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ハヤ☆すた2.5 大学生編 (11月19日更新) 続く
日時: 2017/09/24 01:15
名前: masa

こんにちはmasaです。

新しいスレでの最初の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

アテネ「時は・・何事もない普通の時代」
ルカ「三千院家執事となった綾崎ハヤテ君が」
こなた「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「結局このパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日。

「はあ〜っ、やっぱり緊張するわね」
「大丈夫?」

今日はかがみとルカが受けた予備試験の二段階目、「論文式筆記試験」の結果発表の日である。
かがみは前回同様ハヤテに付き添って貰って、発表時間を待っていた。

「前回の時もそうだったけど、慣れないものね」
「まあ、それはしょうがないよ。そろそろ時間だけど、準備は良い?」
「よくは無いけど、受け入れられるわ」

「じゃあ、アクセスするね」
「ええ」

時間になり、ハヤテはホームページにアクセスし、怖さで落ち着かないかがみと共にかがみの受験番号を探した。

「あっ、あったよ」
「ほ、ホントだわ」

何度確認してもかがみの受験番号はあり、受験年度も間違って無かった。

「良かったね。おめでと」
「ありがと、ハヤテ。貴方のお蔭よ」
「僕は特に何もしてないよ。かがみの実力だよ」

「ハヤテのサポートのお蔭よ。実力以上の力を発揮出来たし」
「そう。それは良かった」

その日の夜。

「そうかい。おめでと、かがみ」
「ホント、おめでたいわね」
「ありがと、2人とも」

かがみは両親に報告していた。

「これで、あと一つだね」
「私達は応援しか出来ないけど、頑張ってね」
「ええ、勿論よ」

「さて、今からお祝いの準備でもしておこうか」
「そうね。ここまで来たら、かがみなら文句なしに最後まで合格するでしょうし」
「まだ気が早いわよ。気持ちだけ、貰うわ」
「「そ、そう」」

翌日。

「そう言えば、かがみとルカは予備試験の「論文式筆記試験」の結果はどうだったんですの?」
「私は合格出来たわ。点数は分かんないけどね」
「そうですか。おめでとうございます。まあ、信じてましたが」

「ありがと。ルカは?」
「私も合格出来たよ。かがみと一緒で点数は不明だけどね」
「ルカも、おめでとうございます。まあ、かがみ同様に信じてましたが」

「ありがと」
「ですが、ここで気を抜いたら駄目ですわよ。次の「口述試験」に合格しないと、今までの苦労が水の泡ですからね」
「それは分かってるわ。だから、皆からのお祝いは、言葉や気持ちだけにしてもらってるし」

「私も十二分に理解してるよ。かがみとは元々の実力差もあるから、余計にね」
「なら、よろしい」

かがみとルカ、共に第二段階「論文式筆記試験」合格。


                   × ×


ある日。
この日、八坂こうと毒島みくは一緒に遊んでいた。

「はあっ」
「どうしたの、毒っさん」
「・・何が?」

「何がって。最近溜息多いよ。何か悩み事?」
「そんなのないよ。それに、私そんなにため息ついてる?」
「そりゃ結構な数で」

「そんなに?」
「何日か前に一緒に遊んだでしょ?その日に失礼ながらこれで数えさせてもらいました」
「ああ」

カチカチやって数えるあれです。

「そしたらなんと、その数95回。半日程度でだよ」
「そ、そんなに」
「悩みがあるなら聞くよ。力になれるか分かんないけど」

みくは長めの沈黙の末

「私、最近変なんだ」
「どのように?」
「綾崎先輩の事ばっか考えちゃうんだよね。意識しないと料理中も考えちゃって、失敗するし」

「・・・」
「おまけに夢にまで出る始末。結末は決まって「結婚して子供を産んで幸せな家庭を築く」なんだよね」
「・・・」

「ねえやさこ、これって」
「恋だよ恋。それ以外に答は無いでしょ」
「・・・」

「毒っさん?」
「なんで、だろうね」
「え!?」

「否定したいのに、それを必死で止める私がいる。やっぱり、あの時落されたのかな?」
「間違いなく、ね。じゃ無きゃコンプレックスに感じてる名前で呼ぶことを許可しないじゃん。家族や親戚以外で呼ぶと怒るのに」
「・・・」

「まあ、こればっかは毒っさん次第じゃない?否定するのも肯定するのも」
「肯定したとしたら、「悲しい恋」だよね。報われないし」
「ひよりんが言ってたもんね。あの先輩は恋人と凄く仲が良いって」

「・・・はあっ」
「(やれやれ。あの先輩は「厄介な事」をする天才だよな。特に恋愛絡みで)」

こうは完全に呆れていた。


                   × ×


ある日。

「秋だねぇ」
「そうですわねぇ」
「秋だねぇ」

「そうですわねぇ」
「何いきなり2人して年寄り臭い事言ってんのよ」
「良いじゃん別に。秋と言ったら「○○の秋」で盛り上がるところだし」

「まあ、それもそうね」
「でしょ〜?」
「で、肝心のルカとアテネは何の秋なのよ」

「ん〜!?私は「読書の秋」と「漫画の秋」かな〜」
「一緒じゃないの?それ」
「分かってないな〜。私は漫画書いてるでしょ?つまり、「読書の秋」は読むだけ。「漫画の秋」は書くのも含めて、だよ」

「ああ、そう」
「私は「読書の秋」もしくは「勉強の秋」ですわね」
「うえ〜。読書はともかく勉強の秋って」

「アテネさんらしい答えですけどね。勉強も好きな」
「そうですわ」
「ああ、そう。ハヤテ君は?」

「う〜ん。僕は特にこれと言って。季節関係なく色々ですから」
「ふ〜ん。まあ、かがみは聞かなくていいや」
「何でよ」

「だって「食欲の秋」でしょ?お菓子しょっちゅう食べてるし」
「う"」
「そうやって言葉に詰まるところが、肯定と捉えられる要因ですわね」
「ヌググ」

一方。

「そう言えばさ。ゆたかちゃんは秋って言ったら何を浮かべるの?」
「え!?う〜ん。紅葉とか美味しい物とか」
「それもだけど、「○○の秋」ってよく聞くでしょ?ゆたかちゃんはどうなのかなって」

「あ、そっか。私は、えっと」
「私は読書の秋かな。まあ、私は漫画やラノベ専門だけど」
「そうなんだ。私は「紅葉の秋」かな」

「へ〜」
「だって、紅葉って綺麗でしょ?テレビで「山一面の紅葉」って特集されるとき、私見入っちゃうから」
「ゆたかちゃんは乙女だね〜」

「そ、そうかな?」
「間違いなくね。私じゃそんな発想に至れないし」
「そ、そうなんだ」

「あ、そう言えば」
「ど、どうしたの?」
「あ、ごめん。何でもないよ」

「そう」
「(まあ、もう一つ○○の秋はあるんだけどね)」

放課後。

「あ、ハヤテお兄さ〜ん」
「いずみちゃんにゆたかさん。 え!?」
「へへ♪」
「ど、どうしたの?突然抱きついて」

いずみはハヤテに抱き着いているのである。

「何でもないよ〜」
「そ、そう?」
「(私のもう一つの秋は「ハヤテお兄さんに甘えたい秋」なんだよね〜)」

「・・・」
「ん!?ゆたかちゃんも抱きつく?」
「うえ!?//////////////////」

「場所は空いてるよ〜」
「で、でも。  あ」
「ん!?」

「ハ〜ヤ〜テ〜」
「か、かがみ」
「廊下で何やってるのかしら〜」

「あ、いや。これは、その」
「別にいいじゃないですか。抱きつく位」
「好くないわよ〜。ハヤテも早く引き剥がしなさ〜い」

「そ、それはその」
「フフッ♪」
「・・・」

ハヤテはただただ嵐が過ぎ去るのを祈るしか出来なかった。

その日の夜。

「そう言えば。お嬢様は秋と言ったら、何の秋を思い浮かべます?」
「なんだ突然」
「今日大学でそう言う話題になりまして。お嬢様はどうなのかなって」

「私は「読書の秋」と「漫画の秋」だよ。ほら、最近私漫画を描くようになったろ?」
「ええ、合間を縫って」
「だからだよ。まあ、「季節関係ないじゃん」ってツッコミされたら返す言葉ないがな」

「そうですか」
「(因みに、私は「コレクションの秋」ですね〜。今日はどんなコレクションを増やそうかしら♪)」

翌日。

「ねえこなた」
「ん!?何?」
「こなたは秋と言ったら何を思い浮かべるのよ」

「私?そりゃ「読書の秋」そして「ゲームの秋」なのだよ」
「やれやれ。予想通りね」
「まあね〜」

「幾つになっても変わんないわね、あんたは。読書って言っても、漫画でしょ、あんたは」
「その通りなのだよ、かがみんや」
「やれやれ」

「そう言うかがみは・・「食欲の秋」か」
「あんたまでルカと同じ事を。違うって。「読書の秋」よ」
「いやいや。かがみは「食欲の秋」以外ないって」

「何でよ」
「お菓子食べまくってるじゃん?だからブクブク太って」
「なあちびっ子」

「何〜?」
「ここに柊の彼氏がいなくてよかったな」
「何で〜」

「だってね、綾崎君は柊ちゃんの事を悪く言うと、容赦ないでしょ?」
「あやのの言う通りだゼ」
「あ、そっか」

ハヤテが多忙でいなくてよかったと思うこなたであった。


                   × ×


ある日。

「かがみ〜、貴方にお届け物よ〜」
「あ、ありがと」
「試験の結果?」
「そう言うとこ」

そう、今日はかがみやルカが受けた論文式筆記試験の採点結果が通知される日である。

「さてさて、どうかなっと」

結果を見たかがみは

「まあまあね」

流石に満点ではないものの、合格基準を大きく上回っていた。
翌日。

「そう言えば。かがみとルカは採点結果はどうだったんですの?確か、郵送されてるはずですが」
「私はばっちりだったわ。まあ、満点は流石に不可能だったけどね」
「私もだよ。まあ、結果を比べたら、かがみが圧倒的に勝ってると思うけど」

「じゃあ比べてみる?一応結果持ってきたけど」
「まあ、見え見えの結果を見ても面白くないけど、一応ね」

お互いに採点結果を見せ合い

「やっぱかがみが勝ってたか」
「そうみたいね。でも、ルカだって良い点じゃない」
「一応努力したからね。コミケに行かず、漫画やゲームも我慢して」

「これだったらお互い最後の「口述試験」合格出来そうね」
「それはかがみだけじゃないの?この点なら油断さえしなきゃ余裕で合格でしょ」
「そ、そんな事は。まあ、ルカも大丈夫よ」

「そうかな〜。 あ、そうだ。ハヤテ君はどうだったの?」
「僕ですか?僕は」
「前に聞いたでしょ。「全部満点だった」って」

「あ、そっか。ってか受けてみてわかったけど、これを満点って。どんだけ凄いの」
「ま、まあ、努力しましたから。人の何十倍以上も」
「「ふ〜ん」」


                   × ×


ある日。

「焼き芋の美味しい季節よね〜」
「あれ?かがみ、体系気にしてなかたっけ?」
「う"」

大学の帰り、焼き芋屋を見つけたかがみは迷わず購入し、美味しそうに食べてるとハヤテにツッコまれた。

「だ、だってさ。美味しそうな匂いについ」
「まあ、気持ちは分かるけどね。僕も衝動にかられたし」
「でも、買ったのはかがみだけっと」

「・・・」
「まあ、良いじゃないですか。かがみが美味しそうに食べている姿は僕好きですし」
「そ、そう」

「でも、太りますわよ。寒くなって来ると脂肪の燃焼は悪くなりますし」
「そ、それは別にさ」
「何回も言ってるけど、かがみが太っちゃっても気にしないって。愛するって気持ちはそう簡単には消えないよ」

「ハヤテ」
「かがみ」

ピンク色一色の雰囲気に

「あのさお2人さん」
「往来のど真ん中じゃ迷惑ですわよ」
「「//////////////////////////////////////」」

「でもさ、ハヤテ君。そうは言うけど、太っちゃったかがみと現状のかがみ。どっちが良いの?」
「そ、それは超々究極の質問ですね。答えは」
「出せないってのは無しですわよ。それだと色々と問題が」

ハヤテはかなり長めの沈黙の末

「現状のかがみ、ですね。僕が心底惚れ込んだのは。勿論「選ばないと地球が消滅する」って前提条件のもとに出した答えですが」
「そ、そう」
「かがみ?」

「アテネ、ルカ食べる?」
「え!?いいの?」
「私はもういらないわ」
「ああ、そう」

かがみが残した分はアテネとルカが半分こして食べた

「良かったの?僕はかがみが美味しそう食べる姿好きなのに」
「良いのよ。さ、帰りましょ」
「あ、うん」

後悔など無さそうなかがみに

「やっぱり恋人の言葉は効果覿面だね」
「ええ。前に私達が言っても、全く効果が無かったというのに」
「まあ、それがかがみだよ」
「ですわね」

ハヤテと楽しそうに話すかがみを見て、コソコソと話していた。


                   × ×


ある日。

「おいいずみ、ちょっといいか?」
「何、お兄ちゃん」
「これ、お前にやるよ」

「え!?これって今話題の紅葉イベントやってるテーマパークのチケット。どうしたの、これ」
「懸賞で当たったんだ。ホラ」
「あ、ホントだ」

兄が見せてきた雑誌に、確かに当選者の欄に兄の名前があった。

「当たったはいいけど、俺は行かないしな。誘おうにも男とばっかじゃな。だからあげる事にしたんだよ」
「お兄ちゃん、ありがと」
「折角だ。お前の恋するあの人誘ってデートでもしたらどうだ?」

「うん、そうする」
「お土産、要らないからな」

いずみは直ぐに携帯を取り出し、ハヤテに電話し

「あ、ハヤテお兄さん、今大丈夫?」
『うん、平気だよ。どうしたの?』
「次のお休みの日、予定ある?」

『まあ、ある事はあるよ。調整出来ない訳じゃ無いけど』
「そっか。じゃあさ、○○ってとこに一緒に行こうよ。お兄ちゃんにチケット貰ったからさ」
『も、若しかして、2人きりかい?』

「勿論」
『う〜ん。分かった、何とか調節してみるよ』
「やった♪ありがと、ハヤテお兄さん♪」

『ただね、他の皆には内緒にしてほしいんだ』
「うん、それは勿論」
『それだけはお願いね。じゃ、次の休みに』
「うん♪」

で、当日。

「お待たせ、ハヤテお兄さん」
「待ってないよ」
「さ、行こうよ」

「え、えっと。やっぱり腕に抱き着くんだね」
「勿論♪」
「(ま、いっか)」

移動割愛。

「うわ〜、これは凄いね」
「ホントだね」

イベントを売りにしてるだけあって、見事な紅葉で彩られており、乗り物とも見事に調和していた。

「さ、行こうか」
「うん♪」

ハヤテが立てたデートプランはやっぱり完璧であり、紅葉は勿論アトラクションも十二分に楽しめ

「やっぱりハヤテお兄さんは凄いね。凄い楽しいよ」
「それは良かった。さて、お昼だけど」
「お弁当作って来たよ」

「作ったのって、いずみちゃん?」
「勿論。さ、食べよう」
「うん」

いずみの料理はレベルが高く、ハヤテは「かがみの程じゃ無いけど美味しい」っと、密かに思っていた。

午後も十二分に楽しめるプランであり、いずみはずっと笑顔だった。

「ありがと、ハヤテお兄さん。すっごく楽しかったよ」
「それは良かった。僕も楽しかったし」
「ハヤテお兄さん」

いずみは当たり前の様にハヤテにキス(口に)し、

「さ、もう帰ろっか」
「そうだね。家まで送るよ」
「ありがと」

また移動割愛。

「どうだったんだ、今日は」
「最高だったよ。お兄ちゃん、チケット当ててくれてありがと」
「気にすんな。偶々だからな」

「それでもありがと」
「・・どういたしまして」

翌日。

「ハ〜ヤ〜テ〜」
「か、かがみ!?ど、どうしたの!?」
「どうした?あなた私に報告しなきゃいけない事あるんじゃないの〜♪」

「え!?な、無いよ」
「へ〜♪じゃあこれはどう言う事かしら〜♪」
「ゲッ。これは」

かがみの携帯にはいずみとハヤテがキスした瞬間が写し出されていた。

「親切な誰かが送ってくれたのよ〜♪」
「こ、これはその」
「フフッ♪ゆ〜っくり話を聞きましょうか〜♪」
「うう〜。勘弁してよ〜」

結局ハヤテはかがみの機嫌を直すのに超苦労した。

「(でも、何でばれたんだろ。誰にも言って無いし、いずみちゃんが約束破る訳無いのに。おまけにあんな写真まで。いったい誰が?)」

ハヤテはかがみの機嫌を直した後、こう思っていた。

「(あらあら♪ハヤテ君が若瀬さんとデートした事をかがみさんに報告したのは大正解でしたね〜♪とっても面白い事になりましたし♪こっそり尾行してキスした決定的瞬間も送れましたし♪)」


                   × ×


ある日。

「はあ〜っ、緊張するわね」
「大丈夫?」
「全然大丈夫じゃないわよ」
「・・そっか」

今日は予備試験最後の「口述試験」の実施日である。
前2回同様ハヤテに車で送ってもらいながら、話していた。

「これで最後だし、緊張するのは仕方ないよ」
「そうなんだけどねぇ」
「まあ、割り切るしかないよ。そうじゃないと、何も出来ないし」

「そうね。深呼吸してるわ」
「そうそう」

ハヤテに前に教えて貰った「落ち着ける呼吸法」を実施し、ハヤテを気を使って話しかけなかった。

「じゃ、行ってらっしゃい。帰りにまた迎えに来るから」
「ええ。これで最後かもしれないし、最善を尽くすわ」
「ファイト、かがみ」
「ええ」

励まされたかがみは少しとはいえ落ち着いた顔になり、試験会場に向かった。
控室に着くと、ルカはもう既にいた。

「ルカ」
「ウワッ!!!!!カガミカ」
「カタカナになってるわよ」

「シカタナイデショ、コンカイモムズカシインダシ」
「頑張るしかないんだし、そんな状態じゃ受かる物も受からないわよ」
「カガミハヘイキソウダネ」

「全然平気じゃないわよ。今だって心臓が煩いし」
「そう」
「ここまで来たら割り切りましょ。ハヤテにも言われたから」

「分かったよ。やれるだけやって、駄目なら駄目でしょうがないよね。今回で予備試験最後かもしれないしね」
「ええ。受かれば来年は本試験。駄目なら大学院か再挑戦だからね」
「まあ、再挑戦は私はしないけどね」
「そう」

試験割愛。

「どうだった?かがみ」
「やれるだけやったわ。後は神頼みよ」
「大丈夫だよ。僕は信じてるから」

「そう。ありがと」
「お礼言われる事じゃないよ」

家に帰ると

「お帰り、かがみ」
「あ、まつり姉さん。帰ってたんだ」
「まあね。試験どうだった?」

「やれるだけやったわ」
「後は結果次第。って奴だね」
「ええ」

すると、一瞬だけ口を開いたが直ぐに止めた姉に

「な、何よ」
「励まそうと思ったんだけど、止めたの。私より彼氏君の方が効果あるかなって」
「そう」

果たして、かがみとルカの「口述試験」の結果は如何に!?

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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 ( No.1 )
日時: 2017/09/30 20:10
名前: ささ

なるほどこなたあのやり取り(かがみに秋について聞いたくだり)をハヤテに伝えても大丈夫というわけか。ハヤテ…
ハヤテ、かがみを除いて1番美味い料理は誰の?
かがみが作者さんが現在休載中の作品のアテネよろしくの状態になっている!ハヤテ、ドンマイ。あとかがみ、ダークオーラ出しすぎ!
往来のど真ん中でイチャついてるんじゃなければピンク1色でも迷惑にならないんじゃない。とマジレスしてみる。

以上でーす。
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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (10月1日更新) ( No.2 )
日時: 2017/10/01 01:05
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 かがみ「感想ありがと♪」

 >>なるほどこなたあのやり取り(かがみに秋について聞いたくだり)をハヤテに伝えても大丈夫というわけか。ハヤテ…

 こなた「か、勘弁して。かなりきつい一撃貰うから」
 かがみ「・・言うべきかしら、ね」
 こなた「うう〜」

 ハヤテ「???」

 >>ハヤテ、かがみを除いて1番美味い料理は誰の?

 ハヤテ「え!?う〜ん。    お義母さんとつかささんが良い勝負ですかね」
 みき「あら、嬉しいわね♪」
 つかさ「お兄ちゃん///////////////」

 >>かがみが作者さんが現在休載中の作品のアテネよろしくの状態になっている!ハヤテ、ドンマイ。あとかがみ、ダークオーラ出しすぎ!

 かがみ「だって・・。だって・・・」
 こなた「まあ、しょうがないんじゃない?ハヤちゃん大好きかがみだし」
 かがみ「・・・」

 ハヤテ「こればっかりは謝るしか出来ないよ」

 >>往来のど真ん中でイチャついてるんじゃなければピンク1色でも迷惑にならないんじゃない。とマジレスしてみる。

 アテネ「良くないですわ!!!迷惑ですわ!!!」
 ルカ「ホントだよ。迷惑極まりないよ」

 こなた「この2人の場合、「ヤキモチ」が9割以上を占めてるね、怒ってる理由が」

 >>以上でーす。

 はい〜♪ 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (10月1日更新) ( No.3 )
日時: 2017/10/01 01:10
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「時は・・何事もない普通の時代」
ルカ「三千院家執事となった綾崎ハヤテ君が」
こなた「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「結局このパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日。

「はあっ」
「大丈夫?今迄に無い程に顔色悪いよ」
「・・当たり前でしょ。今日で最後かもしれないんだし」

そう、今日はかがみとルカが受けた予備試験の「口述試験」の結果発表の日である。

「正直、前2つは多少なりとも自信はあったわ。ハヤテのサポートもあった訳だし」
「・・・」
「でもね、今回ばっかりは「全く」と言えるほど自信が無いのよ」

「大丈夫だよ。かがみなら、ね」
「・・・」

「効果はいま一つだ」状態のかがみを気にしつつ時計で時間を見計らいつつ時間になるのを待ち

「じゃ、結果見るね」
「ま、待って」
「な、何!?」

「あ、何でもないわ」
「そう?」

今迄通り法務省のホームページにアクセスし、結果発表のページに飛び、かがみの受験番号を探した。

「こ、これは」
「無かったの?駄目だったの?不合格だったの?」
「かがみ〜、全部ネガティブな言葉ばっかだよ」

「あ、つい」
「大丈夫だよ。ほら」
「あ」

かがみの受験番号はあり、何度確認しても「合格」だった。

「おめでと。これで予備試験は合格だね」
「ええ。ええ」
「まあ、僕は信じてたけどね」

「ありがと。ハヤテのお蔭でもあるわ」
「そう。それは良かった」

その日の夜。

「そうかい。かがみはついに」
「予備試験に合格なのね」
「大変だったけど、ね」

「これで来年から本番の司法試験に挑めるんだね」
「取りあえずは、おめでと」
「ありがと、お父さんにお母さん。でも、まだ終わった訳じゃ無いわ」

「「・・・」」
「寧ろ、やっと「始まり」なのよ。予備試験はあくまで「きつい準備運動」なのよ。本番で駄目だったら、完璧に無意味なのよね」
「・・そう、だね。でも、かがみなら平気さ。いっぱい努力してたのは知ってるから」

「ありがと。少しだけど、気を緩める事が出来たわ」
「そうかい」

翌日。

「かがみ、ルカ、2人の予備試験の結果は」
「合格だったわ。大変だったけどね」
「私は」

「「ま、まさか」」
「嘘です。合格だったよ〜」
「脅かさないでくれます?嫌な予感が走ったじゃないですか」

「ごめんごめん。でもさ、点数の郵送はまだだけど、絶対ギリギリだったと思うよ。かがみは余裕あったと思うけど」
「それは・・答えにくいわね。まあでも、ルカもいっぱい努力してたし、大丈夫よ」
「そうかな〜」

「自信を持ちなさい。私の知ってる誇りある友人であるルカはそう簡単に自信を失ったりする人では無いですのよ」
「ありがと。まあでも、これでかがみは弁護士、私は裁判官という夢のスタートラインに立てたわけだよね」
「ええ、そうね。お互い頑張りましょ」

「勿論」
「ところで2人とも、「お祝パーティ」は」
「私は家族がやってくれるって。だから」

「私もパパとママがお祝いしてくれるって。予定入ってるよ」
「そうですか。正直家で豪勢なパーティを開きたかったですが、家族を優先してくださいな」
「「そう」」

「ただし、私が大学院を修了し、司法試験に合格した暁にはパーティに出て貰いますからね」
「「「それは勿論」」」
「それは良かった」

柊かがみ、水蓮寺ルカ。ともに「司法試験予備試験」合格。
よって、「司法試験への受験資格」獲得。


                   × ×


ある日。

「え〜っ、では。かがみの予備試験合格および、来年の司法試験合格を祈ってかんぱ〜い」
「「「「「「かんぱ〜い」」」」」」

今日は柊家でささやかながらパーティが開かれていた。

「でも、良かったんでしょうかね?家族でのお祝いに僕が参加して」
「おや?君は家族じゃないのかい?」
「そ、そう言う意味では。ってあれ?」

「君はもう家族同然じゃないか。かがみとは仲良いし、結婚だって」
「「//////////////////////////」」

父の言葉にかがみもハヤテも照れていた。

「まあともかく、折角のお祝いなんだし、気にしなくていいよ」
「分かりました」
「でも、ホントにおめでたいわね。本番がまだ残ってるとはいえ、ね」

「それは十二分に分かってるわ」
「本番も大変なのですが、かがみなら大丈夫ですよ」
「そうね」

ハヤテを含めた親子での会話をしていると

「でもさ、水を差すようで悪いけど、よく合格出来たよね、かがみは」
「ど、どういう事よ、まつり姉さん」
「あ、いやね。悪口に聞こえたら謝るよ。私の友達が司法関係の職に就きたいって思ったらしくて、その人は法科大学に通ってないから予備試験に挑戦しようと思ったんだって」

「それで?」
「本屋で予備試験の過去問立ち読みしたらチンプンカンプンすぎて止めたんだって」
「そう言う事ね」

「その話を聞いて私もこっそりかがみの部屋の予備試験の過去問を見せて貰ったんだけど、訳分かんなかったんだよね」
「勝手に見たのね。まあいいけど」
「でもまつり、それは仕方ないんじゃないん?確か、日本最難関の試験の一つって言われてるのよね?彼氏君」

「あ、はい。何度挑戦しても駄目なので、諦める人が結構いる位です」
「つまり、それだけ難しい訳でしょ?」
「まあね。ハヤテに調べて貰ったんだけど、私が受験した予備試験の最終合格率は2.2%だったわ」

「2.2!?そんなに低いのを突破するなんて、流石かがみだね」
「これなら本番も大丈夫なんじゃない?」
「それは分からないわ」

「でも、予備試験突破者の6割強の人が本試験も突破してるので、大丈夫ですよ」
「だってさ。良かったわね、かがみ」
「そ、そうね」

こんな風に話していると

「も〜、お姉ちゃん達。折角私がかがみお姉ちゃんのお祝いの為に精一杯腕を振るったんだから、冷める前に食べてよ〜」
「そうだね。話は後ででも出るからね」

その後は試験の話は出ず、和やかムードでパーティはお開きになった。

因みに、遅くなったのでハヤテは泊まる事になったのだが、つかさがハヤテとお風呂を一緒に入りたがったり、一緒に寝たがったりした事は言うまでもない。


                   × ×


ある日。

「あ、そうだ。ねえかがみ」
「何よ」
「今年のクリスマスなんだけどね」

「・・」ピクッ
「レストラン、予約取れたよ」
「時間かかったのね」

「交渉に、ね。でも、一番良い個室の予約が取れたんだよ」
「そ、そう」
「だから、2人きりでイブからクリスマスにかけてディナーだよ」

「ありがと、ハヤテ」
「気にしないで。当然のことだし」
「当然じゃないわよ。物凄く感謝してるわ」
「そっか」

幸い?アテネもルカも居なかった。

放課後。

「ねえねえハヤテ君、今年のクリスマスって、暇?」
「すみません。予定あるんですよ」
「え〜っ、良いじゃん良いじゃん。一緒に過ごそうよ」

「で、ですから」
「元アイドルちゃんがハヤテ君の為だけにいっぱい歌っちゃうよ〜」
「そ、それは魅力的ですが」

「でしょ〜?」
「ですが、元々の予定を優先したいので。すみません」
「チェ〜」

その日の夜。

「ん!?電話だ。アテネさんだ」
『ハヤテ、今大丈夫ですの?』
「ええ、平気ですよ。どうしました?」

『クリスマスなんですが、予定は』
「ありますよ」
『そ、そうですか。折角パーティを開こうと思いましたのに」

「折角のお誘いですが、予定あるので」
『分かりましたわ。まあ、来年こそは』
「は、はあ」

一方。

「かがみ、ちょっといいかい?」
「どうしたの、お父さん」
「今年のクリスマスなんだけどね。どうなのかなって」

「ああ。今年はね、ハヤテがレストランの予約取ってくれたわ」
「・・そうか。ハヤテ君も含めて家族でパーティでも、っと思ったんだけどね」
「・・・」

「でも、そっちを優先させなさい。今はそう言う時間も大事だからね」
「なんか、申し訳ないことしたわね」
「そんな事無いさ。お邪魔したね」

父は部屋を出て行き

「(来年以降は「本当の意味で」家族パーティになると良いな)」

っと思ったそうだ。


                   × ×


ある日。

「ん!?電話だ。 あ、お義父さんだ」
『ハヤテ君、今大丈夫かい?』
「はい、大丈夫ですよ」

『君に頼みがあってね。また年末年始、家の神社を手伝ってほしいんだ』
「えっと、僕は構わないのですが、仕事が・・あ、すみませんちょっと待ってください」

少しの間内容までは分からないが、電話の向こうで話し声が聞こえた後

「お休みもらえる事になりました」
『それは良かった。じゃあ、去年と同じように、でいいかな?』
「分かりました。準備しておきます」

『所でさ、話は変わるんだけど』
「あ、はい。何でしょうか」
『君はまだ、神職の資格を取る勉強はしてるのかい?』

「ええ、まあ。取ってくれと言われれば、何時でも挑めるようにしてますよ」
『近々本当に頼むことになるかもしれないね。僕を含めて家は皆ハヤテ君なら跡継ぎを任せても良いって思ってるから』
「それは光栄ですね。そちらの準備も今迄通り進めておきますね」

『重ね重ねすまないね。君には期待してるよ』
「その後期待に沿えるよう、頑張ります」

鷹宮神社宮司・ハヤテが誕生するのはさほど遠くないかもしれない。


                   × ×


ある日。

「かがみ〜、貴方にまたお届け物よ〜」
「ありがと」
「それってやっぱり」

「ええ。口述試験の採点結果よ」
「どれ位の点数かしらね」
「合格はしてるけど、自信は無いわね。若しかしたらギリギリかもしれないし」

「かがみなら大丈夫よ」
「そう?じゃ、ありがと、お母さん」

かがみは自室に戻ると封筒を開封し

「へえ。思ったより良い点ね」

流石にハヤテの様に満点とはいかないものの、かなりの高得点で、合格基準を大幅に上回っていた。

翌日。

「そう言えばルカ、貴方の所にも採点結果届いたんでしょ?」
「まあね」
「どうだったの?良ければ」

「はい。百聞は一見に如かず、でしょ?」
「おお。凄いわね」

ルカの得点は満点ではないが、合格基準を大きく上回っていた。

「かがみは?私が見せたんだし、かがみのだって」
「はい、どうぞ」
「ウグッ。結局三段階全部負けた」

「ルカ、それは競う物は無い筈ですが」
「まあ確かにね。でもさ」
「凄く身近に競う気を根こそぎ奪うほどの点を取った人が居るからさ」
「アテネの言葉は身に染みるわね」

ハヤテは見つめられてる事に気付き

「え、えっと」
「全く。我が彼氏ながら尊敬を通り越して呆れるわよね」
「そ、そんな事言われても。僕なりに一生懸命試験に向けて勉強して、勉強の成果を出そうと頑張ったら」

「満点だったと?」
「う、うん。そう」
「やれやれ」

かがみは横に首を数回振り

「私達の間に子供が生まれて、ハヤテの才能を受け継いだら、凄い子供になりそうね」
「それはかがみに似たって同じさ。かがみだって頭良いし、正確だって問題なし、容姿だって完璧。娘だったら、かなり可愛いだろうね」
「も、もう//////////////////////」

アテネとルカの露骨な超不機嫌オーラに気付かず、暫くの間桃色空間は形成されていた。


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ、ゆーちゃん」
「はい、何でしょうか?」
「ゆーちゃんは、来年の司法試験予備試験を受験するのかい?」

「え、えっと」
「あれはその年の1月受付だろ?結論を出すのは遅い位だが、どうなのかなって」
「まだ、悩んでるんです」

「なんでだい?お金の問題なら心配はいらないさ。おじさんがゆき(そうじろう妹、ゆーちゃんの母)達を説得するし、何だったらおじさんが出しても良いし」
「そ、それは」
「まあ、気になるなら「受験費は働いて返してくれ」にするけど」

「それは嬉しいです。でも、大学院まで行って受けるか、予備試験から受けるか悩んでて」
「まあ、ゆーちゃんが悩むのも分かるよ。かがみやルカさん、ハヤちゃんの話を聞く限りじゃ超難しいみたいだし」
「うん。だから、もあるんだ」

「ゆーちゃんは大丈夫だと思うけどねぇ。ね、お父さん」
「おお、そうだぞ。こんな2人で良ければ、保証するぞ」
「・・やっぱり、暫く考えさせてください」
「「そう」」

翌日。

「ねえいずみちゃん。いずみちゃんはさ、来年の予備試験受けるの?」
「うん?まあ、ね。合格出来るかは分からないけど、ね」
「そ、そうなんだ」

「ゆたかちゃんはまだお悩み中?」
「うん。まだ全然結論が出せなくて」
「こればっかはね〜。私の場合、親にこれ以上負担をかけたくないってのもあるからね。大学院に行くとなると、経済的にね」

「そ、そうだよね」
「まあ、今年受験した先輩方にもアドバイス貰ったら?参考になると思うよ」
「そうしよっかな」

その日の放課後。

「あの、かがみ先輩にルカ先輩」
「どうしたのゆたかちゃん」
「何か相談事?」

「はい。予備試験について、何です」
「「ああ」」
「私まだ悩んでて。合格出来た先輩方にアドバイスを貰えたらなって」

「まあ確かに、難易度は高かったわね」
「勉強しても勉強しても、不安は消えないどころか募る一方だったし」
「・・・」

「受験日や結果発表が近付いてくると、まともに寝られない日も出て来るし」
「そ、そうなんですか」
「でもね、ゆたかちゃん。私は受けてみてよかったって思ってるわよ」

「え!?」
「大変だったけど、相当な達成感を味わえたし」
「それに何より自分の実力を知れたしね」

「自分の、実力」
「そう。私達は大丈夫だったけど、万が一駄目だったとしても、次への糧に出来るから」
「・・そう、ですよね」

笑顔になったゆーちゃんにかがみとルカもつられて笑顔になった。

その日の夜、ゆーちゃんは実家に電話して予備試験受験の決意を伝えた。
受験費は働いて返すと約束して。

このネタを見た事があった場合、すみません。


                   × ×


ある日。

「なんかすみません、こんな忙しい時期に」
「いえいえ。大丈夫ですよ、ひよりん」

ハヤテはひよりんにお願いされ、手伝いに来ていた。

「頼んだ人間が言うのもアレっすが、大丈夫なんっすか?卒論とか」
「ああ。それならもうほぼ終わってますよ」
「え!?」
「後は細かいミスとかのチャックさえ済めば、提出日を待つだけですから」

「は、早くないっすか?」
「昔からの癖なので」
「はあ」

ハヤテが言う以上嘘偽りはないので、ひよりんはこれ以上この話題は避ける事にした。
暫く手伝って貰ってると数日前の八坂こうとの会話を思い出した。

回想入ります。

「え!?毒っさん先輩が?」
「ああ。最近溜息が多いというか、ボーッとしてる事が多いというか」
「そう言うイメージは」

「まあ、無いよな。でも、実際にあるんだよ。遊んでで、話しかけても「あー」とか「うー」みたいな生返事ばっかだし、山さんから聞いた話だと、料理とか家事の失敗率が格段に上がってるらしいんだよね」

「それって。あ、いや」
「その予想は正しいと思うよ。毒っさんは「恋の病」だからね。治療法なんて一つだよ」
「しかし、その治療法には問題があるっすけど」

「相手が相手だからね〜。第一、綾崎先輩は毒っさんをどう思ってるんだろ」
「さあ?聞いた事無いっすから、予想すら困難っす」
「だよなあ。まあ、機会があったら聞いてみてくれ」

回想終わり。

「ん!?ひよりん、何か?」
「あ、いえ。何でもないっす」
「集中してやりましょ。終わりませんよ」
「勿論っす」

暫くお互い無言で作業を進め

「あの、ハヤテ先輩に聞きたい事が」
「何でしょう?」
「そんな思い話じゃないっす。気楽って言っちゃアレっすが、まあ、身構えずに答えてほしいというかなんというか」

「前置きは良いですから、単刀直入でお願いしますよ。答えられる範囲で良ければ答えますから」
「じゃあ聞きますが、ハヤテ先輩は毒っさん先輩をどう思てるんっすか?」
「へ!?ああ、ひよりんの1年先輩のみくさんですね」

「そうっす」
「交流が少ないので何とも言えませんが、面倒見の良さそうな可愛い人だと思いますよ」
「・・・」

「名前負けなんて気にする必要が無い位可愛いですし、あの人の彼氏になれたら毎日が充実しそうですけどね」
「で、では。もしっすよ、かがみ先輩とおつきあいして無くて、毒っさん先輩に「恋人になってください」って告白されたら、どうするんっすか?」
「え!?え〜っと」

ハヤテは長めの沈黙の末

「まあ、性格等々を詳しくは知らないので、様子を見ながら返事をしようかなって。まあ、そんなに待たせずに「よろしくお願いします」ってOKの返事すると思いますよ。 予想の段階でしかないですが」
「はあ」

数日後。

「そう、あの先輩が」
「ええ。毒っさん先輩をそう言ってましたよ」

みくに一字一句間違えずに伝えた。

「・・・」
「あ、あの」
「もしも〜し」

「無駄だよ、ひよりん」
「山さん先輩」
「言葉を噛み締めてるから、他の人間の言葉なんて当分届かないよ」
「はあ」

山辺たまきの言う通り、俯いてブツブツと嬉しそうに呟いていた。


                   × ×


ある日。

「ムググッ」
「また僕の勝ちだね」
「ちょっとは手加減してよ〜、ハヤちゃん」

「手加減すんなって言ったのはこなたでしょ」
「そうだけどさ〜」

この日、ハヤテはこなたの卒論の手伝いに来ていた。
そして休憩で格ゲーをしているのである。

「ともかく、「手加減無し」を約束した以上は全力でやります」
「チェ〜。約束守るいい人だね〜」

結局こなたは全く勝てず、ボロボロに負け続けた。

「ってかゲームばっかしてて良いの?休憩を許したとはいえさ」
「手加減してくれないし、やりますか」
「それが良いよ」

「まあでも、今回は怒られずに済んでよかったよ」
「ちゃんと計画的に進めておいたからね」
「でもさ、手伝って貰ってるくせに、だけど」

「ん!?」
「ハヤちゃんは大丈夫なの?卒論あるでしょ?」
「ああ。もうほぼ終わってるからね」

「は!?」
「後はミスなどのチェックをして、それで終わりだよ」
「早くない?まだ11月でしょ?」

「まあね。ってかこなたは知ってるはずだけど」
「あ、そっか。高校の時も早めに終わらせてたよね」
「それの延長みたいなものなの」

「やれやれ。凄いね〜」
「愚痴ってないで進めなさい」
「了解であります」

その後は質問を挿みつつそれ以外は無言で進めて行った。

「そう言えばさ、ハヤちゃん」
「ん!?」
「ハヤちゃんって、降霊術が出来るんでしょ?」

「へ!?」
「前にお母さんを呼んで、お父さんを慰めてたじゃん」
「ああ、見てたの」

「あれって今でも出来る?」
「出来るよ。相手が拒否しない限りはね」
「ふ〜ん」

「呼んでほしいの?」
「いんや、そうじゃないんだ」
「じゃあ何さ」

「そんな事出来るならさ、被害者呼び出して犯人を聞くとかさ」
「あれはそんな都合よく出来てないの。降霊させてる間は意識は途絶えちゃって、霊が悪さしない限り何も出来ないの。感じる事でさえも出来ないし」
「成程ね」

「それにさ、降霊させて「私は○○に殺されました」なんて法廷で証言しても、信じて貰えると思う?」
「そ、それはさ」
「インチキだ!!とか、本当に降霊させてるって証拠出せ!!って言われたら、反撃できないよ」

「確かに」
「アメリカは「超能力捜査」が認められてて、それに証拠能力もあるけど、日本じゃそれは認められて無いの。本当の能力者でも、「凄い」で終わりなの」
「つまんないもんだね〜」

「どうしたの、急にそんな話して」
「だってさ、ハヤちゃんの力は本物だし、それを役立てれば未解決事件も大きく減らせるんじゃないかな〜って」
「こなたにしてはまともな事言うね」

「私も真面目な事を言う時もあるのだよ」
「それは失礼しました」
「分かれば宜しい」

「ってか、話を逸らしてサボらないの」
「あ、ばれた?」
「やれやれ」


                   × ×


ある日。

「なあ、柊の彼氏」
「はい?何でしょうか」

ハヤテはみさおに泣きつかれて、卒論の手伝いに来ていた。

「お願いがあんだけんど」
「何でしょう?僕に出来る事であれば」
「服をな、選んでほしいんだ」

「へ!?」
「ほら、最近どんどん寒くなって来てるだろ?」
「まあ、11月も終盤ですし」

「今年の冬物をさ、選んでほしいんだってヴぁ」
「それは構いませんが、なぜ僕に?」
「おめえに選んでもらった可愛い服、評判良んだゼ。あやのやちびっ子も素直に褒めてくれるし」

「・・・」
「自分じゃ可愛い服はやっぱ分かんなくてな。自分で選んだんじゃセンス悪いって言われそーでよ」
「・・分かりました。ただ、僕にも都合があるので」

「柊の彼氏にあわせるゼ」
「分かりました」

2日後。

「やっぱ先に来てんだな」
「まあ、男ってのはそう言うもんですよ(たぶん)」
「そ、そーか」

「では行きましょうか。行きたい所ってあります?」
「あ、ああ。セールやってるから、そこ行こうゼ」

安売りセール中の服屋へ赴き

「じゃあ頼んだゼ」
「了解しました。座って待っててください」
「あ、ああ」

売り場へ消えて行ったハヤテを見送り、崩れ落ちる様に椅子に腰かけた。

「やっぱりだ。昨日の夜から緊張しっぱなしだ。このあたしがな」

胸が高鳴り、昨夜は殆ど寝られなかった。
しかし、眠気は全くなかった。

「柊の彼氏と何回こう言う事しても、慣れねーよな」

待ってる間全く落ち着けず、ソワソワしっぱなしだった。
そうこうしているうちにハヤテが3組程洋服を持って戻て来た。
勿論?可愛い服だ。

「サイズは大丈夫だと思いますが、試着お願いします」
「それは別に」
「着てみないと、感じは掴めないと思いますよ。サイズはあってても、「なんか違う」は着ないと分かりませんし」
「そ、そーだな」

きちんと試着し、サイズも着てみた感じも一切問題なく、選んでもらった3組全て購入した。

「今日はありがとな。やっぱりセンスいいな」
「そうですかね?自身は無いですが」
「持った方が良いゼ」

「そうですね。少しだけ」
「ああ」

その後は軽い世間話をしつつ家路を歩き

「な、なあ柊の彼氏」
「はい?   え!?」

みさおは突然ハヤテにキスし

「きょ、今日のお礼だ。あ、ありがたく、お、思えよ」
「は、はあ」

翌日。

「おう、お2人さん」
「あれ!?みさちゃん」
「新しい冬物、買ったんだ」
「まーな」

みさおはさっそく翌日の大学に選んでもらった服を着て行っていた。

「ねえみさきち、ホントにそれ自分で選んでるの?」
「あ、当たりめーだろ」
「ホントかな〜。みさきちにそこまでのセンスがあるとは思えないけど」

「な、何だよ。あたしが本気出せばこれ位」
「はいはい」
「ってか衣替えのたびにおめえ言って来ねーか」

「細かい事は言いっこ無しなのだよ」
「そうか?」

放課後。
こなたがバイトで先に帰ったので、みさおとあやのは2人きりだった。

「ねえみさちゃん、その服なんだけどね」
「に、似合わねーならそう言えヴぁ」
「ううん、とっても似合うよ。でもさ」

「な、何だよ」
「それってやっぱりあの人」
「ひ、柊の彼氏は関係ねえゼ」

「(自爆しちゃってるけど、言わない方が良いよね)」

あやのは温かい目でみさおを見つめ

「大切に着た方が良いかもね。流行があるとはいえ、ね」
「そ、そーだな」

「(柊ちゃんには内緒にしときましょ。色々とね)」


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (10月8日更新) ( No.4 )
日時: 2017/10/08 01:00
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「時は・・何事もない普通の時代」
ルカ「三千院家執事となった綾崎ハヤテ君が」
こなた「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「結局このパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日。

「すみません、また頼んでしまって」
「いえいえ。お気になさらず」

ハヤテはみゆきさんの母・ゆかりさんに頼まれて料理を作りに来ていた。

「相変わらず美味しいわね〜。みゆきや私も料理は上手な方なんだけど、この味はどう頑張っても出せないわね」
「お褒めに預かり光栄です」
「でも、本当にどうやって作ってるの?特別なレシピや調味料を使ってる訳じゃ無いんでしょ?」

「ええ、まあ。しいて言うなら、「愛情という名のスパイス」は使ってますが」
「成程ね。綾崎君らしい理由ね」
「そうですね」
「は、はあ」

その後もゆかりさんは子供の様に嬉しそうに食事を食べ

「ふう〜っ、美味しかったわ」
「お母さん、食べ過ぎなのでは?」
「良いのよ。後で運動でもして帳尻を合わせるから」

「そ、そうですか」
「そんな事より綾崎君」
「何でしょうか?」

食後の紅茶を出しているハヤテに突然話しかけ

「モノは相談なんだけどね」
「はい?」
「貴方、みゆきを貰ってくれないかしら」

「・・は!?」
「ブッ」

爆弾発言にハヤテは驚き、みゆきさんは紅茶を噴出していた。

「あら?おばさんは本気よ」
「お、お母さん!?何を急に」
「だって、綾崎君は現役の弁護士さんなんでしょ?」

「ええ、まあ」
「お医者さんと弁護士さん。相性は良さそうじゃない?何かあった時に対応して貰えるし」
「そ、それは」

「それに、綾崎君がみゆきと結婚してくれたら、毎日でも美味しいご飯食べられるし、家事も全部やってくれるしで」
「お母さん、ハヤテさんにはかがみさんが」
「分かってて言ってるのよ。真剣に考えてくれないかしら。高良ハヤテになるか、綾崎みゆきにしてもらうか」

「流石にそれは」
「私は本気だからね。嘘や冗談じゃないからね〜」

何時も通りのほほ笑みの為、本気度は分からなかった。

それから暫くして、暇になったのかゆかりさんは岩崎家に遊びに行き、ハヤテは後片付けを兼ねて夕食の仕込みをしていた。
すると

「あの、ハヤテさん」
「あ、みゆきさん。何か?」
「聞きたい事がありまして」

「何でしょうか?」
「先程の母との会話についてです」
「ああ、はい」

ハヤテはばれないように苦笑いをした後、

「実際の所、どうなのでしょうか」
「っと言いますと?」
「もしですよ、「私を貰ってください」って真剣に言ってきたら、です」

「え!?あ、いや」
「・・・」

みゆきさんは冗談の類を言う人では無いので、真意は不明な物の

「やっぱり、断りますよ。僕にはかがみという心の奥底から愛する人が居ますし」
「かがみさんが居ないという前提での話です。かがみさんとは「友達・親友というだけで、特別な事は何もない」と言う仮定で、です」
「・・・」

ハヤテは長めの沈黙の末

「みゆきさんと恋人関係になれば、楽しいんでしょうね。色々な話で盛り上がったり、デートの時も色々と。それに、楽しい義母も出来ますし」
「そう、ですか」
「でもやっぱり、かがみ以外と恋人になるって状況は想像できませんね。先程言った仮定はかがみにも当てはまりますからね」

「そうですか。変な事聞いてすみません」
「いえいえ」
「(何でしょうね。このかがみさんに対する強烈な嫉妬心は。・・気のせいですね)」

このネタに似た話や同じ様な話があったかもしれませんが、ご了承を。
温かい目で。


                   × ×


ある日。

「ああ、そう言えばさ。ミラちゃんって、予備試験受かったんだよね?」
「少し遅くなったけど、おめでと、ミラちゃん」
「ありがと、あっちゃん、ゆっこ」

「凄いわよね〜。私なんか過去問見て頭痛に襲われたし」
「私もあっちゃんに同じく。夢はあるけど、大学院に行った方が楽って思っちゃったし」
「2人なら平気だと思うけどね。私だって1日何時間も勉強して、過去問を何冊も買って、それで受かったし」

「頭の出来を一緒にしないでちょうだい」
「我々とミラちゃんじゃ雲泥の差がある訳だし」
「そ、そんな事」

不貞腐れる2人にかがみはフォロー出来なかった。

「んで?ミラちゃんは大学院行くの?」
「大学院か」
「行く必要はない訳でしょ?わたしとあっちゃんは行くけど。予備試験は無理なわけだし」

「そうそう。行きたいっていうなら、別な話だけど」
「行かないかな。ハヤテは行かないって言ってたし」
「やれやれ。ここでも惚気ですか」

「昼食時に止めてよね。それで満腹になって、ご飯食べられなくなるし」
「////////////////////////」

いじられて、照れるかがみであった。

「あ、そうそう。ミラちゃんってさ、来年のお正月、巫女さんやるの?」
「有名だから忙しいでしょ?」
「そりゃあ勿論巫女はやるわよ。ずっとそうだったし」

「やっぱね。まあ、最後の巫女さんだし、しっかりしないとね」
「そうそう。もう再来年以降は出来ない訳だし」
「な、何でよ。娘なんだから手伝いは当たり前でしょ」

「そうじゃなくて、分かんないの?」
「「既婚者は巫女さんを出来ない」って規定あるでしょ?それに引っかかる訳だから」
「「ミラちゃんが巫女さんをやるのは次のお正月で最後なのです」」

声をそろえて2人に言われ、かがみは真っ赤になり、照れで言い返せなかった。


                   × ×


ある日。

「うう〜、寒い〜」

いずみが私用でいないため、ゆーちゃんは1人で体を震わせながら大学の廊下を歩いていた。

「あ、ゆたかさん。おはようございます」
「ハヤテさん♪おはようございます。今日は寒いですね」
「そうですね。雪も少しですが降ってますからね」

「積りますかね?」
「この分じゃ積る前にやんじゃうと思いますよ」
「そうですね」

そう言うと、ゆーちゃんは寒さで身震いした。
すると

「おや?大丈夫ですか?」
「あ、はい。大丈夫ですけど、寒くて」
「そう、ですか」

「ふえっ!?//////////////////////」
「こうすれば温かいですよ」
「は、はい////////////////////////////」

ゆーちゃんはハヤテに抱きしめられていた。

「(うう〜//////////////////こういう事があると背が低くて良かったって思うよ〜。赤い顔も胸のドキドキも聞かれなくて済むから///////////////////)」

ゆーちゃんがこう思っていると

「ハ〜ヤ〜テ〜」
「か、かがみ」
「何をやってるのかしら〜」

「あ、いや。これはさ」
「何かしら〜」
「今日はとっても寒いでしょ?だからゆたかさんが寒がってたし、体調を崩しちゃいけないと思ったからであって」

「へ〜、そうなんだ。話はゆ〜っくり聞きましょうか〜」
「かがみ〜、引っ張らないで〜」

かがみに引っ張られていくハヤテを見送りながら

「(ちょっと残念だったな。もう少しだけあのままが良かったかな。でも、おかげで温かくなった///////////////////で、でもあのままじゃ倒れてたかも)」

少しだけ心境は複雑だった。

一方。

「全くハヤテは」
「ごめんごめん。機嫌直してよ」
「フンッ」

「あ、あれはさ。深い意味は無いというか、純粋に心配だったからで」
「カイロあげれば良かっただけでしょ」
「そ、それを言われると。 謝るから機嫌直してって」

「じゃ、じゃあ」
「ん!?」
「・・・」

「だ、だから。私にも同じ・・・え!?//////////////////////」
「これでいいの?お姫様」
「私が満足するまでだからね/////////////////////」

ハヤテに抱きしめられ、かがみはうっとりしていると

「やれやれ。見せつけてくれるわね」
「ここが大学の構内だって忘れてない?」
「あっちゃん、ゆっこ」

「やっぱりさ、ミラちゃんの巫女服姿は次のお正月で見納めね」
「結婚式、呼んでね〜」
「も、もう/////////////////////////////」


                   × ×


ある日。

「はい、もしもし」
『ハロー、コナタ』
「ああ、パティか。久しぶり」

『oh、そうですネ』
「最近どう?」
『ボチボチネ』

「で、どうしたの?急に電話くれて」
『そうでした。コナタ、ネンマツネシはそっちですごしてもいいですか?』
「ん!?家に来るって事?」

『そうデス。ニポンでトシコシネ。パパさんにハナシ、とおしておいてほしいネ』
「あ、ちょっと待ってね。 はい」
「やあ、パティちゃん。久しぶり」

『oh、パパさん』
「話は聞いてたよ。勿論大歓迎だよ」
『サンキューネ、パパさん。では、○○からいってもイイデスカ?』

「勿論。電話、こなたに戻すぞ」
「良かったね。勿論私も大歓迎だし  ゆーちゃんも大歓迎だって」
『たのしみネ』

数日後。
パティが空港に降り立って入国手続き等を済ませて周囲を見渡すと

「お〜い、パティ〜」
「oh、コナタ。むかえにきてくれたんデスカ?」
「まあね〜。車で来てるから、家まで送るよ」

移動割愛。

「ミナサン、またおせわになるネ」
「前みたいに自分の家だと思って、寛いでていいんだぞ」
「oh、嬉しいネ」

「前使ってた部屋は掃除しといたし、布団も干しといたよ」
「サンキューネ」

夕食時。

「ねえパティ、向こうでの暮らしはどうなの?家での生活後にさ」
「モチロンたのしいネ。フキョウカツドウ、いそがしいですが」
「布教活動?ああ、オタク文化の」

「モチロンネ。ん〜、でも」
「ん!?どったの?」
「嫌な事でもあったの?」

心配そうな面々にパティは何時も通り明るく

「ワタシのまわりにおなじシュミのひと、すくないネ。ニポンみたいにオタクグッズもてにはいりにくいネ」
「なんだ、良かった」
「ヨクナイネ!!!ワタシにとってはシカツモンダイネ!!!」

「ごめんごめん。確かにそうだよね」
「ですから、できるだけいろいろなもの、カッテかえるネ」
「出来るだけ手伝うよ」

「ウレシイネ。ことしはコミケにさんかできますし、たのしみネ」
「やっぱり参加するんだね」
「モチロンネ。こなたは」

「勿論行くよ。ゆーちゃんはひよりんの手伝いで参加するし」
「うう〜。はやくほんばんになってほしいネ」

その日は何時もより賑やかな夕食になった。

『へ〜、パトリシアさんが』
「うん、暫くは日本で過ごすって。向こうの大学が始まる前に戻るけど」
『まあ、あんたからすれば年が近いオタク仲間が直ぐ傍にいるって良い事なんでしょうけどね』

「まあね〜。でさ、パティは皆にも会いたいみたいだよ」
『まあ、私も久しぶりに会いたいし、何とか都合つけてみるわ』
「頼むよ〜。特にハヤちゃんに会いたがってた」

『な、何でよ』
「話が合うからでしょ。基本話を否定しないし」
『成程ね。まあ、そっちは自分で話つけなさい』
「あいよ〜」

こなたはかがみとの電話を切り

「さて、都合付くかな〜」


                   × ×


ある日。

「ハロー。カガミ、ツカサ」
「おお〜、パトリシアさん」
「パティちゃん久しぶり〜」

「2りにあえて、うれしいネ」
「私もだよ。中々会えないから」
「私もつかさに同じくね」

「ユウジョウ、あったかいネ」
「うんうん」
「なんであんたまで感動してんのよ。殆ど毎日会ってるでしょ」

「そこはノリなのだよ」
「ああ、そう」
「ところでコナタ、ほかのミンナはどうしたネ」

「皆都合が悪いんだって。理由は個々で違うけど」
「ザンネンネ。ヒヨリンとミスターハヤテがいれば、もっともっとたのしいネ」
「ま、それはしょうがないよ」

「そうネ」
「私達で良ければ出来る限り相手になるから」
「うれしいネ」

パティの部屋に移動し、お茶しながら

「そういえば、ワタシがアメリカにもどったあとなにかあったネ?」
「う〜ん。これと言って大きな変化はないかな〜。皆大学や専門学校に行ったし」
「ひよりちゃんは漫画科のある専門学校に行ったんだよ」

「確か、大手出版社と専属契約したって言ってたわね」
「そだよ〜。流石に連載は未確定みたいだけど」
「ヒヨリン、すごいネ。ヒヨリンのプロデビューマンガ、はやくよみたいネ」

「私もだよ」
「ユタカ、イズミとはどうなったネ?」
「いずみちゃん?同じ大学だから、仲良くなったよ」

「oh、ナマエでよんでるネ。いいことネ」
「皆それぞれ自分の夢に向かって頑張ってるんだよ〜、パティちゃん」
「あ、そうそう。パティに報告するとしたら、つかさはレストランに就職したんだよ」

「ツカサらしいネ」
「確か、お客さんに出す料理を任されるようになったんだっけ?」
「うん。こっそり見るんだけど、皆美味しそうに食べてくれてるよ」

「まあ、つかさなら不思議は無いけどね」
「そのとおりネ」
「そうそう。もう一つあるよ」

「なんネ?コイバナネ?」
「違うよ〜。ハヤちゃんが弁護士さんになったんだよ」
「oh、スゴイネ。ニポンのテストはムズカシイってきいたネ」

「ハヤちゃんも大変だったみたいだけど、乗り越えたみたい。何回か実際の法廷に立ったらしいし」
「スゴイネ。カガミもほこらしいネ」
「ま、まあね/////////////////////////」

その後は世間話(オタク話ともいう)で盛り上がってると

「わすれてたネ。カガミ、ひだりてみせてほしいネ」
「左手?なんでまた」
「ウ〜ム」

首を傾げつつ見せてきた左手を見て唸りつつ

「ユビワ、ないネ。あともノコッテないネ」
「指輪!?何のよ」
「ヒダリテのユビワネ。クスリユビネ」

「左手の薬指。  っは!!/////////////」
「結婚指輪、って奴だね。貰って無いみたいだよ」
「ミスターハヤテはユビワをわたさないタイプネ?」

「ま、まだそういう段階じゃないわよ!!!!!!/////////////////////////////////」
「な〜んだ。もうとっくに貰ってるのかと思ったよ」
「ザンネンネ。ケッコンシキ、よんでほしいネ」

「勿論呼ぶんじゃない?仲良いし」
「たのしみネ。ケッコンシキ」
「も、もう///////////////////////////」

文句を言いたいが、何も浮かばないかがみであった。

「ところで、カガミとツカサはことしのコミケにさんかするネ?」
「私達は無理よ。実家の手伝いがあるし」
「ここ数年、とっても忙しいんだ」

「ザンネンネ。ミスターハヤテは」
「ハヤテは家の手伝い。もうお父さんと約束してるから」
「フ〜ム。たのしみふえたネ」

「で、こなたはどうするのよ。参加は難しいんじゃないの?」
「ホントはね、ハヤちゃんに「参加しちゃ駄目だ」って言われてるんだよね」
「そりゃそうよね。卒論等佳境だし」

「でもね、粘り強く説得したら、許してもらえたよ。卒論をちゃんとするって約束で」
「やれやれ。その手の事にはホントに積極的ね」
「褒めるな褒めるな」

「褒めてないわよ」
「でもさ、こなちゃん。お兄ちゃんを説得ってよく出来たね」
「何日もかけたんだよ。大変だったよ〜」

「・・その熱意を勉学に向けてほしいわね、ホントに」
「ハヤちゃんにも言われたよ、それ。一応少しはむけてるんだけどね」
「はいはい」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。ハヤちゃんって、次の法廷の予定あるの?」
「は!?何突然」
「いやさ〜。実際の法廷って見た事無いからさ〜。少し位は興味があってね」

「ああ、そう。でもさ、夢を壊すようで悪いけど、実際の法廷は漫画やアニメ、ゲームにドラにあるような胸熱展開ってないよ」
「まあ、それは噂には聞いてるけどね」
「ってか僕に言わなくても、実際の法廷なら調べればさ」

「知らない人ばっか出てる見てもつまんないでしょ?1人位知ってる人が居れば少しはね。それに傍聴席も取り易そうだし」
「ああ、そう。まあともかく、予定は一切ありません。依頼が無い限りは弁護士の出番はないの」
「まあ、依頼が来たら教えてよ。見に行くから」

「でもさ、こなたが実際の裁判に興味があるって聞いた事無いんだけど」
「本当の事言うとね、ハヤちゃん弁護士の雄姿を見たいだけなんだよね」
「何だ。なら安心したよ」

「ともかく、待ってるよ〜ん」
「招待するのは良いけど、寝ないでよ」
「・・頑張る」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。クリスマスはもう目前だけど、アテネとルカのご予定は」
「私はパーティですわ」
「へ〜。またこなた達を誘ってるの?」

「私だって友人たちを招いて楽しくパーティをしたかったですわ」
「すればいいじゃん。ってか招待されてないけど」
「使用人たちに説得されて、天王州家と関係のある企業を招いてのパーティですわ」

「「ああ」」
「そんな時間の無駄になるような事、嫌ですわ」
「仕方ないんじゃない?アテネは財閥のトップな訳だし」

「そうそう。宿命って奴だよ」
「は〜」
「それで、ルカのご予定は」

「私は家族でパーティ。パパもママも予定合わせてくれたし」
「成程ね」
「まあ、かがみは聞かなくても分かってるから、聞かなくていいや」

「そうですわね」
「ああ、そう」

講義終了後。

「ところで、皆のクリスマスって予定どうなってるの?」
「う〜ん。今年はパティもいるし、家でパーティかな。お父さんやゆーちゃんと共に」
「そう。みゆきは?」

「私も家でパーティですね。今年はみなみさん一家も一緒に合同パーティの予定です」
「へ〜。なんか、豪勢なパーティになりそうね」
「だねぇ。ところで、つかさはどうなの?やっぱ仕事?」

「今年は休みを取れたみたい。だから家にいるわ」
「ふ〜ん。まあかがみは分かってるからいいや。どうせハヤちゃんと一緒でしょ」
「ま、まあね。レストランの予約、取ってくれたし」

「青春だね〜」
「/////////////////////////」
「みさきちとあーやは?」

「あたしは兄貴以外で家族パーティだゼ」
「ん!?って事は」
「ああ。兄貴はあやのと、だゼ」

「う、うん。しゅうちゃんが誘ってくれたの///////」
「やれやれ。彼氏アリのお2人さんはお楽しみ、何だね」
「「//////////////////////////」」

こなたの弄りにその2人は照れていた。


                   × ×


ある日。

「じゃあ行ってくるわね」
「行ってらっしゃい。出来るだけ遅くならないようにね」
「それはね。じゃあ」

「私も行く〜」
「つかさ、我が儘言うんじゃないの。あんたの分は予約してないんだし」
「嫌〜。行くんだ〜」

「駄目よ、つかさ。ほら、部屋に戻りましょ」
「嫌だ〜。私もお兄ちゃんとディナーするんだ〜」

半ば引き摺られるような形で部屋に連れて行かれるつかさを見送り

「じゃ改めて、行ってくるわ」
「楽しんで来てね」

かがみは家を出ると、待ち合わせ場所に向かった。
結構余裕をもってついたはずなのだが、既にハヤテは居たのである。

「流石ハヤテね。待ち合わせまでまだあるのに」
「女性を待たせる男は最低ですから。じゃ、行こうか」
「そうね」

「あ、その前に」
「???」
「そのドレス、とっても似合ってるよ。かがみの魅力を存分に引き出してるし」

「そ、そう///////////////////////////////////////ハヤテもそのスーツ、似合ってるわ」
「ありがと。さ、行こうか」
「ええ」

移動割愛。

「な、なんだか高そうなお店ね。個室だし」
「予約するの苦労したんだよ。だから存分に堪能してね」
「ええ」

緊張してるかがみを置いて、すべに予約してあった料理が運ばれてきて、ノンアルコールのシャンパンがグラスに注がれた。

「じゃ、乾杯しようか」
「ええ」
「「乾杯」」

2人でグラスを掲げ、料理も堪能した。

「美味しかったわ」
「それは良かった。苦労して予約したかいがあったよ」
「でも、本当に良いの?こう言う所に連れて来てくれる時は、毎回奢ってくれるじゃない」

「何回でも言うけど、男は好きな女性の前ではかっこよく居たいんだ。男のメンツを立ててよ」
「な、ならいいけど」
「そんな事より。はい、クリスマスプレゼント」

「ホントにありがと。こんな高そうなレストランに加えてプレゼントまで」
「気にしないで。だって」
「男のメンツ、でしょ?」

「その通りです」
「じゃあ私からもクリスマスプレゼントよ」
「ありがと」

それぞれのプレゼントは想像にお任せします。

「じゃあ帰ろうか。遅くなっちゃうし」
「そうね」

料理をすべて堪能し、ノンアルコールのシャンパンも堪能したので、店員を呼んで会計を済ませ、お店を出ようと入口に行くと

「あ、黒井先生」
「おお。綾崎に柊。奇遇やな」
「黒井先生もデートですか?」
「せやで。ってか見ればわかるやろ」

彼氏と一緒なので、想像は難しくなかった。

「でも、不思議ですよね。予約したお店と時間がほぼ一緒なんて」
「せやな。まあ、おもろい偶然やろ」
「「ですね」」

「ところで、綾崎様と柊様はもうお帰りですか?」
「あ、はい。会計も済ませてるので」
「良かったらお送りしましょうか?私はお酒飲んでませんし、車ですから」

「折角のご厚意ですが、お断りします」
「余韻含めてのデートなので」
「余計なお世話でしたね。では」

黒井先生たちと別れ、余韻を楽しみつつ帰路に就いた。

そして

「今日は本当にありがと。最高の日だったわ」
「それは良かった。じゃあ」
「ハヤテ」

かがみはハヤテに大人のキスをした。

「じゃあまた明日ね」
「うんじゃあ」

ハヤテを見送るとかがみは家の中へと入った。

「ん!?誰か起きてる。  あ、お母さん」
「お帰り、かがみ」
「うん、ただいま」

「どうだったの?ディナーは」
「ホントに最高だったわ。流石ハヤテね」
「そう。それは良かったわ」

「こっちでは何かあった?」
「特にこれと言っては。しいて言うなら、つかさの機嫌がずっと悪かったわ」
「つかさはお兄ちゃん子だものね」

「結局機嫌は直らなくてね。ほぼふて寝だったわ」
「そう」
「さて、私は寝るわね」

「おやすみなさい」
「かがみ、時間を大切に、ね」
「へ!?」

「何でもないわよ」
「ああ、そう」
「(ハヤテ君と「恋人として」いられる時間は限られて来てるでしょうし、大切にしてほしいわね)」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (10月8日更新) ( No.5 )
日時: 2017/10/14 19:06
名前: ささ

ささです。あれかがみ、大人の階段登ったからもう巫女出来ないのでは?(あれ、どこかで見たような質問)結婚どっちが早いかな、黒井先生かハヤテか。
本当クリスマス彼氏アリのお2人さんは「お楽しみ」なんだね。(意味深)
かがみ、「左手の薬指」には指輪はないとして、「右手の薬指」には指輪はあるのでは?(エンゲージリング)でもハヤテのことだからもう指輪の発注、式場の手配、へたすれば婚姻届を自作しているかもしれない。
披露宴、こなたが司会するといろいろ面白そうだな。
確かに食事時に惚気話は満腹になるな。
幾ら何でも大学の構内でお姫様抱っこはな…(勝手に話を大きくしてみました)ハヤテ、かがみ重…
(ハヤテによる鉄拳制裁を受けた)
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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (10月15日更新) ( No.6 )
日時: 2017/10/15 02:10
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。

 パティ「カンソウサンキューネ♪」

 >>あれかがみ、大人の階段登ったからもう巫女出来ないのでは?(あれ、どこかで見たような質問)

 かがみ「あのね、昔はそうだったみたいだけど、今はそんな事無いの。既婚者じゃ無ければ年齢制限さえ迎えて無ければ大丈夫なの。 ってか、大人の階段は登ってないわよ////////////////////////////////」
 こなた「な〜んだ。登ってないのか」

 >>結婚どっちが早いかな、黒井先生かハヤテか。

 ハヤテ「さあ?それは分かりませんね」
 ななこ「まあ、結婚は近いうちに、やな。ウチは」

 >>本当クリスマス彼氏アリのお2人さんは「お楽しみ」なんだね。(意味深)

 かがみ・あやの「そ、それは」
 こなた「まあ、深い意味は無いんじゃない?」
 みさお「純粋な食事会じゃねーの?」

 >>かがみ、「左手の薬指」には指輪はないとして、「右手の薬指」には指輪はあるのでは?(エンゲージリング)

 かがみ「な、無いわよ!!//////////////////////」
 こなた「無いんだ。つまんないの」

 >>でもハヤテのことだからもう指輪の発注、式場の手配、へたすれば婚姻届を自作しているかもしれない。

 それに関しては、一切黙秘です。すみません。

 >>披露宴、こなたが司会するといろいろ面白そうだな。

 こなた「ん!?やろうか、司会」
 かがみ「・・・考えとくわ」
 ハヤテ「だね」

 >>確かに食事時に惚気話は満腹になるな。

 あつこ「でしょ〜?やれやれよね」
 ゆうこ「栄養なんかないから、栄養失調になるし」
 かがみ「わ、悪かったわね」

 >>幾ら何でも大学の構内でお姫様抱っこはな…(勝手に話を大きくしてみました)

 かがみ「ふ、普通に抱きしめあっただけよ!!!/////////////////////////////////」
 ハヤテ「ま、まあそうですね////////////////////////////」

 >>ハヤテ、かがみ重…
 (ハヤテによる鉄拳制裁を受けた)

 ハヤテ「感想をくれた方には申し訳ありませんけどね」
 こなた「ハヤちゃんはそう言う事には容赦ないからね」
 みさお「お〜、怖え」

 作者が謝りつつ  感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (10月15日更新) ( No.7 )
日時: 2017/10/15 02:15
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「時は・・何事もない普通の時代」
ルカ「三千院家執事となった綾崎ハヤテ君が」
こなた「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「結局このパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                    × ×


ある日。

「では、行ってまいります」
「お〜。向こうの家族に迷惑かけるなよ〜。 って釈迦に説法か」
「それは。 まあ、迷惑は掛けませんよ」
「分かってるって」

ハヤテを見送った後

「さて、我々も年が明けたら初詣に行くか。あそこはご利益あるし」
「そうですね〜♪ハヤテ君の邪魔をしないといけませんからね♪」
「は!?マリア、今」

「何か聞こえました〜?」
「ともかくだ。ハヤテの邪魔はするなよ。ハヤテだけじゃなく、向こうの家族にも迷惑掛かるからな」

そう言うと、ナギは初詣に行くために仕事を始めた。

「(このクソガキ。俺様の楽しみを奪うんじゃねえよ!!!!あの野郎の邪魔出来ねえじゃねえか!!!!態々あんな所に行く意味無くなるだろうが!!!!)」

とか思った人はいたそうだが、ナギは知らなかった。


一方。

「本日より暫くの間、御厄介になります」
「うん、よろしくね」
「自分の家だと思って、寛いでね」

「あ、はい。では早速ですが、お手伝いしますね」
「いきなりかい?今日位はゆっくりしても」
「いえいえ。お仕事のお手伝いの為に御厄介になるので、あんまりゆっくりする訳には」

「そうかい。じゃあ、早速着替えて行こうか」
「はい」

ハヤテはただおさんに神職の衣装を借り、神社に赴いた。

「えっと。仕事内容は教えなくても大丈夫だよね?」
「はい。きちんと覚えましたので」
「じゃ、頼むよ」

ハヤテは仕事を開始した。

暫くして、この日偶々仕事が休みだったいのりとハヤテと一緒に手伝いに来たかがみは

「流石彼氏君よね」
「何がよ」
「お父さんが教えなくても、神職の仕事を完璧にこなしてるじゃない?おまけに要領も超いいし」

「そりゃハヤテだものね。要領の良さじゃ誰にも負けてないと思うわよ」
「お父さんも楽できるんじゃない?この時期はビックリするくらい忙しいのに、少しとはいえゆとり持って仕事してるみたいだし」
「ホント、ハヤテは凄いわね」

「かがみ、ちゃんとしないと色々言われちゃうかもしれないわよ」
「気を付けてるわよ」
「それにさ」

「ん!?何よ」
「あ〜、気にしないで」
「何よ姉さん。モヤモヤするから」

「知ってる?ご近所さんに大人気なのよ、彼氏君」
「・・別に驚かないけど」
「それに、態々遠方から来る人も居るみたい。どう言う訳か彼氏君がいるのを嗅ぎ取って」

「それも驚かないわよ。友達に教えて貰って、私もネットチェックしてるし」
「こりゃ次の正月は地元テレビが取材に来るかもね」
「あのね、姉さん。ハヤテが凄いのと、イケメンすぎる神職ってのは認めるけど、地元テレビが来るほどじゃ」

「分かんないわよ。今年の正月はネットが大盛り上がりだったんだし、テレビ局が「来年の正月も居たら是非とも取材しよう」って企画出しても不思議でも何でもない。寧ろ必然だと思うけどね」

「・・・それは大いに同意だけど、取材は来ないと思うけどねぇ」
「まあ、それは私達があれこれ議論しても絶対に正しい答えなんか出ないでしょうから、正月を待つしかないわね」
「そうね」

「でもまあ、ホントになったら益々かがみは大変かもね。非公式のファンクラブとか出来てさ」
「そ、それは」
「フフッ、冗談よ。そんなの万が一もあり得ないわね」

「そりゃあね」
「だって、「彼氏君」が「弟君」になるのは時間の問題からね」
「///////////////////」

姉の弄りに真っ赤になるかがみであった。


                   × ×


ある日。

「ウ〜、たのしみネ〜」
「パティ、今からそんなんじゃもたないよ」

今日はコミケの開催日であり、パティは久々というのもあり、まだ移動中の電車内にもかかわらずテンションが高かった。

「サクシャさんもいったとおり、ワタシひさびさネ。テンションあがるネ」
「まあ、気持ちは分かるけどね」
「ところで、ミユキさんがくるのはイガイネ。さそわれてもこないタイプにみえるネ」

「ああ、そう言えばパティは知らないのか。ここ何回かは来てくれてるんだよ」
「ええ。割と楽しいので、予定を開けてあるんです」
「oh、そういうことネ」

相変わらずテンションの高いパティと電車に揺られ、暫くするとそっち系の人も乗って来て、そう人と共に会場に着き

「ウ〜。はやくカイジョウしてほしいネ」
「パティさん、本当に楽しそうですね」
「まあ、パティは元々こっちの人だし、アメリカに帰っちゃってから来れ無かったもんね。ストレスとか溜まってたんでしょ」

「そうなんですか」
「ところで、コナタ。ほかのみんなはどうしたネ」
「ん!? かがみとつかさは実家の手伝いが忙しいんだって。ハヤちゃんも(かがみの)実家の手伝いに駆り出されてるし、みさきちとあーやは用事あるんだって」

「ザンネンネ。ほかは」
「ひよりんは売り手だし、みなみちゃんはえっと」
「田舎に行ってるみたいですよ」

「あ、そうだった」
「ユタカはどうしたネ。あさはやくでかけたネ」
「ひよりんの手伝いだって。結構楽しみにしてたみたいだよ」

「そうだったのネ」
「さて、そろそろ開場だから役割分担決めよっか」
「oh、じゅうようなカイギわすれてたネ」

「はい、決めといたよ。これに従えば全部のサークルを問題なく回れるから」
「oh、サンキューネ」
「今年も足を引っ張らないように頑張ります」

「みゆきさんなら平気だって。 ん!?どったの、パティ」
「トモダチ、さがしてるネ。 まあ、なかでアエルとおもうネ」
「よ〜っし、気合い入れるよ〜」

こなたの合図で拳を合わせ、気合いを入れ直すと丁度会場の時間になった。

3人は大量の人混みに負けずこなたのプラン通りにサークルを回り、同人誌を買い求めて行った。

「ふう。こんな物ですかね。泉さんとパティさんに頼まれたのは」

みゆきさんはリストと買った物を比べながらこう呟き、集合場所に向かおうとした。
・・が、あるサークルの同人誌に魅かれ、思わず手に取っていた。

その同人誌は医者である主人公が禁断の恋愛の末、様々な愛憎劇を描いたものであった。

「いかがですか?長めのお話なので千円(税込み)ですが」
「あ、あの。ください」
「はい、毎度ありがとうございます」

「(思わず買ってしまいました。なぜ、「買いたい」という衝動を抑えられなかったんでしょうね)」

自腹で買った同人誌を自分の鞄に仕舞い、こなたやパティには内緒にしようとも思った。

一方。

「ん〜♪ニポンのコミケはやっぱサイコーネ」

多少は落ち着いたが、やっぱりテンションは高かった。

「ん!?ヒヨリン、ユタカ」
「おお〜、パティちゃん」
「いらっしゃいませ」

「日本に来てたんだね」
「ハイ。すうじつまえからコナタのところにセワになってるネ」
「へ〜」

「ヒヨリン、うれゆきはどうネ」
「結構いいよ。まだ数部残ってるけど。買う?」
「モチロンネ」

「毎度ありがとうございます、パティちゃん」
「ところでユタカにヒヨリン。イズミにはあったネ?」
「いずみちゃん?まだだけど」

「まあ、間違いなく来てると思うけどね」
「うん〜。あってハナシしたいネ」

「やっほ、ひよりちゃんにゆたかちゃん」
「あ、いずみちゃん」
「噂をすればなんとやら、だね」

「へ!? あ、パーさん」
「ハロー、イズミン」
「日本に来てたんだね。 う〜ん。お帰り、かな?」

「タダイマ、ネ。やっぱりあえたネ」
「そう、だね。あ、ゆたかちゃん、私にも2部頂戴」
「毎度ありがとうございます♪」

「こちらこそ」
「ところでイズミ、このあとイロイロはなしたいネ」
「あ〜、ごめんパーさん。お兄ちゃんと約束があって」

「そうネ?じゃあしかたないネ」
「ごめんね」

パティは3人と別れ、集合場所に向かった。


「いや〜っ、今年も大量大量」
「メイサク、おおかったネ」
「そうですか。良かったですね」

「デモ、ミユキさんすごいネ。シロウトにはきついイベントなのに」
「私はハヤテさんにコツを聞いてますし、慣れてるのもありますから」
「ナルホド、ネ」

「そう言えばさ、パティ。開場前に言ってた友達には会えたの?」
「あえたネ。やっぱきてたネ」
「それって、ゆーちゃんとも仲良い若瀬さん?」

「そうネ。ワタシやコナタのナカマネ」
「ああ、そうだったね。会えたなら、昼食に誘えばよかったのに」
「ヤクソク、あるらしいネ」

「なんだ。 話変わるけど、この後どうする?」
「私はもう少し、今度はゆっくり回りたいです」
「お、良いね。パティは?」

「ワタシもさんせいネ」
「じゃ、そうしよっか」

特にトラブルは無く、普通に過ごせた。


                   × ×


ある日。
この日はお正月である。

「ねえお姉ちゃん、今年も参拝客さん沢山いるね」
「まあ、歴史ある神社だからね。お正月ってのもあるけど」
「そうだよね」

「(まあ、「イケメンすぎる神職・ハヤテ」ってネットで話題になってるのも大きいんでしょうけどね)」

「今年も頑張らないとね」
「そうね」

姉妹が会話していると

「やっほ〜、かがみにつかさ」
「おーっす」
「あら、今年は皆お揃いなのね」
「まあねん」

こなた、みゆきさん、みさお、あやの、ゆーちゃん、ひよりん、パティ、いずみは一緒に来ていた。

「普段はバラバラだけど、今年は皆で揃ってから行こうって話になってね」
「一旦集合してから来たんだゼ」
「そうだったの。 ああそうだ。皆、あけましておめでと」

「あけましておめでとー」
「「「「「「「「あけましておめでとー」」」」」」」」

偶然同時に挨拶を返していた。

「でさ、ハヤちゃんは?」
「ハヤテなら本殿よ。今日は神職として従事してるし」
「そっかー。柊の彼氏の神職姿、楽しみだゼ」

「ハヤテお兄さんの神職姿、かっこいいもんね」
「う、うん////////////////」

「では早速お参りに行きますか」
「先に行っとくけど、仕事に関係のある話以外は駄目よ。忙しいんだからさ」
「そんなの分かってるよ。見縊らないでほしいな」

「それはごめんなさい。謝るわ」
「良いって。じゃ、行こうか」

皆を見送ると

「あけましておめでとー、かがみにつかさ」
「あ、ルカ」
「おめでとうございます」

「いやはや。かがみの巫女服姿はこれで見納めだし、感慨深いねえ」
「あ、あんたまで////////////////」
「ねえルカさん、アテネさんは?」

「そう言えばそうね。何時もは一緒に来るのに」
「ああ。アテネからの伝言をそのまま伝えるね」

ルカは軽く咳払いし

「かがみのとこの神社にお参りしたいには山々ですが、今年はどうしても仕事の都合で行けませんわ。私としてと友情の方が遥かに大事ですが、仕方なく仕事を優先させましたわ」

「へ〜。モノマネ、中々上手いわね」
「結構似てましたよ」
「な〜んか嬉しくないな。まあいいや。まあそう言う訳だから、アテネは居ないよ

「ま、仕方ないわね」
「じゃ、私はお参りに行ってくるから」

ルカが行って少しして

「お〜、かがみにつかさ。あけましておめでと」
「おめでとうございます」
「あ、ナギちゃんにマリアさん。おめでとうございます」

「今年も初詣に来れてよかったよ。仕事も何とか片付いたからな」
「そうだったの。ありがと、ナギちゃん」
「お礼を言われる筋合いはないよ。まあともかく、お参りに行ってくるな。ハヤテは本殿だろ?」

「うん、そうだよ。お兄ちゃんの神職姿、見て行ってね」
「お〜。行くぞマリア。くれぐれも」
「分かってますって」

ナギとマリアさんもお参りに向かった。

「(このクソガキは本当にむかつくよな。俺様の楽しみを邪魔してやがるんだからよ)」


暫くすると、ルカ、ナギ、マリアさんも加えて全員戻って来た。

「お参りして来たよ〜」
「はい、ごくろうさま」
「それより、聞いたゼ」

「まさか、私の巫女姿がこれで最後〜とか言うんじゃ」
「その通りだゼ」
「悔しいかな。否定出来る要素が」

「あるじゃないですか」
「へえ。若瀬さんや、それは」
「年齢制限は別にして、かがみ先輩が巫女資格を失う事は無いですよね〜」

「そうそう。独身であれば、巫女は続けられるでしょ?」
「ええ。かがみ先輩はこれからも巫女は続けられますよ。ハヤテお兄さん以外と結婚するというなら、話は変わってきますけどね」

いずみとルカの言葉に場の雰囲気は一触即発になったが、つかさ、みゆきさん、あやのが宥めた為、何とか治まった。

「やれやれ。なあこなた、ハヤテとかがみの仲を引き裂くなんて、本当に出来ると思うか?」
「まあ、無理だね。それこそ宝くじで10億円を1000回連続で当てる位」
「だよな。私みたいに諦めれば、色々スッキリするのにな」
「だね〜」

こなたもナギも呆れていた。
因みに、省きましたが、ナギはハヤテとルカが知り合いなのは割と前に知りました。

「折角だから、皆で御神籤引いて行ったら?」
「新年最初の運だめし、良いと思いますよ」

柊姉妹2人の意見に誰も異を唱えず、皆で御神籤を引いた。

「へ〜。私は大吉だな」
「あ、私もだ」
「私もです」

ナギ、ルカ、ゆーちゃんは大吉だった。

「仕事運。絶好調であり、油断や慢心さえなければ大きな成功を掴めるでしょうか。恋愛運も良い事書いてあるな」
「勉強運。自分の実力以上の力を発揮でき、成功できるでしょう。恋愛運は・・好調だね」
「私は全体的に飛躍の年ですね。特に勉強運が最高です」

「私は中吉か」
「私も中吉です」
「あたしも中吉だゼ」
「私もですね」

あやの、みゆきさん、みさお、いずみは中吉だった。

「恋愛運。思わぬ幸運が今年はあり。ただし焦りは禁物です。どっしり腰を据えて構えましょう。か。他は現状維持みたいだね」
「私は仕事運が好調ですね。大きな仕事を任されますが、自身の力量以上の事は断る勇気も必要です。他は現状維持ですね」
「恋愛運だゼ。想い人がいる場合、その人と進展がありそうです。ただし、焦りは禁物。だってよ。せめて勉強運か仕事運が上がってればな〜」
「私は勉強運ですね。でも、恋愛運はあまりよくありません。想い人ありの場合、距離は縮まらないかも。か」

「う〜ん。私は吉か」
「ワタシもきちネ」
「私もっす」

こなた、パティ、ひよりんは吉だった。

「全体的に可もなく不可もなく。かな〜。全部良い事も悪い事も書いてないよ」
「ワタシもネ。でも、趣味運だけはすこしだけいいネ。おもわぬデアイありってかいてあるネ」
「私は仕事運が少しだけ良いっすね。努力は必要ですが、大きな成功につながる事があるでしょう。って書いてありますっす」

「(神の野郎分かってねえな。この俺様が大凶だと!!)」

マリアさんだけ大凶と、悪かった。

「(何が趣味運は最悪。後ろめたい事があったら、全て露見するので控えましょう。だ!!!俺様の趣味、他人を弄って、精神的に追い詰めて、それをコレクションする。っていうのを邪魔しやがったら神とて容赦しねえぞ!!!)」

こんな事を考えているとはつゆ知らず

「さて、お参りも終わったし、かがみ達も忙しくなったし、帰ろっか」
「そうだな。折角集まったし、どっかで新年会やんねーか?」
「お、名案だね、みさきち。じゃあ・・ん!?」

「どうしたの、こなた」
「ねえあそこ、なんか人だかりが出来てるよ」
「本当ですね。何かあったのでしょうか」

「でも高良ちゃん、揉め事って訳じゃ無さそうだけど」
「行ってみたいが、この人だかりじゃなあ」
「気になるけど、仕方ないか」

話が終わりそうになった時、誰かの携帯が鳴った。

「あ、私ですね。失礼します」

「でさ、新年会だけどさ」
「なら家に来いよ。使用人に言って準備させるぞ。ちょっと時間かかるだろうけどな」
「ナギっちの家なら広いし、問題ねーな」

「え!?そうなのですか?それで。 はい、はい。態々ありがとうございます」

「誰だったの?電話」
「家で留守番してる母からです。何でも、地元のテレビでこの神社が生中継されてるみたいですよ」
「え!?マジ?」

「ええ。適当にザッピングしてたら、見つけたみたいです。テレビを見れば、映っているかと」
「どれどれ?」

こなたはスマホを取り出し、言われたチャンネルをかけると

「あ、ホントだ。映ってる」
「ホントだゼ。って事は、あそこまで行ければあたしらもテレビに」
「で、でもみさちゃん。それはとても難しんじゃ」

「つまんねえな〜」
「へ〜。「ネットで話題のイケメンすぎる神職に迫る」だって。やっぱりハヤちゃん目当てだったんだね」


話は2日ほど前に遡ります。

「はい、柊でございます」
『あ、私○○テレビの○○ですが、鷹宮神社の宮司の柊さんのお宅で間違いないでしょうか?』
「え、ええ。宮司は主人ですが」

『お宅の神社がですね、ネットで「イケメンすぎる神職がいる」って大きく取り上げられてまして。是非とも取材したいのですが』
「えっと。そう言うのは困るのですが」
『ではせめて、迷惑をかけませんからテレビに映させて貰えませんか?お仕事の邪魔も勿論いたしません』

「主人に相談しない事には。しばらくお待ちいただけませんか?」
『はい、待ちますよ』

暫くの間をおいて

「もしもし?宮司のただおです」
『ああ、宮司さん。丁度良かったです』
「妻から話は聞きました。取材に関してはお断りですが、映す分には構いませんよ。勿論、他の参拝客の方に迷惑がかかるような事や、仕事の邪魔をしないという条件付きですが」

『それは重々承知です。では、正月に中継しても』
「はい、問題ありません」
『良かった。では、お願いします』

って事がありました。


時間を戻します。

「凄いねえ。テレビに映るなんて」
「ハヤテさんは凄いもんね。不思議じゃないよね、お姉ちゃん」
「だね」


                   × ×


三が日も過ぎ、忙しい時期も過ぎた頃

「改めまして。あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
「おめでと」
「こちらこそよろしくね」

ハヤテは柊夫妻に挨拶していた。

「今年は大変だったね。テレビが来たり、それを見た人が参拝に来たりで」
「でも、ハヤテ君のお蔭で乗り越えられたわ。ありがと」
「い、いえ。僕は普通にしてただけで」

「謙遜は良いよ。君のお蔭だ」
「ありがとうございます」
「じゃ、これ僕達から」

「お年玉、受け取って」
「本当にありがとうございます。今年ももらっちゃって」
「良いのよ。家の事も含めて、色々やってくれたお礼も兼ねてるんだから」

「有り難く、頂戴いたします」
「「うんうん」」

ハヤテが柊家に厄介になっている間、つかさが兎も角ベッタリだったことを除けば、特に何もありませんでした。
まあ、かがみの機嫌は上下を繰り返しましたが。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (10月15日更新) ( No.8 )
日時: 2017/10/21 19:00
名前: ささ

ささです。こなた、ハヤテの鉄拳制裁ってこんなに痛いんだな。
ついに参拝客だけではなくテレビまで入ったか。「イケメンすぎる」っての効果はすごそうだな。そのうちハヤテが弁護する裁判が大事件並みに傍聴する人がでるのも時間の問題だな。「イケメンすぎる弁護士」ということで。
でもそのうちかがみもネットで話題になるのでは?「イケメンすぎる神職と美人すぎる元巫女」
って。なぜ「元」巫女かって?そりゃね・・・「綾崎」かがみになるからじゃない。
そういえばハヤテふと思ったんだけど、鷹宮神社に祀られている神様に申し訳なく思わない?(
正月の注目をかがみが参拝客の注目を集めちゃうからね。「美しすぎる巫女さん」だから)
ファンクラブいくつ非公式でできているかな。かがみはもちろんのことルカ・アテネ・ナギ気を付けたほうがいいよ。ネットから見つけたハヤテの情報で迫ってくる女性が現れないとは言えないから。特にアテネとナギ、財閥の力でハヤテの情報を遮断することも考えたら?


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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (10月22日更新) ( No.9 )
日時: 2017/10/22 02:31
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。

 こなた「感想ありがとね〜♪」

 >>こなた、ハヤテの鉄拳制裁ってこんなに痛いんだな。

 こなた「まあね。まあ、傷が残ったりしない様に手加減はしてくれてるけどね」
 ハヤテ「こなたの場合は殆ど自業自得でしょ」

 >>ついに参拝客だけではなくテレビまで入ったか。「イケメンすぎる」っての効果はすごそうだな。

 かがみ「まあ、実際凄かったしね。一日の放送を見て、二日・三日の参拝客が爆発的に増えたし」
 つかさ「その殆どが、お兄ちゃん目当てだったみたい」
 ただお「ハヤテ君を携帯で撮ってる人がいっぱいいたからね」

 いのり「流石彼氏君よね」
 まつり「ホントホント。お蔭でお賽銭がいっぱい集まったみたいだし」
 みき「まあ、その分ただおさんもハヤテ君も娘達も大忙しだったけどね」

 >>そのうちハヤテが弁護する裁判が大事件並みに傍聴する人がでるのも時間の問題だな。「イケメンすぎる弁護士」ということで。

 ルカ「あれ?知らなかったの?もう話題になってるよ」
 アテネ「流石に傍聴希望者が大行列、ってのは無いみたいですが」

 >>でもそのうちかがみもネットで話題になるのでは?「イケメンすぎる神職と美人すぎる元巫女」

 こなた「う〜ん、どうかな。まあ、「イケメンすぎる神職と結婚した奥様」ってな感じで話題になるかもね」
 みさお「だろうな。柊の彼氏は話題性抜群だしよ」

 >>って。なぜ「元」巫女かって?そりゃね・・・「綾崎」かがみになるからじゃない。

 かがみ「そ、それは///////////////////////」
 ハヤテ「////////////////////////////」

 こなた「事実じゃん。既婚者は巫女さん出来ないし」

 >>そういえばハヤテふと思ったんだけど、鷹宮神社に祀られている神様に申し訳なく思わない?

 ハヤテ「へ!?なぜですか?神様は信仰の対象ですよ」

 >>(正月の注目をかがみが参拝客の注目を集めちゃうからね。「美しすぎる巫女さん」だから)

 ハヤテ「ああ、成程。確かに気を付けないといけませんね。かがみは美人ですから」
 かがみ「も、もう/////////////////////////」

 >>ファンクラブいくつ非公式でできているかな。

 こなた「さあ?いっぱいじゃない?」

 >>かがみはもちろんのことルカ・アテネ・ナギ気を付けたほうがいいよ。ネットから見つけたハヤテの情報で迫ってくる女性が現れないとは言えないから。

 アテネ「確かにそうですわね」
 ルカ「ハヤテ君を狙う不埒な輩は排除しないと」
 ナギ「なんで私もだよ。ハヤテに恋心は持ってないぞ」

 >>特にアテネとナギ、財閥の力でハヤテの情報を遮断することも考えたら?

 アテネ「ッフ。そんなの造作もない事ですが、完全に遮断しては可哀想ですわ。ハヤテのかっこよさはある程度は皆さんにお教えしないと」

 ナギ「だから、私はハヤテを諦めてるの。その手の話は降られても困るだけだ」
 マリア「(つまんねえクソガキだな)」


 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (10月22日更新) ( No.10 )
日時: 2017/10/22 02:35
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「時は・・何事もない普通の時代」
ルカ「三千院家執事となった綾崎ハヤテ君が」
こなた「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「結局このパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日。

「新学期だね〜」
「そうね〜」
「僕達のキャンパスライフは今月を入れても約3か月。過ぎてみると長いような短いような4年間だったね」

「そうよね。感慨深いものがあるわね。 まあ、卒論が出来なきゃもう1年だけどね」
「それはさ、お互いぬかりは無い訳でしょ?」
「まあね」

かがみとハヤテがこんな風に話していると

「ハヤテく〜ん♪」

ダキッ

「ああ、ルカさん。おはようございます」
「うん、おはよ♪ うわっ」
「貴方、4年もあったのに何で覚えないんですの?私のハヤテに抱き着くなと」

「ふ〜んだ。ハヤテ君は私のだも〜ん」
「生意気な」

「・・・」
「ん!?どうしたの、かがみ」
「なんかさ、こういう光景ももう直ぐで終わりだなって思うと、名残惜しくて」

「そっか。ま、楽しもうよ」
「そうね」

時間を飛ばし、昼。

「あ、そう言えばさ。テレビ見たよ、ハヤテ君のさ」
「ああ。家の神社がテレビで特集された奴ね」
「私も使用人に教えられて、見ましたわ。ですが、ルカは初詣に行ってた筈じゃ」

「ああ。ネットで見たんだよ。っと言っても、「見逃がした人は」って言う公式配信の奴ね。誰かが流した非公式のじゃないよ」
「どんなのだったんですか?僕、忙しくて見てないんですけど」
「埼玉にある由緒正しき神社にイケメンすぎる神職現るって内容だよ」

「インタビューとかはありませんでしたが、ハヤテの仕事っぷりがテレビで放映されてましたわ」
「あ、そう言えば。お義父さんが「テレビが来る」みたいな事を言ってましたね」
「ネットでも大反響だったんだよ。その様子をネットに流した人が居て、かなりの再生回数みたいだし」

「そ、そうなんですか」
「まあ、それは何の不思議の無いごく普通の事だと思いますがね」
「確かにね」
「そ、そうですかね?イケメンすぎるってのは間違いなきが・・」

かがみ達の様子でハヤテは言葉を飲み込むしか出来なかった。

「まあ、そのお蔭で2日、3日は目が回るほど忙しかったけどね。てんてこ舞いって奴よ」
「やれやれ。まあ、来年以降は見られないと思うし、仕方ないよ」
「へえ。ルカ、それはどういう意味かしら」

「ハヤテは私と結婚し、共に天王州家を支えて行くからですわ。かがみの神社を手伝う余裕など」
「違うって。私と結婚して、ありふれた幸せな家庭を築くんだって」
「ルカ、我が友ながらやっぱり生意気ですわよ」

「ふ〜んだ。生意気なのはお互い様だよ〜」
「「ム〜ッ」」

睨み合う友人2人にかがみは呆れ溜息をついた。


                   × ×


ある日。

「そう言えば。お嬢様は今年の成人式は出席なさるんですか?今年でしたよね?」
「ん!?ああ、まあな。私のは今年だ」
「それで?どうなさるんですか?」

「行かんよ。仕事がある」
「そうですか」
「それに、仕事が無かったとしても行かないよ。めんどくさい」

「一生に一度のイベントですのに」
「良いの、めんどくさいの」
「ま、お嬢様らしいですけどね」

「だろ?」
「やれやれ」

少しの間沈黙が訪れ、

「そう言えば。お嬢様、お見合いの件は」
「またそれか」
「そんな露骨に嫌な顔しなくても。僕だって言いたくて言ってる訳では」

「分かってるよ。煩く言う奴がいるからだろ」
「ですが、断ってばかりですが」
「会う価値もない。どうせ「三千院家当主様」だからお見合いしたがるんだ。私個人の事なんか見ちゃいないよ」

「・・・否定出来る要素が一切ないですね。寧ろ僕も全くの同意見です」
「だろ?そんなお見合い写真、焼き捨てろ!!!」
「了解しました」

「やれやれ。私個人を見ようって奴はいないもんだ」
「そんな事無いですよ。お嬢様なら」
「そうか?」

「ええ。それだけ魅力的なんです。きっと見つかりますよ。執事兼顧問弁護士の僕なんかで良ければ保証しますよ。ね」
「・・・ハヤテが言うなら」

笑顔を向けて来るハヤテに

「(全くこいつは。折角頑張って諦めたのに、ぶり返すだろうが。ホントにしょうがない奴だ)」

ナギは感情を押し殺して呆れていた。

「ともかく、良縁は気長に待つしかないさ。一応立場もあるからな」
「お嬢様なら良縁に間違いなく結ばれますよ。自信持ってください、美人のお嬢様」
「・・はいはい」

「(あ、そうだ♪良縁が回ってこない様に色々と手を回しちゃいましょう♪そうすれば、ナギは生涯独身を貫く羽目になりますね〜♪そうすればそれはそれは面白い事になりそうですね〜)」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。ゆーちゃんは今年の予備試験の願書は出したの?確か、受付の締め切りは今月だった気が」
「うん、今月だよ。願書は出して、受験票ももらってるから、後は勉強しながら受験日を待つだけだよ」
「そっか。で、実際はどうなの?」

「正直、不安はいっぱいだよ。過去問解いてるけど、自信は全然でなくて」
「う〜ん。私じゃ教えられないからね〜。流石にお父さんでも無理だろうし」
「しょうがないもんね。学校が違うから」

「(まあ、それだけじゃないんだけどね)」
「お姉ちゃん?」
「あ、だったらさ。ハヤちゃんに家庭教師頼む?現役の弁護士の家庭教師なんて、これ以上ない最強の味方じゃない?」

「で、でも。ハヤテさんに迷惑が」
「大丈夫でしょ。忙しくない限りは来てくれるよ」
「で、でも・・・」

「じゃ、決まりだね」
「う、うん////////////////////////」

次の日。

「悪いね〜、ハヤちゃん。態々来てもらって」
「気にしないで。僕で役に立てるならむしろ光栄だよ」
「そう?家庭教師代はちゃんと払うからさ」

「それは良いよ。正規じゃないから、貰うと申し訳ないし」
「そう?まあともかく、頼むよ。私じゃ役立たずだからさ」
「まあ、否定しつつ任されるよ」

ハヤテは早速ゆーちゃんに予備試験の勉強を教え始めた。
暫くして

「やっぱり難しいですね」
「それは仕方ないですよ。確か、去年の予備試験の最終合格率は2.2%ですからね」
「そ、そんなに低いんですね」

「日本最難関の試験の一つって言われてますからね」
「それは、そうですが」
「弁護士・検事・裁判官は間違う事が許されない人の一生を左右する職業ですからね。その資格を得るための試験はおのずと難しくなるのはやむを得ないですよ」

「私は、大丈夫でしょうか?そんな難関試験に」
「確かに、しっかりした準備が必要ですね。レベルの高い大学の法学部に通ってても、落ち続ける人も居ますからね。そのせいで諦める人も多数かと」
「・・・」

「ですが、ゆたかさんなら大丈夫ですよ。ちゃんとした対策さえ取ってれば、合格出来ますって」
「ハヤテさん」
「僕で良ければ保証しますよ」

ハヤテの笑顔にゆーちゃんはドキドキするしかなかった。

「さ、勉強続けましょうか」
「はい!!」

また暫くし

「もうこんな時間ですね。僕はもう帰りますね」
「今日は本当にありがとうございました」
「いえいえ。お気になさらず」

「あ、あの」
「はい?」

ゆーちゃんはハヤテにキス(口に)した。

「きょ、今日のお礼です///////////////////」
「は、はあ」

「(まさかキスするなんてね。でも、おかげで良い絵が撮れたよ。かがみには内緒にしときますか)」


                   × ×


ある日。

「ん〜っ♪お兄ちゃ〜ん♪」
「あ、あの。つかささん」

今日も今日とでつかさはハヤテに甘えていた。

「あの。新メニューを考える手伝いをしてほしい筈では?」
「あ、ごめんお兄ちゃん。それ、嘘なんだ」
「な、何でまたそんな嘘を」

「だって〜、そうでも言わないとお兄ちゃん来てくれないじゃん」
「そんな事は」
「それに、お兄ちゃんが家に泊まってた時、全然甘えられなかったんだもん」

「(十分甘えられた気が)」
「あれじゃあ全然足りないもん。もっともっと甘えたいんだもん」
「は、はあ」

「今日はお姉ちゃんいないし、い〜っぱい甘えられるからさ」
「それで呼んだと」
「うん♪」

かがみはあつこやゆうこと出掛けており、不在だった。

「お兄ちゃ〜ん♪」
「・・・」

ハヤテは優しい目つきで子猫の様に甘えて来るつかさを見ていた。

「ねえお兄ちゃん」
「はい?」
「私の事、好き?」

「ええ、勿論。義妹、ですからね」
「嬉しい♪私もお兄ちゃんだから大好きだよ♪」
「そうですか」

「お兄ちゃん」
「え!?うわ」

つかさはハヤテを押し倒し、上に乗って来ていた。

「お兄ちゃ〜ん♪」
「もう。この格好じゃ」
「何で?シラヌイちゃんはお兄ちゃんにこんな風に甘えるじゃん」

「なら、良いですけど」
「ん〜っ♪」

相変わらず子猫の様に甘えるつかさにハヤテは溜息をついた。
すると

「つかさ〜、ちょっといい?」
「あ、まつりお姉ちゃん」
「な、何やってるの?かがみの彼氏君押し倒して」

「甘えてるの♪お兄ちゃんの飼ってるシラヌイちゃんみたいに」
「あ、ああ。そう」
「誤解、されて無くて何よりです」

「彼氏君、かがみが居なくて良かったね。この事は内緒にしとくよ」
「そ、それは助かります」
「でもさ、つかさにそんな風に甘えられてさ、嫌じゃないの?」

「え!?ど、どういう事、お姉ちゃん」
「だってさ、君からすれば確かにつかさは妹でしょ?でも、「義理の」妹じゃん。血縁は一切ないし、君の恋人の妹ってだけでしょ?言い方はかなり悪いけどさ」
「まあ、確かに言い方は悪いですが、その通りですね」

「お兄ちゃん」
「ですが、僕にはまともに兄妹がいた事が無くて。こんな風に兄と慕って甘えられるってのははっきり言えば良い気分なんですよね。可愛くて」
「そっか。じゃあさ、私に弟として、甘えてきていいよ。過度じゃ無きゃ受け止めてあげるし」

「それはありがとうございます」
「ま、遠慮は無用だよ。一応社会人だから、経済的余裕はちょっとだけあるし」
「そ、それは流石に」

「ま、甘えたくなったら言ってよ。じゃ」
「あれ?用事があったんじゃ」
「良いよ、もう。存分に兄に甘えちゃいな」
「うん♪」

まつりが部屋を出て行った後、つかさは甘えを再開した。

「(あの子が弟、か。時期が時期なだけに、現実味が強いな)」


                   × ×


ある日。

「はあ〜っ」

ひよりんは自室の椅子の背もたれに寄りかかって座り、盛大な溜息をついていた。
彼女を悩ませているのは何時もの様に漫画ではなく、数日前の家族との会話であった。

それは夕食後の家族の団欒時

「そう言えば、ひより」
「ん!?何?」
「あんた、あの子とはどうなの?」

「へ!?」
「綾崎君、だったかしら?進展はあったの?恋人なんでしょ」
「だ、だから。ハヤテ先輩と私はそう言う関係じゃ」

「あんたも卒業後はプロの漫画家としてやっていくつもりなんでしょ?身を固めて支えてくれる人と活動した方が良いんじゃないの?精神的にもさ」
「だ、だから。何回も説明してるけど、あの人と私はそう言う関係じゃないの。あの人には恋人がいるの」
「隠したり照れたりしなくていいって」
「だ、だから」

思い返すとまた溜息をついた。
説明はもう十何回になったかは分からない。しかし、結構な回数なのは間違いなかった。

「何回説明すれば、分かってくれるのかな。ハヤテ先輩にも説明して貰って、そう言う関係じゃないって理解してもらった筈なのに」

ハヤテにも家族に説明してもらい、誤解は解いたはずなのだが、一向に話は進まなかった。
それどころか、父や2人の兄も

「おお。ひよりに彼氏か。お父さんにも紹介してくれよ」
「兄としては、義弟のチェックしとかんとな」
「そいつはひよりの趣味に理解ある人なんだろ?幸せになれるぞ」

という感じで、本来父というのは、初期のただおさんの様に「娘が心配で、そう言う事にはかなり敏感」のはずだが、その傾向は全く見られなかった。

「どうしたもんかな〜」

翌日。
この日はハヤテが手伝いに来てくれた。

「ん!?どうしました、ひよりん」
「あ、いえ」
「ネタ切れ、って訳では無いですね。進んでますから」

「ええ。別の悩みっす」
「僕で良ければ相談に乗りますよ」
「まあ、ほかならぬ私達の関係っす」

「へ!?」
「時期が時期なだけに家族が敏感になってるっす」
「ああ。ひよりんは今年度で卒業でしたね」

「ええ。大手出版社と契約を結んでますし、卒業ももう間もなく。なので」
「その手の話題には敏感っと」
「ええ」

「ですが、ご家族には説明したはずでは?「自分達は漫画家と担当編集者みたいな関係性だ」っと」
「家族は分かってくれないっす。未だに私達は恋人で、結婚間近って思ってるっす」
「う〜ん」

ハヤテは頭を数回掻き

「まあ、これ以上説明しても無駄だと思うんで、ほっときましょ」
「ええ!? そ、それじゃ」
「時間に解決を任せるしかないですよ。まあ、割と直ぐにその誤解は解けますよ」

「へ!?それはどういう」
「さ。無駄話は止めて漫画を進めましょ。終わりませんから」
「そうっすね」

頼んだ細かい作業を黙々とこなすハヤテを見て

「(何だろう。このまま誤解を解かなくても良いって言われた事に、異様な喜びを感じている自分がいる。ハヤテ先輩にはそう言う感情は全く持ってないはずなのに)」

漫画に集中しつつこんな事を考え

「(それにしても、さっきの「割と直ぐに誤解は解ける」ってどういう意味なんだろ)」

ひよりんはそれにも頭を悩ませていた。


                   × ×


ある日。

「小腹が空いたわね。 あら?かがみ、何してるの?」
「ああ、いのり姉さん。見てのとおり料理よ」
「見れば分かるわよ。理由よ、理由」

「小腹が空いちゃってね。材料が残ってたから、簡単な料理で満たそうかなって」
「ふ〜ん。 かがみ、物は相談なんだけどね」
「な、何よ」

「私の分の作ってくれないかしら?私も小腹が空いちゃって」
「良いけど、簡単な物になっちゃうわよ」
「それで構わないわ。作ってもらう立場だし」
「ああ、そう」

かがみはいのりの分も作り、

「うん、美味しいわ」
「それは良かったわ」
「でもあんた、本当に料理が上手になったわね」

「訓練したもの」
「昔は苦手だのなんだのと積極的にはやろうとしなかったのにね」
「ま、他人は変わる物よ」

「彼氏君に感謝しないとね。そうじゃ無かったら、あんたの場合「苦手のまま」にしてたでしょうし」
「否定出来ないのが痛いわね」
「この料理のレベル、流石にお母さんには勝てないけど、これなら十分にお嫁に行けるわね」

「ま、まあ。それを見据えて訓練したわけだし/////////////」
「結婚式が楽しみね。何着ようかしら」
「き、気が早いわよ/////////////////」

「照れるな照れるな」
「も、もう//////////////////////////」

後片付けはいのりがやりました。


                   × ×


ある日。

「ねえ、ハヤテお兄さん」
「ん!?どうしたの、いずみちゃん。何か質問?」

ハヤテはいずみに頼まれて、勉強(予備試験対策)を教えに来ていた。
ある程度経ったとき、いずみが突然切り出した。

「ハヤテお兄さんはさ、私をお嫁さんにしたいと思う?」
「ど、どうしたの、急に」
「私は真剣だよ」

「無理かな。僕にはかがみが」
「だから、恋人がいなくて、好きな人も居ないって前提条件で、だよ。その前提条件下で私をお嫁さんに出来るかなって」
「う〜ん」

ハヤテは少しの間真面目に考え

「いずみちゃんは可愛いし、性格だって問題ない。好みか否かって聞かれたら、好みだよ」
「じゃ、じゃあ」
「うん、そうだね。僕が誰とも付き合って無くて、いずみちゃんに告白されたら、お付き合いしたかもね。勿論結婚も、ね」

「ハヤテお兄さん//////////////」
「でもさ、それはやっぱり「もしも」の話でしかないよ。僕にはかがみがいるし、かがみの事を深く愛してる。だから、「もしも」は現実にはならないよ」
「・・・」

「なんかごめんね。突き放すような事言っちゃって」
「・・・」
「いずみちゃん?」

  ドサッ

「え!?」
「ハヤテお兄さん」

いずみは突然ハヤテをベッドに押し倒し、大人のキスをしていた。

「私、ハヤテお兄さんが大好き」
「え、えっと」
「でも、私に気持ちが向かないなら、手段は選んでられないよ」

「な、何を」
「既成事実大作戦、しかないよね」
「ま、まさか」

いずみはまたハヤテに大人のキスをした。

「や、止めて」
「大丈夫。別に変な事は」

「おい、いずみ。何を暴れて・・・」

いずみ兄は室内の状況(妹が意中の異性をベッドに押し倒してる)を見ると

「悪い、お楽しみ中だったか」

「あ、ちょっと」
「これが私の既成事実大作戦。どう?」
「も、もう」

翌日。

「ハ〜ヤ〜テ〜」
「な、何?」

ハヤテが大学の登校してくると、かがみが超怖い顔で待ち構えていた。

「これはどう言う事かしら」
「え!?」

かがみが見せてきた携帯には昨日の「いずみがハヤテをベッドに押し倒して大人のキスをしている瞬間」が写し出されていた。

「こ、これは」
「親切にも若瀬さんが送ってくれたのよ。これってさ〜」
「既成事実、です」

「な!?い、いずみちゃん。あれは」
「私とハヤテお兄さんはもうそう言う関係。諦めてください」
「・・・」

「かがみ、話を聞いて。これは」
「何よ」
「分からないんですか?この写真を見れば一発」

「写真、撮ってたの?」
「うん、こっそりと」
「へえ。どう言う事かしら」

「大人の男女の関係って奴ですよ。貴方がハヤテお兄さんをどれだけ愛してようと、こういう関係になった以上は」
「いずみちゃん、火に油を注がないで。お願いだから話聞いてよ」
「・・ええ、聞いてあげるわよ♪最期に、ね」

睨むかがみにハヤテは時間をかけて説明した。
実に1時間以上の時間を有したが、何とか誤解は解けた。

「全く。抵抗すればよかったじゃない」
「それが出来れば」
「ハヤテ、貴方の優しさは時に悲劇を生むわよ。自重しなさい!!!」

「は、はい」
「(あと少しで上手く行ったのに。残念)」

ハヤテと違っていずみに反省の色は全くなかった。

「ハヤテ」
「ん!?何?」
「何でもないわよ!!!」

「(やれやれ。機嫌は悪いままか)」
「・・・」


                   × ×


ある日。

「はあっ」
「どったの?かがみが溜息なんて、珍しいじゃん」
「ん!?ああ、まあね」

「なんか悩み事?」
「・・そんなとこかしら」
「良ければ相談に乗るよ」

「・・遠慮するわ。誰にも解決できないだろうし」
「ああ、そう」
「好意だけ、受け取っとくわ。ありがと」

「まあ、大方ハヤちゃんの事だろうけどね」
「・・・」
「図星か。まあ、かがみがハヤちゃんのこと以外で悩むのはなかなかないしね」

長めの沈黙の末

「ハヤテがね、デートしてくれないのよ」
「へ!?」
「4年に上がってからずっとよ。私が誘っても、「忙しい」って断るのよ」

「ふ〜ん」
「そのくせ私以外の人とはデートするし」
「確かに大問題だねぇ」

「デート出来ないなんて、苦痛以外何物でもないのよ」
「やれやれ。そんな事で悩むとは」
「そんな事って。私にとっては大問題なのよ!!!」

「はいはい。ってか前も同じ様な事で悩んでなかたっけ?」
「そ、それは」
「それに、クリスマスにデートしたんでしょ?2人きりでディナーだっけ?」

「ま、まあね」
「してんじゃん、デート」
「足りないわよ。そんなんじゃ」

「でもさ、ハヤちゃんが忙しいのは事実でしょ?執事さんだし、弁護士だし」
「それは分かってるわ。でも、他の人とデート出来るなら」
「う〜ん。確かにかがみとデートする時間は出来る訳か」

「・・・」
「何やってるんだろ。聞いたの?」
「聞いたわ。でも、「色々と忙しいの」ってはぐらかされて」

「成程」
「だから悩んでるのよ」
「でもさ、ほぼ毎日大学とかで会ってるんでしょ?だったら」

「不安なのよ。浮気してんじゃないかって」
「それはありえないよ」
「それは、そうなんだけど」

「ハヤちゃんがかがみを裏切るなんて、絶対にありえないって。私が東大や京大に合格する位ね」
「・・・」
「ハヤちゃんの事、信じてあげなよ。彼女なんでしょ?ハヤちゃんの」

「・・・」
「私だったら、信じぬくけどね。ハヤちゃんの事」
「そ、そうなんだけど」

「前にもあったじゃん。約2年連絡を一切断ったとき」
「あ、あれは」
「あの時だって「一足先に弁護士になってかがみを最大限サポートするため」だったじゃん?黙ってたのも「驚かせたかったから」って言うハヤちゃんらしい理由だったし」

「あの時と今じゃ状況が」
「まあ、かがみがハヤちゃんの事を信じられないっていうなら、別にいいけどね」
「え!?」

「かがみがハヤちゃんの事を信じないっていうなら、私がハヤちゃん貰うから」
「は!?な、何言って」
「あれ?前に言わなかったっけ?「ハヤちゃんの子供なら産んでも良い」って

「た、確かに言ったわね」
「言っとくけど、嘘や冗談、ましてやからかう為に言ったわけじゃないよ。割と本気で言ったよ」
「こ、こなた!?」

「ハヤちゃんの事好きだし、お父さんも「ハヤちゃんなら」って認めてるし」
「・・・」
「だから、ハヤちゃんのお嫁さんに私がなっても良い訳だ。何度も言うけど、ハヤちゃんとの子供なら産んでも良いし」

「そ、それは駄目!!!ハヤテは私のよ!!!!」
「やれやれ。やっと本音言ったね」
「あ」

「それで良いんだよ。かがみはただ、最近色々と疲れてるだけだって。ハヤちゃんを信じないかがみなんて、そんなの「かがみの偽物」だよ」
「こなた」
「まあ、どういう結論を出すかなんて、かがみ次第だけどね」

「そうね。もう少しだけ、考えてみるわ」
「それが良いよ」
「ありがと、こなた。色々とスッキリしたわ」
「それは良かった」

少しとはいえ、笑顔が戻ったかがみに対し

「(あはは。何だろ、胸が痛いや。ハヤちゃんとは友達でしかないのに。でも、さっきかがみに言った事は本気なんだよね。私がハヤちゃんとの子供を、か。 また胸が痛いや)」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (10月22日更新) ( No.11 )
日時: 2017/10/28 00:11
名前: ささ

ささです。ナギ、前回のレスの時、だーれも「ナギがハヤテのことを諦めてなくて」なんて前提で話してなかったんだけどな…ふむふむ草が生えるとはこうゆうことか。それと自爆ってのも。「かがみのために」
ナギが一肌脱がないの?って思ったんだけどな。
かがみ、ハヤテが浮気するなんて、明日柊家にスペースデブリが堕ちてくる確率よりも低いでしょうに!ましては「大人の関係」なんてね。他の女の子とデートしているのは単に彼氏の無駄にやさしい性格のせいでしょう。クリスマスの時ルカやアテネに誘われていたみたいだけどちゃんと断っていたようだよ。忙しいのはきっと今は作者さんが話せない何らかの事情があるのだよ!(結婚の準備って忙しそうだな…)大丈夫、以前も信じ抜けたんだから今回も大丈夫!ハヤテ、落ち着いたら覚悟することだな。かがみの理性が完全に吹き飛ぶかもしれないから。
かがみ、I.Wさんの名を「名前を書かれると死ぬ」ノートに書きたい理由はよーく分かりました。
じゃあ、仕返しをしましょうか。(いずみちゃんにハヤテとかがみが一緒の布団に入っている写真を送信)
あれ、どうしました柊かがみ様?
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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (10月29日更新) ( No.12 )
日時: 2017/10/29 00:05
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。

 かがみ「感想ありがとうね♪」

 >>ナギ、前回のレスの時、だーれも「ナギがハヤテのことを諦めてなくて」なんて前提で話してなかったんだけどな…ふむふむ草が生えるとはこうゆうことか。

 ナギ「そうか?まあともかく、ハヤテへの恋心は微塵もないよ」

 >>それと自爆ってのも。

 ナギ「違うって。それに、かがみとハヤテの仲を引き裂くなんて無理だと思ったから、諦めたんだぞ」

 >>「かがみのために」ナギが一肌脱がないの?って思ったんだけどな。

 ナギ「そう言う事か。まあ、かがみが困ってるようなら、三千院家の力を使って叩き潰すがな。「一生後悔し続ける」位にな」

 >>かがみ、ハヤテが浮気するなんて、明日柊家にスペースデブリが堕ちてくる確率よりも低いでしょうに!ましては「大人の関係」なんてね。

 かがみ「それは、そうなんだけど。不安なんてものは本人の意思に関係なく湧き上がる物なのよ」
 こなた「ましてや優しすぎるハヤちゃんだからね」

 >>他の女の子とデートしているのは単に彼氏の無駄にやさしい性格のせいでしょう。

 かがみ「それは分かってるわよ。でも」
 みゆき「ハヤテさんの事がどうしようもないほどに好きだからこそ、何ですね」
 こなた「やれやれ」

 >>クリスマスの時ルカやアテネに誘われていたみたいだけどちゃんと断っていたようだよ。

 ルカ「いんや、誘ってないよ。どうせ無駄だって分かってるし」
 アテネ「そうですわね。脅さない限り、かがみを優先させると、分かってますから」

 >>忙しいのはきっと今は作者さんが話せない何らかの事情があるのだよ!(結婚の準備って忙しそうだな…)

 さあ、それはどうでしょうね。詳しい事は今回の更新で明かしてますよ。

 >>大丈夫、以前も信じ抜けたんだから今回も大丈夫!

 かがみ「・・・」
 それも今回にて

 >>ハヤテ、落ち着いたら覚悟することだな。かがみの理性が完全に吹き飛ぶかもしれないから。

 ハヤテ「まあ、一応ありとあらゆることを想定はしてますが」

 >>かがみ、I.Wさんの名を「名前を書かれると死ぬ」ノートに書きたい理由はよーく分かりました。

 かがみ「でしょ〜?フフッ♪」

 >>じゃあ、仕返しをしましょうか。(いずみちゃんにハヤテとかがみが一緒の布団に入っている写真を送信)

 いずみ「これがどうしたの?一緒に寝る位大した事無いよ」
 ゆたか「・・・」

 >>あれ、どうしました柊かがみ様?

 かがみ「は、恥ずかしい写真送るんじゃないわよ!!!/////////////////」
 こなた「どうどう」


 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (10月29日更新) ( No.13 )
日時: 2017/10/29 00:10
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
-----------------------------------------------------------------------------------

アテネ「時は・・何事もない普通の時代」
ルカ「三千院家執事となった綾崎ハヤテ君が」
こなた「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「結局このパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日。

「はあ〜っ、やっと終わったよね、卒論」
「ええ。提出もしましたし、問題さえなければ、無事に卒業ですわね」
「問題、か」

「な、何ですのよ」
「アテネは良いよね。異常事態にならない限りは認められて、卒業出来るし」
「ルカ、まさか貴方」

「ちゃんとやったよ。しつこい位何度も見直したし、提出期限だってちゃんと守ったし」
「だったらなぜ、そんなに不満そうなんですのよ」
「だって自信ないんだもん。自分なりに頑張ったし、教授に出す前にハヤテ君に見て貰ったりもしたけど」

「ルカ、貴方なら大丈夫ですわ。自信持ちなさい」
「ヘイヘイ」
「やれやれ」

「それよりさ、聞いた?」
「何をですのよ」
「ハヤテ君もかがみもとっくに卒論製作が終わってたって」

「ええ、まあ。かがみは去年の年末、ハヤテに至っては去年の8月末に完成させてたらしいですわね」
「凄いよね。私なんか先月終わったのに」

「まあ、あのハヤテですからね。基準にしたら、大変過ぎですわよ」
「だね」
「それよりルカ、卒論が終わった以上あなたは集中しなきゃいけない事がありますのよ」

「何さ。ハヤテ君を悩殺する事?」
「それもですが、司法試験ですわよ。かがみだって今年受けるって、手続きしてましたし、貴方だって」
「したよ、手続き。私もかがみも今年1回目」

「でしたら、それを考えてなさい。貴方のあの卒論でしたら、誰かが裏から手を回さない限り、認定されて卒業出来ますから」
「ハヤテ君も言ってたし、アテネもそう言ってくれるなら、頑張りますか」
「そうですわよ」

一方。

「なあちびっ子、おめえ卒論は終わったか?」
「そりゃね。ってかみさきち、まさか」
「お、終わってるゼ。ただ、終わったのが提出日の前日なんだ」

「え!?そんなギリギリで大丈夫だったの?」
「たぶんな。一応徹夜してチェックしたけどよ」
「まあ、大丈夫じゃない?私じゃ保証出来る訳無いけど」

「そ、そーか。おめえはいつ終わったん?」
「先月の初め。だから確認作業には時間を割けたよ」
「は、はえーな」

「ハヤちゃんにこっぴどく叱られるからね。実際、何度も叱られながらやってたし」
「そ、そーか」
「提出期限守れなかったら、鬼の形相で叱られると思ったら、頑張れた」

みさおもハヤテに叱られた事があるので、その様子は想像出来た。

「まあ、よっぽどじゃ無ければ再提出とか無いと思うし、気楽にやろうよ」
「そ、そーだな」


                   × ×


ある日。

「はあっ」
「おや?黒井先生、どうかなされましたか?」
「ん!?ああ、桜庭先生」

「何か悩み事かな?私で良ければ乗りますぞ」
「でも、彼氏との事でっせ」
「まあ、話せば多少は楽になると思うがね。私じゃ役立たずだが」

「ウチも彼氏も良い年やし、お互いのこれからを真剣に考えてるんですわ」
「ほう。これからというと、やっぱり結婚とかですかな」
「ええ、まあ。去年のクリスマスの時そう言う話になったんですわ。真剣に考えようって」

「惚気話、か。長くなるなら授業があるんだが」
「ああ、もう終わりでっせ。してくれるかは分からへんけど、プロポーズされた後はどないしよって」
「・・・」

つまらなさそうな視線を向けつつ、桜庭先生は

「(結婚、か。私には縁のない話だな。そう言う対象は・・・って待て。綾崎、何でお前が出るんだ)」
「ん!?どないしたんですか?」
「い、いえ。別に」

「はあ」
「で、プロポーズを受けるかどうか悩んですかな?」
「それはちゃいます。してくれたら、悩むことなくOKしますわ」

「なら何に悩んでるんですかな?」
「退職するかどうか、ですわ。この仕事好きやし、どないしよって」
「別に止めなきゃいかん決まりはないんだし、好きな仕事なら辞める必要はないでしょう」

「相手が「辞めて家庭に入ってくれ」って言ってきたら」
「そんな捕らぬ狸の皮算用を悩んでないで、相手に任せたらどうです?あなたの話を聞く限りでは、「辞めたくない」って言えば受け入れると思うがな」
「そうですわね。プロポーズされたら考えますわ」

晴れ晴れとした顔になった黒井先生に対し

「(プロポーズ、か。なぜ私は綾崎を意識したんだろうな。ふゆきに強要されてあいつとデートしてからどうも調子が狂う。あいつとはなんでもない関係のはずなのにな)」

こんな風に頭を悩ませていた。


                   × ×


ある日。

「ナギ、お見合いの写真ですよ」
「またか!?しつこいな〜」
「そんな事言わないの。一応立場もあるんだから」

「ヘイヘイ」
「(フフッ♪このままナギに良縁が来なければ物凄く面白いんですけどね〜♪)」

こんな事を考えている人が居るとは露知らず、ナギはお見合い写真を適当に見ると、暖炉の火の中に写真屋簡単なプロフィールを入れて燃やした。

「良いの?折角」
「会う価値も無い。どうせゴマ擦って自分達の所を安定させたいんだろ。「三千院家当主様と結婚すれば一生安泰」なんてくだらん事考えてるだけだ」
「そうですね〜♪」

ナギは不機嫌に椅子に座り、紅茶を飲んだ。

「それよりマリア、私よりお前は良いのか?」
「何がですか〜?」
「お前の見合いだよ。確か、何回かお見合い行ってるんだろ?相手も一応はマリア自身を見てるような、な」

「確かにそう言う相手とお見合いしてますが、全員相手が断わって来るんですよね〜」
「そ、そうか」
「何故でしょうね〜?」

「(まあ、不思議は無いがな。マリアの性格等々を考えるとな。どんなドMなド変態でも無理だと思うぞ)」
「あら、何か?」
「いや、別に」


                   × ×


ある日。

「はあっ」

かがみは自室で司法試験の勉強中、何度も何度もため息をついていた。

「(こなたに言われて色々考えたけど、やっぱり結論は一つしかない。それに後悔とかは無いんだけど、何でこうモヤモヤするんだろ)」

勉強に全く集中出来ず悩んでいると、携帯に着信があり、見るとハヤテからのメールだった。
内容は

「大事な話があるんだ。○○時に○○公園の○○に来てほしい」

だった。

「丁度良いわね。うだうだ悩んでもしょうがないし、ハヤテに報告しますか」

かがみは身支度を整え、指定された公園に向かった。

かがみが着くと、既にハヤテは待っていた。

「やあ、かがみ。急に呼び出してごめんね」
「良いわよ。どうせ暇だったし」
「そう」

「・・ねえハヤテ、私の話、聞いてくれる?」
「え!?あ、うん」
「私達、4年に上がってからデートして無いじゃない?誘っても忙しいって断るし」

「う、うん」
「正直、不安だったのよ。浮気してるんじゃないか、とかね」
「そ、それは」

「それで悩んでたら、こなたに言われたの。「ハヤテを信じてあげな」ってね」
「・・・」
「色々悩んだけど、ハヤテの事を信じる事にしたわ。私は貴方の事をどうしようもない程に愛してる。そんな愛してる相手を信じないなんて、ありえない事だと思うの。ハヤテが何してるか分からないけど、話してくれる時を待ってるわ」

「不安にさせちゃった事は謝るよ。でも、もう不安にはさせないよ」
「え!?」

ハヤテは上着のポケットから小箱を取り出し、開いて中身をかがみに見せながら

「かがみ、僕と結婚してほしいんだ」
「え!?」
「これから先、沢山の困難が待ってると思う。でも、僕はそれをかがみと2人で乗り越えていきたいんだ。だから、もう一度言うよ。 僕と結婚して」

ハヤテが言うと、かがみは暫く黙り込み

「も、若しかして、デートを断ってたのって」
「うん。この指輪を買うために、アルバイトをしてたんだ。確かに、蓄えで買えなくは無かった。でも、これからの事を考えたら、貯蓄も必要だった。だから、許可を貰ってバイトを幾つか掛け持ちしてたから、忙しくてデート出来なくてね」
「そう、なの」

落ち着いて指輪を見ると、装飾はついてなかったものの、明らかに高い物だとは分かった。
そして内側には「H to K」とちゃんと刻まれていた。

「あ、あの、かがみ。返事は・・」

 スッ←かがみが左手を差し出した。

「え!?」
「指輪、つけて」
「了解です、姫」

ハヤテはかがみの左手の薬指に指輪をはめた。 当然だが、サイズはピッタリだった。

「かがみ、これって」
「ハヤテ、これからよろしくね。貴方の奥さんとして、ね」
「かがみ」

「プロポーズ、謹んでお受けします。蛇足、かな」
「こちらこそよろしくね」

2人は当然の様にキスした。

「じゃあ早速だけど、挨拶に行こうか」
「え!?」
「お義父さんとお義母さんに、だよ。プロポーズを受けてくれた以上は」

「そうね。つい忘れてたわ」
「もう。 でさ、2人ともいるでしょ?」
「家を出る時は居たわよ」
「じゃ、早速」

かがみとハヤテは仲良く恋人つなぎで手をつないで柊家に向かった。

「ただいま〜」
「お、お邪魔します」
「あら、かがみお帰り。ハヤテ君いらっしゃい」

「あ、あの。お義父さんにお義母さん、大事なお話が」
「「え!?」」
「とても大事な話、です」

柊夫妻は顔を見合わせた後、立派な神棚のある居間にかがみとハヤテを促し、座る様に進め、かがみとハヤテ、柊夫妻は向き合って座った。

ハヤテは短く息を吐くと

「先程も言いましたが、大事な話があります」
「な、なんだい?」
「かがみさんとの結婚を、許してほしいんです」

「・・・」
「僕はついさっき、かがみにプロポーズしました。かがみはそれをOKしてくれました」

かがみは自分の左手についている指輪を見せ、一応ハヤテが言ってる事がホントだと無言で伝えた。

「善は急げだと思い、挨拶に参りました」
「そう、かい」
「あ、あの。それで」

「ハヤテ君、君に一つだけ、聞きたい」
「は、はい」

ただおさんは何時もの優しそうな顔つきは全くなく、とても鋭い目にもなっていた。

「君は、かがみを幸せに出来るのかい?かがみは僕達のとても大切な娘だ。そんな娘を託す以上尋ねるのは当然だよね?」
「ええ、勿論です。 本来なら、「命に代えても」と言う所ですが、それではかがみを不幸にします。ですので、「例えどんな事があっても」っと、誓います」

ハヤテは強い信念の宿った眼を夫妻に向けていた。
ただおさんは目を閉じて、暫く無言を貫いた。みきさんはただ黙って状況を見守っていた。
すると

「君になら、かがみを託せるよ。その目付き、君に嘘は無いっと断言出来る」
「じゃ、じゃあ」
「幸せにおなり、かがみ、ハヤテ」

ただおさんは何時もの優しそうな顔に戻っていた。

「あ、あの。お母さんは?」
「ただおさんがこういう以上、私が反対する理由は無いわよ。2人の結婚を許す理由は全く一緒。幸せになってね、かがみ、ハヤテ」
「「はい!!」」

2人揃っての返事に柊夫妻は同時に笑顔になった。

「それで、入籍とか結婚式はどうするの?」
「ここに来る前までに、相談したんですが、入籍は大学を卒業してからで、結婚式はかがみの司法試験並びに司法修習が終わってからって」
「そうかい。じゃあ、楽しみにしてるよ」

「大丈夫よ、お父さん。一発で受かって見せるわ。つまり、早ければ来年の12月位には」
「そっか」

その日の夜。

「はあっ」
「どうしました、ただおさん」
「今日の事だよ」

「・・・」
「かがみがついに結婚。分かってたけど、いざその時が来ると淋しくてね」
「それは、私もですよ」

「どうしてこうも涙が出るんだろうね。まだ早いのに」
「頑張らないとね。本番までに涙が枯れ果てちゃうわよ」
「そうだね」


                   × ×


ある日。
この日、こなたとみゆきさんは柊家に遊びに来ていた。

「う〜ん、退屈だな〜」
「あんたね、人の家に来てそれは不躾なんじゃないの?」
「良いじゃないの〜。 ずっと苦しめられてきた卒論等から解放されたんだし」

「ああ、そう」
「そう言えばさ・・ってかがみ、その左手」
「え!?ああ、これ?」

こなたはかがみの左手薬指の指輪を見つけ、聞いて居た。

「これはね、ハヤテがくれた物よ」
「じゃ、じゃあ」
「ええ。ハヤテは私にプロポーズしてくれたわ。その時にくれたのよ」

「そうだったんだ。おめでと」
「おめでとうございます」
「ありがと、2人とも」

「でさ、どんなプロポーズだったの?」
「えっとね。  ってなんであんたに言わなきゃいけないのよ!!!!///////////////////////」
「え〜!?いいじゃん、教えてよ」

「嫌よ。絶対に!!!!!」
「チェ〜、ケチ」
「ケチとかケチじゃないとかの問題じゃないでしょうが!!!!!」

「じゃあいいよ。ハヤちゃんに」
「ハヤテに聞いても無駄よ。ハヤテだって教えないと思うわよ」
「まあね〜。自分がしたプロポーズを他の人には教えないと思うし。芸能人なら教えなきゃいけないけどね」

「そう言う事よ」
「かがみさん、入籍や結婚式のご予定はどうなのですか?」
「入籍は大学卒業後よ。結婚式は私の司法試験並びに司法修習が終わってから」

「そうですか。今から楽しみですね」
「だね〜。ま、頑張ってよ、綾崎かがみさん」
「ファイトですよ、綾崎かがみさん」

「み、みゆきまで。もう/////////////////////////////」
「(かがみがプロポーズされた事は、ゆーちゃん達には黙っておくかな)」
「(この事は、他の皆さんには言わない方が得策かもしれませんね。かがみさんかハヤテさんが言うまで)」

偶然にもこなたとみゆきさんは同意見だった。


                   × ×


ある日の真夜中。
かがみは誰かの声で目を覚ました。

「ごめんなさいね、こんな真夜中に」
「な!?あ、あな」
「シーッ。気持ちは分かるけど、真夜中よ」

「あ、はい。あの、貴方は!?どうやって私の部屋に」
「私は綾崎鈴音。ハヤテのお婆ちゃんよ」

かがみは直ぐに、前にハヤテに見せて貰った写真を思い出し、ハヤテの祖母だと直ぐに理解した。

「ハヤテのお婆様がどうしてここに。亡くなられたはずじゃ」
「ええ、そうね。貴方達の基準からすると、私は幽霊ね」
「・・・」

「どうして、だったわね。それはね、かがみちゃん、貴方に会う為よ」
「私に?」
「ええ。神様にお願いして、一時的に現世に下してもらったの」

「は、はあ。私に何を」
「こんな事ね、私がするのもおこがましいって分かってるわ。それでも、貴方にお願いがあるの」
「私にお願い、ですか」

「ええ。それはね、ハヤテを幸せにしてあげてほしいの」
「え!?」
「あの子はね、私のバカな息子のせいで、とても苦労したわ。でも、貴方と恋人になって、あの子は今まで以上に幸せそうだった。「心からの笑顔」を貴方達の前ではしてたわ」

鈴音さんに言われずとも、ハヤテがどういう笑顔をしているかかがみには分かっていた。

「ホントはもっと前に貴方の前に姿を現すべきだったんでしょうけど、やっぱりハヤテと貴方の間柄を確かめたくて」
「そうでしたか」
「貴方とハヤテの結婚が決まって、タイミングも丁度いいと思って。だから下りてきたの」

「あ、あの」
「ごめんなさいね。前置きが長くなっちゃって。 私の息子、あの子の両親はあの子を愛さなかった。だから、私が代わりにあの子を愛し、あの子を育てようって、思ってたわ。でも、私は死んでしまった」
「そ、それは仕方ないんじゃ」

「仕方ないで約束や誓いを破ってたら、する意味無いでしょ?」
「ま、まあ」
「ともかくね、私が出来なかった「あの子を愛する」って事を貴方にしてほしいのよ。お願い」

「そんなの、お願いされなくてもしますよ。私はハヤテを愛してますから」
「そう、それは良かった」
「あの。私とハヤテの結婚を認めてください。ご挨拶が出来なかったので」

「勿論認めるわ。ハヤテを宜しくね」
「はい」

かがみが返事すると、鈴音さんは消えた。

「夢? そんなのどっちでもいいわね」

翌日。

「え!?お婆ちゃんが?」
「ええ。私の夢に出てきたわ」
「そっか」

「貴方を託されたの。愛してほしいって」
「流石お婆ちゃんだね。僕を愛してくれてたから」
「そう。ともかく、これで全部OKね」
「そうだね」


                   × ×


ある日。

「ねえハヤテ」
「ん!?何?」
「貴方のお婆様の、お墓の場所を教えてほしいの」

「え!?お婆ちゃんのお墓?なんでまた」
「この前私の夢に貴方のお婆様が出たって言ったわよね?」
「ああ、うん」

「あの時から考えてたのよ。夢の中だけじゃなくて、ちゃんと挨拶しようって」
「そう言う事。分かった。明日辺り、一緒にいこ。明日はお休みだし」
「分かったわ」

翌日。

「さ、着いたよ」
「結構掛かっちゃったわね」
「良い所にお墓を作ってあげたかったからね。さ、こっちだよ」

ハヤテの案内で歩いて行くと「綾崎家の墓」と刻まれた墓標に着き、横には「鈴音○○年没」と刻まれていた。

「立派ね」
「まあね。さ、軽く掃除して、お花とお線香備えよ」
「そうね」

2人で協力してお墓を綺麗にし、お花とお線香も備えた。

「お婆ちゃん、ちゃんと紹介するよ。この人はかがみ。僕の奥さんになる人だよ」
「こんにちは。夢で会いましたが、かがみです」
「僕は、この人と出会えて本当に幸せだよ。だから、お婆ちゃんは安心して空の上から見守っててね」

「私はハヤテと一緒に幸せになります。ですから、安心してください」
「また、時々2人で来るよ。今度は曾孫を連れて来れたら、来るよ」

かがみもハヤテも手を合わせて長めに拝み

「さ、行こうか。長居しても、迷惑かもだし」
「そうね」

すると立ち去り際、かがみの耳に鈴の音色が聞こえた

「え!?」
「どうしたの?」
「あ、ううん。何でもないわ」

「そっか」
「(気のせい? ううん、きっと気のせいじゃないわね。約束は、絶対に守りますから)」

かがみは誓い直し、帰路に就いた。

「(2人とも、お幸せに)」


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

良い感じですが、まだ最終回じゃありません。

では。
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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (10月29日更新) ( No.14 )
日時: 2017/10/29 21:34
名前: ささ

ささです。気分的に英語でコメントしますか。わかんない人はわかる人に聞くかググろうと言おうと思ったけど訳は《》で書きます。
Congratulations on your wedding!《結婚おめでとう》
Hayate,you also make Kagami worry,although Her mind doesn't leave you.《かがみの心がハヤテから離れないとはいえまた、かがみに心配かけて》
Kagami,you won't be Miko from next year at last.《来年からついに巫女が出来ないね。》
以上。
これ以上かがみを心配かけさせんなよ、ハヤテ。ただでさえあなたのほかの女性への接し方でかがみ心配しているんだから。と言ってもハヤテの場合難しいけど。
結婚式楽しみたいしています。
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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (11月5日更新) ( No.15 )
日時: 2017/11/05 00:05
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。

 かがみ「感想ありがと♪」

 >>気分的に英語でコメントしますか。わかんない人はわかる人に聞くかググろうと言おうと思ったけど訳は《》で書きます。

 こなた「いや〜、助かるよ。英語はさっぱりでね〜」
 つかさ「だね〜」

 >>Congratulations on your wedding!《結婚おめでとう》

 かがみ「ありがと」
 ハヤテ「ありがとうございます」

 >>Hayate,you also make Kagami worry,although Her mind doesn't leave you.《かがみの心がハヤテから離れないとはいえまた、かがみに心配かけて》

 ハヤテ「それは、本当に申し訳ない事をしたと持ってますよ」
 かがみ「まあ、理由が理由だからいいけどね」

 >>Kagami,you won't be Miko from next year at last.《来年からついに巫女が出来ないね。》

 かがみ「そ、そうね/////////////////////」
 まつり「我が妹ながら羨ましい限りだよ」
 いのり「ホントね」

 >>以上。

 こなた「英語ばっかで疲れちゃったよ」
 つかさ「日本語って素晴らしいよね」
 かがみ「あんた達ね」

 >>これ以上かがみを心配かけさせんなよ、ハヤテ。

 ハヤテ「それは分かってますよ。勿論心配させませんよ」
 かがみ「・・・」

 >>ただでさえあなたのほかの女性への接し方でかがみ心配しているんだから。

 ハヤテ「そう言われましても。僕はただ、友達だからであって」
 かがみ「全く、もう」

 >>と言ってもハヤテの場合難しいけど。

 こなた「だよね〜。ハヤちゃんらしさが消えちゃうし」
 つかさ「それがお兄ちゃんの大好きな所だけどね」

 >>結婚式楽しみたいしています。

 かがみ「まあ、結婚式は暫く先ね」
 ハヤテ「ですね。かがみが弁護士になってからですね」
 こなた「気長に待ってちょ。って事だね」


 感想ありがとうです〜♪

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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (11月5日更新) ( No.16 )
日時: 2017/11/05 00:10
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「時は・・何事もない普通の時代」
ルカ「三千院家執事となった綾崎ハヤテ君が」
こなた「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「結局このパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日。

「ねえお父さんにお母さん、ちょっと良い?」
「どうしたんだい、かがみ」
「ん?」

柊夫妻が居間で寛いでいた所、先日結婚を報告したかがみが来た。

「大事な話なの」
「ま、まさか」
「かがみ!?」

「ん!?あ〜、勘違いかもよ。 実はね、卒業を期に入籍するって報告したわよね?」
「「あ、はい」」
「でね、卒業して入籍したら家を出て、ハヤテと「同棲しよう」って話になってるの」

「そうだったのかい」
「ちょっとだけビックリしたわ」
「・・実はいうとね、家を出る準備はこっそり進めてたし、一緒に住む家も探してて、この物件にしようってのも決めてたの。契約の話も進めてるし」

「そっか。かがみの好きにすると良いさ。お父さんたちは反対したりしないさ」
「ええ。ハヤテに迷惑かけちゃ駄目よ」
「勿論よ。ってか、あっさり許可したわね」

「結婚を許したときにそう言う覚悟はしてたからね。だからさ」
「そう言う事よ」
「成程ね」

一方。

「なあハヤテ、卒業したらかがみと同棲するんだったのよな?」
「ええ、まあ」
「だったら、お前の執事の話なんだが」

「まさか、クビですか?」
「あ〜、まあ。「住み込みの」っと言う意味ではそうかもな」
「やっぱり」

「だがな、「通いの」っとして続けてくれ」
「え!?」
「正直、お前以外の執事はもう嫌だ。お前が「どうしても辞めたい」って言うなら引き留めんが、そうじゃないなら続けてくれ。執事兼顧問弁護士として、な」

「安心しました。僕は結婚してもお嬢様の執事を辞めるつもりはありませんでしたからね。お嬢様が「お前はクビだ」って言われたら大人しく従うつもりはありましたが」
「それは嬉しいよ。ハヤテ、これからも私の執事を宜しくな」
「かしこまりました」

ハヤテとナギ、主従関係の絆は強いのである。


                   × ×


ある日。

「ああ、そうだ。あっちゃんとゆっこに報告があるのよ」
「報告?」
「重要な報告なの?」

「まあ、個人的には、ね」
「「ふ〜ん。して、どのような報告なのでしょうか」」
「これよ」

かがみは左手薬指の指輪を見せた。

「それって。そう言う事よね」
「自分で買った。ってドッキリじゃないわよね?」
「そんなくだらないドッキリかけないわよ。あっちゃんの「そう言う事」は正解よ」

「そっか。ミラちゃん結婚するのね」
「おめでたいわね。こりゃ結婚式に着て行く衣装考えとかないとね」
「勿論、私もゆっこも呼んでくれるんでしょ?」

「当然よ。ただ、結婚式は私の司法試験並びに司法修習が終わってからなのよね」
「成程ね。じゃ、どんなに早くても来年の12月以降ね」
「急いで衣装を用意する必要はないわね」

「まあ、そう言う事ね」
「ところでさ。結婚するって、天王州さんや水蓮寺さんには教えたの?」
「ううん。まだ教えない方が良いと思って、言って無いわ」

「なら、それは正解ね」
「そうそう。色々と不味い事になりそうだし」
「大いに同意ね、それ」

「ところでさ。その指輪、ずっとしてるの?」
「え!?うん。嬉しくてさ、お風呂と寝る時以外はずっとしてるわ」
「「・・・フッ」」

「な、何よ」
「「惚気、ごちそうさま」」
「わ、悪かったわね////////////////」


                   × ×


ある日。

「またすみませんっす。色々と忙しい時期でしょうに」
「いえいえ。お気になさらずに」

ハヤテはまたひよりんのお手伝いに来ていた。
今回は、来年度に始まる短期連載のお手伝いだ。

「しかし、ひよりんは凄いですよね。卒業してすぐ連載を持てるなんて」
「まあ、3号ほどの短期連載っすけどね」
「短期でも誇った方が良いと思いますよ。短期連載が人気が出て長期連載へ発展、なんて珍しくないパターンですからね」

「そうなってくれると、光栄っすけどね」
「ひよりんなら大丈夫だと思いますよ」
「そうだったら、ハヤテ先輩のお蔭っすね。アイディア出し等で手伝って貰ったお蔭っすから」

「僕は何もしてませんよ」
「そんな事は・・」
「それより、ひよりんには報告しておくことがあるんですよね」

「何っすか?」
「実は僕、かがみにプロポーズしました」
「へえ。おめでとうございますっす。ついに結婚っすね」

「え、ええ、まあ。これでひよりんのご家族の誤解も解けますね」
「そうっすね。やっとって感じっす」
「あ、ところで。結婚の話なんですが」

「ああ。ゆーちゃん達には内緒にしろと、そう言う事っすよね?」
「あ、はい。今は時期じゃない気がするので、言ったら色々と」
「そうっすね。分かりました」
「助かります」

その日の夜。

「ところでさ、ひよりの結婚はいつなの?」
「そうだな。卒業までもう秒読み。ひよりの職業を考えたら、グダグダと先延ばしにしても仕方ないだろ。身を固めた方が良いと思うぞ」
「だから、あの先輩とはそう言う関係じゃ無いって。第一、あの先輩はもう結婚するんだよ」
「「「「な、何!?」」」」

自分以外の家族の反応にひよりんはようやく誤解が解けたと安心したが

「そうか。ひよりも結婚か」
「大事にしなさいよ。親が言う事じゃないけど、あんたみたいに変わった娘を貰ってくれたんだから」
「ああ、ハイハイ」

「母さん、結婚式の挨拶どうしたらいいかな?」
「私も考えようかしら」

否定するのもめんどくさくなり、ひよりんは適当に受け流す事にした。
こうまでなった以上、誤解を解くのはほぼほぼ不可能だと思ったからである。


                   × ×


ある日。

この日、こなた、かがみ、みゆきさん、みさお、あやの、ハヤテは集まっていた。

「もうそろそろ我々は卒業だねぇ」
「何よ、いきなり」

いきなり語り出したのはこなたであり、ツッコんだのはかがみである。

「だってさ、私達に残されてるのはもう卒業式しかないでしょ?イベントがある訳でもないし、卒論だってちゃんと認定されたし」
「まあ、そうね」
「しみじみするのは致し方ないのだよ。「学生」というくくりはもう終わりだし」

「そうね。なんか、納得だわ」
「でしょ〜? 所でさ、皆の進路はどうなったの?とっくに決まってるはずだし」
「あんたはどうなのよ。言い出しっぺから言いなさいよ」

「私はね、いまバイトしてる所あるでしょ?」
「ああ。あのコスプレ喫茶まだ続けてたのね」
「まあね〜。でさ、店長が他の系列店に引き抜かれたから、私が店長に任命されたのだよ」

「大丈夫なの?あんたに経営とか」
「ま、何とかなるでしょ。でさ、ハヤちゃん」
「ん!?」

「顧問弁護士になってくれない?勿論お金は払うよ」
「でも、僕は三千院家の」
「兼任でいいよ。経営の事とか聞く事もあると思うし」

「う〜ん。   分かったよ。お嬢様は説得してみる」
「助かるよ。で、私が話したんだし皆もさ」
「私は法律事務所に就職よ。理解あるところだから、働きながら司法試験や司法修習を認めてくれるし」

「かがみらしいね」
「私はまだ卒業では無いですね」
「え!?みゆきさん、留年?」

「いいえ。医学部は6年生なんですよ。だからです」
「何だ、ちょっとだけビックリしちゃった」
「卒業後はインターなどを経て医師免許を取得し、そこでようやく医者になれます。私はまだまだですね」

「みゆきさんなら平気だよ。優秀だし」
「ありがとうございます」
「あたしはとあるスポーツメーカーに就職だゼ。一応そこの陸上チームにも所属が決まってるゼ」

「みさきちらしいね。スポーツメーカーってのがピッタリだよ」
「そうね。みさちゃんにピッタリよね」
「だろ〜?」

「あーやはどうなの?やっぱりレストランとか?」
「ううん。妹ちゃんみたいに調理系の学校には行かなかったから、それは違うのよ」
「じゃあ」

「料理本を出してる出版社に決まったの。そこの料理研究チームに配属されるの」
「成程。ここでもらしさが出るか」
「だな、ちびっ子。あやのらしいよな」

「そ、そうかな?」
「お似合いだゼ」
「そうですね。峰岸さんらしい就職先ですよ」

「だね。でさ、ハヤちゃんはどうするの?」
「僕は卒業後もお嬢様の執事は続けるよ。このまま雇い続けてくれるし」
「成程ね。つかさはもう働いてるし、もう私達はそこまで来てるんだね」
「だね」

翌日。

「ってな話に昨日なったのよ」
「「ほうほう」」
「ルカとアテネはどうなのかなって」

「私は司法浪人して、司法試験が受かって司法修習が終わったら裁判官になれるように頑張るよ。大変だと思うけどさ」
「そうなの。アテネは?」
「私は大学院に進みますからね。まあ、その後は司法試験を受けて、弁護士と天王州家当主を兼任しますわ」
「そう」

卒業はもう間もなくだ。


                   × ×


ある日。

「ハヤテお兄さーん」
「ん!? やあいずみちゃん。どうしたの?」
「明日って、何か用事ある?」

「明日?特にないけど」
「じゃあさ、一緒に出掛けてほしいかな〜って」
「良いけど、何で僕なの?」

「へ!?あ、いや」
「???」
「行きたい所って、秋葉なんだよね」

「秋葉に」
「正直、隠すつもりはもうないけど、まだカミングアウトして無い友達に遭ったら気まずいかな〜って」
「ああ、誤魔化してほしいっと」

「う、うん」
「分かったよ。荷物持ちにもなるよ」
「ありがと♪じゃあ明日の○○時に○○で」
「了解」

約束を取り付けた後、いずみは

「(やった♪ハヤテお兄さんとデートだ♪)」


翌日。

「お待たせ♪ハヤテお兄さん」
「いや、待ってないよ」
「そう」

「それより、今日はお洒落だね」
「え!?あ、うん。まあね」
「可愛いよ」

「あ、ありがと//////////////////////////」
「じゃ、行こうか」
「うん♪」

いずみはハヤテの腕に抱き着いた。
ハヤテは深くは考えずに受け入れた。

「それで、何を探してたの?」
「漫画だよ。欲しいのが幾つかあるんだ」
「じゃああそこだね」

移動割愛。

「何時来てもテンション上がるな〜」
「いずみちゃんらしいね。さ、見つかる前に」
「え!?あ、うん」

「えっと、何が欲しいの?」
「○○の新刊が出てるし、ひよりちゃんに面白いの教えて貰ってるし」
「ああ、あれだね」

「え!?知ってるの?」
「まあね。読む機会があったから」
「どうだったの?」

「個人的には面白いと思うよ。きっといずみちゃんも気に入ると思うし」
「そっか」

目的の物はちゃんと買え、幸いいずみの友人にも会わなかった。

「フフッ♪ちゃんと買えた♪」
「良かったね、いずみちゃん」
「でも、お金出してもらっちゃってホントによかったの?」

「気にしないで。僕がそうしたかったんだから」
「ありがと」
「さて、お茶でもして帰ろうっか」

「そっか。もう」
「ん!?行きたい所でもあるの?」
「あ、ううん。気にしないで」

2人は近くのファミレスにより、ゆったりとお茶していた。

「今日は楽しかったよ、ハヤテお兄さん」
「それは良かった。一緒に来たかいがあったよ」
「ねえハヤテお兄さん」

「ん!?何だい?」
「私ね、今年予備試験を受けるんだ」
「そっか。大変だね」

「大丈夫かな?凄く難しいんでしょ?」
「確かにね。でも、いずみちゃんなら大丈夫だよ。僕が保証します」
「そ、そう。ハヤテお兄さんにそう言って貰えると自信が出るよ」

「それは良かった。でも、油断や慢心は禁物だよ」
「うん、それは分かってる」
「なら大丈夫だね」

会計を済ませ、お店の外に出ると

「ハヤテお兄さん」
「ん!?」

いずみはハヤテに突然、大人のキスをした。

「今日の、お礼」
「そ、そう」

「(ハヤテお兄さんはあと少しで卒業しちゃうし、急がないと奪えない。プロポーズでもされたら最悪だもんね)」


「・・・」


                   × ×


ある日。

「どうしたんだ、急に来て」
「あ、うん。ちょっとな」
「なんか用事か?今日は暇だから別にいいが」

「柊の彼氏に、話があんだ」
「ハヤテに、か?出かけてて、今は居ないぞ」
「何時帰るんだ、ナギっち」

「そろそろだと思うぞ。 お、噂をすれば、だ」
「ただいま戻りました。 おや?日下部さん、いらしてたんですね」
「ま、まーな」

「お前に話があんだと。相手してやれ」
「はい。何の御用でしょうか?」
「ここじゃあれだ。おめえの部屋で」
「分かりました」

移動割愛。

「それで、話というのは」
「あのよ、何日か前に秋葉でおめえを見かけたんだ」
「へ!?」

「その時、デートして無かったか?」
「あ、いや」
「キスもされてたよな?見間違いなんて言い訳、許さねぇぞ」

「頼まれて一緒に出掛けただけですよ。・・キスはホントですが」
「やっぱか」
「あ、あの」

「この事、柊は知ってんのか?」
「言ってませんよ」
「ならよ、黙っててやるから、明日あたしと出かけろ」

「えっと、分かりました」
「取引成立だな」

翌日。

「おう、待ったか?」
「いえいえ。待ってませんよ」
「そ、そーか」

「今日はどちらにお出かけですか?」
「実はよ、大学の卒業式までもう日があんまねーだろ?」
「ええ、まあ」

「その時に着る服を選んでほしーんだ。あたしじゃ汚点になりそうでよ」
「そんな事は。まあ、女性はそうですね。男はスーツであれば恥をかきませんが、女性は」
「だろ?でよ」

「分かりました。そう言うお店を知ってるので、そこに行きましょう」
「助かるゼ」

移動割愛。

「えっと、どうします?レンタルでいいですか?」
「レンタルの方が良いゼ。何回も大学行きたくねーし」
「ご希望はありますか?袴が良いとか、着物が良いとか、ワンピースが良いとか、無難にスーツとか」

「任せるゼ。あたしはそう言うセンス皆無だしよ」
「ウ〜ム」

ハヤテはお店の服をじっくり吟味し始めた。

「彼氏さんですか?」
「うえ!?ま、まあ、当たらずとも遠からずと言った感じで」
「成程」

お店の人に言われ、顔を少し赤く染めつつ答えた。
それから5分ほどして、ハヤテが幾つか持って戻って来た。

「候補は絞りました。後は試着して決めましょ」
「そ、そーだな」

ハヤテは袴、着物、ワンピース、スーツをそれぞれ上手い組み合わせを選んでおり、お店の人もそのセンスに物凄く良い意味で驚いていた。
一通り試着を済ませ、結局袴にした。

「あんがとな。良い服選んでくれて」
「いえいえ。お役に立てて光栄です」
「選んでもらって改めて分かったんだ」

「何をですか?」
「もう、卒業なんだなって」
「そうですね」

「・・・」
「寂しいですか?」
「いや、そーじゃねえんだ」

「???」
「なあ、柊の彼氏」
「はい?」

みさおはハヤテに大人のキスをした。

「きょ、今日のお礼だゼ」
「あ、はい」

「(何だろうな。急にこんな事したくなって。それに、「柊の彼氏に今迄通り会えなくなる」なんて思って寂しくなってよ。あたしはどうしたんだ)」

こんな事を思っていたとはハヤテは知らない。


                   × ×


ある日。

「今日で終わりだね、大学」
「ええ、そうね」

今日は大学の卒業式だ(みゆきさん以外皆合同)。

「終わってみると、なんだかあっけなかったね」
「そう言う物よ。意外とね」
「そうだね。所で」

「何よ」
「その袴姿、とっても似合うね。とっても可愛いよ」
「な!?//////////////////////何言ってるのよ//////////////////////////ハヤテが選んでくれたんじゃない////////////////////」

「そうだけどさ。何度見ても可愛いから誉めたくなっちゃって」
「も、もう/////////////////////////」

「やっほ〜、かがみにハヤテ君」
「お揃いですわね」
「ルカにアテネ。おはよ」

「ルカさんもアテネさんも袴姿お似合いですね」
「ま、一応元アイドルちゃんだしね」
「当然ですわね」

「行きましょ。遅れたら恥ずかしいわよ」
「「分かってますって」」

卒業式は特に何事も無く進み、終了後一旦集まる事にした。

「いや〜、退屈だった」
「同感だゼ。グダグダとよ」
「あんたらね。一生に一回かもしれないのに」

「退屈なのは変わんないでしょ?記念でもさ」
「そうだゼ。記念でも、退屈だったゼ」
「全く」

「それよりさ、ハヤちゃん」
「ん!?」
「何か言う事あんじゃないの〜?」

「あ〜、ハイハイ。皆さんの袴姿、お似合いですね。こなたは可愛らしいし、峰岸さんはお淑やかさが出ててお似合いですよ」
「およ?かがみやルカさん、アテネさんはもう褒めたから誉めてないってのは分かるけど、みさきちは?」
「あれ?聞いて無いの?」

「冗談だよ。ハヤちゃんが選んだんでしょ?みさきちの衣装」
「まあね」
「へ〜。どう言う事かしら?」

「あ、いや。着る服が決まらないって言われたから、選んであげただけで」
「なんだ。そう言う事」
「あり?柊、怒んねえのか?」

「怒る必要が無いからよ」
「そ、そーか」
「(まあ、もうプロポーズされてるからね。ハヤちゃんの嫁の座を射止めた余裕って奴だね)」

みさおは分からなかったが、プロポーズされていることを知っているこなたは察せた。

「ねえねえ皆。折角だから記念に皆で写真撮ろうよ」
「お、名案だね、ルカさん。賛成〜」

誰も異を唱えなかったので、誰かに頼んで写真を撮ろうとしたが

「フッフッフ〜。それならお任せあれだ」
「あ、お父さん」
「そうじろうさん、随分重装備ですね」

「こなたの記念日に、祝わんで何が親だ。撮りまくってやったさ」
「・・良く捕まんなかったね」
「その辺は心得ているのさ」

「ああ、そう。折角だからお父さんに取ってもらおうか」
「そうだね」

そうじろうに記念の集合写真を撮ってもらい、世間話しつつ解散となった。


                   × ×


ある日。

「はい、こちらは受理されました」
「「ありがとうございました」」

卒業式の翌日、かがみとハヤテは役所に婚姻届けを提出し、無事に受理された。

「これで、僕達は正式に夫婦だね」
「そうね。私は「綾崎かがみ」になったのね」
「今まで以上に実感が湧いたよ」

「私もよ、ハヤテ」
「かがみ」

導かれるように、2人はキスした。

「さて、何時から同棲する?簡単な家具は運んであるし、後はお互いの私物位だけど」
「ねえハヤテ、もう明日からにしましょ。折角名実ともに夫婦になったのに」
「そうだね。じゃあ、明日迎えに行くよ」
「分かったわ」

帰宅後、かがみは両親に伝えた。

「そっか、明日か」
「寂しくなるわね」
「別に分かれる訳じゃ。住む場所が変わるだけよ」

「そうだね。じゃあ、今日はお見送りのパーティでも」
「それは良いわ。何時も通りで」
「そう。じゃあ、ちょっとだけ豪華な夕食にするわ」

この日、柊家でも三千院家でも少しだけ豪華な夕食が出た。
翌日。

「じゃ、もう行くわね」
「行ってらっしゃい。時々でいいから、帰っておいで」
「私達は、何時でも歓迎だから」

「分かったわ。じゃ」
「「・・・」」

かがみは迎えに来たハヤテの車に荷物を載せ、行ってしまった。

「行っちゃったか」
「仕方ないですよ。あの子は私達の元から立派に巣立っていったんですから」
「そう、だね。僕達は孫の顔を楽しみにしよっか」
「ええ」

一方。かがみとハヤテは新居にやって来て、お互いの私物を部屋の隅に置き

「今日から私達の愛の巣なのね」
「そうだね。片付けは明日にしよっか」
「ええ」

2人は当たり前の様にキスし

「じゃ、買い物に行こうか」
「ええ、あなた」

その日の夜。

「皆〜、晩御飯よ〜」
「「「は〜い」」」

母の合図で皆食堂に集まって来た。

「じゃ、食べよっか」
「あれ?かがみは?」
「寝てるのかしら」

「私呼んでくるよ」
「かがみは・・」
「家を出たわ」

「え!?ま、まさか、家出!?」
「違うんだ。ハヤテと同棲するからって、出ただけだよ」
「そうよ。ハヤテと幸せに暮らすためにね」

「な〜んだ。  って、ん!?」
「お父さんもお母さんも、彼氏君の事、呼び捨てにしなかった?」
「確か前まで君付けで読んでたのに」

「何だ、かがみは皆に言って無かったのか。かがみとハヤテは結婚したんだ」
「先月私達の所に挨拶に来たわ。で、昨日入籍したって」
「成程ね。「彼氏君」は「弟君」になったのか」

「かがみもケチ臭いわね。言ってくれればよかったのに」
「・・・」
「まあ、友達にも言って無いみたいだし、照れ臭かったんだよ」

「「成程ね」」
「さ、晩御飯冷めちゃうわ」
「「「「改めて、いただきます」」」」

この日、柊家は寂しい夕食になり、かがみとハヤテは幸せいっぱいの夕食となった。


-----------------------------------------------------------------------------------
以上です。

良い感じですが、まだ終わりじゃありません。
もう少しだけお付き合いを。

では。
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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (11月12日更新) ( No.17 )
日時: 2017/11/12 00:34
名前: masa

こんにちはmasaです。

今回は、今迄の「1話で1ヶ月」ではありません。

では、本編どうぞ。
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アテネ「時は・・何事もない普通の時代」
ルカ「三千院家執事となった綾崎ハヤテ君が」
こなた「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「結局このパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日。

「ん!? 朝、ね」

かがみは何時も通り目覚ましで起こされ、目覚めた。
寝ぼけていた為、部屋の雰囲気が変わっていた事に困惑したが

「あ、そっか。私ハヤテと。  っていけない。朝食の準備しないと」

かがみが慌ててキッチンに行くと

「あ、かがみおはよ」
「うん、おはよ」

 チュッ

「ハヤテ、朝ご飯は」
「ああ、もう出来るよ。顔洗ってきなよ」
「そうするわ」

顔を洗って歯を磨いて居間に行くと、既にハヤテが食卓に朝食を並べ終わっていた。

「悪いわね。後片付けとかは私がやるわ」
「そう?じゃあお言葉に甘えるよ」

2人で朝食を食べると、ハヤテは出勤のために着替え

「じゃ、行ってくるよ。お昼ご飯は作っておいたから」
「ありがと。行ってらっしゃい」

 チュッ

ハヤテを見送った後、かがみはまず洗濯機を回し、その間に朝食の後片付けをし、軽めの掃除を済ませると丁度洗濯機が止まったので直ぐに洗濯物を干した。

「練習しておいてよかったわ。さ、勉強しないと」

司法試験が迫っているので、家事を終えると直ぐに勉強を始めた。
すると、1時間程して携帯が鳴り、相手はこなただった。

「もしもし。何よ」
『なんか、機嫌悪そうだね。ま、いいや。 落ち着いたから遊ぼうと思ってね』
「まあ、良いわ。ホントは忙しいけどね」

『じゃあ今から行くね〜』
「え!?どこに?」
『どこって、かがみの家に、だよ』

「まあ、あんたには言っておくわ。私は実家を出てるわ」
『へ!? ああ、成程。だったら余計に行きたいな〜』
「はいはい。じゃ、迎えに行くから、家で待ってて」
『はいよ〜』

かがみは出かける準備を済ませ、車でこなたを迎えに行った。

「お待たせ」
「そんな待ってないよ〜。それより、この車ってハヤちゃんのじゃ」
「「免許取った記念」にナギちゃんがハヤテにあげた車なのよ。私と共用にしようって言ったのよ。ナギちゃんのとこに車あるし」

「家に置いといても問題ないってね」
「そう言う事。じゃ、出発するわよ」

移動割愛。

「へ〜、ここが2人の愛の巣か」
「まあね」
「おりょ?否定しないんだ」

「する必要ないかなって」
「ふ〜ん。それより、良い所だね」
「まあね。それよりこなた、この場所に関してはつかさに言わないでよ」

「へ!?何でさ」
「分かるでしょ?実家に帰らずにここに入り浸りになると思うからよ」
「あ〜、確かにね。結婚前からあんなにお兄ちゃん子だったし」

納得したように、こなたは頷いていた。

「でもさ、幾らなんでも鍵が無きゃ」
「他の人ならともかく、つかさが頼めばハヤテは合鍵を渡しちゃうでしょ?」
「あ〜、確かに。ハヤちゃんはつかさには少し甘いからね。頼まれれば断れないね」
「でしょ?」

こなたはかがみが出したお茶で寛いでいた。
すると

「ところで。ハヤちゃんは?」
「ハヤテは仕事よ。ナギちゃんの執事は継続な訳だし」
「そっか」

その後はこなたが持ってきたゲーム等で遊んでいた。
すると

「ところでさ。まだ皆には結婚の事は言って無いの?」
「流石に家族にはばれてると思うけど、まだね」
「何でさ」

「時期じゃない気がするからよ。 アテネやルカもそうだけど、特にゆたかちゃんはね」
「ああ、そうだね。ゆーちゃんは純情だし、ショックが大きいかもね」
「だからよ」
「分かった。かがみやハヤちゃんが「言うべき時期」まで黙っとくよ」

その後は昼食をはさみつつ(こなたは自分で弁当を持ってきた)、遊び

「そう言えばさ。食事や家事はどうしてるの?」
「交代でやってるわ。お互い忙しいからね」
「今日は?」

「今日は夕食は私よ」
「ふ〜ん。じゃあ、代わりに私が作ろうか?」
「え!?」

「そろそろ勉強したいでしょ?付き合ってくれたせめてものお礼にさ」
「そう。じゃあお願いしようかしら」

こなたに家事を任せ、かがみは勉強を始めた。
夕食を作り、洗濯物を取り込むとこなたは帰って行った。



「ただいま〜」
「お帰り、ハヤテ」
「あ、待って。うがいしてからね」
「分かったわ」

ハヤテが手洗いうがいを済ませてからキスをし、夕食にする事にし

「ん!?これ、かがみが作った料理じゃないね」
「え!?分かるの?」
「そりゃね。愛妻の料理を分からない程愚かじゃないよ」
「ハヤテ////////////////////」

2人はラブラブだ。


                   × ×


ある日。

「うう〜。うう〜〜〜〜」
「大丈夫?かがみ」
「全然、全く」

今日は、司法試験の本番である。

「大丈夫だよ。予備試験に受かった人の6割以上は本試験も受かってるからさ」
「そう。4割程度の人は落ちてるのね」
「かがみ〜。ポジティブに行こうよ。ずっと勉強して来たんだし、大丈夫だって」

「そう、ね。そうよね」
「旦那の僕が保証するから、自信持と。ね?」
「分かったわ。ヨシッ」
「じゃ、行こうか」

ハヤテはかがみを試験会場近くまで車で送り、

「じゃ、頑張ってね」
「ええ」

 チュッ

「さ、頑張らないと」

ハヤテのキスで自信を持ち、落ち着いた表情で会場に向かっていた。

「ん!?あ、ルカ」
「アア、カガミ」
「あんた、また片言になってるわよ」

「シカタナイデショ、ドキンチョウノホンバンナンダシ」
「読み難いわよ。まあ、気持ちは分かるけど」
「カガミハスゴイヨネ〜。ハタラキナガラベンキョウシテ、ホンバンヲムカエタンダシ」

「だから。まあ、良いわ。ルカも平気よ。ハヤテが言ってたわ「予備試験に受かった人の6割以上は本試験も受かってる」って」
「ハヤテ君が言うなら間違いないね。ヨシッ」
「元気になったわね。ま、お互い頑張りましょ」

試験割愛。

「どうだった?司法試験は」
「出来る限りの事はしたわ。後は9月の結果発表を待つだけね」
「かがみなら大丈夫だよ。予備試験だってかなりの好成績だったし」

「ありがと」
「お礼言われるような事じゃないよ」


                   × ×


ある日。

みきさんが家で1人で寛いでいると、電話が鳴り

「はい、柊でございます」
『あ、お義母さんですか?僕です、ハヤテです』
「あら、ハヤテ。どうしたの?」

『今日そちらにお伺いしてもいいかと聞きたくて』
「家に?別に構わないわよ」
『それは良かったです。それでですね、お義母さんは出かける予定とかは』

「私?ないわよ」
『良かった。では、30分程後に』
「? 分かったわ」

それから約30分後にハヤテが来た。

「いらっしゃい、ハヤテ。さ、あがって」
「お邪魔します」
「別に「ただいま」でも良いんだけどね」

「そ、それは」
「冗談よ。ところで、今日はどうしたの?」
「あ、そうでした。これ、僕からです」

「あら、綺麗なお花。 カーネーションね」
「ええ。今日は母の日じゃないですか?だからです」
「ありがと。いい匂い。高かったんじゃない?」

「え、ええまあ」
「良いの?これからあなたやかがみとの生活には」
「正直、少しだけ無理はしました。ですが、母の日は初めてなのでちょっと奮発しちゃいました」

「そう。私も息子から母の日に貰うなんて初めてだから、嬉しいわ」
「それは良かったです」
「お礼にお茶でも飲んでってよ。お仕事とか無いんでしょ?」

「ええ。今日はお休みを貰ってます」
「じゃ、ゆっくりしてってよ。お昼ご飯もご馳走するわ」
「えっと。では、お言葉に甘えて」

みきさんは貰ったカーネーションを花瓶に活け、嬉しそうに昼食の準備を始めた。
すると

「ただいま〜」
「あ、お帰りなさい、いのり」
「あら、弟君来てたのね」

「あ、はい。お邪魔してます、いのりお義姉さん」
「そう呼んで貰えると嬉しいわ」

結局3人での昼食になり、ハヤテは後片付けを手伝った後帰って行った。
その夜。

「ただいま〜」
「おかえりなさい、あなた」
「ふう」

「出張ご苦労様」
「なに、平気だよ。それより、これどうしたんだい?」

食卓に飾ってある綺麗なカーネーションを示しながら、聞くと

「それはね、息子から貰った物よ」
「ああ。ハヤテだね」
「母の日だからって、態々持って来てくれたの」

「そっか。綺麗だね」
「ええ」


                   × ×


ある日。
この日、ハヤテとみゆきさんは泉家に遊びに来ていた(休みの日が偶々同じだった)。

「そう言えばさ。前にハヤちゃんが法廷に立つときは教えてって言ったよね?」
「ああ。約束したね」
「あれ、どうなってるの?」

「中々機会が無くてね。あ、でも。今日報告しようと思ってたんだけど、決まったよ」
「へえ。じゃあ、その日は仕事休まないと。勿論かがみを誘って、見に行くよ」
「それは良いけど、大丈夫?」

「何が!?」
「手掛ける次の案件、殺人事件だよ」
「え!?そうなの? ってかハヤちゃんこそ大丈夫なの?」

「依頼人の人は信用できると思ったからね。だから依頼を引き受けたんだ」
「ふ〜ん。ま、ハヤちゃんが信じるなら平気でしょ。証拠とかも何とかなると思うよ」
「分かった。傍聴席を何とか確保してみるよ」

「頼んだよ〜」
「あ、あの」
「はい?どうしました、みゆきさん」

「私も法廷を見に行っても良いでしょうか?」
「構いませんよ。みゆきさんの分も確保しますね」
「お願いします」

「でも、珍しいね、みゆきさん。お医者さんにとって法廷っていいイメージ無い気がするんだけど」
「確かに、医療裁判ってありますから、良いイメージが無いと思われるのは仕方ないのかもしれません。ですが、興味があったんです。本物の裁判に」
「ふ〜ん。ま、皆で見に行こうか」
「ええ」

時間を飛ばし、ハヤテが手掛ける裁判当日。

「なんか、関係ないこっちまで緊張して来たね」
「私は余計に緊張するわよ。弁護士志望の私が本物の法廷だなんて」
「私も緊張してしまいますね。ですが、ハヤテさんの方がもっと緊張してると思いますよ」

「だね。私たち位リラックスしよっか」
「そうね」

裁判は割愛。

「凄かったね、ハヤちゃん」
「ええ。完璧な理論で被告人の方の心証を回復させてましたからね」
「決着はまだだけど、今日の裁判を見る限りじゃ無罪だね」

「ええ。私もそう思いました。真犯人の方を告発されてましたし」
「やっぱ、私達は凄い人と友達なんだね」
「ええ、誇らしいです」

「そんな弁護士を顧問弁護士に出来た私も誇らしいよ」
「あの、かがみさん。先程から静かですが、大丈夫ですか?」
「え!?ええ」

「旦那さんに勇姿に見惚れちゃった?」
「それもあるけど、弁護士になりたいって気持ちが凄く強くなったのよ」
「成程ね。じゃ、第二回の法廷も見にこよっか」

第二回法廷にてハヤテの告発は認められ、真犯人が捕まり、被告人は無罪になった。
その事でこなたは父やゆーちゃんに誇らしげに報告し、みゆきさんも両親に嬉しそうに報告した。
そしてかがみは「弁護士になって弱い立場の人々を助けたい」っと決意をさらにさらに強めた。


                   × ×


ある日。

「ん!?電話、誰だったんだい?」
「フフッ♪内緒」
「???」

休日、ただおさんが寛いでいたところに電話が鳴り、その応対から戻ってきた奥さんに聞いたが、はぐらかされた。

「直ぐに分かるわ」
「そ、そうかい?」

モヤモヤしたが、教えてくれない以上言及を止めた。
すると、30分程経つと来客が来て、直ぐにみきさんが応対に向かった。

「お邪魔します」
「ハヤテ、いらっしゃい。 お帰り、って出迎えてもいいかな」
「あ、いや」

「今日はどうしたんだい?」
「ああ。これをお義父さんに」
「僕にかい?」

ハヤテは立派な包装された箱を手渡した。

「どうしてこれを」
「今日は父の日じゃないですか」
「あ、忘れてた」

「正直、何を渡すべきか凄く悩みました。でも、初めての父の日なので、立派なものにしようって」
「そうか。ありがと」
「いえいえ。当然の事ですから」

「開けていいかい?」
「はい、勿論」

包装を丁寧にはがし、箱を開けると

「おお。これは」
「高そうなお酒ですね」
「かがみに「偶にお酒飲んでる」って聞いたので、それにしました。母の日同様奮発しちゃいました」

「大事に飲ませて貰うよ。 ああ、お茶でも飲んでいってくれ」
「すみません。仕事がある物で」
「そうか。残念だな」

ハヤテが帰った後、ただおさんは貰ったお酒を箱に仕舞い直し、神棚に飾った。

「初めて息子から貰った物だからね。大事に機会を見て飲むとするよ」
「そうね」
「みき、君がハヤテからカーネーションを貰った嬉しさ、理解出来た気がするよ」

「でしょ?立派な息子ね」
「ああ」


                   × ×


ある日。

「はあっ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
「ず、随分盛大な溜息だね」
「仕方ないでしょ。今日が司法試験の結果発表の日なんだから」

「まあ、気持ちは分かるよ。僕も朝から落ち着かなかったし」
「でしょ?はあっ」

時間までかがみは全く落ち着けず、前にハヤテが教えた落ち着ける呼吸法を試したが、全く効果は無かった。

結局かがみは時間まで落ち着けず、室内をうろうろしていた。
そして時間になり、法務省のホームページにアクセスした。

「ど、どう?ハヤテ」
「こ、これって」
「ま、まさか」

「ほら、見て。かがみの番号あるよ」
「え!? ああ!!!」

合格者の欄にかがみの受験番号は確かにあり、何度確かめても合格という事実は変わらなかった。

「やったわ♪予備試験に続いて本試験でも一発合格よ」
「おめでと、かがみ」
「ハヤテ」

 チュッ

「僕の言った通りでしょ?かがみは合格するって」
「ええ、そうね。安心したわ」
「ホントにおめでと。お祝いしないとね」

「ありがと。そう言えば、ルカはどうだったのかしら?一緒に受験したけど」
「明日聞いてみたら?遊びに行くなりしてさ」
「そうね」

その日、かがみは実家にも報告し、合格お祝パーティは後日柊家で執り行われることになった。

翌日
かがみ、ハヤテ、アテネは水蓮寺家に遊びに来ていた。

「そう言えばさ。ルカはどうだったの?司法試験」
「フッフ〜ン。なんと、合格だったんだよ〜。点数まだだけど」
「それは良かったわ。私も合格だったの」

「2人とも、おめでとうございます。友人として誇らしいですわ」
「ありがと、アテネ」
「いっぱい努力したからね」

「後は2人とも司法修習とその後の試験を無事に終えれば、はれてかがみは弁護士、ルカは裁判官ですわね」
「かがみはともかく私はどうかな?裁判官や検事って、司法試験の結果で上から何番目に入ってないとなれないんでしょ?」
「ルカさんなら大丈夫ですよ。自信持ってください」

「ありがと、ハヤテ君」
「ま、私も保証するわ」
「あんがと」

「ところでハヤテ、貴方は司法試験、どれ位の点数取ったんですの?」
「そう言えばそうね。「歴代最高得点」ってのは聞いてるけど」
「えっと。自慢に聞こえたら謝りますが、満点だったんです」

「「「・・は!?」」」
「ですから、満点合格だったんです」
「す、凄いわね。あんな難しい試験を」

「流石ハヤテ君だね」
「そ、そんな事は」

後日、かがみの合格祝いが行われ、大盛り上がりだった。
さらに後日、採点結果が送られて来て、かがみもルカもかなり優秀な成績を収めていた。

さらに後日

「あら?何かしら、これ」
「ん!?」

かがみ宛に荷物が届き、中を確認すると

「司法試験合格者への課題?」
「ああ、言って無かったっけ?司法修習までにその課題を終わらせておかないといけないんだよ。所謂宿題だね」
「成程ね。じゃ、頑張らないと」
「僕も出来るだけ手伝うよ」


                   × ×


ある日。

「よしっ」
「かがみ、今日は随分気合入ってるね」
「そりゃあね。司法修習は今日からだし」

「頑張ってね、結構大変だけど」
「勿論。じゃ、行ってくるわね」

 チュッ

かがみを見送ると、ハヤテも

「さて、僕も仕事行かなきゃ」

時間を飛ばし、夜。

「どうだった?」
「大変そうね。でも頑張るわ」
「応援しか出来ないけど、頑張って」

 チュッ

「ところで、今年のクリスマスはどうする?」
「そうね〜」
「かがみも忙しそうだし、レストランは止めておく?何とか出来なくはないんだけど」

「止めとくわ。それに、お父さんからメール入ってたでしょ?」
「じゃあそっちに参加だね」
「でも、ナギちゃんとこは良いの?ハヤテ、執事じゃない」

「今年は無いよ。お嬢様が嫌がっちゃってね。「パーティなんか開いたら、片っ端から契約打ち切ってやる」って脅してたし。三千院家の権力には逆らわない方が正解だしね」
「ああ、そう」

メールでただおさんに返事し、柊家でのパーティに参加する事になった。

で、当日。

「ただいま〜」
「お邪魔しま〜す」
「お。綾崎夫妻のご帰宅だ〜」

「ね、姉さん//////////////////」
「まつりお義姉さん、僕は帰宅じゃないですよ///////////」
「細かい事は言いっこなしだよ。パーティの準備は整ってるよ」

「悪いわね。準備、手伝うべきだったんだけど」
「気にしない気にしない」


「え〜、では。かがみとハヤテが結婚して初めてのクリスマスに乾杯」
「「「「「「かんぱ〜い」」」」」」

父の合図で一斉に乾杯し、パーティは始まった。

「いやはやめでたいね〜。かがみは結婚したし、司法試験にも一発で受かったし」
「ホント、かがみお姉ちゃん凄いね」
「あ、ありがと」

「ハヤテ、君もどうだい?お酒」
「すみません、僕飲めないんですよ。なのでお酌します」
「悪いね」

「あれ?お義父さん、このお酒」
「君に貰った物だよ。折角だからね」
「そうですか」

「それより、年末年始なんだけどね」
「お仕事なら、喜んでお手伝いしますよ」
「それは良かった。じゃ、明日から頼むよ」

「はい、了解です」
「ねえお兄ちゃん、お父さんのお仕事手伝うなら、家に泊まってよ」
「あら、良いわね。どうかしら?」

「えっと、迷惑でなければ」
「じゃ、決まりだね。わ〜い♪」
「あ、あの。つかささん?」

「つかさ、そのお兄ちゃん子、直した方が良いわよ」
「いやだ〜♪」
「やれやれ」


時間を飛ばし、お正月。

「今年も参拝客の人多いな〜。まあ、お兄ちゃんがいるからだけど」

「つかさ〜、あけおめ〜」
「おめでとうございます」
「こなちゃんにゆたかちゃんにおじさん。おめでと〜」

「おりょ?つかさ、かがみは?」
「お姉ちゃんは、もう巫女さん出来ないから」
「なんでですか?風邪ですか?」
「え、えっと」

こなたとつかさはアイコンタクトで合図し

「うん、そうなんだ」
「こんなタイミングで風邪なんて、ついて無いね〜」
「お大事にしてください」

「あ、うん」
「(そっか。ハヤテ君はかがみちゃんにプロポーズしたのか。おめでたいな)」

そうじろうだけは察したようだ。

その後も友人たちが挨拶に来て、恒例の御神籤を引いて帰って行った。


時間を一気に飛ばし。

「ハヤテ、君を呼んだのは他でも無い。君に頼むがあるからなんだ」
「な、何でしょうか、お義父さん」
「君に、神主の資格を取ってほしいんだ」

「え!?」
「僕は、ううん。家の家族は君に神社の跡取りになってほしいと思っているんだ。勿論君さえ良ければ、だけどね」
「そうですか」

「君なら、歴史と伝統ある鷹宮神社を任せても何も問題ないっと、自信を持って言える。だから、もしそうなら推薦状だって書くし、それにかかる費用も全額出すよ」
「神主の資格を取る勉強ならずっとしてきました。跡取りになってほしいというのであれば、僕で良ければ勿論なります」
「そうかい。だったら」

「ですが、受験費等は自分で」
「いいや。出させてほしいんだ」
「しかし」

「君を「大切な息子」だと思っているから、こう言ってるんだよ」
「あ。  分かりました。お言葉に甘えさせてもらいます」
「うんうん」

その日の夜

「そう、お父さんが」
「うん。分かってたけど、良いお義父さんだね」
「ええ。ハヤテ、神主の資格、頑張って取ってね」
「勿論」

ハヤテはただおさんに推薦状を貰い、無事に神主の資格を取る事に成功し、鷹宮神社の跡取りにもほぼほぼ決まった。


また一気に時間を飛ばし

「どうだった?司法修習」
「これで終わりだと思うと、感慨深いわね」
「後は最後のテストに受かれば、かがみは弁護士の仲間入りだね」

「そうね。でも、今迄と違って不思議と緊張は無いのよね」
「そっか。でも、油断や慢心は駄目だよ」
「分かってるわよ」

その後、かがみもルカも無事にテストに合格し、かがみは弁護士、ルカは裁判官になるという夢を取りあえずは叶えた。


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以上です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (11月19日更新) ( No.18 )
日時: 2017/11/19 00:05
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「時は・・何事もない普通の時代」
ルカ「三千院家執事となった綾崎ハヤテ君が」
こなた「仲間達と何気ない日常を送る物語」

かがみ「結局このパロディなのね」
ハヤテ「確かにね」


                   × ×


ある日。

ハヤテとかがみはこの日も仕事を終え、一緒に入浴後夕食も一緒に食べ、食後休憩していた。

「かがみが無事に弁護士になって、やっと落ち着き始めたよね」
「そうね。ホントにやっと感じね。待たせちゃったわね、ハヤテを」
「気にしないで。でさ、もう結婚式の事を真剣に考えないとね」

「そうね。両親も待たせちゃってるし、早めに挙げないとね」
「そうだね。でさ、もう皆に僕達が結婚してる事、言った方が良いね」
「そうね。遅い位だけど、その時期ね」

「じゃあ」
「明日皆で休みを合わせて集まろうって話になってるし、その時に言うわ」
「じゃ、お願いね。僕、仕事だから」
「分かったわ」

翌日。

この日はこなた、かがみ、つかさ、みゆきさん、みさお、あやの、ルカ、アテネが集まっていた。
場所は天王州家で、楽しくお茶をしていた。
すると

「ねえ皆。皆に大事な話があるの」
「どったの、かがみ」
「なんか、すげえ真面目な顔だな」

「どうしたのさ、かがみ」
「皆に言ってなかった事なの。割と大事な事よ」

全員身構えていた。
かがみは少しだけ間を置き

「まずは、これを見て」
「柊ちゃん、それって」

かがみは自身の左手薬指に嵌めてある指輪を見せながら言い

「これは、ハヤテがくれた物なの。つまりね、私とハヤテはもう結婚してるの」
「う、嘘でしょ!?嘘って言ってよ」
「ルカ、残念だけどホントよ。婚姻届も出してあるわ」

「い、何時なんですの!!!」
「大学を卒業した直ぐ後よ。プロポーズはそれより少し前に、ね」
「そうだったんだね。おめでと、柊ちゃん」

「ありがと」
「あ、ごめんね。 えっと・・・かがみちゃん、の方が良いわね」
「好きに呼んでよ」

「皆の衆、残念ながら私は知っていたのだよ」
「実は、私も知ってました」
「「「「え!?」」」」

「大学を卒業する少し前にかがみと話す機会があって、その時かがみの左手薬指に指輪を見つけてね」
「その時、ハヤテさんにプロポーズされたと、教えてくれたんです」
「そう言う事である」

「何でだ」
「え!?」
「何で教えてくれなかったんだよ!!!」

「く、日下部!?」
「あ、いや。深い意味はねぇんだ。ただ」
「時期を見ようってハヤテと話したからよ。私を含めて皆忙しかったし、それ以外にもね」

「そ、そっか。おめでとうな、元柊」
「ま、まあ。  ありがと」

「ね、ねえかがみ。ネタバラシって何時なの?」
「そうですわ。我々が信じ込んだところで「実はドッキリでした」ってネタバラシするつもりなんですのよね?」
「そうそう。かがみも人が悪いな〜」

「あのね、ホントの事よ。どうしてもネタバラシがご所望なら、本当の事でしたってネタバラシよ」
「「う、嘘!?」」
「ホントよ。ほら」

かがみが見せてきた免許証には、確かに「綾崎かがみ」っと書かれていた。

「そ、そうなんだ。結婚してたのは本当なんだ」
「ショックですわ」
「ああ、そうそう。実は同棲もしてるのよ」

「え!?そうなんですか?流石に私はそれは知りませんでした」
「私は知ってたよ〜。何度か遊びに行ってるし」
「ちびっ子だけずりぃよな〜」

「ねえお姉ちゃん。もういい加減教えてよ。どこに住んでるのか」
「何だ、柊の妹は知らなかったのか?」
「同棲してるのは知ってるけど、どこに住んでるかは知らない」

「別に教えても良いけど、入り浸らないでよ」
「・・・」
「つかさに教えなかったのは、入り浸りになりそうだったからよ」

「・・・・・・わ、分かった。だから教えて」
「ま、信じて皆にも教えておくわ」

かがみは現住所を皆に教えた。

「ところでこなた」
「ん!?」
「もう、ゆたかちゃんにも教えてあげて。そろそろ大丈夫だと思うから」

「分かった。今日帰ったら教えとくよ」
「お願いね」

その後は特に何もなく、お開きとなった。
その日の夜。

「ねえゆーちゃん、ちょっといい?」
「どうしたの、お姉ちゃん」
「聞きたい事があってさ。今平気?」

「うん、大丈夫」
「そっか。じゃあ」

こなたはゆーちゃんに向かい合う様に正座で座り。

「いきなりなんだけど、ゆーちゃんって、今でもハヤちゃんの事、好き?」
「うえ!?/////////////////////////そ、それは/////////////////////////////////」
「好きなんだね」

「う、うん////////////////////////////」
「出来ればお嫁さんになりたいくらい?」
「う、うん////////////////////////////」

「・・・」
「ど、どうしたの、お姉ちゃん。いきなり」
「そんなゆーちゃんにはショックな事実かもだけど」

「???」
「今日ね、かがみとハヤちゃんがもう結婚してるって、教えて貰ったんだ」
「え!?」

「だから、ゆーちゃんの想いは報われないんだよね、非常に残念だけど」
「そ、そうなんだ。じゃあ、つかさ先輩が「かがみ先輩はもう巫女出来ない」って言った意味って」
「うん、そう。既婚者は巫女さんを出来ないって決まりらしいからね。かがみは既婚者だから、巫女出来ないんだよ」

「そ、そうだったんだ」
「でさ、申し訳ないんだけど、若瀬さんにはゆーちゃんから教えてあげて。私、連絡先知らないから」
「わ、分かった」

さらに翌日。

「そ、そうだったんだ」
「残念だったね、ゆたか」

ゆーちゃんは、みなみちゃん、ひよりん、いずみで集まった際、ハヤテが既に結婚しているという事実を教えていた。

「ショックだけど、しょうがないよ。元々付き合ってた2人だから」
「大丈夫?ゆたかは」
「・・・うん、大丈夫だと思う。私より、いずみちゃんは」

「暫くは、無理かな。心を整理するのに、莫大な時間が必要かも」
「いずみは、幼稚園の頃からハヤテさんが好きだからね」
「想いが長いだけ、私より心の傷は深いんだね」

「うん。心が壊れないように、今必死だから」
「そっか」
「それより、ひよりは驚いて無いよね?」

「あ〜、うん。実はね、ハヤテ先輩が結婚してた事、知ってたんだ」
「「「え!?」」」
「ハヤテ先輩がプロポーズして少しした位の日に、教えてくれたんだ。そのうえで、黙っててほしいともお願いされて」

「ど、どうしてなの、ひよりちゃん」
「土下座でも何でもするから、言い訳させて。 実はね、家の家族は勘違いしてるんだよね。「私とハヤテ先輩が交際してる」って」
「どういう事?ひより」

「ほら、私の趣味の関係で、ハヤテ先輩に手伝って貰う事あるでしょ?しかも私の部屋に2人きりで数時間も」
「うん。ひよりちゃんの漫画を、ハヤテさんが手伝ってるって」
「それは私も聞いてたけど、だからってハヤテお兄さんとそう言う関係は」

「ハヤテ先輩が私を大事にしてくれるから、そう言う勘違いが生まれたみたい。だから、その勘違いを解くために、教えてくれたんだ」
「そうだったんだ。ごめんね、ひよりちゃん。友達に嫌な気持ちを持っちゃって」
「気にしないで。悪いのは私。幾らお願いされてても、言うべきだったのに」

幸い、友情に亀裂は微塵も入らなかった。

一方その頃、ほぼ同時刻。

「いきなりどうしたのだ?いきなり来て」
「お仕事は大丈夫なんですか?日下部さん」
「有給取った。ちょっと怒られたけど、何とか平気だ」

「ま、やばかったら私が何とかしてやってもいいが。 で、何の用なのだ?」
「柊の彼氏に、話があんだ」
「ハヤテに? なら直接言え。お茶を淹れて戻って来た時に」
「そ、そうだな」

みさおはハヤテが戻ってきた後、「大事な話がある」っと言って、誰もいない部屋に招いてもらった。

「あの、大事な話というのは」
「聞いた、ゼ。結婚してたって」
「あ、はい。結婚式はまだですが、結婚して約2年ですね」

「何でだ。何で教えてくれなかったんだってヴぁ」
「すみません。皆さんお忙しそうでしたし、言うべき時期を見るべきだと」
「あたしとおめぇは友達だろ!?何で」

「それは謝るしか出来ません。すみませんでした」
「そ、そーか」
「あ、あの」

「・・・」
「え!?」

みさおは突然ハヤテに大人のキスをした。
しかも、結構長めに。

「く、日下部さん!?」
「わりぃな。急に」
「あ、いえ。そ、その」
「(なんでだろうな。急にこんな事したくなって。柊が結婚してたって聞いてからどうも変だ。こう、胸を締め付けられてるみてーに痛い。どうしようも無い程に)

困惑するハヤテをしり目に、みさおは気付かれ無い様に胸の所を握っていた。
そして何とか心を落ち着け

「な、なあ。結婚してるって事は、今迄通りの呼び方じゃ変だよな?」
「いや、別に呼び方は好きに」
「だったら「元柊の旦那」って呼んでいいか?」

「な、何かややこしい綽名ですね。まあ、良いですけど」
「じゃ、決まりだな。元柊の旦那」
「はい、分かりました」

「(あらあら♪日下部さんったらハヤテ君にキスしちゃって♪これをかがみさんに見せたら、それはそれは面白い事になりそうですね〜♪あらあら♪)」


                   × ×


ある日。

「ねえかがみ、結婚式なんだけどね」
「早めに挙げたいわね。どこにする?あんまり遠いと、皆を呼べないし」
「実はさ、鷹宮神社で挙げたいなって、思ってるんだ」

「え!?家で?」
「うん。事前申請さえすれば、結婚式出来るでしょ?」
「そりゃ、出来るけど」

「じゃあ、決めちゃおうよ。かがみの白無垢姿、楽しみだな〜」
「そ、そう、ね」

翌日、かがみは実家に帰って来ていた。

「そう、ハヤテがそんな事を」
「うん。神前結婚式ってさ」
「それは、ハヤテも分かってると思うわ。分かってて、言ってるんだと思うわ」

「でも、ハヤテのあの嬉しそうな顔見たら、言えなかったのよ。言っても問題ないって分かってるのに」
「そう」
「ねえかがみ、良いかい?」

「どうしたの、お父さん」
「その話、僕に任せてくれないかい?」
「「え!?」」

「男同士の方が、話しやすいってあると思うんだ。だから」
「分かった。任せる」
「うん」

翌日。ただおさんはハヤテを呼び出していた。

「かがみから聞いたよ。結婚式を家の神社で挙げたいって」
「あ、はい。折角実家が神社なのでって」
「それは嬉しいよ。でも、分かってるっと思うけど、敢えて言わせてもらう。神前結婚式は、親族しか呼べないよね」

「ええ、百も承知です。でも」
「君の気持ちは本当に嬉しい。でも、考えてごらんよ。君に親族は」
「いません。兄がいますが、どこにいるか不明なので、連絡取れないですし」

「って事はだよ、新郎側の席は、空っぽという事になってしまう」
「それは、そうですが」
「一生に一回のおめでたい日が、良いか悪いか微妙になってしまわないかい?片方の席が空って」

「・・・」
「それに、ハヤテもかがみも、友達を呼びたいだろ?だったら、教会での結婚式にすべきだよ。そうすれば、間違いなく良い日になるからね」
「で、ですが」

「気持ちだけ、貰うよ。家で結婚式挙げたいって気持ちをね」
「お義父さん」
「分かってくれたかい?」

「ええ。教会結婚式にします。勿論かがみと相談のうえで」
「それが良いよ。それにしても」
「はい?」

「正直な話、ちょっとだけ夢だったんだよね。こうして息子と語り合うって」
「そうなんですか」
「だから、その夢が叶った。ありがと、ハヤテ」
「別にお礼言われるような事じゃないですよ」

こうして、2人の結婚式は決まった。

数日後の夜。

「ん!?電話だ。 はい、もしもし」
『ハローコナタ』
「おお、パティ。どったの」

『カガミとミスターハヤテのweddingはいつネ』
「さあ?まだ招待状届いてないけど」
『きたらおしえてほしいネ。ワタシもさんかしたいネ』

「それは良いけど、来るの大変じゃないの?」
『なんとかやすんででるネ。おかねもなんとかするネ』

こなたが少しだけ悩んでいると

「おいこなた、電話だぞ」
「今パティと話してるから後で」
「ナギちゃんからなんだ。どうしてもって言われたから」

「分かったよ。パティ、ちょっと待ってて」
『こなたか?すまんな、電話中に』
「待たせてるから後で」

『パティとつながってるんだったな?なら電話越しに電話させてくれ』
「え!?あ、うん」

『パティ、ハヤテとかがみの結婚式に出るなら、飛行機代は私が持つよ』
『イイのネ?ケッコウかかるネ』
『大丈夫だ。流石にプライベートジェットは飛ばせんが、往復の飛行機代くらい何の問題も無い』

『サンキューネ、ナギ。これでweddingにでれるネ』
『じゃあな。長引くとこなたに迷惑がかかる』
「良かったね、パティ」
『うれしいネ』


                   × ×


ある日。

「ついに今日だね、かがみとハヤちゃんの結婚式」
「そうだね。私まで緊張してきちゃったよ」
「柊の妹は見てるだけだから、あんま関係ねーだろ?」

「お姉さんの晴れ舞台ですからね。緊張するのも仕方ないのでは?」
「そうよ、みさちゃん」
「そう言うもんか」

式が始まる前、控室で緊張が入り混じった世間話をしていた。

「こなた、ネクタイとか曲がってないよな?」
「大丈夫だよ。お父さんまで緊張してどうすんの」
「いやな。ゆいちゃんの結婚式以来だから緊張しちゃってな」

「ま、それは私もだけどね」
「ゆたか、大丈夫?」
「うん、体調は万全だよ」

「う〜ん。みなみちゃんの心配は体調だけじゃないと思うけどね。いずみんは平気なの?」
「な、何とか。漫画とかにある「乱入して式を壊す」ってやらないから平気だよ」

「皆緊張してるんだな」
「ナギは平気そうですね」
「まあな。主役が一番緊張してるだろうし、私位はな」
「そうですか」

普段通りのナギに対し

「(どうやって式をぶち壊しにしようかしら♪とっても悪い意味で忘れられない結婚式にしたいんですよね〜♪ホント、悩むわね〜♪)」

「おい、マリア。まさかとは思うが、式をぶち壊しにするような事、するなよ」
「はい?」
「折角の晴れ舞台なんだ。良い意味で忘れられない結婚式にしてやりたい。邪魔するなよ」
「(このクソガキ。俺様の心を読むんじゃねえよ。色々計画してたのに実行出来ねえじゃねえか。ホントに使えねえクソガキだな)」

なんだかんだで時間は過ぎて行き、会場入りして結婚式が始まるのを待っていると

「それではこれより結婚式を始めさせてもらいます。まずは新郎様のご入場です」

純白のタキシードに身を包んだハヤテが入って来て、神父さんの前に立ち、入り口を振り返った。

「次に新婦様のご入場です」

純白のウエディングドレスに身を包んだかがみが父・ただお同伴で入場し、ただおさんは自分の席に座り、かがみはハヤテの隣に立った。

「新郎。貴方は、健やかな時も病める時も新婦を愛する事を誓いますか?」
「誓います」
「新婦。貴方は、健やかな時も病める時も新郎を愛する事を誓いますか?」
「誓います」

「では、誓いのキスを」
「これからも、幸せにするね」

 チュッ

「神よ、これより二人は真の夫婦となり、歩んで行く事にご加護を」


「かがみ、綺麗だね」
「ええ。本当に立派になったわね」

柊夫妻は二人とも泣いており、かがみとハヤテの結婚を祝福していた。

その後は特に何事も無く進んでいき

「いやはや。盛大な結婚式だったね」
「確かにな。基本的には一生に一回だもんな」
「ところでさ、ナギちゃんとマリアさんは新郎側の親族席に座ってたよね?」

「ああ。それはな、新郎側の親族席は本来は空なんだが、それじゃ寂しいからって、無理言ってそこに座らせて貰ったんだ。意味合いは違うが、家族に程近いと私は思ってるからな」
「ふ〜ん。ま、なんにせよ楽しかったね」
「だな」

「皆さん、今日は本当にありがとうございました」
「本当にありがと」

「おお、新婚さんのご登場だ」
「改めておめでとうな、ハヤテ」
「ありがとうございます」

「それにしても、引き出物も豪華だね。変なのじゃないし」
「そりゃそうよ。夫婦がプリントされた食器貰っても迷惑でしょ?捨てられないし、使い道も無いしで」
「まあね〜」

「だから慎重に選んだの。勿論ハヤテと相談してね」
「ハヤちゃんもセンスいいから、安心はしてたけどね」
「ああ、そう」

「ハロー、カガミ、ミスターハヤテ」
「パトリシアさんも来てくれたのね」
「モチロンネ。トモダチのweddingにでないなんて、サイテイネ」

「ありがと。でも、アメリカから大変だったんじゃない?」
「そうでもないネ。ナギがおかねだしてくれたネ」
「え!?お嬢様、そうだったんですか?」

「まあな。来たがってたから、お金出したんだ」
「そうだったのね」
「ワタシ、ファーストクラスはじめてネ。かんどうネ」

「え!?ファーストクラスだったの?」
「駄目だったか?私はそれにしか乗らんから、当然だと思ってたが」
「流石三千院家。規模が違う」

「そ、そうね」
「まあともかくだ、後片付けとか終わったら、一緒に帰ろう。かがみ、お前も来い」
「え!?何で?」
「それは後で話すよ。じゃ、待ってるからな」

ナギとマリアさんは一足先に控室出て行き、それに倣う様にそれぞれ帰路について行った。

「何だろうね、お嬢様」
「さあ? まあともかく、着替えたりしちゃいましょ。レンタルだから、汚しちゃうと大変だわ」
「だね」


こなた達は家に帰って来た後、着替えてお茶をしようと思ったが、ゆーちゃんだけは「疲れたから」っと部屋に戻ってしまった。

部屋に戻った後、無気力状態でベッドに横たわっていると

「ゆたか」
「ゆいお姉ちゃん」
「本当に大丈夫かい?」

「な、何が?体調なら」
「だって、ゆたかが恋焦がれてたハヤっち結婚しちゃったんだよ」
「・・・」

「泣きたいなら、泣けばいいさ。お姉ちゃんの胸で良ければ、貸すよ。普段着だから、汚れる心配もないし」
「お姉ちゃぁん」

ゆーちゃんはゆい姉さんの胸元に顔を埋め、大泣きしてしまった。

「よしよしっ。存分に泣いて、その恋心を洗い流しちゃえ」
「うう〜〜」

時間にして1〜2分程経ち

「すっきりしたかい?」
「うん。ありがと、お姉ちゃん」
「何の何の」

「いっぱい泣いて、私決めた事があるの」
「ん!?何を?」
「私、生涯独身を貫こうかなって」

「え!?ま、まさかゆたか」
「うん。私ね、まだハヤテさんが好きなんだ。 この先、これだけ人を好きになる事は無いと思う。だから」
「生涯独身を貫くんだね」

「うん」
「ま、ゆたかの人生だ。好きに生きると良いよ。お姉ちゃんはどんな時でも味方だからね」
「ありがと、お姉ちゃん」

ほぼ同時刻、いずみも家で同様の事があり、いずみも「生涯独身を貫く」っと固く誓ったそうだ。


一方その頃。

「あの、お嬢様。どこに向かっているのですか?お屋敷の方向ではないですが」
「黙って待ってろ。そろそろだよ」
「は、はあ」

そのまま暫く走り続けると、ある一軒の家の前で車が止まり、ナギがハヤテとかがみに降りる様に言った。

「あ、あの。この一軒家は」
「結構大きいし、どう見ても新築物件よね」
「結婚祝いだ。お前たちにこの家をやるよ」

「「え!?」」
「内緒で建てさせてたんだ。勿論土地代、工事費諸々は全部私持ちだ」
「い、良いんですか?」

「気にするな。確かに高い買い物だったが、三千院家からすれば大した事は無い。受け取ってもらえないと、困る」
「お嬢様」
「ナギちゃん」

「蛇足だが、一応言っておく。盗聴器・隠しカメラの類は一切ない。完成した後調べさせた。勿論私立会でな」
「そうですか」

「(このクソガキが!!!業者を脅して隠しカメラの類を仕掛けて面白い事しようとしたのによ!!!全部台無しじゃねえか!!!俺様の邪魔してんじゃねえ!!!本当に使えねえクソガキだな!!!)」

「ま、引っ越し代も私が出すから、ここへ引越せ。流石にそう言う手続きは自分たちでやれ」
「了解です」
「じゃ、私は帰る。 ハヤテ、これからも執事として私を支えてくれよな」

「仰せのままに」
「本当にありがと、ナギちゃん」
「お前は私の親友として、これからもよろしくな」

「ええ、勿論」
「じゃ、明日は有給をやるから、明後日からまた頼むな」
「はい」

ナギは車に乗って帰って行き、ハヤテとかがみは貰った鍵で家の中に入った。

「広いわね。あくまでも「一般家庭として」だけど」
「そうだね。お嬢様には本当に感謝しないとね」

2人はリビング(の予定地)に座り

「かがみ、これからもよろしくね」
「こちらこそ」

この日、2人がさらに深い仲になったのは、言うまでもないだろう。


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以上です。

かがみのウエディングドレス姿は、調べれば出て来るので、ググってください。

実は、今回で最終回です。

では。
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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (11月12日更新) ( No.19 )
日時: 2017/11/19 00:14
名前: ささ

ささです。2回分投稿します。
11月12日(ちなみに私ささの誕生日)分
あっ、イケメン神主爆誕だ!
「弁護士 綾崎かがみさん」おめでとうございます。それと神主 綾崎ハヤテさんおめでとうございます。でも、美人妻を正月でごった返す神社に出さなくても良くなって正直ほっとしているのでは?ハヤテ。
民事訴訟で夫婦で相対するようなことになると大変だね。(特にかがみが)もういっそのこと鷹宮神社の顧問弁護士にもなっちゃえ。
こんなもんかな。以上です。
11月19日分
結婚式おめでとう。そして「深い仲」おめでとう。かがみの白無垢姿見たかったなぁ。
あと、ルカとアテネはどうするのかなぁ?三千院家のスケールが違いすぎる!ハヤテに事前に相談すればよかったのに。(飛行機の件)
(奇遇にも誰かさんと意見が一致した。全く何邪魔してんだかこの人は!
せっかく初夜を映像に残せたのに…)
以上です。masaさん、最終話おめでとうございます。


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Re: ハヤ☆すた2.5 大学生編 (11月19日更新)完結 ( No.20 )
日時: 2017/11/26 00:06
名前: masa

こんにちはmasaです。

レス返しの更新です。


 ●ささ さん

 >>ささです。2回分投稿します。

 こなた「感想ありがとね〜♪」

 >>11月12日(ちなみに私ささの誕生日)分

 ハヤテ「へ〜、そうだったんですね。おめでとうございます♪」

 >>あっ、イケメン神主爆誕だ!

 かがみ「そ、そうね////////////////////」
 まつり「弟君様様だよね」

 >>「弁護士 綾崎かがみさん」おめでとうございます。

 かがみ「ありがと。でも、なれただけじゃ「夢が叶った」とは言えないから、もっと頑張るわ」

 >>それと神主 綾崎ハヤテさんおめでとうございます。

 ハヤテ「ありがとうございます。これで今まで以上にお義父さんのお手伝いが出来ますよ」
 ただお「期待してるよ、息子よ」

 >>でも、美人妻を正月でごった返す神社に出さなくても良くなって正直ほっとしているのでは?ハヤテ。

 ハヤテ「ですね。かがみは僕の妻なので、誰にも渡す気はさらさら無いですけどね」
 かがみ「も、もう//////////////////////////」

 >>民事訴訟で夫婦で相対するようなことになると大変だね。(特にかがみが)

 ハヤテ「う〜ん、どうでしょう。夫婦で対決って、めったにない事みたいですし」
 かがみ「そうなったら、弁護士の変更手続をとると思うわ」
 こなた「つまり、対決の機会はほぼ無い訳だね」

 >>もういっそのこと鷹宮神社の顧問弁護士にもなっちゃえ。

 かがみ「別に顧問にならなくても、困った事があれば立ち上がるわよ。実家だもの」
 みき「まあ、家の神社はそういう事態になった事は無いみたいよ」

 >>こんなもんかな。以上です。

 みゆき「はい、ありがとうございます♪」

 >>11月19日分

 みさお「続けてありがとな♪」

 >>結婚式おめでとう。そして「深い仲」おめでとう。

 ハヤテ「ありがとうございます。ようやくここまで来れました」
 かがみ「ってか深い仲は祝わなくていいわよ///////////////////」

 >>かがみの白無垢姿見たかったなぁ。

 ハヤテ「実は、写真だけは撮ってるんですよね。僕も袴を着て。 かがみの白無垢姿の写真は僕の宝物です。だって、こんな美人が僕の奥さんになったんですから」
 かがみ「も、もう/////////////////////結婚してるからってそこまで言うんじゃないわよ////////////////////////////」

 >>あと、ルカとアテネはどうするのかなぁ?

 こなた「まあ、それは「読者様の想像にお任せします」って事でしょ」
 みさお「作者がよくやる手だよな〜」

 >>三千院家のスケールが違いすぎる!ハヤテに事前に相談すればよかったのに。(飛行機の件)

 ナギ「何故なのだ?友達に飛行機代を出す位相談する必要も無かろう」
 ハヤテ「そりゃそうですが。少し位は」

 >>(奇遇にも誰かさんと意見が一致した。全く何邪魔してんだかこの人は!
せっかく初夜を映像に残せたのに…)

 誰か「ホントですよね。あのクソガキは何しやがるんだか。ホント、ふざけてやがるぜ」

 >>以上です。masaさん、最終話おめでとうございます。

 ありがとうございます。何とかここまでこぎつけられました。

 感想ありがとうです〜♪

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