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ミッドナイト・ラン!!(一話完結)
日時: 2013/02/18 20:24
名前: 絶影

お久しぶり、初めての人は初めまして。
絶影です。
最近色々時間がなくて…こちらに来れませんでした。

今回の話は、先日発売された35巻のネタとしても出てきた「今日から俺は!」の話を
ハヤテのごとく風にしたものです、多分…(というかパク○?

楽しんでいただければ幸いです。

ではー♪
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ミッドナイト・ラン!!

交番の前に『お休み前にもう一度、戸締り確認してますか?』と、書いてある看板がある。
さらに近くで警官が眼を光らせているが、俺には全く目もくれない。
それを見て、俺はにやりと笑った。

俺の名は通称怪盗1032号。
またの名を、一服泥棒。
泥棒に入った現場で必ず一服して去る……。
そんなところから、ついた名前だ。

俺の挑戦的なやり口に、警察は本気で俺を捕まえようとしてるらしい。
楽しい限りだ。そうでなくては面白くない。
このスリルこそが、我が人生だ。

まっ、俺を捕まえるのは不可能だ!
そう呟き、俺は飛び上がる。
軽く1mは越えただろう。
俺は桁外れの運動能力を持っているのだ。

飛び上がったため、緩んだネクタイを俺は締め直した。
そう、俺はスーツ姿なのだ。
まさか泥棒がスーツを着ているとは誰も思うまい。
頭だって、スーパー賢いんだ!



今晩は、ここに決めよう。
俺は『桂』と書いてある表札を前にして思った。
家の敷地はなかなか広い。
結構な金持ちの家なのだろう。
しかし、俺は金のありそうな母屋の方ではなく、離れの方へ向かった。

俺は金持ちの家には基本的に入らない。
金持ちって奴は、ちょっとやそっと金を盗ったってすぐ忘れてしまう。
一生、俺の事を覚えていてくれる……そんな所の方が好きだからだ。

足を忍ばせ窓に近づくと、開いていることがわかった。
賢い俺は、音を立てずに鍵を壊す方法を知っているが、今回はそれをやらずに済みそうだ。
再び足を忍ばせ、家の中に入っていく。
その時、脚に何かが引っかかった。
酒瓶だ。何故こんなところに。
いや、そんなことより――。
この部屋には酒瓶がまるでドミノのように並んでいる。
俺の脚に引っかかった酒瓶がゆらゆらとして今にも倒れ――あ、倒れた。

「うぉおおおおおお!!」

俺は必死だった。床と接触しそうな酒瓶から次々に、持ち前の運動能力を発揮して掴み、真っ直ぐに立て直していく。
だが――。

ドカン!ガン!ゴン!パリーン!!

無駄だと知りつつも、俺は少しでも身を隠そうと頭を隠し、次の事態に備えた。
あれだけの音がしたのだ。この家の住人が目を覚まし、俺を見つけるのも時間の問題だろう。
十秒、二十秒……一分。誰も、来ない。

「留守かよ、不用心な家だな」

そう確信した俺は、懐からタバコとライターを取り出し、
近くにあったベッドに腰を掛けた。

「まっ、おかげでゆっくり一服できるわ」

極度の緊張感を経て疲れた神経を、少しでも和らげようとタバコに火をつける。
ライターの火が照らす光の中、一人の――女の顔が浮かび上がった。

「ひょえ!!」

いたのか!!あの大音響でも起きないとは……!
バクバクする心臓を押さえ、俺はさっさと退散するため、金目の物を探す。
酒瓶を踏まないように気をつけ、散らばっている洋服をかきわけ、見つけた。
財布だ。財布を盗る時、小銭同士がぶつかったのか、チャリという小さな音がしたが、
さっきの音でさえ起きなかったあの女が起きるはずがない。
そこまで考えた時、後ろでガサッという音がした。

「……?」

起きた……?間違いなく人の気配だ。
いる!後ろに立ってる!何でだ!?

「何よ、アンタ」

「あっ、わたくし、こういうの者です、ハイ」

俺は懐から名刺(ただの白紙)を取り出し、女の注意をそれに向けさせる。
その隙に――。
入ってきた窓に駆け込み、ハンドスプリングの要領で外に飛び出した。
手を確認すると、ある。財布、ゲットだぜ!

「フッ。俺は逃げ足だって普通じゃねーんだぜ」

そう、俺は今まで一度入った家から手ぶらで帰ったことは――。

「わっ、わぁぁ――!!」

後ろを見ると、遥か後方にいると思っていたあの女が、すぐ傍まで迫っていたのだ。
俺は思い切って、Uターンした。
それは女の意表をついたらしく、俺との距離が少し広がった。

チクショー、どうなってんだ!?
なんだ、あの速さ!!
さっきまで寝てたのに……。

髪は水色。額には瘤のようなもの。そして裸足。
なっ……何者だ――!?

クソッ、足が速いだけで俺を捕まえられっと思うんじゃねえぞ。
俺は家の塀に飛び上がり、地面を走る速度のまま塀の上を走った。

「ウハハハ、どーだ!?」

ここまでは追って来れまい!ザマーミ……。
勝利を確信した俺の後ろには、走りにくい塀を特に気にした様子もなく走っている女の姿があった。

ひぃ――なんだ、コイツは!?同業か!?

「くそっ!」

俺はさらに家の屋根に飛び上がり、別の家に飛び移り、地面へと降り立った。

「こ、こいつでどうだ……?」

期待を込めて後ろを向いた俺の眼にはやはり、
いくつもの障害を簡単に乗り越えてくる女の姿があった。

クソッ、ただ者じゃねぇ。
こうなりゃ奥の手だ!!

俺は薄暗い路地に駆け込んだ。
そこには一つの自転車が置いてある。
俺はその自転車に跨った。
地を蹴り、自転車を走らせる。

「ひゃっほー!!」

そう、賢い俺はこういう時のため、所々に自転車をチャーターしてあるのだ!
しつこい奴だったが……これで終わり――。

では、なかった。
体力が切れることはないのか、と思うほどさっきと変わらない、いやさっきよりも速い速度で
女は自転車に跨る俺に迫ってきた。

「おりゃぁぁあ!!」

女が拳を突き出してくる。

「ひゃぁあああ!!」

その拳は、何とか頭を伏せた俺の頭上を通過した。
凄まじい速さだ。全身に寒気が走る。

「おぉおぉお!!ふぬあぁあああ!!ぐうあぁあああ!!」

俺は全身全霊をかけて、自転車をこいだ。
捕まったら殺される。心の底から思った。

「おおおおぉおお!!ふっふはぁあああ!!」


十分後。俺は高速道路の下で荒い息をついていた。
どうやら振り切ったようだ。

「ビックリした……。あんな怖え奴は初めてだったぜ」

俺は震える手を押さえ、タバコを取り出した。
火をつけようとした時、一台のトラックが俺の横を横切った。
そのトラックの後ろには――。

『あいつ』がいた。

「うわァ、ああああ!!はわわわ、うわぁああ!!」

やるしかねぇ。
アレをやるしかねぇ。
あいつを振り切るにゃ、やるしかねぇ。
いつか、やってやろうとは思ってたが……コレしかねぇ!!

コレをやらなきゃ、あいつに勝てねぇ!!

俺は廃ビルの階段を登っていき、屋上へ飛び出した。
ここには逃げ道などない。唯一つ、随分と離れたところに見える隣のビルの屋上を除いて。

俺は女の方に振り向き、言った。

「見事だよ、俺をここまで追い詰めるとはよ。
 だが、勝ったと思うのは、はえーぞ。勝負はこっからだ」

俺は隣のビルを指差し、さらに言った。

「俺はここを飛び越えて、あんたとオサラバしてやるぜ!
 あんたにゃできねーだろ、七階だからな、落ちたら死ぬぜ!!」

行ける!!

「そんな度胸ねーだろ!俺はできるぞ、俺にはできるんだ!!」

俺は、駆け出した。

「ぬォオオオオ!!」

飛べる!できる距離だ。
下を見るな!!

「ウラァ――!!」

俺は、天才だァー!!

「ああああああああああああああ!!」

行ける!行けるんだ!!
屋上のコンクリートの床。
近づいてくる。

まともには着地できなかった。
ボールのように転がり、やがて止まった。
だが、俺は飛び越えることに成功した!
やはり俺は天才なのだ!

「見たか――!!お前もやって……ピッ!」

達成感と安堵に満たされていた俺の目の前にバケツが飛来してくる。
おそらく、いや間違いなくあいつが投げたのだ。
俺の頭にそれは、直撃する……。

そして俺は、気を失った。






三十分後。警察署の前で、財布を持って満足気に自宅に帰る桂雪路の姿があった。
同時刻、取調室にて。

「――という訳で、俺は勝負に勝って、試合に負けたってやつですよ。
 そーでしょ、刑事さん?」

「誰も試合してねーだろ」

「ところであいつの財布、いくら入ってたんですか?」

「そりゃ、聞かないほうがいいぞ」

「教えてくださいよ。俺はそれで、散々追い回されたんすよ!」

「120円とテレカ一枚だ」

その瞬間、俺の目の前は真っ白になった……。

「刑事さん。僕、真人間になりますよ……」

「ウン、そーか」



おしまい

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以上です。
長編の方は…実は原作との矛盾点が出来てしまって…
書くとしたら、それを無視して書くしかないみたいです(汗

時間がそれほどなくて感想書く暇がありません(涙
皆さん健康に気をつけて、更新頑張ってくださいね!
読むぐらいの時間はあると思うので!

それでは、また〜


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Re: ミッドナイト・ラン!! ( No.1 )
日時: 2013/02/18 22:03
名前: サタン

どうも、お久しぶりです。 サタンです。

近頃、絶影さんの投稿がなく、チャット会にも来られないので心配していましたが、この投稿を見て、一安心しました。


35巻の元ネタを使った話ですか、自分は元ネタ分かりませんが、雪路は相変わらずですね〜

雪路から必死に逃げ惑った怪盗1032号が最終手段として隣のビルに決死に飛び移って、勝誇ったっと思ったら、世の中は甘くなかった…ここは吹きましたw

それにしても雪路の所持金は120円ですか、てっきり定番の12円かとw


お忙しいでしょうが、次回の投稿及び、チャット会でいつかまた会える事を願っています。

それでは、絶影さんも健康に気をつけて頑張って下さいね!

では、また。
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Re: ミッドナイト・ラン!!(一話完結) ( No.2 )
日時: 2013/03/04 17:26
名前: 絶影

どうも、絶影です。

では早速レス返しを!

<<サタンさん>>


>どうも、お久しぶりです。 サタンです。

 近頃、絶影さんの投稿がなく、チャット会にも来られないので心配していましたが、この投稿を見て、一安心しました。

ご心配おかけしました。
何かとありまして、6月くらいまでは忙しいはずなのですが(汗
忙しい時ほど、何故かここに来たくなるというはちゃめちゃなアホです(笑)


>35巻の元ネタを使った話ですか、自分は元ネタ分かりませんが、雪路は相変わらずですね〜

そうですね(笑)
最初は泥棒を追いかける役目はハヤテにしようかと思っていたのですが、
途中で「もっと適当な人物がいたじゃないか!」と思い、雪路にしました(笑)


>雪路から必死に逃げ惑った怪盗1032号が最終手段として隣のビルに決死に飛び移って、勝誇ったっと思ったら、世の中は甘くなかった…ここは吹きましたw

私の文章力がないため、わからなかったかもですが、
途中の逃げ回る時もなかなか面白いんです♪
興味があれば、読んでみるのもいいかと思います(笑)

>それにしても雪路の所持金は120円ですか、てっきり定番の12円かとw

そうなんですよね〜。
12円にしようか迷ったんですが、結局一本くらいお酒を買える金額は残してやるかという私の仏心(?)が働きまして(笑)


>お忙しいでしょうが、次回の投稿及び、チャット会でいつかまた会える事を願っています。

 それでは、絶影さんも健康に気をつけて頑張って下さいね!

 では、また。

ふぁい!
サタンさん感想ありがとうございました!!

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Re: ミッドナイト・ラン!!(一話完結) ( No.3 )
日時: 2013/03/17 21:12
名前: 氷結アイスブリザード

こんばんわ!
雪路すっげー!
まるで100キロババアだ!
あまりの雪路の追いかけるスピードで、ぬーべーにでた100キロババア思い出してしまいました
犯人もあんな奴相手にしたのに120円じゃショックですよね!
それではまた!
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