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DC
日時: 2013/05/19 03:31
名前: SEVEN

たった一年で世界は激変した。

天才『三千院ナギ』と秀才『桂ヒナギク』

この二人が計画し完成させた『対兵器用装備〈DC〉』によって。
DC-ダイブコントローラー。すなわち兵器の電子情報をジャックすることで完全に無効化するこの装備によって世界は兵器による争いから一転、DCによる錯乱を主としたのだ。





「これが、、、電子世界」
「なかなか複雑なのね」
0と1の並んだ世界を想像していた彼女らはその風景に絶句した。
電子世界の名に違わぬ白の世界、、、だが、さながらSFのような入り組んだ地形をしている。
「ここにいるのは間違いないのね?、、、ハヤテくん」
「ええ、、、ですがどこにいるかはさすがに、、、」
「いいわ。くまなく探せば見つかるわよ」
「ヒナギクさん、、、」
ヒナギクの目に徐々に怒りが燃え上がる。
「あの子達を廃人にして、まだ被害を拡げる気なのかしら、、、でも」
「落ち着いてください。せっかくの変装が」
「覚悟なさい!、、、、、、ナギ!あなたは私が倒すんだから!」

4ヶ月前

「ナギ、、、まだこれを続けてたの?」
薄暗い研究室。
その中央にはDC、そして生みの親、ナギがいた。
一心不乱にディスプレイを見てはDCに入力を繰り返す。
「ナギ、、、それはもう使えないのよ。分かってるでしょ?」
「うるさいうるさいうるさい!これは私がつくったのだ!この私がつくったこいつが、、、こんな簡単に、、、負けるものか」
世界最初のDC<N-000>はとある戦いの末、自ら外部との関わりを断つことでなんとか形を保っている。
それほどまでに圧倒的な敗北、、、ナギにとっては屈辱でしかなかった。
以来ナギはこの研究室でずっとリブートを図っているのだ。
「ナギ、、、その子はもう」
その直後、N-000は内部から光を発した。
「やった!やったぞヒナギク!見ろ私のDCが蘇ったんだ!」
「、、、、、、ナギ、、、その後ろのベッドはいったい」
今までは見えにくいため気にしなかったが光を放ったことで部屋部屋が明るくなり、その容貌が明らかになったのだ。
そう、、、ベッドに横たわる5人の女性が。
「泉!里沙!美希!千春!歩!」
「あぁ、、、こいつらか、、、、、、犠牲になってもらったよ。かわいいこの子のためにな」
「どういうこと」
「人の生命を電子化し、それをエネルギーとして注ぎ込んだんだ。ようやくうまくいった」
そこでヒナギクはあることを思い出す。
「最近、欠席者が目立つと思ったら、、、あなたが犯人なのね」
「あぁ、、、だが分かってくれ。これはこの子のためなんだ。仕方ないだろ?」
「いい加減にしなさー
突如、DCから凄まじい突風が巻き起こる。
「お前なら分かってくれると思ったが、、、、、、ここまでだな」
「ナギ!?」
「電子世界の、、、果てで待ってる。必ず来いよ、、、、、、我が母よ」
その言葉とともにナギとDCは姿を消した。
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Re: DC ( No.1 )
日時: 2013/05/19 05:19
名前: SEVEN

第2回

ナギの失踪は世界中に衝撃をもたらした。
DCはコアがなくては作れない。
そのコアを作ることができるのはナギだけなのだ。
世界には8ヶ月の間に300のDCが存在する。
つまり301体以降は存在しないのだ。
なので世界中のDCは解体、組み立てを繰り返すことで進化する。
各国が自国のDCの性能をアピールするために行われた世界大会。
電子ウイルスを相手にする「対ウイルス部門」
実在兵器を無効化させる「対兵器部門」
DC同士の戦闘を行う「対DC部門」
そして、これらを同時に行う「総合部門」
この4部門において独走し圧勝したのがN-000なのだ。
その圧倒的スペックを打ち負かしたDCが存在することがナギにとって屈辱だった。
失踪したナギの行方はその場にいたヒナギクでさえ知らない。
我に返ったヒナギクが最初に行ったのは電子世界で犠牲となった5人を蘇生することだった。
しかし、肝心の生命力を奪われた彼女らは目を覚まさず未だに寝たきりだ。
「天王洲さん、ナギがどこにいるか分かりませんか?」
ムラサキノヤカタでハヤテらと生活しているアテネは異変を察知しDC<ロイヤルガーデン>でサーチをしていた。
「、、、、、、ダメですわね。見つかりませんわ」
DCの操作を打ち切り汗を拭う姿は見るものすべてを魅了する。
「どこに行ったのかしら」
「手がかりは無いのかしら?」
「手がかり、、、手がかり、、、そういえば、電子世界の果てで待ってるって」
「それですわね」
「え?」
「彼女は電子世界のどこかにいますわ」
そして再びDCを操作する。
「これは違う、、、となれば、、、あれ?、、、ハズレ、、、、、、あ!」
その直後、アテネは生気を失った。
「天王洲さん!?天王洲さん!」
何度も揺するが反応しない。
DCが強制終了した。
「天王洲さん!しっかりしてください!」
「ええ、分かりましたわ、、、、、、、、、マスター」
アテネはヒナギクの前に立ち上がりDCを起動した。
「これより、、、マスターに歯向かうものを排除します。<ロイヤルガーデン>!!」
「なっ!<白桜>」
DC同士の戦いは電子世界で行われ、その際、仕掛けたものの電子世界へダイブすることになる。
「なに、、、ここ」
そこには白、、、ではなく漆黒があった。
「マスターのために」
レーザーがヒナギクの横を掠める。
「天王洲さん!」
「マスター、これを今から排除します」
「、、、いいわ。目を覚まさせてあげる!!」
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