Re: ハヤ☆すた2 大学生編 (7月9日更新) ( No.71 )
日時: 2017/07/09 01:27
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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アテネ「執事、それは仕える者」
ルカ「執事、それは傅く者」
こなた「執事、それは主の生活全てをサポートするフォーマルな守護者」

アテネ「まあ、ここでは「何気ない日常」を」
ルカ「ゆる〜く描くだけの」
こなた「事件は特に起こらない小説なんだよね〜」
かがみ「またこのパロディなのね」


                   × ×


ある日。

かがみは何時も通り、自室で本を読んでいた。すると携帯に着信があり

「はい、もしもし」
『やあかがみ、久しぶり』
「ハ、ハヤテ!?」

慌てて画面を見ると、間違いなく「ハヤテ(ハート)」と出ていた。

『間違いなく本物の僕だよ』
「・・・」
『かがみ!?』

「ハヤテのバカ!!!!!!!!今まで何してたのよ!!!!!」
『ごめん。これには』
「私が、どれだけ・・」

『本当にごめん。詳しい話はするから、集まれないかな?』
「分かったわ。明日なら、つかさも休みだって言ってたし、皆都合付くと思うし」
『分かった。明日、ファミレスに〜〜時に集合だね』
「分かったわ」

で、翌日。

「何なのさ、かがみ。皆を集めて」
「もう少し待ちなさい。直ぐに分かるわよ」
「そう?」

暇なので、携帯を取り出してゲームをしようとアプリを立ち上げようとした所

「ん!?どったの?」
「かがみさんもつかささんもそんなに驚いて」

「どうも、お待たせしました」
「「!?」」

聞き覚えのある声が聞こえ、こなたもみゆきさんも振り返ると

「皆さん、お久しぶりです」
「ハ、ハヤちゃん!?」
「ど、どうして」

「それを説明するために集まってもらったんです。 えっと、僕はどこに座れば」
「あ、お兄ちゃん。ここに」
「あ、はい」

ハヤテは柊姉妹にはさまれる形で座った。

「ねえハヤちゃん、今まで何してたの?」
「まあ、色々あってね」
「色々って。私達、何度も連絡取ろうとしてたんだよ。全然駄目だったけど」

「それはごめん。ちゃんと理由があったんだ」
「ハヤテ、それは何なのよ。早く教えなさい!!」
「一番の理由はこれなんだ」

ハヤテは上着の内ポケットから小箱を取り出し、テーブルに置いてから箱を開けた。

「こ、これって」
「「弁護士バッチ!?」」

弁護士志望のかがみは勿論、ゲームなどで知っていたのか、こなたも声をそろえて言っていた。

「言っとくけど、正真正銘本物だよ。ネットとかで手に入るレプリカじゃないよ」
「え!?じゃ、じゃあ」
「うん。司法試験、並びに司法修習で忙しかったんだ。だから、連絡を一時的に断ってたんだよ」

「成程ねぇ」
「って、ちょっと待ちなさいよ、ハヤテ。司法試験は法科大学院を修了してないと、受験出来ないはずよ」
「え!?そうなの?そういや、なんかしらの条件があるって聞いた気が」

「え!?かがみ、まさか知らないの?」
「何をよ」
「司法試験予備試験だよ。僕はその制度を利用したの」

「へ!?ねえハヤちゃん、何それ」
「司法試験予備試験、通称予備試験。これは経済的理由などで法科大学院まで行けない人のための制度なんだよ。確かに、前まではかがみの言う通り、法科大学院を修了してないと、司法試験を受験できなかったけど、予備試験に合格すれば、法科大学院を修了して無くても、司法試験に受験できるんだ」

「???」
「まあ、簡単に言うと、「試験を受けるための試験」かな。かなりざっくりした説明だけどね」
「そう言えば、そのような制度が導入されたと、新聞で読んだことがありましたね。すっかり忘れてました」

「へ〜。じゃあ、ハヤちゃんはその予備試験に受かったから、司法試験を受けて、合格したって事か」
「そう言う事。だから僕は、「綾崎ハヤテ弁護士」だよ」
「お兄ちゃんかっこいい♪」

「そうですかね?」
「あ、そう言えば」
「どったの、みゆきさん」

「以前新聞で読んだんですよ。「予備試験、並びに本試験を「歴代最高得点」で合格した天才が居る」と」
「え!?そうだったの?」
「ええ。ですが、それがハヤテさんかどうか分からなかったので、言わなかったのですが」

「ふ〜ん」
「ねえハヤテ、その司法試験予備試験ってどんなのなの?」

「ん!?難しい話になるから、可能な限り簡単にするけど、司法試験予備試験は全部で三段階に分かれてるんだ。つまり、一段階目に合格すると二段階目に、二段階目に合格すると三段階目に、三段階目に合格すると、はれて「司法試験予備試験合格という栄誉」を貰えるんだ。予備試験に合格した次の年の4月から、受験資格が発生するんだよ」

「流石ハヤちゃん。分かり易いね。 ん!?でもさ、途中で落ちたらどうすんの?二段階目とか三段階目にさ」
「そしたらまた最初からだよ。次の年まで待ってね。 途中まで行ったからって、そこからは出来ないんだよ。つまり、一気に受かる必要があるって事」
「ふ〜ん」

「因みに、予備試験に受かったとしても、「5年以内」って条件が付いてくるんだ。前までは「5年以内に3回まで」ってあったけど、廃止されてるよ」
「えっと。つまり」
「こなた風に言うと、「残機を5機貰える」って事。試験に落ちる、または何もしないと残機が1個減るんだよ。で、その残機を使い切るとゲームオーバー。コンティニューは不能だから、予備試験に合格する、法科大学院を修了する。のどっちかを満たさないと、残機はもらえないって事」

「成程、成程。じゃあ私やつかさ、みさきちでも、弁護士や検事になれるって事だね」
「まあね。でも、予備試験も本試験も相当難しいよ」
「へ!?そうなの?」

「「日本最難関の試験の一つ」って言われてるからね。僕の時は予備試験は合格率2.1%、本試験は合格率18.14%だったし」
「そ、そんなに」
「まあでも、予備試験合格者の6割以上の人は本試験でも合格出来てるけどね」

「気休めになってないって」
「そ、そうだよね、こなちゃん」
「あ、でもさ。ハヤちゃん、何時の間に予備試験受けてたの?」

「実はいうと、大学に入った年に、こっそり受けてたんだ。で、一発で合格出来たから、休学して本試験に挑んだの」
「そう言う事ね。あ、でもさ」
「受験費等々はお嬢様に相談したんだ。給料から天引きするって返済方法でね」

「え!?ナギちゃんに? じゃあナギちゃんはハヤちゃんが連絡を断った本当の理由知ってたの?」
「まあね。僕が頼んで、黙っててもらったんだよ」
「なんだ〜。 でもさ、何で黙ってたの?」

「驚かせたかったんだ。だからだよ」
「フッフ〜ン」
「な、何さ」

「それだけが理由じゃないでしょ」
「うッ。 実はいうと、一足先に弁護士になって、かがみのサポートしたかったからなんだよ。その方が、よりサポートできるかなって」
「・・・」

「でもさ、そんな事してかがみにフラれちゃったら、どうするつもりだったの?」
「そん時はそん時だよ」
「ふ〜ん」

「でさ、かがみ」
「嫌いになんかならないわよ。今でも、大好きよ」
「かがみ。じゃあ」

「恋人関係は継続よ。よろしくね」
「勿論」

「あ〜、ラブラブモードを邪魔するようで悪いんだけどさ」
「な、何よ。悪いと思うなら邪魔しないでちょうだい」
「ハヤちゃんって、休学してたんでしょ?約2年。 つまり、かがみ達とは学年が違っちゃうんじゃない?ゆーちゃん達と同学年にさ」

「ああ、それは平気だよ。あの学校には「特別休学制度」ってのがあって、「司法試験に絶対に合格する事」っと言う条件を満たせば、認めて貰えて「通ってた事にしてもらえる」って事になるから、留年さえしなければ、かがみと同じタイミングで卒業とか出来るんだよ」

「成程〜。良かったね、かがみ」
「そ、そうね」

実際、そんなのがあるか不明ですが、ツッコミは無しで。


その夜。

「成程な。ハヤテ君が弁護士か」
「まあね。ハヤちゃんらしい理由だったよ」
「そう、だったんだ」

「ちょっと残念?一緒の教室で勉強できなくて」
「うえ!?////////////////う、うん。少しだけ」
「そっか。でさ、お父さん」

「ん!?」
「あんま驚いて無いよね?知ってたの?」
「いんや、予想出来てたってだけさ」

「「え!?」」
「実はいうとな、司法試験予備試験の事も、歴代最高得点者の事も知ってたんだ。ハヤテ君は司法試験に挑んだんじゃないかとな」
「じゃ、じゃあなんで」

「確証が無かったからな。みゆきちゃんと一緒さ。 それにだ、理由があって黙ってるかもしれないって思って、言わない事にしただけさ」
「なんだ〜」


一方。

「お父さん、お母さん。話があるの」
「何だい、かがみ」
「どうしたの?」

「私ね、来年の司法試験予備試験、受けてみようと思ってるの」
「え!?何だい、それ」

かがみは出来るだけ簡単に説明した

「成程ね。 流石はかがみ、知ってたのか」
「ううん。ハヤテに教えて貰ったの。私は知らなかったわ」
「え!?ハヤテ君と連絡付いたのかい?」
「うん」

かがみは今日の事を話した。

「そうかい」
「それでね、受験費を貸してほしいの。 勿論、働いて返すわ」
「それは勿論さ」

「でも、別に借りなくても、それ位出してあげるわよ」
「ううん。私はもう成人してる。その辺はしっかりしておきたいの」
「分かった。じゃあ、ちゃんと返してね」
「勿論」


                   × ×


ある日。

この日、ハヤテは柊家に呼び出されていた。

「ハヤテ君、君が呼び出された理由、分かるね?」
「はい。大体で」

現在ハヤテは柊夫妻と向き合って座っており、勿論正座していた。
さらに、ただおさんには何時ものような優しい口調は殆ど感じられなかった。

「君はいきなり連絡を断ち、かがみを悲しませたね?」
「はい。言い訳は一切しません」
「でも、ただおさん。それは」

「分かってる。かがみから聞いたよ。弁護士になったんだよね?」
「はい」
「それはおめでとう。 それで、「驚かせたかった」と「一足先に弁護士になってかがみを最大限サポートするため」とも聞いたよ」

「はい。その通りです」
「理由としては正当性がある。 でも、君は僕との約束「かがみを悲しませない」という約束は反故した事には変わりないね?」
「はい。何度でも言いますが、言い訳はしません。理由はどうあれ約束を反故した事に変わりはないんですから」

ハヤテが言うと、ただおさんは目を閉じて暫く黙った後

「ハヤテ君」
「は、はい」

コツッ

「え!?」

ハヤテは頭をグーで軽く(痛み等は一切なし)叩かれた。

「今回は、これで許してあげる。でも、もうしちゃ駄目だよ」
「はい!!!」

何時もの優しい口調に戻っており、ハヤテは強い口調で返事した。

「あ、でも。一つだけ」
「へ!?」
「僕の事は、今まで通り「お義父さん」って呼びなさい」

「はい、お義父さん」
「じゃあ、私の事はお義母さんって呼んでね」
「はい、お義母さん」

こっそり聞いて居たかがみは安心の笑みを浮かべた。


                   × ×


ある日。

「ふぁ〜」
「ん!?眠そうだね、かがみ」
「ちょっとね」

「ふ〜ん」
「それより、ハヤテは今日から復学なのね」
「うん。申請は済んでるから、今日からだよ」

「やれやれ。やっと日常が戻ってきた感じね」
「そう?」
「ええ。 あ、ルカだわ。 ルカ、おはよう」

「あ、かがみ。おは・・よ」
「どうしたのよ。珍しい物を見つけたみたいに呆けて」
「だ、だって。 え!?え!?え!?」

「早く行きましょう。余裕あるけど、早めにね」
「ソ、ソウダヨネ」

混乱するルカと共に校内を歩いていると

「あ、アテネだわ。 アテネ、おはよ〜」
「ああ、かがみ。おはよ・・う・・ござ」
「何よ。アテネまで珍しいもの見つけたみたいな顔して」

「だ、だって。 だって」
「何よ、アテネ」
「ハ、ハヤテ!?ハヤテですよね」

「もう。友達の顔を忘れたんですか?酷いな」
「そ、そう言う訳では」
「もう、行きましょ」
「「ソ、ソウデスネ〜」」

時間を飛ばし、昼。

「それで、詳しい話をしてくれます?」
「ハヤテ君が突然連絡を断った理由等々を」
「ええ、勿論」

ハヤテはかがみ達にもした話を話した。

「そう言う事だったんだね。やれやれ」
「そう言えば、そう言う制度があった事を忘れてましたね」
「珍しいね。天才アテネが」

「学校生活が楽しすぎて、頭から吹き飛んでましたわ。こんなに充実した学生生活は初めてですし」
「成程ね。じゃあ、私もパパとママに相談して受けようかな、予備試験」
「私は・・もう少しゆっくり考えますわ。来年まで時間がありますし」

「ふ〜ん。私はやっぱりさ、パパやママにこれ以上負担掛けられないし。予備試験が受かれば大学院に行くという経済的負担をかけないし」
「そうですね。ですが、予備試験の合格率は毎年2〜3%ですから、その辺も考慮に入れてみては?」
「そっか〜。アテネと一緒で私も来年の受け付け締め切りまで考えるか」

「そうしなさい。私はもう両親に相談して、受ける気満々だけどね」
「「ああ、そう」」


ほぼ同時刻、別の場所。

「ほ〜っ、柊の彼氏がな〜」
「凄いよね。最難関って言われる試験に一発で合格しちゃうんだから」
「ホントよね。綾崎君の凄さ、改めて思い知ったわ」

こなたはみさおとあやのにハヤテの話をしていた。

「これでなんかあった時にハヤちゃんに頼めるし、凄い友人を持ってるよね、私らは」
「そ、そうだな」
「どうしたの?みさちゃん。様子、変だよ」

「き、気のせいだゼ」
「そう?」
「(何だろうな。この込み上げて来るもんは。嬉しいだけじゃねえ、それ以上の何かがあたしの中に芽生えてるゼ)」

「「???」」
「どうしたんだろうね、みさきち」
「(若しかして・・)」


                   × ×


ある日。

「そう言えばさ。戻って来て間もないハヤちゃんに言うのはあれなんだけどさ」
「ん!?何?」
「ハヤちゃんがいない間、結構大変だったんだよ」

「え!?何が?」
「色々物足りなかったし」
「それはごめん」

「でも、特に大変だったのはかがみだよ」
「へ!?」
「特にここが」

 ムニッ ←こなたがかがみのお腹をつまんだ。

 「げんこつ」ポカ〜ン

「それは失礼なんじゃない?こなたさんや」
「ヌググ」
「全く。こなたは変わってないんだから」

「・・・」
「な、何?鉄拳制裁貰って笑って」
「いやね、やっと日常に戻ったんだなって思っただけだよ」

「ああ、そうですか」
「あ、そうだ。聞き忘れてたんだ」
「何を!?」

「ハヤちゃんさ、司法修習って1年間だったんでしょ?」
「そうだよ。司法試験に合格した年の12月から翌年の12月まで」
「その間さ、告白とかされなかったの?ハヤちゃんはオモテになるし」

「へ!?そ、それは・・無かったけど」
「ハヤテ、本当の事言ってる?」
「も、勿論」

「へ〜」
「相変わらず嘘下手だね〜。本当の事言って楽になっちゃいなよ」
「じ、実は、10人位に告白されて」

「で、どうしたのよ?」
「勿論断ったよ。「結婚を考えてる恋人がいます」って」
「そう」

「でも、流石ハヤちゃんだよね〜。そんな所でも告白っすか」
「悪かったね」
「・・・」

「ん!?かがみ、どうしたの?」
「・・・何でもないわ」
「そう?」


                   × ×


ある日。

「ん〜っ♪お兄ちゃ〜ん♪」
「あ、あの」

休みが取れたつかさは、遊びに来たハヤテに甘えていた。

「お兄ちゃ〜ん♪」
「つかさは相変わらずハヤちゃんに甘えてるね〜」
「こらつかさ」

「何〜、お姉ちゃん」
「あんた、ハヤテに甘えすぎよ」
「良いじゃん〜。甘えたって〜」

「節度を持ちなさいって言ってるの!!ほら、離れて」
「い〜や〜だ〜」
「つかさ!!」

「あの、つかささん。もう僕らは成人してるんですから」
「関係ないもん!!お兄ちゃんに甘えられない時があったんだもん」
「そ、それは」

「それとも、妹の私に甘えられて嫌なの?」
「そ、そう言う事では」
「じゃあいいじゃん。 お兄ちゃ〜ん♪」

また甘え始めたつかさに本人以外は溜息をついた。
すると

「お兄ちゃん」
「へ!?  !!!!」
「「!!!!」」

つかさは突然ハヤテにキスした(勿論?口に)。

「つ、つかさ!!!!!あんたね」
「お兄ちゃん、大好きだよ」
「は、はあ」

結局、つかさはハヤテにべったりのままだった。


                   × ×


ある日。
この日、ハヤテはかがみの勉強の手伝いに来ていた。

「ねえハヤテ」
「ん!?何?」
「ハヤテってさ、今でも私の事、好き?」

「勿論、大好きだよ。当たり前でしょ」
「そう」
「どうしたの?突然」

「ハヤテ」
「へ!? ってうわ!!」
「ハヤテ」
「か、かがみ!?  !!!」

ハヤテは突然かがみに大人のキスをされた

「ま、まさかかがみ」
「違うわ。そんな真似はしないから」
「そう」

「でも、暫くこうさせて」
「好きにしてよ」

その後は部屋に沈黙が訪れていたが

「かがみ、ちょっといい?」

みきさんは室内の状況(かがみがハヤテをベッドに押し倒してる)を見ると、無言のままドアを閉めた。

かがみは直ぐにハヤテに視線を戻すと、少しの間見つめ合った後

「ちょ、ちょっとお母さん!!!」

慌てて母を追いかけ

「大丈夫よ〜。お母さん、「そう言う事」には寛大だから」
「違うから!!!勘違いだから!!」
「あ、何だったら、お母さん買い物に行って来ましょうか?1時間程」

「違うから余計な気を使わなくても良いわよ!!」
「え、えっと」

結局、誤解を解くのに1時間程掛かったそうだ。


                   × ×


ある日。

ハヤテが1人で大学の校内を歩いていると

「あ、ハヤテお兄さん」
「ん!? ああ、いずみちゃん。久しぶり、だね」
「うん♪」

ダキッ

「え、えっと。どうしたの?」
「別に〜♪」

いずみはハヤテの腕に抱き着いていた。

「ハヤテお兄さ〜ん♪」
「どうしたの? 甘えたいのかな?」
「さあ〜」

「まあ、好きにしていいよ」
「フフッ♪」
「・・・」

「ん!?」
「あ、ゆたかさん。お久しぶり、ですね」
「あ、はい」

「ほら、ゆたかちゃんも来なよ」
「え!? で、でも/////////////////////」
「良いよね、ハヤテお兄さん」

「別に構わないよ」
「折角だから、さ」
「じゃ、じゃあ//////////////////」

ゆーちゃんは、いずみが抱き付いて無い方の腕に抱き着いた。

「(やれやれ。2人ともどうしたんだろ。ゆたかさんはともかく、いずみちゃんにはお兄さんが居るのに)」

2人が抱き付いてきてる理由はハヤテには理解出来無い様だった。

すると

「ハ〜ヤ〜テ〜」
「か、かがみ」
「何やってるのかしら〜」

「あ、いや。これは、その」
「フフフッ♪」
「もう。邪魔しないでくださいよ、先輩」

「邪魔するわよ〜♪ ハヤテ、来てもらおうかしら〜♪」
「は、はい」


「(全く。地獄耳なんだから。もう少しハヤテお兄さんに抱き着いて居たかったのに)」
「(いけない事なのに、もう少しあの時間が続いて欲しかったって思ってる。駄目だな、私)」


                   × ×


ある日。

「は〜っ、テストか〜」
「ルカ、毎回毎回情けない声出さないでくれます?」
「だって〜」

「気持ちは分かりますけどね。テストというのは、大小問わず大変ですし」
「でしょ〜?流石ハヤテ君。分かってくれると思ってたよ」
「は、はあ」

「でもさ、ハヤテ君も大変だよね。復学してそんな経ってない時にテストって」
「まあ、勉強してますし、大丈夫かなっと」
「やれやれ」

「ですが、ハヤテはずっとマシですわよね」
「何でさ」
「超大変な試験を突破した後ですからね。そう言う意味では」

「確かにね〜。その頭の良さを、少しは分けて貰いたいよ」
「あ、あはは」
「ルカ、そう思うなら、ハヤテ程じゃ無くてもいいから、勉強しなさい」

「してるよ〜。でも、元々の能力値はこの中じゃ私が一番下だし」
「・・ルカ、一瞬つまってしまった事を、心からお詫びしますわ」
「いいって。あ〜あ〜、何とかならんもんかね〜」

愚痴るルカにハヤテは優しく諭し、かがみとアテネは呆れるのみだった。


                   × ×


ある日。

「ん!?電話だ。 はい、もしもし」
『ハヤテ君かい?僕だよ』
「あ、お義父さん。どうしました?」

『今平気かい?』
「はい、大丈夫ですよ」
『今年のクリスマスなんだけどね、どうなのかなって』

「レストランを探してるんですけど、中々予約が取れなくて」
『そうかい、間に合ってよかったよ』
「へ!?」

『実はね、今年は家でパーティをしたらどうかなって。勿論君も一緒に』
「え!?僕もですか? ですが、家族の団欒に僕が」
『おや?君は家族じゃないのかい?』

「そ、そう言う意味では。っと言うより、まだ早い気が」
『気にしなくていいよ。で、どうなんだい?』
「そうですね。折角のお誘いなので、ありがたく厚意を受け取らせて貰います」

『じゃあ、楽しみにしてるよ。 ああ、もう一つ』
「はい?」
『悪いんだけど、また家の神社を手伝ってほしいんだ』

「それは構いませんよ」
『じゃあ、クリスマスに家に来たら、そのまま泊まり込みで手伝ってくれるかい?』
「えっと。お嬢様に確認して、折り返させてもらっていいですか?」

『勿論だよ。じゃ』
「あ、はい」

ハヤテは電話を切ると、

「おお、そうか。今年はかがみ達の所でか」
「あ、はい。それでですね、神社の手伝いをお願いされたんですよ」
「泊まり込みの、か?」

「はい」
「構わんよ。しっかり手伝って来い」
「すみません」

「気にすんな。司法修習で忙しい時も、執事の仕事はやってくれてたじゃないか。それ位の我が儘なら、喜んで聞くさ」
「すみません。ありがとうございます」
「いいって。ただし、向こうの家族に迷惑かけんなよ」

「それは勿論」
「って釈迦に説法だったな。ま、手伝いがあるとはいえ、楽しんで来い」
「はい」


                   × ×


今日は、クリスマスイブだ。

「「「「「「「かんぱ〜い」」」」」」」
「それにしても。去年は出来なかったけど、今年は彼氏君含めてのパーティが出来るわね」
「これぞ、真の一家団欒だね」

「「え!?」」
「ホントだね。まさに、って感じだね」
「ハヤテ君がかがみと結婚すれば、文句なしの、ね」

「も、もう/////////////////////////皆して/////////////////////////////」
「あ、あはは//////////////////////////」
「それにしても、彼氏君が弁護士になってだなんてね」

「ホントね。これで何かあった時は頼めるわね」
「あの。弁護士に何か頼むって、出来るだけない方が良いんですが」
「「分かってるよ〜」」

「ホントに分かってるのかしら」
「あ、そう言えば。1ヶ月位前に東京で彼氏君見たんだけど、あれは?」
「司法修習の時ですね。その時は・・確か裁判見学だったはずです」

「へ〜。成程ね」
「って、いのり姉さん。ハヤテを見かけてたの?」
「まあね。でも、かがみには言わない方が良いと思って、黙ってたのよ」

「成程ね」
「なんか、ごめんなさいね」
「良いわよ、別に」

その後は何気ない会話をしつつ、ご馳走を食べていた。
すると

「あれ?お兄ちゃん、どうしたの?」
「え!?あ、いえ」
「何か、気に入らなかった?」

「そうではなくてですね、こんな「当たり前で普通の家庭」が温かくて」
「そう、だったわね。かがみ達から聞いてるけど、ハヤテ君は家庭環境に恵まれてなかったものね」
「大丈夫だよ。今まで味わえなかった分、存分に楽しんでくれて」

「そう、ですね。ありがとうございます」
「「いえいえ」」

その後も楽しい楽しいパーティは続き、食事も話題も尽きたので、お開きとなった。
すると

「あ、そうだ。ハヤテ君、これは僕達からのクリスマスプレゼントだよ」
「え!?」
「貰った事無いって聞いてるから。だから、初めての「両親からのクリスマスプレゼント」よ」

「・・・」
「ハヤテ君?」
「僕は、本当に幸せ者ですね」

「何言ってるんだい。君はかがみを幸せにしてくれてる。お互い様だよ」
「お義父さん、お義母さん」
「さ、受け取って」
「はい」

何を貰ったかは、ご想像にお任せいたします。

色々割愛し、寝る時間。

「ねえお兄ちゃん、今日は私と一緒に寝ようよ」
「「え!?」」
「お姉ちゃんとは何時でも寝れるじゃん。今日位さ」

「しかし」
「も〜。早く寝よ、私明日も仕事だし」
「あ、いや」

ハヤテを自室に連れて行ったつかさにかがみは

「今日位は、大目に見てあげますか。 お休み」

追いかけたりせず、自室に引き上げた。


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以上です。

では。