Re: しあわせの花(ハヤヒナ)【ヒナ編最終回更新】 ( No.85 )
日時: 2012/09/15 04:23
名前: ロッキー・ラックーン
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7738

こんにちは、ロッキー・ラックーンです。
10月からは第3期ですね。
アテネがメインキャストに入ってない+ルカが入ってますが、どんなお話になる事やら…個人的にはすごくハラハラしてます。
とりあえず、ヒナの見せ場回を何回かお願いします!!

さて、今回はアフター第2話で、久々のハヤテ目線です。
こよーてさんよりリクエスト頂いた「旅行+ヒナ・アテネ邂逅編」となる予定です。

それではどーぞ!




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カポーン



そこには、一糸纏わぬ姿の若い男女ふたり。



「気持ち良いわね」

「そうですね…」



こんにちは、綾崎ハヤテです。なんだかとっても久しぶりな気がします。
いきなりヒナと裸で二人きりです。そうです、混浴です。

…分かります!
読者の皆さんが羨ましくて僕に石とか投げつけたい気持ちはよ〜く分かりますが、とりあえず落ち着いてこれまでのお話を聞いてください!!







     After第2話その@【 カポーンって擬音は誰が考えたんだろう? スゲーよね Mk-2 】









「ヒナのハンバーグ、とっても楽しみですわね!」

「そうだね、アーたん」



それは2週間ほど前、僕とアーたんで桂家にお泊まりしに行った日の夕方まで時をさかのぼる。
僕たちは二人で夕食の食材を買い出しに商店街まで来ていた。
右手にはヒナの持たせてくれたエコバッグを、左手にはアーたんの小さな右手を握っていた僕は、幸せのド真ん中に浸っていた。



「むむ、ハヤテ!あれはなんでしょうか?」



声に出すと同時に僕の手を振りほどいて、興味の対象まで全速力のアーたん。
容姿相応の好奇心に、思わず胸が温かくなる。コレが父親の気持ちというものなのだろうか。



「ハヤテ〜!聞いてますか!?」

「ああ、ゴメンゴメン…」

「ハイハイ、いらっしゃいませ〜!って、ハヤテ君にアリスちゃん!?」



そこは、いわゆる福引きの会場で、アーたんが興味津々に近付いて行ったガラポンの前に立っていたのは意外な人物だった。



「あら、歩さん!ごきげんよう。…コレは一体なんですか?」

「ごきげんよう…コレはね、アリスちゃん。ガラポンっていって、夢とティッシュの詰まった宝箱なのだよ!」

「ガラポン…ですか」

「こんばんは、西沢さん。今日は商店街のお手伝いですか?」

「こんばんは〜。そうそう、『どんぐり』から人を出して欲しいって…今、お店はマスターだけだよ。…おっと、ふたりともゴメンよ!いらっしゃいませ〜!」



接客に忙しい西沢さんに代わって説明すると、商店街での買い物2000円ごとに一回、クジを回せるというものらしい。
夕食の買い出しで2800円程の買い物をした僕たちにも、チャンスがあるという事だ。



「アーたん。ガラポン、回したい?」

「モチのロンですわ!ところでハヤテ、あのとってもイカした形のものは一体…?」



アーたんが指差すは、3等賞の「さすまた」だった。
う〜ん、お姫様の趣味は良く分からない。
っていうか賞品にさすまたって…。



「あれはさすまたって言って、近付いてくる暴漢から身を守るもの…って言えばいいのかな?」

「なんと!形だけじゃなくて用途までイケてるのですね!是非ともアレを手に入れて、ヒナに自慢したいですわね…」

「そ、そう…。じゃあ、黄土色の玉を出さないとだね。西沢さん、僕たちもお願いします」

「ハ〜イ、かしこまりました〜!それじゃ、レシートを見せてね」



買い物のレシートを西沢さんに預け、ガラポンの取っ手まで届かないアーたんを抱っこする。
普段は身長差があって意識する事が無いアーたんの髪の良い香りが鼻をくすぶった。



「アリスちゃん、頑張ってね!」

「黄土色、出しますわよ〜!…えいっ!!」



幸運の女神に好かれているアーたんであれば、自分の望むものを引き当てるくらい雑作も無い事だろう。
しかしながら女神様は「さすまた」ではいささかご不満があったらしく、ガラポンから出てきた玉は黄土色にしては輝きが強すぎる色だった。



「こ、コレは…」

「アリスちゃん大当たり〜!特等の温泉宿泊券、ご家族4名様ご招待〜!!」

「おお〜!スゴイよアーたん!!」



西沢さんの持つ鐘の音が商店街に響き渡る。
僕はアーたんの身体を「たかいたかい」して喜びを表現する。



「さっすがアーたん!強運の持ち主だね!」

「そんな事はありません、ハヤテ…さすまたが…」



なんとも名残惜しそうに、飾ってあるさすまたを見つめるアーたん。
彼女がアレを使って何がしたいのか、さっぱり分からない。
でもまあ、今日のお手柄のお礼も込めて、自腹で買ってあげようかな…。



「ハヤテ君、温泉行ったらヒナさんのお背中、流してあげるんだよ〜!」

「にっ、西沢さん!」

「ムフフ…照れるな照れるな、背中だなんてケチな事言わずに、全身余すとこなくハヤテ君の欲望のままに…」

「歩さん、ソレは当然の事として、問題はその後の事になってくるのですわ…」



僕とヒナの意思が全く働かないところで、次々と何かが決まっていく…。
でも、ヒナと一緒に温泉かぁ〜…。ウェヒヒヒ、胸が熱くなりますの〜!






・・
・・・
・・・・


「あぁん///もうハヤテ、ドコ触ってるのよぉ〜」

「フフフッ…ちゃんと全身くまなく洗わないといけないからね」

「んもう…じゃあ、ココもお願いしようかしら…」

「えっ、ヒナ。そこは…」

「ハヤテになら…なにされても良いのよ…」

「ヒナ…!では、遠慮なく…」


・・・・
・・・
・・







「お〜い、ハヤテ君!?」

「ダメですわ…完全に妄想に取り憑かれてしまってます。放っておきましょう」

「えっ!?でも、好きな人のこんなみっともないスケベ顔を、野晒しにはできないよ…」カシャッ

「歩さんは歩さんで、本当にハヤテの事が好きなのですね…」

「うん、それだけは誰にも負けない…!」カシャッ

「分かりました。ちゃっかりケータイのカメラで撮ってるのは見逃した事にしますね…ハヤテ!!そこは男湯ですよ!!」

「…うわぁ、また変態野郎か!?…あれ、夢…?」

「「はぁ〜、やれやれまったく…」」



少女たちのため息が商店街にこぼれた。
…ていうか、いつの間に僕はこんなキャラになったんだ!?(←だいぶ前からです)
僕はただ純粋にヒナを愛してるだけですよ〜!!



「ハイハイ、読者さんへの言い訳は良いですから、そろそろ帰りましょう。ヒナが待ってます。歩さん、ごきげんよう」

「わわ、待ってよアーたん!!…あ。では西沢さん、失礼します」

「ウフフ、またね。ヒナさんによろしく〜!」



ブンブンと手を振って見送る西沢さんのワルそうな笑顔が僕の目に入る事は無かった。



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「「こんばんは〜!」」

「は〜い。二人ともいらっしゃい!」



桂家に到着。お義母様が優しい笑顔で僕たちを迎えてくれる。



「アッちゃん、パパとのお買い物はどうだった?」

「はい、とっても楽しかったです。それとおば様!今日は素敵なお土産がありますの」

「ん、何かしら〜?ひょっとして、商店街の福引きで温泉でも当てた〜?」

「さすがおば様!バッチリこれまでのあらすじを読めてますわね」

「えへ〜、アッちゃん先生のおかげであります!…ハヤテ君!」

「ハイ!」

「私はいつでもおばあちゃんになる心の準備は出来てるからね!」(ビシッ)



素敵な角度で親指を立てるお義母様。
言っている意味がなんだか良く分からないけど…

あ、まさか!?



「ハヤテ君も男の子だもんね〜。大丈夫!!ヒナちゃんを愛してるのは分かってるから(性的に)」

「ななな、なんですか!?(性的に)って…。僕はヒナとは清いお付き合いを…」

「『ハヤテになら…なにされても良いのよ…』な〜んて!」

「ゲゲ…!?」



したり顔のお義母様に、僕は絶句する。
まさかこの二人の前では妄想すらもアウトになるとは…
作者は僕たちを幸せにする気はあるのか!?(←失敬な)



「玄関で何を騒いでるの、ハヤテ?」

「「ヒナ!」」

「二人ともおかえり」

「ただいまです、ヒナ」



ようやく現れるは、愛しくて仕方ない僕の恋人。
エプロン姿がとてもカワイイ。



「ヒナ、温泉ですわよ!」

「温泉?」



ヒナから頭を撫でられ、とても居心地の良さそうなアーたんが差し出すは、先ほどの福引きで当てた旅行券。
そこに書いてある文をヒナが読み上げる。



「ん〜、どれどれ…。『ご家族で楽しむ温泉!日頃の疲れが吹き飛ぶ2泊3日!移動はモチロン、ひこう…』」

ドサッ!





「大変ですわ!ヒナが『飛行機』の文字だけで白目むいて失神してますわ!!」

「それは大変ね!さあハヤテ君、眠れるお姫様に目覚めのキスを!!」

「あわわわ!大丈夫ですかーー!!?」



その日の食事当番は僕が代わりました。
アーたんの前でのキスの連続記録(=二人きりで出来ない記録)も更新…orz

前略お嬢様、桂家は今日も平和です。



【つづく】


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【あとがき】

ハヤヒナ+アリス・ヒナママの温泉旅行、導入編でした。
回を増すごとに、エロエロでヒナヒナになるハヤテ君…ヒナに愛想を尽かされないか、作者ながら不安でなりません。笑
では、解説いきます。


■サブタイトル

アニメ第1期22話を思い出して。
1期のサブタイトルを色々調べてたら、深夜34時アニメと言われていた頃がとても懐かしくなりました。
あの頃のノリを3期に求めては、ダメでしょうか…?


■幸せいっぱいハヤテ君

ママに頼まれて娘と二人でお買い物。
こーゆー日常のアリスとの絡みをガシガシ書きたかったんです。これからも頻繁にあるかと思います。


■福引き

抽選自体はアリスの強運なので仕込みナシです。
4人分出してくれるだなんて、景気のイイ福引きですね。雪路?…宿直室に篭ってるんじゃないでしょうか?笑
ところで、アマ●ンで「さすまた」を検索してみたところ…1万円くらいしました。ビックリ!


■ハヤヒナ妄想族

ウチのハヤテ君は、原作のヒナに負けない妄想脳の持ち主です。
ヒナのドコを洗おうとしたのでしょうか?けしからん!!
しかし、そんな妄想がことごとく叶ってしまうハヤテ…。うらやましい。

そして、完全に読者目線になる力を身につけているアリス・ヒナママ。
ハヤヒナにとっては恐ろしいの一言です。笑


■思わぬ試練

またまた下田と思いきや、飛行機で行くような場所に…。
ラブラブシーンへの道は険しく遠いものなのです。笑
頑張れ、ヒナ!




さてさて、ドタバタと始まりましたアフター第2話。
大まかな予定としては、アリス・ヒナママの猛攻にハヤヒナが耐えられるかといった感じで、さらにドタバタしていくと思われます。
まだその?以降は全然出来てないので、キリンのような長い首で待って頂けるとありがたいです。

あと、アフター第2話でいったんスレを終了させようかと思ってます。
いい加減下スクロールが面倒だろと思いまして…。
スレを移す事は考えてますが、移したスレで何をするかは未定です。汗
まだまだお付き合い頂きたく思ってる今日この頃です。



最後に白石涼子さん・田中理恵さん、ご結婚おめでとうございます!(すごく今さらですが)
末永くお幸せに。


では、ここまでありがとうございました。
次回お楽しみに!!