Re: 兄と娘と恋人と |
- 日時: 2014/06/11 01:35
- 名前: タッキー
- ハヤッス!どうもタッキーです。
試験が終わった(乙)ので、多分、明日から更新ペースが落ちると思いますが、絶対に放棄とかはしないので、これからも温かい目でよろしくお願いします。 あと、前回のバトル描写を書いてて思ったんですが、SSだとなんかヒナさんが弱くなりますよね。やっぱりオリキャラは強いというイメージが多いんでしょうか。 まぁ、とりあえず今回はハヤテとヒナさん以外の女性キャラ(と言っても2,3人ですが)のお話です。それでは早速・・・ 更新!
ハムスターこと西沢 歩は、ここ数日の自分の想い人の様子から、一つの考えを導き出していた。
(ハヤテ君って、もしかしてヒナさんのことが好きなのかな?)
しかし歩はこの考えに確かな答えを出せずにいた。 それもそのはず、なぜならハヤテは誰かに好意を抱いているような素振りはみせず、ヒナギクも歩自身も、さらにはその他の人でさえも、彼には今までのように‘友達’としてしか見られてなかったのだ。 それに仮に好意を抱いていたとしても、それにはそれ相応のきっかけが必要である。決して軽い気持ちで恋愛などしないハヤテだったら、なおさらである。 これらだけでも歩の考えを揺さぶるには十分だが一番決定的なのはヒナギクの性格である。歩はヒナギクの親友なだけあって彼女のことをよく理解している。 いつもは容姿端麗、成績優秀で正義感が強く、さらにとても頼りになることや、たまに覗かせる子供っぽい一面はしっかりモノの彼女をとても可愛くみせることなど、これだけあれば、惚れないほうがおかしいほどの完全無欠な美少女だが、残念ながら彼女は想い人に対して素直になれず、なんだかんだでいつもキツく当たってしまったり、二人きりになっても基本その場の空気に飲まれて何も出来なかったりというヘタレな性格なので、歩はヒナギクがハヤテにアプローチをかけることなど無いと考えていた。 しかし11月に入ったとたん、ハヤテがヒナギクに対してソレっぽい反応を示し始めた為、1日あたりに何かあったと考えるのが妥当だろう。これは考えるより直接訊いたほうが早いと思い、歩はヒナギクの部屋である202号室に向かった。
「ねぇヒナさん?今月の1日あたりにハヤテ君と何かあった?」
「っ!!!!!な、何言ってるのよ!何もないわよ!!何も!!!ほら、暇なら歩も勉強したら!!??」
動揺を全く隠せていないヒナギク。その手に握られていたシャーペンは真っ二つに折れている。
(ふ〜ん。てことはやっぱり何かあって・・・・って!!!それはとってもマズイんじゃないかな!!!???もしかして私、大ピンチなんじゃないかなーーー!!!????)
第9話 『一人でも』
「何故、お前に集められなければならんのだ?」
「それ以前に何故私も?」
現在、ナギと千桜は歩の部屋に呼ばれていた。そこにはどこから、どうやって持ってきたのかホワイトボードがあり、そこには ‘第一回 ハヤテ君が本当にヒナさんに好意を持っているのか議論するスレ’ と大きく書かれていた。スレの使い方が間違っている(?)のはスルーして、ナギはいきなり反論を始めた。
「そんなのあるわけないではないか!ハヤテは私の執事なのだぞ!」
しかしどこか動揺しており、好意と執事の関係が妙な感じになっている。
「確かに綾崎君、前とはヒナと話している時の表情が少し変わった気がする。」
「そおなのです!だからワタクシ西沢歩は、ハヤテ君が本当にヒナさんに好意を抱いているのか調べる為にある作戦をねったのです。」
「「ある作戦?」」
そのとき玄関のほうで先程まで議論していた人物の声が聞こえた。
「それでは、買い物に行ってきますね〜。」
ところ変わって商店街
(作戦って綾崎君の買い物に付き合うことかよ!?)
(ふっふ〜ん。この買い物中にさりげなく三人で質問し続ければさすがのハヤテ君もボロをだすはず。)
(それって上手くいくのか〜?)
そう現在、ナギ、歩、千桜はハヤテと一緒に買い物に来ている。ハヤテは最初こそ疑問を持ったが、今は三人の密談にも気づかず、八百屋の主人と楽しそうに談笑している。 それからしばらくして、スーパーを回っている時、歩が作戦を結構した。
「そういえば、ハヤテ君?最近ヒナさんはどうなの?」
(おい!ストレートすぎるだろ!)
千桜はもっとぼかした感じで聞き出すと思っていたので、声には出さないものの思わずツッこんでしまう。ちなみにナギは慣れない人混みにそわそわしていて歩の質問を聞いていなかった。
たしかに少しストレートだが、歩はこれまでの経験からこれぐらいがちょうどいいと考えており、確実にヒナギクの話をさせることで、ハヤテを出し抜こうとしていた。が・・・
「え?ヒナギクさんですか?最近もなにも彼女にはあまり嫌いな物はありませんよ。しいて言うなら梅干しみたいな酸っぱいものですが。」
さすがはハヤテ。見事な鈍感っぷりである。質問をした歩ですら呆れている。
「いや、そういうことではなくて・・・」
「???」
「つまり、最近、綾崎君はヒナと仲がいいみたいだから、どうしたんだ?ってことだよ。」
千桜はもういっそ普通に好きかどうか聞いたほうが早いんじゃないかと思いながら、質問をより直球にして、歩に助け舟を出す。じわじわと攻めていくはずの作戦が台無しだ。
「えっ///いつも通りですよ!いつも通り!」
やはりどストライクぐらいでなければこの鈍感には伝わらないらしい。 顔を赤くさせて、女の子のようにもじもじしている反応を見る限り、歩の考えはどうやら黒のようだ。しかし歩は千桜に台詞を取られたことに慌てていたため、すぐには状況が理解できなかった。まぁ落ち着いて理解し始めるのも、次のナギの一言でシャットアウトされたが・・・
「なぁ、迷子を見つけたんだが・・・」
「「「え?」」」
見ると、ナギの手を握っている5歳くらいの男の子がいた。男の子は今にも泣き出しそうで、それをナギがなだめている。まるで姉のようだ。
「とりあえず迷子センターに行きましょう。」
それが一番手っ取り早いと思ったハヤテはナギたちを迷子センターまで案内していった。 実は、このスーパー、三千院家と関わりの深い財閥の直轄であり、広さも相当なので迷子になる子供も少なくないらしい。その為、迷子センターなどのサービスが充実していたりする。 放送がかかって母親を待っている間、男の子が何度も泣きそうになるたびに、ナギも何度も男の子に優しい言葉をかけ、励ましている。
「えぐっ・・・さっきお母さん怒らせちゃったから・・・もしかして捨てられて・・・」
「大丈夫だ。ちゃんと怒ってくれるんなら、それはお前の母親がお前を大事に思っている証拠だ。だからきっと来るよ。」
「うう・・・本当?」
「あぁ本当だ。それまでお姉ちゃんがそばにいてやるから。だからもう泣くな。」
「・・・うん」
そのあと暫くして母親が迎えに来て、男の子を少しだけ叱ったあとそのまま抱きしめた。母親はナギたちに何度も頭を下げ、男の子を連れて帰って行った。
「ありがとう、お姉ちゃん!僕大きくなったらお姉ちゃんと結婚する!」
「ちょっ!いきなりなんてことを言うのだ。」
突然のプロポーズに驚きながらもナギは親子の姿をずっと見守っていた。自分にはもう無い物だからこそ、それを持っている男の子に幸せになってもらいたかったから。
「ナギのやつ、成長したな。」
「そうだね。」
ハヤテたちは、そんなナギの成長を嬉しいような、少し寂しいような気持ちで見ていた。
(本当にお嬢様は成長しました。こんな風に誰かを助けられるぐらいまで・・・ もしかしたら、本当はもう一人でも生きていけるのかもしれませんね・・・)
「よ〜し、買い物が終わったんなら帰るぞ。ハヤテ。今晩はおいしいオムライスをお願いするのだ!」
「あ、待ってよナギちゃ〜ん。てか急に走ると危ないよ〜」
そう言って入口の方に向かったナギを追いかける歩。それに呆れながらついて行く千桜。この日常はもう少し続きそうだ。
「かしこまりました。お任せ下さい、お嬢様。」
「うむ。」
執事は主の期待に応えることを約束し
主は執事に屈託のない笑顔で答えた。
どうも、いかがだったでしょうか? なんだかんだいってもナギが成長しているのが書きたかったです。 冒頭で言っていたようなハヤテたちの絡みはあまり書けませんでした。すいません。 なんというか、回りくどい質問がなかなか思いつかなかったので、いっそストレートで攻めてみようということで、まぁ取り敢えずはまとまったかなぁと。 あと今回はいつもより短かったですね。ネタはあったんですが、いい感じになってしまったので今回はここまでということで、書く予定だったネタはもう少しあとになると思います。 次回は設定上は学校ですがあのコンビをだそうと思います。いい加減出さないとホントに出番なしになりそうなので・・・ 相変わらず文の才能はないですが、これからもよろしくお願いします。 それじゃ! ハヤヤー!!
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