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二人をつなぐ歌
日時: 2013/05/03 16:39
名前: 水色



こちらでは初めまして、水色です。

以前、ひなゆめで投稿させていただいていた者です。

受験が終わって無事大学生になり、新生活のほうも落ち着いてきたので、投稿を再開していこうと思い立ちまいた。

まずは、前の小説を少し手直しをしながら完結まで書いていきたいと思います。

相変わらずのスローペースですが、よろしくお願いします!!

また、この小説はオリキャラがメインです。ナギもまだ財産を失っていません。









第1話










ここは日本有数の大富豪、三千院家のお屋敷。その執事、綾崎ハヤテは1日の仕事を終えたところだった。

「今日も終わりだな〜」

時刻は夜の10時を回っていた。

「ハヤテ、ちょっといいか?」

ハヤテは主に呼ばれ、振り向いた。

「なんですか?お嬢様」

そこには、お嬢様と呼ばれた金髪のツインテールの少女、三千院ナギがいた。13歳だが、実は飛び級で高校生なのだ。若干HIKOMORIぎみだが・・・

「お前、確かバイオリン弾けたよな?」

「はい、昔バイトで弾いてましたね・・・」

「よし!じゃあ今度の社交会で弾いてくれないか?」

「おまかせ下さい!お嬢様!少し、練習させてもらってもよろしいですか?」

最近は演奏する機会がないので、腕がなまっているかもしれない。

「ああ、バイオリンは屋敷のものを使ってくれ」

「ありがとうございます!!」

その後、バイオリンを借りたハヤテは、屋敷の庭にある湖のほとりに行った。

「相変わらず、高級そうだな・・・」

と呟き、バイオリンを弾き始めた。







懐かしいと思いながら、目を閉じて1人の少女を思い出しながら・・・








まだ僕が中学校に通い、バイト漬けの日々を送っていた頃・・・僕は1人の少女に出会った・・・

その日は、いつも通りバイトが入っていたが、気分はいつもよりすごく軽かった。

お給料が高いものだったというのもあったけど、一番の理由は、バイトの中身にあった。

そのバイトはあるお金持ち主催のパーティーでBGMとしてバイオリンを弾く、というもの。バイト漬けの日々で見つけた数少ない趣味をバイトで演奏することができるからだっただ。

少し前に演奏者のオーディションがあり、僕も応募していた。パーティーを開く程のお金持ちなら有名な人を雇うだろうと思ったが、僕が選ばれた。

演奏者が僕みたいな少年であれば会話のネタになり、腕前もなかなかだったからということで選んだ、というのを聞いたが、別にかまわなかった。

そして、会場に着き準備をしていると、

「あのぅ・・・・」

後ろから小さな声で話しかけられた。振り向くとそこには同い年くらいの1人の女の子が立っていた。

腰まで伸びた長い黒髪が印象的で、とても美しい顔立ち・・・そんな少女に僕は

(綺麗な人だなぁ〜)

と思わず見とれてしまった。すると、

「もしかして、今日のパーティーの演奏者ですか?」

「はい、そうですけど・・・」

「やっぱり、父の言っていた通りですね。同い年と聞いたからもしかして、と思いまして。」

「はぁ・・・何かご用ですか?」

「あの・・・・頑張ってください!私楽しみにしてますから!」

「!!」

・・・僕は少し驚いた。こんな僕でも人にそう思われることがあるのだと、その時初めて知った。そして、うれしくて・・・

「ありがとうございます!がんばりますね!」

そして、彼女は微笑んで戻っていった。






パーティーが始まり、僕は早速演奏を始めた。

やはりいつものバイトとは違い、疲れなどは全くなく、むしろ演奏に夢中になっていた。

しばらくして何曲か弾き終わると

「少し休憩してはどうですか?」

突然声をかけられた。振り向くと、僕より少し年上のような男の子が立っていた。

「あなたと話したいっていう人があちらでお待ちですよ?」

その男の子が言っている方向をみると、さっき話しかけられた女の子がいた。

「えっと・・・でもいいんですか?」

僕としては、バイトとして来ているのにパーティーを楽しむのはどうか、という気持ちがあった。

「大丈夫ですよ。少しくらい演奏がなくたって誰も気にしません。」

「そうですか・・・ありがとうございます!」

そう言って僕は彼女のいるところへ走っていった。




「あら、あなたは先程の・・・」

「はい、少し休憩をもらいました。」

なんだろう・・・少しドキドキする・・・

「ところで、何かご用ですか?」

「えっ・・・・」

彼女は驚いたような反応をした。

「・・・? さっき僕のところにあなたが僕と話したがっている、って言ってた人がいて・・・」

彼女は僕のいたところをみると、少し呆れたように

「お兄ちゃん・・・・」

と呟いた。

「へ?」

僕の反応に彼女は驚いたように

「・・・名前を教えて下さい!」

なぜか、焦ったように言った。

「ハヤテです・・・綾崎ハヤテ・・・」

「ハヤテ・・・・」

「あなたは?」

「・・・・・・・・・・・舞原 渚です」








それが・・・彼女との出会いだった・・・










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Re: 二人をつなぐ歌 ( No.1 )
日時: 2013/05/03 17:26
名前: masa

こちらでは初めましてになりますね、masaです。

そう言えば、ハヤテってバイオリンが引けるんでしたっけね。そう言うシーンが無かったので、忘れてました。
多分ですけど、三千院家のバイオリンは1個で家が何件も建てられそうなほど高い事で有名なストラディバリウスでしょうね。

まあ、ハヤテが採用されたのはきっと家の女の子と同い年だったからという要素も含まれていたんでしょうね。
ハヤテにとっては趣味と実益を兼ねた仕事だったようで、無茶をするハヤテにとってはなんだかその方がいい気がします。


ハヤテと渚さんが出会い、どうなっていくか楽しみにしてますね。

では。
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Re: 二人をつなぐ歌 ( No.2 )
日時: 2013/05/03 18:13
名前: ピアノフォルテ

 どうも、ピアノフォルテと言います。多分……初めましてではないような……でも、最近はデジャヴが多すぎて自信が無いので。一応初めまして。

 ひなゆめの時ですが、以前音楽を題材に小説を書いたことがあるので、ついついこういうネタには釣られてしまいます。
 今の所音楽のみメイン、というより要素の一つ、という印象ですが、これからどうなっていくか楽しみです。
 ヴァイオリンの演奏技術的な面は無理ですが(笑)、構造や基礎的な音楽理論、また音楽を表現する修辞法は、ひなゆめ時代にもさわりを軽く勉強したので、何かあれば力になれるやもしれません。

 ちなみに余談ですが、この「さわり」って元は音楽の言葉なんですよ(ドヤ顔
 「最初の部分」という意味で用いられがちなのですが、実は聞かせどころ、即ちサビにあたる「重要な部分」というのが正しい用法である。
 ……と、最近知りました。
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Re: 二人をつなぐ歌 ( No.3 )
日時: 2013/05/06 14:35
名前: 水色


どうも、水色です♪

早速レス返し!!

>masaさん

>こちらでは初めましてになりますね、masaです。

お久しぶりです♪感想ありがとうございます♪

こちらでもよろしくお願いします!!

>そう言えば、ハヤテってバイオリンが引けるんでしたっけね。そう言うシーンが無かったので、忘れてました。

>多分ですけど、三千院家のバイオリンは1個で家が何件も建てられそうなほど高い事で有名なストラディバリウスでしょうね。


この小説はもともと、そのシーンが無いなら書いてみよう!と思ったことが始まりだったり
します。


>まあ、ハヤテが採用されたのはきっと家の女の子と同い年だったからという要素も含まれていたんでしょうね。

実はそんな裏話?があったりなかったり・・・


>ハヤテにとっては趣味と実益を兼ねた仕事だったようで、無茶をするハヤテにとってはなんだかその方がいい気がします。


あのころのハヤテには、これぐらいの救いはあったらいいなあと思いますね・・・


>ハヤテと渚さんが出会い、どうなっていくか楽しみにしてますね。

>では。

masaさん感想ありがとうございました!!


>ピアノフォルテさん

>どうも、ピアノフォルテと言います。多分……初めましてではないような……でも、最近はデジャヴが多すぎて自信が無いので。一応初めまして。

おそらく初めましてだと思います(うろ覚え)

>ひなゆめの時ですが、以前音楽を題材に小説を書いたことがあるので、ついついこういうネタには釣られてしまいます。
 
>今の所音楽のみメイン、というより要素の一つ、という印象ですが、これからどうなっていくか楽しみです。


ぶっちゃけ音楽はあんまり出てきませんね・・・

>ヴァイオリンの演奏技術的な面は無理ですが(笑)、構造や基礎的な音楽理論、また音楽を表現する修辞法は、ひなゆめ時代にもさわりを軽く勉強したので、何かあれば力になれるやもしれません。


ありがとうございます!!音楽に関する知識はほぼ皆無なので、助かります!!

ハヤテ「作者さん、中学の音楽の成績ひどいですからね・・・」

そして高校では美術選択!!


>ちなみに余談ですが、この「さわり」って元は音楽の言葉なんですよ(ドヤ顔
 
>「最初の部分」という意味で用いられがちなのですが、実は聞かせどころ、即ちサビにあたる「重要な部分」というのが正しい用法である。
 ……と、最近知りました。

間違った意味で広まってる言葉って意外と多いらしいですね。

「失笑」などが有名らしいです(ドヤ顔返し


ピアノフォルテさん、感想ありがとうございました!!


それでは、更新します♪











第2話











「へぇ〜渚さんっていうんですか。素敵なお名前ですね♪」

「ありがとうございます。ハヤテ君、バイオリンとても上手なんですね。
とても素敵でした・・・」

「ありがとうございます♪」

それから僕は彼女と、少しいろいろなことを話した。

他愛もない会話だったけれど、友達のいない僕にとってはすごく楽しかった。

だけど、やがて僕にとって一番聞かれたくないことが聞かれた。

「ハヤテ君って・・・なぜバイトをしてるんですか?」

僕にとっては何度目かわからない質問・・・
そして、僕が家族について話すと、必ず哀れみのような目を向けられた。
・・・けれど、彼女は違うと思いたかった。だから・・・

「僕の両親って無職なんですよ・・・」

「えっ・・・?」

「ろくに働きもせずに借金ばかりしていて、それで僕がバイトをして生活費を稼いでる、ってわけです」

「・・・・」

彼女は驚いたような表情をしていた。

「・・・・・・」

しばらく沈黙が続き、やがて彼女は何かを決めたように、

「・・・パーティーが終わった後、話したいことがあるんですけど、いいですか?」

「はい、わかりました・・・・では後ほど」

そして、僕は演奏に戻った。










見間違いかもしれないけど、あの時の彼女の目には、涙が浮かんでいた・・・・










彼女と別れた後、僕は演奏に戻った。

途中でさっき僕に話しかけた男の子とすれ違った。

「あれ、もう大丈夫なの?」

「はい、ありがとうございました!」

「別にお礼を言われるようなことはしてないんだけど・・・あんた、名前は?」

「綾崎ハヤテです」

「ハヤテか・・・俺は純っていうんだ」

僕は彼に、少し気になっていたことを尋ねた。

「純さんって、渚さんと知り合いなんですか?」

「純でいいよ・・・それに敬語はやめてくれ・・・」

「あっ・・・わかったよ・・・純」

「よし、渚・・・あいつは、俺の妹なんだ」

「へぇ〜そうなんだ」

「それよりもハヤテ、渚の名前はあいつが自分から教えたのか?」

「うん・・・そうだけど?」

「へぇ〜・・・」

「・・・?まぁ僕そろそろ戻るから」

そう言って僕は演奏に戻った。



ハヤテが戻って行った後、純は、

「ハヤテか・・・あいつなら救ってくれるかもしれない・・・・」

そう呟いた。



パーティーは終わりに近づいていた。

僕はあれからずっと演奏に夢中になっていた。かなり長い時間弾いていたようだが、全然気にならなかった。

「そろそろ終わっていいですよ」

と言われたが、僕はあと1曲と言って演奏を続けた。

最後に弾いたのは、僕が一番得意な曲で一番好きな曲。

客席の何人かの人がこちらを見ているのを感じながら・・・



パーティーが終わり、僕はお給料をもらいに行った。
すると、

「今日の演奏良かったね。またお願いしていいかな?」

と言われ僕はすぐに、

「はい、もちろんです!」

と返事をした。

お給料をもらうと、かなり多めといえる程の金額が入っていた。

「こんなにもらっていいんですか!?」

「もちろんだよ。主催した舞原さんにもかなり気に入ってくれたからね」

もしかして彼女が・・・?

そう思いながら僕は彼女を探した。

「ハヤテくーん」

そう呼ばれ、振り向くと彼女がいた。

「お疲れ様です」

「いえいえ、そういえば渚さん、話があると言ってましたけど・・・」

「うん・・・それなんだけどね・・・・」

彼女は緊張していたのか、なかなか話してくれなかった。

やがて、覚悟を決めたように

「・・・・私の家に来ませんか?」









「・・・・・へ?」

(え―ーーーー!?
な、ななな何でいきなりこんなことを!?
も、もしかしてフラグが立った?いやいや落ち着け自分!そんなわけがない!!
じゃあ・・・もしかして友達になってくれたり!?
そりゃあ、彼女は綺麗だし、友達になれたりしたらうれしいけど・・・)

僕はものすごく混乱していたが、だんだん落ち着きを取り戻した。

やがて彼女は

「あなたを助けたいんです!!」

と言った。

「僕を・・・・助けるため?」

僕は思わず聞き返していた。

「はい・・・・あなたを・・・両親の呪いから助けたいんです!!」

「!!」

「ハヤテ君は・・・・・平気なんですか?そんな・・・子供を物としか見ていないような両親と暮らしていて・・・・」

・・・僕には彼女が、ある一人の女神と重なって見えた・・・・

今の彼女のように、心から僕を心配してくれて、本気で僕を助け出そうとしてくれたたった一人の少女・・・

あのときの僕はそれを理解出来ずに、少女を傷つけてしまった・・・

今ならそれが痛い程わかっていた。だから・・・

「!・・・ハヤテ君?」

・・・・・僕は泣いていた・・・・








「えっと・・・何泣かせてんの?」

「「!?」」

突然の声に僕と彼女は声がした方を振り向いた。

「あっ・・・お兄ちゃん・・・」

「ハヤテを家に来させるようにするんじゃなかったのか?」

「えっと・・・これは・・・その・・・・」

「純、これは違うんだって!」

「まぁ・・・・そんなことはいいんだけど、ハヤテはどうする?」

「えっ?」

「だから、家に来るのか来ないのか」

「でも、いいの?」

「まぁ渚の希望だからな・・・・」

純は渚さんを見ながら言った。

彼女は顔を赤くしながら

「そんなこと言ってないわよ!!」

と叫んでいた。

「・・・じゃあ、お邪魔してもよろしいですか?」

今度は二人そろって

「「もちろん」」

と言ってくれた。




そこから僕達の生活が始まった・・・・















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Re: 二人をつなぐ歌 ( No.4 )
日時: 2013/05/06 14:57
名前: masa

どうもmasaです。

当然と言えば当然の疑問ですよね。中学生のハヤテが働いている事は。
渚さん、いい人ですね。ハヤテの為に泣いたんですからね。このころのハヤテにとっては嬉しすぎる事ですよね。

純さんとも知り合いになりましたか。
でも、妹が自分から名前を教える事ってそんなに驚く事かな?
最後に彼が発した言葉には重要な意味がありそうですね。

ハヤテが最後にひいた曲はアメイジング・グレイスでしょうね。あれなら万人を魅了する曲ですから。
で、お金持ちの感覚は分かりずらいですね。いくら名演奏だったとはいえ、ハヤテが驚くほどの給料を出すとは。

いきなり家に来ないかって、ハヤテでなくても8割強の人が勘違いするでしょ。単刀直入すぎるのも問題かと。
ハヤテにとっては「助けたい」と言う言葉は十分すぎるほど効果のある言葉ですね。誰からも(あの女神以外)そんな言葉をかけてもらった事無かったでしょうから。


さて、ハヤテの舞原家での生活がどうなっていくか楽しみです。
では。

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Re: 二人をつなぐ歌 ( No.5 )
日時: 2013/05/06 21:53
名前: ピアノフォルテ

 どうも、ピアノフォルテです。
 前回は初めまして、であってて良かったです(笑)
 ちなみに、私は音楽どころか国語の成績も酷かt(殴

 それでは、感想。

 ああ、救いがあっていいですね……この世界……
 シリアスな臭いも漂っていますが、今の所優しい雰囲気なのでほっこりできます。

 それにしても、ハヤテは本当に音楽が好きなんですね。良いと言われたのに、あと一曲と自分から申し出ていますし。
 出来れば、彼がこうして好きに演奏していられる未来になってくれたらいいな。と思ったり。
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Re: 二人をつなぐ歌 ( No.6 )
日時: 2013/05/12 03:43
名前: 水色


どうも〜水色です♪

歯が痛い・・・虫歯かも・・・

そんなことよりレス返しです!!

〜masaさん〜

>どうもmasaです。

感想ありがとうございます♪

>当然と言えば当然の疑問ですよね。中学生のハヤテが働いている事は。

>渚さん、いい人ですね。ハヤテの為に泣いたんですからね。このころのハヤテにとっては嬉しすぎる事ですよね。

まだ西沢さんにも会っていないので、心配してくれた人がアテネ以来ってことになりますね・・・

>純さんとも知り合いになりましたか。

>でも、妹が自分から名前を教える事ってそんなに驚く事かな?

>最後に彼が発した言葉には重要な意味がありそうですね。

そこら辺は今回で説明が入ります!

>ハヤテが最後にひいた曲はアメイジング・グレイスでしょうね。あれなら万人を魅了する曲ですから。

>で、お金持ちの感覚は分かりずらいですね。いくら名演奏だったとはいえ、ハヤテが驚くほどの給料を出すとは。

まあパーティーの演奏ですからね〜

ちなみに相場はわかりません!!(オイッ

>いきなり家に来ないかって、ハヤテでなくても8割強の人が勘違いするでしょ。単刀直入すぎるのも問題かと。

>ハヤテにとっては「助けたい」と言う言葉は十分すぎるほど効果のある言葉ですね。誰からも(あの女神以外)そんな言葉をかけてもらった事無かったでしょうから。

そういやアテネ書きたいな〜とか思ったり・・・

>さて、ハヤテの舞原家での生活がどうなっていくか楽しみです。

>では。

masaさん、感想ありがとうございました!!


〜ピアノフォルテさん〜

>どうも、ピアノフォルテです。
 
>前回は初めまして、であってて良かったです(笑)

感想ありがとうございます♪

>ちなみに、私は音楽どころか国語の成績も酷かt(殴

去年のセンターの国語はないわー・・・すごいひどかったです・・・

>ああ、救いがあっていいですね……この世界……
 
>シリアスな臭いも漂っていますが、今の所優しい雰囲気なのでほっこりできます。

ほのぼのとシリアスが半々くらいですかね〜


>それにしても、ハヤテは本当に音楽が好きなんですね。良いと言われたのに、あと一曲と自分から申し出ていますし。

>出来れば、彼がこうして好きに演奏していられる未来になってくれたらいいな。と思ったり。

ハヤテの唯一の趣味という設定で書きました!

実際のところはわかりませんが・・・

ピアノフォルテさん、感想ありがとうございました!!


それでは、更新します♪














第3話
















「それにしても、ハヤテが家に来てくれて良かったね、渚♪」

「えっ・・・わ、私は別に・・・・・なんとも思ってないわよ・・・」

「ハヤテを家に泊めてあげてって、必死に父さんにお願いしてたのおまえだろ?」

「そ、それは・・・・」

純は渚の肩をポン、とたたいて

「まっ、頑張れよ♪」

「だ、だから何でもないんだって!!」

渚はものすご〜く顔を赤くしながら言った。



ハヤテは、そんな二人をほほえみながら見ていた。

「兄弟・・・か」

ハヤテはたった一人の兄を思い出した。

(今頃、どこで何をしてるのかな・・・)

「ハヤテ、また泣いてるぞ?」

「!?」

いきなり、純が話しかけてきた。

すると、自分では気付かなかったが、
確かに泣いていた・・・

「本当だ・・・
ハヤテ君、大丈夫ですか?」

「あっ・・・だ、大丈夫ですよ!!」

自分でも、動揺しているのがわかった。

「ふ〜ん・・・・」

渚はすぐに前を向いたが、
純はずっとハヤテに目線を向けたままだった・・・







「お〜、純に渚、そちらがハヤテ君かい?」

しばらくして、前から男の人の声がした。

「あっ、父さん・・・」

「お父さん、こちらがハヤテ君です」

「ど、どうも、綾崎ハヤテです」

「はっはっは、まぁハヤテ君、純と渚から話は聞いているよ」

純と渚の父らしいその男性は、
哀れみの目など向けず、まっすぐにハヤテを見た。

「さて、車を用意しているからどうぞ」

「ありがとうございます」

僕達は車に乗り、舞原家へ向かった。

その間にも彼女達は僕に優しく接してくれた。

家族とも滅多にしない、
それでも普通の家では当たり前のような会話をしたり、
冗談を言って笑い合ったりした。





まるで・・・・僕が本当の家族であるかのように・・・・









とある場所に、一軒の豪邸が建っていた。

周りは森で覆われ、目の前の庭にはかなり大きな噴水や
たくさんの銅像があった。

そこに伸びている一本の道に一台の車が停まった。




「わぁ〜やっぱり大きな家ですね・・・」

僕が驚きの声を出すと、渚さんのお兄さん、純が隣に来てこう言った。

「ハヤテ・・・一つ言っておくが、迷子になるなよ?」

「・・・・へ?」

「最近家じゃ妙な気配がしてな・・・
幽霊でもいるんじゃないかって話だぞ」

「本当に?」

見ると、純の話で渚さんは少し震えていた。

「お兄ちゃん・・・その話はやめて・・・」

彼女は今にも泣き出しそうに言った。

「・・・というわけで、なるべく俺達から離れるなよ?部屋も俺のを使っていいぜ」

「・・・うん、わかったよ」

「とにかくみんな、中に入ろうじゃないか」

純と渚さんのお父様が中へと案内してくれた。



玄関に入ると、確かに少し気配を感じた。

言葉では言い表せないような妙な気配・・・





でも、どこか不思議と、温かさを感じた様な気がした・・・・・







「ハヤテ・・・後で話があるんだけどいいか?」

純は思い詰めたような顔で言った。

「・・・うん、わかったよ」

すると、いつの間にか気配は消えていた。

僕は不思議に思ったが、あまり気にしないことにした。






お屋敷の案内が終わると、皆さんはそれぞれ自分の部屋に戻った。

僕は純と一緒に彼の部屋にいた。

「ところで、話って?」

「あぁ・・・それなんだけど・・・・」

純は話すかどうか迷っているようだった。

「よし、・・・じゃあハヤテ・・・」

「何かな?」

「渚を助けてくれないか?」

「!・・・・えっ?」

「・・・実は俺らの母さんは渚が小さい頃に亡くなってな・・・」

「・・・・・・・・・・・」

僕はただ黙って聞いているしかなかった。

「渚の目の前で事故にあってな・・・
あいつはそれを自分のせいだと思ってる・・・8年経った今でもな」

「・・・・そうだったんですか・・・」

「あの事故以来、あいつは他人と距離を置くようになった。
・・・ハヤテが初めてなんだよ。あいつがあんな楽しそうに話すのは・・・」

「僕が・・・?」

「あぁ」

純は更に表情を引き締めて言った。

「頼む!あいつを・・・渚を救ってくれ!!」

「・・・はい、僕で良ければ力になりますよ♪」

僕は安心させるようにできるだけ明るく言った。

「ありがとう・・・本当に・・・」

「いえいえ♪」

そう言うと、純は笑ってくれた。

「・・・あいつが惚れるのもわかるな・・・」

純が何かを呟いたようだったが、僕には聞こえなかった。

「えっ、なに?」

「いや・・・なんでもない。それよりはやく寝ようぜ!」

「うん・・・わかった!」







自分の寝室で、渚は一枚の写真を見ていた。

幼いころに亡くしてしまった母の写真だ。

「・・・・・・・・・おやすみ、お母さん・・・・」

渚はそっと一言そう言って、眠りについた・・・。








こうして夜は更けていった・・・・




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Re: 二人をつなぐ歌 ( No.7 )
日時: 2013/05/12 10:29
名前: masa

どうもmasaです。

なるほど〜、ハヤテが舞原家に招かれたのはそう言う理由でしたか〜。こうして見ると、ハヤテってツンデレに好かれる才能でもあるんでしょうかね。
普段中々会えない兄はハヤテにとってはかけがえのない存在だったんですね。思い出しただけで泣いちゃうくらいですから。

どうやら渚さん達の父親は心の広い人みたいですね。娘が年頃の男を家に招きたいと言ったら怒りそうなものなのに、招き入れて家族同様に接するとは。

ハヤテは渚さんの辛い過去を知りましたか。その過去を聞き、助けて欲しいと言う依頼を即答で受諾するとは流石はハヤテです。まあ純さんのあの言葉も自然と出ますよね。



次回も楽しみにしてますね。
では。

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Re: 二人をつなぐ歌 ( No.8 )
日時: 2013/05/18 02:10
名前: 水色


どうも〜水色です♪

早速レス返し!!

〜masaさん〜

>どうもmasaです。

感想ありがとうございます♪

>なるほど〜、ハヤテが舞原家に招かれたのはそう言う理由でしたか〜。こうして見ると、ハヤテってツンデレに好かれる才能でもあるんでしょうかね。

読み返してみたら確かにツンデレに見えちゃいますよね〜
おしとやかな女の子の設定だったのに・・・

>普段中々会えない兄はハヤテにとってはかけがえのない存在だったんですね。思い出しただけで泣いちゃうくらいですから。

作者の妄想ですが、ハヤテにとってはヒーローみたいな感じでしょうか?

>どうやら渚さん達の父親は心の広い人みたいですね。娘が年頃の男を家に招きたいと言ったら怒りそうなものなのに、招き入れて家族同様に接するとは。

書いてませんが、やっぱり渚に元気になって欲しいわけで・・・
ちなみに父も兄も渚とハヤテのことは応援してます。

>ハヤテは渚さんの辛い過去を知りましたか。その過去を聞き、助けて欲しいと言う依頼を即答で受諾するとは流石はハヤテです。まあ純さんのあの言葉も自然と出ますよね。

>次回も楽しみにしてますね。

>では。

masaさん、感想ありがとうございました♪


それでは更新します!!



















第4話














ある親子が歩いていた。

まだ5、6歳ぐらいの女の子と、まだ若いであろう母親である女性。

二人は笑っていた・・・

幸せであることは一目でわかった。

だが、その幸せはすぐに崩れ去った・・・・








(渚・・・純とパパを・・・よろしく・・・ね・・・)

「・・・・さん!」

(お母さん!!お母さん!!!)

「・・・ぎささん!!渚さん!!!」

「・・・・・っ!!」

渚は自分を呼ぶ声に気付いて、目を覚ました。

「・・・・ハヤテ君?」

目の前にはハヤテが心配そうな顔で立っていた。

「良かった・・・大丈夫ですか?」

「えっ・・・?どうしました?」

「ずっとうなされていましたし・・・それに泣いてますよ?」

渚は泣いていた。

「・・・!」

(やっぱり・・・あの夢で?・・・って)

渚は急に恥ずかしくなった。

「な、なぜ、わ、わたしの部屋にいるんですか?」

渚は照れ隠しのために話を変えた。

「えっ!?あっ・・・いや、それは・・・すいません!!」

「・・・なぜ謝るんですか?」

「純に起こしてくれと言われまして・・・部屋の前でノックをしたのに返事がなくて、ドアを開けるとうなされていたので・・・心配になりまして・・・」

「つまり、寝ている女性の部屋に勝手に入ったと?」

「・・・本当にすいません!!」

「まったく・・・」

と言って渚は立ち上がろうとすると、ハヤテが心配そうに手を出して来た。

「嫌な夢でも見たんですか?」

「・・・嫌な、なんてものではありません。
もう二度と思い・・・出したくも・・・・・ない・・・・」

そう言って、渚は泣き出した。

「渚さん・・・」

「ごめんなさい・・・・・ハヤテ君・・・・・もう少しだけ・・・」

渚はハヤテに抱きつき、そして思い切り泣き続けた・・・










純は部屋の外で、その光景を見ていた。

「ハヤテ、頼んだぞ・・・」

と、静かに呟きながら・・・・・













「・・・・大丈夫ですか?」

僕はあの後しばらく泣いていた渚さんが下を向いているのに気づいた。

「・・・・・・・」

そして、彼女はすごい勢いで離れた。

「ええっと・・・その・・・・・大丈夫です・・・・・・・」

かなり小さな声だったが大丈夫なようだ。

「ではリビングに行きましょう、皆さんもお待ちですよ」








「・・・・大丈夫ですか?」

ハヤテ君にそう言われて、私は少し落ち着きを取り戻した。

そして思い出した。私は今、彼におもいっきり抱きついているということを!!

「/////////・・・・・・・」

急に恥ずかしくなった私は急いで彼から離れた。

「ええっと・・・その・・・・・大丈夫です・・・・・・・」

そう呟くのが精一杯だった。

「ではリビングに行きましょう、皆さんもお待ちですよ」

と言って彼は微笑んでくれた・・・










その後、リビングで皆さんと笑いながら朝食を食べていると、

「ハヤテ・・・今日は俺も父さんもいないから渚と出かけたらどうだ?」

「・・・・へ?」

「ちょっと何よそれ!聞いてないけど!?」

「今、初めて言ったからな」

「はっはっは、まぁ、私達がいないのは急用ができてな」

僕は会話についていけなかった。

「それとも、家で二人でイチャイチャしてた方がいいのか?」

「な・・・・///何言ってるのよー/////」
彼女は顔を真っ赤にして叫んだ。








そして数時間後、本当に二人は出かけ、僕と彼女の二人きりになってしまった・・・・・












「純は今日はどんな予定なんだい?」

純と渚の父である舞原雄大は、息子にこう質問した。

「いや、別に予定なんてないよ。適当にその辺フラフラしようかと・・・」

「でもさっきは急用ができたと言ってくれって・・・・」

「俺たちがいると渚は弱いところをみせないからな。無理やりにでも、二人のほうがいいかと思ってね」

まあ、と言って純は続ける。

「ハヤテは変なことするような奴じゃなさそうだぜ?父さんと一緒で、人を見る目には自信がある方だし・・・というよりあいつそんな度胸なさそうだし」

(渚のことはハヤテに任せるべきだ・・・俺は俺にできることをするしかないか)

そして純は気合を入れ、歩く速度を速めていった・・・・














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Re: 二人をつなぐ歌 ( No.9 )
日時: 2013/05/18 09:38
名前: masa

どうもmasaです。

やはり渚さんにとっては過去のことはとても辛い事だったんですね。うなされる位ですから。
渚さんが照れてたのは、好意があるかもしれない人に寝顔を見られたからでしょうね。じゃないと顔が赤くなるなんてないでしょうし。

まあ、ハヤテが女の子の部屋に入ったことはともかく、渚さんはハヤテの顔を見てよっぽど安心できたんでしょうね。抱きついて泣くぐらいですから。
ま、照れですぐに離れちゃいましたが。

さて、ほぼ無理やりとはいえ、2人きりになったハヤテと渚さんがどんなデートをするか楽しみです。


では。

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Re: 二人をつなぐ歌 ( No.10 )
日時: 2013/06/08 12:00
名前: 水色


大学生って忙しいんですね・・・

それではレス返し!!

〜masaさん〜

>どうもmasaです。

いつも感想ありがとうございます♪

>やはり渚さんにとっては過去のことはとても辛い事だったんですね。うなされる位ですから。

>渚さんが照れてたのは、好意があるかもしれない人に寝顔を見られたからでしょうね。じゃないと顔が赤くなるなんてないでしょうし。

それもありますけど、今の時点では男性に免疫がないという部分が大きいですね。

もちろん、好感度はもうすぐ振り切れますけどね!

>まあ、ハヤテが女の子の部屋に入ったことはともかく、渚さんはハヤテの顔を見てよっぽど安心できたんでしょうね。抱きついて泣くぐらいですから。

>ま、照れですぐに離れちゃいましたが。

渚「なんで勝手に部屋に入ってきたんですか・・・」

ハヤテ「それはその・・・・・すみません・・・」

渚「・・・はあ・・」


>さて、ほぼ無理やりとはいえ、2人きりになったハヤテと渚さんがどんなデートをするか楽しみです。


>では。

masaさん、感想ありがとうございました♪


それでは、更新します!!




















第5話
















・・・・どうすればいいんですか・・・・この状況は・・・・・

今日はバイトもなく1日中彼女と二人きり・・・かなり気まずいです・・・・・

「それにしても、これからどうしましょうか・・・」

とりあえず、何か話を始めることにした。

「ふぇっ////ええっと・・・その///」

彼女も気まずいのか、すぐに下を向いてしまった。

やがて、周りを見渡して、

「そういえば、屋敷がずいぶんきれいですね・・・」

「あっ、それなら今朝少しだけ掃除させていただきました」

「朝から・・・ですか?」

「はい!ただで泊めさせてもらうのも悪いので・・・・」

「そうですか・・・すごいですね・・・・」

「いえいえ♪これくらいは♪」

「・・・わかりました。ハヤテ君も疲れてるでしょうし、どこかに出かけて羽を伸ばしませんか?」

「えっ・・・・いいんですか?」

「はい♪」

「それでは・・・・行きましょうか♪」








そして、僕達は大きなデパートに行くことにした。

「大きいですね〜♪」

「そうですか?買い物するときはいつもここですが・・・・」

「あっ・・・そうなんですか・・・・・」

「とりあえずお洋服を見たいんですが・・・いいですか?」

「良いですね〜行きましょうか♪」

そこで、彼女は女の子らしく、いろいろな服を見ていた。

ときどき試着もしていたが、どれも見事に似合っていた。

「素敵ですね♪とってもお似合いですよ♪」

「ありがとうございます・・・////じゃあ・・・」

彼女は顔を真っ赤にしながら

「次は・・・・・ハヤテ君が着てみてください♪」

と言った。

「・・・・・・・はい?」

「で・す・か・ら、ハヤテ君に似合いそうなものをえらんだので♪」

「いやいや!それ女物ですよね!?」

「大丈夫ですよ♪似合いますから♪」






「わぁ〜♪やっぱりかわいいじゃないですか♪」

「や、やめてくださいよ〜/////」

見ると、近くにいた何人かの店員やお客も、見とれていたようで足を止めていた。

「もぉ〜やめてくださいよ〜」

「・・・・/////」

「・・・・渚さん?」

「ふぇっ/////き、着替えていいですよ//////」

着替え終わると、彼女は

「やっぱりハヤテ君はかっこいいほうがいいかな・・・・///」

「へ?」

「何でもありませんよ・・・・さて、次に行きましょうか♪」

と、微笑んで手をつないでくれた・・・・・















「うぅ・・・まさかあんなことされるなんて・・・・///」

「だって似合いそうでしたし・・・でもかわいかったですよ♪」

・・・ものすごい笑顔で言われました・・・・

「・・・でもこれからどうしましょうか?」

「そうですね・・・もっといろいろ見て回って、それから帰りましょうか」

「・・・あの、僕ってまたお邪魔してていいんですか?」

「へ?」

彼女は、何を今更?みたいな顔をした。

「大丈夫ですよ、だって・・・」

彼女は笑った。とても優しい笑顔で・・・

「私はハヤテ君と・・・もっと話がしたいですから・・・」

「!!」

・・・彼女とあの人はどこか似ているのかもしれない・・・

だからかもしれない、彼女のことを本当に助けたいと思ったのは・・・

「・・・ハヤテ君?」

彼女は心配したように僕を見ていた。

「いえ・・・それより、行きましょうか」

僕は安心させるように言った。






あの後、食事をしたり、映画を見たり、いろいろなお店を回ったり、とにかく楽しかった。

お金のほうは、昨日もらったバイト代でぎりぎり足りた。

「さて、そろそろ帰りますか?」

「・・・その前に、行きたいところがあるんですけどいいですか?」

そう言って彼女はまた手をつないで歩き出した。

僕は少し恥ずかしかったが、彼女は平気なのかな?と思いながら周りを見ると、商店街の様なところだった。

「ここです」

しばらく歩いて彼女が止まったのは、とても大きな観覧車だった。









「それにしても・・・こんなのがあるなんて知りませんでしたよ」

「ハヤテ君、この辺りは来たことないんですか?」

「はい、あまり遊びとかで出かけたことがないので・・・」

「そうでしたか・・・」

僕と彼女は観覧車に乗って、いろいろなことを話した。

いつの間にか、一番上に来ていて、窓から夕日が見えた。

「・・・きれいですね」

僕は思わず呟いた。

「実はこれを・・・ハヤテ君に見せたかったんです」

彼女は続けた。

「ここには昔、家族で来たんですよ。母が、ここの夕日がきれいに見えるって教えてくれて・・・」

彼女は寂しそうに言った。


「ハヤテ君・・・やっぱり辛いことは早く忘れたほうがいいんでしょうか?」

そう言った彼女の目には涙が流れていた。

「・・・・・忘れる必要はないと思います」

「・・・」

彼女は静かに聞いてくれた。

「でも・・・乗り切ることは必要だと思います。いつまでも渚さんが悲しんでいては、お母さまも・・・悲しいままですよ」

「ハヤテ君・・・」

「もし・・・一人では無理だと言うなら、僕で良ければ・・・」

(左手ぐらいなら私が・・・)

僕はかつてあの人に言われたように

「左手ぐらいなら貸してあげますから」

「!!・・・ありがとう・・・・ハヤテ君」

彼女は涙を拭いて僕の手を握ってくれた。








その時、観覧車がガタン、と大きく揺れた。

「!?」

席から立ち上がっていた僕はバランスを崩して転んでしまった。






目を開けて、僕は固まった。

どうやら、手を握っていたことで彼女も転んでしまったらしく・・・


わかりやすく言うと、彼女が僕を押し倒したような格好になっていた。

それどころか、顔がやけに近くに・・・

「「・・・!?」」

(もしかして・・・キ、キス!?////)

彼女もそう思ったらしく、お互いに顔を真っ赤にしながらすぐに離れた。

「「・・・・・//////」」






・・・それから家に帰るまで、お互いに喋ることができなかった・・・












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Re: 二人をつなぐ歌 ( No.11 )
日時: 2013/06/08 12:45
名前: masa

どうもmasaです。

まあ確かに気まずいでしょうね。お互いにこんな経験は無いでしょうから(ハヤテは子供の頃なので、ノーカン)。
って、2人きりでお出かけってデートやん。

渚さんはともかく、ハヤテが女性物の服。時系列的にハヤテにとっては初の女装ですよね。
お客さん達が足を止めるのも無理はないでしょうね。事情を知らない人から見れば、美少女2人が楽しそうに服を選びあってる光景にしか見えませんからね。

2人はデートの続きへ。まあハヤテは金欠になっちゃいましたが、仕方ないですね。男にとってはデートってそんなもんでしょうから。
で、最後は王道の観覧車へ。

さすがハヤテ、渚さんの心の傷をほぼ完全に癒しましたね。
渚さんにとってはとてもうれしい言葉と行動でしょうね。ハヤテにとっては何気ない事だったとしても。

ハヤテよ、事故とはいえ渚さんのファーストキスを奪うとは。しかも押し倒して。
まあ怒られない事を祈るしかありませんね。



次回も楽しみにしてますね。
では。

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Re: 二人をつなぐ歌 ( No.12 )
日時: 2013/06/15 15:32
名前: 水色



ひ○まりスケッチとかゆ○ゆり見てたら百合もいいな、と思ってきました。

それではレス返し!!

〜masaさん〜

>どうもmasaです。

感想ありがとうございます♪


>まあ確かに気まずいでしょうね。お互いにこんな経験は無いでしょうから(ハヤテは子供の頃なので、ノーカン)。

>って、2人きりでお出かけってデートやん。

ハヤテ「で、デートって・・・」

渚「そ、そんなんじゃないですよ///」


>渚さんはともかく、ハヤテが女性物の服。時系列的にハヤテにとっては初の女装ですよね。

>お客さん達が足を止めるのも無理はないでしょうね。事情を知らない人から見れば、美少女2人が楽しそうに服を選びあってる光景にしか見えませんからね。

渚「ですよねー♪」

ハヤテ「いやいや、美少女っておかしいでしすよ!?」


>2人はデートの続きへ。まあハヤテは金欠になっちゃいましたが、仕方ないですね。男にとってはデートってそんなもんでしょうから。

>で、最後は王道の観覧車へ。

はっきりとは書いてませんが、原作にあったあの観覧車です。


>さすがハヤテ、渚さんの心の傷をほぼ完全に癒しましたね。

>渚さんにとってはとてもうれしい言葉と行動でしょうね。ハヤテにとっては何気ない事だったとしても。

アテネと同じように左手を差し出すシーンは結構気に入ってたりします。


>ハヤテよ、事故とはいえ渚さんのファーストキスを奪うとは。しかも押し倒して。

>まあ怒られない事を祈るしかありませんね。

ハヤテ・渚「の、ノーコメントで!!///////]

>次回も楽しみにしてますね。

>では。

masaさん、感想ありがとうございました♪


それでは、更新します♪



















第6話


















「・・・それでは、そろそろ帰りましょうか////」

「え、ええ///そ、そうですね・・・///」
ハヤテと渚は、二人並んで歩いていた。

しかし、会話は少なくお互いに気まずそうな雰囲気だった。

これは仲が悪くなったというわけではない。観覧車の中で二人はキス(本人達曰く「事故」)をしてしまい、お互いに意識しまくっているだけなのである。



ハヤテの方は、

(・・・うぅ・・・き、気まずい・・・渚さんは・・・やっぱり怒ってるだろうな・・・)

「あの・・・渚さん?」

「ひゃあ!!」

彼女はびっくりしたように振り向き、顔を真っ赤にして、すぐに顔をそらしてしまった。

(うぅ・・・・・すごい怒ってる・・・)





・・・と、いつもの鈍感ぶりを発揮していた。

一方、渚の方は・・・






(わ、私ハ、ハヤテ君とキ、キスを/////」
「あの・・・渚さん?」

「ひゃあ!!」

急に名前を呼ばれて驚いた私は、すぐにハヤテ君から顔をそらしてしまった。

(うぅ・・・ハヤテ君の顔もみれないよ/////)





・・・と、若干パニックに陥っていた。

そんなこんなで、二人は舞原家に着いた。





「・・・でも、これからどうしましょうか?」

僕は渚さんに聞いた。夜ご飯を作るには早すぎる時間帯だし、一番の理由はこのままの雰囲気で過ごすのは避けたかったからだ。

「そ、そうですね・・・」

彼女もだいぶ落ち着いたらしく、普通にしゃべってくれた。

そして・・・

「バイオリン・・・」

「へ?」

「ハヤテ君のバイオリン、また聴きたいです!」

「・・・わかりました♪」

それから僕はバイオリンを借り、庭へ移動して演奏した。

目の前で聴いてくれている彼女のために・・・







しばらく演奏して何曲か弾き終えると、彼女は優しく微笑んで拍手をしてくれた。

・・・たった一人に喜んでもらうことが、こんなにうれしいことだと、僕は知らなかった・・・・

そして、このとき見せた彼女の微笑みのあまりの美しさに、思わず見とれてしまっていたということも・・・・・・・・









「ただいま〜・・・ってあれ?」

「あっ、純おかえり〜♪」

ちょうど夕食の準備をしているところで、純が帰ってきた。

「お兄ちゃんおかえり〜♪」

「・・・・・・・」

純は何かに驚いていた。

「・・・・・?」

「・・・どうしたの?お兄ちゃん」

「いや・・・晩飯豪華過ぎね?」

「あっ、お世話になったお礼も込めて、今日は僕が作ったんだよ♪」

「ハヤテ君、料理すごい上手なんだよ♪」

「へぇー・・・そうなんだ・・・・・」

「ただいま〜」

「あっ、おかえりなさい、お父様」

「お父さんおかえり〜♪」

「おぉ〜ハヤテ君に渚・・・ところで、そのご飯は渚が作ったのかい?」

「ハヤテ君だよ♪」

「なにっ!?」

すると、ハヤテの肩をガッシリとつかんで

「大丈夫だよ、ハヤテ君!!そんなご機嫌をとろう、なんてしなくても、君と渚の仲はもう許してるから!!」

「えっ・・・?仲・・・?」

「ちょ・・・何言ってるのよ!!////」

「えっ?違うのかい?」

「違うよ!!////」

「にぎやかだな〜」

「あはは・・・」

「それより早く食おうぜ」




「「「「いただきます」」」」

「・・・・・うっめぇ―!!ハヤテ!!すげぇうめぇよ!!」

「はは・・・ありがとう」

「そういえば・・・渚、どうだったんだ?」

「?・・・何が?」

渚はお茶を飲んだ。そして・・・

「ハヤテとデートしたんだろ?」

「ぶっ!!」

・・・盛大に吹き出した。

「行儀悪いな・・・で、どうだったんだ?」

「な、なんで純が知ってるの!?///」

「渚がご機嫌だったからな・・・何かあったか?」

「べ、別に何も・・・・・なかったわよ!!////」

「何だ今の間は・・・もしかして・・・キスでもしたか?」

「「なっ・・・//////////」」

「・・・えっ!?マジで!?」

「はっはっは、もうそこまで進んでいたのかい?」

「ち、違うよ!!///」

「そ、そうですよ!!///」

「顔を真っ赤にして言われると余計怪しいんだけど・・・」

「「だから違う!!///////」」










それからも・・・まぁ、からかわれたりしたけど・・・初めて家族の温もりを感じることができた。








ずっとこんな暮らしに憧れていた。










でも・・・この幸せは長くは続かなかった・・・







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Re: 二人をつなぐ歌 ( No.13 )
日時: 2013/06/15 16:05
名前: masa

どうもmasaです。

まあ、気まずいですよね。事故とはいえキスしてしまったんですからね。
ん!?渚さんはともかく、ハヤテは照れる理由は無いんじゃない?アテネと580回もキスしてたのに。

観客はたった1人のバイオリンの演奏会へ。でも、別に良かった気が。甘〜い雰囲気のままでも。
まあそれじゃ2人の精神がもたないか。

ハヤテが豪華な料理作ったのって、もしかして初キス記念に豪華にしたんじゃないの?誤魔化してたけど。
まあでも、よかったね、渚さんにハヤテ。2人の交際が親公認になって。これで堂々と恋人になれるっと。

流石は純さん。妹の雰囲気だけでキスを見抜くとは。
お2人さん、いくら誤魔化してもキスした事実は消えないし、無かった事にはできないよ。


長くは続かなかった!?まさか。


次回も楽しみにしてますね。
では。


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Re: 二人をつなぐ歌 ( No.14 )
日時: 2013/06/30 20:45
名前: 水色


ゆ○式がおわってしまった・・・・・・

それではレス返し!!

〜masaさん〜

>どうもmasaです。

感想ありがとうございます♪


>まあ、気まずいですよね。事故とはいえキスしてしまったんですからね。

>ん!?渚さんはともかく、ハヤテは照れる理由は無いんじゃない?アテネと580回もキスしてたのに。

渚「・・・・えっ、500・・・・?」

ハヤテ「ノ、ノーコメントで!!」


>観客はたった1人のバイオリンの演奏会へ。でも、別に良かった気が。甘〜い雰囲気のままでも。

>まあそれじゃ2人の精神がもたないか。

渚「べ、別に甘くなんかないですよ!!//////////」

顔真っ赤にして言っても説得力が・・・・


>ハヤテが豪華な料理作ったのって、もしかして初キス記念に豪華にしたんじゃないの?誤魔化してたけど。

>まあでも、よかったね、渚さんにハヤテ。2人の交際が親公認になって。これで堂々と恋人になれるっと。

>流石は純さん。妹の雰囲気だけでキスを見抜くとは。

>お2人さん、いくら誤魔化してもキスした事実は消えないし、無かった事にはできないよ。

純「いや〜わかりやすいもんね、あの二人」

渚「満面の笑みで言わないでよ!!」


>長くは続かなかった!?まさか。

>次回も楽しみにしてますね。

>では。

masaさん、感想ありがとうございました♪






それでは過去編最終話、更新します♪


















第7話



















僕が彼女の家族にお世話になるようになって一週間が過ぎたある日。

その日は、バイトを終え、彼女の家に帰ろうとしていた。

「今日は何を作ろうかな?」

あの日以来、料理などもときどき任されるようになり、密かな楽しみになっていた。

「あれ・・・?ハヤテ君じゃないか!!」

「えっ?」

急に名前を呼ばれて僕は振り返った。












「なっ・・・!?何でここにいるんだよ・・・父さん・・・・」









そこには、もう二度と信じたくも、会いたくもないと思っていた父、綾崎瞬がいた・・・・・












「今まで、どこに行ってたんだい?ハヤテ君」

父さんは、心配したように聞いてきた。

・・・いや、僕に対してではなく、おそらくお金が尽きたのだろう・・・

少なくとも、普通の親のような子供への心配ではないことはわかっていた。

「別に・・・どこにいようと勝手だろ・・・」

「ふ〜ん・・・ところで・・・すごいお金持ちにお世話になってるんだんね〜」

「・・・・!なんでそれを・・・!?」

僕の質問には答えず、父は

「あいさつしに行かないといけないな〜」

と、ニヤリと笑いながら言った。

「・・・!!」

なにが言いたいのかだんだんわかってきた。

おそらく隙を見て彼女の家の金目のものでも盗もうと思ったのだろう。

「やめろ!!彼女に手を出すな!!」

「・・・まぁとりあえず、ここもそろそろ借金取りに見つかりそうだからね・・・
今夜にでも夜逃げするよ」

「なっ・・・!ふざけんな!!もうあんたらには・・・!!」

言いかけてぼくはようやく気づいた。夜逃げするために、僕を連れて行こうとしても行き場を見つけた今では、拒否されるに決まっている。

そうさせないために、彼女のことを言っているのだろう・・・これではまるで脅迫だ。

「ハヤテ君が行かないのなら、僕たちもそこにお世話になるのもいいかな・・・?」

自分の両親は最低だな・・・と改めてわかった。

彼女たちに迷惑はかけたくない・・・自分一人で背負えば誰にも迷惑はかからない・・・

自分一人が苦しめばそれで・・・不幸になるのは自分一人で良い・・・

「・・・わかったよ・・・僕も行けばいいんだろ・・・」

そう言うと、父は思い通りと言わんばかりに

「その通りだよハヤテ君・・・」

そう言った・・。













・・・・・あの日と何も変っていないと、僕は諦めたように思った。

















「ただいま〜」

渚は帰宅すると、真っ先にリビングへ向かった。

そこでは、純がテレビのニュースを見ていた。」

「渚か、おかえり〜」

「珍しいね、お兄ちゃんがニュースなんて・・・いつもは野球とかサッカーなのに」

「いや、ちょっと気になることがあったからな・・・」

「ふーん・・・」

テレビには、とある電子機器の会社が倒産したとあった。

(あの会社って確か・・・どこかの名家のグループじゃなかったか?)

「そういえば、ハヤテ君は?」

純は何かを考えていたようだったが、渚の声ですぐに切り替えた。

「なんだ?愛しのハヤテが帰ってこなくて寂しいのか?」

「そんなわけないでしょ!!////」

「まぁ・・・確かに遅いかもな・・・」

「・・・もしかして・・・なにかあったのかも・・・」

「なにかって・・・事故とか?」

その一言で渚はさらに不安になり、

「私、ハヤテ君を探してくる!!」

と言って走り出した。







門まで出たところで渚は、ポストに不自然に入っている一枚の紙に気づいた。

「・・・?なにかしら?」

そう言って手に取った。

見てみるとそこには一言だけ


「ありがとうございました               
                   

                          



                                綾崎 ハヤテ」


そう書いてあった・・・。

















「今頃手紙を読んでるかな・・・?」

夜逃げの途中、ハヤテは呟いた。

「これで良かったんだよな・・・」

ハヤテは寂しそうに、

「・・・・さようなら・・・・」

そう呟いた・・・・・。










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Re: 二人をつなぐ歌 ( No.15 )
日時: 2013/06/30 22:11
名前: masa

どうもmasaです

残念、としか言いようがないですね。渚さんにとって幸せが永遠のものにならなくて。

ハヤテの両親は本当に屑ですね。
金がなくなったから担保になりそうな息子を脅迫して夜逃げに強制的に参加させるとは。

ってか、どうしてあの屑はハヤテが舞原家に世話になっている事を知っているんでしょうね?
ハヤテが懸念した通り、あの屑達が舞原家に入り込めば金目のものはもちろん全財産ですら持ち逃げするでしょうね。なんせ屑ですから。


純さんが普段見ないニュースを見ていたのはハヤテの事を直感的に察知したからでしょうね。
で、ニュースの会社ってもしかして、ハヤテの両親が関係してる?それとも後々への伏線?どっちにしろ良くない事でしょうね。
渚さん、純さんのからかいに赤くなって否定しても説得力は皆無ですよ。


別れてしまった2人が今後、再開するのか?再開したらしたで和解はできるのか?そして今後どうなっていくか楽しみにしてますね。


では。

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