Re: 続・新世界への神話(8月18日更新。ハヤテ編) ( No.71 ) |
- 日時: 2011/08/25 18:07
- 名前: RIDE
- 参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929
- 夏休みも残りわずか。
宿題に追われていたり、劇場版ハヤテが楽しみだったりと、いろんな人がいるでしょうね。
さて、特に何もないので本編行きます!
2 「はああああ・・・・」
とてもくたびれた様子で歩くハヤテ。
あれからハヤテは伊澄と悪霊らとの戦いで巻き添えを喰らい、大怪我を負ってしまった。伊澄がハンドソープ、正しくはハンドパワーと言う、を受けてもらいある程度は回復したがそれでもダメージは残っており、それは歩く姿から見てもとることが出来た。
校舎の中へ隠れている悪霊を探し出した伊澄と別れ、ハヤテはナギのもとへ戻ろうとしていた。
「おーい、ハヤ太君!」
そこへ、彼を呼ぶ声が響いてきた。自分をハヤ太君と呼ぶのは限られているので、ハヤテは声の主が誰なのか特定できた。
「ちょうどいいところにいてくれたな」
案の定、泉、美希、理沙の三人であった。いつも一緒の仲良し三人組は疾風を見つけると笑顔となった。
「頼みたいことがあるんだが」 「え?」
正直、疲労していることに加えナギを待たせているので断りたかったが、それができにくい性格なのと、この三人は断ったら断ったでどんな仕打ちが来るかわからない。
「・・・・何をすればいいんですか?」
渋々ながらも、ハヤテは引き受けるしかなかった。
「なあに、あるものを運んでもらうだけだ」
それを聞いて、大したことではないなと思うハヤテ。だが案内された先で、彼は思わず引き気味となってしまう。
目の前には、見るからに重そうな大型の電子機械がいくつか置かれていた。
「動画研究部で使うものだが、我々だけでは持つのにも苦労してな」
唖然とするハヤテの横で、本当に沿う表いるのか美希と理沙は困ったように話す。泉はいつもの無邪気な笑顔のままだ。
「あの・・・・これは・・・・」 「君は承諾したのだろう?」 「執事に二言はないんじゃないか?」
脅迫めいた調子で有無を言わせない彼女たちに逆らえるはずもない。
深々と、ハヤテはため息をつくのであった。
機材を運び終えたハヤテは、更に疲れが溜まってしまった。
常人を超える力を持つ彼にとっては、一般人では無理なものでも運べないことはなかったが、一個だけではなくいくつも移動させなければならなかったので、骨が折れてしまうほどの重労であった。
今度こそ、ナギのもとへ戻れる。くたくたになりながらも彼女を一人きりにしているので、心配なハヤテ。
しかし、今日の彼は多忙な運命のようだ。
「あ、綾崎君」
三度呼び止められ、次は誰なのかと内心ではうんざりしながらも作り笑顔で余裕を見せながら声がした方を向く。
「ちょうどいいところに」
ハヤテを呼んだのは雪路であった。
「悪いんだけど、これヒナに渡してくれない?」
そう言って書類のようなものを差し出してきた。
「ヒナは生徒会室にいると思うわ。今すぐ渡してくれないと困るから、頼むわよ」
これぐらいならすぐに終わるだろうと思い、ハヤテは拒否することはせずに書類を受け取り、生徒会室へと向かっていた。
しかし、彼の凶運は甘くはなかった。
生徒会室が最上階に位置する高さ数十メートルの時計塔の前まで着き、ハヤテがいざエレベーターに乗り込もうとした。
だが、その扉の前には数人の作業員らしき男たちがいた。何事かと思いハヤテは恐る恐る聞いてみた。
「あの・・・・何かあったんですか?」 「ああ。ついさっきエレベーターが故障しちまったな。今修理しているところなんだ」
それは、現在エレベーターは使えないとも言っていた。
「上に行きたきゃ、非常階段を使いな」
そう言って作業員が非常階段の方向を指したのを、ハヤテは呆然として見ていた。
すでに体力は限界に近い。そんな状態でとてつもなく高い時計塔を階段で登りきるなんて無理であった。
とはいえ、書類を今すぐにヒナギクへ渡してくれと雪路から頼まれたのだ。無視するわけにはいかない。
ハヤテは勢いよく階段へと足を踏み入れ、そのまま駆け上っていった。途中から息が切れだしてきたが、それでもスピードは緩めなかった。
「し、失礼します・・・・」
そして、ハヤテは倒れこむようにして生徒会室へ入り込んだ。
「は、ハヤテ君?」
突然入ってきた彼に、生徒会の仕事をしていたヒナギクや愛歌、千桜たちは驚いて手を止めてしまう。
「ど、どうしたの?」 「こ、これを・・・・」
ハヤテは身を起こして書類をヒナギクに渡した。
「桂先生に頼まれて・・・・」 「お姉ちゃんに?」
ヒナギクはハヤテに近づいて書類を受け取り、確認していく。
「・・・・お姉ちゃんったら、ハヤテ君に頼まないで自分が行けば良いのに」
姉に対して起こった感想を呟いた後、ヒナギクはハヤテのほうを向いた。
「ハヤテ君、大丈夫?」 「大丈夫です」
ハヤテはゆっくりと起き上がる。
「本当に大丈夫?だいぶ疲れているみたいだけど・・・・」
愛歌が彼の様子を見て心配し、提案する。
「少しここで休むといいわ」 「お茶を用意しましょう。私たちも、ティータイムということで」
千桜が紅茶を淹れ始めた。
「でも、なんでそんなに疲れているの?」 「実は・・・・」
ハヤテは今までのことを話した。そうしている内に紅茶ができ、千桜は全員のカップにそれを注いだ。
「大変だったわね」
ハヤテの話を聞いて、ヒナギクはそんな味気ない言葉を口にした。
「まったく。これでは執事というよりはいいように使われるパシリだな」 「でも偉いわ。女の子の頼みをちゃんと聞いて」
千桜は呆れた息を漏らし、愛歌は笑顔で褒め称える。
「ハハハ・・・・」
ハヤテはどう対応したらよいかわからず、ただ愛想笑いを浮かべるだけであった。
そんな時、ハヤテの脳にあるお告げのようなものが来た。
ナギが危機に陥ったということを。
それと同時に、ナギの自分を呼ぶ声が聞こえてきた気がした。
「・・・・お嬢様!」
ハヤテは突然立ち上がった。
「ハ、ハヤテ君?」
またもや前触れのない行動に、ヒナギクたちは身を竦んだ。
「お嬢様が危ない!」
しかしハヤテは、そんな彼女たちに目もくれず一目散に生徒会室を出て行くのだった。
今回はここまでです。 そして、大地とドリルのプロフィール載せときますね。
真中 大地(マナカ ダイチ)
白皇に転校してきた二年生。
高杉ダイの従者のひとりで、性格は呑気。 大食いだが、空手など殴り合いには強い。
力は強いが、細かい作業は無理である。
その正体はマシンロボであり、本名はロッド・ドリルである。人と生活する時は人間の姿をとっている。
ロッド・ドリル
機種:マシンロボ 出展作品:マシンロボ・クロノスの大逆襲
ロッド・ドリル本人。 マシンロボ形態以外にも、ドリルタンク車形態に変形することができ、地中に潜れる。 体が頑丈なので、その防御力を生かして前へと進み、拳で殴っていくというのが彼のバ取るスタイルである。 なお、頭のドリルも武器として使える。
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