Re: 新世界への神話 ( No.5 ) |
- 日時: 2009/08/14 17:18
- 名前: RIDE
- 更新します。
今回から第3話をお送りします。
第3話 戦いの始まり
1 ハヤテ、マリア、ヒナギクの3人は自宅への道を進むダイたちの後ろについていた。
彼の家は一般の家屋に比べると、若干大きめだった。
ハヤテたちは家に入り、ある部屋まで案内させられる。
「そこで立っていろ」
3人の周りを翼たちが囲み、ダイはその中に入った。
その中で、ダイは拳に力を入れ始める。すると、ダイの両拳が光りだし、彼らの足元に何らかの文字で描かれた大きな陣みたいなものが浮かび出た。
「な・・・・何これ!?」
ヒナギクが驚きの声をあげる。ハヤテとマリアも同様の表情をしている。
光はだんだん部屋中に満ちていき、ハヤテたちは目を開けていられなくなった。
次にハヤテたちが目を開くと、そこはダイの部屋ではなく、石造りの宮であった。
壁も天井もない、どれだけの広さなのかもつかめない。
ハヤテたちはダイたちの姿を確認する。4人は、三千院家の屋敷での異変事と同様、成長した姿である。
「あの・・・・なんで成長しているんですか・・・・?」
ダイを除く3人は20〜30代のあたりだなと推測しながらマリアが問いてみた。
「これがおれたちの本当の姿だ」 「え?」
理解ができないハヤテたちに、シュウたちは説明を続けた。
「向こうに行くとなぜか十七歳の時の肉体になってしまうんですよね。あ、ちなみに私の三井シュウと名乗っていますが、本名はトリプル・ジムと申します」 「俺の青居翼というのも偽名で、ブルー・ジェットというのが本当の名だ」 「オイラも本当は、ロッドドリルっていうんだぜ」
ハヤテたちは何が何だかわからない。だがダイたちはそんな彼らをほっといて、先へ進もうとする。あわててついていくハヤテたち。
石造りの道を歩いていく。だが、ここから下をのぞいても地上が見えなく、空がはっきり見えているため空中に位置していることが分かる。それは、重度の高所恐怖症であるヒナギクにとっては地獄であった。
震えながら歩を進めるヒナギクを見て、ハヤテはそっと彼女の手をとった。
「ハヤテ君・・・・?」 「こうしていれば、落ち着かれると思いましたから・・・・。大丈夫ですよ、僕がいますから」 「・・・・うん」
ヒナギクはハヤテの手をしっかりと握る。安心したのか、震えは無くなった。
そして彼らは途中いくつかの間を通り抜け、終点である宮殿にたどり着く。
ダイは挨拶もなしに扉を開けた。
彼らを出迎えたのは、まだ10歳くらいの少年だった。
「タカスギ殿、どうなされましたか?」 「教主に会いたい。会わせてくれ」 「わかりました」
少年はダイたちを先導し、主がいると思われる間まで案内した。
「教主様、ダイ・タカスギ様が会見をお望みですが」
扉越しに男の声が聞こえた。
「通したまえ」
扉が開き、中に入ると男が立ち上がって迎えてくれた。
「どうしたのだダイ。会いたくなったとは」 「話がある。だがその前にこいつらの疑問に答えてやってくれ」
ダイは後ろのハヤテたちを指した後、少年のほうを向いた。
「それまでお茶を飲んでるから。白子、淹れてくれ」 「はい」 「この前のお菓子まだあるだろ?それも一緒につけてくれ」 「ダイ様!図々しいですよ!」
ダイの阿漕な態度に腹を立てたジムは叱りだすが、ダイは耳を閉ざす。
「お茶にお菓子はつきものだろ。それにそれぐらいのもてなしを俺たちは受けるべきなんだぜ。そうでないと困る」
そんなダイにジェットは苦笑し、ドリルは同意したように頷く。
「はぁ・・・・ダイ様・・・・」
そしてジムは情けないとばかりにため息をつくのであった。
「桂先生みたいですね・・・・」 「ええ・・・・」
ハヤテたちも苦笑するしかない。
「さて・・・・、何を話せばいいのか・・・・」
考え込んでいる男に、マリアが尋ねてきた。
「あの・・・・最初に聞いておきたいんですが、あなたは誰なんですか?そしてここは一体どこなのでしょうか?」 「うむ。ここは精霊界の天空に位置する霊神宮、私はここの教主で、人は私を賢明大聖と呼んでいる」 「精霊界・・・・?」
聞いたことのない単語である。
「まず、その説明からだな」
賢明大聖は大きく一息ついて話し始めた。
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