Re: 誰がため、何のため ( No.8 )
日時: 2012/04/28 20:15
名前: コサッキー

という訳で、第五話♪

どうぞ〜♪

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ハヤテが、アテネの執事になった直後、部屋のドアがノックされた。

「誰かいるの…?」

「ええ。あなたの他に、一人だけ…ね」

『アテネ様、六花です』

「入っていいですわよ」

その言葉に、ドアが開き入ってきたのは――――

「あら♪」

正真正銘の、メイドだった。



         第五話「日本へ」



「起きていたんですか♪」

入ってきたメイドさんは、ハヤテを見るなり笑顔になった。

「は、はい…」

その笑顔に、ハヤテは照れたのか曖昧に返事をしただけだった。

「む…」

その反応が気に入らないのか、かすかに機嫌が悪くなるアテネ。

「あらあら、アテネ様?やきもち等焼かなくていいと思いますよ♪」

「だ、誰も妬いてなんかいませんわ!!」

「そう言うことにしておきましょうか♪」

予想通りの反応だったのか、クスクスとメイドは笑っていた。

「あのー…」

その会話に乗れないでいた、ハヤテが恐る恐る二人へと声をかけた。

「あら、ごめんなさい♪」

「い、いえ…。え、えっと……貴女は一体…?」

「そういえば、自己紹介がまだでしたね」

そう言ってメイドの女性はハヤテの前に立つ。

「私は、志姫六花です♪アテネ様のメイドをしています♪六花と呼んでくださいね♪」

志姫六花と名乗った女性は、ハヤテへ手を向けた。

何かと思い、顔を見るが彼女は笑顔のままであった。

「(ハヤテ…。あなたも、自己紹介しなさい)」

アテネが囁いてくれた言葉にやっと理解したのか、ハヤテは慌てて自己紹介した。

「ぼ、僕は綾崎ハヤテです!」

「よろしくお願いしますね、ハヤテ君♪」

よく出来ましたね。とでも言うように六花は笑みを深めた。

「うぅ…」

その笑顔に照れ、ハヤテは顔を赤く染めた。

「…………」

ギュゥウウウウウウウ!

「いたたたたたたたたた!?な、なにするのアーたん!」

「ふんっ!」

アテネは、拗ねた様に顔を背けた。

なだめようとし困惑するハヤテ、その光景を微笑みながら見守る六花。

それが、その後数分続いた。






「それで、ハヤテ君を執事にするんですよね?」

その質問は、その光景に満足した六花から投げかけられた。

「え、ええ。だから、ハヤテの執事服を頼めるかしら?」

「わかりました。ところで…」

困ったような表情で六花は二人に問いかける。

「もう朝なの……わかってますか?」

「「えぇ!?」」

その言葉に驚き、二人は窓の外を見た。

窓の外は、眩しいほどの光に溢れた、朝だった。

「「…………」」

「その様子じゃ、わかってないようですね…」

六花は一つため息を吐くと、

「それじゃ、朝ごはんにしましょうか♪」

といまだ驚いている二人に向けていった。




          *   *   *



「そういえば、ハヤテ君」

「はい?」

朝ごはんの後、六花が質問を投げかけてきた。……因みに、朝ごはんは何故か和食であった。

「ほんとに、ハヤテ君は借金を押し付けられたんですよね?」

「はい…。って、何で今それを?」

「いえ、気になって調べたのですが…」

そう言って、六花はテーブルの下から束ねた紙を取り出し、テーブルに置いた。

「なんですの、それは?」

「ハヤテ君の借金に関して調べたものです」

「それがどうかしたんですの?」

「ええ…」

「ま、まさか…。僕の借金が増えでもしたんですか!?」

まさかと思い、ハヤテは身を乗り出した。

だが、六花は首を振って否定した。

「増えてはいませんから…」

「じゃあ、何なの六花?」

「その逆で……無いんです」

「無い…?」

「ええ。ハヤテ君の親が押し付けたはずの借金が記録に残ってないんです」

「それは……喜ぶことではないの?」

アテネの言葉にキョトンとした表情になり、すぐに笑顔になる。

「ただ、気になるだけって言ったじゃないですか♪」

ドドッ。その言葉に二人は椅子から転げ落ちそうになった。

「り、六花〜!」「り、六花さん…!」

「いいじゃないですか、無くなったんですし♪」

「確かにそうですけどね!?」

「言い方があるでしょう!?よりによって、そんなシリアスな言い方をしなくてもいいですわよ!」

言い寄る二人にも、六花は笑顔のままであった。

「単に二人の反応が見たかっただけですから♪」

「「ちょっとー!!」」

叫ぶ二人。六花はそれも楽しそうに受け止めていた

「ところで、アテネ様」

思い出したといわんばかりにアテネへ話しかける六花。

「今度は何ですの!?」

「いえ、日本に帰らなくてはならないのですが…」

「何故です!?」

「キリカさんが逃げたからです」

「またですの!?」

「という訳でハヤテ君」

「は、はい!」

いきなり、呼ばれハヤテは驚いた。

「準備をしてくださいね♪」

「はい!」

ハヤテは、執事としての初めての仕事に、ワクワクしていた。




舞台は日本へ。

ここから、ハヤテの本当の物語が始まる。

何の為に、そして誰の為に、ハヤテは物語を紡いでいくのか。



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五話終了!

やっぱ、グッダグダ…!

でもやっと、日本に…!

六花さんのプロフィールは、次かな…?

という訳で、次回!