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大転落 《 断 筆 決 定 》
日時: 2015/01/16 07:38
名前:
双剣士
参照:
http://soukensi.net/ss/
まえがき
・三千院家の遺産を失ったナギがどん底に落ちる話です。鬱展開/胸糞展開多し。
・遺産継承と権力争いを描く関係上、少年漫画らしからぬ場面が随所に出てきます。
・敵役の初柴ヒスイは、単行本40巻に後ろ姿のみ出てきた公式キャラです。
まだ原作での性格や立ち位置が分からないので筆者の想像で補っている部分が多くあります。
本作のエンディングまでに原作でそれらが明かされて矛盾が露呈した場合は、本作は即座に打ち切ります。
・月2〜3回程度の更新ペースを目指します。序盤〜中盤までは展開が非常にゆっくりです。
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大転落 第1話
( No.1 )
日時: 2015/01/16 07:39
名前:
双剣士
参照:
http://soukensi.net/ss/
主人公の少女は、恵まれた環境に生を受けた。
権力・財力・娯楽・支えてくれる人々など、物心ついたときから少女の周りには当然のように全てがそろっていた。
少女はそれに何の疑問も持たずにすくすくと育ち、自分は特別な人間だ、誰にも真似のできない何かを将来なす人間なのだと
信じて疑わぬまま13歳の時を迎えていた。
しかしそんな彼女を支える全てのものが、ある日突然に崩壊する。
突然の保護者の急死。恵まれた環境と彼女を結びつける絆を失ったとき、彼女はそれまで自分を取り巻いていたすべてが借り物であり
自分自身で築き上げたものが何もなかったことを否応なく実感させられるのであった。
生まれてこの方、努力はおろか自分のやりたいこと探しすらやったことのなかった彼女に、情け容赦なく吹きすさぶ現実の嵐。
背を丸めてそれに耐える彼女は、しかし胸の奥に燃えさかる熱い炎を秘めていた。
「私がこんなところで終わってたまるものか……見ていろ、私を見捨てた奴らを全員まとめてねじ伏せてやる!」
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「ど……どうかな? いつもわかりにくいと言われるので、わかりやすくしてみたんだけど……」
「……驚きました」
ナギの新作漫画のネームを見せられた綾崎ハヤテは、彼には珍しく追従なしの感想を口にした。
「この先どうなるかが非常に楽しみな、緊迫感のあるオープニングじゃないですか。いささかシャレにならないストーリーでは
ありますけど、お嬢さまがこんな題材に挑戦するなんて夢にも思いませんでしたよ」
「こんなとは何だ、こんなとは!」
「怒らないでください、僕は褒めてるんです。こういうのが描けるようになったんだったら、足橋先生やルカさんと出会った経験も
立派に意味があったというものです。この先の主人公の逆襲がすごく楽しみですよ!」
GWが終わって三千院家を飛び出してからの数ヶ月。ムラサキノヤカタでの暮らしは挫折も苦労もあったけど、あの日々のおかげで
お嬢さまは飛躍的な成長を遂げられた……綾崎ハヤテは感慨深げに、鼻高々と無い胸を反らす女主人を褒めちぎった。
「それで、この先はどうなるんです?」
「おお、それはな……」
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路地裏の片隅にうずくまる少女の前に、天空から降り注ぐ光の筒。それは12次元から降りてきた、世界征服を企む落ち武者将軍の
部下たちだった。序盤のあまり強くない敵は一蹴したものの、2度目の対戦で苦杯をなめてビルの壁にたたきつけられる少女。
だがそのとき、彼女の中に秘められしチャクラが発動する!
「そうだ、私は……大宇宙の守護者、魔法少女ブリトニーちゃんだったのだ!」
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「……僕の感動を返してください!」
「なぜだ? スケールの大きい、ハラハラドキドキの展開ではないか!」
大理石の床に思わず額をぶつけてから血まみれの顔で抗議するハヤテに対し、平然とした様子で返すナギ。
ちょっとでも期待してしまった僕が間違いだった、とハヤテは内心で嘆息した。何の変哲もなく努力もしない主人公が、ある日突然に
英雄なり救世主に祭り上げられて、ピンチのたびに真の力に覚醒して強敵を吹き飛ばす……それは凡百のラノベ展開そのもの。
社会経験皆無の少年少女たちが夢見る陳腐なおとぎ話。
だが……その後の異次元展開を得々として語るナギに相づちを打ちながら、ハヤテはある種の安堵感を胸に抱いていた。
やっぱりいつものお嬢さまだったという思いと、まぁそんな急激に成長なんてしないよな、と言う思い。
本当の貧乏を経験したことのない女の子が思いつく逆転劇なんて所詮こんなもんだよな、現実的な大逆転を期待する方が無茶だよな、と。
「ナギ!」
だがそんな微笑ましい主従の語らいは、部屋に突然駆け込んできた美人メイドさんの悲痛な叫びに瞬時に引き裂かれた。
「おじいさまが……帝おじいさまが、亡くなったんですって!」
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Re: 大転落 《 断 筆 決 定 》
( No.2 )
日時: 2016/03/30 21:24
名前:
双剣士
参照:
http://soukensi.net/ss/
1年余りにも渡って連載の続きを書けず、申し訳ございませんでした。
この後の展開としては以下のような筋立てを予定しておりました。
・帝の訃報に接し、泣きながら帝の遺骸にすがるマリアさんとそれに釣られて涙するナギ
その裏でテキパキと遺族への連絡と葬儀の手配を進める初柴ヒスイ
・執事長クラウスは露骨な警戒の目をヒスイに向けるが、マリアさんが使い物にならないうちに
一気に事を進められてしまったため打つ手なく葬儀は終了
・葬儀終了後に弁護士から「ワシの葬儀の喪主を務めた者を後継者とする」という
帝の遺言が読みあげられる。クラウスとマリアさんが抵抗するものの肝心のナギ本人が
遺産に執着しなかったため、三千院家の後継者はヒスイに決定
・全権を握ったヒスイは翌日「使用人をどうしようと当主の勝手」とマリアさんとハヤテを
ナギから召し上げ、お屋敷どころか三千院の姓すら取り上げてナギを放逐する
・唯一残されたゆかりちゃんハウスで泣き暮らすナギ。だがそこに
「ハヤテ君を取られちゃったんだって? そのままでいいの?」
という西沢さん&ルカの叱咤がかかり、逆転を目指して歩み始める
・一族内に敵の居なくなったヒスイは、事業の全てをなげうつ勢いで王玉を探し始める。
それは表向きは「綾崎ハヤテを倒して王玉を奪うか破壊すること」という生前の帝の
遺産後継条件を後付けながら満たすためと解されたが、ヒスイの真の狙いは別にあった・・・
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だがしかし。
2016年3月30日発売の少年サンデー掲載の第524話にて、初柴ヒスイの性格と
それに対する三千院帝の態度が明かされました。
それにより、上述のような遺言を帝が残す可能性は皆無になりましたので
SSの前提条件が崩壊したと見なし、本作は打ち切りといたします。
誠に申し訳ございませんでした。
次回作にご期待ください。
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