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Future
日時: 2013/03/03 00:33
名前: みっちょ

ヒナギク様の誕生日小説です!


まだ少し肌寒い3月の上旬
お花見の季節まであと一カ月をきり鼻の奥がツンとするような冬の匂いから暖かく包み込むような春の匂いへ
美しい花々も少しずつ咲いてきた今日この頃

「おはよう!ハヤテくん!!」

僕の目の前には満開の桜が咲いていた



〜「Future」〜
執事服をきた青髪の青年が朝早くからある家の前に立っていた
3月に入ってからは暖かくなってきたがそれでも朝はまだ冬に戻った感があり寒く底冷えがする
何故この青年がここにいるかと言うと・・・
「おはようございます!ヒナギクさん!」
今日は彼女さんとの大事なデートの日だったようです
「ハヤテくん、早すぎよ。まだ約束の時間まで二時間近くあるのに・・・」
「すみません、久しぶりのデートだったので待ちきれなくて・・・」
「もう、別にいいけど・・・お弁当、作ろうと思ったのにまだ半分しかできてないわよ?」
「そうなんですか。・・・それじゃあ一緒に作りません?」
「え?」
「二人で作ったほうが早くできますし、何よりヒナギクさんと少しでも一緒にいたいですから」
ヒナギクはリンゴみたいに真っ赤
「もう、バカ・・・」
ハヤテはその表情にノックアウト
「っ・・・」
ヒナギクの顔を直視できずに顔をそらした
「ほら、ハヤテくん!行きましょう?」
そんなハヤテをヒナギクは家の中に導いた
それから二人は分担して料理したので一時間もかからずお弁当を作り終えた



今回の目的地は都内から少し外れた山の中にある動物園
ヒナギクは初めての動物園に目をキラキラさせている
ハヤテも普通に来るのは初めて
「ねえ、ハヤテくん!どこから回る?」
「そうですね・・・」
広い園内を見まわすとハヤテはある看板が目に入った
    『ふれあい動物広場』
ウサギやモルモットの絵が描かれた下に丸っこい字で書かれてあった
「あれなんてどうですか?」
ハヤテはヒナギクへ視線を向けると
「いいわね!早く行きましょ!!」
ハヤテの腕に自分の腕を絡ませながら俊敏な動きで看板の後ろにある動物王国へ

「みてみてハヤテくん!このこすっごくおとなしいわよ!」
モルモットを抱っこしながらハヤテに寄り添う
「ヒナギクさんの膝の上が居心地いいんですね」
ヒナギクの膝の上でぼーっとしているモルモットを横からなでる
「僕も寝てみたいなぁ」
ぽそっとつぶやいた・・・無意識に・・・
「えっ?何かいった?」
「えっ?」
あ・・・
「いえ、なんでもないです」
にこりとほほ笑むハヤテの顔には一筋の汗
(・・・さすがに恥ずかしくて言えないよ)



それから二人は一分一秒無駄にしたくないという感じで休む暇なく園内を歩き回った
ヤギ、ヒツジのエサやり、ペンギンのお散歩、リスザルのえさに悪戦苦闘、ハヤテと昔エサを奪い合ったライオンを見て、そのライオンの赤ちゃんを抱っこしたり・・・

楽しい時間はあっという間にすぎるもので昼食もとらないまま時刻は午後2時を回っていた

「ん〜!たくさん歩き回ったからおなかすいちゃった」
「そうですね。この辺でお昼にしましょうか」
木陰の下にさっとシートを広げると少し遅めの昼食タイム

「このたまごやきすごくおいしいです!」
ハヤテが卵焼きを食べながら絶賛
「ハヤテくんが作ったハンバーグも絶品ね!」
ヒナギクも大好物、しかも彼氏の愛情という最高のスパイス入りに舌鼓を打った
もちろん、「ハヤテくん、あーん」「え、あ、あーん/////」
ご馳走様でした

じっくり30分味わってから食後の休憩
そよそよと吹く風にさわさわと揺れる葉の音は心地よい音色で眠気を誘う
「気持ちいいですね」
「そうね」
ゆったりと流れる時間に・・・
「ハヤテくん、膝枕してあげようか?」
・・・・・・
「えっ?」
時間が止まった
「さっき、『僕もねてみたいな』って言ってたでしょ?」
「あ・・・////」
(聞こえてたのか///)
「ねっ?」
膝の上をとんとんと叩いて
「あ、」
ハヤテの指をつんつんする
「・・・お言葉に甘えて」
ここでやらなきゃ男じゃない!
「どう?」
下からヒナギクの顔を見るとヒナギクも赤くなっている
感想を求められて・・・
「気持ちいいです///」
(柔らかくていいにおいの枕だけどこれじゃあ全然眠れません!!)



そんなこんなで空の色はもうすっかり茜色
「うーん!今日は楽しかった!!」
ヒナギクは背伸びをしながら笑顔でハヤテを見た
「ホントですね。あっという間でした」
「モルモットもライオンの赤ちゃんかわいかったわね」
「あのライオンには睨まれた気がしましたが・・・」
ハヤテは苦笑いしながらヒナギクを見ると・・・
「いいな・・・赤ちゃん欲しいなー」
ヒナギクは無意識にそんな言葉を漏らしていた
そんな言葉にハヤテはの思考回路はフリーズ
「え・・・」
・・・ながーい沈黙
「あ・・・」
事の重要性にやっと気付いたらしい
「「////////////////」」
空はもう日が沈んで暗くなったが二人の顔は真っ赤である
「・・・あのヒナギクさん」
「な、何?」
さっきの言葉もあってかヒナギクは完全に挙動不審
「もう一か所、一緒に来てほしい場所があるんです・・・」
「今から?」
「はい」
(お義母さん、今日夜勤で遅くなるって言ってたから大丈夫よね・・・)
ヒナギクは少し悩んだがハヤテともっと一緒にいたい気持ちのほうが上回った
「あんまり遅くならないならたぶん大丈夫よ」
「よかった・・・」
「それで、どこに行くの?」
「それは・・・内緒です」
「ふーん」
ヒナギクはハヤテにはハヤテの考えがあるだろうと思いあまり深くは考えなかった


バスを何回か乗り継いでついたのは古びたアパート
大家さんに鍵を借りて入ったのは1Kの部屋だった
窓が壊れたまま修復されておらず隙間風が入って、冷えた部屋の真ん中にはぽつんとちゃぶ台がおいてある殺風景な部屋
「ハヤテくん、ここは・・・?」
「ここは二年前、僕と両親が住んでいたアパートです」
ハヤテは真剣な顔で部屋を見つめたままはっきりとその言葉を口にした
「ヒナギクさんも知っての通りですが僕は親は一億五千万の借金を残して僕の前からいなくなりました。幼いときから夜逃げばっかりしていて友達もできなかった僕には両親の存在がすべてでした。小学校からはだんだんおかしいと思い始めたんですが両親以外に頼る人はいなかったですから信じるしかなかったんです。」
口調はすごく穏やかだった
「でも結局、信じていた人たちはみんな裏切っていってしまいました・・・あの時から僕の時間は止まったままなんです。あのクリスマスの日からずっと・・・」
「ハヤテくん・・・」
どんなにつらい過去があっても、忘れたい、なくしたい過去があってもなくならない事を二人は知っている。だから・・・
「今日はあの時止まった時間を進ませるためにここに来たんです」
ハヤテはヒナギクの方を向くと笑顔を見せていた
「ヒナギクさん、お誕生日おめでとうございます」
ハヤテの両手にはいつの間にかクマのぬいぐるみが握られていた
「ありがとう・・・」
ヒナギクはクマをゆっくりと受け取り、抱きしめた
すると、胸のあたりに何か固いものが当たっている
「?」
ヒナギクはクマを両手にしっかり持つとさっきあたっていた場所をみた
それはちょうどクマの手のあたり・・・
「これは?」
クマの手には小さな箱が握られていた
ハヤテはその箱をゆっくりと開く
「!!」
そこには二つのリングが寄り添うように並んでいた
「過去は取り消せないですし今の時間もたぶん止まったままです。だからここから僕は歩き出したいんです。過去にとらわれる自分から未来をしっかり見据えることのできる自分に。でもそれは僕一人ではきっと無理だと思います。ヒナギクさん、ここから先の未来を僕と一緒に歩んでくださいませんか?」
ヒナギクは泣きながら何度もうなづいた
「ヒナギクさん」
「ハヤテくん・・・」
二人の影が月明かりに溶けて重なる
その影の上にはどこで咲いていたのか桜の花びらが静かに落ちていった



ヒナギクさん誕生日おめでとうございます!
感想・アドバイス等よろしくお願いします!


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Re: Future ( No.1 )
日時: 2013/03/04 13:01
名前: デス

どもデス。『シロクロ』を執筆しておりますデスと申します。


ハヤ「うぃっす、『こっちの』綾崎ハヤテです」

ヒナ「どうも、『こっちの』桂ヒナギクです♪」


ということで感想にやって参りました。みっちょさんの小説に投稿するのは初めてですね。チャットの方では色々ありがとうございました。早速ですが、良い話ですねーーこれは。カップル成立後の話だけあって原作では見れない二人の距離というか雰囲気がGOODでした。二次創作はこういうのが醍醐味ですねやっぱり。


ハヤ「オレみたいに魔改造されちまってる奴が多いけどな、『こっち』は」

ヒナ「いやまぁやり過ぎは良くないけど大半の読者さんに受け入れてもらえてるからいいんじゃ
  ない?」

ハヤ「何言ってんですかヒナさん。日本人ってのは基本的に本心を偽ることで処世していく連中
  ばかりなんですよ。コメントでは当たり障りの無い誉め言葉並べて腹ん中じゃ、
  『クソすぎワロタww』とか『改造し過ぎ、ハヤテバカにすんな』とかぼやきまくってるかも
  しれませんよ」

ヒナ「性根が腐ってる人は他人を信用できなくなるって云うけどホントなのね」

ハヤ「どーいう意味だコラ」


『ウチの』二人はこんなもんです(笑)。そちらのハヤヒナの様な関係には程遠いですな。これからどうなるかは分かりませんが。さて、ハヤテはああ言ってますが私は本心を偽りません。駄目だと思ったとこはバッチリ批判します。アドバイスとかいう言葉で誤魔化したりはしねーよ、ワハハ。

まず根本的に文章量が少ないと思います。デート中の風景(お弁当食べさせ合いっことか)を地の文だけにして省き過ぎてるので良いところを殺しちゃってる感じですね。もうちょっとボリュームアップさせないと流し読みされてしまったりするんで気を付けてくださいな!

展開的にはラストの方がロマンチックでメチャ良かったんで、そこに至るまでの盛り上げをちゃんとしなさい!


ハヤ「随分と偉そうなこと云うんだな。自分のことは棚上げか?」


こういう格言がある。作品を手掛ける時は自分が巨匠のつもりでやれ、と(誰の格言かは忘れた)


ヒナ「自分に自信を持て、か……」


ということでこれからも自分の作品を自慢するつもりで頑張ってくださいな。
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Re: Future ( No.2 )
日時: 2013/03/04 23:08
名前: みっちょ

デスさん!
チャット会ではお世話になりました!
今回はぶっちゃけた話、時間と労力と時期の悪さがたたり手抜きぽい感じになってしまいました(泣)
本当はもう少し動物園のシーンを加えたかったんですがヒナの誕生日に間に合わなかった・・・。
来年は何もないのでこんな手抜きにはならないと思います・・・たぶん
貴重なご意見ありがとうございました!!
入試が終わればあとはフリーなので手直しができればしておきたいと思います!!
それでは私も!

み「こんな小説を読んでいただき本当にありがとうございます!そして一日遅れにはなりますがヒナギクさん!お誕生日おめでとうございます!!これ、プレゼントです!」
私が大好きなぶたのぬいぐるみプレゼントに差し上げました!
ヒ「ありがとう!大切にするわね!」
み「ふふふ・・・」
(実は、その中には盗聴器が仕掛けられているのだ!)
ハ「あの・・・モノローグ、ばればれですけど・・・」
み「はっ!!な、なに言ってるのかなハヤテ君は・・・(眼が泳いでる)」
ヒ「二人で何話してるの?」
ハ「いえ、なんでもないですよ(二コリ)」
み「ねえ・・・ハヤテ君・・・もしかしてさ・・・怒ってる?」
ハ「何を怒ることがあるんですか、みっちょさん?僕はいたって普通ですよ?でもちょっと話したいことがあるんで後できて頂けますか?」
み「い、いえっさー・・・」
ハ「ありがとうございます。ヒナギクさん。そのぶたさん、ちょっとほつれてる部分があった気がしたので僕が直しておきますよ?」
ヒ「そうなの?じゃあ、お願いしてもいい?」
ハ「はい、お任せください!」
み「そ、それでは、今日はこの辺で・・・(そろりそろり・・・)」
ハ「みっちょさん?(二コリ)」
み「ひ・・・」



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Re: Future ( No.3 )
日時: 2013/03/17 20:53
名前: 氷結アイスブリザード

こんばんわ
氷結です
ハヤヒナよかったです!
あの動物園でのヒナのセリフとハヤテの反応がとてもよかったです!
わたしもいつかまたハヤヒナ書こうしているんですが、途中まで書いて一年以上そのままになったりしてしまって
それではまた!
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Re: Future ( No.4 )
日時: 2013/03/18 09:51
名前: みっちょ

氷結アイスブリザードさん
感想ありがとうございます!
まだちょっと手直しの方は行っていないのでデスさんが言われたようにちょっと物足りない感じがしたかもしれませんがまたどこかで手直ししておきたいと思います。
氷結アイスブリザードさんのハヤヒナ小説楽しみにしてます!!
頑張ってください!!
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