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愛する者に恋歌を(シン×紫子 一話完結)
日時: 2013/04/30 00:53
名前: ゆーじ


この前の!サンデーの!メガネ私服ハヤテが!可愛すぎるよ!!

あとアニメアーたん可愛すぎるよ!!押し入れから落っこちて、チョココロネ扱いされて、アルマゲドンにビビって泣いて潰されて舐められて、ロリなのにお母さんしてた(←CMまたぎ劇場)アーたん可愛すぎるよ!!


というわけで久しぶりに一話完結です。

ネタはcutiesが絶賛放送中の中、過去の人となったCAN'Tシリーズの主人公とヒロインの三千院家夫妻のお話です。故に前期シリーズのネタバレ満載です。
その上100%妄想の、終わりがかなーり中途半端です。
しかもキャラが掴めてません。
それでもいいよというお優しい方は、どうぞ!

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「ありがとうドリー。….愛している….」

「….….….….….」


それが夫の….シンちゃんの最期の言葉だった。
事故に遭ったって言うから慌てて来たのに最期の最期で彼は私のことを見ることはなかった。


「….もう….そこは嘘でも私の名前を言う所じゃないの….?」


すぐ帰ってくるって言ったのに。
帰ってきたのは何の意味もない時計だけ。
こんなの貴方に比べたら壊れても無くなっても構わなかったのに。


「シンちゃんの…バカ…」


涙に濡れた時計…黒椿は、カツンと音を立てて部屋の床に落ちた。






  【愛する者に恋歌を】







『見慣れた』を通り越して『見飽きた』空間からひとつの魂が外に出た。
一人娘、ナギが大事だと言い張っていた執事…ハヤテのものだ。
あいつは何かの拍子で黒椿に刺されて見事に魂が俺と入れ替わり、そして俺は自分で刺してまた入れ替わってここに戻って来たわけだ。


『なんだ。結局お前か』


これまた聞き慣れたを通り越して聞き飽きた声に振り返る。
この空間で自分以外の存在がいると言えばこいつしかいない。


「よぉタヌキ、久しぶりだな。また帰って来てやったぜ」

『大迷惑な上にうんざりだ』

「こっちの台詞だよ、この野郎…」

『全く。せっかくお前以外の奴が来たと思っても結局はお前に似てるものだから新鮮さもない』

「おう、そうだろうな。俺も最初は自分が若返ったのかと思ったぜ」

『….….….….….』

「おい。なんか言えよコラ」


慣れたとはいえ相変わらず態度が腹立つタヌキに対する怒りをなんとか抑える。


「そんなことよりも、案内しろよ」

『この場所でお前に教えることはもうないはずだが?』

「違う。あのふざけたステージだ。歌ってやるよ、お前のお望み通りに」

『….お前….』


タヌキの声はどこか驚いたように見える。
俺が真剣であることを察してーー


『外に出て女装にでも目覚めたか?』

「引き千切るぞ、このパンダが!!」


なかった。
タヌキは呆れたように短く溜息をする。


『覚えてないのか?あのステージで歌うことはつまり、女でも着ないような衣装を着なければならない上に歌った魂はその時点で消える』

「忘れてねえよ。分かってる上で言ってんだ。あいつのためにも、守らなきゃいけない奴らが居るんだよ」

『….….….….。分かった』


タヌキが短い手を掲げると、その傍らに例によって見慣れたステージとマイクが現れる。
タヌキの視線がまっすぐに向く中、ステージの階段を上り、マイクの前に立つ。


「まさかこのマイクに手を取る日が来るとはな….」

『今ならまだ止めてもいいんだぞ?』

「….…まさか」


タヌキに笑みを向けながら、マイクを掴む。
掴んだ瞬間に光が体を包み、それが散ると今まで執事服だった服は本当に女でも着ないような服に変わっていた。


『….….….。地獄絵図だな』

「うるせえよ!言われなくたって分かってるよ!!….….ったく!」


タヌキに向けていた顔を戻し、空間を見上げる。
今頃はハヤテの魂も肉体に戻ってナギを助けてやってくれてるだろう。
だが助けてやれても、あの大樹が崩れ落ちるのは時間の問題。
俺がやらなきゃどのみち二人ともお陀仏で、もれなくあの世行きだ。


「….…..ふんっ。そんなことさせるかってんだ!よく聞いとけよタヌキ!これがお前の望みならな!!」

『….….….….』


….….13年間ずっと黒椿の中にいたから、というのは言い訳にすぎない。
俺は一目でナギを自分の子供だと、紫子の子供だと見抜くことは出来なかった。
そのせいで一度は突き放した。自分のことしか頭になかったから。


『でも….怒ってなかったよ。いつもお前の話をする時の母は、とても楽しそうだった』

『だから….そういうところも含めて、全部好きだったんだろう』


….ごめんな。
だからお前のためにも、俺は歌いきるよ。
願わくば、大切な娘の…幸せのためにーー















空間に浮かび上がる時計の針は8を指している。
どういう状況かは知らないが、少なくともこれであの二人が死んだってのはないだろう。
これで、俺の役目も終わりってことだ。

ーーぱちぱちぱち

そんな拍手と一緒に背後から足音が近づいて来る。
タヌキがするわけがない。じゃあ他に誰が…。


「シンちゃん」

「….!」


咄嗟に振り向く。
華奢な体に、綺麗な細い髪。
世界一可愛いお姫さまが、そこにいた。


「ゆ….かり….こ….?」

「….….….。最高の….ステージだったぜ!」


紫子は親指を立てながら、そう言う。
しかしすぐに手を下ろして、穏やかに笑いかける。


「やっと見つけたよ。…こんな所にいたんだね」

「紫子…」

「ずっと見守っててくれたんだよね、時計の中から。…ね?シンちゃん」

「….….….….…」


紫子はまっすぐに歩いて俺の前に立つと、手を取る。
そして手を握ったまま顔を上げた。


「シンちゃんはあの日、死んじゃったわけじゃなかった。あれはシンちゃんじゃなかった。それが分かっただけで私….とっても嬉しかったよ」

「死んだようなものだよ。こんな中にいるだけなんて…」

「ううん。….シンちゃんはちゃんとあの子を守ってくれたじゃない。私は何も出来なかったから」

「….….….….」


紫子はニコリと笑う。
それはどこか悲しそうに、申し訳なさそうな笑顔にも見える。


「シンちゃん…….私….死んじゃった。あなたを待つことが出来なかった。だから、ごめんね…」

「俺だって帰れなかった。….だから迎えに来てくれたんだろ?….….な、ゆっきゅん」


紫子は目を丸くして黙ると…


「うんっ!」


すぐにニッコリと笑って大きく頷いた。
そして空かさず飛びついて、抱きつく。


「シンちゃん、だぁーい好きっ!」

「….….あぁ、俺もだよ。…愛してる」

「うん…。うん…!」


抱き合う二人の魂は、お互いに幸せそうに笑いながら光となって消えた。
それと同時に黒椿の空間は崩壊を始める。
恐らくは本体である時計が壊れたのだろう。


『….….ふん、愚かな奴だ…こんな場所ででも笑って逝くとは…。.….だが、こんな終わりも….悪くはない、か』


そう呟くタヌキの姿もまた光となり、消えていくのであった…。




=============================================


はい、想像以上に中途半端でしたねスイマセン!

この作品を分かりやすく言うなら、アニメ最終回でハヤテとナギサイドではああなってたけど黒椿サイドではこうなってたらいいな的妄想話です!

シンお父様、13年間もずっと黒椿の中にいたなら、あのタヌキとも友達未満他人以上みたいな関係くらいにはなってたと思うんですよ私個人としては!

冒頭のゆっきゅんサイドと作中最後のシンさんの言葉を見比べて、あー!ってなったりしてくれたら嬉しいですね!
ゆっきゅんの心境とか考えてくれたら余計に嬉しいです!

というわけでパッと出で浮かんで書いた衝動作品でした!

ではではー!
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Re: 愛する者に恋歌を(シン×紫子 一話完結) ( No.1 )
日時: 2013/04/30 01:20
名前: 双剣士◆gm38TCsOzW.
参照: http://soukensi.net/ss/

GREAT!
アニメ3期のラスト2話を見てないとまったく意味不明の内容ですけど、でもそこが良い!
私もあのシーンの後どうなったかは気になっていたので、文章化してくれたことに感謝です!
ただ1つだけ難を言うなら・・・あのタヌキは第4期のイメージイラストにも出てきてますので、
ここで消えちゃったことにしていいのかなぁと思わなくもないですが、まだ4期に登場した訳ではないので
今のうちならセーフでしょう!

……ということで、普段とはテンションが違いますがしゃしゃり出てきてしまいました。
こういう原作知識を基にして妄想で補完するタイプの話は私も良く書いてますので、正直やられたって感じてます。

良い機会なのであらすじ設定のメインキャラに、シン・ハイエックとツグミ・ルリを追加させていただきました。
ご利用いただければ幸いです。
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Re: 愛する者に恋歌を(シン×紫子 一話完結) ( No.2 )
日時: 2013/04/30 01:38
名前: masa

どうもmasaです。

アニメ3期のあの名シーンの裏側を見れて良かったです。
まあアニメ3期を知らない方には分かりにくい部分もあったかもしれませんが、恐らく知らない方も面白いと面白いと思うでしょうね。

シンさんが見飽きると思うのは当然ですよね。13年もあんな狭い空間にいたんじゃねえ。

ってかハヤテに似てるのに口が悪い!!まあ仕方ないか。見た目はそっくりでも中身は違いますからね。

結果的にシンさんは恥ずかしい思いをしましたが、ハヤテとナギは助かり、愛する妻と再会できてよかったです。

まああのタヌキがどうなったかは分かりませんが出ないと思いますよ。今後とも。




アニメ4期のアテネは確かに可愛いですよね〜。
ただ、自分的には、出番が少なすぎる!!!!!!!!アテネ会でも少ない!!!!!なんだったら出さない方が良かったかもしれない!!!!!!
とか思っちゃってます。





では。

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Re: 愛する者に恋歌を(シン×紫子 一話完結) ( No.3 )
日時: 2013/06/01 20:05
名前: 紫澄

こんにちは〜紫澄です。

お久しぶりです。

メガネ私服ハヤテ、かわいすぎですよね!
破壊力・・・半端ないです!

さて、雑談はこれくらいにして、感想です。


シンくん好き、シン×紫子好きとしては、にやにやが止まらない小説でした!

シンくんのけだるい感じというか、ちょっと悪い感じが出ていて、素敵でした。

ゆーじさんはキャラを掴むのが上手くて、新キャラでもすぐにモノにしてしまうので、すごいなーと感じております。

シンくんがナギに対して感じている想い、ゆっきゅんとの会話等が違和感なく、上手く原作の補完ができていて、読んでいてなるほど〜と頷いてしまいました。

長編のほうも、楽しみにしております。

紫澄でした。
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