Re: ハヤテのごとく! Advance Generatio |
- 日時: 2016/01/01 02:29
- 名前: はやぶさ13号新青森行
- 明けましておめでとうございます、はやぶさ13号新青森行です。
本年も宜しくお願い致します。
ところで、第3話もそうでしたが、ここから先、ハヤテ等原作キャラの話がしばらく続きます。
それでは、前説どうぞっ!!
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マリア(以下マ)「皆さんこんにちは、マリアです。ってあの……、どうして私が前説を担当しているのでしょう? 普段はハヤテ君が担当していますのに……。」
あ、マリアさんこんにちは。
マ「あら、これは天の声さん、こんにちは。あの、早速で悪いのですが、どうして私なんですか? ハヤテ君はどうしたのですか?」
前回のラストで察したかもしれませんが、今回はハヤテにとって自分の事であるだけに、今回の概要を説明してもらうのは酷だと思ったので、ハヤテとナギの間にある誤解の存在を唯一知っているマリアさんに担当してもらうことにしました。
マ「あ、そうですか。確かに、このことは私が適任かもしれませんね。」
ところでマリアさん、今回はどういう内容になるのですか?
マ「それは本編のお楽しみですわ♪」
まぁ、そうなりますよね。
それでは本編、
マ「スタート、ですわ♪」
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プロローグ第4話「マリアさんの選択」
11月4日
前回、マリアさんはハヤテとナギの間の誤解を解く方法を考えた。
3つの案が出たが、それぞれに一長一短があった。おさらいすると、
1つ目は、「ハヤテとナギに同時に話す」
2つ目は、「ナギに先に話す」
3つ目は、「ハヤテに先に話す」
いずれもただ話すだけではダメっ!! ハヤテとナギそれぞれに対するアフターケアも重要なのである。
マ「やはり、これしかありませんわ。」
11月5日
この日学校は休みである。
ナギは、クラスメイトであり、なおかつオタク仲間でもある春風千桜、剣野カユラと共に秋葉原のアニ〇イトや、橘亘(ワタル)の経営する同人誌ショップへと出掛けていった。
橘亘(以下ワタル)とは、ナギの幼馴染みの1人であり、形骸化したとはいえ許嫁でもあった。
しかし、双方ともに結婚する意志は全くなく、ナギはハヤテを好きになり、ワタルは店の経営に集中していた。
ナギ達の行く同人誌ショップは、ワタルが、それまで経営していたレンタルビデオ店から方針転換して、日本のアニメ文化の聖地・アキバに乗り込んで開いた店であった。
話を元に戻そう。
一方、こちらは主であるナギが出掛けた後の三千院家別宅。
今、この屋敷にはマリアさんと、ナギの専属執事である綾崎ハヤテがいた。 (実は他にも使用人はいるにはいるのだが、ナギが使用人嫌いなので、マリアさん、ハヤテ、そして執事長である倉臼征史郎(クラウス)しかいないように見える。)
マリアさんにとってこの時間は絶好の機会であった。もしナギがいたら、ハヤテと2人で話しても何処から聴かれるかわからないからだ。
ナギが出掛けている間にハヤテに全容を話す、つまりマリアさんは、3つ目の方法を実行に移したのである。
マ「まず、この誤解を生み出したハヤテ君に全容を知ってもらいましょう。ハヤテ君なら、多分驚くとは思いますが、最終的には理解してくれるでしょう。」
ナギに先に話すことによる危険性よりも、ハヤテに先に話すことによる危険性の方が低いと判断したのである。
その頃ハヤテは、相変わらず業者にダメ出しできるくらいきちんと掃除していた。
彼に近づくマリアさん。
マ「あの、ハヤテ君。」
ハヤテ(以下ハ)「あ、マリアさん、どうなさいました?」
マ「ちょっとこちらへ来てください。」
ハ「は、はぁ……。」
当然、何のことだか分からず困惑するハヤテだが、逆らう訳にもいかず、そのままマリアさんについていった。
ハ「(いきなりどうしたんだろう、マリアさん? まさか、ここにきて今更ながらマリアさんルート確定? これから僕は告白されるのか?)」
誰がそんな展開にするか!!
少なくともこのプロローグで誰かと結ばれる展開には絶対にしないから。(事実です)
ハ「じゃあ、何なんだろう?」
2人が着いたのは、原作第2巻でマリアさんとハヤテがビリヤードをやった部屋。しかし今回はやらないので悪しからず。
ハ「軽くトラウマになった部屋なんですが……。」
気にしない、気にしない。
マ「では、単刀直入にお聞きしますが、ハヤテ君はナギのこと好きですか?」
ハ「はい、勿論です♪」
ここまでは予想通り。
マ「それは、ナギを1人の女性として、ですか?」
ハ「えぇっ!! いや、僕を救ってくれた命の恩人としてですよ。」
マ「やはりそうでしたか……。」
ハ「? どうかしましたか、マリアさん?」
マ「ハヤテ君、落ち着いて聞いてください。貴方は昨年のクリスマスイブ、ナギを誘拐する際に何を言ったか覚えていますか?」
ハ「はぁ、“僕は…君が欲しいんだ。”でいいんですよね。」
マ「えぇ、いいと思いますわ。それをナギは、どんな意味で解釈したと思います?」
ハ「えっ、文字通り誘拐の意味で取ったんじゃないんですか?」
マ「いいえ、あの子はあの日のハヤテ君の言葉を、“愛の告白”と解釈したのです。」
ハ「えぇっ!! ってことはお嬢様が度々頬を赤らめたり、やけに僕にきつく当たってたり、無茶な状況でも僕が何とかしてくれると思っていたのって……。」
マ「えぇ、全部ハヤテ君のことが好きだからこその言動だと思いますわ。」
ハ「そんな……、お嬢様が僕を恋愛対象として見ていたなんて……。」
マ「しかもタチの悪いことに、ナギは、ハヤテも自分のことが好きだと思っています。」
ハ「あの言葉のせいですか?」
マ「えぇ、あの言葉のせいですわ。」
ハ「ってことは僕がマリアさんやヒナギクさんを話題に挙げるとお嬢様が怒り出すのは……。」
マ「えぇ、ハヤテ君には自分がいるではないかとナギが思っているためですわ。」
ハ「そうですか……、確かにお嬢様が好きだというのは本当ですが、お嬢様を恋愛対象として見ているかというと、正直微妙ですね……。どちらかというと、手のかかる妹として接してきた部分が多少ありますし……。」
マ「別に、“すぐに”ナギの恋人になってくださいと言っているわけではありません。ただ、ナギの幸せを願う立場としては、ハヤテ君に今のナギのことを正しく知ってもらいたくて申したまでです。この時まで話さなかったのは私に責任がありますし……。」
申し訳なさそうに下を向くマリアさん。
ハ「いえいえ、マリアさんのせいじゃないですよ。元はといえば僕がお嬢様に勘違いさせるような発言をしたのが原因ですし……。 ……やっぱり、お嬢様が帰って来たらすぐに謝罪した方がいいですよね。」
マ「それはやめなさい、ハヤテ君!!」
いつものマリアさんからは想像できないほどのかなり低い声に、ハヤテは一瞬たじろいだ。
ハ「マ、マリアさん?」
マ「すぐにハヤテ君がナギに謝罪しに行きますと、ハヤテ君、間違いなくこの屋敷を追い出されますよ。 後日ナギにも話します。そうですね……、ハヤテ君の誕生日までに話しましょう。 ですからハヤテ君、私から連絡があるまでナギには一切この話をしてはいけませんよ。約束を破ったらハヤテ君の方が危ないですからね。 もしナギの方から切り出されても、私から連絡があるまでは上手く話を合わせてください。
最後に、ハヤテ君は今、好きな人はいますか?」
ハ「いえっ!! そんな人いませんよ! 大体、僕なんかを……っ!!」
突然跪いてガックリと項垂れるハヤテ。“ドーハの悲劇”や“世界で一番悲しいVゴール”よりも深い絶望に包まれていた。
やっと気付いたか。
ハヤテが「僕なんかを好きになる人はいませんよ」と言おうとしたとき、脳裏を過った(よぎった)のは、今までハヤテに告白してきた女子達(天王州アテネ、西沢歩、水蓮寺ルカ)が生き霊となって怒っている姿であった。 (参考資料:「ハヤテのごとく!」第36巻32ページ 第2話「おれは宇宙に一人だけと、ジャスピオンが教えてくれた」)
ハヤテはやっと天然ジゴロであることを自覚した。
ハ「(僕はなんてことを……)これから僕はどうすればいいのだろう……。」
マ「? どうしました、ハヤテ君?」
ハ「い、いえ、何でもありません。それでは僕、お仕事に戻りますね。」
マ「は、はい。ではハヤテ君、頼みましたよ。」
ハ「はいっ!! お任せください。」
部屋を出て駆け足で仕事に戻るハヤテ。それを見つめるマリアさん。
マ「さて、私も仕事に戻りましょう。」
マリアさんは外に出て、このごろ落ち葉の溜まる庭を掃除し始めた。
マ「やはりナギには、明日話しましょう。」
誤解という名の爆弾を処理するマリアさんの戦いは、まだまだ続く。
To be continued……
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今回は後説はありません。
今回駄文ばかりで余計なところも多々あったかと思いますが、どうかご容赦ください。
実は今回短くなると思いましたが、思ったよりもハヤテとマリアさんの会話が長かった。
しかも今回2015年最後の投稿となるかと思いきや、2016年最初の投稿に……。
改めて、明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い致します。
それでは次回お会いしましょう!!
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