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正義の味方
日時: 2013/06/21 18:43
名前:
ネームレス
正義の味方
「伊澄さん!」
「わかってます!」
私は札に力を込め、一気に解放する。
「一気に決めます!建御雷神!」
札から大量の閃光が放たれ、異形の化け物に当たると同時に大きな爆音を放った。
空気を震わす衝撃がその威力を物語る。
どうやら、浄化に成功したようだ。
「お、終わったんか?」
「ええ、終わったわ咲夜」
今日もまた一つ、地球の危機を救った。
・・・
・・
・
「………………」
ぽけ〜
「いつも思うんやけど、ほんま仕事の時とは雰囲気違うな〜伊澄さん」
「…ああ、咲夜。いたのですか」
「おったわ!さっきからずっとおったわ!…ほんまに、何で自分はそんなにトロいんやろなー」
「………」
「ま、待とうや。まず札を下げてーな」
「…で、何をしにきたのですか?咲夜」
「まあ、自分のアフターケアみたいなもんや」
「自分?ならここに来なくても」
「あー、ちゃうちゃう。伊澄さんのアフターケアや」
「私ですか?」
「そうやで。思い当たるやろ?」
「………ありませんね」
「あんた殆ど反射で返してるやろ!戦闘パート終わってから地の文に書かれとるの“ぽけ〜”だけやぞ!」
「ですが、私のようなしっかり者に、どこか咲夜に相談しなければならない事があったでしょうか?」
「…伊澄さん。あんたはまず考えるとこから始めような?」
「むっ、まるで私が何も考えてないような言い草ですね」
「じゃあ考えてるか?」
「………」
………。
「思考停止させんな!」
パシーン!と何処からともなくハリセンを取り出し、私の頭を叩く咲夜。
「うー、痛いです」
「ああ、もう。埒が明かん。伊澄さん。単刀直入で言うで」
「(コクコク)」
「…ナギの事やろ」
「……………」
図星だった。
「何時もと違って戦闘でもぼーっとしてる事が多かったからな。わかるっちゅーの」
「そうですか」
咲夜も鋭くなりましたね。
「まあ、そういう事で、何でも話乗るで」
「…そう、ですね」
そして私は、ここ最近考えていた事を話した。
「私は何故戦っているのかと」
「そこから!?」
「私にとって、一番大切なのはナギです。だから、私としては常にナギの近くにいたいのですが…」
「それは…ナギが苦労しそうやな〜。主に移動面で」
「ナギはすぐに迷いますからね」
「あんたやあんた!」
「私は少し遠回りしてるだけです」
「…もういいわ」
む、諦められた気がします。
「じゃあな伊澄さん。いっそやめたらどうや?」
「え?」
「嫌々やったところで足手まといになるだけやし、今回みたいに結構やばそうなの来たら、そんな状態じゃ守られてるこっちが不安や。それならいっそ、やめてしまったらええ」
「ですが…」
「…迷ってるちゅーことは、答えは出てるんやろ?」
「…その聞き方はズルいです」
「なんや。やっぱ何時もみたいに駄々をこねてるだけかいな」
「………!」
ポカポカ咲夜を叩きます。
「あんなー伊澄さん。あんたはマリアさんやハヤテが信用出来ないんか?」
「…そういう訳では」
「なら、問題は解決や。伊澄さん。ナギは今も笑っとるで。伊澄さんが心配しなくてもな」
「…咲夜が女の子にモテる理由がわかった気がします」
「なんやとぉ!?」
きっとこういうお姉さん気質なところが人気なんですね。
「心配をかけました。なら、今日もお仕事しましょうか。咲夜、道案内お願いします」
「待ってーな!女の子にモテるってどういうことや!?」
一つだけわかった気がします。
私が世界を守ること、それは私の大事な人を守ることと同義なんでしょう。
ナギの笑顔はハヤテ様たちが守ってくれる。
なら、私は…
「咲夜、行きますよ」
「…ああ、もう!」
大切な人たちの明日を守りましょう。
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