Re: 過去と未来とベランダと リメイク ( No.2 )
日時: 2012/10/26 21:45
名前: 満月
参照: http://mypage.syosetu.com/200434/

……プロローグだけで感想が来るとは……!! 本当にありがとうございます!!

では、本当に久しぶりのレス返しを……!!

☆迅風さん

>こんにちはです、満月さん♪ ひなゆめでさんっざん……そりゃもうさんっざん、ご迷惑オアお世話になっており、ツイッターでも大感謝続行中な迅風です♪

こちらこそご迷惑をおかけしてすいません……!! ツイッターで会話してるので久しぶりという気が全然しませんがこちらではお久しぶりです!!

>兎にも角にも更新お疲れ様ですっ!!

>逆転ゲーム含めて諸々お忙しい中で小説執筆大変でしょうが頑張ってくださいにゃ♪

うぉぉぉ……ありがとうございます!!

ね、冬とかにもバンバン更新するつもりなので……あはは、どうしよう、目から心の汗が流れてきたやぁ……

とりあえず、小説を書くのは凄い好きなのでこれからも頑張って行きたいと思います!! 

>あいや、さてさて感想に移らせて頂きますが、やはり出出し激変ですね……!! いきなりのハヤテの凄絶な過去ですか……!!

更新してから気付いたんですけど、リメイク前の最初ってオリキャラの一名がクラスに乗り込んできてましたねっ☆

すっかり忘れてましたよ……更新してから気付き、更にインパクトの五文字によってできた展開だっていうのも思い出しました……!

>件の彼女は本当凄い葛藤の末に飛んでしまわれた……。

>ハヤテの悲しみとか凄い深いですよね……にゃあ……。

ですよねー……ちなみに、彼女が飛び降りたベランダっていうのは引っ越す前の家をイメージしていたり……

何でか、彼女の背景があの家から見てた風景になるんですよね!!

>そして何だろう、最後の三文が凄い素敵な響きでした。より正確には最後の一文に凄い優しさが籠ってる感じがして好きな表現です!!

あっ、ありがとうございます……!! あの三文はかなり時間をかけたのでそう感じてくださってよかったです!!

>リメイクされる文章がどんな味わいを奏でるか楽しみにゃーいっ♪♪

多分前回と同じ様なノリで、ちょっとシリアス多めで行きますねーっ♪

>それでは次回の更新も楽しみに正座して待ってるです、ではではーっ♪

>…………。(←正座待機)

正座、だと……!? さっさと更新しなきゃ迅風さんの足がしびれてしまうじゃないか……!!

……って思って今回結構高スピードで投稿です!!

楽しんで頂けると嬉しいですねーっ♪

迅風さん感想ありがとうございました♪

 

……さて、読者さんの足がしびれる前に投稿だぜいぇーっ。

今回は日常ですね!! 久しぶりにほのぼの日常を書いたので上手く行ったか些か心配ですが……

では、かなり普通の日常をどうぞーっ♪


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 第一話 『君のもとへ』

 鏡に目をやり、頬に涙の跡がついていないか確認する。先ほどまでパジャマであったにも関わらず、着慣れた執事服に身を包んでいる。

 跡がついていないのに安堵しながらタイを結び直す。鏡にいる自分をじっと見ながら

「――よしっ」

 まるで自分を元気づけるかのように力強く呟く。頬を軽くパシン、と叩いてから階段を下り始めた。



 階段を下り終えると、真っ先にとある部屋へと向かう。ふすまをがらっと開けながら、その部屋の住人である少女の名を呼んだ。

「ナギお嬢様ーっ。あっさですよー!」

 視線を布団がある所へ向けると、主である少女が掛け布団を頭まで被っている。ハヤテの声をうるさく感じたのか、更に上まで持っていきすっぽりと入りこむ。長い金髪だけが取り残されたかのように畳の上に広がっていた。

 主の髪を踏まない様に気をつけながら締め切られたカーテンを開けに行く。シャッという音と共に殺人的な陽光が差し込んできた。思わず目を細めていると、まるで饅頭の様に丸まった布団の中から

「ハヤテぇ……暑い……カーテン閉めてー……」

 密閉状態の空間は流石に暑いのだろう。もぞもぞ、と動く気配が掛け布団の様子で分かった。それを見ながら少しため息をつき

「ダメですって。閉めたらまた寝ちゃうでしょう?」

「勿論。閉めた途端布団の中は快適な温度になるからなー……」

 ぐーたら論理に呆れながらもう一度ため息を漏らす。そんな主人である少女――三千院ナギに対しまくしたてる様に

「お嬢様、そうは言っても今日は月曜日ですよ? 一週間の始まり、そして登校日。学生は勉学に励む日何です。ですから行きましょう?」

「嫌だ、私は『普通』という枠にはまりたくないんだ、ハヤテ」先ほどまで寝ぼけ声であったにもかかわらず、急に冴え渡った口調で「故に私は学校を休む!」

「なにそれっぽい理由つけて休もうとしているんですか!? ダメですって、学校にはちゃんと行かないと!!」

「嫌だ、絶対に行くもんか……!!」

 布団をはがそうと思い掛け布団に手を伸ばす。掴んで奪おうとしたが、びくともしない。あの細く小さな体にこれだけの力があったのか、と思わず驚いてしまうほどに布団への執着は凄かった。

 不毛な攻防を続けていると、一人の少女がナギの部屋に足を踏み入れてくる。灰色の髪を黒いリボンで後ろに一つに結っており、紫色のやや釣り上がった目をパチパチと瞬かせていた。

 少女――春風千桜は彼らの様子を一瞥するとあきれ顔でメガネを押し上げた。ため息を一つこぼしながら布団に目を向け

「お前さ。綾崎君を困らせるのも大概にしとけよ?」

「ぐっ……うっ、うるさいうるさいうるさい!! 私の行動に口出しをするな!!」

「そう言われても、この現状見たら言いたくなるって……」あきれ顔でじとっとナギが居るであろう布団を見ながら「……あーあ、今日はお前が面白がりそうな事があるのになー……」わざとらしい声で呟く。

 それに対し、ピクッ! と布団が震えた。ハヤテがきょとん、としている中ナギは「……どんなことなのだ?」興味がある様子を必死に抑え込みながら問う。

「転入生だよ」悪戯っぽい笑みを浮かべながら「隣のクラスにさ、漫画みたいな展開だけど……四人、一斉に転入してくる奴らがいるんだ」

「四人一斉、ですか?」

 思わずハヤテが問うと、千桜はこくっと小さく頷き

「そ。ホント同時期にテスト受けに来たらしいよ。全員殆ど満点で合格」

 それと、これは後で知った事なんだけど……、と間をたっぷりおいてから

「全員同じ中学出身で、今までも同じ高校通ってたらしいんだよ。まぁ、腐れ縁ってやつなのかな?」

「へー……確かに、そんな方々が転入してくるなんて面白そうですねーっ♪」

 満面の笑み――属に言う営業スマイル――を浮かべながら、ハヤテはナギがくるまっている布団へと目を向け「ねっ、お嬢様もそう思うでしょう?」

 しかし、予想に反して返事は「嫌だ、なおさら行かん」

「え!? なっ、何でですかお嬢様!?」

「そんな、どんな性格かよく分からん奴らの為に登校してたまるか。行ったはいい物の、仲良くできそうになかったらどうする、虚しいだけだろう? それを思ったら部屋でモン○ンやってた方が得策なのだ!」

「そこは仲良くなれるよう頑張りましょうよ!? ちょっ、お嬢様!?」

 ハヤテの説得もむなしく、彼の主人は自称宇宙人少女並みに布団にくるまっており、絶対に出ない様にしている。その様子を眺めながら何度目か分からないため息をつく千桜。ナギの様子に呆れながら、ハヤテに向かって言った。

「これ以上このわがままお嬢様に付き合ってたら綾崎君も遅刻するぞ?」



 その後、幾度も説得したが饅頭の様になっていたナギは布団から出てきてくれなかった。

 故に今朝は千桜との登校。ハヤテはぽりぽり、と軽く頬を掻きながら

「朝から騒がしくてすいませんでしたー……」乾いた笑みを零し謝罪する。

「別に面白いんだけど、ああいう主人だから綾崎君大変なんだろうなーって毎朝思っているな」

 うんうん、と頷きながらそう呟く。

 それから暫しどうでもいい会話を繰り広げていたのだが、ふと思い当る事があった。ハヤテは少しだけ千桜の顔を覗き込むようにしながら

「そういえば、先ほどの転入生の話なんですけど……どんな人たちが入ってくるんです?」

「んー……二人が男子で二人が女子だな。一度私もあったんだけど、全員そろいに揃って美男美女だったよ」

 何食べたらああなるんだろう……? とややうらみがましく呟きながら

「あと、女子で髪が長い子がいたんだけど……なんか、転入に凄い喜んでた覚えがあるよ」

「喜んでいたんですか?」

「そう。何か、何だったかなー……」くるくる、と左の人差し指で円を描きながら「……確か、『ようやくこれで逢える』って言ってた気が……」

「『ようやくこれで逢える』……?」

「何か知り合いがいるみたいだったよ。全員、心なしか凄い嬉しそうだったし」

 晴れ渡った青空を見上げ、太陽光に手を透かした。目を細めながらまるで一人事の様に

「それだけ会いたがって貰える人ってどれだけ幸せなんだろうなー」

 ぼんやりとした声で呟く。

 対しハヤテは、同じように青空に目を向けながらそうですね、と呟いた。その言葉を空気中に発した際、彼の目は何処か遠くを見つめており悲しみを宿らせていた。

 しかし、すぐに悲しみを消して温和な光を湛える。

 隠しごとが上手い少年は、自分の感情を少し隠して隣を歩く少女に話しかけた。



 そんなハヤテ達が門をくぐりぬけた数分後。

 件の少年少女が白皇の門を視界にとらえていた。

 もう秋だと言うのに、彼らの制服は新品同様。一番左端にいる茶髪の少年はブレザーを見る為に左腕を目の前に持っていくと

「慣れねーな……ブレザー」

「まあ、つい最近まで通ってた学校でずっとセーターだったもんね?」

 そんな少年に対し、長い藍色の髪を二つにゆるく結った少女が面白そうに笑いながら応答する。両手を後ろで組み、彼の顔を覗き込むように

「そんなこと言ったら私だって今までワイシャツだったのにこんな可愛い制服だよー?」

 軽くタイを摘まみながら満面の笑みで言った。そんな少女の頭を右隣の少女がペシン、と叩く。セミロング程の金髪を風になびかせながら

「あまり浮かれるんじゃないわよ?」

「ったぁ……浮かれてないよ、正常だよ!?」

「じゃあ、アンタの正常が私たちにとっての浮かれてると言う事になるから気をつけなさい」

「いい分ひどっ!? ちょっ、ホントに浮かれてないってば!!」

 頭を両手で押さえ、軽く隣の少女を睨みながら叫ぶ。そんな様子を右端でじとっと見ていた、黒髪で前髪が長く顔がよく判別できない少年は

「…………嘘つけ」

「いや、本当だって!! そりゃわくわくどきどきはしてるけど、浮かれてはないよ!?」

「……すまん、俺ですらそれ浮かれてると思うんだけど?」

「え、どうしようこの場に味方が一人もいなくなった……!!」

 うぁぁー、と長髪の少女はその場にしゃがみ込んで頭を抱える。その様子を他の生徒にじろじろ見られているのだが、気にせずうあぁぁぁぁー……と言い続けた。

 そんな少女を無視する形で、金髪の少女は茶髪の少年に目を向けると

「で、私たちが此処にわざわざ転入してきた理由は覚えてるんでしょうね?」

「あぁ、覚えてるよーっ」猫を連想させる伸びをしながら「今度こそ救うんだろ?」にかっと快活に笑む。

「…………救えるか?」

「疑問に思ってる暇があるなら、救えるように行動を起こせばいいだけじゃない?」

 そう言うと、金髪の少女は口角を上げた。目を細め、白皇学院を見つめると


「――久しぶりの再会になるわね、ハヤテとの」


 その言葉を聞いた茶髪の少年は「そだなっ♪」嬉しそうに返答し。

 うずくまっていた少女はゆっくりと立ちあがりながら「変わらずかねー」と先ほどとは正反対の満面の笑みで言い。

 黒髪の少年は何も言わず、ただ口元を緩ませていた。

 金髪の少女も柔和な笑みを浮かべなおす。すると、誰からともなく彼がいる場所へ近づく為に一歩踏み出した。

 ゆっくりと、時が動き出す。

 静かに、それでも確かに、ゆっくりと。


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……日常言ってた癖して後半非日常っぽいじゃねーかこんにゃろーって声が聞こえてくる……

すいませんごめんなさい最近こういうほのめかす終わり方しかできないんです!!

そんな話でしたが、今回はオリキャラが少しだけでてきましたね!

リメイク前の物や逆転ゲームを読んで下さった方は誰だか予想が付きそう……

次回は転入してきてなんか波乱っぽい話ですかね?

11月は色々と忙しくなるので更新出来るか不明ですが、なるべく早くに出来る様に頑張ります!!

では、またーっ♪