Re: ハヤ☆すた 短編 (11月5日更新) ( No.4 )
日時: 2015/11/05 01:46
名前: masa

こんにちはmasaです。

本編の更新です。

どうぞ。
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「さあ、始まるザマスよ」
「行くでガンス」
「フンガー」
「まともに始めなさいよ!!」
「あ、あはは」


                   × ×


ゴールデンウイークも終盤のある日。ハヤテは柊家に遊びに来ていた。

「ねえねえハ〜君。ハ〜君は、宿題とか終わった?」
「へ!?」

ハヤテはかがみと話していたが、つかさが頃合いを見て話しかけていた。

「ほら、長い休みってさ、油断してついつい遊んじゃうよね」
「まあ、気持ちは分かりますよ」

照れで頬を掻きながらつかさは言っていた。

「分かるって。私は殆ど終わってるんだけど」
「すみません。僕はもう全部終わってるんですが」
「え!?ハ〜君はともかく、お姉ちゃんも?ずっと一緒に遊んでたのに」

「つかささん、どういう生活リズムなんですか?」
「えっと、お昼ぐらいにお母さんに起こしてもらって、その後こなちゃんやお姉ちゃん、ハ〜君とも遊んで、夜にちょっとだけ宿題するんだけど、9時には寝ちゃうんだよね」

「そうね。お母さんが起こさないと夕方ぐらいまで寝てるもんね」

「ハ〜君はどうなの?」
「僕はですね、5時には起きますね。それで、朝食の準備などをして、その後他の執事仕事をして、合間に宿題を含めた勉強をしてますね。夜は寝る前に勉強をして、3時には寝ますね」

さも当たり前のように自身の生活リズムを言ったハヤテに

「ハヤテ、恋人として言わせてもらうわ。早死にするわよ」
「ハ〜君、その生活リズム辛くない?」
「慣れてますから」


                    × ×


また別の日。

「かがみ〜。みゆきちゃんからお電話よ〜」
「ほ〜い」

『宿題の答え合わせを兼ねて勉強会を開きませんか?』
「いいわね。あ、じゃあさ、ハヤテも誘っていい?」
『構いませんよ。ハヤテさんがいると、心強いですから』

また別の日。

「かがみ〜。こなたちゃんからお電話よ〜」

『宿題の掃除を兼ねて勉強会をだね』
「あんたの場合、私の答えを写すだけだろうが!!!」

で、

「宿題写させてちょ」
「自力でやりなさい!!休み明けにテストがあるんだから、散々たる結果になるわよ!!」
「そ、そうだよね。自力でやった方がいいよね」

「大丈〜夫。私は一夜漬けとか慣れてるし」
「自力でやれ!!」

するとこなたは口を尖らせ

「いいもん。ハヤちゃんに聞くから」

こなたは部屋を出ようとした。だが、肩を強い力でつかまれた。
後ろから殺気が放たれている。こなたは振り返れない。

「ハヤテはね〜。普段執事の仕事とかで忙しいの。ハヤテは優しいから、あんたが「宿題教えて」って言えば、教えてくれるでしょうね。でもね、ハヤテの仕事の邪魔をすることに変わりはないの。ハヤテに迷惑がかかるような事したら、私許さないわよ」

後ろからの殺気が強まった。こなたは振り返れない。

「かがみん、落ち着いて」
「あら嫌だ。私はと〜っても落ち着いてるわよ。うふふ」

肩を握る力が強まった。こなたは振り返れない。

「ハヤちゃんには電話しないから、許して」
「よしっ」

ようやく手が離れた。

暫く勉強会をしていると。

「お邪魔します」
「「「いらっしゃ〜い」」」

みゆきさんが合流してきた。

「あら?ハヤテさんは来てないんですか?」
「一応は誘ったんだけどね。忙しいって」

「残念だね、かがみ。青春出来なくて」

からかうこなたを無視し

「全然やってないじゃない。連休中何やってたの?」

こなたとつかさは思い出すように上を向き

「私は、計画的にやろうとしたんだけど、なんだかんだで」
「計画倒れか」
「私はね、ネトゲして、寝て。ネトゲして、寝て。で、電話した」
「お前は、「罪悪感」って言葉を覚えろ!!!」

その日の夜。

トイレに起きたかがみがつかさの部屋の前を通ると、明かりが漏れていた。

「結局、自力で頑張ろうとしたのね」

机で居眠りする妹を見て、かがみはほほえましく見ながらそう判断した。

「根が真面目なのね。   でも、正解率は見るに堪えない」


                      × ×


休み明けの陵桜。

「皆、連休中は楽しく過ごせたか?まあでも、宿題やら休み明けのテスト勉強やらで楽しめんかったやろうけど」
「まあ、僕はいつも通りでした」

「ほうほう。期待しとるで、転校生」

「先生、私もいつも通り遊びまくりました」

「ほほ〜う。後でゆっくり話そうか」

こなたの言葉に黒井先生は怒りマークを浮かべていた。

放課後。こなた、かがみ、つかさ、ハヤテはゲームセンターに来ていた。

「そう言うのって、取れないようになってるんじゃないの?」

こなたはユーフォーキャッチャーに挑戦しようとしていた。

「物にもよるけどね。取れやすくなってたり、取りにくくなってたり」

こなたが挑戦すると、一発で成功していた。

「こなちゃん凄いね」
「これはねらい目だったし」

自慢気なこなたにかがみは

「(これだったら私がやっても取れるんじゃ)」
「って思ってない?」

図星なので顔を赤くしつつ

「まあ、1回だけやってみるわ」
「お姉ちゃん頑張って」

かがみが挑戦したが、取れなかった。

「取れたと思ったのに」

その後も5回くらい挑戦したが、取れなかった。

「偉い人は言いました。「ユーフォーキャッチャーは貯金箱である」と」
「上手いわね、その人」

落ち込むかがみにハヤテが

「取ってあげようか?」
「良いの?」
「任せてよ」

そう言うと、ハヤテは筐体と暫く睨めっこし、1回で人形を取った。

「凄いわね。私がやっても取れなかったのに」
「コツがあるからね。アームのパワーやバランス、景品の材質とかを考慮しないと」

「私が言うのもあれだけど、通だね、チミ」
「ま、まあ後は愛だね。「かがみの為に取りたい」って思ったら、思いのほか」
「うえ!?私の為!?///////////////////」

「かがみん〜。僻み受けるからここで青春しないほうが」
「うるさい!!」

その後も幾つかのゲームで遊び

「こなちゃん上手だね」
「凄いね。「才能云々」じゃないよ、これ。幾らつぎ込んだの」
「まあそれなりにね。私よりハヤちゃんだよ。上手じゃん」

「僕の場合、大会とかに出ると賞金とかもらえるでしょ?それが目的だったし」
「ハヤテ、貴方の場合、暗いわ」

「ま、まあでも。ゲームで鍛えたスキルって、日常生活じゃ役に立たないんだよね」
「そうね。あんたを見てるとよ〜くわかるわ」
「確かにね」

「あのね、ハヤテにも言えるんだけど、それ」
「ま、まあでも。僕は実益を兼ねてるし、今日はかがみの前でかっこ悪いところ見せられなかったしね」
「ハ、ハヤテ」

「お2人さ〜ん。ここでの青春はほどほどにね」


                    × ×


別の日の陵桜。

「泉〜。なんや、泉は今日は休みかいな」
「(こなたが?珍しいな)」

黒井先生が職員室に戻ると

「黒井先生、泉さんからお電話ですよ」

「はい、変わりました」
『あ、先生。今日病欠したいんですけど』
「何や珍しいな。風邪かいな?」
『いえ、五月病が酷くて』
「ええからはよ来んかい!!」


放課後。

「おーい、帰るわよ」

かがみ達が誘いに来ると、こなたが鞄に教科書類を押し込んでいた。

「どうしたの?そんな鞄をパンパンにして?」
「いやさ。明日からテストでしょ?だから一夜漬けしないと」
「あのね。テストの前日だけやっても間に合う訳ないでしょ」

「でも、私はこれでいつも乗り切ってるし」
「そう言えば、昔っからそうだね、こなたは」
「昔からって。筋金入りね。まあ、どこまでできるか楽しみにしておくわ」

そして無事にテストも終わり。

「まあまあね。ハヤテとつかさはどうだった?」
「き、聞かないでほしいかな」
「僕は、努力の結果が出せたかな」

「じゃあ、一夜漬けちゃんはどうだったかな?」
「お蔭さまでばっちり」

こなたはかがみと同じくらいの点数だった。

「納得いかねえ!!」


                     × ×


また別の日。

「うう〜。だるい」
「こなた〜。帰るよ〜」

ハヤテとこなたはかがみと共に近くの本屋に来ていた。

「ハヤテが「こなたがだるそうにしている」って言ってたけど、寄り道には付き合うのね」
「まあね。  お、コンプ祭りクオカード全種類そろえねば。バイト代突っ込むぞ」
「成程。こなたのバイトの理由はそこか。 相変わらずだね」

ハヤテは呆れるやらの突込みを入れた。

一行は本屋を出て、バスを待っていた。

「全く。「五月病で」病欠しようとするなんて、初めて聞いたわよ」
「まあ、こなたらしいけどね」
「だよね。でもさ、「病」っていうぐらいだから、認められてもいいじゃん」

「あのね、そんな事言ったら、「仮病」も認可されることになるでしょ」
「成程。だったら、仮病もお医者さんで処方箋を」
「出来る訳ないでしょ」

話題を切り替えるようにつかさが

「あ、あのさ。五月病ってどんなのだっけ?」
「はあ。ハヤテ」
「こ、この場合はみゆきさんに聞いた方が」

話を振られたみゆきさんは。

「入試や入社と言った大きな目標を達成した達成感や、4月から始まった新しい人間関係が思うように行かない、想像していた新生活とのギャップからくる無気力や倦怠感をさします。なので、体がだるいだけっていうのは、五月病と言えるかどうか」

「流石ですね。見事な知識量ですね」
「いえいえ」

ハヤテがみゆきさんを褒めると

「ん!?どうしたの、かがみ」
「別に」

ふくれっ面になったかがみに

「僕、何かしちゃった?」
「自分の胸に聞いたら」

不機嫌になったかがみにハヤテは首を傾げ、こなた達は気を使ったのか話題を振らなかった。


                   × ×


また別の日、陵桜。

「どうしたのゆきちゃん。ため息なんかついて」

元気が無いみゆきさんにつかさは話しかけ、ハヤテは心配そうな視線を送っていた。

「実は、歯医者さんが怖くて、逃げていたら益々虫歯が進行してしまって」
「ああ、前に言ってたね。こういうのってさ、何度話しても怖いよね」
「気持ちは分かりますが、「乳歯」ならまだ救いようはありますが、「永久歯」である以上出来るだけ早く手を打たないと」

「でもさ、なんでそこまでになるまでは医者さんに行かないの?」

突然現れたこなたを特に気にせず

「よくない事だとはわかっているんですが」
「やっぱり逃げちゃんだよねえ」
「我慢できるからっていう具合に」

「歯医者さんってそんなに怖いの?行った事無いから分かんないや」

首を傾げるこなたにみゆきさんとつかさは

「歯医者さん独特の薬のにおいとか、待っている間の緊張感とかが」
「それに一番、ドリルの回転音だよ」

「おお。 ねえねえハヤちゃん。ハヤちゃんは男子だから、ドリルの音とかあこがれるんでしょ?」
「あのねこなた。こなたが思ってるドリルの音と、歯医者のドリルの音は本質が違うって」

ハヤテの指摘にこなたはやっぱり首を傾げていた。

「何時も思うんだけど、歯科助手とか受付の人って美人の人とか多いよね」
「採用する方の基準でしょうかね?」
「多分、怖い人とかが受け付けとかにいると、その時点で委縮するからだと思いますよ。女性の患者さんでも、「怖い人」がいたら嫌だと思いますよ」

ハヤテが持論を言うと

「美人歯科助手とドリルか」

「こなた?そっち方面の妄想は止めてね」

「ハヤテさん、やっぱり男性は喜ぶんですか?」
「まあ、いると思いますけど、男でも歯医者は嫌な人は嫌ですよ」
「ふ〜ん。あ、じゃあさ、女性向けの歯医者さんってどんなのかな?」

つかさが聞くと、ハヤテ以外の女性陣は

「やっぱ、その匂いとやらを消してもらわないと」
「後、座る椅子はマッサージ付きのリクライニングチェアだね」
「でしたら、アロマテラピーもですね。治療開始と共に足裏マッサージをしてくれるとか」

「じゃあさじゃあさ、気を紛らわせるためにゲームもできるとか」
「口空けたままじゃゲームし難いんじゃ」
「ですが、気を紛らわせてくれるっていうのは良いですね」
「そうだね」

盛り上がる一方、ハヤテは沈黙を守っていたが

「あの、そこまでしたら治療費等々が大幅に増えちゃうと思いますが。それに「歯の治療」と言う本質は変わらないと思いますが」

的確なツッコミに

「やっぱり、歯医者さんは嫌ですね」
「だよね」


                    × ×


「何と」
「どうしたのよ?」

漫画雑誌を読んでいたこなたが突然声を上げ、かがみが聞くと

「いやさ、好きな作品がアニメ化する事になったんだけど、ドラマCD版とキャストが全然違うんだよ」
「そうなの?私はドラマCD買わないから、気にしないけど」

「いやいやかがみん。ドラマCDを聞きなれた人にはアニメ化した際どうしても違和感が拭えないのだよ」
「そうかしら?原作と声があってれば気にしないと思うけど」
「だね。でもさ、ドラマCD版とアニメ版。違う作品だと思えばそれはそれで楽しいと思うけどね、僕は」

「おお〜流石ハヤちゃん。気が合うね〜」
「そうだね」

すると

「ハヤテ、私もそう思うわよ。「私と」気が合うんでしょ」
「へ!?あ、うん」

「ヤキモチですか〜」
「なんか言ったかしら?」
「お気になさらず〜」
「???」


                     × ×


こなた達は放課後ファストフード店に来ていた。
補足すると、ハヤテとこなたが隣通しで、かがみとつかさが横並びです。
みゆきさんはこなたとは反対側のハヤテの隣です。

「さて、みゆきさんが余らしたナゲットを誰かがいただくのですが」
「まあ、この場合は無難にジャンケンじゃない?」

ハヤテの提案にこなたはチッチッチと指を横に揺らし

「ジャンケンだとさ〜遺恨とか残りそうじゃん?だからさ、睨めっこで勝負しよ」
「そんな子供じみた事を」
「まあまあ。睨めっこ面白そうだよ」

「かがみんが圧勝しそうだね」
「なんか言ったか?」

怒られそうになったので

「じゃあ早速。睨めっこしましょアップップ」

全員で変顔したすると

「ど、どうしたの?かがみもつかささんも爆笑じゃん」
「だ、だってさ」

笑いすぎて言葉にならず、説明不能だった。

「あら?どうしたんですか?」

トイレから戻ってきたみゆきさんが爆笑する柊姉妹に聞くと、少し落ち着き

「だってさ、こなちゃんが」
「面白すぎるのよ。ハヤテもこっち来て見なさいよ」

ハヤテは席を立ち、こなたと向き合う形となり、渋々こなたはさっきの変顔をした。

「す、すごいねこなた。面白すぎだよ」
「ホントですね。一芸入試に役立ちそうですね」
「こなた、やってみなよ。絶対に受かるって」

「なんか、複雑なんですけど」

大笑いする一行にこなたの心境は複雑のようだ。


                   × ×


「ねえねえハヤちゃん。ハヤちゃんは本読むの?」
「まあ、色々とね」
「へ〜。ハ〜君どんな本読むの?」

「えっと。勉強本もですし、お嬢様に合わせるために漫画やラノベも読みますね」
「へ〜。でさ、テレビとかでやる「漫画以外の読書時間の減少」ってどう思う?」
「どうって。それは事実なんじゃ」

「でもさ、活字本っていうけどさ、ラノベはどうなんだろ?」
「微妙だよね。漫画とラノベの境界線って僕の中じゃ曖昧だしね」
「同感だね。結論としては「活字離れ」って事らしいけど」

「でもさ、ネットで個人ブログとかで目にする機会は多いんじゃ」
「でしょ〜。分かんないもんだよね」
「まあ、テレビ番組は盛り上げるために「演出」と言う名の「嘘」も交えるからね」
「だね〜」

盛り上がる2人につかさはついて行けず、黙って聞くだけだった。
そして、ふと教室のドアを見ると、かがみが恨めしそうにハヤテと楽しそうに話すこなたを見ていたそうだ。


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以上です。

では。