Re: 女神と共に第四部 (8月31日更新) ( No.18 )
日時: 2018/08/31 00:25
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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前回、ハヤテ達は見事に海の家を再建し、王玉を手に入れ、破壊した。


翌朝。

「う〜ん。朝か」

ナギは目を覚ますとパジャマから着替え、朝食の為にホテルの部屋から出た。
すると

「あれ?伊澄、お前も来てたのか」
「あ、ナギ」

すると伊澄は不思議そうにナギを見つめると

「ナギ、何時の間に私の家に来たの?」
「は!?ここはホテルだぞ。何を言ってるのだ?」
「そう言えば、ホントね。どうりで家にしては見覚えが無いと思ったわ」

ナギは頭を抱え

「で、お前は何で」
「えっと。朝起きて、寝間着から着替えて朝食をとろうと部屋を出て歩いてたら、ここに」
「相変わらずだな、お前」

溜息をつき、

「伊澄、今日海水浴の予定だから、お前もどうだ?」
「で、でも、私水着が」
「それ位近くのお店で買えるよ。それに、ハヤテもいるぞ。ハヤテに水着姿を見せれば・・」
「じゃ、じゃあ私も///////////////////」

ナギがハヤテの名前を出すと、伊澄は妄想したのか顔を赤くしつつ同伴を申し出た。


                   × ×


朝食後、ナギの部屋。

「今日こそは、今日こそは、なのだ」
「随分気合入ってんな。どうしたんだ?」
「そりゃそうだろ。だって今日はーー」

悠太は溜息をつき

「今日が最終日だもんな。明日の朝一で帰るもんな」
「ああ、そうだ。色々忙しくて出来なかったが、ハヤテを水着で魅了するのは今日が最後なのだ。気合も入るってもんだ」

ナギが高らかに言い切ると

「あらあら♪その貧相な体で魅了ですか〜♪そんな貧相な体で魅了される人は居ませんよね〜♪無駄な努力って言葉を調べた方が良いですよね〜♪貧相な体さん♪いい加減「自分の立場を弁える」って事を覚えた方が良いですよね〜♪それともそんな事も分からないおバカさんなんですか〜♪貧相体小娘さん♪」

「と、ともかく」

「あらあら♪無視ですか〜♪」

「ハヤテを魅了し、恋仲になってやるのだ!!」
「ま、頑張れよ。ライバル多いし」
「ああ」

かなりやる気になっているナギに対し

「(何だろう。さっきからこの部屋に異様な雰囲気が漂ってるんだが、気のせいか?)」

悠太は少し怯えていた。

「(それにしても本当にあいつらにはむかつくよな!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!何で海の家の再建に成功してんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!失敗してかなりの額の借金背負った方が面白いだろうが!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!そうすればコレクションが増えたのによ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!俺様の邪魔すんじゃねえ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!クズが!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!)」

とか思っていた人が居たそうで、悠太が感じた異様な雰囲気は気のせいじゃなかったとか、気のせいだったとか。


                   × ×


着替え等割愛。

「ハヤテ、お前も大変だな」
「ま、まあね。慣れちゃったけど」

女性陣の着替えがまだなので(ハヤテと悠太は執事服のまま)、2人で話していた。

「一波乱あるよな。お嬢様がああだったし、全員「自分の水着姿で魅了する」って考えてるぜ」
「何とか・・・なると良いね」
「無理だな。俺のフォローじゃ限界がある」

悠太自身何とかしたいのはやまやまだが、出来る訳無いのでハヤテへのアフターフォローをするしかないのだ。

こんな風に話していると

「ハヤテ、お待たせいたしましたわ」
「フフ♪水着ガールズ参上よ」

アテネとソニアの声が聞こえ、見ると天王州家の女性陣が初日とは違う水着姿で現れた。

「どうや、ハヤ兄。興奮するやろ?」
「ちゃ、ちゃんと褒めろよな//////////////////」

千桜には若干の照れがあるようだが、皆堂々と自慢していた。

「皆さんとってもお似合いですよ。それぞれの個性が生かせてて、思わず見惚れちゃう程です」
「ハ、ハヤテ///////////////////////」
「やっぱ照れるな////////////////隠さんが//////////////////」

ハヤテの褒め言葉に各々照れていると

「ハ〜ヤ〜テ〜様♪」
「あれ?神尾崎さん」
「フフッ♪」

綾子当然の様にハヤテに抱き着き、ハヤテが自分を見ると少し離れて水着姿を自慢するように2〜3回回った後

「どうですの?私の水着は」

綾子はアテネ達同様初日とは違う水着で、そのスタイルを生かした格好で聞くと

「似合ってるよ。綾子の魅力が存分に生かされてて、見惚れちゃったよ」
「ハ、ハヤテ様///////////////////////////////」

ハヤテからすれば特に意味など無く綾子を敬語無しで褒めたのだが、綾子には「効果は抜群だ!!」状態だった。
当然アテネ達は一気に不機嫌になった。

すると

「ふ〜ん。そんな風に褒めるんだ。じゃあ、私達はどうなのかしら〜」
「そ、そうよ、ハヤテ君」

麗とヒナギクも初日とは違う水着姿でハヤテに詰め寄った。

「お2人ともお似合いですよ。勿論、魅力を十二分に引き出されてて」
「ま、敬語有りなのは見逃してあげるわ」
「///////////////////////////」

ハヤテに褒められたヒナギクは真っ赤になり、何も言えないでいた。
するとまたそこに

「ダーリン♪」
「クリスさん」

今度はクリスがハヤテに抱き着き、綾子同様少し離れて2〜3回回ってからそのスタイルを生かしたポーズで魅了した

「お似合いですよ。クリスさんの魅力が引き出されてて、見惚れちゃう程」
「oh。thank you」

クリスを褒めると、ダークオーラを感じ、振り向くと

「ハヤテ、我々はほったらかしか?」
「ハヤテ様、さっきから私もナギもいましたよ」

ナギも伊澄も水着姿で、かなりご機嫌斜めの状態で立っていた。

「そ、そう言う訳じゃ無いですよ。褒め言葉を考えていただけです」
「そうか。ならその考えた褒め言葉を聞かせてくれるか?」
「私達を納得させてもらえますよね?」

機嫌が直らない2人にハヤテは一瞬を遙かに超える速度で考え

「ナギさんは可愛いですね。普段も可愛いですが、水着のお陰でその可愛さが引き立ってます」
「そ、そうか///////////////////////////////」
「伊澄さんは、普段隠れがちな可愛さが引き出されてんすね。それだけでなく、普段通りの落ち着いた大人っぽい雰囲気も引き出されていて、とってもお似合いです」
「あ、ありがとうございます////////////////////////////////」

2人の機嫌が直り、一安心したのはやっぱり一瞬だった。
ナギと伊澄を具体的に褒めた事で他の女性陣は一気に不機嫌になり

「三千院さんも鷺ノ宮さんも生意気ですわよ」
「そうですわ。私のハヤテ様にそこまで褒めてもらうなんて、生意気極まりないですわ」

アテネと綾子の意見に他の面々も同意で

「ハヤテ、私の事も褒めなさい」
「ハヤテさん、私だって褒められたいわよ」
「ずるいで、ハヤ兄。ウチも褒めてや」

「ハヤテ君、私もその、褒めてくれ//////////////」
「ハヤテ様、私を今一度褒めてくださいな」
「ダーリン、praise me」

「ハヤテ君、私も褒めてよ!!」
「わ、私は、その///////////////////////////」

ナギと伊澄以外に詰め寄られ、ハヤテは困っていた。
なぜなら、先程十分に褒めたのに、また褒めろと言われたからだ。
まあ、ボキャブラリーはあるので問題は無いが、理由がわかないのである。

「(やれやれ。やっぱりただじゃ済まなかったか)」

悠太は呆れ、フォローを考えていた。
すると

「お前らいい加減にしろ!!!」
「既に褒めてもらったのに、また褒めてもらうなんて贅沢です!!」

この言葉に全員キレ

「本当に生意気ですわね〜」
「いい加減にしませんと、本気で怒りますわよ」
「I'm angry」

激しい言い合いになり、ハヤテは溜息をついて嵐が過ぎ去るのを待つしかなかった。
すると

「(フフフフフフフフフフフフフ♪これはこれは面白い展開になりましたね〜♪このまま全員潰し合ってくれたらより面白いんですけどね〜♪そうなる様に仕組んじゃおうかしら♪どちらにしろ私のコレクションが♪ああ♪)」

とか思った人がいたそうだ。

「こうなったら、誰が一番いい水着姿かハヤテに決めてもらいましょう」
「名案ですわね。それが一番手っ取り早いですわね」
「って事で、ハヤ兄」

全員の視線を一身に集め

「誰が一番か決めてください」
「ええ!?そ、そんな。それぞれ皆さんが一番じゃ」
「駄目です」

ずいずいっと責められ、困るハヤテに

「落ち着けよ、皆の衆」
「なんだよ悠太。邪魔するな」
「違えよ。このまま言い合いしても、無駄なだけって言ってんだ」

悠太はハヤテを含めて全員の顔色を窺いつつ

「いっぺんに言って、いっぺんに見せても困惑するだろ?だから、ファッションショーみたいに個人個人で見せれば公平なんじゃねえか?」
「成程。名案ですわね」
「でしたら、早速準備ですわ。 城山、崎山。準備なさい」

綾子が言うと、神尾崎家の使用人が集まって来て、会場の設営を始めた。

「悪いな、ハヤテ。後は任せた」
「もう。分かったよ」


                   × ×


で、準備も終わり

「さてハヤテ、これから私達が順番に出てきますから、評価しなさい」
「その上で、一番を決めてくださいね」

結局やらされる羽目になり、ハヤテは気が重かったが、参加した面々は割とノリノリでやっていた。
まあ、ヒナギクと千桜は少し恥ずかしそうにやっていたが。

「ハヤテ、聞かせなさい」
「私達の中で、誰が一番なんですの?」

全員の期待の籠った目にただただ困惑しか出来なかった。
確かに真面目に評価はしたのだが、ランク付けはどうしても出来なかった。

なので

「すみません。ちゃんと評価はしました。ですが、順位決めはどうしても出来ませんでした」

ハヤテが言うと、全員驚いていたが

「皆さんは、それぞれとても魅力的で、それに対して順位を決めると言うのはなんか、酷い気がして。なので、どうしても出来ませんでした。皆さんにはそれぞれ言葉だけでは言い表せない魅力があります。だから、何です」

さらなる説明に全員納得し

「まあ、それなら仕方ないですわね」
「ハヤテ様らしい理由で、納得しましたわ」

誰も異を唱えず、お開きとなった。

「そう言えば、カユラ」
「なんだよ、ナギ」

ハヤテ・悠太・神尾崎家の使用人が会場の解体をしている最中、ナギがカユラに話しかけていた。

「お前、随分静かだったよな?さっきのファッションショーには参加してたが、その前の私達の言い合いに参加しなかったし、その前の魅了合戦にも一応は参加してたが、ハヤテへの感想も求めてなかったし」

聞かれたカユラは少しの間間を置き

「参加したかったよ。褒められたかったし、私にも魅力はあるんだぞってな」
「だったら」
「でもさ、綾崎君の私への親密度は、残念だが少し低い。その状態で参加しても、勝てる見込みは薄かった。それだけだよ」

この言葉にナギは安心し

「良かったよ。お前の気持ちが変わって無くて」
「心配無用。私の綾崎君への想いは死んでも変わらん」
「そっか。それは私もだ」


この日は普通に海を満喫し、バーベキューで締めた。


まあ、順位付け出来なかった事で、アテネと綾子がホテルに無理言って、混浴する羽目になったが(ヒナギクは参加を表明したが、直前になって気絶したので入れなかった)。


因みに

「(フフフフフフフフフフフフフ♪海の家再建失敗のコレクションは出来ませんでしたが、それ以上のコレクションは得られましたね〜♪あの水着ファッションショーにしろ混浴にしろ最高のコレクションですよね〜♪これをネットに流せばそれはそれは面白い事になりそうですね〜♪そうなればまたコレクションが♪ああ♪)」

とか思った人がいたそうだ。


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以上です。

次回は未定です。

では。