Re: 新世界への神話Drei 2月24日更新 レイアースクロス中 ( No.17 )
日時: 2012/03/01 17:44
名前: RIDE
参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=7129

ハヤテが連載再開されましたね。
久しぶりの話は面白かったです。

DVDも手に入れた人いるかな?


では、まずはレス返しから

絶影さんへ

>どうも絶影です。

どうも!
お久しぶりで嬉しいです!

>あわわ…すみません…レイアースというのが分からなくてどう書いていいものか(汗)
>それでもときたま知っている単語が出てくると『おお!』ってなりますね。

まあ、二十年近く前に連載されていた作品ですから、ご存知ないのも無理はないと思います・・・・。
それでもかすかに知っているというのは、それだけ有名だと言うことですかね?
CLAMP作品では結構メジャーな方だと思っています。
あまり詳しいことは書けませんが、これから説明とか入れていきたいと思います。

>光がランティスに告げたノヴァという名前。
>確か前にヒナギクを襲ったのが…。
>彼らはハヤテ達の戦いのどう関わっていくのか!

前回のことがありますからね。ノヴァとは戦わずにはいられないでしょう。
ハヤテたちがどう関わっていくか。それはあの人物が鍵となります。

>そしてやはり、大怪我を負っていた男というのが気になります!
>彼は再び(?)物語に絡んでくるのか!

しばらく話を進めていけば、彼の話も出てきます。
楽しみにしていてください。

>短くてすみませんorz
>それでは更新待ってます♪

短くても書いてくれて感謝しています。

絶影さん、ありがとうございました!

それでは本編です!


 3
 城の中庭では、セフィーロ、オートザム、チゼータ、ファーレンといった国々の首脳たちが会談を行っていた。会談といってもそんなに重苦しいものではなく、日常会話のような穏やかな雰囲気で話が交わされていた。

「すみません。うちの司令官がずっと厄介になりっ放しで」

 軍服を着た豪傑な印象を持つ男が、敬しく礼をする。

 彼の名はジェオ・メトロと言い、オートザムの副司令官。本来ならば司令官であるイーグルが出るべきなのだが、彼が口にしたとおりイーグルはセフィーロで療養中なので、ジェオが代理を務めているのだ。

「いえ、構わない」

 セフィーロ側として答えたのは、宝石が多く埋め込まれた冠を着けた者だった。

 低い頭身に若い顔立ち。一見すると十歳前後の子供のようだが、それに反して実は745歳と信じられないほどの高齢で、セフィーロで最高位の魔導師ある導師(グル)クレフ。柱制度がなくなってからのセフィーロを治めるため、尽力している人物の一人だ。

「こちらとしても、新しい制度を作るのために各国の良いところを参考にさせてもらっている」
「そのかわり、うちは環境汚染を止める術を研究させてもらってますし」

 柱の祈りによって支えられてきたセフィーロにとって、それに代わる秩序の構築は必須であった。オートザムも、機械化が進んだ代わりに装置なしでは生きていけないほど、大気が汚れてしまっていた。だから、自然環境がよいセフィーロに協力してもらっているのだ。

「完璧なものなんてありえませんわ」

 そう言って微笑むのは、チゼータ国の姫君タトラ。同じ褐色の肌とインド風の衣装を着た妹タータも頷いている。

「それぞれ足りないものを補い合っていけば、素敵ですわね」
「そういうことなのじゃ」

 この中では一番幼い、ファーレン国の第一王位継承者アスカが同意する。

 チゼータは領土が狭いため、国民の一部をセフィーロに移住させている。フェ?レンの指導者となるアスカはまだ幼いので、他国から多くのことを学ばせてもらっている。タトラの言うとおり、これら四国は足りないものをそれぞれ補う関係を形成していた。

 そんな関係を、クレフもやはり素晴らしいと思った後、こんなことを口にした。

「私は、この世界は変革を望んでいたのではないかと思うのだ」
「え?」

 クレフの傍にいる、彼の秘書的な役割を担っているプレセアと言う女性が首を傾げる。

「そうでなければ、異なった摂理形態が存在する理由が無い。自分以外のものと触れ合い、知ることで光ある世界へとなってもらいたかったのだと、そう思うのだ」

 全員、自然と天を仰ぐ。

 照らすから差し込んでくる日光が、眩しくも心地よかった。

「そしてそれは、世界の垣根すら越えることも踏まえていたのかもしれない・・・」
「私たちも、そう思うわ」

 こちら側にとっては異世界の地球出身者である海、風がアスコット、フェリオと共に現れ、さらに彼女たちに遅れて光とランティスもみんなの輪の中へと入っていった。

 会談は海お手製のケーキによって、そのままお茶会へと移行した。ケーキに舌鼓をうつその光景は、まさしく平和であった。

 しかし、それはあるものによって破られることとなる。

 ケーキを食する一同の中で、いち早く何かを察したクレフが目を細めた。

「導師、どうかしましたか?」

 彼の近くにいたプレセアがそれを見て尋ねてみる。

「邪悪なものが・・・・この場に現れようとしている!」
「なんだって!?」

 それを聞いた光は驚きをもって立ち上がる。ランティスだけは寛恕たちよりも早くそうしており、手には柄のみの剣を握っている。

「ランティス、おまえも気づいたんだな」

 ランティスは頷いて肯定する。

「・・・・今まで感じたものよりも、かなり強力だ」

 二人の緊張感を受け、光たちも険しい顔で辺りを見渡す。

「見てください!」

 風が自分たちから少し離れたところを指差す。

 そこに突然、放電しながら黒い球体が現れた。

「なんだ、あれは?」

 まるで夜の暗さを持つそれに不気味さを覚え、一歩引きそうになる光たち。

 何故こんなものがいきなり出現したのか?

 だが疑問はそれだけでは収まらなかった。

 その球体の内側から不意に何かが突き出してきて、ゆっくりと異形の生物が外へと出てきたのだ。

「魔物?」

 一体だけではなく、続けて別の魔物も姿を見せていく。その流れで、魔物の数が次々と増えていく。

 アスコットはそれらの魔物を見て怪訝を抱く。

「あんな魔物、見たことがない・・・・」

 魔獣を呼び出す招喚士であるアスコットは、魔物にも精通している。セフィーロ現れた魔物は全て知っている彼が存じないものが、目の前にいる。

 セフィーロで新たに生まれた魔物ということも考えられた。しかしアスコットはそうとも言えなかった。

「セフィーロのものとも、違うみたいだ・・・・。なんとなくだけど、気配が・・・・」

 彼の呟きを耳にしたクレフは、魔物に再び目をやってから断言した。

「セフィーロのものでは、ないな・・・・」

 光たちはその言葉に、まさかと言わんばかりな表情となる。

 クレフは目でジェオに問いかける。ジェオは答えとして首を横に振る。タータやアスカも同様であった。

 セフィーロのものではなければ、オートザムのものでもなく、チゼータやファーレンでもない。

 となると、考えられるのは一つしかなかった。
「あれは我らの知らない、別のところから来たのかもしれない・・・・」

 クレフは魔物たちと、それらが出てきた暗黒の球体を睨む。

「別のところって、どこからだ・・・・?」
「当然、地球のものではないしね・・・・」
「それに。どなたがあの魔物を?魔物は負の心が具現化したものですし・・・・」

 光、海、風が謎と戸惑いに揺れる中、黒い球体からまた何かが突き出してきた。

 しかし、今度は人の手であった。そしてゆっくりとその全身が外にさらされ、地に足をつけた。

「あれは・・・・!」

 全身黒いタイツの上、胸部に軽装の鎧を纏っている。淡紅色の長髪に耳は尖っており、人間のものではない。

 しかし、自分と似た体格と風貌を持つ少女を前に、光は息を呑む。

「こんにちは、ヒカル」

 夢の中で出会った少女が、まさか現実でも顔を合わすとは思わなかった。

「私は、ノヴァ」



今回はここまで。
それと、先ほど述べたように、説明を入れたいと思います。
ますは、国から。


セフィーロ
地球とは異なる世界にある国。
魔法、精獣など地球に比べると神秘的な雰囲気があり、自然に溢れている。
「信じる心が力になる」世界という特色が最も濃い国であり、魔法の強弱、自らの肉体、そして未来でさえも意思によって定められる。
かつては柱と呼ばれる存在の祈りによって安定を保っていた、「一人の祈りによって全てが左右される」制度があり、これは創造主が地球に失望したため、それと反する秩序を必要としたからである。
現在は柱制度が無くなり、他国と意見を交わしながら新しい国の秩序を構築中である。
この作品では、精霊界に存在している国とされていて、霊神宮と同一なシステムでありながら、変革が起こった国となっている。
ちなみに、セフィーロのことは第1スレでほんの少し触れている。気付いた人はすごい。


オートザム
セフィーロとは別の国。
機械文明が発達していて、人が持つ精神エネルギーを動力源として動かしている。
しかし、大気汚染が酷く、装置なしでは地表に出ることはできず、空高く建てられた建物の中で人々は暮らしている。
そのため柱が崩壊したセフィーロに攻め込んで、新しい柱となってそのシステムをオートザムに取り入れようとした。
現在ではセフィーロと友好を結び、大気汚染をとめる術の研究に協力してもらっている。
軍力が強く、巨大ロボットや戦艦などの装備がある。
第2スレで登場したFTOも、このオートザムで開発されたものだ。

チゼータ
セフィーロとは別の国。
インド風な国であり、原作でのチゼータ出身者は全て褐色の女性であったことから、女性が多い国と思われる。関西弁と同様の方言が存在している。
領土がほんっっっとうに狭く、柱が失われた後のセフィーロに攻め込んだのも、柱になって領土をもっと広くしようとしたため。
現在はセフィーロらと友好を結んでおり、互いに協力し合っている。

ファーレン
セフィーロとは別の国。
中国色が目立つ国であり、豊かな国でもある。しかし、帝政を取り仕切るはずの皇帝が存在せず、唯一の王位継承者もまだ子供。摂政が政治を行っているが、不安が残っている。
その王位継承者、アスカのわがままで、柱が失った後のセフィーロをお菓子一杯の国にしようと攻め込んだのだ。
現在ではセフィーロや他の国と友好的であり、アスカは各国からいろいろ学ぼうとしている。


それでは