Re: 風と桜 想うメモリー |
- 日時: 2012/12/23 09:56
- 名前: ハヤヒナ
- 最終話(80話) 「風と桜、未来のメモリー」
そして、4月。ハヤテ達は全員、三年生に進級できたのであった。
ハヤテ、ヒナギク、ナギ、美希、理沙、泉、千桜、愛歌、伊住、ワタルは全員、同じクラスとなった。
しかし、他のクラスはクラス替えがあったが、ハヤテ達のクラスだけはクラス替えがなかった。
2年の時の男子2名、女子は20名、計22名のまま、三年のクラスとなったのだった。
そんなこんなで最後の高校生活を向かえたハヤテとヒナギク。
行事、夏休み、ハヤテの誕生日、冬休み、クリスマス、お正月、バレンタインデーと、色んなイベントを越し、時は流れていた。
ハヤテも行事に全て参加し、全て優勝または入賞し、ナギに借金全額返済できたのであった。
そして、今日は3月3日。ヒナギクの誕生日でもあり、ハヤテ達の卒業式。
ハヤテ達は全員、卒業する事が出来た。
卒業式も終わり、生徒が次々と帰っていく中、ハヤテとヒナギクはある場所にいた。
「ヒナギクさん、ここが何処か覚えていますか?」
「勿論、覚えているわ。此処は初めて、私とハヤテ君が『白皇学院』で出会った場所だからね。」
「ええ。あの時は十年前に出会っていた事は忘れていましたね。」
「そうだったわね。あの時に出会って、十一年になるわね。」
「昔もそうですけど、今もいろんな事がありましたね。」
「本当に色々あったわね。」
ハヤテとヒナギクは、コレまでの出来事を思い出し、振り返っていた。
そして、ハヤテはヒナギクに1歩、また1歩と近づいた。
「ヒナギクさん、お誕生日おめでとう御座います。」
「有難うハヤテ君。誕生日と卒業式が重なるなんて、運命ね。」
「そうですね。それよりも僕からの誕生日プレゼントを受け取ってくれますか?」
「うん。」
そう言って、ハヤテはポケットからある物を取り出した。
「誕生日プレゼントはコレです。」
「コレって箱ね。何が入っているの。」
「開けて見て下さい。」
ハヤテにそう言われて、ヒナギクは箱を開けて見た。
箱から出てきたのは、……………指輪だった。
「ハヤテ君、コレって……若しかして指輪?」
「ええ。そうですよヒナギクさん。アクアマリンの指輪です。」
「でも何でコレを私に?」
ハヤテは一呼吸し、口を開いて言った。
「ヒナギクさん、この僕と、結婚してくれませんか!!」
もう片方のポケットから箱を取り出し言った。ドパーズの指輪を。
「プ、プロポーズ!!?」
「ええ。ヒナギクさん、返事を聞かせて貰えますか?」
「私の返事はコレよ。」
そう言って、ヒナギクはハヤテの頬にキスをした。
「ヒ、ヒナギクさん。じゃあ………。」
「私の方こそお願い。ハヤテ君、この私と結婚してくれますか?」
「ヒナギクさん、この僕でいいんですか?」
「勿論よ。ハヤテ君の方こそ、こんな私でいいの?」
「ええ。この僕と結婚してくれますか。」
「喜んで。」
ハヤテとヒナギクは指輪を交換した。
そして、ハヤテはヒナギクの右手の薬指にアクアマリンの宝石の指輪を、
ヒナギクはハヤテの右手の薬指にドパーズの宝石の指輪を、同時にはめた。
そして……………、
「ヒナギクさん……。」
「ハヤテ君……。」
ハヤテとヒナギクは抱き合い、キスをした。
その瞬間、二人を祝福するかのように、二人の周りを桜吹雪が包み込んだ。
そして、1年後。ハヤテとヒナギクは結婚した。
…………………………………………〔 完 〕…………………………………………
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