七夕ノ奇跡ノ告白 〔一話完結〕 |
- 日時: 2015/07/06 13:39
- 名前: ハヤヒナ
- 今日は七夕。織姫と彦星が年に一度、出会える日である。天の川で。
その七夕には、短冊に願い事を書き、笹に吊るす風習がある。
そんな中、白皇学院にも叶えたい願いがある乙女がいた。 ・・・・・・・その願いとは好きな人に告白する事であった。 その好きな人とは、三千院家の執事、綾崎ハヤテであった。 その綾崎ハヤテに恋する乙女は・・・・・・・、
成績優秀、才色兼備、文武両道、容姿端麗、頭脳明晰の完璧超人の白皇学院のアイドル、桂ヒナギクであった。
ヒナギクは今日も一人で生徒会室で仕事をしていた。後、五人もいるのだが。 二人は理由があるから分かるが、後の三人はサボリである。 「今日は七夕なのに、私の願いは叶いそうにないわね。ハヤテ君に告白する願いは・・・・・・・。」 仕事をしながら、自分の願いが叶おうか叶わないか悩んでいた。 (ハヤテ君は、願い事あるのかな・・・・・・・?) と、心の中で呟いた。
それから暫くして、一人の人物がやって来た。その人物とは綾崎ハヤテであった。 「は、ハハ、ハヤテ君!!?どうしたの?もう夜遅いのに。」 「実はヒナギクさんに用事がありまして。」 「用事?」 「ええ。良いでしょうか?」 「勿論、良いわよ。・・・・・・・所でハヤテ君。今日は七夕でしょ。」 「ええ。それがどうかしましたか。」 「ハヤテ君は願い事あるの?」 「ありますよ。」 「どんな願いなの?」 「一つは借金が早く返済したいのもありますけど、一番は・・・・・・・。」 「一番は何なの?」 「秘密です。ヒナギクさんはあるんですか、願い事?」 「あるわよ。私も秘密だけど。」 「そうですか。では、用事を言っても良いですか?」 「良いわよ。」 「ではその前に、テラスに出ませんか?」 「テ、テラス!?」 「はい。でも心配しなくても良いですよ。前みたいに支えてあげますから。」 そう言って、ハヤテとヒナギクはテラスに出た。
テラスに出ると、夜空は雲一つもなく、天の川が美しく輝いていた。 「綺麗・・・・・・・。」 「では、用事を言いますねヒナギクさん。」 「うん。」 「用事とは・・・・・・・、僕のもう1つの願いなんです。」 「その願いって、何なの・・・・・・・?」 すると、ハヤテは一呼吸し、ヒナギクと向かい合った。 「は、ハハ、ハヤテ君!!?」 「ヒナギクさん、僕は貴女が好きです。僕と付き合って下さい!!」
「・・・・・・・ハ、ハヤテ君!!?」 「返事を聞かせてくださいヒナギクさん。」 「今の本当なの?」 「勿論、本当です。」 「私の願いは・・・・・・・、これよ!!」 ヒナギクはハヤテに抱きついてきた。 「ヒ、ヒナギクさん!!?」 「私の願いは、ハヤテ君と恋人同士になる事なの。」 「それでは・・・・・。」 「勿論、良いわよ。私の方こそお願い。ハヤテ君、私と付き合ってくれる?」 「勿論ですよヒナギクさん。」 「ハヤテ君・・・・・・・。」 「ヒナギクさん・・・・・・・。」
そして・・・・・・・、ハヤテとヒナギクは抱きしめ合い、キスをした。
輝く天の川が見守る、雲一つもない夜空の下で・・・・・・・。
ハヤテとヒナギクの恋人同士になる願いは、叶ったのであった・・・・・・・。
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