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ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章(完結)
日時: 2009/09/19 11:44
名前: SORA

どうもです!今回から第2章突入です!・・・まさかここまでいけるとは・・・
これも皆様のおかげです!これからもよろしくお願いします!
ちなみに、第一章の後半は↑のURLからどうぞ。それでは!
第二章、どうぞお楽しみください!
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第二章プロローグ[それぞれの思惑]

ここは、三千院本宅・・・そこの一室に、三千院帝は居た。

帝「・・・・うむ。そうじゃ。あの二人は予定通りに動いてくれておる・・・・」と、
受話器も携帯も持たず、椅子に座りながら何かと話している帝。

帝「・・・そうじゃな・・・・・ハハッ。わかっておる。お主との契約はな。
・・・・じゃが・・・・今は予定通りと言っても・・・不確定要素がある・・・・
ああ・・・わしの孫娘の執事なのじゃが・・・あの男・・・もしかしたら、
十六夜を継いでおるかも知れぬ・・・・その上・・・・天王洲アテネ・・・
彼奴と綾崎ハヤテ・・・あの二人と奴が繋がった場合・・・・
わしもお主もやり難くなるかも知れんのう・・・まぁ、あの二人の関係が
元に戻るとは思えんが・・・」と、何かの計画について話している様子。

帝「・・・・ああ。やはり・・・・あの男・・・・九頭神の双子の片割れを使うしか・・・
・・・そうじゃな・・・じゃが・・・弟の方はわし等の目的に気付いておる・・・
だからこそ・・・・あの日、三千院家に関われないようにしたのじゃが・・・」と、
自分の手に持っている王玉に目をやる帝。

帝「・・・・やはり、あれも九頭神の弟の方がもっている可能性が高い・・・・
もしそうなら・・・・・やはり、奴を兄の方とぶつけるしかないのう・・・・
それまでには時間が必要・・・その過程であのガキ共を皆、覚醒させる必要がある・・・
・・・・ああ。そのために必要な人材はすでに揃っておる・・・・
後は、あの男・・・・・神崎次第じゃな・・・・」と、不敵な笑みを浮かべ、続ける。

帝「それでは、またの・・・・・


















































































キング・ミダスよ・・・・」




































同時刻、とある地下堂・・・・


「・・・・・」

シュボ・・・・
と、タバコを銜え、火をつける一人の男が居た。

「・・・・ふ〜・・・・」と、そこに・・・・

「・・・・またやったの?」

「あ?」

「まったく・・・どれだけ潰せば気が済むんだか・・・」

「俺は降りかかる火の粉を払っただけだ。」そう言う男の顔や服には返り血が。
そして、その足許には無数の死体が転がっていた。

「はぁ・・・・調査。済んだわよ。」

「?・・・あぁ・・・それで?」

「彼はやっぱり、貴方の母校・・・白皇に通ってるわ。三年生って事でね。」

「・・・やっぱりか・・・」

「・・・・・」

「・・・・あそこには城への入り口がある。あいつ等は気付いて無いだろうが・・・」

「・・・・城、ねぇ・・・・」

「ま。俺等にとっちゃ、城だか何だか知らねぇ・・・って言うか、興味ねぇしな。」

「それで?どうするの?」

「・・・・・決まってんだろ。」

「・・・・・・」

「白皇に乗り込む。そして・・・あいつを取り戻す。」

「取り戻す・・・か・・・」

「あいつには長い事寂しい思いをさせちまったからな・・・ここらで終わりにする。」
と、その瞬間・・・・

「へぇ〜。白皇に乗り込むか・・・面白い事考えるな、お前。」

「なんだ、いたのか。」

「なあ。どうせなら、俺も連れてってくんねえか?」

「・・・どういう風の吹き回しだ?お前が自分から志願するって・・・」

「なぁに。白皇なら、俺も久々に顔見たい奴がいるからな。」

「・・・・あぁ・・・・お前の弟、確か白皇のOBだったっけか?」

「つっても、ついこないだ卒業したばっかだけどな。」

「・・・・まぁ、いいよ。言われなくても、お前は連れてく予定だったし。」

「よし!決定!」そう言うと、その男はどこかへと去っていった。

「・・・・・・・」

「・・・・もうすぐだ・・・・もうすぐ・・・・」

「・・・・準備を進めるよう皆に言っておくわ。」

「・・・・ああ・・・・」

「・・・・・」そうして、その女性もどこかへ去っていった。

「・・・・あと少しだ・・・・もうすぐ会える・・・・待ってろよ・・・・刹那・・・・」

そう言いながら、男はただ天井を見上げていた・・・
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終了です。如何だったでしょうか?何かあればコメをください。
それと、第〜話というのがありますが、これは第一章から引き継ぎます。
第一章最終話「SKY&WIND」が、第89話に値するので、今回の話は第90話になります。
なので、次回は第91話になります。説明で分からないと思うことがあったら、ごめんなさい・・・
それでは。今回はこの辺で。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.1 )
日時: 2009/09/19 16:00
名前: SORA

結論から申し上げると、一つ、とある作品のパクリがありますがご了承ください。
では、第91話、どうぞご覧ください。
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第91話[空達のクラスに飛び級生、波乱を呼ぶイベント通知。そして、叔父と化した二人の少年]

空「・・・ん・・・・ん〜・・・」と、空は三千院の屋敷のベッドの上で眼が覚めた。

GW明け。

今日から白皇は学校が始まる。

空「・・・・鬱だ。」無理も無い。

空「ま。んなこと言ってもいらんねえし・・・起きるか。」そう言い、
空はベッドから降り、寝間着を脱ぐ。

空「・・・?」と、寝間着を脱ぎ、部屋に置いてある全身鏡に目をやる空。

空「・・・・・」空の身体には、マキナとの闘いで負った傷痕がくっきりと残っている。
背中には壁に激突した際にできた切り傷の痕。胴には内出血によるアザが出来ており、
額には小さな傷もついている。

空「・・・・フッ。」と、微かに微笑むと、空は左目の包帯を外し、
執事服に着替え始める。

そして、部屋を出た空は、そのまま洗面所へと向かう。

空「・・・・よし。」と、空は日向から譲ってもらったジェルを取ると、
両手に広げ、そのまま、先日天王洲家に殴りこんだ時と同じオールバックにする。

本人曰く、「なんか気に入った。」との事。

空「うし。完璧。」そう言い、空は洗面所を出る。すると・・・

マリア「あら、早乙女君。おはようございます。」

空「おはようございます。マリアさん。」マリアと鉢合わせ。と、そこに・・・

姫神「おう。お前も起きたか。」

空「姫神。意外と速いな、お前・・・」

姫神「そうか?」と、他愛もない会話を繰り広げる三人。

空「マリアさん・・・お嬢様は・・・」

マリア「あの子ならまだ寝てますよ。まったく・・・いくら学校を卒業したからと言って、
いつまでもこんなグータラな生活をしていたのでは・・・」

空「はは・・・」

姫神「ま。ナギのあれは昔からだからな。」

マリア「それじゃ。朝食の支度でもしますか。」

空「はい。」

姫神「おう。」


そうして、時刻はAM7:48分。

空「あ。俺そろそろ行きますね。」

マリア「はい。行ってらっしゃい、早乙女君。」

空「行ってきます!」そうして、空は学校に向かった。


学校・・・・


空「くあ・・・・・ふぅ・・・・・」と、大欠伸。

海「・・・眠そうじゃん。」

空「ったりめーだろ?昨日、二時くらいまで勉強してたんだから・・・」

陸「・・・お前、それで起きたの何時?」

空「え?ん〜・・・五時くらい?」

椿「てことは・・・」

皐月「三時間ぐらいしか寝れてないわけ!?」

空「ん?まぁ、兄さんが死んでからはずっとこんな感じだし・・・別に平気だぜ?」

日向「いつか早死にするぞ、お前。」

空「はは。お嬢様にも似たような事言われたよ。」と、そこに・・・

雪路「セーーーーーーーフ!!」と、雪路が滑り込むように(実際滑ってたけど)入ってきた。

雪路「セーフ!?ねぇ、セーフ!?」

空「全然。」

日向「時間、五秒オーバー。」

雪路「嘘!?」と時計に目をやる雪路。その瞬間・・・・

キーンコーンカーンコーン♪
始業のチャイムが。

雪路「・・・・・」

空・海・陸・椿・皐月・日向「ドッキリ。」

雪路「先生をバカにすんなーーーーーーー!!」

ハハハハハハハハハハハハハハ!!
と、大爆笑に包まれるクラス。

雪路「ったく・・・え〜、いきなりだけど!今日は皆に新しい友達を紹介するわよ!」

空「・・・・・ほんとにいきなりだな。」

日向「てか、この展開好きだな、作者。ネタ切れか?」

うるせ。

「先生!それは男ですか!?それとも女子ですか!?」

雪路「女の子よ。しかも、今年の新入生から、飛び級してきた子。」

陸「てことは、頭良いんだな。」

雪路「しかも!若干15・・・いや、先月誕生日だったから、16か。でありながら、
そのプロポーションはこのクラス、トップ!!」

空達以外の男子「おお!」

雪路「その上!容姿は、まだ若干あどけなさが残ってるから、その道の人達には
たまらないほどの美少女よ!」

空達以外の男子「おお!!」

雪路「てなわけで、どうぞ!!」その言葉に、その生徒は扉を開けて入ってきた。

空達以外の男子「おお・・・!」

その少女の容姿は、かなりの美少女。銀色のショートカットの髪、
大きくパッチリとしつつも、ツリ上がった瞳。そして、制服の上からでもよくわかる
その抜群のスタイル。

空「・・・・・」それは、空もよく知る人物。

咲夜「どうも!愛沢 咲夜いいます!今日からよろしく!」と、親指を立てて
元気いっぱいに挨拶する咲夜。

空達以外の男子「おおおおおおおおおおお!!」

空「・・・・咲夜さん・・・・なんで・・・・・?」

咲夜「おお!空!ウチ、今日からこのクラスの一員やから、よろしゅうな!」

空「そうじゃなくて・・・なんで白皇に?」

咲夜「なんでて・・・ウチ、高校は白皇にするって決めてたし・・・」

空「・・・へ〜・・・」

雪路「なんだ。早乙女君と知り合いだったの?なら、話は早いわね。んじゃ。
櫻井さんの隣にでも行ってもらえる?」

咲夜「はいはーい♪」と、上機嫌に椿の隣に移動する咲夜。

咲夜「ん?あんた・・・」と、日向に気付く咲夜。

日向「ん?」

咲夜「ひな祭り祭りの時はどうも。」と、深々と頭を下げる咲夜。

日向「・・・あ。あん時、スリにあった・・・どっかで見た事あるとは思ったけど・・・」

空「なんだ、日向。お前、咲夜さんと知り合いだったのか?」

日向「つっても、ひな祭り祭りの時にスリから助けただけだけどな。」

空「ふ〜ん。」などと話していると・・・

雪路「そこ!しゃべってない!」怒られた。


一気に飛んで昼休み。空が昼飯食うには絶好の場所があると言われ、
咲夜はそのまま空についていった。

咲夜「・・・なぁ。ほんとにこんなとこにあるんか?」

空「大丈夫ですよ。もうすぐですって。」

咲夜「そう言われても、ここ校舎裏やん。いったいどこに・・・」

空「あ。ほら。あそこです。」

咲夜「え?」と、空が指差した場所には・・・

海「お。遅えぞ!」

空「悪い悪い。」

そこは、ちょっとした庭園になっていた。

咲夜「・・・スゴ・・・どないしたん?こんなとこ・・・」

空「日向の奴が入学して少しした位に見つけたらしくて・・・それで。今は
俺等の絶好の溜まり場になってるんです。」

咲夜「へ〜。」

陸「速く来いよ、お二人さん!」

空「と・・・行きましょう。」

咲夜「せやな。」

そうして、昼食を食べ始める一同。そこへ・・・

空「お。日向。」日向がやってきた。

日向「・・・・」と、暗い顔で、手に何かプリントを持っている。

海「どうし・・・何?そのプリント。」

日向「ん?ああ・・・」と、空達に見せる日向。

陸「どれどれ・・・」

椿「え〜と・・・」

皐月「・・・・・・」

咲夜「・・・・・・男女・・・・・・」

空「・・・・逆転祭り?」

海「・・・・なに?この、元某王族の主人公が反逆する漫画のイベントをまんま持ってきたようなイベントは・・・」

陸「てか、まんま持ってきてるじゃねえか、これ・・・」

椿「・・・これ・・・」

皐月「どういう趣旨?」

日向「そのまんま。男女二人一組になって、男が女装、女が男装してその中で
どのペアが一番良かったかを決めるって言うわけ。」

海「・・・なんのオブラートにも包んでねえ・・・」

陸「なんつー恐れ知らず・・・」

日向「これは全校でやるから。あ。それと、卒業生に知り合いがいる奴は
誘ってもいいらしい。」

空「え?そうなの?」

日向「ああ。」

空「ふ〜ん・・・」と、そんな中・・・・

陸「あ。そういや、空。」

空「?」

陸「今日、姉ちゃん達が同級生集めて飲み会やるらしいんだよ。」

空「へ〜。で?」

陸「それになぜか、俺等幼馴染が呼ばれてる。」

空「なんで?」

陸「さあ?」

空「けど、なんで俺に?」

陸「ああ。それなんだけどさ・・・」

空「?」

陸「姉ちゃん、なんか氷牙さんに大事な話あるらしくてさ。」

空「・・・・まさか、兄さんを誘えと?」

陸「そう。」

空「・・・兄さん、来るかな・・・」

陸「呼ぶんだよ。意地でも。」

空「けど俺、お嬢様が・・・」

陸「心配ない。その辺はさっき俺がこっそりお前の携帯を使ってお前んとこの
メイドさんに話をつけといた。答えはYES。」

空「何勝手に人の携帯使ってんの!?お前!」

陸「まあまあ。それじゃ、今日の夜七時にこの場所に。」と、空に地図を渡す陸。

空「・・・・・・」


そうして、その日の夜。何とか氷牙の説得に成功した空は、二人で一緒に来ていた。

陸「おう。空。」

空「おう。」

氷牙「・・・俺、暇じゃないんだけどな・・・」

海「まあまあ。そう言わずに。」

椿「ほら。待ってますよ、絢音さん。」

氷牙「・・・・・・」と、隅っこの椅子に座ってる絢音に近づく氷牙。

絢音「・・・あ・・・・」

氷牙「・・・よう。」

絢音「・・・久しぶり。」

氷牙「・・・・おう。」

絢音「・・・・・」

氷牙「・・・・・」

空「・・・・・なに?あの空気。」

陸「くっ・・・!元恋人という関係を甘く見ていた!」

海「・・・・まさか・・・・これほど気まずくなるとは・・・」

椿「なんでそこまで必死になれるか全然わからないんだけど・・・」

氷牙「・・・・・話って何?」

絢音「え?あ・・・うん・・・それは・・・」

氷河「?」

絢音「////////」

空「・・・・なあ。絢音さん、顔赤くね?」

陸「・・・確かに・・・」

海「まだ氷牙さんに惚れてんのかな・・・」

椿「・・・・」

氷牙「・・・・・」

絢音「・・・・//////」と、その時・・・・

「なあ。この子、誰?」

一同「ん?」

「さあ?ここにいる誰かの子じゃね?」

「あの・・・ママは・・・?」

「ママって・・・その人の名前は?」

「えっと・・・」

絢音「この声・・・まさか・・・!」と、声の主の所へ走り出す絢音。

氷牙「あ。おい。」

「あ!ママ!」そう言うと、少女は絢音に抱きつく。

絢音「吹雪(ふぶき)!あんた、家で待ってろって・・・」

吹雪「だって・・・」

絢音「・・・ふぅ・・・しょうがないな・・・」そう言うと、絢音は吹雪を抱きかかえ、
氷牙の所へと戻る。

氷牙「・・・・誰、それ。」

吹雪「うっ・・・」

絢音「ああ。この子は、吹雪。あたしの娘よ。」

空・海・陸・椿「なにぃ!?」

氷牙「・・・・へ・・・・へ〜・・・」

空(ああ!動揺している!あの兄さんが動揺している!なんか、凄い勝った気分!)

氷牙「・・・・ちなみに聞くけどさ・・・」

絢音「?」

氷牙「・・・父親って・・・どんな奴なん?」

絢音「父親?・・・・・・氷牙よ。」

氷牙「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」

空・海・陸・椿「えええええええええええええええ!?」

氷牙「・・・・ギャ・・・・ギャグでしょ?」

絢音「・・・フフッ。」

氷牙「あ。なんだ、冗談か・・・ハハッ・・・だよな〜・・・・」

絢音「・・・もしかして・・・身に覚えが無いわけ?/////」と、上目使いで見上げる絢音。

氷牙「・・・いや・・・無いって言えば嘘になるんだけど・・・あん時のだとすると・・・4歳?」

絢音「そういう事♪」

氷牙「・・・・大事な話って・・・それ?」

絢音「うん♪」

氷牙「・・・・・・」フリーズ。

吹雪「・・・・ねぇ、ママ。」

絢音「ん?」

吹雪「この人、吹雪のパパなの?」

絢音「そうだよ〜。この人は、吹雪のお父さん。」

吹雪「・・・・パパ・・・・」

氷牙「・・・・・・」と、口に手を当てて状況を理解しようとしている氷牙。

吹雪「・・・・・パパ!」と、吹雪がいきなり氷牙に抱きつく。

氷牙「え!?」

吹雪「パパ・・・・♪」

氷牙「・・・・・・・・」

絢音「フフッ。どうやら、気に入ったみたいね。」

氷牙「・・・・俺が父親でいいのかな・・・・」

絢音「当たり前でしょ?この子の父親はあんたしかいないの。」

氷牙「けど俺、この子の事、いままで全然知らなかったし・・・」

絢音「これから知っていけばいいじゃない。時間はたっぷりあるんだしさ。」

氷牙「・・・・・・」

絢音「ね?」

氷牙「・・・・・・・・うん。」

絢音「フフッ♪」

海「・・・・なんか、より戻ったぞ、あの二人。」と、空達の方向に眼を向けると・・・

空「・・・・・」

陸「・・・・・」と、凄い勢いで凹んでいた。

海「うお!」

椿「ちょ・・・どうしたの!?」

空「・・・この歳で・・・」

陸「・・・この歳で・・・」

空・陸「叔父て・・・・」と、それに気付いた絢音は・・・

絢音「・・・ねえ。吹雪。」

吹雪「?」

絢音「あそこに、白い髪の人と、茶色の髪の人いるでしょ?」

吹雪「うん・・・」

絢音「あの人達、吹雪の叔父さんだから、挨拶してきなさい。」

吹雪「は〜い。」そう言うと、吹雪はトテトテと、空と陸の所へ向かう。

吹雪「あ・・・あの!」

空・陸「?」

吹雪「えっと・・・霧島 吹雪って言います!よろしくお願いします!叔父さん!」

空・陸「!!」

絢音「あっははははははははは!!」

氷牙「・・・プッ。」

吹雪「・・・・?叔父さん?」

空「・・・・・う・・・・・」

陸「・・・・・う・・・・・」

海・椿「?」

空・陸「ちくしょーーーーーーーーーー!!」そうして、二人は泣きながら
その場所を後にした。


そして、三千院家へと帰宅。

空「・・・・・ただいま帰りました・・・・・」

ナギ「おー。遅かったじゃないか。いったいどうし・・・・」

空「・・・・・」

ナギ「・・・・どうした?なんか思いっきり泣いたような顔をしているが・・・」

空「・・・・この歳で叔父さんって呼ばれるの・・・結構キツいっすね・・・」

ナギ「は?」
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第91話終了です。如何だったでしょうか?何かあればコメをください。
それでは。空と陸の姪、吹雪のプロフィールを・・・


 [名前]霧島 吹雪

[年齢]4歳 [誕生日]1月7日 [身長]ちっちゃい [体重]かるい [家族構成]祖父・父(氷牙)・母(絢音)・叔父(陸、空)

空の兄である氷牙と、陸の姉である絢音との間に生まれた女の子。
二人が二十歳の頃、同窓会で再会した際に、出来た子供。
氷牙と知り合うまでは女手一つで育ってきたため、かなりのお母さんっ子。
人見知りが激しいが、氷牙や、空と陸には初対面からなついている。
髪の色は父親譲りの灰色で、明るい茶色の瞳と容姿は母親譲り。

こんな感じです。それでは。今回はこの辺で。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.2 )
日時: 2009/09/20 11:18
名前: SORA

第92話[魔法の言葉]

表紙:凹み気味の空


空と陸の叔父ショックから一週間が経ち、男女逆転祭りも目前に迫ったある日の事・・・

空「・・・・・は〜・・・・・」と、ため息をつく空。その理由は・・・

海「どうした?」

空「・・・相方・・・どうしよ・・・」そう。逆転祭りに参加するには、
男子だけでも女子だけでも不可。男女がペアになっていないと意味が無いのだ。

陸「そんなんお前、自分の主誘えばいいだろ?」

空「お嬢様がそんなイベントに参加すると思うか?」

日向「・・・・確かにな・・・・ミコノスの時、あいつだけパーティに参加しなかったし・・・」

空「お前等はいいよな。海は椿と、陸は皐月と、日向は咲夜さんと組むんだもんな。」

海「つっても、ほとんど消去法だけどな。」

空「は〜・・・どうしようかな・・・」

椿「・・・・ねぇ、空。」

空「?」

椿「ナギちゃんが絶対に行くって言う、魔法の言葉教えてあげよっか?」

空「え?そんなんあんの?」

椿「うん。ちょっと耳貸して。」

空「・・・・」と、椿は空の耳元に近寄る。

椿「いい?・・・・・・」

空「・・・・!!」と、耳打ちされた空は、かつて無いほどに絶望的な表情になる。

椿「こう言えば、ナギちゃんは絶対に来る。・・・いや、マリアさんも来るかも・・・」

空「・・・・お前は俺に、貞操を捨てるような事を言えと?」

椿「そんな大げさな・・・」

空「・・・・・でも、参加しない生徒は補習だって言うしな・・・」

椿「そう。補習とほんの少しの恥。どっちがマシ?」

空「・・・・・ほんの少しの恥。」

椿「でしょ?と言うわけで、ガンバ!」

空「・・・・は〜・・・・」

その日の夜、家が向かい合わせの刹那とヒナギクは、男女逆転祭りについて話していた。

刹那「・・・・と言うわけで。どうか俺と組んで男女逆転祭りに参加してもらえないでしょうか?」

ヒナギク「嫌よ。」

刹那「・・・・あの・・・・即答って、マジ勘弁してもらえません?」

ヒナギク「嫌なものは嫌なの。大体、なんで刹那君が補習させられそうだからって
私がそこまでしなきゃいけないのよ。」

刹那「いや、あの・・・俺、今まで補習とか一度もしたこと無いんですよ。
だから、今になって補習とか、マジ願い下げなんで・・・それを回避するには
男女逆転祭りに参加するしか・・・」

ヒナギク「だからって、なんで私なの?刹那君のクラスにもいるでしょ?女の子くらい。」

刹那「いるにはいますけど・・・・」

ヒナギク「?」

刹那「・・・・そのほとんどが通知されて、数日でパートナーを選んでしまいまして・・・」

ヒナギク「・・・・・」

刹那「だから・・・こんな事、ヒナギクさんにしか頼めないんです!!」

ヒナギク「ふぇ!?////////」

刹那「・・・あの・・・どうかしました?」

ヒナギク(私にしか・・・頼めないって・・・それって・・・・・って!
なんでここまで動揺する必要があるの!?私は刹那君なんて・・・////////)

刹那「・・・やっぱり・・・ダメですよね・・・」と、しゅんとした顔になる刹那。

ヒナギク「!(ああ!そんな顔しないでよ、もう!)」

刹那「ダメならいいんです・・・・じゃ・・・」そう言い、窓を閉めようとする刹那。

ヒナギク「あ、待って!」

刹那「?」

ヒナギク「・・・そこまで言うなら・・・別に・・・組んであげても・・・いいわよ?」

刹那「本当ですか!?」

ヒナギク「・・・・うん。」

刹那「うっしゃ!これで、補習はクリア!」と、子供のようにはしゃぐ刹那。
どうやら補習が嫌だと言うのは紛れも無い事実だったようだ。

ヒナギク「・・・・・・」

刹那「それじゃ。逆転祭りは、今度の日曜なんで、お願いしますね。」

ヒナギク「はいはい。」

刹那「・・・・おやすみなさい、ヒナギクさん。」と、微笑む刹那。
月明かりに照らされているせいか、ヒナギクの眼にはいつも以上に刹那がかっこよく見えたという。

ヒナギク「ふぇ?あ・・・・うん・・・・おやすみ・・・・///////」そうして、
刹那は窓を閉め、程なくして刹那の自室の電気が消えた。

ヒナギク「・・・・・・///////」と、窓を閉め、ベッドに倒れこむヒナギク。

ヒナギク(・・・な・・・何、ドキドキしてるのよ・・・刹那君なんかに・・・
ていうか、ミコノスで女の子扱いされてからずっと刹那君のセリフばっかり頭にあるじゃない・・・
なんで・・・こんな風に刹那君の事、意識しちゃうのかしら・・・年下なのに・・・//////)


一方、三千院家・・・

空「・・・お嬢様。」

ナギ「・・・どうした?急に改まって。」

空「今度の日曜、白皇でちょっとしたイベントがあるんですよ。」

ナギ「ふ〜ん・・・で?」

空「そのイベント、卒業生も参加が可能らしいんです。」

ナギ「・・・・・で?」

空「よかったらお嬢様・・・・」

ナギ「私は行かんぞ。」

空「・・・・即答ですか。」

ナギ「当たり前だ。何が悲しくてそんなイベントに参加しなくてはいけないのだ。」

空「そう言わずに。ね?」

ナギ「ね?では、ない。行かんと言ったら行かん。絶対に。」

空「・・・そうですか・・・そのイベント・・・男女逆転祭りって言うんですよね〜・・・」

ナギ「!・・・ほう・・・」と、ピクッと反応するナギ。

空「(食いついた!)その祭りはですね・・・男女ペアを組んで、
男が女装。女が男装してその中でどのペアが一番良いかを競うっていう感じなんですよ。」

ナギ「・・・・・・ほ〜・・・・・・」

空「ですから・・・俺の女装姿も見れるかもしれないのに・・・来ないなら、仕方が無いですね〜・・・」

ナギ「行くぞ!空!!」

空「え?行かないんじゃ・・・」

ナギ「気が変わった!そんな面白そうなイベントを前に、この三千院ナギが
参加しないわけ無いだろう!」

空「・・・・・」と、そこに・・・

マリア「卒業生も参加できると言うのなら、私もOKですよね?」

空「え?マリアさんも来るんですか?でも、パートナー・・・」

マリア「ご心配なく。姫神君を強制参加させますから。」

姫神「俺か!?」

マリア「他に誰がいるんですか?」

ナギ「と言うわけで、今度の日曜だったな?」

空「え?はい・・・」

ナギ「よし!何としても、空のじょそ・・・・いや、優勝するぞ!」

空「(今、女装って言いそうになった!)・・・はい!お嬢様!」

空はこの日、心の底から椿に感謝したという・・・


その頃、とある地下堂・・・・

「・・・襲撃の日は決まったか?」

「ええ。」

「いつだ?」

「今度の日曜。その日、白皇で大きなイベントがあるらしいから。」

「そうか・・・確かに、そう言うのは、いい隠れ蓑になる。」

「けど、大丈夫なの?もし、誰かに知られたら・・・」

「・・・お前は相変わらず心配性だな、悠里(ゆうり)。俺たちは暗殺に行くんじゃない。
ましてや、戦争に行くんでも・・・いや、たぶん戦争になるか・・・まぁ、いいか。
俺たちはあいつを・・・・刹那を取り戻しに行くだけだ。バレても構わんだろ?」

悠里「けど、大和(やまと)・・・」

「諦めろって。こいつは、一度言ったら二度と曲げねえって事は、お前が一番よく知ってるだろ?」

悠里「そうだけど・・・」と、大和と呼ばれた男は、悠里と呼ばれた女性の肩に手を置く。

大和「心配するな。邪魔する奴がいれば、潰す。今まで通り、何も変わらない。」

悠里「・・・・・」

「は〜・・・カッコイイね。」

大和「うるせえよ、イクサ。お前こそ、自分の弟とやり合うつもりなんだろ?」

イクサ「・・・・まぁ、そうだけどさ。」と、イクサと呼ばれた男は、腰に差してある
二本の短刀に手を添える。

大和「そういう事だ。さ。今日はもう寝ろ。今度の日曜なんざ、すぐに来る。」

悠里「・・・・」

イクサ「へ〜い。」

大和「今度の日曜・・・・・刹那・・・・・俺が・・・お前を・・・・・」
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第92話終了です。如何だったでしょうか?何かあればコメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.3 )
日時: 2009/09/20 13:40
名前: SORA

第93話[開催!]

空「・・・・・・・」

ナギ「どうした?」

空「・・・いえ・・・いざとなると、ちょっと鬱だなぁって・・・」

ナギ「ハッハッハ。そんな事を気にしていたのか?」

空「いやいやいや、気にするでしょ。したくも無いのに女装って・・・」

自分から焚きつけておいて何言ってんだか・・・ブフォ!

空「なんか言ったか?」

なんでもないです・・・ハイ・・・

ナギ「・・・・誰と喋ってるのだ?」

空「いえ、別に。」

ナギ「・・・・じゃ。行くか。」

そうして、空達4人は会場へと向かった。


その頃、会場のとある一角・・・

刹那「ぐ・・・・ゲホッ、ゲホッ・・・」

ヒナギク「・・・大丈夫?刹那君。」

刹那「はい・・・けほっ。最近、ちょっと風邪気味で・・・」

ヒナギク「ほんとに・・・大丈夫なの?」

刹那「大丈夫ですって・・・ゴホッ。」

ヒナギク「・・・・」

刹那「・・・俺、ちょっとトイレ行ってきますね。」

ヒナギク「え?ちょ・・・」と、刹那はトイレに向かって走っていった。

トイレ内・・・

刹那「・・・く・・・・ゲホッ!ゲホッ!ぐっ・・・!」と、激しく咳き込む刹那。

刹那「エホッ!ぐ・・・ふ・・・・・!ゲホッ!ゲホッ!」と、その時・・・

ビシャ!

刹那「・・・・!」刹那の口から血が吹き出した。

刹那「・・・・・っきしょ・・・・!」


そして・・・・・

キリカ『・・・では、これより・・・男女逆転祭りを開催する!!』

ワアアアァァァァアアアアアアアア!!

キリカ『では、ルールの再確認だ。参加資格は男女二人一組。男は女装。
女は男装し、番号順にステージに登場。審査員がそれぞれ採点し、
最も評価が高かったペアが優勝となる。以上だ。各ペアのコスプレに期待する!!』

ワアアアアァァァァァアアアアアア!!

キリカ『おっと、言い忘れていた。審査員は・・・』

泉『どうも〜。卒業生の瀬川 泉で〜す♪』

愛歌『同じく、卒業生の霞 愛歌です。』

千桜『卒業生の春風 千桜です。よろしくお願いします。』

キリカ『・・・・以上の3名と、私で審査を行う。ではまず、トップバッターのペアから入場してもらおう!』

そうして、男女逆転祭りは始まった。


その頃、白皇の敷地内。そこに、「奴等」は居た。

大和「・・・・準備はいいか?」と、黒いフードマントに身を包んだ大和が皆に尋ねる。

翼「いつでもいいぜ。」と、短刀に手を添える翼。

悠里「いつでもいけるわ。」と、脚に着けてある銃のホルスターに手を伸ばす悠里。

「私も、いつでもいけま〜す♪」と、年齢的には二十歳そこそこの女性が言う。
その背中には弓と矢が装備されている。

「・・・・俺もだ。」と、腰にサーベルを差した男が言う。

「以下同文。」と、薙刀を背中に背負った男が言う。

大和「・・・・・よし・・・・・行くぞ。」そう言う大和の後ろには、
数百人は下らない数の兵士達が居た。


そして・・・・

キリカ『では、次!二年、九条 日向!愛沢 咲夜ペア!』と、そのコールで
日向と咲夜が入場してくる。

おおおおおおおおおおおお!!
と、会場からは歓声が上がる。

ナギ「咲・・・あいつ・・・」

日向は暗い顔。咲夜はノリノリで入場してきた。日向の服は婦警。咲夜は普通に警察官の格好をして入場してきた。

空「日向・・・・・」

日向「・・・クソ・・・屈辱・・・!」だが、日向ファンの女性方からは歓声が。

咲夜「やっぱ白皇はおもろいな〜。」

泉「さて。どう思いますか?審査員の愛歌さん。」

愛歌「そうですね〜・・・彼・・・九条君には入学当初からああ言うのが似合うと思ってましたから・・・
私的にはいいですね。表情をのぞけば。」

千桜「確かに。可愛い服を着ていても着こなせるだけの表情がなければ
宝の持ち腐れに過ぎませんからね。」

愛歌「流石ですね、ハルさん。」

泉「ほぇ?」

千桜「!さ・・・さあ!それでは、審査の方に入りましょう!」

咲夜「まったく・・・もうちょい笑顔になれへんのか?」

日向「うるせ。」

キリカ『では、得点の方を・・・・・』この得点方式は、泉、愛歌、千桜の三人が
一人十点満点・・・合計三十点満点で評価を決める。

キリカ『瀬川、8点。霞、7点。春風、4点。九条、愛沢ペア、合計19点!暫定二位!』

ワアアアアアアアアアアア!!

泉『おっとー!?ここで二位が更新されました!』

千桜『今までの二位は霧島、宮森ペアでしたが、ここで覆されましたね。』

ちなみに一位は海と椿で24点。

愛歌『これで残すは、三千院家主従ペアと、神崎、桂ペアですね。』

空「・・・あの・・・お嬢様・・・/////」

ナギ「なんだ?」

空「ほんとに・・・こんなスカート短くて良いんですか?///////」

ナギ「無論だ。お前の脚なら問題ない。」

空「いや、そういう問題じゃ・・・」

キリカ『さあ!それでは、三千院家主従ペア!入場するが良い!!』

ナギ「さあ、行くぞ!!」

空「うう・・・はい。」そうして、入場する空とナギ。

泉『こ・・・・これはあぁぁぁああああ!!?』

愛歌『まぁ・・・・』

千桜『・・・なんと言うことだ・・・』

キリカ『・・・面白い服を着てきたな、あの二人・・・・』

泉『な、な、なんと!この二人、他作品の服を着込んできました!しかも、これは・・・』

千桜『これは、バカ○スの舞台となっている、文○学園の制服ですね。意外性で勝負してきましたか。』

愛歌『三千院さんの男子服も、早乙女君の女性服も良く似合ってます。』

海「・・・・・・」

椿「嘘・・・・・」

キリカ『・・・・ご苦労。それでは、審査に入る。』と、巨大なモニターに
泉達が出した得点が表示される。

キリカ『・・・瀬川、9点。霞、10点。春風、9点。合計、28点!三千院家主従ペア、第一位!』

空「・・・・・おお・・・・・」

ナギ「やったな、空!」

海「うっそ!俺等が負けた!?」

椿「うわぁ〜・・・ショック・・・・」

キリカ『ご苦労だった。下がって良いぞ。』

空「・・・予想外だ・・・」

マリア「お疲れ様です、二人とも。」

ナギ「うむ。」

空「・・・あれ?姫神は・・・」

マリア「ああ・・・姫神君なら、あそこに・・・」と、マリアが指差した場所には・・・・

姫神「・・・・・・」と、体育座りで凹んでいる姫神が居た。

空「・・・・どんだけ嫌だったんだよ。」

ナギ「ま。あんな格好して、今6位だからな。無理もないさ。」

キリカ『それでは、最終ペア!神崎、桂ペア!入場するが良い!』そうして、
刹那とヒナギクが入場してきた。その瞬間、会場は静かになった。

一同『・・・・・・・・』

ヒナギクが纏っているのは、かなり綺麗な執事服。そして、刹那が纏うのは、
なんとメイド服だった。そのパッと見、美少女にしか見えない刹那と、
パッと見、美少年にしか見えないヒナギクのコンビには、会場全体が度肝を抜かれた。

刹那「・・・・・」

ヒナギク「・・・・・」

キリカ『・・・・では。審査に入ろう。』と、モニターに得点が出される。

キリカ『・・・瀬川、10点。霞、10点。春風・・・・・・10点。
合計30点。神崎、桂ペア・・・第一位。この時点で・・・神崎、桂ペア・・・優勝だ。』

・・・・・・・・・・・
静寂に包まれる会場。

こうして、男女逆転祭りは終わりを迎えた。
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第93話終了です。如何だったでしょうか?何かあればコメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.4 )
日時: 2009/09/20 15:25
名前: 堕天使

どうも、堕天使です。

まずは第一章完結おめでとうございます。

誤字 キリカの説明で女子は女装…ではなく男装です。

それにしても男女逆転祭ですか…この言葉でギ○スを思い出しますね〜。

刹那の身体に一体何が起こっているのか?

これから展開が気になります。執筆頑張って下さい
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.5 )
日時: 2009/09/21 13:38
名前: SORA

どうも。初めまして、堕天使さん。・・・この言い方だと、悪口言ってるように聞こえますが・・・
まぁ、それはそれとしてレス返し・・・


>まずは第一章完結おめでとうございます。

・・・・あれ?この言い方から察するに、第一章の一番最初から読んでくれてたんですか?
もし、そうなら・・・・メッチャ嬉しいです。ありがとうございます。


>誤字 キリカの説明で女子は女装・・・ではなく男装です。

ハッ!しまった!すっかり失念していた!・・・と言うわけで、ご報告ありがとうございます。
しっかり修正いたしましたので。

では、第94話、どうぞお楽しみください。
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第94話[襲撃]

男女逆転祭りの最終結果・・・・


優勝:刹那・ヒナギクペア

準優勝:空・ナギペア

第三位:海・椿ペア


・・・・という結果に終わった。

表彰式も終わり、皆が帰り支度を整える中、刹那は生徒会室に居た。

刹那「・・・・・ふ〜・・・・・」と、一人何か考え事をしている刹那。

その頃、空とナギは・・・・

空「・・・・・まさか、刹那とヒナギクさんがあそこまでやるとは・・・・」

ナギ「意外性で勝負して、28点を叩き出した私達すら越えるとは・・・」

空「・・・・なんか、悲しくなってきた・・・・」

ナギ「・・・そう言うな。私の目から見れば、お前は十分やっていたと思うぞ?」と、
空に笑いかけるナギ。

空「へ?//////」

ナギ「・・・・・どうした?」

空「・・・いえ・・・なんでもないです・・・///////」

ナギ「?」

空(・・・なにがどうなってんだ・・・何か最近、妙にお嬢様の事意識しちまうけど・・・
あれ?まさか俺、お嬢様に・・・・・んな事、あってたまるか!俺はお嬢様の執事!
主に惚れるなど、言語道断!そんな事になったら、俺は・・・・)

ナギ「?」と、悩む空を不思議そうな眼で見るナギ。そこに・・・

日向「空。」

空「ん?おう、どうした日向。」

日向「刹那がどこ行ったか知らねえ?」

空「・・・・さっき、一人になりたいっつって、どっか行ったけど・・・」

日向「そうか・・・ヒナギクさんもどっか行っちまったし・・・」

空「どこ行ったんだろうな?」

所変わって、生徒会室・・・

刹那「・・・・・・」と、何も言わず、テラスに立って景色を眺めている刹那。

刹那「・・・・!」その時・・・

刹那「ぐっ!ゲホッ!ゲホッ!ぐぅ・・・ぐふっ!」と、激しく咳き込み、
その度に刹那の口からは、血が噴き出している。

刹那「ゲホッ・・・くっ・・・!」と、その時・・・

チーン♪
エレベーターが到着した。

刹那「!」と、急いで血を拭う刹那。

ヒナギク「・・・・刹那君・・・・」

刹那「ヒナギクさん・・・どうしたんですか?こんな所で・・・」

ヒナギク「ううん・・・ただ、さっき咳が酷かったから気になって・・・」

刹那「ああ・・・ケホッ。大丈夫ですよ。」

ヒナギク「けど・・・・」

刹那「・・・・ねぇ、ヒナギクさん・・・」

ヒナギク「?」

刹那「・・・ヒナギクさんは・・・自分がどういう人間か、ちゃんと理解できてます?」

ヒナギク「・・・・どういう事?」

刹那「・・・・俺、時々わからなくなるんですよね〜・・・自分がなんなのか・・・」

ヒナギク「・・・・・」

刹那「よく漫画なんかで・・・「自分は自分、他人は他人。」なんてセリフありますけど・・・
よくよく考えたら、その人個人って言う存在って、その本人にもわからないと思うんですよね。俺的に。」

ヒナギク「・・・・・・」

刹那「・・・・・」と、テラスから離れる刹那。

刹那「・・・兄さんがいなくなってから・・・その事ばっかり考えてたんです・・・・
「自分はなんなんだろう・・・自分の存在価値はなんなんだろう・・・」・・・ってね。」

ヒナギク「そんな事・・・・」

刹那「親が死んで以来・・・・俺には・・・・兄さんが全てでしたから・・・・」

ヒナギク「・・・・・」

刹那「まぁ、でも・・・そのおかげで、ヒナギクさんや皆と・・・・」と、ヒナギクの方に
向き直った瞬間・・・・

刹那「!ヒナギクさん!」

ヒナギク「え・・・・」と、突如、ヒナギクの後ろに現れた人影に突っ込む刹那。だが・・・

「・・・・・」

ドゴォ!
と、その男に蹴り飛ばされる。

刹那「がっ!」

ヒナギク「刹那君!!」と、その瞬間・・・・

ギリィ!
と、男に首を捕まれるヒナギク。

ヒナギク「カハッ・・・!」

「・・・・お前か・・・・」

ヒナギク「・・・・?」

刹那「ぐっ・・・・」

「俺の光を穢したのは・・・・」

ヒナギク「なにを・・・ぐっ!」

「・・・眼も眩むほどの光を放ち、闇の中の俺を照らしてくれていた光をここまで鈍くしたのは・・・」
そう言い、男は腰からナイフを抜く。

ヒナギク「・・・・・!」

「お前か!!」そう言い、ヒナギクにナイフを突き立てようとする男。

刹那「・・・・!」と、刹那がそれを防ぐ。

「チッ・・・!」と、ナイフを落とす。

刹那「・・・なんなんだ、あんた・・・勝手に現れて・・・勝手に・・・!」

「・・・・・8年か・・・・・」

刹那「・・・?」

「大きくなったな・・・・刹那・・・・」フードを被っているため、男の顔を見る事は出来ない。

刹那「・・・・あんた・・・・」

「・・・・・!」と、次の瞬間には、男は刹那の目の前に接近し、刹那をテラスに投げつける。

刹那「おわ!」そして・・・

バァン!
テラスの手すりに叩きつけられる刹那。

刹那「ぐあ・・・・!」

ヒナギク「刹那君・・・・正宗!」と、正宗を呼ぶヒナギク。

「・・・・・」と、刹那の方へ歩き始める男。

刹那「ぐっ・・・・!」

「・・・お前だけは傷つけたくなかったが・・・仕方がない・・・」

刹那「訳わかんねえ事、言ってんじゃねえ!!」と、男に殴りかかる刹那。

「フッ・・・・」と、その時、刹那は男が斧の刀身を持った、槍を持っていることに気が付いた。

刹那(・・・・ちょっと待て・・・・こんなもん、どこに持ってたんだ・・・!)
そして、男はそれを振り上げる。

ヒナギク「刹那君!!」

刹那「・・・・・!」

ズバァ!
と、男の持った槍は、刹那の腰から肩へと切り裂いた。

刹那「がはっ・・・・!」と、刹那の口や体から鮮血がほとばしる。

「・・・・・」

刹那「この・・・・!」と、反撃を試みるが・・・

「・・・・・」と、男は斧を返し、今度は刹那の脇腹に突き立てる。

ヒナギク「刹那く・・・!」

刹那「・・・・・・・」


その頃、時計塔の下。日向に頼まれ、刹那達を探していた空達は、ここに来ていた。

空「後、探してねえのはここだけか・・・・」と、その時・・・

ポタ・・・

空「ん?」

日向「・・・・それ・・・・」

空「・・・・これ・・・・血・・・・・?」と、時計塔の上を見る二人。

日向「!・・・・あれ・・・・!」

空「・・・・刹那・・・・?」と、半ば串刺し状態の刹那が見えた。

「・・・・・・」と、男は武器を刹那から引き抜く。

刹那「ぐ・・・・」急に武器を引き抜かれた刹那は、バランスを崩し、テラスから落下する。

ヒナギク「いやぁあああああああああああ!!」

空・日向「刹那!!」

その時・・・・

ドゴオオオオオォォォオオオオン!!
と、突如逆転祭りの会場の方から爆発音が聞こえてきた。

日向「な・・・!」

空「クソ!刹那!!」と、空は落下してきた刹那をキャッチする。

空「刹那・・・刹那!しっかりしろ!」

刹那「ぐ・・・ゲホッ!」

日向「!・・・ひでぇ・・・」

空「チッ!」空は執事服のジャケットを脱ぎ、刹那の体に巻きつけ、応急処置をする。

ヒナギク「・・・・刹那君・・・・」

「・・・安心しろ。まだ、生きてる。」

ヒナギク「・・・・よくも・・・・!」

「・・・お前は刹那の何なんだ?」

ヒナギク「うるさい!!」と、正宗を構え、突っ込むヒナギク。

「・・・・」

ヒナギク「はああああああ!!」と、正宗を振り下ろすが、あっさり避けられ、
腕を掴まれる。

ヒナギク「くっ・・・!」

「・・・・・」と、そのままテラスの外へとぶら下げる。

ヒナギク「!・・・あ・・・・あぁ・・・・」

「・・・・・なんだ。高所恐怖症か、お前。」

ヒナギク「うっ・・・く・・・・」

「・・・・・・・・死ね。」そう言い、ヒナギクの腕を放す男。

空「ヒナギクさん!!」

ヒナギク「キャアアアアアアアアアア!!」と、その時・・・

ガシッ!
と、誰かがヒナギクを抱える。

ヒナギク「・・・・え?」

空「・・・姫神・・・・」

姫神「大丈夫か?」

ヒナギク「え?あ・・・はい・・・ありがとうございます・・・」そうして、
着地する姫神。

ナギ「空!」

空「お嬢様!ご無事で!」

ナギ「ああ。私達は別に・・・・」

日向「さっきの爆発は何なんだ?」

マリア「それが・・・いきなり、変な方達が襲撃してきて・・・」

ナギ「で。こっちに逃げてきたってわけだ。」

ヒナギク「刹那君・・・刹那君!」

姫神「・・・・なんだ、あいつは。」

空「知るか。こっちが聞きてえっつーの。」

「・・・チッ・・・がん首ばっか揃えやがって・・・」と、その時・・・・

「・・・・?」

空「!あれは・・・ハヤテ?」

ハヤテ「はああああああ!!」と、ハヤテが男に向かって蹴りを繰り出していた。

「・・・・・」が、男はそれを避け、ハヤテを蹴り飛ばす。

ドガァ!

ハヤテ「ぐっ・・・!」と、蹴り飛ばされたハヤテは、空中で体勢を立て直し、
そのまま空達がいる所へ着地する。

空「ハヤテ・・・お前・・・」

ハヤテ「・・・・・・」

「・・・・・ふぅ。」と、一つため息をつくと、男はテラスから飛び降りる。

日向「!」

姫神「あいつ・・・なにを・・・」

「・・・・・・」と、男が地面に着地しようとした瞬間・・・

ふわっ・・・
と、一瞬男の体が宙で止まり、それから数秒後に着地した。

空「・・・なんだ・・・こいつ・・・・」

「・・・・神崎 刹那を渡してもらおうか。」

空「・・・・は?」

刹那「・・・・くっ・・・!」

日向「刹那・・・」

刹那「はぁ・・・はぁ・・・くっ・・・・なんで・・・あんたが・・・」

姫神「お前は誰だ。名を名乗れ。」

「・・・・・」と、男はフードを外し、その顔を晒す。

ハヤテ「・・・・・!」

空「お前・・・・」

「・・・・」そこには、刹那がそのまま大人になったかのような顔があった。

ヒナギク「・・・・刹那君に・・・そっくり・・・」

「・・・・・・」

刹那「なんでだ・・・・なんで・・・ここにいるんだよ・・・・兄貴・・・・!」

一同「え!?」

空「兄貴って・・・・」

ヒナギク「行方不明だったって言う・・・刹那君のお兄さん・・・?この人が・・・」

刹那「・・・そうだ・・・神崎 大和・・・・俺の兄貴だ・・・・」
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第94話終了です。如何でしたか?では、ここで、刹那の兄、大和のプロフィールを・・・

 
 [名前]神崎 大和

[年齢]26歳 [誕生日]9月11日 [身長]187cm [体重]82kg [家族構成]弟(刹那)

刹那の兄。行方不明だったが、刹那と共に暮らすために再び姿を現した。白皇OB。
現在は同年代の仲間達を集め、刹那を取り戻すためと、もう一つの目的のために行動している。
元々は、男女問わず尊敬される面倒見のいい性格だったが、高校3年の時に起きた事件を境に、
性格が豹変。高校卒業と同時に、刹那や皆の前から姿を消す。
マリアや牧村達の先輩であるため、面識がある。
容姿は、刹那がそのまま大人になった感じで、特に特徴はない。


こんな感じです。何かあればコメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.6 )
日時: 2009/09/21 14:03
名前: ゆーじ


こんにちは!

2章では初めてのコメです。

刹那の兄登場!!そして謎の吐血の意味とは!?ますます面白さ倍です!!

そしてハヤテの登場の意味とは?

てか時計塔からぶら下げられて、尚且つ落とされたヒナギクは、ガチで恐かったでしょうねぇ・・・少し不謹慎ですが、シリアスモードじゃなかったら確実に腰を抜かしてたでしょうね。


って事で、頑張って下さい!!では!

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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.7 )
日時: 2009/09/21 15:36
名前: SORA

ゆーじさん。コメをありがとうございます。では、レス返し・・・・

>時計塔からぶら下げられて、尚且つ落とされたヒナギクは、ガチで恐かったでしょうねぇ・・・少し不謹慎ですが、シリアスモードじゃなかったら確実に腰を抜かしてたでしょうね。

ですよね。はっきり言って、第二章の展開は、全部やりたかった展開ですから。
もちろん、ヒナギク落下も初めから入れるつもりでした。

では、第95話、どうぞお楽しみください。
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第95話[逃避行(エスケープ)]

空「兄貴・・・刹那の・・・?」

大和「そうだ。俺が神崎 大和・・・・・刹那の兄だ。」

マリア「神崎さん・・・」

ナギ「マリア・・・お前、あいつと知り合いなのか?」

マリア「はい・・・彼も・・・白皇の卒業生ですから・・・」

姫神「その兄貴が、なんでここにいる。」

大和「なんで?決まってる・・・・」と、刹那の方へ手を向ける大和。

ハヤテ「・・・・」

大和「・・・俺は刹那を迎えに来た。」

日向「迎えに・・・?」

刹那「・・・・・」

大和「そうだ・・・あの日、約束した通り、俺はお前を迎えに来た・・・
さあ・・・・行こう、刹那。もう、お前に寂しい思いはさせやしない・・・
また・・・俺とお前で共に暮らそう。」と、優しい笑顔を浮かべながら、言う大和。

刹那「・・・・・」

空「・・・おい、お前。」と、空が立ちはだかる。

大和「・・・・なんだ?」

空「さっきから聞いてりゃ、勝手な事ばっか言いやがって・・・そんなに刹那の事大事に思ってんなら、
なんで刹那を傷つける?」

大和「・・・・・」

空「刹那の兄貴だかなんだか知らねえけどな、そんな身勝手・・・」と、次の瞬間・・・

ドガァ!
と、大和に蹴り飛ばされた。

空「ぐあ!」

ナギ「空!」

大和「うるせえよ、お前。俺が用があるのは、お前じゃねえんだ。」

空「げほ・・・マキナの蹴りよりずっと強ぇ・・・・」

大和「・・・そこをどけ。大人しく刹那を渡せば、俺達も大人しく引き下がる。」

姫神「俺・・・「達」?」

日向「てことは・・・さっき、会場を襲った連中ってのは・・・」

大和「会場を襲った?・・・そうか・・・あいつ等、勝手な真似を・・・」

空「何、ぐちゃぐちゃ言ってんのか知らねえけどな・・・」と立ち上がる空。

大和「・・・・・」

空「刹那はお前なんかにゃ渡さねえ。絶対に。」

大和「・・・・そうか・・・なら・・・お前等を殺してでも、刹那は貰う。」と、
その瞬間、どこからか、無数の兵士達と、それを率いるかの様に5人の人間が現れた。

ハヤテ「な!」

空「こいつ等・・・どこに隠れてたんだ・・・!?」

「お。いたいた。」と、腰に短刀を差し、フードを被った男が言う。

大和「不用意に動くなよ、翼。」

ハヤテ(翼・・・?)

翼「なんでよ。こいつ等、潰すんだろ?俺の目的も目の前にいるっつーのに・・・」

大和「なんでもだ。」

翼「・・・・・わかったよ。」

日向「・・・どうするよ、この数・・・」

空「俺等だけなら何とかなるかもしんねえけど・・・刹那は怪我してるし、
お嬢様やマリアさんもいる・・・この数相手に、皆を庇いながらは無理だ・・・」

日向「んじゃ、どうすりゃ・・・」と、その時・・・・

「お困りかな!?皆の衆!!」

一同「え?」そして・・・・

ズダン!
と、空から海と陸、それに、弥勒と春馬が降ってきた。

日向「陸!それに、海!」

空「それに・・・弥勒に、春馬も・・・お前等、なんで・・・」

弥勒「なぁに。お嬢様に命令されてな。それで来た。」

春馬「こいつら、千桜を脅しやがってよ。それで、腹立ったから、俺は来た。」

海「椿や他の皆は避難させた。ここにいるのは、俺等だけって事。」

陸「つーわけで・・・俺等は護衛に専念できるって事だ。」

空「・・・お前等、サイッコー。」

大和「・・・数が増えたな。」

翼「けど、俺等には何の問題も無い。だろ?」

大和「・・・・・まあな。」

空「・・・皆。お嬢様達を任せていいか?」

海「え?」

空「こいつ等は、俺が足止めする。その間に、皆はお嬢様達を逃がしてくれ。」

ナギ「空。お前・・・」

陸「・・・・・わかった。」

日向「つっても、お前一人じゃキツイだろ?俺も・・・」

ハヤテ「僕も残るよ、空。」

日向「・・・・」

空「ハヤテ・・・・」

ハヤテ「あの時、天王洲の屋敷で、僕達は共闘したでしょ?だから、大丈夫。」

空「・・・・サンキュー。」

春馬「じゃ。こいつは俺が抱えてくよ。」と、刹那を抱える春馬。

空「ああ。頼むよ、春馬。」

弥勒「つっても、この囲みを突破しなきゃいけないわけだが・・・」と、敵を見ながら言う弥勒。

その時・・・・

「その辺は、任せろ。」

一同「え?」

「国士無双!!」と、後ろから飛んできた赤黒い波動が、弥勒達の目の前の
敵を一掃した。

空「・・・この技・・・・」

海「・・・阿久津さん・・・・」

阿久津「よう。面白いことになってんな、お前等。」

海「え・・・・なんで?」

阿久津「うちの坊ちゃんが参加しろってうるさくてな。で。来てみたら、この有様。」

空「はは・・・」

阿久津「突破口は俺に任せろ。」

海「・・・・・心強いね。」

阿久津「と・・・そうだ、早乙女。」

空「?」

阿久津「東雲弟もいるから、気をつけろよ。」

空「・・・・・・マジで?」

阿久津「マジだ。」

空「・・・・」

陸「さ。道は開けた。行くぞ!」

ナギ「空!」

空「よし!みんな、行け!!」

その言葉に、皆は一目散に走り抜ける。

大和「逃がすな!追え!!」

「おう!」と、大和の部下達もそれを追う。

大和「悠里、花梨(かりん)、翔(しょう)、勇次(ゆうじ)。お前等も行け。
ここは、俺と翼でいい。」

悠里・花梨・翔・勇次「了解。」そう言い、その4人もナギ達を追う。

空「たった二人で、俺らの相手になると思ってんのか?」

大和「ああ。」

空「・・・テメ・・・」と、その時・・・・

翼「はぁ!」と、腰の短刀を抜き、ハヤテに迫る翼。

大和「翼!」

ハヤテ「くっ・・・!」と、それを避けるハヤテ。

大和「・・・はぁ・・・しょうがねえ・・・んじゃ・・・来いよ。」

空「・・・・・」

翼「へっ・・・懐かしい顔だな・・・綾崎ハヤテ・・・」

ハヤテ「!なんで僕の名前を・・・・」

翼「・・・・丸腰じゃキツイだろ?なんか使えよ。」

ハヤテ「・・・・・」と、その言葉に、ハヤテは手をかざす。

翼「・・・?」

ハヤテ「・・・・幸村。」と、その瞬間、ハヤテの手には、執事登竜門の時に使用した
赤黒い刃の日本刀が握られていた。

翼「ヒュウ♪それが妖刀・幸村か。ホントに赤黒いんだな。」

ハヤテ「あなたはなんですか。どうして、僕の名前を・・・」

翼「わかるさ。」

ハヤテ「・・・?」

翼「ほんの短い間とはいえ・・・・」と、フードを脱ぐ翼。

ハヤテ「・・・・・!」

翼「お前と一緒に住んでたんだからな・・・」そして、フードを捨てる。

ハヤテ「・・・そんな・・・・なんで・・・・」

空「・・・・ハヤテ?」

翼「なあ・・・・ハヤテ・・・・・」

ハヤテ「・・・・・・兄・・・・・・・さん・・・・・?」

その人物は、ハヤテの兄、綾崎 翼、その人だった。

翼「ご名答。」

空「兄さんって・・・・・ハヤテの?」

ハヤテ「・・・・・」

翼「さ。来いよ、ハヤテ。どれだけ強くなったか、見せてみな。」と、二本の短刀を、
ジャグリングの様に振り回しながら言う翼。

ハヤテ「・・・・・」

翼「・・・神崎 大和に仕えし、6闘神が一人、綾崎 翼・・・・参る。」と、
一本を順手、もう一本を逆手に持ち、構えをとる翼。

ハヤテ「くっ・・・・!」と、ハヤテも幸村を抜き、翼に備える。

空「・・・・・・」

大和「よそ見している暇があるのか?」と、気が付くと、大和の蹴りが飛んできていた。

空「!!」と、今度は避ける。

大和「・・・さすがに同じ手は通じない・・・・か・・・・」

空「・・・・」


その頃、逃走中の皆は・・・・

海「邪魔だ!」

陸「どけ、クソが!」と、予想以上の敵の数に足止めを食らっていた。

日向「クソ!数が多すぎる!」

姫神「く・・・!」と、その時・・・・

翔「ヒャッハァ!!」と、サーベルを持った翔が、突っ込んできた。

弥勒「チッ!新手か!」

翔「よう!随分と、無駄な事してるな、オメーら。」

姫神「無駄で結構。何もしないよりは良い。」

翔「ん〜・・・良い返答。・・・・潰し甲斐がある。」

姫神「!!」と、次の瞬間には、翔は姫神の目の前にいた。

翔「オラァ!」と、翔はサーベルを振り上げるが、姫神はそれを間一髪でかわす。

姫神「くっ・・・」

翔「ほらほら、どうした?武器が無いからって引け腰か?」

姫神「・・・・できれば使いたくなかったが・・・仕方が無い・・・」

翔「あ?」

姫神「・・・・ふぅ・・・・」と、まるで刀でも差してあるかのように、
腰に手を当てる姫神。すると・・・・

ポゥ・・・・
と、姫神の手に、灯りが集まり、それは徐々に大きくなり、やがて焔に変わっていく。

翔「・・・これは・・・」

姫神「・・・・かぁ!」と、その焔を掴み、一気に引き抜く姫神。
次の瞬間には、姫神の手には真っ赤な色の剣が握られていた。

翔「・・・・・おもしれぇ・・・・」

姫神「・・・・紅蓮の剣・・・・・「天狼」。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
第95話終了です。・・・・なんか、中途半端ですいません・・・ではでは。
ハヤテの兄、翼のプロフィールを・・・

 
 [名前]綾崎 翼

[年齢]28歳 [誕生日]11月8日 [身長]188cm [体重]84kg [家族構成]父(行方不明)・母(行方不明)・弟(ハヤテ)

ハヤテの兄。大和の友人にして、大和が最も信頼している仲間。
大和の親衛隊同然の、6人組のグループ、「6闘神」の一人にして、リーダー。
だが、「6」闘神と言いつつも、実際には5人しか存在していない。
その理由は、作中で明らかになる。
容姿は、普通。髪型は原作のアレがちょっと伸びた感じ。眼の色は黒。
ハヤテの事を大切に思っており、あらゆる物に対する価値観が変わった今も、それは変わらない。
両親の事は、「救いようの無い見下げたゲス野郎」と称しており、憎悪している。
ほんの3、4人しか知らない、ハヤテに関する重大な秘密を知っているが、それはまた後筆。
「鋼翼」という名の、二本の短刀を装備しており、それをジャグリングのように扱いながら闘う。
ちなみに、同じ6闘神のメンバーである花梨とは恋仲。


こんな感じです。何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.8 )
日時: 2009/09/22 10:50
名前: SORA

第96話[刹那の秘密]

翔「天狼・・・・それがそうか・・・・」

姫神「・・・・・」

翔「なるほど・・・三千院帝がお前に目をつけた理由がわかったよ。」

姫神「?」

翔「まぁいい・・・・・行くぞ。」

姫神「・・・・!」

翔「おおおおおおおお!!」と、サーベルを構え、突っ込んでいく翔。

姫神「はあ!」

ギイン!
ぶつかり合う、翔のサーベルと姫神の天狼。

翔「はっ!中々良い太刀筋してんじゃねえか。」

姫神「フッ・・・」

海「姫神!」

姫神「こいつは、俺が受け持つ!お前等は、速く行け!!」

マリア「姫神君・・・・」

ナギ「・・・マリア・・・」

春馬「そこの二人!速く行くぞ!」

ナギ「あ・・・ああ!・・・・マリア・・・・」

マリア「・・・わかってます。行きましょう。」

日向「追いつけよ!姫神!」

姫神「わかってる!いいから、行け!」

そうして、再び逃走を始める一同。

翔「ヒュウ♪カッコいい事、するじゃん。犯罪者のクセに。」

姫神「・・・そうだな・・・俺は犯罪者。許されるとは思ってない。
今とってる、この行動も・・・所詮は贖罪に過ぎねえのかもな・・・」

翔「へっ。随分とまぁ、大層な理由だな・・・・おもしれえ・・・・だったら・・・・」

姫神「・・・・・」

翔「俺の「天牙」の餌にしてやるよ。」

姫神「・・・・どうかな。餌になるのは、お前かもしんねえぞ?」

翔「言ってろ。」

姫神「・・・・・・」

翔「・・・神崎 大和に仕えし、6闘神が一人、八神 翔・・・・参る。」

姫神「・・・・・・」


その頃、空とハヤテは・・・・

大和「らぁ!」

空「チッ!」

大和が蹴りを繰り出し、空がそれを避ける。

大和「チッ。ちょこまかと・・・」

翼「ほらほら、どうした!?そんなもんか、ハヤテ!」

ハヤテ「くっ・・・!」

翼の猛攻に手も足も出ないハヤテ。

空「どうしたんだよ、ハヤテ!お前がそんな・・・!」

ハヤテ「うるさい・・・相手が兄さんじゃなきゃ、とっくに終わってる!!」

空「・・・・」

ハヤテ「はぁ!」と、幸村をふりぬくハヤテ。だが、翼はあっさりそれをかわし、
ハヤテの腹に蹴りを叩き込む。

ドゴォ!

ハヤテ「ぐふっ!」

翼「・・・・は〜・・・・こんなもんかよ・・・・つまんねぇな・・・・」

ハヤテ「くっ・・・」

翼「・・・仲間や友達なんて、くだらねえもん、持っちまったからか?」

ハヤテ「・・・・・え?」

翼「昔のお前は、シンプルだったじゃねえか。仲間も友達もいなくて、信頼できるのは自分だけ。
十二年前もそうだったよな。友達ができたっつーのに、あっさり喧嘩別れしちまって・・・」

ハヤテ「!!」

空「・・・・・・」

翼「・・・・結局。お前には、誰かとつるむなんて事は出来ねーのさ。」

ハヤテ「・・・そんな事・・・」

翼「無い。・・・って言い切れるか?今までを思い返してみろよ。
お前は、いつも一人だっただろ?周りの人間は皆、お前の外見ばかりに好感を持って、
肝心の内面を見ようとはしなかった。見たくなかったんだろうな。
罪を作ってばっかで、その罪に苛まれて生きる馬鹿野郎の中身なんざ・・・」

ハヤテ「・・・・・」

翼「お前には、仲間なんて必要無い・・・そこにいる、奴だって・・・
お前とは表面上、仲良くしてるだけで・・・・お前の事、嫌いかもしんねえぞ?」

ハヤテ「!!」と、空を見るハヤテ。

空「・・・・な・・・・なんだよ・・・俺がお前の事、嫌ってるって・・・本気でそう思ってんのか?」

ハヤテ「・・・・そんな事・・・・あるわけが無い・・・・空が・・・空までもが・・・」

翼「・・・お前に光は似合わない。闇に堕ちろ。あの時と同じように・・・・」

ハヤテ「・・・・・」

翼「・・・いいか、ハヤテ。お前の本質は光じゃない・・・・闇だけだ。」

空「・・・テメェ・・・!」

大和「翼。その辺にしとけ。」

翼「へいへい。」

ハヤテ「・・・なんで・・・」

翼「ん?」

ハヤテ「なんで・・・なんで、裏切ったんだよ・・・兄さん・・・」

翼「・・・・」

ハヤテ「・・・・信じてたのに・・・・兄さんは・・・兄さんだけは、僕を裏切らないって信じていたのに!!」

翼「・・・裏切る・・・・か・・・・確かにそうだな。俺はお前を裏切った。
けど・・・・おかげで俺は・・・今まで信じていた物、全てが・・・・
虚構で塗り固められ、誰かのシナリオに沿って描かれた、くだらない幻想だと言うことに、気が付いた・・・」

空「・・・・シナリオ・・・?」

大和「・・・・」

翼「・・・そして俺は、力を手に入れた・・・邪魔する奴は誰もいねえ・・・
自分の目的のためだけに、動くことができる・・・・そのための力をな・・・」

ハヤテ「・・・・・・」

翼「・・・お前もそうだろ?」

ハヤテ「え?」

翼「・・・・抜けよ・・・・「飛燕」を・・・・」

ハヤテ「!」

空「・・・・飛燕?」

ハヤテ「・・・・なんで・・・・それを・・・・」

大和「飛燕・・・まさか、あの飛燕の事か?翼。」

翼「ああ。お前の予想通りさ。」

ハヤテ「・・・・・」

空「ちょ・・・なんだよ、飛燕って!どういう事だ!説明しろ!」

翼「・・・今、この世に存在する、9本の伝説の聖剣・・・
「飛燕」、「麒麟」、「天狼」、「偉天」、「竜胆」、「草薙」、「村正」、「正宗」、そして・・・・「天叢雲」。」

空「天叢雲!?あれは、まだこの世にあるのか!?」

翼「・・・なんだ、お前。天叢雲の事、知ってんのか?」

空「あ、いや・・・それは・・・」

翼「・・・まぁ、いい。とにかく。ハヤテの持ってる飛燕は、その内の一つだ。
後の8本は・・・・知らね。」

ハヤテ「・・・・・」

空「・・・てか、その聖剣とやらは、一体なんなんだよ?」

翼「さあな。けど・・・今一つだけ言える事。それは・・・」

空「・・・・」

翼「・・・その聖剣が9本揃った時・・・扉を開き・・・神を滅ぼせる・・・って事くらいだな。」

空「・・・・どういう意味だ?」

翼「さあな。そこまでしかわかんねえや。」

大和「翼。おしゃべりはその辺にしとけ。俺等も刹那を追うぞ。」

翼「え〜・・・」

大和「え〜・・・じゃねえ。行くぞ。」

翼「・・・了解。」そう言い、二人は刹那達の方へ向かった。

空「待て!ハヤテ、俺達も・・・・」

ハヤテ「・・・・・」

空「・・・・ハヤテ?」

ハヤテ「・・・・」

空「ハヤテ!」

ハヤテ「!あ・・・そうだね・・・行こう・・・・」

空「・・・・・・」


その頃、逃走中のナギ達・・・・

海「・・・!見えた!」眼前には、校門が見えてきている。

日向「よし!一気に走れ!」と、その時・・・・

ガァン!

日向「ぐあ!」と、日向の肩を銃弾が貫通した。

悠里「そこまでよ。」見ると、銃を両手に構えた悠里が立っていた。

弥勒「チッ・・・」

陸「後、一歩だってのに・・・!」

花梨「痛い目見たくないなら、大人しくその子を渡してくれないかな?」

春馬「断る。」

花梨「・・・ふぅ・・・しょうがないなぁ、もう・・・」

ヒナギク「あなた達・・・なんで刹那君を狙うんですか!?」

悠里「決まってるでしょう?彼は大和の弟・・・兄弟が一緒に暮らすのに、理由が必要?」

ヒナギク「ふざけないでください!今までほったらかしにしてたくせに・・・今になって、そんな・・・!」

と、その時・・・

ガァン!

ヒナギク「・・・・!」悠里の放った弾丸が、ヒナギクの頬を掠めた。

悠里「・・・・大和の苦しみも知らないで・・・・知った風なことを言わないで・・・」

ヒナギク「・・・・」

悠里「・・・・やれ。」その言葉に、兵士達が一斉に陸や海、ナギ達に襲い掛かる。

海「くそ!刹那!」と、数人が刹那達に襲い掛かる。

刹那「・・・・・!」

「もらった!」と、兵士の一人が、春馬に殴りかかった瞬間・・・・

パキン・・・・

「・・・なんだ・・・?」

刹那「ぐ・・・うぅ・・・」

「・・・な!なんじゃ、こりゃあ・・・!」と、その殴りかかった男を中心に、
辺りに居た数人が徐々に凍り始めている。

弥勒「・・・これは・・・」

刹那「はぁ・・・はぁ・・・」

ヒナギク「・・・・刹那・・・・君・・・?」

刹那「・・・・明鏡止水・・・・!」

バキャアアアアアン!!
と、刹那の言葉に合わせたかのように、男達を包んでいた氷は、一気に砕け散った。

花梨「お〜・・・」

悠里「・・・これが・・・」

刹那「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

日向「・・・なんだ・・・今の・・・・」

刹那「・・・説明してる暇は・・・・ねえ・・・・うぐっ!」

ヒナギク「刹那君・・・!」

「やっぱ、お前も使えるようになってたか、刹那。」

一同「!!」

悠里「大和。」

花梨「あ。ボス。」

そこには、大和と翼が立っていた。

海「お前・・・!」

ナギ「空は・・・ハヤテはどうした!?」

翼「騒ぐんじゃねえよ。もうすぐ来る。」と、そこに・・・

空「お嬢様!」

ナギ「空!」

翼「ほら。」

大和「・・・・刹那・・・・」

刹那「・・・兄貴・・・!」

大和「・・・もう、意地を張るのはやめろ・・・見てるこっちの方が辛い・・・」

刹那「!・・・なにを・・・!」

大和「お前の身体の事は知ってる。」

刹那「!!」

大和「・・・・・」

ヒナギク「身体って・・・何の事?」

刹那「別に何も・・・!ゲホッ!ゲホッ!・・・くそ・・・こんな時に・・・!ガハッ!」

ビシャア!
と、刹那の口から血が噴き出し、刹那やヒナギクの服を赤く染める。

ヒナギク「!・・・これ・・・・」

刹那「くっ・・・!」

大和「・・・手術をすれば治るみたいだが・・・症状から見て、せいぜい、2、3ヶ月程度だろ?」

刹那「・・・・・」

大和「だから、俺と共に来いって言ってるんだ。俺なら、お前を助けられる。」

刹那「・・・俺は・・・」

大和「・・・・どうしても断ると言うのなら・・・・」と、その瞬間、大和の手に
黒い波動が集まっていく。

空「・・・なんだ・・・あれ・・・」

大和「・・・・お前の仲間、全員・・・!」と、それは、先ほど刹那を切り裂いた武器を象っていた。

悠里「・・・・・」

大和「この、「方天画戟」の錆にしてやる!」
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第96話終了です。如何でしたか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.9 )
日時: 2009/09/22 13:46
名前: SORA

第97話[麒麟・覚醒]

空「・・・んだよ・・・あの武器は・・・・」

大和「・・・方天画戟・・・・・呪われた、俺の武具だ・・・」

日向「さっき、刹那をやった奴か・・・」

大和「・・・・」

ヒュン
と、大和が方天画戟を振った瞬間・・・

ブアアアアア!!
と、かつて無いほどの強靭な風が吹いた。

空「おわ!」

弥勒「チィッ・・・!」

大和「・・・・悠里。」

悠里「?」

大和「お前は刹那を頼む。他の奴等は、邪魔者を一掃しろ。」

悠里「わかったわ。」

花梨「さてと。んじゃ、あたしも仕事しますか。行くよ、「暴風」。」と、背中に背負ってた
弓を持つと、弦を引き絞る花梨。

大和「勇次。」

勇次「ん?」

大和「お前もだ。行け。」

勇次「わかった。」そう言い、薙刀を構える勇次。

翼「さてと。続きと行こうぜ、ハヤテ。」

ハヤテ「・・・・」

大和「お前は俺とだ。」

空「・・・・」

悠里「・・・どうしても、その子を渡してはくれないのね?」

ヒナギク「当たり前です。」

悠里「そう・・・なら・・・」と、銃のマガジンを入れ替え、構える悠里。

ヒナギク「・・・・!」と、ヒナギクも正宗を構える。

悠里「・・・あなたはここで死になさい。」

ヒナギク「・・・・・」

悠里「・・・神崎 大和に仕えし、6闘神が一人、氷堂 悠里・・・行くわよ。」

ヒナギク「・・・・・」

花梨「んじゃ。私の相手は・・・君に決めた!」と、阿久津を指差す花梨。

阿久津「俺かよ・・・」

花梨「うん♪」

阿久津「・・・はぁ・・・女と闘う趣味、ねえんだけどな〜・・・」

花梨「はいはい。んじゃ・・・神崎 大和に仕えし、6闘神が一人・・・春日 花梨。参ります。」

阿久津「・・・・・」

勇次「じゃ。俺の相手はお前か。」

日向「・・・・まぁ、そういう事?」

勇次「じゃ、行くぜ。・・・神崎 大和に仕えし、6闘神が一人・・・上谷 勇次。行くぞ。」

日向「・・・こりゃ、丸腰じゃキツイな・・・」そう言い、胸の前で両手を合わせる日向。

勇次「・・・?」

日向「・・・・行くぞ・・・・「竜胆」。」

翼「竜胆?」

空「それって確か・・・」

日向「・・・フン!」と、その瞬間、日向の手には、銀色の剣が握られていた。

勇次「・・・・竜胆・・・・」

日向「よし。これでいい。さ。始めようぜ。」

ハヤテ「・・・・・」

翼「どうした?飛燕を抜かないのか?」

ハヤテ「・・・どうして・・・僕達が闘わなきゃいけないの・・・兄さん・・・」

翼「・・・・くだらねぇ質問をしてる暇があるなら、剣を取れ。でなきゃ・・・」と、
次の瞬間には、翼はハヤテに斬りかかっていた。

ハヤテ「・・・・!」が、ハヤテはそれをかわす。

翼「・・・・・お前が死ぬだけだ。」

ハヤテ「・・・・わかったよ・・・・」と、上空に手をかざすハヤテ。やがて・・・

ヒュウウウウウ・・・・・
と、その手の周りに風が集まっていく。

翼「・・・・・」

ハヤテ「・・・舞え・・・飛燕!」と、次の瞬間には、ハヤテの手に特殊な装飾を施した剣が握られていた。

翼「・・・それでいい。」

ハヤテ「・・・・・」と、右手に飛燕、左手に幸村を構えるハヤテ。

空「・・・・・」

大和「・・・・・」

ヒナギク「・・・・・」

悠里「・・・・・」

日向「・・・・・」

勇次「・・・・・」

阿久津「・・・・・」

花梨「・・・・・」

ハヤテ「・・・・・」

翼「・・・・・」

悠里「・・・・・!」

ガァン!
と、その銃声を皮切りに、一斉に戦闘が始まった。

空「おらぁ!」と、跳び蹴りを繰り出す空。が、大和はそれをかわし、方天画戟を振り上げる。

大和「フン!」

空「・・っぶね!」が、空は何とかそれを避ける。

悠里「・・・・!」

ガガガガン!
と、一瞬で数発の弾丸を放つ悠里。

ヒナギク「くっ・・・!」
と、正宗により、反射神経が強化されたヒナギクは、それを避ける。

花梨「はっ!」と、矢を放つ花梨。

阿久津「ふん!」と、その矢を叩き落とす阿久津。

勇次「はああああ!」

日向「うらあぁぁ!」

ギィン!
と、刃を交える勇次と日向。

勇次「・・・フッ。素人にしちゃ、良い太刀筋だ・・・!」

日向「・・・へっ。そりゃどーも・・・!」

翼「おおおおおおおお!」

ハヤテ「はあああああ!」

ギャギギギギギギギギギン!
と、4本の剣が入り乱れてぶつかり合う音が辺り一面に響き渡る。

大和「ほう・・・やるな・・・お前のツレ。」

空「へっ。そりゃ、どーも。」

大和「だが・・・肝心のお前が役に立たなきゃ、意味が無い。」

空「んだと!?」

大和「・・・開放しろよ。自分の力を。」

空「あ?」

大和「今のお前とやっても面白くない。抜いてみろ。お前の「剣」を。」

空「・・・・・・」

大和「・・・どうやら、自分の力がわかってないようだな・・・なら・・・」と、
ナギ達の方へと視線を移す大和。

空「!まさか・・・!」

大和「お前に気付かせてやる・・・力をな・・・・!」と、ナギ達に向かって突っ込む大和。

空「テメッ・・・!」

海「おい、来たぞ!」

陸「チッ・・・!」と、陸と海が立ちはだかるが・・・

ヒュン・・・

大和「邪魔だ。」

海「・・・がはっ・・・」

陸「・・・嘘だろ・・・いつの間に・・・」と一瞬で切り伏せられる。

空「海!陸!・・・・このクソが!」と、大和に向かって突っ込む。だが・・・

大和「はっ!」と、蹴り飛ばされる。

空「がっ!」

ナギ「空!」と、その瞬間、喉元に方天画戟を突きつけられるナギ。

ヒナギク「!ナギ!くっ・・・!」

空「げほ・・・お嬢様!」

ナギ「・・・・・」

大和「・・・・・・死ぬか?ここで。」

空(くそ!このままじゃ・・・!どうすれば・・・!どうすればお嬢様を助けられる・・・!
くそ!こんな時・・・こんな時、力があれば・・・また、新しい力が・・・・!)

と、その時だった。


なんなら、貸してやろうか?

空(・・・・・・え?)

お前に、力を与えてやるって言ってんだよ。

空(この声・・・お前・・・まさか、十六夜か!?)

ご名答。てか、さっきから見てりゃ、情けねえ闘い方しやがって・・・見てて腹立つんだよ、お前等。

空(それより、力って・・・!)

ああ。お前の中に流れる、俺の力を活性化させる。そうすれば、お前は奴等と対等だ。

空(お嬢様を・・・助けられるのか?)

ああ。

空(・・・・・・)

ま。信じる信じないはお前の勝手だけどな。

空(・・・信じるよ・・・頼む。十六夜。)

アイアイサー。


大和「さあ・・・死ね。」と、方天画戟を振り上げる大和。

ナギ「・・・・・!」その時・・・・

ババババババ!
と、稲妻が地面を走り、大和とナギの間を掠めた。

ナギ「え!?」

大和「・・・これは・・・」

空「・・・・・・守る・・・・・・」見ると、空が何かを振り下ろした状態で立っていた。

ハヤテ「・・・・」

翼「あれは・・・まさか・・・」

空「・・・守る・・・絶対に・・・もう失わない・・・俺が・・・守る・・・!」

そう言う空の手には、青白い刀身の大剣が握られていた。

大和「・・・・・目覚めたか・・・・・十六夜。」

空「・・・行くぞ・・・・麒麟!!」

その大剣の名は、「麒麟」。9本の聖剣の一つであり、後に空と十六夜を繋ぐ呪いの象徴となる剣であった。
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第97話終了です。如何だったでしょうか?・・・・なんか最近、グダグダ感を感じます。
スランプでしょうか?まぁ、初作品なのに、スランプもクソもないですけどね。
次回は6闘神の紹介といきたいと思います。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.10 )
日時: 2009/09/22 14:15
名前: ゆーじ


こんにちはです。

なんかめっちゃバトル漫画展開になってますね、これが漫画化したら絶対ジャ○プ行きですよ、これ(いい意味で)

スランプ?グダグダ?・・何を仰ると思ったら・・・・これがグダグダなら自分の作品なんてただの駄文が連なってるだけのヤツですよ。私の方がよっぽどスランプですから(汗)
ってことで、私はSORAさんの小説をグダグダなんて思ってないですよ、自信を持ってください!!

てかまさかのハヤテ兄登場。私の作品とは違って殺伐とした関係になってますね・・・・
ナギの為に空がどれだけ覚醒(?)するのか楽しみです。

では、頑張って下さい!!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.11 )
日時: 2009/09/22 18:59
名前: SORA

どうもです。今回は、六闘神の紹介と、レス返しといきたいと思います。
ではまず、レス返しをば・・・

>なんかめっちゃバトル漫画展開になってますね、これが漫画化したら絶対ジャ○プ行きですよ、これ(いい意味で)

・・・・・喜んでいいのかどうかわからない質問来ましたね。これ。(汗)
「ジャ○プ行き」って言われる位なら、ゆーじさんにとっては相当にいい感じのバトル展開になってると思うんですが・・・
てか、そもそもこの小説が漫画になるという事は、この銀河系が100万回生まれ変わってもありえませんから、
シーンの一つ一つは脳内妄想するしかありませんね。これ。


>スランプ?グダグダ?・・・何を仰るかと思ったら・・・・これがグダグダなら、自分の作品なんてただの駄文が連なってるだけのヤツですよ。私の方がよっぽどスランプですから(汗)
ってことで、私はSORAさんの小説をグダグダなんて思ってないですよ、自信持ってください!!

・・・・・・・・・・・ごめんなさい。冗談抜きのリアルで泣きました。てか、今もちょっと涙目です。
てか、これを読む度に涙目になってきます。師匠にすら、ここまで言われた事無いのに・・・
・・・まさか、自分如きの作品がここまで高評価を得るとは・・・・これ、現実?って感じです。今。

ですが、一つ物申しますと・・・・

ただの駄文が連なってる?ガチでやめてください!そういう事言うのは!!
僕が、どれだけゆーじさんと、ゆーじさんの作品をリスペクトしてるか・・・

・・・・というわけで。キャラ紹介といきましょうか。では。


 [名前]氷堂 悠里

[年齢]24歳 [身長]178cm [体重]59kg 

大和の腹心。大和に絶対的な忠誠を誓っており、そのレベルはほとんど崇拝に近く、
大和に対してこの上ない愛情を抱いている。
髪型はショートヘアーで、色はピンク(ヒナギクより色が薄い)。眼の色は赤。
使用する武器は、デザートイーグルを二丁。腰や足などに、マガジンを数多く所持している。
過去に、親族や友人達に執拗ないじめを受け、人間不信になり自殺しようとした所を大和に救われ、
以降、彼に付き従うようになる。
本来ならば、彼女が六闘神のリーダーになる予定だったが、悠里本人が否定したため、
その座は翼に与えられることになった。


 [名前]八神 翔

[年齢]25歳 [身長]182cm [体重]81kg

六闘神の一人。大和への忠誠も厚く、気さくな性格だが好戦的。
「気に入った相手ほど殺したくなる。」と言う、変わった思考を持っており、
今までその毒牙にかかったものは数知れない。
だが、仲間を大切にしているため、仲間内に気に入った相手がいても、殺したりはしない。
武器は、「天牙」と言う名のサーベル。太刀筋は荒いが、相手を切り裂く正確さは大和も認めている。
髪型は、背中に届くくらいの髪を結んでおり、色は青。眼の色は黒。
両親の水商売の結果産まれ、その出自から周囲から蔑まれている上に、
勝手に自分を作っておきながら、自分に見向きもしない両親を激しく憎悪していたが、
大和と出会い、天牙を与えられた事で、両親と自分を蔑む者全てを殺害。
以降、大和に忠誠を誓うようになる。


 [名前]春日 花梨

[年齢]24歳 [身長]172cm [体重]57kg

六闘神の一人。悠里とは幼馴染で、彼女もまたいじめを受けていた。
自殺しようとは考えなかったが、悠里が行方不明になってからは廃人同然になる。
今の子供っぽい言動や行動はその裏返し。
髪の色は紫で、髪型はロングヘアー。眼の色は茶色。
悠里が大和と共に行動するようになった2年後に、悠里に誘われ大和の組織に入る。
同じ六闘神の翼と恋人関係にあり、大和よりも翼を心配する傾向がある。
武器は、普通より特別な措置を施した弓、「暴風」。


 [名前]上谷 勇次

[年齢]28歳 [身長]191cm [体重]86kg

六闘神の一人。組織の中で、悠里の次に大和への信頼が厚い。常に寡黙で、冷静沈着。
「覇王」と名付けた、金色の装飾を施した薙刀を扱う。
髪型はオールバックで、色は金。ていうか、容姿の方は、まんま逆シ○アのシ○アを想像してくれれば結構です。
孤児院の育ちで、両親は事故で亡くなったと聞かされてきたが、
本当は両親は金目当てで近づいてきた連中に殺されており、
その事実を知り、復讐に身を駆られていたところで大和と出会う。
その後、覇王を得て復讐を果たした彼は、大和に忠誠を誓うようになる。


・・・とまぁ、こんな感じです。六闘神の皆の傷は、できるだけ重くしようとして、結果こんなになりました。
皆様的には如何です?それでは、今回はこの辺で。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.12 )
日時: 2009/09/26 13:13
名前: SORA

第98話[勝者と敗者]

空「・・・・・」

大和「麒麟・・・・か・・・・」

ナギ「空・・・・」

空「・・・・行くぞ。」と、空は麒麟を振りかぶる。が・・・・

ズアッ・・・

空「あれ?」

ドガアアアアアン!!
勢い余って、後ろに倒れてしまう。その上、麒麟から放たれた電撃が日向の方向へと飛んでいった。

勇次「ん?」

日向「げっ!」

ズギャアアアアアアン!!
と、その電撃はギリギリ日向の目の前で炸裂した。

日向「ぶほっ・・・危ねぇな、このバカ!!」

空「・・・・いや、そんなつもりは・・・・」

大和「・・・・制御しきれてないのか・・・?」

空「くそ!何がどうなってんだ!」と、その時・・・・

・・・ブゥン・・・
麒麟に光が宿り始める。

空「?なんだ?」

そして、次の瞬間・・・・

ズバババババババババババ!!
麒麟が、辺り一面に電撃を放ち始めた。

空「な!!」

大和「・・・・・!」

日向「うお!」

ヒナギク「キャ!」

阿久津「あぶ!」

ハヤテ「うわ!」

翼「くっ!」

花梨「わわわわ!」

悠里「・・・・・!」

勇次「チッ・・・!」

空「・・・なんだ・・・どうなってんだよ、これは!!」

大和「慣れない事をしでかしたツケか・・・」

翼「おいおい。このままだと、アレでここにいる全員、お陀仏になっちまうぜ?」

空「止まれ・・・止まれ・・・止まれ・・・止まれ・・・止まれ・・・止まれ!!」

が、麒麟は一向に収まる気配を見せない。

空「この・・・・・!」と、空は頭を後ろに引くと・・・

空「止まれっつってんのがわかんねえのか、テメェは!!」

ゴキン!!
と、麒麟に思いっきり頭突きをかます。

空「・・・・・」頭突きのため、空の額からは血が流れ出している。

やがて、麒麟は活動を停止した。

大和「・・・・・止まった・・・・・」

空「・・・お前の主は俺だ。俺の大切な物を守るために・・・俺に力を貸してくれ。」

・・・・・・ポゥ・・・・・・
と、麒麟が微弱な光を放つ。

空「・・・よし。」そう言い、麒麟を構える空。

大和「・・・・良いぜ。来いよ。」

空「・・・・おらぁ!!」と、大和に切りかかる空。

大和「はぁ!」

ガキィィン!!
空の麒麟と大和の方天画戟がぶつかり合う。

翼「へ〜・・・どうやら制御に成功したみてぇだな。」

ハヤテ「空・・・・」

日向「・・・・」

勇次「・・・・・よそ見してる暇があるのか?」

日向「!!」

ギィン!
と、勇次の覇王をギリギリ受け止める日向。

ヒナギク「・・・・」

悠里「・・・・さ。続きといきましょうか?」

ヒナギク「そうね・・・・けど、その前に。」

悠里「?」

ヒナギク「あなた達、五人・・・・「六闘神」でしたっけ?見たところ5人しかいないですけど・・・
後の一人は?」

悠里「・・・六闘神は、五人しか存在していないわ。後の一つは空席なの。」

ヒナギク「空席?」

悠里「ええ。」

ヒナギク「・・・・・」

悠里「・・・・大和は・・・・最後の一人に、自分の弟・・・・刹那君を希望しているのよ。」

ヒナギク「!」

悠里「だからこそ・・・六闘神最後の席はいつも空席・・・彼が来てくれれば・・・
大和の本当の目的が達成されるのに・・・・」

刹那「・・・・本当の・・・・目的・・・・?」

悠里「・・・・・」

ヒナギク「・・・だったら・・・」

悠里「?」

ヒナギク「尚更、刹那君を行かせるわけにはいかないわね。」

悠里「・・・・あなたはなぜ、そこまで彼をかばうの?」

ヒナギク「?」

悠里「あなたの目から見れば、彼は所詮、赤の他人・・・あなたとは何のつながりも無いはず・・・
なのになぜ?」

ヒナギク「それは・・・・・」

悠里「・・・・まぁいいわ。いずれにしろ、あなた達を始末すればいいだけの話なのだし・・・」

ヒナギク「・・・・・!」

阿久津「チッ・・・!」

花梨「ほらほら、どうしたの!?その程度!?」

阿久津「クソ・・・・!」

花梨「・・・・・」と、いきなり動きを止める花梨。

阿久津「・・・・?」

花梨「な〜んか・・・もう、飽きちゃったよ・・・君。」

阿久津「なんだと・・・?」

花梨「白皇も・・・所詮はこのレベルか・・・」

阿久津「・・・・・」

花梨「・・・・」と、笑顔で振り向く花梨。そして・・・・

花梨「バイバイ。」

阿久津「?」次の瞬間・・・

ズドドドドドドドドド!!
と、阿久津の身体に無数の矢が突き刺さっていた。

阿久津「・・・・な・・・・いつの間に・・・・・」そう言い、阿久津は倒れた。

ハヤテ「!・・・阿久津・・・さん・・・?」

日向「くそ!」と、竜胆を振り上げる日向。

勇次「遅い。」が、勇次はそれをかわし、日向の後ろに回りこむ。そして・・・

ズバァ!
日向の背中を切り裂いた。

日向「ぐはっ・・・・か・・・!」と、日向も倒れる。

空「日向・・・!」

すると、そこに・・・・

翔「あれ?なんだ、もう始まってたのか。」

大和「翔。お前、今までどこに居た。」

翔「いや、別に?ただ、面白い奴と遊んでただけ。」と、翔は姫神を放り投げる。

姫神「ぐっ・・・」

マリア「姫神君!!」と、マリアが悲痛な叫びを上げる。

翔「ったく・・・危なかったぜ。こいつが素直な奴じゃなきゃ、あのまま殺されてたかもしんねえよ。」

空「姫神・・・」

ハヤテ「くっ・・・はぁ!!」と、ハヤテは飛燕を振るが、翼はそれを避ける。

翼「おっと。」と、ハヤテと距離をとる。

悠里「・・・・大和。」

大和「・・・ああ。そろそろ潮時だな。」

空「・・・・?」

悠里「じゃあ・・・やっぱり・・・」

大和「・・・・時間が無い。今回は、刹那を諦めるしかなさそうだ。」

悠里「・・・・・」

大和「全員、引け!ここは俺が受け持つ!」

空「・・・・どういう事だ?」

翼「・・・ハヤテ。」

ハヤテ「!」

翼「今回は俺等が引く形になる。けど、覚えとけよ。お前は闇の塊であって・・・・光とは無縁の存在だって事をな・・・」
そう言い残し、翼は姿を消した。

ハヤテ「・・・・・」

悠里「残念ね。あなたとはもう少し遊んであげたいけど・・・私達にも都合があるから。
けど、待ってなさい。いつか必ず、私達はまた来る。今度こそ・・・彼を奪ってみせる・・・」
そう言い、悠里も姿を消す。

ヒナギク「・・・・・・」

勇次や花梨、翔も次々と撤退していく。

空「・・・・何の真似だ。」

大和「見ての通りさ。先にあいつ等を帰らせておく。」

空「・・・・・」

ハヤテ「空・・・・・手伝うよ。」

空「・・・・・」と、ナギや日向達の方を見る空。

空「・・・・いや。ここは俺一人で良い。お前はお嬢様達と一緒に、屋敷に行ってくれ。」

ハヤテ「え?」

空「・・・・阿久津や姫神がヤベェ。速く連れ帰って、治療してやってくれ。」

ハヤテ「空・・・・・・」

空「・・・こいつは、俺が足止めする。」

ハヤテ「・・・・・わかった。」そう言うと、ハヤテは姫神と日向を担ぎ、皆の方に向き直る。

ハヤテ「行きましょう。」阿久津は弥勒が抱えていくことになった。

ナギ「待て!空は!?」

ハヤテ「空はあの男を足止めします。」

ナギ「そんな・・・なんで!」

ハヤテ「空自身が決めたことです。僕等にはどうしようもできません。」

ナギ「・・・・・・」そうして、一同は屋敷へと向かった。

大和「・・・・いいのか?逃げるなら今がチャンスだったのに・・・」

空「逃げる?バカ言ってんじゃねえ。誰かがここに残らねえと、あんた、どこまでも追ってくるだろうが。」

大和「・・・・・お前は、なぜそこまで他人のために必死になれる。あのガキも刹那も・・・
元を正せばお前にとっては赤の他人だろ?」

空「・・・ああ。確かに元々、俺とお嬢様・・・刹那は赤の他人だったよ・・・
けどな・・・・今は違う。刹那は俺の友達だし、お嬢様は俺にとってこの世で何よりも大切な人だ・・・
それをお前なんかに傷つけさせやしねぇ・・・・!」

大和「・・・・大切な人・・・・か・・・・」

空「・・・・・」

大和「・・・・よくもまぁ、そんなセリフを軽々しく吐けるもんだ・・・・」

空「・・・・?」

大和「・・・・お前・・・・・将来、結婚するつもりあるか?」

空「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.13 )
日時: 2009/09/26 18:41
名前: SORA

第99話[力]

空「・・・将来、結婚するつもりあるかって・・・・」

大和「・・・・・・」

空「・・・・なんだそりゃ?高度なギャグか?」

大和「・・・・俺は・・・・結婚はどうかわかんねーが・・・大事にしたいと思うもんはある。
仮に、俺が将来、結婚したとする。」

空「・・・・」

大和「俺はどうやってその家族を守ればいい?」

空「?」

大和「ガキが出来て、ガキと嫁・・・・どうやって守る?」

空「・・・・・」

大和「・・・嫁が勤め先に行く途中で通り魔に遭うかもしれない・・・「しょうがない」じゃすまねーだろ・・・?
ガキが学校に乗り込んできた奴に、無差別に殺されるかもしれない・・・「しょうがない」じゃすまされねーよな・・・?
だからって、俺が一切寝ないで、24時間傍にいられるか?・・・・・無理だ。
俺の身体は一つしか無い・・・・・二人同時には守れない・・・・・・・無理だ・・・・どう考えても無理だ・・・・・」

空「・・・・お前・・・・さっきから・・・・何言ってんだ・・・・?マジで頭おかしいんじゃねえのか・・・?」

大和「・・・・・大事なもん守れねえ奴に・・・・」

空「・・・・・?」

大和「大事なもん持つ資格が、あるのかって話だ。」

空「!!」空の脳裏に、一人の少女の顔が浮かび上がる。

大和「・・・・ただ一つ、確実に言える事は・・・・「守る」って行為には、「力」が要るって事だ・・・」

空「・・・・・」

大和「俺はな・・・・・「力」ってのを「模索」してるんだよ・・・・」

空「・・・・」

大和「・・・仮にお前が俺に勝ったとしても、どこかにお前より強い・・・・
この世で一番強ぇ奴が現れる・・・・たぶん、どっかの国の格闘家か、
本場の執事かなんかだろ・・・・けど、その世界一も銃で撃たれりゃそれで終いだ・・・」

空「・・・・・・」

大和「じゃあ、この世で一番の力って一体なんだ・・・?
裏社会の頂点に立ってる奴か・・・・?使い切れねえ程の金持ってる資産家か・・・・?
国を動かしてる政治家か・・・・?眼に見えない物の存在を信じきってる奴か・・・・?
それとも・・・・土下座してでも仕事取って来て家族を養ってる奴か・・・・?
金・・・・権力・・・・組織・・・・・・・それとも・・・・俺の考え過ぎか・・・?
けど俺は・・・・自分の中で気になってることを無視して生きてけるほど器用じゃねえ・・・・」

空「・・・・・・」

大和「いつか・・・・俺ん中でその答えが出たとき・・・・俺は・・・・大事なもんって奴を持てるのかも知れねえな・・・・」

空「・・・・・だ・・・・・だからって・・・・よぉ・・・・」

大和「・・・・・」

空「なんで・・・なんで、俺の仲間達が・・・・こんな目に遭わなきゃいけねーんだよ・・・!」

大和「・・・・・お前もホントはわかってんだろ?」そう言いながら、空に近寄る大和。

大和「・・・・六闘神の部下だけでも、五百人は下らねぇ・・・・しかも、その下には
八百は越えた数の兵隊達がいる・・・・いくらお前等が常識外れの強さでも、
俺や六闘神を含めた、千三百人にゃ、絶対に勝てねえ・・・・」

空「・・・・・」

大和「・・・・お前等が呑気に女連れで、町を歩いてる時に、俺達総勢で襲ったらどうなると思う・・・・?
・・・・・俺が今まで命令しなかったから、助かってただけだ・・・・」

空「・・・・」

大和「お前には・・・・大事な物を守る力・・・そして、持つための覚悟はあるのか?」

空「・・・・・・!!」

大和「今までそんな事、真剣に・・・・・・?」

空「・・・・・」

大和「・・・フッ・・・・・ショックか?安心しろ・・・・俺は絶対に、そんな美徳に反するようなことはしないさ・・・」











そして・・・・・・・

ハヤテ「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」と、ハヤテは全力で白皇に向かっていた。

ハヤテ「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」と、白皇に入ったところで、何かに気づくハヤテ。

大和「ハァ・・・ハァ・・・ん?なんだ、お前・・・戻ってきたのか・・・・ちょうど良かったぜ・・・」
と、身体の数箇所に傷を負い、鼻からも血を流している大和が近づいてきた。

ハヤテ「・・・ちょっと待て・・・・空・・・・!」と、その瞬間・・・・

バキィ!
ハヤテの脇腹に鋭い蹴りが入る。

ハヤテ「・・・あ・・・・」と、その場に膝を着くハヤテ。

大和「ハァ・・・ハァ・・・」

ゴシャア!
と、続けてハヤテの顔面に膝を叩き込む大和。

ハヤテ「ぐ・・・か・・・」そして、ハヤテは倒れる。

大和「・・・・・」

ベキィ!
と、うつ伏せに倒れたハヤテの背中を踏みつける。

ハヤテ「ガハ!」

大和「ハァ・・・ハァ・・・お前等、白皇の負けだ・・・・」そう言い、大和は去っていく。

ハヤテ「・・・ぐ・・・」と、うつ伏せの姿勢のまま、ハヤテは進み始める。

大和「・・・・」

ハヤテ「く・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ぐ・・・空・・・・」

やがて、ハヤテは地面に何かが倒れているのを発見する。

ハヤテ「・・・・?」ハヤテは立ち上がり、それに近づく。

ハヤテ「・・・・・!」それを見た瞬間、ハヤテは力なくその場にへたり込む。

ハヤテ「・・・・そんな・・・・空・・・・・」

それは、全身を切り裂かれ、おびただしい量の血を流し、気を失っている空の姿だった。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.14 )
日時: 2009/09/27 13:45
名前: SORA

第100話[兆し]

ここは、三千院家の屋敷。負傷した刹那と姫神は、治療を施され、今は眠っている。
そして、客間に、ハヤテと日向、そして空は居た。

ハヤテ「・・・・君は、大丈夫なの・・・?」

日向「・・・ああ。ギリ、神経に触ってなかったから良かったけどよ・・・
もう少しズレてたら、完全に背骨イってたってよ・・・」と、ソファに座りながら日向が言う。

ハヤテ「・・・・・・」

日向「あいつ等・・・ゼッテェにぶっ潰してやる!!」

ハヤテ「・・・・」

日向「・・・って言うか・・・聞いてんのかよ、空!!」と、空の方を向く日向。

空「・・・・・」と、空はどこを見ているかもわからない目をしている。

日向「どうすんだよ・・・いつやんだよ!「DB」かき集めても、数だけじゃあいつ等にゃ勝てねぇから・・・」

空「・・・・・」

日向「・・・・チッ。しっかりしろよ、ったく・・・!」と、頭を掻きながら言う日向。

空「・・・・・」

日向「・・・・!おい、空・・・・お前・・・・まさか、やり返さねぇつもりじゃねえだろうな・・・?」

空「・・・・・・・」

日向「・・・・・ふっ・・・・・・ざけんなよ、この野郎!!」

バキィ!
と、立ち上がり、空を殴る日向。

ハヤテ「日向!」

日向「お前、マジかよ!?マジでやらねぇつもりなのかよ!!」

空「・・・・・・・」

日向「ただの喧嘩ならわかるよ・・・お前が昔と違って、もうそういう事に興味が無いっていうのもわかってるよ・・・・・
けどな・・・・・あいつ等だぞ!?あいつ等がやられてんだぞ、コラァ!!」
そう言う日向は涙目になっている。

ハヤテ「日向・・・・・」

日向「空・・・・もしお前がそうだってんなら・・・・俺は・・・・・俺はぁ・・・・」

空「・・・・・・」

日向「・・・・・・・」と、ハヤテを振りほどき、日向は部屋から出て行った。

ハヤテ「・・・・・」

空「・・・・・ハヤテ。」

ハヤテ「?」

空「・・・・刹那と姫神・・・・頼めるか・・・・?」

ハヤテ「・・・・・うん・・・・いいよ・・・・・」

空「・・・ワリィ・・・」そう言うと、空はソファから立ち上がり、ドアへと向かう。

ハヤテ「・・・・」

空「・・・・俺・・・・もうなんか・・・・ダメだ・・・・・」そう言い、空は部屋から出て行った。


そして、その夜・・・・

ピンポーン♪
と、空はある人物が住むマンションの前に居た。

『はい。』

空「・・・あの・・・空ですけど・・・・」と、それから暫くして、中の人が出てきた。

蓮次「おう、空。どうしたんだ、お前。」

空「・・・・・」

蓮次「・・・・なんか・・・・あったのか・・・・?」

空「・・・・・・」

蓮次「・・・まぁ、入れ。」

そうして、室内・・・・

蓮次「・・・そうか・・・神崎さん、戻ってきたのか・・・・」

空「・・・蓮次さん・・・・神崎の奴と知り合いなんすか・・・・?」

蓮次「・・・まぁな。あの人・・・俺の二個上の先輩だから・・・」

空「・・・・どういう奴だったんすか・・・・?」

蓮次「・・・・まぁ・・・・普通に良い人だったよ。年の離れた弟が居るって事で、面倒見も良かったし。
男女問わず、あの人に憧れる奴って結構居たんだ。俺もその一人だったし。」

空「・・・・年の離れた弟・・・・刹那・・・・」

蓮次「でもその分、不器用でさ・・・・頑張れば頑張るほど、周りに迷惑がられるタイプだった。
だからこそ、皆に好かれてたんだろうな。」

空「・・・・・」

蓮次「・・・・・けど。」

空「え?」

蓮次「自分の母校に喧嘩売ったり、弟を傷つけたりはしない人だったんだ・・・・・
やっぱ・・・・・あの事件が原因か・・・・・」

空「・・・・・何が・・・・・あったんすか・・・・・」

蓮次「・・・・・」

空「蓮次さん・・・・神崎の奴に・・・・なにがあったんすか・・・・?」

蓮次「・・・・あの人には・・・・高1の頃から付き合ってる人が居たんだ・・・・
病弱で・・・・滅多に学校とか来れなかったんだけど・・・・それでも・・・・
神崎さんはその人を支え続けてた・・・・お互いが本気だったから・・・・・」

空「・・・・・」

蓮次「・・・・・・高3の頃の、卒業する少し前にな・・・・・・」

空「・・・・・・」

蓮次「・・・・その彼女が・・・・・レイプされそうになったんだ・・・・」

空「!」

蓮次「まぁ、結局その人は無事だった。あの人は当然、ブチギレたよ。それをやった奴を、半殺しにした。」

空「・・・・・」

蓮次「けど、それだけならまだ良かった・・・・」

空「え?」

蓮次「その事件から2週間ぐらいした頃・・・・・その彼女・・・・自殺したんだ。」

空「・・・・・!」

蓮次「俺等ともよく一緒になってつるんでたからわかる・・・・心も身体も弱い人だった・・・
だから・・・・未遂に終わったとはいえ、レイプされたの、相当なショックだったみたいで・・・
それで・・・・自分で手首切って、自殺した・・・・」

空「・・・・・」

蓮次「それからのあの人は、文字通り豹変した。誰の言葉にも耳、貸さなくなって・・・
それで、卒業と同時に・・・あの人は俺達の前から姿を消した。」

空「・・・・・」

蓮次「・・・・きっと・・・・自分が嫌になっちまったんだろうな・・・・
この世で唯一の肉親以外で、本気で愛した人を守れなかった自分自身と、その非力さが・・・」

空「・・・そうか・・・だからあいつ・・・あんな事を・・・・」

蓮次「?」

空「・・・・神崎の奴、俺に・・・「お前には、大事な物を守る力・・・そして、持つための覚悟はあるのか?」・・・・って言ったんです。」

蓮次「・・・・そうか・・・・やっぱり・・・・昔の自分と重なるんだろうな・・・お前が・・・」

空「・・・・・なんで・・・・・」

蓮次「?」

空「なんで俺・・・・あいつ等がやられてんのに・・・・体が動かねぇんだろ・・・・」

蓮次「そりゃやっぱ、負けてっからだよ、あの人に・・・強さじゃなくて・・・・
「腹の括り方」ってやつがな・・・」

空「・・・・・」

蓮次「・・・きっと・・・あの人は、大した覚悟も力も無いくせに、
軽々しく、「大切」って言葉を言う奴が嫌いなんだろうな・・・・例えば、お前みたいな。」
と、意地悪い笑みを浮かべながら言う蓮次。すると・・・・

空「グスッ・・・・」

蓮次「え?」

空「・・・・・」と、プルプルと小刻みに震える空。

蓮次「あれ?空君・・・・泣いてるの?」そう言い、空に近づく蓮次。

空「うえっ・・・・」

蓮次「あらっ?」

空「う・・・うぇぇぇええ・・・うぇぇぇぇええあああああ・・・・・!」

蓮次「・・・フッ・・・いいねぇ、若いって・・・・」


・・・・勝負に負けた事が悔しかった・・・・

・・・・仲間を守れなかったことが悔しかった・・・・

・・・・自分の想像力の無さが悔しかった・・・・

・・・・友達が去っていったことが悔しかった・・・・

・・・・認めざるをえないあいつの事が悔しかった・・・・


・・・・俺は今日・・・・ぜんぶ負けた・・・・!


空「うぇぇぇぇえええああああああああ・・・・・・!!」

蓮次「よ〜しよしよし。酒でも飲むか〜?」



こうして、神崎 大和による、一度目の白皇襲撃は、空達の完全敗北で幕を閉じた。

この敗北により、空は自分の存在価値、そして、守るべき物は何かを再確認することになる。

ハヤテとの勝負での敗北が、空を肉体的に大きく成長させた敗北ならば・・・・

この敗北は、空を過去と正面から向き合わせ、精神的に大きく成長させる兆しとなる敗北である・・・

そして、この日から、約一ヵ月後・・・・

成長した空は、再び大和とあいまみえる事になる・・・

自分の過去を乗り越え・・・・・大切な物を守るために闘う、一人の戦士として・・・・・
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.15 )
日時: 2009/09/28 16:46
名前: SORA

第101話[知られざる真実]

大和の白皇襲撃から、一週間・・・・あれ以来、白皇は2週間の休校となった。

あの日以来、空はほとんどを屋敷の中で、無意味に等しい時を過ごしていた。

毎日、いつも通りの時間に起床し、いつも通り、屋敷の掃除や洗濯。

家事などにいそしんでいたが・・・それでも、ナギやマリアは空の違和感に気付いていた。


ナギ「・・・・なぁ、マリア・・・・」

マリア「・・・・なんですか?」

ナギ「空の奴・・・・やっぱおかしいよな?」

マリア「はい・・・・仕事の方はキッチリやってくれてますけど・・・」

ナギ「・・・なんか・・・「心、ここにあらず。」って感じだよな・・・・」

マリア「この間の一件で、何かあったんでしょうか・・・」

ナギ「・・・・・」と、何を思ったか、ナギは空を呼んだ。

ナギ「空〜。」

空「はい?なんですか?お嬢様。」

ナギ「・・・お前・・・しばらく休んでて良いぞ。」

空「・・・・・え?それって・・・・・」

ナギ「せっかく学校が休校だと言うのに、仕事ばかりじゃ息も詰まるだろ?」

空「いえ、そんな事は・・・・」

ナギ「だからさ。残りの一週間は、全部休みでいいから。好きにするといいぞ。」

空「・・・・・・」

ナギ「どうした?」

空「・・・・・わかりました。」

ナギ「うむ。」そうして、空は部屋を出て行った。

マリア「・・・・どうしたんですか?急に・・・」

ナギ「・・・・空のあんな顔見てたら・・・・こっちが苦しいよ・・・・」

マリア「・・・・・」


そして、休暇を言い渡された空は、実家へと戻っていた。

空「・・・・・」

氷牙「ん?・・・・!空・・・」

空「兄さん・・・・」

氷牙「どうしたんだ?お前、執事の仕事は?」

空「・・・一週間、暇もらったから・・・帰ってきた・・・」

氷牙「・・・・そうか・・・・まぁ、入れ。お袋も待ってる。」

空「・・・・・うん・・・・・」


そして、居間・・・・

律子「・・・・空・・・・」

空「・・・ただいま・・・母さん・・・・」

律子「・・・・お帰りなさい。」

空「・・・・・」

氷牙「・・・・どうしたんだ?傷だらけだけど・・・・」

空「・・・まぁ・・・色々あってさ・・・・」

律子「・・・・・」

空「・・・・ごめん。ちょっと寝るわ。」

律子「空・・・」と、空は部屋を出て、自室へと向かった。

氷牙「・・・・・・」


空「・・・・・はぁ・・・・・」と、部屋に入るなり、布団に倒れこむ空。

空「・・・・クソ・・・・」そう言うなり、空はものの数分で眠りについた。





「・・・・ねぇ、空。」

空「ん?」

「空ってさ・・・自分がなんで生まれたのか、考えた事ってある?」

空「なんだよ、急に。」

「ほら。よく漫画なんかであるじゃん?そんな感じの。」

空「・・・・まぁ、あるっちゃあるけど・・・・」

「私ね・・・・最近考えるようになったんだ・・・自分は・・・生きてる意味あるのかなって・・・」

空「はぁ?何言ってんだよ。」

「だってそうでしょ?お父さんはあんなだし、兄さんもしょうもないし・・・
私・・・・家族に見てもらえなくて・・・・こんなんで、生きてる意味あるのかなって・・・」

空「・・・・お前、バカだろ。どんだけ、被害妄想得意なんだよ。」

「え?」

空「それを言ったら、兄貴亡くした俺って、なんなんだよ。」

「それは・・・・」

空「・・・家族が見てくれねぇからって、なんだよ。そりゃ、キツイかもしんねぇけどさ・・・
だったら・・・それ以外により所見つけりゃいいじゃねぇか。」

「・・・・」

空「・・・別にお前は、一人じゃねえんだ。陸や海。椿に日向も居るだろ?それに・・・・」

「それに?」

空「・・・・//////」

「それに・・・何?」

空「・・・それに・・・・・俺だって・・・・・///////」

「え・・・・///////」

空「・・・・・・////////」

「・・・・・そうだね・・・・・」


ありがと・・・・・空・・・・



空「ん・・・・」と、目覚める空。

空「・・・またか・・・・・また・・・・・あいつの夢・・・・・」と、自分のポケットに手を突っ込み、
懐中時計を取り出す空。

空「・・・俺、どうしたらいいんだろうな・・・?あれ以来・・・ずっとお前が夢に出てくるよ・・・
もしお前が生きてて・・・・今の俺見たら、なんて言うかな・・・?
きっと、ボロクソに罵倒されるんだろうな・・・・
・・・・・・・けど・・・・・・・
今回は・・・・ホントにどうしたらいいかわかんねぇよ・・・・」と、
額に懐中時計を押し付けながら、涙声で言う空。

空「・・・・なぁ・・・・俺、どうしたらいいんだよ・・・・・
どうすりゃいいのかわかんねぇよ・・・・・葵・・・・・!」


同時刻。とある喫茶店。

椿「へ〜。じゃ、空。家に居るんだ。」

奈々「そうなんですよ。「一週間暇もらったから、帰ってきた。」って。」

椿「ふ〜ん。」

奈々「でも。帰ってきてすぐ寝ちゃって。思い詰めてる感じでしたけど・・・」

椿「・・・・やっぱ心配?」

奈々「・・・そりゃそうですよ。双子とはいえ、あたしの兄ですから・・・」

椿「・・・・・ねぇ、奈々ちゃん。」

奈々「はい?」

椿「前から聞きたかったんだけど・・・・」

奈々「?」

椿「奈々ちゃんって・・・・空のこと、好きなの?」

奈々「ふぇ!?////////」

椿「・・・・その反応・・・・やっぱり・・・・」

奈々「ちっ、違います!そりゃ、お兄ちゃんの事は好きですけど、
けど、それは兄妹としての好きであって、決して椿さんの思ってるような好きでは・・・/////」

椿「あっはっは。わかってる。わかってるよ・・・・ブラコン。」

奈々「!!/////////」

椿「あっはっは。それじゃ。私はこれからバイトだから、頑張ってね〜。」

そう言い残し、椿はバイトへ向かった。


その夜、帰宅した奈々は・・・・

奈々(も〜・・・椿さんったら・・・何であたしがお兄ちゃんを好きになんなきゃ・・・
兄妹よ?血の繋がった双子の兄妹ですよ!?あたし達!!)

そんな事を考えながら廊下を歩いていると・・・・

「・・・・舎弟頭。本当ですか?今の話。」

奈々「ん?」

拳「・・・ああ。若頭から聞いた話だ。ガセじゃねぇだろ・・・」

奈々(なんだろう・・・この声・・・・拳さん?)

「その話・・・・もし本当なら・・・・」

拳「ああ・・・もしそうなら・・・龍真会の跡目争いはひでぇ事になる・・・」

「・・・・この事・・・・若には・・・・」

拳「言える訳ねえだろ?こんな事知るには、若はまだガキすぎる・・・・」

奈々「どういう事?」

二人「!・・・お嬢・・・」

奈々「どういう事・・・・?お兄ちゃんに言えない事って・・・・」

拳「・・・・・」


奈々「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」と、奈々はリビングに向かって走っていた。

奈々(そんな・・・お兄ちゃんが・・・・・!)そうして、リビングに入る奈々。

奈々「お父さん!お母さん!ちょっと、話が・・・・」と、リビングに入った奈々が眼にしたのは・・・

椅子に座る自分の両親、壁によりかかる氷牙と、数枚の写真をテーブルに置き、
両親の前に立っている空の姿だった。

律子「・・・・・」

邦夫「・・・・空・・・・これをどこで・・・?」

空「・・・・父さん・・・・母さん・・・・教えてくれ・・・・」

奈々「・・・・・・」

氷牙「・・・・・」

空「・・・・俺は・・・・・本当に・・・・























































































二人の本当の子供か?」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.16 )
日時: 2009/09/28 18:36
名前: SORA

どうも。空の過去編への伏線がちゃんと出来ているのか怪しげな作品を書いているSORAです。
今回辺りから、空の過去編へのプロローグと行きたいですが、現実はそう甘くないです。
ですが、出来るだけ頑張ります。修学旅行が明日からなので、下手したら今週一杯、
更新できないかもしれませんね。ただでさえ、最近短いのに・・・・
それはさておき、第102話、どうぞお楽しみください。
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第102話[八雲]

奈々「・・・・・」

律子「・・・・・」

氷牙「・・・・・・」

空「・・・・父さんの部屋で見つけたんだ・・・この写真・・・」

邦夫「・・・これだけで、どうしてお前が俺達の本当の息子じゃないと言い切れる?」

空「・・・・この写真・・・・」

邦夫「・・・・」

空「母さんが、俺・・・いや、奈々を妊娠してる時の写真・・・・」

邦夫「・・・・これがどうかしたか?」

空「・・・・日付は、1990年の、11月24日。なのに・・・このお腹の大きさは
どう考えても、双子を妊娠してるとは思えない。それに・・・」そう言い、
もう一枚の写真を見せる空。

律子「・・・・・・」

空「・・・・この、奈々が産まれてすぐの写真・・・・・どうして、奈々は居るのに、俺が居ないんだ?
そして、決定的な写真がこれ・・・」

奈々「・・・・・」

空「・・・俺が本格的にアルバムの中にある写真に加わり始めたのは、
1991年の10月6日・・・・この約10ヶ月間・・・・俺はどこで何をしていたんだ?」

邦夫「・・・それだけでは足りないだろう・・・」

空「・・・そう・・・写真だけじゃ不十分・・・だから・・・」と、空はポケットから何かを取り出す。

律子「!それは・・・・!」

空「・・・・そう。母さんの母子手帳だ。・・・・悪いけど・・・・中、見させてもらったよ・・・」

邦夫「・・・・・」

空「・・・・中に書いてあるのは・・・母さんのお腹の中に居た、奈々の成長経過と
産まれた時の体重や血液型だけ・・・・俺に関する情報は、何一つ書いてない・・・・
父さん・・・・・これでもう、言い逃れは出来ないぞ・・・」

律子「・・・・・あなた・・・・・」

邦夫「・・・・・ああ・・・・・もう、無理だな・・・・・」

空「・・・・」

奈々「・・・じゃあ・・・・本当に・・・・?」

氷牙「・・・・・」

奈々「・・・氷牙兄・・・・知ってたの?」

氷牙「・・・・・・ああ。」

奈々「そんな・・・・!」

邦夫「少し待ってろ。」そう言い、邦夫は部屋を出て、数分後に戻ってきた。

空「・・・・・」

邦夫「・・・・・これに全て載ってる。」と、空に一冊のアルバムを渡す邦夫。

空「・・・・・・・」と、恐る恐るアルバムを開く空。そこには・・・・

空「・・・・!この人・・・・」

そこには、空によく似た容姿を持つ、黒髪の男性と、白銀の髪を持った女性の
結婚式の写真があった。

奈々「・・・この人・・・・お兄ちゃんにそっくり・・・父親・・・?
なんで・・・・他の人と・・・・」と、その後は、その二人の仲睦まじい写真が続いた。

邦夫「・・・・・」

律子「・・・・その人の名前は、八雲 朱雀(やぐも すざく)・・・空の本当のお父さんよ・・・そして・・・・」

空「・・・・・」と、アルバムを持っている空の手が微かに震えている。そして、
次のページを開くと、お腹が大きくなった女性と、朱雀という男性のツーショットがあった。

律子「・・・・産んだのは・・・・八雲 飛鳥(やぐも あすか)。」

氷牙「・・・・・八雲・・・・・?親父。それって確か・・・・」

邦夫「・・・ああ・・・・八雲 朱雀・・・・龍真会の・・・5代目会長だ。」

空「!!」

奈々「龍真会の・・・5代目・・・?」

氷牙「・・・・ってことは・・・・」

邦夫「そうだ・・・・空・・・・お前は・・・・この世に残る、5代目の血縁だ。
即ち・・・・この世で唯一、お前が龍真会の7代目を正式に継ぐことができる。」

空「・・・・・・」

奈々「・・・・ねぇ・・・・この二人は・・・・?」

律子「・・・・・空が産まれて・・・・・次の年の、十月に亡くなったわ・・・」

空「・・・・・・」

奈々「・・・・・・」

邦夫「・・・二人は俺達の親友だった・・・朱雀は言っていた・・・・
「俺達に何かあった時は・・・・俺の息子を頼むぜ。」・・・・とな・・・」

律子「・・・・ごめんなさい・・・・あの頃のあなたは幼すぎて・・・言えなかったの・・・
いつか・・・・いつか、言おうと思ってたけど・・・・それが今だなんて・・・・」

邦夫「・・・・・俺達は、あいつの願い通り・・・お前を引き取り・・・お前の家族として生きてきた・・・」

空「・・・・そうか・・・・俺に・・・・血の繋がった家族は居ないのか・・・・・」

律子「うぅっ・・・・!」

邦夫「・・・・ああ・・・・酷な事だが・・・・・」

空「・・・・・・そっか・・・・・・」そう言った瞬間、空は部屋を飛び出し、
家の外まで走り出していった。

奈々「お兄ちゃん!」

氷牙「空!」

邦夫「・・・・・」

律子「・・・・・」



父さんと母さん・・・・兄さんや奈々が・・・・大地兄さんが本当の家族じゃない!?

空「ふざけんな!!」

本当の両親も・・・・・血縁も、この世にはもう居ない!?

空「・・・・・・!」

いや・・・・・それよりも・・・・・















俺は・・・・・・・天涯孤独・・・・・・・?















空「・・・・チッ・・・・こんな時に限って、無駄に綺麗な星空しやがって・・・・」


その日は・・・・・ミコノスで見たのと同じくらい、無駄に綺麗な星空だった・・・・・
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第102話終了です。如何だったでしょうか?何かあればコメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.18 )
日時: 2009/10/02 12:23
名前: SORA

どうも。最近、自分の文章力の無さに嘆きまくってるSORAです。
目を逸らし続けてた事実を指摘されて、軽く凹んでます。まぁ、それはそれとして、
第103話、どうぞお楽しみください。
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第103話[家族]

前回、家を飛び出した空は、その日家には帰らず、一人、町をぶらついていた。

空「・・・・・」と、街中を歩いていると・・・

どん
と、一人のチンピラと肩がぶつかる。

「・・・って・・・おい、そこの!」

空「・・・・・・」

「人にぶつかっといて、シカトか?あぁ?」

空「・・・・すまん。」

「スマンで済むか!」

「ちっと、ツラ貸してもらおうか?」

空「・・・・・」


そして・・・・


バキィ!

「ギャッ!」

空「・・・ふぅ・・・まだやるか?あぁ?」

ゴスッ!
と、倒れた相手を蹴り飛ばす空。

ガスッ!ガスッ!
と、その相手に、何度も蹴りを浴びせる空。

そこに・・・

「おいおい。そこまでにしねぇと、そいつ死んじまうぞ?」

空「あ?」

「・・・・・」

空「・・・・海・・・・」

海「・・・空・・・どうしたんだ?お前・・・」


所変わって・・・・

海「・・・そっか・・・そうだったのか・・・」

空「・・・信じたくねぇよ・・・兄さん達が本当の家族じゃないなんて・・・」

海「・・・・だよな。それが普通の反応だ・・・」

空「・・・俺・・・もう、何が何だかわからなくなってきた・・・」

海「空・・・・」

空「・・・・」

海「・・・・お前が。」

空「?」

海「お前が、氷牙さんや、奈々ちゃんの本当の家族じゃなくても・・・
今まで、お前が早乙女家の一人として過ごしてきた思い出が消えるわけじゃないだろ?」

空「そうだけど・・・」

海「・・・・お前、自分が姫神に言った事忘れたか?」

空「姫神・・・・?」

海「「血は繋がって無くても、家族と過ごしてきた時間に偽りは無い。」・・・ってさ。」

空「・・・・お前、なんでそのセリフ知ってんだ!?」

海「バーカ。練馬中にゃ、「DB」の情報網が張り巡らされてる事、忘れたか?」

空「・・・・あ・・・・」

海「・・・・そういう事だ。」

空「・・・・時間・・・・」

海「ああ。お前と皆が血ぃ繋がって無くても、その時間が全部証明してる・・・違うか?」

空「・・・海・・・」

海「な?」

空「・・・・・サンキュー。」

海「いいよ。」

空「・・・だよな。血が繋がってないから、なんだ。皆・・・・俺の大事な家族だ。」

海「・・・・・」

空「ありがとな、海。おかげで決心ついたよ。」

海「おう。しっかりケリつけて来いよ!」

空「ああ。」そう言うと、空は自分の家に向かって走り始めた。


そして・・・・

律子「・・・・・」

邦夫「・・・・・」と、律子と邦夫はリビングで俯いていた。そこに・・・・

空「・・・父さん・・・母さん・・・」

律子・邦夫「!!」

空「・・・・・・ただいま。」

律子「・・・・」

邦夫「

空「・・・・・あ・・・・・あのさ・・・・」と、そこまで言った瞬間・・・

ギュッ・・・・

空「・・・・・・え?」と、律子に抱きしめられていた。

律子「・・・ごめんなさい・・・空・・・・」

空「・・・・」

律子「・・・今まで・・・本当の事、黙ってて・・・・本当に・・・ごめんね・・・・」

空「・・・・・いいよ。」と、そこに・・・・

氷牙「空!」

奈々「お兄ちゃん!」氷牙と奈々がやってきた。

空「兄さん・・・奈々・・・」

奈々「もぉ・・・どこ行ってたの?あたし達、昨日ずっと探してたんだからね?」

氷牙「・・・まぁ・・・無事だっただけよしとするか・・・」

空「・・・・・」

邦夫「・・・・空?」

空「・・・父さん・・・母さん・・・教えてくれ・・・二人にとって・・・俺は・・・」

律子「息子!!」

空「!」

邦夫「・・・・俺達の間に出来た子供じゃない・・・・けど・・・」

律子「私達の親友が、産んだ・・・少なくとも。望まれずに産まれた子じゃない・・・
ちゃんと、望まれて産まれてきた・・・私達の息子よ・・・」

空「・・・・・」

邦夫「・・・・お前には、辛い事実を突きつけてしまった・・・お前が、
この家で暮らすのが嫌だと言うなら・・・」

空「嫌じゃないよ。」

邦夫「・・・・」

空「嫌じゃない・・・こんな・・・こんな良い家族に恵まれてるのに・・・
何を嫌がる必要があるんだよ・・・・」そう言う空は、微かに涙声になっている。

邦夫「空・・・・」

空「・・・・家族・・・・本当に・・・血の繋がった家族が居ないの・・・
ちょっと・・・本当に、ちょっとだけ寂しいけどさ・・・・
俺には・・・・父さんや・・・・母さんや・・・・兄さんや・・・・奈々って言う・・・
この世で・・・・誰よりも大好きな家族が居るから・・・・へい・・・き・・・・」

律子「・・・・・空・・・・・!」

奈々「・・・・・」

氷牙「・・・・・・」

邦夫「・・・・空・・・・」

空「・・・・?」

邦夫「こんな時に、こんな事を言うのは、不謹慎だとわかってるつもりだ・・・
だが・・・お前が、俺達の息子であると同時に、五代目の息子であるという事も踏まえた上で、
聞いてほしい。」

空「・・・・・」

邦夫「・・・先日、六代目が癌にかかった事がわかった。」

空「え?」

邦夫「もう、あまり長くないらしい・・・」

奈々「そんな・・・」

空「じゃあ、跡目は誰が・・・」

邦夫「だから、お前にこの話をしている。」

氷牙「・・・・・」

奈々「・・・・?」

空「・・・・・!・・・・まさか・・・・」

邦夫「・・・ああ。六代目は・・・龍真会七代目に・・・空。お前を指名している。」

空「!!」

奈々「え!?」

律子「・・・・・」

空「・・・・俺が・・・・七代目に・・・・?」

邦夫「・・・・今すぐにとは言わない。時間はまだある・・・・」

空「・・・・・」


そして、その夜・・・・

空「・・・・兄さん。」

氷牙「ん?」

空「・・・・俺・・・・残りの連休使って、伊豆に行こうと思う。」

氷牙「伊豆?なんでまた・・・」

空「・・・・・」

氷牙「・・・・お前・・・・まさか・・・・!」

空「・・・確かめたいんだ・・・俺は・・・大切な物を持っていいのかどうか・・・」

氷牙「・・・・・・」

空「そのためには・・・・伊豆・・・・葵の所に行くしかないと思うんだ。」

氷牙「空・・・・」

空「・・・・確かめなきゃ・・・・俺は今のままでいいのかどうかを・・・・」
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第103話終了です。如何でしたか?もうすぐ空の過去編に入ります。
ではここで、空と奈々の兄、氷牙のプロフィールを・・・


 [名前]早乙女 氷牙

[年齢]24歳 [身長]184cm [体重]76kg [家族構成]父(邦夫)・母(律子)・弟(空)・妹(奈々)・妻(入籍していない)絢音・娘(入籍していない)吹雪

空と奈々の兄。そして、陸の姉である絢音の戸籍上の夫であり、娘である吹雪の戸籍上の父親。
絢音曰く、「一通り落ち着いたら、入籍するつもり。」との事。
父が率いる組、「早乙女組」の若頭。組長の息子であるが故に、
ひいきで今の地位まで上り詰めたと思われがちだが、
本当は、自力で今の地位を手に入れたかなりの実力者。
髪は黒に近い灰色の髪に、水色の目。斥候に関してはプロ顔負けで、
常に拳銃とナイフを所持しており、ちょっとでも油断すると、すぐに殺られる。
だが、家族やその友人は大切に思っている。最近、どうすれば父親らしくなれるかで悩んでいる。
空の過去を詳しく知る人物の一人。

こんな感じです。何かあればコメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.19 )
日時: 2009/10/03 12:48
名前: SORA

第104話[過去への扉]

空がある決意を固めた翌日の三千院家・・・・

マリア「さて・・・早乙女君もまだ帰ってきませんし、姫神君も眠ってるでしょうから・・・
今日も私一人で頑張りますか。」そう言い、部屋を出るマリア。そこには・・・

姫神「ん?」と、姫神が何食わぬ顔で立っていた。

マリア「姫神君!?あなた、何をしているんですか!?」

姫神「何って・・・いつも通り、仕事をしようとしているんだが?」

マリア「そうじゃなくて・・・まだ怪我も治ってないのに、仕事なんて・・・」

姫神「心配ない。こんな怪我、どうって事・・・・っ!」と、傷口を押さえてうずくまる姫神。

マリア「ほら。ダメじゃないですか、寝てないと。」

姫神「・・・・こんな怪我如きで・・・・立ち止まっていられるか・・・」

マリア「・・・・・」

姫神「俺には・・・・人並に生きる事なんか、許されないんだ・・・・」

マリア「姫神君・・・・」

姫神「・・・だから・・・俺なら大丈夫だ・・・」

マリア「・・・・なんで・・・・」

姫神「?」

マリア「なんで・・・・そんな事、言うんですか・・・・?」

姫神「・・・?」

マリア「私は・・・本当に姫神君の事を心配しているのに・・・」

姫神「マリア・・・・」

マリア「ダメなんですか・・・・?大切な人の事、心配しちゃダメなんですか・・・?」

姫神「!・・・・大切・・・・俺が・・・・?」

マリア「・・・・」

姫神「・・・・・」と、しばし見つめあう二人。そこに・・・・

ナギ「こんな朝っぱらから、何をしているのだ?お前達。」

姫神・マリア「!!」

バッ
と、ナギの出現に、思わず身を引く2人。

姫神「ナギ・・・お前・・・」

マリア「きょ・・・今日は随分と早いんですね・・・」

ナギ「あ〜・・・まぁな。こんな日もあるさ。ていうか・・・一つ言っていいか?」

姫神「?」

ナギ「・・・・お前等・・・・・・・・・付き合えば?」

姫神「・・・・・・・はぁ!?」

マリア「な・・・何を言い出すんですか、突然!!//////」

ナギ「お前等みたいな、初々しくもウザイ展開を演出する奴等見てると、なんかこう・・・むずむずする。」

マリア「だ・・・だからって・・・なんで、姫神君なんかと!!」

姫神「!」

ナギ「・・・マリア。お前の今の発言は、姫神に少なからずダメージを与えたようだぞ?」

マリア「ええ!?」

ナギ「ていうか。お前等のそのお互いに対する態度は、完全に好意そのものだろ?
私だけじゃなくて、咲や伊澄どころか、空やハヤテだって気づいてるぞ?多分。」

姫神「な・・・・そんなわけ・・・・//////」

マリア「・・・・・//////」

ナギ「・・・まぁいいや。私は二度寝するから、朝食早めに頼むぞ〜。」そう言い残し、
ナギは自室へと戻っていった。

姫神「・・・・・」

マリア「・・・・・」

姫神「・・・・」

マリア「・・・・あの・・・・」

姫神「ぅあ?」と、思わず間抜けな声を上げる姫神。

マリア「・・・さっきの・・・ナギの話ですけど・・・///////」

姫神「勘違いだ!俺等の互いに対する態度が好意そのものなんてのは、
ナギの勘違いだ!この話はこれで終わり!俺は仕事する!//////」そう言い、
逃げるようにどこかへ向かう姫神。

マリア「・・・・・・ばか。」と、小声でそう呟くマリアであった。

一方、自室に戻ったナギは・・・・

ナギ「・・・付き合えば・・・か・・・私も、人の事言えないかもな・・・」と、
ベッドに突っ伏しながら言うナギ。

ナギ「はぁ・・・・・空・・・・・」


その日の正午。練馬から、伊豆・下田に向かう電車の中・・・

空「・・・・」と、窓際の席に座り、外の景色を眺める空。

空(・・・・これで、俺は変われるかな・・・・?もし変われるなら・・・
俺は今まで通り、三千院家の執事として、お嬢様の傍に居て、お嬢様を守る事ができる・・・
けど・・・・無理なら、俺はずっとこのまま・・・神崎の言葉が、
俺にここまでさせるなんて・・・・けど、逃げてばかりじゃダメだ・・・・
お嬢様を守ってくために・・・・ずっと傍に居て・・・・どんな奴からも守って・・・
今度こそ・・・・絶対に失わないために・・・・そのためには・・・・
まず、俺自身が変わらなきゃいけないんだ・・・・)

そして、その電車は一路、下田へと走り続ける・・・・


それから数時間後。夕刻になった三千院家・・・・

ナギ「・・・・・」

かたかたかたかたかたかた・・・・・

マリア「・・・・あの・・・・ナギ・・・・?いい加減、その貧乏ゆすり、やめたら・・・」

ナギ「貧乏ゆすりではない。落ち着かない気持ちを紛らわせるために体をゆすってるだけだ。」

姫神「それを貧乏ゆすりというんだが・・・・」

ナギ「・・・・・」

かたかたかたかたかたかた・・・・・

姫神「・・・・どうしたんだ?あいつ。」

マリア「ま。大方の理由はわかりますけどね・・・」

姫神「・・・・・ああ・・・・・」

ナギ「・・・決めたぞ、マリア!」

マリア「はい?」

ナギ「空もそろそろ疲れが取れた頃だと思う!なので、空を迎えに行こうと・・・!」

ピンポーン♪
と、ナギがそこまで言った瞬間、来客が。

ナギ「ん?」

マリア「はーい。」と、マリアがすぐにそれに応じる。

それから数分後。マリアが数人の人間を連れて部屋に入ってきた。それは・・・

海「よう。」

椿「お邪魔します。」

陸「邪魔するぜ。」

氷牙「・・・失礼する。」

ナギ「お前等・・・何しに来たのだ?」

マリア「どうやら・・・早乙女君の事でお話があるらしく・・・」

ナギ「空の事?」

海「ああ。」

ナギ「・・・とりあえず、座れ。」

陸「悪ぃな。急に押しかけちまって・・・けど・・・」

椿「ナギちゃんには・・・どうしても言っておかなきゃって事になって・・・」

ナギ「何をだ?」

氷牙「・・・あいつの・・・空の過去・・・と言っても、ほんの2年ちょっと前の事だけどな。」

ナギ「・・・?」

海「・・・あいつが大事に持ってる懐中時計の事は・・・・知ってるよな?」

ナギ「ああ。」

マリア「確か・・・中学時代、仲の良かったご友人の形見だと・・・・」

陸「友人・・・?」

椿「・・・そっか・・・空・・・葵の事、友達って事にしてるんだ・・・」

ナギ「?な・・・なんだよ。どういう事だ?誰だよ、葵って。」

海「・・・・」

氷牙「・・・・葵・・・・雪風 葵・・・・空の闇を形成してる張本人であり・・・
あいつの・・・・・初恋の人だ。」

ナギ「!!」

氷牙「だが、彼女は死んだ・・・・2004年の、10月10日・・・自分の誕生日に・・・」

姫神「・・・・」

マリア「2004年の10月10日・・・・!?それって・・・・」

ナギ「なんだ?何か知ってるのか?」

マリア「前に、早乙女君の懐中時計の裏面を見たら英語で、
「絶対に忘れない。2004年10月10日」って書いてあったんです。」

海「!」

陸「・・・そっか・・・やっぱあいつ・・・」

ナギ「・・・・な・・・なんだよ・・・空に何があったんだよ!」

氷牙「・・・全部話すよ。あいつの傷、全部・・・・」

ナギ「・・・・・」


その頃、空は葵の墓が安置してある、王族の庭園に来ていた。

空「・・・・葵・・・・」


氷牙「さっきも言ったが、雪風 葵と言う少女・・・・彼女は空の初恋の人・・・
そして、闇を形作る本体であり、空が自分の罪の証だと思い込んでる人だ・・・」

ナギ「・・・・」

海「・・・・二人が初めて出会ったのは、2004年の7月22日。」

陸「・・・当時の俺等の学校で、夏休みが始まったばかりの頃・・・・」

氷牙「・・・あいつが、俺と親父に付いて、伊豆に行った時の事だった。」
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第104話、終了です。如何だったでしょうか?次回から空の過去編に突入します。
空の過去編が終わった辺りで、第2章が中盤に入ります。何かあればコメをください。
それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.20 )
日時: 2009/10/04 13:27
名前: SORA

・・・・いつだったか、ハヤテが言った・・・・

「いつか、罪を犯した人間が・・・その報いを受けるとするならば、それはいつの事なんだろう・・・」

全くもってその通りだと、今なら自信を持って言える・・・・

俺もそうだ・・・・

罪・・・・そして、その報い・・・・

俺が犯した罪・・・・

大切な人を傷つけてしまい、結局それを謝罪も出来なかった事・・・・

守ると誓ったのに・・・・結局失ってしまった事・・・・

そして・・・・・

誰よりも想い続けていたのに・・・・その気持ちを伝えることが出来なかった、後悔の事・・・・

あの時の事を、最近になって鮮明に思い出す・・・・

あの・・・・

俺の、光になってくれるはずだった少女の事を・・・・


第105話[SORROW MEMORY?@ 始まり]

表紙:見開き使って、満月の夜の王族の庭園に佇む空と、一人の少女。


2004年、7月20日。練馬市立、神城中学校・・・

空「ん・・・ん〜・・・はぁ。今日で学校も終わり・・・明日から夏休み!!」

この頃の俺は、中学二年の、13歳。ただのガキだった。

海「ったく・・・なんで学校なんてめんどくせーもんがあるんだか・・・」

陸「全くだよ・・・・しかも、折角の休みだってのに、宿題無駄に多く出すしさ。」

椿「そう言わないの。学生の本分は勉強なんだから。」

海と陸も13歳。椿は誕生日が4月だから、俺等の中では一人だけ14歳だ。

空「別に、宿題なんて、俺にかかれば一日で終わるんだし、あっても無くてもかわんねーのにな・・・」

海「・・・・空。それは俺等に対しての宣戦布告って事で良いか?」

空「いや、よくねーけど・・・」

ギリィ!

空「ぐあ!」

陸「なんでテメーは、成績良くねーくせに、そこまで勉強できんだよ・・・・!」

空「ちょ・・・陸・・・締まってる・・・首、締まってるから・・・・!」

海「昔っから、テストの点だきゃおめぇが一番上だしよ・・・!」

空「ぐあ!海!テメェ、さりげなく人の脛、蹴飛ばしてんじゃ・・・!」

海「うるせぇ・・・テメェだけ散々モテやがってよ・・・!」

陸「モテない俺等の恨みをとくと味わえ!」

空「こんの・・・・いい加減にしろ!!」

ゴズン!

海・陸「ぐあぁ!」

空「ったく・・・・」

椿「それはそうとさ・・・空。」

空「ん?」

椿「この夏休み、何か予定とかあるの?」

空「ん〜・・・・夏休みの初めに、父さんなんかに付いて、伊豆に行くくらいかな・・・」

海「伊豆!?」

空「ああ。なんでも、旅行ついでに、用事があるって。」

陸「ふ〜ん。」

空「ま。2泊3日の短い旅行だし。戻ってきたら、思う存分遊ぼうぜ。」

海「・・・・だな。」

陸「んで?いつから行くんだ?」

空「明後日。明日は午前中に準備だから・・・明日の午後は暇だな。」

そして、次の日は陸や海達と遊んで・・・

伊豆、下田。

空「へ〜。ここが下田か〜・・・」

氷牙「空。あんま離れんなよ。」

空「わかってるよ。」

邦夫「二人とも。速く行くぞ。」


そして、目的の場所に向かう途中・・・

空「・・・・」

邦夫「・・・空。」

空「ん?」

邦夫「そんなに気になるなら、その辺ぶらついて来たらどうだ?」

空「え?」

氷牙「親父!」

邦夫「今回のは空には重い。その辺を踏まえてくれ。(小声)」

氷牙「けどよ・・・(小声)」

空「ん〜・・・まぁ、父さんがそう言うなら・・・行ってくるよ。」

氷牙「あ!空!・・・・ったく・・・・」

邦夫「氷牙。行くぞ。」

氷牙「・・・・わかったよ。」


空「伊豆か〜。温泉地って言うだけあるな。どこもかしこも温泉ばっかだ。」

とまぁ、そんな感じで俺はその日一日使って、伊豆を周った。

が。その日の夜になって、一つの問題が発生した。

空「・・・・そういや、どこに泊まるんだったっけ?」

俗に言う、「迷子」と言う奴になったのだ。俺は。

空「どうしよ・・・・やっぱ、一緒に行ってりゃ良かったかな〜・・・」

そんな事を言いながら歩いていると、俺はあの場所・・・王族の庭園にたどり着いた。

空「ん?なんだ、ここ・・・夏にしちゃ、妙に涼しいけど・・・」

その時から、薄々は気付いていた・・・この場所は、この世とは別の次元だと言うことに・・・

空「すぅー・・・・いい匂いだな〜・・・なんか、落ち着く・・・」

その時だった。

「誰?私のお気に入りの場所に無断で入る人は。」

空「!!誰だ!」

「あれ?見かけない顔ね。旅行かなんか?」

空「だから、誰だ!てか、どこだ!」

「ふふっ・・・面白いね。君。」

空「・・・・」

「私はここ。」

そう言い、近くにあった桜の樹の後ろから・・・あいつは現れた。

空「・・・・・・」

背中まで届く、俺と同じ、白銀色の髪。吸い込まれそうな藍色の瞳。

容姿は・・・例えるなら、ヒナギクさんやマリアさんのような、「綺麗」系ではなく、

お嬢様や伊澄さんみたいな、「可愛い」系に分類されるだろう。

この季節に合った、白地の袖なしのシャツに、膝の高さ程度のスカート。

椿と同じ・・・とまでは行かないけど、それなりに良いスタイル。

全てを見透かされてるかのような、年齢と不釣合いな妖艶なまでの微笑。

・・・今思えば・・・俺は初めて会って・・・あの艶やかな微笑を見た時から・・・

あいつに惹かれてたのかもしれない・・・

「どうしたの?望み通り出てきたって言うのに。」

空「・・・・・」

「・・・ふぅ・・・それで?なんでここに入れたの?」

空「・・・知るか。その辺ほっつき歩いてたら、ここにいたんだよ。」

「ふ〜ん・・・・」

空「・・・・・(なんか、調子狂うな・・・)」

「・・・君。名前は?」

空「は?」

「な・ま・え。」

空「・・・・空だ。早乙女 空。」

「空・・・・?そっか・・・君が・・・・」

空「そう言うお前は何なんだよ。」

「・・・・・葵。」

空「葵?」

葵「そ。雪風 葵。私の名前よ。」


・・・・・それが・・・・・俺達の出会いだった・・・・
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第105話終了です。如何だったでしょうか?それでは。ここで葵のプロフィールを・・・


 [名前]雪風 葵

[享年]14歳 [誕生日]10月10日 [身長(生前)]158cm [体重(生前)]43kg[家族構成]父・兄(馨)・義姉

空の過去編に登場する、空の初恋の人。容姿は、作中で紹介した通り。
彼女自身も空に好意を抱いており、二人は相思相愛の関係だったが、
互いにその想いに気付くことなく、二人の恋は終わりを告げてしまう。
人懐っこい性格で、空に対しても、初対面から好感を持っており、
この事から、互いが互いに一目惚れだったかと思われる。


こんな感じです。何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.21 )
日時: 2009/10/05 18:51
名前: SORA

第106話[SORROW MEMORY?A 惹かれる気持ち]

空「葵・・・」

葵「そ。よろしくね。」

空「・・・・こんなとこで何してたんだ?」

葵「家に居てもやる事無いしさ。ここ、私のお気に入りの場所だから、
暇な時とかよく来るんだ。」

空「ふ〜ん・・・」

葵「・・・・でも。ここって、名前とか決まってないんだよね。」

空「名前?」

葵「うん。私が5,6歳位の時に、ひょっこり見つけてさ。それからずっとなんだけど・・・
名前とか決めてないの。」

空「へ〜・・・」

葵「それで、お願いなんだけど。」

空「?」

葵「ここの名前・・・君が決めてくれない?」

空「・・・・なんで俺が・・・・」

葵「お願い。いい名前が思いつかなくてさ。」

空「・・・・・そうだな・・・・・」

葵「・・・・・」

そして・・・・俺の頭に思い浮かんだ名前・・・・それが・・・・

空「・・・・・王族の庭園・・・・・ロイヤル・ガーデン・・・なんての、どう?」

葵「・・・・ぷっ。」

空「なっ!/////」

葵「ぷくっ・・・クスクス・・・ロイヤル・ガーデンて・・・フフッ・・・」

空「くっ・・・なら、お前は良いアイデア、あるのかよ!人に押し付けといて!/////」

葵「・・・ふぅ・・・いいんじゃない?ロイヤル・ガーデン。気に入った。」

空「ぬっ・・・・」

葵「それで、え〜と・・・・迷子なんだっけ?」

空「!」

葵「あはは!それじゃあ、ウチ、来る?」

空「え・・・・?」

葵「ウチ、ここから近いしさ。今日ぐらいは泊めてあげても・・・」

空「いや、いいよ。第一、親が・・・」

葵「はい、決定!」

空「人の話を聞け!!」

あいつは、初めっからこの調子だった。人の意見よりも、我を通す主義で・・・

いっつも笑顔で・・・マイペースで・・・だからこそ・・・あいつの周りには、人が集まってた・・・

・・・・俺もその内の一人になるのに・・・・そんなに時間はかからなかった・・・・

葵「はい、到着。」

空「・・・ここ、お前ん家?」

葵「うん。でかいでしょ?」

空「・・・まぁ。」

葵「まぁ、入って。あ。中では私から離れないでよ?射殺されちゃうから。」

空「射殺!?どういうセキュリティ!?この家!」

葵「あれ?お客さんかな?ただいま〜。」

空「いや、ちょ・・・待てって、雪風!」

葵「・・・・」

空「・・・・あれ?どうした?ゆきか・・・」

ふに

空「!?」

・・・・・葵は、俺の口に指を当てながら言った。

葵「・・・・葵って呼んで。」

空「・・・はぁ?/////」

葵「私の友達、皆私の事、「葵」って呼ぶの。だから君も。」

空「いやいやいや、友達て・・・俺等まだ、知り合ってから、一時間も経っちゃ・・・」

葵「あぁ、大丈夫。私が気に入った人皆、私の友達だから。」

空「なんつーありがた迷惑な話だ・・・」

葵「いいからいいから。はい。」

空「ったく・・・・・・これでいいか?葵。」

葵「むっ・・・随分と順応速いじゃん・・・ほとんどの人はためらうのに・・・/////」

空「こんなんで手間取ってられるかよ。」

葵「・・・まぁいいや。じゃ。改めてよろしくね、空。」

空「おう。」

葵「お父さん、ただい・・・あれ?やっぱりお客さん?」

空「お邪魔しま・・・・・父さん!?それに、兄さんも!」

氷牙「空・・・お前・・・」

邦夫「・・・・」

馨「・・・葵。お前、また例の場所か?」

葵「当たり前でしょ?家に居てもやる事無いんだし。」

馨「・・・・まぁ、いいけどな。」

「・・・話を聞く限りでは、そちらの少年は、お宅の息子とお伺いするが?」

邦夫「あぁ、失礼。ええ。こいつが私の息子・・・早乙女 空です。」

空「あ・・・どうも。」

「雪風 晃(あきら)だ。よろしく。」

氷牙「・・・さて・・・親父。そろそろお暇しようぜ。時間も遅いし。」

邦夫「ん?ああ、そうだな。では、また後日。」

晃「ええ。それでは。」

空「・・・・?」

葵「それじゃ、またね。空。」

空「ん?おう、また。」

そう言い、俺等は家を出た。

葵「・・・・あの人が早乙女 空・・・・私の未来の旦那様・・・か・・・・あれならいいかも・・・♪」

んでもって、帰り・・・・

空「・・・なぁ。あの人と何話してたんだ?」

氷牙「・・・・ちょっとな。」

空「・・・・・」

兄さんはこう言ったけど、腐っても、俺も早乙女組組長の息子(義理だけど。この頃はまだ知らなかった。)

この頃、龍真会で浮き彫りになってる問題くらい、薄々感づいてた。

それは、龍真会と対を成す、裏社会西側を統べる極道・・・

「虎狼会」と言う組との、対立関係だった。

龍真会が六代目になってから、龍真会はすっかり穏健派になったらしく、

そのおかげで内輪揉めなんかも、昔に比べて大分減ったらしい。

・・・・・まぁ、先代・・・・・八雲 朱雀・・・・俺の本当の親父の代から穏健だったとは思うけど・・・

まぁ、そんなこんなで虎狼会とのいざこざが最近になって激化してきたらしく、

六代目は、龍真会精鋭中の精鋭として名を轟かせてる、早乙女組を

和平交渉の使者って名目で、虎狼会の最前線・・・・雪風組に差し向けた。

ま。この頃の俺はそんな真実、全然知らなかったんだけどな。

ま。後は適当に伊豆旅行を楽しんで・・・・帰宅当日。

空「ん・・・ん〜・・・はぁ。2泊3日なんて、あっという間だったな。」

氷牙「さ。後は帰るだけだ。行くぞ。」

空「へ〜い。」

家に帰れば、後は思う存分に夏休みを満喫する日々・・・そう思い、駅に向かおうとした矢先だった。

「私を置いてどこ行くつもりかな?」

空「え?」その声に、俺たちが揃って振り向く。そこには・・・・

葵「まったく・・・」

空「葵・・・お前、なんで・・・」

葵「私、2学期から転校する事になってたの。でも、どうせなら知り合いが居る内に、
向こうに行っといた方がマシでしょ?」

空「いや、だからって・・・・」

葵「さ。行こ行こ。」

空「だっ、ちょ・・・待て!父さん達がまだ・・・」

氷牙「良いんじゃないのか?来ても。」

空「ええ!?」

氷牙「なあ?親父。」

邦夫「ああ。俺は構わんぞ?」

完全にニヤニヤ顔の二人。この時の二人の思惑に俺は気付くはずも無く・・・・

葵「決定!」

空「いや、待て!第一、どこに住むつもりだ!」

葵「え?どこって、空ん家に決まってるでしょ?」

空「いやいやいや!無理だろ!年頃の男女が一つ屋根の下って・・・・!/////」

葵「何言ってんの?・・・・・ああ・・・・・私を襲うつもり?」

空「違う!そういうんじゃ・・・!」

葵「・・・・別に私は、空になら襲われてもいいけど・・・・/////」

空「な・・・・//////」

葵「・・・・・・・・冗談に決まってんでしょ、バーカ。」

空「ぬあ!!」

葵「フフッ。空って、以外と単純なのね。」

空「くっ・・・・待て、このヤロー!/////」

邦夫「ほら。遊んでないで、行くぞ。」

葵「は〜い。」

空「くっそ〜・・・・/////」

葵「・・・・・冗談・・・・・だけど・・・・・半分は・・・・ね♪」

空「あ?なんか言ったか?」

葵「べっつに〜♪」

空「・・・・・・・」


・・・・なんでこの時、父さんや兄さんの本当の目的に気付けなかったんだろう・・・・

もし、この時に気付けていれば・・・・あんな事にはならなかったと思うのに・・・・
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第106話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.22 )
日時: 2009/10/07 20:08
名前: SORA

第107話[SORROW MEMORY?B 募る思い出]

葵「・・・と言うわけで、昨日から空の家に住む事になった、雪風 葵よ。よろしくね♪」

海「・・・・・・」

陸「・・・・・・」

椿「・・・・・・」

日向「・・・・・・」

葵「・・・・あれ?何、この変な空気。」

海「いや、変にもなるだろ。」

陸「何?いきなり現れたと思ったら、いきなり空との同棲発言ですか?」

椿「なんで・・・なんであんな見知らぬ人が空と一緒に・・・・」

日向「・・・・・俺、帰って良いか?」

葵「・・・・どうしよ・・・・」

空「ま。今はこんなだけど、付き合ってみれば良い奴等だから。好きにしろよ。」

葵「・・・・うん。ありがと、空♪」

空「いや、いいよ。」

椿「・・・む〜・・・」

陸「おいおい、椿。いくら空が他の女と仲良いからって、そんなに妬くなよ。」

椿「!べっ、別に妬いてなんか・・・////」

日向「ていうか、速くしねぇと、バスに遅れるぞ?」

空「あ。」

海「やっべ・・・急ごうぜ!」

葵「あ!置いてかないでよぉ!」


そうして、俺等が向かった場所。それは・・・・

空「・・・・・やって来ましたね、水無月さん。」

海「・・・・・そうですね、早乙女さん・・・・・やって来ましたね、霧島さん。」

陸「・・・・・そうですね、お二人さん。では、そろそろ・・・・・」

空「・・・・・・突撃じゃあああああああああああ!!!!」

海・陸「っしゃあああああああああああああああ!!!!」

そう。俺等がやってきたのは、海。「夏=海でしょ!」と言う、超単純発言から、
この海に行くと言う計画は始まった。

日向「ったく・・・ガキ共が・・・」

海「おら、日向!テメ、ぼさっとしてんじゃねえ!」

日向「おわ!伸びた!?今お前の腕、伸びたぞ海!!」

海「気にするな!やろうと思えば、お前にも出来る!!」

日向「俺みたいな一般人を、お前等みたいな珍妙キテレツ大百科と一緒にすんじゃねえ!!」

海「やかましい!さっさと来い!!」

そんな感じで遊ぶ事、十数分・・・・

海「・・・なぁ。椿達、遅くね?」

陸「着替えに手間取ってんじゃねぇの?」

空「ま。女なんて、そんなもんだしな。」

日向「そうこう言ってる間に、来たみてぇだぞ?」

陸「お。」

空「おーい!椿!あお・・・い・・・」

葵「ごめんごめん。着替えが長引いちゃってさ〜。」

椿「・・・・・」

空「・・・・・//////」

海「・・・・・」

陸「・・・・・」

日向「・・・・・」

葵「・・・どうしたの?みんなして。」

椿「・・・葵に見とれてるんじゃない?スタイル良いんだし。」

葵「そうかな〜・・・私から見れば、椿も十分良いスタイルだと思うけど?」
そう言い、椿に抱きつく葵。

椿「ちょ!葵!やめ・・・・って、どこ触ってんのよ!/////」

葵「む〜・・・やっぱ、スベスベしてるな〜・・・この辺は勝ち目無いかも・・・」

椿「べっ・・・別にそんな事・・・・・ちょ、やっ!変なとこ、触んないで!/////」

葵「え〜。女同士なんだから、良いじゃん。さてさて。椿のスタイルは〜・・・」

椿「ちょ・・・誰か、助けて!ここに犯罪予備軍がいるわ!!」

葵「失敬な。私はただ、友達のスタイルがいかほどの物か確かめようと・・・・・」

椿「いやそれ、単なる痴漢・・・・んあ!/////」

葵「ほれほれ〜♪」

陸「ちょ・・・いい加減にしろ、お前等!これ以上は、空と海がやばい!!//////」

不覚にも。この時の俺は、椿と葵のやりとりを見て、鼻血を流して海と共に沈んでいた。

日向「ていうか・・・ふざけてねえで、さっさと泳ごうぜ?」

葵「はいは〜い♪」

椿「はぁ・・・はぁ・・・もぉ・・・/////」


その後、何とか止血を間に合わせた俺達は、それぞれになって泳ぎ始める。

その最中・・・・

空「・・・・は〜・・・・」と、俺は一人、浜辺で休んでいた。初っ端に飛ばしたのが祟ったのだろう。

海「よ。」

空「ん?おう。お前も休憩か?」

海「まあな。」そう言うと、海は俺の隣に座る。

空「は〜・・・・」

海「・・・・どうした?」

空「・・・いや・・・いい天気だな〜・・・って・・・」

海「・・・・ああ・・・・確かにな・・・・」

空「あれ?そういや、椿と葵は?」

海「ああ。あの二人なら、陸や日向と一緒に昼飯買いに行ったよ。すぐ来るっぽいけど・・・」

などと話していると・・・

葵「たっだいま〜♪」

空「ん?」

海「おう。お帰り。」

陸「ほら。昼飯。」

空「サンキュ。」

椿「まったく・・・ここに来るまでに、3回もナンパされちゃって、偉い目にあった・・・」

日向「ま。その3回とも、俺と陸でボコボコにしてやったけどな。」

海「ま。べヒーモスと魔王相手じゃ、そうなって当然か。」

空「どうでもいいから、さっさと食おうぜ。腹減ってしょうがねえ。」

葵「それもそうだね。んじゃ・・・」

一同「いただきます。」


ま。そんなこんなで昼飯も食べ終わり・・・・

日向「・・・・ぜってぇ負けねえ。」

空「・・・・・上等。」

葵「んじゃ。位置について・・・・」

空「・・・・」

日向「・・・・・」

葵「よーい・・・・・・どん!」

空・日向「うらあああああああああああ!!」

俺と日向がやってるのは、恒例の、ビーチフラッグ。現在、俺と日向の決勝戦だ。

空「おおおおおおおお!!」

日向「あああああああ!!」

空「だっしゃああああああああ!!」

日向「しゃおらああああああああ!!」

ズシャアアアア・・・・・

海「おお!」

陸「どうだ!?勝敗は!」

空「・・・・・」

日向「・・・・・」

俺達が、旗のある場所を見る。そこには・・・・・

空・日向「・・・・・あれ?」

何も無かった。

海「あれ?旗は?」

陸「っかしーな・・・さっきまでそこに・・・」

椿「・・・・ねぇ・・・・あれ・・・・」

そうして、椿が指差した場所を見ると・・・・

「キャハハハハハ!」

と、そこには、ビーチフラッグの旗を持って、無邪気に走り回る子供の姿があった。

海「・・・・・」

陸「・・・・・」

椿「・・・・・」

葵「・・・・・」

空・日向「・・・・・・どんなオチだああああああああああああああ!!」

その後・・・・・

空「・・・・・萎えた。」

日向「・・・・・スッゲー、萎えた。」

空「ここまで萎えた事って、俺今まで無いかも。」

日向「安心しろ。俺もだ。」

空・日向「はぁ〜・・・・」と、そこに・・・

葵「まったく・・・いつまで凹んでんのよ?」

日向「へ?」

空「葵。」

葵「フラッグ取られちゃったくらいで、情けない。」

空「うるせぇな。男には男にしかわからない物があるんだよ。」

葵「何、それ?それよりさ・・・」

そう言い、前屈みになる葵。この姿勢はやばい。色々と。特に・・・その・・・顔の真下に見える一点に目が・・・

空「な・・・・なんだよ?/////」

極力、その部位を見まいと、出来るだけ視線を横に逸らす。

日向「・・・・・//////」

・・・・日向も俺と同じ結論に行き着いたようだ。

葵「・・・・ねぇ。なんで、目を逸らすの?」

空「な・・・なんだって良いだろ?それより、なんだよ。//////」

葵「ああ。なんか、この辺で夏祭りがあるらしいじゃん?」

日向「・・・・・みたいだな。//////」

葵「それって、面白い?」

空「あぁ・・・まぁな。俺等は毎年行ってるけど・・・//////」

葵「へ〜・・・・私、行ってみたい。」

そう言い、俺達に顔を近づける葵。まずい。持ちそうに無い。理性の方が。

空「ごほっ・・・・つっても・・・・すぐやるわけじゃねえぞ?やるの、来月だし・・・」

葵「それでもいいの!お祭り、楽しみ〜♪」そう言うと、葵はすぐに海に向かって行った。

空「・・・・・///////」

日向「・・・・・・//////」

空「・・・なぁ。/////」

日向「ん・・・・?」

空「・・・・葵って・・・・結構、着やせするタイプだったんだな・・・・////////」

日向「・・・・・ああ・・・・・そうだな・・・・・」


・・・・・・出来れば、この時の事は永久にデリートしたい・・・・・・


ま。そんなこんなで、俺と葵はみんなと別れ、家に帰ってきた。

空・葵「ただいま〜。」

奈々「お帰り。」

空「うお。なんだよ、奈々。急に。」

奈々「・・・・・・」

空「・・・・なに?」

奈々「・・・・葵さんに変な事、しなかった?」

空「はぁ?なんで、そんな事・・・・」

奈々「・・・・何も無かったなら、良いの。じゃ。」

そう言うと、奈々は自分の部屋へと向かった。

空「なんだったんだ・・・・?」

葵「・・・・う〜ん・・・・」

空「?どうした?」

葵「・・・あくまで予想だけど・・・・」

空「?」

葵「奈々ちゃんのあの態度・・・・・ヤキモチと見た!」

空「アホか。」

葵「アホとは何よ!」

空「そのまんま。」

葵「くぅ〜!バカにして〜!」

と、頬を膨らませる葵。この頃の俺は、こういう仕草を見る度に、葵の事を「可愛い」と、ずっと思っていた。

空「んな事より、さっさとメシ食おうぜ。父さん達、待ってるだろうから。」

葵「・・・は〜い・・・」

そして、晩飯を食い終わり、風呂にも入り、いつも通り、みんなが寝静まってる間、
一人、自分の部屋で黙々と勉強を続けている、夜中の2時頃・・・・

コンコン
突如、俺の部屋のドアをノックする音が。

空「ん?」当然、俺はその来客に応じる。

空「はい。」

ガチャ
ドアを開けると、そこには・・・・

空「どちらさ・・・・って、葵?」

葵「・・・・空・・・・」

そこには、寝間着姿の葵が、なぜか枕を持って立っていた。

空「ど・・・どうしたんだ?こんな時間に・・・・//////」

嫌が応にも、俺の心臓は高鳴る。この頃、俺は葵の事が好きだと微塵もわかってなかったから、
なぜここまで心臓の動きが速いのか、まったく理解できなかった。

葵「・・・ちょっと・・・嫌な夢見ちゃって・・・」

空「そ・・・・そっか・・・・んで・・・・なんで俺の部屋に?//////」

葵「・・・・・お願いがあって・・・・・」

空「・・・・お願い?//////」

葵「・・・・・・」

空「・・・・/////」

葵「・・・・・今日だけで良いから・・・・・」

空「・・・・・・?」

葵「・・・・一緒に寝てくれない?///////」

空「・・・・・・・・・はいいいいいいいいいい!?っむぐ・・・・」

狼狽する俺の口を、葵が指で塞ぐ。

葵「・・・うるさい。みんな起きるでしょ?」

空「・・・っぷは・・・いや、それより・・・なんで俺と一緒に・・・・//////」

葵「・・・・・//////」

空「・・・・・ま・・・・まぁ、俺もちょうど寝るとこだったし・・・今日ぐらいは・・・・」

葵「・・・・ありがと・・・・空・・・・//////」


そして・・・・・

空「・・・・・///////」

葵「・・・・・///////」

空「・・・・・・」

ぎゅっ・・・・

空「!!//////」突然、葵が背中から抱きついてきた。

葵「・・・・・」

空「あ・・・・・あお・・・・//////」

葵「・・・だ・・・・」

空「・・・・え?」

葵「やだ・・・やだよぉ・・・・一人にしちゃ・・・・やだ・・・・」

空「・・・・・・」


一体、どんな夢を見てるんだろう。その頃の俺は、そんな単純な事しか考えられなかった。

・・・・・・・なんで気付けなかったんだろう・・・・・・・

葵が俺の部屋に来たのは・・・・嫌な夢を見たせいで、恐くなったからじゃない・・・・

あれは・・・・・あの行動は・・・・・

あいつなりの・・・・・俺に対するSOSだって・・・・・

なんで気付いてやれなかったんだろう・・・・・
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.23 )
日時: 2009/10/08 15:40
名前: SORA

第108話[SORROW MEMORY?C 気付いた、自分の想い]

・・・・あれから、ちょうど1ヶ月位が経ったある日。この日は、夏祭りがあった日。そして・・・・

空「そういや。今日祭りだったよな?確か。」

海「・・・あ〜・・・そういや、そうだな。」

陸「今年も、くだらねぇイベントでもやるんじゃねぇの?」

空「あ〜・・・確かに。」

海「毎年、そんな感じだもんな。銀杏商店街。」

空「ったく・・・いくら、白皇学院みてぇな名門私立と組んでるからって、
いちいちくだらねぇイベントに俺等を巻き込むなっつーの。」

陸「確かに。」

海「去年なんか、酷かったよな。」

空「!・・・・」

海「・・・・あ・・・・」

空「・・・・頼む・・・・去年の話は持ち出さないでくれ・・・・軽くトラウマだから・・・・」

陸「・・・・」

海「・・・・ごめん・・・・」

・・・・・2003年の夏祭り・・・・・今思い出しても、寒気がする・・・・・

あれ以来、なぜかストーカー被害を受ける羽目になったし・・・・

陸「ま。イベント云々よりも、俺は喧嘩神輿の方が気になるな・・・・」

空「・・・・そうだな・・・・最近、激しすぎて廃止になるって噂もあるし・・・・」

海「もしかしたら、今年で最後かもな・・・喧嘩神輿・・・・」

空・海・陸「唯一、アレだけが祭りの楽しみだったのに・・・・」

・・・・物凄い好戦的だと自負しているつもりだ。俺は。

空「ま。あるか無いかは別として。俺等はただ楽しむだけさ。」

陸「・・・・だな。」

海「じゃ。今日の六時に、いつもの場所な。」

空・陸「おう!」


そうして、俺達は別れた。海は椿と、陸は一人で、奈々は友達と行くらしいから、

俺は葵と一緒に、待ち合わせの場所に行く予定だ。

・・・・帰宅した俺を待っていたのは・・・・

葵「あ。お帰り。」

空「・・・・・何?その格好。」

葵「へっへ〜。いいでしょ?ここに来る時、実家から持ってきちゃった♪」


リビングには、藍色で花柄の浴衣を着て、髪を纏め上げた葵が立っていた。

空「ふ〜ん。」

葵「・・・・それだけ?他に言う事無いの?「可愛い」とか、「似合ってるよ」とか。」

空「あー、可愛い可愛い。(棒読み)」

葵「・・・気合入れて浴衣着た自分が、バカらしくなってきた・・・」


こうは言ったが、正直に言うと、この時の葵はメッチャ可愛かった。

髪を纏め上げてるおかげで、普段は見えないうなじの辺りが露わになっている。

それに、浴衣の裾の間からちらついて見える脚の脚線美にも、かなり惹かれる。

極め付けは、若干化粧をしているせいだろうか、年不相応なまでに色っぽく見えることだ。

13歳で化粧と言うのもおかしい事だ。その理由は、今になっても理解できない。

祭りに行くだけで化粧をする必要があるのだろうか・・・・?

・・・・・誇張表現しすぎた上に、話が脱線してしまった。

空「あれ?そういや、奈々は?」

葵「奈々ちゃんなら、ついさっき友達が来て出かけたよ。」

空「そっか・・・・じゃ。時間もちょうど良いし。俺等も行くか。」

葵「・・・うん。」


そうして、俺達は待ち合わせ場所に向かった。

空「海!陸!」

海「おう!」

陸「これで全員だな。」

空「よし。行こうぜ。」


そして、俺達は祭りに向かった。その道中・・・

きゅっ・・・

空「!」

葵が、いきなり俺の手を握ってきた。

空「え・・・・」

葵「・・・お祭りの時だけで良いからさ・・・こうしてていい?」

空「えっと・・・・」

葵「ほら。はぐれちゃったり、ナンパされたりしたら困るでしょ?だから・・・」

空「・・・・まぁ、いいよ。別に・・・・」

葵「・・・うん。ありがと。」


そうして、それから一時間位が経ち、空も暗くなって来た頃・・・・

葵「そう言えば、空。」

空「ん?」

葵「神社の境内の方で、なんかイベントあるみたいよ?」

空「イベント?どんな?」

葵「確か・・・「銀杏商店街・浴衣美人コンテスト」とか言う・・・」

海・陸「!!」

空「・・・・へ〜・・・・」

葵「・・・・どうしたの?顔、真っ青・・・・」

空「え・・・・?そう・・・?」

葵「うん。汗も凄いし・・・」

空「そ・・・それより・・・出るの?そのコンテスト。」

葵「?うん・・・一応、椿と・・・」

空「・・・そっか・・・まぁ、頑張れ・・・応援してるから・・・」

葵「・・・・・」

海(・・・・・まずいな・・・・・)

陸(ああ・・・・まずい・・・・)

海・陸(もっかい、空を出場させてぇ!!)


そう。これが俺が嫌だと言ったイベント。前回俺は、海・陸・椿の三人に強制的に

「早乙女 アゲハ」などと言う、偽名を使ってまで出場させられ、結果。

最後まで男だとばれず、グランプリを取ってしまったと言う、屈辱極まりない思い出がある。

おかげで、それから半年近く、ストーカー被害にあったわけでして・・・・しかも、男だと思われず・・・・

葵「・・・・ふ〜ん・・・・」

と、なにやらニヤニヤ笑いを浮かべる葵。

空「・・・・な・・・・なに・・・・?」

葵「・・・ねぇ、空・・・・」

空(・・・・・まさか・・・・・)

葵「空も出場してみる?このコンテスト。」

空(やっぱりーーーーーーーーーーーー!!)

海「お。空、また出るのか?」

空「ばっ!海!」

葵「また?」

陸「ああ。空の奴、去年遊び気分で出たら、グランプリ取っちまってよ。」

空「誰が遊び気分だ!お前等が無理矢理・・・」

椿「すっごく似合ってたよね〜、空の浴衣。」

葵「へ〜・・・見てみたいなぁ・・・」

空「ええ!?」

海「じゃ。そういうわけだから。」

陸「大人しく観念して・・・・」

椿「参加を認めなさい!」

空「いや、ちょ・・・待てって!俺は参加するなんて一言も・・・うわ!やめろ!
マジでやめ・・・ちょ、やっ・・・・キャーーーーーーーーーー!!」



「さあ!私達も浴衣コンテストに参加しよう、綾崎君!」

「まっ、待ってくださいよ、西沢さん!僕は男ですよ!?浴衣なんて・・・」

「大丈夫!綾崎君の体格なら、女の子に見られても違和感無し!行こう!!」

「だから、待ってくださ・・・・・・キャーーーーーーーーーー!!」


そんな感じの声が聞こえた気がした。どうやら、俺と同じ境遇の奴がいたようだ。


そして・・・・※ここからは、当時の空の視点になります。

『ではこれより、第2回。銀杏商店街・浴衣美人コンテストを始めたいと思います。』

わあああああああああああああああああ!!

と、浴衣を着て、マイクを持った女性がそう告げると、会場から歓声が上がった。

『それでは、参加者の皆さんに入場してきてもらいましょう。どうぞ。』


そうして、入場が始まる。俺の番号は3番。

『どうやら、今年はかなりレベルが高いようです。参加者は、なんと54人。
この中から決勝に勝ち進めるのは、たったの4人だけです!』

確かに。前回に比べて、参加者のレベルはかなり高い気がする。

見渡してみると、結構モデル体型の人や、スレンダーな人も多いし・・・・


「まったく・・・なんで私まで参加させられてるわけ?」

「良いじゃないか。最近、思いつめてる所あったからな。息抜きだ、息抜き。」

「もぅ・・・」

「にはは〜♪頑張ろうね、ヒナちゃん♪」

「ていうか・・・なんで理沙は観客なの?言いだしっぺは理沙じゃない。」

「なに。理沙には、ヒナの浴衣姿を撮ってもらうという大仕事があるからな。」

「自信たっぷりに言わないでくれる?」


・・・・・あそこのピンクの髪の人は、結構食い込みそうだな・・・・・

それに・・・・


「さ。頑張ろうね、綾崎君。」

「うう・・・なんで僕まで・・・・」

「大丈夫。去年優勝した人は、男の人かもしれないって噂もあるんだし、
綾崎君でも・・・いや、綾崎君なら、大丈夫!絶対!」

「・・・は〜・・・抵抗してももう遅いか・・・・」


・・・・なんだろう・・・・女の人の方より、巻き込まれた男の方が可愛い気がする・・・・


『では、次。3番の方。』

空『へ?』

なんだ。もう俺の番かよ。

空『え〜・・・』

その時。

海・陸「頑張れー!アゲハー!」

空「・・・・・」


殺す。あいつ等、後で絶対殺す。


「アゲハ・・・?」

「おい。アゲハって確か・・・」

『おや?あなた、もしや・・・』

空『・・・ええ。そうです。私、前回優勝させていただきました、早乙女 アゲハです。』


「・・・・・・・・・」

静まり返る観客。次の瞬間・・・・


「わあああああああああああああ!!!!」

爆発的な歓声。・・・・優勝の肩書き、恐るべし。


「そんな・・・・まさか、彼女が去年の優勝者!?」

「確かに・・・凄く綺麗ね・・・」

「う〜ん・・・勝てる気がしない・・・」

「そんな・・・・」

「あの・・・西沢さん。今からでも遅くは無いですし・・・棄権しませんか?」

「だめよ!いくら、あの人が綺麗でも、負けられないって事を、わかってるのかな!?」

「はいはい、わかりました!!」


・・・・お願い・・・・俺を、見ないで・・・・これ以上、俺を辱めないで・・・・


『ア・ゲ・ハ!ア・ゲ・ハ!』

殺したくなるほどの、アゲハコール。・・・・帰りてぇ・・・・


そんな感じで、とんとん拍子でコンテストは進み・・・・


『さあ!それでは、これより!コンテスト、決勝を行います!』


わあああああああああああああああああ!!

空「・・・は〜・・・」

葵「まったく・・・何が気に入らないの?せっかく、二人一緒に決勝まで行けたのに。」

空「予選で落ちたかったっつの。このまま、また優勝なんかしちまったら・・・俺は、男としては、もう・・・・」

葵「はいはい。いいから、入場するわよ。」


『では、決勝に残った4名の紹介をさせていただきます!まず、この人!
前回の優勝者にして、今回の大穴!優勝候補の、早乙女 アゲハさん!』

空『・・・・・・』

『続いて、この方!初出場にして、決勝に!雪風 葵さん!』

葵『頑張りま〜す♪』

『続いて、この方!一次予選を、アゲハさんに次ぐ、二位で突破!桂 ヒナギクさん!』

ヒナギク『・・・・なんで、ここまで来ちゃったのかしら・・・・』

『最後は、この人!一風変わった名前の、ロリ系少女!綾崎ハーマイオニーさん!』

ハーマイオニー『はぁ・・・・もうやるしかないのか・・・・』

『この中で、誰が優勝するのか、楽しみでなりません!それでは、ルールの説明を!』

そうして始まる、ルール説明。

『決勝では、用意した様々な小道具を使い、皆さんに、ちょっとした特技を披露してもらいます。
ジャンルは問いません。皆さんにお任せします。それでは!まずは、ハーマイオニーさんからどうぞ!』

ハーマイオニー『あ、はい!』

そう言い、前に出るハーマイオニー。さて、何をするのか・・・

ハーマイオニー『えっと・・・綾取りでも・・・」

『何でも構いませんよー。』

ハーマイオニー『それでは・・・・』

そして、綾取りを始める。次の瞬間、ハーマイオニーの指の中にあったのは・・・

ハーマイオニー『ムラ○メラ○ガー!!』


・・・・・・・・・・・・・

『・・・・・・私的には間違ってるような気もしますが・・・では、次。雪風さん。』

葵『はい。』

お。葵か。なにをするんだ?

葵『え〜と・・・私は・・・歌でも歌おっかな?』

歌か。葵らしいっちゃらしいな。

『そうですか。では、曲名の方を。』

葵『はい。え〜と・・・じゃ。「未来予想図?U」で。』

『わかりました。それでは、どうぞ!』


未来予想図?U、熱唱中・・・

『ありがとうございました。それでは。続いて、桂さん!』

ヒナギク『はい。』

『何をするのでしょうか?』

ヒナギク『とりあえず・・・・バイオリンでも弾こうかと。』

『わかりました。それでは、お願いします!』


演奏中・・・・

『・・・・・ありがとうございます!では、ラスト!アゲハさん、どうぞ!』

ヒナギク「お手並み拝見と行きますよ。」

空「・・・フッ・・・要らない心配です。」

『では、何をしましょうか?』

向こうがバイオリンで来たなら・・・俺は当然、こいつだ!

空『私は・・・・エレキギターでも弾かせてもらいます。』

『お〜。エレキギターですか・・・では、お願いします。』

空『・・・・・!』

演奏中・・・・

ハーマイオニー『・・・・・』

葵『・・・・・』

ヒナギク『・・・・・』

海「・・・楽器使わせて、空に勝てるわけねえだろ。」

空『・・・・・・ありがとうございました。』

わああああああああああああああああああああああああああああああ!!

スゲェ歓声。

『さあ!それでは、結果発表に移りたいと思います!』


そして・・・・

『第2回、銀杏商店街・浴衣美人コンテスト・・・栄えある優勝者は・・・・』

空『・・・・』

葵『・・・・・』

ヒナギク『・・・・・』

ハーマイオニー『・・・・・』

『・・・・・・エントリーナンバー?B!早乙女 アゲハさんです!』

空『・・・・・・・また?』


こうして・・・俺の男としての人生の寿命が、またしても縮んだ・・・


海「いや〜。面白かったぜ?なぁ?陸。」

陸「ホントにな。まさか、二冠達成とは。」

椿「・・・・」

葵「・・・男の空に負けたのが、ショック・・・・」

海「まぁまぁ、気にすんなって。」

陸「そうそう。次がある。」

空「お前等・・・・」

海・陸「!!」

空「・・・・・・」

海「・・・お・・・おう・・・空・・・」

陸「インタビュー・・・終わったのか?」

空「・・・ああ・・・・おかげさんでな・・・・」

海「そ・・・そうか・・・・」

空「・・・・・」

陸「・・・・・・・」

空「・・・・お前等・・・・」

海「!」

陸「な・・・なんだ・・・・?」

空「・・・・俺は、お前等の事は、大事な友達だと思ってる・・・」

海「・・・そ・・・そうか・・・」

陸「それはどうも・・・・」

空「・・・だから、せめて・・・・」

海「・・・・・」

陸「・・・・・・」

空「・・・・苦しまずに逝かせてやるよおおおおおおおおおおおお!!!!」

海・陸「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」


ったく・・・これに懲りたら、少しは反省しろ、バカ共が・・・

※視点は元に戻ります。

そして。その日の締めくくりとして、俺達は花火をする事にした。

空「はぁ・・・・」

海「さぁ、来い、陸!俺に勝って・・・・あっ!ちょ、ごめん!
マジごめん!いや・・・・熱っ!マジで、熱っ!あの、マジでやめ・・・・
すんませんしたぁ!自分、調子くれてましたぁ!!」

なんて声が聞こえて来た。アホめ・・・・

葵「空。」

空「ん?」

葵「隣、いい?」

空「ああ。」

そう言うなり、葵は俺の隣に座る。

空「・・・・」

葵「・・・・」

空「・・・・・」

葵「・・・さっき、凄かったよ?」

空「え?」

葵「ギター。」

空「ああ・・・・別に、あれくらい・・・・」

葵「・・・・」

空「・・・・」

・・・・か・・・・会話が続かない・・・・

葵「・・・ねぇ、空・・・」

空「?」

葵「・・・空には・・・大切にしたい人とかって、いる・・・?」

空「え・・・・?」

葵「・・・・」

空「・・・いるっちゃ、いるけど・・・なんで?」

葵「うん。ただ、ちょっと気になって・・・・」

空「・・・いっぱいいるぜ?海に陸。椿や日向に、奈々や兄さん、父さん母さん・・・
数え上げたら、キリがねぇ。」

葵「・・・・そっか・・・・」

空「・・・・あ。安心しろよ。」

葵「え?」

空「俺の大切な人達の中には、ちゃんと、お前も入ってるからさ。」

葵「!」

空「・・・・・」

葵「・・・・ありがと・・・・」

空「・・・・」

葵「・・・・やっぱ・・・・空って優しいよね・・・」

空「・・・・そうか・・・・?」

葵「うん・・・・私ね・・・・空のそういうとこ、結構気に入ってるよ?」

と、さっきまでの暗い表情とは裏腹に、はにかんだ笑顔を見せる葵。

空「!//////」

その時だった。


トクン・・・・

空(・・・・あれ?)

トクン・・・・

空(なんだ・・・この感じ・・・)

鼓動は次第に速くなっていく・・・・

空(・・・・あ・・・・そうか・・・・そういう事か・・・・)

この時だった。

空(最近・・・葵が気になる理由がようやくわかった・・・)

俺が・・・・

空(俺は・・・・)

あいつを・・・・

空(葵の事が・・・・)

葵の事を・・・・

空(好きなのか・・・)

好きだと・・・・・

自覚したのは・・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
第108話終了です。如何だったでしょうか?浴衣美人コンテストは、
とある小説を元にさせてもらってます。あそこまでふざけませんでしたが・・・
何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.24 )
日時: 2009/10/09 15:28
名前: SORA

第109話[SORROW MEMORY?D 悲劇への序曲]

夏休み明け。俺等の神城中では、夏休み明けすぐに、体育祭がある。

それが終われば、中間テスト。そして文化祭と、2学期は物凄く慌ただしい。

そんな感じで、現在、体育祭本番。赤、青の2チームに分かれての大勝負。

俺、日向、葵は赤。海、椿、陸は青組だ。

午前の部。今は2年の学年種目、棒引きを行っている。

先生『では、位置に着いて・・・』

一同「・・・・・」

『よーい・・・・・・』

パァン!
と、空砲が鳴り響く。

参加者全員(男子のみ)「っしゃあああああああああああ!!」

まぁ、こんな感じで結構盛り上がるもんである。体育祭なんて物は。

「しゃあ!ゲット!」

「おい!そっち側の棒、取られかけてる!」

「まずい!白夜叉と魔王だ!速く棒を・・・・!」

「ぐあっ!」

「ちょっ、お前等!相手を殴るのは反則・・・・うわあああ!」

「これもう、棒引き関係無い・・・・ギャアア!!」

・・・・・うん。この時は、我ながら上手くごまかせたと思っている。


そんな感じで、良い感じでの僅差で午前の部は幕を閉じた。

昼休み・・・

空「あ゛〜〜!ったりー!」

海「てか、この学校・・・・なんで午前だけでここまでハードなんだよ・・・」

陸「ほんとにな。頭おかしいんじゃねぇのか?校長。」

日向「つっても。これで後は、午後の部・・・リレーやら綱引きやら終わらせればそれで終いだ。」

空「はぁ?綱引き?」

海「俺等がそんなもん目当てだと思ってんのか?」

日向「・・・いや、全然。」

陸「・・・・俺等がもっとも楽しみにしてる競技・・・・」

空「この体育祭、一番最後の全校種目・・・・」


空・海・陸・日向(棒倒し!!)


棒倒し。それは読んで字の如く、相手チームの棒を引き倒した方の勝ちである。

これは、凶器の使用以外は何でもありであるため、毎年、全校の男子生徒数十人が

怪我を負っているらしい。ちなみに、この競技に参加できるのは男子のみ。

俺達は前年度の棒倒しに参加して以来、すっかりこの競技の魅力にとり付かれてしまった。


海「・・・空・・・日向・・・今回は敵同士だからよ・・・」

陸「手加減は一切しねぇから、覚悟しとけよ・・・・?」

空「・・・・はっ。何を寝言を・・・・」

日向「それはこっちのセリフだバカどもが・・・・」

空・海・陸・日向「ふふふふふふふふふふふ・・・・・・・」


葵「・・・何話してるの?あの4人。」

椿「どうせ、午後の部の棒倒しの事でも考えてるんじゃない?」

葵「ああ・・・・」

椿「まったく・・・どうして男の人って、あそこまで危ないのが好きなんだろ・・・・
心配する方の身にもなってみなさいっての・・・・」

葵「・・・やっぱ心配してるんだ。」

椿「・・・・まぁね。空も陸も海も、私にとっては、大事な幼馴染だし・・・」

葵「ふ〜ん・・・」

椿「・・・・何?その、「ふ〜ん」は。」

葵「・・・正確には、「幼馴染の皆が」じゃなくて、「空が」なんじゃないの?」

椿「ぶっ!//////」

葵「あ。やっぱそうなんだ。」

椿「ゲホッ!ゲホッ!・・・きゅ・・・急に何を・・・」

葵「え?だって椿、空の事好きなんじゃ・・・」

椿「そんなわけ、ないでしょ!!」

葵「またまた〜。そんなバレバレの嘘、吐かなくて良いって。」

椿「う・・・嘘じゃない!私は、空なんて・・・/////」

葵「・・・ふ〜ん・・・んじゃ。私がもらっちゃおうかな?」

椿「・・・・・・え?」

葵「・・・・言っとくけど・・・・私は本気だから。空の事。」

椿「・・・・いや・・・・何言ってんのよ。それこそ嘘なんじゃ・・・」

葵「ううん、全然。私、こんな事で嘘吐かないから。椿と違って・・・・ね♪」

椿「・・・・・」

葵「・・・・・気付いたのは・・・・・この間の、夏祭りでなんだけどね・・・・」

椿「・・・・」

葵「ま。そういう事だから。」

椿「待って!」

葵「っとと・・・・なに?」

椿「・・・・ごめん。私、嘘吐いた。」

葵「いや、知ってるけど・・・」

椿「・・・・葵。」

葵「?」

椿「・・・・・絶対、あんたには負けないから!」

葵「・・・・・・こっちのセリフよ。それ。」

椿「・・・ふふっ。」

葵「クスッ・・・」


そして、午後の部。決戦の時は訪れた・・・

空「・・・・・」

日向「・・・・」

海「・・・・」

陸「・・・・・」

『・・・え〜・・・それでは。これより、棒倒しを始めたいと思います。
ではまず、ルールの確認を。ルールは簡単。相手チームの棒を先に引き倒したチームの勝利。
手段は問いません。ただし、凶器の類の使用は禁止とします。
それでは・・・・位置について・・・・』

空「・・・・・・」

日向「・・・・」

海「・・・・・・」

陸「・・・・・」

『・・・・・始め!!』

男子一同「おらああああああああああああああ!!!!」

空「っだらぁ!」

バキィ!

「ぐはぁっ!?」

日向「っしゃあ!」

ゴキィ!

「ぐぶぅっ!」

海「雑魚に構うな!先に、空と日向を潰せ!」

「おう!!」

空「・・・・はっ。こんな程度で俺等を潰せると思ってるらしいぜ?日向。」

日向「ナメられたもんだな。だったら・・・・」

「死ねええええええ!!」

空・日向「・・・・・・・逆に潰したるわああああああ!!」


・・・・・その後。文字通り、血で血を洗う大戦争は、引き分けに終わった。

その日の夜。俺と葵はリビングで話していた。

空「・・・納得いかねえ・・・」

葵「まあまあ。かっこよかったよ?相手に向かって、突っ込んでくとことか。」

空「けど・・・勝ちたかったな〜・・・」

葵「・・・・やっぱ、男の人ってわかんない。」

空「そりゃそうだ。俺だって、女ってイマイチわかんねーもん。」

葵「それにしても・・・結局負けちゃったね。私達。」

空「あ〜・・・そうだな・・・棒倒しに勝ててりゃ、もしかしたら・・・ってのもあったんだけど・・・」

葵「それでも。空はよく頑張った。」

空「でも、負けちまったら意味ねえだろ?」

葵「・・・・ふ〜・・・・ではでは。頑張った空に、私からのご褒美をあげましょう。」

空「は?」


次の瞬間・・・・


ちゅっ

空「!?/////////」

葵が、俺の頬にキスをしていた。

葵「・・・・・///////」

空「・・・え・・・な・・・・・//////」

葵「・・・ご褒美。//////」そう言い残し、葵は部屋まで走っていった。

空「・・・・どうなってんの・・・・?///////」


・・・・・その日の深夜・・・・・

空「・・・・すー・・・・」


キィ・・・
突如、空の部屋のドアが開く音が・・・・

「・・・・・」

空「・・・・ん・・・・」

「!」

空「・・・くー・・・」

「・・・・・ほっ・・・・・」

そうすると、その人物は、空のベッドに潜り込む。

空「!!」流石に、自分の身体に当たる感触に目を覚ます空。

空「誰だ!」

「キャッ!」

空「・・・・・・・葵?」

葵「・・・あ・・・うん・・・・ごめん・・・起こしちゃって・・・・」

空「・・・いや、別に・・・・・・・・!!////////」

葵「?・・・どうしたの?」

空「おま・・・なんっつー格好、してんだよ!!」

そう。この時の葵の格好はかなりの薄着で、当時の空にとってはかなり危険すぎる格好だった。

葵「・・・なんか、暑くてさ・・・・//////」

空「・・・・っていうか、また嫌な夢でも見たのか?//////」

葵「・・・・ううん・・・・今日は・・・ただ単純に、空と一緒に寝たかっただけ・・・///////」

空「・・・・・は?///////」

葵「・・・・・それに・・・・・//////」

空「・・・それに・・・・?/////」

葵「・・・・・・////////」

空「・・・・・・////////」

葵「・・・・空・・・・私ね・・・・///////」

空「!・・・・・さ・・・・さっさと、寝ようぜ!?俺、床で寝るからさ!」

そう言うなり、空は布団を持ち、床に寝転がる。

葵「・・・・空・・・・//////」

空「・・・・・」

葵「・・・ねぇ・・・空ってば・・・・」

やけに艶っぽい声で空を呼ぶ葵。だが、空は理性を押さえるのに必死で、そんな声は届かなかった。

空「・・・・・」

葵「・・・・・折角、言おうと思ってたのに・・・・意気地無し・・・・」

そう言うと、葵も布団を被り、寝始めた。


・・・・・よくよく考えたら、葵に告白する、絶好のタイミングはここしかなかったかもしれない・・・

あの時の俺は・・・・葵とずっと一緒にいられると、本気で思ってた・・・・

・・・・もし・・・・ここで俺が、葵に自分の気持ちを伝えていたら・・・・

きっと・・・・・俺とあいつは・・・・・今でも、ずっと一緒にいたかもしれない・・・・
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第109話終了です。如何だったでしょうか?・・・・・か・な・り、グダグダですね。今回。
・・・・ええ。わかってますよ。薄々感づいてますよ。自分は、こういうのがヘタだって。
けど、ここまで来れば、空の過去編は終了間際なんで。ええ。
と言うわけで、何かあればコメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.25 )
日時: 2009/10/09 19:55
名前: PNKJYNP
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3455

どうも!PNKです!!!
お久しぶりです!!!

グダグダなんかじゃありませんよ!
物語のベースがしっかりできていてストーリーに安定感がありますし、
キャラもしっかりたってますからね!
100話を越えているのでそんな気がするのも分かりますが、
安心してこの物語を書きあげてください!

ここまで読んで思った事を先に書くと、
時間軸や目線を変えるのであれば、もっと行間を開けた方が見やすくて
状況の変化もつかみやすいですよ!
それともっと情景描写を入れてあえてセリフを少なくするのもいいかと思います!

初投稿作品なので色々と試して自分の一番書きやすい書き方を見つけてください!!!


感想です!
9つの聖剣にハヤテと刹那の兄、王玉の本物探しに空の両親は偽物・・・?

スケールの大きい話ですね!ここまでに残されてきた、たくさんの謎が
SORAさんは読む限り、謎は最後までとっておく派のようなので
(僕は少しずつ回収する派なので・・・)
一体どのような形で一気に謎が解決するのか!
楽しみでしょうがありません!!!

これからも応援しています!それではまた!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.26 )
日時: 2009/10/10 16:15
名前: SORA

どうも。ではまず、第一声・・・師匠。本当にお久しぶりです。早速、コメをありがとうございます。
本当に、やる気を起こさせるコメをありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

では、レス返し・・・

>スケールの大きい話ですね!ここまで残されてきた、たくさんの謎が
SORAさんは読む限り、謎は最後までとっておく派のようなのので
(僕は少しずつ回収する派なので・・・)
一体どのような形で一気に謎が解決するのか!
楽しみでしょうがありません!!!

・・・・・そこまでスケール大きいかどうかわかりませんが・・・そう言ってくださって、
ありがとうございます。

確かに。僕は、謎を出して出して、そして最後に、「ここだ!!」って言う所で、
ガッツリ出すタイプです。そして、そのタイミングが・・・・・
この作品の第三章、っていう感じで予定してます。そこまでいけるか、不安ですが・・・(汗)

ちなみに。第一章と、二章の今までで出番の少ないキャラクター、名前だけのキャラ、
その存在だけ指摘されてきたキャラなどは、出来るだけ第三章で出そうかと思ってます。
まぁ、自分の中で存在価値の薄いキャラは、そのままこの作品から、フェードアウトって感じになっちゃうんですけどね・・・(泣)


ではでは。空の過去編、終盤に突入する第110話、どうぞお楽しみください。
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第110話[SORROW MEMORY?E 二人の約束]

空「くあ・・・・・ふぅ・・・・・」

学校へ向かう途中、開口一番、大欠伸の空。

葵「ん・・・・ふぁ・・・・」

こちらも欠伸。

空「ったく・・・・なんで昨日に限って、寝れなかったんだろ・・・」

葵「同感・・・・なんか、目ぇ覚めてしょうがなかったし・・・」

空「こりゃ、今日の社会の時間とか、爆睡するだろうな、俺等・・・・」

葵「うん・・・そだね・・・・ふぁ・・・・」

空「くぁ・・・・」


とまぁ、ずっとそんな感じで登校する二人。

そして、学校に到着、教室に入った二人を待ち構えていたのは・・・・


海・陸「おす。」

空・葵(来たよ・・・・)

海「今日も二人でご登校ですか。」

陸「相変わらず、仲のよろしいことで。」

空「うるせえ。言っとくけど、お前等のそれ、もう慣れたから。俺等。」

葵「おはよ。」

椿「うん。おはよ。」

海「はっはっは。まぁまぁ、言葉攻めには慣れただろうが・・・・」

陸「想像の方に慣れたわけではあるまい?」

空「想像?」

海「ほら。考えてみなさいよ・・・」

空「なにをだよ?」

陸「・・・・・君、葵に惚れてるでしょ?」

空「ぶっ!///////」

海「でしょ?」

空「な・・・何をバカな・・・!//////」

陸「だから、想像してご覧なさい・・・・」

海「好きな人との添い寝のシーンでも・・・・」

空「・・・・//////」

海「・・・・」

陸「・・・・」

空「・・・・すまん。俺、添い寝なら経験済みだわ。」

海・陸「!!!!」

大ダメージ。

海「・・・・そ・・・・そんな・・・・」

陸「・・・葵ぃ!!」

葵「!な・・・なに?どうしたの?急に。」

陸「・・いいか?正直に、答えてくれ。」

葵「・・・・・」

陸「間違ってたら悪いんだが・・・・」

海「・・・・お前・・・・」

陸・海「空と添い寝の経験、あるのか!!?」

椿「ええ!?」

空・葵「ぶっ!!//////////」


「なに!?添い寝だと!?」

「あいつら・・・同棲だけじゃ飽き足らず、そんな事まで・・・・」

「そんな・・・私の姫が・・・・」

「クソォォォ!!俺の天使がぁぁぁぁ!!」


空「ちょ、まっ、待て!コラ、海!お前、さっきから何を・・・!」

日向「まぁまぁ、落ち着けって。」

空「ぬあ!日向、放せテメェ!」

葵「・・・・///////」

椿「・・・葵・・・本当・・・なの・・・・?」

葵「・・・・・・うん。///////」


「殺せぇぇぇぇぇぇ!!!!」

その瞬間、クラスの男子一同(百合に目覚めた一部女子)が、空に襲い掛かってきた。

空「えええええええ!?」

日向「はっはっは。どうだ、空?これが俺達の総意だ。」

空「日向!放してくれ、マジで!このままじゃ、俺は奴等に・・・」

日向「ダメだね。」

空「なんで!?」

日向「・・・・俺はな、空・・・・」

空「・・・・・」

日向「・・・・・・お前の幸せがムカつくんだよ。」

空「最低だよ、お前!!って、そうしてる間に、来たーーーーーー!!」

「死ねぇぇぇぇぇ!!」と、一人が殴りかかる。が・・・・

空「・・・・・ほっ!」


スルリ ←空が日向の羽交い絞めから抜け出す音。

ガッ  ←空が日向の足を払う音。

ドガッ ←男子の拳が日向の顔面にめり込む音。

ダッ  ←空が教室から駆け出していく音。


日向「・・・・・・あ。血だ。」

「・・・・す・・・・すまん・・・・まさか、抜け出すなんて・・・・」

日向「死ね!!」


バキ ←日向が男子生徒を殴り飛ばす音。

ドガバキグシャ ←その男子生徒が、机やら椅子やらを巻き込んで転がる音。


日向「テメェら!ぜってぇに、空を逃がすんじゃねぇぞ!!」

「おう!!」

バタバタバタ・・・・ ←男子一同(百合に目覚めた一部女子)が、空を追っていく音。

椿「・・・・・」

葵「・・・・・」

先生「・・・・・え〜・・・・・それでは。授業を始めましょうか。」


空「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

「待てコラ、女ったらしぃぃぃぃぃ!!」

空「はぁ・・・はぁ・・・・・くっ!てか、お前等!授業は良いのか?!授業は!!」

海「黙れ、裏切り者!!」

陸「授業よりも、お前の処刑の方が最優先事項だ!!」

空「はぁ・・・・もうヤダ、あいつ等・・・・」

「逃がすか!!」

と、待ち伏せに遭う空。が・・・・

空「邪魔。」


ダッ ←待ち伏せが空に飛び掛かる音。

ヒラリ ←空がそれをかわす音。

ドゴ ←空が一瞬でそれを蹴り飛ばす音。

グシャグシャ ←空を追いかける連中がそれを容赦なく踏み潰す音。


「ギャアアアアアアアアア!!!!」

「ああ!岡田!岡田ーーーーーー!!」

「くそ!ついに、クラスメイトまで手にかけるか、早乙女 空!!」

「文字通り、夜叉だ、あいつ!!」

空「・・・・・はぁ・・・・・このまま帰ろっかな〜・・・・」

と、その時・・・・


ピンポンパンポーン♪

空「ん?」

校内放送が。

『2年1組の男子に告ぐ!2年1組の男子に告ぐ!』

空「?」

『調査の結果、早乙女 空と雪風 葵の両名は、口ではないものの、キスの経験もあるとの事!
繰り返す!
両名はキスの経験もあるとの事!!』

空「どこでそれを知ったああああああああ!!!////////」


キスとは、前回のアレの事である。


「生かして帰すなあああああああ!!」

空「うお、マジか!?奴等のスピードが上がってる!?」

海「空ああああああ!!貴様、添い寝ならまだしも、キスまでもかああああ!!」

陸「もう、俺等の友情もここまでだ!!今日でお前の全てを終わらせてやる!!」

空「だあああああああ!!」

と、なおさらスピードを上げる空。が・・・・


「死ね、早乙女えええええええええ!!」

空「ええええええええ!!?なんで、三年の連中も!!?」


後ろには、いつの間にか数を増やした二年生。前には放送を聞きつけた三年生。

万事休す。


空(・・・いや!まだ活路はある!!)


「くたばりやがれええええええええ!!!!」

空「・・・・無駄だ!!」

その瞬間、空は窓枠に足をかけると・・・・


空「I CAN FLY!!」


と、三階の窓から、一気に跳んだ。

「なにいいいいいいい!!?」

海「くそ!あいつの身体能力を甘く見ていた!!」

空「ハッハー!じゃあな、愚民共!俺はこのまま、おさらば・・・・・!」


スタッ ←空が地面に着地する音。

ドギャッ ←空が走ってきた軽乗用車に跳ね飛ばされる音。

ドシャッ ←跳ね飛ばされた空が地面に落ちる音。


「・・・・・・・・」


静まり返る校舎。

海「・・・・はいはーい。てっしゅー。」

陸「処刑は、名も無き人物が果たした。俺等の出番は、もう無い。」

日向「さて。授業受けますか。」












その日の放課後・・・・

空「・・・ったく・・・あいつ等のせいでひでぇ目に遭ったぜ。」

葵「あはは・・・・」

空「・・・・どうかしたのか?」

葵「え?」

空「なんか、暗い顔してたからさ・・・・」

葵「・・・ううん。別に・・・」

空「・・・・なんかあるなら、話してみろよ。俺でも力になれるかもしれねぇし・・・」

葵「・・・・私ね。」

空「?」

葵「私・・・最近よく、夢を見るんだ・・・」

空「夢?」

葵「うん・・・・」

空「・・・・どんな?」

葵「・・・最初は・・・空や・・・椿や・・・みんながいて・・・それで・・・
何の他愛も無い、普通の生活送っててさ・・・なのに・・・・
急に・・・みんないなくなっちゃうの・・・・一人ずつ・・・ぽつり・・・ぽつり・・・って・・・」

空「・・・・」

葵「・・・それが凄く嫌で・・・私・・・「待って。一人にしないで。」って・・・
ずっと叫んでるんだけど・・・何も出来なくて・・・それで・・・最後には・・・・・
空が消えて・・・・私も・・・一緒に・・・・・」

空「葵・・・・・」

葵「・・・・私・・・・昔から・・・・父さん達に、構ってもらえなくてさ・・・
友達とかも・・・・滅多に出来ないし・・・・だから・・・空と出会って・・・・
海や・・・・椿達と友達になれて・・・・私、今すっごく幸せなの・・・・
「ああ・・・友達がいるのって、こんなにも嬉しいことなんだな。」って・・・・」

空「・・・・・」

葵「・・・・だから、嫌なの・・・・一人になるのは・・・・今は、こうして・・・
皆一緒にいてくれるけど・・・それでも・・・いつか・・・いつかは・・・
あの夢みたいに・・・みんな・・・・居なくなっちゃうんじゃないかって・・・・!」

葵の目からは、とめどなく涙があふれている。

空「・・・・・」

葵「・・・・嫌なの・・・・せっかく・・・・せっかく友達が出来たのに・・・・」

空「・・・・・・」

葵「・・・ねぇ・・・空・・・・」

空「!」

葵「・・・・・」

空「・・・なに・・・・?」

葵「・・・空は・・・・空は・・・私と、ずっと一緒にいてくれる・・・・?」

空「・・・・・」

葵「・・・・・」

空「・・・・・」

葵「・・・・ごめん。・・・帰ろっか・・・・」

そう言い、空に背を向け、歩き始める葵。


空「・・・・一人じゃねぇから!」

葵「・・・・・え?」

空「・・・・・葵は・・・・・一人じゃない・・・・一人になんかさせない・・・・」

葵「・・・・・」

空「・・・・もし・・・・みんながお前から離れても・・・・俺だけは・・・・ずっと、
葵の傍にいるから・・・・」

葵「・・・・空・・・・」

空「・・・俺が、葵の傍にいて・・・・・ずっと・・・・ずっと守るから。」

葵「・・・・・・・」

空「・・・・って。何、言ってんだろ、俺。こんな時に・・・・//////」

葵「・・・・・ずるいよ・・・・・そんな事言うなんて・・・・ますます好きになっちゃうじゃん・・・・(小声)」

空「え?」

葵「・・・・」

と、葵は空に近寄る。

空「・・・・」

葵「・・・空・・・これ・・・受け取って・・・」そう言うと、葵はポケットから、
懐中時計を取り出す。

空「え?」

葵「・・・・お母さんの形見なの・・・・この時計・・・・」

空「・・・・なんで・・・・俺に、そんな大事なもの・・・・」

葵「・・・空になら・・・預けても良いって思ったの・・・だから・・・」

そう言い、空に時計を握らせる葵。

空「・・・・・」

葵「・・・・さ。帰ろ?」

空「え?あ・・・ああ・・・・」



・・・・俺がこの時言った言葉に、嘘偽りは無い・・・・

俺はこの時、本気で・・・・葵を守って行きたいと思ってたから・・・・

けど・・・・・

その約束も・・・・全部無駄になってしまう・・・・

ほんの・・・・

ほんの些細な、すれ違いで・・・・
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.27 )
日時: 2009/10/10 19:23
名前: SORA

第111話[SORROW MEMORY?F すれ違い、悲劇の始まり]

10月・・・・今思えば、この時からあの事件は始まってたのかもしれない・・・・

10月の初め・・・・・この日・・・・・俺は、あいつを傷つけた・・・・

そして・・・・・俺は・・・・・


空「・・・・中間テスト・・・・・超だるい。」

海「まったくだ。これで終わったとは言え、しばらくしたら、すぐに文化祭だ。」

陸「かなりのハードスケジュールだよな。この学校・・・・」

日向「お前等、毎回似たような会話してるよな。」

空「俺等に言うな。」

海「そうだ。文句は、ネタがつきかけてる作者に言え。」

陸「幸い、今のこの状況じゃ、作者は文句も・・・」

日向「わかった。わかったから、この作品の存在を脅かすような発言は控えろ。」

海「んで。この後、どうする?」

空「そうだな・・・まっすぐ帰っても良いけど・・・」

陸「テストの日は帰りが早いから、適当に、ゲーセンなんかで遊ぶのも良いけど・・・」

空「これといって、する事ねぇしな・・・・」

日向「なんなら、俺に付き合えよ。」

空「え?」

海「なんか面白い事でもあんのか?」

日向「ああ。駅前のゲーセン。あそこ、改装したっつって、結構新しい筐体とか入ってるらしいぜ?」

陸「へ〜。」

海「新しい筐体か・・・いんじゃね?」

日向「決まりだな。」

空「んじゃ。さっさと行こうぜ。」

海「だな。」

葵「あ!空!」

空「あ。わりぃな、葵。兄さん達に言っといてくれよ。」

葵「ちょ・・・待ちなさいって!・・・・・もう・・・・・」

椿「ま。あの4人の事は、諦めた方が利口よ?」

葵「・・・・みたいね。」



空「・・・ここか?」

日向「ああ。」

海「は〜・・・パッと見、前と全然違うから、気が付かなかったぜ。」

陸「どうでもいいから、さっさと入ろうぜ。」

空「だな。よし、行くぞ!」

海・陸・日向「おう!」



そして、その日の夕方・・・・


空「ん〜!遊んだ遊んだ。」


そんな事を言いながら、家に入る俺。


空「ただいま〜。」

奈々「あ。お帰り。」

空「おう。葵は?」

奈々「ああ。奥で、お父さんなんかと話してるよ。」

空「ふ〜ん。何話してるんだ?」

奈々「さあ?聞こえた限りじゃ、「時間」がどうのこうの・・・」

空「時間?」

奈々「うん。それと、「空には絶対に聞かせるな」って、私に念を押してきたけど・・・」

空「・・・俺に聞かせられない事・・・?なんだろ・・・・ちょっと行ってみるか。」

奈々「って、ダメだって!私が怒られるでしょ!?」

空「なに、気にすることは無い。知らないフリを決め込めば問題ないんだから。」

奈々「けど、ダメ・・・!」

空「スキあり!」

奈々「あ!待ちなさい!」




・・・・俺は、この時の判断を、心の底から後悔している。

この時・・・・父さんや兄さんの話を聞かなければ・・・・

あいつが傷つく事も・・・・死ぬ事も無くて・・・・・

俺と・・・・・俺達と、ずっと一緒にいたかもしれないのに・・・・・




空「さ〜て・・・何、話してるのかな〜・・・と。」



邦夫「・・・か・・・・なら・・・しても、考え・・・えるつもりは・・・・」

葵「・・・い・・・父・・・・・です。私は・・・」

氷牙「お前・・・・・れで、いい・か?もし、お前が・・・ら、あいつは・・・・」



空「なんだ・・・・?」



邦夫「・・・・君の覚悟は、よくわかった。」

葵「・・・ありがとうございます。あの・・・・空には・・・・」

邦夫「ああ。わかってる。出来るだけ、黙っておこう。」

氷牙「・・・あいつに伝えるには今回の事は、重すぎる。」

葵「・・・・」

邦夫「ああ・・・そうだな・・・」

葵「・・・言えるわけ無いですよ・・・私が、この家に・・・・空に近づいたのが・・・」



空「・・・・?」




葵「・・・・・・龍真会と、虎狼会の和平に利用するためだなんて・・・・」



空「!!」


ガタッ!


邦夫・葵・氷牙「!」

空「・・・・どういう・・・・事だよ・・・・」

邦夫「・・・空・・・!」

氷牙「・・・奈々の奴・・・・」

葵「・・・・・」

空「・・・・今の話・・・・本当なのか・・・・?」

葵「・・・・それは・・・・」

空「・・・・父さん・・・・兄さん・・・・葵・・・・今の話・・・・」

邦夫「・・・・・」

葵「・・・・・」

氷牙「・・・・・・」

空「・・・・・そっか・・・・・てことは・・・俺は最初から何も知らずに、
ただ、あんた達に良いように使われてた・・・・って事かよ。」

葵「・・・・空・・・・私・・・・」

空「言い訳なんか聞きたくねえよ!!」

葵「!!」

空「・・・・・・ふざけんな・・・・・・・!」


ダッ!


俺はその場から、逃げるように走り去った。


葵「空!」

邦夫「・・・・・」

氷牙「・・・・知られちまったな。」

邦夫「ああ。だが・・・遅かれ早かれ、いずれはこうなってた・・・・」

氷牙「・・・あいつ。たぶん、葵相手でも、マジで怒るぞ・・・いいのか?」

邦夫「・・・もう、俺達じゃどうしようもないさ・・・そう言う歳なんだ。あいつも・・・」

氷牙「・・・・・・」



空「くそ・・・くそ・・・くそ・・・!利用されてたのかよ・・・全部、あいつ等の計画通りかよ、くそ!!」

葵「空!待って!」

空「!!」

葵「はぁ・・・はぁ・・・・・・空・・・・話を聞いて?」

空「・・・・・嫌だね。」

葵「・・・・え・・・・?」

空「・・・・今まで・・・・俺を・・・・俺達を騙してたくせに・・・今更・・・何を聞けって言うんだよ?
「今までの事は、全部シナリオでした。」とでも言うか?ああ?」

葵「・・・・・違う。私達、そんなつもりじゃ・・・」

空「・・・じゃあ、どういうつもりだよ。」

葵「・・・・・」

空「・・・正直に言えよ・・・騙してたんだろ?俺を。俺だけじゃない・・・
海も・・・陸も・・・椿も、日向も!・・・・・皆の事も、騙してたんだろ?」

葵「・・・・」

空「・・・・・はっ。否定しないんだな。」

葵「・・・・うん・・・・否定しても・・・・何も変わらないから・・・」

空「ふざけんな!!」

葵「!」

空「・・・俺はな・・・お前の事、本気で友達だと思ってた。俺が何のために、
お前に陸や海を紹介したと思ってる?お前の事、友達だって思ってたからだよ!!」

葵「空・・・・」

空「・・・・なのに・・・・こんなのってありかよ・・・・?」

葵「・・・・・」

空「・・・・そういう事なら、もう良い・・・・」

葵「・・・・え?」

空「・・・・・裏切る奴を友達と思ってた俺が間違いだった・・・・・」

葵「・・・空・・・」

空「・・・・消えろ。」

葵「!!」


・・・・そして、俺は・・・・

あいつに・・・・

葵に、一番言ってはいけない言葉を・・・・

葵にぶつけてしまった。


空「・・・消えろよ・・・どっか行けよ・・・友達を騙す奴なんて、最低だ・・・」

葵「・・・・・」

空「・・・・・消えうせろ・・・・・俺の目の前から、いなくなれ!!お前なんか、友達じゃねえ!!」

葵「!!」

空「・・・・・・はっ。」



言い終わり、俺はこの時になってやっと、自分が何を言ったか理解した。

だが、時は戻らない。俺が言った事も・・・・消えやしない・・・



葵「・・・うっ・・・・うぅ・・・・」

空「・・・・・あ・・・・・・俺・・・・・・俺・・・・」

葵「うっ・・・・・く・・・ひっく・・・・・」

空「・・・ご・・・・・ごめん・・・・・そんな・・・・つもりじゃ・・・・」



そう言い、俺は葵に手を伸ばす。だが・・・・



葵「・・・・!」


パシッ!
と、葵は、その腕を払う。


空「・・・・」

葵「・・・・・・」

空「・・・・葵・・・・俺・・・・」

葵「・・・さい・・・」

空「え・・・・・」

葵「・・・うるさい・・・うるさいよ・・・・」

空「・・・葵、俺・・・・!」

葵「うるさい!!もういい!もう、いいよ!!」

空「・・・・・」



そして・・・・あいつは・・・・



葵「・・・・・空なんて・・・・・空なんて、大っ嫌い!!」



俺を・・・・否定した・・・・



空「・・・・・・」



その一言が、ただショックで・・・・気がついた時には・・・・葵はもう・・・・俺の前からいなくなっていた・・・・
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第111話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.28 )
日時: 2009/10/12 14:40
名前: SORA

あれから一週間・・・・

あの日以来・・・葵は、文字通り俺達の前から姿を消した・・・

俺は当然、あいつを探そうとした・・・

けど、出来なかった・・・

あんな酷い事を言った俺を、葵が許すはずが無い・・・・

・・・・俺は恐れていた・・・・

自分が傷つくのが・・・・あいつに、また否定されるのが・・・・

そして・・・・・

ついに・・・その日はやってきた・・・・


第112話[SORROW MEMORY?G 2004年、10月10日]


空「・・・・・」

海「・・・最近、ずっとあの調子だな・・・」

陸「・・・・・」

椿「・・・空も心配だけど・・・葵・・・どこ行っちゃったんだろ・・・」

海「・・・だよな・・・いなくなったのが先週だから・・・」

陸「一体、どうしちまったんだよ・・・」

空「・・・・・・」


すると、そこに・・・・


日向「空!」

空「・・・?」

海「日向。」

陸「どうしたんだ?そんな慌てて。」

日向「・・・・葵の居場所がわかった。」

空「!」

椿「・・・ほんとに?」

日向「ああ。今、「DB」の奴から連絡入って、先週くらいに、葵っぽい奴が
何人かの男と一緒に車乗って、伊豆の方に行ったって・・・・」

海「伊豆・・・?」

陸「伊豆って確か・・・・」

椿「・・・じゃあ、葵・・・自分で実家に帰ったって事・・・?」

日向「ああ・・・連れてかれる感じじゃ無かったって言ってたから・・・多分・・・」

海「マジかよ・・・・」

椿「そんな・・・なんで・・・葵、実家には戻らないって言ってたのに・・・」

空「・・・・・」

陸「・・・・空。」

空「!」

陸「お前、なんか知ってんのか?」

空「・・・・」

椿「空・・・・」

空「・・・俺のせいだ・・・」

海「え?」

空「・・・俺が・・・俺が、葵の事信じないで・・・あんな事言ったから・・・あいつ、きっと・・・」

日向「・・・・」

空「・・・行かなきゃ・・・・葵の所に・・・」

海「・・・・」

空「・・・あいつに会って・・・俺、謝らなきゃ・・・・」

陸「・・・だったら、俺達も・・・」

空「いや。これは、俺が蒔いた種だ。俺がケリを付ける。お前等まで巻き込みたくねぇからな・・・」

椿「空・・・・」

空「・・・じゃ。行ってくる。」




・・・・この時の判断が、一番間違ってたのかもしれない・・・・

この時・・・思い留まっていれば・・・・

葵は・・・・死なずに済んだかも知れないのに・・・・・




空「・・・・」

「・・・・来ると思ったぜ、坊主。」

空「・・・ああ・・・だろうな・・・」

「悪いが、お嬢は今、取り込み中だ。後にしな。」

空「・・・悪いけど・・・そうもいかねぇんだわ・・・」


バキィ!
俺は、その場にいた一人を蹴り飛ばす。


「テメッ・・・!」

空「・・・俺はあいつに・・・・葵に会わなくちゃいけないんだ・・・邪魔すんな!!」

「上等だ!半殺しにして、お嬢達の前に突き出してやる!」

空「おらぁああああああ!!」


・・・その後の俺は、自分でも驚くほどに奴等を蹴散らしてた。

それほどまでに・・・俺が、葵に会って、話をしなきゃ・・・

っていう感情が強かったんだと思う・・・・・

そして・・・俺はそこにたどり着いた・・・


空「葵!!」

葵「!・・・空・・・なんで・・・?」

空「・・・はぁ・・・はぁ・・・」

葵「・・・・空・・・・」

空「・・・葵・・・俺・・・」

葵「・・・・だめ・・・・」

空「・・・・?」

葵「・・・来ちゃだめ・・・逃げて!!」


ごずん・・・
と、鈍い音が響いたかと思った次の瞬間、俺の後頭部に激痛が走った。


空「ぐ・・・・!?」


後ろには、下っ端の一人が、拳を固めて立っていた。


空「・・・・く・・・いって・・・・!」

「・・・このガキ・・・」

葵「・・・空・・・」

「まったく・・・派手に暴れてくれたな?早乙女の息子。」

空「・・・・?」

晃「大人しくしていてくれれば、葵はすぐにでも、そっちに帰したと言うのに・・・」

空「・・・・何を・・・・」

晃「・・・・お前等のおかげで、龍真会と虎狼会の手打ちの件も、ようやくまとまると思っていたのに・・・」

空「・・・はぁ・・・はぁ・・・」


後頭部の激痛は治まらず、視界が朦朧としてくる。


晃「・・・・・残念だ・・・・・若い世代を、手にかける事になるとは・・・」


そう言うと、奴は自分の懐に手を入れ・・・・拳銃を取り出し、俺の頭に突きつける。


空「ぐ・・・」

晃「・・・・悪いな。こんな事が起きた以上、お前を始末する以外、対処法が無い。」

空「・・・・・く・・・・・」

葵「・・・待って・・・待ってよ、父さん!」


と、葵が、自分の父親に異議を言っていた。


晃「邪魔をするな。」

葵「なんで!?なんで、空を殺そうとするの!?父さん、言ったじゃない!
なにがあっても、空・・・・私の友達だけは傷つけないって!!」


はっきり言って、この時葵が、奴に対して何を言っていたのか、意識が朦朧としていた俺には理解できなかった。


晃「・・・・お前は、こいつに酷い事を言われたんじゃなかったのか?」

葵「!・・・それは・・・」

晃「・・・そういう事だ。どけ。」

葵「きゃ!」

空「!葵・・・!」

晃「・・・何か言い残す事はあるか?」

空「・・・・・」

晃「・・・・もう、口も利けないか・・・・」

空「・・・・は・・・・はぁ・・・・くそ・・・・」

晃「・・・・死ね。」


俺が死を覚悟した、その時・・・・


葵「やめて!!」


葵が、自分の父親の手にしがみついていた。


晃「!葵・・・!」

葵「だめ!空を殺さないで!!」

晃「今ここで殺さなければ、また同じ事が起こる!だったら、今の内に・・・!」

葵「でも、ダメだよ!こんなの!」

晃「うるさい!!」

葵「うっ!」

晃「・・・・!」

空「!!」


今度こそ、殺られる・・・そう思った時・・・・それは起きた・・・


葵「ダメ!!」




パァン!



葵「・・・・・・」

晃「・・・・!!」

空「・・・・・葵・・・・・?」

葵「・・・・」



ドサッ・・・・



あの男の弾丸から俺をかばった葵は・・・・



そのまま・・・・・



力無く、その場に崩れ落ちた・・・




空「・・・あ・・・葵・・・嘘だろ・・・・?こんなの嘘だろ・・・・・!」

晃「・・・・・」

空「・・・・なぁ・・・・葵・・・・・・葵ぃいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.29 )
日時: 2009/10/12 18:23
名前: ゆーじ

どうも、久々のコメです。

空にも空で辛い過去があったんですね・・・・なんか死人が出た時点で軽くハヤテより暗いですが、やっぱりハヤテの過去も可哀想ですよね・・・。
あ、でも空の過去もちゃんとハヤテ同等シリアス感満載なので上手いなー・・・と思いましたです!!


あと浴衣コンテスト・・・

さり気なくヒナギクとハヤテが参加していた事に笑えました(笑)

しかもまさかの歩とデートと来たものです。っふ・・・やるな・・・ハヤテ・・・みたいな(笑)


やっぱりSORAさんの小説は面白いです!!

では短いですがこれにて!!

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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.30 )
日時: 2009/10/12 19:07
名前: SORA

第113話[SORROW MEMORY?H 心に巣食う闇]

空「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」


・・・俺は、応急処置を施した葵を抱え、雨の降る伊豆を走っていた。

救急車を呼ぶより、こっちの方が速いかも知れないという、ただの思い込みだった。


空(・・・葵・・・・・・葵・・・!)


いくら温泉地とはいえ、伊豆にも病院くらいあるはず。だが、その場所がわからないという事に、

俺はようやく気が付いた。

そして、俺が取った行動・・・


空「・・・これしかないか・・・」


そう言うと、俺は葵を抱えたまま、タイミングを見計らって車道に飛び出す。


次の瞬間・・・・




キキィー!!
と、案の定、一台の車が俺の手前で止まった。


「あぶねぇな!死にてえのか!!」

空「・・・・」


その言葉を無視し、俺は問答無用でその車・・・タクシーに乗り込んだ。


「おい!話を聞いて・・・」

空「話は後で、いくらでも聞く!だから・・・」

「・・・・」

空「・・・どこでもいい!近くの病院まで行ってくれ!!」

「・・・・・」


その運転手は、俺と葵を見ると、黙って運転を開始した。





・・・・・そして・・・・・




空「・・・・・」

海「・・・・・」

陸「・・・・・」

椿「・・・・・」

日向「・・・・・」





今は、病院の手術室の前。病院に付いたあたりで、海から「どこ居るのか」と、

連絡が入り、俺はその場所を教えたため、今ここに、全員いるというわけだ。





空「・・・・・・」

椿「・・・・葵・・・・」


そう言う椿の目には涙が溜まっている。


海「・・・くそ・・・なんでこんな・・・・」

空「・・・俺のせいだ・・・くそぉ・・・!」

陸「・・・・空・・・・」

日向「・・・・・」


その時・・・・


フッ


と、手術室のランプが消えた。


空・海・陸・椿・日向「!!」


しばらくして、手術を担当した医者が出てきた。


「・・・ご友人の方々ですか?」

椿「・・・はい。」

空「・・・葵は・・・葵は・・・どうなんですか・・・?」

「・・・・申し上げ難い事ですが・・・・・とにかく、失血が酷すぎます・・・
それに、なんとか弾を除去できたとはいえ、彼女の体力が芳しくありません・・・
・・・・恐らく・・・・今日が峠かと・・・・」

空「・・・・!」


その言葉に、俺はその場にへたり込む。


椿「空・・・」

空「・・・ははっ・・・んだよ、それ・・・」

海「・・・・・」

空「峠って・・・・そんな・・・・俺・・・・まだ、あいつに一言も・・・」

陸「・・・・・」

「・・・・数分前。一瞬ですが、彼女の意識が戻りました。」

日向「・・・本当か?」

「ええ。その時、彼女は・・・「早乙女 空と話がしたい。」・・・と、一言仰り、
再び意識を失いました。」

空「・・・・」

「・・・早乙女 空と言うのは・・・」

空「・・・・俺です。」

「・・・・わかりました。では、彼女を別室の方に移しますので、
二十分後に、三階の402号室に来てください。」

空「・・・・わかりました。」




そして、二十分後・・・・



空「・・・じゃ。俺、行ってくるよ。」

海「ああ・・・」

空「・・・・・」




・・・402号室・・・



空「・・・・・」

「・・・・意識は戻りましたが・・・・」

空「それ以上言わないでください・・・」

「・・・申し訳ありません。では、私はこれで・・・」


そう言うと、医者は病室を出て行った。


空「・・・・・!」


俺の目に飛び込んできた物。それは、ベッドに横たわり、酸素マスクを付けた、痛々しい葵の姿だった。


空「・・・葵・・・」

葵「・・・・・」


スゥ・・・
と、俺の声が聞こえたのか、葵が目を開く。


空「!葵・・・」

葵「・・・・空・・・・?そこに・・・・いるの・・・?」

空「・・・・・うん・・・・・」


そう言うと、俺は葵のベッドの傍まで近寄る。


葵「・・・・空・・・・」

空「葵・・・久しぶり・・・かな・・・?」

葵「・・・はは・・・そうだね・・・久しぶり・・・かも・・・ね・・・」

空「・・・・・・」


・・・・・見ていられなかった。

元々白かった肌が、更に白くなってて、唇も青ざめている。

時折、耳に入ってくる、心拍を図る音がやけに耳障りで・・・


葵「・・・ねぇ・・・空・・・」

空「ん・・・・?」

葵「・・・私が・・・いなくなってからの・・・一週間・・・・みんな・・・・どうしてた・・・・?」

空「・・・心配してた・・・・お前が、急に居なくなったから・・・」

葵「・・・そっか・・・・みんな・・・心配してくれてたんだ・・・・嬉しいな・・・」

空「・・・・・・葵・・・・・・」

葵「・・・・空・・・・私ね・・・・」

空「・・・・?」

葵「・・・私・・・空達と出会って・・・・空達と遊べた時間が・・・今までで、
一番楽しかった・・・・海に行って・・・・お祭りにも行って・・・
それで・・・・体育祭や・・・・他にも・・・・いっぱい・・・いっぱい・・・」

空「葵・・・・」

葵「・・・ほんの・・・二ヶ月ちょっとだったけど・・・・それでも・・・私・・・すっごく幸せだった・・・
物凄く・・・・毎日が新鮮で・・・・楽しかった・・・・」

空「・・・・・」

葵「・・・みんなと出会う前は・・・朝起きると・・・いつも憂鬱で・・・
部屋を出ても・・・・誰も・・・・何も言ってくれなくて・・・・でもね・・・」

空「・・・・」

葵「・・・空達と出会って・・・空の家で暮らすようになってからは・・・
毎日、寝る前に・・・「明日は、どんな事があるんだろう。」・・・って思うようになってさ・・・
それで・・・朝起きて・・・部屋を出ると、空か・・・空のお兄さんがいて・・・
ちゃんと私に・・・「おはよう」って言ってくれて・・・私・・・それだけで、凄く嬉しかったの・・・」

空「・・・・・」

葵「おかげで・・・私・・・「生きてる」って言う実感・・・喜びを感じることが出来たの・・・」

空「・・・・・」

葵「・・・だからね・・・私・・・・空達・・・・ううん。空と出会えた事を・・・後悔した事なんて無かった・・・」

空「・・・・・葵・・・・・」

葵「・・・ありがと・・・空・・・・・最期に・・・お話できたから・・・・」

空「・・・最期って・・・・最期とか言うなよ・・・・まだ、やりたい事とか、あるだろ?」

葵「・・・うん・・・まだまだ、いっぱいやりたい事とかあるよ・・・でも・・・」

空「まだ助かる・・・諦めたら、そこで終わりだぞ・・・諦めるなよ・・・・」


と、そこまで言った瞬間・・・・


ふわっ・・・
と、葵が、俺の口に、弱々しく指を押し付けた。


葵「・・・大丈夫・・・私は・・・死ぬんじゃないんだって・・・思ってるから・・・」

空「・・・え・・・・?」

葵「・・・・死ぬんじゃ無くて・・・・いつもみたいに・・・眠りに着くんだって・・・」

空「・・・・・」

葵「それで・・・・起きて・・・部屋を出たら・・・・空が居て・・・みんなが居る・・・
あの、幸せな日常が・・・待ってるんだって・・・」

空「葵・・・お前・・・」

葵「・・・だからね・・・さよならなんて言わないよ・・・?またいつもみたいに・・・「また明日ね」って・・・・」

空「・・・・だめだ・・・・葵・・・・まだ寝ちゃダメだ・・・まだ、そんな時間じゃ・・・」



そう言い、俺は葵の手を握る。



葵「・・・・空・・・・」

空「・・・そうだ・・・今度・・・一緒に行こうぜ・・・王族の庭園・・・
今度は・・・海も・・・陸も・・・椿も、日向も誘って・・・みんなで・・・
そんで・・・・・春になったら・・・・・みんなで・・・お花見でもして・・・
葵が・・・・元気になったら・・・・・・うっ・・・・」


さっきからずっと、俺の目からは涙がこぼれている。まるで、滝のように・・・ぼろぼろと・・・


そして・・・・その瞬間は・・・・ついに訪れた・・・・・



空「だから・・・な・・・?」

葵「・・・・・ありがと・・・・・空・・・・・」

空「・・・・葵・・・・?」

葵「・・・・私・・・・空と・・・みんなと・・・・出会えて・・・・すごく・・・・幸せだったよ・・・・」

空「・・・ダメだ・・・・葵・・・だめだ、そんなの・・・・」

葵「・・・・・そ・・・・ら・・・・・」

空「・・・・葵・・・・・!」




葵「・・・・・ま・・・・た・・・・あ・・・・・・・・・し・・・・・・」













そして・・・・葵の全てが終わった・・・・



部屋に響くのは、降り続く雨の音と、心停止を意味する機械音だけ・・・



空「・・・・・葵・・・・?」

葵「・・・・・・」

空「・・・・!・・・くっ・・・・うっ・・・・うぅ・・・・・ふっ・・・ぐ・・・・」



俺は、力が抜け、徐々に冷たくなっていく葵の手を握り締め・・・ただ泣く事しかできなかった・・・



空「うっ・・・・ぅう・・・・・ああああああああああああああああああああああ!!」



・・・・葵は死んだ・・・・俺が、守ると誓い・・・・誰よりも好きになった少女の人生は・・・

皮肉にも・・・・

彼女の産まれた・・・・・10月10日に・・・終わりを告げた・・・・・
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第113話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.31 )
日時: 2009/10/13 19:26
名前: SORA

どうもです。ゆーじさん。コメをありがとうございます。では、レス返し・・・・


>空にも空で辛い過去があったんですね・・・・

ええ。できるだけ、僕の頭の中で辛くしようと考えた結果、こんな感じになりました。
そして・・・・忘れてはいけない。この頃の空はまだ、13歳であるという事を。


それでは。空の過去話完結の、第114話、どうぞお楽しみください。
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第114話[SORROW MEMORY?I そして今へ・・・・]

海「・・・・・」

陸「・・・・・」

椿「・・・・・」

日向「・・・・・」

椿「・・・ねぇ・・・空は・・・」

海「・・・あいつの事は、そっとしといてやれ・・・・」

陸「・・・・」

日向「・・・あいつだって人間なんだ・・・泣きたい時もあるさ・・・・」










・・・・・その頃俺は、雨の振る中、病院の屋上で、一人泣き叫んでいた・・・・


・・・・もっと強く降ってくれれば良いと思った・・・・


俺の声をかき消せるぐらいに・・・・


・・・・もっとたくさん降ってくれれば良いとおもった・・・・


俺の涙を誤魔化せるぐらいに・・・・




・・・・やがて、雨は止み・・・・屋上に、椿がやってきた・・・・


椿「・・・・空?」

空「・・・・なぁ・・・・椿・・・・」

椿「・・・・」

空「・・・・何かの事故で人が死んだ場合って・・・・誰が一番悪いんだっけ・・・・?」

椿「・・・・・え?」

空「・・・・やっぱ・・・・人を殺した奴かな・・・・?」

椿「・・・・何・・・・言ってるの・・・・?」

空「・・・・・・」


俺は立ち上がり、椿に歩み寄る。


空「・・・・・俺決めたよ・・・・椿・・・・」

椿「・・・空・・・・・!」

空「・・・・・あの野郎、ぶっ殺す。」





・・・・俺はこの時、どんな顔をしていたんだろう・・・・

椿の怯えた表情からして、俺は相当なまでに、酷く歪んだ顔をしてたんだろうな・・・・

・・・・あの時、俺の中に生まれた感情は、今でも良く覚えてる・・・・

・・・・あの時の俺は、間違いなく闇に囚われていた・・・・

・・・いや・・・今でもそうなのかもしれない・・・・

・・・・そして、その日以降・・・・俺は学校にも行かなくなった・・・・

陸も海も椿も・・・・皆心配してくれてただろうけど・・・・

俺の耳には、誰の声も届かなかった・・・・

その頃には、早乙女組と雪風組の手打ちの件も纏まってきて・・・・

父さんたちは、これで、泥沼の抗争にケリをつけるつもりだったらしい・・・・



・・・・そして・・・・



2004年、12月21日・・・・・

俺の14歳の誕生日・・・・手打ちが行われるこの日に・・・・




俺は動いた。




・・・・その日の、午後4時22分・・・・

俺は、自分の部屋にいた・・・・



空「・・・・・今日か・・・・・この日をどれだけ待ったんだろうな・・・・」



そう言い、俺は手元のある物体に目を向け、最終チェックを行う。



空「・・・・・雪風 晃・・・・・・・・・殺す・・・・・!」



そして、俺は手にある物体・・・・45口径の拳銃にマガジンを装填。部屋を出た・・・・







晃「・・・・じゃあ。俺達はこれで。」

邦夫「・・・・ああ。遠路はるばるご苦労だったな。」

晃「・・・そちらのお子さんは?」

邦夫「ああ。空なら、部屋にいるはずだが・・・呼んでこようか?」

晃「・・・・いや、いい。ではこれで・・・・」

氷牙「・・・・ん?」



ざわっ・・・・



辺りがどよめき始める・・・・無理も無い。雪風組の一行の前には、


この場にいるはずの無い人物が立っていたのだから・・・・



邦夫「・・・・・・空?」

空「・・・・・」

晃「・・・・」

空「・・・・よお・・・・雪風 晃・・・・」

氷牙「・・・あいつ、なにを・・・」

空「・・・・・・・」



その瞬間、俺は銃を構え、近くに居た組員の一人の足を撃つ。



パァン!



「・・・ぐああぁぁあああ!?」

空「・・・・」


パァン!パァン!


と、俺は続けて他の連中の脚や腕を容赦なく撃つ。



氷牙「空!?」

邦夫「あいつ・・・!」

空「・・・・・」



気が付いた時には、あの男の周りの組員は、皆行動不能になっていた。



晃「・・・貴様・・・!」


と、奴が銃を取り出そうとした瞬間・・・・



パァン!パパァン!



俺はすぐに、奴の右腕と、両脚を撃つ。


晃「ぐあ!」


案の定、奴はその場にへたり込む。


晃「・・・ぐ・・・・」

空「・・・・雪風 晃・・・・殺したな・・・・」

晃「・・・・?」

空「・・・・葵を・・・・・殺したな・・・・・!」

晃「・・・やめ・・・!」

空「・・・死ね。」

邦夫・氷牙「空!!」






パァン!パァン!・・・・・パァン!






・・・・・俺は立て続けに奴の体に3発の銃弾を叩き込んだ。





空「・・・・・・」

晃「・・・・」

氷牙「・・・空・・・お前・・・・」

邦夫「・・・・・!」

空「・・・・・」



ガチャン


俺は、弾切れで役に立たなくなった銃を放り捨てると、その場にへたり込んだ。


空「・・・・・なんだよ・・・・・なんだよ、これ・・・・」

氷牙「・・・・」

空「・・・こんな事しても・・・何にも変わらない・・・空しいだけじゃねぇか・・・・!」

邦夫「・・・・」

空「・・・こんな気持ち・・・・もうたくさんだ・・・・頼む・・・・誰でも良いから・・・・俺を・・・・・」










































































殺してくれ・・・・・・・・


































































・・・・・その後、俺は駆けつけた警察に、銃刀法違反及び、殺人未遂、傷害の現行犯って事で逮捕された・・・・




そして、俺は少年院での二年間の服役を言い渡され・・・・・




そして・・・・・今に至る・・・・・











氷牙「・・・・・・以上が、空の過去・・・そして、傷だ・・・・」

ナギ「・・・・」

マリア「・・・・・」

姫神「・・・・・」



空の兄の話を聞いた私達は、ただ何もいわず黙り込んでいた・・・・


・・・・私は、空の事を何もかも知ってるつもりで、実際は何も知らなかった・・・・


あいつが、そんな辛すぎる過去を背負って・・・・今でも、それに悩まされてるなんて・・・・

あいつは・・・空は・・・自分一人で、大きすぎる十字架を背負ってたなんて・・・


空が私を守る事に固執するのは・・・・そういう事だったのか・・・・


海「・・・あいつは・・・今でも自分を責めてる・・・」

陸「自分の甘さと非力さが・・・葵を殺した事に・・・・・」

椿「・・・誰も空を責めなかったけど・・・・それでも・・・空は責任を感じて・・・
暗い闇の中に閉じ篭もってる・・・・周りに心配かけないように・・・明るく振舞って・・・」

氷牙「・・・・俺達が、君にこの事を話したのは・・・・君なら・・・空を救ってくれると信じたからだ・・・」

ナギ「・・・え・・・?」

氷牙「・・・あいつの闇は・・・俺達じゃ取り除けない位に深くなってる・・・」

椿「だから・・・今、空の一番近くに居るナギちゃんに頼もうと思ったの・・・」

ナギ「・・・・」

氷牙「・・・・頼む・・・・もう、俺達じゃ無理だ・・・あいつを・・・空を、救ってやってくれ・・・・」


そう言うと、空の兄は・・・椿達は、私に向かって頭を下げた。


ナギ「・・・・・」

マリア「・・・ナギ・・・」

姫神「・・・・どうする?」

ナギ「・・・決まっているだろう・・・」

マリア「・・・・」

姫神「・・・・」

ナギ「空を救ってやれるのは、私だけ・・・・だったら!お望み通り、私が空の闇を晴らしてやろうではないか!!」

マリア「・・・・・」

姫神「・・・だろうな・・・」

氷牙「・・・・ありがとう・・・・」

ナギ「で?空は今、どこにいるのだ?」

海「・・・わかるだろ?」

陸「あいつの罪の始まりの場所・・・・」

椿「空の、誰よりも大事に思ってた人のお墓のある場所・・・・」

氷牙「・・・伊豆・下田・・・」

ナギ「・・・わかった。」

姫神「つっても、今日はもう遅い。行くなら、明日だな。」

ナギ「ああ。わかってるさ。」




待ってろよ、空!私が・・・お前を救ってやる!!
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第114話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.32 )
日時: 2009/10/14 19:33
名前: SORA

第115話[消せない罪]

空「・・・・・・」

空は、雪風の家に泊めてもらっており、いつも通り、早い時間に目が覚めた。

空「・・・ん・・・・」

それから、眠る気にもなれなかったので、仕方なく空は起き上がり、着替えと洗顔、歯磨きを済ませ、
居間に向かった。時刻は現在、午前10時27分。空にしては大寝坊の時間帯である。

そして、居間に入った空を迎えたのは・・・


「随分と遅い起床だな、お前は。」

空「え?」

ナギ「まったく・・・私には偉そうに言っておいて、お前がこうでは意味無いではないか・・・」

マリア「・・・・」

姫神「いや、「今日は6時に出る!!」とか言ってたのに、起きたのが8時のお前が言っても、
説得力0だからな?」

ナギ「ぬ・・・別に良いではないか!いつもに比べれば十分速いだろ!?」

マリア「いつもこれくらいならいいんですけど・・・」

空「・・・お嬢様・・・マリアさん・・・姫神も・・・みんななんで・・・」

馨「今朝早くにここに来てな。それからずっと、お前が起きるのを待ってた。」

空「・・・・」

ナギ「・・・・空・・・・」

空「!・・・」

マリア「・・・・・」

姫神「・・・お前の兄貴達に全部聞いたよ。お前の事・・・」

空「!・・・・そっか・・・・だからここに・・・・」

馨「・・・・」

ここに居てはマズイと悟った馨は、何も言わず部屋を出て行った。

ナギ「・・・・あの・・・・その・・・・すまなかったな・・・色々・・・・」

空「・・・なんでお嬢様が謝るんですか?」

ナギ「いや、その・・・私は・・・お前の事、知ってるつもりで・・・何も知らなかったから・・・
そのせいで、お前に無神経な事言う時もあっただろ?だから・・・・」

空「・・・・お嬢様は何も悪くありませんよ。ただ、俺が弱いのが原因なんです。」

ナギ「・・・・・」

マリア「・・・あの・・・」

空「?」

マリア「・・・こんな時にお聞きするのは、不謹慎だとわかってるのですけど・・・」

空「・・・・」

マリア「・・・雪風さんと言う方の事・・・・今でも・・・・」

空「まさか。いくら忘れ切れてないと言っても、死んだ人間を好きでい続けたりはしませんよ。」

マリア「・・・そうですか・・・」

姫神「・・・・・いつまでここに居るつもりなんだ?」

空「・・・俺が答えを見つけるまで・・・かな・・・?」

姫神「・・・答え?」

空「ああ・・・・俺は、大切な物を持っていいのかどうかって答えをな・・・」

姫神「・・・・」

ナギ「・・・空・・・帰ってきて・・・くれないのか・・・?」

空「・・・・すいません・・・・まだ・・・気持ちの整理が付かないんです・・・」

ナギ「そんな・・・・・」

空「・・・兄さん達から聞いたなら、わかるでしょ・・・?
あいつは・・・葵の存在は・・・それだけ、俺にとって大きかったんです・・・
・・・それを・・・守るって誓ったはずの人を守れなくて・・・・
傷つけたのに・・・・結局最期まで謝ることもできなくて・・・・嫌になったんです・・・自分が・・・
できるだけ、忘れようとしてたのに・・・神崎の言葉で、全部思い出して・・・・
核心突かれて・・・・あの日から、ずっと葵の夢を見るようになって・・・・それで・・・・」

ナギ「・・・空・・・」

マリア「・・・・」

姫神「・・・・」

空「・・・いじけてるって言うのは、わかってるつもりです・・・・・情けないですよね・・・
ハヤテや、天王洲には散々偉そうな事言っておいて・・・俺自身が、過去を吹っ切れてないのに・・・」

ナギ「・・・・」

空「・・・お嬢様・・・俺の事、強くてカッコイイなんて、よく言いますけど・・・現実は逆です・・・
・・・俺は・・・他の誰よりも、臆病で・・・卑怯な奴なんです・・・
過去から目を逸らし続けて・・・・それが浮き彫りになってくると、言い訳ばかりして、逃げ続けて・・・
・・・かっこよくなんか無い・・・強くなんか無いんですよ・・・俺なんて・・・」

ナギ「・・・でも・・・それでも・・・私の目には、お前は、強く、カッコよく映ってるぞ?
それに、お前はちゃんと、私を守ってくれてる・・・だから・・・・!」

空「天王洲の執事に誘拐された。」

ナギ「!・・・それは・・・」

空「・・・ああなったって事は・・・結局、俺が弱かったって事・・・強くなんか無い・・・
ただ、力を求めてあがくだけの、弱虫なんです・・・俺・・・」

ナギ「・・・そんな・・・」

姫神「・・・・」

マリア「・・・・」

空「・・・葵が死んだあの日・・・俺の中で・・・何かが、確実に死にました・・・
・・・俺が積み重ねてきたもの全てが・・・葵の死で・・・全部崩れ去ったんです・・・」

ナギ「・・・・」

空「・・・お嬢様・・・」

ナギ「!・・・なんだ・・・?」

空「・・・俺・・・もうダメなんです・・・」

ナギ「・・・・・え・・・・?」

空「・・・俺・・・怖くて怖くて・・・たまらないんです・・・お嬢様を・・・みんなを・・・
俺の・・・・大切な人達、全部を失うのが・・・・でも・・・・力の無い俺には・・・
何も出来ない・・・・だから・・・・俺・・・・もう、執事を続けるだけの気力が・・・」

ナギ「!・・・だめだ!!」

そう言うと、ナギは空に掴みかかる。

ナギ「空・・・どうしちゃったんだよ・・・どうしちゃったんだよ、お前!」

マリア「ナギ・・・!」

ナギ「お前は・・・お前は、そんなに卑屈な奴じゃなかっただろ!?
お前は・・・いっつも明るくて・・・強くて・・・カッコよくて・・・なのに・・・!」

空「・・・・」

ナギ「・・・頼むよ、空・・・執事を続けられないなんて言わないでくれ・・・
・・・今の私には・・・お前しか居ないんだ・・・お前以外の執事なんて、考えられないんだ・・・
・・・・私には・・・・お前が必要なんだよぉ・・・・」

空「・・・・お嬢様・・・・」

そこに・・・

馨「ちょ・・・ちょっと待てって!今、あんたが部屋に入ったら・・・」

「なんだ?俺が部屋に入ると、なんか問題でもあるのか?」

馨「いや、問題どころの騒ぎじゃ・・・だから、入っちゃ・・・!」

ガチャ
と、居間に馨と、もう一人男が入ってきた。

空「?・・・・!!」

ナギ「・・・・?」

マリア「・・・・」

姫神「・・・・」

「まったく・・・・一体何が・・・」

空「・・・・」

ナギ「・・・空・・・?」

馨「・・・はぁ〜・・・・」

「?・・・!・・・・早乙女・・・・」

空「・・・晃・・・」そう言う空の表情は、今までに無く、憎悪に歪み始める

ナギ「・・・・!」

空「・・・・雪風 晃ぁ!!」

その咆哮と同時に、空は晃に向かって突っ込む。が・・・


ガシッ!
と、姫神がそれを制止する。

空「・・・!放せ!!」

姫神「落ち着け・・・・!」

空「放せ・・・放せよ!殺す・・・殺してやる!こいつは!こいつだけは!!」

姫神「・・・・!」

晃「・・・俺が憎いか?」

空「ああ、憎いよ・・・あんたが憎くて、たまらない・・・・!」

晃「・・・そうか・・・・なら・・・今度こそ、殺してみるか?」

馨「!親父・・・!」

空「・・・いい度胸だ、この死にぞこないが・・・今度こそ殺してやるよ!!」

姫神「早乙女!!」


バキィ!
と、姫神が空を殴る。

空「!?」

姫神「・・・どうしちまったんだよ、お前は!!」

空「・・・はぁ・・・はぁ・・・」と、空は激しい憎悪を籠めた目で晃を睨む。

晃「・・・・」と、晃は無言で部屋を出て行った。

馨「・・・・・」

空「・・・なんで・・・」

ナギ「・・・空・・・」

空「・・・なんで・・・あいつが生きてんだよ・・・」

マリア「・・・・」

空「・・・なんで・・・葵は死んでるのに・・・葵を・・・自分の娘を殺したあいつが生きてんだよぉ・・・」

姫神「・・・・」

馨「・・・・早乙女。」

空「・・・・?」

馨「・・・さっき・・・葵の部屋で、これを見つけた。」

空「・・・ビデオテープ・・・?」

馨「ああ・・・・たぶん、お前宛だ・・・・」

空「・・・俺に・・・?」




・・・ブツッ・・・

『お。映ってる?映ってる?え〜・・・・ハローハロー。』

空「・・・この声・・・葵・・・?」

葵『・・・・・よし。え〜・・・こほん。空、見てる?葵だよ〜。』

空「・・・・」

ナギ「葵・・・こいつが・・・」

葵『・・・え〜・・・何から話したら良いんだろ・・・わかんないな〜・・・こう言うの・・・』

マリア「・・・・」

姫神「・・・・」

葵『・・・これを見てるって事は・・・もう・・・私は・・・空の傍にはいないよね・・・?』

空「・・・・」

葵『・・・直接言えなかったから・・・こんな形だけど・・・どうしても、空に言っておきたかったんだ・・・・本当の事・・・・』

空「・・・・」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.33 )
日時: 2009/10/15 15:09
名前: SORA

第116話[時を越え、伝わる真実]

空「・・・本当の事・・・?」

葵『・・・まずは・・・ごめんね?空の事、大嫌いなんて言っちゃって・・・』

空「・・・何言ってんだか・・・」

葵『・・・・空にああ言われたのはショックだったけど・・・それは全部、
空に真実を話せなかった、私が悪いんだ・・・・・まぁ、空の事だから、全部自分のせいだって思ってるだろうけど・・・』

空「・・・・」

葵『・・・・本当はね・・・・初めの内に、空に全部話しておくつもりだったんだ・・・・
でも・・・言えなかった・・・・だって・・・空は、純粋すぎたから・・・・』

空「・・・・」

葵『だから・・・・空のお兄さん達と話し合って・・・・最後まで黙っておこうって事になったの・・・
もし、空が真実を知ったら・・・・きっと、怒るだろうからって・・・・』

ナギ「・・・・・」


・・・空は、ただ画面に映る、葵という女に見入っていた。・・・まるで、本物がそこに居るかのように・・・


葵『・・・・・本当は・・・・もっと早めに言って・・・もっとみんなと一緒に居たかった・・・
・・・でも、言えなかった・・・・私には・・・・そうしなきゃならなかったから・・・」

マリア「・・・・」

葵『・・・ごめんね・・・空・・・空の事、ずっと騙してて・・・話さなきゃって思う度に・・・
空は・・・いつも笑顔で私に応じて・・・だから・・・ずっと言えなかった・・・
空の笑顔を崩したくなかったから・・・・
・・・他の何よりも・・・・空を騙し続ける事の方が・・・ずっと辛かった・・・』

空「・・・・」

葵『・・・・・でも・・・・・私は・・・・空に出会えてよかったって思ってる・・・』

空「・・・・・」

葵『空と出会えたおかげで・・・・楽しい毎日を送る事が出来たから・・・・
初めての・・・本気で信頼できる友達・・・初めての・・・みんなで分かち合う思い出・・・
・・・そして・・・・//////』

空「・・・・?」

葵『・・・生まれて初めて・・・・・人を好きになれた事・・・・・それが一番、嬉しかった。』

空「・・・・・」

葵『・・・・真実の他にも・・・・空に言いたい事があった・・・・』

空「・・・え・・・・?」

葵『・・・もう言えないだろうから・・・この場で言うね・・・』

空「・・・・」

葵『あ!でも、もし私が、空の傍にいたら、ここから先は見ないでよね!・・・その・・・・・恥ずかしいから・・・・//////』

ナギ「・・・・・」

葵『・・・・こほん。・・・・空・・・・』

空「・・・・・」

葵『・・・・ずっと言いたかった・・・・けど、言えなかった・・・・私の・・・本当の気持ち・・・』

空「・・・・」

葵『・・・・空・・・・私・・・・』

空「・・・・・」

葵『・・・私は・・・・早乙女 空の事が・・・・・大好きです。』

空「!!」

葵『・・・友達としてじゃなくて・・・・一人の・・・・異性として・・・・空の事が好き・・・・//////』

空「・・・・・」

葵『・・・あの時・・・空と初めて会った、あのときから・・・・ずっと・・・空の事が・・・大好きだった・・・』

ナギ「・・・・・!」

葵『・・・だから・・・本当の事も言えなかった・・・空を傷つけたくなかったから・・・
・・・空が大好きだったから・・・・』

空「・・・・」

葵『・・・・もし・・・・ここまで見てるって事は・・・空はまだ・・・私の事、引きずってるんだよね・・・
・・・・でもね、空・・・・たぶん・・・今の空の隣には・・・空にとって、すごく大切な人がいるはずだよ?
・・・たぶん・・・・その人も、空の事を大切に思ってると思う・・・・』

空「・・・・」


その瞬間、空が、私の方を見てきた。


ナギ「!・・・・/////」


・・・・なんか恥ずかしくなってしまい、私は不意に視線を逸らす。


葵『・・・そんな人がいるなら・・・・もう私は・・・空にとって必要ない・・・・
だから・・・もし、今でも私を引きずってるなら・・・・
・・・・もう・・・・私の事、気にする必要は、ないんだよ・・・?
あの一件は、私も十分悪いんだし・・・・空は・・・自分を責めてるだろうけど・・・
空は何にも悪くない・・・・悪いのは・・・私だから・・・・・
だから・・・・もう・・・・私の影を追うのは、やめて・・・?』

空「・・・・葵・・・・」

葵『・・・・あれ?・・・・変だな・・・なんで・・・涙なんか・・・・』

ナギ「・・・・・・」

葵『・・・・そろそろ・・・時間・・・・空・・・最後に、もう一度だけ言わせて・・・』

空「・・・・・」

葵『・・・いつまでたっても・・・・私は・・・・空の事・・・・』


画面には、大粒の涙をぽろぽろ流す、葵の姿があった。


空「・・・・」

葵『・・・・大好きだよ・・・・ずっと・・・ずっと・・・・・いつまでも・・・・・』



・・・・ビデオは、そこで終わった。



空「・・・・ふぅ・・・・」



と、一息ついて、ソファにもたれかかる空。



空「・・・相っ変わらず、マイペースな内容だったな・・・賢いバカなあいつらしいや・・・」

マリア「・・・・・」

姫神「・・・ナギ・・・」

ナギ「・・・・」

空「・・・すいませんけど、皆、部屋出ててもらえます?ちょっと、一人になりたいんで。」

ナギ「・・・ああ・・・」


そう言われ、私達は、皆揃って部屋を出た。


ナギ「・・・・なぁ。」

馨「ん?」

ナギ「・・・・あいつ・・・・葵の墓ってどこにあるのだ?」

馨「・・・・あいつ等が初めて出会った場所・・・・こっからそう遠くない庭園だ・・・」

ナギ「・・・ん。わかった。マリア、姫神。私は、ちょっとそこに行ってくる。お前等は来るなよ?」

姫神「・・・ああ。」

マリア「・・・わかりました・・・」

ナギ「・・・・・」


そうして、私はその女の墓があるという庭園に向かった。















・・・・みんなが出て行った後の、リビング・・・・俺はそこのソファにもたれかかっていた。



空「・・・・馬鹿だ・・・・本当に、馬鹿だよ・・・・あいつも・・・俺も・・・・」



・・・・自然と、目頭が熱くなり・・・・気が付いた時には・・・俺の目からは涙が溢れていた・・・



空「・・・・・なんで・・・・今になって・・・・」



・・・自分が嫌だった・・・・謝れなかった自分が・・・・「好き」だと言えなかった自分が・・・


でも・・・葵は、そんな俺をも赦してくれてた・・・むしろ・・・・そんな俺を・・・・好きでいてくれてた・・・・


それだけで・・・今の俺には、十分すぎるほどだった・・・・



空「・・・・・葵・・・・・!」




・・・そして、俺は泣いた・・・・出来るだけ声を押し殺して・・・・


・・・・俺は赦された・・・いや・・・すでに赦されていた・・・・


そして・・・・俺はもう、我慢する必要はないと悟った・・・・


空「う・・・・・うあ・・・・ああああああ・・・!!」



俺は・・・今まで溜めていた物・・・全てを吐き出し続けた・・・・

























ギィ・・・

姫神「?」

マリア「!・・・・早乙女君・・・・」

空「・・・どうも・・・マリアさん・・・」

そう言う空の眼は真っ赤になっている。

姫神「・・・・」

空「・・・・吹っ切れたよ・・・何もかも・・・・」

姫神「・・・そうか・・・」

空「・・・こんなに泣いたのは、久しぶりだ・・・・思いっきり泣くって言うのも、悪くねぇかもな・・・」

マリア「・・・・」

その言葉に、二人とも微笑む。

空「・・・お嬢様は?」

マリア「え?ああ・・・ナギなら・・・」

姫神「お前と雪風が初めて会った場所に行ったが・・・」

空「・・・そっか・・・わかった。んじゃ。俺も行ってくる。」

姫神「ああ。行ってこい。」

空「・・・・・」


と、微かに微笑むと、空も葵の墓へと向かった。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.34 )
日時: 2009/10/16 14:53
名前: SORA

第117話[乗り越えた過去、気付いた想い]

表紙:葵の墓の前に立つ空とナギ。


ナギ「・・・・」

ナギは、王族の庭園にある、葵の墓の前に立っていた。

ナギ「・・・よう。雪風 葵・・・だったっけ?」

と、葵の墓に語りかけるように話すナギ。

ナギ「・・・・お前のビデオレター、私も見たよ。それを見たあいつは、お前の事、「賢いバカ」とか言ってたぞ?
ちょっと前まで好きだった女のことを。・・・まぁ、それが空の良い所でもあるんだがな・・・
・・・はっきり言っておく。私は空が好きだ。いやもう、大好きだ。マジで。
たぶん、お前が空を好きだったのと、同じくらいだと思うぞ?私は。」

と、苦笑しつつ話すナギ。

ナギ「・・・たぶん、空は・・・大丈夫だと思う・・・お前が残したメッセージのおかげで・・・
空は、お前のことを断ち切ったと思う・・・まぁ、完全にとは行かないけどな・・・
・・・・私は・・・・一度で良いから、お前と話してみたかったな・・・
空が好きになった奴というのが・・・どれだけ良い奴か知りたかったし・・・」

そう言うと、ナギは墓の前に座る。

ナギ「・・・私のわがまま・・・・一度・・・ホントに一度・・・夢でも良いから・・・空に、会ってやってくれないか?
あいつは・・・・お前に謝りたがってるから・・・・私もお前と同じだ・・・
空の笑顔を崩したくない・・・・空に笑っていてほしい・・・・だから・・・・」

と、その時・・・




空「死人に、あんま無茶なお願いするもんじゃないっすよ?」

ナギ「!」

空「・・・・」

ナギ「・・・空・・・」

空「・・・よう。葵。」

ナギ「・・・・・」

空「・・・紹介が遅れちまったな。この人は、三千院ナギお嬢様・・・」

ナギ「・・・・」

空「・・・今の・・・俺が守るべき人だ・・・・」

ナギ「空・・・・」

空「・・・確かに、お前は俺の事、悪くないって言ってたけど、それでも、俺はお前に謝りたい。
・・・・夢でも良いから、もう一度会ってみてぇな。お前に。」

ナギ「・・・・」

空「・・・・」

そこに・・・

マリア「ナギ!」

姫神「早乙女!」

空「っと・・・迎えが来ましたね、お嬢様。」

ナギ「ああ・・・だな・・・」

空「・・・・じゃ。また来るよ。今度は、陸や海達も連れてくる。」

ナギ「・・・・」

空「・・・・行きましょう・・・・お嬢様。」

ナギ「・・・ああ。」





















































・・・・拝啓・・・・つっても、手紙書くわけじゃないけど。


・・・・え〜・・・・


本当の父さん、それに母さん。


それと・・・葵・・・


早乙女 空です。


え〜・・・・ここ数週間、俺はずっと塞ぎこんでおりました。


・・・・・OK。あんた等が、「情けない」って言ったのは、よく聞こえた。


・・・ああ、痛くなんかない。心が痛くなんかないさ!


・・・・ごほっ。


・・・・ま。そんな感じで、俺は結構くすぶってたよ。色々あってさ。


けど・・・今はもう、大丈夫だ。完全に・・・ってわけじゃないけど、嫌な思い出も乗り越えたし。


・・・・・これも、お嬢様のおかげなのかな・・・・・


俺、最近、ある人の事が、結構気になっててさ。


なんなのかな〜って、ずっと思ってた。


・・・・・・けど、真正面から向き合ったら、なんでかは、すぐにわかった。


だから・・・・・これからの俺は、もう大丈夫。


だって・・・・


俺を支えてくれる人がいるから。


俺の傍にいて・・・俺を励ましてくれる人がいるから。


だから・・・・俺は今度こそ、この人を守って行きたいって思ってる。


・・・・父さん・・・・母さん・・・・


俺を産んでくれて、ありがとう・・・・


・・・・葵・・・・


俺なんかの事を、好きになってくれて、ありがとう・・・・



みんなの思いも背負って・・・・俺はこれからも生きてくから・・・



見守っててくれよ・・・・これからも・・・・



あ。それと、報告事項がもう一つ。



・・・・言い難いんだけど・・・・・




・・・・・俺・・・・・

























































































好きな人が出来たよ・・・・
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.35 )
日時: 2009/10/16 19:33
名前: SORA

ナギ「とりあえず、第二章も一通り落ち着いたな。」

空「そうですね。これから、第二章は中盤に突入ですよ。」

ナギ「まぁ、作者も喜んでるみたいだな。空の過去編を終わらせる所まで、この作品が続いたのが。」

空「まぁ、あんまり深く掘り下げるの、やめましょうか。色々とまずいですし。」

ナギ「だな。」

空「ええ。」


・・・・・・今回から、空の髪形が変わります。


第118話[決闘]

表紙:髪形変えて心機一転の空。


空「ん・・・」

と、例によって朝早く目が覚める空。

空「・・・・あぁ・・・・そういや、三千院家に帰ってきたんだっけ、俺。」

そう言い、その数分後にベッドから降り、寝間着のまま洗面所に向かう空。






・・・・一時間後・・・・


マリア「あ。おはようございます、姫神君。」

姫神「ん?おう。」

マリア「・・・早乙女君は・・・寝坊ですかね・・・?」

姫神「あいつにしちゃ、珍しいな。」

マリア「まぁ、ここ最近色々ありましたから、一度位は寝坊しても・・・」


と、その時・・・


ガチャ

マリア・姫神「ん?」

空「お。おはようございます、お二人さん。」

マリア・姫神「・・・・」

空「・・・・どうした?」

マリア「え?えっと・・・あの・・・早乙女君・・・・ですよね・・・?」

空「?そうですけど・・・」

姫神「・・・お前・・・髪、切ったのか・・・?」

空「ん?あぁ、色々思い直す所もあってさ。まぁ、イメチェンって奴?」

マリア「・・・・・」

姫神「・・・人って・・・髪切るだけで、随分印象変わるんだな・・・」

空「・・・・そうか?」




そして、学校へ・・・・

海「・・・空・・・・」

陸「・・・お前・・・」

椿「・・・・」

空「おう。久しぶり。」

陸「・・・髪・・・切ったのか・・・・」

空「おう。色々あってな。」

海「・・・ここにいるってことは・・・」

椿「・・・葵の事はもう・・・」

空「・・・ん〜・・・まだ、完全にってわけじゃねぇけど・・・まぁ、大丈夫だ。もう。」

海「・・・そっか。」

空「あれ?そういや、日向は?」

海「あ・・・」

椿「・・・」

空「?」

陸「・・・日向の奴・・・あれ以来、すっかり変わっちまってさ・・・」

空「変わった?」

海「ああ・・・なんか、昔みてぇに意味も無く暴れる感じで・・・」

空「ふ〜ん・・・」


そこに・・・

ガラッ

空・海・陸・椿「!」

日向「・・・・」

海「・・・日向・・・」

空「・・・・」

陸「おい、空!」

空「・・・・よう。」

日向「・・・なんか用か?」

空「おいおい。そんな態度は無いんじゃないの?せっかく、二週間ぶりに・・・」

日向「うるせぇんだよ。俺に構うな、タコ。」

空「なっ・・・!」

日向「・・・・」そうして、教室を出て行く日向。

海「おい、日向!」

空「・・・むかつくな〜・・・どうしたんだ、あいつ?」

椿「・・・・「神崎が襲ってきた時、空が腰抜けになっちまった。」って言ってたけど・・・」

空「・・・・あぁ・・・・」

海「心当たり、あんのかよ・・・」

空「・・・日向があんな風になっちまったのが、俺のせいなら・・・目ぇ覚ますのは、俺の役目だな。」

陸「お前・・・」

空「・・・あいつに、放課後に俺らの溜まり場に来るように伝えとけ。ああいう奴には、拳で語った方が、一番良い。」

椿「・・・ぷっ。」

空「ん?」

椿「いや・・・ただ、いつもの空だな〜って・・・」

空「・・・?」




・・・そして、放課後・・・


日向「・・・・」

空「お待たせ。」

日向「・・・こんなとこに呼び出して、なんのようだ?」

空「あ〜・・・それなんだけどさ・・・悪かったな。この間は。」

日向「あ?」

空「ほら。俺、あん時結構精神的にキててさ。だから、お前の言う事なんて、これっぽっちも聞いてなかったんだわ。だから・・・」

日向「だからもう一度、仲良くやろうってか?あほらしい。」

空「・・・あん時の事は、素直に反省してるって。だから、意味も無く暴れるのはやめろ。な?」

日向「・・・・」

空「・・・日向・・・」

日向「・・・空・・・」

空「?」

日向「・・・今年の一月・・・お前が白皇に編入して、俺のクラスに来た時・・・
俺は正直、嬉しかった。なんだかんだ言っても、俺もお前の事、仲間だと思ってたからな・・・」

空「・・・・」

日向「だが、本質はどうだ?一皮剥けば、単なる腰抜けに成り下がってるじゃねぇか。」

空「・・・・」

日向「・・・葵や、三千院みてぇな奴等に毒されたか?あぁ?」

空「!日向・・・俺の事は、好き放題言ってくれて構わねーが・・・
葵や、お嬢様をバカにする事だけは許せねぇな・・・」

日向「はっ・・・だったら、どうするよ?ここでやるか?」

空「ああ。俺は元々、そのつもりでテメェをここに呼んだからな。」

日向「・・・上等だよ・・・」

空「・・・・確かめてみろよ。俺のどこが変わったか。そして、どこが変わってねぇか。」

日向「行くぞ、空!!」

空「・・・・」




一方、三千院家・・・・

ナギ「う〜・・・・」

マリア「ようやく、お目覚めですか?」

ナギ「うるさい・・・それより、空は?」

マリア「早乙女君なら、まだ学校から帰ってきてませんが・・・」

ナギ「そうなのか?この時間なら、帰ってきてもおかしくないのに・・・」

マリア「まぁまぁ。お楽しみは取っておいた方が良いですよ?」

ナギ「は?」

マリア「フフッ・・・後のお楽しみです。」



そして・・・・


日向「はぁっ!」

ゴシャア!

空「ぐっ!」

日向「・・・どうしたよ・・・・変わったのは、強いから弱いになっただけか?あぁ?」

空「ぺっ。・・・俺が弱くなったわけじゃなくてよ・・・お前が強くなっただけじゃねぇの・・・?」

日向「・・・あぁ、そうかい!」

バキィ!

空「がっ!」

日向「・・・なんで・・・なんで、ここまで腑抜けになっちまったんだよ、お前は!」

空「・・・!」

日向「・・・俺は・・・俺は、お前に負けたあの日から、ずっとお前を目標にしてた!
お前の強さを知って、俺もそれを目指そうとした!いつか、お前に勝つために!」

空「・・・・」

日向「・・・なのに・・・こんな・・・!」

空「・・・・・」

日向「・・・・だったら・・・・ここでお前を、潰してやる!!」

そう言い、拳を振り下ろす日向。が・・・


ガシッ!

日向「・・・!」

空「・・・・」

空は、その拳を掴んでいた。

日向「くっ・・・!」

空「・・・言いてぇ事は・・・それだけか・・・?」

日向「・・・・」

空「・・・ふん!」


ゴキィ!
と、日向に頭突きを決める空。

日向「ぐあっ・・・!」


バキィ!
続けて、日向を殴り飛ばす。

空「・・ったく・・・黙って聞いてりゃ、ほんとに好き放題言いやがって・・・」

日向「・・・・」

空「俺の強さを知ったから、俺と同じものを目指そうとした?甘ったれんな!!」

日向「・・・!」

空「・・・日向・・・お前も、俺に無いもん持ってるだろ?だったら、それを伸ばして、
お前自身の強さにしちまえば良いじゃねぇか?」

日向「・・・・言うほど、簡単じゃねぇんだよ!」

そう言い、空に殴りかかる日向。

空「・・・だよな・・・確かに、言うほど簡単じゃない・・・けどな・・・」

と、それを避け、日向の腹に拳を叩き込む。


ドグッ!

日向「ぐぅっ!」

空「・・・お前なら、出来る・・・俺は、そう信じてる・・・」

日向「・・・何を・・・!」

空「・・・・無理して、俺と同じ道を歩むな・・・お前には、お前なりの道がある・・・」

日向「・・・・・・」

空「・・・それにな・・・日向・・・」

日向「・・・・?」

空「・・・俺を目指すような奴が・・・・・」と、拳を固める空。

日向「・・・・!」

空「・・・俺に勝てるわけねぇだろうが!!」


バキャア!
その瞬間、空の渾身のアッパーが日向に炸裂。そのまま日向は宙を舞い・・・


ドシャッ・・・
地面に仰向けに落下した。


日向「・・・・」

空「・・・ふ〜・・・・どうよ?まだやるか?」

日向「・・・もう動けねぇよ、くそったれ・・・」

空「・・・最後までデカイ口叩くのな、お前。」

日向「うるせ。」

空「・・・・・」

日向「・・・サンキューな。」

空「あ?」

日向「・・・お前のおかげで、目ぇ覚めたわ。かなりスッキリしてる。今。」

空「・・・あっそ。」

日向「・・・ぷっ。」

空「・・・へっ。」

日向「・・・は・・・ははははははは!」

空「・・・くっ・・・あっははははははは!」




その日の夕方。刹那宅。

刹那「・・・・・」

あれから二週間。一通り落ち着いた刹那は、今は自宅療養となっている。

ある程度の事は自分で出来るが、家が近いとの理由で、ヒナギクが介護に来るらしい。(と言うより、海や陸が勝手に決めた。)


刹那「・・・・・」


ピンポーン♪

ヒナギク「お邪魔しま〜す・・・」

刹那「・・・・」

ヒナギク「・・・あ・・・・えっと・・・・具合の方は・・・?」

刹那「・・・まあまあですね。ちょっと体が痛む程度ですし。」

ヒナギク「あ・・・そう・・・」

刹那「・・・!げほっ!げほっ!ぐっ・・・!」

ヒナギク「!刹那君!」

刹那「ごほっ!ごほっ!う・・・!」

ヒナギク「・・・・・」

刹那「・・・はぁ・・・はぁ・・・」



















その日の夜・・・大和達の潜む地下堂・・・・

大和「・・・ぐ・・・・あぁ・・・・!」

と、左腕を押さえ、苦しんでいる大和。

大和「・・・くそ・・・思ったより・・・侵食が・・・」


と、そこに・・・・


「よぉ。お苦しみの所、失礼するぜ。」

大和「!・・・・」


大和が振り向くと、そこには腰まで届く蒼い髪、鋭い蒼色の目、そして、

2mは軽く越える長さの、一風変わった日本刀を腰に差した男が立っていた。


大和「・・・くっ・・・!・・・あんたか、九頭神・・・・!」

九頭神「随分と余計な事してくれたじゃねぇか。おかげで、予定日を4ヶ月も早める羽目になっちまった。」

大和「はっ・・・よく言うよ。俺に・・・俺達に力を与えてくれたあんたには感謝してる・・・
だがな・・・俺達はあんたに従ってるわけじゃねぇ・・・ましてや・・・あんたの背後にいる奴にもな・・・」

九頭神「・・・それでいい。下手に従われても、手間がかかるだけだしな。」

大和「・・・・!ぐぅっ・・・!」

九頭神「・・・・傷つけてまで、自分の弟を取り戻すか・・・歪んだ愛情だな。」

大和「・・・そう言うあんたは、どうなんだ・・・?」

九頭神「・・・あ?」

大和「・・・15年前・・・あんたの弟は死んだと思われていた・・・あらゆる人間からな・・・
だが・・・十年前・・・三千院紫子が死んだと同時に、あんたの弟が生きてる事が発覚した・・・」

九頭神「・・・・・」と、無言で大和に近づく九頭神。

大和「・・・この世で唯一の肉親が生きていて、喜んでるのか・・・それとも・・・」

九頭神「・・・・!」

次の瞬間、九頭神は一息に刀を抜き、大和に向かって振り下ろした。


ガキィィィン!


大和「・・・・・」

が、大和はその斬撃を左腕で防いでいた。

九頭神「・・・へぇ・・・」

大和「・・・くっ・・・」

九頭神「随分、立派な篭手が出来たじゃねぇか。仲良くやってるようで、安心したよ。
これぞ文字通り、一心同体って奴か。」

大和の左腕には、先程までなかった、漆黒色の篭手がはめられていた。

九頭神「・・・・今回は見逃してやるが・・・・また行くつもりなら、今度こそ、「城への道」を開いてこい。」

大和「・・・・」

九頭神「もし出来たなら、今回の任務放棄はチャラにしてやる。」

大和「・・・そりゃどうも・・・」

九頭神「・・・あぁ・・・それと・・・」と、先程までとは打って変わって、ドスの利いた声で続ける九頭神。

大和「・・・・?」

九頭神「・・・二度と、俺とあいつを仲良しな双子の兄弟みてぇな言い方すんじゃねぇ。
もう、そんな甘っちょれぇ兄弟関係には戻れねぇんだよ、俺達は。」

大和「・・・・・」

九頭神「今度言ったら、その武器ごとたたっ斬るから、そのつもりでな。」

大和(・・・・今のは・・・・マジで斬るつもりだったみてぇだな・・・・)


そして、その日の夜は更けていく・・・・
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第118話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.36 )
日時: 2009/10/17 10:08
名前: SORA

第119話[蘇る思い出、現れるもう一人の犯罪者]

表紙:姫神と背中合わせになっている謎の男


今から、約十年前・・・・


「うっ・・・・ぐすっ・・・・ひっく・・・」


と、とある公園で一人の少女が泣いていた。


「うっ・・・うぅ・・・」


そこへ・・・


「・・・君・・・なんで泣いてるの?」


一人の少年がやってきた。


「うぇ・・・?」


「・・・・・」


そうして、少年は少女の隣に座る。


「・・・・・」


「・・・ねぇ。どうして泣いてるの?」


「・・・・母が・・・・」


「母・・・お母さんが?」


「・・・母が・・・亡くなってしまったのだ・・・私の・・・たった一人の母が・・・」


「・・・・そう・・・なんだ・・・・」


「・・・私・・・母に酷い事を言ってしまって・・・謝りたかったんだけど・・・謝れなくて・・・それで・・・・」


「・・・・・・」


「う・・・うぅ・・・・」


「・・・・僕も・・・・」


「・・・・?」


「僕も・・・似たようなものなんだ・・・・」


「え・・・・?」


「僕も・・・ついこの間・・・大好きだった兄さんが、亡くなっちゃってさ・・・」


「・・・・・」


「・・・・似たもの同士だね。僕達。」


「・・・・・・」


「・・・・お家には、帰らないの?」


「・・・帰っても・・・母との思い出で辛くなるだけだ・・・帰りたくない・・・」


「・・・じゃあさ。」


「・・・?」


「僕の家に来なよ。」


「へ・・・?」


「僕の家なら、君のお母さんは何も関係ない。君が辛い思いすることもないし・・・ね?」


「・・・でも・・・」


「大丈夫。父さんも母さんも、みんな優しいから。」


「・・・・・」


「僕、早乙女 空。君は?」


「・・・わ・・・私は・・・・」






































空「・・・・はっ。」

例により、ベッドの上で目覚めた空。

空「・・・・懐かしいな・・・・十年も前の夢、見るなんて・・・」

そう言うと、空はベッドから降りて執事服に着替える。

空(・・・あの子と一緒に居れたのは、ほんの2,3日程度だったけど・・・・あの子・・・・今どこで、何してるんだろ・・・・)

そうして、部屋を出る空。そこには・・・・


ナギ「む。」

まだ寝ぼけ眼のナギが立っていた。

空「あ。おはようございます、お嬢様。」

ナギ「あぁ・・・おはよう・・・ふぁ・・・・」

空「・・・眠そうですね・・・」

ナギ「まぁ、実際眠いからな・・・」

空「・・・・」

ナギ「・・・・どうした?」

空「・・・いえ、別に。」

ナギ「ふ〜ん・・・そっか・・・・」

そこへ・・・・


姫神「お。今日は速いんだな。」

空・ナギ「姫神。」

姫神「・・・ユニゾンすんなよ・・・」

空・ナギ「え?あ・・・・・///////」

姫神「・・・まぁ、いいや。速くしろよ、早乙女。遅刻しても知らねぇからな。」

空「え?あっ!」

と、時計を見て唖然とする空。

空「やっべ・・・速くしねぇと!」



そうして、学校に向かう空。


空「・・・・・」

海「・・・どうした?いつになく沈んでるじゃねぇか。」

空「・・・・」

陸「どうした?腹でも下したのか?」

空「・・・・」

椿「・・・今日の一時間目は、体育だぞ〜・・・」

空「・・・・」

日向「・・・白髪〜・・・」

空「・・・・・」

海「・・・白髪にも反応しないとなると・・・」

陸「こりゃ、重症だな・・・」

咲夜「あ〜、はいはい。ここはウチに任しとき。」

椿「え?」

咲夜「空〜。」

空「・・・・」

咲夜「・・・・」

そうすると、咲夜は空の耳元まで顔を近づけると・・・

咲夜「・・・ナギの事でも考えとんのか?」

空「ぶっ!////////」

海・陸・椿・日向「おお!」

空「さ、咲夜さん!急に何を・・・!」

咲夜「ん〜・・・その反応・・・さてはお前・・・・ナギに惚れたか?」

空「はいぃ!?///////」

海「え?そうなのか?」

空「いや、違うって!///////」

椿「・・・そうやって否定するところがまた・・・・」

空「ばっ・・・!お前等、俺一応、執事だぞ!?執事が主に惚れるなんて・・・!//////」

陸「まぁ、そう言うなって。恋愛に身分は関係無ぇだろ?」

日向「認めちまえよ。楽になるぜ?」

空「だから、俺は・・・!」

咲夜「空。」

空「!」

咲夜「・・・あんなんでも、ナギはウチの妹同然や。幸せになってもらいたいって、ウチは思ってる。」

空「・・・咲夜さん・・・」

咲夜「正直に答えろや。・・・・お前はナギに惚れとるんか?」

空「・・・・」

海「・・・・」

陸「・・・・・」

椿「・・・・」

日向「・・・・・」

空「・・・・わかりましたよ。正直に言います。」

咲夜「・・・・・」

空「・・・・・・・俺は、お嬢様の事が好きです。本気で・・・・・////////」

咲夜「・・・・さよか。」

空「・・・・/////」

海「・・・じゃ。この話は終わりだな。」

陸「席着こうぜ。」

そう言い、各自が各々の席に着く。

空「・・・・・・」








































































同時刻。大和達の潜む地下堂・・・・

大和「・・・こんなとこに集めて何の用だ?」

九頭神「なに。俺の上に居る奴から、お前等に助っ人だ。」

翼「助っ人?んなもん、いらねぇよ。」

九頭神「まぁ、そう言うな。かなりの戦力になる事、間違い無しだから。」

翔「・・・強ぇのか?そいつ。」

九頭神「まぁな。おい!来て良いぞ!」


そうすると、黒いマントを着て、フードで顔を隠した男が入ってきた。


勇次「・・・こいつがそうか?」

九頭神「ああ。」

「・・・・・」

九頭神「・・・・挨拶ぐらい、しろって。」

「・・・・紅月 茜(こうづき あかね)。」

大和「・・・・体格からして、19ぐらいか・・・・顔を見せろ。」

紅月「・・・・・」

そう言われ、フードを脱ぐ紅月。そこには・・・

翔「!お前・・・!」

勇次「・・・・!」

翼「・・・どういう事だ・・・なんで、三千院側のお前が・・・!」

大和「・・・クローン・・・・・いや、オリジナルの方か?」

九頭神「そう。こいつは、三千院側にいるあいつのオリジナル。つまり・・・」

翔「・・・なるほどね・・・あっち側の奴がクローン体って事か・・・」

紅月「・・・正確には、クローンじゃない。・・・・19年前。俺の遺伝子を
一人の女に受精させて生まれたのが・・・・・」

翼「・・・・・三千院側のあいつって事か・・・・・」

大和「そんな事が現実に可能とはな・・・」

九頭神「・・・確か・・・六闘神の席は一つ空いてたよな?」

大和「・・・こいつをそこに入れろと?」

九頭神「少なくとも、お前の弟よりは役に立つと思うぞ?」

大和「・・・・・」

翼「・・・どうするよ?」

大和「・・・いいだろう。紅月 茜。お前を六闘神最後の男として迎える。」

紅月「・・・どうも。」











その頃、三千院家・・・・

姫神「・・・ん・・・・」

マリア「?姫神君?どうかしたんですか?」

姫神「・・・いや・・・なんか、吐き気が・・・・」

マリア「・・・・・大丈夫ですか?」

姫神「・・・もう大丈夫だ。治まった。」

マリア「・・・・・」

姫神「・・・どうなってんだ・・・一体・・・?」
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第119話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.37 )
日時: 2009/10/18 13:33
名前: SORA

第120話[そして、再び・・・・]

表紙:麒麟を構える空


月は六月・・・・季節の方も、梅雨に入りいよいよ夏が迫ってきた今日この頃。

白皇学院、2年4組では・・・・


拓海「マイハニー、早乙女ぇえええええ!!」

空「消えろ!!」


ドギャア!

拓海「ぐはっ!・・・なんの!俺のお前に対する想いはこれしきではぁああああああ!!」

空「くそ!奴の変態度が、異様なまでに増している!?」

拓海「早乙女ぇええええええ!!」

海「・・・・毎回毎回、よく懲りねぇな、あいつも。」

陸「ほんとだよ。その恋は成就しないってわかってるはずなのに・・・」

日向「いや。あれは、成就すると信じて疑わないタイプだな。」

椿「そういう事言う暇があるなら、空を助けてあげようよ・・・」

海「お。あのハイキックは効いただろうな。」

陸「ああ。綺麗にテンプルに入ったもんな。」

日向「お。続けて、STFを。」

海「・・・・拓海の顔、青ざめてねぇ?」

陸「・・・あれは、フェイスロック通り越して、チョークに入ってるな。」

椿「ちょ・・・空!流石にそれは死ぬから!」

日向「でも、至福な顔してるぞ?拓海の奴。」

海「お。空が更に絞めを強めた。」

陸「・・・・・・あれ?」

椿「・・・・・」

空「・・・脈が無い。」

クラス一同「・・・・・・・・」

海「・・・・午前八時十二分・・・・ご臨終です・・・・」

椿「不吉な事言わないでよ!でいうか、なんでクラスメイトがあの世一直線なのに、皆平然としてるの!?」

空「まぁまぁ、椿。こいつは、こういう風に扱われるために生まれたキャラだから。」

椿「なにその、最悪な誕生理由!!」

雪路「はいはーい。席着いてー。」

クラス一同「はーい。」

椿「あれ!?なんで!?何で先生も平然としてんの!?私だけ!?おかしいのは私だけなの!?」

海「良いから、席着けよ、椿。」

椿「・・・・うぅ・・・・もう、ヤダ・・・・・」





それから、HR中に復活した拓海が再び空に襲い掛かり、今度は腰を痛める事になったのは、別の話・・・





そして、放課後・・・・


空「ん〜・・・はぁ。」

海「空。お前今日一日で、何回拓海殺した?」

空「・・・・・5,6回?」

椿「え〜・・・・」

陸「それだけやられて懲りねぇとは・・・」

日向「あいつのその辺は、認めざるを得ないな。」

空「はは・・・」

と、その時・・・


ピリッ・・・

空「!」

海「?・・・どうした?」

空「・・・・」

陸「空・・・?」

空「・・・来やがったな・・・」

椿「え・・・来たって・・・・」

日向「・・・・まさか・・・・」

空「・・・・神崎 大和・・・・!」


そして、次の瞬間・・・・



ズギャアアアアアアアアアン!!!

突如、空達の目の前の地面が吹き飛んだ。


海「ぶおっ!?」

陸「くっ・・・!」

空「・・・・!」


辺りにいた生徒達がパニックになる中、空と日向だけが物静かに立っていた。


空「・・・陸・・・海・・・椿・・・」

海「・・・?」

日向「お前等、周りにいる連中、全員逃がせ。誰も校舎内に残すなよ。」

陸「・・・お前等は?」

空「俺等なら大丈夫さ。頼むぜ、みんな。」

椿「空・・・日向・・・」

日向「・・・そういう事だ。行け。」

海「・・・・わかった。」

陸「気をつけろよ。」

空・日向「おう。」

そうして、海・陸・椿の三人は、辺りにいる生徒達への避難を呼びかけ、白皇から去っていった。

空「・・・・さて。今ここで、奴等と闘えるのは、俺とお前だけだが・・・」

日向「・・・ま。何とかなるだろ。」

空「・・・・だな。」

そう言うと、空は麒麟を、日向は竜胆をそれぞれ顕現させる。

やがて・・・


「・・・げほっ。」

「う〜・・・ちょっとやりすぎじゃない?」

「俺に言うなよ。文句は、紅月に言え。紅月に。」

「・・・元はといえば、あんたが「派手に行こうぜ」とか言うからじゃないのか?責任を俺になすりつけるな。」

「う・・・・」

「それよりも。全員、速く構えなさい。」

「ああ。向こうはもう・・・」


そうして、煙が晴れた場所にいたのは・・・・


大和「完全に、俺達とやる気満々みたいだからな。」

翼「・・・だな。」

悠里「・・・今度こそ・・・」

翔「・・・はっ。」

花梨「・・・・・」

勇次「・・・・・」

紅月「・・・・奴はまだ、来てないのか。」


大和以下、六闘神の姿があった。(紅月だけはフードを被っているが)


空「・・・・・」

日向「・・・・」

大和「・・・久しぶりだな。」

空「・・・ああ。」

日向「・・・・」

大和「・・・・・」

空「・・・・」

大和「・・・何もかも吹っ切ったって面してるな、お前。」

空「そうか?まぁ、嫌な思い出も何とか乗り越えた感じだし。」

大和「・・・・そうか。」

日向「・・・・」

翔「って言うか、お前等さー。二人で俺等とやる気?」

空「うっ・・・」

勇次「・・・なめられたな、俺達も。」

空「ん〜・・・なめてるつもりは皆無なんだけど・・・」

翼「・・・ま。俺はお前等に用は無いから、いいんだけどな、別に。」

空「・・・・」

翼「・・・ハヤテはどこだ?」

空「・・・知るか。あいつ最近、全然姿見せねぇんだもん。」

翼「・・・・ふ〜ん・・・・」

日向「・・・つか、この状況は冗談抜きでやべぇぞ?」

空「わかってるよ。」

日向「じゃ、どうすんだよ、お前。」

空「・・・・・」

日向「考え無しかよ!」

空「な・・・何とかなるはずだ・・・・多分・・・・」

日向「多分って!!」

大和「・・・・・やれ。」

空・日向「ええ!?」

翔・翼「しゃあああ!」

空「くっ・・・!」

日向「・・・・!」


と、二人が翔と翼に備えて構えた瞬間・・・


ドガッ!
と、どこかから現れた二つの影が、翔と翼を蹴り飛ばした。

翔「がっ!?」

翼「くっ・・・!」

突然の攻撃にも動じず、空中で体勢を立て直す二人。

空「・・・・」

日向「・・・・」

大和「・・・ほう・・・」

紅月「・・・・!」

日向「お前等・・・」

姫神「すまん。遅れた。」

ハヤテ「・・・・」

空「姫神・・・それにハヤテも・・・・」

紅月「姫神 煉・・・・」

空「お前等・・・なんでここに・・・」

姫神「水無月の奴から連絡があった。「神崎の奴が来たみたいだから、白皇に行ってくれ」ってな。」

日向「・・・海・・・」

空「ハヤテ。お前は・・・・」そこまで行った瞬間、空は言葉を失くす。

ハヤテ「・・・・」

空「・・・ハヤテ・・・?」


その時のハヤテの顔は、今までのような余裕や優しさに満ちてはいなかった。

まるで、憎むべき仇を見るかのような・・・・憎しみや恨みが篭った表情・・・・

例えるなら、「闇」そのものに囚われているかのような表情をしていた。


空「・・・・」

翼「・・・ハヤテ。」

ハヤテ「・・・?」

翼「・・・いい顔になったじゃねぇか。それでこそ、お前だ。」

ハヤテ「・・・そうだね・・・思えば・・・今僕の中にある感情こそが・・・
僕の本当の心なのかもしれない・・・」

空「・・・」

ハヤテ「・・・愛・・・友情・・・夢・・・希望・・・光・・・・確かに、くだらない。」

翼「・・・・」

ハヤテ「・・・・僕は、本当の自分を知る事が出来た・・・・」

翼「へぇ・・・どんなお前だ?」

ハヤテ「・・・・愛も・・・友情も・・・そんな、曖昧な物は何一つ必要としない・・・
僕という存在には、そんな者は必要ない・・・・
ほんの少しの間とはいえ・・・・誰かを好きになった自分が、今は心から憎い・・・・」

空「・・・何言ってんだよ、ハヤテ・・・」

ハヤテ「・・・僕には、守るものも、失うものも何も無い・・・何もいらない・・・」

大和「・・・・」

ハヤテ「・・・僕には、何も無い・・・僕は・・・空っぽの存在だから・・・」

紅月「・・・・闇に堕ちたか・・・・」

翼「・・・・くっ・・・・くっくっく・・・・」

ハヤテ「・・・・」

翼「・・・はっ・・・ははははは・・・・良いぜ、ハヤテ。そうだ。その、闇に堕ちた姿が、本当のお前だ!」

空「・・・!」

翼「・・・そうだ。お前に光は似合わない。お前に相応しいのは・・・闇だけだ!!」

そう言い、ハヤテに突っ込む翼。

ハヤテ「・・・・・」

翼「らぁ!」

ギィン!

翼の鋼翼を、幸村で受け止めるハヤテ。

翼「・・・飛燕はどうした?」

ハヤテ「さぁ?ここ最近、どうも機嫌が悪いみたいで。」

翼「・・・あぁ、そうかい。」

そう言うと、一旦ハヤテから離れる翼。

日向「・・・・」

勇次「・・・よう。」

日向「おう。」

勇次「・・・・怪我は?」

日向「心配ご無用。それとも、それほど甘い性格か?お前。」

勇次「・・・いや・・・まだ怪我が残ってるのなら・・・」

そう言うと、背中から覇王を取り出す。

日向「・・・・」

勇次「・・・・全力で戦えなくて、困る。

日向「・・・そうですか・・・」

そう言い、竜胆を構える日向。

空「ハヤテ・・・日向・・・」

翔「よそ見してていいのか?」

空「!!」

ガキィン!

空「くっ・・・!」

翔「本当なら、俺はあっちの・・・姫神だっけ?あいつと、こないだの続きをやりたかったんだが・・・」

そう言い、空から離れる翔。

空「・・・?」

翔「今回は、どうしてもって言うから、紅月の野郎に譲ってやる事にしたんだわ。」

空「紅月・・・?」

翔「ほら。あそこの、フード被った奴。」

空「・・・・」


姫神「・・・・・」

紅月「・・・・・」

姫神「・・・お前は何者だ?」

紅月「・・・姫神 煉・・・」

姫神「?・・・なぜ俺の名前を・・・?」

紅月「フッ・・・わかるさ・・・」

姫神「・・・・」

紅月「・・・俺は、紅月 茜。六闘神の新参者だ。」

姫神「・・・・」

紅月「・・・お前の親父は元気か?」

姫神「親父・・・?」

紅月「・・・姫神 誠。」

姫神「ああ・・・・元気といえば、げん・・・・」

紅月「・・・・」

姫神「・・・待て・・・!なんで、親父の事まで・・・・!」

紅月「・・・百聞は一見にしかず・・・口で説明するより、俺の顔見た方が速ぇよな?」


そう言うと、紅月はフードを脱ぎ捨てる。そこには・・・・



姫神「・・・・!!」

空「え!?」

ハヤテ「・・・・・」

紅月「これでわかったか?」

姫神「・・・誰だ・・・・貴様・・・!」

紅月「言ったろ?紅月 茜。・・・・もう一人の、お前さ。」




紅月の素顔・・・・それは、三千院家執事長、姫神 煉と、まったく同じ顔だった。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.38 )
日時: 2009/10/18 15:59
名前: SORA

第121話[もう一人の姫神、明かされる出生]

姫神「・・・・・」

空「・・・姫神と・・・」

ハヤテ「同じ顔・・・?」

紅月「そういう事。」

姫神「・・・・・・」

紅月「・・・・化け物を見るみたいな眼で見るの、やめてくんねぇかな?」

姫神「・・・・・」

紅月「・・・聞いちゃいねぇ。」

姫神「・・・なんで・・・俺と同じ顔・・・・」

紅月「・・・・お前等・・・・メタ○ギアってゲーム知ってるか?」

空「・・・・は?」

姫神「・・・なんで、そのゲームが今出てくる。」

紅月「・・・その中に、お前が生み出された技術があるからだよ。」

姫神「!・・・何を言っている・・・生み出された・・・?」

紅月「そ。・・・俺の本名は、紅月じゃない。俺の本当の名前は・・・・」

空「・・・・」

姫神「・・・名前は・・・?」

紅月「・・・・・姫神 茜。」

姫神「!!」

空「な・・・!」

紅月「・・・30年位前の話か・・・俺には、7つ年上の兄貴がいる。・・・・そう・・・・お前の親父・・・姫神 誠だ。」

姫神「!・・・・そんな・・・・」

空「・・・・?・・・ちょっと待て。30年前?お前の体格からして、お前の年齢は、
どう見ても19歳ぐらいだろ?なのに、30年前って・・・・」

紅月「言ったろ?姫神 誠は、俺の7つ上の兄貴だって。・・・こんなナリだが、
実を言うと、俺は三十路越えたばかり・・・・今は大体、31歳ぐらいだ。」

空「・・・そんな・・・なんで・・・」

ハヤテ「・・・・まさか・・・・!」

紅月「お。察しが良いな。」

空「・・・なんだよ・・・お前、何か知ってるのか?」

ハヤテ「・・・あなた・・・なんですね・・・過去に・・・三千院帝や、天王洲アテネと協力し、
神の力を手に入れようとした、「姫神」は・・・」

紅月「・・・ご名答。」

空「・・・・」

姫神「・・・待てよ・・・どういう事だ・・・?その記憶なら、俺にだって・・・」

紅月「・・・ああ・・・安心しろ。お前の頭の中にあるその記憶は、
帝が人為的に操作して、改竄した物を刷り込んであるだけだから。」

姫神「・・・・そんな・・・・」

紅月「・・・っと・・・話が脱線しちまったな。」

空「・・・・・」

紅月「・・・まぁ、そんなわけで。まだ1歳のガキだった俺と、当時8歳だった兄貴は、
二人揃って三千院帝に引き取られた。けど、引き取られてすぐに、俺と兄貴は離れ離れ。
兄貴は、三千院紫子達とのうのうと遊びながら暮らし、俺は物心ついた時から、
帝直々に英才教育を施されていた。・・・・神の力を手に入れる為に利用する手駒としてな。」

姫神「・・・・」

紅月「んで。今から19年前・・・俺が12歳の頃に、帝は俺の細胞を採取して、
それを一人の女に受精。その女を代理母として生まれたのが・・・・お前だよ。姫神 煉。」

姫神「・・・・・」

紅月「・・・その7年後に、俺、帝、天王洲の3人は行動を起こし・・・・結果、失敗。
俺達は、3人揃って罰を受けた。」

空「罰・・・?」

紅月「ああ。俺が受けた罰は、俺の時間を、19歳のまま止められることだった。
おかげで、この12年間、ずっとこのまんまだ。」

ハヤテ「・・・・」

紅月「歳をとらねぇって言うのは、結構キツイもんなんだぜ?周りの人間は、
どんどん老けていくくせに、自分だけは変わらずこの若さのまま。
これが、どれだけ辛いことか・・・」

姫神「・・・・親父は・・・・」

紅月「あ?」

姫神「・・・親父は・・・知ってたのか・・・?この事を・・・」

紅月「・・・知らねぇんじゃね?」

ハヤテ「・・・・・」

紅月「・・・帝は、兄貴に真実が伝わるのを恐れた・・・なんでかわかるか?」

姫神「・・・?」

紅月「真実を知れば、兄貴は絶対に帝の敵に回る。そうなれば、兄貴は必然的に、
お前等の味方になる。そうなっちまえば、帝はこの上なく不利な状況になるからな。」

空「?・・・どういう事だ・・・」

姫神「・・・!・・・・・草薙・・・」

ハヤテ「え?」

空「草薙って・・・」

紅月「そうだ。9つの聖剣の一つ、草薙。兄貴はそれを持ってる。」

空「・・・・」

紅月「今は、兄貴は帝側だから、帝側にある聖剣は、草薙と村正の2本。
だが、兄貴がお前等側に付けば、事実お前等側の聖剣は8本になる。
あのジジイは、それを危惧してやがるのさ。」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・?待て・・・8本?」

紅月「ああ。」

ハヤテ「という事は・・・天叢雲も・・・」

紅月「ああ。お前等側だな。」

空「そんな・・・・でも、使い手だった、お嬢様の父親は・・・」

紅月「・・・・・だな。あの男はすでに、死んでいる。」

空「だったら・・・」

紅月「が。あの男の意志を告ぐ者なら、存在する。」

ハヤテ「・・・?」

空「・・・!・・・・九頭神・・・・」

紅月「そ。あの男がいれば、十分帝の脅威になる。」

姫神「・・・・・」

紅月「・・・さ。お喋りはここら辺にして・・・始めようぜ。」

そう言うと、紅月は腰に差してある二本の剣に手を伸ばし、それを引き抜く。

姫神「・・・・!」

紅月「神崎 大和に仕えし、六闘神が一人。紅月 茜・・・推参(おしてまいる)。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
第121話終了です。ではここで。紅月のプロフィールを・・・


 [名前]紅月 茜

[年齢]31歳(外見年齢19歳)[身長]177cm [体重]72kg [家族構成]兄(誠)

かつて、帝やアテネと協力関係にあった「姫神」。姫神の父である誠の弟。
罰を受けて以降、表舞台から姿を消す。
だが、その後再び帝の前に姿を現し、今度は強制ではなく、帝に自ら協力を申し出る。
そして、同じく帝に協力する九頭神の命令で大和達に協力。自分と同じ細胞を持つ人間が
どこまで成長したか確かめるために、姫神に勝負を挑む。
使用する武器は、「紅天」、「蒼天」と名付けた、二本の剣。
帝に協力してはいるが、裏では密かに、アテネにも協力している。


こんな感じです。何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.39 )
日時: 2009/10/20 20:59
名前: PNKJYNP
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3455

どうも!PNKです!!!

素晴らしい更新速度・・・
おまけに誤字なしとは・・・!
さすがですね!!!

それでは本題。

葵との因縁もふっ切った直後に、
今度は姫神の因縁が・・・
聖剣とも絡んで、息もつかせぬ展開はさすがです!!!

そしてハヤテはなんだか沈み気味で・・・
一体何があったのでしょうか?そちらも気になっております!

あと葵のビデオの部分は感動的でした。



それではこれからも頑張ってください!!!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.40 )
日時: 2009/10/31 10:55
名前: SORA

更新遅れました。SORAです。師匠、コメをありがとうございます。では、レス返し・・・


>葵との因縁も吹っ切った直後に、
今度は姫神の因縁が・・・
聖剣とも絡んで、息もつかせぬ展開はさすがです!!!

・・・まさか、師匠にここまで言っていただけるとは・・・なんかもう、感謝通り越して、
申し訳ないです。はい。
まぁ、姫神と紅月の関係は、はっきり言って、紅月初登場の回で思いついたんで、
そこまで面白い展開になってるかどうかは不安です。はい。



>あと葵のビデオの部分は感動的でした。

ありがとうございます。葵から空へのメッセージは、この作品の初期段階から決まってた物で、
それをきっかけに空は過去を乗り越えるって感じです。


それでは。第122話、どうぞお楽しみください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

第122話[決戦]

紅月「はっ!」

姫神「ぐっ・・・!」

ギィン!

紅月「おいおい。さっきから防戦一方じゃねぇか。それでも俺の細胞持ってんのか?ああ?」

姫神「くっ・・・黙れ!」

紅月「おっと」

姫神「・・・・・」


空「姫神・・・」

翔「おいコラ」

空「!」

ガキィン!

翔「・・・・お前、俺をナメてんのか?さっきからよそ見ばっかしやがって・・・」

空「いや・・・なめてるつもりはないんだけど・・・」

翔「だったら・・・」

空「・・・」

翔「・・・真面目に相手しろや!!」

ガァン!
と、蹴り飛ばされる空。

空「ぐぉ!」

翔「ったく・・・」

空「・・・・う〜・・・・」

翔「・・・はぁ・・・大和も落ちたな。こんな奴が、なんであいつのお気に入りなんだか・・・」

空「く・・・・うるせぇ・・・」

翔「この際だからはっきり言うけどよ、お前ダメだわ。」

空「あ・・・?」

翔「大和といい、あのジジイといい・・・どいつもこいつもお前の事、「不確定要素」とか言って危惧してやがる」

空「・・・・・」

翔「ったく・・・買い被りすぎだっての。こんな奴があいつを滅ぼせるって、本気で思ってんのかねぇ?」

空「・・・るっせぇ・・・」

翔「あ?」

空「不確定要素だか何だか知らねぇけどな・・・俺はどっかのバカに利用されるつもりはねぇ・・・」

翔「・・・・・」

空「それに・・・」

そう言う空の身体に電気が走り始める。

翔「?」

空「俺はあんたなんかに負けるつもりもねぇんだよ・・・!」

翔「・・・十六夜の血ってやつか・・・」

空「食らえ!!」

そう言うと、空は一旦、麒麟を消し、上空に飛び上がる。

翔「・・・!」

空「・・・・紫電!!」

そうして、空は右腕から特大の電撃を放つ。

翔「・・・フッ・・・」

空(?・・・なんだ・・・なんで避けない・・・)

翔「・・・甘ぇ・・・」

そう言い、翔ははるか遠くへと天牙を投げる。すると・・・

バチィン!
空の放った紫電は、吸い込まれるように天牙の元へと走り、そのまま天牙を直撃した。

空「なっ!」

翔「・・・・」

空「・・・自分の武器を・・・避雷針にしやがった・・・!」

翔「・・・俺とお前じゃ潜って来た修羅場の数が違うんだよ」

空「・・・クソ・・・紫電が効かない・・・?」

翔「・・・・・」


ハヤテ「・・・」

翼「・・・・」

ハヤテ「・・・・はっ!」

翼「らぁ!」

ガキィィン!

ハヤテ「・・・・!」

翼「・・・・!」

ハヤテ「・・・・」

翼「・・・どうした?闇を知って、それを力に変えたんだろ?だったら、見せてみろよ。」

ハヤテ「・・・・やっぱり、使うしかないのか・・・」

翼「・・・・・」

ハヤテ「闇の力を得たとは言っても、特に訓練してきたわけじゃないから、そう長くは使えない・・・それに・・・」

ゴウッ!
と、ハヤテからどす黒い波動が放たれ始め、それは次第にハヤテの左腕に集まっていく。

翼「・・・・・・」

ハヤテ「・・・なにぶん、自分でも驚くほどに力が大きすぎるからね・・・・加減が効かない」

そう言うハヤテは、右腕にまがまがしい光を放つ幸村を持ち、左腕は、どす黒い闇の波動一色に染まっている。

翼「・・・・三千院紫子が神に愛された存在なら・・・・お前と天王洲アテネは、
死神や閻魔大王に愛された存在ってわけか・・・・禍々しいな」

ハヤテ「・・・・さぁ・・・・行くよ」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.41 )
日時: 2009/11/02 13:37
名前: SORA

第123話[闇の力]

ハヤテ「・・・ふぅ・・・」

と、ハヤテは左腕を後ろに引き、力を集中させる。

翼「・・・・・」

ハヤテ「・・・・行け」

翼「・・・・!」

ハヤテ「はぁっ!」

ズド!
と、ハヤテの左腕から黒い球体が飛び出し、まっすぐ翼に向かって飛んでいく。

翼「・・・速い・・・!」

が、翼はそれを難なくかわす。

ハヤテ「油断大敵だよ、兄さん」

翼「!」

ハヤテは一瞬で、翼の背後に移動していた。

翼「チィッ!」

翼は鋼翼を振り下ろすが、ハヤテはそれを幸村で受け流し・・・

ゴッ!
そのまま幸村の柄で翼の腹を殴る。

翼「ぐっ・・・!」

バキィ!
続けて、ハヤテは翼の顔面を蹴り上げる。

翼「がっ・・・!」

ハヤテ「・・・・」

翼「・・・あんまり・・・調子に乗んな、おらぁ!!」

そう言うと、翼は鋼翼でハヤテを斬りつける。

ハヤテ「・・・フッ・・・」

が。ハヤテはそれをかわし、再び翼の後ろに回りこむ。

翼「・・・・!」

ハヤテ「・・・・・」

ズバァッ!
そして、すれ違いざまに、ハヤテは翼を切り裂く。

翼「が・・・は・・・!」

ハヤテ「・・・これが、闇の力・・・」


空「・・・すげぇ・・・」

翔「・・・死んだな。あいつ」

空「・・・なんで仲間がやられてんのに、そんな平然としてんだよ?」

翔「バーカ。死ぬのは翼じゃねぇ」

空「・・・?」

翔「・・・死ぬのは、あいつの弟の方だ」

空「!!」


ハヤテ「・・・」

翼「・・・くっ・・・」

ハヤテ「・・・?」

翼「くっふふふ・・・・・そうかそうか、なるほどねぇ・・・」

ハヤテ「・・・何が可笑しいの?」

翼「・・・いや、別に?」

そう言うと、翼は何事もなかったかのように起き上がる。が。やはり傷はくっきり残っている。

ハヤテ「・・・・」

翼「・・・闇を知ったって言うからよ。どこまで知ったのかと思ったら・・・所詮はこの程度か」

ハヤテ「?」

翼「お前は闇が自分の中にあるって知っただけで・・・完全に自分の物に出来たわけじゃねぇ。
いわば、お前はまだ完全に闇に染まりきってねぇって事だ」

ハヤテ「・・・・」

翼「良いか、ハヤテ?今からお前に、闇の力の本当の使い方を教えてやる」

そう言うと、翼は着ていた上着を脱ぎ、放り投げる。

ハヤテ「・・・・」

上着の下には、黒地のタンクトップを着ており、そして、腕や脚に無数のホルスターが着いていた。

ハヤテ(・・・あのホルスター・・・中身はナイフか?)

翼「・・・・」

と、翼は不敵な笑みを浮かべ、腕のホルスターから、ナイフを数本引き抜く。

ハヤテ「・・・・」

翼「・・・・行くぞ」

次の瞬間、翼はハヤテに向かって、ナイフを投げていた。

ハヤテ「・・・!」

が、ハヤテはそれを難なくかわす。


だが・・・・


翼「・・・甘ぇ・・・」

ハヤテ(!なんだ・・・・・これは・・・・糸・・・!?)

翼が投げたナイフ全てに、糸が巻きつけられていた。

翼「フッ・・・」

そして、翼は自分の腕に括りつけてある糸を引く。その瞬間、ハヤテの後方にあったナイフが向きを変え・・・

ズシャア!
と、ハヤテの四肢を切り裂いた。

ハヤテ「ぐあっ!」

空「ハヤテ!」

翼「・・・・」

そして、翼は一瞬でハヤテの目の前に移動し・・・

ドゴォ!
と、ハヤテの腹に一撃を叩き込んだ。

ハヤテ「・・・・あっ・・・・ぐ・・・・!」

腹を殴られたハヤテは、そのまま地面に崩れ落ち、声にならない苦しみの声を上げている。

空「?・・・なんだ・・・?腹を殴られたぐらいで・・・なんでハヤテ・・・あんなに・・・」

ハヤテ「・・・くっ・・・は・・・・が・・・ぁ・・・」

翼「・・・どうだ?内臓が灼けるみたいだろ?」

ハヤテ「・・・ぐっ・・・か・・・・なに・・・・を・・・」

翼「・・・お前が使った闇の力は、自分の身体能力を底上げしたり、
相手の身体に外傷を与えたりするだけの、初歩的な使い道だ。闇の本質は、
相手を「外」からではなく、「中」から壊す。・・・現に、腹を殴られた痛みよりも、
腹から響いた内臓の痛みの方がキツイだろ?」

ハヤテ「・・・くっ・・・ぁ・・・つ・・・」

翼「・・・・これが、闇の正しい使い方だ」

ハヤテ「・・・・・」

翼「ま。さっきの俺のナイフだが・・・あれは単なる、撹乱に過ぎない。
今みたいに、闇の力を篭めた一撃を叩き込むための・・・な」

ハヤテ「・・・はぁ・・・・はぁ・・・」

翼「・・・終わりだ。ハヤテ。」


空「くそ・・・ハヤテ!」

翔「行かせるかっての」

空「!・・・くそ!邪魔すんな!!」

翔「邪魔・・・?邪魔してんのはお前等の方だろ?大和はただ、自分の弟ともう一度暮らしたいだけだってのに・・・
お前等がそれを率先して、邪魔してんじゃねぇか!」

空「!・・・・けど、それはあいつが・・・!」

翔「お前等なんかより、大和の方が、ずっと刹那を必要としてる。それに、大和にはまだ
やる事が腐るほど残ってる。俺達の目的のために、「道」も開かなきゃいけねぇんだよ・・・!」

空「道・・・?」

翔「ああ、そうさ。道を開いて、そこにいるクソ野郎を・・・!」

大和「翔!!」

翔「!」

大和「・・・・喋りすぎだ」

翔「・・・・・」

姫神「道・・・?まさか・・・・」

紅月「・・・・あんの、バカ・・・・」

ハヤテ「・・・まさか・・・王族の庭城への・・・?」

空「王族の庭城って・・・」

翼「チッ・・・・余計な事してくれたな、翔・・・」

翔「・・・・」

翼「・・・・まぁ、いい。」

悠里「大和。時間が無いわ。速く道を」

大和「・・・・任せていいか?」

悠里「ええ。」

大和「・・・すまない。」

そう言うと、大和は森の中へと走っていった。

空「!待ちやがれ!!」

翔「通さねぇって言ってんだろ!!」

空「くっ!」

翔「・・・・」

空(・・・どうすればいい・・・・剣の腕も喧嘩も、こいつの方がずっと強い・・・
紫電も効かなかった・・・・いや・・・・紫電のままじゃだめなんだ・・・
もっと・・・もっと強く・・・もっと速くしないと・・・紫電・・・「電撃」じゃなくて・・・
・・・・そう・・・・・・「雷」みたいに・・・・強く・・・速く・・・・)

翔「・・・・?」

空「・・・・ふ〜・・・・」

翔「・・・・・」

空「・・・行くぞ・・・・・・「雷電」・・・・!」
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第123話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.42 )
日時: 2009/11/04 14:50
名前: SORA

第124話[雷電]

翔「・・・雷電?」

空「・・・・」

翔「・・・それがどんな技か知らねぇが・・・さっきの奴と同じ型なら、俺には効かねぇぞ?」

空「・・・安心しろ・・・紫電とは、別物だ」

翔「・・・あっそ。んじゃ・・・」

空「・・・・・」

翔「・・・試してみな!!」

そう言い、翔は空に向かっていく。

空「!くっ!」

翔の攻撃をかわす空。

翔「おらおら、どうしたぁ!そんなもんかぁ!!」

空(ちっ・・・動きが速すぎる・・・一応、紫電を強化するって名目で、雷電なんて名乗ったは良いけど、
ここまで素早く動かれたら、紫電の強化に集中なんて、とても出来ねぇ・・・・
どうすれば・・・・どうにかして、こいつの動きを止めねぇと・・・!)

翔「どうしたよ!さっきの、紫電とかいう奴の強化版見せてくれるんじゃなかったのか!?」

空「くっ・・・うるせぇやつだなぁ、おい!!」

空も反撃を試みるが、翔の素早さにまったく追いつけないでいる。

翔「もらった!」

空「やばっ・・・!」

ズバァッ!

翔の一撃が、空の背中に決まる。

空「ぐっ・・・!」

翔「・・・浅いか・・・」

空「・・・っきしょ!」

そう言い、翔との距離をとる空。

空「はぁ・・・はぁ・・・」

翔「・・・やっぱ、つまんねぇよ、お前・・・」

空「・・・!」

翔「と言うわけで・・・終わりにしようぜ」

空「・・・・・(こいつの動きは素早い・・・紫電・・・いや、雷電を確実に当てるには、
こいつよりも速く動くしかねぇ・・・けど、その後はどうする・・・?
仮にこいつより速く動けても・・・当てようとして避けられる確率は高い・・・
一体どうすれば・・・・・・ん?待てよ・・・・
どうにかして、こいつの注意を逸らせれば・・・・そうすれば、こいつの動きは止まる筈・・・
・・・よし・・・一瞬だ・・・・ほんの一瞬で良い・・・こいつの注意を逸らす事だけに集中しろ、俺・・・・・
んでもって、今この間に、力を溜める・・・雷電一発で、こいつを倒すために・・・!)」

翔「?(なんか作戦でも練れたのか・・・?)」

空「・・・ふぅ・・・」

翔「・・・・」

空「・・・良いぜ・・・来いよ」

翔「・・・・・」

次の瞬間には、翔はもう空に斬りかかっていた。

空「いきなりかよ!」

と、空はそれをかわす。

翔「・・・ふっ・・・」

翔は、目にも留まらぬスピードで、連続突きを繰り出す。

が。空もそれに負けないスピードで次々と避けていく。

空(くっ・・・!速ぇ・・・冗談じゃねぇぞ、秋○雨のノリか、コラァ!!)

その突きは、空の頬や腕を掠める。

空「チッ!」

と、空はバックステップで距離を取る。

翔「逃がすか!」

が。一気に距離を詰められる。

空「・・・!」

翔「くたばれ!!」

そう言い、翔は横一文字に、剣を薙ぎ払う。

空「くっ!」

と、空はそれをジャンプしてかわす。
     
翔「・・・とった」

空「!」

気付けば、翔はジャンプした空の真後ろにいた。

翔「終わったな。空中じゃ身動きは取れない・・・・俺の勝ちだ」

空「・・・・!」

翔「・・・・死ね」
































そして、翔が突き出した刃が、空の身体を貫いた・・・・・・






























































































かに見えた。


翔「!・・・・これは・・・・!」

そう言い、翔は天牙の切っ先を見つめる。

翔「・・・これは・・・奴の執事服のジャケット・・・・・?」

そう。天牙が貫いたのは、空の身体ではなく、空が着ている執事服のジャケットだった。


その時・・・




とん・・・・

翔「!」

と、自分の身体に何かが触れる感覚がした。

そこを見てみると・・・

空「・・・・」

空が、右腕を後ろに引き、翔を捕らえた状態で立っていた。

翔「!・・・貴様ぁ・・・!」

空「・・・サンキュー・・・あんたのおかげで、「雷電」は完成する・・・
マジで感謝するよ・・・・まんまと俺の仕掛けた罠にはまってくれて・・・・・」

翔「・・・・このくそがぁ!!」

空「・・・・俺の勝ちだ・・・・」


バヂィン!!

と、空の身体が強力な電撃・・・・・「雷」を放つ。


翔「・・・・」

空「行け・・・・!」

翔「くっ・・・!」




空「・・・・・雷電!!」




ドギャアアアアアン!!


翔「ぐっ・・・がはっ・・・!」



腹に雷電の直撃を受けた翔は、そのまま吹き飛び、そして崩れ落ちた。

空「・・・はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・」

と、不意に日向の方に目を向ける空。


勇次「チッ・・・!」

日向「はぁっ!」

ギィン!

勇次「くっ!」

日向「ふん!」

ガツッ!
と、日向が勇次の覇王を蹴り飛ばす。

勇次「!」

そして・・・


ドガッ!
続いて、勇次の足を払う。

勇次「しまっ・・・!」

日向「・・・終わりだ・・・!」

勇次「・・・・!」

ブオッ!
そうして、日向は竜胆を振り下ろす。











が。その刃は、勇次の寸前で止まっていた。

日向「・・・・ふぅ・・・・」

勇次「・・・なぜ、一息に振り下ろさない?」

日向「・・・俺達は、殺人鬼じゃねぇからな。お前等にむかついても、憎んでるわけじゃない」

勇次「・・・・」

日向「・・・それに・・・」

勇次「?」

日向「・・・あのバカは、人の死なんて望んじゃいねぇからよ」

そう、空の方を見ながら言う日向。

勇次「・・・・・」

日向「・・・・」

勇次「・・・フッ・・・」

日向「?」

勇次「いいだろう・・・・・俺の負けだ」

日向「・・・ヘッ」

勇次「・・・・」


空「日向」

日向「・・・そっちも終わったみてぇだな」

空「ああ。・・・俺はこれから、神崎を追うけど・・・お前はどうする?」

日向「・・・少なくとも、向こうは最低でも、4人は動けねぇんだ。俺は、残りの二人の
足止めでもしてるわ」

空「・・・そうか・・・悪いな。お前にばっかり、こんな・・・」

日向「・・・・何気にしてんだ、バカ」

空「・・・だって・・・」

日向「・・・んな事気にしてねぇで、とっと神埼追っかけて、ケリ付けてこい。
でねぇと、俺はまたこないだみてぇになんぞ?」

空「日向・・・・」

日向「・・・主役はお前なんだ。主役を支えるのは、脇役の務めだろ?」

空「・・・・ありがとう」

日向「・・・ヘッ。さっさと、行け」

空「ああ」

日向「・・・絶対勝てよ」

空「・・・わかってる」


そう言い、空は大和の所に向かう。

悠里「待ちなさい」

花梨「悪いけど、ここから先は通さないわよ」

悠里「大和の邪魔はさせない・・・!」

空「・・・・悪いけど・・・・」

悠里・花梨「?」

空「あんた等の相手は俺じゃないんで」

悠里「・・・・」

花梨「なにを・・・!」

日向「行け、空!!」

その時、日向が悠里と花梨に斬りかかっていた。

悠里「!」

花梨「くっ!」

空「・・・・」

そして、空は走り出した。

花梨「待ちなさい!!」

日向「おっと!」

花梨「キャ!」

日向「・・・・」

花梨「・・・・」

悠里「・・・どうやら、死にたいようね、あなた」

日向「死ぬ?へぇ〜・・・・・あんた等知らないの?メインの脇役ってのは、最後まで生き残るもんなんだぜ?」

花梨「・・・・・」

悠里「・・・・・」







空「神崎!!」

大和「?」

大和は、白皇の森の開けた場所にいた。

空「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

大和「・・・・来ると思ったよ」

空「・・・・」

空は無言で、麒麟を顕現させる。

大和「・・・だが、ちょっと遅かったな」

空「?・・・何・・・」

大和「・・・・見てみろ」

空「・・・・!」


大和の後ろには、空間に亀裂が入ったように歪んでいる部分があった。


空「・・・なんだ・・・・それ・・・・」

大和「・・・・道さ。城へのな」

空「・・・道・・・これが・・・」

大和「・・・・道は開き、俺の目的は達成された。後は・・・・」

そう言うと、大和は方天画戟を出現させる。

空「!」

大和「俺とお前で楽しむだけだ」

空「・・・・・」
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第124話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.43 )
日時: 2009/11/04 18:36
名前: PNKJYNP
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3455

どうも!PNKです!!!

とうとう物語も佳境ですかね!
王族の庭城への道も開きましたが、その前に最後の戦いが・・・!?
謎多きこの作品がどうなっていくのか本当に楽しみです!!!

申し訳ないことなんてないですよ!!!
SORAさんの小説は話の展開に伸びがあるので本当にすばらしいです!!!
もっと自信を持って頑張ってください!!!
応援しています!

いまさらですが皆の武器は三国●双の武器みたいな名前ですね(笑)


それではまた!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.44 )
日時: 2009/11/04 18:47
名前: 雀蜂
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?mode=form

どうも雀蜂といいます。はじめまして。
僕はこの小説を前から読んでますが、オリキャラの使い方、原作キャラの使い方、バトルシーンが凄すぎて尊敬します。
これからも更新頑張ってください!!!!!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.45 )
日時: 2009/11/10 20:24
名前: SORA

どうもです。師匠。そして雀蜂さん。お二人共コメをありがとうございます。では、レス返し・・・


まず、師匠。

>とうとう物語も佳境ですかね!

はい。佳境って言えば、佳境ですよ。・・・・・第二章は・・・ね。


>いまさらですが皆の武器は三国●双の武器みたいな名前ですね(笑)

ええ。第一、モデルや名前の由来は、全部そこからですから(笑)



そして、雀蜂さん・・・

>僕はこの小説を前から読んでますが、オリキャラの使い方、原作キャラの使い方、バトルシーンが凄すぎて尊敬します。

初めまして、雀蜂さん。前から読んでいてくれてるとは、光栄です。ありがとうございます。
僕のような新人が書いている駄作を、ここまで評価していただけるとは・・・心から感謝します。


それでは。第125話、どうぞお楽しみください。
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第125話[目覚めゆく守護者の血筋]

空が大和との戦闘を開始した頃、姫神は・・・

姫神「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

先程の事に動揺し、紅月に対して、手も足も出ないでいた。

紅月「・・・・」

姫神「はぁ・・・はぁ・・・くっ・・・」

紅月「・・・・つまんねぇ・・・・」

姫神「・・・!」

紅月「こんな・・・この程度かよ・・・この程度の奴が・・・俺の代わりだと・・・?」

姫神「代わり・・・・」

紅月「・・・・なんで・・・・」

姫神「・・・?」

紅月「なんで、お前なんだ・・・・」

姫神「・・・・・」

紅月「なんで、お前如きが、「守護者」の末裔なんだ・・・!」

姫神「・・・守護者?何を言ってるんだ・・・?」

紅月「・・・・アテネや、大和の弟なら、まだ我慢できる・・・・だが・・・・
あんな事で動揺して・・・ここまで戦力がガタ落ちする、お前のような小者が、
なんで守護者の血を引いて、天狼まで持ってるんだよ・・・!」

姫神「・・・・」

紅月「・・・・・・」


一方、ハヤテは・・・・


ハヤテ「・・・ぐっ・・・」

翼の一方的な攻撃に晒され、かなりの深手を負っていた。

翼「はぁ・・・はぁ・・・・・ったく・・・・見た目とは裏腹に、とんだタフさだな、お前・・・」

ハヤテ「はぁ・・・・・はぁ・・・・・」

翼「・・・・フッ。満足に口も利けねぇってか?」

ハヤテ「・・・・・・」

翼「・・・じゃ。そろそろ、終わりにするか・・・」

ハヤテ「・・・くっ・・・」


その頃、大和と空は・・・・


大和「・・・・」

空「・・・・」


二人は一歩も動かず、互いに睨み合っているままだった。


大和(・・・・強くなってやがる・・・・あの時よりも、ずっと・・・・)

空(・・・やっぱ、こいつは強ぇわ・・・・こんな空気の中でも、一瞬も隙を見せねぇ・・・)

大和「・・・・」

空「・・・・なぁ」

大和「?」

空「あんたに聞きたいことがある」

大和「・・・・なんだ?」

空「・・・城って・・・・王族の庭城って・・・一体、なんなんだ・・・?」

大和「・・・・」

空「その城に・・・一体何があるんだ・・・?」

大和「・・・・それを知って、どうするつもりだ?」

空「・・・別に。ただ、なんであんたみたいに強い奴が、そんな訳わかんねぇ城に行きたがるのか、
気になっただけだ」

大和「・・・・」

空「・・・・」

大和「・・・王族の力・・・」

空「?」

大和「・・・そう呼ばれる物が、城の中にある。俺達はただ、それが欲しいだけだ」

空「・・・本当にそれだけか?さっきの奴が言うには、あんたは、城にいる誰かを
倒すみたいな感じらしいけど?」

大和「・・・・そうだな・・・・俺に勝ったら、教えてやるよ」

空「ハッ。上等。そっちの方が、簡単で良いわ」

大和「・・・・・」

空「・・・・」

大和「・・・・!」

空「・・・・!」


ギィン!


その瞬間。空の麒麟と、大和の方天画戟がぶつかり合った。




そして・・・・


姫神「がはっ!」

紅月「・・・・」

ハヤテ「ぐっ・・・つ・・・う・・・・」

翼「・・・・・」

日向「・・・・ふ〜・・・・ふ〜・・・・」

悠里「・・・・・」

花梨「・・・・」

姫神「はぁ・・・はぁ・・・・」

紅月「・・・・もうお前は終わりだよ。こんな腰抜けは、聖剣を持つ資格も、
守護者の血を持つ資格も無い・・・」

姫神「・・・・」

翼「・・・ここまでだ、ハヤテ。残念だよ・・・・お前となら、本当の家族になれると思っていたのに・・・」

ハヤテ「・・・・え・・・・?」

悠里「・・・・もう限界みたいね、彼」

花梨「・・・そうね」

日向「ふぅ・・・・ふぅ・・・・」

紅月・翼・悠里「さぁ・・・・死ね」

姫神・ハヤテ・日向「・・・・!」


その時だった。


ズドォオオオオオン!!


一同「!?」

何かが吹き飛んできた音と衝撃に、全員が息を呑む。


空「ゲホッ!・・・くぅ〜・・・・!」

日向「・・・空・・・?」

ハヤテ「・・・・」

姫神「・・・なんつータイミングだよ・・・」

紅月「・・・・あいつが・・・十六夜の・・・・」

翼「・・・・」

悠里「・・・・・」

花梨「・・・・・」

大和「・・・・」

空「やべ」

ドギャン!

空「おわ!」


大和の攻撃を避けた空は、そのまま日向の近くに転がり込んだ。


日向「・・・・」

空「お〜・・・危なかった〜・・・」

日向「・・・なにをやってんだ、お前は」

空「おぉ、日向」

日向「いやいや、「おぉ」じゃねぇよ。何してんの?お前」

空「いや、あいつ、予想以上に強くてさ。結構追い詰められてる感じなのよね、俺」

日向「軽く言ってんじゃねぇよ。足止め志願した俺が、バカみたいじゃん」

空「うるせぇよ、バテバテのクセしやがって。お前もハヤテも姫神も」

ハヤテ「・・・・」

姫神「・・・・・」

日向「・・・・誰がバテバテだって?」

空「え?」

姫神「そうだぞ、早乙女。俺達がこの程度でバテてたまるか」

空「いやでも、今・・・」

姫神「予想外の事で、ちょっと動きが鈍ったが、もう大丈夫だ」

空「姫神・・・・」

姫神「例え、どんな生まれであろうと、誰の遺伝子を継いでいようと、俺は姫神 煉。
三千院家使用人頭、姫神 誠の息子だからな」

空「・・・・」

紅月「・・・よく言うぜ。さっきまで俺に、手も足も出なかった分際で・・・」

姫神「・・・なんでだろうな・・・早乙女が来た瞬間、さっきまでの不安が、どっかに吹き飛んじまってよ・・・」

紅月「・・・フッ。おもしれぇ・・・・さっきよりは、楽しませてくれるんだろうな・・・?」

姫神「・・・がっかりはさせねぇよ・・・」

空「・・・・・」

大和「・・・・」


そうして、各々が再び臨戦態勢に入った瞬間だった・・・




・・・・・モ・・・・・




空「・・・・ん?」




・・・・ロカナ・・・・・・・ドモ・・・・・




日向「なんだ・・・・この声・・・・」

悠里「?」





ワタシヲホフリシ・・・・・・オロカナニンゲンドモヨ・・・・・・





大和「この声は・・・・城からか・・・・・?」





・・・・・「天上院」ト「守護者」・・・・・ソノマツエイドモヨ・・・・・








サバキヲウケヨ・・・・・・・!







ドクン!


空「!?がぁっ!!」

日向「空!?どうし・・・・ぐぁっ!!」


空と日向の胸に激痛が走り始め、二人はその場にうずくまる。


姫神「なんだ・・・・一体何が・・・・っくあ!?」


と、姫神の胸にも激痛が。


ハヤテ「ん・・・・ぐぅ・・・・これは・・・・一体・・・!」


ハヤテにも同様の痛みが走る。


大和「!・・・くっ・・・・これは・・・!」

悠里「!大和!」

紅月「くっ・・・!なるほど・・・・そういう事か・・・!」


大和と紅月も同様であった。




・・・・胸に激痛が走るのは、この場にいる数人だけではなく、あらゆる場所で、特定の人間だけが、その激痛を感じていた。


三千院家・・・・・

ナギ「くっ・・・・!うあぁ・・・あ・・・!」

マリア「ナギ!?どうしたんですか、一体!!」

ナギ「わ・・・わからない・・・・いきなり・・・・胸の辺りが・・・痛く・・・なって・・・!」

マリア「・・・・!」


鷺ノ宮家・・・・

伊澄「くっ・・・うぅ・・・これは・・・!」


刹那宅・・・・

刹那「ぐっ・・・あ・・・・・がぁ・・・・はぁ・・・・!」

刹那も、空達と同じ痛みに襲われていた。


ギリシャ・アテネにある天王洲の屋敷・・・・

アテネ「くっ・・・あ・・・・はぁ・・・これは・・・一体・・・・いつもとは・・・ちが・・・!」

マキナ「アテネ・・・・おい、アテネ!!」



三千院本宅・・・・

誠「ぐ・・・か・・・はっ・・・!なんだ・・・これは・・・!」




とある地下堂・・・・

九頭神「くっ・・・くくく・・・・いいぞ・・・・あと少しだ・・・・」

胸の痛みに耐えながら、不敵な笑みを浮かべる九頭神。




そして、伊豆・某所・・・・

「ぐぅっ!くっ・・・はぁ・・・はぁ・・・うぐっ!」

ここにも、胸の激痛に耐える、一人の男がいた。

「はぁ・・・はぁ・・・・この・・・感覚は・・・・まさか・・・奴が目覚めたのか・・・?」
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第125話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.46 )
日時: 2009/11/13 21:17
名前: PNKJYNP
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3455

どうも!PNKです!!!

これは・・・!何かが目覚めようとして皆の胸が痛み始めましたが
ナギも痛むとは!これまた面白くなってまいりました!

空が来たとたんに姫神が本来の落ち着きを取り戻す場面。
やっぱり空は皆の中で大きな存在となっていますね!
キャラの立ち位置がほのかに分かっていいと思います!!!

やっぱりそうでしたか!
ということは空さんは夏●惇が好きなんですね(笑)
なんて変な事を言ってみます(笑)

さて‘目覚めた!?アイツ’に空達はどう立ち向かっていくのか!
これからも楽しみにしてますね!

では!!!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.47 )
日時: 2009/11/16 19:52
名前: SORA

どうも。師匠、早速コメをありがとうございます。では、レス返し・・・・


>空さんは夏●惇が好きなんですね(笑)

大好きです(笑)でも、一番は趙●ですかね(笑)



それと、一部の方々はお気づきかと思いますが、125話の一部を改竄しました。

それでは。第126話、どうぞお楽しみください。
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第126話[ハヤテ]

空「くっ・・・・はぁ・・・・」

日向「・・・・ふぅ・・・・収まってきた・・・・」

ハヤテ「・・・・・」

姫神「なんだったんだ・・・今のは・・・」

大和「・・・・」

悠里「大和・・・」

大和「・・・俺なら、心配ない・・・」

翼「一体、どうしたんだ?紅月ならまだしも、大和まで・・・」

紅月「・・・たぶん、城だな」

翼「城?」

大和「・・・・」

紅月「ああ。大方、城の中で眠ってた神さんが目覚めたんだろ。今のが、その証拠だ」

翼「ふ〜ん・・・」

大和「・・・神・・・か・・・・」

空「おい、あんた等」

翼「お」

空「無駄話なんか止めにしてよ、さっさと続きやろうぜ」

紅月「・・・・・」

大和「・・・それもそうだな」

そうして、再び全員がそれぞれ構えを取る。

紅月「・・・はっ!」

姫神「ふん!」

空「らぁ!」

大和「はぁっ!」

悠里「花梨。すぐに終わらせるわよ」

花梨「わかってるって」

日向「・・・・」

翼「さっ。俺等も続きやろうぜ、ハヤテ」

ハヤテ「・・・・・」

翼「・・・どうした?」

ハヤテ「・・・兄さん・・・さっきの・・・」

翼「あ?さっき?」

ハヤテ「さっき言ってたじゃないか・・・・「お前となら、本当の家族になれると思っていたのに」って・・・」

翼「・・・あ〜・・・あれね・・・」

ハヤテ「どういう事・・・?僕は、兄さんの・・・」

翼「ああ。兄弟だぜ?俺とお前は」

ハヤテ「だったら・・・!」

翼「血の繋がらない・・・・な」

ハヤテ「!!」

翼「・・・・」

ハヤテ「・・・嘘だ・・・」

翼「真実さ」

ハヤテ「嘘だ・・・嘘だ、そんなの・・・!」

翼「お前には、俺の体にも流れてる、あいつ等の穢れた血は流れちゃいねぇ。
つまり・・・・お前は、俺達の本当の家族じゃないんだよ、ハヤテ」

ハヤテ「嘘だ!!」

そう叫ぶと、ハヤテは鉛の様に重くなった身体を動かし、翼に突っ込んでいく。

翼「・・・・」

ギィン!
ハヤテの幸村を、鋼翼で受け止める翼。

翼「おいおい。ひ○らしはちっと古いぜ?ハヤテ」

ハヤテ「・・・・・」

翼「・・・・!」

ハヤテ「!」

バァン!
と、ハヤテを引き倒し、そのまま身動きを取れなくする。

ハヤテ「くっ・・・!」

翼「・・・18年前だ。その頃、ちょっとした事情で入院してた、お袋の所に、
生まれたばかりのお前を抱いた、一人の男がやってきた。そいつが誰かは知らねぇが、
お前の縁者である事は間違いない。わかるか?」

ハヤテ「・・・・」

翼「・・・お前の実の両親はもう、この世にはいない。お前は、一人なんだよ。生まれた時からな」

ハヤテ「・・・嘘だ・・・信じない・・・そんなの・・・」

翼「・・・認めちまえよ・・・楽になるぜ?」

そう言うと、翼はハヤテの胸倉を掴み、引き起こす。

翼「・・・お前を守ってくれる奴なんざ、この世には存在しない。それだけじゃねぇ・・・
お前を信じる奴も・・・・お前を愛する奴も・・・・誰一人として、この世には存在しない・・・」

ハヤテ「・・・・・」

翼「・・・わかっただろ・・・?お前は一人なんだよ・・・・これまでも・・・・これからもなぁ!!」


ドゴォ!
そうして、ハヤテの腹に膝蹴りを叩き込む翼。そして・・・

バキィ!
続けて、顎にアッパーを入れる。


ハヤテ「か・・・は・・・・」

そして、ハヤテはそのまま倒れた。

翼「・・・・・」

ハヤテ「くっ・・・」

空「ハヤテ!」

ハヤテ「!」

空「ハヤテ!そんな奴の言葉なんか、鵜呑みにする事ねぇぞ!」

大和の攻撃を受け止めながら言う空。

ハヤテ「・・・・」

空「本当の両親がいねぇからなんだ!?そんなもん、気にしてんじゃねぇよ!綾崎ハヤテともあろう男がよ!」

ハヤテ「!・・・・自分の事を愛してくれる家族がいる君なんかに・・・・僕の何が・・・!」

空「わかるよ!!」

大和の攻撃を弾き飛ばし、空は続ける。

空「・・・俺も同じだから・・・」

ハヤテ「・・・・え・・・?」

空「・・・俺・・・天涯孤独なんだ・・・」

ハヤテ「・・・・」

空「本当の両親も、親戚も・・・・俺の血縁は、この世に一人もいない・・・文字通り、
天涯孤独なんだよ・・・俺・・・」

ハヤテ「・・・・・」

空「・・・でも俺は、うじうじしたりしねぇ。俺の事を大切に思ってくれる家族がいるから」

ハヤテ「・・・じゃあ・・・僕はどうすればいいんだよ・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「僕には、君と違って、僕の事を大切に思ってくれる人も・・・僕を愛してくれる家族もいないんだよ・・・?
僕はどうすれば良いんだよ・・・・何を信じて、何にすがって生きれば良いんだよ!!」

空「俺がいる!!」

ハヤテ「!!」

空「・・・例え、俺達の周りの人達が皆、お前の敵に回っても、俺だけはお前の味方でいてやる」

ハヤテ「・・・・信じられるかよ・・・そんなの・・・」

空「信じろ!」

ハヤテ「無理だよ!」

空「どうして!」

ハヤテ「信じたら、また裏切られるに決まってるだろ!!」

空「!・・・・」

ハヤテ「・・・昔からそうだった・・・少し優しい言葉をかけられたぐらいで、調子に乗って
善悪も考えずに、信用して、裏切られて・・・その繰り返しで・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・そして、この間の襲撃・・・あの時、兄さんと対峙して、もう人を信じるのはやめると誓った・・・だから・・・!」

翼「いい心がけだ」

空・ハヤテ「!!」

グシャッ!
気付けば、翼がハヤテの頭に足を乗せ、地面に押し付けていた。

ハヤテ「ぐっ・・・!?」

空「ハヤテ!」

大和「おい」

空「!?」

ズバァ!

その時、大和の振るった一閃が、空の身体を切り裂いた。

空「・・・!」

大和「・・・・」

翼「それで良いんだよ、ハヤテ。お前は他の誰かを信じる必要なんて無い。
お前はただ、自分だけを信じていれば良いんだ・・・」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・ふざけんな・・・・!」

大和「・・・・」

翼「?」

空「ふざけんなよ・・・他人を信じるな・・・?誰かを信じる信じないは、個人の自由だろうが・・・!」

翼「・・・・」

空「・・・ハヤテ・・・」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・お前は、俺が信じられないかも知れねぇ・・・けどな・・・」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・俺はお前を信じる。ずっと、お前の友達でいたいと思ってる」

ハヤテ「・・・!」

空「だから・・・お前も、俺を信じてくれ・・・!」

翼「無駄だよ。こいつは・・・・」

空「お前が信じてくれなくても、俺はお前に、ずっとこう言ってやる・・・!」

そう言うと、空は息を吸い込む。

ハヤテ「・・・・」

翼「・・・・」

空「・・・ハヤテ!お前は俺の大切な友達だ!誰がなんと言おうと、それだけは絶対に変わらねぇ!!」

ハヤテ「・・・・!」

空「俺にここまで言わせといて、これでもまだ信じられねぇとか言ってみやがれ!
マジでぶっ飛ばすぞ、この野郎!!」

ハヤテ「空・・・!」

気付けば、ハヤテの眼からは涙があふれ出ていた。

翼「・・・くだらねぇ・・・」

空「くだらなくねぇさ。見てみろよ、ハヤテを」

翼「なに?」

そう言われ、ハヤテを見る翼。その時・・・

ズパァン!

翼「!?」

突如、翼が弾き飛ばされた。

大和「・・・・」

翼「!・・・・これは・・・!」

見ると、ハヤテが中腰の状態で立っており、周りには、強めの風が吹いている。

翼「・・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・ありがとう、空」

空「え?」

ハヤテ「・・・・もう一度・・・・もう一度だけ・・・・他人を信じてみる事にするよ・・・」

空「ハヤテ・・・・」

ハヤテ「・・・・」

翼「かっ!ふざけやがって・・・もう一度、他人を信じるだ?お前にはそんなもん、無理なんだよ!」

そう言うと、翼は再び鋼翼を構える。

ハヤテ「・・・・」

翼「お前に光なんざ似合わねぇ・・・・お前に似合うのは・・・・孤独と闇だけなんだよ!!」

そうして、翼はハヤテに向かって突っ込む。













ズバァ!

翼「!?」

次の瞬間、翼は一瞬で切り裂かれ、その身体は宙を待っていた。

空「・・・・」

ハヤテ「・・・・無駄だよ、兄さん・・・・」

そう言うハヤテの右手には、風を司る聖剣・・・・・飛燕が握られていた。

ハヤテ「僕の心は光を知った・・・・もう、闇に染め上げることは出来ないよ・・・・」

その言葉を最後に、翼の身体は地面に沈んだ。
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第126話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.48 )
日時: 2009/11/22 14:06
名前: SORA

第127話[本領発揮]

ハヤテ「・・・・」

大和「・・・翼・・・」

花梨「!・・・嘘・・・翼・・・!」

日向「スキあり!!」

花梨「しまっ・・・キャッ!」

ズバァ!

一瞬の隙を突き、日向が花梨の持っていた弓を切り裂く。

悠里「花梨!」

日向「・・・!」

ヒュカッ!

と、続けて悠里の拳銃の銃身も切り落とす。

悠里「くっ・・・!」

日向「へっ。勝負あったな」

大和「・・・・」

紅月「・・・こっち、旗色悪そうだな・・・」

姫神「・・・?」

紅月「・・・大和」

大和「?」

紅月「悪ぃけどさ・・・俺そろそろ、帰らしてもらうわ」

大和「なんだと・・・」

紅月「俺、負け戦とか興味なくてさ。第一、道が開かれた時点で、俺がお前等に協力する理由も無くなったし」

大和「お前・・・」

紅月「・・・そういう事だ」

そう言うと、紅月はどこかへと去っていった。


その道中・・・

紅月「・・・・アマテラスとスサノオか・・・・いい土産話が出来たぜ・・・・」

そんな事を呟きながら、紅月は走り続ける。


大和「・・・・・」

無言で、辺りを見回す大和。

姫神「・・・・」

空「見てわかっただろ?お前等の負けだ」

大和「・・・・・」

ハヤテ「・・・・」

日向「・・・・」

大和「・・・悠里と花梨の武器は壊され・・・勇次は負けを認め・・・翔と翼は戦闘不能・・・
紅月は逃げる・・・か・・・確かに、俺達にとって不利この上無い状況だな・・・」

悠里「・・・・」

大和「・・・・お前等」

勇次「?」

大和「・・・解散だ」

花梨「・・・・・え?」

大和「今まで、俺の勝手に付き合わせて悪かったな。俺達は・・・今日でお別れだ」

悠里「・・・・どういう事・・・・?」

大和「言った通りだ。これ以上、俺に付き合う必要は無い。これからは、お前等で勝手に生きろ」

花梨「大和・・・何を言って・・・」

大和「・・・これ以上・・・仲間を失うわけにはいかないんでな・・・」

悠里「・・・けど・・・いきなりそんな・・・」

勇次「・・・・」

大和「・・・奴等が俺達に力を与えたのは、俺達に道を開かせるためだ。
それが済めば・・・・俺達は用済みって事で絶対に殺される」

悠里「・・・・」

大和「だが、道が開いたばかりの今なら、まだ間に合う。だから、お前等だけでも・・・」

勇次「大和・・・・」

花梨「・・・・」

悠里「・・・・ダメ・・・・」

大和「?」

悠里「ダメ・・・だめよ、そんなの・・・!」

大和「悠里・・・・」

悠里「私達のために・・・貴方だけが死ぬなんて・・・そんなの・・・!」

大和「・・・・」

悠里「・・・認めない・・・私は、そんなの認めない・・・!」

花梨「悠里・・・」

悠里「大和・・・私達に逃げろと言うのなら、貴方も来て!私達と一緒に!」

大和「・・・・」

悠里「私は嫌!貴方がいない場所なんて・・・私にとっては・・・!」

大和「・・・・」

勇次「・・・・」

大和「・・・勇次」

勇次「・・・?」

大和「・・・頼む」

勇次「・・・・わかった」

そう言うと、勇次は悠里の腕を掴む。

勇次「・・・行くぞ」

悠里「嫌よ!大和を置いてなんて・・・!」

大和「花梨。悠里を支えてやれよ。親友だろ?」

花梨「・・・・」

悠里「大和・・・大和・・・!」

勇次「くっ・・・スマン!」

ドゴッ!
と、悠里の腹に拳を叩き込む勇次。

悠里「!・・・・嫌・・・・やま・・・と・・・」

勇次「・・・・」

大和「・・・悪いな。勇次・・・」

勇次「・・・生きろよ」

大和「・・・努力はするさ・・・」

勇次「・・・・」

大和「・・・さ・・・行け」

勇次「・・・!」

そうして、花梨は悠里を。勇次は、翔と翼を抱えて、走り去っていった。

大和「・・・・」

空「・・・あんた、いい仲間持ったな」

大和「・・・・ああ。最高だ・・・・」

そう言いつつ、大和は、自分の仲間達の事を思い返していた。

大和(・・・バカ野郎・・・なんで今になって・・・気付くの遅すぎだろ、俺・・・)

姫神「・・・・」

大和「さぁ・・・どっからでも来いよ・・・一人ずつ、俺とタイマンか・・・
それとも、全員で俺とやるか・・・・どれでも良いぜ・・・だがな・・・・」

ハヤテ「・・・?」

大和「・・・今からの俺は、そう簡単にゃくたばんねぇぞ・・・・!」

その瞬間、大和の足許から黒いオーラが吹き上がり、徐々に大和を包み込んでいく。

日向「・・・勘弁してくれ・・・まだ何かあんのかよ・・・」

空「・・・全員、腹括れよ・・・こっからが本番だ・・・!」

ハヤテ「・・・・」

大和「・・・俺の方天画戟は、お前等の持ってる聖剣とは、絶対的に違う所がある・・・」

姫神「・・・?」

大和「・・・それは、持ち主の成長と共に、武器と持ち主の適合率が上がっていき・・・
やがて、方天画戟を核とした、全身を包む防具が出来上がる事・・・」

ハヤテ「防具・・・?」

大和「・・・名を、“無双”・・・・」

やがて、大和を包んでいた黒いオーラは晴れていき・・・

空「・・・!」

大和「この世で、比類無き究極の武具の名だ」

そこには、全身を漆黒の鎧に包んだ大和が立っていた。

日向「・・・ふざけやがって・・・」

大和「・・・さぁ・・・来い」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.49 )
日時: 2009/11/28 19:14
名前: SORA

第128話[雷の剣]

大和「・・・・」

大和は無言で、曇り始めた空を見上げている。

大和「チッ・・・こりゃ、一雨来るな・・・」


そう言う大和の足許には、重症を負った空達が倒れていた。


空「ぐっ・・・ゲホッ」

ハヤテ「く・・・ぐぅっ・・・」

姫神「・・・つっ・・・はぁ・・・」

日向「ぐ・・・かっ・・・」

大和「・・・どうした?もう終わりか?」

空「ぐっ・・・うるっせぇ!」

ハヤテ「空!」

空「おおおあああああああ!!」

大和「・・・・」

大和に全力で斬りかかる空。が・・・


ギャリィン!!
大和は、自分の腕にある篭手で、それを難なく受け止める。


空(クソ、まただ!全然斬れねぇ・・・なんなんだ、この防具は!!)

大和「言っただろう?この防具の名は、無双・・・」

そう言い、空の足を払い・・・

空「くっ・・・!?」

大和「この世で、比類なき究極の武具だとなぁ!!」

大和は空に向かって、方天画戟を振り上げる。


ガァン!
が、空はそれを何とか受け止めるも、衝撃で弾き飛ばされる。


空「チィッ・・・!」

ハヤテ「ぐっ・・・」

姫神「・・・・」

日向「んぐっ・・・!」


と、それぞれ、再び立ち上がる。

大和「ほう・・・揃いも揃って、タフだな・・・」

日向「・・・・空・・・・」

空「あん?」

日向「・・・今更だが、こりゃ現実か?」

空「・・・何を分かりきった事を・・・」

日向「だって、しょうがねぇだろ・・・あんなもん、見せられちゃよ・・・・」

空「・・・・ま。確かに・・・・」

ハヤテ「・・・・」

姫神「・・・だが、一つだけ言える事は・・・」

日向「・・・?」

空「・・・ああ・・・」

姫神「・・・俺達は・・・」

空「もう、ドッキリとか夢オチじゃ済まされねぇとこにまで、踏み込んじまったって事だ・・・・」

日向「・・・冗談じゃねぇぜ・・・」

空「・・・なんか、憑いてんじゃね?俺達」

姫神「・・・ふざけた事言ってる暇あるなら・・・」

ハヤテ「・・・今は、あの人を倒す事に集中してよ!!」

そう言うと、ハヤテと姫神は大和に向かって突っ込む。

姫神「おおおおおお!!」

ハヤテ「ああああああ!!」

空「・・・あの二人に良いカッコさせっか。行くぞ、日向!!」

日向「・・・はぁ・・・・ったくよ!!」

そう言い、空と日向も突っ込んでいく。

空「おらあああああ!」

日向「はあああっ!」

大和「・・・・・」

だが、大和はそれでも不敵な笑みを浮かべている。





その時だった。





パキン・・・・・

空「!?」


突如、巨大な氷塊が、4人を包み込んでいた。


姫神「・・・・これは・・・・!」

ハヤテ「・・・くっ・・・・動けない・・・!?」

日向「ぐっ・・・っきしょ・・・!」

大和「・・・せめてもの、手向けだ・・・」

空「・・・!」

大和「・・・我が刃にかかり・・・死んでいけ」

ハヤテ「くっ・・・・!」


大和「・・・・雪月花・氷刃」


ドギャアアン!!

大和が方天画戟を振るったと同時に、空達を包んだ氷は、一気に砕け散った。


空「・・・ぐっ・・・あぁ・・・!」

ハヤテ「がっ・・・!」

姫神「・・・・かっ・・・は・・・!」

日向「・・・・!」


そして、それぞれが、地面に崩れ落ちる。


大和「・・・・ふぅ・・・・」

ハヤテ「ぐっ・・・・がはっ・・・・!」

姫神「くっ・・・うぅ・・・!」

日向「くっ・・・くあ・・・・」

空「はぁ・・・は・・・・ぐっ・・・あ・・・・強ぇ・・・・!」

大和「・・・ここまでだな」

ハヤテ「ぐっ・・・!」

空(・・・クソ・・・どうすれば・・・どうすれば、こいつに勝てる・・・!
斬撃は効かない・・・雷電も、さっき使っちまって、連続は無理・・・・・万事休すか・・・)

と、空が諦めかけた、その時・・・・



ピシャアアアアン!!

突如、雷が轟いた。

空「!!」

大和「・・・・」

空(・・・雷・・・そうだ、雷だ・・・!)

そうして、空はなんとか立ち上がる。

大和「・・・まだ立つか・・・」

空「・・・ったりめーだろ・・・あんたに勝つ方法、見っけたんだからな・・・」

大和「?」

空「・・・ま・・・・見てな・・・」

そう言うと、空は麒麟を自分の頭上へとかざす。

大和「・・・お前・・・」

空「・・・・・」

日向「・・・空・・・何を・・・」

空「・・・雷を、麒麟に向けて落とす」

姫神「なっ!!」

ハヤテ「・・・・!」

大和「・・・お前、馬鹿か?そんな自殺行為・・・」

空「・・・うるせ。・・・なんと言われようが・・・俺にはもう、こうするしかねぇんだよ・・・!」

大和「・・・・」

姫神「・・・・」

ハヤテ「・・・・空・・・・」

日向「・・・落ちるぞ・・・!」

空「・・・・」


そして・・・・・



ピシャアアアアン!!

空(今だ!!)


ドゴォオオオオオン!!

ハヤテ・日向「空!!」

姫神「早乙女!!」

大和「・・・・・」


しゅううううう・・・・・

空がいた辺りには、激しい土煙が待っている。


日向「・・・・」


その時・・・・


パリッ・・・

大和「!」

土煙の中心から、雷が発せられている。

ハヤテ「・・・・」

姫神「・・・まさか・・・」

日向「・・・・」

空「・・・・待たせたな・・・・」

そこには、全身が青白く光り、両手で激しい光を放つ麒麟を持った空がいた。

空「・・・充電完了だ・・・・」

大和「・・・お前・・・あの雷を食らって、どうやって・・・」

空「・・・・簡単さ・・・・雷が直撃する瞬間に・・・俺自身が、最大出力で雷を放出したんだ・・・
自然界の雷と同じ質量の雷を放てば・・・もしかしたら、その力は麒麟だけに吸い込まれるんじゃねぇかって思ってな・・・
・・・・言っちまえば・・・・今の俺は、雷同然ってわけだ・・・」

大和「・・・・なるほどね・・・・」

ハヤテ「・・・空・・・」

空「・・・けど・・・そう長くは続かねぇからよ・・・・一気に行くぜ?」

大和「・・・・良いぜ・・・来いよ・・・・」

空「・・・・ぐっ・・・おぉ・・・・!」


空が力を込めると、麒麟に宿った雷は、徐々に巨大な雷の剣へと形を変えていった。


大和「・・・・!」

空「・・・行けぇええええ!!!」


そして、空が振り下ろした雷の剣は、そのまま大和を直撃した。




ズガァアアアアアアアン!!!



日向「っしゃ、入ったぁ!!」

姫神「・・・・!」

ハヤテ「・・・・!」

空「はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・はぁ・・・・」


しゅううううう・・・・・


空「はぁ・・・・はぁ・・・ぐっ・・・・」


一気に全身の力が抜け、空はその場に倒れる。

日向「空!」

すぐに、日向が空に駆け寄る。

日向「空・・・」

空「はぁ・・・・はぁ・・・へへっ・・・」

日向「・・・やっぱスゲェ奴だよ、お前は・・・」

空「・・・はっ・・・はは・・・・」



だが・・・・





ハヤテ「・・・・・!」

姫神「早乙女!九条!!」

空・日向「?」



二人の後ろには、鎧が吹き飛び、上の服がボロボロの状態の大和が立っていた。

大和「・・・・・」

空「・・・・嘘だろ、おい・・・・」

日向「あれをまともに食らって・・・」


バキィ!
大和は、日向を蹴り飛ばす。

日向「がっ!」

空「ひゅう・・・!」

そして、空の首元に方天画戟を突きつける。

空「・・・!」

大和「・・・今のは危なかった・・・まさか、自然界の力を利用するとは・・・・
・・・これが、十六夜・・・・いや・・・守護者の力というわけか・・・・」

空「・・・何、訳わかんねぇ事を・・・!」

大和「・・・もうちょっとお前等と遊びたいが・・・・」

そう言うと、大和は空の首から方天画戟を離す。

空「・・・・?」

大和「悪いな。先に予約してた奴がご到着だ」

そう言い、大和は校門の方を向く。

日向「・・・?」

姫神「・・・なっ・・・!」

ハヤテ「そんな・・・・なんで・・・・」

空「・・・・刹那・・・・?」

刹那「・・・・」


そこには、左手に木刀・正宗を持った刹那が立っていた。
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第128話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.50 )
日時: 2009/11/29 14:34
名前: SORA

第129話[雨の中の決着]

表紙:背中合わせの刹那と大和


空「刹那・・・なんで・・・」

姫神「・・・・」

ハヤテ「・・・あの木刀・・・確か、ヒナギクさんの・・・」

日向「・・・・」

大和「・・・刹那・・・」

刹那「・・・よぉ・・・兄貴・・・」

そう言うと、刹那はおぼつかない足取りで大和に近づく。

大和「・・・・」

刹那「・・・さ・・・始めようぜ・・・」

その時、刹那の右手に冷気が宿り、その冷気は、一本の剣の形になった。

大和「・・・・」

刹那「・・・氷結の剣・・・偉天・・・・」

大和「・・・・正宗と偉天・・・・聖剣の内、二本を操るか・・・」

刹那「・・・・うぅおおおおおお!!」

右手に偉天、左手に正宗を構え、刹那は大和に突っ込む。

大和「・・・・」

だが・・・


ガツッ


刹那「!」

大和にあっさりかわされ、そのまま地面に倒れる。

刹那「ぐっ・・・!」

大和「・・・・」

刹那「・・・この!」

と、刹那は偉天を振るうが、大和にかわされ・・・


ズバァ!
身体に、方天画戟の一撃を刻まれる。

刹那「がっ・・・!」

日向「刹那!」

空「くっ・・・動け・・・動けよ、俺の体・・・!」

刹那「くっ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

大和「・・・刹那・・・もう止めろ・・・」

刹那「・・・・やめねぇよ・・・・」

大和「刹那・・・!」

刹那「・・・兄貴が・・・馬鹿な真似したら・・・それ止めるのは・・・・弟の役目だろ・・・?」

大和「・・・・」

刹那「・・・だから・・・あんたは、俺が止めるんだ・・・どんな事をしようと・・・必ず・・・・俺が・・・!」

大和「・・・・」

刹那「あああああ!!」

ガキィン!

刹那の偉天を受け止める大和。

刹那「まだだ!」

続けて、刹那は左手の正宗を振るう。

大和「・・・」

が、大和はそれをあっさりかわし、刹那を蹴り飛ばす。

ドガッ!

刹那「ぐっ・・・!」

大和「・・・・」

刹那「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

空「クソ・・・あれ以上は刹那が・・・」

ハヤテ「刹那・・・」

日向「・・・・」

姫神「・・・・」

刹那「・・・・」

大和「・・・・・」

刹那「・・・・おおおあああああああああ!!!」


咆哮と共に、刹那は大和に突っ込む。


大和「・・・・!」





そして・・・・・




ズバァン!




ポッ・・・ポッ・・・



やがて、雨は降り始め、次第にその激しさを増していく。




空「・・・・!」

日向「・・・・!」

姫神「・・・・!」

ハヤテ「・・・・!」

大和「・・・・・」

刹那「・・・・ち・・・きしょぉ・・・!」


そのまま、刹那は力無く倒れた。


空「刹那!!」

日向「テメェ・・・許さねぇ!!」

大和「騒ぐな」

日向「!?」

大和「・・・峰打ちだ」

そう言うと、大和は無言で刹那に近づき、刹那を腕に抱く。

大和「・・・・刹那・・・・」

刹那「・・・・」

大和「・・・・」

大和はポケットから何かを取り出し、刹那の首に掛けると、刹那の耳元で何かを囁き、刹那の下を離れる。

大和「・・・これで最後だ」

空「・・・?」

大和「金輪際、俺は白皇には来ないさ。・・・刹那にも・・・合わせる顔が無いからな・・・」

ハヤテ「・・・・」

大和「・・・あの、ピンクの髪の子に伝えておいてくれないか・・・」

空「ピンクの髪・・・ヒナギクさんか・・・?」

大和「・・・・「刹那を頼む。」・・・と・・・」

日向「・・・・」

空「・・・わかった。伝えておく・・・」

大和「・・・・」

大和はわずかに微えみ、続けた。

大和「・・・じゃあな」

















・・・・こうして、神崎 大和の二度目の白皇襲撃は終わった・・・

・・・俺達は・・・結局、神崎に一度も勝てなかった・・・

あいつ等が引いた形だったとしても・・・あのまま続けば・・・俺達は負けていた・・・

端から見れば勝った様に見えるかもしれないけど・・・・

実質・・・・俺達は、完全に負けた・・・神崎 大和という、最強の戦士に・・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
第129話終了です。如何だったでしょうか?次回から、第二章は終盤に突入します。
終盤では、ほんの少しだけ懐かしの原作キャラを登場させる予定です。ご期待ください。
それでは、今回はこの辺で。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.51 )
日時: 2009/11/30 17:51
名前: 雀蜂
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?mode=form

どうも雀蜂です!!お久しぶりです!!
空達の闘いはやっぱりすごいですね!!うまく表現されてて人それぞれの闘い方がわかりやすく何より僕では考えられない展開があってすごくおもしろいです!!!!!
これからの展開がものすごく気になります!!!!
ハヤテとアテネの関係や空とナギの関係がどうなるのか!!!
ロイヤルガーデンに居る奴は何者なのか?
ものすごく楽しみです!!!
SORAさん、更新頑張ってください!!!!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.52 )
日時: 2009/11/30 18:17
名前: ゆーじ


こんにちはー、お久しぶりです♪

いやー、長かった白皇襲撃編も終わりですか!

少し気が休まりそうですね。懐かしのキャラも出るみたいですし、次回楽しみにしております!


空がハヤテを説得(って言うのかな?)するシーンには感動いたしました!!

やっぱり空とハヤテはいいコンビですね!それを改めて実感しました!


空のカッコよさに感動している中、場違いな事を言ってしまいますが・・・

アテネとハヤテは、ちゃんと仲直りするんですよね?空たちが日本に帰ってきてからずっと気になってたんですけど・・・・しますよね?ね?

この作中で一番報われていないCPなので、早く仲直りしてほしいです!!


ワガママ言ってしまいスイマセン・・・・。


まぁなんにしても、これからも頑張って下さい!!


では!!シーユーアゲイン!


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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.53 )
日時: 2009/12/01 19:48
名前: SORA

どうも。雀蜂さん、ゆーじさん、お久しぶりです。お二人共、コメをありがとうございます。では、レス返し・・・


まず、雀蜂さん・・・

>空達の戦いはやっぱりすごいですね!!うまく表現されてて人それぞれの闘い方がわかりやすく何より僕では考えられない展開があってすごくおもしろいです!!!!!

ありがとうございます。まさか、僕のこんな作品をここまで評価していただけるとは・・・
・・・このレス返しのコメント、前にもした気がしますけど・・・気のせいですよね


そして、ゆーじさん・・・

>空がハヤテを説得(って言うのかな?)するシーンには感動いたしました!!

やっぱり空とハヤテはいいコンビですね!それを改めて実感しました!

ありがとうございます。そして、お久しぶりです、ゆーじさん。
空とハヤテは、この作品を支える重要な2人なので、かなり絆を深くしなければ。
と、考えています。
その絆の深さと来たら、空とハヤテでBLをいっぽ・・・・・やっぱ、なんでもありません。


>アテネとハヤテはちゃんと仲直りするんですよね?空たちが日本に帰ってきてからずっと気になってたんですけど・・・・しますよね?ね?

ひとまず、おちついてください!ちゃんと、2人は仲直りさせますから・・・・・・・・・・・・・・・・・第3章の終盤で。


それでは。第130話、どうぞお楽しみください。
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第130話[束の間の休息]


前回から、はや一週間。あの後、刹那はすぐに海の父親の病院へと運ばれ、
そこで体力を回復し、患っていた肺の病気の手術も無事成功。
今まで例を見ないほどの回復力で、あと三日もすれば退院できるまでになっていた。

そんな、刹那の病室に来客が・・・


空「よっ!生きてるか、刹那!」

空、陸、日向の3人である。

刹那「ったく・・・なんだよ、また来たのか?」

陸「おいおい。冷たい反応すんなよ。せっかく、心配してやってんのに・・・」

刹那「どの口が言うんだか・・・」

日向「もうすぐ退院だってな?」

刹那「ああ。あと、三日ぐらいだってよ」

空「そっか。よかったな」

刹那「ああ」

空「あ。そういや、刹那」

刹那「ん?」

空「お前、こないだヒナギクさんの木刀持ってたよな?あれ、どうしたんだ?」

刹那「・・・・ああ・・・・ちゃんと、ヒナギクさんに返そうとしたよ。けど・・・」

日向「けど?」

刹那「・・・なんか・・・あの木刀、今度は俺に懐いたみたいで・・・ヒナギクさんの所に戻ろうとしないのよ・・・

空「あぁ・・・」

陸「・・・」

刹那「・・・そういや、ヒナギクさんは来てねぇのか?」

陸「ん?あぁ。今日、用事あるんだと」

刹那「・・・そっか・・・」

途端に暗くなる刹那。

空「あれ?何よ、刹那。もしかして、ヒナギクさんが恋しくなったか?」

陸「はぁ?何言ってんだ、お前」

空「あは。だよなぁー、何言ってんだろ、俺」

あはははは。と、勝手に高々と笑う一同。だが・・・・


刹那「・・・・そうかも・・・」


ピシッ
刹那から放たれた超弩級の爆弾が、一瞬にして、場の空気を凍らせた。


刹那「・・・・はっ」

自分の発言に気付いたか、我に返る刹那。

空「・・・・・」

陸「・・・・」

日向「・・・・・」

刹那「・・・・・/////////」

みるみる刹那の顔が朱に染まっていく。

刹那「・・・あ・・・いや、ちが・・・//////」

空「・・・・俺、今・・・・ものすごい冗談のつもりで言ったんだけど・・・・」

刹那「・・・あ、いや、ばっ・・・違うぞ?今のはそういう意味じゃ・・・/////////」

陸「・・・・刹那・・・・お前、もしかして・・・・」

日向「・・・ヒナギクさんに・・・」

刹那「ちっがーーーーーーーう!!!///////////」

空「いや、でも・・・」

刹那「うるせぇな、もう帰れよ!俺はこれから検査行くんだよ!帰れ、さっさと!!///////」

空「・・・・」

陸「・・・ま。帰ろうぜ」

日向「あんまいじるのもかわいそうだしよ・・・」

空「・・・わかった・・・」

そう言い、空達は病室を出て行った。

刹那「・・・・ったく・・・・」

ふと何を思ったか、刹那は備え付けの机の引き出しを開け、中から、大和から託された物・・・・




王玉を取り出した。



刹那「この石・・・やっぱ、空が持ってる奴だよな・・・なんで兄さんが・・・」

刹那は、意識を失う前、大和に言われた言葉を思い出す。


大和「良いか、刹那・・・これは道標だ・・・お前がこれを持ってる事は、お前が本当に信じる奴にだけ話せ・・・
だが・・・三千院家と、その周りの富豪の連中には話すなよ・・・
もし、お前がこれを持ってる事が知られれば・・・お前は死ぬまで、奴等に追い回されるハメになる・・・
いいか・・・・絶対に、三千院家と、その他の富豪には知られるなよ・・・」



刹那「・・・空は三千院家の人間だけど、本当に信頼できる・・・それに、陸や日向も・・・
・・・話して良いのか?あいつ等に・・・」






空「そういや、陸。お前、皐月から告白されて、OK出したんだって?」

日向「・・・・何?」

陸「・・・・なんで、それを・・・」

空「椿に聞いた」

陸「・・・・は〜・・・・」

空「・・・陸」

陸「?」

ギリィ!

陸「あがぁ!」

空「冗談じゃねぇぞ、テメェ・・・俺等が死に物狂いで闘ってたって時に・・・!」

陸「うるせぇな・・・俺はお前等みたいに・・・」

空「だまらっしゃい!日向!サソリ固め決めろ!俺は、フェイスロック決めてやる!」

日向「ラジャー!」

陸「ラジャーじゃねぇよ!おい、マジで止め・・・・ぐあぁ!」









その頃、歩と久々に会ったヒナギクは、喫茶店で昔話などに花を咲かせていた。


歩「あはは。ナギちゃんは、相変わらずなんですね」

ヒナギク「まったくよ。あれにつき合わされてる空君が可哀想になってくるわ」

歩「あはは・・・」

ヒナギク「?・・・どうしたの?さっきから、何か気にしてるみたいだけど・・・」

歩「へ?べっ、別に何も無いですよ!」

ヒナギク「・・・本当に?」

歩「本当です!別に、大学で知り合って、最近ちょっと気になりだしてる人からのメールの返信なんて期待してるわけじゃ・・・」

ヒナギク「へ〜。気になる人からのメール期待してるんだ〜」

歩「はうっ!////////」

ヒナギク「・・・・歩は歩で、ちゃんと新しい恋見つけてるのね〜・・・」

歩「・・・ヒナさんは・・・無いんですか?そういうの・・・」

ヒナギク「私は・・・どうなんだろ・・・・好き・・・って言うのか、わからないけど・・・
・・・・気になる人はいる・・・・かな?」

歩「・・・それって、さっき話してた一つ下の男の子の事ですか?」

ヒナギク「ぶっ!/////」

口に含んだコーヒーを全力で吐き出したヒナギク。

歩「わっ!汚い!」

ヒナギク「・・・・べっ、別に、誰も刹那君の事なんて、一言も・・・/////」

歩「へ〜。その子、刹那君って言うんですか〜・・・」

ヒナギク「うっ!/////」

♪〜♪〜

歩「あ。メール」

そう言い、携帯を開く歩。

歩「・・・・・」

ヒナギク「・・・・」

歩「・・・・やった〜!!」

ヒナギク「!ど・・・どうしたの?」

歩「さっき話した人と、今度遊びに行く約束、取り付けちゃいました!」

ヒナギク「え!?それって・・・デートって事!?」

歩「ふあっ!べっ、別にデートってわけでも・・・//////」

ヒナギク「・・・・フフッ。相変わらず、直球に弱いのね、歩は」

歩「うっ・・・///////」














その日の夜、三千院家・・・・


空「ただいま帰りました〜」

マリア「あ。早乙女君。ちょうど良いところに・・・」

空「どうかしたんですか?」

姫神「ついさっき、白皇からこんな紙が届いてな」

空「?」

と、空は姫神から渡された紙に目を通す。

空「・・・・!」

姫神「どうだ?」

空「・・・おもしれぇじゃねぇの・・・」

姫神「・・・当然、出るだろ?」

空「・・・・当・然!」


そう言い、空は紙を握り潰す。




その紙には、こう書かれていた・・・・・・



















































































       7月2日開催!! 集え、猛者達!! 栄光を掴み取れ!!




            第3回 執事バトル大会、開催決定!!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.54 )
日時: 2009/12/02 19:38
名前: SORA

第131話[特訓開始、揺れ動く運命]

表紙:ソファに寄りかかって眠るナギと、そのナギに執事服のジャケットを被せ、微笑みながらそれを見ている空


前回から数日後。退院した刹那は、空に退院報告をしようと、三千院家を訪れていた。

刹那「・・・あいかわらず、デカッ・・・」

そう言い、インターホンを押す刹那。

ピンポーン♪


しばらくして・・・

マリア「はい・・・あら、神崎君」

刹那「・・・どうも」

マリア「これはこれは・・・退院、おめでとうございます」

刹那「あ。ありがとうございます」

深々と頭を下げる刹那。

マリア「それで・・・今日は一体、どのようなご用件で?」

刹那「あ、はい。えっと・・・空の奴にも、一応報告しようかと・・・」

マリア「早乙女君・・・・ですか?」

刹那「はい。・・・・いないんですか?」

マリア「・・・え〜・・・早乙女君は、ちょっと・・・」

刹那「?」

マリア「・・・その・・・・修行の旅に出たというか・・・」

刹那「・・・・・・は?」

マリア「えっとですね・・・・」



・・・・・話は、前回のすぐ後にまで遡る・・・・・



空「山ごもりでもしようかと」

姫神「・・・・」

マリア「・・・・・」

空「・・・・」

姫神「・・・マリア。医者を呼んでくれ」

マリア「わかりました。すぐに」

空「話は最後まで聞けぇ!!」




姫神「・・・・で?2週間後に行われる、執事バトル大会に向けて・・・」

マリア「とりあえず、修行の旅にでも出てみようと・・・・そういう事ですね、早乙女君?」

空「はい」

マリア「・・・なんでまた、そんな・・・」

空「幸い、参加するつもりの執事は、大会までの2週間、登校義務が免除されるらしいので、
これを機に、いっちょ修行でもしてみようかと思いまして」

姫神「・・・なんで、そこまでする必要があるんだ?」

空「・・・決まってんだろ・・・」

姫神「・・・?」

空「・・・ハヤテに、勝つためだよ・・・」

姫神「・・・・・」

空「・・・・」

マリア「・・・でも・・・」

空「?」

マリア「早乙女君が旅に出たりなんかしたら・・・ナギはどうするんですか?」

空「・・・それは・・・」

マリア「あの子は、早乙女君の事を慕っていますし・・・そんな長い間、屋敷を離れたらあの子は・・・」

ナギ「その心配は要らないぞ、マリア!」

マリア「!?」

空「お嬢様」

マリア「心配はいらないって・・・・ナギ、あなた・・・」

ナギ「いいではないか、修行!かつて躓いた困難に再び挑むために、自らを鍛え上げる・・・
最高の漫画の材料になりそうだ!!」

姫神・マリア(結局は、自分の漫画のためか!!)

空「お嬢様・・・・てことは・・・」

ナギ「うむ!みっちり修行を積んで、今よりもっと強くなって・・・!」

そこまで言った瞬間、ナギは空の手を握る。

空「・・・・」

ナギ「・・・・必ず・・・・帰って来てくれよな・・・?」

空「お嬢様・・・・」

ナギ「・・・・」

空「・・・ええ・・・・必ず!」

ナギ「・・・よし!」









マリア「・・・とまぁ、そういうわけで、早乙女君はその翌日から早速・・・」

刹那「・・・・」

苦笑以外の表情が見つからないようである。

マリア「あれ以来、姫神君もすっかりトレーニングに励むようになって・・・
ナギもナギで、漫画を描いたりしつつ、寂しさを紛らわせているようですが・・・」

刹那「やっぱ、空がいないのは、キツイ・・・と・・・」

マリア「・・・・」と、マリアは無言で頷く。

刹那「・・・ま。そういう事なら、しょうがないっすね」

マリア「もうしわけありません。わざわざお越しいただいたのに・・・」

刹那「いえ、別に・・・」

マリア「・・・・」

刹那「じゃ。俺、帰りますね」

マリア「はい。道中、お気をつけて」


そうして、刹那は自宅に帰っていった。























同時刻、とある山中・・・


空「・・・・・うおおおおおおおおおおお!!!」

絶叫しつつ、山道を駆け上がる空の姿があった。

空「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・!」

それからしばらくして、山頂と思しき場所に到着した。

空「はぁ・・・はぁ・・・・・・・ふぅ・・・」

そして、空は思いっきり息を吸い込み・・・・そして、全力で叫ぶ。


空「・・・待ってろよ、ハヤテぇええええええええええええええええ!!!!」



空の叫びは、遠くの山に、何度もこだました。


























その日の夜、白皇理事長、葛葉キリカ宅・・・


ハヤテ「くっ・・・はぁ・・・はぁ・・・・」

キリカ「・・・・」

ハヤテ「・・・・ふっ!」


空気が斬れんばかりのスピードで、シャドーボクシングをしているハヤテと、ストップウォッチをもってそれを傍観しているキリカの姿があった。

ハヤテ「・・・・」

キリカ「・・・よし、3分だ」

ハヤテ「・・・・ぶはぁっ・・・・」

キリカ「・・・今日はこの辺にしておけ」

ハヤテ「ハァ・・・・ハァ・・・・いえ・・・・あと、もう少し・・・体が温まってる今の内に・・・筋トレでも・・・」

キリカ「・・・身体を壊しては意味が無いぞ」

ハヤテ「やらせてください」

キリカ「・・・・」

そう言うハヤテの眼は、今までに無く真剣だった。

キリカ「・・・・わかった。危険だと判断したら、止めさせるからな」

ハヤテ「・・・ありがとうございます・・・」

すると、そこへ・・・

詩音「あの・・・葛葉様・・・」

キリカ「ん?どうした、詩音?」

詩音「その・・・お電話が・・・」

キリカ「電話?誰からだ?」

詩音「実は、その・・・」

キリカ「?」

詩音「・・・・天王洲さんから・・・・」

ハヤテ・キリカ「!!」

詩音「・・・・」

キリカ「・・・わかった。詩音、しばらくハヤテを見張っていろ」

詩音「あ、はい」

そう言うと、キリカは自室へと向かう。

キリカ「・・・いかがなされました?理事長」

アテネ『・・・・貴女に聞きたい事があります』

キリカ「これはこれは・・・一体、どのようなご用件で・・・」

アテネ『先日、白皇が襲撃された件・・・あれはどういう事ですの?』

キリカ「どういう事と言われましても・・・私としても、なぜこの学校のOBがあのような行動に出たかなどとは・・・」

アテネ『ご自分の立場がわかっていて?あなたがその様な暮らしを出来ているのも、
ひとえに白皇学院の理事の1人という肩書きがあってこそですのよ?」

キリカ「存じております。ですが・・・」

アテネ『?」

キリカ「貴女がギリシャでのうのうと暮らしているのは、白皇の業務のほとんどを
私が承っているからというのも・・・・お忘れなきよう」

アテネ『・・・!』

キリカ「・・・・貴女がそこまで学院を襲撃される事を危惧する理由・・・・」

アテネ『・・・・』

キリカ「私には憶測でしか言えませぬが・・・・」

アテネ『・・・・なんですの?』

キリカ「・・・・三千院帝・・・・ですよねぇ?」

アテネ『!!』

キリカ「・・・・・」

アテネ『・・・・』

キリカ「・・・申し訳ありませんが、貴女方の関係、その他諸々は、私のもう一人の執事に全て聞きましたので」

アテネ『・・・・』

キリカ「・・・お話は以上ですか?」

アテネ『・・・・』

キリカ「・・・・ならば、これで」

そう言い、キリカは電話を切った。
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第131話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.55 )
日時: 2009/12/04 16:59
名前: PNKJYNP
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3455

どうも!PNKです!!!

さすがは方天画戟持ちの大和!
結局彼を倒すことはできませんでしたね。
そして散り散りになった彼ら、大和の目的とは!?
謎は最後までとっておくのがいいですね〜!

そして次は日常のお話。
歩とヒナ、それぞれが新たな道を歩んで行くんですね。
2人がそれぞれ自爆しているところは彼女たちらしかったです(笑)

そして執事バトル大会の開催!
さすがはコンバットバトラー。気合は十分ですね!
そんな中でのアテネの電話。
なにやらひと悶着の予感・・・


飽きさせない話の展開は、個人的に非常に大好きです!!!


それでは!お互い頑張りましょう!!!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.56 )
日時: 2009/12/05 14:10
名前: SORA

どうもです。師匠、こっちでもコメをありがとうございます。では、レス返し・・・・

>そして次は日常のお話。
歩とヒナ、それぞれが新たな道を歩んで行くんですね。
2人がそれぞれ自爆しているところは彼女たちらしかったです(笑)

歩み始めますよ、2人は。ここで言ってしまうのなら、2人のCPストーリーは
完全にやる予定ですから。ただ・・・原作の方が、最近怪しげなので、
いい加減、この作品との相違点が見つかりそうで、びくびくしてます・・・


それでは。第132話、どうぞお楽しみください。
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第132話[決戦前日]

白皇に在籍する執事達が、各々修行を始め、はや十数日・・・

第3回 執事バトル大会は、すでに翌日に迫っていた。

そんな中・・・・


マリア「よーい・・・」

姫神「・・・・」

マリア「・・・スタート!」

姫神「おおおおお!!」

いつぞやのマラソン大会の練習でも使った競技場にて、姫神は普通にスタミナ作りをしていた。

姫神「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

マリア「あの・・・大丈夫なんですか?大会はもう、明日・・・」

姫神「問題ない。ギリギリまで体力を作っておく。そうすれば、明日は十分闘える」

マリア「・・・・」

姫神「さ。頼むぞ。200m、あと20本」

マリア「ハァ・・・わかりました」

呆れつつも、しっかりと姫神の特訓に付き合うマリアだった。



その頃、ナギは・・・

ナギ「・・・・」

黙々と、熱心に漫画を書いたりしていた。

ナギ「・・・・ふぅ・・・・」

流石に、昼間はずっと書斎に缶詰め状態であるため、いい加減疲れている頃であった。

ナギ(・・・とうとう明日か・・・)

今のナギの頭にあるのは、翌日に迫った執事バトル大会の事。

ナギ(明日・・・空が帰ってくるのか・・・どれだけ強くなってるんだろうな・・・)

そんな事を思いながら、ナギは再び漫画を描き始める。




同時刻、とある山中・・・

空「・・・ふ〜・・・」

その中で、空は一人神経を集中させていた。

空(明日・・・か・・・)

今の空は、修行前のような雰囲気はなくなっていた。指先や身体をはじめとする、
全身のいたる所は傷だらけ。中でも、爪はボロボロの状態で、巻いてある包帯から血が滲んでいる。


そんな時・・・・

空「・・・?」


ずん・・・


空「・・・」


何かが近づいてくる音がした。


空「・・・・ふぅ・・・・」


振り向くと、そこには、ア○シール○21に出てきたような猪がいた。


空「・・・いいじゃねぇの・・・」


そう言うと、空はゆらりと立ち上がる。


空「・・・・今日の昼飯、決定」


その言葉と同時に、猪が空に向かって突っ込んでいった。













所変わって、成田空港・・・

「ふぅ・・・なんか、懐かしいですね、日本も・・・」

ここに、一人の男性が降り立った。

「それにしても・・・執事バトル大会とは・・・あの理事長もまた、豪気な事を・・・」

一つ嘆息すると、男性は続けた。

「さて・・・それでは、私の坊ちゃまはどれだけ成長したのか・・・見に行くとしますか」

そう言うと、その男性は空港の外に出て、タクシーに乗った。
















またまた所変わって、霞家では・・・



弥勒「ハァ・・・・・ハァ・・・・・ふぅ・・・・・・」

トレーニングの途中であろう、霞家執事、宝城 弥勒が一息ついていた。

弥勒「・・・・よし・・・・」

愛歌「調子はどうかしら?」

弥勒「お嬢様・・・」

愛歌「・・・その調子で、どこまで食い込めるのかしら?」

弥勒「さぁ・・・参加する連中の質次第ですね。俺は、普通のよりかは強いとは思いますが・・・」

愛歌「・・・そう」

弥勒「・・・5月の、白皇襲撃・・・・あの時、俺は何も出来ませんでしたから・・・
あの時より強くなってなくちゃ・・・」

愛歌「・・・大丈夫」

弥勒「え?」

愛歌「私の執事に、腑抜けはいないわ」

弥勒「お嬢様・・・」

愛歌「・・・そのかわり」

弥勒「?」

愛歌「準決勝までは残りなさい。もし、残れなかったら・・・」

弥勒「・・・・」

愛歌「・・・・わかってるわよね?」

弥勒(マズイ・・・ドSモードのスイッチが入った・・・)

愛歌「ねぇ?・・・宝城君?」

弥勒「・・・りょ・・・了解しました・・・」

































そして、その日の夜・・・・


ハヤテ「・・・・」

当然、ハヤテも明日に向けて集中していた。

ハヤテ(・・・明日・・・・空・・・・君と、もう一度・・・・・・闘える!)

と、空との再戦を何よりも心待ちにしているハヤテであった。



そして、葛葉キリカに一本の電話が・・・

キリカ「はい、もしも・・・ふぅ・・・・また貴女ですか・・・」

アテネ『・・・・』

キリカ「それで?今日は一体どんなご用件で?」

アテネ『・・・・以前、貴女が私に持ち出した、執事バトル大会・・・・』

キリカ「あぁ、あれですか。確か・・・今年の3月くらいでしたね。あなたに企画を提示したのは」

アテネ『・・・・・今度は、私に何の許可も無く行うようね』

キリカ「おや。よくご存知で」

アテネ『・・・貴女は、一体何様のつもりですの?先日の事といい、今回といい・・・』

キリカ「・・・私のやり方が気に食わないのなら、貴女自身が業務を執り行っては如何では?」

アテネ『・・・・』

キリカ「・・・怖いのですか?」

アテネ『?・・・何が・・・』

キリカ「綾崎ハヤテに会うのが」

アテネ『!!』

キリカ「・・・・」

アテネ『・・・・』

キリカ「・・・・まぁ・・・・どうするかは貴女自身です。ただ・・・・」

アテネ『・・・・』

キリカ「・・・・時間があまり無いことをお忘れなく」

アテネ『・・・・時間?』

キリカ「ええ。ここだけの話、あなたは気付いて無いようなので教えますが・・・・」

アテネ『・・・・?』

キリカ「・・・・道はすでに開きました」

アテネ『!?』

キリカ「・・・・」

アテネ『・・・・そんな・・・一体、いつ・・・?』

キリカ「数週間前、白皇が襲撃された時ですよ。襲ってきた輩の一人が、道を開いてました」

アテネ『・・・・』

ガチャン!!

次の瞬間には、アテネは電話を切っていた。

キリカ「・・・・・」













そして、ギリシャ・アテネにある天王洲宅・・・・

マキナ「・・・・♪」

と、緩んだ顔をしつつ、もっさもっさとハンバーガーを頬張っているマキナの姿があった。

そこへ・・・・

ガチャッ

マキナ「?」

アテネ「・・・・」

マキナ「どした?」

アテネ「・・・マキナ。すぐに準備しなさい」

マキナ「準備?」

アテネ「ええ。明日にはもう、日本へと発つわ」

マキナ「日本って・・・なんで?」

アテネ「道が開いた。それだけよ」

マキナ「!・・・・りょーかい」

そう言うと、マキナは残ったハンバーガーを口に押し込み、アテネと同様、日本へと発つ仕度を始めた。














そして、日本時間、7月2日。決戦の日がやってきた。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.57 )
日時: 2009/12/05 20:37
名前: ゆーじ

こんにちは!!手が痛い中、感想です!!


執事バトル第2回戦開幕ですか・・・・空VSハヤテが見たいですね!!

そして成田空港に降り立つ、誰か・・・・・お坊ちゃまとか言う限りは・・・あの人ですかね?期待です!!

そして一番期待なのが・・・・アーたん日本来日キターーーーーーー!!

いやー!これならハヤテとの再再再会も、もうちょっとですね!!

これはいい展開すぎる!!

アテネとハヤテの再再再会に期待しつつ、次回を待ちましょう!!


では、シーユーアゲイン!!

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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.58 )
日時: 2009/12/07 13:23
名前: SORA

どうもです。ゆーじさん、早速、コメをありがとうございます。では、レス返し・・・

>執事バトル第2回戦開幕ですか・・・・空VSハヤテが見たいですね!!

そして成田空港に降り立つ、誰か・・・・・お坊ちゃまとか言う限りは・・・あの人ですかね?期待です!!


任せてください。ご期待に沿えるよう、空対ハヤテの第2戦目はきちんとやりますから。
それと、空港に降り立った誰か・・・・今回で出します。ええ。



>そして一番期待なのが・・・・アーたん日本来日キターーーーーーー!!

いやー!これならハヤテとの再再再会も、もうちょっとですね!!


・・・・ゆーじさんは、どうやら僕の脳内でのハヤテとアテネの和解を相当心待ちにしているようですね。
この分だと、僕がやる予定のハヤテとアテネの和解シーンを見たら、萌え狂うのではないでしょうか・・・
ちょっと心配です。



では。第133話、どうぞお楽しみください。
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第133話[執事集結]

7月2日、午前9時30分。前回と同様の会場に、すさまじい数の執事達が集まっていた。


ハヤテ「・・・これは、想像以上ですね・・・」

キリカ「今回は、卒業生にも参加資格があるからな。この位集まって、当然さ」

ハヤテ「はぁ・・・」

キリカ「さて・・・この数だと、対戦ブロックを4つに分ける必要があるか・・・」

ハヤテ「・・・4つ・・・」

キリカ「ま。お前の事だから、どうせ早乙女以外の奴は眼中に無いのだろう?」

ハヤテ「・・・まぁ・・・そうですけど・・・」

すると、そこへ・・・

「おや。それは心外だね、綾崎君」

ハヤテ「え?」

そこには、大河内執事である氷室と、もう一人・・・

ハヤテ「氷室さん?と・・・」

「お久しぶりですね、綾崎君」

東宮家執事である、野々原 楓が立っていた。

ハヤテ「野々原さん!?え、なんで日本に・・・イギリスにいるんじゃ・・・」

野々原「この大会の事を聞いて、私も駆けつけたんですよ。ついでに、坊ちゃまの様子見を」

ハヤテ「主の様子見は、ついでなんですか・・・」

野々原「・・・昔よりは強くなっている事を期待しますよ?」

ハヤテ「・・・・ご期待には応えますよ」

氷室「ふむ・・・では、僕はこれで」

野々原「それでは、私も。また後ほど、綾崎君」

ハヤテ「ええ。また後で・・・」

キリカ「・・・さて。今回は張り切らんとな?ハヤテ」

ハヤテ「え?」

キリカ「今回の優勝賞金は、いくらだと思う?」

ハヤテ「・・・・えっと・・・・いくらでしょうか?」

キリカ「・・・1億だ」

ハヤテ「!!・・・1億って・・・」

キリカ「そう。お前の借金残額だ。お前としては、喉から手が出るほど欲しい代物だろう?」

ハヤテ「・・・・・」

キリカ「・・・では、そろそろ始めるとするか」

そう言うと、キリカはリング上に立ち、大声で告げた。

キリカ「・・・・良いか、執事諸君!!」

「!?」

会場にいた執事達は、その一言で一斉に静まり返った。

キリカ「今回の執事バトル大会は、前回の比ではない!参加人数も、その質もだ!!」

「・・・・・」

キリカ「だが、臆する事は無い!存分に闘え!存分に己が力を振るうが良い!!」

「・・・・」

キリカ「私はここに・・・・第3回!執事バトル大会の開催を宣言する!!!」




うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!



その途端、会場にいた執事達が、一斉に吠えた。

その喧騒の最中、客席にいる海達・・・


海「・・・空は?」

陸「まだみてぇだな・・・」

日向「・・・ったく・・・どこほっつき歩いてんだ、あのバカ・・・」

キリカ「ではこれより、抽選を始めるぞ!この場にいる執事、もしくはその主は、リングに上がれぃ!!」

その言葉に、執事や主達が続々とリングに上がる。

ナギ「・・・・」

姫神「・・・早乙女はまだ・・・か・・・」

ナギ「・・・・」

姫神「・・・・ナギ。早乙女のくじを引くのは、お前だ」

ナギ「!?え・・・あ、あぁ・・・そうだな・・・」

姫神「・・・・」

ハヤテ(・・・空・・・君はどこで何を・・・)

リング上が参加選手達でごった返す中、ナギは一人の人物を見つけた。

ナギ「ん?・・・ヒナギク?」

ヒナギク「あれ?ナギ」

ナギ「なんだ・・・お前、また参加するのか?」

ヒナギク「違うわ。私は今回は主側」

ナギ「え?じゃあ、お前の執事は・・・」

ヒナギク「執事といっても、臨時ね。今は・・・まだ来てないわね」

ナギ「ふ〜ん・・・どんな奴なんだ?」

ヒナギク「まぁ、時間になったら来るから、それまでのお楽しみね」







そして・・・・







キリカ「待たせたな。ではここで、今大会に関する基本的なルールを伝えておく」

「・・・・・」

キリカ「今回は、前回よりも人が集まったのでな。よって、対戦ブロックをA〜Dの4つに分ける事にした。
そこからは普通にトーナメント形式だ。Aブロックなら、Aブロック同士決勝で。
BならBで、それぞれ決勝戦を行う。だが、本題はここからだ。
A,B,C,D、4つのブロックでの優勝者は、その隣接するブロック・・・
つまり、Aの優勝者対Bの優勝者同士、Cの優勝者対Dの優勝者同士で戦い、
その2試合の勝者が、晴れて本当の決勝戦で闘うというわけだ」


海「・・・どゆ事?」

日向「つまり、仮に空がAブロックだったとして、本当の優勝狙うんだったら
まずはAブロック制覇して、その後Bブロックの優勝者に勝って、
そんで、CかDの優勝者を倒さねぇと空の優勝は無ぇってわけ」

海・陸「あぁ、なる」

日向「・・・お前等、よくこの学校入れたな・・・」


キリカ「まぁ、そういうわけで・・・これが抽選結果だ!!」

次の瞬間、キリカの後ろにあるスクリーンに、抽選結果が映し出された。




Aブロック参加者


理事長執事 綾崎ハヤテ

東宮家執事 野々原 楓

田神家執事 阿久津 弘毅

その他雑魚



Bブロック参加者


三千院家執事長 姫神 煉

瀬川家執事 瀬川 虎鉄

その他雑魚



Cブロック参加者


桂家臨時執事 ????

霞家執事 宝城 弥勒

その他雑魚



Dブロック参加者


三千院家執事 早乙女 空

大河内家執事 冴木 氷室

その他雑魚






ハヤテ(僕はA・・・・姫神さんがBで、空がD・・・勝ち進めば、2人と闘えるかもしれないけど・・・
野々原さんも一緒か・・・こりゃ、一筋縄じゃ行かないな・・・)


野々原「阿久津・・・ですか・・・まさか・・・」

阿久津「お久しぶりっすね、野々原さん」

野々原「ふぅ・・・やはり、君でしたか、阿久津君」

阿久津「・・・・あんたは、ずっと俺の目標だった。けど・・・」

野々原「・・・・」

阿久津「・・・俺は、今日であんたを越える」

野々原「・・・・いいでしょう。君と闘う事になったら・・・私は手加減しませよ?」

阿久津「こっちのセリフですよ」



弥勒(・・・・桂家の臨時執事とか言う奴・・・一体、誰だ・・・?桂程の奴が、
生半可な強さの執事を雇うとも思えねぇし・・・・一体・・・)



虎鉄「綾崎・・・俺は・・・お前の所まで・・・」

泉「あの・・・虎鉄君?暴走も程々にね・・・?」



姫神「俺は・・・B・・・か・・・」

マリア「・・・あの・・・姫神君・・・」

姫神「ん?」

マリア「あの・・・その・・・」

姫神「・・・・?」

マリア「・・・が・・・頑張ってくだしゃっ・・・」

姫神「・・・ぷっ・・・・」

マリア「・・・///////」

姫神「くっ・・・くくく・・・・まぁ、頑張るよ」

マリア「・・・・・はい・・・・・//////////」





ナギ「空の奴はDブロック・・・たぶん、あいつはハヤテとしかやる気出さないんだろうな・・・」






キリカ「さあ!では、これより・・・・執事バトル大会を開催するぞ!!」



こうして、午前10時04分・・・第3回 執事バトル大会が始まった。
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第133話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.59 )
日時: 2009/12/09 19:35
名前: SORA

第134話[主役、帰還]

リング上には、前回同様レフェリーである雪路が立っており、バトル大会初戦に出場する選手の紹介を行っている。


雪路「それじゃ。執事バトル大会、Aブロック第1試合!理事長執事、綾崎ハヤテ対どこぞの執事の試合を始めるわよ!!」



わぁああああああああああああああああああ!!!!



海「はい、どうも!私この度、第3回執事バトル大会の実況・解説を務めさせて頂く、2年4組、水無月 海と申します!!」

陸「同じく、実況・解説を務めさせて頂く、2年4組、霧島 陸です。どうぞよろしく」

海「というわけで、海。この試合の見所は?」

陸「見所も何も、この試合、ハヤテの一方的な展開で終わる可能性大・・・っていうか、終わるだろ。一方的な展開で」

海「ですよね〜。さっ!それでは、試合の方に・・・」



雪路「2人共、準備は良い?」

ハヤテ「・・・・」

「・・・・・」

雪路「・・・んじゃ・・・始め!」

雪路のコールと共に、執事が構えを取る。だが・・・

ハヤテ「・・・・」

ハヤテは構えを取らず、それどころか、不敵な笑みすら浮かべている。

「・・・・」

ハヤテ「・・・・良い試合になると良いですね」

「!!」

その瞬間、相手の執事は、その場に尻餅を着き、こう告げた。

「・・・・こ・・・・・降参だ・・・・」

ハヤテ「え?」

雪路「・・・・」


・・・・・・・・・・・



会場に流れるドッチラケな空気・・・




雪路「・・・あ。勝者。綾崎ハヤテ」




海「・・・・この結果は一体・・・」

陸「ま。大方、ハヤテの気迫に負けたとか、そんな感じだろ」

海「あぁ・・・」





雪路「んじゃぁ、続けて第2試合。どこぞの雑魚対、どこぞの・・・」





まぁ、いろいろな事情の都合、ここらで無駄な試合を割愛させていただこう。


その後の結果・・・


Aブロック


○雑魚  ●雑魚


○野々原 ●雑魚


○阿久津 ●雑魚



Bブロック



○姫神 ●雑魚


○雑魚 ●雑魚


○雑魚 ●雑魚


○虎鉄 ●雑魚



Cブロック


○弥勒 ●雑魚


○雑魚 ●雑魚


○雑魚 ●雑魚





そして訪れた、Cブロック最終試合。


雪路「・・・・え〜と、Cブロック最終試合、どこぞの執事対うちの臨時執事・・・って、ええ!?」

海「?どうしたんでしょうか、レフェリーの桂先生」

雪路「え、ちょっ・・・ヒナ。あんたこれ、本気?」

ヒナギク「本気に決まってるでしょ?」

雪路「や、でも・・・・はぁ・・・・ま、いいか」

そうしていると、入場口から、1人の男がリングに入ってきた。

海「・・・・んなっ!?」

陸「おいおい、マジかよ・・・」

美希「・・・ヒナの奴・・・」

ナギ「やらかしたな、ヒナギクの奴・・・・」



雪路「・・・桂家臨時執事・・・・神崎 刹那!!」

刹那「・・・・」

リング上には、一風変わった執事服を着込んだ刹那が、余裕な笑みを浮かべて立っていた。



陸「刹那・・・」

日向「あいつ・・・やっぱ、そうなんじゃねぇかよ・・・」

刹那「さてと・・・退院したばっかで、まだ身体鈍ってんけど・・・かかってこいよ」

「なめてんじゃ、ねぇぞオラァ!」

そう言い、どこぞの雑魚は刹那に突っ込む。だが・・・


トン・・・


「!?」

刹那「・・・・」


首に手刀を打ち込まれ、あっさりと気絶させられてしまった。

刹那「・・・俺の勝ち♪」

雪路「勝者!神崎 刹那!」



海「速ぇ・・・」

陸「あれで、ホントに病みあがりかよ・・・」




そしてその後、Dブロックも着々と進み、Dブロック最後の試合・・・


雪路「それじゃ。Dブロック最終試合、どこぞの雑魚対、三千院家執事、早乙女 空の試合を始めたいんだけど・・・」


そう。肝心の空が、まだ戻ってないのである。


ナギ「・・・・」

姫神「ったく・・・いつまでかかるんだ、あいつは・・・」

「おいおい。速くしてくれませんかねぇ?」

ナギ「うっさい!黙って待ってろ、ハゲ!!」

「ハッ・・・!」

ナギ(空・・・まだなのか・・・?)

雪路「・・・しょうがないわね・・・早乙女君は、不戦敗って事で良い?」

ナギ「なっ!ちょっと、待ってくれ!そんな・・・」

マリア「ナギ・・・」

雪路「でも、これ以上待つわけにも行かないのよ・・・」

ナギ「そんな・・・」

ハヤテ「・・・・」

キリカ「・・・・」

雪路「・・・・え〜・・・早乙女 空の試合放棄と見なし、この試合は・・・」









「ちょぉっと、待ったぁあああああああああああああああああああ!!!」









会場中の一同「!!?」


突然の叫びに、会場にいた全ての人間が、この会場の入り口に注目した。


「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」


そこには、土色のマントを羽織り、息を切らしている1つの人影があった。


ナギ「・・・・」

姫神「・・・・」

ハヤテ「・・・・」

「ハァ・・・ハァ・・・・・・誰が試合放棄するって?」

ヒナギク「・・・その声・・・まさか・・・」

「・・・・?」

ナギ「・・・・・空・・・・?」

「・・・・はい。お嬢様」


そう言うと、人影・・・もとい、空はマントを一気に脱ぎ去った。


ナギ「・・・・」

ハヤテ「・・・・」

海「・・・・」

陸「・・・・」

日向「・・・・」


空「・・・三千院家執事、早乙女 空!2週間の武者修行より、ただいま帰還いたしましたぁ!!」


敬礼しつつ言う空の身体は、修行前よりもかなり筋肉が付いており、以前のような細身の身体はどこにも見当たら無かった。
両手にはテーピングが施され、その上から指が出る形のグローブをはめている。
パッと見ではわからないが、髪や背も若干伸びている。
着ている服は、土などで酷く汚れており、完全にサバイバル仕様となっている。



・・・・・・・



そして、再び静寂に包まれる会場。そして、次の瞬間・・・・









うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!



突如として、大歓声に包まれた。

海「・・・あんの、バカ・・・タイミング良すぎんだろ、チクショウ・・・・!」

陸「テメ、帰ってくんの、遅ぇんだよ!!」

空「うるっせぇんだよ、この暇人共が!」

姫神「そんなん、どうでも良いから、とっととリングに上がれ、遅刻犯」

空「なっ、くっ・・・・」

そう言うと、空は渋々リングに上がる。

「・・・・」

空「悪ぃな、待たせて」

「・・・・」

雪路「それじゃ、早乙女君も来たところで・・・・試合開始!!」

「おらぁああああ!!」

雄叫びを上げつつ、空に突っ込む雑魚。だが・・・・

空「・・・・・」



ドゴォ!!

次の瞬間には、頭部に空のパンチを浴び、地面にめり込んだ状態で気絶していた。



空「・・・・・・」

ハヤテ「・・・空・・・」

空「・・・はい、次」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.60 )
日時: 2009/12/11 19:22
名前: SORA

第135話[男子の恋バナって結構盛り上がる感じだって知ってた?]

表紙:壁にもたれかかるハヤテ


空「・・・は〜・・・気持ちぃ〜・・・」

前回の後、数日まともに風呂に入っていなかったと語った空は、現在会場備え付けのシャワールームに入っていた。

姫神「しかし・・・お前は一体、どういう神経をしてるんだ?」

空「あ?」

姫神「数日風呂にも入らないって・・・それでなんとも思わないのか?」

空「あ〜・・・まぁ、風呂に入ってる暇あったら、とにかく修行してたしな、俺」

姫神「・・・・その言い方だと、山ん中で誰かに会ったのか?」

空「ああ。その人が住んでる山小屋を拠点にさせてもらってた」

姫神「そうか・・・」

空「てか、俺の事より、お前はどうなんだよ」

姫神「?」

空「俺の方は手応えあったから良いとして・・・お前はちゃんと成長してんだろうな?」

姫神「・・・フッ・・・さぁ、どうだかな」

空「なっ!テメッ・・・!」

姫神「ははっ」

空「・・・ふぅ・・・ったく・・・」

そうぼやくと、空はシャワーを止め、姫神がいる脱衣所へと出、そのまま下着をはく。

空「にしても、驚いたな」

姫神「?」

空「刹那だよ。あいつ、ちゃっかりヒナギクさんの臨時執事なんぞやりやがって・・・」

姫神「ああ・・・あれは驚いた」

空「・・・お前、知ってるか?」

姫神「・・・・何を?」

空「・・・刹那の奴・・・ヒナギクさんに惚れてんだぜ」

姫神「・・・だろうな・・・」

空「だろ?」

姫神「ああ。でなきゃ、あんなマネは出来ない」

空「それに、俺が見る限り、ヒナギクさんも刹那に気がある感じなんだよな・・・」

姫神「そうなのか?」

空「うん。間違いない」

姫神「そうか・・・」

空「速いとこくっ付いてくれると、助かるんだけどな〜・・・」

姫神「・・・ま。その辺は同意するよ」

空「・・・あのな。お前にも言ってんだからな?」

姫神「あ?」

空「・・・おいおい。自分でも気付いてないわけ?」

姫神「・・・何が」

空「何がって、おま・・・・マリアさんとの事に決まってんだろうよ」

姫神「なっ!」

空「玉砕でも何でも、まずは突っ込めっての。まずはそれから」

姫神「バッ、おま・・・ていうか、なぜ俺がマリアに・・・/////」

空「端から見たら、お前がマリアさんにベタ惚れなのは、明らかなんだよ!」

姫神「ふざけろ!ていうか、なぜ刹那の話からそこへ行く!」

空「話題を逸らすな!今はお前の今後を話してんだから!」

姫神「余計なお世話だ!だいたい、お前が人の事言えるのか、コラ!お前こそ、ナギに告白したらどうなんだ!」

空「な、バッ!テメ、どこでそれを・・・!///////」

姫神「お前が来る前に、水無月に聞いた」

空「海の野郎・・・後で殺す!!////////」

姫神「人に告白どうこう言う前に、まず自分の問題片付けたらにしたらどうだ!あぁ!?」

空「それこそ余計なお世話だっつの!」

姫神「速めにした方がいい気がするがな!昔と同じ過ち犯したくないのなら!」

空「テメ・・・人の傷口、全力で抉りやがって!」

姫神「お前の未来を心配しただけだ!」

空「人の心配より、まずテメェの未来の心配しろや、このヘタレ2世!!」

姫神「ヘタッ・・・!」

空「お?聞こえなかったか、このヘタレ2世が!!」

姫神「・・・貴様、良い度胸だ・・・俺をあんな、橘のガキと同様に扱うとは・・・」












ワタル「・・・・」

咲夜「ワタル?どないしたんや?」

ワタル「いや・・・どっかで気に障る事言われてる気が・・・」

咲夜「?」












空「だったら、何か?今ここで、俺とやるか?」

姫神「上等だ!次の試合前に、再起不能にしてやる!!」

空「おう、いいぜ!かかってこいや!」

2人が臨戦態勢に入った瞬間・・・


「入るぞ・・・」


空・姫神「なんだ、コラァ!!」


ナギ「・・・・・」

マリア「・・・・」

空「・・・・ぁ・・・・」

姫神「・・・・」

マリア「・・・あ・・・その・・・申し訳ありません・・・取り込み中なら・・・また後ほど・・・」

そう言い、駆け足で部屋を出て行ったマリア。

姫神「あっ!ちょ、待てマリア!!」

そのマリアを追いかけていく姫神。

空「・・・・」

ナギ「・・・・」

空「あの・・・それで、何かご用ですか、お嬢様?」

ナギ「え?あぁ・・・」

そう言い、空に紙袋を渡すナギ。

空「これは・・・」

ナギ「お前の執事服だ。マリアに用意させた」

空「あぁ、ありがとうございます。わざわざ」

そう言い、ナギに笑いかける空。

ナギ「へ?あ、いや・・・あ、主として・・・このくらいは・・・//////」

空「・・・お嬢様?顔赤いですけど・・・」

ナギ「!な、なんでもない!いいからさっさと服着ろ、バカ!」

空「へ?あ、はい。すいません・・・」

ナギ「まったく・・・空はホントにまったく・・・///////」

空「・・・・」

その言葉を受けつつ、執事服に着替え始める空。

ナギ「・・・じゃ。私は先に戻るからな」

そう言い、部屋を出ようとするナギ。

空「お嬢様」

が、空がそれを呼び止める。

ナギ「?なんだ?」

空「・・・2週間も仕事ほったらかしにして・・・本当に申し訳ありませんでした」

ナギ「・・・・」

空「ですから・・・なんとかして、この埋め合わせしたいんですけど・・・お嬢様、何か欲しい物とかってありますかね?」

ナギ「埋め合わせって・・・そんな物、別に・・・」

空「いえ。なにかしないと、俺の気が収まらないんです」

ナギ「う・・・じゃ・・・じゃあ・・・そこまで言うなら・・・・」

空「はい」

ナギ「・・・・デ・・・・/////」

空「デ?」

ナギ「・・・デート・・・一回・・・/////」

空「!!/////」

ナギの恥ずかしげな表情に不意を突かれ、その場に崩れ落ちる空。

ナギ「うお!だ、大丈夫か!?」

空(・・・破壊力高すぎだろ、このお嬢様・・・//////)

ナギ「お、おい・・・大丈夫か?」

空「・・・は・・・はい・・・お嬢様がそれで良いなら・・・俺はそれで・・・」

ナギ「お、おう・・・わかった・・・」

空「・・・・」

ナギ「・・・じゃ、じゃあ・・・この大会が終わったら・・・な?」

空「・・・・はい」

その時・・・・


わぁあああああああああああああああ!!!!


空「!?」

ナギ「どうやら、次の試合始まるみたいだな」

空「・・・なるほど・・・」

ナギ「ほら!速く行くぞ、空!」

空「ちょっ、待ってください!俺まだ、着替え終わって・・!」





そして、ナギと着替え終わった空は、すぐに会場へと向かった。




雪路「んじゃ、Aブロック準決勝、第2試合!野々原 楓対阿久津 弘毅!始め!!」

ナギ「第2試合・・・」

空「ハヤテの奴は・・・ま。勝ってて当然か」




阿久津「・・・んじゃ。行きますよ、野々原さん」

野々原「ええ。いつでも・・・」

そこまで言った瞬間・・・

阿久津「・・・・!」

野々原「!!」



バキィ!
阿久津は一瞬で間合いを詰め、次の瞬間には野々原を蹴り飛ばしていた。

空「おお・・・」

ハヤテ「・・・・」

蹴り飛ばされた野々原は、空中で体勢を立て直し、そのまま地面に着地し、一言。

野々原「・・・・面白い・・・・」

阿久津「・・・・」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.61 )
日時: 2009/12/18 19:21
名前: SORA

第136話[リベンジ]

阿久津「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・」

野々原「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

ハヤテ「・・・・」

姫神「長い・・・もう、十分ぐらい闘ってるぞ・・・」

阿久津「・・・・!」

野々原「・・・・!」

次の瞬間、二人は同時に必殺技を放った。

阿久津「国士無双!!」

野々原「セーフティ・シャッター!!」

阿久津の竹刀から放たれた赤黒い波動と、野々原の竹刀から放たれた炎の龍が衝突する。

空「ぶぉ!」

ハヤテ「・・・・」

阿久津「・・・・おおおおお!!」

野々原「!?」

煙が晴れたと同時に、阿久津は野々原に向かって突っ込んでいた。

野々原「くっ・・・!」

阿久津「はっ!」

勢いに乗ったまま、阿久津は蹴りを放つが、野々原はそれをかわす。

阿久津「チィッ・・・!」

野々原「はぁっ!」

そのまま、野々原は阿久津のネクタイに手を伸ばす。

阿久津「甘ぇよ!」

が、阿久津はその手を払いのけ、バランスを崩した野々原に向かって竹刀を振り下ろす。

野々原「!」

阿久津「スキだらけだ、食らえ!!」

が、阿久津の竹刀は、野々原に当たる寸前で弾き飛ばされた。


ガッ!

阿久津「なっ!?」

野々原「そこです!!」

阿久津「!!」

バキィ!

野々原の振るった竹刀が、阿久津の胴を直撃、そのまま吹っ飛ばした。

阿久津「がっ!」

野々原「ふぅ・・・」

姫神「・・・終わったな」

空「だな・・・」

阿久津「・・・ぐっ・・・」

野々原「・・・・」

阿久津「ま・・・まだだ・・・まだだぞ、チクショウ・・・」

野々原「・・・もう終わりです、阿久津君・・・」

阿久津「!・・・何を・・・」

野々原「・・・・」

そうして、自分の手の中にある物を見せる野々原。

阿久津「!!」

野々原「君の負けです・・・」

それは、阿久津のネクタイだった。

阿久津「・・・・ッキショォ・・・」

雪路「勝者!東宮家執事!野々原 楓!!」


おおおおおおおおおおおおおお!!!!


阿久津「・・・・」

野々原「・・・強くなりましたね」

阿久津「それでも、まだまだです・・・結局、あんたにゃ勝てなかった・・・」

野々原「・・・・・」

阿久津「決勝・・・ナメてかかんない方がいいすよ・・・」

野々原「?」

阿久津「綾崎は・・・強いっすから・・・」

野々原「・・・ええ・・・わかってますよ・・・」

ハヤテ「・・・・」



空「・・・姫神。次、お前だろ?」

姫神「ん?あぁ、そうだな」







その後の試合も順調に進み、それぞれのブロックの決勝戦が発表された。


キリカ「・・・では、これより。決勝戦の組み合わせを発表する」

すると、場内のスクリーンに、それぞれの選手が映し出される。


キリカ「Aブロック決勝戦!綾崎ハヤテ対野々原 楓!!」

ハヤテ「・・・・」

野々原「・・・・」

キリカ「Bブロック決勝戦!姫神 煉対瀬川 虎鉄!!」

姫神「・・・・」

虎鉄「・・・・」

キリカ「Cブロック決勝戦!宝城 弥勒対神崎 刹那!!」

弥勒「・・・・」

刹那「・・・・」

キリカ「Dブロック決勝戦!早乙女 空対冴木 氷室!!」

空「・・・・」

氷室「・・・・」

キリカ「以上だ!ではただいまより、Aブロック決勝戦を始める!!」

ハヤテ「・・・良い勝負にしましょう、野々原さん」

野々原「ええ。お手柔らかにお願いしますよ、綾崎君」

雪路「そんじゃ・・・初め!!」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第二章 ( No.62 )
日時: 2009/12/25 19:02
名前: SORA

第137話[ハヤテVS野々原]

ハヤテ「はぁあああ!!」

野々原「・・・!」

試合開始と同時に突っ込むハヤテ。

野々原「甘い!」

が、野々原はそれをあっさりかわし、ハヤテに向けて竹刀を振り下ろす。

ハヤテ「くっ!」

と、ハヤテもそれを間一髪でかわす。

野々原「ふぅ・・・」

ハヤテ「・・・・」

野々原「・・・・」

ハヤテ「!」

ハヤテが気付いた時には、野々原はハヤテの後ろに回りこみ・・・

ガッ!

ハヤテの後頭部に手刀を叩き込んでいた。

ハヤテ「・・・!」

野々原「・・・・」

どさっ・・・

その場に、力無く倒れるハヤテ。


空「・・・速ぇ・・・」

姫神「かなりの速さだな・・・」


野々原「・・・・」

ハヤテ「・・・・」

野々原「・・・まさか、これで終わりじゃありませんよね、綾崎君?」

ハヤテ「・・・フッ」

野々原「・・・・」

ハヤテ「はっはっは。いや〜、ビックリしましたよ、野々原さん。まさか、あそこまでスピードがあるとは・・・」

野々原「随分と余裕ですね」

ハヤテ「ええ。なんか、楽しくなってきたんで」

野々原「楽しい・・・ですか・・・」

ハヤテ「ええ」

野々原「では・・・もっと楽しくしてみますか?」

ハヤテ「はい・・・喜んで」

野々原「・・・・」

ハヤテ「・・・けど・・・」

野々原「?」

ハヤテ「その竹刀は邪魔ですね」

言った瞬間、ハヤテは野々原の持つ竹刀を蹴り砕いていた。

野々原「!?」

空「おお」

ハヤテ「これで、あなたに残された選択肢は2つ。武器が無くなったのを理由に降参するか・・・
それとも、僕と単なる殴り合いをするか・・・」

野々原「・・・・・」

ハヤテ「・・・さ。どうします?」

野々原「・・・・いいでしょう」

そう言うと、野々原は自分のジャケットを脱ぎ捨てる。

ハヤテ「・・・そう来なくては・・・」

野々原「・・・言っておきますが・・・」

ハヤテ「?」

野々原「私、結構強いですよ・・・」


バキィ!

ハヤテ「!?」

一瞬で、野々原はハヤテを殴り倒していた。

野々原「・・・・」

ハヤテ「・・・は・・・」

空(ふ〜ん・・・結構強ぇじゃん、あいつ・・・)

ハヤテ「ハァ・・・・ハァ・・・・・・ビックリしたぁ〜・・・・」

そう言い、ハヤテは自分の頬を軽くはたき、一息つく。

ハヤテ「・・・ふ〜・・・」

野々原「・・・・」

ハヤテ「・・・じゃ。次は僕の番ですね」

そう言い、ハヤテは野々原に近づき、そして・・・



ゴキィ!

全力で野々原を殴り飛ばした。

野々原「ぐぁっ!」

ハヤテ「ふぅ・・・」

姫神「・・・あいつ、俺とやった時より強くなってるな・・・」

野々原「・・・・フッ・・・・」

ハヤテ「・・・・」

野々原「・・・・ふはははははははは・・・・」

空「お?」

そして、野々原は再びハヤテに殴りかかる。

バキィ!

ハヤテ「くっ・・・!」

負けじと、ハヤテも野々原に向かって殴り返すが、ギリギリでかわされ、腹に膝蹴りを決められてしまう。

ドゴォッ!

ハヤテ「ぐっ・・・!」

が、その瞬間、野々原が見せた一瞬の隙を突き、野々原の顔面を殴る。

バキッ!

野々原「がっ・・・!?」

そして、野々原が体勢を整える前に・・・


ドガッ!

野々原に跳び蹴りを決めた。

野々原「がはっ!」

ハヤテ「・・・・」


海「・・・・やっぱ、決勝まで来るとレベルも違ぇな・・・」

陸「だな。どっちも強ぇ事には変わりねぇし・・・」

海「けど、なんか・・・」

陸「?」

海「あの、野々原っての・・・なんか隠してる気がすんだよな・・・」


野々原「・・・・ゲホッ・・・」

ハヤテ「・・・・」

野々原「・・・やはり・・・君は強いですね、綾崎君・・・」

ハヤテ「・・・・」

野々原「これでようやく・・・本気でいけます・・・」

ハヤテ「本気じゃなかったんですか?今まで」

野々原「ええ。身体が温まってなかったので・・・」

そう言うと、野々原は自分の手を、頭より少し高い位置で構える。

ハヤテ(あれは・・・)


姫神「なるほど・・・」

ナギ「え?」

空「考えたな、あいつ・・・」

ナギ「え?ど、どういう事だ?」

空「・・・ま。見てれば分かりますよ」

ナギ「?」


ハヤテ(なんだ、あの構え・・・あれじゃ、ボディががら空きだ・・・だったら、一気にあそこを・・・)

そうして、ハヤテはそのまま突っ込むが・・・

空「迂闊に突っ込むな、バカ!!」



ドガァッ!

野々原にカウンターの蹴りを食らってしまう。

ハヤテ「!?」

空「っか〜〜〜!」

ハヤテ「がはっ!」

野々原「・・・・」

ハヤテ「ぐっ・・・」


ナギ「お・・・おい・・・今の・・・」

姫神「・・・野々原のリーチは、全てにおいて綾崎より長い」

空「んで、あいつの身体の中で、一番リーチのある場所・・・つまり、脚を使って、ハヤテの攻撃全てにカウンターとってやろうって考えてるんすよ」

ナギ「それって・・・」

姫神「ああ。この世界で、腕の攻撃よりも脚での攻撃に特化し・・・」

空「故に、地上最強の格闘技と呼ばれる・・・」


ハヤテ「ムエタイ・・・ですか・・・」

野々原「ええ。この2年間の留学で体得しました」

東宮「はっはっはっは!どうだ、綾崎!ウチの野々原は強いだろう!?お前なんて、大人しく野々原に・・・!」

野々原「お坊ちゃま」

東宮「ひっ!?」

野々原「・・・・後で、お話があります。覚えておくように」

東宮「・・・は・・・はい・・・」

ハヤテ「・・・・」


姫神「さて。こうなった以上、綾崎の勝利は薄くなったわけだが・・・」

空「・・・・」

姫神「綾崎が勝つと信じて疑わない眼だな、お前」

空「ああ。ハヤテに勝つのは、俺だからな」

姫神「どこの戦闘民族だ、お前は」

空「・・・・」

姫神「だが、もはやあいつは八方塞がりだ。攻撃全てにカウンターが取られるんじゃ、
攻撃のしようが無いからな」

空「・・・ま。見てれば分かるさ」

姫神「・・・・」

空(・・・負けんじゃねぇぞ、ハヤテ・・・)


ハヤテ「・・・・」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.63 )
日時: 2009/12/29 14:17
名前: SORA

第138話[決勝第一試合、決定]

ハヤテ「・・・ふぅ・・・ふぅ・・・」

野々原「・・・・」

ハヤテ「・・・おおおああああ!!」

雄叫びと共に、野々原に突っ込んでいくハヤテ。だが・・・

ゴキィ!
野々原のカウンターの蹴りを食らってしまう。

ハヤテ「がっ・・・!」

が、それだけでは終わらず、今度は野々原の背後に回り込み、突っ込む。

ハヤテ「これなら・・・!」

野々原「狙いは良いですね・・・ですが・・・!」

ガキィ!

ハヤテ「!?」

側頭部に、野々原の蹴りが炸裂した。

ハヤテ「がはっ!」

野々原「・・・・」


空「・・・・」

姫神「・・・これでもまだ、綾崎が勝つと?」

空「ったりめーだ。黙って見てろ」

姫神「ふぅ・・・」

空「・・・・」

と、ここで何かに気付く空。

空「・・・?」

姫神「?・・・どうした?」

空「いや・・・ハヤテの奴・・・さっきから、なんか動きおかしくねぇか?」

姫神「・・・言われて見れば、そうだな・・・何か狙ってる・・・」

空「と言うより、まるで何かを置いて来てる感じだ・・・」

姫神「あいつ・・・何が狙いだ・・・?」

空「・・・・」


ハヤテ「ぐっ・・・」

野々原「さて・・・そろそろ終わりにしましょうか、綾崎君?」

ハヤテ「・・・そうですね・・・そろそろ締めましょうか・・・」

野々原「・・・・」

ハヤテ「・・・“仕込み”も終わりましたし・・・ね・・・」

野々原「仕込み?」

野々原がハヤテの言葉に眉をひそめた、その時だった。



ゴウッ!

野々原「!?」

突如、野々原の周りを無数の竜巻が包み込んだ。

空「あれは・・・」

ハヤテ「・・・・」

野々原「・・・綾崎君・・・一体、何を・・・」

ハヤテ「簡単です。あなたがそこから動かないと分かっているのなら、
あえてあなたの思惑にかかったフリをして、あなたの周りにちょっとした、“風”を置いたんです」

野々原「風・・・?」

ハヤテ「はい。僕は・・・・風を操れますから・・・・」

野々原「・・・私の戦略が仇になったわけですか・・・」

ハヤテ「・・・行け・・・」

野々原「・・・・・」

ハヤテ「・・・・画竜点睛」

次の瞬間、無数の竜巻は、一斉に野々原に襲い掛かり・・・


ズバァン!!

野々原の身体を切り裂いた。

野々原「ぐっ・・・あ・・・・!」

そして、野々原の首元から弾け飛んだネクタイは、そのままハヤテの元へと落下し・・・


パシッ
ハヤテは、そのネクタイを迷わずキャッチした。

ハヤテ「僕の勝ちです、野々原さん」

野々原「・・・・ですね・・・・」

雪路「勝者!綾崎ハヤテ!」


おおおおおおおおおおおおおおおおお!!!


空「な!?言ったろうが、姫神!ハヤテが勝つってよ!」

姫神「・・・だな・・・」

ハヤテ「立てますか?」

野々原「ええ・・・」

ハヤテ「・・・良い勝負でした」

野々原「・・・本当に・・・強くなりましたね・・・」

ハヤテ「・・・色々ありましたから・・・」

そう言い、2人は硬く握手を交わした。

雪路「そんじゃ。続けて、Bブロック決勝戦!瀬川 虎鉄対姫神 煉!両者、リングへ!」

姫神「よし・・・」

空「・・・勝てよ」

姫神「お前に言われなくても、そのつもりだ」

そうして、リングに上がる姫神と虎鉄。

姫神「・・・・」

虎鉄「・・・・」

雪路「・・・初め!」

虎鉄「綾崎の下へは俺が!」

姫神「・・・・」

ブオッ!
虎鉄の大振りのパンチを、あっさりと避ける姫神。が・・・


ヒュっ・・・

姫神「!?」

ゴキィ!

虎鉄の膝蹴りが姫神の頭へと直撃した。

空「!」

姫神「ぐっ・・・!」

虎鉄「まだまだぁ!!」

そこへ、虎鉄の予想外の追撃が始まる。

姫神「くっ・・・!」

虎鉄「ぉおおおお・・・!」

姫神「ナメんな、ボケが!!」

バキャア!
と、姫神渾身のパンチが虎鉄の顔面を捉えた。

虎鉄「ぐはっ!」

姫神「ふ〜・・・」

虎鉄「くっ・・・この・・・!」

そう言い、再び姫神に突っ込もうとする虎鉄。だが・・・

バキィ!
姫神の電光石火のパンチを食らい、逆に追い込まれてしまう。

虎鉄「ぐっ・・・!」

姫神「らぁ!」

ゴシャア!
姫神の蹴りが、虎鉄の側頭部に直撃。

虎鉄「ぐぉ・・・」

姫神「・・・終わりだ」

バキィ!
そして、とどめのアッパーが虎鉄に炸裂、虎鉄はそのまま・・・

虎鉄「・・・あ・・・あやさ・・・き・・・」

などとほざきつつ、地面に突っ伏した。

雪路「瀬川 虎鉄、戦闘不能!よって、勝者!姫神 煉!」

姫神「か〜・・・いって・・・」

ハヤテ(次は姫神さんか・・・こりゃちょっと、キツイかな・・・)

姫神(綾崎・・・)


空「第一試合は、ハヤテと姫神・・・本当に決勝に相応しいな、こりゃ・・・」

その時、後ろから・・

刹那「空」

刹那が、声を掛けてきた。

空「刹那」

刹那「やっぱ強ぇな、あの2人は・・・」

空「ああ・・・そうだな・・・」

刹那「・・・・空」

空「ん?」

刹那「先に行って、待ってんからよ」

空「・・・・おお。負けんじゃねぇぞ?」

刹那「わかってるって」

空「勝てよ。ヒナギクさんのためにも」

刹那「いや、それは関係無ぇから」



雪路「続けて、Cブロック決勝戦!宝城 弥勒対神崎 刹那!初め!」

弥勒「フェアに行こうぜ、刹那」

刹那「お手柔らかに頼みますよ、弥勒さん?」
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第138話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.64 )
日時: 2010/01/01 21:30
名前: PNKJYNP
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3455

どうも!PNKです!!!

まずは新年明けましておめでとうございます!

さて久々になってしまった感想ですが、
戦闘シーンのうまさはさすがですね!
読んでいてそれぞれの戦いに引き込まれてしまいました!

ハヤテの風を使う技の戦略は、本当にいいものだと思います!
戦闘の流れとうまく調和していた気がしました!

そして物語の中にも段々アテネのからみ率が上がってきた気が・・・!

あと個人的には虎鉄にもっと執念を見せてほしかったです(笑)


それでは、この大会は一体どんな結末を迎えるのか!?

次回も楽しみにしていますね!!!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.65 )
日時: 2010/01/06 19:27
名前: SORA

どうも。2010年初の更新です。てなわけで、師匠。早速コメをありがとうございます。


>さて久々になってしまった感想ですが、
戦闘シーンのうまさはさすがですね!
呼んでいてそれぞれの戦いに引き込まれてしまいました!

そう言ってくださって、ありがとうございます。ですが、かなり雑だったと思いますよ?
ぶっちゃけ、まだあまりこういう戦闘シーンには、慣れてない感じですので・・・


>ハヤテの風を使う技の戦略は、本当にいいものだと思います!
戦闘の流れとうまく調和していた気がしました!

ありがとうございます。ハヤテの風の件については、かなり考えて書いたものなので、
喜んでいただけたなら、幸いです。


>個人的には虎鉄にもっと執念を見せてほしかったです(笑い)

・・・・あ〜・・・成程。ですが、僕の中では、虎鉄は純粋なやられキャラなので、
あまり期待しない方がいいかと・・・・


まぁ、そんな感じで。それでは、第139話、どうぞお楽しみください。
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第139話[第2試合、決定]

表紙:腕を組んで余裕の表情の刹那


刹那「ふぅ・・・」

弥勒「・・・・」


空「大丈夫か、刹那の奴?」

姫神「さぁな。一応、病気の方は完治したんだろ?」

空「らしいな」

姫神「なら、大丈夫だろう。あいつも充分強いしな」

空「・・・・」


刹那「・・・」

弥勒「・・・・・」


ヒュっ

刹那「!?」

刹那が気がつくと、弥勒は刹那のネクタイに手を伸ばしていた。

刹那「チィッ・・・!」

が、刹那はそれを間一髪でかわす。

弥勒「ほぉ・・・今のに反応できるとは、意外だな・・・」

刹那「(っぶね〜・・・こいつ、ピンポイントでネクタイ狙ってきやがった・・・っていうか・・・)なぁ・・・」

弥勒「?」

刹那「あんた実は・・・結構強かったりする・・・?」

弥勒「・・・なんだ・・・今頃気づいたのか」


バキィ!

刹那「がっ!?」

次の瞬間、刹那は弥勒に殴り飛ばされていた。

刹那「ゲホッ・・・いっでぇ・・・」

空「まだ来るぞ、バカ!」

刹那「あぁ?」

弥勒「うらぁああ!」

刹那が見上げると、すぐ目の前で、弥勒が足を振りかぶっていた。

刹那「げっ!」

ブオッ!

が、これはかわす。

刹那「チッ、この・・・!」

と、刹那が反撃に乗り出した瞬間・・・

グシャアッ!

刹那「!?」

弥勒の膝蹴りが刹那の顔面に炸裂した。

刹那「ぐ・・・かっ・・・!」

弥勒「ぶっ飛べ!!」


ドギャッ!
そして、弥勒の跳び蹴りが刹那の腹に炸裂。刹那はそのままリングから転げ落ちた。

弥勒「・・・フン・・・」


空「・・・意外と強ぇな、弥勒の奴・・・」

姫神「・・・・」


ヒナギク「刹那君、だいじょう・・・」

刹那「来ないでください・・・」

ヒナギク「!」

刹那「・・・・俺ならまだ、大丈夫っす・・・・」

ヒナギク「・・・・」

刹那「・・・ふ〜・・・ったく、いってぇな、もう・・・」

弥勒「・・・・」

刹那「・・・待たせて悪いな」

弥勒「いや、いいよ」

刹那「さて・・・と・・・続きといきますか」

弥勒「・・・・おう・・・・」


ヒュッ

刹那「ふん!」

弥勒「だらぁ!」

ゴシャア!
次の瞬間、刹那と弥勒の互いの拳が相手の顔面にヒットした。

刹那「・・・・!」

弥勒「・・・!」


バキィ!

刹那「チッ・・・!」


ドガッ!

弥勒「ぐっ・・・!」


ゴシャッ! ドゴォッ! ガキィッ!


空「・・・な・・・」

姫神「な・・・」


『殴りあいいいぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいい!!?』


空「・・・確かに、どっちが強ぇって決めるんだったら、これが一番手っ取り早いけどよ・・・」

姫神「だからって、あいつ等・・・」


刹那(くぅ〜・・・ったく、一発一発が重いんだよ、こいつ!)

弥勒(ぐっ・・・!この野郎・・・さっきとは、動きがまるで違うじゃねぇか!)

刹那「っのヤロッ・・・!」

ゴガッ!
と、刹那の蹴りが弥勒の腹に入る。

弥勒「ぐぅっ!」

刹那「ぉおおおらぁっ!」


ドガァッ!
刹那の強烈な回し蹴りが、弥勒の頭部を直撃。

弥勒「ぐっ・・・!」

刹那「悪ぃな・・・」

弥勒「・・・!」

刹那「あんたの負けだ・・・!」


バキィッ!
そして、刹那のパンチが弥勒の顔面に炸裂。

弥勒「かっ・・・ぐっ・・・!」

が、これでもまだ、弥勒は倒れない。

弥勒「・・・ハァ・・・・ハァ・・・ま・・・まだだ・・・まだ、俺は・・・」

刹那「・・・・」

と、刹那は弥勒に近づき・・・

シュル・・・
弥勒のネクタイを静かに奪った。

刹那「・・・あんたはもう、闘えねぇよ・・・」

弥勒「・・・」

刹那「・・・俺の勝ちだ」

弥勒「・・・ッキショ・・・」


雪路「ただいまの勝負!神崎 刹那の勝ち!!」


おおおおおおおおおおおおおおおお!!!


刹那「う〜・・・」

ヒナギク「お疲れ様」

刹那「ヒナギクさ〜ん。身体のあちこちが痛いっす〜・・・」

ヒナギク「はいはい。治療してあげるから、こっち来なさい」


空「・・・あれ、絶対惚れてるよな・・・」

姫神「ああ。しかも、重症だな・・・」


雪路「次!Dブロック決勝戦!出場者2人はさっさとリングに上がらんかい!!」


空「っと・・・やっと俺の番か・・・さ〜てと。ちょっくら勝って来ますか!」

姫神「調子に乗って、ヘマ打つなよ」

空「わーってる、わーってる」




雪路「それじゃ・・・初め!」

空「・・・あんた、前に会ったよな?」

氷室「ほぅ・・・覚えていてくれたとは、光栄だね」

空「ったく・・・・・余裕な面構えしやがって・・・」

氷室「君と闘うのは初めてだが・・・これぐらいの余裕は保っておかないとね・・・」

空「・・・その余裕・・・5秒後には、後悔に変わるだろうよ」

氷室「フッ・・・やれるものなら・・・やってみたまえ!」

そう言い、氷室はバラを空に向かって投げつけた。



空「甘ぇよ・・・」



シュル・・・

氷室「!?」


氷室が気づいた時には、空はすでに氷室の眼前に立ち、氷室のネクタイを奪取していた。

空「・・・・」

氷室「・・・バカな・・・いつの間に・・・」

空「言ったろ?5秒後にゃ、後悔に変わるってよ」

氷室「・・・・・」


雪路「・・・あ。勝者!早乙女 空!」


姫神「・・・・」

刹那「・・・見えたか、今の?」

姫神「・・・まったく見えなかった・・・あいつ、いつの間に・・・」


ハヤテ(空・・・君はいったい、どこまで・・・)


キリカ「・・・・これで決まったな」

そう言うと、キリカはマイクを持ってリングに立つ。

キリカ「ここまで勝ち残った執事共!ご苦労だった!では・・・決勝2試合の組み合わせを発表する!」

そうして、キリカの後方にあるスクリーンに映像が映し出される。


キリカ「第1試合!綾崎ハヤテVS姫神 煉!!」

ハヤテ「姫神さん・・・」

姫神「綾崎か・・・あの時の借りを返させてもらうとするか・・・」


キリカ「第2試合!神崎 刹那VS早乙女 空!!」

刹那「空・・・か・・・きついな、こりゃ・・・」

空「刹那・・・相手に不足は無し・・・」


キリカ「決勝第1試合は、今から10分後に行う!各自、それまで休憩を取ってよし!」

そう言い、キリカはリングを降りた。
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第139話終了です。いかがだったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.66 )
日時: 2010/01/06 20:53
名前: PNKJYNP
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3455

どうも!PNKです!!!

レス返しの返しになりますが、戦闘シーンは雑じゃないですよ!
ちゃんと1個1個の動きが書かれてますし、決めどころには
間に1文が入ったリしていて展開が分かりやすいです!

さて、今回は2試合ありましたが、
前半は最後、殴り合いでしたか・・・
ある意味彼ららしい展開だったと思います!
そしてやっぱりヒナにべた惚れなんですね、刹那は(笑)

後半、あの氷室がまさか5秒でやられるとは・・・!
空の強さが感じ取れる部分でした!

そして次回からは決勝戦!
とりあえずツッコむと10分は短くないか!理事長!!!

今後も楽しみにしています!!!

それではまた!!!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.67 )
日時: 2010/01/07 14:06
名前: 咲雷


初めまして咲雷といいます。

一章から読んでいましたがなかなか感想を書く勇気がでませんでした。

ですが、頑張って書いてみました。


では感想です。

刹那vs弥勒は殴り合いでしたか

そして、ヒナギクにベタ惚れの刹那。

でも、そんな刹那が好きです。


空は氷室に圧勝。

かなり強いですね空は。

これからの展開も楽しみです。

頑張って下さい!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.68 )
日時: 2010/01/08 19:37
名前: SORA

どうもです。師匠、それと、咲雷さん。お2人共、コメをありがとうございます。では、レス返し・・・

まずは、師匠・・・


>今回は2試合ありましたが、
前半は最後、殴り合いでしたか・・・
ある意味彼ららしい展開だったと思います!

ええ。やはり、刹那や弥勒達のような性格のキャラは、殴り合いでもさせないと、
僕の趣味に合わないので。


>そしてやっぱりヒナにべた惚れなんですね、刹那は(笑)

べた惚れです(笑)


>後半、まさかあの氷室が5秒でやられるとは・・・!
空の強さが感じ取れる部分でした!

ありがとうございます。空の成長スピードは、異常なまでに速いので、
氷室とのバトル部分でその部分をちょっとだけ、強調してみました。



お次は、咲雷さん・・・


>一章から読んでいましたがなかなか書く勇気がでませんでした。
ですが、頑張って書いてみました。

まずは、初めましてです、咲雷さん!コメをありがとうございます!
まさか、まだ第一章から読み続けてくれる人がいたとは・・・本当にうれしいです!ありがとうございます!
今後とも、よろしくお願いします!


>刹那vs弥勒は殴り合いでしたか
そして、ヒナギクにベタ惚れの刹那。
でも、そんな刹那が好きです。

おぉう・・・まさか、刹那に好感を持ってくれる人がいたとは・・・
主役級のキャラが好かれるほど、僕にとってうれしいことはありません。
本当にありがとうございます。


>空は氷室に圧勝。
かなり強いですね空は。

ええ。かなり強くなりましたよ、空は。
これだけ見てると、第1章でハヤテにフルボッコにされた時が嘘のようですね(笑)


それでは。お2人共、コメをありがとうございました。第140話、どうぞ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

第140話[休息タイム]

表紙:どこから出したか、レモンの蜂蜜漬けをかじっている空と刹那と姫神


空「はっはっは!快勝、快勝!」
前回の後、キリカから休息時間をもらった一行は、結構広めの控え室で談笑していた。

姫神「これで残すは、あと2試合。それが終われば・・・」

刹那「晴れて、最終戦進出ってわけか」

姫神「そういう事だ」

空「悪ぃけどな、刹那。最終戦への切符は俺がもらう」

刹那「へぇ・・・大きく出たな、空。やれるもんならやってみろや」

空「おう、やってやんよ。最後にハヤテとやんのは、俺だ」

姫神「・・・ちょっと待て、早乙女。なんだその、俺が綾崎に負けるみたいな話の流れは」

空「え?だって、負けるだろ、お前?」

姫神「そう簡単に負けてたまるか!つか、勝ったるわむしろ!」

空「え〜・・・お前に勝てんの?だってお前、俺に負けてんじゃん」

姫神「昔の話だ!」

ナギ「昔って言っても、ほんの4ヶ月前だけどな」

姫神「ぬぐっ・・・!」

マリア「・・・あの・・・前から聞きたかったんですけど・・・」

空「はい?」

マリア「早乙女君は・・・どうしてそこまで、ハヤテ君にこだわるんですか?」

空「へ?」

刹那「あ。それは俺も気になってた」

ヒナギク「言われてみれば、確かにそうね・・・どうして?」

空「・・・助けたいんですよ。あいつを」

ナギ「助ける?」

空「ええ」

姫神「・・・どういう意味だ?」

空「・・・あいつは、スッゲェでかい傷を持ってる。それが原因で、あいつは自分を追い詰めてるんです」

ヒナギク「・・・・」

空「だから、あいつを・・・勝手に「闇」に閉じ篭っちまったあいつを・・・
俺は、助けてやりたいんです・・・」

ナギ「・・・・」

姫神「・・・傷・・・・か・・・」

刹那「・・・空・・・」

空「?」

刹那「・・・その「傷」って・・・もしかして、天王洲の奴も関係してんのか?」

ヒナギク「!」

空「あれ?よくわかったな。・・・でも俺、お前にハヤテと天王洲の事、話したっけ?」

刹那「いや、あくまで予想だったんだが・・・当たってた?」

空「・・・ど真ん中、ストライクだよ。あいつの傷とやらは、天王洲の奴が一番関係してる」

ヒナギク「・・・ハヤテ君と天王洲さんの関係を見れば当然か・・・」

空「え?ヒナギクさん、天王洲と知り合いだったんすか?」

ヒナギク「まぁ、ちょっとね。・・・っていうか、彼女の事知ってる人、
意外に多いのよ?この学校」

空「へ〜・・・でも、あんな女の事、よくそんなに知ってる奴がいるな」

ナギ「ま。自分の学校の理事長ぐらい、知ってて当然だからな」

刹那「ふ〜ん。なるほど、理事長だかr・・・え?」

空「お嬢様・・・今、なんて?」

ナギ「ん〜?だから、この学校にいる奴なら、天王洲アテネっていう、白皇の理事長ぐらい、
知ってて当然だって言ったんだよ」

空「・・・・」

刹那「・・・・」

姫神「・・・あれ?どうした、お前等?」

一瞬の間をおき、そして2人は絶叫した。




空・刹那「・・・・・・WHAT!!?」




姫神「うるせっ」

空「ちょっ、ちょっと待ってくださいよ、お嬢様!え、理事長!?あの女が!?白皇の!?」

ナギ「ああ」

刹那「あの金髪縦ロールで、どっかの新聞部部長のごとく高笑いとかしてそうな、あの女が!?」

姫神「・・・知らなかったのか、お前等?」

空「知らねぇよ!」

刹那「第一、俺この会場にいるあの人が理事長だと思ってたし!」

空「右に同じく!」

マリア「まぁ・・・無理もないと思いますよ?私も、少し前までは知りませんでしたし」

空「いや、でも・・・」

刹那「・・・・」

姫神「・・・っと。そろそろ時間だな」

ナギ「ん?あ、ホントだ」

ヒナギク「ほら、刹那君。頭を切り替えなさい」

刹那「あの女が・・・白皇の理事長・・・あいつが・・・」

ヒナギク「・・・ちょ、大丈夫?」

ヒナギクが心配そうに近づいたとたん、刹那はいきなりヒナギクの肩を掴んだ。

ヒナギク「ひゃっ」

刹那「・・・安心してください、ヒナギクさん」

ヒナギク「え?な、何が?」

刹那「・・・かの偉人、泉 こ○たは言いました」

ヒナギク「だ、誰よそれ。てか、何のこと?」

刹那「・・・・貧乳はステータスだ!希少かt「誰が貧乳よぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!!//////////」げぶるぁっ!?」

空「アホか、あいつは」

姫神「てか、やばくないか、この引き?」














そして・・・・





雪路「そんじゃ、始めるわよ。決勝第1試合!綾崎ハヤテ対姫神 煉!」

ハヤテ「・・・よろしくお願いしますよ、姫神さん」

姫神「・・・おう」

そう言うと、2人は互いに軽く拳をぶつける。

ハヤテ「・・・・」

姫神「・・・・・」

空「・・・・」

刹那「・・・・」


雪路「・・・初め!」

ハヤテ「・・・・」

姫神「・・・・」


刹那「・・・なんだ、あいつ等?始まったってのに動かねぇ・・・」

空「・・・違う・・・」

刹那「え?」

空「・・・もう始まってる・・・」

刹那「・・・!」


見てみると、2人は残像も残らないほどのスピードで攻防を繰り返していた。

ハヤテ「・・・くっ・・・!」

姫神「ちぃっ・・・!」


バッ!
と、2人は一旦距離をとり・・・

ハヤテ「はぁあああ!」

姫神「おおおおお!」

バチィッ!
そして、ハヤテの拳を姫神が左手で受け止め、姫神の拳をハヤテが左手で受け止める。


ハヤテ「ぐっ・・・!」

姫神「ぬぅ・・・!」

そんな状態が数十秒続いた後、2人は再び距離をとる。そして・・・


バキィッ!
ハヤテの蹴りと、姫神の蹴りが正面衝突した音が会場中に響き渡った。

空「・・・・」

刹那「・・・スゲェ・・・開始ちょっとで、会場全部飲み込みやがった・・・」


ハヤテ「・・・フッ・・・」

姫神「面白ぇ・・・」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
第140話終了です。如何だったしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.69 )
日時: 2010/01/09 08:46
名前: 咲雷


どうも咲雷です。

今回、空と刹那は初めてアテネが理事長だと知ったんですね。

二人ともかなり驚いてましたね。

私も、知ったときはかなり驚いたので二人の気持ちはよく分かります。


それと、刹那

ヒナギクにそれは言ってはだめだ!!

休憩時間に死にそうになってどうする!!


そして、姫神vsハヤテ

この二人もすごい戦いになりそうですね。

これからの展開も楽しみにしてます。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.70 )
日時: 2010/01/09 20:15
名前: てぃが

初めましててぃがです。

前から読ませて頂いていたんですがとても面白いです。
特にバトルシーンはかなり上手く書かれてると思います。

しかし皆強いですね、ハヤテや野々原が強いのは分かりますがそれ以外の一般人も強い。
主人公である空は才能が凄まじい様ですね。
最初はハヤテに手も足も出ない所だったのに今じゃ同等位まで強くなってますし。

でも戦闘のメイン張ってる全員が恋愛では積極性が無いというか全然ですね。
ハヤテは兎も角、姫神と空は特に。

執事バトル、姫神対ハヤテはやはり一流の執事同士白熱しますね。
次の刹那対空も楽しみですが個人的には空対ハヤテが一番楽しみです。
今後も執筆頑張ってください。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.71 )
日時: 2010/01/13 11:36
名前: PNKJYNP
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3455

どうも!PNKです!!!

とりあえず今回は刹那の勇気に乾杯です(笑)
あそこであの偉人を出すとは・・・!本当に曖昧3cmですね(笑)
刹那は一体何を言いたかったんでしょうか?

アテネと新聞部長の下りは僕もそう思います!
まぁ、僕の考えているものであっていればですが・・・(笑)

そうしてハヤテと姫神の準決勝!
いきなり目に見えないスピードから始まりですか!!
さすがのレベルの高さがうかがえます。
今のところは同じくらいのレベルのようですが、
この先、2人の戦いはどのように展開していくのでしょうか?

次回も楽しみにしています!
それではまた!!!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.72 )
日時: 2010/01/13 18:58
名前: SORA

おぉふ・・・まさか、一度に3人もの方からコメがいただけるとは・・・
なんかもう、感動です。ありがとうございます。では、レス返しをば・・・・


まずは、咲雷さん・・・

>刹那
ヒナギクにそれは言ってはだめだ!!
休憩時間に死にそうになってどうする!!

あ〜・・・はい。そうですね。一応、あれは刹那なりにヒナギクを気づかって言った言葉なんですが、
どうやら裏目に出たようですね。



お次は、てぃがさん・・・

>前から読ませていただいてたんですがとても面白いです。
特にバトルシーンは上手く書かれてると思います。

どうもです。初めまして、てぃがさん。前から読んでいてくれただけで光栄です。
これからもよろしくお願いいたします。


>戦闘のメイン張ってる全員が恋愛では積極性が無いというか、全然ですね。
ハヤテは兎も角、姫神と空は特に。

・・・その言葉には一理あります。ですが、ほら・・・姫神や空は、立場や性格上・・・
ちょっと、あれなんで・・・



そして、師匠・・・

>とりあえず今回は刹那の勇気に乾杯です(笑)
あそこであの偉人を出すとは・・・!本当に曖昧3cmですね(笑)
刹那は一体何を言いたかったんでしょうか?

刹那の勇気に乾杯、ありがとうございます(笑)!
実はと言うと、あの偉人や名言は、最近になって覚えたもので、
そのあたりの特徴がヒナギクにぴったりだと思ったので、思い切って載っけてみました。
刹那が言いたかったことは・・・・ストレートに言うと、身の危険を感じるので、ヒントを出します。

?@ヒナギクのコンプレックス
?Aアテネにあって、ヒナギクに無いもの
?B刹那の言った、「安心してください」

・・・ここまで言えば、後は師匠ならわかりますよね?


>アテネと新聞部長の下りは僕もそう思います!
まぁ、僕の考えているものであっていればですが・・・(笑)

きっとあっていると思います。僕の言っている新聞部部長は、
「どこかの会長と違って、胸も大きい美少女」な部長ですから。
・・・・てか、こんな言い方だと、ひっかかりそうですね。色々と(汗)
ていうか、師匠がそれを知っていたことの方が以外ですよ、僕は。


それと、以前登場した、紅月の下の名前を紛らわしいので変更しました。ご了承ください。

それでは。皆様、コメをありがとうございました。第141話、どうぞお楽しみください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
第141話[風を統べる者VS炎を統べる者]


姫神「はっ!」

ブォッ!
姫神の高速のパンチを、ギリギリで避けるハヤテ。

ハヤテ「くっ・・・はぁっ!」

ゴゥッ!
そして、その仕返しといわんばかりに、蹴りを放つハヤテ。

姫神「甘い!」
が、姫神もこれをかわす。

ハヤテ「・・・!」

ここで、2人はいったん距離をとる。

ハヤテ「・・・・」

姫神「・・・・」


刹那「・・・凄ぇ・・・」

空「これが・・・一流の執事同士の・・・」

刹那「やべぇな・・・まだ始まって、1分位しか経ってねぇのに・・・」

空「もう・・・会場全体の度肝を抜いてやがる・・・」


ハヤテ「・・・・」

姫神「・・・・」

ハヤテ「・・・ふぅ・・・」

一息つくと、ハヤテは手を不規則に動かす。

姫神「・・・?」

ハヤテ「・・・!」

ヒュッ

姫神「!!」

スパァッ!
次の瞬間、姫神の執事服の袖に小さな切れ込みが入っていた。

空「えっ?」

ハヤテ「ふぅ・・・・はっ!」

ヒュォッ

姫神「くっ・・・!」

ハヤテの手が動いたと同時に、姫神はその場に伏せる。

空「やべぇ・・・お嬢様!」

ナギ「へっ!?」

その瞬間、空はナギを抱えてその場に伏せる。

そして・・・・

ズバァン!


空達がいた後方の壁に、斜め一文字に鋭い亀裂が入っていた。

刹那「な・・・なんじゃこりゃあ・・・!」

空「くっ・・・あっぶねぇな、テメェ!殺す気か!」


姫神「・・・なんだ、その技は・・・」

ハヤテ「これが見えるとは驚きですね・・・普通なら、見えないはずなのに・・・」

姫神「・・・風・・・いや、真空か・・・」

ハヤテ「ええ・・・真空の刃、鎌鼬」

姫神「チッ・・・めんどくせぇ技使いやがって・・・」

ハヤテ「こうでもしないと、あなたには勝てませんから」

姫神「フッ・・・面白ぇ・・・ほら。もう一回撃ってこい。今度は上手くいかねぇぞ」

ハヤテ「・・・では・・・お望みどおり!」

そう言うと、ハヤテは再び真空の刃を姫神に向けて飛ばす。

姫神「・・・・」

ハヤテ(なんだ・・・笑ってる・・・?)

そして・・・


パァン!
突如、姫神の目の前で小さな爆発が起こった。

ハヤテ(!鎌鼬が・・・弾け飛んだ・・・?)

姫神「・・・ほら、どうした?もう終わりか?」

ハヤテ「・・・・」

姫神「・・・じゃ。次は俺からだな」

ゴゥッ!
その時、突如姫神の体から炎が湧き上がった。


空「あれは・・・」

ナギ「姫神・・・」


ハヤテ「・・・・」

姫神「・・・行くぞ」

ハヤテ「・・・!」

姫神「かぁっ!」

その叫びと同時に、姫神はハヤテに向かって突っ込む。

ハヤテ「くっ・・・!」

姫神「おおおおおおお!!」

次々に繰り出される姫神の攻撃を、何とか紙一重で避け続けるハヤテ。

ハヤテ(・・・は・・・速い・・・!)

姫神「・・・・!」

バチィッ!
やがて、姫神がハヤテの手を弾く。

ハヤテ「しまっ・・・!」

姫神「悪いな・・・先手は俺だ・・・!」


バキィ!
そして、姫神の拳が、ハヤテの顔面を捕らえた。

ハヤテ「ぐぁっ!」

姫神「・・・・」


刹那「おぉ・・・」

空(チッ。姫神の野郎・・・俺とやった時よか、ずっと強くなってんじゃねぇか・・・)


ハヤテ「くっ・・・」

姫神「・・・・」

ハヤテ「・・・なるほど・・・その炎が、鎌鼬を弾いた正体ですか・・・」

姫神「ああ。俺が炎を操るのは、緋天炎龍の時だけだとでも思ったか?」

ハヤテ「・・・・」

姫神「残念だったな。お前が風、早乙女が雷を操れるように、俺は炎を自由に操れる」

ハヤテ「・・・・」

姫神「・・・さぁ。続けようか」

ハヤテ「・・・ですね・・・」

姫神「・・・・」

ハヤテ「・・・・はぁっ!」

姫神「らぁっ!」


ゴォッ!
ハヤテからは風、姫神からは強烈な炎が吹き上がり、2人を包み込んでいく。


ハヤテ・姫神「うぅおおおおおおおおおおおお!!!」



バキィッ!
互いの拳が、互いに直撃。

ハヤテ「はっ!」

ドゴォッ!


姫神「くっ・・・おらぁ!」

バキャッ!

ハヤテ「がっ!」


互いに一歩も譲らぬ、激しい攻防が繰り返される。

ハヤテ「はぁっ!」

ブォッ!
ハヤテはパンチを繰り出すが、姫神はこれをかわし・・・

姫神「うおぉらぁっ!」


ドゴォッ!
ハヤテの脇腹に、強烈なボディブローを決めた。

ハヤテ「ぐあっ・・・!?」

姫神「・・・・!」

が、それでは終わらず、姫神は体を回転させ、勢いをつける。そして、姫神の両腕には、炎が宿っていた。

ハヤテ(くっ・・・やばい・・・!!)

姫神「・・・・緋天炎龍・・・・」

ハヤテ「ぐっ・・・・!」

姫神「双翼!!」


ズギャアアン!!

姫神が両腕を振るい、ハヤテに突っ込んだと同時に、ハヤテの体は炎に巻き込まれ、吹き飛ばされた。

ハヤテ「ぐあぁっ!」

姫神「・・・・」

そして、ハヤテはそのまま地面に叩き付けられた。

ハヤテ「ぐ・・・うぅ・・・」

姫神「俺の炎は・・・何人たりとも防げねぇ・・・」
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第141話終了です。いかがだったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.73 )
日時: 2010/01/16 19:20
名前: SORA

第142話[紙一重]

ハヤテ「ぐ・・・げほっ・・・」

姫神「・・・・」


空「ふ〜ん・・・なかなかやるじゃねぇの、姫神の奴・・・」

刹那「お前、よくあいつに勝てたな・・・」

空「ま。今よか、俺とやった時の方がずっと弱かったからな」

刹那「なる・・・」


ハヤテ「ハァ・・・・・ハァ・・・・」

息を切らしつつ、ハヤテは立ち上がる。

姫神「フッ・・・ま、そうこなくっちゃな」

ハヤテ「・・・・」

姫神「・・・さ・・・行くぞ」

ハヤテ「・・・・!」

そうして、姫神はハヤテに向かって突っ込む。

姫神「らぁっ!」

ハヤテ「くっ・・・!」


ビュッ!
繰り出されたパンチを避けると、ハヤテは姫神に向けて蹴りを放つ。

ハヤテ「はぁっ!」


ブオッ!
が、姫神もこれをあっさりと避ける。

姫神「フン・・・」


が・・・・


バキィッ!

姫神「!?」

ハヤテ「・・・!」


見ると、姫神の側頭部に、ハヤテの踵が入っていた。

空「おお・・・」

姫神「ぐっ・・・!?」

ハヤテ「はぁああああ!!」


ドゴォッ!
まず、姫神の腹に拳を叩き込むハヤテ。

姫神「ぐあっ・・・!」


ゴシャッ!
続けて、姫神に頭突きを決める。

姫神「くっ、この・・・!」

ハヤテ「おおおおおおお!!」


バキャア!
そして、姫神の胴に跳び蹴りを決め、そのまま吹き飛ばした。

姫神「がはぁっ!」

吹き飛ばされた姫神は、そのまま入場口付近の壁に叩き付けられる。

姫神「ぐっ・・・」


タンッ

姫神「!?」
次の瞬間には、ハヤテが足を振りかぶりながら姫神に向かって跳んでいた。

姫神「チィッ・・・!

間一髪で、姫神はそこから離れる。

そして・・・


ドギャアアアアン!
ハヤテの膝蹴りが直撃した壁は、あっさりと粉々に砕け散った。

姫神「・・・・」

空「・・・・」

刹那「・・・・」

空や刹那のみならず、会場にいた人間全員が、その光景に驚愕していた。


姫神「クソが・・・!」

ハヤテ「・・・!」

ハヤテはすぐさま姫神を視界に捉えると、間髪入れずに突撃する。

姫神「上等だ、コラァ!」

ハヤテ「・・・・!」


バキィッ!
ハヤテの拳と、姫神の拳が正面衝突した音が響く。

ハヤテ「はぁっ!」

ハヤテは、すぐに体を回転させ、姫神の死角に回ると、高速の蹴りを繰り出した。

姫神「甘い!」


バチィッ!
が、姫神はこれを受け流すと、すぐに反撃に移る。

ビュオッ!
姫神も素早い蹴りを繰り出すが、ハヤテもこれをかわし・・・


ハヤテ「ハァッ!」

姫神「うおらぁっ!」


バキィッ!
ハヤテと姫神、2人のクロスカウンターが、互いの顔面にクリーンヒットした。

ハヤテ「ぐぅっ・・・!?」


バギィッ!
間髪入れず、姫神はハヤテの脇腹に蹴りを入れる。

ハヤテ「がっ・・・・!」


ゴシャアッ!
そして、ハヤテは姫神の顔面に拳を叩き込む。

姫神「かはっ・・・!」

ハヤテ「まだまだぁ!」
そう言うと、ハヤテは蹴りを繰り出す。

姫神「だから・・・甘ぇって言ってんだ!」


バチィン!
再び、2人の蹴りが正面衝突し、今度は2人とも後方に吹き飛ばされる。

ハヤテ「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

姫神「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

ハヤテ「・・・・!」

姫神「・・・!」


ゴウッ!
そして、ハヤテからは風、姫神からは炎が、再び吹き上がる。

ハヤテ「・・・・疾風の・・・・」

姫神「・・・・緋天・・・・」

その瞬間、2人の風と炎は、さらに激しく吹き上がった。



ハヤテ・姫神「ごとく(炎龍)!!」


そして、互いに必殺技が正面衝突。会場全体が激しい衝撃波に包まれる。


ナギ「うおぅ!」

空「お嬢様・・・!」

ヒナギク「うっ・・・!」

刹那「くっ・・・大丈夫ですか、ヒナギクさん・・・!」

ヒナギク「え、えぇ・・・何とか・・・」


ハヤテ「くっ・・・うおぉ・・・!」

姫神「ぐっ・・・ぬうぅ・・・・!」

2人のせめぎあいは、収まるどころか、さらに激しさを増していた。

ハヤテ「くぅっ・・・!」

姫神「ぐっ・・・!」


バチィン!
やがて、互いの力に負け、2人とも後方の壁に吹き飛ばされた。

ハヤテ「がっ!」

姫神「ぐあっ!」


空「・・・・」

刹那「・・・やべぇ・・・半端じゃねぇ・・・」


ハヤテ「くっ・・・ごふっ・・・」

姫神「うぐっ・・・はぁっ・・・」

ボロボロの状態でありながら2人は立ち上がり、そして再びリングに上がる。

ハヤテ「ハァ・・・・・ハァ・・・・・」

姫神「ふぅ・・・・・ふぅ・・・・・」

ハヤテ「・・・ハァ・・・は・・・」

姫神「・・・やはり・・・流石だな、お前は・・・・」

ハヤテ「・・・?」

姫神「これなら・・・“あれ”を使っても・・・問題は無さそうだ・・・」

ハヤテ「・・・・」


空「・・・こりゃ、離れといた方がいいかもな・・・」

ナギ「え?」


姫神「ふうぅ・・・・」
姫神は、腕を後ろに引き、何かを溜め始める。

ハヤテ「・・・・」

姫神「・・・うぅおおお・・・・!」

その瞬間、姫神の身体から今まで以上に激しく炎が噴き出した。

ハヤテ「・・・・!」

姫神「・・・・紅龍・・・・咆哮!!」


ドギャアアアン!
次の瞬間、姫神の腕から、巨大な炎の渦が放たれた。

ハヤテ「くっ・・・!」

ハヤテは、とっさに真横に飛ぶ。だが・・・

ハヤテ(だめだ・・・でかすぎる・・・!)

その渦は、そのままハヤテの身体を飲み込んだ。

ハヤテ「ぐぁあああああああああ!!」


刹那「うぉおおっ!?」

空「この技・・・こないだ、ギリシャで・・・!」



しゅうううう・・・・・
炎の直撃を受けたハヤテは、地面に倒れ伏していた。

姫神「ハァ・・・ハァ・・・」

ハヤテ「・・・・」


空「くっ・・・あっぶねぇ〜・・・」

刹那「ゲホッ!・・・ったく・・・」

ナギ「ていうか、あれだけの大技出しといて、客席には一切被害が無いというのが、逆に凄いな・・・」


姫神「ハァ・・・ハァ・・・・ふぅ・・・これで・・・」

ハヤテ「・・・ぅ・・・」

姫神「!!」

ハヤテ「くっ・・・うぅ・・・・」

姫神「・・・・フッ・・・・いいぜ・・・そうこなくっちゃな・・・」

ハヤテ「ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.74 )
日時: 2010/01/22 20:47
名前: SORA

第143話[勝者は・・・]

ハヤテ「ハァ・・・・ハァ・・・・」

姫神「・・・お前には敬意を払うよ、ホント・・・だが・・・これで終わりだ・・・!」

ハヤテ「・・・・」

姫神「行くぞ!」

それと同時に、姫神はハヤテに向かって突っ込む。

ハヤテ「くっ・・・!」


ブォッ!
繰り出されたパンチを、ギリギリで避けるハヤテ。

姫神「まだだ!」


ゴキィッ!
が、姫神が放った蹴りは避けられず、そのまま吹き飛ばされる。

ハヤテ「がっ!」

姫神「・・・・」


空「・・・・」

刹那「やっぱ、相当ダメージが残ってる・・・こりゃ、姫神で決まりだな・・・」

空(ハヤテ・・・)


ハヤテ「くっ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

姫神「・・・まだやるのか・・・」

ハヤテ「・・・!」

ハヤテは、ダメージが深刻で、満足に動かない体を動かし、姫神に突っ込む。

姫神「・・・・」


バキィッ!
が、姫神のカウンターを食らい、そのまま吹っ飛ばされてしまう。

ハヤテ「うっ・・・ぐ・・・・」

姫神「・・・・」

ハヤテ「ぐっ・・・うぅ・・・」

それでも尚、ハヤテは立ち上がろうとする。

姫神「・・・やめろ・・・もう立つな・・・」

ハヤテ「ハァ・・・・ハァ・・・・」

姫神「・・・・」

ハヤテ「・・・・けない・・・・」

姫神「・・・?」

ハヤテ「・・・負けない・・・僕は・・・負けない・・・」

姫神「・・・・」

ハヤテ「負けたく・・・ない・・・もう・・・負けて・・・たまるか・・・」

姫神「お前・・・・」

ハヤテ「誰が・・・負けるか・・・・勝つんだ・・・・絶対に・・・!」

姫神「・・・・いいだろう」

そう言うと、姫神は再び構えを取る。

姫神「お前のその意気に免じて、最後は一気に決めてやる・・・」

ハヤテ「・・・・」


空「・・・やべぇ、あれは・・・!」

刹那「今の状態であれを食らったら、今度こそ完全に・・・!」

空「ハヤテ・・・・!」


ハヤテ「ハァ・・・・・・ハァ・・・・・」

姫神「・・・終わりだ・・・・!」

ハヤテ「・・・・」

姫神「紅龍咆哮!!」






ドギャアアアアアアアアン!!

そして、姫神が放った炎は、容赦なくハヤテを飲み込んだ。


刹那「ぐっ・・・!」

空「・・・・ハヤテ・・・!」


姫神(・・・威力はセーブしておいた・・・死ぬ事は無いだろうが・・・これで・・・)

そうして、姫神は炎の渦に背を向ける。


だが、その時だった。












ゴウッ!

姫神「!?」

突如、ハヤテを飲み込んだはずの炎を中心に巨大な竜巻が現れた。


空「!?・・・これは・・・!」

刹那「なんだよ・・・これ・・・・!」

空「・・・・!やばい・・・!」

刹那「え?」

空「リングの周りにいる奴等!今すぐリングから離れろ!」

ナギ「ど、どういうことだ、空!」

空「いいから速く!巻き込まれて死にてぇのか!!」


姫神「・・・・そんな・・・まさか・・・!」

やがて、炎の中から、ハヤテの姿が見えてきた。

ハヤテ「・・・・」

姫神「お前・・・・まさか・・・」

ハヤテ「・・・・」

姫神「風を使って・・・俺の炎を・・・!」

ハヤテ「・・・・終わりにしましょう・・・姫神さん・・・」

姫神「・・・・ふざけるな!」

そう言い、姫神はハヤテに突っ込む。




だが・・・・・













どずん・・・

姫神「・・・なっ・・・!」

次の瞬間には、ハヤテの拳が姫神の身体にねじ込まれていた。

ハヤテ「・・・僕の勝ちです」


ブワッ!
その瞬間、ハヤテの身体からかつて無いほどの風が吹き上がる。

姫神「・・・!」





ハヤテ「・・・疾風迅雷・・・!」







ズガァアアアアアアアアアアアン!!!

そして、ハヤテが巻き起こした風の勢いをつけた一撃は、姫神を容赦なく吹き飛ばし、

壁を突き抜け、客席の隅に叩き付けた。


ナギ「・・・うっ・・・」

空「お嬢様、マリアさん・・・大丈夫ですか・・・・」

マリア「え、えぇ・・・私は何とか・・・」

刹那「ヒナギクさん・・・」

ヒナギク「・・・大丈夫よ・・・」


ハヤテ「・・・・」

やがて、姫神の様子を見た一人の生徒が、こう告げた。



『ダメです!彼、完全に気を失ってます!』



空「・・・てことは・・・」



雪路「・・・しょ、勝者!綾崎ハヤテ!!」


空「・・・姫神が・・・」

刹那「負けた・・・」



ハヤテ「ぐっ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・・」

息を荒げながら、ハヤテはリングを降りる。

キリカ「・・・・」

そこには、キリカが険しい表情で立っていた。

ハヤテ「ハァ・・・ハァ・・・」

キリカ「・・・“疾風迅雷”は、早乙女との試合まで使わないんじゃなかったのか?」

ハヤテ「・・・相手が相手でした・・・使わなきゃ・・・姫神さんには勝てませんでした・・・」

そう言いながら、ハヤテは姫神が吹き飛んだ場所を見る。

そこでは、数人の生徒が姫神に対して応急処置を行っていた。


キリカ「・・・奴は強かったか?」

ハヤテ「・・・はい・・・」

そこまで言った瞬間、ハヤテは前のめりに倒れる。


がしっ
が、そんなハヤテを、キリカはしっかりと支えた。

ハヤテ「ハァ・・・は・・・すみません・・・お手を煩わせてしまって・・・」

キリカ「・・・構わん。今は、ゆっくり休め」

ハヤテ「・・・・はい・・・ありがとう・・・ございま・・・す・・・」

そして、ハヤテからは次第に寝息が聞こえてきた。

キリカ「・・・ふぅ・・・まったく・・・世話の焼ける執事だ」

そう言うと、キリカはハヤテの肩を担ぎ、入場口から控え室へと向かった。


空「・・・ハヤテ・・・姫神も・・・」

刹那「・・・空」

空「!」

刹那「次は俺等だ。行こうぜ」

空「・・・・ああ」



















海「お。来たぞ」

陸「よし・・・良いか、みんな」

椿「うん。いいよ」

日向「俺もだ・・・」

咲夜「ウチも行けるで」

海「・・・せーの・・・・!」








海・椿・陸・日向・咲夜「ぶっ飛ばせ、空ぁあああああああああ!!!」



空「・・・・」

刹那「・・・・」


雪路「続いて、決勝第2試合!神崎 刹那対早乙女 空の試合を始めるわよ!!」




わあああああああああああああああああああ!!!


空「・・・そういや、刹那」

刹那「?」

空「俺とお前がやるのって・・・今回が初めてじゃね?」

刹那「・・・そういえば、そうだな・・・知り合ってから、一度もやった事ねぇな・・・」

空「・・・・手加減無しで行こうぜ」

刹那「・・・ヘッ。ったりめーだろ」

雪路「それじゃ、2人とも良いわね?」

空「・・・・」

刹那「・・・・」


雪路「・・・・初め!」




空・刹那「うぉおおおおらあああああああああああああああ!!!!」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.75 )
日時: 2010/01/30 14:59
名前: SORA

第144話[互角]


姫神「・・・・う・・・・」

マリア「あ。気が付きましたか、姫神君」

姫神「・・・ここは・・・」

マリア「控え室です。あの後、学校の人達が運んでくれて・・・」

姫神「あの後・・・・そうか・・・・俺、負けたんだな・・・」

マリア「・・・・」

姫神「・・・それで?」

マリア「?」

姫神「今、大会の方はどうなってるんだ?」

マリア「あ、はい。早乙女君と、神崎君の試合が始まったばかりで・・・」

姫神「行くぞ」

マリア「え?行くって・・・」

姫神「試合を見にだ。行くぞ」

マリア「え、あ、ちょっ・・・姫神君!?」


そして、再び会場に戻った2人・・・

姫神「ナギ!」

ナギ「・・・・姫神・・・・」

マリア「あの・・・早乙女君達は・・・?」

ヒナギク「・・・それが・・・・」

マリア「?」

ナギ「・・・見てみろ」

姫神「・・・・」

そう言われ、リングへと視線を向ける2人。

姫神「・・・・!」

2人が見たものは・・・・


















空「うらぁっ!」

ビュッ!

刹那「フンッ!」

ブオッ!

空「この・・・!」

刹那「甘ぇんだよ!」


リング上では、空と刹那が互いに一歩も退かずに闘う光景だった。


マリア「あれは・・・」

ヒナギク「さっきから、ずっとあの調子なんです・・・」

ナギ「ああ。お互い、まだ一発も当ててない・・・」

姫神「一発も?」

ナギ「ああ」


空「こんの・・・!」

ブォッ!
と、空はパンチを繰り出すが・・・・


刹那「ほっ」

タンッ
刹那は、パンチを出した勢いで前のめりになった空の身体を台に見立てて、空の後方に回る。

空「くっ・・・!」

刹那「うるぁっ!」


ブオッ!
刹那が繰り出した蹴りを間一髪でかわし・・・

空「らぁっ!」

ビュオッ!
仕返しと言わんばかりに蹴りを繰り出すが、これもかわされる。


空「チッ・・・」

刹那「・・・へへっ」


姫神「・・・・」

ヒナギク「刹那君もすごいけど・・・空君も流石ね・・・」

ナギ「フッ。何を今更・・・今はこんな感じだが、その内空が押し始めるさ」

ヒナギク「あら。刹那君を見くびってると、痛い目見るわよ?」

ナギ「・・・・・」

ヒナギク「・・・・」

再び起こるにらみ合い。

そんな時・・・


バキィッ!

ナギ・ヒナギク「え?」


空「ぐっ・・・!」

刹那「っしゃあ!」

リング上では、刹那の拳が空の顔面にクリーンヒットしていた。

空「この・・・痛ぇじゃねぇか、この野郎!」

そう言い、刹那に殴りかかる空。

刹那「・・・・」

空「おらぁっ!」


ガッ
空が繰り出したパンチを掴むと・・・・

刹那「・・・ふん!」


ドゴォッ!
空の腹に膝蹴りを叩き込む。

空「ぐぅっ!」

刹那「・・・・」

空「ゲホッ!ゲホッ!」

刹那「・・・・」

空「・・・・へっ」
すると、空は途端に不敵な笑みを浮かべる。

刹那「!」


バキィッ!

刹那「がっ!?」

次の瞬間、空は刹那を殴り飛ばしていた。

空「か〜、いって・・・」

刹那「・・・・」

空「・・・へっ」

刹那「・・・・」

向かい合う2人の顔は、完全に闘う事に楽しさを覚えたのか、満面の笑みだった。


ヒナギク「・・・2人とも・・・笑ってる・・・」

ナギ「あいつ等にしてみれば、対等に戦える相手が居るのが、嬉しくて仕方ないんだろうな・・・」

ヒナギク「・・・・ちょっと妬いちゃうかもな・・・・」

ナギ「あ?なんか言ったか?」

ヒナギク「!べっ、別に何も・・・/////」

ナギ「ふ〜ん・・・・」


空「・・・・行くぞ、おらぁああああ!!」

刹那「来いやぁっ!!」


バキィッ!
そして、2人の拳が正面衝突する。

空「・・・・!」

刹那「・・・・!」

すると、2人は距離をとり・・・・


ドゴォッ!
刹那の腹に空の蹴り。

バキャア!
空の顔面に刹那の拳が入る。


空「ぐっ・・・!」

刹那「くぅっ・・・!」

空「・・・へっ・・・へへへへ・・・」

刹那「ふっ・・・ふふふふ・・・」

空「・・・面白ぇな、刹那」

刹那「あぁ・・・まったくだ」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.76 )
日時: 2010/01/31 14:05
名前: SORA

第145話[雷と氷]


刹那「さて・・・ウォーミングアップはここらでいいよな、空?」

空「ん?あぁ、いんじゃね?」

刹那「と、いうわけで・・・」

空「・・・・」

刹那「おるぁっ!」

すると、刹那の手から何か鋭く尖った物体が発射される。

空「いっ!?」

が、それをギリギリで避ける空。

その物体は、そのまま空の後方に居た・・・・

























虎鉄「ぐげぁっ!?」

虎鉄に直撃した。

泉「虎鉄くーーーーーん!!」








刹那「あれ?外しちまったか・・・」

空「・・・お前・・・今、何投げた?」

刹那「ん?何って・・・これ?」

そう言うと、刹那は自分の掌に鋭く研ぎ澄まされた氷を出現させる。

空「・・・氷?」

刹那「ああ。別に驚くほどでもねぇだろ?お前は雷。ハヤテは風で、姫神は炎使えんだから」

空「・・・マジですか」

刹那「つっても、原理は簡単。そこら辺の水素を視覚化させて、凍らせてるだけだから」

空「・・・空気中の元素を凍らせるって・・・」

刹那「ま。そんなわけだから・・・」

そう言い、構えを取る刹那。

空「・・・・」

刹那「・・・一気に行くぞ」


ヒュォッ

空「!」

スパッ
次の瞬間、刹那が投げた氷が空の頬を掠めていた。

空「つっ・・・!」

気づくと、刹那は空の真横に移動し、腕を振りかぶっていた。

刹那「もらったぁ!」

空「・・・・!」


ブオッ!
が、空は間一髪その攻撃をかわし・・・

空「おらっ!」


ガシッ
刹那の首を脇に抱え・・・

空「どぉぉおおおらっしゃあああ!!」


ゴシャア!
そのまま、刹那にDDTを決めた。

刹那「ぐっ・・・!」

空「まだまだぁ!」

そう言うと、空は足を思いっきり振り上げる。

刹那「いっ・・・てぇじゃねぇか、コラァ!」


バシッ
そう言うと、刹那は空の足を払う。

空「げっ!」

片足で立っていた空は、その足を払われ地面に倒れる。

刹那「うらぁっ!」


バキィッ!
刹那がパンチを繰り出したが、空はそれをかわし、刹那の拳が地面を抉る音が響く。

刹那「チッ・・・」

空「あっぶな・・・」

刹那「・・・空」

空「?」

刹那「お前、手ぇ抜きすぎ」

空「・・・・」

刹那「いい加減、マジでやろうぜ。なぁ?」

空「・・・ふ〜・・・やっぱりバレてたか・・・」

刹那「・・・・」

空「・・・いいぜ。こっからは、マジで行くぞ」

刹那「おう」

空「・・・・」

刹那「・・・・」


パリッ・・・
瞬間、空の身体から微かに電気が走ったのを刹那は見逃さなかった。

刹那「!」


空「紫電!!」

ドギャアッ!
そして、空の腕から大きめの電撃が発射された。

刹那「いきなりそれかよ、チクショウ!」

真横に跳び、何とかそれをかわす刹那。


空「・・・・双追!」

が、空は左腕からも電撃を発射させる。

刹那「マジかよ!」

その電撃は、止まる事無く刹那に向かっていく。

刹那「チッ、しょうがねぇ・・・!」


ぱんっ
すると、刹那は自分の胸の前で両手を合わせる。

空「・・・?」

刹那「・・・明鏡止水・・・」


バキィン!
次の瞬間、空の放った電撃は、刹那の目の前に現れた氷に阻まれていた。

空「なっ!?」

刹那「・・・・」

空「なるほど・・・お前の兄貴が出来る事は、お前にも出来るって事か・・・」

刹那「・・・捕まえた」

空「あ?」


パキン・・・・

空「!?」

気づくと、空の身体が氷に包まれていた。

空「くっ・・・これは・・・!」

刹那「・・・残念だったな、空。空気中の水素を凍らせる・・・・それはつまり、
水素がある場所なら、どこであろうと凍らせられるって事だ」

空「・・・・なるほどね・・・・」

刹那「・・・・雪月花・断罪」


バキャアアアアン!
そして、空を包んだ氷は、刹那の号令で一気に砕け散った。

空「ぐっ・・・!」

が、空はそれでも踏みとどまる。

刹那「・・・・だよな。こんな簡単に倒れられちゃ面白くねぇ・・・」

空「・・・・」

刹那「でも、お前のダメージは結構あるはずだぜ?なんつっても、雪月花をまともに食らったんだからな」

空「・・・だな・・・」

刹那「・・・・」

空「・・・しょうがね」


そう言うと、空は先程の刹那の様に、胸の前で手を合わせる。

刹那「・・・?」

空「これ、ハヤテ専用に開発した技だったんだけど・・・使うしかねぇみてぇだな」

刹那「ハヤテ専用?」

空「ああ」


すると・・・・



バチィッ!
空が手を離すと、空の両手の中で何か小さな物体が電気を発していた。

刹那(何だ・・・?ビー玉・・・いや、それよりもっと小さい・・・)

空「・・・行くぞ」


ヒュッ
次の瞬間、その物体は槍の様な物に姿を変え、刹那に向かって飛んでいった。

刹那「!」

が、刹那はそれを難なく避ける。

刹那「なんだ・・・こんなのが、ハヤテ専用の技か?」

空「・・・早とちりはいけねぇな、刹那」

刹那「あ?」

空「こいつの攻撃がこれで終わりなら、何でこいつは消えないんだ?」

刹那「・・・・?」


その時・・・・

ズォッ!

刹那「!?」

刹那の真横に伸びていた雷の槍から、更にもう2本槍が生え、刹那に襲い掛かった。

刹那「なっ!んだよ、これ!」

次々と猛スピードで襲い掛かる槍を避けながら、刹那が言う。

空「・・・動き読みにくいだろ?3本の雷の槍が緩急付けて縦横無尽に襲い掛かる・・・」

刹那「くっ・・・この・・・!」

そう言い、刹那が槍の1本を払おうとした瞬間・・・


ズドッ!
刹那の右腕と右足に、2本の槍が突き刺さる。

刹那「ぐっ・・・!」


バリィン!
そして、その槍から強力な電撃が走り、刹那の身体を攻撃した。

刹那「がぁああああああああ!!」

空「俺はこいつを・・・三叉槍(トライデント)って名づけた」


その言葉と同時に、刹那は倒れ伏した。
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第145話終了です。如何だったでしょうか?何かあればコメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.77 )
日時: 2010/02/01 14:13
名前: SORA

第146話[最終戦へ・・・]


刹那「うぐっ・・・」

空「・・・トライデントを直に受けて・・・流石だな、刹那・・・」

刹那「・・・へっ。何言ってやがる・・・」

空「でも、これで終わりにしようぜ。そろそろな」

刹那「・・・・」

空「・・・行くぞ」

そう言うと、空は刹那に向かって突っ込む。

刹那「・・・!」

空「らぁっ!」

ブォッ!
繰り出されたパンチを避ける刹那。

刹那「くっ・・・!」

空「この・・・!」


それからも、空は次々と攻撃を繰り出すがことごとくかわされてしまう。

空「チッ、さっきっからちょこまかと・・・!」

刹那「・・・・」

空「いい加減に・・・しろオラァ!」


バキィ!
やがて、空の拳が刹那の顔面に当たる。

空「よし・・・!」

空が追撃を開始しようとした瞬間だった。





















パキ・・・・


空「!?」

刹那と空の身体が、氷に包まれていた。

空「・・・・これは・・・・・!」

と、何かの違和感に気付く空。

空「な・・・!」

空の目の前には、氷で出来た刹那の像があった。

空「これは・・・氷・・・!?」

「気付いたみてぇだな、空」

空「!!」

振り向くと、そこには空の目の前にいた筈の刹那が怪しい笑みを浮かべて立っていた。

空「刹那・・・お前・・・!」

刹那「これでわかっただろ?俺がお前の攻撃から逃げ回ってたのはお前をムキにさせて
俺への攻撃だけに集中させるためだ。おかげでこうして、お前に勝つための作戦は大成功」

空「くっ・・・!」

そうしている間に、空を包む氷は少しずつ大きくなっていく。

刹那「これで終わりだ・・・・砕け散れ」

そうすると、空の周りに無数の氷の刃が出現する。

空「・・・・!」



刹那「・・・鏡花水月」




ズギャアアアアアアアアアン!!!

ナギ「空!!」

姫神「・・・!」


空「がっ・・・!」

ドシャッ・・・


刹那「・・・・」

そうして、刹那はネクタイを奪おうと空に近づく。


が・・・・


空「うぐっ・・・!」

刹那「!!」

空「ぐ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

刹那「嘘だろ・・・!雪月花に続けて、鏡花水月も食らったってのに・・・!」

空「ハァ・・・ハァ・・・言ったろ、刹那・・・」

刹那「・・・・」

空「決勝に行って・・・ハヤテとやるのは、俺だってなぁ・・・!」

刹那「・・・お前・・・」

空「だからよぉ・・・俺ぁ、負けらんねぇんだわ・・・」

刹那「・・・わかった。だったら、今度はお前の番だ」

空「あ?」

刹那「・・・まだ何か、隠してんだろ?だったら、ほら。撃ってこいよ」

空「・・・いいのか?出したら、お前負けるぞ?」

刹那「んなもん、見てみなきゃわかんねぇだろ」

空「・・・わかった。負けても文句言うなよ?」

そう言うと、空は右腕を後ろに引き、構える。

刹那「・・・・・」

空「・・・悪ぃな。こいつは、実戦じゃ初めてでよ・・・制御できねぇかもしれねぇからそのつもりでな」

刹那「・・・おう」




バリィン!!
次の瞬間、膨大な量の雷が空の身体から発せられ、その全てが空の右腕に集まっていく。

刹那「・・・・」

空「・・・・」


姫神「・・・なんだ・・・あの雷の量は・・・!」

ヒナギク「あんなの・・・人間の耐えられるレベルじゃ・・・」

ナギ「・・・空・・・」


刹那「・・・なぁ、空・・・」

空「ん?」

刹那「・・・前言撤回・・・してもいいか?」

空「・・・・フッ」

刹那「・・・・」

空「・・・却下」

刹那「・・・ですよね・・・」






空「・・・雷光石火!!」







ドギャアアアアアン!!

そして、空の右腕から先程の紫電とは比べ物にならない程の膨大な質量の雷が発射される。


刹那「・・・!!」

刹那はとっさに防御を計る。だが・・・・



ズドオオオオオオオン!!

刹那「ぐおおおおおおおお!!」

刹那の氷の防御壁でも防ぐことは出来ず、氷を貫通し、そのまま刹那に直撃した。




空「ハァ・・・・・ハァ・・・・・」

刹那「うっ・・・ぐぅ・・・」

空「・・・ハァ・・・・俺の勝ちだ、刹那」

刹那「・・・・」

刹那の衣服は、雷光石火の直撃を受け、ボロボロ。当然、ネクタイも吹き飛んでいた。


雪路「・・・勝者!早乙女 空!!」



ナギ「やったぁ!!」

姫神「早乙女の奴・・・」


刹那「・・・ハァ・・・」

空「・・・」

刹那「・・・やっぱ強ぇな、お前」

空「そう言う・・・お前もな・・・」

刹那「・・・お前・・・大丈夫か?」

空「・・・ああ・・・予想以上に・・・体力使っちまっただけだ・・・」

そう言い、リングを降りていく空。

刹那「・・・・」


空「ハァ・・・ハァ・・・」

ナギ「空!」

空「・・・・お嬢様・・・・」

ナギ「やったな!これで決勝だ!」

空「・・・はい・・・」

ナギ「・・・空?」

空「・・・すいません・・・ちょっと疲れたんで・・・休ませて貰っていいすか・・・?」

ナギ「え?あ・・・あぁ」

空「・・・ありがとうございます」

そう言うと、空はそのまま控え室の方へと向かった。

ナギ「・・・・」



バタン・・・
控え室へと入った空は、そのまま壁に寄りかかり右腕を押さえていた。

空「ハァ・・・ハァ・・・・ッキショ・・・雷光石火の反動が・・・ここまででかいなんて・・・!」

空の右腕は痙攣し、額からは滝のように汗が流れている。

空「・・・クッソ・・・ダメだ・・・・休ま・・・ねぇ・・・と・・・」

そう言うと、空は控え室の壁に寄りかかり、そのまま眠りに着いた。



その頃、リングにはキリカが上がっていた。

キリカ「・・・さて。今の試合で、最終戦は、綾崎ハヤテ対早乙女 空に決まったわけだが・・・
その前に、3位決定戦を行う!!」


わぁあああああああああああああああ!!!!

キリカ「それでは!姫神 煉と神崎 刹那!両者、リングに・・・!」

刹那「あー、それなんすけどね!」

キリカ「?どうした、神崎」

刹那「・・・俺、3位決定戦辞退していいっすか?」

姫神「なっ!」

キリカ「ほう・・・」

ヒナギク「刹那君・・・どうして?」

刹那「・・・ほら。俺、病み上がりでしょ?あんまり無茶すんと、病気の方が再発するかもしれないって
医者に言われてんすよ」

ヒナギク「そう・・・なの・・・?」

刹那「はい。と言うわけだから・・・悪ぃな、姫神」

姫神「・・・ふぅ。まぁ、そういう事なら仕方がない・・・か・・・」

キリカ「ふむ。では、この大会の第3位は姫神 煉という事になるな」

刹那「ええ。そんな感じで」

キリカ「そうか・・・では、諸君!最終戦は、今から30分後に行う!各自、それまで好きに行動してよし!!」


姫神「30分後か・・・それまで暇になるな・・・」

刹那「ま。適当に時間潰せば何とかなるだろ」

姫神「・・・ま。それもそうか」

ナギ「・・・・」

マリア「ナギ?」

ナギ「私・・・ちょっと、空の所に行ってくる」

マリア「え?ちょ・・・ナギ?」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.78 )
日時: 2010/02/03 13:40
名前: SORA

第147話[最強への挑戦]


ハヤテ「・・・そうですか。やはり、決勝は僕と空に・・・」

数分前に目が醒めたハヤテは、キリカから試合の結果と決勝について聞いていた。

キリカ「うむ。よかったな、ハヤテ。お前の望み通りになって」

ハヤテ「はは・・・」

キリカ「・・・?どうした。何かあるのか?」

ハヤテ「いえ。なんでもありません」

キリカ「・・・そうか。まぁ、試合開始は30分後だ。それまでゆっくり休めよ」

ハヤテ「・・・はい。ありがとうございます」

そうして、キリカは部屋を出て行こうとする。

キリカ「おっと、言い忘れていた」

ハヤテ「?」

キリカ「・・・おそらく、この大会が終わる時間帯に・・・」

ハヤテ「・・・時間帯に・・・?」

キリカ「・・・彼女が来るかも知れんぞ」

ハヤテ「!!」

キリカ「・・・・」

ハヤテ「・・・彼女とは・・・いったい・・・?」

キリカ「・・・お前ならばわかっているだろう?」

ハヤテ「・・・・」

キリカ「・・・我が校の理事長・・・天王洲アテネだよ」

ハヤテ「・・・・!!」

キリカ「・・・どうするかはお前の自由だが・・・覚悟は決めておけよ」

そう言い、キリカは部屋を出て行った。

ハヤテ「・・・・」






































コンコン
空の控え室に来たナギは、黙ってドアをノックする。

ナギ「・・・空?私だ。入るぞ」

ガチャ・・・

ナギ「空・・・?」

空「・・・・」

部屋に入ってすぐ、壁に寄りかかっている空の姿があることに気が付いた。

ナギ「空・・・」

空「・・・くー・・・」

ナギ「・・・寝ているのか・・・」

空「・・・ん・・・」

ナギ「!!」

空「・・・むにゅ・・・」

ナギ「・・・なんだ・・・」

そう言うと、ナギは空の前に座る。

ナギ「・・・空・・・」

空「・・・・ZZZZ」

ナギ(・・・空の身体・・・よく見るとボロボロだ・・・こんな状態で、あんな闘いばっか・・・)

空「・・・・」

ナギ「やっぱり・・・お前は凄いな・・・」

そう言い、ナギは空の手を握る。

ナギ「・・・空・・・私は、お前に優勝してほしいとは思ってる・・・
でも・・・あんまり無茶ばかりしないでくれよ・・・?お前が居なくなってしまったら・・・私は・・・」

空「・・・・」

ナギ「・・・・」

そうして、ナギは立ち上がり、空の元を離れる。

ナギ「・・・頑張れよ、空」

そう言い、ナギは控え室を出た。

空「・・・・・」















































空「・・・う・・・」

やがて、空は目覚める。

空「・・・俺、どんぐらい寝てたんだ・・・?」

そう言いながら、辺りを見回す空。すると・・・




わぁああああああああああああああああ!!!!

突如、大歓声が響いてきた。

空「!?」

キリカ『それではこれより、第3回執事バトル大会最終戦を行う!参加者2名は直ちにリングへと上がるがいい!!』

空「・・・・」

そのアナウンスを聞き、空は控え室を出る。







海「お、来た」

椿「行っけー、空!!」



わぁあああああああああああああああああああ!!!!

空「・・・・」

空がリングに上がると、反対側の入場口からハヤテが歩いてきた。

ハヤテ「・・・・」

やがて、ハヤテもリングに上がる。

空「・・・結局、俺等の勝負になっちまったな・・・」

ハヤテ「・・・でも・・・君はそれが目的だったんでしょ?」

空「・・・まぁな」

ハヤテ「・・・今回は・・・本当の全力を出せそうだよ・・・空・・・」

空「・・・んじゃ・・・楽しみにさせてもらうとしますか」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・・」


雪路「・・・それじゃ・・・第3回執事バトル大会最終戦!
理事長執事、綾崎ハヤテ対三千院家執事、早乙女 空!!」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・・」

雪路「・・初め!!」


空(・・・・勝つ・・・・)


ハヤテ「・・・・」


空(勝つ・・・!)


ナギ「・・・・」

姫神「・・・・」

刹那「・・・・」


空(勝つ!!)


ダッ

ハヤテ「!」


空「うぉおおおおらあああああああああああああ!!!」


ビュオッ!
空が繰り出したパンチを避けるハヤテ。

ハヤテ「・・・・!」


ブン!
ハヤテは反撃のパンチを繰り出すが、空もこれをかわす。

ハヤテ「!?」

そして・・・・



バキィッ!
ハヤテの死角に回った空が、ハヤテに渾身のパンチを決めた。

ハヤテ「ぐあっ!」


ドサァッ!
そのままハヤテは地面に倒れる。

姫神「・・・・!」

刹那「・・・!」

ナギ「・・・・」


空「・・・・・」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.79 )
日時: 2010/02/03 21:56
名前: ゆーじ


こんにちはー♪

SORAさん曰く・・・・私が鼻血噴出も夢じゃないとの展開が予想される
ハヤテとアテネが仲直りして、カップル成立しちゃったりするよ☆フラグが立っているとの事でコメントです☆←楽しみのあまり、不機嫌だった機嫌が一気に上機嫌


最近(というか今更すぎですが・・・)思ったんですが、この作品のオリキャラの口調は、その辺のリアルの高校生が言ってそうな台詞ばかりなので面白いですね☆


というかですが・・・・ハヤテくーーーん!?

空のパンチで倒れるって、何事!?

まぁそれなりの事情(?)があるんでしょうが、
・・・まさか愛しのアテネに気が滅入ったって事は・・・・ないよね?(あったらあったで、別の意味で鼻血出そうですが)


SORAさんは私の作品で、お父さまがボッコボコのギッタギタのメッキメキになることを望んでいるようですが、

私もアテネとハヤテの仲直りを、とっっっっっっても期待していますので!!

では、原作にもとても期待しつつ、シーユーアゲイン!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.80 )
日時: 2010/02/04 13:44
名前: SORA

どうもです。受験も終わって一安心♪早速レス返しといきたいと思います♪


>SORAさん曰く・・・・私が鼻血噴出も夢じゃないとの展開が予想される
ハヤテとアテネが仲直りして、カップル成立しちゃったりするよ☆フラグが立っているとの事でコメントです☆←楽しみのあまり、不機嫌だった機嫌が一気に上機嫌

どうも。まずはお久しぶりです、ゆーじさん。まぁ、鼻血噴出かどうかはわかりませんが、
ゆーじさんはそれなりに喜ぶと思います。仲直りのシーンではなく、その後辺りが・・・
この掲示板のルールギリギリ(でセーフ)の域にまで踏み込みたいと思ってますから・・・・・ウフフフ・・・・


>というかですが・・・・ハヤテくーーーん!?
空のパンチで倒れるって、何事!?
まぁそれなりの事情(?)があるんでしょうが、
・・・まさか愛しのアテネに気が滅入ったって事は・・・・ないよね?(あったらあったで、別の意味で鼻血出そうですが)

え〜とですね・・・まぁ、ハヤテはアテネの事も少し頭の中で引っかかってるんですよ。
出来るだけ試合に集中して忘れようとしてますが、やっぱりどうにもならなくて。
ま。空のパンチで倒れたのは、ただ単純に空のパンチ力が強かっただけの話なんですけどね(ニヤリ)


それと、ここで一つ言わせて頂きます。
このハヤテのごとく!SKY&WINDですが、この時点で既に原作との小さな相違点が見つかっちゃってます。
ですが、大きな相違点(例えば、ナギとの勘違いの解消)が見つからない限り、この作品は完結までノンストップで行きたいと思ってます。
例え、原作と被らない所がいくつも見つかろうともです。
なので皆様、これからもどうかよろしくお願いいたします。


それでは。第148話。どうぞお楽しみください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

第148話[伝説の3番勝負、第2幕開戦]

表紙:どこかの屋上に私服で座り込んでる空


空「・・・立てよ」

ハヤテ「・・・・」

そう言われ、ハヤテはゆっくりと立ち上がる。

ハヤテ「・・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・今度は僕の番だ」

空「・・・!」


ゴキィッ!
次の瞬間、空は一瞬でハヤテに殴り倒されていた。

空「がっ!」

ハヤテ「・・・」

空「・・・く・・・」

ハヤテ「・・・?」

空「くっくっくっく・・・・」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・そう来なくっちゃなぁ、ハヤテ・・・」

言いながら、空は立ち上がる。

ハヤテ「・・・フッ」

空「・・・行くぞ」

ハヤテ「・・・来なよ」

空「・・・!」

そうして、空がハヤテに殴りかかった瞬間・・・





キリカ「ちょっと待った!!」


ズシャアアアア!!
空は盛大にコケた。

ハヤテ「あ。なんかデジャヴ」

空「ぬぐっ・・・なんなんすか、急に!」

キリカ「すまんすまん。ちょっと言い忘れていた事があったのでな」

空「?」

キリカ「今行われている、この最終戦だが・・・今までの試合とはルールを変える」

空「・・・・は?」

ハヤテ「ルール変更って・・・」

キリカ「なに。勝敗の決し方を変えるだけだ」

ハヤテ「・・・?」

キリカ「いいか?今までの試合は、相手が負けを認めるか、戦闘不能になるか、相手のネクタイを奪うかで決めていた。
だが、この試合は違う。貴様等2人、ネクタイを奪われたり、降参したぐらいで終わりにしたくはないだろう?」

空「ん〜・・・まぁ・・・」

ハヤテ「それは・・・同感ですね」

キリカ「だろう?だからこその、このルール変更だ」

空「それで・・・具体的には、どういう風に?」

キリカ「フッ・・・なに、簡単だ」

ハヤテ「・・・・」


キリカ「相手を倒せ。問答無用で殴り合って、ダウンしたらレフェリーがカウントを取る。
相手が10カウント経っても立たなかった場合・・・・勝者は、最後まで立ってる奴という事になる」

空「・・・ラストマン・スタンディングって奴か・・・プロレスでもよく使われる形式だ・・・」

ハヤテ「・・・・」

空「俺等にぴったりじゃねぇか?ハヤ・・・」



バキィッ!

空「!?」

振り向いた瞬間、空はハヤテに殴り飛ばされていた。

ハヤテ「・・・・」

空「いぃ・・・ってぇ・・・!」

ハヤテ「そういう事なら・・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・躊躇はいらないね」

言いながら、ハヤテはパキポキと指を鳴らしている。

空「・・・へっ。ったりめぇだ・・・」

そう言い、空は立ち上がる。

ハヤテ「・・・・」

空「・・・行くぞ」



ビュオッ!
いきなりハヤテに蹴りかかる空。

ハヤテ「・・・・」

が、ハヤテはあっさりとこれをかわし・・・


ブォッ!
空に反撃のパンチを繰り出すが、これを避けられる。

空「お〜、っぶねぇ・・・・」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・おらぁっ!」


ブンッ!
間髪入れず、空はパンチを繰り出した。

ハヤテ「・・・!」

が、ハヤテもこれを避ける。

空「・・・?」

ハヤテ「くっ・・・!」

ブン!
ハヤテもパンチを繰り出す。だが・・・

空(なんだ・・・この違和感・・・遅い・・・パンチも蹴りも、何もかも・・・これが、ホントにハヤテなのか・・・?)

ハヤテ「・・・!」

空「チッ・・・!」

ビュッ!
ハヤテの隙をつき、パンチを繰り出す空。

ハヤテ「・・・・!」

空(・・・おい、待て・・・!ハヤテなら避けられんだろ、こんなの・・・!)


バキィ!
そのまま、空の出したパンチはハヤテの顔面に直撃した

ハヤテ「がっ・・・!」

空「・・・・」


ナギ「おぉ・・・押してるぞ、空の奴・・・」

刹那「・・・姫神」

姫神「あぁ、気づいてる」

ナギ「え?」

刹那「ハヤテの奴・・・動きがおかしい・・・」

姫神「俺との闘いのダメージが残ってるとは思えん・・・いったい、なにが・・・」


ハヤテ「くっ・・・うぅ・・・」

空「・・・ハヤテ・・・」

ハヤテ「・・・?」

空「・・・お前・・・なんかあったのか・・・?」

ハヤテ「・・・!」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・どうして?」

空「・・・動きがおかしい・・・さっきまでとは大違いだ・・・」

ハヤテ「・・・・」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.81 )
日時: 2010/02/05 19:39
名前: SORA

どうもです。今回の話は、サンデー本誌のネタバレが含まれる可能性があります。ご了承ください。
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わかっている・・・自分の動きがおかしいって事ぐらい・・・


わかっている・・・その原因がなんなのかも・・・


わかっている・・・・・今、僕の中にある、この感情の正体も・・・・・




第149話[闇からの開放へ]

空「・・・・」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・なんかあるなら、話せよ」

ハヤテ「・・・別に・・・何も・・・」

空「チッ・・・変な意地、張ってんじゃねぇよ・・・!」

ハヤテ「・・・君にはわからないさ・・・」

空「あ?」

ハヤテ「僕が今感じている感情も・・・・僕が体感してきた苦しみも・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「君には・・・何も・・・!」

空「・・・・天王洲の事かよ?」

ハヤテ「・・・・!」

空「・・・やっぱりな・・・」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・天王洲の奴が関係してるんなら・・・あんま試合に集中できねぇのもわかるかもな・・・」

ハヤテ「・・・別に・・・そういうわけじゃない・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「この状況は、ただ単に・・・僕が・・・」

空「・・・お前と天王洲の間に何があったかは知らねぇよ・・・けど、一つ言わせてもらうぞ?」

ハヤテ「・・・・?」

空「・・・・いつまでもうじうじ引き摺ってんじゃねぇぞ、タコ!」

ハヤテ「・・・!」

空「天王洲に何言われて、何されたか知らねぇけどな、お前はそんな事でイジけるような奴だったのか?あぁ?」

ハヤテ「・・・・」

空「大方、お嬢様と天王洲のどちらかを選べとか言われたんだろ?それでお前は・・・」



バキィッ!

空「!?」

言い終わらない内に、空はハヤテに殴り倒されていた。

ハヤテ「・・・・」

空「くっ・・・!」

ハヤテ「・・・黙れ・・・」

空「・・・・!」

ハヤテ「・・・何もかも、知った風な口を叩くな!そういう状況になった事も無いくせに!」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・君はあの時の僕達を知らないから・・・
あんな状況になったことが無いから、そんな事が言えるんだ・・・!」

空「・・・ハヤテ・・・」

ハヤテ「空・・・前に聞いたよね・・・?」

空「え・・・?」

ハヤテ「・・・「君は今まで、誰かのために命を賭けられるような事があった?」・・・って・・・」

空「・・・!」

ハヤテ「・・・あの頃の僕にとって・・・2人はかけがえの無い人達だった・・・
どちらも守りたかった・・・救いたかった・・・・けど・・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・いいかい、空・・・この世界は、本当に欲しい物2つ同時には望めないように出来てるんだよ」

空「・・・・」

ハヤテ「必要以上の物を欲すれば、やがて全てを失うハメになる・・・・現に僕は、失った・・・何もかも・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・だから僕は、何も望まないと決めた・・・欲張れば、結局また失うハメになるからね・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・・わかったろう、空?これが世界の真理だよ。そして・・・僕がこうなった原因でもある・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・君もそういう状況になってみればわかるよ。僕の言ってる事が間違いじゃないってね」

空「・・・っけんな・・・・」

ハヤテ「・・・え?」




ドガァッ!

ハヤテ「!?」
次の瞬間、空はハヤテに蹴りを決めていた。

ハヤテ「ぐぅっ!」

空「・・・ふざけんな・・・!」

ハヤテ「・・・・」

空「欲張れば、失う・・・?欲しい物は、2つ同時には手に入らない?それが世界の真理・・・?」

ハヤテ「・・・!」

空「・・・甘ったれてんじゃねぇぞ、テメェ・・・!」

ハヤテ「・・・なんだと・・・!」

空「お前はそんな小難しい言葉並べて、逃げてるだけだ!
んなもん、お前の本心でもなんでもねぇ!単なる言い訳じゃねぇか!!」

ハヤテ「・・・!」

空「何でもっと考えなかった!?なんで、無理して2つ同時に守ろうとした!!」

ハヤテ「・・・あの時は選択の余地なんて無かった!彼女を救うために石を渡せば、
三千院家の遺産は相続できない!遺産を相続させようとすれば、彼女が死んでいた!!」

空「だったら石を渡して、そこからどうするか考えられなかったのかよ!?」

ハヤテ「・・・石を渡したら、世界が滅びるって言われても?」

空「!」

ハヤテ「・・・この際だから言っておく。僕が持っていた石は偽物だ」

空「・・・偽物・・・?」

ハヤテ「僕が持っていた本物の石は、2年前に君の主が壊したよ」

空「・・・それじゃあ・・・」

ハヤテ「・・・「これからの未来はお金ではなく、お前が守ってくれ」・・・・
君の主は、僕にそう言った。そのおかげで、僕は彼女を助けることに集中できた。けど・・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・なるほど」

ハヤテ「・・・・」

空「つまりお前は、何もかもが中途半端だったってわけだな」

ハヤテ「・・・何・・・?」

空「中途半端だったっつったんだよ。話聞く限り、実際そうだろ?」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・お前はお嬢様も天王洲も、どっちも守り、救おうとした。その結果がこれだって言いたいんだろ?」

ハヤテ「・・・・」

空「それが中途半端だっつってんだよ。やるならもっと、全力でやれや、タコ」

ハヤテ「・・・空ぁ・・・!」

空「えらっそーに御託並べて被害者面してんじゃねぇぞ、コラ。
世界にゃ、テメェより悲しんでる奴ぁ、腐るほどいんだぞ」

ハヤテ「・・・・」

空「いいか。お前が失敗した理由は一つ。お前は何もかもが中途半端だったんだ。
だからお前は今、そんなふさぎ込んじまってんだよ」

ハヤテ「・・・・」

空「やるんなら、徹底してやれ・・・・・中途半端が一番良くねぇんだよ!!」

ハヤテ「・・・!」






あぁ・・・そうか・・・そういう事か・・・

僕は・・・何もかもが中途半端だったんだ・・・

それを、他人のせいにして・・・自分の殻の中に逃げ込んで・・・

言い訳ばかり続けて・・・・それで・・・僕は・・・・






ハヤテ「・・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・・ありがとう、空・・・・」

空「?」

ハヤテ「君のおかげで・・・・目が醒めたよ・・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「確かに・・・今までの僕は中途半端だったのかもしれない・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・・だから・・・・」

空「・・・・!」

ハヤテ「僕はこの試合・・・・徹底的に、君を叩き潰す・・・!」

空「・・・・いいぜ・・・・来な」



ズドォッ!

空「がはぁっ!?」

次の瞬間、空はハヤテの蹴りを受け、吹っ飛んでいた。

ハヤテ「・・・」

空「ぐっ・・・うぅ・・・」

ハヤテ「・・・言ったよね?徹底的に叩き潰すって・・・」

空「うっ・・・げほっ・・・・ヘッ」

ハヤテ「・・・・」

空「やっと本気んなったかよ・・・・んじゃぁ、俺も行くぞ」

ハヤテ「・・・いいよ」

そう言うと、ハヤテは構えを取る。

ハヤテ「・・・かかって来い」

空「・・・・行くぞ、オラァッ!」
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第149話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.82 )
日時: 2010/02/07 14:38
名前: SORA

第150話[光と闇]

空「はぁああっ!」

ブォッ!
空が繰り出したパンチは、あっさりとハヤテにかわされる。

ハヤテは、そのまま空の襟を掴むと・・・


ズドッ!
空の腹に膝蹴りを叩き込んだ。

空「ぐっ・・・!」

ドカァッ!
そして、そのまま空を殴り飛ばした。

空「がぁっ!」

殴り飛ばされた空は何とか姿勢を整える。が・・・

空「!!」

ハヤテは既に目の前に移動していた。

空「チィッ!」

バキィッ!
カウンターの要領で、ハヤテの顔面にパンチを決める空。

ハヤテ「・・・・」

空「なっ!?」

ビュォッ!
ハヤテの蹴りを間一髪でかわし、そのまま距離をとる空。

空「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

ハヤテ「・・・ハァ・・・・・ハァ・・・・」

空「・・・ハァ・・・・はっはっは。こりゃ、失敗したかもな、俺・・・」

ハヤテ「・・・・」

空(にしても・・・さっきからおかしい・・・中途半端じゃなくなっただけで
ここまで攻撃力が上がるなんておかしくねぇか・・・?それに、あんだけ動いてんのに、
息がまったく上がっちゃいねぇ・・・・いったい、なにがどうなってんだ・・・)


姫神「・・・・そういう事か」

刹那「え?」

姫神「今の綾崎の強さの秘密だ」

刹那「・・・どういう事だ?」

姫神「・・・お前・・・光と闇の性質ってわかるか?」

刹那「・・・・は?」

姫神「一言で言えば、光は「守りと救済」、闇は「破壊と殲滅」そう言う性質だ」

刹那「・・・それが、ハヤテとどういう関係があんだよ?」

姫神「いいか?闇の力というのは、相手を確実に殲滅するために、自分の身体能力を限界以上に底上げできる力」

刹那「ふんふん」

姫神「そして、それとは逆に光の力は他者を守り、救う力。それはつまり、他者の傷や疲れを癒す力だというわけだ」

刹那「そうなのか・・・それで?」

姫神「・・・・今の綾崎は、光による癒しと闇による強化、その2つを同時に扱っている」

刹那「!・・・待て・・・てことは・・・」

姫神「ああ・・・奴は、闇の力で自分の身体能力を底上げし、それにより消費される体力を光の力で強引に回復させている・・・・さっきまでの奴には出来なかった事だ・・・」

刹那「・・・それが出来るようになったって事は・・・!」

姫神「ああ・・・間違いない・・・早乙女だ・・・」

刹那「空が・・・ハヤテをあそこまで・・・」

姫神「そういう事だ・・・あいつは・・・早乙女は、自分で自分が負ける要因を作ってしまったという事だ!」


ハヤテ「・・・!」

空「くっ・・!」

ブン!
ハヤテが繰り出したパンチをギリギリで避ける空。

ハヤテ「・・・どうしたの?逃げてるだけじゃ僕は倒せないよ?」

空「くっ・・・うるっせぇ!」

ドガァッ!
ハヤテの脇腹に蹴りを入れる空。

ハヤテ「ぐっ・・・!」

空「おおおおおお!!」

バキィッ!
そして、そのままハヤテを殴り飛ばす。

空「ハァ・・・ハァ・・・」

ハヤテ「うっ・・・ふ〜・・・」

空「・・・ははっ。こりゃ、眠れる獅子を呼び覚ましちまったかもな・・・いや・・・獅子って言うより、龍だな、こりゃ・・・」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・しょうがねぇ・・・」

そう言うと、空は胸の前で手を合わせる。

ハヤテ「・・・?」


刹那「・・・トライデントか?でも、俺の時とはわけが違うぞ・・・」

姫神「・・・・」


空「・・・ふ〜・・・」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・行け。タケミカヅチ」




バリィン!
瞬間、空の身体から雷の帯が数本出現し、ハヤテに向かって飛んでいった。

ハヤテ「!」

その帯は不規則に動きながらハヤテに襲い掛かる。

ハヤテ「くっ・・・!」

やがて・・・・


ビュルッ!
帯の中の一本がハヤテの右腕を絡み取った。

ハヤテ「しまっ・・・!」

それに合わせ、残りの帯がハヤテの腕や足を絡み取る。

空「もらった!」

その様子を確認した空は、すぐさま構えをとる。

ハヤテ「くっ・・!」

空「食らいやがれ!!」

ハヤテ「・・・鎌鼬」

空「しで・・・!」


ヒュパァン!

空「なっ!」

紫電を放とうとした瞬間、ハヤテが作り出した真空の刃が、雷の帯を全て斬り刻んだ。

ハヤテ「・・・・!」

そしてそのまま空の頭上に移動し、足を振り上げる。

空「くっ・・・・!」

間一髪で横っ飛びでかわした空。






ドギャアアアアアアアアン!!!!

そして、ハヤテが繰り出した踵落としは、半径5mはあるであろうリングを粉々に粉砕した。


姫神「・・・・」

刹那「・・・・」

空「踵落としがなんつー威力!?」

休む間も無く、ハヤテは間髪入れずに空に殴りかかる。

空「げっ!」


バキィッ!
そのままハヤテの拳が空の顔面に炸裂する。

空「ぐっ・・・!」

ハヤテ「はぁっ!」

ドガァッ!
続けて、ハヤテの蹴りが空の脇腹に入る。

空「ぐぅっ・・・あんま調子に・・・!」

言いながら、空はハヤテの頭を両手で掴む。

空「乗んな、オラァっ!!」

ゴキィッ!
そのままハヤテに頭突きを決めた。

ハヤテ「くっ・・・!」

空「らぁっ!」

ドズッ!
そして、ハヤテの腹に拳を叩き込む。

ハヤテ「この・・・!」

ブオッ!
ハヤテが繰り出したパンチをかわし、ハヤテの懐に潜り込む空。

ハヤテ「・・・!」

空(どうする・・・撃つか・・・撃てるのか、この身体で・・・・・いや、違う・・・
撃てる撃てないじゃねぇ、やるかやらねぇかだ!頼むぞ、右腕・・・・この一撃に全てを賭ける!)

ハヤテ「くっ・・・!」


空「雷光石火!!」



ズギャアアアアアアアアアアン!!!

ハヤテ「ぐぁああああああああ!!!」

ハヤテの胴にねじ込まれた空の拳から放たれた雷撃は、ハヤテの全身を駆け巡った。

ハヤテ「かっ・・・ぐ・・・あ・・・は・・・」

ドサッ・・・
そのまま、ハヤテは前のめりに倒れる。

空「ハァ・・・ハァ・・・・」

ビキィッ!
空の右腕に激痛が走る。

空「あぐっ!」

雪路「・・・あ。1!2!」

少し遅れて、雪路のカウントが始まる。

空(・・・決まった・・・完璧に・・・手応えはバッチリだ・・・立てるわけがねぇ・・・)

雪路「3!4!」


姫神「立てるか・・・綾崎・・・」

刹那「・・・キツイかもな・・・なんせあんな、バカみてぇな質量の雷が直撃したんだ・・・」

ナギ「頼む・・・立つなよ・・・」


雪路「5!6!」

空「・・・・」

雪路「7!8!」

空「・・・よし・・・」

そう言い、ナギの方を向く空。

雪路「9!」

雪路がそこまでカウントを取った瞬間だった。




ゴウッ!
突如、ハヤテの方から強烈な風が吹き上がる。

空「・・・・え?」

ハヤテ「・・・・疾風・・・・」

姫神「・・・・!」

刹那「・・・!」

マリア「・・・!」

ヒナギク「・・・・!」

ナギ「空!!」









ハヤテ「迅雷!!」







ドゴオオオオオオオオオオオオオオン!!!!

空「ぐっ・・・か・・・・!」

空が振り向いた瞬間、ハヤテの渾身の一撃が空の腹に直撃、そのまま入場口の壁へと叩き付けた。

ズズ・・・
と、壁に叩きつけられた空の身体が少しずつ地面へと下がり、そして・・・

ドサッ・・・
その場に、崩れ落ちた。

ナギ「・・・空・・・そんな・・・!」

刹那「・・・マジかよ・・・」


ハヤテ「ハァ・・・ハァ・・・」

雪路「・・・・」

ハヤテ「・・・カウント・・・お願いします・・・」

雪路「え?あ・・・1!」


ナギ「なぁ・・・立てるよな・・・空は立てるよな?」

姫神「・・・無理だ」

ナギ「え・・・」

刹那「・・・あれは無理だ。ただでさえ、直前までダメージを受けすぎた・・・この勝負・・・空の負けだ・・・」

ナギ「・・・・」


雪路「2!3!」

ハヤテ(・・・これで終わりだ・・・立てはしない・・・)

雪路「4!5!」


空(あ〜、クソ・・・いってぇな、チクショウ・・・・ダメだ・・・身体、全然動かねぇ・・・
・・・はぁ・・・また俺の負けかよ・・・・悔しいなぁ、チキショウ・・・・・)















時は満ちた・・・

空(・・・・え?)

感謝するよ、お前には・・・

空(お前・・・誰だ・・・!)

わかるだろう・・・?俺は、お前なのだから・・・

空(・・・・十六夜・・・!?)

ついに、俺が目覚める時が来た・・・

俺はお前で、お前は俺・・・さぁ・・・俺に全てを委ねろ・・・

そうすれば・・・お前はこの世で究極の力を手に入れられる・・・














最強の異能・・・・

大いなる闇・・・・

「スサノオ」の力をなぁ!!




空(!?な・・・なんだ!?俺の意識が・・・心が・・・飲み込まれていく・・・・・これが・・・闇・・・?)














































雪路「7!8!」

ハヤテ「ハァ・・・ハァ・・・」


海「クッソォ!立てよ、空!お前はこんなんじゃねぇだろうが!!」

椿「落ち着いて、海!」

陸「クソ・・・!」

日向「・・・無理だ・・・もう・・・」


伊澄「・・・?」

咲夜「?伊澄さん?どないしたんや?」

伊澄「いえ・・・早乙女様から・・・何か、邪悪な気が・・・」

咲夜「へ?」




ざわっ!

ハヤテ「!?」

雪路「ナイ・・・!」

瞬間、空の身体を突如黒いオーラが包み込んだ。

刹那「なっ!?」

姫神「馬鹿な・・・・これは・・・・!」


ハヤテ「闇・・・・!?」

やがてそのオーラが晴れると、そこには・・・


「・・・・」

夜の様な漆黒色の髪、紅蓮の様な紅い色の瞳、そして空と同じ容姿を持つ男が不敵な笑みを浮かべて立っていた。

ハヤテ「・・・・」

姫神「・・・・」

刹那「・・・・」

ナギ「・・・空・・・?」
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.83 )
日時: 2010/02/08 19:46
名前: SORA

第151話[十六夜、覚醒へ]

表紙:ページを左右に2分割。左・眠ってる感じの空。右・空とは逆向きの十六夜。


「・・・・」

刹那「・・・なんだ・・・あいつ・・・」

姫神「早乙女・・・いや、違う・・・奴にしては、禍々しすぎる・・・」


伊澄「・・・そんな・・・あれは・・・」

咲夜「・・・伊澄さん・・・?」


「・・・身体を得るのも、随分と久しぶりだな・・・」

ハヤテ「・・・お前は・・・?」

「・・・・お前・・・・風牙の末裔か・・・?なるほど、よく似ている・・・」

ハヤテ「・・・?」

「・・・それに・・・」

言いながら、男は辺りを見回す。

「・・・・天上院と守護者が勢揃いか・・・いないのは・・・棗だけか・・・」

ハヤテ「・・・貴様・・・一体、何者だ・・・」

「・・・フッ」

ハヤテ「・・・・」

「・・・我が名は、天(そら)・・・だが・・・・十六夜の方が呼ばれ慣れている・・・どう呼ぶのかは、お前等の自由だ・・・」

ハヤテ「・・・十六夜・・・?」

十六夜「・・・・」

ナギ「おい、お前!」

十六夜「・・・・?」

ナギ「お前はいったい、何なんだ!空はどうした!!」

十六夜「・・・お前・・・・そうか・・・お前が、あいつの生き写しという訳か・・・」

ナギ「わけのわからん事を言うな!空はどうしたと聞いているんだ!!」

十六夜「空・・・?あぁ・・・この身体の事か・・・」

姫神「身体・・・だと・・・?」

十六夜「・・・残念だったな。この身体は、俺が頂いた」

ナギ「なっ!」

ハヤテ「・・・!」

ナギ「・・・ふざけるな・・・空の身体を返せ!」

十六夜「出来ない相談だ」

そう言うと、十六夜はハヤテの方に向き直る。

ハヤテ「・・・!」

十六夜「さぁ・・・まずは、この身体の試運転と行こうか・・・付き合ってくれよ?風牙の末裔・・・」

ハヤテ「くっ・・・!」

十六夜「・・・・」

ハヤテ「・・・」

不敵な笑みを浮かべる十六夜と、構えを崩さないハヤテ。一瞬の隙もない構えだったが・・・


ハヤテ「・・・えっ?」

十六夜「・・・!」

気が付いた瞬間には、十六夜はハヤテの視界から消え・・・・






バキィッ!
ハヤテの後方に回り、ハヤテの側頭部に裏拳を叩き込んでいた。

ハヤテ「がぁっ!?」

吹き飛ばされたハヤテは、何とか姿勢を立て直すも・・・


ドゴォッ!
一瞬で目の前に移動してきた十六夜の膝蹴りを腹にモロに浴びてしまう。

ハヤテ「がっ・・・!」

十六夜「・・・」


ドカァッ!
そして、十六夜は容赦無くハヤテを蹴り飛ばした。

ハヤテ「ぐっ・・・は・・・うぅ・・・!」

十六夜「・・・くっ・・・」

ハヤテ「はぁ・・・はぁ・・・」

十六夜「くっ・・くっくくく・・・・」


刹那「なんだ、あいつ・・・何を笑って・・・」

姫神「・・・」


十六夜「くっふふふふ・・・中々、いい身体じゃねぇか・・・この身体なら、俺の本体も必要無いかもな・・・」

ハヤテ「・・・ぐっ・・・黙れ・・・」

十六夜「?」

ハヤテ「空の・・・身体で・・・下卑た笑いを・・・上げるな・・・」

十六夜「・・・・下卑た・・・・だと・・・・?」

そう言うと、十六夜はハヤテに近づき・・・


ドズッ!
ハヤテの腹を思いっきり踏みつけた。

ハヤテ「ぐふぅっ!」

十六夜「下卑た・・・下卑ただと・・・!?ならば、貴様等は何だ・・・!
自分が忠を誓った主を裏切り・・・・あんなくだらない幻想を抱いた男の下についた、貴様等は何だ!?ああ!?」

言いながらも、十六夜はハヤテを嬲る様に蹴り続ける。

ハヤテ「ぐっ・・・うぅ・・・」

十六夜「・・ただでは死なさんぞ、風牙・・・貴様が謀反の主犯格なんだからな・・・」

そう言うと、十六夜はハヤテから少し距離をとる。

ハヤテ「うっ・・・く・・・!」

十六夜「・・・チリ一つ・・・残さず消えろ・・・」

そう言い、十六夜が右手を前に出すと、ハヤテがいる場所に、巨大な魔法陣が出現する。

ハヤテ「なっ・・・!」



十六夜「・・・暴王雷(ぼうおうのいかずち)」



ズドオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!

次の瞬間、ハヤテめがけて巨大な雷が炸裂した。


ハヤテ「ぐっ・・・がぁああああああああああああああああ!!!」

十六夜「・・・・どうだ?消える事の無い雷の味は?全身に走る激痛のせいで、
気絶する事も許されない・・・痛みのあまり、肉体よりも先に、心がぶっ壊れる・・・」

ハヤテ「がっ・・・あああぁ・・・・!!」

十六夜「・・・このままお前を殺してもいいんだが・・・」

そう言うと、十六夜は雷を消滅させる。

ハヤテ「・・・?」

十六夜「・・・折角だから、お前の仲間にも死んでもらうか」

言いながら、十六夜はナギ達の方へと視線を向ける。

ハヤテ「なっ!」

十六夜「・・・」

姫神「くっ・・!」

刹那「ざけやがって・・・!」

そう言い、2人はナギ達の前へと出る。

マリア「姫神君・・・!」

ヒナギク「刹那君・・・!」

十六夜「・・・フッ。纏めて消えたいってか?いいだろう・・・」

そう言うと、十六夜は右手を前に出す。

ハヤテ「ぐっ・・・待て・・・やめろ・・・!」

十六夜「慌てるな・・・心配しなくても・・・・ここにいる人間は全員・・・・しっかり始末してやるから」

ハヤテ「!・・・貴様・・・!」

十六夜「・・・」

姫神「・・・!」

刹那「・・・・!」

そして、十六夜が雷を放とうとした瞬間・・・






































ドクン・・・・

十六夜「!?」

突如、十六夜が頭を抑え、呻き始める。

ナギ「・・・?」

十六夜「ぐっ・・・うぅ・・・バカな・・・奴の魂は・・・確かに封じたはず・・・!」

姫神「・・・」

十六夜「チッ・・・やはり・・・こんな身体じゃ無理があったか・・・肉体の主導権は・・・まだ、奴に・・・!」

刹那「・・・・」

十六夜「ぬっ・・・ぐうぅ・・・!・・・これで終わりと思うなよ・・・俺はいつか・・・再び目覚める・・・」

ハヤテ「・・・・」

十六夜「その時こそ・・・・貴様等・・・全員・・・殺して・・・やる・・・」

ナギ「・・・・」

十六夜「・・・フッ・・・我が名は・・・・十六夜・・・・大いなる・・・闇・・・スサノオを・・・受け継ぐ・・・・おと・・・こ・・・・だ・・・・!」

そう言い残し、十六夜は地面に倒れ伏した。

姫神「・・・・」

刹那「・・・なんだったんだよ・・・あいつ・・・」

ヒナギク「・・・スサノオって・・・確か・・・」


やがて、十六夜の髪の色は黒から白へと変わっていき、十六夜の身体から放たれていた邪気も、徐々に薄れていった。

「・・・う・・・」

ナギ「!空?」

空「う・・・くっ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・・・あ・・・お嬢・・・様・・・?」

ナギ「空・・・!」

そう言うと、ナギは空に抱きついた。

空「!・・・・俺・・・何がどうなって・・・」

姫神「・・・十六夜・・・」

空「!そうだ・・・あいつ・・・十六夜は!?」

刹那「たぶん、お前の中で寝てるんじゃねぇの?お前が封じ込めたっぽかったけど・・」

空「・・・そうか・・・」

姫神「・・・それよりも」

空「・・・?」

刹那「試合。まだ、終わってねぇぞ?」

空「え・・・?」

そう言うと、空はリングの方へと顔を向ける。

空「・・・ハヤテ・・・」

ハヤテ「・・・」

リングの上では、ハヤテが立つのもやっとの状態で空を待っていた。

空「・・・・」

ナギ「・・・」

空「・・・お嬢様」

ナギ「!・・・なんだ・・・?」

空「・・・全部にケリを付けます」

ナギ「・・・あぁ!行ってこい!」

空「はい!」

そう言い、空は立ち上がり、リングへと向かう。

ハヤテ「・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・決着だね・・・空・・・」

空「・・・ああ・・・俺もお前も・・・・もうボロボロだ・・・こっからが、本当の決勝だ・・・」

ハヤテ「・・・」

空「どっちが最後まで立っていられるか・・・」

ハヤテ「すべては、それで決まる・・・」

空「へっ・・・んじゃあ・・・」

ハヤテ「行くかい?」

空「おう・・・!」













バキィッ!
次の瞬間、空とハヤテ、互いのクロスカウンターが炸裂した。

ハヤテ「くっ・・・!」

空「ふんぬ・・・!」


ドカァッ!
空の蹴りがハヤテの脇腹に入る。

ハヤテ「ぐぅっ・・・!」


ドゴォッ!
ハヤテのパンチが、空の腹に炸裂した。

空「がっ・・・!」

ハヤテ「・・・!」

ガシィッ!
2人は、互いの胸倉を掴み合う。

空「・・・おおおおお!!」

ハヤテ「ああああああ!!」


ゴキィッ!
そして、2人が同時に出した頭突きは、まったく同時に炸裂した。

空「ぬぐぅっ・・・!」

ハヤテ「くあっ・・・!」

空「・・・ヘッ」

ハヤテ「・・・フフッ」

空「おるあぁっ!」


バキィッ!
空のパンチが、ハヤテの顔面に入り・・・


ドゴォッ!
ハヤテの膝蹴りが空の腹に決まる。

空「ぐっ・・・くっ・・・へへっ・・・」

ハヤテ「フッ・・・フフフフ・・・」

空「・・・面白ぇなぁ、ハヤテ・・・」

ハヤテ「・・・まったくだよ・・・」

空「・・・よし・・・続けるかぁ!!」

ハヤテ「おう!!」



















すごい・・・こんなの初めてだ・・・

誰かと闘うのって・・・・こんなに楽しい事だったっけ・・・?

・・・いや・・・・違うな・・・・

空・・・・相手が君だからだ・・・・

僕にとって・・・・この世で最高の友達・・・・そして、ライバル・・・・

君と出会えたから・・・・僕は変われたんだ・・・・

君が・・・・僕を、闇の中から救い出してくれた・・・・

ありがとう、空・・・・

僕は・・・・君という、最高の友人に巡り会えた事を・・・


一生・・・・誇りに思おう・・・・!








ハヤテ「はぁああああ!!」

空「っしゃらぁあああ!!」

バキィィッ!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.84 )
日時: 2010/02/09 19:25
名前: SORA

第152話[頂上決戦、完全決着]


空「おぉおらっ!」


バキィッ!
空の拳がハヤテに炸裂。

ハヤテ「ぐぅっ・・・!」

空「おるあぁっ!かかって来いよ、ハヤテぇ!!」

ハヤテ「くっ・・・ああああ!!」

ドゴォッ!
ハヤテのパンチが空の腹に決まる。

空「ふぅっ・・・!」

ドガァッ!
続けて、ハヤテの膝蹴りが空の腹に入り・・・


バキャアッ!
とどめに、ハヤテの蹴りが空を吹き飛ばした。

空「がはぁっ!」

ドシャッ!そのまま、空は倒れる。

空「くっ・・・ハァ・・・ハァ・・・」


日向「なにやってんだ、立てや空!」

海「そうだ!これで負けたりなんかしたら、お前の女装写真(アゲハver)、白皇中にばらまいたるからな!」

陸「それが嫌なら、さっさと立て、ボケェッ!」


刹那「そうだ!仮にも俺に勝ったんなら、シャキッと優勝せんかい!!」

ナギ「立て、空!一気に優勝してしまえ!!」


ハヤテ「・・・・」

空「あ〜、もう・・・うるっせぇなぁ、どいつもこいつも・・・」

ハヤテ「・・・・」

空「そんなに言われたらよ・・・勝たねぇわけにはいかねぇじゃん!!」

そう言い、立ち上がる空。

ハヤテ「・・・それでいい・・・!」

空「おおおおおお!!」

ドカァッ!
空のパンチがハヤテの腹に直撃。

ハヤテ「ぐっ・・・!」

ガキィッ!
空の肘鉄がハヤテの顔面に入り・・・


ドガァッ!
そして、全力でハヤテを殴り飛ばした。

ハヤテ「ごふっ!」

空「ハァ・・・ハァ・・・」

ハヤテ「くっ・・・つ・・・」


姫神「立て、綾崎!!」

ハヤテ「!?」

姫神「お前がここで負ければ、お前に負けていった奴等は、ゴミ虫以下だ!さぁ、立て!」

ハヤテ「姫神さん・・・」


美希「そうだ!立つんだ、ハヤ太君!」

ハヤテ「花菱さん・・・?」

理沙「立ち上がるんだ、ハヤ太君!最強の座は君の物だ!」

泉「そうだよ!諦めたら、そこで試合終了だよ、ハヤ太君!」

ハヤテ「朝風さん・・・瀬川さん・・・」

虎鉄「そうだぞ、綾崎!お前は優勝して、ぜひ俺と熱い抱擁を・・・!」





会場中の全員「いや、お前は黙ってていいから」

虎鉄「ひどっ!」


空「・・・ほれ・・・お前にも、こんなに良い仲間がいるじゃねぇか・・・」

ハヤテ「・・・あ〜あ・・・まったくもう・・・百歩譲って、姫神さん達はいいとしても・・・
あの変態にまで喝入れられるとは・・・後で反省会しなきゃな・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・くっ・・・おおおおお!!」

自分を奮い立たせ、ハヤテも立ち上がる。

空「・・・ヘッ・・・」

ハヤテ「・・・フッ・・・」

空「・・・行くぞ」

ハヤテ「・・・来い」


空「・・・おうらぁああああああああ!!!」

ハヤテ「はああああ!!!」



バギィッ!

空「・・・ぐっ・・・!」

ハヤテ「・・・かはっ・・・!」

その瞬間、空の蹴りがハヤテの首、ハヤテの拳が空の顔面に決まっていた。


空「ぐおおおっ・・・くっ・・・!」

ハヤテ「はっ・・・ぐぅっ・・・!」

空「・・・は〜・・・は〜・・・は〜・・・は〜・・・」

ハヤテ「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

空「は〜・・・は・・・はははっ・・・・たぶん・・・・次が最後だな・・・」

ハヤテ「ハァ・・・ハァ・・・・・みたい・・・だね・・・」

空「・・・ありったけ・・・」

ハヤテ「・・・・?」

空「ありったけだぁ・・・ありったけの力をこの拳に篭めてよぉ・・・・一気に決めようじゃねぇか・・・」

ハヤテ「・・・・いいね・・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・・」







そして・・・・










空・ハヤテ「・・・・・うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」


ナギ「・・・!」

マリア「・・・!」

ヒナギク「・・・!」

姫神「・・・!」

刹那「・・・!」
















































ハヤテ「はぁあああああああああっ!!!」

空「しゃるあああああああああああっ!!!」



バギィッ!

2人が繰り出したパンチは、吸い込まれるように互いの顔面に直撃。


空「・・・・!」

ハヤテ「・・・!」



ドサァッ・・・
そして、2人は同時にその場に崩れ落ちた。

空「・・・くっ・・・!」

ハヤテ「うっ・・ぐぅ・・・!」

雪路「・・・・1!」

2人の状態を確認した雪路が、カウントを始める。


ナギ「・・・立て・・・・立て、空!!」

刹那「そうだ!立っちまえば、お前の勝ちだぞ!」

椿「立てぇ、空ぁ!!」

空「ぐっ・・く・・・はぁ・・・」

雪路「2!3!4!」


姫神「綾崎ぃ!!」

美希・泉・理沙「立つんだ、ハヤ太君!!」

ハヤテ「ハァ・・・ハァ・・・は・・・うぅ・・・!」

雪路「5!6!7!」

空「ハァ・・・ハァ・・・・ぐうぅっ・・・!」

ボロボロの身体に鞭を打ち、震える足で何とか立ち上がる空。

空「ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

雪路「8!」

が、それはハヤテも同じ事だった。

ハヤテ「ハァ・・・・ハァ・・・・」

雪路「9!」


空「ハァ・・・・ハァ・・・・なぁ・・・ハヤテ・・・」

ハヤテ「・・・・?」

空「俺さ・・・まだ、お前に言いたい事あったんだ・・・」

ハヤテ「・・・・言いたい事・・・・」

空「・・・・」

そうすると、空は照れくさそうに笑いながら・・・・












空「・・・後で、携帯の番号交換してくれよ。今度、俺等と一緒に遊ぼうぜ」

ハヤテ「・・・・!」

空「・・・な?」

ハヤテ「・・・はっ・・・ははは・・・は・・・・」



その言葉を聞いたハヤテは、微かに笑い・・・そして・・・・







































どさっ・・・







静かに・・・・その場に倒れ伏した・・・・










雪路「10!」



空「・・・・」


雪路のカウントアウトの宣告が響いたと同時に、空は微笑み、静かに目を閉じた。






雪路「勝者!三千院家執事、早乙女 空!!」







早乙女 空・・・・



第3回 執事バトル大会・・・・













































優勝・・・・















そして・・・この日一番の歓声が、会場・・・・・いや、白皇学院全体を包み込んだ・・・
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第152話終了です。如何だったでしょうか?このまま、一日一話の更新スピードで行けば、
今週中、もしくは来週の頭ぐらいで第2章は完結します。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.85 )
日時: 2010/02/10 10:46
名前: SORA

第153話[表彰、結束、帰還、そして・・・]

表紙:ハヤテを中心に原作のメインキャラ全員集合(アテネ、マキナ除く)


空「・・・・」

刹那「・・・空が・・・」

ナギ「優勝・・・」

海「・・・・」

椿「海?」


海「・・・っしゃらあああああああああああ!!!」

空の優勝が確定した瞬間、観客席から飛び降り、海が真っ先に空の元へと走り・・・


海「やったな、コンニャロウ!!」

いいながら、空の首を腕で締め上げる。

空「ぐふぅっ!ちょ、海!絞まってる!首、絞まってるって!」

海「ったく!ハラハラさせやがって、テメェはよ!」

空「だから、首・・・!」

陸・椿・日向「空!!」

そこに、陸達3人も加わる。

空「ぐおっ!?お前等まで!」

陸「お前って奴は・・・!」

椿「おめでとう、空!!」

日向「これでリベンジ達成だな」

空「・・・お前等・・・」


刹那「・・・・あ〜・・・」

ヒナギク「?刹那君?どうかしたの?」

刹那「・・もう我慢できねぇ!俺も行く!!」

そう言うと、刹那も空の元へと走っていった。

ヒナギク「え!?ちょ・・・!」

ナギ「おい!抜け駆けは許さんぞ!」

そう言い、ナギも向かう。

ヒナギク「・・・」

姫神「・・・ま。無理も無いとは思うけどな」

マリア「あはは・・・確かに・・・」

言いながら、この2人も空達の所に歩いていく。

ヒナギク「・・・・まったくもう・・・・」

呆れつつも、ヒナギクもしっかりと向かうのであった。


空「いや、だから!痛いって言ってんだよ!傷に響く!」

海「何を今更!ハヤテの攻撃に比べりゃ、痛くも痒くも無いくせに!!」

空「それとこれとは話が別!」

ナギ「空!!」

するとそこへ、ナギが走ってきた。

空「お嬢様・・・」

ナギ「・・・!」

ガバッ
そのまま、ナギは空に飛びついた。

空「ほわぁぁあああっと!!?/////////」

ナギ「やったな、空!」

空「・・・はい!やりました!!」

日向「仲が良いのはわかるが、あんま見せ付けんなよ?」

空・ナギ「な・・・!/////」







ハヤテ「・・・う・・・・」

空「?」

ハヤテ「うっ・・・ハァ・・・」

空「ハヤテ。目ぇ、覚めたか?」

ハヤテ「あ・・・うん・・・」

空「・・・立てるか?」

そう言うと、空はハヤテに手を差し伸べる。

ハヤテ「・・・ありがとう・・・でも、大丈夫・・・」

そう言い、立ち上がるハヤテ。

空「・・・・」

ハヤテ「・・・空」

すると、ハヤテは空に右手を差し出した。

空「え・・・?」

ハヤテ「・・・いい勝負だったよ。負けたけど、どうしてか悔いは無い」

空「・・・ああ。俺も、いい勝負だと思ったよ」

そう言い、ハヤテの握手に答える空。

ハヤテ「・・・」

空「・・・よくよく考えたら・・・俺達がこうやって握手するのって、初めてじゃねぇか?」

ハヤテ「・・・確かに、そうかもね・・・」

空「・・・一歩前進、ってか?」

ハヤテ「・・・だね」



キリカ「あー・・・ごほん」

空「?」

キリカ「友情を確認しあっている所、悪いんだが・・・そろそろ表彰式を始めないか?」

空「あ。すいません」

キリカ「まったく・・・」








































キリカ「・・・第3位!三千院家執事長、姫神煉!」

姫神「はっ!」


キリカ「準優勝!我が執事、綾崎ハヤテ!!」

ハヤテ「はい!」


キリカ「そして、優勝!!」

姫神「・・・・」

ハヤテ「・・・・」





キリカ「三千院家執事!早乙女 空!!」

空「オスッ!!」





わぁああああああああああああああああああああああ!!!!!


キリカ「さぁ、早乙女。これがトロフィーだ。受け取れ」

空「・・・ありがとうございます」

空はトロフィーを受け取ると、そのまま高々と頭上に掲げた。


海「いいぞー!空ー!」

椿「今までで、一番光ってるぞー!」



キリカ「それでは続いて、優勝賞金の授与に移る」

空「賞金?」

キリカ「あぁ、言ってなかったな。今回の優勝賞金だが・・・・」

空「優勝賞金は・・・・?」

ハヤテ「・・・・」

















キリカ「・・・私から、現金1億円を贈呈する」




ピタッ

瞬間、時が止まった。






「はいいいぃぃいいいいいいいいいいいい!!!?」

日向「い・・・一・・・・億・・・?」

空「・・・あ〜・・・あれね・・・子供が生まれたりすると、みんながくれるあれ・・・」

海「そりゃ、人生ゲームの紙切れだよ!!」

キリカ「さ。これがその賞金だ」

そう言うキリカの手には、いつの間にやらアタッシュケースが握られていた。

空「え・・・いや、ちょっ・・・マジッすか?」

キリカ「ああ。混じりっ気無しの本気だ。受け取れ」

そう言い、キリカは空にアタッシュケースを手渡す。

空「・・・・」

海「ま、まぁ・・・なにはともあれ、よかったじゃねぇの。これで借金完全返済・・・」

空「ハヤテ」

ハヤテ「?なに?」

空「確か・・・お前も借金背負ってたよな?」

ハヤテ「え?あ・・・・うん・・・・」

空「・・・あと、どん位残ってる?」

ハヤテ「えっと・・・・1億と・・・ちょっとくらい・・・かな?」

空「・・・そっか。んじゃ・・・」

そう言うと、空はハヤテの前まで移動し・・・

ハヤテ「・・・?」



空「ん」

ハヤテに向かってアタッシュケースを差し出した。

ハヤテ「・・・・・・・・・・・え?」

空「いや、だから・・・・ん」

ハヤテ「え、いや・・・え?」

困惑するハヤテをよそに、空はハヤテにアタッシュケースを握らせて、言い放った。

空「・・・・お前にやるよ、この賞金」

ハヤテ「・・・・・・・は?」




























「はぁああああああああぁぁぁああああああああああああ!!!!?」



日向「ちょっ、ちょっ、ちょっと待て!お前、正気か!?」

空「ああ。俺は本気だ」

陸「お前わかってんのか!?1億だぞ、1億!!」

海「本物の諭吉さんが1万人だよ!?」

椿「それに、そのお金あげちゃったら、空の借金・・・!」

空「ああ、だいじょぶだいじょぶ。前回のバトル大会の賞金で、俺の借金、あと5000万切ってるから」

陸「いや、だからって・・・!」


ナギ「・・・プッ。あっははははははは!!」

海・陸・椿・日向「?」

ナギ「くっくっく・・・・・諦めろ、お前等。それが早乙女 空という男だ」

空「そういう事。流石お嬢様、よくわかっていらっしゃる」

ナギ「お前の主は誰だと思ってる?」

ハヤテ「いや、でも・・・無理だよ。いきなりこんな大金・・・」

空「やかましい。それはもう、お前のもんだ。それでさっさと借金返済しろ」

ハヤテ「けど・・・」

空「んでもって・・・」

ハヤテ「・・・?」

空「・・・お嬢様やみんなの所に戻ってやれよ」

ハヤテ「・・・!」

空「・・・な?」

ハヤテ「・・・空・・・まさか、このために・・・?」

空「さ〜て・・・どうだろうな?」

ハヤテ「・・・・君って・・・・時々、物凄くバカになる事あるよね・・・」

空「んだと・・・・・」

ハヤテ「・・・本当に・・・・バカだよ・・・・君は・・・・」

そう言うハヤテの眼からは、ぽろぽろと涙が溢れ出ていた。

空「・・・ハヤテ・・・」

ハヤテ「・・・・なんで・・・・僕なんかのために・・・・君はそこまで・・・・!」

空「・・・・友達のお前を助けたい・・・・それじゃ、理由にならねぇか?」

ハヤテ「・・・!」

空「・・・俺や海はもちろん・・・お嬢様も、ヒナギクさんも・・・誰もお前を恨んでる奴なんかいないんだ・・・」

ハヤテ「・・・・」

空「むしろ、みんな・・・お前が戻ってくる事を望んでる・・・」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・だから・・・・な?」

ハヤテ「くっ・・・うぅ・・・!」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・いいのかな・・・?」

空「え?」

ハヤテ「今更・・・僕なんかが・・・みんなの所になんて・・・・」

空「・・・は〜・・・お前な・・・そういう事は、みんなの事見てから言えっての」

ハヤテ「え・・・?」

空「俺が前に言った事忘れたのか?」

ハヤテ「・・・」

空「・・・「お前は、人の事理解してるつもりでも、ぜんぜん理解できてない」・・・ってよ」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・少なくとも・・・ここにいるお前の仲間達だけは・・・お前に戻ってきてほしいって思ってんだぜ?」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・もちろん・・・俺もな」

ハヤテ「・・・空・・・」


海「おっと!俺等を忘れちゃ困るなぁ、ハヤテ君?」

陸「そうそう。空のダチは俺達のダチ」

椿「ハヤテさんの事、私は悪い人だなんて、これっぽっちも思ってませんから」

日向「あんたにゃ、色々と助けてもらったからな。それに、一緒にいておもしれぇし」

刹那「そうだぜ、ハヤテ。みんな待ってんだ、戻って来い」


ハヤテ「・・・みんな・・・!」

空「・・・お前はどうしたいんだ?」

ハヤテ「・・・僕は・・・」

空「・・・・」

ハヤテ「・・・もし・・・・もし・・・許されるのなら・・・・」

ナギ「・・・・」

ハヤテ「僕は・・・・


















































みんなと一緒にいたい・・・・!」



海「・・・・っしゃ、決まりだ!!これでお前、正式に俺達の仲間決定!!」

空「よっしゃ、立て!」

そう言うと、空はハヤテの腕を掴み、立たせる。

ハヤテ「・・・・」

空「・・・なんか言う事は?」

ハヤテ「・・・えっと・・・・その・・・・」

ハヤテの帰還を望む人々は、みな希望に満ちた表情でハヤテを見つめている。

ハヤテ「・・・・みんな・・・・」


ナギ「・・・・」

ヒナギク「・・・・」

マリア「・・・・」

咲夜「・・・・」

伊澄「・・・・」

ワタル「・・・・」

泉「・・・・」

美希「・・・・」

理沙「・・・・」

虎鉄「・・・・」




ハヤテ「・・・・ただいま・・・!」



瞬間、3人娘が真っ先にハヤテに抱きついた。


ハヤテ「うえぇっ!?//////」

美希・泉・理沙「おかえり、ハヤ太君!!」

そこにワタルや咲夜、ヒナギク達が続く。

ハヤテ「うわっ!ちょ、みなさん!」

ヒナギク「まったく!帰ってくるのが遅いのよ、バカ!!」

ハヤテ「あぅっ・・・すみません・・・」

咲夜「すぐに謝るその癖だけは、変わってへんな〜・・・」

ハヤテ「うっ・・・」

ワタル「ったく!柄にも無く、本気で心配したんだからな!」

ハヤテ「ワタル君・・・・」

伊澄「また、よろしくお願いしますね、ハヤテ様」

ハヤテ「伊澄さん・・・」

美希「ふははは!これでようやく、成長したハヤ太君と泉のイジり動画が作れるぞ!」

理沙「その通りだ!では、さっそく取り掛かるぞ!さぁ脱げ、泉!」

泉「ふええぇぇぇ!?やめてよ、2人ともーー!グレるよーーー!!」

ハヤテ「いや、あの・・・/////」

ナギ「・・・ハヤテ」

ハヤテ「・・・三千院さん・・・・マリアさん・・・・」

ナギ「・・・・」

マリア「・・・ほら、ナギ」

ナギ「むっ・・・わかってるよ・・・」

ハヤテ「・・・・」

ナギ「・・・なんていうか、その・・・・すまなかった」

ハヤテ「え・・・・」

ナギ「・・・私の勝手な勘違いのせいで、お前をそこまで苦しめて・・・・」

ハヤテ「そんな・・・あれは、僕が・・・・」

ナギ「謝らなければ、私の気がすまないんだ」

ハヤテ「・・・・」

ナギ「・・・すまなかった・・・本当に・・・・」

ハヤテ「・・・・頭を・・・上げてください・・・」

ナギ「・・・・」

虎鉄「綾崎ぃぃぃいいいいいいいい!!!」

ハヤテ「げっ・・・!」

虎鉄「俺の愛が伝わったんだな、綾崎!さぁ、俺の胸に飛び込んで来い!そして、俺と共にオランダに・・・!」

ハヤテ「お前は来んじゃねぇぇえええええええええ!!」


バギィッ!
ハヤテの蹴りが虎鉄の顔面にクリーンヒット。

虎鉄「がふぅっ!」






空「・・・・」

その様子を見ていた空は、出入り口の方へと歩き始める。

日向「・・・お前はいいのか?」

空「今はな。ちょっくら、外の空気でも吸ってくらぁ」

日向「・・・・」










そして、会場の外に出た空。時刻はもう夕刻。あたりは既に、紅に染まっていた。

空「ふ〜・・・・」

深く息を吐きながら、空はハヤテとの試合中に起きた出来事を思い返していた。

空「あの力・・・あの声・・・・間違いなく、十六夜だった・・・それに・・・・
「スサノオ」って・・・一体、何なんだ・・・・俺の中に、何が宿ってるんだ・・・?」

そんな事を俯きながら考えていると・・・・







「随分と珍しくしょぼくれているのね、三千院家の執事」


空「!!」

突如、前方から聞こえてきた声に、顔を上げる空。そこには・・・・




空「・・・お前等・・・」

「あれ?誰かと思ったら、三千院家の執事か。なにやってんだ?」

「別に気にする事はないと思うわよ」

空「・・・・なんでお前がここに・・・・天王洲・・・!」



空の目の前に立っていた2人・・・それは、天王洲アテネとその執事、マキナだった。
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第153話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.86 )
日時: 2010/02/10 14:43
名前: SORA

今日はあまりにも暇なので、2話連続投稿しちゃいますよ〜。てか、7000突破だと!?
ま、そんなこんなで始まりますよ〜
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第154話[遅れた主人公]

空「・・・・」

アテネ「ふむ・・・中々にボロボロね。大方、バトル大会での傷でしょうけど」

空「・・・何しに来た?」

アテネ「あなたに言う理由があるかしら?」

空「・・・ま。あんた、理事長らしいから・・・自分の学校の様子が気になったとか、そのへんか?」

アテネ「さぁ?どうかしらね」

空「・・・食えねぇ女だ・・・」

マキナ「・・・アテネ」

アテネ「・・・ええ。あなたのやりたいようにやりなさい。」

マキナ「そんじゃ・・・!」

次の瞬間、マキナは空の目の前に移動していた。

空「!」

マキナ「はぁっ!」


ドガァッ!
空は間一髪かわしたが、マキナが放った蹴りは、会場の壁を破壊した。

マキナ「チッ・・・」

空「っぶねぇ・・・」

マキナ「・・・・」

空(さて、どうするか・・・・前にギリシャでやった時は体力的に余裕があったからいいけど・・・
ハヤテとやったばっかで体力がメッチャ減ってる今の状態でこいつとやるのは、マジでやばい・・・どうすれば・・・)

マキナ「・・・フンッ。どうした?来ないんだったら・・・こっちから行くぞ!!」

空「やべっ!」

マキナ「シャアアッ!!」


ドギャアッ!
空はまたしてもかわすも、マキナの蹴りはさっきまでとは比べ物にならない程威力が上がっていた。

空「くっ・・・あぶねぇじゃねぇか、殺す気か!!」

マキナ「ああ、そうだ。お前は死ね」

空「なっ・・・!」

マキナ「・・・2ヶ月前・・・お前等が来てから、アテネはずっと暗い顔ばかりだ・・・」

アテネ「・・・・」

マキナ「・・・アテネをいじめる奴は絶対に許さない・・・!」

空「・・・だから、殺すってか?冗談じゃねぇぞ。先に手ぇ出してきたのはそっちだろうが!」

マキナ「黙れ。理由が何であろうと、アテネを悲しませる奴は・・・俺が絶対に許さない!!」


ブオッ!
マキナが繰り出したパンチを避ける空。

空「ったく・・・ふざけた事ばっか抜かしやがって・・・」

ドゴォッ!
マキナの腹にパンチを叩き込む空。

マキナ「ぐっ・・・!」

空「だったら・・・もう悲しませないぐらい・・・強くなってみろや!!」


ドガァッ!
そして、マキナを蹴り飛ばす。

マキナ「がはっ!」

アテネ(・・・やはり強い・・・)

空「・・・それに。殺すだの何だのって・・・そんなに犯罪者になりてぇのか、お前?」

マキナ「・・・犯罪者・・・?くくっ・・・あっはははははは!」

空「・・・」

マキナ「・・・ならないさ」

空「・・・あ?」

マキナ「人が人を殺せば殺人だが、人じゃない者が人を殺しても、単なる事故だからな」

空「・・・テメェは自分が人じゃないとでも言いてぇのか?」

マキナ「まぁな」


ズドォッ!
次の瞬間、マキナの膝蹴りが空の腹に直撃。

空「ごふっ・・・!?」

そのまま壁に叩きつけられる。

マキナ「これで終わりだ・・・・死ねぇ!!」

空(やべぇ・・・身体が動かねぇ・・・やられる・・・!!)

その時・・・









バキィッ!

マキナ「!?」

突如、空の後方から現れた人影が、マキナを蹴り飛ばした。

マキナ「なっ・・・!」

アテネ「・・・・」

空「・・・お前・・・」

「ったく・・・日向から、お前が外の空気吸いに行くって言ったって聞いて来てみればこのザマかよ」

「まぁ、無理も無いんじゃないか?今の早乙女の状態で奴の相手はキツイ」

空「・・・ふぅ・・・世話好きどもが・・・」


見るとそこには、さっきまで会場内にいた人達総勢が立っていた。


刹那「世話好きで悪いか?」

空「別に。それより、ハヤテは?」

姫神「しばらく1人になりたいそうだ」

空「ふ〜ん・・・」

ナギ「大丈夫か、空?」

空「ええ。大丈夫ですよ、このくらい」


マキナ「・・・こいつ等・・・!」

アテネ「・・・・」

刹那「・・・あれが白皇の理事長様とはね・・・」

姫神「まだ信じてないのか?」

刹那「いきなり言われて、信じられるかよ」

海「へ〜。あれが噂の理事長様ですか」

陸「・・・うん。見るからにツンデレ臭がプンプンしますな」

日向「お前等はもちっと、緊張感持てよ・・・


伊澄「・・・・」

咲夜「・・・なぁ、伊澄さん。あの理事長はん、まだあの骸骨憑いとるんか?」

伊澄「・・・いえ。あの英霊はもう、2年前に完全に取り除いたはずよ」

咲夜「ほな、なんでまたあんな感じになってんねや?」

伊澄「・・・おそらく、一度は救われた理事長さんの心が、
再び闇に堕ちるほど辛い出来事があったとしか思えないわね」

咲夜「たとえば?」

伊澄「・・・そこまではわからないわ」


マキナ「・・・数だけ増えやがって・・・」

アテネ「・・・マキナ」

マキナ「・・・?」

アテネ「・・・・」

マキナ「・・・奥の手・・・使っていいんだな?」

アテネ「・・・ええ」

マキナ「・・・わかった」

そう言うと、マキナは一歩前に出る。

空「・・・・」

刹那「・・・・」

姫神「・・・」


マキナ「・・・・言ったよな?アテネをいじめたり、悲しませたりした奴は殺すと・・・」

その瞬間、マキナの周りに邪悪な気が集まり始める。

マキナ「・・・冥土の土産に、いいもの見せてやるよ・・・・!」

空「・・・?」

咲夜「・・・い・・・伊澄さん?あのバカ、まさか・・・」

伊澄「まずい・・・!」

そう言うと、伊澄は一枚の札を頭上に掲げる。


カッ!
すると、その札から一筋の光が放たれ、その光は結界の様に白皇学院全体を包み込んだ。


刹那「お?」

空「・・・伊澄さん。今のはいったい・・・」

伊澄「・・・白皇学院を特殊な結界で包みました。これでしばらくは、白皇で何が起きているかは、外部の人間にはわかりません」

空「?なんで、そんな事・・・」

刹那「・・・おい・・・空・・・!」

空「ん?・・・なぁっ!?」

刹那に呼ばれ、振り向くと・・・








































空「・・・・でかっ」

刹那「つか、キモッ」


そこには、全長10m以上はあるであろう白い大蛇がいた。

マキナ「・・・シュー・・・・」


ブオッ
大蛇(マキナ)がその尻尾を振った瞬間・・・







ドギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!

あたりの森林が一瞬で消し飛んだ。


空「無理ぃいいいいいいいいいいいいい!!!!」

刹那「くっそ!冗談じゃねぇぞ、あのバカ!!」

空「あれ蛇!?ねぇ、あれ蛇!?」

刹那「俺が知るか、バカ!!」


海「クソッ!このままじゃ関係ない連中まで被害にあっちまうぞ!!」

陸「ていうか、人間が蛇っておかしくねぇか!?」

海「やっぱ、なんか憑いてるんだって、俺達!!」

日向「言ってる場合か!!」


空「あの野郎、自分が人間じゃないって、こういう事かよ!!」

刹那「そうこうしてる間に来たーーーーー!!」

空・刹那「わぁあああああああああああああ!!!!」

マキナ「チッ。的が小さいと当たりにくいな・・・」

空「くっ・・・陸、海、日向、姫神!お嬢様やみんなを出来るだけここから離しとけ!」

海「空!」

空「大丈夫だ!適当に逃げ回ってりゃ・・・!」

陸「そうじゃねぇよ、前見ろ、バカ!!」

空「え・・・!?」

そう言われ、空が前を向いた瞬間・・・・



ドゴォオッ!

空「・・・ぐっ・・・かっ・・・!」

マキナの振りぬいた尻尾の先端が、空の身体を直撃した。


ゴシャアアアアアッ!!!
そのまま木々を薙ぎ倒しながら吹き飛ぶ空。

ナギ「空!!」

空「がっ・・・は・・・!」

マキナ「・・・まず1人・・・」

刹那「空!こんの・・・!」

マキナ「無駄だ」


ドギャアッ!
刹那もまた、マキナに吹き飛ばされる。

刹那「がぁっ!!」

空「ゲホッ!ぐっ・・・キショッ・・・」

刹那「ハァ・・・ハァ・・・」

ヒナギク「刹那君・・・・!」

刹那「クソが・・・!」

ヒナギク「・・・天王洲さん!」

アテネ「・・・?」

ヒナギク「どうして!?何でこんな事を・・・!」

アテネ「・・・」

刹那「無駄ですよ、ヒナギクさん。ああいう奴は、意地になったら周りの意見は聞かないタイプですから・・・」

空「くっ・・・どうすりゃいいんだ・・・このままじゃ・・・・!」


その時・・・・




マキナ「・・・?」

マキナが何かの気配を感じ取る。


コッ・・・・

空「・・・?」

コッ・・・・

刹那「足音・・・?」

その音は、会場の中から聞こえてくる。

コッ・・・コッ・・・

姫神「・・・まさか・・・・」

コッ・・・

やがて、会場から一つの影が。



空「・・・ハヤテ・・・?」

ハヤテ「・・・」

そこには、ハヤテが余裕な笑みを浮かべて立っていた。

ハヤテ「・・・待たせて申し訳ありません、皆さん」

姫神「いや・・・今はそれどころじゃないんだが・・・」

ハヤテ「・・・みたいですね」

大蛇と化したマキナや、倒れている空や刹那を見て状況を把握するハヤテ。

そして・・・

ハヤテ「・・・・」

アテネ「・・・!」

空「・・・ハヤテ・・・お前・・・」

ハヤテ「休んでて」

そう言うと、ハヤテはマキナに近づき始める。

ハヤテ「おい!そこの気色悪い蛇!」

マキナ「あぁ?」

ハヤテ「・・・久しぶりだね、マキナ」

マキナ「・・・お前は・・・・!」

ハヤテ「・・・・」

マキナ「・・・何か用か?」

ハヤテ「・・・僕の友達にずいぶんな事してくれたじゃないか」

マキナ「ああ・・・そいつ等か・・・それがどうかしたか?」

ハヤテ「・・・フッ・・・僕が相手をするよ。ここからはね」

マキナ「・・・ふははははは・・・・上等だよ、負け犬が」

言った瞬間、マキナはその尾をハヤテに向かって振りぬいていた。

空「ハヤテ!」

ハヤテ「・・・」


ズドオオオオン!!
マキナの尻尾が地面に叩きつけられる。

空「ハヤテ・・・!」

マキナ「・・・」

だが・・・・

マキナ「なっ!?」

ハヤテ「・・・・」

ハヤテは、一瞬でマキナの頭上に移動し・・・

ハヤテ「おおおおおおおおおおお!!!」


ドゴォッ!
マキナの脳天に強烈な蹴りを叩き込んだ。

マキナ「ぐあっ・・・!」

ハヤテ「・・・・」

マキナ「この・・・クソがぁっ!!」

ハヤテの着地と同時に、マキナは再びハヤテに尻尾を振り下ろす。

ハヤテ「くっ・・・!」

これは避けきる事は出来ず、ハヤテは直撃を浴びてしまう。

空「!!」

マキナ「くっくっくっくっ・・・・これで・・・」

空「・・・マジかよ・・」

マキナ「・・・?」

が、ここで何かの違和感に気づくマキナ。

マキナ「・・・まさか・・・!」

刹那「・・・?」

ハヤテ「・・・くっ・・・」

見てみると、ハヤテはマキナの尻尾の下で、必死に耐えていた。

マキナ「・・・嘘だろ・・・!!」

ハヤテ「ふ〜・・・ふ〜・・・ふっ・・・!!」

そうすると、ハヤテは自分の頭上にあったマキナの尻尾の先端を両腕でしっかりと掴む。

姫神「・・・あいつ・・・何をする気だ・・・?」

ハヤテ「・・・は〜・・・・は〜・・・・」

マキナ「・・・・おい。お前、何がしたいんだ?」

ハヤテ「は〜・・・は〜・・・・・・・はぁああああ・・・・っ!」




刹那「・・・?なぁ、空・・・・」

空「・・・ああ。お前も気づいたか・・・」

刹那「・・・俺達の見間違いじゃなけりゃ・・・あれ・・・・」

空「・・・・ああ・・・・浮いてるよな・・・・ちょっとずつ・・・・」



ハヤテ「ふっ・・・ぐ・・・・おおおおおおおおお・・・・・・!!」

姫神「・・・・言われてみれば、確かに・・・・」

マキナ「・・・!」

ハヤテ「ぐおおおおおおお・・・・おおおおああああああああああああああ!!」

そして・・・・










ハヤテ「ああああああああああああああああああああああ!!!!!!」


ズオォッ・・・!

姫神「・・・・お・・・」

刹那「・・・・お・・・・」

空「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!?」

海「嘘だろ・・・!」

陸「あの巨体を・・・・!」

日向「あの質量を・・・!」

空「・・・持ち上げたぁ!?」

ハヤテ「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

マキナ「ふざけるな・・・嘘だろ、こんなの・・・・!」


ハヤテ「だぁりゃあああああああああああああああああああああ!!!!!」





ゴシャアアアアアアアアアアアアア!!!!

マキナを持ち上げたハヤテは、そのままマキナをバトル大会の会場に思いっきり叩き付けた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
第154話終了です。如何だったでしょうか?今回は・・・なんかもう、
最初から最後まで、なにもかもが中途半端のまま終わりましたね。
皆様的にはどうでした?なにかあれば、コメをください。
もしかしたら、今日、明日で第2章は終わりを迎えると思います。
それまで、どうかよろしくお願いいたします。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.87 )
日時: 2010/02/10 14:47
名前: 咲雷

  

どうもしばらく感想、書けませんでした咲雷です。

しばらく見ないうちにかなり進んでしまって・・・。

今、ものすごく悔しいです。

では、感想です。

空はハヤテに勝ててよかったですね。

これで、一勝一敗。

次に戦う時はどっちが勝つのか楽しみです。

そして、空を祝福する仲間たち。

いいですね。私も混ざりたいです。

そして、おかえりハヤテ。

私も帰ってくるのを待ち望んでたよ。

ここから先の展開も期待してます。

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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.88 )
日時: 2010/02/10 17:35
名前: てぃが

てぃがです。

ハヤテVS空!
いい勝負でしたね。
空の力の暴走やらハプニングもありましたが無事空が勝利しましたね。
ハヤテとナギも和解して戻れましたし結果は最高ですね。

そして続けざまのVSマキナ。
流石にボロボロの空や慣れてない刹那たちでは厳しいかもですね。
しかし、ハヤテは…例の光の力で体力を回復させたんですかね?
空との戦いで負けたばかりなのにマキナを持ち上げるとか…凄すぎです。

アテネとハヤテも早く和解出来るように祈ってます。
それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.89 )
日時: 2010/02/10 18:37
名前: ゆーじ


こんにちはー♪

さっきからニヤニヤが止まらねぇええええええええッ!!!


なんで・・・?まず空VSハヤテ!!これはホンッッッッッとーーーに最高潮にカッコよかったです!

やっぱこの2人はベストグループですね!!いやもぉ、ホンっトに!


そして、・・・・・・おかえり、ハヤテ!!

いやー、これにはもぉニヤニヤパート以外の何者でもないっす!

私も実はSKY&WINDを読んでて、(借金の件は置いといて)ハヤテがまたナギのところに戻ったら楽しくなりそうだなー、なんて思ってたんですけど・・・・

まさか本当に戻ってくるとは・・・、いやまぁナギの執事になったわけではないですけど、どちらにせよナギとの和解も祈っていたので、
これにもまたニヤニヤが止まらねえ・・・!!


そしてそして?アーたん白皇到着キターーーー!!

いやまだ3章の終わりじゃないので和解はしないとは分かっているんですよ?分かっているんですが・・・・ニヤニヤが止まらねええええええッ!!!!(なんで!?)

まぁ蛇化したマキナを1人で持ち上げるハヤテを想像すると、シュール以外の何者でもないのはスルーしておいて、ですけど・・・。

とりあえず次回大期待です!!

あと、合格おめでとうございます!

家の兄貴より、ここにいる皆さんの受験を応援していたので、こちらとしても嬉しいです!

では!!シーユーアゲイン!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.90 )
日時: 2010/02/10 19:32
名前: SORA

どうも!第2章も残す所、あと2話!というわけでレス返しに行きたいと思います!


咲雷さん・・・・

>どうもしばらく感想、書けませんでした咲雷です。
しばらく見ないうちにかなり進んでしまって・・・。
今、ものすごく悔しいです。

大丈夫ですよ!コメントは、都合がある時でいいんですから!沖になさらず!


>空はハヤテに勝ててよかったですね。
これで、一勝一敗。
次に戦う時はどっちが勝つのか楽しみです。

ありがとうございます!何が何でも、2人の第3戦目まで書ききってみせます!


>そして、空を祝福する仲間たち。
いいですね。私も混ざりたいです。
そして、おかえりハヤテ。
私も帰ってくるのを待ち望んでたよ。

・・・ハヤテは幸せ者ですね。こんなにみんなから愛されてるなんて・・・




てぃがさん・・・

>ハヤテVS空!
いい勝負でしたね。
空の力の暴走やらハプニングもありましたが無事空が勝利しましたね。
ハヤテとナギも和解して戻れましたし結果は最高ですね。

ありがとうございます!第2章のメインテーマは、「ハヤテの闇からの開放」をメインにしてきたつもりですから!
それとですね・・・「空の力の暴走」とありましたが、
正確には、「力の暴走」ではなく、「十六夜の完全覚醒」です。
まぁ、詳しい事は第3章で明かしますが・・・


>そして続けざまのVSマキナ。
流石にボロボロの空や慣れてない刹那たちでは厳しいかもですね。
しかし、ハヤテは…例の光の力で体力を回復させたんですかね?
空との戦いで負けたばかりなのにマキナを持ち上げるとか…凄すぎです。

まぁ、マキナも結構強いですが、空の方が少しだけ強い感じですね。
今回は、体力的に空が負けてましたけど。
ハヤテは・・・まぁ、光の力といっても使用限度がありますから、今回のは気合ですね(笑)



ゆーじさん・・・

>さっきからニヤニヤが止まらねぇええええええええッ!!
なんで・・・?まず空VSハヤテ!!これはホンッッッッッとーーーに最高潮にカッコよかったです!
やっぱこの2人はベストグループですね!!いやもぉ、ホンットに!

ありがとうございます!この2人は自分でもビックリするほどのベストグループです!


>そして、・・・・・・おかえり、ハヤテ!!
いやー、これにはもぉニヤニヤパート以外の何者でもないっす!

ハヤテの帰還は、第2章の目玉の1つでしたから、喜んでいただけて幸いです。


>蛇化マしたキナを1人で持ち上げるハヤテを想像すると、シュール以外の何者でもないのは、スルーしておいてですけど・・・。

もう1つ想像しておいてください。歯ぁ食いしばりながら、全力でマキナをぶん投げるハヤテを・・・(黒笑)



咲雷さんも、てぃがさんも、ゆーじさんも。みなさん、コメをありがとうございました。
それと、今回と次回は結構短めです。ご了承ください。
それでは。第155話、どうぞお楽しみください
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

第155話[回帰]

空「・・・・」

海「・・・・」

陸「・・・・」

日向「・・・・」

姫神「・・・・」

刹那「・・・・」


ハヤテ「ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・ハァ・・・」

空「・・・すげぇ・・・」

刹那「マジかよ・・・あの巨体を・・・」

姫神「持ち上げただけじゃなく・・・投げ飛ばした?」

ハヤテ「ハァ・・・・ハァ・・・・ふぅ・・・」

会場に叩きつけられたマキナの姿は、やがて大蛇から人間へと戻っていった。

空「・・・気ぃ失ったか?」

刹那「・・・たぶん」

言いながら、2人は立ち上がる。


ハヤテ「・・・・」

そうして、アテネの方を向くハヤテ。

アテネ「・・・・」


空「・・・あとは、あの2人がどうするかなんだが・・・」

刹那「・・・・」

姫神「・・・」


ハヤテ「・・・」

ざっ・・・

すると、ハヤテは一歩アテネに近づく。

アテネ「・・・!」

ハヤテ「・・・」

そのまま、迷わずアテネの所へと歩き続けるハヤテ。

アテネ「くっ・・・!」

アテネは一歩ずつ後退するが、すぐに距離を詰められる。

ハヤテ「・・・・」

そして、ハヤテはアテネの目の前で足を止めた。

ハヤテ「・・・」

アテネ「・・・・」


ナギ「・・・どうするんだ・・・あの2人・・・」

空「・・・黙って見てましょう・・・」


ハヤテ「・・・・」

アテネ「・・・!」

アテネが再び距離をとろうとした、その時だった。






































ぎゅっ・・・



アテネ「!?」

ハヤテ「・・・!」

ハヤテは、無言でアテネを抱きしめていた。


空「おお・・・・」

刹那「・・・やるな・・・」


アテネ「・・・な・・・なにを・・・!」

アテネは抵抗しようとするが、ハヤテは更に抱きしめる力を強める。

アテネ「くぅっ・・・!」

ハヤテ「・・・・」

やがて、ハヤテはアテネから離れる。

アテネ「あっ・・・」

ハヤテ「・・・・」

ハヤテは、しばしアテネを見つめると、そのままアテネの横を素通りしていった。

アテネ「・・・」



空「って、それだけかよ!?」

期待外れの展開に全力でコケる空。

空「・・・おい、待てってハヤテ!」

そして、ハヤテを追い始める。

空「ったく・・・」

やがて、アテネの横を過ぎた時・・・

空「っと、そうだ・・・」

そう言うと、空はアテネの肩に手を置き・・・

空「・・・わざわざ、遠いギリシャからご苦労様でした、理事長」

そう言い、空は再びハヤテを追う。

アテネ「・・・・」


刹那「・・・さ〜て・・・俺達も帰りますか!」

日向「賛成」

海「俺も」

陸「なんか・・・今日は1日、色々あって疲れたぜ」

ナギ「マリア、早く帰ろう。お腹が空いた」

マリア「はいはい」

みなが口々に言いながら、それぞれがアテネの横を通り過ぎていく。


海「早くデレを見せてやれよ〜」

陸「でなきゃ、他の女に持ってかれるぞ〜」

日向「お前等、退学になればいいのに・・・」

刹那「ま。あんたも根はいい奴っぽいから。また会おうぜ」

姫神「仲間が欲しくなったら、いつでも来い。少なくとも、俺や綾崎は待ってるからな」

それぞれがアテネに一言言い、白皇の外へと出て行った。



アテネ「・・・・」









その頃、並んで歩いている空とハヤテは・・・

空「・・・なぁ」

ハヤテ「ん?」

空「・・・あれだけでよかったのか?」

ハヤテ「なにが?」

空「なにがって・・・天王洲だよ」

ハヤテ「ああ・・・あれでいいんだよ。今はね」

そう言うと、ハヤテは自分の胸に手を当てる。

空「今は・・・って・・・」

ハヤテ「・・・時間は・・・まだ、たっぷりあるから・・・」

空「・・・お前・・・・やっぱり・・」

ハヤテ「・・うん・・・////」

空「・・・やっと素直になったのかよ」

ハヤテ「君のおかげでね」

空「・・・お前・・・天王洲の事・・・」

ハヤテ「・・・うん・・・・好きだよ・・・ずっと前から・・・変わらずに・・・/////」

空「・・・・そっか」

ハヤテ「・・・・」

空「・・・それで?」

ハヤテ「え?」

空「お前、これからどうすんだ?」

ハヤテ「どうするって・・・ああ、そうか・・・どうしよう・・・葛葉様の執事も辞めちゃったし・・・」

空「・・・そう言うと思いましたよ」

ハヤテ「う・・・」

空「・・・しゃあねぇ・・・」

そう言うと、空は後ろの方を歩いていたナギに呼びかける。

空「お嬢様!」

ナギ「ん?なんだー、空?」

空「ハヤテの事、三千院家に置いてやってくれませんか?」

ハヤテ「え・・・」

ナギ「ああ、そんな事か。いいぞ、別に」

空「・・・だってさ」

ハヤテ「え・・・・あ・・・・え?」

空「良かったじゃねぇか。またあの屋敷にいれる事になってよ」

ハヤテ「・・・あはは・・・・は・・・」

その言葉に、苦笑するハヤテ。

空「・・・んで?どうすんだよ?」

ハヤテ「・・・それじゃあ・・・お言葉に甘えて・・・」

空「・・・決まりだな」

こうして、ハヤテは再び三千院家に住むことになった。














































人は、誰しも心に闇を抱えているもの。

その闇に向き合うかどうかで、人はその後の生き方や人生観が変わるものである。

この少年・・・綾崎ハヤテは、自分の心に芽生えた闇を乗り越えた。

その影には、彼を支えた多くの友人の姿があった。

この日以降、彼の心は光に染まり、闇に堕ちる事はなかったという・・・

そんな彼を、人々は後にこう呼ぶ事になる・・・












大いなる神・・・・

純粋な光・・・・











「アマテラス」と・・・・・
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第155話終了です。如何だったでしょうか?何かあれば、コメをください。それでは。
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章 ( No.91 )
日時: 2010/02/11 11:54
名前: SORA

どうもです。第2章は今回で完結ですが、今回はもっぱら、第3章への伏線の話ですので、
よくわからないキャラが2名ほど登場します。ですが、どちらも一度は端役として出てきてるので、
覚えてる人がいるなら、理解できるかもです。では・・・
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第2章エピローグ[終わりへの始まり]

表紙:チェス盤っぽいのに並べられた王玉


ここは、伊豆にあるとある施設・・・ここの一室に、30代後半と思しき1人の男がいた。


シャキ・・・
その音から数刻し、その男の髪が床に落ちる。

「・・・ふぅ・・・」

肩にかかる程度の蒼い髪、全てを見通すかのような鋭い蒼色の瞳を持つ男だった。

「・・・まぁ、こんなもんか・・・」

そう言うと、男は洗面所から出る。


「お。終わったのかい?勇さん」

「ああ」

勇さんと呼ばれた男は、そのままソファに座り、テーブルに置いてあった数枚の資料に目を通す。

「・・・・」

「しっかし・・・あの眼鏡かけた、女子高生ハッカー・・・あんな子に何頼んでたんだ?」

「・・・まぁ、色々とな・・・」

「・・・ハァ・・・黙秘は相変わらずか・・・」

「ああ・・・一般人には、到底理解できない内容だからな」

「・・・そう言うあんたは理解できんのかい?」

「まぁな」

「なんで?」

「・・・人形・・・だからかな?」

「は?」

「・・・なんでもない。忘れてくれ」

そう言うと、男はソファから立ち上がる。

「?どこ行くんだ?」

「墓参りだ。昔の・・・友人のな・・・」

「・・・そっか」

「・・・すぐ戻る」

そう言い、男は部屋を出、そのまま足早に施設を出て行った















「・・・・・」

男がたどり着いた場所、それはナギの母、三千院紫子が眠る墓だった。

「・・・・」

男は黙って、紫子の墓の前に座る。

「・・・・あの時感じた痛み・・・やはり、奴が完全に目覚めたと見て間違いないな・・・
だとしたら・・・・俺の命も・・・・あとわずかという事か・・・」

そのまましばらく、無言で墓を見つめる。

すると、後ろから・・・



「フンッ。やっぱり、ここにいたか」

「!?」

振り返ると、そこには男と同じ蒼い髪が腰まで届き、情の籠もってない鋭い蒼色の瞳を持つ男が立っていた。

「・・・・久しぶりだな・・・・勇人(ゆうと)・・・・」

「・・・・九頭神・・・・隼人(はやと)・・・・?」

隼人「おいおい。自分の兄を呼び捨てか?」

勇人「兄弟といっても、双子だろう?呼び捨てにして何が悪い」

隼人「・・・は〜・・・相変わらず、感情に乏しい奴だな」

勇人「感情なんてものは、10年前に捨てたからな」

隼人「・・・・10年前・・・・か・・・」

勇人「・・・・」

隼人「・・・この女が死んだのも・・・俺達が最後に会ったのも、10年前だったよな・・・」

勇人「・・・ああ・・・そうだな・・・」

隼人「どうだ?自分が惚れてた女の墓参りをする気分ってのは?」

勇人「・・・あまり、いい気分ではないな」

隼人「だろうよ」

勇人「・・・その手、どうした?」

そう言い、隼人の右手を指差す勇人。

隼人「ん?あぁ・・・「純粋な光」を手に入れるために・・ちょっとな」

勇人「・・・それで?今日は何をしに来た」

隼人「っと、そうだった・・・ちょっとした報告・・・かな?」

勇人「・・・?」

隼人「・・・俺達はもうすぐ動く。城も開いた・・・あとは、奴等が完全に目覚めるだけだ」

勇人「・・・奴等?」

隼人「・・・・アマテラスとスサノオ」

勇人「!!」

隼人「・・・」

勇人「・・・貴様等・・・三柱の神を使って何をするつもりだ・・・!」

隼人「・・・お前の想像に任せるよ」

そう言い、隼人はその場を去ろうとする。

勇人「くっ・・・待て!」

そうして、勇人が隼人を追おうとした瞬間・・・





ヒュッ

勇人「!?」

気づけば、勇人の首元には刀が突きつけられていた。

勇人「・・・・」

隼人「・・・安心しろ。今はまだ殺さない」

そう言い、隼人は刀をしまう。

勇人「・・・・」

隼人「俺達の殺し合いには・・・もっと相応しい舞台があるからな・・・」

勇人「・・・」

隼人「じゃあな。次は、問答無用で叩っ斬るから・・・そのつもりでな」

そう言い残し、隼人はそこから去っていった。

勇人「・・・・時間が・・・無いという事か・・・」

勇人は、1人その場に立ち尽くしていた・・・・













































ギィィ・・・・
その音と共に、古びた大きな扉が開く。

アテネ「・・・・」

マキナ「・・・」

アテネ「・・・懐かしいわね・・・この城も・・・」

アテネとマキナの2人は、前回の後、開いた入り口から王族の庭城へと入っていた。

マキナ「・・・結構ボロいな・・・」

アテネ「まぁ、無理も無いわね。私がこの城に入ったのは、ずいぶんと前の事だから」

マキナ「ふ〜ん・・・」

言いながら、2人は城の中を歩き続ける。

そんな時・・・



「ハロー、女神様」

アテネ・マキナ「!?」

声のした方に向くと、そこには紅い髪を持つ男・・・紅月 茜が立っていた。

マキナ「・・・お前・・・」

アテネ「姫神・・・三千院家の貴方が、なぜここに・・・!」

紅月「・・・姫神・・・か・・・最後にその名前で呼ばれたのは、いつだったか・・・」

マキナ「・・・?」

紅月「・・・お前の知ってる姫神は、俺とは違う。お前の共犯者としての姫神は・・・この俺だ」

アテネ「!・・・なるほど・・・そういう事か、三千院帝・・・」

紅月「・・・」

アテネ「・・・それで?貴方はなぜここに?」

紅月「別に。ただ、城の下見に来ただけだ」

アテネ「そう」

紅月「ああ」

マキナ「・・・」

アテネ「なら、速く帰る事ね。貴方が帝だけでなく、私にも通じている事が知られたら・・・」

紅月「・・・ま。それもそうだな」

そう言い、城から出て行こうとする紅月。

紅月「っと・・・そうだ・・・」

アテネ「?」

紅月「・・・今から外界の時間で1ヶ月もしない内に、アマテラスがお前を救いにやってくる。
そいつには・・・存分に甘えとけ」

アテネ「・・・?」

紅月「・・・フッ・・・18年しか生きてねぇガキにはわかんねぇか・・・」

そう言い残し、紅月は城から出て行った。

アテネ「・・・」

マキナ「・・・アマテラスって・・・なんだ?」

アテネ「・・・・」




































同時刻、三千院家では・・・・


空「♪〜♪〜」

空が上機嫌で廊下を歩いていると・・・

マリア「・・・あ。今、来ました」


電話で誰かと話しているマリアの姿が見えた。

空「ん?」

マリア「・・・はい。すぐに」

空「マリアさん?どうかしたんですか?」

マリア「・・・それが・・・帝おじい様が、早乙女君に話があると・・・」

空「・・・!」

マリア「・・・早乙女君?」

空「・・・わかりました。けどその前に、ハヤテと姫神の事、呼んできてくれます?」

マリア「え?どうして・・・」

空「いいから」

マリア「・・・わかりました・・・」

そう言い、マリアは2人を呼びに行った。

空「・・・」

そのまま、空は受話器を手に取る。

空「・・・・おう。電話変わったぞ、ジジィ」

帝「さっそくわしをジジィとは・・・変わらず、威勢だけは超一流じゃのう、小僧・・・」

空「生憎、それだけが取り柄なもんで」

帝「ふん・・・」

空「んで?話ってのは、何だ?」

帝「・・・おぬしは、どこまで知った」

空「あ?」

帝「王玉・・・聖剣・・・そして、城・・・お主はどこまで知ったかと聞いているんじゃ」

空「・・・あのな・・・こっちもこっちで混乱してんだよ。城だの聖剣だのって・・・
ここ最近、現実離れしすぎて、頭の中グッチャグチャなんだよ」

帝「ふん・・・そう言うだろうと思ったわい」

空「けっ。いけすかねぇジジィだ」

すると、そこに・・・

ハヤテ「空」

姫神「何なんだ?話って・・・」

空「おう。ちょうどいい所に・・・ほれ」

そう言い、姫神に受話器を渡す空。

姫神「?」

空「・・・ジジィだ」

姫神「!・・・そうか・・・」

そう言うと、姫神は受話器を受け取る。

姫神「・・・よぉ」

帝「おお、煉か。久しいの」

姫神「・・・聞きたい事がある」

帝「なんじゃ?」

姫神「・・・親父はあんたの味方なのか?」

帝「・・・・」

姫神「・・・そうか・・・」

そう言い、姫神は空に受話器を返す。

空「・・・もういいのか?」

姫神「・・・・ああ」

空「・・・そっか・・・んじゃ・・・ほれ」

今度は、ハヤテに受話器を渡す。

ハヤテ「・・・・」

そのまま、ハヤテは受話器に向かって話す。

ハヤテ「・・・お久しぶりですね、三千院帝」

帝「!・・・お主・・・」

ハヤテ「・・・地獄の底・・・闇の淵から舞い戻って来ましたよ・・・」

帝「・・・そうか・・・」

ハヤテ「・・・1つだけ言っておきます」

帝「?」

ハヤテ「貴方の目的が何かは知りません・・・ですが・・・」

帝「・・・・」

ハヤテ「・・・僕の周りにいる、僕の大切な人達を傷つけるつもりなら・・・容赦はしませんよ・・・?」

帝「・・・・」

ハヤテ「・・・はい」

そう言い、空に受話器を返すハヤテ。

空「・・・聞いたとおりだ」

帝「・・・」


空「俺達はもう、あんた・・・いや、あんた達と喧嘩する覚悟は出来てんだ。来るならいつでも来いや」


そう言い、空は電話を切った。

帝「・・・・」


空「・・・うし、スッキリ」

姫神「さて、と・・・これで俺達は完全に三千院家の本宅を敵に回したな」

空「別にいいよ。文句がある奴は、ぶっ飛ばすだけだ」

ハヤテ「いいね。好きだよ、そういうの」

そこに・・・

マリア「あら?お電話、終わったんですか?」

空「ええ。たった今」

マリア「それで・・・いったい、何のお話を?」

空「・・・」

姫神「・・・」

ハヤテ「・・・」

マリア「・・・?」


空「・・・宣戦布告・・・ですかね?」


















































































今この瞬間から、俺達の最後の戦いは始まっていたんだ。

そしてこの日からしばらくして、俺達が三千院の本宅に行った時・・・

その火蓋は切って落とされた。

三千院家VS俺達みたいな、普通よりちょっとだけ外れた子供達の戦争・・・

俺やハヤテが自分の秘密を知るのも、この戦争がきっかけだ。

まぁ・・・今回はこの辺にしとくか・・・

すぐに、その戦争の事も話してやるよ。

それまでは・・・・

しばらく、お休みだ・・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・・・・第2章完結です・・・・・長かった・・・スンゲー長かった・・・
始まったのが、去年の9月ぐらいだから・・・半年近く使っちゃったよ、第2章に。
まぁでも・・・ここからは、完結まで一直線ですし・・・気にする事もない・・・かな?

それはそれとして!
ここまでSKY&WINDが続いたのも、一重に色んな方々のおかげです!本当にありがとうございます!
第3章は、出来れば今日中に書き始めたいと思いますので、これからも、よろしくお願いします!!
それでは!!
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章(完結) ( No.92 )
日時: 2010/02/11 12:33
名前: 武蔵


soraさんはじめまして武蔵です
 1章から見させてもらいました2章完結おめでとうございます
  これからもがんばってください♪
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Re: ハヤテのごとく!SKY&WIND 第2章(完結) ( No.93 )
日時: 2010/02/11 13:49
名前: SORA

どうも。早速コメがあったので、レス返しに行きたいと思います。

>soraさんはじめまして武蔵です
1章から見させてもらいました2章完結おめでとうございます

はじめまして、武蔵さん。1章から見ててくれただけでも、光栄です。ありがとうございます。





それではここで、第1章でもやりました、第3章のセリフの一部を公開しちゃいます。




刹那「俺は、感謝してますよ。空やみんな・・・ヒナギクさんと出会えた事にね」


隼人「人はみな、光と闇で出来ている・・・それは、聖剣も然りだ」


誠「・・・仲間・・・だと・・・?それを・・・欺き続けてきたお前が言うのか!!」


勇人「どうせ・・・全てが終われば、俺は死ぬ身だ。未練も何も無いさ」


大和「忘れたか?俺達の目的は、ただ一つだ」


十六夜「光の巫女・・・確かに凄まじい技だが・・・完成された天照には、程遠い・・・」


姫神「俺は、誰かの代わりじゃない・・・俺は俺だ・・・三千院家執事長・・・姫神 煉だ!!」


空「相手が誰だろうと関係ねぇ・・・この力・・・・守るべき人を、守るために使う!!」


マキナ「まだわからねぇのか!アテネに必要なのは俺じゃない・・・お前なんだよ!!」


アテネ「・・ハヤテ・・・これ以上・・・あなたを傷つける前に・・・お願い・・・!」


ハヤテ「・・・許さんぞ、ミダス・・・!貴様のくだらない私欲のためだけに、僕の友達だけでなく・・・・・アーたんまで!!」


十六夜「いいぞ!これでいい・・・!スサノオの誕生だ!!」



空「大切な人を守りたいと願う心・・・それが・・・・俺の力だ!!」








ハヤテのごとく!SKY&WIND第3章

 

   COMING SOON
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