Re: ハヤ☆すた 短編 (11月29日更新) ( No.11 )
日時: 2015/11/29 18:43
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「さあ、始まるザマスよ」
「行くでガンス」
「フンガー」
「まともに始めなさいよ!!」
「あ、あはは」


                    × ×


ある日の陵桜。

「読書の秋って事で、最近色んな本に手を出してるんだ」
「へえ。珍しいわね」
「いくら教養を得るためとはいえ、出費がかさむんだよねえ」

「教養って。こなたの場合、漫画でしょ」
「流石ハヤちゃん。分かってるね〜」
「へえ、「読書」ねえ。「読書」ねえ」


                    × ×


「う"〜。集中出来ない」

自宅の自室で勉強していたこなただったが、頭から湯気を出しながらこういうと、とあるゲームのようにこそこそと机を離れてパソコンの前に行き

「息抜きも必要だよね〜。っと」

電源を入れようとしたときに、電話が鳴った。

「どったの、ハヤちゃん」
『勉強してるかな〜って。まあ、殆どしてないだろうけど』
「ハヤちゃん、私には毒舌だね。まあ、当たってるけど」

『やれやれ』
「まあ、息抜きも必要でしょ。だからネトゲをだね」
『こなたの場合、息抜きに勉強してるんでしょ』
「うう〜」

『第一、多分だけどログインしたところで黒井先生に「勉強せい」って怒られてやる気が失せると思うけど』
「う"、的を射ているだけに反論できない」
『ま、頑張んなよ。僕も出来るだけ手伝うから』
「神様仏様だねえ、ハヤちゃんは。分かったよ、頑張るよ」

電話を切ると、勉強机に戻った。


                     × ×


ハヤテとこなたが電話している同時刻、柊家。

「今回こそは、目標立ててその通りにやろうと思うんだ。だからお姉ちゃん、分かんない所は教えて」
「じゃ、一緒にやるか」

一時間ほど勉強し

「そう言えばさ、お姉ちゃん。ハ〜君ってどうやって勉強してるんだろ」
「なんでまた」
「ハ〜君って執事さんとして忙しいのに、凄く頭良いでしょ?だからどうしてるのかな〜って」

「あやかりたいのね、ハヤテに」
「えへへ」
「確か、暇を見つけてはやってるって言ってたわ。後、寝る前にもって」

「へ〜」
「寝る前にやると、効率がいいから寝る前は集中的にしてるらしいわ」
「よしっ、私もがんばろっと」

しかし、
30分ほどで舟をこぎ始めた妹にかがみはシャーペンのお尻の部分で額を軽く押し

「早速寝てるわよ」
「えへへ、ごめんね。分からない所が連続すると、どうしても眠くなっちゃって」
「つまり、ずっと眠いと」

「せ、折角だからハ〜君にコツを教わろうかな」
「そうしな」


                      × ×


その頃こなた。

「う〜ん。やっぱり長続きしないな」

こなたは伸びをし、みゆきさんに電話した。

『テスト勉強を続けるコツですか?』
「ハヤちゃんにも聞こうと思ったんだけど、電話中だったから」
『そうですね。あまり意識しすぎると続かないので、「いつも通り」を心がけるのはどうでしょ?』

「成程」

電話を切るとハヤテにも電話し

『コツねえ。さっきつかささんにも聞かれたよ』
「へえ。で、その教えたコツとやらは?」

『時間を少しづつ延長するとかかな。最初は30分して、その後5分ぐらいづつ延長するんだよ。そうすれば、さほど苦にならずに2時間とか3時間とか勉強できると思うよ。まあ、こなたには無理だろうけど』

「フッ、その通り」


そして翌日。

「今回は自信あるんだよね。みゆきさんのアドバイス通り、「いつも通り」を意識したし」
「あんたのいつも通りって、やばいんじゃないの?」
「だね。こなたは日常的に勉強しないし」

そして放課後

「うっす」

こなた達が図書室で話していると、かがみが合流してきた。

「かがみ、今回はどうだったの?」
「今回は駄目だったわ。一応上位はキープしたけど」
「珍しいね。かがみんが調子落とすなんて」

「そういう時もあるでしょ。ね?」
「まあね」
「お姉ちゃんは、私に付き合ってくれたからだよ。そのおかげで私はいつもより良かったけど」

「成程」
「で、こなたはどうだったのよ」
「いやあ。不思議と駄目だったんだよね」

「あんたの場合、不思議でも何でもないわよ」
「まあ、それが何時ものこなたって言えてるけど」
「ム〜。そう言うハヤちゃんはどうなの?」

「僕もある意味いつも通りだよ。順位に変動なし」
「チェ〜。ハヤちゃんは頭良いよね〜」

こなたはブツブツと文句を言った後

「そう言えばさ。私とハヤちゃんが仲がいいのって不思議だよね。類は友を呼ぶって訳じゃないのに」
「何それ」
「だってさ、かがみとみゆきさんは学級委員って事で仲がいいのは納得できるし、私とかがみはゲーム好き」

「まあ、ジャンルは違うけどね。あんたはロープレやギャルゲーメインで、私はシューティングだし」
「んで、私とつかさは頭悪い者同士だし」
「え"!?」

「ここで疑問が生まれる訳よ。ハヤちゃんがかがみやみゆきさんと仲が良いのは納得なわけよ。真面目で博識だから」
「まあ、真面目ってところだけ肯定しておくよ」
「でさ、なんで私とハヤちゃんは仲良くなれたんだろ」

「「不思議と馬が合う仲」だからじゃない?こなたと話してると楽しいし」
「成程。まあ、成績に関しては悪くても気にならないよ」
「少しは気にしろよ」

無駄に自信のあるこなたにかがみは

「ハヤテはともかく、皆悪いからって油断してると、置いていかれるわよ」
「まあ、今回はお父さんとなにも賭けてないし、悔しさは無いよ」

「あんた、絶対まともな大人になれないわよ」
「まあ、あの人が父親じゃ無理もないけどね」

「全く。少しで良いからみゆきやハヤテを見習いなさいよ。普段から勉強するとか」
「みゆきさんもハヤちゃんも真面目だからね。典型的なA型だよね」

「良く言われますが、私はO型なんですよ」
「そうだったの?見えないわね」
「ええ。でも」

みゆきさんは立ち上がると血液型に関する本を持ってきて

「O型の特徴で当てはまるものは、結構あるんですよ。例えば、子供ぽくて単純ってところは凄く当てはまるんですよ」
「他には強引で所要力がありガメツイ。みゆきさんにそんな一面が」

「ハヤテは何型?」
「僕?A型だよ」
「こなたと一緒か。じゃあ、周囲や相手に気を配る。人間関係の平穏を望む。ハヤテは当てはまるけど、こなたは」

「思いやりがあって、よく気が付くじゃん」
「自分の興味のある事だけな」
「穏やかで人を立てるじゃん」

「こなたはかがみとかに宿題写させてもらう時だけでしょ」
「で、かがみんは何型なのさ」
「私?B型よ」

「マイペースで不作法。脱線ばかりして天邪鬼で考えが甘いお天気やか」
「かがみは、あまり当てはまらないね」

「で、つかさはAB型?」
「え!?なんで?」
「何となくね。性格的な事を考えると、つかさがA型でかがみがB型に見えるし」

「私たちは2人ともB型よ。第一双子なんだから血液型は一緒だって」
「あ、そっか」

「でもさ。水を差すようで悪いけど、血液型どうこうで盛り上がるのは日本人だけだよ」
「え!?なんで?」

「いい、かがみ。海外の人は輸血時や結婚する時以外は血液型は気にしないんだよ。だから、自分の血液型を知らない人も結構いるみたい。欧米では、あまり親しくない人に血液型を聞くのは失礼にあたるんだよ。それこそ、いきなり体重や結婚してるか否かを尋ねるのと同じだって」

「成程ね。血液型占いもそんなにあてにならないって訳ね」

「占いと言えば、動物やお寿司なんてのもありましたよね」
「寿司?」

気になったので、パソコンブースに移動し

「おお、これか。じゃあ早速みゆきさんは〜っと」
「へ〜。みゆきはイクラか」
「ムム。ここでも上ネタか」

「私イクラ大好きです」

「んじゃかがみとつかさ〜っと」
「「かっぱ巻き」」
「プッ。一応はお寿司だよね」

「こなた、かっぱ巻きが好きな人もいるんだから笑わないの」
「そう言うハヤちゃんは〜っと」
「え!?穴子!?」

「ほうほう。地味だが相性の合う人がいれば最大限効果を発揮できるか。当たってるね」
「ああ、そう。こなた、自分をやったら?」

「ガリ?」
「ガリか〜。アッハッハッハ」
「ガリを馬鹿にするな!!」

笑うかがみにこなたは文句を言った。

「まあ、お寿司には欠かせない存在ですしね」
「占いも良い事書いてあるよ」
「まあでも、地味なのは否めないけど」
「かっぱ巻きは一応お寿司だけどね〜」


                      × ×


その日の夕方。

「そう言えばさ、こなた。二卵性双生児は血液型違う事もあるわよ。一応言っておかないと、本気にしそうだったから」
『わ、態々どうも』

電話で報告してきたかがみにこなたは少しだけ呆れていた。

『そう言えばさ、テレビで時々やる心理テストだけどさ』
「ああ。ああいうのは当てはまるものとそうでない部分があるじゃない?それって、どんな人が来てもいいようにそれなりの事を言ってるだけなんじゃないの?」

『かがみ〜。そんな現実的な事ばっか言ってるとハヤちゃんに嫌われちゃうかもよ」
「そ、そんな事無いわよ!!!!!余計な事言うな!!!」


                      × ×


「チッ。ハヤテ、成績良かったんだな」
「まあ、努力してますから。ですがお嬢様、なぜ舌打ちを?」
「別に。意味は無い」

「あらあら♪成績が悪かったら「恋なんぞに現を抜かしてるからだ」とか文句を言えたんでしょうね〜♪そうすれば別れさせる口実で来たんでしょうけどね〜♪」

「ち、違う!!!私はハヤテのご主人様として成績をだな」
「あらあら♪」


                       × ×


「やっとテストも終わったわね。折角だし、気晴らしでもしましょ」
「良いねそれ」
「かがみんとハヤちゃんはデートかい?」

「・・折角だし、映画でも見ましょ」
「何が良いかな?えっと今やってるのは」

「ふっふっふ。皆の衆、今は凄いのをやっているのだよ」
「こなた、アニメじゃないよね?」
「ハヤちゃん、私はアニメ以外も薦めるのだよ。 今はある意味スプラットで、それでいてサイコショックサスペンスもある極上ホラーだよ」

「え"!?」
「良いわね、それ」
「よし、それで決まりだね」

「じゃあ、一旦家に帰ってから集合ね」
「おー」

盛り上がるかがみとこなただったが、つかさは暗かった。なので

「大丈夫ですよ。僕が隣に居ときますから」
「うう。ハ〜君」

それぞれ着替えてきて

「こなたの奴遅いわね」
「どうしたんだろ」
「あ、あのさ。かがみ」

「また遅刻ね。あいつ、私達より先に来るっては発想は無いのかしら」
「そ、そんな事無いよお姉ちゃん」
「だ、だからさ、かがみ」

「何よハヤテ」
「こなたなら、さっきからここに居るけど」
「「え!?」」

ハヤテが示した少女が帽子をとると

「ご、ごめん。アホ毛が無いから気付かなかったわ」
「ムウ。酷いな」
「時、時間ないし、もう入ろうよ」

「あ、そうそう。ハヤちゃん、私とは兄妹って事にしておいてよ」
「まさかこなた、自分の体格を利用して子供料金で入るつもりじゃ」
「その通り。じゃ、よろしくね、お兄ちゃん」

「こなた、黙認するけど、それ犯罪だよ」

で、映画も終わり

「お腹空いたわね」
「何か食べて行こうか」
「良いねハヤちゃん。つかさも結構叫んでたから、お腹空いたでしょ?」

「ハ〜君のおかげで怖さは軽減できたけど、お腹は空いたよ」
「じゃあ、ケーキバイキングでも行こうか」
「良いわね」

「女性はバイキングとか好きなんですね〜」
「まあね」

一行は近くのバイキングがやっているお店に行き

「なんか、場違いだな、僕」
「まあ、男はお兄ちゃんだけだしね」
「こなた、その兄妹設定まだ続けるの?」

「気持ちの問題だよ」

お店の人に説明を受け

「別料金発生システムか」
「食べ物を粗末にするなって事だね」
「そう言う事。行くわよ」

それぞれ思い思いにケーキを取り、

「「「う〜ん、美味しい」」」
「かがみは本当に幸せそうに食べるね」
「美味しいんだもん。じゃ、2回目行くわよ」

ハヤテは立たなかったが、3人は2回目を取って来た。
しかし、

「流石に苦しいね」
「一皿目の勢いで取りすぎたわね」
「で、でも。食べないと別料金取られちゃうよ」

つかさに言われ、こなたは何とか残っている分を口に運ぼうとしたが、

「うう、もう入らないよ」
「頑張って食べなさい」

叱り付けたかがみであったが、かがみも限界で

「やれやれ。ほら、皆渡して」
「ハヤちゃん食べれるの?」
「僕は二皿目取ってきてないし」

「だからって・・うお!?いつの間に」
「ハ〜君、食べるの速かったんだ」
「もったいない精神が働くと割と」
「凄いわね」


                     × ×


「いやあ、テストが終わって久々に思いっきりゲームしたよ。だから眠くて」
「それくらい熱心に勉強してればテストの成績は違ったんじゃないのか?」
「かがみ、言うだけ無駄だよ。こなたは割と昔からだし」

「そう言う事。それに、最近の美少女ゲーはセーブポイントが多いのはありがたいんだけど、切り時がね〜。一気にやるタイプだから、私は」

「いっつも思うんだけど、そう言うゲームって学生じゃ買えないんじゃないの?」
「こなたの場合、そうじろうさんが買ってくるんでしょ?」
「そう言う事」
「やれやれ。買う父も父だけど、頼む娘も娘だよ。もう」

学校に着くと、みゆきさんにも同じ話題を振っていた。

「みゆきさんはゲームとかやらないんじゃないの?」
「家庭用ゲーム機はありませんが、パソコンがあるので、それで少し」
「へ〜意外。どんなゲームやってるの?」

「ソリティアとかマインスイーパーですね。時々熱くなってしまって」
「成程。そう言う単純なのをやりこむタイプなんですね」
「ハ、ハ〜君はゲームやるの?こなちゃんやお姉ちゃんのゲームの話題について行ってるし」

「僕の場合、お嬢様の相手が殆どですよ。お嬢様もかなりのゲーマーですから」
「そうなんだ」
「まあ、こなたと違ってギャルゲーはやってませんけど。鉄壁のガードが働いてるので」

「ほうほう。マリアさんか。じゃあ、ナギちゃんを家に招待して私のとっておきを」
「こなた、お嬢様は13歳だから、刺激のあるものはまだ駄目だよ」
「興味ありそうだけどね、ナギちゃん」


                      × ×


「うう〜」
「あれ?みゆきさん目薬ですか?」
「あ、はい。でも」

「手伝いましょうか?」
「あ、すみません」
「じゃあ、あおむけになってください」

ハヤテが目薬を差そうとしたが、みゆきさんは避けてしまった。

「じゃあ、もう一回」
「あ、はい」
「うう〜。あれ?」

ついまた眼を閉じてしまったが、目薬の感触が無いので目を開けると、その瞬間に目薬を差した

「みゆきさんの事だから、そうだろうと思って対策を講じておきました」
「す、すみません。助かりました」
「いえいえ」

目薬を返し、みゆきさんが座り直すと、ハヤテは背中辺りをちょんちょんとつつかれ、見るとこなたで

「ハヤちゃん、ドアの方見ないほうがいいよ」
「何でまた」
「友達からの忠告だよ」

首を傾げるハヤテだったが、従う事にした。
で、つかさがドアを見ると

「お、お姉ちゃん」

かがみが恨めしそうにハヤテを見ていた。


                     × ×


ある日、ハヤテとかがみが仲良く校内を歩いていると、こなたが図書室の机に向かって熱心に何かを書いていた。
勉強かと思って2人が覗くと、ハガキであった。

「懸賞って、中々手元に商品が届かないのよね」
「そ、そうなんだ。僕は当たったためしがないからね」
「フッフッフ。そんなハヤちゃんに、当たった時の楽しみ方を伝授して差し上げよう」

「い、一応聞いておくよ」
「まず、当たった時にお祭り気分で楽しむ。で、その後で忘れた頃に商品が届くとまたうれしい。一粒で2度おいしい楽しみ方だよ」

「私は待たされるのが嫌なのよね。でも、こなたは好きな事にはホントにポジティブね」
「まあ、僕はそんな楽しみ方は一生出来ないだろうけどね」


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以上です。

では。