Re: 新世界への神話Drei 5月2日更新 レイアースクロス中 ( No.26 )
日時: 2012/05/14 19:39
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7129

黄金週間も終わり、だらだらとやる気がない。


みなさんも五月病には気をつけてくださいね。



それでは、今回から33話です。
今回の更新分は、ストーリーは進まず、ほんの遊びです。


どうぞ。


 第33話 激戦のはじまり

 霊神宮を目指すナギたち。

 激戦が近づくにつれ、身を強張らせて・・・

「やっぱり、俺的にはジェロニモが一番カッコいいと思う」

 ・・・とはいかなかった。

 達郎の発言によって、好きな超人は何だという白熱した議論が開始されたのだ。

「何言っているんだよ」

 塁が少々納得がいかない様子で達郎に詰めかかる。

「何でジェロニモなんだよ?必殺技がただ叫ぶだけっていうのはおかしいだろ?プロレス技じゃないの使う奴なんておかしいだろ?」
「何言ってるんスか塁さん!ジェロニモは人間でもサンシャインを倒したすごい奴ですよ!人間でもやればできることを証明してくれたんスよ!」
「けどその後超人になったはいいけど、あんまり目ぼしい活躍はないだろ!精々ハワイチャンピオンになったことしか触れていないって」

 二人の会話についていけないヒナギクらは、しらけた目で見ている。

「断然俺は、ジェロニモよりもアシュラマンがいいと思うけどな。冷血な魔界のプリンスが友情や師弟愛に涙するシーンは感動するじゃないか」
「ちょっと待ってよ、塁」

 以外にも、拓実が口を挟んできた。

「アシュラマンは、三つの顔に六本の腕と、ある意味じゃあ反則しているじゃないか」
「何言ってんだ。なんでもありなのが超人だろ」

 優馬が拓実に吹っかけたことで、二人が睨み合いをはじめた。

「優馬さん、僕は悪魔超人よりも正義超人が好きなんですよね。特にテリ?マンが」
「俺は悪魔超人派だ。悪魔将軍の強さは半端ないぞ」

 そして、佳幸たちまでもが話に加わってきた。

「僕はロビンマスクがいいと思うな。氷狩君は?」
「俺はウォーズマンだな」
「俺、キン肉万太郎かな」

 エイジのこの発言に、談義していた他の仲間たちは落胆の色を浮かべた。

「おいおい、一人だけ2世キャラ出してきちゃったよ」

 なんか一人だけ除け者にされている気がして、エイジは口を尖らせる。

「なんだよ、続編なんだから別にいいだろう」
「そうよ」

 花南も、佳幸たちに反論しだした。

「2世は青年誌での連載と、主人公のアホさが初代よりも目立っているから悪く見えるだけで、ケビンマスクのようないいキャラはたくさんいるわ」
「・・・花南姐さん、フォローしているの?」

 好きなキャラをけなされ、同じ賛成派のエイジは複雑な気分となる。

 少なくとも、花南はエイジのフォローをしたわけではないだろう。

「あのー、皆さん・・・」

 このままでは険悪な空気になりかねないと見たハヤテは、この場を収めようと仲裁に入ろうとした。

 したのだが…。

「なんですか、主人公なのに中途半端な人気順位のハヤテさん?」
「主人公なのに中途半端な順位だから、ハヤテさんはキン肉スグルですね」

 あくまでこの話題を続けようとする佳幸たちは、止めに入ろうとしたハヤテでさえそのキャラクターに当てはめている。

 そんな彼らの目が冷ややかであるので、ハヤテは少し傷ついてしまう。

「皆さん、そんな風に言うことはないでしょう!」

 普段はそれほど気にはしてないが、こうやって馬鹿にされたように言われると、やはり言い返さずにはいられなかった。

 しかしそんなハヤテは無視して、尚も話し続けようとする佳幸たち。

「もう、いい加減に…」

 思わず声を荒げるハヤテは、こうなれば実力行使しかないと踏んで力づくで止めさせようとした。

 だが、その寸前で彼らを黙らせたものがいた。

「甘いぞおまえたち!」

 突如として響いてきた声に、一同はその主と向き合う。

 彼らを前にして、ナギが尊大に胸を張っていた。

「真の超人好きなら、キン肉マンソルジャーに男の生き方を見るというのが、通というものではないのか!」

 これが何かの撮影だったら、彼女の背後に爆発といったようなエフェクトが追加されていただろう。

 それほど、ナギの勢いは凄かった。

「真・友情パワー、無言の友情のその素晴らしさ。何より、多くを語るより行動で示すという信念を前にして、こんなどのキャラが好きかでもめていることなど醜いものではないか!」
「た、確かに…」

 熱弁するナギのオーラに、佳幸たちは圧倒されていく。

「正義か悪魔か、人気があるかないかで物語は成り立てているのではない!面白いと感じるものが、人気を結び付けているのだ!」

 そう断言したナギを前にして、佳幸は彼女に後光のようなものを感じていた。

「なんだかよくわからないけど、すごい……」

 そこまで熱弁できるほど好きなわけではない彼らは、ただただ圧倒されるだけであった。

「なに、これ…?」

 一方で、話についていけないヒナギクたちはただただ呆れるばかり。

「私は、ブロッケンjrとジェイドの師弟コンビがいい…」

 そして、誰にも聞かれない小声で、腐女子的な意見を呟くのは千桜だった。

 なんともまあ、決戦前の会話とは思えない内容である。

 そんな話をしている間に、霊神宮に着くのであった。






話分かる人いるかな…?
次回は、いよいよ霊神宮編スタートです。