Re: 続・新世界への神話(11月2日更新。ヒナギク編) ( No.94 ) |
- 日時: 2011/11/09 19:54
- 名前: RIDE
- 参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929
- ハヤテとは関係ないけど、
サンデー読んで、コナンに安室徹というキャラを見たとき。
名前から白いMSのパイロットとその声優を連想した。
もしこのキャラがアニメに出てきたら、声優はあの人が担当するのか? 赤井秀一も、シャアの人が声を入れていたし、可能性はあるのか?
と思ってしまったこの頃です。
さて、レス返しです
銀さんへ
>どうもRIDEさん。こちらでは初めましてですね!銀です! >今まで感想書けなくて申し訳ないです・・・・・・
ようこそ白銀さん! 感想ありがとうございます!かしこまらなくても送ってくれるだけで嬉しいですよ!
>では、感想へ。 >ハヤテ・・・痛いよ!!見てるこっちが痛いよ!!(読んでるんですけどね〜)
このシーンは、何のドラマのどういう背景だったか忘れてしまいましたが、男がナイフの刃を握るシーンをモチーフにしました。 手から血が流れているのに強く握る手と、俳優さんの睨みつける表情が痛々しくも迫力があったのが印象的で、それを思い浮かべながら書きました。
>歩〜。今だけは普通じゃないよ!ハムスターとも呼ばないよ!!今は!!
普通じゃなく見えるのは、ヒナギクの視点からということで。 第三者から見れば、少しだけハムスターの部分は抜けてないように見えます。 少し歩をカッコよく見せてしまった感はありますけどね。 少しだけハムスターっぽくすればよかったかな?
>そしてヒナギクがついに告白!? >ハヤテはやはり驚きますよね。嫌われていると思っていた相手に好きだと言われたら。
ハヤテはヒナギクには嫌われていると、固く信じていましたからね。 内心では激しく動揺しています。戦いに参加できないほど。 なので、ハヤテの出番は余りありません(苦笑)
>なるほど・・・ヒナギクの魂の資質は勇気ですか・・・ぴったりですね♪
私もヒナギクは勇気というイメージがありました。 ヒナギクは勇ましいですからね。でも外に向けたものしか見ていないので、ここでは内面に向けたものを考えました。
>次回反撃開始ですか!楽しみにしています!! >こちらもこれからの展開頑張りますのでRIDEさんも頑張ってください!!! >以上、銀でした!!
現在は少し考えがまとまらないところもありますが、励ましありがとうございます! そちらも頑張ってくださいね!
絶影さんへ
>どうも!絶影です
いつも感想ありがとうございます!
>今回は〜…ええ!? >ヒナギクが告白して…る? >勝負の結果よりもその告白の行方が気になっている私は >もう末期ですね…(笑)
いやいや。 ハヤヒナが好きな人にとっては、気になっても当たり前の展開だと思いますよ。
>ヒナギクの資質は勇気! >自分の弱さを自覚し、だがそれに負けない心を持つことという所?ですかね
突き詰めるとそういうことです。 自分の弱さを見つめ、知ること。それが勇気の始まりだと私は考えています。
>戦闘では役に立ちそうにない美希と歩でしたが >精神面のところで大活躍ですね!
ヒナギクの心を後押しできるのはこの二人だと思ったので。 それに、何も武器を持って戦うことだけが戦いとは限りませんから
>そしてついに花南がヒナギクのことを「甘ちゃん」とか言わなくなり、 >仲間として認めた
このシーンは、結構気持ちを込めて書きました。 本当の意味で、絆が培われた。とても強いものが。 そういうことを強調したかったので。
>次回、異世界から来た少女を倒すことができるのか!? >そしてヒナギクの告白の行方は…(おい)
告白の行方は、そう早く決着が着くものではないので・・・・ まあ、これについては長くなると思います
>それでは次回も楽しみにしています!
今回も楽しんでくれると嬉しいです。
銀さん、絶影さん、感想ありがとうございました!
それでは、本編です!
7 自分たちの精霊、ヴァルキリオン、フラリーファと一体化したヒナギクと花南は、少女への攻撃態勢をとった。
「このぉ!」
対して、少女は二人に向けてビームを撃つ。それを、花南は蔦で、ヒナギクは氷を象った剣で打ち払う。
「アイビーウィップ!」
更に花南は、その蔦を鞭にして少女に打ちつけようとするが、少女はビーム剣を二本出現させ、十字に交差させてそれを防いだそして、それを一本ずつ花南とヒナギクに向けて投げつける。
勢いよく迫るビーム剣をかわせないと判断した二人は、それぞれ剣や茎のような杖で防御した。それによって生じた隙を、少女は見逃さなかった。
「炎の矢!」
少女は矢となった炎を花南に向けて放った。木の力を持つフラリーファに炎は相性が悪く、防御することができない。炎が花南に迫っていく中、花南はヒナギクに大きな声で言った。
「私に向けて凍気を放ちなさい!」 「えっ?」
ヒナギクは一瞬、気が狂ったのかと思ってしまう。
「早くしなさい!」
しかし花南に急かされて、ヒナギクは従うことに決めた。
花南には何か考えがある。自分がそれに乗る勇気があるかどうか、だ。
やるだけだ。自分は勇気という魂の資質を持っている。他はなくても、それだけは確かだ。
ヒナギクは花南がいる方向へと剣を振るい、凍気を発した。
「ほ、本当にやった!?」
傍らで見ていたハヤテたちは驚いた。まさかヒナギクが、味方を攻撃するなんて思ってもみなかったことだ。
ヒナギクが放った凍気により、花南の周囲では小さな氷が次々とできはじめ、花南の全身も氷漬けにされてしまった。そこへ少女の魔法が花南を襲った。
もうだめだ。ハヤテたちはそう思ったが、炎は花南を閉じ込めていた氷を溶かしただけにすぎなかった。
「自分を氷漬けにさせて、その氷で私の魔法を防いだ・・・・?」
少女は信じられないという表情をする。
「下手をしたら私ごと燃え尽きてしまうところだけど・・・・」
それに対して、花南は不敵に笑う。
「私を凍らせたヒナギクは今、勇気で心があふれているのよ。あんたなんかの魔法に負けないほどに。心の強さは使者の力となるのだから」 「け、けどそれなら逆に私の魔法では解けなくなってしまうじゃないか!ずっと氷の中に閉じ込められたままで・・・・」 「仮にそうなったとしても、私は自分で打ち破れるわ」
花南はヒナギクに一目やってから、さらにこう言った。
「第一、ヒナギクはもう仲間なのよ。仲間の力が、同じ仲間を守ることはあっても、足を引っ張ることはないはずよ」
その言葉は、ヒナギクを全面的に信じていることを表していた。
少女だけでなく、ヒナギクまでもが絶句してしまう。自分を仲間として認めたのは、本のつい先ほどだ。それなのに、すぐにここまで頼ることができるのだろうか。
だがヒナギクは嬉しかった。自分に大きな信頼を寄せてくれたこと、それに応えることができたことに。
勇気を振り絞ってよかったと思うヒナギクは、改めて勇気の大切さを噛み締め、忘れまいとした。
一方、花南とヒナギクに押され気味となった少女は、怯えた様子で後退しようとする。
「逃がさないわよ!」
花南はいくつかのブロッサムボムを手にし、少女に向かって投げつける。その桜の花は舞い降りる中で数が増えていき、少女を囲んでいく。
「こんなもの!」
少女は振り払おうとするが、その際手が花に触れ、その途端花は爆発を起こした。
花が爆発物だと知った少女は迂闊に動けなかった。少しでも動けばまた爆発を受けてしまうし、ビームや魔法ではより多くの花に対して導火線に火をつけてしまう。攻撃することも移動することもできず、打つ手がなくなってしまう。
そんな少女に、花南はさらに畳みかけようと今度は刃のように鋭利な葉を取り出した。
「リーフディアーク!」
それを手裏剣のように投げる花南。葉を弧を描きながら、少女の近くで舞っているブロッサムボムを次々と切り裂いていく。それにより、少女の周囲では爆発が連発して起こった。
ブロッサムボムがすべて爆発し、少女はダメージを負う。しかし、これで終わりではない。ヒナギクが続いて動き出す。
「氷華乱撃!」
ヒナギクは少女に勢いよく迫り、高速で切りや薙ぎなどの剣技を繰り出していく。少女は無防備で打ちつけられ、剣を受けた個所が凍傷にかかってしまう。そして、ヒナギクの締めの一撃により飛ばされてしまった。
二人分の必殺技、特にヒナギクのは彼女が今勇気で燃えている分威力は上がっている。エーリッヒなど黄金の使者たちに対しては無理であろうが、今までの相手ならば今の輪是で確実に倒されていただろう。
だが少女は立ち上がってきた。さすがに花南とヒナギクの必殺技(受けて弱ってはいるが、その瞳に宿した怒りと殺意が、まだ彼女が戦えるということを示していた。
「あんたしぶといわね」
花南は嘆息しつつも、警戒は緩めない。ヒナギクも、相手の少女から得体の知れない不気味なものを感じるだけに、気を抜くことはできなかった。
「邪魔ばかりして・・・・」
少女は苛立たしげに二人を睨む。
「みんな、嫌いだ!」
ビーム剣を出現させ、感情のままに飛びかかろうとした時だった。
「ノヴァ、おやめ」
突然、重々しい女の声が聞こえてきたかと思うと、白鴎の敷地が荒野へとあたりの風景が変わった。いや、風景が変わったというより、これは。
「異空間に移動させられた!?」
ヒナギクと花南は驚愕する。そんな彼女たちは、何かがこちらに近づいてくるのを感じた。
「な・・・・何!?」
とてつもなく巨大な、邪悪なる気。黄金の精霊、いや龍鳳に匹敵している。恐怖や苦しさ、悲しみといったものが、禍々しく渦巻いているような気分になる。
人の心から生まれたため、精霊は心を察することができる。その精霊と一体化しているので、負の心を感じ取ったヒナギクは身を硬くしてしまう。普段から大胆不敵な態度を取る花南でさえも、その大きさに手の震えが止まらない。
二人の緊張感が張り詰めていくところで、邪悪な気を放つものが少女の背後に現れた。
「な、なんなの、一体?」
ハイパー化した使者よりも巨大と思われる女を。ヒナギクと花南は見上げる。
女は、白髪の上に宝石がいくつか装飾された冠を着けていた。髪と同じ、雪のように真っ白な肌とその手から長く伸びた鋭い紫の爪が、女の恐ろしさをより引き立てている。透けているマントを羽織っていて、その下には黒いロングドレス状の衣を纏っている。それは夜空のように暗く、下へ行くほど空間に溶け込んでいるように見えた。
女はヒナギクや花南、ハヤテたちを笑いながら見た後、少女へと目を向け優しく声をかける。
「私のもとへお帰り、ノヴァ」 「デボネアお母様!でも・・・・」
ノヴァと呼ばれた少女は、やられたままでは未練があるのか、ちらりと花南とヒナギクを見る。
「おまえには、会いたい者がいるのだろう?」
しかし、邪悪な気を放つものにそう悟られると、思い出して笑顔になる。
「そうだった。私を夢の中で気づいてくれた。ヒカル、ヒカルと遊びたい」 「そのためにここで倒されるわけにはいかないだろう?」
そう言って、ノヴァの体を爪で愛撫しようとする。ノヴァに触れようとしたところで、爪が彼女の体を通り過ぎたところから、自分たちがいま目にしているのはこの空間に映し出された幻影で、本体は別のところにいるのだと察するヒナギクたち。
「かわいいノヴァ。おまえのおかげで、我らに仇なすであろう精霊の使者たちの実力を知ることができた。十分に努めを果たしてくれたのだから、これ以上傷つくことはおよし」 「わかった、お母様」
ノヴァは嬉しそうに頷いた。それを確認すると、ノヴァがお母様と慕う邪悪な気を発するもの、デボネアはヒナギクたちへと視線を移す。
「愚かなる者どもよ。崩壊への運命が近付いているというのに、無意味な争いをしているとは・・・・」
デボネアは、せせら笑いだした。
「・・・・あんたは、いったい何者なの?」
花南は慎重な様子で尋ねた。すると、デボネアは思いがけない答えを返してきた。
「私はセフィーロの、おまえたちが言うところの精霊界に生きる者たちが望んだ存在」 「え?」
言葉の意味がわからず、問い質そうとするが、デボネアはそれを受け付けず語り続ける。
「セフィーロは柱制度を無くし、創造主は別の次元へと旅立った。私を抑えるものが亡くなった以上、セフィーロがその世界の者どもに支えられる世界に変わっても、私を妨げるものではない」
デボネアは、こちらの身の毛がよだつような笑顔を浮かべる。
「人の心を救うという精霊の使者たちは、身内同士で争い合いをはじめようとしている。スセリヒメが選ばれたとしても、止めることはできん」
一同は口を開くことができず、ただ黙って耳を傾けている。
「全てが消滅へと辿っていくのだ。セフィーロだけでなく、三つの世界全てが・・・・」
そう語るデボネアの幻影が、徐々に薄れていく。
「待ちなさい!」
詳しいことを話させるためにも、ヒナギクは呼び止めるが、デボネアは聞き入れない。
「私の望みは、完全なる破壊。一切の闇。高貴な虚無の空間。全ての世界が、私のものとなるのだ・・・・」
そして、デボネアは完全に消えていった。
「また会おうね、精霊の使者たち」
ノヴァもクスクスと笑いながら花南とヒナギクに別れを告げる。
「でも、今度は殺すから」
二人に猫を思わせる目で威嚇した後、彼女も姿を消した。
ノヴァとデボネアがいなくなった瞬間、ヒナギクは白皇の敷地内へと戻っていた。
敵対するものがいなくなったので、ヒナギクと花南は一体化を解いた。張り詰めていた心 をほぐすように、大きく息をつく。
「一体、あれは・・・・」
ヒナギクの頭に受け部のは、先程のノヴァとデボネアだった。
「何者なのかしら?それに、目的は・・・・」 「知らないわよ、そんなこと」
花南はいつものように冷たくあしらうが、その表情は硬かった。
「けど、あのデボネアとか言った女。あの邪悪な気はとてつもなかった」
デボネアから発せられていた負の心が激しく混ざったもの。巨大であったそれを思い出し たヒナギクは戦慄する。花南も冷や汗を流している。
「なんにしても、精霊の使者たちが力を合わせなければならないようね」
ヒナギクやハヤテたちは、何かを決めたように話し出した花南を見る。
「そのためには霊神宮に行かなきゃいけないわ。手荒な歓迎を受けることを覚悟して、ね」 「それじゃあ・・・・」
きょとんとするヒナギクたちに向かって、花南は笑みを送った。
「私も、あのおチビちゃんについていくわ」
ノヴァ、デボネア、セフィーロといった単語が出てきたけど・・・・ わかる人いるかなぁ?
次回、30話ラスト。
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