Re: 続・新世界への神話(7月23日更新。現在27話) ( No.61 ) |
- 日時: 2011/07/29 17:27
- 名前: RIDE
- 参照: http://hinayume.net/hayate/subnovel/read.cgi?no=3929
- どうも。
色々事情があって、一週間ぶりの更新ですね。 まあ、待ってくれる人は少ないと思いますけど。
では、レス返しです。
絶影さんへ
>どうも絶影です
毎回感想ありがとうございます!
>いや〜今回はびっくりの連続でした…
>まず、石像化してしまったダイ… >石像化してしまっているのに黄金の使者に手を出させないほどの威圧感を出すとは… >死んでしまった訳ではないらしいので安心しました…
死んだわけではなく、石像になってしまっただけです。 そのため、威圧ぐらいはかけられるよな、と考えましたので。
>次に、エーリッヒとミハエル… >彼らは黄金の使者と精霊だったんですか!? >彼らの目的は他の三人とは違いそうですが… >いったい何なのでしょうか?
ミハエルがウィルワーというのは、当初は考えていませんでした。ミハエルは超能力少年とする予定でしたが、少しぐらいドッキリが必要かなと思いましたので、精励ということにしました。 エーリッヒの目的は、次の話辺りで語られます。
>最後に、佳幸と達郎と花南… >一撃で白銀の使者を倒すとは…恐ろし! >てか白銀の奴ら甘く見すぎですね(笑)
確かに白銀も甘く見ていますが、佳幸たちのレベルは強いです。 塁たちも現段階では一体化は出来ませんが、心の力なら白銀にも迫りますよ。
>次回からは、エーリッヒとの戦闘ですね >ダイを欠いたハヤテ達は勝てるのか!?
勝ち目は、無いですね。 はっきり言って、黄金の使者はダイを除けば今までの相手よりもはるかに強いですから。
>あ!あと結構気になった誤字があったので一応ご報告を!
>エイジのプロフィールで
>一番と死したということで佳幸や仲間たちには可愛がられている。 ↓ >一番年下、では?
>いきなり『死』って出てきたのでビビリました(笑)
報告ありがとうございます! 訂正しておきましたからよろしく! これからも不備がありましたら報告お願いします。
>では更新お待ちしてます♪
お待たせしました! 楽しんでくれると嬉しいです!
絶影さん、感想ありがとうございました!
それでは、本編です!
7 エーリッヒを前にして、佳幸たちは身を強張らせてしまっていた。
彼はただ立っているだけなのだが、それだけでこちらに対する威圧感が静かに、しかしはっきりと伝わってくる。
それだけで、相手の強さが判断できた。白銀とは桁違いである。黄金の使者と言うものを実感して、勝ち目など全く見えなかった。しかし逃げ場はなかった。逃げたとしても、念力によって引き戻されるに違いない。
意を決して、佳幸たちは攻撃を繰り出そうとした。
相手は自分よりも格上。傷つくのは当たり前だと捨て身覚悟で突貫していく三人。
しかし、攻撃はエーリッヒに触れることすら適わなかった。エーリッヒが念力によって迫ってきた三人を吹き飛ばしたのだ。
「く、攻撃すらさせてもらえないなんて・・・・」
立ち上がりながら黄金の使者の違いを痛感する。やはり、戦いを挑むのは無謀以外の何者でもないのだろうか。
「おのれ!」
今度はジェットが攻めていく。その身に愛刀の力による鎧を纏って高速移動しながら接近していく。エーリッヒの念力も、ジェットのスピードを捉えることは出来ないようだ。
至近距離まで詰めたジェットは、エーリッヒに向けて刀を振り下ろした。しかしその刃は、念力によって弾き返されてしまう。そしてジェットは、続けていこうとした佳幸たちと 同時に念力によって身体を空中に持ち上げられ、締め付けられてしまう。
「うあっ・・・・くぅ・・・・」
身体を攀じきれそうな痛みに、溜まらず呻き声を出してしまう。
その様子をハヤテや氷狩たちはただ黙ってみてるしかできなかった。今すぐにでも助けに 行きたいのだが、佳幸たち三人のようにまだ一体化が出来ない自分たちが助けに行っても返り討ちにあってしまうだけで、下手に動くことが出来なかった。
ただ一人を除いては。
「流星暗裂弾!」
エイジのウェンドランが佳幸たちを救おうと必殺技を放つ。そちらの方へと意識を向けたエーリッヒは佳幸たちを解放したものの、流星暗裂弾を念力で防いだ。そして、使者であるエイジもろともウェンドランを吹き飛ばした。
「エイジ!」
倒れた弟を見て、佳幸は叫ばずにはいられなかった。
「大丈夫だよ、兄貴」
兄に無事だと言うことを示しながら、エイジは立ち上がった。その眼にはまだ、エーリッヒに立ち向かうということを物語っていた。
「何故戦うのです?」
そんなエイジに、エーリッヒが問い掛けてきた。
「あなたのような人が戦っても、相手になりません。おとなしくしておいた方がいいというのはわかっているはずです」
確かに、一体化も出来ぬエイジが碌な抵抗など出来ないと言うのは目に見えている。佳幸たち以上に考えなしな行動にも思えてしまう。
「あきらめない・・・・」
これに対して、エイジは臆せず、まっすぐにエーリッヒを見据えて答える。
「戦えば、敵わなくてもなにか反撃か何かのチャンスができるかもしれない。相手がはるかに強いからって、諦めて何もしなければただやられてしまうだけだ」
彼の思いを受け、ウェンドランが起き上がってきた。
「可能性があるなら、俺は諦めずに戦う!」
どんな相手でも、絶対に諦めないのがエイジであった。今まで出会った敵の中でもはるかに強いと言うのなら、今まで以上に心を昂ぶらせればいい。
心を解き放つように、エイジは思いを強くさせていた。
そんな彼は、ある変化をもたらしたのだった。
エイジの思いに応じたかのように、ドランリングが光り出した。
「これは・・・・!」
突然のことにエイジは戸惑ったが、すぐにその意味を悟った。
「いくぜ!」
もう一度心を解き放つように強く念じる。すると、エイジの身体はLCL化し、ウェンドランはドランリングへと吸い込まれていく。
LCL化したエイジの身体は、武器を纏った龍のような鎧の姿へと変わる。
エイジは、ウェンドランとの一体化を遂げたのである。
「エイジが、一体化した・・・・!」
佳幸をはじめ、仲間たちはこの光景に息を呑んでいた。
一番年下であり、自然と可愛がっていたエイジが試したこともない一体化をいきなりで成 功したことに、驚きもしたがどこか感慨が深くもなっていた。
「一体化ができるようになりましたか」
エーリッヒも僅かに感心したようだ。だがそれでも、彼の不敵な態度は崩れない。
「戦いはこれからだぜ」
一体化できたことに喜びを感じるエイジ。
目標であった兄とようやく同じところに立てたのだ。そして、これで使者としてまともに 戦えることになってので、それは大きかった。
その気持ちを糧にして、彼は必殺技を放つ。
「流星暗裂弾!」
拳を連続して繰り出す。ウェンドラン単体で放った時よりも、拳圧が生じるほど速くなり、威力も確実に上がっているはずであった。
しかし、エーリッヒは難なく、虫でも追い払うかのような感覚でそれを念力で吹き飛ばし てしまった。
「一体化が出来たからといってこの私と張り合えると思ったら大間違いですよ」
エーリッヒは冷徹な調子のまま言い放った。
「青銅と黄金では、その差に覆しようもない力の差が存在するのですよ。いくら背伸びしたって、敵うはずはありません」 「それでも俺は、戦うだけだ!」
今度は剣を手にするエイジ。
「ブレードスラッシュ!」
そのまま跳び上がって、エーリッヒに切りかかろうとする。これも同じように、エイジの体が落下しようとした時に念力によって止められ、押し出されてしまった。
「ち、ちくしょう・・・・」
出す技出す技が全て寸前で防がれてしまう。しかも念力のみで、エーリッヒは手すら動かしてもいない。
しかしここで怯むわけにも行かない。佳幸たちのためにも、せめて一矢報いなければならない。
だとすれば、エイジに残された手はひとつしかなかった。
「簡単に・・・・やられてたまるか!」
自分の気持ちを高めていくエイジ。
自分の強い心を、エーリッヒにぶつける。自分よりもはるかな力量の相手には、高めた力をただぶつけるしかない。
「うおりゃああ!」
高揚した心のまま、エイジは飛び上がった。そして空中で両手を高くかざす。
その両手の中に光が集っていき、大きな光弾が作られていく。
そして、今にもそれをたたきつけようとする。その一瞬だった。武器を纏った龍のオーラがエイジの背後に浮かんだのは。
「あれは・・・・!」
それを見たエーリッヒは、初めて驚きを露にした。
「メテオダンクフォール!」
その光弾を、まるでバスケットボールのダンクシュートを放つかのようにエーリッヒに向かって投げつけた。
これに対して、エーリッヒは念力で打ち消そうとするが・・・・。
「・・・・間に合わない?」
エーリッヒが念力を使うよりも速く、光弾が襲い掛かろうとする。
「くっ!」
仕方ないとばかりに、エーリッヒは手を出して受け止めた。
そのまま力任せに、光弾を握り潰した。エイジの新必殺技も、エーリッヒに傷を負わせる には至らなかった。やはりどうあがいても、青銅の使者は黄金の使者に対してまともな抵抗 すら出来ないのだろうか。
だがエーリッヒは驚愕していた。一瞬だけ見せたあのオーラ。そして、念力だけでは防げず手を出させた新しい必殺技。想像以上であった。
そんな彼は何を思ったのか、自ら一体化をといてきた。
「え?」
思わぬ行動に、エイジたちは呆気にとられた。
「もういいですよ。そんなに警戒しなくても」
そう話し掛けるエーリッヒからは先ほどのような威圧感はなかった。こちらに対する敵意 というものが全くといっていいほど感じられず、戦う前のときのような様子である。
とりあえず戦う事はもうしないのだろうと思い、エイジたちも一体化を解いた。
「あの・・・・もしかして、僕たちを試していたのですか?」
ハヤテは恐る恐る聞いてみた。なんとなくエーリッヒからはそんなことを感じたのだ。
「ええ。あなたたちを倒す気ではいました」
エーリッヒはあっさりと頷くが、それを聞いて花南がすぐに問い掛けた。
「なんでそんなことをしたの?」
若干怒気を含ませてはいるが、彼女の怒りはもっともで、佳幸たちも同様の気持ちであっ た。試される側としては、不快でしかないからだ。普段の生活にしても、テストにしても試 験にしても、プラスのイメージは結びつかないものであるからだ。
「あなたたちをよく知っておきたかった。でもこれは、あの人の方が一番思っていたことでしょうね」 「あの人?」
全員その単語に首を傾げた。
誰かがエーリッヒに依頼したのか?それは一体どんな人物なのだろう?
「ちょうどいいときに現れましたね」
そんな中、突然この場に光が発し始めた。
佳幸たちは悟る。使者の誰かが自分たちの世界からここへやってくるのだと。
息を呑む状況で、光の中から現れたのは・・・・。
小さな身長、長い金髪を二つに分け、不機嫌そうな表情の少女。
「お嬢さま!?」
そう。
そこに姿を現したのは、ハヤテやマリアの主である三千院ナギであったのだ。
27話、終了。 次回も見てくださると喜びます。
そして、今回のおまけは艶麗のプロフィールです。
艶麗(エンレイ) 年齢:? 身長:163cm
白銀の精霊の使者。元は霊神宮に所属していたが、謀反を企てる。 使者の力量としては、リズンと共にその名が知れ渡っている。 ダイ・タカスギとの戦いで、実は傀儡だったことが判明した。 実は、後にちょこっと登場するかも・・・・?
ヴィルクス ランク:白銀 力:妖 属性:水 リング*フォックスリング
艶麗の精霊で、九尾の狐を模した姿をしている。 トリッキーな戦法で戦い、力は白銀の中でもトップクラス。 九本の尾は、武器として使われる
必殺技
*妖尾扇舞(ヨウビセンブ) 九本の尾を扇子上の武器、九尾扇にして、それを用いた妖しげな動きで舞って攻撃する基本の技。
*妖尾機関射(ヨウビキカンシャ) 九本の尾を銃である九尾銃にして、マシンガンのように銃弾を連射する。
*妖尾鞭打(ヨウビベンダ) 九本の尾を鞭にした九尾鞭で、相手を打ち付ける技。
*妖尾九身(ヨウビキュウシン) 九本の尾を自身の分身とする技。
*妖尾九炎孤(ヨウビキュウエンコ) 妖尾九身と組み合わせた技。分身を炎弾にして相手に特攻する技。
おまけで何か要望があったらよろしく。
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