってるし、このまま何も無ければ元気に生まれてきてくれるわね」
「そうだね。無事で元気に、早く会いたいね」
「ええ」

かがみは優しい笑顔で我が子がいるお腹を撫でていた。

「さて、僕はもう仕事に行かないと」
「確か、今日は法廷だったわね」
「ん!?まあね。勿論全力を尽くすさ」
「頑張ってね」

ハヤテの弁護士としての有能さは分かり切っているので、かがみは「今回も勝ちだろう」っと思っていた。

「行ってくるけど、無理だけは止めてね。身重なんだからさ」
「分かってるわよ。自分の体だもの」
「そう。ならいいけど」

ハヤテを見送ると、椅子に座って最近の愛読書である「母親になるための準備本」を読み始めた。
少しすると来客があり

「やっほ〜っ、かがみん」
「こなた。どうしたのよ、急に」
「迷惑だった?」

不安そうな友人に

「そんな事無いわよ。どうしたのかな〜って、純粋な質問よ」
「ま、分かってたけどね。何って家事手伝いだよ」
「え!?」

こなたは驚くかがみをしり目にずかずかと家に上がり込み

「かがみって身重でしょ?んで、皆と相談して「出産まで交替でお手伝いしよう」って話になったの」
「そう」

因みに、親しい友人達は全員かがみの妊娠を知っています(発覚した時点で両親の後に知らせた)。

「ささ、人の家だけど、座って座って」
「でも」
「言っとくけど、ハヤちゃんに了解は取ってる」
「ああ、そう」

何時の間にかハヤテも巻き込んでいて、その要領の良さに呆れと感謝が入り混じった返事をしていた。

「えっと、やる事は」
「洗濯も朝食の後片付けもハヤテがやってったわよ」
「んじゃ掃除だね。掃除機どこ?」

かがみが場所を教えると、こなたは鼻歌を歌いながら掃除をし

「さてと、昼食は・・準備してないから」
「別に軽めでも」
「駄目だよ〜。一応あーややみゆきさんにも「妊婦さんに良い物」を聞いておいたから、それ作るね〜」

手伝ってくれるこなたに感謝しつつ

「そう言えば。あんたは今日仕事は」
「休みだよ〜。店長だからってしょっちゅう働いている訳じゃ無いし」
「そう。態々ありがとね、休みの日なのに」
「気にしなくていいよ。 まあ、その代わりって言ったらあれだけどさ」

こなたは少しだけ言葉を濁すと

「生まれたらさ、抱かせてよ、赤ちゃん」
「それ位お安い御用よ」
「良かった〜。でさ、性別はどっちなの?それだけ大きくなってたら」

かがみは少し悩んでから

「ハヤテと相談して、「内緒にしよう」って」
「へ!?」
「私とハヤテは知ってるけど、楽しみにさせたいってね。両親にも伝えてないわ」

こなたは納得したように

「成程ね〜。んじゃ、待つ事にするよ」

昼食後の片付けもこなたがやってくれて、洗濯物を取り込んだり畳んだりするのもやってくれて、夕食の仕込みも済ませると帰って行った。

ハヤテの帰宅後、今日の事を報告すると

「そっか。今日はこなたが来てくれたんだね」
「ハヤテも知ってたなら、教えてくれればよかったじゃない」
「いやね。教えたら断っちゃうと思ってさ。内緒にしてたのは謝るけど、ちゃんとした理由があったんだよ」
「ま、怒ってないけどね」


                   × ×


翌日。

「こんにちは、かがみさん。お手伝いに来ました」
「みゆきまで。気を使ってくれなくても」
「いえいえ。友人として当然の事ですので」

みゆきさんは家にあげて貰うと、昨日のこなた同様まだハヤテがやってなかった家事をし

「ところでかがみさん。参考なまでに色々と聞きたい事が」
「ん!?何?」
「妊娠した女性特有の症状についてですね」

みゆきさんは明らかに「お医者さんの顔」になっており、往診に来られたみたいで妙に緊張し

「あ、すみません。医者の卵として知識を広げておきたくて。不快な思いをさせたのなら、謝ります」
「そ、そんな事は」
「ですが、答えていただけると幸いです。やはり医学に従事する者として」

不安さと興味津々が混じったようなみゆきさんに

「分かったわ。家事をやってもらったし、答えられる範囲で良ければね」
「良かったです。ではまず」

その後、幾つかの質問に答え

「助かりました。答えていただいたので、残りの家事も私がしますね」
「そんな。答えただけなのに」
「いえいえ。お気になさらずに」

夕方になって洗濯物をたたんでいるみゆきさんに

「ねえみゆき。みゆきなら妊婦さんの症状については本とかで知識は得てたんじゃ」
「ええ。ですがそれはあくまで単なる知識。体験者に聞くのが一番かと」
「成程ね」

一応は納得したが

「ん!?でもさ、それなら自分の母親に」
「え、えっと。母はあんな感じなので、色々聞いても「忘れちゃった〜」とかちゃんとした答えが帰って来るかどうか」
「た、確かに」

みゆきさんの母、ゆかりさんの性格等を知っているので、みゆきさんが自分の質問して来たのは当然だと思った。


                   × ×


さらに翌日。

「こんにちは、かがみちゃん」
「峰岸も。悪いわね、忙しいのに」
「良いのよ。今日はお仕事休みだし」

あやのはこなたやみゆきさん同様まだやってなかった家事を代わりにやってくれた。
一通り終わり、ティータイム中

「どう?最近」
「色々と順調ね。結婚生活にしろ、赤ちゃんにしろ」
「そう」

あやのは何時もと少し雰囲気が違ったが、かがみは敢えて触れなかった。

「正直ね、かがみちゃんが羨ましいのよね」
「え!?」
「大好きな人にプロポーズして貰って、結婚して愛する人との子を身籠るって事がね」

あやのは一旦間を置き

「かがみちゃんは、大学卒業直前って良い時期にプロポーズして貰ったでしょ?私はまだだから、羨ましくて」
「そっか。峰岸は」
「しゅうちゃんがプロポーズしようとしてるって、何となくで伝わって来てるんだけど、踏ん切りがつかないみたいで」

あやのはお茶を一口飲むと

「交際が至って順調で何の問題も無いからこそ、ちょっとだけ寂しいのよね。私も家庭に入って、しゅうちゃんとの子供を産みたいなって」
「だったら、自分から言ってみるってのも」
「そうね。でも、女性としては男性からプロポーズされるって、夢じゃない?」

その気持ちは十二分に理解出来た。

「だから、待ってるのよ。たぶん、割と直ぐだと思うけどね」
「そう。夢が叶うと良いわね」
「ええ」


                   × ×


さらに翌日。

「お姉ちゃん、来たよ〜♪」
「つかさ、貴方も」
「気にしないでよ〜。私たち姉妹じゃん」

嬉しそうなつかさにかがみは家事を任せ、胎教に言い音楽を聞き始めた。
今日ハヤテは朝早くの出勤だったため、殆どの家事が手付かずだったが、つかさは文句や嫌な顔一つせずにやってくれた。

「ねえお姉ちゃん、お兄ちゃんは?」
「作者さんが言ったけど、今日は朝早かったのよ。まあ、その分だけいつもより早めに帰って来るみたいだけどね」
「そっか」

結局つかさは全部の家事をやってくれて

「ただいま〜」
「おかえり、お兄ちゃん♪」
「つかささん、来てたんですね」
「うん♪」

一応言いますが、つかさはハヤテに抱き着いてます。

「お兄ちゃ〜ん♪」
「あ、あの」
「つかさ、いい加減離れなさい」
「ええ〜」

不満げなつかさにかがみはさらに文句を言おうとしたが

「まあまあかがみ。怒ると胎教に悪いよ」
「ム〜」

事実なだけに唸るしか出来なかった。
結局つかさは夕食の時も居て

「つかさ、早く帰らないと遅くなるわよ」
「え〜。今日泊まっていきたい〜」
「な、何でよ」

つかさは少し考え

「と、泊まりたいから」
「殆ど理由になってないわよ」
「え、えっと」

つかさの魂胆は見え見えなので、かがみは反対していた。

「つかささん、遅くなるとお義父さんもお義母さんも心配しますよ」
「で、でも〜」
「分かってくださいよ。ね」
「わ、分かった」

渋々と言った感じでつかさは帰って行った。

「全く」
「まあまあ。家事をやってもらったんだし」
「そうだけどさ」

かがみは納得は行かなかったが、ハヤテの言う事も最もだったので、これ以上の文句は止める事にした。

翌日、ハヤテはお休みだったので、朝から家事に精を出していた。

「やっと休みが取れてサポートできるよ」
「ハヤテもありがと。全部やってくれて」
「気にしないで」

やはり家事はハヤテがやっていた。

「でも、皆には感謝しないとね」
「ええ。私が妊婦だからって、色々とやってくれるからね」
「誰も文句とか言わないし、友達って、良いね」

ハヤテもかがみも皆に感謝していた。


時間は飛び。

「そろそろだね」
「ええ。予定日通りならね」
「かがみ、頑張ってね。少し早いけど」
「勿論頑張るわ」

かがみの出産予定日はもう間もなくだ。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (1月17日更新) ( No.6 )
日時: 2018/01/17 12:41
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

ある日。

かがみは現在、ベッドで横になっていた。
すぐ横にはベッドに寝かされ、スヤスヤと安らかな寝息を立てる赤ん坊が寝ていた。

そう、かがみは無事に出産し、分娩室から病室に戻って来ていた。
赤ちゃんは特に問題等は何もなく、保育器の必要は無かったのだ。

まだ起き上がれない体で無事に生まれて来てくれた我が子を眺めていると、病室(ナギが手配した個室)のドアがノックされ、入室を許可すると

「かがみ、お邪魔するよ」
「大丈夫?」
「あ、お父さんにお母さん」

産後直ぐであったが、両親が駆けつけてくれた。

「かがみ、ホントにご苦労様」
「大変だったでしょ?」
「そりゃあね。でも、ハヤテが立ち会ってくれたから、そこまで大変じゃ無かったわ」

心配そうな両親にかがみは可能な限り元気な声で答えていた。

「そう。貴方の顔色を見る限り、大丈夫みたいね」
「でも、無理は駄目だよ。釈迦に説法だとしても、言わせてもらうよ」
「分かってるわ。ハヤテや子供の為にも、無事が一番だってね」

かがみの言葉に両親は安心し

「ところで、ハヤテはどうしたんだい?」
「立ち会ったのなら、いるはずなのに」
「ハヤテは私達の無事を見守った後、神社に行ったわ」

かがみは思い返すかのように

「「神様に感謝してくる」って言ってね。この上ない笑顔だったわ」
「そうかい。ハヤテらしいね」
「ええ。自慢の息子ね」

誇らしげな両親にかがみは

「それより、子供の顔を見てあげて。2人からすれば孫娘をね」
「女の子だったんだね。どれ?」

孫の顔を見た柊夫妻は、正直だらしない程に顔を綻ばせた後

「ね、ねえみき」
「え、ええ。これは」
「な、何!?娘に何か」

心配そうな母になった娘に両親は

「あ、そう言うんじゃないんだ。そうじゃなくて、かがみにそっくりなんだよ」
「ええ。生まれた直後のあなたに瓜二つなの」
「そ、そう。脅かさないでよ」

胸を撫で下ろし、起き上がりかけた体を戻した。

「正直、不思議な位貴方そっくりよ。うっすら見えてる髪の色以外、貴方そのものって言える位」
「成長したら、かがみと見分け付かなくなるかもね」
「ま、それは分かんないけどね」


こんな風に微笑ましい親子の会話の一方。ハヤテは自身が神職を務める鷹宮神社に来て、お参りしていた。
長めのお祈りを済ませ、病院に戻ろうとしたとき

「弟君」
「あ、いのりお義姉さん」
「随分熱心だったじゃない?どうしたの?」

ハヤテは本殿へ向き直し

「神様に、お礼を伝えてたんです」
「え!?」
「娘が、無事に生まれて来てくれた事。かがみも娘も無事だった事に」

優しい目のハヤテにいのりは

「そっか。無事に生まれたんだね。で、女の子だったのね」
「ええ。とっても可愛い愛娘です」
「そっか。じゃ、私も妹と姪の無事のお礼を伝えないとね」

いのりはハヤテに倣ってお祈りをささげた。

「ああ、それと。神様に「これからも僕は妻と娘を何があろうと守っていきます」って決意を伝えました」
「そう。私も出来る事があったらお手伝いするわ」
「助かります」

ハヤテは敢えて遠慮の言葉を言わず、お礼の言葉のみ伝えた。

「もう少し落ち着いたら、私も仕事休んで病院行くわ。お父さんたちには伝えたんでしょ?」
「ええ。かがみが産気付いた時はお仕事中だったみたいなので、留守電に残しました。おそらく、僕と入れ違いでかがみの病室に行ったと思いますよ」
「そっか」

報告を終えると、ハヤテは神社を後にし、友人達に我が子の誕生を伝え(性別は伏せた)、病院に戻る事にした。


                   × ×


翌日。

「おお、そうだ。なあハヤテ、お前の子供、生まれたんだろ?」
「ええ。お蔭様で。 お嬢様やマリアさんも、もう少し落ち着いたら子供の顔を見に来てくださいよ。かがみもきっと喜びますよ」
「勿論そうさせてもらうよ。ところで、今日は病院行かんのか?」

ハヤテは少し考え

「仕事を終えたら、行こうかと」
「そっか。じゃ、これ受け取れ」
「な、何ですか?これ」

大き目のアタッシュケースを手渡され、聞くと

「出産祝いだ」
「って、こ、こんなの受け取れないですよ」

中を見たハヤテは驚いて言っていた。
なんせ、億近い金額が入っていた為だ

「受け取ってくれないと、こっちも困る。お前もかがみも、これから何かと物入りだろ?子供の為の色々だったり、養育費だったりで」
「しかし」
「なんだ?主人の厚意を受け取れん心の狭い男なのか、お前は?」

不機嫌そうに言うナギにハヤテは

「すみません。有り難く、受け取らせていただきます」
「うんうん。素直でよろしい」

ナギは直ぐに機嫌を直して頷きながら言い、

「お前には、散々世話になってる。執事としても、顧問弁護士としても。だから、そこまでの額を渡したんだ。大事に使えよ」
「ええ、勿論」


                   × ×


翌日。

ハヤテは今日も病院に来ていて、かがみと愛娘を見舞っていた。

「ところでハヤテ、名前は考えてくれた?」
「ん!?そりゃ勿論」

相談の末、センス抜群のハヤテに命名は一任されていた。

「じゃ、聞かせて。理由込みでね」
「その前に。笑ったりしないでよ。これでも散々悩んだんだから」
「ま、ありえない程だったら笑うかもね」

かがみは冗談交じりで返すと、ハヤテは軽く咳ばらいをし

「かぐら。綾崎かぐらなんてどうかな?」
「かぐら、か」
「うん。かがみを含めた姉妹は「神道に纏わる名前」でしょ?それにあやかったのと、「神楽」は神様に捧げる歌舞でしょ?つまり、「神様に捧げられる位良い子に育ちますように」って願いを込めたんだ」

ハヤテが言い切るとかがみは何も言わず

「あ、あのさ」
「良い名前じゃない。流石ハヤテね」
「良かった。リアクションとか無いから不安だったよ」

安心したハヤテは

「じゃあ」
「反対する理由は無いわ。私達の娘は「綾崎かぐら」で決まりね」
「そうだね」

2人は気付かなかったが、決まった瞬間かぐらちゃんが一瞬笑っていた。


                   × ×


さらに翌日。

大分落ち着いたかがみは起こしたベッドに寄りかかって、窓の景色を眺めていた。
するとドアがノックされ、入室を許可すると

「やっほ〜、かがみん」
「こんにちは。お見舞いに来ました」
「元気そうだな、元柊」
「こんにちは、かがみちゃん」

こなた、みゆきさん、みさお、あやのだった。

「皆。来てくれたのね」
「勿論だよ。ハヤちゃんが知らせてくれたから、皆急いで休みを合わせてきたんだ」
「かがみさんもご無事なようで何よりです」

こなたは何時も通りだったが、みゆきさんは「心配だったが心底安心した」っと言う表情で

「元柊もとうとう母親か〜」
「なんか、不思議な気持ちね」

みさおは「どう表現したらいいか分からない」っと言う感じで、あやのは「自分も母親になった」っと言う感じだった。

「うほ〜、可愛いね〜」

こなたは既に赤ちゃんを見ていて、かがみが見た事が無いような慈愛の表情を浮かべていた。

「起こさないでよ。寝かせたばかりだし」
「そんなの分かってるよ」

「可愛いですね。本当に」
「ホントだな。あたしまで母性に目覚めそうだゼ」
「ホントね。私も赤ちゃんが欲しいって、又思っちゃった」

みゆきさん、みさお、あやのも赤ちゃんを見て、それぞれ感想を述べていた。

「ところでさ。女の子であってるよね?」
「ええ、そうよ。ハヤテと私の愛娘よ」
「お名前は決めたんですか?」

みゆきさんに聞かれ、かがみは少し悩み

「「かぐら」にしたわ。綾崎かぐら。これが子供の名前」
「かぐらちゃんか。良い名前じゃん」
「だな〜。元柊もセンスが」
「名付け親はハヤテよ。命名はハヤテに任せてたの」

みさおを遮る様にかがみが言うと、こなたもみさおも納得したような顔になり

「成程ね。命名理由もハヤちゃんセンスが光る理由なんでしょ?」
「まあね」

かがみが伝えると、こなたは「やっぱり」と言う顔になり

「じゃ、私達そろそろ帰るよ」
「長居は迷惑になりますからね」
「じゃ、お大事にな〜。無理すんなよ〜」
「何かあったら、私達で良ければサポートするからね」

かがみをお礼を言い、皆を見送った。


                   × ×


さらに翌日。

「よう、かがみ」
「お邪魔します」
「ナギちゃんにマリアさん。来てくれたのね」

2人の訪問にかがみは喜んでいた

「ま、ハヤテに言われたからな。正直、スケジュールの調整は大変だったが、ハヤテが尽力してくれたおかげで、何とかなった」
「そう。ありがと」

「(あのクソ野郎。顔見せ出来なくて、ナギが「冷たい薄情者」って印象操作しようと思ったのによ。役立たずな野郎だな、あの糞執事)」

っと思ってた人が居たらしいが、本人以外は誰も気づいてない。

「ほう。ハヤテが自慢してただけあって、可愛いな。かぐらちゃんは」
「あれ?名前聞いてたの?」
「ハヤテに教えて貰った。命名理由もな」

ナギの説明に納得し

「かがみ、私で良ければサポートは惜しまんぞ。お前にも世話になってる。そうでなければ恩は返せん」
「気にしなくていいのに。ってか出産祝いで大金くれたのに」
「あんなの恩を返した事になるか。 まあともかく、困った事があったら言ってくれ。まあ、たぶん殆ど無いと思うがな」

かがみとナギがこんな風に話している一方

「(ッチ、クソが!!!こんなに似てちゃ病院脅して「取り違え」って出来ねえじゃねえか。そんな事になれば訴えられて困らす事が出来たのによ。病院にしろ役立たず夫婦にしろよ。こんなそっくりな子供産んでんじゃねえ。クズが)」

とか思っていた人が居たらしい。


                   × ×


また翌日。

「よう、母になった妹よ」
「お邪魔するわね」
「お邪魔しま〜す」

まつり、いのり、つかさが来てくれた。

「ごめんねかがみ。休みがうまく取れなくてね。少し遅くなっちゃって」
「姉さんに同じくね。早く来たかったんだけどさ」
「私も同じ理由なんだ」

申し訳なさそうな姉2人と妹に

「気にしないで。来てくれた事が嬉しいから」
「そっか。 いやはや、私らの姪っ子は可愛いもんですなあ」
「ホントだね、まつりお姉ちゃん」

すると、いのりはかぐらちゃんの顔をじっくり見て

「やっぱり、かがみが赤ちゃんだった頃にそっくりね」
「「え!?そうなの?」」
「私は覚えてるもの。お父さんたちが「かがみにそっくりだった」って言ってたのは納得ね」

いのりの言葉に

「ふ〜ん。私は覚えてないや。まあ、その頃は私も小さかったしね」
「わ、私は分かんないよ。写真では見てるけど」
「つかさとかがみは双子なんだから、分からないのは当然でしょ」

楽しそうな姉妹にかがみは

「(大変だったけど、頑張ってよかったわ。それはそうと、私が入院してる間、ハヤテは何をしてるのかしら。つかさが家に入り浸ってなければいいけど)」


-----------------------------------------------------------------------------------

  オリキャラ

 綾崎かぐら

誕生日 9月9日
血液型 AB型
家族構成 父(ハヤテ)、母(かがみ)、祖父(ただお)、祖母(みき)、伯母(いのり)、伯母(まつり)、叔母(つかさ)


 ハヤテとかがみの娘。顔は両親が認める程かがみにそっくりであり、(見た目では)違いは髪の毛の色位である。髪の色はハヤテ譲り。


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以上です。

因みに、○魂にも同じ名前のキャラがいるようですが、作者は「名前位しか知らない」と言うとても浅い知識しかないので、関係はありません。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (1月21日更新) ( No.7 )
日時: 2018/01/21 13:22
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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前回、かがみは無事に娘を出産し、産後のため入院生活に入った。


「ただいま〜。って誰も居ないんだった」

今日はかがみの入院初日である。つまり、かがみの出産に立ち会い、神社で神様にお礼等を伝え、再度病院に立ち寄って帰宅したのである。

「さてと。洗濯物取り込んで、夕飯作ってっと」

そう思いながら行動しようとした時、来客を知らせるチャイムが鳴り

「は〜い、どなたですか〜」
「お兄ちゃん、来ちゃった〜♪」
「え!?つかささん?」

インターフォンでつかさだと直ぐに分かり、玄関の扉を開けるとやっぱりつかさだった

「あ、あの」
「聞いたよ〜。お姉ちゃん入院したんでしょ?」
「ええ。出産しましたから」

つかさにも勿論伝えてあります

「あ、あの」
「お兄ちゃんが寂しんじゃないかな〜って」
「それで来られたんですね」
「うん♪」

義妹の目的がそれだけではないと直ぐに分かったものの

「じゃ、お邪魔しま〜す」
「あ、いや。ちょっと」
「お兄ちゃん、私が来ちゃ迷惑?」

つかさの目ウルウル攻撃にハヤテは頭を数回掻き

「そ、そう言う訳では」
「じゃあいいよね?」

ハヤテはこなたに言われた「ハヤテはつかさに少し甘い」っと言う言葉を思い出し

「(やれやれ。これじゃあこなたの言葉を否定できないね)」

兄妹とのまともな思い出の無いハヤテは自身を兄として慕って甘えて来るつかさに強くは出れないのである。

「ん!?お兄ちゃん、どうしたの?」
「い、いえ。別に」
「ところでお兄ちゃん、家事とかは」

家の中を見渡しながら聞いてきたつかさに

「朝食の後、後片付けが終わったころにかがみが産気付いてそのまま病院に直行したもので、それ以外は」
「じゃ、晩御飯まだなんだね」
「ええ。1人なので、簡単に」

ハヤテが答えるより早くつかさが

「じゃあ私が作るよ。お兄ちゃんは他の家事をお願い」
「あ、いえ。ご迷惑は」
「そんな事思ってないって。ほらほら」

つかさに促され、断り切れないハヤテは厚意に甘える事にした。

その後はつかさと分担して家事をし、夕食後

「あのつかささん」
「ん!?何、お兄ちゃん」
「もう帰らないと、ご家族が心配されるのでは?」

ハヤテが言うと、つかさは「どうしてそんな事言うの?」みたいな不思議そうな顔をし

「お兄ちゃん、今日は泊めて。実はもう準備してあるし」
「え!?」
「皆にはメールで伝えてあるよ」

用意の良さに驚き、つかさが来る時に持ってた鞄の中身が宿泊用の荷物だと直ぐに理解した。

「お兄ちゃん、私が泊まるのって迷惑」
「そ、そう言う訳では」
「じゃ、決まりだね〜♪」

ハヤテは溜息をつきつつ、後片付けを引き受けてくれたつかさに後を任せ、自身は仕事をする事にした。

暫く仕事(弁護士)に集中していると

「お兄ちゃん、お風呂湧いたよ〜」
「あ、お先にどうぞ」
「い、いえ」
「私仕事あるんだ。だからお兄ちゃんの後に入るよ」

つかさに言われ、ハヤテは厚意に甘えて先に風呂に入る事にした。

ハヤテが体を洗っていると人の気配を感じ、振り返ると

「お兄ちゃ〜ん♪一緒に入ろ」
「え!?//////////////そ、それは////////////////」
「嫌?」

毎度お馴染みの目ウルウル攻撃に

「そ、そうではなくて。色々と問題が///////////////////////」
「私は平気だって。そんな事より、背中流してあげる〜」

結局断り切れずにつかさと一緒に入浴する事になった。
ハヤテはつかさが入浴を先に薦めた理由を思い知る羽目になったのであった。

で、夜も更け

「ねえお兄ちゃん。一緒に寝よ」
「やっぱり、ですか。断ったりする権利は」
「無いよ〜♪」

外れて欲しかった予想が当たり、ハヤテは頭を抱えたが、嬉しそうなつかさに断る気持ちが寝こそき吹き飛び、一緒に寝る事になった。

んで

「エヘヘ〜♪お兄ちゃんと寝れる〜♪」
「つかささん、僕への甘え癖は嫌な訳ではありませんが、直してくださいね」
「はいは〜い♪」

気持ちの籠ってない返事にハヤテはこっそり溜息をついた。
すると

「あ、お兄ちゃん」
「はい?」

 チュッ

「お休みのキス。忘れる所だった」
「あ、あの」
「だって〜、お姉ちゃんとは毎日してるんでしょ?」

つかさの問いにハヤテは答えかねていた。

「やっぱり〜」
「・・・」

義兄の様子でつかさは色々と察した。


                   × ×


翌朝。

「つかささん、つかささん」
「うう〜ん。 あ、お兄ちゃんおはよ〜」
「おはようございます。早く起きないと、遅刻してしまいますよ」

つかさが時計を見ると、時間的余裕はあるものの、朝食や準備等の時間を考えればちょうどと言える時間だった。が

「もうちょっと寝かせて〜」
「駄目ですよ。ギリギリまで寝てたらバタバタして忘れ物とかしちゃいますよ」
「分かった。じゃあお兄ちゃん」

手招きするので、何だろうと近付くと、つかさにキスされた。

「おはようのキスだよ〜。お姉ちゃんと毎日してるんでしょ」
「そ、それは////////////////」
「やっぱりね〜」

つかさは呆れているというより、羨ましくて仕方ない。っと言う表情だった。

「そ、それより。もう朝食は出来てるので、顔とか洗って来て下さい」
「うん、分かった」

朝食も出かける準備も済ませ、2人とも出かける時間になり。

「じゃ行ってくるね、お兄ちゃん」
「はい、行ってらっしゃいませ」
「あ、そうだ」

 チュッ

「行って来ますのキスだよ〜。これも」
「し、してますよ////////////////////」
「ム〜」

つかさはむくれたが、直ぐに出勤していった。

ハヤテはかがみの病院に顔を見せ、それから三千院家に出勤した。

今日は普段通りに帰宅し、帰宅後は家事をしていた。
すると来客があり

「エヘヘ〜♪また来ちゃった〜♪」
「つかささん」

やっぱりつかさであり、話を聞くと昨日同様外泊を伝え、準備は万端だった。

「まあ、来るかもしれないと思って、夕食は余分に作っておいて正解でしたね」
「ありがと、お兄ちゃん♪」

一応言いますが、昨日も今日もつかさはハヤテの顔を見た途端抱きついてます。

「あの、つかささん」
「ん!?なあに?」
「どうして僕の所に? 確かに寂しくないと言えば大嘘ですが、耐えられないって訳では」

夕食後につかさに聞くと、明らかにしどろもどろになり

「正直に言うね。お兄ちゃんにいっぱい甘えたくて」
「・・・」
「お姉ちゃんがいると、どうしてもいっぱいは甘えられない。だから」

ハヤテは「やっぱり」と思いつつ

「かがみの留守を狙って、家に来たと」
「う、うん」

若干泣きそうなつかさに

「つかささん、何度も言いますが、直しましょうよ、甘え癖を。嫌ではありませんが、流石にお互いの年齢を考えたら」
「い〜や〜だ〜。私にはお兄ちゃんがいなかったから、いっぱい甘えるんだもん」

目ウルウル攻撃にハヤテはやっぱり強くは言えなかった。

そして、本日も入浴は一緒になる羽目になり

「ねえお兄ちゃん。やっぱりお風呂も毎日お姉ちゃんと一緒なの?」
「え、ええ、まあ。出来るだけ一緒にって」
「ふ〜ん」

つかさの不満げな表情に気付かず、その後は特に何もなく風呂から上がり、寝るのも一緒だった。

翌朝も当然の様にキス等のやり取りがあり、ハヤテは出勤前にかがみの病院によって散々考えた愛娘の名前を伝えてから出勤した。


「ふう。すっかり遅くなっちゃった」

急な仕事も入り、帰路に就いた時は結構遅い時間だった。
家に入ると

「あ、お兄ちゃんお帰り〜」
「え!?つかささん?」

エプロン姿のつかさがいて、驚きで少しの間思考が追いつかず

「あ、あの。どうやって家に入ったんですか?合鍵は無い筈ですが」
「え、えっと」

つかさは少しの間悩んだ後

「じ、実は。こ、これ」
「これは、かがみが普段持ってるこの家の鍵」
「勝手に借りて、この鍵で家に」

つかさは泣きそうだったが、流石にハヤテも

「つかささん、それはいけない事ですよ。兄妹とはいえ、違反ですよ」
「・・・」
「窃盗罪や住居不法侵入罪が適用されるって、分かりますよね?」

泣く一歩手前のつかさにハヤテは

「貴方の事ですから、家の物には触れてないですよね?」
「う、うん。洗濯物を取り込んで、その後たたんで。そ、それからお風呂掃除して料理した。そ、それだけだよ。お兄ちゃん信じて」
「分かってますよ。兄妹ですからね」

何時もの笑顔につかさは安心し

「今回だけは、大目に見ましょう。ですが、次も同じ事をすれば、僕は貴方を訴える事になります」
「ごめんなさい」
「分かってもらえればいいんですよ。すみません、追い詰める事をして」

つかさの頭を撫でつつハヤテも謝り、笑顔が戻ったつかさは

「私が悪いんだもん。でも、どうしてもお兄ちゃんと」
「もう止めましょ。さ、折角作ってくれたつかささんのご飯食べましょ」
「うん♪」

夕食も入浴も済ませ

「ところで、つかささんは何時まで」
「お姉ちゃんが退院するまでいいでしょ?」
「良いですけど、かがみには」
「勿論言わないよ〜。ばれたらお姉ちゃん凄い怒るもんね」

つかさの意見にハヤテは大賛成で

「(やれやれ。ばれなきゃ良いけど。 まあ、感付くかもね。かがみも勘が鋭いし)」


かがみが入院している間、こんな事があったのである。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (1月21日更新) ( No.8 )
日時: 2018/01/21 18:47
名前: 双剣士

つかさアタックキターッ!!

遅ればせながら、連載再開おめでとうございます。
かがみががっちり釘を刺すことで終焉を迎えた前シリーズでしたが、それぐらいで皆が諦めるわけないですよね。
かがみの監視下から一時的とはいえ離れたハヤテが、独り暮らしをしていると知ったら・・・「内緒の出来事」が起きない方がおかしい!
ましてやつかさは義妹だし!親族だし!フツーだし!

かぐらちゃん中心の話が始まる前に、一時とはいえ懐かしの展開が出てきて嬉しかったです。
(あるいは一時的じゃないのかも・・・)
では!
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (1月24日更新) ( No.9 )
日時: 2018/01/24 17:38
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●双剣士 さん

 感想ありがとうございます♪

 >>つかさアタックキターッ!!

 まあ、幕間に必要かなっと。

 >>遅ればせながら、連載再開おめでとうございます。

 ありがとうございます。創作意欲が湧いたので。

 >>かがみががっちり釘を刺すことで終焉を迎えた前シリーズでしたが、それぐらいで皆が諦めるわけないですよね。

 いえ、つかさはともかく、他の面々は「諦めてるけど、気持ちは捨てない」って状況ですよ。

 >>かがみの監視下から一時的とはいえ離れたハヤテが、独り暮らしをしていると知ったら・・・「内緒の出来事」が起きない方がおかしい!

 まあ、自分が得意としてる展開ですからね。流石にこのシリーズじゃ弱めてますけど。

 >>ましてやつかさは義妹だし!親族だし!フツーだし!

 かがみ「普通!? 確かにつかさは甘えん坊だけど、普通じゃないわよ。絶対」
 こなた「まあまあ」

 >>かぐらちゃん中心の話が始まる前に、一時とはいえ懐かしの展開が出てきて嬉しかったです。

 正直、どうしようかと思いつつ書いたのですが、そう言っていただけるとよかったです。

 >>(あるいは一時的じゃないのかも・・・)

 さあ、それはどうでしょう?

 >>では!

 はい〜♪感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (1月24日更新) ( No.10 )
日時: 2018/01/24 17:45
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

ある日。

「「お世話になりました」」
「はい、お大事に」

今日はかがみの退院日であり、手続きを済ませてお世話になったお医者さんや看護師さんに夫婦そろって挨拶していた。

「綾崎さん、これからが大変ですが、頑張ってください」
「はい、勿論」
「僕も精一杯サポートしますので」

挨拶を終えると、帰路につき

「ねえハヤテ。荷物位自分で持つわよ」
「気にしないで。かがみは退院直後でしょ?」

かがみの荷物はハヤテが持ち、かぐらちゃんもハヤテが抱っこしていた。
かがみとしてはハヤテへの負担は減らしたかったが、夫の頑固を知っているので、折れる事にした。
ハヤテは荷物を乗ってきた車に乗せ、きちんとかぐらちゃんをチャイルドシート(ナギ提供の高級品)に乗せ、我が家へ向けて発車させた。


                   × ×

「さ、かぐら。ここが家だよ〜」

家に着くと(荷物はハヤテが持ってくれる前にかがみが持った)、ハヤテはかぐらを抱っこしたまま家の中を歩いていた。
かぐらは不思議そうに家を見ていて、泣く事は無かった。

「それで、私が入院している間はどうだったの?」
「まあ、これと言って特には無かったかな。1人寂しく過ごしてたよ」
「ふ〜ん」

ハヤテが見る限り、かがみは疑っている様子は無かった。

「まあ、ハヤテの事だから変な事や裏切るような真似はしてないでしょうね」
「そ、そりゃそうだよ」
「ま、ハヤテは、ね」

ボソッと言ったため、誰にも聞こえず、ハヤテはかぐらをあやしていた。

「さて。かがみはかぐら見てて。僕は洗濯とかしてくるから」
「分かったわ」

かがみがかぐらを抱っこし、ハヤテはかがみが入院中に使用したタオルなどを洗濯しに行った

「ん!?かぐら?」

ハヤテが離れると、「行かないで」っと言った仕草をした気がしたが、気のせいな気もして深くは考えなかった。

暫くするとかぐらは寝てしまったので、ベビーベッドに寝かせ

「たった数日なのに、こうやってハヤテとゆっくり話すのが懐かしい気がするわ」
「まあ、一緒に住むようになってからはほぼ毎日こういう時間作ってたもんね」
「ええ。だから、かもしれないわね」

お互いに笑みを向けあい、暫く話していた。
すると

「そう言えば。かぐらは平気かしら。確かあれって」
「お嬢様がくれたんだ。何でも、三千院家が開発した「寝ている赤ちゃんが危険な姿勢になりそうになったりなったら知らせてくれる機能」が搭載されてる優れモノなんだって」

ハヤテの説明にかがみは

「さ、流石ね。驚く以外出来ないわ」
「確かにね」

そうこうしているうちに昼食の時間になり、かがみがかぐらに授乳している間ハヤテが昼食を作り

「やっぱりハヤテの食事は最高よね」
「そう?病院でも食事はちゃんとしたの出されてたでしょ?」
「ハヤテとのと比べたら雲泥の差よ」

後片付けは勿論ハヤテがやり

「じゃあ僕は仕事があるから部屋にいるけど、何かあったら言ってね。すぐ来るから」
「そう」

ハヤテが部屋に行った後、かがみは病院でも愛読していた「新米ママの為の本」を読み始めた。
すると携帯に着信があり、相手はこなただった。

「はい、もしもし」
『やあやあかがみん。退院おめでと』
「ありがと。その為に電話くれたの?」
『まあね〜』

かがみは感謝しつつ

「嬉しいけど、あんた今日仕事は」
『今は休憩時間。だから気にしなくていいよ』
「なら良かったわ」
『それより、久々の夫婦生活はどうなんだい〜』

毎度のこなたの声色に

「電話、切るわよ」
『嘘嘘。折角なんだから話そうよ〜。入院中は思う様に話せなかったんだし』
「全く」

その後も軽く世間話し

『ああ、そうそう。かがみも大変だろうし、出来る限りになるけど、ある程度になるまでは私もサポートするよ』
「嬉しいけど、遠慮させて。こなただって仕事とか忙しいでしょうし」
『何とかするよ。んじゃ』

かがみの返事を待たずにこなたは電話を切ってしまった。
あっけにとられていると、今度はつかさから電話があり

『あ、お姉ちゃん。退院おめでと』
「ありがと。ところでつかさ、聞きたい事があるんだけど」
『え!?な、なに?』

かがみは敢えて間を取り

「あんた、私がいない間家にあがり込んでハヤテに甘えてなかった?」
『ソ、ソンナコトハ〜』
「正直に言った方が、楽になるわよ〜」

姉の声色につかさは観念したように

『ご、ごめんお姉ちゃん』

つかさは正直に全て話した。まあ、勝手にあがり込んだことでハヤテに叱られた件は黙っておいたが。

「全くあんたは」
『だって〜』
「いい?ハヤテに甘えた事に文句を言ってるんじゃなくて、勝手にそんな事をした事に文句を言ってるの」

姉の言葉に驚くつかさに

「ハヤテに甘えたいなら、私がいる時か私に言いなさい。妹とは言え、旦那が知らない所で他の女にべたべたされてて見過ごす程心は広くないわよ」
『ごめんね、お姉ちゃん』
「分かってくれたなら良いわよ。で、何の用だったの?」

かがみは何時も通りの優しい声色で言うと、つかさは安心し

『若しかしたらこなちゃんも言ったかもだけど、私もサポートするよ。大変だろうからさ』
「嬉しいけど。あんたの場合、サポートだけが目的じゃない気が」
『ア、アハハ。ナニイッテルノカナ〜、オネエチャン』

予想通りのリアクションに呆れつつ、かがみは遠慮の旨を伝え、電話を切った。

時間を飛ばし、夜。

「そっか。こなたやつかささんが」
「流石に迷惑だからさ。遠慮したわ」
「そうだね。それに、暫くは平気だよ」

首を傾げるかがみにハヤテは

「お嬢様が「有給育児休暇」をくれたからね。落ち着くまでは僕が家にいてサポートするよ」
「大丈夫なの?いくらマリアさんが居るからって」
「「どうしてもの時は呼び出す」って言ってたよ。だから「有給育児休暇」を受け取ったんだ」

納得したため、反論は止める事にした。


                   × ×


それから数日後。

「よし、よし。良い子ね〜」

ご機嫌斜めなのか、かぐらがぐずっていた。

「かぐらちゃ〜ん。良い子ですね〜」
「ん!?どうしたの?」
「ああ、うん。ぐずっちゃってるんだけど、中々泣き止まなくて」

家事を終えて戻ってきたハヤテは必死で愛娘をあやしているかがみに聞き、答えていた。

「どうしたのかな〜。大丈夫よ〜」

かがみがあやしてもあやしても中々泣き止まず

「僕が宥めるよ」
「え!?でも」
「駄目だったら交代すればいいんだし」

ハヤテがかぐらを抱っこし、

「かぐらちゃ〜ん。良い子ですね〜」
「・・・」

かがみが見ていると、かぐらは少しずつ泣き止んでいき、嬉しそうに笑いだした。

「あれ〜?おかしいわね」
「僕が抱っこした時が偶々機嫌が良くなった時かもね」
「そうね」

実際、かがみ抱っこを交代しても、笑顔は変わらなかった。
が、かがみにはほんの少し違和感が残ったそうだ。


                   × ×


時間を少し飛ばします。
その間初めての子育てにハヤテもかがみも苦労は多かったものの、全く苦だとは思わなかった。

そんなある日。

「かぐらもだいぶ声を発するようになったね」
「ええ。「あー」とか「だー」みたいな簡単なのだけどね」

2人揃ってかぐらの顔を見ていると

「え!?ねえかがみ、今かぐらが何か」
「シッ」

息すらも控える程黙り込むと

「パ・・パ」
「「え!?」」
「パパ〜」

ハヤテの方へ万歳をし、明らかに「パパ」と言っていた。

「か、かぐら!?」
「・・・」

ハヤテが抱っこすると

「パパ〜。 キャッキャ」
「か、かがみ。僕の事パパって」
「わ、私も聞いた」

驚く2人にかぐらは

「パパ、パパ〜」
「そ、そっか。初めての言葉が「パパ」か〜」
「ね、ねえハヤテ。だらしない笑みを浮かべてる所悪いんだけど、若しかして」

そう、かぐらがハヤテの事を「パパ」と認識しているか確信は持てず、ハヤテはテレビをつけて男性のタレントや雑誌等の男性を見せたが一向にリアクションは無く、かぐらは「誰、この人」っと言う表情で、ハヤテが顔を見せると

「パパ」

っと呼ぶのであった。

「これ、明らかに僕を父親と認識してるね」
「は、早くない?確か、赤ちゃんは「母親を認識するのは早いが、父親を認識するのは1年位掛かる」って何かで聞いた気が」
「それは僕も知ってる。若しかしたら、かぐらは頭が良いのかもね」

ハヤテの持論に

「そう、ね。ハヤテの子だもの。貴方の頭の良さを受け継いだのかも」
「何言ってんの。かがみも頭いいんだし、かがみの頭の良さじゃない?」

この親バカ全開の押し問答は暫く続き、結局「2人の子だから」で決着した。

「これは「将来楽しみだ〜♪」だね」
「ええ。良い意味でね」

2人のかぐらへの愛おしさは一層増し、特に「パパ」と呼んで貰えるハヤテは顕著だった。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (1月28日更新) ( No.11 )
日時: 2018/01/28 13:25
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「はいは〜い。良い子ですね〜」

ぐずって泣いているかぐらをかがみがあやしていた。

「良い子だね〜、かぐらちゃんは〜」

暫くの奮闘の末、ようやく泣き止んでくれた。
そのままあやしていると寝てしまったので、ベビーベッドに寝かせた。

「やれやれ。ハヤテがあやすと割と直ぐ泣き止むのに、何でかしらね」

こう疑問が浮かんだものの、愛娘の幸せな寝顔を見ているとどうでもよくなり

「まあ、良いわ。かぐらが健やかに育ってくれれば。ハヤテにベタベタしててもね」

椅子に座り、一息つくと

「あ、かがみ。大丈夫だった?」
「ま、何とかね。あやすのは本当に大変ね。苦は全く無いとはいえ」
「ごめんね。手伝うべきなのに」
「気にしないで。ハヤテは家事を全部やってくれてるんだし」

そう、「有給育児休暇中」のハヤテは家事を全部やっているのだ。

「それに、家事をやりつつかぐらの面倒だって見てくれてるんだし、感謝してるし文句は一切ないわ」
「そう。ならいいけど」

ハヤテはかぐらの寝顔を見て微笑むと、かがみの向かいに腰かけた。

「ハヤテこそ大丈夫?家の事は殆どやってくれる上に少しとはいえ仕事だってあるし」
「慣れてるからね。執事になる前は過酷な生活は当たり前だったし」
「普段私に言ってる言葉をそのままあなたに返すわ。無理だけは止めてよね」

かがみのジト目攻撃にハヤテは乾いた笑いを返すしか出来なかった。

「ともかく、今のうちに出来る限りかがみの負担は軽減しとかないと」
「へ!? ああ」
「お嬢様に貰った「有給育児休暇」はそろそろ終わりだからね。仕事が忙しくなる以上これ位しとかないと」

ナギがハヤテに与えた「有給育児休暇」は間もなく終わり、執事復帰なのである。

「かがみ、かぐらの事は任せっきりになっちゃうけど、大丈夫だよね?何だったら」
「くどいわよ、ハヤテ」
「でも」
「私だって親なんですからね。これに文句や不満を言ってたら、神様に怒られちゃうわ。まあ、文句も不満もないんだけどね」

妻の笑顔にハヤテも笑顔で返した。

「まあでも、しいて「無理やり」不安要素を言うとしたら、「ハヤテが家にいるのに暫く姿が見えないだけで機嫌が悪くなるかぐらが、ハヤテが出勤中はどうなるのかしら」ね」
「へ!?そうなの?」

かぐらはハヤテの前では「必要な時」以外では笑ったり普通だったりするので、ご機嫌斜めはあまり知らないのである。

「ま、なんかあったら」
「冗談よ。母親ですもの。頑張るのが当たり前よ」
「そう」


                   × ×


数日後。

「じゃ、行ってくるね」
「うん、行ってらっしゃい」

ハヤテは有給休暇を終え、今日から出勤である。

「ほら、かぐらもパパに「行ってらっしゃい」しなさい」
「かぐら、仕事に行ってくるね。ママの言う事聞いて、良い子にしてるんだよ」

かがみに抱っこされたかぐらは、普段とは違う格好のハヤテを不思議そうに眺めており、現状を理解しているとは思えなかった。

「かがみ、何かあったら言ってね。お嬢様にも了解取ってるからさ」
「分かってるって。遅れるわよ」
「じゃ、任せたよ」

ハヤテが家を出ようとした時

「パパ〜」
「ん!?何だい、かぐら。 あ」

小さな左手を精一杯伸ばし、「行かないで」っと訴えている様だった。

「パパはお仕事だからね。ちゃんと帰って来るから、ママを困らせちゃ駄目だよ」

諭すように言うと、理解したのか左手を伸ばすのを止めた。
ハヤテも安心して出勤出来た。

「さて、家事しなきゃ」

かがみはかぐらをベビーベッドに寝かせ、目の届く範囲で家事を始めた。
とは言っても、かぐらを気にしつつなので効率は落ち、定期的にかぐらが声をあげるので、中断しつつだった。

「ふう。育児しながらの家事って大変ね。ハヤテの有り難さが身に染みるわ」

一通りの家事を終えてソファーに座ると、疲れがどっと押し寄せてきた。

「お母さんも、こんな風に大変だったのかな。いのり姉さんの時も、まつり姉さんの時も」

思わず言葉が漏れ、さらに

「私とつかさの時はもっと大変だったかもね。双子だったから、苦労は倍だったろうな。姉さん達の手伝いもあったかもだけど」

こんな風に愚痴ってしまったが

「さ、やる事はまだまだだわ。私も職場復帰した時に備えて色々準備しないと」

奮起し、寝ているかぐらを起こさない様に仕事の(家での)続きにかかった。


一方。

「おお、ハヤテ。復帰ご苦労様」
「いえいえ。僕の方こそお休み貰っちゃってご迷惑を」
「気にするな。呼び出さなかったって事は、特な事は起こらんかったって事だ」

屈託のない笑みで言うナギにハヤテは安心した。が

「まあでも、正直な事言うと、寂しかったがな」
「へ!?」
「お前が当たり前にいたからな。数日いないだけで、心にぽっかり穴が開いた心地だったぞ」

意地悪そうに言われ

「それにだ。マリアも大変そうだったぞ。お前が休んでる分働いてたからな」
「な、なんかすみません」

申し訳なさそうに言うと

「半分冗談だよ。普段は入れない使用人を屋敷に入れて、手伝わさせてたからマリアへの負担はあんま増えなかったよ」
「そ、そうですか」
「まあ、寂しかった。ってのは本当だ。私はお前以外にまともに執事がいた事無かったからな。お前は執事になって以来当たり前にいてくれた。だからだな」

寂しさを窺わせる表情のナギに

「なんか、すみません」
「謝る必要はない。お前達の事情は理解してる。だからこその有給休暇だったんだ」
「お嬢様。ありがとうございます」

ナギに笑みを返すと

「ところでだ。かぐらちゃんは可愛いか?生まれてそんな経ってない時にしか会って無いからな、私は」
「ええ、可愛いですよ。愛娘ですからね」
「・・・」

ハヤテの顔を見てナギは

「お前、将来親バカになりそうだな」
「そ、そうですか?」
「たぶんな」

呆れと意地悪を混ぜたように言ったが、ハヤテは殆ど気にして無かったようだ。


                   × ×


数日後の深夜。

「(あれ?何でこんな時間に目が覚めたのかしら)」

かがみがふと目を覚まして時計を見ると、まだ真夜中であり、普段は育児疲れなどで目が覚めない時間だった。

「(まあ、こんな日もあるわね)」

特に深くは考えず、すぐ隣で寝ているハヤテの寝顔でも拝もう振り返ると、ハヤテは居なかった。

「(トイレかしら?  ん!?人の気配?)」

寝ぼけつつ考えていると、足元の方に人の気配を感じ、警戒しつつ見ると

「え!?ハヤテ?」
「あ、起こしちゃった?」
「偶々目が覚めただけなんだけど。どうしたの?」

ハヤテはかぐらを抱っこしており、ハヤテの腕の中でスヤスヤと寝息を立てていた。

「かぐらが夜泣きしちゃってね。だからあやしてたんだ」
「え!?かぐらって、夜泣きするの?」
「ん!?時々ね」

ハヤテはかぐらをベビーベッドに寝かせると、ベッドに戻って来た。

「全然知らなかったわ。てっきり、夜泣きしない良い子だと思ってたわ」
「まあ、本当に時々しか夜泣きしないし、しても僕があやして寝かしつけてたからね」
「な、何で言ってくれなかったのよ。だってハヤテは」

結構な剣幕のかがみにハヤテは

「何言ってんの。昼間とかは育児をかがみに任せっきりなんだし、これ位は」
「だからって。仕事疲れとかもあるのに、睡眠は」
「大丈夫だって」

焦りと泣きそうな雰囲気を混ぜたようなかがみにハヤテは宥め

「慣れてるから平気だよ。ここ最近まで睡眠時間は2時間位だったのに、疲れは完璧に取れてたんだから。何ともないよ」
「でも」
「かがみ。君が言う様に、僕は無理してる訳じゃ無い。それに、これ位しないと父親として、夫としてかがみに申し訳ないからね」

優しい口調にかがみの不安は解消されて行き

「夫婦なんだから、助け合わないと。昼間とかの育児はかがみ、夜泣きしちゃった時の育児は僕。これが完璧な役割分担なんじゃないかな?仕事で手助けが出来なくて大きい負担をかけちゃってるかがみには睡眠位しっかりとってもらわないと」

ここまで言われては、流石に食い下がれず

「分かったわ。でも、そこまで言う以上私にも夜泣きした時の育児を手伝わせなさいよ。夫婦なんだし」
「了解です。 努力します」
「あ。 もう」

明らかに受け流しの返事だったが、寝息を立て始めた夫に、かがみは溜息をつくのみだった。


                   × ×


それから数日後。

「はいはい、どうしたのかな〜」

ベビーベッドで寝ていたかぐらが抱っこをねだる様な仕草をしたので、かがみが抱っこすると、直ぐに床に下してほしそうだったので

「抱っこじゃないの?まあ、良いわ」

危なくない様にかがみが直ぐ傍に着き、降ろすと

「え!?」

驚いて暫く思考が追いつかなかったが、

「ハ、ハヤテ」
「ん!?何?」

今日は家で仕事をしていたハヤテを呼んだ。
ハヤテが振り返ると

「か、かぐら」

かぐらはゆっくりではあるものの、ハイハイをしていて、ハヤテの所へ向かおうとしていた。
危なっかしく、非常にゆっくりだったが、確実にハイハイで父であるハヤテの元へ行こうとしていた。
ハヤテもかがみも止めたり助けたりせず、ただ黙ってかぐらを見守っていた。

そして

「パパ〜」

少しの距離ではあったが、とても長い時間に感じられた初ハイハイでかぐらはハヤテの元に辿り着いた。

「良い子だね〜、かぐら」
「キャッキャ」
「初めてのハイハイでパパの所に来てくれるなんて」

見守っていたかがみは多少は複雑だったが、我が子の成長を素直に喜び

「えらいぞ〜。頑張ったね〜」
「パパ、キャッキャ」

ハヤテに頭を撫でられ、かぐらは最高の笑顔であった。

「かぐらの成長は少し早いみたいだね。言葉もハイハイも平均より早く始めてるし」
「そうね。この子がどう成長していくか、楽しみでしょうがないわね」
「そうだね」

夫婦そろってだらしないにやけ顔だったのは言うまでもない。

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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (1月31日更新) ( No.12 )
日時: 2018/01/31 16:20
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「はあっ」
「ん!?どうしたの?」

夕食後、2人でティータイムを楽しんでいると、かがみが溜息をついたので、ハヤテが聞くと

「あ、ううん。何でもないわ」
「嘘・・だね。悩んでるとかじゃなくて」
「相変わらずの鋭さね。悩みは無いわ」

指摘され、かがみは観念したように話し始めた。

「疲れが溜まってきちゃってね。ほら、私も職場復帰し始めたでしょ?」
「ああ、うん」

かがみは少しづつ仕事に戻っており、その間はハヤテだったりベビーシッターにお願いしていた。

「仕事もして、家事や育児もして。苦ではないけど、流石に疲れがね」
「そっか。大丈夫」
「ま、平気よ。こんなの」

かがみは多少は強がろうとした時

「駄目だよ。仕事が休みの日でも大変なんだし、多少でも強がりは」
「ま、そうだけどね」
「明日はお互い休みだし、実家に帰ってゆっくりしてきたら?お義母さんとか話せば色々とさ。かぐらは僕が見てるからさ」

ハヤテに言われ、かがみは少し考え

「そうね。お言葉に甘えようかしら」
「そうした方が良いよ。羽を伸ばす時間も子育てには重要だと思うよ」
「分かったわ。じゃ、明日はお願いね」


                   × ×


翌日。

「ただいま〜」

朝食を終え、迷惑にならない程度の時間にかがみは実家に帰って来ていた。

「あらかがみ、急にどうしたの?」
「うん、ちょっとね」

玄関で母と会い軽く挨拶をした後、居間に移動し

「それで。急に実家に来てどうしたの?」

お茶を出しながら聞いてきた母に

「ハヤテがね、最近私が疲れてるみたいだから実家でゆっくりしてきたら?って言ってくれてね」
「それで戻って来たのね。ちょっととはいえ心配したけど、余計だったわね」
「喧嘩なんかしないわよ」

お茶を飲みつつ返し

「まあ、貴方達が喧嘩なんかあり得ないものね」
「まあね」
「それで、最近はどうなの?」

かがみは少し悩んだ後

「特に問題は無いわ。色々と順調よ」
「・・そう」

みきさんは娘に心配そうな視線を送った後

「かがみ、少し位はストレスとかあるんじゃない?」
「・・・」
「お母さんで良ければ、愚痴位聞くわよ。・・長すぎない程度にね」

かがみは少し悩んだ後

「まあ、愚痴は無いと言えば嘘ね」
「やっぱりね。母の目は誤魔化せないわ。 まあ、ハヤテの目には勝てないけどね」

最後のは冗談交じりなのでかがみは軽く笑った後

「子育てって、本当に大変なのね。覚悟はしてた筈なのに、色々とね」
「そうよ。始めては特にね」
「ええ。でも、ハヤテが手伝ってくれるし、仕事との両立は何とかなってるわ」

かがみはお茶を1口飲み、

「それに、どんなに大変でも嫌な気持ちは全く無いのよね。どんなに疲れ様が、かぐらを見てるとどんな時でも「頑張ろう」って思うの」
「・・・」
「これが「母になるって事なんだ」って最近常に思うわ」

娘(みきさんから見れば孫)の話をするかがみは「慈愛」の顔であり

「かがみもすっかり「お母さん」ね。前に「産むだけが母になる事じゃない」って聞いた事あるけど、貴方にはそれは当てはまらないわね」
「まあね」

ここまでの話から、娘の愚痴は分からず

「で、肝心の愚痴は何なの?お母さんの口車に乗せられて言うような内容じゃないでしょ?」
「う〜ん」
「良いのよ、吐き出して」

かがみはまた少し悩み

「愚痴ってのは、かぐらの事よ」
「かぐらちゃんの?」

「最近は特に、何だけど。 私があやすと中々泣き止まないのに、ハヤテがあやすと直ぐに泣き止むのよ。特に機嫌が良くない時や時々ある夜泣きしてるときなんか特にね。抱っこも私がしてる時は普通なのに、ハヤテが抱っこしてるときは寝てる時以外は笑顔なのよね。おまけに初めてしゃべった言葉が「パパ」だし。最近じゃハイハイを始めてるんだけど、絶対って言える位ハヤテの所に行くのよね。私が呼んでも素通りしてハヤテの元へ・・だし」

ここまで一気にいうと、一旦間を置き

「それにおむつの交換も私がすると何となく「嫌そうな顔」するし。ハヤテがやればそんな事無いのに。 ミルクだって「パパが良かった」みたいな顔になるのよね。ほぼ毎回」

吐き出すように愚痴を言っていた。その間、みきさんは口を挟まなかった。

「まあ、これで多少とはいえ不満はあるのよね。ハヤテにはベッタリなのに〜とか。私にも少しは甘えなさいよ。とかね」
「そう」

言い終わるのを待って、みきさんは

「それはきっとね、かぐらちゃんが貴方にそっくりなのが、一番の要因なのかもね」
「は!?」
「アルバムで見れば分かるけど、今のかぐらちゃんと昔のかがみは見分けが難しいもの。髪の毛の色という違いがあるとはいえね」

黙って聞いて居るかがみにみきさんは続けた

「分かる?かぐらちゃんは貴方の血を強く受け継いで産まれて来た。だからこそ、貴方が多少と言え不満に思う事が起こってるの」
「ど、どういう」
「つまり、かがみの「ハヤテの事が大好き」って所が遺伝して、ハヤテにべったりなのよ」

母の言葉にかがみは否定の言葉をぶつけたかったが、肝心の否定の言葉が何も浮かばなかった。

「フフッ。貴方も内心どこかで認めてたのかもね。「娘が父親にべったりなのは自分に似たからだ」って」
「悔しいかな。否定の言葉が無いわね」
「まあ、仕方ないで諦めなさい。お母さんからの助言はこれだけ」
「はあ」

吐き出してスッキリしたのか、かがみの顔は何かが取れた様になっていた。

「でも、最近別の事も思うの」
「なあに?」
「「母親」になって、「お母さん」という有難味がね」

かがみは少し間を置き

「今迄は、「分かってたつもり」だったのかもね。感謝してるのに」
「・・・」
「お母さん、本当にありがと。産んでくれた事も、ここまで育ててくれた事も」

かがみの声色にみきさんは最上級の笑顔を浮かべ

「どういたしまして」

2人はとてもいい笑顔を向けあった。

「さて。お昼どうするの?まだ暫くはこっちにいるんでしょ?」
「まあ、夜には帰るけどね。作ってくれるなら」
「はいはい」

みきさんは嬉しそうに食事の準備に取り掛かった。

暫くすると、父が帰って来て

「おや、かがみ。帰ってたんだね」
「まあね。ハヤテの薦めもあったし」
「そっか。じゃあハヤテやかぐらちゃんは」
「家よ。留守番してくれてるわ」

聞かれる前に答え、ただおさんは納得していた。

「ねえお父さん」
「ん!?何だい」
「お父さんも、ありがと。親になって、親の有難味が分かったから。だから、ここまで育ててくれたことにね」

かがみの言葉にただおさんは深くは聞かず

「どういたしまして」

この日は久々にゆっくりでき、両親との会話も楽しめた。


                   × ×


一方のハヤテ。

「どうしたのかな〜」

家事を一通り終え、仕事も無いので甘えてきたかぐらと遊んでいた。
すると

「ん!?電話だ。 お嬢様?」

かぐらに静かにしてもらい、電話に出た。

「はい、もしもし」
『ハヤテ、今平気か?』
「あ、はい。どうしました?」

ハヤテが答えると、ナギは

『すまないんだが、今から来れるか?』
「今からですか?」
『ああ。頼んでた使用人が急病で来れ無くなってな。流石に人手が足りなくて電話したんだ』

ナギの申し訳なさは電話越しでも伝わって来た。

『用事あるか?どうしても無理なら諦めるが』

ハヤテは少し悩みつつかぐらを見て

「分かりました。急いで準備して伺います」
『助かるよ。じゃ、待ってるぞ』

電話を切るとハヤテを準備をはじめ

「連れて行くしかないか。こんな急じゃベビーシッターさんも来れ無いだろうし」

かぐらも着替えさせて、ベビーカー(これもナギ提供の高性能の高級品)に乗せ

「かぐら、パパとお出かけだよ。良い子にしてよ」

言い聞かせて出発しようとしたが

「ム〜」
「え!?抱っこかい?」

膨れっ面でおねだりしてきて、ハヤテは直ぐに何をしてほしいか分かったものの。

「駄目だよ。パパは」
「ム〜」

娘のおねだり攻撃にハヤテは頭を数回掻き

「もう、しょうがないな。少し待ってて」

ハヤテは抱っこひもを持って来て、かぐらを抱っこし、ベビーカーはたたんだ。
一応補足しますが、もう首は据わってます。なので抱っこひもでも大丈夫なのです。

「さて、行かなきゃ」

戸締り等を再確認し、出勤する事にした。
その道中

「(僕は愛情を貰えなかった。その分、この子には愛を注いであげないと)」

ハヤテに抱っこされて上機嫌なかぐらの顔を見ながらそう決意し

「かぐら、今は良いけど、もう少し大きくなったら、厳しさも出していくからね」

ハヤテが言うと、かぐらは理解したようだった(たぶん)。


三千院家に着き。

「おお、ハヤテ。急に・・すまんな」
「いえいえ。ご用命とあらば可能な限りは」
「それは嬉しいんだが」

ナギは言うべきか少し悩んで

「かぐらちゃん、連れてきたのか?かがみはどうしたのだ?」
「かがみは最近疲れてるみたいなので、今日位は実家でゆっくりするように薦めたので、実家に戻ってます」
「成程な。本当に急ですまんな。ボーナスは弾ませて貰うよ」

ナギが言うと、抱っこひもを外し終えたハヤテは

「そんな。申し訳」
「受け取っとけ、主の厚意」
「・・分かりました」

ハヤテは素直に折れた。

「かぐらちゃんは私が見てるよ。それ位はさせてくれ」
「じゃあお願いします」
「その代り」

ハヤテは一瞬身構えたが

「かぐらちゃんを抱っこさせてくれ。良いだろ?」
「それもは勿論」

かぐらちゃんを抱っこしたナギは

「可愛いな〜。母性本能をくすぐられるというのはこの事か」
「そうですね」

ナギは嬉しそうであり、かぐらは大人しくしていた。

「かぐら、パパはお仕事だから、大人しく良い子にしてるんだよ。このお姉ちゃん達を困らせちゃ駄目だよ」

一応言いますが、マリアさんも居ます。

かぐらが「分かった」と言う顔をしたのでハヤテは

「では、頼みますね。お嬢様、かぐらに変な事教えないでくださいよ」
「分かってるよ。こなたじゃあるまいし、そんな事せんよ」

ナギが言うと、ハヤテは部屋を出て行った。

「可愛いもんだ。私も子供が欲しくなったよ」
「それには相手を見つけないといけませんね〜♪寂しい寂しい独身女さん♪」
「別にいいだろ、それ位」

嬉しそうにかぐらをあやすナギに

「ところでナギ。私も」
「・・なんか、嫌な予感がするから駄目だ。抱っこしたいって言いたかったんだろ?」

「(このクソガキ!!落としそうなフリとかして冷や冷やさせてやろうとしたのによ!!それ以外にも色々と面白そうな事も浮かんだのによ!!邪魔すんじゃねえ!!)」

こんな事を思った人が居たそうだが、ナギは気付かず

「さて、ハヤテが仕事の間絵本とか読んでやるか。どれが良い?色々と揃えたんだぞ」

女の子が好きそうな絵本を幾つか並べ、選ばせていた。
すると

「(あ、そうだ♪この中に漫画とかオタク趣味全開の物を混ぜちゃいましょう♪そうすれば♪)」

「なあマリア、変な事するなよ。ハヤテに怒られるのは私なんだからな」

「(このクソガキ!!!また余計な事を!!!俺様の計画読んでんじゃねえ!!)」

かぐらが絵本を選んだので

「シンデレラか。よし、読んでやるぞ〜。 昔々」

優しく読み聞かせるナギに

「(ま、今回は勘弁してあげますか。私も仕事に取り掛かりましょう)」


                   × ×


その日の夜。

「どうだった?今日は」
「ま、のんびりは出来たわね」
「それは良かった」

今朝に比べて晴れやかな妻の顔に、ハヤテは安心していた。

「ハヤテはどうだったの?」
「お嬢様に急に仕事頼まれてね。でも、かぐらは三千院家でお嬢様が面倒を見てくれたよ」
「へえ。ナギちゃんが」

かがみは特に意外だとは思わなかった。

「ちゃんとお礼は言ったよ。お嬢様もかぐらといれて嬉しそうだったよ」
「そう。それは良かったわ」
「だね」

因みに、ナギのだらしない顔は誰かのコレクションにされたのは言うまでもない。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (2月4日更新) ( No.13 )
日時: 2018/02/04 14:22
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

ハヤテとかがみは仕事を終え、夕食と一緒の入浴を済ませた後、寛いでいた。
すると

「ん!?電話。 お父さんだわ」
「何だろう?」

ハヤテはテレビの音量を小さくした。

暫くの応答の末

「お父さんとお母さん、明日来るみたい」
「え!?」
「仕事が休みだから、孫の顔が見たいんだって」

かがみが説明するとハヤテも納得したように

「初孫だもんね。おまけに入院中以来会って無いし」
「そう言う事。幸い明日は私も休みだし、丁度良かったわ」
「そっか。僕は仕事だから、お義父さん達の応対よろしくね。明日は重要な仕事だから休めなくて」

申し訳なさそうに言う夫に

「気にしないで。それ位分かってくれるからさ」
「ごめんね」


                   × ×


翌日。

「かがみ、お邪魔するね」
「お邪魔します」
「うん、あがって」

昼過ぎ位に両親が来て、かがみが出迎えた。

「へえ。僕は初めて来たけど、良い家だね」
「まあね。っと言っても超大金持ちの友達に貰った家だけどね」
「す、凄い友達だね」

柊夫妻はナギとは面識が無いので、驚くのみだった。

「それより、ハヤテはどうしたの?」
「仕事だって。重要な仕事みたいよ」
「そう。息子にも会いたかったんだけど、残念ね」

ただおさんは時々仕事で会うので、久しぶり感はみきさんに比べて薄かった。

「それで、かぐらちゃんは?」
「それが」

かがみは普段ベビーベッドを置いている所に両親を案内すると

「寝ちゃってるね」
「とっても気持ちよさそうにね」
「お昼のミルクあげたらスヤスヤとね」

かぐらは安らかな寝息を立てており、祖父母の訪問には気付いてい無い様だった。

「ま、仕方ないさ」
「寝顔でも十分よ」
「それならいいけどね」

嬉しそうな両親にかがみは安心し

「申し訳ないんだけど、かぐら見ててくれる?ちょっと仕事があって」
「構わないよ」
「お母さん達に任せなさい」

娘の世話を任せ、かがみは自室に向かった。

「それにしても、本当に可愛いね」
「ええ」

孫の寝顔を慈愛に満ちた表情で見て、(小さな声で)話していた。

「孫は可愛い物だっていうけど、ホントだね」
「同感ね。娘達以上の何かが沸き上がるわ」

夫婦揃って孫の顔を見ていると

「ふぇ!?ふぇえええ」

かぐらが目を覚まし、その途端泣き始めてしまった。

「お、起こしちゃったかな〜。ほら、良い子だね〜」

ただおさんは抱っこして宥めようとしたものの、全く効果は無く

「み、みき。頼む」
「え、ええ。 良い子ですね〜、かぐらちゃ〜ん」

託されたみきさんは自らの経験を総動員してあやしたが、泣き止むどころか大声で泣き始めてしまった。

「ど、どうしましょう」
「ど、どうしたの?」
「か、かがみ」

娘の鳴き声を聞きつけ、かがみが駆けつけた。

「それが。可愛い顔を眺めてたら、起きた途端泣きだしちゃって」
「大きな声とかは出してないわよ。私もただおさんも」
「補足しなくても分かってるわよ」

かぐらを託され、かがみがあやしたが効果はかなり薄かった。

「あ〜。こうなると」
「「え!?」」
「ハヤテじゃなきゃ駄目ね。超本気のぐずりはハヤテじゃ無きゃ宥められないし」

かがみは何とか泣き止ませようとあの手この手であやしていた。
すると

「ど、どうしたの?大丈夫?」
「あ、ハヤテ。丁度良かったわ。かぐらを」
「ああ、うん。良い子だね〜、かぐら〜」

仕事に行っているはずのハヤテが突然帰って来たので、かがみはかぐらを託した。

「ハヤテ、どうしたの?丁度良かったけどさ」
「ちょっと忘れ物をね」

宥めつつ答え、暫くするとかぐらは泣き止んで笑い始めた。

「助かったよ、ハヤテ」
「泣かせちゃってごめんなさいね」
「あ、お義父さんにお義母さん。もういらしてたんですね」

ハヤテは義両親にようやく気付き、挨拶をした。

「孫の寝顔を見てただけなんだけどね、起きた途端泣いちゃったんだよ」
「宥めようとしたんだけど、駄目だったの」
「大丈夫ですよ。偶々超ご機嫌斜めだっただけです。時々あるんですよ」

柊夫妻には勿論経験があった。

「偶然その場に居合わせただけです。心配をおかけしたのなら謝ります」
「謝る必要はないよ」
「悪いのは私達。それのみよ」

ハヤテは敢えて食い下がらなかった。

「ハヤテが偶々戻って来てくれてよかったわ。折角来てくれたのに、良い思いをしないまま帰っちゃうところだったし」
「忘れ物もしてみるもんだね」

綾崎夫婦が会話している間、機嫌が直ったかぐらは周囲を見渡していた。
そして、娘夫婦と孫を黙って見守っていた柊夫婦に気付き

「ん!?かぐら、どうしたの?」
「かぐら?」

小さな左手を柊夫婦に向け何かを訴えている様だった。
すると

「じいじ、ばあば」
「「「「え!?」」」」
「「か、かぐらちゃん、今なんて」」

驚く面々に対しかぐらちゃんだけはごく普通に

「じいじ。ばあば」

ただおさんに左手を向けて「じいじ」、みきさんに左手を向けて「ばあば」と言っていた。
ハヤテがかぐらをただおさんに抱っこさせると

「じいじ。 キャッキャ♪」
「そ、そうか〜。じいじか〜」

嬉しさと照れが混じり合った笑みをただおさんは浮かべていた。

「かがみの言う通り、かぐらちゃんは頭が良いみたいね。あの年で祖父母も理解してるんですもの」
「・・・」
「かがみ?」

みきさんはかがみの隣に立ち、素直に感想を言うと、かがみは無反応だった。
すると

「う、嘘、でしょ!? 私はまだ「ママ」って呼ばれてないのに」
「そ、そうなの?」

驚く親子に今度は

「ばあば」
「はいはい。ばあばですよ〜」

かぐらちゃんが呼んだので、みきさんが抱っこすると、やっぱり笑い始めた。

「フフッ♪本当に可愛いわ〜。呼んで貰えると、余計に。ただおさんがだらしない顔になったのも頷けるわ」
「そ、そんな顔してたかい?」
「ええ。もうデレデレになってたわよ」
「そ、そう言うみきだって。だらしない顔になってるよ」

孫にじいじ、ばあばと呼ばれ柊夫婦はどっちもだらしない顔で言い合いをしていた。
まあ、惚気会話なのでハヤテもかがみも止める気は全く無かった。

「複雑。私だけ呼ばれてないなんて」
「それはしょうがないよ。気長に待と」
「ま、いいけどね。 それよりハヤテ、時間大丈夫なの?」

かがみに指摘され、ハヤテは慌てて忘れ物をもって家を出た。
3人揃って見送った後、お茶にする事にした。

「かがみ、最近はどうなんだい?」
「大変は大変よ。育児も仕事も、それを両立させることもね」
「そっか」

心配そうな父に

「でも、ハヤテが手伝ってくれるし、きちんと分担してるから何事も無くやっていけてるわ」
「「それは良かった」」
「それにしても、さっきはあんなに泣いたのに、かぐらはすっかり懐いたわね」

ただおさんに抱っこされて寝息を立てるかぐらを見て言っていた。

「嬉しい限りだよ。じいじとも呼んでくれたし」
「私もね。ばあばって呼んでくれるし」
「・・・」

不貞腐れ気味のかがみに

「かがみ、何かあったら直ぐに頼っていいんだよ」
「ハヤテもサポートしきれない事もあるんだろうし、素直に頼りなさいね」
「そうね。そうさせてもらう事も出て来るかもね」

この日、柊夫婦は暫く滞在し、かぐらに何度も「じいじ」「ばあば」っと呼んで貰えた。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (2月7日更新) ( No.14 )
日時: 2018/02/07 17:25
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「綾崎さん、お客さんですよ」
「あ、はい」

かがみは出勤し、仕事していると声をかけられたので応対に向かうと

「やっほ〜っ、かがみん」
「お客さんってこなただったのね」
「まあね〜」

かがみはこなたを応接室に通し

「それで、どうしたの?弁護士事務所に来るって事は」
「ん!?あ〜、違う違う。弁護士には用ないよ。第一、あったとしたら顧問弁護士に声をかけるよ」
「それもそうね」

一応の補足を。ハヤテはこなたが店長をしているお店の顧問弁護士も兼任しています。

「まあ、月2のペースで頼むけどね。税金とかそれ以外にも色々とね」
「ふ〜ん。じゃあなんで、ここに来たの?」
「目的は2つだよ。まあ、片方は達成してるけどね」

首を傾げるかがみにこなたは

「1つ目は、かがみがどんな所で働いてるのかな〜って。来た事無かった気がするし」
「ああ、そう。もう1つは?」
「聞きたい事があってね。電話やメールでもよかったんだけど、折角だし」

こなたは間を置き

「かがみの次の休みはいつ?」
「へ!?」
「合わせられるなら皆で合わせて集まろうって話になってるんだよね」
「なんでまた」

こなたは事務の人が出してくれたお茶を飲み

「かぐらちゃんだよ。職場復帰してるって事は大分落ち着いたって事でしょ?だから」
「会いに来たいって訳ね」
「そう言う事。で?」

かがみは次の休みの日を伝えた。

「ん〜。その日なら、たぶん皆休みを合わせられると思うよ」
「まあ、来るなら前日位には電話かメール頂戴。こっちにも準備あるし」
「了解。じゃ、もう帰るよ。これ以上は邪魔になるから」

お茶を飲み干し、帰って行った。


                   × ×


後日。

「こなた、なんだって?」
「明日皆で来るって」
「へ!? ああ。例の件ね」

ハヤテはかがみから聞いて居ます。

「ハヤテも休みでしょ?それもあるみたい」
「ふ〜ん」
「で、皆一斉だと迷惑だろうからって、時間をずらして2組に分けたみたいよ」

送られてきたメールを見ながら

「こなた、つかさ、みゆき、日下部、峰岸が最初で。ゆたかちゃん、みなみちゃん、ひよりちゃん、パトリシアさん、若瀬さんで来るんだって。これで迷惑かどうか聞いてきたわ」
「まあ、「かぐらの様子を見ながら」って返しておいてよ」
「了解」

で、翌日。

「やっほ〜、ハヤちゃんにかがみん」
「お邪魔しま〜す、お兄ちゃん達」
「お邪魔します」

「邪魔するゼ〜」
「お邪魔します」

最初の面々が到着し、挨拶もそこそこに

「へ〜。かぐらちゃん少し大きくなってるね」
「可愛いですね」
「確かに元柊に似てるよな〜。あんときに比べて」

つかさとあやのは言葉にこそ出さなかったが、表情である程度は読み取れた。

「ねえねえハヤちゃん、抱っこしていい?」
「良いよ。気を付けてね」
「当たり前だよ」

抱っこの仕方を一応教わり、こなたが抱っこすると

「やっぱ可愛いね。こうやって抱っこして命の重みを感じると余計にね」
「そう」
「なんか、あんたがかぐらを抱っこしていると「子供が赤ちゃんを抱っこしてる感」が拭えないわね」
「ムウ。なんか失礼な気がする」

こなたの次はつかさが抱っこし

「エヘヘ♪可愛い♪ つかさ叔母ちゃんだよ〜♪」
「あ、そっか。つかさから見れば姪っ子なんだよね」
「うん。血の繋がりがあるから可愛さは皆以上に感じる気がする」

つかさの次はみゆきさんが抱っこし

「可愛いですね。 これが、命の重みなんですね」
「みゆき?」
「あ、すみません。医学に従事しているので、つい」

みゆきさんが抱っこしていると

「あ、ちょっと///////かぐらちゃん」
「こ、こらかぐら」

かぐらがみゆきさんの胸を触っており、ハヤテが慌てて引き離した。

「すみません。娘が無礼を」
「い、いえ。驚きましたが気にしてませんよ」
「母であるかがみより大きいから、不思議だったんだろうね〜」

こなたがからかい交じりに言い、ハヤテ以外は同意見だった。
ハヤテはかぐらに注意しつつ、みさおに抱っこさせた。

「おお〜、可愛いな〜。こうやって抱っこすると、不思議な感覚だな」
「みさちゃん、それって」
「あたしも母親になった気がすんだ。かんけーねえのにな」

みさおは複雑そうな顔でかぐらを見つめ、次の番のあやのに手渡した。

「可愛いわね。私も赤ちゃん欲しいな」
「なんだ?兄貴はまだプロポーズしてねえのか?」
「うん。もう、私から言おうかなって思ってるけどね」

あやのはハヤテにかぐらを渡した。

「でも、かぐらちゃんはお利口だね。こうやって皆に次々と抱っこされたのに、泣かなかったし」
「まあね。機嫌が悪くなきゃ必要な時以外は泣かないからね」
「ふ〜ん」

すると、みゆきさんが

「それはきっと、ハヤテさんとかがみさんの娘さんだからだと思いますよ」
「どういう事?ゆきちゃん」
「お2人とも頭が良く、礼儀等もちゃんとしています。それが受け継がれたんでしょうね」

みゆきさんの推理に

「私も高良ちゃんに賛成かな。抱っこした時に、そう感じたから」
「「ふ〜ん」」

特に考えてないのか、こなたとみさおは適当に言うだけだった。


                   × ×


こなた達はハヤテとかがみと軽く世間話をし、かぐらちゃんに挨拶した後帰って行った。
それからある程度時間を置き

「こんにちは。お邪魔します」
「お邪魔します。あ、お土産です」
「お邪魔しますっす」

「オジャマ、するネ」
「ハヤテお兄さん、久しぶり。で、お邪魔しま〜す」

ゆーちゃん、みなみちゃん、ひよりん、パティ、いずみが来て、みなみちゃんが代表してお土産を渡していた。

「可愛いね〜♪」
「ホントだね♪」
「私とはえらい違いっすね」

ゆーちゃん、みなみちゃん、ひよりんはこんな風に感想を言い

「very cuteネ」
「可愛いけど。 ハヤテお兄さんの子供は私が産みたかったな」

各々の感想を聞き、ハヤテもかがみも笑みを浮かべ

「皆さん、かぐらを抱っこしてみますか?」
「え!?いいんですか?」
「勿論」

ハヤテはかぐらをベビーベッドから抱き上げ、最初に聞いてきたゆーちゃんに抱っこさせてあげた。

「可愛いな〜。でも」
「どうしたの、ゆたか」
「私が抱っこすると子供が赤ちゃん抱っこしてるみたい」

自虐に皆困っていると

「そんな事無いよ。気のせいだよ」
「そ、そうだよね」

みなみちゃんが宥め、今度はみなみちゃんがかぐらを抱っこした

「・・可愛い」
「みなみちゃんはお似合いだね」
「ありがと、ゆたか。こうやって抱っこしていると、養護教諭として、頑張らないとって思う」

現在みなみちゃんは小学校で養護教諭をしています。

みなみちゃんの次はパティが抱っこし

「ホントにvery cuteネ♪そして、カガミにそっくりネ」
「ところで。パトリシアさんはいつ日本に?」
「アメリカでだいがくそつぎょうしてスグネ。いま、コナタのおみせではたらいてるネ」

パティが説明すると

「日本で働きたいからって、ビザ取って来たみたい。こなたは正社員として、パティさんを雇ったんだって」
「そうネ。それに、コナタのいえにすまわせてもらってるネ。コナタにすすめられたネ」
「ふ〜ん」

ハヤテは顧問弁護士なので、知っていたのである。

パティの次はいずみが抱っこし

「可愛い♪でも」
「ん!?どうしたの?」
「やっぱり、ハヤテお兄さんの子供は私が産みたかったな」

ハヤテとしてはどう返したらいいか分からず、曖昧な相槌が限度だった。
すると

「おや?ひよりんは抱っこしないんですか?」
「あ、いや、その」

ひよりんは少し悩み

「穢れた私が抱っこしたら、何かと問題が」
「ひよりちゃんは穢れたりしてないよ」
「ゆたかさんの言う通りですよ。さ」

薦められて、ひよりんはかぐらを抱っこした

「可愛いっすね。ホントに」
「どうしたの?ひよりちゃん」
「こんな純粋無垢な人を抱っこして、いかに自分が駄目なのか再確認してたんだよね〜」

ひよりんは乾いた笑いをしていた。


                   × ×


その日の夜。

「かぐら、何時もより寝るのが早いわね」
「疲れちゃったんだね」
「皆が交代で抱っこしたもんね」

かぐらは泣いたりせず、自分を抱っこしている人を不思議そうに見ていた。

「かぐらは本当に良い子ね。必要な時以外には殆ど泣かないし」
「そうだね」
「ハヤテが願ったとおりに、育って来てるわね」
「うん」

夫婦そろって笑みを浮かべた。

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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (2月11日更新) ( No.15 )
日時: 2018/02/11 13:01
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「はあっ、疲れた」
「徹夜仕事お疲れ様」

ハヤテは徹夜での仕事があり、昼頃になってやっと帰って来れたばかりであった。

「パパ〜」
「かぐらもただいま」
「キャッキャ♪」

ハヤテに頭を撫でられ、かぐらは笑っていた。

「今日はお休み?」
「うん。明日は仕事だけどね」
「そう。ご飯とかどうするの?食べるなら」

かがみを遮る様に

「悪いけど、寝させて。ご飯は要らないや」
「そう」

ハヤテはのそのそと寝室に引き上げて行った。

かがみは抱っこしてたかぐらをベビーベッドに寝かせ、仕事を始めた。
暫くして

「ん!?なあに?」

かぐらが呼んだので見ると、ベビーベッドから出たそうだったので、降ろしてあげた。

「かぐら、離れちゃ駄目よ」

言い聞かせると、かぐらを気にしつつ仕事を再開させた。

数分後。

「あら?かぐら?」

つい仕事に集中してしまい、何時の間にかかぐらがいなかった。

「ど、どこに行ったの? 家の外はありえないし、誰かが勝手に入ってくる事はもっとあり得ないし」

少し考え

「まさか」


一方。

ペシッ、ペシッ

「んん〜〜!?」

寝ていたハヤテは頬を叩かれ、目を開けた。
すると

「パパ〜♪」
「かぐら。どうしたの?」

そう、かぐらは母・かがみの目を盗んでハイハイでハヤテの元へ来ていた。

「パパ〜」

小さな手で懸命に抱き着いてきていて、ハヤテは直ぐに

「寂しかったのかな?ごめんね」

頭を撫でると、かぐらは目を細めて喜んでいた。

すると

「やっぱりここだったのね。 かぐら、ハヤテを起こしちゃったの?」
「ム〜」

かがみがかぐらをハヤテから引き離そうとしたが、頬を膨らませて拒んでいた。

「かぐら、パパは疲れてるのよ。邪魔しちゃ駄目じゃない」
「ム〜〜」

かぐらは今度はハヤテに助けを求める様に目で訴えかけていた。

「良いよ良いよ。丁度かぐらはお昼寝の時間だし、一緒に寝るからさ」
「でも」
「寝相は良いから平気だよ」

まだ不満そうなかがみに

「それに、一緒に寝てればかがみも仕事とかに集中できるだろうし、一石二鳥じゃない?」
「・・・」

かがみは少し考え

「分かったわ。かぐらをお願いね」

ハヤテに任せ、寝室を出た。
ハヤテもかぐらも布団に入ると直ぐに寝てしまった。


かがみは中断していた仕事を再開させ、集中していた。

それから1時間程経つと、来客を知らせるチャイムが鳴り、応対に向かうと

「やっほ〜っ、かがみん」
「こんにちは、かがみさん」

こなた、つかさ、みゆきさんが来た。

「シーッ」
「ほえ?どったの?」
「ハヤテもかぐらも寝てるの。静かにして頂戴」

かがみが小声で説明すると、

「そうだったんだ。ごめんごめん」
「それで、何か用?」
「遊びに来たんだよ、お姉ちゃん」
「アポは取ったいたはずだけど」

言われてかがみは

「あ、そう言えば。 ま、あがってよ」
「「「お邪魔しま〜す」」」

3人をリビングに通し、お茶を出した。

「おや?かぐらちゃんがベビーベッドにいませんよ」
「ああ。かぐらとハヤテは一緒に寝てるのよ」
「良いな〜。お兄ちゃんと寝れて」
「つかさ〜、姪っ子にも嫉妬なんてみっともないよ〜」

こなたに指摘されたが、つかさの不機嫌さは直ぐには直らなかった。

「それはそうと。ハヤちゃんとかぐらちゃんって、普段から一緒に寝てるの?」
「違うわ。かぐらは普段ベビーベッドだけど、今は特別」
「へ!?どういう事?」

かがみは先程の出来事を話した。

「成程ね〜」
「やれやれよ。かぐらは日常的にハヤテに甘えてるのよ。ハヤテが休みの時なんか一日中べったりよ」
「ふ〜ん」
「な、何よ」

こなたのからかい顔に不満を漏らすと

「と、ともかく。かぐらはハヤテが大好き過ぎるのよ。お風呂だってハヤテじゃ無きゃ嫌がってしょうがないし」
「お兄ちゃんとお風呂・・・。私も入りたい〜」
「まあまあ、つかささん。幼い娘との入浴は普通ですから」

みゆきさんはつかさを宥めたが

「かぐらちゃんはハヤちゃんが大好きなんだよね?」
「そうよ。何度も言ってるじゃない」
「それはさ、かぐらちゃんがかがみにそっくりだからじゃない?」

こなたはからかい顔のまま言うと、続けざまに

「かがみはハヤちゃんが大好きでしょ?娘がいるのにいちゃつく程。それが強く遺伝してるんだよ」
「それ、お母さんに言われたわ。  私のせいなのかしら」
「私も泉さんに同意見ですね。かがみさんがハヤテさんを愛する気持ちは並外れてますから」
「み、みゆきまで。やっぱり私からの遺伝?」

考え込むかがみに

「「「間違いなく、確実に」」」

3人同時に言われ、黙り込む以外出来なかった。


因みに、起きてきたハヤテにつかさがべったり甘えたのは言うまでもない。


                   × ×


数日後。

かがみはハヤテを見送った後、かぐらを気にしつつ家事に取り掛かろうとした。
すると、来客を知らせるチャイムが鳴り

「やっほ〜、かがみん」
「突然すみません」
「お兄ちゃ〜ん」

こなた、つかさ、みゆきさんが突然来た。

「ど、どうしたのよ。今日平日よ」
「偶々この3人で休みが合ってね」
「なので、泉さんが「折角休みだからかがみさんをサポートしよう」って言ったので」
「誰も反対意見を言わなかったから、来たんだ」

説明され、納得がいった。

「あの、ご迷惑でしたか?突然でしたし、かがみさんの都合を聞いてませんから」
「驚いたけど、迷惑ではないわ。寧ろ、申し訳ない位よ」
「んじゃ、お手伝いしていいって事だね、かがみんや」
「勿論よ。さ、あがって」

3人ともあがり込むと、手洗いうがいを済ませてかぐらの元へ行き

「かぐらちゃんは私達で見てるから、かがみは他の事に集中してなよ」
「お任せください。出来る限り頑張ります」
「大船に乗ったつもりでいいよ〜」
「そう。じゃ、任せるわ」

かぐらを3人に任せ、かがみは家事に向かった。

「それにしても、何回見ても可愛いね〜」
「ええ。とても癒されます」
「可愛いな〜」

つかさはかぐらを抱っこすると

「エヘヘ♪本当のママですよ〜」
「「・・・」」

つかさが言うとこなたもみゆきさんも驚き

「あ、あのさつかさ」
「それは流石にかがみさんも怒るのでは?」
「そ、そうだよね」

まあ、かぐらにはつかさの冗談は全く通じておらず、普通に親戚を見る顔だった(こなた達には分からないが)。

「さて。引き受けた以上かぐらちゃんの面倒を見る訳ですが」
「おもちゃで遊んであげる?色々あるし」
「それか絵本でも。そちらもありますし」

するとこなたが何故か得意げに

「本ならとっておきがあるのだよ」
「家から持ってきたのですか?」
「こなちゃん絵本持ってるんだ」

こなたが鞄から本を取り出すと、

「こ、こなちゃん。それは」
「それの読み聞かせはかがみさんやハヤテさんに叱られてしまうのでは?」
「大丈夫だって」

こなたの本はオタク趣味全開で、っと言うより「深めのオタク」しか読まないような本だった。

「この私が英才教育を施してあげようというのだよ。私がお父さんから受けたように」
「こ、こなちゃんは良いけど、お兄ちゃんは嫌なんじゃ」
「後でばれたら「恐怖の鉄拳制裁」が待ってると思うのですが」

つかさもみゆきさんもこなたを説得しようとしたが

「大丈夫だって。ばれないって」
「「しかし」」
「じゃ、読んであげるね〜」

こなたが漫画を開こうとした時

 「げんこつ」ポカ〜ン

「こなた、娘に変な本読み聞かせないでくれる?」
「あ、お兄ちゃん♪」
「ヌググ。ハヤちゃん、仕事だったはずじゃ」

涙目で殴られたところを抑えつつ言うと

「ちょっと用事があって戻って来たの。 それよりこなたさん」
「は、はい!!!」
「かぐらに何を読み聞かせようとしたのかな〜」

凄みを増したハヤテの声色にこなたは身を縮ませながら

「い、いえ。漫画をですね」
「へ〜」
「英才教育を施そうとしたのですよ。あれ位の年齢から施せば将来天才にですね」
「ふ〜ん」

ハヤテの声色にこなたは戦々恐々で

「面倒を見てくれた事は感謝してるよ〜。でも、そう言う事はまだまだまだまだ早いよね〜」
「ご、ごめんなさい」
「良しっ、許す」

ハヤテは普段通りの声色に戻っていた。

「ま、かぐらが自ら進んでその道に行ったのなら無理には止めないけど、引き込まないでよ」
「分かったよ。でも、ナギちゃんがかぐらちゃんの面倒を見る事もあるんでしょ?その時は」
「普通に絵本を読んでくれるよ。漫画は読み聞かせません」

ハヤテが言うとこなたは意外そうに

「ナギちゃんも私と同じでそう言う事しそうだったのに」
「お嬢様はこなたとは違うの。もう行かないといけないけど、変な事教えないでよ」
「・・・」
「へ・ん・じ・は?」
「はい!!!」

ハヤテの凄味にこなたは従うしかなかった。

「こなちゃん、言ったとおりになったでしょ?」
「まあね」
「では、私から絵本を」

かがみに許可をもらい、絵本の読み聞かせを始めた。
すると

「あ、ちょっと////////////////////」
「かぐらちゃんってさ、みゆきさんに抱っこされるとああだよね」
「ゆきちゃんの大きさが、不思議なんだろうね」

かぐらはみゆきさんの胸に触っていた。

「みゆきさんは嫌じゃないの?ほぼ揉まれる様なもんじゃん」
「まあ、赤ちゃんですからね。驚きはしますが」
「「ふ〜ん」」

その後は家事を終えたかがみと共にかぐらと遊び、3人はハヤテが帰って来る前に帰って行った。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (2月14日更新) ( No.16 )
日時: 2018/02/14 18:58
名前: masa

スマイルジャパン、歴史的初勝利しましたね。
masaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「そう言えば、明日だったよね、かぐらの検診の日」
「ええ、そうよ。ってまさかハヤテ」
「違う違う。確認しただけ。勿論休みも取ってるよ」

疑いの目を向けてきた妻にハヤテは直ぐに釈明し

「なら良かったわ」
「まあ、前の検診の時も何ともなかったんだし、今回も大丈夫でしょ」
「そうね」


                   × ×


翌日。

ハヤテの運転で病院に着き、かがみが受付をした。
すると

「ん!?何かあったの?」
「それがね、何時もの先生が、急用でいないんだって」
「え!?」

驚くハヤテに

「あ、でも。代わりの先生が診てくれるってさ」
「ならいいけど」
「なんでも、その先生は最近医師になったばかりだけど、凄く優秀らしいんだって」
「ふ〜ん」

指定された診察室前への廊下を歩きながら、こう会話し、着いたので椅子に座って続きを話す事にした。

「まあ、かぐらは「人見知り」はしない方だし、大丈夫でしょ。何時もの先生じゃなくても」
「ええ、そうね」

病院の為か、かぐらに何時もの様子はなく、不安そうだった。
ハヤテはかぐらの頭を撫で、少しでも不安を取り除こうとしていた。

暫く待っていると

「綾崎さん、○○診察室へお入りください」

アナウンスされ、ハヤテもかがみも会話を止めて指定の診察室へ入った。

「では先生、お願いします」

看護師の人が先に待っていて、ハヤテ達が椅子に座ると先生を呼び、奥から先生が来た。
すると

「「え!?」」
「あら」

「み、みゆき!?」
「みゆきさん!?」

やってきた先生は良く見知った友人であり、高良みゆきその人だった。

「あの、先生。知り合いですか?」
「ええ。とても大切な友人です」
「そうでしたか」

高良先生は3人の方へ向き直し

「偶然ですね。カルテを見た時に「もしや」っと思いましたが」
「ホント、奇妙な偶然ね。みゆきが医者になってたのは知ってたけど、こういう形で世話になるなんて」
「運命は、どう導かれるか分かんないもんですね」
「ええ」

高良先生は不安さが大分和らいだかぐらを見て

「こんにちは。私の事、憶えてますか?」
「・・・」
「覚えて、無いみたいですね。割と最近会ったんですが」

ショックを受けるみゆきさんにハヤテは

「大丈夫ですよ。かぐらは覚えてますよ。ただ、雰囲気が違うので、思い出すのに時間がかかってるだけですって」
「それならよかったです」
「あの、先生。後もありますからそろそろ」

看護師さんに言われ、みゆきさんは

「検診でしたね。始めます」
「「お願いします」」

検診を始めたみゆきさんは何時もの雰囲気はなくなり、まさに「医者の顔」になっていた。

暫く検診した後

「問題なく健康ですね。幸い、先天性の病気もさしあたって見当たりませんし」
「「良かった」」
「ですが、油断大敵ですよ。今が大丈夫だからって、この先もずっと大丈夫って訳では無いので」

それに関しては何時もの先生に言われているので、十二分に心得ていた。

「では、検診はお終いです」
「「ありがとうございました」」

お礼を言うと診察室を後にし、会計を済ませて帰路に就いた。


                   × ×


帰宅後、かぐらは直ぐに寝てしまった。

「やっぱり緊張するのね。直ぐに寝ちゃったもの」
「大人でも病院は緊張するからね。かぐらじゃなおさらだよ」

娘を診て貰うだけのハヤテとかがみも緊張による疲れはあった。

「でも、何事も無くかぐらが生まれて来て良かったわ」
「うん。病気もないし、食物アレルギーも特にないしね」
「それに・・・もね」

親としてはやはり責任を感じる所だが、幸いとしか言えなかった。

「それにしても、まさかみゆきに診て貰うとはね」
「ね。意外って言ったらあれだけど、不思議な運命だよね」
「ええ。でも、流石よね」

かがみは検診中のみゆきさんの様子を思い出しつつ

「まだ新人さんなのに凄く丁寧に診てくれたし、緊張を感じなかったわね」
「一瞬で「医者の顔」になってたもんね」
「受付の人が「凄く優秀」って褒めてたのも納得ね」

ハヤテもかがみも友人であることが誇らしく思えた。

その夜。

「ん!?電話だ。 みゆきさん?」

夕食後、仕事をしていたハヤテの元にみゆきさんから電話がかかって来た。

「はい、もしもし」
『ハヤテさん、今大丈夫ですか?』
「はい、大丈夫ですよ」

ハヤテが言うと、みゆきさんは少し間を空け

『えっとですね。用件は今日の事なんですが』
「ま、まさかかぐらに何か?」
『あ、いえ。かぐらちゃんに関する事ですが、心配するような事ではありませんよ』

焦るハヤテにみゆきさんは急いで補足し、安心させて

『今日、偶然とはいえ私がかぐらちゃんを診たじゃないですか?』
「あ、はい」
『その時に思ったんです。「大切な親友の子供だからこそ、自分が診てあげたい」って』

みゆきさんの声色は慈愛が籠っていた。

『怒られるのを承知で言わせてください。もしかぐらちゃんが病気などで医者が必要になった時は、私に診させてください』
「え!?そ、それは」
『・・以前から思ってたんです。今日、かぐらちゃんを診てその気持ちが決定的になったんです』

みゆきさんは少し間を空け

『我が儘なのは分かってます。ですが、幾ら優秀でも他の方に任せたくない。おかしいですよね、こんな事思うなんて』
「それは別に」
『お願いします。大切な親友にとって大切な人は私にとっても大切な人なので』

今まで感じた事が無いみゆきさんにハヤテは少しの間考え

「分かりました。かぐらに何かあったら、出来る限りみゆきさんに頼りますね」
『ありがとうございます。我が儘を聞いてもらって』
「いえいえ」
『そ、それであの』

みゆきさんは少しの間言い難そうにした後

『私に困った事があったら、つまり弁護士さんが必要な事態が起こったら頼っても良いですか?』
「勿論」

ハヤテが電話を切ると、かがみが睨んでいた。

「随分会話が弾んでたじゃない?誰だったのかな〜?」
「みゆきさんだよ」
「デ、ナンノヨウダッタノカシラ〜」

かがみの怖いオーラにハヤテはビビりつつ

「かぐらに何かあったらみゆきさんが診たいんだって」
「へ!?」
「お医者さんが必要な事態が無いとは言えないでしょ?その時は診させてほしいって頼んで来たんだよ」

説明すると怖いオーラは無くなり

「成程ね」
「そう言う事」

2人は寝室に移動し、寝る準備をしつつ

「そう言えばさ。知ってる?」
「何を?」
「みゆきさん、医師国家試験を非常に優秀な成績で合格したんだって。おまけにその後の研修も成績は優秀だったみたい」

ハヤテが言うと、かがみは少しの間黙り込み

「何で知ってるのよ。私は聞いて無いけど」
「ああ。この前みゆきさんのお母様、つまりゆかりさんに会ってね。で、お茶に誘われてその時に散々娘自慢されたんだよ。その時に聞いたの」
「何だ、そう言う事ね」

一瞬身構えたが、杞憂であった。

「不思議は無いよね。みゆきさん、凄く頭良かったし」
「まあ、ハヤテ程じゃ無いけどね。みゆきに勝てるのはハヤテだけだったし」
「そ、そんな事は。 ああ、後。研修医時代は男性研修医達の憧れの的だったらしいよ。まあ、これはゆかりさんも「そう言う噂を聞いた」って情報だけどね」
「まあ、それもみゆきらしいわね。みゆきは全く気付かなかったでしょうけど」

ハヤテも同意見で夫婦揃って笑みを浮かべた。


一方。

みゆきさんは電話を切った後、ゆかりさんとお茶をしていた。

「みゆきにしては珍しいじゃない?あんな事お願いするなんて」
「き、聞いてたんですか?」
「ええ。ぜ〜んぶね」

からかい気味に言われ、多少は膨れつつ

「不思議と、あんな感情が起こるんですよね。かぐらちゃんを見てると「守ってあげたい」って」
「ふ〜ん」
「ですから、医者である私が出来る事は全部やろうって。検診しながら思ったんです。そうでなければ何のために医者になったんだとも」

みゆきさんはお茶を飲み

「何故、でしょうね。大切な親友の娘とはいえここまでの感情が働くなんて」
「あら、分からないの?教えてあげましょうか?」
「え!?お母さんは分かるのですか?分かるなら是非教えてください」

ゆかりさんは意地悪そうに微笑むと

「それはね、かぐらちゃんが綾崎君の娘だからよ」
「え!?」
「みゆき、綾崎君の事好きでしょ?綾崎君が結婚する前は「綾崎君の子供なら産んでも良い」って言ってたし」

ゆかりさんは娘の様子を窺いつつ続けた

「だから、そんな綾崎君の血を引いているかぐらちゃんが愛おしくて仕方ないのよ。だから他の医者に任せたくないって我が儘が働いたのよ」

母に言われ、みゆきさんは反論しようとしたが、「反論しよう」と言う気持ちは直ぐに消え去り

「そう、かもしれませんね」
「間違いなくね」

多少の違和感は残ったが、みゆきさんは母の意見に賛成する事にした。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (2月18日更新) ( No.17 )
日時: 2018/02/18 19:05
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「こうやってルカと2人きりってのは、久しぶりな様な初めてのような気がしますわね」
「だね。何時も他の人が居たからね」

アテネもルカも仕事の休みが重なり、天王州家でお茶をしていた。

「最近はどうなんですの?仕事とか」
「ん!?色々大変だよ。職業が職業だからね」
「確か、裁判官になれたんでしたよね?」

そう、ルカは無事に裁判官になれて、裁判官として働いていた。

「私はまだまだ新人さんだからね。裁判に出ても補佐的な役割だけだよ」
「そう、ですか。それで、気付かれたりとかは」
「時々あるよ。「あれ、水蓮寺ルカじゃね?」って。傍聴人とか他の人とか」

引退して割と経つのに、ルカの人気は未だ健在だった。

「大丈夫なんですの?仕事に差し支えは」
「無いよ。気付かれても「似てるだけで別人だな。こんな所にいる訳無いし」って思われるみたいで、ネットでの情報も全くないし」
「そう、ですか」
「アテネはどうなのさ。噂聞かないけど」

アテネはお茶を1口飲み

「ボチボチ、ですわね。大学院の修了はそろそろなので、司法試験はまだですし」
「ふ〜ん。天王州家の仕事は?両方やってるんでしょ?」
「特に変化なし、ですわね。良い意味でも悪い意味でも」

アテネが言うと、ルカは適当に相槌を打ち、少しの間会話が途切れた。

「それで、本来の目的は何ですの?」
「へ!?」
「態々休みの日を狙って来たって事は、世間話だけが目的ではないんでしょう?電話かメールで済むわけですし」

指摘され、ルカは気まずそうに頭を数回掻き

「ばれたか」
「当然ですわ」

自慢げなアテネに、ルカはまた気まずそうに頭を数回掻いた後

「実はさ、割と重要な話があんだよね」
「な、何ですの!?」

身構えるアテネにルカは呼吸を整え

「ハヤテ君の、話だよ」
「・・・」
「アテネはどうなのかなって」

室内には長めの沈黙が訪れた

「聞いてると思うけどさ。 ゆたかちゃんといずみんは凄いよね。ハヤテ君が結婚した今でも強い気持ちを持ってて、「生涯独身」を選んだんだから」
「ええ。聞いてますわ」
「「・・・」」

また沈黙が支配した。

「私に聞く前に、ルカはどうなんですの?貴方もハヤテを想っていた年月は長めですよね」
「・・私は、か」

ルカは考え込み

「ハヤテ君は結婚してて、娘もいる。もはや「諦める」と言う選択肢以外は存在しないんだよね?」
「そんなの当たり前ですわ」
「でもさ、諦める事は出来ても気持ちを捨てる事は出来ないんだよね」

ルカは紅茶を一口飲み

「だからと言って「生涯独身」を選択出来るかって言ったら、まだ選べないんだよね。そこまでの覚悟は出来なさそうだし」
「・・つまり」
「だから、「まだ分からない」かな。まあ、ハヤテ君以上に好きになる人は永遠に現れないと思うけどね」

ルカが答えるとまた沈黙が支配し

「アテネはどうなの?聞かせてよ」
「私、ですか」
「アテネだってハヤテ君を想っていた年月は長いでしょ?」

アテネは俯いて暫く唸った後

「ルカ、貴方と同じですわね。「諦める事は出来るけど想いは捨てられない」なんですのよね」
「・・・」
「ルカの場合は「生涯独身」を貫いてもさほど問題はありませんが、私の場合は」
「跡取り問題、か」

天王州家が絶える事はかなりの大問題なのである。

「まあ、養子縁組という選択肢もありますから、それならば跡取り問題を解決しつつ生涯独身も貫ける。という矛盾を解消できますが」
「じゃあ」
「やっぱり、私も分かりませんわね。私もハヤテ以上に好きになる殿方は永遠に現れないでしょうけど」

アテネもルカも全く同時に溜息をついた。


                   × ×


一方その頃、ほぼ同時刻、別の場所。

「いやはや。まさかひよりんがプロデビューするとはね」
「ホント、驚きだよ」
「凄いよ、ホントに」
「な、なんか照れちゃいますね」

八坂こう、山辺たまき、毒島みく、田村ひよりは集まって、簡単な同窓会の様なものを開いていた。

「私は読んでるけど、面白いよ」
「私も読んでるよ。流石というべきだな」

たまき、こうに褒められ、照れていると

「私も一応は読んでるけど、まあまあかな。もう少し精進した方が良いよ」
「それはどんな時も肝に銘じていますっす。天狗になるなって、散々言われますから」
「ん!?それって綾崎先輩か?」
「ええ」

こうに聞かれ、返事しつつ

「ファンあってのプロの漫画家だ。それを忘れるようでは仕事なんかもらえない。ってきつめに言われてますから」
「流石だよな、あの先輩は」
「一流の人間は格が違うんだね」

こう、たまきは普通に感心していたが、もう一名は少し違っていた。

「ありがたい事にファンレターを貰う事もあるっす。なので出来る限り返事を書いて、送ってるっす。勿論内容もちゃんと書いて」
「ふ〜ん。ひよりんはもっと経験を積めば、某海賊漫画の漫画家の領域にかなり近付けるかもね」
「そ、それは流石にあり得ないと思うっすけど」

たまきに褒められ、ひよりんは流石に恐れ多かった。
一方のこうは、ハヤテの話題が出始めてから気になっていた事を話題の切れ目を探して切り出した。

「ところでさ、ひよりんや」
「はい?何っすか?」
「その綾崎先輩なんだけどな」

こうはみくを気にしつつ

「今でも交流あるのか?あるなら現状を知りたいんだが」
「ハヤテ先輩の、っすか」

ひよりんもたまきも気にはしてたが、敢えて触れないようにしていた。
しかし、こうなっては触れない訳にも行かないので、切り出してくれたこうに感謝しつつ

「正直に申し上げますっす。 ハヤテ先輩は結婚してます。私も結婚式に呼ばれました」
「そっか」
「やっぱり、何だね」

こう、たまき、ひよりんは申し訳なさで潰されそうになったが、ひよりんは敢えて続け

「ハヤテ先輩には、娘さんが産まれてるっす。私も抱っこさせて貰いました」
「どうだったの?」
「自分という存在がいかに腐ってるか、思い知らされた気がしましたね。気のせいのはずっすけど」

たまきとひよりんは堅い笑いをし、この場を誤魔化そうとしていた。
一方のこうは

「毒っさん、これ」
「な、何でハンカチなんか」
「・・・敢えて言うよ。 泣いてるよ」

声こそ出てないだけで、みくの目から大粒の涙が止まる事無く流れていた。

「い、いいよ。自分の使うから」
「「「・・・」」」

皆に背を向けて涙を拭っていた。

「やっぱり、あの時におとされていたんだね」
「ハヤテ先輩の天然ジゴロの毒牙は強烈っすから」
「あんなに泣くなんてね」

その日、帰宅したみくは酷く、弟達に食事を要求されても出来ず、それどころか心が重すぎて翌日の出勤時間までベッドから起き上がる事すら出来なかった。

その翌日の夜。

『そっか。心が』
「こう、どうしたらいいと思う?仕事の時は平気だけど、それ以外は何をするにも辛くて」
『・・冷たいかもだけど、それは毒っさん自身が解決しないと。私があれこれアドバイスしても、意味は無いよ。その問題だけは本人以外に正解は導けないから」

こうに言われ、みくは

「・・そう、だね。何とか頑張るよ」
『応援しか出来ないけど、頑張れ』

電話を切ると、またベッドにうつぶせになり

「私自身の恋心、か」


                   × ×


一方。

「どうしたんですか、桜庭先生」
「・・・なんだよふゆき。急に」

ここは陵桜の保健室であり、休み時間の為桜庭先生が来ていた。

「さっきからそのジッポライターを見つめたままじゃないですか」
「そうか?そんなに」
「見てましたよ、ずっと」

指摘されたが、ポケットに仕舞う等はしなかった。

「それ、綾崎君に貰った奴ですよね?まだ使ってるんですか?」
「まあ、な。自分でガスを入れて使ってるよ」
「・・・」

また見つめ始めた桜庭先生に

「本当に大事にしてるんですね」
「・・ああ。家宝にしたい位にな」
「それで、肝心の綾崎君は」

天原先生を遮る様に

「あいつは結婚したよ。娘も産まれたそうだ」
「え!?」
「黒井さんから聞いたんだ。まあ、あの人も泉から教えて貰ったみたいだがな」

感情の読めない表情に天原先生は

「残念でしたね」
「何がだよ。あいつとは何もないと何度言えば分かるんだよ」
「はいはい」

適当な相槌に呆れつつ

「(何もない、か。なら私はなぜこれをここまで大事に思うんだろうな)」

相変わらずハヤテに貰ったジッポライターを見つめつつ思っていた。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (2月21日更新) ( No.18 )
日時: 2018/02/21 18:55
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「パパ〜♪」
「はいはい、どうしたのかな〜」

今日も今日とでかぐらはハヤテに甘えていた。
別に悪い事をしている訳でもないので、ハヤテも普通に受け入れていた。

そんなある時。
ハヤテは自室で仕事をしていた。
すると

「パ、パ」
「ん!?どうした・・」

呼ばれて振り返ると、ハヤテの目に驚きの光景が飛び込んで来た。

「か、かがみ!!かがみ〜」
「何よ、急に大声出して。 !!!」

家事をしていたかがみが部屋に入ると、かがみの目にも驚きの光景が飛び込んだ。

何と、危なっかしくゆっくりではあったが、かぐらが立って歩いていたのだ。
2人とも声をかけたりせずただただ見守り

「パパ〜♪」
「良く頑張ったね。偉いぞ〜」

ハヤテの元に辿り着くと抱きつき、ハヤテも頭を撫でて愛娘の成長を喜んでいた。

「やっぱりかぐらの成長は早いのね」
「そうだね」
「この分じゃ数日以内に普通に歩いてそうね」

短い距離ではあったが、途中で座ったり倒れたりしなかったので、かがみはこういう感想を持っていた。


                   × ×


数日後。

この日はハヤテは休日で、自宅で寛いでいた(かがみは仕事)。

「ん!?電話だ。 ひよりん?」

かぐらと遊んでいると携帯が鳴り、相手はひよりんだった。

「はい、もしもし」
『あ、ハヤテ先輩。今大丈夫っすか?』
「ええ、大丈夫ですよ」

ハヤテが答えるとひよりんは少し間を置き

『えっとですね。もし都合が悪くなければお手伝いをお願いしたいっす』
「漫画の、ですね。まあ、今日は休みなので構いませんが」
『助かります。あの、これから来て貰いたいっす』
「了解しました。直ぐに駆けつけます」

電話を切ると、素早く身支度を整え、出かけた。


「ハヤテ先輩、急に・・」
「いえいえ。お気になさらず。 ん!?どうしました?」
「あ、いえ。あの」

ひよりんは、少し悩んだ末

「かぐらちゃん、連れてきたんっすね」
「ええ。かがみは今日仕事なので」
「すみません。そんな日に頼んじゃって」
「お気になさらず」

ハヤテはかぐらをベビーカーから抱き上げて、たたもうとした。
すると

「あ、かぐらちゃんは私が抱っこしますよ。抱っこしたままじゃたたみにくいっすよね?」
「すみません。お願いします」

かぐらを抱っこしたひよりんは

「やっぱ可愛いっすね。自分がいかに穢れてるか思い知らされる位」
「ひよりんは穢れてないですよ」
「フォローは、要らないっす。自分でそう認めてるっすから」

ハヤテがベビーカーをたたみ終え、靴を脱いでると

「あら、お客さんって・・・」
「あ、お母さん。お客さんはハヤテ先輩っすよ。 ん!?」

ひよりん母はポカーンとしていた。
それに疑問を思っていると

「ひ、ひより。あんた何時の間に子供産んでたの?なんでお母さんに言わなかったの」
「は!? ああ、この子はハヤテ先輩のお子さんだよ」
「あ、ああ。脅かさないでよね」

驚く母親にひよりんは

「第一、この子と私は全然似てないじゃない」
「え!?じゃあ、あんたと綾崎君は」
「そう言う関係じゃ無いって、何度も言ってるでしょ」

ハヤテが娘を連れてきた事で、ようやく田村家の誤解が解けた。

こんなやり取りがありつつ、ひよりんの部屋に移動し

「締め切り近いんですか?お願いして来たって事は」
「あ、いえ。締め切りはまだ平気っす。ただ、自分で定めた目標が、遅れ気味っす」
「成程」

納得するハヤテにひよりんは続けた

「締め切りまでまだあるとはいえ、少し位は余裕を持って迎えたいっす。ですが、今回は目標が遅れちゃって」
「プロ意識はちゃんとあるんですね。 とはいえ、なぜ僕に?アシスタントさんなら」
「内容が内容っすからね。下手に手伝われたくないっす。ですが、ハヤテ先輩なら一流っすから」

ハヤテはひよりんの漫画を知っていて、余程下手じゃない限りは手伝えると思ったが、敢えて言い返さず

「そうですか。そう言って貰えると、光栄です」
「では、お願いします」

ハヤテはアシスタントの用意をし

「かぐら、部屋の中の物、あんまり触っちゃ駄目だよ。大人しくしてるんだよ」
「は〜い」
「あ、あれ!?今返事を」

驚くひよりんに

「ああ。これ位なら出来る様になってるんです」
「は、はあ。成程?」

2人は作業を開始した。
暫く室内は時計か作業音のみが支配していた。

すると

「え!?」
「ど、どうしました?」
「かぐらちゃんが、立って歩いてるっす」

かぐらは室内を時々休みながら歩いていた。

「ああ。つい先日歩けるようになったんです。そしたらあんな感じに家の中を歩くようになったんです。 まだよたよたしますが」
「凄いっすね。まだ1歳を迎えてないのに」
「ええ」

また暫くかぐらを気にしつつ作業に集中していた。
すると、ドアがノックされ

「2人とも、お茶を淹れたわよ」
「ありがとうございます」
「あれ?差し入れなんて初めてじゃ」

ひよりん母がお茶とお茶菓子を持ってきたので、ひよりんが不思議がってると

「ま、まあ。ちょっとお願いがあってね。お茶を持ってくるのを口実に」
「成程。で、お願いの内容は?」

ひよりんが聞くと、少し悩んだ末

「ねえ綾崎君。貴方の娘・・えっと名前は」
「かぐらですよ」
「かぐらちゃんを抱っこさせて貰えないかしら?大丈夫よね、私が抱っこしても」

ハヤテはかぐらを見て

「大丈夫だと思いますよ。かぐらは人見知りはあまりしないので」
「じゃあ」

ひよりん母が抱っこしても、かぐらは泣かなかった。不思議そうに自分を抱っこしている人の顔を見ているだけであった。

「可愛いわね〜。この頃のひよりを思い出すわ〜」
「そうですか」
「このまま家の子にしちゃいたいわね〜」
「そ、それはご勘弁を。愛娘なので」

真面目に返すハヤテに

「冗談よ。可愛いと思うのは本音だけどね」
「は、はあ」

苦笑いをしつつ、かぐらをあやすひよりん母を見ていた。


それから数時間後。

「今日は助かりましたっす。お蔭で目標を大幅に上回れました」
「お役に立てて光栄です」
「ああ、後。お母さんがなんかすみませんでした。ずっとかぐらちゃんについてて」

そう、事あるごとにひよりん母はかぐらを抱っこしたり、ハヤテが持ってきたおもちゃでかぐらと遊んでたりしていた。

「ご本人も言ってましたが、懐かしかったんですよ。幼い女の子を見るのが」
「そう、っすね。まあ、もう頼る事は無いと思うので」
「都合さえつけば、何時でも言ってください。では」

挨拶をし、ハヤテ達は帰って行った。


                   × ×


その日の夜。

「そう、そんな事が」
「かぐらが良い子で良かったよ」

ハヤテは今日あった事を報告していた。
因みに、ひよりんの手伝いに行く事は既にメールで知らせていました。

「まあ、理由はどうあれお役に立てたみたいで良かったわね」
「だね」

一方、田村家。

「ホントに可愛かったね〜、綾崎君の子」
「まあ、確かに」
「でも、ちょっとだけ残念なのよね〜」

何が残念なのか気になっていると

「綾崎君がひよりと結婚してれば、よりよかったんだけどね〜」
「それは」
「あんたは綾崎君みたいな人と結婚して支えて貰うのが一番なんじゃないの?そうそれば孫も出来るし、娘を任せられるしで一石二鳥だったのに」

母の愚痴にひよりんはリアクションに困り、適当な相槌が限度だった。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (2月25日更新) ( No.19 )
日時: 2018/02/25 15:30
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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前回より少し時間が飛んだある日。

「そう言えば、そろそろかぐらの誕生日だね」
「ええ。初めての誕生日よね」
「かがみは何かしたい事ある?一応予定はたててるけど」

かがみは少し考え

「特にないわね。ハヤテに任せるわ」
「そう。じゃ、任されたよ」


その日の夜。

「ん!?電話だ。 お義父さん?」

入浴後、休憩していた所に電話が鳴り、相手は義父・ただおだった。

『ハヤテ、今大丈夫かい?』
「はい、大丈夫ですよ。どうしました?」
『そろそろかぐらちゃんの初めての誕生日だろ?どうするのかなって』
「えっと。一応は予定立ててますけど、何かあるんですか?」

ハヤテが聞くと、ただおさんは少し考えた後

『申し訳ないけど、かぐらちゃんの誕生日はこっちで一緒に祝わせてくれないかな?』
「え!?」
『君からすれば予定をキャンセルする事になって申し訳ないとは思う。でも、僕やみきからすれば初孫だし、いのり達からすれば初めての姪だからね。皆「一緒に祝いたい」って気持ちがあるんだ』

ここまで言うと一旦間を置き

『無理強いはしない。でも、初孫の初めての誕生日を純粋に祝いたいんだよ』
「そう、ですか」
『だからさ』
「別に反対する理由なんてないですよ」

ハヤテは遮る様に言い、続け様に

「そこまでおっしゃってもらえたら、寧ろ嬉しいですよ。それに、元々の予定も「こんな感じにしようかな」って大体の予定でしたし」
『そうかい、それは良かった。でさ、パーティはこっちに任せてくれないかい?』
「え!?いいんですか? 僕は別に構いませんが」
『そっか。じゃあかがみには話しておいてね』

電話を切ると、

「誰だったの?」
「お義父さん。かぐらの誕生日を一緒に祝いたいんだって」
「ふ〜ん。まあ、ハヤテが良いなら私も反対意見は無いわ」

かがみが言うとハヤテは笑顔になり

「じゃ、楽しみにしよっか」
「そうね」


                   × ×


そして、9月9日。

「「「「「「「お誕生日おめでと〜」」」」」」」

柊家の面々と、ハヤテとかがみは一斉にかぐらを祝っていた。

「なんか、早い物ね。かぐらが生まれてもう1年経ったのね」
「それだけ色々あったって事だね」

「そう言う物よ、子育てって」
「うん。この先も大変だけど、これからも頑張ってね」

ハヤテとかがみの会話に、柊夫妻は経験者ならではの返しをし

「私達は伯母になって1年経つんだけど、実感湧かないもんだね、姉さん」
「まあ、私達はかぐらちゃんとの交流はあんまり無いからね。寂しいけどね」

いのり、まつりはそれぞれこんな感想を漏らした。

「ん!?どうしたの、かぐら」
「ベビーフードが気になるみたいね」

因みに、もう乳離れはとっくです。

「あ、それ。私が作ったんだよ〜」
「つかささんが、ですか?」
「うん。色々調べたんだよ。何が大丈夫で何が駄目なのか。ちょっとだけ大変だったけどね」

つかさの苦労話に

「そうだったんですか。ありがとうございます」
「ううん。料理人の私が出来るお祝はこれ位だったから。この料理は私とお母さんで作ったんだ」
「ありがとうございます、2人とも」
「「いえいえ」」

お礼を言うと、ハヤテは作ってもらったベビーフードをかぐらに食べさせた。

「美味しいんだね」
「うん♪」
「え!?かぐらちゃん」

驚く面々にかがみが

「簡単な受け答えなら出来るのよ。 分かってるかどうか疑問が残る時も多々あるけどね」
「それでも凄いよ。立派なもんだね」
「ええ。もう立って歩けるわけだし、孫の成長は早い物ね」

その後も和気藹々とパーティは進み、ある程度の時間でお開きになった。


                   × ×


ハヤテ達が帰った後の柊家。

「いやはや。盛り上がったもんだね、パーティ」
「ええ、そうね」

いのりとまつりはいのりの部屋で話し込んでいた。

「かぐらちゃん、大分大きくなってたね。可愛さに磨きがかかって来たよ」
「ホントね。それに、もう普通に歩けるようになってたし」
「流石はかがみと弟君の子供なだけあるよ」

描写して無かっただけで、歩ける様になった所を見せたんですよ。

「それに私やまつり、つかさの事も「自分の伯母」って分かってたみたいね。弟君がそう言ってくれたし」
「優秀な2人の血を受け継いでるからね。不思議は無いよ」

いのりも同意見だった。

「あの子を見てて思ったのよね」
「ん!?何をだい、姉さんや」
「私も子供が欲しいなって」

一旦間を置き

「私も弟君みたいな「自分を純粋に愛してくれる人」と結婚して、その人との間に子供をもうけて育てていきたいなって思ったわ」

いのりが言うと、まつりは少し間を置き

「奇遇だね。私も思ったよ。結婚して子供が欲しいって」
「そう」

2人とも天井を見上げ

「「誰か良い人いないかな〜」」

ほぼ同時刻。
つかさは自室のベッドで横になって天井を見上げていた。

「かぐらちゃん、可愛かったな。私が作った料理、美味しそうに食べてくれたし」

ハヤテが食べさせていたとはいえ、かぐらは笑顔でつかさ作の料理を食べていました。

「子供、か。やっぱりいいな〜」

つかさは時々かぐらの面倒を見る事もあり、さらに働いているレストランに子供連れが来る事もあるので、自分の子が欲しいという気持ちは前々からあったのである。

「私が子供を産むとしたら・・やっぱりお兄ちゃんとの子が良いな〜」

ハヤテとの子が出来て、その子を育てている想像(妄想)し、

「エヘヘ♪そうなったら嬉しいな。  まあ、それは無いんだけどね」


一方。ハヤテとかがみは帰宅後、寛いでいた。

「盛り上がったね、パーティ」
「ええ。楽しかったわね」
「皆がかぐらを祝ってくれて、皆に愛されてるね」
「ええ」

ハヤテの腕の中で寛いでいる(寝ていない)かぐらに、2人揃って慈愛の眼差しを向けた。

「まだ1歳だけど、本当に将来が楽しみだよ」
「どんな子になるのかしらね。ハヤテに似れば天才で世渡り上手になりそうね」
「かがみに似れば、意地っ張りな所もあるけど優しくて面倒見が良い子になるだろうね」

かぐらの将来をあれこれ考えていると、かぐらがかがみの方へ向き

「ママ」
「え!?」
「あ、ああ」

ハヤテはかがみと抱っこ役を交代した。
すると

「ママ〜」
「やれやれ。1歳になってやっと呼んでくれたのね」
「良かったね。これだけはちょっと遅いけど」

かがみは溜息をつきつつ愛娘をあやした。

その後、かぐらが寝てしまったので、夫婦水入らずの時間になり

「ねえハヤテ」
「ん!?なあに?」
「かぐらが生まれてバタバタしてたから、話す機会が無かったんだけど」

かがみは少し間を置き

「私達が結婚してからそれなりに経つのよね」
「そうだね。大変な事もあったけど、2人で乗り越えてこられたよね」
「ええ」

かがみはハヤテの顔をじっと見つめ

「ハヤテ、これからもよろしくね」
「こちらこそ、かがみ」

2人はキスし、暫く後に寝た。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

終わりっぽいですが、まだです。

次回は時間が飛びます。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (2月25日更新) ( No.20 )
日時: 2018/02/27 18:45
名前: ささ

お久しぶりです。ささです。
かぐらちゃん、かがみの可愛さを存分に受け継いだんだな…、ハヤテがどんな親バカになるか楽しみです。
こりゃかぐらちゃんの身に何かあったらその犯人に法的なギリギリを追求しそうだ。(そんでかぐらちゃんの将来を案じたかがみが必死に止めるという画が浮かぶ)
なんか、かがみの場合法的に犯人を罰せられないとなったらナギに非合法に処理してもらいそう…
今からこんなだと、大きくなった時どうなるか容易に想像が付く(何がとはあえて言いませんが予測は今までのmasaさんの作品の傾向から的中しているものと思われる)
こなた、かがみとかぐらちゃんの母娘喧嘩を是非遺して欲しいな…(命の保証はしないけど)
以上です。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (2月25日更新) ( No.21 )
日時: 2018/03/05 00:07
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>お久しぶりです。ささです。

 かがみ「感想ありがとね♪」

 >>かぐらちゃん、かがみの可愛さを存分に受け継いだんだな…

 ハヤテ「ええ、そうですね。かがみに似て可愛いですよ♪」
 かがみ「も、もう/////////////////////」

 >>ハヤテがどんな親バカになるか楽しみです。

 こなた「いや〜っ、それは大丈夫だと思うよ」
 つかさ「お兄ちゃんのこなちゃんへの対応を見ればね」

 >>こりゃかぐらちゃんの身に何かあったらその犯人に法的なギリギリを追求しそうだ。(そんでかぐらちゃんの将来を案じたかがみが必死に止めるという画が浮かぶ)

 ハヤテ「さあ、それはどうでしょう。証拠さえ残さなければ・・ねえ」
 かがみ「止めなさい。司法関係者なんだから」

 >>なんか、かがみの場合法的に犯人を罰せられないとなったらナギに非合法に処理してもらいそう…

 かがみ「それは」
 ナギ「そうだな。そいつは「三千院家を怒らせた」と言う事を一生かけて味わい尽くす事になるだろうな」

 >>今からこんなだと、大きくなった時どうなるか容易に想像が付く(何がとはあえて言いませんが予測は今までのmasaさんの作品の傾向から的中しているものと思われる)

 こなた「確かにね。あのかがみの娘だから」
 みさお「可能性は十分あんな」
 ナギ「何より言われた通りあの作者だもんな」

 >>こなた、かがみとかぐらちゃんの母娘喧嘩を是非遺して欲しいな…(命の保証はしないけど)

 こなた「ん〜、どうだろ。かぐらちゃんは良い子だから、母娘喧嘩は無いかもよ」
 みゆき「ですね。ハヤテさんが祈った通りに育つと思いますよ」

 >>以上です。

 はい〜♪感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (3月11日更新) ( No.22 )
日時: 2018/03/11 19:24
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

前回より時間は飛び

「パパ〜♪」
「はいはい」

かぐらもだいぶ大きくなり

「かぐら」
「何、ママ」
「もう幼稚園に入るのに、そんなにハヤテに甘えてて平気なの」

そう、かぐらはもう直ぐ入園式だ。

「平気だよ。パパに言われた通り皆と仲良く良い子でいるから」
「そ、そう言う事じゃ無くて」
「まあまあ。別に悪い事してる訳じゃ無いんだし、まだまだ甘えたい盛りなんだよ」

自身を宥める夫に

「全く。ハヤテは甘いんだから」
「そ、そうかな?普通だと思うけど」
「ま、ハヤテの過去を考えれば少し位は良いわ」

かがみが折れたので、

「パパ大好き♪」
「ありがと、かぐら」
「エヘヘ♪」

時間を飛ばし、夜。

「パパ。私、幼稚園でいっぱい勉強するね」
「頑張れ。かぐらなら平気だよ」
「パパの子だもん。将来立派になるからね」

ハヤテはかぐらを寝かしつけ、静かに部屋を出た。

「かぐら寝たよ」
「そう。やっぱりあの子はハヤテじゃないと駄目なのね」
「え!?そうなの?」

ハヤテは仕事の都合で朝帰りになる事も時々あるので

「私が寝かしつけようとしても中々ね。最近は特によ」
「そっか」

夫婦の会話は少しの間途切れ

「でも、幼稚園受かってよかったわね。あそこ、競争率が物凄いらしいじゃない」
「名門だからね。確か、東大出身者があの幼稚園出身って人、かなりいるらしいし」
「それは私も聞いてるわ。かぐらにそれだけの見込みがあるか、ハヤテのお蔭かね」
「僕だけじゃなくてかがみも、だよ」

夫婦揃って高名弁護士ですからね。

「早い物ね。もう幼稚園に入る年なのね」
「僕達もそれだけ年を重ねてるって事だね」
「ええ」


                   × ×


そして、入園式当日。

「生徒入場」

ハヤテもかがみも当然休みを取って夫婦で入園式に挑んでいた。
因みに、ハヤテはスーツで、かがみとかぐらのお洒落着はハヤテがチョイスしました。

「かぐら、ちゃんと良い子にしてるね」
「私達の子だもの。当然よ」
「かぐらがこの幼稚園でどんな子になっていくか楽しみだね」

入園式の様子はナギが雇ったプロのカメラマンが撮影しています。

「(今日からここで勉強するんだね。緊張するな)」

かぐらは園長先生とかの話を聞きつつ、緊張は隠せないでいた。

「(でも、パパを心配させないためにもいっぱい頑張らないと。友達も沢山出来ると良いな)」

とは言えそこはハヤテの娘。順応度で言えば超早く、入園式の中盤辺りで既に緊張はほぼ消えていた。

「(かぐらはハヤテの娘なだけあって、現状に慣れるの早いわね。母親の私は見守るだけのはずなのにまだ緊張してるし)」

そう思って隣のハヤテを見ると、何時も通りの緊張を感じさせない表情だった。

その後は特に何事も起こらず、かぐらの組み分けも無事に終了した。


「えっと、この後は」
「組み分けされた教室で自己紹介と先生の挨拶が終わったら終わりだね」
「かぐらは大丈夫かしら。ハヤテの子とは言え、ハヤテは修羅場を潜ったおかげだし」

心配そうなかがみにハヤテは

「大丈夫さ。親である僕達が信じないでどうするの」
「そうね。何かが起ったらその時に何とかすればいいわけだしね」
「そう言う事」


一方その頃

「はい皆さん、入園おめでと。私は皆と仲良くなりたい安藤先生です。よろしくね」
「は〜い」
「困った事があったら先生に言ってくださいね。先生が力になります」

かぐらのクラスの担任である安藤先生は今年で15年目を迎えるベテランの先生で、子供達と仲良くなるコツは心得ていた。

「(安藤先生、良い人そうだな。パパも安心出来るね)」

話し方等でかぐらは直ぐに見抜き、帰ったらハヤテを安心させてあげようと話を聞きながら思っていた。

「じゃあ皆で仲良くなるために皆の名前を発表して貰おうかな」

長話は無駄なので先生は自己紹介会を直ぐに始めた。
名前順に始めて行き、かぐらの番は直ぐに来た。

「綾崎かぐらです。皆宜しくね」

ハヤテ遺伝の笑顔(かぐら本人は無自覚)を向けると

「あ、あの子。可愛い」
「す、凄い。あんな可愛い子、いるんだ」
「な、何だろうこれ」

クラスの男子(一部の女子含む)は顔を赤くしていた。

その後もそれぞれ自己紹介して行き

「今日はお終いで〜す。皆、一緒に来たパパやママと帰りましょう」
「は〜い」

それぞれ園庭で待っていた親の元へ戻って行き

「パパ、帰ろう」
「そうだね」

かぐらはハヤテと手をつなぎ帰路に就いた。

「私は〜!!ママを置いて行くな〜!!」
「ママ、居たんだ」
「当たり前でしょ〜!!!」

かがみとは手を繋がず、帰路に就いた。


                   × ×


帰宅後、着替えて昼食等を済ませ、ハヤテは仕事に取り掛かった。

かがみとかぐらはというと

「かぐら、今日はどうだったの」
「分かんない。挨拶しただけだし」
「そう」

2人同時にお茶を飲み

「まあ、かぐらの事だから、心配はしてないけど」
「ありがと。パパを心配させちゃうから、悪い事はしないよ」
「そう」

かぐらはソワソワし

「パパ、早くお仕事終わんないかな〜」
「忙しいから、直ぐには無理よ」
「チェ〜」

つまんなさそうな娘に

「(やれやれ。やっぱりパパ優先なのね。まあ、今のうちだけでしょうけど)」

結局かぐらは落ち着かず、お茶休憩などでハヤテが来ると、最高の笑顔でハヤテに抱き着いていた。


時間を飛ばし、夜

「かぐら、遅くなる前にお風呂に入っちゃいなさい」
「は〜い」

かぐらはお風呂の準備を済ませ

「パパ、一緒に入ろ」
「え!?」
「も〜、早く〜」

急かす娘にハヤテは

「ママと入りなよ。パパはお仕事が」
「やだ〜。パパと一緒じゃなきゃ入らない〜」
「我が儘言わないで。ね」
「ム〜」

頬を膨らませる娘にハヤテは暫く悩み

「分かったよ。一緒に入ろ」
「やった〜♪」
「やれやれ、ね」

暫くハヤテと一緒に入浴出来て無いかがみは不満げな溜息を吐いたが、自分も一緒だと明らかにかぐらが不機嫌になるので、冷たい視線をハヤテに送るだけだった。

「さ、さあ。入ろうか」
「うん♪」

ハヤテとかぐらは2人で入浴する事になり

「ねえパパ」
「ん!?なあに?」
「先生ね、良い人そうだよ」

湯船につかりながら、話し始めた。

「クラスの皆とも仲良くなれそうだし、楽しくなりそうだよ」
「それは良かった。パパも安心だよ」
「良かった」

ハヤテは少し間を空け

「ねえかぐら」
「なあに、パパ」
「何時までパパと一緒にお風呂に入るつもりなの?もう幼稚園に入ったんだしさ」

ハヤテが聞くとかぐらは不安そうな顔になり

「パパは嫌なの?私とお風呂に入るの」
「嫌じゃないけどさ。何時までなのかな〜って」
「ず〜っとかな。私が大きくなっても」

現状が現状なだけに現実味を帯びていた。

また少し時間を飛ばし

「かぐら寝ちゃったよ。疲れてたみたい」
「まあ、色々あったからね」

娘が寝たので、夫婦水入らずのティータイムになっていた。

「それにしても、ハヤテは本当にかぐらには甘いわね」
「み、耳が痛いお言葉で」
「全く」

機嫌の悪い妻にハヤテはどうやって機嫌を直そうか考えていると

「まあ、それがハヤテの良さでもあるから、良いんだけどね」
「あ、ああ。そう」

言い返せないハヤテは苦笑いをするだけだった。

因みに、プロのカメラマンが撮った入園式の様子はその日のうちに編集され、その日のうちに柊家に届けられました。
勿論、孫の成長を夫婦揃って涙ぐみながら見入ってました。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (3月11日更新) ( No.23 )
日時: 2018/03/12 08:11
名前: ささ

ささです。こりゃー将来かがみとかぐらちゃんとで喧嘩がありそうだな…(なぜって、そりゃかぐらちゃんがハヤテの娘で作者が作者だからね…)確かにこのままだと思春期を迎えてもかぐらちゃんハヤテと風呂はいってそう。ああ、かがみが段々と機嫌が悪くなる。人を見抜く力もはやて譲りか
短いですがこれにて
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (3月14日更新) ( No.24 )
日時: 2018/03/14 17:49
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。

 かぐら「感想ありがと〜♪」

 >>こりゃー将来かがみとかぐらちゃんとで喧嘩がありそうだな…(なぜって、そりゃかぐらちゃんがハヤテの娘で作者が作者だからね…)

 こなた「確かにね〜。十二分にあり得そうだよね〜」
 みさお「作者が得意としてるもんな〜」
 かがみ「・・・」←言い返せない。

 >>確かにこのままだと思春期を迎えてもかぐらちゃんハヤテと風呂はいってそう。

 かがみ「まあ、可能性はあるわね。今が今だし」
 ハヤテ「い、今は良いですけど、大きくなった時には何かと問題が。愛娘とはいえ」

 >>ああ、かがみが段々と機嫌が悪くなる。

 かがみ「・・・」
 ハヤテ「(あ、後で機嫌直さないと)」

 >>人を見抜く力もはやて譲りか

 まあ、そうですね。今回で「ハヤテからの遺伝」についてもう少し分かるかと。

 >>短いですがこれにて

 感想をいただけることが、物凄く励みになります。  感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (3月14日更新) ( No.25 )
日時: 2018/03/14 17:55
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

かぐらが入園してから少し経ったある日。


幼稚園にも慣れ、友達も出来た。

「かぐらって凄いよね」
「え!?何が?」
「何がって」

一番仲のいい友人2人は顔を見合わせ

「勉強も凄く出来るし、運動も出来るし」
「それに皆に優しいし」
「そ、そうかな」

2人に褒められ、かぐらは照れていた。

「私達は友達になれた事が嬉しいよ」
「ホントだね。私達のパパやママにいっぱい話せるから」
「ありがと、2人とも」

先生からの評価もかなり良く、ハヤテが迎えに行くと「良い子ですよ、娘さんは」っと、良い報告を受けられるほどだ。

そんなある日。

「ねえかぐら、今日遊びに行っても良い?」
「かぐらの家に遊びに行きたいなって」
「う〜ん。パパもママもお仕事忙しいみたい。だから分かんない」

かぐらが言うと2人とも残念そうになり

「じゃあ遊びに行って良いなら教えてよ」
「私達の家には来てるから、今度はね」
「うん、分かった」

その日の夜。

「え!?友達を?」
「うん。遊びに来たいんだって」
「そっか。かぐらにも友達がね」

ハヤテは嬉しそうに呟き

「じゃあ次の日曜日はパパはお休みだから、その日ならいいよ」
「やった♪明日2人に言お〜」

嬉しそうな娘にハヤテは

「(さて、おもてなししないとな)」

もう考え始めていた。


                   × ×


で、次の日曜日。

「「お邪魔しま〜す」」
「はい、いらっしゃい」

かぐらの友達2人が遊びに来たので、ハヤテが出迎えた(かがみは仕事)。

「楽しんでいってね。僕は邪魔しないから」
「「は〜い」」
「2人とも、私の部屋はこっちだよ」

かぐらは遊びに来た友達を自室に招いた。
実は、綾崎家には子供部屋があり、既にかぐらには自分の部屋が与えられていたのである。
しかも結構広めの(ナギがそう建てさせた)。

「かぐらのお家って大きいんだね」
「私達の家は「マンション」って奴みたいだし」
「パパのお蔭だよ。パパは凄いんだ」

父親自慢され、友人2人は納得していた。

その後は楽しく遊び

「かぐら、おやつだよ」
「あ、は〜い」

おやつの時間になり、ハヤテお手製のクッキーを出した。

「お、美味しい。これ、かぐらのパパが作ったの?」
「ママのとお店のより美味しいよ」
「パパの作るご飯も美味しいよ。ママのも、だけど」

クッキーは好評で「持って帰りたい」っと言いだす程だった。

夕方になり、2人が帰る時間になり

「「お邪魔しました」」
「楽しかったかな?」
「はい、とっても」

1人が言うと、もう1人も頷いていた。

「あの、また遊びに来ても良いですか?」
「かぐらと遊ぶの楽しくて」
「勿論さ。これからもかぐらと仲良くしてくれるならね」

ハヤテが言うと、2人ともキョトンとし

「かぐらとはこれからもず〜っと友達ですよ」
「仲良くするのは当たり前です」
「ありがと」

2人が帰った後

「良い友達持ったね」
「うん♪」

帰って来たかがみに今日の事を報告し、かがみも愛娘に良き友人が出来た事を喜んでいた。


因みに

「ねえ。かぐらのパパってさ」
「うん。私のママが凄くファンなんだよね」
「私のママもだよ」

娘の前でも堂々と語るため、自然と憶えていたのだ。

「えっと、何だっけ。 何とかすぎる、何とか」
「うん。何だっけ?」

結局思い出せず、帰って聞いたところ、2人の母親たちは驚き、娘がハヤテの娘と友達になった事に驚き、何としても会いたいと決意を固めさせた。

因みに、お土産として持って帰って来たハヤテお手製のクッキーは母親に取り上げられ、食べられなかったそうだ(母親が食べてしまった)。


                   × ×


別の日。

「ね、ねえかぐらちゃん」
「ん!?なあに」

休み時間に入った直後、同じクラスの男子に話しかけられた。

「一緒に遊ぼうよ、庭で」
「うん、良いよ♪」
「やった」

すると

「ずるいぞ!!俺だってかぐらちゃんと遊びたいのに」
「僕だってそうさ」
「僕もだよ」

クラスの半分近くの男子が我も我もと名乗りを上げてきた。

「最初に誘ったのは俺だ。だから」
「最初だからって関係ないよ!!」
「「そうだそうだ」」

睨み合う面々に

「も〜。皆で遊ぼうよ〜」
「か、かぐらちゃんが言うなら」

結局皆で遊ぶ事になり、皆(かぐら以外)は不満げではあったが、優しいかぐらを困らせない為にと、口には出さなかった。

授業後、お迎えが来る前も一悶着あり、結局皆で遊ぶ事になった。

暫く遊んでいると

「あの、先生。かぐらは」
「ああ、綾崎さん」

今日はかがみがかぐらのお迎えに来ていた(ハヤテは仕事)。

「かぐらちゃんでしたら、お庭で遊んでますよ」
「ああ、居たわ」

男子に囲まれて遊ぶかぐらを見つけ、暫くは見守る事にした。
すると

「かぐらちゃん、モテモテなんですよ」
「へ!?」

担任の安藤先生に言われ、かがみは間の抜けた声を出した。

「女の子の友達と遊ぶ事もあるんですけど、ああやって男の子達が我先にとかぐらちゃんと遊びたがるんですよ」
「そ、そうですか」
「優しくて良い子ですからね。綾崎さんは良い教育をなさってるんですね」

褒められたのだが、かがみは素直には喜べなかった。
何故なら

「(あの感じからすると、男の子達はかぐらに恋心を抱いてるわね。まあ、淡そうだけどね)」

見守れば見守る程、結論は強まり

「(やっぱり、ハヤテの血もちゃんと受け継いでるわね。ハヤテの「天然ジゴロ」と言う遺伝をね)」

愛娘ながら呆れつつ遊んでいる様子を見守っていたかがみであった。

因みに、初恋○ンビを見れる人が居れば、殆どの男子にかぐらモデルの初恋○ンビが憑いてますよ。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (3月14日更新) ( No.26 )
日時: 2018/03/16 18:12
名前: ささ

ささです。その初恋〇ンビは成仏することがないだろうな…どっか飛んでいくことはあっても
そのうち、かぐら親衛隊が結成されるんだろうな…
ふと思ったのですが、ルカのとこの事務所にアイドル契約結んだら…
かぐらちゃんの家に行った友達のお母さんからすれば、「でかした」なんだろうな
バレンタインが大変そうだな…
以上です。

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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (3月18日更新) ( No.27 )
日時: 2018/03/18 13:14
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。

 こなた「感想ありがと〜♪」

 >>その初恋〇ンビは成仏することがないだろうな…どっか飛んでいくことはあっても

 読んでないようなので説明しますが、失恋化したり眠りについたりはしますが、基本創造主の傍にいますよ。どこかには行きません。
 こなた「まあつまり、報われないと」

 >>そのうち、かぐら親衛隊が結成されるんだろうな…

 こなた「どうだろ。小学校高学年位ならまだね」
 みゆき「かぐらちゃんを含めて幼稚園生ですからね」

 >>ふと思ったのですが、ルカのとこの事務所にアイドル契約結んだら…

 ハヤテ「う〜ん。かぐらが望めば応援はしますが」
 かがみ「私達からは薦めないわね。普通に育ってほしいし」

 >>かぐらちゃんの家に行った友達のお母さんからすれば、「でかした」なんだろうな

 ナギ「だろうな。ハヤテファンの人って多いって聞くし」
 こなた「かがみの機嫌が悪くなる要因だね、こりゃ」

 >>バレンタインが大変そうだな…

 さあ、それはどうでしょうね。

 >>以上です。

 はい〜♪感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (3月18日更新) ( No.28 )
日時: 2018/03/18 13:20
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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前回より時間は少し飛び。


「ねえパパ」
「ん!?何、かぐら」

特に仕事も無く、ハヤテが居間で寛いでいると、かぐらが話しかけてきた。

「そろそろね、プールの授業が始まるんだって」
「ああ、もうそんな時期だね」

夏が近付いて来ており、プール授業が行われる時期なのである。

「それでね、水着を用意しておいてくださいって」
「ん!?どれどれ」

かぐらが差し出してきたプリントにはその旨が書かれており、水着についても書かれていた。

「じゃあ水着買いに行かないとね」
「うん。でさ」
「ん!?」

かぐらは最高の笑顔で

「パパが私の水着選んでよ」
「・・へ!?」
「だから」

言い直そうとするかぐらにハヤテは

「パパじゃなくてもさ。ママに選んでもらいなよ」
「やだ。パパが良い」
「で、でもさ。ママが選んだ方が」

ハヤテの言葉にかぐらは頬を膨らませ

「パパが選んでくれないなら裸で出るもん。プールの授業」
「そ、それは駄目だよ。水着着用って決まってるでしょ」
「じゃあパパが選んでよ、私の水着」

娘とはいえ男のハヤテが女性ものの水着を選ぶのはやはり抵抗があり

「僕はそう言うの選ぶの下手だし」
「嘘〜。そう言うの上手でしょ、パパ。確かテレビで」
「あ、あれは」

そう。3人で出かけた際、偶々「街頭ファッションチェック(ヒル○○デスのアレ)」に遭遇し、その時のかがみの服はハヤテが選んだものを着ていた。
その際辛口で有名な判定士が「直す所が無い。完璧」っと褒め称えたのだ。

「入園式の時の服も皆に可愛いって褒めて貰えたし」
「う〜ん」
「だからさ、パパ」

ハヤテは頭を掻き

「分かったよ。明日はお休みだから、一緒に行こ」
「わ〜い♪」
「(やれやれ。かがみが言う通り、僕は娘に甘いな)」

自身に呆れつつ、嬉しそうに鼻歌まで歌う娘を見て

「(まあ、良いか。ちゃんとすべき時はちゃんとすればいいわけだし)」


                   × ×


で、休日。

「えっと。幼稚園児用の水着は・・あっちだ」
「♪、♪、♪」

昨日からご機嫌のかぐらは最近お気に入りの歌を鼻歌で歌っていた。

「プリントでは「派手な物は駄目ですが、それ以外には指定はありません」って書いてあるから、何でもいいみたい。かぐらはこれが良いってある?」
「パパが選んでくれたのなら何でもいいよ〜♪」

ハヤテは売り場の水着を吟味し始めた。
少し悩んでいると

「何かお探しですか?」
「ああ、はい。娘の幼稚園での水着を」
「娘さんの、ですか」

店員さんはハヤテの足下にいるかぐらに笑顔を向け

「可愛いですね」
「あ、はい」
「幼稚園で着る水着でしたらお薦めがありますよ」

店員さんお薦めの水着も考慮しつつかぐらの水着を選び、試着しつつ決めた。

「ありがと、パパ」
「まあ、可愛いかぐらの為だからね」
「パパ、大好き」
「僕もかぐら大好きだよ」

かぐらは家に帰った後もご機嫌で、プールの授業を楽しみにしていた。


                   × ×


そして、プール授業が始まり

「気持ちいいね、プール」
「暑いから凄く気持ちいいね、かぐら」
「うん♪」

気温が高いのもあり、皆プールを楽しんでいた。

「「それにしても」」
「な、何!?」

友人2人に見つめられ、かぐらが身構えていると

「かぐらの水着、可愛いね」
「ホント。かぐらにとっても似合ってるよ」
「エヘヘ♪ありがと」

どんな水着かはご想像にお任せします。

「誰かに選んでもらったの?」
「あ、分かった。かぐらのママでしょ?」
「ブッブ〜。ハズレ〜」

かぐらはモデルの様にターンし

「パパが選んでくれたんだ〜」
「かぐらのパパが?凄いね」
「私のパパなんてお洋服変だし、選んでもらうと」

溜息をつき、

「かぐらが羨ましいな。お菓子が美味しくて、そんな可愛い水着選んでくれるパパがいて」
「ホント。私のパパはお料理全然だもん」
「パパは凄いんだよ〜」

こんな風に友達と話している一方

「かぐらちゃん、可愛いな〜」
「水着着ている所も可愛いって」
「凄いな〜」

かぐらに好意を持つ男子達は授業どころではなく、かぐらに見惚れていた。

「かぐらちゃんと同じ組になれてよかったよ」
「ホントだよな〜」
「かぐらちゃ〜ん」

かぐらは男子達の視線に気づき、手を振った。
男子達は嬉しそうに手を振り返した。


                   × ×


「今日はどうだったの、かぐら」
「楽しかったよ〜、プール」
「今日は暑かったからね」

かぐらは今日あった事を楽しそうに話していた。

「パパが選んでくれた水着、可愛いって褒められちゃった」
「それは良かった」
「ねえパパ、今度はパパもプール行こうよ。勿論ママ無しで」

ハヤテは少し考え

「かがみも誘ってあげようよ。泣いちゃうよ」
「え〜。パパが言うなら」

かがみからは不機嫌オーラが出て、かぐらからは不満げなオーラが出たのでハヤテは冷や汗を流しつつ

「でも、パパはお休みを中々取れないからな〜」
「それに、混んでてまともに泳げないんじゃないの?市民プールなんて少ないんだし」
「あ、そうか」

かがみが言うとかぐらは少し考え

「ナギお姉ちゃんの所は?プールあるでしょ?」
「確かにお嬢様の所なら平気だけどさ、迷惑だと」
「いきなりじゃなくて、貸してほしい日を言っておけば?ナギお姉ちゃんなら貸してくれるよ〜」

かぐらはごく最近三千院家に遊びに行っており、広いプールがある事は知っていた。

「まあ、頼んでみるよ。たぶん、大丈夫だと思うよ」
「ナギちゃんはハヤテと一緒でかぐらに甘いもんね」
「た、確かにね」

ハヤテを目をそらしながら同意し、かぐらは

「パパとプール、楽しみだな〜」

ハヤテとのプールデートを楽しみにしていた。

因みに、ナギはかぐらにプールを貸す事を快く快諾してくれました。
まあ、「自分も一緒」と言う条件を出してきましたが。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (3月21日更新) ( No.29 )
日時: 2018/03/21 11:56
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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前回より時間は少し飛び。


「じゃ、行ってくるね」
「行ってらっしゃい、ハヤテ」
「ん!?パパ、どこかお出かけするの?」

ハヤテが出かけようと玄関で挨拶していると、奥からかぐらが来て、聞いたので

「神社にね、行ってくるよ」
「それって、じいじの神社?」
「うん、そう。お手伝いに行くからさ」

かぐらにも挨拶し、ハヤテは出かけた。

「ねえママ。私ってじいじの神社に行った事あったっけ?」
「まあ、かぐらが赤ちゃんの時に1回ね。それからは色々忙しくて行って無いわ。まあ、ハヤテは時々手伝いに行ってたけどね」
「ふ〜ん」

少しの間会話が途切れた後

「ねえママ、折角だから行きたいな、じいじの神社に」
「え!?」
「だってお正月って、神社に行って神様に新年の挨拶するんでしょ?」

そう、現在年末であり、間も無く新年である。

「そうね。でも、家の神社は新年は沢山人が来るのよ。大丈夫?」
「沢山の人は別に平気だし、迷子にならないようにママと手を繋ぐから平気だよ」
「ならいいわ」

かがみは普段自分と手を繋ぐのを嫌がる娘が自分から言い出した事に驚いたが、参拝する事に特に反対意見は無かったので、実家の神社に久々に参拝する事にした。

「(迷子になったらパパが心配するもん。ママとでも手を繋がないと)」

っと思っている事には気づいていない。


                   × ×


そして、お正月。

「うわ〜、混んでるね〜」
「有名な神社だからね。昔からある神社でもあるし」

かがみとかぐらは手を繋いで鷹宮神社に来ていた。かがみが見越した通り、物凄い数の参拝客が来ており、本殿まで結構な時間がかかりそうだった。

「かぐら、迷子にならないでよ」
「大丈夫。手を離さないから」
「それなら平気ね」

参道を歩き出そうとした時

「お〜、かがみじゃん」
「ハッピ〜ニュ〜イヤ〜ネ」
「こなたにパトリシアさん。こなたのおじさんも」

こなた、パティ、そうじろうに遭遇した。

「あけましておめでと、みんな」
「おめでとうございます」
「おお、かぐらちゃんも。大きくなったね」

こなたは愛おしそうにかぐらに言うと

「もう幼稚園で勉強してますから」
「そっか。もうそんな年か」
「ネンゲツははやいネ」
「そうだなあ」

一応捕捉しますが、3人ともかぐらとは知り合いになってますよ。

「折角会ったんだし、皆で初詣しましょ」
「サンセイネ」
「だねえ」

歩き出そうとしたが、また

「あら、皆さん奇遇ですね」
「「あけましておめでとうございます」」

みゆきさん、みなみちゃん、ゆーちゃんに会った

「みゆきさん、今年も田舎に行かなかったんだね」
「ええ。行こうって話はありましたが、断りました」
「そっか。で、ゆーちゃんとみなみちゃんは」
「一緒に行こうって約束してたんだよ、お姉ちゃん」

こなたが聞くとゆーちゃんはすぐに答え、みなみちゃんは頷いた。

「ん〜。こうやって皆で会うって事は〜」
「私も予感が」

こなたとみゆきさんの予感は・・

「奇遇っすね、皆さん」
「まあ、何かの都合が働いた気がしますけど」

ひよりん、いずみに会う事で的中していた。

「これでみさきちとあーやに会えば」
「呼んだか〜、ちびっ子」
「皆、あけましておめでとう」

みさお、あやのもやってきて、ほぼ「全員集合」っとなった。

「やれやれ。ここまで偶然が重なると陰謀を感じずにはいられないわね」
「そこは禁足事項なのだよ、かがみんや」
「そういうことネ」

かぐらは置いてけぼりを食らっていたが、何も口出ししなかった。
すると

「かぐらちゃん、お久しぶりです。大きくなりましたね」
「こなたお姉ちゃんにも言いましたが、もう幼稚園生ですもん」
「そうですね。早いものですね」

みゆきさんはかぐらの頭をなで、目を細めていた。

「でさ、かがみん」
「何よ」
「今年は巫女さんやんないの?つかさはやるのに」

ニヤケ顔のこなたにかがみはため息をつき

「出来ないわよ。分かってて言ってるでしょ、あんた」
「まあね〜」
「ねえみゆきお姉ちゃん。なんでママは巫女さんが出来ないの?」

聞かれたみゆきさんは目線を合わせてから

「巫女さんは結婚している方は出来ない決まりがあるんですよ。なのでかがみさんは巫女さんが出来ないのです」
「ふ〜ん」

かぐらが納得がいくと

「なあちびっ子に元柊。早く参拝済ませちゃおうゼ」
「そうね。遅くなっちゃうわよ」
「それもそうね。かぐら、もう一度言うけど、迷子にならないでね」
「は〜い」

一行は本殿へ向け歩き出した。
とはいえ参拝客が多いので割と時間がかかってしまったが。

「相変わらず混んでるね〜、この神社は」
「お正月だからね。しょうがないよ、お姉ちゃん」
「でもさ、ゆたかちゃん。理由は「お正月だから」だけじゃないよね」

いずみの言葉にかぐら以外は全員直ぐに答えを出していた。まあ、かぐらは理由は分からなかったが、聞く事はしなかった。

「パパ、かっこ良かったな〜。何時もの優しい感じとは違って」
「あれは神職さんの格好だよ。神様に仕える時はあんな格好するんだよ」
「あれがそうなんだ。パパから聞いただけだったから」

こなたに教えられ、かぐらは父親の凛々しい姿を思い返し

「エヘヘ♪あれが私のパパなんだ〜♪」
「そうだよ」

まあ、ハヤテ目当ての参拝客が8割強いるくらいですからね。

「皆〜、あけましておめでと〜」
「お。最後の1人のご到着だ」

今日は巫女姿のつかさが来て、こなたが若干皮肉った。

「なんだか久しぶりな気がするね」
「皆さん忙しいですからね」
「変われば変わるもんだよな〜」

みさおの言葉に皆納得していた。

「つかさは今日の仕事は?レストランはお休みじゃないはずだけど」
「休ませてもらったんだ。お手伝いしないと」
「まあ、そうだね」

話の区切りを見て

「つかさ叔母さん、あけましておめでとうございます」
「うん、おめでと」
「そっか。つかさは叔母か」

しみじみ言うこなたに

「私の妹なんだから当たり前でしょ」
「まあね〜」
「ねえかぐらちゃん。御神籤引いていかない? えっと、初めてだよね?」

聞かれたかぐらは

「初めてですね。折角ですから」
「じゃ、こっちだよ」

折角なので皆で御神籤を引くことにした。


「え〜っと。 ママ、読んで〜」
「はいはい」

平仮名の部分はともかく、漢字はまだ読めないので、かがみに頼んだ。

「えっと。中吉ね」
「それってどれくらい?」
「う〜ん。真ん中位の運勢ね。これが一番良いって人もいるけどね」
「ふ〜ん。後は?」

かがみは残りを読み

「友情運がいいわね。友達と今まで以上に仲良くなれるわ」
「へ〜、うれしいな」
「(恋愛運は、当たりそうね。周囲が大揉めしますが、本人には降りかからないでしょう。だし)」

敢えてその部分は読まず、黙っておく事にした。

因みに、他の面々の結果は各自の想像にお任せします。


「う〜ん。参拝するだけなのに疲れたゼ」
「人が多かったもんね。しょうがないよ」
「だよな〜」

みさおとあやのは一緒に帰っていた。

「あれってよ、元柊の旦那のおかげなんだよな」
「たぶんね。ほら、またネットニュースになってる」
「お、ホントだ」

因みに「今年もイケメンすぎる神主現る」って記事です。

「ところでよ、あやの」
「ん!?なあに?」
「なんでかぐらちゃんを見つめてたんだ?なんか、友達の娘を見る目じゃなかった気がするゼ」

あやのは少し黙り

「内緒。直ぐに分かるよ」
「そーか。ま、いっか」


                   × ×


「ママ、あけましておめでと」
「はい、おめでと」

帰宅後、かぐらは母に挨拶していた。

「どうだった?神社は」
「凄かった。それしか言えないよ」
「そう」

威厳ある佇まいに、驚いていた。

「でも、一番はパパかな。じいじもかっこよかったけど」
「そうね。それは納得ね」
「ね〜」

流石は親子。意見は同じである。

「あ、そうそう。これ、かぐらに」
「あ、じいじとばあばからだ」
「無駄遣いはだめよ。後、パパとママからも」

勿論お年玉です。

「ありがと。ねえ、パパは?」
「遅くなるわよ。忙しいんだし」
「ふ〜ん。早く帰ってこないかな〜」

しかし、人混みで疲れた為か早く寝てしまい、ハヤテが帰ってきたのはその後だった。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (3月21日更新) ( No.30 )
日時: 2018/03/24 23:06
名前: ささ

ささです。ああ、かぐらちゃんの「恋愛運」は当たりそうだな…確かに。(かぐらちゃんがいない時につぶやいてみた)まあ、幼稚園でのご婦人達(お母さん方)もきっと参拝しているのだろうな…
なんだろう、かぐらちゃんの将来の男運が気になるのと、将来ハヤテが原作の泉父みたく家中監視カメラ設置するのではと思ってしまう。
ちなみにほかの皆様方の運勢は如何に?
あやののかぐらちゃんを見る目の理由は「〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇…(以下略)」だぁ!(ドヤ顔で言うなとの声がちらほら、でも気にしない!どこぞやかの異次元&異世界ネタを描く「自称」プロ漫画家みたく(誰のことか分かりますよね、マリアさん♪)あ、さっきのやり取りで思い出したのですがナギの作品を罵倒してみようというコンセプトのwebサイトをNagi Sanzenin名義で作ったのでちょっと書斎からアップロードしてもらいませんか?)え、大丈夫!ひよりんとこなたのパソコンをちょっと拝借して罵倒コメント書くし、かがみとハヤテのパソコンも拝借して罵倒コメント書くし…ついでにナギの全身写真を載せとくし
あっ、思いっきり脱線した、毎年恒例のイケメン神主の記事って全国版?それとも埼玉版?
そのうちハヤテのいない時に、一家(ハヤテを除く)でハヤテ談義がはじまりそう。
やっぱ、正月の神社に行けたからいつかは、有明の祭典にかぐらちゃん連れていこうよ!
ちょっと最凶の両親に睨まれたので退散します。失礼。
(あっ、かがみの仕事用パソコンに学生時代ハヤテとイチャイチャしていた写真を入れちゃっていて、消し忘れた、安心してください、大人の階段登っている写真はありません)
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (3月25日更新) ( No.31 )
日時: 2018/03/25 13:55
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。

 いずみ「感想ありがとうございます♪」

 >>かぐらちゃんの「恋愛運」は当たりそうだな…確かに。(かぐらちゃんがいない時につぶやいてみた)

 かがみ「まあ、確かにね。かぐらの現状を見れば、ね」
 ハヤテ・かぐら「???」

 >>まあ、幼稚園でのご婦人達(お母さん方)もきっと参拝しているのだろうな…

 まあ、裏話を明かしますと、ハヤテが「イケメンすぎる神職」って周知ですからね。知らない人は居ない位、かぐらの幼稚園では有名ですからね。なのでほぼ全員に参拝しました。
 勿論かぐらの友達も。

 >>なんだろう、かぐらちゃんの将来の男運が気になるのと、将来ハヤテが原作の泉父みたく家中監視カメラ設置するのではと思ってしまう。

 ハヤテ「幾等なんでもそんな事しませんよ。まあ、気になるのは事実ですが」
 かがみ「(まあ、現状を鑑みれば、ハヤテ以外の男性に興味を持つ可能性は限りなくゼロでしょうけど)」

 >>ちなみにほかの皆様方の運勢は如何に?

 まあ、それは想像にお任せしますよ。

 >>あやののかぐらちゃんを見る目の理由は「〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇…(以下略)」だぁ!(ドヤ顔で言うなとの声がちらほら、でも気にしない!どこぞやかの異次元&異世界ネタを描く「自称」プロ漫画家みたく(誰のことか分かりますよね、マリアさん♪)

 まあ、あやのがかぐらを特別な目で見てたのは後で分かりますよ(割と直ぐ)。

 >>あ、さっきのやり取りで思い出したのですがナギの作品を罵倒してみようというコンセプトのwebサイトをNagi Sanzenin名義で作ったのでちょっと書斎からアップロードしてもらいませんか?)

 マリア「あら♪いいですね〜♪ 究極的に罵倒しちゃいましょう♪」
 ナギ「・・・やめてくれ。泣いちゃうぞ」

 >>え、大丈夫!ひよりんとこなたのパソコンをちょっと拝借して罵倒コメント書くし、かがみとハヤテのパソコンも拝借して罵倒コメント書くし…ついでにナギの全身写真を載せとくし

 ひより「そ、そういう理由でパソコンを貸すのはちょっと」
 こなた「無理だね〜。ナギちゃんは大切な友達だし」

 ナギ「まあ、仮にやったとしても三千院家の力でもみ消してやるがな」

 >>あっ、思いっきり脱線した、毎年恒例のイケメン神主の記事って全国版?それとも埼玉版?

 こなた「全国版みたいだよ。ネットニュースだからかなりの人の目に留まるだろうし」
 パティ「カクサンするひともイッパイいるネ」

 >>そのうちハヤテのいない時に、一家(ハヤテを除く)でハヤテ談義がはじまりそう。

 こなた「まあ、かぐらちゃんが中学生位になったらありそうだね」
 つかさ「だね〜。お姉ちゃんもかぐらちゃんもお兄ちゃんの事大好きだし」

 >>やっぱ、正月の神社に行けたからいつかは、有明の祭典にかぐらちゃん連れていこうよ!

 こなた「お、良いね〜。今から英才教育しよっと」
 ハヤテ「・・・」←指を鳴らしてる。

 こなた「・・・」←怯えてる。

 >>ちょっと最凶の両親に睨まれたので退散します。失礼。

 かがみ「フンッ。法の専門家の弁護士をなめないでくれる?」
 ハヤテ「・・・」

 >>(あっ、かがみの仕事用パソコンに学生時代ハヤテとイチャイチャしていた写真を入れちゃっていて、消し忘れた、安心してください、大人の階段登っている写真はありません)

 かがみ「まあ、大丈夫よ。職業柄仕事用のパソコンは誰も見ないし、かぐらはパソコンいじらないし」
 ハヤテ「まあ、子供用の携帯は与えてますが」


 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (3月25日更新) ( No.32 )
日時: 2018/03/25 14:05
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「ねえパパ」
「ん!?何?」
「この段ボールは何?結構あるけど」

ハヤテがクローゼットから段ボールを出していると、かぐらが来て聞いてきたので

「ああ、これ?見てみる?」
「うん」

開けると中には

「わ〜。お雛様だ。って事は」
「そう。もうそろそろひな祭りでしょ?飾っとかないとさ」
「私も手伝う〜」
「じゃ、お願いしようかな」

かがみも加わり、雛人形を綺麗に飾り付けた。

「へ〜、凄い」
「立派だよね」
「でもかぐら、去年も飾ってたじゃない」

描写こそしてないだけで、綾崎家ではひな祭りは毎年行っていたのである。

「でも、パパが全部飾ってたもん」
「まあ、それもそうね」
「このお雛様、パパが買ってくれたの?」

まだ興奮が冷めぬかぐらが聞くと

「ううん。お義父さんとお義母さん、かぐらのじいじとばあばが買ってくれたんだよ」
「じいじとばあばが?」


回想入ります。

かぐらが生まれてある程度経った頃。

「ん!?お義父さんから電話だ。 はい、もしもし」
『ハヤテ、今平気かい?』
「はい、大丈夫ですよ。どうしました?」

ハヤテが聞くと、ただおさんは少しだけ間を置き

『そろそろ雛人形を買う時期が来てるだろ?』
「ああ。CMが流れてますもんね、ほぼ毎日」
『ああ。でさ、そっちで買う予定はあるのかい?』

ハヤテは少し考え

「勿論買う予定はありますよ。生まれて来てくれたのが娘ですからね。えっと、それが」
『まだ買ってないんだね?じゃあさ、僕やみきに買わせてくれないかい?』
「え!?」

突然の申し出に驚いて少しの間思考が追い付かず

「そ、そんな申し訳ないですよ。いくら何でも」
『ハヤテ、可愛い初孫である孫娘に雛人形を買ってあげたいという祖父母の我儘を聞いてほしいんだ』
「そ、それは」
『勿論新品さ。娘達が使ってた雛人形じゃない。ちゃんとした、ね。 お願いだハヤテ。孫娘のための祖父母の我儘を叶えさせてくれ』

義父の思いの強さが電話越しでも十分過ぎる位に伝わり

「分かりました。お願いします」
『ありがと、我儘聞いてくれて』
「いえいえ。お互い様ですから」

それから数日後、お内裏様とお雛様だけではなく、数段もあるかなり立派な雛人形が送られてきて、ハヤテもかがみも驚き、直接お礼を言いに行った。


回想終わります。

「ってな訳さ」
「じいじもばあばも凄いんだね」
「確かにね。初孫だからってこんなに凄いの送ってくるんだもん。娘ながらあきれるわよ」

かがみは少し呆れていた。

「ねえパパ。雛祭りなんだけどね」
「ん!?ああ。 ひなあられやケーキは僕のお手製だよ。去年と一緒でね」
「じゃあさ、友達呼んでもいいかな?雛祭りに」

少し不安そうな愛娘にハヤテは直ぐに

「勿論いいよ。余分に作ればいいだけだから」
「やった♪明日教えよ〜」

喜ぶ娘にハヤテも笑みを浮かべた。


                   × ×


で、雛祭り当日。

かぐらは友達2人を招待していた。

「うわ〜。かぐらん家のお雛様すご〜い」
「ホント、綺麗だし」
「2人の家にもあるでしょ?」

驚く2人に聞くと、盛大なため息をつき

「確かにあるけどさ」
「こんなに立派なのじゃないよ。お内裏様とお雛様だけ」
「そ、そうなんだ」

残念そうな友人にかぐらは罪悪感に駆られたが

「まあでも、私の為に買ってくれたから」
「嬉しいんだ。小さくてもね」
「そ、そう。よかった」

直ぐに笑顔が戻った友人にかぐらの罪悪感は消えた。

「でも、折角だから前で写真撮ってよ」
「気分だけはね」
「うん、いいよ」

かがみに撮ってもらい、友人2人とも良い笑顔になった。

その後、3人で楽しく遊んでいると

「お待たせ。ひなあられ出来たよ〜」
「待ってました、パパ」
「2人も食べて行ってよ」

薦められ、ハヤテお手製のひなあられを食べると

「お、おいしい。売ってるのより」
「こ、これ。手作りですか?」
「そうだよ。僕が作ったんだよ」

ハヤテお手製のひなあられは高級店でさえ素直に負けを認めるほどの美味しさで、かがみを含めた女性陣は止まらないようだった。

「かがみ、少しは遠慮しなよ」
「・・あっ」
「も〜、ママったら」
「ご、ごめん」

指摘され、かがみはようやく食べるのをやめた。

「気に入って貰えたみたいだね」
「「とっても」」
「そんなに気に入ったのなら、持って帰るかい?沢山作ったからさ」

ハヤテが言うとかぐらの友達2人は目を輝かせ

「「是非ください」」
「了解しました」

出した分は食べきってしまい、大満足してくれたようだった。

それから暫くして

「今度はお手製の菱餅型ケーキだよ」
「「うわ〜」」
「食べる?」

かぐらを含めて猛烈に首を縦に振ったので、切り分けた。

「「お、美味しい〜」」
「それはよかった」

ケーキも好評で、笑顔が止まらなかった。

「それも持って帰る?小さいのになっちゃうけど、今から作るよ」
「「え、えっと」」

流石に遠慮しようとしているのか、口籠っていた。
でも

「「是非ください」」
「了解」

欲望には勝てなかったのか、ケーキも所望した。


                   × ×


そして夕方になり

「「お邪魔しました」」
「「またいつでもおいで」」

かぐらの友人2人をハヤテもかがみもお見送りしていた。

「ありがとうございました。こんなお土産もらっちゃって」
「もうお礼しか言えません」
「気にしなくていいよ。おもてなしだから」

笑顔の2人にハヤテも笑顔を返し、勿論かがみも笑顔である。

「じゃ、かぐら。また明日ね」
「うん。また遊ぼうね」
「勿論」

2人が帰った後、かぐらは

「パパ〜」
「やれやれ。友達が来てるときは甘えないのにね」
「いいじゃん〜。 パパ〜♪」
「はいはい」

ハヤテにべったり甘えるかぐらにかがみは

「(まったく。私だってハヤテに甘えたいのに。我が娘ながら憎らしいわね)」

当然の様に機嫌が悪くなっていた。


因みに、友人2人がお土産として持って帰ったひなあられとケーキは食べられなかった。
なぜならそれぞれの母親に取り上げられ、食べられてしまったからだ。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (3月28日更新) ( No.33 )
日時: 2018/03/28 13:32
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

ある日。

「はい、出来たよ」
「ありがと、パパ」

かぐらは今日、お洒落をしていた。

「こんな日に仕事なんて、ついて無いわね」
「それはしょうがないよ。僕に任せて」
「まあ、いいわ」

かがみは残念そうに溜息をつくと、家を出た。

「じゃ、行こうか、かぐら」
「うん♪」

ハヤテとかぐらも仲良く手を繋いで家を出た。


                   × ×


「え〜、皆さん。まずはおめでとう」

園長先生が話し始めると、多少は騒がしかった室内が静かになった。

「皆さんは今日から年中さんに進級します。それは分かってますね?」

そう、今日は進級式であり、かぐらは年中に上がるのである。

「年中さんということは、皆さんより年下の子がこの幼稚園に入園してくるのです。お手本になれるように頑張ってください」

その後も園長先生のお話は続き、かぐらはちゃんと話を聞きつつ

「(大丈夫かな。ちゃんとお姉さんらしく出来るかな)」

不安はあるものの

「(大丈夫だよね。パパに色々教えてもらったから)」

ハヤテの教えを思い出し、大部分の不安を解消させた。


その後は特に何もなく、組分けも無事に終了し、それぞれの組に移動した。

「え〜、皆さん。私が担任の安藤先生です。よろしくね」

かぐらの担任は引き続き安藤先生で、かぐらは安心した。

「初めて会う子もいるみたいだから、自己紹介からしようかな」

それぞれ自己紹介をしていき、特に問題は起こらなかった。
まあ、強いて言えばかぐらが自己紹介した時、男子達からは歓声に近いものが起こったが。

「園長先生が言ったとおり、皆さんは年中さんです。今日はまだいませんが、年少さんがいるので、困っているようだったら、助けてあげてください。勿論年長さんも助けてくれるので、頑張りましょう」

先生の挨拶は終わり、クラスメイトと話せる時間がとられた。

「やったねかぐら。また一緒だよ」
「よろしくね」
「うん♪」

昨年度かぐらと同じクラスだった2人はまた一緒になれた。

「また1年よろしく」
「よろしくね」
「こちらこそ」

ワイワイと盛り上がる3人に

「やった。かぐらちゃんとまた同じクラスだ」
「ラッキーだな。遊べる機会がまた出来たぞ」

また同じクラスになれた男子達はガッツポーズしていた。
さらに

「嬉しいな。あのかぐらちゃんと同じクラスとは」
「近くで見ると可愛いな〜。反則としか思えない位」
「何とかお友達になりたいもんだ」

昨年度は違うクラスで、お近付きになれなかった面々は嬉々として決意を固めていた。

かぐらは他のクラスにも知れ渡っており、関わりが薄かったはずにも拘らず、ハヤテ遺伝のジゴロは発動していたのである。

因みに、昨年度は同じクラスだったのに別のクラスにされた男子達は泣くほど悔しがってたが。


そんなこんなで時間になったので、皆帰宅することになり、かぐらもハヤテと仲良く手を繋いで帰路に就いた。


                   × ×


で、帰宅後。

「ねえパパ。友達2人とね、同じクラスになれたんだよ」
「良かったね。別々にならなくて」
「うん。神様が助けてくれたのかな?」

嬉しそうに言う娘にハヤテも同じ意見だった。

「あ、それでね。クラスの男の子達がなんか嬉しそうだったんだよね」
「へ!?そうなの?」
「うん。なんでかな?」

親子揃って考えたが「天然ジゴロ親子」が分かる訳も無く。

「まあ、年中さんに上がったのが嬉しいからじゃないかな?」
「うん、きっとそうだね」
「だね」

頓珍漢な答えしか出せなかった。

「でね、パパ。年少さんが入園してきたら、一緒に遊ぶ事もあるんでしょ?」
「かぐらの時と同じでね。間違いなくあると思うよ」
「大丈夫かな?パパの教え通りで大丈夫だとは思ってるけど」

不安がぶり返したのか、表情が曇る娘に

「大丈夫だよ。かぐらならそのままでいいんだよ」
「私のまま」
「無理したって、疲れちゃうだけ。だったら、普通に友達になればいいんだよ。そんなに年は離れてないんだし」
「そうだよね」

何時もの笑顔が戻った娘にハヤテも笑みを返した。

因みに、進級式の様子はかがみにも見せ、きちんと編集したのを柊家にも送りました。
勿論、孫娘の成長を柊夫妻はまた涙を流しながら見入ってました。


                   × ×


翌日。

「ん!? ああ、今日が入園式なのかな」

かぐらを迎えに来たハヤテはホールからの声等でそう判断し、かぐらのいる教室に向かった。

「かぐらちゃんでしたら園庭で遊んでますよ」
「ああ、あそこですね」

かぐらは男子達と遊んでおり、ハヤテは

「(いっぱい友達が出来たみたいだね。よかったよかった)」

呑気にこう思い、暫くは声をかけずに見守る事にした。

すると

「あら?綾崎君」
「へ!?ああ、こんにちは」
「奇遇ね。 って、そんなでも無いわね」

ハヤテが声をかけてきた女性と話し込んでいると

「あの人、誰かしら」
「綾崎さんとあんなに親しげに」
「なんか、羨ましいわね」

それから数日後。

「ただいま〜」
「お帰りなさい、ハヤテ」
「え!?ど、どうしたの?」

出迎えたかがみは怖い笑顔だった。

「私に何か言わなきゃいけない事があるんじゃないの?」
「へ!?  別に無いけど。言うべき事は皆言ってるし」
「そうなんだ〜。へ〜」

かがみの笑顔は益々怖くなった。

「かぐらの幼稚園の他のお母さん達から聞いたのよ〜。ハヤテが浮気してるんじゃないかって」
「は!?そんな事する訳無いでしょ。かがみという愛妻がいるのに」
「シラを切るんだ。 じゃあなんで「綺麗な他の女性」と話し込んでる。なんて話が耳に入るのかな〜」

かがみは確かに笑顔である。だが、人が殺せそうなほど怖かった。

「え!? ああ、それね」
「ええ、そうよ」
「明日行けば分かるよ、その真相が」
「ふ〜ん」

で、翌日。
かがみがかぐらを迎えに行き

「(どこよ、私のハヤテを誑かす愚か者は)」

表面には出さない様に「最上級厳戒態勢」で周囲を見渡していると

「あら?かがみちゃん〜」
「え!? あ、峰岸」
「こんにちは」

声をかけてきたのは友人のあやのだった。

「ああ、ごめんなさい。 あやの、ね。もう峰岸じゃないんだし」
「別に好きに呼んでもいいんだけど。 まあいいわ」

そう、峰岸あやのはプロポーズされ、「日下部あやの」になっているのである。

「それより。かがみちゃんも子供のお迎え?」
「うん、そうよ。 ん!?もって事は」
「ええ。私の娘もこの幼稚園なの。今年入園したのよ」

あやのの娘は学年でいえばかぐらの1個下です。

「そうだったのね。 って若しかして」
「ん!? ああ、綾崎君が話し込んでるって噂? それって私よ」
「な、なんだ」

かがみは安心し、

「ごめんなさいね。子供の話題でつい盛り上がっちゃって」
「別にいいわ。  良かった」
「ホント、ごめんなさいね。心配させちゃって」

謝るあやのを宥め、かがみも少しだけ話し込んだ。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (3月28日更新) ( No.34 )
日時: 2018/03/31 22:28
名前: ささ

ささです。今更ながら、かがみの可愛さ+天然ジゴロって…親が親だから大丈夫だと思うけどかぐらちゃんが将来変な男について行かないか心配。(杞憂に終わりそうだけど)
こなたに質問、かぐらちゃんがかがみみたいなツンデレになったら破壊力やばいのでは

将来メイド服似合いそう。
かぐらちゃんに接客やらせたらその店大行列なんじゃない?(ハヤテ以外の人(かぐら除く)そう思いますよね?)
ああ、可能性はないに等しいけどハヤテが浮気したら、相手の女の人大変そうだな…(かがみが法律上取りうる範囲で始末しそうだ…いや、「証拠さえ残さなければ…」とか思って何すんか分からないな…なんかナギにとんでもないもの要求しそう…)
そう言えば、かぐらちゃんに護身術的なのは教える予定はあるの?(答えてくれるかはわかんないけど)
でも、かぐらちゃんをこの小説では書けない意味で傷物にしたらなんかハヤテ「お前に明日は来ない」とか言って犯人を闇に葬ってそう。(その前にナギが「死んだ方がましだった」と後に犯人が思うようなことをさせてそう)
以上
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月1日更新) ( No.35 )
日時: 2018/04/01 19:40
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。

 つかさ「感想ありがと〜♪」

 >>今更ながら、かがみの可愛さ+天然ジゴロって…親が親だから大丈夫だと思うけどかぐらちゃんが将来変な男について行かないか心配。(杞憂に終わりそうだけど)

 こなた「確かに、かぐらちゃんは凄いよね。将来を心配するのは当然だよね〜」
 あやの「でも、かぐらちゃんなら大丈夫よ。あの2人の子だから、人を見る目は確かだと思うわ」

 ナギ「(まあ、あのかぐらちゃんが他の男に興味を持つか疑問は拭えないがな。そういう意味でも安心だよな)」

 >>こなたに質問、かぐらちゃんがかがみみたいなツンデレになったら破壊力やばいのでは


 こなた「確かにね。かぐらちゃんを巡って壮絶な争いが起こるかもね」
 みさお「起こんなくても、すげえ事が起こるのは間違いねえな」

 >>将来メイド服似合いそう。
  かぐらちゃんに接客やらせたらその店大行列なんじゃない?(ハヤテ以外の人(かぐら除く)そう思いますよね?)

 こなた「メイド服か。 じゃあ、うちのお店で雇えば」
 パティ「おきゃくさん、イッパイきそうネ」
 かがみ「・・・そんなの許さないからね」←怖い笑顔。

 >>ああ、可能性はないに等しいけどハヤテが浮気したら、相手の女の人大変そうだな…(かがみが法律上取りうる範囲で始末しそうだ…いや、「証拠さえ残さなければ…」とか思って何すんか分からないな…なんかナギにとんでもないもの要求しそう…)

 かがみ「私は弁護士よ。証拠残ろうと残らなかろうと、違法行為はしないわよ」
 こなた「・・・ホントかな?」

 ナギ「まあ、言われずともハヤテやかがみの娘だ。三千院家が始末するよ」

 >>そう言えば、かぐらちゃんに護身術的なのは教える予定はあるの?(答えてくれるかはわかんないけど)

 ハヤテ「う〜ん。もう少ししたら本気で考えますかね」
 かがみ「何が起こるか分かんないもんね」

 >>でも、かぐらちゃんをこの小説では書けない意味で傷物にしたらなんかハヤテ「お前に明日は来ない」とか言って犯人を闇に葬ってそう。(その前にナギが「死んだ方がましだった」と後に犯人が思うようなことをさせてそう)

 ハヤテ「ええ、そうですね。ここでは言えないような事を徹底的にしてやりますよ」
 こなた「怖いね〜。まあ、当たり前か」

 ナギ「安心しろ。「死んだ方がましだった」って思わせてから、本当に・・な」

 >>以上

 はい〜♪感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月1日更新) ( No.36 )
日時: 2018/04/01 19:45
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「ねえかがみ、話があるんだ」
「え!?な、なによ」

身構える妻にハヤテは宥めつつ

「実はね、明日から3日程仕事の都合で帰れないんだ。だからさ」
「え!?ハヤテも? 実は私も仕事で明日から3日程帰れなくて」

お互いに言うと、綾崎夫婦は固まり

「ど、どうしよう。仕事って執事の仕事だから、三千院家で預かってもらうって出来ないし」
「私はどうしてもって言われてるから、断る訳にはいかない仕事だし」

「「あ!!」」

一瞬悩み、全く同時に夫婦は声を上げた。


                   × ×


翌日。

「「っと言う訳で、よろしくお願いします」」
「了解。引き受けたよ」
「任せなさい」

ハヤテとかがみが全く同時に出した結論。それはかぐらを柊家に預けるという事だった。

「すみません急に。にも拘らず快く了承してもらっちゃって」
「気にしなくていいよ。僕達も孫娘と3日程過ごせるから、光栄だし」
「2人は気にせず仕事に集中しなさいね」

両親に言われ、ハヤテもかがみも安心し、

「いいかい、かぐら。明々後日には迎えに来るから、良い子にしてるんだよ。じいじやばあばを困らせちゃ駄目だよ」
「分かった。良い子にしてるね」

娘の頭を撫でつつハヤテが言うと、かぐらは笑顔で返した。

「ところで、かぐらちゃんは」
「私の部屋で良いわよ。掃除とかしてあるでしょ?」
「ええ、勿論。私物は触らないようにしつつね」

かがみは母と相談し、

「かぐら、部屋のものをあんまりいじらないでよ。私のなんだからね」
「はいはい」

挨拶を済ませると

「では、お願いします」
「行ってらっしゃい」

ハヤテもかがみも仕事に向かった。
暫く見送った後

「さて。かぐらちゃんは私が幼稚園に連れていくわ」
「すまないね。明日は僕が行くからさ」

ただおさんは仕事に向かい、みきさんはかぐらを幼稚園に送った。

みきさんはかぐらが幼稚園に行っている間に部屋を掃除し、布団も干しておいた。
そして時間を見計らって迎えに行くことにした。


「あ、ばあばだ」
「友達と遊んでたの?」
「うん、そうだよ」

みきさんが迎えに行くと、園庭で遊んでおり、かぐらはみきさんを見つけると駆け寄ってきた。

「かぐらのばあばなの?」
「うん、そうだよ。パパとママはお仕事でいないから、ばあばが」
「成程ね。 あ、かぐらの友達です」

頭を下げてきた2人に笑顔で返し、帰り支度を済ませてから帰路に就いた。


                   × ×


その日の夜。

「ただいま〜」
「あ、いのり伯母さん。お帰りなさい」
「え!?かぐらちゃん?なんで」

驚くいのりに

「ハヤテもかがみも仕事で3日程帰れないんですって。だから家で預かってるのよ」
「成程ね。まあ、寛いで良いわよ、かぐらちゃん」
「うん♪」

その後、まつりとつかさも同様の事が起こり、ちゃんと説明して全員に受け入れられた。

その日の夕食は何となく賑やかであり、特に孫娘がいる状況に柊夫婦の笑顔はひとしおだった。

「かぐらちゃん、お風呂に入っちゃって。一番最初にね」
「は〜い。 あ、ばあば、一緒に入ろうよ」
「え!?私と?」

驚くみきさんに

「普段はパパと入ってるけど、今日はばあばと入りたいな。ここに泊まってるんだから」
「そう。じゃ、一緒に入りましょうか」
「わ〜い♪」

2人がお風呂に行ったあと

「やれやれ。お父さんもだけど、お母さんもやたらニヤニヤしてるね」
「しょうがないわよ。孫は可愛いものだってよく言うし」

まつりといのりに言われ、ただおさんは新聞で顔を隠すしか出来なかった。

「実際どうなの?孫が我が家にいるこの状況は」
「長女としても、感想が聞きたいわね〜」
「・・・。あ〜、トイレトイレ」

娘のいじりに耐えかね、居間を出て行った。

「「やれやれ。相当嬉しいのか」」

いのりもまつりも父親の反応で察しはついた。


                   × ×


翌日。

かぐらの幼稚園への送り迎えはただおさんが行った。

「へえ。今日はかぐらのじいじなんだね」
「そうだよ〜」
「あ、かぐらの友達です」

ただおさんは笑顔で挨拶を返した。

「じいじはね、神様にお仕えしてるんだよ。凄いでしょ?」
「あ、そういえば。お正月に神社で見たね」
「エヘヘ。自慢なんだ〜」

友達に自慢され、ただおさんは照れていた。


その日の夜。

「かぐらちゃんは今日もお母さんと入浴か〜」
「まあ、普通よね。女同士だし」
「・・・」

昨日今日と、つかさは妙に静かだった。

「ところでお父さんや」
「ん!?なんだい」
「お母さんの事、羨ましく思うでしょ?」
「え!?」

驚く父にまつりは

「自分もかぐらちゃんと一緒に入りたいって、思うよね〜」
「な、なんの事かな〜」
「あれだけ可愛がってる孫娘だもんね〜。思うんでしょ〜」

追及にただおさんはしどろもどろになり、観念した様に

「ま、まあね。少し位は」
「「やっぱり」」
「ご、ごめん」


                   × ×


翌日。
今日は幼稚園はお休みの日だ。

「あれ?じいじ、もうお出かけなの?」
「ん!?そうだよ。今日は大事な日なんだ」
「ふ〜ん」

かぐらは少し考え

「私も行っていい?」
「え!?」
「お手伝いしたい〜」
「しかし」

折角の厚意なのだが、悩んでしまった。
すると

「いいじゃないですか」
「みき?」
「折角孫娘が言ってるんですよ。簡単なお手伝い位良いじゃない」

奥さんに言われ、少しだけ悩み

「分かったよ。お願いしようかな」
「わ〜い♪」

かぐらちゃんは巫女服(かがみの昔のおさがり)に着替え、ただおさんと一緒にお出かけした。

お手伝いといっても簡単な掃除であったが、ハヤテの娘なだけあってかなりの手際だった。

それから暫くして、かぐらがただおさんと話していると誰かに声をかけられた。

「こんにちは」
「はい。いつもお世話になってます」

緊張している祖父にかぐらは黙っている事にした。
暫く話し込むと、相手方はかぐらに気付き

「おや。可愛いですね。 お名前は?」
「綾崎かぐらです。こんにちは」
「はい、こんにちは。 ん!?」

相手はかぐらとただおさんの関係に疑問を持っているようだった。
すると

「ねえねえじいじ。この人は?」
「ああ。この人はね、じいじの大切な人だよ」
「ふ〜ん」

2人の会話を聞き

「ああ。お孫さんですか」
「ええ。嫁に行った娘の子供でして」
「おじさんはね、きみのじいじとお仕事での大切な関係を築いているんだよ」
「へ〜」

説明され、かぐらは邪魔にならないように離れた。

「可愛いですね。私にも孫がいるので可愛さは分かるのですよ」
「そ、そうなんですか。 まあ、年甲斐もなくデレデレしちゃってますよ」

その日の夜。

「ねえねえじいじ。今日は一緒にお風呂に入ろうよ」
「え!?いいのかい?」
「うん。背中流してあげる」
「じゃあお願いしようかな」

2人が出て行ったあと

「やれやれ。夫婦そろってデレデレしちゃって」
「まあいいじゃない。私達も孫を持てばきっとああなるわよ」
「そういうもんかね〜」

その日の深夜。

「(かぐらちゃん、可愛いよね〜。とても)」

つかさは寝付けず、ベッドに横になって天井を見上げていた。

「(確かに可愛いんだけど、かぐらちゃんがお姉ちゃんとお兄ちゃんの子供じゃなくて、私とお兄ちゃんの子供だったら良かったな。なんてなんで思うんだろ。醜いな〜)」


                   × ×


翌日。

「お世話になりました」
「いやいや。楽しかったから、気にしてないさ」

帰って来たハヤテとかがみは両親に挨拶していた。

「かぐら、ちゃんとお礼を言って」
「じいじ、ばあば。ありがと」
「「いえいえ」」

笑顔のかぐらに柊夫婦は笑顔を返していた。

「パパ。もう帰ろ」
「はいはい」

かぐらはもう既にハヤテにべったりだった。

「では、お邪魔しました」
「また時々来るわね」

帰って行った娘夫婦を見守り、

「たった3日だったけど、楽しかったね」
「ええ。でも、やっぱりかぐらちゃんはハヤテがいいのね」
「それはしょうがないよ」

名残惜しそうに家に戻り、この寂しさに慣れるのに少しかかったそうだ。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月4日更新) ( No.37 )
日時: 2018/04/04 19:00
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「そういえば、そろそろ夏祭りね」
「確かに、そんな時期だね。でも、どうしたの急に」
「昨日こなたと話してて、そういう話になったのよ」

かがみは少し間をあけ

「私たちも行かない?夏祭り。かぐらも行きたいでしょうし」
「う〜ん。そうだね。とりあえず聞いてからね」

幼稚園から帰って来た後、かぐらに聞くと

「夏祭り?行きた〜い」
「じゃあ、折角だから浴衣着ていこうか」
「あるの?行った事無いのに」

不思議がる娘にハヤテは

「まあ、作るんだけどね。近くの夏祭りの日までには間に合わせるよ」
「パパの手作りなんだ。やった〜」

喜ぶ娘にハヤテは創作意欲が強く湧いた。

それからハヤテはナギに許可をもらって仕事合間を縫ってかぐらの浴衣を作り、当然の様に間に合わせた。


                   × ×


そして夏祭り当日。

「わ〜っ、凄い」
「ここのは結構大規模だからね」
「来場者も毎年多いし」

歩けないほどではないにしろ、老若男女問わず、沢山の人が来ていた。

「かぐら、迷子にならないでよ」
「大丈夫。パパと手を繋いでるから。それに、迷子になっちゃっても「迷子案内所」に行くからさ」
「それならいいよ」

娘の言葉に安心していると

「まあ、迷子にならないのが一番なんだけどね」
「なんだ。ママ居たんだ」
「いるわよ!!!!当たり前でしょ!!」

一応言いますが、ハヤテ、かがみ、かぐらは3人とも浴衣姿です。

「じゃ、行こうか。ゆっくり回れなくなるし」
「そうね」
「わ〜い♪パパとデート♪」
「私もいるでしょうが!!!」

3人仲良く歩き始め、

「さて。かぐら、何食べたい?」
「う〜ん。 あ、いい匂い」
「焼きそばね。お祭りと言ったら焼きそばって定番中の定番ね」

屋台を見ると偶然にも空いており

「パパ、焼きそば食べたい〜」
「了解」

ハヤテは小さめのを含めて3つ買って来た。

「美味しい♪」
「うん、確かに美味しいわね」
「それはよかった」

喜ぶ妻と娘にハヤテも笑みがこぼれた。
っと思った矢先

「でも、パパの作った方が美味しいな」
「確かにね。こう言う所で食べるものは余程じゃない限り無条件で美味しいはずなのに」
「あ、あそう」

2人からクレームが出て、ハヤテは反応に困った。
食べ終わった後容器はちゃんと指定のごみ箱に捨て、また歩き始めた。
すると

「おお〜、奇遇だね〜、ハヤっちにかがみちゃん」
「あ、ゆいさん」
「お久しぶりです」

成実ゆい(制服)に出会った。

「今日は家族で夏祭りかい?」
「あ、はい。ゆいさんはお仕事ですか?」

ハヤテは世間話のつもりで言うと、ゆい姉さんは一気に暗くなり

「そうなんだよね〜。折角旦那が休みで家族で楽しく夏祭り〜。って楽しみにしてたのに仕事を命じられてさ〜」
「な、なんかすみません」

ハヤテが謝ると

「あ、ごめんごめん、公私混同しちゃって。ま、私が楽しめない分君達は楽しみたまえ〜」

何時も以上に明るく言うと、去って行った。

「ねえパパ。あのお巡りさんと知り合いなの?」
「こなたの従姉さんよ。警察官のね」
「ふ〜ん」

かがみが代わりに説明し、夏祭りの堪能に戻った。

次に何を食べようか迷っていると。

「あ、かぐらだ」
「お〜い」
「あ、2人も来てたんだ」

かぐらの友人2人が家族同伴で来ていた。

「わ〜っ、かぐらの浴衣可愛い」
「ホント。どこに売ってたの?」
「エヘヘ〜♪可愛いでしょ〜♪」

かぐらはモデルさんみたいにクルクルと回り

「パパが作ってくれたんだ〜」
「かぐらのパパが!?凄いね」
「こんな可愛いの作れるんだ」

尊敬の眼差しを向けてくる2人にハヤテは

「良ければお作りしましょうか?まあ、来年の、になってしまいますが、今からじゃ」
「「え!?良いんですか?」」
「勿論。まあ、嫌だというなら作りませんが」

ハヤテが言うと、

「「そ、そんな。頼めるなら是非とも」」
「了解しました」

目を爛々と輝かせる2人にハヤテは笑顔で返した。
すると

「すみません。何時も色々と」
「娘達がお世話になっちゃって」
「いえいえ。喜んでもらえるなら僕も光栄ですから」

2人の母親達に感謝され、ハヤテはこう言った。
因みに、母親達はこっそり娘達を称賛していた(着れなくなっても保存用に出来るから)。

「じゃ、パパとデートあるから」
「うん、幼稚園でね」
「また遊ぼうね〜」

友人2人と分かれ、歩いていると

「ねえパパ、これ何?」
「射的って言って、あの銃で欲しい景品を撃って落とすんだよ」
「可愛そうじゃないの?」

心配そうな娘に

「大丈夫だよ。本物の銃じゃないから」
「じゃあ、大丈夫だね。パパやって」
「はいはい」

ハヤテはお金を払って弾をもらい

「かぐら、どれが欲しい?」
「う〜ん。クマさんのぬいぐるみ」
「あれだね?」

ハヤテは真剣な眼で欲しがった景品とにらめっこを始めた。

「パパ?」
「邪魔しちゃ駄目よ。どうすれば取れるか計算してるんだから」
「は〜い」

ハヤテはたった2発でクマのぬいぐるみを獲得し

「パパありがと〜」
「上手くいってよかったよ」

嬉しそうにぬいぐるみを抱く娘にハヤテもかがみも自然と笑顔になった。

また暫く見て回ると

「あ、パパ。かき氷食べたい」
「じゃあ皆で食べようか」
「そうね。暑いし」

シロップを選ぶかぐらは

「ねえパパ、ブルーハワイって何?なんか気になっててさ」
「ブルーハワイはそういうお酒があって、それに似てるからそういう名前が付いたんだよ。味は、これって決まりはないみたいなんだ。まあラムネ風味かな?」
「ふ〜ん。あ、私イチゴ味」

3人でかき氷を食べた後、

「ねえパパ。綿飴食べたい」
「じゃ、これで最後ね」

お金を払って作り立てを売ってもらい。

「綿飴と綿菓子って、何が違うんだろ」
「それは場所によって違うだけで、どっちも同じものだよ。関東じゃ主に綿飴、関西じゃ主に綿菓子なんだよ」
「な〜んだ、一緒なんだ」


                   × ×


夏祭りを堪能した後、3人は移動していた。

「ねえハヤテ、何処に行くのよ」
「良い所。まあ、ついてきてよ」
「「???」」

ハヤテが言わないので、かがみもかぐらも黙ってついていった。
少しすると

「ナギちゃんの家?なんでまた」
「まあ、何も聞かずに来てよ。損はさせないからさ」

庭を歩くと、ナギとマリアさんが待っていた。

「おお、来たな。時間通りだな」
「何が始まるのよ。ハヤテったら全然言わないのよ」
「もう直ぐ分かるよ。かぐらちゃんは特等席だ」

3人で席に着くと

「「おお〜」」

打ち上げ花火が始まり、素晴らしいの一言だった。

「一流の花火職人に依頼したんだ。皆を喜ばせたくてな。特にかぐらちゃんに」
「そう。ありがと、ナギちゃん」
「ありがと、ナギお姉ちゃん」
「気にするな。申請とか大変だったが、やってよかったよ」

全員楽しみ、綾崎家の面々は帰路に就いた。

「(あのクソ花火職人め!!!いい加減な物作りやがれってあれほど言ったのによ!!!!期待を裏切らせてかぐらちゃんのナギへの評価を落としてやろうとしたのによ!!!失敗じゃねえか!!!!ふざけんじゃねえ!!!!)」

とか思った人がいたそうだが、本人以外は知らない。


                   × ×


「かぐら寝ちゃったよ。はしゃいでたから疲れちゃったみたい」
「まあ、あれだけはしゃいでればね」

帰宅後、着替えて入浴後、かぐらは直ぐに寝てしまった。

「ナギちゃんも凄いわね。あんな花火上げさせて」
「なんか、前々からかぐらを喜ばせたくて準備してたんだって。で、夏祭りに行くって話したら、「天候が悪くならない限りきょう開催するぞ」だってさ」
「やれやれね」

かがみは呆れ半分、関心半分だった

「それより、出店での出費は大丈夫だったの?4つとは言え」
「お嬢様がお金くれてね。自分で出すつもりだったんだけど、出させろって聞かなくて」
「ナギちゃんまでかぐらに甘いのね。まあ、ナギちゃんの場合はかぐらに限らないけどね」

何かを言い返したかったが、ハヤテ自身娘に甘い事を自覚してる手前、乾いた笑いが精一杯だった。

「まあ、私も楽しかったし、良いんだけどね」
「それはよかった。僕も楽しかったよ」

2人は自然とキスし、そのまま寝室に向かった。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月4日更新) ( No.38 )
日時: 2018/04/06 15:03
名前: ささ

ささです。最近、かぐらちゃんの「あっ、ママいたの」的な言葉が気に入っています。
以外にかがみも折り合いがついているような。(母娘でハヤテを取り合うってのがない)
というより、ハヤテと比べているから、屋台の食事が今一つになっているんじゃありませんか?かがみにかぐらちゃん。
誰かは存じませんが、>>37のあのクソ花火職人め…の件を思った人と奇遇にも考えが一致しました。特に、火薬の代わりに小石を詰め込んだりとかしなっかったんだろうな(ちぇ)
というよりかがみ、よほど(コミケでのこなたみたいな)のことがない限り屋台4軒分どおってことないでしょ。
(ハヤテ不在のときに)そういえばかがみ、コミケで個人的に買った本どうしている?
以上で〜す。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月8日更新) ( No.39 )
日時: 2018/04/08 14:45
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。

 ハヤテ「感想ありがとうございます♪」

 >>最近、かぐらちゃんの「あっ、ママいたの」的な言葉が気に入っています。

 かぐら「へ〜、そうなんですか」
 かがみ「まあ、私からすれば嫌なんだけどね」

 >>以外にかがみも折り合いがついているような。(母娘でハヤテを取り合うってのがない)

 こなた「まあ、なんだかんだ言っても親子だからね。 でも、かぐらちゃんが中学・高校に行ってもお父さん子のままだったら分かんないけどね」
 かがみ「・・・」

 >>というより、ハヤテと比べているから、屋台の食事が今一つになっているんじゃありませんか?かがみにかぐらちゃん。

 かぐら「う〜ん、そうかも」
 かがみ「確かにね。ハヤテの料理は「世界料理人ランキング」なんてものがホントにあれば、トップ5くらいには入れるくらいだし」

 >>誰かは存じませんが、>>37のあのクソ花火職人め…の件を思った人と奇遇にも考えが一致しました。特に、火薬の代わりに小石を詰め込んだりとかしなっかったんだろうな(ちぇ)

 誰か「ホントに役立たずですよね〜。あのクソ花火職人が!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
 ナギ「・・・」

 >>というよりかがみ、よほど(コミケでのこなたみたいな)のことがない限り屋台4軒分どおってことないでしょ。

 かがみ「まあ、それはそうなんだけどね。でも、ハヤテへの戒めもあったわけだし」
 ハヤテ「・・・あはは」

 >>(ハヤテ不在のときに)そういえばかがみ、コミケで個人的に買った本どうしている?

 かがみ「サ、サア。ナンノコトカナ〜」
 こなた「かがみ、コミケで本買ったの?どんなの?」
 かがみ「シラナイワヨ〜、カッテナイワヨ〜」
 こなた「ふ〜ん」

 かがみ「(実家の自分の部屋に隠してある事は、言えないわね)」

 >>以上で〜す

 はい〜♪感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月8日更新) ( No.40 )
日時: 2018/04/08 14:55
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「ねえパパ」
「ん!?何、かぐら」
「幼稚園の運動会、そろそろみたいだよ」

差し出されたプリントを見ると、確かに大分近付いていた。

「うん、この日なら何とか休めそうだな。かがみは?」
「何時?  ああ、この日は私も休みね。行けるわ」
「良かった〜。パパやママが参加する種目もあるって先生が言ってたから、パパもママも来れて」

笑顔の娘に

「まあ、かぐらの運動会だから、余程じゃない限りは休むよ」
「私もよ。当たり前でしょ」
「ありがと、パパ」
「(・・・私は!?)」

自身が出て来ない事に不満を覚えたが、さすがに慣れ始めていたので、口にはしなかった。


                   × ×


そして運動会当日。

「流石に凄い熱気だね」
「まあ、本人達もそうでしょうけど、我が子を応援したいって親達の熱気の方が6割強でしょうけどね」
「た、確かに」

ハヤテもかがみもナギが裏から手を回したお陰で(ハヤテもかがみもそれは知らない)良い応援席を獲得出来、この日の為に買っておいたカメラで撮影するには申し分なかった。

「さて。僕達やかぐらは、えっと」
「かぐらはかけっことリレー、ハヤテも徒競走とリレーでしょ。私は借り物競争だけ」
「ちゃんと覚えてるよ。補足説明ありがとね」

プログラムを見つつ話し、暫く待つと運動会が始まった。

「かぐら、リラックスしてるわね」
「去年もあったし、慣れてるんだよ」
「(まあ、ハヤテ譲りの度胸もあるんでしょうけどね)」

当然カメラで撮影し、開会式の後の準備運動も記録した。
因みに、選手宣誓はかぐらと年長さんの男の子が勤めました。

「えっと。最初はかぐらだね。次は僕」
「午後になってから私、ハヤテのリレー、かぐらのリレーの順番ね」

まだかぐらが出ないので一応カメラを回しつつ再度確認し、かぐらが出るかけっこの順番になった。

「(パパもママもやっぱり来てくれてる。私、頑張るからね)」

「かぐらはリラックス出来てるみたいだね」
「まあ、緊張しちゃうと勝てる物も勝てないものね」

かぐらがスタート位置につき、スタートのピストルと同時にかぐらは最高のスタートダッシュに成功し

「は、速い。あの子、足が速かったのね」
「幼稚園以外でも家でも練習してたんだよ。でも、ここまでとは思わなかったけど」

圧倒的な速さでゴールし、2位と2秒近く差があった。
かぐらはゴール後、両親へ向けてVサインしてきた。

「流石ね。身体能力の高さはハヤテの遺伝なのね」
「いや〜、かがみも結構足速いし、かがみかもよ」

こんな風に話している間もプログラムは進み、ハヤテが出場する徒競走の順番になった。

「かぐらのパパって、足速いの?」
「速いみたいだよ。なんか、そういう大会から「出てくれませんか?」ってお願いされた事もあるみたい」
「ふ〜ん」

偶然なのか、かぐらの友人2人の父親と競争する形となり、友人2人は父親を応援するべきかハヤテを応援すべきか悩み、どっちも応援しない事にした。

「偶然と言うものは時には面白いものですな」
「は、はあ」
「負けませんぞ」

2人の父親はやる気満々だった。

「真剣勝負な以上、お互い全力で戦いましょう」
「ま、まあ。僕も全力は尽くしますよ」
「娘の為にも負ける訳にはいきませんからな」
「(それを言うなら僕もだけどね。かぐらにかっこ悪い所見せられないし)」

レース前、待機中にこんな会話があり、ハヤテ達の順番が来た。
しかし、プロからスカウトが来るハヤテと一般家庭のサラリーマン。実力の差は明らかだった。
ハヤテは圧倒的な強さを見せつけ大勝。この幼稚園での父親記録を簡単に塗り替えた。

「流石パパ。かっこいいな〜」
「そ、それよりかぐらのパパってあんなに速かったんだね」
「す、凄い」

因みに、ハヤテが大勝した事でハヤテファンのお母様方は黄色い歓声をあげました。

そんなこんなで昼食休憩になり

「パパかっこよかったよ〜」
「そう?ありがと。かぐらも速かったね」
「いっぱい練習したもん」

自慢気に言う娘にかがみは感心するしかなかった。

「さ、お弁当食べようか」
「わ〜っ、凄い」
「つい張り切っちゃって」

量こそそこまででは無いものの、中身は豪華めだった。

「かぐらの運動会だと思ってつい」
「全く。朝早くから起きて作ってたものね」
「あ、あはは」

妻にいじられ、ハヤテは乾いた笑いで誤魔化した。

「うん、流石パパ。美味しい」
「それは良かった」
「ママもいっぱい食べて午後は頑張ってね」

思わぬ激励にかがみが驚いていると

「ママがかっこ悪いと私が恥ずかしいもん。パパはかっこいいけどってなるから」
「ああ、そう。まあ、頑張るわ」

理由が理由なだけに不満MAXだったが、一応は一理あるので反論はしなかった。

「かぐらも午後のリレー頑張ってね」
「うん頑張るよ。パパ、見ててね」
「勿論だよ」

昼食休憩の後、学年毎のフォークダンスがあり、我が子達の可愛いダンスに親達は暖かい視線を向けていた。

「かぐらも可愛いね」
「なんだかんだ言っても親だからね。我が子が一番よね」
「確かにね」

するとかがみはある事に気付き(ハヤテは気付いていない)。

「(かぐらと踊る男子、異様に嬉しそうね。交代する時は残念そうにしてるし。やっぱりかぐらの天然ジゴロは結構なレベルね)」

かがみは呆れるのみだった。

「次はかがみの借り物競争だね」
「まあ、全力を尽くすわ。かぐらにも言われたし」
「頑張れ。かがみなら平気だよ」

かがみのレースが始まり、かがみの紙に書かれていたのは

「眼鏡、ね。これは楽勝ね」

応援に来ていた男性から眼鏡を借り、かがみは一番でゴールした。

「おめでと、かがみ」
「運も良かったのよ。簡単なものだったし」
「まあ、幼稚園の運動会じゃ変な物は書かないだろうけどね」

因みに、ハヤテファンのお母様方は何とかハヤテから借りられないか祈り、一喜一憂してました。


午後のハヤテのリレーは一進一退で、アンカーのハヤテまでは接戦に次ぐ接戦だった。
しかし、ハヤテにバトンが渡ったことで状況は一変し、まるでプロと素人の対戦の様になってしまった。
まあ、ハヤテファンはまた黄色い歓声をあげたが。

「流石ハヤテね。ああもあっさり勝負を決めるとは」
「手加減とかしたら申し訳ないかなって。駄目だったかな?」
「良いんじゃないの?そういうものよ、世の中」

妻に弁護され、ハヤテは安心した。

そして最後のリレーになり。

「さて、これで最後ね」
「かぐらは・・・アンカーか」

アンカーの人がつけるたすきを身に着けていて、直ぐに分かった。

「かぐらはどうかしらね。さっきは速かったけど」
「こればっかりはねぇ。ま、大丈夫だと思うよ」

ハヤテの予想通りなのか、アンカーまでは一進一退で、かぐらのいる組はトップとの差はあまりないものの、最下位だった。
だが、かぐらの驚異的な追い上げで見事勝利し、最後の種目を終えた。

そして最後の得点発表となり、接戦だったが、かぐらのいる組が優勝で見事幕を閉じた。


                   × ×


その日の夜。

「かぐらは寝た?」
「まあね。今日は運動会だったし」
「そう」

ハヤテとかがみは一緒にお茶していた。

「しかし、盛り上がってたね、運動会」
「まあ、親からすれば大イベントだものね」
「確かにね」

ハヤテは思い出すように

「去年はかぐらに悪い事しちゃったもんな〜」
「仕方ないわよ。急に依頼が来たんだもの」

そう、去年ハヤテは急に仕事が入り、運動会に行けなかったのである。
つまり、三千院家のSPが撮影した映像を見たのみだったのだ。

「口とかには出さなかったけど、かぐら怒ってたもんね」
「まあ、ハヤテが来ないんだもの。当然よ」

罪悪感でハヤテは目をそらすしか出来ず。

「今年は行けてよかったよ。かぐらも喜んでくれたし」
「(喜んでたのはかぐらだけじゃないけどね)」
「来年も何とか行かないと。最後だし」
「そうね」

因みに、撮影した運動会の様子はちゃんと編集して去年同様柊家にも届けました。
勿論、孫娘の成長を喜んでました。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月11日更新) ( No.41 )
日時: 2018/04/11 18:00
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「ねえママ」
「何よ」
「バレンタインって、なに?」

娘の唐突な話に驚きつつ

「バレンタインはチョコレートをあげるイベントよ」
「それだけ?こなたお姉ちゃんは「特別なものだよ」って言ってたんだけど」

教えた犯人(こなた)に呆れつつ

「まあ、確かにね。最初の頃は「好きな人にチョコをあげて気持ちを伝える」ってイベントだったんだけど」
「それって。えっと・・・・恋愛っていうの?」
「そうよ。将来結婚したいかもしれない人に渡すの」

かがみはいったん間を置き

「でも最近じゃ友達やお世話になってる人にあげる、ありがとうの気持ちを込めてあげるのも普通になってるわね」
「ふ〜ん。じゃあ私があの2人にあげてもいいんだ」
「そう言う事」

納得したのか、暫く考え込んでいた。
すると

「じゃあ、クラスの人達にあげようかな」
「・・・え!?」

衝撃的な発言にかがみはただただ驚いた。
てっきり、かぐらはハヤテ以外の男性に興味を示さないと思っていたからだ。
だから

「そ、それはあれよね。特に仲が良いあの2人以外の女の子にあげるって事ね?」
「え!?男の子にもあげようかなって」
「そ、そうなんだ」

成長の早いかぐらが遂に父・ハヤテ以外の異性に好意を持ったと思い、寂しいやら安心するやらの複雑な思いに駆られていると

「だって、「ありがとうの気持ちを込めてあげるチョコもある」ってママが言ったんだよ」
「へ!?」
「だから、いつも一緒に遊んでくれてありがと。ってお礼のつもりで」
「ああ、そう」

やっぱりな娘にかがみはさっきとは違う複雑な感情にみまわれた。

「駄目かな?勿論あの2人にもあげるけど、一緒に遊んでくれて楽しい気持ちになる男の子達にあげちゃ」
「ま、まあいいんじゃない?」

正直、かぐらの事が好きな男子に例え「義理チョコもしくは友チョコ」でも、かぐら自身があげる事に不安は付き纏うが、本人がその気な以上無理に引き留める事は出来なかった。

「じゃあ、何処で買うの?」
「つかさ叔母さんは「手作りの方がいいと思うよ」って言ってたから、頑張って作りたいなって」
「そう。じゃあハヤテが帰ってきたら同じ話をして、手伝ってもらいなさい」

先に自分に話をした事に多少の疑問は残ったが、何時も通りハヤテを頼るだろうと思ってそういうと

「パパには内緒にして。パパにもあげたいから」
「え!?そう、分かったわ」

かがみはパソコンを立ち上げて、どんなチョコを作ろうか相談を始めた。

「ただいま〜。 ん!?何してるの?」
「「内緒」」
「あ、っそう」

帰宅したハヤテは親子でこそこそしているので聞いたが、教えてもらえなかったのでこれ以上の言及はしなかった。


                   × ×


別の日(バレンタイン当日ではない)。

「さて、何を作るか決めたわけだけど」
「男の子達にあげる奴と、2人にあげる奴、パパにあげる奴は別のが良いな。一緒じゃ嫌だし」
「まあ、そうね。一番簡単なのを男の子達にあげなさい」

かがみが言うとかぐらは

「なんで?」
「なんででも。それがかぐらの為よ」
「は〜い??」

天然ジゴロスキルを持つかぐらには理由は分かんなかったが、従う事にした。

「あ、ところでさ。幼稚園に持って行っても平気かな?」
「担任の安藤先生に聞いておいたわ。「休み時間に渡すのなら持って来て良いですよ」って言ってたわ」
「良かった」

母・かがみに手伝ってもらいながら、一生懸命作り、ラッピングも初めてなりに一生懸命行った。

「出来た〜」
「ふう。何とか失敗せずに作れたわね」
「も〜、大丈夫だよ」

かがみの心労はそれなりであったが、娘の笑顔に疲れは消し飛んだ。

「後は当日に渡すだけね」
「うん。楽しみ」


                   × ×


そしてバレンタイン当日。

「はい、これあげる」
「え!?くれるの、かぐらちゃん」
「うん、バレンタインだから」

流石ハヤテの娘と言うべきか、男子達には個別に渡していた。勿論他の面々に気付かれないように、だ。
当然無自覚で、「その方が喜んでもらえそう」っと言う単純な親切心ゆえの行動だったが。

まあ、男子達は「バレンタインのチョコ」の意味を理解しているので、効果抜群だった。

「ねえかぐら、男の子達にチョコあげてなかった?」
「しかも皆に」
「うん、あげたよ」

当たり前のように言うかぐらに

「意味、分かってるよね?」
「女の子が男の子にチョコをあげる」
「分かるよ〜。もう年中さんだよ」

かぐらは先生が生徒に教えるような感じで

「何時もありがと。って意味でしょ?皆私と遊んでくれるし、そのお礼」
「な、なんだ」
「そう言う事ね」

男子全員がポ〜ッとなっているので、別の意味で受け取ったと友人2人は幼いながら理解したが、それと同時にかぐらがそれに気付いていない事も理解した。

「なんか、いけなかった?安藤先生は「あげてもいいよ」って言ってたんだけど」
「なんというかね〜」
「まあ、いいや」

友人2人の反応にかぐらは首をかしげるだけだった。

「あ、2人にもあるよ。はい」
「「ありがと」」

受け取った後、見た感じで

「あれ?男の子達はと違うね」
「なんか、こっちのほうが難しそう」
「うん。ママがね、その方がいいって言ったから」

未だ理由の分からないかぐらに対し、友人2人は直ぐに理解した。

「ところでさ、私達くれたチョコって」
「友達にあげるチョコだよね?」
「そうだよ〜」

一応言うが、3人の会話は聞こうと思えば聞けるのだが(ひそひそ話じゃないから)、上の空の男子諸君は当然耳に入らなかった。

「ありがと、帰ったら食べるよ」
「かぐらの手作り?男の子達のも含めて」
「そうだよ〜。ママに手伝ってもらって」

かぐらの手作りという言葉だけは男子諸君の耳と心に強烈に突き刺さり、もっと上の空になった。


                   × ×


その日の夜。

「パパ」
「ん!?なあに?」

仕事から帰って来たハヤテにかぐらは何時も以上の笑顔で近付き

「はい、これ」
「ん!? ああ、チョコレートだね」
「うん♪私の手作り」

いくらハヤテでも今日が何の日位分かっており、娘がくれたものが何なのか直ぐに分かった。

「ありがと。かがみに手伝ってもらったのかな?」
「うん。パパにあげたくて、頑張ったんだ」
「ありがと、かぐら」

お礼を言い、

「開けて良い?」
「うん。ちゃんと食べてね」

かぐらがハヤテにあげたチョコは一番手の込んでいるものであり、当然かぐらが一番愛情を込めたものだ。

「それね、一番大好きな人にあげるチョコなんだ」
「ありがと、かぐら。 美味しいよ♪」

ハヤテはお世辞等抜きで素直に感想を言い、ちゃんと食べきった。

「美味しかった。嬉しかったよ」
「ねえパパ」
「ん!?」

手招きするのでかがむと

「んっ」
「え!?」

かぐらはハヤテにキス(口に)した。

「パパ、大好きだよ」
「ありがと。僕もかぐらの事大好きだよ」

当然キスの現場にかがみは居合わせ、かがみの機嫌は一気に悪くなった。

ハヤテは気付いていたが、娘の成長が嬉しくて、敢えて気付かないふりに徹した。
まあ、ハヤテはかぐらがキスした事は「これ位の年齢の子は意味があまり分からなくてもするだろう」っと言う軽い気持であったが。

勿論かぐらは「大好きな異性にするキス」っと言う意味でハヤテにキスしたが。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月15日更新) ( No.42 )
日時: 2018/04/15 12:00
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「はい、出来たよ」
「ありがと、パパ」

かぐらは今日、お洒落していた。

「去年は駄目だったけど、今年は平気よ」
「別に無理してお休みしなくても良かったのに」
「何言ってんのよ。こんな大事な日なのに」

一触即発になりそうな事態に

「さ、さあ。もう行こうか」
「うん、行こ、パパ」
「そうね。遅れる訳にはいかないしね」


                  × ×


「え〜、皆さん。去年もありましたが、まずはおめでとう」

園長先生が話し始めると、流石と言うべきか直ぐに静かになった。

「皆さんは今日から年長さんになります。つまり、先生以外では皆さんが一番お兄さんお姉さんになる訳です。分かりますよね?」

そう、今日はかぐらの進級式であり、ついに幼稚園最上級生の年長さんになる訳だ。

「今迄と違うのは、皆さんが一番上なので、年中さんや年少さんのお手本になれるようにしないといけません」

先生の話を聞きつつかぐらは

「(大丈夫。去年も出来たんだもん。進級しても変わらないよね)」

去年度は何もなく、寧ろ先生に褒められていたので、同じ様にすればいいと思うと楽なようだ。

「え〜、進級したばかりですが、皆さんがこの幼稚園で勉強出来るのは今年度が最後です。沢山思い出を作りましょう」

園長先生の話に皆反応はそれぞれだった。

「(最後か〜。がんばろっと)」


その後は特に何もなく、無事に組分けも終わった。

「え〜、皆さん。私が担任の安藤先生です。皆さんよろしくね」

かぐらの担任は3年連続で安藤先生になった。

「初めましての人もいるみたいだから、自己紹介からしましょう」

順番に自己紹介していき、特に問題は起こらなかった。
まあ、かぐらが自己紹介したことで男子達から歓声があがったが。

「園長先生も言いましたが、皆さんは一番お兄さんお姉さんです。お手本になれるように頑張ってください」
「は〜い」

先生の話も終わり、友達と話せる時間がもらえた。

「やったねかぐら。また一緒だよ」
「神様のお陰かな?」
「そうかもね」

友人2人とまた一緒になる事が出来、喜び合った。

「また1年よろしくね」
「こっちもよろしくね」
「うん♪」

一方、男子達は

「3年連続かぐらちゃんと一緒だったぞ」
「ラッキーだな」
「今年こそお近付きになるぞ」

こういう声もあれば

「去年は駄目だったけど、今年は一緒になれた」
「今年は何としても」

こういう声もあり、

「やっと、かぐらちゃんと一緒のクラスだ」
「最後のチャンス、ものにしないと」
「絶対負けないぞ」

こういう声もあるのであった。

因みに、1回も同じクラスになれなかった男子は大泣きし、1回は同じクラスになったが最後に別のクラスになってしまった男子も泣いていた。

そんなこんなで時間になり、帰宅する事になった。


                  × ×


そして帰宅後

「パパ、またあの2人と同じクラスになれたんだよ」
「良かったね」
「うん♪」

笑顔で報告され、ハヤテも自然と笑顔になった。

「お正月にじいじの神社でお願いしたのが良かったのかな?」
「へえ。かぐらのお願いって、それだったんだね」
「うん。言っちゃうと、叶えてもらえないかな〜って」

神職も兼任しているハヤテにはこの考えは十二分に理解できた。

「ねえパパ、年長さんになっても何時もと一緒で大丈夫だよね?」
「大丈夫さ。かぐらはとっても良い子だもん」
「エヘヘ♪ありがと、パパ」

ハヤテに頭を撫でられ、喜んでいた。

「私ね、いっぱいいっぱい頑張るよ」
「うん。パパもママも応援してるよ」
「うん」

その日の夜、かぐらが寝た後

「かぐらももう年長さんなのよね」
「そうだね。早いものだね」
「来年には小学生、そう考えるとあっと言う間だったわね」

夫婦揃って感傷に浸り

「私の親も、こんな感じだったのかしらね」
「きっとね。親になるって、色々大変で、複雑だね」
「ええ」


                   × ×


数日後。

かがみが仕事が休みな為(ハヤテは仕事)、あやのは娘を連れて遊びに来ていた。

「娘もすっかりかぐらちゃんと仲良くなったわね」
「まあ、かぐらに良く懐いてるって表現の方が正しそうだけどね」
「フフッ、そうかもね」

一緒に遊んでいる娘達を見て、それぞれ感想を言っていた。

「あやのは最近どうなの?色々とさ」
「大変は大変よ。仕事もしてるし、子育てもね」
「それはね」

あやのは出してもらったお茶を一口飲み

「でも、全然嫌じゃないのよね。むしろ、「毎日が楽しくて嬉しい」って言えるのよ。クタクタになって寝るのにね」
「あやのもそうなのね。私もよ。今でも毎日思う事だもの」

お互いに笑いあい、

「親になってみて、親のありがたみって思い知らされるわね。かがみちゃんは?」
「私もよ。お礼を言いに行ったくらいだし」
「そう。私も」

暫く娘達の様子を眺め

「かぐらちゃんには感謝してるのよね」
「え!?何を?」
「あの子、私に似て引っ込み思案な所があってね、幼稚園に入れる前は不安だったの。私と同じような目にあっちゃうんじゃないかって」

あやのの過去は聞いていたので、心配する気持ちは理解出来た。

「私にはみさちゃんがいてくれたけど、この子は大丈夫なのかなって、幼稚園入園が決まってから毎日不安と戦ってたわ。でも、かぐらちゃんが助けてくれた」
「・・・」
「かぐらちゃんのおかげで私と同じ様な事は全く起こらなかった。守ってくれたのよ」
「そう」

かぐらの社交性と正義感に感心していた。

「かぐらちゃんのおかげで引っ込み思案は治ったし、友達も沢山出来た。家に何回も遊びに来てるのよ」
「良かったわね、あやの」
「だからね、ありがと、かがみちゃん」

笑顔のあやのに

「私にお礼言っても。まあでも、理由はどうあれお役に立ててよかったわ」
「フフッ、ありがと」

その後は2人の娘は仲良く遊び、かがみとあやのは世間話に花を咲かせた。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月18日更新) ( No.43 )
日時: 2018/04/18 18:00
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「はい、パパ。プリント」
「うん、ありがと」

ハヤテは幼稚園からのプリント見ると

「へえ。お泊り保育がそろそろみたいだよ」
「ああ、そんな時期なのね」
「それって、皆で幼稚園にお泊りするあれ?」
「ええ、そうよ」

ハヤテもかがみもプリントを読み込み

「どうやら、必要な物が幾つかあるみたいだね」
「買いに行った方が良さそうね」
「ふ〜ん」

読み終わったかがみは

「どうする?買いに行かなくても家にあるもので何とか出来なくは無いけど」
「う〜ん。パパはどう思う?」
「う〜ん。 まあ、僕個人的には行っておけば後で困らないかもね」

ハヤテが言う以上かぐらは間違いなく従うと分かっていたので、かがみは何も言わず

「じゃあ、明日あたり私と」
「え〜。パパとが良い〜」
「はいはい」

結局必要なものはハヤテと買いに行った。


                   × ×


そして、お泊り保育当日。

「では、お預かりします」
「お願いします」

それぞれ我が子に挨拶しており

「かぐら、先生や皆に迷惑かけちゃ駄目だよ。良い子にするんだよ」
「もう、分かってるよ。迷惑かけないように良い子でいるよ」
「良く出来ました」

ハヤテに頭を撫でてもらった後

「パパは私が居ないからって寂しがっちゃ駄目だよ」
「頑張るよ」

実際、夫婦水入らずになるので寂しくは無いのだが、敢えて言わなかった。

親達との挨拶を終え、それぞれの教室に入り

「え〜、皆さん。今日はお泊り保育です。皆でお料理したり、一緒に寝たりで普段は出来ないお勉強をするのが目的です。仲良く頑張りましょ〜」
「は〜い」

その後、先生は細かい決まり事等を説明し、まずはお遊戯タイムになった。

「ワクワクするね、かぐら」
「私なんて昨日から楽しみで」
「実は私もなんだ。ワクワクするね」

お遊戯を楽しみつつかぐらは友人2人と話し、この後のイベントに胸を躍らせていた。

お遊戯の後、班ごとに分かれてお料理する事になり

「お料理か〜。した事無いな〜」
「頑張ろうよ。分からない所は先生が手伝ってくれるし」

友人2人は簡単なお手伝い位しかやった事が無いようで、苦労していた。

すると

「かぐら、上手だね」
「包丁も使った事あるの?」
「ん!?」

かぐらの手際はかなり良く、時々テレビで見る「天才料理少女」っと良い勝負だった。

「パパのお手伝いとか時々やってるんだ。勿論パパと一緒にね」
「「へ〜」」
「私も手伝うから頑張ろ」
「「うん」」

流石のかぐらも不慣れな部分はあり、そこは先生に教えてもらった。

因みに、かぐらのエプロン姿を見て、かぐらモデルの初恋○ンビを持つ面々は

「かぐらちゃんのエプロン姿、可愛い」
「お料理も上手なんて、凄い」
「俺もかぐらちゃんの料理食べたいな〜」

とか思ってて、自分の料理が疎かになって先生に度々注意されていた。

そんなこんなで料理は完成し、

「皆さんご一緒に」
「いただきます」

皆で作った料理を食べ

「美味しいね」
「かぐらのおかげで変な味にならなくてよかったよ」
「良かった。 うん、美味しい」

因みに、不公平になるので全員カレーです。


                   × ×


食事と後片付け後、仲のいい友人同士でお話ししていると

「皆さ〜ん。花火の準備が出来ましたよ〜」
「わ〜い」

殆どが我先にと園庭にかけていき、かぐらは落ち着いて園庭に出た。

「分かってると思うけど、花火は危ないので注意してください。振り回したり、人に向けてはいけませんよ〜」

ごく一部の男子はドキッとなったらしいが、流石に幼稚園ではそんな事は出来ないので普通に遊ぶ事になった。

「綺麗だね、かぐら」
「うん」

かぐら達は当然普通に遊んでます

「パパやママが夏になると買ってくれるんだけど」
「皆でやると何時もより楽しいね」
「ホントだね」

当然かぐらもハヤテやかがみと一緒に花火をするので、友人の意見に賛同は出来た。
暫くそれぞれで遊んでいると

「皆〜。打ち上げ花火あげるよ〜」
「危ないから下がって〜」

園児達に距離を取らせ、打ち上げ花火をいくつか挙げた

「綺麗〜」
「こう言う時じゃないと出来ないもんね」

感動する友人に

「(確かに凄いけど、ナギお姉ちゃんがあげてくれた花火の方が凄かったな)」

かぐらの感動は半分ほどだった。


                   × ×


花火後、園児たちは室内で寛いでいた。
すると、後片付けを終えた先生達が

「え〜、皆さん。これよりお風呂の時間になります」
「配ったプリントでも教えましたが、近くの銭湯に行って、そこに入らせてもらいます」
「きちんと準備してから行きましょう」

それぞれパジャマなどプリント記載の必要なものをリュックに入れて全員で移動し、

「男の子は笠井先生(男性)、女の子は安藤先生(女性)に従ってお風呂に入りましょう」
「は〜い」

勿論銭湯のルールに従って入浴し、湯船につかりながら

「そう言えばさ。かぐらは普段家でお風呂はどうしてるの?」
「2人は?」

聞かれた2人は少し悩んで

「時々1人で入ってるかな。後はママと。パパとは・・偶にかな」
「私もいっしょ。時々1人、後はママと。 あ、でも。年長さんになってからはパパとは入ってないや」
「ふ〜ん」

かぐらは軽く感想を言った後

「私は、殆どパパと入ってるよ。パパがお仕事で遅くなる時は、1人でだけど」
「え!?じゃあ、かぐらのパパがいる時は」
「何時もだよ」

かぐらからすれば当たり前の事なので、普通に言ったが

「なんというか、その」
「嫌じゃないの?」
「なんで?パパと一緒じゃなきゃ嫌なんだけど」

また当たり前に言うかぐらに

「まあ、かぐらだと不思議と」
「あ、そうなんだ。って受け入れられるよね」
「???そうでしょ???」

よく意味は分からなかったそうだ。

因みに、風呂上がりパジャマ姿のかぐらを見てかぐらモデルの初恋○ンビを持つ面々は

「パジャマ姿のかぐらちゃんも可愛い」

っと思ったそうだ。


                   × ×


銭湯から帰って来た後、自分で布団を引き、すぐに消灯時間となった。

「ドキドキするね。皆で寝るって」
「そうだね、ちゃんと寝られるかな」
「寝ないと明日大変だよ」

因みに、かぐらは友人2人に挟まれる形で布団に入ってます。

「分かっててもドキドキするよ」
「話してると先生に叱られちゃうね。寝よっか」
「お休み」

あちこちで寝息が聞こえており、友人2人からも間もなく寝息が聞こえ始めた。
しかし、かぐらは中々夢の世界に旅立てなかった。
寝つきの良さには少し自慢があったのだが。

「(・・寝られない。なんでだろ)」

目を開けず、布団をかぶったまま考えていると、

「(そういえば、何時もは私が寝るまでパパが隣にいてくれるんだよね。お仕事で遅くなったり、じいじの所に泊まった時はこんな事無かったのに)」

何とか寝ようと寝相を変え

「(寂しいよ、パパ)」

幸い涙は出ず、そのまま寝いる事が出来た。

因みに、男子と女子は同じ部屋ですが、カーテンで仕切られています。


一方その頃。

「なんか、久々にハヤテと2人きりね」
「そうだね」
「ん〜。なんか、ゆっくりするわね」

伸びをした後、かがみは

「ハヤテ、久しぶりに一緒にお風呂に入りましょうよ」
「ん!?いいよ、一緒に入ろうか」

ハヤテとかがみは一緒に入浴し、暫く話した後何時も通り一緒に寝る事にした。

「かがみ、今日はなんだか機嫌が良いね」
「そう?別に普通よ」
「そうかな?」

鼻歌交じりの妻にハヤテは

「(かぐらが居ない事で、一緒にお風呂に入れた事がそんなに嬉しかったのかな?)」

実際そのとおりである。勿論、ハヤテを独占出来るのも大きいが。


                   × ×


翌朝。

「うう〜、まだ眠い」
「まだ寝ていたいな〜」
「起きないと先生に叱られちゃうよ」

昨夜の事が嘘のようにかぐらの目覚めはかなり良く、友人2人を起こした位だった。

「さ、ラジオ体操始まるよ」

布団をたたんで着替え、ラジオ体操の後朝食を済ませると、それぞれ親が迎えに来るのを待っていた。
暫く待つとハヤテが迎えに来て

「エヘヘ♪パパ♪」
「良い子にしてたかい?」
「勿論」

何時もの様に抱き着いてくる娘を頭を撫でながら聞いていた。

「さ、帰ろうか」
「うん♪」

帰宅後、何時も以上に甘えるかぐらにかがみの機嫌は一気に悪くなったのは言うまでもない。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月22日更新) ( No.44 )
日時: 2018/04/22 13:11
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「ねえかがみ、ちょっといい?」
「ん!?なあに」

食後、テレビを見ながら寛いでいるかがみにハヤテが話しかけた。

「実は、明日から1週間程仕事の都合で帰ってこられないんだ」
「明日!?随分急ね」
「僕も急に言われてね」


回想入ります。

「あ、ハヤテ。明日から1週間、海外出張だぞ」
「ず、随分急ですね。明日からって」
「仕方ないだろ。急に決まったんだから」

ナギは申し訳無さそうにも言っていた。

「そう言うわけだ。お前も準備しておけ」
「え!?それって」
「勿論お前も同行だ。だって、執事兼顧問弁護士なんだろ?いないと困る」

驚くハヤテにナギは

「頼むよ。私を支えてくれ」
「わ、分かりました。かがみやかぐらには帰ってから伝えます」
「すまんな、本当に急で」

回想終わります。


「って訳なのさ。えっと、かがみのご予定は」
「何時も通りを除けば、何も無いわよ。前みたいな泊りがけの出張は今のところなし」
「そっか。じゃかぐらの事はお願いね」
「ええ」

話が決着すると

「パパ、帰ってこないの?」
「聞いてたの? うん、お仕事でね」
「そ、そうなんだ」

何時もと違う様子を当然気付いたが

「良い子にしててね。かがみを困らせちゃ駄目だよ」
「う、うん」


                   × ×


翌日(初日)。

「じゃ、行ってくるね」
「行ってらっしゃい。ほら、かぐらもお見送りして」
「パパ」

手招きするのでかがむと、かぐらにキスされた。

「行ってらっしゃいのチューだよ」
「ありがと。じゃ、行ってくるね」

ハヤテはキャリーケースを持って家を出て、家の前で待ってた三千院家の車に乗って行ってしまった。

「かぐら、幼稚園の準備しちゃいなさい」
「う、うん」

その日は特に何もなく、夕食後。

「かぐら、お風呂入っちゃいなさい」
「は〜い」
「一緒に入る?」
「いい。1人で入る」

1人で風呂場に向かったので一応

「大丈夫?」
「もう年長さんだもん。大丈夫だよ」
「そう」

その日の寝る前。

「パパ、いないのか。ま、へーきへーき」

半ば自分に言い聞かせるように言うと、眠りについた。


                   × ×


翌日(2日目)。

「かぐら、起きなさい」
「んん〜!?」
「珍しいわね。かぐらが自力で起きて来ないなんて」

基本、目覚まし時計で起きてくるので、かがみはこう言っていた。

「うう〜、眠いよ〜」
「幼稚園に遅れるわよ」

朝の身支度と朝食を済ませ、幼稚園に行ったが

「珍しいね、かぐらが眠そうにしてるなんて」
「夜更かしでもしたの?」
「何時もと一緒に時間に寝たはずなのに、眠いんだよね」

欠伸はしないものの、眠そうな目をしていたため、言われていた。

「なんかあったの?」
「う〜ん。特別は無いけど」
「ふ〜ん」

結局この日は夕方近くまで眠気に襲われていた。


                   × ×


翌日(3日目)。

「はあっ」
「な、なによ急に」
「え!?」

夕食の最中、こんなやり取りが起こった。

「食事中に溜息なんかついて。幼稚園で何かあったの?」
「何もないよ。何時も通り勉強したり遊んだりしただけ」
「・・そう」

無意識なのか、溜息を追及しても何も言わず

「何かあったら言いなさい。私やハヤテがちゃんとするから」
「何もないって。あったら言うよ」
「ならいいけど」

娘に限って親が動くべき出来事があると思えなかったが、心配は消えなかった。


                   × ×


翌日(4日目)。

「かぐら、元気ないね」
「どうしたんだろ」

何時もの明るさが無いかぐらに友人2人は心配し

「ねえかぐら、本当にどうしたの?」
「何か悩み事?」
「ど、どうして?」

心配そうな2人にかぐらは首を傾げていた。

「パパやママに言えない事なら、私達に言ってよ」
「力になれないかもしれないけど、それでも少し位はさ」
「べ、別に悩み事は無いよ。   ・・でも」

言うべきか少し悩み

「パパがね、お仕事で暫く帰ってきてないんだ」
「そう言う事」
「かぐらからすれば、辛いよね」

かぐらのお父さん子は知っていたので、かぐらの心中は察せた。

「でもさ、お仕事ならしょうがないよ」
「私達でよければ少し位は寂しさを埋めてあげるからさ」
「ありがと、2人とも」


                   × ×


翌日(5日目)。

「パパ〜」

我慢出来なくなったのか、夜中にかぐらは自室で泣いていた。

「会いたいよ。電話やメールだけじゃ嫌だよ〜」

補足しますが、電話やメールは毎日してます。

「パパ」
「・・・」

心配だったかがみは娘の様子を見に来ていた。
案の定泣いている場面に出くわしていた。

かがみは寝室に戻り

「あの子はやっぱり私の血がかなり濃いのね。分かってた事なんだけど」

かぐらを見ていて、ハヤテに約2年連絡がつかなかった時期を思い出していた。

「今のあの子はあの時の私と一緒。何とかしたいけど、ハヤテの邪魔は出来ないし」

普段は隣で寝ているハヤテを思い

「それに、寂しいのは私もいっしょなのよね」


                   × ×


翌日(6日目)。

「はあっ」
「だ、大丈夫?かぐら」
「なんか、やつれてるよ」

かぐらの明るさ、元気さは殆どなく、かぐらモデルの初恋○ンビを持つ男子も心配していた。

「かぐらのパパ、まだ帰って来て無いの?」
「うん。もう直ぐなんだけどね」
「そっか」

友人2人は何を言うべきか困り、結局答えは出ず

「「なんというか、頑張れ」」
「・・うん」

簡単な慰めしか出来なかった。


                   × ×


翌日(7日目)。

「そうですか。家のかぐらが」
「ええ」

かぐらを迎えに行った際、担任の安藤先生に職員室に呼ばれ、ここ数日のかぐらの様子を報告されていた。

「何かあったのかなと。クラスの子達とは何もないですし、こっそり調べても全く何も出なくて」
「・・・」

心配そうな先生に、言うべきか少し悩み

「主人が出張中なんですよ」
「え!?」
「かぐらはお父さん子ですからね。会えなくて寂しいんですよ」

報告すると、先生は安心したような顔になり

「そうだったんですか。何か複雑な事があったのかと思って心配してたんですよ」
「すみません心配かけちゃって。ですが、明日には帰ってきますので、安心してください」
「はい」

先生を安心させ、かがみはかぐらの元へ向かった。


                   × ×


翌日。

「ただいま〜」
「お帰り、パパ♪」
「おお。どうしたの、かぐら」

帰宅した途端かぐらに抱き着かれ、ハヤテは驚いていた。

「エヘヘ♪パパ♪」
「はいはい」

ハヤテは手洗いうがいを済ませ、かぐらの頭を撫でた。

「良い子にしてた?」
「うん♪勿論♪」
「それは良かった」

すると、かぐらに手招きされ、かがむと

「お帰りのチューだよ」
「ありがと、かぐら」

その日は何時も以上にべったりであり、かぐらが寝た後はかがみがべったりだった。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月25日更新) ( No.45 )
日時: 2018/04/25 18:00
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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ある日。

「ん!?電話だ。 お義父さんからだ」
「何かしら」

夕食後、居間で寛いでいるとハヤテの携帯が鳴り、相手は義父・ただおだった。

「はい、もしもし」
『やあハヤテ。今大丈夫かい?』
「大丈夫ですよ。どうなさいました?」

ハヤテが聞くと、少し間を置き

『かぐらちゃん、小学校に上がる時期が確実に近付いて来てるだろ?』
「ええ、そうですね」
『それでだ。ランドセルを買ったり注文したりしたのかい?』
「あ、いえ。まだです」

ハヤテは一旦間を置き

「忙しかったのと、混んでる時期を少し外そうって、まだです。ですが、次のお休みの日に皆で買いに行こうって話はしてたんです」
『良かった、今回も間に合って』
「え!?」

驚くハヤテに

『かぐらちゃんのランドセルなんだけどね、僕達に買わせてほしいんだ』
「そ、それは」
『いいかい?ランドセルというものは祖父母が買うものだって、よく言うだろ?』

確かにハヤテもよく耳にしていた。

『だから、かぐらちゃんのランドセルは僕やみきが買いたいんだ』
「流石に申し訳ないですよ。雛人形も買ってもらったと言うのに」

ハヤテが言うと、予想通りといった口調で

『確かに、これは祖父母の我儘だ。だが、可愛い孫娘の為に買ってやりたいんだ』
『ハヤテ、私達の我儘を叶えてほしいの。迷惑なのは分かってるわ。でも、孫が出来た時からランドセルを買い与えたいってあったの』
『これで、我儘は最後だ。だからお願いだよ』

義理の両親の強い思いは電話越しにも十二分に伝わり

「分かりました。では、お願いします」
『ありがと、ハヤテ。我儘を聞いてくれて』
『夢を叶えさせてくれて、ありがと』
「いえいえ」

その後、もう少し会話を重ね、電話を切った。

「なんだったの?」
「かぐらのランドセルをね、お義父さんとお義母さんで買いたいんだって」
「やっぱりね。あの2人ならそういうと思ってたわ」

娘なだけに、両親の思いは予想通りだったようだ。

「次の休みの日、一緒に行く事になったよ」
「やれやれ。やっぱり孫に甘いわね」
「だね」

かぐらは話の一部始終を聞いていたので

「私のランドセル、じいじとばあばが買ってくれるんだね」
「そうだよ。そういう子は多いみたい」
「ふ〜ん。 楽しみだな〜♪」

かぐらは鼻歌を歌い始めたが、直ぐに

「あ、でも。ランドセルって、これじゃないと駄目ってあるのかな?」
「昔は男子は黒、女子は赤。って決まってたみたいだね」
「でも最近じゃ色んな色のランドセルがあるわ」

納得するかぐらに

「今でも決まりがある学校もあるけど、殆どは決まってないみたいだね」
「私は平気かな」
「かぐらが通う事になってる小学校には決まりはないよ。ちゃんと確認したし」
「流石に派手すぎるのは怒られちゃうかもしれないけどね」

両親に説明され、かぐらは鼻歌を再開した。


                   × ×


そして休みの日。
綾崎家の3人は迎えに来た車に乗り込み、近くのデパートに出かけた。

「わ〜っ、ランドセルがいっぱい」
「かぐらちゃん、好きなのを選んでいいよ」
「え!?いいの?」

遠慮がちな孫に

「遠慮はいらないわよ。かぐらちゃんが欲しいランドセルを選んでちょうだい」
「僕達に気を使う必要はないよ」
「えっと。 うん、分かった」

一瞬ハヤテとアイコンタクトをし、かぐらはランドセルを選びに行った。

「お父さん、お母さん。今日はありがと」
「なあに、気にする事は無いよ」
「私達の方こそ、我儘や夢を叶えさせてもらって、感謝してるわ」

親子の会話にハヤテは敢えて参加しなかった。

「ハヤテにも言ったけど、孫の為にランドセルを買いたいってずっと思ってたんだ」
「だから、かがみやハヤテがお礼を言う必要はないのよ」
「それでも、お礼を言わせて。ありがと」

会話が一旦決着すると

「パパ〜、ちょっと来て〜」
「はいはい。何かな?」

かぐらに呼ばれ、ハヤテはかぐらの元へ行った。
すると直ぐに

「かがみも来てよ」
「分かったわ」

娘夫婦が離れたので

「早いものだね。僕達の孫娘は、もう小学生になるんだね」
「ええ。なんか、複雑ね」

親子3人でランドセルを選んでいる様子を見て

「こうしてると、娘達のあれ位の時期を思い出すよ」
「私もよ。そんな子が結婚して娘を産んだ。そして今度は孫の為にランドセルを買うのよね」
「過ぎ去ってみると、早いものだね」

暫くすると

「じいじ、ばあば。私これが良い」
「それだね?じゃ、会計しよっか」
「あっちよ」

会計に向かおうとしたが、その途中

「折角だ。勉強机も買っちゃおう」
「そうね。勉強机も買わせてもらうけど、良いわよね?」
「「あ、はい」」

気のせいでしかないのだが、「断らないでくれ」っと言うオーラが見え、ハヤテもかがみも反対しなかった。

「う〜ん。 あ、これがいいや」
「それだね?じゃ、まとめて会計しよう」
「こっちよ」

夢が叶い、かぐら以上の笑顔の両親にハヤテもかがみも自然と笑みがこぼれた。

因みに、かぐらが選んだランドセルは派手じゃないピンク色で、勉強机は「壊れない限りは一生使えます」っと言う可愛いものだった。

その後はデパート内のレストランで皆で食事し、帰路に就いた。


                   × ×


その日の夜、かぐらが寝た後。

「かぐらももう小学生なのね」
「そうだね。分かってたとは言え、その時が来ると感慨深いね」

少しの間会話が途切れ

「子育てって、大変だけどあっと言う間なのね」
「うん。気付いたら過ぎ去ってた。だね」

2人揃って俯き

「かぐらはどんな小学生になるのかしらね」
「さあ?でも、きっといい子になるよ」
「それは確実ね」

かぐらの卒園式、小学校の入学式まで間も無くだ。


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以上です。

次回、ついに最終回!!

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月29日更新) ( No.46 )
日時: 2018/04/29 12:30
名前: masa

こんにちはmasaです。

今回で、最終回です。

では本編どうぞ。
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ある日。

「はい、出来たよ」
「ありがと、パパ」

かぐらはお洒落をし、ハヤテ、かがみは正装していた。

「はあっ。私まで緊張するわ」
「まあ、僕もだけどね。リラックスしよ」
「わ、分かってるわよ」

かがみは何度も何度も深呼吸し、何とか落ち着き、3人揃って家を出た。


                   × ×


「卒園生、入場」

園長先生の合図でピアノの生演奏による入場曲がかかり、それぞれお洒落した園児たちが入場してきた。

「流石にかぐらも緊張してるわね」
「仕方ないよ。こんな日だもん」

今日はかぐらの卒園式であり、今日で幼稚園は最後だ。

「皆さん、卒園おめでとうございます。今日でこの幼稚園に通うのは幼稚園は最後ですが、勉強した事や友達と過ごした日々は皆さんの宝物になるはずです」

園長先生は一旦間を置き

「皆、思い出は消えません。どんなお金持ちでも買えないものを皆は持っています。それは自慢して良いものです。だから、ずっと大事にしてください」

園長先生の言葉に親達は感動していた。

その後も卒園式は進んでいき、

「では、卒園証書を渡します。名前を呼ばれたら返事をして、取りに来てください」

卒園証書授与になり、順番に名前を呼ばれて行き

「綾崎かぐらさん」
「はい!!」

かぐらは礼儀正しく壇上に向かい、卒園証書をもらい、自分の席に戻った。

その後も授与は滞りなく進み、

「皆さん、それぞれ教室に戻ってお話を聞いて、友達と話してください。以上」

卒園式は無事に終了し、各自教室に戻る事になった。


教室に戻ると

「先生は、皆と過ごした日は忘れません。とっても楽しい日々でした」

泣いている子もいるため、先生はただただ優しく話していた。

「皆がこの幼稚園で勉強した事、一緒に遊んだ事が宝物であるように、先生にとっても宝物です。絶対忘れません」

先生は優しく言うと、皆を見渡し

「先生の話はもうお終いです。最後に、卒園おめでと」

話が終わると、それぞれ一番仲が良い友人で集まり

「かぐら〜」
「寂しいよ〜」
「もう。小学校は一緒でしょ」

友人2人は小学校も一緒なのだ。

「でも、同じクラスになれるか分かんないし」
「小学校が同じでもやっぱ寂しいよ」
「それは、私もだよ」

涙を流す友人2人にかぐらも涙を流し、卒園と言う喜びと悲しみを共有していた。

「もう、泣くのは止めよ。この後の記念写真、酷い顔になっちゃうよ」
「「そうだね」」

因みに

「うう〜、かぐらちゃんとお別れなんて」
「小学校別だからもう会えないかもしれないよ〜」
「嫌だよ〜」

かぐらモデルの初恋○ンビを持つ男子達は、特に泣いていた。

その後、クラス毎に集合写真を撮り、ついに解散となった。

「さ、記念写真を撮って、帰ろうか」
「うん。寂しいけど、名残惜しいけど」

三千院家から派遣されたカメラマンに園の門の前で写真を撮ってもらい、帰路に就いた。

因みに、ナギの命令でかぐらの卒園式の様子はプロのカメラマンの手で撮影され、写真も撮影されていました。
勿論、ハヤテとかがみも撮影してましたが。


                   × ×


その日の夜。

「早いものね。かぐらもついに卒園したのね」
「そうだね。見守るだけの僕らでも涙が出そうだったよ」

実際、かがみは涙をこらえながら撮影していました。

「かぐらもほんの数日後には小学生なのね」
「僕達も、その分年を取ってるんだね」
「ええ」

するとかがみが

「なんか、こういう小説でこういう話って、珍しいわね」
「それは禁足事項だよ、かがみ」
「そうだけどさ」

お互いに笑みを向け

「出来る事なら、かぐらが大人になるまで、成長を見守りたいわね」
「そんなの当たり前だよ」
「ええ」

翌日。

「パパ〜♪」
「かぐら」
「何さ、ママ」

かぐらがハヤテに甘えていた所、かがみが不機嫌な声で話しかけ、睨み合いになった。

「もう小学生になるのに、ハヤテに甘えてばかりは駄目でしょ」
「そんなの関係ないよ。中学生になっても、高校生になってもパパに甘えたいもん」
「あんたねぇ」

かがみは呆れ

「ともかく、その甘え癖は直しなさい」
「絶対に嫌だ!!!」

ハヤテが何とか出来る訳も無く、ただただ嵐が過ぎ去るのを待つだけだった。

さらに翌日、かぐらが寝た後。

「ねえハヤテ」
「ん!?」
「かぐらももう小学生だし、子育ても割と落ち着いてきたでしょ?」
「ま、まあそうだけど」

かがみは少し間を置き

「そろそろさ、2人目が欲しくない?」
「え!?そ、それは」
「何よ。嫌なの?」
「そ、そうじゃないけど」

言葉に詰まり続けるハヤテに

「かぐらもお姉さんになれば、今よりもっとしっかりするんじゃない?」
「そうかもね。弟か妹が出来れば、お姉さんになろうと頑張るだろうし」
「でしょ?で、2人目はさ」

ハヤテは少し考え

「確かに2人目は欲しいよ。でも、もう少し考えさせてよ」
「分かったわよ」

因みに、2人目の子供に関しては

「(かぐらもお姉さんになれば、ハヤテへの甘え癖は直るでしょうし、私はハヤテを独占出来るし、万々歳ね)」
「(2人目は本当に欲しいけど、2人目も女の子だったら大変そうだな。かぐらみたいに僕にべったりの可能性もあるし)」

夫婦で「欲しい」っと言う所は共通だが、その裏にある考えは全く別だった。


因みに

「(あ、そうだわ。撮影出来て無かったって事にして、動画や写真は全部廃棄しちゃいましょう。そうすれば、一生に1回の大切な思い出は形として残りませんよね〜。そんなことになればもう。ああ)」

とか思っていた人がいたそうだ。


しかし、後日、撮影された写真や動画は柊家に届けられ、当然好評だった。
勿論、綺麗に撮影されていて、一生の思い出となった。
その事で

「(ふざけんじゃねえ!!!!あれだけ処分しろって言ったじゃねえか!!!何良い形として残してんだよ!!!!俺様の楽しみの方が最優先だろうが!!!!あの役立たずなゴミクズ業者が!!!!)」

とか思った人がいたそうだ。

さらに因みに、卒園式の様子はナギも見ており、ナギも涙していた。


                   × ×


それから数日後。

「新入生入場」

今日はかぐらの入学式であり、かぐらはお洒落をし、ハヤテとかがみは正装していた。

「やっぱりかぐらも緊張してるわね」
「仕方ないよ。そういう日だし」

入学式は何事もなく進み、クラス発表が行われ、教室に移動する事になった。

そこで担任の先生の挨拶と、それぞれの自己紹介が行われ、その後心得も教えられて今日は解散となった。
因みに、かぐらが自己紹介の為に前に立つと、男子達から

「あの子、可愛いな」
「確かに。綾崎さんか」
「何とか友達になりたいな」

こんな声が上がり、またかぐらモデルの初恋○ンビが多数生まれた。


「やったね、かぐら」
「また一緒だよ」
「ホント、凄いラッキーだね」

友人2人とはまた一緒になり、喜び合っていた。

「小学校でもよろしくね」
「よろしくね」
「うん♪」

軽く話をした後、記念撮影等もし、帰宅した。


そして翌日。

「行ってきま〜す」
「「行ってらっしゃい」」

入学式後、初登校を夫婦揃って見守り、

「かぐらも小学生か」
「早いって、何度思っても、その度に思うわね」
「うん」

少しの間しんみりした後

「ハヤテ、2人目は?考えてくれたんでしょ?」
「えっと、前向きに善処します」
「もう。ちゃんと考えてよね。欲しいんでしょ?2人目」

ハヤテは頭を掻いた後

「じゃあ作ろうか、2人目」
「そうね。楽しみにしてるわ」

2人はキスし

「さ、仕事行かなきゃ」
「私も仕事行かないとね」

一旦家に入って準備した後、それぞれ仕事に向かった。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上、完結です。

一応言いますが、前2作みたいに「暫く日を置いてやっぱり続きを書く」はありませんので。
まあ、簡単なおまけは考えてありますが。

因みに、小学生のかぐらちゃんはアニメ14話に出て来た「小学生時代のかがみ」、そのかがみの髪色がハヤテの髪色になった。っと思えば間違いはありません。

休止中の「女神と共に」は、再開させるかはまだ考え中です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月29日更新) 完結 ( No.47 )
日時: 2018/04/29 15:46
名前: 双剣士

感想としては久々の双剣士です。
ご完結おめでとうございます。
正直、完結はもうちょい先かなと思っていたので(かがみとハヤテがカップルになったくらいの年齢にかぐらちゃんがなる頃、とか)
突然の最終回予告に動揺しましたが、2人目が加わるのであれば納得です。

つかさをはじめとする悪友たちがちょっかいを入れまくる大学生編までとは一転して、結婚生活編はブレない小さな3人の家庭を丁寧に描いてくれましたね。
masaさんってこういうのも書けるのか、と興味深く拝読させていただいておりました。
子育て生活はある程度先が読めるだけに、つい予想とか展開希望を書きそうになりがち。自分なりにそれを恐れて感想を少なめにしてしまったことをお許しください。

最後に黒マ〇アさん・・・妹分のナギや弟分のハヤテをいじるのはともかく、幼稚園児の思い出に手を出すようではただの因業B・・・おっと誰か来たようだ。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月29日更新) 完結 ( No.48 )
日時: 2018/05/02 17:00
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●双剣士 さん

 >>感想としては久々の双剣士です。

 そういえば、そうですね。感想ありがとうございます♪

 >>ご完結おめでとうございます。

 ありがとうございます。何とかここまで来れました。

 >>正直、完結はもうちょい先かなと思っていたので(かがみとハヤテがカップルになったくらいの年齢にかぐらちゃんがなる頃、とか)

 元々、「かぐらが小学校に上がるまでにしよう」って決めたので、ここでの完結になったのです。

 >>突然の最終回予告に動揺しましたが、2人目が加わるのであれば納得です。

 そうだったんですか。まあ、お分かりかと思いますが、2人目も女の子です。たぶん。

 >>つかさをはじめとする悪友たちがちょっかいを入れまくる大学生編までとは一転して、結婚生活編はブレない小さな3人の家庭を丁寧に描いてくれましたね。

 まあ、こういう感じで行こうって決めたので。あの原作の良さを出来る限り壊さないためにはこれが一番かなってのもありますけどね。

 >>masaさんってこういうのも書けるのか、と興味深く拝読させていただいておりました。

 正直、こういう日常系の方が思いつきやすく書きやすい。ってのが自分なんです。

 >>子育て生活はある程度先が読めるだけに、つい予想とか展開希望を書きそうになりがち。自分なりにそれを恐れて感想を少なめにしてしまったことをお許しください。

 あ、いえ。感想をいただけることが励みになり、喜びになるので、謝られても。こっちも恐縮しちゃいます。

 >>最後に黒マ〇アさん・・・妹分のナギや弟分のハヤテをいじるのはともかく、幼稚園児の思い出に手を出すようではただの因業B・・・おっと誰か来たようだ

 ナギ「なあ、マリアは?」
 ハヤテ「さあ?何か大事なようがあるって言ってましたよ。妙に笑顔で」
 こなた「・・・」


 ま、まあ。 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月29日更新) 完結 ( No.49 )
日時: 2018/05/02 18:00
名前: masa

こんにちはmasaです。

今回はおまけです。なので本編ではありません。
まあ、少しは関係ありますが。

おまけですが、「本編の最終回(かぐらが小学校に上がった時)の時、主要メンバーは何をしているのか」を書きます。
まあ、作者である自分が決めた事なので、ご了承を。

ではどうぞ。
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泉こなた:大学卒業後、高校時代からバイトしていたコスプレ喫茶の店長になり、顧問弁護士であるハヤテと協力してお客さんに喜んでもらえる店になるよう日夜努力している。お店は結構繁盛しているそうだ。
     実家暮らし。独身・彼氏無し。


綾崎(柊)かがみ:大学卒業後、かねてより交際していたハヤテと結婚し、夢だった弁護士になった。法廷には何度も立ち、現在無敗記録更新中。ハヤテと違って顧問弁護士にはなっていない。
        実家を離れ家族と暮らしている。既婚・娘あり。


柊つかさ:専門学校卒業後、レストランに就職。同僚やお客さんに人気で、つかさ目当てで来店するお客さんも沢山いる。年末年始など多忙期は巫女として実家の神社の手伝いをしている。お兄ちゃん子は直らず(直す気が無い)。
     実家暮らし。独身・彼氏無し。


高良みゆき:大学卒業後、研修などを経て夢だった医者になり、大きい病院に就職。優しさと美貌もあって、他の医師や患者さんに人気があるが、本人に自覚無し。アプローチにも気づかず(遠まわしなせいもあるが)。
      一人暮らしをしようとしたが、母から猛反対を受け、実家暮らし。独身・彼氏無し。


日下部みさお:大学卒業後、とあるスポーツメーカーに就職し、そこの陸上部にも所属している。関東大会には進めるが、全国はまだ経験なし。因みに、告白はされるが断ってる。
       実家暮らし。独身・彼氏無し。


日下部(峰岸)あやの:大学卒業後、とある料理本を出している会社に就職。そこの料理研究チームに配属されている。交際していた彼氏に中々プロポーズされない日々を送ったがようやくプロポーズされ、結婚。本編でも出たが、娘はかぐらより一学年下。因みに2人目を妊娠中。
          実家を離れ家族と暮らしている。既婚・娘あり。


綾崎ハヤテ:大学卒業後、交際していたかがみと結婚。ナギの執事・三千院家顧問弁護士・こなたが店長のコスプレ喫茶顧問弁護士・鷹宮神社神職を兼任しているが、本職はナギの執事である。弁護士としては無敗記録更新中。「イケメンすぎる神職・弁護士」として未だ有名。
          家族と暮らしていて三千院家へは通い。既婚・娘あり。


小早川ゆたか:大学卒業後、実家に戻って司法試験に一発合格。司法修習も何事もなく終え、弁護士になった。初法廷はハヤテに付き添ってもらい、無事に勝訴した。「法曹界一キュートな弁護士」として結構有名(本人は知らない)。告白はされるが断っている。
       一人暮らし。独身・彼氏無し。ハヤテは今でも好き


岩崎みなみ:大学卒業後、夢だった養護教諭になり、小学校で働いている。優しさと丁寧な治療で生徒に人気があり、態と怪我して保健室に来る生徒もいるらしい。
      一人暮らし。独身・彼氏有り。


田村ひより:専門学校卒業後、大手出版社にスカウトされ、プロの漫画家になった。オタク趣味全開の内容だが、かなりの人気作で、ファンレターも結構来る。サイン会にも行列が出来る。相変わらずネタ出しや締め切りには苦労している。現在でもハヤテを頼る事は時々ある。因みに、アニメ化がそろそろと言う噂がある。
      実家暮らし。独身・彼氏無し。


パトリシア・マーティン:陵桜卒業後、実家のあるアメリカに戻ってアメリカの大学に入った。そこでは夢だった「日本のオタク文化」の布教に努め、オタク人口を増やしたとか増えなかったとか。大学卒業後はまた日本に来てこなたが店長のコスプレ喫茶に就職(副店長)。人気もかなりある。
            泉家在住。独身・彼氏無し。


若瀬いずみ:大学卒業後、苦労したが司法試験に一発合格。司法修習も苦労したが、無事に終え弁護士になった。初法廷はハヤテに付き添ってもらい、勝訴出来た。「オタクの心を理解してくれる弁護士」としてその手の人達に有名である。告白はされるが断っている。
      実家暮らし。独身・彼氏無し。ハヤテは今でも好きで、隙あらばアプローチする。


水蓮寺ルカ:大学卒業後、司法試験に一発合格。司法修習も優秀な成績で修め、裁判官になった。アイドル復帰に興味がなく「あの人は今」的な番組に出て出演者や視聴者を驚かせた。その後はルカが裁判官を務める裁判に傍聴が集まっている。
      実家暮らし。独身・彼氏無し。ハヤテは今でも好き。


天王州アテネ:大学院修了後、司法試験に一発合格。司法修習も無事に終え、弁護士になった。天王州家当主と弁護士を兼任しており、法廷にも時々立っている。「法曹界一高貴な弁護士」として有名だとか。
       使用人と共に暮らしている。独身・彼氏無し。今でもハヤテが好き。


八坂こう:大学卒業後、出版社に就職。その後は経験を積んで現在はひよりんの担当編集者になっている。原作同様締め切りを迫ることも多々ある。
     一人暮らし。独身・彼氏有り。


山辺たまき:大学卒業後、一般企業に就職。これと言った特徴のない日々を送っているが、本人は楽しんでいる。今でも目隠れキャラ。
      一人暮らし。独身・彼氏無し。


毒島みく:大学卒業後、こうとは別の出版社に就職。経験を積んだ後、ひよりんではない漫画家の担当をしている。
     実家暮らし。独身・彼氏無し。ハヤテは今でも好き。


三千院ナギ:白皇卒業後、色々あったが三千院家当主になり、三千院家をより良くしようと奮闘中。顧問弁護士のハヤテに頼る事もあるが、基本的には私生活以外は一人で解決している。
      マリアさんと一緒に暮らしている。独身・彼氏無し。ハヤテへの未練は無い。


マリアさん:現在でもナギのメイドを務めていて、ハヤテと共にナギを支えている。まあ、ハヤテと違ってナギ達をいじる事も多々あるが。結婚願望はあり、時々お見合いしているが全敗記録更新中。
      ナギと一緒に暮らしている。独身・彼氏無し。


黒沢(黒井)ななこ:現在でも陵桜で世界史を教えており、結構人気のある先生である。交際していた彼氏と結婚し、一緒に暮らしている。
         家族と暮らしている。既婚・娘有り。


桜庭ひかる:現在でも陵桜で生物教師を務めている。原作とこれと言った変わりはない。天原先生とは相変わらずの関係。
      一人暮らし。独身・彼氏無し。


天原ふゆき:現在でも陵桜にて養護教諭を担当。原作とこれと言った変わりはない。桜庭先生とは相変わらずの関係。
      一人暮らし。独身・彼氏無し。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた3 結婚生活編 (4月29日更新) 完結+おまけ ( No.50 )
日時: 2018/05/04 21:16
名前: ささ

ささです。完結お疲れ様です。
こうやっておまけを見ていると・・・基本的にハヤテ好きを公言していたgirlsいや違うwomenはきちんと独身を貫いているんだな・・・。いくつか
まず、ルカ 多忙の中よく時間割いて「あの人は今」的な番組に出たね。でなければ「あれっ水蓮寺ルカじゃね・・・」「本人なわけ・・・」で終わったのに・・普通「元」アイドルが裁判官とかびっくりぽん。
そりゃハヤテ程ではないけど傍聴人増えるわな。
それとアテネ、失礼を承知でコメントすると、明らかに財閥当主で多忙な貴方に依頼する人いるんだ・・。普通財閥当主が弁護士しないからな。
んで、ゆーちゃん 「法曹界一CUTEね・・・」これまた失礼を承知でコメントすると、どちらが依頼人かわからな・・・(言い切る前にハヤテによる鉄拳制裁がとんだ)
こんなようにほかの女性陣にも優しくしているから嫁と義妹にヤキモチ妬かれるのである。(そのうち娘にも)
いずみちゃん、「すきあらば・・・」って法律家がだめでしょ、そ、そんな爛れた関係を求めちゃ・・・
みなみちゃんに春が来た!ハヤテから教えてもらったバストアップが功を奏し・・(ry
多分今頃の田村さんの脳内は
(ゆたか「私というものがいるのに、いるのに・・」
みなみ「ごめんゆたか、でも彼が・・・」
ひより「あ〜せっかく友人に春が来たのに腐った考えは〜」)
てな感じで悶えることもあるはず。
パトリシアさん、いや、日本人だってそういうところから離れればなかなか難しいとこがあるのに、ましては異国じゃ・・今は、こなたとともにまたA-Boyを悩殺しているんでしょ。
かがみ、かぐらちゃんが小学生になりある意味これからが本番だね。(ハヤテをめぐって)
娘と妹から旦那が狙われる日々が・・・、二人目ってmasaさんの作品でそれって、完全にフラグですね。なんか
(かがみ「こら〜いつまでハヤテにべったりなんだよ」
かぐら「ママ夜はいつもパパにくっついているから昼間くらい私がイチャイチャしても・・・」
かぐら妹「おねーちゃんばっかじゃなくてたまには私にも・・・」
かがみ「ハヤテとイチャイチャしていいのはわたしだけ〜」
ハヤテ「ははははは・・・」
)てな絵が浮かぶ。かがみにとって、願わくは、ハヤテ好きの遺伝子がほとんどかぐらちゃんにいって、次女にはあまりないことかな・・・
ナギ、「私生活以外」って・・・・マリアさんが寿退職したらどうするん?
最後に、黒かった人じゃなかった心が黒いキ〇じゃなかった「聖母」マリアさん
お見合いが失敗しているのは、お見合い相手に何かしかけているか、あるいはその内面を見透かされている・・・(夜道に気をつけなきゃ・・・)
この作品の原作となっている2作でこんなんだから、ハヤテが主要メンバーが全員女子高生とかの作品(ガ〇パン)に転移したらえらいことになりそうだ。(それこそもはや暴動)(ナギ、そうでしょ、諦めているとはいえハヤテのカッコ良さは主のお墨付きだからね)
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Re: ハヤ☆すた3結婚生活編(4月29日更新)完結+おまけ ( No.51 )
日時: 2018/05/06 16:57
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。完結お疲れ様です。

 感想ありがとうございます♪

 >>こうやっておまけを見ていると・・・基本的にハヤテ好きを公言していたgirlsいや違うwomenはきちんと独身を貫いているんだな・・・。

 まあ、そうですね。ナギだけは「良い相手を見つけようとしているが、財力目当てばかりなので独身・彼氏無しな現状」が本当の所です。

 >>いくつか

 あ、はい。なんでしょう?

 >>まず、ルカ 多忙の中よく時間割いて「あの人は今」的な番組に出たね。でなければ「あれっ水蓮寺ルカじゃね・・・」「本人なわけ・・・」で終わったのに・・普通「元」アイドルが裁判官とかびっくりぽん。

 ルカ「まあ、面白そうだったからね。それに、仕事前や休憩時間とかの空き時間を使って取材受けたからね。仕事に支障はなかったよ。まあ、ばれる事に関しては覚悟の上だったけどね」

 >>そりゃハヤテ程ではないけど傍聴人増えるわな。

 ルカ「ま、それも覚悟してたけどね。元アイドルの宿命かなって」

 >>それとアテネ、失礼を承知でコメントすると、明らかに財閥当主で多忙な貴方に依頼する人いるんだ・・。普通財閥当主が弁護士しないからな。

 アテネ「国選弁護士、と言うのもありますし、事務所には入ってませんがホームページがありますからね。その依頼を受けてるんですわ」
 こなた「因みにアテネさんは機械に弱いから、依頼チャックは機械に強い使用人さんがやってみるんだって」

 >>んで、ゆーちゃん 「法曹界一CUTEね・・・」これまた失礼を承知でコメントすると、どちらが依頼人かわからな・・・(言い切る前にハヤテによる鉄拳制裁がとんだ)

 ハヤテ「失礼ですよ。まったく」
 ゆたか「は、ハヤテさん////////////////////////////」
 こなた「ゆーちゃんへの依頼は結構あるみたいだよ。可愛いからね、ゆーちゃんは。 あ、ゆーちゃんは無敗じゃないよ」

 >>こんなようにほかの女性陣にも優しくしているから嫁と義妹にヤキモチ妬かれるのである。(そのうち娘にも)

 ハヤテ「そ、そんな事言われても。性格だからとしか言い様が」
 かがみ「・・・」
 かぐら「・・・」

 >>いずみちゃん、「すきあらば・・・」って法律家がだめでしょ、そ、そんな爛れた関係を求めちゃ・・・

 いずみ「一線超えなきゃ平気だって。浮気にならないギリギリを見極めてるつもりだし」


 >>みなみちゃんに春が来た!ハヤテから教えてもらったバストアップが功を奏し・・(ry

 みなみ「そ、それは関係無いと思いますけど」
 みゆき「みなみさんはお優しいですからね。見た目も勿論いいですし」

 因みに、みなみちゃんの彼氏は職場の同僚である教師です。

 >>多分今頃の田村さんの脳内は
  (ゆたか「私というものがいるのに、いるのに・・」
  みなみ「ごめんゆたか、でも彼が・・・」
  ひより「あ〜せっかく友人に春が来たのに腐った考えは〜」)
  てな感じで悶えることもあるはず。

 ひより「ア、アハハ。ナニヲイッテルノカナ〜」

 因みに、みなみちゃんに彼氏が出来た事を知った時、その光景を下書きの段階まで書きましたが、我に返って急いで処分した、っと言う本人しか知らない真実があります。

 >>パトリシアさん、いや、日本人だってそういうところから離れればなかなか難しいとこがあるのに、ましては異国じゃ・・今は、こなたとともにまたA-Boyを悩殺しているんでしょ。

 パティ「そう、ネ?そういうヒトにブンカをデンジュするのがオタクミョウリにつきるネ。むずかしさはカンケイないネ」
 こなた「パティはウチの稼ぎ頭だよ。まあ、お店のNo.1は私だけど」
 パティ「いつかカツネ」

 >>かがみ、かぐらちゃんが小学生になりある意味これからが本番だね。(ハヤテをめぐって)

 かがみ「だ、大丈夫よ。思春期に入れば「パパなんか嫌い」になると思うし」
 こなた「ないと思うよ」
 あやの「わ、私もそう思うかな」

 >>娘と妹から旦那が狙われる日々が・・・、二人目ってmasaさんの作品でそれって、完全にフラグですね。なんか
  (かがみ「こら〜いつまでハヤテにべったりなんだよ」
  かぐら「ママ夜はいつもパパにくっついているから昼間くらい私がイチャイチャしても・・・」
  かぐら妹「おねーちゃんばっかじゃなくてたまには私にも・・・」
  かがみ「ハヤテとイチャイチャしていいのはわたしだけ〜」
  ハヤテ「ははははは・・・」
  )てな絵が浮かぶ。かがみにとって、願わくは、ハヤテ好きの遺伝子がほとんどかぐらちゃんにいって、次女にはあまりないことかな・・・

 かがみ「ま、まあ。あれだけ「ハヤテ好き」の遺伝子が入ってるわけだし、平気でしょ」
 こなた「現実はそう上手く行かないと思うよ」
 みさお「だな〜」

 因みに、こっそり教えますが、「2人目も女の子で、かぐら以上の超超ファザコン」って設定を考えてました。物語の都合で書きませんでしたが。

 >>ナギ、「私生活以外」って・・・・マリアさんが寿退職したらどうするん?

 ナギ「まあ、その時はその時さ。一応家事とかは出来ない訳じゃないし、大変だったらまた誰か雇うさ」
 ハヤテ「因みに、忙しいせいで家事に手が回らない。ってだけですもんね、お嬢様は」

 >>最後に、黒かった人じゃなかった心が黒いキ〇じゃなかった「聖母」マリアさん

 マリア「私は聖母ですよ〜♪何を言おうとしたが聞きませんがね♪」
 ナギ「(こ、怖いよ)」

 >>お見合いが失敗しているのは、お見合い相手に何かしかけているか、あるいはその内面を見透かされている・・・(夜道に気をつけなきゃ・・・)

 マリア「フフフッ♪」
 ナギ「一応弁護するが、普通にお見合いしてるみたいだぞ。まあ、理由は・・分からんが」
 ハヤテ「ま、まあ。警戒する事に間違いはないと思いますよ・・平気だと思いますが」

 >>この作品の原作となっている2作でこんなんだから、ハヤテが主要メンバーが全員女子高生とかの作品(ガ〇パン)に転移したらえらいことになりそうだ。(それこそもはや暴動)(ナギ、そうでしょ、諦めているとはいえハヤテのカッコ良さは主のお墨付きだからね)

 ナギ「まあ、な。下手すれば戦争になるかもな。ハヤテのカッコよさと「天然ジゴロと言う名の猛毒」は強力だからな。 あ、作者はガ○パンは名前しか知らんみたいだぞ」
 ハヤテ「だ、大丈夫ですよ。・・・・・たぶん」


 感想ありがとうです〜♪

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